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「 え、 古泉君の家?」 長門が戸惑いの表情を見せる。 「ええ。今、僕が住んでいる家ですが」 長門にも古泉の家の複雑な事情はわかったのだろう。古泉の言葉にしばらく経ってから、納得したような 表情を見せた。 しかし、いいのか、古泉?俺達がお邪魔して。 「大丈夫ですよ。一人で暮らすには十分すぎる家ですから」 何故か橘が答える。古泉の家の中をよく知っているようだな。 「週に二回はお邪魔していますし、休日は泊まることもありますし」 さらっと言ったが、橘、今とんでもないことを言わなかったか? 古泉の表情を見ると、奴め、視線を空した。 古泉の家は、東中からさほど離れてはいないところにある一軒家だった。 外見はいささか古いが、古泉の話では賃借する前にリフォームをしてあるとのことで、成程、玄関からお 邪魔すると、内部は綺麗なものだった。掃除もよく行き届いている。 まさかとは思うが、古泉、橘がやってくれているのか? 「いえいえ。全部自分でやっていますよ。二日に一度ぐらいは。それに掃除機ロボットもありますし」 シャ-プのココロボの姿が目に付いたが、そういえば、うちの母親も欲しがっていたな。それにしても二日 に一回とは、相当マメな奴だ。 「昔から一樹さんはそうなんですよ」 さっさっと家にあがり込み、家主より先に橘はキッチンに入る。通い妻やっているんじゃないよな? 夕食は橘と古泉が作ることになった。まあ、俺達がお邪魔しなくても、元々そういう予定だったらしいが。 橘の話によると、橘自身は光陽の学生寮に入っているらしい。門限はあるが、親戚の家に行く場合は外泊も 許可されるそうだ。それを利用して橘はここに泊まるらしい。 ”しかし、まあ” 俺の脳裏に学園祭の初日の夜、橘が古泉に言っていた言葉が蘇る。 ”涼宮さんにあなたを渡すつもりはないから” ”僕は涼宮さんが好きなんですよ” 橘の気持ちと古泉の気持ち。交差することがない二人の思い 全く恋愛は難しい。恋愛は綺麗な形をしているとは限らないのだ。ややこしい事の方が多いのかもしれない。 古泉シェフと橘シェフが作った料理は、かなり出来栄えがよく、俺と長門は二人の腕に感心しながらありがた く頂いた。 「すごい、橘さん。いいお嫁さんになりそう」 長門が褒めていたが、それには俺も同意する。 後片付けは俺と古泉がやることにした。長門も手伝うと言ったが、橘が「ゆっくりしてください」と言って 引き止めた。 古泉と食器を並んで洗いながら、俺は古泉に話しかける。 「なあ、古泉。橘が婚約者だと言ったが、あれは本当のことか?」 知ってはいるが、一応確認の意味も込めて古泉に尋ねる。 「ええ。彼女は幼馴染で、父同士が親友でもあるので、兄妹同然に育ちました。それが僕が中学二年になった 時、親同士が勝手に橘さん・・・・・・すいません、もうわかっていることなので普通に言いますね。京子を僕の婚約者 にしたんです」 「しかし、橘のことは嫌いじゃないんだろう?」 「ええ。まあ、一緒に育ってきたも当然ですから・・・・・・ただ、僕は勝手に自分の人生を決められるのは好きでは ありません。たとえ親でもです。それで実家を離れたんです。一人で暮らすことくらい出来ますから」 「なるほどな。だけど、なんで今頃橘はお前を追ってきたんだ?」 「この前京子は誕生日を迎えたんです。16歳になった。それが意味することはわかりますか?」 「・・・・・・結婚出来る法定年齢に達したということか」 「そうです。世間的に公式に婚約者と名乗れる年齢になった。まあ、僕が18歳になっていないので、実際は無理 ですが。ただ、その意味は社会的にある程度の影響を及ぼします。特にうちの場合、仕事関係で」 成程、だいたい事情は読めた。実家絡み、そしてそれぞれの親の仕事上における繋がりと影響。単純な婚約劇では ない、ということだ。 もう一つ、古泉に聞いておきたいことがあった。 「古泉、お前は涼宮に対する気持ちはどうするんだ?」 「ゆっくりしていてください」 橘さんがそう言って、私にコ-ヒ-と、今日の買い物の途中で買ったアップルパイを出してくれた。 「片付けは一樹さんとお友達に任せておけばいいのです」 橘さんは美味しそうにアップルパイを食べながら、そう言った。 「ねえ、橘さん。あなたは本当に古泉くんの婚約者なの?」 K大での彼女の発言にはびっくりさせられた。私と同じ歳で婚約者がいるなど、想像もつかないことだ。 「はい。親同士が親友で、私達は幼馴染なんです。14歳の時、親は私を一樹さんの婚約者に決めました。でも、 そのことで一樹さんは勝手に物事を決める家に対して反発して家を出てしまいました。私はすごく嬉しかったの ですけど、そうなってしまったのは残念です」 一息ついて、彼女は話を続ける。 「16歳になったので、私は法的にも婚約者を名乗れるようになったので、一樹さんを追って、こちらの高校に 転校してきたのですけど、競争相手ができていたのは予定外でした。まあ、いてもおかしくはないのですけど」 「競争相手?」 「SOS団の団長さんの涼宮ハルヒさん。一樹さんが好きな人です」 涼宮さんの傍には確かにいつも古泉君がいるイメ-ジがある。佐々木さんの横に”彼”がいるように。 「正直言って、この二年間の間の時間の空白を埋めないと、一樹さんの心は涼宮さんに取られてしまいます。 でも、私は涼宮さんに一樹さんを渡すつもりなんて毛頭ありませんから」 強い口調で橘さんはきっぱりと断言した。 「今日は本当に良かったです。週に二回はこの家に来るといっても、ほとんど顔を見に来る程度で、休日に来ても 一樹さんは涼宮さんたちと出かけていることが多いから。泊っても夕食を一緒にたべるくらいで。昔みたいに遊びに 行けて嬉しかった。誘ってくれたキョンさんに感謝しています」 彼――キョン君の、人を思いやる心。いろいろな場面で彼は優しさを見せる。 図書館で初めて出会ったあの日の出来事。私と彼を繋ぐ、二人だけの思い出。 「ねえ、長門さん。長門さんは好きな人、いるの?」 「え、あの・・・・・・」 突然、橘さんに聞かれ、私はどう返事していいのか戸惑ってしまった。 「もし、好きな人がいて、その人に彼女がいても、最初から諦めたりしては駄目。自分の気持ちに嘘をつくことは できないし、それに恋愛は戦いだと思うのよね。覚悟がないなら人は好きにならない方がいいと思います」 そう言った橘さんのツインテ-ルの髪が誇らしげに揺れていた。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------ 「おじゃましたな」 周囲はすっかり暗くなっていた。 「いえいえ。本当に今日は楽しかったですよ。また時間があれば行きたいですね」 片付けを終えて、しばらく古泉の家で喋りながらくつろいでいたが、夜遅くなるので切り上げることにした。 「それじゃな」 「おやすみなさい」 玄関口で古泉と橘に手を振って、俺と長門は古泉家を出た。 あとは長門を無事に長門のマンションまで送り届けるだけだ。 長門といろいろ今日のことを話しながら歩いていると、すぐに長門のマンションについた。 「今日はありがとう、キョン君。いろいろ付き合ってくれて」 礼を言うのは俺の方だ。思いつきに付き合ってくれて感謝するよ。 「そんな・・・・・・それに猫のコップありがとう。昼ごはんもごちそうになって、キョン君に悪い・・・・・・」 気にするな、長門。 マンションの入口で、長門と別れ、俺は自宅へ足を向ける。 かなり空気が冷たく、夜空の星が澄んで見える。 ”今はまだ、わかりません” 俺の問いかけに対する古泉の言葉をふと思い出した。人の心は夜空の星のように明快じゃない。 古泉の心は、涼宮と橘の狭間で揺れている。 人の心が交差するとき、そこには様々な思いが生まれる。その思いの中で人は戸惑い、考えながら前に進むのだろう。 ”ただ、いずれ答えは出します。中途半端な態度は涼宮さんにも京子にも失礼ですから” 迷いながらも古泉は俺にそう言った。どんな答えを出すにせよ、古泉にとって良い結果が出ることを祈るばかりだ。 携帯の着信音が俺の思考を中断させる。 この着信音は・・・・・・ 「やあ、キョン」 佐々木の聞きなれた声が、冷たい夜風の中で暖かく感じられた。
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前回では全滅だったハルヒ勢ですが、今回はどうなるんでしょうか? -- ゆっくり (2008-07-20 02 54 35) 古泉が最下位っぽいなw -- 名無しさん (2008-07-20 02 55 31) ぶっちゃけ、三将とラストバトルの貢献度で全てが決まるような気がするわなー。期限が一週間だし -- 名無しさん (2008-07-20 03 10 59) 古泉が完璧に諦めきっているwww まあここまで目立った活躍がろくになかったからねぇ -- 名無しさん (2008-07-20 04 53 51) この絵見てたら古泉に入れてあげたくなってきたwww -- 名無しさん (2008-07-20 05 19 54) まぁ谷口はアナゴ戦で大活躍だったけど今回はどうだろうなぁ~wwラストバトルしだいですねww -- 名無しさん (2008-07-20 08 01 17) 確かにハルヒと谷口は今回どうなるか分からないよなあ、古泉は……まぁがんばれ -- 名無しさん (2008-07-20 15 25 19) ラスボスで阿部さんとのガチホモコンボが活躍すれば古泉にも光が見える......はず -- 名無しさん (2008-07-20 22 58 09) 古泉の目が…ハルヒと谷口は実際票伸ばしてそうだね。古泉は、まあ…うん、がんばれ。 -- とおりもん(前回古泉に票入れたひと) (2008-07-20 23 03 12) 前回は古城編が近かったし、ロックの順位が凄かったね。今回はどうなるかな -- 名無しさん (2008-07-21 02 29 42) 古泉のアダムとイブ→阿部のテクニックの流れやふんもっふは便利なんだけどなぁ。目立った活躍がないww -- 名無しさん (2008-07-21 10 56 05) 谷口とハルヒは善戦しそう。 悟りきった古泉ww -- 鉄十字キラー (2008-07-21 21 13 29) まじで谷口は上位だろ、てゆーか俺的には1、2なんだが -- 名無しさん (2008-08-19 05 32 15) いよいよ来るな……人気投票が……ッ! -- 名無しさん (2008-08-20 10 13 05) でも三章で見せたガチホモスペクタルと4桁を出したふんもっふで・・・ -- 名無しさん (2008-08-20 19 26 15) 谷口が半端ないんですが。 -- 名無しさん (2008-08-21 05 38 28) 名前 コメント
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どうも古泉です。今宵は一日遅れのサンタクロースと題しましてサンタに扮しての登場です。 ちなみに先ほどからフンフンと鼻息の荒いシマウマ・・・ゲフンゲフン! もとい赤い頬のトナカイに扮するわ僕の唯一無二のライバルであり戦友アッー!ラカワ アッー!ラカワ「トイレは済ませたか?尻の穴の準備はOK?ならば参らん!!いざっ!尻戦(けっせん)の地ええぇぇぇ!!!」 古泉「しんがりは僕に任せるんだアッー!ラカワ!くらえテドドンコースター!」 谷口「アッー!耳の穴だけは!耳の穴だけはァ!!」 というわけで今宵僕達デスペニーズ(コンビ名)は良い子の兄貴達に食物繊維100%の糞尿と白い恋人を配らんが為に一人暮らしの兄貴の部屋に侵入しようとしているわけさ。あ、谷口君はもう帰っていいですよ。 谷口「出オチなんて・・・くやしい・・・ビクビク」 おや?そうこうしているうちにどうやらアッー!ラカワのピッキング作業が終わったようです。ではでは良い子の兄貴とごたいめ~~ん! 古泉「・・・」 岡部「zzZ」 しょ、緒戦の相手にいきなり教師を選びますか・・・このジジィあなどれませんね・・・Gokuri アッー!ラカワ「なんじゃ?怖じけついたのか?ちびっちまったのか若僧が?www」 古泉「ッ!バ、バカにしないでください!教師ごとき僕のテドドンにかかれば・・・フンッ!こうだ!フンッ!フンッ!ンギモヂイィ!!・・・き、気持良すぎる。だとぅ!?ま、まさか貴様!?」 岡部「いだぁい(泣)いだぁいよおかぁちゃぁぁぁん(泣)」 古泉「貴様岡部ならぬおなべか!?アッー!入れる穴間違えた!腐っちゃう!僕のテドドン腐っちゃうよぉぉぉ!!」 アッー!ラカワ「フハハハハ引っかかったな小者めっ!キョンたんのアナルは儂だけの物!貴様はその女男とよろしくやっちょるのがお似合いじゃわい!アディダス!古泉!フハハハハwww」 古泉「待てアッー!ラカワ!アッー!アッー!イグゥ!!」 岡部「ちきしょー!ちきしょー!完全体になりさえすれば完全体になりさえすればー!!」 どうなら古泉!?どうなるキョン!? 狂演の宴は・・・まだ続くのか!?待てぃ次号!! to be コンティニュー 説明しよう! 古泉一樹はアナル星からやってきた括約筋マンなのである! 涼宮さんに連絡ごとがあるときは貴方にお願いするわね、 という流れからいい具合に仲良くなった朝倉と楽しく談笑しながら下校していたその時である。 キョン君って彼女とか居るの? いや、いないが。 どうしてそんな事を聞くんだ? と尋ねたら、朝倉は急に黙り込んだ。 夕陽の影になって見えないその顔。いったいどうしたのだろう? と覗きこもうとしたその時である。 そいつは久しぶりにやって来た。 坂の上からラージヒルのV字ジャンプで飛んできた。全裸で。 古泉「お待たせしました!」 山根「臭いにつられてやってきました!」 岡部「キンタマボールしようぜ!」 ――なんか増えてる。 頭痛で飛びそうになる意識をこらえて、唖然としつつ状況を見守る。 古泉「いやー、最近ご無沙汰なんでペロニー病になってしまいましてね」 山根「隠し嗅ぎがばれて停学になりましてね」 岡部「そんなことよりキンタマボールしようぜ!」 タマとボールが重複しているなぁ、とどうでもよく考えていると、 なんかしらんが世界が一変した。 その中心には闘気を立ち上らせた朝倉が立っている。手品だろうか。 朝倉「下等生物が!」 勃起しながら舞い踊る三人をナイフで切り裂く朝倉はひどく楽しそうだった。 胃腸じゃないほうの山根は赤く燃えて星になった 座席替えのくじ作るの手伝って欲しいの。 という朝倉の願いを快諾して、放課後の教室で椅子をひっつけて仲良く作業していた。 おい、なんか近くないか? この方が作業しやすいでしょ? うふふ、と真っ赤なバラみたいな妖艶な笑みを浮かべる朝倉にドギマギしていたその時である。 ちょっと暑いよね、と朝倉が制服の胸元をめくって現れたなまめかしい首元胸元。 むわりとかおる女の臭いに頭がどうにかしそうになった俺の、背後。 ガラスを割り、チンコでヘリコプターしながら全裸ボーン部隊がやってきた。 古泉「SOS団のえーす! セックスといえばアナルセックス!」 山根「SOS団のおー! おならが出るところいえばアナル! アナルセックス!」 岡部「SOS団のえーす! キンタマボールしようぜ!」 自分の金玉をむしりとって一人キャッチボールを始めた担任に、 人類の愚かさと未来に対する絶望を感じつつも、俺は意識をなんとか維持した。 古泉「いやぁ、ペロニー病なんですがね。イク時は気持ちいいんで何の問題もないんですよ」 山根「朝倉さんの臭いをダウンロードしたいですね」 岡部「家には嫁と七歳になる娘が居るんだ。ここ三年、口を利いてない」 古泉「濃いのダウンロードですね」 山根「君のケツ毛には負けたよ」 岡部「実は教員免許持ってないんだ」 またもや世界が一変した。燃え盛る荒野の中心に、朝倉は立っていた。 朝倉「脳と脊髄だけになっても生き続ける苦しみ、分かる?」 おならで噴射跳躍しまくる三人組を切り刻む朝倉は楽しそうだった。いや、良かった。 岡部・チンコ・ブラン・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 神の悪戯が行幸か。体育倉庫に朝倉と二人閉じ込められてしまった。 携帯も持っていないし放課後で金曜日で、月曜日まで助けは来ないのか……と少しブルーになっていたその時である。 寒いね。近くに行ってもいい? あぁ。 悪いな、男なのにしょんぼりしちまって。いいのよ、私が護ってあげる。 ますます悪いな、それ、男の台詞だろ。ううん、だって私…… と、体操服密着やわらかさわでー、で真っ赤な顔の朝倉を思わず抱きしめそうになったその時である。 隅にあった跳び箱の中から容積を無視してそいつ等は飛び出した。全裸で。 古泉「ゴルディオン、ハンマー!」 山根「何の! ディバイディング、ドライバー!」 岡部「金玉むしりとったせいで痛くて眠れません。フヒヒ!」 チンコでちゃんばらを始めた二人と、股間から血を噴出す担任に憐憫を感じつつ、 バーナード星に飛びそうになる意識をナントカ繋ぎ止めた。かくいう俺も勃起してましてね。 古泉「ぐわわわ! チンぜり合いのなんと気持ちの良いことよ! 山根「ありがたや! ありがたや! ありがたや!」 岡部「離婚しましてね。養育費を払うために俺は安アパートに引越しました」 古泉「は、腹に出しますよ山根君!」 山根「いいよ! いっぱいだして! きてぇ! らめぇ! 永沢君! 家が燃えちゃうっ!」 岡部「金玉の変わりにハンドボール入れたらぴったりフィットでね。いやあ驚きました」 ほぼ三日間やり三昧だと思ったのに! 舌打ちして朝倉は立ち上がった。世界はまたまた一変した。やり三昧ってナンですか。 朝倉「――極死、朝倉」 かっこ悪い名前の必殺技でずんどこずんどこ! している三人を切り刻む朝倉は楽しそうだった。よかったなー。 長門→一般人、キョン→宇宙人の場合 キョン 「長門、信じてくれないかもしれないが、実は俺・・・対有機生命体コンタクト・・・えぇと・・・あの・・・」 長門 「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」 キョン 「そう!それだ!それで俺は涼宮ハルヒの観測に来た。」 長門 「ストーカー」 キョン 「違う!俺は情報思念統合体だかなんとかの命令でやってきた。信じろ長門」 長門 「痛い」 キョン 「お願いだ信じてくれ」 長門 「・・・やめて」 キョン→一般人 古泉→宇宙人 古泉 「きょーーーーーんたーーーーーん!!ようこそ!ぼくのへやへ!!!」 キョン 「アナルだけは!!アナルだけは!!」 古泉 「キョンたん!ぼくね!対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースなんだおwwwwwwww」 キョン (失神中・・・) 階段にて~ハルヒ編~ 「おいハルヒパンツ見えてるぞ」 「ちょっ!ちょっとキョン嫁入り前の娘になんてことするのよ!!! 責任とりなさい…(///ラッキー)」 で、俺とハルヒはなんだかんだで付き合い 明日結婚します。 階段にて~みくる編~ 「あっ朝比奈さんパンツ見えてますよ」 「ふっふぇぇ!ひゃーん見ないでくらしゃいっ!」 スカート押さえて前かがみになっても同じですよ! むしろ逆効果ですよ! 「ふふっ見せてんのよ」 階段にて~鶴屋編~ 「…鶴屋さんパンツ見えてますよ」 「えええっ本当かいっ! おかしいさっ何もはいてないのに…」 「ノーパン健康法!!」 階段にて~長門編~ 「おい長門パンツ見えてるぞ」 「問題ない。わたしには、有機生命体の恥ずかしさの概念が理解できないから」「そうか…なら分からせてやろうか?」 「お願いする」 というわけで恥ずかしさを長門に教えてやるために 長門のマンションへきてコトに及んだ 「どうだ?恥ずかしいか?」 「大丈夫問題ない」 「よっよし、じゃぁいれれば恥ずかしいかもしれん。いいか長門?」 「きて」 俺はいそいそとモノをとりだすと― 「待って」 「なんだ?」 「それはここ数年情報統合思念体が調査した平均高校男子のモノより短い。 機能するの?」 「!!!」 「…」 「うぁぁぁぁん」 「なるほど…自分のモノを指摘されることが恥ずかしいこと…」 ちっ!違うぞ長門… 階段にて~古泉編~ 「はぁーぁ、おい古泉パンツみえてるぞ…ってええっ!」 「ふふっ見えるにきまってるじゃないですか 脱いでるんですからっ」 気色が悪い。 「さぁ!長門さんに傷つけられた心を僕が癒してさしあげましょう!!」 「なぞそれをって!ぁぁああぁぁああぁぁ!アナルだけはっアナルだけはっ!!アッー」 タイトルなんて飾りです・夏 古泉「ばーれるばーれる」 山根「おっもいー!」 古泉「ゆーれるゆーれる」 山根「おっもいー!」 岡部「クリスマスの日はカップルの生徒をなぐりたおしました」 どうしよう。 朝倉が居ないのに出てきたよ、こいつら。 古泉「ばーれるばーれる!」 山根「おっもいー!」 古泉「ゆーれるゆーれる!」 山根「チンコ!」 岡部「野球しようぜ!」 登校時間。坂には白い目をした生徒の群れ。 同類だと思われるのだけはごめんなのに、こいつらは俺の周りをぐるぐるまわりやがる。 いい加減警察を呼ぼうと携帯に手を伸ばしたそのときだった。 近くの電柱の上からそいつは飛び降りた。全裸で。 新川「うまぁすぎる!」 そのまま三人にむしゃぶりつく。 四人に増えた変体は海綿体の数を数えながら、あははは! と笑いあう。 長門「実は二分二十五秒前にすかしっぺをしましてね」 誰か助けて。 谷「WAWAWAワルサー(股間の)」 キ「お前のワルサーでかすぎ!っつか、アナルだけは、アナルだけはー!!」 バキューン! キ「アーッ!!」 部室にて 「シシオウ・ブレードッ!」 ガチャ 「あ・・・・こ、古泉」 「おやおや、この事を言われたくなかったら・・・」 ズボンのチャックを下げる古泉 「ちょwwwwおまアッー!」 長門にキョンを(性的な意味で)奪われたハルヒが長門を男にしてしまうという電波を受信 「うかつ」 「んで、どうするんだ」 「打つ手が無い」 「じゃあずっとこのままか」 「……かもしれない。でも、このままだと高確率であなたは涼宮ハルヒの手中に落ちる」 「お前が男だからか?」 「そう。わたしはもうあなたに恋愛対象として見られない可能性もある」 「……」 「でも。わたしはあなたとの愛は本物だと思っている。だから……」 「あぁ」 「今日からは、こっちでして」 谷口「WAWAWA忘れ物~」 ガラッ キョン「げっ!」 谷口「ウホッ!あ、いやうお!」 長門「・・・ウホ?」 谷口「え、え~と・・・ご、ごゆくっりぃ~!」ピュー 谷口「わ~ん!俺のバカバカバカ~!これじゃまるでガチムチじゃないか~ん!はぁ・・・明日から愛しのキョンたんに合わせる顔がないよ~///」 アッー!ラカワ「恋せよ兄貴!」 Dr.スランプ一樹ちゃん。 古泉「ウッホッホ~~~イwww」 長門「ブーン⊂( #゚ρ゚)⊃」 っていう電波受信。誰か頼む 森「一樹!キョン君とプロレスごっこして遊んであげなさい!」 古泉「ほ~い!さあキョンたん、夜のプロレスごっこの始まりですよ~~♪」 キョン「ちょっとまて、何故プロレスごっこに布団がいるんだってアッー!アナルだけは!アナルだけは!」 森「うっしゃしゃしゃしゃしゃwwwww」パシャパシャパシャパシャ あれ、いつもとあまり変わんない 教室に行くと、谷口が耳にイヤリングを付けて鎧を着込んで槍と斧を持っていた。 谷口「実は俺、オスティア侯弟でゲイボルグを使うサーヴァントのヘク谷サーなんだぜ」 キョン「大陸が違うし、そもそもグレートロードは槍使えないだろ」 部室に行くと、長門がローブを着て魔法使いのような杖を持っていた。 長門「実はわたし、魔法使いでメガネで無口キャラの長サだったの」 キョン「…いや、元からだろ」 荒川「実は俺は、秘密組織に所属する中年の渋いエージェントで声が大塚明夫のスネー川だったんだ。指示をくれ大佐」 キョン「それも元から!」 岡部「何を隠そう、俺はハンドボール馬鹿の岡部だ!」 キョン「元からってかそれを取ったら何も残らないだろ!」 古泉「実は僕、キョンたんと相思相愛だったんですよ! もちろん元から!」 キョン「アッー!」 阪中「今までの恨みなのね」 古泉「アッー!アナルだけは!アナルだけは!」 古泉「携帯電話のシャッター音を消すという方法が2通りあります」 キョン「へぇ…」 古泉「まず分解する、という方法ですが、携帯の構造に詳しくないとお勧めできません。感電の恐れもあるし、壊れちゃったら悲惨であるので、試すなら要らなくなったやつで。因みに私はわかりません」 キョン「なんだか面倒そうだなぁ…」 古泉「2つ目の方法は割と簡単です。これは携帯のバグを利用したもので、私もすぐ出来ました。悪用は厳禁です。タシロはもっと厳禁です」 キョン「わかったから早く言えよ ハアハア」 古泉「その場でもできるのでキョンくん携帯出してください」 キョン「ん?…ああ」 古泉「まず通話ボタンを1回押します」 キョン「ほいっと」 古泉「1を2回連続で押してください。ピピッという感じでなるべくすばやく!」 キョン「ピピッとね…」 古泉「0を1回押します」 キョン「0っと」 古泉「いったん10秒ほど放置です」 キョン「…8、9っておい!何やってんだ古泉!」 古泉「ハハハハハアアアハハハア!騙されましたねキョンたん!公僕にしかとあなたのあえぎ声を聞いてもらいなさい!」 キョン「アーっ!」 古「新技の開発に成功しました」 キ「技ってなんだよ。新技があるなら旧技があったのか」 古「その名も肛門超爆炎(アナル・バック・ファイア)です」 キ「なんだそりゃ」 古「くらった相手はまず立ち上がれません。再起不能です。ゲームオーヴァーです」 キ「意味が分からん」 古「ですがまだ誰にも試したことがないんですよ。どうですか、ここはひとつ」 キ「つとめてシリアスにボケるな」 古「今さらですが僕ゲイなんですよ」 キ「知ってた」 古「今さらですが僕あなたが好きなんですよ」 キ「知ってた」 古「薔薇水晶、君は僕の人形だ」 キ「世界観ちげぇだろ!」 古「失礼取り乱しました。最後にひとつ、言い忘れていたことがあります」 キ「何だ」 古「肛門超爆炎をたった今発動しました。もう手遅れです」 キ「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」 『アナルでぎゅっ!(フルサイズver)』 アッー! きもちがいいわ 朝のハッテンは やおいを信じて さあ くそみそしたい 竿がなびいたら みんなの「マッガーレ!」きこえたの本日もHoli-day始まる? ホモの気があるならわたしに掘らせてね 淋しい心のままじゃきっと夢が希望がふんもっふ あなたもわたしもテドドンたぎらせて だいじなとこを探りましょうよ それはゲイ? それはノンケ? どっちも掘れるわね 真赤な痔害 アナルでぎゅっ! どんと来い! 帰りは公園寄って ヤ ラ ナ イ カ ヤマジュン気分なの ウホッ!いい男…… 考えてみたってわからないときには アッー!と叫んでみるの ケツに熱いションベン流しましょう あなたはわたしのブツをどう思う? 夢中になって掘りすぎちゃうの すこし受け すこし攻め バランスとって 一緒にもっと たくさんのぎゅっ! イイ!感じちゃうっ! あなたもわたしもテドドンたぎらせて だいじなとこに発射しましょうよ それは●? それは★(保志)? ちゃんとね約束? 中出しして アナルでぎゅっ! ぎゅっとして! あなたもわたしもテドドンたぎらせて だいじなとこを広げましょうよ それはLove? それは(sex)Friend? どっちも欲しいわね ホルホル誓い アナルでぎゅっ! ぎゅっとして! キ「今日は立つの早いな…」 古「起つの速い…ですか、さすがですね、観察力が上がって来てます…それではいきますよキョンタン」ソーレソーレワッショイワッショイ キ「そう言う意味で言ったんじゃない、アッー!アナルだけは!アッー!アナルだけは!」 古泉「寒い…アナルにちんちんです」 キョン「意味不明だ。とりあえず服を着ろ」 誰もがドン引きするようなオナヌィーを始めちゃう古泉たん。 古泉「クフゥ…ぼ、僕の開発した尿道生け花の快感は角界一イィィ!!アッー!アッー!ンギモヂイィ!!」クチュクチュ 尻の穴の中でスイカ栽培を始まめた古泉たん。 古泉「見てみてキョンた~ん!スイカの茎が尻尾みたいで可愛いでしょ~www」 キョン「やめろ!くさっ!ケツをこっち向けんなバカッ!!」 古泉「大みそかといえば」 キョン「言えば?」 古泉「除夜の鐘ですよね」 キョン「ん? まぁな」 古泉「だからどうですか、僕らもここらで108発」 キョン「何がだよ」 古泉「分かってるんでしょうあなたも」 キョン「分からん分からん分からん」 古泉「打ちますよ、新技」 キョン「またそれか、やめろ。迷惑だ」 古泉「その名もアナホリック・シンドローム!」 キョン「意味分からん」 古泉「この技を喰らうともれなくゲイになります」 キョン「やめろ。やったら縁切るぞ」 古泉「実はもうやってます」 キョン「何ともないぞ?」 古泉「好きです」 キョン「自分にかよ!!!」 古泉「さぁ! ショウタイムの始まりだ!!!」 キョン「初夜の鐘アッーーーーーーーーーーー!!!」 岡部 「おかべのジンセイ♪」 古泉「あっぱれ」谷口「あっぱれ」国木田「あっぱれ」生徒会長「あっぱれ」 岡部 「ハッテンダ」全員 「ドピュッ!(おなにー)」 岡部「100回入れちゃう」 古泉「シコシコ」谷口「シコシコ」国木田「シコシコ」生徒会長「シコシコ」 全員 「キョンタンダ」全員 「どぴゅっ!」 全員 「5つのドキドキチンコが」 全員 「放課後待ちきれないよ」 岡部 「ランドセルショタ、小学生おかそっ!」 岡部 「ナイショの岡部」 全員 「れっつごー!」 岡部 「岡部登場!どっかーん!(股間から」 岡部 「キョンであそぼお、オトコのパワー」 岡部 「岡部変態!どっかーん!(股間から」 岡部 「おいでなすった」全員「さぁさ、みんなで」 全員 「なってたって、ANAL!ANAL!ANAL!ANAL!」岡部 「つかんで」 全員 「なってたって、ANAL!ANAL!ANAL!ANAL!」 岡部 「岡部登場!どっかーん!(股間から」 岡部 「キョンであそぼお、アナルに進入」 岡部 「岡部変態!どっかーん!(股間から」 岡部 「よってらっしゃれ、どのアナに、いれよ?」 全員 「ハチャメチャ(きょんたんを)」 全員 「ANAL!ANAL!ANAL!ANAL!」岡部 「あそぼ」 全員 「ANAL!ANAL!ANAL!ANAL!」キョン 「コロリン」 岡部 「コケテも」全員 「どっぴゅーーん!」 あえて何の歌かはいわない。わかったやつはウホッ見習い試験9級合格 アナルアナリスト古泉 「これからのアナルには、出口としてだけではなく、 入り口としての可能性も考えていかなければなりません」
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恐怖 …これは生きていくうえで避けては通れないものだ。 俺はこれからいくつの恐怖を味わうのだろうか…。 だが今、俺達が遭遇している恐怖は恐らく人生で1、2を争うものになるだろう。 …状況がわからない? OK では今回の出来事を振り返ってみよう。 ~部室~ ハルヒ「暇ねぇ~。」 ネットサーフィンをしていたハルヒはそう呟いた。 キョン「平和と言え、平和と。」 古泉とオセロをしていた俺はハルヒにそう言った。 この前のつちのこの件をもう忘れたのか…。 そんなこんなでいつもの毎日を過ごしていた俺達の所に訪問者がやってきた。 コンコン ガチャ 「こんにちは。」 ん?誰だ? みくる「あれ、あなたは管さん?」 …朝比奈さんの話によるとこの人は朝比奈さんのクラスに転校して来た管、理人って名前の人らしい …変な名前だ。 みくる「でどうしたんですか?」 管「耳に挟んだんですけど、あなた方は不思議な事を募集しているそうですね?」 みくる「ええ、まぁ。」 なるほど、ネタを持って来てくれた訳だ。 ハルヒ「詳しく話を聞こうじゃないの。」 ハルヒは目を輝かせてそう言った。 管「はい、それでは…。」 ハルヒ「ちょっと待った!」 管「はい?」 ハルヒ「その話の前に…あなたにも興味があるわ。」 …な!? ハルヒ「…謎の転校生2人目ね。」 …ああ、そういう意味か…何だ古泉!その笑みは…。 みくる「そういえば何か理由があって転校して来たんですよね?」 管「…いや…まぁ…別に僕の事は…。」 ハルヒ「隠す所が気になるわね…不思議の匂いがするわ。」 古泉「たしかに気になりますね。」 キョン「まぁ…たしかにな。」 管「いや…ええと…言うんですか…?」 ハルヒ「ほら、観念して吐いちゃいなさい。」 ハルヒは目をギラギラさせている。 管「……わかりました。実は僕…。」 ハルヒ「ワクワク…ワクワク…」 管「…借金取りから夜逃げしてきたんです。」 !? 団員一同(めっちゃ現実(リアル)だあああああ!!!!!) 管「親父がギャンブルで借金作って、毎日毎日家に借金取りが押しかけて来て、親父も蒸発し、母と幼い弟達…」 ハルヒ「いやああああ!そんな汚い大人の世界の話なんて聞きたく無いいい!!」 ハルヒは耳を押さえて叫んでいる。 キョン「やめてくれええええ!!俺はまだ子供でいたいんだ!!」 長門を除く2人も耳を押さえもがいている。 管「…んな訳でここにもいつまでいられるか…こんな所です。」 …皆息絶え絶えな感じでひざまずいている。 ハルヒ「…聞いちゃった…聞いちゃった…最後まで聞いちゃった…」 みくる「…シクシク…シクシク…。」 古泉「…何ですか…この敗北感は…この闘わずして負けた感は…」 キョン「…聞いただろ…お前の勝ちだ!これで満足だろ!帰ってくれ!!」 管「…無理やり言わせといて何なんですかこの人たちは…そろそろ本題入って良いですか?」 長門「…ユニーク。」 …。 …。 …。 ハルヒ「…なるほど、謎の影ね。」 彼の話をまとめると、隣町に古い洋館があり、そこに謎の影が出る…と言う事らしい。 管「これがその洋館までの地図です。」 そう言って簡単な地図を渡した。 管「本当はそこまで案内したいんですけど、借金取りに見…」 キョン「もういい!もういいからその話は!」 管「それではこれで…。」 ガチャ バタン 管理人は帰って行った。 ハルヒ「…影か…良い話を聞いたわね。」 古泉「それ以上に聞きたくない話も聞いちゃいましたけどね。」 ハルヒ「それじゃ、今度の休みに出動よ!」 …こうして俺達は謎の洋館へ行くこととなった。 ~休日~ 俺達は駅で落ち合い電車で隣町へと向かった。 ハルヒ「それにしても影って何だと思う?やっぱり幽霊かしら。」 キョン「…どうだろうな。ホームレスか何かが住んでました…なんてオチじゃないのか。」 ハルヒ「まぁ、行けばわかるってもんね。」 …まぁな。 ハルヒは鼻歌を歌いながら先頭を歩いている。 キョン「なぁ、古泉。」 古泉「何ですか?」 キョン「今回の件お前の所本当に関わって無いんだろうな。」 古泉「はい、それはたしかです。我々の機関は関わっていません。」 キョン「そうか…なら一体何なんだろうな…その影は…マジで幽霊じゃないだろうな…」 俺の呟きを聞いて古泉と朝比奈さんが笑いだした。 古泉「ははは、幽霊なんて居るわけないじゃないですか。そんな子供みたいな事言わないで下さいよ。」 みくる「そうですよ。キョン君もまだ子供ですね。」 長門「…非科学的。」 キョン「そこの超能力者と未来人と宇宙人…お前らが言うな。」 …それから夕方まで時間をつぶし、俺達はその洋館へと到着した。 ~洋館内~ ハルヒ「本当に誰も住んで無いみたいね。」 館の中は荒れており人の生活している気配は無い。 ハルヒの持つ懐中電灯を頼りに俺達は進んで行った。 キョン「…みるからに出そうな雰囲気だな。」 ハルヒ「なによ、あんた怖いの?」 キョン「馬鹿言うな。」 古泉「しかし…不気味ですね。」 みくる「影って何なんでしょうね…。」 その時一人の少女が声をあげた。 長門「…何か居る。」 ハルヒ「!?」 キョン「!?」 古泉「!?」 みくる「!?」 …沈黙が流れた。 ハルヒ「ちょ…ちょっと有希、脅かさないでよ。」 長門「ここには私達以外の何かがいる。」 …長門が言うなら本当なんだろう。 よく見ると古泉と朝比奈さんの顔も恐怖が浮かんでいる。 古泉「ははは…参りましたね…お札が何か持ってくれば良かったですよ。」 みくる「…数珠ぐらい持ってくれば良かった…。」 長門「お札ならある。」 そう言って一枚のお札を俺達に見せた。 キョン「え!?長門お札なんか持って来てたのか?」 みくる「…何か意外です。」 ハルヒ「ん、でも何か随分古いわねこれ。」 長門は向こうを指差しながら言った。 長門「そこに貼ってあった。」 「!!!?」 キョン「なに剥がしてんだよ長門!!」 ハルヒ「い…今すぐ元の場所に戻して来なさい!!」 長門は頷くとお札を張り戻しに行った。 …やばい、本格的に怖くなって来た。 そこに… みくる「きゃあああああああ!!!!」 ビク 朝比奈さんの悲鳴が響いた。 ハルヒ「どうしたの、みくるちゃん!」 古泉「一体どうされたのですか!?」 みくる「…ご…ご…。」 キョン「…ご?」 みくる「ごき…ごきぶりが…」 ハルヒ「ごきぶり?…ってなぁ~んだ。 キョン「そりゃごきぶりぐらい居ますよ…。ごきぶりぐらいで悲鳴を上げないで下さいよ。」 古泉「そうですよ。体長1mのごきぶりが出た訳じゃあるまいし…。」 しかし震える朝比奈さんの指差す方を見て俺達は…驚愕した。 「うわあああああああああああああああ!!!!!!」 …そこには体長1m50cmはあろうかというごきぶりがいたのだ。 みくる「…フッ」 朝比奈さんがそこで気を失った。 ハルヒ「にににに逃げるわよみんな!!」 俺は朝比奈さんを背負い全力でみんなの後に続いた。 キョン「長門!あれは何だ!?あの時のカマドウマと同じ様な奴か?」 長門「……。」 キョン「長門?」 長門「……。」 …完全に固まっている。宇宙人とは言えやはり女の子か…。俺達は広間へと出た。 ハルヒ「来たわよ!!」 奴は…Gは俺達を追って来やがった …そして冒頭にいたる。 …Gと俺達の睨み合いが続いている。 こちらの戦力は俺とハルヒと古泉。 朝比奈さんは気絶しており長門は完全にフリーズしている。 ハルヒ「どうするのよキョン!!」 キョン「俺に聞くな!」 古泉「何であんなに巨大なGが…」 キョン「今はそんな事よりもどうするかを考えろ! …もしもだ…もしも…」 ハルヒ「もしも…何?」 キョン「…もしも…あの巨体で F・G・A でも繰り出して来たらどうする!!」 ハルヒ&古泉「F・G・A!!」 『F・G・A』 F・G・Aとは「フライングゴキブリアタック」の略でGが繰り出す技の中で最凶最悪の威力を持つ技である。 実際これを顔に喰らった作者の妹(16)は精神崩壊寸前までいったのだ。 とにかく恐るべき技である。 キョン「あの巨体に喰らってみろ!精神崩壊じゃすまんぞ!!」 ハルヒ「…どうしよう。」 古泉「あ!!」 Gの背中がモゾモゾしだした…来る!! 遂にGがF・G・Aを繰り出して来た。 …くっ…これしかない!! キョン(ハルヒ!) ハルヒ(キョン!) 二人は一瞬のアイコンタクトの後… ガシッ ガシッ 古泉「…え!?」 …相殺するしかない。 キョン&ハルヒ「うおおおおおおーーー!!!」 古泉「ちょ!?ちょ!?まさか!?」 キョン&ハルヒ「F・K・A!!!!」 『F・K・A』 F・K・Aとは「フライングコイズミアタック」の略でキョンとハルヒが苦し紛れに繰り出した合体技…様するにただ古泉を力任せにぶん投げると言う古泉にとっては迷惑極まりない技である。 しかし古泉以外誰も傷つかないある意味クリーンな技である。 古泉「いゃああああああああ!!!!」 ゲシッ! キョン「よし!相殺したぞ!」 ハルヒ「今のうちに逃げるわよ!」 俺は朝比奈さんを担ぎ、ハルヒは長門を連れて奥へと走った。 …古泉…お前の犠牲はけして無駄にはしない…。 俺達はさらに奥の広間へと駆け込んだ。 キョン「出口はどこだ!」 ハルヒ「暗くてよくわからないわ!!」 ガサガサガサ キョン「なに!?」 ハルヒ「嘘!?」 …俺達の前にまた奴が…Gが現れたのだ…。 ハルヒ「…もしかして…もう…古泉君を…」 キョン「…よくも古泉を!!」 俺の体は怒りに震えた…が、だからと言ってどうとなる訳では無かった。 ピクピク ハルヒ「また背中が震え出したわ!!」 …また来るのか!? ガシッ …え!? ハルヒ「うおおおおおお!!!!!」 ちょ!おま! ハルヒ「F・K・A2!!!」 『F・K・A2』 F・K・A2とは「フライングキョンアタック」の略で、たまたま「フライングコイズミアタック」と略が同じだったので2を付け加えたハルヒ渾身の大技…様するにただキョンを…ry キョン「うっそおおおおん!!!」 ゲシッ! キョン「うおっ!」 …痛てててて…ん? G「……。」 キョン「うわあああああ!!!!!」 …俺は全力で逃げたタッタッタッタッ…バッ! そのまま物陰に飛び込み息を潜めた。 「…誰ですか?」 ビクッ キョン「だ…誰だ!」 「ああ、あなたですか…。」 …古泉? キョン「古泉、無事だったか!」 古泉「…ええ、何とか…。」 古泉は憔悴しているようだ…ちくしょう…Gめ! 古泉「それであなたは?」 キョン「ああ…ハルヒの奴がF・G・Aの相殺に俺をぶん投げやがった…血も涙も無い奴だ…。」 古泉「一体どの口が言っているのか暗くてよく見えないのが非常に残念でなりません。」 キョン「……とにかくハルヒはともかくとしても朝比奈さんと長門は放っておけない。行くぞ!」 …俺達は再び地獄へと向かった。 キョン「…どこだ?」 古泉「あっちから声が聞こえます!」 声のする方へ向かうと… ハルヒ「このバケモノ!あっち行きなさいよ!!」 ハルヒが2人を守りながらほうきでGと闘っていた。 キョン「…さすがにあの2人は投げなかった様だな。」 古泉「…そのようですね。」 キョン「G!ハルヒ達から離れろ!」 ハルヒが声をあげた。 ハルヒ「2人とも生きていたのね!!早く何とかしなさい!! さっさと助けないと死刑よ!!」 …なんて言いぐさだ…とにかく!! キョン「G!!お前の相手は!!」 Gが振り向いた。 G「…ジロリ。」 キョン「…この古泉一樹だ!」 古泉「ええ!?」 ガサガサガサ 近づいて来た!! ガシ! え? …俺はGに組み敷かれていた。 キョン「ひいいいい!!」 俺、 絶 体 絶 命 ! この世には色々な悲惨な死に方があるがGに食われて死亡………!! キョン「絶対いやだああああああああああ」 …火事場の馬鹿力とはよく言ったものだ。 気づくと俺はGをはじき飛ばしていた。Gは放物線を描いて…朝比奈さん!! Gは朝比奈さんの所へ飛んでいった。 みくる「…ん…。」 また最悪のタイミングで目を覚まして… G「……。」 みくる「……。」 Gと朝比奈さんはしばらく見つめあったあと… みくる「い…い…いやああああああああ!!」 ドゲシ! 朝比奈さんは激烈な回し蹴りをGに喰らわした。 吹っ飛ぶG キョン&ハルヒ&古泉「嘘おおおおおお!!」 みくる「いやああああああああ!!」 ゲシッ! ドスッ! ガスッ! 朝比奈さんははマウントを取りGを殴り続けている。 ゲシッ! ドスッ! ガスッ! ハルヒ「…………。」 古泉「…………。」 キョン「…………。」 …いつしかGは完全に沈黙した…。 そのまま再び気を失った朝比奈さんを担ぎ俺達は洋館を後にした。 …その時沈黙が流れていたのは言うまでもない。 ~部室~ キョン「結局あれはなんだったんだ?」 長門「わからない。恐らくは突然変異。」 放課後の部室で俺は長門と洋館の話をしていた。 ガチャ 古泉「おや、来てましたね。」 キョン「古泉、あれは何だったと思う。長門は突然変異じゃないかと言っているが…。」 古泉「長門さんが言うのならそうなのでしょう。 とにかくもうあそこには近づきたくありませんね…。」 それは同意だ。二度と行きたくない。 その後ハルヒも部室に来て後は朝比奈さんだ…。 ハルヒ「ねぇ…みくるちゃんだけど…」 キョン「朝比奈がどうした?」 ハルヒ「どうやら洋館に入ったぐらいから記憶が消えているみたいなの…。」 …なるほど、それで良いのかもな…。 古泉「そうですか…でも今回の事で僕は学びました。」 キョン「ああ。」 ハルヒ「そうね。」 ガチャ みくる「遅くなりました~…すいません。すぐお茶入れますね。 ハルヒ「いやいや、良いのよ、みくるちゃん!今日はアタシが淹れてあげる。座ってて。」 ハルヒはお茶を淹れ始めた。 長門「…。」 長門は無言で椅子の埃を払った。 古泉「さささ、どうぞ。」 古泉は朝比奈さんにその椅子を勧めた。 キョン「朝比奈さん、どうぞ。」 俺はお菓子を差し出した。 みくる「…なんか、みんな今日は優しいですね。」 朝比奈さんはニコニコしている。 …。 …。 …。 『朝比奈みくるはキレたらヤバい。』 これが俺達が今回の件で学んだ事である…。 …。 …おしまい。
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古泉 「昨晩はお楽しみでしたね。」 キョン 「はい?」 朝比奈 「あわわわわ…」 教室にはいつの間にかテレビが置かれている。 朝比奈さんは、長門に無理やりまぶたを開かせられて、そのテレビを見続けている。 そのテレビに映っていたのは 『アナルだけはやめて!!アナルだけはやめて!!』 『ザーーーーーーメンビーーーーーーーム!!!』 長門 「これが現実」 朝比奈 「あわわわわわ…」 長門は一向に無理やりまぶたを開かせて、朝比奈さんに無理やりビデオを見せている。 俺と古泉による わ く わ く 野 菜 ラ ン ド の ビ デ オ を 特にきゅうりとなすび 長門 「性教育」 長門は俺の方を見て、真顔で言った。 朝比奈さんに何をするつもりだ!!!!そもそも同姓の性行為を教えてなんになるんだ!! 長門 「朝比奈さん、おびえてる。これが萌えってやつよ。」 キョン 「ゆ・・・夢じゃなかったのかよ。」 古泉 「昨晩は、キョンたんがあまりにも壊れてしまったので、記憶消去処理を少し長門さんにしてもらいました。」 キョン 「赤ちゃん語を使ったところまではなんとか…」 古泉 「その後の内容をビデオにとってあると思うのでビデオで見ましょうか?」 古泉 「長門さん、楽しんでいるところをすこしよろしいでしょうか?」 長門 「…いい。」 長門 「みくるんるんとコミケいってくる」 そういって、メイド服姿の朝比奈さんを引きずってコミケに行ってしまった。 スパルタ教師だな。長門は。 古泉 「やっと二人きりになれましたね。昨晩のつづきを・・・といいたいところですが、長門さんに長門さんのいない間の行為は止められているので・・・」 おかしすぎるだろ。 古泉 「では、あなたがかなり壊れたところから長門さんの記憶消去処理までをビデオにとってあるので、さっそくですが見てみましょう。」 キョン『にゃんにゃん。古泉にゃん!!やめてくだにゃんにゃん!!』 キョン「猫!?」 古泉 「こっからさきが面白いんですよ。」 キョン『めがっさにょろ!!これ以上怒らせるにょろと!!変身するめがっさ!!』 キョン「鶴屋風!?なんか微妙に違うし!!」 古泉 『アナルを掘る。これぞ、男なり』 キョン『アナルだけはやめるにゃりん!!!!!!!!』 『ピカーッ』 キョン『おふざけは許さない!!魚雷ガール参上!!』 キョン「誰だよ!!」 古泉 「長門さんに聞いたところ、あなたの真の姿らしいですね。」 キョン「普通に考えて違うだろ!!」 長門 『大変大変変態』 キョン「長門がビデオにでてきた。何をするつもりだ?」 長門 『マッスルドッキング!!!!』 キョン「俺にマッスルドッキングしてる!!しかも、一人でマッスルドッキングしちゃった!!」 長門 『記憶消去処理完了にょろ。また、次週もよろしくにゃりん!』 キョン「突っ込みどころ多すぎだ!!」 古泉はテレビを消して、俺をまた押し倒したのであった。 古泉 「うほほほほほほほ!!長門ちんがいないですぅ!!今のうちにキョンたんを独り占めですぅ!!!」 キョン 「うわっ!!!!いきなり!!!いきなりアナル!!!!アナルはやめろ!!!!」 古泉 「やめるわけないですぅ!!!!」 キョン 「彫られる!掘られる!!!彫られる!!!!」 古泉 「育て!!わたくちんの植物!!!天界樹木」 キョン 「あぁぁぁぁあん、びくんびくん感じちゃうよ…」 古泉 「キョンたんの植物も育ってほしいですぅ?育てーー!!!」 キョン 「握らないで・・・」 古泉 「ぐんぐん育つですぅ!!」 キョン 「あぁん、植物から白い液体が!!」 長門 「到着予定時間10分誤差。」 長門 「古泉・・・」 長門 「マッスルドッキング!!!!!」 まぁ、いろいろ服のしたくとか掃除とかし終えて、なんとかさっきの状態に戻ったのだった。 朝比奈 「や・・・やっぱりテニスの王子様とかブリーチとかっておもしろいですね。」 朝比奈さん、それ、原作やない。同人誌や。801の。 キョン 「そういえば、ハルヒはどこにいるんだ?」 長門 「コミケ」 キョン 「ハルヒもか!?」 長門 「801を知ることによって、世界にどのような変化がおこるのか観測する。それが私。」 キョン 「あれ?お前は穏健派だとかなんとかじゃなかったのか?」 長門 「801に関しては別。肉おどるきゅうり。痛めつけあうなすび。白いイカの液体。これ、まさに宇宙最高の芸術。芸術さいこおおおおおおおおおおおおおお」 長門 「涼宮ハルヒが801を好きになることによっておこる世界の変化は大体予測している。」 キョン 「それはなんだ?」 長門 「同性愛の世界。おもしろそうでしょでしょ?」 古泉 「キョン君ふぉーーーー!!!!!!!」 長門 「気絶回復」 キョン 「気絶していたのか!?」 長門 「第三戦。」 朝比奈 「あわわわわ・・・」 長門 「逃がさない。」 朝比奈 「はぅ!」 長門 「生。これが現実。」 3章
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キョン「俺のフルーチェ(桃)が無い!誰だ食べたのは!!お前か!古泉!」 古泉「僕じゃないですよ、大体僕がそんな泥棒みたいな真似するわけ無いじゃないですか、せいぜいキョンたんの跡を付けて キョンたんがオナニーするのを見ながら一緒にオナニーするぐらいですよ」 キョン「そうか、疑って悪かった」 古泉「僕の疑いは晴れたようですね・・・そういえばさっき朝比奈さんが何か食べてましたよ」 キョン「何だって?まさか朝比奈さんが・・・・」 みくる「ち・・・ちがいます!わたしじゃありません!」 キョン「・・・いくら朝比奈さんだからといってアリバイ無しに信用は出来ません、今回の事件はそれほど重大なんです」 みくる「・・・・・・私は・・・・フルーチェが嫌いなんです!トラウマがあるからフルーチェだけは駄目なんです!」 キョン「・・・そのトラウマが事実なら朝比奈さんを信用しましょう」 みくる「・・・あの頃の私は無知でした・・・・・だからあんな事に・・・・コーヒー牛乳でフルーチェを作るなんて暴挙に・・・」 キョン&古泉「!」 キョン「それは・・・・いくらなんでも無謀だ・・・」 古泉「でもキョンたん、フルーチェ好きなら一度は脳裏によぎる事でしょう?キョンたんにはそれが解るはずです」 キョン「・・・・俺も・・・過去に・・・あろう事かバナナオレで・・・・アレは・・・惨劇だった」 古泉「そんな無謀な・・・・でもそれなら尚更キョンたんには解るはずです、僕は朝比奈さんのトラウマは信用に足ると思います」 キョン「・・・朝比奈さん、疑ってすみませんでした・・・嫌な事まで思い出させてしまって・・・本当に申し訳無い・・・」 みくる「良いんです、解ってくれたなら・・・」 キョン「・・・・・・」 ガラッ キョン「長門か・・・今日は随分と遅いな・・・・・!!!この芳香・・・まさかお前・・・・フルーチェを・・・食ったのか!」 長門「ニヤリ」 キョン「長門・・・お前だけはそんな事をする奴だとは思わなかったのに・・・・お前は食ったんだなフルーチェを!桃のフルーチェを!!」 長門「・・・私がフルーチェの桃味を食べたのは事実」 キョン「長門・・・・どうしてだ・・・一体俺に何の恨みがあるってんだ!説明しろ!!!」 長門「あなたが何故私に対して怒っているのかが理解できない」 古泉(!・・・この香りは!) キョン「お前・・・このやろぉぉぉぉぉ!」 古泉「いけませんキョンたん!!」 キョン「離せ古泉!!俺は・・・俺は!」 古泉「落ち着いて下さい!!」 キョン「うるせぇ!離せ離せ離せぇぇぇぇぇぇ!」 古泉「ハァ・・・・少し冷静になって下さい、冷静になれないようならこのままブチ込みますよ?」 キョン「すまんかった」 古泉「冷静になってくれて残n・・ゲフンゲフン良かったです、まず結論から言いましょう、長門さんは無実です」 キョン「何だって?でもこの香りは確かに桃味フルーチェの香りだ!俺が間違える筈は無い!!」 古泉「全く・・・キョンたんも地に落ちましたね・・・まだ気付かないんですか?・・・問題はその香りです」 キョン「・・・・・!」 古泉「フフ・・・どうやら気が付いたようですね」 キョン「・・・どうやら俺はとんだ思い違いをしていたようだ・・・すまなかった長門」 長門「気にしてない」 みくる「何がどうなってるんですか?私にはよく解らないんですが」 古泉「それは僕が説明しましょう」 古泉「まず安比奈さん、あなたが気付かないのはあなたがトラウマにより長い間フルーチェから 遠ざかっていたからです、その点僕とキョンたんはフルーチェをこよなく愛するフルーチャー、ここが重要なんです」 みくる「・・・・」 古泉「僕やキョンたんほどのフルーチャーならば香りでフルーチェを判別する事など造作もありません、本来ならキョンたんも 直ぐに気が付く筈なんですが・・・・今回は自分のフルーチェが紛失した事による焦りと怒りで我を忘れてしまっていたようです」 みくる「・・・・」 古泉「しかし問題は香りの種類ではないんですよ・・・・そこが今回の最重要事項です、ズバリ!その重要事項とは!」 みくる「ドキドキ」 キョン「・・・・・」 古泉「フルーチェは普通牛乳で割ります、その際に失われるものはなんでしょうか?・・・・ご想像の通り濃度です、 牛乳を入れることにより原液の甘さが弱くなり、いわゆる『通常』のフルーチェとなります、しかし今回の香りはいかんせん濃度が高かった、つまり! 長 門 さ ん は フ ル ー チ ェ を 牛 乳 で 割 っ て い な い ん で す ! ! 」 みくる「!!!!!そんな!ありえません!通常フルーチェは牛乳で割ってこそ真価を発揮する食べ物の筈ですっ! 固め柔めの好みがあるにしろそのまま食べるなんてありえません!」 古泉「落ち着いて下さい朝比奈さん、世の中にはフルーチェを愛する余り、自分とフルーチェとの間に牛乳の関与さえ納得できない 人種が存在するのです、僕はまだその境地には達しては居ませんが・・・」 みくる「長門さん・・・いっつもこんな風にフルーチェをたべているんですか?」 長門「・・・私にとってフルーチェは食べ物ではなく飲み物、何時もはストレートでロック」 キョン&みくる「!」 キョン「今回も完全に俺の思い違いだったようだ・・・だがしかし、SOS団にはもう一人『奴』が居る、恐らくそいつが一番犯人の可能性が高いだろう」 古泉「・・・」 みくる「・・・」 長門「・・・」 キョン「ハルヒ・・・お前なのか・・・」 キョン「奴が・・・ハルヒが俺のフルーチェを・・・・・・・」 古泉「落ち着いてくださいキョンたん、まだそうと決った訳じゃありませんよ」 みくる「そ・・・そうですよぅ!いくら涼宮さんだって人のフルーチェは盗ったりしない・・・・と思います・・・」 長門「・・・・・」 キョン「まぁいい、ハルヒが来たら全てが解るだろう」 ガラッ ハルヒ「いやぁーごめんごめんちょっとヤボ用があって遅くなっちゃった!」 キョン「・・・・匂いを消すためにそこいらをブラブラしてただけじゃないのか?」 古泉「キョンたん、いきなりそんな物言いはいくら何でも・・・」 キョン「古泉・・・俺はさっさと白黒付けたいんだ、解ってくれ」 古泉「・・・・」 キョン「単刀直入に聞く、ハルヒ、お前のヤボ用ってのはフルーチェを食べてたんじゃないのか?」 ハルヒ「・・・・なんでそんな事聞くの?」 キョン「良いから答えてくれ」 ハルヒ「・・・そうよ」 キョン「やはりお前だったのか、俺のフルーチェを食べたのは」 ハルヒ「?何の事よ、私はさっきコンビニで買って来たのを食べたのよ?」 キョン「言い訳はよせ、見苦しいぞ」 ハルヒ「あんたねぇ、何があったのか知らないけど変な言いがかりは止めてよね、ただでさえちょっと今機嫌悪いんだから」 キョン「その変に堂々としてる態度が怪しいんだよ」 ハルヒ「しつこい!」 ガラッ 鶴屋「やっほー!皆元気っさ!?ん?なんか空気悪いにょろねー」 キョン「!!鶴屋さん!その手に持ってるものは!?」 鶴屋「ん?フルーチェにょろよ?あははー実は私も隠れフルーチャーっさ」 キョン「鶴屋さんが・・犯人!?」 キョン「鶴屋さん、つかぬ事をお伺いしますがそのフルーチェを何処で見つけましたか?」 鶴屋「あははー実はそこの冷蔵庫に入ってたっさー目に入ったらどうしても食べたくなっちゃって・・・ごめんにょろ」 キョン「ごめんですめばけいs」 ハルヒ「あーーーーー!酷い鶴屋さん!それ私のだったのに!」 キョン「え!?」 鶴屋「ごめんにょろハルにゃん、解ってたんだけど自分の欲望を止められなかったっさ、本当にごめんにょろ」 ハルヒ「んー・・・・まぁ鶴屋さんならいいわ、何かとお世話になってるしね、もしキョンだったら死刑だったけど」 キョン「ちょ・・・ちょっと待て、それなら俺のフルーチェは何処に?」 ハルヒ「そんなの知らないわよ、どうしてもっていうなら証拠あるわよ?鶴屋さん空き箱まだあるでしょ?」 鶴屋さん「モッキュモッキュ(フルーチェを食べる音)・・・ん?あるにょろよ、空き箱は保管するのはフルーチャーの基本っさ・・・はいハルにゃん」 ハルヒ「・・・キョン、これでも私が犯人だって言い張る?」 キョン「この『団長専用』シールは・・・・・・すまん」 ハルヒ「良いわよ、謝ったから一発で許したげる」 キョン「え?」 ドゴッ ハルヒ「団長様を盗人扱いなんて罰を受けてとーぜんよ!スッキリしたしかーえろ!」 キョン「ゲフッ・・お・・・俺のフルーチェは一体何処に・・・ガクリ」 おい谷口 谷口「なんだ!?またチャック開いてるのか!!」 ああ。 谷口「マジかよ!!」 しかもフルーチェが出てる 谷口「!?」 さらにそれを国木田が舐めてる 国木田「!!」 女子A「あの子いっつもフルーチェ食べてわwwww」 女子B「フルーチェしか友達がいないのかしらwwww」 長門「フルーチェうめぇ」 キョン「フルーチェうめぇ」 ハルヒ「フルーチェうめぇ」 朝比奈「フルーチェうめぇ」 古泉「フルーチェうめぇ」 サントス「フルーチェうめぇ」 女子A「フルーチェうめぇwwwwwwwwwwwwwwww」 長門「・・・・・・」 キョン「なぁ長門」 長門「…何?」 キョン「お前、食事はいつもコンビニ弁当なのか?」 長門「…」(コクッ) キョン「身体は大丈夫なのか?」 長門「サプリメントで補っている…」 キョン「でもさぁ、たまには美味しい物食べたいだろ?」 長門「…」 キョン「そこでフル-チェだ!作り方はかんt 長門「いい…」 キョン「そ、そうか…」 キョン「ココは何処だ・・・?学校か・・・・ん?なんだありゃ・・・あれは・・・昨日の俺じゃないか!・・・・そうか!長門か!長門が俺に犯人を教えてくれようと してるんだな、いやでもなにもこんな回りくどい事をしなくても・・・」 過去キョン「いやーやはりフルーチェは桃に限る!軟いフルーチェの中にひっそりと潜むぷりぷりとした桃はまるで真珠貝の中で見つけられるのをひっそりと 待つ真珠の如き!!おっと鮮度が落ちない内にさっさと食べないと!」 キョン「・・・そうだ・・・コンビニで2つ買ってきてその内一つを食べたんだ、ここまではハッキリと覚えてるぞ」 過去キョン「箱は・・・ちゃんと保管して・・・と・・・・・ンまぁーい!!最高だっ!モキュモキュモキュ・・・・ゲェップ」 キョン「そうだ、箱は折りたたんでブレザーのポケットに・・・ガサガサ・・・ん!?これは・・・・空き箱が二つ?そんなバカな!!」 過去キョン「こんな美味いフルーチェを一箱でフィニッシュするなんてそんな事俺はできん!よってもう一箱いっとこう」 キョン「ポカーン」 過去キョン「おいしーい!ああん!らめぇ!」 キョン「・・・・・・・・・・・・覚えてねぇぞ」 ???「・・・・て」 キョンん? 長門「起きて」 みくる「!キョン君!!!大丈夫ですか!?」 キョン「だ・・・大丈夫です、ご心配かけてすみません」 古泉「一体キョンたんのフルーチェは何処へ消えたのでしょうかね?僕にはもう完全にお手上げですよ、長門さんなら何か解るんじゃないんですか?」 キョン「いやもういいんだ古泉」 古泉「え?どうしたんですかキョンたん?あんなに躍起になって探していたのに・・・」 キョン「いやーよく考えればフルーチェ一つにあんなにムキになってるなんてどうかしてた」 みくる「キョン君・・・」 古泉「今までの努力が無駄になってしまうんですよ?」 キョン「いいんだ古泉、それより今日は世話になったから奢るぞ、勿論フルーチェだがな」 古泉「キョンたん!いいんですか!?僕はブルーべリーしか頼みませんよ!最低3つは要求します!」 キョン「はいはい解った解った、それじゃあ長門、朝比奈さん、ご迷惑おかけしました」 古泉「キョンたんキョンたん!」 キョン「なんだ」 古泉「実は僕、面白いもの見つけたんですよ」 キョン「何を見つけたんだ?」 古泉「コレです」 キョン「!コレは・・・」 古泉「ふふふ・・・そんな目で見ないで下さいよ、欲情しちゃうじゃないですか」 キョン「お前その空き箱を何処で・・・」 古泉「つい先ほどです、キョン君が気絶している間にアナルを頂こうとしている時にです、長門さんがこの空き箱を僕に渡してくれたんです、 言い逃れは出来ませんよ~なにしろ涼宮さんが作った『キョン』シールが張ってあるんですから・・・ふふふこのことを涼宮さんが知ったら・・・」 キョン「待て古泉!要望は何だ!」 古泉「うふふ・・・キョンたんたら、解ってるくせに・・・」 キョン「やめろぉぉ!!お願いだ!アナルだけは!!アナルだけは!!」 古泉「いきますよ~ぅ!」 長門「待って」 キョン「!長門!お願いだ!助けてくれ!・・・・長門・・・お前何してるんだ?」 長門「カチャカチャ・・・・キョン×古泉Vol1のビデオセッティング中」 古泉「ご苦労様です、長門さん」 キョン「長門ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 長門「続けて」 古泉「監督のゴーサインが出ました、気を取り直していきますよ~ぅ!」 キョン「ちょっと待て長門!Vol1って事はVol2もあるってアーッ!!アナルだけは!!アナルだけは!!」 長門「ハァハァ・・・・」 みくる「ハァハァ・・・・」 ハルヒ「!! ちょっと・・・キョン!私の机とイスがないじゃない!」 キョン「まぁまぁこのフルーチェでも食って落ち着けって」 ハルヒ「モグモグ」 キョン「で、お前の机どこにいったんだろうな?」 ハルヒ「え?あっちにあるわよ」 キョン「えぇ!?」 ハルヒ「フルーチェ美味しかったわよ、ご馳走サマンサ」タッタッタッ・・ キョン「(´;ω;`)」 ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 キョン「おまえこそ俺のフルーチェ食べただろ?楽しみにしてたのに!」 ハルヒ「知らないわよそんなの!」 キョン「なんだとフルーチェをバカにするとフルーチェ様に祟られるんだぞ!」 ハルヒ「フルーチェ様!?」 キョン「そうだ、フルーチェ様とはフルーチェを司る神様で凶作の時にはフルーチェを降らせて村人を助け」 ハルヒ「そんなのどうだって良いわ!今問題なのはあたしのプリンがどこに行ったかよ!」 キョン「俺はフルーチェ一筋だからプリンなんて食わんぞ」 ハルヒ「なら一体どこに行ったのかしら」 岡部「アッー!プールの水がプリンに!?」
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「すぐ戻ってくるから、ちょっと座って待っててくれる」 そう言い残して、ハルヒは先ほど俺たちが登ってきた階段を降りて行った。一人部屋の中に残された俺は動揺している心を落ち着かせるために小さく深呼吸をする。 胸の鼓動が速くなっているのが分かる。別に今日何かをしようという気があるわけではないし、ハルヒに自分の家に来るように誘われた、ただそれだけなのだが、妙に緊張する。何せ妹以外の女の子の部屋に入るのは初めてだからな。 おそらく谷口あたりも最初はそうだったんじゃないだろうか。いや、あいつは今でもそうかも知れない。それ以前に女の子の部屋に招かれたことが無いかもな。国木田は……なんだかんだで要領良さそうだから大丈夫なのかも知れないが…… 目をつむって心を落ち着かせるように自分に言い聞かせる。しばらくそうしていると、胸の鼓動も通常に戻り、若干落ち着きを取り戻したように思えた。少し安堵の感がわいてくる。これでハルヒに邪な下心を持っていると勘繰られることもなかろう。 そんなことを考えながら部屋の中を見回すと、どこにでもある、とはいっても妹の部屋と今日初めて入るハルヒの部屋以外は知らないのだが、少女の部屋。 俺の部屋とは違い小奇麗に整理されている。本棚には参考書の他に少女漫画などが整然と並べられていて、ほんの少しだけ意外に思った。 普段は突拍子もないことを口走るハルヒも、案外可愛らしい一面を持っているんだな。などと微笑ましい気持ちになりながらキョロキョロと部屋の中を物色していると、ふと本棚の一番上を見て視線を止めた。そのまま大きく息を呑みこむ。 そこには黒い箱の上にちょこんと座ったテディベアのぬいぐるみがあり、傍らには白い布を被ったオルゴールが添えられていた。その光景を見て、俺はそれまでの動揺も忘れるほど本棚の上を凝視する。 別段、取り立てて驚くことのない光景。だが、それを見た瞬間、胸に熱いものがこみ上げてくるのが分かった。古泉や長門、朝比奈さんの顔が脳裏に思い浮かび、高校時代の淡い過去の記憶がよみがえる。 やがてそれは鮮明になりながら、俺を過去の想い出の世界へといざなった。誘われるままにあの日のあの出来事へと思いを馳せる。確かあれは卒業式を間近に迎えた2月の出来事だったと記憶している。 それは、ハルヒとつきあい始めて間もない日のことだった。いつもと同じようにSOS団の本拠地となった文芸部室へとやって来る。ハルヒとつきあい始めたからといって、別段いつもとなんら変わらない日常。まるでここに来ることが生活習慣の一部になっているかのようだ。 そんな自分の行動を疑問に思うことなく文芸部室の扉を開けると、部屋の中には隅で本を読んでいる寡黙な少女の姿もメイド服を着てお茶を淹れる可憐な少女の姿もなく、ただニヤけた顔をした超能力者の姿だけがあった。 「お前……だけか……」 一瞬、時間が静止したかのような錯覚に思わず立ち竦む。 「はい」 キョロキョロと部屋の中を見回しながら机の上にかばんを置く俺に、古泉はいつもと同じ笑顔で答えた。 部屋の中はいつもと変わらぬ日常、在るべきものが在るべき場所にあり、疑問に思うことは何ひとつない。ただ、長門と朝比奈さんだけがいないだけだ(ハルヒは掃除当番でまだ文芸部室には来ていない) 文芸部室に古泉が一人でいるシチュエーションにはいままでに何度も遭遇しているし、部屋の中を見回しても日常を揺るがすほどのものは何も無い。 だが、文芸部室の扉を開けた瞬間、そのときが来たのだと直感した。 「みなさん、まだ来られていないようですし、ひと勝負しませんか?」 動揺し立ち竦む俺に、普段となんら変わらぬ様子で声をかけてくる古泉。机の上にはオセロのボードが用意されていた。確かそのオセロは古泉と一番最初に勝負したゲームだったはずだ。 古泉を一瞥してから、いつもの指定席へと腰を下ろす。古泉は、ニコッと俺に微笑みかけた後、手馴れた手つきで盤面に駒を並べた。しばらくの間、俺達は一言も会話を交わすことなくゲームに興じた。部屋の中は静寂が支配し、窓の外から野球部の掛け声がときおり聞こえてくる。 「どうやら、あなたも薄々は感づいているようですね」 ゲームが中盤に差し掛かった頃、ずっと盤面だけを見つめていた古泉が顔を上げて、俺の顔をじっと見つめた。古泉につられて、俺も顔を上げる。 「長門と朝比奈さんはどうしたんだ?」 古泉は無言のまま両手を広げ、首を左右に振る。 「……朝比奈さんは未来に帰ったのか? だが、長門がいるべき世界はここだろう。お前と同じで、俺やハルヒと別れる必要はないはずじゃないか?」 じっと自分を見つめる俺を一瞥した後、古泉は何も答えることなく盤面に視線を戻し、何事もなかったかのように駒を置いた。その様子を見て、俺も古泉から目を逸らして盤面の勝負に意識を戻す。 また、そのまましばらくの間、お互い言葉を交えることなくオセロの駒を盤面に置いていく。時間がゆっくりと流れているような錯覚に陥る。 ふと、周りを見回すと、いままで見慣れたはずの文芸部室の風景、たくさんの本が並べられた本棚やメイド服をはじめとする朝比奈さんのコスチューム、団長と書かれた三角錐の置かれた机がとても懐かしく感じる。 SOS団設立が三年ほど前で、俺のさほど長くない人生と比較してもそれほど時は経っていないというのに、それらはまるで俺が生まれる前からそこにそうして在ったかのように思えてしまう。 開け放たれた窓から春の訪れを感じさせる暖かな風が吹き込み、カーテンをたなびかせる。窓の外に視線を向けると、季節外れの桜の花びらが舞っていた。 この時の俺は、現実の世界ではなく、まるでおとぎ話のような非現実的な世界にいるかと錯覚するぐらい、周囲の風景が幻想的に思えたのを覚えている。 「正直……」 不意に古泉が盤面を見詰めたまま沈黙を破る。同時に幻想的な感傷の世界から現実の世界に引き戻されて、俺は古泉へと視線を移す。 「僕は今、彼女達、長門さんや朝比奈さんが、宇宙人や未来人といった存在であったのかも疑っています。それどころか、自分が何者であるかすらも見出せない状態です」 「…………」 普段の俺であればなんと反論しただろうか。目の前で実際に長門や朝比奈さんが宇宙人、未来人である証拠を見ているのだから、俺にとって古泉のこの言葉は看過できない暴言のようなものだ。 もちろん、それらもすべてハルヒの力のなせる業だと言われてしまえばそれまでなのだが、それでも俺は古泉のこの言葉には賛同することができなかった。 だが、この時の俺は古泉に反論することなく黙っていた。古泉は俺には理解できない次元で、長門や朝比奈さんが宇宙人や未来人であるということに疑問を呈しているのだ。そしてそんな古泉の気持ちが、なぜかよくわかったからだ。 「寂しくなるな……」 口にして少し驚きを覚えた。もっと別れを惜しんでもいいはずなのに、なぜかこの時はありのままを受け入れようとしている自分がいたのだ。なにか見えない力に導かれるように、別れの言葉を口にする自分がいる。 もう長門と朝比奈さんには会えないのだろう。この部屋に入った瞬間、俺の中にあったそんな予感が古泉と言葉を交えることで確信へと変わった。そして、古泉と会うのもこれが最後なのだとわかった。 「そうですね。思えば色々ありましたから……」 顔を上げ、宙を見上げる古泉の表情からは、あくまでポーカーフェイスを崩すことなかったが、別れを惜しんでいるような寂しさのような感情が読み取れた。 長門も表情の変化に乏しく感情を読み取るのに苦労したが、古泉の感情をその表情から読み取れたのはこれが初めてだったかもしれない。いつもニヤケ面で何を考えているかわからない奴だったからな。 そんな古泉でも別れのときは愁傷な気持ちになるのだと知って、少し意外な感じがした。呆けたように古泉の姿を見つめていると、古泉は俺の視線に気づき、少し首をかしげて微笑む。 「どうかしましたか」 「い、いや……」 思えば、高校入学の日、ハルヒと出会って以来、俺達は、もちろん古泉だけでなく長門と朝比奈さんもなのだが、同じ目的を持って、常に行動をともにしていたように思える。 そう、俺達はただの高校のクラスメートという枠には納まりきらないくらいたくさんの思い出を共有した友人、いや、もはや同志とと言ってもよいくらいの関係を築いていたことにあらためて気づかされた。 そんな大切な仲間三人との別れが唐突に訪れたのだ。ただの平凡な一般人である俺に、この状況で冷静でいろというのは無理というものだ。 言葉にできない感情がこみ上げてくるのがわかった。話したいことはたくさんあるはずなのに、あまりにたくさんありすぎて何を話してよいかわからず沈黙したまま時間だけが過ぎてゆく。 そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、古泉は俺から盤面の勝負へと視線を移した。お互い言葉を交わすことなく、淡々と目の前の盤面に駒が置かれていく。やがて、古泉が盤面に最後の駒を置いて勝敗は決した。 「ようやくあなたに勝つことができましたね」 微笑みながら古泉は顔をあげて俺の顔を見る。盤面を見つめ、駒の数を何度か数えた後、俺も顔を上げて古泉を見た。 「……そうだな」 そう言うと、古泉は椅子の背にもたれかかり、宙を仰ぎ見た。 「嬉しい……とても嬉しいです。僕は今、言葉にできないほどの喜びで胸がいっぱいです」 突然、大仰に自分の気持ちを吐露し始めた古泉に、俺は奇異の視線を向ける。普段は何を言われてもポーカーフェイスで何を考えているのかわからない奴なのに。 「な、大げさだな、そんなに俺に勝ったことが嬉しいのか?」 古泉は俺を一瞥してにやりと笑いながら立ち上がると、何かに誘われるかのようにふらふらと窓際へ近づいて行った。あたたかい春の風が吹き込み俺と古泉の間を通り抜けた。 「僕はあの日からずっとこの時が来るのを待っていました。そしてようやくこの時が訪れたのです」 まるで演劇でも演じているかのように、古泉は俺の存在を無視して語り始める。 「あの日、涼宮さんはベッドの上で僕を抱きしめて泣いていました。彼女の胸の内にあった鬱屈した思いを僕に語ってくれました。日常の不満。周囲の無理解。たくさんの物事が彼女を苦しめていたのです」 窓の外を眺めながら、昔を思い返すように語る古泉。俺は唖然としたまま演劇の観客のように、ただ黙って古泉を見ていた。 「そして彼女は僕に自分の抱いている夢を語ってくれました。宇宙人や未来人、超能力者といった未知との遭遇を経験し、この世界の誰よりも退屈の無い面白い日々を送りたいと。夢を語る彼女の表情は、僕にはとても寂しく思えました。 なぜなら、賢明な彼女はそれが現実にはあり得ないことだとはっきりと理解できていたからです。だからこそ、彼女はその夢を僕たちに語ってくれたのです。僕はこの時ほど自分の無力さを呪ったことはありません」 普通に考えれば、古泉の語る内容は、俺との信頼関係を壊すに十分なものだった。いま俺とつきあっているハルヒが過去に自分と寝床を共にしていたと語っているのだから。だが、この時の俺はなぜかそんなことを心の片隅にも思いはしなかった。 「暗雲を取り払う風のように、彼女の心を曇らせるすべての憂鬱を取り除いてあげたかった。夏の太陽のような彼女の笑顔を取り戻したかった。でも、その時の僕には、眠る彼女の涙を拭ってあげることすらできなかったのです」 太陽が山際へと差しかかり、部屋の中は窓から射し込む黄昏で真っ赤に染まる。夕日を背にした古泉は、どこか人外の存在のように思えた。いや、いまいる部室そのものが現実世界から乖離しているよな感覚を覚える。 「でも、そんな僕の憂鬱も、どうやら終わりを迎えたようです。僕の代わりにあなたが、涼宮さんの心を覆う暗雲を取り除いてくれるようですから」 古泉はこちらに顔を向ける。その目はじっと俺の目を見つめ、俺の覚悟を問うているように思えた。 「ああ、約束する。お前に言われるまでもない。ハルヒは俺が守る」 じっと古泉を見つめ返し、力強く返答する。逆光でシルエットとなった古泉の表情をはっきりと伺うことはできなかったが、確かにその時の古泉は微笑んだように見えた。それも普段のポーカーフェイスのニヤケ面ではなく、もっと感情のこもった微笑みで。 「お別れの時間です。短い間でしたけど楽しかった。あなたと過ごしたこの三年間を、僕はずっと忘れることはないでしょう。涼宮さんをよろしくお願いします。では……」 そう言った古泉のシルエットが薄くなり、夕日が段々と透けて見えるようになった。その体は段々と小さくなり、最後は小さなクマの形になって、団長席の向こうに消えた。 「ぬいぐるみ?」 俺は席を立って、団長席の向こうを覗く。一瞬だけテディベアのぬいぐるみが見えたような気がしたが、そこには何もなかった。何もない床の上を、ただ茫然と見つめる。SOS団での想い出が走馬灯のように頭によみがえり、じっとその場に立ち竦む。 一筋の涙が頬を伝うのが分かった。悲しみの涙ではない。もちろん喜びの涙でもない。あえて言うならば、別れの涙。静寂が支配する部屋の中で、床を見つめたままずっと立ち竦んでいた。 やがて日が沈み、夜の闇が窓の外を塗りつくした。窓から射し込む月明かりに照らされた文芸部室には俺以外誰もいない。今日はどうやらハルヒも来なかったようだ。ただ机の上に置かれたボードゲームだけが、確かにいままで古泉がそこにいた証のように思えた。 そのボードゲームを片付けようと机に近づく。が、そのまま片付けることなく、俺は帰り支度を始めた。このボードゲームを片付けてしまえば、あいつ等がいた証が失われてしまう。そんな感じがしたからだ。 おそらく、明日になればSOS団の痕跡は跡形もなく消えているだろう。そしてあいつ等がいたという痕跡も……根拠はなくとも、確信をもってそう思えた。だから、今夜だけはこの証を残していくことにしよう。 そんなことを考えながら、俺は帰り支度を済ませる。部屋を出る間際、誰かに呼ばれたような気がして振り返る。だが、そこにはもう誰もいない。 「じゃあな」 誰もいない文芸部室に別れの言葉を残して、俺は帰宅の途についた。 階段を登ってくる足音が聞こえ、俺は想い出の世界から現実へと引き戻される。 「お待たせ~」 ハルヒの手にはお盆の上に乗せられたティーポットとティーカップが二つあった。満面の笑顔で俺を見るハルヒの姿は、入学した頃には想像できないほどだ。おそらくこれが古泉の取り戻したかったハルヒの笑顔だろう。 そんなことを考えながら、手際よくティーカップに紅茶を注ぐハルヒの姿を見つめていた。俺の視線に気づいたのか、ハルヒは少し怪訝な表情でこちらに視線を向ける。 「どうしたの?」 「いや、なんでも」 「ふーん」 ハルヒは何かに感づいたように俺の顔を見てにやりと笑った。 「もしかして緊張してる。女の子の部屋に入るのなんて初めてなんじゃない」 勝ち誇ったように俺を見つめるハルヒから目をそらし、ハルヒの持ってきた紅茶に口をつける。アールグレイか。なかなかいい趣味をしてるな。 「ハルヒ……」 一口紅茶をすすった後、再びハルヒを見つめる。ハルヒもいったんは紅茶に落とした視線を再び俺に向け、じっと俺の目を見つめた。 「愛してるぞ、ハルヒ」 「は!? バ、バカじゃないの」 一瞬驚いたような表情を見せた後、顔を真っ赤にして照れながら、怒ったように顔をそむけるハルヒ。そんな俺たちのやり取りを見て、本棚の上のテディベアが微笑んだような気がした。 ~終わり~
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すずみやさんはSOS団の団長さんです。 古泉くんはにっこり笑ってすずみやさんに言いました。 「こんにちは、すずみやさん」 すずみやさんは表情を変えずに答えました。 「こんにちは、古泉くん!」 ながとさんは無口な宇宙人さんです。 古泉くんはにっこり笑ってながとさんに言いました。 「こんにちは、ながとさん」 ながとさんは表情を変えずに答えました。 「…こんにちは」 あさひなさんはSOS団のメイドさんです。 古泉くんはにっこり笑ってあさひなさんに言いました。 「こんにちは、あさひなさん」 あさひなさんは表情を変えずに答えました。 「こんにちは、古泉くん」 『 』はSOS団の雑用係さんです。 古泉くんはにっこり笑って『 』に言いました。 「こんにちは、『 』」 『 』は表情を変えずに答えました。 「よお、古泉」 しゃっ、と、まるではさみが布を切るような音がしました。 するとどうでしょう。『 』の肩から綿が飛び出しました。まっしろの。 古泉は人形を取り落とした。 慌てて屈むと、タイルの上に水滴が落ちる。 自分は涙を流しているのだと、彼は初めて気付いた。 ――あれ、どうして僕は泣いているのでしょう。 何もかなしいことなんてないのに。 『がんばって作ったのよ!ほら、この間抜け面、『 』にそっくりだと思わない?古泉くん!』 ああ、あのときの彼女は、本当に幸せそうだった。 誰もいない文芸部室で、彼はひとり、笑う。 「好きです、涼宮さん」 人形は、答えなかった。 (この綿が血であったなら、どんなに良かったことでしょう!)
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902 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/07/14(土) 21 07 00.81 ID 27DqFrbf0 かがみ「こなた?なんであんたがこんなとこにいんのよ?」 こなた「ふふふ、かがみんあたしは昨日ついて行くと言ったじゃないか」 かがみ「ついてくるなって言ったのに・・」 ハルヒ「ん、あんたは確かこなたちゃんね!手伝ってくれるならありがたいわ! みくるちゃんとユキとこなたの3人でかがみを池に落とすのよ!」 こなた「了解ー!」 かがみ「ちょ、ちょっとまってまだ心の準備がってキャー!」 ザッバーン! ハルヒ「そこでつかさちゃんが3人に斬りかかる!」 つかさ「てーい!」 み・長・こ「うわぁー!」 ハルヒ「良い感じよ!はい古泉君かがみを助ける。」 古泉「大丈夫ですか?」 かがみ「うえ!水飲んじゃった・・」 ハルヒ「そのままお姫様抱っこでフレームアウトー」 かがみ「キャっ!」 ハルヒ「カット!!うーん我ながら良いできね~」 キョン「おいハルヒ!かがみがびしょびしょだから、一旦かがみの家に連れてくぞ」 ハルヒ「そうね、次のシーンにかがみはいらないから行っていいわ!」 キョン「じゃ行くぞかがみ」 かがみ「う、うん。(やった、キョン君と二人っきり)」 古泉「僕もついて行きますよ」 918 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/07/14(土) 21 22 04.41 ID 27DqFrbf0 古泉君って何で邪魔ばっかりするのかしら? 前もキョン君と縁を切れとかいってたし。私の事嫌いなのかな? キョン「おいかがみ!もういいか?」 かがみ「へ、キョン君!?まだダメー!」 キョン「うわっ!すまない」 古泉「ふふ、あなたらしいですね。」 キョン「おい古泉。なんでついてきた?お前はハルヒを見ていた方がいいんじゃないのか?」 古泉「そちらも大事なんですけど、少しあなたに話しておきたい事がありまして」 キョン「何だ、またハルヒが超常現象でも起こしてんのか?」 古泉「いえ、その逆ですよ!全く何も怒ってないんです。なぜだかわかりますか?」 キョン「俺が知るか」 古泉「それは涼宮さんのパワーをすべて受け止めている人がいるからです。」 キョン「・・・それは誰だ?」 古泉「ふふ、もう知っている。という顔ですね。そう、お察しの通り・・」 かがみ「もういいよー!」 古泉「柊かがみです」
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恐怖 …これは生きていくうえで避けては通れないものだ。 俺はこれからいくつの恐怖を味わうのだろうか…。 だが今、俺達が遭遇している恐怖は恐らく人生で1、2を争うものになるだろう。 …状況がわからない? OK では今回の出来事を振り返ってみよう。 ~部室~ ハルヒ「暇ねぇ~。」 ネットサーフィンをしていたハルヒはそう呟いた。 キョン「平和と言え、平和と。」 古泉とオセロをしていた俺はハルヒにそう言った。 この前のつちのこの件をもう忘れたのか…。 そんなこんなでいつもの毎日を過ごしていた俺達の所に訪問者がやってきた。 コンコン ガチャ 「こんにちは。」 ん?誰だ? みくる「あれ、あなたは管さん?」 …朝比奈さんの話によるとこの人は朝比奈さんのクラスに転校して来た管、理人って名前の人らしい …変な名前だ。 みくる「でどうしたんですか?」 管「耳に挟んだんですけど、あなた方は不思議な事を募集しているそうですね?」 みくる「ええ、まぁ。」 なるほど、ネタを持って来てくれた訳だ。 ハルヒ「詳しく話を聞こうじゃないの。」 ハルヒは目を輝かせてそう言った。 管「はい、それでは…。」 ハルヒ「ちょっと待った!」 管「はい?」 ハルヒ「その話の前に…あなたにも興味があるわ。」 …な!? ハルヒ「…謎の転校生2人目ね。」 …ああ、そういう意味か…何だ古泉!その笑みは…。 みくる「そういえば何か理由があって転校して来たんですよね?」 管「…いや…まぁ…別に僕の事は…。」 ハルヒ「隠す所が気になるわね…不思議の匂いがするわ。」 古泉「たしかに気になりますね。」 キョン「まぁ…たしかにな。」 管「いや…ええと…言うんですか…?」 ハルヒ「ほら、観念して吐いちゃいなさい。」 ハルヒは目をギラギラさせている。 管「……わかりました。実は僕…。」 ハルヒ「ワクワク…ワクワク…」 管「…借金取りから夜逃げしてきたんです。」 !? 団員一同(めっちゃ現実(リアル)だあああああ!!!!!) 管「親父がギャンブルで借金作って、毎日毎日家に借金取りが押しかけて来て、親父も蒸発し、母と幼い弟達…」 ハルヒ「いやああああ!そんな汚い大人の世界の話なんて聞きたく無いいい!!」 ハルヒは耳を押さえて叫んでいる。 キョン「やめてくれええええ!!俺はまだ子供でいたいんだ!!」 長門を除く2人も耳を押さえもがいている。 管「…んな訳でここにもいつまでいられるか…こんな所です。」 …皆息絶え絶えな感じでひざまずいている。 ハルヒ「…聞いちゃった…聞いちゃった…最後まで聞いちゃった…」 みくる「…シクシク…シクシク…。」 古泉「…何ですか…この敗北感は…この闘わずして負けた感は…」 キョン「…聞いただろ…お前の勝ちだ!これで満足だろ!帰ってくれ!!」 管「…無理やり言わせといて何なんですかこの人たちは…そろそろ本題入って良いですか?」 長門「…ユニーク。」 …。 …。 …。 ハルヒ「…なるほど、謎の影ね。」 彼の話をまとめると、隣町に古い洋館があり、そこに謎の影が出る…と言う事らしい。 管「これがその洋館までの地図です。」 そう言って簡単な地図を渡した。 管「本当はそこまで案内したいんですけど、借金取りに見…」 キョン「もういい!もういいからその話は!」 管「それではこれで…。」 ガチャ バタン 管理人は帰って行った。 ハルヒ「…影か…良い話を聞いたわね。」 古泉「それ以上に聞きたくない話も聞いちゃいましたけどね。」 ハルヒ「それじゃ、今度の休みに出動よ!」 …こうして俺達は謎の洋館へ行くこととなった。 ~休日~ 俺達は駅で落ち合い電車で隣町へと向かった。 ハルヒ「それにしても影って何だと思う?やっぱり幽霊かしら。」 キョン「…どうだろうな。ホームレスか何かが住んでました…なんてオチじゃないのか。」 ハルヒ「まぁ、行けばわかるってもんね。」 …まぁな。 ハルヒは鼻歌を歌いながら先頭を歩いている。 キョン「なぁ、古泉。」 古泉「何ですか?」 キョン「今回の件お前の所本当に関わって無いんだろうな。」 古泉「はい、それはたしかです。我々の機関は関わっていません。」 キョン「そうか…なら一体何なんだろうな…その影は…マジで幽霊じゃないだろうな…」 俺の呟きを聞いて古泉と朝比奈さんが笑いだした。 古泉「ははは、幽霊なんて居るわけないじゃないですか。そんな子供みたいな事言わないで下さいよ。」 みくる「そうですよ。キョン君もまだ子供ですね。」 長門「…非科学的。」 キョン「そこの超能力者と未来人と宇宙人…お前らが言うな。」 …それから夕方まで時間をつぶし、俺達はその洋館へと到着した。 ~洋館内~ ハルヒ「本当に誰も住んで無いみたいね。」 館の中は荒れており人の生活している気配は無い。 ハルヒの持つ懐中電灯を頼りに俺達は進んで行った。 キョン「…みるからに出そうな雰囲気だな。」 ハルヒ「なによ、あんた怖いの?」 キョン「馬鹿言うな。」 古泉「しかし…不気味ですね。」 みくる「影って何なんでしょうね…。」 その時一人の少女が声をあげた。 長門「…何か居る。」 ハルヒ「!?」 キョン「!?」 古泉「!?」 みくる「!?」 …沈黙が流れた。 ハルヒ「ちょ…ちょっと有希、脅かさないでよ。」 長門「ここには私達以外の何かがいる。」 …長門が言うなら本当なんだろう。 よく見ると古泉と朝比奈さんの顔も恐怖が浮かんでいる。 古泉「ははは…参りましたね…お札が何か持ってくれば良かったですよ。」 みくる「…数珠ぐらい持ってくれば良かった…。」 長門「お札ならある。」 そう言って一枚のお札を俺達に見せた。 キョン「え!?長門お札なんか持って来てたのか?」 みくる「…何か意外です。」 ハルヒ「ん、でも何か随分古いわねこれ。」 長門は向こうを指差しながら言った。 長門「そこに貼ってあった。」 「!!!?」 キョン「なに剥がしてんだよ長門!!」 ハルヒ「い…今すぐ元の場所に戻して来なさい!!」 長門は頷くとお札を張り戻しに行った。 …やばい、本格的に怖くなって来た。 そこに… みくる「きゃあああああああ!!!!」 ビク 朝比奈さんの悲鳴が響いた。 ハルヒ「どうしたの、みくるちゃん!」 古泉「一体どうされたのですか!?」 みくる「…ご…ご…。」 キョン「…ご?」 みくる「ごき…ごきぶりが…」 ハルヒ「ごきぶり?…ってなぁ~んだ。 キョン「そりゃごきぶりぐらい居ますよ…。ごきぶりぐらいで悲鳴を上げないで下さいよ。」 古泉「そうですよ。体長1mのごきぶりが出た訳じゃあるまいし…。」 しかし震える朝比奈さんの指差す方を見て俺達は…驚愕した。 「うわあああああああああああああああ!!!!!!」 …そこには体長1m50cmはあろうかというごきぶりがいたのだ。 みくる「…フッ」 朝比奈さんがそこで気を失った。 ハルヒ「にににに逃げるわよみんな!!」 俺は朝比奈さんを背負い全力でみんなの後に続いた。 キョン「長門!あれは何だ!?あの時のカマドウマと同じ様な奴か?」 長門「……。」 キョン「長門?」 長門「……。」 …完全に固まっている。宇宙人とは言えやはり女の子か…。俺達は広間へと出た。 ハルヒ「来たわよ!!」 奴は…Gは俺達を追って来やがった …そして冒頭にいたる。 …Gと俺達の睨み合いが続いている。 こちらの戦力は俺とハルヒと古泉。 朝比奈さんは気絶しており長門は完全にフリーズしている。 ハルヒ「どうするのよキョン!!」 キョン「俺に聞くな!」 古泉「何であんなに巨大なGが…」 キョン「今はそんな事よりもどうするかを考えろ! …もしもだ…もしも…」 ハルヒ「もしも…何?」 キョン「…もしも…あの巨体で F・G・A でも繰り出して来たらどうする!!」 ハルヒ&古泉「F・G・A!!」 『F・G・A』 F・G・Aとは「フライングゴキブリアタック」の略でGが繰り出す技の中で最凶最悪の威力を持つ技である。 実際これを顔に喰らった作者の妹(16)は精神崩壊寸前までいったのだ。 とにかく恐るべき技である。 キョン「あの巨体に喰らってみろ!精神崩壊じゃすまんぞ!!」 ハルヒ「…どうしよう。」 古泉「あ!!」 Gの背中がモゾモゾしだした…来る!! 遂にGがF・G・Aを繰り出して来た。 …くっ…これしかない!! キョン(ハルヒ!) ハルヒ(キョン!) 二人は一瞬のアイコンタクトの後… ガシッ ガシッ 古泉「…え!?」 …相殺するしかない。 キョン&ハルヒ「うおおおおおおーーー!!!」 古泉「ちょ!?ちょ!?まさか!?」 キョン&ハルヒ「F・K・A!!!!」 『F・K・A』 F・K・Aとは「フライングコイズミアタック」の略でキョンとハルヒが苦し紛れに繰り出した合体技…様するにただ古泉を力任せにぶん投げると言う古泉にとっては迷惑極まりない技である。 しかし古泉以外誰も傷つかないある意味クリーンな技である。 古泉「いゃああああああああ!!!!」 ゲシッ! キョン「よし!相殺したぞ!」 ハルヒ「今のうちに逃げるわよ!」 俺は朝比奈さんを担ぎ、ハルヒは長門を連れて奥へと走った。 …古泉…お前の犠牲はけして無駄にはしない…。 俺達はさらに奥の広間へと駆け込んだ。 キョン「出口はどこだ!」 ハルヒ「暗くてよくわからないわ!!」 ガサガサガサ キョン「なに!?」 ハルヒ「嘘!?」 …俺達の前にまた奴が…Gが現れたのだ…。 ハルヒ「…もしかして…もう…古泉君を…」 キョン「…よくも古泉を!!」 俺の体は怒りに震えた…が、だからと言ってどうとなる訳では無かった。 ピクピク ハルヒ「また背中が震え出したわ!!」 …また来るのか!? ガシッ …え!? ハルヒ「うおおおおおお!!!!!」 ちょ!おま! ハルヒ「F・K・A2!!!」 『F・K・A2』 F・K・A2とは「フライングキョンアタック」の略で、たまたま「フライングコイズミアタック」と略が同じだったので2を付け加えたハルヒ渾身の大技…様するにただキョンを…ry キョン「うっそおおおおん!!!」 ゲシッ! キョン「うおっ!」 …痛てててて…ん? G「……。」 キョン「うわあああああ!!!!!」 …俺は全力で逃げたタッタッタッタッ…バッ! そのまま物陰に飛び込み息を潜めた。 「…誰ですか?」 ビクッ キョン「だ…誰だ!」 「ああ、あなたですか…。」 …古泉? キョン「古泉、無事だったか!」 古泉「…ええ、何とか…。」 古泉は憔悴しているようだ…ちくしょう…Gめ! 古泉「それであなたは?」 キョン「ああ…ハルヒの奴がF・G・Aの相殺に俺をぶん投げやがった…血も涙も無い奴だ…。」 古泉「一体どの口が言っているのか暗くてよく見えないのが非常に残念でなりません。」 キョン「……とにかくハルヒはともかくとしても朝比奈さんと長門は放っておけない。行くぞ!」 …俺達は再び地獄へと向かった。 キョン「…どこだ?」 古泉「あっちから声が聞こえます!」 声のする方へ向かうと… ハルヒ「このバケモノ!あっち行きなさいよ!!」 ハルヒが2人を守りながらほうきでGと闘っていた。 キョン「…さすがにあの2人は投げなかった様だな。」 古泉「…そのようですね。」 キョン「G!ハルヒ達から離れろ!」 ハルヒが声をあげた。 ハルヒ「2人とも生きていたのね!!早く何とかしなさい!! さっさと助けないと死刑よ!!」 …なんて言いぐさだ…とにかく!! キョン「G!!お前の相手は!!」 Gが振り向いた。 G「…ジロリ。」 キョン「…この古泉一樹だ!」 古泉「ええ!?」 ガサガサガサ 近づいて来た!! ガシ! え? …俺はGに組み敷かれていた。 キョン「ひいいいい!!」 俺、 絶 体 絶 命 ! この世には色々な悲惨な死に方があるがGに食われて死亡………!! キョン「絶対いやだああああああああああ」 …火事場の馬鹿力とはよく言ったものだ。 気づくと俺はGをはじき飛ばしていた。Gは放物線を描いて…朝比奈さん!! Gは朝比奈さんの所へ飛んでいった。 みくる「…ん…。」 また最悪のタイミングで目を覚まして… G「……。」 みくる「……。」 Gと朝比奈さんはしばらく見つめあったあと… みくる「い…い…いやああああああああ!!」 ドゲシ! 朝比奈さんは激烈な回し蹴りをGに喰らわした。 吹っ飛ぶG キョン&ハルヒ&古泉「嘘おおおおおお!!」 みくる「いやああああああああ!!」 ゲシッ! ドスッ! ガスッ! 朝比奈さんははマウントを取りGを殴り続けている。 ゲシッ! ドスッ! ガスッ! ハルヒ「…………。」 古泉「…………。」 キョン「…………。」 …いつしかGは完全に沈黙した…。 そのまま再び気を失った朝比奈さんを担ぎ俺達は洋館を後にした。 …その時沈黙が流れていたのは言うまでもない。 ~部室~ キョン「結局あれはなんだったんだ?」 長門「わからない。恐らくは突然変異。」 放課後の部室で俺は長門と洋館の話をしていた。 ガチャ 古泉「おや、来てましたね。」 キョン「古泉、あれは何だったと思う。長門は突然変異じゃないかと言っているが…。」 古泉「長門さんが言うのならそうなのでしょう。 とにかくもうあそこには近づきたくありませんね…。」 それは同意だ。二度と行きたくない。 その後ハルヒも部室に来て後は朝比奈さんだ…。 ハルヒ「ねぇ…みくるちゃんだけど…」 キョン「朝比奈がどうした?」 ハルヒ「どうやら洋館に入ったぐらいから記憶が消えているみたいなの…。」 …なるほど、それで良いのかもな…。 古泉「そうですか…でも今回の事で僕は学びました。」 キョン「ああ。」 ハルヒ「そうね。」 ガチャ みくる「遅くなりました~…すいません。すぐお茶入れますね。 ハルヒ「いやいや、良いのよ、みくるちゃん!今日はアタシが淹れてあげる。座ってて。」 ハルヒはお茶を淹れ始めた。 長門「…。」 長門は無言で椅子の埃を払った。 古泉「さささ、どうぞ。」 古泉は朝比奈さんにその椅子を勧めた。 キョン「朝比奈さん、どうぞ。」 俺はお菓子を差し出した。 みくる「…なんか、みんな今日は優しいですね。」 朝比奈さんはニコニコしている。 …。 …。 …。 『朝比奈みくるはキレたらヤバい。』 これが俺達が今回の件で学んだ事である…。 …。 …おしまい。