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++第六話 当然の理由++ 花京院が連れて来られたのは、食堂の裏にある厨房だった。 大きな鍋やオーブンがいくつも並び、一面に敷き詰められた皿には豪華な料理の数々が並んでいる。 入り口にたたずむ花京院の前をコックやメイドたちが忙しそうに通り過ぎていく。 シエスタは花京院に待つように言うと、一旦厨房の奥に引っ込んだ。 そして、シチューの入った皿を持って戻ってきた。 「余りモノで作ったシチューですけど……」 「ありがたい話だが……いいのかい?」 「ええ。気にしないで下さい」 この世界に来てから初めて優しさに触れ、花京院は思わず目頭が熱くなった。 シチューの入った皿を眺める。湯気が立ち上るシチューの香りはそれだけで食欲をそそられた。 添えられたスプーンで一口すくって口に運ぶ。 「……おいしい。こんなにおいしいシチューは初めてだ」 「気に入ってもらってよかったです。お代わりもありますから」 花京院は再びシチューを口に運ぶ。 朝食のときは毒に注意したりしていたが、このシチューはそんなことができないほどおいしかった。 夢中でシチューを食べる花京院をシエスタはうれしそうに眺めていた。 「ご飯、もらえなかったんですか?」 「そうなんだ。別に何をしたわけでもないんだが」 「本人が気にしてることでも言ったんじゃないですか」 「気にしてること……?」 その言葉に引っかかるものがあった。 それが何かはわからなかったので、少しだけ記憶をさかのぼってみる。 『ちょっとじゃないだろ! ゼロのルイズ!』 『いつだって成功の確率、ほとんどゼロじゃないかよ!』 授業中、ルイズはそう罵倒されていた。 そして、自分が彼女に言った言葉は…… 『君はどんな魔法が使えるんだ?』 『他に使える魔法がないってわけじゃあないだろう』 こんな感じだったはずだ。その後、食堂に着いた途端にルイズが怒り出したのだ。 花京院はそこまで思い出して、シエスタに聞いてみた。 「メイジに得意属性があるのは本当かい?」 「ええ。それによって二つ名が決まるんです」 二つ名……ルイズの場合は『ゼロのルイズ』と呼ばれていた。 てっきり土属性が極端に苦手で、その成功の確率がゼロだと思っていたが、それは違うのではないだろうか。 ゼロというのは土属性の魔法に限らず、あらゆる属性の魔法が失敗するという意味ではないだろうか。 そんな考えが浮かんだ。 「……じゃあ、苦手な属性の魔法だったら爆発したりする?」 「爆発って、普通そんなことありませんよ。得意じゃないと効果があまり出なかったりするだけで、一応使えるはずです」 「……」 その答えで、花京院は理解した。 ルイズが怒っていた理由。それは当然のことだった。 彼女はほとんど魔法が使えないのだ。火も水も風も土も。 おそらく、使えるのは花京院を召喚した魔法と、あの爆発だけだろう。 ……それなのに、僕は魔法のことばかり質問していた。 他に使える魔法、そんなものあるわけがない。 そんなものがあるなら彼女は『ゼロ』と呼ばれていないはずだ。 そんな彼女が一番気にしていること……それは魔法のことだろう。 メイジとして誇るべき魔法。だが、彼女は使えない。 魔法に関して詮索されるのは、彼女にとって耐えがたい侮辱だったに違いない。 しかも、自分より格下である使い魔に。 それを怒るのは当然のことだ。 僕は……酷いことを言ってしまった。 花京院はシチューをすくう手を止めた。そして、かなり落ち込んだ。 突然食事の手を止めた花京院に、シエスタは自分が余計なことを言ったと思ったらしい。 「あの、大丈夫ですか? 私、余計なこと言っちゃいました?」 「いや、余計な事を言ったのは僕だ。気にしないでくれ」 「そ、そうですか……」 自己嫌悪からか、美味しいはずのシチューがほとんど喉を通らない。 それでもなんとか皿の中を空にして、花京院は立ち上がった。 「ありがとう。おいしかったよ」 「それはよかった。お腹が空いたら、いつでも来てくださいな。私たちが食べているものでよかったら、お出ししますから」 笑顔を浮かべ、シエスタは仕事に戻ろうと背を向ける。 その背中に花京院は問い掛けた。 「ところで、何か手伝うことはあるかい?」 「手伝うこと?」 顔だけこちらに向けて、シエスタが聞き返す。 「ああ。せっかく美味しいシチューをご馳走になったから何か手伝いたいんだ」 「いえ、そんなことは……」 「いいから。何か手伝うことは?」 シエスタは花京院の頑固さに、少し呆れるように微笑んだ。 辺りを軽く見回し、見つけたトレイを花京院に渡した。 「なら、デザートを運ぶのを手伝ってくださいな」 「わかった」 花京院は大きく頷いた。 To be continued→
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東北大学SF研究会 短編部会 『しあわせの理由』 グレッグ・イーガン あらすじ 「ぼく」は12歳の誕生日を過ぎると四六時中楽しい気分でいるようになった。嘔吐を繰り返し、まっすぐ立てなくなった事から髄芽種が判明。楽しい気分は悪性腫瘍の働きで異常生成されるロイエンケファリンによるものであった。シャントをインストールするなどの治療が行われたが、両親がセカンド・オピニオンで見つけた「腫瘍細胞のとりついた細胞を全て死滅させる」新治療を行い、無事髄芽種は完治する。しかし、今度は楽しみを全く感じられなくなってしまっていた。「ぼく」の見立てによると新治療によってロイエンケファリン受容体までもが死滅させられ、「楽しみ」を受容することが出来なくなってしまったからだと考えた。ついに「楽しみ」に応じて働く脳の部位は死んでしまうのだった。 30歳になったある日、ケープタウン大のドクター、ドゥラーニから「脳内に疑似神経として作用できるポリマーを注入する」技術を紹介され、治験に参加する。その技法は「四千人のニューロン接続を合成的に再現し、そこから各反応に対する接続を選択的に切断し一次的なものに近づけていく」ものであった。施術後、「ぼく」は人々の表情一つにも数多くの意味合いを見て取り、さまざまな芸術作品のひとつひとつにも至上の喜びを得ていた。しかしそれは「幸せを感じる要因が、四千人の合成としての普遍的なものになってしまい、自分特有の、独自の嗜好を持った『人間と呼べるもの』に戻ることができなかった」事を意味していた。「ぼく」は義神経の無効化を要望するがドゥラーニ医師は「プロセッサーを使用して神経接続の有効無効を『自分の意志で』操作する」事を考案し、「ぼく」はそれを試みる。 「ぼく」は社会生活を送れるまでに回復した。初めての社会生活を送りながら、「ぼく」は「幸せそのものを人生の目標としてしまってはいけない」こと、「幸せの意味は「ぼく」の祖先をはじめとした過去の人々が積み重ねてきたもの」を感じ取り、そしてジュリアとの交際、破局を通じて「ぼく」は自分の経験をもとに自分を構成することの意味を理解し、自分自身の嗜好を大きく操作することをやめるのだった。 用語説明 髄芽種 神経細胞とグリア細胞(神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称)に分化する前の未熟な細胞に由来する悪性腫瘍であり、90%が小脳虫部に発生し、他には小脳半球に発生する。 ロイエンケファリン エンドルフィン(脳内モルヒネ)の一種で、δ受容体と呼ばれる部分に作用する「プロエンケファリン」の一種で、麻薬に近い効用をもつ。 多重露出 写真用語で、2~10コマ程を重ねて写しこみ、一枚の画像として記録するもの。アナログでは加算(全ての露光結果をそのまま重ねあわせる)のみが可能であるが、デジタルカメラにおいては加算平均(一回ごとの光量を減らす)、比較合成(明るい部分や暗い部分を選んでそれぞれを合成する)などが行える。 作者紹介 オーストラリアの西オーストラリア州パース出身。幼少よりSFに興味を持つ。西オーストラリア大学で数学の理学学士号を取得し、映画の専門学校へ進学するも退学。病院付きプログラマーなどの職を経て専業作家へ。 代表作に短篇集「祈りの海」、「しあわせの理由」、「プランク・ダイヴ」、長編『順列都市』、『ディアスポラ』、『万物理論』など。現代ハードSFの代表的作家であるといえよう。 覆面作家として知られ、性別人種容貌家族構成などなど多くが不明である。そのためAI説、美少女説、宇宙人説、普通の白人のおっさん説などが囁かれるが定説となるに至っていない。 所感 この作品で印象的なのはやはりラストの悟り(?)である。つまり人類がその「心」を持つにあたり、その半分は自己の人生における経験、半分は人類、自分の祖先が積み上げてきた経験によるものである、ということである。その意味で、自分自身の嗜好の半分を、自分自身の過去の経験に由来する半分が支配するというのは斬新な設定であると同時にその考えをよく反映できていると思う。また、四千人の「心」の重ね合わせが発現して……というくだりは現在の様々な声から最大公約数的な部分が最も膨張し、なおかつそれから除外された部分の声も世界に拡大し続けるという現代的なSNSに通じる部分があって、1997年に発表されたとは思えないような目新しさが(改めて)あったと感じられた。
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336 名前: 本当にあった怖い名無し [nuko] 投稿日: 2007/04/14(土) 00 30 04 ID UkTl1CfM0 父方の実家は某宗派の大本山。要はかなり大きな寺だ。 子供の頃は夏休みや冬休みで田舎に帰るのが楽しみだった。 鬼ごっこやかくれんぼするにも広すぎて迷子になるほどだった。 まだ小学生の低学年の頃だったと思う。その年も例年通りに帰省した。 「お堂の奥の間には絶対はいっちゃだめよ」と叔母に言われた。 「どうして?」と聞くと「お化けがでるよ」叔母は怖い顔で言った。 お化けは嫌だ・・・とガクブルして「は~い」と素直に返事した。 しばらくは妹や弟と百人一首で坊主めくりをして遊んでいたが、 それにも飽きていつものように鬼ごっこを始めた。 夢中になって走り回っているうちに叔母の忠告をすっかり忘れてしまった。 逃げ回る妹や弟、従兄弟達を追いかけてみんなで奥の間に入ってしまった。 奥の間は大広間でたぶん30畳くらいかな?何かの行事の時に使う場所だった のだと思う。入ってから「しまった!」と思ったが何もない。 お化けなんかいないし宝物もないじゃん・・と思ったが変な臭いがした。 バレたらマズイからみんなで秘密にしようってことになった。 が、しかし。それからしばらくして最初に弟がぐったりした。すぐに みんな次々に気分が悪くなって倒れ始めた。私も体がすごく熱くなって 吐きまくった。全身が熱い。みるみる体が真っ赤になっていった。 顔も腫れあがって目を開けるのもつらい。気が遠くなった・・・ 「あんた達、奥の間に入ったんか?!」叔母の顔が真っ青だった。 339 名前: 続き [nuko] 投稿日: 2007/04/14(土) 01 00 36 ID UkTl1CfM0 それからしばらく記憶がはっきりしない。大人達が大騒ぎしていた。 ふと妹達の顔を見ると真っ赤になってパンパンに腫れあがっていた。 約束を破ってしまったから神様に鬼にされてしまったんだ どうしよう・・・みんな死ぬのかな・・嫌だ!嫌だ! 神様、ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい・・・ 必死で謝り続けた。全員入院して点滴。本当に死ぬかと思った。 幸いみんな無事に退院したが、激怒した祖父にビンタされて叱られた。 大泣きしながら謝ったが、お寺のお化けは怖い!と思い込んでしまった。 が、私達がブッ倒れた本当の理由はお化けじゃなかった。 原因は襖。襖の枠のうるしを数日前に塗り替えたばかりだったそうだ。 うるしはすぐには乾かない。数週間は近づかない方がいいらしい。 近づくとかぶれるから入るなってことだった期間限定のあかずの間。 たとえ期間限定であっても、あんな酷い目にあうのは二度とゴメンだ。
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この部屋に住んで、もうどれ位になるだろう。 独りで暮らすのにも、もう慣れてしまった。 ある日突然…またこの部屋に新しく住人が転がり込んで来た。 出て行け。 出て行くまで、脅かしてやる。毎夜毎夜、何度でも…。 そうやって、今までも何人も追い出してきた私だ。 数日と経たず追い出してやる。 だが…この人間は今までの奴等とは何かが違う…。私の方をじっと見ている。 もしや、私が見えるのか…? いや、そんな筈はない。今まで誰一人として私に気付いた者などいない。 そう、きっと気のせいだ…。 人間に今の私が見える筈などない。 しかし…幾ら音をたてようとも、風を吹き荒そうとも、何故にこの人間は微動だにしない? 何故に私の方を見て微笑み、手を差し延べてくる? おかしい…。こんな筈ではない。人間とはもっと臆病ではなかったか…。 人間とはもっと勝手ではなかったか…。 そう、私の主人である、あの方以外は…。 この人間…刻を追う毎に近付いて来る…。 私に近寄るな。ここから出て行け。 私は腹は空かせん。ミルクや餌などいらぬ。 私がその手から餌を食べるのは、主人であるあの方からだけだ。 そのような物で懐柔させようとしても無駄だ。 私は主人だけにしか心は許しておらぬ。 貴様などに…貴様などに心許してなるものか…! 出て行け…出て行け…!早く…! 私は…主人を待っているのだ!ただ独りでいた訳ではない…。 あの日、確かに主人は私にこう言った。 「今日は早く帰って来るから大人しく待っててね♪」と…。 だが、主人は帰って来なかった。その代わり、数日後に黒い服を着た人間が大勢来た。 主人の写真に向かい、涙を流す人間達がいた。何か唱えるように声を掛ける人間もいた。 何故にみんな泣いている? 主人をどこへやった? 微かに主人の匂いのする大きな箱が運び出され、部屋は静かになった…。 何故、勝手に部屋を片付ける?主人の荷物をどうする気だ? 何故、部屋の中を空にする? 主人はきっと帰って来る。そして、私の身体を優しく撫でてくれる筈だ。 私は待たなければならぬ。主人との約束だから。 …主人とは違う声、違う顔なのに、何故同じ匂いがするのだろう…。 そして、私を触るこの手、撫で方…主人とそっくりではないか…。 「ミーちゃん…ずっと、ずっと待っててくれたんだね…。あたしの事…分からない…? あたしあの時死んじゃって…、こうして生まれ変わってきたんだよ…。ミーちゃんを待たせてた事、ずっと気になってたから…長い間待たせて…ごめんね…」 ご主人さま…ですか…?死んで…生まれ変わった…? 「あたし…生まれ変わっても、ミーちゃんの事忘れなかったよ…。 遅くなって、ごめんね…。もう待たなくて良いんだよ…。もう楽になって良いんだよ…。」 本当に…ご主人さま…です…か…? でも、この撫で方やその優しい視線…優しい口調…確かにご主人さまだ…。 あぁ、やっと逢えたんですね。ご主人さま…。 なんだか身体が軽くなってきた…。 せっかく逢えたのに…ご主人さまが帰って来てくれたのに…眠くなってきた…。 …眠っても…良いです…か……?また、その膝の上に乗って…も…良い…で…す…か……?。 「ミーちゃん……安らかに眠ってね…。おつかれさま…。バイバイ…」
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imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (REASONS TO BE CHEERFUL AND OTHER STORIES.JPG) (画像:ハヤカワSF文庫<図>) <リンク集> 位置づけとしては「教科書・参考書」。 Wikipedia- <作品概要> <◆基本情報> 著者:グレッグ・イーガン 訳者:山岸真(ハヤカワSF文庫) 収録作品適切な愛 闇の中へ 愛撫 道徳的ウイルス学者 移送夢 チェルノブイリの聖母 ボーダー・ガード 血をわけた姉妹 しあわせの理由 主な受賞歴- <◆あらすじ一覧>適切な愛 / Appropriate Love(あらすじ)事故で生死の境をさ迷う状態となった夫を救う方法として、保険会社は費用の安く済む「生物学的生命維持」という手段を提示してきた。それは、器となる肉体を再生するまでの数年間、脳髄を子宮の保護膜内部で生かすという前代未聞の手段であった。 (主要人物)アレンビー:クリスの妻。夫クリスを救うため生物学的生命維持を決断、成功する。しかし、クリスの脳が長期間にわたり自分自身の一部であったという事実を前に、蘇生した夫への接し方に疑問を抱き始める。 クリス:事故で瀕死の重傷を負う。 闇の中へ / Into Darkness(あらすじ)ワームホール出現による人命被害が世界的に問題となっている時代。ワームホールの崩壊前に内部に突入、人々を救助することを使命とする「ランナー」と呼ばれる人々が存在した。ベテランランナーの主人公は、これで11度目となるワームホールへの突入に挑む。 (主要人物)ジョン・ネイトリー:過去十度のワームホール突入経験を持つベテランランナー。 エレイン:ランナー仲間。 愛撫 / The Caress(あらすじ)キメラ事件のナゾを追う警察官の私は、さる研究者の邸から絵画「愛撫」に描かれたのとそっくり同じに作られたキメラを遂に発見する。果たしてこのキメラが作られた目的とは一体何か。 (主要人物)ダン・シーゲル:主人公。強化人間であり、警察に勤務。 キャサリン:キメラ。 アンドレアス・リンドクイスト:大富豪であり、芸術家。 (メモ)ARIA(全自動遠隔通報者分析) 道徳的ウイルス学者 / The Moral Virologist(あらすじ)「エイズは不義の者を選別して殺す」この事実を以って「エイズこそは神の御業」と確信するに至った生物学者のショウクロスは、エイズを更に進化させた「生物学的時限爆弾」ショウクロス・ウイルスの製造に着手した。しかしこのウイルスにより、ショウクロスも想定していなかった副次効果を孕んでいた。 (主要人物)ジョン・ショウクロス:生物学者。 移送夢 / Transition Dreams(あらすじ)自分の意識を、不死の「グレイズナー・ロボット」に移送することが一般化している時代。移送を検討中の私に、カウンセラーのポーシュはある注意点を伝えてきた。移送の際に「夢」を見ることがあるのだと言う。 (主要人物)主人公 キャロライン・ポーシュ:グレイズナー・コーポレーションのセールスパースン兼カウンセラー。 チェルノブイリの聖母 / Our Lady of Chernobyl(あらすじ)500万スイスフランという破格の金額で落札された聖像画(イコン)が、移送中に行方不明となった。聖像画奪回の依頼を受けた主人公は、その行方を追いつつ聖像画が持つ真の価値の謎に迫る。 (主要人物)ファブリージョ:主人公、探偵。 ルチャーノ・マシーニ:大富豪。盗まれた聖像画の奪回を依頼。 ボーダー・ガード / Border Guards(あらすじ)死が事実上駆逐された今の時代において、大人気のスポーツとなっている量子サッカー。かつて名プレイヤーであったジャミルは久々に量子サッカーの試合に参加するが、そこではナゾの凄腕プレイヤー、マルジットが注目を集めていた。 (主要人物)ジャミル:主人公。量子サッカープレイヤー。 マルジット:凄腕の量子サッカープレイヤー。その出自にはある秘密が。 血をわけた姉妹 / Blood Sisters(あらすじ)ウイルス性白血病への罹患が判明した私。薬がきくかどうかは遺伝子次第。だが、私は生き残り、全く同じ遺伝子を持つはずの一卵性双生児の妹・ポーラは死んだ。2人の間の違いは一体どこにあったのか。 (主要人物)カレン・リース:主人公。 ポーラ・リース:その妹。一卵性双生児。 (メモ)三重盲検法から、四重盲検法へ しあわせの理由 / Reasons to be Cheerful(あらすじ)脳腫瘍を新開発のウイルス療法で駆逐することに成功した私。しかしその副作用として、私は「しあわせを感じる物質」の受容機能を損傷し、一切しあわせを感じることができない状態になってしまう。数年後、失われた機能を修復する新技術が開発され、私は人並みのしあわせを取り戻すべく新技術による治療に身を投じることにした。 (主要人物)マーク:主人公 ジュリア:ゴールドコーストでの新生活の際に出会った女性 (メモ)ロイエンケファリン <関連情報、その他雑感> <◆鑑賞記録> 2010年5月以降に鑑賞した分。◆小説(2013/09読了) 解説(坂村健氏)「アイデンティティの定義の不確実さ」ジョン・サールの「中国人の部屋」 一歩進めて、「イーガン哲学」の根源を「記述」の問題と捉える記述の本質は、記述者による読み取り 「世界の記述」「宗教の記述」「道徳の記述」
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─たかみな、男説またしても浮上する!? 「まぁ~たこんな事書かれてるよ、たかみなぁ」 先日収録した番組の放送が今日で、それの見出しがそれで、それを見た隣のやる気のなさそうな雰囲気を醸し出す黒髪の似合う彼女は笑いながら私にその番組表を見せてくる。 「えーっマジすか!? もう男性ネタは終わったんじゃないのかー?」 クリスマスで気持ちが盛り上がっていたのもあったし、観念してメンバーと一緒にお風呂入って証拠を見せざるを得ない状況になったのにも関わらずまたそういうネタが出るとは、私高橋みなみ(間違いなく女性でス☆)は少々その番組紹介には納得がいかないのであります。 ぶーたれたって収録はもう済んでしまっているし、今更撮り直しなんて自分勝手すぎる事は出来るわけもなく番組の方でも問題がなかったからそこをチョイスして放送するんだろうし、あと数時間後に迫るそれは免れる事も出来ないのは分かってはいるけど。 「おかしいね? たかみなは可愛い女の子なはずなのに」 そう言ってくすくす上目遣いで私を見あげてくる瞳の奥には”あの時”に見せる少しSっぽい雰囲気が感じて取れた。 「そ、それはどうも…ていうか私が男じゃないかって思われるのは少なくてもあっちゃんに原因があると思うんだけど…」 「えーそういうの責任転嫁っていうんだよ?」 不満そうな声をあげつつこのやり取りを楽しんでいるだろう隣の黒髪の子は相変わらずの真っ黒な瞳で私を見上げてくる。 「責任転嫁って…だって、あっちゃんいつも…その、跡つけるから…メンバーと入ると見つけられるんじゃないか心配で…」 「当たり前じゃん、だってたかみなは私のだし」 「う…うん、まあそれはそうなんですケド…」 はっきりそう言葉にされると正直恥ずかしい経験値の低い自分がちょっと情けない。とは言えこの二人きりの時に出してくるあっちゃんのデレに対抗できる術はワタクシ残念ながら持ち合わせておりません。という事でAKBのリーダーとして普段はキリリと見せてる私の威厳も、この可愛い悪魔の前では形無しです。 「たかみなは私にキスマークつけられるのが嫌だったりするの?」 なんだか予想外な質問が私の元に降りかかってきた。 「えっ?」 ちらちらと隣を見たり手元にある漫画雑誌を見たりと行ったり着たりさせていた目線を隣に改めて移すと、少々不満そうな表情で前田敦子ことあっちゃんが正面から私を見つめていた。 「だって私とは一緒にお風呂入ってないのに、他のメンバーとは入っちゃうし。入りたくない理由が私のせいだって言うし、たかみなは私より他のメンバーと一緒にいたいっていう事なの?」 「それは、えと…確かにメンバーは大切だし一緒にいたいと思うけど、でもあっちゃんの事も大切に思ってるから一緒にいたいと思ってるよ…」 あーなんか自分で言っててものすごい恥ずかしいセリフ吐いてるな、って言いながらしみじみ思い始めて途中から言葉尻に向けて声のトーンがなんとも小さくなっていって、最後の方に至ってはハッキリ聴こえてるか怪しいくらいになってしまった。 でもあっちゃんの事はAKBのメンバーとして、そして一人の人間として大切に思ってるのは事実だから別に恥ずかしいなんてことないんだけど、やっぱり自分的にこういうのをさらっと言えないのは情けないと思う。仕事モードの時は思い返せばくっさいセリフなんていっぱいメンバーにかけてきてたと思うし、それこそあっちゃんにも言ったし言われたし…そう考えるとオフの時の自分のヘタレっぷりに正直呆れる。そりゃ高橋女だけど、草食系男子なんて言われちゃったりもしますよ。 「じゃあいいじゃん」 そう言うが早いかするりと細い彼女の腕が首に回され、くっついている箇所が更に範囲を広めていく。 さらさらとした黒い髪が腕と共に顔の前に寄せられ鼻と鼻が触れ合うほどの距離から微かに感じる彼女の艶やかな髪の感触と、同じシャンプーを使っても同じ匂いにならない彼女独特の香りを私の嗅覚を刺激する。私はこの匂いと共に育ってきたと思うと、それだけで懐かしさと嬉しさと色々な感情が入り混じって離れられなくなる。 「いいじゃん、って…大体あっちゃんには一緒に入るより前に裸全部見られてるし…別にメンバーと比べなくても…」 またしても言葉尻が小さくなってしまう。この手の話はちょっと苦手でつい小声になる癖があるみたいだ。 「私にとっての一番はたかみなだから、たかみなにとっても私が一番でいたいの。」 ぐっと腕の力が強まり、腕の先の華奢な手は私の後頭部を固定して動かせないようにして、軽くちゅっと唇を吸われる。あっちゃんの唇はぽてっとしていて、こういう関係になる前からよくグロスで綺麗になっていた唇に何度目を奪われたか分からないくらいで、実際味わってみれば女の子の唇って柔らかいんだなぁとまるで思春期真っ盛りの男子学生みたいな感想が出る。そして当然今もまたその唇の柔らかさは変化する事無く相変わらず私の心を掴んで離さなかった。 「でも、あっちゃん私以外のメンバーと普通にお風呂入ってるジャン」 確かに私がメンバーと一緒にお風呂に入ったときはあっちゃんはいなかったけど、私がいようがいまいが関係なくあっちゃんはメンバーとお風呂楽しんでるわけだし。あっちゃんの最初のお風呂を一緒にしているわけじゃないし、私ばかり責められるのはちょっとそこは不公平かなと思うわけでス。 「それはそれでしょ、たかみなのくせに口ごたえするなんて生意気」 それって何てジャイアニズムと聞きたくなっても、その言葉を発するより前にまたしても口を柔らかいもので塞がれる。例えばあっちゃんがなんかの間違いで誰かと私みたいなこういう関係を持ってしまったとしても、こうやってついつい流れで許してしまいそうな自分が怖い。 何回したか分からないキスでも、まだ慣れるわけではないのであっちゃんからされるとつい「ん」と息を止めてしまう私は唇を啄ばまれている最中にふは、と酸素を取り入れようと口を開いてしまう。あっちゃんはそんな事はお見通しと言わんばかりにそのタイミングで舌を口内へ入れ込んでくる。 それは呼吸を整えようとしている私にとってなかなかの行為で、ただでさえ息苦しい状態だったのに更にあっちゃんの体重をかけてきて隙間を作ろうとせずに舌を私の中で暴れまわらせる。私はどうする事も出来ずその舌の動きに思考も何もかも翻弄されるだけで、息苦しい感覚が段々気持ちいいものと思い柔らかでざらつきのある舌の感触を味わうのだ。 「ぷはっ」 さすがに閉じてる目の奥が白くちかちかしてきた辺りであっちゃんがやっと離れてくれた。 肩でぜーはーと息をする私に対して、口の周りをてからせてにこーっと笑うあっちゃんはとても可愛くてとてもSっ気が出てる顔だと思う。 「こんな可愛い顔して男説だイケメンだなんだって言われてるけど、私の前だけでは可愛い女の子なのになぁ…」 「あ、あっちゃん…」 「何で男なんて言われちゃうんだろうね?」 首をかしげながら心の底から不思議そうな顔をして言うあっちゃんは、何で私がそうなるかわかってるくせにこうやって意地悪な質問を私にしてくる。そして分かってる自分もいるんだ、それをちゃんと言わないと始まらないという事も。 「こんなところ見せるのは、あっちゃんだけだから知らないんだと思う…」 そう言うとよろしいと言わんばかりに微笑んで、私を優しく押し倒すのがいつの間にか体を重ねる内に出来た私たちのルール。 「うん、たかみなの傍にいつでもいるからね。ずっとだよ」 「ありがとう…あっちゃん」 「こら、違うでしょ?」 「あ、えっと…ありがとう敦子」 満足げな敦子は私の首筋に顔を近づける、そしてふわりと顔にかかる髪から敦子の匂いを感じて私はこれから体いっぱいに敦子を感じるのだった。 ──翌日、更にきわどい場所に跡をつけられ元々ぎこちなかったスキンシップが更にぎこちなくなり、今日の放映の内容に拍車がかかったという事はまた別の話。
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【検索用 しあわせのりゆうについて 登録タグ 2010年 VOCALOID し 初音ミク 曲 曲さ 水野大輔】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:水野大輔 作曲:水野大輔 編曲:水野大輔 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『幸せの理由について』(しあわせのりゆうについて) 幸せについて考えさせられる歌。 暖かくカッコイイ歌に心揺さぶられる。 ボーマス13参加曲。 歌詞 (動画より転載) 両手伸ばして君を抱きしめてる なによりそれが幸せだから でもある日誰かが僕に聞いてきたよ どうしてそれが幸せなのかって 答えようと言葉を捜しても どれも何か違う感じがして 訳を知りたくなった 世界のどこかで待ってるその答え 見つけるために今行こう 二人が繋いだ手を離さないよう いつまでもこのままでいたいから いくら答えを探し回ったってどれもこれもが何か違うね どんな言葉を当てはめてみたって 君の存在説明できない 君と過ごす時間の中にだけ僕の価値が存在してる事 ずっと知ってるのに このまま何も見つけず時を刻み 答えを失ったままで それでも幸せな事はここにある なぜなのかわからないそれなのに どれだけ考えてもわからないまま それでも二人で居たいよ 何故だかわからなくても幸せなら これ以上探すより抱きしめよう 僕らの幸せを決められるものは僕の心の中にある 答えは最初からずっとここにある 二人だけ知ってればそれでいい 幸せの理由などそれでいい コメント すごく安心できる曲 -- 流離 (2010-09-29 21 43 25) リア充には満足すぎる曲 -- わあ (2011-01-12 01 01 08) 名前 コメント
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地球上を覆う莫大な気迫。 人や獣はもちろん、草木や微生物さえも自らに押し寄せた圧倒的な存在感(プレッシャ ー)を感知していた。もし主に害意があれば、たちまち地上には諸々の悪影響が及んでい たはずだ。 原因を特定できた者はほんのわずか──地球を代表する歴戦の戦士のみ。 まず彼らは驚いた。超サイヤ人3を体現し、もはや単体でこれ以上のレベルアップはあ り得ない域に達していた悟空。それにもかかわらず、今彼の気は明らかに魔人ブウ戦での それを一歩上回っていた。 そして同時に疑問符も浮かび上がる。なぜこれ程の気を発する必要があったのか。 今発せられている悟空の気が、フルパワーであることはおそらくまちがいない。だが、 理由が今ひとつ思い当たらない。修業のためか。だがこれは考えにくい。まだウーブに悟 空の全力と伍する実力があるわけがないし、悟空の修業スタイルから推測しても不自然さ が残る。 ──となると、残る可能性など一つしかない。 新たな強敵である。 カメハウスでは、クリリンが出発の準備に取りかかっていた。 「クリリン、ほんとに行くのか?」 「えぇ。悟空ならわざわざ気を込めて確認しなくても自分のフルパワーくらい分かるはず ですし、これはまちがいなく只事じゃありません。……臭うんですよ」 「鼻がないのにか?」 「む、武天老師様……」 亀仙人の軽口に苦笑いするクリリン。 「とにかく気をつけい。万が一のことがあったら、二人が悲しむぞ」 「ありがとうございます。俺だって死にたくありませんからね。18号たちが買い物から 戻ったら、心配するなって伝えておいて下さい」 気を開放し、飛び立つクリリン。 悟空の近くに別の気は感じられない。人造人間のような気配を持たない敵なのだろうか。 杞憂ならばそれに越したことはない。だが、クリリンの悪い予感はよく当たる。クリリ ン自身それを分かっているからこそ、駆けつけずにはいられないのだ。 気を探ると、どうやら仲間たちも動き出したらしい。 フルパワーを発揮した孫悟空、頭から離れぬ不安、存在すら明らかでない敵、集結しつ つある戦士──避けられぬ開戦の予感。 幕は上がった。 神殿から地上を見守る二つの影。ピッコロとデンデ。ベクトルこそ違うものの、共に優 秀なナメック星人である。 緑色の肌を、大量の汗が伝う。 「ご、悟空さん……」 「あのバカ……!」 二人は全てを見ていた。 「野糞で力みすぎて、気を全部放出するやつがあるか……!」 お わ り
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元スレURL 善子「強さの理由」 概要 最近マンネリ気味な配信内容に悩む生主ヨハネ 学校では同じように単調なダイヤの話に現状を重ね合わせ… タグ ^津島善子 ^黒澤ダイヤ ^短編 名前 コメント
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早退の理由&オギャンの意外なコンプレックス回復に向けてこの夏買ってよかったもの! テーマ:ゆいたん http //Archive.is/jq375