約 525,279 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/412.html
何処とも知れない場所にある、誰からの干渉も受ける事が無い建物。 その建物の中は時間の流れすら外とは違っており、いつから建っているのか、誰が建てたのか、 どのような目的で建てられたのかすら不明であった。ただ、建物の中には何百人もの人間が住んでいた形跡だけがある。 生きるのに必要な物は全て建物の中にあった。水も電気もガスも通っており、食料は新鮮な物がいくらでも貯蔵庫にあった。 服は利用者にぴったりの物がクローゼットに用意されており、ベッドメイキングもいつの間にか整っている。 街からそう離れていない場所に建っているにも関わらず誰も近寄らないこの怪しい建物を、 たまたま迷い込んだ男は大変気に入った。彼の欲望を満たすには、この建物はぴったりだった。 建物の近くには広場があり、いつでもあらゆる種類のゆっくりを見つける事が出来た。 その点こそが彼がそれなりに幸福だった生活を捨ててまでこの建物に移住した決定的な理由だった。 早速ナタは最初の『恋人』―――眠っているゆっくりれいむを捕まえてきて建物内に連れ込んだ。 「ゆ!!ここはどこ!!?みんなどこにいったの!!?」 れいむが目を覚ましたのは、建物の中の一室だった。 「やあ、おはようれいむ。ここは僕の家だよ。ゆっくりしていってくれ」 「わかったよ!!!ありがとうおにいさん!!!ゆっくりしていくからね!!!」 「どういたしまして。それじゃあ早速ゆっくりしようか」 「ゆっ?」 体を傾げるれいむにゆっくりと歩み寄り、その体を抱え上げて部屋にあるベッドまで連れて行く。 「ゆ!!ふかふかだよ!!!ゆっくりできるね!!!」 「ああ、そうだねれいむ。可愛いよ……」 そう言うと男は突然れいむにキスをした。 「んむっ!んむむむむむむ……!!」 れいむは突然の事に目を白黒させ、体全体を揺すって抵抗している。 だが、仔犬にも劣る運動能力のれいむがどんなに暴れても男の行為を止める事は到底適わない。 「んむーっ!!んむーっ!!っぷは!!いきなりなにするの!!ゆっくりやめてね!!!」 「ふふふ……そうやって抵抗して見せるのも可愛いよれいむ。もっと抵抗して鳴いて見せてくれ」 一分ほどで口を離し、れいむの耳元(?)でそう囁くと、今度はれいむの体全体をゆっくりを手で丹念に撫で回していく。 「ゆーっ!!きもちわるいよ!!ゆっくりはなしてね!!!」 「もう離さないよれいむ。ここは君と僕が愛を語らう部屋なんだからさぁ」 「やめてよおおおおお!!!もうやだおうちかえる!!!おにいさんとはゆっくりできないよ!!!」 「何て可愛く鳴くんだれいむ。ここを触るとどう鳴くのかな?」 恍惚とした表情でそう言うと、男はれいむの口よりやや下辺りを揉み始めた。 「ああ、柔らかい……れいむ、君のここは柔らかくて弾力があって最高の揉み心地だよ」 「そんなこといってもゆるしてあげないよ!!!きもちわるいからはやくはなしてね!!!」 「まあそう言わずに」 「さっさとはなし……んむ!!んーっ!んーっ!!」 顎を揉みながら再びれいむに口付ける。今度は口内に舌を差し込み、舐め回している。 「んむむむむむー!!ん゛ー!ん゛ー!!」 れいむは男の舌を押し出そうと抵抗するが、男の舌はその動きに合わせて絡みつき、口内を蹂躙していく。 5分ほど口内の戦いが続いた頃、れいむの抵抗が弱くなり、目が空ろになって小さく痙攣し始めて漸く男は口を離す。 「もう体力が持たないか……仕方ない、本当はもっとゆっくりしたかったけど、今日はこの位でやめておくよ」 「ゆっ……ゆっ……」 「聞こえてないのかな?まあいいや。食事はそこに置いておくから。ゆっくりしていってね!」 それだけ言って男はさっさと部屋を後にする。残されたれいむは一時間ほどで調子を取り戻し、床に置かれた食事を食べた。 「やあれいむ。ゆっくりしてるかい?」 翌朝男がれいむの部屋に入ると、れいむは部屋の隅から男を睨んでいた。 「ゆっ……ゆっくりできないよ!!おにいさんとはゆっくりできないよ!!はやくここからだしてね!!!」 「そうかそうか。まあその内出してあげるよ。じゃあ朝食の前にゆっくりしようか」 「ゆっ!!やめてはなして!!ゆっくりさせてよ!!!」 「させてやるとも。そんなに急かすなんて可愛い奴め」 そう言って男はれいむの口を塞ぐ。今度は初っ端から舌を差し込み、撫で回している。 「んむむむー!!んー!んんー!!むー!!」 前日の事を覚えているのか、より激しく抵抗するれいむ。 男の舌を噛み切ろうとしているが、顎の力が弱く歯も無いれいむに噛まれた所で、男にとっては何とも無いようだ。 いや、むしろ気持ち良さそうに目を細めている。そうしたねっとりとしたキスの後で、男は言う。 「ふぅっ……二日目でもう積極的になるなんて、れいむは本当に可愛いなぁ」 「ちがうもん!!おにいさんなんてきらいだもん!!ゆっくりはなしてね!!!」 「またまたそんな事言って。そら、今度はここだ」 そう言ってれいむを仰向けにし、自分は寝そべってれいむの体の底を舐め始める。 「ゆふぅ!!?や、やめておにいさん!!ゆっくりやめてね!!!きもちわるいよ!!!」 「れいむの底とても美味しいなりぃ」 そう言いながらレロレロと夢中でれいむの底を舐めほぐす。唾液で底がふやけてきたのを確認すると、 「じゃあそろそろ指行ってみようか」 「ゆぐぐぐ!!?やめてえええ!!はなしてえええ!!!」」 唾液でほぐれた底を指が数往復して、ゆっくりと指を差し込んだ。 しっかりと濡れて弾力が増しているおかげで皮が破れる事も無く、体内に向かってズブズブと沈んでいく。 その感触を指で楽しみながら、少しずつ体内に指を埋め込んでいく。 「ほら、分かるかいれいむ?人差し指が根元まで埋まったよ」 「い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!ぬ゛い゛でぐだざい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「ああ分かったよ。ゆっくりと抜くからね」 言葉通りにゆっくりと指を引き抜き始める。指が動く度に 「ゆ゛っ!!!い゛ぎっ!!!ぐっ!!!」 と激しく吼えるがお構い無しだ。そして中ほどまで指を抜いたかと思うと、穴周辺を舐めながらまた差し込む。 「ゆ゛ぎぎぎぎい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!ぬ゛い゛で!!ぬ゛い゛でえ゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 「そう焦るなよ。力抜かないと余計に痛い……ん、もう危ないか」 そう呟くと、男は一気に指を引き抜いた。それまでの丁寧な気遣いのようなものは微塵も見られない手つきだ。 「っっっっっ!!!!ゆ゛ぎぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」 白目を剥いて絶叫すると、そのままコロリと転がって動かなくなる。 完全に意識を失っており、時々ビクリと痙攣して声を漏らす。 「じゃあ、朝食は昨日と同じように置いておくからね。また明日。ゆっくり休んでね!」 失神したれいむをそのままにして部屋を出る男。その人差し指には赤みの強い餡子がべっとりと付着していた。 「おっはようさんれいむ!ゆっくりしてるか~い!?」 妙にテンション高めな男が部屋に入ると、れいむはぼんやりとした目でのろのろと男の方を向く。 前日の食事は半分以上残っていた。 「駄目じゃないかれいむ、ちゃんと食べないと。好き嫌いするとゆっくりできないぞ?」 「……れいむ、おうち、かえりたいよ……おうちにかえしてよ……」 「あはは、何言ってるんだいれいむ。ここが君のお家だろ?冗談が下手なんだなぁれいむは」 「ちがうよ……ここは、ゆっくりできないよ……おうちじゃないよ……」 「ああそうか。僕が来るのが遅かったからそんな意地悪を言うんだね?ごめんよれいむ。今日からは夜も来るよ」 「ちが……ちがうよ……」 呟くれいむの言葉を無視して、男はれいむを抱きかかえる。 「とりあえずご飯を食べないと。ほら、食べさせてあげるから」 「やめて!ちゅーはいやだ!ちゅーはいやだよお!!はなして!!」 「ああ何だ。思ったより元気じゃないか。これならちゃんと食べればまたゆっくりできるね」 安心した男は皿に盛られているエサを口に含み、よく咀嚼してれいむの口に流し込む。 「う゛ぶっ!!……ぶぶぶぶぶぶぶっ!!!」 「んっ……ふっふいはへへいっへへ」 嫌がるれいむの口に強引に食べ物を入れ、舌で押し込んで無理矢理飲み込ませる。 それを数回繰り返して皿を空にした。 「げほっ!!ごっほっ!!おええええええええっほ!!」 「はいれいむ、ご馳走様は?」 「ぉえっ!えっ!……はぁっはぁっ……」 「こらこら。ご馳走様を言わないと駄目じゃないかれいむ?」 男が射抜くような目でれいむを見つめると、怯えたように 「ご……ごちそう……さまで…した」 「はいよく言えました。ああ本当にれいむ可愛いよれいむ!今日もゆっくりしようね!!」 そう叫んでれいむを抱きしめ、ベッドにダイブする。 「い、いやだ……いやだよおおおおおおおお!!!もういたいのやだ!!気持ちわるいのやだああああああああ!!!」 「大丈夫大丈夫。気持ち悪くなんかないって」 「あああああああああ!!!やめてください!!!はなしてくださいいいいいいいいいいいいい!!!」 「そんなに怖がらなくても平気だよ。いつもみたいに優しくするからさ」 「やめてええええええええええええ!!ゆっくりさせてくださいいいいいいいいいいいい!!!」 「うーん、これはちょっとおしおきしないと駄目かもなぁ」 泣き叫んで抵抗するれいむを押さえ込み、口を口で塞ぎつつ体の底を指で擦る。その動きは前日よりも大分激しい。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!」 充血した目を見開いて泣き叫ぶれいむ。その叫び声は男の口の中に消えていったが、涙はベッドを激しく濡らした。 暫くすると、体の底からじっとりとした体液が滲み出てきた。男はそれを確認すると、口を離して 「ほられいむ。気持ち悪くなんてなかっただろ?」 「ひっぐ……うっぐ……!ゆ゛っぐり゛……でぎな゛い゛よ゛お゛……!!」 「ああごめんごめん。待っててな今ゆっくりさせてあげるから」 そう言って、指を体の底に沈める。前日よりも幾分スムーズに沈み込んだ。 「ほら分かるかれいむ?中まで湿ってるよ。昨日よりもっとゆっくりできてるだろ?」 「やだやだやだああああああああ!!!い゛だい゛!!ぬ゛い゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「そんな事無いだろう。まあいいか。その内正直になるだろう」 一人で納得して指を抜き差しする。前日のような赤っぽい餡子の代わりに、粘性の高い液体が指に付着している。 「ほられいむれいむ。交尾してる訳でもないのにこんなになったぞ。やっぱりゆっくりできてるじゃないか」 「でぎでな゛い゛……じぇん゛じぇん゛ゆ゛っぐり゛でぎでな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「そうかい?ああそうか。これじゃ物足りないのか。よし分かった。それじゃこいつを使えば……」 男は一旦れいむから離れ、下穿きを降ろした。 れいむは始めて見たそれに対して普通のゆっくりの様に好奇心を示さずに、ただ震え上がった。 「はいそれじゃいくよ。力抜いた方がゆっくりできるよ」 「やべでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!ゆるじでぐださい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「そーれっ」 「…………………………………………………………………………………………………………っっっっっっ!!!!」 掛け声と共に底に開いている穴に一気にそれを沈めた。 れいむは全身を仰け反らせて硬直させ、声も出せずに完全に白目を剥いて涎と涙を垂れ流している。 「っはあ……れいむって見た目通り小さくて柔らかで弾力があるんだな。それに温かい。最高だよれいむ」 「…………ぎゅっ…………がっ…………ごぉぉっ………………ぶっぐ………………!!」 男は声にならない呻き声を上げるれいむを見て満足そうな笑みを浮かべる。そして 「それじゃそろそろ動くよ。ゆっ、くりっ、してっ、いって、ねっ!」 「ぎゅっ!!がっ!!ゆ゛っ!!ばっ!!びょっ!!おごっ!!」 独特の掛け声を上げながらリズムよく腰を前後させる。れいむは半ば意識が失せた状態で声を上げ続けた。 「ゆっ、くり、くりくり、くりっくりっと。そろそろ出るよー。そーれケフィア」 そう言った直後、れいむの体が激しく痙攣し出す。声も出さずに凄まじい勢いで痙攣し続ける。 やがて目や口や底に開いた穴からどぷどぷと餡子が漏れ出る。 「おっほ!自分から動くなんてやっぱり積極的だなれいむ!ゆっくりしてくれて嬉しいよ!そらおかわり!」 振動に刺激され更にケフィアを放出する。痙攣はその激しさを増し、餡子が漏れ出る勢いも増大している。 一分ほど経過すると、びちゃびちゃと零れ落ちていた餡子は収まり、ぺらぺらの皮になったれいむと男だけが残った。 零れ落ちた餡子からは湯気が立ち上っている。 「あーあ。ゆっくりし過ぎて壊れちゃったか。後で補充しておこう。っとその前に飯にしよう」 シーツで適当に体を拭き、汚れもそのままに服を着てさっさと部屋を出る。 掃除などしなくとも、次にこの部屋に入る頃には綺麗に片付いているので何も問題は無い。 ふと耳を澄ますと、どこかの部屋でゆっくりが大声で泣き叫びドアを叩く音が聞こえる。 男はニヤリと笑い早く食って行ってあげないと、と呟いて早足に食堂へ向かった。 数十匹のゆっくり達以外に、この館の中に住む者は居ない。誰も彼らの邪魔をしない。 ここは彼とゆっくり達の閉ざされた楽園。理想の箱庭。至高のゆっくりハウスなのだ。 ENDING No.1 -NORMAL END- 作:ミコスリ=ハン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1464.html
ゆっくり1 8KB 制裁 自業自得 同族殺し 共食い ツガイ 飼いゆ 野良ゆ 赤子・子供 ゲス 都会 現代 虐待人間 初投稿です、どうぞよろしくお願いします。 僕らはにわかホームレス 「まりさ…」 「おにいさん…」 俺たち二人、いや俺と一匹はそうお互いに呼びかけた後は。言葉もなくその場に呆然と立ちつくした。 「ゆっ… ゆっくりできないよ」 そうしてまた俺とまりさ、いうまでもなくゆっくりまりさはおなじように呟いた。 なにしろ旅行から帰ったらアパートが全焼していたのだ。文字通りきれいさっぱり跡形もない、全焼優勝…なんちゃって… 「冗談いってるばあいじゃないよ、お兄さん…」 「…すまん…」 もちろん真っ先にアパートを管理している不動産屋に走った、そしてそこでこの世の過酷な現実をさらに思い知った、旅行に出た1週間前通りかかったときは営業していた不動産屋は倒産していた。 近所の八百屋に訊いたところでは夜逃げ同然だったらしい。しかもその後人相の悪い鬼意惨やおじさん数人が黒塗りの大型セダンで現れて一騒ぎあったらしい。 一つだけ判ることはこれで敷金の返還や火事の保証を受け取ることは絶望だということだ。 数少ない友人に電話をかけたがこういうときに限ってどいつもこいつも留守、仕方がなく留守電にメッセージを残し電話を切った。バッテリーが心配だからだ。 途方に暮れて公園のベンチに座り込む俺とまりさ。 こうして俺とゆっくりまりさはホームレスになってしまった。 「まりさ…一つだけはっきりしていることがある」 「ゆ… なに、おにいさん」 「今日から俺たちはホームレスだ、野良人間と野良ゆっくりだ!」 「ゆゆー、ほーむれすさんはゆっくりできないー」 「しかし旅行で金は使い果たした、スーツケースに着替えが入っているのがまだしもだが…洗濯してないけど…」 おれはそうごちるとコートのポケットをごそごそ探る、売店で買った食いかけの天津甘ゆっくりの袋が出てきた。 「喰えよまりさ…最後の晩餐だ…」 「むーしゃむーしゃ、先行きふあんていー」 甘栗を食べつつまりさと俺で呆然としていたらもう夕闇が迫ってきた、冬の夕暮れは早くそして無慈悲なほど寒い。 むかし酔っぱらってベンチで寝ていたら夜中に凍死寸前で目が覚めた経験がある俺は「とりあえず今日の寝床を何とかしよう!おい、まりさ…あれ?」といいながら隣を見るとそこにちょこんと座って甘栗を複雑な表情で食っていたまりさがいない。 「ゆっくりにまで見放されてしまった…」 心底情けないと我ながらそう思う声で呟くと視界の片隅、公園の入り口から逃げたと思ったまりさがこちらに向かって来るのが見えた。いつもの元気にはねる様子とは違い這い進んできた。そして何かを引きずっている。 「まりさ!」 俺は立ち上がるとまりさに駆け寄った。 「ゆっおにいさん!おうちさんをもってきたよ!」 まりさが引きずってきたのはダンボール、ずいぶんむかしこいつが野良だったときのことを思い出したのか。 今日から宿無しときいてまりさは真っ先にすみかの材料を探しに行ったのだった。なんだか俺なんかよりずっと生活力あるな、こいつ。 「どっからもってきたんだ、これ」 「ゆっ、まだあっちにたくさんあったよ」 俺の問いかけにまりさは目線で場所を示した。果たして公園の脇にある歩道にダンボールが幾枚か積んである、ゴミ捨て場ではないところを見ると不法投棄らしい、だがいまは社会のモラルの低下を嘆いている場合ではない。 「うーさみーいい、北風が強くなってきたなあ…」 「はやくおうちさんをつくってゆっくりしようよ」 俺とまりさは震えながら頷きあいダンボールを持てるだけもって、まりさを小脇に抱えるとそのまま公園の奥に小走りに進んだ、もちろんスーツケースも回収して。 この公園は結構広く奥の方は雑木林然とした様子になっていた。その一角なるべく人目に付かないところに立木を利用してダンボール組んで即席のおうちが完成した。広げたスーツケースを支えに大きめの箱状にダンボール立てかけただけだが… 「ゆゆ、ゆっくりできるね」 まりさは嬉しそうに床にあたるダンボールにひいた俺の着替えの上ではねている、適応力の強い奴だ。携帯電話の天気予報ではここ数日は雨が降らないらしいからとりあえずはこれで大丈夫だろう。 俺はといえばコートの下に新聞紙を突っ込んで保温効果もアップした。 明日夜が明けたらもう一度なんとか知り合いに連絡を取って金を借りるなりしよう、さすがに公園で永遠に暮らすわけにも行かない。と、いうかヤダ。 「はら減ったなあ…」 ぼそっとそう呟くと俺の洗濯前のシャツに器用にくるまったまりさがこっちをみていた。 「まりさ…すまんな…だめな飼い主で…」 「ゆゆ、まりさおにーさんといられればへーきだよ、明日朝さんがきたらまりさ狩りにいくよ!」 そういって微笑むまりさ、どこまでもポジティブな奴、でも俺は虫とか喰えないからなあ、まあ朝になったら俺も狩り…じゃなかった、金策と職探に奔走しよう。アパート件ももう一度相談できそうなところに聞きに行かないと。 そう思い横になっていると、眠気が俺とまりさの上におりかかってきた。 その時、外から「ゆゆ!ここにゆっくりぷれいすがあるよ!」「ここをまりさとれいむのゆっくりぷれいすにするんだぜ!」と、耳障りな声が聞こえた。 俺が起き上がるよりはやくまりさが外に飛び出していく、するとまたあの耳障りな大声。 「ゆゆっ!きたないまりさが出てきたよ!」 「ここはまりさとれいむのおうちにするんだぜ、きたないまりさはさっさと死んでね」 「ちんでね、ちんでね」 ああ、どうやらお約束のまりさとれいむのつがいらしい、そしてどうも子供も一緒のようだ。 俺はわざと姿を見せずに成り行きを伺うことにした、果たして外からは「れいむのまりさは強いんだよ!まりさのぷくーをみてこわくてしんでもしらないよ!」とれいむ種特有のキンキン声でわめいている。 「ちんでね、ちんでね」と、頭の悪そうな子ゆっくりの声がそれに追従した。 「ゆふふ、こわくてこえもでないんだぜ、このまりさ、まりさ様のぷくーをくらうといいんだぜ」 どうやらつがいの馬鹿饅頭はあの滑稽以外の何者でもないゆっくり特有の威嚇行動をしているらしい、その証拠に「まりさのぷくーはいつみてもはくりょくあるね!きたないまりさは何にもいえないよ、くずまりさだね、ゲラゲラ」「くじゅーくじゅー」と、やかましい。 その時。俺の飼いゆっくりのまりさは対峙している相手の威嚇行動をじっと見ていた、その顔にはおびえの色は一欠片もない、そしてにこりと微笑むと「鬼意惨、まりさ今夜はほんきだしていいよね!」と姿を見せない俺に叫ぶ。 「ああいいぞ!承認する!」 「ひゃっはー」 「ひゃっはー」 外のまりさとダンボールハウスの中の俺は同時に雄叫びを上げるとお約束の言葉を叫んだ。 『ゲスゆっくりはせいさいだあああ!』 その声を聞きつけた親まりさがため込んだ空気を一気にはき出し叫んだ。 「どぼじてにんげんさんがいるのおおお!」 「ゆ、ゆっくりできないいい!」 「ゆんやああ、きょわいよー!」 人間の声を聴いたとたんそれまでの威勢は何処へやら、親まりさはみるみるしぼみ親れいむは子ゆっくりに「おちびちゃん!ゆっくりしないでゆっくりにげるよ!」と頭の悪いことを叫び、こゆっくりは「ゆっきゅりりかいしちゃよ」と、これもまた馬鹿丸出しの返事を叫んでいた。 俺はといえば片肘突いてダンボールハウスの中で横になったままだ、俺のまりさならこのていどの馬鹿家族など敵ではない、なにしろこの俺、元虐待鬼意惨が自ら仕込んだ攻撃型まりさなんだから。 「ゆぎゃーあああ!」 真っ先に逃げ出した親れいむに通常のゆっくりの三倍のスピードで迫った俺の魔理沙は、ピコピコ動く目障りなお下げをくわえると、そのまま振り回して立木にクリーンヒットさせた。 「ぶぎゃっ!」 無様な声を上げて餡子を吐きつつ地面にたたきつけられて痙攣するれいむ、弱い弱すぎる。十饅酷饅頭。 「おのれー!よくもれいむをーおお!」 つがいを攻撃されて怒り狂い果敢に突っ込んでくる親まりさ、だが俺の魔理沙はそれを「ゆゆ、当たらなければどうということはないよ」と、呟いてひらりと交わし体を捻りざま被っているお帽子をフワリと投げた。 「ゆゆ、きゅらいよー、みゃみゃー」 もそもそと逃げようよしていた子れいむにそのお帽子が被さった。 いきなり視界を遮られパニックを起こし泣き叫ぶ。しかしみゃみゃー(苦笑)はあんよを空に向けて絶賛気絶中だ。 「ゆゆっ!おちびちゃん!ゆっくりたすけるよ!」 親まりさが俺の魔理沙の投げた帽子に駆け寄ったそのとき、横から立ちふさがった俺のまりさがジャンプ一閃、カウンター気味の体当たりを喰らわせた。 「ゆぎゃあああ!」 悲鳴を上げて地面にたたきつけられた親まりさ。何とか力を振り絞り震えながら起き上がろうとしたとき「ぶぎゃあっ!」と断末魔が響く。 俺のまりさがしかけた脳天からのボディプレスで親まりさのあんよが爆発したようにはじけ餡子が底面から飛び散った。 そして素早く押しつぶした親まりさの上から飛び退ると華麗に着地した。 「ふう、ぜんぜんはりあいがないよ」 息一つ乱さずまりさはそういうと。ダンボールハウスの中からはい出してきた俺の気配に気づき振り返ってにっこり笑った。 月明かりに照らされたまりさに俺も笑顔を返す。 「ゆゆっ…」 「みゃみゃーぴゃぴゃー!だちてねだちてね」 呻いている親ゆっくりと泣き叫んでいるお帽子の中の子れいむ、俺がその様子を見渡していると、お帽子を回収して、「ゆゆ、まりさはおうちに戻るよ」といい跳ねていくまりさ。 「さて…」 ダンボールハウスの中にまりさが入っていくのを見届けると「こればかりはあいつも慣れないからな」とつぶやき「フヒヒ、思わぬお夜食さんができましたよ」と、両手をこすりながら瀕死の親まりさと親れいむ、そして恐怖で「こにゃいでね、こにゃいでね、ゆんやああ」と泣き叫ぶ子れいむに近づいていく。 新聞紙の上にてんこ盛りになった餡子をパク突くまりさと俺、同族食いはゆっくりできないまりさだが目の前にあるのはすでに解体済みのただの餡子だ。もう何も無問題だ。 「むーしゃむーしゃしあわせー」 「うん、結構いけるな、やっぱり精神的にも肉体的にも疲れた時は甘い物だな、今夜はともかくこいつを喰って寝よう、俺も明日は朝から走り回らなきゃならんからな」 「ゆっくりりかいしたよ!」 ミカン大の子れいむはというと、輪ゴムでぎちぎちに縛られてコートのポケットの中だ。目の前で親を解体された子れいむは、朝が来る頃には恐怖とストレスででさらに美味しくなって朝食の代わりをしてくれるだろう。 満腹したにわかホームレスの俺とまりさはいつの間にか寝てしまった。 空には月が「ゆっくりしていってね」とばかり煌々と輝いていた。 終わり トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 良い飼いゆっくりじゃないか。ほのぼのしてゆっくりできたよー -- 2010-10-26 22 08 42 脱字の多さが気になった -- 2010-08-26 19 44 44 ほのぼの -- 2010-08-18 23 34 39 輪ゴムで縛るってのも虐待に応用できそうだな -- 2010-07-28 23 31 10 いいね -- 2010-06-12 00 00 24 ダンボールハウスって子供の頃に作ってとてもゆっくりできたよね! -- 2010-06-02 11 30 02
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1334.html
※変態お兄さんが登場します。すなわちR-18です。 ※変態お兄さん兼虐待お兄さんなのでかなり不快な野郎です。 ※この作品はfuku2091.txtの続きです。 メイドキャップ付きの銀髪三つ編みのカツラを被った変態お兄さん改め鬼畜お兄さんが洞窟最奥がにんっしんゆっくりゃのいる部屋にたどり着くと、そこには生まれたてのゆっくりゃが数匹転がっていた。 また、さきほど先に奥の部屋に行って交尾するように命令しておいた子どもたちが黒ずんで動かなくなっている。 どうやら素直に言うことを聞いて、約束通り姉妹で交尾をして朽ち果てたのだろう。 その死体の頭にはまだ茎が残っていて、中指ほどの大きさしかない体つきのゆっくりゃがまだ数匹そこに成っている。 しかし、どのゆっくりゃも声を発することすらままならずに死んだ魚のような目であたりをきょろきょろ見回しているだけだ。 「ほ~・・・体つきは体つきのまま生まれるんだな・・・」 「なにしにきたんだどー!ここはれみりゃのおやしきだどー!!」 「・・・・・・で?」 鬼畜お兄さんはにんっしんゆっくりゃの文句を聞き流し、周囲にいる生まれたて、それも子ども同士から生まれたがゆえに未熟児同然の赤ん坊ゆっくりゃの様子を伺う。 声一つも上げられないのはやはり未熟だったことと衰弱していることが原因なのだろうか? 「はやくでていくんだどー!!」 「ぎゃおー!たべちゃうどー!!」 「おやしきにいたかったらたべものをもってくるんだど-!!」 勿論、その間もにんっしんゆっくりゃが抗議を続けているが、無視を決め込んで、未熟児ゆっくりゃを回収しているお兄さんには何の効果もない。 「れみりゃのあがしゃんにさわるなーー!!」 「ふむ・・・きちんと生まれたものでも手のひらサイズか・・・」 「しかし・・・流石は痛めつけられると従順なゆっくりゃだな。まさかどっちの頭にも茎が4本も生えるまで交尾し続けるとは・・・」 「未熟児サイズが14匹と茎に残っていた中指サイズが6匹か」 その生まれたての赤ん坊達を回収し終えたお兄さんは、すぐに死んでしまいかねない赤ん坊達の口に母体となった子ども達の中の具を含ませる。 それすらも出来そうにない個体に対しては少し傷をつけてそこから具を流し込む。 「でびりゃのあがぢゃんになにするんだどーーーー!!」 状況を飲み込めないなりにも、突然交尾を始め、死んでいった子どもの残したものを育てようという感傷でも持ち合わせているのか。 それともただそこにいる赤ちゃんは自分のものだと主張したいだけなのか。 どちらなのかは定かではないが、にんっしんゆっくりゃはお兄さんを必死に赤ちゃんから遠ざけようとする。 実はこの行為は救命・延命措置なのだが、ゆっくりゃにそんなことを理解しろというのは恐らく酷というものだろう。 「・・・う?」 「・・・・・・うぅ~?」 「うっう~♪」 「・・・あう~」 その措置が功を奏して赤ん坊達は次々に産声を上げていく。 手の平サイズの未熟児だけではなく、中指サイズの未熟児とさえ呼べないような個体までも意識を取り戻し、ゆっくりと動き始めた。 「あ、ああ・・・あがぢゃんがうごいだどおおおおおおお!!」 叫び声の主はくわっと目を見開いて部屋の中央に鎮座しているにんっしんゆっくりゃ。 流石にこのサイズなら今までに出産経験もあるだろう。 動けない赤ん坊がそこにいるのに何もせずじっとしていたのは経験則からすぐに死ぬことを理解していたからなのだろうか。 もしかしたら、あれだけのコミュニティを持ちながらにんっしん出産をしているのも赤ん坊の生存率を重視しているからかもしれない。 真意を知る術は無いが、赤ちゃんが動き出したことににんっしんゆっくりゃは感極まって涙を流していた。 全員焦点が合っておらず目は機能を果たしていないし、さっきの無反応を見た限り耳も殆ど使い物にならないだろう。 それに今後建って歩けるようになるものは皆無だろうが、母ゆっくりゃはその事実を知る由もなく、ただ赤ん坊達が生きていたことに感涙している。 そんなゆっくりゃの方へ振り返り、お兄さんは優しく微笑んだ。 「これで赤ちゃんたちは元気になったよ」 「うっう~♪おじさん、ありがとうだどー!おれいににれみりゃのめしつかいにしてあげるどー♪」 どうやらこのゆっくりゃはまだ他のゆっくりたちがこのお兄さんに全滅させられていることに気付いていないらしい。 確かにこの部屋からでは入り口付近で起きた惨劇なんてあまり見えないだろうが、あれだけの叫び声を聞いておいてなんとものんきなものである。 「そうか。じゃあ、れみりゃくんが俺の主人なんだね?」 「うー!そうだどー!」 「それじゃ、主人として召使の性処理をしないといけないなぁ・・・!」 一瞬にして今までしぼんだ状態にさせていたお兄さんのモノがむくむくと膨れ上がっていく。 そして鋼の如き硬さを帯びたそれをゆっくりとにんっしんゆっくりゃの前に差し出した。 「うっうー!れみりゃはこうまがんのおぜうさまだどー!めーれーなんてされないんだどー!」 「ごちゃごちゃやかましいぞ!」 「ぎゃ!?」 お兄さんはイチモツを力強く振りかぶると、ゆっくりゃのにんっしんによって普段の倍近くにも膨れ上がった頬を殴打した。 その一振りはビシッと軽快な音を立ててにんっしんゆっくりゃの顔を揺らす。 「なにするんだ、どっ!?」 「君に!」 いきなりの攻撃に対して怒りに任せて抗議しようとするゆっくりゃだが、お構いなしに次の攻撃を打ち込まれる。 バシッ!! 「いだいーー・・・いっ!?」 「与え!」 痛さと理不尽さのあまりに目に涙が浮かんでくる。しかし、お兄さんは止まらない。 ベシッ!! 「ぎゃっ!?」 「られた!」 良く見てみると口から肉汁が滴っている。叩かれているときに喋るから噛んでしまったのだろう。 ズビシッ!! 「やべ、でっ!?」 「選択!」 ついに我慢の限界に達したらしく、涙があふれ出す。もっとも、それは攻撃をいっそう激しくする結果を招くのだが。 ズバシュ!! 「ぎゃっ!?」 「肢は!」 涙に嗜虐心をそそられたお兄さんは加速させすぎてぺにぺにで斬撃を放ってしまったらしく、ゆっくりゃの頬が少し切れている。 ザシュ!! 「いだ、いっ!?」 「咥え!」 2回目の斬撃によってゆっくりゃは反対側の頬にも切り傷をつけられる。さっきの一撃より鋭いそれはゆっくりゃの皮をかなり深く抉っているようだ。 「ぎゃおおお、おっ!?」 「るか!」 自重したお兄さんは斬撃を止め、再びビンタに戻す。しかし、切り傷に触れられるためさっきまでのビンタよりもずっと痛い。 ビシッ!! 「ぎゃっ!?」 「咥え!」 今度はかなり深く切りつけられた頬への一撃。ついでにお兄さんは「赤ちゃんは大丈夫かな?」と尋ねてみる。 バシッ!! 「あがじゃん、がっ!?」 「ないで!」 またしても肉汁が滴っている。赤ちゃんのことに触れられ、喋ろうとしてしまったのが災いしたようだ。 ベシッ!! 「ぎゃっ!?」 「死ぬ!」 涙と肉汁を撒き散らすゆっくりゃ。今度はお兄さんのイチモツによる下からの突き上げが襲い掛かる。 ズビシッ!! 「うぎゃ!?」 「かっ!」 突き上げと同時に跳躍したお兄さんは落下の勢いに任せて白目を剥いているゆっくりゃの頭部へぺにぺにを叩き込む。 ガスッ!! 「でび、りゃっ!?」 「ふたつに!」 着地と同時にお兄さんはゆっくりゃの横を駆け抜けざまにラリアットの要領でゆっくりゃの下あごを強打する。 ガッシ!! 「うぎゃ!?」 「ひとつ!」 そして、座ったままであるにも関わらず勢い良く吹っ飛ばされたゆっくりゃに向かってとどめの突きをお見舞いする。 ボッカ!! 「いだい、ぎゃっーーーーー!?」 「だっ!」 その一撃によってゆっくりゃは洞窟の壁面に後頭部を叩きつけられ、そこからだらだらと具がこぼれる。 「いだいーーーーーーーーーーー!!いだいーーーーーーーーーーーーー!!」 「さあ、どうするんだい?咥えるかい?死ぬかい?」 極上のスマイルを浮かべたお兄さんは再びゆっくりゃにモノを突きつける。そこには平仮名で「ないふ」と書かれている。 「ざぐやあああああああ!!ざぐやああああああああああ!!」 「やれやれ、全く話を聞いていないな」 が、恐怖でお兄さんの話など耳に入ってこないゆっくりゃは必死にいるはずもない従者の名前を呼びながら後ずさる。 「なんでしょうか~、おぜ~うさま~!」 勿論、さくやでも咲夜でもない。声の主はメイドキャップ付きの銀髪三つ編みのカツラを被った全裸の鬼畜お兄さん。 「ぢがううううううううう!!おばえはざぐやじゃないどおおおおおおおおおおおおお!!」 「ひどいですわ~、おぜ~うさま~!」 「ごっぢにぐるなああああああああ!!」 「そんな事いうおぜう様にはお仕置きが必要ですわね~♪」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!?・・・う、うばれりゅ!!?」 散々殴られたせいかどうかは知らないが、いきなりゆっくりゃが産気づいた。 「よし、じゃあ、さっさと産んでお仕置き続行ですわ~♪」 言うが早いか、お兄さんは産道をこじ開け、手を突っ込むと中ですくすくと育っていた子ゆっくりゃを引きずり出した。 「うぎゃあああああああああああ!!いだいーーーーーーーーーーーー!!」 その乱暴な行為が母ゆっくりゃの表情をまたしても歪ませる。 「いぢゃいーーーーー!!」 一方、産道の中の子ゆっくりゃも乱暴に頭を掴まれ、産道から力任せに引きずり出される痛みで泣き喚いている。 しかし、お兄さんは問答無用。空いている手でにんっしんしているゆっくりゃの頬を掴むと勢い良く子ゆっくりゃを引きずり出した。 「ぬぅん!!!」 その一声と同時に子ゆっくりゃは産道から引きずり出され、洞窟の地面に打ち付けられ、3,4メートルほど転がって背中から壁にぶつかり、再び悲鳴を上げた。 「うぎゃああああああああああああああああああああ!!」 「しゃらっぷ!!」 即座に跳躍したお兄さんは着地の際に子ゆっくりゃの両脚を踏み潰すと前のめりに倒れ、手を突いたついでに両腕を破壊した。 「―――――――ッあああああああああああああああ!!」 「でびりゃのあがぢゃんーーーーーーーーーー!!」 唐突に四肢を破壊された子どもと母親の絶叫が洞窟の中にこだまする中、お兄さんは先ほど蘇生させた20匹あまりの赤ん坊を子ゆっくりゃのお腹の上に置く。 「う~」 「おいちいど~♪」 「うっう~」 「むしゃむしゃだど~」 「いぎゃああああああああああああ!!でびりゃをだべるなだどおおおおおおおおおおお!!」 「うぎゃああああああああああああああああ!!」 母と子がいくら悲鳴を上げたところで目も耳も使い物にならない赤ん坊たちには何の意味も成さない。 四肢を失った子どもが体をゆすって抵抗するも、動けば傷が痛むし、思った以上に赤ん坊たちは力強く、なかなか落ちてくれない。 「ざぐやああああああ、だずでえええええええ!!」 「な~んでしょうか~、おぜうさま~♪」 くどいようだが返事をするのはお兄さん。「おばえなんがざぐやじゃないいいいい!!」と喚く母ゆっくりゃにつかつかと歩み寄ると、さっきの連続ビンタで少し腫れてしまった頬を強く握る。 そして、母子の阿鼻叫喚の二重奏をBGMにお兄さんは本命と言っても過言ではない、母ゆっくりゃの産道への挿入を開始した。 慎重に狙いを定め、徐々に閉じつつある産道に「ないふ」と書かれたモノをねじ込んで、再びこじ開ける。 「ぬふぅ・・・こ、これは・・・!」 「ざぐやあああああああああ!!だずげでえええええええ!!」 「用があるなら早く言ってくださいね、お~ぜうさま~!」 そう言いながら問答無用に腰を振るお兄さん。しkし、内心こう思った・・・がばがばじゃないか、と。 「ざぐやい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ざぐやなんであっぢいげえええええええ!!」 「ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ! ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ! ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!」 思った以上に締まりが悪かったとこに失望した鬼畜お兄さんは始めてしまった以上最後までやらねばという意味の分からない義務感だけで腰を振りつづける。 もっとも、考えてみればアレだけのサイズの子どもが出てくる道が締まりの良い訳がないのだが。 さっさと済ませたい一心で腰を振るお兄さんにはもはやゆっくりゃへの興味など微塵もない。 「ぬんっ!!」 産道に精液を流し込むと、出し切る前に引っこ抜き、さっき四肢を潰した子ゆっくりゃのほうへ歩いていく。 射精してやることを済ましてしまえばこれ以上ここにいる理由はない。 しかし、自分をぬか喜びさせた母ゆっくりゃにはお仕置きをしないと気がすまないお兄さんはさっき生まれた子どもと赤ん坊20匹を産道にねじ込んでその場を後にした。 ついでに赤ん坊を産んだ親の屍骸もねじ込んでから、きっちり産道の入り口を封印しその場を後にした。 鬼畜お兄さんが洞窟を後にしてから数時間後。 「ゆ!ここはすごくゆっくりできそうなばしょだよ、まりさ!」 「ほんとうだね、まりさ!あかちゃんたちもゆっくりついてきてね!」 ゆっくりゃたちの巣の前にやってきたのは2匹のゆっくりまりさ。 1匹は鬼畜お兄さんに子どもを持って行かれた母まりさで、もう一匹はゆっくりゃと何度もすっきりさせられたゲスまりさだった。 2匹の連れている子どもは胴体なしのゆっくりゃが42匹とまりさが51匹のあわせて93匹。 「さっきのおにーさんがここにはたべものもいっぱいあるからすごくゆっくりできるっていってたよ」 「あやまったらまりさのこともゆるしてくれたし、いいおにーさんだったね」 わいわいがやがやとお喋りをしながら巣の中に入る一家。 そのお兄さんが言っていた通り、そこにはたくさんの食料があった。 両手両脚を縛られ、内側から子まりさに具を食べられ続けるしにぞこないのゆっくりゃ。 魔改造によって異常に長い胴体と4本の腕を得てしまった、立ち上がることもままならない赤ちゃんゆっくりゃ。 同じく魔改造によって異様に短いうえに足しかない胴体を与えられ、座ることも出来なくなった赤ちゃんゆっくりゃ。 そして6匹のゆっくりゃ種が連結され、ひとつになってしまったもの。 大量の子どもや赤ちゃんをねじ込まれ、頭部が重くなりすぎた結果、頭をゆかにこすりつけたまま身動きが取れ中なったもの。 動くことのままならない個体が10匹以上。 ここなら餌を取りに行かなくてもずっとゆっくり出来そうだと一家は思った。 ---あとがき?--- 鬼畜お兄さん。虐待お兄さんと違ってゆっくりと交尾します。 また、変態お兄さんと違ってゆっくりを虐待・虐殺します。 言動や思考はすさまじく身勝手で他のお兄さんからも煙たがられています。 俺だってこんな奴とは関わりたくありません。 今度はゆっくりをひたすら魔改造する作品とか書いてみたいな。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2446.html
注意 某マンガのパクリあり。 その他いろいろ 【ゆっくり兵団】 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 さて、今森ををのたのたと跳ね回っているのは説明不要の饅頭ナマモノ『ゆっくり』 今日も今日とて親子仲良くあっちへふらふら、こっちへふらふら。 「ゆっくりできるよ!」 「みんなでゆっくりしようね!!!」 無計画にふらつくものだから今どこにいるのかを把握している者はいない。 だが彼女らはそれでよかった。 決まった住処を持たずに食べたいときに食べ、眠りたいときは眠る。 この森には彼女たちに関わろうとする物好きな生物はいない。 「みんな! おかあさんと一緒にゆっくりしようね!」 「まりさはこっちであいしそうなくささんを見つけたよ!」 両親はれいむとまりさ。ごく普通な組み合わせ。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 「おいしいよ! もっといっぱい食べるよ!!!」 子ゆっくりは四匹。れいむ二匹に、まりさ二匹。 本当にありふれた配分。 「ゆっくり眠くなってきたよ!」 「ゆっくり眠るよ!!!」 「「「「「「ゆー…」」」」」」 一家そろって夢の中へ。 所変わって、森の外れ 「あのおうちの中にはきっとあまあまも美ゆっくりも沢山いるはずなのぜ!」 「あれはれいむ達の物なのに人間が邪魔するから入れないよ!!!」 「でも今はあの田舎者人間はどっかへ行ったわ! 今のうちにはいるわよ!」 「むきゅ! 人間はずる賢いからきっと罠が仕掛けてあるわ!!!」 「それじゃあ、適当なゆっくりを使って安全を確かめさせるのぜ!」 説明不要のゲス四匹。人間の家を乗っ取ろうと画策中。 多少は頭がよいのだろうか、人間が罠を仕掛けたであろう事を予想した。 そして、その罠を見極めるためのスケープゴートを探しに森へ。 「早速見つけたのぜ!」 「むきゅ! 早速人間の家に入れてみるのよ!」 何の因果か、ゲス達が見つけたのは先ほどの一家。 全員ゆぴーゆぴーと呑気に寝ていた。 「おきろおおぉぉぉ!!! れいむのためにおぎろおおぉぉぉおおお!!!」 ゲスれいむが大声で叫ぶ。 「「「「「「ゆわー!」」」」」」 突然の大声に飛び起きる一家。 「なんなの!? 今の!?」 「ゆっくり出来ないよ!!!」 「ゆっくりしていってよー!!」 不満を口にする一家。 「うるさいのぜ!」 ゲスまりさが叫び、一家を黙らせる。 「いい、よく聞くのよ! あなたたちにはゆっくりあのおうちに入って貰うわ!」 ゲスありすが説明するが、ここはまだ森の中。人間の家は見えない。 とりあえず一家を人間の家の前まで連れて行く。 「ゆー! 大きいね!」 「すごいね! ゆっくり出来そうだね!!!」 「れいむ、あのおうちに入ってみたいよ!」 「まりさも! まりさも!」 大はしゃぎする一家。 「なにこいつら! すごい馬鹿だよ! ぷーくすくす!」 「馬鹿だから都合がいいのぜ! さあ、さっさとまりさ様のおうちに入ってくるのぜ!」 ちゃっかりおうち宣言をしつつ、一家を人間の家に侵入させる。 この家ではゆっくりを飼っているのだろう、 ドアにはご丁寧にゆっくり用の出入り口が取り付けられていた。 「ゆー! ゆっくり出来る大きいおうちだよ!」 「すごいよ! こんなおうち見たことないよ!!!」 今まで狭い洞窟や木の洞を「おうち」としていた一家からすれば、 まさにこの世の楽園のように見えたのだろう。 早速家の中を跳ねて探検を開始する。 テーブルや椅子に飛び乗り、暴れる。 当然、暴れ回った衝撃で家具やら食器やらが落ちる。 テーブルの上に乗っていた皿も床に落ち、皿の上に乗ってた食べ物も落ちる。 「ゆ、これおいしいよ!!!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!」 「みんなでいっぱいごはんさがそうね!!!」 「「「「「ゆー!」」」」」 こんな調子で家の中を荒らす一家。 ゲス達は一家の様子を見て、この家なら安全だと判断した。 「よーし、まりささま達も突撃するのぜ!」 「むきゅ! 決戦の時よ!」 「都会派は焦らないわ!」 「れいむのおうちに行くよ!!!」 早速家に入り込むゲス四匹。 「まずいぞまずいぞっ!」 「くー」 「寝てる場合じゃないぞっ!」 「へぎょ!」 寝室から居間と台所の惨状を目の当たりにするこの家の飼いゆっくり。 ゆっくりえーきとゆっくりこまち。 寝室で二匹そろってお昼寝をしていたら、ゆっくり達が侵入してきた。 皿の割れる音で目を覚まし、寝室のドアを少しだけずらして様子を伺うと、 ゆっくり数匹が部屋を荒らしていた。それどころか、今度は侵入者の数が増えた。 「このままじゃまたおとーさんに怒られるぞっ!」 「えーきさま、ゆっくりお昼寝させてくださいよぉ…」 「そんなこと行ってる場合じゃないぞっ! 居間と台所をよく見るんだぞっ!」 「全く…えーきさまはもうちょっとゆっくりしたほうg…へぎょおおおお!!!」 こまちもようやく事の重大さを知ったようだ。 「え、え、えーきさま! どうしよう!」 「と、とにかく追い出すんだぞっ!」 ばんっ! 「お前達! 今すぐここから出て行きなさい!」 「そ、そーだ! そーだ!」 出せる勇気の全てを出して出て行かせようと声を張り上げるえーき。 それに続くこまち。 「ゆ! えーきとこまちだよ!!! ゆっくりしていってね!!!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 思わず反応してしまう二匹。 「! こまち! 反応しちゃだめだぞっ!」 「えーきさまだって反応したじゃないですかぁ…」 「ゆっくりしようね! えーきもこまちも一緒にゆっくりしようね!!」 「みんなでゆっくりすればゆっくりできるよ!!!」 「だめだぞっ! ここはおとーさんとえーきとこまちのおうちだぞっ! 早く帰るんだぞっ!」 「そーだ! そーだ!」 「ゆー! 一緒にゆっくりしようよー!」 「ゆっくりー! ゆっくりー!」 不毛な言い争いをしていたらゲス達が駆けつけてきた。 「うるさいのぜ! お前ら全員まりささまのおうちから出て行くのぜ!」 「むきゅー! もう馬鹿に用は無いわ! 消えなさい!」 「れいむがゆっくりするために馬鹿はみんな死んでね!!!」 「ゆゆゆぅ!? やっぱり飼いゆっくりがいたわ!!! 都会派なありすをすっきりさせてねええぇぇぇぇ!!!」 「ゆあー! れいぱーまで居るなんて聞いてないぞっ!」 「えーきさま! 一旦にげましょう!」 ぽいん、ぽいんと逃げ出す二匹。 廊下に出るも、すぐに追いつかれる。 「ゆっへっへ! まりささまから逃げられると思ってるのぜ!」 ぼいんっ! 「いたいぞっ! ひどいぞ!」 「怠け者のこまちはれいむがゆっくり殺してやるよ!!!」 ぼよんっ! 「へぎょぉぉおおお!!!」 ゲスに嬲られる二匹。 「んほおおおぉぉぉぉ!!!」 「よけるぞっ!」 えーきはありすの体当たりをぎりぎりの所で避けた。 さすがにレイパーに捕まるわけにはいかないという事だろう。 ありすは止まることも出来ずにそのままゲスまりさへ。 「んほおおおぉぉぉぉ!!!」 「こら! アホありすの分際でまりささまとすっきりするなんて ひゃくねん早いのぜ!!」 ぼいんっ! 「いだいわああぁぁぁぁ!!!」 「むきゅきゅ! まりさもありすも馬鹿ね!!! えーきはぱちぇにあっさり殺されるが良いわ!!!」 ぽいん! 「ひどいぞっ!」 「ゆっくりしてないね!」 「みんなゆっくりしようよ!」 物陰からビクビクしながら小さくしゃべる子れいむ、子まりさ。 他のゆっくり達は居間でのんびりくつろいでいた。 ぼよん「れいむに、」ぼよん!「殺されるなんて!」 ぼよん「光栄に思ってね!!!」 「へぎょぎょ…、ゆ、ゆ、ゆぎぎぎ…! ゆがああぁぁぁああああ!!!!」 ぼよん! 無抵抗だったこまちがれいむを跳ね返した。 突然、こまちが叫んだ。早い話がキレた。 ゲス達もあっけにとられた。 「えーきさま! もう我慢できない!!! 『アレ』をつかいますよ!」 「こまち! 落ち着きなさい! 『アレ』を使ったらまたおとーさんに怒られるぞっ!」 「今使わないでいつ使うんですか!?」 「う、しかたないぞっ!」 二匹はそれぞれ壁に仕掛けられた隠しスイッチを押す。 すると、天井がぱかりと開き、丸い物が沢山落ちてきた。 よく見るとそれはゆっくり。しかし普通のゆっくりではない。 全てのゆっくりの目はえぐられ、眼窩には詰め物がされ、 額のあたりに目玉が取り付けられている。 ほとんどが髪の毛がない禿饅頭で、継ぎ目のような奇妙な模様がついている。 「なんなのぜ…?」 「ゆ、ゆぎゃあ"ああ"あア"アああアあ"あぁあ"あアあ"ああ"! あア"あぁア"ああ"アあ"あ! あ"あア"アああアあ"あぁあ!!! ゆぎい"イ"ぃぃぃ"あアあ"あアぁ"ぁァ"ああ"アア"あ" ユ"ギャあ"ああ"あア"アあ"あア"アああアあ"あぁあ!!!」 ゲス達も様子をうかがっていた子れいむ子まりさも皆戦慄した。 この世の物とは思えない恐ろしい悲鳴を上げる禿饅頭達。 しかも禿饅頭達の容姿は恐ろしく醜く、また動きも気持ち悪い。 「「ゆ、ゆ、ゆっくりしいってねー!!!」」 子れいむと子まりさはゆっくり出来ない気がしたが、 いつものようにみんなとゆっくりする時のように挨拶した。 「「「「「「ゆぎぃっ!?」」」」」」 禿饅頭達が一斉に居間の方を向いた。 「ゅっぐりぃ…」 「おどぉざん…」 「いだぃよ"…」 「だずげで…」 「ゆ、ゆ? みんなでゆっくりしようね!」 恐怖心を押さえ、話しかける 「ユ"っぐり…」「ゆッグリ」「ゅっくり"」「ユッグリ…」 「そ、そうだよ! ゆっくりだよ!」 がぶりっ! 「ゆ…」 子まりさが最後に見たのは自分に群がる禿饅頭達の姿だった。 「ゆああああぁぁぁぁ!!!! まりさ! まりさーーーーー!!!」 「ゅぎゃあ"ああ"アあア"ああ"あア"!!!」 子れいむは子まりさが殺され、パニックに陥り、居間に居る両親の元へ 禿饅頭達もそれを追う。 「ゆわあああああ!!!! なんなのあれえええええ!!!」 「ゆっくりしていってよー!!!」 「いやああああ!!! れいむをたべないでえええええ!!!」 数十匹にたかられたゆっくり一家はあっという間に全滅した。 「に、にげるのぜええええええ!!!」 「れれれれれ、れいむもにげるよおおおぉぉぉぉ!!!」 「こんなのどかいはじゃないいいいぃぃぃ!!!」 「むぎゅーーーーー!!!」 玄関へ向かうゲス達。 「一匹たりとも逃がさんぞ!!! 覚悟しろ!!!」 玄関のゆっくり用出入り口には恐怖で泡を吹いて気絶したえーきと 鬼の形相でゲス達を睨み付けるこまち。 「れいむに勝てると思ってるの? 馬鹿なの? 死ぬの?」 「むきゅー! れいむ! さっさと馬鹿こまちを殺してね!!!」 「田舎者はさっさと死になさい!!!」 まりさだけ、黙ってその場から離れた。 「ゆー! れいむの体当たりでゆっくりしね!」 「うるさいっ!!!」 ぼよんっ! ぶち切れたこまちの体当たりはれいむを逆に吹き飛ばし、 「いだいいいいぃぃぃ!!! どぼじでごんなごとするのおおおお!!!」 れいむは泣き出した。 その声に反応したのは居間でゆっくり一家を喰い殺し、 奇声を上げながら彷徨う禿饅頭達。 「ゅぎゃあ"ああ"アあア"ああ"あア"!!!」 「でたあああああああ!!!」 「むぎゅうううぅぅぅ!!!」 「さっさとどきなざいごのいながぼのおおおぉぉおぉ!!!」 パニックを起こすゲス達。 こまちの下へも禿饅頭が押し寄せる。 「うわあああああああ!!!」 こまちは禿饅頭を真正面から見てしまった。 何度見てもおぞましいその姿にこまちは意識を手放した。 「な、なんだよこれ…」 帰宅した飼い主が見たのは野良であろうゆっくりの飾りの残骸に、 そこら中を奇声を上げながら蠢く禿饅頭。二匹仲良く泡を吹いて気絶しているえーきとこまち。 そして荒らされた我が家。 「はぁ」 ため息をつき、胸ポケットからリモコンを取り出し、スイッチを押す。 「ゅぎゃあ"ああ"アあア"……………」 禿饅頭達はおとなしくなり、皆そろって玄関から外へ。 そして家の脇にある小屋へ。 「起きろ馬鹿たれ共」 ぺしぺしと二匹をたたいて起こす。 「ぅーん、まだ眠いんだぞっ…」 「お昼寝中だったのにぃ…」 寝惚ける二匹。 「ほぅ、それはともかく有様を説明して貰おうか! あれほど使うなって言ってた『実験体』まで使いやがって…」 「「ゆっ!?」」 二匹そろって素っ頓狂な反応をする。 「こ、これは…!!!」 必死に言い訳する二匹。 昼寝をしていたら野良共が侵入してきた。 応戦したが、勝ち目がなかったので『実験体』を解き放った。 しかし、怖くて気絶してしまった。 「ふむ…」 ビクビク震えて『お仕置き』に恐怖する二匹。 「まぁ、二匹とも無事でよかった」 二匹の頭を撫でてやる。ほっとする二匹。 「でも、これ片付けないとなぁ…」 家は散らかったまま。 「ふぅ、何とか片付いたな」 二匹の協力もあり、割と早めに作業が終了した。 「…二匹足りないな、まぁいいか。どうせ二・三日で死ぬし」 リモコンの液晶を見てつぶやく。 「ごめんなさい、おとーさん」 「あたい達が『実験体』勝手に使っちゃったから…」 「ほら、たいした問題じゃないんだ元気出せよ!」 「あ、寝室忘れてた」 やれやれと言いながら寝室へ。 がちゃ 「ゆぎっ! だ、誰なのぜ!!!」 「ゆ"っ!ゆ"っ!ゆ"っ!」 ベッドの上でガタガタ震える白黒饅頭とベッドの脇で痙攣する紅白饅頭。 「あっ! おとーさん! こいつらだぞっ!」 「悪い野良だよ!!!」 「へぇ、生き残りがいたか。良かった良かった」 言葉とは裏腹に青筋を立て怒り心頭の様子。 「お、おとーさん…」 「…お前達は二階で休んでろ」 スタコラサッサと二階に逃げる二匹。 「ま、待つんだぜ! そとは恐い奴らがいっぱいいるのぜ! おじさん、そいつらをやっつけて欲しいのぜ!!! それができたら特別にまりさと一緒にゆっくりしてもいいのぜ!!」 「ゆ"っ!ゆ"っ!ゆ"っ!」 「ふむ、とりあえず死にかけを治すか…」 餅とオレンジジュースを持って来て、死にかけて不気味に痙攣する饅頭を修復し、 オレンジジュースをかける。 「ゆ"ぃい"いぃぃ"」 低くうめき声を上げる紅白饅頭。 「まりさもあまあまさんが欲しいのぜ!」 「…」 「おじさん! よく聞くのぜ!! まりささまは強くてかわいいのぜ!! そんなまりさとゆっくりしたかったらさっさと言うことを聞くのぜ!!」 すっ 「ゆっ?」 ばちいいいぃぃぃん!!! 「いぢゃいいいいいぃぃぃぃ!!! なにするのぜええぇぇぇぇ!!! あやまるのぜええぇぇぇぇぇ!!!」 「…」 ばちいいいぃぃぃん!!! 「ゆぎゅううううぅうぅぅぅ!!!」 「…」 「いぢゃい! まりさのほっべさんがいぢゃいいいいぃぃぃ!!!」 両頬を遠慮無く引っぱたいた。 それだけであるが、ゆっくりとの喧嘩くらいしかしたことの無いまりさには この苦痛は耐えられる範疇を明らかに超えていた。 「黙れ」 しかし、男はそんな事情などどうでも良かった。 「さっきから『のぜのぜ』うるせーんだよ! このゴミ饅頭!!!」 びたああぁぁん!! 「ゅ、ゆぎぃぃぃぃいい!!」 「よくもまぁ、人の家荒らしてくれたなぁ、この糞饅頭!!! しかも俺のペットにまで舐めた真似してくれやがって!」 「そんなのしらないぃぃ!! まりさはえーきとこまちですっきりーしようとしただけなのぜ! おじさんのぺっとなんてしらないのぜええぇぇぇ!!!」 「その二匹が俺のペットだ! この糞饅頭がああぁぁぁ!!!」 ぶにゅっ! 「ふぎいいぃぃ!!! ふばないでえぇぇぇ!!! いだい! いだいよおおぉぉぉ!!!」 「さぁて、逃げた実験体の代わりになって貰うぜぇ…」 ぶにゅっ! 「いだいぃぃ!!!」 ぶにゅっ! 「やめでええぇぇぇ!!!」 ぶにゅっ! 「どおじでこんなごどするのおぉぉぉ!!!」 ぶにゅっ! 「もおやだ! お"う"ちかえ"る"ううぅぅぅ!!!」 何度も踏みつけられすっかり球体から文字通りの潰れ饅頭になったまりさ。 逃げるために跳ねようとしても、潰れた体ではのろのろと這いずるのが関の山。 そして、男がそれを許す理由もない。 むんず 「い"やあ"ああ"ぁぁぁ!!! はなじでえ"えぇぇ"ぇ!!!」 パァン! 「ゆ"ぎい"いい"ぃぃ"ぃ」 パァン! 「ゆ"ぎゃあ"ああ"ぁぁ"」 パァン! 「だずげで! だれがだずげでぇぇぇ!!!」 往復ビンタである。男はまりさの饅頭ボディに亀裂が入らない程度の力で叩くが、 一撃一撃がゆっくりにとっては致命傷になりかねない攻撃。 まりさが悲鳴を上げることも出来なくなった頃になってようやく解放された。 「さて、もう一匹の方が目ぇ覚ます頃だな」 男は透明な箱にまりさを放り込み、すでに意識を取り戻したれいむの下へ。 「こないでえぇぇぇ!!! れ"いむ"じにたぐないいいぃぃ!!!」 ズンッ! 「ほごおおぉぉぉ!!!」 男の蹴りはれいむの口に刺さり、歯を全てへし折った。 「おや、全部折れたか。」 男はやれやれと言いながら、れいむの口を無理矢理限界まで広げた。 めりめりめりっ! 「……!!!」 音を立て、裂けるれいむの口。 「ゆ…ぁ…あ…」 涙を流し、苦痛と悔しさを訴えるが、男にはどうでも良いこと。 「おーい! えーきとこまちー! インプラント二個持ってきてくれー!」 呼ばれた二匹はすぐさまやってきた。 「持ってきたぞっ!」 「もってきたよー!」 「お礼はちうでよいぞっ!」 唇を突き出し、目をきっちり閉じるえーき。 男は無言でこまちを持ち上げ、 ぴと 「んちゅうぅぅう…」 えーきは唇に何かが触れた途端にそれに思い切り吸い付く。 (ん、なんか変だぞっ! おくちがせまいぞっ!) 「へぎょ! えーきさま大胆ですよぉ…」 「ん? なぜにこまちいぃぃ!」 えーきとキスしたのはこまちのあにゃる。 「こまちのケツにキスしなってとこだな!!!さ、上に戻った戻った」 こまちが妖しい趣味に目覚める前に二匹を二階に追いやる。 「よいしょ、と」 二匹に持ってこさせたのは入れ歯。それをまずれいむに取り付ける。 ずぶっ! 「んぎいいいぃぃぃぃ!!!」 人間のそれとは違い、歯肉に当たる部分に返しのついた金属棒を思い切り突き刺す仕組みになっている。 そのため、入れ歯の取り付けには激痛が伴い、また取り付けたら最後、自力での取り外しは不可能。 「さて、と」 男は目一杯開かれ、裂けてしまったれいむの口を閉じる。 「ゆ……あ……が…が…」 れいむはか細い声で苦痛を訴えるが男は気にせず、口を閉じさせ、 裂けた部分を餅で修復し、オレンジジュースをかけた。 「……ゆ"っ!……ゆ"っ!……ゆ"っ!」 極度の苦痛で痙攣を始めたれいむを放置し、まりさに向かう。 「いやぁぁぁ! ごないでええぇぇぇ!!!」 悲鳴を上げる程度には回復したまりさ。 「ふぅ、もうこんな時間か…」 「おとーさん! おなかすいたぞっ!」 「ご飯食べておねむしたいよ…」 「おう、悪い悪い。すぐ用意するから待ってくれ。」 「わかったぞっ!」 「くー…」 早速うたた寝を始めたこまちを抱き上げ、えーきを伴い部屋を出る。 残された饅頭二匹はグズグズとべそをかきながらそれを見送った。 一ヶ月後 「のぜええぇぇぇ!! えええええええ!!!」 「ゆぎゃああぁぁぁ!! ああぁぁああああぁぁ!!!」 「オラァ! もっと声ださんか! クズどもが!!!」 度重なる虐待は二匹の体も精神も破壊し、その度にオレンジジュースと 怪しげな薬によって強制的に回復させられる。 薬の副作用により、頭髪はすべて抜け落ち奇妙な文様が浮かび上がる。 絶えず二匹には激痛が走り、最近では言語能力も失われ、 叫び声以外のしゃべり方を忘れてしまっていた。 顔には恐怖と絶望が刻まれ、常に恐ろしい形相を浮かび上がらせている。 「ふぅ、そろそろ最終段階だな…」 叫び続ける二匹を防音機能付きの透明な箱にしまい、つぶやく。 「こまち、えーき」 呼ばれた二匹はぽよん、ぽよんと跳ねよる。 「目玉を持ってきてくれ」 「よいぞっ!」 「わかったよ!」 二匹は男の部屋から文字通り「目玉」を持ってきた。 「よし、いい子だ。お前たちもよく見ておけ。これがゲスの末路だ」 男は透明な箱から二匹の禿饅頭を取り出し、床におく。 「よし、お前らよく聞け。今から、まりさとれいむというゆっくりは消えて無くなる。」 二匹の禿饅頭はびくんと震えた。 「どうせもうお別れだから教えてやるよ。初日に見た禿饅頭どもを覚えているか? あれな、実は元ゆっくりなんだよ。 お前たちのように体も心も破壊し尽くされて、あんな姿になったんだ。 わかるか? お前たちもこれから、目玉をえぐられて、この目玉を突っ込まれると あの禿饅頭たちに本格的に仲間入りするんだ」 「の、の、のぜええぇぇぇえええぇぇええええ!!!」 「ゆぎゃああぁぁあぁぁうああああぁああ!!!」 初日に見たあの醜い禿饅頭の仲間入りをすると言うことを伝えられ、慟哭する二匹。 残ってはいるが虐待と薬の副作用でほとんど見えなくなってしまった目からおびただしい量の涙を流す。 「さて、それじゃあ、『処置』をしちまうか」 ナイフを手に取り、禿饅頭を押さえる。 ぐちゅ、と音を立てナイフが目に吸い込まれた。 「の、のぜえエ"ぇェ"ェえ"えエ"エぇ"ぇぇ"!!! え"ぇ"ぇえエえ"ぇ"ェ"」 ずっちゃっ、くちゃ、くちゃ…… 二匹ともナイフで目玉を原型をとどめいないほどに滅多刺しにされた。 「うん、よく混ざった。後はこれにふたをして…と」 男はてきぱきと水溶き小麦粉で蓋して患部にオレンジジュースをかける。 水溶き小麦粉が違和感なくなじむと、今度は額の部分にナイフで切れ込みを入れ、 まりさだった禿饅頭にS-118と食紅で刻印を彫り、れいむだった禿饅頭にはS-119と刻印を彫った。 「……さて、これで本格的にお別れだ。さようなら。まりさ、れいむ。 こんにちは実験体ナンバー118号、119号」 「よし、動作確認完了…と」 「お、おとーさん!」 「ん、どうした? いや、聞かなくてもわかってる。最近構ってやれなかったからな。 ちょうど『実験体』の抜けを補充できたことだし、明日はゆーえんちにでも連れて行ってやるよ。」 ぱぁっと表情が明るくなる二匹。 「せっかくだから抱っこしてほしいぞっ!」 「ああ、わかったわかった。」 男は二匹を抱き上げ、部屋を後にする。 えーきとこまちの頭にはシルバーバッヂ。 そして人間で言うところのうなじの部分にはC-011とC-012の刻印が施されていた。 終わり 言い訳タイム なんだこれ →ハガ○ン22巻で登場した『死をも恐れぬ軍団』を見て思いつきました。 あまりにもインパクトがあったのでつい ○○がおかしい →いつものことです。気にしないでください。 「へぎょ」って何? →某エロ本で小町が風○に行ったときに発した言葉 おまけ 「主任、『ゆっくり兵団』の指揮官型ゆっくりについてなんですが…」 「なんだ?」 「戦闘能力を付加するか強度の強化をすべきではないでしょうか。 と言いますのも、この間の実験でゆっくりの群れに派遣しましたところ、 兵士型はほとんど無傷でしたが、指揮官型は片方大けがを負っていました。 ご存じの通り指揮官型が死ねば兵士型の統制がとれなくなって回収が困難になります。 今は二匹同時に任務に向かわせることで指揮官型の全滅を押さえていますが、 これはコスト的に問題があると思いますし…」 「なるほど、君の言うことは一理あるな。指揮官型の耐久性強化だけ採用しよう。 二匹一組型は変えないつもりだがね。」 現在、とある団体で『ゆっくり兵団』を開発している。 ゆっくり兵団は指揮官型ゆっくり数匹と兵士型ゆっくり数十匹で構成され、 主に森や山に住み着いたゆっくりの群れの駆除を行う。 指揮官型と兵士型の特徴は以下のとおりである。 ○指揮官型 シルバーバッヂ以上のランクのゆっくりが使われる 兵士型用のコントローラが内蔵され、意識するだけで兵士型を操れる 兵士型の醜い容姿に耐えられるよう訓練されている ○兵士型 主に野良や人間の住居に侵入した物や飼いゆっくりに被害を与えたものが使用される 虐待のプロフェッショナルにより心身ともに破壊し尽くされ、醜い容姿となっている 目玉型制御装置を内蔵し、外部コントローラや指揮官型に搭載されたコントローラにて制御される 常軌を逸した醜い姿で、見たゆっくりは大抵「足がすくんだ」状態となる シルバーバッヂ以上のバッヂをつけたゆっくりには害をなさないよう制御されている 歯にゆっくり消化酵素を仕込んだインプラントが採用され、 噛まれたゆっくりはたとえその場を逃れても、翌日には酵素に消化されてぐずぐずに溶ける 開発者達によれば、実験は行っていないものの、 ドスまりささえも駆除できるであろうと想定している。 これによりローリスクで手間いらずなゆっくり駆除を目指すとのこと。 主任はつぶやいた。 「……製品化に向けてそろそろ虐待マニアの確保とか急がないとなー」 今まで書いたSS? ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり まりさの商売 ぱちゅりーの失敗1~4 盲点 進化 ぶっかけ!ぱちゅりー! 短い話しを一つだけ ありふれた話 対決!ドスまりさ! 被虐のみょん_その一 とあるきめぇ丸の一日 おさんぽバターみょん さなえに首ったけ このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2486.html
ゆっくり夢幻 第一夜 こんな夢を見た。 腕組をして枕もとに座っていると、あおむきに寝たゆっくりれいむが、静かな声でゆっくり死ぬよと言う。 れいむは赤いリボンを枕に敷いて、輪郭のやわらかな饅頭顔をその中に横たえている。 真っ白な頬の底に温かい血の色がほどよく差して、口の中は若干赤い。 とうてい死にそうには見えない。しかしれいむは静かな声で、もう死ぬよとはっきり言った。 自分もたしかにこれは死ぬなと思った。 そこで、そうかね、もう死ぬのかね、と上から覗き込むようにして聞いてみた。 死んじゃうよ、と言いながら、れいむはぱっちりと眼を開けた。 勝気なうるおいのある眼で、長いまつげに包まれた中は、ただ一面に真黒であった。 その真黒なひとみの奥に、自分の姿が鮮やかに浮かんでいる。 自分は透きとおるほど深く見えるこの黒眼のつやを眺めて、これでも死ぬのかと思った。 それで、ねんごろに枕のそばへ口を付けて、死ぬんじゃなかろうね、大丈夫だろうね、とまた聞き返した。 するとれいむは黒い眼を偉そうにみはったまま、やっぱり静かな声で、ゆっくりしたけっかがこれだよと云った。 じゃ、私の顔が見えるかいと一心に聞くと、ゆっくりみえているよと、反り返ってみせた。 自分は黙って、顔を枕から離した。腕組をしながら、どうしても死ぬのかなと思った。 しばらくして、れいむがまたこう云った。 「しんだられいむをうめてね! 大きなしんじゅ貝であなをほってね! そしておそらから落ちてくる星のかけらをおはかにおいてね! そしておはかのそばにゆっくりまっていてね! れいむはあいに来るよ!」 自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。 「お日さまがでて、お日さまがしずんで、それからお日さまが出て、またしずんで―― あかい日があっちからこっちへ、あっちからこっちへとおちていくうちに―― おにいさんはゆっくりまてる人?」 自分は黙ってうなずいた。れいむは静かな調子を一段張り上げて、 「ひゃくねん待っていてね!」と思い切った声で言った。 「ひゃくねんおはかでまっていてね! ゆっくりあいにくるよ!」 自分はただ待っていると答えた。 すると、黒いひとみのなかに鮮やかに見えた自分の姿が、ぼうっと崩れて来た。 静かな水が動いて写る影を乱したように、流れ出したと思ったら、れいむの眼がぱちりと閉じた。 長いまつげの間から涙が頬へ垂れた。――もう死んでいた。 自分はそれから庭へ下りて、真珠貝で穴を掘った。真珠貝は大きな滑かな縁の鋭どい貝であった。 土をすくうたびに、貝の裏に月の光が差してきらきらした。湿った土の匂いもした。 穴はしばらくして掘れた。れいむをその中に入れた。 そうして柔らかい土を、上からそっと掛けた。掛けるたびに真珠貝の裏に月の光が差した。 それから星の破片の落ちたのを拾って来て、かろく土の上へ乗せた。星の破片は丸かった。 長い間大空を落ちている間に、角が取れて滑らかになったんだろうと思った。 抱き上げて土の上へ置くうちに、自分の胸と手が少し暖くなった。 自分は苔の上に坐った。 これから百年の間こうして待っているんだなと考えながら、腕組をして、丸い墓石を眺めていた。 そのうちに、れいむの言った通り日が東から出た。大きな赤い日であった。 それがまたれいむの云った通り、やがて西へ落ちた。赤いまんまでのっと落ちて行った。 一つと自分は勘定した。 しばらくするとまた唐紅(からくれない)の天道がのそりと上って来た。 そうして黙って沈んでしまった。二つとまた勘定した。 自分はこういう風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。 勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭の上を通り越して行った。 それでも百年がまだ来ない。 しまいには、苔の生えた丸い石を眺めて、自分はれいむにだまされたのではなかろうかと思い出した。 すると石の下から斜(はす)に自分の方へ向いて青い茎が伸びて来た。 見る間に長くなってちょうど自分の胸のあたりまで来て留まった。 と思うと、すらりと揺らぐ茎のいただきに、心もち首をかたむけていた細長い一輪のつぼみが、ふっくらとはなびらを開いた。 真ん丸な赤ん坊れいむが鼻の先でゆらゆらと揺れた。 そこへはるかの上から、ぽたりと露が落ちたので、れいむは自分の重みでふらふらと動いた。 自分は首を前へ出して冷たい露のしたたる、丸いれいむを齧った。 自分がれいむから顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、あかつきの星がたった一つ瞬いていた。 「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。 第三夜 こんな夢を見た。 赤ん坊まりさをおぶってる。たしかにまりさの子である。 ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰れて、盲饅頭になっている。 まりさが赤ちゃんの眼はいつ潰れたのと聞くと、ずっとむかしだよと答えた。 声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。しかも対等だ。 左右は青田である。道は細い。鷺の影が時々闇に差す。 「たんぼへかかったね!!!」と背中で云った。 「ゆっ、どうしてわかるの?」と顔をうしろへ振り向けるようにして聞いたら、 「だってさぎさんが鳴いたよ!!!」と答えた。 すると鷺がはたして二声ほど鳴いた。 まりさは我が子ながら少し怖くなった。こんなものを背負っていては、この先どうなるか分からない。 どこかにゆっくり捨てようと向うを見ると闇の中に大きな森が見えた。 あそこならばと考え出す途端に、背中で、 「ゆゆん」と云う声がした。 「わらわないでね!」 子供は返事をしなかった。ただ 「おとーしゃん、まりちゃはおもい?」と聞いた。 「おもくないよ!」と答えると 「ゆっくりおもくなるよ!!!」と云った。 まりさは黙って森を目じるしにはねて行った。田の中の道が不規則にうねってなかなか思うように出られない。 しばらくすると二またになった。まりさは股の根に立って、ちょっと休んだ。 「いちがゆっくちたっているはずだよ!」と子ゆっくりが云った。 なるほど八寸角の石が腰ほどの高さに立っている。 表には左り日ケ窪、右堀田原とある。 闇だのに赤い字が明らかに見えた。赤い字はいもりの腹のような色であった。 「ゆっくちひだりへいっちぇね!」と子ゆっくりが命令した。 左を見るとさっきの森が闇の影を、高い空からまりさらの頭の上へなげかけていた。 まりさはちょっと躊躇した。 「えんりょちないでね!!!」と子ゆっくりがまた云った。 まりさは仕方なしに森の方へはね出した。 腹の中では、よくめくらのくせに何でも知ってるなと考えながら一筋道を森へ近づいてくると、背中で、「めきゅらはゆっくりふじゆうだね!」と云った。 「だからおんぶしてあげてるでしょおおおお!」 「ゆっ、おんぶありがちょうね! でもばかにしてりゅね! おやにまでばかにされちゃったよ!!!」 何だかいやになった。ゆっくりしないで森へ捨ててしまおうと思って急いだ。 「もうちょっといくとわかりゅよ!――ちょうどこんなよるだったよ!!!」 と背中でひとりごとのように云っている。 「ゆゆっ? なんのこと?」ときわどい声を出して聞いた。 「なんのことって、しってるでちょ!」と子ゆっくりはあざけるように答えた。 すると何だか知ってるような気がし出した。けれどもはっきりとは分からない。 ただこんな晩であったように思える。そうしてもう少し行けば分かるように思える。 分かっては大変だから、分からないうちに早く捨ててしまって、安心しなくってはならないように思える。 まりさはますます足を早めた。 雨はさっきから降っている。路はだんだん暗くなる。ほとんど夢中である。 ただ背中に小さい子まりさがくっついていて、その子ゆっくりがまりさの過去、現在、未来をことごとく照らして、寸分の事実も洩らさない鏡のように光っている。 しかもそれが自分の子である。そうして盲目である。まりさはたまらなくなった。 「ここだよ、ここだよ! ちょうどその杉のねもとだよ!!!」 雨の中で子ゆっくりの声ははっきり聞こえた。まりさは覚えず留まった。 いつしか森の中へ入っていた。一間ばかり先にある黒いものはたしかに子ゆっくりの云う通り杉の木と見えた。 「おとーしゃん! そのすぎの根のところだったね!!!」 「ゆっ、そうだよ!」と思わず答えてしまった。 「ぶんか五年たつどしだったね!!!」 なるほど文化五年辰年らしく思われた。 「おとーしゃんがまりちゃをころちたのは、いまからちょうどひゃくねんまえだね」 まりさはこの言葉を聞くや否や、今から百年前文化五年の辰年のこんな闇の晩に、この杉の根で、一人の子まりさを殺したと云う自覚が、忽然として頭の中に起った。 まりさはひとごろしだったんだねと始めて気がついた途端に、背中の子まりさが急に石地蔵のように重くなった。 第九夜 魔法の森中が何となくざわつき始めた。 今にもスペカバトルが起こりそうに見える。 焼け出された魔理沙が、夜昼となく、屋敷の周りを暴れまわると、それを夜昼となくアリスがひしめきながら追っかけているような心持ちがする。 それでいて森のうちはしんとして静かである。 巣には若い母れいむと子れいむがいる。父まりさはどこかへ行った。 まりさがどこかへ行ったのは、月の出ていない夜中であった。 巣の中でわらじをはいて、黒い頭巾をかぶって、裏口から出て行った。 その時母れいむのくわえていた雪洞(ぼんぼり)の灯が暗い闇に細長く射して、古い檜を照らした。 父まりさはそれきり帰って来なかった。 母れいむは毎日子れいむに「おとーさんは?」と聞いている。子れいむは何とも云わなかった。 しばらくしてから「あっち」と答えるようになった。 母れいむが「いつかえってくるかな!!!」と聞いてもやはり「あっち」と答えて笑っていた。 その時は母れいむも笑った。そうして「ゆっくりかえってくるよ!!!」と云う言葉を何べんとなく繰り返して教えた。 けれども子供は「ゆっくり」だけを覚えたのみである。 時々は「おとーさんはどこ?」と聞かれて「ゆっくち!」と答える事もあった。 夜になって、あたりが静まると、母れいむはリボンを締め直して、小枝を髪の間へ差して、子れいむを背中へ背負って、そっと巣から出て行く。 母れいむはいつでも素足だった。子れいむはこの饅頭の音を聞きながら母の背中で寝てしまう事もあった。 土塀の続いている涸れ川を西へくだって、だらだら坂を降り尽くすと、大きなイチョウがある。 このイチョウを目じるしに右に切れると、一丁ばかり奥に朱塗りの鳥居がある。 片側は田んぼで、片側は熊笹ばかりの中を鳥居まで来て、石段をぴょんぴょん登ると、暗い神社になる。 鳥居まで来て、それを潜り抜けて二十間ばかり敷石伝いに突き当ると、古い拝殿の前に出る。 ねずみ色に洗い出された賽銭箱の上に、大きな鈴の紐がぶら下がって昼間見ると、その鈴のそばに博麗神社と云う額がかかっている。 博の字が、ゆっくりした書体にできているのが面白い。 そのほかにもいろいろの呪符がある。 たいていは巫女の手にした呪符を、倒した妖怪の名前に添えたのが多い。 たまには帽子を納めたのもある。 鳥居をくぐるとたまに巫女が掃き掃除をしている。 石畳に饅頭肌の音がぴちゃぴちゃする。 それが拝殿の前でやむと、母れいむはまず鈴を鳴らしておいて、すぐにしゃがんでジャンプをする。 たいていはこの時フクロウが急に鳴かなくなる。 それから母れいむは一心不乱にまりさの無事を祈る。 母れいむの考えでは、まりさがゆっくりしたまりさであるから、ゆっくりの神の博麗へ、こうやって是非ない願をかけたら、ゆっくりかなうはずだと一途に思いつめている。 子れいむはよくこの鈴の音で眼をさまして、あたりを見ると真暗だものだから、急に背中で泣き出す事がある。 その時母れいむは、ゆっくりしていってねと叫びながら、背を振ってあやそうとする。 するとうまく泣きやむ事もある。 またますますはげしく泣き立てる事もある。 いずれにしても母れいむは容易に立たない。 一通りまりさの身の上を祈ってしまうと、今度はリボンを解いて、背中の子を前へ廻して、口にくわえて拝殿へのぼって行って、 「あかちゃん、ゆっくりまっていてね!!!」と自分の頬を子供の頬へすりつける。 そうしてリボンを長くして、子れいむを縛っておいて、その片端を拝殿の欄干にくくりつける。 それから二十間の敷石を往ったり来たりぴょんぴょんお百度を踏む。 拝殿にくくりつけられた子れいむは、暗闇の中で、リボンのゆるす限り、広縁の上を這)い廻っている。 そういう時は母れいむにとって、はなはだ楽な夜である。 けれども縛った子れいむにゆんゆん泣かれると、母れいむは気が気でない。 お百度の足が非常に早くなる。大変息が切れる。 仕方のない時は、中途で拝殿へ上がって来て、いろいろすりすりしておいて、またお百度を踏み直す事もある。 こういう風に、幾晩となく母れいむが気を揉んで、夜の目も寝ずに心配していた父まりさは、とくの昔にお兄さんのために虐殺されていたのである。 こんな悲しい話を、夢の中で母から聞いた。 (原案、漱石:夢十夜) ===================================================================== YT 過去作品 その他 エレベーターガール そ その他 変身 そ ゆっくりいじめ系27 幻想鉄道の動物対策 虐 機 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り 虐 料 その他 諸君私はゆっくりが好きだ そ 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め 虐 そ その他 FireYukkuri そ ゆっくりいじめ系187 終端速度 虐 家 無 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス 虐 そ ゆっくりいじめ系281 冬眠ゆっくりの子守唄 そ 環 性 家 ゆっくりいじめ系312 乙女よ、森はまだ早い 虐 性 無 ゆっくりいじめ系345 ゆっくり塊魂 虐 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5137.html
厳しい冬が終わりを告げ、春めいた陽気の日々が続くようになると、山の竹林では一斉にたけのこが生え始める。 この竹林の周辺を住処とするゆっくり達にとっては最高のご馳走であり、冬を生き延びた自分たちへの山からのご褒美とも思えるものだ。 「ゆっゆっゆー ゆっくりしていってね!!!」 「ここに、おいしそうなたけのこさんがあるんだぜ! まりさがとってあげるんだぜ!」 「「「おとーしゃん、ゆっくちがんばっちぇね!!」」」 ここにも、6匹でなかよくたけのこ掘りに興じているゆっくりの家族がいた。 成体の「れいむ」に「まりさ」とれいむ2まりさ2の赤ゆっくり達。 たけのこは、土の中のまだ葉が開いていない物が美味とされるが、ゆっくり達はカサカサと音を鳴らし地を這うようにして動きまわり、器用にたけのこを見つけていく。 ゆっくり達の身体的な特徴は、真にたけのこを探し当てるのに適していた。 「ゆぅぅ〜 ゆぅうううーー・・・!!」 「おとーしゃん がんばっちぇね! おいしいたけのこしゃんたべさせてね!」 「あ! たけのこしゃんのおちりがみえてきたよ!あとちょっとやよ!」 「おかーしゃんすごいね! おとーしゃんすごいね!」 「ふたりちゃりとも ちぇからもちですごいね!」 かわいいわが子達の声援を受けて、両親の作業にも熱が入っていき、見事に土の中からたけのこを取り出すことに成功した。 「ゆぅぅぅうう・・・・・!!!」 「「すっぽりーー!!」」 間の抜けた、掛け声とともにたけのこを抱えたまま二匹は力を入れた方向に転がっていく。 たけのこと一緒にコロコロと2,3回転がった程度で回転は止まり、心配して跳ね寄る子供達に2匹はニッコリと微笑んだ。 「やったぜ! たけのこさんが掘れたぜ!」 「まりさとれいむにかかれば たけのこさんもいちころなんだよ!」 「ゆゆー おとーしゃんやったね!」 「これで たけのこしゃんむーしゃむーしゃできるね!」 「おかーしゃん だいじょうぶ? いちゃくなかった?」 「ゆぅぅ〜 とっちぇも ゆっくりできちょうな たけのこしゃんだねぇー!」 キャッキャッとはしゃぐゆっくりの家族達は完全に、たけのこに気をとられて浮かれていたため、周囲に対する警戒が薄くなっていた。 この時期、たけのこを狙ってイノシシなども竹林によく姿を現すし、ゆっくりにとって「ゆっくりできない」存在である人間なども竹林に入ってくる。 周囲への警戒はしすぎるということがないくらいに、厳にするべきであったのだが、この家族は取ったたけのこをその場で食べ初めてしまった。 「むーしゃ むーしゃ しししししぃーしあわせぇぇーー!!!」 「「「「ちあわしゃへーーーー!!」」」」 「うっめ! これうっめ!」 しかし、この無警戒には理由があった。 この家族がたけのこを取っている場所は、山の竹林の中でもかなり奥まっているし、やや急な斜面をびっしりと成長した竹が覆っている、竹の密集地帯だった。 そもそも、良いたけのこはある程度、竹林を伐採してたけのこの出てくる余地を作ってやって、初めて生えてくるものである。 効率を重視する人間達は、最初から目をつけた竹林に手を入れて、良質な物を手に入れようとする為、竹林の奥までわざわざ入ってくることは稀であることを、この家族は学習できていた。 野良にしては、優秀なゆっくりと言える部類であり、この家族の未来は真にゆっくりしていると言えた。 しかし、そう上手くいかないのが人生・・ もといゆん生である。 この家族の破滅の足音は、頭上50メートル付近で轟音を轟かせた。 バチバチチチッッ パァーーン ビチチチッ!! 「「ゆゆっ!!?」」 ゆっくりとしあわせーを交互に繰り返し、緩みきっていたゆっくり達の下膨れの頬が一気に緊張する。 彼女達からは目視できない、はるか頭上で鳴ったその音は親達ですら生まれてこの方耳にした事が無い音であり、赤ゆっくり達はたちまちパニックを起こしてしまっていた。 「「ゆぅーー このおちょなにぃー??!」」 「「ゆっぐじでぎにゃいよお”お”お”お”お”お”!!!」」 「おちびちゃん達! 落ち着いてね! お母さんにゆっくりついてきてね!」 「まりさが付いてるから安心するんだぜ! おかあさんにゆっくりついていくんだぜ!」 親れいむが子供達を先導し、親まりさはその場にしばらく留まって周囲を警戒した。 緊急時の役割分担すら完璧であり、自分達も初めて遭遇する事態であるにも拘らず、迅速に巣へ引き返し始めた。 先導する親れいむと親まりさにはさまれるようにして、4匹の子供達が安全に巣へ誘導された。 あたりには焦げ臭い匂いが立ち込めていたが、目に見える範囲での明確な出火は確認できず、事態を把握しきれない事に、親まりさは言いようの無い不安を覚えていた。 {何が起きたかはわからないけど、みんなのゆっくりはまりさが守ってみせる!} 心の中で、そう決意しながら家族とともに安全な巣へ引き返していくゆっくり達。 彼女達は知る由も無いことだが、餌場たる竹林の上空には高圧送電線が通っており、伸びきった竹が接触することによって、短絡(たんらく)が発生していたのだった。 そしてこの事象が、今まで人間の進入を拒んできていた竹林に人間を呼び込む原因となることを、勇敢な親まりさは知りようも無いのだった。 ==翌日== 「あーーーあぁ めんどくせぇなぁ」 そんな風に悪態をつきながら、長柄鎌とのこぎりを装備して5人の仲間と一緒に山の斜面をノロノロと登っていく一人青年の姿があった 年の頃は25、6といったところだろうか? ひたすらダルそうにしながら山の斜面を登っていく。 昨日の送電線の短絡事象は、変電所などの関連した設備にはたいした影響は及ぼさなかったが、 再発防止のため、彼らを含む複数のグループが送電線の巡回検査を行う為に山に入り込んでいた。 この青年、いつもはデスクワークなどを専門とし、現場作業にあっては下請け等をこき使う為、周囲からは白眼視されていたが、本人はそんなことは大して気にする様子も無くオフィスで砂糖のたっぷり入ったコーヒーをすすり続けており、入社以来使い続けた椅子はその重量を支えることが難しくなっていた。 シュボ スパスパ フゥーーーー あろうことか、火気厳禁の山林でタバコを吸うこの男は、他の仲間からどんどん距離を開けられていき、目的の竹林近くに到着した頃には、すでに竹の伐採が始まっていた。 「じゃあ、私達は鉄塔のところまでこのまま竹を切りながら向かいますんで、すいませんがこの辺りの竹をお願いしてもいいですかね?」 連れてきた下請け業者の責任者が、そのように申し出ると青年は何も言わずに黙ってタバコを咥えたまま、2,3度頷いた。 他の五人はそのまま、上空の送電線を確認しながら、送電鉄塔を目指して進んでいった。 青年は適当に、腰の辺りまで伸びているたけのこを鎌でつつきながら、2本目に火をつけた。 吸い切った一本目のタバコを、腰を屈めて地面にこすり付けていると、視界にふと、ところどころ齧られた跡のあるたけのこを見つけた。 大きな齧り口もあれば、小さなものもある。 イノシシかなにかとも思ったが、それにしては齧り方が控えめな様な気がした。 もっともこの青年は、イノシシの齧ったたけのこなど見たことが無いので、そんな気がしただけであり、そのうちにそんなたけのこには興味を失ってしまい、ささやかな自分の義務を遂行するために、ゆっくりと立ち上がった。 「もうちっと、””ゆっくりしても””いいかも知んないけどさ〜」などと呟きながら・・・・・・・・。 昨日の不意に起きた、破裂音を警戒して、ゆっくり達はいつもとは違い十分に警戒しながら、餌場に向かっていた。 彼女達の巣は、倒木などで出来た天然の屋根に守られており、夏は涼しく、冬は少しの工夫で寒風を凌ぐことが出来た。 入り口を塞ぐ葉っぱを取り除き、親まりさが周囲を警戒しながらでてくる。 その後に、子供達が続いて親れいむが葉っぱの上にさらにカモフラージュを施せば、出発の準備は完了である。 親達の緊張が伝わったのか、子供達も今日は口数が少ない。 しかし 昨日おなかいっぱいになり損ねた分、今日こそはいっぱいたけのこさんをむしゃむしゃしてやろうと、心は踊っていた。 親達はゆっくり餌場に移動しながら、昨日のことを話し合っていた。 「ねぇ まりさ 本当に大丈夫かしら? 昨日の事もあるし・・・ 今日は他の餌場でもいいんじゃないかな?」 「ゆぅ〜〜ん・・・ 」 「「おとーしゃん れいみゅはたけのこさんたべたいー」」 「「おかーしゃん まりしゃもたけのこしゃんむーしゃむーしゃしたいんだぜ!」」 「「ゆぅぅーーん・・」」 二匹の親ゆっくりは困ったような顔をしながらも、子供達の期待に満ち溢れた、キラキラした目に押される形で、昨日の竹林付近にまで歩みを進めていた。 そしてそこで、腰を屈めて、昨日彼女達が掘り出したたけのこを観察する人間に出くわしたのだった。 すぐさま、木の根元に身を隠した親まりさは、目配せで他のゆっくり達に静止をかけると、親れいむはすぐさま子供達の注意を舌で喚起し、近くの藪に誘導した。 臭い煙を吐きながら、たけのこをまじまじと見つめる姿を、藪の中からじっと見つめる子れいむと子まりさ達。 {しょれは おかーしゃんとおとーしゃんががんびゃってとってくれた とってもゆっくちできるたけのこしゃんなんだよ! ゆっくちかえしちぇね!!} そんな風に、ちいさいながらも憤りを覚えていた。 故に、その後に耳を打った本能を刺激する言葉に素直に、そして大きな声で反応してしまった。 「「「「ゆぅ? ゆっくちちちぇいっちぇね!!」」」」 「あぁ?」 その声に振り返る青年。 その目の前に、成体のゆっくりまりさが飛び出してきた。 「ゆっくりしていってね!!人間のおにいさん!」 この時のまりさは、半分以上死を覚悟している。 とにかく、人間の注意をそらすことのみに、考えを集中させていた、後ろにいる最愛の家族のために、ほんの少しでいい、注意を逸らす事が出来れば・・・! しかし、そんなまりさの想いを無視するかのように、青年は下衆な笑顔を浮かべて、まりさの背後の藪を長柄鎌で横なぎに払った。 間一髪で親れいむが子供達を体当たりで弾き飛ばしたおかげで、子供達は鎌の刃にかかる事は無かったが、れいむ自身は自慢の赤いリボンを巻き込みながら後頭部にザックリと鎌の刃の進入を許してしまっていた。 「ゆ”う”う”っう”−−!!」 「い”や”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ッッッ れ”い”ぶの”か”わ”い”い”お”り”ぼん”がぁぁぁ!!!」 「ははーッ ゆっくりじゃねえかよ こんな所で見つけるなんてツイてるぜ!」 青年はれいむが刺さったままの長柄鎌を手元に戻すと、ドンッと柄の部分の先端で地面を叩いた。 衝撃でれいむがゆっくりと鎌の刃からすべり落ちるように落下する。 と、地面に落ちる寸前で青年が軽くれいむに前蹴りを食らわせようとしたが、むなしく空を蹴った。 「れ” れ”い”む”ぅ”ぅ”ぅ” し”っ”か”り”し”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 大粒の涙をこぼしながら、まりさは一目散にれいむの元に跳ね寄り、傷口を舌で労わりはじめる。 子供達は体をぶるぶると震わしながら、呆然と眼前の光景を見やることしか出来なかった。 空振りの前蹴りでたたらを踏んだ青年は、悪態を付くと長柄鎌を少し持ち上げて、柄の先端を再び地面に向かって突き込んだ。 無防備にさらけ出されたれいむの後頭部に追撃の一撃を加えるつもりだ。 ジュブゥゥッ!! 最初の一撃で出来た傷口付近に叩きこまれた一撃は、空気を含んだようないやな音を立てて、れいむの後頭部にめり込んで行き、なおも力が加えられたため、完全に地面まで貫通してしまった。 青年はさらにひねりを加えながら、ゆっくりと柄に貫かれたれいむを持ち上げて、藪の近くで震える子供達の前に突き出した。 「で? これお父さん? お母さん?」 「や”べ”ろ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”!!! れ”い”む”を”は”な”せ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”!!!!」 まりさは子供達の方に跳ねていき、庇う様に青年に向き直ると、れいむを柄からなんとか引き抜こうと、奮闘し始めた。 「ねえ どっちなの? 答えてよ?」 「「ゆ”ぅ”ぅ” お”か”ぁ”し”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”ん” や”め”ち”ぇ”ぇ”ぇ” 」」 「こ”ん”な”の” ゆ”っ”く”し”で”き”な”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃ”」 「に”ん”げ”ん”し”ゃ”ん” ひ”し”ょ”い”こ”ち”ょ”し”な”い”で”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 「ああ そう お母さんかー ありがとね 教えてくれて」 そう言いながら、青年は両の手で長柄鎌を持ち直して、ひどいことをしないでと懇願した赤れいむをそのまま突き刺した。 「し”ゅ”う”!?」 母親が刺さったままの鎌の柄に、ちょうど眉間の辺りを突き刺された赤れいむは、その勢いのまま腐葉土の地面に半ばめり込んだ。 青年が慎重に引き抜くと、親子れいむはちょうど向かい合う形で串刺しになっており、その姿をみた青年は「よかったね お母さんにキスしてもらえたよー」などとおどけた調子で言い放った。 「ゆ”ぅ”ぅ”ぅ” も”う”い”や”し”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”」 「た”し”ゅ”け”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ” お”と”ーし”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”ん”」 「お”か”ぁ”し”ゃ”ん”と”れ”い”む”を”た”し”ゅけ”て”あ”け”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 その場で絶望を表明するもの、父親に助けを請うもの、なおも他の家族を気遣うもの。 三者三様の反応であったが、共通しているのは、一匹もその場から動こうとしなかった事だ。 なまじ親が優秀すぎ、子供達が幼すぎたのが不運であったようで、三匹は恐怖のあまりその場から動けずにいたのだ。 このような時、とにかく分散して逃げてしまえば、この図体ばかり大きい愚鈍な人間からなら生きて逃げ延びる事が出来たかもしれないが、そのような判断が出来るほど成長してもおらず、危機的な状況に陥ったことが極端に少ない幸せだった赤ゆっくり達は、ただひたすらに恐怖を訴え、救いの手が頼れる父親から差し伸べられるのを待つしか出来なかった。 「お”ち”ひ”ち”ゃ”ん”た”ち”に”て”を”た”す”な”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!」 涙でぐちゃぐちゃになった顔面に光る二つの目には、未だ闘志が灯っていたまりさは、猛然と怒りに任せて青年の膝辺りにまで飛び上がって体当たりを敢行した。 通常のゆっくりには考えられないほどの大ジャンプであるが、地形の高低差を利用した、この優秀なまりさならではの、ひねりの効いた一撃だった。 山登りで足に疲労がたまっていた青年には、一定の効果が在り、無様にもヒザカックンの要領で、青年はバランスを崩してしまった。 「がッ! くそったれ! この腐れ饅頭がッ!!」 「おちびちゃんたち!今だぜ! ゆっくり逃げるんだぜ!!」 その一声で、我に返った赤ゆっくり達は、一斉に後ろの藪に飛び込み、そこから2方向に別れて別々に逃げようとした。 ーーーーーーが、藪と赤ゆっくり達の間に、母と姉妹の体を貫いた長柄鎌そのものが降って来た。 その衝撃に足踏みした赤ゆっくり達に、まず青年の右足が踏み込まれた。 踏み込まれた右足は、なおも地面を擦り上げ下敷きになった赤まりさをすり潰す。 次に振るわれたのはノコギリで、赤れいむの顔面をザックリと裂きながらめり込んで行き、彼女に与えた苦痛の量は、意識を失わせるのには十分なものだった。 最後に残った一匹を、青年は抱え上げると、木の枝に串刺しにし、親まりさに向き直った。 「クソッ 舐めた真似してくれたもんだな?」 青年はなおも右足を地面に擦りつけながら言うと、タバコに火を点けてこう言った。 「お前が俺に体当たりなんかしちゃうからだよ 全員殺しちゃう気なんかなかったんだぜ?」 まりさは答えない。 ただ目の前の光景が信じられなかった。 ついさっきまで生きていた最愛の家族の変わり果てた姿は、まりさから戦意を奪うには十分だった。 「ゆっ ゆ・・・」 その声は、青年のすぐ傍にある木から聞こえてきた。 弱弱しいながらも、生存を主張するその声の方向に向かって、まりさはフラフラと進みだす。 「おちびちゃん ゆっくり待っててね いま まりさが・・・・」 スコンッ! まりさの目の前で、枝に突き刺さった赤ゆっくりの体が両断された。 それから数十分後、伐採を終えたメンバーと合流した青年は何事も無かったように山を降りていった。 あのゆっくりの家族が暮らした竹林には、いま6体のゆっくりの死骸がある。 顔面から背面向けて大きな穴の開いた、物が2つ 顔面にノコギリの刃を受けた後、息があった為に、丁寧な輪切にされた物 木の枝に体を突き刺されたまま体を両断され、奇跡的に皮一枚で枝からぶら下がっている物 地面に黒いシミとしてしか名残を残さない物 そして、家族を守ろうとしてついに果たせずに終わり、その心が折れた物。 4本ほどのタバコの吸殻を体にめり込ませたまま、まりさはただただ焦点の合わない目で見続けた。 今は無い、幸せだった頃の家族の姿を。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/741.html
ゆっくりとりひきしていってね!2 1はfuku1985.txt 翌日、れいむたちが起きたのは正午。 満腹だったから熟睡できたのだろう。 しかし、起きてすぐにれいむは思い出した。 「ゆ・・・たべものどうしよう・・・」 そう。 自分達の何かを代償に、食べ物が得られる仕組み。 れいむは素直というか物分りがいいというか。 このシステムに反対はしなかった。 無論、まりさも。昨日までは。 「ゅ・・・おなかすいたよ!」 まりさもやっと眠気から覚めたようだ。 無論、まりさの餡子脳では昨日のシステムを覚えているはずも無い。 「まりさ、たべものどうしよう・・・れいむたちのからだをおにいさんにあげなきゃいけないんだよ」 「ゆ?・・・ゆゆ」 まりさもやっと思い出した。 しかし、基本自己中心であるまりさ。 そんなこと言われれば言うことは唯一つ。 「まりさはいたいのはいやだよ!!れいむがやってね!!!」 「ゆ!!?れいむだっていだいのい”や”だよおおおおおおお!!!」 まあ自己中心でなくとも痛いのが好きだどというマゾヒストはそういないだろう。 こうやって口論になるのは当然といってもいいことだ。 しかし、ゆっくりの中で頭の良さはまりさが上なのだ。 まりさはれいむをゆっくり口説いていく。 「・・・ゆ!ならきょうはれいむがやってよ!あしたはまりさがするよ!それでいいでしょ?」 「ゆ・・・」 まりさの提案。 日代わりで交代して食料を貰う。 確かにそうすれば多少痛くてもゆっくりできる。 れいむはまりさがうそつきということを知らない、あっさりと信用してしまった。 「ゆ・・・ゆ!わかったよ!きょうはれいむがやるからまりさはあしたゆっくりよろしくね!!」 「わかったよ!きょうはれいむおねがいね!!」 まりさがこの時おおこわいこわいの顔をしていることはれいむは気づかない。 頬を千切られる恐怖でいっぱいだった。 結局昼は抜いた。 寝起きはあまり食べる気はしないのはゆっくりも同じだった。 夜 呼び鈴を押すと少年が舞い降りた。 それはもう満面の笑みで。 「食料が欲しいのか、そうかそうか。なら何がいい? 生ゴミか?くず野菜か?果物?3日分の・・・は無理だな。 1週間外出するか?楽しいぞ?」 れいむは察した。 おにいさんはたのしんでいる。 れいむたちをいじめること。 れいむたちのあかちゃんをころすことをたのしんでいる。 しかし、ここから出れない以上、逆らえない。 逆らえば食料を貰えず、そのまま餓死。 少しでも生き延びたいならここは押さえるべきなのである。 「ゅ・・・おにいさん!この『なまごみ』ってかいてるのをちょうだい!」 「生ゴミでいいのか・・・?まあいいさ、ご希望には全力でお答えするのが俺のルール。」 そう言うと少年はれいむを持ち上げた。 まりさにはそれがれいむだけを逃がそうとしているようにしか見えない。 「ゆゆ!!ずるいよ!!れいむだけおそとにだそうとしないでね!!」 「違うさ。すぐに戻る。すぐにな。さて・・・」 少年はれいむのほうを見る。 れいむは既に恐怖で震え怯えている。 「ゆ・・・ゆっくりしてね」 「ほお、いいのか・・・ゆっくりで。それじゃはじめるぞ」 少年はれいむの右頬をつまむ。 そして少しずつ、れいむの言われたとおりにゆっくりとねじる。 少しずつ、ブチブチと、亀裂が走る。 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”!!!!いだだだい”いだいだいだいだい!!!!!」 「ならやめるか?その場合食料はなしだ。」 「れいむ!はやくしてね!たべものがでなかったらゆるさないよ!!!」 「どおじでそんなごどいう”のおおおおおおおおおお!!!!!???」 まりさから罵言を受けるれいむ。 そのときの少年はにやけていた。 「いたいのか。じゃあやめてやる」 少年は手を離しれいむをケースに戻そうとする。 「や”り”ま”す”う”う”う”う”う”!!!た”か”ら”や”め”な”い”て”ぇええええ!!!!!」 「どっちだよ、仕方ない」 少年は再びゆっくりとねじる。 「は”や”く”し”でぇええええ!!!い”た”い”の”おお”お”お”お”!!!」 「なら見せてやる、これが俺の全力全開!」 「ふんっ」と気合を入れて少年は千切る。 その千切りはまさに神速。 ありのままに説明すると気合を入れたと思ったら既に千切れていた。 何を言っているのか分からないとは思うがナレーションを勤める私にさえ分からない。 ただいえることはこの少年には何か秘められた力がある。 今はそれが少し垣間見えただけである。 しかしそれが開花するのもそう遠くないだろう。 それはおいておいて、ちぎられたれいむはというと、 「・・・!!!???いあだあだあだああああいあいいい!!!!!!」 頬に電流走る―――― ではなく頬に激痛が走っていた。 あまりの痛さに最初は気がつかないほどだ。 しかし、それよりも驚くのはまりさだ。 れいむが傷ついているのもなんのその。 「おにいさん!はやくたべものをちょうだい!!」 「まりさ”あ”あ”あ”あ”あ”・・・・!!!!」 「勿論だ。ほれ、生ゴミだ。」 少年は袋を持ってきて1食分の生ゴミを放り入れる。 まりさの帽子に見事ヒットし、まりさの帽子から「ベチャッ」と音がした。 「ま”り”さ”の”ほ”う”し”か”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」 「昼食、一人分だけだ。残してもいいが生ゴミに関してそれは推奨しない」 れいむを放り投げそうだけ伝えると少年は姿を消した。 「まりさ!ひどいよ!!れいむよりたべものなの!?そんなまりさとはゆっくりできないよ!!」 れいむは頬を膨らまし威嚇する。 それを見たまりさは必死に弁明した。 「ごかいだよれいむ!おなかがすいてればひっしになるのはとうぜんだよ!ゆるして!!」 それを聞いたれいむはまたもあっさり認める。 「ゅ・・・。わかったよ!あしたはまりさがやってね!!」 「わかったよ!まずはごはんをたべようね!」 まりさは我先にと生ゴミをかぶりついた。 「ゆゆゆ!!ずるいよ!れいむのぶんものこし・・・て?」 まりさの顔が青く、苦虫を噛んだような表情に変わってゆく。 B級ホラー映画になら出演できるような顔になっていた。 「ぶぅっぇええぇえええ!!!!まずいよ!くさいよ!こんなのたべものじゃないよおおおお!!!!!」 ベッとまりさは生ゴミを吐き出した。それは確かに臭くて食べられなそうだった。 それを嗅いだれいむは怒った。 「ゆ!!きっとおにいさんがまちがってだしたんだよ!もういちどおにいさんをよぶよ!!!」 れいむは呼び鈴に何度も体当たりする。 少しして少年がやってきた。 今回は舞い降りず、走ってきた。鬼の形相で。 「うるせぇよ!呼び鈴は一度押すだけでいいんだよ!!今度何回も押したら焼き土下座させるぞゴルァアアアアアァァァ!!!」 「「ごめんなああっさああああぁあぁぁぁああいい!!!!!」」 それはまさしく鬼。後半言ってることは分からなかったがとにかく次からは1回だけにしよう。 無論、よいこのみんなもピンポンダッシュはだめだぞ? 「で、何か?」 「ゆ・・・!おにいさん!!これはたべられないよ!!まちがえたんでしょ!?はやく『なまごみ』をもってきてね!!」 「は?」 「だから『なまg「それが生ゴミだ。」 れいむは意味が分からず、言葉を失う。 次はまりさのターン! 「おにいさん!これくさくてまずいよ!ほかのたべものをもってきてね!!」 「何言ってるんだ、それを得る為にれいむの頬を一回千切ったんだぞ。その分がそれ。 それにそれはまずくて臭かろうが栄養は保障する。但し3食分くらいで初めて1日分の栄養が補えるんだけどな 何を言われようが一回じゃあそれだけだ。じゃあな」 「ゅ・・・ゆぅうう・・・」 まりさは落胆した。まさかこんなものが出るとは思いもしなかった。 しかし、れいむは違った。 「・・・むーsy・・・んぎゅう!!んぶぶ・・・・・・-しゃ・・・むーしゃ・・・しあわせー・・・」 「!!?」 まりさは心底驚いた。 れいむがそのまずくて臭いものを食べたのだから。 「れいむ!なにかんがえてるの!?ばかなの!?なんでそんなくさくてまずいものたべるの!?」 「これをたべればいきれるよ!!これをたべないまりさはしぬんだよ!!かわいそうだね!!れいむはいきれる!ゆっくりできるよ!!」 「いや”あ”あ”あ”あ”あ”!!!ゆ”っく”い”した”い”い”い”い”い”い”!!!」 しかしもうまりさの分は無い。れいむが全てたべ終えたのだ。 れいむは口の中が不満だが、空腹は満ちたし段々と元気になってきた。 生ゴミでも一応、栄養は補えるのだ。くず野菜と比べれば微々たる物だが、最低でも死ぬことは無い。 「まずかったけど・・・きょうはゆっくりねむれるよ!!」 まりさは暫く泣いていたが、れいむはすぐに眠りに着いた。 2日目は終わった。 しかしこの時点でまだ2匹に変わった様子は無い。 ゆっくりとりひきしていってね!2 終 _________________________ あとがき 虐待要素はあまりないよなぁ・・・ 頬を千切るとかしかない。 子供を渡すのは精神的虐待だし。 自分自身もう少し少年に虐待させたい と少し後悔してますw 代表作 ゆっくり大福 ゆっくりとりひき 2~以下続 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1087.html
「「ゆっくりしていってね!」」 「……」 男は、無言でゆっくり二匹を抱えて道を急ぐ。 いきなり捕まえられたゆっくりは、口々に「ゆっくりやめてね!」「ゆっくりはなしてね!」などと言うが、男はゆっくりの言う事など聞かない。 それ以前に、これらのゆっくりがどのゆっくりかにすら興味がない男にとっては、ゆっくりが何を言おうと気にもならないのである。 ――ゆっくりれいむとかまりさとかみょんとかちぇんとか、帽子とかリボンとか、そんな個体識別はいらない。ゆっくりはゆっくりで良い。 この男の持論である。 男は、全く融通が利かない上に頑固という、友人の少ないタイプの人間だった。 余談はさておき、男は急ぐ事もゆっくりする事もなく、普通の足取りで自分の家に入った。 『詰め替えゆっくり』 「ユックリシテイッテネ! ユユ! コノユックリタチハユックリデキルコ!?」 (ゆっくりしていってね! ゆゆ! このゆっくりたちはゆっくりできるこ?) 男が玄関口で靴を脱いでいると、ブレて見えるほどのスピードのゆっくりが現れた。 「なにこのこwww ぜんぜんゆっくりしてないよw」 「ゆくりちていてねだってーw なにじんよ(pgr」 二匹にとって、異常なまでのスピードのゆっくりは嘲笑の対象らしく、好き勝手な事を言う。 「ユユ! マリサヲバカニスルコハユックリシネ! シネ! シネ!」 (ゆゆ! まりさをばかにするこはゆっくりしね! しね!) 「ちねだってさ」 「おお、したたらずしたたらず」 あまりに高速で飛び跳ねているために空中に浮いている様に見えるゆっくりを見ても、全く動じないどころかうざい対応をとるゆっくり二匹。 「ヘンナコトヲイウバカナユックリタチハユックリシネ!!」 (へんなことをいうばかなゆっくりたちはゆっくりしね!!) 「ゆぎゅ!? きもいよ! ぎもいよぉぉぉ!!!」 「きもいこはどっかいけ! ごっぢぐるなぁぁぁ!!!」 弾丸の様な速度で二匹のゆっくりに突っ込んでいくゆっくり。 このままぶつかれば、普通のゆっくり達は顔面からアンコを放出させて死ぬ事になるだろう。 普通のゆっくり達は、うざい顔を泣き顔に変えた。 「……」 その時、靴を脱ぎ終わった男が突然素早いゆっくりを踏んだ。 足には絶妙な力加減がかかっているらしく、素早いゆっくりは潰れてはいないものの動けずにもがいている。 「ユギュウッ!? オジザンナニズルノォォォ!?」 (ゆぎゅうっ!? おじざんなにずるのぉぉぉ!?) 「まりさたちをいじめようとしたけっかがこれだよwww」 「きもいこはそこでおとなしくしててね~www」 「「ばーかばーか♪」」 泣いたゆっくりがもう笑ったとでも言えば良いのだろうか。 普通のゆっくり達は反撃できない相手に対して暴言を吐き、素早いゆっくりはその言葉を聞いて男の足から逃れようと必死にうごめく。 目は血走り、口の端からアンコまみれの泡を吹いて凄まじい抵抗をする素早いゆっくり。完全に頭に血が上っている。 「オジザンユッグリバナジデネ! ゴイヅラユッグリデギナグジデヤルガラユッグリバナジデネ!!! ユギュッ!?」 (おじざんゆっぐりばなじでね! ごいづらゆっぐりでぎなぐじでやるがらゆっぐりばなじでね!!! ゆぎゅっ!?) 「うるさい」 もう止められないと判断したらしく、男はため息をついてそのまま素早いゆっくりを踏み潰した。 「ゆ……ゆっぐりじだがっだよ……」 素早かったゆっくりは、最期だけははっきり分かる言葉を呟いた。 「ばーかばーか、きもいこはゆっ!?」 「ゆっくりしたけっかがこれだよぉ!?」 死んだゆっくりへ罵声を浴びせている途中、男がゆっくり二匹を持ち上げた。 中途半端なところで強制的に口をふさがれた形になった二匹は、男に文句を言おうとするが何も出来ず、そのまま奥へ持って行かれる。 奥の部屋では、一般的にはゆっくりれいむ・まりさと呼ばれる種類のゆっくり数匹が動き回っていた。 「「ゆぎゅぅっ!?」」 二匹のゆっくりはいきなり手を離されたため、無防備なまま床に叩きつけられる。 すぐさま起き上がろうとするも、顔面から硬い床に落とされたのだ。二匹は、痛みを訴える様に泣き出した。 「「いだいよぉぉぉ!!!」」 「……」 泣き叫ぶ二匹を無表情で見ながら、男は飾りに何かの印を付け、部屋を後にした。 パタンとドアを閉めた音と同時に、突然二匹は起き上がり、ドアに向かってツバを吐きかける。 「れいむたちがないてるのにぜんぜんこっちみてなかったよ! ばかなじじいだね!」 「ほんとだね! まりさはこんなにかわいいのに、みるめがないじじいだね! しんじゃえばいいよ!」 そう言ってゲラゲラと笑う二匹。ウソ泣きだった様で、その顔は男への嘲笑に満ち溢れている。 ひとしきり男への文句を言い合ってから、改めて二匹は辺りを見渡した。 「たくさんゆっくりがいるね!」 「いち、に……かぞえきれないよ!」 実際は10に満たない数しかいないが、ゆっくりの頭では多数いる様に見えるのだろう。 二匹は、ここに閉じ込められている事すら忘れてしまったように、ゆっくりゆっくりと楽しそうに仲間のいる方に飛び跳ねた。 「「ゆっくりしていってね!」」 二匹はちょうど近くに来たゆっくりに声をかける。相手のゆっくりは、時間をかけて振り返った。 「ゆ~っ~く~り~し~て~……」 (ゆっくりしていってね! こんにちは、あなたたちはゆっくりできるゆっくり?) 「ゆぅ!? すごくゆっくりしてるゆっくりだよ!」 「いいなー、うらやましいなー、いっしょにゆっくりしたいよ!」 やたら素早いゆっくりは嘲笑の対象だったが、遅いゆっくりは尊敬の対象らしく、二匹は目をキラキラさせて擦り寄っていく。 だが、スローゆっくりはたっぷりと時間をかけて嘲りを含んだ顔へと変わっていく。 「ゆ~っ~く~り~や~め~……」 (ゆっくりやめて! ちかよらないでね! ふたりともぜんぜんゆっくりできてないからきもいよ!) 普通のゆっくりにとっては素早いゆっくりが気持ち悪く思う様に、遅いゆっくりにとっては普通のゆっくりが嫌悪感を催すものらしい。 スローゆっくりは、触りたくないとでも言う様にじりじりと後ずさっていく。 追うゆっくりと、避けようとするゆっくり。 先ほどの素早いゆっくりとの一件を、かなり速度を遅くして繰り返している様な状況。 スローゆっくりが嫌がっている事を知ってか知らずか、二匹の前に別のゆっくりが飛び込んできた。 「8zhldwezw,! 3uqqa,8zhlw@gjrt?」 (ゆっくりしていってね! あなたたち、ゆっくりできますか?) 「なにこのゆっくり! ゆっくりわかることばしゃべってね!」 「ふつうのことばしゃべってね! にほんごでおけ!」 「uibk8zhl! 0toue,bsf@0toue9!」 (なにこのゆっくり! わからない、ことばわからないよ!) ゆっくりなのにゆっくりの言葉をしゃべらないゆっくり。 これは、単純に通じないだけなので、別に好悪どちらにも当てはまらないらしい。 最終的には、身振りだけであるていどの会話らしきものをしていた。 無言で伸び縮みを繰り返すゆっくりにはかなりの気持ち悪さがあるが、男には気にならないらしい。 言葉を忘れてしまった様に伸びているゆっくり二匹を抱えて、別の部屋へと歩いていった。 その部屋には、甘い匂いが染みこんでいた。 先ほどの部屋と同じ形でゆっくりが数匹いる事も同じだが、その部屋にいるゆっくり達は、全てが丈夫な縄で押さえつけられ、頭頂部がぱっくりと開いていた。 「ゆ……ゆぅ、ごろじで、もう……ごろじで……」 「ゆふあははははははははははは」 「ぐぞじじい! れいむのあんごがえぜ! まりざのもがえぜ! み”ん”な”を”も”どに”も”どぜぇぇぇぇぇ!!!」 頭に黒い穴が開いた様にぽっかりとアンコが取り出されたゆっくりが、早く楽になりたいと呟く。 奇妙な色の何かを詰められているゆっくりは、壊れたテープレコーダーの様に、平坦な笑い声をあげ続けている。 ほとんど取られていないゆっくりは、目で表情で声で、憎悪を男にぶつけている。 そんな、ゆっくりにとっての地獄絵図を、抱えられたゆっくり達は無言で見つめていた。 先ほどの部屋でボディランゲージに慣れたためではなく、恐怖によって言葉が出ないのである。 男は、怯えるゆっくり達を、他のものと同じ様に縄でくくりつけた。 あまりの恐怖に動く事すらできない二匹は、無抵抗のまま縛り上げられる。 「かっこいいおにいさん、れいむをたすけてください。おねがいします」 「すごくゆっくりしたおにいさん、まりさもたすけてください。おねがい……」 ガチガチと歯を鳴らし、涙を流しながら助けを求める二匹。 人間で言えばあごの下にあたる部分から黒い液体を漏らしている。アンコを失禁している様だ。 だが、男は無言で見つめている。当然、許すつもりはない。 なぜなら、それがこの男の仕事だからだ。 じっと見つめている内にあまりのプレッシャーからか白目をむいて気絶した二匹を眺めつつ、男は仕事を始めた日の事を思い出していた。 「そこの貴方、ちょっと良いかしら」 ある日、男は赤と青の交差した服を着た女に声をかけられた。 男は、ちょっと周囲を眺めてから自分だと気付き、端的に用件を聞く。 男のあまりの無愛想さに苦笑しつつも、女は細い指をちょいちょい、と動かした。 「ちょっとお話があるのだけど……少し時間空けられるかしら?」 女は、笑顔で男を誘う。男は、無表情のまま女に付いていった。 美人だけれど服のセンスは最悪の女。 男の女……八意永琳への第一印象は、その程度のものだった。 「実験?」 「そう、実験に協力して欲しいのよ」 人間の里唯一の喫茶店で、風景にそぐわない怪しい会話をする男女。 二人の前に置かれたコーヒーは、手付かずのままでそこにあった。もう湯気は立っていない。 永琳はまずそうにコーヒーを一口飲み、淡々と話を続ける。 男にある実験の手伝いをして欲しいという事。 実験の内容は、ゆっくりの中身を入れ替えるとどんな変化が起こるのかについてという事。 報酬は、家と金と実験を終えたゆっくりは好きな様にして良い事。 「……ゆっくりの提供はするし、貴方自身が捕まえても良いわ。その代わり、定期的な報告と、新種を作る事に成功したら直接見せて欲しいのよ」 お願いできる? と、胸の前で手を合わせる永琳。 男は、ほとんど間を置かずに承諾した。 それからしばらく、男は送られてくるゆっくりの中身を様々な物に詰め替え続けた。 送られてくるゆっくりは様々な種族だったが、男は特に関心を持たなかった。ゆっくりはゆっくりでしかないからだ。 固体・液体・気体……食材だけではなく、ありとあらゆる物を試し続けた。 時には、わざと腐らせたものも入れてみたが、大体は数分生き延びるかどうかといった所だった。 たまに永琳が様子を見に来たが、順調だという所を見せると僅かに輝く視線を向け「この調子でお願いします」とだけ言って去っていった。 春が来て夏が過ぎ秋を越えて冬が終わり、一年が瞬く間に過ぎていった。 この頃には、一日の半分近くはゆっくりの中身を入れ替えて過ごす事が、男の日課となっていた。 ふと顔を上げると、ゆっくり二匹は口の端から黒い泡を吹き「ゆっ……ゆっ……」とうめくだけの存在に成り果てている。 男はそんなゆっくりを放置し、自分の部屋に戻る。 棚には大量の帳面が置いてあり、中には多数の中身を詰め替えたゆっくりの報告がまとめられている。 河童製だという、ゆっくりのアンコの核部分のみを残して全て抜き取る機械は、既に5台目に突入しているが、それもアンコまみれで酷い状況だ。 6代目への取替えはもうすぐだろう。 詰め替える物置き場は、男にしか分からないほどに雑然としている。 部屋の中は人間の内面を表すと言われているが、それが本当なら、男は相当に混沌とした性格をしているのだろう。 ――さて、あいつらの中は何にするかな。 男は、未だに白目をむいているだろうゆっくり二匹を思い浮かべ、これまでずっと表情のなかった顔に、初めて笑みを浮かべた。 饅頭生命体のゆっくりは中身に左右されるのではないかという考えから発展した結果、こうなりました。 最初は中身を入れ替えるだけの単純な話だったんですが……なぜこうなったんだろう。 感想フォームについてですが、捨てアド用意しましたので何かありましたらこちらにお願いします。最初から用意しておけば良かった……。 319_breeder@excite.co.jp by319 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1826.html
「盲導ゆっくり」(前編) 「ゆ!!まりさはこっちだよ!!ゆっくりついてきてね!!」 「あぁ、そっちだね。わかったよ」 目を瞑ったままのお兄さんが、黒い帽子をかぶった金髪のゆっくり―――ゆっくりまりさについていく。 その足取りはスムーズではあるが、どこか普通とは違う。そんな違和感を感じさせるものだった。 草原に近い道を抜け、小さな門をくぐり、庭の中央を抜けて、まりさとお兄さんは立ち止まる。 「おうちについたよ!!ゆっくりかぎをあけてね!!」 「ちょっと待ってくれな」 まりさが家の玄関にたどり着いたことを告げると、お兄さんは既に手の中に握っていた鍵で解錠し、扉を開いた。 その後も、まりさの先導に従って家の中にあがりこむ。 ここまでくればもうまりさの案内は必要ない。かれこれ10年も暮らしている家だから。 「おつかれさま!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりするよ。あ、ちょっと待ってな。お前に食べ物をもってくるからね」 「ゆ!!おにーさんありがとう!!ゆっくりまってるね!!」 まりさに繋がった紐を手放すと、お兄さんはゆっくりと台所へ向かう。 お兄さんの目線と同じ高さにある戸棚の扉を開けると、手探りで何かを探し始めた。 目当てのものを探り当てると、それをもってまりさのいる部屋へと戻り、手馴れた動作で袋を破ってその中身をまりさに与えた。 「ほら、お食べ」 「ゆっ!!くっきーだね!!ゆっくりいただきます!!」 はふはふと、獣のようにクッキーを貪り食うまりさ。 とてもゆっくりした、とても幸せそうな表情だが――― 「むーしゃむーしゃ♪しあわせー♪」 ―――その表情は、お兄さんには見えていない。 お兄さんは、いつも真っ暗な世界の中にいた。 朝目覚めてから、夜眠るまで。一日中、何をする時も、彼は暗黒の世界の中にいた。 目の前に誰がいて、誰がいなくて、何があって、何がないのか。彼は視覚以外の情報でそれを探るしかない。 いつからこうなったのかは、良く覚えている。 その日までは、普通に全てが見えていたのだから。 しかし、ある日突然……彼は、光の届かない世界で生活することになった。 そんな彼の補助をするのが、盲導ゆっくりであるゆっくりまりさだ。 盲導ゆっくりは、盲導犬と同じように視覚障害者を安全に快適に誘導するものである。 利点や欠点はいろいろあるのだが、一番の利点は言葉が通じること。 犬以上に意思疎通が容易であり、訓練次第では盲導犬以上のレベルの高い補助が期待できる。 その分訓練には時間を要するのだが、それは今後の研究で改善されるだろう。 「ゆーん♪ゆっくりおいしいよ!!」 「美味しいか。それはよかった」 お兄さんはクッキーを頬張るまりさの帽子を脱がし、頭を撫でてやる。 まりさは嫌がる素振りは見せず、お兄さんに撫でられながらクッキーを食べ続けた。 「おにいさん!!まりさはおにーさんのおかげでとてもゆっくりできるよ!! これからもゆっくりしていってね!!まりさがゆっくりさせてあげるからね!!」 「あぁ、ありがとう。ゆっくりさせてもらうよ」 盲導ゆっくりと付き合っていくコツは、とにかくゆっくりさせてやることだ。 家に帰ったら食べ物を与え、ゆっくりさせる。夜には風呂に入れてやり、清潔にしてやることも必要だ。 面倒に思えることだが、こうした毎日の積み重ねによって更に忠実な盲導ゆっくりとなる。 盲導ゆっくりは、自分をゆっくりさせてくれる人を全力でゆっくりさせようとするのだ。 そんなお兄さんとまりさの微笑ましいやり取りを、2匹のゆっくりが丘の上から眺めている。 盲導ゆっくりとは別のゆっくりまりさと、ゆっくりぱちゅりーだ。 窓ガラス越しに見る家の中の様子は、とても見づらい。 だが、家の中のまりさがとてもゆっくりしていることだけはわかったようで、まりさは地団太を踏みながら叫んだ。 美味しい食べ物を与えられ、頭を撫でられ、快適な室内でゆっくりしているのが羨ましいのだろう。 「ゆっ!!あいつだけずるいよ!!まりさもゆっくりしたいのに!!にんげんのたべものがたべたいよ!!」 まりさは、人間の食べ物が普段食べている雑草とは比べ物にならないくらい美味しいということを知っていた。 一度だけ道端に落ちていた煎餅を食べた事があり、そのときの衝撃は今でも餡子脳に焼きついたままだ。 「むきゅ!!でもにんげんのいえにはいるのはきけんよ!!ゆっくりできないわ!!」 ぱちゅりーの忠告はもっともなものだ。 事実、まりさの仲間も人間の家を襲撃した事があったが、一家根絶やしにされ二度と帰ってこなかった。 だからまりさは慎重になる。策なしに飛び込むのは、人間に殺されるために行くようなものだから。 「でもいいほうほうがあるわ!!むきゅん!!」 「ゆっ!?ほんとう!?ゆっくりおしえてね!!」 胸を張るぱちゅりーに、まりさは詰め寄る。 ぱちゅりーはにやっと微笑みながら、自慢げに説明を続けた。 「むこうのまりさといっしょにいるニンゲンは、じつはめがみえないのよ!!まちがいないわ!!」 「ゆっ!!そうなの!?」 ぱちゅりーは、先ほどまでのお兄さんとまりさの様子から、お兄さんの視力が殆どないことを察知していたのだ。 それに気づいていなかったまりさは、意外な事実に驚きの声を上げる。 「だからむこうのまりさといれかわっても、ニンゲンはきづかないわ!!」 「ゆっ!!すごいよ!!さすがぱちゅりーだね!!」 「むきゅきゅん!!むきゅん!!」 まりさは、これ以上ない名案だと思った。 あの人間の目が見えないのであれば、向こうのまりさと入れ替わっても気づくわけがない。 見たところ、向こうのまりさは弱そうだ。ひとりで外に出てきたときにやっつけて、そのまりさになりすませば…… 人間にまったく気づかれることなく入れ替わり、毎日思う存分ゆっくりする事が出来る。 今、幸せそうにゆっくりしている“あの”まりさが、自分になるのだ! 「ゆっへっへ!!それならゆっくりできるね!!あいつだけゆっくりするなんてずるいもんね!!」 まりさは、その家へと跳びはねていく。早速、例のまりさを待ち伏せするのだろう。 そんなまりさを、ぱちゅりーは無言で見送った。 植木の陰に隠れて、まりさは盲導まりさが家から出てくるのを待っている。 葉と葉の隙間からじっと玄関の扉を凝視し始めてから、かれこれ30分が経過した。 「ゆっ!!はやくでてきてね!!ゆっくりしすぎだよ!!ぷんぷん!!」 すぐに姿を現すだろうと思い込んでいたまりさにとって、この待ち時間は苦痛でしかなかった。 その苦痛の原因を、家から出てこない盲導まりさに押し付ける自己中心的な思考は、ゆっくりの典型である。 「もうおこったよ!!さっさとでてきてね!!」 お兄さんの家に怒鳴り込もうと、草の陰から飛び出した……その時。 玄関の扉の下。そこのゆっくり用出入り口から、盲導まりさが出てきた。 「ゆっくりいってきます!!」 どうやらお兄さんに買い物を頼まれたらしく、単独での外出のようだ。 頭に紐がつながれておらず、その代わりに飼いゆっくり最高ランクであるゴールドバッジと、盲導ゆっくりであることを示すプレートが帽子に固定してある。 プレートが斜めにくっついているのは、お兄さんの目が見えていない証拠だろうか。 盲導まりさはゆっゆっ♪と歌いながら、里の市場へと向かい始めた。 が、そんなビッグチャンスをまりさが逃すわけがない。 「ゆっ!!ゆっくりとまってね!!」 「ゆゆ?ゆっくりしていってね!!まりさはゆっくりできるひと?」 突然の呼びかけに、盲導まりさは立ち止まってゆっくり流の挨拶をする。 まりさは挨拶を返すことなく、大きな口を開けて盲導まりさに飛び掛った。 「おまえはいままでゆっくりしすぎたよ!!こんどはまりさがゆっくりするばんだよ!!」 「ゆゆっ!?なにをするの!?ゆっくりやめてね!!」 まりさは、盲導まりさの帽子をすばやく取り去ると、それを咥えたまま丘の上へと駆けていく。 「ゆっ!!まりさのぼうしをかえしてね!!ぼうしがないとゆっくりできないよ!!」 いくら訓練を受けた盲導ゆっくりとはいえ、帽子を失うことは怖い。その恐怖は克服できないのだ。 必死の形相で、盲導まりさは帽子を奪ったまりさを追いかける。 「ゆっへっへ!!まりさにおいつくわけないでしょ!!ばかなの!?」 「ゆっくりまってね!!まりさのぼうしをかえしてね!!ゆっくりとまってよおおおおお!!!」 下品に笑いながら丘を登るまりさ。それを追う盲導まりさの目には、大粒の涙が浮かんでいる。 両者とも体格がほぼ同じなので、一度開いた差を縮めるのは困難だ。 それでも盲導まりさは必死に追い縋り、少しずつ2匹の距離は狭まってきている。 盲導まりさの目に、一層力がこもった。 「ゆっ!!ゆっくりおこったよ!!まりさはぼうしをはなしてゆっくりしんでね!!」 あと一歩というところまで迫ったとき、盲導まりさは大きく飛び上がった。渾身の力を振り絞った体当たりである。 しかし、その体当たりはあっさり回避されてしまい、ぶるんと身体を震わせながら何もないところに着地した。 その隙を、このまりさは見逃さなかった。 「ゆっくりしつこいよ!!ゆっくりしね!!」 丘の上から、丘の下へと。盲導まりさを突き飛ばす。 上から下へ。ファンタジーの塊であるゆっくりも、物理の原則には逆らえない。 重力に引っ張られるまま、盲導まりさは坂をごろごろ下り始めた。 「ゆびあああああああああ!!!どまっでええぇええぇぇええええ!!!」 「ゆひゃひゃ!!ゆっくりしんでね!!まりさがゆっくりするからね!!」 ゆっくりは総じて転がりやすい体型なので、一度勢いがついたら止まらない。 盲導まりさが丘のふもとまで転がっていく様を、まりさはゲラゲラ笑いながら眺めている。 そして…… 「いびゃっ!?」 運が悪いことに、盲導まりさは大木に正面衝突し……餡子を吐き出して、動かなくなった。 「ゆっへっへ!!まりさをゆっくりさせないのがいけないんだよ!!あのよでゆっくりこうかいしてね!!」 丘の上から本物が死ぬ様を見ていたまりさは、器用に舌を使って本物から奪った帽子を被った。 まりさは、玄関の前にやってきた。 扉の下にあるゆっくり専用の出入り口から、勢い良く家の中に飛び込む。 「ゆっくりかえってきたよ!!」 「あぁ、おかえり。かなり早かったね」 お兄さんは、奥の部屋のベッドに腰掛けていた。 まりさは彼の顔を見上げるが、お兄さんは目を閉じたまま開こうとしない。 どうやら、ぱちゅりーが言っていた事は本当らしい。これなら、自分は存分にゆっくり出来る。 そう確信したまりさに、お兄さんは問いかけた。 「さぁ、買ってきたものを出してくれるかな?」 「ゆ!?かってきたもの?なにそれ!!ゆっくりできるの!?」 浅はかな発言だった。ここは無理やりにでも、お兄さんの会話に合わせるべきだった。 それを思いつかないあたり、まりさの餡子脳はある意味とてもゆっくりしていた。 「ん?何言ってるんだ?さっき買い物を頼んだだろう?帰ってきたってことは、もう買い物を済ませたんじゃないのか?」 「ゆっ!?ゆゆゆ?………ゆっくりわすれちゃったよ!!」 このまりさ、別にお兄さんの話に合わせたわけではない。本当に忘れたと思っているのだ。 買い物を頼んだ?頼まれた覚えはない。でもお兄さんは頼んだといっている。 あれ?そうだっけ……そういえば頼まれような気もする―――という具合である。 本当は買い物など一度も頼まれてないのに、まりさの頭の中では頼まれた買い物を忘れてしまったということになっているのだ。 「おいおい、君らしくないなぁ。いつもならしっかり買い物してきてくれるのに」 「ゆゆゆ…ゆっくりごめんね!!それよりまりさをゆっくりさせてね!!」 「……え?」 お兄さんは、まりさの言葉を聞いて固まってしまった。 何かまずい事を言ってしまったのだろうか?と、まりさはちょっとだけ不安になった。 だが、偽者だと気づかれてしまったのではないか、という考えはそこにはない。 だって、この人間は目が見えないのだから。一生偽者だと気づかないまま、自分をゆっくりさせてくれる存在なのだから。 その思い込みが、まりさの思考を停止させていた。 「ゆゆ?どうしたの?ゆっくりさせてね!!まりさはゆっくりしたいよ!!」 「……しょうがないな。で、お前は何がしたいんだい?」 呆れたような声で、お兄さんはまりさに問いかける。 まりさはぱあっと嬉しそうな顔をして、明るい声で答えた。 「おかしがたべたいよ!!おかしをよういしてね!!」 「そうかそうか、でもお兄さんは何も見えないからお菓子を用意できないんだ。自分で取りに行ってくれるかな?」 「ゆっ!?し、しょうがないね!!ゆっくりじぶんでとりにいくよ!!」 お兄さんに指差された方向―――台所へ、まりさは跳ねていく。 台所が、人間の食料が保管されている場所だということは知っているが、自分の目的のものがどこにあるかはわからなかった。 来た道を引き返して、不機嫌そうにお兄さんを見上げるまりさ。 「おかしはどこなの?ゆっくりわからないよ!!」 「え?わからない?おいおい……今日の昼に教えたばかりだろう?」 「ゆ?ゆゆゆゆゆ……?」 どうやら、本物の盲導ゆっくりはお菓子の場所を教わっていたらしい。 「うーん、ここまでダメになるなんて……別の盲導ゆっくりに変えてもらおうかな」 「ゆ!?ゆっくりやめてね!!おかしのばしょをおもいだしたよ!!だからまりさをおいださないでね!?」 さすがの低脳饅頭も、お兄さんの言葉に込められた不穏な雰囲気は読み取れたようだ。 せっかくゆっくりできる環境を手に入れたのに、追い出されてしまっては全てが水の泡になってしまう。 まりさは咄嗟に取り繕って、再び台所へと向かった。 お兄さんにはああ言ったが、結局のところまりさはお菓子の場所が分からない。 自分の視界に入る小さな扉などは全て開き、中に潜り込んで漁り放題漁ったが…… 見つかるのは缶詰やインスタント食品など、お菓子でないばかりか自力で封を開けることもできないものばかり。 結果として、まりさは頭上の戸棚に収まったお菓子を見つけることは出来なかった。 そこに戸棚があることすら、気づかなかった。 「まりさ?どうだ?お菓子は美味しいかい?」 「ゆ!?ゆ…ゆゆゆゆ、ゆっくりおいしいよ!!しあわせー♪」 「あぁ、それはよかった。あとで出かけるから、そのときまでゆっくりしてなさい」 隣の部屋からのお兄さんの呼びかけに、まりさは慌てて答えを返す。 もし、ここでお菓子が見つからなかったことを言えば、ここを追い出されてしまうかもしれない。 それだけは避けたかったまりさは、お菓子を見つけたフリをすることにした。 「ゆっくりするね!!………ゆぅん…」 そのあと、しらみつぶしに台所の中を探して回るが、結局お菓子は見つからなかった。 お兄さんに連れられて―――ではなく、お兄さんを連れて里の市場へと向かうまりさ。 まりさの頭には盲導ゆっくり用の紐が固定されており、その紐の端はお兄さんの左手が握っている。 最初、頭に巻きついた紐が窮屈で嫌がったまりさだったが、 「別のゆっくりに変えてもらおうかな……」 の一言であっさり受け入れることにした。 里の市場に到着する頃には、まりさは自らの頭を締め付ける紐の存在をすっかり忘れてしまっていた。 「えーと、まずは……八百屋だな。まりさ、いつもの八百屋に連れていってくれるかな?」 「ゆ?やおや?それってゆっくりできるの?」 「ん?忘れたのか?またかよ……今日はどうしちゃったんだ?」 本物の盲導ゆっくりなら、八百屋の場所を覚えているはず。 だが、当然ながらこのまりさは覚えていない。八百屋なんて言葉自体、初めて耳にしたものだ。 「ふぅ、しょうがないな。どこでもいいから、お野菜が売られてるお店に連れてってくれ」 「ゆっ!おやさいがあるところにいくんだね!!ゆっくりりかいしたよ!!」 まりさは視界を上のほうに保ったまま、大通りをぴょんぴょん跳ねて進み始めた。 紐を握った手を引かれて、お兄さんもそのあとをついていく。 「ゆっ!ゆっ!おやさい!おやさい!」 まりさは気づいていなかった。自分が野菜がどんなものなのかを知らない、という事に。 今まで人間の畑など襲った事がないまりさは、野生に存在する質素な雑草は知っていても、人間が作った野菜は見た事がないのだ。 当然ながら、八百屋は見つからない。あっても気づかない。3メートル離れたところにある八百屋の前を、躊躇いなく素通りする。 それどころか、まりさは市場の外へ……まったく見当違いの方向へ向かっていた。 「ゆっ!!ゆっくりみつからないよ!!」 「そんなはずはないさ。お野菜を売ってる店なんて、沢山あるよ」 そう、一般人向けに開かれた市場なのだから、野菜を売ってる店が目に入らないほうがおかしいのだ。 でも見つからない。まりさは、見つけられない。八百屋が分からない。野菜が分からない。 そしてとうとう人里から抜けてしまい、周りには建物も人も何もない……大きな木々に取り囲まれた場所まで来てしまった。 「ゆああぁぁぁぁぁああぁん!!!どおじでえぇええっぇえぇぇ!!!おやさいがみづがならいいいいいぃぃぃいぃ!!!」 「………はぁ」 お兄さんは大きなため息をつくと、まりさの頭に繋がった紐をくいっと引っ張った。 「もういい。帰ろう」 「ゆっ?おうちでゆっくりするの!?」 まりさの泣き顔が、一瞬で笑顔に変わった。 変なところを連れまわされたが、やっとおうちでゆっくりできる―――大方そんな風に考えているのだろう。 「そうだね。まりさも今日は調子が悪いみたいだし」 「ゆっ!?ゆ、ゆゆっゆゆ、ゆっくりごめんね!!まりさちょうしがわるいんだよ!!あしたはゆっくりできるから――― 「いいからいいから。気にしないで、今日はもう帰って休もう」 まりさは自分が捨てられてしまうのではないかと思い、大慌てで弁解するがお兄さんはそれを制した。 ここまでの道中ずっとしかめっ面だったお兄さんは、やさしい言葉と共にまりさに微笑みかける。 それを見て、まりさは確信した。 このバカな人間は、ずっと自分をゆっくりさせてくれる。 目が見えない。それだけじゃない。この人間はバカだ! これだけ失敗を重ねても、自分が偽者だということに気づかない。 ゆっくりでも気づくのに、この人間は気づかない。バカなの?死ぬの? (ゆっへっへ!!このにんげんはばかだね!!まりさはとてもゆっくりできるよ!!) まりさは、これから未来永劫自分をゆっくりさせてくれるであろうお兄さんを連れて、来た道を戻っていった。 (続く) 作:避妊ありすの人
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1147.html
ゆっくり探偵~安住を許されないゆっくり一家 まずはじめに夜中にゆっくり一家の巣に忍び込み、一匹だけをまるかじりで無残に食い散らかす。 朝方になってゆっくり共が起き出して事件が発覚する。 パニックになったところで探偵役として参上。 この巣の地下にはゆっくりヤマメが住んでおり、 食べられるだけじゃなく感染症も起きるからこの巣から引っ越したほうがいい、と吹聴する。 馬鹿なゆっくり共は話を真に受け恐怖に怯え安住の地を捨てあてもなく彷徨う。 あらかじめ用意していたGPSを母親ゆっくりの頭部に忍び込ませておくのも忘れずに。 ようやく新しい巣を見つけて安心したその夜に忍び込み、再び一匹を噛み砕く。 翌朝も同じ内容の嘘をゆっくり共に聞かせ、「ゆっぐりでぎないよ!」 「ゆっぐりでぎるおうぢが欲じいよー!」と泣き顔で再び引っ越しを始めるゆっくり一家。 引越し→ストーキング→捕食→引越し・・・の繰り返しで、 一日たりとて安住の地を作らせずに見えない不安と恐怖で真綿を絞めるように 数ヶ月かけてゆっくりとゆっくり一家を絶やす。ゆっくりできなかった結果がこれだよ!