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今日 - 合計 - バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時30分37秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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要研究・詳細不明のネタ多数。 入手するマグナスの精霊数決定 宝やイベントで手に入るものは、入手した瞬間に精霊数が決まる。 店で売っているものは、店に入った瞬間に決まる。 店のマグナスについて 店のマグナスの精霊数および品ぞろえは、以下でリセットされる。 詳細は不明のものもあるので注意のこと。 リセットボタンでのリセットあるいは電源を切る 「正規の方法」で町を出る 例えば、ナシラの酒場から出たときは、正規の方法ではないので店の売り物は変化しない。 ただし、あくまでこれは例外である。 マップを切り替える(「町を出る」もこれに含まれる) 詳細条件は不明。ナシラの酒場⇔広場の場合は変化しないことを確認。 マップを切り替えたときに品揃えが変化する店と変化しない店があるのか? 別の店の品揃えを見る 別のデータをロードした場合、変化する場合と変化しない場合がある。 ショップのむげエヌぞうしょケーにおいて、もっとも懸念すべき(というか明らかになるべき)事項がこれ。 ※ショップを見た時刻と、現在の時刻が離れていると、店の品揃えがリセットされる? 条件付き精霊数 マグナスによって、奇数あるいは偶数の精霊数しか持たないマグナスが存在する。例えば、アイスダガーは奇数のみ、デュエルソードは偶数のみ。 ランク2以上についても、「傾向」として奇数偶数の多さに違いがあるかもしれない。 特に終盤イベントで手に入るマグナスは、右下の精霊数が[9]で固定のものが存在する(エスペランザなど)。 一部のマグナスは上記に加え、更に左上の精霊数に[7][8][9]しか持たないものもある。 精霊数 [9] 基本的に、精霊数[9]のあるマグナスは全てランク4。 しかし、カメラ2・カメラ3、そしてLV3以上のボイスは、ランク2・ランク3でも[9]が出ることがある。 天の剣などの特殊アイテムも、ランクは1だが[9]を持つ。 ちなみに、ランク4だからと言って、必ずしも[9]を持つとは限らないので注意すること。 イフリートセイバー・プラチナシールドなどは、少なくとも今のところ[9]は見たことがない。 補足 ランクについて そのマグナスの持つ「精霊数の個数」のこと。 言い回しが面倒なので、簡潔に表現する方法としてたった今作った用語です。 例えば、ショートソードは、精霊数は右上ひとつだけなのでランク1。 草もちは、精霊数は右上・左下のふたつを持つのでランク2。 カメラ3は、右上・左下・左上の3つなのでランク3。 高ランクの武器防具ほど、物語のより先で多く手に入る傾向にある。 止まる ラスボス戦、直前の画面で 途中からギバリ(3人目?)の動きが止まる現象が見つかっている。 新規ゲームのシステム 別データを開始してGameoverし、 新規データでゲームを開始すると、システム(マグナス詳細表示ONOFFとか)のデータが引き継がれる。 密かにギャザリングのミュージックも引き継がれる。 戦闘ボイス変更 新規にゲームを開始すると、カラスの戦闘ボイスが別キャラに差し替えできる。 例えば、別データで一人目にギバリにした状態からGameoverして、 新規データでゲーム開始するとカラスのボイスがおかしくなる http //www.youtube.com/watch?v=RvSHM9T4ge4 カラスの初期デッキ 実は、初期デッキの精霊数は固定ではないので、精霊数の吟味が可能。 明るさ変更 戦闘中に光の武器・道具を使うと、画面が少し明るくなる。 同様に、闇を使うと暗くなる。 明るさの変化は累積し、一定時間で元に戻る。 カメラの撮影のための明るさ調整が出来るそうだが、詳細は知らない。 少なくとも、バグではないようだ。 敵のダメージ 敵の攻撃はあらかじめ数値が決まっており、乱数による値のブレは無い。 敵の行う防御も同様。 要検証の事項 ショップでのマグナス無限増殖について ミズチの魂の道は3週以上可能か? 魔光の剣の使用条件
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今日 - 合計 - バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時28分40秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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登録日:2011/11/06 Sun 22 05 25 更新日:2024/05/03 Fri 03 21 12NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 おかっぱ イケメン カメラ持ったら本気出す ドロップキック ネタキャラ バテン・カイトス ヘタレ リュード 光るラッパ 坊っちゃん 岸尾だいすけ 岸尾大輔 帝国兵 萌えキャラ 赤毛 連続キック ←ラッパ使えよ… 「実力を知るのが、遅すぎたようですね」 cv.岸尾大輔(岸尾だいすけ) 帝国の、代々続く名門の家に生まれた軍人。18歳。 姉と兄は超エリート軍人。 普段は温厚だが、不条理な事には上司であろうと意見する正義感を持つ。 そのため反感を買い、雲の国ディアデムに特務大使として赴任。本人も実質的な左遷状態だと理解している。 さらに師団長が「ディアデムは帝国に戦争を仕掛けようとしている」と言いがかりをつけた際に猛反発し、帝国を裏切る。 帝国出身のためこころの翼はもたない。 戦闘では音衝銃という特殊な武器で敵を蜂の巣にする。 秀でたステータスはないが、突出して低いものもない超バランス型。 * * * + ちょっと嘘です n ∧_∧ n + (ヨ(*´∀`)E) Y Y * リュードを語る上で欠かせないポイントは、そのヘタレっぷりである。 ・「義によって立つ者を反逆者とは呼ばない!」と叫び帝国を裏切る。 仲間になって早々、帝国に操られて重要アイテムを渡してしまいそのことで落ち込む。 帝国の人々に銃を向けることをためらい、兄達から銃を向けられたときも「駄目だ、兄さん達には銃を向けられない!」 出自不明の別の仲間を帝国の手の者ではないかと疑うものの、主人公達にスルーされる。 重要アイテムが無くなった時、自分から突然「僕じゃない!僕は絶対に盗ってなんかいない!」とうろたえる。 敵に捕まるイベントで一人だけ人生を諦めかけており、助けにきたシェラから「大丈夫?歩ける?」と心配される。 仲間の中で唯一泣き顔の顔グラがある。 帝国の人々の幻に「おまえに愛される資格はない」と言われ、涙を流し苦悩する。でも主人公達から半分スルーされる。 全ステータスが平均して低い。シェラよりもHPが低い。 使用武器はラッパの形をした珍しい銃で、レアなくせに攻撃力が低い。ちなみに最強武器の名前は『光るラッパ』。 システム上相反する属性の組み合わせて攻撃するとダメージが落ちるのだが、リュードの武器は相反する属性ばかり。(改善策:属性を統一し、↓の無属性マグナスを入れる) 『腐った肉』や『ストーカーレター』などの陰湿なマグナスで攻撃させた方が強い。でも他の仲間の方が強い。 必殺技はもちろん銃を使うが、何を血迷ったのか柄で殴りつけたり、撃った反動でドロップキックをかます。力無いのに。 「我が一撃に一片の迷い無し!」と叫んで出す技は連続攻撃。銃を撃つふりをして、何故かキックでフルボッコにする。 「邪なる魂に聖なる一撃を!」と叫んで出す技は闇属性の連続攻撃。銃で敵をガンガンに殴り、最後は自分がよろける。 初期デッキに花束と逃亡が入っている。 カメラを使わせると真面目な声で「本当の自分を見せてください!」と言いながらシャッター押す。 …とまぁ、ヘタレ要員だが、愛ある人によりダメージ3万超えやリュード一人旅プレイの動画が存在するという。 ※補足 攻略本には弱点属性とプライズを狙えばダメージ一万超えも可とあり証拠画像も載っているが、プライズのほうはほぼ運。 マグナスの調達はもちろん、個人ステータスアップ用マグナスやレベルアップボーナスもフル活用した上で、運の女神に挑んだと思われる。 以下ネタバレ 代々続く名門の家の生まれではなく、乳母アルマードの実子のようだ。(アルマードの出身は帝国に搾取されている村) リュードの兄と姉はその事実を知っていて、リュードを蔑んでいた。 というか父が貧村出身の人間を乳母として雇うこと自体に不満を抱いていた。 アルマードがリュードの傍にいられるようにしたところを見ると、リュードの父はエリート&選民主義の帝国人の中では非常に珍しい恩情深い人物だったのかもしれない。 僕はぜったいに追記・修正なんかしてない! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
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バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 機種:GC 作曲者:桜庭統 開発元:モノリスソフト、トライクレッシェンド 発売元:ナムコ 発売年:2003 概要 ゲームキューブ中期に発売されたゲーム。 満を持した大作であったが、セールスは振るわなかった。いわゆる隠れた名作。 このゲームの音楽は桜庭統作品の中でも特に評価が高く、代表作の一つとも言えるだろう。 ちなみにこのゲームのサウンドトラックのデータをiTunesのCDDBで取得するとやけに誤字が多いので修正は必須。 収録曲 曲名 使用シーン 順位 Disc1 序奏峰 タイトルで使用 天底の勇魚 オープニング 光星煌めく旅路の果てへ 名前決定画面など Soul poetry The true mirror 通常戦闘 第1回41位第3回355位第4回134位第5回300位第6回386位第7回368位第8回688位第9回798位第15回900位RPGバトル111位2000年~2007年37位通常戦闘曲76位 Vitriolic a stroke ボス戦 冥の断罪 ボス戦 第3回379位 Glowing cloud ボス戦 Chaotic dance ボス戦 Rumbling of the earth ボス戦 Coolant 戦闘勝利 風気の狭間 マップ画面 フィールド137位 Gentle wind 農村ケバルライ 癒し191位2000年~2007年145位 月蝶揺るる闇夜の苑へ 月騙しの森 ダンジョン164位夜172位 旭光貫流 古都フェルカドなど Limpidly flow 氷の城カファルジドマ Soft labyrinth 雲の道 Bellflower 漁村ナシラ 癒し205位 Imperial dynamics 帝都ミンタカなど 氷霧流 小天河など Feudal guardian 雲の城エルナト Flighty Spirits 空中山脈 天海花御堂 花の都コモ・マイ 第5回721位町曲35位癒し286位 Mystery crystal 不思議庭園デトゥルネなど 冬・雪・氷233位 腐朽 魔法図書館 Holo Holo ジャングル ホロ・ホロ 紺碧の魂泉 精霊の杜ネクトン 風に舞う砂塵 砂漠の村アザー Disc2 Dead beat 火炎洞窟 Disorder 城下町シェリアク 砂上の楼閣 石の塔ソズマ Divine white bell 教会 Start on a voyage Glittering violet moon 魔道書の幻想宮 揺れる時と歪む空 Strike off the enemy 目覚める災厄 夜更け 休憩中 Level up! レベルアップ Class up クラスアップ 精霊と共に 衝の飛沫 Bottom out 降雹 天地恐慌 Brave way 鎮座 決白断 Survival from The Force 嵐の城コル・ヒドラエ The true mirror -guitar ver- ボス戦 第5回157位第7回745位 九天の覇王 マルペルシュロ戦1 第3回493位第5回198位第6回922位第7回816位 Violent storm マルペルシュロ戦2 第10回806位第12回665位第16回996位ラストバトル124位第2回ラストバトル401位RPGバトル442位 邪見行の最期 エンディングイベント戦 大地降臨 エンディング 涙の深海 エンディング 語りかける星々 スタッフロール 白桃薫る来世の宴へ サウンドトラック バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 Original Soundtrack
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498 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 00 01 ID fnM5VKIC0 バテンカイトス 499 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 02 27 ID fnM5VKIC0 なんだこの過疎ぶり… 500 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 05 25 ID zfdPiYzG0 必ずしも自分がとらなくても面白い流れにはなるということを知って、 時間とりにガツガツしなくなったのかもな で、語ってくれバテンカイトス 俺はスタッフ的に気になってたんだが買うタイミングを逃したんだ バトルがカードというのも人を選びそうな感じだがどうなんだ? 501 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 06 10 ID fnM5VKIC0 『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』は、2003年12月5日にナムコ(現バンダイナムコゲームス)から発売されたゲームキューブ用ロールプレイングゲーム。 開発はモノリスソフトとトライクレッシェンド。ディスク2枚組。幻想的なグラフィックと斬新な戦闘が持ち味。 ゲームキューブでは数少ない大作RPGとして注目を集めた本作は、発売前から多くのゲームキューブユーザーの注目を集め、ニンテンドードリームでは大々的に取り扱われた。 売り上げ本数は約12万5千本。全体的に見ると、そこまでヒットしたとは言えないが、それでもゲームキューブ完全新作タイトルとしては、歴代3位の売り上げを誇っている (1位はピクミンの54万本、2位は動物番長の17万本)。 502 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 08 09 ID U+MOBv9E0 名前は聞いたことないがモノリスの作ったゲームなのか 503 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 12 40 ID tydi3K9gO FFCCを買うために貯めて置いた金をこのゲームに使おうか悩んだ記憶があるな 結局どっちも買わなかった訳だけど 504 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 12 56 ID NmHWKmq+O やったことないけど1は戦略性が高いとかで気になってる 505 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 13 28 ID 9++AN5dD0 音楽が桜庭の奴? 506 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 16 37 ID pbv9STNX0 おお、バテンきてた!! 当時音楽目当てで買ってはまったなー 505の言う通り桜庭だよ 俺も最初は 500と同じく、カードバトルってことで身構えてたんだが 要するに「攻撃」とか「防御」のコマンドをあらかじめデッキとして詰め込んでおくって感じかな あと選んだカードでコンボができるんだが、トンデモアイテムが多くて吹いた 米+水魔法+炎魔法+兜=炊き立てご飯とか 離婚届+実印=手切れ金とか 中盤は生肉と腐った肉を主要武器にしてたっけな 戦闘は個人的に続編の方が好きだけど、ストーリーはこっちが好きだな 王道だけどドンデン返しがあって楽しかった あと、ミズチ様は俺の嫁な 507 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 22 19 ID fnM5VKIC0 カードデッキ的なものを組んで戦闘する以外は普通のRPG そのデッキもそこまで複雑でもなかったかな カードゲーム苦手な自分でもそれなりに対応出来たし タイミング逃すと見逃すちっさいイベントやアイテムがやたら多くて攻略本ないと結構しんどいかも ショパンだっけ、後にトライクレッシェンドが出したソフトがこのゲームのシステムをそのまま流用してるのか、プロモ映像がそのままで吹いた 実はDISC1の途中で投げてるんだけど、時間前になんかお題がないかと部屋見回したら攻略情報をプリントアウトした紙見つけて書き込んだ この機会に再開しようかな 508 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 24 32 ID 9++AN5dD0 桜庭という事で名前だけは知ってたが、存外に面白そうなんだな ゲームキューブは持ってないがwiiでやれるし探してみるか…… 509 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 29 41 ID 66Fbd1+m0 508 きっと気に入るだろう 510 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 32 07 ID vF3x4deE0 1も2も700時間はやってるがまだまだ飽きないな これほど好きなゲームも久々だ ミローディアかわいいよミローディア 511 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 33 15 ID 66Fbd1+m0 一見するとカードゲームなんだけど 実は狙った数字を早く出すだけで別にマニアックなゲームではないので誤解なきように・・ パッケージのイラストも濃いけど、中の絵は割りとあっさりしている 512 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 37 34 ID vF3x4deE0 声優とかも割りと豪華だよな、鳥海、たかはし智秋、浪川大輔、画伯と 513 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 45 24 ID PnviWAeS0 1は、デッキを考える楽しみとカードを集める楽しみ 2は、デッキ調整と、敵の攻撃をかいくぐってMBバースト 雑魚にもバーストやってしまったりするゲーム 514 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 45 56 ID pbv9STNX0 511 1から9まで揃えて出せる!という時に精霊魔法が来ると複雑な心境になる 地味に説明文が面白くて好きだったなあ 誰か潤いさらさらヘアを自力で作った猛者はいないものか 515 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 47 40 ID CATNswQd0 星座集めとか、クズマーンの系譜とか収集系のサブイベントが面白かった 2のセドナはたまらん 516 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 49 57 ID vF3x4deE0 2のヌンキの赤フラワーでセーブしてしまって一からやり直したのも今ではいい思い出 517 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 53 17 ID XX2ylGfd0 516 やった事ないんだけど やり直した理由って? 詰むの? 518 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 55 25 ID CATNswQd0 514 しかもそういう時に限って半属性とかなw 517 2はセーブデータがあぼーん( 516)する致命的なバグとか 進行不可能になるバグがけっこうある 519 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 57 01 ID vF3x4deE0 517 残念なことに2にはバグが多い ヌンキにある赤フラワー(セーブポイント)でセーブして電源を切ると次始めるときデータを読み込まなくなる そのほかにもバグが色々・・・ 520 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 57 47 ID pbv9STNX0 2は致命的なバグが多い あるイベント中に 516の場所でセーブするとロードできないのもその一つ ディスクは一応交換してもらえるし、事前に知ってれば回避可能 518 そうそうw でも魔法カッコイイし、何より精霊(プレイヤー)が出したって設定だから 威力が落ちると分かっていてもなんか使ってしまうww 521 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 22 59 48 ID XX2ylGfd0 518-520 さんくす ロードできなくなるバグは致命的だな… 522 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 00 09 ID yf+lnO/O0 トイレの古い水… 523 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 04 17 ID 66Fbd1+m0 2は基本的には炎上ヌンキでセーブしなければ大丈夫かもしれない 1度だけアヌエヌエでループしたけど、なんとか先に進めた 521 たしか、任天堂にディスクを送れば修正版と交換してる・・・と思う 524 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 06 44 ID CATNswQd0 最高の自分を見せてください! http //www.youtube.com/watch?v=QCy87ARbOA4 525 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 07 47 ID +WtySG+80 バテンは初めてトコトンはまったゲームだったわ。 世界観もステキだし音楽もいい。 マグナスバトルはやればやるほど上達するのが実感できて面白い。 1のバトルは割りとのんびりできたけど2のバトルはスピード感ありまくりで慣れるまでが大変だったw 慣れたら超楽しい。リレーコンボたのしす。 書いてたらやりたくなってきたのでやってくる。 526 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 08 41 ID vF3x4deE0 バアルハイト戦のBGMでニヤニヤしたのは俺だけじゃあるまい 527 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 10 58 ID 66Fbd1+m0 524 ネタスレ化するのでやめれw 528 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 20 01 ID CATNswQd0 リュードが最初にパーティに入った戦闘でこの台詞を聞いた時の衝撃は忘れないよ 529 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 23 25 ID WMJXn6o80 480のレートの高さは異常 一回1円とかいいなぁw 530 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 25 38 ID +EtPZvKk0 精霊さんたちの語り 531 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 27 53 ID 66Fbd1+m0 最初、勘違いして精霊の名前はデフォルトで行こうと カラス と名付けてしまったんだ 話がややこしいことになった 532 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 28 11 ID pbv9STNX0 524 これ最初聞いた時爆笑したww だがリュードと言えばスフォルツァンドだろう 526 ニヤニヤというか鳥肌立ったよ俺は あの場面であの曲は反則すぎる 戦闘どんな感じ?って人はこのあたり見るとだいたい分かると思うよ ttp //www.youtube.com/watch?v=6bHzsynlyQ0 533 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 31 59 ID vF3x4deE0 531 なんという俺 534 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 35 26 ID CATNswQd0 ところでお前ら初めて作ったSPコンボは木くずだったろ? 535 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 42 33 ID 66Fbd1+m0 533 ナカーマ 536 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 45 14 ID pbv9STNX0 534 俺は腐った木だった ウニとメロンのレシピは突っ込みどころ満載すぎる 537 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 51 35 ID uq20b10G0 1やってると2で属性防御するときに混乱する 538 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 54 34 ID +EtPZvKk0 リュードの笑ってる顔がなんともいえなくて好き だれかひきのばして壁紙にしてくれ 539 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/02(水) 23 58 03 ID vF3x4deE0 2で防具なんて疾風天衣くらいしか使いませんでした 540 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 00 00 44 ID CATNswQd0 帝護符にはとても世話になった 主にモッコス戦で 541 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 00 04 09 ID 4ImoaCGI0 割りと無難な性格揃いのⅠ主人公組に対して Ⅱ主人公組のツンデレ度は半端なかったな だがそれがいい 542 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 00 26 04 ID UtRwNz8y0 バテンと聞いて飛んできました ストーリーはⅠ戦闘はⅡとかよく言うけど俺はやっぱりⅠの戦闘が好きなんだよな プライズとか反属性とかで出せばいいってもんじゃないとことか 各種マグナスの遊び心とか ごはん炊いたりとか 543 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 10 57 ID re6nFYWV0 邪なる魂に、聖なる一撃を! http //jp.youtube.com/watch?v=ZlXpHD6426s 1の主人公チームは正直シェラとギバリしか信じられなかったなw 544 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 20 21 ID w0ZQO0610 未経験者が参考にするかもしれないから あまりネタバレっぽいのは勘弁な 545 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 23 51 ID tqizQ1HI0 このスレはネタバレお構いなしなんじゃないの 546 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 31 11 ID 4tgZrRcR0 未経験のゲーム多いがネタバレは承知してる 下手にネタバレ自重されるよりもネタバレありで熱い想いを語ってもらえる方が好き そっちの方が興味出るしおもしろい 547 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 46 38 ID hoMx7mO6O 正直知らないゲームのネタバレされても頭に入んないから EDムービーそのものを見せつけられるとかならともかく、 映像も見たことないようなゲームの文章だけ見たって何も印象に残らない 548 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 01 57 06 ID dc5Mn2lc0 予約特典のドルアーガ目当てに買って、本編やらずにドルアーガばっかやってたわ 549 名前:547[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 02 16 09 ID hoMx7mO6O ごめん、なんか書き方が悪いな 知らないゲームのネタバレされても、それが深く印象に残ってずっと覚えてるなんてことは正直ほとんどないから、 気にせず熱く語ってください、ってことを言いたかったよ 550 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 03 10 36 ID FB7qBtV6O 途中の俺は無視ですか 551 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 03 25 40 ID VN7GbBLP0 バテン2より面白い戦闘はいまだ出会ったことがないな 552 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 05 33 27 ID 15y+GYWA0 543 安心してるとシェラにも裏切られるけどなw 結局裏がないのはギバリとリュードだけ…… 553 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 10 39 49 ID 3YW5uGMl0 過疎ってる本スレで嬉しそうにネタバレすりゃいいのに 554 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 10 53 20 ID cbiKbNsE0 510 お前はあたしかw いや、マジでかわいいよミローディア。 よく考えたら周りのエゴで悲惨な状況に投げ込まれたわけだし。 3が出るなら彼女のその後が知りたいなぁ。 てゆうか、ミロで3出してくださいおながい。 555 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 12 00 59 ID cbiKbNsE0 戦闘がどんな感じだろうって人に。 バテンの世界観の根底には錬金術的要素があって、 それがマグナス(カードみたいなもの)で表現されてる。 1も2も戦闘に使うコマンドがマグナスに視覚化されてる。 デッキはあるけど、通常のカードバトルよりは組むのは難しくない。 ただし、戦闘のタイプは1と2で完全に異なる。 バテン1の戦闘はトランプのポーカーに似てて、 バテン2の戦闘はトランプのスピードに似てる。 だから、 1は限られた時間内に組み合わせを判断する感じで、 2は場に出てるマグナスと次に出てくるカードを瞬時に判断、って感じ。 また、それぞれに攻撃と防御の属性とかキャラの回復がある。 1は精霊(自分)と主人公キャラとの間の精霊値(好感度みたいなもの)が高ければ 場に出たマグナスが変化して精霊魔法と呼ばれる特殊な技を出すことができる。 また、戦闘時にマグナスの出す組み合わせと順番で新しく別のマグナスを作り出すことができる。 手持ちのマグナスは時間経過で腐ったり別のものに変化したり消えたりする。 パーティは最大6人だけど、戦闘に出せるのは3人。 2のパーティは最大3人で戦闘も3人。 精霊値が高ければ、コンボに有利なマグナスが出やすくなる。 レベルがあがるとMPバーストという必殺技のマグナスを上限無視して選べるようになり、 このMPバーストが3キャラ全てで出し切れると脳汁でまくり。 1のように戦闘してマグナスを新しく作ることはできないが、必殺技の組み合わせは多い。 また、戦闘に直接使えないクエストマグナスというものがあって、 クエストマグナスでキャラのHPを底上げしたり逆に下げたりすることもできる。 1の戦闘の雰囲気は 532さんのリンク先で見てもらうとして 2の戦闘は公式のムービーがわかりやすいんじゃないかな。 ttp //www.nintendo.co.jp/ngc/gk4j/battle/5/index.html あと、重要な要素が、1も2も戦闘曲が素晴らしくいい。 もちろん、中ボスやボスだけじゃなく、通常戦闘曲のレベルが高い。 それは↓で聞いてみて。 ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm64610 ただしコメントにそこそこネタバレあるから注意w 556 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 12 17 44 ID HsmU/t8u0 このゲームは未プレイだけど桜庭の戦闘曲いいよなぁ 割と最近のだとトラスティベルとか良かったな、桜庭erから見れば異端なのかもしれんが 557 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 13 43 02 ID N0bkwhGw0 桜庭が力入れたと言っているだけあってほんとに曲いいよね 戦闘曲がよく話題に出るけど、ダンジョンやイベントもいい曲揃ってる 俺は1なら曲名忘れたけど月騙しの森が一番好きだ、あれすごい印象に残る 2なら断然娘さんが歌ってるメインテーマ PVで初めて聞いた時鳥肌立ったなあ… 558 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 13 50 16 ID Phs489W40 2の真ラスボス戦は泣いた。その後の脱出イベントでも泣いた。 ネタバレっていったら1の中盤のあればっかり話題にあがるけど ラスボス戦後の展開のほうが個人的には衝撃だったし泣いた。 559 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 14 02 44 ID HTXJAxZa0 GCだし2の方が評価高いみたいだからどうかと思ったけど結構食いつきいいな 新品千円で投げ売りされまくってたソフトとは思えない人気ぶり 560 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 14 08 03 ID dF9dDbJ00 >代表作は『スターオーシャンシリーズ』、『ヴァルキリープロファイルシリーズ』などのトライエース制作作品、 >キャメロット制作作品、『テイルズ オブ シリーズ』など 桜庭って人ググってみた 3シリーズともやったことあるけど一曲も心に残ってなかった Youtubeでおススメのいい曲あったら貼ってくれくれ 561 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 14 21 49 ID xdS7yYcf0 黄金の太陽でググレ 562 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 14 41 48 ID Phs489W40 2のメインテーマはガチ ttp //www.youtube.com/watch?v=nNwgFfwsVhQ 個人的に好きな町の曲 ttp //www.youtube.com/watch?v=l8CRSopKb-M 563 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 14 59 54 ID N0bkwhGw0 560 通常戦闘 ttp //www.youtube.com/watch?v=DNtWj4bStOY 街の曲 ttp //www.youtube.com/watch?v=4dFB8ns-r-c 1のメインテーマっぽい奴 ttp //www.youtube.com/watch?v=XARPxxfAeUc 戦闘も好きだけどイベントとか街ののんびりゆったりした曲が好きだ 光星~はメインテーマでいいのかな…でもアレンジされてラストとか使われてるしな Chaotic dance と Chaotic dance 2 はある意味最強すぎる 562 これどこだっけ…シェリアク? 2のメインテーマは使いどころも良かったな この一曲のためにサントラ買った 564 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 15 43 35 ID Phs489W40 フェルカドな。町に入ったらあの景色とこの音楽ですげーきれいで感動したなあ。 2のフェルカドもいい ttp //www.youtube.com/watch?v=4JXNd0s2WCI しかしさすがようつべ音質ひでえw 565 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 16 14 51 ID N0bkwhGw0 あー、そっか、フェルカドだ よく思い返してみたらシェリアク全然曲違うなw ちょっとミズチさまに成敗されてくる 566 名前:555[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 17 30 05 ID cbiKbNsE0 前のコメでは戦闘の話だったから戦闘曲がいいと書いたけど、バテンは1も2も本当に全部の曲がいいよね。 個人的に特に好きなのは、1が 序奏峰 光星煌めく旅路の果てへ The true mirror Vitriolic a stroke 冥の断罪 Chaotic dance Rumbling of the earth 九天の覇王 紺碧の魂泉 Violent storm 月蝶揺るる闇夜の苑へ(光星の民族音楽っぽいバージョン) 風気の狭間(ワールドマップ?) Divine white bell(教会の曲) 白桃薫る来世の宴へ(光星の最後にかかるバージョン) …うわぁ、きりがないw 光星~関連はかかるシーンが全てストーリー上で重要だから、聞くとついうるっとなるなぁ。 最後のオルゴールっぽい白桃~ も、最初にクリアした時はリセット押せずに延々聞いてた。 あと、挿入歌のミズチさまの歌もすげー好きw 2が Le ali del principio The valedictory elegy Poacher Chaotic dance 2 Iconoclasm The true mirror(Orchestral ver.) Ruins 風と地の境界(ワールドマップ) 紅緋草 豊穣の郷 シンムナフォスン 漂石塊 Tears of compassion 呉越同舟 …こっちもきりがないw 1と同じでLe ali del principio は、当時9歳の女の子の声に涙腺崩壊させられるw 歌詞の意味が1と2のストーリーと関連深いから余計に。 The valedictory elegyのおかげで通常戦闘が楽しすぎるし、2でChaotic dance 2 とThe true mirror(Orchestral ver.) が流れた時は鳥肌立った。 ワールドマップの風と地の境界も穏やかな気持ちになれていい。 最近また再プレイ中なもんで、語りが止まらないwヤバスww 567 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 17 49 28 ID 7CvOMD0l0 音楽もいいが、色鮮やかな背景グラフィックに当時感動した あと動物がいちいち可愛いw クリオネヒヨコとかうしぶたとかクワックとかカプリンとか こういう変な動物もバテンの独特な世界観を作り上げる要素の一つだと思う 568 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 18 28 46 ID NsJb9Unp0 主人公の名前が変 ださいキャラデザ ヒロインのカボチャパンツ これさえ我慢すれば神ゲー 569 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 18 53 24 ID hoMx7mO6O >ヒロインのカボチャパンツ とても短所には見えないんだが… 570 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 19 14 34 ID EQPJHH4I0 バテンの曲って今でもテレビでたまに聞く気がする 571 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 19 47 26 ID re6nFYWV0 世界仰天ニュースで魔法図書館跡地の曲が使われてた記憶 572 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 19 50 54 ID 1PBTJ/b9O 2の戦闘曲が、2ちゃんのゲーム音楽コンテストみたいなので良いとこ行ってたような。ニコ動で実際に曲流して発表するやつ。 それで興味を持ってゲーム探したけど、手に入らなかったんだよなぁ 時間が有るときにまた探してプレイしたいもんだ 573 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 21 23 30 ID Phs489W40 1の後の世界の新作がやりたいなあ 574 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/03(木) 21 28 31 ID 7CvOMD0l0 同感 3は開発中って情報があったけど、あれからどうなったんだろ…
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1391.html
バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 ・要約版:要約スレpart2-649, 661~663 ・詳細版:Part22-461~462・488~489・534、Part25-187・302~307・328~339 649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/21(金) 18 16 07 ID XRzHqjzg0 バテン1お願いします 661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22 58 36 ID tJN+S/IM0 649 ちょっと長めになったけど 設定用語とか ・プレイヤー=主人公カラスに憑いた精霊。ゲーム開始時以前の記憶はない。 ・マグナスはカードみたいなもの。 この世界には物をマグナス化する、マグナスから物を実体化する技術がある。 662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23 00 46 ID tJN+S/IM0 本筋の邪神関連の話 千年前、戦いの末に邪神が5枚のマグナスに封印された。 戦いによって大地は穢れてしまったので 邪神の力で大地を浮かせ、魔術師と魔女の女王は協力して女王の体に海を封印した。 人々は5つの浮遊大陸+αを中心とした空の世界に住むようになった。 5大陸の1つを統べる帝国は邪神の力を悪用しようと企む。 主人公カラスは少女シェラと出会い、帝国の企みを阻止する旅に協力することになる。 2人は仲間を増やし、一部の国の協力を得ながら、5大陸に1枚ずつある邪神のマグナスを帝国と奪い合う。 最終的に邪神の力は「ミラ」の国の主の孫娘ミローディアと仲間を裏切ったカラスのものに。 2人は共謀して裏で糸を引いていて、精霊(プレイヤー)は計画に反対していたので記憶を消されていた。 カラスに捨てられた精霊(プレイヤー)はシェラに憑き、体制を立て直す。 途中でシェラが魔女の女王であること、邪神復活の予知夢を見て旅に出たことがわかる。 その後再びカラスとミローディアに会う。 カラスを説得して仲間に戻すが 仲間達の強い絆が接着剤の役割を果たしてバラバラだった邪神がくっついて復活する。 邪神に邪魔されつつも一行はいろいろパワーアップして最後の戦いへ。 ミローディアは一度死んで邪神の力で蘇っていたこと、邪神の力が彼女を操って邪神復活をさせていたことがわかる。 それを知ったミローディアは自暴自棄になり、邪神に取り込まれる。 ミローディアを取り込んで完全体となった邪神との戦いの末、カラスはミローディアを助け出す。 邪神を封じていた5枚のマグナス、カラスのいのちのマグナス(※後述)、精霊の力をあわせて邪神を倒す。 大地が浄化され、浮遊大陸は地上に戻ってくる。 シェラまで代々受け継がれていた海の封印も開放もされてハッピーエンド。 663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23 04 24 ID tJN+S/IM0 補足のカラスの出生の話 昔、帝国では本来不可能なはずのマグナスから命を作る研究が行われていた。 カラスはその研究の失敗作。その後に作られたフィーは成功作。 研究者は2人と接するうちに考えが変わり、2人を連れてミラへ逃げる。 数年後、帝国の追っ手が襲来して研究者は殺される。 カラスも死にそうになるが、フィーの命を貰うことで生き延びる。 復讐を誓うカラスはミローディアと出会い、邪神の力を得るためにミローディアに協力する約束をする。 この後本編につづく。 カラス自身は自分の出生を知らない。 いろいろパワーアップして~の辺りで研究者の旧友から知らされる。 461名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/05(金)01 45 02ID fsYoD+qX 用語 ・精霊憑き 精霊と呼ばれる異世界の存在(プレイヤー)に憑依された人。 (主人公は精霊憑きの青年カラスで、プレイヤーはカラスに憑いた精霊という設定) 伝説では選ばれし者だけがなれるとされ、世界の命運を左右する存在とも言われる。 通常、精霊の言葉は精霊憑きにしか聞こえない。 ・マグナス 物質の本質をカードに抽出したもの。 空のカードに物質の本質を抽出することをマグナス化と言う。 生き物はマグナス化できない。 ・こころの翼 大陸が空に浮かんでいる世界で人々が手に入れた能力で、心の有り様を翼として具現化したもの。 大陸に住む人々には全てこころの翼が備わっているが、唯一帝国に住む人だけは機械化された生活に慣れてこころの翼を失っている。 主人公カラスにはこころの翼が生まれつき片方しかなく、もう片方は飛翔器と呼ばれる機械の翼で補っている。 ゲームを始めると、プレイヤーは精霊となってゲームの世界に降り立つ。 「あなた、気に入られたみたい」 少女の声が響く。 「えっと、名前は?」 主人公のカラスは少し照れたように精霊に聞く。 プレイヤーが自分の名前を告げる(入力する)と、 「変わった名前だな」と言われる。 そして暗転。 カラスはケバルライ村の医師ラリクシの家で目を覚ます。 月騙しの森で倒れていたところをミーマイというものに助けられ、ラリクシのところまで運ばれたらしい。 ラリクシの話によると、頭の打ち所が悪く一部が記憶喪失になっているかもしれないとのこと。 カラスの方は大丈夫だったが、精霊は目覚める前の記憶が無くなってしまったことが発覚。 しかしそのうち元に戻るだろうということでとりあえず保留に。 ミーマイに助けてもらったお礼を言いに行くと、ミーマイはグレイソーンという種類の動物だった。 村の様子を見て回ると、最近月騙しの森の様子がおかしいらしい。 旅の少女シェラが森に向かうのを見て自分も興味本位で月騙しの森へ行くことに。ミーマイもついていく。 月騙しの森へ行くと、先に向かっていたシェラがモンスターと闘い、苦戦している。 カラスがそれを助けて協力してモンスターを倒す。カラスに憑いていた精霊の存在に何故か気付くことが出来たシェラ。 カラスは不思議がるも、とりあえず月騙しの森を探索するという同じ目的でシェラが仲間に。 ミーマイはシェラになついて、シェラにくっついてく。 森の奥へ行くと、神秘的な泉が。すると突然シェラの持っていたペンダントが泉に反応し、泉の主が現れる。 襲い掛かってくる泉の主を倒すと「マルペルシュロが蘇る」という謎の言葉と共に黄金に輝くマグナスが手に入る。 カラスがシェラに今のことを問いただそうとするが、そのとき突然空に帝国の戦艦が現れて2人を取り囲みカラスは気絶させられる。 カラスが気付くと、帝国の将軍ジャコモが黄金のマグナスを奪ってシェラを攫っていったところだった。 ジャコモはカラスの祖父と弟を殺した仇で、カラスが探していた人物だった。 突然の登場に驚くも家族の仇を討つために帝国の戦艦の後を追うことにするカラス。 村に戻ると戦艦は古都フェルカドの方向に向かって行ったらしい。マルペルシュロについて聞くと、 マルペルシュロとは千年前に死んだ邪神で、カラス達の先の行動によって邪神が復活するかもしれないと言われる。 なかば村を追い出される形でカラスは古都フェルカドへと向かった。 462名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~投稿日:2006/05/05(金)12 42 20ID fsYoD+qX ジャコモを追って古都フェルカドまで来たカラスだが、戦艦が停泊している領主ロドルフォ の館には帝国兵がうろついていて入ることができない。館へ潜入する方法を知っているパロ ロ三世の手引きで館へ潜入する。 館で捕まっていたシェラを助けて話を聞くとシェラは帝国の皇帝ゲルドブレイムの元で働い ていて、皇帝が黄金のマグナスを使って何か良からぬことを企てていることを知る。 シェラはその計画に必要らしいペンダントを盗んで逃げてきたのだ。 ペンダントは攫われたときに奪われたがそれは精巧につくられた偽物で、本物はシェラが ちゃんと隠し持っていた。 戦艦の停泊している屋上へ向かうと、既に戦艦は飛び立った後だった。 こころの翼を広げて戦艦の甲板に降り立ち、ジャコモと戦う2人。しかしすんでのところで ジャコモをとり逃し、屋上へ押し返されてしまう。2人はお尋ね者として追われ館から脱出 する。 シェラは皇帝の陰謀を阻止するためにカラスに力を貸して欲しいと頼むが、カラスは帝国に 刃向かうなんて死にに行くようなものだと一蹴する。しかし同じく帝国の将軍であるジャコモ を追うカラスにとっては目的に大差は無いので、しばらくの間は同行することに。 街で既にお尋ね者として追われていた2人は、港から出ている定期船に乗り込み雲の国 ディアデムへと向かった。 雲の国ディアデムの漁村ナシラという村にたどり着いた2人は、ディアデムの王レイドカー ンに会って、帝国と皇帝の陰謀を伝えようとする。 しかし村から雲の城エルナトに続く雲の道は河の氾濫で通れないようになっているらしい。 村を探索すると、帝国から左遷されて来た大使リュードと出会う。ディアデムと帝国アル ファルドは昔から仲が悪く、今はギリギリの均衡状態を保っているそうだ。カラスとシェラ は帝国から追われている身だが、村が好きで心優しいと評判のリュードは2人を帝国につき 出すような真似はしなかった。 村にいる占いお婆に話しかけると、千年前マルペルシュロが海を飲み干したという伝説を 聞くことができる。 よそ者を船に乗せたがらない村の雰囲気に2人が辟易していると、村の漁師ギバリと出会う。 彼は一緒に河の氾濫の原因を突き止めてくれれば、船に乗せて雲の城まで連れて行ってくれる という。ギバリと共に河で氾濫の原因である雷魚を倒してギバリが仲間になり、3人で雲の 城エルナトの城下町シェリアクへと向かった。 シェリアクへ到着すると、街や城には帝国の兵士が溢れかえっていた。追っ手にしては早す ぎると2人が訝っていると、どうやら帝国はディアデムが帝国に戦争を仕掛けようとしてい ると言いがかりをつけて軍隊で王を牽制している模様。 帝国の目的が黄金のマグナスだと気付いた2人は、そのことをレイドカーン王に伝えるため 城へ侵入することを決意。帝国軍の乗り物をパクって雲の城エルナトに乗り込んだ。 城内は城を占拠しようとする帝国軍とそれを阻止しようとする国王軍の激しい戦闘の場に なっていた。ギバリが国王軍とも仲が良く、それで国王軍を助けつつ城の内部へと進む。 城のバルコニーにつくと、下ではレイドカーン王と帝国の師団長がにらみ合いになっている 所だった。王が帝国へ来れば国民には手を出さないといった師団長の言葉を信じ歩み寄った レイドカーン王を、帝国の兵士エイメの銃弾が貫く。 帝国の凶行に怒った2人と、ジャコモと同じく祖父と弟の仇であるエイメを見つけたカラスは 王の元へ飛び降り戦闘になるが、そのとき帝国の大使リュードが現れ祖国である帝国を裏切り カラス達の側につく。帝国の兵器を退けた4人はレイドカーン王の回復を待って皇帝の野望を 王に告げた。帝国より先に黄金のマグナスを手に入れなければと言うシェラに、王が代々守っ ていた風の祠という場所にそれらしいものがあるかもしれないと王が言う。 4人が風の祠に向かうと、シェラのペンダントが輝き風の主が現れる。 風の主を倒し、黄金のマグナスを手に入れたと思ったそのとき、リュードが上空で待機していた エイメに黄金のマグナスを渡してしまう。その場に倒れたリュードを城へ運ぶと、どうやら 彼は帝国に魔法をかけられ操られていたらしい。自分の行動を深く悔いたリュードは帝国の 陰謀を阻止するためにシェラ達と共に行くことを決めて、仲間になる。 カラス達は次なる黄金のマグナスを求め、そして帝国の野望を止めるべくレイドカーン王に 親書を書いてもらいそれを虹の国アヌエヌエの導師コレルリに渡しに行くことにした。 488名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/09(火)17 28 38ID ayqBdioM アヌエヌエについた一行はレイドカーンの親書を渡し、帝国の野望のことをアヌエヌエの導師 コレルリに伝えた。しかし永世中立国であるアヌエヌエが帝国アルファルドとの関係を悪化さ せることは出来ない、第一黄金のマグナスというものの存在自体怪しいと断られてしまう。 コレルリに協力を断られ八方塞りになったカラス達の前に、旧魔法図書館という場所に魔女が 来ているという情報が入る。 いまや伝説となっている魔女の存在を疑いつつも、助けを仰げないかと一行は旧魔法図書館に 向かう。 しかし旧魔法図書館に着いた一行を待ち受けていたものは、帝国の追っ手であるフォロンの姿 だった。 帝国の機械による圧倒的な攻撃の前に苦戦するカラス達だったが、それを助けたのは同じく 帝国の白兵戦法を使う謎のハンター、サヴィナだった。 サヴィナに助けられた一行は滝の町オプでサヴィナが占いお婆の予言を聞き、カラス達を待って いたことを告げられる。唐突なサヴィナの登場に戸惑いながらもとりあえずサヴィナを 受け入れるカラス達。 再び手立てのなくなった一行だったが、アヌエヌエに眠る黄金のマグナスを手に入れてコレルリに 見せれば、コレルリも協力してくれるかもしれないという話になり、一行はアヌエヌエの マグナスを求めて天の樹と呼ばれる大樹へと向かう。 天の樹の中枢がシェラのペンダントと反応し、天の樹が主として襲い掛かってくる。それを倒した 一行だったが、リュードがサヴィナの戦い方が帝国の技であることに気付く。 帝国のスパイの疑いがサヴィナにかかる中、サヴィナは自分が狂狼部隊と呼ばれる帝国の兵隊だった ことを話す。今ではもう帝国とは関わりがないという言葉をとりあえず信じて、サヴィナが 仲間に加わるのだった。 手に入った黄金のマグナスを持ってコレルリに会いに行くと、やっとカラス達の言葉を信じて コレルリが協力してくれることに。 カラス達は次なるマグナスを求めて、幻の国ミラに向かった。 489名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/09(火)18 15 09ID ayqBdioM 異次元の間をさ迷う幻の国ミラに行くには、魂の道と呼ばれる道をを通らなければならない。 しかし魂の道を通る途中、帝国の戦艦ゴルドバの襲撃を受け、カラス達の乗っていた船が 異次元の穴に落ちてしまう。 「今まで異次元から帰ってきた者を知らない」というサヴィナの言葉に戸惑うカラス達だが ミーマイが異次元を進む謎の船を発見する。 船にはミズチという謎の人物が乗っており、ミラまでの道を案内してくれると言う。一行は とりあえずミズチの言葉を信じて、ミラまでの道案内をしてもらった。 異次元の穴から魂の道に戻ることが出来た一行は無事ミラに到着した。ミズチと別れたカラス 達は港から最寄の村パルナスに立ち寄る。ここでカラス達はミラを治める大公の娘、ミロー ディアと出会う。 ミローディアが転びそうになるのを咄嗟にかばうカラス。ミローディアがお礼を言い去った後 カラス達は不思議庭園デトゥルネと呼ばれる場所で黄金に輝いたマグナスを見たという情報を 聞く。早速デトゥルネに向かうカラス達だったが、そこにあったものは黄金に輝くマグナスの 影、マグナスの力の残滓だけであった。 元々この場所に封印されていたマグナスを既に誰かが持ち去ったのだと悟った一行はとりあえず パルナスに戻ることに。しかし戻った先では、ミローディア誘拐で大騒ぎになっていた。 見知らぬ旅人達がミローディアを攫ったのを見たという情報により、誘拐犯の疑いをかけられ 民家に囚われるカラス達。上手く民家から脱出すると、怪しい数人組がレヴェランスという 村に向かったと言う情報が聞ける。 一行はさっそくレヴェランスに向かった。 レヴェランスで占いお婆の館に向かうと、カラスが人とは違う、マグナスの力が感じられない 人間だと言われる。憤慨するカラスだが、とにかくミローディアを攫った誘拐犯を見つようと いうことになる。ミローディアを攫った誘拐犯達が精霊の杜ネクトンに向かったという情報を 聞きつけ、一行はネクトンに向かうことに。 一行が誘拐犯を追ってたどり着いたネクトンとは、カラスが精霊を宿した場所だった。昔を 思い出してそれを語りかけるカラス。しかし精霊にはそのときの記憶が無い。 誘拐犯を追いネクトンの最奥に行くと、ジャコモ、フォロン、エイメの3人がミローディアを 取り囲み、黄金のマグナスについて情報を得ようとしているところだった。 3人を倒そうとしたそのとき次元の穴が開き異次元の怪物が登場し、3人には逃げられてしまう。 怪物を倒してミローディアを救出する一行。ミローディアが帰ったあと、帝国がまだミラのマグ ナスを手にしていないと知りとりあえず安心する一行だったが、カラスがアヌエヌエで手に入れた 黄金のマグナスが荷物から無くなっている事に気付く。来た道を念入りに探しながら戻るが結局 見つからず、5人はお互いを疑うようになってしまった。 しかしここで騒いでもどうしようもないので、一行はミラの黄金のマグナスのありかを知るために ミラを治める大公カルブレンの元に向かった。 唯一手に入れた黄金のマグナスを失い、なにがなんでもミラのマグナスを手に入れなければならなく なった一行はカルブレン公に会いに行くために幻影街バランソワールに向かう。そこはカラスの故郷 でもあった。 ミローディアの命を救った恩人としてカルブレン公に歓迎を受けた5人は、そこで5人の友人だと うそぶくミズチと再会する。 ミズチは自分のことをツチノコ、シェラの持つペンダントをチノタマと呼び自称正義の味方として 勝手に仲間に入る。 カルブレン公に黄金のマグナスの話をすると、カルブレン公はそれが「エンド・マグナス」と呼ばれる 物だということ、エンドマグナスとは遥か千年の昔に殺された神の遺骸をマグナス化して封じた物で、 いまもエンドマグナスの中には神の力が宿っているということを明かされる。 カルブレン公の先祖がデトゥルネからエンドマグナスを持ち出し屋敷の地下にそれを封じたとカルブレン 公が話し終えたそのとき、それを盗み聞きしていたジャコモ達に先を越され屋敷の地下へと向かわれて しまう。 ジャコモ達の後を追い屋敷の地下へ向かうと、ジャコモ達は既にエンドマグナスを奪ってしまっていた。 大公の館に戻った6人は話し合った結果、敵の懐である帝国に侵入することを決めたのだった。 534名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/18(木)21 23 13ID s+yV0aIR 皇帝ゲルドブレイムのエンドマグナス解放を阻止するため、彼と親しいミローディアの船に乗せてもらい 帝国アルファルドの帝都ミンタカへとやってきたカラス達。そこでゲルドブレイムの同行を探るうち、 カラスの殺された祖父ゲオルグがミンタカの科学者だったことを知る。驚くカラス。 とりあえず帝都ミンタカに実家のあるリュードの家に行くことになったが、リュードの実の兄と姉に 仲間を引き渡すよう脅される。ゲルドブレイムの陰謀を阻止するため家族に銃を向けるリュード。 すると、乳母アルマードがリュードを守るために割って入り、兄の銃弾に撃たれてしまう。 アルマードはゲルドブレイムは街の上空にある戦艦ゴルドバにいることを教えて事切れる。リュードは 悲しむも、エンドマグナス解放を阻止するため、戦艦ゴルドバへ向かうことに。 帝国兵がリュードの家を襲撃してくるが、リュードの導きにより裏口から逃れ戦艦へと急いだ。 ミローディアの船に乗り戦艦ゴルドバへ潜入したカラス達だったが、そこには既にゲルドブレイムの姿は 無く、ジャコモ一党が待ち構えていてゲルドブレイムはもう最後のエンドマグナスの眠る火炎洞窟に 向かったと告げられる。 ジャコモ一党を倒したカラスは、ついに仇を討ったことに喜ぶが、そのジャコモの口からカラスの祖父 ゲオルグはジャコモの実の父親だと打ち明けられる。 実はカラスはみなしごで、ゲオルグも弟フィーも血の繋がりが無く、ゲオルグは帝国を去った後、 カラスとフィーという2人の子供を兄弟として育てたという。 ジャコモが祖父の実の息子という事実に衝撃を受けるカラスだったが、驚く間もなく、ジャコモの 起動させた戦艦ゴルドバの自爆装置のために戦艦からの脱出を余儀なくされる。 からくも脱出に間に合ったカラス達だったが、ジャコモ一党はゴルドバの爆発に巻き込まれていった。 最後のエンドマグナスを手に入れるため、火炎洞窟に向ったカラス達。火炎洞窟の扉が開かず四苦八苦 していると、昔帝国でゲオルグの元で働いていたという機械屋の老人と出会う。老人はゲオルグと 農村ケバルライで医師をしているラリクシという2人の技術者が、昔帝国でマグナスの研究をしていた ことを語る。ゲオルグとその息子であるジャコモが死んだことを告げると、ラリクシによろしく伝えるよう 頼み、老人は火炎洞窟の扉を開いてくれたのだった。 カラス達は急いで火炎洞窟の奥に向かったが時既に遅く、最後の皇帝ゲルドブレイムが最後のエンド マグナスを手に入れたところだった。 自分たちの紛失したエンドマグナスを持っていたゲルドブレイムに、やはり仲間の中に内通者がいる のではと再び疑心暗鬼に陥る仲間達。それをよそに、ついに5つのエンドマグナスを解放した ゲルドブレイム。しかしエンドマグナスに眠る邪神の力が暴走し、ゲルドブレイムは異形の化け物に 成り果ててしまう。 自身の異変に気付き暴走するゲルドブレイムを帝国の銃弾が貫く。驚いた一行が目撃したものは 帝国兵を引き連れたミローディアの姿だった。 ミローディアはゲルドブレイムにとどめを刺すと、自分がゲルドブレイムを裏で操り、邪神を復活 させるためにエンドマグナスを集めさせていたことを告げる。 そしてカラス達一行の方を向き直ったミローディアは、仲間達に向かってお芝居をやめて自分の側へ 来るようにと告げる。 一行がざわめく中ミローディアの方へ歩み寄ったのは、他でもないカラスだった。 驚く仲間達に、カラスは敵討ちのために力が必要だと語る。敵討ちのために精霊を宿し精霊の力を手に 入れたカラスは、さらに強い力を求めて邪神の力を手に入れようとミローディアと共謀してエンド マグナスを集めていたのだと言う。 カラスを止めようと仲間と精霊が必死で説得するが、カラスはエンドマグナスに触れて邪神の力を手に 入れてしまう。 精霊に守られているカラスは邪神の力に触れてもゲルドブレイムの様に異形化しないと言うミロー ディアの声の通りに、邪神の力により美しい白い両翼の生えたカラス。 カラスはもう精霊の力は必要ないと言い放つ。 「お前の物語は終わりだ!」 とカラスは精霊に言う。その言葉は精霊の憑依を解く呪文だった。 呆然とする仲間達、闇に堕ちたカラスの高笑いが響く中、画面はフェイドアウトして、やがて暗転した。 187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/14(木) 04 41 37 ID PhKskvTf0 バテンカイトス1のストーリーが途中になっているんだけど、 Part22の461さんがもし続きを書かないんだったら、書いてもいいだろうか。 べつにせかしたり横取りするつもりじゃないんで「や、これから書くよ」て言うんならスンマソだけど。 302 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 46 35 ID N2vkOo/d0 ♯書くと言い出しておきながら今更、けっこう記憶がウロなことに気がつきました。 セリフも大意のところがありますが、ご容赦ください。 地名補足 ・空に浮かぶ五大陸(5つのエンドマグナスが封じられている) 【辺境サダルスウド】この物語の始まりにカラスが見つかった月騙しの森がある。 【帝国アルファルド】皇帝ゲルドブレイムが支配していた。機械化されている。住民は基本的にこころの翼を持たない。首都ミンタカはリュードの出身地。 【雲の国ディアデム】名君レイドカーンを戴く。漁村ナシラはギバリの出身地。 【虹の都アヌエヌエ】妖精導師コレルリが治める。どこからか流れてきたサヴィナが滝の村オプに住んでいた。 【幻影都市ミラ】カルブレン公が治める。幻影街バランソワールにカラス・フィーがゲオルグと共に暮らしていた。 ・そのほかの国 【古の大地ドゥール】5大陸が浮かび上がったあとの大地に残っている。毒の泥雲で空の世界と隔離されている。ゲンマ村はミズチさまの故郷。 【氷の国ワズン】女王シェラが治める氷と雪の国。普段は外界との交流はない。 ※スレPart22の461~さんが書いたストーリーから続いています。 303 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 48 47 ID N2vkOo/d0 シェラは帝国要塞の独房に閉じこめられていた。 その時、カラスから離れてしまっていた精霊の声が聞こえた。 シェラは精霊を自分に憑かせ、その力で扉を破り独房の外に出た。 しばらく要塞内を彷徨ううちに大きな音が。要塞の壁を破壊して救助部隊がきたのだ。 シェラはアヌエヌエで、宮殿に待機しているコレルリ、レイドカーン、カルブレンに状況を報告した。 コレルリの話では、各大陸に奇妙な現象が起きているらしい。 どうやら次元の裂け目ができたためで、そこに行けば捕らわれた仲間たちがいるはず。 シェラは各大陸で住民の話から情報を収集し、次元の裂け目に向かった。 そこで邪神に使える暗黒の騎士を倒すことにより、アルファルドでリュード、ディアデムでギバリ、 ミラでミズチさま、アヌエヌエでサヴィナを解放した。 揃った仲間たちでいったんコレルリの宮殿に戻る。 5大陸の中央に、嵐の城コル・ヒドラエが出現していた。 (たしかこのあたりで出てきたと思います、違っていたらスマソ) 太古の戦いの際に神の眷属もろとも異次元に封印されていたはずだったのが、 エンドマグナス解放と同時にこの世界に復活したのだ。 だが破ることのできない強力な障壁がコル・ヒドラエを取り巻いており、進入は無理だ。 「伝説の氷の女神の力でも借りられたら」「しかし女神の国ワズンとは国交もない」 それでもシェラは氷の国に行くと答えた。 雪の大陸ワズンに降り立つ一行。 結界を解きながら、宙に浮かぶ街が見える場所までやってきたが、 足下には宙が広がるばかりでとても向こうには渡れない。 ふいにシェラが手を高く掲げると光が輝きだし、見る間にきらきらした氷の橋が出現した。 みんなは驚きつつも、雪の街クルサに足を踏み入れる。 クルサには城があった。かまわず入り込むシェラ。 「お帰りなさい、女王様」住人たちの言葉にさらに驚く仲間たち。 シェラこそが城の主、氷の国の女王だったのだ。 ワズンは他の大陸とは没交渉で独自に生活を営む国だったが、 外界の異変を察知した女王シェラは見過ごしていられず、国を飛び出した。 シェラの相談係?教育係?の婆様の妹である3人の魔女たちをあらかじめ偵察役として外界に派遣してあった。 シェラはゲルドブレイムの城にメイドとして潜入しているうちに、 かつて邪神を封じた3アイテムのひとつ「大地の玉」の首飾りを見つけて盗み出し逃げた。 そうこうするうち月騙しの森でカラスと出会ったのだ。 シェラはワズンにある、これも邪神を封じたアイテムのひとつで 本当の姿を映し出すという「海の鏡」を手に入れようとする。 そのためには、女王だけが受けられる試練をくぐり抜けなければならない。 試練の間での、氷の女神による試練をクリアするシェラ。 氷の女神(シェラの母親)に、この先のつらい定めも覚悟はしていると答える。 婆様の嘘を信じて「海の鏡」でカラスの心を元に戻せると意気込み、白竜に乗ってワズン港を立つのだった。 304 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 58 54 ID N2vkOo/d0 再び帝国要塞に乗り込む仲間たち。 要塞には今は座るもの無き玉座があった。 また、ゲルドブレイムの私室だったと思われる、妙な調度の部屋もあった。 行く手を阻む帝国軍人のファドロ。 神の力に触れて奇怪な姿に変身した彼を倒し、 やがて待ち受けるミローディアとカラスの前に迫るシェラたち。 ついに純白の羽でガラの悪い表情になったカラスと戦うことになる。 邪神の力でパワーアップしたカラスは強力だった。 「海の鏡」でカラスを照らし元に戻そうとするシェラだが、苦しむばかりのカラス。 「婆様は嘘を?」うろたえるシェラ。 「いちど神の力に触れた者はもとには戻らない」嘲笑うミローディア。 しかしカラスを思うシェラの心からの説得により、闇に捕らわれていたカラスの心が揺らぎ出す。 カラスは力を振り絞って、自らの羽をむしり取る。 驚くミローディアだったがそれでも優勢は変わらず、 「お前たち5人がそろったことで、マルペルシュロの復活が果たされる」と告げる。 封印を解かれたエンドマグナス、その5つにバラされた神の体をつなげるための 「強い信頼で結ばれたシェラたち5人の結束力」が必要だったのだと。 シェラたち5人の体から光が立ち上り、立ちこめた闇の霧のようなものの中から邪神マルペルシュロが出現した。 その強さにはとても歯がたたない。 もうだめかと思われたとき、突如邪神に立ちはだかるミズチさま。 ミズチさまに呼び出されたかのようにいくつかの人影が現れ、魔術でマルペルシュロを攻撃した。 怯んだミローディアとマルペルシュロは一時退却していったが「海の鏡」は割れてしまった。 カラスは復讐に我を忘れ闇に落ちたことを悔いて、仲間たちにまた共に戦って欲しいと頼んだ。 当然のように受け入れる仲間たち。 精霊も、シェラから抜け出して再びカラスに憑いた。 マルペルシュロを撃退した謎の人影の正体は土の民(の魔力)だった。 実はミズチさまは、かつてマルペルシュロを封印した魔導師・土の民の子孫のひとりだったのだ。 決してはずすことのない奇妙な仮面も、大地を覆う毒の雲を防ぐプロテクターなのだった。 彼らは汚染された大地から、エンドマグナス化した神の体を封印した5大陸が浮上したあとも そこに残って監視を続ける役を受け持っていた。 土の民の国ドゥールは毒の泥雲の下にあり、普通の方法では行き来ができないはずだが 大丈夫というミズチさまの言葉に従って、覚悟を決めて上空から飛び降りる一行だった。 305 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 00 02 ID N2vkOo/d0 泥海の迷宮に降り立ち、迷路を抜けてミズチさまの故郷ゲンマ村にたどり着く。 村長大カムリのもとには折しもアルゴラブ村の村長クラムリがやってきていた。 これまでのように神を封印した民の子孫として、ドゥールで監視を続けるべきという大カムリと いつまでもそんなことをせずに空の上の世界に出るべきだというクラムリと、意見が対立していた。 アルゴラブ村には、暗い泥雲の下に隔離された質素な暮らしに不満を持つ者が多かった。 またも話し合いは物別れに終わり、クラムリは不機嫌に帰っていった。 やっと村長に面会できたカラスたち。 そこでミズチが女の子と知って驚くカラスとギバリ。他の3人は気が付いていたようだが。 今では魔力が弱まってしまった一族の中で、ミズチだけは先祖に匹敵する力をもっているらしい。 帝国要塞で仲間(の魔力)を呼び出せたのも彼女ならではのことだった。 そんな彼女も両親の前ではただの子供扱いだった。 昔ドゥールにあった「大地の玉」が空から来たカルブレンの先祖に盗み出され それがゲルドブレイムの手に渡っていたといういきさつも聞くことができた。 また、村長の家にいる語り部のような人たちの話によると、 マルペルシュロが神として存在していた太古、 ほかにも多くの神々がいて、鯨もその神のひとりだったという。 村長の勧めで、死の庭園カペラの社にある、邪神を封じたときに使った「天の剣」を取りに行くカラスたち。 だが、たどり着いてみるとその場に剣は無かった。 クラムリが持ち出したのだ。 彼の後を追って石の塔ゾズマに向かう。 いくつものからくりを解き、塔を守る阿吽を倒し屋上に出る。 剣を渡してマルペルシュロの側に付かせて貰うと言うクラムリ。 ところがマルペルシュロと現れたミローディアは、 「虫けらが神と取り引きするなんて」とクラムリを攻撃した。 カラスたちは応戦するも、やがてミローディアは神に逆らった者たちを滅ぼすため村に向けて飛び去った。 アルゴラブ村に行ってみると、人々は倒れ、家は燃えていた。 駆けつけた大カムリやミズチさまの両親たちは、自分たちが戦うから、世界の希望であるカラスたちは早く逃げるように、と言う。 いったんは逃げ出したカラスたちだが、 「村の人たちを見殺しにして、それで世界を救おうというのか」とのカラスの言葉に皆同意して引き返す。 しかしマルペルシュロの力は強く、押されるカラスたち。 突然ミズチさまの仮面が割れ、その下からは少女の素顔が現れた。 あふれる魔力。「これぞ太古の魔導師の力だ」驚嘆する大カムロたち。 なんとかマルペルシュロを撃退するも、「天の剣」も折られてしまった。 痛手を受けた土の民はアヌエヌエに避難することになった。 306 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 02 52 ID N2vkOo/d0 そんな折り、ラリクシからカラスに手紙が届いていた。 カラスは彼に会いに、サダルスウドに行くことにした。 精霊とふたりでこっそり行くつもりだったが、仲間たちにバレてしまった。 ケバルライ村でカラスはラリクシから自分の出生の秘密を聞く。 昔、ゲオルグとラリクシはゲルドブレイムの命令で、マグナスから優れた命を作り出す研究をしていた。 ゲオルグはその母親が神の力に触れる経験をしてしまったせいか「ものと話をする」ことができ マグナスから人間を作り出した。それがカラスとフィーだった。 しかし子供たち、とくにフィーと接するうちにゲオルグは変わっていった。 研究は失敗したと皇帝を偽り、そのうえ研究室の爆発事故での死亡を装い逃亡、 ミラで密かに普通の祖父と孫のように暮らしていた。 やがてそれが皇帝の知るところとなって怒りを買い、 ジャコモ、エイメ、フォロンが連れ戻しにやってきた。 燃えさかる炎の中、刺される子供たちを目にしたゲオルグは自ら火の中に入っていった。 自分がマグナスから作られた存在であることにショックを受けながらも、 ゲオルグが彼に残したものがあるとラリクシから聞かされて、空中山脈に向かうカラスたち。 そこで見つけた小屋に足を踏み入れる。 「爺ちゃんが俺に残したものって?」 「俺も知りたい」振り返ると、戦艦ゴルドバもろとも自爆したはずのジャコモ、エイメ、フォロンがいた。 ジャコモは精霊を封じる装置を壁に投げつけた。 それが起こす振動波がカラスにダメージを与える。 精霊の助けなしにどこまで戦えるのか。 やがてジャコモの圧倒的な力に打ちのめされるカラスたち。 カラスの肩から転がり落ちた飛翔機を踏みつぶすジャコモ。 「爺ちゃんの作った飛翔機を…!」 その時暖炉の上の胸像が光を放ち砕け、中から新たな飛翔機が。 カラスは思い出す。(以下回想) ミラの家で、爺ちゃんとフィーと自分と、テーブルを囲んでいる。 「どうして俺には片羽しかないの?」と尋ねるカラス。 「両羽だからといって、偉いわけではない。羽なしの方が羽のあるものより進化した姿かも知れない」 というゲオルグの返事に納得がいかない。 「どうして片方だけなのか知りたいんだ」 だがフィーは無邪気に「ぼくは両羽が無いけど平気だよ」 ゲオルグは、カラスに羽の代わりになる飛翔機を作ってやると言う。 そしてまたいつか困ったときに助けになる、別の飛翔機も作ると。 フィーはいつかふたりで伝説の生き物である鯨を探し出そう、ぼくは鯨に聞きたいことがあるんだと言う。 それなのにジャコモたちに襲われたあと、致命傷を負いながら逃げ込んだ精霊の杜ネクトンで、 「カラス兄ちゃんとの約束を果たせなくなった」とつぶやいて息絶えた。 弟の名を叫ぶカラス。彼もまた力尽きたと思われたその時。 フィーの体が輝く渦と化し、そのままカラスに吸い込まれていく。 カラスはフィーのマグナスを、命のマグナスを吸収することによって新たな命を得たのだった。 新しい飛翔機を身につけ、カラスに再び心の翼が羽ばたいた。 再びジャコモたちに戦いを挑み、ついに倒す。 「エイメ、フォロン、大丈夫か」床に横たわり、いまわの際に仲間を呼ぶジャコモ。 「お前たちはカラスと共に戦え。カラス、ミローディアとマルペルシュロを倒せ」 言い残し、ジャコモの命は尽きた。シェラの祈りの言葉とともに、その体は光となり消え去った。 「ジャコモはああ言っても、さっきの今で友達にはなれない」 「あたしたちはカラスにとってはフィーと爺の仇だ、 あたしたちはゲルドブレイムに金で買われゲオルグの実験に使われた孤児だった、 ゲオルグが死んでせいせいしているよ」フォロンとエイメは去っていった。 307 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 05 02 ID N2vkOo/d0 アヌエヌエのコレルリの宮殿に戻ったカラスたち。 ワズン3魔女のひとりコトランから各大陸に関する情報を聞く。 ディアデムでは、ナシラの近くで伝説の河の主が目撃された。 アヌエヌエには、禁断の魔道書があるらしい。 ミラにつながる魂の道に、ゴルドバそっくりの幽霊戦艦が出て、しかもリュードを呼ぶ声が聞こえる。 アスファルドでは、アザー村の人たちが砂漠でモンスターに包囲されていて、今のところは狂狼部隊が守っている。 土の民の中に、ミズチさまの両親も含めドゥールに戻っていった者たちがいるようだ。 (続きます) 328 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 35 41 ID Kby8worz0 307からの続き ディアデムの漁村ナシラに行ってみると、村はモンスターに襲われていた。 王の騎士団員たちに加勢し、モンスターを一掃する。騎士団員たちにも疲れの色が濃い。 「なあギバリ、どうしておまえは騎士団を抜けてしまったんだ? 今も腕は全然にぶっちゃいないようじゃないか」 騎士のひとりが問いかける。ギバリの父親は、レイドカーン王の剣の師匠だったのだ。 小さい頃から王と一緒に剣を習っていたギバリの腕はずばぬけていた。 「もう遠い昔の話だ。たいした理由なんか無い。それに俺は、人の上に立つような器じゃねえよ」答えるギバリ。 「なあ、本当になにもなかったのか?」騎士が立ち去った後尋ねるカラス。 「おまえはいくつだ?」「え、オレ? 19だけど?」 「そうか…。いいか、カラス。19の小僧に、これまでの自分の人生を語って聞かせるほど、 俺はまだ老いぼれちゃいねえ。今ここにいる俺と、これから俺が何をやろうとしてるか…、 それさえ分かってりゃそれで充分じゃねえか? ああ?」 「…ああ、そうだな。分かったよ、ギバリ」「上等だ。ま、いずれ話してやるよ、こいつが片づいたらな」 ところが村の老婆から、子供が熱を出し、熱冷ましに効果のあるペクサの海草を取るために、 幼なじみのアナとレブリスが危険な大天河に向かった事を聞いてギバリの顔色が変わる。 激しい流れの大天河の岸をたどっていくと、岩にもたれかかったレブリスを見つけた。 「大丈夫か? アナはどうした!?」先に進んだと聞いて、さらに追うギバリたち。 「アナ、無事だったか?」「ギバリ、来てくれたんだね!」しかし、河の流れを見て驚くギバリ。 後から駆けつけたレブリスも同様だった。 「こんなのは初めてだぜ」「ああ…天河があふれているのか?」 一面の水が全てを押し流すかのような急流、絶え間なく岸に砕け散る波しぶき。 これではペクサの海草が採れない。 「…釣る!」やにわに宣言するレブリス。ペクサを餌にしている魚を釣り上げて腹を捌けば、海草が手にはいる。 こうなると、ギバリとレブリスの間に、ナシラの男の意地が燃え上がった。ため息をつくアナ。 このふたりは昔からなにかとライバル意識が強くぶつかることも多かった。 特にアナがからむと、レブリスはすぐに熱くなるのだ。 波しぶきに洗われながら、丸太の釣り竿を垂れるふたり。 「のどかねえ…」「平和ねえ…」「静かねえ…」つぶやくアナ。後ろで見守るカラスたち。 頭上をのんきに鳴きながら鳥が横切っていく。 どのくらい時間が経ったかも分からないくらい待った頃、「来た」とレブリス。 得意そうに自慢するが、かなりの大物らしく引き上げられない。思わず力を貸すギバリ。 互いに憎まれ口を叩き合いながらも、息のあった引きでつり上げたのは巨大な怪魚。 その背中に刺さっているのは、伝説の漁師バルゴーラの櫂。まさにこれこそ伝説の河の主だった。 カラスたちが主を倒してみると、その口にペクサの海草が着いてた。 「ギバリ、おまえ、腕のたつ騎士だったっていうのは、本当だったんだな」とレブリス。 「…昔の話だ」「そうか…。だが、釣りの腕もなかなかのもんだぜ」「レブリス」 「もっとも、まだまだ俺の足下にも及ばねえがな!」「フ…いうじゃねえか、レブリス」 オヤジ臭さ全開で暑苦しい高笑いをするふたりを置いて、アナや仲間たちはとっとと村に帰ってしまった。 海草のおかげで子供の熱は下がった。 レブリスは、ギバリにバルゴーラの櫂を持って行くように言う。 「道具のハンデでもつけてやらなきゃな」「上等じゃねえか」「上等よ」 アナとレブリスに見送られ。一行はナシラを後にした。 329 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 36 27 ID Kby8worz0 アヌエヌエの禁断の魔道書を求めて、カラスたちは魔法学校の校長に会いに行った。 コレルリの命令でまさに解読中のその書物を見せてもらうと、いきなり強い光に包まれ、 いつの間にかいくつもの扉のある広間のような所に来ていた。 シェラは扉にあるのが、氷の国の古い紋章であることに気が付く。 この場所はワズンの王家に伝わる最強の魔法で守られていたのだ。 扉の封印をひとつ解くごとに、シェラの目には幼い頃の自分と母親の氷の女王の姿が浮かんでくるのだった。 女王は娘に、この国の女王としての試練のことを話して聞かせる。 女王となる者は、予言されている、世界を変えてしまう恐ろしい厄災を阻止するために この国を出て外界を旅して回らなければならないことを。 自分の代で予言が成就すればシェラは普通の娘としての人生を送ることができるが そうでなかった場合は、シェラの番だと言う。 我が一族は決してその運命から逃れることができない、と。 「はい、わたしもかあさまの娘、覚悟はできています」けなげに幼いシェラは答えた。 「氷の女王として海を守り、もし世界が生まれ変わるときが来たら、海を人に返しましょう」 シェラは仲間たちに、魔道書で釣っておびきよせられ、自分の決意が試されているのだと言う。 「決意って今更。ミローディアとマルペルシュロを止める決意なんかとっくに着いているだろう」 カラスに言われて黙り込むシェラ。それとはまた別の、彼女だけの決意があるのだ。 「事が成就した暁には、氷の女王はもうこの世にはいない。 私たちが世界に送ることのできる、最後の祈りであり祝福。 シェラ、あなたはあなたの道を行きなさい。ひとりぽっちでも決して後には退かず、 何も恐れずほほえみながら。海があなたと共にあるのだから。」 まだ幼かったシェラは真剣な表情でこの母親の言葉を聞いたのだ。 我に返ったシェラが進んだ先には、禁断の魔道書があった。 強い気を発しているその書物を解放すべくシェラが歩み寄ると、 突然あたりが暗転し、魔導師たちが現れた。 「よくぞ来た。そなたが最後の氷の女王か?」 「はい、おそらくは…」 「今が、その時なのか…? よかろう、ならばゆくぞ」 その場に出現した奇怪なモンスターと戦い、これを倒すと、 「世を…頼んだぞ」姿無き魔導師たちの声が聞こえた。 「はい、あなた方の遺志と希望、たしかにわたしが受け取りました。最後の氷の女王として…」 330 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 39 17 ID Kby8worz0 ミラへ続く魂の道。その流れるオーロラのような空間の中、羽ばたく白竜に追いすがる巨大な黒い影。 それは、爆破された戦艦ゴルドバにそっくりな幽霊船だった。 乗り込んでみると中は真っ暗で、蒼白く光る亡霊たちが彷徨っていた。 近寄ると亡霊たちは恨みがましい言葉と共に襲いかかってきた。 「リュー…、ド…祖国を裏切り…自分だけ助かるなんて…」「お前の未来に光は無いと思え…」 「くらいよ…せまいよ…だれか…たすけて…」「どうして…わたしを…いじめるの…」 「アザー掃討作戦…お前は反対しただけで…結局、止めようとはしなかったな」「お前は何もしなかったんだ…」 「ち、ちがう…、僕は、ぼくは…」つらそうにつぶやくリュード。 「リュード…大丈夫か?」カラスが声を掛ける。 「え、ええ…大丈夫です。先を急ぎましょう」 船室のひとつに入ると、暗闇がリュードを包む。 「ようやく、反逆者のご帰還か…」かつての上官の姿が浮かび上がった。 「見るがいい、きさまの裏切りのせいで、帝国がどうなったか…。みんな闇に呑み込まれてしまった…」 「違う…! 僕のせいじゃない!!」 「すべてがそうでないにしても、おまえは母国の滅亡の一端を担ったのだ…。 その刻印は、一生おまえから消えることはない…。 この先会う誰もが、お前の上にその刻印を見る…」 「だ…、だまれ…! だまれッ…、僕は国が滅ぶことなど望んでなんかいない!」 「おまえが何を望もうが、それはもう起きてしまったんだよ…」 「……!」言葉を失うリュード。 「おい、リュード、おまえ、さっきから何ひとりでブツブツ言ってるんだ?」 カラスの声に、上官の姿が消える。 「う…!? みんなには聞こえないのか、あの声が!?」 どうやらあの声も姿も、リュードにだけしか見えず、聞こえていないのだ。 「なんかここには、おかしな気がいっぱいうずまいているね…」とミズチさま。 また別の部屋に入ると、こんどは兄のスキードが現れた。 「リュード、おまえのおかげで、由緒あるわが一族もおしまいだよ…」 「に…、兄さん!?」兄の隣に、姉のヴァレイも並んだ。 「さぞかし本望でしょうね…。こうして私達に意趣返しができて…」 「姉さん…」「おまえは、心の底では、私達を…、一族を憎んでいたのよ…」 「そんな…! どうして、僕が姉さん達を…?」 「どうして、だと…? しらばっくれるな、リュード…。私達は、おまえを憎んでいた…いや、蔑んでいた… それはおまえも、気づいていたろう…?」とスキード。 「気づいていなかったとは、言わせないわよ…」とヴァレイ。 「私達は、おまえのことなんか、これっぽっちも好きじゃなかった…」 「なぜなら…おまえには、愛される資格などこれっぽっちもなかったから…」 「そんな…!? 僕は…、僕は、あなた達に愛されたかった…! 愛されようと努力したんだ!」 「フ…、いいわけはたくさんだよ、リュード…」「そう、おまえのしてくれたことが、すべてを物語っているわ…」 「違う…! 違うんだ! 僕は、ほんとに…!!」悲痛に叫ぶリュード。「ああ、どうして、こんなことに…!?」 兄と姉の姿が消える。 「おい、リュード!? どうした!? おい、しっかりしろ!」 カラスの呼びかけに、我に返るリュード。頭を抱えて床に跪く。 331 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 41 55 ID Kby8worz0 仲間達はそんなリュードの様子を気遣いつつも、出口を探そうとする。 そのとき、またしても幻影が。それは、帝国を脱出するときリュードをかばって命を落とした、乳母のアルマードだった。 「ああ…、まさか、そんな…!? やめてくれ…、頼むから、もうやめてくれ!」 「リュード…、どうして私のことを助けてくれなかったの…? どうして、見捨てて逃げたの…?」 アルマードは悲しげな顔で責める。 「いつだって私は、あなたのことをかばい、ずっとそばにいて見守っていてあげたのに…」 「こんな…、もうイヤだ! 耐えられない…!!」叫ぶリュード。 「あなたは、助けてはくれないのね…? 愛してはくれないのね…、あなたのことを愛する者でさえ…」 「ち、ちがう…! ちがうッ…!!」 おまえには誰からも愛される資格はない…誰かを愛する資格もない…そうだろう、リュード? 「ああ、そうだ…、そのとおりだ…僕にはだれからも愛される資格はない…誰かを愛する資格もないんだ…!」 国を裏切り、家族を捨て、愛してくれる者さえ見殺しにして…おまえはどうやってこれから先 生きて行くというんだ、リュード? 何を望んで、いきてゆくんだ? 「僕は…僕には、もうわからない…! どうしたら、いいんだ…? この先どうやって、生きて行けばいいんだ…!?」 「私と一緒に…私達と一緒に来なさい…そうすれば、楽になれるわ…幸福になれるわ… さあ、くるのよ、私達と一諸に…それがあなたの問いに対する、唯一の答えよ」 アルマードが差し出す手に、手を差し伸べかけるリュード。 そのとき、はっきりと優しい落ち着いた声が聞こえた。 リュード、答えというのは、人から与えられるものではないわ。自分で見つけ出すものよ。 「……!? この声は…!?」 そして正しい答えを得るためには、まず正しい問い」を見つけなくてはいけないの。 そのためには、つねにくもりなき目で物事を見るようにしないと…。 「くもりなき目で、物事を見る…」 そして、よい問い手というものは… 「そして、よい問い手というものは、問いを発するときには、もうちゃんと自分の中で答えを見出しているもの…」 ふいにリュードは明るく広い草原で、草の中に腰を下ろしていた。傍らにはアルマードが立っている。 「答えは、人から与えられるものではない…。そして、正しい問いを見つけること…正しい問い…」 リュードからは迷いが消えていた。微笑んで、アルマードを見上げる。 「ねえ、アルマード…、あなたは、僕の…?」 アルマードは寂しげにリュードを見つめ返した…。 ふたたび幽霊船の暗闇の中。 「そう…、はじめから、答えはそこにあったんだ…。おまえとは、行かない」 きっぱりと、目の前の偽物のアルマードに言い放つリュード。 「くッ…!? きさま…!!」それは醜い化け物の正体を現した。 「ハッ…!? いったいどうなってるんだ!? なんだ、こいつは…!?」とカラス。 「こいつ…、人の痛みを食べてるね!?」とミズチさま。 「僕のなかにある罪の意識…、負の感情を食い物にしていたのか…!」悟るリュード。 「精神寄生体…!? コル・ヒドラエにくっついて、異界から迷い込んだんだわ」とシェラ。 「いくよ!」とサヴィナ。 モンスターと戦い、うち破ると、光の中に上官、兄、姉、そしてアルマードの姿が浮かび上がり、消えていった。 「ありがとう…」いまはもう穏やかな心でつぶやくリュードだった。 突如、戦艦が激しく揺れ始める。 「さあ、とっとと引き上げようぜ、こんなところ」 カラスたちが白竜に乗って脱出するや、幽霊船はどこへともなく沈んで行った。 332 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 43 25 ID Kby8worz0 アルファルドの砂漠の村アザーからは、ショップ店員と機械屋以外の住民が姿を消していた。 村に続くニハル砂漠に入っていくと、砂の丘に入り口を開けた洞窟を狂狼部隊の兵士達が警備していた。 「死神だ! 死神が、帰ってきた!」 「サヴィナ!」そこにはかつての戦友のアズダーもいた。 「無事だったか…。間に合って、よかった」 「よく来てくれた! 助かったよ、サヴィナ。あの化け物どもの追跡をかわしながら、なんとかここまで逃げのびたんだが、 この先にグールどもの巣があってな、にっちもさっちもいかなくなっていたところだ。 おまえたちの加勢があれば、グールの巣を突破して、安全なところへ出られる」 「わかった。だが、どうして自分たちだけで逃げなかった? アザーの村の連中は、足手まといでしかあるまい。 かつて自分たちで襲撃した村の連中を、何故いまさら助ける?」 「さあ、どうしてだかな…? あの時は、任務だったからな。世界がこんなことになってしまって、 せめて自分たちで救える命だけはなんとかしてやりたい…、そんなところかもしれない。 自分自身、よくわからんよ。隊員のなかには、命惜しさにさっさと逃げ出した連中もいる。 まあ、それも仕方あるまい。おまえこそ、どうしてわざわざ戻ってきた?」 「……」「フッ…、変わったな、おまえ。先へ進むのは明日にして、まあ、きょうのところは休んでくれ」 「ああ、わかった」 一行がアズダーに案内されて洞窟の奥へ進みかけたとき、ひとりの少女が飛び出してきた。 「……!」サヴィナの表情が変わる。前にゲルドブレイムを追って火炎洞窟に入るためアザーを訪れたときに 「村から出てけ、人殺し!!」と彼女を罵った子供だったのだ。 少女は言葉にならない憤りを込めてサヴィナをにらみつけた。 暗くなった洞窟の外で、焚き火を囲んで座るカラスたち。 「フッ…、不思議なものだな…、私にとって今回のいざこざのはじまりであるアザー村の近くで、 村の連中と一緒にこうしているなんて…。それも、同じサイドに立つ者として…。 当時の私にこのことを話して聞かせても、到底信じられまい」 普段口数の少ないサヴィナが淡々と語るのを受けて、 「そいつは、俺たちみんな同じようなもんだよ。多かれ少なかれ、な。 先が見えねえから、人生はおもしろいんだ」とギバリ。 「そうかもしれんな。そもそも2年前…。アザー掃討作戦時に、私はミラで、ゲオルグ襲撃作戦に参加した。 しかし私には、ジャコモらがゲオルグの家に押し入るのを、外でじっと見てるしかできなかった。 敵には、依然とかわらず平気でたち向かえる。だがもう、非戦闘員に武器を向けることは私にはできなくなっていた…。 それを悟ったとき、それまでのすべてに背を向けて、私は脱走した…。 カラス…、あの夜、帝国の兵士としてあの場にいたというだけで、 私もまた間違いなくおまえの仇のうちのひとりだ…。 この一件のかたがついたら、遠慮はいらないいつでも討ちにこい」 「……」カラスは答えなかった。 「私は、子供の頃から戦うことだけを教え込まれ、育てられた。アズダーとはその頃からずっと一緒だった。 私のことを戦闘マシンと呼ぶ者もいたが、まさにそのとおりだった。 戦うこと以外は知らない。知らなかった…。だからあの夜、自分の一部が戦うことを拒否したとき、 どうしていいか、わからなかった…。なにもかも投げ捨てて、後先かまわず、ひたすら逃げ出すことしかできなかった…。 それから先は、以前アヌエヌエで話したとおりだ。 あちこちを転々とし、あのワズンの魔女のひとりと出会い、予言の言葉を得た。 私にはまだ、真の戦いが待っている、と…。だから、あそこで待っていた。 私の戦いが訪れるのを…。待つのは、苦手じゃない」 「サヴィナ、待っていたのは、戦いだけじゃあるまい? おまえは、自分の死を待ってたんかないか? それまでずっと、自分の死に場所を探してたんだろ…?」とギバリ。 「フッ…。さあ…、どうかな…」サヴィナは滅多に見せない笑みを浮かべた。 「まあ、いいけどな。しかし今夜はいつになく饒舌だな?」 「ああ…、確かにな。おまえ達には話しておきたかった…。聞いておいてもらいたかったんだろう」 「……。そういう夜も、あるよね」シェラがぽつりと言う。 話し込む彼らをよそに、ミズチさまは横になってぐっすり眠っているようだった。 333 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 45 07 ID Kby8worz0 夜が明けて、まずアズダーの部隊が先発し、様子をみることになった。 「おまえたちは、ちょっと間をおいてから、安全を確認しながら後をついてきてくれ、サヴィナ。 村の人たちは、とりあえずここで待機だ。俺たちで脱出ルートを確認してから、呼びに戻る」 「了解だ。気をつけてな、アズダー」 「ああ、そう簡単にやられはしない。グールどもに、狂狼部隊の恐ろしさを思い知らせてやる」 洞窟で無邪気に駆け回るアザー村の子供たち。 だが話しかけると、アザー掃討のときに家族を殺された憎しみをカラスたちにぶつけてくる子もいた。 リュードが説明しようとしても、激しく拒まれてしまう。 大人たちもやはり帝国の仕打ちを恨みに思っており、狂狼部隊にも不信感を隠そうとはしなかった。 そんな殺伐とした空気の中、カラスたちもアズダーの後を追い出発した。 果てしない砂漠をどれくらい進んだか。 やがて砂の中に倒れているアズダーを発見した。 「く…、やられた…。気をつけろ、サヴィナ…」 地響きと共に、砂の中からとげとげの鉄球がついた武器を手にした巨大なグールが出現した。 戦闘がしばらく続き「もらった!!」サヴィナが決めようとしたとき、 「父さん!?」泣きそうな声が彼女の足を止めた。 「父さん…、どうして…!?」サヴィナを敵視していたあの少女だった。 奇怪な怪物の中に、男の姿が浮かび上がった。 「ちッ、まさか…!?」ためらうサヴィナを、容赦ないグールの打撃が襲う。 「作戦後、たしか死体はすべて火炎洞窟の底無し穴に投げ込まれたはず…。 そこで邪神のちからにふれて、異形化したか…!」 「サヴィナ!? なにやってるんだ!? 攻撃しろ!」カラスが叫ぶ。 グールが放った光がサヴィナを砂にたたきつけた。 グールは向きを変え、立ちつくす少女に歩み寄る。 「く…マズイ! 逃げろッ!!」 しかし子供は弱々しくうめくだけで、身動きできない。 グールが鉄球を大きく振り上げ、叩きおろした。 「あ…!?」間一髪で、アズダーが子供の前に立ちはだかり、グールの武器を受け止めた。 「アズダー!?」 「2年前は、すまないことをした…。許してくれ…。 しかし…、こいつはもう、きみの父さんではない…、わかるな…? こいつを眠らせてやろう…。いいな?」 アズダーの背後で、子供はこっくりした。 「よし…、えらいぞ」武器を押し返しながらアズダーは叫んだ。「サヴィナ…!」 サヴィナは頷き、グールに止めを刺した。 カラスたちと狂狼部隊は、村人たちを安全な場所に案内した。 「ありがとう、サヴィナ、おまえと友人たちのおかげだ」とアズダー。 「気にするな」 その時、助けられた子供がふたりに歩み寄った。 「あんな危ないところで、ひとりでついてきたりしちゃダメだぞ。ああ?」 「……」「どうした? なにか話でもあるのかい?」 少女がマグナスををサヴィナに差し出した。「…? これを、私に?」 「いくらやられても、手を出さなかった…。あの…、父さんの顔を盗んだ、あいつに…。ありがとう」 そう告げて駆け去る後ろ姿に「あ…、ありがとう!」口ごもりながら礼をいうサヴィナ。 「ほう、そいつはアザーでつくられた武器だな。なかなかの業物じゃないか。きっと、あの子の父親の…」 「……」思いをかみしめるようにサヴィナは立ちつくした。 そしてアズダーに別れを告げ、一行は砂漠を後にした。 334 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 45 46 ID Kby8worz0 ドゥールには、大カムリ、クラムリ、ミズチの両親、友達のキまでもがアヌエヌエから戻ってきていた。 彼らはミズチさまの力になろうと、太古の魔導師の輪を解放するため石の塔ゾズマに向かったという。 大カムリたちがゾズマの最下層で呪文を唱えると、炎にも似た輝きの中に古の魔導師の幻影が現れた。 「マルペルシュロを倒すために、あなたの星の輪を渡して欲しい」 「おまえたちはそれに値するのか?」衝撃が大カムリたちをなぎ倒した。 そこに飛び込んできたカラスたち。 「む、おまえは?」「ミズチさまはミズチさまね」ミズチは倒れたキに駆け寄る。 「どうしていつもみたく、ミズチさまがくるの、待たなかったね?」 「だって、ミズチは…もう一所懸命戦ってるじゃないか。 せめてミズチのために自分ができることをしたかったんだ」 「バカね…。そんなこと気にしなくていいよ、キ。ミズチさま、みんなの分までがんばるね」 「ううん、それじゃダメなんだよ」 ミズチは子供たちの中で、自分に「さま」をつけて呼ばせ、一番偉いんだと宣言し先頭に立った。 そうすることでモンスターたちの注意を引きつけ、おびえる子供たちをかばった。 でも、もうそうしなくてもいい。ぼくたちも戦うよ、誰もがみんなで精一杯やらなきゃ。 君はもうただのミズチでいいんだよ。 「うん、分かった。ちょっと休んでいて」 ミズチは幻影に対峙した。 「しからば、ゆくよ!! ミズチが、星の輪を受けとるね。ミズチにおまえがどこまでやれるか、見せてみるね!」 強まり広がった光の中から、古の魔導師が現れた。ミズチは単身立ち向かい、勝利する。 「受け取るがいい、星の輪を。お前になら使いこなせるだろう。幸運を祈る、我が末裔よ…」 ご先祖の幻影は消えていった。 「すごいや、ミズチ」喜ぶキに、「ううん、みんなのおかげね。でもやっぱり、ミズチさまはミズチさまね!」 「ミズチ!」調子に乗って両親にたしなめられるミズチさまだった。 335 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 46 46 ID Kby8worz0 いよいよコル・ヒドラエに乗り込むときが来た。 アヌエヌエのコレルリ達のもとへ向かう。 3魔女のひとりコーダーが、準備が整ったと告げる。 マルペルシュロ側がエンド・マグナスを解放するために使った五大陸の力を コル・ヒドラエのシールドを破るために利用しようというのだ。 「むちゃな…!」と大カムロ。「各大陸は残されたちからでかろうじて空に浮いているような状態のはず…。 そのちからを吐き出してしまっては、大陸は…! 危険すぎます!」 「危険なのは、もとより承知のうえです」とレイドカーン。 「このままではいずれやられるのを待つばかり…。我々は、いちかばちかこの作戦にかけるしかないのです」とカルブレン。 「無論、となれば私のちからも必要だろう」そこに現れたのは、サダルスウドの領主ロドルフォだった。 「皆がちからを合わせる以上、わたしひとり逃げ隠れしているわけにもいかないしな」 本当のところはコトランたちに脅されて腰を上げたようだったが。 それでも皇帝亡き今アルファルドの助けは無しで、ほかの四大陸でやり遂げなくてはならない。 「しかし、わからないのですが…」とリュード。「ミローディアはどうにかしてマルペルシュロとこころを通わせているようすですね」 「ああ…、ゲルドブレイムを利用して五つのエンド・マグナスを解放させ、マルペルシュロの復活を手助けしてやったくらいだからな」とギバリ。 「最初は、おそらくミラのエンド・マグナスとのリンクだったんじゃないかしら」とシェラ。 「ええ、そう考えるのが妥当です。一方ジャコモの話だと、 ゲオルグ博士も火炎洞窟のエンド・マグナスの影響で特殊な能力を身につけていた、と…。 そして、カラスやフィーを生み出すまでは、まるで何かにとりつかれたように研究に没頭していたらしい…」 「…? それがどうかしたのか?」 「結局、ミローディアもゲオルグ博士も、どちらもマルペルシュロの意志によって動いていた、動かされていた…、 そんな気がするんですよ。当人がそのことに気づいていようと、いまいと…」 「ああ…。確かにそうだな」リュードの説に同意するギバリ。 「となると、なんだか妙じゃないですか? かたやエンド・マグナスを解放し、 世界をマルペルシュロの支配する暗黒の闇にしようとする、ミローディア側の意志…。 かたや、それを阻止して、マルペルシュロを倒す者を生み出そうとした、ゲオルグ博士の意志…。 同じマルペルシュロによって意図されたものなのに、どうして相反する二つの流れになるのでしょう?」 「むぅ…、言われてみりゃそうだな…。確かに、そいつはヘンだ」 「そもそも、ゲオルグ博士の研究は、生命のマグナスの創造です。 これは、いわば滅びであり、死のマグナスであるエンド・マグナスと。真っ向から対立するものです。 カラスがマルペルシュロと対決するのは、あらかじめ決められていたと言えるかもしれません。 そういった意味では、カラスはまさに、マルペルシュロにとっては 自身の死を予兆する、不吉な存在だったわけです」 「そういうものさ」サヴィナが言葉をはさんだ。 「え…?」 「…みんな、平気で矛盾したものを抱えて生きてる」後を続けるようにシェラが言った。 「他者に誠実でありたいという気持ち、何もかも投げ出してしまいたいような気持ち。 自由でありたい気持ち、絆を求める気持ち…。 大切な人を守ってあげたい気持ち、見捨ててしまいたい気持ち…。 生きたい気持ち、死にたい気持ち…。愛する気持ち、憎む気持ち…。 ミローディアとカラス…。あなたたちはそれぞれ、マルペルシュロのこの世界に対する呪いと祈りなのよ、きっと…」 「呪いと…、祈り…」カラスが繰り返す。 「ええ…、実際マルペルシュロが何を考え、何を望んだのか、わたしにはわからないけど…、でも、そんな気がする…」 「ミローディアとカラス…、ヤツらと俺たち…。どちらが勝かわからない、どっちが勝ってもいい…。 なんだかんだ言って、結局は神の気まぐれ…、ゲームってことなのか? そいつに俺たちみんな、有無を言わさずのせられたっていうわけか?」 「いいや、違う…、遊びなんかじゃない」カラスはギバリの言葉を否定した。 「こいつは、マルペルシュロ自身の全てをかけた、ただ一度きりの決断…、意志なんだ。 千年前に葬り去られた神々の、最後の戦いなんだ。ヤツは、本気だ…」 そのころ、コル・ヒドラエの最奥で何をか思うミローディアがいた。 336 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 48 12 ID Kby8worz0 翌日、決戦前にカラスは自分の中の精霊に感謝の意を伝え、覚悟を新たにした。 仲間たちと、白竜に乗って飛び立つ。 五大陸が揺れ動き、それぞれコル・ヒドラエに向かい接近していった。 アルファルド以外の四大陸の力が光の柱となって、コル・ヒドラエを直撃するも、シールドは破れない。 しかもこんな時にもモンスターたちが容赦なく迫ってきた。 四大陸の力が危うく弱まりかけたとき、 「いや、まだだよ!」アルファルドから輝く力が立ち上った。 驚くコレルリたち。それは、エイメとフォロンだった。それに、アズダーたちがふたりを援護している。 皆が再び力を振り絞り、五大陸の力をシールドにぶつける。 やがてさしもの堅固なシールドもその力に破れ、カラスたちはコル・ヒドラエへの進入に成功した。 城に踏み込むと、蒼白い炎をまとった五体の黒い影が威圧するように現れ、消えた。 トウ、キョウ、ドウ、シュ、ソ・クの兄弟神の幻影だった。 五つに分岐した通路をたどって、カラスたちはそれぞれの先の部屋にいた幻影たちを倒し、さらに進んだ。 「ようこそ、みなさん、神々の玉座へ! もうすぐ神々の晩餐のじかんよ」 にこやかにミローディアが出迎えた。五つの台座に先ほどの兄弟神の幻影たちが腰掛けている。 「ミローディア…。迎えにきた。一緒に帰ろう、オレたちと」 しかし彼女にその言葉が届くはずもなかった。マルペルシュロが襲いかかってきた。 激しい攻防にやがてマルペルシュロが膝をつく。「やったか?」 「マルペルシュロ! 神々のちからが人に破れるなんて…そんな…バカな!?」 うろたえるミローディアの背後から声がかかった。 「神々の遺骸をツギハギにして、無理矢理いのちをつくりあげてみたところで、 所詮それは不完全でいびつな容れ物…いにしえの神々のちからを完全によみがえらすことなど、 人にできるわけがなかったのですよ」後を追ってきたコレルリだった。 「もういい…。終わったのだよ、ミローディア…。こんなことは、もうやめにしよう」カルブレンが歩み寄った。 「お爺さま…? やはりお爺さまも、わかってはくださらないのね…。 見て!! もう、以前の病弱な私とはちがう! ミラ大公家の正当な後継者として、 エンド・マグナスを受け継ぎ、いにしえの神々の力を手に入れたのよ!!」 「ちがう、ミローディア、おまえが神のちからを手に入れたのではない。神々の方で、おまえを取り戻したのだよ…」 「……!? いったい、なんの話、お爺さま?」「おまえは、じつは…」 幼い頃から体の弱かったミローディアは、9年前に亡くなっていたのだ。両親とともに流行り病に倒れて。 惨い現実に耐えることのできなかったカルブレンは、エンド・マグナスのちからを借りて孫娘を蘇らせた。 死から蘇った、闇に属する生き物。このマルペルシュロと同じように。 カルブレンはミローディアに、ともにちからを合わせ、再びマルペルシュロをマグナスに戻し封印しようと言う。 だが、自分の方が操られていたと知ったミローディアはひとしきり高笑いをしたあげく祖父をなじる。 「どうしてよみがえらせたりしたの…!? どうして死んだままにしておいてくれなかったの…!?」 彼女の体はマルペルシュロに融け込むように呑み込まれた。光り輝くマルペルシュロ。 「虚ろだった容れ物が、たましいを手に入れてしまった…!」 さらに兄弟神の幻影を吸収し、マルペルシュロは完全な姿を取り戻し力に満ちあふれて立ち上がっていた。 激しい攻撃が一同を見舞ったが、突如遮るように強い輝きが。 その中に、皆をかばうように立ちはだかる姿が見えた。「フィー…」 気をとりなおしたカラスたちは姿を消したマルペルシュロを追い石段を上っていく。 337 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 49 03 ID Kby8worz0 城の屋上、待ちかまえていたかのように立ちはだかるマルペルシュロ。 フィーのくれたいのちのちからとマルペルシュロの滅びのちからと、今度こそ決着をつけなければならない。 死闘が繰り広げられ、カラスたちはなんとか邪神の勢いを殺いでいった。 カラスはミズチさまに魔導師の力でマルペルシュロを縛るように頼み、 「ちょっと、行ってくるよ。あとは、よろしく頼む」 ミローディア、今闇の中から引っ張り上げてやる、と叫んで邪神の体内に飛び込んだ。 精霊の杜ネクトン、フィーの名を呼ぶカラス、光の渦と化していくフィー。 ミラの大公の館、ベッドに横たわるミローディア「…だれ?」起きあがって部屋を出ていく。 ネクトン、一人っきりで目が覚めるカラス、憎しみに燃え復讐を誓うカラス。 そこへやって来た人影。「あなたは誰? 欲しいのね、ちからが…?」ミローディアだった。 「いいわ、私があなたにちからをあげる…」にっこり微笑む。 「私があなたを導いてあげる。そのかわり…、これからは、なんでも私の言うことを聞いてくれなくてはダメよ、いい?」 カラスは彼女に従い、精霊に憑かれた。 そのあと帰宅したミローディア「血が」。侍女は喜び、彼女がカルブレン家の正当な後継者になったと言った。 が、ミローディアにはどこかの闇のなかでつぶやく声が聞こえた。「ならば、継ぐべきものを継がせてやろう、しかと……」 エンド・マグナスの解放、邪神の復活、それからの数々の企み、偽り、死、悲しみの影に、彼女の暗躍があった。 そして今、どことも知れぬ場所にひとりぽっちで腰掛ける彼女に、名を呼びかける声が。カラスだった。 「ミローディア、聞こえるか、ミローディア。言ったろう、迎えに気立って…。さあ、帰ろう、一緒に…。みんなのところへ…!」 だが、彼女に声は届かない。「おまえひとりだけ、こんなところに残してはいけない! いい加減、目を覚ませ!」 カラスは精霊に力を貸してくれるよう頼み、再びふたりで彼女に呼びかけた。 「…にいさん?」ミローディアの目が覚めた。 コル・ヒドラエ。立ちつくすマルペルシュロを前に、カラスを待って見守る仲間たち。 もうこれまでかと思われたとき、邪神の体から、ミローディアを抱えたカラスが飛び出してきた。 カルブレンが孫娘の名を呼び、抱きしめる。「…ごめんなさい」 「よし、マルペルシュロを眠らせてやろう! いい加減あいつを、千年の呪縛から解き放ってやらないと…!」 「でも、神器はみな砕けてしまっている…。いったい、どうすれば…」とシェラ。 「私が…」とミローディア。昔の魔導師たちは精霊を宿し、そのちからで神器も鍛えた。 彼女のエンド・マグナスとカラスのいのちのマグナス、そして精霊の力をひとつにすれば…。 3人のちからで神器を修復し、ワズン3魔女も魔力を放ち、シェラは祈った。 「光なき地にひかりを。救い亡き者に救いを。ひとり夜の底を行く我らを、海よ、いざないたまえ…」 強く光を放っていたマルペルシュロの体は、細かな粒子となって消えていった。 「苦しかったでしょう…? 哀しかっただでしょう…? ゴメン…、ゴメンね…」 シェラは跪き、手を差し伸べた。「海へ、おかえり…」 城が揺らぎ始めた。白竜と帝国の船が迎えに来た。一同が脱出するやいなや、コル・ヒドラエは再び異界に引き込まれていった。 338 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 50 16 ID Kby8worz0 白竜から見下ろすと泥雲がすっかり消え失せて、ひろびろとした大地が続いていた。 五大陸が地上めがけて下降を始めた。地上に五体の兄弟神が姿を表し、 それぞれ大陸を受け止めるとそのまま岩と化していった。 アヌエヌエの首都コモ・マイはお祭り騒ぎの真っ最中。 カラスは、指導者たちから感謝とねぎらいの言葉を受けていた。 カラスは、自分を信じてくれたみんなのおかげだという。 コレルリ、レイドカーン、ロドルフォたちはこれからも協力しあうことを約する。 カルブレンを見つけてミローディアのことを聞くカラス。孫娘を気に掛けるカルブレン。 そのあとカラスはミズチさまに、いつまでその面をつけているのかと尋ねる。 そう言われて面をはずしたはいいが、落ち着かないミズチさま。これからはあちこち大冒険をするのだと言う。 シェラは元気がない。なんだか気になる。 リュードはひとり離れたところで、リーダー無き祖国のこれからを憂えていた。 今までと違い他の国と協力しあえるし、なんならおまえが指導者になれと元気づけてやる。 サヴィナは、今までできなかった、してこなかったことを始めるのも悪くない、と言う。 そばで聞いていた滝の村の少女が、だったらお料理なんてどうかなと勧める。 こっそりコモ・マイを抜け出すシェラを追うカラス。 「いつから気付いてた?」と言うシェラに、カラスは前から気がついていたと答える。 シェラが彼とミローディアの企みをを月騙しの森で偶然知ってしまったこと、 そこに寄ってきたグレイソーンのミーマイに、意識を失い倒れたカラスをケバルライ村に運ばせ、 自分は初めて村で彼に出会ったふりをして、それから行動を共にするようになったことに。 それに、シェラには精霊の声が聞こえていたのを、カラスは見抜いていた。そして実際、精霊を宿した。 精霊憑きになれるのは、選ばれし者。精霊(プレイヤー)に主人公と認められ、憑依したい(ゲームをプレイしたい)と思わせなければならない。 それには、主人公たる自覚、死をもってしても何かを成し遂げなければならないとか、そういう覚悟が必要なのだ。 そう、シェラは何かを覚悟している。 「きみはいったい何者なんだ?」 千年前に五大陸が神との戦い後に地表を離れたとき、氷の国もクジラのちからで空に上がった。 その時、魔導師が当時の氷の女王の体内に海を封じ、地上が浄化されるまで代々引き継いで守るよう定めた。 今、最後の氷の女王シェラの中に、その海があるのだ。 シェラは自分と同様どこか違ったカラスのいのちの輝きに惹かれ、守ってあげたいと思っていたという。 「カラス、あなたに解放してもらいたいの、私の中の海を」 「…海を開放したら、シェラ…、その時、きみは…?」黙り込むシェラ。「ダメだ…! できない…、オレには!!」 だが、海を開放できるのは、同じ精霊を宿した彼とシェラと、精霊の3人だけだ。 シェラに説得され、ついに承知するカラス。3人で、祈りの言葉を唱える。「ありがとう」 その時。「まだ、だ! まだ、おまえたちの好き勝手にはさせんぞ!! この世界は、私のものだからなぁ!!」 地面が揺れる。ワズン魔女たちが駆けつける。 「カラス、見ぃーつけたぁ!!」ゲルドブレイムの声だ。 「神がなんだぁ!? いにしえのちからがなんだぁ!? みんな…みーんなくっちまったら面白いだろうなあ」 亡霊のようないくつもの白い顔が宙に浮かぶ。「私はもう、この世界そのものだぁ! 宇宙そのものになるんだぞぉ!!」 魔女たちは術を使うまもなく、体が地面に呑み込まれていく。 大地から小山のようなゲルドブレイムの頭部が盛り上がって、カラスとシェラを攻撃する。 ふたりでこれを退けたが、シェラは倒れる。抱き起こすカラス、見守る魔女たちとミーマイ。 どこからともなく、グレイソーンたちも集まってきた。 2年前、シェラが国を飛び出す原因となった夢、それは世界の破滅ではなかった、 暗い森で誰かを抱え、泣き叫んでいたカラスの姿だった、守ってあげたかった、と告げて力尽きるシェラ。 抱きしめるカラスの腕の中から、シェラは白い輝きとなって消えた。 雨が降ってきた。雨は傷ついた大地にも、五大陸にも、やむことなく降り続けた。塩辛い雨だった。 人々の背中にこころの翼が開き、そして消えていった。雨は見る見る大地を満たし、海となった。 やがてその中に氷の国ワズンが降りてきた。 すると、世界中からグレイソーンたちが引き寄せられるように集まり、ミーマイもそのなかに加わり、 大きな生き物、クジラとなった。クジラは一声鳴くと、水しぶきを上げて跳ねた。 339 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 51 05 ID Kby8worz0 皆が精霊の杜ネクトンに集まった。精霊と初めてであった時のことを思い起こすカラス。 ここで、別れよう、と精霊に告げる。精霊はカラスの体から離れていった。 子供たちが駆け寄ってきて、カラスに海岸で拾ったというシェラのペンダントを手渡す。 シェラの声が聞こえるんだという。耳に当てると、波の音がした。 と、ペンダントから水しぶきがあふれ出し、その中にシェラが立っていた。 「ただいま…」驚く一同。シェラを抱きしめるカラス。 「約束したでしょう…、どこにも行かないって…」 ミーマイたちクジラが、バラバラになって消えようとしていた彼女をひとつにしてくれたのだ。 シェラは精霊(プレイヤー)に、感謝と別れを告げた。ギバリ、リュード、ミズチさま、サヴィナも。 そのほかのみんなもこちらに向かって手を振るのだった。 【エンドロール一枚絵】 レブリスとアナと、3人で釣りをするギバリ。 金槌?を片手に子供たちと話しているリュード。 子供たちを率いるミズチさま。 白いエプロンに、片手にフライパンのサヴィナ。 ふたり寄り添って笑顔のカラスとシェラ。 どこかの室内、棚に置かれている飛翔器に一枚の羽が舞い下りて、おわり。 ・人名補足 【カラス】主人公。精霊憑き。生まれつき心の翼が片方しかない。実は人間ではなく、マグナスから作られた存在だった。 【シェラ】氷の国ワズンの女王。失われた海を体内に封じ込め守っていた。かぼちゃぱんつ。 【ギバリ】ディアデムの漁村ナシラの漁師。昔ディアデム騎士団に所属していたこともあり、剣の腕も飛び抜けている。 【リュード】アスファルド帝国の軍人だったが、砂漠の村アザー掃討に反対して閑職に追いやられた。 【サヴィナ】帝国「狂狼部隊」所属の死神と恐れられた戦士だった過去を持つ。 【ミズチさま】土の民。神を封印した古の魔導師の力を受け継いでいる。決して仮面をはずさない。 【ゲオルグ】皇帝ゲルドブレイムのもとでマグナスの研究をしていた科学者。マグナスから作ったカラスとフィーを育てた。ジャコモたちに襲われ死亡。 【フィー】カラスの弟。ジャコモたちに襲われ死亡。 【ラリクシ】ケバルライ村の医者。昔ゲオルグと共に研究をしていた。 【ジャコモ】帝国「暗黒部隊」の首領。ゲオルグの息子。力を追い求めている。 【エイメ】【フォロン】「暗黒部隊」幹部。ゲオルグの実験に使われた孤児だった。 【アルマード】リュードの乳母。彼を兄・姉とは違う優しい性格に育てた。実は生みの母だったらしい。 【アナ】【レブリス】ナシラに住むギバリの幼なじみ。 【コレルリ】永きに渡ってアヌエヌエを治めている妖精導師。永遠の17歳。 【レイドカーン】ディアデムを治める王。国民の信任を得ている。 【カルブレン】ミラを治める大公。ミローディアの祖父。 【ミローディア】いったん病死したがカルブレンがエンド・マグナスのちからで蘇らせたため、闇に落ちた。
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バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 ・要約版:要約スレpart2-649, 661~663 ・詳細版:Part22-461~462・488~489・534、Part25-187・302~307・328~339 649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/21(金) 18 16 07 ID XRzHqjzg0 バテン1お願いします 661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22 58 36 ID tJN+S/IM0 649 ちょっと長めになったけど 設定用語とか ・プレイヤー=主人公カラスに憑いた精霊。ゲーム開始時以前の記憶はない。 ・マグナスはカードみたいなもの。 この世界には物をマグナス化する、マグナスから物を実体化する技術がある。 662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23 00 46 ID tJN+S/IM0 本筋の邪神関連の話 千年前、戦いの末に邪神が5枚のマグナスに封印された。 戦いによって大地は穢れてしまったので 邪神の力で大地を浮かせ、魔術師と魔女の女王は協力して女王の体に海を封印した。 人々は5つの浮遊大陸+αを中心とした空の世界に住むようになった。 5大陸の1つを統べる帝国は邪神の力を悪用しようと企む。 主人公カラスは少女シェラと出会い、帝国の企みを阻止する旅に協力することになる。 2人は仲間を増やし、一部の国の協力を得ながら、5大陸に1枚ずつある邪神のマグナスを帝国と奪い合う。 最終的に邪神の力は「ミラ」の国の主の孫娘ミローディアと仲間を裏切ったカラスのものに。 2人は共謀して裏で糸を引いていて、精霊(プレイヤー)は計画に反対していたので記憶を消されていた。 カラスに捨てられた精霊(プレイヤー)はシェラに憑き、体制を立て直す。 途中でシェラが魔女の女王であること、邪神復活の予知夢を見て旅に出たことがわかる。 その後再びカラスとミローディアに会う。 カラスを説得して仲間に戻すが 仲間達の強い絆が接着剤の役割を果たしてバラバラだった邪神がくっついて復活する。 邪神に邪魔されつつも一行はいろいろパワーアップして最後の戦いへ。 ミローディアは一度死んで邪神の力で蘇っていたこと、邪神の力が彼女を操って邪神復活をさせていたことがわかる。 それを知ったミローディアは自暴自棄になり、邪神に取り込まれる。 ミローディアを取り込んで完全体となった邪神との戦いの末、カラスはミローディアを助け出す。 邪神を封じていた5枚のマグナス、カラスのいのちのマグナス(※後述)、精霊の力をあわせて邪神を倒す。 大地が浄化され、浮遊大陸は地上に戻ってくる。 シェラまで代々受け継がれていた海の封印も開放もされてハッピーエンド。 663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23 04 24 ID tJN+S/IM0 補足のカラスの出生の話 昔、帝国では本来不可能なはずのマグナスから命を作る研究が行われていた。 カラスはその研究の失敗作。その後に作られたフィーは成功作。 研究者は2人と接するうちに考えが変わり、2人を連れてミラへ逃げる。 数年後、帝国の追っ手が襲来して研究者は殺される。 カラスも死にそうになるが、フィーの命を貰うことで生き延びる。 復讐を誓うカラスはミローディアと出会い、邪神の力を得るためにミローディアに協力する約束をする。 この後本編につづく。 カラス自身は自分の出生を知らない。 いろいろパワーアップして~の辺りで研究者の旧友から知らされる。 461名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/05(金)01 45 02ID fsYoD+qX 用語 ・精霊憑き 精霊と呼ばれる異世界の存在(プレイヤー)に憑依された人。 (主人公は精霊憑きの青年カラスで、プレイヤーはカラスに憑いた精霊という設定) 伝説では選ばれし者だけがなれるとされ、世界の命運を左右する存在とも言われる。 通常、精霊の言葉は精霊憑きにしか聞こえない。 ・マグナス 物質の本質をカードに抽出したもの。 空のカードに物質の本質を抽出することをマグナス化と言う。 生き物はマグナス化できない。 ・こころの翼 大陸が空に浮かんでいる世界で人々が手に入れた能力で、心の有り様を翼として具現化したもの。 大陸に住む人々には全てこころの翼が備わっているが、唯一帝国に住む人だけは機械化された生活に慣れてこころの翼を失っている。 主人公カラスにはこころの翼が生まれつき片方しかなく、もう片方は飛翔器と呼ばれる機械の翼で補っている。 ゲームを始めると、プレイヤーは精霊となってゲームの世界に降り立つ。 「あなた、気に入られたみたい」 少女の声が響く。 「えっと、名前は?」 主人公のカラスは少し照れたように精霊に聞く。 プレイヤーが自分の名前を告げる(入力する)と、 「変わった名前だな」と言われる。 そして暗転。 カラスはケバルライ村の医師ラリクシの家で目を覚ます。 月騙しの森で倒れていたところをミーマイというものに助けられ、ラリクシのところまで運ばれたらしい。 ラリクシの話によると、頭の打ち所が悪く一部が記憶喪失になっているかもしれないとのこと。 カラスの方は大丈夫だったが、精霊は目覚める前の記憶が無くなってしまったことが発覚。 しかしそのうち元に戻るだろうということでとりあえず保留に。 ミーマイに助けてもらったお礼を言いに行くと、ミーマイはグレイソーンという種類の動物だった。 村の様子を見て回ると、最近月騙しの森の様子がおかしいらしい。 旅の少女シェラが森に向かうのを見て自分も興味本位で月騙しの森へ行くことに。ミーマイもついていく。 月騙しの森へ行くと、先に向かっていたシェラがモンスターと闘い、苦戦している。 カラスがそれを助けて協力してモンスターを倒す。カラスに憑いていた精霊の存在に何故か気付くことが出来たシェラ。 カラスは不思議がるも、とりあえず月騙しの森を探索するという同じ目的でシェラが仲間に。 ミーマイはシェラになついて、シェラにくっついてく。 森の奥へ行くと、神秘的な泉が。すると突然シェラの持っていたペンダントが泉に反応し、泉の主が現れる。 襲い掛かってくる泉の主を倒すと「マルペルシュロが蘇る」という謎の言葉と共に黄金に輝くマグナスが手に入る。 カラスがシェラに今のことを問いただそうとするが、そのとき突然空に帝国の戦艦が現れて2人を取り囲みカラスは気絶させられる。 カラスが気付くと、帝国の将軍ジャコモが黄金のマグナスを奪ってシェラを攫っていったところだった。 ジャコモはカラスの祖父と弟を殺した仇で、カラスが探していた人物だった。 突然の登場に驚くも家族の仇を討つために帝国の戦艦の後を追うことにするカラス。 村に戻ると戦艦は古都フェルカドの方向に向かって行ったらしい。マルペルシュロについて聞くと、 マルペルシュロとは千年前に死んだ邪神で、カラス達の先の行動によって邪神が復活するかもしれないと言われる。 なかば村を追い出される形でカラスは古都フェルカドへと向かった。 462名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~投稿日:2006/05/05(金)12 42 20ID fsYoD+qX ジャコモを追って古都フェルカドまで来たカラスだが、戦艦が停泊している領主ロドルフォ の館には帝国兵がうろついていて入ることができない。館へ潜入する方法を知っているパロ ロ三世の手引きで館へ潜入する。 館で捕まっていたシェラを助けて話を聞くとシェラは帝国の皇帝ゲルドブレイムの元で働い ていて、皇帝が黄金のマグナスを使って何か良からぬことを企てていることを知る。 シェラはその計画に必要らしいペンダントを盗んで逃げてきたのだ。 ペンダントは攫われたときに奪われたがそれは精巧につくられた偽物で、本物はシェラが ちゃんと隠し持っていた。 戦艦の停泊している屋上へ向かうと、既に戦艦は飛び立った後だった。 こころの翼を広げて戦艦の甲板に降り立ち、ジャコモと戦う2人。しかしすんでのところで ジャコモをとり逃し、屋上へ押し返されてしまう。2人はお尋ね者として追われ館から脱出 する。 シェラは皇帝の陰謀を阻止するためにカラスに力を貸して欲しいと頼むが、カラスは帝国に 刃向かうなんて死にに行くようなものだと一蹴する。しかし同じく帝国の将軍であるジャコモ を追うカラスにとっては目的に大差は無いので、しばらくの間は同行することに。 街で既にお尋ね者として追われていた2人は、港から出ている定期船に乗り込み雲の国 ディアデムへと向かった。 雲の国ディアデムの漁村ナシラという村にたどり着いた2人は、ディアデムの王レイドカー ンに会って、帝国と皇帝の陰謀を伝えようとする。 しかし村から雲の城エルナトに続く雲の道は河の氾濫で通れないようになっているらしい。 村を探索すると、帝国から左遷されて来た大使リュードと出会う。ディアデムと帝国アル ファルドは昔から仲が悪く、今はギリギリの均衡状態を保っているそうだ。カラスとシェラ は帝国から追われている身だが、村が好きで心優しいと評判のリュードは2人を帝国につき 出すような真似はしなかった。 村にいる占いお婆に話しかけると、千年前マルペルシュロが海を飲み干したという伝説を 聞くことができる。 よそ者を船に乗せたがらない村の雰囲気に2人が辟易していると、村の漁師ギバリと出会う。 彼は一緒に河の氾濫の原因を突き止めてくれれば、船に乗せて雲の城まで連れて行ってくれる という。ギバリと共に河で氾濫の原因である雷魚を倒してギバリが仲間になり、3人で雲の 城エルナトの城下町シェリアクへと向かった。 シェリアクへ到着すると、街や城には帝国の兵士が溢れかえっていた。追っ手にしては早す ぎると2人が訝っていると、どうやら帝国はディアデムが帝国に戦争を仕掛けようとしてい ると言いがかりをつけて軍隊で王を牽制している模様。 帝国の目的が黄金のマグナスだと気付いた2人は、そのことをレイドカーン王に伝えるため 城へ侵入することを決意。帝国軍の乗り物をパクって雲の城エルナトに乗り込んだ。 城内は城を占拠しようとする帝国軍とそれを阻止しようとする国王軍の激しい戦闘の場に なっていた。ギバリが国王軍とも仲が良く、それで国王軍を助けつつ城の内部へと進む。 城のバルコニーにつくと、下ではレイドカーン王と帝国の師団長がにらみ合いになっている 所だった。王が帝国へ来れば国民には手を出さないといった師団長の言葉を信じ歩み寄った レイドカーン王を、帝国の兵士エイメの銃弾が貫く。 帝国の凶行に怒った2人と、ジャコモと同じく祖父と弟の仇であるエイメを見つけたカラスは 王の元へ飛び降り戦闘になるが、そのとき帝国の大使リュードが現れ祖国である帝国を裏切り カラス達の側につく。帝国の兵器を退けた4人はレイドカーン王の回復を待って皇帝の野望を 王に告げた。帝国より先に黄金のマグナスを手に入れなければと言うシェラに、王が代々守っ ていた風の祠という場所にそれらしいものがあるかもしれないと王が言う。 4人が風の祠に向かうと、シェラのペンダントが輝き風の主が現れる。 風の主を倒し、黄金のマグナスを手に入れたと思ったそのとき、リュードが上空で待機していた エイメに黄金のマグナスを渡してしまう。その場に倒れたリュードを城へ運ぶと、どうやら 彼は帝国に魔法をかけられ操られていたらしい。自分の行動を深く悔いたリュードは帝国の 陰謀を阻止するためにシェラ達と共に行くことを決めて、仲間になる。 カラス達は次なる黄金のマグナスを求め、そして帝国の野望を止めるべくレイドカーン王に 親書を書いてもらいそれを虹の国アヌエヌエの導師コレルリに渡しに行くことにした。 488名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/09(火)17 28 38ID ayqBdioM アヌエヌエについた一行はレイドカーンの親書を渡し、帝国の野望のことをアヌエヌエの導師 コレルリに伝えた。しかし永世中立国であるアヌエヌエが帝国アルファルドとの関係を悪化さ せることは出来ない、第一黄金のマグナスというものの存在自体怪しいと断られてしまう。 コレルリに協力を断られ八方塞りになったカラス達の前に、旧魔法図書館という場所に魔女が 来ているという情報が入る。 いまや伝説となっている魔女の存在を疑いつつも、助けを仰げないかと一行は旧魔法図書館に 向かう。 しかし旧魔法図書館に着いた一行を待ち受けていたものは、帝国の追っ手であるフォロンの姿 だった。 帝国の機械による圧倒的な攻撃の前に苦戦するカラス達だったが、それを助けたのは同じく 帝国の白兵戦法を使う謎のハンター、サヴィナだった。 サヴィナに助けられた一行は滝の町オプでサヴィナが占いお婆の予言を聞き、カラス達を待って いたことを告げられる。唐突なサヴィナの登場に戸惑いながらもとりあえずサヴィナを 受け入れるカラス達。 再び手立てのなくなった一行だったが、アヌエヌエに眠る黄金のマグナスを手に入れてコレルリに 見せれば、コレルリも協力してくれるかもしれないという話になり、一行はアヌエヌエの マグナスを求めて天の樹と呼ばれる大樹へと向かう。 天の樹の中枢がシェラのペンダントと反応し、天の樹が主として襲い掛かってくる。それを倒した 一行だったが、リュードがサヴィナの戦い方が帝国の技であることに気付く。 帝国のスパイの疑いがサヴィナにかかる中、サヴィナは自分が狂狼部隊と呼ばれる帝国の兵隊だった ことを話す。今ではもう帝国とは関わりがないという言葉をとりあえず信じて、サヴィナが 仲間に加わるのだった。 手に入った黄金のマグナスを持ってコレルリに会いに行くと、やっとカラス達の言葉を信じて コレルリが協力してくれることに。 カラス達は次なるマグナスを求めて、幻の国ミラに向かった。 489名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/09(火)18 15 09ID ayqBdioM 異次元の間をさ迷う幻の国ミラに行くには、魂の道と呼ばれる道をを通らなければならない。 しかし魂の道を通る途中、帝国の戦艦ゴルドバの襲撃を受け、カラス達の乗っていた船が 異次元の穴に落ちてしまう。 「今まで異次元から帰ってきた者を知らない」というサヴィナの言葉に戸惑うカラス達だが ミーマイが異次元を進む謎の船を発見する。 船にはミズチという謎の人物が乗っており、ミラまでの道を案内してくれると言う。一行は とりあえずミズチの言葉を信じて、ミラまでの道案内をしてもらった。 異次元の穴から魂の道に戻ることが出来た一行は無事ミラに到着した。ミズチと別れたカラス 達は港から最寄の村パルナスに立ち寄る。ここでカラス達はミラを治める大公の娘、ミロー ディアと出会う。 ミローディアが転びそうになるのを咄嗟にかばうカラス。ミローディアがお礼を言い去った後 カラス達は不思議庭園デトゥルネと呼ばれる場所で黄金に輝いたマグナスを見たという情報を 聞く。早速デトゥルネに向かうカラス達だったが、そこにあったものは黄金に輝くマグナスの 影、マグナスの力の残滓だけであった。 元々この場所に封印されていたマグナスを既に誰かが持ち去ったのだと悟った一行はとりあえず パルナスに戻ることに。しかし戻った先では、ミローディア誘拐で大騒ぎになっていた。 見知らぬ旅人達がミローディアを攫ったのを見たという情報により、誘拐犯の疑いをかけられ 民家に囚われるカラス達。上手く民家から脱出すると、怪しい数人組がレヴェランスという 村に向かったと言う情報が聞ける。 一行はさっそくレヴェランスに向かった。 レヴェランスで占いお婆の館に向かうと、カラスが人とは違う、マグナスの力が感じられない 人間だと言われる。憤慨するカラスだが、とにかくミローディアを攫った誘拐犯を見つようと いうことになる。ミローディアを攫った誘拐犯達が精霊の杜ネクトンに向かったという情報を 聞きつけ、一行はネクトンに向かうことに。 一行が誘拐犯を追ってたどり着いたネクトンとは、カラスが精霊を宿した場所だった。昔を 思い出してそれを語りかけるカラス。しかし精霊にはそのときの記憶が無い。 誘拐犯を追いネクトンの最奥に行くと、ジャコモ、フォロン、エイメの3人がミローディアを 取り囲み、黄金のマグナスについて情報を得ようとしているところだった。 3人を倒そうとしたそのとき次元の穴が開き異次元の怪物が登場し、3人には逃げられてしまう。 怪物を倒してミローディアを救出する一行。ミローディアが帰ったあと、帝国がまだミラのマグ ナスを手にしていないと知りとりあえず安心する一行だったが、カラスがアヌエヌエで手に入れた 黄金のマグナスが荷物から無くなっている事に気付く。来た道を念入りに探しながら戻るが結局 見つからず、5人はお互いを疑うようになってしまった。 しかしここで騒いでもどうしようもないので、一行はミラの黄金のマグナスのありかを知るために ミラを治める大公カルブレンの元に向かった。 唯一手に入れた黄金のマグナスを失い、なにがなんでもミラのマグナスを手に入れなければならなく なった一行はカルブレン公に会いに行くために幻影街バランソワールに向かう。そこはカラスの故郷 でもあった。 ミローディアの命を救った恩人としてカルブレン公に歓迎を受けた5人は、そこで5人の友人だと うそぶくミズチと再会する。 ミズチは自分のことをツチノコ、シェラの持つペンダントをチノタマと呼び自称正義の味方として 勝手に仲間に入る。 カルブレン公に黄金のマグナスの話をすると、カルブレン公はそれが「エンド・マグナス」と呼ばれる 物だということ、エンドマグナスとは遥か千年の昔に殺された神の遺骸をマグナス化して封じた物で、 いまもエンドマグナスの中には神の力が宿っているということを明かされる。 カルブレン公の先祖がデトゥルネからエンドマグナスを持ち出し屋敷の地下にそれを封じたとカルブレン 公が話し終えたそのとき、それを盗み聞きしていたジャコモ達に先を越され屋敷の地下へと向かわれて しまう。 ジャコモ達の後を追い屋敷の地下へ向かうと、ジャコモ達は既にエンドマグナスを奪ってしまっていた。 大公の館に戻った6人は話し合った結果、敵の懐である帝国に侵入することを決めたのだった。 534名前:バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~[sage]投稿日:2006/05/18(木)21 23 13ID s+yV0aIR 皇帝ゲルドブレイムのエンドマグナス解放を阻止するため、彼と親しいミローディアの船に乗せてもらい 帝国アルファルドの帝都ミンタカへとやってきたカラス達。そこでゲルドブレイムの同行を探るうち、 カラスの殺された祖父ゲオルグがミンタカの科学者だったことを知る。驚くカラス。 とりあえず帝都ミンタカに実家のあるリュードの家に行くことになったが、リュードの実の兄と姉に 仲間を引き渡すよう脅される。ゲルドブレイムの陰謀を阻止するため家族に銃を向けるリュード。 すると、乳母アルマードがリュードを守るために割って入り、兄の銃弾に撃たれてしまう。 アルマードはゲルドブレイムは街の上空にある戦艦ゴルドバにいることを教えて事切れる。リュードは 悲しむも、エンドマグナス解放を阻止するため、戦艦ゴルドバへ向かうことに。 帝国兵がリュードの家を襲撃してくるが、リュードの導きにより裏口から逃れ戦艦へと急いだ。 ミローディアの船に乗り戦艦ゴルドバへ潜入したカラス達だったが、そこには既にゲルドブレイムの姿は 無く、ジャコモ一党が待ち構えていてゲルドブレイムはもう最後のエンドマグナスの眠る火炎洞窟に 向かったと告げられる。 ジャコモ一党を倒したカラスは、ついに仇を討ったことに喜ぶが、そのジャコモの口からカラスの祖父 ゲオルグはジャコモの実の父親だと打ち明けられる。 実はカラスはみなしごで、ゲオルグも弟フィーも血の繋がりが無く、ゲオルグは帝国を去った後、 カラスとフィーという2人の子供を兄弟として育てたという。 ジャコモが祖父の実の息子という事実に衝撃を受けるカラスだったが、驚く間もなく、ジャコモの 起動させた戦艦ゴルドバの自爆装置のために戦艦からの脱出を余儀なくされる。 からくも脱出に間に合ったカラス達だったが、ジャコモ一党はゴルドバの爆発に巻き込まれていった。 最後のエンドマグナスを手に入れるため、火炎洞窟に向ったカラス達。火炎洞窟の扉が開かず四苦八苦 していると、昔帝国でゲオルグの元で働いていたという機械屋の老人と出会う。老人はゲオルグと 農村ケバルライで医師をしているラリクシという2人の技術者が、昔帝国でマグナスの研究をしていた ことを語る。ゲオルグとその息子であるジャコモが死んだことを告げると、ラリクシによろしく伝えるよう 頼み、老人は火炎洞窟の扉を開いてくれたのだった。 カラス達は急いで火炎洞窟の奥に向かったが時既に遅く、最後の皇帝ゲルドブレイムが最後のエンド マグナスを手に入れたところだった。 自分たちの紛失したエンドマグナスを持っていたゲルドブレイムに、やはり仲間の中に内通者がいる のではと再び疑心暗鬼に陥る仲間達。それをよそに、ついに5つのエンドマグナスを解放した ゲルドブレイム。しかしエンドマグナスに眠る邪神の力が暴走し、ゲルドブレイムは異形の化け物に 成り果ててしまう。 自身の異変に気付き暴走するゲルドブレイムを帝国の銃弾が貫く。驚いた一行が目撃したものは 帝国兵を引き連れたミローディアの姿だった。 ミローディアはゲルドブレイムにとどめを刺すと、自分がゲルドブレイムを裏で操り、邪神を復活 させるためにエンドマグナスを集めさせていたことを告げる。 そしてカラス達一行の方を向き直ったミローディアは、仲間達に向かってお芝居をやめて自分の側へ 来るようにと告げる。 一行がざわめく中ミローディアの方へ歩み寄ったのは、他でもないカラスだった。 驚く仲間達に、カラスは敵討ちのために力が必要だと語る。敵討ちのために精霊を宿し精霊の力を手に 入れたカラスは、さらに強い力を求めて邪神の力を手に入れようとミローディアと共謀してエンド マグナスを集めていたのだと言う。 カラスを止めようと仲間と精霊が必死で説得するが、カラスはエンドマグナスに触れて邪神の力を手に 入れてしまう。 精霊に守られているカラスは邪神の力に触れてもゲルドブレイムの様に異形化しないと言うミロー ディアの声の通りに、邪神の力により美しい白い両翼の生えたカラス。 カラスはもう精霊の力は必要ないと言い放つ。 「お前の物語は終わりだ!」 とカラスは精霊に言う。その言葉は精霊の憑依を解く呪文だった。 呆然とする仲間達、闇に堕ちたカラスの高笑いが響く中、画面はフェイドアウトして、やがて暗転した。 187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/14(木) 04 41 37 ID PhKskvTf0 バテンカイトス1のストーリーが途中になっているんだけど、 Part22の461さんがもし続きを書かないんだったら、書いてもいいだろうか。 べつにせかしたり横取りするつもりじゃないんで「や、これから書くよ」て言うんならスンマソだけど。 302 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 46 35 ID N2vkOo/d0 ♯書くと言い出しておきながら今更、けっこう記憶がウロなことに気がつきました。 セリフも大意のところがありますが、ご容赦ください。 地名補足 ・空に浮かぶ五大陸(5つのエンドマグナスが封じられている) 【辺境サダルスウド】この物語の始まりにカラスが見つかった月騙しの森がある。 【帝国アルファルド】皇帝ゲルドブレイムが支配していた。機械化されている。住民は基本的にこころの翼を持たない。首都ミンタカはリュードの出身地。 【雲の国ディアデム】名君レイドカーンを戴く。漁村ナシラはギバリの出身地。 【虹の都アヌエヌエ】妖精導師コレルリが治める。どこからか流れてきたサヴィナが滝の村オプに住んでいた。 【幻影都市ミラ】カルブレン公が治める。幻影街バランソワールにカラス・フィーがゲオルグと共に暮らしていた。 ・そのほかの国 【古の大地ドゥール】5大陸が浮かび上がったあとの大地に残っている。毒の泥雲で空の世界と隔離されている。ゲンマ村はミズチさまの故郷。 【氷の国ワズン】女王シェラが治める氷と雪の国。普段は外界との交流はない。 ※スレPart22の461~さんが書いたストーリーから続いています。 303 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 48 47 ID N2vkOo/d0 シェラは帝国要塞の独房に閉じこめられていた。 その時、カラスから離れてしまっていた精霊の声が聞こえた。 シェラは精霊を自分に憑かせ、その力で扉を破り独房の外に出た。 しばらく要塞内を彷徨ううちに大きな音が。要塞の壁を破壊して救助部隊がきたのだ。 シェラはアヌエヌエで、宮殿に待機しているコレルリ、レイドカーン、カルブレンに状況を報告した。 コレルリの話では、各大陸に奇妙な現象が起きているらしい。 どうやら次元の裂け目ができたためで、そこに行けば捕らわれた仲間たちがいるはず。 シェラは各大陸で住民の話から情報を収集し、次元の裂け目に向かった。 そこで邪神に使える暗黒の騎士を倒すことにより、アルファルドでリュード、ディアデムでギバリ、 ミラでミズチさま、アヌエヌエでサヴィナを解放した。 揃った仲間たちでいったんコレルリの宮殿に戻る。 5大陸の中央に、嵐の城コル・ヒドラエが出現していた。 (たしかこのあたりで出てきたと思います、違っていたらスマソ) 太古の戦いの際に神の眷属もろとも異次元に封印されていたはずだったのが、 エンドマグナス解放と同時にこの世界に復活したのだ。 だが破ることのできない強力な障壁がコル・ヒドラエを取り巻いており、進入は無理だ。 「伝説の氷の女神の力でも借りられたら」「しかし女神の国ワズンとは国交もない」 それでもシェラは氷の国に行くと答えた。 雪の大陸ワズンに降り立つ一行。 結界を解きながら、宙に浮かぶ街が見える場所までやってきたが、 足下には宙が広がるばかりでとても向こうには渡れない。 ふいにシェラが手を高く掲げると光が輝きだし、見る間にきらきらした氷の橋が出現した。 みんなは驚きつつも、雪の街クルサに足を踏み入れる。 クルサには城があった。かまわず入り込むシェラ。 「お帰りなさい、女王様」住人たちの言葉にさらに驚く仲間たち。 シェラこそが城の主、氷の国の女王だったのだ。 ワズンは他の大陸とは没交渉で独自に生活を営む国だったが、 外界の異変を察知した女王シェラは見過ごしていられず、国を飛び出した。 シェラの相談係?教育係?の婆様の妹である3人の魔女たちをあらかじめ偵察役として外界に派遣してあった。 シェラはゲルドブレイムの城にメイドとして潜入しているうちに、 かつて邪神を封じた3アイテムのひとつ「大地の玉」の首飾りを見つけて盗み出し逃げた。 そうこうするうち月騙しの森でカラスと出会ったのだ。 シェラはワズンにある、これも邪神を封じたアイテムのひとつで 本当の姿を映し出すという「海の鏡」を手に入れようとする。 そのためには、女王だけが受けられる試練をくぐり抜けなければならない。 試練の間での、氷の女神による試練をクリアするシェラ。 氷の女神(シェラの母親)に、この先のつらい定めも覚悟はしていると答える。 婆様の嘘を信じて「海の鏡」でカラスの心を元に戻せると意気込み、白竜に乗ってワズン港を立つのだった。 304 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 03 58 54 ID N2vkOo/d0 再び帝国要塞に乗り込む仲間たち。 要塞には今は座るもの無き玉座があった。 また、ゲルドブレイムの私室だったと思われる、妙な調度の部屋もあった。 行く手を阻む帝国軍人のファドロ。 神の力に触れて奇怪な姿に変身した彼を倒し、 やがて待ち受けるミローディアとカラスの前に迫るシェラたち。 ついに純白の羽でガラの悪い表情になったカラスと戦うことになる。 邪神の力でパワーアップしたカラスは強力だった。 「海の鏡」でカラスを照らし元に戻そうとするシェラだが、苦しむばかりのカラス。 「婆様は嘘を?」うろたえるシェラ。 「いちど神の力に触れた者はもとには戻らない」嘲笑うミローディア。 しかしカラスを思うシェラの心からの説得により、闇に捕らわれていたカラスの心が揺らぎ出す。 カラスは力を振り絞って、自らの羽をむしり取る。 驚くミローディアだったがそれでも優勢は変わらず、 「お前たち5人がそろったことで、マルペルシュロの復活が果たされる」と告げる。 封印を解かれたエンドマグナス、その5つにバラされた神の体をつなげるための 「強い信頼で結ばれたシェラたち5人の結束力」が必要だったのだと。 シェラたち5人の体から光が立ち上り、立ちこめた闇の霧のようなものの中から邪神マルペルシュロが出現した。 その強さにはとても歯がたたない。 もうだめかと思われたとき、突如邪神に立ちはだかるミズチさま。 ミズチさまに呼び出されたかのようにいくつかの人影が現れ、魔術でマルペルシュロを攻撃した。 怯んだミローディアとマルペルシュロは一時退却していったが「海の鏡」は割れてしまった。 カラスは復讐に我を忘れ闇に落ちたことを悔いて、仲間たちにまた共に戦って欲しいと頼んだ。 当然のように受け入れる仲間たち。 精霊も、シェラから抜け出して再びカラスに憑いた。 マルペルシュロを撃退した謎の人影の正体は土の民(の魔力)だった。 実はミズチさまは、かつてマルペルシュロを封印した魔導師・土の民の子孫のひとりだったのだ。 決してはずすことのない奇妙な仮面も、大地を覆う毒の雲を防ぐプロテクターなのだった。 彼らは汚染された大地から、エンドマグナス化した神の体を封印した5大陸が浮上したあとも そこに残って監視を続ける役を受け持っていた。 土の民の国ドゥールは毒の泥雲の下にあり、普通の方法では行き来ができないはずだが 大丈夫というミズチさまの言葉に従って、覚悟を決めて上空から飛び降りる一行だった。 305 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 00 02 ID N2vkOo/d0 泥海の迷宮に降り立ち、迷路を抜けてミズチさまの故郷ゲンマ村にたどり着く。 村長大カムリのもとには折しもアルゴラブ村の村長クラムリがやってきていた。 これまでのように神を封印した民の子孫として、ドゥールで監視を続けるべきという大カムリと いつまでもそんなことをせずに空の上の世界に出るべきだというクラムリと、意見が対立していた。 アルゴラブ村には、暗い泥雲の下に隔離された質素な暮らしに不満を持つ者が多かった。 またも話し合いは物別れに終わり、クラムリは不機嫌に帰っていった。 やっと村長に面会できたカラスたち。 そこでミズチが女の子と知って驚くカラスとギバリ。他の3人は気が付いていたようだが。 今では魔力が弱まってしまった一族の中で、ミズチだけは先祖に匹敵する力をもっているらしい。 帝国要塞で仲間(の魔力)を呼び出せたのも彼女ならではのことだった。 そんな彼女も両親の前ではただの子供扱いだった。 昔ドゥールにあった「大地の玉」が空から来たカルブレンの先祖に盗み出され それがゲルドブレイムの手に渡っていたといういきさつも聞くことができた。 また、村長の家にいる語り部のような人たちの話によると、 マルペルシュロが神として存在していた太古、 ほかにも多くの神々がいて、鯨もその神のひとりだったという。 村長の勧めで、死の庭園カペラの社にある、邪神を封じたときに使った「天の剣」を取りに行くカラスたち。 だが、たどり着いてみるとその場に剣は無かった。 クラムリが持ち出したのだ。 彼の後を追って石の塔ゾズマに向かう。 いくつものからくりを解き、塔を守る阿吽を倒し屋上に出る。 剣を渡してマルペルシュロの側に付かせて貰うと言うクラムリ。 ところがマルペルシュロと現れたミローディアは、 「虫けらが神と取り引きするなんて」とクラムリを攻撃した。 カラスたちは応戦するも、やがてミローディアは神に逆らった者たちを滅ぼすため村に向けて飛び去った。 アルゴラブ村に行ってみると、人々は倒れ、家は燃えていた。 駆けつけた大カムリやミズチさまの両親たちは、自分たちが戦うから、世界の希望であるカラスたちは早く逃げるように、と言う。 いったんは逃げ出したカラスたちだが、 「村の人たちを見殺しにして、それで世界を救おうというのか」とのカラスの言葉に皆同意して引き返す。 しかしマルペルシュロの力は強く、押されるカラスたち。 突然ミズチさまの仮面が割れ、その下からは少女の素顔が現れた。 あふれる魔力。「これぞ太古の魔導師の力だ」驚嘆する大カムロたち。 なんとかマルペルシュロを撃退するも、「天の剣」も折られてしまった。 痛手を受けた土の民はアヌエヌエに避難することになった。 306 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 02 52 ID N2vkOo/d0 そんな折り、ラリクシからカラスに手紙が届いていた。 カラスは彼に会いに、サダルスウドに行くことにした。 精霊とふたりでこっそり行くつもりだったが、仲間たちにバレてしまった。 ケバルライ村でカラスはラリクシから自分の出生の秘密を聞く。 昔、ゲオルグとラリクシはゲルドブレイムの命令で、マグナスから優れた命を作り出す研究をしていた。 ゲオルグはその母親が神の力に触れる経験をしてしまったせいか「ものと話をする」ことができ マグナスから人間を作り出した。それがカラスとフィーだった。 しかし子供たち、とくにフィーと接するうちにゲオルグは変わっていった。 研究は失敗したと皇帝を偽り、そのうえ研究室の爆発事故での死亡を装い逃亡、 ミラで密かに普通の祖父と孫のように暮らしていた。 やがてそれが皇帝の知るところとなって怒りを買い、 ジャコモ、エイメ、フォロンが連れ戻しにやってきた。 燃えさかる炎の中、刺される子供たちを目にしたゲオルグは自ら火の中に入っていった。 自分がマグナスから作られた存在であることにショックを受けながらも、 ゲオルグが彼に残したものがあるとラリクシから聞かされて、空中山脈に向かうカラスたち。 そこで見つけた小屋に足を踏み入れる。 「爺ちゃんが俺に残したものって?」 「俺も知りたい」振り返ると、戦艦ゴルドバもろとも自爆したはずのジャコモ、エイメ、フォロンがいた。 ジャコモは精霊を封じる装置を壁に投げつけた。 それが起こす振動波がカラスにダメージを与える。 精霊の助けなしにどこまで戦えるのか。 やがてジャコモの圧倒的な力に打ちのめされるカラスたち。 カラスの肩から転がり落ちた飛翔機を踏みつぶすジャコモ。 「爺ちゃんの作った飛翔機を…!」 その時暖炉の上の胸像が光を放ち砕け、中から新たな飛翔機が。 カラスは思い出す。(以下回想) ミラの家で、爺ちゃんとフィーと自分と、テーブルを囲んでいる。 「どうして俺には片羽しかないの?」と尋ねるカラス。 「両羽だからといって、偉いわけではない。羽なしの方が羽のあるものより進化した姿かも知れない」 というゲオルグの返事に納得がいかない。 「どうして片方だけなのか知りたいんだ」 だがフィーは無邪気に「ぼくは両羽が無いけど平気だよ」 ゲオルグは、カラスに羽の代わりになる飛翔機を作ってやると言う。 そしてまたいつか困ったときに助けになる、別の飛翔機も作ると。 フィーはいつかふたりで伝説の生き物である鯨を探し出そう、ぼくは鯨に聞きたいことがあるんだと言う。 それなのにジャコモたちに襲われたあと、致命傷を負いながら逃げ込んだ精霊の杜ネクトンで、 「カラス兄ちゃんとの約束を果たせなくなった」とつぶやいて息絶えた。 弟の名を叫ぶカラス。彼もまた力尽きたと思われたその時。 フィーの体が輝く渦と化し、そのままカラスに吸い込まれていく。 カラスはフィーのマグナスを、命のマグナスを吸収することによって新たな命を得たのだった。 新しい飛翔機を身につけ、カラスに再び心の翼が羽ばたいた。 再びジャコモたちに戦いを挑み、ついに倒す。 「エイメ、フォロン、大丈夫か」床に横たわり、いまわの際に仲間を呼ぶジャコモ。 「お前たちはカラスと共に戦え。カラス、ミローディアとマルペルシュロを倒せ」 言い残し、ジャコモの命は尽きた。シェラの祈りの言葉とともに、その体は光となり消え去った。 「ジャコモはああ言っても、さっきの今で友達にはなれない」 「あたしたちはカラスにとってはフィーと爺の仇だ、 あたしたちはゲルドブレイムに金で買われゲオルグの実験に使われた孤児だった、 ゲオルグが死んでせいせいしているよ」フォロンとエイメは去っていった。 307 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/22(金) 04 05 02 ID N2vkOo/d0 アヌエヌエのコレルリの宮殿に戻ったカラスたち。 ワズン3魔女のひとりコトランから各大陸に関する情報を聞く。 ディアデムでは、ナシラの近くで伝説の河の主が目撃された。 アヌエヌエには、禁断の魔道書があるらしい。 ミラにつながる魂の道に、ゴルドバそっくりの幽霊戦艦が出て、しかもリュードを呼ぶ声が聞こえる。 アスファルドでは、アザー村の人たちが砂漠でモンスターに包囲されていて、今のところは狂狼部隊が守っている。 土の民の中に、ミズチさまの両親も含めドゥールに戻っていった者たちがいるようだ。 (続きます) 328 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 35 41 ID Kby8worz0 307からの続き ディアデムの漁村ナシラに行ってみると、村はモンスターに襲われていた。 王の騎士団員たちに加勢し、モンスターを一掃する。騎士団員たちにも疲れの色が濃い。 「なあギバリ、どうしておまえは騎士団を抜けてしまったんだ? 今も腕は全然にぶっちゃいないようじゃないか」 騎士のひとりが問いかける。ギバリの父親は、レイドカーン王の剣の師匠だったのだ。 小さい頃から王と一緒に剣を習っていたギバリの腕はずばぬけていた。 「もう遠い昔の話だ。たいした理由なんか無い。それに俺は、人の上に立つような器じゃねえよ」答えるギバリ。 「なあ、本当になにもなかったのか?」騎士が立ち去った後尋ねるカラス。 「おまえはいくつだ?」「え、オレ? 19だけど?」 「そうか…。いいか、カラス。19の小僧に、これまでの自分の人生を語って聞かせるほど、 俺はまだ老いぼれちゃいねえ。今ここにいる俺と、これから俺が何をやろうとしてるか…、 それさえ分かってりゃそれで充分じゃねえか? ああ?」 「…ああ、そうだな。分かったよ、ギバリ」「上等だ。ま、いずれ話してやるよ、こいつが片づいたらな」 ところが村の老婆から、子供が熱を出し、熱冷ましに効果のあるペクサの海草を取るために、 幼なじみのアナとレブリスが危険な大天河に向かった事を聞いてギバリの顔色が変わる。 激しい流れの大天河の岸をたどっていくと、岩にもたれかかったレブリスを見つけた。 「大丈夫か? アナはどうした!?」先に進んだと聞いて、さらに追うギバリたち。 「アナ、無事だったか?」「ギバリ、来てくれたんだね!」しかし、河の流れを見て驚くギバリ。 後から駆けつけたレブリスも同様だった。 「こんなのは初めてだぜ」「ああ…天河があふれているのか?」 一面の水が全てを押し流すかのような急流、絶え間なく岸に砕け散る波しぶき。 これではペクサの海草が採れない。 「…釣る!」やにわに宣言するレブリス。ペクサを餌にしている魚を釣り上げて腹を捌けば、海草が手にはいる。 こうなると、ギバリとレブリスの間に、ナシラの男の意地が燃え上がった。ため息をつくアナ。 このふたりは昔からなにかとライバル意識が強くぶつかることも多かった。 特にアナがからむと、レブリスはすぐに熱くなるのだ。 波しぶきに洗われながら、丸太の釣り竿を垂れるふたり。 「のどかねえ…」「平和ねえ…」「静かねえ…」つぶやくアナ。後ろで見守るカラスたち。 頭上をのんきに鳴きながら鳥が横切っていく。 どのくらい時間が経ったかも分からないくらい待った頃、「来た」とレブリス。 得意そうに自慢するが、かなりの大物らしく引き上げられない。思わず力を貸すギバリ。 互いに憎まれ口を叩き合いながらも、息のあった引きでつり上げたのは巨大な怪魚。 その背中に刺さっているのは、伝説の漁師バルゴーラの櫂。まさにこれこそ伝説の河の主だった。 カラスたちが主を倒してみると、その口にペクサの海草が着いてた。 「ギバリ、おまえ、腕のたつ騎士だったっていうのは、本当だったんだな」とレブリス。 「…昔の話だ」「そうか…。だが、釣りの腕もなかなかのもんだぜ」「レブリス」 「もっとも、まだまだ俺の足下にも及ばねえがな!」「フ…いうじゃねえか、レブリス」 オヤジ臭さ全開で暑苦しい高笑いをするふたりを置いて、アナや仲間たちはとっとと村に帰ってしまった。 海草のおかげで子供の熱は下がった。 レブリスは、ギバリにバルゴーラの櫂を持って行くように言う。 「道具のハンデでもつけてやらなきゃな」「上等じゃねえか」「上等よ」 アナとレブリスに見送られ。一行はナシラを後にした。 329 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 36 27 ID Kby8worz0 アヌエヌエの禁断の魔道書を求めて、カラスたちは魔法学校の校長に会いに行った。 コレルリの命令でまさに解読中のその書物を見せてもらうと、いきなり強い光に包まれ、 いつの間にかいくつもの扉のある広間のような所に来ていた。 シェラは扉にあるのが、氷の国の古い紋章であることに気が付く。 この場所はワズンの王家に伝わる最強の魔法で守られていたのだ。 扉の封印をひとつ解くごとに、シェラの目には幼い頃の自分と母親の氷の女王の姿が浮かんでくるのだった。 女王は娘に、この国の女王としての試練のことを話して聞かせる。 女王となる者は、予言されている、世界を変えてしまう恐ろしい厄災を阻止するために この国を出て外界を旅して回らなければならないことを。 自分の代で予言が成就すればシェラは普通の娘としての人生を送ることができるが そうでなかった場合は、シェラの番だと言う。 我が一族は決してその運命から逃れることができない、と。 「はい、わたしもかあさまの娘、覚悟はできています」けなげに幼いシェラは答えた。 「氷の女王として海を守り、もし世界が生まれ変わるときが来たら、海を人に返しましょう」 シェラは仲間たちに、魔道書で釣っておびきよせられ、自分の決意が試されているのだと言う。 「決意って今更。ミローディアとマルペルシュロを止める決意なんかとっくに着いているだろう」 カラスに言われて黙り込むシェラ。それとはまた別の、彼女だけの決意があるのだ。 「事が成就した暁には、氷の女王はもうこの世にはいない。 私たちが世界に送ることのできる、最後の祈りであり祝福。 シェラ、あなたはあなたの道を行きなさい。ひとりぽっちでも決して後には退かず、 何も恐れずほほえみながら。海があなたと共にあるのだから。」 まだ幼かったシェラは真剣な表情でこの母親の言葉を聞いたのだ。 我に返ったシェラが進んだ先には、禁断の魔道書があった。 強い気を発しているその書物を解放すべくシェラが歩み寄ると、 突然あたりが暗転し、魔導師たちが現れた。 「よくぞ来た。そなたが最後の氷の女王か?」 「はい、おそらくは…」 「今が、その時なのか…? よかろう、ならばゆくぞ」 その場に出現した奇怪なモンスターと戦い、これを倒すと、 「世を…頼んだぞ」姿無き魔導師たちの声が聞こえた。 「はい、あなた方の遺志と希望、たしかにわたしが受け取りました。最後の氷の女王として…」 330 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 39 17 ID Kby8worz0 ミラへ続く魂の道。その流れるオーロラのような空間の中、羽ばたく白竜に追いすがる巨大な黒い影。 それは、爆破された戦艦ゴルドバにそっくりな幽霊船だった。 乗り込んでみると中は真っ暗で、蒼白く光る亡霊たちが彷徨っていた。 近寄ると亡霊たちは恨みがましい言葉と共に襲いかかってきた。 「リュー…、ド…祖国を裏切り…自分だけ助かるなんて…」「お前の未来に光は無いと思え…」 「くらいよ…せまいよ…だれか…たすけて…」「どうして…わたしを…いじめるの…」 「アザー掃討作戦…お前は反対しただけで…結局、止めようとはしなかったな」「お前は何もしなかったんだ…」 「ち、ちがう…、僕は、ぼくは…」つらそうにつぶやくリュード。 「リュード…大丈夫か?」カラスが声を掛ける。 「え、ええ…大丈夫です。先を急ぎましょう」 船室のひとつに入ると、暗闇がリュードを包む。 「ようやく、反逆者のご帰還か…」かつての上官の姿が浮かび上がった。 「見るがいい、きさまの裏切りのせいで、帝国がどうなったか…。みんな闇に呑み込まれてしまった…」 「違う…! 僕のせいじゃない!!」 「すべてがそうでないにしても、おまえは母国の滅亡の一端を担ったのだ…。 その刻印は、一生おまえから消えることはない…。 この先会う誰もが、お前の上にその刻印を見る…」 「だ…、だまれ…! だまれッ…、僕は国が滅ぶことなど望んでなんかいない!」 「おまえが何を望もうが、それはもう起きてしまったんだよ…」 「……!」言葉を失うリュード。 「おい、リュード、おまえ、さっきから何ひとりでブツブツ言ってるんだ?」 カラスの声に、上官の姿が消える。 「う…!? みんなには聞こえないのか、あの声が!?」 どうやらあの声も姿も、リュードにだけしか見えず、聞こえていないのだ。 「なんかここには、おかしな気がいっぱいうずまいているね…」とミズチさま。 また別の部屋に入ると、こんどは兄のスキードが現れた。 「リュード、おまえのおかげで、由緒あるわが一族もおしまいだよ…」 「に…、兄さん!?」兄の隣に、姉のヴァレイも並んだ。 「さぞかし本望でしょうね…。こうして私達に意趣返しができて…」 「姉さん…」「おまえは、心の底では、私達を…、一族を憎んでいたのよ…」 「そんな…! どうして、僕が姉さん達を…?」 「どうして、だと…? しらばっくれるな、リュード…。私達は、おまえを憎んでいた…いや、蔑んでいた… それはおまえも、気づいていたろう…?」とスキード。 「気づいていなかったとは、言わせないわよ…」とヴァレイ。 「私達は、おまえのことなんか、これっぽっちも好きじゃなかった…」 「なぜなら…おまえには、愛される資格などこれっぽっちもなかったから…」 「そんな…!? 僕は…、僕は、あなた達に愛されたかった…! 愛されようと努力したんだ!」 「フ…、いいわけはたくさんだよ、リュード…」「そう、おまえのしてくれたことが、すべてを物語っているわ…」 「違う…! 違うんだ! 僕は、ほんとに…!!」悲痛に叫ぶリュード。「ああ、どうして、こんなことに…!?」 兄と姉の姿が消える。 「おい、リュード!? どうした!? おい、しっかりしろ!」 カラスの呼びかけに、我に返るリュード。頭を抱えて床に跪く。 331 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 41 55 ID Kby8worz0 仲間達はそんなリュードの様子を気遣いつつも、出口を探そうとする。 そのとき、またしても幻影が。それは、帝国を脱出するときリュードをかばって命を落とした、乳母のアルマードだった。 「ああ…、まさか、そんな…!? やめてくれ…、頼むから、もうやめてくれ!」 「リュード…、どうして私のことを助けてくれなかったの…? どうして、見捨てて逃げたの…?」 アルマードは悲しげな顔で責める。 「いつだって私は、あなたのことをかばい、ずっとそばにいて見守っていてあげたのに…」 「こんな…、もうイヤだ! 耐えられない…!!」叫ぶリュード。 「あなたは、助けてはくれないのね…? 愛してはくれないのね…、あなたのことを愛する者でさえ…」 「ち、ちがう…! ちがうッ…!!」 おまえには誰からも愛される資格はない…誰かを愛する資格もない…そうだろう、リュード? 「ああ、そうだ…、そのとおりだ…僕にはだれからも愛される資格はない…誰かを愛する資格もないんだ…!」 国を裏切り、家族を捨て、愛してくれる者さえ見殺しにして…おまえはどうやってこれから先 生きて行くというんだ、リュード? 何を望んで、いきてゆくんだ? 「僕は…僕には、もうわからない…! どうしたら、いいんだ…? この先どうやって、生きて行けばいいんだ…!?」 「私と一緒に…私達と一緒に来なさい…そうすれば、楽になれるわ…幸福になれるわ… さあ、くるのよ、私達と一諸に…それがあなたの問いに対する、唯一の答えよ」 アルマードが差し出す手に、手を差し伸べかけるリュード。 そのとき、はっきりと優しい落ち着いた声が聞こえた。 リュード、答えというのは、人から与えられるものではないわ。自分で見つけ出すものよ。 「……!? この声は…!?」 そして正しい答えを得るためには、まず正しい問い」を見つけなくてはいけないの。 そのためには、つねにくもりなき目で物事を見るようにしないと…。 「くもりなき目で、物事を見る…」 そして、よい問い手というものは… 「そして、よい問い手というものは、問いを発するときには、もうちゃんと自分の中で答えを見出しているもの…」 ふいにリュードは明るく広い草原で、草の中に腰を下ろしていた。傍らにはアルマードが立っている。 「答えは、人から与えられるものではない…。そして、正しい問いを見つけること…正しい問い…」 リュードからは迷いが消えていた。微笑んで、アルマードを見上げる。 「ねえ、アルマード…、あなたは、僕の…?」 アルマードは寂しげにリュードを見つめ返した…。 ふたたび幽霊船の暗闇の中。 「そう…、はじめから、答えはそこにあったんだ…。おまえとは、行かない」 きっぱりと、目の前の偽物のアルマードに言い放つリュード。 「くッ…!? きさま…!!」それは醜い化け物の正体を現した。 「ハッ…!? いったいどうなってるんだ!? なんだ、こいつは…!?」とカラス。 「こいつ…、人の痛みを食べてるね!?」とミズチさま。 「僕のなかにある罪の意識…、負の感情を食い物にしていたのか…!」悟るリュード。 「精神寄生体…!? コル・ヒドラエにくっついて、異界から迷い込んだんだわ」とシェラ。 「いくよ!」とサヴィナ。 モンスターと戦い、うち破ると、光の中に上官、兄、姉、そしてアルマードの姿が浮かび上がり、消えていった。 「ありがとう…」いまはもう穏やかな心でつぶやくリュードだった。 突如、戦艦が激しく揺れ始める。 「さあ、とっとと引き上げようぜ、こんなところ」 カラスたちが白竜に乗って脱出するや、幽霊船はどこへともなく沈んで行った。 332 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 43 25 ID Kby8worz0 アルファルドの砂漠の村アザーからは、ショップ店員と機械屋以外の住民が姿を消していた。 村に続くニハル砂漠に入っていくと、砂の丘に入り口を開けた洞窟を狂狼部隊の兵士達が警備していた。 「死神だ! 死神が、帰ってきた!」 「サヴィナ!」そこにはかつての戦友のアズダーもいた。 「無事だったか…。間に合って、よかった」 「よく来てくれた! 助かったよ、サヴィナ。あの化け物どもの追跡をかわしながら、なんとかここまで逃げのびたんだが、 この先にグールどもの巣があってな、にっちもさっちもいかなくなっていたところだ。 おまえたちの加勢があれば、グールの巣を突破して、安全なところへ出られる」 「わかった。だが、どうして自分たちだけで逃げなかった? アザーの村の連中は、足手まといでしかあるまい。 かつて自分たちで襲撃した村の連中を、何故いまさら助ける?」 「さあ、どうしてだかな…? あの時は、任務だったからな。世界がこんなことになってしまって、 せめて自分たちで救える命だけはなんとかしてやりたい…、そんなところかもしれない。 自分自身、よくわからんよ。隊員のなかには、命惜しさにさっさと逃げ出した連中もいる。 まあ、それも仕方あるまい。おまえこそ、どうしてわざわざ戻ってきた?」 「……」「フッ…、変わったな、おまえ。先へ進むのは明日にして、まあ、きょうのところは休んでくれ」 「ああ、わかった」 一行がアズダーに案内されて洞窟の奥へ進みかけたとき、ひとりの少女が飛び出してきた。 「……!」サヴィナの表情が変わる。前にゲルドブレイムを追って火炎洞窟に入るためアザーを訪れたときに 「村から出てけ、人殺し!!」と彼女を罵った子供だったのだ。 少女は言葉にならない憤りを込めてサヴィナをにらみつけた。 暗くなった洞窟の外で、焚き火を囲んで座るカラスたち。 「フッ…、不思議なものだな…、私にとって今回のいざこざのはじまりであるアザー村の近くで、 村の連中と一緒にこうしているなんて…。それも、同じサイドに立つ者として…。 当時の私にこのことを話して聞かせても、到底信じられまい」 普段口数の少ないサヴィナが淡々と語るのを受けて、 「そいつは、俺たちみんな同じようなもんだよ。多かれ少なかれ、な。 先が見えねえから、人生はおもしろいんだ」とギバリ。 「そうかもしれんな。そもそも2年前…。アザー掃討作戦時に、私はミラで、ゲオルグ襲撃作戦に参加した。 しかし私には、ジャコモらがゲオルグの家に押し入るのを、外でじっと見てるしかできなかった。 敵には、依然とかわらず平気でたち向かえる。だがもう、非戦闘員に武器を向けることは私にはできなくなっていた…。 それを悟ったとき、それまでのすべてに背を向けて、私は脱走した…。 カラス…、あの夜、帝国の兵士としてあの場にいたというだけで、 私もまた間違いなくおまえの仇のうちのひとりだ…。 この一件のかたがついたら、遠慮はいらないいつでも討ちにこい」 「……」カラスは答えなかった。 「私は、子供の頃から戦うことだけを教え込まれ、育てられた。アズダーとはその頃からずっと一緒だった。 私のことを戦闘マシンと呼ぶ者もいたが、まさにそのとおりだった。 戦うこと以外は知らない。知らなかった…。だからあの夜、自分の一部が戦うことを拒否したとき、 どうしていいか、わからなかった…。なにもかも投げ捨てて、後先かまわず、ひたすら逃げ出すことしかできなかった…。 それから先は、以前アヌエヌエで話したとおりだ。 あちこちを転々とし、あのワズンの魔女のひとりと出会い、予言の言葉を得た。 私にはまだ、真の戦いが待っている、と…。だから、あそこで待っていた。 私の戦いが訪れるのを…。待つのは、苦手じゃない」 「サヴィナ、待っていたのは、戦いだけじゃあるまい? おまえは、自分の死を待ってたんかないか? それまでずっと、自分の死に場所を探してたんだろ…?」とギバリ。 「フッ…。さあ…、どうかな…」サヴィナは滅多に見せない笑みを浮かべた。 「まあ、いいけどな。しかし今夜はいつになく饒舌だな?」 「ああ…、確かにな。おまえ達には話しておきたかった…。聞いておいてもらいたかったんだろう」 「……。そういう夜も、あるよね」シェラがぽつりと言う。 話し込む彼らをよそに、ミズチさまは横になってぐっすり眠っているようだった。 333 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 45 07 ID Kby8worz0 夜が明けて、まずアズダーの部隊が先発し、様子をみることになった。 「おまえたちは、ちょっと間をおいてから、安全を確認しながら後をついてきてくれ、サヴィナ。 村の人たちは、とりあえずここで待機だ。俺たちで脱出ルートを確認してから、呼びに戻る」 「了解だ。気をつけてな、アズダー」 「ああ、そう簡単にやられはしない。グールどもに、狂狼部隊の恐ろしさを思い知らせてやる」 洞窟で無邪気に駆け回るアザー村の子供たち。 だが話しかけると、アザー掃討のときに家族を殺された憎しみをカラスたちにぶつけてくる子もいた。 リュードが説明しようとしても、激しく拒まれてしまう。 大人たちもやはり帝国の仕打ちを恨みに思っており、狂狼部隊にも不信感を隠そうとはしなかった。 そんな殺伐とした空気の中、カラスたちもアズダーの後を追い出発した。 果てしない砂漠をどれくらい進んだか。 やがて砂の中に倒れているアズダーを発見した。 「く…、やられた…。気をつけろ、サヴィナ…」 地響きと共に、砂の中からとげとげの鉄球がついた武器を手にした巨大なグールが出現した。 戦闘がしばらく続き「もらった!!」サヴィナが決めようとしたとき、 「父さん!?」泣きそうな声が彼女の足を止めた。 「父さん…、どうして…!?」サヴィナを敵視していたあの少女だった。 奇怪な怪物の中に、男の姿が浮かび上がった。 「ちッ、まさか…!?」ためらうサヴィナを、容赦ないグールの打撃が襲う。 「作戦後、たしか死体はすべて火炎洞窟の底無し穴に投げ込まれたはず…。 そこで邪神のちからにふれて、異形化したか…!」 「サヴィナ!? なにやってるんだ!? 攻撃しろ!」カラスが叫ぶ。 グールが放った光がサヴィナを砂にたたきつけた。 グールは向きを変え、立ちつくす少女に歩み寄る。 「く…マズイ! 逃げろッ!!」 しかし子供は弱々しくうめくだけで、身動きできない。 グールが鉄球を大きく振り上げ、叩きおろした。 「あ…!?」間一髪で、アズダーが子供の前に立ちはだかり、グールの武器を受け止めた。 「アズダー!?」 「2年前は、すまないことをした…。許してくれ…。 しかし…、こいつはもう、きみの父さんではない…、わかるな…? こいつを眠らせてやろう…。いいな?」 アズダーの背後で、子供はこっくりした。 「よし…、えらいぞ」武器を押し返しながらアズダーは叫んだ。「サヴィナ…!」 サヴィナは頷き、グールに止めを刺した。 カラスたちと狂狼部隊は、村人たちを安全な場所に案内した。 「ありがとう、サヴィナ、おまえと友人たちのおかげだ」とアズダー。 「気にするな」 その時、助けられた子供がふたりに歩み寄った。 「あんな危ないところで、ひとりでついてきたりしちゃダメだぞ。ああ?」 「……」「どうした? なにか話でもあるのかい?」 少女がマグナスををサヴィナに差し出した。「…? これを、私に?」 「いくらやられても、手を出さなかった…。あの…、父さんの顔を盗んだ、あいつに…。ありがとう」 そう告げて駆け去る後ろ姿に「あ…、ありがとう!」口ごもりながら礼をいうサヴィナ。 「ほう、そいつはアザーでつくられた武器だな。なかなかの業物じゃないか。きっと、あの子の父親の…」 「……」思いをかみしめるようにサヴィナは立ちつくした。 そしてアズダーに別れを告げ、一行は砂漠を後にした。 334 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 45 46 ID Kby8worz0 ドゥールには、大カムリ、クラムリ、ミズチの両親、友達のキまでもがアヌエヌエから戻ってきていた。 彼らはミズチさまの力になろうと、太古の魔導師の輪を解放するため石の塔ゾズマに向かったという。 大カムリたちがゾズマの最下層で呪文を唱えると、炎にも似た輝きの中に古の魔導師の幻影が現れた。 「マルペルシュロを倒すために、あなたの星の輪を渡して欲しい」 「おまえたちはそれに値するのか?」衝撃が大カムリたちをなぎ倒した。 そこに飛び込んできたカラスたち。 「む、おまえは?」「ミズチさまはミズチさまね」ミズチは倒れたキに駆け寄る。 「どうしていつもみたく、ミズチさまがくるの、待たなかったね?」 「だって、ミズチは…もう一所懸命戦ってるじゃないか。 せめてミズチのために自分ができることをしたかったんだ」 「バカね…。そんなこと気にしなくていいよ、キ。ミズチさま、みんなの分までがんばるね」 「ううん、それじゃダメなんだよ」 ミズチは子供たちの中で、自分に「さま」をつけて呼ばせ、一番偉いんだと宣言し先頭に立った。 そうすることでモンスターたちの注意を引きつけ、おびえる子供たちをかばった。 でも、もうそうしなくてもいい。ぼくたちも戦うよ、誰もがみんなで精一杯やらなきゃ。 君はもうただのミズチでいいんだよ。 「うん、分かった。ちょっと休んでいて」 ミズチは幻影に対峙した。 「しからば、ゆくよ!! ミズチが、星の輪を受けとるね。ミズチにおまえがどこまでやれるか、見せてみるね!」 強まり広がった光の中から、古の魔導師が現れた。ミズチは単身立ち向かい、勝利する。 「受け取るがいい、星の輪を。お前になら使いこなせるだろう。幸運を祈る、我が末裔よ…」 ご先祖の幻影は消えていった。 「すごいや、ミズチ」喜ぶキに、「ううん、みんなのおかげね。でもやっぱり、ミズチさまはミズチさまね!」 「ミズチ!」調子に乗って両親にたしなめられるミズチさまだった。 335 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 46 46 ID Kby8worz0 いよいよコル・ヒドラエに乗り込むときが来た。 アヌエヌエのコレルリ達のもとへ向かう。 3魔女のひとりコーダーが、準備が整ったと告げる。 マルペルシュロ側がエンド・マグナスを解放するために使った五大陸の力を コル・ヒドラエのシールドを破るために利用しようというのだ。 「むちゃな…!」と大カムロ。「各大陸は残されたちからでかろうじて空に浮いているような状態のはず…。 そのちからを吐き出してしまっては、大陸は…! 危険すぎます!」 「危険なのは、もとより承知のうえです」とレイドカーン。 「このままではいずれやられるのを待つばかり…。我々は、いちかばちかこの作戦にかけるしかないのです」とカルブレン。 「無論、となれば私のちからも必要だろう」そこに現れたのは、サダルスウドの領主ロドルフォだった。 「皆がちからを合わせる以上、わたしひとり逃げ隠れしているわけにもいかないしな」 本当のところはコトランたちに脅されて腰を上げたようだったが。 それでも皇帝亡き今アルファルドの助けは無しで、ほかの四大陸でやり遂げなくてはならない。 「しかし、わからないのですが…」とリュード。「ミローディアはどうにかしてマルペルシュロとこころを通わせているようすですね」 「ああ…、ゲルドブレイムを利用して五つのエンド・マグナスを解放させ、マルペルシュロの復活を手助けしてやったくらいだからな」とギバリ。 「最初は、おそらくミラのエンド・マグナスとのリンクだったんじゃないかしら」とシェラ。 「ええ、そう考えるのが妥当です。一方ジャコモの話だと、 ゲオルグ博士も火炎洞窟のエンド・マグナスの影響で特殊な能力を身につけていた、と…。 そして、カラスやフィーを生み出すまでは、まるで何かにとりつかれたように研究に没頭していたらしい…」 「…? それがどうかしたのか?」 「結局、ミローディアもゲオルグ博士も、どちらもマルペルシュロの意志によって動いていた、動かされていた…、 そんな気がするんですよ。当人がそのことに気づいていようと、いまいと…」 「ああ…。確かにそうだな」リュードの説に同意するギバリ。 「となると、なんだか妙じゃないですか? かたやエンド・マグナスを解放し、 世界をマルペルシュロの支配する暗黒の闇にしようとする、ミローディア側の意志…。 かたや、それを阻止して、マルペルシュロを倒す者を生み出そうとした、ゲオルグ博士の意志…。 同じマルペルシュロによって意図されたものなのに、どうして相反する二つの流れになるのでしょう?」 「むぅ…、言われてみりゃそうだな…。確かに、そいつはヘンだ」 「そもそも、ゲオルグ博士の研究は、生命のマグナスの創造です。 これは、いわば滅びであり、死のマグナスであるエンド・マグナスと。真っ向から対立するものです。 カラスがマルペルシュロと対決するのは、あらかじめ決められていたと言えるかもしれません。 そういった意味では、カラスはまさに、マルペルシュロにとっては 自身の死を予兆する、不吉な存在だったわけです」 「そういうものさ」サヴィナが言葉をはさんだ。 「え…?」 「…みんな、平気で矛盾したものを抱えて生きてる」後を続けるようにシェラが言った。 「他者に誠実でありたいという気持ち、何もかも投げ出してしまいたいような気持ち。 自由でありたい気持ち、絆を求める気持ち…。 大切な人を守ってあげたい気持ち、見捨ててしまいたい気持ち…。 生きたい気持ち、死にたい気持ち…。愛する気持ち、憎む気持ち…。 ミローディアとカラス…。あなたたちはそれぞれ、マルペルシュロのこの世界に対する呪いと祈りなのよ、きっと…」 「呪いと…、祈り…」カラスが繰り返す。 「ええ…、実際マルペルシュロが何を考え、何を望んだのか、わたしにはわからないけど…、でも、そんな気がする…」 「ミローディアとカラス…、ヤツらと俺たち…。どちらが勝かわからない、どっちが勝ってもいい…。 なんだかんだ言って、結局は神の気まぐれ…、ゲームってことなのか? そいつに俺たちみんな、有無を言わさずのせられたっていうわけか?」 「いいや、違う…、遊びなんかじゃない」カラスはギバリの言葉を否定した。 「こいつは、マルペルシュロ自身の全てをかけた、ただ一度きりの決断…、意志なんだ。 千年前に葬り去られた神々の、最後の戦いなんだ。ヤツは、本気だ…」 そのころ、コル・ヒドラエの最奥で何をか思うミローディアがいた。 336 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 48 12 ID Kby8worz0 翌日、決戦前にカラスは自分の中の精霊に感謝の意を伝え、覚悟を新たにした。 仲間たちと、白竜に乗って飛び立つ。 五大陸が揺れ動き、それぞれコル・ヒドラエに向かい接近していった。 アルファルド以外の四大陸の力が光の柱となって、コル・ヒドラエを直撃するも、シールドは破れない。 しかもこんな時にもモンスターたちが容赦なく迫ってきた。 四大陸の力が危うく弱まりかけたとき、 「いや、まだだよ!」アルファルドから輝く力が立ち上った。 驚くコレルリたち。それは、エイメとフォロンだった。それに、アズダーたちがふたりを援護している。 皆が再び力を振り絞り、五大陸の力をシールドにぶつける。 やがてさしもの堅固なシールドもその力に破れ、カラスたちはコル・ヒドラエへの進入に成功した。 城に踏み込むと、蒼白い炎をまとった五体の黒い影が威圧するように現れ、消えた。 トウ、キョウ、ドウ、シュ、ソ・クの兄弟神の幻影だった。 五つに分岐した通路をたどって、カラスたちはそれぞれの先の部屋にいた幻影たちを倒し、さらに進んだ。 「ようこそ、みなさん、神々の玉座へ! もうすぐ神々の晩餐のじかんよ」 にこやかにミローディアが出迎えた。五つの台座に先ほどの兄弟神の幻影たちが腰掛けている。 「ミローディア…。迎えにきた。一緒に帰ろう、オレたちと」 しかし彼女にその言葉が届くはずもなかった。マルペルシュロが襲いかかってきた。 激しい攻防にやがてマルペルシュロが膝をつく。「やったか?」 「マルペルシュロ! 神々のちからが人に破れるなんて…そんな…バカな!?」 うろたえるミローディアの背後から声がかかった。 「神々の遺骸をツギハギにして、無理矢理いのちをつくりあげてみたところで、 所詮それは不完全でいびつな容れ物…いにしえの神々のちからを完全によみがえらすことなど、 人にできるわけがなかったのですよ」後を追ってきたコレルリだった。 「もういい…。終わったのだよ、ミローディア…。こんなことは、もうやめにしよう」カルブレンが歩み寄った。 「お爺さま…? やはりお爺さまも、わかってはくださらないのね…。 見て!! もう、以前の病弱な私とはちがう! ミラ大公家の正当な後継者として、 エンド・マグナスを受け継ぎ、いにしえの神々の力を手に入れたのよ!!」 「ちがう、ミローディア、おまえが神のちからを手に入れたのではない。神々の方で、おまえを取り戻したのだよ…」 「……!? いったい、なんの話、お爺さま?」「おまえは、じつは…」 幼い頃から体の弱かったミローディアは、9年前に亡くなっていたのだ。両親とともに流行り病に倒れて。 惨い現実に耐えることのできなかったカルブレンは、エンド・マグナスのちからを借りて孫娘を蘇らせた。 死から蘇った、闇に属する生き物。このマルペルシュロと同じように。 カルブレンはミローディアに、ともにちからを合わせ、再びマルペルシュロをマグナスに戻し封印しようと言う。 だが、自分の方が操られていたと知ったミローディアはひとしきり高笑いをしたあげく祖父をなじる。 「どうしてよみがえらせたりしたの…!? どうして死んだままにしておいてくれなかったの…!?」 彼女の体はマルペルシュロに融け込むように呑み込まれた。光り輝くマルペルシュロ。 「虚ろだった容れ物が、たましいを手に入れてしまった…!」 さらに兄弟神の幻影を吸収し、マルペルシュロは完全な姿を取り戻し力に満ちあふれて立ち上がっていた。 激しい攻撃が一同を見舞ったが、突如遮るように強い輝きが。 その中に、皆をかばうように立ちはだかる姿が見えた。「フィー…」 気をとりなおしたカラスたちは姿を消したマルペルシュロを追い石段を上っていく。 337 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 49 03 ID Kby8worz0 城の屋上、待ちかまえていたかのように立ちはだかるマルペルシュロ。 フィーのくれたいのちのちからとマルペルシュロの滅びのちからと、今度こそ決着をつけなければならない。 死闘が繰り広げられ、カラスたちはなんとか邪神の勢いを殺いでいった。 カラスはミズチさまに魔導師の力でマルペルシュロを縛るように頼み、 「ちょっと、行ってくるよ。あとは、よろしく頼む」 ミローディア、今闇の中から引っ張り上げてやる、と叫んで邪神の体内に飛び込んだ。 精霊の杜ネクトン、フィーの名を呼ぶカラス、光の渦と化していくフィー。 ミラの大公の館、ベッドに横たわるミローディア「…だれ?」起きあがって部屋を出ていく。 ネクトン、一人っきりで目が覚めるカラス、憎しみに燃え復讐を誓うカラス。 そこへやって来た人影。「あなたは誰? 欲しいのね、ちからが…?」ミローディアだった。 「いいわ、私があなたにちからをあげる…」にっこり微笑む。 「私があなたを導いてあげる。そのかわり…、これからは、なんでも私の言うことを聞いてくれなくてはダメよ、いい?」 カラスは彼女に従い、精霊に憑かれた。 そのあと帰宅したミローディア「血が」。侍女は喜び、彼女がカルブレン家の正当な後継者になったと言った。 が、ミローディアにはどこかの闇のなかでつぶやく声が聞こえた。「ならば、継ぐべきものを継がせてやろう、しかと……」 エンド・マグナスの解放、邪神の復活、それからの数々の企み、偽り、死、悲しみの影に、彼女の暗躍があった。 そして今、どことも知れぬ場所にひとりぽっちで腰掛ける彼女に、名を呼びかける声が。カラスだった。 「ミローディア、聞こえるか、ミローディア。言ったろう、迎えに気立って…。さあ、帰ろう、一緒に…。みんなのところへ…!」 だが、彼女に声は届かない。「おまえひとりだけ、こんなところに残してはいけない! いい加減、目を覚ませ!」 カラスは精霊に力を貸してくれるよう頼み、再びふたりで彼女に呼びかけた。 「…にいさん?」ミローディアの目が覚めた。 コル・ヒドラエ。立ちつくすマルペルシュロを前に、カラスを待って見守る仲間たち。 もうこれまでかと思われたとき、邪神の体から、ミローディアを抱えたカラスが飛び出してきた。 カルブレンが孫娘の名を呼び、抱きしめる。「…ごめんなさい」 「よし、マルペルシュロを眠らせてやろう! いい加減あいつを、千年の呪縛から解き放ってやらないと…!」 「でも、神器はみな砕けてしまっている…。いったい、どうすれば…」とシェラ。 「私が…」とミローディア。昔の魔導師たちは精霊を宿し、そのちからで神器も鍛えた。 彼女のエンド・マグナスとカラスのいのちのマグナス、そして精霊の力をひとつにすれば…。 3人のちからで神器を修復し、ワズン3魔女も魔力を放ち、シェラは祈った。 「光なき地にひかりを。救い亡き者に救いを。ひとり夜の底を行く我らを、海よ、いざないたまえ…」 強く光を放っていたマルペルシュロの体は、細かな粒子となって消えていった。 「苦しかったでしょう…? 哀しかっただでしょう…? ゴメン…、ゴメンね…」 シェラは跪き、手を差し伸べた。「海へ、おかえり…」 城が揺らぎ始めた。白竜と帝国の船が迎えに来た。一同が脱出するやいなや、コル・ヒドラエは再び異界に引き込まれていった。 338 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 50 16 ID Kby8worz0 白竜から見下ろすと泥雲がすっかり消え失せて、ひろびろとした大地が続いていた。 五大陸が地上めがけて下降を始めた。地上に五体の兄弟神が姿を表し、 それぞれ大陸を受け止めるとそのまま岩と化していった。 アヌエヌエの首都コモ・マイはお祭り騒ぎの真っ最中。 カラスは、指導者たちから感謝とねぎらいの言葉を受けていた。 カラスは、自分を信じてくれたみんなのおかげだという。 コレルリ、レイドカーン、ロドルフォたちはこれからも協力しあうことを約する。 カルブレンを見つけてミローディアのことを聞くカラス。孫娘を気に掛けるカルブレン。 そのあとカラスはミズチさまに、いつまでその面をつけているのかと尋ねる。 そう言われて面をはずしたはいいが、落ち着かないミズチさま。これからはあちこち大冒険をするのだと言う。 シェラは元気がない。なんだか気になる。 リュードはひとり離れたところで、リーダー無き祖国のこれからを憂えていた。 今までと違い他の国と協力しあえるし、なんならおまえが指導者になれと元気づけてやる。 サヴィナは、今までできなかった、してこなかったことを始めるのも悪くない、と言う。 そばで聞いていた滝の村の少女が、だったらお料理なんてどうかなと勧める。 こっそりコモ・マイを抜け出すシェラを追うカラス。 「いつから気付いてた?」と言うシェラに、カラスは前から気がついていたと答える。 シェラが彼とミローディアの企みをを月騙しの森で偶然知ってしまったこと、 そこに寄ってきたグレイソーンのミーマイに、意識を失い倒れたカラスをケバルライ村に運ばせ、 自分は初めて村で彼に出会ったふりをして、それから行動を共にするようになったことに。 それに、シェラには精霊の声が聞こえていたのを、カラスは見抜いていた。そして実際、精霊を宿した。 精霊憑きになれるのは、選ばれし者。精霊(プレイヤー)に主人公と認められ、憑依したい(ゲームをプレイしたい)と思わせなければならない。 それには、主人公たる自覚、死をもってしても何かを成し遂げなければならないとか、そういう覚悟が必要なのだ。 そう、シェラは何かを覚悟している。 「きみはいったい何者なんだ?」 千年前に五大陸が神との戦い後に地表を離れたとき、氷の国もクジラのちからで空に上がった。 その時、魔導師が当時の氷の女王の体内に海を封じ、地上が浄化されるまで代々引き継いで守るよう定めた。 今、最後の氷の女王シェラの中に、その海があるのだ。 シェラは自分と同様どこか違ったカラスのいのちの輝きに惹かれ、守ってあげたいと思っていたという。 「カラス、あなたに解放してもらいたいの、私の中の海を」 「…海を開放したら、シェラ…、その時、きみは…?」黙り込むシェラ。「ダメだ…! できない…、オレには!!」 だが、海を開放できるのは、同じ精霊を宿した彼とシェラと、精霊の3人だけだ。 シェラに説得され、ついに承知するカラス。3人で、祈りの言葉を唱える。「ありがとう」 その時。「まだ、だ! まだ、おまえたちの好き勝手にはさせんぞ!! この世界は、私のものだからなぁ!!」 地面が揺れる。ワズン魔女たちが駆けつける。 「カラス、見ぃーつけたぁ!!」ゲルドブレイムの声だ。 「神がなんだぁ!? いにしえのちからがなんだぁ!? みんな…みーんなくっちまったら面白いだろうなあ」 亡霊のようないくつもの白い顔が宙に浮かぶ。「私はもう、この世界そのものだぁ! 宇宙そのものになるんだぞぉ!!」 魔女たちは術を使うまもなく、体が地面に呑み込まれていく。 大地から小山のようなゲルドブレイムの頭部が盛り上がって、カラスとシェラを攻撃する。 ふたりでこれを退けたが、シェラは倒れる。抱き起こすカラス、見守る魔女たちとミーマイ。 どこからともなく、グレイソーンたちも集まってきた。 2年前、シェラが国を飛び出す原因となった夢、それは世界の破滅ではなかった、 暗い森で誰かを抱え、泣き叫んでいたカラスの姿だった、守ってあげたかった、と告げて力尽きるシェラ。 抱きしめるカラスの腕の中から、シェラは白い輝きとなって消えた。 雨が降ってきた。雨は傷ついた大地にも、五大陸にも、やむことなく降り続けた。塩辛い雨だった。 人々の背中にこころの翼が開き、そして消えていった。雨は見る見る大地を満たし、海となった。 やがてその中に氷の国ワズンが降りてきた。 すると、世界中からグレイソーンたちが引き寄せられるように集まり、ミーマイもそのなかに加わり、 大きな生き物、クジラとなった。クジラは一声鳴くと、水しぶきを上げて跳ねた。 339 :バテン・カイトス~終わらない翼と失われた海~:2006/09/25(月) 01 51 05 ID Kby8worz0 皆が精霊の杜ネクトンに集まった。精霊と初めてであった時のことを思い起こすカラス。 ここで、別れよう、と精霊に告げる。精霊はカラスの体から離れていった。 子供たちが駆け寄ってきて、カラスに海岸で拾ったというシェラのペンダントを手渡す。 シェラの声が聞こえるんだという。耳に当てると、波の音がした。 と、ペンダントから水しぶきがあふれ出し、その中にシェラが立っていた。 「ただいま…」驚く一同。シェラを抱きしめるカラス。 「約束したでしょう…、どこにも行かないって…」 ミーマイたちクジラが、バラバラになって消えようとしていた彼女をひとつにしてくれたのだ。 シェラは精霊(プレイヤー)に、感謝と別れを告げた。ギバリ、リュード、ミズチさま、サヴィナも。 そのほかのみんなもこちらに向かって手を振るのだった。 【エンドロール一枚絵】 レブリスとアナと、3人で釣りをするギバリ。 金槌?を片手に子供たちと話しているリュード。 子供たちを率いるミズチさま。 白いエプロンに、片手にフライパンのサヴィナ。 ふたり寄り添って笑顔のカラスとシェラ。 どこかの室内、棚に置かれている飛翔器に一枚の羽が舞い下りて、おわり。 ・人名補足 【カラス】主人公。精霊憑き。生まれつき心の翼が片方しかない。実は人間ではなく、マグナスから作られた存在だった。 【シェラ】氷の国ワズンの女王。失われた海を体内に封じ込め守っていた。かぼちゃぱんつ。 【ギバリ】ディアデムの漁村ナシラの漁師。昔ディアデム騎士団に所属していたこともあり、剣の腕も飛び抜けている。 【リュード】アスファルド帝国の軍人だったが、砂漠の村アザー掃討に反対して閑職に追いやられた。 【サヴィナ】帝国「狂狼部隊」所属の死神と恐れられた戦士だった過去を持つ。 【ミズチさま】土の民。神を封印した古の魔導師の力を受け継いでいる。決して仮面をはずさない。 【ゲオルグ】皇帝ゲルドブレイムのもとでマグナスの研究をしていた科学者。マグナスから作ったカラスとフィーを育てた。ジャコモたちに襲われ死亡。 【フィー】カラスの弟。ジャコモたちに襲われ死亡。 【ラリクシ】ケバルライ村の医者。昔ゲオルグと共に研究をしていた。 【ジャコモ】帝国「暗黒部隊」の首領。ゲオルグの息子。力を追い求めている。 【エイメ】【フォロン】「暗黒部隊」幹部。ゲオルグの実験に使われた孤児だった。 【アルマード】リュードの乳母。彼を兄・姉とは違う優しい性格に育てた。実は生みの母だったらしい。 【アナ】【レブリス】ナシラに住むギバリの幼なじみ。 【コレルリ】永きに渡ってアヌエヌエを治めている妖精導師。永遠の17歳。 【レイドカーン】ディアデムを治める王。国民の信任を得ている。 【カルブレン】ミラを治める大公。ミローディアの祖父。 【ミローディア】いったん病死したがカルブレンがエンド・マグナスのちからで蘇らせたため、闇に落ちた。
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登録日:2011/11/06 Sun 21 26 24 更新日:2024/03/03 Sun 22 21 27NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 GC RPG くじら座 エンド・マグナス ゲーム ゲームキューブ トライクレッシェンド ナムコ ニンテンドーゲームキューブ ネタマグナス多数 バテン・カイトス バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 マグナス マグナス様、だ豚が… モノリスソフト 星 星座 桜庭統 精霊 終わらない翼と失われた海 継ぎはぎの神 良BGM 良作 色んな意味で初見殺し ←一部の人々は涙を飲んだ 邪神マルペルシュロ 2003年12月5日にナムコから発売されたゲームキューブ用ソフト。 開発はモノリスソフトとトライクレッシェンド。 音楽は桜庭統氏が担当。 本作のタイトルである「バテン・カイトス」はくじら座の腹の部分にある星の名前。他にも、星座と星座に含まれる星の名前が多く登場する。 ゲームの評価 某wikiでは一番評価の高い部類に入る。 同じ部類に入るのはエターナルアルカディア レジェンド、テイルズ オブ シンフォニア 、ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡、カービィのエアライド等。 が、面白いと感じるか否かは人それぞれであることを忘れないように。 続編は『バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』 〜ストーリー〜 育ての親と弟の仇を追っている主人公カラスは、辺境の地サダルスウドの月騙しの森でモンスターに襲われ、倒れているところを助けられる。 近くの村ケバルライで目覚めると、カラスに憑いている精霊(プレイヤー)は記憶を失っていた。 再び月騙しの森に探索に行った際に金色のマグナスを解放してしまったことがきっかけとなり、邪神との戦い、延いては失われた大地と海を取り戻す旅が始まる。 〜世界観〜 その昔、長きに渡った邪神との戦に人々は辛くも勝利し、邪神は「エンド・マグナス」と呼ばれるカードに封印されたのだが、大地は邪神の血により荒れ果てた。そして人々は、生きる希望を果てしない大空に求めた。人々の背中には、広大な空での永い生活のためか大きな羽が生まれ、それは「こころの翼」と呼ばれている。 マグナスという、物体に含まれる本質(マグナ・エッセンス)のみを封じ込めたカードが普及しており、武器や防具、装備品に至るまでほとんどのものがマグナスの形で手に入る。 ただし粗悪なマグナスはマグナ・エッセンスをうまく保存できないらしく、元に戻したときにバラバラになったりするようだ。 (これはゲーム冒頭で道具屋が説明してくれるが、ゲーム中でマグナスの品質という項目はない) また、マグナスはプレイ時間の経過で変化する。 大半の食べ物が最終的に辿りつくのは『ヤバイ食べ物』で、こうなると回復するどころではない。 中には桃→桃太郎→ワンダーモモと進化(?)を遂げるものもある。 〜戦闘システム〜 戦闘はターン制、カードゲーム形式で瞬間的な判断が求められる。 戦闘で使うマグナスはあらかじめキャラクターごとにデッキを構成する必要がある。 その中から規定枚数が手札として表示され、手札を使うごとにデッキの中からマグナスが手札に補充される。 マグナスには攻撃、防御、回復とあるため、バランスを考えてデッキを構成しないとバトルで痛い目を見る。 (攻撃時に何もできない、味方全員が戦闘不能なのに回復マグナスを引けないなど) 自ターンが回ってきたら対象を選択して制限時間内に手札から一枚目を出すことで行動を開始する。 キャラクターがアクションを開始してから終わるまでの間に次のマグナスを出せば、コンボとしてつなげることが出来る。(コンボ中に相手を変更することは出来ない) 敵ターンが回ってくると、敵から攻撃を受けるキャラクターの手札が表示される。 敵がアクションを開始してから終わるまでの間に防御マグナスを出すことで防御を行う。 タイミングが間に合えば、敵の攻撃回数分だけ防御マグナスを使用でき、総ダメージに対して使用したマグナスの合計値が引かれる。 マグナスには「精霊数」と呼ばれる複数の数字(ランダムで1〜9の数字が最高四ヵ所)が付けられており、ポーカーの要領で数字を揃えると「プライズ」が発生、ダメージ・回復量が増減する。 雑魚戦でも時間がかかるので、バトルは爽快にサクサク終わらせたい人には向いていないかもしれない。 攻撃・回復共に単体にしか使えず、全体攻撃は一部の敵の専売特許。 敵は金を落とさない。 カメラで写真を撮り、現像完了してから店で売ろう。 【属性】 本作では、火・水・光・闇・風・時の6属性が存在する。 火と水、光と闇、風と時は対となる属性となり、互いに相殺される。 攻撃時は、コンボ中に出したマグナスの合計値がダメージとなるが、その際に対となる属性が混じっているとダメージ値が減少してしまう。 例)自ターンの攻撃時に闇50、光40の属性攻撃力を持つマグナスを使った場合、最終的な属性攻撃力は闇10 となる。 逆に、防御時には相手の属性攻撃に対して対となる属性防御を行わないと、ダメージを軽減することが出来ない。 例)相手ターンの攻撃時に物理100、闇100のダメージに対して、物理200、光10の防御を行った場合、90ダメージ(物理0、闇90)となる。 【SPコンボ】 戦闘中に特定のマグナスを組み合わせることで「SPコンボ」が発生し、新しいマグナスが発生する。SPコンボが成立すると図鑑に記録される。 ヒントは材料になるマグナスにそれとなく書いてある。 例) パワーメット+米+水+火 →ごはん 寿司飯+魚+上質ワサビ →特上にぎり寿司 ※魚を腐った魚に変えると、攻撃力ランキング30位のどく寿司ができる。寿司さりげなく強ぇ。 リンゴ+ハチミツ+カレー →うまうまカレー うなぎ+梅干し →梅干しのうなぎ巻き (攻86 10%の確率で混乱) 離婚届け+実印 →手切れ金 (お手軽資金源) 木くず+杉の樹液 →カブトムシ ヌルめの燗+あぶったイカ+絵画・無口な女+ライトフレア1 →船の模型 …とまぁ、どう見ても役に立たないネタマグナスもある。 〜登場人物〜 カラス シェラ ギバリ リュード サヴィナ ミズチ 〜用語〜 こころの翼 心の有り様を翼として具現化したもので、人によって形状が違う。多少であれば飛行も可。 また、機械化に慣れた帝国の人間はこころの翼をもたず、『こころの翼を持つのは野蛮人』のような認識をもっている。 エンド・マグナス 邪神マルペルシュロの金色に輝くマグナス。 各大陸に一枚ずつ封印されている。 邪神マルペルシュロ 名もなき五人の神が体の一部を提供しあって生まれた、継ぎ接ぎの邪神。 1000年前、バラバラにしてもなお強い力を放ち破壊できなかったため、厳重に封印された。 精霊憑き 精霊(異世界の存在/プレイヤー)に憑依された者。非常に珍しい存在。通常、精霊の言葉は精霊憑きにしか聞こえない。 伝説では選ばれし者だけがなれるとされ ミーマイ 世界中にいる、グレイソーンという謎生物の一種。カラーバリエ豊富。 頭が良く、自分の大きさを変えられる。あと腹でばいんばいん跳ねながら移動する。 本作のマスコット的存在。 ネタバレ 物語終盤にてリュードが「神は何故、生と死、合反するマグナスを人間に与えたのか?」という疑問を投げかける。 ゲーム内では明言されていないが、設定資料集によると神は生と死を人間に託し、神の意志の代理戦争を行わせた…ということらしい。 また、マルペルシュロという邪神は神話の時代には存在しなかった。ゲームで出てくるのはミローディアが無理やり顕現させた偽りの神である。 真の正体は「II」で明かされているが……。 追記修正はカメラを構えてお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] いろいろと画期的な作品だったな。続編希望‼ -- 名無しさん (2014-01-21 10 47 31) 神ゲー -- 名無しさん (2014-01-21 13 05 07) 2003年発売とは思えないくらいグラが綺麗。あと世界観とかが秀逸。なんというか神秘的 -- 名無しさん (2014-01-21 13 07 18) 2は雑魚が強くて忙しくて苦手だったな・・・まあ1も2もかなり面白かったけど -- 名無しさん (2014-01-31 11 27 26) マグナスコンプした人いっかな?潤いさらさらヘアがかなり苦行だが… -- 名無しさん (2014-01-31 12 06 19) 大きな湯呑みに入れたお茶とワサビが最強クラスの回復アイテムだったり、腐った魚で作った寿司が恐ろしく強い。そんなゲーム -- 名無しさん (2014-01-31 17 13 00) ↑ワサビは戦闘不能回復できるから役立ったな -- 名無しさん (2014-03-06 16 46 41) 油断してると手持ちがヤバい食べ物ばっかになってるのはよくあること -- 名無しさん (2014-06-28 23 43 38) ↑そして飯の材料を落とす敵の元へ突撃するのだ。 -- 名無しさん (2014-07-08 00 31 22) そろそろ森羅のエージェント2人と共闘しないかな KOS-MOSとは4度共闘したのに -- 名無しさん (2015-04-14 02 23 40) 戦闘のテンポだったり色々と荒削りな部分は多いけど面白かった。2はその辺洗練されて更に良くなってたけどやっぱりあからさまに予算削られたのが目に見えてて辛かった(新規マップのクオリティダダ下がりで1の使い回し部分のが圧倒的に綺麗 -- 名無しさん (2016-04-26 15 50 44) 船の模型のレシピは当時は意味分からんかった -- 名無しさん (2016-04-26 16 00 45) リマスターありがとう本当にありがとう…… -- 名無しさん (2023-09-14 21 15 56) 時間経過でマグナス変化は正直好きじゃなかった。どんな料理作ってもヤバい食べ物になるだけなんだもん。 -- 名無しさん (2023-09-14 21 28 51) グラフィックは本当に綺麗、雲の表現が好き -- 名無しさん (2024-01-21 16 01 08) 名前 コメント
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バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 【ばてん・かいとすつー はじまりのつばさとかみがみのしし】 ジャンル RPG 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ 発売元 任天堂 開発元 モノリスソフトトライクレッシェンド 発売日 2006年2月23日 定価 6,800円 判定 良作 バテン・カイトスシリーズバテン・カイトス 終わらない翼と失われた海 / バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 概要 ストーリー 特徴・評価点 完成された戦闘システム 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 概要 『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』の続編。 前作の20年前を舞台にしており、前作に登場したキャラクターも大勢登場する。 致命的なバグが存在するものの、前作の問題点の多くが改善され続編として手堅くまとまった作品となっている。 ストーリー 遥か昔に邪神マルペルシュロが引き起こした大戦から1000年後の時代。 人々は空に浮かんだいくつかの浮遊大陸を領土とし、独自の文化を育みながら暮らしていた。 その大陸の一つを支配する機械帝国アルファルドは、発達した科学技術を後ろ盾に、 機械を使って全ての大陸を管理する"マキナ化政策"を推し進めようとしていた。 主人公サギは「精霊憑き」と呼ばれる少年である。この世界では精霊に憑かれている者は常人とはかけ離れた強さへと至り、計り知れない功績を上げるものだと信じられている。 サギは皇帝への復讐という野望を秘め、帝国アルファルドの精鋭「暗黒部隊」の新入りとしてパートナーのギロと共に機を伺っていた。 ある日のこと暗黒部隊に任務が下された。その内容は皇帝オーガンの暗殺。 サギはこのチャンスを逃さず任務に参加し、皇帝の館へ潜入。しかしオーガンは既に謎の男の手で殺害されていた。 しかもそこに駆けつけた暗黒部隊の別部隊がサギたちを皇帝を殺害した反逆者として追撃する。全ては罠だったのだ。 …逃亡の最中、サギは巨大な化け物と遭遇。何とか化け物を撃退するがその直後サギは意識を失い謎の白昼夢に襲われる。 どこかの山岳の中、周りに見知らぬ男たちがいた。彼らはサギのことをマーノと呼び、近くの村へと急がせる。 その村では人々が肉体を失い精神だけの姿になって彷徨う常軌を逸した光景が広がっていた。 そこでサギは意識を取り戻し、再び暗黒部隊の追っ手から逃げることとなる。 何故サギは嵌められたのか? 暗黒部隊の目的とは? 皇帝を殺した男は誰なのか? 逃亡の最中に遭遇した化け物「遺児」の正体、そしてあの謎の白昼夢は一体? 多くの謎を残しつつも彼は帝国からの脱出を図った。 特徴・評価点 シナリオ プレイヤーは主人公サギに憑いた精霊の視点で物語に参加していく。 このシステムは前作と同じで、要所要所で主人公から問いかけられる選択肢を選ぶことでシナリオが進んでいく。 シナリオは現在の時間と主人公の見ている夢のパートが交代しながら並行して進んでいくシナリオとなっている。 このような二層構成にすることで、夢はいったい何なのか?現在の危機をどう乗り越えるのか?とプレイヤーをバテン・カイトスの世界へ二重に引き込んでいき、気づけばどんどん物語を進めたくなってくる。 現在と過去、精神主義(精霊、魔法など)と物質主義(機械や肉体など)、帝国内においての機械化政策推進派と反対派など二極対立のキーワードが豊富。これらを骨組みにして物語が展開されていく。 対立構造を多用するため、細かい部分こそ複雑ではあるが大筋は何と何が対立しているか理解しやすいようになっている。主人公は精霊憑きであるため『精神主義』に属し、敵である暗黒部隊は機械化された軍隊であるため『物質主義』に属する、といった具合。 政治や軍といった要素が絡んでくることもあり、前作よりも全体的な雰囲気は重め。時には鬱々した描写がされるシーンも有る。この辺りは好みが分かれるところになるだろう。 高い評価を受けている前作との矛盾が生じないように丁寧に作られている。 新しい物語を展開しつつ、前作に登場したキャラの補完もされていて、今作から登場したキャラと前作から続投しているキャラが違和感なく絡んでいる。 基本的に前作とは独立した話なので、前作を知っていなくても楽しめるし、知っていれば至る所に散りばめられたちょっとした描写でより楽しめるといった作りになっている。 今作でも中盤から終盤にかけての急展開があり、そこに至るまでの流れが非常に印象的なもので、高い評価を得ている。その展開は前作とはまた違った方向性で、前作をプレイしていたプレイヤーも驚かせることに成功している。 ちなみに、今作のシナリオを担当したのは前作の加藤正人氏ではなく、後に『ゼノブレイド』でディレクターを務めることになるモノリスソフトの小島幸氏である。 + 主要キャラクターの紹介 メインキャラクター サギ(CV 浪川大輔) 本作の主人公で辺境の小大陸ハッサレー出身。15歳。心の中に精霊を宿す精霊憑きの少年。 帝国アルファルドのエリート組織「暗黒部隊」に所属し、母親が経営する孤児院のためにお金を稼いでいる。 明るく前向きで素直な性格だが、何かを犠牲にすることを厭わないところがあり、かつて故郷に対して酷い仕打ちを行った皇帝オーガンを憎んでいる。 こころの翼は白鷺の羽のような形をしており、日本刀に似た両手持ちの長剣を使って戦う。 ミリィアルデ(ミリィ)(CV 小林ゆう) サギ達が帝国から逃亡する際に現れた17歳の少女。本人曰く帝国貴族の箱入り娘とのことで、外の世界が見たいという理由で旅に同行する。 気が強く高飛車な物言いをするが、根は優しく弱いものは放っておけない性格。サギのことを気にかけているが、ギロとはしょっちゅう口喧嘩をする。 アヌエヌエの魔法学校を首席で卒業したそうだが、魔法はからっきしで全く使えないようである。 蝶の羽のような青いこころの翼を持つ。戦闘では2本のクラブを用いた格闘技で荒々しくかつ華麗に戦う。 ギロ(CV 小村哲生/野沢由香里) サギが幼いころ土の中から掘り起こした不思議な人形。老人のような口調で喋り男性の声と女性の声が重なって聞こえるなど謎が多く、その詳細は不明である。 帝国が開発している機械兵士「マキナウィル」に似ており、サギのマキナウィルという名目で暗黒部隊に入りサギと共に任務をこなす。 思ったことは何でも口に出す性格で、物事を動物に例えて話す癖がある。サギとは仲が良いが、ミリィとは犬猿の仲。 人形であるためこころの翼は持たないが、様々な属性の魔法を使いこなして戦う。 サブキャラクター バアルハイト(CV 佐々木敏) マキナと呼ばれる機械を開発し、帝国アルファルドに繁栄をもたらす男性。国民からの支持が厚く、次期皇帝の有力候補とされている。 サギが所属する暗黒部隊を直属として持ち、各大陸を機械化していくマキナ化政策を実行している。 自らの信念に基づいて行動しており、時には武力行使も辞さない構えを取る。 シャナト(CV 真殿光昭) バアルハイトの右腕にして、バアルハイト軍の参謀的存在。マキナ化政策の指揮を執り、サギ達と敵対する。 誰に対しても丁寧な口調で話すが、皮肉が込められた物言いをし、残忍な一面も見せる。 ネロ(CV 横島亘) 伝説の精霊憑きとして知られる帝国アルファルドの軍務官。バアルハイトと同じく次期皇帝の候補者。 サギ達をバックアップしていく存在であり頭脳明晰な人物だが、過去の戦いで左足が不自由になっている。 ゲルドブレイム(CV 茶風林) ネロの右腕的存在で、帝国の行く末を案じる人格者。皇帝暗殺容疑を掛けられたサギ達の逃亡の手助けをする。 20年後が舞台である前作にも登場するが、性格はまるで異なる。 ジャコモ(CV 三木眞一郎) 暗黒部隊に所属し、13歳にして部隊内でトップクラスの戦闘力を持つ少年。皇帝暗殺容疑を掛けられたサギを執拗に追う。 ヴァララ(CV 井上喜久子) 暗黒部隊に所属するバアルハイト配下の女性。自分に力を与えてくれるマキナを信奉しており、マキナ化政策の先遣隊長的な立場にある。 マキナアルマと呼ばれる帝国の兵器を操作し、何度もサギ達の前に立ちはだかる。生身では銃型マキナと足を使った格闘術で戦う。 ヒューズ(CV 小西克幸) バアルハイトの配下の一人で、辺境サダルスウドのマキナ化政策を担当する。弟であるナスカを溺愛している。 自らの拳を使った肉弾戦を得意としており、打撃系のマキナアルマを装着して戦う。 ナスカ(CV 斎賀みつき) バアルハイト配下の一人でヒューズの弟。無表情でひ弱そうに見えるが芯は強い。 兄の期待に応えるべく、マキナアルマに搭乗して雲の国ディアデムのマキナ化を行う。生身では短剣とグレネードを使う。 レイドカーン(CV 小林由美子) 12歳にして雲の国ディアデムの国王である少年。まだまだ幼いところがあり、ギバリの父親に教育を受けている。 前作ではあまり語られなかったギバリとの関係が今作では詳しく描かれている。 ギバリ(CV 吉野裕行) レイドカーンの教育係ラムバリの息子であり、レイドカーンの大親友。ディアデムの漁村ナシラ出身。 猪突猛進で力でおす傾向があり、レイドカーンと2人でいつも無茶なことをしている。 ティスタ(CV 檜山修之) サギが見る夢の世界で現れる兄妹の長男。何事に対しても思慮深い性格でリーダー的存在。クィスという婚約者がいる。 ペッツ(CV 小山力也) 兄妹の次男。喧嘩っ早い性格で人の話を最後まで聞かないことがあるが、正義感に溢れる熱血漢。 ピエーデ(CV 前田ゆきえ) 兄妹の長女で母親的存在。落ち着いた性格で何事にも冷静。 ポルコ(CV 成瀬誠) 兄妹の三男。泣き虫だが力持ちな少年。外見通り食べることが好き。 ワイズマン(CV 郷里大輔) 夢の世界にある街クヤムを治める領主。鎧とマントに身を包み常人ではない雰囲気を漂わせる。 こころの力が強大で生物をマグナス化する能力を持ち、人をマグナス化するマグナス化政策を推し進める。クヤムの民たちからは尊敬されている。 音楽 前作と同じく、桜庭統氏が担当している。 桜庭氏自ら続編を望んでいたことだけあって、今作の音楽も好評である。 やはり戦闘曲の評価が特に高い。スピーディーになった戦闘に合わせて前作よりも全体的にテンポが上がっていて、プレイヤーを大いに盛り上げてくれる。 メインテーマは歌が入った神秘的なものになっている。ゲーム中で流れる場面は少ないものの、雰囲気がやや重くなった今作の世界に非常に調和している。 舞台が同じなのもあり、一部の曲は前作の曲がアレンジされている。 新曲の中にも前作のイメージを受け継いだ曲が多く、前作をプレイしているのならば「この曲は前作のあの曲を引き継いでいる曲だな」と比べてみるのも面白いかもしれない。 一度聞いた曲はメニュー画面のサウンドテストでいつでも聞くことが出来る。 マグナス 前作よりマグナスの種類自体は減ったが(1022種→655種)、これは戦闘システムの大幅な改装によるものである。マグナス収集の面白さ、やりこみ要素も前作と変わらず奥深いものとなっている。 一方で前作では数多く見られたユニークマグナスのほとんどが削減対象となった。特に「時間経過やSPコンボで現時点のデッキに入ってる物よりも強いマグナスが得られなくなった」という難易度にも少なからず影響している。 一部周回要素があるので、一周目で全てのマグナスを集めるのは不可能。期間限定で注意が必要なマグナスもあり、全てのマグナスを集めるのは前作と同様に計画的なプレイが必要である。 持ち運べるマグナスの数が大幅に増えたので、やりくりに困るといったことがなくなった。 前作のSPコンボに代わる要素として、マグナミクスがある。 幾つかのマグナスを混ぜて新しいマグナスを生み出すというもの。2枚のマグナスで出来る基本的なものから6,7枚のマグナスを必要とする大掛かりなものまである。 レシピは全部で50種類あり、全て埋めるのは中々に難しい。 その他 ロードがほとんどない。システムが改善されたのもあり、前作よりも更に快適にプレイできる。 サブイベントがクエストリストとして表示されるようになったため、どこで何をすれば良いのか、今どのイベントを進行しているのかが分かりやすくなった。 ゲームを進めると自由に各大陸を移動できるようになり、複数の大陸を移動するイベントもあるため便利になった。 ダッシュが出来るようになった。目に見えて移動速度が上がる一方、ゲージが最大値になると息切れするようになる。 通常マップで息切れに困る事こそあまり起こらないものの、敵の出現するエリアではゲージの増加量が早い。また息切れ状態でエンカウントすると、戦闘ターンが遅れるデメリットが発生するため乱用は厳禁。 完成された戦闘システム 前作のマグナスバトルの欠点を改善しさらに発展させた形。見た感じ前作とそう変わらないが操作感覚は大幅に忙しく、やり応えのあるものに変わっている。 数十個の装備欄に収集した装備用マグナス(攻撃や魔法、アイテムなどのコマンドの役割をするカード)を装備し、戦闘中はそれがランダムに手札に表示されてそれを選びつつ行動する戦闘などは同じ。しかしいくつかの点が改善されている。 マグナスの装備欄がパーティー共用になった。 前作は6人の仲間に個別に装備欄があったため装備変更がかなり手間がかかるものだった。この作品では大幅に装備変更のハードルが下がった。 その代わり、キャラ専用のコマンドが手札に表示されると別のキャラではそれを選択できず、気づけば選択できないコマンドばかりということが起こるようになった。しかしそれは問題点ではなく戦略性を高める要素になっている。 手札を捨てることが重要になった。 前作では選択できる山札から手札を全て引いてしまうと山札を作るために1手番無駄に消費され、その隙に大打撃を受けると立て直しに苦労した。また、思い通りに行動することも難しかった。 しかし今作では使用したマグナスはすぐに山札に補充され、Bボタンで手札を捨てることが可能になった。 これによって、装備欄を全部埋めなくても最低限の装備さえ揃っていれば不利になることはなく、むしろ使用頻度の高い有利な手札をすぐに補充できる確率が上がる。手札をたくさん用意して行動の幅を増やすか、手札を厳選して行動の質を上げるか、というデッキ構成の戦略が増大。また、使えない手札はどんどん捨てて新しく有利な手札を引くまで粘ることが気軽にできるようになった。というか捨てないとまず話にならない。 前作はドラクエのようなターン制であったが、今作ではFFのATBのようにリアルタイムに戦闘が進行するので手札を捨てるのには余計な時間がかかる(捨てる時間自体はそれほどかからない)。そのため有利な手札が出るまで粘るかすぐにできる別の行動をするかなどといった戦術性が向上した。 コンボ中はコンボがつなげる手札、ピンチ時には回復アイテムの手札が出やすくなる仕様が追加された。このため一般的なカードゲームにありがちな「必要な手札がなかなか出ずにストレスが溜まる」といったことがほとんどない。 この仕様のため、デッキ構成をしっかり練ってさえいれば10コンボくらい繋ぐことなら簡単にできる。(とはいえ極限までコンボを突き詰めようとするとかなり難度が高い) 前述した手札を捨てるシステムと組み合わせることで、ピンチになったらひたすら回復マグナスを引くまで手札を捨てて粘るといったことも出来るようになった。ゆえに、ピンチになっても一気に全滅することが少なく、諦めずに何とか持ちこたえつつ立て直すことで、大逆転勝利という爽快感ある展開に発展しやすい。ただしその分敵の火力は高めに設定されている。 コンボ性能が進化し、更に重要・強力になった。 コンボは手札に書かれた数字が小さいものから順につないでいける。例:1→2→3 1→3 同じ数字や前の数字よりも低い数字の手札にはつなげられない。 必殺技などの強力な手札はコンボをつなぐことで溜まるゲージを消費しないと使えない。必殺技にもランクがあり強いものほどゲージを多く消費し、使用できる順番も上がる。 リレーコンボというシステムが導入され、一人のコンボが終わった後、次の味方の手札に1の数字のカードがあれば複数人数でコンボがつなげられるようになった。この点が前作のコンボと決定的に違う点。 コンボの中には特定の手札の順につなげることで発生するEXコンボがあり、通常のコンボよりも威力・性能が強くなる。 コンボが複数人数でつなげられるようになったことで威力、爽快感、戦術性、テクニック性が大幅強化。あえてすぐに行動せずに他の味方がコンボ可能になるまで待機する、余計な手札を捨ててより強いコンボにできるような並びに調整するなどの駆け引きが熱い。 今作では敵をコンボで連続攻撃すると、ダウンさせて一定時間行動不能にすることが可能であるため、リレーコンボを積極的に狙っていく価値は十分にある。 手札事故の可能性が減った。 精霊値というシステムにより、キャラクターとの好感度が高いほど、戦闘で有利なマグナスが引きやすくなっている。これにより前作で問題であった運の要素は大幅に緩和された。 好感度の選択肢を常に正解に導かないといけないため、不正解のかけ合いが見たくても選びづらいという難点も備えている。もっとも後述の「こころの器」というマグナスである程度は回避できるのだが。 全体攻撃を取り入れた。 前作では全体攻撃がなかったため1体ずつ攻撃するしかなかったが、今作では一部の必殺技で全体攻撃ができるようになった。コンボの組み合わせによっては一度の行動でまとめて倒すことも可能になり、テンポの向上だけでなく爽快感も増している。 これらの変更によって、戦闘テンポがハイスピードになり、戦闘に時間がかからなくなった。前作の戦闘の最大の問題点であったテンポの悪さが改善、それどころか軽自動車がスポーツカーになったくらいのハイスピードテンポに。 敵味方が入り乱れガンガン行動するようになったので、恐らくプレイヤーが最も戸惑う箇所。このテンポに慣れるまでは思考や操作が追いつかず、かなりきついように感じるだろう。しかし、システムをしっかり踏まえて予測を立てて行動すれば、すぐに慣れる。 このテンポの速さはそのままテクニック性と緊迫感を増大させた。味方が一方的に押している展開でも判断ミスによっては数十秒で逆転されかねないスリリングな戦闘になった。 パーティーバランスが調整された。 前作では仲間の数は6人いたが、今作では半分の3人に減っている。しかし単純な劣化ではなくキャラクターごとの強さのバランスがよりとれている。 安定した性能の主人公サギ、必殺技が強力だが耐久性が低いギロ、攻撃力は低めだがコンボ数を増やす性能に長けたミリィの3人。 前作のリュードのように他の仲間に比べて明らかに使いづらい性能のキャラがいないためキャラごとのバランスはより洗練されたといえる。 前作に引き続き派手な戦闘エフェクト。 戦闘テンポに合わせるために一つ一つのモーションやエフェクトは短いが、これらがコンボになって積み重なるとやり過ぎなくらい派手に攻撃が繰り広げられる。 実際にプレイしてみないと操作感覚がつかみづらいが戦術性、テクニック性、デッキ構成の重要性、運の要素などカードゲームの利点とRPGのリアルタイム戦闘の利点をハイレベルに組み合わさったものに仕上がっており、一度はまってしまうと非常に中毒性がある。 問題点としては、慣れが必要な戦闘システムにもかかわらず、チュートリアルが短く、ゲームを開始してすぐに3人パーティーになるため慣れない内から操作の忙しさが増してしまうこと。加えて、3人になってすぐに戦うボスは強敵であるのが更にプレイヤーを苦しめる。しかし、ここさえ突破できれば戦闘に慣れてきたといえるだろう。 賛否両論点 戦闘システム上ある程度は仕方ないのだが、仲間の数が減ったことを不満に思うプレイヤーも少なくない。シナリオや必殺技といったボリュームにも影響しているため、いずれに比重を置いているかで評価も変わってくるだろう。 連動特典として前作のセーブデータが入ったメモリーカードか2周目以降でプレイをすると、ニハル砂漠である人物から「こころの器」というマグナスが入手できる。これは持っているだけで精霊値を上げる効果を持ち、精霊値は高いほど戦闘で有利なマグナスが引きやすくなるため非常に強力な物である。 しかしながらこのイベントそのものが一切ノーヒントであるため、もし前作のデータを消していたら存在自体に気づけない。後者の周回プレイでも「前回は何も無かったから行かなくていいだろう」と先入観で見落とされがち。 前作も同様だが精霊値は確認する方法がなく隠しステータスに近い。マグナスのテキストからはその効果も伝わりにくく不親切さが目立つ。 このマグナスを渡す二人は前作では重要なキーパーソンな上、こころの器に至っては物語の根幹に関わる存在と言っても過言ではない。にもかかわらずイベント自体が非常に簡素。ボイスも用意されず、サギ達にも用途が知らされないままの幕引きと煮え切らなさが残る。 問題点 致命的なバグの存在。 本作はバグが多く、中にはゲームの進行を妨げるものまである。 ここではその中で最も致命的かつ発生しやすい、通称「ヌンキ渓谷(*1)バグ」について紹介する。 このバグは「ある状態でセーブすると、そのセーブデータがロードできなくなる」というもの。こうなってしまうと、もしバグが発生していないセーブデータが無い場合は最初からやり直すしか無い。 その状態というのが「ヌンキ渓谷のセーブポイントがあるマップのとある敵を倒した(敵シンボルが消えている)状態」というものである。前作・本作共にシンボルエンカウントの作品で、敵を倒した状態でセーブするというのは珍しいことではない。 また、固定のセーブポイントでセーブを行うタイプの作品であり、街以外のマップでセーブポイントがある場所というのは、ほぼボス戦がすぐ先に控えているマップと言ってもいい。このため、セーブポイントを見つけたらセーブして先へ進むプレイヤーが多い。 このような作り自体はプレイヤーに優しい設計なのだが、今回はそれが仇となってしまった。 以上の理由から、致命的なバグでありながら発生してしまったプレイヤーは少なくなかった。 対策としては、そのマップでセーブを行わないようにするか、マップを切り替えてシンボルを復活させた状態でセーブすればよい。 メモリーカードの空き容量に余裕が有るのならば、ゲームの進行度合いにあわせて、セーブデータを複数作成しておくことを推奨する。 その他にもイベントがループしてしまうバグ等、様々なバグがある。詳しくはこちらにまとめられているので、プレイする際は十分に注意してほしい。 2015年末までは幾つかのバグが修正された修正版のディスクと交換することが出来たが、2016年現在は終了している模様。 2023年にNintendoSwitchでリマスターが発売されたが、修正版でも残ったバグはリマスター版でも同じように発生する。 新たなバグも発生しているが、いくつかのバグはアップデートで修正された。 シナリオ 負けイベント(戦闘)が多い。 その時点でのHPでは耐えれないほどの攻撃をされるといったものではなく、ある程度ダメージを与えると、敵がパーティ全員をダウンさせる技を使ってきて、自動的に戦闘が中断するというもの。こちらが押していても、戦闘後のイベントでは劣勢になっているので、プレイヤーの心理との乖離が大きい。 負けイベントがあるゲーム自体は少なくないが、本作はイベントの回数が多い。設定面でその時点では勝つことが出来ない理由付けがされており、中盤のある場面でそれが明かされ、その後は倒せるようになるものの、プレイヤーにとっては回数の多さに気分が盛り下がってしまう。 ようやく倒せるという点に爽快感を感じるプレイヤーもいることは確か。 中盤までのテンポが悪い。 前作でも同じような問題があったが、今作は更に悪くなってしまっている。 序盤は各大陸を回ってストーリーが進行していくが、どの大陸でも基本的な流れは同じであるため少々マンネリ気味。とはいえ主体的に各大陸を回っていた前作と違い、今作は部下として指示を受けて各大陸へ赴くといった流れになっているため仕方のない部分はある。 上記の負けイベントもこのテンポが悪い期間に起こるため、余計に印象が悪くなりやすい。 とある敵に関しての描写が少ない。 その時点までに登場したキャラとは明らかに異質な存在でプレイヤーの印象に残るのだが、そのキャラの目的や動機に関する描写が少なく、結局何をしたかったのかが分からない。 物語上で重要な役割・設定を担っているため、もう少し描写が欲しかったという声が多い。 戦闘面のテンポの悪さ シンボルエンカウントの問題。 前作でも問題であったバトルスピードこそ大幅に改良されたものの、戦闘そのものもテンポアップしたとまでは言い難い。何故なら、シンボルエネミーが非常に好戦的になっているからである。前作ではただうろついてるだけで戦闘自体が回避しやすい敵も多かったのだが、今作では足も速い上に通路に陣取られたら回避はほぼ不可能という展開も散見する。集団で接近されやすい配置も増えており、そうなると半ば強制的に連戦を余儀なくされる。 それだけに逃げるにも「逃走」のマグナスを引かないといけないのが前作共通のままは非常に残念。 ザコ戦でのメリットの減少。 上記の通りエンカウント回避に慣れていないとひたすら戦闘をしないといけない上に、戦闘報酬にそこまで旨みが無いというのも難点。今作で強力なマグナスはボスを除く戦闘以外で入手する機会が多い。経験値稼ぎもスムーズに連戦ができ、景品と交換できるポイントも集まる闘技場の方が効率が良い。システム調整のためにユニークマグナスというザコ敵独自のメリットを廃止したことも裏目に出るという皮肉な結果になってしまった。 総評 販売状況や製作環境が不遇に見舞われ、売り上げはいまいちで、ゲームとしてもバグという致命的な欠点があるため100点満点とは決していえない作品。しかしそれ以外の完成度は高く、素晴らしい出来であることは間違いない。王道的なシナリオや戦闘システムに飽きた方に是非お勧めしたい作品である 余談 本作のBGM「The Valedictory Elegy」が『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に収録されている。 その後の展開 2023年2月9日配信の「Nintendo Direct」において本作及び前作のリマスター版をカップリング移植したNintendo Switch用ソフト『バテン・カイトス I II HD Remaster』が発表され、2023年9月14日に発売された。