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【赤屍蔵人@GetBackers-奪還屋- 死亡】 [残り68人]
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拉麺男(ラーメンマン)誕生!!の巻 日本の空手、韓国のテコンドー、タイのキックボクシング(ムエタイ)など、世界のあらゆる武術、武道の源流が一四〇〇年の歴史をもつ中国拳法にあるといわれている。 その中国拳法の総本山が中国河南省の嵩山少林寺である。 この崇山の一角には英雄面山とよばれる高峰がそびえ、 岩壁には中国拳法史上の最強の四人の達人の顔がきざまれている。 今日はこの4人の中でも最強とうわさのたかいラーメンマンの修業時代にスポットをあてて話をすすめていきたいとおもう。 それはむかしむかしのおはなし。その頃の中国は山賊や馬賊とよばれる強盗団が横行していた。とあるこの村にも、蛇五、蛇六、蛇九の三兄弟ひきいる悪名たかき毒蛇党(コブラとう)とよばれる馬賊が猛威をふるっていた。 村人「ああ・・・毒蛇党だ・・・」 長男蛇五(ジャンゴ)、性格はいつも冷静で氷のよな男。剣の達人。 蛇六「ケケケ――――」 次男蛇六(ジャム)、性格ははげしく短気。クンフーの達人 蛇九「うお~~~!!」 三男蛇九(ジャンク)、性格は乱暴で一度狂いだすと手がつけられない。 そんな毒蛇三兄弟が次々と村人を殺していく。 蛇五「ホーレホレ、金めのものはみんなだせ」 蛇九「ゲヘヘヘ・・・はやくだした方が身のためだぜ!」 ソーメンマン「その必要はないぞ、みんな」 村人「ソ・・・ソーメンマンさん、あんた・・・」 蛇六「ん?なんだおめぇは拳法でおれたちにたちむかおーってのか。こいつは・・・おもしれぇ」 「よ―――し、ためしたい秘技もあることだし、やったろうじゃねえか!!」 蛇六がソーメンマンに向かっていく。 その様を、ソーメンマンの息子のラーメンマンが見守っていた。 しかし、蛇六とソーメンマンの間に蛇九が立ちふさがった。 ソーメンマン「ああ・・・こ・・・これでは蛇六の動きがみえん・・・ひ・・・左か、それとも右か・・・」 蛇六「秘技幻惑夢壁(げんわくむへき)!!」 蛇六が蛇九の肩を跳び越えた。 ソーメンマン「ああ、上から・・・」 蛇六「うりゃあ~~~~~~っ!!」 蛇六の蹴りがソーメンマンの腹を貫いた。 ラーメンマンが飛び出し、倒れたソーメンマンの元に駈け寄った。 ラーメンマン「お、おとうさん、死んじゃやだ――――!!」 蛇六「ケッ・・・くちほどにもねぇやっ!」 ラーメンマン「くっそ―――っ!!」 ラーメンマンが蛇六に飛びかかった。 蛇六「うわ・・・」 「そらとうちゃんの所へおくってやるぜ!」 しかし、ラーメンマンは崖の下に放り投げられた。 蛇五「よ―――し、次の村へいくぞ!」 党員たち「「「おお」」」」 毒蛇党は去って行った。 谷- ラーメンマン「ウ・・・ウーン・・・」 川のほとりで目を覚ましたラーメンマンの前に、陳という老人がいた。 陳「小僧、気がついたか」 ラーメンマン「あ・・・おじいさんがたすけてくれたの?」 陳「おまえが強運の持ち主じゃのう。岩壁の木の枝にひっかかってたすかったんじゃ。命は大切にせえよ」 ラーメンマン「ところでおじいさん、なにしてるの?」 陳「つりじゃよ」 ラーメンマン「えっ・・・つり?」 陳が川の中の魚を蹴り上げていく ラーメンマン「ああ。わわ・・・つり針もサオもつかわないで足でさかなを・・・」 「これがうわさにきく超人拳法か・・・」 陳「どれ、これくらいにしてかえるか!」 ラーメンマン「・・・・・」 陳「ところで小僧、両親のことをなんどもうわごとでいっておったが、なにかあったのか?」 ラーメンマン「ろ・・・老師、なん十万、なん百万の軍団にひとりでたちむかって勝つことができるでしょうか」 陳「できる、それは超人になることじゃ!」 ラーメンマン「で、ではわたしは、わたしは超人になれるでしょうか!?」 陳「それはだれにもわからん!」 ラーメンマン「ろ・・・老師、わたしを弟子にしてください!!」 陳が振り向き、ラーメンマンの目を見つめた。 陳(こ・・・この目、よほどのことがあったんじゃろう・・・) 「よいか、道というものは理想であり、とおくにあるものだ。したがって常に自分の道にちがづくよう努力すればよい。いいか、修行はつらいぞ!」 ラーメンマン「ハイ老師!!」 陳老師の修行寺- 陳「よいかラーメンマン、拳法は心・技・体の三つがそろってはじめてなりたつ」 「この熱湯のはいったカマの底をみなさい。ありがたいお経の札がはいっておる、ラーメンマンこれをとってもらえぬか」 ラーメンマン「は・・・はい」 ラーメンマンがカマに手をいれようとしたが・・・ ラーメンマン「あち――――」 陳「ハッハハハ。それではダメじゃラーメンマン」 陳が素早くカマに手を入れ、お札を抜き取った。 ラーメンマン「わあはやい・・・しかも水面には波ひとつたってない!」 陳「よいかラーメンマン、手のはやさだけでは札はとれん。心を集中させるのだ。もし雑念が入ると水面に波がたち大やけどをしてしまうだろう」 「この集中力が強化されるとこのような芸当もできる!!フン!」 陳が手を振ると、上に吊されていた鐘が鳴った。 ラーメンマン「ああ・・・か・・・鐘が・・・・・」 陳「この技を完全に消化すると百歩はなれた位置から敵をたおすことができることから、百歩神拳とよばれる!」 「さあ、つぎはこれをきなさい」 ラーメンマン「ハイ」 陳がラーメンマンに白い胴着を渡した。 陳「ついてきなさい」 陳も白い胴着に着替えて外に出た。 ラーメンマン「ああ、こんな所にトンネルが」 陳「よいかラーメンマン。このトンネルの中には全身にススをぬりたくった像がならべてある。人がこの中にはいると像がつぎつぎにたおれる仕組になっている。今からわしとまえとでこの中にはいり、たおれてくる像をよけながら向こう側へはしりぬける」 ラーメンマン「よーしこれならわたしにもできそうだ。なんたってすばっしっこさにかけては、だれにも負けたことはありませんから」 陳「フォフォ!それはどうかな」 ラーメンマン「今度ばかりはわたしに分がありそうですね!老師」 「よーいドン!」 陳とラーメンマンがトンネルの中に入っていった。 ラーメンマン「わあっ、うわーっ!!」 「ひぇ~~~~!!」 ラーメンマンが倒れてくる像に苦戦する中、陳は軽々と通り抜けていった。 ラーメンマン「ひゃ~~~~、まっ黒になっちゃた」 陳「おう、今でてきたのか、ラーメンマン」 ラーメンマン「ああ・・・老師が先に・・・しかも白衣はまったくよごれていない」 「・・・・・」 陳「くやしいか、こんな老いぼれに負けて・・・よいか、どんなに年をとってもすごい力がだせる。これが超人拳法じゃ。拳法は曲芸でも手品でもない。くるしい修行にうちかつさえできれば、だれでも超人になれる。わかるな、ラーメンマン」 ラーメンマン「老師、わたしはやります」 それからはラーメンマンの血のにじむような修行がはじまった。 陳老師の超人拳法には超人一〇二芸と称する各種の鍛錬法がある。 修行者はその一〇二のすべての鍛錬法を消化しなくてはならない。 しかしラーメンマンは修行にいや気がさすどころか、ますます練習熱心になりもともと素質もあったため、ラーメンマンの拳法はうではメキメキと上達していった! そして12年の月日がながれた――― 成長したラーメンマンは、あのトンネルの像をよけきって抜けた。 陳「おお・・・ようやく白衣をススでよごさないで、はしりぬけられるようになったの」 ラーメンマン「はい」 陳「よし卒業じゃ」 ラーメンマン「ええ、今な・・・なんといわれました」 陳「もうわしがおまえにおしえることはなにもない。下山してもよいぞ!」 ラーメンマン「老師、ありがとうございました」 陳「では卒業式じゃ。あの火の中の巨大なカマを・・・はこんでここまでもってきてみい」 「いっておくが力だけではもちあがらんぞ。わしのおしえた超人拳法、心・技・体が一体となったときにもちあがるのじゃ。失敗すれば大やけどをおって死ぬ」 ラーメンマン「うわ―――っ、うわ――――っ!!」 ラーメンマンがカマを持ち上げようとするも、熱くて持ち上げられなかった。 陳「ラーメンマン、心・技・体じゃぞ!」 ラーメンマン「ハッ」 ラーメンマンがカマに「中」の文字が彫られていることに気づき、その文字に額を合わせた。 ラーメンマン「うわあ~~~~、うわあ~~~~!!」 ラーメンマンはカマを持ち上げ、陳が笑った。 ラーメンマン「おお・・・」 ラーメンマンはカマを陳の前に置いた。 その額には、「中」の文字が焼き付いていた。 陳「よ――――しラーメンマンよ、おまえは今日から美来斗利偉拉麺男(ビクトリー・ラーメンマン)となのるがよい!!」 「それからおまえにこの闘龍極意書をさずける」 ラーメンマン「こ・・・これは・・・」 陳「これにはひとりで軍隊にたちむかう方法がかいてある」 ラーメンマン「老師・・・」 陳「命は大切にな!」 かくしてラーメンマンは父親の敵、毒蛇党をもとめ山をおりた。 ある村- 毒蛇党に滅ぼされたこの村で、一人の子供が泣いていた。 シューマイ「お・・おとうさん・・・シューマイはどうして生きていけばいいの・・・・」 ラーメンマン「この村もやつらのえじきになったのか・・・・」 シューマイ「だ・・・だれだ・・・」 ラーメンマン「わたしは美来斗偉拉麺男!毒蛇党をたおしにきた」 シューマイ「ええ・・・あの毒蛇党を!!正気かあんた・・・・」 ラーメンマン「正気だ。あんなカスどもの退治はひとりで充分」 シューマイ「ええ、ひ・・・ひとりでってどうやって・・・・・」 ラーメンマン「ワナをしかけて、そしてやつらを一網打尽にする」 シューマイ「え?ワナ?」 ラーメンマン「超人説法その1,戦いをするにもまず完全な準備から。少年よ、やつらは今度いつせめてくる?」 シューマイ「またすぐやってくるよ!」 ラーメンマン「ではいそがねば」 シューマイ「ぼ・・・ぼくもてつだうよ!」 ラーメンマン「これでよし」 「超人説法その2、敵を一望できる所に拠をかまえるべし!少年よ、このあたりで一番見通しのいい所は?」 シューマイ「あそこかな」 シューマイは少し離れた丘を指差した。 ラーメンマン「う―――む、絶好の場所だ!」 シューマイ「ところでなんなのそれ?」 ラーメンマン「これか。これはわたしの守り神だ」 シューマイ「守り神?」 ラーメンマン「超人説法その3、自然現象をフルに活用すること。自然現象か・・・・」 「ム!あ・・・あれは台風雲だ。それも大型・・・!!こ・・・これはつかえるぞ!!」 「よ―――し!!あの雲の大きさからみてこのあたりだろ」 ラーメンマンは地面に大きなマル印を書いた。 シューマイ「マルなんかかいて、なにすんのさ?」 ラーメンマン「数時間後、このマルがやつらを一掃してくれる!」 シューマイ「ええ!?このマルが・・・」 シューマイ「き・・・きた、毒蛇党だ!」 馬に乗った毒蛇党の軍勢が二人の前の平原に差し掛かろうとしていた。 (蛇九は巨体のせいで馬に乗れないので走ってきた) シューマイ「ほ・・・ほんとに大丈夫なの?」 ラーメンマン「わたしの作戦は完璧だ!」 蛇五「ハッハハハハハ――――ッ!!」 ラーメンマン「とうさん・・・そして老師、みていてください・・・ラーメンマン一世一代の大戦を!」 蛇九「なんだ―――っ!!」 党員たち「うわっ」「あたっ」 蛇九や党員達がラーメンマンとシューマイの彫った落とし穴にかかった。 シューマイ「やった―――っ!!」 蛇九「だれだ、こんな所に穴をあけたやつは―――!?村の連中か!?くそ―――!!」 蛇五「いいや、臆病者のやつらにはそんことはできん!!」 蛇九「じゃあ、いったいだれが・・・」 蛇五「だれかがわれら三兄弟をねらっているとしかおもえん」 蛇六「よしおまえら、われらのタテになれ―――っ!!」 蛇五「あの丘だ・・・」 毒蛇党は、毒蛇三兄弟を囲む陣形になって丘の方に向かった。 ラーメンマン「毒蛇三兄弟は警戒して護衛兵をまわりにおいた。予想どおりの行動だ・・・これで勝てる」 シューマイ「ああ・・・風が強くなってきた・・・」 ラーメンマン「ま・・まずい。風が強くなるのがおもったよりはやい。はやく三兄弟をあのマルの中へいれなくては。マルの中にはいるのは三兄弟でなければすべては水のアワ・・・」 「あと10M(メートル)・・・あと6M」 「5M、4M・・・」 毒蛇党はどんどんマルに近づいていき・・・ ラーメンマン「3M、2M、1・・・ゼロ」 「はいった―――っ!!」 三兄弟がマルの中に入ったのと同時に、台風が起こった。 党員「うわっ・・・風が・・・!」 「ひえ~~~っ」 「うわ~~~っ!!」 三兄弟を残して、党員たちが台風に吹き飛ばされていった。 蛇五「い・・・いったいどうなってるんだ!!」 シューマイ「わああ、すげえ・・・」 蛇五「こ・・これはいったいどういうことだ!!」 シューマイ「ど・・・どうして毒蛇三兄弟だけふきとばされなかったの: ラーメンマン「それはあのマルの位置がちょうど台風の目の位置だったからさ。しってるかな、台風の目の位置は・・・無風状態だということを!」 シューマイ「あ・・あなたはすごい・・・台風がくることだけでなく、台風の目の位置まで予測して戦いをいどむとは、ちょ・・・超人だ・・・!!」 ラーメンマン「ひさしぶりだな、毒蛇兄弟!」 ラーメンマンが丘から出て来た。 蛇五「お・・・おまえがわれらを・・・たったふたりで毒蛇党をおびやかすとは、おまえはなに者!?」 ラーメンマン「わすれたか、12年前を」 蛇六「き・・・きさま、あのときの・・・」 ラーメンマン「わたしは生きていた。12年間きさまらをたおすために修行してきた・・・とうさんや村の人びとの敵をうつために。そして今、その宿願がはたされるときがきた――――っ!!」 ラーメンマンは胴着を脱ぎ捨て、毒蛇三兄弟の元に飛び降りた。 ラーメンマン「そりゃ――――っ!!」 シューマイ「ああ・・・」 ラーメンマン「大車輪蹴り!!」 ラーメンマンの回転蹴りが毒蛇三兄弟に炸裂した。 蛇六「こ・・・こしゃくな――――っ!!きさまも父親の所へおくってやるぜ-―――っ!!」 蛇九「ぐわはは―――っ!!」 蛇六がラーメンマンに向かい、蛇九がラーメンマンと蛇六の間に立ちふさがった。 ラーメンマン「秘技、幻惑夢壁だな」 (みえる、蛇六のうごきが・・・) ラーメンマンは蛇九の体の向こうの蛇六の動きを見越していた。 ラーメンマン「上だ――――っ!!百歩神拳~~!!」 ラーメンマンの百歩神拳が蛇六と蛇九を真っ二つに切り裂いた。 シューマイ「ああ・・・」 蛇五「ひぇ―――、ゆるしてくれ、ラーメンマン。もう悪事ははたらかない、村人たちには償いをする」 ラーメンマン「・・・・・」 ラーメンマンは蛇五に背を向け立ち去ろうとしたが、蛇五は剣を拾い、ラーメンマンを斬ろうとしていた。 シューマイ「ラ・・、・ラーメンマン、うしろ・・・」 シューマイの言葉を聞き、ラーメンマンは飛び上がった。 蛇五「うわっ」 ラーメンマン「後方風車―――っ!!」 ラーメンマンの両足蹴りが蛇五の頭を蹴り砕いた。 ラーメンマン(シューマイのひとことがなかったら、わたしはやられていただろう・・・まだまだ武道家としては未熟・・・) 「また山にもどって修行のやりなおしだ」 胴着を拾って、去っていくラーメンマンの後ろをシューマイが追いかける。 シューマイ「ああ、ラーメンマン、まってよ!!ねえまってよ」 ラーメンマン「修行はつらうぞ、シューマイ!」 シューマイ「ハイ!お師匠さま!!」 一日師となれば終生父となす・・・(中国のことわざ) (続く)
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前へ 普段は一人で出歩くこともままならないなんて、やっぱり厳しいんだな。 まぁ、そりゃそうか、いいところのお嬢様なんだから。 そんなお嬢様が今はお一人。 やっぱりこれはイレギュラーな状態なんだ。 これ、僕はどういう対応を取ればいいのだろう。 お嬢様を保護してお屋敷まで送ってあげた方がいいのかな。 でも、いま目の前にいるお嬢様のお顔のなんと楽しそうなこと。 その笑顔が消えてしまうようなことはしたくない。 そうだよ。 お嬢様がそんなに行きたいところがあるんなら、こういう時ぐらい行かせてあげたいじゃないか。 「じゃあ、それ怒られるのは僕が引き受けます。だから、今日はお嬢様のやりたいことをしましょうよ」 「まぁ、千聖にお付き合いいただけるの? それは嬉しいわ!」 三日月のようなその目を見ることができた僕の方が数億倍嬉しいですよ、お嬢様! 「お嬢様が行ってみたい所って、どこなんですか?」 お嬢様が言われたのは、ここから電車で20分ほどのターミナル駅の名前だった。 「そこにあるデパートで“水戸黄門展”というものをやっているのよ。さっきポスターで見たの。 それで、どうしてもそれに行ってみたくて。もう、居ても立ってもいられなくなってしまって。 でも、そんなところに行きたいなんて言っても、執事は“今日の予定には入っておりません”なんて言うんだからきっと」 家の人に怒られる覚悟を決めてまで行きたいところっていうのは、デパートでやってる水戸黄門展なのか・・・ 上流階級の人の思考というのは、僕のような凡人にはちょっと理解が難しいところがあるな。 「だから、せっかくのこの気持ちが下がってしまうようなそんな言葉は聞きたくないから、何も言わずに飛び出してきてしまったの。 それに、岡井家の執事ならこれぐらいのことは一度は経験しておくべきだわ。そうよ、これは千聖の親心なのよ」 そうやっていたずらっ子みたいに笑うお嬢様は屈託が無くて、見ている僕まで愉快な気持ちにさせてくれた。 まぁ、そのいたずらの犠牲になった執事さんとやらは災難だけれど。(執事さんといえば、あの執事さんは元気にしてるかな。あれ以来会ってないけど) 「行きたい所っていうのはデパートの水戸黄門展なんですね。お嬢様は水戸黄門がお好きなんですか?」 「えぇ、大好き!!」 お嬢様の美しい瞳がキラキラと輝いた。 「千聖は時代劇を見るのが好きなんですけど、そのなかでも特に水戸黄門は大好きなの。 日本中を旅する黄門様ご一行が悪い人の企みに巻き込まれてしまうストーリーにはいつもハラハラしてしまうわ。 それでもやはり最後には正義が勝つのね。黄門様によって悪い人も改心されて、見ていると気持ちが穏かになるの。 そうやって旅を続ける黄門様ご一行の行く手がいつも楽しみで楽しみで。 登場人物も、黄門様だけではなく、それぞれのキャラクターが立っててとても面白いのよ。 千聖が好きなキャラは、まず何といってもうっかり八兵衛(ry ・・・話しが終わらない。 お嬢様、水戸黄門が本当に好きなんだな。 水戸黄門って確かいつも同じようなお約束的なストーリー展開だと思ったけど、お嬢様はそれに毎回ハラハラして見てるのか。かわいいw たっぷり5分は使って水戸黄門の魅力を僕に語ってくれたお嬢様。 そして、ようやくそばを食べ終わったお嬢様が箸を置かれた。 箸を置く動作ひとつとっても優雅で、そんな人が僕と一緒に立ち食いそばとは・・・ 「ごちそうさまでした」 店を出て、僕はお嬢様に声を掛ける。 僕の横にいるお嬢様、こうやって見ると本当に小柄で。 別格、だね。このかわいらしさは。 でも、普段の制服のときよりも、そのー、そのですね、胸のあたりがこう存在感をハッキリと主張されていてry ・・・って、やめよう。そんなことを考えるのは。 お嬢様のそのお姿を目にして見とれてしまいそうになるのは男の性なのかもしれないが、そのようなことは硬派な僕らしくもない← 「お嬢様、電車の乗り方とか分かるんですか?」 「まぁ、失礼ね。それぐらいは分かります。でも、どの電車に乗ればいいのかがよく分からないわ」 「僕がちゃんとご案内します。お嬢様は安心して楽しんでください」 「千聖のわがままにお付き合いいただけるなんて。私、本当にわからないことばかりなので助かりますわ」 ・・・また“お付き合い”って仰いましたね。 今お嬢様の言ったその言葉が僕の頭の中を渦巻いていく。 お嬢様とお付き合い・・・ 気付いたんだが、これって、“デート”って言うものじゃないだろうか。 うん、そうだよね。これって、間違いなくデートでしょ。 デートかぁ(照)。 これは楽しいことになってきたぞ。 ウキウキしてきた。 女の子とデートするなんて、僕はこれが初めてなんだ。 僕の初めてのデートのお相手が千聖お嬢様だなんて!! お嬢様と連れ立ってホームへと階段を上って行く。 自然と足取りが軽くなっていくのが自覚できる。 お嬢様とデート・・ムフフフ。 そんな脳内設定に浮き立ちながらホームに上がると、そのとたん大きな鳴き声のようなものが聞こえた。 その鳴き声に頭上を見上げると、大きなカラスが数羽電線に止まっている。 そしてそのカラス、僕のことをじっと見ているような感じがした。 というか、実際見てる。僕のことをハッキリと。 な、なんだよ、その威圧的な態度は。カラスのくせに。 そう思って僕が睨み返してやると、僕を見下ろすようなカラスは、更に威嚇するようにその口ばしを開いて大きな声で鳴いた。 そこには明らかに敵意を感じる。 しかも、ホームを歩いている僕らにぴったり着いてくるかのように、電線上を飛び飛びに移動してくるじゃないか。 そして、その間もずっと視線を外さず僕のことをじっと見ている。 なんなんだよ、このカラス! カラスごときが何で僕に対してそんな偉そうな態度なのか。 せっかくウキウキの絶頂に上り詰めようとしていた気分が、今のでちょっと水を差されてしまった。 いや、待てよ。 カラスなんて放っておいて、ちょっと冷静になろう僕。 冷静さを取り戻し考えると、思いついたことがある。 考えてみれば、これはデートじゃないんじゃないか。 うん、デートじゃないだろ。まったく違う。 これはあくまでもお嬢様のお出かけに単なる付き添いで御一緒するだけなのだ。 そうだ、これはデートなんかじゃない。 だって、僕の初デートは舞ちゃんと!って決めてるんだから。 僕の初めては大切に取っておかないと。 だから、今日のこのお嬢様とのお出かけは決してデートなんかじゃないのだ。 でも、これはデートじゃない!と、どんなに自制しようとしても、やっぱり浮かれモードが全開になりそうだ。 だって、僕の横にいるのはあの千聖お嬢様なんですよ! だがしかし、そんな浮かれてる場合ではない。 もっと緊張感を持たなければ。 いま僕はお嬢様のボディーガードなのだ。 悪い人間が近づいてきたりしたとしても、お嬢様をお守りするのはこの僕なんだから(キリッ そんな、僕が決め顔をしている間もずっと、頭上ではカラスがじっと僕のことを見ていたのであった。 ふん。まぁ、カラスなんかどうでもいい。上から目線で生温かく見守ってやろう。 いま僕の心にそんな余裕があるのは、僕の隣りにはお嬢様のこの楽しそうなお顔があるからだ。 その時、またカラスの鳴き声。 今のようにお嬢様のお顔に無意識のうちに見とれそうになると、その途端に威圧するようなカラスの鳴き声が上がるのだ。 カラスから受けるその重圧は、隣りのお嬢様の笑顔に癒される。そして、またカラス。 その繰り返しは電車がくるまでの間、しばらく続いたのだった。 次へ TOP
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【検索用 まほろはしょうねんたん 登録タグ GUMI NexTone管理曲 VOCALOID Youtubeミリオン達成曲 ま ユリイ・カノン 初音ミク 曲 曲ま 殿堂入り 片井雨司】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ユリイ・カノン 作曲:ユリイ・カノン 編曲:ユリイ・カノン 動画:ユリイ・カノン 絵:片井雨司 唄:初音ミク・GUMI 曲紹介 #00 ネオジャパネスク少女譚歌明るくて可愛いの作りました。昨日の明日。過去になる一秒前。 曲名:『まほろば少年譚』(まほろばしょうねんたん) ユリイ・カノン氏の7作目。 歌詞 (作者ブログより転載) いついつ出やる 籠の外 抜き足差し足じゃ おいてけぼりだ 倦まず弛まず歩けども おぼつかない足取り ないものばかりほしがって 探し疲れて続きはいつかとか でも 手をこまね つっ立っているよりはまだいいな あめ あめ 降れやもっと 蛇の目の傘さしたいの 絢爛な模様のぼんぼりたちも ただそれだけじゃ物足りないな 灯してよこころごと まどかな月がのぼる今宵は あまねく世に響くように謳え 巡るぐるり かりそめのいま 生き死になんて忘れちゃって 夢の道すがら 覚めないままで その手を取って 闇夜だって駆ける ちとせ流れても憶えていて少年の日の夢 これも誰かの掌の上 死にそうなくらい退屈な夜に 足音は言葉よりも雄弁に 躍る感情を響かせていた 今この瞬間でさえも 一秒後にはもう過去になるけど 逆らえない時の中で昨日の明日を生きる 花曇りの空だった 日に咲く暈が見たいの 息を止めても心臓は打つ 立ち止まっても地球は回る 時間は待ってくれない まどかな月がのぼる今宵は うたかたの物語を紡げ 満ちて欠ける 心模様に 字余りな思いを乗せて 命はまたたき 歌はとこしえ 未来世まで走り出せ少年よ 終わりのない永久にはない 夜明けを見ていたい あー 何回 何千 何万回と生きてみても わかんないなこの難問 解答なんて出ないや なあ「もしも」だとか空論は昨日に捨てて明日を始めようか コメント ユリイさん来たーッ! -- 名無しさん (2017-05-05 21 04 51) おどりゃんせと比較されるけど結構違うベクトルの曲だよね。好き。 -- 名無しさん (2017-05-06 07 26 33) まほろばしょうねんひょう大好き❤これからも応援します。 -- ボディーガードc (2017-05-15 22 03 25) しょうねんたん だよ -- 名無しさん (2017-05-16 21 07 17) ユリイさんの曲全部好き‼︎□ -- メデューサ (2017-05-21 13 32 03) PVサイコー! ミクもGUMIも可愛い(*^-^) -- さかちゃん (2017-06-03 20 50 12) 全てが好み!!! -- にゃお (2017-07-16 21 49 45) リズムもユリイさんの曲もいいですね。一番上の匿名さん、お疲れ様です(*´▽`*) -- なみねこ (2017-10-25 17 07 56) ユリイ·カノンさんの、曲が、大好きなんです!!!!PVも、カワイイですね!! -- 祈月 永真 (2017-12-30 11 41 56) サイコー以外言葉が出ない -- 名無しさん (2018-09-11 23 26 52) 神 -- 名無しさん (2019-08-07 09 43 41) めちゃくちゃいい!大好き! -- ねこ (2020-11-06 21 42 54) 名前 コメント
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1/6 「はぁぁ・・・」 何度付いたか分からない溜息。 高校に入って付き合い始めた彼と些細な事で喧嘩してしまった。 「・・・背が低いからって、子ども扱いすることないじゃん」 わたしは背が低い。最悪小学生に見られる事もあった。 最大コンプレックスであり、引くに引けなくなった理由だ。 今日は土曜日。 いつもなら彼と出かけている時間だった。 わたしは机に突っ伏し、鳴らない携帯電話を眺めていた。 「はぁぁ・・・」 鬱だ、溜息が自然と出てくる。 『なにこのネガティブな部屋!?』 突然の声にビクッと身体を振るわせる。 部屋にはわたし一人だし、両親は朝方から出かけている。 『雨降りみたいにジメジメしてて、なにやってんだか』 空耳じゃなかった。キョロキョロと周りを見渡す。 「誰か・・・いるの?」 ”キシッ” 部屋の隅にあるベッドが軋んだ。 視線を向けるが、誰もいない・・・いや、わずかだけど布団のへこみがおかしい。 まるで、誰かが座っているかのよう。 「そこにいるの?」 『まったく子供じゃないンだから、いつまでもメソメソしない!』 子供、子供って、なんでみんな・・・。 「ちょっと、姿くらい見せたらどうなの!失礼だと思わないの!?」 親が留守でよかったと思いつつ、強い口調で問いかける。 わたしの言葉に応えるように2,3度家鳴りがする。 そして、ベッドの周りが霞んだ後、徐々に人の形が浮かび上がる。 ハッキリと分かるまでに1分も掛からなかったと思う。 そこにはベッドに腰掛けた少年がいた。 年は小学生の高学年くらい、わたしよりも頭一つ分小さく、かわいいと思える顔立ちだった。 「これで文句無い?」 少年が小首を傾げ訊いてくる。 「あ、うん・・・」 なにこの子・・・なんでほんとに出てくるのよ。 「ボクは見ての通り幽霊だから、あまり真剣に考えない方がいいよ」 幽霊?いままで生きてきて、そんなのを見た事も感じた事も無く、霊感というものはこれっぽっちも無かった。 「そこら辺ブラブラしてたんだけどさ、なんかくら~い雰囲気に引き寄せられちゃって」 落ちこんだだけで幽霊呼べるなら、そこら中、幽霊だらけだよ。 「まぁ、ヒマだからしばらく厄介になろうと思うけど・・・ねぇ、聞いてる?」 え、厄介に・・・? 「ちょっと、厄介にっていうのは取り憑くとか、そういう意味?」 少年は少し考えるように上を見上げた後、わたしに微笑む。 「そういう意味でいいよ、というかもう取り憑いたから」 「え、待ってよ、わたしに選択肢はないわけ?」 この子は悪い幽霊には見えないけど、幽霊に取り憑かれてプラスになるとは思えない。 「うん、まぁ、部屋に取り憑く事にしたからそんなに焦らなくてもいいよ」 「あまり違いが分からないんだけど・・・」 「早く出て行ってほしかったら、落ち込んでた原因をどうにかしなよ」 落ち込んでた理由・・・ああ、そうか忘れてた。 「なんなら相談に乗ってあげようか?」 少年は笑みを浮かべ訊いてきた。 この子はどう見ても子供だし、絶対面白がってる。 「いや、キミに話すと悪化しそうで怖いからいい」 わたしは疑うような視線を少年に向ける。 「ふ~ん、じゃ、別にいいよ。ずっと悩んでてくれたら、ボクも長い間居座れるから」 少年はそう言うとベッドに寝転んだ。 わたしは机に置いてある携帯電話を見つめる。 表示されている時計はもうすぐお昼を指そうとしていた。 「・・・わたしどうしたらいいんだろ」 一人で考えても答えは出そうになかった。 「いきなり言われても困るンだけど。まず、理由を言ってくれないと」 そうでした・・・。 ベッドに座る少年に彼との事を掻い摘んで話した。 特に彼の方を悪く言ったのは人として当然だろう、うん。 「なるほど、それで仲直りの機会を逃して今に至るってワケか」 少年は軽く頷き、納得したようにわたしを見る。 「バカだね」 一言、そう言った。 前言撤回、この子は悪い幽霊です。 「ボクから言わせて見れば、どっちも子供だよ」 「子供って、キミの方が子供じゃない」 少年は軽く溜息をついた。 「生まれた年を考えるとボクの方が年上なんだけど」 「え、そうなの?」 そういえば幽霊は年取らないのか、考えてなかった。 「そうなの。だから年上の意見は聞くこと」 見た目は子供なのに、なんだか複雑な気分・・・。 「あ、そうだ。ねぇ、わたしの事、お姉ちゃんって呼んでくれない?」 「はぁ?いきなりなに言ってんの? さっきも言ったけど、ボクの方が年上なんだよ」 「いいじゃん、見ため的にはわたしの方が年上だし。 お姉ちゃんって呼ばれてみたいのよ」 少年が呆れたようにわたしを見る。 「却下だ。ボクにそんな義務はない」 「え~、厄介になるんだから家賃だと思ってさ」 「却下!」 少年はわたしの提案を頑なに拒否する。 「よし、霊感のある友達に除霊方法訊くね」 わたしは机においてある携帯を取り、楽しそうに少年を見る。 「ちょっと・・・それ脅し・・・」 「やっぱり、塩とか苦手なの?」 さらに追撃を加える、わたしは決して楽しんでなどいない。 「・・・ぉ・・・ちゃん」 少年は俯き呟いた。 「ん、なに聞こえないよ?」 「お姉ちゃん!・・・これで文句無いでしょ」 「うむ、余は満足じゃ」 わたしは悔しそうにする少年に笑みを向ける。 「そんな性格だから子供だって言われるんだよ・・・」 少年は大げさに溜息をつき、わたしの方を見る。 「容姿はどうしようも無いけど、その性格をなんとかしないとダメだね」 サラリと酷いことを言うね、この子は。 「わたしだって、一応は自覚してるんだよ。 でも、なかなか直んなくてね」 性格は一朝一夕で変るものじゃないし、わたしは器用な方ではなかった。 「お姉ちゃんはなんとなく諦めてんじゃない? ずっと、そういう風に見られてたからかもしれないけどね」 「・・・そう、なのかな」 「それで自然と子供っぽく振舞ってさ、落ちこんでるんだから自業自得だよ」 思い当たる事が多すぎて言葉が痛い。 「じゃ、どうすればいいの?」 「さぁ、どうすればいいんだろうね」 少年は肩をすくめて答える。 この子に相談したわたしがバカだった。 「でも・・・」 「でも?」 わたしは少年の言葉を促す。 「諦めさえしなければ結果は付いてくるものだよ」 「要は気の持ちようって事?」 「まぁ、そんな感じだね」 ふむ、この子の言葉も最もか・・・。 「ふふ、キミに言われるとできそうな気がしてきたよ」 「単純だね、お姉ちゃん」 か、かわいくない・・・わたしは引きつった笑みを浮かべる。 「キミねぇ、もうちょっと言い方ってものが」 「これがボクの性格だよ」 少年はいたずらっぽく笑う。 子供っぽいか・・・この子見てると分かる気がする。 わたしもこんな感じなのかな。 「はぁ、わたし、なに悩んでたんだろ。キミのせいでどうでもよくなってきた」 わたしは椅子から立ち上がると、大きく伸びをする。 「一応、励まされたのかな・・・ありがとう」 「べ、べつにそんなつもりで言ったわけじゃない」 少年がそっぽ向いた。 お、以外な反応、ちょっとかわいい。 「ふふ、そんな照れることないのに」 「照れてなんかいないやい。お姉ちゃんの口からそんな言葉が出るとは思わなかっただけ!」 「失礼ね。わたしだって感謝の気持ちくらい持ってるわよ。冗談じゃなくて、ほんとに感謝してるんだよ」 「うう・・・」 少年がくすぐったそうに身もだえる。 「そ、そんな事より、彼氏の方はどうするの?」 「ああ、今のわたしじゃ立場は変らないと思うから、しばらく離れてみようと思う」 それで終わってしまうなら仕方ないよね。 「そんな事より」 「そんな事より?」 少年が訊き返す。 「お腹減ったから食べに出てくる」 「お姉ちゃん・・・」 少年が心底呆れた顔でわたしを見る。 「先は長いね」 「まぁ、いいじゃん!」 わたしは満面の笑みで返した。 わたしは自分自身が好きになれなかった。 でも、この子の言葉で変われそうな気がする。 時間はかかりそうだけど、きっと・・・。 そういえばあの子、何時帰るんだろ。 まぁ、いっか、楽しそうだし。
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東京都の青少年育成条例の改正で、何が問題点か。 まず、ネット上で良い指摘があるので紹介する。 自治市民’93 福士敬子議員 東京都青少年条例改正案の問題点http //www.asahi-net.or.jp/~PQ2Y-FKS/topics/topics13.html 東京都から質問回答集がありますが、嘘が多すぎます。(2010年4月26日公開分を参照) むしろ、協議会での不健全図書指定が不透明で、青少年健全育成条例の存在自体を改めて見直す必要があると思います。それは、性や暴力の表現が人に及ぼす影響が、学術的・統計的にないことから必要です。 賛成派はデータを求めるのは「想定済み」。害悪となる図書があるから統計データを求めるのはナンセンスと反論すると見られる。だから、統計データではなく、きちんと日本国憲法に基づき、法律との食い違いを指摘して、論理的に問題点を指摘する必要がある。 賛成派は憲法の遵守より、犯罪へ結びつくだろうという「推測」を優先して、条例を改正しようとしている。 外国では、児童ポルノの規制を行っているところが増えていると言う。しかし、規制されているところでは、むしろ性犯罪率が高い。逆に、海外と比べて日本では圧倒的に性犯罪率は低い。そこに、完全な科学的結びつきはない。ならば「非実在青少年」を取り締まるのは、犯罪を犯しているはずという「憶測」あるいは「先入観」でしかない。 Q.改正案に反対するということは、児童ポルノに賛成なのか A.児童ポルノに賛成ではない。実在する18歳未満の青少年の児童ポルノは、実際に性交している時点で法律違反だし、本人に精神的な被害を与えるのは医学的に証明されている。それに対して「非実在青少年」(創作物の中の人物)には「現実世界に被害者はいない」のである。それに、現状でも過激な性的な表現があれば、出版社側でほぼきちんとレーティングを設定して販売してある。 Q.日本国憲法に違反するのではないかと言うが、具体的に何に違反するのか。 A.日本国憲法、第十九条・第二十一条・第九十四条である。 以下に引用する 第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。 第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。○2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。 第九十四条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。 日本国憲法については、下記のページを参照してほしい。http //law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html Q.そもそも「非実在青少年」の「性的な表現」を規制すればいいじゃないか。 A.その「性的な表現」が、芸術的なもの、学術的ものの場合どうするのか。特に、学術的なものについては、憲法の表現の自由で保障されるものである。それを条例で規制するのは、憲法第九十四条に違反する。 それに、あいまいな基準による規制は、過度な萎縮を生み出すことは、アメリカのコミックコードなどの過去の歴史が証明している。 ただし、アメリカの場合は販売することによる行政からの罰則は基本的にないが、青少年健全育成条例は罰則が存在するため、より萎縮効果が高い。 Q.大きな害をもたらす内容の本であれば行政が規制すべきでは A.犯罪情報(人を殺傷する・人権を侵す内容(実写の児童ポルノを含む)のもの、(麻薬など)依存性の高いなどの危険薬物情報、人を殺傷できる武器等の情報)や、他人への誹謗中傷は規制すべきだが、それ以外は公権力が規制すべきではない。 公権力が害があるとみなす本を規制することは、表現の自由を侵す行為に相当する。害があるのであれば、論理で対抗してほしい。それが自由だ。 Q.そもそも、表現の自由とはなんですか? A.他のサイトで、もっとも適切な文章がありましたので、引用させていただきますが、それは「表現の自由とは、自分の好きな物を好きに読む自由ではない。自分の好きな物も嫌いな物も、政治、信条、好悪、善悪に関係なく、国や権力によって、検閲、規制をされない権利」です。 犯罪行為を除いて、公権力によってあらゆる行為を規制されない権利を指すものであり、それが文章を書くことであり、漫画を創作することであると思います。 参照したサイト→http //heboro.blog.so-net.ne.jp/2010-03-19 次の青少年健全育成条例の審議・採決に向けて、必要な行動は何か。 私が考えているのは、以下のとおり。 都民に配布するビラの文章の作成(WORD形式等) 都内の子供と親に知らせる 後ろ盾を作る(憲法学者等) 民主党・共産党・都生活者ネットワーク(規制反対派)が審議で使用する資料の提供 定期的に通知ができるよう、メーリングリスト等の人のネットワーク作り とにかく 都民に実態を理解して貰う 規制反対派に必要な資料をこちらで用意するなど、支援を行う 規制推進派に動きがあったら、すぐに対応できるよう、資料(請願先資料・問題点のまとめ)等をあらかじめ作成する 今回の事を忘れない(日本人は忘れやすいので、カレンダー等でメールの自動配信するなどの仕組みが必要) など、継続的な行動が必要。
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「私の生み出した『バオー』よ、もう間に合わん…爆発はここまで来る… フフフフ…わしとお前が死ねば…ドレスの研究も終わりだ…」 鍾乳石が突き刺さった老人が、血を吐きながら言葉を発する。 5 4 3 その後ろでカウントダウンの声が響いている。 「この神秘的な洞窟こそわしらの墓場に相応しかろう!」 2 さらばバオー! さらば少年よ! 1 0(ゼロ)!! 辺りが光に包まれ、それと同時に洞窟が崩れていき、凄まじい勢いで水が打ち寄せてくるのを感じる。 意識が遠くなっていく、おそらくこのまま自分は死ぬのだろう。 スミレは無事逃げ出してくれたのだろうか? そう考えた次の瞬間、彼の意識は閉ざされた。 そして次に彼が目を開けた時、ピンク色の髪をした少女に唇を奪われていた。 な、なにをするだァーッ! 混乱のあまりそう叫びそうになるが、突如焼け付くような痛みを感じ、彼はうずくまった。 「くっ、これは!?い、いけない!」 痛みそのものではなく、それがもたらす『変化』を恐れ、思わずそう叫ぶ。 「だ、大丈夫よ、『使い魔のルーン』が刻まれているだけだから」 いきなり彼が目を覚ました事に驚いたのか、彼のただならぬ雰囲気を察したのか、 先程の少女が恐る恐る彼に話しかける。そしてその言葉通り、程なく痛みは治まった。 何とか平静さを取り戻した彼がまず最初に考えたのは、自分はドレス、またはそれと同じような組織によって 助けられた、いや、モルモットとして捕らえられたのではないか?という事であった。 辺りを見回してみると、奇妙な生物が何匹かいる、漫画やゲームのモンスターそっくりな生き物達。尋常ではない。 だが、次の瞬間疑問も沸き起こる。周りにいる人間の服装の奇抜さにである。 もし彼らが研究員なら、白衣を身に着けているだろうし、自分を警戒しての戦闘員にも見えない。 そもそも自分が何であるかを知っていれば、開け放たれた外で目覚めさせる事などしないだろう。 (それにしても…) どうにも周りの人間は、自分を、いや自分の横にいる少女を嘲笑っているような感じである。 「これがッ!これがッ!これがゼロのルイズだッ!」 「な、何てことだ!一日一日、ゼロのルイズは確実に進化しているんだ!」 マイナス…ルイズはあと数日でマイナスになるぞ!お、おそろしい!」 等という言葉も聞こえ、ますます状況がわからなくなる。 彼女は機嫌が悪かった。 ご機嫌斜めだった。 それもそうである、初めて魔法に、しかも一生を左右するサモン・サーヴァントに成功したと思ったら、 平民が召喚されてしまったのである。 しかもその平民に、貴族である自分のファーストキスを捧げてしまったという現実! あと、いきなり起き上がったその平民に、そう平民にちょっとビビってしまったという事も。 メルヘンだッ! ファンタジーだッ! こんな体験できる奴は他にいねーッ! 等とポジティブに考える事など出来よう筈もない。 教官のミスタ・コルベールがルーンを見て珍しいなどと言うものだから、ちょっと期待したが、 あとは特に何を言うという事もなかった。 「はぁ…なんで私が平民なんかを…」 飛行魔法で校舎に戻っていく教官と級友を見送りながら、ルイズはため息をついた。 「君、これはいったい!?あの人たちは!?」 何かを叫んでいる自分の使い魔…認めなければならないだろう、『自分の使い魔』にむかって口を開く。 「あんた、名前は?」 「え?」 「だから名前はなんて言うのよ!?」 貴族の質問にさっさと答えないとは、どうやら頭の回転も悪いらしい…と、益々憂鬱になる。 「育郎…橋沢育郎…」 困った顔でそう自分の名を告げる平民を見て、彼女は「変な名前」と思いながら、再びため息をつくのであった。 しかし彼女はまだ気付いていない、『彼ら』が最強の生命力を持った使い魔であることを! 「なんだかものすごく嫌な予感がするわ…」 一方そのころ、超能力ではなく女の勘で、橋沢育郎が助けた少女スミレは、人知れず不機嫌になっていた。 To be continued…… 戻る
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Dash! to truth ◆5ddd1Yaifw とあるホテルの一室。 そこにモヒカン頭の大男――石島土門は立っていた。 「チッ……んだよ此処は」 明かりが点いていない故にホテルの窓から差し込む月明かりだけがほんのりと土門の巨体を照らす。 その様は鬼神とでも言うのだろうか、気の弱い人が見たら卒倒するくらいに威圧感を醸し出している。 (おいおい、これからSODOMへ殴りこみかけようって時に殺し合いだぁ? ざけんな! んなくだんねーことやってる場合じゃねーんだよ!) ガシガシと頭をかきながら、イラついた精神を抑える為に近くにあったキングベッドを軽く蹴る。 土門としては軽く蹴っただけなのだがドンと大きな音を立てながら宙に浮き、そのまま空中で一回転、床にドスンと落ちた。 余計なことしてしまったと溜息を吐き、乱雑に戻す。とりあえず、落ちつこうと少し定置から離れた場所に転がっているベッドに腰掛けた。 「ったく殺し合いなんざ勝手にやってろよ。興味ねーっての」 土門は大きくあくびを一つしてから支給されたデイバックの中をおもむろに確かめる。 がさごそと中を漁って最初に出てきたのはこの殺し合いに参加している人名が書かれた紙――つまるところを言うと名簿だ。 (オレの他にもマイスイートハニー風子とその他大勢てんこもり……ああ、胸糞悪ぃ) 外国人日本人含め総勢八十もの名前が載っている名簿の中から見知った名前を幾つか見つけてしまった。 森光蘭に囚われの身である佐古下柳を助ける為にSODOMへの道中を共にした花菱烈火、霧沢風子、小金井薫、水鏡凍季也。 なぜか共にいたはずである陽炎がいないのがわずかに気がかりではあるが考えても意味が無いので放置。 他には烈火の兄であり、直接的な敵ではないが仲間でもないといった紅麗。 元紅麗の部下で今は裏麗に所属している永井木蓮。 (完全にクロは木蓮の野郎だけ、か? 紅麗は、まあ用心するに越したことはねえか。会った瞬間に炎で焼かれたくはないっての。 余計なことをしたらこんがりウエルダンな土門ちゃんに大変身しちまうぜ) 頭に浮かぶのは消し炭になった自分の姿。想像するだけで寒気がする。 土門はそんな死に方はゴメンだとばかりに頭をブンブンと振ってその想像を打ち消した。 死ぬ時は風子の胸の中だと決めているんだ、と心中で啖呵を切る。 ともかく、気を紛らわすために自分に支給されたモノの確認を行うことにした。 ◆ ◆ ◆ 支給されたモノの確認を終えた土門はこれからのことについて考えていた。 ちなみに支給されたものの中には使える物もあったし使えない物もあった。 総括すると、満更でもないといった具合だ。 (さてと、どうすっかな。まずはこの首輪を取らなくちゃ話になんねー。だけど、オレには外し方なんざわかんねーし、無理。 とすると、なんかそういうのに詳しい奴を捜すしかない。この参加者の中にそういう奴が『いれば』の話だが) このようなことは本来頭の悪い土門は考えることではない。今までの戦いではただ目の前の相手を振っ潰すといういたってシンプルなことしか考えてこなかった。 だか、今此処に頭脳労働担当とも言える水鏡凍季也、陽炎などはいない。 だから自分で考えなくてはならない。最低限のことは自分自身で。 話題が戻る。首輪の解除について土門は拙い頭を一生懸命使って考えた。 そして結論が出た。 首輪の解除が可能な参加者を捜すと言ってもそれが可能な人物を参加者にいれるだろうか、と。 (甘くねえよな、簡単に解除できる奴がいてそれで解除して……んなアホなことあんのかよ) 否である。そんな隙を参加者に与えるだろうか。与えたとしてもそれは絶対的な余裕。 どう足掻いても勝てるという算段があるということ。 この殺し合いのフィールドからの脱出も同様。逃げ道を参加者が作れるようなチャチな方法はないはずだ。 とすればこの殺し合いに積極的になる他ないのか? 土門は興味がないと確かに言った。 だが、それでも。命を懸けてでも護りたい大切な人はこの殺し合いにいる。 霧沢風子。自分が片思いの恋を抱いている相手。 (どうやっても無理だったら。どうせ死ぬんだったら、風子を生き残らせる為だけに――人を、殺すのか?) どう足掻いても、前を向いても。希望もなくあるのは絶望だけ。 それなら、殺し合いに乗ってもいいのではないか。 一方的ではあるが愛している霧沢風子を護るため。殺し合いに―――― 「お断りだ、クソ野郎」 その考えを一言で一蹴。即座に破棄した。 理由は単純。 「風子は、そんなことをされて喜ぶクズじゃねえ!」 それをしても彼女は喜ばない、むしろ悲しむだろうから。ただそれだけだ。 だが単純故に強靭。この意志は絶対に折れない。 「何、馬鹿みたいにあれこれと考えてんだよ! オレは今まで通りやればいいだけのことだ」 ドシドシと大きな音をたてながら大股に歩きながら部屋の出口まで向かう。 「仲間を傷つける奴をこの拳で叩き潰す――それだけだっ!!!」 そして、拳でドアを勢い良く殴り飛ばす。ドアはドゴンと重い音と共に向かいの部屋のドアを突き破りそのまま吹っ飛んでいった。 「待ってろよ、風子」 結局の所、土門は殺し合いに抗うことを選択した。最愛の彼女を護るために。 後悔なんてしない生き方をしたいから、彼女を悲しませたくないから。 それらの燃える意志を胸に抱いて。 火影忍軍が一人、石島土門――――出陣。 ◆ ◆ ◆ 彼は知らない。捜し人である霧沢風子が知らない男に胸を揉まれていることを。 彼は知らない。霧沢風子の持つ風神剣が力に溺れた者を鬼へと変える魔剣だということを。 彼は知らない。この殺し合いが幾ら強い決意を持っていても、破ることは困難だということを。 まだ、この時の土門には何も知る由もなかった。 【E-4 ビジネスホテルの一室/一日目 深夜】 【石島土門】 [時間軸] SODOM突入前 [状態]:健康 [装備]: [道具]:基本支給品一式、支給品1~3(本人確認済み。使える物と使えない物が入っている?) [基本方針]:烈火たちと合流したい。風子最優先。 投下順で読む 前へ:宵闇の唄 戻る 次へ:ロスト 時系列順で読む 前へ:宵闇の唄 戻る 次へ:ロスト キャラを追って読む GAME START 石島土門 041 死出の誘蛾灯 ▲
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NdG5hiFT6氏こと【忘却のウッカリデス】は、現在緊急事態に陥っている。 下手すれば登場話で死亡してしまうくらい危険な状況だ。 このままでは、ズガンよりも扱いの酷い、登場したときには既に死んでいたという事態になりかねない。 ちなみに彼の頭の中では、走馬灯の代わりにスーツを着たイタリア人が、丁寧に額を寄せて説教してくれている最中だ。 「いいかウッカリデス。死亡してしまうと思った時には、既にテメェは死亡しているんだ! 俺達が使っていい言葉は一つだけ。「死亡した!」なら使っていい!」 頭の中に浮かんだ嫌な展開に、思い切り首を振る。 (いやいやいやいや! 「死亡した」じゃ余計だめじゃん! つか、なんで死亡前提なんだよッ!) 選択肢が全部同じなんて、ギャルゲぐらいでしか見かけないものだ。や、それ選択でもなんでもないけどな。 ラ○フカードのCMだって正解がちゃんとある。まぁ、トラップカードも混じってるけどさ。 (ええい、俺の視界のどこかに選択肢とか出て来ないわけ!? もしくはライ○カードとか!?) 360度見回すが、そんなもの何処にもありゃしない。現実は非情である。 (お父さん、お母さん。アニロワ2ndのみんな……先立つ不幸をお許しください) とうとう観念したのか、彼は両手を組んで全てに身を委ねた。 説明が遅れたが、現在彼がいるのは上空500m。 ヒモ無し、パラシュートなしの、実にスリリングな空のお散歩中である。 補足しておくと、彼の向かっているのは地面がある方向。 視界の隅で、どこぞの赤いロリコンが、彼に向かってサムズアップしている。 なんだか悔しいので、その幻影に向かって中指を突き立て返す。 そろそろ空の旅も終わる……ウッカリデスはゆっくりと瞳を閉じた。(←目です) ぶっちゃけ、その落下している原因は、彼らしいうっかりが発端なのだが…… ♪ ♪ ♪ 落下する数分前、ウッカリデスは会場に着いたと同時に支給品の確認を始めていた。 もちろん、きなりこんな所に連れてこられて軽い恐怖を覚えたが、名簿を見てそれは吹き飛んだ。 そこには彼にとって仲間とも言える書き手達が名を連ねていたからだ。 これが分かっただけでも、心の安定感はずいぶん違う。 さらに、名簿を見ているうちに、大胆な考えが頭に浮かぶようになっていた。 可能ならば、他のロワの書き手とも協力しようという考え始めていたのだ。 「ちょっと怖いけど、書き手だって同じ人間じゃないか」 男は度胸、何でも試してみるもんさ。と、いい男だって言っていた。 自分だって男だ。今度胸を見せないでいつ見せるか。 「っと、僕の支給品は……おぉ?」 最初に出てきたのは、今の外見に良く似合う代物だった。 「ゼロの仮面って、これ狙って渡されたのかな」 仮面を装着し、ウッカリデスは身に纏っていたマントを翻して華麗にターンを決める。 そこ立つ姿はまさに、アニメの中のゼロそのもの。 彼の容姿は、ルルーシュ=ランペルージュとなっていたのだ。 「ま、さすがにギアスとかは使えないっぽいけど」 先ほど仮面に反射した瞳を見たが、例の模様は入っていない。 安堵しつつも、少しだけ残念だとウッカリデスは心の中で呟いた。 あの能力があれば、生き残る確立もグンと上がる。 アニロワ2ndだったら修正要請が飛んできそうだが、ここならきっとそんな事はないだろう。 「あとは……なんだこりゃ」 最後に出てきたのはCDよりもやや大き目なディスクだった。 「説明が書いてある。えっと、マン・イン・ザ・ミラー?」 付属されてた説明書には長々と文が書かれていたが、要約するとこんな事だった。 【マン・イン・ザ・ミラー(0)】 当てた相手と位置を入れ替える。 足元に自分以外しか踏めない、鈍足状態にさせる罠を仕掛ける。 「……う~ん」 ディスクの表裏を眺めながら、ウッカリデスは溜め息をついた。 結局、支給品の中からは武器らしきものが一つも見つからなかったのだ。 「唯一の当たりはこれかなぁ」 呟きつつ、被っていた仮面を軽く小突く。 説明書に寄ると、非常に頑丈な素材で出来ているらしい。どんな魔法も衝撃も無効にすると書いてある。 ようするに、頭に装着する防弾チョッキのような物だ。 「ま、これ被ってたら他の人たちを怖がらせちゃうから、普段は外し――あれ」 仮面を外そうとするが、どういう仕組みなのかしっかりと首に固定されて外れない。 さらに強い力で引っ張っても剥がれず、着脱用のボタンも見つからない。 困ったウッカリデスは、両手で剥がそうと、手に持っていたディスクを放りなげる。 が、それがいけなかった。 「ぅえ」 彼の手を離れたディスクは、ビゅーンという効果音とともに空の彼方へと飛んでいく。 その数秒後、彼の体は一瞬で空中へと移動していた。彼の居た地面では、一羽の鳥が首を傾げている。 「え、な、え、いや、の……」 両手を仮面に当てていたウッカリデスは、そのままムンクの叫びの絵のように頬の部分に手を当てる。 「NOooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!」 ♪ ♪ ♪ 「で、どうするのかなそこの仮面の人」 握った刀を軽く振りつつ、王子は仮面の男を見て余裕の笑みを浮かべている。 対して仮面の男のほうは、未だ前かがみの状態でもじもじしていた。 顔を見ただけでは気付かれないが、すでに股間はガビガビである。 早く褌を洗いたいが、そんな悠長なことをしている余裕も時間もない。 「もちろんその娘を助けるさ。あと、自分の名前は最速の人だ」 左手で股間を押さえつつも、右手はしっかりと鉄扇を握っていた。 そんな様子に、王子はさらに余裕の笑みをこぼす。 「ああ面白い。けど、ちょっとお下品だよね。それにもう飽きてきちゃった……とりあえず」 ロリスキーの手首に当てていた刀を上にずらし、ゆっくりと最速の人の方に構え直す。 「少し、頭を冷やそうか」 「!」 喋り終えるとともに、その切っ先が最速の人の手首を撫でる。 が、それをぎりぎりの所で回避して、お返しにと鉄扇を振り下ろす。 だが、最速の人よりもさらに早く、王子の刀が牙を飛ばしてきた。 「《破棄すべき全ての手》! 《破棄すべき全ての手》!! 《破棄すべき全ての手》!!!」 「くっ、ぐぉッ」 反撃どころか、回避すら許さないその攻撃に、最速の人は着実に傷を増やしていく。 腕。 肘。 耳。 肩。 頬。 膝。 致命傷とまではいかないが、決して大丈夫とはいえない傷が次々に刻まれていく。 「ほらほら、反撃しない……のッ!」 「うぐぅ!」 刀に集中しすぎたためか、腹部まで潜り込んできた王子の膝に気付けず、最速の人は初めて直撃をくらう。 そのあまりの威力に、胃から口まで悲鳴が逆流する。 「おかしいなぁ……。こっちはまだ全力じゃないんだけど、もしかしてもう限界なのかな?」 「ぅ……」 余裕で話す王子に比べ、最速の人は苦しそうに腹部と股間を押さえ、脂汗を浮かべている。 あまりの戦力の差を目の前にして、最速の人は半ば絶望のような物を感じていた。 (せめて、両腕がもっと動けば) ゆっくりと近づく王子を睨みつつ、最速の人は唇を強くかみ締めた。いよいよ一方的な戦いも終わりだ。 と、絶望に染まりつつある光景に一つの希望の光が飛び込む。 次の瞬間、最速の人は強くかんだ唇をゆっくりと開いた。 「最後に……聞かせてくれ。君の名前は?」 「よく聞くような台詞だけど、それを知ってどうするのかな?」 「そこをなんとか」 「王子だよ。熱血王子。で、こういう時って何か仕掛けとかあるけど、そんな状態で何をしてくれるのかな?」 王子の体からは、妙な動きをしたら即座に手首を切り落とすという気配が滲み出ていた。 「いやなに」 刀を突きつけられた手と反対側の手を、弱々しそうに王子の上空に向ける。 「君が放送で呼ばれたとき安心したいからさ!」 王子が空から落下してくる人影に気をとられたその一瞬、 最速の人は空に伸ばしていた手で王子の足首を、力の限り引っ張る。 「なッ」 「ふぬぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!」 ゆっくりと体が傾いていく王子に、落下していたウッカリデスが直撃する。 そのあまりの衝撃の余波で、王子の周囲に巨大なクレーターが生まれていく。 ここに来て、中央で仰向けに倒れる王子の顔が、初めて苦痛の色に染まった。 (今しかない!) 最速の人は体に鞭打って立ち上がると、落下してきたウッカリデスの所まで走り彼を背負う。 背負ったウッカリデスの顔は見えないが、助けてくれた人物をこのままにしてはおけない。 「今のうちに逃げるんだ」 「!」 差し出された手に一瞬怯えたロリスキーだが、このままここに居る方が危険だと判断したのかその手を握り返す。 クレーターの中央で三人を見つめる王子を尻目に、ロリスキー達はその場から立ち去っていった。 「やれやれ、これはちょっと動けないなぁ」 空を見上げる王子の顔は、新しい玩具を手に入れた子供のように愉快そうだった。 【深夜】【G-7 市街地】 【熱血王子@漫画ロワ】 【装備:『破棄すべき全ての手』】 【所持品:支給品一式(確認)】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本:手首を狩る 1:とりあえず休む 2:休憩したらまた獲物を全力で獲物を探す ※銀目銀髪の高町なのはの顔に、ウルトラマンレオの体、声は赤木しげるです ※【『破棄すべき全ての手(リスト・ブレイカー)』@漫画ロワ&誤爆スレ】 一話で二人の人間の手首をはねた逸話に由来する宝具。真名を解放しながらの攻撃は、全て手首を斬り飛ばす一撃となる。 ちなみに外見はfateのルルブレ。存在は誤爆スレと漫画ロワ毒吐きを見て作者が勝手に作った 【深夜】【G-7 市街地外れ】 【クールなロリスキー@漫画ロワ】 【装備:江頭2 50のタイツ@漫画ロワ】 【所持品:支給品一式(未確認)】 【状態:疲労、軽い恐慌状態】 【思考・行動】 1:とりあえず最速の人と一緒に逃げる 2:死にたくない、怖い 3:怖い ※上半身裸の柊かがみです ※何故か不死身です 【ギャルゲロワ版最速の人@ギャルゲロワ】 【装備:鉄扇@ギャルゲロワ】 【所持品:支給品一式(確認済)】 【状態:所々に切り傷。かなりの疲労。股間がガビガビ】 【思考・行動】 1:とにかく逃げよう! 2:褌を洗いたい! ※まんまハクオロです ※違う意味で最速です(すでに何度か果ててます) 【忘却のウッカリデス@アニロワ2nd】 【装備:ゼロの仮面(蝶高性能)@アニロワ2nd】 【所持品:なし】 【状態:気絶中】 【思考・行動】 1:気絶中 2:様々な仲間を集める ※【ゼロの仮面(蝶高性能)】 銃弾から魔法、科学兵器、核に至るまで全て防いでしまう恐ろしい仮面。 ただし、守れるのはあくまで首から上だけに限られている。 ちなみに、視界は蝶良好で酸素の補給も問題なく出来る。 その代わり、一度装備すると死ぬまで外せない。 072 俺の容姿 投下順に読む 074 dddddddd 072 俺の容姿 時系列順に読む 075 希望と絶望のサイボーグ 055 ロリスキーはクールに怯える 熱血王子 093 無題(1443) 055 ロリスキーはクールに怯える クールなロリスキー 094 諸君、私はかがみんを苛めるのが大好きだ 055 ロリスキーはクールに怯える ギャルゲロワ版最速の人 094 諸君、私はかがみんを苛めるのが大好きだ 忘却のウッカリデス 094 諸君、私はかがみんを苛めるのが大好きだ
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君は希望と言う名の絶望に沈む 希望なんてあるのだろうか。 巨大な希望は、希望と言えないのではないのか。 希望は時に人を押し潰す。 それはもう、希望とは言えないのではないか。 人をそれを、絶望と言うのではないか。 希望と言う名の、絶望に沈む。 ◆ ◆ ◆ まず私と環ちゃんが最初に激突した問題はひとつ、どこに向かうかであった。 北に向かえば城下町がある。 だが南側には別荘がある。 どちらに向かうのが吉かどうか、なんてわかるはずがない。 城下町の方が誰か人が留まっていそう、ではある。 しかし別荘地の方が誰か殺し合いに乗らない人が隠れているなら絶好の場所だろう。 もし、この殺し合いに乗った人が居るとしたら、人が多そうな場所に行きたいはず。 「……うーん」 あまりこういうのは考えすぎるといけないという事くらいはわかっている。 実際どれだけ考えても正解か不正解かなんてわからないのだから。 だったら野生の勘、とでもすればいいのだろうか。 「とは言っても、私にはそういうのはできないし……」 そんな大胆な事をする勇気はない。 大胆な衣装を着させられているのにという声が聞こえた気がするが気のせいである。 実際アレは私に意思じゃなくて、プロデューサーさんに着させられてるのだから。 「環ちゃん、どうしたい? ……あれ」 結局決めきれず、環ちゃんに意見を伺おうとする。 だが、近くに環ちゃんはいなかった。 どこに行ったのだろうか、まさか誘拐されたのでは……。 いや、こんな静かな場所で誘拐みたいなことをしたら流石に私も気づく。 じゃあ環ちゃん自身がどこかに行ってしまったか。 最初の時も先に行こうとしたところを止めてたはずなのに。 流石は環ちゃんの行動力と言うべきだろうか。 まぁ、こうなっては仕方ないのだけれど。 「環ちゃーん! どこー!?」 「ふうかー! きてー!」 と、そこで少し遠くから声が返ってきた。 気付かないうちに環ちゃんが先に進んでしまっていただけだったようだ。 不安だったが考えすぎで助かったと言える。 だが、来てと言っているという事は何か見つけたのだろうか。 歩き始めて数分、環ちゃんが立っていた。 そこまでは良かった。 その次が予想していなかった。 環ちゃんの傍に誰かが立っている。 「……亜美、ちゃん?」 双海亜美、一瞬真美ちゃんとどっちだったかわからなかった。 基本的に瓜二つな双子だと、こういう事はたまに起こる。 とりあえずすぐに駆け寄る。 どうやら、環ちゃんが亜美ちゃんを見つけたようだ。 ある意味良かったと言えば良かったのだろう。 だが、それは結果論であり、最悪死んでた可能性だってある。 「良かったと言えばよかったけど、ダメだよ? 急にいなくなっちゃ」 「はーい……」 まぁ、結果的に何とかなったから良しで終わらせよう。 とりあえず今すべきことは亜美ちゃんに話を聞くことだ。 「ねぇ、亜美ちゃ――――」 その声は、最後まで出る事はなかった。 亜美ちゃんがいつの間にか、移動していたから。 いや、違う。 私たちを、殺そうとしていたから。 「環ちゃん!!」 どうすればよかったかなんてわからなかった。 ただ、いつの間にか環ちゃんを転ばせてしまっていた。 同時に、左腕に痛みが生じる。 「い、……!」 最初、自分に何が起きたのかわからなかった。 そもそも、なぜこうなったのかまったく理解できなかった。 だが、環ちゃんの血の気の引いた顔と発言で、ようやく理解できた。 「ふ、ふうか……ち、血が……」 左腕を、刃物で切られた。 動脈が切れたのか、血が噴き出るように出てくる。 しかし、あくまですぐに対処すれば問題はない。 もし、『環ちゃんを転ばせなかったら』と考えると自分の顔が真っ青になる。 「あーあ……外しちゃったか」 亜美ちゃんは、少し距離を取りそう言った。 今の発言から、行動からして、殺す気でいたのは明白だった。 もし、今環ちゃんを転ばせなければ、どうなっていただろうか。 下手をすれば、頸動脈を切られていたかもしれない。 そんな簡単に頸動脈は切れるものではないが、ないとは言いきれない。 そんな事を亜美ちゃんは、堂々とやろうとしたのだ。 「……なんで……殺し合いに、乗るの……?」 痛みをこらえながら、亜美に問う。 だが、答えてはくれない。 「そんな事をしても、誰も喜んでくれないよ……皆で協力すれば、なんとかなるはずだよ!」 亜美ちゃんは喋らない。 動こうともしない。 「私達だけじゃ、なにもできないかもしれないけど……」 「他の皆だって、きっとなんとかしようと動いてくれてるはずだから」 「怖くても、立ち向かおうとしてくれているはずだから」 「だから、逃げちゃだめだよ……一緒に、プロデューサーさんを」 「やめてよ」 質問からの最初の返答は、そんな簡単な一言だった。 泣いているような、鼻声のような、そんな声で。 「なんでみんな、そんなに前向きでいられるの?」 「琴葉お姉ちゃんだって、ひびきんだってそうだよ」 「みんなみんな、諦めずに、真っ直ぐで……」 「でも、そんなの亜美にはできっこないんだよ……!」 「こんなの、出来っこないんだよ!」 「兄ちゃんは助けてくれるどころが、こんな事をさせるし!」 「社長だって、死んじゃったし、もう……!」 「もう希望なんて、どこにもないんだよ!」 私に対して、今まで黙っていた分を吐き出すように。 そう言うと再び亜美ちゃんはノコギリを構える。 対してこちらは、何も準備はできていない。 それどころが、出血を続ける左腕の処置すらできていない。 (あぁ――――せめて、環ちゃんだけでも逃がしてあげないと) 傷を負った今、自分は走って逃げる事はできない。 最低限の処置をしたとしても、すぐに運動をすれば出血量が増える。 この場を切り抜ける術が、浮かばない。 視界も少しづつ、靄がかかってきたような感じがする。 動脈が切れているのだろう、出血は止まらず処置をしなければ死ぬのは間違いない。 左腕に力も入らなくなっている。 だからせめて、亜美ちゃんを抑えて逃がしてあげないといけない。 (――――あれ) ふとそこで気付いた。 環がいなくなっていたのだ。 逃げてくれたのだろうか、それならば問題はない。 自分はこのまま行けば、どうしようもなくなる。 だから、これでよかったのだ。 「らああああああああああああああああ!!」 ドン、と言う音とともに声が耳に響く。 朦朧として放りだそうとした意識が、途端に戻ってくる。 何事かと前を見る。 「環ちゃん……」 「ふうか! たまきが何とかするから! 逃げて!」 「駄目! 環ちゃんが逃げて……私なら大丈夫だから!」 環ちゃんが、その小さな体で亜美ちゃんを押し倒していた。 だが、危険なのは間違いがない。 体格では環の分が悪すぎる。 下手をすれば、殺されかねない。 だが、環ちゃんは恐れを知らないかのように。 ただ勇敢に、亜美ちゃんを抑え込む。 「いやだ!」 「駄目だよ、危ないから! すぐに亜美ちゃんから離れて!」 「いやだ……!」 「……え?」 「たまきがおやぶんに、みんなに会えても! ふうかだけが痛い思いするのは、いやだ!」 自分が情けなく思えてしまった。 環ちゃんは、諦めていないのだ。 この場を切り抜ける事も、皆を助けることも。 自分を犠牲にしようとしていた自分とは違う。 諦めようとしていた自分とは違う。 諦めないで、頑張らないと。 その思いが、自分の中を支配した。 まずそのためにどうすればいいか、パニックに陥りかけてる頭で考える。 ここから何をすれば、環ちゃんを救えるのか。 「……違う」 考えるんじゃない、行動するのだ。 左腕が動かなくても右腕と足は動く。 まず、亜美が持っているノコギリを無理やり奪う。 環ちゃんが抑えてくれていたから、すぐに取れた。 これで危険は薄くなった。 次に、支給品から救急箱を取り出す。 ガーゼと消毒液を取り出し、組み合わせすぐに傷口を抑える。 もう一枚のガーゼを水にぬらし、周りの血液を出来るだけふき取る。 次に、固定するもの……がない。 腕に出来るだけ血液を回さないようにするために、タオルでもあればいいのだが、ない。 「……仕方ない」 先ほど腕に傷を受けた場所の服を掴むそれを引っ張り、服の繊維の部分にアイスピックを刺す。 それを思い切り引っぱり、服を切断し、また刺し、切断しを繰り返す。 もしずれたりミスをしたら危険だが、そう言っている余裕はない。 元々薄い服のため、そこまで時間はかからなかった。 左腕の方だけ半袖みたくなってしまったが、その切った服で腕を思い切り縛る。 「……よし!」 これで応急処置は完了した。 だが、傷口を抑えていないといけないし縛ったのも不完全だ。 今は急いで逃げて、完全な処置をしなくてはいけない。 「環ちゃん、来て!」 そう声をかけると、環ちゃんはすぐに亜美ちゃんから離れた。 体中が擦り傷だらけで、どれだけ頑張ってくれていたかがすぐに分かった。 後で治療してあげないといけない。 だが、今は逃げる事が先決だ。 「……亜美ちゃん、ごめんね」 ただそれだけ呟き、そこから逃げる。 追いかけてきたらいけない、まずは助かることが大事なのだから。 ◆ ◆ ◆ もう追ってきてはいなかった。 武器を奪っておいたから、追ってこなかったのだろうか。 そう考えると、あの行動は自分のためにもなったのだろう。 だがまずは、命拾いをした事を喜ぶべきだろう。 「ふうか……だいじょうぶ?」 「ありがとう、環ちゃん……助かったよ」 擦り傷だらけの環ちゃんがにっこりと笑う。 助けられたのは私の方だというのに、本当にいい子だ。 だが、すぐにその表情が曇る。 「でも……あみ、なんでこんなこと……」 その原因は、やはり亜美ちゃんだった。 あのムードメーカーだった子が殺し合いに乗って殺しに来た、というだけでもかなりの事だ。 かくいう私も、かなり衝撃を受けた。 この殺し合いと言うイベントは、非常に重いものだと実感させられた。 忘れたつもりはないが、その印象をさらに叩きつけられたようである。 でも、諦めたくはない。 ここで折れてしまうのは簡単だけれども。 「……わからないけど、止めてあげないと」 皆と一緒に、また元に戻れると信じて。 まずすべきことは、仲間を探すこと。 (……そういえば、琴葉ちゃんと響ちゃんの話を亜美ちゃんがしてた……よね) という事は近くにいるのかもしれない。 あの話からすれば、自分たちと同じような考えをしているとも考えられる。 ならばするべきことは、まずはここから近い城下町に行って2人を探すことだ。 「環ちゃん、行こう……皆を探しに」 先はまだ長いけれど。 もう諦めたりはしない。 最後まで立ち向かって、プロデューサーさんに話をしないといけないから。 【一日目/午前/B-2】 【豊川風花】 [状態]左腕に裂傷(応急処置済み)、失血(軽度)、服の左腕部分が切断されている [装備] アイスピック [所持品]支給品一式(救急箱一部使用)、ノコギリ、ランダム支給品(0~1) [思考・行動] 基本:皆を信じて、このイベントに諦めないで立ち向かう。 1:城下町まで行く 2:環ちゃんを治療してあげないと…… 3:琴葉ちゃんと響ちゃんがどこか近くにいる……? 【大神環】 [状態]体中に擦り傷 [装備] なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2) [思考・行動] 基本:みんなと一緒にいたい、ふうかについてく。 1:あみ…… ◆ ◆ ◆ 全て終わった後に残ったのは、絶望だった。 武器はこの手から無くなった。 それだけじゃない、戦う気も今はない。 自分から全て奪われ、抜け殻にでもなった気分である。 横たわりながら空を見てふと呟く。 「……なんで、諦めないでいられるんだろうね」 田中琴葉も我那覇響も大神環も豊川風花も皆諦めていなかった。 抗おうと言う意思が、見えた。 こんな絶望的な状況であるのにも関わらず。 「希望なんて、あるはずがないのに」 起き上がろうとするが、起き上がれない。 先ほど環と争った時の疲労のせいだろうか。 武器もなくなってどうしようもないという心労のせいか。 「……何か武器、探しに行かないと」 だが、今はただ――――動きたくなかった。 絶望に支配された体が、重かったから。 【一日目/午前/B-2】 【双海亜美】 [状態]体中に擦り傷 [装備] なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1) [思考・行動] 基本:死にたくないから、殺し合いに乗る 1:武器を見つけないと…… 2:真美には……会いたくないなぁ 3:希望って……なんだろうね? beginner s first strike 時系列順に読む ♪イコロシア beginner s first strike 投下順に読む ♪イコロシア The hop, step, and……? 大神環 それでも、生きてゆく 豊川風花 L<>R 双海亜美 りんごのうた ▲上へ戻る