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呪文と石 10-12 上田は少し赤くなり、目を逸らした。 「……言いにくい事だったんだ。その、ちょっと口には出しづらいというか…」 奈緒子は溜め息をつき、上田がいじくっている茶筒を取り上げた。 「話さないともう二度と和姦なんかさせてあげませんよ。いいんですか」 「すぐに話すよ」 「…………」 上田は奈緒子に手を差し出した。 「コンドームの箱を出してくれ」 奈緒子は真っ赤になり、眉を吊り上げた。 「上田っ」 「違う。落ち着け、いいから…その、出してみせてくれ」 奈緒子は上田を数秒凝視し、それからしぶしぶバッグを引き寄せた。 中を探って、ハンカチに包んだ箱を取り出す。 「…はい」 手渡すと、上田はそれをほどいて蓋をあけた。奈緒子の前に滑らせる。 「中を見てみろ。何がある?」 奈緒子はいやいやそれをとりあげ、中身の箱を押し出した。 「コンドームが入ってるに決まってます」 「何枚残ってる」 奈緒子は仕方なく覗き込んで確認した。 「…二枚」 「くそっ。そこまでこぎつけていたのか…」 上田が呻いて額をちゃぶ台に落とした。ごんと大きな音がした。 「『こぎつけて』?」 「その下、見てみろ。開いていいから」 伏せた上田の声はくぐもって聞こえた。 コンドームの下には、薄い紙の平べったい包みが隠れていた。 奈緒子が指先で掬い上げてちゃぶ台で開くと、中から銀色に光る指輪が出てきた。 クラシカルな立爪に美しい透明な石が輝いている。 「…百カラットもないけどな」 「何だこれ」 「──どう見ても典型的な婚約指輪じゃないか!言っておくがな、銀座の老舗宝飾店の保証書付きだ」 上田は勢いよく顔をあげた。全体が深紅に染まっている。 「君に、君にあの時、コンドームに隠してこっそりと贈ったんだよ」 「…………はい?」 「仲良く使っているうちに中身が減るだろ。そこに隠しておけば、最後の一枚を使ったところで君が気付いて嬉しさに涙する。 俺は優しくその肩を抱いて……フフ、フッフフ」 「……」 「しかもだ。その頃には君の躯も俺とのセックスに十分に馴れている。双方の実家への挨拶も済んでいるはずだ。 いつ子どもができても不都合は無い。な、コンドームも不要になるよな」 「……」 「そこで晴れてその指輪で見事結納、即座に結婚という完璧な手筈だった。どうだ…お洒落でさりげなくてロマンティックな演出じゃないか」 「どこがだ」 「それが何故こうも情緒のない発見に繋がるんだ。……youは泣いてないし」 「安心してください。今涙が出てきました。情けなくて」 「どういう意味だよ」 「上田。どこのくだらないマニュアル本で見つけたんだこのつまんない計画。な、怒らないから正直に言ってみろ」 「失敬な。無論、天才的なこの頭脳で考え抜いた上田次郎オリジナルのアイディアに決まってるだろ」 「それが原因だっ!!」 奈緒子はすっくと立ち上がり、落胆のあまりか眼鏡の下をハンカチで拭っている上田を睨みつけた。 「上田さんが頭使うとろくな事ないっていつもいつも言ってるじゃないですか!」 「だから、それはどういう意味なんだ」 「そのまんまですよ」 上田も嵩高く立ち上がった。 「そんな事言うがな、you。君にもこの失敗の責任があるんだぞ!」 「自分の頭の悪さを人のせいにする気かお前」 「上田さん大好きとか気持ちいいとか愛してるとか、youが俺にコンドームを使わせないから」 「ちょ、ちょっと待ってくださいよ」 上田のへ理屈の炸裂ぶりに、奈緒子は赤面を通り越して脳天から湯気が噴き出しそうな気がして来た。 「それのどこが使わせない事になるんですか!?」 「やってる最中好きな女に耳元で喘ぎながら早く来てなんて囁かれてみろ。鉄の意思を持つ俺のような人格者でもだな」 「威張るなっ」 「それにやっぱり気持ちいいしな。生。……最高だよな、youに生で中出し。きゅって。フ、フフ。フッフフフフ」 奈緒子はつま先で伸び上がり、大急ぎで上田を殴った。 「戻って来い上田!……要するにあれじゃないか、そ、そっちが使いたくなかったってだけ」 「そうだよ」 「認めるのか」 「それで、あんまり楽しいからコンドームもろとも指輪のことを忘れかけていたんだ。だが、やっぱりこういう、その、申込は最後まできちんとしなければいけないだろ。 正式な婚約が必要だ。いつ君が俺の子を身籠るかわからないし……生でやってるんだから。生…フ、フフ」 「上田!」 もう一発殴りつけておいて奈緒子は眉をひそめた。 「まさか、それに気付いたのが──」 「そう。月曜日の夜、君がぱくぱく嬉しそうに懐石料理を食べてた時の事だ。それで──善は急げっていうしな」 「………」 「その後コンドーム消費のために俺が払った獅子奮迅の涙ぐましい努力は、君も知っての通りだ」 「獅子奮迅ってお前…」 「ああ。結構キツかったよ。運転中意識が遠くなって次郎号を電柱にぶつけそうになったり、講義中もスライド映写しててうっかり熟睡しそうになったりな」 「………」 「でも、君と俺の明るい未来のためだ。ここが踏ん張りどころだと思ってがんばったんだよ。ああ、そんなに嬉しいか?やっぱりな…泣かなくていいんだyou。ハハハ、ハッハッハ!」 奈緒子はがっくりとちゃぶ台の前に座り込んだ。 常識を超える回りくどさを目の当たりにしたせいか、涙が止まらない。 なんでそこまで手間のかかる事をしなければならないのかさっぱりわからない。 奈緒子に内緒で数枚コンドームの包みを抜き取っておけばいいだけの話ではないか。 馬鹿正直に体当たりで全部消費する必要がどこにある。 ……この男がバカだからだ。それともスケベなだけなのか。 奈緒子に褒めてもらいたがって落窪んだ目をきらきらさせている上田はあまりにも不憫であまりにも間抜けだった。 どうして褒めてもらえると思っているのか──それは上田次郎だからとしか言いようがない。 上田が座り、気遣わし気に奈緒子の顔を覗き込んでくる。 「どうしたんだ、you。なんだか──元気がないじゃないか」 「……」 「飲むか、ピラニア」 「要りませんっ!………ねえ、上田さん。こんな高価なもの」 「ああ、一滴三万円」 「違う、指輪!……黙って私に預けてて平気だったんですか?コンドームごとうっかり落としたり無くしたり──」 「有り得ないね」 上田はきっぱりと言った。 「極貧の君が人から無料で、しかも親切で貰ったコンドームを無くすなんて」 「親切?」 「いや。躯目当てなんだが」 「上田っ!」 奈緒子のパンチを上田はあっさりと避けた。かなり復調したらしい。 拳を掌で握りこみ、奈緒子に顔を近づけた。 「で、感想はどうなんだよ。俺が君のために用意したこの指輪を見てどう思った?」 「質に入れたら高そうですね。保証書あるんだろ。それも寄越せ」 「おいっ!」 上田の胸をおしやって、奈緒子は赤いままの顔を振った。 「……あのね、上田さん」 「ん?」 「指輪をやるって、思い出したならちゃんと言葉で教えてください。体当たりじゃなくて。強姦でもなくて」 「和姦だって言ってんだろ!…youがいつも言うじゃないか。考えずに躯使えって」 「その前に考えてちゃ駄目じゃん」 「しかも熟考だ。ハッハッハ!」 「意味ないじゃんっ!」 奈緒子はむくれてさらに上田の胸を押しやった。 押しやらないと、どんどん近づいてくるのだ。 「でさ。なあ……感想」 「………」 奈緒子は上田の目を見上げた。 「恥ずかしがらずに最初からあっさり直接手渡して欲しかったです」 「それだけか」 「それだけです」 「もっと他にもあるだろ、こう。嬉しいとか。綺麗だとか愛してるとか。大事にするとか幸せにしてあげるとか…」 言いながら、上田は奈緒子の背に腕をまわした。 引き寄せられて奈緒子は眉をしかめた。 「……上田」 「ん?」 「強姦する気だろお前」 「違うよ…お礼を言いたいんじゃないかと思ってな」 「お礼?」 「キスしたいんだろ。目にそう書いてある」 「嘘付け。こら、近づくな」 「君が素直に気持ちをうまく言えないみたいだからさ」 Next>>
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愛あるせいかつ by ◆QKZh6v4e9w 温泉郷から戻って来てひと月が過ぎた。 相も変わらず花やしきや地元商店街にて客を消したり笑い者にされたりしながら、腸天才美人マジシャン山田奈緒子は、心穏やかでない日々を過ごしていた。 身辺に黒門島の気配が!──とかいういつもの最終回的展開ではない。 ではないが、奈緒子の心身を脅かすに充分な日々がこのひと月というもの続いているのである。 原因は上田だ。 生まれついてのひどい巨根を嘆く姿がつい哀れになり、何かの間違いでうっかり相手をしてやったのが悪かった。 不惑に近い年齢で初めて開かれた人並みの性行為の世界にすっかり嵌ったらしい上田次郎は、あれからというもの奈緒子に、照喜名か秋葉が乗り移ったかのような行動をたびたび見せるようになったのである。 いや、照喜名や秋葉レベルならいい。彼らは奈緒子に手出しはしないからだ。 アパートに戻れば奈緒子の部屋で勝手に人の茶を啜っているのは……いつもと同じか。 道を歩いている時なども、最近なぜだか偶然次郎号が通りかかる確率が増えたような気がする。 「パンの耳が袋に三つか、大漁だな。you、重いだろう?送ってやる。ほら乗れ!ほら!」 断ろうにも腕を引っ張られ、強引に車内に拉致される。すでに誘拐の域である。 あるいは、弱々しい声で「…もしかしたら俺は数十年後に死ぬかもしれない」と訴える電話が深夜にかかってくる。 早く死ねと言って電話を切ると「なぜ心配して来ないんだ!」と訪ねてきたでかい図体に押し倒される。 こんな日々が、ひと月。 奈緒子ならずとも心穏やかに過ごすにはキビしい毎日である。 * そして今奈緒子は、日本科学技術大学上田教授の研究室にて、ごたついた大きな机に某有名老舗和菓子店の紙袋を叩き付けていた。 どうせなにかの罠だから来たくはなかったのだが、上田が今朝電話でどうしてもとある場所に手みやげに持って行く都合があるから必要なんだと泣きついてきたのである。 お駄賃は十万円だと口走るので奈緒子はついその金額に目がくらんだのだ。 誰が貧しい彼女を責められよう。 「羊羹だ。売れっ子マジシャンがこの忙しいのにわざわざ仕事を抜けて買ってきてやったんだぞ、ありがたく思え」 上田は読んでいた学術誌を置き、目の前に差し出された奈緒子の掌を見た。 「なんだ?」 「お駄賃ははずむって言ったじゃないか、上田」 「言ったっけ」 「言った!」 上田はごそごそとあちこちのポケットを探り、一枚の五百円硬貨を取り出した。 奈緒子は憤慨し、掌を激しく上下に打ち振った。 「十万円!じゅ、じゅーまんえん!!」 「残りの九万九千五百円は後日改めてという事で…どうだ…」 「…当然、利息はつけるんですよね?」 「…いいだろう」 「じゃあ、トイチで」 「おいっ」 上田は五百円玉を摘んだまま椅子をひき、立ち上がった。 思わずびくりと胸をそらした奈緒子にむけ、制止するようにもう片方の手をあげる。 「まて…よかろう。それより、まず確実にここにある現金を手渡してやる。欲しいだろう……動くなよ、you…」 「………」 じりじりと奈緒子は後ずさろうとした。 はげしくいやな予感がする。 本当は即座に逃げたいが銀色の硬貨の魅惑的な輝きからなかなか目が離せない。 貧乏とはつくづく悲しいものだ。 奈緒子はちらりと横目で、入り口ドアまでの距離を測った。 幸いなことに、無闇に大きな机が二人の間にはある。 この大男が周囲を回り込んでくるまでの時間を利用すれば、きっと…。 いきなり上田が椅子を背後に蹴倒し、長い脚で机に飛びあがった。 雑誌、紀要、学生のレポート、学内のお知らせの類がマ○リックスの静止画像のように空中に散乱した。 まさかそう来るとは思わなかった奈緒子は口を開け、目を見開いた。 それが命取りになり、次の瞬間には床に飛び降りた上田に肩をがっちり確保されてしまっている。 ひげ面がにやりと笑った。 「youを捕まえるのは本当に簡単だな」 「こ、この…!やっぱり罠かっ」 「罠だなどと人聞きの悪い事を……」 上田は五百円玉をズボンのポケットにしまいこむと、奈緒子をひょいと脇に抱えた。 「しかも自分のポケットか!」 上田はじたばたしている奈緒子に斜め高みから眼鏡越しの変なウィンクを寄越した。 「後でyouにやる」 「後…」 何の後だ、と尋ねる気も奈緒子はなくした。 ──どうせ上田の目的はアレにきまっている。 部屋の中央に鎮座する立派な来客用のソファに座らされた奈緒子は、隣に並んで腰掛けた上田の腕を掴んで揺さぶった。 「……今日の講義は。仕事はどうした、上田!」 「大人気の『一般教養・物理』は上田教授の御都合により残念ながら休講だ。既に掲示もされている。安心しろ…」 給料ドロボーとは上田のような人間を指す言葉だろう。 「youをおびき…いや、呼んだのはな、朗報があるからだ」 「ヨーホー…?」 「わざとか。朗報だ、朗報!」 上田はベストの下の胸ポケットから大事そうに小さな箱を取り出した。 目の前に突き出されたそれを奈緒子は観察した。 マッチ箱にしては大きい。 目立つロゴなども無い。上品というか、地味な色合いの、特徴のない箱である。 そして箱には、異様にうまい亀甲縛りで赤いリボンがかけてある。 「…………」 上田にはマジシャンである奈緒子に間抜けなトリックで挑んでくる無謀な癖があるのだが、これもそうか。 この怪しい箱にもなにか仕掛けがあるのだろうか。 「なんですか、これ」 奈緒子はうさんくさそうにリボンをつまみ上げた。 上田はニヤリとひげ面を綻ばせた。 「俺はな。あの温泉から戻ってからすぐ歯医者に行ったんだ。完璧な歯を維持するための、恒例の虫歯チェックにな…」 「はあ?」 いきなり話がとんだので奈緒子は眉をよせた。 「診断結果はもちろんパーフェクトだったよ。当然だ!幼稚園の虫歯デーで習得した技術に独自の論理的改良をくわえた次郎スペシャルブラッシングをずっと施しているからな!そうだ、そういえば、あまりの白さに歯医者が感動して…」 「上田!」 上田は奈緒子に視線を戻した。 「……開けてごらん」 奈緒子の眉間に皺がよった。 「歯医者の話は?」 上田はふっと笑い、ソファに深く腰掛けて膝に肘をついた。 「昨夜、マンションにやっと届いたんだ。youへの……プレゼントだ」 「え…」 奈緒子は、目を少し見開いた。 驚きとも羞らいともつかぬ繊細な表情が生まれ、揺れた。 「上田さんから……?」 「でも……」 奈緒子はリボンを弄った。 頬がほんのりと染まっている。 「そ、その…だな、以前から、お母様にも君の事は頼まれているしな」 上田は早口で言った。 「上田さん…」 「遠慮はなしだ。……俺の気持ちだ」 「…………」 黒髪を揺らし、奈緒子は不安げに上田の横顔を見つめた。 上田は、こちらも照れくさ気にひとつ咳払いをし、虚空をみつめた。 「……黙って受け取ってくれればいい」 「………」 奈緒子はソファにきちんと座り直し、複雑な結び目に苦戦しながらようやくリボンをほどいた。 震える指で箱をそっと開ける。 中には個別包装された男性用避妊具がぎっしりと鎮座していた。 「…やっぱりこれだ!!!」 奈緒子は叫んで膝から箱をたたき落とした。 「何をする!わざわざ特別注文した貴重な品なんだぞ!」 「上田っ!お前、こ、こんなもの私にプレゼントするってどういう気だ」 「歯医者で見てたんだよ、雑誌を。『週間純情女性』だ。俺は普段は女性誌には興味はないんだが、表紙の小特集見出しが『満足してる?彼とのセックス』というやつで…」 「か、彼!?上田、お前、私の、か、か、彼のつもりでい」 「俺はもちろんその特集を熟読した。トータル8回、今でも空で暗唱できるほどにな。それで……最後の匿名座談会に書いてあったんだ…… A恵『なんのかのいって一番最低なのは、避妊しない男よね』 B子『ほんと。バカなエロビデオの見過ぎだっつの。膣外射精してるから大丈夫とか言ってさ、そんなんで100%避妊できるわけねーだろ!死ね!自分のペニス引き延ばして噛んで死ね!』って……」 裏声で座談会を復唱し終えた上田は肩を落とした。 可憐な誌名とは裏腹にかなりアグレッシブな小特集だったらしい。 「………そういうわけだ」 「いや、だから……」 奈緒子は赤くなりながら床に転がっている箱を指差した。 「わ、私にくれなくても……上田が使えば、い、いいじゃないか…」 「you」 上田は哀れっぽい犬のような目つきになった。 「……どうせなら俺はyouにもこれの付け方をマスターしてもらって、優しく、youの手で……そ、装着プレイをしたいんだよ!」 「おいっ!」 「そういうわけなんだ……」 上田は顔を伏せた。 眼鏡をはずし、テーブルに置く。 あがった顔は爽やかで、なにかが綺麗に吹っ切れたようだった。 「わかったか?じゃあこれから一緒に特訓するぞ!」 「おいっ!!!!」 奈緒子は急いでよけようとしたが大男の動きの方が早かった。 ソファに押し倒されつつ奈緒子は必死で彼の注意を喚起しようとした。 「こ、ここ大学ですよ!だれかが入ってくるに決まって……」 「関係者には明後日まで出張だと通知している。あー、留守中は業者が来て改装する予定だから立ち入り禁止だともな…はっはっは、何の心配もいらないんだよ、ハニー」 石頭のくせに上田はこういうみみっちくこまやかな悪知恵だけは働く男なのだ。 奈緒子は赤くなった。 「なにがハニーだ、バカっ!」 上田は奈緒子の耳に唇を近づけ、低い声で囁いた。 「……照れるなって!」 「照れてるんじゃない、なんだかこのあたりにブツブツが出てきました」 奈緒子は粟立った腕を上田の前にかざして見せた。 「それは俺の声に君の躯が感じているんだ……我ながら罪なセクシーボイスだ……」 「……上田さん、あの」 「なんだい、ハニー」 上田は優しい顔で笑ってみせた──つもりだろうがかなり気色の悪い笑みである。下心が透けているからだ。 奈緒子は真剣に忠告した。 「上田さん、変ですよ。いえ……元々すごく変でしたけど、最近、もっと変ですよ。病院に行ったほうがいいと思います」 「そうか。変か」 いつもなら「失敬な!」と怒るはずの上田の笑顔は微動だにしなかった。 「そうかもしれないな。…全て君のせいだ」 もしジュースを飲んでいたら噴出させていたに違いない。 餅ならばむせた拍子に喉につまらせ、奈緒子の勇気ある○乳生涯は終焉を迎えていたかもしれない。 奈緒子は目を白黒させた。 「う、うえだ……?」 「君も最近おかしいぞ。いつもは素直じゃないくせに、例えば三日前のyouはどうだ……」 上田はうっとりと続けた。 「あの夜、youはいきなり俺のマンションを訪ねてきた……」 「上田さんが三十回以上連続で電話してきたからですよ。近所迷惑だから二度とするな」 「よっぽど俺に逢いたかったんだろう。目を輝かせ、頬を紅潮させ、息をきらせて…」 「だって、最後の電話で松坂牛の特大ステーキを焼いてるって言うから」 「ドアを開けるやいなや俺にとびついてきて…」 「そこ!『に』じゃない!『が』だっただろう!!」 「その場で……まいったよ、はっはっは、俺とした事が…youがあんまり可愛い声をあげるから……」 奈緒子は真っ赤になり、脳内世界にどっぷり浸かって喋り続ける上田の頬をつまみあげた。 「しっかりしろ上田っ!も、戻ってこい!!」 「おおぅ……」 上田はずれた眼鏡をなおしつつ、目の焦点をあわせ、奈緒子を見た。 咳払いをする。 「……ともかく、そういう事なんだ」 「なにが!?」 「君、最近…」 上田は小さな声で言った。 「とてつもなく感じてるだろう。え?」 奈緒子は固まった。 「youが俺を避けるのも、俺との行為に感じている自分を認めたくないからだ………」 「……………」 上田はニヤニヤしながら固まった奈緒子の手をとった。 「二言めには巨根巨根と、あんなに厭がってたのに……なあ!!」 「くっ………!!!」 奈緒子はあまりの屈辱にぶるぶる震え始めた。 「い、厭だって…言ってるのに…お前が何回も何回も、す、するから……!」 「素直になれよ。この照れ屋め!」 上田は奈緒子を抱きすくめてきた。 ギシッとソファが不吉な音をたてる。 「それでいいんだ!感じて、感じて感じて感じ抜いて、『上田様が私の全てです!』と俺の足に縋り付いて泣け!!」 「そっ、そんな恥ずかしい台詞は死んでも言わないぞ!放せ、上田!」 「はっはっは!安心しろ、you……すぐに言いたくなるから」 彼は奈緒子の服の釦を探し始めた。 「やめろってば。……この、や、やりたいだけの、バカ上田め!」 上田がふと手をとめた。 「奈緒子……」 びくっとして奈緒子は上田を見た。 どうも、たまに上田がそちらの名前を呼びたがるのにはいつまでたっても慣れなかった。 「『やりたいだけ』ならyouなんかじゃなくて、もっと胸も性格もどーんと豊かな女性を選ぶとは思わないのか?」 「上田っ!」 「これだから論理的な思考のできない人間は困るんだ。──俺はyouを抱きたいんだよ。たくさん、たくさんな」 あまりにも直球の言葉に、奈緒子は呼吸を忘れて再度固まった。 上田が微笑した。 その笑顔は、なぜか今回奈緒子にはあまり気色悪くは思えなかった。 おかしくなっているのは上田だけではなくて、奈緒子のほうなのかもしれない。 「つまり、『ジュブゼーム』……という事だ」 奈緒子を抱き寄せ、彼は小さく呟いた。 「それ、言うなってば!」 ぞくぞくっとした奈緒子は上田にしがみついた。 「もう何回も言ったと思うが」 「でも、こんなとき、言わないで。ずるいです。それ…プロポーズの」 「ふん。だから言ってるんだ、愚かな女だ…ジュブゼーム。ジュブゼーム……」 「やめて。やめて、上田さん……!!」 腕ではなく背筋を粟だたせているものは奈緒子が快感以上に認めたくないものだった。 歓喜に近い高揚。 身勝手な弱虫の上田ごときに囁かれるその特別な言葉でこのような感情を味わうなどもってのほかである。 これ以上溺れたくない。 上田に溺れたくない。 こんな変人で傲慢な勘違い男に引っ掻き回されず、亀やハムスターとともにもとどおり、穏やかに美しく大人気天才美人マジシャン(自称)として……奈緒子は愕然とした。 元通りの生活。 無神経な大男に煩わされることのない生活。 永遠に上田次郎のいない日々。 それがもはや想像できなくなっている自分に気付いたのである。 まあ、その、性生活は別としても。 目に勝手に涙が盛り上がってきた。 しゃくりあげるように息を押し殺した奈緒子に、上田は不審の目を向けた。 「you…?」 「上田のバカ!」 一声叫び、奈緒子は上田を睨んだ。 「なんなんですか、自分ばっかり。一人で言いたい放題ぺらぺら喋りやがって。この、この」 「天才教授」 「天…変人教授!言いにくい事全部先に言うなんて、ずるいぞ!この」 「高額所得者」 「高が…きゅ、給料ドロボー!…私、わたし、どうすればいいんですか?上田さんばっかり……!この」 「いい男。……いいか。you、もう言わなくていい。何も言わなくていいんだ」 「いいおと……え?」 奈緒子の滑らかな頬を上田の指が愛しむようにゆっくりと撫でた。 「口先でなんと罵ろうと、君が俺の事を以前にも増して慕っているのはわかっている。当然だ。今や俺はyouの献身的な奉仕により唯一の弱点が解消され、いささかの瑕瑾も見当たらない輝かしいまでに完全な存在──言わば『スーパー次郎』になったんだからな…」 「……やっぱり『巨根で童貞』がものすごいコンプレックスだったんだな、上田……エヘヘヘ!」 「うるさいな!」 上田は怒鳴り、顔を近づけて奈緒子の唇を塞いだ。 「………………」 「………………」 顔をはなし、彼は奈緒子に囁いた。 「練習が済んだら、長野に行くぞ」 「……え?長野?」 奈緒子の服が釦のないカットソーであることにようやく気付いたらしい上田は頷いた。 「だから君に羊羹を買ってきてもらったんだ。お母様、お好きだったろう。あの羊羹」 「どうして長野?」 「……挨拶だよ」 「なんの挨……」 「……一緒に来ればわかる」 上田は目を泳がせ、カットソーの裾に手を突っ込んだ。 「それに、youにはほかにもプレゼントがあるんだからな」 「……どんな?…ん…っ」 「……………」 「…………お、い?」 「……九万九千五百円をチャラにするなら教えてやってもいいが」 「上田っ!」 * 上田教授の講義はそれからもごく時たま意味もなく休講になる事があったのだが、それはまた後の話である。 おわり
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順不同 うえむらちか うさぎつばさ うらん ウェイ・ツゥン ナンシー・ナユミ・ヴィリアロエル 上原あずみ 上原さくら 上原やよい 上原りん 上原るり 上原多香子 上原沙恵 上原留華 上原美佐 上原美優 上山慶子 上島はるか 上平聡子 上戸彩 上杉なお 上杉弘美 上杉梨華 上村彩子 上村愛子 上田ひな 上田レナ 上田七海 上田仁美 上田奈緒 上田愛 上田祐華 上野なつひ 上野愛結 上野摩矢 上野未来 上野樹里 上野由宇 内宮有里 内山あゆみ 内山彩 内山理名 内山薫 内山遥 内村ももみ 内田恭子 内田有紀 内田理央 内田眞由美 内野未来 内野美沙希 卯月麻衣 宇佐美えりな 宇佐美友紀 宇佐見空 宇佐野瞳 宇多田ヒカル 宇恵さやか 宇治川麗菜 宇都慶子 宇野実彩子 宇野有香 宇高志保 梅宮アンナ 梅宮万紗子 梅津舞 梅澤しほみ 梅田彩佳 植木綾香 植村真子 植村花菜 植松真美 植野千尋 植野祐美 歌原奈緒 浦えりか 浦エリカ 浦浜アリサ 浦田聖子 浦野一美 浮田久重 海波あやな 牛川とこ 瓜屋茜 生方ななえ 臼田あさ美 鵜飼りえ 鵜飼里絵 ページ先頭へ
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【橙・レイモンの起承転結1、というか小ネタ】 ~一こまめ~ 上田「なぁ橙。」 橙「なんだ上田明也。」 ~二コマ目~ 上田「お前のお母さんの名字ってなんなんだ?」 橙「……覚えてない。」 上田「ダウト。」 ~三コマ目~~ サンジェルマン「えーっと……橘ですね。」 上田「どっちみち柑橘類っすかwwwwwwwwwwwwwwwwww」 橙「グスン……。」 ~四コマ目~ 上田「え、あ、ちょ……。」 メル「泣かせた―」 サンジェルマン「いじめかっこわるい」 上田「おまえらああああああああ!」
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上田家の近所にあった美容院。上田、酒井御用達の店。酒井が初めてパーマをあてた時に上田に教えてもらったが、上田に「俺の名前は決して出すな」と釘をさされていたため、結局最後までこの店では上田と酒井は違う劇団の人ということになっていた。 永野も一度だけ利用。現在は閉店している。
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くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンシリーズ くりぃむしちゅーのANNとのクロス。 初対面の有田が、ラジオゲストの765プロメンバーにパネェ質問をしなければいけないことに… 1作目:有田「如月千早ちゃんにパネェ質問することになった…」 執筆開始日時 2012/02/07 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328611624/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや、参りますね今日は…」 上田「だろうね。まあお前の心境になるとそうなると思うよ。」 有田「はあ…参ったな…」 上田「っていうか今回だけだろ?今まで散々参った参った言ってたけどよ~」 タグ ^如月千早 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSちゃんねる SS宝庫~みんなの暇つぶし~ オモテウラ ストーリア速報 ホライゾーン 2作目:有田「今度は萩原雪歩ちゃんにパネェ質問することになった」 執筆開始日時 2012/02/21 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329823853/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや、参るでしょうね。」 上田「まあそうだろうね、今日は特に。」 有田「いや~参った…本当に参った~。」 上田「あのな、本当に参ってる奴はそんなに参った参った言わねえって。」 有田「いえね、実は今日僕が参っているのはこの番組のせいだけじゃないんですよ。」 タグ ^萩原雪歩 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSちゃんねる SS宝庫~みんなの暇つぶし~ ストーリア速報 3作目:有田「第9回」 あずさ「童 貞 妄 想 選 手 権 ~!!」 執筆開始日時 2012/09/06 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332248100/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「CHANGIN MY WORLD!! 変わらない夢~描いて~♪」 上田「いや、あの有田さん?」 有田「CHANGIN 今を~!! 好きに自由に~変えるREADY~♪」 上田「いや、だから有田さん、もう始まってますから。」 有田「CHANGIN 前を……あ?えっ?」 上田「わざとらしいわ!もう番組始まってんだよ!」 タグ ^三浦あずさ ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SS宝庫~みんなの暇つぶし~ 4作目:小鳥「これより“第2回上田ファン王決定戦”を行います!」 執筆開始日時 2012/04/03 元スレURL ログ速URL 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン 某日 ―ライブ会場― 小鳥『皆様、本日は765プロ主催の定例ライブにご来場頂き誠にありがとうございました。本日のライブは終了いたしましたが、これより特別プログラムとして“第2回上田ファン王決定戦”を行います。』 観客「うおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 タグ ^音無小鳥 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSウィーバー SS宝庫~みんなの暇つぶし~ フェレット速報 わた速SS 5作目:美希「自転車は味噌汁ですか?」 上田「パネェ!!」 執筆開始日時 2012/04/24 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1335272312/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや参ったね」 上田「そうだな、今週は特に参るだろうね、お互いに。」 有田「そうですね…いや~参った…」 上田「まあでも、罰ゲームだからね…そこはお互いにしっかりやらないと。」 有田「上田さんはまだいいじゃないですか。ただ美希ちゃんの質問に答えればいいだけなんだから…僕なんて低周波マッサージ着けてラジオですよ?」 上田「いやあのな、質問は質問でも『パネェ質問』なんだよ。キツさはお前とさほど変わらんよ。」 タグ ^星井美希 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSウィーバー SS宝庫~みんなの暇つぶし~ 6作目:有田「菊地真くんにハンパねえ質問することになった…」 執筆開始日時 2012/05/15 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1337087472/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや、参りますね今日は…」 上田「だろうね。まあお前の心境になるとそうなると思うよ。」 有田「はあ…参ったな…」 上田「っていうか今回だけだろ?今まで散々参った参った言ってたけどよ~」 有田「はい…今日はガチで参ってますよ…」 上田「じゃあいつもはなんなんだよ?」 有田「いや、ちょっと待ってくださいよ…この番組放送以来いろいろやってきましたよ。なんですか、その時の旬なものの名前つけて…東MAX解散総選挙とか…童貞妄想選手権とか…」 上田「いや~くっだらねえよな~」 タグ ^菊地真 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SS宝庫~みんなの暇つぶし~ ストーリア速報 7作目:有田「四条貴音ちゃんにパネェ質問することになった…」 執筆開始日時 2012/07/31 元スレURL ログ速URL 概要 有田「…いや、参りますね今日は…」 上田「だろうね。まあお前の心境になるとそうなると思うよ。」 有田「はあ…参ったな…」 上田「っていうか今回だけだろ?今まで散々参った参った言ってたけどよ~」 有田「はい…今日はガチで参ってますよ…」 タグ ^四条貴音 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSちゃんねる SS宝庫~みんなの暇つぶし~ ストーリア速報 8作目:有田「我那覇響ちゃんにハンパねえ質問することになった…」 執筆開始日時 2012/08/07 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344335691/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや、参ったね…」 上田「高田文夫か!」 有田「…まあ、僕は高田文夫ではないんですけど。」 上田「知ってるよ!あくまで例えだよ例え。」 有田「はあ…参ったなぁ…」 上田「正直そうでもないだろ?」 有田「いや…参ってます。」 タグ ^我那覇響 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SS宝庫~みんなの暇つぶし~ 9作目:有田「上田さんって765プロのプロデューサーなんですか?」 執筆開始日時 2012/10/24 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351055775/ http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351073729/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―収録スタジオ― 有田「…いや、参ったね…」 上田「なんだよ、また参ってんのかよ…」 有田「いや~、うん、参った。」 上田「まあ、一応訊いておくけど、なんで参ってんの?」 有田「ん?…まあ、それは、ね…」 上田「お前さほど参ってねえだろ!」 タグ ^天海春香 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト エレファント速報 10作目:有田「水瀬伊織ちゃんにパネェ質問することになった…」 執筆開始日時 2013/01/08 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357637684/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―スタジオ― 有田「…いや、参ったね」 上田「高田文夫か!」 有田「…まあ、僕は高田文夫ではないんですけど」 上田「知ってるよ!あくまで例えだよ例え」 有田「はあ…参ったなぁ…」 上田「正直そうでもないだろ?」 有田「いや…参ってます」 タグ ^水瀬伊織 ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSちゃんねる SS宝庫~みんなの暇つぶし~ 11作目:有田「上田さんってTHE IDOLM@STERの劇場版に出るんですか?」 執筆開始日時 2013/02/12 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360666906/ 概要 ピッポ ピッポ ピッポ ポーン ―ニッポン放送 スタジオ― 有田「歌えばほら新しいDOOR~♪」 上田「いえ、あの有田さん?」 有田「開いて~く輝~いて~♪」 上田「聞いてます?」 有田「始ま~る世界LISTEN!」 上田「俺の話を聞いてくれませんかね?」 有田「私のMUSIC!」 上田「いや、だから「MUSIC!」じゃなくてさ…」 タグ ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SSちゃんねる エレファント速報 12作目:有田「如月千早ちゃんにパネェ質問することになった……」 執筆開始日時 2013/04/02 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1364894881/ http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1364908666/ 概要 ―某ラジオ局スタジオ― 有田「いや、参ったね…」 上田「そうだろうね。今日ばっかりはお前が参るのもわかるわ」 有田「はあ…参ったな…」 上田「まあ、一応訊いといてやるよ。なんで今日はそんなに参ってるの?」 有田「改編期ですよ」 上田「は?」 有田「まさか『有田とマツコと男と女』が終わるとはね…」 上田「あ、そっち!?」 タグ ^クロス ^くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン まとめサイト SS宝庫~みんなの暇つぶし~
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呪文と石5 13-14 キスはとても優しかった。 「照れ屋だからな、youは」 奈緒子はむくれて視線を泳がせた。 「お前に言われたくない」 上田の躯がかたむいて、奈緒子は畳に横たえられた。 「…なあ」 上田は照れくさそうに頬を歪めた。 「キスされてると、和姦したくならないか?」 再び唇を塞がれた奈緒子は心底ほっとした。 キスしてんのはお前だとつっこまずに済んだから。 * 「──じゃあな」 上田は奈緒子の躯を放すと、のっそりと起き上がった。 「体調が完全に回復したらまた改めて来るから」 「来なくていいです。上田さんが来るとお腹が減るだけだし」 疲れきった奈緒子は服をかき集めつつ、上気した顔で呟いた。 結局なんのかのと言いながらピラニア効果で上田はまともにやる事を一通りやったからだ。 しかもまたもやコンドームをつけなかった。 「もう指輪は見つけたしな」とかほざきつつ。 「来るよ」 上田はシャツの襟を整え、ニヤっとひげ面を綻ばせた。 「婚約してるんだから」 「……」 奈緒子にはやはりなんだか実感がない。 「……この指輪、どうすればいいですか?」 奈緒子はちゃぶ台の上には不似合いな輝きを指差した。 「結納まで大事にしまっとくんだ。質には入れるんじゃないぞ」 上田は靴を履きながら言った。 「え?つけてなくてもいいんですか?」 「なんでつけてなくちゃいけないんだ?君の好きにすればいい、不便だろ」 彼は振り向いた。 「…上田さん。あの…」 奈緒子の眉間に皺が寄った。 「今すごく…ひっかかった事があるんですけど」 「言ってみろ」 「うちの母や上田さんのお父さんやお母さん、全員、私たちが結婚するって思ってるんですよね」 「おう。みんな喜んでるようだな」 「それ……急いで私がこれに気付く意味、あまりないんじゃ」 「ないかもな」 「じゃあこの一週間って」 上田は目を細めた。 「前々から、一度自分の限界に挑戦してみたかったんだよ」 唇が満足げにつり上がった。 「やればできるもんだな」 「──やっぱり躯目当ての犯行だったのか!」 「最初からそう言ってるじゃないか」 「とっとと帰れ!二度と来るなっ」 奈緒子が力一杯投げつけた湯のみは、上田が素早く閉じたドアに跳ね返って割れた。 「またなyou!ハハハ、ハッハッハ!!」 上田の明るい笑い声が池田荘の廊下を遠ざかっていく。 奈緒子は窓に駆け寄り、がらっと開いて顔を出した。 「この、この…変態!巨根!腰を壊して寝込んでしまえバカーー!!!」 「そうなったら看病に来てくれ」 上田は階段の上で立ち止まり、また照れくさ気な表情を浮かべると、妙に巧みなウィンクをよこした。 「な。………ジュヴゼーム」 最後の言葉はとても小さく、上田は大きな背中を丸めるようにして素早く階段を降りて行った。 * 色ボケ教授の姿が見えなくなると、奈緒子は割れた湯のみを片付けた。 ジュヴゼーム。 照れくさそうな顔。 羞恥を感じることはできるようだが、その方角がズレているというのだ。 ちゃぶ台の上の指輪を見る。おそるおそるはめてみるとぴったりだった。 薬指のサイズなど上田に訊かれた事は無い。 という事は奈緒子が眠っているときにこっそりと測ったとでもいうのか。 どこまで不審者なのだあいつは。 急いで指輪を外し、ハンカチの上に置いた。 見つめているとあまりの美しい輝きに質に入れたくなってくる。目の毒だ。 ジュヴゼーム。 改善の余地の無いバカの上田が柔軟性のない石頭を振り絞って贈ってきた世界で一番硬い石。 出来過ぎていて笑えてしまう。 躯目当てだとかお礼の手伝いとか質に入れるなとか演出だとか。やはりあいつは小心者だ。 「…だから、フランス語で言うなって」 あのバカから逃げるなら今なのに。 今しかないはずなのに。 「バカ上田」 奈緒子は美しい石に唇を尖らせて呟いた。 その五文字の抑揚は、さっき上田が囁いた愛の言葉とどこか似ていた。 おわり
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燃え盛る火の中で by 16さん 火に囲まれて、何分経ったのか。 考えなきゃ、考えなきゃ、助かる方法…。 頭がぼんやりしている。 立ちすくんでいると、上田が声を掛けてきた。 「最後に、お互い今までずっと言えなかったことを一言ずつ言い合おう」 「……はい」 お互い死にかけて助かったと思っていたのに、また火に囲まれるなんて。 くらくらする思考の中、上田の真剣な顔だけが鮮明に見える。 「山田。俺は今まで、ずっと君のことを」 「……はい」 「…す、っす…」 「……す?」 目を逸らそうとする上田に聞き返す。 本当は気付いてる。 言いたいことはわかってる。 知っていましたよ、ずっと。 「俺は、君が好きだよ。ずっと、ずっと前から」 「……」 とても小さな声だったけれど、私の目をまっすぐ見てくれた。 死にかけているこんな状況なのに、幸せな気持ちになってしまう。 「……俺は言ったぞ。次はyouの番だ」 「……私も。私も、ずっと前から好きですよ。上田さんが」 上田の体が私をそっと包み込む。 私も手を回してしがみついた。 「こんなとこで死ぬの嫌ですよ、後味悪すぎます」 「ごめん。youを守れなくて」 「…上田さんは、頭使わなくていいですよ。一緒に助かる方法は私が考えますから」 助かったら恥ずかしくなって、何事もなかったようにくだらない言い合いをする関係に戻ってしまうかもしれない。 でも素直になるんだ、もう一度ちゃんと好きって言うから。絶対に。 上田さんと一緒に生きていきたい。 「……熱い…」 頭が回らない。 息が苦しい。 目の前が暗くなってきた――― 「…嫌…!!」 ――あれ、息ができる。 見慣れた天井。 心臓がうるさく鳴っている。 「…はぁ…嫌な夢だった」 「どんな夢だ」 聞き慣れた声に視線を巡らす。 勝手にお茶を煎れてくつろいでいる大きな男。 「上田さん…?何勝手に上がり込んでるんですか」 「廊下に君が倒れてたから運んでやったんだよ。おそらく熱中症だな」 そういえば玄関を開けた記憶がない。 枕元に置かれた水やタオル。 頭の痛みに顔をしかめると、額の汗を上田がタオルで拭ってくれた。 「ところでyouはこんな話を知ってるか」 上田は団扇でこちらに風を送りながら、うさん臭い霊能力のことを語り始める。 どうせならお前が独り占めしている扇風機を向けろ。 でもそれが上田。ずっとずっと前から。 「…すき焼きおごってくれるなら、謎解き付き合ってあげます」 微笑みかけたら、上田はちょっと動揺してる。 それでいいんですよ。 余計なこと考えずに、私のこと好きでいてください。 ずっとずっと。
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はじめてネタ by 名無しさん 1 糸節村の事件から早2ヶ月が過ぎようとしていた。 そんなある日の晩、 日本科技大教授 上田次郎は、 書斎でデスクランプだけを灯し、パソコンに黙々と向かい合っていた。 12月某日 糸節村で起こった事件を解決した人物が、 私 日本科学技術大学教授 上田次郎、その人であることをついに実証し得た。 来年の今頃、きっと私は主任教授になっているだろう。 遅からず『ニュートン』も取材に来るに違いない。 そう確信している。 フッ 全ては順風満帆だ。 しかし、気がかりなことが一点だけある。 いつの間にか入り込んできた同居人、山田奈緒子のことである。 当初は、富める者が貧しい者に施すのは当然と思い気にもとめていなかったのだが、 最近、様子がおかしい。 あの大食らいの山田奈緒子が食事を残すようになったし、 なにより、私が声をかけても無視するようになった。 私が発する言葉は、その一言一言が金言であるのだ! それを無視するとはヤツは何様のつもりなのだろう。 カチャ・・・。 ドアが開く音で、 もの凄い早さでキーボードをつついていた人差し指が止まる。 「ふぅ・・・ YOU! 何度言ったら分かるんだ!! この部屋にはいるときは必ずノックしろとあれほど・・・ッ!?」 振り返りながら文句を言う上田。 しかし、そこに奈緒子が立っているのを見て言葉を飲んだ。 暗い室内でデスクランプに照らし出されたのは、 一糸まとわぬ奈緒子だった。 上田は慌てて背を向けた。 「Y..YOU! な 何をしている! とうとう頭がおかしくなったか? 何か悪い物でも食べたんじゃないのか! あれほど拾い食いはするなと言っておいただろう!」 そんな上田の様子を見て奈緒子は微笑みながら言う。 「上田さん・・・」 「ハッ!!なるほど・・。 最近、食事を残すようになったのも外で拾い食いをしているせいだな。 ヤツのことだ。 飲食可能なものだけでなく、落ちている物はなんでも口にしてるに違いない。 はぁあっ!!! 最近、この辺りで野良猫を見かけなくなったのもヤツか・・・・」 上田の独り言は止まらない。 「上田!話を聞け!!」 奈緒子の一喝は実に良く効く。 上田は我を取り戻し、横目で後にいる奈緒子に意識を向ける。 奈緒子がそっと口を開く。 「上田さん こっちを向いて。 私を見て・・・。」 奈緒子が発する言葉に不思議な力があるのか、 先ほどの一瞬で上田の目に焼き付いた奈緒子の美しさか、 次郎は言われるがまま、奈緒子と向き合う。 奈緒子はやはり全裸であった。 長く美しい黒髪でその小さな胸の膨らみを隠し、 両の手で薄い茂みを覆っているものの、間違いなく全裸である。 背筋を真っ直ぐに伸ばし、澄んだ瞳で上田を見つめる。 「上田さん、私の言うことを良く聞いて下さい。 あなたに出逢えて良かった・・。 ずっと前から自分の気持ちに気付いていたんです。 でも、あなたに拒否されたら・・、 そして、あなたを受け入れられるかどうか・・・ 怖くて自分に嘘をついてました。 でも、今日こそ勇気を持って素直に言います。 上田さん あなたが好きです! 愛してます!!」 つ づ く・・・ かな?(w NEXT>>
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緊縛 by 新人さん 4 部屋にはいると無防備な姿で寝ている山田がいた。 相変らず意味不明な、寝言を言っている。 「これでよしっと、おい!you起きろ・・おい!」 「ん・・・上・・田・さん・・・え!?な・・何で? しっかりと縛ったはずなのにどうして?」 「俺には、youと違って本物の超能力があるんだ」 「うそつけ」 「そんなことより、さっきの仕返しに今度はyouを縛ってやった 今度は俺がyouを犯してやる」 上田は、全裸になり、山田に近寄った 「く・・くるなこの巨根・・・えーい」 ドカ 上田は、山田に急所を蹴り上げられてしまった。 「ぅおおぅぅぅ・・・・・お・・・俺としたことが、足を縛り忘れていた」 「はっはっは、この馬鹿上田め」 上田は、急所の痛みが取れると、片手でおちんちんを守りながら、 山田に近寄った。山田も足だけでは、守りきれず、 その足も縛られてしまった。 「くそ、この巨根!やめろよるな」 「さてと、まずはこのじゃまな衣服を、とってしまおう」 「や・・やめて下さい、上・・だ・さん さっきのことは謝りま・・す・から」 上田は、山田の服をきれいに脱がした。 ブラとパンティーもむしりとた 「you・・・思ったより少し大きいな・・」 「うるさい!! 馬鹿上田!!」 山田の全裸を見た、初めて生で見た女性の裸のおかげで、 上田のティムポは、爆発寸前だった 「はじめは・・・顔射をしてみよう・・」 「ちょ・・や・・やめて下さい」 「おぅぅ!?」 どぴゅぴゅぅ 「きゃぁー、き・・汚い・・何これ生臭い」 「おぅぅ、まだ仕返しは終わらないぞ」 「次は、よしこれだ」 そう言うと、上田は山田の胸をもみ始めた 「ん・・やめ・・てくだ・・・さいよ・訴え・・・ますよ」 「youは、素直じゃないな、やめろと言っても、下はヌレヌレだぞ」 「ヌレヌレって言うな・・・ん・・そこはやめ・・・ひっ」 上田は山田の、大切な部分に指を入れた。 「ひ・・あん」 「どうだ気持ち良いか?気持ち良いだろ、さぁ気持ち良いと言ってしまえ」 「気・・持ちよ・・・・くな・・んか・な・い・・ひ・・あ・・あ」 「you声が裏返っているぞ、ん? ほーう、やはり処女だったか(よかった)」 「う・・うるさい・・・童貞」 上田は、山田の口に、その巨大な肉棒を無理やり押し込んだ。 「んんーー・・」 「おうぅおぅき・・気持ちいい」 上田は、腰を上下に動かした。 「んん!?」 次の瞬間山田の口に、大量の白濁液が注ぎ込まれた。 山田は、はき出そうとしたが、上田のティムポに押さえつけられて はき出せない、上田のティムポからは、汁がまだまだ出てくる 「んんー!!(やだ!? おどのおくに流れ込んでくる)」 「おぅぅぅ、しっかり飲むんだぞ」 「げほげほ、はぁはぁ・・こんなもの飲ませるな」 「youに、選択のよちはない」 「上田さん、も・・もういいでしょ許してくださいよ」 「まだだ」 「え?」 「まだyouの処女を奪ってない」 「そ・・そんなことするんですか?」 「当たり前だ」 上田は、山田の秘所に亀頭をあてた 「ん・・・い・・入れるんならさっさとしてください」 「い・・いくぞ・・・・」 「あ・・きゃああああああああああ」 「おぅぅぅ、す・・すばらしい・・・・こ・・この瞬間から 俺とyouは、処女でも童貞でもなくなった」 「い・・痛い 早く・・抜い・・てく・・ださい」 「はぁ・・はぁ・・・ユ・・・you」 激しく腰を動かす そして・・・ 上田は山田の中に無数の小さなおたまじゃくしを、はなった 「はぁはぁ、良かった、良かったぞ奈緒子」 「そうですね、次郎さん」 「え??今、なんていった?」 「そうですね、って言いました」 「違う!そのあとだ」 「次郎さんって言いましたけど、なにかへんですか?」 「だっていつもは、上田とよんでるじゃないかなのに」 「ですから、これから私、名字が変わるんです。上田に、 だめですか?」 「い・・いや、ぜんぜんだめなんかじゃない」 「ならこれからよろしくお願いします。次郎さん」 「じゃあ何で、嫌がったり、あんなお仕置きをしたんだ」 「だって処女だったんですから、自分から誘うわけにはいきませんし 次郎さんなら、お仕置きすれば、反撃することぐらい、わかりますよ。だからライターをおいてったんです」 「そうだったのか、明日お母さんに、挨拶行かなければな」 「式のときは、でっかいケーキが食べたい」 「ウエディングケーキは、でっかいに決まってんだろ」 「そうでしたっけ?えへへへへへへへ」 「相変らず、下手な笑いだな」 -----------終わり-------------------