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※嘔吐描写注意 「ゆっくり食べてね!」 どこかの場所、いつかの時間。 一匹のゆっくりが、一心不乱に大量の何かを食べ続けている。 その様子を、イスに腰掛けてじっと見つめる男が一人。 「はぐはぐはぐはぐがふがふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 汚らしい食べ方のためにゆっくりの周りはぐちゃぐちゃになっていたが、そんな事は気にもせず、延々と食べ続けるゆっくり。 男もその様を叱る事もなく、ただじっと眺めていた。 「がふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげふ! ゆげぇぇぇ……」 不意に、ゆげゆげとアンコと何かの混じったものを吐き出すゆっくり。 びちゃびちゃと先ほど食べていたものを汚していくその音は、人間のするそれと全く同じものである。 違うのは、吐き出すものの色が黒い事と、発するのが甘い臭いだという事だけだ。 「ゆげぇぇぇ……え”ふっ! ゆ、ぜびぃ……ぜびぃ……ゆぅ……がふがふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 ある程度吐いて落ち着いたゆっくりは、また山を崩す作業に戻った。 食べすぎで吐いたというのに何故か更に食べるゆっくりをこのまま放置しておけば、吐き戻しすぎて死ぬだろう。 だが、死へ確実に近づいているゆっくりを止める事もなく、男はじっと見続けている。 「がふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげぇ! え”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”……」 案の定、もう限界を超えているゆっくりは、それほど食べない内にまた吐き戻してしまった。 パンパンに膨らんでいた顔が、みるみるうちにしぼんで元の下膨れ饅頭へと戻っていく。 その目にはうっすらと涙が浮かび、顔色は真っ青になっている。 「げほっ、がぼっ! ゆ”……ゆげぇ……」 荒い息をついて、ぐったりとその場に潰れるゆっくり。 それを見て、これまでじっと見つめていた男が靴音高く近づいてきた。 「んげほっ、え”ほっ……ゆ、ゆっぐりだべるよ……だから、ごっち、ごないでね……」 青い顔に恐怖の色を浮かべて、男から少しでも離れようと試みるゆっくり。 その様子を見て何か思ったのか、男はその場に座り込んだ。 ゆっくりの顔から恐怖の色が消え、僅かに血色を取り戻すと、そのまま山に近づいていった。 「ゆっぐりだべるよ……だべるよ……」 必死の形相でじりじりと山に近づいていくゆっくり。 僅かに動くだけで戻しそうになりながらも、近づく事はやめない。 「だべるよ……だべっ! ……え”ろろろろろろろ……」 長い時間をかけて山のふもとまで来たゆっくりは、食べる直前に自分で吐き出したものの臭いに負け、その場にアンコをぶちまけ始めた。 「んげろろろろろろ……おげぇぇぇ! げふっ! え”ふっ! ゆべぇぇぇぇぇ……」 吐き過ぎて子ゆっくり並の大きさになっているが、それでも流れ出てくるアンコ。 壊れた蛇口の様に流れ出る黒とは対照的に顔色は紙の様に白くなり、顔には何の表情も浮かんではいない。 後数分で、顔中のアンコを吐き出してしまうだろう。 ここはゆっくりの処理場。 ここに連れて来られたゆっくりは、ここにある仲間の死がいを全て食い尽くすか、即座に殺されるかのどちらかを選ぶ事となる。 ほとんどのゆっくりは死がいを食べる方を選ぶが、どれもが食べきれずに終わる事となる。 数百匹分のゆっくりの死がいは、一人や二人では食べきれないほどに多量にあるのだから、元から不可能な事だ。 それでも挑戦をやめないのは、ゆっくりが間抜けだからなのか。生きたいという想いが強いからなのか。 それは人間には分からない。 男は『それ』をつまみあげて山に投げ置いた。 てっぺん辺りに落ちた顔は、周囲と同じく苦悶の末に死んだ事を物語っている。 そこまでの苦しみを味わっても、決して自分から死にたいと言うゆっくりがいない事が、男には不思議でたまらなかった。 ――次のゆっくりに、ちょっと聞いてみようか。苦しんだ末の死と、苦しむ事ない一撃の死と、どっちが良いのかを。 そう考えつつ、男はゆっくりと部屋を出て行った。 おしまい ゲロ吐くゆっくりいじめものを短くまとめてみようと思ったら、こんなんが出来ました。 なんだこれ。 by cyc=めて男 このSSに感想を付ける
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「れいむのあかちゃんが生まれるよ!ゆっくり産まれてきてね!!」 「ゆゆ~ん!まりさとれいむのあかちゃん凄くゆっくりしてるね!」 実ゆっくりが震える。 ついに出産の時が来たのだ。 「生まれるよ!れいむの可愛い赤ちゃんがうまれるよ!」 「まりさの赤ちゃん!ゆっくりしてね!」 ポト。 最初に茎から落ちたのはれいむ種の赤ゆっくりだった。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」 パチっと目を開き大きな声で第一声を上げる赤れいむ。 そのゆっくりした姿に親れいむと親まりさは感動した。 「ゆゅーん!!れーみゅ ゆっくちうまりぇちぇ しゅごーくゆっきゅりしてるよ!」 楽しそうに跳ねる赤れいむ。 産まれてきた喜びを全身で表現しているのだ。 「ゆっくちちたら うんうんしゅるよ!ちゅっきりちゅるよ!」 ブリブリ。 ビチビチ。 ブショワー。 赤れいむからこんもりと山のように餡子が垂れる。 ついでに砂糖水も噴き出す。 「ゆがああああああ!?れいむのおチビちゃんが餡子を出しちゃったよ!?」 「餡子が出るとゆっくりできなくなるよ!おチビちゃんゆっくりしていってね!!」 その行動に親れいむと親まりさは大慌てになる。 しかし当の赤れいむは全く気にしていなかった。 「ちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅっきりいいいいい!!!!もっちょ うんうんと ちーちーちて ちゅっきりちて ゆっきゅりだよ!!!」 ブリブリブリブリ………。 ブショー。 赤れいむは更に糞と尿をひねり出す。 「ゆあああ!!れいむの貴重なおチビちゃんがあああああ!!!」 「どぼじでぞんなごどじでるのおおおお!?」 「ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっきりいいいい!!!」 ブリブリとシーシーは止まらない。 ついに赤れいむは皮だけになってしまった。 「もっちょ…………ちゅっき…り……ちちゃかっ………た……………」 それが赤れいむの最期の言葉だった。 その後生まれてきた赤ゆっくり達もみな糞尿を撒き散らして死んでいった。 「どぼじでれいむのおチビちゃんがああああ!!!?」 「なんでゆっぐりじでぐれないのおおおお!?」 皮だけになった10匹の赤ゆっくりを見ながら2匹の親ゆっくりは絶望した。 だが絶望はこの2匹で終わることはなかった。 世界中のゆっくりがその日を境に究極の進化を遂げたのだ。 汚物ゆっくりとしての最終進化だ。 産まれた瞬間から糞尿を撒き散らす究極の生命。 それから間もなくゆっくり種は絶滅した。 このSSに感想をつける
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ゆっくり水攻め 水が出ない。 幻想卿の外から来たというポンプを買って一週間。 勝手に水を汲んで水を運んでくれる便利なものを買って、とても満足していたがまさかこれほど早く壊れるとは。 決して安い買い物ではなかったそれをどうにかできないかとポンプのある場所にやってきた。 ポンプ置き場に着くと奇妙なことにポンプのスイッチが入ってなかった。 妖怪には見えないようにお札を貼っていたし、押さないようにと注意書きもあった。子供はここまで遊びに来ないはず・・・ そんなことを考えながら他に壊れていそうなところはないかと確認していくと、機械の裏側ですやすやと寝息をたてているゆっくりを見つけた。 こいつがスイッチを押したのだろうか? 起こさないことにはこの疑問は晴れないのでゆっくりにデコピンをかます。 「ゆぐっ!」 まだ子供なのかとても軽く、デコピン一発で機械にぶつかり、「ぶべっ!」とずるずる落ちてきた。 回復する前に両手で捕まえ、ここで何しているのか聞く。 「ゆっくりあそんでたよ!」 ここでどうやって遊んでたんだい? 「ここでとぶとね、ぴかぴかするんだよ!」 とポンプの電源スイッチの上で飛び跳ねていた。ぴかぴかとは電源が入ったことを伝えるランプのことだ。 納得がいった自分は片手でゆっくりを抑えながらデコピンをする。 ここはおじさんのものなんだ。勝手に遊んじゃだめだよ。これは消えると困るんだ。わかったかな?かな? 一文ごとに一発デコピンをかます。食らうごとに痛い痛いと叫ぶ子ゆっくり。 耐え切れなくなったのか。 「ゆっくりはなしてね!これじゃゆっくりできないよ!」 「もうやだ!おうちかえる!」 と、泣き始めた。 とりあえずポンプが故障したわけでは無さそうだが動くか確認がしたい。 さっきこいつは巣があると言っていたのでそこで試そうと、巣を教えてくれれば助けてあげるよと聞いてみる。 野生のゆっくりは警戒心が強いが子ゆっくりなら大丈夫だろう。 すぐに、 「ゆ!ゆっくりおしえるからたすけてね!」 と、笑顔になって案内してくれるのを笑いながらゆっくりにおしえてもらい、巣を見つける。 その巣は木の根元にある穴で草や枯葉で巧妙に隠していたので教えて貰わないと分からなかったかもしれない。 畑や人の家に上がりこむゆっくりは大抵昔飼われていたり、加工場から逃げた奴である。 本当の野生のゆっくりは人にめったに近づかず、このように巣を作って過ごす。 「おしえたからゆっくりはなしてね!」 「いえでゆっくりするからどっかいってね!」 いまだ腕に掴まれたゆっくりが急かすので約束どおりはなしてやる。 れいむはぴょんぴょんと飛び跳ね巣に近づいていく。巣に近づくと先ほどの声に気づいたのか中からもう一匹のれいむが顔を出す。 「「ゆっくりしていってね!!」」 仲良く頬をすり合わせ中に入っていく。どうやら自分のことはもう忘れたらしい。野生で知能があるといっても所詮はゆっくりである。 ゆっくりどもが中に完全に入ったのを確認した後穴に近づき聞き耳を立てる。 「ゆっくりしすぎだよ!おかあさんしんぱいしたんだからね!」 「みんなしんぱいしたんだよ!」「おねーちゃんゆっくりしすぎー!」 「ゆっ!ゆっ!」 どうやら母れいむ一匹と子ゆっくりが3匹、赤ちゃんゆっくりが一匹と普通のゆっくりれいむ一家のようだ。 帰ってこない子ゆっくりを心配していたのか聞き耳を立てるまでもなかった。 子ゆっくりは包み隠さず正直に話した。 「ゆゆ!ゆっくりしすぎてないよ!にんげんにつかまってゆっくりできなかったんだよ!」 「に、にんげん!」 子ゆっくりの発言に母ゆっくりの態度が変わる。 「ゆっくりにげれたんだね!こわかったね!」 「もうあんしんだからね!すはみつからないよ!」 母ゆっくりはにんげんの怖さを知っているのだろう。巣にいれば気づかれず安全と子ゆっくりに言い聞かせる。 しかし、子ゆっくりが言った次の言葉に自分がいままで人間の怖さを教えてなかったのを悔やんだ。 「すをおしえたらたすけてくれるっていったからいったらたすけてもらったよ!こわかったー!」 「「ナ、ナンダッtt-!」」「ゆー!」 この声は子れいむと赤ちゃんゆっくりだろう、人間を見たことない子供達は未知のものに興味をもったらしい。 しかし、怖さを知っている母ゆっくりはさぞかし子供の発言に驚いたのだろう、 「どお゜じでぞん゜な゜ごどずる゜の゜ー!」 と、外に丸聞こえな叫び声を上げた。 「ゆぐっ!」 この声からするに子れいむを突き飛ばしたのだろう。ゆっくりのすすり泣く声が聞こえる。 と、巣から這い出てくる気配がするので巣目の前に移動する。 母ゆっくりが人間が来てないか確認しにきたのだろう。もぞもぞと巣の入り口のものが取り除かれていく。 自分はわくわくしながらゆっくりが顔を出すのを待った。 「ゆ、ゆ、ゆっくりー!!」 まさか巣の目の前に人間がいるとは思ってなかったらしく、驚き叫ぶ母ゆっくり。決して怖い顔だったからではない。 そこで捕まえてもよかったが、今回は見逃してやる。 「そこでゆっくりしててね!」 急いで巣の中に戻る母ゆっくり。ここにいるとゆっくり出来ないのではないかという疑問を抱きながらまた聞き耳を立てる。 「おかーさんどうしたの!」 「そとににんげんがいたの?」 「おがーさんごめ゜ん゙な゜ざい゜~!」 「ゆゆー!」 母ゆっくりの叫び声を子供達は怯えながら戻ってきた母を心配しているのだろう。殴られたゆっくりと赤ちゃんゆっくりはどう思ってるか知らないが。 「そとはあぶないからいっちゃだめだよ!」 「にんげんがいるんでしょ?みたいみたい!」 「だめだよ!にんげんはとってもこわいんだよ!たべられちゃうよ!」 「ゆゆゆゆ!たべられちゃうのい゜や゜だー!」 「おねーちゃんどうしておしえたの゛ー!」 「ご、ごめ゙ん゙な゙ざい゙ー!」 「ゆー!ゆー!」 「だいじょうぶだよ!ここはあんぜんだからね!しずかにしてたらどこかにいくよ!」 よく聞こえる声だ。もっと聞いていたかったがあまり時間をかけるのも面倒なのでゆっくりと遊ぶための準備をしていく。 まずゆっくり共の巣の入り口に土で壁を作る。これからすることから逃げれないようしっかりと固めておく。 準備が終わるとポンプの場所に向かう。ゆっくりは水が苦手にもかかわらず、飲み水のために水場の近くに巣を作るのでホースが届かなくなることはなかった。 そしてポンプの電源を入れる。後はホースのスイッチを押せば水がすぐに出るだろう。 ポンプ掃除用に置いてあった桶にも水を汲み持っていくことにする。 途中で逃げないように声を出してゆっくりが逃げないようにするのも忘れない。声をかけるたび 「こわいよー!」 「ゆっくりどっかいってね!」という子ゆっくりの声と 「だいじょうぶだからね!だからしずかにしてね!」 という声が聞こえた。母ゆっくりの声が少し聞き取り難かったが、それでもいることは確認できた。 必要な分の水を準備し終わり、最後の締めをしようと巣に近づくと、母ゆっくりの声が聞き取り難い理由が分かった。 穴を掘っているのだ。 どうやら別の出口を作りそこから逃げ出そうというのだろう。畑で捕まえたゆっくりはただ震えていただけだったし、子ゆっくりが馬鹿だったので油断していた。 もう少しくるのが遅かったら逃げられていただろう、冷や汗をかきながら少し計画を変更、すぐさま新しい出口になるだろうポイントを探す。 母ゆっくりの姿が見えないので難しいと思っていたが、少し藪を掻き分けたらすぐに見つかった。 ある場所に生えている植物が倒れかけている。どうやら植物の根を食べているのだろう。 しばらくすると「ゆっ!」という声とともに小さな穴が開いた。すぐに穴が広がってゆっくりが通れるほどになるだろう。 自分は急いでホースと桶ををその穴の近くに移動させる。 先ほどのポイントに戻るともう母ゆっくりは穴から出ていた。子ゆっくりたちを外に出せばもう安全だと思ってるのか顔が笑顔だ。 「ここからでればたすかるからね!でてゆっくりしようね!」 「あのにんげんがばかでたすかったね!」 「れいむをだますわるいやつだったね!」 「あのままいりぐちでゆっくりしてるといいよ!」 「ゆっゆっゆー!」 完全に人間から逃げおおせたと思っている。そんなに大きい声をあげたら気づかれるとは思わないのだろうか。 とにかく気づかれないのは好都合なのでそろりそろり母ゆっくりの後ろに水を張った桶を持って回り込む。 母ゆっくりは子供達が出れるように蔦を口に咥えて穴を覗き込んでいて自分が後ろにいることに気づかない。 蔦を口に含み穴を覗き込んだ母ゆっくりの後ろで水を汲んだ桶を持って立つと言う他人が見たら奇妙に思う格好で待っていると 「まずはあかちゃんからだよ!」 「おねーちゃんたちはあとからでるからね!」 「さきにゆっくりしててね!」 「ゆっ!」 姉妹愛かまず赤ちゃんゆっくりが出てくるらしい。母ゆっくりが蔦を引っ張ると少しずつ赤ちゃんゆっくりのかわいらしい顔が見えてくる。 久しぶりの日差しに目が慣れていないのか目をパチパチさせながら、 「「ゆ~♪」」 と母子が言ったのと、自分が桶の水を流し込んだのは同時だった。 「ゆ゙ー!!」 「あ゙あ゙あ゙あ゙ー!!!」 赤ちゃんゆっくりが桶から勢いよく流れた水に流され穴に戻されていく。 すぐ下で次に蔦が降りてくるのを待っていた子ゆっくりたちも赤ちゃんゆっくりとともに流れてきた水に驚き急いで穴を戻っていく。 「「「い゙や゛ー!み゙ずごわ゙い゙ー!!」」」 心地よい悲鳴を上げながら水から逃げ切ったのだろう息を切らした音が聞こえる。 赤ちゃんゆっくりは直撃を受け、皮をぶよんぶよんにして地面にへばりついている。まだ餡子が流れず、息があるのか、 「ゆ゜っ!・・・ゆ゙っ!・・・」 とピクピク震えていた。 もう少しどうなったのか確認しようとすると足に軽い衝撃。どうやら母ゆっくりが体当たりしてきたようだ 「どお゙じでごん゙な゙ごどずる゙の゙ー!!」 おお怒りゲージMAXなのか顔が紅白饅頭の赤い方みたいだ。うるさいので穴をのぞけるように調整して踏みつける。 「ゆぎゅっ!」とか言うが気にしない。餡子が出ない程度に踏みつける。 時間をくったので穴の中では水でふやけた赤ちゃんゆっくりを子ゆっくりたちがゆっくりと乾いた地面へ運んでいるところだった。 「ゆっくりげんきだしてね!」 「すぐにかわくからじっとしててね!」 「ゆっ・・・」 「それまでおねえちゃんがまもってあげるね!」 ポンプのスイッチを押す。 「や゙、や゙め゙でー!!」 「「「ゆ?」」」 子ゆっくりが母ゆっくりの叫び声に気づき振り向く。 そこにはポンプから流れ出る水がゆっくりと迫ってきてるではないか。 「「「い゙や゛ー!!!」」」 「ゆぐゅ!」 先ほどまでの姉妹愛はどこへやら、赤ちゃんゆっくりを放り出し逃げ出す子ゆっくりたち。 赤ちゃんゆっくりは這いずることも出来ず、流れてくる水をみながら、初めて言葉を話した。 「ゆっくりしたけっかがこれだよ!」 子ゆっくりたちは巣の入り口を目指す。後ろからは水が迫ってるから逃げるには入り口しかない。 人間がいるかも、と言う考えは今の子ゆっくりたちには考えられなかった。先ほどの赤ちゃんゆっくりの悲鳴で子ゆっくりたちはパニックになっていた。 「おねーちゃんがさきだよ!」 「おねーちゃんはゆっくりしてね!れいむがさきにいくよ!」 「げん゙がじな゙い゙で~!!」 我先にと争いながら逃げるゆっくり二匹とそれをなだめる一匹は何とか巣の入り口に着いた。ここからなら出られるだろう。 急いで入り口を隠していたものを取り除こうとすると気づく、これまで隠していた枯葉や枝ではなく土が壁となって入り口を塞いでいることに。 三匹は絶望に苛まれながらも母ゆっくりがしていたように少しずつ穴を掘っていく。 しかし、母ゆっくりのように上手くいかず、水が迫る恐怖心から三匹が別々に穴を掘っていた。 もし三匹が協力して穴を掘ってたら助かったかもしれない。しかし子ゆっくりたちはそのようなことを考える余裕はなかった。 「れいむがほったあなにつちをもってこないでね!」 「そっちこそこっちにつちをとばさないでね!」 「ゆっくりいそいでね!けんかしないでね!」 喧嘩を止めようと声を出しているゆっくりも体は自分用の穴を掘るのに必死だ。 死にたくない。死にたくない。死にたくない。 三匹にはそれしか考えられず、懸命に自分用の穴を掘り続けた。 しかし、もう水はそこまで来ている。もう間に合わないのではないか。 一番小さな子ゆっくりはこの状態に耐えられなくなった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙だずげでー!」 叫びながら飛び跳ねる。掘った穴が崩れるが気にしない。 「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どうやら一番小さい子ゆっくりのせいで真ん中のゆっくりが掘っていた穴も崩れたらしい。真ん中のゆっくりが悲鳴を上げる。 残ったのは一番大きい子ゆっくりが掘っていた穴だけ。 一番大きいゆっくりが後ろの悲鳴に振り向くと二匹が体当たりしてくるのは同時だった。 「「だずげでお゙ね゙え゙ーぢゃん゙!」」 「あ゙な゙がぼれ゙な゙い゙い゙い゙い゙!」 さっきまで喧嘩していたのに図々しく姉に頼ろうとするゆっくり。しかしそのせいで姉ゆっくりは穴が掘れず、最後の希望も潰えてしまった。 追いついた水に三匹仲良く流される。 「「「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」」」 三匹の悲鳴はそれが最後だった。後は少しばかりぼこぼこと空気の音がしたが、それも終わると後は静寂が残った。 ふと、踏みつけていたゆっくりの反応がないので足元を見ると、先ほどの事実に耐えられなかったのか紅白饅頭のように白くなっていた。 持ちあげると口を開け白目をむいたままだったので軽く打つ。 しかしまったく反応がないのでとりあえず木に吊るしてその場を離れる。夜になればれみりゃにでも食べられているだろう。 埋めた入り口まで戻り、逃げてないことを確認し、この場を離れる。 ポンプの故障ではなかったことに安堵し、畑までポンプを戻す。 次からこのようなことがないように罠を仕掛けたほうがいいかなと思った。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2942.html
ゆっくりと紐 体内受精をしたゆっくりれいむと、それを見守るゆっくりまりさ。 とうとうここまで来たのだなあ、と、感慨深く思い起こす。初めてこいつらと 出あったのは、春の桜が散り切る前のことだったろうか。ゆっくりの家宣言をさ れた俺は、その唐突な内容よりも愛らしい彼女達の仕草に心を奪われてしまった のだ。 だって可愛いのだもの。 毎日のようにご飯を食べさせ、ワガママを聞き、ゆっくりとさせてやる毎日。 頼っているという自覚すらないのだろうが、それでも俺は幸せで、ゆっくりと できた。 冬も間近、二匹の初めての子が生まれた。枝にまるまると実った彼女達は、本 当に幸せそうに笑っていた。俺自身家族が増えたことに大層喜び――その頃には 『おにいちゃん』ではなく、『おとーさん』と呼ばれ始めていた――、さらにゆ っくりとした暮らしを深めていた。 だが俺の稼ぎはそれほど多くはなく、多数の家族を養えるほどではなかった。 ゆっくりの姉達は一様に、父母と新しい子供を養うことを選択し、次の子供が生 まれると、なごり惜しげに皆旅立って行くのだった。 悲しい出来事もあった。 どこからか入り込んだゆっくりぱちぇりーに、生まれたての子ゆっくりが連れ 去られ、多数が行方不明になったこともあった。他のゆっくりが入り込み、子供 たちの何人かが犠牲になったこともあった。それは不幸ではあったが、家族の絆 をより深め、こうして新たな幸せを迎える原動力ともなったのだ。 世の中には、ゆっくりを食べたり、虐待したりする人がいるらしい。見つけ次 第に殺してしまうのも居る。だがどうだ、ゆっくりはこうしてゆっくりしている だけで、果てしなくゆっくりをもたらしてくれると言うのに……。 ・ ・ ・ 「うまでるよ! もうずぐばぢざとでいぶのあがじゃんがうばでるよ!」 顔を真っ赤にして、それでも幸せそうに叫ぶ母れいむ。父まりさと子供たちに 囲まれた彼女に近づいて、出産の手助けをしてやる。 「れいむは出産初めてだよな?」 「う゛? 子供だぢならだぐざん産んだよ?」 違う違うと手を振り、俺は簡単な説明をする。 「枝から生まれる子供と、おなかから生まれる子供は違うんだ。今回みたいにお なかから生まれる場合、何の準備もしないと、危険が危ないからゆっくりできな いんだよ!」 そう告げられた一同は、「ゆっくりしたいよぼおお!」「あかじゃん! まぢ ざのあがぢゃんが!」「ゆっくりなんどがぢでえええ!」などと騒然とし始める。 「でも、これさえあれば大丈夫だよ!」 出産のために用意してきた道具を取り出す。泣き叫ぶ声が歓声に変り、俺はそ の道具を母れいむに巻き付けた。 「おとーさん、これなに? ゆっくりできるもの?」 「ああそうだよ、ゆっくりできるよ……とさて、聞いてくれ」 「何なに?」「ゆっくりする?」 「これはね、『紐』というんだ。出産をするときに、赤ちゃんが勢い良く飛び出 すからね! 怪我をしないように巻きつけてあげるんだよ! みんなも怪我した らいけないから、つけてあげるね」 信頼している『おとーさん』のセリフに、誰一匹疑うことすらなく、『紐』を 体に巻きつけるゆっくり達。 「あ、まりさはこっちに来なさい。ゆっくりと出産を見れるようにしてあげるか らね!」 「わ、わかった! ゆっくり赤ちゃん見たいよ!」 俺は父ゆっくりまりさを、母れいむの目の前に固定した。俺は出産補助装置の 概要を、皆に説明する。 装置に固定された母れいむは、ゆっくりしながら出産することが出来る。そし て出産された赤ゆっくりは、赤ゆっくりゆっくり装置によってゆっくりさせられ る。子ゆっくりゆっくり装置は、母れいむの目前、固定された父まりさのすぐ体 下に設置されている。 「さあそろそろだな。みんな、動くと危ないから動いちゃだめだよ!」 「「「ゆっくりじっとしているね!」」」 「ゆ゛っ! ゆ゛っ! ゆ゛ぐりいいいいい!」 息も絶え絶え、頬を真っ赤にしながら、母れいむの出産が開始された。母れい むに巻きつけた『紐』には多少ゆとりがあるため、この程度で怪我をすることは ない。 「赤ちゃんだ! れいむの妹だよ!」 「違うよ、まりさの妹だよ!」 「ゆっくり! ゆっくり生まれていってね!!」 皆の応援のなか、生まれながら声を上げる赤ゆっくり。 「ゆ、くり、……う?」 違和感に気付いたのだろう、慌て始める。 「ゆ、おかあしゃんゆっくり出来ないよ! お顔がひたい、ひたいよぅ!」 「ば、ばだじのあがじゃん! どぼじだぼおおお!?」 「ゆ、ゆっくりがんばってね!」 だがもう出産は止まらない。勢い良く子供を産み出す母れいむ。 「い゛っ! ゆ゛っ! ぐりじでぶううううううううううう!」 母れいむに巻きつけられた鋼鉄の紐に輪切りにされ、絶命したまま勢い良く飛 び出した赤ゆっくりは、そのまま赤ゆっくりゆっくり装置にその亡骸を晒した。 「う゛あああ! でいぶどぶりぢいいいいいなあがじゃんがああああ!! あが じゃん! あがじゃっ!?」 そのショックが次の出産を早めたのだろう、下腹部が膨張し、新たな赤まりさ が顔を覗かせる。 「うっう……。お、おかあさんがんばって!」 娘達の応援に、今失ったばかりの命を思うゆとりも与えられず、出産を開始す る母れいむ。だがすでに赤まりさの顔には行く筋もの切れ込みが入っており、 「ゆっぐうううああああぶっ!!!」 生を得るのと同時に死に誘われた。 「うばああああああああああああ! あが! でいぶのあがああああ!!」 「あがじゃあああんんんんんんんん!!!」 装置に横たわり、ぴくぴくと震える、赤まりさだったもの。 ゆっくりと生まれ、ゆっくりと育ち、ゆっくりと旅立つはずだった、幸せなゆ っくりとなるはずであった餡の塊は、何を言うこともない。 絶望に染め上げる家族に向けて、僕は慰めの言葉を紡ぐ。 「もしかしたら、産むのが速すぎたのかもしれないな。可哀想に……ゆっくりし たかったんだろうにね」 その言葉にびくりと体を震わせる反応する母れいむ。目の前の我が子の亡骸に、 絶望の表情を浮かべる父まりさ。声すら立てずに涙を流すゆっくり一家。 そんな彼女達の心を癒すために、ビデオを見せてやる。 「おや、あれは何かな……?」 母れいむの、昔生んだ娘達の姿が、そこには映し出されていた。ビデオの概念 を知らない一家は、まるでその中に生活しているように見えることだろう。昔、 唐突に現れたゆっくりぱちぇりーにさらわれたはずの、生まれたての我が子。彼 女達の元気な姿を見せられた母れいむは、彼女達が生きていることに――今の状 況を忘れているわけではないだろうが――歓喜した。 喜びもつかの間、ゆっくりぱちぇりーによっていたぶられ、無残な姿を晒す赤 ゆっくり。その衝撃は、またも出産を早めたようで、何とか赤ゆっくりが生まれ ないように暴れだす母れいむと父まりさ。 「だめ! ゆっぐり! もっどゆっぐりじでえええええ! うばでだいで! う ばれないでぼおおお! ゆっぐりじでよぼおおお!」 「がばんじででいぶ! がばんじだいどまでぃだどでいぶのごどぼがああああ!」 ゆっくり達は気付かないが、装置は時間とともに母れいむを締め付け、出産を 強要する作りになっている。装置に固定されており、そもそも出産をコントロー ルする術も知らないであろう母れいむは、またも生まれながら死に絶える赤ゆっ くりを目の当たりにせざるを得なかった。 ビデオからは延々と、巣立ったはずの子ゆっくり達の断末魔が流れつづけ、生 まれては死んでゆく赤ゆっくりの残骸は増えていった。 ・ ・ ・ 時間を掛ければこんなにも「ゆっくり」させてくれる存在になるのだ。 次回の出産のためにも、信頼を損ねることは出来ないのだが、彼女達の信頼を 踏みにじる時のことを考えると、とてもゆっくりとした気分になれるのである。 このSSに感想を付ける
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*警告* ゆっくりは何も悪いことをしていませんが、ゆっくりできません。 ↓以下本文 れいむはとてもゆっくりしていた。大好きなまりさと力を合わせれば、おなかいっぱい ゆっくりできるごはんが集まった。ゆっくり育てた十匹の可愛い子ゆっくりはみんな良い 子で、お姉ちゃんゆっくりはもう一緒にごはんを取りに行くこともできる。妹ゆっくりは おうちでゆっくりお留守番ができる。みんなゆっくり、けんかなんてすることはない。 雨の日も風の日もゆっくりできない日も、家族みんなでゆっくりしてきた。一匹も欠け ることなく育てあげた家族は、れいむの自慢だった。 「ゆ゙ぴぃ!」 その子れいむが弾け飛んだ。ゆっくり一匹分の枠のなかに、照り返しも艶やかなこしあ んの餡子が飛び散っている。ぷにぷにですりすりすればとってもゆっくりできた皮も、す てきなおりぼんも今はあんこにまみれた残骸でしかない。 「お゙ぢびぢゃんどぼじだの゙お゙お゙!?」 れいむは叫ぶ。寒天の目玉をひん剥いて叫ぶしかなかった。叶うならば、今すぐ子れい むの側に跳ね寄りたかった。しかし、どれほど動こうとしても、黒焦げになるまで焼かれ たあんよは言うことを聞かない。 「あ゙ん゙よ゙ざん゙! ゆっくりうごいてね! おぢびぢゃんがたいへんだよ!」 れいむは柔らかいおまんじゅうの身体を必死によじり、跳ねようと身をたわめる。しか しその場でもにもにするばかりで、あんよは決して動くことはない。 「お゙でえ゙ぢゃ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」 一番近くにいた一匹の子れいむが大声で泣き叫ぶ。その子れいむもまた、あんよが炭に なるまで焼かれており、決して近寄ることはできない。そして、子れいむは泣き顔のまま、 一瞬で中身をぶちまけた。跡にはあんこと破れた皮、ボロボロの飾りが残るばかり。 「ゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 わけもわからず、あんよも動かない。一斉に泣き叫ぶ子れいむたち。ゆんゆん絶叫が響 くなか、少し離れた場所が爆発した。 「ゆっぐりでぎないよ゙ぉ゙! も゙お゙お゙うぢがえる゙!」 爆発をきっかけに、一番小さいれいむが大泣きに泣きはじめた。そして、爆発は次第に 子れいむに近づき、二回目の爆発のあと、子れいむは泣き顔の皮をあんこの中に撒き散ら し、生ゴミとなり果てた。親れいむはそれをゆっくり見ていることしかできなかった。 そして再び、少し離れた別の場所が爆発した。 「ゆっ……! みんな! ゆっくりきいてね!」 「ゆ゙ぁ゙……?」 「おがあぢゃあ゙あ゙……?」 「どっかーん、はゆっくりできないよ! でもゆっくりしずかにしてね! ゆっくりしてな いと、おちびちゃんみたいにどっかーんしちゃうよ! ちかくでどっかーんしても、ない たらゆっくりできなくなるよ!」 親れいむの考えは、こうだ。自分たちは白くて広いお部屋にいる。お部屋の床には四角 い模様が書かれていて、その枠はどれもゆっくりひとりぶん。地面の四角い枠からは出ら れない。時々、地面が爆発してゆっくりできない。もし爆発した枠のなかにいたら、永遠 にゆっくりしてしまう。お部屋には他に誰もいないから、爆発する模様はでたらめなのだ。 でも爆発の近くにいて大きな声を出した子には爆発が近づいてきて、最後には永遠にゆっ くりしてしまった。 「やだやだやだあああ! ゆっくりしたいよ!」 「ゆっくりしずかにしていれば、ちかくでどっかーんしてもだいじょうぶだよ! みんな おかあさんのいうとおりにしてね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 まりさと一緒にゆっくり育てた自慢の子ゆっくりでも、近くで爆発したら大声で泣き叫 び、爆発を呼び寄せてしまうかもしれない。それでもあんよを焼かれたれいむには、子 ゆっくりを信じるしかない。 部屋に残っているゆっくりは、親れいむと子れいむが三匹。二匹は既に永遠にゆっくり してしまっている。床の枠が火を噴く。轟音にどの子ゆっくりも恐怖の表情を張りつけて 身動きのとれない身体を震わせる。親れいむの言うとおりに、ゆっくりできないのを必死 に我慢してガタガタ震えていると、先ほどの一番小さいれいむの時とは違い、爆発は誰か に近づいてくることはなかった。でたらめな場所が爆発し、親れいむはゆふぅ、と大きく ためいきをついた。これで爆発しなくなるまでゆっくりできるかもしれない、と。 「おかーしゃんすごいね! どっかーんさんこっちにこないよ!」 それもその次に小さい子れいむがきゃいきゃいと幸せそうな顔で叫ぶまでのことだった。 子れいむの幸せそうな大声に、爆発は一枠一枠、確実に近づいてくる。 「い゙や゙ぢゃ゙あ゙あ゙あ゙! こっちこないでね! れいむ゙はここぢゃないよ゙!」 近づく爆発。動かないあんよ。ゆっくりできない恐怖に、親れいむの言葉も忘れ、子れ いむは涙を激しく流し、金切り声をあげる。そして、子れいむは盛大に爆ぜ飛んだ。周囲 の枠に、あんこが飛び散る。声もなく見つめる親れいむとれいむ姉妹。 怖くて泣かなくても、しゃべったら永遠にゆっくりさせられてしまうのだ。怖くても泣 けず、永遠にゆっくりしてしまった子れいむのためにゆっくりすることもできない。親れ いむは涙を静かにこぼし、声を絞り出した。 「こわくても、ゆっくりしずかにしていてね……おはなしするとゆっくりできないよ」 「ゆ、ゆっくりぃ」 残るは大きめの子れいむが二匹と、親れいむが一匹だけ。爆音と共に、近くの枠が火を 噴いた。恐怖の表情で固まり、ガタガタ震える子れいむ。どんなに怖くても、親れいむの 言いつけを守り、お口をぎゅっとつぐんでしずかにゆっくりしている子れいむを心配そう に見つめながら、れいむは唯一の希望をひたすら待っていた。れいむのすてきなまりさが 助けに来てくれることを。まりさは狩りも上手でかけっこもはやい。れいむたちが動けな くても、必ずゆっくりさせてくれるはずだった。 「ぴゃ゙ぎゅ゙!?」 遠くの爆発に目をぎゅっと瞑って悲鳴を押し殺していた一匹の子れいむが吹き飛んだ。 爆発は遠かったのに。親れいむは信じられない表情で子れいむだった残骸を見つめる。 そして、気付いた。一度爆発した場所は、黒く焦げていることを。そして、まだ焦げてい ない場所は、ほとんど残されていないことを。 「ゆっくりしたいよ! ゆっくりさせてね! ゆっくりしていってねー!」 姉妹が全て吹き飛んで、とうとう恐怖に耐えられなくなった最後の子れいむが泣き叫び はじめた。あんよは動かず、まりさは来ない。親れいむにできることは、もう一つしかな かった。 「でいぶはごごでず! ぢびぢゃんのかわりに! でい゙ぶをどっがーんぢでね゙!」 子れいむの金切り声よりも、もっと大きな声でありますように。声をかぎりに親れいむ は叫ぶ。二匹からだいぶ離れた場所が爆発した直後、子れいむは跡形もなく吹き飛んだ。 「ゆ゙あ゙あ゙あ゙……ゆっくりしたけっかがこれだよ……」 不意に、親れいむの正面の壁が開いた。壁の向こうはれいむのいる部屋と全く同じで、 床に格子の模様が描かれ、どれも黒く焦げている。そして、いくつかの格子にはボロクズ になっても見間違えるはずもない、黒い煤けたとんがり帽子の残骸と、つぶあんだったゴ ミが飛び散っていた。 「ば、ばでぃざあ゙あ゙あ゙?! ゆっくりしていってね!? ゆっくりしていってね?!」 答える者は誰もいない。朝まではみんな仲良くゆっくりしていたれいむの家族は、今や 一匹残らず物言わぬゴミ。あんよの動かないれいむが一匹、家族の残骸を見つめていた。 「おみずざんはゆっくりでぎないよ! がぼっ、やべでね゙! ゆっくりじでね!」 壁の穴から勢いよく流れこむ水が、床にこびりついたしあわせ家族を押し流し、排水口 に消えていく。奇麗に流れたあとは、爆煙とあんこで汚れた床も元通り。遊技場にゆっく り一家がいたことを示す物は、スコア表だけだった。 れいむ:1 まりさ:0 [1P WIN] 森に魚を求める とか書きました。 09/07/20 書き直し このSSに感想を付ける
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『ゆっくりを求めて2』 〜注意〜 虐待仕様のゆっくりではありません。 前作はおまけで本当に書きたかったのはこれ。 あきらかに無理ゲー。 このサイトからの持ち出し突撃は絶対にダメ!! この作品の設定を使うのは禁止です ゆっくり虐待 からの続き 建ち並ぶビル、汽笛を鳴らす電車、行きかう人々。 動きこそが生命というのなら、ここは命が満ち溢れる場所である。 喧騒のなか一人の男がこの町にたどり着いた。 「あ゛ー、ひでぇめにあった……」 ため息を一つつき、近くのベンチに腰を下ろした。 落ち着いたところで、手の中にあるゆっくりれいむ――逃げている途中で拾ったのだ――が動き出した。 「ゆっくりしていって――ゆ゛っ」 叫び終わる直前で男はそれを軽く捻った。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」 あっさり瀕死となるゆっくり、その皮から漏れた餡子を口に含む。 「美味いには美味いが、甘さもうまみも変わらないな……やはり産地(設定)が違うせいか? 虐待に対するレスポンスはいいが単語のレパートリーが少ないのは今一だったな」 男はそんな感想を漏らしながらのんびりと食べていった。 「もっと……ゆっくりしたかった……」 そんな言葉を残し最後の一欠けらが口に入っていった。 甘いものを食べて落ち着いた男は自分の姿を確認した。 「これはまた……ひどいありさまだな」 男がこぼし感想はもっともであった。 つけていたサングラスはひび割れ、コートの裾はぼろぼろとなっている。 靴のつま先はなく、そこから足の指先がのぞいている。 さらに転んだのか引っ掛けたのか服は所々破れ、砂と泥と餡子に汚れている。 どこを見ても無事なところはなかった……唯一身に着けている手袋を除いて。 「あの女ときたら空まで飛んで追っかけてきやがる。執念深いったらありゃしねぇ」 食の恨みは根深い故に地獄の底までついてくる勢いであった。 巫女の放つ攻撃は速く大量であった。 必死で避けるたび周りでは、 「ゆっくりし…… \ピチューン/ 」×? 「ゆげぇ! \ピチューン/ 」×? 「<○><○> うわぁぁ! \ピチューン/ 」×? とゆっくり達が大量に消し飛んでいる。 所詮は饅頭そんなものだ。 どうにも逃げられないと悟った男は懐にあった日本酒『さむらい』を片手に交渉を試みた。 食の恨みは食で晴らす、なんとも安直な考えである。 しかし、巫女は目の色を変えて喜び、 「まぁ、ゆるしてあげるわ。今度お賽銭を持って神社にきなさい」 と言い残し飛んでいった。 怒った顔がうれしそうな笑顔に変わった瞬間など、とても可愛らしいものであった。 「―――今度おまいりに行こうか……ってどこの神社だ?」 肝心な神社の場所は名前も聞いていないので判らなかった。 こうして巫女は大切なお賽銭源を逃したのだった。 ――――――――閑話休題―――――――― 話は戻り、ここは大きな地方都市である荷湖道市とよばれるところである。 先日いっていた二海峡市には及ばないものの多くの観光客が訪れる。 それと共に多くの技術者が切磋琢磨し今も町を拡大しているのだ。 「おー、すげぇ。このCMうち(虹浦市)の方ではやってないんだよなぁ」 街頭テレビに映るコマーシャルを見て素直な感想をもらす。 映像には『初○ミク』の3Dダンスと共に曲が流れネギを宣伝するものであった。 そのCMの一つに特に興味が引かれたものがあった。 『電話一つでお伺いいたします』 『《早い》《安い》《安心》を合言葉に 〜ル○ール運送〜』 『ゆっくりもうしこんでね!!!』 その社長と思わしき人物が荷物を持って疾走するさまは印象的であった。 何より、目に付いたのは最後に出たゆっくりれいむである。 男が普段目にするゆっくりよりも大きくゆっくりとした(むかついた)顔をしている。 それにあの変に甲高い声だ。男にとっては耐えられないだろう。 「なん……だと……! この不況の真っ只中で糞饅頭ごときが仕事にありついてるだと!? ありえん! 人間様が仕事に就けないというのにどうかしている!!」 さらにムカつくところは、この男、つい最近会社を首になったばかりなのである。 ……リストラって怖い。 そんなこんなで、そのむかついたゆっくりを虐待すべく無限町までやってきたのだ。 懸命な読者様ならお気づきだろうが……明らかに死亡フラグである。 どれほどの死亡フラグかというと、真性の虐待鬼井山の家に入って部屋を荒らし、 「おい、くそじじい! さっさとあまあまをよこすんだぜ!」や 「でいぶはやさしいから、どれいにしてあげるよ! さっさとこのうんうんをたべてね」とか 「れいみゅはちゅよいんだよ!(ピコピコ)」に 「まりしゃはちーちーするよ! すっきりー!!」など この世で一番自分が強く、美しく、可愛いなどという妄想をしながら罵倒するくらいである。 なおこの糞饅頭は最長で二ヶ月ほど苦しみ潰れている。 無限町に着いた男はあたりを見直すと怪訝に感じた。 なにせ町のいたるところで戦いが起こっているのだ。 しかし、周りの住人は慣れたものとのんびり観戦までしている。 普通なら大騒ぎで警察が駆け込んでとめにくるはずだ。 「そうか、ここでは争いごとは日常茶飯事! だからいきなりゆっくりを潰しても何も言われないんだ!!」 という結論に達した。 あながち間違いではない―――できるかどうかは別だが。 その後では、 「最終狼牙!」「コンナハズハー」「シッショー!」「さすが幕末」「幕末ゆえ仕方なし」 と戦っていたものが両成敗を受けていたが、見えていないので意味がない。 「ゆっくり……待っていてくれ。必ず虐待してやるからな。あの星に誓って!」 北の空では北斗七星のそばにやたら輝く星が見えた。 何だかんだで歩き回っていると目的の近所にたどりついた。 「会社の住所によるとここら辺のはずなんだが……」 メモの切れ端を見ながらあたりを見回すと変な声が聞こえてきた。 「おとどけもので〜す」 そんな台詞をはきながら目の前をゆっくり霊夢が通り過ぎていったのだ。 「ヒャッハー! ゆっくりだ! 我慢できねぇ虐待だ!?」 条件反射でゆっくり霊夢の前に躍り出て潰そうとするが、 「あ、じゅうしょまちがえた」 と荷物と一緒に男はどこかに運ばれていってしまう。 「こら! はなせ! って言うかどうやって掴んでんだ!」 そこは謎饅頭である突込みを入れてはならない。 「ぐほっ!! かはっ! はぁはぁ……糞饅頭の癖になんなんだあれは」 男は掴まったまま逃れることはできずにどこかの壁にぶつけられ悶絶していたのだ。 その横ではゆっくり霊夢がふんぞり返っていた。 「ゆっくりしていってね!!!」 先ほど男を運び壁に叩きつけたゆっくりである。 体の痛みで幾分冷静になった男はそのゆっくりを観察してみた。 黒い野暮ったい髪、それにへばりつくような赤い布切れ。 その目は世の中なんでもいいやというような幸せなで知性の欠片もなく。 口は人を馬鹿にしているかのように半開きでいる。 全体的に丸っこい輪郭をしている。 目の前にいるだけで殴り飛ばしたくなるような存在である。 「だいじょうぶ、このぎょうざをたべてげんきになってよ」 ゆっくり霊夢はそういいながらどこからともなく取り出した餃子を持って近づいた。 男はすばやく立ち上がり距離をとる。 「この声は……広告に出ていた糞饅頭か」 男は喜悦の笑みにより口元をゆがめ高らかに叫んだ。 「ヒャッハー!! ゆっくりだ!! 我慢できねぇ虐待だ!!?」『Round1 Fight!』 「ゆー きゃん のっと えすけいぷ」 袖口から針を抜きだし高速で投げ放ち、それを追従するように駆け出す。 放たれた数条の銀光は吸い込まれるようにゆっくり霊夢の飛んでいく。 針はあくまで牽制である。 先ほどのように掴まれてはかなわないので針を投げつけ怯ませる事により楽に捕獲するつもりだったのだ。 普通のゆっくりであれば、針が刺されば悲鳴を上げその場で転げまわる。 それを掴んでゆっくりと虐待すればいいのだ。 「ゆぅ……ゆっくりしていってね!!!」 「ぐ! 馬鹿な!?」 しかし、男の目論みはあっさりと覆された。 ゆっくり霊夢の皮に針が刺さりわずかに呻いたもののまた叫びだしたのだ。 その叫びは物理的な圧力となり男にダメージを与えひるませた。 威力はすさまじく当たり所が悪ければ人が昏倒するほどのものだ。 それをカウンターで受ける形となった男にはかなりのダメージを受けることとなった。 「ゆっくりしていってね!!!」×10Hit 驚きと打撃により無防備になった男に叫び声という暴力的な圧力が襲い掛かる。 この現象と身体に受ける痛みは情報という衝撃となって男の頭に打ち据え混乱させた。 「うそだ……糞饅頭ごときがこんな事ができるはずがない! はは、これはきっと夢なんだ。 きっと今頃ベッドの中で寝ていて、起きたらゆっくりを虐待するんだ。 『おちょいよ、くちょじじい!』とか 『きゃわいいれいみゅはおにゃかすいちゃんだよ』とか 『はやくごはんをもっちぇきちぇね!』とか 『おちびちゃんのいうとおりなのぜ。はやくあまあまをもってくるのぜ』とか 馬鹿で愚かで我侭な発言を繰り返すゴミクズを 『ごめんなちゃい。ごめんなちゃい』や 『ばりざはぎだないおぶづでず。ぞんざいじてごべんなざい』 みたいな心地よい鳴き声を聞くはずなんだ」 現実から目を背け幻覚を見ながらつぶやいている―――誰がどう見ても病院送りです。 「ゆっくりしていってね!!!」×40Hit 男が現実逃避をしている間にゆっくり霊夢は延々と叫びを上げ続けていた。 「…………えぇい! 鬱陶しい! 少しくらい放っておいてくれ」 あまりのやかましさにわれに返り、背負っていたギターケースを盾にしつつ後に下がる。 しかし、受けたダメージによりよろけ地面に転がる。 それと同時にゆっくり霊夢は空高く跳び上がった。 「うえからくるぞ。きをつけろ」『K.O.』 その宣言と共にゆっくり霊夢は『下から』生えてきた。 だが、転んだ男はギターケースでガードをしていたので特にダメージもなくすんだ。 「いちじてったい」 ゆっくり霊夢もそんなことを叫びながら後に引いていった。 その動きは恐ろしくスムーズであり通常のゆっくりとは比べ物にならないものである。 男の顔は眉をひそめ半眼となり険しいものに変わる。 「糞饅頭なら糞饅頭らしく素直に虐待されろっての。もういい――てめぇはつぶす!!」『Round2 Fight!』 「あの、わたしよわいのでてかげんしてね」 その発言にゆっくり霊夢は返答をするが当然のごとく男は無視である。 再び袖口から針を抜きだし高速で投げ放ち、それを追従するように駆け出す。 放たれた数十条の銀光は吸い込まれるようにゆっくり霊夢の飛んでいく。 先ほどと同じ流れではあるが、その量、速度、威力、気迫どれをとっても段違いである。 「ゆぅ」 皮に針が刺さり僅かにひるんだ隙に男はブーツから錐を抜き放ち構えを取った。 錐を構え、刺し、抜き、構え、刺し、抜く。 この動作を正確に素早く行うことにより無数の突き連続となる。 繰り出す速度は高速で残像すら見えるほどのものである。 「ふん! まだだ!!」 二十数回ほど錐を付きたてたあと身を翻し、後回し蹴りを側面に叩き込む。 後退するゆっくり霊夢にさらに踏み込みギターケースから取り出した大鎚で上空へと跳ね上げる。 「汚物は消毒せねばならんな」 腰から取り出したチャッカマンの出力を最大にして構える。 落ちてきたゆっくり霊夢が地に着く寸前に炎を放った。 「ヒャッハー! 汚物は消毒だ!!」 高圧圧縮されたガスは劫火となり襲い掛かる。 その炎を吐き出すさまは火炎放射器だ。銃刀法違反? ナニソレ? オイシイノ? ガスを使い果たし火の勢いが弱くなる。そこに現れたのは炭になったゆっくり霊夢が――― 「いたい」 「なん……だと……!」 男の目の前に現れたのは無傷のゆっくり霊夢であった。 多少疲れはあるのだろうが、刺さった針はどこにもなく、高速で突き刺した錐の痕も見当たらない。 よくよく考えれば蹴りのあたりで顔が削り取られ後退することは考えられない。 さらに大鎚など当てれば消し飛んでいるはずである。 「くそ! なんだこの悪夢は……何か言えこの糞饅頭!」 「さぁ、きなさい! じつはわたし、いっかいたたかれただけで、しぬぞぉ」 「嘘だ!」 理由がわからずに話をふるが、相変わらず人を馬鹿にした顔で戯言をはなつ。 男は知らないだろうが無限町では日常である。 (ゲーム中にダメージグラフィックとかできないからねぇ) 「えぇい! つぶれるまで続ければいいだけだ! 消えろ!」 開き直った男はゆっくり霊夢に殴りかかった。 乾いた音と共にゆっくり霊夢の真ん中に拳が当たる。『K.O.』 「わたしはすろーすたーたーなんです」 そんな言葉を残しゆっくり霊夢は天に向かって飛んでいった。 残されたのは呆然とした男と古臭い円柱のポストだけだった。 「……! なんだったんだいったい」 しばらく時間がたち、我に返った男は辺りを見回す。 あたりにはごく普通の町並みと道のど真ん中にある円柱の古臭く赤いポストである。 「どこにもいねぇ。逃げられたのか?」 男は肩を落としため息を付いた。 「針で刺して、錐で貫いて、蹴り飛ばして、鎚でつぶして、炎であぶったが……虐待した気にならん。 これだったら前の町のほうが反応は今一だったが、断然ましだ」 不平をもらしながら歩いていると、 「ゆっくりしていってね!!!」 先ほどのゆっくり霊夢と似たような声が聞こえた。 辺りを見回すとそこにいた。 人を馬鹿にした顔とトレードマークのトンガリ帽子のシルエットはまさしくゆっくり魔理沙である。 しかし、カラースプレーをかけられたのか、金箔を貼ったのかその全身は金色であった。 「獲物は違うがこの際虐待できればいい。色が変なのも虐待されたからに違いない」 虐待された獲物ならば弱いはずである―――だから捕まえて虐足してやるという思考なのだろう。 男はゆっくり魔理沙に襲い掛かった。 「ヒャッハー!! ゆっくりだ!! 我慢できねぇ虐待だ!!?」『Round3 Fight!』 「わたしのえいちぴーは53まんです」 男の雄たけびにゆっくり魔理沙は変台詞をはき迎撃の構え?をとった。 「くらえ!」 先の戦いと同じく針を投げた。 「おとうさん、そっちはざんぞうですよ」 などという台詞と共にゆっくり魔理沙は針をすり抜ける。 「は?」 あまりのことに理解が追いつかない。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 ×3 先ほどのゆっくり霊夢よりもさらに遠い間合いから衝撃を受け。 「ほろびのばーすとすとりーむ」 そんな気の抜ける宣言と共に口からドススパークと似たようなものが吐き出され。 「とうてんじまんのひとくちぎょうざでございます。ゆっくりたべていってね」『K.O.』 さらに掴まれ口の中に餃子を詰め込まれる。 「ゆっくりしたけっかがこれだよ」 などと勝どきを上げ、ゆっくり魔理沙は飛んでいった。 「誰だよ……弱いって言ったの。前の糞饅頭よりやばいじゃねぇか」 激しくぼろぼろになった男はフラフラと立ち上がった。 町に着いてから買いなおしていた服はずたずたのぼろ雑巾になりサングラスはフレームが変形し使い物にならない。 「なんだあの饅頭どもはこの町は地獄か? ……ん?」 男が町について悩んでいると遠くからキャタピラで走行する音が近づいてきた。 目をそちらに向けると男は驚愕の表情で凍った。 なんと戦車がこちらに向かってきているのだ。 その上には先ほどボコボコにしたゆっくり霊夢のにやけ顔が乗っかっている。 「ありえねー! 勝てるか! ツーかどうやって動かしてる!」『Round4 Fight!』 またも理解できない状況に叫びを上げる。 「ますたーすぱーく」「しぱぱぱぱ」「しゃんはーい」「でてこいわがしもべ」『K.O.』 「てんしょんあがってきた」 何もできないまま遠距離からボコボコにされた。 こちらが身構えると同時に砲門から光線が放たれ、口から針が吐き出された。 さらに人形が刃物を回転させながら襲い掛かり、果ては何か幸が薄そうな女性もつっこんできた。 明らかに無理ゲーです。本当にありがとうございます。 たとえ動けたとしても戦車などという重装甲を貫くことなど用意ではないだろうが。 「……手はある。ようは相手の攻撃があたらずこちらの攻撃を当てればいいのだ」 しかし男は諦めなかった。目に決意の炎を燃やしギターケースを掴む。 中から取り出すのは一振りのハンマー、これが一筋の光明と握り締める。 「そもそも、この町には虐待にきたんだ。今度の獲物は逃げてないだから捕らえる!」『Round5 Fight!』 立ち上がると同時に駆け出した。 「ますたーすぱーく」 戦車の砲門から光線が吐き出される僅かの隙で懐にとびこんだ。 そして握り締めたハンマーを力の限り戦車の装甲に叩きつける。 強烈な手ごたえと共に爆音が鳴り響く、装甲が貫かれ車体が震えだす。『K.O.』 「おっと、まずい」 ハンマーの柄を放り捨て慌てて下がる。 このハンマーはHEATハンマーと呼ばれ頭の部分が指向性のHEAT(成形炸薬弾)になっており、使い捨てである。 威力は今実践したように戦車の装甲をも貫くほどだ。 「よっと、ようやく捕まえたぞ。糞饅頭」 爆発する戦車の車体から放り出されたゆっくり霊夢を捕獲する。 あの爆発だというのにゆっくりは無傷である。 「さーて、散々待たせてくれたんだ。いい声を聞かせてくれよ」 今までの疲れを忘れ、ゆっくり霊夢に微笑みかける。 しばらく虐待をしていないので、男は相当ストレスがたまっていたようだ。 「本当に楽しみだ―――きっといい鳴き声をあげてくれるはず。 『くそじじい、れいむのみりょくてきなからだにふれないで』が 『つぶらなひとみがー』とか 『まりさにほめられたすてきなおりぼんがー』や 『れいむのびきゃくがー」など 叫びを上げてくれるだろう! そして 『ごべんなざい、ぞんざいじででごべんなざい』 なんて鳴き声に変わるような虐待をしてあげるよ」 男は―――駄目だこいつ……早く何とかしないと……。 「君、うちの社員に何か用かな?」 そんなトリップしている男に渋い男の声がかかる。 彫りの深い顔に金髪、赤いスーツを優雅に着こなし、その服の下には鍛えているであろう筋肉がみてとれる。 その姿はしばらく前に街頭テレビのCMに出ていた社長である。 口元は敵意がないかのように笑みを浮かべ語りかけてくる―――しかし、その瞳は笑っていない。 「えーと、これは、その」 「落ち着いて答えたまえ。君は、社員に、何をしようとしているのだね?」 口調は落ち着いているものの、社長からは確かな殺気がにじみ出ていた。 おそらく、トリップ中に発言していたことを聞いていたのだろう。 「答えられないのかね? ならば……死ねぃ!」 「うわっ!」 男が返答に窮していると突然襲い掛かってきた。 ゆっくりを手放し、紙一重でよける。 「いきなりなにをするんだ!」 「なに、この町では日常だよ。それに貴様も同じことをしていたのだろう?」 男の問いに社長はさらりと返答した。まるで今晩の献立を聞かれたので答えたかのような気軽さである。 「怖がることはない。少々教育をしてそのあと遠くに運ぶだけだ」 社長はゆっくりと歩み宣言した。 「お手並み拝見といこうか」『Fainal Round Fight!』 「いやだーーーーー!」 よく晴れた昼下がりに絶叫があがる。 しかし、これもまたこの町では日常であった。 to be continued? あとがきぽいもの 面白いから書いてたらゆっくり以外のネタのところが倍くらいあったから削ったよ。 虐待を期待した人ごめんなさい。 M.U.G.E.N産ゆっくりの登場 キャラクターの詳細スペックなどは「ニコニコMUGENwiki」あたりでも参考にしてください。 結構強い上、金箔饅頭(通称:12P、ゴールドゆっくり)になると凶悪この上ないキャラになります。 さらに霊夢戦車になるともっと無理があります。 うちの主人公の「男」は普通ー強キャラ性能ぐらいなので結構無茶な相談です。 作品に出る男の追加武装および能力 ・HEATハンマー 巨大な金槌。対ドス用の武器として持ち歩いている。爆発物取締罰則? なにそれ、美味しいの? 本編では一撃必殺技扱い。 ・ゆっくりがいる世界に入り込む程度の能力 「ゆっくり」が存在する場所にたどり着くことができる能力。 本人に能力の自覚はまったくない。 前の町も今回の町も普通に歩いていたらたどり着いた。 HEATハンマーについては反動が馬鹿にならないとか、手が折れるだろうと思うかもしれませんが、 「まぁ、こういう話しだし」「MUGENだからなぁ」という寛容な心でお願いします。 色々突っ込みどころが多いとおもいますが、苦言などよろしくお願いします。
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「むーちゃ、むーちゃ、ちゃーわせー」 赤ちゃんのゆっくりれいむはここで一人で暮らしている。 両親は随分前に実験で死亡した。親のゆっくりまりさの方は実験による破損が少なかったため最期に赤ちゃんに会うことができた。 とは言え、餡子の中に大量に異物を埋め込まれているため思考能力は低下し、 赤ちゃんに逃げろともなんとも伝えずに死んだけど、 「おねーしゃん、ゆっくりちていってね」 「そうさせてもらいますよー」 永琳様の言いつけで、赤ん坊の世話なんかしているが、 こんな奴が一体何になるんだろう。何も指示は受けていないし・・・。 適当といわれてるからテキトーでいいのかな。 香霖堂で買った外の世界のマッサージチェアにてゐは腰掛ける。 まさか、永琳様や鈴仙の古着があんな高値で買い取られるとは。 ただ、一番高値で売れたのが姫様の上等な着物じゃなく、寝巻きにしていたジャージだったのがあの店らしい。 「おねーしゃん、あそぼ」 「無理だねー、できないねー、お断りだねー」 「・・・じゃあ、れいみゅがおうたうたってあげる」 「迷惑だねー、独善的だねー、うるさいねー」 赤ちゃんのゆっくりれいむは困っていた。 遊びたい盛りなのに、誰も相手をしてくれる人がいないのだ。 いつも部屋にやってくるお姉さんは椅子に座ってゴロゴロしたり本を読んだりしてるだけだ。 何も楽しくない。ああ、思いっきり遊びたいな。ゆっくりれいむはいつもそう思っていた。 「おねーしゃん、おもちゃちょうらい」 「拒否だねー、嫌だねー、自分で作ってねー」 「・・・ボールちょうらい」 「断固拒否だねー、絶対嫌だねー、がんばって自分で作ってねー」 「・・・」 ゆっくりれいむが黙り込んだのに満足し、てゐは文々。新聞のマンガ欄を読み始めた。 ゆっくりれいむはつまらなかった。 誰も遊んでくれないから一人でゆっくりしていた。 食事も水もある。意外に美味しい。 つまらないながらも満ち足りた生活を送っていた。 しばらくして、赤ちゃんのゆっくりれいむはすっかり大人になった。 「はーい、残念ながらお前が死なずにゆっくりしてたから、イライラしてるお姉さんから仕方なく御褒美だよ」 てゐは本当にイライラしていた。 永琳はこのままこいつを群に戻すそうだ。 それも一番待遇の良い部屋にだ。このまま一人で死ぬんだと思っていたてゐは裏切られた気分だった。 「ゆっくりし」 「しねーよ!!」 「ゆ!!」 「他の仲間がいるところに連れて行くから、さっさとこのかごに入れよ!!」 「あそべる?」 「バカ知るかバカ、入れクズのろま、ゆっくりバカ、バカゆっくり。死なせるぞ、何百回も死なせるぞ」 てゐはキャラクターが崩れるほどイライラしていた。 ゆっくりれいむはそそくさとかごに乗り込む 「はーい、イライラ発、超イライラ行き特急がストレスマッハで発車です」 かごを持ち上げ部屋を出るてゐ。 「わー、おそらを」 「飛んでねぇよ!」 「わー、おそらを」 「絶対飛んでねぇよ!!」 「・・・」 ゆっくりれいむは目に涙をためて黙り込んだ。 「絶対に飛んでねぇからな!!」 その後、ゆっくりれいむが何か言うたびにてゐは聞こえるように舌打ちをした。 ゆっくりれいむは群に戻される。 はじめてみる子にみんな興味心身だ。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていくね」 すぐに友達になる。 「永琳様、何の実験か、教えてプリーズ。さもないとあの群に飛び込んで餡子のプールを練成してくるよ」 「それは後日お願いするわ。見ていなさい。あのゆっくりれいむはもうダメよ」 永琳の言葉通りになる。 ゆっくりれいむは最初、みんなと遊びたがった。 しかし、自分と同じぐらいのゆっくりは子育てやら何やらで忙しい。 「ゆ?あそぶの?いそがしいからあとでね」 「あそぶ?れいむ、こそだては?」 「れいむ、まだあそびたいの?ゆっくりしてないでおとなになってね」 「れいむはまだこどもだね!!」 下の世代と遊ぼうとしても相手にされない。 ゆっくりれいむは群の中で孤立していった。 「じゃあ、てゐ、お願いするわ」 両手に斧を装備したてゐが部屋に入ってくる。 「私は遊びの神、皆の者遊んでいるか」 「ゆっくりしていってね」 「断る。遊べ」 「ゆ?あそぶひまなんてないよ、ばかなの?」 「馬鹿はお前だ。遊びの神の前で何たる暴言」 自称遊びの神はゆっくりまりさを斧でかち割った。 「おかーしゃん!!」 さきほど殺されたゆっくりまりさの子どもが死体に駆け寄る。 「なんだお前、死を悲しむ前にやる事があるだろ」 「ゆ?」 「ゆ?じゃねぇよ。遊べよ!!」 また一匹、自称遊びの神はゆっくりを殺した。 「あ、あそぶよ。あそべばいいんだね?」 群のリーダーのゆっくりまりさが言う。 「イエス、遊べ。まずは追いかけっこだ。」 みんな走り回った。追いかけているのが誰とも知らず。 遊びの神は何もせずただ見守っていた。 一時間も走り回っていると、体力のないゆっくりパチュリーなどは疲れて動けなくなってくる。 「どうした、遊べ」 「む、むきゅ・・・むり、ゆっくり・・・させてね」 「プレイorダイ!!」 ゆっくりパチュリーは斧で真っ二つにされた。 パートナーのゆっくりまりさが駆け寄る。 「パチュリー・・・なんでゆっくりさせてくれなかったの」 「遊べよ」 「いやだ。ゆっくりしたい!!」 「じゃあ、お前は死体」 ゆっくりまりさは殺され、群の中では脱落するものも増えてきた。 脱落すれば死ぬ。追いかけっこはまだまだ続いた。 「はーい、追いかけっこやめー」 急に自称遊びの神からのストップ宣言 「自己紹介してなかった。ここに最近来たゆっくりれいむいる?」 「ゆ?あのこだよ」 ゆっくり達は一斉に部屋の隅にいるゆっくりれいむの方を向く。 「あの子、遊びたがってただろ?」 「うん、おとななのにね」 うるせぇ!!と答えたゆっくりまりさに斧を投げつける。 「大人とかどうでもいいんだよ。遊びに子どもも大人も生きるも死ぬもねぇんだよ」 ゆっくり達は怖がって相槌も打てない。 「えー、そのゆっくりれいむが遊びたいと強く願ったから天界の方から来ました遊びの神です」 一斉に遊びたがっていたゆっくりれいむを睨む。 「何睨んでるんだよ!!遊ばない奴の方が悪なんだよ!!」 遊びの神は投げた斧を拾うついでに何匹もゆっくりを潰す。 「じゃあ、追いかけっこを再開します」 しばらくして、部屋にはゆっくりれいむ一匹だけが残った。 遊びたいといっていた子だ。自分の我が侭が引き起こした惨状に半分気が狂っている。 「みんな、あそぼうよ!!」 ピョンピョン跳ねて、もう死んでいる仲間を遊びに誘う。しかし返答はない。 仕方なく、遊びの神の所に行く。 「おねーさん、あそぼ」 「無理だねー、できないねー、お断りだねー」 そう言って遊びの神は部屋を出て行く。 「・・・ゆゆ?みんなどうしたの?あそぼ?」 ゆっくりれいむはその後、ずーっと一人で追いかけっこをしていた。 ~あとがき~ 次回はもう少しはっちゃけたてゐの活躍が見てみたいです てゐとかチルノにはえーりん実験室一部屋ぐらいぶっ壊して欲しいです by118
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幻想郷と呼ばれる、非常識のモノ達が住まう土地がある。 山奥にひっそりと存在するその土地が巨大な結界で外界と遮断されて間もない頃、妖怪達の間で紛争が起こった。 後に大結界騒動と呼ばれるその騒動の間、騒動と無関係であった人間にとっては、妖怪に襲われる心配の無い平和な時期が続いた。 だが、この騒動が終局を迎え幻想郷自体が再び安定する直前、突如として異種生命体が出現し幻想郷全域を襲った。 人間の生首に似た姿をし、支離滅裂な言葉を叫び、最大18メートルという巨体を持つそれらはいつしかゆっくりと呼ばれるようになった。 動植物どころか地面そのものすら食らい尽くし平坦にしてしまうゆっくりを前に、妖怪達は争いをやめ、人間達は一致団結し。 やがて人と妖怪さえも手を結んでゆっくりの脅威に対抗するようになった。 それから100年。幻想郷とゆっくりとの闘いは、未だ続いていた。 始めの数十年間は、ゆっくり達の独壇場だった。 力ある大妖怪や、山に一つの社会を形成する妖怪達等の力で、どうにかこうにか人と妖怪は滅ばずにいられるという状況だった。 ゆっくり達は巨大とは言え、個々の能力は並の妖怪程度でしか無い。だがその数が圧倒的なのだ。 どこから湧いてくるのか、どうやって増えるのかは一切不明だが、一度の戦闘で100万以上のゆっくりが現れる事も珍しくない。 ゆっくり達が戦闘行動を取るのは満月の夜だけ、というのも幸いだったろう。満月の夜は多くの妖怪が最も力を発揮できる時だからだ。 ちなみに、それ以外の時を利用してゆっくりの巣の探索も行われたが、捜索隊は悉く帰って来なかった。 そうした闘いの日々の中、少しずつ幻想郷はゆっくり達の勢力圏に塗り潰され、力ある妖怪も一人また一人と消えていった。 そうした絶望の中に、僅かな光明が見えたのが30年前。 従来の戦い方では滅亡は必至、そう考えた幻想郷の賢者達は戦況を打開できる手段を模索していた。 最重要課題は、何といっても人間が戦う手段を持つ事だ。 重火器を持つ訳でもない人間達は、極々一部の英雄達に守られ、妖怪に庇護されているだけの存在だった。 彼らが戦力にならない事にはゆっくりに勝つ事は不可能。そう考えた賢者達は、人間に扱える武器を創った。 『相手がでかいならこっちもでかくなればいいじゃない』 そんな無茶な思想によって、それらは開発された。対ゆっくり用人型戦車。通称AYT。 外の世界ではとうに幻想となった様々な材質によって構成されたそれは、高さ15メートルというありえないサイズの巨人だ。 完成して直ぐ試験的に実戦投入されたそれらは、開発に携わった妖怪達の予想すら大きく超える戦果を出した。 直ちに大量生産されたAYTは、人型という特性から様々なバリエーションが生み出され、瞬く間に幻想軍の戦力の中心になった。 そして現在、幻想軍はAYT部隊二個連隊を投入した大規模な探索により、とうとうゆっくり達の巣を発見した。 長年の戦いで培われたデータから、奥に存在するコアさえ潰せば全てのゆっくりが活動を停止するだろうという試算も出ている。 後は、次の満月の夜までに戦力を整え、ゆっくりとの決着を付けるだけだ――― 幻想郷と外を繋ぐ博霊神社。その境内入り口の階段に、二人の少女が座っていた。 「魔理沙。とうとうこの時が来たわね……」 魔理沙と呼ばれた、黒い山高帽を被った少女が答える。 「よう霊夢。……ああ、ついに奴らを退治できるんだな」 霊夢と呼ばれた方は、脇の下丸出しの巫女服という、奇怪な格好をした少女だった。 彼女の名は博霊霊夢。この幻想郷を囲う博霊大結界を維持する、人類最強の紅白だ。 そして黒白の方が、霧雨魔理沙という名の、これまた少女。弾幕は火力(パワー)がモットーの普通の魔法使い。 普段はエプロンドレスのような服装を好む魔理沙も、今はパイロットスーツで身を包んでいる。 それでも山高帽を被っているあたりに彼女なりの拘りが感じられる。 「いよいよだ。いよいよあの忌々しい饅頭を倒せるんだ。父さんや母さん、そして兄さんの仇も……」 「魔理沙……」 魔理沙は一家揃ってパイロットだったが、半年前の紅魔要塞攻防戦で戦死していた。 「私も戦えたら良いんだけどね」 「仕方ないさ。お前がやられたら、幻想郷自体が危ないんだろ?戦いは私らに任せて神社の掃除でもやってろって!」 霊夢は生身でも大隊規模のゆっくり軍とも渡り合える戦闘力を保持している。 だが、彼女が出撃する訳にはいかなかった。万が一死にでもしたら、幻想郷そのものの存続に関わるからだ。 最強の人間でありながら決して戦場に立つ事は許されない。そんな自分自身に霊夢は苛立ちを覚えていた。 「……ねえ魔理沙。出撃する時にはこれを持って行きなさい」 「何だこりゃ?お守りか?」 霊夢が差し出したのは『交通安全』と書かれたお守り袋。魔理沙はとりあえず中を見ようとして、霊夢に慌てて止められる。 「何やってんのよ。お守りは開けたら効果が無くなるのよ」 「開けないとどんな効果があるかすら分からないぜ」 口を尖らせる魔理沙に、霊夢は呆れた顔で言う。 「しょうがないわね。……じゃあ、本当に危なくなったら開けて、その中身に魔力を注ぎ込みなさい。そうすれば、何とかなるかもしれないから」 「ははあ。つまりこいつは交通安全と見せかけてお前のお札が入ってるんだな?可愛い奴め」 うるさい黙れ、と呟いて霊夢は立ち上がり本殿の中へ戻ろうとする。 チラリと見えた腋に見とれて顔を赤くした魔理沙は、霊夢の背中に声を投げる。 「ありがとうな!絶対生きて帰ってくるから、お茶淹れて待ってろよ!」 返事は無かったが聞こえたようだ。耳まで真赤にした霊夢は早足で本殿に入る。一瞬、また腋が見えた。 「さて、と。ぼちぼち召集だ。行くとするかね」 最後の戦い、『至高と究極の境界作戦』開始まであと一時間。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「化け物どもめ!陰陽弾を食らえぇ!!」 「この!この!このぉ!!」 「ゆっくりッ!撃たずにはいられない!!」 「ゆ゛っぐい゛じうぼぇあっ!!」 「ゆ゛ぎゅう゛え゛え゛え゛え゛!」 「ひでぶ」 魔理沙が指揮する霧雨小隊は、味方の援護を受けつつゆっくりの巣へ進入しようとしていた。 ゆっくりには絶対的と言ってもいい程強力な対空攻撃が可能な種類がいる。 それらを掻い潜って地下にある巣に突入するには、膨大な戦力による足止めが必要不可欠だった。 実際その為だけに、全戦力の4割が割かれている。 新型の超広域破壊兵器『グレート座薬X』を使用すべしとの意見もあったのだが、あまりの威力から幻想軍最後の自決手段として温存されていた。 霧雨小隊の任務は巣へ侵入し、最深部にあると思われるコアを破壊する事だった。最重要任務である。 突入部隊は援護部隊によって何とか切り開かれた入り口に続々と突入している。 巣の中は、濃い紫色にぼんやりと光っていた。まるで蟻の巣のような構造で、孔の直径は20メートルを越えていた。 しかもそれは入り口付近の話で、深部に潜れば潜るほど直径はどんどん大きくなっていく。 それはつまり、全周囲を敵に囲まれ易くなっていくという事を意味している。 【こちらスターズ1霧雨。よろしく頼むよドールズ1】 【こちらドールズ1マーガトロイド。そんな無意味な通信は止めなさい。命に関わるわよスターズ1】 【まあまあ堅いこと言うなよアリス。先は長いんだぜ?】 【今は任務中よ。コールサインで呼んで頂戴魔理沙。……通信を切ります!】 (相変わらず素直じゃないなアリスは。可愛いぜ……) 不気味ににやける魔理沙。と、その時センサーがゆっくりの接近を感知し警報を鳴らした。 【スターズオール止まれ!敵が近付いているぞ!スターズ3、状況知らせ!】 【こちらスターズ3。音紋から小型種を中核とした部隊かと思われますわ。数は推定2500!】 【そんな奴らあたいが全部氷付けにしてやるわよ!!】 【駄目だよチルノちゃん油断したら。あ、すみませんスターズ1】 【いやいい。気にすんなスターズ10。スターズ⑨、頼もしいな。その調子で頼むぜ】 【あたいを誰だと思ってんのよ!あんなブサイクな饅頭さいきょうのあたいが全部ぶっ飛ばしてやるんだから!!】 【スターズ1、来ます!】 【よォし。総員安全装置解除!今まで散々見過ごしてきた分こいつらにぶつけてやれ!】 【了解!!】 小隊の全員から威勢のいい返事が返ってきた瞬間、およそ500メートル前方の地面が盛り上がり、ゆっくりが姿を現した。 「「「ぎゃおー!たべちゃうぞー!!」」」 ゆっくり軍の戦力の中核を担うれみりゃ種が真っ先に飛び出てくる。 その後から、小型ながら最も多くのパイロットを食べているれいむ種がぞろぞろと湧き出てくる。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 【総員、撃てぇ!!この狭さなら鴨撃ちだ!ドールズ1!小型種は頼んだ!!】 【ドールズ1了解!相変わらず無茶言うわねスターズ1!!】 【へへっ無茶しないと勝てないだろ!】 【違いないわ!】 全機がオプションを展開し、ゆっくりに向かって弾幕を張る。 一つの出口から出てきたゆっくり達は、自由闊達に飛び跳ねることもままならないこの閉鎖空間でただただ撃たれるだけの的に過ぎなかった。 「う゛あ゛ー!う゛あ゛ーん!!も゛う゛い゛や゛だ!お゛う゛ぢがえ゛る゛ー!!」 「ゆ゛っぐり゛じだがっだよ゛ー!!」 無数の悲鳴と共に次々と醜い残骸に姿を変えていくゆっくり達。 幸先は良いが、まだまだここは入り口。この程度の集団を軽くあしらえなくては任務を果たす事など到底不可能だ。 【敵集団の全滅を確認!各自第二警戒態勢に以降し、進軍を再開せよ!】 【了解!】 【ドールズ1、援護感謝するぜ】 【そんなの当たり前よ。貴女達がやられたら私達だって困るもの。それに、こんな事で一々お礼を言ってたらキリが無いと思わない?】 【そりゃそうだ】 言いながら侵攻する魔理沙達。ちょこちょこ雑談するのは、喋ってないとこの不気味な餡子色空間で気が参ってしまいそうだからだ。 事前に知っていたので覚悟はしていたが、まさかこれ程気色悪いとは思わなかった。 壁や床や天井が所々生き物のように蠢いているし、時々声まで聞こえてくる。 コクピットにまで届く甘ったるい匂いは、生身ではとても意識が持たない事を容易に想像させた。 やはりここは、いやこいつこそがゆっくりの親玉なんだなと、魔理沙は強烈な嫌悪感と共に納得する。 ―――そう、このゆっくりの巣その物こそがゆっくり達を生み出した母体。 言うなればオリジナルのゆっくり、軍内呼称『ゆ号標的』なのだった。 辛うじて生け捕りにできた最小種、ゆっくりみょんから蓬莱人の名医が取り出した僅かな情報からこの巣の正体が判明したのだ。 どのように情報を『取り出した』のかは、魔理沙にはとても想像が付かない。 あるいはゆっくりよりも恐ろしいかもしれないかの名医が、生け捕りにしたゆっくりをどう扱うかなんて考えたくも無かった。 例え相手が家族の仇であろうと、心根の優しい魔理沙は残酷にはなりきれないのだ。 何度か敵集団と遭遇しつつも、既に道程の8割は踏破できていた。 この先300メートル地点で繋がっている縦穴を降りれば、コアが居る大広間の入り口がある筈だ。 と、その時何十度目かの警報が鳴り響いた。もう一々命令する必要も無く、部隊全員迅速に戦闘に備えた。 【敵の数、推定10万…13万…駄目です計測不能!!完全にセンサーの測定限界値を越えています!!】 【方角は!?】 【そ、それが特定できません!どうやらこの広い空間で反響しているようで……】 【クソ!円周形に陣を敷け!敵はどこから来るか分からんぞ!】 【了解!!】 何と言う数だ。地上での戦いとは桁が違う。 魔理沙はかつてない数の敵の脅威に震え、同時にいよいよコアに近付いたのだと実感した。 段々敵が接近してくるのが分かる。もうセンサーが無くとも体で振動を知覚できる程だ。 と、次の瞬間 「「「「「ゆっくりした結果がこれだよ!!!」」」」」 【きゃあああああああああ!!】 【スターズ⑨!畜生やりやがったなぁ!】 【このお化け饅頭!よくも!よくもぉ!!】 【馬鹿野郎スターズ10飛び出すな!死にたいのか!!】 【うるさい!チルノちゃんを…チルノちゃんを返せゆっくりいぃぃ!!】 「ゆ゛ぐう゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「も゛っどゆ゛っぐり゛じだがっだよ゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」 「う゛、う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「ぢぢぢぢぢぢーんぼっぼっき!!」 「すぐうたれる……すぐにしぬ……ウフフ」 鬼神の如き勢いで次々をゆっくり達を屠るスターズ10こと大妖精。だが一人で突出しすぎた彼女の命運は今正に、 「「「ゆっくりしね!!」」」 ゆっくり集団が現れたのとは反対側の壁をぶち破ってフラン種が現れた。 頭に血が上っていた大妖精はその集団を避ける事ができなかった。 【スターズ10がやられた!くっそぉ化け物どもめ……!】 【落ち着いて下さいスターズ1!貴女まで逆上してどうするんですか!】 【ああ分かってる!各員フラン種を優先的に撃破しろ!奴らの突破力は邪魔だ!!】 【立て込んでるみたいねスターズ小隊!】 【ドールズ小隊か!?無事だったか!】 【ええ。どうやらここで繋がってたみたいね。結局どの道も大広間に繋がるように出来てるんじゃないかしら?】 【そんな事より今は!】 【分かってるわよ。ドールズオール、前方のスターズ小隊を援護して!】 【了解!!】【シャンハーイ!】【ホウラーイ!】 アリス達の部隊が来た事により、ゆっくり達は完全に挟み撃ちの形に遭った。 だが、その圧倒的な数を切り崩すにはもう一手。 【このままじゃジリ貧だぜ……仕方ない!出来ればコアに取っておきたかったが使わせてもらうぜ霊…】 【馬鹿やめなさい!それは今ここで使う訳にはいかないでしょう!!】 【あ、アリスこの中身を知ってるのか!?】 【あ…い、いや知らないわ!知らないけど、とにかく切り札なんでしょう!だったら使っちゃ駄目よ!】 【でもこいつらを…!】 【……あんた達スターズ小隊は先に行きなさい。ここは私達が食い止めるから】 【そんな無茶だぜ!死んじまう!】 【私を誰だと思ってるのスターズ1?七色の人形遣い、アリス・マーガトロイドよ。撃墜数1位は伊達じゃないわ】 【……了解した!スターズオール聞いたな!?ドールズ小隊がカバーするからとっとと行くぞ!】 【了解!!】 【じゃあなアリス…死ぬんじゃないぞ!】 【お互い様!】 「ゆっくりにがさないよ!!」 「にげるこは、たーべちゃうぞー!!!」 「ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!」 【あら、死ぬのは貴方達よお饅頭さん。遊んであげるからせいぜい頑張りなさい】 「ぎ゛い゛い゛い゛い゛い゛や゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 「どうぢでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 「ゆ゛っぐり゛じぬ゛!!ゆっぐりじぬ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」 (魔理沙……絶対に死ぬんじゃないわよ) アリス達に敵を任せて進むとすぐに、門に突き当たった。間違いなくこれが大広間の入り口だ。 総がかりで弾幕を集中させる事数分、漸く門が崩れた。 門をくぐるとそこにはとてつもなく大きい空間が広がっていた。地下とはとても思えない。 大広間全体が鮮やかな紫色に発光しており、その中央には巨大な饅頭が鎮座していた。 体高約100メートルはあるそれこそが、ゆっくり達を生み出した母体『お母さんゆっくりれいむ』の心臓部だった。 【あ、あれがコアなのか……】 【隊長。さっさと壊しましょう】 【ああ。……霊夢。今度こそ使わせてもらうぜ。お前がくれた切り札を】 お守り袋から中身を取り出した瞬間、魔理沙にはソレの使い方がはっきりと分かった。 別の世界での自分がとても大事にしているその切り札(カード)。 決闘ルール等存在していないこの幻想郷に何故そんな物があるのかは知らない。 あるいはこれを託した霊夢自身すら分かっていないのかもしれない。けれど魔理沙は確信する。 これなら、あの怪物を葬り去れると。 小隊の前に進み出て、カードを構え、魔力を込めようとしたその瞬間、頭の中に何かが聞こえてきた。 『ゆっくりしたい』 『どうしてこんな事をするの』 (ど、どうしてだって…!?そんなの、お前達が襲って来るからじゃないか) 『れいむたちはなにもわるいことしてないよ』 『ただゆっくりしていただけだよ』 『だってここはれいむたちのおうちなんだから』 (勝手な事を…!ここは私達の場所だ!私達の幻想郷だ!) 『そう、おねえさんもゆっくりできないひとなんだね』 『ゆっくりできないひとは』 『ゆっくりしね!!』 「御免だね。私にはまだ飲まなくちゃいけないお茶があるんだ。行くぜ。霧雨魔理沙必殺のスペルカード…」 恋符「マスタースパーク」 その瞬間、魔理沙機の前方から巨大なレーザーが放出された。巨大なコアがとてつもない勢いで消滅していく。 完全に消える間際、幻想郷全ての人妖の頭に声が響き渡った。 『もっとゆっくりしたかったよ!!!』 夕日に赤く染められた博霊神社。その境内に霊夢が立っていた。 幻想郷全体が歓喜の声に包まれていた。その声は神社にまで響いてきている。 あの声は間違いなくゆっくりの母体の断末魔の叫びだろう。魔理沙達はやり遂げたのだ。 声が聞こえてから何時間ここに立っているだろうか。高かった日は落ち、幻想郷を赤く染め、空は紫色にその色を変えていく。 太陽が完全に沈む直前、待ち望んでいた人影が階段を登ってくるのが見えた。 霊夢は待ちきれずに階段を駆け下り、人影に抱きついた。 「お帰りなさい、お帰りなさい魔理沙…!」 「おおただいま霊夢。熱い歓迎痛み入るぜ。お茶の用意は、できてるんだろうな?」 「できてる、できてるよ!……良かった。本当に良かった」 「ははは、私がお前の奢りを放り出して死ぬ訳無いだろ?」 「ずびっ……そうよね、あんたはそういう奴だもんね」 「感動の再会をお邪魔して悪いんだけど、私も居る事を忘れないで欲しいわ」 「アリスも無事だったのね!良かったぁ……」 「それだけ?まあいいけど。巫女さんの熱い抱擁よりは熱いお茶の方が好きだし。ほら、さっさと案内してよ」 三人は境内へ向かう。そこには既に人妖問わない大勢の仲間達が今か今かと巫女の音頭を待っていた。 YUKKURI ALTERNATIVE END
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俺は以前から実ゆっくりを使ってヤリタイ実験があった・・・そのためにわざわざ山奥まで行きにんっしんっ!したれいむを3匹ほど連れてきた。幸い1匹のゆっくりから5本ほどの茎が生えていたので材料には事欠かない・・・・ その日は夜遅かったのでわくわくしながら眠りについた 次の日 「ゆっくりしていってね!」 「ごはんしゃんをもってきてね!」 「このくそじじい!」 まー五月蝿い五月蝿い 爽やかな朝を阻害された気分だが我慢しよう 「わかったよ、今持ってくるからね☆」と棒読みで言い三角コーナーの生ごみをあげた しかしこいつらは俺を見ても「おじさん誰なの?」とか言わないあたりかなりのバカだな・・・・まあ扱いやすいからいいけど そんなことを考えている間にも 「うんめっ!めっちゃうんめっ!」 「幸せえええ!!!!」 「ゆっ!ゆっ!」 うぜぇ・・・・・ 蹴りたくなるが我慢我慢 やつらが食っている間に準備は完了した 実験の開始だ! まずは茎ごと実ゆっくりを採る 「でいぶのあ゛がぢゃあああああん!!」 「じねえええ!ごどぐぞに゛んげえええええん!」 「うんめっ!うんめっ!・・・・ゆ?ゆあああああ゛あああ!お゛ぢびぢゃああああん!」 うむ、いい返事だ!・・・1匹遅れた奴いたけど その茎合計10本をそれぞれのある液体に突っ込む 「おちびちゃんがゆっくりできるように最高のあんこを吸わせてるんだよ!」 となりのおばちゃんがうるさい、と言ってきたので親を諭した 「ゆ、ゆっくり理解したよ!」 「どれいのくせによくやるね!」 「ゆっふっふふう、赤ちゃんの美貌にひれ伏したんだね!」 途端に横柄になるゆっくりども 1週間後にはこれが絶望の顔になるんだろう・・・俺は実ゆっくりが見えるのと親ゆっくりの反応を記録するためビデオカメラを設置した 1週間後 結果が出た 素晴らしい結果だ!! ハバネロスープにつけてたのは何ともいい表情で死んでいたし、廃油につけていたのはすべて欠ゆとなって生まれていた 塩水の飽和水溶液はうまれたはいいがなぜか水が飲めなくなっていた。 あとの7匹が楽しみだ 「あ゛がぢゃああああん!ゆっぐりぢでええええ!」 「ゆっぐりじでいっでね!・・・・どぼじでへんじじでぐれないのおおおおお!」 「お゛びずのんでえええええええ!」 続く 作者より 初めてゆっくり虐待SSを書いてみました 中3なので駄文なのは生暖かい目で見つめてやってください 3話に分ける予定です
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どうも~猫です。 注意書き 一部下品(虐待要素0ですのでご安心を)な表現があります。 一応現代設定ですが幻想郷ぽい雰囲気があります。 ゆっくりに対する設定はすべて僕ルールです。 -----本文------- ゆっくり農園 突然だが僕の住む村は20才になると少し狭い農地が配布される。過疎化して土地ばかり余ったための有効活用と 農業で生計を立てている村なためその農業の優れた村人の育成のためである。 もちろん管理が悪いと取り上げられてしまうし管理が優れていれば農地拡大もあるためみんな必死だったり最初から権利を捨てた人もいる。 そんな僕ももう20才・・・もちろん受理したが、一人で運営するのは大変だ。 そこで僕は着眼点を変えてみた、この農園のルールは「一人」ですること。 つまりゆっくりにお手伝い・・・いやゆっくりが主役の農園というものもなかなかいい。ゆっくりの単位は「匹」だから何匹住み込ませてもルール違反にはならない。 まずはゆっくりをスカウトするとこからスタートだが、早速問題が発生。 この村とゆっくりは離れて暮らしている。理由は簡単だ。 ゆっくりの棲家は村を出て山を上り山頂付近まで行かないといけないからだ。 人間の足で行くと軽く片道7時間はかかる道のり。 よほどゆっくりがかなり好きか山が好きでなければまず行こうとしない。 僕は確かにゆっくりは好きだが往復14時間かけて向かうほどではない。 ・・・こうして現在ひたすら山道を登っているわけだがかれこれ5時間かかったが未だにゆっくりはおろか人にすら会ってない・・・。 とりあえずは開けた場所に到着したので休憩することにしたが・・・。 「にんげんさんなんてめずらしいね!ゆっくりしていってね!!」と声がした。 僕は嬉しさのあまり「おおおおーゆっくりしていくからゆっくりしていってね!!」と口にしていた。 目の前には麦藁帽子を被ったゆっくりが居た。ゆっくりゆうかだ。 確か・・・このゆっくりは農業や栽培に対して優れたゆっくりだったはず・・・。 神は僕を見捨ててはいなかった!!。 その後ゆうかと一緒にいるゆっくりが数匹居るらしいので巣に案内してもらった。 「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」巣に入った瞬間超ステレオで声が響いた。 「にんげんさんなんてめずらしいね!」赤いリボンのつけたゆっくり・・・れいむが話しかけてきた。内容はゆうかと一緒だな。 ここに居るゆっくりは・・・れいむとまりさとちぇん・・・そしてゆうかの4匹。 「君たちはこれだけ?」僕は子供とかも居るのかなと聞いてみた。 「そうだよ!むれのみんなからじりつしたんだよ!!」とまりさが答えた。 なるほど・・・要するにこの4匹は独立したということか・・・。 ならば手っ取り早いな・・・。よし!勧誘だ!!。 「ところでさ・・・」僕はゆっくり農園計画を余すことなく語った。 「とってもゆっくりできるはなしだけど・・・」ゆうかがうつむいている。 理由はわかっている、すでに植えてしまった作物が心配なんだろう。 「よしなら植え替えをしよう!!」僕はゆうかに提案した。 今日は提案だけして下山することにした。農地の受領手続きとかあるし。 「それじゃーな!!」「「「「ゆっくりさようなら!!」」」」 それぞれの挨拶をし立ち去った。 翌日・・・僕はバケツを2つ持って山を登っていた。植え替えをしたかったがまずは土を加工する必要があった。 なぜなら僕が受領した農地は長年放置してあったせいで土はぱらぱらで栄養は皆無、ほとんど雑草などが生える荒野のような状態である。 「ちくしょ・・・村長め・・・こんな農地に向かない土地を押し付けやがって・・・」愚痴を言うとき僕は口が悪くなる癖がある。 もちろんゆうかたちには見せない裏の顔だが。そして今に至るわけです。 幸い僕は基礎的な技術を習得しているのでなんとかなるか・・・と思った。 ブツブツとつぶやいていたら巣の前まで来ていた。 ゆっくりたちは僕を見るや否や飛び出してきた。 「ゆっくりしすぎだよ!!ぷんぷん」どうやらずっと待っていたらしい・・・なんか悪いことしたな・・・。 枯葉を2つのバケツいっぱいに押し込んでゆっくりと一緒に僕の配布された農地へ移動した。 「これはひどいね・・・」ゆうかはこれがどんな惨事かを知っている。 ゆっくりであればここで種を植えるのは無駄と諦めてしまうが僕には勝算がある。 「ここを再生させることができる!僕についてきて欲しい!」ハッタリではない。 「ゆぅ・・・わかったわ、どこまでできるかわからないけどゆっくりがんばりましょう」ゆうかが納得し、ほかのゆっくりたちも同意した。 そして僕は昨日のうちに穴を掘っていた(高さ3メートル、幅2メートルぐらいの大きな穴でさらに設置面は鉄板で固めた)。そこに集めてきた枯葉と農場の土を混ぜた。 「・・・こんなのどうするの?」ゆうかは疑問に思って質問してきた。 「もちろん土に栄養を与えるのさ・・・それと君たち、トイレはここでしてくれ」 僕はさらりと言った。 最初はゆっくりたちはびっくりしたが何か考えがあるんだろうと承諾した。 こういった肥料とか土の加工とかの技術は人間か自然しかしないためゆっくりには概念がなかったんだろうな。 そしてかき混ぜたり中身を継ぎ足したりれいむたちが捕獲したミミズを投入したりして数日・・・土は見事に栄養満点に蘇った。 ゆうかは目が丸くなり、ほかのゆっくりたちは喜んで飛び回っている。 さらに数日かけてゆうかが育てていた作物を僕の農園に植え替えた。 僕は初期の状態で人材、作物、肥料を持ったまさにチートモードでスタートするのであった。 続く --------あとがき-------- どうも猫です。 農業についてはあんま知識はありませんがなんとなく書き上げてきました。 リアル農家様が見てたらぼこぼこにされそうなSSですが・・・ゆっくりのSSということで大目に見てください。 農家さんがみていたら、きっとほほえむとおもいますよー。 -- ゆっけのひと (2009-06-03 20 50 54) ゆっくりとの生活か・・・いいなぁ -- 名無しさん (2010-12-01 03 39 36) 名前 コメント