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アガルタ法国の軍王(*1)。 服の上からも筋肉が確認できるガタイの良い人物で、黒髭を生やした姿はいかにも猛者といった風格を漂わせている。 神聖ミリシアル帝国主導の対グラ・バルカス帝国世界連合構築のためにアガルタ法国に海軍の参戦を求められた際の会議に登場。 法王ヴィンセントとは違い、こちらは自国の外交官護衛艦隊もグラ・バルカス帝国に沈められていたため、良い弔い合戦になると積極的に派兵を支持している。 関連項目 人物|アガルタ法国|ヴィンセント|オロフ ※既存のコメントに返信する場合、返信したいコメントの左側にチェックを入れて下さい。 過去のコメント 名前 ここを編集 〔最終更新日:2019年06月01日〕
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[育成] AP振り(通常と極)について。 攻撃力1あたりの火力は 自身の基礎ステータス(STR,DEX,INT,LUK)の値で異なります(高いほど比率も上昇する) 基本的にシグナス以外のLV上限が200のキャラは 現環境において最終LVの武器が強く、 またそれらがサブステータスを要求するものであるため 結果通常振りの方が強くなります。 ただし魔に関しては比較的高LV用のLUKなし武器があること、 INTによって最大MPに差が生まれることなどから 極振りとして育てる傾向が強いと思われます。 少なくとも通常振りが強くなりだすのは LV140などの高LV武器を持った場合の話なので特に拘りがなければ極推奨と言えます。 序に投げも篭手による攻撃力の差が然程ないこと、 3次までの主力であるラッキーの計算式がLUK値に大きく依存していること などからよほど高LVにならない限りは極振り推奨と言えるでしょう。 特に2次から通常振りとかしてると火力のなさに泣けてきます、ゴミです。 武器はチキンメーバで十分3次までつなげますし、 DEX10タオルなんて誰でも簡単に作れるので少し面倒でも極振りしましょう。 最近はレジェント強化書などによりサブステータスも比較的容易に強化でき、 また現時点で通常振り用の装備が充実しているというだけで 将来的に極向けのイベント装備が実装される可能性も否定できません。 (逆に更に高LV向けの通常装備が出る可能性も否めませんが) 公式による自動振り分けによって通常振りが推奨されているようなので やはり極が強いのはは低・中LV帯ということなんでしょうかね。 武器だけでなく高LV帯になれば防具による補正も馬鹿にならないわけで。 まぁ最終的に強化の差ってのは何に対しても言えると思います。 いくら防具に基礎ステの補正がついたところで 攻撃が1でもつけば高LVなら基礎ステ10程度にはなるわけで。 高LV装備じゃなくても最近じゃA+1のついた条件なし装備が簡単に手に入るので それを神強化できちゃえばそれだけでアホみたいに強くなれるんですよね。 日々アプデが行われて環境変化も進むので その時々によって優劣が変動するにしても ある程度の装備を揃えられるくらいなら誰でもできる現状なので 結局極みプレイしても生まれる差はある程度という話で。 本末転倒かも知れませんが、結局のところ好みということで。 とにかく火力で俺TUEEE基少しでも殲滅力を上げたい人は極 それ以外の一々連打振り分けは面倒、見た目の変化も楽しみの内って人は通常で。
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現代合衆国召喚03 先の会議で、決定された隣国ベルトリア王国への外交団派遣は迅速に行われた。タイコンデロガ級一隻(ダークエルフ救出作戦に参加した艦と同一)をチャーターし、それに外交団が乗り込み出発した。外交団の員数は十名。そのまま、ベルトリア王国の首都の港に入港。アメリカ合衆国の使者だと理解させるのにかなり苦労したが、何とか理解させ外交団を降ろした。そして、王と謁見することとなった。 贅沢としか言いようのない造りの宮殿に案内された外交団は、王座にふんぞりかえっている王の前に引き出された。外交団の代表が話し出そうとするといきなり側近の一人がわめいた。 「貴様等、まさか王に対し臣下の礼をとらないつもりか!」 何のことだかわからない外交団は、ポカンとしてしまった。他の側近が呆れながらも説明する。 「床に両手をつき、頭も床にこすりつけるのだ。」 早い話が、土下座だった。理解すると同時に外交団は、多少怒りながらも抗議する。 「我々は、貴方達の属国ではないのですからそのようなことは行いません。」 その言葉に猛烈な抗議が返ってきた。 「そんなことは、関係ない。王の前では何人もこの行いをしなくてはならないのだ。」 「ふざけるなよ、何て態度だ。」 「全く貴様等の国の程度が知れるな。」 これだけでもう交渉がおじゃんになりそうだった。 「まあまあ、下輩のやからだから大目に見てやりましょう。」 誰かがこう言ったので、とりあえず収まった。外交団は、かなり気を悪くしたが気を取り直して交渉に入る。 「我々の国は、貴国との相互不可侵条約を結び、協力しあう考えがあります。貴国の同意さえ得られればすぐにこの提案は、実施できます。どうしますか?」 その言葉にはっきりと嘲笑が感じられる口調で王が答えた。 「相互不可侵条約だと?笑わせるてくれるな。突然現れた得体の知れない国と我が王国が対等に付き合えると思っているのか?馬鹿が。丁度、全土を平定して余力を持て余していたところだ。貴様等の国も我が王国の一部としてやろう。貴様等が抵抗すると言うのなら、仕方ない戦争だな。分かったな?」 その言葉に外交官が、真っ青になりつつも抗議する。 「それでは、あまりにも横暴すぎです。その様な事は認められません。考え直して下さい!」 「ふん、もう遅い。国境に兵力の集結を命じた。配下の中小国の動員も行っている。貴様等には、服従か負け戦かのどちらかの道しかない!衛兵、こいつらを捕まえろ。見せしめに処刑してやる。」 どかどかという足音と共に衛兵がやって来ると悲鳴を上げながら逃げ回る外交団達を捕まえる。 この様子は無線で艦に伝えられており、全速力で艦は港を離れた。ワイバーン十騎の追跡を受けたが、本国からの指示でSM-2により全騎撃墜した。 この事件は、衝撃と共にアメリカに激しい怒りを覚えさせた。転移直後から、米政府は国民に一部の情報以外は全て伝えていた。そのためこの事件を知った米国民は怒り狂い、ベルトリア王国に断固たる決意で制裁を下すべきだと主張した。米政府はその主張に応え、ベルトリア王国側の国境に集結しつつある敵軍に対しこちらも陸、海、空の戦力をもって対抗すると発表した。すでに陸軍兵力は、ベルトリア王国に対しこちら側の国境に前進基地を築いているとも発表した。空軍も同様に簡易飛行場を建設した。海軍は、主力艦艇を近海に派遣した。こうして、ベルトリア王国に対し強力な戦力が指向された。 大統領はこう発言した。 「今回の事件は、横暴かつ傍若無人な態度をとったベルトリア王国に全ての責任がある。彼等は、我が国を蹂躙しようとしているがそんなことは断じてさせない。犠牲になった外交官達には、誠に申し訳ないと思っている。責任の一端は私にもある。それを挽回する意味でも私は、ベルトリア王国に対し正義の鉄槌を下すことを決意した。」 後に第一次対ベルトリア王国戦争と呼ばれることとなるこの戦争は、ベルトリア王国側のワイバーン三百騎による前進基地への空襲から始まった。 なお、ダークエルフは多数の諜報員をベルトリア王国に派遣し情報収集を行っており、ベルトリア王国の行動は米国に筒抜け状態だった。ベルトリア王国だけでなく、世界中の国々に潜伏しているダークエルフが、出来うる限りの情報収集を行い始めた。さらにドワーフとの同盟もダークエルフの仲介の御蔭でうまくいった。今後、彼等には資源の発見と魔法に関する知識を米国に教えてもらう。石油の採掘に関してはアメリカの強力な力ですでにプラットフォームが建設されており、本格的な採掘もすぐに行われるとのことだ。鉱産資源もドワーフの協力により、採掘が開始される。これらが、軌道に乗れば資源に困ることはない。
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システム・オブ・ブラック 16KB ※M1あきさんの黒バッジの絵に触発されて書きました ※独自設定垂れ流し 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「ゆ! ゆっくちしちぇるね!」」 「ゆっくち! ゆっくちぃ!」 部屋の中では百匹にも及ぶ赤ゆっくりが賑やかに遊んでいた。 大きな部屋だ。ちょうど一般的な学校の体育館を思わせる広さで、たくさんの赤ゆっくり がいても手狭には感じない。 床には緑のカーペットが敷かれており、壁には緑の木々や青い空に白い雲が描かれている。 湿度も気温も快適に保たれ、じつにゆっくりとした雰囲気に溢れていた。 部屋の各所には飼いゆっくり向けの餌場や遊具、あるいはトイレなどが備えられている。 ゆっくりに詳しい者が見れば、ここがゆっくり育成用の施設であることがすぐにわかるだ ろう。 だが、そうした者がなにより目を惹かれるのは、施設そのものよりゆっくり達に違いない。 「ゆっくち! ゆっくち!」 艶やかでしとやかな黒髪。 宝石みたいな大粒の黒い瞳。 鮮やかに形の整ったおりぼん。 ふっくらもちもちしっとりしたお肌。 太陽の暖かさを詰め込んだような明るい声。 なにより、全身から溢れるゆっくりとした雰囲気。 全てがれいむ種。それも、極上のれいむ種だった。 ここはゆっくりの育成施設の中でも特別なものだ。 ゴールドバッジゆっくりとなるべく産まれ、ゴールドバッジゆっくりとなるべく育てられ る。ここは、そんな高級ゆっくりを育成するための施設なのだった。 システム・オブ・ブラック 「ゆああーっ!?」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁ!」 「ゆっくちできないよぉぉぉ!」 ゆっくりの教育は悲鳴から始まる。 「逃げるな。よく見ろ。人間の言うことを聞かないゆっくりは、この『黒バッジ』をつけ られて、『永遠にゆっくり』することになるんだ」 ブリーダーの男が潰れた赤れいむを見せつけるように掲げる。 そのおりぼんには、男の言葉取り黒いバッジが不気味に輝いていた。 今ここにいるのは、施設に運ばれてきたばかりの赤れいむ達だ。全てゴールドバッジ取得 済みのゆっくりを親に持つ。 ゴールドバッジを持つ親が居るなら、その親に育てられた子も優秀――普通はそう考える。 だが、ゆっくりにゆっくりを教育させるとどうしても質にばらつきが生じる。ゲスになっ てしまうことすらある。ゴールドバッジだろうと、所詮ゆっくりはゆっくりなのだ。 だからこの施設では、赤ゆっくりを親ゆっくりから隔離して育てる。 潰された赤れいむは、いくら男が言い聞かせても親ゆっくりを求めて泣き喚いたゆっくり だ。 「静かに! ゆっくりしろ!」 張りのある声に、赤れいむ達はびくりと身体をすくませる。 「いいか、よく聞け! お前達はこれから、ゴールドバッジを取る為に生きる! それだ けがお前達の生きる意味だ! ゆっくり理解しろ!」 「おとーしゃんや、おかーしゃんとあっちゃいけないの……?」 「必要なことは全て私達人間が教える! 親は必要ない!」 「どぼじでぇぇぇぇ!」 何匹もの赤れいむが泣き叫ぶ。 中には反抗するものもいた。 「ちねぇ! ちねぇ!」 「おかーさんとゆっくちさせてくれないじじぃは、ゆっくちちねぇ!」 ぽすぽすと、男に体当たりを繰り返す二匹の赤れいむ。 この段階で、この二匹はゲスと呼ぶには至らない。なぜなら「親ゆっくりといっしょにい ないとゆっくりできない」というのは本能に刻まれたことであり、この行動はある種必然 的なことなのだ。 男は素早く二匹を捕まえ、黒バッジをつける。そして、両手それぞれに掴むと、赤れいむ の群れに見せつけた。 「言うことをどうしても聞かないゆっくりは、この『黒バッジ』だ!」 そして、掴む手に徐々に力を加える。 「やべちぇぇぇぇ!」 「ちゅ、ちゅぶりぇりゅぅぅぅ!!」 赤ゆっくりの身体は脆い。圧力に押され餡子が口から漏れ始め、飛び出さんばかりに開い た目からは目玉が飛び出そうだ。 「やめちぇ! やめちぇね!」 「いちゃがってるよ! やめちぇあげちぇね!」 「ダメだ。黒バッジは許されない」 赤れいむ達の抗議など意に介さず、男は黒バッジのゆっくりを時間をかけて苦しませ、潰 し殺した。 残された赤ゆっくり達は、ショックのあまり静まりかえった。 「いいか、もう一度言う! 聞き分けのないゆっくりは、『黒バッジ』だ!」 そして、男は透明な箱を取り出す。 「ゆううううううう!?」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!」 「ゆっくちできないぃぃぃぃ!」 絶句していた赤れいむ達が再び騒ぎ出す。それも無理はない。一抱えほどもある透明な箱 の中は黒バッジでいっぱいだったのだ。それはゆっくりには到底数えきれない数。 全ての赤れいむが、自分が黒バッジをつけられた姿を想像して恐怖した。 「いいか! お前らのすることは『ゆっくりする』ことじゃない! 『人間をゆっくりさ せること』だ! そのために必要なことは全部教えてやる! 考える前に従え! そして ゆっくりするんだ!」 男の言葉は、恐怖と共に餡子脳に刻み込まれた。 基本的に、ゆっくりは頭が悪い。言葉だけでは教育が出来ない。ゆえに痛みと恐怖で一つ ずつ教えていかなくてはならない。 この育成所では、最初に仲間を潰して絶対の力関係と恐怖を刻み込む。 これは恒例の儀式のようなものだ。実は潰すゆっくりはあらかじめ用意されていた。育成 対象より低いランクのゆっくりを綺麗に見えるよう細工したものだ。つまり、あれは出来 レースだったのだ。 通常の教育では痛み――即ち体罰を与えることで教育する。だが、どうしても言うことを 聞かない場合、見せしめに仲間を潰す。 そのために使われるのが「黒バッジ」だ。 ゆっくりは頭が悪い。ゆえにわかりやすい記号が求められる。育成のなか、黒バッジは行 儀の悪いゆっくりの象徴として繰り返し使用される。 だが、使用機会はそう多くはない。黒バッジをつけられたゆっくりは死ぬ。つまり、育成 所にとっては損失になる。可能ならば黒バッジは使いたくない物なのだ。 だが、それでも黒バッジは必要になる。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわちぇー!」 「だめだ。れいむ、『むーしゃむーしゃ、しあわせー』は食べた後にやるんだ。食べなが らするんじゃない。」 「ゆゆ? でも、ちゃべにゃがらしあわしぇー、しゅると、しゅごくゆっくちできりゅよ! にんげんしゃんをゆっくちさせちぇあげりゃりぇるよ!」 ブリーダーはれいむに黒バッジをつけると、赤れいむを潰した。 「いいか!? ゆっくりできるかどうかを決めるのはお前らじゃない! お前らを飼う人 間だ! 『むーしゃむーしゃ、しあわせー』を、大抵の人間は嫌がる! やっていいと言 われたときだけやれ! いいな!?」 「ゆ、ゆっくりりかいしたよ!」 赤れいむ達は、恐怖に震えながら理解した。 「ゆ~♪ ゆ~♪ ゆ~♪ ゆっくちしちぇいっちぇね~♪」 「れいむ、おうたをやめろ。おうたの練習の時間は終わりだと言ったはずだ」 「ゆゆ? おうたはとっちぇもゆっくちできりゅんでしょ? いっぱいうちゃえば、にん げんしゃんもいっぱいゆっくちできりゅよ! ブリーダーはれいむに黒バッジをつけると、赤れいむを潰した。 「いいか!? ゆっくりできるかどうかを決めるのはお前らじゃない! お前らを飼う人 間だ! 人間にはおうたを聞いているとゆっくりできない時もある! やめろと言われた やめるんだ、いいな!?」 「ゆ、ゆっくりりかいしたよ!」 赤れいむ達は、恐怖に震えながら理解した。 黒バッジを使うとき――それは、ゆっくりが「人間のことを思って」間違ったことをやっ た ときだ。 ゆっくりの「ゆっくり」と、人間が「ゆっくりに望むゆっくり」には違いがある。 所詮不思議ナマモノと万物の霊長、相容れない部分があるのだ。 飼いゆっくりを育てると言うことは、その違いをゆっくりに押しつけることだ。それはゆ っくりにとって理不尽なことであり、いくら言葉を費やそうと理解できるものではない。 そのための黒バッジだった。 やがて、理不尽を受け入れたゆっくりだけが生き残り、金バッジの試験を受けることにな る。 育成所のゆっくりの育成は極めて厳しい。しかし正しく優れたものであり、生き残ったほ とんどのゆっくりが試験に合格する。 そして、金バッジの授与。この育成所では、その授与に一風変わった方法が採られる。 「きょうは『きんばっじ』をもらえるんだってね!」 「『きんばっじ』はすごくゆっくりしできるんだってね!」 「とってもたのしみだね! ゆっくりできるね!」 一室に集められたもう子ゆっくりと呼べるほどに育ったれいむ達。もう赤ゆっくり言葉も 抜けたこのゆっくり達は、いずれも金バッジ試験に合格したものである。 それぞれが透明な箱に入れられているが、不安な様子はない。箱に収められるのも飼いゆ っくりにはよくあることであり、その時の行儀作法も当然教育済みなのだ。 こうして賑やかに話しているのも、人間にあらかじめ許可されたからだ。勝手に喋ったり はしない。その声もまた人間にとって耳障りなものではなく、とてもゆっくりした綺麗な 声であり、適度な声量だった。 「これから金バッジの授与を始める!」 大きなダンボール箱を台車に乗せ、ブリーダー達が部屋に入ってきた。ゆっくり達が色め き立つ。 ダンボールの中には小さな箱が入っており、その中には豪華な金バッジが収められている。 ブリーダー達は一匹一匹に金バッジをつけていく。 「おにいさん、ありがとう! とってもゆっくりできるよ!」 ゆっくり達は喜びに興奮しながらも、人間への感謝の言葉を忘れない。本能に流されがち なゆっくりがきちんと教育された証拠である。 まだ金バッジをもらえないゆっくりは、まだかまだかとそわそわする。しかし、決して箱 をカタカタ言わせたりするような粗相はしない。だからこその金バッジである。 だが、そんな落ち着かない時間も終わる。 最後のゆっくりに、バッジがつけられた。 「ゆゆぅぅぅぅ!?」 「ゆええええええ!?」 「どうしてえぇええええ!?」 ゆっくり達は驚きの声を上げた。 なぜなら、最後のゆっくりにつけられたバッジ――その色が、黒だったからだ。 そして、黒バッジれいむは部屋から運び出された。 残された金バッジのれいむたちは押し黙っている。 「お前ら、どうしてあのれいむが『黒バッジ』なのかわかるか?」 どのれいむも答えない。 部屋にいるゆっくり全てが同じ施設で同じように育てられた姉弟のようなものだ。当然黒 バッジをつけられたれいむのこともよく知っていた。 だが、わからないのだ。 あのれいむは自分たちと同じぐらい優秀だった。自分たちとの違いがわからない。 その疑問がれいむ達を黙らせていた。何が間違いかわからないのだから、下手なことをす れば自分も今すぐ黒バッジをつけられるのではないか――そんな恐怖があった。 今まで金バッジを目指して頑張ってきた。今やそれが自慢のおりぼんにつけられている。 それなのに、安心できない。ゆっくりできないのだ。 「お前、わかるか?」 一匹のれいむが問いかけられる。しかし、答えられない。 ブリーダーが部屋を見回すが、どのれいむも視線を逸らし、答えられそうもない。 「そうだ。それでいい。わからないのが当たり前だ」 ブリーダーの言葉に、れいむ達は驚き目を剥いた。 「いいか? 人間はお前らよりずっと頭がいい。お前らごときが人間の考えすべてを理解 できるわけがない。あのれいむに『黒バッジ』をつけた理由も、お前らに話したところで 理解は出来ない。だから説明は無しだ」 れいむたちは混乱した。 今までなにか悪いことしたら、かならず説明があった。それを学んでゆっくりしてきたの だ。それができない。 「理解しろ。お前達は所詮、ゆっくりに過ぎない」 愕然となった。自分たちは、厳しい教育を受け、難しい金バッジ試験を受けた優秀なゆっ くりのはずだった。他とは違うはずだった。 でも、結局、ゆっくりに過ぎない。いつ黒バッジをつけられるか――いつ人間に殺されて しまうか、わからないのだ。 金バッジをつけた誇らしい気持ちは今やコナゴナになってしまった。 暗く沈むれいむたちを、ブリーダーはじっと眺める。全員、打ちひしがれたのを確認し、 十分な時間をおいてから再び声をかける。 「いいか、この育成所でおぼえたことを決して忘れるな。そうすれば、お前達は人間をゆ っくりさせられる。人間がゆっくりできれば、お前達もゆっくりできる。お前達が今まで 必死に覚えてきたことだけが、お前達の生きる唯一の道だ。それを、決して忘れるな」 れいむ達の心にわずかな明かりが灯った。 自分たちがゆっくりするために学んできたこと。それは無駄な事じゃない。その証が金バ ッジだ。 人間はゆっくりより強い。難しいことを考えることが出来る。そんなことはこの施設に初 めてきたとき、仲間の死で思い知らされたことだ。 初心に帰り、そして今までしてきたことを思い出す。積み上げてきたことは無駄ではなく い。 金バッジは「貰った」ものではない。自分の力で「勝ち取った」ものなのだ。 おりぼんについた金バッジが、その重みと輝きを増したように思えた。 「お前らに最後の言葉を贈る――ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 今までの教えに従い、金バッジれいむたちは、聞いた誰もが心からゆっくりできる素晴ら しい声でゆっくりの定型句を唱和した。 その声には、金バッジを受け取った誇りと、これからなお一層のゆっくりに励もうという 揺るがぬ決意があった。 黒バッジのれいむは震えていた。透明な箱の中で、脂汗にまみれて震えていた。 なぜ。 なにがわるかったのか。 どうしてこんなゆっくりできないことになってしまったのか。 尽きぬ疑問と死の恐怖に、れいむは答の出来ない疑問を餡子脳の中で繰り返すばかりだっ た。箱を運ぶブリーダーには聞けない。聞いた途端、ゆっくりできないことになってしま いそうに思えたからだ。 やがて、れいむは部屋の中に運び込まれた。真っ白な、殺風景な部屋だ。 ここに自分の黒い餡子が広がるのだろうか。その想像にれいむは震え上がった。 れいむは透明な箱に入れられたまま、部屋の床に置かれた。 そして、ついに、ブリーダーから決定的な言葉を投げかけられた。 「れいむ、おめでとう!」 理解できなかった。 しかし、やがて言葉の意味を知る。ゆっくりでもわかるシンプルな祝福の言葉だった。 「お、おにいさん……おめでとうって……どうして?」 「れいむ。お前は特別優秀なゆっくりなんだ。だから金バッジよりすごいバッジをもらえ たんだ」 「で、でも! 『くろばっじ』はゆっくりできないよ!」 「れいむ。お前はひとつ勘違いしている。『黒バッジ』は『ゆっくりするためのもの』だ」 「ゆ、ゆゆ!?」 れいむはすっかり混乱してしまった。黒バッジをつけられたら潰されてしまう。ゆっくり できない。だから黒バッジはゆっくりできないもの――それは、れいむの餡子脳の奥の奥 まで刻み込まれた恐怖だ。 「ほら、思い出してみるんだ。確かにお前の仲間が黒バッジをつけられ、潰された。だが、 そのたびお前はゆっくり出来るようになっただろう?」 言われ、れいむは気がついた。 確かに黒バッジを見るたびに、れいむは一つずつ、人間と暮らす上で大切なルールを覚え ていった。飼いゆっくりとして、ゆっくりできる方法を身につけていった。 「お前は一番ゆっくりしたゆっくりだった。だから、金バッジ以上のバッジ……黒バッジ が与えられたんだ。ほら、見てごらん」 ブリーダーは鏡を見せた。そこには黒バッジをつけた自分の姿が映っている。 そして、れいむは気がついた。今まで見ていた黒バッジは、丸いだけでなんの飾り気もな い安物だった。だが、れいむがつけているのは金バッジ同様に、細かい細工が施された立 派なものだったのだ。 「れいむ、お前は特別なゆっくりなんだよ。だが忘れてはいけない。死んでいったゆっく り達がいたからこそ、お前は特別なゆっくりになれたんだ。そのバッジはとても大切で価 値のあるものだ。お前はそれに相応しいゆっくりとして、人間をゆっくりさせるんだ。い いね?」 れいむは理解した。このバッジはただのバッジじゃない。犠牲になった仲間達の餡子で黒 く染まったか、けがえのないバッジなのだ。 れいむは誇らしさと同時にその責任の重さを感じだ。だが、厳しい教育を乗り越えたれい むは、その重さに負けなかった。 「お前に最後の言葉を贈る――ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 今までの教えに従い、黒バッジれいむは、聞いた誰もが心からゆっくりできる素晴らしい 声でゆっくりの定型句を叫んだ。 その声には、黒バッジを受け取った誇りと、これからなお一層のゆっくりに励もうという 揺るがぬ決意があった。 黒バッジ。 この育成所においては見せしめの象徴。 だが、世間における公式な扱いは違う。 表向きには、金バッジの教育を受けたが、何らかの障害を持つゆっくりに与えられるもの とされている。 金バッジゆっくりは最高の品質を求められる。だから身体に障害を持ったゆっくりから金 バッジは剥奪されてしまう。だが、厳しい教育を受けたゆっくりにそれはあんまりではな いか――最初は、そんな声から生まれたものだった。 しかし、現在、裏では別の意味を持つ。 即ち、「公認虐待バッジ」だった。 金バッジを受けるほど優秀なゆっくりは、当然虐待を受けることなど社会的に許されない。 だが、黒バッジゆっくりは違う。どんな虐待をしても罰せられることはない。 あんよを焼くことも、目を抉ることも全て許される。なぜなら黒バッジを与えられたゆっ くりは障害を持っているはずなのだから、どんな傷を負っていても「そういうゆっくり」 ということで通ってしまうのだ。 虐待を目撃されても、「治療行為だ」と言い張れば多くの場合は許される。ゆっくりの生 態は謎が多く、何がゆっくりを癒すかわからない。だからあからさまな虐待であっても、 「障害をなんとかなおしたいと願う飼い主の行きすぎた行為」と見なされることが多いの だ。 あんよを焼いても「悪い患部を焼き切っただけ」、針を無数に刺しても「針治療」、生ゴ ミを喰わせても「特殊な食事療法」と幾らでもヘリクツが利く。裏では黒バッジ用の虐待 言い訳例集まで売られているくらいだ。 しかも、表向きは金バッジと同等のゆっくりだ。迷子になれば保護されるし、飼い主の許 し無く虐待すれば罰せられる。まさに虐待おにいさん垂涎のゆっくりなのだ。 ゆっくり育成所では、この黒バッジに目を付けた。 元々、ゆっくり育成所では金バッジ取得後のゆっくりをランダムに一匹殺していた。これ は金バッジの「選民意識」をなくすためである。 金バッジ取得は難しい。ゆえに、金バッジゆっくりは他のゆっくりを見下す傾向がある。 これにより、金バッジのゆっくりと言えどゲス化することがある。所詮、ゆっくりはゆっ くり。金バッジを一度は取得しても、転落するゆっくりは少なくないのだ。 それを防ぐため、ゆっくり育成所では金バッジ取得ゆっくりを見せしめに、無作為に潰し ていた。そうすることで「自分はいつ殺されてもおかしくない、他のゆっくりと変わらな い饅頭に過ぎない」ということを思い出されるのだ。 だが、潰してしまうのは明らかに損失だ。 そこで黒バッジに目を付けた。金バッジゆっくりの質を高め、なおかつ黒バッジゆっくり を出荷することで利益を得られる。一石二鳥とはこのことだ。 このゆっくり育成所から出荷される黒バッジゆっくりは優秀だ。金バッジ以上のゆっくり であるという自負があり、躾も性格も金バッジを持つに相応しいものだ。 しかし、このゆっくりの未来は真っ暗で、真っ黒だ。 飼いゆっくり。 それは人間に理不尽を押しつけられる存在。 黒バッジとは、その理不尽の象徴なのかも知れない。 了 by触発あき 元ネタ絵 byM1あき 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓↓ゆっくりんぴーす -- 2016-01-31 15 23 54 チッ虐待されるとこ書いてねーのかよ -- 2015-01-01 21 29 08 豆の名前みたいな団体ってどこだ?汗 -- 2012-12-11 17 09 12 元ネタの >これでも 豆の名前みたいな団体が 難癖つけてくるのは 変わらないだろうがな 笑えたwww -- 2012-05-02 21 26 31 元ネタ絵の さて、スキンシップの時間だ あまりに綺麗な髪なのでカミソリとバリカンを新調してしまったよ クソワロタw -- 2011-12-22 17 04 01 >れいむは理解した。このバッジはただのバッジじゃない。犠牲になった仲間達の餡子で黒 >く染まったか、けがえのないバッジなのだ。 ここだね。 最後の方の、別室で試験に合格したれいむに黒バッジを付けた理由を話しているところ -- 2011-11-02 21 50 20 読んでるうちに何処だったか忘れてしまいましたが(、)がずれている箇所がありました。 -- 2010-09-10 02 34 16 挿絵じゃなく元ネタだからだ -- 2010-08-01 16 20 27 絵↑何故まりさ -- 2010-06-24 16 00 39
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過剰成長国とは、箱庭外交戦略開始当初に秩序を守るために管理人権限により急速に成長した国家を指す。統一朝鮮人民共和国、大ドイツ第三帝國、大台湾帝国の三国が過剰成長国に選ばれていた。
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さくたろうマリアージュ・ソルシエールの魔女、マリア卿の愛する家具。彼の存在は、マリア卿の白き心そのもの。もうひとりのマリア卿とさえ言える、彼女の掛け替えのない存在。外交官勲章を持ち、同盟下にある全魔女、全武具、全家具、同盟と契約関係にあるならば悪魔や神霊でさえも、彼を照準することは許されない。 引き裂かれた、マリア卿の白き心。その破壊された依り代は、彼を作ったマイスター、ローザにしか再生できない。しかしローザは、その依り代の断片を全て破棄し、型紙も喪失している。その上、マイスター自身に存在を否定されているため、その復活は不可能。1986年にマイスターは死亡し、彼の復活は永遠になくなった。彼の復活は、無限の魔女、ベアトリーチェをしても不可能である……。
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【作品名】リーサルウェポンシリーズ 【ジャンル】アクション映画 【名前】ロジャー・マータフ 【属性】LA市警の面白黒人刑事 【殺人数】18人 【長所】家族に愛されている 【短所】トイレ爆弾とかコン〇ーム植木とか2でのいじられっぷり 【備考】 「1」以前にもベトナムに従軍しているが描写不明のため飛ばす 1 4人 将軍の手下1人射殺 マカリスター将軍1人と運転手1人の乗った車を事故らせて二人纏めて死に至らしめる ヨシュア1人をリッグスとの銃撃で撃破 2 5人 ラッドが雇った殺し屋2人を釘打ち機で刺殺 ラッドの手下の拷問官1人射殺 輸送船でラッドの手下1人射殺 悪徳外交官ラッド1人射殺 3 4人 ダリル君1人を誤射で死なせる トラヴィスの手下1人射殺、1人刺殺 タイロン1人射殺 4 5人 密入国者1人射殺 中国マフィア3人射殺、フォーファザーの1人をうっかり撃ち殺す vol.1
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ポケモンデータ 図鑑番号 ポケモン名 タイプ とくせい H A B C D S 進化経路 図鑑番号 ポケモン名 タイプ とくせい 0 0 0 0 0 0 進化経路 図鑑番号 ポケモン名 タイプ とくせい 0 0 0 0 0 0 進化経路 図鑑番号 ポケモン名 タイプ とくせい 0 0 0 0 0 0 進化経路 ポケモン型 型名 性格 努力値 技1 技2 技3 技4 持ち物 型名 せいかく 努力値 技1 技2 技3 技4 持ち物 型名 せいかく 努力値 技1 技2 技3 技4 持ち物 型名 せいかく 努力値 技1 技2 技3 技4 持ち物 型名 せいかく 努力値 技1 技2 技3 技4 持ち物 議論所 a -- 名無しさん (2011-02-27 12 44 12) 名前 コメント
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概要 育成の結果を残すために始めました。やりこんだ方から見ればしょぼい記録と思いますがそこはご容赦ください。 掲載する選手 基本的にドラフトで獲得した選手とします。それ以外による入団の場合は詳細を記載します。 項目 項目は、選手名、成長タイプ、実在架空、ランク、育成期間、留学可否、到達時期(スラッガーやオールSの場合)です。 成長ピーク年の翌年4月までは、衰えよりも練習効果のほうが上回るため育成期間としています。 衰えタイプが持続の選手の育成期間は、(成長ピーク年ー年齢+2年)で算出しています。 留学可否については、実際に確認しています。 画像は入団時と育成結果orキャリアハイor記録更新時です。 育成画像は最もパラメータが伸びたタイミング。 例)成長ピーク翌年の4月1週(3月キャンプ明け)。または、オールS、スラッガー、球界のエースに到達した時期など。 タイガースの選手はDH制が無いため投手の成績が高め、打者の成績は低めの傾向です。 パンプキンズの元チームはバファローズ(DH制あり)です。 練習設備はタイガースで11年末、パンプキンズでは12年末に全て購入しました。 タイガースの75年目以前と、タイガースの75年目以降・パンプキンズでは育成結果に大きな違いがあります。 情報募集中 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/housinroku/pages/52.html
星の多数生命の保全、育成を是とする者 この権利(地位)を争い真神、魔神の間で戦争がおき古代文明が消失している。 さらに争いの後期、突如出現した来訪者により戦局は泥沼化。 疲弊した両者は和解の後、多くが奉神に融合、停戦条約として奉神規約が結ばれた。