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ver 曲名 アーティスト BPM GD 優しさの理由 ChouCho 177 難易度 LEVEL BASIC 1.90 ADVANCED 3.10 EXTREME 5.65 攻略・コメント 譜面指定については【紫】など文頭に指定をお願いします。 名前 コメント
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ここでとりあげるのは、就職留年する「あなたなりの理由」ではありません。 「面接で話す理由」です。 もっといえば、面接官に「問題ない」と思わせるための理由です。 色々なパターンごとで考えていきます。 ①「去年1社も内定が出ませんでした」 かなり苦しいです。 正直なのかもしれませんが、例えば「私は食べログで2.0点のラーメン屋です」と言っているのと同じです。 食べログの評価が低くてもおいしいラーメン屋はたくさんあるでしょうが、わざわざ自分から言うことではありません。 まだ嘘でも②↓にしておきましょう。 ②「(去年いくつか内定は出たんですがOR去年は志望業界しか受けておらず)去年志望業界に落ちたので~~」 ややリスキーです。 「仕事の選り好みをする人」に思えます。 入社後に「第一志望でない部署に配属されたとき」あるいは「本人のイメージとのギャップが大きいとき」に非常に不安です。 「その不安を取り除く話」を用意しておく必要があります。 ③「単位が揃いませんでした」 ややリスキーです。 ルーズな、いいかげんな印象を与えます。 「その反面、ストレス耐性が強い」「一年間色々な経験を積めて結果的には良かった面もあります(ポジティブなオーラ)」「実はすごい資格を持っている」など、マイナスを取り返す話を用意しておく必要があります。 ④(留学、資格取得、部活など)やりたいことをやっていました 前向き感があり、一番よいです。基本はこれを選ぶべきです。 リスクとしては、「つまらないことのために1年余計に使ったんだなー」と思われないような理由でないかです。 ここで、つまらないかどうかは主観ですし、言い方で印象も変わってきます。 よくある「バイトのリーダー」「サークルの会長」も、言い方で全く印象が違うんです。 「つまらない」と思われないようなプレゼンの用意が必要です。 4つ挙げた中で、一般的には④→③→②→①の順に望ましいのですが、当然面接はそこで終わりではなく、これを材料に面接官も色々と探ってきますから、結局は原則の「前向き感」「笑顔」「協調性のありそうな雰囲気」「自信ありげながら謙虚」といった要素を抑えて応対すれば、どの選択肢であっても内定はでます。
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オレンジ色の西日が教室に影を落とす夕暮れ。 巴は、一人黙々とクラス委員のデスクワークをこなしていた。 巴「はぁ…部活行きそびれちゃったなあ」 まぁ、いいか――――そう呟き、再び机の上に目を向ける。 仕事は、まだもうしばらくかかりそうだった。 ふと、廊下からぱたぱたという足音と、息切れした呼吸が聞こえてきた。 がらっ、と教室の扉が開き、その向こうから一人の少女が姿を現した。 巴「由奈…」 由「あ、巴――――」 巴「どうしたの?こんな時間に」 由「ちょっと忘れ物しちゃってね」 へへ、と笑いながら由奈は自分の机から何かを取り出し、肩に掛けた鞄に詰める。 本来の目的を達成すると、由奈は巴のいる机の前に歩み寄る。 由「巴は、クラス委員の仕事?大変だねー」 そうでもないよ、と微笑み返す。 ほんの少しの間、会話が途切れる。 これで会話が終わったのなら、じゃあね、という言葉が由奈の口から出てくるはずなのに… 不思議に思った巴は、由奈の顔を見上げる。 由奈は、まだ何かを言いたそうに、しかし、それを口ごもっているという表情を見せていた。 巴「…どうしたの?」 由「あ、あのさっ」 巴「うん?」 由「さ、最近さ、巴、よく桜田君ちに行ってるんだって?」 一瞬、あ――――という表情を向けた後、続ける。 巴「う、うん…」 由「あ、えっと、り、理由、とか、聞いても、いい、かな…」 巴「まあ、クラス委員の責任、もあるし…それに…幼馴染だから…」 由「仲…いいの…?」 どうかな…――――巴は、言葉を濁した。 (大切――――なんだね…) 由奈の心の中に、確信めいたものが響いていた。 由「巴――――」 由奈の表情が、急に真剣なまなざしに変わった。 巴の顔に、自分の顔を近づける。 次の瞬間には、二人の唇は触れ合っていた。 その、数秒―――― 唇が離れても、熱い吐息がそこに残っていた。 巴「え?――――」 由「巴の気持ちは、わかってる…」 由「でも、私の気持ち…」 由「ううん、私のことも、見ていて欲しいの――――」 由奈の瞳には、じわりと涙が浮かんでいた。そんな、気がした。 由「じゃあね。」 くるっ、と踵を返し、由奈は教室から離れていった。 巴は、自分の唇に残った感触を確かめるように指をなぞらせた。 (どうして――――) どうして、涙があふれてくるのか…巴には分からなかった。
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しあわせの理由 書名: しあわせの理由 著者: グレッグ・イーガン(山岸 真 編・訳) イメージをクリックするとamazonに進みます 紹介 12歳の誕生日をすぎてまもなく,ぼくはいつもしあわせな気分でいるようになった……脳内の化学物質によって感情を左右されてしまうことの意味を探る表題作をはじめ,仮想ボールを使って量子サッカーに興ずる人々と未来社会を描く,ローカス賞受賞作「ボーダー・ガード」,事故に遭遇して脳だけが助かった夫を復活させようと妻が必死で努力する「適切な愛」など,本邦初訳三篇を含む九篇を収録する日本版オリジナル短篇集. 評価 評点:★★★★☆ ( 8/10点) 『祈りの海』に続くイーガンの中短編集.長編では冗長になりがちなイーガンの素晴らしい世界観が凝縮され,より深く味わうことができる作品集です.1つ1つの作品が,深くかつイーガンらしさに満ちたものになっています.3大巨匠を越えて進む21世紀のSFの姿がそこにあるのかも知れません.ただ,『祈りの海』に比べると少しレベルが落ちてますかね.『道徳的ウイルス学者』など少しつっこみの足りない作品もありました.イーガンの中短編はピュアなぶんだけ難解な技術論の部分が強調されますので,できれば比較的簡単なイーガンの長編(例えば『宇宙消失』あたり)を読んでから読むとなじみがでてより理解が深まると思います. 個人的には,『闇の中へ』『しあわせの理由』あたりが好みですね. おまけ
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タイトル 冒険の理由!!(ぼうけんのりゆう) シリーズ センチュリースープ編 話数 74話 収録 トリコ9巻 掲載誌 WJ2009-53 概要 センチュリースープ編11話目。滝丸、マッチがそれぞれの冒険の理由を語る。 登場人物 トリコ 小松 トミーロッド バリーガモン ボギーウッズ 滝丸 マッチ ラム シン ルイ ユン ←73話 →75話
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< 【back】 【next】 > 「ぼくの理由」 伊万里:ねえ見て見てみのりん、この写真! 稔 :ああ?なんだこの生意気そうなガキどもは。特に右側のガキ 伊万里:それみのりんだよ 稔 :ああん?……ああ!もしかしてこれ小学校入る前の写真か!? 伊万里:そう!今日机の引き出しを整理してたら見つかったんだ! 稔 :へえ、この二人並んでるのが俺と・・・隣が伊万里か。 伊万里:懐かしいよね! 稔 :ああ。にしてもちっちゃいなー、 伊万里:このころみのりんはボクよりも背が小さかったんだよね 稔 :生意気にもお前デカかったよな 伊万里:人の成長にケチつけないでよ・・・・・・ 稔 :そのくせお前よくいじめられてたよな。 稔 :(……ああ、そのころからいじられてたのか) 伊万里:うん、そんなボクをみのりんがよく助けてくれたんだよね 稔 :…そうだったかなあ。 伊万里:例えばねえ… ・・・。 伊万里:ねえ返してよぉ! 生徒 :やーだよー! 伊万里:いまりのカバン返してよぉ! 生徒 :なんだお前、じぶんのこと名前で呼んでんのかよ、へんなやつ! 伊万里:ひくっ・・・うう…いまりのカバン… 生徒 :な、泣くなよ…俺が悪いみたいだろ… 稔 :おいお前、伊万里ちゃんを泣かすな! 伊万里:みのるくん! 生徒 :な、なんだよてめー、女の味方すんのかよ 稔 :男の子は女の子を守るんだ! 生徒 :はあ? 稔 :って姉ちゃんが言ってた。 生徒 :なんかごちゃごちゃうるせーやつだな! ゴツッ 稔 :いてっ! このおっ…! ・・・。 稔 :いててて… 伊万里:ありがとみのるくん、カバン取り返してくれて 稔 :うん、伊万里ちゃんはだいじょぶ? 伊万里:うん 稔 :なにかあったらいつでも呼んでね! 伊万里:うん!稔くん優しいね! 稔 :へへへ 伊万里:…あとね、みのるくん 稔 :なに? 伊万里:いまりがね、じぶんのこといまりって言うのヘンかなあ 稔 :え?ヘンじゃないよ 伊万里:でもね、さっきね、じぶんのこといまり、って言ったらヘンだって言われたんだよ 稔 :ふうん 伊万里:また言われるのかなあ。やだなあ 稔 :…じゃあさ、伊万里ちゃんもぼくとおんなじ「ぼく」って言えばいいんだよ! 伊万里:え? 稔 :ぼくもぼくって言ってるんだからぜんぜんヘンじゃないよ! 伊万里:で、でもはずかしいよ… 稔 :ねえ言ってみて! 伊万里:ぼ・・・ぼく? 稔 :わあ、すごく似合ってるよ! 伊万里:そうかな? 稔 :そうだよ! 伊万里:ぼく…ぼく伊万里だよ! 稔 :あはは! ・・・。 稔 :うーん 伊万里:あはは、懐かしいなあ… 稔 :覚えてねえなー、そんなことあったっけ? 伊万里:ずっと前のことだし忘れちゃうかもね 稔 :お前が俺の家に泊まりに来てウ○コ漏らしたことなら覚えて…ほぶあっ!! 伊万里:キャー!!してないから!それ勘違いだから!!! 稔 :あれ?そうだったっけなあ… 伊万里:もう、みのりんって子供のころのことほとんど覚えてないよねー 稔 :まあ、覚えてないっつうよりも… 伊万里:なーに? 稔 :俺子供のころの記憶ってあんまりないからさ。もともと俺ってものがなくて、いきなり俺がこの世に現われたー!って感じがするんだよ 伊万里:あ、それちょっとだけ分かるかも… 稔 :だからさ、そういう話聞くたびに何て言うの?どこかでなくした俺のピースが埋まっていくみたいで結構嬉しいんだよ 伊万里:みのりん… 稔 :これからもそういう話あったら聞かせてくれよな?お前しか知らない俺をさ 伊万里:うん! < 【back】 【next】 >
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彼女の理由◆s4f2srXljQ ◆ 森の中に雨避けを見つけて、錆白兵は足を止めた。 爆縮地―――人知を超えたその足運びにより、長距離を走破したその身に疲労は見られない。 軒をくぐり、土足で中に入り込む。どうやらここは、薬問屋らしい。 医療器具を見回しながら、錆は適当に縫合した腹部の裂傷に今一度、適度な修繕を施した。 「……さて」 錆がため息をつく。 その嘆息の理由は、入り口近くにある机の上に放られた剣を見れば明らかだ。 選定の聖剣・カリバーンは、見るも無残な鋼の残骸へと成り果てていた。 「真逆、拙者の逆転夢斬を初見で見切る剣士がいるとは、驚きでござる……。 更に言えば、あの見えない刀身―――『えあ』とか言っていたか? あの不可解な技術による拙者の速遅剣との間合いの取り合い……まさしく、緊迫の極み。 その膠着状態を打ち破ったあの疾風の一閃もまた、一揆刀銭に見劣りせぬ神技。 カウンター 拙者に刃取りがなければ、確実に両断されていたな。そして反力学で放った一揆刀銭を弾いた、 あの禍気の奔出……まっこと、恐ろしい相手でござった」 カリバーンを砕かれるほどの激戦を終えてなお、錆の目には余裕がある。 疲労よりも、戦の高揚のほうが勝っている―――否、強き剣士との出会いに、心を躍らされているのか。 「あれほどの強敵、この一生万死の坩堝では殺しきれなかった事を悔やむべきなのであろうが―――」 久しく出会っていなかった、自分より強い存在。 まだ見ぬ他の参加者達も、あるいはあれほどの強さを持っているのか。 期待を膨らませながら、錆は鉄の棒を拾い上げ、僅かに刻んで刃のように加工する。 錆ほどの剣客になれば、どんな獲物であってもその実力に翳りは落ちない。 カリバーンの鞘に俄刀・鉄を収め、錆はしばしの休息に入った。 【G-5 診療所/一日目/黎明】 【錆白兵@刀語】 【状態】健康 疲労(中・無感) 【装備】加工した鉄の棒 【道具】支給品 悪刀・鐚@刀語(電力残量55%) カリバーンの鞘 【思考】基本:優勝し、元の世界に戻って失敗作から脱却する 1:拙者にときめいてもらうでござる 【備考】悪刀・鐚は活性化の性能が制限されているため、 基本は疲労無視と痛覚遮断の効能しかありません。 ダメージを負うごとにそれを治癒しますが、その度合いによって電量を消費し、 電力がカラになると鐚の全機能が停止します。 ◆ ダイとアーチャーを見逃してから、少しの時間が過ぎた。 黒化したセイバーは彼らを追うでもなく、その場に残っている。 夜風に揺れて、更地の向こうから音を立てる森林に気を配りながらも、その心は冷静だった。 (森という戦場は、弓兵にとって絶好だ。深追いは不味い) 頭に浮かぶ直感に従い、風王結界を解除し、鎧も無に還す。 受肉しているから消滅の心配はないにしても―――供給の目処がない現状、魔力の浪費は避けたかった。 風の纏境を解かれた剣は、必然その姿を見せる。 それは、木刀だった。何の意匠もない、何の外連味もない、ただの木刀だった。 何の毒もないそれを、セイバーが黄金の瞳でじっと見つめる。 「……不思議な剣だ。嘘を見破り、心を浚い、己の真実を見せる。……私には、矛盾した王道を見せるか」 ..... 王刀『鋸』。とある刀鍛冶が鋳造したその日本刀は、セイバーの心に黄色の信号を燈していた。 ....................... 違う―――いまのお前は違う―――真実ではない―――英霊と呼ばれた、アーサー王ではない! 「そうだ。私は反転した英霊。聖杯の泥に侵された、逆属性のアルトリアだ。 だが―――果たしてお前に、私がどうであれば正しいのか、などという事が、決められるのか」 王刀が黙る。否、黙ったのは王刀が看破し、黒化したセイバーに突きつけた、アルトリアの本性だ。 しかし、セイバーはそれを否定する。正しい自分を否定し、自分の正しさを開示する。 「私の望みとは誤った過去の清算。それはいい。それは私にとって、否定できない唯一の物だ! だが―――それに伴う犠牲を、果たして私は理解していたのか」 それは、彼女もとうに理解しているはずの矛盾。英霊でありながら、己が生きた過去の変針を望む意思。 だが、その意思がもたらした物を、彼女は黒化してから嫌というほど知った。 かって自分が敗退した、冬木の第四次聖杯戦争……あの最後に、自分が放った約束された勝利の剣。 その一撃は聖杯を破壊し、中身の泥を撒き散らし、アンリ・マユの力で多くの人の命を奪ったのだと、 間桐桜とゾウゲンの会話から、はっきりと理解できた。自分が黒化していなければ、罪悪感に膝を折っていただろう。 それについては何も感じなかったが……さすがに、第五次聖杯戦争の結末は、堪えた。 「私がシロウとの一騎討ちに破れ、トドメを刺す前にシロウが息絶えた後……。 桜が死に、凛が死に、制御を失って溢れ出した泥の量は、四次の時の比ではなかった。 そして私は泥に呑まれ、消化される寸前に確かに見た。冬木の町が、アンリマユに蹂躙される瞬間を!」 黒化した桜を止めるために戦った衛宮士郎は、セイバーに勝って死んだ。 妹を殺す覚悟を決めていたはずの遠坂凛は、結局妹を殺す事ができずに死んだ。 とうに正気を失っていたはずの間桐桜は、姉の愛に触れ、自ら死んだ。 同じように悲惨な終わりを迎えて消滅した筈の自分が、何故黒化したままここにいるのか……それは理解できないが、 セイバーは、最後の光景を忘れなかった。再び受肉してもなお、その時の思いを忘れなかった。 「私が過去の改竄を願う度に未来の命が消えるのならば、私に夢を見る権利などなかったのだ……。 私の願いは聖杯の中身など関係なく、初めから、間違っていた……たった一つの理想こそが、 私を蝕む毒だった! 何度も、気付く機会はあったはずなのに! 私はそれに目を向けなかった! これは変えたいと望んだ生前の我が行いと、変えられると信じた生前の国の末路と、何も変わらないではないか!」 王刀は、持ち主の毒を殺す。 だが―――殺した毒は、属性を変換させる聖杯の泥ではなかった。 それはアルトリアを殺し、アーサーが望み、セイバーが叶えようとした歪んだ願い。 決して曲がらない、王道と騎士道。それら全てを蹂躙して、黒騎士は叫ぶ。 過去の毒に影響されない、彼女自身の、現在の心からの渇望。 「私はあの願望器を獲り、『聖杯の存在しない冬木市』を実現させる。選定は―――間違っていたと、受け止めよう」 受け止める。セイバーが搾り出したその言葉は、もはや王の選定のやり直しを望まないという意味を孕んでいた。 黒化しても変わらない彼女の誇りが最後に選んだのは、 自身の仮マスター、間桐桜と、かってのマスター、衛宮士郎の救済。 騎士ならぬ騎士が見せる、最後の忠義……否、それは親愛にも似ていた。 それを実現させるため、英霊アルトリアは、殺人者セイバーとして地に足を付けた。 ――――だが、彼女は気付いているだろうか? その選択もまた、矛盾を孕んでいるという事実に。 王刀の特性が『毒のなさ』だけでなく、抱える矛盾にある事に。 「……」 突如セイバーの黄金の瞳が細まり、敵の接近を告げる。 かなりの距離まで詰められている―――アサシンでもなければ、これほど見晴らしのいい更地で ここまで気配を立てずに接近する事は不可能なはずだと、セイバーが周囲に目をやる。 「その刀は―――いい刀でござる」 何故気付かなかったのか、セイバーは即座に理解した。 目の前に現れた、目麗しい堕剣士は、人間の気配を出していなかった。 ... それはまるで一本の刀のような、鋭く、近寄りがたく、しかし美しい、そんなそれだった。 (――――――!) 敵の力量を測るために目をやった腰に、セイバーは息を奪われる。 そこにあったのは全ての元凶。自分の生き方を決定付けた、選定の聖剣だった。 浮かんだ感情は怒りか、憎悪か、あるいは当然のように美しいままの聖剣への呪いか。 「その剣は―――悪し剣だ」 ともかくその感情のまま、セイバーは白髪の剣士に斬りかかる。 風の鞘を招来し、黒の鎧を身に纏い。 この戦いの結果がどうあれ、彼女はこれからも同じ事をし続けるだろう。 ……そして、その結末も、また……。 【F-6 森/一日目/深夜】 【セイバー(オルタナティブ)@Fate/stay night】 【状態】疲労(小) 魔力消費(小) 【装備】王刀『鋸』@刀語(風王結界) 魔力で編みあげた鎧 【道具】支給品 ランダムアイテム×1 【思考】基本:ロワの提示した万能の願望器を得、『聖杯のない冬木市』を実現させる。 1:敵を倒す。 【備考】受肉した肉体なので、物理攻撃の無効化・霊体化などは出来ません。 BACK NEXT 026 我刀・ノヴァ 投下順 028 サムライ 025 魔剣混沌 時系列順 029 本当の願い/不屈の意志 BACK 登場キャラ NEXT 003 激突! 竜の騎士!! セイバー 041 七転八刀 005 ときめき☆トゥランス 錆白兵 041 七転八刀
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命の理由 ◆7pf62HiyTE ―――耳なんて傾けずすぐにでも殺せば良かったのかも知れない――― 「手を……組む……?」 フェイト・テスタロッサは目の前の少女の言葉に戸惑いを覚えた。自分は先程この少女を死んでくれと言ったはずだった。にもかかわらず少女の返答は拒否ではなく協力の打診だった。 「……どういう意味だ?」 故にフェイトは聞き返す。 「言葉通りの意味です。私もエリオ君を生き返らせたいんです」 疑問は氷解した。つまり彼女も自分と同じなのだ、彼女もまた『エリオ』を生き返らせる為に殺し合いに乗っているのだろう。だが、 「そんな言葉だけで信じられると?」 身を守る為のその場しのぎの嘘という可能性は十分にあった。故に素直に信じたりはしない。 「せめて話だけでも聞いてください!」 「聞いたって意味はない!」 少女は対話を求めているがフェイトにしてみれば最終的には殺すつもりなのだ。故に彼女の言葉に耳を傾けようとはしない。 ―――いや、話を聞く事自体を拒否したかったのかも知れない――― 「話を聞いて駄目ならそれでも構いません! エリオ君が生き返るんだったらフェイトさ……ちゃんが優勝したっていいんですから!」 が、少女は頑として対話を求めていた。その姿勢にほんの少し親友の姿が浮かんだもののすぐにそれを振り払う。 「……だったらその鎌を解除してくれ。それなら話を聞いても良い」 それでも彼女の姿勢には心を動かされた。故に話ぐらいは聞いても構わないと考えた。とは言え幾ら話をするといっても相手が武器を構えていては話など出来はしない。故に解除を求めたのだ。 「わかりました」 少女は鎌を元の待機状態に戻した。 「……オ君、少しだけ待っていてね」 待機状態に戻す際、何か口にしていた気もしたが敢えて気にしない事にした。 ちなみにフェイト自身としては少女の持っている鎌を出来るならば手に入れたいと考えていた。元々自分のデバイスであるバルディッシュが鎌である事もあり自分に合っていると考えたのだ。 また、少し見ただけだがあの鎌の雰囲気から強大な力を持っているのがわかった。故に優勝する為に是非とも手に入れたいと考えていた。 正直な所、フェイトは内心では安堵していた。先程の白い龍との戦いで受けたダメージからまだ回復しきっていないからだ。 話を聞く前は短時間で勝負を着ければ良いと考えていたが少女の状態と武器を見る限りそれは厳しいと考えていた。負けるつもりは無かったが大きな被害を受ける可能性があった。これでは今後戦い抜く事など出来やしない。 体力の回復と温存の為、ある程度時間を稼ぐという意味でも話を聞く位は良いだろう。 また、手を組むという言葉を信じるならば他の参加者に関する情報を得られる可能性がある。知っている人物を殺す事に関しては正直気が引けるが、勝ち残る為には情報はどうしても必要だ。 ―――それでも、何処か情報交換を拒否したい自分がいた気がした――― 「それで……手を組むというのは本気なのか?」 「はい」 その言葉を聞きフェイトの方もオーバーフラッグを仕舞う。勿論いざという時には何時でも仕掛けられる様にはしておく。 そうして2人の少女に寄る情報交換が始まった――― まずは少女―――キャロ・ル・ルシエからの話だ。彼女はどうやら管理局の機動六課という部署に所属しているという話で同じ機動六課の仲間としてスバル・ナカジマと既に死亡しているエリオ・モンディアルとティアナ・ランスターがいるという話だ。 そしてスバルの姉であるギンガ・ナカジマ、ある事件で知り合った友人ルーテシア・アルピーノ、その事件で保護したヴィヴィオ、そしてその事件の関係者であるゼスト・グランガイツ、クアットロ、チンク、ディエチの事が大まかに語られていった。 なお、フェイト、高町なのは、八神はやて及びその仲間達に関しては管理局でも名前が知られているという話である。闇の書事件等の事を考えれば有名になってもおかしくは無い為フェイトはそれで納得した。 同時に、フェイト自身も自分の知り合いについての説明をしないで済んだのは正直有り難かった。引っかかる所が無いでは無いがとりあえず気にしない事にした。 ―――いや、それについて考えたくなかったのかも知れない――― 両名の元々の知り合いについては把握出来た。今度はこの場に来てから誰と遭遇したかである。 キャロが出会った人物は金髪の男性、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲート・ヘルシング、ギンガ、エネル、エネルに立ち向かっていった男性、漆黒の鎧を着た男性、天道総司、キング、クアットロである。 危険人物は金髪の男性、エネル、漆黒の鎧を着た男性、キング、クアットロという話だ。後の人物は殺し合いに乗っていないという話だが全員殺す以上それは重要ではない。 一方のフェイトが出会ったのは早乙女レイ、新庄・運切、遊城十代、柊つかさであり、何れも危険人物では無い事を少女に説明した。同時に4人の内新庄と十代かつかさのどちらかを仕留めた事を話した。 ちなみにこの時、フェイトは名簿を見ながら説明をしたわけだがどことなくその手は震えていた。 ―――考えたくはなかったのだろう、その事に関して――― 「それで……これからどうするつもりだ?」 「それについては1つ考えがあります」 フェイトとしては身体を休めた後他の参加者を襲うぐらいの考えしか無かった。しかし、キャロには何か作戦がある様だった。 キャロによると今自分達がいる聖王のゆりかごは古代ベルカの戦艦という話らしい。本来であれば、動かす為には聖王が必要らしいがこの場では誰でも動かせる可能性があるとのことだ。 つまり、自分達でゆりかごを動かして他の参加者を襲撃するという話だ。これならば余程強力な参加者で無い限り太刀打ち出来ないだろう。 しかし、その話が真実ならばゆりかごは大きく戦力バランスを崩すものだ。最初にゆりかごを動かした参加者が殺し合いを制するといっても過言では無い。 が、キャロにしてみれば動かせなくても問題はない。ゆりかごを抑えておく事が自分達にとって大きなアドバンテージとなる事に変わりはないという事だ。理由は幾つか存在する。 1つ目はゆりかご内部の設備を自分達で独占できるという事、自分達の戦力アップを考えるならば十分に有益だろう。 2つ目は他の参加者にとってもゆりかごは重要施設という事、キャロの話ではゆりかごは次元航行船らしく、殺し合いに反抗する参加者達にとっても重要な施設だそうだ。 他の参加者が脱出の為にゆりかごを目指す可能性があり、そこを自分達で迎撃するという事だ。これならば下手に参加者を捜すよりも都合が良いだろう。 優勝を目指す自分達にしてみれば殺し合いからの脱出は非情に困る事態だ。とはいえ自分達にとっても有用である以上現状破壊するのは有効ではない。現段階ではゆりかごを自分達で押さえておくのが有効だろう。 勿論自分達で使えないとなれば他人に使われない程度に破壊しておく事も視野には入れておく。 フェイトはキャロの案を受け入れる事にした。そうそう簡単にゆりかごが動かせるとは思えないが、疲弊している現状を考えると今は力を蓄えておくべきだからだ。 だが、本音を言えば今すぐにでも他の参加者を殺しに向かいたかった――― ―――そうしなければすぐにでも崩れてしまいそうな気がしたから――― 余談ではあるが、フェイトにしてもキャロにしても放送はすぐだと思っていた。しかし実際にはこの時点ではまだ放送は流れていなかった。 極端な話、キャロが地上本部の魔法陣でこの場に転移した後、ある参加者が魔法陣を確認しそこに至る道の破壊、転移後ある参加者と戦い勝利し身を休め始めるぐらいの時間はあったのだ。 故にここまでの情報交換を行っても放送の時間を迎えてはいなかったのである。 しかし、時の流れを止める事など誰にも出来はしない。ついにその瞬間が訪れる――― ―――結局の所、避ける事の出来ない問題だったのだ――― 2度目の放送が終わった。そこで伝えられた死者は9名、とはいえ優勝を目指す2人にとってはさして重要ではない。死んだ者が誰であったとしても最終的には生き返らせれば済む話だからだ――― ―――が、フェイトにとってはやはり辛い話であった。 死亡者の中にははやて、ザフィーラの名前があがった。最終的に殺すつもりであっても死んだという話は聞いていて気持ち良いものでは無い。 いや、むしろ彼女達を生き返らせる為にも絶対に自分が優勝しなければならないだろう。 ―――そう考えていたのはもっと重要な問題から目を背けたかったからかも知れない――― 実の所、ある参加者の名前が呼ばれるまではフェイト自身も冷静でいた。しかし、ある参加者の名前が呼ばれてからは冷静さが消えていたのだ。 それ故、何故か新庄の名前が呼ばれなかった事もこの時点ではあまり考えられなかったのだ。 だが、現実は非情でありそれは容赦なく少女に向けて突きつけてくる。 「フェイトちゃん……1つ聞きたいんだけど……」 「な……何を……?」 「今、フェイトちゃんの名前が呼ばれていたんだけど……これってどういう事?」 そう、放送ではフェイト自身の名前が呼ばれていた。しかし現実には自分はこうして生きている。名前が呼ばれるなんて事は有り得ない。 いや、先程の戦いで自分が死んだと処理されたと考えられないこともない。しかし、自分の母親であるプレシア・テスタロッサがそんなお粗末なミスをするとは思えないし考えたくもない。 それ以前にもっと確実かつ単純な答えがあるではなかろうか? だが、正直な所それを口にしたくはなかったし考えたくも無かった。 ―――言ったら全てが終わってしまうと思った――― だが――― 「今呼ばれたのはクローンの私だ……」 ―――答えないわけにはいかなかった。 「クローン……ってどういう事?」 「名簿には私の名前が2つあるんだ、片方は母さんが何か理由があって作ったクローンなんだ……きっと呼ばれたのはクローンの……」 フェイトは何としてでも早々にこの話題を切り上げたかった。その先に関する事に触れられたくなかったから―――だが、 「じゃあ……名簿になのはちゃんとはやてちゃんの名前が2つあるのはどういうこと?」 「!!」 フェイトの言葉が止まる。いや、答えはわかっている、しかしそれだけは言ってはならない。それでも…… 「私と同じだ……なのはとはやてもクローンに……」 「……じゃあ、今呼ばれたはやてちゃんや前の放送で呼ばれたなのはちゃんは……」 「それは……」 思い出して欲しい、フェイトは2つある自分達の名前について片方は自分達のクローンだと解釈していた。 フェイトの方針を決める切欠となったのは最初の放送で伝えられたなのはやシグナム達の死亡だ。彼女達の死亡によりフェイトは彼女を生き返らせる為に殺し合いに乗ったのだ。 だが、シグナムやクロノ・ハラオウンの死亡となのはの死亡には大きな違いが存在する。 当たり前の話だがこの場にはシグナムや大抵の参加者は1人しかいない。しかしなのは、フェイト、はやての3名についてはこの場に2人存在する。 何故わざわざこんな真似をしたのかは不明、フェイトの仮説通りクローンの可能性はあるだろう。 しかしどちらにしても確実な事がある。それは『名前を呼ばれただけではどちらが死亡したのかは判別不明』という事である。 故にだ、なのはの死亡を伝えられただけでは本物のなのはが死んだのかクローンのなのはが死んだのかが判別がつけられないはずだ。 つまり―――今現在も本物のなのはは生きている可能性があるという事だ。 ほんの少し冷静に考えればその可能性に至れただろうし、なのはが死んだと考えたくないならば真っ先にその結論に至るべきだっただろう。 しかし現実に彼女はその可能性に至れなかった。というより、今この瞬間明確に指摘されるまではこの場になのはとはやてのクローンが存在する可能性を忘れていた、故に気付けなかった。 いや、気付けなかったというのは正確ではない。本当ならば頭が少し冷えた段階で気付けるはずだった。しかし彼女はずっとそれを考えたくなかったのだ。考えた時点で全てが終わるから――― 簡単な理屈だ、本物のなのはが生きている時点で彼女の目的は破綻してしまうからだ。 客観的に考えれば、全員を生き返らせる以上本物のなのはが生きていようが死んでいようが関係はない。しかしフェイトにとって『高町なのは』は何よりも特別な存在だ。 極端な話、他の誰の名前が呼ばれたとしてもなのはさえ無事ならば殺し合いに乗らない可能性はあった。 全員生き返らせるというのは後付の話でしかない。なのはを生き返らせると考えた時に全員生き返らせられると考えたからそう考えたに過ぎない。フェイトにとって最も重要なのはなのはを生き返らせる事だ。 故になのはが生きている可能性がある以上彼女の目的の大部分は消えてしまう。いや、シグナム達を生き返らせる以上消えてしまうという事はないだろう。 だが―――シグナム達を生き返らせる為に『高町なのは』を殺す―――幾ら生き返らせると言っても今生きているなのはを殺す事に関してはどうしても肯定出来なかった。 間違っているならば今からでも正せばいい。本物のなのはが生きている可能性があるならば今からでもその可能性に懸けても良い。しかし今のフェイトにはそれがどうしても出来なかった。 故に今生きているなのはを本物だと認めるわけにはいかない―――故に、 「今生きているなのははクローンだ……」 証拠なんて何もない、それでもそう言わずにはいられなかった。クローンのなのはなら殺しても何の問題も――― ―――しかし、そう口にした瞬間、自分の頭の中で何かが崩れていくのを感じた。 (クローンだから殺して……いや……駄目だ……そんな事は……) フェイトはプレシアの娘であるアリシアのクローンとして産み出されている。故にクローンの否定はそのまま自分の否定に繋がる。 (でも……クローンじゃなかったら……私は……) しかし、クローンを否定しなければ自分の目的が破綻する。せめぎ合う2つの考えがぶつかり合い、 「あ……あぁ……なのは……」 フェイトは混乱の渦へと陥っていった。恐らく暫くはまともに思考出来ない―――『はずだった』――― その瞬間、何かが落ちる音がした――― 何が起こったのかフェイト自身もわからなかったが――― 足下を見るとそこには見慣れたものがあった――― それは自分の右腕だ――― 「あ……ぐぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 そして漸く右腕の辺りに激痛が奔るのを感じた。 「ごめんね『エリオ君』、今度は上手くやるからね」 目の前を見るとキャロが血に濡れた鎌を構えて立っており、すぐさま振り下ろそうとしていた。 「くっ……!!」 フェイトは何とか後方に跳び距離を取った。 「何をするんだ!?」 「……貴方とは組めません」 キャロが口にしたのは同盟の拒否だった。 「どういう意味だ?」 「言葉通りの意味ですよ。貴方とは組めないから……殺します」 フェイトには理解出来なかった。そもそも同盟を提案したのはキャロの方だったではないか。なのに何故彼女の方から同盟を拒否されなければならない? 「巫山戯るな! 組みたいと言ったのはキャロの方じゃないか! どうして……」 「……クローンのなのはちゃんだったら殺しても構わない……そう考えていたんですよね?」 「うっ……そ、それがどうしたんだ! キャロには関係の無い話だろう!」 「関係ない? 関係ならありますよ」 「どういう事だ!?」 「貴方には教えません。フェイトさんの皮を被った偽物には」 「なっ……私はフェイト・テスタロッサだ! 私は偽物なんかじゃない!!」 「違います、フェイトさんだったらクローンだから殺して良いなんて言うはずありません! もうこれ以上……その姿とその声で私『達』の前に存在しないでください」 「何を言っている!?」 「エリオ君とフェイトさんに対する冒涜だって言っているんですよ」 キャロの手から何発もの魔力弾が発射されフェイトの方に向かって飛んでいき―――炸裂した――― 恐らくフェイトと同様にキャロの突然の凶行に疑問を持っている方はいるだろう。そこでここまでの話をキャロ視点で振り返ってみよう。 と言っても手を組んで互いに情報交換に入るまでの事については彼女自身が口にした通りだ。 エリオを生き返らせる為にフェイトと組むのは本心からの言葉だったし、フェイトに語った通り最後に自分が死んでもフェイトが生き返らせてくれるならばそれで良かった。 その為、何とか話は聞いて貰えたので内心で安堵していた。 さて、少々脱線するがキャロは目の前にいるフェイトをどういう風に捉えていたのだろうか? キャロの知るフェイトは自分よりもずっと大人だ、しかし目の前のフェイトは自分と同じ歳ぐらいの少女である。これは一体どういう事なのだろうか? ここで名簿にフェイト達の名前が2つあったのを思い出しある仮説を導き出したのだ。 (もしかして……フェイトさん達は子供の頃と今の2人いるの……?) 目の前にいる少女のフェイトの存在からフェイト達は約9歳と約19歳の彼女達がいると考えたのだ。 勿論、この仮説から他にも大きな可能性を見い出せるだろうが、今のキャロはそれ以上の事は考えてはいなかった。単純に自分の知る19歳、目の前にいる9歳の彼女達がいると考えていた。 さて、キャロとフェイトは情報交換に入るわけだがここで1つの問題が出てくる。 それはフェイト達の事はどう説明するべきなのかという話だ。キャロの知るフェイト達は機動六課の隊長陣である。しかし当然の事だが10年前のフェイトにそれを説明するわけにはいかない。 キャロ自身もどういう事なのかわからない以上説明しきれないのだ。かといって自分達の目的にとってそれが重要というわけではない。相手が誰であろうとも全員殺す事には変わらないからだ。 故に正確な説明に関してはスバル達やJS事件の関係者といったフェイトがまず知らないであろう人物に留め、なのは達は六課でも有名な人達という風に説明したのだ。 正直その説明で納得して貰えるかは微妙だったがフェイトは理解して貰えた様だった。 その後も順調に情報交換が進み、ゆりかごを抑える作戦も説明した。これに関してもキャロ自身全く嘘は吐いていない。フェイトと組んでゆりかごを押さえ今後に備えるつもりはあったのだ。 が、実の所キャロは名簿を見ながら説明を行う際にある違和感を覚えていた。しかし、その時点では特に気に留めていなかった。 そして放送の瞬間が訪れる。死者の名前が伝えられるものの優勝して全員生き返らせれば良い以上、キャロにとっては確認以上の意味はない。 自分を見捨てたであろうギンガ達の事が気になったが、罰が当たったということで納得する事にした。正直な所、自分を見捨てた彼女達を生き返らせるかどうかは迷ってはいたがそれは後から考えることにした。 そんな中、キャロある事に気が付いた。それは――― (フェイトさんの名前が呼ばれたけど……) 放送でフェイトとの名前が呼ばれていた。が、目の前には現にフェイトがいる。いや、これ自体はもう片方の―――自分の知るフェイトの方が死んだと解釈すれば良い。 何しろフェイト達は2人ずつ呼ばれているわけだから片方が死んでももう片方が生きている事に何の疑問もない。 だが、重要なのはそんな事ではない。最初の放送ではなのはの名前が呼ばれていた。少なくとも片方のなのはが死亡しているのは間違いないだろう。 しかし、もう片方のなのはは生きているはずなのだ。そして、その事を考えた瞬間、違和感の正体に気づいたのだ。 (あれ……確かなのはちゃんを生き返らせる為に殺し合いに乗ったんだよね?) フェイト自身は全員を生き返らせると言っていたがその中でもなのはが別格なのは明白だ。言い方は悪いが他の連中はついでと言っても良いだろう。 が、実際はもう片方のなのはは生きている筈、フェイトはこれをどう捉えているのだろうか? いや、それ以前にもっと重要な事がある――― ―――フェイトは2つある自分となのは、はやての名前をどう捉えているのだろうか?――― 前述の通り、キャロは19歳と9歳の2人がいると考えていたがそれは目の前のフェイトに出会えたから導き出せた説だ。逆を言えば出会うまではその説など全く考えもしなかった。 もっとも―――キャロ自身この場に来てから早々に金髪の男性に襲われ、それ以降も危機の連続だった為考える余裕なんてなかったわけだが。 さて、フェイト自身も名簿を確認しているはずであり、同時に自分の名前が2つある事を奇妙だと思うはずだ。 フェイトはこれをどう解釈したのだろうか? 何しろ解釈次第では死んだなのはを生き返らせる為に生きているなのはを殺すという矛盾を抱えてしまうのだ。 いや、実の所キャロの脳裏にはフェイトが導き出しそうな仮説が浮かんでいた。 ―――が、同時にそれは決してフェイトが口にしてはならない最悪の仮説だったのだ――― キャロは自分自身の名前が呼ばれて動揺しているフェイトに問う、 「今、フェイトちゃんの名前が呼ばれていたんだけど……これってどういう事?」 キャロは内心で願う、彼女が考え得る最悪の答えを口にしない事を―――しかし、 「今呼ばれたのはクローンの私だ……」 クローン―――つまりフェイトは2人いる自分達の内片方はクローンだと解釈したのだ。ここで重要なのはなのはに関しても片方はクローンだと解釈しているという事だ。 この解釈ならばフェイトの目的に際しなのはを生き返らせる為にもう片方のなのはを殺すという矛盾は発生しない。あくまでも片方がクローンであるならば本物ではない為何の問題も発生しないからだ。 しかし、その解釈がキャロにある結論を出させてしまったのだ。その結論は目の前にいるフェイトと組む事は決して許されない、それはエリオと自分の知るフェイトに対する最大級の侮辱だからだ。 少し本筋から逸れる話になるが重要な話なのでお付き合い頂きたい。 キャロが生き返らせたい人物であるエリオ・モンディアルは厳密に言えばエリオ・モンディアルではない。 彼の両親が病死した息子であるエリオ・モンディアルのクローンとしてプロジェクトFの技術で産み出されたのがキャロの言うエリオ・モンディアルなのだ。 だが、ある研究機関がその事実を突き止め、それにより両親から引き離され、研究機関では非人道的な扱いを受ける事となった。 言うまでもないがその扱いを受ける理由は彼がクローンだからに他ならない。勿論、クローン技術が違法である以上ある意味では当然の扱いではある。 が、当の本人であるエリオにしてみればたまったものではない。その影響で重度の人間不信に陥ったわけだが当然の話と言えよう。 そんな彼を保護したのがフェイトだったのだ。 プロジェクトFの名が示す通りフェイト自身も元々アリシアのクローンとして産み出されており、一方でプレシアに自分を否定されたという経緯がある。それ故エリオや(部族を一人追い出された)キャロを保護し深い愛情を注いでいた。 ここまで書けばキャロが何故フェイトに刃を向けたのかを理解出来るだろう。 フェイトが2人いるなのはの内片方はクローンだと解釈したからだ。 死亡したなのはが本物かクローンかは判断は付けられない。しかし、フェイトは死亡したなのはを生き返らせる為にもう片方の生きているなのはを殺すという選択を選んだのだ。 つまり、どちらにしてもフェイトにしてみれば死亡したなのはが本物でもう片方はクローンという解釈をしたと見て良い。 いや、これだけならば穿った見方でしかない。この後にフェイト自身が上手くフォローを入れればまだ共闘出来ただろう。 が、愚かにもフェイトははっきりと今生きているなのはをクローンだと言い切ったのだ。フェイトの話を聞く限り証拠は何処にも存在しないのはわかっている。 つまり、フェイトは今生きているなのはをクローンと断定する事でなのはを殺す理由を正当化しようとしたと言えよう。 キャロにはそれが許せなかったのだ。 クローンだったら死んでも構わない? クローンだから殺しても何の問題もない? 巫山戯るなと思った。 それはクローンであるが故に辛い幼年期を過ごしたエリオやフェイトに対する最大の侮辱、エリオやフェイトが大切な存在であるキャロにとっては許せる話ではない。 いや、これが赤の他人であればまだ良かったかもしれない。だが、一番の問題はそれを口にしたのがフェイトだという事実だ。 姿が幼くなった以外は全く同じ外見、同じ声の彼女がそれを口にしたのが許せなかったのだ。 断言しよう―――キャロはその少女を『フェイト』とは認めない―――『フェイト』と同じ姿をした別の少女だと断定した。 彼女と組んだ方が今後有利になるだろうし、この場で彼女と敵対する事が愚行だという事は理解している。 しかし彼女と組む事だけは有り得ない、それはエリオとフェイトに対する最大の裏切りだからだ。 殺し合いに乗った自分が言うのもおかしな話だと正直思うが、彼女は人の命を一体何だと思っているのだろうか? クローンだから死んでも良い? 死んだ人を全員生き返らせるからお前も死ね? 考えれば考えるほど命というものを馬鹿にしているとしか思えない。誰かを生き返らせるという事がどれだけ重要な事かわかっていないのではないか? これは推測でしかないが彼女は死んだ人は極悪人であっても生き返らせるつもりだろうと考えていた。証拠は何もないが彼女の口ぶりからそう考えても全く不思議はない。 しかし、キャロ自身はそんなつもりなど無い。キングや金髪の男性、クアットロ等を生き返らせるつもりなど全く無い。そんな奴らの為に誰かが死ぬのだから生き返らせない方が良いに決まっている。 誤解のない様に書いておくがあくまでも生き返らせないのは殺し合いを楽しむ極悪人であって、スバルやティアナといった仲間は生き返らせる事に変わりはない。 ここからは余談になるが今のキャロは『全員』を生き返らせる事に関しては懐疑的である。何故なら全員生き返らせると言いだしたのは金髪の少女、彼女の発言を信用する気など最早無い。 そもそも61人で殺し合いをしていて60人死者を出しておいて60人全員生き返らせるなんて殺し合いの意味が無くなるだろう。冷静に考えれば誰でもわかる話だ。 とはいえプレシアの言葉を過大解釈して複数人の復活が不可能とは言い切れない為、最低限仲間や友人数人を生き返らせる事自体は可能かも知れない、キャロにしてみればそれで十分だ。 いや、極端な話1人だけで良いのだ。キャロにとってはエリオの復活こそが目的だからだ。その為ならばスバルやルーテシア達と二度と会えなくても構わない。 閑話休題、金髪の少女の返答から彼女を決別する事にしたキャロは絶対に彼女を殺すつもりでいた。フェイトと同じ姿をした全く異質の存在など許すつもりなど無い。 別に彼女がフェイトのクローンだから殺すというわけではない。彼女の言動と存在がエリオとフェイトを侮辱しているから殺すに過ぎないのだ。 勿論、戦いになれば勝てるかどうかはわからない。しかし、エリオとフェイトの為にも絶対に勝たねばならないのだ。 幸いどういう理由か不明だが彼女に隙が見えた。故にすぐさま『エリオ』を起動し攻撃に入る事が出来た。狙いは右肩からの袈裟切りだったが慣れない武器故狙いが逸れて右腕を斬り落としたに過ぎなかったのだ。 それでも逃がすつもりはなく彼女に追い打ちをかけたのである。 「やった……?」 しかし爆煙が晴れた時には既にそこには誰もいなかった。着弾する直前にプロテクションを発動して防いだのだろう。だが、 「中に逃げたんだね……」 床には血痕が残っていた。恐らくはゆりかご内部に逃げたのだろう。 「逃がさないよ……ん?」 と、地面の上には金髪の少女の右腕が落ちている。それを見たキャロは何発の魔力弾を直撃させそれを無惨な肉片に変えた。最早腕の面影など無い。 「……何も残させないよ」 フェイトの形を成している只の腕の存在すら許せない、金髪の少女に対する憎悪はそれ程までに大きかったのだ。キャロは残った肉片を踏み潰していった。そして、金髪の少女の存在を抹消する為にゆりかご内部へと踏み込んでいった。 キャロが金髪の少女を否定したのは命を侮辱したからだ。クローンならば殺しても構わない、全員生き返らせるから全員殺しても構わない、確かに侮辱していると言えよう。 が、客観的に言えばエリオを生き返らせる為に参加者を殺そうとしているキャロも命を侮辱していると言える。 だが、キャロは自分の行動が正しいと確信している。それ故に並大抵の説得など通じない。 いや、厳密に言えばフェイトならばキャロの行動を諫め説得する事も出来たかも知れない。 しかし最早それは叶わない事だ。何故ならこの場にいるフェイトの内片方は既に死亡し、もう片方はフェイトでは無かったのだから。 故に、今のキャロを止める事など限りなく不可能に近いだろう。 「行くよ、エリオ君」 『エリオ』にそっと口づけをしながら金髪のナニカを探す少女がいた。 ロストロギアとはいえ武器でしかない物を自分の大切な人物と呼ぶ等最早普通の状態ではない。 それは彼女がエリオと呼ぶ憑神鎌によるものなのか? いや、幾ら憑神鎌がエリオという損失で起動したとは言えそこまでの力など無い。もしかすると――― ―――キャロは憑神鎌を起動する前から壊れていたのかも知れない――― 【1日目 日中】 【現在地 I-5 聖王のゆりかご入口】 【キャロ・ル・ルシエ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】疲労小、魔力消費小、歪んだ決意、フェイト(A s)に対する強い嫌悪感と憎悪 【装備】憑神鎌(スケィス)@.hack//Lightning 【道具】支給品一式×2、かいふくのマテリア@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、葉巻のケース@NANOSING、オーバーフラッグの仕込み刀@魔法妖怪リリカル殺生丸 【思考】 基本:エリオを蘇らせるためこの殺し合いに優勝する。殺し合いに乗った悪人以外は蘇らせても良い。 1.金髪の少女(フェイト(A s))の存在を抹消する、バラバラの肉片になるまで破壊する。 2.ゆりかごを利用し他の参加者を一網打尽にする。 3.相手が機動六課の仲間であろうとも容赦はしない。 4.次にキング、クアットロと会った時は、絶対に逃がさない。 【備考】 ※別の世界からきている仲間がいる事に気付いていませんが、なのは、フェイト、はやてに関しては19歳の方と9歳の両方が来ていると考えています。 ※憑神鎌(スケィス)のプロテクトは外れました。また、憑神鎌をエリオと思っている節があります。 ※自分の決断が正しいと信じて疑っていません。 ※この会場内の施設は全て偽物だと思っています。 ※フェイト(A s)はフェイトの皮を被った偽物だと確信しました。存在を許すつもりはありません。 ―――只逃げるしか無かった――― キャロの豹変があまりにも恐ろしかった。その姿に自分を虐待するプレシアの姿が重なったのだ。 いや、それ以上に恐ろしい存在なのかも知れない。今にして思えば彼女はあの鎌を『エリオ君』と呼んでいた気がする。武器に自分の大切な人の名前を付けるなんてどう考えても普通じゃない。 故にプロテクションでキャロの弾を防いだ後は只逃げるしかなかった。 だが、キャロは自分を殺す為にすぐにでも追い掛けるだろう。彼女を仕留めない限り自分に先は無い。 状況は最悪、それでなくても疲労の激しい状態だったがその上先程の斬撃で利き腕を失い、今も腕からは血が流れている。 その最中フェイトは冷静に考える。何故、キャロは掌を返したかの様に自分を襲ったのだろうか? いや、その理由はキャロ自身が語ってくれたからわかる。自分の存在が『フェイト』とエリオを侮辱しているからだろう。 『フェイトさんだったらクローンだから殺して良いなんて言うはずありません!』 その通りだ、自分で言っておいて何だがクローンのなのはだったら殺しても良いなんてどう考えたって自分じゃない。それなら自分を『フェイト』じゃないと言って当然だ。 それがエリオの侮辱に繋がる理由はきっとエリオはプロジェクトFで産み出されたクローンだったんだろう。故にキャロは自分の言葉が許せなかった、大切な人を侮辱されたんだから当然だ。 そんな事は分かり切っている。フェイト自身どうしてさっきあんな事を口走ったのかなんて――― ―――違う、本当はわかっていた。それが本心からの言葉じゃない事に――― ―――認めたくなかったんだ、今も本物のなのはが生きている事を――― 本物のなのはが生きている可能性があるならばそれを信じるべきだった。しかしフェイトにはそれが出来なかった。 その可能性を信じるという事は自身の行動の意味がなくなるからだ。全員生き返らせるから無意味ではないはずだが、その切欠はなのはである事に変わりはない。 極端な話、なのはが生きているならば行動を改める可能性があったが、フェイトには最早それは許されなかったのだ。 何故か? 既にフェイトはその為に人を殺しているからだ。放送前にも2人殺したと思っていたし、放送後に関してもどういう理由かは不明だが新庄は生きていたが十代は死亡している。つまり、十代を殺した時点でフェイトは後戻りが出来なくなったのだ。 故に本物のなのはが生きていると認めてはならない。フェイトは最早全員生き返らせる為に全員を殺さなければならないがそもそもの切欠であるなのはを殺す事なんて出来やしない。 だからこそ生きているなのはをクローンと断じる事で納得しようとした。しかしクローンだから殺して良いなんていう理屈が通用しないのは自分自身の存在が証明している。 極端な話、クローンのなのはであってもなのはである事に変わりはないはずなのだ、にもかかわらずフェイトはそれを否定してしまった。 いや、それ以前に最初からなのはが2人いる事はわかっていたしどちらが本物かクローンかはわかっていなかったはずだ。つまり、なのはが死亡してもそれが本物かどうかなんてわからない。 どうして本物のなのはの生存を信じようとしなかったのだろうか? いや、クローンだから死んで良いという理屈にはならないから意味の無い話か――― 何にしても一つだけ確実な事がある。 ―――自分は『フェイト・テスタロッサ』ですら無いという事だ――― 考えてみれば当然の話だ。なのはの生存の可能性を信じる事が出来ず、クローンだから殺しても構わないなんてどう考えても『フェイト』の考えじゃない。 最初はもう片方の自分がプレシアの作ったクローンだと考えていた。しかし違ったのだ、クローンは自分の方だったんだ。そう考えれば全てに辻褄が合う。 本物の『フェイト・T・ハラオウン』もしくは『フェイト・テスタロッサ』だったら絶対に殺し合いに乗ったりなんかしないし、なのはの生存も信じる事が出来ただろう。 同時にクローンだから殺しても大丈夫なんて絶対に考えたりしない。 あまつさえ死者蘇生が可能だからって全員生き返らせる為に全員殺す発想なんてしないはずだ。 だが、自分はそうしなかった。それは自分が中途半端に記憶等を引き継いだクローンだからだ。 きっとプレシアは殺し合いを促進させる為に『フェイト』のクローンをである自分を送り込んだんだろう。中途半端な記憶等しか持たない自分はなのは達の死亡で殺し合いに乗ると読んだ上でだ。 そして思惑通り自分は殺し合いに乗って十代を殺した―――十代を殺せば今度はレイが殺し合いに乗る。出来損ないのクローンにしては十分過ぎる戦果だ。 単純な話プレシアに踊らされていただけだったのだ。 だが、仮に自分がクローンであっても本心は変わらない。 フェイトは単純にみんなで元の世界に帰りたかっただけだった。クローンであってもその心だけは本物、誰にも否定させやしない。 いや、今でも全員殺して全員生き返らせたいとは思っている。だがクローンにしろ本物にしろもう1人のなのはを殺す事なんて出来やしない。 しかし、仮に全員生き返らせたとしても自分の願いは叶わない。何故ならクローンの自分がなのは達の中に入る事なんて出来やしないからだ。その場所にいるべきなのは本物の『フェイト』でなければならない。 行動に意味が無いとは言わない。が、仮に達成しても自分は決して救われないのだ。何故、本物のフェイトが死んでクローンの自分が生きているのだろうか? あまりにも理不尽すぎる。 ―――どうしたらいいんだろう?――― 優勝して全員生き返らせてもクローンである自分には居場所はない。だけどなのは達と一緒に元の世界に帰りたい。 でも、クローンであってもなのはを殺す事なんて出来ない。 正直な所、殺してしまった十代や彼を守ろうとしたレイ、襲ってしまった新庄とつかさにはすまないと思う。 何より、『フェイト』の存在を汚した事で本物の自分とエリオ、そしてキャロには許されない事をしたと思う。 右腕を失ったのは天罰、フェイトはそう考えていた。 それでも、歩みを止めるわけにはいかない。何故なら自分が出来損ないのクローンだとしても生きている事に変わりは無いのだから―――しかしこれからどうするべきなのかはわからない――― 「教えてよ―――なのは―――」 ―――彷徨える少女の呟きに答える者は―――此処にはいない――― 【現在地 I-5 聖王のゆりかご内部】 【フェイト・T・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはA s】 【状態】疲労大、魔力消費大、全身にダメージ大、左腕に軽い切傷(治療済み、包帯代わりにシーツが巻かれている)、右腕欠損(出血中)、激しい感情と絶望、キャロに対する強い恐怖 【装備】オーバーフラッグ(仕込み刀なし・カートリッジ残量0)@魔法妖怪リリカル殺生丸 【道具】支給品一式、医療品(消毒液、包帯など)、パピヨンスーツ@なのは×錬金 【思考】 基本:皆で一緒に帰りたいが……。 1.ひとまずキャロから逃げる。仕留められる自信は無い…… 2.皆を殺して最後の一人になり皆を生き返らせたかったが……自分には居場所がない…… 【備考】 ※死亡したフェイトが本物の自分で、自分は殺し合いを促進させる為にプレシアによって送り込まれたフェイトのクローンだと考えています。 ※なのはとはやても1人はクローンなのではと思っています。現在生きているのは本物かクローンかの判別はついていませんがどちらにしてもなのはは殺せないと考えています。 ※十代を殺したのは自分だと思っています。 ※激しい感情から小さな矛盾は考えないようにしています。追及されるとどうなるか不明。 ※なのはが一番強いと思っています。 ※トライデントスマッシャーを修得しました。 ※キャロの知り合いについて把握しましたが、自分の知り合いに関しては六課でも有名な人としか聞かされていません。 Back Change the world ~変わる世界~ 時系列順で読む Next 機動六課部隊長斬り捨て事件~バトルロワイアル放浪ツアー、街角に待ち受ける幻惑の罠、鉄槌の騎士と烈火の剣精は聞いていた~ Back Change the world ~変わる世界~ 投下順で読む Next 崩落 の ステージ(前編) Back 今は小さく頼りないこの手も キャロ・ル・ルシエ Next ロリッ!幼女だらけのクリスマスパーティー ~ボインもあるよ!~(前編) Back 今は小さく頼りないこの手も フェイト・T・ハラオウン(A s) Next ロリッ!幼女だらけのクリスマスパーティー ~ボインもあるよ!~(前編)
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裏切りの理由 [部分編集] 相剋の軌跡 OPERATION O-C9 赤 1-3-0 U (配備フェイズ):《(1)》プレイされているキャラクター1枚のセット先を、(元のセット先と)同じエリアにいる別のユニットに変更する。ただし、新たなセット先は、ルール的に適切でなければならない。 プレイされているキャラクターのセット先を別のユニットに変更するオペレーション。プレイされたカードを対象にする効果ではあるが、オペレーションであるためプリベントの影響は受けない。 敵軍の主力となるキャラクターを弱いユニットにセットさせたりするのがメインの使い方になる。とりわけ、拠点を使うデッキへの対策であったり、専用機のセットなどの様に特定の組み合わせを成立させて使うキャラクターへの対策として効果的。しかし、相手としてもこのカードの効果を避けられない状況でキャラクターのプレイはしないはずなので、実際にこの効果が起動することは少ない。相手のキャラクターのプレイを牽制する、というのが実際の働きになるだろう。 うまくすれば相手のキャラクターを完全に封殺する効果にもなり得るのだが、相手がある程度弱いユニットを出していなければ効果が薄くなってしまうのも事実。特に少数のユニットで戦うのが前提のカウンターデッキなどでは、場にユニットは1枚きりという事も珍しくない。そうした状況ではこのカードは全くの役立たずになってしまう。ハマれば有効なカードではあるが、かなり相手を選ぶカードであるのは否めないだろう。 なお、自軍キャラクターのセット先を変更する事も可能である。本来のセット先が気化爆弾で破壊されてしまったり、部品ドロボウでバウンスされてしまったりといった状況で、別のユニットにセット先を変更する事で損失を抑える事ができる。