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万獣の詩外伝 MONOGURUI 005 ━━ Take.1 純真なだけなんです ━━ 猫井テレビは犬国支社、特派取材部の某班に、 ネタ抜きで普段からござる言葉を使う奇怪な少女がいたそうな。 「ティルちゃん、そう言えばどうしてそんな変な言葉遣いするですか?」 「え?」 書類にペンを走らせる手を止め、傍らを行くお茶汲みレディを呼び止めたのは、 就業中とは思えないカジュアルで露出の多い格好をしたナンパトリ野郎。 自分だって相当変な言葉遣いなのを差し置いての不用意な言い草であったが、 しかし装いがおよそ正社員らしからぬ不埒な格好をしてるのは、 背中の羽根のせいでまともな服が着れないからである。 無作法お許しあれ。 「……ふふん、鳳也君、よくぞ聞いてくれたでござるな!」 対して、えっへんと胸を張るのはだぼだぼの作業服に身を包んだ女の子。 小耳な垂れ耳も愛らしい、小型種系の雑種イヌ、 猫井TV特派第四班アシスタント・ディレクター、テイルナート・プロキオンである。 「“心”の上に“刃”を乗せて、“ニンジャ”!!」 「…それを言うなら“忍(しのぶ)”だろ?」 ビシッとかっこよく決めた少女に対し、しごく冷静なツッコミを入れるのは、 隣の机で分厚い資料を紐解いていたヘビの少年だ。 「うっさいでござるなこのヘビ公! お前はちょっと黙ってろでござるよ!」 「……。…自分が馬鹿だからって人に当り散らすなよな」 「!! テ、テイルナート馬鹿じゃないもん!」 「はいはいそこの二人、ケンカしないケンカしない」 うんざりした調子のネコの女性に、手馴れた手つきで引き剥がされる、 犬猿の仲ならく犬蛇の仲。 「と、とにかくティル君はニンジャが好きなんだね? そうなんだね?」 「そうでござる! テイルナートニンジャ大好きでござる♪」 どうにか一座の主格らしきイヌの青年に上手い事話を逸らされなだめられて、 途端にごきげんになり大はしゃぎするイヌの少女。 「ニンジャ、ニンジャ! ジャパニーズ・ニンジャ!!」 「…………」 ぱたぱたと茶色の尻尾を振って喜ぶ姿は可愛らしいが、 「……やっぱり馬鹿じゃないか……」 「バカ、余計な事言わないの!」 多少頭が緩いのは否定できない。 ○○種と付かないイヌの国の最底辺、正真正銘の雑種イヌとはこのようなもの。 や ま し き 事 は 、 何 一 つ 。
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黒騎士団外伝 第二章④ ?『そんな怒らないでよ。ちょっと隠れてただけじゃない(笑)』 千雪『魔王の炎』 ドカーン! ?『ケホッケホッ、ちゆちゃん容赦ないね(笑)』 千雪『当然です。貴方と戦うことが目的の訓練です。それにタキさんを短時間に倒す力が存在する以上警戒はします』 ?『なるほどね。でボクの能力はわかった?』 千雪『現状でわかっていることは怪我を治す事ができるのではなくダメージを無効化する事ができることですかね。ダメージを回復するだけなら衣服が再生したり汚れが無くなる事はありえない。』 ?『うんうん』 千雪『予想としては対象の時間を戻す能力ですか?それだと気配が消えたのも理解できます。ただ気配については例外に設けられた時空転移も考えられますが』 ?『瞬間移動は戦闘で使えないようにかなり制限のある物となっているよ。逃げることに使えても戦うことには使えない、頻繁に使えないよう使用に時間制限が使われているんだよ。もう一人の例外さんがさっきパルさんにクレームいれていたよ(笑)』 千雪『そうですか。つまり貴方も例外の一人ということですね?』 ?『そうだよ。ボクは例外の一人不明体(アンノウン)だよ』 不明体『ちなみにボクの持つ[スキル]の名前は[大嘘憑き](オールフィクション)だよ。性質はちゆちゃんの予想で考え方は完璧なんだけど答えが違うな。まぁ簡単に当てられない性質なんだよね』 千雪『そうですか。フェアなんですね。タキさんを開始すぐに倒した方達だから奇襲が専門かと思っていました』 不明体『フェアでは決してないよ(笑)ステータス補正、瞬間移動、それに[スキル]持ち、どれをとってもアンフェアだよ。それに』 千雪『それに?』 不明体『姉さんはボク達の第一ミッションですぐに倒さなきゃいけなかったから奇襲したよ。ボクが』 千雪『そうですか。それを聞いて安心しました。』 瞬! 千雪『どんな理由アレ奇襲をするのは邪道です。私も容赦無く非道になれます』 不明体『ちゆちゃん顔近いよ目が怖いよ(汗)』 千雪『では満面の笑みでいきますよ(笑)』 千雪『アルティメットアタック』 黒騎士団外伝 (2012/02/13) 文章:yasu 前へ トップ 次へ
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食堂で少し早めの昼食を終えた後、俺たちはタマムシ大学を後にした。 食事の後は動きたくない、という俺の希望を、散歩で腹ごなしするの、と却下したサヤは、 どうやら間近に控えたジム戦に、ようやく緊張感を覚え始めたようだ。 「さっきから歩くスピードが遅くなっているが、どうかしたのか」 「どうもしないわよ。 ねえ、サトシがレインボーバッジを手に入れたのって、いつくらい?」 「ん……四、五年くらい前になる」 「てことは、そのときはまだ、サトシは十五歳くらいだったのよね」 「まあ、そうだ」 「緊張した?」 訪ねてから、その質問が自分の心理状態を告白していることに気づいたのか、 即席の余裕の笑みを浮かべるサヤ。俺はあえてそれには触れず、 「そりゃあ、緊張したさ。 特に当時は、リザードンが言うことを聞いてくれなくて、 相性のいいポケモンがいないまま、挑戦しなくちゃならなかった」 主従関係が逆転していたあの頃が、今となっては懐かしい。 それだけの時間が流れたのか、と思う。 「一回で勝てたの?」 「ぎりぎりだったが、なんとか勝てた」 「ふ、ふぅーん」 俺はからかうような含みは持たせずに言った。 「そう不安がるなよ」 「べ、別に不安がってなんか、」 「サヤにとっては初めてのジム戦だ。 もしサヤが負けても、俺はサヤを馬鹿にしたりしない」 ヘルガーとタマムシジムの規定ポケモンのレベルには、埋めようのない懸隔がある。 どう転んだところで、サヤは負けないだろうが……。 水堀をまたぐ猿橋にさしかかったところで、サヤはぽつりと言った。 「サトシは、わたしの先生なのよ」 「……?」 「先生が、わたしが負けたときのことなんて、考えないで。 わたしは絶対に勝つわ。それも、相性の良さに頼った勝ち方じゃない、正々堂々とした戦い方で」 「俺はサヤを信じてる。練習通りにやれば、難なくレインボーバッジをゲットできるさ」 「ねえ、サトシ、もしわたしが勝ったら、そのときはご褒美をくれる?」 「ご褒美?何が欲しいんだ?」 このお嬢様に手に入らないものは存在しないはずだが……。 「それはこれから考えるわ。それで、返事は?」 「わかった。ただし、無茶な頼み事は聞けないからな」 「無茶な頼みって、タマムシデパートを丸ごと買収する、とか?」 よくわかっているじゃないか。 「そういうのはサヤの父親に頼めばいい」 「冗談よ。それじゃあ、わたし、行ってくるから」 サヤは嬉しそうに微笑み、たたた、と猿橋を駆けていく。 欄干にもたれかかり、水堀を泳ぎ回るコイキングを眺める。 サヤの試合開始時刻まで、まだ20分程度の時間がある。 俺はポケットからタマムシ大学の食堂で買った袋包みのパンを取り出し、小さくちぎっては放るを繰り返した。 やがて俺の真下にコイキングの群れができあがったところで、 残りの大きなパンのかけらを一息に放り込み、ボールを一つ展開する。 ピジョットは欄干に捕まり、開放感を噛みしめるように首をぐりぐりと回した。 「サヤの様子を見てきてくれ。 できるなら、声が聞こえる程度まで近寄れ」 「ピジョッ」 静かな羽音を残して、孤影は塀の向こう側に飛び去った。 俺は水堀外縁の遊歩道に設置された公用ベンチに腰掛け、楽な姿勢になって目を瞑った。 傍目からは、転た寝しているように見えることを祈る。 意識は空に。 視界は鳥瞰図に。 脳裏に描いた抽象的な風景は、極めて写実的な、現実の光景に成り代わる。 視界を借りた状態で、俺はピジョットの目が目標物を捉える時を待った。 待つこと数分。 ぐるぐると屋敷を見下ろしていた視界が、地面に近づき、固定される。 旋回していたピジョットがどこかの木の梢に留まったのだろう。 俺はささやかな高所から見える景色に満足した。 下座には黒犬を従えて佇む赤髪の女――サヤが。 上座には嫋やかな身熟しの和装の女――エリカが。 二人の唇が動く。ピジョットの耳は、空気を伝わる震えを敏感に拾い上げた。 「登録番号TA671-4098、桂小夜。レインボーバッジをもらいに来たわ」 「目的は存じておりますわ。 さりとて威勢の善し悪しで譲り渡せるほど、虹色の名を冠したバッジは軽くありませんのよ。 特にあなたの経歴は綺麗な白紙、所持ポケモンのレベル鑑定履歴もありません。 飛び級を狙う気持ちはわからないでもありませんが、行き過ぎた向上心は身を滅す、と忠告しておきますわ」 エリカの言葉は、辛辣なようで正しかった。 中堅トレーナーの登竜門であるセキチク・タマムシジムに、 バッジ取得経験ゼロ、所持ポケモン一体のトレーナーが挑むのは無茶を過ぎて無謀だ。 常識的に考えれば、誰でもその結論に至る。 だが不世出の適格者たるサヤと、薬によって限界まで潜在能力を引き出されたヘルガーの前では、常識は非常識と化す。 「ご託はいいわ。さっさと始めましょう?」 さして気にした風もなく、サヤは言う。エリカは着物の袂に右手を差し入れながら、 「せっかちですのね。申し遅れましたが、わたくしはこのタマムシジムのジムリーダー、エリカ。 全力で以て、あなたの実力を見極めさせてもらいます。 出なさい、ヒマナッツ」 現れたポケモンは、黄色の種子を連想させる姿形をしていた。 まだ子供で、育成中なのだろう。挑戦者に対する先鋒としては妥当な選択だ。 サヤは唇を真一文字に結び、エリカの出方を伺っている。 その緊張が伝播したのか、手に汗を握っている自分がいて…… 「――さん。――おにいさん」 誰かに体を揺すられている。 俺はうっすらと右目を開けた。左目はピジョットの視界を維持している。 俺の瞑想を邪魔したのは、年端も行かない小さな子供だった。 「こんなところで寝ていたら、置き引きに遭うよ。 ロケット団がなくなって、タマムシシティの治安は少し良くなったけど、それでも危ない人はたくさんいるよ」 「忠告ありがとう」 「おにいさんはこんなところで何をしているの?」 「散歩していたら眠くなって、少し眠ろうと思ったんだ。こんなに良い天気だから。 さあ、俺のことは気にしないで、君もどこかに遊びに行くといい」 「ボク、友達いないんだ。おにいさんが遊び相手になってよ」 「俺は忙しいから、他の人を探しておいで」 「でもおにいさん、全然忙しそうに見えないよ。お昼寝してたんでしょう?」 子供相手に論破されるとは……。 試合の様子は気になるが、今はここから立ち去ることが先決だ。小さな邪魔者がいない、静かな場所を目指して。 俺はため息をつき、両目を開けた。視界に奥行きが生まれる。 ベンチから腰を上げ、往来に歩き出すと、子供は当然のように着いてきた。 3分後。俺は振り返り、 「あのな……」 「どこに連れて行ってくれるの、おにいさん?」 出鼻をジャブで挫かれる。俺は歩みを再開した。若干歩幅を広くして。 「おにいさん、歩くのはやいよー。待ってよー」 距離が開いては走り、距離が開いては走りを繰り返しているのだろう。 子供の声に荒い吐息が混じり始める。同情を引く作戦か。 大人(厳密には未成年だが)をなめてもらっては困る。ここは毅然とした態度で突き放さなければ。 俺は再び振り返り、 「ねえ、どうしたの?」 純朴な笑顔を前に、何も言えなくなってしまった。 目頭を押さえる。厄介なことになった。 出し抜けに子供が言った。 「ね、おにいさんの腰についてるそれって、モンスターボール?」 頷く。 すると子供は見る間に目を輝かせて、 「わあっ、すごいや。それじゃあおにいさんは、ポケモントレーナーなんだね」 「そういうことになる」 「今までにどれくらいのポケモンを捕まえたの?」 「わからない」 「数え切れないくらい捕まえたんだねー」 わざと素っ気ない反応をしているというのに、会話は弾む。 ――自分に対する無関心を恐れない。 事なかれ主義の大人にはできず、無垢な子供にはできること。 目の前の子供は、つぶらな瞳を俺に向けて、 「おにいさん、ボクと一緒に、ポケモンを捕まえに行ってくれない?」 「一人で行けばいい」 「ボクね、トレーナー免許は持ってるんだけど、自分のポケモンは持ってないんだ」 俺は反射的に尋ねた。 「お母さんかお父さんからもらえなかったのか?」 子供は口を噤んだ。 「二人ともポケモントレーナーじゃないなら、 ポケモン協会支部に申請すれば、ポケモンを借りることができる。 保護者の許可はいるが、今時子供がポケモンを持つのに反対する親はいないだろう」 「無理だよ」 なぜ、と問う前に、子供は言った。 「ボク、孤児院暮らしだから」 あくまで笑顔は崩さずに。 「院長先生は、ボクたちがポケモンを持つことを認めてくれないんだ。エサ代がかかっちゃうから」 「それは……悪いことを聞いたな」 「気にしないで。ボクは全然気にしてないんだ。 ただ、時々一人が寂しくて、それで、ポケモンが欲しかったんだ」 その話が同情を引き、ポケモンを手に入れるための欺瞞である可能性は否めない。 しかし俺は翠緑色の瞳の奥に、澄んだ光の輝きを見た。 「俺には、お前に構っている時間はない。 だからお前と一緒にポケモンを捕まえに行ってやることもできない」 子供の表情が翳り、すぐに作り笑顔を浮かべる。 とても器用に、繕いがわからないほど巧みに。 「……おにいさんにはおにいさんの用事があるもんね。 迷惑かけてごめんね」 きびすを返し、駆け出しかけた子供の肩をつかむ。 「待て。ちょっと着いてこい」 「な、なに?」 「いいから」 「時間、いいの?」 「すぐに終わる」 こっちが無視していたときは嬉々として着いてきていたくせに、 いざこっちが先導しだすと不安げな態度をとるとは、天の邪鬼か、この子供は? ジム近くのポケモンセンターに到着すると、 俺は子供をロビーの椅子に残して受付カウンターに赴き、一匹のポケモンが入ったボールを返却してもらった。 あれは確か二ヶ月ほど前、タマムシシティで暗躍するシステム傘下外組織の解体任務を、金髪とこなしていた時のことだ。 首尾良く組織の首脳部を捕縛し、護衛も無力化したところで、俺と金髪は荒れた現場を掃除屋に引き継ぐ予定だった。 だがストライクの一太刀で絶命した護衛員の一人と、主を守ろうとして斬撃に巻き込まれた二体のポケモンの遺骸を見たとき、 俺は違和感に気づいた。護衛員のベルトに収まっているボールは三つ。事切れているポケモンは二体。 果たして残りの一体は、場に出されることなく、ボールに収納されていた。 金髪の「僕が預かろうか」という含みのある提案は却下した。 また掃除屋の手に渡れば最後、研究部署の治験にぼろ切れになるまで利用されることは目に見えている。 そして俺は、一時的に、そのポケモンを預かることにしたのだった。 引き取り手もなければ、野生に返して生きていけるほど成長してもいない。 おそらくは死んだ護衛員の一人も、最初から戦力として数えていなかったに違いない。 俺はそのポケモン――幼いドーブル――を持てあましていた。 「受け取れ」 ボールを手渡すと、子供は目をぱちくりさせて、上目遣いに俺を見た。 「もらっても、いいの?」 「こいつは元々俺のポケモンじゃない。昔の主は、今はいない。 大切に育てること……それさえ守れるなら、このドーブルは、お前のものだ」 俺の目は、未だ慧眼にはほど遠い。未来の適格者を物定められるほどの域には達していない。 だがこの子供の澄んだ瞳には、俺に賭けさせる力があった。 将来システムの目に留まるか、一介のポケモントレーナーとして終わるか、あるいは――システムの敵となるか。 「………」 心の内で自嘲する。ばかばかしい空想だ、と思う。 この子供と一緒に、持てあましていたドーブルを厄介払いできる。理由はそれで十分だ。 子供は両手でボールを包み込み、目の高さに持ち上げる。 透明の半球面から外界を覗いていたドーブルと、視線が交わる。 「君も独りぼっちだったんだね。ボクたちは、似たもの同士だ」 子供はくすりと笑った。初めて見る、純粋な感情の発露だった。 「友達になろう?そうすればもう、独りじゃないよ」 ボールの中で、ドーブルはこくりと頷いた。通じ合うものがあったようだ。 子供は丁寧にボールをポケットに仕舞った。 今更ながら、子供の服装が、だぶだぶのサイズであることに気づく。 「ありがとう、おにいさん」 「礼は言わなくていい。 お前の望みを叶えてやったんだ、俺に着いてくるのはここまでにしろ」 「うん。あのね、最後におにいさんの名前、聞いてもいいかな」 「レッドだ」 「ふふっ、偽名らしくない偽名だね」 俺は子供の揶揄を聞き流し、気になっていたことを口にした。 「あのとき、どうして俺に声をかけたんだ。 俺ならポケモンを譲ってもらえると勘ぐったのか」 「違うよ。ボクは本当に遊び相手を探していただけだよ。 おにいさんに声をかけたのは、偶然。ポケモンをもらえるなんて、考えてもなかった」 「………そうか」 「ねえ、ボク、またおにいさんに会いたいな。 次に会ったら、そのときはポケモンバトルしよう?」 「守れない約束は――」 初めからしない主義だ。そう言い終える前に、 子供は「約束だよーっ」と捨て台詞を残し、トコトコと走り去ってしまった。 所詮は小さな子供の駆け足だ、追いつこうと思えば追いつけたが、俺はその場から動かなかった。 「結局、名前は聞かずじまいだったな」 あの子供も俺の名が偽物であることに確信を持ちつつも、しつこく尋ねてはこなかった。 一期一会、という言葉が浮かぶ。 ポケモントレーナーに子供が声をかけ、ポケモンを譲ってもらった。 どこにでもある話だ。それ以上物語は続かない。 俺はポケモンセンターの受付に行き、バッジホルダーを見せて静かな個室を一つ用意してもらった。 移動を面倒くさがらずに、初めからこうしていれば良かったのだ。 柔らかい椅子に腰を下ろし、目を瞑る。 想定外の出来事に時間を費やしたせいで、とっくに試合の決着がついていると考えていた俺は、 視神経を介さずに再生される映像に、小さく息を吐いた。 花畑の中心で優雅に根を張るクサイハナ。 対するは満身創痍のヘルガー。 おそらくは大将戦。 サヤは初めてのジム戦に緊張していたが……、圧倒的なレベル差と属性の優位性は、サヤの快勝を保証していたはずだった。 苦戦する要素などどこにもなかったはずだ。 何がどうなっている? 俺の疑問を解消したのは、微かに畏怖を含んだ、エリカの問いかけだった。 「なぜ……炎タイプの技を使わないんですの……?」 「私にポケモンバトルを教えてくれた人に、約束したの」 ジム戦前の記憶が蘇る。 『わたしは絶対に勝つわ。それも、相性の良さに頼った勝ち方じゃない、正々堂々とした戦い方で』 その言葉の意味を、俺はようやく理解した。 サヤの真意を知り、エリカは目を眇める。 「いいでしょう。あなたのその覚悟、逆手にとらせてもらいますわ。 クサイハナ、"眠り粉"と"痺れ粉"を撒いて差し上げて」 黄色と白の胞子が入り乱れ、粉塵の防護膜を作り上げる。 炎という飛び道具を奪われたヘルガーのダメージ源は、必然的に"かみつく"や"だましうち"等の物理攻撃に限定される。 トラップとしては申し分ない。 そしてまた、天候までもがエリカに味方していた。 快晴の空から注ぐ日差しは、ソーラービームに必要不可欠かつ最高のエネルギーだ。 ポケモンのコンディションが良好なら、一度の充填につき二発くらいは撃てるのではないだろうか。 クサイハナから放射状に広がる数多の破壊の爪痕が、その可能性を物語っている。 ヘルガーは消耗し、地の利は相手に微笑んでいる。 期待しすぎたか――俺が慰めの文句を考え始めたそのとき、サヤは言った。 「スモッグよ!」 傷ついてなお、ヘルガーの敏捷性は損なわれていなかった。 まだ眠り粉と痺れ粉に侵されていない草原をかけ巡り、等間隔に濃密な黒色の煙霧をはき出していく。 「小細工など無駄ですわ。 クサイハナ、ソーラービームを充填なさい」 技の強さと出の早さ。 トレードオフの法則は、しかし、大地に根を張り強い直射日光を浴びたクサイハナには通用しない。 俺の予想は正しかった。 花弁の中心から放たれた収束砲が、ヘルガーに迫る。 「避けてっ!」 信じられない反応速度で"一発目"を躱す。 だが間断なく放たれた第二射が、ヘルガーの脇腹を掠めた。 空を裂き大地を抉る量子砲は、光の大剣を連想させる。 放射時間、威力、発射間隔ともに優秀。 いくらこの好条件であろうとも、大技であるソーラービームを自由自在に扱える草ポケモンは限定される。 エリカの育成教育が透けて見えるようだった。 「まだ立てる?」 サヤの呼びかけに、ヘルガーは空の果てまで届くような遠吠えを返した。 スモッグの展開が終わる。ピジョットの視界が揺らいだ。 梢から高い木の頂上に移動したようだ。俯瞰したフィールドは黄色と黒の危険色に塗り替えられていた。 「スモッグを移動して不意打ちを狙う。見え見えの作戦ですわね?」 嘲笑うエリカ。サヤはまるで今し方の言葉が聞こえなかったかのように、ヘルガーに回避を専念させた。 煙から煙へ。黒い尾を靡かせ、地を走る鳥の影のように移動するヘルガーを捉えることは難しい。 しかしヘルガーが二重の罠に飛び込み、至近距離からのソーラービームを躱しきる可能性もまた、無きに等しい。 時間とともにヘルガーの体力は削り取られていく。 炎タイプの技を封じるという制約はあまりに重い。 俺は考える。もしも俺がサヤの立場なら。同じ制約を自分に課していたとしたら――。 たどり着く答えは一つ。 一か八か。 「一撃で決めるわ」 一撃で決めるしかない。奇しくもそのとき、サヤの呟きは俺の思考とぴったり重なっていた。 「準備はいい、ヘルガー?」 ヘルガーの軌道が変わる。前足が黄色と白の粉塵に触れる。ここまでは牽制にも見て取れる。 しかしその身体が完全にクサイハナのセーフティシールドを侵したとき、エリカの鋭い声が飛んだ。 「無謀としか言いようがありませんわ。 "成長"と"ソーラービーム"の真髄、とくと御覧になって」 眠り粉と痺れ粉、二重の状態異常技を一身に浴びながら、ヘルガーはクサイハナに肉薄する。 充填は元より完了していた。 真正面からの第一射を、ヘルガーは余裕を持って横跳びに躱した。 「走って、ヘルガー!」 サヤの激励が飛ぶ。ここに来て後退の選択肢は無い。 特攻の結末は中途半端を許さない。 続く第二射。横薙ぎに振るわれた光の大剣は、誤差を修正し高い精度を持ってヘルガーに襲いかかった。 回避する方法は二つ。跳躍するか、軸を真横にずらすか。 おそらく早計癖のあるエリカは、この時点で勝利を確信していたはずだ。 眼を伏せていても眩しいほどの陽光、機動力を犠牲にして大地のエネルギーを吸い上げる"成長"、 そしてエリカ直々に育成しているであろう才気溢れるクサイハナ。 これらの要素は第三発目の"ソーラービーム"さえ発射可能にしていたに違いない。 またヘルガーの圧倒的なレベルの高さ、炎タイプの技を使わないという、エリカからすれば見下されているとしか思えない状況で、 エリカの思考から手加減の三文字は完全に消え去っていると言ってよかった。 第二射を不安定な体勢からの回避、特に跳躍した場合は、すぐさま第三射で狙い撃ちにされて終わる――はずだった。 しかしサヤは俺の想像とエリカの思惑を超えて、 「サトシのフシギバナと戦ったときのことを思い出して! 攻撃を食らうのを怖がっちゃダメ!倒される前に倒すのよっ!」 被弾しながらの吶喊を命じた。 駆けるヘルガー。 迎撃に全てを賭けるクサイハナ。 第二射は一瞬ヘルガーの半身を飲み込み、しかしすぐに打ち止めになった。 ぶちぶちという根が千切れる嫌な音が鳴り、クサイハナが吹き飛んでいく。 しかしエリカは自分のポケモンを介抱するのも忘れて、瞠目し、言葉を失っていた。 「あなた………今………なんと…………」 俺は背筋を冷や汗が伝うのを感じた。余計なことを言ってくれる。 気づけば「誤魔化せ、ばれたら恨むぞ、サヤ」と独り言を口にしていた。 今やサヤが思い切りの良い作戦で、見事ジム戦を勝ち抜いたことを素直に喜べる状況ではない。 サヤは落ち着き払った態度で、 「わたしはただ、自分のポケモンを応援していただけだけど……。 それが、どうかしたのかしら?」 「サトシ……フシギバナ……あなたは確かにそう言いましたわね?」 「ええ。サトシはわたしの先生で、フシギバナは先生のポケモンよ」 俺は固唾をのむ。 一切を否定する気配の無いサヤに、エリカはさらなる言質をとろうとし、 「もしや……あなたの師はあの……」 「エリカさん、あなた何か勘違いしているんじゃないかしら」 「えっ……」 「わたしの先生が元リーグチャンピオン、サトシだっていう勘違い。図星でしょう?」 サヤは膝をつき、ヘルガーの頭を抱きながら、 「ありふれた名前よ。サトシなんて。奇しくもその人はフシギバナの使い手だけど、それも偶然。 先生もよく言っているわ。なまじ実力をつけてしまうと、名前が同じというだけで、本物に間違えられて困るって」 くすくすと笑う。 俺は深く安堵するとともに、サヤの演技力に舌を巻いていた。 あのかけ声が直情的な思慮の足らないものだったとして、 それを誤魔化す嘘をこんなにも自然に、よどみなく並べ立てられるとは。 エリカは傷ついたクサイハナをボールに戻しながら言った。 「そう、ですわね。わたくしとしたことが、あられもない期待に舞い上がってしまいました。 あの方がわたしの前に姿を見せることは、もう二度とない……。 そう分かっていながら、わたくしはあの方を忘れられずにいるのです」 「サトシ――わたしの先生じゃない、元リーグチャンピオンのほう――もレインボーバッジを求めてここにやって来たのよね」 「ええ。わたくしがジムリーダーの座に就いて二年と四ヶ月、 手加減を知らず、草ポケモン使い最強の自負に浸っていた幼いわたくしの前に、あの方は現れました」 「そのときのお話、詳しく聞いてもいいかしら?」 「それが勝者の望みとあらば、断る道理はありませんわ」 エリカは快諾し、審判に目配せする。 次の挑戦者は、幾ばくかの待機を強いられることになるだろう。
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飯窪「生田さん、今日は何の練習するんですか?」 生田「今日はランニングっちゃ!」 一同「えっ!?」 工藤「いやいやw外どしゃ降りっすよ?」 生田「どしゃ降りの日こそワイルドに走るんだ!」 勝田「ランニングとかばくわら」 宮崎「ヒヒヒ」 植村「ランニングやんねんっ!」 生田「さぁ!みんなジャージ着ると!」 お着替え中… 生田「じゃ、みんな!頑張って生田ー!」 一同「シーーーン」 生田「ハルなんも行くと!」 飯窪「レロレロレロレロ~レロレロレロレロ~」 工藤「ちょっとハルなんっ!飴舐めてないで行くよ!」
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ディアボロモン 【出展】デジタルモンスターシリーズ 【種族】種族不明、属性不明、究極体 【性別】男?(デジモンには性別無しだが・・・・・・) 【カオスロワでの活躍】 5、6期に登場し特に5期で活躍する。 何故か「長門有希に萌えている」という設定持ちで奉仕マーダーになる。 もっとも長門に萌えていたのは彼だけではなく、朝倉さんやDボゥイ、キテレツ斎などかなりの人数が萌えている。ついでに編集者も。 志半ばで死亡するがアーマゲモンとなって蘇りさらに大暴れする。 6期では暗黒長門と既婚済みであり、主催との最終決戦に参加している。何この勝ち組。 【カオスロワ外伝での主な行動】 +ネタバレ注意 ディアボロモンのカオスロワ外伝における動向、設定。 初登場話 024 サマーウォーズ・ゲーム 死亡話 [[]] 登場話数 3話 スタンス 遊び半分で優勝狙い 現在状況 一日目・夜の時点で生存 設定 【性格】子供っぽいが、本性は身勝手で狡猾 【一人称】僕 【二人称】君 【解説】 劇場版デジモンアドベンチャー「僕らのウォーゲーム」、「ディアボロモンの逆襲」に登場。 世界中のネットから知識を吸収、さらにプログラムを掌握、支配できるため自らを全知全能であると自惚れている。 実際に映画本編ではその能力で世界を混乱に陥れ、某国の軍事施設をハックして核ミサイルを発射しようとするなど『お遊び』にしては洒落にならないことをしている。 戦闘能力も高く、特に驚異的なスピードで主人公達を翻弄している。 想像はついてると思うが、実力に輪をかけて性格は最悪で凶悪と言ってもいい。DQNな天才ハッカーみたいな感じ。 劇中では進化中のデジモンに攻撃を仕掛けるという禁じ手を使ったり(しかも複数回)、主人公達を大量のコピー体で埋め尽くした空間に誘い全員でフルボッコといった凶行をやらかしている。 必殺技は胸部から破壊のエネルギーを放出するカタストロフィー・カノン。 カオスロワ仕様で非常に饒舌かつ傲慢。 バトルロワイアルを遊びとしか認識しておらず、ほかの参加者は全員遊び相手と認識している。 外見、能力、性格全てが真っ当な参加者からすれば脅威であり、真っ向勝負を挑める参加者は限られる。 当のディアボロモン本人は、少なくともまだ戦闘を行うつもりはないようだが…… 暴走したサメガことオメガサザエに初めて傷を負わされる。 描写話 判明した設定 備考 キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 南千秋 遊び相手 千秋ちゃん 024:サマーウォーズ・ゲーム フグ田サザエ おばさん 跳ね飛ばされた 070:今は悪魔より主婦が微笑む時代なんだ! KAITO 遊び相手 KAITO君 084:悪魔の証明 最終状態 【台東区/一日目・夜】 【ディアボロモン@デジタルモンスターシリーズ】 【状態】ダメージ(小)、僅かな警戒心 【装備】なし 【道具】基本支給品一式 【思考】 基本 楽しく遊びながら優勝する 0 KAITOとも遊ぶ 1 チアキ(姿は知らない)は絶対に自分の手で殺す 2 優勝したら何してもらうか考える 3 新たな遊びを考える 4 おばさん(サザエ)を僅かに警戒 【備考】 ※ネットワークに侵入不可 ※プログラムの支配、改変能力に制限がかかってます ※戦闘能力に関する制限は現在詳細不明。 ※殺戮や破壊を遊びとしか認識していません ※もしカナとハルカを見つけたらどうするかは後に任せます(名前は知っているが姿は知らない) ※口調はカオスロワ準拠です(原作映画は無口)
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ロスファンTOP ミッション シンクロストライク マイシンクロ 属性付加 特殊効果 1 1ミニ 2 2ミニ 3 3ミニ 4 5 6 7 8 外伝1 外伝2 外伝3 外伝4 マルチ 外伝Episode 2 外伝Episode 2カードリスト エボ一覧 ステータス一覧 外伝ミッション カードリスト ガチャ LC0311ライナー揺るがぬ正義 LC0312憂いのイネス LC0313獣耳弓使いアマラ LC0314羽蟲使いの槍騎士クレト LC0315威厳に満ちたガルデル LC0316七色指輪の騎士ナシオ LC0317思慕する騎士テレサ LC0318棒使いエミリア VS LC0319謎の騎士ファウスト エボ LC0320ライナー戦場の蒼い閃光 LC0321イネス光の剣 LC0322必殺必中アマラ LC0323クレト蟲笛が奏でる旋律 LC0324ガルデル冴えわたる二刀流 LC0325ナシオ閃光の大槌 LC0326テレサ華麗なる剣の舞 LC0327エミリア巧の棒術 LC0328ファウスト孤高の戦い イベント サポート エボ一覧 ガチャ 確 エボ前 確定値 必要枚数 合計 エボ後 確 LC0311ライナー揺るがぬ正義 (11,18,15,13,12) (6,8,8,7,6) 35枚 LC0320ライナー戦場の蒼い閃光 確 LC0312憂いのイネス (12,12,18,15,12) (6,6,9,5,6) 32枚 LC0321イネス光の剣 確 LC0313獣耳弓使いアマラ (9,15,18,10,12) (6,8,9,5,4) 32枚 LC0322必殺必中アマラ 確 LC0314羽蟲使いの槍騎士クレト (11,11,15,18,10) (5,5,6,7,8) 31枚 LC0323クレト蟲笛が奏でる旋律 確 LC0315威厳に満ちたガルデル (12,12,18,15,9) (6,6,6,6,3) 27枚 LC0324ガルデル冴えわたる二刀流 確 LC0316七色指輪の騎士ナシオ (11,12,12,11,18) (5,6,6,5,6) 28枚 LC0325ナシオ閃光の大槌 確 LC0317思慕する騎士テレサ (10,16,11,11,9) (6,8,6,6,3) 29枚 LC0326テレサ華麗なる剣の舞 確 LC0318棒使いエミリア (14,10,10,10,10) (6,5,5,5,5) 26枚 LC0327エミリア巧の棒術 VS 確 エボ前 確定値 必要枚数 合計 エボ後 確 LC0319謎の騎士ファウスト (14,15,18,12,10) (6,7,3,7,7) 30枚 LC0328ファウスト孤高の戦い ステータス一覧 ガチャ 生 攻 防 属性初期値 特殊効果 マイシン 属性最大値 LC0311ライナー揺るがぬ正義 2550 320 310 5 10 7 6 6 水属性+5 水 21 26 20 21 19 LC0312憂いのイネス 2400 320 295 6 6 9 10 6 - 土 18 20 22 25 18 LC0313獣耳弓使いアマラ 2350 315 295 3 7 9 5 8 風属性+10 風 14 18 25 20 19 LC0314羽蟲使いの槍騎士クレト 2300 310 300 6 6 9 11 2 防御力+10 土 17 17 18 28 14 LC0315威厳に満ちたガルデル 2150 295 290 6 6 12 9 5 - 風 14 14 23 17 15 LC0316七色指輪の騎士ナシオ 2050 290 290 6 6 6 6 12 - 機 16 14 16 15 21 LC0317思慕する騎士テレサ 1900 280 285 4 8 5 5 6 シンクロ 水 15 20 16 17 17 LC0318棒使いエミリア 1900 280 285 8 5 5 5 5 - 火 24 18 18 15 16 VS 生 攻 防 属性初期値 特殊効果 マイシン 属性最大値 LC0319謎の騎士ファウスト 2300 320 260 8 8 15 5 3 攻撃力+10 風 15 15 30 15 11 エボ 生 攻 防 属性初期値 特殊効果 マイシン 属性最大値 LC0320ライナー戦場の蒼い閃光 2800 340 330 7 14 9 8 8 水属性+10シンクロ 水 24 32 22 27 23 LC0321イネス光の剣 2650 345 300 8 8 13 13 10 シンクロ 土 23 26 25 30 23 LC0322必殺必中アマラ 2600 325 315 5 8 13 6 11 風属性+20 風 17 20 25 20 24 LC0323クレト蟲笛が奏でる旋律 2550 320 320 8 9 13 14 6 防御力+20 土 20 21 20 24 14 LC0324ガルデル冴えわたる二刀流 2400 320 290 5 8 13 6 9 シンクロ 風 17 20 25 20 24 LC0325ナシオ閃光の大槌 2300 300 295 9 8 9 9 16 - 機 21 20 18 19 24 LC0326テレサ華麗なる剣の舞 2150 285 295 6 11 8 7 9 シンクロ 水 16 30 17 18 18 LC0327エミリア巧の棒術 2150 290 290 11 7 7 7 7 - 火 24 16 22 18 18 LC0328ファウスト孤高の戦い 2750 370 280 9 9 18 7 5 攻撃力+20 風 20 20 40 18 15 イベント 生 攻 防 属性初期値 特殊効果 マイシン 属性最大値 外伝ミッション ■ アクセスカウンター ■ 今日 - 昨日 - 総計 -
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黒騎士団外伝 第二章⑧ 不明体『この施設内はダメージによる後遺症は残らない。だからみんな相手を気遣わない殺傷目的とした攻撃ができるわけだ。まさに実戦のように。さて、では状態異常なら?さらにそれは状態異常ですらなければ?』 掌を千雪に向ける 不明体『[大嘘憑き]オールフィクション』 (ドクンッ) 千雪『っ!?』 『??♪?♪???♪??♪』 不明体『なっ!?』 『?♪???♪??♪』 不明体『動かな…』 セフィ『[ニコ動奏曲](ブリリアントメロディー)は対象に自身が奏でる音を聞くことを条件に戦闘停止つまり動けなくすることができるんです。』 不明体『セフィロトさん発現したのね(笑)』 セフィ『さらに[ニコ動奏曲](ブリリアントメロディー)は[スキル]すらも停止させる。だから…愛治さん!』 愛治『いくぞっ!フィナーレ!』 ズドカーン 愛治『やったか!?』 不明体『グハッ!はぁはぁ、愛治クンのフィナーレのおかげで音が途絶えなければやられてたね…はぁはぁ』 千雪(なにがおこっry) 不明体『もし今の攻撃が魔法ではなく物理の攻撃ならボクは負けていただろうね。魔法は効果範囲が広いものが多いから瓦礫や爆風で音楽が聞こえなくなる…』 愛治『くそっ!セフィロトさんもう一度ブリリアントメロディーを!』 セフィ『ごめん!まだ慣れていくて……すぐに意識を高めるよ!』 不明体『これで愛治クンやちゆちゃんまで発現されたらさすがにきついな。ボクは目的を果たしてさっさと逃げるとするよ(笑)』 不明体『アルティメットアタック!』 シュンッ! 千雪『あっ……がはっ!』 不明体『意識は避けれた。返しの技もできた。頭の中では入力し終えたはずなのにコマンドが出なかった』 千雪『や…槍が…心臓を……まさか直撃なんて………』 不明体『ステを考慮すればここまでの致命傷にはならない。だけど実際は完全に致命傷。』 千雪『わ…技が…力が……』 不明体『ついさっきまでできていたことができなくなる。認識はできているのに。そう、コマンドを入力しても認識しないみたいに』 愛治『うああああああああ!』 キュインキュインキュイン!! 愛治『フィナーレ!』 掌を愛治に向ける 不明体『オールフィクション』 愛治『なっ!?フィナーレが……』 不明体『ボクの目的は能力差の高いキャラの殲滅だから。ターゲットはちゆちゃんだけだよ』 千雪『かはっ……で…は……次は…負け…ま…せ…ん…yry』 黒騎士団外伝 (2012/02/24) 文章:yasu 前へ トップ 次へ
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ウィザードリィ外伝III ~闇の聖典~ 【うぃざーどりぃがいでんすりー やみのせいてん】 ジャンル ロールプレイングゲーム 対応機種 ゲームボーイ メディア 4MbitROMカートリッジ 発売・開発元 アスキー 発売日 1993年9月25日1999年2月19日(復刻版) 定価 5,150円(税別)5,000円(復刻版・税別) 判定 良作 Wizardryシリーズ 概要 ストーリー 特徴・評価点 問題点 システム面 キャラクター・呪文等 ダンジョン・モンスター 対戦モード 賛否両論点 総評 余談、その後に与えた影響 概要 アスキー製作のウィザードリィ外伝シリーズの第3弾。 BCF(#6)以降の新規追加要素を、#5以前のシステムに上手く落としこんでいる。 ストーリー とある王国の城下に、アガン・ウコーツという青年がいた。才気にあふれた彼は将来を嘱望されていたが、ある日恋人のダリアが何者かによって殺害されてしまう。蘇生の魔法でも彼女を復活させることができないと知ったアガンは絶望したが、高位魔族の力を借りれば彼女を復活させられるかもしれないことを知り、苦渋の選択の末禁断の技「魔族召喚」に手を染めた。召喚の儀式は成功し、次元を超えて次々と魔族が押し寄せてきたが、彼の望む高位魔族は現れなかった。王国は現れた魔族により地獄絵図と化し、アガンは負の力によって何処かへと飛ばされた。それから十数年の時が経った。異国に飛ばされたアガンは、そこで王となって君臨していた。才覚によって国を統一したアガンは近隣諸国に手を伸ばし始めたが、そんな中彼は「莫大な財宝の眠る呪われた城」の噂を耳にする。アガンは兵をまとめて呪われた城を目指したが、そこはかつてアガンによる魔族召喚によって滅んだ王国の城であった。魔物の跳梁跋扈する様を見たアガンは、この地から魔族を一掃し、自らが犯した罪を償うことを決意する。アガンはこの地に拠点となる城砦都市を建設し、その都市にかつての恋人の名「ダリア」と名付けた。城砦都市ダリアを拠点に魔族との戦いを続けていたアガンであったが、ある日旅の商人から贈られた黄金の仮面を身につけたところ態度が豹変。一言も発せず部屋に閉じこもるばかりとなってしまった。以降、「仮面の呪いを解き、アガン王を正気に戻した者には褒章が与えられる」というお触れが発せられ、町には褒章目当ての冒険者が流れ込むようになった…。 特徴・評価点 ROM容量の増加に伴う、大幅なボリュームアップ。 従来シリーズでは1つの迷宮を探索するのみであったが、今作は洞窟に限らず森、墓地、教会、山脈など、フィールドをすべて擬似3D形式で表現するという、BCF(#6)以降に準拠したマップ構成となった。 それまでのウィザードリィ外伝をベースに、BCF以降追加された種族や職業、呪文を取り入れた。ただし容量不足だったのか、種族ではフェルパーが、職業ではサイオニックとモンクが漏れている。これらは後作の『外伝IV』までおあずけとなった。 アルケミスト呪文(『外伝IV』のサイオニック呪文も)はオリジナルでは英語であったが、外伝シリーズでは#5までの法則を使って命名され直されている。これらはエンパイアやエクスシリーズでも採用されている。(*1) 性別の概念が追加。男性は力、女性は生命力にボーナスがあるほか、女性専用の職業もある。 明らかに女性有利だったBCFとは違って男性にも専用装備が増える等、性別格差は多少改善された。 死体回収屋の登場。一人につき10000G必要だが、全滅したパーティーを探し出し、寺院まで送ってくれる。 城のすぐ近くにあるので、第二パーティー等に所持金を預けておくことで楽に回収可能となり、全滅の危険が減っている。 転職による加齢が1~3歳程度に抑えられ、何度か転職を繰り返してもあまり問題にならなくなった。 複数系統の呪文を覚えたキャラクターを作りやすくなった。冒険中盤以降は全員が高位の呪文を使えないと話にならないレベルである。 城の施設で情報を聞けるようになった。 施設の使い方がわからない初心者にも配慮している。 序盤は施設の人からの依頼を受ける形で冒険を進めていくことになる。依頼を達成すると新たな場所へ行けたり、報酬をもらえることもある。 各ダンジョンは城から離れた位置にあるが、城から出てアイコンを選ぶことで、ダンジョン入口から直接スタートできる。 城への帰り道もいたるところに用意されており、転移呪文を覚える前でも帰還は容易。 屋外マップは視界が良いので明かりの呪文を使う必要がない。 デュマピック効果のある「ほうせきのゆびわ」とロクトフェイト効果のある「ルビーのスリッパ」の値段が大幅に安くなり、序盤から使っていけるようになった。 特にルビーのスリッパは地雷モンスター(後述)から安全に逃亡する手段として非常に有用。ただし店の在庫数に限りがあり、帰還のたびにバンバン使ったりするとすぐ在庫切れになる。 序盤は『外伝II』のように致死ダメージやクリティカルしてくる敵もおらず、冒険を始めてすぐ死者が出るという事故はほぼ起こらない。中盤以降は敵も強力になってくるが対処自体は容易であるためほどよい歯応えになっている。 終盤は呪文対策をしても打撃によるクリティカルで死ぬ、そもそも呪文が通らない敵が多いなど泣きたくなるほど凶悪になり、まともに戦おうとするのであればアイテムの収集が必須となる。これまでのWizの体裁は十分保っていると言える。 終盤のダンジョンから手に入るようになるアイテム群は当然強力なものが揃っており、それまでデフレ気味だった味方の戦力がグンと強化されることで他のシナリオでは味わいがたいカタルシスを得られるようになっている。 クリア後に侵入可能な隠しダンジョン「ドラゴンの洞窟」が登場。ここでは、敵の能力が凄まじいインフレを起こす。 「ラスボスを上回る強さの敵」が「複数匹のグループを組んで」地下1階から出現する。全3階層だが、階層を降りる度に前の階の敵が赤子に見えるほどの敵が出現するインフレ具合。マップ構成もかなり極悪。 とんでもないことに召喚呪文でドラゴンの洞窟の敵を召喚できることがあるため、クリア前でもインフレの片鱗を体感することが可能。(後述) 裏ボス「ダイアモンドキング」が登場。由来は本家ウィザードリィ#2(FC版は#3)のサブタイトル「ダイヤモンドの騎士」より。 ダイアモンドキングは、最高のダメージ呪文の威力が最大150のウィズ世界においておよそ5000~6000のHPを持つ(まずありえない確率だが理論的な最大値としては1万を越える)、当時としては圧倒的なHPを持つ敵であった。 ただし攻撃力が同階層の他のモンスターに比べて低く(とは言えクリアレベル程度ならオーバーキル)、首刎ねやドレインといった致命的な攻撃も持っていないこともあって、ドラゴンの洞窟最下層で互角以上に渡り合えるレベルならば負けることはまずない。敵を瀕死にする呪文「ラバディ」も通用するなど対処がしやすいぶん、後のシリーズ(特に『ディンギル』)のインフレぶりよりはマシである。 本作以降、「ダイアモンド○○」はアスキー製の外伝シリーズの裏ボスとして君臨し続けた。 「ダイアモンドキング(外伝III)」→「ダイアモンドナイト(外伝IV)」→「ダイアモンドドレイク(ディンギル)」と進化を遂げていくこととなる。 また、アスキー製に限らず国産ウィズ、およびそれに準ずる作品において「クリア後の隠しダンジョン=インフレ」が定番となる。『外伝I』『外伝II』でもこの傾向は見受けられたが、『外伝III』以降その傾向が加速するようになった。 ダイアモンドキング以外にも、「忌まわしきアミュレット」「ブラックボックス」「ダンス会場(*2)」など、本家のオマージュ要素が大量にある。本家を知っていればネタとして楽しめる。 前作までの流用の多かった施設のBGMが全て一新されており、評価するユーザーが多い。 作曲者はWiz外伝シリーズお馴染みの藤原いくろう氏。ダンジョンBGMとは対照的な激しさのある戦闘時のBGMと落ち着いたキャンプ時のBGMも高評価。 ただし、寺院での蘇生時のBGMも一新されているのにメッセージの表示タイミングが前作のまま無調整で噛み合っていないという問題点も。 おまけ要素として、他プレイヤーとの対戦が行える「闘技場」が追加された。 制限時間内に迷宮をクリアする「迷宮」および他のプレイヤーの冒険者と戦える「対決」モードが楽しめる。 冒険者同士の対戦要素は今作が初。だが単純にプレイ時間が強さに直結するシステムであることもあってか、以降のシリーズでは搭載されていない。 なお「迷宮」モードでは蘇生呪文が絶対に成功しこのモードで手に入る専用のアイテムの使用時の呪文効果が蘇生呪文のため、許容できるのであればパーティが壊滅した際の緊急手段として使える。 「アガン・ウコーツ」という人物を中心にしたシナリオも印象的。ただし初見者が高確率でバッドエンド(=裏ダンジョンへの移動が困難になる)になる最終部分は不評。 拠点の町を出てすぐのところに冒険者の集まる場所があり、ここで聞けるヒントに従って進めればバッドエンドを回避できる。だがあくまでヒントなので、謎を解けなかったり、ヒントの内容が変わっていることに気付けなかった場合はバッドエンドに行ってしまいやすい。 バッドエンドを迎えたキャラには称号が付く。この称号がないキャラだけでパーティーを組めばラスボスに再挑戦が可能で、グッドエンドを迎えることもできる。バッドエンド称号はグッドエンド称号で上書きできる。 なお一度でもバッドエンドを迎えると以降はグッドエンドを迎えてもバッドエンドのフラグが消えずエンディングの最後の一枚絵がバッドエンドのアガンの墓になる。 グッドエンディングはこの作品の印象をウィザードリィというタイトルから切り離した上で普通に見れば悪くないのだが、一部のファンからは不評。 そのため一部のファンからは「バッドエンドこそ真のエンディング」と揶揄され、中には意図的にバッドエンド(アガン埋葬エンド)の道を選ぶ者も(一応裏技で裏ダンジョンへは行けるため)。 もっと酷いプレイヤーはアガンを蘇生させようともせずに延々と殺し続けたり、ラストダンジョンでレベル上げ後にアガンを放置して裏ダンジョンへ赴く者も。「あんな、おうさまを てだすけする ひつようは ないじゃないの ほうっておいたら。」by宿の女将 問題点 システム面 全体的に処理スピードが遅くなり、ゲームテンポが悪化。特に戦闘開始時と逃走時は1秒ほどの「間」が毎回発生する。慣れれば気にならない程度の遅延ではあるが…。 前作までと違い、戦闘画面の敵グラフィック表示欄の色がグレーになったが、敵グラフィックが見辛くなったとの意見も。 デザイナーも前作までの池上明子氏から変更されており、元デザインをGBの低い解像度でも忠実に再現していた前作までの美しい敵グラフィックに比べると、外伝3の場合元デザイン総入れ替えの上モンスター総数がかなり増えているということを考慮に入れても元デザイン及びゲーム上でのグラフィックはかなり見劣りしてしまう。 ゲーム上でのグラフィックが潰れすぎていて描き分けできていないように見える敵も存在する。例えばライトロードという敵はぱっと見ではクルセイダーロードという敵にエフェクトを付けたようにしか見えないし、ゴブリンプリンスという敵に至っては名前を見なければゴブリンと判断するのが困難になっているほど人間型の敵にしか見えない。 元デザインに問題のある敵も多く、上記のゴブリンプリンスに加えてオーガーなどの亜人系の敵は妙に姿勢が良い上に頭身がすらっとしており人間系の敵と区別が難しい。人間系の敵には武器を構えて仁王立ちしながら体勢を低くしているという亜人系の敵と似たようなポージングの見た目がやたら多いのも混乱に拍車をかける。竜系の敵は種類が多い割に個性豊かなのだが…… 『外伝II』同様マニアモードが搭載されているが、マニアモードでクリアしても何も特典がなく、完全に自己満足でしかなくなってしまった。 「蘇生やアイテムのSPで良い結果を引くまでやり直すことができる」点は健在。……なのだが今回は虎殺しの槍のような有用かつ確率で破損するアイテムが存在せず、村正のSPを解放した際に絶対に破損するようになってしまったこと、対戦モードの迷宮内では蘇生が絶対に成功することを知っていると実際はメリットがほとんど無い。魔力の盾のSPで盾を壊さず戦士系のキャラの全MPを9にすることが可能なくらいか。 『外伝I』『外伝II』で育てたキャラを転生・転送で使用できるが、能力値が種族初期値に戻ってしまうため、元世界でいくら強化していようと何の意味もない。 初期年齢も高いため、新規キャラを作成したほうが強い。有利な点と言えば初期所持金が多いことくらい。 上級職のキャラも転生できるが、成長の遅い上級職を能力ボーナス無しでいきなり投入しても、序盤では非常に使い勝手が悪い。 当然、新種族を転生してくることはできない。 初期装備として店で扱っていない古代装備を持っている。しかし性能は店で売られている最下級の品とほぼ変わらない。 転生・転送したキャラには称号がつくが、それが有利に働くことは一切ない。『外伝IV』に転生すると、その称号も消えてしまう。 『外伝II』をマニアモードでクリアした称号も、転生してくると何故か通常モードクリアの称号に変化してしまう。 本作に転生してきたキャラは性別がランダムで決まる(外伝I・IIには無かった項目なので)。目当ての性別でなかった場合、キャラを削除してパスワードを再度入れ直しになる。 キャラクター・呪文等 BCF(#6)の「器用さ」「魅力」のパラメータが無くなり、#5までの形式の「素早さ」と「運」に統一されたが、その影響で種族間のバランスがかなり狂ってしまった。 呪文の扱いが下手だったリズマンの欠点がなくなり、呪文の覚えこそ悪いものの覚えてしまえば普通に使えて身体的には最強という、ぶっちぎりの強種族になってしまった。 旧種族で素早かったノームの素早さがガタ落ちし、盗賊に向かない種族に変わってしまった。ホビットも素早さが落とされ、#6での器用さの高さも素早さに反映されていないため罠外しが下手になってしまった。 素早さに優れた種族としてフェアリーがいるが、フェアリーの素早さが14もあるのに対して他の種族は9以下のダンゴ状態。はっきり言ってフェアリー以外の種族の罠外しは信用ならない。 各パラメータの最大値が「種族の基礎値+10」であるという#5以降の仕様を考慮していなかったために起こっているバランスの歪みとも言える。BCF(#6)では上限が従来の18固定(アイテム使用時は20)に戻っていたのでどの種族でも気軽に使用できたのだが…… 今作登場の種族の一つ、ドラコンはなぜか逃走できない逃げるコマンドがない。 この種族のみブレス攻撃が可能という特徴があり、おそらくこのコマンドの追加のために逃走が削られてしまったためだと思われる。『外伝IV』ではきちんと別々のコマンドになった。 システム上は「誰か一人が逃げるを選べば即座に全員で逃走する」方式なので、全員ドラコンパーティーでも組まない限り逃走不可になったりはしない。 ブレス自体は敵と同じく自らの現在HPに依存した威力の通常攻撃や攻撃呪文とも違う属性の攻撃を行うというものなので使いどころを考えれば有用。ただしアルケミストの呪文でも同様の効果は得られる。 本家や前作までは5種族全て違うステータス異常耐性が設定されていたが、今作で新登場となった種族の耐性は全部ホビットと同じという投げやりな設定をされている。 職業も同様のステータス異常耐性を持っているが、こちらも追加職業は戦士以降の耐性をループして読み込んでいるなど設定が雑。 職業の使い勝手の差が激しい。前項の通り破綻してはいないのだがやはり今作も職業の差がある。 BCF(#6)にて「ロードの存在価値を奪う」と問題視されていたバルキリーの強さは相変わらず。ただし性格が中立に限定され、女性なら誰でもなれるわけではなくなった。(*3) 作りやすいうえに僧侶よりも成長が早く、専用装備もあるので使い勝手がより一層増している。一応ロードにも専用装備の聖なる鎧があり、これにエクスカリバーを加えれば一度に倍打を与えられる種族の多さではロードが有利ではあるもののエクスカリバーはバルキリーも装備可能。 BCF(#6)にて弓の攻撃回数1回固定等のシステムの不備があったレインジャーはさすがに修正され、実用に耐えうるくらいには強化された。 それでも弓の射程が槍と同じ(*4)になる、力の強い種族は最強の弓を装備できない(*5)など、使いづらい部分も多い。 バードは楽器(バードのみが使えるマジックアイテム)を演奏でき、盗賊の技術と魔法使いの呪文を使え、成長も早い。しかし楽器がイマイチなものが多く、盗賊の技量も未熟なので後半は息切れする。 ビショップはBCF(#6)にて識別特技が削除され、呪文の覚えも非常に遅い地雷職業になってしまったが、今作では識別特技が復活し、レベルさえ上げれば呪文も錬金術以外の全てを覚えるようになった。 しかし錬金術に鑑定呪文のカルドゥが登場してしまい、錬金術の使い手がいれば無理に入れる必要もなくなってしまった。 前作までに比べてアイテムの識別難度が上昇しており、失敗して恐怖状態になったり、呪いアイテムを勝手に装備してしまう確率が上がっている。鑑定呪文なら失敗しないし、別キャラの所持アイテムも識別できてしまう。 盗賊技術を持った職業は増えたが、結局は盗賊を使うことになりがち。 今作の盗賊技術(宝箱の罠鑑定)の技量は盗賊>忍者>レインジャー=バードとなっている。なお宝箱の開錠率には影響しない。 元々盗賊前提で宝箱の罠鑑定率が設定されていたので、忍者より低い新職業では罠鑑定の成功率はお察し。ちなみに忍者は前作までよりも鑑定率が上がっており、多少信頼できるようになった。 シークレットドアの感知能力は盗賊と忍者にしか無く、バードやレインジャーでは感知できない。一応こちらは場所を知っていたり目星がついていれば感知しなくとも探し出すことは可能。 更に、ダンジョン内の施錠された扉を解錠する適性も盗賊と忍者にしか無い。しかも呪文による開錠もできない。 説明書にも「鍵のこじ開けは盗賊や忍者が得意」と書かれており、バードやレインジャーが得意とは書かれていない(適性を得るのは『外伝IV』以降)。 忍者も序盤で作るのは難しいため、適正レベルでその場所にたどり着いた時、盗賊でないとほとんど開けられない事になる。ちなみに盗賊や忍者ならレベル10前後で開けられる扉も、他の職業だと15ほど必要になり、経験値に直すと約10倍もの差になる。 前作までにも鍵付きの扉は登場したが、単なる別ルートだったり、急いで行く必要のない場所(逆に低レベルで踏み込むとヤバい場所)だったりしたので、すぐに開けられなくても特に問題はなかった。本作では攻略ルート上に設置されているので、開けられなければ別の場所へ行ってレベルを上げてから来るということができず、そこで詰まってしまう。 上記の理由により、結局クリアの効率面を考えると「盗賊を加える」又は「開錠用に盗賊を育てる」といった展開になりがち。 なお、鍵付きの扉を開けられるかどうかの判定にはレベル以外に素早さも使用されており、素早さ最大のフェアリー盗賊であればレベル10で開く扉が他の種族だとレベル11以上必要になるなどここでもフェアリーが優遇されている。 アルケミスト呪文はアイテムを鑑定するカルドゥ・味方全員の毒と麻痺を治療するモルフィスなど便利なものもあるが、やはり魔法使い・僧侶の呪文よりは重要度が低い。 リクレアなどの雲系攻撃呪文は効果発動が唱えたターンの最後であるため、基本速攻重視なウィザードリィの戦闘においては相性が非常に悪い。また火力が全体的に低く設定されており、使用が想定されているであろう敵の強さと明らかに釣り合っていない。 その一方で敵に唱えられた場合は戦闘が終了したターンでも効果が発動するため、やっかいな呪文と化している。 一応敵の通常の攻撃呪文の無効化率と雲系攻撃呪文の無効化率が別々に設定されているため、下記のフライングティースなどは通常の攻撃呪文は通用しないが雲系攻撃呪文は効くなど使い分けで楽になるようにはなっている。しかしフライングティース(HP13〜17)と初めて相対した時に使えるであろうリクレア(1ターンに1〜4ダメージ)やダルクレア(同2〜8ダメージ)では3ターン経っても撃破できるか怪しく、異なる雲系攻撃呪文を重ねがけするか結局途中で物理で殴る必要があり、本末転倒な事態になっている。 なお雲系攻撃呪文を除くとアルケミストの呪文でまともにダメージを与えられるのは最初の呪文レベルで覚えるドラコンのブレスと同効果のナグラと、最後の呪文レベルで覚える単体ダメージのアリクスのみである。ナグラは雲系攻撃呪文扱いだがアリクスは通常攻撃呪文扱いなので覚える頃には敵に通じないことが多い。 オスロとマオスロはパーティ全員の通常攻撃の命中率を上昇させる常駐型呪文だが、バグで全く効果が無い。 ついでに敵がオスロを唱えることがあるが、この際はプレイヤー側にオスロがかかる。もっとも上記の通り効果が無いので影響は無いが、敵がこちらに塩を送っていることには変わらないので違和感は強い。 フォフィックは長時間パーティ全員の呪文無効化率を上昇させる常駐型呪文だが、バグで敵の呪文無効化率が上昇してしまう。 ノーフィスは敵全員の呪文無効化率を下げてこちらの攻撃呪文を通りやすくする呪文だが、敵が唱えた場合はプレイヤー側ではなく敵側の呪文無効化率が下がる。 ノーフィスは外伝2に存在した同効果の呪文のフィスノイトの処理をほぼ完全に流用しており、フィスノイトは敵が唱えることが無いので元々敵が唱えた場合の処理が用意されていないにもかかわらず、同処理のノーフィスを敵が唱える設定にしてしまっているのが原因。 この他にも敵の逃走実行確率を上げるが実際に逃げるかどうか不安定でそんなことを狙うより倒すか無力化させた方が早いノーリスなどアルケミスト呪文の調整の甘さが目立つ。 BCF(#6)同様、使い勝手は悪いが、無ければ無いでいざという時に困るといった位置にあると言える。 ダンジョン・モンスター 『外伝I』『外伝II』同様、相変わらず敵が強め。加えて本作には各ダンジョンに明らかに場違いな強さの地雷モンスターが登場している。 序盤のフライングティース(通称:入れ歯(*6))や中盤のジャイアントクラブ・終盤のブロブアイなど。特にジャイアントクラブはHPと守備性能が異様に高く一度に大量に登場する上、行動が「クリティカルヒットを伴う打撃」もしくは「仲間呼び」の2択しかないため、裏ダンジョンを除くと事実上の最強モンスターである。そのあまりに場違いな登場はwizファンの語り草となっている。 これらのモンスターは攻撃呪文を高確率で無効化するが、状態異常呪文は通用するため、行動を封じて1体ずつ倒すなり、逃げるなりするという対処法はある。他の敵よりもランクが高めなので、撃破できればそれなりに良いアイテムが手に入る可能性もある。 また本作ではシリーズの常連モンスターが変な強化をされているケースが散見される。ラダルトを唱えるレッサーデーモン、ティルトウェイトを唱えるスクライルなど。 ただしこれらは全員悪魔系の敵なので、シナリオの関係で魔族が増長している影響という見方はできる。 悪魔系の敵の他も商店街のコボルト、オーク、ゴブリン、オーガーという亜人系の敵が全員アルケミスト呪文を覚えているなど首を傾げたくなる設定が多い。特に上位の敵ともなると軽視できない頻度で雲系呪文や全体催眠呪文のカティクレアを使ってくるためパーティが消耗しやすい。 マップの大幅な追加によるバランス調整のためなのか、終盤まで敵から獲得出来る経験値が低いうえ、アイテムもロクなものが出ない。特に経験値の低さは前述の鍵付き扉やシークレットドアとシステム的に噛み合っておらず、行き詰まった時のレベル上げがとにかく大変。 一方で終盤のダンジョン「山脈」まで来れば敵の経験値が大幅に上昇しこの問題はほぼ解消されるが、その頃にはもはや鍵付き扉など存在しないのであった。 『外伝II』で存在していた「HP自動回復が毎ターン開始時に敵のレベルアップとして働く」「状態異常呪文に対する無効化能力が働いていない」といったバグが直っていない。 状態異常呪文の無効化能力が機能していないため、逆に前述のジャイアントクラブ等の強敵に対処しやすくなっているのも事実ではあるが。 マーフィーズゴースト シリーズ恒例の稼ぎ用モンスターのマーフィーズゴーストは今作にも居る……のだが、到底稼ぎには適していない強さを持っており、序盤に稼ぐ際は大抵フライングティースが狩られることになる。 外伝2のマーフィーズゴーストと比べても一回り強化されており、HPが50~130と非常に高い上にACも強化されている。何より外伝2では1だった自動回復量が何故か10に設定されているためにバグでどんどんレベルが上がっていき、序盤のパーティの強さでは撃破した頃にはかなり消耗してしまう。呪文も通るには通るがこのHPでは序盤の攻撃呪文は焼け石に水である。 そのくせ獲得できる経験値は前作と据え置きである。参考までに、マーフィーズゴーストの経験値は4450、フライングティースは最小出現数の3体でも3450、最多出現数の9体なら10350。後者はランダムエンカウントなので遭遇までに時間がかかり、こちらもこちらでそれなりに強いとはいえ、それでも前者を長い時間をかけて倒すよりは手っ取り早い。ついでに言うとマーフィーズゴーストが置いてある場所よりもフライングティースが出現するエリアに入る方が早い。 上記の通り元々稼ぎが難しいバランスであることと、マーフィーズゴーストが登場するイベントマスにはかなり威勢の良いことが書いてあるため、意図的な調整である可能性が高い。とはいえフライングティースが居る以上こちらだけ割に合わない仕様になっているのは調整ミスを疑わざるを得ない。 ドラゴンの洞窟以降のゲームバランスは決していいとは言えない。 エンディング後すぐにドラゴンの洞窟に乗り込むと、たいていは返り討ちにあう。 ドラゴンの洞窟の入口のあるマップで戦闘中マロールで逃げた際に洞窟入り口前の座標に飛んでしまう事がある。もちろんマップにはその場所が踏破済みとして記録され、普通にマロールで飛べる上に入ることも可能だが、洞窟に入ってしまうと正攻法でクリアしても全体マップにドラゴンの洞窟のアイコンが出なくなる。 ラストダンジョンでもそこそこの経験値が入手可能で、そこで経験を積んでから訪れれば互角に渡り合えるようにはなるのだが、かなりダレやすい。 ドラゴンの洞窟では攻撃呪文がほとんど役に立たない。 ドラゴンの洞窟に出現する雑魚敵はだいたい100~300、トップクラスの敵は数百ものHPを有しており、呪文無効化率もそれなりに高い。一方最強攻撃呪文「ティルトウェイト」で与えられるダメージは大体100前後で、それも呪文が無効化されずに通ったら、の話。攻撃呪文は前述のラバディや即死呪文以外ほとんど役に立たない(HP自動回復能力バグで敵のレベルも上がっているので即死呪文もレベル100程度にならないとイマイチ効いてくれない)。 B2の探索を進めると明らかに怪しい空間がある(*7)。中に入る方法は戦闘中のマロールかテレポーターの罠によるランダムテレポートしかない。 その階層は岩のマスも多く存在するためランダムテレポート時に岩の中に飛び込むこともある。運が悪いと目的の空間に入るまでに何度か岩の中に入らされることになる。尤も全滅するだけなので、ここまでくればそれほど危険なトラップでもない(*8)。 対戦モード 対戦バランスは良いとは言えず、はっきりいって雑。 Wizのシステム上仕方ないとはいえ、全体石化呪文のロクドや状態異常呪文のバスカイアーやマウジウツで敵を一掃して生き残った敵を総叩きにするのが最適解。ただしお互いの装備品が整っていると呪文抵抗でこれらすら無効化されやすいので単なる殴り合いになる。 対戦モードではバカディ・ロカラ・マトカニの全体即死呪文や全体麻痺のラニフォ、召喚呪文、戦闘から離脱するマロールやロクトフェイトが効果を発揮しなくなる。しかしバディ・ロクド・バスカイアー・マウジウツなどは何故か通るなど対策が片手落ち気味。 迷宮モードでは開始時にMPを全レベル1回分のみに減らされるため(*9)致命的な効果の呪文の連発はできない上にパーティが操作パーティと待機メンバーで分割可能なシステムなので戦略性があるにはある。 しかし対決モードだとMPの修正が入らない上に最初から4対4の総力戦になるので上記の最適解の展開になりがち。 前述のノーフィスのバグのためにノーフィスを使用すると自分のパーティも呪文を食らいやすくなる。 迷宮モードで対戦開始時に後列にいたキャラがパーティ分割で前列に出ても後列扱いになり、通常攻撃が行えなかったり弓を持っているのに敵の前列にしか攻撃できないバグがある。 勝利したプレイヤー側が敗北したプレイヤーに対して行えるのが「相手のパーティが所持しているアイテムを換金してゴールドを貰う」または「相手のパーティからキャラクターを一人奪う」とリアルファイトに発展しかねない内容。 勝利側が報酬を選択する前に電源を切れば回避可能。後者を選んでキャラクターの転送で敗北側に返すこともできるが、敗北側のパーティは全員死亡したままで勝利側が奪ったキャラも死亡した状態で勝利側に送られているので蘇生ペナルティの加齢と生命力の減少は結局受ける。 対戦キャラクターのグラフィック設定も雑。 対戦時に敵対したプレイヤーキャラの見た目には人間系の敵モンスターのグラフィックが採用されているのだが、旧種族5種のグラフィックは全て共通で、エルフとドワーフの区別もつかない。 盗賊の女性キャラが敵として出てきた時のグラフィックが盗賊の男性キャラと同じ「むさ苦しいごろつき(バンデット)」。本家#5のクローンのようにプレイヤーキャラに性別の概念が存在しないのならともかく、このゲームには性別があり、性別によってグラフィックが変わる職業もちゃんとある。せっかく敵として出るブッシュワッカーが女性である設定のゲームなのに… ビショップの女性キャラの設定がおかしく、髭が生えているグラフィック(マスタービショップ)が採用されている。もっともこのゲームには女性のビショップの敵が存在しないが、ビショップの男性に使用されているグラフィックであればギリギリ女性として通せそうな外見にはなっている。また女性系のマジックユーザーであれば「レディーウォーロック」が余っているのだが…… バルキリーのキャラは男性キャラが就けないのでレベルが高いかどうかで見た目が変わるという設定がされているが、低レベル帯のバルキリーに設定されているのは「全人間系モンスターの中でも唯一の褐色肌の女戦士(アマゾン)」。つまりレベルが上がるといずれ肌の色が変わる。 このほか戦士、侍も他に相応しい見た目の敵が存在するのに何故その見た目なのか、と疑問符が残る設定になっている。 新種族はそれぞれ専用グラフィックとなるが、各種族ともわずか2種類しか用意されていない。フェアリー以外は戦士系か魔法系+盗賊かでグラフィックが変わるが男女の差がなく、フェアリーは逆に男性か女性かでグラフィックが変わるが職業による差がない。 このうち、ラウルフの戦士系のキャラは「ラウルフサムライ」で固定。ロードだろうとレインジャーだろうと見た目が着物を着た侍になる。他の3種族は戦士かロードの見た目になっているのでどの職業でも違和感は無いが…… 敵のプレイヤーキャラが隠れると不確定状態の敵を識別できた時のモザイクエフェクトと共に透明になって名前が「かくれている」表記になる、グループ対象呪文を使うとエフェクトがきちんと複数のキャラに表示されるなど対戦モードでしか見られない凝った一面もあるだけにそれ以外に適当な設定がなされているのが残念なところ。 賛否両論点 陰鬱なダンジョンBGM 今作はメロディアスな外伝1、オリエンタルな外伝2とはまた異なる雰囲気になっており、滅びた王国が舞台であるために暗い印象を意識したというのが分かる。しかし屋外と最終マップの呪われた城と隠しダンジョン以外のBGMがひたすら暗い曲調のものであり墓場のようなあからさまなマップの曲が暗いのはまだしも旧商店街も洞窟も山脈もひたすら低音ベースの曲が続き、メリハリに欠けるため前作と前々作ほどBGMが印象に残りにくい。 その分明るい曲調のダリア城に戻ってきた時やハイテンションな戦闘曲が引き立つというのはあるが、それ以外は最序盤と最後の最後以外は終始おどろおどろしい雰囲気を徹底しているためにこれらにも限度があることは否めない。 とあるキャラのステータス あるタイミングでプレイヤーが作成したキャラクター以外の固定ステータスのキャラをパーティに加える機会があるが、そのキャラにはシステムを無視したパラメータが設定されている。その上ステータスの表記までバグっている(*10)。萎えるか乾いた笑いが出るか見ていて恥ずかしくなるかはプレイヤーの感性次第。 死亡しているのに現在HPが999、LVも99で経験値は通常の上級職キャラがLV99に至るまでに必要な約300万ではなく9999万9999、種族は人間で全特性値18(*11)、装備品は呪いを加味してもAC-2相当なのにAC0表示など設定も雑。 ちなみにマハマンで無理矢理蘇生させることも出来るが、呪文が使用できず死亡した状態で戦闘が開始するために最後尾で隊列が固定などまともに戦力にならない。しかもキャラデータが固定されているため戦闘終了後に再び死亡する。また、キャラデータが固定されている関係でこのキャラに所持金を集めるとパーティキャラの全所持金が消失する。面白半分でやらない限りそんな状況にはならないが…… 本来一つしか装備できない装飾品を堂々と複数装備。ただ上記の所持金の挙動を考えると、アイテム欄を装備品で埋めておかないとこのキャラに渡したアイテムが消滅しかねないので仕方のない処置だとは言える。 もっとも加入する時点で魔族の支配下に置かれて狂っているキャラという設定で、連れている状態で冒険を中断しようとしたり変な施設に入ろうとすると「見失った」と表示されて勝手に消えたりするので既に常識が通用しない状態になっているのも頷ける……かもしれない。 召喚呪文で登場する飛びぬけて強いモンスター 魔法使いの召喚呪文「ソコルディ」を使っているとランダムで玉石混交のモンスターが召喚される中でたまに「アガレス」というモンスターが味方として召喚される。そしてアガレスが繰り出す攻撃で敵に与えるダメージは大抵の場合1000オーバー(*12)。それもそのはずで、アガレスはクリア後のダンジョンであるドラゴンの洞窟に登場する敵でありそれを味方として召喚出来てしまうのである。 アルケミストの召喚呪文「ガルディ」では同条件で「ブラックドラゴン」が登場。こちらもドラゴンの洞窟に登場する中では弱い方のドラゴンではあるものの、本編中の敵であれば余裕で焼き殺せるブレスを使用できる。しかもアガレスは単体での登場だがこちらは複数体登場。 実のところアガレスやブラックドラゴン自体あまり出てこない上にアガレスは通常攻撃より呪文攻撃を行いたがるAIなのがネックだが、それでもティルトウェイトなどの最上級の呪文を使用できるため本編中で運良く召喚出来ればその戦闘はほぼ確実に勝利できてしまう。 召喚呪文で明確なバランスブレイカーが登場することには賛否が分かれるところだろう。いずれにしてもこのようなモンスターがやがてプレイヤーの敵として立ちはだかることになるのである……。なお僧侶の召喚呪文「バモルディ」でドラゴンの洞窟の敵が出てくることはない。 メタ的要素の存在 「外伝1」と「外伝2」が全編に渡りシリアスな和製Wizの雰囲気を維持していたのに対し、今作はメタ的なネタが妙に多い。シナリオ的に描写する必要があるものやクリア後のダンジョンに出てくるものはまだしも、寺院や商店街の落書きなど雰囲気ブレイカーな使い方がなされている場所がある。 この傾向に影響を受けた最たるものはおそらく「カシナートの剣」。シリーズおなじみの強力な武器であり、外伝2の攻略本でも「特殊合金で作られた剣」という説明を入れていて元ネタ(*13)の要素に関してはそういった噂があって冒険者を困惑させているという程度の記述に留めていた。しかし外伝3でのカシナートの剣は不確定名が「ソード」ではなく「きみょうなもの」。そして戦士系の職業ではないはずのアルケミストも装備可能。その上遠距離攻撃可能という槍の性質を持つ。つまり元ネタの棒状のミキサーとしての一面を強く描写してしまっている。 ついでに入手時期が早い代わりに威力も従来の半分以下とがっつり下がっている上に普通の武器の形をしていないせいなのか何故かACも1上がってしまい、かつて前衛に装備させる武器としてその座を争っていた悪のサーベル(*14)に性能面で大差をつけられており見る影もなくなっている。 ただし外伝3のカシナートの剣は与えられるダメージが少ない代わりにクリティカル効果が付いており、上記の通り遠距離攻撃武器扱いなので使いどころはある。また、アルケミストも攻撃に参加できるようになるというメリットも見逃せない。非戦士系の職業なので力の高さで命中率に補正が入るリズマンかドワーフでないと命中率はたかが知れているが。 元々のウィザードリィ自体メタネタが多いゲームだったため原点回帰したと言えば聞こえは良いが、シナリオ面の問題も考慮すると前作までの和製Wizの雰囲気を期待していたり、#1~#5が好きだった一部のファンからの不評は避けられないところだろう。このメタネタ偏重の傾向は外伝4の本編クリア後のダンジョンの数々でも続くことになる。 総評 シナリオ#5以前とは異なる方向へと進化していった本家シリーズとは違い、この作品は本家を含む色々な要素を取り入れながら#5以前のシステムを伝統として残していく、という和製ウィズの方向性を決定付けた。 『外伝I』が和製ウィズの先駆者、『外伝II』がそれまでの日本におけるウィザードリィの集大成とするならば、『外伝III』は和製ウィズに新たな血を取り入れた作品と言えるのではないだろうか? 余談、その後に与えた影響 『ウィザードリィ外伝IV ~胎魔の鼓動~』が後に発売された。ハードをSFCに移したおかげで全体的にボリュームアップされたが、東洋を舞台とした独創的世界観は評価が分かれた。 『外伝III』以降のゲームバランス(特にインフレ要素)、リルガミンの歴史に対する後付は、他社製のウィザードリィにも少なからず受け継がれている。 本作は、かつてゲームボーイ用ソフトの中で最もプレミアのついたソフトであった。定価を超えることはザラ、時には2倍近い値がつくことさえあった。この状況は1999年に復刻版が発売されるまで続き、それ以降はそれなりの値段に落ち着いた。
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このページでは【ファイアーエムブレム 外伝】のキャラクター、 マチルダ を解説する。 【ドラガリアロスト】のキャラクターは【マチルダ(ドラガリアロスト)】?を参照。 プロフィール 作品別 関連キャラクター コメント プロフィール マチルダ 他言語 Mathilda (英語) 性別 女 職業 騎士 所属 ソフィア解放軍 声優 甲斐田裕子 初登場 【ファイアーエムブレム 外伝】 ソフィア王国に仕える女騎士。【クレーベ】の婚約者。高い実力を誇る。 作品別 【ファイアーエムブレム 外伝】 【ドゼー】?に捕えられており、ドゼーの砦に入ると処刑が開始される。 放っておくとアーチャーにチクチクと削られて倒される事があるため、安全に助けるなら退却が出るまでリセットマラソンを繰り返し、退却させる事で安全に救助できる。 退却して逃がすか生存したままクリアすれば、マップクリア後に砦の中で仲間にできる。 初期クラスはパラディンだが、上級加入でありながら実力は非常に高く、婚約者のクレーベよりずっと強い。エースとして活躍させてあげよう。 【ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王】 高潔な女騎士というキャラ付けが行われた。 基本的にはリメイク前と同様で、相変わらずクレーベより高い成長率を誇る。 【ファイアーエムブレム ヒーローズ】 通常版 称号 武器 移動 声優 イラスト 伝説の女騎士 槍 騎馬系 甲斐田裕子 岡谷 HP 攻撃 速さ 守備 魔防 35 29 32 24 34 武器 補助 奥義 ホースキラー+姫騎士の槍 魔防の応援 なし A B C なし 相性相殺3 攻撃の鼓舞3 実装日 ★ 入手 分類 2017/07/13 3~4 英雄召喚 英雄 2017/07/13の新英雄召喚イベント「アルム軍」で実装。 当時が騎兵最強の「騎馬ブレム」環境だった事もあり、騎馬特効武器の「ホースキラー+」を所持している。 原作の初期ステータスや成長傾向を本作の総合値配分に適応した結果、魔防が高い騎兵となったためクレーベとは差別化されている。 後に追加された専用武器「姫騎士の槍」は、奥義が発動しやすい(発動カウント-1)。特殊な錬成効果は、周囲2マス以内に自分と支援を結んでいる相手がいれば自分も相手も戦闘中ALL+3。 支援強化系の錬成では初期の方に実装されたためそれほど強くはない。マチルダを活躍させるなら汎用武器を持たせるのも選択肢の一つとなる。 関連キャラクター 【クレーベ】 コメント 名前 全てのコメントを見る?
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登録日:2010/10/09(土) 19 36 57 更新日:2024/02/29 Thu 19 13 00NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 90年代テレビアニメ 98年冬アニメ TBS うすた京介 めそ アニメ ウォンチュウ ギャグ漫画 クリナップクリンミセス セガ セクシーコマンドー外伝すごいよ!!マサルさん ヒゲ ボスケテ マサルさん ラバーメン 外伝 外伝←本伝はない 大地丙太郎 愛すべきバカ達 漫画 腹筋崩壊 週刊少年ジャンプ 野村義男 関連項目よりかなり後に作られた主項目 集英社 1995年から1997年まで『週刊少年ジャンプ』で連載されていた作品。作者はうすた京介。 コミックスは全7巻。完全版であるウ元ハ王版と文庫版はそれぞれ全5巻。 キャラクターの支離滅裂なやりとりと豊富なセガネタが特徴的。セガもマサルさんをネタにした。 うすた先生にとっては初連載作品ながら、連載半年で掲載順位1位になるほどの人気を博したものの、 連載開始前は半年に一度しかネームを描いていなかったという先生は、週刊連載のペースについていくことが出来ず、 また、締め切りや読者・周囲からの期待から来るプレッシャーによって、ネームが描けないほどのスランプに陥り、 何度か原稿を落としたりしたことも鑑みて、人気絶頂の中、先生は連載終了を決断し、約1年8ヶ月、全79話で作品は終了した。 そういった制作事情もあってか作画は不安定だが、ギャグの切れ味は非常に良く作者の最高傑作とする人も多い。 そして、原作終了後の1998年1月から4月にかけて、TBSのワンダフル枠でアニメ化。監督は大地丙太郎。 OP曲の『ロマンス』は大ヒットした。 ちなみに、タイトルに『外伝』とあるが、本作の『本伝』にあたる作品は存在しないため、 言ってみれば『外伝』を名乗る本作が『本伝』である。 ◆あらすじ わかめ高校の生徒である花中島マサルは、神秘の格闘技セクシーコマンドーを操る変人。 仲間達とセクシーコマンドー部、略してヒゲ部を設立し、謎の組織と戦ったり、セクシーコマンドー全国大会に出たり、野球したり、留年したりする。 ◆セクシーコマンドー 攻撃よりも相手を油断させる事を極めた格闘技。 前フリで相手の気を無理矢理引いて、確実に技を決める。 室町時代に5人の男達の修行によって生まれた。 ぶっちゃけ他の格闘技を極めた人間以外が使うとただの挑発にしかならない気もするが、気にしてはいけない。 セクシーコマンドー協会があり会員は約200人程度。会長はエキス=パンダーX(仮名)。 年に一度全国大会を開く。 ◆わかめ高校セクシーコマンドー部 マサルが強すぎて廃部寸前だった空手部を改めて設立した部。 主題歌とシンボルマークとトレンディなポーズがある。 ユニフォームは紳士服でモエモエが書いたヒゲあり。 後にヒゲ部になり、そして留年部になる。 あいさつは 「ウォンチュウ」 「ラバーメン(ゴム人間)」 「クリナップクリンミセス」 ◆主要登場人物 花中島マサル CV:うえだゆうじ 主人公。あらゆる格闘技を習得したが満足できない日々を暮らしている中でセクシーコマンドーを知り、習得。 その後セクシーコマンドー部を設立し、部長になる。 その行動は支離滅裂で、脈絡がない。 よく人に変なアダ名をつける。 藤山起目粒(フーミン) CV:金丸淳一 転校生。マサルの友人でヒゲ部の部員。 マサルが無意識にボケるせいでつっこみに目覚める。 近藤真茶彦(マチャ彦) CV:一条和矢 旧空手部の部長でヒゲ部の部員。 「男」とか「男らしさ」という単語にやたら反応する。 ちょっと空手ができる以外可もなく不可もない普通の男。 磯辺強(キャシャリン) CV:チョー セクシーコマンドーで強くなれると思い入部。 マッスルボディに憧れて、日常的にクスリを服用している。 さかきばらのぶゆき CV:井上和彦 わかめ高校の校長。学校のチャイムでわ~かめ~と鳴らしている。 若かりし頃はセクシーコマンドーをやっており、全国大会で七連覇した名選手であった。 同じセクシーメイトであるマサルたちを優遇するが、卒業されると部員が足りなくなるという理由で留年させた。 田中スーザンふ美子 CV:井上和彦 覆面をつけているヒゲ部の部員。正体は校長。 北原ともえ(モエモエ) CV:小西寛子 ヒゲが好きな美少女。ヒゲ部のマネージャー。 セクシーコマンドー部をヒゲ部にした張本人。 松田達郎(トレパン) CV:高橋広司 元アマチュア無線部顧問で国語の教師でヒゲ部の顧問でしかもアホ。 自分勝手な行動が度々非難される。 佐藤吾次郎(アフロ君) CV:内藤玲 メガネくらいしか特徴がなかった典型的な秀才でヒゲ部の部員。地味。 個性がないのが悩みで、マサルによってアフロにされた。 メソ… CV:南央美 ヒゲ部のマスコットで謎の生物。 見た目は可愛いが背中にファスナーがあり、たまに中身が出たり膨らんだりする。 花中島サトル マサルの父。マサルとほとんど変わらない。 アニメではチョイ役でセリフなし。 何!?追記修正!? 何だ…それならそうと言ってくれれば… 僕はてっきりめそ… あ…いや…ゲフッ…ゲフン! と…とにかくゴメンよ… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 愛にぃ気づいて下ぁさっい~♪ -- 名無しさん (2014-01-29 17 20 51) ワンダフルか。懐かしいな。 -- 名無しさん (2014-01-29 17 24 16) サ・スーン・クォリティ!!!や「よろしく仮面」のテーマなど面白かった。 -- 名無しさん (2014-01-29 17 27 34) 全7巻だったのか。印象の濃さからもっと出てるイメージあったわ。 -- 名無しさん (2014-04-10 13 32 08) OPがほんと好きだった。クオリティ無駄に高すぎ。 -- 名無しさん (2014-09-12 12 10 53) 今見るとモエモエが完全にオタサーの姫そのものだ -- 名無しさん (2018-05-27 21 23 24) アイシールド21と並ぶ「読者の知らないスポーツを無理なく解説した部活漫画」の双璧(そうだろうか -- 名無しさん (2022-05-21 06 54 46) 名前 コメント