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「おい、どうせマッサージするならこんな硬い椅子に座ってじゃなく、ちゃんとした所でやった方が効率がよくないか?」 ハルヒが古泉に俺を1日自由に出来る権利を与えた。 古泉は疲れているらしく俺にマッサージを頼んできたのだが、これを利用しない手は無い。 「…いえ、そんな、そこまでしていただかなくても…」 古泉は戸惑い気味だが知った事か。 「おい、ハルヒ!古泉が疲れ溜まってっからマッサージしてほしいって言うから古泉ん家行くわ。俺らの今日の録音終わってるし、先帰ってていいか?」 「ノルマ終わってるなら許可するわ!しっかり副団長に奉仕してくるのよ、キョン!」 言われなくても力いっぱい奉仕するぜ。 性的な意味でな。 ハルヒから許可を貰ってしまうと古泉はそれ以上遠慮をする訳にも行かず、俺達は先に帰宅することになった。 古泉には先にマンションに帰らせて風呂に入っているように言い付ける。 「血行をよくしてからの方が効果が上がるからな」 「なるほど!本格的ですね」 …どうやらこいつは本気にしているようだ。 俺はその間に家からレジャーシートを持ち出し、薬局でローションを2本買ってマンションへ向かった。 幸い古泉はまだ風呂に入っているらしく、俺はその間にベットにシートを敷いた。 そこにいいタイミングで古泉がTシャツにハーフパンツという恰好で風呂から出てくる。 白い肌がうっすら上気していい匂いだ。どうしてくれよう。 「ほれ、そこに俯せになれ」 「このシートは…どうしたんですか?」 「お前が後でシーツを換える手間が掛からないようにな」 「わざわざ気遣い頂いてありがとうございます」 どうやらこれも本気にしてるらしい。 こいつは成績も頭もいいのに時々凄く抜けてるよな。まぁ嘘は言っとらん。汗とかローションとか涙とか精液とか唾液とか諸々の液体でぐちゃぐちゃになる予定だしな。 「あ、服は脱げよ。下着1枚でな」 「ええっ!?」 「そんなに驚く事か?普通、店でも長いコースだと下着にタオル掛けてやるらしいぞ?別に男同士で知らない仲でもないんだし恥ずかしがる事も無いだろ」 「あ…、そ、そうですよね。すみません」 古泉は照れたみたいに笑い、少し恥ずかしそうな様子で下着姿になると言われるがままにベットに俯せになった。 …素直だな、こいつ。 まぁ、悪いようにはしないさ。 寧ろ泣く程喜ばしてやるからな。 古泉が言われるままに俯せになるとローションを裏全身に塗りたくる。 シミ一つ無いすらりとした背中にほっそりくびれた腰に小さく締まった尻。ほど好く筋肉のついた太腿、ふくらはぎ、きゅっとアキレス腱が浮いた足首。 しみじみイイ体だ。 いっそ腹立たしいくらいだな。 風呂上がりの薄いピンクの肌が濡れ濡れ光ってるのはそれだけでエロい。 古泉は驚いたように小さく息をのんだ。 「こんなものまで用意して…本格的なんですね」 「どうせなら徹底的にやった方がいいだろ」 さも何でもない事のように言うと古泉もまるで取り繕うみたいにうなづく。 多分、うっすら危機は感じてるんだろうが「まさか」とか思ってるんだろうな。甘い。大甘だ。 まずは足首から膝の裏までをぬるぬる揉む。 手の平で大きな動きで上下に動かし、それから足の指の間に指を入れて股の部分をくすぐる。 古泉が声を堪えてるのが解るが、わざと気が付かないふりで声をかけてみる。 「どうだ?力、強いか?弱いか?」 「へ、平気です…っ、その、足の、そんな所まで、しなくても…!」 「マッサージは末端からが基本だぞ」 「くわ、しいん、ですね…」 「おう、従兄弟ん中じゃ俺が一番マッサージが上手い。親戚が集まったら俺は叔父や叔母から引っ張りだこだ。肩を揉めとな」 これも嘘じゃないな、一応。 今度は膝裏から足の付け根の尻のぎりぎりまでを撫でるように指を滑らせる。 時々、偶然滑った風を装い下着の中まで指を潜らせてみると、びくびく腰が震える。たまらんな。 古泉はまさか俺が性感マッサージを狙ってるとは思いもしてないんだろう。 感じているのを隠そうと必死だ。 「お、…っ、じょうず、なんですね、あ、でも、もう少し強い方が…」 なんて言ってるが、俺は返事をしながらも力を加えはしない。 古泉が腰をもぞもぞさせ初めると今度は腕だ。 腕の内側とか指の股が感じるらしい。敏感だな。 それから肩から首。 肩の辺りは純粋に気持ち良さそうだが首の付近が感じるんだろう、髪の生え際まで指を滑らせると全身を震わせる。 この辺りになると古泉も声を我慢するのに必死らしく会話も無くて、時々押し殺した吐息が漏れる。 あー、マジ興奮する。 多分、間違いなく勃起してるんだろうな。 腰をもじもじ浮かせたりしてるし。 ローションを手の平に足して今度は背中を撫で回してみる。 「ひあぁ!あ!」 途端に古泉の全身が跳ねた。 その勢いで初めてこっちに顔を向ける。 その顔は想像してたより欲情の色が濃くて、目元は潤んでるし頬は真っ赤だしもうこれは喰って下さいと言ってるようなもんだ。 「あ、ああのっ!も、もういいですから、凝りも解れましたし、この辺で…!」 そうは行くかよ。これからがお楽しみだろうが。 「これから背中が大事だろ?正面もまだだし」 「でっでも、あなただってお疲れでしょうし、これくらいで充分ですし…っ」 「なんだよ、せっかくこっちがやる気になってんのに遠慮すんな。いいからさせろ。だいたい言い出したのはお前だろ」 そう言うと古泉は困ったような泣きそうな顔をしながら「はい…」と蚊の鳴くような声で答えた。 引き続き背中を攻める。 ローションまみれの指で腰の付け根から背骨に沿って往復すると古泉が枕を噛んで声を堪えてる。 背中、敏感なんだなこいつ。 声が聞きたいんだがまだ無理か。 もっと感じさせて理性が 効かなくなるまで溶かさないとな。 散々背中を撫で回すと俺は一旦古泉から体を離す。 「よし、後ろは終わりだ。前向け」 「…ぁ、え、…いや、それは、その、いいです!前はいいですから!」 そりゃそうだろうな。 今、仰向けになれば勃起してるのが一目瞭然だろう。必死で言い訳してるのが不本意ながら可愛く感じる。 「なんでだよ。それともまだ後ろが足りないか?」 あ、そうか、ここがまだだよな、忘れてた、と白々しい事を言いながら尻に触れる。 古泉がひっ!と小さく悲鳴を上げたが仰向けにさせられるよりはマシだと思ったのだろう。抵抗は無かった。 それが作戦だった訳だが。既にローションでぐっしょり濡れた下着の上から小さい尻をきゅっと掴む。 直に触りたいが、それは後の楽しみだ。 濡れた布が肌に張りついてるとか、布ごと揉むと割れ目に入り込んだ空気がくちゅくちゅ音を立てるのもまた逆にエロくてイイしな。 「…く、ふ、……ぁ、っ…う、うぅ、…ん!」 古泉は感じまくってる。 もう枕だけじゃ堪えられないのかひっきりなしにくぐもった声が漏れる。 両方の尻の肉を 掴んでは広げるように揉んだり、その手を止めて振動させてみたり。 時々下着の付け根から指を差し込んで入口を突っ付くが、古泉はもうそれに講義する余裕も無い、というか訳が解らなくなってるっぽい。 「…だめ、や、止め、て、ぇ…いや、いゃ、ぁ…許し、て…!………っくぅ、あああぁぁ!」 古泉の全身がびくびくと震えて大きく背中を反らせた。 前、触られないでイったんだ、こいつ。 「…っく、ご、ごめ、なさ…」 絶頂にぐったりとした古泉の体を起こして表にする。 既に抵抗する気力も無いんだろう、こいつはされるがままだ。 案の定、股間から腹にかけて精液でぐっしょり濡れている。 勃起してズレた下着から性器の先っぽが覗いてるのがめちゃめちゃにいやらしい。 「なんで謝るんだ」 「…っ、だ、だって、こんな…あなたがせっかくマッサージしてくれてるのに、っ、僕、いやらしい…」 「ばーか」 気持ち善くさせる為にやってんだから当たり前だろ。泣く事なんて無いんだよ。 「ぅ、く、っ、でも…!こんな、恥ずかしいです…」 「別に恥ずかしい事なんて無い。正直に言え…気持ち良かっただろ」 「…はい」 「もっと気持ち善くして欲しいだろ」 古泉は小さく頷いてはいと言った。 正直で大変によろしいね。 ローションを前にも全身に流し、塗りたくる。 その感触だけで感じるんだろう、全身を細かく震わせて下着から覗く先っぽはまた硬さを取り戻して来てる。 「どこを揉んで欲しい?」 触って欲しい所をいくらでも気持ち良くしてやるから。 そう耳元で囁いて耳たぶを指先で揉み擽ってやるが、古泉はまだ恥ずかしいんだろう「あ、足を」とか無難な事をいいやがる。 まぁいいさ。 今日はお前は一日俺を好きに出来るんだ。お前の理性が負けるまで付き合ってやる。 「…あっ、あ、…ふ、ぅ…うん、っ」 指先で足首から足の付け根までをなぞるように往復する。膝を擽ってみると高い喘ぎが漏れる。 声が聞きたいから枕はとっくに没収している。 本当はもっと違う所に触って欲しいくせに、まだ遠慮があるのか次は腕とか言いやがるから辛抱強く付き合ってやる。 さて、次は? そろそろネタも切れて来ただろ? 「…む、胸を…お願いします」 恥ずかしそうに古泉が呟く。何かたまらん。 この綺麗な顔をもっと快感でぐちゃぐちゃにしてやりたい。 片方の乳首を狙ってローションを高い場所から垂らす。 何かこう、さくらんぼに蜂蜜かけてるみたいだ。 食欲と性欲の両方を刺激される光景だなこれ。 「…っう、ひ」 これだけで感じるのかよ。すごいな。 両方の胸を手の平で包み、薄い胸を揉みしだく。 親指に乳首を引っ掛けるとひぃひぃと声を上げた。 乳輪と乳首はコリコリにしこっているから、そこを集中して撫で回し弄る。 「あひっ!あ、そ、そこばっかり、や、だめぇ、っ」 「しょうがないだろ、ここ、凄く硬いんだから…凝ってるんだろ」 舐めたいけどローションまみれだしな。それはまた後。 硬い乳首を指先で解すように揉んだり転がしたり、乳輪ごとぐりぐり円を書くように押し潰したり。 「っ、ひいっ!だめぇ!も、そこ、いやぁ…!っうく、へ、へんに、なるからぁ…は、あ!」 「マッサージだからな。硬くなってる所を丁寧に解すのが基本だろ」 ああ、でも駄目だなここ。揉めば揉むほど硬くなっちまうし。 爪で弾いてみるとふるふる揺れるのがたまらなく卑猥だ。 つか、まだ指1本触れてないのにまた古泉はガチガチに勃起させてる。 半脱げの下着からはみ出てるペニスが震えて先端からとろっと先走りを零してるし。 このままひょっとして胸だけでイケるんじゃないか? 胸だけでイケるってそんなのAVだけだろって思ってたが、これはもしかしてマジでイケるかもしれん。 「ぁ、ひ、…いっ!いや、もう、止めてぇ…そこ、も、いいです、からぁ…ひゃ、あああ!」 引き続き胸を弄り倒す。 全体を揉んでは乳首の周囲を引っかいたり真っ赤に尖る突起を摘まんで悪戯。 本当に何かの実みたいだよな。 「らめぇ、いや、やあ!ほ、ほんとにも、無理ぃ…!ぐりぐりしないでぇ…!」 と言いながら動きに合わせて腰も動いてるぞ。 気持ちいいんだろ? 「よ、よすぎて、へん、…くっ、ぁあ、おかしくなっちゃうからだめなのぉ…っ!いや、いゃぁ!」 変になればいいだろ。 こんなにドロドロにしてんだから我慢すんな。 「ひいいっ、…っ、くっ、ひぃ!だめ、出る、出ちゃい、ます、あ、あ、た、すけてぇ、ぃあああああ…!!」 古泉の背中が魚みたいに跳ね、全身がぶるっと震える。 ぴっ、ぴっと精液がお互いの腹や胸に飛び散った。 …凄い。 こいつ本当に胸でイッた。 「…っふ…ぁ」 本人は茫然自失みたいだ。目元はとろんとなって俺を見つめてる。 「…気持ちよかったか?」快感で泣いて零れた涙を舐め、下腹部を撫でながらそっと聞いてみると首を微かに上下させた。 「しんじゃうかと…おもいました…」 まだ早いぞ。これからだろ。 「次は、何処にする?」 もう、決まってるけどな。言えないとしてやらんぞ。 古泉は恥ずかしそうに全身をわななかせて 「おちんちんを、してください」と言った。 ヤバイ。 予想外の破壊力だ。我慢できん。 「それで全部か?…それで終わりでいいのか?」 「…お、おしりのなかも、もんで、くださいっ!」 ぐちゃぐちゃの下着を脱がせて大きく足を開かせ、持ち上げる。絶景だ。 「そ、そんなに見ないで下さい…!」 「見ないとできないだろうが」 「うぅ…」 入口は触ってないのに零れたローションで濡れて、ひくついてる。 試しに指を入れてみるが既にぬるぬるのズブズブだ。それが侵入者に気がついた途端きゅうっと締め上げる。なんだこれ、エロ過ぎだろ。 とても準備が必要に思えんので一気に中をマッサージだ。 「ぃ、あぁあああああああ…!」 凄い締め付けだ。危うくイッちまう所だ。 つか、今こいつまたペニスから何か出さなかったか?先、イッたばかりだし先先走りにしては勢いが良すぎた。 「お前もしかして、潮吹たのか?」 男も潮吹きがあるって聞いた事はあったが本当なんだなこれ。 「っ…くっ…ぅ、ぇ」 古泉はまた泣いている。 どうやら気持ち良すぎて半分壊れてきてるみたいだな。呂律が回ってなくて幼いのも結構かわいいもんだ。 その後はまた硬くなったペニスとコリコリしてる前立腺をたっぷりマッサージしてやった。 古泉が何度も硬くしたからな。解してやらんとならんだろう、と言う訳で泣いて喜んで喘ぎまくる古泉が失神するまで全身丁寧にマッサージしてやったと言う訳さ。 翌日、腰が立たずに変な歩き方になってる古泉をハルヒが不審がったが「彼のマッサージが余りに上手でつい長時間を過ぎてしまったらしく、揉み返しが来てしまったようです」という実に微妙な言い訳を信じたらしい。 「あんたにそんな特技があったとは知らなかったわ!今度あたしの肩も揉んでよ!」 はいはい。 このゲームが出来上がったらな。肩くらい揉んでやるさ。 昨日みたいのは、古泉、お前専用だがね。
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「あなたも強情ですよね、古泉さん」 拘束されて芋虫のように床に転がる彼を見下ろしながら、 わたしは冷たく言い放つ。 「素直にあなたの組織の事を話した方が良いと思いますよ?」 靴先で古泉さんの顎を持ち上げると、彼はわたしを睨んできた。 彼は表向き温和な態度を取っているけれど 根は信念を強く持った強情な人である事を、わたしは知っている。 彼の機関への忠誠心もなかなかのものだとも。 でも、時と場合って言葉がありますよね。 「どうなっても知りませんからね」 わたしの合図で、組織の尋問担当者が室内へ入ってくる。 あの機関に属する彼を、わたしたちと違いずっと表舞台に居た彼を これから自由に出来るなんて、なんて楽しい事でしょうか。
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「別れよう」 あまり劇的でもなくかといって一般的なのか、と聞かれても俺が付き合った経験があるのは目の前のベッドに転がっているSOS団副団長殿だけなので、わからない。 ハルヒに内緒で付き合おう、と言い出したのは俺だが好きだとせっぱ詰まった顔で告白してきたのは古泉だった。返事はいらない、ただ知っていてほしいという言葉と一緒に。 内緒にすると言ってもなんだかんだで聡いハルヒは薄々俺たちの関係に気づいていたのかもしれない。 ときおり急に不機嫌になり、そしてその回数は俺と古泉の関係が先に進んでいくほどひどくなっていった。 ハルヒに言おうかどうしようか、実は何度か考えたのだ。古泉は言っても別にかまいませんよ、と笑っていた。 それで僕が消えたとしても本望ですからと微笑む古泉ににハルヒはこのくらいのことで世界を消したり、古泉を消したりなんかしないと呆れながらも言ったことがあったがそれでもハルヒに古泉とのことは言えなかった。 初めて古泉の部屋に泊まった日からちょうど一ヶ月。昨晩も閉鎖空間ができたのか夜中にこっそり出て行く古泉を見て、もうやめようと思った。 泣くでもなくわめくでもなく、ただ淡々と着替え終えてから言った別れの言葉に古泉は小さくため息を吐き、 「わかりました」 とだけ言った。それで終わった。 夕暮れの日差しが入り込む部室で自分は何をやっているんだろうねと思うのは少しでもこの現実から目をそらしたいからだ。 「んっ、ん……あ、やぁ、ハルヒっ」 ハルヒのものをくわえ込むように上に座り、長机に両足を乗せて水色のスカートを握りしめている姿はさぞこっけいだろうな。 ドアが開いたら入ってきた人間に一目で結合部分が見られるような体位だが団長殿はさすがに他人に見せるような嗜好はないだろう。 いつも通り部室に鍵をかけているはずだ。 「っ……キョン」 ぎゅう、と後ろから抱きかかえられ、ハルヒの動きに合わせて中が蠢く。 ハルヒとこんな関係になったのは、もうそれこそ勢いとしか言えない。 決してハルヒのことは嫌いではなく、むしろあの閉鎖空間でキスをかましてしまったくらいには好意を持っている。 珍しく二人きりで部室に残ったときに中々帰ろうとしないハルヒを置いて帰ろうとは思ったが、妙に寂しげな……恐らく夕方という時間帯がその効果を見せたんだろうが、そんな顔をしているハルヒを放っておけなくてなんとなく、一緒にいた。 ハルヒはパイプ椅子に座って携帯をいじっていた俺の横にいきなりしゃがみこみ、キョンはどこまでしたことがある?と聞かれた。 どこまでとは一体何のことだろうか質問に脈絡が無さ過ぎると思っていたが、柔らかく唇を塞がれてああそっちのことかとぼんやり思った。 普段は自分より上にある目線が、下にあったことが自分の中の拒否感を薄くしていたのかもしれない。 そのまま流されるままハルヒと最後まで致し、その関係が今も続いている。 簡単に流されて良いのかと思わないでもなかったがハルヒは最後まで紳士的だったし、どこぞの誰かのように生でしたがるようなこともなかった。 いや誰とは言わないが。絶対責任取りますから、と端から孕ませる気満々なんじゃないのかと冷めた目で睨みそんなことをしたら別れるからなというとしょんぼりと肩を落として避妊具を付けていたどこぞの誰かは思い出として頭の片隅におしやっておこう。 ずいぶん経っているんだ、思い出として処理して問題ないはずだ。 「ふ、あ、あぁ……ひっ」 「あ……ごめんキョン、痛かった?」 いきなり陰核に触れられあがった高い声にハルヒは動きを止め、覗き込むように視線を合わせてきた。 痛かったのではなく思い切り感じたのだというのは中にいるハルヒにだってわかっていることだろうに。 涙で潤んだ目でにらみつけるとおもしろそうに笑い、ぐ、と腰を押しつけて俺を揺さぶった。 「ねえキョン」 「んっ、な、なんだっ、あっ」 質問があるんだったら動きを止めろ、ていうかそれを抜け。 「前も聞いたけど、キョンはどこまでしたことある?」 「ふ……あ、え?」 本当にいきなり動かなくなり、ハルヒは制服越しに人の胸をわし掴みにしてきた。お前って実はけっこうおっぱい星人だよなとは言わないでおいてやる。 朝比奈さんほどとは言わないまでもそこそこ質量のある俺の胸を揉みしだきながらブラジャーをむりやり押し上げ乳首をつまんできた。 「んっ、あ、やぁっ」 「ねえ、どこまで?誰と?」 耳たぶを舐めながら胸を弄り、無意識に閉じようとする脚を押さえつけられ勝手に閉じたら縛るからねと笑いを含んだ声で言われた。 縛るからねって。お前はそんな性癖があるのか、知らなかった。今後を考えさせてもらいたい発言だぞそれ。 「今後とか考えてんの?」 「そりゃ……そうだろ、」 友達なんだから、と言いそうになり口を閉ざした。こんなことまでやっておいて友達はないだろう。かと言って恋人同士、というのもなんだか落ち着かない。 ただ俺は、自分がハルヒ以外の誰かを優先させることでこいつが不安定になるのは嫌だと思った。 俺ができることなら、少しでもハルヒの中の不安要素を取り除いてやりたいと思うくらいにはハルヒのことを思ってはいるのだ。 胸を触っていた手を離しハルヒはぎゅ、と俺を拘束するように抱きしめた。正直苦しいくらいだ。 「何で古泉君と別れたの?」 ハルヒのいきなりの発言に俺の意識は一瞬ついていかなかった。 別れた?何でハルヒが、そのことを知っているんだ。俺はハルヒに付き合っていたことすら言ってないのに。なんで。 「そんなのわかるに決まってるじゃない」 ハルヒは俺の肩口に顔を埋めたまま喉の奥で笑う。 「ずっとキョンのこと見てたんだから、って言いたいとこだけど、そうじゃないのよね。 ていうか付き合ってることすら知らなかった。仲が良いなとは思ってたけど」 そう言ったハルヒの顔が見たいと思った。思ったけれどこの体制でハルヒの顔を見る事はできない。 ただ声の調子はいつもと変わらず、むしろ慌てている俺の様子を楽しんでいるようだ。 「ハル、ヒ」 「古泉君と話す機会があってたまたまかな。古泉君が言おうとして言ったのかはちょっとわかんない」 でも、と呟いたハルヒの声と廊下の足音が耳に入ったのはほぼ同時だった。 その足音はもちろんハルヒにも聞こえているはずなのに楽しそうに笑う。鍵をかけているからそんな余裕なんだろう、そう思っていた。 「キョン、もっと脚開いて?」 「……あっ」 すぅっと内腿を撫でられる。膝を掴んだ手に促されるまま脚を開いた。 少し動くだけで中のハルヒを締め付けてしまい、勝手に声がこぼれる。 「古泉君がなんでキョンと別れてから、そんなこと言うのかなって思ったけどちょっとわかる気がする」 誰かに自慢したかったんだよきっと。キョンが誰のモノだったかって。 「ハ……ハルヒ」 首筋に生ぬるい感触。ハルヒが舌を這わせる。 「キョンも言ってくれたら良かったのに」 足音が部室の前で止まる。 カタカタと身体が震える。ドアにはめ込まれたガラスには夕焼けの光が反射して影がわからない。 ドアは締まっているはずだ。いつもそうだったしそうじゃないとハルヒがこんなに余裕なわけがないじゃないか。 そう思いたいだけだ、とどこか冷静な部分が自分を嗤う。 閉じようとする脚をしっかり掴まれ、結合部分を見せつけるように更に脚を拡げられた。 ノックの音が響く。ハルヒが後ろで笑う。この部室に入るときに、あいつはどんな風にいつもノックをしていた? 「どうぞ」 「ひっ、や、ハルヒっ、」 閉じられているはずのドアがゆっくり開き、中に入ってきたのは想像通りの人物だった。 「………これはこれは」 「い、いやだ、ハルヒ、離せっ」 「だぁめ。ちゃんと古泉君にも見てもらおうよ。……キョンが今、誰のモノなのか」 机から脚を降ろし少しでも古泉の視線から隠れようと、ハルヒの膝の上から立ち上がろうとした。 くわえこんでるそこも自分の顔も見られたくない。 「ひあぁぁぁっ」 僅かに浮かせた腰を掴まれ奥まで押し込められる。 思わず出た甲高い声にハルヒは満足げに笑った。 「やめ、ハルヒっ、い、やだぁっ」 膝裏を掴まれてぐちゅぐちゅと音がする場所を古泉に見せつけるように脚を持ち上げられる。 古泉は後ろ手にドアを閉め鍵をかける。 鞄を常らしくなくそのへんに放り投げ、俺とハルヒの真ん前で机に腰を下ろした。 「み、見るなっ、古泉」 「ちょっとキョン、団長に逆らう気?ほら古泉君どうぞ」 そういう問題じゃないだろ。どうぞって何でお前が言うんだ! 顔を覆うように手を挙げようとしたら、古泉に片手で両手を掴まれた。 「そうですね。あなたのそんな顔を見るのは久しぶりですから是非、堪能させていただきましょうか」 「や、だっ……やだ、ハルヒぃっ、いやだいやだぁっ」 顔を下向かせむずがるように何度も左右に首を振る。こんなところを他人に見られて平気でなんかいられるわけがない。 「他人だなんてひどいですよ」 「古泉君は他人じゃないでしょ。我がSOS団の大事な副団長なんだから」 「ふ、あぁっ」 ハルヒは後ろで楽しそうに笑い、古泉は俺の顎を掴んで無理矢理に上をむかせた。 古泉の表情を見るのが怖くてぎゅっと目をつぶると涙がこぼれる。恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしいと頭の中はその単語だけしか思い浮かばない。 何度も何度もハルヒに突き上げられ口からは甘い媚びたような声しか出ない。それでも何度もやめてほしいとハルヒに懇願した。 名前を呼べば呼ぶほどハルヒの、キョン、と耳元で囁く声が優しくなる。 代わりに古泉に掴まれていた両腕はみしりと音をたてそうなほど痛みがひどくなった。 「も、やめて、ハルヒ……っ、たすけて」 口から涎を垂れ流す無様な状態を古泉に見られているのかと思うと羞恥心で死にそうになる。 古泉としたときは、こんな明るい部屋でしたことはなかった。明かりを消してほしいという俺の言葉に古泉は笑っていつも消してくれていたからだ。 「たすけてって何が?いつでもキョンがイきたいときにイっていいのに」 耳たぶを擽るように喋るハルヒの吐息にぞくりと背筋に何かが走り、無意識に身体の中のものをしめつけるとハルヒが息をつめたのがわかる。 目の前で古泉が嘲笑うように笑う声が聞こえた。 「……どうかした?古泉君」 「いえ、涼宮さんはご存じじゃないんですね」 古泉の手から顎を解放され即座に古泉の視線から逃れるように下を向いた。 「ひっ、あ、あっ」 ガタ、と音がして、古泉が俺の顔を覗き込むように下にしゃがんだのが視界に入り、急いで目を閉じる。 自分が目を閉じたところで古泉が俺を見なくなるわけじゃないが、気休めでもなんでも目を閉じれば楽になれる気がした。 中で動くハルヒの存在がそれでより一層感じることになることはわかっていてもだ。 「彼女、ここを弄った方が可愛らしくイくんですよ」 古泉の言葉にギクリと身体が震えた。敏感な粘膜に吐息があたり、まさかと思ってを目を開くと古泉がそこに顔を近づけていた。 「い、やっ、古泉、やめ……!ひ、あぁぁぁぁっ」 愛液で濡れそぼった突起を舐められた瞬間、全身に電気でも走ったかのような衝撃を受けた。もちろん感電などしたことがないが、そうとしか表現のしようがない衝撃だった。 「いやだっ古泉!やめ、それやめてぇっ」 逃げるように腰をよじり、そのせいで中に埋め込まれたものが内壁を擦り上げる。 当たり前だが中に誰かを受け入れたままそこを舐められたことなど一度もない。これがこんなに快楽をもたらすものだとは知らなかった。 「あ、あっ、やぁっ、おねがっ、古泉っ……やだぁっ」 くちゅくちゅと舌で転がすように舐められ、過ぎた快楽に目眩がする。 「ふぅん……」 ボタボタと涙をこぼす俺の頬を舐めながらハルヒは不機嫌そうな声をあげた。 「そっち弄られるのそんなに好きなんだ?」 「す、すきじゃな、あ、いや、あっ、こいずみっ」 泣きながら必死になって古泉にはなしてほしいと訴える。すると古泉は俺の両手を解放した。そっちじゃないとはわかっているくせに。 両手を放されたのをいいことに俺は古泉の頭を思い切り押しやった。思ったより簡単に古泉は顔を離したがそこと古泉の唇の間に液体の糸を引いているのを見た瞬間顔に一気に血が集まる。 古泉はペロリと唇を舐め、俺の頬を撫でた。 「好きじゃないかどうかは、彼女の締め付け具合でわかるでしょう?」 笑いながら古泉はハルヒに目をやり、俺の両手にキスをした。 「確かにね」 「ひっ」 ハルヒは俺の脚を放して、両手を古泉から奪い取り抱きしめてきた。 古泉は楽しそうに笑いながら俺の両足を肩にかつぐ。もちろん抵抗しようとはしたがハルヒが後ろでぽつりと縛った方がいいかもね、と言い出したせいで大人しくするしかない。 そのせいで古泉がまたそこに顔を近づけるのをただ見ていることしかできなかった。 「口いっぱいにくわえ込んで…いつも思ってましたけど、よく壊れませんよね」 「ほんとにね。こんなほっそい腰してんのに」 「ひっ」 ハルヒに脇腹をなぞられ身体が震える。ぞくぞくとした感覚が背中を走った。 しゃくりをあげて泣きながら放してほしいと言ったのは古泉にだったのかハルヒにだったのか自分でもわからない。 「い、ひうっ、あ、あぁぁぁっ」 古泉に歯を立てられた瞬間視界が真っ白になった。 びくびくと身体が勝手に震え、中にいるハルヒの存在がより鮮明になる。 一際強く抱きしめられ、ハルヒがイったことをゴム越しに感じた。 全力疾走をした後のように荒い息を吐く俺の顔を両手で包んで、いつの間にか立ち上がっていた古泉がじっと満足げに俺を見る。 「こ……古泉、何で………」 「涼宮さんに呼ばれたので」 「ハルヒ……?」 それに何も言わず、ハルヒが抱きしめていた腕をゆるめたのを良い事に俺は古泉の手を払いハルヒのものをゆっくりと抜いた。 がくがくと震える身体を叱咤しながら転がるように二人と距離を取る。 「お前……何でっ」 ハルヒはさっさと自分のものをしまい別に、と笑った。 いつものおもしろいものを見つけた、と言わんばかりに輝いている笑顔に嫌な予感がする。 「正直キョンがそこまで嫌がるとは思わなかったんだけどな。古泉君以外に見られてもあぁなわけ?」 「……っ!誰かに見られたいなんて、思うわけないだろうっ!」 「へえ?古泉君じゃなくてもあぁなるんだ?」 一体何が言いたいのか全然わからない。 やけに古泉に拘るハルヒに苛々するが俺はあんなみっともないところを見られて喜ぶ変態なんかじゃない。 「だって古泉君」 俺から視線を外しハルヒは古泉を見上げた。何でお前は一人そんなに楽しそうなんだ。ハルヒの神経は人並み外れて図太いとは思っていたがここまでとは知らなかった。 本当に、今後の付き合いを真剣に検討しなきゃならない。 「涼宮さんとの今後を考えてらっしゃるんですか?」 「お前には関係ないだろうが」 舌打ちをしたくなるような気分のまま胸元を直し、早々にハルヒにとっ払われていた下着を探す。 全くもってなんでこんな心許ない状態で会話しないといけないのか。 そもそもハルヒとの今後を、別れようと言ったときに簡単に了承したお前が俺に不機嫌そうに聞く権利なぞないだろうが。 「ところでさ、古泉君。キョンとはどこまでしてんの?」 そんな話は俺が出て行ってからにしてくれ。お前らの猥談なんぞを俺に聞かせるな。セクハラだぞ。 わたわたと見つけた下着を着込み鞄を掴む。 「処女はもちろん食べちゃってるんでしょ?」 「ええ。初フェラも頂きました」 「後ろはまだよね?」 後ろ?後ろって何だ? 頭の中にクエスチョンマークを並べ立てている俺をよそにハルヒと古泉のセクハラじみた会話が進む。 「さすがにそこは嫌がれましたので我慢していましたよ。いずれは頂く気でしたけど」 「そうなんだ。ねえキョン」 飄々と言う必要もないことをペラペラ答える古泉につっこみたいのをこらえ、ドアの鍵を外そうとしたところでハルヒに呼ばれた。 眉間に皺を寄せたまま振り向くと、ふんぞり返ってにっと笑いながらハルヒはおいでおいで、と言うように手をこまねいた。 誰が行くか。お前らの話なんぞに付き合っておれん。 「来ないとどうなるか聞きたい?」 ハルヒの声を背中に受けながら俺の脳内に4つのカードが並べられた。 →逃げる 帰る 部室を出る 樹木 ……樹木?なんだそれ。 なんだか意味がわからんが、イレギュラーなものを選ぶほど日常に退屈していない俺は脱兎の勢いで部室から飛び出した。 翌日の放課後、部室でどえらい目に遭わされた事は言うまでもない。
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今、古泉は鏡の前にいた。 鏡と言ってもただの鏡ではなく所謂マジックミラーというやつだ。 鏡の向こうに誰がいるか古泉は知らない。 だが、誰かがいて、自分を舐めるように見つめているのはわかっている。 「ふっ……ぅっ…」 それだけで古泉の身体は疼きだした。 リクエストされた女性もののスーツに身を包んでいる古泉。 見られていることを自覚しながら古泉はゆっくりと自らのスカートをたくしあげていく。 鏡から目を逸らし顔を真っ赤に染めながらもその動きはやめない。 やがて鏡には自らスカートをめくり、下着を穿いていない、だがストッキングに押し込められて幾分窮屈そうな古泉自身が映し出された。 「いやぁ……」 小さく悲鳴じみた声をあげる古泉だが、自身はむくむくと成長を続けている。 自ら秘所をさらけ出しているせいか、それともその姿を見知らぬ誰かに見られているせいか。恐らくはその両方からくる羞恥だろう。 「は、ずかしぃ…」 しかしこれはまだほんの序章に過ぎない。 これから古泉はありとあらゆる方法で自らを辱しめなければならないのだから…。
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古「ふぁぁっやだっもう、うぅっ、やだぁ…これ、解いて、抜いてぇ…っ!」 「ん?どれを抜いてて欲しいだって?」(腹まで反り返って震える古泉のソレに指を這わせる) 古「ふあぁぁっやだっ触っちゃやだぁ…!解いてぇっ…もう、おかしくなっちゃいますぅっ」 「おかしくなれば良いだろ。ほら、正面を向けよ。鏡に写るお前、凄いことになってるぞ」 古「あ…やだぁ違いますっ僕は…こんな…こんなっああああっ!」 「ローターちょっと当てたくらいで叫ぶんじゃねーよ。ケツにぶっといの飲み込んでるくせに」 古「ふぁっやっああっ、も、イきたい…っ助け、てぇ」 「イけば良いさ。解いてはやらんがな」 古「ふぁっああっあっやっやだぁぁあああっ!!」 「おーい、古泉…ちっ…失神すんなよ早ぇなぁ。おらっ」(バシッと頬を叩く) 古「痛ぅっ…あ…や、やだ、もうやだぁっ!んぅっ!」 「やだやだうるせぇよ。お前はただ快楽に従順に喘いでスレ住民を楽しませろ」
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「離しなさいよ!」 黒いブレザーを着た少女の怒鳴り声が路地裏に響く。 「ぶつかってきたのはそっちだろぉ?」 柄の悪い男が数名、少女の手を掴みながら小さな体を取り囲んでいた。 「周りも見ずに勝手にぶつかってきて良く言うわ!その目ん玉は何の為についてるのかしらね! しかもこんな所まで連れ込んで何様のつもり!? あたしは忙しいんだから!無駄な時間とらせないでくれない!?」 黄色いカチューシャから伸びるリボンを靡かせ少女が言うも 男達はにやついた表情のまま手を離さない。 焦れた少女が腕を掴む男の脚を蹴り上げ、逆上した男が腕を振り上げた。 「涼宮さん!」 勢い良く駆け込んで来た黒い学ランの少年が、そのまま男に体当たりをする。 男がよろけた隙に少女の手を取り、逃げ出すベく踵を返そうとして──。 狭い路地を塞ぐように立つ男達の前に足を止めた。 「えらいかわい子ちゃんだと思えば、こんなイケメン彼氏付きとは。なぁ……?」 「……別に彼女とはそういう間柄ではありませんが。しかし女性を誘うのならそれ相応の誘い方と言……」 言い終える間も無く再び振り上げられた拳に、少年が慌てて身を避ける。 「古泉くん!こんな奴ら人の話なんて聞きやしないんだから!相手するだけ無駄よ!」 涼宮と呼ばれた少女が少年の名を呼んで注意を促すも、道を塞ぐ男達を突破は無理と判断し、 二人は逆に路地の奥へと駆け出した。 しかし駆け込んだ先は行き止まりで。 壁を背に二人は追って来る男達へと向き直る。 「僕が彼らに突っ込むので、その間に逃げる事は出来ますか?」 涼宮を庇う様に立ちながら古泉が問う。 「だめよ。そんなの絶対許さないんだからね!」 あくまでも気丈な返事に、古泉は整った容貌を初めて微苦笑に崩して困ったように眉尻を下げた。 「残念だったなぁ行き止まりでさ」 「やっぱ彼女の前では良いカッコしたいってか?」 相談しあう二人に、追いついた男達が口々に囃し立てる。 「……逃げてくださいね」 そう呟いて古泉は男達の方へ足を踏み出した。 男達からすれば、古泉という少年は背丈こそあるものの、そこまで体格が良い訳でもなく。 その隅々まで手入れされていそうな風貌からして、大した事が無いと踏んでいた。 しかしながら殴りかかってくれば、注意はそちらに引かれるもので。 暴れる古泉を多勢に無勢で押さえつけるも、その背後から強烈な一撃を食らい、彼らは意識を改めた。 実は少女の方が手に負えないと。 「す、涼宮さん!」 地べたに押し付けられながら、古泉も驚いたのか目を丸くして涼宮を見ている。 「古泉くんをいじめたら許さないわよ!」 制服のスカートが捲れ上がるのも気にせずに、涼宮がしなやかな脚で男の頭に蹴りを入れる。 古泉を押さえつけていた男が地面に伏せた。 このまま直ぐ逃げ出さなかったのが二人の不幸と言える。 体を押さえつける手が減り、古泉がもがきながら身を起こしかけた時 それまで動き回っていた涼宮が高い声を上げて地に崩れ落ちた。 「涼宮さん!?」 何が起きたのか理解出来ない古泉に、涼宮の側に居た男が掌を向ける。 そこには小さく黒い器具が有った。 「まさか女の方にコレを使うとは思わなかったぜ」 それは電気ショックを与える器具。スタンガンだった。 スタンガン。 護身用とされるそれは、電圧で神経網を刺激して一時的に体の制御を奪う物。 基本的に外傷を残す事も無い。だが。 「涼宮さん!」 地に伏せたまま小さく痙攣する少女。乱れた呼吸音が聞こえてくる。 古泉は顔色を変えて、自分を押し留める男を押し退けて、涼宮に近づこうとする。 「おっと止まれよ。彼女にもっかい当てちゃうよぉ?」 涼宮の傍らに立つ男がバチバチと火花を散らしながら屈み込んだ。 古泉よりも、スタンガンを持つ男の方が涼宮に近い。 古泉は大人しく立ち止まった。 「こんなに可愛いのに凶暴だよなぁこいつ。あんたもこんなの彼女で苦労してんじゃないの?」 「……そういう間柄では無いと言ったはずです」 「ふーん。彼女でも無いのに随分と必死に助けようとしてたよなぁ。 あれか、イケメン様はフェミニストってやつかぁ?でも女の方が強かったけどな」 不甲斐無さに唇を噛んで古泉は沈黙する。 古泉は学校では勉学に秀で運動神経も良しとされているが このような状況では一男子高生には限界と言うものがあった。 涼宮も同様に普通の女子高生に過ぎないが、少女の気質は何か人の枠を越えた物だった。 古泉は涼宮のそういう部分にも惹かれていたのだが──。 「……古泉くんを馬鹿にするんじゃないわよ……」 自責の念に駆られる古泉の耳に、微かな声が届いた。 古泉がはっとして顔を上げる。 「はっ、元気な女だな。お前らやっぱ出来てんじゃねぇの?」 「彼女を侮辱するのは止めて下さい」 「怒るなよ。それとも何?片思いだったりするわけー?」 「……そういう訳でもありません」 的を射た煽りに一瞬言葉に詰まるも、涼宮が聞いていると思うと古泉は肯定もし辛かった。 男はにやけたまま古泉を眺めている。 どうやらこのスタンガンを持った男がリーダー格と言えるのだろう。 「まぁいいさ。そいつを押さえとけよ。折角だからこの女がマワされるの見せてやろうぜ」 「なっ……!」 驚く古泉の体に男達の腕が回される。 二人掛かりで力任せに両腕を背中に捻られ、膝が地面に付けられた。 「こんだけ細い脚でアレだもんなぁ。人は見かけに寄らないってマジなんだな」 男が好色な顔付きでスカートから伸びる涼宮の脚を眺める。 その目つきに古泉は怒りを覚えた。 涼宮の脚に男の手が伸ばされる。 「やめ……」 「ぅ……汚い手でさわんないでよ……!」 古泉が声を上げようとした瞬間に、涼宮の手が動いて男の手を叩く。 爪が引っかかったのだろう、男の手に小さく傷が付いた。 涼宮が手だけでも動けた事に驚いたのか、男は数瞬叩かれた自分の手を見つめ。 「……気が強すぎる女は可愛くねぇな!」 再びスタンガンを涼宮に押し当てた。 流石に気絶したのだろう。古泉の叫びに近い呼び声にも反応は無く。 男は笑いながら涼宮のむき出しの脚を撫でた。 「彼女に触るな!」 捻り上げられた腕の痛みも気にせずに古泉は身を捩る。だが二人相手では敵わなかった。 「なんだよ。お前の彼女じゃないんだろ?なら良いだろうが。大人しく見てろって。 もしかしたらお前にも番が回ってくるかも知れないぜ?」 男の手がプリーツスカートの中へ進んでいく。 古泉は怒りで自分がどうにかなりそうだと思った。 「……わーわーうるせぇなぁ。黙れよ」 興が削がれたのか、脚を撫でていた男の指示で、三人目の男が古泉を殴り始めた。 古泉は痛みに顔を顰めるも、こうやって自分に注意を向けてる間は スタンガンを持った男が涼宮に手を出さない事に気が付いた。 ──少しでも時間稼ぎになるのなら。 一度だけならまだしも、二度もの電気ショックでは、例え意識が戻ったとしても 直ぐには逃げられないかも知れないが。 殴られながらも抵抗を止めない古泉を、男は面白そうに眺め始める。 「お前本当にこいつの事好きなのか?」 それに答えるつもりは古泉には更々無かった。 男は思案顔で殴られる古泉を眺めていたが、ふと何かを思いついたのか、唇を品の無い笑みの形に歪めた。 「そうだな。折角のイケメンだ。顔は殴らない方が良いな」 腹を殴られ、咳き込んで地に伏せる古泉に言い放つ。 「なぁ。こっち見て答えろよ。この女の事が好きなんだろ?」 促されるまま顔を上げると、男は倒れている涼宮の近くでスタンガンをちらつかせていた。 古泉の顔色が変わる。これ以上使われては危険なのでは無いかと。 「ちゃんと答えないと……どうなるか解るな?この女が好きなんだろ?」 これではNOと言った所で信用されないだろう。それに古泉にとってもそれは嘘になる。 不幸中の幸いと言うべきか、涼宮は今意識を失っている。 逡巡の後、古泉は小さく頷いた。 それを見て男が更に笑みを深めた。 「なら、この女でセンズリくらいはしてるよな?」 突然の下卑た質問に古泉が固まる。 だが男の目は否定する事を許していない。 それを察して、古泉は同じように頷いた。 「意識が無い女をマワしてもつまらねぇからな。代わりにお前でも良いかな、とね。 ほら、イケメンさんだし?顔だけ見りゃ悪くないよな」 あまりにも予想外の男の発言に、古泉は返す言葉も無かった。 「えー、幾ら顔が良くても男は無理ですよ、俺」 古泉を抑えていた男の片方から冗談交じりの非難の声が上がる。 涼宮の脚に未だ手を置いたまま男は笑った。 「だってさ。イケメンさんよ。頑張ってその気にさせてやったら?」 「え……?」 古泉には何を言われているのか解りもしない。 その表情を見て、男はただ笑う。 「何だよ。そんな顔してドーテーなわけ?彼女で抜いたりはしてんだろ? してるって言ったよな。そういう事やってやれっつってんだよ」 「なっ……」 絶句する古泉を男達はニヤついた笑みで眺める。 「あーあ。もう反応悪くてつまんねぇよなぁ。だめだなチェリーは。 やっぱ女の方が楽しいかねぇ。意識無ぇけどな」 脚を撫でる手が再び動き始める。 「ま、待て!」 慌てて声をかける古泉に男は目を細めた。 絶対的優位は既に男達の手に有った。 「さっきまで敬語使ってただろ?それに戻せよ。 彼女の前でだけなんて、裏表のある男は好かれないぜ?」 「待って下さい……」 震える制止に応じて男の手が止まった。 続きを促すかのように見つめられるも、古泉には何を言えば良いのか見当も付かない。 「彼女の代わりに自分で遊んで下さいって言いたいんだろ? そもそも俺達は彼女と遊びたかったんだしな」 古泉は青ざめながら頷くしか無かった。 「ちゃんと声に出して言えよ。何のためにお前の口は付いてんだ」 「……す、涼宮さんの代わりに……僕で、遊んで……下さい……」 屈辱に震えながら言う古泉を囲んで男達が笑う。 「さて、どうやって遊んでやろうか」 古泉は背後に立つ二人の男に腕を取られながら地面に膝を付き、スタンガンを持つ男の言葉を待つ。 男は思案顔で涼宮の傍らに屈んでいて、涼宮の意識はまだ戻らない。 先程まで古泉を殴っていた男は少し離れた場所で古泉達を眺めていた。 「遊んでやるからには何か面白い事して楽しませてくれよな。 ああそうだ。好きな女がぶっ倒れてるのを見て、ムラムラしたりはしない訳?」 「……は?」 「チンコなんて付いてませんって顔しながら、この女をネタに抜いてるんだろ? 今なら無抵抗だぜ。思いを遂げるチャンスなんじゃねぇのぉ?手伝ってやろうか?」 暫しの間を置いて男の口から出た台詞に、古泉は自分の耳を疑った。 「……冗談は止めて下さい……」 「女を抱く勇気も無いってか?チェリーちゃんはセンズリこいてる方が好きなのかなぁ?」 あまりにも品の無い物言いに、古泉は居た堪れなくなって顔を俯けた。 それに追い討ちをかけるように言葉が続けられる。 「セックスとオナニーどっちが好きかって聞いてんだろ。答えろよ」 彼らはどちらかを、もしくは両方を自分にさせるつもりなのだと古泉は思った。 どちらを選んでもロクな事になりはしないだろうが、無理矢理恋心を暴露されたものの 古泉にとってそれはまだ形もあやふやな淡い思いでしかなく こんな形で少女を汚す事だけは絶対に避けたかった。 「……ニーの方が好きです……」 「聞こえねぇな」 屈辱に掠れた声で呟くように答えるも、冷たい声が掛かる。 「オナニーの方が好きです……」 顔を上げる事も出来ないまま古泉がやっとの思いで言い切ると、どっと男達が笑った。 「彼女を思って毎晩頑張ってたりするのかねぇ」 「ちょうど彼女も居る事だし?今しちゃえばぁ?」 「お上品なイケメンのオナニーショーってか。暇つぶしには悪くねぇよな」 男達が口々に囃し立て古泉の神経を逆撫でる。 「この女をオカズにオナりたいってか」 抑えきれない怒りに古泉が僅かに顔を上げた。 長い前髪から覗く鋭く睨む眼に、男は冷笑を浮かべ 「質問には答えようぜ?物覚え悪いの?お前」 掌にあるスタンガンをちらつかせた。 「……したいです」 「この女──えぇと涼宮さん?だっけか?──をネタにシコシコしたいんだろ?」 男の言葉が古泉の心を砕く。 「……す、涼宮さん、で……シコシコしたいです……!」 視線を落とし吐き捨てるように言う古泉を見て、男は満足げに笑った。 「そんなにしたいならさせてやるよ。ああ、脱ぐの手伝ってやれ」 「男脱がすなんて趣味じゃないんすけどねぇ」 男の指示に、腕を押さえていた二人の手が古泉の制服に伸びる。 襟元とベルトに触れられる嫌悪感に耐え切れず、古泉は身を捩って抵抗した。 「こいつ自分の状況理解してないんじゃないですかね」 やや離れて眺めていた男が呆れたようにぼやく。 「何だよ自分から脱ぐってか?」 二人に抑えられながらも足掻く古泉をわざわざ曲解して男が言った。 「オナニーに限らず、ストリップまで見せてくれるらしいぜ。離していいぞ」 二人の手が離れ、古泉はよろけて手を地に付けた。 「ほら、するならさっさとしろよ」 嫌味な男の声に険しい視線を送りながらも、古泉は周囲をさっと見回した。 体を抑えていた手は離れたものの、二人の男はまだ近くにおり、 やや離れている者は、いつでも退路を絶つかのように路地脇に立っていて 何より気を失っている涼宮の傍らには、黒い器具を手にした男が居る。 ここで古泉一人だけでも逃げ出そうと思えば、何とかなるかも知れないが その場合、残された涼宮がどうなるか考えるまでも無かった。 古泉は立ち上がり、震える手で学ランの襟元に触れた。 上から順にボタンを外していく。 「そうだ、先に下を脱げよ」 ボタンを外し切り、上着を脱ごうとした所で声がかかった。 「フルチンで逃げ出す訳には行かないだろ?」 この男の狡猾さが忌々しいと古泉は思った。 相手は同性だ。体の作りは同じだし、そこまで恥ずかしがるものでも無いだろう。 この後強いられる行為を敢えて脳裏から追いやり、古泉は自分にそう言い聞かせる。 しかしベルトに掛けた指はなかなか動かない。 「まだぁ?」 「引っ張っておいて、実は僕脱いだら凄いんですってやつか?」 先に伸ばせば伸ばす程、言葉で辱められる。 焦れた彼らが涼宮に何をするかも解ったものではない今、腹をくくって脱ぐしか無い。 目を閉じて深く息を吐く。 脱がなければならないのなら、せめて堂々と脱いでやろうと心に決めた。 古泉はベルトを抜き取り、ファスナーを下げてズボンを下ろしていく。 脱ぎ方に色気が足りないなどと野次が飛んだが、知った事ではないと思った。 先程からずっと、自分の手が小刻みに震えているのには気付きたくなかった。 「男のくせに生っちろい脚してんな」 「でもやっぱ女の脚の方が俺は好きだな」 「そりゃ当たり前だろ」 好き勝手に言う男達を尻目に、靴を履いたままズボンだけを脱ぎ終える。 「それをこっちに寄越しな」 リーダー格の男が口を開いた。 服を奪って逃げ辛くさせるつもりなのかと思いながら、古泉はズボンを男の方へと投げる。 男はそれを拾い上げ、器用に涼宮の両手に絡めていった。 「また引っかかれたら痛いしな」 決してしっかりとした縛り方では無いが、例え涼宮が起きて暴れたとしても 少しでも動きを制限させ、スタンガンを使う時間さえ稼げれば充分だと考えているのだろう。 自分ばかりか涼宮の足まで引っ張る結果になり、古泉は唇を噛んだ。 「なぁ。お前はパンツ履いたままオナるのか?」 悔しさに動きを止めた古泉に声が掛かる。こんな所で許す気は更々無いらしい。 「とっとと脱いでシャツの前も開けな。その着丈じゃチンコ見えねぇからな」 見ても面白いもんじゃねぇけどな。そう笑う声を聞きながら、言われた通りに古泉は脱いでいく。 外気に触れた肌が少し粟立った。 「パンツはその辺に捨てとけ。ああ、チンコ手で隠したりすんじゃねぇぞ」 体の中心を晒すと、男達の視線がそこに集中するのを感じた。 「ドウテイってんだから皮でも被ってるかと思ったぜ」 「サイズも普通で面白味が無ぇなぁ。デカイか小さいかしたらネタになるのによ」 「でもセンズリ好きな癖に大して使い込んだ色じゃねぇな。毛も少ねぇし」 まじまじと自分のペニスを批評され、どんなに腹をくくったつもりでも これ以上顔を上げていられなくなった。 「オナりたいとか言ってた割りに萎んでんだな。彼女をネタに励めよ?良く見えるようにな」 古泉の握っていた掌に、自らの爪が食い込んだ。
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俺と古泉は一昼夜をかけて広大な草原を越え 夕暮れの名も知らぬ小さな村へと辿り着いた。 さて、まずは近辺の情報収集から始めるのがセオリーだよな。 「それも良いですが、先に宿を決めてはどうでしょう?」 聞き込みの為に歩き出そうとした俺の背に、古泉から声が掛かる。 街から村まで、それなりに時間は掛かったが 休憩を挟みながらの平坦な道のりだったのだから そこまで疲労も溜まっていないと思っていたんだが。 「何だ。もう疲れたのか?」 「いえ、そういう訳では無いのですが。見た所小さな村のようですし。 既に日も暮れかけています。部屋が埋まってしまっては、と」 言われてみれば一理ある。 この村に俺達以外、どの程度旅の人間が滞在しているのかも謎ではあるが。 「じゃあ先に宿屋へ行くか」 「有難う御座います」 そう言って古泉は穏やかな笑みを浮かべた。 しかしまぁいちいち礼を言われる事でも無いと思う。 組んでから気付いたが、古泉は必要以上に礼儀正しい。腰が低いとも言える。 パーティーを組む相手にまでずっとその調子じゃ、気疲れすると思うんだがな。 「すみません。個室はあとお一人様用しか無いんですよ」 村の外観に馴染む、こじんまりとした宿屋に着いた俺達を迎えたのは 宿屋のオヤジのそんな台詞だった。 まさか古泉の予想通りになるとは思わなかったぜ。 「じゃあ残るは大部屋か?」 ベッドがあるのならそれでも構わないだろう。少なくとも野宿よりは遥かにマシだ。 「それが……」 おいおいマジかよ。なんでそんなに人気宿なんだ。ここ以外に宿泊施設が無いからか。 「別に一人用の個室でも良いんじゃないですか?」 古泉が横から口を挟んできた。珍しい。 しかしだな。俺は男同士で一つのベッドは嬉しく無いぞ。むさ苦しい。 ……古泉をむさいとは言えない気もするが。 「僕は床で寝ますから大丈夫ですよ」 野宿よりはマシなのは解る。だが体力の無い後衛職を床で寝させる訳にもいかん。 そして、ここでぐだぐだ言い合うのも見苦しい。 「それはあとで決めるぞ古泉。じゃあ店主、一人部屋で良いから。 あと出来れば布団一式も貸してくれ」 「はい。では後ほどお届けします。本当に申し訳御座いません」 オヤジから部屋の鍵を受け取って、俺達は狭い廊下を進んだ。 改めて小さな宿屋だと思う。まぁ村の規模に合ってはいるが。 着いた部屋は本当に狭かった。俺の背後から部屋を覗き見た古泉は おやおやとか悠長に言ってやがる。これ床に布団敷けるのか? 「ベッドだけは普通ですね」 そうだな。寧ろ狭い部屋に無理やり押し込んだ感すらある程だ。 この部屋だけ最後まで空いていた理由が解ったような気がした。 「床が敷くのが無理だった場合は、ベッドにお邪魔しても良いですか?」 古泉はもう自分は床で寝るものと思っているようだ。 俺が寝てやると言い出そうにも、この狭さではきちんと寝具を敷ける自信が無い。 寝袋だと思えば有りだが。しかし宿屋で寝袋もどうなんだ。 「……そうだな」 どうやら二人寝になるのは避けられないようだ。 大して多くも無い荷物を置いて鍵を掛け、俺達は宿を一旦後にする。 「まぁもう夜だし、あまり外をうろつく村人も居ないだろうが。 手分けして聞き込みした後に、酒場に集合な」 「了解しました」 ひらりとマントを翻して古泉は歩いていった。 白く長いその姿は夕闇の中でもやたらと目立つ。 謙虚な態度の割りに服装だけは主張が激しい奴だ。 職業的なものだろうか。別に何でも良いが。 既に時間も時間だ。大した情報は得られなさそうだと思いながら 俺も村の中を一人散策し始めた。 結局、予想通り大した手応えも無いまま、俺は酒場へと向かった。 閑静な村の中でも、ここだけは夜遅くまで賑やかだ。 扉を開ければ、人の喧騒と共に軽やかな明るい曲が耳に入った。 そこまで広くも無い酒場を見渡し、俺は納得する。 吟遊詩人って奴はやはり人に歌を聴かせてなんぼなんだろう。 古泉は店内の奥まった場所でハープを奏でていた。 入り口に立つ俺と目が合い、その顔に迷いを浮かべたが 演奏を途中で止めさせる訳にも行かない。 俺は軽く手をあげて、そのまま続けてろと伝えておいた。 空いているテーブルの一つに腰掛ける。 注文をとりにきた若い娘と軽く談笑をして 食事が来るまで暇な俺は、何となく古泉を眺めていた。 やがて演奏を終えた古泉が立ち上がる。 あちこちから声を掛けられ、お決まりの笑顔で受け答えつつ 俺の方へと向かってきた。一風変わった特技があるってのは良いもんだ。 情報収集には俺より古泉の方が向いているかも知れない。 「すみません。お待たせしてしまって」 「食事が来るまで待つのは同じだから気にすんな。あ、これ結構うまいぞ」 既に飲み食いを始めていた俺の向かいに腰掛けて古泉は笑った。 「有難う御座います」 何度聞いたか解らない礼を言いながら、古泉は焼かれた地鶏に手を伸ばす。 「本当だ、美味しいですね」 変わらぬ笑顔を浮かべつつ上品に食べる古泉と話しながら 俺は互いの情報を交換していった。 宿屋に戻り、俺達は風呂場を借りた。 烏の行水な俺は先に部屋に戻り、剣の手入れをして古泉を待つが意外と遅い。 長風呂なのは構わないが、あまりに遅いと明日に支障が出てしまう。 まさか風呂場で歌っている事も無いだろう。 先に寝ても良いんだが、まだパーティーを組んだばかりではあるし 多少は気を使ってやるべきだと思った俺は、古泉を探しに部屋を出た。 「……何してんだ古泉」 大して広くも無い宿屋内。その狭い廊下の片隅で、湯上りの古泉はあっさりと見つかった。 一人ではなく、隣になかなかナイスバディな旅のお姉様が居たのがアレだが。 「あ……」 俺を見とめた古泉がその顔に安堵の色を浮かべた。 「あら、お迎え?」 お姉様が俺を上から下までじろじろと眺める。 何となくどういう状況だったのかが察せてしまって、俺としては少々気まずさを覚える。 「ふぅん、じゃあまたね」 お姉様はあっさりと古泉から身を離し。しかし最後に古泉の腰を撫でて行った。 その手つきは妙にいやらしい。正直羨ましい。 「あー……とりあえず、戻るぞ」 「……はい」 しずしずと古泉は後を付いてきた。 派手なマントを脱いだ古泉は思いの外細身だった。その細腰にお姉様が触れていた訳で。 いかん、どっちを気にしてるんだが解らなくなりそうだ。 「絡まれてたのか?」 部屋に着きベッドに腰掛けた俺は、傍に立ったままの古泉を見上げて問う。 古泉は見た目が良いと再認識した。見た目が良いから吟遊詩人を選んだのか 吟遊詩人だからこそ、このツラなのかは解らないが。 大方絡まれるのも慣れているだろうと思ったのだが。 「……ええ、お恥ずかしいですが。どうやら旅の盗賊の方のようでした」 相手の職まで聞き出せているのは褒めても良いかも知れない。 「部屋に連れ込まれそうにでもなったか?」 「なっ……」 茶化す俺の物言いに、古泉の頬が紅潮した。当たりか。しかし意外と初心な反応は面白い。 「お姉様キラーなのかお前」 「違いますよ、止めてください」 憮然とした古泉の態度に、つい笑いが漏れる。 まぁ古泉の外見なら相手の年齢を問わずに異性受けはしそうだが。 「それも才能だからな。上手く使えば旅が楽になるかも知れん」 「ちょ……怖いこと言わないで下さいよ」 「冗談だ。そろそろ寝るぞ?」 未だ乾ききっていない古泉の頭目掛けてタオルを投げる。 「あ、そういえば隣良いですか?」 頼んだ手前布団は届いたが、店主すら苦笑していた程だ。敷くのも馬鹿馬鹿しい。 これが男女間だったら問題あるだろうが、男同士なのだから別に良いだろう。 「ああ。床も狭いしな。部屋からはみ出したお前が、盗賊のお姉様に攫われても困るし」 「だからそれはもう止めてくださいって」 タオルを受け取った古泉が苦笑しながら俺の隣へ腰を下ろした。 「よし、寝るか。やっぱり人間ちゃんとベッドで寝るのが一番だ」 古泉の分を空けるべく、端に寄りながら俺は寝転んだ。体を伸ばすのはやはり気持ち良い。 「昨日は野宿でしたしね」 隣でもそもそと古泉も横になった。部屋のわりに常識的なサイズのベッドで本当に良かった。 「まぁ旅を続けりゃそういう機会もどんどん増えるだろうけどな」 「そうですね」 「ま、今後とも頑張ろうな。おやすみ」 「はい。おやすみなさい」 そうして目を閉じる。至近距離に人が居るにも関わらず 俺達は疲れていたのか眠りに就くのはそう時間を要さなかった。
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鍵の音がカチリ、と嫌に大きく響いた。それはこれから行われる行為の合図となる。 古泉は小さくため息をついた。それは音の無い生徒会室に響く。 「まだ飽きないのですか?」 「飽きる飽きないじゃない。ただの性欲の処理だ。」 「それほど不自由していらっしゃるのでしたら、機関からそういった女性を用意させますが?」 「それは何度も聞いている。だが今はお前が面白いんだよ。」 そうですか、と古泉は肩をすくめて笑った。 「ではお好きにどうぞ。」 生徒会長は黒いソファに足を組みながら座る。そのまま煙草の箱を取り出し、 さっと振って口に銜えた。古泉はその横に進み、会長の胸ポケットからライターを さっと取り出すと流れるような動作で煙草に火を付ける。 「…ホストに向いてるぜ。」 「残念ながら、今のバイトを辞められないので。」 笑いながらライターを机の上に置いた。 会長と呼ばれる彼に、機関が申し出た事柄は多々ある。『生徒会長』を演じる代わりの報奨だ。 その中の一つに、「自分専用の女性」があった。もちろんプロの女性を用意するつもりだった。 しかし機関が用意する前に、彼は「こいつでいい、代用する。」と古泉を指定したのだ。 古泉は「酔狂ですよ、僕はプロの女性ほど長けていませんが。」と忠告したが、 「かまわん、処理ならどちらも一緒だ。」と一蹴された。 そして今日も、古泉は会長の前に跪く。 会長はソファーに浅く座ったまま、古泉はその足の間に正座をするように奉仕していた。 「ん…ぅ…」 硬くなった男のモノを口に含み、舌を這わす。 「そのまま、膝、開け。」 「…。」 言われたまま、正座の状態で膝を開いた。 男の足が、その股間に当てられる。 「…っう…。」 「靴を脱いでやったんだ…そう非難の目で見るなよ。」 靴下だけの大きな足が、古泉のズボンを上下する。 「んっ…はぅ…っ…ふ…」 「おい、しっかり咥えろ。」 「…ぐっぅぅ…!」 後頭部を掴まれ、ペニスがのど奥に突き立てられた。 そのままズボンの上を上下していた足が、形を作りだした古泉の中心をなぞる。 「サービスしてやってんだ、しっかり奉仕しろ。」 「んぅっ!…ふっ…」 足を強くおさえつけられ小刻みに振動を与えられると、無意識に膝が閉じそうになる。 どうしても舌に集中出来ず、上手くコントロール出来ない。 「…ちっ、何やってんだ。おい、顔上げろ。」 「…はっ…すみません…。」 中々上手く出来ない古泉に苛立った彼が、無理やり引き剥がした。 「見ろ、長時間かけるから萎えたじゃねぇか…しょうがねぇな。」 古泉は申し訳なさそうに、うつむく。 「とりあえず後で処理させてもらうとして…罰だ、お前後ろに手ぇ付いて足を広げろ。」 「…は…えと、ズボンのままですか?」 「面倒だからそのままでいい。」 古泉は言われた通り、両手を後ろにつき、膝を立ててM字に開脚した。 「あ、あの…?」 「足だけでイッてみせろよ。」 「あっ…!」 また股間に足をかけられ、小刻みに振動を与えられる。 「ぅあっ…はぁっ…ぁあっ…!」 「閉じるな、命令だ。」 自然と足が閉じようとするが、それを言葉だけでくい止められた。 古泉は喘ぎながら必死で足を広げる。 「いいぞ…腰が動いてやがる。エロいなお前。」 「はぁっ…あっ…!」 後ろについていた両手が崩れ落ち、古泉は背中を床に当てて仰向け状態になってしまった。 振動がさらにぐっと強くされる。 「ぃっ…あ゛ぁっ…やぁっ…!」 「丁度、いいっ、両手で、足、押さえとけ!」 涙を流しながら必死で両手を足首にかけ、足を開く。抵抗の言葉も、懇願の言葉もその口から出なかった。 ただ、その目は、何かを諦めたような悲しげな目で空中を見つめている。 「あっ…ぁあ…!」 びくびくっと背をしならせて、古泉は果てた。 「はっ…本当に足だけでイキやがった…お前、向いてるよ。」 それでも古泉は、ありがとう御座います、と小さくつぶやき、笑ったのだ。
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男の子モンスターである古泉を捕獲ロープで捕まえてから幾日が過ぎただろうか。 幸いなことに古泉は俺になついでくれていて、その面では何の問題もない。 戦闘面では経験不足なのか攻守共に頼りない部分はあるが、数々の補助スキル――戦闘には役立たないかもしれないが俺の心を奮い立たせる励ましの言葉や所謂夜のお供といった面において大いに助かっている。 いや、もはやなくてはならない存在といっていいだろう。古泉以上の存在が居るわけがない。 ……とまあ、俺自身が非常に満足している以上、古泉自身に問題はなかった。 問題なのは、男の子モンスター連れだと宿泊を拒否する宿屋があるということだ。 実の所、男の子モンスターを(性的な意味も含め)旅のお供にするのはここ近年の文化だ。 古来から旅のお供は女の子モンスターが主流で、男の子モンスターは殺害するだけの存在とされており、男の子モンスターを捕獲するのは亜流とされてきた。 だが、ここ近年になってようやくというべきか、女の子モンスターの数が激減したせいか、男の子モンスターにも注目されるようになった。 そして、男の子モンスター用の捕獲ロープは調教道具等も種類が豊富になり、男の子モンスター使いも増えてきてはいるが、いかんせん一般にはまだ存在が認知されていないのが現状だ。ましてや旅の中心となる都市部から離れた町村だと尚更である。 そんなわけで、俺と古泉は野宿することになったのだが―― 「ご、ごめんなさい……」 食事も終えてたき火で暖を取っていると、隣に居る古泉がおどおどとした様子で謝る。 「僕が居るせいで今日も宿屋に泊まれなくて……」 「気にするな。一人旅で野宿は慣れてる。それに、お前の良さが解らない奴はこっちからお断りだ」 俺は古泉の頭を何度も撫でると、古泉は表情を明るくして擦り寄って来た。 あまりにもの可愛さに思わず顔がにやけてしまう。 だが、その間にも古泉は俺の肩から胸へと徐々に身体ごと擦り寄せて下へと移動し始め、遂に手が俺の股間へと触れた。 「あ、あの…その…ダメ……ですか?」 古泉は上目遣いに俺を見つめ、薄い布地から一目でわかるぐらい乳首を立たせている。 股間は……言うまでもないだろう。 「テントを張ってからな」 今すぐに古泉にかぶりつきたいが、生憎とここは野外でいつ普通のモンスターが現れるか解らない場だ。戦闘で捕獲する際のように性技を使うわけにもいかない。 「……我が儘を言ってごめんなさい」 古泉はしゅんとした様子で謝り俺の側から離れようとするが、 「馬鹿、謝ることじゃないだろ」 そのあまりの可愛さにあっけなく負けた俺は、古泉の身体を引き寄せて膝の上に乗せた。 「あ、あの…」 「この程度なら周囲に気を配っていれば大丈夫かな」 俺はそう言うや否や、古泉の薄い布地に手を忍ばせ、ツンと立っている乳首を撫で回す。 「あ、はぁ……んっ」 相変わらずいい感度のようで、古泉は押さえることもなく口から甘い嬌声を漏らしている。 「ふあっ……あぁんっ」 もっとその声を聞きたくてひたすら乳首を撫で回していたが、古泉は嬌声を漏らすと共に腰を小刻みに左右に揺らし始めた。 「あ、あぁ…っ」 古泉の股間に目を向けると、そこは薄い布地に覆われたまま立派なテントを模っている。 だが、俺はそんな様子の古泉を無視して尚も乳首を撫で回す。 「や、やぁ…っ」 「何が嫌なんだ?」 「い、嫌じゃなくて、その……」 「だったらいいだろう」 俺はわざとらしくぶっきらぼうに答えると、執拗に乳首を弄くり回した。 「そ、そうじゃなくて、お、お願いですから……はぁんっ!」 古泉の嬌声と共に腰が揺れ、股間で模っているテントの頂上には既にシミが生まれている。 乳首だけでイかせるのも悪くはないが、古泉的にはやっぱりチンポは触って欲しいもののようだ。 俺もたまになら見てみたいが、生憎と今日はそんな気分ではないし、古泉の機嫌を損ねてまで見たいとは思わなかった。 何ともまあ、我ながら堪え性がないと思いつつ、片方の手を乳首から離して股間へと運ばせる。 「ふあぁぁんっ!」 俺の手が触れただけでこの有様だ。よほど待ち望んでいたのだろう。 古泉の反応に気をよくした俺は、チンポを軽く握ると緩急を付けて上下に動かす。 「お、お願いですから、もっと強く……あぁんっ!」 古泉の高まる声と共にテントの頂上も雨漏りしているかのように広がりを見せている。 亀頭も弄くり回したいが、古泉の様子だと一回抜いたほうがいいだろう。 そう思った俺は、古泉の要望通り強く握って動かす手を早める。 「あ、あ、もう、ダメぇっ!」 そして、叫びにも似た声と共に、古泉は大量の精液を放出して果てた。 古泉のテントはというと、頂上どころかその一帯が水浸しの様相を見せている。 「流石にこのテントでは続きは出来ないからな。別にテントを張り直してから再開だ」 俺は余韻を残している古泉のチンポを軽く拭くと、頭を軽く撫でてテントの設営に取りかかった。
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「あ、あっ!うあっ……ん、ふうっあ!!」 「…とんでもない変態なんですねえ、男の僕って。自分に踏み付けられて感じるなんて、すごく気持ち悪いですよ」 彼女はいつもの僕と同じ笑顔で笑う。男の僕と違うのは見た目だけらしく、力は五分五分だった。 すったもんだの末に僕の腕は部室のドアノブに縛り付けられ、 カッターシャツは第3ボタンまで開けられ、スラックスは右足にだけひっかかっている。 彼女の意図することが全くわからない。 ただわかるのは、僕は性器を踏まれて興奮してるということだけだ。 「今、彼や涼宮さんが来たらどうしますか? 今日は皆さん方欠席ではないですよね。 ドアノブなんて廊下に一番近いですし、 声なんて出してしまったらどうなるんでしょうね、ふふ」 笑顔で話してはいるが、内容は嫌なことずくめだ。 それでもぐりぐりと僕の性器への刺激は忘れない。 「あっうあ、ん…それな、ら…ぁあっ!早く、ほど、んっ…いて、下さい…」 痛いのにどんどん性器は膨れ上がる。自分を殴ってやりたい。 目頭が熱い。情けなさなのか、あまりの快感なのか、もしバレてしまったらという気持ちか。 「そんなことする訳ないじゃないですか、もし涼宮さんたちが来たら見せてしまいましょうか、この痴態。 驚くでしょうね、いつも笑顔で掴み所がない古泉一樹くんがこんなふうになっちゃって…ふふ」 「ねえ足音、聞こえませんか?」 彼女が耳元で囁き、首筋、鎖骨、その下までも舐めて行く。 今までずっと口を開けていなかったかのような熱さで少し驚いた。 もしかして彼女も、興奮しているんだろうか。 …足音? 今は自分の心臓でいっぱいいっぱいだ。…怖い。 「っ…。き、こえないです」 少し怖くなって俯く。 「…騙されてはくれないんですね。面白くないです。」 まあいいですけど、と立っていた彼女は僕の前に跪き、今度は性器に強く指を絡ませる。 ぬめった汁が僕の太股に垂れ、それを胸に付けられてその上から舐め、少し噛まれた。 「いたっ…やめて、んっく、くだ、さい…。シャツも、ぁっ…なた、の指も、ふ、ぅ、汚れて、しまいます!ん、ぁ…」 出来るだけ漏れる声を噛み殺しても、喋ろうと思う限り無理だ。 この人は本当に何がしたい? 「どうして僕のこと、考えられるんですか? 顔はよだれで、下半身は汚い汁でどろどろ。 僕よりあなたのほうがよっぽど重大、へす、ほ…」 舐めている舌は喋りながら下がって、先ほどまで彼女が踏み付けていたところに、辿り着いた。 「わ、あっ、あぁっ!や!だ、うぁ…は、ぁっ!」 じゅるじゅるとか、ちゅぱ、とか、鈴口を短く切られた爪で引掻いたり、卑猥な音が嫌でも耳に入る。 「ん、ちゅ、む。…は、あ」 「あ、や、も…ふあぁっ!いや、ぁっ…なた、は、何が、んぁ、したい、ん、です、か…!」 ようやく言えた 「ぼうあ、えすえ…は、んむ、」 咥えたまま、なんて。 「ああ、あっくっ、咥えたまま、は…。やっあ…」 「・・しょうがないですね」 彼女は口を僕のブレザーで拭った。 「理由ですか…そうですね。なんとなくでしょうか」 「は、あ…な、なんとなく、ですか?」 なんとなくなら早くこの紐をほどいて頂きたいのですが。 「それは無理です」 「…っ、どうしてですか」 「自分の乱れてる姿って、普通に生きてたら見られないじゃないですか でも今それが出来るんですよ。本当、涼宮さんに感謝です。ふふ」 彼女は楽しそうに僕をぺたぺた触る。髪の毛をすいたり口に指を入れたり、僕のを一瞬扱いたり。 「ふ、ぁ、涼宮さんが何を願ったか知っているんですか?」 この言い草だともしかしたら、 「知らないです。起きたらこの世界に居ました。 つつがなく授業が終わり、部活の為に部室に行ったらあなたが居ました、ただそれだけ」 「はっ…本当ですか?、ん、ぁう…」 喋りながらもゆるゆると刺激を与え忘れない彼女。 下半身丸出しで質問ばかりしている僕はなんだか間抜けだ。 「本当です」 そういうと彼女はにっこりと笑って真正面から僕に抱き付いてきた 「だからどうせなら、楽しみましょう? ココだってまだ元気ですし、あなたもいい加減イきたいでしょう」 身長が小さい彼女は僕の首に噛み付いて、膝で自身に少しの刺激を与える。 楽しむといっても僕は拘束されていてされるがままだ。 「あ、いたっ…ん、あっ!あなたは、いい、ん、ですか?」 「どうでしょう。…あなた随分遅漏ですよね、 これだけさっきから踏んだり扱いたりしてるのに。…全然使えないんですね」 笑ったり怒ったり、彼女はよくわからない。 それに僕が遅い訳じゃなくて、あなたのやり方がひどいからです…。 「そうですか?まあいいじゃないですか。 騎乗位って、遅漏にいいそうですよ、…っよいしょ」 やるつもりなのか?彼女はいきなり下着を脱ぎ出した。 「あっ、この、体勢だとできない、です、よ…?」 僕はドアにもたれかかっているので仰向けにはなれない。 「別にそんなのいいです。とりあえずです。気持ちいいの、お嫌いですか?」 「え、えと…」 どう答えようか目を泳がせて居たら彼女は僕に乗って来た。 「よい、しょ…」 濡れてないのに大丈夫なのだろうか。 「大丈夫、です…。はっ、さっきのあなたで…充分、はぁっ、ん…」 僕に跨がって2分程奮闘していた、さっきの僕を、ということはあの舌の熱さは本当にそうだったのか。 生憎だけど僕は腰を突き上げようにも彼女が乗って居て、腕も上に縛り上げられていて何も出来ない。 どうしたものか…というのは無駄な心配だったようで、彼女は自主的に動いてくれた。 「んっ、はあ…あっ、ああ、んあ、ん、むう…」 「あ、あっ、あまり、…はっ、動かされると、腕がいた…んむっ…」 ゆっくりと彼女は上下して、僕の口に吸い付いて来た。 僕は舌で歯茎の裏を舐めて、彼女は舌を絡めてくる。 双方のよだれが僕のカッターシャツにぼたぼたと落ちたけど、どうとも思わなかった。 「あ、ふ、んむ、首、あっ、に、腕回しても、…んっ、いいです、か?」 喋るなら止まればいいのに、動きながら僕に問う。 断る理由も無いので途切れながらもいいですよ、と言う。 それはラストスパートの合図だったようで、首にすがりついて体は上下に揺れる速度を増す 「あっ、あぁっ、ふああ!もっ、だ、めっ」 その後も彼女はずっと体を上下し腰を振って、僕も出来るだけ動いた。 「あっ!うあっ…は、あ!ああああぁっ!」 彼女は達し、ガクガクと足を揺らして、僕にもたれた。 僕もその後すぐに高い声をあげて達してしまった。 ―――――――――――――― 「その…、これ、解いてもらえますか?」 達したばかりでぽけっとしていた彼女は、僕に話しかけられすごい早さで立ち上がった。 「あっ、は、はい!すみません…」 固く結び過ぎたのか少し手間取って居る。 目を見て話すのは恥ずかしいので、目が合わない今話す。 「本当に、どうしてあなたが?」 「どうしてなんでしょうね、信じられないかもしれないけど、先ほど言ったとおりなんです」 顔は見えないけどふふ、と笑った。 「明日になったら居なくなるとか、そういうものですか?」 今日いきなり来たのなら明日居なくなっても不思議じゃないはずだ。 「だから、わからないです。はい。手、ほどけましたよ」 と僕に渡す。縛っていたのは僕のネクタイだった。 どうり胸のあたりがなんとなく寂しかったのか。