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小国の苦悩 第二話 「ミツビシより発売! 陸上兵器の決定版! 安心の帝國ブランド!」 「陸上の王者 チハ-90A3の登場!」 「あらゆる戦車を撃破可能な90mm砲!」注 帝國主力戦車を除く 「弾種は帝國で使用されている脱落式装弾筒付翼安定徹甲弾もご用意いたしました」 「強化された最大40mmの装甲は全周囲で30mm弾の直撃も防ぎます!」注 複合装甲の場合 ただし上面装甲は除く 「追加された自己爆発装甲により対戦車噴進弾の攻撃をカット!」注 完全に防げるとは限りません 「700馬力の高出力であらゆる地形を踏破!」 「高精度の自動標準システムと砲塔自動制御により瞬時に攻撃可能!」 「オプションで師団間統合指揮システムも!」 「既存のチハからのアップデートプランもご用意!」 「歩兵支援に! 対戦車任務に!」 「導入訓練は帝國陸軍の精鋭がサポート致します!」 そんな見出しが躍るパンフレットを眺めながらゴンザレス8世は悩んでいた。 「税収が3億帝國円で1台辺りの改修価格が3000万帝國円・・・」 「何を悩んでおられるんです!隣国のボンジュール侯爵は既に100台も導入したのですぞ!」 陸軍大臣のピエール伯爵が大騒ぎする。 ゴンザレス王国は中小国だった。大国なら数万台揃えられる物も買う事自体至難の業だ。 「何を言うか! 昨年も貴殿が大騒ぎしてアリサカ-24式とナンブ62式を買ったばかりではないか!」 財務大臣のロエニー男爵が切れる。 「あれは歩兵装備だ! 対抗上導入せねば周辺国に・・・」 「戦争で滅ぶ前に財政で滅ぶわ!」 「しかし買わないわけにもいかん!」 「ダムはどうするんだ!?」 農水大臣のエリック男爵が噛み付く。 「・・・・いっその事、やめようか改修 誰も攻めてこないし」 ゴンザレス8世がボソっと言った一言に全員が固まる。 「それでは180年の歴史を誇るわが国の誇りはどうなるのですか!」 「大体国王陛下は主君としての誇りがかけている!」 「やはり甥のトンザレス公爵を国王にしたほうが良かったのでは?」 「だが、このままでは周辺国に遅れをとることに・・・」 「誇りを失って何が貴族か!」 「現実を無視しては・・・」 議場は大騒ぎになる。 「ちょっと待って頂きたい!」 外務大臣のドルニエ伯爵が声を張り上げる。 「なんだねドルニエ伯爵?」 「そもそも帝國が販売を許可するかどうか」 「・・・」 無駄な議論をしていた事に気づいた閣僚達は黙り込んだ。 「で、チハの改修をどうするかだ」 話は完全に振り出しに戻るのだった。
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小国の苦悩 第七話 2人の男達を複数の村人が取り囲んでいる。 「国王など要らない! 貴族など俺達の育てた作物を搾取するだけの無用な存在だ!」 「貴族共を追放し、平等な社会を実現しよう!」 2人の男が腕を振り上げ騒いでいる。 「国王様が居るからワシらは畑作ってるだけですむんだべ」 「んだんだ。ワシらだけでどうやって用水路つくんべ」 「隣の国が攻めてきたら誰が守ってくれるんだべ」 「それは人民から選ばれた指導者が・・・」 「それが王だべ?」 「専制主義的王などとは違う! 人民の・・・」 「なーに意味わがんねこと言ってるだお前?」 「コイツらアレでねーか? お触れにあったキョウサンシュギシャとか言う邪教徒・・・」 「おい! 誰か衛兵呼んでくるだ!」 「糞!」 逃げ出す男達。 「衛兵さん! あいつ等じゃぁ!」 「そこの男! まて!」 槍を持った兵隊達がワラワラと現れる。 「待たんかコラぁ!」 「うるせぇ! 帝国主義者共め!!!!」 「人民解放の日まで断固戦い続けるぞぉ!」 「恐ろしいだべなぁッ邪教徒ってのは」 「んだんだ」 夕日に走る男達は次第に小さくなっていった。 帝國本土において弾圧された共産党系活動家のは大陸に密入国し、共産主義の啓蒙を行った。 しかし、帝國の大陸進出に伴い帝國陸軍大陸特設憲兵隊は共産主義者の浸透を懸念、反共宣撫活動を行っており、多くは「邪教」「農民を騙して国王に成り代わりたいだけの詐欺師」「反逆者」として捕らえられた。 神が実在する大陸に置いて、無神論というのは妄想でしかなかった。 そして50%60%成長が叫ばれる爆発的な大陸景気の中、帝國本土でも大陸でも共産主義は求心力を持てなかったのである。 こうして共産主義は次第に先鋭化・過激化し、官憲との激しい闘争を繰り広げた後、2632年の立てこもり事件を境に急速に収束していく事になる。 「きょうさんしゅぎ ってなに?」 「閣下・・・帝國からの資料読んでおいて下さいって言ったでしょ・・・」
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小国の苦悩 第十一話 バルミアス公国港町バズ・ラグーンは町を挙げての大祭となった。 『本日は、帝國軍大陸東方平定十周年記念艦観式にようこそいらっしゃいました』 帝國語と大陸共通語で同じ文言が繰り返される。 『ご参列の帝國属領及び同盟諸国、友好国の皆様方 本日の参加者をご紹介いたします』 『ヴァンシュタイン帝国皇帝、ヨハン・ヴァルトラウス陛下』 意外な名前に、あちこちから驚きの声が聞こえる。 「反帝國同盟の・・・」 「どういうことだ・・・?」 「ヴァンシュタインは寝返るのか?」 皆が一様に一般席より10mは高く作られた特別席を見つめる。 驚き戸惑う、参加者を無視してナレーションは続く。 『帝國属領、ボローエン大公国大公シュヴァルツ・ハインラント陛下 帝國属領、ザイーツェン王国国王ガイラス・ザイーツェン陛下 ヴァシュタイン正教会最高司祭フランツ・ヴォーゲル閣下 帝國同盟国、ハイド王国国王ランツ・ハイト陛下 帝國保護国、ヴィアンツ王国女王レネ・ラティーレ陛下 帝國属領、ガズ王国国王ガライ・フランツ5世陛下 ・ ・ ・ 以上、152ヶ国が参加されます』 20分も続いたアナウンスがやっと終了する。 貴族の参加者はこうした無駄に長い案内に慣れていたが、平民の招待客はかなりうんざりしていた。 『それでは開催宣言を帝國海軍連合艦隊長官山本大将よりお願いいたします』 『えー、本日はお日柄も良く、誠に・・・』 始まってしまったどうでもいい演説に平民招待客はさらにウンザリした。 『えー、それでは艦観式の開会を宣言するものであります!』 ジャーンジャンジャンジャカジャンジャンジャカジャカジャーン! 大音量で楽器ががなり立てられ、式典の始まりが告げられる。 ジャーンジャカジャカジャカジャーンジャカジャーン 『大陸方面艦隊第一防衛戦隊です。』 第一防衛戦隊旗艦、神通(二代目、大淀型)に率いられた16隻の駆逐艦が飛沫を上げて観艦式会場となった海面を疾走する。 その先には、大型の戦列艦の姿があった。 その船に気づいた、特に王国連合寄りの招待客の顔色が変わる。 ある商会の商人と言う肩書きで来ていた、大陸連合の高官は唖然とした。 (なぜ、アレがあそこにある!) シュタインメッツ王国製最新鋭主力戦列艦ツァスタバ型。 大陸連合が、魔法技術の粋と要塞並の予算をかけて建造した新型艦である。 コスト度外視の魔法障壁は、攻城戦級魔法の直撃を物ともせず、超大型カタパルトは、帝國駆逐艦クラスなら打撃を与えられる威力がある。・・・筈だ。 結局の所、建造された3隻の前線配備は行われなかった。 余りに高すぎて、量産不可能な上、沈められるのが怖かったのである。 それが、ここにある。 存在しないはずの四隻目。 神通と駆逐艦群が発砲する。 神通から放たれた6発の15.5cm砲弾が戦列艦の上空で何か・・・魔力障壁に衝突し光る・・・ そして船自体が大爆発した。 黒煙が戦列艦のあった辺りを包み、何も見えない。 神通と駆逐艦は見事な一列縦隊を組み、ターンしていく。 「ほぉ~、凄いですなぁ」 近くにいた豪華な衣装の男が話しかけてきた。 「・・・え・・・ええ」 (誰だコイツは!) 格好からして、おそらく帝国属国か同盟国のそれなりの貴族だろう。 ・・・なぜか綿飴を食べているが 「貴殿はどこの国から?」 「・・・ライゼン王国の商業ギルドで交渉を担当しております」 「ほう、ライゼン王国はやはり帝國の様子が気になりますかな?」 「・・・ええまぁ。貴方様は何処の国の方でしょうか?」 「ほっほっほ、名乗る程の国でも有りませんよ」 思いっきり怪しい。 「ああ! こんな所に居たんですか!!!」 後から耳が痛いほどの大声が聞こえる。 「おや、。何を慌てておる」 「何をじゃありませんよ! 警護を置いて遊びに行かないでくださいと何度・・・」 「分かった!分かったから引っ張るな!」 ・・・どこかの大貴族か・・・見覚えがないが・・・目を付けられたのは不味いな・・・ 男は、冷静な顔を装ったまま、身を翻した。 黒煙が晴れた海面には木切れが浮かんでいた。 「あいつ、相当焦っていたのぅ」 ゴンザレス5世は腹を抱えて大笑いしていた。 「悪趣味ですな・・・、あれは確かシュタインメッツの軍務大臣だったと」 ピエール男爵は思い出すように言った。 「ほう、軍務大臣まで来るとは相当ビビっとるのぉ」 地域大国だった名残から、ゴンザレス王国には大国の大貴族の顔位なら覚えている人間も多い。 一方、極小国であるゴンザレス王国関係者の顔を覚えている人間などまず存在しなかった。 「それはそうでしょう・・・たった数年で大陸の半分を制圧したんですから」 「大国も大変じゃ・・・さて、タコヤキなる物を食いに行かねば!」 とても老人には見えぬ速度で走り出すゴンザレス5世。 「あ、お待ちください!」 慌ててピエール男爵はそれを追いかけて行った。 『続いては、第一大陸防空隊による・・・』 1週間後・・・ シュタインメッツ王国軍務大臣ガリアス公爵は自室で苦悩していた。 あの時、声を掛けてきたどこかの貴族らしき人物が、未だに誰だか分からないのである。 外務大臣にも貴族院にも諜報部にも問い合わせても誰だか分からない。 最初は大して気に留めていなかったが、こちらの内心を見透かす様な態度が気になった。 そして次第に様々な考えが浮かんでくる。 まさか帝國陣営の国の諜報関係者か? ひょっとすると、未だに姿すら現さぬ帝國の諜報員か? 不安が不安を呼び、公爵は何かの陰謀に掛かっているのではないかという疑心暗鬼に苛まれていた。 「誰なのだ・・・奴は!」 ガリアス公爵は両手で机を叩いた。 「タミヤはこの辺りのディテールがいいのう」 自ら組み上げた1/700木製ウォーターライン帝國海軍高速戦艦コンゴウ(大陸上陸作戦時)を眺めながらご満悦のゴンザレス5世。 辺りには、"模型画像"などの帝國の模型誌と筆が乱雑に散乱している。 「ああ! また遊んでる!」 ピエール男爵が大声を上げる。 「王族たるもの美術品を愛するのは当然であろう! 見よこのディテール! ドワーフの技師が彫り上げた木造彫刻の素晴らしさが分からんか! それを組み上げ色を塗るときの達成感!」 突然豹変した国王にビビる騎士団長。 「は・・・はぁ・・・」 「次回の観艦式は来年かのぅ・・・」 青い空を見つめる国王。 ゴンザレス王国は今日も平和だった。
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大己貴命は「大国主命(おおくにぬしのみこと)」と呼ばれ、神話の中でも「因幡の白うさぎ」はよく知られており、赤裸にされたうさぎを助けられた心のやさしい神様です。 一般には「大国様(だいこくさま)」と呼ばれ親しまれています。 大己貴命は「古事記」「日本書紀」をみますと他にも多くの神名が伝えられています。 豊葦原の国(日本の国)を稲穂がたくさん稔る豊かな国に造りあげ、天孫に国をお譲りした神様として「国作之大神(くにつつくりのおおかみ)」・「大穴牟遅神(おおなむじのかみ)」といわれています。 また、農業・山林・鉱業・縁結び・医薬の開発・禁厭の法(鳥や害虫から作物を守る方法)を授けた神様として「大物主神(おおものぬしのかみ)」・「宇都志国玉神(うつしくにたまのかみ)」・「大国玉神(おおくにたまのかみ)」とも呼ばれ、国中の悪い神様を追い出して平和な国に治められた神様として「葦原醜男命(あしはらのしこおのみこと)」・「八千矛命(やちほこのみこと)」と称えられています。 このように国土開発・殖産・医療などの知識や文化を人々に授けられるなど大きな力を発揮され、国土経営・緒業繁栄・夫婦和合・縁結び・厄除けなど、御神徳の高い神様として崇敬されております。
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小国の苦悩 第四話 「アテンション!」 その場にいた兵士達が固まる。 「私が諸君らを教育する事になった帝國陸軍第二特別教導団のロジャー大尉であるっ!」 後手を組んでウロウロしながら怒鳴る。 「私の任務は! 貴様らを誇るべき大英帝国のソルジャーにする事であるっ!」 「大尉、帝国は帝国でも大日本帝國です」 「それと彼らはゴンザレス王国の兵士です」 帝國人の少尉と中尉がツッコミを入れる。 ロジャー中尉は2人を睨みつける。 「ふん! 私は英国軍人だ! 例え本国に帰れなくてもな!」 強がっているが、顔が赤い。 「これから貴様らには! このPIAT・・・三式対竜擲弾筒の扱い方を教えるっ」 ロジャー大尉が筒状の物を取り出した。 「この三式は名前の通り、竜を討ち取れる優れものだ!」 兵士の間から響めきが広がる。 「大陸同盟の主力竜を一撃で葬る威力を持っている!」 反帝國陣営は帝國のチハに対抗するため、鉄をも溶かすと言われる史上最強の生命体ドラゴンの実戦投入を図った。 結局、成功したのは下位も良いところの火も吐けないトカゲだったが、歩兵にとっては十分に驚異であった。 「使い方は簡単!」 ロジャーは肩に担いでいた三式を地面に下ろす。 「まず圧縮レバーを立てる!」 筒の側面が割れ、そのまま大型のレバー状になる。 「次にレバーを最後まで引きロックする!」 レバーを引く事で内部のスプリングが圧縮され、最後に金具でロックされるガチャンという音が響いた。 「次に弾を装填する!」 筒の端から、対竜擲弾が装填される。 「敵に向けて発射レバーを引く!」 遠くの的に向けられた筒からガキョ! と言う音とともに弾頭が飛び出し・・・ゆっくりと着弾爆発した。 兵士達は再び響めいた。 「有効射程は50帝國メートルだ! 接近して撃て!」 ロジャーは三式を脇にいた帝國兵に渡すと 「これから貴様らにはこの武器の使用訓練を行ってもらう!」 「全員!駆け足! 向こうの軍曹から三式と訓練弾を受け取れ!」 少尉が声を張り上げた。 兵士達は慌てて向こうに向けて走り出していった。 「訓練がなっとらん!」 ロジャーが怒鳴る。 「大陸の兵士は基本的に常備軍ではありませんから仕方ないでしょう」 中尉の一人が弁解するように言った。 「あれではドイツ軍に勝てんぞ!」 「大尉、ドイツはここには居ません」 ロジャーはまた生意気な2人を睨み付ける。 「わかっておる! 少尉! ティータイムだ!」 「はっ!」 すでに用意されていた紅茶が差し出される。 「・・・うむ・・・そう言えば疑問があるのだが・・・」 「は?」 「なぜ帝國の戦車には湯沸かし器が付いていないのだ! お茶が出来んではないか」 「は?」 帝國人にとって彼の思考は理解不能だった。
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(山形県)長井(小国)郵便局 郵便番号:〒999-13・〒999-12(元は(山形県)長井(羽前津川)郵便局が集配)・〒999-14(元は(山形県)長井(舟渡)郵便局が集配)・〒999-15(元は(山形県)長井(玉川)郵便局が集配) 集配地域:西置賜(にしおきたま)郡小国(おぐに)町全域。 1.jpg (山形県)小国郵便局局舎 2.jpg (山形県)小国郵便局取集時刻掲示 達成状況[20**年*月**日現在] 普通のポスト ●マッピング済**本。撤去**本。 コンビニポスト ●マッピング済**本。撤去**本。 ポスト考察 ●編集中 ポスト番号考察 ●編集中 設置傾向考察 ●編集中 取集時刻考察 ●編集中 取集ルート考察 ●編集中 時刻などの掲示 ●編集中
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小国の苦悩12話 「大変です騎士団長!巡察です!」 「なんだと!?」 ゴンザレス王国騎士団は色めき立った。 「陛下には?」 「昼寝中でしたが、起こして報告を」 「兵に弓を持たせろ! 騎士は鎧を着けろ!」 「はっ!」 騎士達が慌てて装備をつけに走り出す。 兵士は武器庫に駆け込む。 騎士団長ピエールが小さいながらも石壁の城壁の上に出ると、王城正門前に武装した騎馬騎士20名前後が居た。 「教会聖騎士団である!」 教会の紋章の旗をこれ見よがしに掲げていれば言われなくとも分かる。 「・・・これはこれは聖騎士団の皆様方。本日は何用ですかな?」 「異端の疑いによる巡察である! 城を改める! 門を開けろ!」 異端 神の教えに反する邪教の徒。 神話時代から仲の悪い神を信望する者同士でお互いをこう罵り合い、殺しあってきた。 「・・・はっ! 難癖付けて金が欲しいだけだろうが!」 「・・・聞こえるぞ」 ピエール男爵は、部下をたしなめた。 「異端者などという恐ろしい物は我が国には居ないでしょう」 「それを調べるのだ! 門を開けよ!」 ピエール男爵は少し考える素振りを見せる。 「困りましたな。陛下の許しなくそれは出来ません」 「ならばさっさと許可を取るがいい!」 「陛下は外出中でありまして・・・いつ戻られるか・・・」 「ええい! そこを通せ!」 「陛下のご許可無く立ち入らせる訳には参らぬな」 「貴様!教会に逆らうか!!」 ゴンザレス王国騎士団長ピエール男爵は城壁の上から激昂した男を睨み付けた。 「逆らう? 貴方こそ何の権限があって王城に強引に押し入ろうとするのです?」 「な、なにぃ!?」 ピエール男爵の目が鋭くなる。 王国騎士団の騎士と兵達が弓に手を掛けた。 通常、騎士ともなれば弓などと言う下賎な武器は使わないとされる。 しかし、ゴンザレス王国の源流であるエレドゥア第二帝国では弓は高貴な武器とされ、ゴンザレス騎士が最も熟練した武器であった。 「正式な通達無くば、幾ら教会聖騎士団とは言え不法入国・・・お引取りを」 兵士達が弓をつがえ、騎士たちはクロスボウを構えた。 「きょ・・・教会に逆らう気か!」 「はて・・・教会からは何の通達も受けていませんが?」 「これは査察である! 事前通達なしは当然であろう!」 ピエール男爵は自慢の髭を弄りながら笑った。 「・・・ならば教会に問い合わせ、確認しなくてはいけませんな」 「な・・・なにぃ?!」 「ゴンザレス王国は神に認められた独立国! それを侵そうとするならば教会の正式な許可が出ているか確かめるのは当然でありましょう?」 目に見えて、教会聖騎士の顔が変わる。 「ぐぬ・・・それには及ばぬ・・・我らが拙速過ぎた様だ・・・ここは引かせて貰う」 「ご自由に」 「だが我らに逆らった事! ただで済むと思うなよ!」 「ほう・・・帝國と同盟関係にある我が国と事を構えるつもりですかな?・・・法王陛下の御許可もなしに」 ピエール男爵は余裕の表情で言葉を返す。 「く! 覚えておれ! 退くぞ!」 教会聖騎士団は馬を翻し撤退して行く。 「ふん・・・下郎が!」 「よろしいのですか? 教会聖騎士団と事を構えて」 副騎士団長の一人が不安そうに問いかけた。 「所詮、難癖付けてタカリユスリしか出来ない屑共だ。帝國と敵対などできんよ・・・教会も、もうすぐ見捨てる頃だ」 「見捨てる・・・でありますか?」 「奴らは最近では臨検という名目で山賊行為まで手を染めているそうだ・・・帝國の居る今、教会ももはや庇いきれん」 「神様より帝國様ですか」 「止めろ・・・卑下すべきは教会であって神ではない」 「は! 申し訳ありません!」 ピエール男爵はクロスボウを聖騎士団が去って行った方に向けはなった。 長きに渡る教会支配の腐敗の象徴と呼ばれ、ゆすり、略奪を欲しいままにした教会聖騎士団が、帝國属領ロドニー王国の手で検挙されたのは、それから1年後だった。 容疑は「ゆすり」と「強盗」、「盗賊行為」であった。 この事件を契機に教会の腐敗と権威失墜が一般平民にすら明らかとなり、教会はその求心力を完全に失う事になる。
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アルフール小国物語 エルグス侵攻戦争 wikiに直接書き込み アルフール小国物語 エルグス侵攻戦争 2012年に発売されたPCのFPS同人ゲーム。操作キャラは兄妹を切り替えできるが、ストーリーは同じ。 世界観は中世のヨーロッパだが、銃は近代的。 ●登場人物 シャルナワーゼ・オーリック:オーリック姉。動作が速いが体力が低い。 レオン・オーリック:オーリック弟。体力が高いが動作が遅い。 グスタフ・オルム:アルフール小国に攻め込んだ、エルグス自治領の領主。オープニングで暗殺される。 ジェバ・サディラ:グスタフを暗殺した執政官。オーリック姉弟に罪を擦り付け、自らが領主となろうとする。 エメ・ベルリオーズ:女軍人。オーリック姉弟の始末を命じられた。 ●オープニング 帝国歴312年。ディオニウス歴1048年。アルフール小国の初夏。 姉シャルナワーゼと弟レオンのオーリック兄妹二人は小さな村で狩りをして、生活をしていた。 狩りを終えて村に帰ると、村が燃えていた。さらに姉弟も兵士達に捕らえられる。 隣国のエルグス自治領がアルフール小国へと侵攻。 エルグス自治領の領主グスタフ・オルムは兵の略奪を許可、姉弟も奴隷として護送された。 オーリック姉弟は、執政官によって馬車で領主の元へと送られる。 縄で縛られた姉弟。泣き言を口にするレオンを、シャルナワーゼは慰める。 変態な言葉を口にしながら、馬車内のオーリック姉弟を検品しようと領主グスタフが近づく。 ところが突然、執政官が領主グスタフを銃殺。さらに馬車内に拳銃を投げ込んだ。 「領主様が奴隷に殺された!」と執政官は叫び、兵士を呼ぶ。 拳銃の音に驚いた馬が鳴き、オーリック姉弟を荷台に載せて走り出した。 倒れて壊れた馬車から逃れたオーリック姉弟。シャルナワーゼはレオンを待たせ、周囲を探る。 チュートリアルで銃が数種類落ちている。それを拾って進むと、探しに来た兵士と撃ち合いになる。 シャルナワーゼは兵士を殺す。もはや後には引けない、アルフールの国境まで逃げようと言った。 俺も戦うとレオンは答えた。姉弟は銃を手にアルフールの国境を目指す。 領主が死に、領主代行として執政官であるジェバ・サディラが兵士を指揮する。 ジェバは軍人のエメ・ベルリオーズに、領主を殺した奴隷の子供を追って殺すように命令した。 ●ステージ1 山を下るオーリック姉弟。次々と数に任せて突撃してくる兵士を撃ち殺し、姉弟は山を越える。 ●ステージ2 逃げた奴隷の二人組が、兵士達を全て倒した事にエメは驚く。 方角からしてエルフール小国に逃げようとしていると理解するエメ。そしてその途中であるユーン平原。 遮蔽物が少なく、仕留めるのは難しくないと、エメは丁度そこで待機していた補給部隊に迎撃を命じる。 たくさんの敵を岩の隙間から打ち倒していき、オーリック姉弟は突破した。携帯通信機を奪っていく。 ●ステージ3 第二補給部隊が全滅したと報告する兵士。子供だと思って甘く見たかとエメ。 相手は相当な腕前だと兵士達に告げ、全力で狩れと命令する。 通信機で傍受し、兵士達を倒して突破していくオーリック姉弟。 迫撃砲の射程内に入りましたと通信、慌てて爆撃の中を突っ切り小屋に逃げ込む二人。 迫撃砲の射程外に出て小屋の中で籠城戦、次々に来る兵士達を全て殺し、逃げ切った。 いつまでガキ二人に手間取ってやがると、エメに怒鳴るジェバ。 相手は恐ろしいほどの手練れだと言い、部隊を再編成し戦力を集中させるとエメが答える。 ガキに怖気づいて、さっさと兵士を突っ込ませろとジェバは命令。無駄死にさせるわけにはいかないと拒否するエメ。 貴様の故郷であるヴェスターランドなら3時間で消し炭にできるとジェバが脅迫。エメは屈し攻撃を続ける。 ●ステージ4 セラ湖についた姉弟。相変わらず敵兵士達が突っ込んでくるので迎撃していく。 夕日が映える美しい湖。隠れる場所が少ない中、兵士達を倒す。 オーリック姉弟が通信を聞いている事に気づいたジェバは、見事だがここまでだと挑発する。 レオンが「それはどうかな?」と挑発し返す。 それぐらいの方が領主殺しの犯人らしいとジェバは笑う。やっぱりあなたがやったのとシャルナワーゼが言う。 エルグスの地位と権力を手に入れられた、エルグスは俺の物だとジェバは笑った。 そしてグスタフをそそのかし、アルフールを侵攻させたのもジェバだと答える。 思うがままに動かせる権力、あとはお前らを殺して口封じすれば全て俺の物だとさらに笑う。 遊びは終わりだとエメに命令するジェバ。故郷を守るため、エメは作戦を開始する。 ●ステージ5 険しい山脈を行くオーリック姉弟。通路は狭く、崖から落ちれば即死、敵もやっぱり突っ込んでくる。 ボロボロのつり橋を悲鳴を上げながら渡り、待ち受ける兵士達を撃つ。 突破したが、オーリック姉弟はエメの作戦で全方位から兵士に取り囲まれる。 通信でいつでも攻撃できますと兵士達、絶体絶命のオーリック姉弟。 二人を殺せば、ジェバの命令でそのままアルフールを侵攻しなければならないのかと、憂鬱に言うエメ。 今までの通信を聞いていたレオンは通信でエメに話しかける。無視してスナイパーに照準を合わせるようにエメは命令。 エメは故郷をタテに脅されている。あのゲス野郎への道を空けてくれれば、全て片を付けられるとレオン。 悪いがそれは聞けんとエメは拒否。 あんたはアルフール侵攻に否定的で、兵士を失いたくないんだろうとレオンは続ける。 レオンに周波数を変えるようにエメが伝える。言われた通り、アルフールの言語での数字で周波数に変更して話すレオン。 ジェバを殺せば兵士が死ぬ戦争は終わるし、ジェバがオーリック姉弟を殺せばそれだけでエメは困らない。 少し悩んだエメ。そして兵士達にオーリック姉弟は人違いだったと通達、西側の道を開ける様に指示。 エルグス、そしてアルフールの命運は任せたと言い、最後に幸運を祈ると告げてエメは去って行った。 現在、エルグス軍の全権を握っているのは執政官ジェバ。彼の元にここからたどり着くには迷いの森を抜けなければならない。 霧に覆われた森で知らない人には通り抜けるのも難しいが、エルグス軍のほとんどはその道を熟知している。 ●ステージ6 キノコがたくさん生えている暗い森。霧に覆われているので遠くが見えない。 左右から迫る敵兵士を撃ち倒し、最後に沸いて出る敵兵集団を撃破してオーリック姉弟は森を越えた。 きっと次が最後の戦い。最後までずっと一緒にいようと姉弟は約束する。 もはやアルフールの領土の半分に攻め込んいるエルグス。 国境近くにいたジェバは、オーリック姉弟がすでに背後まで迫っている事を知る。 敵を仕損じたエメを貶し、ならば俺が直々に血祭りにしてやると迎え撃つ。 ●ラストステージ 月夜の丘を敵兵士を倒しながら進んでいく、その間、互いに礼を言いあい最後まで一緒にという姉弟。 そして最後の開けた広場。兵士達と、その中央に金色の鎧をつけたジェバ・サディラが待ち受けた。 「よくここまでたどり着いたなぁ……クソネズミどもぉ!」 「ここで俺達はお前を倒して、戦争を終わらせる!」 「やれるものならやってみろぉ! この『ガランドールの鎧』を貫けるものならなぁ!」 「行くぞ! 姉ちゃん!」「うんっ!」 金色の鎧を身に着けたジェバ。兵士と同じ動きだが、鎧のおかげかかなり体力が高い。 ダメージを与え続けるとイラつき、さらに兵士達を呼び寄せる。 そして何マガジンも撃ちこみ続けると、ようやく動きを止める。 「馬鹿なぁ!」と跪き叫ぶジェバ。銃を構えるオーリック姉弟。 ジェバはキヒャヒャと笑い、四角い箱の爆弾を取り出し、姉弟に投げつけようとした。 世界がスロウになり、爆弾がこちらに飛んでくる前にそれを姉弟は銃で撃つ。ジェバは爆死した。 兵士がエメにジェバが死んだことを伝える。あの二人がやったかとエメ。 現在、総指揮権を持つのはエメ。領主も執政官も死んだ以上、戦争は続けられないと兵士に言う。 全軍に通達、捕虜と奴隷を全解放し、国に戻るようにと言った。「帰ろう故郷へ、そして平和な国を作ろう」 「やっとたどり着いた。ここが国境だね。エルグス軍も引き上げたようだし、もう武器も必要ないね。」 「まったく、ずっと追いかけられるばかりで疲れたぜ。…だけど姉ちゃん、スナイパーライフルはいるぜ。 なんたって、今度は俺たちが追いかける番だからな……。」 「え? 誰を?」 「わざわざ言わせんなよ……。幸せを、だろ。ほら、あそこに珍しい鳥がいるぜ! 高く売れそうだ! さあ行こう、姉ちゃん! 今日はごちそうにしようぜ!」 「……うんっ!」 エルグスは新たな領主を迎え、両国の戦争は一か月もせずに終了した。 歴史家たちは、なぜここまで早く戦争が終わったのかと悩ませる。 しかしもう一月、戦争が続けばアルフールは滅亡していただろう。 この戦争を終結させた、歴史の裏の英雄の事を誰も知らない。 このゲームには続編がありますが、オンライン対戦用で、ストーリーはほぼないらしい。
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小国の苦悩 第六話 『我が帝國陸海空軍はロストニア王国に対し宣戦を布告』 『宣戦布告と共に、我が精鋭軍は各地に進撃、これを制圧したのである!』 ヴァァァァァァアアアアン(サイレン付きの99式艦爆が急降下) ズガガガガガ!(土嚢の上で九九式軽機関銃を乱射) キュラキュラキュラキュラ(チハが崩れた城壁を乗り越える) ズドーン! ズヴァーン!(艦隊が一斉射撃) ジャンジャジャーン! 『我が強大なる帝國軍の前に、全ての抵抗は無意味なのである!』 キュィィィィン ズドーン(巨大な城が吹き飛ぶシーン) 「うちの城なら丸ごと吹き飛ぶな」 「瓦礫も残るかどうか・・・」 騎士団長ピエール男爵と側近がコソコソと話し合っている。 『我が帝國軍の進撃の前にロストニア兵士達は次々に投降するしかなかったのである!』(長々と続く捕虜の列と護送の帝國兵) 「物凄い捕虜ですな」 「地平線まで埋まってる・・・」 「あれだけ捕虜を採ると食費だけで国が傾きますな」 財務担当ロエニー男爵が冷静に分析する。 「そう言えば帝國がやたら食料を買ってたがひょっとして捕虜用か?」 ピエール男爵が納得したような顔をする。 「でしょうな、帝國通貨で支払いされた時は困りましたが」 帝國通貨は帝國陣営での共通通貨として流通し始めていた。 帝國政府は、帝國通貨の普及と各国の作物本位制から通貨本位への切り替えを図り、全ての支払いを帝國通貨に切り替え始めていたのである。 「だが帝國通貨なら帝國製品が買える! うむ素晴らしい!」 ゴンザレス5世は満面の笑みを浮かべながら髭を弄る。 「帝國槍や帝國刀、帝國鎧は是非とも揃えたい所・・・」 ピエール男爵が分厚いカタログ『03年度帝國同盟国兵器カタログ』をパラパラ捲りながら物欲しそうに眺めている。 武者鎧っぽい形状の西洋鎧の写真に大きく赤丸でチェックされているのでこれが欲しいらしい。 因みに最恵国待遇の場合なら『三八式帝國銃』まで購入できるが、ゴンザレス王国は当然最恵国ではない。 「お待ちください、先に農業効率改善の為、帝國鉄製の農具を・・・」 農業担当のエリック子爵が『03年度帝農商会カタログ』を振り回す。 「む、王妃へのプレゼントも買わなくては」 「この試製堂の香水とかでは?」 「電報設備もご検討を!」 「いや、先に乗り心地のいい帝國式馬車を・・・」 「押すなコラ!」 「何だと!? 貴様!」 「国王陛下、これなんかどうです?」 「何々? 帝國織ドレス・・・高くないか?」 「王妃様が喜ばれますよ」 「陛下! 刀買ってくだされ!」 「帝國製農具を買う事で効率性が10倍にも・・・」 「何かあった時のため貯蓄をすべきだ!!」 プロパガンダ映画上映の為、来ていた帝國外務省の役人はひたすら無表情を取り付くっていた。 大陸戦争初期、『帝國の威光を世界に知らしめ、今後の大陸運営の円滑化を図る』として帝國政府はプロパガンダ映画の製作、支配地域での上映を行った。 しかし帝國のプロパガンダという物にたいする理解、特に中世レベルの文明に対するプロパガンダへの理解が全くなかった為、こうしたプロパガンダはあまり効果をあげる事が出来なかった。 結局、帝國の威光を大きく広めたのは国内産業維持の為に、苦肉の策として行われた民間向けの優れた帝國製品だったのである。 注 ゴンザレス王国における反応は大陸においても特異なものです。
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アルフール小国物語 エルグス侵攻戦争 wikiに直接書き込み アルフール小国物語 エルグス侵攻戦争 2012年に発売されたPCのFPS同人ゲーム。操作キャラは兄妹を切り替えできるが、ストーリーは同じ。 世界観は中世のヨーロッパだが、銃は近代的。 ●登場人物 シャルナワーゼ・オーリック:オーリック姉。動作が速いが体力が低い。 レオン・オーリック:オーリック弟。体力が高いが動作が遅い。 グスタフ・オルム:アルフール小国に攻め込んだ、エルグス自治領の領主。オープニングで暗殺される。 ジェバ・サディラ:グスタフを暗殺した執政官。オーリック姉弟に罪を擦り付け、自らが領主となろうとする。 エメ・ベルリオーズ:女軍人。オーリック姉弟の始末を命じられた。 ●オープニング 帝国歴312年。ディオニウス歴1048年。アルフール小国の初夏。 姉シャルナワーゼと弟レオンのオーリック兄妹二人は小さな村で狩りをして、生活をしていた。 狩りを終えて村に帰ると、村が燃えていた。さらに姉弟も兵士達に捕らえられる。 隣国のエルグス自治領がアルフール小国へと侵攻。 エルグス自治領の領主グスタフ・オルムは兵の略奪を許可、姉弟も奴隷として護送された。 オーリック姉弟は、執政官によって馬車で領主の元へと送られる。 縄で縛られた姉弟。泣き言を口にするレオンを、シャルナワーゼは慰める。 変態な言葉を口にしながら、馬車内のオーリック姉弟を検品しようと領主グスタフが近づく。 ところが突然、執政官が領主グスタフを銃殺。さらに馬車内に拳銃を投げ込んだ。 「領主様が奴隷に殺された!」と執政官は叫び、兵士を呼ぶ。 拳銃の音に驚いた馬が鳴き、オーリック姉弟を荷台に載せて走り出した。 倒れて壊れた馬車から逃れたオーリック姉弟。シャルナワーゼはレオンを待たせ、周囲を探る。 チュートリアルで銃が数種類落ちている。それを拾って進むと、探しに来た兵士と撃ち合いになる。 シャルナワーゼは兵士を殺す。もはや後には引けない、アルフールの国境まで逃げようと言った。 俺も戦うとレオンは答えた。姉弟は銃を手にアルフールの国境を目指す。 領主が死に、領主代行として執政官であるジェバ・サディラが兵士を指揮する。 ジェバは軍人のエメ・ベルリオーズに、領主を殺した奴隷の子供を追って殺すように命令した。 ●ステージ1 山を下るオーリック姉弟。次々と数に任せて突撃してくる兵士を撃ち殺し、姉弟は山を越える。 ●ステージ2 逃げた奴隷の二人組が、兵士達を全て倒した事にエメは驚く。 方角からしてエルフール小国に逃げようとしていると理解するエメ。そしてその途中であるユーン平原。 遮蔽物が少なく、仕留めるのは難しくないと、エメは丁度そこで待機していた補給部隊に迎撃を命じる。 たくさんの敵を岩の隙間から打ち倒していき、オーリック姉弟は突破した。携帯通信機を奪っていく。 ●ステージ3 第二補給部隊が全滅したと報告する兵士。子供だと思って甘く見たかとエメ。 相手は相当な腕前だと兵士達に告げ、全力で狩れと命令する。 通信機で傍受し、兵士達を倒して突破していくオーリック姉弟。 迫撃砲の射程内に入りましたと通信、慌てて爆撃の中を突っ切り小屋に逃げ込む二人。 迫撃砲の射程外に出て小屋の中で籠城戦、次々に来る兵士達を全て殺し、逃げ切った。 いつまでガキ二人に手間取ってやがると、エメに怒鳴るジェバ。 相手は恐ろしいほどの手練れだと言い、部隊を再編成し戦力を集中させるとエメが答える。 ガキに怖気づいて、さっさと兵士を突っ込ませろとジェバは命令。無駄死にさせるわけにはいかないと拒否するエメ。 貴様の故郷であるヴェスターランドなら3時間で消し炭にできるとジェバが脅迫。エメは屈し攻撃を続ける。 ●ステージ4 セラ湖についた姉弟。相変わらず敵兵士達が突っ込んでくるので迎撃していく。 夕日が映える美しい湖。隠れる場所が少ない中、兵士達を倒す。 オーリック姉弟が通信を聞いている事に気づいたジェバは、見事だがここまでだと挑発する。 レオンが「それはどうかな?」と挑発し返す。 それぐらいの方が領主殺しの犯人らしいとジェバは笑う。やっぱりあなたがやったのとシャルナワーゼが言う。 エルグスの地位と権力を手に入れられた、エルグスは俺の物だとジェバは笑った。 そしてグスタフをそそのかし、アルフールを侵攻させたのもジェバだと答える。 思うがままに動かせる権力、あとはお前らを殺して口封じすれば全て俺の物だとさらに笑う。 遊びは終わりだとエメに命令するジェバ。故郷を守るため、エメは作戦を開始する。 ●ステージ5 険しい山脈を行くオーリック姉弟。通路は狭く、崖から落ちれば即死、敵もやっぱり突っ込んでくる。 ボロボロのつり橋を悲鳴を上げながら渡り、待ち受ける兵士達を撃つ。 突破したが、オーリック姉弟はエメの作戦で全方位から兵士に取り囲まれる。 通信でいつでも攻撃できますと兵士達、絶体絶命のオーリック姉弟。 二人を殺せば、ジェバの命令でそのままアルフールを侵攻しなければならないのかと、憂鬱に言うエメ。 今までの通信を聞いていたレオンは通信でエメに話しかける。無視してスナイパーに照準を合わせるようにエメは命令。 エメは故郷をタテに脅されている。あのゲス野郎への道を空けてくれれば、全て片を付けられるとレオン。 悪いがそれは聞けんとエメは拒否。 あんたはアルフール侵攻に否定的で、兵士を失いたくないんだろうとレオンは続ける。 レオンに周波数を変えるようにエメが伝える。言われた通り、アルフールの言語での数字で周波数に変更して話すレオン。 ジェバを殺せば兵士が死ぬ戦争は終わるし、ジェバがオーリック姉弟を殺せばそれだけでエメは困らない。 少し悩んだエメ。そして兵士達にオーリック姉弟は人違いだったと通達、西側の道を開ける様に指示。 エルグス、そしてアルフールの命運は任せたと言い、最後に幸運を祈ると告げてエメは去って行った。 現在、エルグス軍の全権を握っているのは執政官ジェバ。彼の元にここからたどり着くには迷いの森を抜けなければならない。 霧に覆われた森で知らない人には通り抜けるのも難しいが、エルグス軍のほとんどはその道を熟知している。 ●ステージ6 キノコがたくさん生えている暗い森。霧に覆われているので遠くが見えない。 左右から迫る敵兵士を撃ち倒し、最後に沸いて出る敵兵集団を撃破してオーリック姉弟は森を越えた。 きっと次が最後の戦い。最後までずっと一緒にいようと姉弟は約束する。 もはやアルフールの領土の半分に攻め込んいるエルグス。 国境近くにいたジェバは、オーリック姉弟がすでに背後まで迫っている事を知る。 敵を仕損じたエメを貶し、ならば俺が直々に血祭りにしてやると迎え撃つ。 ●ラストステージ 月夜の丘を敵兵士を倒しながら進んでいく、その間、互いに礼を言いあい最後まで一緒にという姉弟。 そして最後の開けた広場。兵士達と、その中央に金色の鎧をつけたジェバ・サディラが待ち受けた。 「よくここまでたどり着いたなぁ……クソネズミどもぉ!」 「ここで俺達はお前を倒して、戦争を終わらせる!」 「やれるものならやってみろぉ! この『ガランドールの鎧』を貫けるものならなぁ!」 「行くぞ! 姉ちゃん!」「うんっ!」 金色の鎧を身に着けたジェバ。兵士と同じ動きだが、鎧のおかげかかなり体力が高い。 ダメージを与え続けるとイラつき、さらに兵士達を呼び寄せる。 そして何マガジンも撃ちこみ続けると、ようやく動きを止める。 「馬鹿なぁ!」と跪き叫ぶジェバ。銃を構えるオーリック姉弟。 ジェバはキヒャヒャと笑い、四角い箱の爆弾を取り出し、姉弟に投げつけようとした。 世界がスロウになり、爆弾がこちらに飛んでくる前にそれを姉弟は銃で撃つ。ジェバは爆死した。 兵士がエメにジェバが死んだことを伝える。あの二人がやったかとエメ。 現在、総指揮権を持つのはエメ。領主も執政官も死んだ以上、戦争は続けられないと兵士に言う。 全軍に通達、捕虜と奴隷を全解放し、国に戻るようにと言った。「帰ろう故郷へ、そして平和な国を作ろう」 「やっとたどり着いた。ここが国境だね。エルグス軍も引き上げたようだし、もう武器も必要ないね。」 「まったく、ずっと追いかけられるばかりで疲れたぜ。…だけど姉ちゃん、スナイパーライフルはいるぜ。 なんたって、今度は俺たちが追いかける番だからな……。」 「え? 誰を?」 「わざわざ言わせんなよ……。幸せを、だろ。ほら、あそこに珍しい鳥がいるぜ! 高く売れそうだ! さあ行こう、姉ちゃん! 今日はごちそうにしようぜ!」 「……うんっ!」 エルグスは新たな領主を迎え、両国の戦争は一か月もせずに終了した。 歴史家たちは、なぜここまで早く戦争が終わったのかと悩ませる。 しかしもう一月、戦争が続けばアルフールは滅亡していただろう。 この戦争を終結させた、歴史の裏の英雄の事を誰も知らない。 このゲームには続編がありますが、オンライン対戦用で、ストーリーはほぼないらしい。