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<~ヽ、 / \ ,.' , ===`、 今年はお菓子もらえるかな(^^ゞ <__( ^。^)y-.。o○ / ,∞ヘ ___l~l_く__/u|__,ゝ // / | ヽ \ \ ./ / /| | |\ ヽ ヽ l l /∩ | | |∩ \| | i l  ̄| ̄ △  ̄| ̄ | | ヽ,| l~~l_l ̄ ̄l_|~~| l / ヽ, ヽ / l/ ゝ、ゝ_l ̄l_/ ノ `ー─── '"´ /ゝ /⌒/" 、⌒ヽ | ∩ ;;; ∩ ;| /ー- 、 ヽ ,, 、WWW;//==ヽ i /,~'''- ( ^。^)/. |/ / .. つO "''-;,,i ,,/ ヽ "''---''''/"''~ ,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,, .';;;;;;;;;;;;;;;;;;;'' < ヽ | \ ∠ニニニ`_、 ( ^。^) / ハ ヽ / OO (つ= / ノ ノ(^。^) ― キャピ-☆ `~~'~ \ ∠ ̄\ / ノ~'ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (,,( ^。^) < 未来が見えます。 ( ノつ(☆) | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|. | 来年のドルは150円になっているでしょう(^^ゞ ノ_______人 \___________________ ∠ ̄\ / ノ~'ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (,,( ^。^) < 未来が見えます。 ( ノつ(^。^) | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|. | 来年のドルは150円になっているでしょう(^^ゞ ノ_______人 \___________________ / \. . . . . . . . . . . . . . . . ... / \. . . . . . . . . . . . . . . .. / \. . . . . . . . . . . . . . . / \. . . . . . . . . . . . .. / -――  ̄ . . . . . . . . . . . . . / / _ ____.. . . . . . . . . . . . . / /, " . \ . . . . . . . . . .. / // \. . . . . . . . . ! /// ∩ ∩ \ . . . .. ¦/, くl | | \ . ; { く ー─-、_ ○ .. i ノノ > \ \ .. ... / /´. . / 7ニ三ミヽ ! ... .. _;< . . . . / /. . . . . . . . . `\ \`_フ ,ィ彡⌒´ . .\ . . . / /. . . . . . . . . . . .. . ヽ、 r‐冖´. . . . . . . . . . . . . .ヽ . .. / /. . . . . . . . . . . . . . . . . . >不、 . . . . . . . . . . . . . . . .丶 . / /. . . . . . . . . . . . . . . . . 厶 Yヽ. . . . . . . . . . . . . . . . . ..i
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《伝説の英雄 女魔法使い (銀)》 キャラクターカード コスト4/青/CP5000/RANK2 【魔法使い】 ボーナスアイコン RANK+1 [コネクトアタック(8)] このカードがコネクトアタックをした場合、 カードを2枚引く。 まおゆう魔王勇者で登場する青色・【魔法使い】を持つ女魔法使い(銀)。 コネクトアタック8と、コネクトアタックした場合、カードを2枚引くテキストを持つ。 2013年08月22日付の今日の1枚として公開された。 関連項目 女魔法使い (銀) 収録 まおゆう魔王勇者 01-021 R
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二人の空気は静かに道を歩いていた。 もっとも、何をしゃべっても本人達ぐらいしか聴こえないだろうが。 「ん?」 桃色の羽織を着た男は少し前にいた二人の女性にきづいた。 二人とも髪は赤く、こちらと同じで何もしゃべらず歩いていた。 違う点といえばあそこ周辺の雰囲気がヤバイぐらいである。 「マスター、あれは・・・」 「ああ、おそらく聖杯戦争の参加者だろう。」 空気王は考える。 おそらくあちらのサーヴァントはセイバーやランサーなどの接近戦タイプではない確立が高い。 なぜならよっぽどの事でもない限りあんな雰囲気にならないからだ。 セイバーやランサーは騎士が多い。 騎士とは己の主に尽くす者を指す。例外はあるだろうが開始早々あんな雰囲気にはならないだろう。 次にバーサーカーもあり得ない、というか普通に見て狂化してない。 となるとあとはアーチャーのような遠距離戦タイプかキャスターのような直接戦闘を不得意とするタイプだ。 そして向こうは自分達に気づいていない。 つまりチャンスである。 「よし、撃ってみよう。支給品の拳銃で撃ってくれ。」 「了解しました!」 大声で返事をしているが問題ない。 向こうはこちらに気づかないのだから。 自分達の存在なんか誰も気づくわけがなのだから。 私達は空気なのだから。 桃色の落語家は拳銃に手を添えて・・・ 「・・・」 どちらもあれから一度もしゃべっていない。雰囲気は最悪である。心臓が弱い人は近くにいるだけで死ぬかもしれない。 二人は姉妹である。しかし仲は最悪である。 家の相続に関するときにトラブルがおき、それが元で今では殺し合う仲になっている。 はたから見れば、この聖杯戦争で真っ先に脱落するように見えるだろう。 サーヴァントとしてはキャスターのうえに、見ての通りの仲である。 『!』 ただし 「そこ。」 「出ろ。」 戦闘中に関しては、その限りではなくなるが。 緊急事態の時、人は性格が変わる。 ある者は怯え、ある者は発狂する。 しかし、何回も修羅場を越えてきた者は違う。 己の私情を捨て、どんな事をしてもその事態を乗り越えようとする。 そしてこの二人はよく殺しあっている。つまり、互いの戦い方や能力を熟知している。 皮肉にもそれはこの戦いのうえで強力な武器になる。 「ぐあ!?」 桃色の羽織を着た男は引き金をう引けづに青子の攻撃を受け吹き飛ぶ。 「大丈夫か!」 空気王は急いで吹き飛んだ自分のサーヴァントに駆け寄った。 「意識はないが生きてはいるな・・・。」 男は気絶していただけだった。おそらく地面で頭を打っただけだろう。 しかし 「何故こちらの居場所に気づいたのだ・・・。」 幾度の戦いを超えてきた者は気配に敏感になる。 この二人も例外ではなかった。 ましてや、殺気など気づかないわけも無い。 空気王の完璧なミスだった。 「・・・逃げたか。」 青子がそう呟き、橙子は出した自分の人形を戻す。 それから二人は何もしゃべらない。ただいまさっきのように歩くだけである。 青の魔法使いと橙の人形師を何が待つのか。それは誰にもわからない。 【午前6時00分/日本】 【蒼崎橙子@空の境界】 【状態】健康 【装備】無し 【道具】支給品一式、人形の入ったホイポイカプセル、人形創りの道具、煙草(この二つは支給品ではありません。) 【思考】 基本: 主催者を殺し、その後に青子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う) 1:・・・ 2:式や幹也たちも一応探す(ただしあくまでついで)。 【蒼崎青子@月姫】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式 、その他不明 【思考】 基本: 主催者を殺し、その後に橙子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う) 1:・・・ ※サーヴァントです(クラス:キャスター)。しかし橙子の令呪は効きません(意地)。 「・・・行ったか。」 空気王は安心して胸を下ろす。 彼等は逃げたのではなくそこにいただけである。 彼等の能力ならばそれだけでも問題は無い。誰も気づかないのだから。 「しばらくは様子見だな。とりあえず、近くの民家で休もう。」 空気王は自分のサーヴァントをかかえ、近くの民家に入った。 【同時刻/日本のとある民家】 【笑点のピンク@現実】 【状態】気絶、頭部にダメージ 【装備】無し 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 1:カオスロワ、聖杯戦争で活躍して空気脱却 2:私に気付いてください…… 3:あのピンク髪の少女を探す ※サーヴァントです(クラス:アサシン) ※元々の影の薄さとアサシンの技能が合わさって、大抵のものは存在を感じることができないようです。 【空気王@テイルズオブデスティニー】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 1:笑点のピンクを従えカオスロワ、聖杯戦争で活躍して空気脱却 2:しばらく戦わずに情報を集める。 3:何、気にすることはない
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泣いて欲しくなかった そう思ったのが、恐らくはキッカケだった 泣いている声がして、目がさめた 泣き喚いている声では、ない 静かに、静かに、声を押し殺して泣いている それでも、気付いてしまった むくり、上半身を起こす 傍らにおいていたヌイグルミを引き寄せていると、姉が、こちらが起き上がった事に、気付いた 「ぁ……ご、御免なさい。起こした…?」 「いや、大丈夫だ…それより、セシリア。どうして泣いてるんだ?」 理由は、何となく察していた だが、間違っていたら嫌だから、尋ねる 「……っだ、大丈夫、な、何でも、ないから」 ぐしぐしと涙をぬぐい、姉はそう言ってきた ……嘘つき ヘタクソな、嘘 「当てようか?何故、泣いてたのか」 「………っ」 姉が、耳をふさいだ 聞きたくないとでも言うように それでも、構わず告げる 「俺が死ぬ、って言われたからだろ」 「……ち、違う」 いやいや、と否定するように、姉が首を左右に振る その理由がわからずに、続ける 「…ここまで生きられたのが、奇跡、もう、いつ死んでもおかしくない。俺は、そう言う状態だから」 「ちが、う。違う、違うの…」 「セシリア」 姉の頬に、手を伸ばす 触れた頬は、温かく、濡れている よく見れば、目が腫れているようだった……どれだけ、泣き続けたのだろうか 「いいよ。もう、泣かなくとも。死ぬのは嫌だけど、そうなるのなら、仕方ないし」 「っいや、嫌!!そんな事を言わないで!!」 ぼろ、と 再び……姉の目から、涙がこぼれ出し始めた ぎゅう、とこちらの体を抱きしめてくる 「…セシリア?」 「嫌、嫌、お願い、そんな事言わないで…………………が、死ぬなんて、嫌。私を一人にしないで…」 「父さんと母さんがいるだろ。セシリアには、俺と違って友達だってたくさんいる。一人になんてならないぞ」 「でも!……でも、弟は、あなたしかいないの。あなたは、この世でたった一人の、私の双子の弟なの」 泣きながら、姉は訴え続ける こちらを抱きしめてくる体は、小さく震えていた 嫌だ、と 「…何で」 姉が、我侭を言っている 「どうして……俺が、我慢したのに。セシリアが、我侭言うんだよ」 姉が、我侭を言っているところなんて…初めて、見たような気がした 「だって、だって……嫌、嫌………どうして、こうなっちゃうの?私達、双子なのに。一緒に生まれたのに。どうして、あなただけ……」 姉に、泣いて欲しくなかった もうこれ以上、泣いて欲しくなかった なのに…自分は、一度泣き止んだ姉を、また泣かせてしまった ……自分が、魔法使いだったら、良いのに 涙を止める魔法を使えたら、良かったのに 姉は、いくつか簡単な魔法が使える 物語を読むことで、神々の世界を夢見る魔法を 友達を生み出す魔法だって使える ヌイグルミをつくり、それをこちらの友達に、と与えてくれた ヌイグルミ…いや、違う このクヌートは、自分にとって、生まれて初めての友達だ ……最後に、星を降らせる魔法 星に触れたい、手に入れたいと我侭を言った自分の為に、星を作り上げて降らせてくれた …姉は魔法使いなのだ 自分にとって、姉は自分の為に魔法を使ってくれる、最高の魔法使い その、姉の為に 自分も、魔法を使えたら せめて、この涙を止める魔法だけでも、使えたら…… だが、自分には魔法は仕えない 自分は、魔法使いではないから だから、泣き続ける姉の涙を止める事ができずに ただ、鳴き続ける姉を、見ていることしか出来なかった ……結局 姉は、両親に部屋から連れ出されてしまった その間も、姉はずっと泣いたままだった 「…クヌート、どうして、俺は魔法使いじゃないんだろうな。セシリアとは、双子なのに」 クヌートを手にもち、尋ねる ゆらゆらと、クヌートの長い耳が揺れた 【うきゅきゅきゅきゅ。女の子は、皆、魔法使いなのさ。女の子は誰だって、魔法を使える才能があるんだよ】 クヌートは、姉が、自分の友達に、とくれたのだ だから、喋れる だが、自分にとっては友達だが、両親達や他の人間共にとって、クヌートはただのヌイグルミでしかない だから、自分の前や、姉がいる時だけしか、喋れない そう言う事になっている 「男には、魔法が使えないのか?」 【うきゅー!そんな事はないよ。男の人だって、魔法を使えるさ。だって、ルーンを見つけ出したのは、オーディン様なんだよ?オーディン様が使えたなら、男の人だって魔法を使えるさ!】 「じゃあ、俺も、魔法が使えるようになるのか?」 【できるさ!強く願えば、願い続ければ。必ず、魔法を使えるようになる。強く強く願い続ければ、必ず魔法使いになれるよ!】 ゆらゆら、耳が揺れるたび、クヌートは愉快に喋る …本当は、わかっている 耳が揺れるのは、自分が、クヌートを揺らしているから 喋っている? 違う そんなの、ただの妄想だ わかっている わかっている、けれど 「…願えば」 強く願えば クヌートは、自分の友人 必ず、動ける 必ず、喋れる そう、願い続ければ もしかしたら…… 「………っ」 けほ、と小さく咳き込む 口元に当てた手が……赤く、染まった このままだと、クヌートが汚れてしまう 悪いとは思いつつ、その白い体をベッドの上に放り投げた げほげほ、げほげほと……咳が、止まらない その度、自分は血を吐き出し、あちこち血で汚してしまう 「……あぁ、くそ……」 死ぬのか 自分は、このまま死ぬのか 嫌だ 自分が死んだら、セシリアが泣く セシリアに泣いて欲しくない それに 自分は、結局…このベッドから降りたことなど、ほとんどないじゃないか この部屋から出た事だって、ほとんどない この家から出た事なんて…一度もない そんなの、嫌だ 籠の中の鳥と、一緒じゃないか それは、嫌だ 自分は、もっと自由になりたい 窓からいつも眺めていたあの鳥達のように、自由に、自由に、外へと出たい どこまでも、自由に飛んでいきたい このまま死ぬなんて、絶対に嫌だ!!! 「……魔法……」 自分が、魔法を使う事が、できれば 姉が語ってくれた物語に登場する、神々のように、魔法を使う事ができれば 自分は、きっと、死なずにすむ こんな、すぐに病気になってばかりの体じゃない もっと丈夫な体になって、強くなって見せる 魔法が使いたい 魔法が欲しい 魔法使いになりたい!! たとえ それによって、人間ではなくなるとしても 自分は、魔法が遣いたい 自由になりたい セシリアを泣かせたくない!! 「……クヌー、ト」 自分が投げ出したヌイグルミに、声をかける クヌートは、動かない クヌートは、ヌイグルミでしかないから 「…今から、魔法を使う」 血を吐き出しながら、言葉を紡ぎだす そんな事は無理だ わかっている わかっているが…最後の足掻きのように、口に出す 「お前は、今からヌイグルミではない……いや、以前から、ヌイグルミでは、なかった」 魔法を 魔法を、使おう 自分は、魔法使いだ そう、強く願う この命の、最後の灯火を使ってでも 強く、強く願う 「…お前は、クヌート。俺の使い魔であり、友人。セシリアがくれた、俺の友人だ!!」 がはっ、と 言葉を吐き出すと同時に、大量に吐血した 苦しい 体が、熱い 火あぶりにでもされているような錯覚を覚える 「………うきゅー」 どこからか 声が、聞こえた 「うきゅぅ?……辛い?苦しい?……大丈夫?」 そっと 何かが、触れる それは、ヌイグルミの手 「………え」 じっと こちらを見つめる、目 クヌートが 立ち上がり、こちらに……触れてきている 「うきゅ??」 かくん、とクヌートが首をかしげた 長い耳が、揺れる 「うきゅきゅきゅ?どうしたの?どうして、びっくりしてるの?……魔法を使って、僕を起こしてくれたのは、君なのに」 姉に似た、でもどこか違う声 姉がクヌートを演じていた時に使っていた、意図的に少し高くした声で、クヌートは喋る 「おめでとう!!魔法使いになれたんだね!初めて魔法を使えたお祝いをしなくちゃ!!」 クヌートの言葉で、気付く ………あぁ、もう、自分は人間ではなくなったのだ、と この時、自分は気付いた 自分は、魔法に飲み込まれて………魔法使いになったのだ、と fin 前ページ次ページ連載 - 我が願いに踊れ贄共
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奇妙な魔法使い「霧雨 魔理沙」 読み:きみょうなまほうつかい「きりさめ まりさ」 カテゴリー:Chara/女性 作品:東方混沌符 属性:光 ATK:6(-) DEF:5(+1) 【登場】〔自分の【表】のキャラ1体を控え室に置く〕 Battle 〔自分の手札1枚を控え室に置く〕このキャラは、ターン終了時まで、攻撃力が2上昇する。この能力はバトルに参加していても発動できる。 『貫通』 RR:さー、満足した? SP:あいにく、弾避けは得意なんでねぇ illust:守姫 武士 TP-003 RR SP 収録:ブースターパック「OS:東方混沌符 1.00」 ブースターパック「OS:東方混沌符 1.00」で登場した「霧雨 魔理沙」。 もともとから『貫通』持ちであり、手札1枚を捨てることによってターン終了時まで攻撃力が2上昇する。 攻撃力が上昇する効果は重ねがけが可能であり、手札の続く限り打点上昇をすることができる。 通常時のダメージソースとして見ると手札消費が激しいため運用は困難を極めるが、最終ターンのワンチャンスに使うならば莫大なダメージが見込める。 この類のカードすべてに言えることだが、各種スキル無効や、ダメージを受けないキャラなどに注意が必要である。 参考 ネームが「霧雨 魔理沙」であるキャラ・エクストラ一覧 魔法を使う程度の能力「霧雨 魔理沙」 魔法を使う人間「霧雨 魔理沙」 魔の御札「霧雨 魔理沙」 魔と恋の御札「霧雨 魔理沙」 花風異変「博麗 霊夢」&「霧雨 魔理沙」 紅より儚い永遠「霧雨 魔理沙」 禁呪の詠唱「霧雨 魔理沙」 「アリス・マーガトロイド」 疾風怒濤「霧雨 魔理沙」 普通の黒魔術少女「霧雨 魔理沙」 春風の夢「霧雨 魔理沙」 恋色マジック「霧雨 魔理沙」 恋の御札「霧雨 魔理沙」 幻想郷最速「霧雨 魔理沙」 「射命丸 文」 奇妙な魔法使い「霧雨 魔理沙」 リモートサクリファイス「霧雨 魔理沙」 「アリス・マーガトロイド」 マジックミサイル「霧雨 魔理沙」 マジックナパーム「霧雨 魔理沙」 ファイブシーズン「霧雨 魔理沙」 「パチュリー・ノーレッジ」 ストリームレーザー「霧雨 魔理沙」 コールドインフェルノ「霧雨 魔理沙」 オリエンタルダークフライト「霧雨 魔理沙」 オプティカルカモフラージュ「霧雨 魔理沙」 「河城 にとり」 イリュージョンスター「霧雨 魔理沙」 “異変解決”禁呪の詠唱「霧雨 魔理沙」 「アリス・マーガトロイド」 “異変解決”マスタースパーク「霧雨 魔理沙」 “異変解決”ファイナルスパーク「霧雨 魔理沙」 “異変解決”スターダストミサイル「霧雨 魔理沙」 “異変解決”“東方永夜抄”永夜異変「博麗 霊夢」&「霧雨 魔理沙」 “異変解決” “東方永夜抄”ラストスペル「霧雨 魔理沙」 “東方永夜抄”禁呪の魔法使い「霧雨 魔理沙」 “東方永夜抄”Stage4 powerful 魔力を含む土の下「霧雨 魔理沙」 「魂魄 妖夢」 “東方永夜抄”Stage2 人間の消える道「ミスティア・ローレライ」 「霧雨 魔理沙」 “東方妖々夢”森羅結界「博麗 霊夢」&「霧雨 魔理沙」&「十六夜 咲夜」 “東方妖々夢”「霧雨 魔理沙」 “東方妖々夢”Spiritual Short Bomb「霧雨 魔理沙」&「十六夜 咲夜」 Stage4 雲の上の桜花結界「霧雨 魔理沙」&「リリカ」 Stage3 紅色の境「霧雨 魔理沙」 「紅 美鈴」 Stage2 マヨヒガの黒猫「霧雨 魔理沙」&「橙」 Final Stage「霧雨 魔理沙」 「レミリア・スカーレット」 東方紅魔郷 紅霧異変「博麗 霊夢」 「霧雨 魔理沙」 東方紅魔郷 「霧雨 魔理沙」 東方妖々夢 春雪異変「博麗 霊夢」 「霧雨 魔理沙」
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【隣は魔法使いさん家DX】 この作者氏の場合、DLページにスクリーンショットが張られているのがいい。 見た目に分かりやすいのは好印象だね。 演出も丁寧で非常に分かりやすい。 戦闘は油断しなければ大丈夫。 「ひらめきを使っておいても自動反撃は受ける」 「自動反撃は直撃を使えば発動しない」 この辺理解しておくと楽になる。 ストーリーに関しては好みが分かれそう。 意地悪な言い方をすれば、「俺サイキョー」な登場人物たちが好き勝手暴れるのに対して、疑問を抱かない人向け。 ま、一度やってみて損はしないシナリオだと思うよ。 というわけで、隣は魔法使いさん家DXのレビューをさらっと。 咲輝!咲輝!咲輝!さきぃぃいいいお姉様ぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!おねおね姉様ぁぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん んはぁっ!高山咲輝お姉様の赤毛の髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! DX一話のお姉様かっこよかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! 続編が公開されて良かったねお姉様!あぁあああああ!かっこいい!お姉様!かっこいい!あっああぁああ! 毎回しっかりオチ担当で嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!隣は魔法使いさん家DXなんて現実じゃない!!!!あ…隣は魔法使いさん家もよく考えたら… 咲輝お姉様は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!丘ノ空町ぃいいいい!! この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?アイコンのお姉様が僕を見てる? アイコンのお姉様が僕を見てるぞ!お姉様がが僕を見てるぞ!! Talk画面を通してお姉様が僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはお姉様がいる!!やったよ七海!!ひとりでできるもん!!! あ、ああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!! ううっうぅうう!!俺の想いよお姉様へ届け!!丘ノ空町のお姉様へ届け! え? 太陽? ……いたっけそんな奴? 大体こんな感じ(嘘) 以下真面目なレビュー。 良く言えばオーソドックスな、悪く言えばありきたりな 世界観のシナリオを作る青空隊長さんの最新作。 本作では、ありきたりなスーパーヒーローが闊歩する世界に ステロタイプで、濃いキャラクターをぶち込みまくったことで これまでのシナリオにあったパンチの弱さをカバーした良作等身大シナリオ。 今まで、青空隊長さんのシナリオに触れてみて 合わないと思っていた方も、取り合えずプレイしてみてはいかがでしょうか?
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前ページルイズと夜闇の魔法使い 翌朝、ニューカッスル地下の港は人と物でごった返していた。 降伏勧告の期限まではあと6時間程もあるとはいえ、事実上の最後通告とあっては一刻も早く脱出したいのだろう、二隻の船の前には長蛇の列が出来上がっている。 しかし最後まで王党派と共に逃げ続けてきた民衆だけはあって、混乱や暴動などといった類はほとんどなく整然とした喧騒が港の中に満ちているだけだった。 そんな港の一角で、柊達は新たに自分達の行動に加わる人物――ウェールズを迎えていた。 彼はしばしの間避難民達の様子を眺めた後柊達を振り返り、幾分自嘲気味に口元を歪めて言う。 「あれだけ見栄を張っておきながらこの様では、どうにも格好がつかないな……」 ウェールズのニューカッスル脱出を柊達が聞かされたのは朝になってからである。 侍従のパリーから事情を伝えられた時には驚きもしたが、彼等には彼等なりの事情があっての選択なのだろう、柊達としては断る理由もない。 もっともエリスと――本来ならいるはずのもう一人にとっては事情とは関係なく歓迎すべき事なのだろうが。 「格好がつかないなら、挽回すればいいだけだろ。……『これから』な」 柊がそう言うとウェールズは僅かに顔を俯かせて瞑目し、やがて吹っ切れたように笑みを浮かべて「そうだな」と返した。 そんなウェールズに柊は風のルビーを差し出す。 「これ、返しとくよ。もう姫さんに渡す必要ねえだろ?」 「……いや、それはそのまま君が持っていて欲しい。ただし形見分けではなく、友誼の証として」 「そっか、わかった。……けど、俺指輪なんかつけねえぞ?」 「持っててくれさえすればそれでいいさ」 破顔するウェールズに応えるように柊も笑みを漏らす。 それにつられたのか、隣にいたエリスも嬉しそうに笑みを浮かべた。 そんな彼女を見やったウェールズは心配そうな表情を浮かべて、エリスに尋ねた。 「ところでミス・シホウ、ヴァリエール嬢の姿が見えないようだが」 「あ……それは」 エリスは表情を翳らせて俯く。 なんでもルイズは朝から調子が良くないらしく、今だ部屋で横になっているというのだ。 酷く顔色が悪く、朝食もほとんど口に通さなかったらしい。 ウェールズ王子が城を脱する事になったのを知った時は嬉しそうにしたものの、この場に来ることさえできなかったのだ。 それを聞いたウェールズは眉根を寄せた。 「そこまで思い悩ませてしまったか。ゆっくり休ませてあげたい所だが、それならば無理をしてでもトリステインに戻った方がいい。 ……やがてここは戦場になってしまうからな」 「はい。殿下を見送った後、ルイズさんを迎えに行きますから」 ウェールズはティファニアに会いにいった後現在出港準備中の二隻と合流をする予定になっているので、先んじて城を脱する事にしているのである。 それならばと柊達も同じタイミングで城を出ようと思っていたのだが、ルイズの不調で少しだけ出発を遅らせる事にしたのだ。 「その事についてだが、一つ提案がある」 と、エリスの言葉を受けるようにワルドが口を開いた。 「ヒイラギとミス・シホウは殿下と共に出発したまえ。私が城に残りルイズを看よう」 「え……ワルドさん?」 「……いいのかよ」 ワルドの言葉にエリスは目を丸くし、柊は怪訝そうに眉を潜めた。 彼は軽く頷いて見せた後、柊に目を向けて言葉を続ける。 「幸い私にはグリフォンがあるゆえ、いつでも脱出はできる。彼女が持ち直すか、ぎりぎりまではここで休ませる」 「あの、ワルドさん。そういう事なら私も……」 「いや、君もヒイラギと共にトリステインに戻りたまえ。グリフォンは三人でも乗れないことはないが、行きの時のような事も起こりかねない。 ましてここは戦場で、戦闘間近だからな」 「あっ……」 学院からラ・ローシェルに向かう時に体勢を崩しかけた事を思い出してエリスは思わず息を呑んでしまった。 流石にそれ以上食い下がる事もできず黙り込んでしまうと、ワルドは優しく彼女の肩を叩いた。 そして彼は柊に目を向けて言う。 「どうせ手紙を渡すつもりはないのだろうから、私とルイズが遅れても問題はあるまい?」 「……」 言われて柊は僅かに沈黙を返した。 ワルドを正面から見据え、次いでエリスにちらりと視線を流した後、小さく息を吐いて口を開く。 「わかった。ルイズは任せる」 「言われるまでもない。彼女は私の婚約者なのだからな」 「……そういやそうだったな」 言い含めるような台詞にしかし柊は特に反応は見せずそんな言葉を返した。 ワルドは少し鼻白んだ表情を浮かべたが、気を取り直すようにエリスに向き直る。 「すみません、ルイズさんのこと、お願いします」 ぺこりと頭を下げて言った彼女に僅かに笑みを見せて応えてから、ワルドは改めて動向を見守っていたウェールズを振り向いた。 「そういうわけですので、私はこれで失礼させて頂きます」 「わかった。ミス・ヴァリエールをよろしく頼む」 「無論です。……トリスタニアで再びお会い致しましょう」 「ああ。……また」 互いに軍隊式の敬礼を交わしてから、ワルドは踵を返して城内へと歩き去っていく。 柊はその姿が消えるまでじっと彼を見続けていたが、不意に脇からウェールズを呼ぶ声が届いてそちらに目を向けた。 こちらに歩いてきたのは侍従のパリーだった。 「パリーか。後の事はよろしく頼む」 「承知いたしております。我が身命にかけまして、避難民は一人も損なう事なく城を脱出させ殿下にお預けいたします」 深々と頭を垂れるパリーを見やり、ウェールズは小さく頷いた。 やがて顔を上げた彼を見つめ、ウェールズは表情を歪めた。 悔恨とも苦痛とも言えない様子で口を開きかけ、そして噤む。 そんな仕草を数度繰り返してから、彼はパリーから目を背け、顔を俯かせてから呟いた。 「……すまん、パリー。お前を始めとして多くの臣下や兵達を差し置き、私だけが――」 「お黙りなさい」 ぴしゃりと言葉を遮ったパリーに、ウェールズは思わず目を丸くして彼を見つめた。 パリーは軽く頭を下げると、静かに口を開く。 「ご無礼を。しかしながら、殿下はこれより城を脱する民の命を背負う事になるのですぞ。それを軽んじられるおつもりか」 「いや、そのような事は……」 「ならば謝る必要はありますまい。我等には我等の務めがあり、殿下には殿下の務めができた。ただそれだけの事なのです」 師が弟子を諭すように、あるいは親が子を諭すように語るパリーに、ウェールズは眉根を寄せて沈黙し、そして皮肉気に笑みを零す。 「そう……だな。未練がましいとはこの事か」 「ですな。昨夜何があったかは存じませぬが、在りし日の王も戻ってこられた。ここでの殿下はお役御免という訳です」 「貴様……言いたい放題言ってくれる」 皺だらけの顔を不遜に歪めて笑うパリーに、ウェールズもまた苦笑に満ちた顔で吐き捨てる。 「いいだろう。ならば私は私の務めを果たそう。……だがな、一つだけ訂正しておくぞ」 「……は」 「私が背負うのは城を脱する民の命だけではない。この城に残る者達の命もまた、背負う。 ――私は生き延びるのではない。偉大なる父ジェームズと勇敢なる兵士達の魂によって、生かされるのだ。 お前達によって繋がれたこの命、決して粗末にはしないと誓おう」 言って彼は杖を抜き、掲げる。 パリーはそんなウェールズの姿をしっかりと目に刻みつけた後、深々と頭を垂れた。 「――ご武運を」 「お互いにな。神と始祖の祝福があらんことを」 ウェールズは踵を返して柊達を振り返り、大きく頷いた。 それを見届けて柊はタバサに目を向ける。 ウェールズはマチルダやタバサと共にシルフィードでサウスゴータへ向かい、柊は自らの箒でエリスと共にトリスタニアへと向かう手はずになっている。 「タバサ、すまねえけど頼むな」 柊がシルフィードの傍にいるタバサに言うと、彼女は小さく頷いてシルフィードが代わりといわんばかりにきゅいっと鳴いた。 ※ ※ ※ ウェールズ達を乗せたシルフィードはニューカッスルを脱した後、岸壁に沿って南に進路をとった。 しばしの南下の後、地上に上がりサウスゴータに向けて空を翔ける。 森林地帯を見下ろしながら進む道中、騎乗の三人は全くの無言だった。 元々無口なタバサは勿論、マチルダもフードで顔を隠し表情を一切見せない。 ウェールズは北の空をじっと見続けていた。 大きく迂回しているため戦地であるニューカッスルは地平の向こうであり、城はおろかレコン・キスタの布陣もその空域に浮かぶ艦影すらも見えはしない。 だがそれでもウェールズは空の果てにあるそれらを見つめ続ける。 やがて彼は小さく頭を振ると、嘆息と共にマチルダへ顔を向けた。 「マチルダ。君はこれからどうするんだ?」 「……さあね。とりあえず裏家業は廃止する事にしたけど、就職先は決まってないよ」 これから政変で慌しくなるアルビオンでは素性を隠して全うな職に就くのは難しいだろう。 トリステインはフーケとして巷を騒がせた手前ほとぼりが冷めるまでは動けない。更に言えばレコン・キスタの次の標的になるのも、直近のトリステインだ。 ならば後はガリアかゲルマニア、ロマリアぐらいだが――それならばしがらみが余り必要にならないゲルマニアが良いかもしれない。 実の所ティファニアを養う上で一番手間と費用がかかるのは食い扶持そのものではなく、マチルダがいない間のそれらを賄う『信用できる世話役』なのだ。 幸いにしてそれにうってつけの人間――エルフに一切頓着しないサイトができたのだし、いっそ全員纏めてゲルマニアに移った方が効率がいいような気もする。 そんな事を考えながらマチルダは、知らず口の端を歪めてしまっていた。 本当に、吹っ切れている。 心の裡にあったもやもやとしたものがほとんどなくなっているのを実感した。 「それなら――」 少しの沈黙の後、ウェールズはマチルダに向かって言葉を―― 「お姉様!!」 三人の誰でもない声が響いて思わずマチルダとウェールズは辺りに目を向けた。 ただ一人その声の正体を知るタバサだけが、僅かに眉を潜めて呟いた。 「シルフィード?」 普段禁止していた人語を使ったことは咎めなかった。 それよりも、彼女が唐突に発した切羽詰ったような声色の方が気になった。 ウェールズとマチルダが訝しげな視線をシルフィードに送るのをよそに、当のシルフィードは更に悲鳴のような声を上げる。 「何か来る! ヒイラギじゃない!!」 「……?」 言葉の意図はともかく、尋常でない雰囲気に三人は周囲に視線を巡らせた。 そしてタバサとマチルダがほぼ同時に気付く。 現在シルフィードが飛行する進行方向の遥か彼方。 恐らく実際見た事がなければ気付かないようなかすかなモノ。 空に溶けてたなびく――光の輝線。 「シルフィード、降りて!」 弾けるようにタバサが言うのと同時、ほぼ墜落するような勢いでシルフィードは眼下の森林に向かって滑降した。 枝をへし折りながら地面に降り立ち、マチルダとウェールズはシルフィードの背から降りてその場を離れる。 最後に残ったタバサは、シルフィードの鼻頭を撫でて言った。 「逃げなさい」 「で、でも――」 「早く!」 刺すような声に気圧されるようにシルフィードは翼をはためかせて空へ飛び去った。 それを見届けながらタバサは二人の後を追う。 時間にして数分だろうか、三人の上空を『何か』が鮮やかな輝線と共に通り過ぎた。 ソレは空で弧を描くようにして周囲を旋回し、やがて空で制止する。 「……ゴーレム?」 木の影から天を仰ぐマチルダが、眉を潜めて呻いた。 ソレは例えていうなら、甲冑を着込んだ重装兵だった。 空にいて比較物がないので正確にはわからないが、おそらく人間よりも遥かに大きい。 おまけに城門用の破砕槌と見紛うほど巨大な棒を抱えていた。 背中から両脇に吐き出されて広がる燐光はまるで翼のようで、遠目で見れば鳥のようにも見えたかもしれない。 「――まさか、『凶鳥(フレスヴェルグ)』?」 木の影から天を見上げながらウェールズが呻いた。 正規の航路でアルビオンに渡ってきたマチルダは勿論、タバサも街の情報収集でその名は知っていた。 アルビオンの空域に出没しフネを派閥に関わりなく沈めるという凶賊。 レコン・キスタの新兵器と言う噂もあったが、一方で明確に貴族派を掲げるフネすら沈めている事から単なる凶事だという話も聞いた。 しかし、こうして航路でもない場所に現れ、そしてこの場に留まってウェールズ達のいる森林を睥睨している以上アレがレコン・キスタの手の物だと言うのは間違いなさそうだ。 ともあれ、問題はここからどうするか。 並び立つ木々によって身を隠せてはいるが、完全に視界を遮る程には生茂っていないので移動をすれば気付かれる可能性がある。 相手が空にいる以上こちらから打って出ることもできない。 シルフィードがいたとしても相手をする事はできないだろう。 何故ならシルフィードが示唆したように、アレが背から放つ光は柊の乗っていた箒に酷似している。 さしずめ箒の騎士(Broom-Knight)とでも言うべきなのだろうか、もしアレが箒と同等の機動性を持っているのなら空での戦闘は話にならない。 (――箒?) そこで、タバサがふと気付いた。 マチルダもその事実に思い至ったのか、表情を険しくした。 あの『凶鳥』自体もそうだが、アレが手にしている巨大な棒。 あれも箒だとすると造詣は柊の持っていた『破壊の杖』よりはウェストウッド村で見たヴァルキューレとやらに近い。 そして箒には用途で分類されていて―― 同時に上空の『凶鳥』が動く。 手にした巨大な棒を振るい、大地に向けた。 疑念が確信に変わり、二人はほぼ同時に叫ぶ。 「避けろ!」「避けて!」 向けられた砲口から魔方陣が展開される。 その中心を穿つように火線が疾り、轟音と共に大地が破裂した。 ※ ※ ※ ニューカッスル城の礼拝堂に、一組の男女がいた。 荘厳なステンドグラスとそれを背負って鎮座するブリミル像に見下ろされ、少女は静かに椅子に座っていた。 眠っているのか、瞑目したまま動かない少女に傅く形で男が彼女の手を取り、恭しく口付ける。 そして彼――ワルドは少女を見上げ、酷く優しく声をかけた。 「……本当なら、ウェールズ王子に立ち会って欲しかったのだけどね」 『本来の予定』ではこの場にウェールズ王子もいるはずだったのだが、『下準備』を終えて彼に話を持ちかけようとしたが捕まらなかったのだ。 ようやく捕まえたと思ったら今度は翌朝に城を脱するという話になっていたためこちらの話を切り出す機を失ってしまったのだった。 だが、ワルドにとってそれらは何も問題はなかった。 レコン・キスタにとっては大いに問題があるだろう。 何しろ彼等が求めていた『二つ』の両方ともに達成できないのだから、ワルドが与えられた任務は失敗と言ってもよかった。 しかし、それでも彼には何ら問題はない。 そもそも、手紙があろうがなかろうが王子が生きていようが生きていまいが、いずれ地上の三国に対して戦端を開く事には変わりはないのだ。 レコン・キスタに与えられた任務を達成できていればそのための手間が多少なくなるというだけにすぎない。 ワルドにとって最も重要なのはこの『三つ目』だけなのだ。 始祖が神より与えられたと言う『虚無』。 レコン・キスタの首魁クロムウェルが持つと噂される伝説の系統。 その真偽は定かではないが、少なくとも『こちら』は間違いなく本物なのである。 仮にクロムウェルのそれもまた本物だったとしても、ヴァリエールの名を背負う彼女は格が全く違う。 ならばどちらがブリミルの遺志を継ぎレコン・キスタの意思を掲げるに相応しいかは、論ずるまでもないだろう。 「……間もなく迎えが来る。 些か"よごれて"はいるが、正統なブリミルの意思を戴くキミがいればいずれ下賎な輩は淘汰され、本来の意義に即した崇高な場所へと変わるだろう」 ワルドはゆっくりと立ち上がり、瞑目したままのルイズの頬に軽く手を添えた後優しく髪を梳く。 「僕と共に世界を手に入れよう。キミはブリミルの意思の体現者として世界を統べ、そして聖地へと至るんだ……!」 どこか陶酔した様子で彼は天井を仰ぎ呟いた。 決して大きくはなかったが、静謐な礼拝堂の中にワルドの声が響く。 「……寝言を言うのは寝てるルイズの役目だろ」 その響きに、まさに水を差すかのような声が返ってきた。 「――!」 ワルドが腰の杖に手をかけ振り向くと、入口近くに二人の男女が立っていた。 デルフリンガーを肩に担いだ柊と、その背に守られるようにして彼を見つめるエリスだった。 「……何してんだよ。それがお前の看病の仕方なのか?」 柊の台詞にワルドは僅かに沈黙を保ち、やがて鼻を鳴らして杖を引き抜いた。 「疑われるような動きはしなかったし、疑われるほど接触はなかったはずだがな」 言いながらワルドはちらりとエリスを見た。 柊は表情を険しくしてワルドを睨みつけているが、その一方でエリスは驚きと困惑に満ちた表情を浮かべている。 つまりエリスが疑念を抱いていたという事はないはずだ。 そして柊とはほとんど接触しておらず、その時の態度もあくまで貴族然としたものであったはずだ。 すると柊はふんと鼻を鳴らしてワルドに吐き捨てた。 「お前が姫さんから全然事情を聞いてねえって時点で怪しすぎるだろ」 「……何?」 柊の言葉にワルドは思わず眉を潜めた。 エリスもワルドと同じような表情を浮かべて柊を見たが、彼はワルドから目を話さないまま口を開いた。 「俺がいる以上姫さんは護衛なんか頼まねえよ」 「……随分自信過剰だな」 「俺自身はそうでもないが、やたら持ち上げてくれやがった奴がいてな。ソイツが推薦した以上姫さんが俺の力量を疑うことはねえ」 何しろフール=ムール――国家レベルで盟約を交わす相手がある事ない事吹き込んでくれたのだ、アンリエッタの性格からして疑う余地はない。 実際彼女は柊が平民である事も一切気にしなかったし、その力量を疑う事もなく諸事に渡って一切の裁量を柊に任せていた。 それはそれでやりやすかったので複雑な所である。 「……そもそも、今回の件でルイズは全然関係ねえし。姫さんが話を持ちかけたのは俺で、任されたのも俺。 ルイズは勝手についてきただけだ。そのルイズに更に護衛をつけるとかないだろ」 フール=ムールがアンリエッタに推薦したのはあくまで柊であり、ルイズはたまたま柊が世話になっていただけにすぎない。 もしも柊が一人でトリスタニアなどに住んでいたとしたら、本当にルイズは一切この件に関与はしていなかったのだ。 「馬鹿を言え。箱庭暮らしの姫君が何故貴様のような平民に――」 「姫さんからちゃんと事情を聞いてたらわかるはずだぜ?」 柊に言葉を遮られ、そしてワルドはそれ以上何もいう事ができなかった。 僅かに歯を噛んで柊を睨みつけ、ややあってどこか力が抜けたように溜息を吐き出す。 「……意味がわからんな」 それをワルドの落ち度と言うのは些か酷な判断と言うべきかも知れない。 何故なら今回の経緯はハルケギニアの常識ではまず有り得ない事なのだ。 皮肉にも常識的な想定で事を起こしたが故に破綻してしまったのである。 「で、何のつもりだ?」 柊がワルドに重ねて問う。 ワルドが嘘をついている、というのは最初からわかっていたが、それだけで彼の意図や行動を判断することはできない。 確証は何一つなく、本当にアンリエッタから指示を得た可能性もゼロではないのだ。 ルイズやエリスも彼を信用しているようだったので提案を受け入れたのだが……結果的に裏目に出てしまった。 ワルドは口角を吊り上げ、嘲るように鼻で笑うと告げた。 「彼女を相応しい場所へと導くのだ。その持つ力に相応しい場所に。その力を振るうに相応しい座にな。彼女もそう望んでいる」 「そういう台詞は――ルイズに言わせるんだな!」 言うと同時に柊が地を蹴った。 デルフリンガーを構え滑るようにワルドへと疾走するが、両者の距離は一足で詰められるものではない。 柊の動きを見て取ってワルドがルイズに手を伸ばす。 同時に、疾走の最中柊がデルフリンガーで空を斬った。 放たれた《衝撃波》が床を抉りながらワルドへと殺到する。 彼は咄嗟に《エア・シールド》を展開し――後方に飛び退った。 固められた空気の壁が耳を裂く破裂音と共に弾け飛び、なお勢いを減ずる事なく衝撃波がワルドへと叩きつけられた。 「ぐっ……!」 ワルドの表情が歪む。 最初のエア・シールドが破られた直後、再び同じ魔法で壁を作ったと言うのにそれすらも打ち砕かれたのだ。 大きく吹き飛ばされたワルドはたたらを踏んで体勢を整え、柊を睨みつける。 立ち塞がるようにワルドに剣を向ける柊の背後で、今だ意識を取り戻さないルイズにエリスが駆け寄っていた。 「ルイズさん!」 エリスがルイズの肩を揺らすと、彼女の眉が僅かに動き……やがてうっすらを目を開いた。 それを横目で窺いつつ、柊は再びワルドに目を向けた。 こちらを睨むワルドの眼光は鋭かったが、しかし何をするでもなくただじっとこちらの様子を窺っている。 僅かな違和感を覚えて柊は眉を寄せたが――異変は彼の背後から起きた。 「きゃあっ!?」 「!?」 エリスの悲鳴に思わず柊がそちらに目を向けた。 意識を取り戻したルイズが、エリスともみ合っているのだ。 「離して!」 「ル、ルイズさん……!?」 怒りも露にエリスの手を振りほどこうとするルイズと、それを引きとめようとするエリス。 明らかに様子がおかしい。 「おいルイズ、お前――っ!」 思わず制止しようとした柊だったが、それは叶わなかった。 間隙を突いて風のように距離を詰めたワルドが手にしたレイピア状の杖を振るい、柊は反射的にそれをデルフリンガーで受け止める。 拮抗した両者の視線が交錯し、そして柊はワルドの口元が僅かに動いていることに気付く。 「ちっ……!」 思わず舌打ちして柊は片の手でエリスの服の襟首を掴んだ。 同時に身体に強烈な衝撃が叩きつけられ、柊が吹き飛んだ。 引き摺られる形でエリスも吹き飛び、ルイズを掴んでいた手が引き剥がされる。 その衝撃で体勢が崩れたルイズの懐から、何かが転がり落ちた。 「悪ぃ、エリス」 「いえ……けふっ」 体勢を整えながら柊が言うと、エリスは苦しそうに咳き込みながら呻いた。 エリスには申し訳ないが、ワルドの直近に彼女が取り残されたまま柊だけが吹き飛ばされるという事態は避けられたようだ。 問題は……意識を取り戻しているにも関わらず、ワルドに守られるように佇むルイズの方だ。 「ルイズ、お前……?」 「彼女に言わせろ、と言ったな?」 怪訝そうに呟く柊の声に被せるように、ワルドが不敵な表情でそう漏らす。 彼が視線を送ると、ルイズは僅かに頬を赤らめて微笑を浮かべ、そして柊達を見やって言った。 「わたしは彼と一緒に行くわ。ワルドはわたしを認めてくれた……わたしを総てから守ってくれると言ってくれてるの」 「……」 その言葉に柊は表情を険しくする。 ワルドは彼女の宣言を受け止めると満足そうに口の端を歪め、柊に向かって言い放つ。 「そういう事だ。お前の要求通り、彼女自身の――」 「洗脳か」 今度はワルドの台詞にかぶせる形で、柊が一刀両断した。 表情を凍らせ絶句するワルドに委細構わず、柊は誰かに問いかける。 「できるか、デルフ?」 『できるな。《制約(ギアス)》っていう水のスクウェアスペルだ。『条件付け』じゃなくて『洗脳』までいくと水の秘薬やら相当手間が要るはずだが……ってか反応早ぇな、相棒』 「あのテの態度は何度か見た事ある」 『そっすか。もう驚くのも面倒くせえ』 嘆息交じりに漏らしたデルフリンガーには一瞥もくれず、柊は改めて剣を構え切っ先をワルドに向けた。 視線の先のメイジはもはや殺気を隠そうともせずに柊を睨みすえ、同じように杖を柊に向ける。 「どうやら、思った以上に危険な男だったようだ」 メイジならばともかくとして、平民や傭兵が即座に《制約》に思い至るなどまずありえない。 素性は全く知れないが、その性情から言っても捨て置いて害はあっても益はない。 ワルドはそう結論して杖を振るった。 同時に彼の前方が僅かに霞がかり、その内から弾けるように紫電が漏れた。 「――!」 放たれた《ライトニングクラウド》を見るや否や柊は動いた。 脇で蹲ったままのエリスを片腕で抱きとめると、後方に地を蹴りながらデルフリンガーで放たれた雷撃を受け止める。 《護法剣》と《ライトニングクラウド》の衝突が周囲に激しい雷光を飛び散らせ、柊は僅かに苦痛に眉を寄せた。 以前同じ魔法を使ったギトーとはレベルが違う。相殺しきれなかった。 だが、ダメージはともかくとして、問題はワルドがそれを柊にではなくエリスに向かって使った事だ。 「エリス、下がってろ!」 おそらくこのままではワルドは自分が庇うのを見越してエリスに攻撃を仕掛けてくるだろう。 そう判断して柊は言ったが、エリスは何故か呆然としたまま何かをじっと見つめていた。 柊はワルドから注意は逸らさないまま彼女の視線を追う。 エリスが見つめていたのはワルドでもルイズでもなく、その傍の床に転がったオルゴールだった。 「……?」 つい先程まであんなものはなかった。 エリスも多分持ってはいなかっただろうし、ルイズが持っていたものなのだろうか。 古ぼけたオルゴールは蓋が開いていたが、壊れているのか何の音も奏でてはいない。 「そのオルゴールが気になるか?」 と、不意にワルドが声を漏らし柊は訝しげに意識をワルドに戻す。 彼はどこか楽しそうに口の端を歪めると、ちらりとルイズに眼を向けた。 「いいだろう。従者であったよしみだ、彼女自身の手で決別させてやるとしようか」 「……何言ってやがる?」 言葉の意図が読み取れずに柊がそう返すと、ワルドは更に口角を吊り上げてルイズを見つめると、彼女は虚ろに笑みを浮かべて瞑目した。 そしてワルドが宣告するように、言った。 「――ルイズは手に入れたのだよ、自らの力を!」 呼応するようにルイズが両の眼を見開き、鳶色の右眼と『銀色』の左眼で眼前の二人を射抜く。 瞬間、堂内のすべての空気が固形化したような圧力が叩きつけられた。 「っ!」 身体と意識の両方を吹き飛ばすような圧力に柊は思わず歯を噛んで身構える。 ルイズが特に何かをしているという訳ではない。 ただそこに『在る』だけで周囲のモノをひれ伏せさせるようなプレッシャー。 これほどの威圧感を放つ相手は幾柱もの魔王と対峙してきた柊でもほとんど経験した事がない。 それこそ裏界でも頂点に近しいベール=ゼファーや―― (……銀の眼?) そこで柊は奇妙な既視感を覚えた。 ルイズとは造詣が全く違うので印象は異なるが、この威圧感と射殺すような銀眼はまるでかつて闘った『あの魔王』を思い起こさせる。 「素晴らしい! これが『虚無』か!」 柊の思考を遮るように感極まったワルドの叫びが響いた。 彼は陶酔した表情でルイズを見つめたまま、更に言葉を続ける。 「さあルイズ、もっと君の力を僕に見せてくれ! 世界を統べ聖地に至る力を!」 当のルイズは返答はおろか表情さえも変わらない。 ただ、立ち尽くす彼女を覆うように『金色』の光が溢れ、そして堂内を満たす圧力だけが更に重さを増す。 「おいデルフ! ワルドを倒せば《制約》ってのは解けるのか!?」 『解けねえ。精神に沁み込んだ呪を水メイジ辺りが洗い流すか、揮発するまで待つだけだ。禁呪と呼ばれる所以さ』 つまり現状ルイズを止める術はないという事だ。 柊は舌打ちしてデルフリンガーを構えた。 ほぼ同時にワルドがルイズを守るように一歩踏み出し、獰猛な笑みを浮かべて杖を構えた。 ともかく、ワルドを排除してルイズもどうにか無力化するしかない。 「エリ――」 「……大丈夫、です」 柊が改めてエリスを下がらせようと声をかけると、それを遮るようにエリスが声を漏らした。 普段の調子とは違う、心なし低い彼女の声に少し違和感を覚えるが、眼を向ける余裕はない。 「よし、じゃあここからなるべく離れてろ。ルイズは俺がどうにかする」 「……いえ、大丈夫です」 「……?」 やはりいつもと違うエリスの態度に柊は思わず彼女に眼を向けた。 僅かに顔を俯け、頭痛を堪えるように顔を手で覆い表情が見えない。 「エリス?」 「――大体"覚え"ました」 柊の問いに答える代わりに、エリスは顔を上げた。 露になった顔には決意の表情。そしてはっきりと眼前の二人を見据える翠の右眼と――『蒼の左眼』。 堂内の重圧を吹き払うような烈風が迸った。 「なん……っ!?」 愕然として柊は呻く。 その彼女の姿を忘れようはずもない。それはかつて『宝玉の継承者』として力を宿していた頃のエリスの姿だったからだ。 強いて違う部分を上げるとすれば、今の彼女にはその持つ遺産たるアイン・ソフ・オウルがない代わりに、彼女の胸元で使い魔のルーンが輝いている事だ。 「使い魔風情が主の真似事だと!?」 激昂したワルドの怒声が響く。 虚無の使い魔、リーヴスラシル。 同じ虚無の使い魔であるガンダールヴにはあらゆる武器を使いこなす能力が備わっているとサイトやデルフリンガーから聞いている。 であれば、コレがリーヴスラシルの能力なのだろうか。 立て続けに事態が急変して理解が追いつかない。 ただ、あれこれと詮索したりする時間などないのは確かだ。 それを後押しするように、エリスが力強く言った。 「ルイズさんは、私がなんとかします!」 力の復活と変容は気になるが少なくとも『このエリス』は『志宝エリス』のままだ。 ならば信頼するに寸毫の迷いもない。 ルイズの事を完全に思考から切り離し、柊はワルドだけを見据えてデルフリンガーを握り締める。 怒りに身を震わせたワルドは大仰にマントを払うと、柊を睨みつけたまま叫んだ。 「謳え、ルイズ!」 「頼んだ、エリス!」 ほぼ同時に発した二人の青年の声に、二人の少女は同時に応えた。 虚無の咆哮が吹き荒れる礼拝堂の中、合わせ鏡のように少女達が詩を紡ぐ。 賛美歌のように響き渡る歌声の中で、激しい剣戟が轟いた。 前ページルイズと夜闇の魔法使い
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1990年3月公開。魔法使いサリー (1989)の劇場版。Amazonインスタントビデオが配信開始。 http //www.toei-anim.co.jp/lineup/tv/sally_2nd/ 監督 葛西治 原作 横山光輝 脚本 酒井あきよし 作画監督・キャラクターデザイン 山口泰弘、鈴木郁乃 動画チェッカー 中村幸子 美術監督 吉池隆司 検査 伊東史江 撮影監督 渡辺英俊 特殊効果 中島正之 編集 花井正明 ネガ編集 岸真理 録音 今関種吉 音響効果 伊藤道広 録音助手 佐藤晴央 選曲 田中英行 音楽 美野春樹 記録 雄谷将仁 監督助手 松原明徳 アニメーション制作 東映動画 Amazonインスタントビデオ:ひみつのアッコちゃん 出演 山本百合子, 本多知恵子, 西原久美子 監督 葛西治 再生時間 0時間27分 公開年 1990 ■関連タイトル 魔法使いサリー音楽詩集ピアノ協奏曲
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努力家の魔法使い/Hardworkingperson Wizard 努力家の魔法使い/Hardworkingperson Wizard(X)(G) クリーチャー - 人間・ウィザード トランプル 努力家の魔法使いは、その上に+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。 0/0 参考 紅魔郷-アンコモン
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小さな子供が泣いている いつまでたっても、泣き止む気配がない 命が助かったと言うのに、何故、泣き続けるのか これだから、人間は理解できない 「……いつまで泣いてんだ、うるせぇぞ」 「うー………うー!」 ぐずぐずと泣き続ける子供 頬を濡らし、眼を腫らし いつまでも、いつまでも、泣き続ける 「…うー………セシリア、なんて……嫌いだ……っ」 「さっきからそれしか言ってないだろ、お前」 戻ってきてから、ずっとそうだ 自分を殺そうとした、あの若き魔女 それを嫌いだと、言い続け しかし 「嫌いなら、嫌い続ければいい。目障りなら殺せばいい。今までお前がそうしてきたようにすればいいだけの事だろ」 「うー、うー………でも、セシリア…姉さん………うー……」 ……また、これだ 自分は、この幼すぎる魔法使いの生い立ちや、アモン卿が拾ってくるより前の事など、知らない 聞いてもいないし、知るつもりもない ただ あのセシリアと言う若い魔女が、このカラミティ・ルーンと言う幼い魔法使いにとって、特別な存在である事も事実らしい だから、完全に嫌いきれない 口では「嫌いだ」と言いつつも、完全に敵だと認識できないのだ ……だから あんなにもあっさりと、殺されかけたのだ あの馬鹿な魔女、「教会」なんかの流言に踊らされて 本気で、カラミティを殺そうとしていた 本気の殺気と遊びの殺気では、本気が勝つに決まっている 想いによる魔法の力で戦いあうなら、なおさらだ 今のままでは、また、いつか 二人が戦いあえば、カラミティは負けるだろう 今度こそ、殺されるかもしれない 「………ったく」 あぁ、だから 元人間だった奴は、面倒くさい 「おら、いつまでも泣くな。うるせぇ」 ぼす、と乱暴に頭を撫でる びくりと、小さく体を跳ねらせて、カラミティがこちらを見上げてきた 金色の目には涙がたまり、大粒の雫となって零れ続けている ……魔法使いや魔女が流す涙は、魔力の塊 魔女が涙を流せば、魔力を失うと言う話すらあると言うのに……泣いて、何の意味があるのか、さっぱりわからない ただの、魔力の無駄遣い、存在を削る自殺行為でしかない 「あのセシリアは、お前の姉なのか?」 「……うー……」 こくり、と カラミティは頷いてきた 実際に血のつながっている姉なのか、それとも、姉同然な存在だと言う意味なのか…どちらなのかはわからないし、今はどうでもいい 「お前は、姉を嫌いたくないんだな?」 「…うー………セシリア、姉さんを……嫌いになりたくない。父さんも母さんも、もういないから…………セシリア姉さんしか、いないから…嫌だ…」 ぼろぼろと、再び涙をこぼし始める あぁ、面倒臭い 「…なら、「セシリア」を嫌えばいいだろう、「姉さん」ではなく」 「…………?」 小さく、首を傾げてくる 疑問が生じた事で、新たな涙が生まれない 「……魔法を教えてやる。簡単な魔法を」 それは、誤魔化しの魔法 いや、本当は魔法ですらない、言葉遊び 「お前が嫌いなのは「セシリア」。お前が好きなのは「姉さん」」 だが こいつにとっては、充分に魔法になるだろう 幼い心を保っているこいつにとっては、充分に効果があるはずだ 「区別しちまえ。「姉さん」を嫌いたくないなら「セシリア」を嫌えばいいんだよ」 「区別?……うー……」 「名前には、意味がある。わかっているだろう?」 こちらの言葉に、カラミティは頷いてくる 名前には、意味がある 魔法を扱う者にとっては、特にそうだ カラミティ自身が、カラミティ・ルーンと言う偽りの名前によって真の名前を隠しているように、名前に意味を見出す そんな、カラミティだからこそ 名前で、呼び方によって、同一の相手であっても区別する それは、充分に可能だ 「お前が嫌いなのは、お前の話を聞かずに、お前の主張を信じずに、一方的に嫌って殺そうとしてくる「セシリア」」 「……うー」 「お前が好きなのは、お前を話を聞いてくれて、お前の主張を信じてくれる、お前を好いて護ってくれる「姉さん」」 「うー……「セシリア」は、俺の事が嫌い、俺も、嫌い……「姉さん」は、違う。「姉さん」は俺の味方……」 言葉を、一つ一つ、かみしめるように ゆっくりと、カラミティは呟いていく 所詮、誤魔化し 呼び方で区別しようとも、それが同一の存在である事に変わりはない あの若い魔女は、本気でカラミティを殺そうと、消そうとしていた だから、カラミティの言う優しい「姉さん」は、もう存在しないと言ってもいいだろう それでも 「……うー!「セシリア」は、嫌い。俺の敵。「姉さん」は、好き。俺の味方!」 「あぁ、そうだ。今日、お前を殺そうとしてきたのは「セシリア」、「姉さん」ではない。だから、お前は「セシリア」だけを嫌えばいい。「姉さん」を嫌う必要はない」 「「セシリア」は嫌い。「セシリア」を嫌えばいい。「姉さん」は嫌いじゃない、嫌わなくて、いい」 そうだ、と 同意してやるとカラミティの表情が、明るくなってくる ……単純で扱いやすい 「これが、呼び方の魔法。呼び方で区別する魔法、簡単だろう?」 「うー、簡単。すぐ、覚えられるし、使える」 「…そうだ。その魔法を、ずっと使っておけ。そうすれば、お前は「姉さん」を嫌わずにすむからな」 ……そうすれば こいつは、あまり泣かずにすむだろう 完全に泣かなくなる訳ではないだろう こいつとて、根っこでは、「セシリア」と「姉さん」は同一人物だと理解しているのだから それでも 表面上だけでも、区別してしまえば あの女の本気の殺気に、こいつは対抗できるようにもなる むざむざと殺されやしない もし こいつが「セシリア」を殺してしまったら ……その時は、その時だ 「おら、もう泣くなよ。うざい」 「うー、泣かない。「姉さん」に嫌われた訳じゃないなら、泣く必要、ない」 嬉しそうに、笑う 心の底からほっとしたような笑顔 ………だから、人間は単純だ こんな簡単な誤魔化しでも、どうとでもなるのだから 「泣き止んだなら、とっととアモン卿やデモゴルゴーンの婆のところにでも行ってこい。お前の事うざい程心配してたぞ。こっちに被害飛んでくる前に何とかしてこい」 「うー、わかった………クロ兄は、一緒に来ないのか」 「あいつらと顔合わせても面倒くせぇだけだ。誰が行くか」 こちらの言葉に、しばし、カラミティはぐずってみせたが やがて、思い直したように、歩き出す 「それじゃあ、クロ兄、また後で」 「……うぜぇ。二度と来るな」 さっさと行け、と 追い出そうとすると カラミティは、嬉しそうに、笑って 「……それと。俺を悪い魔女の「セシリア」から助けてくれて、ありがとう」 と 馬鹿のような感謝の言葉を、述べてきて 「いつか、今度は。俺が、クロ兄を助けるからな。カラミティ・ルーンの名にかけて」 と、そう告げて ようやく、部屋を出た …やっと、部屋に静寂が戻る 「…馬鹿か。好きで助けた訳でもねぇのに、わざわざ感謝する必要なんざあるか…………うざってぇ」 自分の呟きは、暗闇に吸い込まれ 誰にも届かず、自信の心にすら届かずに、虚無へと消えた to be … ? 前ページ次ページ連載 - 我が願いに踊れ贄共