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JR池袋駅徒歩1分・東京メトロ池袋駅から徒歩1分 池袋で個室で歓送迎会・合コン・結婚式2次会なら是非かっこへ 【宴会コース】 恵コース(3,500円)全7品デザートも付いたかっこ和コース 彩コース(4,000円)全8品B級グルメが満載のコース 快コース(4,500円)全9品郷土料理も合わせた満腹コース ※どのコースも飲み放題・税込み価格です。 【大小個室を完備】 宴会に最適・・・最大60名様まで対応のお部屋あります。 仲間内の中宴会に・・・6~25名様用の個室あり しっとりカップルで・・・2名様の落ち着いた個室もあります。 【炭火焼・鮮魚もおすすめ】 その他にもかっこ特選の炭火焼料理・鮮魚料理を多数 取り揃えて御客様に満足して頂く事間違いなしです JR池袋駅徒歩1分・東京メトロ池袋駅から徒歩1分 住所 〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-10-8 サングロウビル4F アクセス JR池袋駅 徒歩1分 TEL 03-3980-1165 FAX 03-3980-1165 営業時間 月~金17 00~03 00(L.O.02 30) 土・日・祝16 00~03 00(L.O.02 30) 定休日無休 http //www.oizumifoods.co.jp/
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1.わたしたちの方法論上の前提 【支援の可能性】 世の中には 発達支援不要論の人びとがいて。そういう人びとは,「発達障害は,治らないから発達支援はいらないんだ」と主張しています。そういう人の見方には,障害がいつもいつも頑なに困難を固着させている,とみることが多いようです。 ちがうでしょうか? こうした障害への欠損説は,どうも定常的にあれはいつもだめだととらえる理解です。一つの欠けた部分が すべてを決めつける発想ですね。しかしそれはリアルとは,わけで理解が欠けているということです。それは,障害をもった個人のなかの「うまく人とかかわれるような側面」を見逃すものともいえます。 わたしたちの発想はもっと豊かであるべきです。 【今日の障害の理解】 須田(2017)に書いたことに触れることにします。 最近の脳神経にかかわる分子生物学研究では,1990年代以前の考え方,とくに<ASD(自閉症スペクトラム障害)が,単一の責任遺伝子が生み出したもの>と見てきた理解を大きく変えています。つまりASDの障害のしくみの理解が 変わろうとしつつあります。 今日では,こう理解されているといえそうです。 1)ASDのような障害が,ある特定の責任遺伝子の規定したものという決定論をとらえ直しています。すなわちASDについての分子生物学的な研究の結果,ASDの障害は,多因子的疾患としてとらえることが多いといえます。それは,もう神経連絡網の多様な問題として推測され,すなわちカドへリンなどの神経細胞の接続分子の異常が起こっていると報告されています。今後の研究でまだまだ 異なる内容になっていくかもしれませんが,少なくとも昔の遺伝論のような機械論的な因果予測として,ASDの障害を単純化して説明はできないということです。 2)重要なことは,発達が単純な因果で起こっていないということであり,無数の因子が複雑に相互作用してこの障害の特徴の生成にかかわっているということであるといえるでしょう。したがって個人ごとに(共通性もあるのですが)かなり多様な障害特徴が生じていると考えられるのです。 3)ですから発達初期であるほどに,障害と呼ばれるような機能の不全は,少しは軽減されうる可能性も推測されるということになります。 微妙な話を単純化して書いたので,よくないところもあると思いますが,そのあたりを幅をもってご理解いただきたいと思います。 須田(2018)にはその情動問題の軽減のための支援のことを書いています。 2.これからのアプローチ;体験の質 【法則定立できることもあれば,できないものもあるということ】 ここまでの歴史は,あまり有効な検証がなされてこなかったことへの反発から,やたらと検証を求めてきました。 しかしいろいろ考えてきましたが,わたしたちには,科学的事実(evidence)をだいじにしても,解明しきれない人間性というものがあるというところに,いつも辿り着きました。そしてその問いは,根本的な科学的な実証に因果法則を立てるように実証ができるかどうかに向かっていきました。 【体験の質:クオリア】 その究極の問いは,生きているという体験の質(クオリア)が最終的にわたしたちは,どのように位置づけ認めようとするのかに向かうことのように思われます。 体験の質とは,情動体験,つまり感情として感じられるもの,とりわけ苦しみや絶望だけでなく,喜びや幸福感というものがわたしたちの体験の輪郭だけでなく,それに質を与えるものといえると思われます。アスペルガー症候群の青年たちは,じぶんがそれを得られないと絶望します。傍らの心理支援者を毛嫌いするときです。 人間が自己の欲望を超えて,個人を超越した解放感に接する機会を得るときに,その解放感の喜びや,幸福感に接します。その選択を指してわたしたちは,何度もその質を支える情緒に目を向けます。 それでも<定量的な把握を重要視している>心理科学者たちは,定性的にしかとらええない体験の質を扱いそびれて今もいます。物質文明のなかで生産性が何よりもだいじと認めるかにあるとみるべきという実利的な世界のなかで,わたしたちがパンを食べているということが解らないではないです。しかしたとえば亡くなるまでの最後の時期にヴィゴーツキーが探求していた<具体的な人間の心理学>とは,もっと体験の質に目を向けるべきだということは,あったのではないかと筆者は考えます。 感情という人間の経験する情動の質への関心は,いままでに定量的な科学が見落としてきたものに目を向けさせることと思います。質的な,小さな喜びというものが問い直されると思います。 そもそもわたしたちの社会性には,自然主義的な内在するがかかわっています。それを取りあげてみることをしたいと思います。 生態を観察してみると,自閉症スペクトラム障害を取り上げるときには,生物的制約と呼ばれる発達的な限界が壁としてあることが協調されがちですが,そんな子にも「変化しうる発達的な可塑性」があると思います。 ヒトには,「内発的な調整」への希求があるということを,とらえようとすることが自然主義的な接近法のねらいで す。 3.自然主義的アプローチでの情緒のとらえ方 【心とからだへの視点】 ヒトの存在は 心身システムでとらえられるべきと思います。身体的な「情動」と心理的な「感情」が,発達的に変化することが,わたしたちの関心です。たとえば赤ん坊、たとえば思春期の子ども、感情が動いているその全体をとらえないと、 何が起こっているか見えてきません。そして重要なことは,身体を 留め具としてヒトは その生態や文化にかかわっていきます。「状況的な存在」でもあるのです。 ヒトは、認知によって行動決定の利害をとらえることをしていますが,もう一つの適応のルート、感情・情動によっても関係を調整し,協働して生きることを可能にしています。 【情動の機能】 情動とは,生理的な変化も,行動表出も,心的な感じ・感情も含まれます。心に浮かぶ側面は 感情 とよばれます。たとえば、人に知られたくない悪いことをしたとします。それが露見しそうになるとどうなるでしょう?胸がドキドキし、お腹のあたりに暗い感覚が感じられます。そうです。 情動はからだに起こる変化であり、その内臓感覚の一部を読みとったものが心に映された「怖ろしい」という感情なのです。感情はそういう意味では、「直感」でありますし、その意識される部分は、情動の一部にすぎないいのです。 そうした情動がひとびとの関心を集めているのは、それがきわめてプライベートな個人的な身体的なものでありながら 存在の現在を表してくれるからです。 感情は,その人自身の内面を見せてくれる窓であり、それが「いま・ここ」の特殊な自己の立ち位置(ポジショニング)を示し,それゆえに人間関係そのものを発達させるしくみでもあるからです。 ーーーあ,いけない と思って顔を赤らめて 謝る。そうしたことが関係性を調整するのです。 ひとと息があう、ひとと共鳴するなどの人間関係の基礎を創るものであることに繋がるともいえます。 情動は、自己の当事者感を生みだすだいじな内的なレスポンスといえます。 【情動の発達】 情動の調整は、まず身体からことに生体調節を起源として生れます。それは、乳児期のうちに他者とのやりとりシステム として機能を始めます。この他者とのあいだに機能する情動は、じきに人々とのあいだでなした関係性を記憶させていきます。 こうして、 習熟した情動的コミュニケーションからたくさんの情動体験をえて、主体は(他者とのあいだにはたらく) 自我感を育てていきます。このように人間性を基礎づけ、自己を発生させる原点として、わたしたちは情動の機能をとらえ その関係への調整性を解明することが心理学ではテーマになっています。
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ハルヒは変わった。 以前に比べ非常に社交的になったし、むやみやたらに怒ることも無くなっている。 もともとは美人のハルヒだ。そうなれば誰から見たって魅力的に写るだろう。 そして、そんなことを如実に表すかのように北高アンケートである結果が生まれた。 彼女にしたい女子No.1 涼宮ハルヒ さすがに最初この結果を見たときは愕然としたね。普通朝比奈さんが一位だろ、とか考えて。 しかしまあ、俺のそれは単なる誤魔化しに過ぎなかった。 ハルヒが変わったことは俺自身が一番自覚していたからな。 アンケート結果が出た翌日の朝。俺はいつも通り遅刻するわけでもなく、かといって特別早くもない時間帯に登校した。 教室の扉を開けると、ハルヒの席の周りをクラスの女子が囲んでいるのが目に入る。 別段、最近では珍しい光景でもない。 当初はいじめられてるんじゃないかと思い独りで気にもんでいたが、今考えるとあのハルヒがいじめられるわけもなかったな。 席に着き机に突っ伏す。 前は恒例だったHR前の雑談も今は全くない。 ふと、後ろの席の話し声が聞こえてきた。 やることもない俺は素直に耳を傾けることにする。 「アンケート、やっぱり涼宮さんが一番だったわね」 「まあ当然よ。涼宮さん女の私たちから見てもかわいいし」 ……本当に随分と変わったもんだ。 昔は阪中くらいしかそんなことを言う奴はいなかったのにさ。 その阪中もハルヒと一緒にいるところを近頃見かけない。遠慮しているようにも見える。 「ちょっと言い過ぎだって」 「そんなことないわよ。あっ、それより昨日七組の人に告白されたんだよね。どうしたの?」 心臓が飛び出るかと思ったね。 ……ハルヒが、告白された? どうしたんだ俺。なぜこんなに動揺している? 元はと言えばハルヒを普通の人間にしてやるためにSOS団には入ったんじゃねえか。 そうさ、これは喜ばしいことだ。 良かった良かった。これでめでたくSOS団も……………解散、するのかな………。 もう、あんな不思議体験をすることもなくなるのか? もう、あの部室で放課後を過ごすこともなくなるのか? もう……ハルヒと一緒に笑うことはできなくなるのか………? 「まだ返事はしてないわ。だって突然だったんだもん。まあ直に告白してきたのは評価してやってもいいわね」 「付き合った方がいいよ。だってかなり格好良かったじゃない」 「あれ、でも涼宮さんキョンくんと付き合ってるんじゃないの?」 「そうなの?でも涼宮さんなら古泉くんとかの方がお似合いよね」 「キョンくんってなんか地味だし」 きゃあきゃあ騒ぐ女子達。 ……いい加減、ムカついてきた。 女に怒る趣味なんか一ミクロンほども持ち合わせていないが、今回は何故か我慢できない。 意を決して席を立ち上がろうとしたとき 「ちょっとひどいのね。わざとキョンくんに聞こえるように言ってるようにしか見えない、最低!」 ………阪中? 「何よ阪中。あんたに関係ないでしょ」 「確かにあたしには関係ないのね。でもそんなひどいこと黙って聞いてるほど我慢強い人間じゃない。涼宮さんもどうして何も言わないのね!?」 「あたしは別にキョンなんか……」 「嘘!涼宮さんはキョンくんのことが――」 バンッ!! クラス中が静かになった。 まあ、原因は俺だけどな。 俺は机に叩きつけた手の痛みに堪えながら言った。 「阪中、ありがとな。でもいいよ。 ……俺はな、最初からこいつをまともにするために存在していたようなもんだ。だからこいつがまともになった今、これ以上付きまとう必要もない」 「あんたいきなり何を――」 「SOS団も晴れて解散だな。ありがとよ涼宮、今まで楽しかった」 「キョンくん!」 阪中の声に反応することもなく、俺はその場の勢いのまま教室を出た。 後悔ばかりが頭の中を襲う。 何故あんなことを言っちまったんだろうか。これでSOS団も完全に終わりだ。 それに、俺は何に対してあそこまで熱くなっていたのだろう。 SOS団のため? 当然それもある、だが……違うだろ………いい加減誤魔化すなよ……これは、馬鹿みたいな嫉妬だ……。 我ながらあきれてしまう。こんな取り返しの付かないようなことをしておいて、今更気づくなんて。 …………俺は、ハルヒが好きだった……… そう、誰にも取られたくないくらい。誰にも見られたくないくらい。 それが男子であっても女子であってもSOS団であっても。 俺はハルヒの全てを愛していたんだ。ハルヒの手を、ハルヒの声を、ハルヒの性格を、ハルヒの……俺にだけ見せてくれていた太陽のような笑顔を。 ふらつく足で何とか部室にたどり着いた。 もう二度と来ることもないだろうから最後くらい、な。 室内を見渡す。本当にいろいろなものがある。 ボードゲーム、本、コスプレ衣装……そして、そんな中一段と目立つパソコンが乗った団長机。 俺は引き付けられるようにその机に座った。 あいつはいつもここからどんな景色を眺めていたのだろうか。 長門の本を読む様子、朝比奈さんがお茶を煎れる様子、古泉と俺がアナログゲームをする様子。 成る程な、ここからなら確かによく見渡せる。 楽しそうにしてる俺たちみんなが。 突然、目の前がぼやけた。 次第に机の上に一つ二つとシミができる。 ………本当に、情けねえよ………みんな、ごめんな…… 耐えきれなくなりキーボードに頭を下ろした。 今となっては懐かしい香り。二度と感じることが出来ないかもしれない匂いがする。 そして俺は、それに包まれるかのように深い深い眠りに落ちた―― ―――――――――――――意識が覚醒する。 俺は何してたんだっけ? 確か部室で……ってここどこだよ。 やけに暗い場所だが……妙に懐かしい。 そのとき唐突に理解した。これは夢のようなものだと。 何故かと訊かれても困る。 解ってしまうんだからしょうがない、と言うほかないな。 「――――」 不意に人の気配がしたので振り向くと、1人の男が女と向かい合っていた。 女の方は背中だけしか見えないがよくわかる、間違いなく涼宮ハルヒだ。 対する男は、悔しいくらいにイケメンで正直ハルヒとお似合いだと思う。 「――――」 ハルヒが何か喋ったらしいが何も聞こえない。 しかしその言葉を聞いたとたん、男の顔が酷く歪んだ。 「――――」 男も何か喋る。 次の瞬間、男がハルヒを押し倒した。 …………そう、か…結局は、そうなったんだな……。 ……仕方ねえよ……あんなやつに告白されて断る奴なんかいねえって……。 だんだん頭が重くなってきた。これで本当に目が覚めるんだろう。 何故俺がこんな夢を見たかは知らんがこれだけはわかる。 今ここで起きていることは現実だ。 夢だと散々言っていたがわかるのさ。 夢であって夢でない。あのときと同じ様に。 「じゃあな涼宮。これで本当にお別れだ」 俺がそうこぼすと、頭が一段と重くなる。 意識が途切れる―― その直前、確かに俺は聞いた。 「――キョン!!」 ―――あいつが呼んでる。 目を覚ました俺は部室を飛び出した。 場所は、もうわかっている。 『協力しなさい』 ハルヒが俺をSOS団に入れた場所。 『あたしの新クラブ作りよ』 全ての不思議体験の始まりの場所。 階段の、踊場だ。 俺は階段を一段飛ばしで駆け上がり急いだ。 起きたばかりで酸素が体に行き届いてないのか、すぐに息切れを起こしてしまった。 畜生、急がねえと、急がねえとハルヒが危ないのに―― くそっ、足が折れてもいい。さっさと登れよこの野郎。 「いやっ、キョン!!」 ハルヒの声がはっきりと聞こえた。 俺は思いっきり叫ぶ。 「ハルヒ!!」 踊場に着いた俺が見たのは、夢に見たときと同じ……いや、それよりたちが悪い。 ハルヒがキスをされていた。 押し倒されて、涙目になりながら。 もう俺の頭に冷静な部分など残っちゃいない。 俺は男の右頬を力いっぱい殴ってハルヒから引き離す。 「キョン、あたし……あたし………」 ハルヒが抱きついてきた。 嬉しいが少し待っててくれ。こいつを殺すのが先だ。 ハルヒを引き離して男のところへ向かう。 未だに倒れ込んでいる体を無理矢理引き起こして殴った。 何度も、何度も。ハルヒを傷つけたやつに情けなんかかけてやる必要ない。 どれくらい時間がたっただろうか、ハルヒが俺の手を止めてきた。 男は既にピクリとも動かない。 「キョンだめ……それ以上したら死んじゃう……」 「こいつは死んで当然のことをした。絶対に許さねえ」 「でも……」 ハルヒと言い争っていると、頭に衝撃が走った。 狭まる視界の中、男を見るとその辺りに落ちていたらしい角材を持っている。 やべえ、完全に油断しきっていた。 「キョン!キョン!!」 だめだ………意識が薄れてくる。せめて…ハルヒだけでも………。 「ハルヒ……逃げろ………」 もう……無理…だ…………。 意識を手放しかけたそのとき、誰かが階段を登ってくる音が聞こえた。 「大丈夫ですか!!」 古泉?それに、長門、阪中も……。 「阪中さんは早く救急車を」 「わかったのね」 「長門さん、二人を頼みます」 「わかった」 ………よかった……これでハルヒも安心だ……。 疲れた……ちょっとだけ、眠らせてくれ………。 屋上へと出る階段を登った僕が見たのは、泣いている涼宮さん、頭から血を流している彼、そして木材を手にしている顔を腫らした男でした。 閉鎖空間が猛烈な勢いで広がっている、僕はそのような連絡を機関から受けました。 しかし、涼宮さんはどこにもいない。 ですから阪中さんから最初に話を聞いたときは驚きました。彼が屋上へ続く階段に向かっている、とね。 機関でさえ……いえ、あの長門さんでさえ涼宮さんの位置を探索出来なかったというのに、彼はわかっていた。 きっと涼宮さんは彼に助けてもらいたかったのでしょう。 だから、彼だけにしか自分の位置を教えなかった。 結果的に命に別状がないのは幸いですね。 しかし、あの男性は少々おふざけがすぎたようだ。 ふふっ、そこは機関にお任せください。二度と彼らには近付かせません。 おや、そろそろ彼が目を覚ますようです。 りんごでも剥いて待っていてあげましょう。 真っ先に俺の目に飛び込んだのは、いつしか見た白い天井だった。 ぐっ…まだ少し痛むな。あの野郎、最後の最後まで腹が立つことしやがって。 「ようやくお目覚めですね。りんご、いかがですか」 いらん。 「そうですか。しかし、ふふっ」 何だ、いきなり。 「いえ、あなたには本当に感謝しています。あのままでしたら何の躊躇いもなく世界は消えていたでしょうから」 別にお前等のためにやったんじゃない。 俺はあいつの………………そうだ。ハルヒは何処だ? この部屋には居ないみたいだが。 「涼宮さんでしたら、先程何処かにフラリとお出かけになられましたよ」 …………俺、ちょっとハルヒ探してくる。 「無理はなされないようにお願いします。それから、頑張ってください」 ウインクするな。気色悪いんだよ。 「ああ、それから――」 病室を出た俺は病院の中庭に向かった。 特に意味はない。ただ、あいつなら俺がいて欲しいところにいるだろうと思ったからだ。 で、やっぱりいた。 あのライブの後みたいに草の上に寝っ転がってやがる。 「よお、気分はどうだ?」 「………それ、あたしの台詞でしょ」 そうか、と言ってハルヒの隣に座った。 「ねえ、キョン――」 『ああ、それからあなたには言ってませんでしたが、最近はやけに閉鎖空間が多く発生しているんです』 『どういうことだ?友達もたくさんできて楽しそうだったが』 『ええ、確かに涼宮さんに友人は増えました。しかし、その代わりに彼女にとって一番大切なものが奪われてしまいましたからね』 『何だそりゃ?』 『あなたと一緒に過ごす時間ですよ。あなたと話し、あなたをからかい、あなたと笑いあう。それを奪われるのは彼女からしてみれば一番の苦痛です』 「あたし、キョンのこと――」 ハルヒの唇を優しくふさぐ。 あんなやつには勿体ないほど、そこは柔らかかった。消毒するように、あいつのことを忘れさせるように優しくキスを続ける。 その後、俺は唇をゆっくりハルヒから離して告げた。 「……ハルヒ、好きだ。この世界中、いや宇宙中の誰よりも……。どんなときでもお前を愛し続けると誓う。だから、もう二度と、離れないでくれ。俺もお前を離したりしない。絶対――」 今度はハルヒに唇をふさがれた。とても長く。お互いの息が続かなくなるまで。 「バカ。あたしがあんたを離したりするわけないじゃない。……あたしも好きよ、キョン。あんたが好きって思ってるよりも、ずっとずっと好き」 「そうかい」 「ねえ、キョン。あんた今、幸せ………ってやだ。何泣いてんのよ」 気が付くと俺は泣いていたらしい。 でも、これは部室で流した涙とは違うことだけはわかる。 それだけで充分だろ?今の俺の気持ちを伝えるには………。 おわり
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ハルヒは変わった。 以前に比べ非常に社交的になったし、むやみやたらに怒ることも無くなっている。 もともとは美人のハルヒだ。そうなれば誰から見たって魅力的に写るだろう。 そして、そんなことを如実に表すかのように北高アンケートである結果が生まれた。 彼女にしたい女子No.1 涼宮ハルヒ さすがに最初この結果を見たときは愕然としたね。普通朝比奈さんが一位だろ、とか考えて。 しかしまあ、俺のそれは単なる誤魔化しに過ぎなかった。 ハルヒが変わったことは俺自身が一番自覚していたからな。 アンケート結果が出た翌日の朝。俺はいつも通り遅刻するわけでもなく、かといって特別早くもない時間帯に登校した。 教室の扉を開けると、ハルヒの席の周りをクラスの女子が囲んでいるのが目に入る。 別段、最近では珍しい光景でもない。 当初はいじめられてるんじゃないかと思い独りで気にもんでいたが、今考えるとあのハルヒがいじめられるわけもなかったな。 席に着き机に突っ伏す。 前は恒例だったHR前の雑談も今は全くない。 ふと、後ろの席の話し声が聞こえてきた。 やることもない俺は素直に耳を傾けることにする。 「アンケート、やっぱり涼宮さんが一番だったわね」 「まあ当然よ。涼宮さん女の私たちから見てもかわいいし」 ……本当に随分と変わったもんだ。 昔は阪中くらいしかそんなことを言う奴はいなかったのにさ。 その阪中もハルヒと一緒にいるところを近頃見かけない。遠慮しているようにも見える。 「ちょっと言い過ぎだって」 「そんなことないわよ。あっ、それより昨日七組の人に告白されたんだよね。どうしたの?」 心臓が飛び出るかと思ったね。 ……ハルヒが、告白された? どうしたんだ俺。なぜこんなに動揺している? 元はと言えばハルヒを普通の人間にしてやるためにSOS団には入ったんじゃねえか。 そうさ、これは喜ばしいことだ。 良かった良かった。これでめでたくSOS団も……………解散、するのかな………。 もう、あんな不思議体験をすることもなくなるのか? もう、あの部室で放課後を過ごすこともなくなるのか? もう……ハルヒと一緒に笑うことはできなくなるのか………? 「まだ返事はしてないわ。だって突然だったんだもん。まあ直に告白してきたのは評価してやってもいいわね」 「付き合った方がいいよ。だってかなり格好良かったじゃない」 「あれ、でも涼宮さんキョンくんと付き合ってるんじゃないの?」 「そうなの?でも涼宮さんなら古泉くんとかの方がお似合いよね」 「キョンくんってなんか地味だし」 きゃあきゃあ騒ぐ女子達。 ……いい加減、ムカついてきた。 女に怒る趣味なんか一ミクロンほども持ち合わせていないが、今回は何故か我慢できない。 意を決して席を立ち上がろうとしたとき 「ちょっとひどいのね。わざとキョンくんに聞こえるように言ってるようにしか見えない、最低!」 ………阪中? 「何よ阪中。あんたに関係ないでしょ」 「確かにあたしには関係ないのね。でもそんなひどいこと黙って聞いてるほど我慢強い人間じゃない。涼宮さんもどうして何も言わないのね!?」 「あたしは別にキョンなんか……」 「嘘!涼宮さんはキョンくんのことが――」 バンッ!! クラス中が静かになった。 まあ、原因は俺だけどな。 俺は机に叩きつけた手の痛みに堪えながら言った。 「阪中、ありがとな。でもいいよ。 ……俺はな、最初からこいつをまともにするために存在していたようなもんだ。だからこいつがまともになった今、これ以上付きまとう必要もない」 「あんたいきなり何を――」 「SOS団も晴れて解散だな。ありがとよ涼宮、今まで楽しかった」 「キョンくん!」 阪中の声に反応することもなく、俺はその場の勢いのまま教室を出た。 後悔ばかりが頭の中を襲う。 何故あんなことを言っちまったんだろうか。これでSOS団も完全に終わりだ。 それに、俺は何に対してあそこまで熱くなっていたのだろう。 SOS団のため? 当然それもある、だが……違うだろ………いい加減誤魔化すなよ……これは、馬鹿みたいな嫉妬だ……。 我ながらあきれてしまう。こんな取り返しの付かないようなことをしておいて、今更気づくなんて。 …………俺は、ハルヒが好きだった……… そう、誰にも取られたくないくらい。誰にも見られたくないくらい。 それが男子であっても女子であってもSOS団であっても。 俺はハルヒの全てを愛していたんだ。ハルヒの手を、ハルヒの声を、ハルヒの性格を、ハルヒの……俺にだけ見せてくれていた太陽のような笑顔を。 ふらつく足で何とか部室にたどり着いた。 もう二度と来ることもないだろうから最後くらい、な。 室内を見渡す。本当にいろいろなものがある。 ボードゲーム、本、コスプレ衣装……そして、そんな中一段と目立つパソコンが乗った団長机。 俺は引き付けられるようにその机に座った。 あいつはいつもここからどんな景色を眺めていたのだろうか。 長門の本を読む様子、朝比奈さんがお茶を煎れる様子、古泉と俺がアナログゲームをする様子。 成る程な、ここからなら確かによく見渡せる。 楽しそうにしてる俺たちみんなが。 突然、目の前がぼやけた。 次第に机の上に一つ二つとシミができる。 ………本当に、情けねえよ………みんな、ごめんな…… 耐えきれなくなりキーボードに頭を下ろした。 今となっては懐かしい香り。二度と感じることが出来ないかもしれない匂いがする。 そして俺は、それに包まれるかのように深い深い眠りに落ちた―― ―――――――――――――意識が覚醒する。 俺は何してたんだっけ? 確か部室で……ってここどこだよ。 やけに暗い場所だが……妙に懐かしい。 そのとき唐突に理解した。これは夢のようなものだと。 何故かと訊かれても困る。 解ってしまうんだからしょうがない、と言うほかないな。 「――――」 不意に人の気配がしたので振り向くと、1人の男が女と向かい合っていた。 女の方は背中だけしか見えないがよくわかる、間違いなく涼宮ハルヒだ。 対する男は、悔しいくらいにイケメンで正直ハルヒとお似合いだと思う。 「――――」 ハルヒが何か喋ったらしいが何も聞こえない。 しかしその言葉を聞いたとたん、男の顔が酷く歪んだ。 「――――」 男も何か喋る。 次の瞬間、男がハルヒを押し倒した。 …………そう、か…結局は、そうなったんだな……。 ……仕方ねえよ……あんなやつに告白されて断る奴なんかいねえって……。 だんだん頭が重くなってきた。これで本当に目が覚めるんだろう。 何故俺がこんな夢を見たかは知らんがこれだけはわかる。 今ここで起きていることは現実だ。 夢だと散々言っていたがわかるのさ。 夢であって夢でない。あのときと同じ様に。 「じゃあな涼宮。これで本当にお別れだ」 俺がそうこぼすと、頭が一段と重くなる。 意識が途切れる―― その直前、確かに俺は聞いた。 「――キョン!!」 ―――あいつが呼んでる。 目を覚ました俺は部室を飛び出した。 場所は、もうわかっている。 『協力しなさい』 ハルヒが俺をSOS団に入れた場所。 『あたしの新クラブ作りよ』 全ての不思議体験の始まりの場所。 階段の、踊場だ。 俺は階段を一段飛ばしで駆け上がり急いだ。 起きたばかりで酸素が体に行き届いてないのか、すぐに息切れを起こしてしまった。 畜生、急がねえと、急がねえとハルヒが危ないのに―― くそっ、足が折れてもいい。さっさと登れよこの野郎。 「いやっ、キョン!!」 ハルヒの声がはっきりと聞こえた。 俺は思いっきり叫ぶ。 「ハルヒ!!」 踊場に着いた俺が見たのは、夢に見たときと同じ……いや、それよりたちが悪い。 ハルヒがキスをされていた。 押し倒されて、涙目になりながら。 もう俺の頭に冷静な部分など残っちゃいない。 俺は男の右頬を力いっぱい殴ってハルヒから引き離す。 「キョン、あたし……あたし………」 ハルヒが抱きついてきた。 嬉しいが少し待っててくれ。こいつを殺すのが先だ。 ハルヒを引き離して男のところへ向かう。 未だに倒れ込んでいる体を無理矢理引き起こして殴った。 何度も、何度も。ハルヒを傷つけたやつに情けなんかかけてやる必要ない。 どれくらい時間がたっただろうか、ハルヒが俺の手を止めてきた。 男は既にピクリとも動かない。 「キョンだめ……それ以上したら死んじゃう……」 「こいつは死んで当然のことをした。絶対に許さねえ」 「でも……」 ハルヒと言い争っていると、頭に衝撃が走った。 狭まる視界の中、男を見るとその辺りに落ちていたらしい角材を持っている。 やべえ、完全に油断しきっていた。 「キョン!キョン!!」 だめだ………意識が薄れてくる。せめて…ハルヒだけでも………。 「ハルヒ……逃げろ………」 もう……無理…だ…………。 意識を手放しかけたそのとき、誰かが階段を登ってくる音が聞こえた。 「大丈夫ですか!!」 古泉?それに、長門、阪中も……。 「阪中さんは早く救急車を」 「わかったのね」 「長門さん、二人を頼みます」 「わかった」 ………よかった……これでハルヒも安心だ……。 疲れた……ちょっとだけ、眠らせてくれ………。 屋上へと出る階段を登った僕が見たのは、泣いている涼宮さん、頭から血を流している彼、そして木材を手にしている顔を腫らした男でした。 閉鎖空間が猛烈な勢いで広がっている、僕はそのような連絡を機関から受けました。 しかし、涼宮さんはどこにもいない。 ですから阪中さんから最初に話を聞いたときは驚きました。彼が屋上へ続く階段に向かっている、とね。 機関でさえ……いえ、あの長門さんでさえ涼宮さんの位置を探索出来なかったというのに、彼はわかっていた。 きっと涼宮さんは彼に助けてもらいたかったのでしょう。 だから、彼だけにしか自分の位置を教えなかった。 結果的に命に別状がないのは幸いですね。 しかし、あの男性は少々おふざけがすぎたようだ。 ふふっ、そこは機関にお任せください。二度と彼らには近付かせません。 おや、そろそろ彼が目を覚ますようです。 りんごでも剥いて待っていてあげましょう。 真っ先に俺の目に飛び込んだのは、いつしか見た白い天井だった。 ぐっ…まだ少し痛むな。あの野郎、最後の最後まで腹が立つことしやがって。 「ようやくお目覚めですね。りんご、いかがですか」 いらん。 「そうですか。しかし、ふふっ」 何だ、いきなり。 「いえ、あなたには本当に感謝しています。あのままでしたら何の躊躇いもなく世界は消えていたでしょうから」 別にお前等のためにやったんじゃない。 俺はあいつの………………そうだ。ハルヒは何処だ? この部屋には居ないみたいだが。 「涼宮さんでしたら、先程何処かにフラリとお出かけになられましたよ」 …………俺、ちょっとハルヒ探してくる。 「無理はなされないようにお願いします。それから、頑張ってください」 ウインクするな。気色悪いんだよ。 「ああ、それから――」 病室を出た俺は病院の中庭に向かった。 特に意味はない。ただ、あいつなら俺がいて欲しいところにいるだろうと思ったからだ。 で、やっぱりいた。 あのライブの後みたいに草の上に寝っ転がってやがる。 「よお、気分はどうだ?」 「………それ、あたしの台詞でしょ」 そうか、と言ってハルヒの隣に座った。 「ねえ、キョン――」 『ああ、それからあなたには言ってませんでしたが、最近はやけに閉鎖空間が多く発生しているんです』 『どういうことだ?友達もたくさんできて楽しそうだったが』 『ええ、確かに涼宮さんに友人は増えました。しかし、その代わりに彼女にとって一番大切なものが奪われてしまいましたからね』 『何だそりゃ?』 『あなたと一緒に過ごす時間ですよ。あなたと話し、あなたをからかい、あなたと笑いあう。それを奪われるのは彼女からしてみれば一番の苦痛です』 「あたし、キョンのこと――」 ハルヒの唇を優しくふさぐ。 あんなやつには勿体ないほど、そこは柔らかかった。消毒するように、あいつのことを忘れさせるように優しくキスを続ける。 その後、俺は唇をゆっくりハルヒから離して告げた。 「……ハルヒ、好きだ。この世界中、いや宇宙中の誰よりも……。どんなときでもお前を愛し続けると誓う。だから、もう二度と、離れないでくれ。俺もお前を離したりしない。絶対――」 今度はハルヒに唇をふさがれた。とても長く。お互いの息が続かなくなるまで。 「バカ。あたしがあんたを離したりするわけないじゃない。……あたしも好きよ、キョン。あんたが好きって思ってるよりも、ずっとずっと好き」 「そうかい」 「ねえ、キョン。あんた今、幸せ………ってやだ。何泣いてんのよ」 気が付くと俺は泣いていたらしい。 でも、これは部室で流した涙とは違うことだけはわかる。 それだけで充分だろ?今の俺の気持ちを伝えるには………。 おわり
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人間存在をとらえるために ARTICLE 感情を扱うための反骨精神のすすめ; ニュージーランドとオーストラリアとの研究交流のおはなし 身体生理的な情動と心理的な感情の発達研究が,世界では神経科学や発達障害研究と絡んで展開している。しかしわが国 ではまるで鎖国でもしているかのようにも見える。たとえガラパゴス的に離れた形で進んでいるものにも良さがあるにせよ, 私はへそ曲がりになっても主張性のある研究を進める必要があると思っている。以下とりあげる例は,アスペルガー症候群を 探究する研究領域であり、ヒトの通じ合いの発達に感情がかかわるということを機序解明しようとする研究である。 ①研究の多様性は歓迎すべき ニュージーランドは,大風の毎日であった。自閉症スペクトラム障害を研究している研究者と会っていた が,ここの短い生活で見出したことは,海外の大学での「研究者の自由闊達さ」であった。「あなたがデータをもって感情論 を展開しているところが,おもしろい」なんていうのはお世辞に決まっている。そう思っていたが,そうではなかった。深く話 をすすめていくと「ほんとうに標準なんかにこだわらない」という反骨精神があった。たとえば統計学を教えるひとりの研究者は, 「(心理学者が使っている)心理尺度は何を測っているか解らない。その多変量解析はもっと疑問に思う」という。統計は単なる 用具であり,その人の判断によって,その人なりの選択しかできないはずだと言っていた。別の研究者はこうだ。 プラグマティズムとは,(生産性を求める方略なんかじゃなく,)背景に個人主義があって,たがいが異なる考えを交錯したときに, 現実的に対話するための手っ取り早いやり方なんだ,と。そこには個人の自由を認めようとする精神があって,一律横並びを嫌う 反骨精神が感じられた。 たしかに科学を介して創造的な研究を生みだすことは,この社会に多様な価値の可能性を開くことであろう。それがひいては 社会の展開可能性を開くことになる。そういう気風に接するだけで感情発達の研究,それもアスペルガー症候群の人びとの 関係性の病理,混乱を説明しようとする精神は,だいじにされている気になったのである。幸いなことにそれはブリスベン のTony Attwood にあった時もそうであった。 ②感情の発達研究には,新手のリアルなデータと説明枠組みがほしいところだ 私たちは,ベトベトに手垢のついた意味のない概念に慣れてしまっているように思われる。おそらく心理学の概念や説明モデルのいくつかは,廃棄してもいいはずである。たとえば感情の主観的体験をとらえる「心理尺度」があり,何を測っているかわからないことがある。自分もそれを使っているが望遠鏡で覗いているみたいである。それを何とかしたいと意識するべきであり,観察などの具体的な結果がほしいように思われる。またもう一つは感情を「認知的な構成の産物」と決めてかかる一辺倒である。一辺倒に当て嵌めているのは行き過ぎている。たしかに主観的な感情は,イマジネーションがかかわるにしても,しかし生理的変化に伴う情動の変化は内部発生的な,内臓感覚などから由来する変化もあったはずだ。 感情発達の研究を石頭に封じ込める原因はいくつもある。少なくとも少しでも研究を創造的にするためには,神経科学などの実体 観察などから具体的な心理過程を作り直す必要がある。古い硬くなった心理学モデルを書き換えて,しっかりとした推論の骨格を 得ることが必要である。たとえば扁桃体の機能を例に取るならば,じつは数々の知見が乱立し,まとめ切れない状況にある。だがいくつかの知見は,おもしろい推論を引き出してくれる。たとえばリーザスモンキーの脳損傷の研究を踏まえたりすると,仮説を再考する機会を与えてくれる。 かくして,(ただひたすら論文数だけを求める研究をなすのではなく,)数ケースの少ないばあいであっても(多いに越したこと はないが)先駆的な研究がたくさん生まれてほしいと願うのである。学会はそういうショックを与える場所であってほしい。 ③研究としての説明の深さ このように書いてくると情動,感情の発達の領域のなかで,アスペルガー症候群の人びとの感情の混乱,不安や,異常な警戒心 はまさしく興味深いし,重要であり,どうしてそうなのか,どうすればいいのか,自然の発達から何が失われたのか,人の痛みを 感じつつも研究の使命を考えさせられてしまうのである。いずれにしても「予測しようとする関心」をはるかに超えて,人間が とらえられる現実のほうが複雑になってきている。たとえば原発事故についての予測はその例である。 はたして発達心理学がなす社会的な役割は,「予測すること」にあると見ていいものだろうか?ことに「計数による予測」は, 成功し難いし,成功しても,すでに知っていることを超えられるだろうか? むしろ発達研究では,人間をとらえ,理解してい くことが,私たちに貢献することのように思われるのである。そんなことを思いながら一本論文を書いたところである。 須田 治のプロフィール ここでは,「情動」とは,生理・行動・体験の全体変化をさし,「感情」とは,表象化された心的体験をさしています。 長いあいだ赤ん坊の発達の研究をやり,いまはアスペルガー症候群の感情についての研究をしています。ニュージーランドの 研究者とは情動についての研究交流をしています。 <発達心理学会 ニューズレターより;一部修正> 本のおすすめ このページでは,いくつかの本の内容をご紹介します。 <文献リスト> 須田治 1999 『情緒がつむぐ発達』 新曜社 日常の視線から発達について書いています。 須田治 2008 情動的側面のアセスメント(本郷一夫編『発達アセスメント』pp47-67) 有斐閣 須田治 (編)2009 『情動的な人間関係への対応』金子書房 私の文章4章は、2009年の立場を書いています。 須田治 2017『感情への自然主義的アプローチ;自閉症スペクトラムへの発達支援』 金子書房 4月発行2900円 <須田治(編著)2009『情動的な人間関係への対応』金子書房> (執筆者 敬称略) この本は2009年に出されました。意欲作です。 今読んでも内容の多様性とさまざまな問題が提供されています。発達支援から情動をとらえています。 1章 情動は人間関係の発達にどう関わるのか 遠藤利彦 2章 「発達障害」と個体論の視点、関係論の視点、そして状況論の視点 浜田寿美男 3章 ADHDの認知 岡崎慎治 4章 アスペルガー障害の感情発達と人との関係への支援 須田治 5章 子どもの行動問題を行動変容法の立場から解き明かす 園山繁樹 6章 養育者との関係性の障害とその支援 近藤清美 7章 思春期・青年期の発達臨床 前川あさ美 8章 家族の視点からとらえた主体の危機と臨床 中釜洋子 9章 広汎性発達障害の神経基礎 佐藤弥・魚野翔太・十一元三 10章 情動発達のアセスメント 高橋知音 11章 自閉症の認知特性が及ぼす情動の問題 伊藤英夫 12章 虐待を受けた子どもの発達的危機 玉井邦夫 13章 感覚統合的アプローチ 木村順 (3900円税別) <須田治(著)2017『感情への自然主義的アプローチ ; 自閉症スペクトラムへの発達支援』金子書房> この本は,主体の意志に働きかけるという支援の限界を超える ような企画といえます。そもそも情動論的アプローチをすべて 認知的な説明へと還元してきた限界,支援という思い上がりに たいして,たがいにもっと人間的な身体に帰ることの大切さを 考えて書きました, 第Ⅰ部 情動のしくみ 1章 あの瞳のなかに不安がある 2章 身体内での感情のはたらき 第Ⅱ部 発達のしくみ 3章 情動はじめて人と会う 4章 主体をささえる原初的感情 5章 どのように調整は生み出されるのか 第Ⅲ部 自然主義的な発達支援 6章 自然な調整をとらえる支援の可能性 7章 試みとしての技法 8章 親とのあいだでの発達支援 (2900円税別)
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お菓子一覧 習得したレシピのうち、入手できた画像をご紹介します^^ ◆初心者の館 Lv.1(スキル+5) 満腹+5 ポーラのパン 天使のカステラ パウンドケーキ 情緒+5 プリンパン ヘルシートースト ハニービスケット ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― Lv.2(スキル+15) 満腹+10 たい焼き 抹茶せんべい チーズおかき マーブルカステラ 情緒+10 パンミミ スノートリュフ 抹茶クッキー モカチーズケーキ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― Lv.3(スキル+30) 満腹+15 モカクロワッサン レーズン カルシウムクッキー スポンジカステラ 情緒+15 モカビスケ レーズンパン クリームコロネ チーズクッキー ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― Lv.4(スキル+60) 満腹+20 レモンカステラ チーズタルト イチゴカステラ チョコサンド ゴマ入りコッペパン 情緒+20 ミニクッキー イチゴロールケーキ ライ麦ビスケット 卵とミルクのパン ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― Lv.5(スキル+100/幸運1~5) 満腹+25 うずまき餅 カンパーニュ 抹茶ロール 情緒+25 長崎蜂蜜カステラ スウィートブレッド ドライフルーツパン 抹茶ビスケット ◆ 名前 コメント
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タグ表示:coc 関連リンク 動画タイトル 動画 解説,コメントなど 関連リンク https //www.youtube.com/@trpgmodan_v/streams 動画タイトル 【 新クトルゥフ神話TRPG 】 黙示録とその顛末 序章「 開かれた箱舟 」#ABRK黙示録 【 キャンペーン・シナリオ VTuber 】 【 新クトゥルフ神話TRPG 】『 濁雨 』 セッション配信 【 #モダン卓 #なるしすこと濁雨 】 【 新クトゥルフ神話TRPG 】 All or Nothing セッション配信 【 #モダン卓 #AoN第一号】 【 新クトゥルフ神話TRPG 】 奇怪なり!!不思議生物特別展 セッション配信 【 #情緒不安定卓 #奇怪博物館4展示目 VTuber 】 【 新クトルゥフ神話TRPG 】 黙示録とその顛末 終章「 禍福への枝折 」#ABRK黙示録 【 キャンペーン・シナリオ VTuber 】 【 新クトゥルフ神話TRPG クトルゥフ2020 】 ツチクワの嫁 セッション配信 【 #情緒不安定卓 #サガステラの嫁 】 【 新クトゥルフ神話TRPG 】 ロストエクスペディション セッション配信 【 #情緒不安定卓 #モダンツアーその1 VTuber 】 【 クトゥルフ神話TRPG 】 壊胎 セッション配信 【 #くろとき壊胎 #情緒不安定卓 】 【 新クトゥルフ神話TRPG 】朽ち果てたくない セッション配信 【 #モダン卓 AlleZ-y 】 161 回視聴 3 か月前 に配信 動画 解説,コメントなど (まだ書かれていない) 名前 コメント
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トヨフク 法学部 情緒不安定な子というキャラを作っていると自称している情緒不安定な子。 お宅が集まりやすい場所のため、部員の溜まり場と化している。
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リアル 77 名前: 千手観音 [sage] 投稿日: 2007/03/12(月) 08 33 51 ID Uggug/yV0 それだとただの中二病ゲームにならないか? 攻撃のしあいというのは十分コミュニケーションだと思うけどね むしろそっちの方が大事 逃げたら追いかけてくるとか、すぐに隠れるとか、無謀に突っ込んでくるとかそういう行動パターンこそ コミュニケーションの核で、情緒なんてものはオマケでしょ だってぶっちゃけ他人の情緒なんて君は正確に把握できるのか? 人の心なんてリアルでも読みにくい=たとえ読んでいてもそれは実際とズレる 互いに誤解しあって成り立ってるだけなんだぜ? CPUに情緒なんて求める方が馬鹿らしいと思わんか? 99 名前: 名無しさん必死だな [sage] 投稿日: 2007/03/12(月) 10 28 40 ID 4diBgVnk0 私はゲームは映画でも小説でもない 肝はいかに楽しく動かせるかであって その内容や動きがリアルであるかどうかは雰囲気を作る以外に価値は無いと言ってるだけ 101 名前: 名無しさん必死だな [sage] 投稿日: 2007/03/12(月) 10 31 00 ID 4diBgVnk0 だから、あってもいいんじゃないの? 戦争物に情緒が必要かとか 愛ものにリアルな性格が必要かとか エロにまともな倫理が必要かといえば ゲームとして楽しくないから 基本的には無駄なリアルはいらんとなるだけで 105 名前: 刑事ナッシュ [sage] 投稿日: 2007/03/12(月) 10 40 28 ID MwNNQesK0 キャラクターに「命」を吹き込む上で 必要不可欠な要素だと思うけど 目の前を動いてるキャラクターが動いている (生きている)と錯覚させる上で これ以上は平行線だね。 面白かったよ。 ちょい落ち
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摩天楼ビル 名前 耐久度 値 技能ポイント 価格 ポーラのパン 77 満腹値+5 5 30 天使のカステラ 77 満腹値+5 5 30 プリンパン 61 情緒+5 5 18 ヘルシートースト 79 情緒+5 5 31