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【名前】行動不能(ロストユーザー) 【性別】男 【所属】両方 【能力】無し 【概要】 学園都市外の医療施設の隔離病棟にて保護を受けている15歳ほどの少年。 元はイルナミティの構成員であったが、ある日他魔術師との交戦の末に魔法が暴発して死亡した・・・ かのように思われたが、気がつくと学園都市の冥土返しのもとで治療を受けていた。 このまま学園都市で治療を続行するのが望ましいが、精神不安定の状態で科学電波に当てられる上能力開発を行うのは有害であるという結論が至って、現在は学園都市外の自然に囲まれた病棟にいる。 記憶喪失で精神の異常が限界値を超えているため歩くことも儘ならないほどに弱っている。言葉は交わせる。 本名が一切不明。 本人は把握していないが、魔術の断片と思わしき謎の能力を保持しており、彼の体が損傷すると何故か周囲の草木が枯れたりその逆に彼の精神が安定していると周囲の草木の成長スピードが上がるという、まるで自然と一体になっているような現象が起きる。 だが、彼が以前使用していた霊装の影響ではないかとも懸念される辺り未だ謎である。 【容姿】 縦縞のパジャマを身に纏った、華奢な体躯。 元は金髪であったが記憶喪失のストレスにより脱色し、煤けた色となった。 目が死んでる。 【台詞】 「―――あ、う、お、はよ」 「―――いたいの、は、こわいよ・・・」 「―――はなときは、すき。しぜんは、ぜんぶ、あいしてる、んだ」 【SS使用条件】 特になし
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/記憶鮮明! 結果的に上条とインデックスは常盤台中学の学生寮や事件現場に行くまでも無く、美琴の消息を知ることになる。 途中で連絡が入った。 しかし、それは残念ながら待ち人ではない。 上条がケガをした時、いつも世話になるカエルに似た顔をした医者からの電話であった。 『君は御坂君を知ってるよね』 『勿論です』 『ならば僕の病院へ来るといい』 『御坂はそこにいるんですか無事なんですか、先生っ!?』 『……それは君の目で確かめるしかないんだね』 安否がしれる内容では無かった。 冥土返しと呼ばれる医者の腕は確か、他の医者が諦めるしかない重傷者であっても彼にかかれば命を取り留める。どんな重傷を負っていても命さえあるなら彼の元へ届けさえすれば助かると言われている その冥土返しが曖昧なことを言う。 逆を言えば命が無い者までは彼でも救えない。 上条は冥土返しのいるとある病院へと急ぐ。病院へと走って行く途中には鉄橋があった。絶対能力進化実験を止めるため自ら死へと向かおうとする美琴を引き留めた場所。 美琴は妹達を救うために自らの命を引き替えにしようとしていた。 上条は御坂妹と彼が呼ぶ妹達を救おうとしていた。 絶望に打ちひしがれていた美琴の顔を鮮明に覚えている。 鉄橋を渡り終え上条は走る。 街路を疾走し満天の星の下を駆け抜ける。 カエル顔の医者のもとへ行けば美琴に会えると信じ、ひたすら走る。 そして走ることで不安を打ち消そうとしていた。いや、何も考えないでいたかった。 そうするうちに上条はようやく病院へと辿り着く。 インデックスも上条の全力疾走に追随したせいで息が切れていた。辿り着いた病院の前で大きな深呼吸を繰り返す。 同様に息が切れていたにも構わず上条は走ってきた勢いのまま玄関をくぐる。すると薄明かりに照らされたロビーに俯いた一人の少女がいた。 その少女は常盤台中学の制服を着ている。 「白井……」 「貴方様は……」 上条の呼ぶ声に気がついた白井が顔をあげる。 酷い顔だった。一生分の不幸が襲い掛かり途方に暮れ、悲嘆にくれた顔だった。 恐らく自分も同じ顔をしているのだろうと上条は思った。 ただ白井の目だけは怒りに悲しみに憎悪を堪えていた。 「白井……何があったんだ、御坂が爆発に巻き込まれるなんて、御坂はそれぐらいで……こんなことになる御坂じゃないだろ?」 「盾になりましたの、お姉様は」 絞り出すような声。 「盾?」 「私もその場にいた訳ではありませんので、目撃者の証言からですが……異常に気づいたお姉様が館内にいた者に退館を叫ばれたとか」 「……」 「ほどなく爆発が、一般的な爆発とは違い炎が急速に膨れ上がる、ナパーム弾が近いのでしょうか」 一瞬の閃光でなく戦争映画で見るようなあの光景、全てを焼き尽くす炎の塊だったのか。 「お姉様は館内の者が逃れるまで磁力で引っ張れる物を引っ張っり、それらでその炎を押さえ込もうとされていたそうですの、ですが最後に炎が食い尽くし……私が、私がお側におりさえすればこんなことには、お姉様!」 「まさか御坂は……炎に飲み込まれたっていうのか」 「はい……ですから速報は間違いですの、お姉様は犠牲者の一人では無く、犠牲者はお姉様ただ一人」 「御坂……犯人は能力者か」 「恐らくはですの、ただしかなりの高レベルの発火能力者になりますが遠隔でこれだけの炎を起こせるとなると、同僚が書庫を当たっておりますけど該当者がおりますかどうか」 「そうか……それで、……御坂は?」 白井の肩がビクッと震える。 それだけで余程酷い状況だったことが知れる。 この時、上条と白井の思いは同じだった。 自分がいれば 白井が居ればテレポートで最後は逃れることもできた。 上条はその炎が能力のモノであれば打ち消すこともできた。 二人のどちらかが美琴と一緒であればこんなことにはならなかったのだ。 そして直前まで上条は一緒にいたのだ。そして予定を聞かれまでしていたのだ。時間を巻き戻せないことが悔やまれる。 俯き、うなだれる上条と白井。そばで話しを聞くもその内容に二人へかける言葉がないインデックス。 で、あったが 「えっ、あれ?短髪?」 ハッと見上げる上条に白井。その見た先には 「アンタねぇ、何度ももう会ってるのに短髪はないんじゃない?私にはミサカミコトって名前があるのよ」 包帯を体中に巻かれ入院患者用の衣服を着用し車椅子に乗っている美琴がいた。 「お、お姉様?」 「ん?黒子も心配して来てくれたの?」 「そ、それは勿論でございますの。で、ですがそのお姿は?」 「ああ、これ。しくじっちゃったみたいね」 「いえ、そうではなく。それぐらいで済むような状況ではなかったと聞き及んでいたのですが」 「うーん、どうなのかな。先生の話しだとその時の事、記憶が混乱して思い出せなくなってるらしいのよね」 「そうなのですの?」 「まあ、この程度で済んでるっていうのはゲコ太先生がスゴいってことじゃない?」 「は、はあ~」 「その御坂?大丈夫なんだな?」 「まあね……暫くは入院ってことになりそうだけど」 「そうか……」 「とりあえず黒子」 「はいですの」 「入院の支度と学校、寮監への連絡をお願い……それと私は動けそうも無いから犯人を見つけて頂戴ね」 「わかりましたの、お姉様。私が必ず敵討ちをして差し上げますの」 「無理はしないでね、連絡は直ぐお願い」 「はいですの」 その言葉とともに白井は消える、美琴の無事と頼まれたことが嬉しく行動に移したのだろう。 上条はそれを見送り 「心配させんなよ御坂」 改めて美琴に言葉をかけた。上条の顔は安堵に綻びかけた。 が 「ごめん……妹達のこと、知ってるアンタにはまだ心配かけることになるわ、とミサカは申し上げます……ああ何だろこの口調?」 「えっ」 「はあ、困ったわね」 そう言うと美琴は車椅子から立ち上がった。 「なっ」 そして美琴は包帯さえも外し始める。 「ま、まさか御坂妹なのか?」 「えっ、短髪じゃなくてクールビューティーなの?」 「そうとも言えるし言えないともどうなのかな?でも私がクールビューティーで私が短髪って……」 「い、一体これは、どうなってんだ?」 「それは僕が説明しようか」 いつの間にかカエル顔の医者がそばまで来ていた。 「先生!」 「とりあえずついて来てくれるかな」 その頃 「なにしやがンだ、クソガキ」 「ふんふん、こうすれば言語機能以外を遮断できるんだ」 「くそったれ」 「キャハ、頭の中いじくったらこの言葉遣いも直せないかな」 「土下座させてゴメンナサイさせるのも面白いかも」 「それか人格改造とか、あはは、ナニこれ悪意ばんばん」 「あァ?オマエらイイ加減にしねェと」 「どうにもできない癖に」 「はァァァァァ、芳川ァ!」 「何?」 「どうなってんだァコイツはァ?」 「うーん?」 「専門だろがァァァッ!」 「おかしいわね?たしかに打ち止めと番外個体の人格と違ってるのよね」 そして家主の帰宅を告げる音がする。 「黄泉川先生が帰ってきたのかな」 「黄泉川……えっ先生?」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/記憶鮮明!
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記憶鮮明! 3 結果的に上条とインデックスは常盤台中学の学生寮や事件現場に行くまでも無く、美琴の消息を知ることになる。途中で連絡が入った。しかし、それは残念ながら待ち人ではない。上条がケガをした時、いつも世話になるカエルに似た顔をした医者からの電話であった。『君は御坂君を知ってるよね』『勿論です』『ならば僕の病院へ来るといい』『御坂はそこにいるんですか無事なんですか、先生っ!?』『……それは君の目で確かめるしかないんだね』安否がしれる内容では無かった。冥土返しと呼ばれる医者の腕は確か、他の医者が諦めるしかない重傷者であっても彼にかかれば命を取り留める。どんな重傷を負っていても命さえあるなら彼の元へ届けさえすれば助かると言われているその冥土返しが曖昧なことを言う。逆を言えば命が無い者までは彼でも救えない。上条は冥土返しのいるとある病院へと急ぐ。病院へと走って行く途中には鉄橋があった。絶対能力進化実験を止めるため自ら死へと向かおうとする美琴を引き留めた場所。美琴は妹達を救うために自らの命を引き替えにしようとしていた。上条は御坂妹と彼が呼ぶ妹達を救おうとしていた。絶望に打ちひしがれていた美琴の顔を鮮明に覚えている。鉄橋を渡り終え上条は走る。街路を疾走し満天の星の下を駆け抜ける。カエル顔の医者のもとへ行けば美琴に会えると信じ、ひたすら走る。そして走ることで不安を打ち消そうとしていた。いや、何も考えないでいたかった。そうするうちに上条はようやく病院へと辿り着く。インデックスも上条の全力疾走に追随したせいで息が切れていた。辿り着いた病院の前で大きな深呼吸を繰り返す。同様に息が切れていたにも構わず上条は走ってきた勢いのまま玄関をくぐる。すると薄明かりに照らされたロビーに俯いた一人の少女がいた。その少女は常盤台中学の制服を着ている。「白井……」「貴方様は……」上条の呼ぶ声に気がついた白井が顔をあげる。酷い顔だった。一生分の不幸が襲い掛かり途方に暮れ、悲嘆にくれた顔だった。恐らく自分も同じ顔をしているのだろうと上条は思った。ただ白井の目だけは怒りに悲しみに憎悪を堪えていた。「白井……何があったんだ、御坂が爆発に巻き込まれるなんて、御坂はそれぐらいで……こんなことになる御坂じゃないだろ?」 「盾になりましたの、お姉様は」絞り出すような声。「盾?」「私もその場にいた訳ではありませんので、目撃者の証言からですが……異常に気づいたお姉様が館内にいた者に退館を叫ばれたとか」「……」「ほどなく爆発が、一般的な爆発とは違い炎が急速に膨れ上がる、ナパーム弾が近いのでしょうか」一瞬の閃光でなく戦争映画で見るようなあの光景、全てを焼き尽くす炎の塊だったのか。「お姉様は館内の者が逃れるまで磁力で引っ張れる物を引っ張っり、それらでその炎を押さえ込もうとされていたそうですの、ですが最後に炎が食い尽くし……私が、私がお側におりさえすればこんなことには、お姉様!」「まさか御坂は……炎に飲み込まれたっていうのか」「はい……ですから速報は間違いですの、お姉様は犠牲者の一人では無く、犠牲者はお姉様ただ一人」「御坂……犯人は能力者か」「恐らくはですの、ただしかなりの高レベルの発火能力者になりますが遠隔でこれだけの炎を起こせるとなると、同僚が書庫を当たっておりますけど該当者がおりますかどうか」「そうか……それで、……御坂は?」白井の肩がビクッと震える。それだけで余程酷い状況だったことが知れる。この時、上条と白井の思いは同じだった。自分がいれば白井が居ればテレポートで最後は逃れることもできた。上条はその炎が能力のモノであれば打ち消すこともできた。二人のどちらかが美琴と一緒であればこんなことにはならなかったのだ。そして直前まで上条は一緒にいたのだ。そして予定を聞かれまでしていたのだ。時間を巻き戻せないことが悔やまれる。俯き、うなだれる上条と白井。そばで話しを聞くもその内容に二人へかける言葉がないインデックス。で、あったが 「えっ、あれ?短髪?」ハッと見上げる上条に白井。その見た先には「アンタねぇ、何度ももう会ってるのに短髪はないんじゃない?私にはミサカミコトって名前があるのよ」包帯を体中に巻かれ入院患者用の衣服を着用し車椅子に乗っている美琴がいた。「お、お姉様?」「ん?黒子も心配して来てくれたの?」「そ、それは勿論でございますの。で、ですがそのお姿は?」「ああ、これ。しくじっちゃったみたいね」「いえ、そうではなく。それぐらいで済むような状況ではなかったと聞き及んでいたのですが」 「うーん、どうなのかな。先生の話しだとその時の事、記憶が混乱して思い出せなくなってるらしいのよね」「そうなのですの?」「まあ、この程度で済んでるっていうのはゲコ太先生がスゴいってことじゃない?」「は、はあ~」「その御坂?大丈夫なんだな?」「まあね……暫くは入院ってことになりそうだけど」「そうか……」「とりあえず黒子」「はいですの」「入院の支度と学校、寮監への連絡をお願い……それと私は動けそうも無いから犯人を見つけて頂戴ね」「わかりましたの、お姉様。私が必ず敵討ちをして差し上げますの」「無理はしないでね、連絡は直ぐお願い」「はいですの」その言葉とともに白井は消える、美琴の無事と頼まれたことが嬉しく行動に移したのだろう。上条はそれを見送り「心配させんなよ御坂」改めて美琴に言葉をかけた。上条の顔は安堵に綻びかけた。が「ごめん……妹達のこと、知ってるアンタにはまだ心配かけることになるわ、とミサカは申し上げます……ああ何だろこの口調?」「えっ」「はあ、困ったわね」そう言うと美琴は車椅子から立ち上がった。「なっ」そして美琴は包帯さえも外し始める。「ま、まさか御坂妹なのか?」「えっ、短髪じゃなくてクールビューティーなの?」「そうとも言えるし言えないともどうなのかな?でも私がクールビューティーで私が短髪って……」「い、一体これは、どうなってんだ?」「それは僕が説明しようか」いつの間にかカエル顔の医者がそばまで来ていた。「先生!」「とりあえずついて来てくれるかな」その頃「なにしやがンだ、クソガキ」「ふんふん、こうすれば言語機能以外を遮断できるんだ」「くそったれ」「キャハ、頭の中いじくったらこの言葉遣いも直せないかな」「土下座させてゴメンナサイさせるのも面白いかも」「それか人格改造とか、あはは、ナニこれ悪意ばんばん」「あァ?オマエらイイ加減にしねェと」「どうにもできない癖に」「はァァァァァ、芳川ァ!」「何?」「どうなってんだァコイツはァ?」「うーん?」「専門だろがァァァッ!」「おかしいわね?たしかに打ち止めと番外個体の人格と違ってるのよね」そして家主の帰宅を告げる音がする。「黄泉川先生が帰ってきたのかな」「黄泉川……えっ先生?」
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【女性化】禁書キャラを性転換させてみるスレ【男性化】(TSスレ)に投下された作品はこちらへ そもそも「TSって何さ?」という方。こちらへ。 現行スレ 【女性化】禁書キャラを性転換させてみるスレ【男性化】Part3 過去スレ TSスレ【男性化】 Part1、Part2 長編まとめ 短編まとめ 長編まとめ かげ☆とま ~とある影達の舞踏会~ 上嬢さん主体のSS 天井奮闘記(未編集) 天井亜衣が主人公のSS CrazyAcademy ~蘇る番長伝説~(未編集) 結標兄貴主体のSS 短編まとめ 炎の少女ステイル~マールボロは危険な香り(未編集)ステイル主体のSS 記念すべきTSスレ初作品 女性化したステイルが女性陣に弄られる話 一方通行の幸福と、上条当麻の不幸に見せかけた幸福に見せかけた不幸(未編集) 一方通行主体のSS 告白物? ☆もしもカエル医者とアレイスターが女医と女性総括理事長だったら~(未編集) アレイスターと冥土返しのお話 ヒノ☆タン(未編集) ヒノタン主体SS 彼女の日常を描くお話 ダメ☆オマ(未編集) 闇咲逢魔(女)主体のSS 上条に逢魔が助けを求める話 とある女医と総括理事 ~バルサミコス編~(未編集) もしもカエル医者と~の続き物? がんばれアレイスター 題不明(未編集) TSスレ1-594の書き込んだ幻想が発達・進化したSS リレー小説チック 神界突破SpiraAurea(未編集) ビア嬢初登場作品 投下ログ 1スレ目 2スレ目 3スレ目 ※投下ログ内のテキストをむやみに改訂することは、たとえ作者であってもご遠慮ください。 新しくページを作る際は、ページ名の先頭にTSスレSSまとめ/を入れることを忘れないようにしてください。
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始めての禁書 地の文ありのクソ文章だけど書いたから聖夜に書いたんで投下させてください 設定とか時系列とか口調とか頭にないのであしからず シナリオ02 「愛してる」と言えないままに 科学によって超能力という現象を実現させた街。学園都市 その異能なる力をすべて右手で打ち消す少年が今日も街を走る 上条「くっそ!補習が予定よりも2分20秒も伸びちまった!」 幻想殺しを持つ少年の計画ではこの2分20秒はあまりにも大きかった 上条「全力で走れば間に合うか!!」 目的地まで後1.5k、残りの時間は5分少々 生命力を燃焼させて少年は走る あらゆる不幸と穀潰しのシスターのせいで貧困にあえぐ少年は咆哮と共に点滅した交差点を渡る 上条「うおおおおおぉぉぉぉ!!タイムセエエエエエルウウウウ!!!」 不幸少年こと上条当麻の目的地であるスーパーの付近 上条に好意を抱く電撃姫が自動販売機前に立っていた この電撃姫の目的は一つ上条へアタックする為だ だがいかんせん素直になれない、本音と裏腹な事ばかりの言動な為 色恋的なアタックが攻撃的なアタックになってしまっている 美琴「今日こそは…デートの約束を!」 決意に満ちたその魂に一本の杭を打ち込み自分を奮い立たせる 美琴「あいつは今日この道を通る、数週間のリサーチの結果間違いないんだけど…」 ストーカーの枠に入る様な独り言をつぶやき、待てど未だにこない少年に美琴はイラ立ちを感じた 美琴「おっと…。素直素直素直」 目を閉じ自己暗示を掛けながら自らに理性を戻そうとする 上条「ハァハァ…もう少し」 上条のゴールは目前、疲れは見えるものの勢いは未だに衰えていない走り 視界の端にいつも絡んでくるビリビリ中学生を確認した 美琴の心中など知る由もない上条は絡まれまいとスピードを上げ 上条「おっすビリビリ中学生、急いでるからまた今度なー!」 左手を振りながら後方へ美琴を置いていく まったくの逆恨みになるのか、鈍すぎる上条が悪いのか 自分の決意をあっさりと空振りにさせた美琴は待たされたせいもあってイラ立ち、一気に帯電する 美琴「ちょっと待てやああああああああ!!」 迸る電撃の槍、いつもならば軽いショック程度には抑えてあるものの 苛立ちも相まって若干強く放ってしまった しかしこの先の未来はすでに美琴によって予測されていた 美琴(どうせ右手で打ち消すんでしょ!…でも足は止めてくれるわ) 美琴(話聞いてくれるかな?) 自分の思いを打ち明かすと決意した今日。どんな手を使っても美琴は上条と話たかったのだ それがちょっと非常識な手段でも 美琴の絶叫を耳にした時点で上条は確信していた。電撃がくる 上条(右手で消すか…) 上条(いや御坂も危険なもん撃たないだろ) 上条の結論は打ち消す為に足を止めるよりも走る事を選んだ 上条(ちょっとビリってくるの我慢するだけだ!) 右手を使うだろうと思った美琴、対して電撃を身に受けても走る事を選んだ上条 --------------------両者の思いが交差しなかった時、物語が始まる------------------- 放つ美琴…追う電撃…走る上条 電撃が上条に届いた瞬間 上条「ギッ!」 妙な奇声を上げ、上条が崩れ落ちた 美琴「なんで右手使わないのよ!バッカじゃないの!!」 美琴(なによなによ!!あたしに構えない様な大事な用事でもないでしょ!!) 単純に上条が自分を気にも止めてなかった現実に腹を立てる 美琴「この御坂美琴様をシカトした罰よ!いい気味だわ」 ハンっと鼻で笑い上条が文句を言ってくるのを待つが、一向にその気配がない 美琴「気絶してんの?だっらしな!」 美琴自身としては正当な苛立ちが呆れに変わり、上条を公園のベンチに横たわらせる 美琴(もう…ほんとバカなんだから) デートの約束をして一緒に買い物したりといった妄想も散ってしまった pipipipi 突如携帯がなる。黒子の名前がディスプレイに表示されている 美琴「もしもし?」 黒子「お姉様!今どこにいらっしゃいますの?」 美琴「今公園にいるんだけど、何かあったの?」 黒子「何かじゃありませんの、今日は寮の中庭掃除の日ですのよ?お忘れでしたの?」 美琴「あっ!」 黒子「やっぱりお忘れでしたのね。」 黒子「寮監様にはわたくしから遅れると申しておきますので、お早めにお戻りになってくださいまし」 美琴「恩に着るわ」 美琴「あっ!黒子」 黒子「…はい?」 美琴「公園に倒れてる人いるから、救助呼んでくれる?…いや気絶してるだけ。 うんお願いね」 黒子に事後処理を頼み急ぎ寮へと帰る 掃除に遅刻したものの、実際の働きでなんとか怒りを免れた美琴 それから一夜明け、通学路から初夏の快晴を見上げ一日の始まりとしては最高だと胸中で思う 御坂妹「お姉様とミサカは暢気に歩いているお姉様に声をかけます」 ふいに声を掛けられ振り返る 美琴「あら妹達じゃない、奇遇ね」 御坂妹「いえ、奇遇ではありませんとミサカは暗に探していた事をお姉さまに知らせます」 美琴「何かあったの?」 御坂妹「それに関して説明がありますのでご一緒に来てくれますか?とミサカは断られた場合は引きずってでも連れて行く覚悟で言います」 美琴「何よ?事情が全然つかめないn」 御坂妹「早くきてください!…っとミサカは…」 あまりにもおかしな妹の言動に美琴は眉を顰め追従する 行き先は名医のいる病院だった 一日の始まりとしては最高の天気だった…そう天気だけは最高だった 病院で名医に説明を受けた 結論から話されて耳を疑った 経過などを聞ききながら呼吸が乱れ心拍数が上がる 何?なんで?止めて!止めて!と何度頭で思ったことか 途中で気づいた認めたくない事実…原因を聞いた時は緊張と興奮で嘔吐してしまった 未消化の朝食が散らばる床を御坂妹が拭きあげるのが視界の端に映る 冥土返し「…少しは落ち着いたかい?」 冥土返し「僕も最善は尽くしたんだけどね。焼ききれて無くなった神経まで再生させるのは不可能だった」 冥土返し「手は全くないわけじゃないんだけど、それは色んな許可がないとできないことなんだ。あっても完治する保障もないんだね」 耳から入って耳から流れるとはこういうことなんだろうか…美琴は名医の言葉を聞きながら そんな事を考えていた アイツが下半身不随…自分の電撃が原因で…歩けない 突きつけられた事実は最悪の一日の始まりと言うには十分すぎた 冥土返し「彼に会っていくかい?」 美琴は躊躇う…自分のせいで歩けなくなってしまった だからまず謝罪することだ、そうしないと前に進めない 怒られても恨まれてもしかたがない 許されない事をした。まずそれを詫びよう 美琴「…はい」 決意と真逆の沈とした返事 冥土返しは静かな眼差しでふぅっと息を吐く 冥土返し「彼の病室は6階だから、そこからはナースに案内してもらうといいよ」 嘔吐物の処理をしてくれた御坂妹に軽い謝罪をいれ俯いたまま部屋を後にする 自分のクローン体、姉妹としてみている御坂妹、紆余曲折あり色々話しだした関係だが 目を合わせるのが怖かった どんな目で自分を見ているのか知るのが怖かった 6F病室前 上条と書かれたプレートの前に美琴が立っている 心臓が早鐘を打つ 軽い目眩も始まる 胃の中には何もないのにまた吐き気が襲う 美琴(怖い…) 美琴(でも…いかなきゃ!) ガシッと取っ手を掴み勢いよく扉を開ける 一歩…二歩…三歩… 病室のベッドの上の上条がこちらを見る 上条「ビリビリ…」 上条の顔を見たとたんに言い知れぬ不安、闇が頭に渦巻く 美琴(言わなきゃ…言わなきゃ!) 美琴「すみませんでした!」 腰を90°折り頭を下げる 美琴「こんな事になるなんて思いもしませんでした。申し訳ありません!!」 美琴「許してもらおうなんて思ってません、どんな形でも責任を取らせてください!」 自分で言ってて愚かさに涙が出てきた なんであんなバカな事をしてしまったのか 軽はずみなことでこんな… 頭を下げたまま上条の答えを待つ 上条「…あのさ」 上条は頭を下げたままの美琴に告げる 上条「そんなに自分を責めるなよ」 許しともとれる言葉だった 上条「確かにお前の電撃が原因かもしれない。でもそれは俺がお前の話を聞かなかったからだろ?」 美琴「っでも!!」 上条「聞け! …だからさ、なんていうのかな、俺だって防ごうと思えばできたんだがしなかった。わかるか?」 美琴「はい」 流れる涙が床に落ちるのを見ながら美琴は返事をする 上条「つまりお互いの不注意ってことだろ?」 美琴「でも上条さんだけそんな目にっ」 上条「つーかさ!なんなんですか?さっきからその敬語は!?新しいキャラ作りですか?」 上条「お前が不安なのは分かるし、悪いと思ってる気持ちも分かる!それでも気がすまないっ!自分だけが悪いと思ってるならその幻想をぶち[ピーーー]っ!!」 上条「…なんてな」 上条「顔上げてくれよ…」 美琴は言われたままに顔を上げる 目に飛び込んできた上条の顔は笑みを浮かべていた いつもの優しい笑み かつて自分や1万人もの妹達を救ってくれた優しいの男 上条「泣かせちまってごめんな」 美琴「ごめんなさい」 上条「もういいって、ヘアピン取れかけてるぞ」 上条の指摘でいつもの場所にあるヘアピンを探す 上条「ああ、落ちて引っかかった こっちきてみ」 覚束ない足取りで上条の下に近づき襟に引っかかったヘアピンを取ってもらう 上条「ほら」 美琴「あ…ありがと」 上条「そんな顔すんなよ、まだ怒ってる顔のがかわいいぜ?」 言われながら頭を撫でられ、また涙が溢れる 涙と一緒に自分の罪が一緒に流れる気がした さながら神に許しをもらった咎人の様な光景 許されざる自分の罪に対しても優しさをぶつける男 美琴は上条にしがみ付き声を上げて泣いた ごめんなさい、ごめんなさい と悪さをした子供が親に許しを求めるように しがみ付かれた本人はその純情さから躊躇いがちに体に腕を回し抱きしめる 幾多の幻想を打ち破ってきたその右手で美琴の頭を撫でながら繰り返す 上条「もういいんだ御坂、もういいんだ」 美琴の泣き声だけが病室に響いた 泣き止んだ美琴は病室を後にし、携帯を確認した 同室の後輩から着信が15件、メールが8件入っていた 時刻は昼を軽く回っていた 連絡は後にしようとポケットに入れ、前を向く 美琴(これからはずっとあいつについててあげよう。それくらいしかできないけど…) 美琴(…一生かけてでも絶対一緒にいてやる!) 新たな決意を胸に待合ロビーからエントランスへ歩く 「このアイスも一緒に欲しいんだよ」 聞き覚えのある声が売店から届く 禁書「とーまは来れないから私ががんばっておつかいするんだよ」 売店のおばちゃんと話している禁書目録だった 美琴(あのシスターも来てたのね…) おばちゃんに手を振り袋を提げてこちらへ来る 美琴「アンタもここに来てたのね」 白衣のシスターは声の主を確認すると、恐ろしく冷たい目に変わる 禁書「短髪はどうしてここにいるのかな」 美琴「どうしてって、アイツの見舞いよあたしのせいなんだs」 禁書「どの面下げてきてるのって意味なんだよ!?」 禁書の顔は全てを知っている顔だった 美琴「分かってるわ…自分が許されないことをしたのは」 美琴「でもこれからあいつをずっと支えようと思うの」 禁書「そうやってとーまの優しさに甘えるんだね」 禁書「とーまがどんな気持ちで許したのかも分からないくせに、甘えないで欲しいんだよ」 美琴「なによ…それ、 アイツは… だって……」 禁書「最初からとーまは短髪の為に許すつもりだったんだよ」 禁書「とーまはもう歩けないんだよ。普通は許せる事じゃないんだよ。自分だけ背負えばいいと思ってるんだよ」 美琴「なによ…それ」 お互いが通じ合ったと思ったつい先ほどの出来事から数分 自分の決意がこんなにも早く揺らぐとは思わなかった よく考えればそうだ 自分がアイツと同じ立場になればどうする?許せるか? 今はその自信はあるが、同じ状況になればどうだろうか 歩けない体にされて、その人間が目の前に来て陳腐な謝罪をする 許せないんじゃ……… 美琴は踵を返し、上条の病室へと走る 今日いくら涙を流したのだろう…未だに枯れず頬を伝う ------------私はまだ許されて無い------------- 御坂美琴がまだ寮を出て初夏の空気を味わう前 上条は目を覚ました 禁書「おはようとーま」 上条「ああ おはよう」 病院に運ばれ検診しそのまま手術を受けた上条 左腕に繋がる点滴が痛々しくも恨めしくもある 沈黙がしばらく続いた後、上条が口を開いた 上条「俺さ、御坂を許そうと思うんだ」 禁書「…とーまはそう言うと思ったんだよ」 禁書「でも私は許せないんだよ」 上条「なんでインデックスが怒るんだよ?」 禁書「とーまにこんな事してほったらかしにして…あんな奴ころs「インデックス!!」」 ビクっとして上条の顔を見る 上条「インデックスお前はシスターだろ?それから先を言っちゃいけません」 上条「お前が俺の為に怒ってくれてるのは嬉しい」 上条「でもな?インデックス。どこかで誰かが許さないと恨みってのは延々続いちまうんじゃないか?」 上条「そこに気づいたらお仕舞いにしないとこの先の人生までつまんないだろ?」 わかるか?と年下のシスターに説き伏せる 禁書「…わかるんだよ、神様も許すことを教えてるんだよ」 禁書「でもインデックスはまだ修行中だからそれができないんだよ」 禁書「とーまがどんなに短髪をかばってもインデックスは短髪が憎いんだよ」 禁書「ごめん…ね とーまぁ」 上条「泣くなよインデックス 上条さんはインデックスがそこまで考えてくれてたのが嬉しかったぞ」 上条(インデックス泣かせちまったな…) 病室の窓の外を見て赤髪黒衣の神父がいたら殴られてるだろうな等と物思いにふけるのだった 動かない足 そこにあるのは分かる 力がまったく入らないというより伝達されて無い 自分は歩けない体になってしまったんだなと実感させられる 禁書「インデックスはシスターとして一人の人間としてとーまのお世話を頑張るんだよ!」 上条「……………ああ」 涙をぬぐった禁書目録の決意に、消え入りそうな声で上条は返事をした 上条(………お世話か) 美琴が病室へたどり着きドアを開ける 美琴「あんた何してんの!?」 上条「っ!!見るな!!」 歩こうとしたのか、ベッドから落ちたのか上条が床に這いつくばった状態で叫ぶ 上条「くっそ!見るなよ!御坂!頼む見ないでくれええええ!」 二本の腕で必死に動こうとする、のたのたと床を這いずりまわりそれはまるで虫の様に… 美琴「ちょっと落ち着いて?」 上条「来るな!触らないでくれ!!」 上条「頼むからこんな俺を見ないでくれよ…」 顔を歪めて懇願する 上条が許せなかったのはこんな体になって無様な姿を晒す自分だった 当たり前の事もできず、こうして惨めにも床を這いずる姿 禁書「とーま!」 禁書「でていって!」 禁書「出ていってっていってるんだよ!?」 呆然として上条に視線を固定したままの美琴を病室から押し出すインデックス 体格差を物ともしない押し、抗おうともしない体 そのまま病室外に突き飛ばされ尻餅をつく バンっとドアを閉められる スカートを正し、上条の姿を脳内でリピートさせながらフラフラと帰途につく 常盤台女子寮の一室 ベッドに横たわりずっと再生され続ける上条の姿 美琴「あたし、どうしたらいいの…」 黒子「何がですの!?」 美琴「ああ…黒子」 美琴(そういえばずっとなんで休んだのかとかいろいろ聞かれてたっけか) 質問からずっと生返事ばかりで小一時間、黒子も諦めて最後に何かありがたい話を述べていたが記憶にない 黒子「やっと口を利いて下さって黒子は安心しましたの」 黒子「日頃お姉様の露払いとして献身しているt~~~~~~~~~~~~~~~~~」 美琴(心配させて悪かったな… はぁ~) 美琴「あのさ、昨日の件でさ」 いかに自分はお姉様に忠誠と愛を持ってるか語っているところを遮って語り始める 美琴「大変なことになってさ…」 美琴の語りと共に夜が更けていく、快晴だった昼間と変わり外は湿った風が吹いていた ---------------後悔は一度すれば二度としなくていいわけではない----------------- --------------------きっかけはいつも些細な事から始まる------------------------ 目に涙を溜め美琴の説明が終わる 黙って聞いていた黒子が口を開く 黒子「その様なことが…」 黒子「あの殿方もお気の毒に」 黒子「お姉様の今のお気持ちはあの殿方に何か力になりたいのでしょう?」 黒子「わたくしの気持ちとしてはいい気はしませんが」 黒子「先程から申しています様に、黒子はいつだって、何があっても美琴お姉様味方ですの」 黒子「今日はお休みになられて、明日また殿方のところへお見舞いとお詫びに行ってはいかがでしょう?殿方もいろいろあって気持ちに整理がつかないのではないでしょうか?」 黒子「なんでしたら黒子も一緒に参りますが?」 美琴「い…いいわよ。自分で行けるから!」 黒子「それでこそいつも前向きなお姉様ですの」 黒子「さぁ、もうお休みになりましょう」 美琴「そうね おやすみ」 黒子「おやすみなさいですの」 美琴「黒子ありがとね」 「はいですの」とお互いの信頼を確かめ合い眠りにつく 編者注:ssの最初で安価。1)起きて真っ先に病院へ行き上条に会いにいく 2)起きて学園都市第一位、一方通行を頼る 3)やはり現実が怖いので諦める 4)今から黒子を起こす。このssは2を選択したストーリーとなる。 翌朝歯を磨いている最中ふと思いついた 学園都市第一位、一方通行 自分の知る限り最高の頭脳と能力を持つ 絶望的な脳の損傷からも回復している経歴もある わだかまりが無いと言えば嘘だ、しかし拘っている場合でもない 昨日はあんなに晴れていたのに、天気は最悪の土砂降りだった 藁にでもすがる思いで打ち止めがいるマンションへ行く 靴下が濡れて気持ち悪い ピンポン 打ち止め「はーいってミサカはミサカは元気にどなたさま?」 美琴「久しぶりね」 打ち止め「お姉さま!?ってミカサはミサカはおどいてみる」 美琴「あのさいきなりで悪いんだけど一方通行いる?」 打ち止め「いるけどすごく機嫌が悪いからよした方がいいかもってミサカはミサカはお姉さまの行動を遮ってみる」 美琴「んーちょっと相談があるからさ、あがらしてもらうわ」 打ち止めの制止を聞かず部屋へはいる リビングのソファーで横になってバラエティを見ている白髪の男 TVの音量がちょっと耳障りなくらい大きい 打ち止めがダスキンモップで美琴の足跡を拭きあげる 美琴「TVの音でかいわね、耳悪くするわよ」 一方「あァン?」 一方「人ンちに勝手にあがりこンで何なンですかァ?」 後ろを一瞥してテレビに視線を戻す 美琴「相談があるの」 一方「どーせ三下のこったろ?クソガキが昨日から騒いでうるせェのなンの」 美琴「じゃあ話が早いわ解決策はないの?」 一方「なンか勘違いしてませンかァ?何で俺が三下助けなきャいけねェンだァ?」 美琴「他に頼る人間がいないのよ!お願いだから力を貸して!」 打ち止め「ミサカからもお願いってミサカはミサカはお姉さまの横で一緒に頼んでみたり」 一方「チッ!」 一方「甘い考えをぶっ壊して悪いがなァ、ご存知の通り俺ン能力はベクトル操作だァ」 一方「能力使用は触れてなきゃならねェ、無くした神経のバイパス役で24時間介護なンざ御免こうむらァ。それに人体をいじりまわすなァ冥土返しの方が上手だ」 一方「しかも三下の能力がある限り俺ら能力者にゃやるこたァねーよ」 一方「できることはせーぜー身の回りの世話とヒーローの心のケアくれーなもんだ 俺じゃできねェよ」 美琴「そうね…ありがと……」 一方「……今回はテメーの責任だァ。どう落とし前つけるか知らねェけどよォ」 一方「この件でこれ以上後悔すンじゃねーぞ」 一方「それだけだァ、テレビ見てェからさっさと消えろクソレールガン」 こちらを振り返らないまま第一位はテレビの音量をさらに少し上げた 美琴「ありがとね、一方通行」 打ち止めに見送られ玄関へ 一方「テレビがうっせェから聞こえねェよ」 リビングで一人つぶやく 一方(こんな時に腐ってるしかできねェで何が第一位だ!クソッタレ) 彼もまた自分の無力感に苛まれていた、超電磁砲に言った事は全て自分に言っていた様なものだった 一方(三下みてェに上手く説教できねェなァ、あいつァやっぱスゲェわ) 病室の前、決意を新たにドアに手を掛ける ここ数日何度決意を固めたか 美琴(随分と安い決意よね、でもこれで終わらせる!) ドアを開けて上条の元へ 美琴「おはよ、具合はどう?」 上条「御坂か?おはよう、変わりは無いよ」 「変わりはない」もこのケースだといい意味ではない 上条「昨日は悪かったな、取り乱して…ほんと恥ずかしいです」 美琴「ううん、アタシだってちょっとビックリしちゃってごめん。アンタの気持ち汲んでやれなくてさ」 上条「美琴センセーに分かってもらえて上条さんは嬉しいですよ」 美琴(ほのぼのとした気持ちになる、あぁやっぱりアタシはコイツ、上条当麻が好きなんだ) 美琴(今しかない!) 二日前の胸の内、そして今回のことに対して自分なりのケジメをつけるべく口を開いた -------------------しょせん人と人は他人同士、思いが重なるのは奇跡に等しい--------------- 美琴「私はあなたが好きです!!」 時が止まった もう止まれない!このまま走りぬける!! 恥ずかしさで俯きかちに話続ける 美琴「あれから黒子に相談して、ほらあの子って実はあんたの事よく思ってないのよね」 美琴「でもあの子だって今の状況分かってくれて応援してくれてさ」 美琴「すごい怒られるかと思ったけど理解してくれて嬉しかった!」 美琴「それにさっき一方通行にも相談したの」 美琴「打ち止めもアンタのこと心配してたわ」 美琴「んで一方通行なんだけどさ、残念だけどアイツでもどうしようもないみたいでさ…」 美琴「でも諦めないからアタシ!ずっとアンタと一緒にいて世話してあげるから」 プロポーズとも取れる内容に顔が赤くなる しかしこの勢いを止めるわけにはいかない 美琴「んで一方通行も『後悔だけはするな』って背中押してくれたの」 美琴「あの一方通行がよ?こっち見ないまま相変わらず捨てセリフみたいだったけど」 美琴「うれしかったわ」 美琴「それで応援してくれる人もいるんだって…、アタシはとんでもないことしたけど、アンタが心から許してくれてまた一緒に笑えるように頑張るから!!」 美琴「迷惑もいっぱい掛けたけど、それまで…ううんそれからもずっと一緒にいてあげるから!」 完璧にプロポーズの言葉だ 熱がドンドン上がり上条の顔が見れない 上条「言いたい事はそれだけかよ」 震えた上条の声を聞いて熱が急激に冷める 上条「白井や一方通行に相談しただ?俺はもういいって言わなかったか?」 上条「お前を許すからもうほっといてくれって意味だったけど、伝わらなかったみたいだな」 上条「悲劇のヒロインよろしく友達と相談して、勇気付けられて、思いを打ち明けてハッピーエンドってか?」 上条「ふざけんじゃねーぞ!!!!」 心のどこかにヒビが入る 足が振るえだした 上条「俺の気持ちはどうすんだよ!歩けないんだぞ!トイレもままならねぇ!一生このままだ!」 上条「それを無様に晒し上げて楽しいかよ?可哀想だから世話して『あげる』ってか!」 上条「御坂、お前のせいでこの様だ、7人しかいないLEVEL5だかしらねーけどよ、どこまで上から目線なんだよ!」 上条「知り合いに話題にされてる事実を知っただけでも、惨めな気持ちだ」 上条「御坂、もう俺に近づくな。顔も見たくねぇよ!!」 脳内砂嵐状態。何も考えられないが、上条の言葉だけはしっかりと受け止めてしまっている 上条「さっさとでていけ!!」 投げた携帯が御坂の額に当たる 血がでてきたが不思議と痛みはない 痛みを感じる心が折れてしまっているから --------------幻想殺しがまた一つ幻想を打ち砕いた時だった--------------- 禁書「とーま?元気ないけどなにかあったのかな?」 上条「…別に」 禁書「そう?インデックスはとーまにいっぱい迷惑を掛けたからお返しするんだよ。歩けなくても大丈夫!支えて『あげる』んだよ。」 えへんと胸を張る禁書目録 禁書「…とーま?」 上条「お前もかよインデックス」 禁書「え…?」 上条「お前も哀れんで惨めな俺に施していい気になってんのかよ?」 禁書「そんなことないんだよ!?ッッゥグッ!?」 上条「お前も俺を見下してっ!!」 首を絞める上条の手が強まる、ツメを立ててもがく幼いシスター 上条「なんでっ!なんで俺がこんな目に会わなきゃいけないんだよおおおおおおおおおおお!!!!!!」 上条心からの絶叫、涙を流しての絶叫 不幸不幸不幸我慢我慢我慢 今まで頑張ってこれた しかし年端もいかぬ若い人間、上条にはもう限界だった 指が首に食い込む、細い首が折れる?折れそう…折れる…手前 ブンっと腕を振り禁書をほうりやる 禁書「ゲヴォッ!ゲホッ!ォオッ!」 咽る禁書を涙が止まらない上条が言う 上条「すまないインデックスしばらく一人にしてくれ」 禁書「ッッ!ゲホッ!」 何も言わなかったのか言えなかったのか足早に出て行く 上条「………もうだめだ俺」 全てに耐えられない、周囲の視線にも、今の自分の環境にも、今禁書にしたことにも、誰かの優しさにも… 窓の外は大雨だった…雨粒が地面に吸い込まれるように落ちていく 窓を叩く雨音は親しい友人がノックをしてるようだった………… 数時間後 禁書は経緯を説明して首の容態を冥土返しに診てもらった 冥土返しは珍しく怒って上条に電話しようとしていたが禁書が大丈夫だからと収めた 首に痣が残ったので包帯は巻いてもらい病室へ戻る ドアを開けた瞬間ビュウッと風が吹き抜ける 外は大雨なのに窓を開けたのだろうか 車イスがベッドの脇に置いてあるが、上条の姿がない…… 翌日学園都市LEVEL5の順位変更が行われた 1位~6位までの発表を飛行船が空を悠然と漂い知らせていた シナリオ02 「愛してる」と言えないままに END
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第三次世界大戦集結から数ヶ月 戦争で傷ついた人々も、徐々にではあるがその傷を癒していった 季節は移ろい、ここ学園都市ではもうすぐ桜の咲く季節 柔らかな日差しが降り注ぐ空港、一人の少女が何かを待ち焦がれていた ~第23学区~ 絹旗「むう……遅いですね。そろそろ時間の筈なのですが」 絹旗「目をつけてた映画を投げてまで駆けつけたというのに……まったく」ブツブツ : : : 絹旗「超おかしいです。いくらなんでも遅すぎでは」 絹旗「まさか私が時間を間違えた? いや、何かに巻き込まれたとか……」 コツコツコツ... トテトテトテ... ??「あれ? そこのちっさい人影はもしや」 ??「きぬはた?」 絹旗「Σ」クルッ 滝壺「やっぱりきぬはただ」 絹旗「滝壺さん!…………ついでに浜面」 浜面「ついで!? 俺ついでなの?! これでも命張ったんだよ?!」 絹旗「うっさいです! この私に待ちぼうけさせるとは、超偉くなりやがりましたね!」 浜面「しょうがねえじゃん! 飛行機の運航スケジュールなんてこんなもんだろ?!」 絹旗「責任転嫁とは超見苦しいですね。 これから滝壺さんとの再会の感動に浸りたいので超黙っててください」 浜面「お前俺の扱い相変わらずなんだな?! 泣いてやるゥ!」 絹旗「泣いて気が済むなら超泣いててください。私の視界の外で」 浜面「ヴォォォォォ!」 <ヴオォォォォォ 絹旗「滝壺さんも元気そうで何よりです。最後に見たときは弱りきってましたし」 滝壺「ごめんね、心配かけちゃって。後遺症は少しあるけど、普通に生活する分には問題ないから」 絹旗「それを聞いて超安心です。これからは滝壺さんも普通の生活が出来ますね」 滝壺「うん、きぬはたも。それにしても、きぬはた」 絹旗「?」 ポスン 滝壺「ちょっと見ない間に背伸びたね」ナデナデ 絹旗「超! 成長期ですから!」フンス 滝壺「それに……」 絹旗「?」 滝壺「薄くだけど、化粧してるね。髪も伸びたし、大人っぽくみえるよ」 浜面「なぁにいぃぃぃぃ? 化粧だとぉ?! お父さん許しまへんでぇ!」 絹旗「ばっ……/// 超うっさいです! 超ウザいです! 超浜面は黙っててください!」 浜面「まったく、お前もしばらく見ねえ内に女らしくなったな。お父さんそっちの方が良いと思うぜ」 絹旗「はーーーまづらぁぁぁぁ!!」ウガー 浜面「ヒッ…!」ビクッ 浜面「……あれ?」 絹旗「//////」プシュー 浜面「え?! なにその反応?! そこはちっそパーンチとかブレーンバスターとかする場面だろ?!」 絹旗「むぅ……///」 浜面「ほら、こいよ! 自慢じゃないが、打たれ強さなら自信あるんだぜ?!」 絹旗「こんの超朴念仁!」メメタァ 浜面「ボルシチッ?!」 <ドゴォォォォォォォン 絹旗「はぁはぁ……このままじゃ滝壺さんが超苦労します! 浜面は乙女心を超学んできなさい!」 滝壺「大丈夫だよ、きぬはた。そんなはまづらも私は応援してる」 絹旗「滝壺さんは超優しすぎです!」 滝壺「そんなこと……あれ? はまづら?」 絹機「? あっ、あれは警備員?」 浜面「あたたたた……相変わらず容赦しねえのな、あいつ」 ???「よーぅ、浜面。元気そうで安心したじゃん?」 浜面「あ?……げぇっ、巨乳警備員!?」 黄泉川「ロシアでは大活躍だったらしいじゃん? いやー、男をあげたじゃん♪」 浜面「な、なんだよ、何しにきたんだよ、アンタ」 黄泉川「……決まってるじゃん?」ニヤリ 絹旗「超待ってください! いくら警備員でもキモイだけで連行するなんて超無体です!」 滝壺「はまづらはまだ何もしてません」 浜面「キモイだけで?! まだ何も?! アンタ達相変わらず辛口だね!」 黄泉川「お? そっちのは確かあの時の……元気になったみたいでなによりじゃん」 滝壺「その節はお世話になりました。あの、はまづらが何かしたんですか?」 黄泉川「まー、あえていうなら貯金じゃん? 日本にいた時に重ねたショッボイ軽犯罪の」 絹旗「……浜面」ジトー 浜面「うっ、何も言い返せねえ」 黄泉川「そんなワケだから、ちょっとお勤めに出てもらうじゃん♪……おい、連れていけ」 警備員達「イエス、マム!」 浜面「滝壺、すまねぇ! こんなことになっちまって!」 滝壺「はまづら、私待ってるから。10年でも20年でも待ってるから」 黄泉川「あー、お前の態度次第では半年ぐらいで一回出てこれるじゃん」 浜面「何?! ホントだな?!」 黄泉川「昔と違って可愛い彼女がいるんだし、今度は本気で頑張ってみるじゃん?」 浜面「よぉぉし、やってやらぁ!」 絹旗「警備員さん、これ以上滝壺さんを困らせないように、超ビシビシやっちゃってください」 黄泉川「そういうことならお任せじゃん」 警備員「さ、歩いた歩いた」ゲシゲシ 浜面「ちょ、痛ぇっての! もっと優しくしてくれよ!」 黄泉川「じゃ、こいつはちょっとお預かりするじゃーん」ノシ 絹旗「……行っちゃいましたね」 滝壺「……」 絹旗「これからどうしましょう」 滝壺「これ」チャリ 絹旗「? 鍵ですか?」 滝壺「むぎのが個人的に使ってた家の鍵。むぎのはロシアで暮らすから使っていいって」 絹旗「なんと、麦野が? 超気前のいいことですね」 滝壺「アイテム時代の隠れ家だと何が起こるか分からないから、って言ってたよ。 だから、もし住むところが見つからなかったら使えって」 絹旗「確かにその通りですね……では、超お世話になりましょう」 滝壺「第7学区にあるから、行ってみよう」 ~第7学区 某所~ 滝壺「ここだね」 絹旗「なんですか、これ……映画のセットですか?」 滝壺「違うと思うよ?」 絹旗「ツタに覆われた洋館……魔女でも住んでるんですかね?」 滝壺「とりあえず入ろうよ」ガチャガチャ ガチリ ギィィィィィ 滝壺「おじゃまします」 絹旗「ち、超おじゃま、します……」 滝壺「きぬはた?」 絹旗「違います! 超誤解です! ホラー映画チックなドアの開閉音に超ビビったとかじゃないですから!」 滝壺「そうか、きぬはたは怖いんだね」 絹旗「い、いえ、ですから……!」 滝壺「大丈夫だよ。そんなきぬはたも、私は応援してる」ナデナデ 絹旗「っ///」 : : : 絹旗「よ、よしっ。それじゃ超探検してみましょう!」 滝壺「おー」 ~1階~ 絹旗「超立派なキッチンですね。むしろ超厨房というべきでしょうか」 滝壺「レストランみたいだね」 絹旗「あまり使った形跡はないようですが」 絹旗「おおお! 風呂が超広いです!」 滝壺「きぬはたが好きな健康ランドみたい」 絹旗「いえ、さすがに超健康ランドには負けるかと」 絹旗「これは……食堂ですか?」 滝壺「(ツー)むっ、こんなにホコリが」 絹旗「麦野は使ってなかったのでしょう。ここで一人メシは超寂しいですから」 ~2階~ 滝壺「ドアがいっぱい」 絹旗「全部同じデザインの部屋でしたね。客用でしょうか」 絹旗「卓球台にビリヤード台に……」 滝壺「おお、きぬはた、ピアノがあるよ」 絹旗「遊戯室って言うんですか? アイテムが使ってた会員制サロンにもありましたね」 ~所戻って1階~ 絹旗「だいたい見終わりましたね」 滝壺「……」ウーン 絹旗(電波受信中でしょうか?) 滝壺(なんだろう、この違和感) 絹旗「滝壺さん?」 滝壺「……あっ、きぬはた。どうしたの?」 絹旗「時間も時間ですし、とりあえず超晩ご飯にしませんか?」 滝壺「うん、そうだね。私つくる」 絹旗「私食べる」 滝壺「手伝わなかったら、ご飯は冷蔵庫にあった消費期限切れの鮭弁だよ」 絹旗「さて、何からしましょうか? 超なんなりとお申し付けください」キリッ 絹旗「ほえにひても、ほほはふたひでふむには超おおひいでひゅね」モギュモギュ 滝壺「こら。行儀悪い」 絹旗「ゴクン 超失礼しました」 滝壺「もう一回」 絹旗「それにしても、ここは二人で住むには超大きいですね」 滝壺「そうだね……」ポク 絹旗「?」 滝壺「……」ポク 絹旗「……」 滝壺「…………」ポク 絹旗「」モギュモギュ 滝壺「!」チーン 滝壺「きぬはた、空き部屋がたくさんあるから、困ってる人に貸そう」 絹旗「はい? 確かに、2階には同じようなデザインの部屋がいくつもありましたが……」 滝壺「うん、それを使うの」 絹旗「でも、個室以外のスペースは超共有することになりますよ」 滝壺「なんか、そういう生活も楽しそうだな、って」 絹旗「むむ、確かに……アイテム時代のノリを思い出しますね」 滝壺「だからね、こういう感じで募集するといいと思う」カキカキ ┌─────────────────────────── │☆きぬはた荘☆ │ │入居者超募集中! │風呂/トイレ/キッチン/リビング/玄関 共同 │家賃 4800円/月 │身分経歴一切超不問 └─────────────────────────── 絹旗「きぬはた荘、ですか?」 滝壺「うん」 絹旗「あの……なぜ私なんですか」 滝壺「きぬはたの方が私よりしっかりしてるから、管理人さん」 絹旗「……は、はぁ」 滝壺「ね、面白そうだし。やろうよ」キラキラ 絹旗(滝壺さんがたまに見せるこの超行動力はいったい……) 滝壺「きぬはた?」 絹旗「ま、まあ、人が住んでたほうが家は傷みませんし、 空き部屋として超ほっとくよりはいいかもしれませんね」 滝壺「決まりだね」 絹旗「滝壺さんも共同管理人ということで超お願いします。流石に私一人は超不安ですので」 滝壺「じゃあ、この紙は明日にでも何枚か近所に貼ってくるよ」 絹旗(今気付いたけど、身分経歴超不問ですか?! 何が出てくるやら……) 滝壺「♪」 ――こうして軽いノリではじまった「きぬはた荘」 だが、このときの彼女たちは知る由もない 集まる入居者たちが一癖も二癖もある上に、ある 共通点 を抱えていることを ~第7学区 某所~ 白井「はあ……どうしてこうなったですの」トボトボ 婚后「そもそもの原因は、貴女にあるのではなくて?」 白井「わたくしは風紀委員としての勤めを全うしたまでですの!」ムキー 婚后「分からなくもないですが……」 ――前日深夜 常盤台学生寮208号室 白井「迷子を保護したのはいいですが……困りましたわね。 この時間では風紀委員支部も閉まってますし……」 打ち止め「Zzzzzz...」スピー 白井「……全く、こんな可愛らしい子をこんな真夜中に放り出すなんて。 保護者が見つかったらとっちめてやりますの」 打ち止め「だめだよぉ…………-た……」スピー 白井「……よくよく見たら、この寝顔、お姉様に瓜二つですの。 ……ちょっとだけ、ちょっとだけですの。ウヒヒヒヒ」 <ガガーーーン 白井「? 今のは?」 ガシャーーーーン ??「打ち止めァァァァァァァァ!」 白井「な、なんですの、貴方は?!」 ??「……てめェかァ、うちのクソガキ誑かしやがったのはァ!」 白井「誑かすとは心外ですの! わたくしは風紀委員として迷子を保護しただけですの!」 ??「迷子だァ?」ギロリ 白井「うちの、ということは貴方が保護者ですのね? こんな小さい子を 真夜中に放り出すなんて、何を考えてますの!」 ??「俺がコンビニ行ってる間に勝手に抜け出しやがったンだよォ!」 白井「言い訳なんて見苦しいですの! 挙句、女子寮の壁を破って侵入とは 殿方失格ですの! 神妙にいたしなさい!」 ??「うるせェェェ!」ウガー ??「俺はあの極寒の地で誓ったンだよ! 護りてェンだ! 失いたくねェンだ!! たった一つの幻想を守り抜くためなら、どんな現実とだって向きあってやる!!!」 白井(なんという覇気……これは本当に人間ですの?!) ??「クソガキを誑かす変態にはお仕置きが必要だなァ……」ドドドドドドド 寮監「白井! なんだ今の音h……な、これは何事だ?!」 白井「寮監! お逃げください!」 ??「自転パーーーーーンチ!!」 ドズズ...ン ――今に至る 白井「まさか拳一つで寮の一角を吹き飛ばすとは……お陰で、十数人の生徒が 路頭に迷う羽目になりましたの……」 婚后「その殿方、いったい何者だったのでしょうね」 白井「とんでもない能力者だということは確かですの。あの惨事で、怪我人が出ていないのは奇跡ですの」 白井「ひとまず、部屋を失った寮生の仮住居は確保して、残りはわたくし達だけですわね」 婚后「まったく、翌日まで待たせるなんて何事ですか。このわたくしを常盤台の婚后光子とs」 白井「後輩を優先してたらそうなりましたの。常盤台の婚后光子サマなら、きっとご自身の 後輩を優先するだろうと思っての配慮ですの」 婚后「とっ、当然ですわ! この婚后光子、いつでも可愛い後輩を第一に考えておりますのよ!」 白井(ちょろいですの) 婚后「そういえば御坂さんはどうされましたの? 貴女と同室だったのでは?」 白井「……お姉様は……行く宛があるからいい、と……あの類人猿の部屋に……」ブツブツ 婚后「し、白井さん?」 白井「嗚呼! お姉様ァァァ! 黒子は! 黒子はァァァァァァ!」ガンガンガンガンガン 婚后「白井さん! どうか落ち着きなさって! 人様のご住居の壁に頭突きはいけませんわ!」 白井「hjauお姉ahia様saljislw!」ガンガンガンガンガン 婚后「だっ、誰か! 風紀委員! 風紀委員を!」 : : : 婚后「落ち着きまして?」 白井「は……お恥ずかしいところを……穴があったら入れたいですの……」ズーン 婚后「いいえ、わたくしもNGワードを発してしまったようですので……気を付けますわ」 白井「気を取り直して……寮の改修が済むまでの仮住居を探さないといけませんの」 婚后「学舎の園の寮はすでに満室……自力で探すしかないということですわね」ハァ 白井「では、不動産の仲介業者さんのところに参りましょう」 ~monimoni 第7学区駅前店~ 業者「こちらの物件などいかがでしょう?」ニコニコ 婚后「わたくし、ユニットバスは苦手ですわ」 ――15分経過 業者「こちらの物件などいかがでしょう?」 婚后「窓が南向き? 暑くて駄目ですわ」 ――さらに30分経過 業者「こちらの物件などいかがでしょう?」アセアセ 婚后「キッチンがIH? 論外ですわね」 ――さらに2時間経過 業者「こちらの物件など……いか、が、でしょ……?」ゼーハー 婚后「インターネット回線がADSL? どこの遺跡ですの?」 白井「あの、ちょっとすみません。もう一度よーく話合ってから出直しますの」 業者「は、左様ですか……お力になれず、申し訳ございません(もう来んなバーカバーカ)」 白井「いえ、親身になって頂いて感謝しておりますの」ペコペコ ~第7学区 とある公園~ 白井「婚后さん! あなた、仮住まいを決めるつもりがおありですの?! わがままばっかりで!」 婚后「わたくしとて譲歩してますわ! エカテリーナちゃんをペットホテルに預けて、 ペット不可の部屋でも入れるように配慮しましたのよ!」 白井「あぁ、今日の婚后さんに何か足りないと思ったらあの蛇ですの」 婚后「蛇ではなくエカテリーナちゃんです! ああ、エカテリーナちゃん、今頃寂しい思いを…… それもぜーんぶ不甲斐ない飼い主とそこの風紀委員が悪いのですわ……」 白井「蛇の面倒までみれませんの!」ウガー 婚后「先程から蛇、蛇と……わたくしのエカテリーナちゃんを愚弄するのは許しませんわよ?」キリッ 白井「もう付き合いきれませんの。公園でも橋の下でも、お好きなところでお休みになるといいですわ」 婚后「(ヒクッ)白井さん、貴女……このわたくしを常盤台の婚后光子と知っての狼藉でして?」 白井「わたくしとて風紀委員の端くれ、譲れないときもございますの!」シャキン ――15分後 警備員「……で、能力を行使してケンカしたと」 婚后「わたくしが全て悪いのですわ……つい不遜な態度を……悪い癖だと自覚しておりますのに……」グスッヒグッ 白井「あ、あの、もう泣き止んでくださいな。その、わたくしにも至らない点がございましたので……」 婚后「白井さん……なんとお優しい……」ウルウル 白井(誰ですのこれは) 警備員「あー……十分に反省しているようだし、今回はここまでとする。今後は気をつけるようにな」 白井「ご迷惑おかけしましたの」orz 婚后「申し訳ございませんでした」orz ~第7学区 某所~ 白井「はあ……どっと疲れましたの」トテトテ 婚后「白井さん……先程は……」コツコツ 白井「もう気にしていませんの。それより日が暮れてますわ。早く仮住まいを……」 婚后「」スッ 白井「? 握手ですの?」 婚后「わたくしが涙を見せることができるのは、貴女ぐらいですわ。誇りに思って頂きたいですわね」 白井「……本当に口は達者ですのね」ガシィ 婚后「お互い様ですわ」クスッ 婚后「それにしても、どういたしましょう。今からだとホテルも取れないでしょうし……」 白井「学舎の園から遠いという理由でホテルを外したのは失敗でしたの」ショボーン 婚后「いっそ、わたくし達も御坂さんのところに……あら?」 白井「どうしましたの?」 婚后「いえ、学園都市にもこのような趣のある建物がございましたのね」シミジミ 白井(なんですの、これは。魔女の館?) 婚后「……あら?白井さん、こちらご覧になって」 白井「?」 ┌─────────────────────────── │☆きぬはた荘☆ │ │入居者超募集中! │風呂/トイレ/キッチン/リビング/玄関 共同 │家賃 4800円/月 │身分経歴一切超不問 └─────────────────────────── 白井「入居者超募集中……ですの」 婚后「白井さん、これは幸運かもしれませんわよ?」 白井「ですが……怪しさ爆発ですの」 婚后「こんなお洒落な洋館に住めるなんて、そうない機会でしてよ?」 白井(お洒落……?) 婚后「この共同というところも、普段から寮住まいのわたくし達には気になりませんし」 白井「それはそうなのですが……」 婚后「まあ、見学だけでもいたしましょうよ。ね」 白井「……しかたないですの。お供いたしますわ」 婚后「呼び鈴は……こちらかしら?」ポチットナ <ジャーンジャーン ギィィィィィ 絹旗「はい、どちらさんですかね?」 婚后「突然申し訳ございません。見学希望なのですけれど」 絹旗「(常盤台の生徒? いったいどうして……)まあ……どうぞ中へ」 婚后「お邪魔いたします」 白井「お邪魔いたしますの」 ――その後、部屋の造りをお気に召した二人のお嬢様は長時間迷い、 大声で罵り合い、議論をし尽くした上で入室を決めた ~???~ 「そう、学園都市に帰るんだね」 「なンだ? 私も連れてって とか言い出すつもりじゃねェだろォな?」 「こっちの研究所での調整があるし。そうでなくても、なんであなたなんかと一緒に?」 「ハッ! 俺も随分と嫌われたもンだぜェ」 「まっ、命を拾ってくれたことには一応感謝してあげてもいいけどね」クスッ 「あァ? なんだ、お前もそんなツラできンのか」 「えっ?」 「初めて会ったときは、腹ペコのカメレオンみたいなツラだったのによォ」ケラケラ 「うっわ、久々にムカついた」 「なにこれ? 名刺?」 「こっちの研究所でもなンとかなるンだろうけどな。 どうしても、って状況になったらそいつに頼れ。なンとかすンだろ」 「ふーん……まあ、記憶の片隅には置いといてあげるよ。最終信号と仲良くしなよ?」 「分かってらァ……ンじゃもう行くわ。せいぜい達者でなァ」 (……一緒に行けるんなら行きたいよ。でも今は……まだダメだから。 ……誰が腹ペコカメレオンだよ……人の気も知らないで、このモヤシ、朴念仁) 「…………死んじゃえ、バカっ……」グスッ ~数ヵ月後 第7学区 とある病院~ 冥土返し「うん、バイタルチェックは正常、脳波も異常なし。問題なしだね?」 ????「……うん」 冥土反し「メンタル面はどうかな?」 ????「気分はどうかってこと?フツー」 冥土返し「問題なし、と。キミが学園都市に来たいと、僕に接触してきたときはどうなるかと思ったけど」 ????「……」 冥土返し「まぁ、色々な意味で落ち着いたみたいで、僕としても一安心だね?」 ????「ゴメンね。先生にはお世話になりっぱなしだね」 冥土返し「まぁ、僕の患者となった以上はできる限りのことはさせてもらうからね?」 ????「患者に必要なものを揃えるのが仕事、だっけ? ……ところで、先生。最後のワガママを聞いてもらっていいかな」 冥土返し「最後?なにかな?」 ????「この病院を出ようと思う。いつまでも先生の優しさに縋ってられないしね」 冥土返し「詰まらないことを気にするんだね。キミは僕の患者だ、患者に優しくするのは当然だろう?」 ????「そうじゃないよ。ミサカは他の姉妹と境遇や立場が違う。 ここに置いてもらえてるのだって、無償のボランティアなんでしょ?」 冥土返し「……」 ????「だからここにいつまでも留まる訳にはいかない。 それで最後のワガママ。病院の外で生活するために、ID発行できないかな?」 冥土返し「やれやれ……どうして僕の患者は問題児ばかりなんだろうね? とはいえ、キミも今のままでは暮らしづらいだろうね?」 ????「……」 冥土返し「番外個体、ではなくより人間らしい名前があった方がベターということだね?」 番外個体「あくまで外見せ用の偽名だよ。この名前にも少なからずの愛着はあるんだからね?」 ~数日後~ 番外個体「へー、これがIDカードってヤツかー」ナデナデペシペシ 冥土返し「三澤真琴、17歳、能力はレベル4の発電能力ってことになってるからね」 番外個体「ミサカワースト、でミサワか。……写真もっとマシなのなかったの?」 冥土返し「僕の手元にはそれしかなかったものでね?」 番外個体「……ま、贅沢をいえる立場でもないよね」 冥土返し「キミの体調も安定しているし、いつでも出発していいからね? 但し、週に1回は必ず診せにくること。これは約束してくれ」 番外個体「うん、分かった。……それじゃ、もう行くよ。迷いが出ない内に、ね」 冥土返し「気をつけるんだよ……それと、キミは僕の患者だ。これは忘れないでくれ。 何かあれば、いつでも頼るんだよ?」 番外個体「うん、ありがとうね。先生」 コツコツコツコツ... ゴロゴロゴロゴロ... ????「あっ、番外個体じゃないですか、とミサカは怯えつつ声をかけます」ゴニョゴニョ 番外個体「? あ、19090号。……あなた、なんでいつもミサカのこと怖がるのさ」 19090「え、えーと、そのケモノ目が、怖いです、とミサカは目を逸らしつつ回答します」ゴニョゴニョ 番外個体「ひっどいなぁ。これも個性だと思ってよ、ねー?」ズイッ 19090「ぴゃうっ?! 至近距離から顔を覗き込まないでください! とミサカは既に涙目です」 番外個体「フヒヒ、ごめんごめん。あなたってばいじりがいがあるよねー」ケタケタ 19090「番外個体はイジワルですね、とミサカは怒りと恥ずかしさにプルプルしながら指摘します」プルプル 番外個体「ゴメンって。また今度、病院の食堂でケーキ食べさせてあげるから」 19090「ケーキよりも低カロリーな甘いものを、とミサk……なんでもないです」ゴニョゴニョ 19090「時に番外個体、今日はやけに大荷物ですね、とミサカはキャリーバックを眺めつつ尋ねます」ゴニョゴニョ 番外個体「あ、うん。今日で退院だから」 19090「えっ」 番外個体「あなた達にもお世話になったよね。これでも感謝してるんだよ?」 19090「いえ、そんな、ミサカはなにも……」ゴニョゴニョ 番外個体「ここに来てすぐの頃。右も左も分からないミサカに、色々と教えてくれたよね?」 19090「ま、まぁ、売店や食堂や喫煙所の場所ぐらいなら……」ゴニョゴニョ 番外個体「それに、一番最初に話しかけてくれたのもあなただよね」 19090「え、ええっ?そうだったのですか?とミサカは驚愕を露にします」 番外個体「ミサカの目が怖い怖い言ってるクセにさ、顔合わせば何か話してきたし」 19090「ミ、ミサカは色々な人と話して見聞を広めたい、とミサカは……」ゴニョゴニョ 番外個体「ともかく、さ。感謝してるんだよ、 お姉様 ?」 19090「確かに製造されたのはミサカの方が先ですが、番外個体の方が肉体年齢は上ですので、 この場合、ミサカから見て番外個体の方が姉にあたるのでは、とミサカはゴニョゴニョ」 番外個体「あはっ、細かいことは気にしないの。……それじゃ、もう行くね」 19090「えっ、あのっ、あっ……」 番外個体「他の姉妹にもよろしくね」ノシ 19090「あ……み、番外個体!」 番外個体「ん?」クルッ 19090「あの……また会えますよね?と、ミサカは恐る恐る確認をとります」ゴニョゴニョ 番外個体「週イチで診察があるから、そのときに会えるんじゃない?」クスッ 19090「よ、よかったです。あの、ケーキ楽しみにしてます、とミサカは別れを惜しみつつ手を振ります」ノシ 番外個体「またね」ノシ コツコツコツコツ... ゴロゴロゴロゴロ... 19090「…… お姉様 って呼ばれた……」ホワーン ~第7学区 某所~ 番外個体「勢いで飛び出してきたけど……住む所見つけてからでも良かったかも」 番外個体「まあ、2~3日ぐらいなら野宿でも問題ないか」 番外個体(あの人に遭えるといいな……先生も居場所は知らないらしいけど) 番外個体(MNWに繋げば分かりそうだけど、また負の感情を拾い集めてあの頃のミサカに戻るのもヤだし) 番外個体(……あの人もそれは望んでないよね、きっと) 番外個体(…………) 番外個体(って、19090に聞いてもよかったんじゃ)ハッ : : : 番外個体「サングラスを買った。これでケモノ目が怖いなんて言わせない」スチャ <キャンペーンチューデース 番外個体「あ……携帯電話か。そういえば持ってないなぁ」 番外個体「…………」 番外個体(IDカードあれば……か、買える、んだよね?)ドキドキ 番外個体(口座もあるし……うん、大丈夫なハズ!) 番外個体「あの、すいません!」ドキドキ ~30分後~ 番外個体「買えた……///」 番外個体「誰か番号交換……って相手がいないや」 番外個体(あの人はロシアに来るときに壊れちゃったって言ってたし) 番外個体「……ま、その内、ね」 : : : 番外個体「はー、もう夕方か……今夜はどこの公園で寝ようかな」トボトボ 番外個体「……ん、んん?なんだこれ」 ┌─────────────────────────── │☆きぬはた荘☆ │ │入居者超募集中! │風呂/トイレ/キッチン/リビング/玄関 共同 │家賃 4800円/月 │身分経歴一切超不問 └─────────────────────────── 番外個体「身分経歴一切超不問、か……」 番外個体「ここかな……なにこれ、お化け屋敷?」 番外個体「この際なんでもいいや。ごめんくださーい」 ギィィィィィ 絹旗「はいはい、どちらさんですか?」 番外個体「入居者募集のチラシを見てきたんだけど」 絹旗「ああ、そういうことなら、どうぞ。中で超詳しい話をしますので」 ――その後、大荷物を抱えた自称帰国子女は 大して説明も受けずにさっさと入室を決めた ~某日夜 学園都市某所~ 土御門「……今日の仕事は完了だ。みんな、お疲れさん」 海原「久しぶりの仕事だというのに、全く、簡単なお掃除でしたね」 土御門「海原、慢心と油断はいい結果に繋がらんぞ?せいぜい気を付けることだな」 海原「ご忠告痛みいります」 結標「一方通行はどうしたの? とうとう行き倒れたかしら?」 土御門「一方通行なら直帰だ。ま、やることやったんだから問題あるまい」 結標「よほど若奥様が恋しいのかしらね」クスクス 土御門「あいつのロリコンっぷりはもはや尊敬の域だにゃー」 : : : 一方通行「おォ?」ツー 打ち止め「あれ? あなたが鼻血なんて、またミサカでいけない妄想してたのね。ってミサカはミサカは頬を赤らめてみたり///」 一方通行「違ェよバカ! どォせ誰かが噂でもしてンだろォよ」ゴシゴシ 打ち止め「それはくしゃみだよってミサカはミサカは(ズビシッ)っていったーーい!」 土御門「さーて、俺も愛する妹の料理が待ってるから失礼するぜい」ノシ 海原「お疲れ様でした」 結標「お疲れ様」 海原「僕らはどうしましょう。朝までボウリングでもします?」 結標「能力使用アリなら受けてたつけど?」 海原「はは、勝てるわけないじゃないですか」 結標「ダーツなんてどう? 能力使用アリで」 海原「なんですか、いじめですか。まるで僕がウザい人間みたいですね」 結標「ようやく分かってもらえたみたいで嬉しいわ」 海原「ふふふ、これは手厳しい」 結標「貴方こそ、愛する妹の顔でも見に行ってくればいいじゃない」 海原「そう思ってましたが、病院の面会時間も終わってましてね」 結標「あら、残念ね。じゃあ、どうせ暇なのでしょう。夕食ぐらい付き合いなさい」 海原「同居人と一緒なのでは?」 結標「小萌は飲み会よ。ああなったら朝まで帰ってこないわ」 海原「そういうことならご同伴させて頂きましょうか」 ~第5学区 とある飲食店~ 海原「年頃の男女が、ディナーにファーストフードとはね」 結標「あら、奢ってもらう側の発言とは思えないわね」 海原「おっと、失言でした」 結標「私だって、ちゃんとした相手ならちゃんとした店を選ぶわよ」 海原「そもそも、その格好ではドレスコードにひっかかるのでは?」 結標「うっ、うるさい///」 海原「あ、ナゲットもらいますね」ヒョイパク 結標「ちょっと、それ最後の1個じゃないってあああ!」 : : : 結標「食べ終わったし帰ろうかしら」 海原「おや、腹ごしらえも済ませて熱いオールナイトでは?」 結標「ごめんなさい、理解できない」 海原「つれないですね」 結標「……貴方、さっきからやけに食い下がるじゃない。なに、寂しいの?」 海原「いえいえ、今日の寝床を確保したいだけですよ」 結標「おうちに帰りなさいよ」 海原「ないですよ?」 結標「は?」 海原「普段は公園とか漫画喫茶とかで睡眠をとってますね」 結標「いや……グループの隠れ家を使ってもいいのよ?」 海原「いやー、土御門さんや一方通行に遭遇する恐れがあると思うと」 結標「いい気分はしないだろうけど、問題なの?」 海原「逆に聞きますが、いつ猛獣が侵入してくるか分からない部屋で休めます?」 結標「……まあ、無理よね」 結標「じゃあ、現状は宿なしのその日暮らしってこと?」 海原「そうなりますね」 結標「貴方、それは問題よ。部屋を探したほうがいいわ」 海原「しかし、現状でもあまり不満はありませんが」 結標「屋根とドアがあるだけでも大分違うんだから、経験談的に考えて」 海原「そういうものなんですかね」 結標「……そうね、ちょうどいいわ。明日にでも部屋を探しにいきましょう」 海原「ちょうどいい?」 結標「私も部屋を探そうとしてたのよ。いつまでも小萌のところにいるわけにもいかないしね」 海原「ははぁ、それでちょうどいい、と」 結標「そういうこと。第7学区なら手頃な物件もあるでしょ」 海原「世にも珍しいあなたからのお誘いですし、乗っておきましょう」 結標「馬鹿にしてるの?……まあ、いいわ。今日は遅いから、また明日ね」 ~翌日 第7学区~ 海原「あの、結標さん」 結標「なにかしら」 海原「成程、勉強になりますね」 結標「……」ジッ 海原「結標さん? 立ち止まって何を凝視しているんです?」 結標「これ」 海原「なぜこんな住宅街のど真ん中に? 仲介屋さんなら駅前にありましたよ?」 結標「はぁ、わかってないわね。個人経営の不動産屋の方が地域に密着してる分、 お得物件を知ってたりするのよ。もちろん、当たり外れもあるけどね」 ┌─────────────────────────── │☆きぬはた荘☆ │ │入居者超募集中! │風呂/トイレ/キッチン/リビング/玄関 共同 │家賃 4800円/月 │身分経歴一切超不問 └─────────────────────────── 海原「……これはこれは……」 結標「ねえ、もうこれでよくない?」 海原「いや、しかしですね……」 風呂/トイレ/キッチン/リビング/玄関 共同 海原「これ、マンションとかじゃなくてどこかの家の一室ってことですよね?」 結標「? 何か問題なの?」 海原(ああ、そうだ。この人は居候ライフが長くて逞しくなったんだ) 結標「それより私たち……というか貴方の場合はここに着目すべきよ」 身分経歴一切超不問 海原「むむ……」 結標「貴方、これまでは良かったかもしれないけど、調べたら即ダウトなんじゃないの?」 海原「まあ、皮剥かれたらバレますよね」 結標「そうじゃなくても、そもそもが学園都市の人間じゃないんだし。 こういうところのほうが都合がいいんじゃない?」 海原「……まぁ、見るだけならタダですし」 結標「決まりね。行ってみましょう」 : : : 結標「あら、お洒落なお屋敷じゃない」 海原「そうですか? 僕には呪いの館に見えますが」 結標「ま、見方は人それぞれよね。インターホンはこれかしら?」ポチットナ <ジャーンジャーン ギィィィィィ 絹旗「はい、どちら様でしょうか」 結標「入居者募集の張り紙を見てきたのだけれど」 絹旗「……ご夫婦ですか? ウチは独り身向けですが、大丈夫ですかね」 海原「夫婦なんてとんでもない! ただの同僚ですよ」 結標「全力で否定しなくてもいいじゃない」 絹旗「まぁ、とりあえず中へどうぞ。まだ空き部屋はありますので」 ――その後、奇妙な二人組は女性側の意見が押し切られる形で採用され、入室を決めた 絹旗「超思いのほか、早く埋まりましたね」ベリベリ 滝壺「みんなどんな人なんだろうね」 絹旗「そうですね。個室以外は超共有スペースなんですし、 どうせですからみんな集めて自己紹介でもしてもらいましょうか」 ~同日夜 自宅1階 食堂~ 絹旗「という訳で超集まってもらいました。じゃ、そっちの方からどうぞ」 滝壺「きぬはた、急ぎすぎ。それに、まずは私たちから始めるべきじゃない?」 結標(なんであのツインテールが……!) 白井(なんであのピンクサラシが……!) 婚后(みなさまと自然に接するようになれれば良いのですけれど) 番外個体(ねっみィ) 海原(驚きました、これだけいて男は僕だけですか) 絹旗「んじゃ、私から。絹旗最愛っていいます。モアイって言ったヤツは超殴る。 能力はレベル4の窒素装甲です。超よろしく」 結標「え? 能力まで言っちゃうの?」 番外個体「別にいいんじゃなーい? ここにいる人間同士で闘う訳でもないしさ」 結標「……え、えぇ、そうね(彼女の言う通りね……ここは従っておきましょ)」 滝壺「じゃ、私ね。滝壺理后。能力はレベル4の能力追跡……だったけど、 身体壊しちゃったから今はあんまり使えない。よろしくお願いします」ペコリ 白井「お二人とも高位の能力者でしたのね……」 絹旗「大したことじゃないです。じゃ、そっちの席から時計周りでどうぞ」 結標「あら、私ね。この中には面識がある人もいるようだけど…… 結標淡希、能力はレベル4の座標移動よ。よろしくね」 白井(レベル4? あの反則能力でわたくしと同じ強度?! ウソですの!) 結標「ほら、次、貴女よ?」ツンツン 番外個体「……っあ、起きてる起きてる。ええと、ミサk……あ」 滝壺「?」 番外個体「(一人称ミサカはよしたほうがいいか) ええと、三澤真琴だよ。適当にミサワとでも呼んでくれていいから。 能力はレベル4の発電能力、よろしく」 海原(発電能力ということは御坂さんと同じですね……心なしか、似ているような) 白井(……気のせいでしょうか。最高に不機嫌なときのお姉様のお顔に似てますの) 婚后「次はわたくしですのね。コホン……常盤台の婚后光子とは私のことですわ! 能力はレベル4の空力使い。皆さま、よろしくお願い致しますわね」 結標(根っからのお嬢様なのね、育ちの良さが表れてるわ) 婚后(あぁぁぁ! またやってしまいましたわ……高圧的な態度はやめたいと思っていますのに……) 白井「真っ白に燃え尽きた婚后さんはほっといて。同じく、常盤台中学の白井黒子ですの。 能力はレベル4の空間移動ですの」 海原「驚きましたね。なんとレベル4の空間移動系能力者が二人もいるなんて」 白井「いえいえ、わたくしの能力などそちらの結標さんに比べると大したことありませんの」ジトー 結標(な、なによう……まさか、まだ根に持ってるの……頭上に4520kg転送しただけじゃない……) 番外個体「」スピー 婚后「こら、起きなさいな」チョンチョン 番外個体「ふぇ?」 海原「おっと、僕で最後ですか(ここは海原として振舞っておきましょう) 海原光貴と申します。能力はレベル4の念動力です。よろしくお願いします」 結標(あ、海原のプロフ借りるんだ) 婚后(なんと整った顔立ちですの……///) 絹旗「……あ、次は私ですか?私は絹旗最愛っていいます。モアイtt」 結標「ちょっと、何周させるつもりなのよ」 滝壺「きぬはた、1周で十分だよ」 絹旗「じゃ、これで超全員ということですので。改めてこれからよろしく」 「「「「「「超よろしく」」」」」」」 絹旗「……」 滝壺「夕飯を用意してあるから。みんな食べてって」 : : : 絹旗「超おーなーかーすーきーまーしーたー」チンチンチン⌒☆ 白井「絹旗さんでしたかしら? 少しは手伝ってくださいな」 滝壺「いいの。今日はきぬはたが作ってくれたから」 番外個体「」スピー 結標「この子も?」 滝壺「叩き起こして」 婚后「ほら、起きなさいな」ガンガン ~夕食~ 海原「おお、これは結構な塩梅ですね」 絹旗「この絹旗サマの手料理を食べれることに超感謝することです」フンス 結標(な、なんてこと……こんな小さい子にまで完敗だなんて……) 滝壺「あのさ、みんなに提案があるんだけど」 白井「なんですの?」 滝壺「この家、見ての通り個室以外は全部共有スペースなの……今日までは適当にやってたけど。 これからはお風呂の順番とか食事の当番とかで揉めないように決めたほうがいいと思う」 婚后「それは入居時に受けた説明の通りですし、みなさまも問題はないのではなくて?」 番外個体「集合住宅ってよりは下宿って感じだよね。絹旗さんが寮母さん(笑)」 絹旗「なんか超引っかかる言い方ですね……」 番外個体「( ゚3゚)~♪」 白井「食事係は、ちょうど7名おりますし、曜日毎に交代でいかがですの?」 海原「ですが、突発的な用事とかもあるでしょう」 白井「その場合は次の日の方と交代とか、回避策はございますの」 結標「白井さんに婚后さんだったかしら? 貴女達は学校があるでしょう。 土日は貴女達に任せて、平日は私達でまわす。どうかしら?」 婚后(むしろ、学校に通ってるのが私と白井さんだけというのが不思議ですわ……) 白井「私は問題ありませんの」 滝壺「あ、あと3食全部は大変だから、夜だけ。朝と昼はみんな好きなようにする形で」 絹旗「とりあえずそれでやってみましょう。やらなきゃ超見えない問題点もあるでしょうし」 ~夕食当番表~ ○月○週 月きぬはた 火たきつぼ 水みさわ 木むすめじ 金うなばら 土しらい 日こんごう 滝壺「できた」フンス 番外個体「じゃ、壁にでも貼っておこうか」ペタペタ 絹旗「今日が私だったので、明日は滝壺さんですね」 滝壺「夕食の時間に帰ってこれないときは絶対に連絡すること、みんな約束ね」 一同「らじゃ」 ――その他、食材の調達など、共同生活に必要なルールが順次決められた こうして、奇妙な偶然から集った大能力者たちの共同生活は始まるのであった
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失ってしまった幸せ 序章 限りない幸せ~familiar~上条と美琴が付き合いだしてから1ヶ月。最近では美琴は上条の部屋まで夕飯を作りに来て切れる。そのおかげで美琴とインデックスも今では仲良しだ。これは上条としても嬉しい限りだ。この日も上条と美琴は一緒に帰っている。今日は帰り道を変え、今は階段を登っている「美琴、今日の夕飯は何なんだ?」「今日は肉じゃがよ」「お、肉じゃがか楽しみだな」美琴が走って階段を上る「そんなにはしゃぐと転ぶぞ」「だい、じょう、ぶ!っ!」「っ!美琴!!」2人の意識はそこで途切れた 失ってしまった幸せ 第1章 その手から零れた掛け替えがないもの~sacrifice~ 美琴が目を覚ましたらそこは病院だった。(あれ?私、たしか、階段から落ちて・・・・・・それで)「そうだ、当麻、当麻は!?」「みこと、起きたの?」病室のドアを開けて入ってきたのは白い修道服を着た少女、インデックスだ。「ねえ、インデックス。当麻は!?」「・・・・・・」インデックスは何も答えない。「答えなさい、インデックス!」「・・・・・・ついて来て、美琴」美琴はインデックスと共に隣の病室へ向かう。そこには体中に包帯を巻き、ベッドに眠る上条の姿があった。「とう・・・・・・ま?」「お医者さんの話だとしょくぶつじょうたいっていうらしいんだけど」「そんな、あ・・・・・・ぁぁぁ」「とうま、治る・・・・・・よね?」これ以上美琴はなにも言えなかった。ただ泣くことしかできなかった。 病室に戻った美琴はインデックスと別れた。 今日はこもえという人の家に泊まるそうだ。 「どうやら起きたみたいだね?」 入ってきたのは白衣を着たカエル顔の医者、冥土返しだ。 生気の無い美琴の顔を見て冥土返しは話す。 「彼に、会ってきたのかい?」 「はい」 「救急車を呼んだ人の話だと彼、君を庇うように倒れていたんだよ?」 「え?」 「彼が庇ってくれたから君はその程度で済んだんだよ?彼に感謝することだね?」 「立ち直るまで、ここにいていいからね?」 そう言うと冥土返しは部屋から出て行った。 失ってしまった幸せ 第2章 失くした心~despair~ それから美琴はたくさんの人に会った。 後輩の白井黒子、友達の初春、佐天、上条の知り合い達だ。 しかし、誰も美琴を責めようとしない。 誰もがこう言うのだ。 あまり自分を責めるな。 上条当麻も彼女を守れたのだ。悔いはないはずだと。 しかし彼女は救われない。 自分の所為で上条が上条は傷ついた。 あの時帰り道を変えようと言わなければ、あの時階段ではしゃがなければ。 どうして自分は軽傷で、彼は重体なんだ。 自分だけ落ちてればよかったのに。 そんな思いだけが彼女を覆う。 ある日、美琴の病室に入ってきたのは白井黒子だ。 「お姉さま、ご様態はどうですの?」 「だいぶ、落ち着いたかな」 「そうですの。では退院の方は」 白井は本気で自分を心配している。 これ以上心配をかけるわけにはいかないが、今の美琴には無理だ。 「ごめん黒子。それはまだ待って欲しい。まだ何もしたくないの」 「ではお姉さま。黒子は何時までもお待ちしていますので」 白井は病室から出ていく。 (ごめん。黒子。私、最低だ!) 彼女の心にあるものは後悔だけだ。 失ってしまった幸せ 行間 天草式十字凄教元教皇代理、建宮斉字は上条のお見舞いに来ていた。 五和は上条が意識不明ということにショックを受けていて、お見舞いも落ち着いてからにさせるつもりだ。 上条の病室へ向かう途中、ある病室から1人の少女が出てきた。 その少女はとても悲しそうだ。 その病室はたしか上条当麻の彼女の病室ではなかったか。 「どうしたのよな?」 建宮は少女に話しかけてみる。 「あなたは?」 「上条当麻の知り合いだ。そこは上条当麻の彼女の病室のはずだが何があった?」 「私では、お姉さまを救えません。このままではお姉さまは後悔の念で潰されてしまいますの」 少女は今にも泣きそうな顔をしている。 このままでは彼女も救われない。 「俺に任せろのよな」 「え?」 ならば救ってみせよう。 我らが女教皇の教えに従って。 失ってしまった幸せ 第3章 絶望の底に差した光~salvare000~「失礼するのよな」 白井の次に病室に入ってきたのはクワガタ頭の男、建宮斉字だ。 「あなたは?」 「建宮斉字。上条当麻の知り合いだ」 建宮は美琴を見る。「何ですか」 美琴の顔は無気力で、ひたすら自身を責めているように見える。 「いや、上条当麻が命をかけて守った奴が、どんな女かと思ったが」 建宮は心底呆れたように言う。 「こりゃぁ犬死だな。正真正銘の犬死だ。これじゃ、馬鹿が馬鹿を助けて馬鹿やったって話だ」 「何ですってえぇー!!」 美琴が怒りで顔を歪め、前髪からも電撃がバチバチと出ている。 「あんたに何が分かるの!?私の気持ちが分かるの!!?」 「分かるのよな」 建宮はあっさりと答える。 「大切な人が傷ついているのに何も出来ない奴の気持ちは俺にも分かるのよな」 「証明してみせろ」 「え?」 突然の建宮の言葉に美琴は困惑する。 「お前を助けてよかったって思えるような最高の女になってみせろ」 「でも・・・・・・わたし・・・・・・どうしたら」 「なーに俺に任せとけ」 建宮はいつものような軽い調子で言う。 「お前を救える最適な人を俺は知っている」 そういうと建宮は帰っていった。 次の日、建宮は身長2mほどの女性と共にやってきた。 「貴女が御坂美琴ですね?私は天草式十字凄教女教皇神裂火織です。事情は建宮斉字から聞きました」 「え~っと、何をすればいいんですか?」 何も知らない美琴は2人に尋ねる。 「男を掴む時はまず胃袋からって言うのよな。過ぎてしまったのもはしょうがない。 お前さんにできることは、上条当麻が起きた時に最高の料理を振舞うことなのよな な~に、うちの女教皇の和食は世界一なのよな」 「それでは御坂美琴。退院ししだい、料理の練習を始めましょう」 「え、あ・・・・・・はい」 突然のことに美琴はただ従うことしかできなかった。 失ってしまった幸せ 第4章 取り戻した笑顔~friend~ 神裂火織と会ったその日の内に美琴は退院した。 美琴は決めたのだ。 もう悔やんでるだけではいけない。 過ぎたことはどうしようもない。 ならば自分の出来る精一杯の事をしようと。 退院した美琴は寮に帰ってきた。 そして向かえてくれたのは自分の1番の親友、白井黒子だ。 「お帰りなさいませ、お姉さま」 「ただいま。心配かけてごめんね、黒子」 あの事故以来、悔やむことしか出来なかった美琴に笑顔が戻った。 美琴は神裂と共に上条の部屋へと向かう。料理の練習をするためだ。 上条の部屋にはインデックスがいた。 「みこと!それにかおりも!」 「神裂さんは、インデックスの知り合いなんですか?」 「ええ、はい。仕事の同僚で、私の友達です」 どこか悲しそうに話す神裂をこれ以上追求する気にはなれなかった。 「みこと、入院してたときは悲しそうな顔をしてたけど、今は大丈夫そうかも」 「ごめんね、でも私、もう悩まない。今自分が出来る精一杯のことをしようと思うの」 「うん!美琴はやっぱりそうでなくちゃ!当麻だって美琴には笑っていて欲しいはずだから」 (本当は、インデックスだって当麻が怪我して悲しいはずなのに、苦しいはずなのに私のために、もう、大丈夫だから) 「それでは御坂美琴、練習を始めましょう」 美琴はもう迷わない。 自分を助けてくれた彼のために。 彼の望むように、笑顔でいようと。 失ってしまった幸せ 最終章 この手に戻った幸せ~familiar~ あの事故から1月たった。 以前、上条当麻は目を覚まさない。 「ねえ、当麻。あれからもう一ヶ月だよ?私、神裂さんに和食も教えてもらって、 インデックスだって、自分で家事できるようになったんだよ?」 それでも上条当麻は目を覚まさない。 「とう、ま。起きてよ。私、もう、耐えられない!」 少女の涙が、少年の頬にとき、 「ひっ、ぐす、おきてよぉ、とうまぁ」 「なにそんなに泣いてんだよ、美琴」 少女の涙が、奇跡を起こす。 「とう、ま。当麻ぁー!!」 嬉しさの余り美琴は上条に抱きつく。 「うわ!、み、美琴!?」 「だって、だってー!!」 「俺はお前を助けて良かったと思ってる。お前には笑っていて欲しいんだ。」 上条は優しく、美琴を抱き返す。 「だから、泣くなよ」 「でもっ、でもー!」 相変わらず美琴は泣いたままだ。 上条は呆れたように言う。 「はあー、全く美琴さんは」 彼女の涙はこれ以上彼には耐えられない。 「あーあ、上条さん、お腹すいちゃったなー」 2人の幸せを取り戻す時が来た。 「肉じゃが、作ってくれよ。」
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過去ログ http //ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1269/12696/1269602743.html一方(何であのクソガキを預かってるだけでロリコンって言われンだよ・・・)一方(本当は親船最中みてェなのが・・・)一方(・・・・・・)打ち止め(・・・何か一方通行が悩んでるみたいなのってミサカはミサカは心配してみる)ガタッ打ち止め「!」一方「・・・コーヒー買ってくるぜ」打ち止め「あっ・・・いってらっしゃいってミサカはミサカは・・・」バタン打ち止め(・・・悩みとかでもあるのかな?ってミサカはミサカは推測してみたり) 一方(・・・アァ?)美琴「あっ!一方通行!!」一方「・・・超電磁砲か。何だよ」美琴「別に・・・でもたまたま会ったのに挨拶も無しってのは嫌じゃない」一方「そォかい、ンじゃあな」美琴「ちょ!ちょっと待ちなさいよ!」一方「(メンドクセェ・・・)何だよ・・・」美琴「アンタ暇でしょ?折角だからどこか寄って行かない?」一方「テメェ俺を恨んでンじゃねェのかよ」美琴「・・・確かに許せないわよ・・・でもこのままじゃ何も進展しないわ」一方「・・・」美琴「アンタとはいい機会だからそのことについても話したいってだけ」一方「あァ・・・わかったよ」 ~喫茶店~美琴「どお?ここのお店って落ち着いてていいでしょ?」一方「・・・コーヒーはまずまずって所だなァ」一方(妹達の件じゃなかったらここで中学生とか半端な女と話したくねェ)美琴「アンタね・・・お茶とかって味云々もだけど雰囲気とかおもてなしとかでしょ・・・」一方「ン・・・あァ・・・(ぶっちゃけこの話にケリをつけたら帰りてェ・・・)」美琴「まあいいわ・・・妹達の事だけどね、私はアンタを1万人殺した奴だと思ってるけど」一方(・・・そういえばコイツのお袋に会ったことあるんだったなァ)美琴「同時に間接的にだけど2万人の妹達を生んだ奴だとも思ったのよ」一方「・・・殺された奴らは恨ンでるぜ?(コイツ見てると思い出すぜ・・・)」美琴「それはそうかもしれないけど・・・でも妹達も最近アンタと仲良いじゃない」一方「それとこれとは別問題だろォが(脚にしがみ付かれた時のアイツ可愛かったなァ)」美琴「そうかもね・・・でも打ち止めや妹達を何度も助けてくれたじゃない」一方「贖罪行為が贖罪になるかどォかは解からねェよ(・・・いやいや、コイツの話に集中しねェと)」 美琴「でも私はアンタが妹達を1万人殺した事を許さないけどアンタ自身は恨まないって決めたわ」一方「・・・恨むかどォかはオメェの自由だが許されようなンざ思っちゃいねェよ」美琴「わかってる。・・・だから妹達や打ち止めをよろしくね」一方「あァ・・・」美琴「・・・ところでさあ」一方「あン?」美琴「正直な所打ち止めに手出すんじゃないわよ」一方「ださねェよ!(いや、本当に。俺は年下とかキョーミねェんだって!)」美琴「ホントー?だって同居してる時点で怪しいじゃない」一方「(この際誤解を解くために言っておくかァ・・・)・・・実はそのことでこっちも悩んでてよォ」美琴(!?・・・まさかコイツ真性ロリコン!?もしかして一線越えちゃったとか!?)一方(待てよ・・・誤解を解くのは良いが俺がシスコンないしババコンだって言ったら逆に引かれねェか?) 一方「・・・」美琴(えっ・・・何この間・・・まさかヤッた上に・・・)一方(年上なら女子大生からババアまでOKだっつったら逆に引かれる・・・)美琴(子供ができちゃったとか!?)一方(むしろコイツが噂流して尾ビレ足ヒレがついて年上なら見境無く襲うとか思われるかもしれねェ)美琴(何・・・!?そしたら私叔母になるの!?)一方(今だってロリコンってレッテルがあるから打ち止め以外のガキからは避けられてンし・・・)美琴(てか・・・それ以前にコイツと義理の兄妹になるの!!?)一方(だからロリコンじゃねェって誤解だけを解けば良いんだよな・・・よし)美琴「もしかして・・・打ち止めの事・・・?」一方「!・・・あァ半分正解だが、正確にはガキの事だァ」美琴「子供って・・・!アンタ・・・!(本当に打ち止めとの間に・・・!)」一方「待てよ!俺はガキが大嫌いなンだよ(むしろ脂の乗った30台が最高だぜェ・・・)」美琴「ハァ!?じゃあ何?責任取らないの!?」一方「責任・・・?何の事だァ・・・?」 美琴「責任が何って・・・打ち止めの事よ!あの子の事とか考えないの!?」一方「あァ、打ち止めは別だぜ?アイツは好きだが家族みてェなモンだ」美琴「そうよ!家族よ!家族みたいっていうか家族なのよ!?」一方「・・・?もしかしてオメェ、俺が妹達の罪の意識で打ち止めを預かってると思ってンのか? そんなつもりじゃねェからよ。本当に打ち止めは大切に思ってるンだぜ?」美琴「・・・アンタっていい奴ね・・・って違う!そうじゃないわよ!子供の事よ!子供は大切じゃないの!?」一方「だから子供は大嫌いだって(三十路が(ry)」美琴「打ち止めは?」一方「そいつは別だって言ってンだろ」美琴「全然別じゃないわよ!何で子供の事考えないの!?」一方「考えねェ訳じゃねェよ!・・・俺は散々悩んだンだぜ(ロリコン呼ばわりは勘弁してほしいっつーの)」 美琴「あっ・・・(そうか・・・何考えてるんだろ私・・・打ち止めが子供生める体な訳じゃないじゃない)」一方「確かに子供は可愛いぜ?だがもっと体がしっかり成長しねェとだろ・・・(三十路(ry)」美琴「ごめん・・・私アンタの事誤解してたわ・・・そんなしっかりした考えを持ってるなんて」一方「(!ロリコンの誤解が解けたか!)わかりゃ良いンだよ・・・」一方「もっと年齢が上がりゃァ良いンだ・・・体がしっかり育ってなかったら危ねェからなァ(アグネス的な意味で)」美琴「そうね・・・さすがに10歳は危ないわね(子供産めるのって何歳からなのかしら?)」一方「バカ野郎ォ・・・俺だって普通の人間だぜ?(ロリコンは病気だろォが・・・10歳に欲情とかあり得ねェ)」 美琴「言いにくいんだけど・・・やっぱり堕ろすんでしょ・・・?(打ち止めかわいそうだなぁ・・・)」一方「あァ!?何言ってンだよ(これ以上年齢下げたらペドだかになっちまうじゃねェか!)」美琴「え?だって子供は・・・」一方「嫌い」美琴「打ち止め」一方「家族として好き」美琴「ああっ!もう!!訳わかんない!!子供をどうすんのよ!」一方「どォもしねェって言ってンだろォ!!!訳ワカンねェのはこっちだ!!!」美琴「堕ろすの堕ろさないのどっちなのさ!!」一方「何だァ!?そこまでロリコン扱いしてェのかよ!」美琴「十分ロリコンじゃない!!ロリコンじゃない方がおかしいわよ!!!」一方「だから何でだよ!そこまで俺ってロリコンに思われてンのか!?」美琴「むしろ今日の会話で確信したわよ!!」 美琴「ハァ・・・ハァ・・・いや、言いにくいこと訊いたのは謝るわ・・・」一方「こっちは気にしてンだよ・・・」美琴「失礼承知で訊くわ。結局、堕ろすの堕ろさないの?(一方通行には悪いけど・・・)」一方(だから何で年齢を下げるか下げないかなンだって・・・)美琴「もうそれしかないじゃない・・・選択肢は2つでしょ・・・?(・・・父親になるかならないかなのよ?)」一方(誤解解けてねェじゃン・・・なんでロリコン一択なンだよ・・・)美琴(一方通行・・・打ち止めが大切なのはわかる・・・打ち止めの負担をかけてまで産ませるか 或いは今は打ち止めを想って涙を飲むかなのよ・・・わかる?)一方「あのな・・・上げるって選択肢ねェの?」美琴「あるわけ無いでしょ!!ふざけないで!!!」一方(ひでェ・・・) 美琴「いい加減にしなさいよ!!子供が嫌いだとか言って堕ろすか堕ろさないかを決められずに 挙句、『上げる』だなんて冗談通ると思ってんの!?大切な問題なんでしょ!!」一方「お、おィ、落ち着けって」美琴「むしろこの問題に対してそこまで落ち着いてるあんたがおかしいわよ!!」一方「テメェの方がおかしいだろ」美琴(!そういえばコイツって対人関係希薄だから常識欠如してんのよね・・・ロリコンもその精神障害かも・・・)美琴「・・・ハァ・・・そうね、ごめん取り乱して」一方(何か知らねェがムカついた)美琴「まあよく考えたら堕ろすかどうかなんて簡単に決められないわよね。ごめん」一方(だから何でロリコン一択なンだよ)美琴(あっ!もしかしてコイツ幼女趣好に加えてボテ腹趣味ってこと!?)美琴「・・・じゃあ今は堕ろす気は無いのね?」一方「・・・今も何も下ろす気はねェよ(何で今?)」美琴「でも子供は」一方「だから嫌いってか興味ねェ」美琴(コイツ・・・ギリギリまでお腹大きくなった打ち止めを最後の最後で・・・何て奴!!) 美琴「アンタ・・・!打ち止めを悲しませる気!?」一方「何でさっきから打ち止めが出てくるンだよ。・・・打ち止めは悲しませねェ。絶対だ」美琴(!?・・・じゃあどういうこと・・・?落ち着くのよ美琴!考えられるのは・・・1、打ち止めがお腹大きくなってからベクトル操作で痛みを抑えて流産させるこれはどうなんだろう?さっきから言ってることを整理するとそうなるわ・・・或いは2、私の知らない『上げる』という医療行為によって妊娠を処理するさっき『上げる』って言ってたけど多分私の知らない最新の医療技術か何かなんだわ。それによって生まれるかどうかわからないけど処置しようって事かしら・・・)一方(待てよ・・・こいつに言っても無駄なら行動で示せば良いンじゃねェか・・・ 適当に俺よりも年上の女を紹介してくれって感じでなァ!)一方「あァ~・・・話は変わるけどよ、オメェ良い女の子紹介してくンねェかなァ?」美琴「」 一方「・・・超電磁砲?どォした?」美琴「」一方「参ったなァ・・・」カランカラン...イラッシャイマセー上条「うーん・・・たまには一人でのんびりとカフェってのもいいなぁ」一方「三下・・・?だが良い所に来やがった!オィ!三下ァ!!」上条「げっ!!一方通行!!それに・・・御坂?」一方「座れ。コーヒー代出す」上条「えっ、あ、ああ(珍しい組み合わせだな・・・)」 上条「って!こいつ気絶してるぞ!・・・お前、美琴に何を」一方「勘違いすンな。コイツと話してたら勝手に気絶したンだ」上条「・・・?何を話してたんだ?」一方「(まァ三下ならいいか・・・)・・・俺が影でロリコン呼ばわりされてンの知ってンだろ?」上条「あ、ああ・・・」一方「本当は俺は年上好きなンだ。乳臭ェガキには一寸も興味ねェ」上条「そこで誤解を解きたいと。なるほどな」一方「・・・言っとくが打ち止めは家族的な意味で大切なンだ。」上条「じゃぁタイプの人は?」一方「上は親船(最中)から」上条「親船(素甘)先生かー良い所突くな。(黄泉川先生とかから紹介できるだろうに)」美琴「・・・う、う~ん」 上条「あっ!おい、美琴!しっかりしろ!」美琴「・・・ン、・・・あれ?なんでアンタが居るの?」上条「ああ、お前が落ちてる間に相席させてもらったぜ。邪魔したか?」美琴「い、いや!べ、別に・・・」一方(よし、とりあえず誤解を解くのには役に立ちそォだ)美琴「そ、そうよ!思い出した!!当麻!!コイツは打ち止めが居ながら私に 女の子紹介してくれって言うのよ!?」上条「いや、でも一方通行曰く打ち止めは家族なんだろ?」美琴「そうよ!十分問題じゃない!!(孕ませたらすぐに妾って!!)」一方「・・・三下ァ・・・コイツちょっとおかしくねェか?」上条「う~ん・・・言っちゃ悪いがそうだな。」美琴「!?(え・・・?私がおかしいの?)」上条「打ち止めの想いは知らないけどコイツの想いも大切だろ?だからしょうが無いんじゃねぇの?」一方「そうだァ!三下ァ!!良いこと言った!!」 美琴(何?今の学園都市には男が彼女を孕ませて妾を作るのが普通なの!?)美琴「ってんな訳ないでしょおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」ガタン上条「お、おいお前大丈夫かよ!?」アカキ-ヨルニオ-チ-テ-♪上条「おっ、御坂妹からだ」pi一方(呑気に電話に出ンなよ)上条「えっ!・・・ああ、・・・わかった・・・丁度居る・・・・・・ああ、すぐ行く」pi一方「何だ?」上条「打ち止めが嘔吐して病院に行ったらしい」一方「!!」美琴「大変じゃない!一方通行!!打ち止めは何ヶ月なのよ!?」一方「?何だァそりゃ!?とにかく行くぞ!」 ~病院~冥土返し「やあ、君たちか」一方「オィ!打ち止めはどォしたァ!!!」冥土返し「ちょっと調べたけど緊急手術をするよ」一方「!!」美琴(手術って帝王切開!?堕ろせないってのはこの事だったのね・・・)冥土返し「・・・君はちょっとこっちへ来てくれるかな」一方「!あァ・・・」~~~~~~~~~~~~~~上条「・・・打ち止め大丈夫かな」美琴(確か・・・帝王切開って麻酔を使わないんだっけ・・・)上条「・・・美琴?」美琴「うぅ・・・打ち止めァ・・・」 上条「大丈夫だって、先生の腕はしっかりしてるんだ。先生と打ち止めを信じようぜ!」美琴「死ぬ死なないの問題じゃないのよ!!」上条「え?どういうことだ?」美琴「アンタは女の子じゃないからわからないわよ!!」上条「・・・そうなのか(女の子しかかからない病気って・・・子宮がんとか・・・子宮がん!!?)」美琴(打ち止め・・・がんばって・・・)上条(もし子宮がんとかなら・・・切り取った後ドナーとかでまたくっつけたりできるのか・・・?)美琴「(そうだ・・・)ねぇアンタ・・・『上げる』って何かしってる?」上条「(コイツ!自分の子宮を打ち止めに・・・!!)や、やめろ!!冗談でもそんなこと・・・」美琴「(知ってるのね・・・)私・・・一か八か掛けてみたい」上条(確かに遺伝子情報は同じだ・・・だが)美琴「それでアイツと打ち止めが幸せになれるなら危険な事をやらなくても!!」上条「やめろ!そしたらお前・・・代わりにお前が子供を産めなくなるんだぞ!!」美琴「えっ」上条「えっ」 美琴「・・・『上げる』ってもしかして誰かが代わりに何かなるの?」上条「えっ・・・いや、だって上げるってそういうことだろ?」美琴「・・・?私がなるの?」上条「そのつもりだと思ったんだが・・・」美琴「アンタそれ出来るの?」上条「いや、出来ねえよ。女の子にしかわからないんだろ?」美琴「・・・?」上条「・・・?」美琴「(女の子が知ってるなら・・・)・・・あのさ、もしかして一方通行って女?」上条「(いきなり何を言い出すんだコイツ・・・)いや、男だろ(親船先生が好みって言ってたし)」美琴「あれ?でもなんでアンタが『上げる』って事知ってるの?」上条「・・・?そりゃさっきお前が言ったから・・・あれ?」美琴「・・・・」上条「・・・・」上条・美琴((何かおかしい・・・)) ガラッ冥土返し「ん・・・君たち騒がしいけどどうしたの?」上条「あ、先生。・・・美琴が自分の子宮を提供するって言ってるんですけど」冥土返し「!?」美琴「え!?ちょ、ちょっと何言ってるのよ!!てか『上げる』って他人の子宮使うの!?」上条「先生っ・・・!俺は止めたんですけどこいつがどうしてもって・・・」美琴「いや、言ってないわよ!てか子宮って恥ずかしい事いうんじゃないわよ!!!」上条「お前は打ち止めを助けたくないのかよ?ずっと待ってたんだろ!?(中略)そげぶ!」美琴「(かっこいい・・・)わたし・・・わたしの子宮提供します!」冥土返し「誰にあげるかは知らないけど打ち止めの手術は終わったよ」 一方「ったく・・・心配掛けやがって(盲腸でよかったぜ)」打ち止め「でも一方通行がずっと手を握ってくれてたから怖く無かったよ!ありがとう! ってミサカはミサカはあなたに感謝する!」一方「ハッ!よく言うぜ!俺が来るまで怖くてビービー泣いてたくせに」打ち止め「うー、ちがうもん!あれは痛かっただけだもんってミサカはミサカは正直に言ってみる!」美琴「打ち止め!!麻酔無かったんでしょ!?痛くなかった?怖かったでしょ!?」上条「よかったな!無事に移植が成功して!」通行止め「「・・・?」」冥土返し「大丈夫、たぶん彼らはとんでもない勘違いをしてるみたいだから」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・美琴「じゃあ打ち止めはアンタの子供を妊娠してなかったのね・・・よかった」一方「だから俺はロリコンじゃねェって言ってンだろ!!」美琴「え、そうなの?」一方「ってか一ヶ月前にクソガキと会ってただろ」美琴「あ、そうだった・・・」上条(ぶっちゃけ子宮がんって性的接触時の男性器の汚れが元でなったりするって聞いたことあるから てっきり真性のロリコンかと思ってた)一方「三下ァ・・・テメェかなり失礼な事考えてただろ」上条「い、いや別に考えてませんよ?」 数日後一方(一応ロリコン疑惑は晴れた)一方(とはいってもただ単にあいつらの知り合いにだけだ)一方(いまだに打ち止め以外のガキ共には避けられる。アイツ曰く)打ち止め『一方通行はロリコンだから避けられるんじゃなくて目つきや身なりが怖いからだよ ってミサカはミサカは的確に指摘してみる』一方(・・・単に俺が自意識過剰だったのかもしれねェな)一方(・・・)一方(・・・それにしてもここのカフェは豆を月単位で変えてるからか飽きねェな)カランカラン...イラッシャイマセー滝壺「ここ・・・良いにおい」絹旗「コーヒーのにおいが超プンプンしますねー」フレンダ「結局、最初に良いって言ったここにするのね」一方(ちっ・・・ガキ共じゃねぇか・・・気分損なうぜ)麦野「いいじゃない別に!さっきの店はちょっと・・・そう!全体的に暗かったのよ!」一方「!!」 一方(あの女・・・すげェ俺好みだ・・・)絹旗「ファミレスも超いいですけどカフェも超いいですね」フレンダ「まあ、落ち着いてるし客も少ないし」一方(ふざけンな!客が少ないって店に喧嘩売ってンのかァ!!?)麦野「ちょっと!客が少ないってお店に失礼でしょ!」一方「!!」フレンダ「あーはいはい。ごめんごめん。」絹旗「まあいいですから超適当に頼みましょうよ」一方(あの茶髪ロングの女は俺と気が合いそォだぜ・・・)フレンダ「すみませーん」店員「はい、ご注文をどうぞ」 フレンダ「えっと、じゃあこのケーキセット4つ、ケーキはこれで。」店員「お飲み物は?」滝壺「ココア」絹旗「練乳ミルクティー」フレンダ「キャラメルコーヒーで」一方(何で甘いケーキに甘い飲み物なンだよ!!そこは紅茶とかだろォ!てかケーキにココアって何だ!)麦野「ハーブティーで」一方(!!・・・流石だぜェ。おっと、俺ももう一杯いくかァ)一方「おォーい、店員さン」店員「(あっ、あの人だ・・・またエスプレッソかブレンドかな)ご注文をどうぞ」一方「ハーブティー」店員「!?か、かしこまりました・・・」一方「・・・」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・フレンダ「あー、ここ結構いいわね。味も文句ないし。」絹旗「雰囲気も超落ち着いてますね。」滝壺「・・・」モクモク麦野「味に文句無いなら缶詰食べるのやめなさいよ・・・まあいつもの事だけど」一方「・・・」ズズー ←ハーブティ3杯目一方(・・・トイレ行くか)ガタッ、カツカツカツ...フレンダ「!見てよ麦野!あの人真っ白!」絹旗「うわっ!超白いです!!」滝壺「・・・(目が赤くてうさぎさんみたい・・・かわいい)」一方「・・・」ギロッ麦野「こらっ!失礼でしょ!(聞こえるように言うな!)」一方「!」麦野「・・・あの、すみません聞こえてましたよね?ごめんなさい、うちの連れが」フレンダ(おぉ~麦野がめっちゃ低姿勢に謝ってるよ)絹旗(たぶんここが超気に入って超ご機嫌なんでしょうね) 一方「!!あ、あァ、気にすンなって!いいい、いつも言われてンし!!!」一方(うおおおおおお!!!話しかけてもらったァ!!!)麦野「いえ、・・・本当にごめんなさい」一方「ほ、ホントにいいって!」カツカツカツ麦野「あ・・・トイレに」絹旗「本人超焦ってましたよ」滝壺(うさぎさん・・・まさに脱兎のごとく)一方(うわあああああ!逃げちまった!てかトイレにいったらまた戻る時気まずいだろォ!!)麦野「アンタらのせいですごい動揺してたじゃない!きっとコンプレックスなのよ!」絹旗「あれはトイレに行くのを超ガマンしてただけじゃないですか?」フレンダ「いや、結局それは麦野の殺気を感じて戦慄してるんだって」麦野「・・・フレンダ、良い度胸してるじゃない」ギャーギャー一方(ン・・・騒がしいな・・・注意が逸れてる今のうちに戻るかァ)カツカツカツフレンダ「うわー麦野が怒ったーww」タタタ麦野「ちょっと!走るな!待ちなさい!・・・あ!」バキッ フレンダ「イッテテ・・・あっ」一方「お、オィ!テメェどこ見て・・・あ!杖が!」絹旗「超まっぷたつ」一方「ふ、ふざけンなァ!!この杖いくらすると思ってやがる!!!」フレンダ「あっ・・・ここれは・・・その、そう!不可抗力よ!」一方「うるせェ!!・・・この杖は俺の命なンだよ!(もし敵にジャミングされたら電波が届かなくなっちまう)」滝壺(うさぎはさみしいと死ぬって本当かな?)フレンダ「いや、これは彼女が追っかけてきたから本当は彼女のせいよ!(麦野ごめん!)」麦野「・・・」絹旗(あちゃー・・・フレンダ超地雷ふみましたね)バチン!!!フレンダ「うっ」ドサァ麦野「ハァ~・・・あなた度々ごめんなさいね?確かに私も一応責任あるわ。本当にごめんなさい」一方「お、オゥ・・・この金髪は大丈夫か?」絹旗「ああ、大丈夫ですよ。超食らい慣れてるので1時間後に目が覚めますから」 一方「クソッ・・・(杖がねェと歩けねェ・・・能力はなるべく使いたくねェし)」麦野「杖はいくらするかわかりませんが弁償しますね。絹旗、出るときはフレンダ担いで」絹旗「ハァ・・・またですか。気絶した人間は超重たいんですから・・・」麦野「ここのお金も払いますよ」一方「そ、そこまでしなくてもいいって・・・俺ァ金持ってるし・・・」絹旗「人の善意は超素直に受け取るべきです」一方「・・・だが俺はレベr」麦野「そうだ、あなたそのままじゃ歩けないんですよね?肩貸しますよ」一方「」麦野「よいしょ・・・さ、行きましょ。その杖はどこで?」一方「ビョ、ビョウインデス(おっぱい当たってるゥウウウウウウ!!!!!)」 一方通行(今更年上好きとか言えねェよなァ・・・) 1スレ目 その2
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かつん、と男の後ろから音が響いた。 男はありていに言えば、スパイ。医療の情報を盗みだし、金に変える稼業を営んでいた。 この学園都市に入ったのもビジネスのひとつ。世界最高峰と呼ばれる医療技術を盗み出すためだ。 男には疑問があった。 学園都市で開発された医療機器、薬剤、そして技術はすべて余すことなく『外』へと送り出されている。 しかし、その全てを駆使しても救えない患者がいるのも確かだ。 それではなぜ――なぜこの病院に入った者は、余すことなく助かっているのか? 男は考える。もしも学園都市が医療技術を隠していたら、と。 ならば救える人間を見殺しにしたのは、この学園都市なのではないか? 安い正義感だと思う。動機も金だ。だが、これで救われる人間は必ず、そう、必ずいる。 男は割りきりながらカルテとおぼしき書類に手をかけ―――背中に浴びせられた音に振り返る。 「うん?久しぶりだねスパイってのはさ?」 そこにいたのは、いかにも冴えなさそうなカエル面の医者だった。 懐に手を伸ばし、銃の感触を確かめる。幸い相手は一人だ脅して気絶させるだけで――― 「でもね?残念だけど患者のカルテは他の人に見せられないんだよ?」 両手が、落ちた。 肩から先の感覚が全く無いことに恐怖した男は、尻餅をつく。 「うん?不思議かな?ちょっと神経をいじらせてもらっただけだから安心していいよ?」 なんとか体を起こそうとする。足を動かそうとして、再度の恐怖を感じた。 四肢に力が入らないのだ。いや、体全てが麻痺したかのように動かない。 「あまり知られていないんだけどね?僕だって学園都市の住人だよ?開発を受けたことがあるんだよ?」 かつ、かつと無機質に無慈悲に響く足音。 「僕の力は『冥土返し(ヘヴンキャンセラー)』。生命活動を自由自在に操るレベル5」 かつん。動かない男を見下ろし、カエルの医者は最後にこう言った。 「安心していいよ?僕は医者だ。傷付けたり、ましてや殺すなんて真似はしないよ?」 ただ――― 「少しだけ記憶は失ってもらうけどね?」 そう言うと同時、男の意識は途絶えた―――
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―――――― 教室 ざわざわざわざわ 男1「おーいそっち持って~」 女1「これでいい~?」 男1「OK、OK」 土御門「おぉ~い、一方通行~、この釘打ってくれにゃ~」 一方「あァン、なんで俺がァ」 土御門「お前の能力使えば一振りだにゃ~、匠になる勢いぜよ」 一方「そンな事の為にチョーカーの電池使ってたまるかァ」 青髪「なぁなぁ、打ち止めちゃん? お兄さんと遊園地行かへん?」 打ち止め「遊園地!? ってミサカはミサカはちょっと興味を持ってみるよ」 一方「オォイ、お前は打ち止めに何してんだァ」カチッ 上条「打ち止めが絡むとそのチョーカーのスイッチはフリーダムになるんですね」 青髪「ロリは世界の宝なんや! つまり皆の宝なんや! つまりボクの宝でもあるんや!」 一方通行「だからって打ち止めに手を出すとは良い度胸ォだなァ」 上条「そう言えば打ち止め」 打ち止め「なぁに? ってミサカはミサカは聞いてみるよ」 上条「遊園地行きたいのか?」 一方「……」ピタッ 青髪「……」ピタッ 土御門「一方通行の反応を見ても誘うカミやんはバカなのか勇者なのかわからんぜよ」 姫神「同感。」 打ち止め「うん! ってミサカはミサカは言ってみるよ!」 上条「そうか、なら今度皆で行くか?」 打ち止め「本当に!? ってミサカはミサカは確認を取ってみるよ?」 上条「あぁ本当だ、な? 一方通行いいだろ?」 一方「あ、あァ」 青髪「なんやて!?」 土御門「」 打ち止め「やったぁぁぁ! ってミサカはミサカは嬉しさのあまり抱きついてみるよ!」 上条「おいおい、そんなはしゃぐなって」 青髪「なんなんや! この反応の違いぃぃぃぃぃ! こんなの不公平や! そうや嘘なんやろ? なぁ土御門?」 土御門「現実を見るぜよ」 青髪「嘘やぁぁぁぁぁぁ!」 男2「青髪、今俺も同じ心境だ」 男3「しかもあんなパーフェクトロリに抱きつかれて、“おいおい、はしゃぐなって”だって?」 男4「俺なら今すぐトイレに直行だバカ野郎!!」 男5「しかも、皆って! 皆って何だよ……」 土御門「そりゃあ、居候のシスターとかじゃないかにゃ~?」 青髪「ロ、ロリ要素追加やと!?」 上条「お、お前らちょっとま」 吹寄「はいはい、そこまで。続きは今日の作業が終わったらね」 青髪「こうなったらさっさと今日の作業を終わらしてカミやんを問い詰めるんや!」 男共「「「「「了解!」」」」」 打ち止め「遊園地~遊園地~ってミサカはミサカは楽しみにするよ!」 男2「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉやるぞぉぉぉぉぉ」 男4「その意気だぁぁぁぁぁぁ」 上条「(何でそんな掛け声が必要なんだよ)姫神、のり取ってくれ」 姫神「はい。」 上条「サンキュー」 姫神「……」 上条「……」 上条「そこのハサミ取って」 吹寄「あぁ、これね」 上条「どうも」 吹寄「あんたが真面目にやるなんて珍しいわね」 上条「俺はどんな風に思われてるんだ」 吹寄「三バカの一角」 姫神「鈍感。」 吹寄「変態」 姫神「不幸。」 上条「予想外の返答の嵐!? 不幸以外は気のせいな気がするんですが!」 姫神「……」ヌリヌリ 吹寄「……」チョキチョキ 男3「ぬぉぉぉぉぉぉ待ってろ上条当麻!!」 青髪「そういやぁ一方通行、スカート穿いてみいへんか? 何か似合う気がしてどうしようも無いんやけど」 一方「お前は何をいきなり言い出すんだァ」 打ち止め「賛成! ってミサカはミサカは意思を表すよ!」 一方「打ち止めェ!?」 上条「なぁ」 姫神「何?」 上条「何で、こんなことしてるんだ?」 姫神「何でって。教室の飾り付けをつくるんでしょ。」 上条「そうだけど、そこは学園都市の加工技術使えばあっという間なんじゃないか? 全自動で出来そうな気がするんですけど」 姫神「さぁ。」 上条「さぁ……って」 吹寄「予算が無いのよ」 上条「予算?」 吹寄「えぇ、小萌先生が嘆いてたけど優秀な学校にほど予算が高く支給されるみたい」 上条「なるほど……弱肉強食か……」 姫神「何か。違う気がする。」 吹寄「でもいいじゃない、こういう作業も高校生っぽくて」 姫神「確かに。」 上条「まぁ……高校生っぽいよな~」 上条「高校生と言えば……二人とも彼氏とかやっぱ居るのか?」 吹寄「居ないけど? 何か問題が?」 上条「へぇ~居ないのか……姫神は?」 姫神「居ない。」 上条「寂しい高校生活だなぁ~」 吹寄「あんたはどうなのよ」 上条「居る訳無いだろ……まぁ俺に彼女が出来たら二人にも彼氏の一人や二人出来てますよ」 姫神「(誰の所為だと。思ってるの。)」 吹寄「(知らぬは本人だけ……ね)」 一方「止めてくれェ!」 女2「まぁまぁ、小萌先生の知り合いがこんなに持って来てくれたしね、いいじゃない」 女3「そうそう、奇麗な足してるし絶対似合うって!」 土御門「そうぜよ、似合うにゃ~」ニヤニヤ 一方「土御門ォ覚えてろォ!」 姫神「ねぇ。」 上条「ん?」 姫神「あなたなら。オーダーメイドカフェで。何をオーダーするの?」 上条「俺か?俺ならなぁ……」 姫神「うん。」 上条「土御門にバーテン服かなぁ~」 姫神「……」 吹寄「……」 上条「な、なんですか!? その目は!?」 姫神「別に。」 吹寄「別に」 上条「今のは聞かなかったことにして下さい」 上条「なら、お前らはどうすんだよ」 姫神「私なら。あなたに神主の格好をさせる。」 上条「何故に!?」 姫神「で。私は巫子服。」 上条「な!? 神社カフェでもやるつもりですか!?」 姫神「うん。それいいかも。」 吹寄「似合わないわね」 上条「似合わなくていいですよ!?」 姫神「私と二人で。やらない?」 上条「神社カフェ?」 姫神「うん。」 上条「二人っきりなら好きな人を誘うべきですよ~あ、そこの両面テープ取って」 吹寄「……」 姫神「……」 上条「吹寄は?」 吹寄「私なら、あんたにスーツでも着せようかしら」 上条「スーツ? 何で」 吹寄「別に……」 上条「さいですか」 吹寄「えぇ、気にしないで」 上条「……」 吹寄「……」 姫神「……」 上条「……」 吹寄「……に、似合いそうだから、何? 悪い?///」 上条「あ、あぁ……どうも?」 上条「腹減ったぁ……ってもう2時か」 吹寄「確かに、お昼食べて無いからね 姫神「そろそろおやつの時間。」 一方「お、おォい。お、お茶が入ったぞォ///」 上条「おぉ、お茶かありが……とぉぉぉぉ!? そ、それ、一方通行お前どんな格好してんだぁ!?」 男3「ミニスカメイド……だと……」 男4「薄いピンクの二―ソに黒いミニスカメイド服、そして杖を突きながら懸命にお盆を運ぶこの姿……」 男2「これが……萌え」 青髪「生涯に一片の悔いは無かったんや」 打ち止め「当日はもっと着せ替え出来るのにってミサカはミサカは呟いてみる」ニヤニヤ 青髪「そ、そうや! 本番はこれからや! なぁ土御門!」 土御門「ミュ、ミュー大陸への入り口はどこぜよ!?」アタフタ 上条「土御門がこんなに取り乱してる所初めて見たな……てか打ち止めは着替えないんだな」 打ち止め「今日は一方通行の日なんだよってミサカはミサカは説明してみるよ」 上条「? まぁそんなもんなのか」 上条「」ズズズッ 姫神「」ズズズッ 吹寄「」ズズズッ 上条「はぁ~疲れた体に浸みわたるな」 姫神「うん。」 吹寄「そうねぇ」 一方「鈴科」 上条「へ?」 鈴科「鈴科百合子」 上条「あ、あの?」 鈴科「名前」 上条「(鈴科百合子……百合子!? 一方通行って女だったのか!?)」 鈴科「それで」モジモジ 上条「は、はい」 鈴科「えっと」モジモジ 上条「はい」 鈴科「今日から私の事を名前で呼ンでくれ……ませんか?///」 男4「上条一度死ね]、頼むから一度でいいからホント」 上条「人間一回死んだら終わりですよ!?」 男3「ハゲ」 女3「甲斐性なし」 男2「実はホモ」 上条「ダァーッ!! お前ら適当な事言ってんじゃねぇ!」 鈴科「やっぱ、無理か?」シュン 上条「いやいや(一方通行がこんな落ち込んだ所なんて見た事ねぇぞ!?)あ、その、なんだ、よろしくな鈴科」 鈴科「!! あァ///」 男4「死ね、マジで一回死んでくれ」 男2「噂によると学園都市には地下組織があるらしいぞ」 男3「5万まで出す」 上条「だから、何物騒な事言ってんだよ」 鈴科「で、味はどうだ?」 上条「あぁ、美味しいぞ」 鈴科「そ、そうか///」 姫神「うん。丁度いい温度だし」 吹寄「えぇ」 鈴科「任せて、私に出来るのはこの位だから」 上条「あー……」 鈴科「気にするな、もうこの杖にも慣れた」 上条「そうか、本人がそう言うなら気にしないぞ?」 鈴科「逆に気を使われる方が面倒だァ」 上条「分かった、これからもよろしく鈴科」 鈴科「あァ」 上条「それにしてもお茶が美味いなぁ」ズズズッ 土御門「……まじかにゃ~? 毒とか入って無かったぜよ?」 鈴科「お前は私を何だと思ってんだァ?」 土御門「冗談ぜよ、俺にもお茶一杯」 青髪「ボクもボクも!」 男3「お、俺にも!」 男4「セコッ! 俺にも」 男2「じゃあ俺も!!」 鈴科「はいはい分かったから、ちょっと待ってろ」 姫神「私も手伝う。」 吹寄「あ、私も」 鈴科「ありがと、姫神、吹寄」 打ち止め「ミサカも!! ってミサカはミサカは意思を表明してみるよ」 鈴科「打ち止めもありがとなァ」 打ち止め「うん!」 上条「なぁなぁ土御門」コソコソ 土御門「何だ?」コソコソ 上条「一方通行……鈴科変わったよなぁ?」コソコソ 土御門「あぁ、百人が百人変わったって言うにゃ~」コソコソ 上条「何かあったのかなぁ……」コソコソ 土御門「さぁ……まぁ一つだけ言える事があるぜよ」コソコソ 上条「何だ?」コソコソ 鈴科「野郎共ォお茶入ったぞー」 青髪「鈴科ちゃぁぁぁぁぁん! ありがとうぅぅぅぅぅ!」 男3「うぉぉぉぉぉ! 鈴科さんが淹れてくれたお茶ぁぁぁぁ!」 男2「女の子が淹れてくれたお茶……あれ、なんか目から汗が……」 男4「泣くな兄弟……」 男5「お前もな……」 土御門「一方通行の時より、鈴科百合子としての方が幸せそうぜよ」チラッ 上条「あぁ、そうだな」 土御門「鈴科ぁ~~、お茶~~~」ジタバタ 鈴科「お前は……ほら」 土御門「鈴科タンありがと~」 鈴科「誰がタンだ」 上条「……、何だかんだで土御門も嬉しそうじゃねぇか」 上条「腹減ったぁ……流石にお茶だけじゃ足りないなぁ……」 土御門「にゃ~……何か食いに行くぜよ」 上条「そうだなぁ、それがいいか~、青髪ピアス~お前も行くだろ?」 青髪「あぁ、もちろんやん!」 姫神「私も行く。」 吹寄「そうね、私も行こうかしら……打ち止めちゃん達も一緒にどう?」 打ち止め「行く行く~ってミサカはミサカは賛成してみたり」 一方「それじゃァ私達も行くかァ」 土御門「じゃあガ○トでいいかにゃ~」 上条「あぁ、じゃあ行くか」 従業員1「では、こちらへどうぞ」 ゾロゾロ 上条「それにしても、良く空いてたなぁ……ここ人気のファミレスだろ? 待つの覚悟してたんですけど」 吹寄「もう昼時は過ぎたからね、それに午後のお茶の時間にもまだ早いし」 従業員1「こちらがメニューです、ご注文がお決まりになりましたら、そちらのボタンでお呼び下さい」 打ち止め「ハーイ! ってミサカはミサカは元気よく返事してみるよ」 ??「店員さん、追加注文いいかしら?」 従業員1「あ、はい!」 ??「えっと、まず秋の味覚パフェ、後コーヒーのお代わり下さい」 従業員1「少々お待ち下さい」 ??「お前頼みすぎじゃねぇか……パフェ何個目だよ、腹壊しても知らねーぞ」 ??「あら? そうかしら?」 ??「俺の奢りだからって遠慮って言葉忘れてんじゃねぇか?」 ??「忘れて無いわよ。それに俺、なんて言葉今のアンタには似合わないわよ」 ??「好きでこんな身体になった訳じゃねぇ……冥土返し覚えてろよ……」 ??「元はと言えばあんたが第1位に喧嘩吹っ掛けたのが悪いんじゃないの」 ??「……」 ??「それに、冷蔵庫に比べたらマシな方じゃない」 ??「お前も半身と右目無くしただろ」 ??「あら、全身無くした人に言われたく無いわね」 ??「俺は良いんですぅ、第1位にやられたから、お前はレベル0にやられたんだろ?」 ??「手加減してやったのよ」 ??「はいはい、そうですか」 ??「……」 ??「……」 ??「学園都市の技術に感謝だなぁ、今こうして飯食ってる時点で奇跡だからなぁ」 ??「そうね……あんたは大事な物を失ったけど」 ??「……」 ??「……」 ??「だぁぁぁぁぁ、それを言うんじゃねぇぇぇぇ! 俺の息子ぉぉぉぉぉどこ行きやがったぁぁぁぁぁぁぁ! 帰ってこいぃぃぃぃぃ!」 ??「ここでそんな事大声で叫ぶな、周りの人に迷惑でしょ」 ??「あ? こんな時間帯にファミレス来る奴なんて居ねぇ……よ」チラッ 上条「……何々どう言う事でせうか」コソコソ 青髪「……さぁ?」コソコソ 土御門「……鈴科の知り合いっぽいにゃ~」コソコソ 姫神「……」 吹寄「……」 打ち止め「……知り合い? ってミサカはミサカは聞いてみるよ」コソコソ 鈴科「……」 垣根「……」 麦野「はぁ、だから言ったのに……久しぶり~第1位、上条」 鈴科「どうしたんだ? ナース服なんて着て」 垣根「第1位! 何でこんな所に居やがるんだよ!?」 鈴科「そんなの私達の勝手でしょ」 垣根「……なんか丸くなってないか? てか変わってないか? XYがXX的に」 鈴科「元がXXだから、変わったんじゃ無くて戻ったんだ」 垣根「そ、そんなもんか?」 鈴科「えェ、そんなもんだ」 垣根「……」 鈴科「……で、なんでナース服なんだ?」 垣根「それは……」 麦野「冥土返しの趣味?」 垣根「言うんじゃねぇ……」 鈴科「だってお前男だろ?」 麦野「今は女よ、ねぇ?」 垣根「だからお前はぁぁぁぁぁ!」 上条「どういう事だよ?」 麦野「冷蔵庫から人間へコンバートされる時に付け忘れたみたいなの」 上条「冷蔵庫? てか何を……」 麦野「あれよ……あれ」 鈴科「?」 麦野「垣根、パス」 垣根「む、息子を……」 全員「……」 垣根「何だよこの空気! 俺のせいじゃねぇだろ!? 明らかに冥土返しのミスだろぉぉぉぉ!?」 鈴科「じゃあ、今は垣根君じゃ無くて垣根ちゃんなのか?」 垣根「そうですよ、えぇそうですよ!」 鈴科「で、第4位と一緒に何してんだよ」 麦野「バイトの休憩中よ、私たち冥土返しの所でバイトしてんの」 ピンポーン ゴチュウモンオキマリデショウカ ア、コレト コレ アトコレ……アトドリンクバーニンズウブン カシコマリマシター 上条「話を纏めると、垣根が冷蔵庫? から人に戻る為には条件があったと」 垣根「あぁ」 上条「それが、能力の“未元物質”を医療の役に立てる事」 垣根「あぁ」 青髪「そして用意された新しい身体! しかしそれには息子が付いていなかった!! ってことなん? つまり男の娘になってしまったん!?」 垣根「……、あぁ……“付け忘れた”らしい」 土御門「名医と人工の身体の助手……」 吹寄「なんかある漫画を思い出したわ」 姫神「偶然。私も……」 打ち止め「アッチョンブリケ! ってミサカはミサカは急に叫んでみるよ」 土御門「それが正しい選択だにゃ~」 上条「で、麦野さんは?」 麦野「私はついでよ」 上条「ついで?」 麦野「冥土返しが直してくれるって言ったからそれに甘えただけ」 上条「なるほど……」 麦野「あの姿のまんまだとホラーだったからね」 上条「確かに、学園都市に出る妖怪って言われても疑わない姿だったからなぁ」 麦野「酷い……上条、お前そんな風に思ってたんだ」シュン 上条「え? あ? 冗談ですよ、冗談!? あれ? だ、だからそんな落ち込まないで! そんな目向けないでぇぇぇ!」 麦野「冗談よ、冗談。今思うと私もあれは引くもの」 上条「まぁ、元に戻って良かった良かった」 従業員1「お待たせしましたー、ご注文の品は以上ですか?」 吹寄「えぇ、そうね」 従業員1「では、ごゆっくりー」 上条「あ、ちょっと待ってろ飲み物取って来る、希望は?」 土御門「オレも手伝うにゃ~」 青髪「ボクコーラ」 打ち止め「オレンジジュース!」 吹寄「ウーロン茶」 姫神「私もウーロン茶」 麦野「あ、私アイスコーヒー貰おうかしら」 鈴科「私も」 垣根「俺は紅茶で」 上条「了解」 上条「なぁ土御門」 土御門「何だ?」 上条「学園都市ってスゲーな」 土御門「あぁ」 上条「最初、麦野見た時流石に学園都市の技術でも治らねぇって思ったもん」 土御門「だにゃ~、もしかしたら瀕死なら余裕で生き返るレベルになってるにゃー」 上条「後で乾杯するか」 土御門「何に?」 上条「……2人の完治祝い?」 土御門「あぁ、それもいいにゃ~」 上条「あれ? 後何だっけ?」 土御門「紅茶ぜよ」 上条「ほら、皆に行きわたったか」 鈴科「あァ」 麦野「急にどうしたの改まって」 上条「土御門と話したんだけどな、ここで乾杯しようぜ」 吹寄「乾杯? 何に?」 土御門「いいからグラスを持つぜよ」 上条「それでは、2人の完治を祝って! 乾杯!!」 土御門「乾杯!! だにゃ~」 打ち止め「かんぱ~い!!」 吹寄「なるほど、乾杯」 姫神「たまには粋なことも。するんだね。乾杯。」 青髪「男の娘の誕生にかんぱぁぁぁぁぁぁぁい!」 麦野「乾杯!」 鈴科「ほら」 垣根「あぁ」 カーン 鈴科&垣根「乾杯」 青髪「それにしても……」 上条「ん? なんだよ真面目な顔して、付け合わせのパセリっぽいのならやるぞ?」 青髪「違うってー、カミやん」 上条「じゃあ何だよ」 青髪「垣根ちゃん胸大きくあらへん?」 全員「!!」 土御門「確かに……言われればそうだにゃ~」 吹寄「き、貴様! いきなり何を言い出す!」ビシッ 上条「吹寄さん落ち着いて!? フォークは人に向ける物では決してありませんよ! はい、そのフォークをこっちに渡して!」 鈴科「(胸かァ……)」ペタペタ 垣根「まぁ、冥土返しの好みに作られてるからなぁ、確かCらしいぜ」 姫神「C……」 上条「“付け忘れた”じゃ無くて絶対わざとだよな……」 麦野「この中じゃけっこう大きい方じゃないかしら」 垣根「少なくとも打ち止めと第1位には勝ってるな」ニヤリ 鈴科「あァ? 人工の癖に何言ってンだ?」ブチッ 上条「ヒィッ!? 鈴科さんの様子がおかしいですよ!? まるで昔を見ているようです!」コソコソ 土御門「そう言う時は心の中でB連打するぜよ」コソコソ 上条「ポケモンかよ……とか思いつつB連打する上条当麻であった」コソコソ 麦野「B? Aの間違えじゃない?」 鈴科「上条ォ?」ニコ 上条「ひぃぃぃぃぃぃ!? てか麦野さん!? 何でそこだけ聞いてんだ!」 麦野「あら、違ったかしら」ニヤニヤ 上条「全然違ぇよ! てかその笑み! 分かって言ってるだろ!?」 青髪「B以上じゃないと嫌だって言ってたで~」 上条「青髪!? お前ふざけんなよ!?」 吹寄「上条! 貴様は女の子に向かって!」ビシッ 上条「だから! フォークは人に向ける物じゃ無いって!!」 麦野「あら、スタイルのいいあなたが言っても嫌みにしか聞こえないわね~」ニヤニヤ 吹寄「なっ///」 姫神「確かに。吹寄は実はスタイルがいい」 吹寄「姫神さん!?」 姫神「私なんて普通……個性の無い、ただの普通……」 上条「ひ、姫神!? だ、大丈夫普通が一番だから! 少なくともこの中では一番まともですよっ!!」 打ち止め「遺伝子的にミサカには夢が無いって、ミサカはミサカは落ち込んでみたり」ペタペタ 麦野「打ち止めも気にしなくて大丈夫よ~」 打ち止め「何で? ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませつつ聞いてみる」 麦野「そりゃあ、ロリもイケるからでしょ。ねぇ上条君?」ニヤニヤ 鈴科「オイ、どォ言う事だァ上条ォ」 上条「あんたは場を混沌とさせるしかやる事無いのかよ!?」 土御門「まぁまぁ、こう言う時は本人に聞くのが一番ぜよ」 シーン 上条「あ、あれ? なんで急に皆黙るんですか?」 麦野「で、どうなの?」 上条「な、何が」 麦野「胸よ胸、大きいの小さいの? それとも普通の?」ニヤニヤ 上条「いやいや、なんでそんな事……」 鈴科「答えよォかァ」カチ 姫神「」ジーッ 垣根「ほら、第1位に現実を教えてやれよ」バサッ 上条「ひぃぃぃ!? 後ろに羽が見えるのは気のせいでせうか!?」ガクガク 鈴科「脅迫とか無しだろォ」バサッ 上条「いやいや、鈴科さん!? 対抗しなくていいですからねっ!?」ブルブル 青髪「そろそろカミやんも年貢を納める時がやってきたんよ」ウンウン 土御門「第1位と第2位に囲まれちゃ無理ぜよ、諦めるにゃ~」ウンウン 麦野「ほら、男らしい所見せてよ」ニヤニヤ 垣根「さぁ」ズイ 鈴科「さァ」ズイ 上条「だ、誰か、誰かぁぁぁぁぁぁぁ」ガクガクブルブル 吹寄「はいはい、そこまでそこまで、全く……周りの人の迷惑でしょ」パンパン 垣根「チッ」 鈴科「はっ!? 私は一体……」 麦野「何? 無意識だったの?」 上条「吹寄! やっぱり吹寄! 流石吹寄ぇぇぇぇぇぇ」ガシッ 吹寄「ちょ、ちょっと手を離しなさい///」 土御門「カミやんちょっと涙目ぜよ」 青髪「よっぽど怖かったんやね~、まぁ自業自得やけど」 打ち止め「いい子いい子ってミサカはミサカは慰めてみるよ」ナデナデ 青髪「……やっぱ許されへんなぁ」 上条「顔が笑って無ぇぞ……」