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なんだか寒い。 真夜中、目を覚ましてまず感じたのはそれだった。 隣で寝ていたはずの唯がいなくなっているからか、それとも、何故かカーテンが開いているからか。おそらく両方だろう。 温かな布団は名残惜しいが、ベッドを出て窓辺に向かう。 ガラス越しのベランダには、はらはらと舞い降りる雪を手に受けながら、下弦の月が浮かぶ空を見つめる幼馴染の姿があった。 その肌は月明かりに照らされて、なんだか石膏細工のように見えた。 しばらくその姿を見ていたかったがそうもいかない。 彼女に声をかけようと窓を開けた。外の冷気が私の体を突き刺す。 「なにをしてるの?」 「雪の降る音を聞きたくて」 よくわからない返事だった。 私にはむしろ、しんしんと降る雪がすべての音を吸い込んでしまって、底冷えするような夜に似つかわしい静寂が世界を支配しているように感じられた。 どうやら、このあたりの感受性には私と唯の間には絶対的な違いが存在しているようだ。 同じ雪景色を見ても、まるで正反対のことを連想してしまう。 それは仕方のないことなのだろう。 どれだけ私が唯を愛していようと、私には唯の感覚をすべて理解できるわけではない。 どれだけ私が唯を愛していようと、私と唯は同じ人間ではないのだから当然だ。 ただ、私には雪の降る音が聞こえなくとも、その音が聞こえる唯を愛している。 きっと、それだけでいい。 「ほら、薄着のまま外にいると風邪ひくわよ」 「うん。和ちゃんにあっためてもらわなきゃ」 そう言いながら、唯は部屋の中に戻ってきた。 二人でベッドの中に再びもぐりこみ、唯は私に抱きつく。 その体は冷え切っていて、なんだかいつもの唯じゃないようだった。 それでも、そこに唯がいてくれれば、私は安心して眠ることができる。 ただ、それだけでいい。 おしまいです。 ちらほらと雪が降り出した曇天の下、私は大学からの家路を急ぐ。 本来であれば今日は丸一日開けておきたかったのだが、様々なレポートの期限が重なってしまったために一旦大学に向かわなくてはならなかった。 今日届くはずの荷物を、なんとしても今日中に受け取らなくてはならない。 それは、幼馴染からのバレンタインプレゼント。 いつもなら足音を響かせないように上るマンションの階段を、今日に限っては二段飛ばしで駆けて行く。こんな時には一階に部屋を借りていればと思わないでもない。 私の部屋がある階にようやくたどり着いたとき、ちょうど、小さめの箱を持った配達員の人が私の部屋の前に立っていた。 何度もインターフォンを鳴らして、今にも不在票を置いて帰ってしまいそうな様子だったので、私は急いで声をかける。 「すいません、その荷物……」 「あ、真鍋和さん、ですか?」 「はい」 「お渡しできてよかった。平沢唯さんからです。ここにサインをお願いします」 ― ― ― ― ― 息を切らせたまま部屋に入る。 いっそコートもマフラーも脱ぎ散らかしてやろうかというほどに気持ちは逸っていたが、いったん深呼吸して自分自身を落ち着かせる。 部屋着に着替え終わると、さっそくその包みを開けた。 その中には、緩衝材のあいだに埋もれた可愛らしい長方形の箱。 そして、ハートのちりばめられた封筒。 私は、まず封筒に手を伸ばした。 丁寧に丁寧に、破れてしまわないように封筒を開ける。そこに入っていた便箋には、懐かしい文字が並んでいる。 ― ― ― ― ― 『和ちゃんへ こうやってお手紙を書くのって初めてじゃないかな?なんだかラブレターみたいだよね。 パウンドケーキ、私が一人で作ったんだよ!すごいでしょ!憂も受験だから迷惑かけられないからね。 本当のところ、憂にちょっとアドバイスしてほしかったけど、そしたら絶対に「一緒に作る!」って言って聞かないだろうから我慢しました。 おかげさまでキッチンはすごいことになっちゃったし、何回も失敗しちゃったから材料代も結構かかっちゃった。 お菓子作りってやっぱり難しいんだね。 憂や和ちゃんが簡単そうに作ってるのをみると、自分にもできそう!って思っちゃうんだけど、中々そうもいかないね。 それでも諦めずに頑張れたのは、やっぱり和ちゃんのために作るものだからだと思う。 途中でもうやだ、なんでうまくいかないんだろうって何回も思った。 けどその度私のケーキで喜んでくれる和ちゃんのことを思い浮かべると、うじうじしてられない!ってやる気が湧いてきたんだ。 今までもずっとそうだった。 和ちゃんがいてくれたから、私も頑張れたんだよ。 これからもずっとずっとよろしくね。 あ、ラブレターだから、愛の告白をしなきゃ! 和ちゃん、大好きだよ!』 決めた。これは宝物にしよう。 便箋に並んだ幼馴染の優しい文字のひとつひとつが大切な宝石のようだ。 パウンドケーキの箱も開けてみる。見た目はすこし崩れていたが、ひとかけらつまんでみると、とても美味しかった。 今の私には、もう、唯のことしか考えられない。 元気にしているだろうか風邪などひいていないだろうかと心配になる。 いつもいつも連絡をとっているけれど、それでも心配なものは心配なのだ。 確か、天気予報では向こうも雪だったはずだ。 無性に彼女の声を聞きたくて、私は携帯電話に手を伸ばした。 ― ― ― ― ― 今日、和ちゃんからのバレンタインプレゼントが届く。 そう思うと居ても立ってもいられなくて、部屋の中をそわそわと歩き回ってしまう。 配達の人がマンションの階段を上る足音も聞き逃すまいと聞き耳をたてながら、頭の中は和ちゃんでいっぱいだった。 確かもう和ちゃんが指定したという時間帯のはずだけど、時間帯指定とはいえその幅は数時間あるのでひたすら待つ他ない。 一時間ほどそうやって過ごしただろうか。ついに私の部屋のインターフォンが鳴らされた。 決して広くはない室内でも、早く受け取りたくて思わず走ってしまう。 「平沢唯さんのお宅ですか?真鍋和さんからの荷物ですが」 ― ― ― ― ― がさがさと受け取った荷物を開ける。すこし乱暴かもしれないけれど、それだけ待ち焦がれていたものなのだから仕方ない。 ぷちぷちの詰められた箱の中心にクッキーの入った袋。 そして、そのそばに寄り添うように質素な封筒。 クッキーもおいしそうだけど、それより気になるのは手紙のほうだ。 とりあえずクッキーは後からゆっくり味わうことにして、さっそく読んでみることにしよう。 『唯へ 長いこと一緒にいて、大学に入ってからも毎日のようにメールや電話したけれど、こうやって手紙を出す段になると、なんだかやっぱりむず痒いような気がします。 なんだか口語で手紙を書くのが恥ずかしいので、ついつい文体もこうした硬いものになってしまいます。 同封したクッキー、美味しく食べてもらえたら嬉しいです。 そうそう駄目にはならないとは思いますが、送ってる途中で割れちゃったりしていたらごめんなさい。 バレンタインだということでこうして贈り物をしているのですが、お菓子自体を作る時間より、むしろこの手紙の内容に悩んでいる時間の方が長いかもしれません。 小さなカードにひとこと添えるだけにするつもりだったけれど、唯がどうしてもって言うから唸りながら便箋に向かっています。 大学生活については日頃話してくれてるから特に聞くこともないのですが、この時期に提出するレポート等はちゃんと済ませましたか? 話を聞いている限りでは夏学期の単位も大体取れているようなので心配はいらないと思いますが、一応釘を刺しておきます。 むしろ、あなたの日常生活のほうが色々と気になります。 夏にそちらに遊びに行ったとき、部屋は一見綺麗でしたが、クローゼットから服の端がはみ出ていましたね。 掃除というのは、とりあえずなんでもクローゼットに突っ込むことではありません。 そんな小細工、幼馴染の私にはお見通しです。こまめに部屋の片づけをしていれば来客のあるときに焦らずに済みます。よく肝に銘じておいてください。 でも、あのとき作ってくれた料理はとても美味しかったです。 その後のキッチンの惨状は見なかったことにします。 今度は片付けまで一人でできると尚よいでしょう。キッチンを片付けるまでが料理です。 それは置いておいて、あなたの手料理を食べられるなんて何時以来でしょうか。 調理実習、はちょっと違うかもしれませんが、確か小学校の時に憂やお母さんと一緒に作ってくれたことがありましたね。 今では一人で料理できるようになったのかと思うと何だか感慨深いです。今度こちらに来ることがあれば私も何か作ります。 食べてみたいものがあれば今のうちに言っておいてください。練習しておきます。 あと、そうですね、私の話をしたほうがいいのでしょうか。先日「和ちゃんはいつも自分の話してくれないじゃん」と愚痴ってましたね。 もう大学に入って一年経とうとして、この生活にも慣れてきました。 新しい友人だってできたし、いきつけの美容室だったりスーパーだったり本屋だったりもできました。 家の周りの地理もわかるようになったし、休みの日にはちょっと遠出したりもします。 だけど、やっぱり寂しくないと言えば嘘になるでしょう。 ふとした瞬間に、あなたが隣にいないことに気が付き寂しさに襲われることがあります。 でも、あなたからのメールだったり電話だったりを楽しみに日々頑張っております。 あなたのしてくれる話、楽しそうな笑い声、その全てが私に元気をくれるのです。 あなたがいてくれて、本当に良かった。 追伸:手紙だと、日頃言えないような恥ずかしいことをついつい言って(書いて?)しまいますね。』 ― ― ― ― ― 一気に手紙を読み終わる。 気が付いたら、涙が私の頬を濡らしていた。 今、私は、本当に幸せ。 窓の外では、さっきまで降っていたみぞれが雪へと変わっていた。 和ちゃんのいるところも、雪、降ってるのかな。 そんなことをぼんやりと考えていると、携帯に電話がかかってくる。 誰からの着信かなんて、ディスプレイを見るまでもない。 携帯から流れる曲は、大切な人のためだけに設定した特別なもの。 私の大好きな、幼馴染。 以上です。 5
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唯「和ちゃんってさ、意外とやきもちやきだよね」 和「そんなことないわよ」 唯「さっきより否定の仕方が強いよ。図星でしょ」 和「私はそんなに乙女じゃないわよ」 唯「うそつき」 和「嘘じゃない」 唯「じゃあ、私が他の人に抱きつきまくっても何とも思わない?」 和「……別に、気にしないわ」 唯「目が泳いでるよ」 和「だからなによ」 唯「……ま、いいけどさ。可愛いから」 和「そういうあなたこそ、意外といじわるね」 唯「そうかなあ?」 和「そうよ。これ見よがしに梓ちゃんに抱きついたりして」 唯「だって、あずにゃん可愛いんだもん」 和「……可愛くなくてごめんなさいね」 唯「和ちゃんが拗ねちゃった」 和「私は可愛くない女だから、拗ねたって問題ないでしょう」 唯「……ま、いいけどさ。可愛いから」 唯「ねえ和ちゃん、実は私、ちょっとロミオとジュリエットやってみたかったんだ」 和「やったじゃない。木G」 唯「そーうーじゃーなーいー。私がロミオで、和ちゃんがジュリエット」 和「あなたがロミオ?ずいぶんしまらないわね」 唯「そんなことないもん」 和「私だってジュリエットって柄じゃないわ」 唯「和ちゃんは可愛いから大丈夫だよ。もちろんロミオをやってもかっこいいだろうけどね」 和「じゃあロミオでもいいじゃない」 唯「だーめ。だって、私がロミオじゃなきゃ、先に死ねないじゃん」 和「何それ。お芝居の話じゃない」 唯「それでも和ちゃんが先に死んじゃうなんて嫌だもん」 和「わがままなのね」 唯「知らなかった?」 和「……まあ、いいわ。可愛いから」 多分これで終わり。 唯「ねえ和ちゃん」 和「どうしたの?勉強する気になった?」 唯「私ね、和ちゃんのこと、大好きだよ」 受験を控えたある冬の日、和ちゃんの家での勉強会の途中。 二人きりでの勉強会と銘打って集まっておきながら、早々に勉強に疲れ果ててしまった私は和ちゃんのベッドでごろりと横になり、和ちゃんはそんな私を背に勉強を続けていた。 そんな状況でいきなりその背中にこんな言葉をかけたのだから、和ちゃんは怪訝な顔をしてこちらへ視線を向ける。 一方の私は、ごろりと転がりながらベッドを下りて、その勢いで和ちゃんに抱きついた。 和「何から何までいきなりね」 呆れたような和ちゃんの言葉を無視して、その胸に顔をうずめる。 和ちゃんの匂いで頭の中が満たされる。この上ない多幸感。 でも、心の中には同時に言いようもない切なさが広がっていた。 和「もう、どうしたのよ」 しばし、沈黙。 それを打ち破る言葉は、私の中には見つからない。 和「……唯?」 でも、和ちゃんの優しい声に誘われて、私は言ってはいけないことを口に出してしまった。 唯「私と違う大学で、和ちゃんは寂しくないの?」 和ちゃんと私、二人きりの部屋の時間が一瞬止まったような気がした。 唯「私は、すごく、寂しいよ」 私、また和ちゃんを困らせている。 つくづく私って馬鹿だなあ。 自分で選んだ道なのに。悪いのは私なのに。 軽音楽部のみんなと同じ大学に行くということは、つまり和ちゃんと違う大学に行くということだ。 選択というのは常に「選ばなかったなにか」を犠牲にすることを強いる。 そんなことぐらい、いくら私だってわかっている。 それでも、手から零れおちていく大切なものに必死で手を伸ばそうとする。 浅ましいと言われるかもしれないけれど、それでも私は、和ちゃんのことを―――― 和「まあ、寂しくないわけではないけど、あなたが自分で選択できたことが私は嬉しいの」 唯「……ごめんね」 和「謝ることなんてないわ。嬉しいって言ってるじゃない」 唯「じゃあなんで……なんで、和ちゃんは泣いてるの?」 口元は優しい笑みを浮かべたまま、和ちゃんの瞳には涙が滲んでいた。 最低だな、私って。 和ちゃんに散々お世話になっておきながら、後ろ足で砂をかけるような真似をしてる。 気がつけば、私の目からも涙がこぼれていた。 どこまで私は卑怯なのだろう。 ここで泣いたら、和ちゃんは心配してくれるに決まっている。 すべて私が悪いのに、だ。 それはとてもとてもずるいことで、わかっているのに、涙は止まらない。 自分の情けなさ、卑劣さ、幼稚さ、そしてそのすべてを受け入れてくれた和ちゃんとのお別れという自分の選択すら、一人で抱えることができない弱さ。 それらがないまぜになった罪悪感で押しつぶされそうになる。 唯「私、やっぱりダメだよ……私には和ちゃんがいなきゃダメなんだよ」 和「そんなことないわ。あなたはこの三年間でずいぶん立派になったじゃない」 唯「ダメなんだよぉ……大学だって、私が決めたんじゃないよ、ムギちゃんが行くからって、それで、りっちゃんとか澪ちゃんも行くって……」 和「でも、最後に選んだのはあなたの意志じゃない。もっと胸を張っていいわ」 唯「でも!でもやっぱり私は……!」 和「あなたには大切な仲間ができたじゃない。私の出る幕はもうないの」 唯「違うの!確かに軽音楽部のみんなは大切な友達だけど……和ちゃんは和ちゃんなの! 私の人生にはずっと傍に和ちゃんがいてくれたから……だから私、頑張れたんだよ……和ちゃんがいなくなっちゃったら、私、どうしたらいいか……」 和「怖がることはないわ。もうあなたは選択した。後はそれを信じるだけ。それに、離れてたって、私はいつでもあなたのことを思ってるから」 唯「和ちゃん……ごめんね、ごめんねぇ……」 もうなぜ謝っているのかすらわからない。 それでも私はひたすら和ちゃんの胸の中で泣きながら謝り続けた。 そんな私を、和ちゃんは優しく受け止めてくれた。 それが余計に辛くて、もう消えてしまいたいと思った。 どうしようもない私の頭を、和ちゃんの温かい手が優しくなでる。 この温もりに包まれて、何も考えずただ子供みたいに、全ての煩雑な現実を投げ捨てて、夢の中に暮らせたらいいのに。 唯「ねえ和ちゃん、私、和ちゃんのお嫁さんになる」 ひとしきり和ちゃんにしがみついて泣いた後、口を衝いて出た言葉は、幼い日の約束。 今の今まで忘れてしまっていたような、ありがちな子供の戯言。 唯「それでね、おうちで和ちゃんが帰ってくるのをご飯作って待ってるんだ」 和「あなた、ご飯なんて作れたかしら?」 和ちゃんはくつくつと笑いながら、それでも私の馬鹿げた夢物語を否定しない。 唯「ぶー…憂に習うもん」 和「なるほど、それなら安心ね」 唯「いっそ、三人で住めばいいよ。ずーっと三人で暮らそうよ」 和「そうね……そうできればいいわね」 私が話す戯けた夢想。 和ちゃんは、それをどこかに遥か彼方に見出すように、それでも否定することなく聞いていた。 それがどこまでも遠くにある、蜃気楼のような幸せにすぎないということは私にもわかっている。 和ちゃんには和ちゃんの、憂には憂の、そして私には私の、決断と未来があるのだから。 意識を夢と現実の狭間に漂わせながら、私は遠くに五時を告げる鐘の音を聞いた。 それは、子供にとってのお別れの合図。 和「五時ね」 唯「うん」 和「もう、お別れね」 唯「……うん」 自分自身の選択から逃げようとする今の私は、子供だから。 だからもう、お別れなんだ。 唯「じゃあ、またね」 和「ええ」 唯「私、絶対受かるから」 和「楽しみにしてるわ」 唯「うん」 今は、決して後ろを振り向かない。 それが和ちゃんに対する私の精いっぱいの罪滅ぼし。 後ろ手に閉める和ちゃんの部屋のドアは、いつもより重く感じた。 ここまでです。ありがとうございました。 ※小ネタ 唯「和ちゃんは生徒会長だし、かっこいいからみんなからもてるもんねー」 和「なにいってるのよ。あなたの方こそ文化祭で随分ファンが増えたんじゃない?」 唯「去年たくさんチョコもらってたじゃん!知ってるもんね!」 和「あら、そういう唯だって軽音楽部のみんなからもらったんでしょう?」 唯「本命は、和ちゃんのだけだもん……」 和「私だって、あなたのだけよ」 唯「えへへ、和ちゃんだいすきー」 和「よしよし」 …… 唯「和ちゃんはかっこいいし誰にでもしいししっかり者でモテモテだからってみんなにでれでれしないでよ!」 和「あなたこそ可愛くて癒し系であったかくて学校中のの人気者だからって他の子に目移りしないでほしいわね」 唯「もー何言ってるの!?私は和ちゃん一筋って言ってるじゃん!」 和「私だってあなただけっていつも言ってるじゃない」 唯「私は和ちゃんのこと大好きだもん!」 和「じゃあ私は唯のこと大大好きよ」 唯「むー…じゃあ私は大大大好きだもんね!」 律「いいかげんにしろ」 澪「痴話喧嘩を教室でするな」 紬「あらあらうふふ」 もう続かない 戻る
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「お誕生日おめでとう、お姉ちゃん!」 「おめでとう、唯」 「憂も和ちゃんもありがとー!」 11月27日0:00 今日はお姉ちゃんの18歳の誕生日です。 夜にはまた軽音楽部のみなさんを呼んでパーティをするのですが、まずは日付が変わる瞬間に私とお姉ちゃん、和ちゃんの三人でささやかなお祝いをしています。 「はい、じゃあプレゼント」 和ちゃんのプレゼントの包みは何やらずいぶん大きいようです。 「わあ、ありがとう!開けていい?」 「ええ、もちろん」 お姉ちゃんは逸るようにがさがさと包み紙を乱雑に除けていきます。 そして箱に書いてある品名を見て、それまで輝いていたお姉ちゃんの表情が凍りつきました。 「和ちゃん……なにこれ?」 「なにって、書いてあるじゃない。ヘルシーオイルバラエティギフト」 「……これじゃお歳暮だよぅ」 私としてはとても助かるのですが、確かに女子高生同士が誕生日プレゼントとして贈るものとしてはちょっと、いやかなり変わっているかもしれません。 「あら、お気に召さなかったかしら」 「そんなことないけど……だって和ちゃんからのプレゼントだもん」 「そう言いつつ、明らかに落ち込んでる顔よ。そうね……何か欲しいものはある?」 「うーん……和ちゃんが欲しい!」 「……はぁ?」 お姉ちゃん、それは中々の爆弾発言だよ。 言われた当事者の和ちゃんもぽかんとしています。 「明日……じゃないか、今日、軽音楽部のみんながうちに来る前にデートしよ?」 「ああ、そういうこと……わかったわ。まあデートという言い方もどうかと思うけれど」 どうやら、お姉ちゃんは和ちゃんと二人きりでお出かけがしたかったようです。 そういえば、最近あんまり和ちゃんと一緒にいられなくて寂しいとこぼしていたことがありました。これもちょうどいい機会でしょう。 「やったー!楽しみだなあ」 「はいはい、それならもう寝なきゃね」 「楽しみすぎて寝られないかも!」 「そしたら寝不足でデートよ。どうせするなら万全の状態で楽しみましょう?」 「えへへ……うん」 さっきは突っ込んでいた割に、ごく自然に和ちゃんもデートって言っちゃってます。 そして自分で言い出したにもかかわらず、和ちゃんの口からデートという言葉を聞くとお姉ちゃんも照れて赤くなっています。相変わらず可愛いです。 「じゃあさじゃあさ、一緒に寝ようよ!」 「まあ、今日一日くらいはあなたの言うこと聞いてあげるわ」 「わーい、これで和ちゃんは私のものだね!」 だから、爆弾発言だってば。 最早和ちゃんはスルーしています。幼馴染だけあって、お姉ちゃんの扱いに関しては流石熟練しています。 「それと、憂も一緒に寝よ?三人で寝るなんて久しぶりだし!」 とはいえ、思わぬところで恩恵に与れたので、爆弾発言大いに結構です、はい。 ― ― ― ― ― 「お姉ちゃん、ご飯できたよ」 「あ、あと五分……」 「もう、今日は和ちゃんとデートなんでしょ?早く起きなきゃ」 「デート……そうだよデートじゃん!待ち合わせに遅刻しちゃうぅぅ!」 そう言いながら寝ぐせだらけの髪をなびかせどたどたと居間にお姉ちゃんが駆け込んできます。 「まだ寝ぼけてるみたいね。私はここにいるわよ」 「あれ、和ちゃんなんでここに……あ、そっか……」 「やっと正気を取り戻したみたいね」 和ちゃんは呆れたように溜息をひとつ吐き、えへへと頭をかきながらお姉ちゃんも朝食の席に着きます。 「で、今日は行きたいところとかあるの?」 「え、えーっと…うーん……」 焼き鮭に箸をのばしたままお姉ちゃんが考え込みます。 どうやら特に何も考えてなかったようです。 和ちゃん、溜息ふたつ目。 「じゃあ、散歩がてら買い物でもどうかしら。何か改めてプレゼントも選びたいし」 「えっ……悪いよ、そんな」 「細かいことは気にしないの。いつもお小遣いをすぐに使い切るあなたと違って、私はちゃんと貯金してあるの」 「ぐぬぬ、痛いところを……でも、せっかく貯金してあるのに私のために……」 「もう少し計画性を持ちなさいな。それに、貯金はいつか大切な時に使うためにしていて、それが今だと私は思った。それだけよ」 「うぅ……和ちゃーん!大好き!」 それを聞いて感極まったようにお姉ちゃんが和ちゃんに抱きつきます。 我が姉ながら、いい幼馴染をもったものです。 はいはい、と相槌を打ちつつ、今度はお姉ちゃんの頭を和ちゃんが撫でます。 さて、朝から仲がいいのは結構なのですが…… 「二人とも、早く食べなきゃご飯冷めちゃうよ」 ― ― ― ― ― 「じゃあ、いってくるねー!」 「皆が来るまでには戻るから」 「うん、いってらっしゃい」 お姉ちゃんたちを玄関でお見送り。パタンと玄関のドアが閉まると行動開始です。 こんな素敵なイベント、見逃すわけにはいきません。さっそく尾行です。 早起きして予め用意しておいた帽子にサングラス、マフラーとマスクに厚手のコートを装備します。これできっと誰も私だと気がつかないはずです。 さあ、では見失う前に早く追いかけましょう。 商店街へと向かう道を辿っていると、案外まだ遠くに行ってなかったようで、すぐに二人の後ろ姿を発見しました。 どうやら、お姉ちゃんが和ちゃんの腕に絡みついていて上手く歩けないようです。時折何やら話しているようですが、ここからでは聞こえません。 ここは危険を冒してでも近づくことにします。 きっと大丈夫、私ならできる! 「そんなにひっついたら危ないじゃない、歩きづらいわよ」 「だってせっかくのデートだもん、和ちゃん分を補給しなきゃね」 ああ、近づいたとたんこれです。 やっぱりいかなるリスクと引き換えにしようと会話の聞こえる距離を保たなくてはならないと確信しました。 二人は結局腕を組んだまま、商店街に並ぶ店のひとつへと吸い込まれていきました。あの店は……確か雑貨屋さんだったかな? 気づかれないように気配を消しつつ私も続けて入店します。 周りのお客さんが一瞬ぎょっとした顔で私を見てきますが、そんなこといちいち気にしてられません。嗤われようと罵られようと蔑まれようと、私は私の正義を貫いて見せます。 と、いけない。 自己の世界に没頭しているうちに二人は少し離れたスペースに移動してしまいました。あそこはアクセサリーコーナーだったはず。アクセサリーとはいっても基本的に女子高生向けの比較的安価なものが中心です。 「あ、これ欲しい!」 そのコーナーの一角で、歓声をあげてお姉ちゃんが何か手にとりました。 あれは、もしかして…… 「ペアリング?」 「うん、和ちゃんと私でおそろい!」 お姉ちゃんはそれを満面の笑みで和ちゃんに差し出して見せます。 シンプルな、ちょっとお姉ちゃんらしからぬ大人びた印象を受けるシルバーのリング。 「確かに素敵だけど……ペアリング、ねえ」 「私とおそろい、いや?」 自信なさげに上目遣いでそんなことを尋ねるお姉ちゃんを見て、いやだと言える人間がいるでしょうか。いや、いるはずもありません。 そして、いかにクールとはいえ和ちゃんも人間です。 「……わかったわよ。あなたの誕生日だし、今日はわがままを聞くって言っちゃったからね」 「やったあ!」 「でも、あんまりあなた好みのデザインとも思えないけど」 確かに和ちゃんの言う通りで、お姉ちゃんはどちらかといえばもう少し可愛らしいもの方が好きだったはずです。 「えへへ、和ちゃんがこれを着けたらすっごく似合うだろうなあって思って」 「あなたへのプレゼントなのに、私に似合ってどうするのよ」 「私がいいって言うんだからいーの!」 「まあ、贈られる相手がいいと言うのならなら構わないけど」 そう言うと、どこか困ったように、でもちょっと笑みを浮かべながら、和ちゃんはリングを手にレジへ向かおうとします。 しかし、お姉ちゃんが和ちゃんと腕を組んだままで立ち止まってしまったため、結局和ちゃんもその場に留まらざるを得ません。 「ちょっと待って、半分は私が出す!」 「あのねえ、これはあなたのための誕生日プレゼントなんだから……」 「私が着ける分は和ちゃんが、和ちゃんが着ける分は私が、ね?」 「……お金はあるの?」 「こんなこともあろうかと、来月のお小遣いを前借りしてきました!」 「それは威張ることじゃないわよ。それに、来月分を月をまたがないうちに使い切っていいの?」 「私だって、和ちゃんが大切だもん。今が大切な時だもん!」 「……そこまで言うなら止めないわ」 クールにあしらっているように見えますが、和ちゃんはどこか嬉しそうです。 普通の人が見てもわからない程度の表情の違いですが、幼馴染ならわかります。今のように遠くから見つめていても分かったのは少し誇らしい気分です。 もちろんお姉ちゃんもそのあたりは分かっているはずで、あんな風にあしらわれながらも機嫌が良さそうです。とはいえ、和ちゃんと一緒にいるときにお姉ちゃんが不機嫌なほうが珍しいのですが。 無事会計を済ませ店を出ると、二人は商店街を離れます。 向かう先は、どうやら私たちが子供のときよく遊んでいた公園のようです。 公園に着くと、二人並んでブランコに腰かけます。 きいきいと軽くブランコを揺らして楽しそうにしているお姉ちゃんも可愛いです。 「ねえ和ちゃん、早速指輪着けてみようよ」 「はいはい」 「まずは私が着けてあげるね!」 「なんだか気恥ずかしいわね」 そう言いながらも、和ちゃんは右手を差し出します。 とりあえずお互いに着け合いっこするのは和ちゃんも自然に受け入れているあたり流石と言わざるを得ません。 「そっちじゃないよぉ……指輪は左手の薬指なの!」 「それは婚約指輪でしょう」 「そうだよ。ねえ、和ちゃん……昔した約束覚えてる?」 「……『私、大きくなったら和ちゃんのお嫁さんになるね』」 「覚えててくれたんだ。流石は和ちゃんだね」 「忘れるわけないじゃない」 「えへへ、嬉しいな」 「それで、今になってどういう風の吹きまわしよ」 「……もうすぐ、卒業しちゃうからさ。和ちゃんは違う大学に行っちゃうし、今を逃したら、ずっとプロポーズできない気がして」 たどたどしく、それでも誠意をこめて訥々と話すお姉ちゃんを、和ちゃんは目をそらさずに見つめます。 「和ちゃんは馬鹿みたいって笑うかもしれないけど、和ちゃんと離れ離れになっちゃうのが不安で、怖くて……何か形として残るものがほしかったんだよね」 そこまで言葉を紡ぐと、耐えきれなくなったようにお姉ちゃんの瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちました。 「本当、あなたは馬鹿ね。私があなたを笑うはずがないでしょう?」 そこまで言うと、和ちゃんは自分の鞄からリングの包みを取り出しました。 「ほら、左手かして」 そして、お姉ちゃんの手を取り、その薬指にリングを通します。 お姉ちゃんはついに声をあげて泣き出します。 「和ちゃん……大好きぃ……」 「私もよ、唯」 そして今度は、お姉ちゃんの番です。 涙をぐしぐしと拭い、和ちゃんの左手を握ります。 「ふつつか者ですが、よろしくお願いします!」 そう涙声で言いながら、お姉ちゃんは九十度の礼をします。 「はい、喜んで」 そして、和ちゃんの返事を聞いたとたんに、ぱあっと嬉しそうに顔をあげます。 その極々簡潔な返事のひとことひとことを噛みしめるように、ゆっくりと、リング交換を完結させました。 それからはしばらく照れたようにもじもじしていたお姉ちゃんでしたが、急にはっと何かに気付いたような表情をした後、この上なく真剣な、そしてこの上なく緊張した顔つきになって「式」の手順を進めました。 指輪交換の後といえば、最早相場は決まっています。 「真鍋和さん、あなたは健やかなるときも、病めるときも……ええっと、なんだっけ……と、とにかく、永遠の愛を誓いますかっ?」 「はい、誓います」 「で、では、その……誓いの……キ、キスをっ!」 「はい」 そうして和ちゃんは幸せそうに笑い、二人の顔はゆっくりと近付き、そして―――― ――――――これ以上は、野暮ってものですよね? 永遠の愛を誓い合っているであろう二人に背を向け、気づかれないように公園を離脱します。 今からパーティの準備をして間に合うか少し心配ですが、あの二人の幸せのお裾わけがあるから私も頑張れます。 こんな最高の誕生日を、私が台無しにするわけにはいきません。 改めて、お姉ちゃん、おめでとう! 以上です。長々と失礼しました。 3
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プレイヤースキル 財力 厨房度 ? ? ? ランカークラス Class ? キルクラス Class ? デット数 ? 所属部隊名 発言の痛さ 無し 勝ち馬属性 無し 戦闘スタイル 総評 本人への要望
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1 2 3 4 5 唯和・和唯 各短編 2011/02/08 http //raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1297152475/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 律と澪もそうだけど、幼馴染って本当にいいものですね。 この二人は距離感がいい。 -- (名無しさん) 2015-09-07 23 16 15 回顧厨と言われるかもしれんが、少し昔はこんな和ちゃんスレが結構な頻度で立ってたんだよな。 で、唯和の幼馴染SSも多かったんだが、また増えてくれないものかな。 -- (名無しさん) 2014-03-18 01 25 05 唯和は進路が異なるから深みがあるんだな。 心に染み入る短編集だ。 -- (名無しさん) 2014-01-26 00 43 18 幼なじみカプだと律澪に目が行きがちだけどこの唯和は律澪以上の関係を築きあっているとても良いカップリングだと思う。 -- (名無しさん) 2013-06-20 14 29 05 最近唯和が減ってきてるので、また盛り返してほしい。 -- (名無しさん) 2013-06-20 14 13 51 唯と和の関係は掘れば掘るほどいいものが出ると思うんだ。 -- (名無しさん) 2012-06-24 02 14 18 無邪気に笑う唯と母のような優しい視線の和が目に浮かぶ… 唯和は珠玉のカプだね。 -- (名無しさん) 2012-06-23 22 49 22 もっと唯和、平和が増えてもいいと思う。 過去のSSを取り上げてもらってもOK! -- (名無しさん) 2012-06-02 21 41 12 一本目から可愛すぎて心臓が痛い -- (名無しさん) 2012-06-02 15 36 16 唯和バンザイ! -- (名無しさん) 2011-10-30 21 30 12
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― ― ― ― ― 「おはよう、唯……ちゃん」 「あ、和ちゃんおはよう」 初体験、それは、この幼馴染を呼び捨てにすること。 小学校までは「ちゃん」だとか「さん」を付けないで友人のことを呼ぶと先生に叱られていた。でも、中学校に上がるとそんな制約は無くなり、周囲の友人たちは思い思いに互いを呼び合っている。 そこで、私もそれに便乗して幼馴染を「唯」と呼び捨てにしてみようと思うのだけど、なんだか気恥かしくてその度ごまかしてしまう。 そんな訳で、今日も失敗。 「初体験」までの道のりは、どうやら中々険しいらしい。 ― ― ― ― ― その日も結局失意に沈んだまま下校することになった。家に帰りつき、夕食、お風呂を済ませると居間でテレビを見ることもなく部屋に閉じこもる。さっさと宿題を終わらせ、翌日の授業の準備を済ませるとなんだか手持無沙汰になる。 そんな時、頭に浮かぶのはいつだって同じ人のことだった。 あのうっかり者の幼馴染は宿題を忘れてはいないだろうかと思って念のためメールを打つ。「文字ならいけるかも知れない。もし何か言われれば打ち間違えたと言えばいいのだ」とも一瞬考えた。 しかし、そんな風に逃げ道を用意している自分が嫌になって、結局「宿題ちゃんとやった?」と、彼女の名前抜きの文面にした。 それはそれで逃げなのかもしれない。頭の中で色々渦巻いて訳がわからなくなる。 そのままベッドにもぐりこんだところで、あれこれ考え込んでしまって目がさえてしまって眠ることなど出来やしない。 布団を頭から被って、唯、唯と口に出してみる。それだけでなんだか恥ずかしくて頬が熱くなる。 なにをやっているんだ、私は。 ― ― ― ― ― 転機が訪れたのは、その次の日だった。 その日も今までと同じように呼び方を変えることはできず、鬱屈としたまま放課後を迎えることになった。 「唯ちゃん、帰ろうか」 「うん」 いつものように、一緒に教室を出ようとする。 「またね、真鍋さん」だとか「唯ちゃんまた明日」だとか、クラスメートたちは思い思いに私たちに声をかける。 そんな中、誰が投げかけたのかもわからない言葉に、思わず耳を疑った。 「唯、バイバイ」 彼女も、自然にバイバイと返す。 ただ、余りのショックに打ちのめされてしまって、相手の名前までは耳に入らなかった。 先を越されてしまった、というのと同時に、なんだか幼馴染を取られてしまったような感覚に襲われる。 それが悔しくて、悲しくて仕方なくて、気が付いたらその場から走って逃げだしていた。 ― ― ― ― ― 勢いで学校を飛び出してしまった。 今の私はきっと酷い顔をしている。息は上がって、髪はぼさぼさで、涙はぼろぼろと溢れ出している。 こんな顔のままじゃ家にも帰れない。仕方がないので、いつもの通学路にある公園に立ち寄り、ブランコに座って心を落ち着かせようとした。 なにをやっているんだ、私は。 今まで散々繰り返してきた自問自答だった。 自分自身の中にある、幼馴染への思い。それは陽だまりのような温かい気持ちであったり、底冷えしてしまうような醜い独占欲だったりして、どうやってそれと付き合っていけばいいのか、私にはわからなかった。 しばらくきいきいとブランコを軽く揺らしていると、公園に駆け込んでくる人影が一つ。 それは、私の幼馴染。 ぜいぜいと肩で息をしている様子をみると、彼女も走って追いかけてきたのだろう。なんだか申し訳なくって、また泣いてしまいそうになる。 「和ちゃん……よかった、見つかった」 私の前まで駆け寄ってくると、息も絶え絶えに言葉を絞り出し、そのまま彼女はわんわんと泣き出した。 「ごめんね、私頑張るから、私のこと嫌いにならないで」 「私が、唯ちゃんを、嫌い?」 「だって、私と一緒に帰りたくないから、和ちゃんは先に行っちゃったんでしょ?」 「そんな訳ないでしょう。私たち、幼馴染じゃない」 「でも、なんか最近和ちゃんよそよそしかったし……」 「それは……」 それは、あなたのことをずっとずっと考えていたから、なんて言えるはずもない。 だけど、私が言い淀むのを見て、更に向こうの誤解は深まってしまったかもしれない。 「和ちゃんが言ってくれれば、頑張って私の嫌なところ直すから。だって、和ちゃんには、これからも大好きな幼馴染でいてほしいから」 その言葉を聞いて、やっと何故私がここまで呼び方なんて細かいことにこだわっていたのか理解できた気がする。 私も彼女のことを大好きで、だからこそ二人の間の距離を縮めたかったのだ。 その関係の変化の象徴、わかりやすい形として「唯」という呼び名にこだわっていたのだろう。 そしてそれに対するわだかまりは、単なる恥ずかしさだけじゃなくて、拒絶される恐怖。 でも、もう迷うことはない。 自分のために泣いてくれる幼馴染相手に、何を恐れる必要があるだろう。 もやもやとした気持ちに整理がついても、まだ少し恥ずかしさはある。 けれど、ここで勇気を出さなければ彼女の幼馴染でいる資格などない。 ブランコから立ち上がり、彼女の眼を見つめて、必死に言葉を紡ぐ。 「嫌なところなんてないわ。だって……唯は、私の大切な幼馴染だから」 やっと言えた。 胸のつかえが取れたようで、なんだかほっとしていると、唯がいきなり抱きついてきた。 驚きながらも、私も片手を唯の体に回しながら、彼女の頭をそっと撫でる。 抱きつき癖は昔と全然変わらない。 「これからもよろしくね、唯」 返事の代わりに、唯は腕に込める力を強めた。 今はただ、こうやって唯の温もりを感じていたかった。 おしまい! クリスマスが今年もやってくる、なんて歌が街中にあふれる季節に、私はキリストの誕生日ではなく幼馴染の誕生日について思いを馳せていた。 マフラー、手袋、コートと防備を固めてもなお耐え難い寒さの中、マッチ売りの少女が幻影の中に幸福を見出だしたように、私は誕生日プレゼントに喜ぶ和ちゃんの姿を思い浮かべ、必死に気を紛らわせようと試みる。 そのプレゼントの包みの中が決まらないために、私はこんな凍える街を彷徨っているのだけど。 何が欲しいかなんてことは本人に聞ければ一番良いのだろうが、実際質問してみると「欲しいもの?今は特にないわね」とあっさりかわされてしまった。 その上「唯はいつも月末財布の中身がピンチじゃない。クリスマスまで重なるんだし、無理しないでいいわよ」と見事なカウンターまで食らう始末である。 無理するとかしないじゃなく、私はただ、和ちゃんに喜んでほしいだけなのに。 もうすぐ、離れ離れになってしまうから、せめて、同級生として過ごせる最後の誕生日には今までで最高のプレゼントをしたい。 受験、か。 もし和ちゃんが滑り止めの大学に来ることになれば、私の目指す大学に比較的近くなるんだよね。そしたら、ずっと一緒にいられるのに……なんて、我ながら酷いことを考えるものだ。ちら、とでもそんな考えを抱く自分自身が嫌になる。 物心ついて以来、私はずっと和ちゃんと一緒にいた気がする。 楽しい思い出もそうじゃない思い出も、全てのシーンに和ちゃんが写っている。 そんな幼馴染とついに別の道を歩むことになるなんて、何だか実感がわかない。今の私には和ちゃんのいない生活が想像できない。 決して大学が違うからといって一生会えないなんてわけじゃないのは分かっている。今の時代、連絡を取ろうと思えば距離なんて問題ではないだろう。 それでも、離れ離れになって、日常の中から私が消えて、いつしか私は和ちゃんに忘れられてしまうかもしれないという漠然とした不安は胸の底に澱となって積み重なる。 私自身の覚悟ができていようといまいと、別れの時は刻一刻と近づいていて、その歩みは止めようもない。 思わず吐いた白いため息が、冬の厚い雲に覆われた空に吸い込まれていった。 ― ― ― ― ― 問題演習が一段落し、軽く伸びをする。 今頃、唯もちゃんと勉強してるかしら、なんて、ふと頭に浮かぶのはあのどこか危なっかしい幼馴染のこと。余計なお世話なのはわかっているが、それでもつい心配してしまう。 私が第一志望の大学に通ってしまえば、唯とは離れた土地に住むことになる。それは仕方のないことだけど、やはり心苦しい。 単に寂しいという以上に、私がいなくて唯は大丈夫だろうかなどと思ってしまう。言葉にしてしまえば傲慢としか言いようのない不安なのだけど。 私は、唯になにを望んでいるのだろう。 傍にいてくれることだろうか?確かにそれはその通りだ。でも、それが一番であるとは思えない。 じゃあ、唯が自立して、一人で立派に……なんて、親じゃあるまいし。 色々考えてはみたが、多分、私が願うのは極々単純なことなのだ。 つまり、唯が笑顔でいてくれること。 それを今までのように隣を歩みながら見守ることができればそれが一番いいのだろう。でも、ずっと一緒にいることなんてできないから、私がいなくても笑顔でいられるようになって欲しい。 別離を前提とした、考えようによっては寂しい望みではあるけれど、それでも切に願わずにはいられなかった ― ― ― ― ― 終業式が済み、私たちは高校生活最後の冬休みを迎えることになる。誕生日前に和ちゃんと帰る機会もこれが最後になってしまう。 「ねえ和ちゃん、一緒に帰ろう?」 その一言を発するのに何故か妙にためらってしまう。以前は何も考えずに誘えたのに。 和ちゃんは特に意識する様子もなく「ええ」とだけ返した。 冬の通学路は憂鬱で、せっかく隣に和ちゃんがいるのについつい黙りがちになたしまう。 口を開くだけで寒いというのも一因ではあるが、それ以上に私の中で和ちゃんへの思いが複雑に渦巻いていて、言うべき言葉をその奔流の中から探し出すのに必死だった。 「唯、大丈夫?何か悩み事?」 そんな私を見かねたのか、和ちゃんが先に口を開いた。一緒に帰ろうと誘った側が黙り込んでいるのだ。怪訝に思うのも無理はない。 「あ、いや、その……プレゼントどうしようかなって思って」 「前にも言ったけど、別に気にしないでいいのに」 またもやあっさりと返される。違うんだ。プレゼントは何がいいかなんていうのはあくまで表面的な話で、本当はもっと違うことに悩んでいるのに。少しずつまとまりつつある思考の中から、必死で言葉を拾い上げた。 「和ちゃんにとって、幸せってなに?」 その問いの形が正しかったのかはわからないけど、今の私にできる精一杯の問いかけだった。 和ちゃんにとってこの質問は予想外だったと見え、黙り込んでしまった。お互い無言のまましばらく歩くと、ぽつりと和ちゃんは答えを発した。 「唯が幸せでいてくれること、かしらね」 意外な返事だった。そこで私の名前が出てくるなんて思いもしなかったから。 私の幸せが、和ちゃんの幸せ、か。正直想像もしていなかった答えだった。 その回答を吟味していると、逆に和ちゃんに問い返される。 「じゃあ、唯にとっての幸せって?」 「和ちゃんが、ずっと傍にいてくれること」 とっさにそう返してしまった。それを聞いて、和ちゃんの表情が少し動く。 そのわずかな変化の中には様々な感情がないまぜになっているように見えて、私はそれ以上和ちゃんにかける言葉を見つけられなかった。 和ちゃんは「そう」と短く返事をし、その他には何も言わなかった。 重い沈黙に支配されながら、馴染んだ通学路を二人並んで歩く。 その道は、何故かいつもより長く感じた。 ― ― ― ― ― 無事に家にたどり着くと、思わずため息を吐いてしまう。結局あの後、一言も話せないまま和ちゃんと別れてしまった。 先に帰ってきていた憂は元気なく居間にへたり込む私を心配そうに見つめてくる。 「お姉ちゃん、大丈夫?」 「うん……」 和ちゃんの言葉を改めて思い返していたため、つい生返事になってしまう。 私が幸せなら、和ちゃんも幸せになってくれるの? じゃあ遠くになんて行かないでよ。ずっと傍にいてよ。 そうじゃなきゃ、私幸せになんかなれないよ。 そんな考えがぐるぐる渦巻いていて心の整理がつかない。 和ちゃんのために、私はどうすればいいんだろう。私の幸せってなんだろう。 黙り込む私に、憂が改めて話しかけてくる。 「なにかあったの?」 「……憂にとってはさ、何が幸せ?」 質問には答えずに、逆に問い返す。 和ちゃんにしたのと、そして私が投げ掛けられたのと同じ問い。 憂は少し考え込んだけれど、割合すぐに答えを出してくれた。 「私は、大切な人たちがみんな笑顔でいてくれたら幸せかなあ」 「なんで、そう思うの?」 「だって、大切な人が笑顔なら、私も笑顔になれるから」 それはよく理解できた。私がプレゼントを探していたのも和ちゃんに笑顔になってほしいからで、和ちゃんが喜んでくれたら私だって嬉しい。 ただ、もう一つの問いは胸の中に仕舞い込んだ。それは憂に聞くべきことではないから。 「もし、その笑顔を直接見ることができなくても、幸せになれる?」 その答えは、私自身が出さなくてはいけない。 ― ― ― ― ― 学校が冬休みに入り、クリスマスイブも終わり、ついに私の誕生日がやってくる。 私の家での誕生会が行われる前に、日付をまたぐ瞬間を平沢家で過ごそうという誘いを唯から受け、私はありがたくその提案に乗ることにした。 軽音楽部の部員らが集まるクリスマスパーティーはイブに済ませている。 25日の「本番」には結局私と平沢姉妹だけでゆっくりささやかに祝うことにした。 「和ちゃん、お誕生日おめでとう!」 日付を跨いだ瞬間に、二人からお祝いの言葉をもらう。 そして姉妹揃ってハッピーバースデーを歌い出した。二人の笑顔につられて私も頬が緩んでしまう。 歌が終わり、ひとしきりわーわーぱちぱちと騒いだ後、二人はプレゼントを差し出してくれた。 「まずは私から」と憂が包みを手渡す。さっそく開けさせてもらうと、そこには暖かそうなセーターが入っていた。 「受験生だし、風邪を引かないようにと思って」 「ありがとう。大切に着させてもらうわね」 手にとって柔らかな感触を何度か確認した後、そっと包みに戻す。 憂らしい思いやりを感じられるプレゼントだと思った。 「次は私だね」 唯が少し緊張したような面持ちで言う。 差し出された紙袋は小さく、その表面には近所の神社の名前が表記されていた。 「これって……」 中身を確認する。赤と紫のお守りが一つずつ。 そこに書かれているのは「学業成就」「健康祈願」の文字。 「えへへ、学業に関してはまず私が頑張らなきゃなんだけどね」 唯は恥ずかしがるように俯いて頭を掻いた。少し照れたような微笑みを浮かべながら言葉を続ける。 「私にとっての幸せってなんだろうってあれからずっと考えてて、それで、たとえ和ちゃんと離れ離れになっても、和ちゃんが夢をかなえてくれて、元気にしていてくれたら私は幸せなんだって気がついたんだ」 私が志望校に受かるということは、即ち唯とのお別れを意味する。 それがわかった上で尚「学業成就」のお守りをプレゼントしてくれた唯の思いは想像するに余りある。 そして、私とずっと一緒にいるのが幸せと言ったときの、唯のどこか縋るように目を伏せた姿をふと思い出す。きっと今まで築いてきたものが崩れ去るのが不安だったのだろう。 「昔のアルバムを全部引っ張り出してきて、和ちゃんとの思い出を一つ一つ確かめて、それでわかったんだ。ちょっとくらい遠くに住むことになったって、私たちは何も変わらないって。そう信じていれば、きっと大丈夫だって」 でも、唯はその不安を立派に乗り越えることができた。 唯は強い。 私がすぐ傍にいなくたって、きっとずっと笑顔でいられるくらいに。 それがとても嬉しくて、私は思わず唯を抱き締めていた。 私からこんなことをするなんて記憶にはなく、唯も驚いているようだけど、誕生日なのだから少しくらいはいいだろう。 「唯、大好き」 誕生日だから、いつもは言えないようなことを言ってみてもいいだろう。 正直とても恥ずかしく、唯はいつもこんな台詞を言っているのかと思うとある意味尊敬できる。 「じゃあ私は大大好きだもん」 なんたって、こんな風に平然と返してくるのだから大したものだ。 でも、私だって。今日は特別だもの。 「じゃあ私は、愛してるわ」 「私だって、あ、愛してるよ!」 愛、なんて日頃は到底使えないようなその言葉が、きっと今のお互いの気持ちを表現するには最もふさわしいのだろう。 それは、互いの幸せをただひたすらに願う気持ち。 一晩遅れではあるけれど、神に祈ってみようか。 遠い、けれども同じ空の下、愛する人が笑顔でありますように。 これでおしまいです。 4
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古びたお寺に一人のお坊さんと若い侍が住んでいる。 黒い法衣に身を包んだ彼の名は一京。禅僧である暁に彼の前掛けには『明暗』の文字が記されていた。 幼い頃からこの若き侍とは知り合いで、今も尚付き合っている。 彼の名は六。六は貧しい家庭環境ではあったがそれなりの生活を送っていた。 しかし、決して満足の行くものではなく、自己意識が強いが故に家を飛び出してしまった。 着ぐるみのまま飛び出した六は着流し姿で帯に刀を刺し、褌一丁のままあちこちを徘徊した。 そして何日か時は過ぎて 「あーあ、結局家を飛び出しのは良いがこれから先どうするか?」 底を付き無一文となった六は途方に暮れていた。 「腹減った。今更帰る訳にはな…もういっそこのまま…」 ちょうどその時、偶然にも旅の僧と出合った。 旅の僧は六の姿に目をぐっと凝らし問い掛けてきた。 「そこの若い方、大丈夫ですか?」 これが一京との知り合ったきっかけである。 一京は彼を見捨てたりはしなかった。彼は自分の居場所を失った事を知ると早速寺へと案内した。 一京は彼を自分の弟のように大事に扱い、六はいつも一京への想いを忘れずにはいられなかった。 六はふと一京へこう述べる 「なぁ一京、どうしてそんなに一京は優しいんだ?」 「私は困ってる方を見ると助けたい気持ちで一杯なのです。あの時の六の困り果てた姿が今も大切に心に刻まれてます。」 「うっ、ううっ…本当にオマエって優しいだ…」 六は嬉し涙を眼に一杯に浮かべた。 「六…私は貴方の事が…」 でも素直に言えなかった。実は一京の想いは既に絶頂時にまで達していた。 きっとこのことを六に知られたら嫌われると悟ってたのだ。 一京はぐっとこらえ、六が外出してる頃は自慰にふけった。 「あ、ああっ、ろ、六…いいよぉ。」 いくら僧侶と言えども所詮は人間。我慢の限界などとうに越えていた。 何度も何度も前掛けごしに大きく張りつめた性器を激しく揉み扱く。 大きく張った褌は染みを作り、クチャクチャと音を立てる。 やがてそれは衣ごしに性器が擦れ合うと同時に辺り一面大量に広がっていく。 「あ、ああっ、六。も、もう…」 性器が布ごしに擦れ合い気持ちが良く、さらに激しく上下に動かす。 張り巡らされた褌からは大量に精液が発射され、やがてそれは前垂れに伝わり、前掛けごしに染みを作った。 「はあ、はぁっ、はぁっ、はっ…」 皮被りだった為か非常に感じやすく、一京は即座にイッてしまった。 褌はグチョグチョになり、前掛けまでもが濡れていた。 「ろ、六…せつないよ。」 一方六は街へぶらりと出歩いていた。 「あー暇だな。なんかすることないか。最近暇で仕方ない」 街で適当に過ごした後で一京の寺へと戻る。 「よう。ただいまかえったぞ!…って、あ、あれ。いっ、一京!おい、しっかりしろ!」 一京はぐったりとしており六は心配そうに見つめる。 「こうしちゃいられねえ!すぐ一京を休ませないと…」 慣れない手つきで布団を敷き、六は一京を横にさせる。 「ふぅ…。これでよしっと!」 一京は眠っている。六は一京の眼差しを心配そうに見つめていた。 「大丈夫だ、一京。俺がついている!だから今はゆっくり休んでくれ。」 案外六は気が強い半面、優しさもあるのだ。 実は六も一京を好きではいられなかった。 「じ、実は俺、一京の事が好きなんだ」 六はそう小言を言うと一京に布団を掛けた。 ところが、である… 「私も六の事が好きです…」 一京は完全に眠ってはいなかった。 慌てて赤面する六。だがもう遅い。一京は目を見開き六の方をじっと見つめる。 「い、いや、これはあの…そうなんだ!俺、一京の事が凄く心配で」 「ありがとう六。心配掛けて申し訳ない。さあ六、こっちへ」 六も最初は差恥心があったが、段々と気持ちが伝わってきており素直に自分を晒す。 「俺よう、相手に気持ちを伝えるのとか苦手で…本当は一京の事凄く好きなんだなって。今なら言えるよ」 「好きだ・・・と。」 この予想外の展開に一京も素直に気持ちを打ち解ける事が出来た。 六は布団を一気に捲くり、一京の股ぐらを触りだした。 前掛けごしにゆっくりと摩る。 やがてそれは徐々に大きくなり、今にもはち切れそうなぐらいに前掛けはピーンと張り詰める。 「はあっ、はあっ…六、はあっ」 やがて六の手は褌の中部に侵入してきた。 内部で包皮が剥けられ布ごしに擦れ合う。 亀頭が触れクチャクチャ音を立てており、液体が洪水のように溢れ出す。 「ろ、六、もう駄目…」 一京は激しく褌中に大量に射精した。 褌の前垂れはビショビショになっており前掛けまで大きく濡れていた。 「はあっ、はあっ、はあっ…」 「一京、俺も頼む」 そう言うと六は布団に仰向けに寝転ぶ。 どれだけこの日を待ち望んだ事か。 一京は六の股間に手を差し延べる。 「うっ、くっ、あっ、ああっ!!」 やがて六の褌はむくむくと膨れ上がり、布が少し湿っぽくなってきた。 「す、凄い、六の褌がだんだんと濡れてきたよ…」 六の性器からは物凄い勢いで大量の液体が飛び出してくる。 その量は半端でなく、布ごしに大量発射される。 やがてそれは手に伝わり、次第に糸を引き出した。 「い、一京、俺も望んでた…お、オマエに触れられる事を…」 一京は六の褌ごしをよりいっそう激しく擦りだした。 「あ、ああっ、変になりそう…一京、い、いやっ、ああっ」 六の性器から大量に液が流れ落ち前垂れまでもがビショビショになっていた。 六の息遣いは非常に激しく、胸の高まりが止む事はなかった。 「あ、うっ、お、俺…またか」 六は褌の横から性器を引き出し、一京はそれを口に含む。 皮は被ってはいるものの、感じている六の姿に一京はさらに鼓動が高まる。 「六のココ…凄く美味しい」 激しく一京に責め立てられ、六はまたしてもイッてしまった。
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無題 咲×和 百合注意 ID QgHj6Iwy氏 第0局 6 放課後、いつものように帰宅しようとする最中、和の携帯に咲から電話が 「お姉ちゃんが是非とも和さんに会いたいって言うから今から会えない?」 照に強い憧れを抱いていた和は感激した 「うん、私も照さんに会ってみたい!どこに行けばいいの?」 「じゃあ私の家まで案内するから体育館裏まで来てくれない?」 嬉々と体育館裏まで向かう和 しかし、それは咲による巧妙な罠だった
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618 :唯×和(1) :2009/06/06(土) 18 32 20 ID oUxydHgJ 和「ねぇ」 唯「っ!!」 和「辞めてよ、軽音部」 誰もいない放課後の廊下に、私の声が響いた。 唯「い…いやだよっ。だって音楽好きだし……、みんなのことも……」 ………… …… ――思い出せば、去年のあの時からおかしくなった。 唯「えへへー。今日の部活楽しみだなぁー」 和「……」 唯「私、今日のおやつはケーキだと思うんだー」 和「メインの楽しみってそこ!?」 唯「みんなで演奏するのもたのしいよ!――っていうかみんなといるだけですごく楽しいんだー」 和「そうなの――」 唯「じゃあ私部活行くね!」 和「うん、がんばってね」 最初は単純にうれしかった。唯にも打ち込めるものができたんだって……。 でも。 唯がうちこめばうちこむほど。 私との距離がどんどん離れていく気がした。 ………… …… 唯「そんなことないよっ!! 軽音始めてからも、和ちゃんのこと私ちゃんと――」 和「私が生徒会入ってたこと、知らなかったよね。 追試の勉強も、初詣も、 全部私じゃなくて軽音部とだったじゃない。 それでも私のことちゃんと……なんだって?」 唯「……」 621 :唯×和(2) :2009/06/06(土) 18 36 18 ID oUxydHgJ 和「まぁいいわ」 自然と、私の腕が唯の肩をつかんだ。 壁に押しかけて、 唯「っっ!?」 唯の唇を奪った。 和「どこで、誰と、何をしていても、唯は私のものだっていうことを 体に覚えさせてあげるわ」 唯「やぁっ、やめ…てっ、ねぇやめてよ、 のどかちゃんんん!!!」 ―――― ハッ――。 (……夢?) (気持ち悪い夢。) (でも……。) なぜかポロポロと涙が溢れる。 (本当に気持ち悪いのは。 そうなることを望んでいるという、この現実。) 623 :唯×和 :2009/06/06(土) 18 39 16 ID oUxydHgJ 本スレ紅茶243杯目209のマンガが出来良くて、文章に起こしてみた。りっちゃんでてないけど。 出典 【けいおん!】田井中律はキャベツうめぇ16【ドラム】 名前 コメント すべてのコメントを見る そこで、 -- (紅玉国光) 2009-09-17 20 06 43 百合でれ~。(意味不明) -- (紅玉国光) 2009-09-17 20 06 20
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-4スレ目 4スレ目 4-1 「放課後デート」 4-2 「文化祭」 4-3 「京太郎の日記」 4-4 「お見舞い」 4-5 「咲の日記」 4-6 「二人だけの世界」 4-7 「掃除」 4-8 「キス」 4-9 「事後」 4-10 「遊園地」 4-11 「嫁田君の日記」 4-12 「二人乗り」 4-13 「夢」 4-14 「電話」 4-15 「いたずら」 4-16 「花見」 4-17 「結婚」 4-18 「若返り」 4-19 「相合傘」 4-20 「合宿終了後の部活にて」 4-21 「出会い」 4-22 「咲たちが合宿から帰ってきて… 」 4-23 「出会い②4-21の続き」 4-24 「答」 4-25 「夜這い?」 4-26 「タイムスリップ」 4-27 「小ネタ」 4-28 「小ネタ」 4-29 「アジサイ」 4-30 「小ネタ」 4-31 「咲ボックス」 4-32 「練習」 4-33 「恋の悩み」 4-34 「プール」 4-35 「浴衣姿」 4-36 「笑顔」 4-37 「小ネタ」 4-38 「小ネタ」 4-39 「小ネタ」 4-40 「夢」 4-41 「京太郎と咲の出会い」 4-42 「クリスマスプレゼント」 4-43 「記憶喪失」 4-44 「決勝前」