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「微妙な違いで全然違うの来ましたよ!?」 【用語名】 バターのような何か 【読み方】 ばたーのようななにか 【詳細】 アデーレ・バルフェットが袋入りのパンの耳を口にしているのを見たホライゾン・アリアダストが渡したもの。 笹包み入りのジャムのような何かといった見た目で、バターのニオイがするものの、アデーレいわく「超硬い」とのこと。 同種にママレードのような何かもある。
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【作品名】レイディアントシルバーガン 【ジャンル】STG 【名前】石のような物体 【属性】地球の意志または地球そのもの 【大きさ】地球並 【攻撃力】10Mくらい戦闘機を破壊できるばら撒き弾を放つことが可能。範囲は作中描写で半径50Mくらい。速度は3秒で50M進む程度 【防御力】大きさ相応。 【素早さ】戦闘機と戦えるので少なくとも達人くらいの反応速度はあるはず。移動速度は基本不動。 【特殊能力】およそ一時間ほどで地球上から全人類を消滅させた白い閃光を放つことが可能。 衛星軌道上に退避していた場合は無事だったのでそこまで逃げれば当たらない。 【長所】大丈夫……何時か、きっとわかり合える日が来る。そして、遠い未来へ……命は受け継がれるから。 【短所】レイディアントシルバーガン→斑鳩と続いてあと一作で完結するらしいんだが最後の作品が出ないのでわかり合える日が来そうにない。 【備考】本作品におけるラスボス 参戦 vol.98 vol.104 282 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2020/02/11(火) 13 49 47.53 ID qJHDxeze [3/6] 石のような物体 再考察 白い閃光の射程は地球の端から端まで、地球半周相応として2万kmとする 地球の直径が12742kmなので、開始距離12742km+α △ ダーラン 互いに不動なので届かない、寿命分け × ミスター・シャドー 閃光放つ前に衝突負け ○ デジタル・ウィルス 陸上選手の走る速度は時速20km~40km 侵食が届く前に閃光で消滅勝ち ○ ダークマザー 互いに不動、消滅勝ち ○ エイリアンの母船(インデペンデンス・デイ:リサージェンス) プラズマドリルは24時間掛かる、消滅勝ち × ビスケットハンマー 閃光放つ前に惑星破壊負け △ 惑星アイリス 射程外に送られて寿命分け × サタン(真・女神転生Ⅱ) 閃光放つ前に惑星破壊負け × アルセイデス 月から地球までの距離が384,400km、閃光の射程外から削られ続けて負け × ランバン 閃光放つ前に惑星破壊負け × ギド・ルシオン・デビルーク 閃光放つ前に惑星破壊負け 遅いのでこれ以上は無理そう 惑星アイリス>ビスケットハンマー>石のような物体 >エイリアンの母船(インデペンデンス・デイ:リサージェンス)>ダークマザー vol.98 266 名前:格無しさん[] 投稿日:2015/10/30(金) 12 12 35.91 ID aqllnd9l 265 地球そのものなので地球と= 攻撃も近づいてくれない限り届かんし
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分類:長編小説 初出:「週刊大衆」2002年10月28日号~2003年7月7日号(全36回) 挿絵:連城三紀彦 初刊:2019年/幻戯書房 入手:入手可 あらすじ 「今日は別れ話なのよ」 男が運ばれてきたコーヒーに口をつけるのを待って、紀子は言った。 大学教授の矢萩と不倫関係にある大学院生の紀子は、矢萩との結婚のため喫茶店で恋人の沢井に別れ話を切り出したところ、沢井から奇妙な絵を見せられる。紀子と矢萩の情事を描いたように見えるその絵は、矢萩やゼミ生の元にも何枚も送りつけられていた。さらに紀子は喫茶店の窓から、矢萩の奇妙な行動を目撃する……。そして二日後、矢萩の研究室でレイプ事件が発生する。犯人は密室状態の研究室にどこからともなく現れ、そして消えたのだ……。 登場人物 麻木紀子大学院生。 沢井彰一紀子の恋人。出版社の社員。 矢萩浩三聖英大学英文学科教授。 海津量太矢萩のゼミ生。 安田優也矢萩のゼミ生。 犬飼有美矢萩のゼミ生。 光瀬紗枝矢萩のゼミ生。 矢萩絢子矢萩の妻。 解題 2002年から2003年にかけて双葉社の「週刊大衆」で連載された長編。ジャンル表記は《官能ミステリー》。 21世紀に書かれた4長編の最初の作品。なんと連載の挿絵も全て連城三紀彦自身が手掛けた。 レイプ事件をめぐる、連城作品では非常に珍しいフーダニットに主眼を置いたミステリである。 犯人探し、密室からの人間消失など、ミステリらしいガジェットを揃えつつ、愛欲に翻弄される人間模様をミステリーとして描いた作品と言うべきか。様々な事実が小出しにされ事件の様相が二転三転していく展開、終盤の畳みかけるような真相の反転、絵が重要なアイテムになるところなど、いかにも連城らしい長編である。 連載最終回には「2004年1月に単行本として刊行予定」の文字があり、2005年9月にも刊行予告が一度出たようだが、長らく未刊行のままだった。 2019年8月、連載終了から16年を経て幻戯書房から初単行本化。連載時の挿絵全72点も完全収録した愛蔵本として刊行され、さらに限定100部で天地と小口を黒く染めた特別版(同価格)が幻戯書房直接注文限定で販売された。 ちなみに連載4回目で初めて紀子の名字が登場した際は「麻井」になっているが、9回から「麻木」に変更されている。 刊行履歴 初刊:幻戯書房/2019年8月26日刊行予定 誰もが彼女を狙っている――。 大学祭の当日、英文学ゼミの教室で発生した陵辱事件。ばらまかれる怪文書、謎の猥褻画、五転六転する議論の応酬。いったい、あの「密室」で何が起こったのか? 連城三紀彦“最後の未刊長篇”を初書籍化。さらに、連載時(「週刊大衆」2002~2003年。全36回)に著者が毎回描き下ろした自筆挿画(全72点)を完全収録。本文と連動した挿画にによる著者ならではの企みに満ちた「仕掛け」にも注目いただきたい、ファン必携の愛蔵本。 (内容紹介より) 単行本/384ページ/定価3000円+税/入手可 解説/千街晶之 装幀/真田幸治 装画/連城三紀彦 名前 コメント
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プロローグ 夢のような 宝くじが当たったんだよ! 同期入社のチェンシン 先輩できました! おい、あいつか?宇宙船買うって馬鹿は しっかりしろよぉ~新入りぃ 3年で何がかわった? とっとと片付けるぞ まずい、この軌道は!
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こばるとぶるーをたたきつぶしたようなえみで【登録タグ Eight VOCALOID こ 初音ミク 曲】 作詞:Eight 作曲:Eight 編曲:Eight 唄:初音ミク 曲紹介 君の戯言 Eight氏 の21作目。 PVを 6274氏 が、エンコードを さっきー氏 が手掛ける。 歌詞 地上を這う人間の煩悩を全部詰め込んだような 蜷局が渦巻いた君と僕の狭間で ぐらり揺れる太陽光、奇怪をどう解こうか 水分が足りないと訴えている頭ん中で ランルラリラ いびつに拉げた顔で見ないで 深い深い青の飛び散る様 ランルラリラ 鼓膜を震わす君の戯言 淡い世界を染め上げる飛行船なんだ 地上を這う人間に永遠のように見せかけた 変わらないはずの夕景は境目すらもう曖昧で 未来という風来坊、そっと不変の有無を問う そのパラサイト願望に抗いながら ランルラリラ 惨めに歪んだ僕を見ないで 浅い浅い声で吐き出す様 ランルラリラ 孤独に震える僕を見ないで 淡い世界はこのままでいいの ランルラリラ いびつに拉げた顔で見ないで 深い深い青の飛び散る様 ランルラリラ 鼓膜を震わす君の戯言 淡い世界を染め上げる飛行船なんだ ランルラリラ 溢れそうな群青のひしめく空が 弱い弱い僕には重くても ランルラリラ 幽かに聞こえる君の息吹の 揺らす世界が震えていたから ランルラリラ 無邪気な幼気な目で見ないで 深い深い愛を振りまく様 ランルラリラ 大地を震わす君の戯言 暗い世界を照らしているのさ コメント この曲大好きです!!! -- 名無しさん (2014-04-22 17 33 47) 夜中に見たくないwwけど、妙な中毒性があるな -- 名無しさん (2014-06-28 15 24 21) ランルラリラの音が妙にクセになるな -- 名無しさん (2014-10-14 11 42 40) 気付けばこの人の曲ばっか聴いてる。ヤバい、好き過ぎる。 -- 名無しさん (2014-11-11 21 08 59) 題名がもう素敵。うたはもっと素敵でした。 -- 七ソ (2014-11-23 22 16 37) サムネにつられて聞いたが、見事に胸を打ちぬかれた。 -- しぐなる (2016-05-22 21 42 42) 好きーーーー!! -- 白い鯨さん (2017-03-24 11 19 43) あ゛あ゛あ゛すきですほんとにすきですもうすき(語彙力の消失)(時差) -- えびこ (2021-09-20 17 19 25) 名前 コメント
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※このサイトは作成途中です。 辞典になれない辞典へようこそ 管理人のワンマンで思ったことを晒していくサイトです。 データベース的な要素もあります。 あなたの役に立つかどうかは分かりません。 気楽なお遊び感覚で見てやって下さい。 注意書きとか サイト名:どうやらこれは辞典のようです 管理人:瑞希 ※このサイトのリンクはフリーではありません。 ※リンクをする際は管理人の本家からお願します。 ※ このサイトに含まれる悪ノリタグ 妄想 オタク 腐向け BL ネタ 落乱 忍術 ハリポタ このサイトの80%はフィクションで出来ています 冗談が通じる人向け たまには真面目な話もするZE 2ちゃんねる用語 ニコニコ動画用語 ニコ房 管理人
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2023年3月18日 出題者:ぐらんどすらむ タイトル:「だからお前は仔猫のような鳴き声で」 【問題】 一日中ヒマさえあれば考え続ける男。誰かが泣いていても考え続ける。 誰かが文句を言ってきても考え続ける。誰かが失敗しても考え続ける。誰も何もしなくても考え続ける。 そんなにも何を考えているのだろう? 【解説】 + ... 男はいつもウミガメのスープのネタはどこかにないかと考え続けている。 自分自身の身の回りで起こった出来事はもちろん、他人の身に起こった様々な出来事がネタになるのではないか、 なんにもなくてもネタは隠れていないかなどととにかく一日中ウミガメのスープを作ることを考えているのだ。 もちろん自分自身にも多少は当てはまるところがありますが、身に覚えのあるキャットもきっといますよねw 《メタ》 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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マシュマロのような舐め心地であった ◆1yqnHVqBO6 遊園地を歩きまわる一人の少女がいた。 彼女はアリスゲームという名の殺し合いにおいて雪華綺晶に体を奪われた敗北者。 肉を、実体を求められローザミスティカと人工精霊を遺し、喰われた身。 彼女が恐れるのは鞄の中で永遠に目覚めることのない孤独という名の暗闇に囚われること。 だから、戦士はローゼンメイデンの本能とすら言えるアリスゲームを捨て、 孤独を奪ってくれた大切な日常を守る道を選んだ。守るために闘った。 彼女の願いは皆が傷つかず、戦わないでいられる世界。 そして最期にその思いを姉である真紅にローザミスティカと共に託した。 だが託した願いが果たされるより先に、彼女はこの地で再び体を手に入れ、 再び殺し合いをすることとなった。 少女がソレに気づいたのは出口に向かおうとする際に メリーゴーランドの側を通りがかったとき。 馬車の中で途方に暮れたような鳴き声をあげる小さな馬がいた。 鳴き声は羊のようなものであったが、それは些細なことにしておくべきだろう。 彼女より少し大きいくらいの馬を困らせているのはリュックサックの存在。 蹄である前足で開けることはできないし、チャックを歯で挟もうにも上手くいかない。 うっすら涙を浮かべながら悪戦苦闘する馬は近づいてきている雛苺の存在に気づかない。 「おうまさん、ヒナがそれ開けてあげる」 「メル!?」 横から入り込んできた雛苺に子馬は一瞬驚くが、 その申し出を有りがたく受け入れることにしたのか リュックサックを恐恐といった感じに差し出してきた。 それを受け取り、中を開き真っ先に目についた本を取り出した。 よほど大事なモノだったのかそれを見た小馬は大喜びして少女の顔中を舐め回す。 「くすぐったいの~」 笑いながらそう言う彼女の名は雛苺。 アリスゲームを否定する思いのもと逃げずに闘い、立ち向かう。 気高く咲き誇る薔薇乙女の第六ドール。 彼女の顔を舐め回す馬の名前はシュナイダー。 魔界の未来を賭け、肉体の喪失の恐怖を乗り越え闘った戦士。 そう、彼の名はシュナイダー。決してウマゴンという名ではない。 【A-7/遊園地/一日目・深夜】 【雛苺@ローゼンメイデン】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:基本支給品、不明支給品×2 [思考・状況] おうまさん、なんて名前なの~? 基本行動方針:誰も傷つかない世界が欲しい 1: シュナイダーと行動を共にする 【シュナイダー@金色のガッシュ!!】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:魔本@金色のガッシュ!!、基本支給品、不明支給品×2 [思考・状況] 基本行動方針:仲間を探す 1:雛苺と行動を共にする 魔法少女ティオ! Set up!! 投下順 爆炎と砲火の中で 魔法少女ティオ! Set up!! 時系列順 爆炎と砲火の中で GAME START 雛苺 馬の名前でも間違えるのは失礼 GAME START シュナイダー 馬の名前でも間違えるのは失礼
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「わたし、眞一郎のこともっと知りたいの」 乃絵はそう言っておもむろに眞一郎のズボンのベルトを外し、チャックを下げて性器を露出させた。 「すごい…これが眞一郎のなのね…」 乃絵は眞一郎の性器を見て、大きな眼を輝かせる 「ば、ばか!なにするんだよ」 「なにって、眞一郎の全部を知るにはここも知っておく必要があるでしょ?」乃絵が触れると眞一郎の性器はビクっと反応した 「わ、おっきくなるのね…」 「やめ…っ」 眞一郎は制止しようとするが、柔らかい感触。 乃絵の唇で塞がれた。 「んっ…ちゅ…」 キスをしながらも眼は開いていて、まるで乃絵は眞一郎の瞳に映る自分をみているようだ。 「眞一郎のこと、わかりたいの」 乃絵は小さな舌を出して、性器をペロペロと舐めはじめた。 「れろっ…んちゅっ…また大きくなった…アイスを舐めるのとは、全然ちがうのね。熱いし、ビクビクするし」 「あたりまえ…んっ」 「食べちゃったらどうなるのかしら…はむっ」 性器を口に含んで、上下にゆっくり顔を動かす。ほんの少しだけ当たる前歯が眞一郎を刺激する。 「んっ…はぁ…」 思わず吐息が漏れる 「眞一郎、気持ちいい?」乃絵は口に含んだまま 眞一郎の顔をみる あどけない少女が、自分のものを口でしているという事が眞一郎を興奮させた ぬるぬるとした温かい粘膜に包まれて、性器はさらに膨張する 「じゅぷっ…ちゅ…ん…なんかでてきた」 乃絵が口を離すと、つうっと乃絵の唾液と我慢汁が混ざり、糸を引く。 「眞一郎、感じてるのね」乃絵はぺろっと舌なめずりをして、ふたたび性器をほおばる。 「んっ…はぅ…」 性器に乃絵の舌が絡みつく。ゆっくりとした口の動きながらも眞一郎は徐々に高められていく。 「乃絵…もうっ」 「はやいわ、眞一郎。でも大丈夫。あなたは飛べるわ、わたしが飛ばしてあげる」 れろれろと裏筋を舌で何度も舐めあげる。鮮やかな赤い舌は淫靡で、乃絵の愛らしい容貌とのギャップにゾクゾクさせられる。 びゅるびゅる…っ 「んッ……!!」 口内に大量の精液が放出される。 乃絵が驚いて口を離しても射精は止まらない。 乃絵の髪に顔にと、粘りの強い白濁がかかる。 「悪いっ乃絵…」 「すごい…真っ白」 乃絵は呆然とした様子で射精をみていたが、ふと顔にかかった精液を口に運び味わう。 「やめろっそんなもの…」 「おいしいわ。眞一郎からでたものだもの…」 「乃絵…」 そうして2人は再び唇を重ねる。瞳は開いたままで。 乃絵の瞳は澄んでいて、そのまま沈んでいけるような深い色だった。 「やっぱりわたしの見込んだ通りね。眞一郎、あなたちゃんと飛べたじゃない」 そういって笑う乃絵の 笑顔を、天使のような笑顔を、この先ずっと眺めていたいと思った。 糸冬
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ある晴れた日の昼下がり、家で寛ぐのにも飽きてきた俺は 何か暇つぶしの方法は無いかと、頭の中で模索していた。 そして、数分の内に一つの案が浮かんだ。 『タブンネで遊ぼう』 俺は早速、準備に取り掛かった。 螺子にナイフ、傷薬、そして相棒のヨーテリーを連れて ヤグルマの森へと向かった。 この時、午後2時を回った頃だった…… ヤグルマの森に着いた俺は、早速タブンネを探し始める。 すると、地面に見覚えのあるハート型の足跡を発見した。 間違いない。これは、タブンネの足跡だ。それも1匹ではなく、複数の 足跡が残っている。3匹……いや、4匹か。 俺はヨーテリーをボールから出して、臭いを嗅がせながら足跡を追跡した。 先頭を歩いていたヨーテリーがピタリと歩みを止めた。 そして、クルリと俺の方を見やって「キャン!」と鳴いた。 『ここに居るよ』と伝えているようだ。 俺は目の前の大きな茂みを掻き分けて中を覗く。森の茂みの中にポッカリと 広い空間が在った。中央には木の実の成った大木。 その下に成体のメスタブンネと子タブンネ、赤ちゃんタブンネの3匹が 座りながら木の実を食べていた。 さあ、暇つぶしを始めようか。 俺はヨーテリーと共に茂みの中へ歩を進めた…… 俺が茂みの中の広場に入ると、母タブンネがびくりとして振り向いた。 常に人間に狙われているタブンネには、俺達人間は要注意すべき対象なの だろう。 その証拠に母タブンネは、警戒の眼差しで俺を見ている。 しかし、生まれて日も浅い赤ちゃんタブンネや、人間を見たことが無い子 タブンネは、「なぁに?」と不思議そうな眼で俺を見る。 「ミィ……」 母タブンネが子供二匹を自分の背後へ隠し、庇う姿勢をとった。 花畑思考のタブンネにここまで警戒されるとは思っていなかったな。コイツは 昔、虐待にでもあっていたのだろうか。 俺がジリジリと距離を詰めると、子供二匹が「ミィミ?」「チッチィ?」と鳴いた。 「これ誰?」とでも言っているのだろうか? 「危ないから隠れてなさい!」とでも言わんばかりに、母タブンネは子タブンネ達を グイグイと背中へ隠す。そして注意は俺「のみ」に向けられている。 そう、つまり…… 「今だ!ヨーテリー!」 後ろががら空きだ。 「ヨーテリー、ガキ2匹を掻っ攫え!」 背後の草むらから飛び出したヨーテリーが赤ちゃんタブンネと子タブンネの 尻尾を咥え、そのまま母タブンネの頭上を一足飛びで飛び越え、俺の隣に着地した。 「よくやったぞ、ヨーテリー」 赤ちゃんタブンネを掴みつつ俺が褒めると、ヨーテリーは「キャン♪」と得意気に 鳴いた。本当に可愛い奴だ。 一瞬で子供達を奪われ呆然としていた母タブンネがこちらに向けて瞳を潤ませながら 両の手を合わせ「ミィーン!ミィーン!」と鳴いている。 「子供達を返して下さい!お願いします!」ってとこだろうな。 もちろん、返す訳はないんだけどさ。 俺に掴まれている赤ちゃんも、ヨーテリーに踏まれている子タブンネも、母親に向けて 「ママ!こわいよう!たちゅけてぇ!」と言わんばかりにミィミィ、チィチィ泣いている。 俺が無視して踵を返すと、ドタドタと走ってきて俺のズボンの裾をグイっと掴んだ。 それが開幕の合図になった。 「糞豚の分際で人間に逆らうんじゃねぇ!」 俺は、そう叫ぶと振り向き様に母タブンネの顔面に蹴りを入れた。 「ミギィッ!」短い悲鳴をあげ後頭部から地面に倒れ込む母タブンネ。 俺は、そのまま母タブンネの胸を、腹を、下腹部を渾身の力を込めて踏み抜いた。 「お前らは人間に玩具として扱って貰う為に存在してるんだ!お前らの身体も命も人間の所有物! お前らに選択肢なんて何一つ有りゃあしねぇんだ!」 怒鳴りながら母タブンネの身体を踏みつける。その度に母タブンネの呻き声があがる。 そしてゴキリ、と何かが折れるような音がした。 「ミビイィィヤアァァ!」 母タブンネが下腹部を押さえて悲鳴をあげた。 よく見ると母タブンネの股から夥しい血が流れている。踏み付けで折れた骨が 膀胱や子宮にでも刺さったか。 まあ、大した問題じゃない。むしろ、これで母タブンネは立ち上がる事すら困難に成った。 これは、俺としては好都合だ。 傷付き悲鳴をあげる母を見て泣きじゃくっている赤ちゃんタブンネを母タブンネの眼前に突きつけた。 「さて、ここからが本番だ。お前らの命が人間の所有物であるってのは、さっき言ったよな? そこで今から、お前とお前のガキ二匹で遊ばせて貰う」 俺は低い声で言い放つと、家から持ってきたナイフを取り出し、赤ちゃんタブンネの耳に 突きつけた。 「チイィ!」 赤ちゃんタブンネはイヤイヤと首を振り、つぶらな瞳からポロポロと涙を 零して、母親に助けを求めている。 俺は、母タブンネと赤ちゃんタブンネを交互に一瞥すると、一気に赤ちゃんタブンネの片耳を 触覚ごとザクリと切り裂いた。 「チギイイイィィィッ!?」 森の中に赤ちゃんタブンネの絶叫が響き渡る。 耳の有った箇所からは血とリンパ液が噴き出ている。 瞳から涙を溢れさせながらも必死に身体を捩って俺の手から抜け出そうとする。 「チチィ…チュッチィ……!」 すすり泣くような細い声で鳴きながら、「いたいよぅ、たちゅけてよぅ」と母タブンネの方に手を伸ばす。 どう足掻いても届くわけは無いのになぁ。 そういえば、五月蝿い母と赤ちゃんとはうって変わって静かな子タブンネは どうなってんだ?と思い、目を向けてみると、うつ伏せになったままヨーテリーに踏みつけられたり、 引っ掻かれたり、咬み付かれたりと正しく「玩具」のように遊ばれていた。 ……アイツ、S犬だな。 「ミヤアアァァァ!!!ミィ!ミィミ!!」 滝のように涙を流しながら、母タブンネが必死に懇願する。 しかし、聞きはしない。俺は、ナイフをクルクル回すと、残った片耳も 同じように切り落とした。 赤ちゃんは、余りの激痛とショックにカクリと気を失った。 その様を母タブンネの目の前に持っていって見せ付ける。 耳を失った我が子を大粒の涙を流しながら見つめる。そして、両手を伸ばし 顔を撫で様としたところで、サッと取り上げる。 撫でようとした両手は空を切り、そのままバランスを崩して顔から地面に倒れた。 折れた骨が内部に刺さって、身を起こすことすら出来ない。取り上げられた子を 奪還することすら出来ないのだ。 親として、これほど悔しい事は無いだろう。 「さて、お前の子は耳を失ってしまったわけだが……これで終わりだなんて思っちゃ いないよな?」 そう言って俺はナイフを気絶している赤ちゃんタブンネの腕に当てた。血に濡れた刃に 木漏れ日が当たって赤く光った。 母タブンネは、バッと顔を上げ、上半身だけを何とか起こして俺の足元に、はたく攻撃を しようとした。 しかし、全身に走る激痛の中で放つ攻撃にどれ程の威力と精度が出ようか。攻撃が当たる前に 俺の爪先が母タブンネの眉間に刺さった。 転がっていく母タブンネを見下しながら、赤ちゃんタブンネの腕を切断する。 シュウゥゥ!と血が噴き上がり、激痛に目を覚ました赤ちゃんタブンネは「キィヤアァァアアアア!!」 と耳障りな悲鳴を上げる。 「ほらほら!ママがしっかりしないから赤ちゃんは、おててまで失くしちゃったよ?片方だけじゃ バランス悪いから、もう片方も落としとこうか」 ザシュッと残った片腕も切り落とす。 もう赤ちゃんの周りは血溜まりだらけだ。流石にメインイベントの前に出血多量で死なれても困るので 傷薬を使って、出血だけは止めてやる。 「フィィ……チピィ……」 赤ちゃんは、泣きながら母親に助けを求め、無い手を必死に伸ばすような仕草で 母親の方に身体を乗り出している。 「ミィ……!ミミミ……ムゥアアアアァァ……!」 母タブンネの悔恨の慟哭。これは、そろそろ仕上げで良いだろう。 俺は、耳と手を失くした赤ちゃんタブンネをゆっくりと地面へ降ろした。 「チイィ……?」 許してくれるの?と言うような眼差しで俺を見る赤ちゃんタブンネ。 そのまま、おぼつかない足取りで歩き出す。 母親の温もりを求めて、よちよちと懸命に歩いていく。 倒れたきりの母タブンネは泣きながら這いずって赤ちゃんの方へ進む。 「チイッ!?」 赤ちゃんタブンネが蹴躓いて顔面から転ぶ。涙と鼻血を垂らしながら起き上がろうとするが手が無いのでは起き上がれない。 プルプル震えながら残った足だけでズリズリと芋虫の様に母タブンネの元へ這って行く。 母親といい、子といい、どっちも虫けらみたいでお似合いじゃないか。 タブンネという種族の真髄を体現しているかのようだ。 必死で這いずってようやく母タブンネの手が赤ちゃんに届くところまできた。 「よく頑張ったね」というような涙に濡れた微笑で赤ちゃんを引き寄せようとする。 ここだ!俺は持っていたナイフを赤ちゃん目掛けて投げつけた。 ズコッ! 「チィ…ッ」 投げつけたナイフは、赤ちゃんタブンネの後頭部に刺さり、そのまま顔面へ突き抜けた。 赤ちゃんタブンネの片目からナイフの先端が突き出ている。 赤ちゃんタブンネは、そのまま糸が切れた人形のようにバタリと突っ伏して息絶えた。 目の前の母タブンネの顔には、赤ちゃんの血と脳漿が飛び散っていた。 「ミィ…ミィ…ウビヤアアアアァァァァ!!!!!!」 母タブンネは、今日何度目かの絶叫を上げた。 自分の手の届く寸でのところで赤ちゃんを守れなかった。 痛みに苦しむ我が子を抱き寄せてやることすら出来なかった。 これから、すくすくと大きくなり、幸せな生涯を送る筈だった赤ちゃんタブンネ。 その赤ちゃんタブンネが耳を削がれ、両手を捥がれ、挙句、自分のすぐ眼前で死んでしまった。 母タブンネは両手をバンバンと地面に打ちつけて泣き叫んだ。 そして、俺の方をキッと睨み付けると「ウミイィィィッ!」と声を荒げて突進(但し這い這い)しようとした。 しかし、それは不意に自身の顔の側面に走る衝撃によって未遂に終わった。 母タブンネが、俺に攻撃しようとするのを見て、ヨーテリーが体当たりしたのだ。 攻撃に秀でるヨーテリーのタイプ一致体当たりを食らった母タブンネは、そのままゴロゴロと転がって動かなくなった。 まさか、死んだのか?そう思ったが、どうやら生きているらしい。打ちひしがれているのだ。自分の無力さに。 まだ「ウゥゥー…」と唸っているヨーテリーを鎮めると、俺は母タブンネの前まで行きワザとらしく言った。 「お前、これだけ無残な思いをしても、まだ自分の立場が解らないんだ?仕方ないな、もう一人の子供にも罪を償ってもらうか」 すると、母タブンネはビクッとして顔を起こし「ミィ~ン…ミッミィ~ン……」と媚び始めた。 「お願い、あの子は見逃してあげて。変わりに私が死ぬから」というところか。 どちらにしても、あの子タブンネも死ぬんだよ。 俺は、媚びる母タブンネに唾を吐きかけると気を失っている子タブンネに近づいた。 懺悔第二章の始まりだ。 媚びる母タブンネをよそに気絶している子タブンネを蹴り起こす。 「ミッヒ!?」 ゴロゴロ転がりながら耳を押さえて震えている。 よし、先ずは先刻の赤ちゃんと同じように、その耳から千切っちゃおうか。 俺は、子タブンネの顔面を脚で押さえつけると、方耳を掴み一気に引きちぎった。 ブチブチィッ!血とリンパ液が噴き上がり、子タブンネの耳は引き裂かれた。 「ミギャアアアアァァァッ!!!」 激痛に子タブンネが悲鳴を上げる。まだ片方残っているのにな。 「序でにもう片方、っと」 ブヂリ!子タブンネの頭は見事な蛸頭となった。 子タブンネはまたも泡を吐き、ビクビクと痙攣しながら気を失った。 「ミ…ミ…ミヒャアアアアアアアアアアアアアァァァァッ!!!」 続け様に我が子を傷つけられ、母タブンネが絶叫を上げる。 中々、いい感じだ。しかし、もっと絶望してもらわなければいけない。 俺は、ヨーテリーに子タブンネの尻尾を食い千切る様に指示を出す。 ヨーテリーは気絶している子タブンネの尻尾の根元を咥えると、牙を食い込ませ、そのまま首を振り上げて放り投げた。 ブツッ!子タブンネの尻尾は根元から綺麗に切断された。 ヨーテリーは尻尾をペッと吐き捨てると、宙を舞っている子タブンネの落下に合わせて腹に体当たりを食らわせる。 「ミブェッ……!」 内臓まで響く衝撃に、子タブンネの口からはドロリと血が吐き出される。 そのままドサリと地面に叩きつけられる子タブンネ。 「ヒィ……ミッ…フィィ……」 掠れた様な声で細く呼吸する子タブンネ。肺でもやられたかな。 じゃあ、死ぬ前に仕上げるとするか。 俺は、倒れた子タブンネの顔面につま先で蹴りを入れる。 蹴りは呼吸する口の中に命中し、ボキボキと歯の折れる音を立てながら、喉まで達した。 「ウブ…ミブォオエェェッ!!」 口の中にめり込んだ俺の靴に血が飛び散った。汚いが、まあいい。新しい靴を買えば済む話だ。 足を抜くと、子タブンネの口角から砕けた歯の混じった血がボトボトと流れ落ちる。 当の子タブンネは白目を剥いて意識を失っているが。 どうせ、気絶してばっかだから眼も要らないな。 「ヨーテリー、この糞豚の目玉を食い潰せ!」 ヨーテリーは「キャン!」と吼えると、子タブンネの眼球目掛けて爪を突き立てる。 食い潰せと言った筈なんだが……。流石にあんな汚物みたいな奴の眼は口に入れたくないんだろうか。 グッチョ……!漁の目を失い、もはや顔面は血まみれで、元の原型を留めていない。 後は、止めを刺すだけなのだが、母タブンネの方を見てみると、声も出す事が出来ずに絶望に顔を歪めきって、ホロホロと泣いている。 よぅし、じゃあ最高の一撃で葬ってやるとするか。 俺は、脚を高く振り上げる。 「いち…にの…さーーーーーーーーーーーーん!!!」 そして、渾身の力を込めて子タブンネの頭を踏み抜いた。 ドボオォッ!ゴキッ!ポキポキ!ブチン! 頭蓋が砕け、脳味噌が潰れ、顔面の穴という穴からニュルニュルと脳漿を垂れ流し、悲鳴も上げずに子タブンネは汚い肉塊と化した。 目の前で最愛の子供を両方失い、軽く精神崩壊状態の母タブンネ。 しかし、ここで母タブンネに止めを刺しては面白くない。 あの時、森の歩道で見つけた足跡は"4つ"だった。 だが、この場に居るのは、死んだ2匹を含めても3匹だ。 もう一匹どこかに居るはずだ。そう、この母タブンネの夫であり、死んだガキ共のもう一匹の親である、父タブンネが。 そんな事を考えていると、ヨーテリーが突然「ウゥー・・・」と唸りだした。 ヨーテリーの顔の毛は、微弱な空気の流れを感じ取り、外敵の接近を察知する。 タブンネが聴覚なら、ヨーテリーは、空気の流れに触れて感じ取る触覚な訳だ。 ヨーテリーの読みどおり、広場の奥の草むらがガサガサと揺れ始めた。 その奥から、成体のタブンネよりもガタイの良いオスのタブンネが現れた。 間違いない。コイツが父タブンネだ。 子供達や妻の悲鳴を聴いて全力で走ってきたのだろう。大分息を切らしている。 母タブンネは、夫が帰ってきた事に安堵したのか「ミヒェエエエェン……!」と泣いている。 父タブンネは、ゆっくりと辺りを見回す。 両手と寮耳を捥がれ、頭にナイフが突き立てられた赤ちゃん、同じく、耳を捥がれ、眼を潰され、脳味噌を垂れ流した第一子。 そして、全身痣と擦り傷だらけで、股から夥しい出血をした、ボロ雑巾のような妻。 一通り見回すと父タブンネは、俯いて「ミィ…」と小声で呟いた。 他のタブンネと同じように泣いて後悔するだけかと思っていたが、父タブンネは、拳を作ってワナワナと震え始めた。 そして、「ミギギギギ……!」と唸り始め、顔を上げると目つきを鋭くした。 「ミガアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァッ!!」 憤怒と殺気の籠められた怒号の雄たけびを上げる。 家族の仇として、俺達に復習する気のようだ。 ならば、こちらも迎え撃たねばなるまい。 「ヨーテリー!」 俺が呼ぶと、ヨーテリーは、父タブンネに向けて唸りだした。 「本気で遊んでやれ!」 ヨーテリーは、了解!と言わんばかりに、尻尾をピン!と立てた。 「ミィ!ミィミ!」 母タブンネは「気をつけて!」と言う様に、父タブンネに向けて声をかける。 その鳴き声が合図となり、父タブンネは、勢い良く突進を繰り出す。 しかし、所詮はタブンネの遅い突進。ヨーテリーは地を蹴りヒラリと突進を避けると父タブンネの後ろに回り、そのまま背中に体当たりを食らわせた。 「ミギッ!」 短い悲鳴を上げて地面に転げ込む。そのまま追撃でもう一発。 父タブンネは、頭から木の幹に叩きつけられた。 「ミガアッ!」 頭を樹に打ちつけ、ズルズルと倒れた、が何とか起き上がる。 「ミヒィ!」という不安げな鳴き声をあげる母タブンネを掌で制し「案ずるな」と言わんばかりにコクリと肯く。 ほう、なかなかの気骨だ。タブンネの中にも、こんな奴も居るんだな。 タブンネじゃなかったら捕まえて帰りたいくらいだ。 何とか起き上がってヨーテリーに向き直った父タブンネ。 しかし、戦闘開始から僅か数十秒で満身創痍となり、もはや戦える状態ではない。 「ミ……ミイイイィィッ!!」 それでも妻を守る為とボロボロの身体で今度は腕を大きく振りかぶる。往復ビンタか。 しかし、当然の如く当たる筈も無い。 ヨーテリーに容易く避けられた上に、足の力が抜けて転倒してしまった。 ヨーテリーは、その隙を見逃さず、父タブンネの尻尾に噛み付き、勢いよく噛み千切る。 「ミッビイイィッ!!!??」 尻尾を千切られた父タブンネは、臀部を押さえ、ゴロゴロと転げて蹲る。 「ミ……ミィ……ヒヒィ……」 最初の勢いは何処へやら、瞳を潤ませて、それでもヨーテリーを睨み付ける。 もうここらが潮時だな。 「ヨーテリー!もういい、終わらせるんだ!」 ヨーテリーは、俺の指示にコクリと頷くと、ギュンと目つきを鋭くし、四肢に力を込めた。 ヨーテリーの全身に力が充満し、周りに青白いオーラを纏い始める。 ヨーテリーの恩返しだ。主への忠誠が高ければ高い程、その威力は数十倍にも跳ね上がる。 周りの小石が闘気によって浮き上がり、木の葉はパン!パン!と音を立てて弾けている。 「ミ……ミヒッ……」 父タブンネは、ヨーテリーのあまりの気迫に震え上がっている。 まともに動けない状態で、相手が肉眼で見えるほどの闘気を放っていれば、それは恐ろしいだろう。 「ウウウゥゥゥ……!」 ヨーテリーが唸り声を立て始めた。そろそろ発動か。 この隙に逃げればいいと思うのだが、妻を見捨てては行けない父タブンネは、震えながらも、両手をグッと握り締め、構えている。 「キャオオオオオオォォォン!!!!!」 ヨーテリーが咆哮を上げる!次の瞬間、バシュッという音と、微かな青い光と共にヨーテリーの姿は消えた。 そして、一瞬にして父タブンネの身体を貫通し、土煙を上げて、停止した。 素晴しい一撃だ、ヨーテリー。 「ミ……ミ……」 身体に大きな風穴の開いた父タブンネは呻き声を上げながらガクガクと痙攣し、穴からは血と内臓と骨片を撒き散らしている。 そして、最後の力を振り絞って母タブンネの方に振り返ると、声も上げずにドサリ、とその場に崩れ落ちた。 その亡骸の周り血河と化し、表情は無念と絶望に満ちていた。 「……ミィ」 子供2匹と夫まで失った母タブンネの表情は虚ろだった。 何もかも失い、居切る気力を失くしていた。 「私も殺して、皆の居る所へ逝かせて」そう言わんばかりに、ズリズリと俺達の方へ這ってくる。 さあ、ここからがフィナーレだ。 「ヨーテリー、あのタブンネの足を噛み砕け」 指示に従ったヨーテリーは、母タブンネの両足に牙を突き立てる。 「ミギッ!」 掠れる様な悲鳴を上げる母タブンネ。しかし、それ以上は何も口に出さない。 ブルブルと震えているだけだ。 「…次は、両腕だ」 足と同じく、両腕も噛み砕く。そして、持ってきた螺子で四肢を固定する。 夥しい鮮血に塗れ、母タブンネは、その場に固定された。 俺は、母タブンネの目の前まで行き、頭の上で足を振り上げた。 「ああ、これで死ねる」母タブンネは、ゆっくり目を閉じる。だが…… 「よし、もう帰るぞヨーテリー」 「ミッ!?」 俺は、クルリと踵を返すと、母タブンネは驚きの悲鳴を上げた。 しかし、別に驚く事じゃない。俺は、拷問を始めた直後から、コイツだけは生かしておく算段だった。 家族をことごとく殺され、自身の身体も破壊され動くことすらままならなくなった。 そうすれば、自然と生きる気力もなくなり、死を望むだろう。 そこを無理矢理生かして苦しませる。 家族の亡骸を目の前に曝され、時の流れと共に腐り、風化していく様を見せ付けられる。 この上ない絶望と苦痛を与えられる。 死して家族の元へなど行かせない。 天国にも勝る幸せも、地獄に勝る絶望も、全てはこの世の中にある。 こいつに与えるのは、死よりも辛い、地獄にも勝る絶望。 「ミィ!……ミィ!ミミィ!」 お願い!殺して!殺して!そう言いたげに俺の背に向けて鳴き声を上げる。 俺は、一旦足を止めて振り返り、こう告げた。 「お前は、特別に生かしておいてやる。せいぜい長生きすることだ。”命を大切に”な?」 途端、母タブンネの顔が真っ青になり、ガクガクと震え始めた。 俺は「フッ」と微笑むとヨーテリーを連れて広場を後にした。 「ミイイイイイイギャアアアアアアアアアアアアアアァァァァァッ!!!!」 母タブンネの絶望の大絶叫を背に、俺はヤグルマの森を出口に向けて歩き始めた。 森を出ると、辺りは夕暮れになっていた。 知らない内に時間が経ったもんだ。 本当に、いい暇つぶしだった。 「ヨーテリー、帰って夕飯にするか。今日は頑張ってくれたから美味しいフーズにオボンの実もやるからな」 そう言うと、ヨーテリーは嬉しそうに尻尾をパタパタ振りながら「キャン♪」と鳴いた。 さあ、家へ帰ろう。 充実した数時間に満足した俺は、相棒のヨーテリーと共に帰路への道を軽快に歩くのだった…… 暇つぶし-完- To be continued?