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イウェイン「出番がほしい・・・・」 ジャンゴ「なんだいきなり」 イウェイン「だから出番が欲しいんだって」 クラン・カラティン「まあ、気持ちはわかるが落ち着け」 ディエゴ・ベガ 「確かに完成したら放置で時々話題に出るくらいの鯖は結構多いな」 ベディヴィエール「まったくもって同感ですね」 モードレッド「あなたは最近話題に上がっているし、原作で父上の最後を看取っているでしょうが!」 テセウス「ミノタウロス倒した英雄なのに出番が・・・・。 なんで悪役のあいつのほうが出演してる話が多いんだよ」 アステリオス「ブモッシュ!」 アッティラ「俺だってイスカと同じタイプの王なのに出番が歌持ちのメフメト2世や蹂躙王のチンギスと比べてほとんどないんだぞ!」 チンギス「ハーンクシュ!」 四狗「ワンワン(相変わらず独特のクシャミですね)」 チンギス「うむ・・・・美女が俺の噂をしているのか? ならば是非ともレイプしてやらねば」 四駿「ヒヒーン(お願いですから自重してください)」 メフメト2世「どうしたチンギス、カラオケはこれからだぞ」 チンギス「ああ、そうだったな。では聞かせてもらおうか。征服者の歌を」 メフメト2世「我輩の歌の上手さに驚くなよ。『宝具戦艦ファーティフ』全力で歌うぞ!」 行基「パラケルススの出番が多いのが納得できん。 同じキャスターなのにこの差はなんじゃ。 しかもまだ皆鯖で作られていない輩とはいえ、エリクトニオスと互角に接近戦を繰り広げているんじゃぞ」 パラケルスス「ブェックショイ! おい、今俺の事誰かハゲって言わなかったか」 ホム1「言ってない言ってない」 ホム2「空耳」 ホム3「主、自意識過剰」 ホム4「ハゲのくせに」 パラケルスス「ハゲは関係ねーだろーが!」 牛御前「私も女ライダーなんだけどハーロットと比べると影が薄いっていうか・・・・・・」 アストルフォ「214cmという高身長でインパクトはあるんだが」 ハーロット「ヘクチッ!」 士郎「風邪かハーロット?だから服着たほうがいいっていつも言ってるだろ」 ハーロット「特に寒くはないんだけどおかしいわねえ」 黙示録の獣「■■■■■■■■■(案外誰か噂してたりして)」 ドン・ファン「私と同じくネタ鯖送りにされたのに、皆鯖話で活躍している円卓の騎士が恨めしい」 ギャラハッド「ハクション!」 凛「まさか風邪じゃないでしょうね?」 ギャラハッド「いや、鼻がムズムズしただけさ」 パーシヴァル「ちょっとした事が病に繋がりますから、体調管理には気をつけてくださいね」 ギャラハッド「気遣いありがとう。気をつけることにするよ」 シグムンド「某英雄王の親友は二人も作られている・・・・」 エン、エル「「フェックション!」」 エンキドゥ「風邪かいもう一人の僕」 エルキドゥ「そういう君もクシャミをしていたね」 エンキドゥ「今日は暖かくして寝たほうがいいね」 エルキドゥ「そうだね」 神武天皇「中にはサーヴァントよりマスコットのほうが知名度高い奴もいるがな」 熊太郎「クマッション!」 金太郎「うわっ、唾とんだ。汚ねえなあ」 熊太郎「クマクマ(おかしいですね。花粉症の時期じゃないのですが)」 アシュヴァッターマン「なんだお前ら、そんなことぐらいで!俺なんて、俺なんてなあ! 最近作られたのに第六次~第二十一次全選手入場にハブられたんだぞ!」 全員『うわ、ご愁傷様です・・・・・・』 アシュヴァッターマン「チクショー!皆こいつで灰になっちまえー!」 ――獄炎秘めし災厄の矢(アグネア)―― 全員『や、やめろー!』 イウェイン「えー会場が阿鼻叫喚の地獄絵図になりそうなところで終わらせていただきます」 ウッフェ「最後に一言、職人の方々」 オリオン「出番のないサーヴァントに愛の手をお願いします」 その他大勢の出番の少ない鯖達「え?これで終わり?わ、我々にもせめて台詞をプリーズ!」
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このWikiは TYPE-MOON総合板(通称「型月板」)における「ぼくのかんがえたサーヴァント」スレッドのまとめサイトです。型月板以外で作成された独自サーヴァントについては収録対象としません。 作成途中なのでまだ管理人の独力で作業中。 レス中明らかな不備については管理者の独断で補っていることがあります。特にテンプレ未確立の初期投稿分。例:ステータス「宝具」欄にランクが明記されているにも関わらず、「宝具」自体にはランクが設定されていない→宝具がひとつの場合その宝具のランクとしてステータス欄と同じランクを設定 例:出典が特定できるにも関わらず出典が明記されていない→出典を記載(*特定できない、または必ずしも特定することが適当でなさそうなネタの場合は明記していません) wiki自体の文法とかについては @wikiの基本操作
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いつもと同じような朝、いつもと同じ平和な毎日。 だが、突如としてその平和は崩れ去った。 次元からの侵略者によって町は焼かれ、人々は嘆き、脅えそして逃げ惑う。 平和な日常は一変して地獄絵図と化してしまった。 ぼくのかんがえたロボット大決戦! 「くっそぉぉ……」 上空から雨あられのようにレーザーをばら撒く円盤軍に対して少年は力なくつぶやいた。 彼はこの町に住む、何処にでも居るようなありふれた少年だった。 今日という日に、両親の偶の休日に、胸を躍らせていた。今日は遊園地へと連れて行ってもらえるはずだったのだ。 だが、少年の楽しみは突如として訪れた来訪者たちによって粉々に粉砕されてしまった。 侵略者の襲来により次々と建物が破壊される中、町中に避難警報が出された。 両親たちは少年の手をとり、避難場所に指定された地下シェルターへと向かった。 だが、両親たちと地下シェルターへと逃げ込む途中、思い出したように両親の手を払い、少年は踵を返し家へと走った。 炎と黒煙の上がる中、少年は家へと向かった。家への通路は無残にも破壊されつくしていたものの、家付近はいまだ手付かずの状態であったる 少年は扉を開けると靴を脱ぐ暇も惜しみ二階にある自らの部屋へと向かった。 階段を駆け上がり、部屋への扉を開ける。綺麗に整理された部屋を見渡しベッドへと駆け寄る。 そして枕もとよりなにかを取り出すと、急いで今来た通路を駆け出した。 階段を段飛ばしで駆け下り開け放した扉を抜ける。少年が家を出た瞬間、閃光が走り家が爆炎を発した。 危機一髪。少年はしばし燃え上がる家を眺めたが、頭を振る両親の待つ地下シェルターへと駆け出した。 シェルターへと向かう最中、町の惨状を嫌というほど目にした。 少年の日常が音を立て崩壊していく。理不尽な侵略者たちに少年の拳に力が入る。 だが、自分は何もできない。その現実にふと拳の中の物へと目をやる。 少年が危険を冒してまで取りに戻った物……それは手垢がつき、塗装は所々剥げたボロボロの人形だった。 テレビアニメに登場する巨大ロボット。何年も遊んだせいでもはや当初の綺麗な面影を留めていないが、 少年にとっては宝物だった。正義を信じ、弱気を助け悪を挫く。無敵のヒーローは少年の憧れであった。 他の子供たちはそんな少年を「子供っぽい」「アニメなんて所詮作り話だ」と馬鹿にした。 それでもこのロボットは少年にとっての唯一無二のヒーローなのだ。 「こんなときこそ、助けに来てくれたらなぁ……」拳の中の人形へと思いをはせた。 その時だ。少年の耳に不快感を煽る嫌な音が飛び込んできた。空を覆う円盤の飛行音。 さきほど我が家が爆破されたように、とうとうこの辺りにまで魔の手が伸びてきたのだ。 慌てた少年が逃げだそうと駆け出した瞬間、吹き飛んだ建物の破片に足をとられてしまった。 「あっ!」駆け出した勢いそのままに、少年は地面へと転げだした。 膝小僧には擦り傷ができ血が流れ出る。膝の痛みに少年が顔をゆがめる。 痛みを堪え立ち上がった少年の付近で爆発が起こった。円盤の一機が少年に気づいたのだ。 爆発の勢いで再び地面を転がる少年、今度は額を擦りむきそこからも血を流した。 円盤は少年自体を狙わず、弄ぶかのように少年の付近ばかりを狙ってレーザーを発射した。 「あぐぅ、くそっ……このままじゃ、殺されるっ」 全身傷だらけになりながら少年が喘いだ。自然と手に持った人形へと力が入る。 少年は祈った。理不尽な侵略者を、理不尽な暴力を排する存在を。 獲物が動きを止めたのに気づいたのか、獲物に止めをさそうと円盤よりレーザーが発射された。 レーザーは確実に少年の胸を捉えていた。迫りくるレーザーに少年は目を瞑り、人形を胸に抱きしめた。 少年は死を覚悟した。 ……レーザーはたしかに少年を貫くはずだった。だが一向に痛みも衝撃も来ない。 少年は恐る恐るを目を開け、映った光景に驚愕した。 巨大な拳、それが自分を優しく包んでいる。まるでレーザーから庇うように。 少年は視線を上方へと向けた。そこには黒金色のボディを燃えるような赤い装甲で包んだロボットがいた。 「……大丈夫か?」 黒と赤のロボットから声が聞こえた。力強い意思を感じさせる声だ。 「うんっ!」少年の返答に黒と赤のロボットは頷くと地下シェルターの方角を指差した。 行け……ということなのだろう。「……ありがとう!」少年は律儀に頭を下げると地下シェルターの方角へと走り出した。 少年の姿が見えなくなるのを確認すると、黒と赤のロボットは円盤の方へと向き直った。その背中は少年を庇っている間受けたレーザーでボロボロだった。 円盤も巨大ロボットの出現に驚いたのか、いつの間にか増援を呼んでいた。合わせてその数20機。 「男なら……常に限界突破を目指せ……ってな」黒とか赤のロボットのパイロットが呟き、そして叫んだ。 「行くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!ゲェェェェェェェンカァァァァァイザァァァァァァァァァァァ!!」 つづく ぼくのかんがえたロボット大決戦!・SSに戻る next
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 「はーい皆鯖マスターのみんなー元気?フラット・エスカルドスでーす! 皆がこの超カッコいい聖杯戦争に勝ち抜くor生き残る為に今日は素敵な講師をお連れしましたー! 俺の師匠で時計塔で抱かれたい男№1。プロフェッサーカリスマ。マスターⅤ。などの数多くの二つ名を持つ名物講師。 その名もロード・エルメロイⅡ教授です。ハイ拍手~パチパチパチ~!」 「………………フラット。これは一体何のつもりだ?」 「ああ駄目ですよ先生!登場はにこやかにって言ったじゃないっすか!そんな不機嫌そうな顔で登場されてもファンは喜ばないですよ! そんなんじゃライダーで掘ってやりたい萌え男。Zeroの正ヒロイン。ラブリーベルベット。燃え萌えウェイバーちゃんの二つ名が泣きますよ?」 「ファック!!勝手に妙なモノを付け足すな!」 「え~、割と事実じゃないですかぁ」 「……もう良い。お前と話してると頭が痛くなる。私は(日本産のゲームで)忙しいんだ。帰らせてもらうぞ」 「え?あ、ああっ!ちょ、ちょっとちょっと!待ってくださいよ教授!」 「ええい離せファック!私は(POKEモン!で)忙しいと言っているだろう!フラットお前の遊びの邪魔はせんから私の平穏の邪魔をするな」 「ここで帰られたら折角この場に教授を呼んだ意味が無くなるじゃないですか!今日は講義をして欲しくて先生を呼んだんですってば!」 「……なに講義だと?」 「はい、今日は教授に講義を頼みたくて来てもらったんですって!」 「それで私に講義をしろ、と?」 「ああっ!いくら弟子達がどんどん成功して輝いていくのが腹立たしいからってそんなあからさまに嫌そうな顔しないでくださいよ!俺だってほら、大成してないんだから教授と一緒ですっ!(ニコニコ)」 「し・ね・♪(ニコッ!)」 「ああっ!すみませんすみません!待ってください!教授ぅぅぅ後生ですからお願いしますよぉ!サーヴァントの講義なんて教授くらい聖杯戦争の知識と経験がないと出来ないんですってばぁぁ!」 「ええい判った、判ったから抱きつくな、足に縋り付くな!そしてその汚い涙と涎に鼻水を拭け!」 「え?本当っすか!?本当に講義してくれるんですね?!やったっ!じゃあちょっと待ってください拭きますすぐ拭きますからズピ~☆」 「……………おい、フラット君。君は私を馬鹿にしているな?」 「うわ!?何故かチリ紙がいつの間にか教授のスーツになってる!?一体俺に何をしたんですかグレートビッグベン☆ロンドンスター!」 「ファ─────ック!!!」 「はぁ───では気は乗らんが講義を始めるぞ。おいそこの馬鹿。聖杯戦争においてサーヴァントに求められるものはなんだか判るか?」 「顔とか筋肉とかとにかくカッコ良さじゃないでしょうか?」 「…………………」 「………………当たり?(期待に満ちた瞳)」 「………その通りだ。サーヴァントに求められているものは戦力。扱い易さ。負担の少なさ。大きく分けてこの三つだ」 「あの、カッコ良さは……?」 「ははは、そんなもので勝ち残れる、ましてや生き残れるなら誰も苦労はしないだろうな!」 「え~でも教授だってカッコ良かったから生き残ったんじゃないんですか? なら教授のサーヴァントだって超カッコ良かったんでしょうっ!?」 「……………………こほん!まあ、そのなんだ。まあアイツもそこそこにはカッコ良かったぞうん。私ほどではないが。うん。カッコ良かった、うん。まあ私程ではないが」 「ほらあ!ならやっぱり重要な要素じゃないですか!?」 「アホ言え!そもそも私のライダーはさっき言った三つをちゃんと兼ね揃えて………」 マスターV、いま蘇る十年前の聖杯戦争の記憶───。 勝手に敵の前で真名を名乗るわ、マスターを引っ張り回すわ、霊体化しないわ、言う事聞かないわ、マスターに舐めた口を叩くわ、 人の金を勝手に使うわ、人様の額をデコピンで割ろうとするわ、マスター様にパシリをさせるわ、etcetc…… 「……………………………と、とにかく!サーヴァントをカッコ良さ重視で選んでも聖杯戦争では勝てないし生き残れないんだっ!」 「じゃあなんで先生は生き残れたんですか?」 「そりゃ単純に私のライダーが強かったからに決まっているだろう。勿論私自身の努力もあるがな。 確かにライダーは扱い易さと負担の少なさは最低最悪の部類だったが一番重要な要素である戦力はちゃんと持ち合わせていたからな」 「ふ~ん。なら戦力が一番重要なら他の二つはどのくらい大事なんですか?」 「それは今から説明する。 まず今話してる戦力だがこれはそのまんまサーヴァントの強さだな。 宝具、ステータス、スキル、通常戦闘能力などなどを全部ひっくるめたものの事だ。 聖杯戦争はサーヴァント同士の激突が基本となる以上、自分のサーヴァントが弱ければまず戦いに勝てない上に生き残れない。 だがまあサーヴァントのクラス次第では弱くてもなんとか戦っていけるんだが…それは一応例外としておく。 ハサンを見れば判るがそう都合良く上手くいくものでもないからな。とりあえず手札は強いに越したことはないと覚えておけ」 「はーい。まあ俺も弱っちいのよりは強いサーヴァントの方がカッコイイと思いますし」 「なら結構。次に扱い易さだ。これも戦力ほどでは無いが結構重要な要素となる。 殆どのマスター(魔術師)にとってサーヴァントととは聖杯戦争に勝つ為の道具であるのは判るな?」 「ふるふる(首を横に振ってる)」 「……………お前みたいな馬鹿マスターは例外だと覚えておけ!」 「とにかく!いくら令呪で抑え付けられるとは言えサーヴァントにもそれぞれ性格や重んじる方針が存在する。 騎士は正々堂々と戦いたがったり、自由人は勝手気ままに行動といった風にな。 だから相性によってはマスターとサーヴァントの食い違いで軋轢を生む場合もあるし、最悪協力関係が壊れる場合もある。 状況によっては令呪を使用して命令を訊かせるか、訊かせないか、なんて事にも関ってくる。 さらに言えば宝具の扱い易さも結構重要だぞ。 アルトリアを見れば判ると思うが本人の性格と宝具威力の問題で使用の際に枷になったりするケースもあるし、あまり周囲に損害を与えるようなものも秘匿が第一の魔術師的にはあまり旨くない」 「確かに関係ない人を巻き込むのは良くないですもんね」 「ともかくだ。円滑な聖杯戦争の為にも自駒の扱い易さはあまり軽視しないことだ……じゃないと私みたいに苦労するハメになるぞ……」 「教授はサーヴァントの扱いで苦労したんですか?」 「………ノーコメントだ」 そして最後の負担の少なさだが、これはまあ他の二つほど重要視しなくてもいい。流石にこればっかりは実際に契約してみないことには判らん。 宝具使用時にかかる魔力負担、現界に必要な魔力供給、戦闘時に持っていかれる魔力量。 サーヴァント本人の魔力量が多かったり、宝具の燃費が良かったりすればラッキー程度に考えておけばいい」 「じゃあなんでこの項目を上げたんですか?」 「バーサーカークラスのような著しくマスターに負担の掛かるサーヴァントもいるからだ。 要するに自身の魔力量と相談してクラスは決めろという事だな。 魔力量が少ないマスターが下手に狂戦士やあまりに強すぎる大英雄なんかを選ぶと危険だ。特に狂戦士は普通に死ねるぞ」 「意外と大変なんですねぇサーヴァントのマスターになるって」 「そうだ、だからお前はイギリスで大人しくしていろ」 「えーーーーーーっ!!?」 「さて、ここまでで何か質問はあるか?」 「はい!じゃあじゃあ超強くて超カッコいいサーヴァントなら最強ですよね!?」 「…………………はぁ。ああそうだな。とりあえず強くて扱いやすいサーヴァントならきっと超カッコイイだろうな……」 「では以上の三点を踏まえて実際に見ていってみる事にするぞ。フラット、解説して欲しいサーヴァントはどれだ?」 「え~とえーと!じゃあとりあえず第五次と第四次のサーヴァントで!」 「……皆鯖第一次からではなく何故それからなんだ?」 「いや俺が聞きたいからです」 「……ふぅ、まあ良いだろう。と言いたい所だが14体分の鯖解説は流石にレス数的にも長くなったので却下だ。 フラット一人の為にスレ消費する訳にはいかん。他の者にも需要があるようだったらその内補習をしてやる」 「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!?……ぐすん」 「鬱陶しいから泣くなファック。予定通り皆鯖の解説はちゃんとしてやる!」 「え?やったー流石は燃え萌えマスターV、話が判る!」 「ファック!い・い・か・ら・黙って聞・け!(両手でアイアンクローしながら)」 「きょきょきょきょ教授教授!潰れる!頭がトマトに、このままじゃトマトに!!」 「では記念すべき第一次皆鯖のセイバーから始めるぞ」 「まずこのベーオウルフだが流石はセイバークラスなだけあって能力値と宝具に恵まれているな。 まあ伊達に怪物や竜退治の英雄なだけはあるといったところか。この分だと宝具を使用しない通常戦闘も普通に強いだろうな。 保有スキルも戦闘系ばかりだし、火避けの加護は有り難い。性格も伝承通りならば、だが特に問題は無かろう」 「ヘラクレスと同じく超筋肉キタァアアアア!やっぱ筋肉キャラは本当は強いんですよ!!そう言えば教授、この人宝具数が凄いですよね」 「だな、ベーオウルフの売りの一つと言ったところだろうな。メインでネイリングとフルンディングを使い分けて、ここぞという時に無双の鉄腕。 ……まあ戦略としてはこんなところか。とりあえずこいつは宝具の使用の有無に関係なく接近戦が滅法強いと考えられる。 あととにかくこのセイバーはバランスが良いと言うか割と隙が少ない、三種の宝具でさり気無く近中遠距離に対応出来る部分も評価出来る。 マスターの負担も大火力宝具持ちでは無いからそう大きいものでは無い筈だ。とは言っても軽くも無いだろうがな。 ただ今言ったが宝具が三つとも対人宝具であるため流石に対軍宝具や対城宝具との打ち合いは少々分が悪い。 よって破壊力に物言わせて宝具戦になる前に接近戦で一気に押し切るのが一番手堅い戦術だな。 まあ強いて欠点を挙げるなら火属性以外の魔術抵抗力がそう高くない点か。だがそれでも十分にお薦め出来る。なにか質問はあるか?」 「…………うわぁすごい……普通にサーヴァント講義になってる」 「フラットォ。君はあれかな?もしかして私に喧嘩を売っているな?」 「いえいえ!感動してたんですよ感動!次生きましょう次!」 「全く。次はランサー、本多忠勝か」 「BINKAN!BINKAN!サムライ!!サムラーイ!!!HARA切りでござる!!」 「フラットうるさいぞ!黙って訊け!!」 「て言うか先生、このランサーって身長と持ってる槍の大きさ全く釣り合ってないんですけど……バグ?つかコレ振り回せるんですか?」 「仕様だから気にするな。それになフラット、この程度の不釣合いな大槍でも楽々扱えてこそランサーのサーヴァントだぞ」 「へえランサーって奥が深いですね」 「まあとにかく能力の方を見てみるぞ。ステータスは……まあ普通だな。神代の英雄や怪物退治したって訳じゃない戦国武将だからまあこんなもんなのかもしれん。 ただ戦力として考えると十分充実している。特にスキルと宝具の相性が凄まじい。 また性格は伝承通りなら忠節の臣だな。マスター的には扱い易そうでいい。宝具も利器型だから負担も極端に大きくはない筈だ。 槍兵は足を武器の一つとするがこいつほど速度を武器にするランサーもいないかも知れんな。 防御力を切り捨た代償に得た回避力で避けて避けて避けてとにかく回避するのがこのランサーのスタイルなのだろう」 「ふはははっはははは!当たらなければどうってことは無い!ってゲームで言ってました!」 「うむ、スッパーロボット対戦の現実系ロボットも回避が主体だな。お陰で装甲が紙だが」 「スッパーロボット?」 「……おほん。まあ最後まで勝ち残れるかまでは判らないがこのランサーは普通に戦っても結構良いところまではいけるだろう。ならあとはマスターの力量次第だ」 「えーとじゃあ次はアーチャー、アン・ズォンで!」 「アン・ズォンか。こいつは少々毛色が違うタイプだ。あと犯人はヤスだ、間違いない。 ステータスやスキル自体はパッとしないが亀と関係している為なのかは知らないが見た感じ攻撃より守りが優れているな。 なにせふざけたことにこいつの宝具は要塞そのものだ、堅固なのは当然と言ったところか」 「きょ教授!もうこのアーチャと組むしかないでしょ!城ですよ城!しかも無敵移動要塞とか有り得ないですって!!カッコ良過ぎる!!」 「だがなフラット。そうは言うがこのアーチャーは二番目の重要素である扱い易さが結構悪いぞ?」 「え、そ、そうですか?」 「ああ。守りは伝承通り鉄壁なのは間違いないだろう。だが宝具攻撃の種別が対軍宝具でおまけに無差別攻撃だ。宝具の使用場所がかなり限定されてしまう。 なにしろ50mも有るからな、どうしても場所を取るしかなり目立つ。魔術師のルールに厳格なマスターや手の内の秘匿を重視したいマスターなどは避けるのが無難だ。 逆に一般人など知るかファック!と言うようなマスターには最適かもな。宝具戦が強い弓兵クラスらしく高ランク宝具の強さに物言わせて戦うのが良いだろう」 「う…他の人を巻き込まない方向で何とかなりませんか?」 「マスターの努力次第で出来ないことはないが、どうやっても行動する際の枷にはなるぞ?あとあんまりにも派手に目立ったり、多数の一般人を巻き込んだりすると監督役に目をつけられる可能性があるからそれにも注意が必要だ」 「マスターの努力次第かあ……う~んでも俺はこのアーチャーが良いんだよなあ。移動要塞ぃ……」 「まあいい。次はライダー、ラメセス二世か、流石はエジプトで最高の人気を誇るファラオと言ったところか。 本人が戦士としても優れているだけあってステータスはなかなかに上等だな。 性格面が未知数なところが吉と出るか凶と出るか……王様って人種は基本的に碌な性格をしてないから余計に気になるところだ」 「確かに王様ってなんか変わった人が多いですよねえ」 「そしてスキル面だが、特にあまり目ぼしいものは無いが低ランクとはいえ陣地作成スキルの存在は大きい」 「先生、これってキャスターのクラススキルですよね?」 「そうだ。キャスターのクラススキルだがラメセス二世の神殿建設の一面が強く出たのだろう。これをどう使うかはマスター次第だな」 「宝具はっと……A+!?アーチャーの城もAランクで凄かったですけど、こっちのA+はもっと凄すぎるじゃないですか!」 「押しの強さがライダーの特徴だからな。おまけにラメセス二世は外国でも有名な英雄だ。だがこのラメセス二世には他とは違う特性がある。それがこっちの補助宝具の存在だ」 「あははっ!自分の銅像が宝具なんて凄い目立ちたがりなファラオですよねー」 「この補助宝具と連動させた『太光煌く王の神判』は日中だとほぼ無敵だな。なまじ私のライダーの神威の車輪もA+だっただけにあんなのが複数回に渡り襲ってくるなど考えたくも無い……」 「へえ、教授がそこまで言うなんてかなり凄いサーヴァントなんですか!?」 「ああ。これは個人的な推察だが、もしかするとこのラメセス二世がエジプト英雄の中では最強のサーヴァントかもしれない」 「エジプトで最強かもしれない!?うわわわ、いいなあ!いいなあ!しかもファラオですよファラオ!」 「だがこいつは陣地作成や補助宝具の存在があるためアサシンやキャスター同様に戦略性が求められるサーヴァントだぞ? まあマスターとして腕試しをするにはもってこいのサーヴァントかもしれんがな」 「マスターとしての腕試しか。俺はそういうのはあんまり興味ないんですけど……」 「くそっ……ライダーも良かったが、出来れば私もこういうのと契約したかったぞ……(ボソっ)」 「え、教授今何か言いました?」 「何も言っていない。とにかくラメセス二世は戦力的には十分に決勝まで残っていられるサーヴァントだ。では次に行くぞ」 「アサシンのスキュラか……」 「あれどうしたんですか教授、そんな顔して?」 「いや、まあなんていうか…悪いことは言わん。スキュラを引き当てたマスターは聖杯は諦めろ」 「ちょまだ戦ってないじゃないですか!」 「いや聖杯戦争にならんのだ。悲しい事だがまずスキュラはアサシンとして機能していない。よほど運が良くないとマスターの暗殺が不可能に近い」 「え、どうして?」 「見れば判るが気配遮断のランクが低いだろう?これじゃマスターを近くで守るサーヴァントに攻撃の際に感付かれる。 マスターの暗殺ってのは最高ランクの気配遮断A+持ちのハサンでも困難な時があるんだぞ。残念だがDランクでは全く足りていない」 「……そういえばアサシンの暗殺ってあんまり上手くいってなかったですね……」 「でも一番の原因は下半身と上半身の命令系統が全く別という点だな。スキュラの意思でさえ無視して怪物下半身が行動してしまう以上はマスターの命令なんて訊く訳が無い。 聖杯戦争で使えばこのスキュラは駒としてではなく怪物として暴れることになる可能性が高い。 そうなったらスキュラのマスターにとっては聖杯戦争どころではないからな。最悪マスターは下半身に殺されるという結末を迎えるなんて事までありえる」 「そ、そんな~……そんなの可哀相じゃないですか!」 「そんなもんは知らん。とにかくスキュラを正しく運営するのなら自陣に篭って聖杯戦争が終わるまで彼女とネンゴロしてるのが一番正しい。 化け物下半身を封印しておけばとりあえず害は無い……と言うか戦闘力も無い」 「えーマジでどうにもならないんですか~?」 「と言うか彼女は聖杯戦争という戦場の相性自体が悪すぎるんだ。 下半身怪物化したスキュラは怪物なだけあって戦闘力自体は決して低くは無いんだが、本領を発揮出来る地形が限定されていたり、敵の多くが怪物を退治する側の英雄ってのは何の嫌がらせだと同情したいくらいだぞ!?」 「そういえば彼女水棲生物でしたね……フユキには一応海と河があるのはせめてもの情けですかね?」 「まあともかく真っ当なマスターには私はお薦めしない。真っ当ではないマスターならチャレンジしてみるのも良いだろう」 「はーい……。ちょっと見てみたかったけど諦めます……」 「で次はローランか。おまけにバーサーカー」 「あ~なんかヘラクレスやランスロットと同じ香りがしますよ教授」 「全く同感だ。魔力量に自信の無いマスターは絶対に選ぶな。大英雄+狂戦士の組み合わせはどこぞの洗剤混ぜるな危険!だ」 「でもその甲斐あって能力値が半端じゃないですよ!なんですかこのハイスペック!鬼性能も良いところじゃないですか!」 「元々が有名なフランスの大英雄なんだからそりゃあな。おまけにローランと言えばシャルルのパラディンの中でも最強だったくらいなんだし」 「えーとじゃあ戦力的には?」 「訊くまでも無いだろう。戦力的には文句無しのエース級だ。仮に大英雄を敵にしても五分で戦える。まあマスターの負担が地獄だが…」 「クラススキルも合わせて戦闘系スキルが多いですね」 「騎士という立場的にもローラン自身の性格的にも、こいつは騎士王と同様一騎打ちの戦闘がメインのサーヴァントだな 「教授ところでローランって狂化させる利点あるんですか?該当はするんだし普通にセイバーで呼んだ方が良いんじゃないんですか?」 「狂化している利点か?そうだな。宝具、スキルは問題なく使用出来るし、魔力負担以外のデメリットは特に無い。 利点としてはまず戦力強化は当然なんだが、あとはローランの行動をマスターがちゃんと掌握出来るって点があるぞ? 伝承通りの性格だとローラン伯はかなりの破天荒……と言うかアホだ。破天荒なライダーと契約したことのあるマスターとして言えることは、サーヴァントがマスターに断り無く勝手に行動してくれるとマスターは色々ときついぞということだな」 「ああなるほど。サーヴァントに振り回されなくなるって利点があるわけですね!流っ石振り回されるのが似合う男№1!」 「お前一発くらい殴っても良いか?」 「宝具!宝具行きましょう宝具!」 「…………チッ。だがデュランダルの方は特に言う事はないな。一騎打ち用に相応しい利器型能力の聖剣だ」 「そう言えば俺ずっと思ってたんですけど魔剣も良いですけど聖剣って良いですよねえ。響きがカッコイイなあ……ああ聖剣…」 「剣でウットリとした顔をするな気持ち悪い!マスターにとって重要度が高いのは聖剣よりももう一つの方だ」 「………ハッ!!呆っとしてた。えと、こっちの角笛ですか?」 「ああ、そっちは使い方次第では戦局に大きく影響する。何しろ他マスターとサーヴァントの強制転送だからな。時に援軍や他マスターを嵌める罠としても利用出来る。 一番難しいのが一番目の条件だからこれをクリアするのがマスターの腕の見せ所だな。まあそれまでにマスターの魔力が残ってるかの方が心配だが……」 「えと、じゃあバーサーカーローランはサーヴァントとしてどうなんですか?」 「マスター次第で勝てるか負けるかが変わる。飛びぬけて優秀な魔術師以外は辞めておくことだな。普通のマスターは色々と苦労はするだろうがセイバークラスで呼んだ方が良い」 「う~む、でもまあ折角ならサーヴァントだし喋れる方が良いですよね」 「では最後キャスター、鉄扇公主だな」 「先生!芭蕉扇で涼むってロマンじゃないですか?」 「そんな真似したら暑さ以外に家が吹き飛ぶだろうが!」 「まったくこのアホは……さて、このキャスターだが見ての通り補助系のキャスターだな」 「それってあんまり強くないってことですか?」 「いや、鉄扇公主は妖術師と戦士の側面もあるキャスターだからな。接近戦でもそれなりにちゃんと戦える筈だ。 ただ宝具も戦闘を補助する部類のため必殺性に欠ける部分があるのが少し残念か」 「ここまで能力が偏ってると完全に火属性サーヴァントの天敵ですねこのキャスター。特にラメセス二世の」 「ああ、だから敵のサーヴァント次第では有利になったり不利になったりするだろうな」 「扱い易さや負担とかは?」 「魔力負担はそう悪くはなさそうだ、と言うかむしろ良いかもしれん。ただ扱い易さは不明としか言えないな。まあ伝承が伝承だから彼女のマスターは用心するに越したことは無い」 「え~とじゃあハズレサーヴァントって事ですか?」 「いやまさか。そこまで判子押して薦められるサーヴァントでもないが決してハズレという事は無い。組み合わせ次第ではちゃんと戦ってはいける。後はキャスターらしく権謀術数がどこまで出来るか、か」 「ふ=むなるほど。じゃあ先生、総評なんですけど俺としては第一次皆鯖の中ではどれを選べばいいんでしょうか?」 「うむ……そうだな。ベーオウルフ、本多忠勝、ラメセス二世、辺りが戦果を出せそうだ。普通のマスターにはラメセス二世がお薦めできる。だがお前にはベーオウルフだろうな」 「なんでベーオウルフなんですか?」 「筋肉で怪物退治、裏切られる心配も殆ど無く、戦力としても強い。なにより温厚な性格のようだからマスターがアホでも許してくれる」 「なるほど~!よっ!流石は最強講師マスターベルベット!!」 「七クラス全部済んだな。さあ、これで講義は終わりだ。じゃあなフラット。私は(POKEモン!する為に)帰らせてもらうぞ!」 「ありがとう~ありがとう!絶対領域マジシャン先生ー!アーチボルト家幼女の奴隷ティーチャー!」 「ファーーーーークッ!!!」 ~FIN~
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BMI値算出方法 BMI=体重(kg)/身長の二乗(m) 22.0の場合が標準体重である。 25.0以上の場合を肥満。 18.5未満であれば低体重と見なす。 67.70 :グレンデル 67.46 :ピサール 62.81 :アステリオス 59.52 :ベルセルク 57.83 :李逵 52.08 :孫悟空 51.02 :酒呑童子 50.43 :ザッハーク 49.82 :ゴリアテ 46.80 :ナラシンハ 44.47 :ロスタム 43.62 :コンモドゥス 43.02 :メレアグロス 42.90 :聖ニコラウス 41.52 :チンギス・ハン 40.83 :ウッフェ 40.36 :武蔵坊弁慶 40.27 :徳川家康 39.18 :坂上田村麻呂(体重120kg時) 38.95 :蚩尤 37.50 :ベーオウルフ 36.88 :パラシュラーマ 35.93 :坂田金時 35.73 :ラグナル・ロズブローク 34.24 :ファフニール 32.08 :カール大帝 31.63 :役行者小角 30.57 :フェルグス・マック・ロイ 30.47 :自来也 29.14 :風魔小太郎 29.02 :ペコス・ビル 28.81 :エドワード・ティーチ、宮本武蔵 28.34 :ヴラド・ツェペシュ 27.54 :本多忠勝 27.47 :ジョン・ジョンストン 27.14 :行基、大アイアス 26.53 :ピロクテテス 26.35 :オデュッセウス 26.31 :ヘクトル、第六天魔王織田信長 26.30 :ロジェロ 26.26 :ハヌマーン 26.23 :フェリドゥーン 26.15 :インドラジット 25.97 :ラメセス2世 25.88 :ラーマ 25.73 :ムワタリ2世 25.41 :ニムロド 25.40 :ベレロフォン 25.34 :テセウス 25.11 :トリスタン 25.10 :シモ・ヘイヘ 25.04 :源頼政 24.99 :エイハブ 24.92 :ルノー・ド・モントヴァン 24.88 :ベイリン 24.84 :イウェイン 24.77 :平景清 24.74 :聖ジョージ/ゲオルギウス 24.69 :サムソン、ローラン 24.62 :神武天皇 24.59 :ラドカーン 24.43 :オリオン 24.38 :ナポレオン 24.20 :カルキ、アッティラ 24.15 :ガイウス・ユリウス・カエサル(皆鯖板) 24.10 :イアソン 23.99 :スパルタクス 23.96 :ディオメデス 23.92 :ピタゴラス 23.89 :アロンソ・キハーナ、エル・シド 23.81 :源為朝 23.80 :カルナ、関羽 23.55 :坂本龍馬 23.52 :シグルド、シグムンド 23.42 :張三豊 23.36 :牛御前 23.34 :呂布 23.33 :イリヤー・ムーロミェツ 23.30 :アムピトリュオーン 23.29 :ケルトハル・マク・ウヒテル 23.23 :アシュヴァッターマン 23.15 :プロスペロー 23.14 :ピュグマリオン 23.03 :シャンゴ 22.99 :キュロス二世 22.86 :ディエゴ・ベガ 22.79 :ディオスクロイ 22.72 :ホテルス 22.59 :オリヴィエ(TYPE-MOON板) 22.43 :ラーヴァナ 22.35 :ソロモン 22.34 :ウィ―グラフ 22.22 :ケイ 22.16 :オリヴィエ(皆鯖板) 22.07 :ガウェイン 22.01 :オルフェウス 21.92 :マリー・アントワネット 21.85 :クッレルヴォ 21.63 :フィン・マックール 21.60 :キルロイ、クリシュナ、崇徳上皇 21.56 :ヘイドレク 21.55 :スキールニル 21.50 :織田信長 21.45 :ロンギヌス 21.40 :ソロモン・イブン・ガビーロール 21.39 :ディートリッヒ・フォン・ベルン 21.36 :立花道雪 21.34 :源頼光、曹操孟徳 21.30 :ハディング 21.26 :アンチ・キリスト(偽) 21.22 :カイニス 21.20 :ハーゲン 21.16 :イムホテプ 21.15 :ハンス・ウルリッヒ・ルーデル 21.13 :ドゥクパ・キンレイ 21.09 :ウィリアム=H=ボニー 21.08 :アタランテ 21.07 :メアリー・フリス 21.05 :ブラダマンテ 20.94 :ブリュンヒルド 20.91 :ブーディカ 20.90 :レ・ロイ、沖田総司 20.83 :エウロペ 20.80 :アキレス 20.76 :アン・ズォン・ウォン 20.70 :吉備津彦命 20.65 :メフメト2世 20.57 :巴御前 20.48 :羿 20.45 :頼豪阿闍梨、黄帝 20.44 :ペンテシレイア 20.40 :アストルフォ、ポイヤウンペ、李書文 20.31 :モーセ 20.30 :ペルセウス 20.28 :プテサン・ウィ 20.20 :パリス、パラケルスス、エリザベート・バートリー、安部晴明、禹 20.08 :スキュラ、エンキドゥ 20.06 :エノク 20.02 :マヌ 20.00 :首なしライダー、源義経 19.98 :豊臣秀吉 19.83 :ロムルス、アルジュナ 19.71 :セミラミス、日本武尊 19.74 :聶隠娘 19.56 :モードレッド 19.46 :エキドナ 19.39 :カスパール 19.38 :鉄扇公主、クレオパトラ七世 19.31 :ラシード・ウッディーン・スィナーン 19.22 :冬将軍(少女時)、茨木童子 、アツゥイカクラ 19.16 :クリスチャン・ローゼンクロイツ 19.15 :セドナ 19.14 :ベディヴィエール 19.00 :マザー・ハーロット 18.96 :チャロナラン 18.94 :アンティオキアの聖マルガリータ 18.90 :上杉謙信 18.87 :ラミア、スカサハ 18.81 :マルフィーザ 18.73 :仲始 18.59 :キルケー 18.55 :白縫若菜姫 18.34 :パーシヴァル 18.31 :始皇帝 18.13 :鈴鹿御前 18.11 :紅孩児 18.10 :アブドゥル・アルハザード 18.09 :安徳天皇 17.99 :カイン 17.90 :オマール 17.86 : ナタ 17.60 :メリー 17.56 :コンラ 16.67 :ブラックライダー 16.65 :壱与 15.24 :ジャンヌ・ダルク 12.41 :坂上田村麻呂(体重38kg時) 12.40 :ラウリン .. 2.4 :トム・サム 【欄外】 バトラズ(デカい) 清姫(蛇) ジェヴォーダンの獣(犬) クラン・カラティン(ムカデ) 白面金毛九尾の狐 (モフモフ) クラン・カラティン(不明) アルセーヌ・ルパン(不明) AK(銃) ロボ(狼) シンギュラリティ(ロボ) フグ(種による) 蚊(モスキート)
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 六時限目 「先生ーフラット君ですよー久しぶりの皆鯖講義のお時間ですよー?」 「やれやれ全く……あっちに行ったりこっちに行ったりなんだと言うんだ…。 おまけに何故自分の誕生日にまでこんな事をしなければならんのだ!戻って来い我が平穏!」 「先生!プレゼントを用意してるんで早く教室に来てくださいよ!」 「フラットの奴……またなにかロクでもない物を用意したんじゃないだろうな……はぁまったく」 ~教室~ 「ではさっさとやってさっさと終わるぞ。席に着け」 「うむ。ではそうするか」 「────ん?なんか聞き覚えのある声が……?」 「どうしたんですか?先生?(ニヤニヤ)」 「いや気のせいだ。あいつが此処にいるわ───」 「どうしたのだ坊主。さっさと始めんか(ニヤニヤ」 「──────は?らららライダー!!?な、なんでおまえがここ、え、え?」 「やったードッキリ大成功ですよイスカンダルさん!イエーイ(パチーン!)」 「わはははははは!おう坊主の弟子。見たかさっきの坊主の間抜けなツラ!(パチーン!)」 「は?は?意味が判らない。なんだコレはなんで何故ライダーが此処にいるんだよ!」 「SSスレとこのイスカンダルに不可能無し(キュピーン!」 「うおー超カッコイイですよ!!サ、サインよしてくださいサイン!!あと握手も!」 「おういいぞ。征服王いすかんだる。ここに征服完了、っと(カキカキ)」 「はぁ~超レアモノGETだぜっ!b」 「で、フラット説明して欲しいんだが?」 「ですから先生の誕生日のお祝いですよ。あと今回で講座SSが目標回数の6回に到達した記念も込めて」 「超特別ゲストに余が遥々張ったと言うわけだ」 「あ、これどうぞ征服王様用の来賓の席です。備品かっぱらって来たんですよ」 「お?坊主の教え子にしては気が利くな」 「王様に褒められましたよ俺!イヤッホゥ!」 「……で?フラット一応訊いておくが真意は何だ?」 「ですから先生。目標回数に一応到達したので今回で暫定的な最終回になるからですよ。 このSS始めた辺りで完成してたのが確か皆鯖第十次前後で、お蔭様でそれなりに好評みたいでしたからせめて半分位はやりたいなーって。 六パターンもあれば分析データとしては一応足りるかなぁとも思ってましたし。 まあ時間があれば第七次分以降もやれたら良いなとは思いますけどとりあえずFateASの方がヤバいんで」 「やはり最終回は豪華にいかなくてはな。豪華さだけにかまけてあの金ぴかを呼ばなかっただけでも坊主の弟子は評価できるぞ」 「いや~ははは」 「───で、こいつがここに居るのか?」 「はい。先生も嬉しいでしょ!気を利かせたんですよ俺───熱うぅぅい!!葉巻!葉巻がオデコにっ!?先生それ灰皿じゃないです俺です俺!」 「ん?ああすまんすまん。ワザとだ(しかし、これは何というか………なんだこの授業参観状態は………)」 「ほれ坊主早く始めんか。身長は伸びとらん様だが中身はあの時よりはちょ~~っぴりは成長したんだろうな?ん~?(ニヤニヤニヤ」 「………ムッ………わかったいいぞ。では、第六次皆鯖の講義を始める」 「六次の面子はルノー・ド・モンドヴァン。ヴラド・ツェペシュ。トリスタン。アロンソ・キハーナ。自来也。ザッハーク。ソロモンだ。 見ての通り大物から有名所にマイナー、さらにキワモノまで一通り揃っている泥沼戦線が六次の特徴だ」 「パラディンに円卓の騎士。串刺し公に魔術王に悪魔モドキに忍者とバイタリティ富んでますねぇ。誰が残ってもおかしくないです」 「坊主この面子の中でお前が一番注意している相手は誰だ?」 「それはライダーまたお前と組んだ場合の話か?」 「余以外のサーヴァントがどこに居るんだ」 「む、それもそうだな。………キャスターのソロモンだ。ライダーの対魔力とソロモンの能力を考えればなこいつが一番厄介だ」 「ふむふむ」 「じゃあ個別の解説に入る。アサシンの自来也からいくかな。 自来也は高い気配遮断スキルを有しており皆鯖では真っ当なアサシンクラスの部類になる。 こいつの最大の特徴は蝦蟇を媒介にした魔術を使う。『忍蝦蟇』という礼装を持っている為自来也が扱える魔術の種類は多様と言える」 「この人、アサシンクラスにしては結構万能な方ですよね」 「だな。アサシンの本家であるハサンに追随する気配遮断と忍法、それに妖術。幅広い戦術戦略が可能なため嘗めてかかると死ぬだろう」 「おまけに自来也の宝具は意外と使える。 巨大な蝦蟇の幻想種に変化する『妙高仙道大妖蝦蟇』だが、背中にレンジ5~40の大砲、身体能力の強化や保護色による隠蔽の能力。 そして最大の利点として『空蝉の術』と併用すれば一度だけなら倒されても死なないと言う保険を持っている。 一時的に宝具を失うデメリットも大きいが、一度だけなら無事だと言う精神的な余裕は勝負所では大きなメリットになる」 「まあ死なんと判っておれば敵よりも一歩でも深く踏み込めるからな。このアサシン意外と強くないか坊主?」 「アサシンクラスにしては強いさ。総合的に見てもね。能力値も悪くないし、雷獣などの幻想種とも戦ってるから戦闘経験値も豊富だし」 「して坊主。肝心の攻略はどうする気だ?」 「まあ戦況にもよるけど僕ならこいつは出来るだけ早い内に潰しておく。 いくら戦闘力に長けてると言っても流石に真っ向勝負をしかけてくるとも思えないからさ。 自分の所に来たら絶対に逃がさすに返り討ちにする。 来なかったら他のマスターを張ってそいつのところに現われた自来也を側面から叩いて潰す」 「なんだ坊主、意外なほどに積極的な方針だな?」 「自来也は放って置いたらこれと全く同じ事を自分にされるだろ。 戦闘力に長けてる分、自分のサーヴァントが他のサーヴァントと戦闘してる場合に自来也に襲われたらその時点でその聖杯戦争は負けだ」 「難敵は倒される前に倒す、か。うむ坊主も中々戦いと言うものが判ってきたようだな!」 「……いいから次の奴に行くぞ」 「あれれ?先生照れてるんで────うぎゃ熱いっ!!!」 「次はライダー、アロンソ・キハーナ。まあドン・キホーテの方が通りはいいだろうな」 「性能の偏り方が半端じゃないですねこのドン・キホーテさん」 「まあ見ての通り英霊としての実力は下から数えた方が早いかもしれない」 「確かに英霊としてはそんなに強くはなかろうな。ステータス的に考えても」 「ライダーの持つ宝具『我、騎士道を邁進す』は補助系統の宝具だ。 攻撃力は皆無だが英霊やマスターに対する撹乱能力がズバ抜けている。 特に司令塔のマスターに対する撹乱が凄まじくマスターの性能透視能力が無効化されるどころか逆に仇になる」 「余はマスターでは無いからわからんのだが───実際にコレ食らうとどうなるんだ坊主?」 「普通のマスターならまずサーヴァントに与える指示や取る行動を間違えるんじゃないか? ステータスオールAに視えたり、場合によっては周辺物が幻想種に見えたりするタイプの宝具のようだし」 「あとスキルの『錆び付いた英雄譚』が意外に面倒なスキルだ」 「あの~先生……これ正直無敵なんじゃ?」 「私はそうでも無いと思うがな。……ライダーはどう思う?」 「余も厄介なスキルだとは思うが無敵とは思わんな」 「え?え?なんでですか二人とも!説明文読む限りじゃ無敵っぽいじゃないですか!」 「ではフラットお前に訊くが、これはいつの時代まで遡ればファンブル率が100%になるんだ?」 「あ……」 「まあそういうことだ。 時代が古くなればなるほどアロンソに対してファンブル率が上がるが残念ながらアロンソではそこ止まりだ。 アロンソの能力値が低い分、高い攻撃力や高い防御力を持つサーヴァントなら百発外しても一発当てられればそれで十分に勝算がある。 特に中世辺りの英雄は錆び付いた英雄譚的に天敵だな。 時代が半端な割には今次に居る円卓の騎士やパラディンの様なレベルの高い英雄がゴロゴロ居る」 「ガッデム!くそう!俺絶対にドン・キホーテは強いと思ったのにぃ!」 「いま言った通りアロンソは単体じゃまるで勝負にならん。 何せ決め手になる攻撃力が全く無い。おまけに最高ランクの精神汚染まで持っている」 「うわーうわー!もう聞きたくないー!」 「だがそんなアロンソも運用法をちょっと変えるだけでとんでもなく化けるぞ?」 「キター!マスターVキター!!でその運営方法は!?」 「簡単だマスター同士で手を組めば良い。 ただし絶対に裏切らない相棒を見繕わないと駄目だぞ?でないと最後の最後に裏切られるから。 それか攻撃力に超特化したマスターがアロンソを召喚するかだ。 まあこちらは少数派だな、サーヴァントすら害せる高火力マスターがそういるわけない」 「遠坂時臣さんや言峰綺礼さんがやったみたいな事ですよね?でもなんで手を組むんですか?」 「アロンソに決定的に足りないのは攻撃力だ。防御力の方はスキルと宝具で割りと低くはない。 よってその足りない攻撃力を味方のマスターの従えるサーヴァントの力で補う。 アロンソを前面に立たせ戦況を混乱化、錆び付いた英雄譚のファンブル能力を上手く使い敵の足止め、そしてもう一体のサーヴァントが敵を側面から叩いて潰す。 ・・・ま、基本戦略としてはこんなところか?」 「まあ戦術としては妥当なところだな。では攻略の方はどうする?」 「強力な英雄ならば基本的に撹乱に惑わされずに真っ向勝負さえすればアロンソには勝てると思う。 普通にやってもライダーが勝つだろうけどどうせなら最後まで残しておいて『王の軍勢』で蹂躙すれば良い。 百発ミスするんならこっちは千発当ててやるさ」 「ほうほう(ニヤニヤ」 「な、なんだよっ!」 「ランサー、ウラド・ツェペシュの個別解説に入るが───」 「ブチ殺すぞヒューマン!!」 「エイィィィィイメンッ!!我らは神罰の地上代行者、殴っていいのは異教徒と化け物だけです」 「っておい危険なネタは止めろお前ら!!?大体ライダーお前どこでそんなネタを───」 「坊主の弟子にコレを借りた(某吸血鬼ドンパチ漫画」 「てへっ」 「フラットォライダーに妙なもん貸すなー!こいつが真似してロンドンに攻め込んできたらどうする気だ!!」 「ぶほっ!!(バキッ!)またぶたれた!?先生最近ドメスティックバイオレンス気味ですよ!」 「誰がDVだ!まったく……。さてこいつは彼の有名な吸血鬼ドラキュラなどの元ネタと言われる串刺し公だ。 トルコ兵の串刺し山は日本でも有名だな。よって知名度による補正が貰えるかもしれん」 「肉体的性能は槍兵クラスにしてはそんなに高くは無いがその分精神的性能でカバーしとるな。結構バランスは良いぞ」 「あこらライダー、勝手に解説するなよ」 「ちょっとくらいいいだろうに」 「おほん。でウラドの保有スキルは『串刺しの杭』以外は宝具の補助をするスキルだ。 先程触れた『串刺しの杭』はサーヴァントは恐らく無事だろうがマスターは要注意しろ。 この手のスキルを持ってるサーヴァントと戦った場合マスターVSマスターの戦いに縺れ込まれて大抵負けるから」 「まぁ士気が激減しておるからな。どんな強者だろうと士気があまりに低くては勝てるもんも勝てん」 「………(なんか、なんだかんだと息ピッタリなんですがこの二人……)」 「さてウラドの宝具『餓え渇く飲血の領地』は夜間だけ使える血液を燃料とした吸血鬼の能力を再現する特殊能力だ。 吸血能力を始め霧になったり蝙蝠に化けたり狼に変身したりと出来るが最大のポイントは復元呪詛が付く点だな。 いくら死に難いサーヴァントと言えど流石に肉体の大半を戦闘で失えば消滅するのは間逃れない。……だよな?」 「うむ。流石に余も胸から下が全部無くなるような状態になれば消滅するな。 そんな状態でもなんとか動けるのは戦闘続行スキル持ちくらいじゃないか?」 「へぇ地味だけど意外に使えるスキルだったんですね戦闘続行スキルって」 「まあAランクともなると霊核の心臓潰されてまだ抵抗できるレベルだからな。 で話を戻すがその大半の肉体を失った状態からでも戦線復帰が可能になるのが『餓え渇く飲血の領地』の強みだ。 また魔力ではなく血液を宝具の燃料にしているため魔力の無いヘロヘロの状態でもこの宝具は使えるのも利点だ。……とは言ってもその逆もあるが」 「そして『餓え渇く鮮血の粛杭』の方だが見ての通り使用する場所によっては無差別宝具にもなる非常に危険なシロモノだ。 特にライダーやチンギスハンの様な軍団系宝具や巨大生物系の宝具を持つ英霊とは相性が悪い。 これらの宝具が持つメリットがそのままデメリットとして自分たちに跳ね返るからな。 おまけにこれだけの威力を誇っていながら燃費も良い。と言うより全体的にウラドは燃費が良く使いやすいな」 「う~むうむ。よし!では坊主よこのイスカンダルが問うてやろう。このウラド・ツェペシュ、貴様ならどう攻略する?」 「……。まず両者の性質は真っ向勝負型だ。ただ『王の軍勢』は『飢え渇く鮮血の粛杭』と相性があまり良くない数が数だから。 それに『串刺しの杭』の存在も考慮すれば自然と答えは出るさ。 僕も『神威の車輪』に乗って戦い、ウラドが宝具を使ってくればよりランクの高い『遙かなる蹂躙制覇』で応戦すれば僕たちの勝ちだ」 「ほう。うむうむ(ニヤニヤニヤ」 「だからなんなんだよさっきからおまえっ!!」 「次はバーサーカー、ザッハークをやる」 「こりゃまた凄いのが出てきとるな……マスター無しでも活動出来るバーサーカーとは」 「物凄く迷惑なサーヴァントですねザッハークさんって。能力値も高いから余計に」 「単独行動以外は特にこれと言ったスキルは無いな。予知スキルもバーサーカーでは有効には使えまい」 「一番の問題は宝具の『憑き纏う呪いの双蛇』だな。 宝具性質上どう考えてもザッハークと言う怪物が聖杯戦争に紛れ込んだ──と言う構図にしかなりそうにない。 だが宝具のランクがA+とかなり高いから下手なサーヴァントでは勝てんぞこれは」 「というか滅茶苦茶不釣合いな絵面ですよね。177cmの体にレンジ1~30もの双蛇が付いてるんですよ? 本多忠勝さんと蜻蛉切以上の不釣合いぷりです!」 「しかし前々から思っていたんだがフラット。お前はどうでもいいような事ばかりに目が行くな?」 「そんなぁ褒めないでくださいよ照れますよ俺!!」 「全然褒めてないだろう!」 「まあこれ以上特に言うことは無い。実力のある英霊なら幻想種退治と同じ要領で倒せる筈だ」 「なあ坊主、正直こいつは貴様ならどうするよ?」 「普通なら放っておいて勝手に自滅するのを待つところだけど……性質が悪いからな。色んな意味で邪魔になるようなら倒すよ」 「倒す、か」 「そうだよ・・・」 「さて次はセイバー。ルノー・ド・モントヴァンでもやるか」 「もうセイバーがきたー!」 「まあ言わなくても判ると思うがこのルノー。まず変人で間違いない」 「なんで断言できるんですか?」 「怪人大国フランクの英雄だぞ?シャルルやローランと同じ王族の人間だぞ? テュルパン大司教でさえ結構微妙に変人?な気があるのにルノーがまともな訳ないだろう」 「先生が言うなら間違いないですね。なにせアレのローランさんがアレですし!」 「アレのローランがアレでなくてもローランは伝承からして元々アレだ」 「能力値とスキル共にランクの高いものが揃っており、アーチャークラスでもないのに単独行動をもってるのは良い。 ただ伝承的に放っておくとフラフラとどこかに行きそうだからその辺は注意しておいたほうがいいぞ」 「本気で冬木の街で迷子にならないとも言い切れませんしねルノーさん……」 「シャルルズパラディンの三強の一角である以上、まず戦闘技能も非常に高いと言えるだろうな」 「しかも宝具『揺らめく焔天』は刀身に幻惑の効果があり、ルノーの通常戦闘力もあってかなりやり辛いはずだ。 また真名の解放による宝具能力が地味に強い。 突然剣の軌道が鞭の軌道に変わり、間合いが伸びる。その上、魔力値の低い者がまともに喰らえばその時点で燃え尽きて死ぬ。 致死性の攻撃に加えて突然今までと攻撃のパターンがらりと変わるため、事前情報無しでは対応するのに苦労するのは間違いないな」 「まあセイバークラスである以上仕方が無いとは言え名馬『バヤール』は持っていないようだ」 「そんなに凄いんですかこの馬?」 「馬にしてはかなり凄いぞ?速い賢いタフな名馬でカタイの王女アンジェリカの居る国までルノーを案内することも出来る」 「フランス辺りから中国辺りまで……なんて馬だ…そう思いませんかイスカンダルさん?」 「余のブケファロスも負けてはおらんわ!して坊主、このセイバーはどう料理する?」 「お前に任せる」 「あん?」 「だからお前が好きな様にやればいいって言ってるの。このルノーは強力な英霊だ。小細工仕掛けても大して意味無い。 特に与える指示も無い真っ向勝負になるんだからお前に任せて好きにやらせた方がマシだよ」 「…………ふむ」 「………ふん、次アーチャーだ」 「アーチャー、トリスタンだが能力値は筋力と敏捷が抜けているな。流石は円卓の騎士か」 「でもこの人アーチャーなのにルノーさんの単独行動スキルの方がランク高いってどうなんでしょうね?」 「私に訊くな。スキルは戦闘系が心眼(偽)と戦闘続行。非戦闘系が変装だ。 自来也と言いトリスタンと言いウラドと言いなんで六次は化けるスキルを持つサーヴァントがこんなに居るんだ・・・」 「コスプレとかいうやつだな?」 「全然違うわ!」 「トリスタンは竜退治の逸話もある円卓の騎士の実力者なだけあって戦闘技能はかなり高い。 所詮弓兵と嘗めて接近戦を挑みかかればまず返り討ちに遭うだろうな」 「武装は『無銘銀剣』と『弦歌幻奏』だな。 銀剣はこれ程の一品なのに宝具じゃないのか・・・それともセイバークラス辺りで宝具化か? まあいい。トリスタンの宝具『弦歌幻奏』は無駄無しの弓などと呼ばれた必中の弓だ。 アーチャークラス的に必中の弓は大して珍しくも無いが流石に矢が無い弓矢はそう無いだろうな」 「矢が無い、っていうのはどういう意味だ?」 「そのまんまだよ。この宝具は矢を弓で飛ばすんじゃなくて、弓で飛ばした物が矢になる宝具だ。 要するに 剣 でも 矢 でも 水 でも 音 でも下手すると 概念 であっても矢として使える。 おまけにこの『矢』は標的の直ぐ近くから突然現われる訳だからそりゃ嫌でも当たるよな」 「おい坊主こりゃどうすればいいんだ?」 「勘の良さが無いサーヴァントだと多分即死───かな? 正直剣や矢の有形の矢はまだ何とか出来ても特に風や音なんかの無形の矢を有形物の間に挟まれたら対処しようが無い」 「はい!あのー先生、イスカンダルさんと一緒にこのトリスタンさんと戦うなら先生どうしますか?」 「お前もライダーと同じ事を訊くか?」 「余も今丁度同じ質問をしようとしたところだぞ」 「お前もか・・・・・・そうだな。『神威の車輪』だと御者台に居る僕が狙い打ちにされる可能性があるからリスクは高いけど『王の軍勢』をトリスタンに使うのも悪くないかもな」 「それはなんでまた?理由はあるんだろうな?」 「ライダーはランクの高い直感系スキルは持ってないだろ。だったら一人で駄目なら兵みんなで王駒を守らせる。 幸い『弦歌幻奏』対人宝具だから初撃さえ凌げれば勝てる」 「はー!なるほど!みんなで死角を無くす訳ですね?」 「うん、まあそんなところ」 「そして最後がキャスター、ソロモンだ」 「この人、人気ありますよね。今でも話題になりますし、まあ良い話題なのかどうかは別として」 「さてこのソロモンだが、能力値は完全にキャスタークラスのものだが、スキルと宝具がかなり恵まれている。 神殿を上回る大神殿の設置と魔術を行使出来る魔術書などの概念武装の製作。それに神授の叡智などがある」 「なんかインテリ系スキルっぽいですね」 「さて宝具に入るが『神約の指環』は『破壊すべき全ての符』と同系統の宝具だが神霊クラスでもいけるため正直あれよりヤバい。 まあ問題は刺すまでのプロセスなんだがキャスタークラスであると言うのを考慮すれば出来ないことは無い」 「メディアさんも手を尽くして刺せましたしね」 「で次に『七十二の鍵符』だがこれもまた使い勝手抜群だな。 自分でも七十二柱の魔術が使え他人でも使え魔力が無くても生命力で代用出来るか」 「先生!七十二柱の魔術ってどんなのですか!?」 「七十二種類も書けるか!自分で調べろ!と言いたいところだが生徒が調べたものがあるからいくつか紹介しよう。 空間転移、未来予測、思考読取、動物変身、死体操作、視聴覚の剥奪、地震、毒、天候操作、使い魔賃貸 物資調達、流体操作、植物操作、炎、ワイン製造、金属の黄金変化、精神操作、索敵・探査、交霊、 ベホマ、ラピュタの雷などがある」 「最後の二つなんですか!!?」 「知らんのか坊主の弟子?ベホマはHPが全快する魔術、ラピュタの雷はラピュタ王の宝具だぞ。本当に知らんのか?勿体無い」 「何で知ってるんですかイスカンダルさん?!」 「そして最後が『七十二の鍵符』を建造物に使う事で真価を発揮する『王の神殿』だ。 これは多分キャスタークラスでも最高の防衛力を誇る宝具だな。 内部の異界化、神殿内での七十二柱の魔術行使、おまけに維持費は自作の外部電源による供給。 おまけに透明化、空中浮遊、水中潜行、空間転移などが出来る移動要塞にもなるときてる。 アン・ズォン・ウォンの要塞もかなり堅いがこれはもっと堅いぞ。なんなんだこの鉄壁の守りは?」 「おい坊主、これ外部から破壊するんなら同ランクの対城クラスの宝具でも持って来ないとまず完全破壊は無理じゃないか?」 「うん。僕も同意見だ・・・・・・」 「さてと、さらにふざけた事にソロモンである以上は七十二柱な訳だが」 「ま、まさか!」 「魔力量さえあれば悪魔の本体が来る可能性がどうやっても否定できないな」 「ひぃぃぃいいい!七十二体の悪魔の軍勢がぁぁぁあ!!カッコイイ!!」 「むむ余と同じく軍勢とは生意気な!」 「あ、いや盛り上がってるところ悪いが七十二体はまず確実に無理だぞ」 「え、なぜです?」 「うむ説明しろ坊主」 「冬木の聖杯が集めた50年分の魔力量でも召喚できる人数が英霊七体分だからだ。しかもクラスに当て嵌めると言う条件下で。 この悪魔達は元神霊らしいから堕ちたこいつらのランクを神霊のワンランク下の精霊と仮定した場合でも英霊と同格。 つまり超単純な計算をしても50年分のマナで精霊七体分しか呼べんと言うことになる。 とてもじゃないが七十二体分の魔力量を冬木で用意するなんて理論上不可能だ」 「てことは」 「どう見積もっても一、二体が限界だろう。おまけに他にも魔力は必要になるんだ。 無駄に数を揃えるよりは要所要所で上手く使った方が良い。 と言うかな、私見だが正直悪魔の魔術が使える時点で本体にそうそう用は無いと思うぞ?」 「う…まあ確かにそうですね」 「正直微妙な悪魔を大量に召喚して現界維持にヒイヒイ言うくらいならいっそ強い悪魔に的を絞って一体召喚した方が全然効率が良い。まあこんなところかな?」 「おっと待て坊主!では一番訊きたかったソロモンの攻略法だ。・・・・・・さあ答えてみろ坊主?」 「・・・・・・そうだな、まずソロモンだけどこいつは『神約の指環』があるから最後まで残しておくのは不味い。 あんまりタラタラやってたらいつの間にか他のサーヴァントがこいつの手に堕ちてる可能性があるから。 だからソロモンの正体に見極めが付いたら真っ先に潰しておいた方がいいと思う」 「ふむそれで?」 「それで・・・一番ベストは『王の神殿』を作り上げられる前に倒す事だけどそんな都合良く行くわけが無い。だから・・・」 「だから、どうするんだ坊主」 「だから『王の神殿』に真正面から乗り込んで攻略する。征服王の軍勢と共に」 「・・・・・・」 「フ、フン!ここまで高レベルの敵との戦いになると戦略なんて無意味に近いんだ。自分たちが相手より強いか弱いかの勝負さ」 「・・・・・・・・・」 「────。最後に総評だがどれを選んでも良い。 マスターとサーヴァントの相性さえ見誤らなければ全員に勝ち残れるチャンスがある。 よってマスターと相性最高の相手を選ぶと良い。─────今日はこれまでだ。解散」 「あ、先生!」 「おい坊主!」 ~廊下~ 「おい坊主!ちょっと待たぬか」 「・・・・・・・・・(カツカツカツ!)」 「こら坊主と言っとるだろうが!」 「・・・・・・・・・・・・(カツカツカツ)」 「待て。ウェイバーよ」 「───っ!な、なんだよっ!」 「一言貴様に言っておくことがある」 「・・・・・・・・・・・・なにを、だよ?」 「先の講義、実に見事であった。各サーヴァントの攻略法。 特にソロモン戦の際の貴様の意気込みは昔の貴様とは違う気概を感じたぞ。成長したなウェイバー」 「ううう、煩いな!べ、別にお前のために一人前になったんじゃない!」 「なにぃ!?貴様それが王に対する態度か!」 「僕は・・・・・・僕は偉大な征服王の家臣として恥ずかしくない力を身に付けてるだけだ! だからお前のためじゃない。自分のためにやってるんだ!」 「ふむ──そうか」 「・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「あ、あのさ」 「ん?なんだ?」 「僕の部屋に、昔お前が買ってきたようなゲームが・・・色々とあるんだけどさ。ちょっと対戦、しないか?」 「・・・どういう心境の変化だ坊主?」 「ち、違う!聖杯戦争の後に折角だからもっと見聞を広げようと思って色々やってみたらたまたま面白かっただけだ! だだ大体お前が僕の金で買ってきたものなんだから僕にだってプレイする権利はあるだろう!」 「はっはっはっは!しかしこの征服王にアドミラブル大戦略で挑んで来るとはな!」 「結構プレイして練習したんだ、今ならお前相手でも結構やれるさ」 「ふむいいだろう。よし!ではやるぞウェイバー」 「ああ!絶対に驚かせてやるから見てろ!」 「あれれ~?なんか先生がいつの間にかウェイバーハートフルENDに到達しちゃいましたよ?」 「まあいいか。さて今回で『マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座』はこれにて修了です!皆さんお疲れ様でした!」 「それではマスターのみんなバイバーイ!」 ~Good End~
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 四時限目 「お前たち、待たせたな……。お前たちの大好きなぁぁ…ベルベット先生がぁ、帰ってきた、ゼッ!!YAFUOOOOOO!」 「…………」 「……………」 「………………」 「……こほん。あのエルメロイ教授。ワタクシ、教壇の上によじ登って両手広げてポーズを取るのはどうかと思いますわ」 「ええ。エーデルフェルトさんと同じ意見ってのが少し不愉快だけど私も同感です教授?」 「突っ込む所が違いますよ二人とも!よく見てくださいよアレ!袖にビラビラ付いてるキラキラ服ですよ!?スターですよ!?スター!ちょっと格好良くないですか!?」 「どこがよまったく。そもそもアレ、いつの時代のスターよ?日本のスター錦野アキーラのつもり?」 「プレスリー辺りがしそうな格好ですわね、最も本人プレスリーには程遠いですけどくすっ」 「そんな言い方酷くないですか?久しぶりの出番で先生は少々ばかり混乱してるだけですってば」 「大体ね、今本スレも皆鯖板も慌ただしいのに不謹慎だと思わない?」 「そうですわ。うちの学徒が騒然としてるのにそれを取り締まる立場の講師がこれでは……まったく空気が読めてませんわ」 「先生はきっと汚れ役を自分から買うことで場の空気を取り持とうと───してないですよねーどうかんがえても」 「あれ……?なんか、散々な言われ方してるよ…僕?」 「それで?いったい何のつもりですか教授。私とルヴィアをわざわざこんな所に呼び出して?」 「ミス・トオサカと一緒と言うのが気に入りませんが、ワタクシ教授の指導を受けられると思って少し期待してたのですが」 「そうですよ先生。いったい何事なんですかソレ?いくら夏で暑いからってそれはちょっと……せめてそういう奇行は春の方が良くないですか?時期的に」 「……おほん!いや冒頭のは無しだ。カットしてくれ。あまりに久々だったから自分のキャラを忘れただけだ」 「まあ確かに教授の公式キャラクター像って無いですものね。唯一ある台詞が『君はあの街の事を知っているかな?………ファック!お前は最悪の日本人だ!』ですし」 「そう!ああ、そうなんだよ。ウェイバーベルベットのキャラクタ像とロードエルメロイのキャラクタ像ってやっぱり違うじゃないか。 いやボク的にもね、たまにだがこれでいいのかなあって思う時があるんだよ」 「先生も先生で大変なんですねぇ」 「ああ。だからフラットは少し自重してくれ」 「………」 「さてと。トオサカにエーデルフェルト。君たち二人を呼んだのは他でもない」 「先生ー。なんで今になってミス・トオサカとミス・エーデルフェルトを呼んだんですか?二人が居たら俺の影が薄くなるじゃないですか!」 「いや生徒ABCD出すのが面倒臭くなってだな。講義の進行方法があまりマンネリ化しない為の悪足掻きだから気にするな。 言わばゲストと言ったところだ。いやまあどうやってもパターン化するのは避けられんが何もやらないよりは良いだろう?」 「……先生…色々と考えてるんですね……お、俺少し感動しましたっっ!」 「教えろ!知得留先生!やタイガー道場の様な際立って面白い訳でもなく、だからと言ってつまらない訳でもない。 でもついつい寄り道してフルコンプリートしちゃう……そんな教室の主に───私はなりたい───!」 「うおぉぉおお!先生ーー!お、お、俺!先生にずっと付いて行きますっ!!」 「いや頼むからお前はさっさと私の元から卒業、もとい去ってくれ」 「そ、そんな…酷いorz」 「……ちょっと付いていけませんわ」 「あの教授、話が無いんでしたら私たち帰りたいんですが」 「いや待て。今から講義を始めるからそのままそこに居ろ」 「……。(へぇ。私に魔術の指導はしないって言ってたプロフェッサーカリスマの特別講義か…面白そうね)」 「さて今回やるのは皆鯖第四次だ。フラット、皆鯖四次の面子と特徴を上げてみろ」 「ハーイ。剣兵ディートリッヒ・フォン・ベルン。槍兵ヘクトル。弓兵源為朝。騎兵エドワード・ティーチ。暗殺者張三豊。狂戦士ヘイドレク。魔術師オルフェウスの七名です。 特徴はパワーバランスが結構拮抗していて、各自地味…と言うよりはチョイスが渋いです」 「うむその通りだ。地味と言っちゃいけない、渋いと言ってやるべきだな。ただ魔術師側からすればこういうタイプの方が使い易くて良い」 「今回は折角優秀なゲストが居るんだから少し趣向を変えてみよう。では三人に聞く、君たちはどれを選ぶかね?」 「わたしは勿論セイバーに決まってるわ。サーヴァント中最強のクラスなんだしね」 「ホーッホッホッホ!!やはり所詮は浅ましい未開人らしい考えですわミス・トオサカ!」 「むっ!じゃあルヴィア、あんたは誰を選ぶのよ!?」 「ワタクシは当然ランサーのヘクトルを選びますわ!最強のセイバークラスと言ってもそのセイバーは宝具の打ち合いには向いていませんし。 ゆえに最終的に戦いに勝つのはランサーだと言うのは猿でも判る事ですわね。まあ尤も、ミス・トオサカのおつむでは難し過ぎたようですけどねオーホホホ!」 「フン!何かと思ったらそんな事?わたしがセイバーと契約したら貴女のランサーなんか宝具を使う暇無く斃れるわ。なら大した問題じゃない?」 「なっ……えらく威勢が良いこと」 「……フンだ。その言葉そっくりそのままお返しするわ」 「あー先生……なんかお二人の間で既に聖杯戦争始まりそうな勢いなんですけど…;」 「いつもの事だ放っておけ。でフラットお前はどれを選ぶ?」 「大体あんたっていつもいつも偉そうなのよ!」「ついに本性を現しましたわね!だから貴女は野蛮人なんですわ!」 「ん~そうですねぇ。じゃあ俺はバーサーカーで!」 「「───ッ!!?」」 「ほぅ!これは面白い。何故それを選んだんだ?今までの講義からお前はバーサーカーは避けると思っていたんだがな」 「んー?いや俺こいつの名前を知らないですから多分マイナーな英雄ですよね?だったら俺でも何とかなるかなあとか思ったんですけど───やっぱりハズレですかね?」 「いやいやそうでも無いのはその二人の反応を見れば一目瞭然だろう」 「二人───ヒィ!!先生!なんか俺あの二人に凄い目で見られてるんですけどっ!!?」 「ククッまあそうだろうな。フラットのスペックでこのバーサーカーと組めば厄介な敵になるのは明白だからな」 「あれ?じゃあ俺結構ナイスチョイス?」 「まあ偶然だろうが選択は悪くは無い。お前の才能なら自滅するまでのタイムリミットが並のマスターと比べたら長い筈だ。 となると遅かれ早かれヘイドレクと戦う可能性が高くなるわけだ。あまり歓迎出来る話では無いだろう二人とも?」 「───はい。出来るんであれば遠慮したい相手です。そいつの持ってる魔剣は曰く有り過ぎですし」 「でもマスターがミスタ・エスカルドスですし、ある意味御し易くなっているのではなくって?」 「そう言われればそうよねぇ……。フラットってどことなくどっかのバカ(※士郎君の事ですw)と似た様なトンチンカンな行動パターンしてそうだし……」 「…………それは……ある意味難敵であることには変わりありませんわね……。こちらのペースを乱すと言う意味では……」 「「───ふぅ」」 「あれ?もしかして俺バカにされてたりします?」 「放っておいてやれ。彼女たちにも色々と苦労があるのだろうさ」 「はぁ、そうなんですかねえ……?」 「ではそろそろ個別解説に入ろうと思う。今回はセイバーのディートリッヒから入ろう」 「ディートリッヒの能力は以下の通りだ。筋B耐C敏B魔C幸D宝A。対魔力B。騎乗A。能力値には典型的なセイバークラスのだな。何か気になる点はあるか?」 「いいえ。耐久が基準値と比べた場合若干低目かなと言うくらいです」 「ですけど宝具ステータスがAなんですし許容範囲ではなくって?」 「そうね。スキルも心眼(真)C持ってるし、魔術に対する守りも堅いし」 「あ、あのぅ先生……俺、口を挟む余地が無いんですけど…?(ボソボソ)」 「あの二人が優秀なだけだ。お前は今まで通りやってれば良い。では先に進める。 スキルは今ミス・トオサカが言った様に心眼(真)CとカリスマCを持っている。 まあカリスマはサーヴァントディートリッヒには殆ど不用なスキルだが心眼(真)は良いスキルだ。 様々な武勇伝や戦闘経験値を持つディートリッヒにはまさに鬼に金棒なスキルだと言えるだろう」 「この人って巨人や勇士、それにシグルドとも戦ったんでしたよね」 「では宝具に入るがやはりかなり上質の英雄だな。宝具が三つ、しかも武器と防具をバランス良く持っている」 「攻守良し。案外隙無しね」 「『不尽の巨剣』はBランクの強化タイプの宝具だ。剣の大きさが増えるだけでなく筋力と耐久のステータスもワンランク上がる」 「これ剣の長さは最大で10m近くいきそうですね。燃費もそんなに悪くなさそうな感じですし」 「攻守に続いてレンジまで良し……流石にセイバークラスなだけはあるわ」 「『憤怒の炎』はディートリッヒの噴く灼熱の炎だな。火炎の威力+竜種由縁の防御宝具やスキルの無効化。 注意点は燃費自体は悪くないさそうだが、物珍しい為使うと即真名バレする可能性が大ってところか」 「そして最後は目玉宝具の『不滅の巨兜』の効果だがCランク以下の斬撃を無効化しBランクの斬撃のダメージも減少。 さらに兜に対する攻撃はそのダメージ分のカウンター機能まで付いている。おまけに破壊されても修復するのか……」 「これ本当にCランクの宝具なんですの?」 「仮にだけどAランクあったとしても驚かない性能よねこれ……」 「ところで巨人の兜って事は当然大きいんですよね?被れるんですかねこれって?なんか甲羅とか釜倉みたいになりそう……」 「ミスタ・エスカルドスはちょっと黙っててくださらない?」 「ごめんなさい……」 「まあ取り合えずこの兜だが能力説明からすると鎧の効果もある可能性がある。頭部だけでなく身体も守る兜と言ったところか? ではこの兜の弱点は何だと思うミス・エーデルフェルト?」 「そうですわね……遮断する攻撃の種類が『斬撃』と限定化されている部分、だと思いますわ」 「うむ。『攻撃』ではなく『斬撃』とあるのは恐らく刃物などによる攻撃に対する概念武装だからだろう。つまり……」 「刃物以外で攻撃すればいい。って事ですねエルメロイ教授?」 「そうだ。ただし対魔力がBランクとかなり高ランクだから魔術では効果が無いだろう。 対魔力はCランクでも強力だと言うのにBランクだとほぼ鉄壁だ。大魔術クラスでも傷付けるのが難しいんではなぁ。 よってこの兜には勇猛スキル持ちの格闘技能を持つサーヴァントや射撃を主体とするアーチャーが有効になる。例で言えばべーオ───」 「ベーオウルフやヘラクレス辺りかなぁ?」 「私の台詞を取るんじゃないミス・トオサカ!ファック!相変わらずお前は最悪な日本人だな!」 「ほーっほっほっ!もっとこの野蛮人に言ってくださらないプロフェッサーエルメロイ二世!」 「ルヴィアあんたねぇぇ!」 「あぎゃ!?痛っ痛い!流れガンドが俺にっ!!」 「次はランサーヘクトル。ステータスとクラススキルはこれだ。筋B 耐B 敏A 魔D 幸E 宝C+ 対魔力C」 「流石はトロイア最強の英雄なだけあって筋耐敏が一流だ。幸運はやはりと言った感じか。いやまあ幸運はEランクが割と普通だがな」 「ワタクシが目に付けた英雄である以上一流なのは当然ですわ」 「でも物凄く苦労人よねこのヘクトル……おもに弟のせいだけど。なんか桜を見てるみたいな気になるわ」 「まったくパリスの様な男は一度八つ裂きにされた方が良いですわね!」 「ではミス・エーデルフェルト。ヘクトルの特徴を言ってみてくれ」 「勇猛B、仕切り直しD、心眼(偽)Bと言った保有スキルといい宝具の能力といい真っ向勝負、それも一騎打ちに強いタイプ。 ん~ワタクシからは文句のつける点は特に無いですわ」 「うん、私も特に言うことがない。強いし堅いし速いしでスキルも無駄なものも無いし。戦闘可能レンジも宝具でカバー出来てる。 普通に強くて良いサーヴァントだとしか言えないな……格的にも普通に戦って普通に勝負に勝てる戦闘力だろうし」 「次───行きますか?」 「───うん」 「アーチャー、源為朝のステータスは以下の通り。筋力B 耐久C 敏捷C 魔力E 幸運E 宝具C。対魔力C。単独行動A」 「で保有スキルは矢よけの加護D、厄除けの加護A、猿臂の射A。筋力B+猿臂の射Aで随分と攻撃力が上がりそうな弓兵だな」 「先生ーこの人アーチャーなのに矢避けの加護持ってますね。活用場面があまり無さそうですけど……」 「弓兵が自分だからな。ヘクトルの投擲を───どう考えてもランク的に無理だな」 「これならまだ味方にも効果を分けられる厄除けの加護の方が出番が有りそうですわ」 「で宝具『弓張月』だが。これ単体はランクもCと正直大したものではない。だが弓の攻撃力を上げる猿臂の射スキルとの相性が良い」 「戦略的には宝具の打ち合いをするよりも、宝具の能力と猿臂の射スキルを使った通常攻撃で削っていく。ってところかな?」 「まあそんなところだろうな」 「ライダー。エドワード・ティーチの能力はっと───」 「はい先生!以下の通りです。筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運C 宝具C。クラススキルが対魔力Dに騎乗C+です!」 「う、うむ。……まあ判ってると思うがあまりお薦め出来ないな。フラット、その心は?」 「はい!属性が混沌・悪と言う素敵属性だからです!」 「というかそれ以前にこいつが悪党だからでしょ?おまけにあんまり強くはないわ」 「正解。属性もあるがこの履歴の時点でティーチを信用するマスターはただのアホだ」 「略奪上等の有名海賊だものねぇ……あ、でも日本でも知名度は結構あるか玩具にまでなるくらいだし」 「あ!それ俺知ってますよ黒髭ゲームでしょ?樽にナイフ刺して当たりが出たら人形が飛ぶやつ」 「そうそう。パーティーゲームでやるとそれなりに盛り上がるのよねー」 「ああ、それなら私もやった事あるな。ルールや縛りを付けてやるとそれなりに面白くなるぞ」 「「おおーっ玄人だ」」 「…………。(さ、三人が何の話をしているのかさっぱり理解出来ませんわ……一体なんなんですの黒髭ゲームって?)」 「おっと、話が逸れた。保有スキルが恐怖の黒髭C、戦闘続行C、地形適応Eがあるが注意する必要がいるのは恐怖の黒髭Cだな」 「でも先生これ対魔力Cで回避可能じゃないんですか?ならサーヴァントにはあんまり……」 「注意しなきゃいけないのはサーヴァントよりもマスターの方よ。普通はマスターとサーヴァントは一緒に行動するわけだから───」 「マスター対マスターの時に悪影響が出る可能性は十分ですわね。特に宝具との組み合わせはマスターにとって大きな足枷になりますし」 「ではその宝具『復讐の女神』解説だが。やはり帆船な分多少制限は受けるようだが幸いフユキには河も海もある。使用できないという事態にはならないだろう」 「これ、結構エグい宝具ですよね教授?」 「ああそうだな。で、君はどこら辺がエグいと思うのかな?」 「帆船は海の上でこっちは基本的に陸の上。相手に先手を取られると、こちらから仕掛けなければ大砲が飛んで来て、船に侵入すれば平衡感覚を奪われる。 サーヴァントは霊体化して船に侵入すれば良いけどそうなるとマスターは陸の上に取り残される事になる。 よってマスターを守りながら帆船に侵入を試みるならサーヴァントは干渉力の問題で実体化して海を渡るしかなくなる」 「うむ、戦闘中に霊体化しているメリットは殆ど無いからな」 「でもマスターと二人で海を渡るのも相応のリスクがありますわね。マスター共々空を飛べれば話は変わって来ますけれども」 「そんな苦労して船に乗り込んでもハンデがあるのよねえ。陸から吹き飛ばすのが一番良いんだけど、こちらの宝具次第では手こずるのは必至ね」 「うむ。まあティーチについてはこんなところだな。では次に行く」 「ティーチにはもれなく可愛い悪性精霊がついてくるのもお忘れなく!」 「フラット……それは言う必要はあるのか?」 「なに言ってるんですか先生!あるに決まってるじゃないですか!というかマスターによっては選択理由にまでなってるんですよ!?」 「そ、そうなのか───?」 「そうなんです!ですよねえ?全国のちびっ子を愛する諸兄たちよ!」 「次はキャスターのオルフェイス行きませんか先生?」 「ん?それはまあいいが。ステータスはっと…ああこれだな。筋力E 耐久D 敏捷C 魔力A 幸運D 宝具B」 「スキルが陣地作成Cに道具作成C。それに芸術審美B+に神性B、呪歌Aです」 「オルフェイスは歌を媒介に神秘を行うキャスターだ。流石は神代の英雄、ただの歌にも魔力が篭っている」 「魔術師かぁ……あのエルメロイ教授、オルフェイスは本当に魔術師なんですか?」 「ん~。厳密には魔術師ではないが魔術師にカテゴリされるゆえにキャスターとでも言うか……まあゴドーワードみたいなタイプじゃないか?」 「…??ゴドーワードってなんです先生?」 「まあ判る奴には判る。なあ画面の前のマスター諸君?」 「あの……誰に言ってるんですか?」 「おほん。ではオルフェイスの解説に入るが伝承的にも魔術師としてのスキルが乏しそうなため道具作成や陣地作成スキルにあまり過度な期待はしない方が良いかもしれない」 「ただ芸術審美スキルがB+とランクが高いため監視でもいいので積極的に戦場の様子を探ったり諜報活動をしたりした方がマスターにとってプラスになる」 「そして宝具の方だが、これは我々魔術師も持つ、術者強化の補助礼装とタイプが同じだな」 「尤も性能はワタクシたちのソレとは段違いもいいところですわ」 「この宝具で強化されたオルフェイスの歌は『統一言語』と少し似ている部分があるな」 「琴座にもなった知名度と動物や神すらも魅惑する歌。キャスターだからと侮ったら痛い目みるでしょうね」 「キャスターだが敵にすると意外と厄介そうだぞ。では次にいく」 「次はバーサーカー、ヘイドレクだ。うむようやく典型的なバーサーカーが来てくれたと言う感じだな」 「筋B 耐C 敏C 魔D 幸D 宝A 。狂化Bでもこのステータスってのがたまりませんねえ」 「ステータスは筋力と宝具が特に際立っている感じか。正体は北欧神話の狂戦士一族の一人ヘイドレク」 「自分で選択しておいてなんですけどやっぱり聞いたこと無いですハイ」 「まあ有名な逸話がオーディンとの知恵比べと魔剣の話くらいしかないしね」 「だがスキルは中々に良いのが揃っているぞ。蛮勇Bに追撃Dに無謬の叡智Aか。 元々クラスの問題で蛮勇のデメリットは殆ど無いと考えられる上に、宝具がガンガン押し切るタイプだから追撃Dとの相性も良い」 「宝具が強力な分警戒して逃げようとした敵を追い討ちで仕留められる機会がある、か。下手な探りは逆に命取りかな」 「無謬の叡智は知りたい事を相手との問答で算出するスキルだが───ふむしかしバーサーカーの割に似合わんスキルを持っている」 「しかしミスタ・エスカルドスがマスターだとちょっと使えこなせそうにないスキルですわねホホホ」 「………ぐすん」 「さてと肝心の宝具の方だが流石は彼のオーディンも警戒した一品。かなり危険な臭いがするな、敵にとってもマスターにとっても」 「持ち主に栄光と破滅をもたらす『魔剣』の代表例ですし。その手の言い伝えには事欠きません」 「効果は戦闘力の大幅な強化と魔剣による精神支配による無謬の叡智の解禁だ。 この魔剣は呪いの様な美しさでも有名な為、芸術審美スキル持ちは正体の看破がし易い……が逆に魔剣に魅入られて手に取らない様に細心の注意を払っておくことだ」 「こういうのって剣マニアとか危なそうよねぇ。まあわたしの知り合いにそういう奴は───あ……一人、いや二人居たけど……いや流石にアーチャーは…でももう一人の方が……ぶつぶつ」 「あらどうしたんですのミス・トオサカ?またいつもの様に拾い食いでもしてお腹を壊したのでしょう?」 「拾い食いなんかするわけないでしょうっ!!」 「まあヘイドレクは最後まで残れるかは微妙なサーヴァントだが他のマスターにとっては間違いなく障害になるサーヴァントだ注意しろ」 「では先生最後にアサシン張三豊をお願いします!」 「いや毎度の事だが物凄いのがアサシンで来たな。まあそれは良いとして早速能力解説に入ろう。ミス・トオサカステータスを」 「はいどうぞ。筋力D 耐久E 敏捷B 魔力A 幸運B 宝具C 気配遮断B」 「やっぱお爺さん?なだけあって筋力と耐久が低いですねー」 「それは関係ないと思いますわよ?」 「張三豊はアサシンクラスと言うのと東洋の魔術基盤に精通してるだけあって敏捷と幸運それに魔力が高いのが特徴だな」 「先生、この仙人ってやっぱり攻撃って拳法ですかね?」 「太極拳の達人だしやっぱ拳法を使ってくるんじゃないか?宝具も拳法からのモノだし。ただ身長的にリーチはあまり無さそうだが……」 「で保有スキルだが、心眼(真)B、透化A、仙術Cの三つだ。どれも修行の末に身に付けたような張三豊らしい保有スキルだな」 「教授。わたし仙術にはあまり詳しくないのですがどんなものなんですか?」 「うん私も判らん」 「…………全然?」 「そもそも専門分野じゃ無いのだからしょうがないだろう?実物を見ればまだ何か判るかもしれないが」 「つまりデータ不足と?」 「うん」 「………ぁぁ判りました宝具へ行って結構です」 「うむ。張三豊の宝具『元始太極功』は完全に受けの宝具だな。しかも迎撃じゃなく護りの宝具か」 「相手が攻撃してくる事が前提ですものね」 「マナとオドを利用した究極の受け流しの技法か……当然魔術の攻撃も受け流すだろうな」 「防御力が優れている分、いまいち攻撃力に欠ける印象のサーヴァントですわね」 「君は押せ押せの性格だからな」 「ハイ!ところで先生にこんな質問が届いてます!」 「ん?質問か?なんだ言ってみろ。答えられる事なら答えよう」 「では遠慮なく。生徒 228君からの質問です。 マスターV先生、地味チートのホンダム侍とエロ爺仙人の二人が接近戦で戦ったら、どっちが勝つんですか? つーか次の講義マダー?チン!チン!早くしろよロリコン教授ファッキュー!……だそうです。いやぁ世の中命知らずって居るもんですねアハハ」 「……フラットと 228は後で私のところへ来い。いいな?絶対に来るんだぞ?」 「な、なんで俺もなんですか?!」 「楽しげに読んだお前も同罪だ!まあ大方の人間が思っている様にこの両者が戦えば持久戦になるのは必至だ。 だがそれでは面白く無いだろうから敢えて白黒付けるのならば本多忠勝が有利と私は予想する」 「へぇ面白いですね。で教授その心は?」 「両者の敏捷と攻撃レンジの差だ。仮にお互いの保有スキルをスキルで相殺してもこうなるだろう。 蜻蛉切は通常の槍よりさらに長い。本多忠勝は通常の槍兵よりもずっと遠い間合いから張三豊の前進を迎え撃つだけでいい。 一方の張三豊は蜻蛉切を受け流しながら間合いを詰めなくてはならない。だが受け流し中少しでも槍の穂先に触れればダメージ判定を受けてしまう。 さらに張三豊が間合いを詰め切っても敏捷の差で最悪離れられる場合もある。特に本多忠勝は耐久を犠牲にしている分回避率が高い槍兵だからな。 よって以上のことから受けに回るだけでも攻撃が成立する本多忠勝が有利───と思ってたんだが、最近の研究で仙人は超ヤバいと言う事が判明した……」 「あー俺それ知ってますよ。なんか菌糸類の神さまが言ってたやつでしょう先生?」 「ああ。データだけで比べると本多忠勝が有利なのだがその話を考慮した場合だと、 本多忠勝ではどう考えても勝ち目が薄いと言うことになる。下手すると勝ち目自体が無いかもしれん」 「へえなんでですか?」 「『仙人は強すぎる』なんだが問題は最高レベルの英霊が出揃ってる第四次聖杯戦争の面子でも仙人は強すぎるらしいと言う事だ。 やはりこの世界でも当時スレ内で中国では仙人>神様だってと言われてた通り仙人はヤバいらしい……」 「HAHAHA~英雄王、騎士王、征服王、完璧なる騎士が居るのにそれだとどう見積もっても最高レベルのサーヴァントになりそうですよね張三豊のお爺さんって」 「……OhYes。太極拳や少林寺って言ったら誰でも知ってるって位の知名度でおまけにそれ縁の伝説的な仙人では残念だがどう考えても戦国武将が手に負える相手じゃない」 「いやぁ危うく自信満々に勝敗予想して大自爆するところでしたね~先生?俺も後ちょっとでも講義が早かったらと思うと冷や冷やものでしたよ!」 「まったくだ。いや危うく僕も恥かしい思いをしてしまうところだった」 「あのところで教授総まとめの方はよろしいんですか?」 「まあ纏めと言っても皆鯖第四次のお薦めはミス・トオサカやミス・エーデルフェルトが選んだディートリッヒとヘクトルだ」 「あの先生……俺が選んだヘイドレクは?」 「明らかにハイリスクハイリターン過ぎるだろうそいつは。確かにセイバーやランサーにも勝ちかねん魔剣を持っているがそのせいで長く持たん。 そいつの魔剣は小人の呪いのせいでいつか破滅するからそいつよりはオルフェイスの方が全然薦められる」 「ところで教授はこの七騎が戦うとどうなるとお考えですか?」 「順当に行けばと決勝はディートリッヒとヘクトルの一騎打ちになるんじゃないか?もしくは仙人超パワー使用で張三豊の独壇場かだ」 「番狂わせは無しですの?」 「可能性で言えば応用性の高いオルフェイスが決勝まで残っている可能性がある。それとヘイドレクの魔剣に有力候補が潰される可能性も有るかな」 「でもそのヘイドレク自身は残り難いっと……なんだかなあ」 「黒髭自体はそこまでの脅威では無いが誰が戦っても消耗は避けられないから源為朝にも出し抜くチャンスがある」 「う~ん予想通りかなり混戦してるわね」 「この面子で生存競争をする場合は力が拮抗してる分、如何に他者を利用して勝ち残るかの方に重点が置かれる。 駒の質ではセイバーとランサーが圧倒的だからな。よってある意味今までの中で最もマスターの力と采配が問われる戦いになるだろう」 「優れたマスターが残る聖杯戦争か。うんじゃあわたしの勝利で決まりね」 「あ~ら何を寝ぼけているのかしらミス・トオサカは。貴女ごときで勝てる戦いならさぞ猿でも余裕なんでしょうね?」 「ハン何を言い出すのかと思えば過去に聖杯戦争に参加して無様に逃げ帰ったエーデルフェルトじゃ負けは必至なんじゃない?」 「五連敗もしたトオサカに言われたくないですわね?」 「あ、あの二人ともちょっと落ち着いてくださいよ!」 「「うふふふふふ───!!」」 「さて久しぶりでまた長くなってしまったがこれで今回の講義は終了だ。 私は被害を被らない内に撤退することにする。それじゃフラットあとは任せたぞ?」 「え?え?ちょ、ちょっと先生!?待ってあのグレートビックベン☆ロンドンスター!!これどうしろって言うんですかっ?!」 「さあ?仲裁か生贄で4649!協会生徒曰く『トオサカとエーデルフェルトがかち合う授業には出席するな』だぞフラット君?」 「よよよろしくって、ちょ待っ───野生のバーサーカーが、あ、あああアアアあアッーああああ」 「さてと腹も減って来た事だし、後方からの聞こえる気がしないでもない景気の良いBGMでも聞きながら穏やかな昼食を取るとしようかな」 「「■■■■■■■────!!!」」 「せ、せんせぇぇぇええタスケテェェエエ!!」 ~FIN~
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/429.html
「さて、今回は前回の一時限目時にレス数の問題でカットした四次、五次聖杯戦争についての講義をやる」 「先生ー!!ちゃんと覚えててくれたんですね!俺感激しました!」 「ふん、甚だ不本意だがやると言ってしまった以上はやらないわけにはいかんからな」 「……前から思ってたんですけど教授って魔術師にしては凄く律儀ですよね?何だかんだ言うけど結局は付き合ってくれるますし」 「…………ふん。まあいい四次、五次のサーヴァントに入るが皆も知っている通りその性能は大体判っているから一体を長々と解説はしない」 「あれ?今回短いんですか?」 「フラットおまえな、四次と五次だから14体居るんだぞ?そんなもん長々やれるか!…………いや別に短くも無いんだけどさ……」 「ではまずは四次聖杯戦争のセイバー、アルトリアからだ」 「うわっ!すっげえめっちゃ美人!見えない剣とかオシャレ過ぎ!」 「正体は誰もが知る彼の騎士王なだけあってセイバークラスの中でも、というよりはサーヴァントの中でも最高レベルの英霊だろうな。 能力値、戦闘力、宝具、そして異常なまでの打たれ強さに加えて、扱い易さと負担の少なさも合わせ持っているようだ。 おまけに通常戦闘でも宝具の打ち合いでもどちらでも十分に勝てるモノを持っている。例外的な要素が無ければ普通に勝てるサーヴァントだな」 「女の子の騎士ってのも結構良いもんですね。おまけに強いとか言う事無しじゃないですか!」 「まあ普通にマスターに薦められるサーヴァントだ。彼女の最大の利点は誰がマスターであっても良い所までいける」 「次がランサー、ディルムッド」 「教授ぅぅ!なんすかこいつ!槍二本ですよ槍二本!俺サーヴァントこいつにしたいです!!」 「無理だな。もうディルムッドの聖遺物は無い。どうしてもと言うのであれば彼の故国の土でも掘り返して来い。 運がよければ何かが見つかるだろうさ。さて能力値はセイバーと比べると僅かながらに落ちるがそれでも十分過ぎる能力値だ。 負担の少なさ。扱い易さは最高に良い。宝具能力も実にエグいな。フィオナ騎士団最強とあって通常戦闘もかなり強い。 ただ宝具のタイプ的に宝具同士の打ち合いは出来ないから通常戦闘で勝つしかないな」 「強いけど結構地味なんですね?」 「ランサークラスとは皆そんな感じだ。著しい派手さは持ち合わせてないが、それでも堅実に勝ち抜いていけるのが魅力でもある」 「次はアーチ───」 「うわああああああああ!!マスターVぃぃぃ!これはヤバいですって超カッコイイ!金ピカですよ金ピカ! 金☆ピカ!☆キラーン!!(効果音)ってくらいこいつ金ピカですよ!!?うわぁこの英雄と契約したいぃぃ!」 「ああ悪いことは言わんからこのアーチャーは止めておけ。こいつと契約したらお前恐らく死ぬぞ?」 「……え?な……………なんでですか?」 「英雄王ギルガメッシュは扱い易さが最低最悪だからだ。ランク評価するとE-吹っ飛ばしてZランク。 戦力だけで言えば間違いなく無敵なんだが、この英雄王はまず人間程度で御し得るサーヴァントじゃない。 特にフラット。お前じゃ確実に死ぬ……いや、殺されるだろうな」 「…………別のにします(T_T)」 「で次が……ライダー、征服王イスカンダル」 「あ、これが教授の契約したサーヴァントなんですか!?ほらあやっぱ超カッコイイじゃないですかぁ!嘘つき!! 体もでかいし、しかもマント装備ですよマント!王者のマント!風でマントがはためくとかカッチョイイじゃないですか!!」 「……こいつと契約する気があるのなら真名の秘匿は諦めろ……。あと額には鉄板かなんか当てておけ……アレは凄く痛い…」 「どうしたんです額なんか押さえて?」 「いや……なんでもない。こいつは色々と問題も多いが戦力的にはまず申し分はない最強クラスだ。一番の見所は最強宝具『王の軍勢』。 あと実際その場面には立ち会えなかったのだが、どうもさり気無く王の軍勢と神威の車輪は同時使用出来るっぽいぞ?まあ魔力消費は半端じゃないだろうが。 戦車の宝具を主戦力に戦っていくゴリ押しタイプだな。あとさり気無く戦略家でもある……馬鹿だが。どうしようも無い程馬鹿なんだけどな…… まあマスターが世界征服でも目指して無い限りはギルガメッシュとは違いライダーに殺されることは無いだろう。戦闘ではライダーと一緒に敵の前に姿を晒して一緒に戦う事になる筈だ」 「あの……先生なんか嬉しそうなんですけど、どうかしたんですか?」 「……ファック。気にするななんでもない。次にいくぞ」 「次はバーサーカー、ランスロット」 「こいつ見た目からして物凄く強そうですよねー!如何にも、オレは闇に堕ちた黒騎士…なんて台詞が似合いそうな姿だと思いません?」 「そんな台詞の似合う似合わんはどうでもいいが、なんて言ってもランスロットは僕鯖だからな。おいおいと言いたくなるような能力が目白押しだ。 正体隠匿宝具は判るが武器の剥奪宝具は恐らく神(虚淵)がランスロットのガンアクションを(させる為に)見越して付けた宝具だろうな……。 まあそういうのもあってこのバーサーカーは戦力としてはその偉名に相応しく一級品だ。然るべき資金とコネがあれば武装させてお手軽に戦力強化を図れるの魅力だな。 ……が、扱いやすさと負担の少なさは最低レベルだな。余程の執念持ちか魔力多量持ちのマスターじゃないと即刻吸い殺されかねない」 「ちぇガッカリ……いやでもまだ試してみるまでは吸い殺されるとは───」 「試さんでいい!」 「それからキャスター、ジルか」 「この魚類みたいな人相に時代錯誤風なローブ、如何にもワルモノを形にした様な容姿ですね。あー見た目からしてヤバそう…」 「良く判ってるじゃないか。真っ当なマスターならまずこのジルはハズレだな。ちょっと使い物にならない」 「ハズレって、そこまで酷いんですかこの旦那?」 「ああ、キャスタークラスと言う意味でも最悪だ。なにせ錯乱してるからな」 「うわぁ……バーサーカーでも無いのにそういうのってあるんですね…」 「ああ稀にだが精神汚染スキル持ちの英雄がいる。まあそのお陰でこいつとは意思疎通が成立しないからマスターの指示も聞かなければ、 キャスターとして権謀術数を張巡らす事も出来ない上に、何よりこいつはサモナー寄りの魔術師なせいかどうも普通の魔術工房が作れていなかった。 さらにドトメとばかりにどうしようもない殺戮者だ。あまりに派手にやり過ぎて四次聖杯戦争では監督役から粛清命令が出たくらいだからな、まったく……」 「……………」 「まあつまりジル・ド・レェは要するにキャスタークラスとしての旨味が全く無いわけなんだが、皮肉なことに宝具だけはとんでもない。 やれやれ、本人は全く使えんが宝具だけはかなり使える、なんてのはジョークにもなってないな」 「うわあ……ちょっと格好良さ気な気もしたけど俺この人はいいかなぁ」 「そして最後はアサシン、百の貌を持つハサン・サッバーハだ」 「こいつはなんかイマイチっすね」 「見た目はな。だが能力は暗殺者として考え得る中では最高のモノを持っている」 「え?そうなんですか?」 「こいつな、増えるんだ」 「増える?このアサシン前世はワカメかなんかだったんですか?」 「フラット、ハサンは水に漬けても増えん」 「い、言ってみただけじゃないですか……」 「手っ取り早く言えばこのアサシンは多数に分身して同時活動が出来る。 偵察から監視、暗殺までこなせるため然るべきマスターと組んだ場合は最後まで勝ち残れる可能性もあるな」 「お、お、俺!このアサシンと組みたいです!」 「お前はどう考えても然るべきマスターじゃないだろう」 「なんて酷い言われよう……」 「で、次が最近あった第五次聖杯戦争のサーヴァントだな」 「こっちも超激戦区だったらしいんでしょう?」 「ああ。四次のレベルも高かったが……そうだな。総合的に見た場合、四次よりも五次の方が若干上かもしれん。数も多いしな」 「じゃあやっぱり組むなら五次の面子ですか?」 「いや必ずしもそうとも限らない。まあとにかく見ていってみる事にするぞ」 「はーい」 「セイバーは同じくアルトリアだから飛ばしてランサーにいく」 「この人なんか凄いワイルドそうなサーヴァントですね。なんか思わず兄貴!って言いたくなるような」 「実際、そういう奴だったらしいぞ?真名はクーフーリン。アイルランドの光の御子だな。 マスターがサーヴァント二体と同時契約しているのと、日本での知名度の関係で若干存在濃度が薄くなって弱体化しているようだな」 「じゃあこのクーリンは弱いって事ですか?」 「いやそれはない。……ところでなんだそのクーリンとは?」 「いや可愛いかなって…」 「下らん上に似合わん愛称をつけるな馬鹿者。とにかくこのランサーだが逆に言えばそれだけ劣化しているにも拘らずあれだけの戦力を維持出来ているのはむしろ驚愕に値する。 持ち前のしぶとさに加え、受けた命令はしっかりこなしてくれる扱い易さ、マスターに掛かる負担の少なさは非常に魅力的だな。あとルーンが本気で凄いぞ。 あと特筆すべきは宝具。はっきり言って反則レベルだ。特に明確な目的も無いからフラットある意味お前に一番合っているサーヴァントかもしれないぞ?」 「え?本当ですか!?じゃあじゃあ俺このクーフーリンと契約します!」 「冗談だがな。まあ私は止めんからアルスターへ行って穴掘りでもして来てくれ。そしてそのまま帰ってくるな」 「ううぅ、やっぱり触媒無いんですかぁ?」 「ええい!泣くな鬱陶しい!大体な英雄の聖遺物なんてそうそう残ってるものじゃないんだ!特に大の付くような英雄のはな、次だ次!」 「アーチャー、エミヤ」 「教授、こいつ……正義の味方ですよ………」 「ん?フラット、何故そう思う?」 「だって赤ですよ赤!赤い外套と言えば正義のレッドの証みたいなものじゃないっすか!常識ですよ常識!」 「………(そういえば私のPOKEモン!もレッドバージョンだったな…この前やったRPGの勇者も確か赤色だったっけ?)……確かに…」 「そうでしょう!?」 「…………いや違うだろ私。絶対違うぞ。いや色は関係ないわフラット!」 「えー?そんなこと無いと思うだけどなあ?」 「とにかくこのアーチャーだが能力値こそイマイチだが戦闘スキルと宝具が半端じゃない。やり方次第では十分生き残れるカードだな。 ただ性格に少し問題が有り、信頼関係を築くまでが少々大変だろう。あとマスターによっては絶対に裏切られないとは断言出来ない。 戦力的には千里眼に心眼真、おまけに宝具並の射撃命中率。宝具の能力もデタラメだし、何よりも隠しスキル『主人公:B(推定)』があるのは大きいな」 「隠しスキル主人公?なんですかそれ?」 「特定の者にだけ付いている特殊スキルだ。特定の条件下発動し生存率、打倒率、活躍率、それから死亡率までもが上昇する。 衛宮士郎や遠野志貴といった主人公たちが逆境を跳ね返し自身よりも格上の強敵すらも倒し得る、条理不条理を熱さで叩きのめすことを許されたスキル。 だが同時に衛宮士郎や遠野志貴みたいな主人公:A+のレベルになってくると敵の強さに比例してその分死亡率も格段に上がる諸刃の剣とも言えるスキルだな。 よってランクは多分アーチャーくらい(Bくらいか?w)のが高過ぎず低すぎずで丁度良いだろう」 「ちなみにこのスキルを持ってるのは今挙げた主人公勢や裏主人公、それから一部ヒロインも持ってる場合があるぞ」 「ヒロインも持ってるんですか?」 「ヒロインは女主人公でもあるからな、セイバーなどが良い例だ。特に女でも切った張ったが多いこの世界だとなおさらな」 「なんか、いやな世界ですね……」 「……そうだな」 「それにしても凄いですね!スキル『主人公』!俺も欲しいです!」 「いやまあ、さっきのはジョーク混じりのたわごとだがな。ああそうだ、言い忘れていたが私もこのスキルを持ってた時期があったぞ」 「へ───?」 「さて次がライダー、メデューサか」 「あの…コレって……アサシンじゃ?」 「いや見た目はこんなだが一応ライダーだ」 「一応?」 「菌糸類の神の話ではこのライダーはどうも少々特殊な部類になるらしい」 「あ~まあ確かに半神半人だけど神霊寄りの英霊だったり、妙にスキルや宝具が豊富だったり、神代の魔術知識があったり、ですもんね」 「そういうことだ。戦力は通常戦闘がやや火力不足な面があるが、石化の魔眼に幻獣レベルの天馬に騎英の手綱と言った大技やフィニッシュブロウには恵まれているし、偵察なんかもそつなくやってくれる。ただ大技が多いため燃費はあまり良くないな」 「でもやっぱりサーヴァントは宝具合戦が華ですよ!」 「これがキャスター、メディア」 「なんか悪女っぽいですね。さっきのジルと似たような雰囲気がそこはかとなくする気が」 「このキャスターだが。まず裏切られる、またはマスターが傀儡化される可能性が低くないな」 「へ?サーヴァントなのに?」 「あくまでマスターとサーヴァントは利害の一致による協力関係だ。 マスターが令呪でサーヴァントを傀儡とするように、サーヴァントもマスターを傀儡化した方が手間がかからなくていいと思うだろうな。このキャスターはその典型というだけだ」 「へえ~サーヴァントにも色々あるんですねー」 「とりあえず頭のユルイお前が契約してはいけないサーヴァント候補№5の中の一人だと覚えておけ。 ただ神代の魔術師なだけあって能力的にはそう悲観したものではないな。上手く策を巡らして立ち回れば他の六組を蹴落として残れる可能性はある」 「で次がバーサーカー、ヘラクレスなんだが……」 「キタァアアアアアアアアアアアア!!!筋肉ですよ!超筋肉!ムッキムキムッキムキでマジカッコイイですよ!一体誰ですか筋肉キャラが雑魚だなんて馬鹿なレッテル貼った人は!?普通に考えたらヒョロいより体格良い方が強いに決まってるじゃないですか!ですよねっ?教授!」 「いや残念だがこいつを選ぶのは止めておけ」 「───え?ちょ、どうしてですか!?こんなに漢臭のする超筋肉マンで強そうなのに!」 「逆に強すぎるから問題なんだ。どうしてもこのバーサーカーと契約したいんならその瞬間に残りの人生を諦めろ」 「……そこまで危険なんですかこのバーサーカー?」 「サーヴァント、と言う意味では最悪だな。まずバーサーカーのクラスなせいで魔力供給量が半端じゃあない。 次にヘラクレスなんて大英雄の代名詞みたいな英雄を強化してしまっているせいでこいつ相手だと命令どころかマスターの切り札たる令呪そのものがキャンセルされかねない。 要するに聖杯戦争で戦っていくサーヴァントとしてこのバーサーカーは破綻しているんだ。 アインツベルンの娘以外のマスターが扱うことを全く想定していないモンスターマシンと言ったところか?どんなに速いマシンでもドライバーが操作出来なきゃ全く意味が無い」 「くそぅ…でもでも強いんですよね?!」 「ああ、極悪なまでに強いな。と言うかこいつは反則だ。レッドカードものだ。マスターボウルを99個持ってるようなもんだ。 大抵のサーヴァントはこいつに宝具を出す前に通常戦闘で押し切られて負けかねない。というか宝具使っても負ける辺りが全く笑えん」 「うっ、うっうぅう~。俺はこれが良いのにぃ……ところで教授マスターボウルってなんです?」 「どうしてもヘラクレスを召喚したいのであればバーサーカークラス以外にしておけ、それならまだ何とかなるかもしれんぞ?」 「ほ、本当ですか!!?」 「ああ。だから鬱陶しいから泣くな、それと鼻水を拭け……おっと次に私の服で拭いたら殺すぞ?」 「わ、判りました気をつけます。でマスターボウルってなんなんですか?令呪みたいなマスターのアイテム?」 「さて次へ行くぞ」 「あのマスターボウルって……」 「でこれがキャスターが呼び出したアサシン、佐々木小次郎」 「ああーーっ!!こ、こ、こいつ!宮本武蔵のライバルの剣豪だ!!」 「ん?なんだこいつを知ってるのかフラット?私たちから見ればかなりドマイナーな筈だがどこで知った?」 「はい、漫画で見ました!」 「………………。さて、この小次郎だがサーヴァントがサーヴァントを召喚すると言うイレギュラーのせいで恐らく狙って呼べるものではないだろうな」 「ええー!?それじゃ『TSUBAME GAESHI !』が見れないじゃないですか!」 「なんだその『TSUBAME GAESHI』とは?」 「違います『TSUBAME GAESHI !』です。!まで名称なんですってば」 「固有名詞などどうでもいいわ!」 「ああそうそう『TSUBAME GAESHI !』でしたね。これはですね小次郎の必殺剣で、なんとこれを出すと大量の燕がどこからともなく現れて、 敵を地面に引っ繰り返して転ばせた後に腹に卵を産み付けて、燕の雛を敵の腹を突き破って孵化させる非剣ー究極の剣とは既に剣に非ずーだそうです。漢字だと『燕孵し!』と書きます」 「一体どんなホラーだ。まったく、お前は下らんことばかりを覚えて……もういい。とにかくこの小次郎だが使いやすさはともかく防衛力だけは抜きん出ている。セットで使うのが最高だぞ」 「ちょ、聞いてくださいよ!それでですね卵を産み付けられた武蔵はですねなんと───!」 「ええい!その話は後にしろ後に!!」 「ちぇ、ここからが『GUN RYU』の面白くなるところなのに……」 「そして次に五次の真アサシンだ。通称ハサン先生」 「……これ四次のアサシンとビジュアル的に似てません?」 「正統なアサシンクラスはハサンなんだから似てて当然だろう。彼らの違う箇所は固有スキルとザバーニーヤの能力くらいだ」 「ふーん。あ!でもなんか片腕が布で巻いてますね。ああ俺このパターン知ってますよ! 追い詰められた主人公が自滅を覚悟でこの布を剥ぎ取ると苦痛の末に立ち上がって、超カッコイイBGMなんかが流れ出して超必殺技なんかも出しちゃったりしたりなんかして最強の敵をやっつけるんですよね!!」 (※ 恐らくフラット君はHFルートの士郎君みたいなのを言っているのでしょう) 「いや皆大好きハサン先生にそれは無理な相談だ。むしろ戦闘力に長けていないアサシンなのにアレだけの直接対決をして最終日まで生きてた事が奇跡に近いんだぞ?」 「ショボーン……ああでも確かによく怪力スキル発動させたライダーやバーサーカー、『風王鉄槌』使用したセイバーを相手に生きてましたよね……」 「そういう事だ。だがまあ特筆する点はそこだな。全てのハサンの能力なのか、このハサンが特別なのかは知らないがこいつは宝具で奪ったサーヴァントの心臓を食べることで知能とそのサーヴァントの能力を継承出来る能力を持っている。 こいつがやたら打たれ強くて真正面からの戦いが目立ったのは恐らくクーフーリンの特質が強く出たのが原因なんだろうな。ああ、それとあと妄想心音も使い勝手が結構良い。 四次が完全に裏から敵を襲うアサシンならば五次は一応直接戦えもするアサシンってところか」 「オー、これっていわゆる質実剛健ってのですか!?」 「……まあ、なんだ。アサシンに戦闘成果を過剰に期待するのは酷だと思うぞ?彼らの本分はマスター殺しなんだから」 「あの~教授、なんで目を逸らすんですか?」 「んで最後が隠しサーヴァントとも言えるイレギュラー、黒セイバーだ。まあ通常はどうやっても呼べんからこいつは無視しても良い」 「あれ?このセイバーって、さっきの騎士王ですよね?どこか違うんですか?見た目が刺々しくはなってるけど」 「フラット。気持ちは判るがいい加減見た目だけでサーヴァントを判断するのは止めんか……」 「う、はいすいません……;;」 「まあ結論だけ言うと英雄王を抜かせば彼女が最強のサーヴァントの一角だ」 「え────本当に?」 「ああ、まともにやれば恐らくバーサーカーが相手になってもかなりきつい筈だぞ。おまけに単純な破壊力なら№1ときてる。 私の見立てでは接近戦闘は五分五分だな。ゴッドハンドの無効化は通じない上に、エクスカリバーの迎撃手段が狂戦士クラスでは無いからな」 「そっかあ。そう言えばヘラクレスってバーサーカークラスで呼ばれてるからとっておきの宝具が無いんですよね?」 「そうだ。まあだからこそヘラクレスが剣か弓の英霊で呼ばれていた場合がかなり面白い戦いになるだろうがな。いや一度万全な状態の二人の戦いを見てみたいものだ」 「え、え?そこまで強いんですか!?」 「ああ。サーヴァントの強さは英霊本体の強さとマスターの適性力、とはよく言ったものだがまさかここまでそれが顕著に出るとは私も思っていなかった。 いやまったく……呆れる話だがマスターのレベルが次元違いもいいところだな」 「マスターは、あ……」 「判ったか?とにかくいろんな意味で次元違いな訳だが、とりわけ魔力供給量が異常だ。サーヴァントに生前の力を取り戻させる程の魔力供給など普通は考えられんぞ?」 「魔力があればあるほどサーヴァントは強くなるものだからマスターが凄くなるとサーヴァントも凄くなるのかあ」 「そういうことだな。特にこのセイバーの場合は『魔力放出スキル』があるからな、魔力さえあれば能力の足りない部分は瞬間的にだがいくらでも補える」 「おまけにこの供給量なら傷や消費魔力の回復も速そうですねぇ……はぁマスターの性能でここまでの差が付くなんて」 「たかがマスターされどマスターと覚えておくと良い。聖杯戦争というのはマスターとサーヴァントのコンビでやるものだからな」 「はーい。あのぉところで教授?さっき言ってた最強の一角って誰と誰ですか?」 「ん?ん~そうだな私が知り得る限りで言わせて貰えば……無敵な英雄王は除外するとして、アルトリア、ヘラクレス、クーフーリン」 「あれ?その三人だけ?」 「……………………………征服王(ぼそり)」 「はい?今教授なにか言いましたか?」 「いや、何でもない」 「最強の一角はアルトリア、ヘラクレス、クーフーリンそしてイスカンダルっと、メモメモ」 「───な!!?フ、フフ、フラットォ!!しっかり聞いていたなお前ぇぇ!!?」 「……しまった。さっきの黒セイバーで最後と言ったがそう言えばもう一人サーヴァントが残っていたな」 「あれ?他に誰か居ましたっけ?」 「ああこいつが残っていた。本編唯一のエクストラクラス。復讐のサーヴァント、アヴェンジャー」 「……………」 「ん?どうかしたかフラット?」 「いえビジュアルが凄く、俺好みです……こいつなんか超カッコイイなぁ」 「そ、そうか?絵描きにとっては害悪そのものだぞ?特にこの模様の面倒臭さと言ったらもう……いやまあそんな事はどうでもいい。能力分析が先だ」 「このアヴェンジャー見た目凄く強そうなサーヴァントですよ!?」 「最弱だ」 「は?」 「だから最弱だと言った。本人も言ってるが英霊の中でアヴェンジャーは最弱の部類だ。これで見た目の格好良さは強さには直結しない証明が出来たなフラット?」 「うう、そんなぁ~あんまりだあ」 「おまけに宝具の使い勝手の悪さと言ったらもう流石に泣けてくるな。これじゃ聖杯戦争で生き残ろうとするのがまず不可能だぞ……(汗」 「戦闘能力自体も防戦は上手い様だが自分から攻めるのは全く向いていないな。ましてや第三次戦争の状態だと人間と全く変わらん」 「うわあああ!もう訊きたくないっ!」 「だが唯一の見所があるとすれば対人間戦の強さか。これだけは間違いなくアヴェンジャーが最強だと評価できる」 「対人最強?(ピクッ!)やっぱり最強なんですね?」 「いいや最弱だ。フラット、一つ鉄則を教えておいてやるからよく覚えておけ。マスター殺し=サーヴァントの突破、だ。 よっぽどマスターやサーヴァントが間抜けか、敵マスターがズバ抜けていない限りマスター殺しなんてそうそう成功しないものなんだ」 「う……つまりアヴェンジャーの力じゃまずマスター殺しの前提条件であるサーヴァントの突破ができない、と?」 「そういうことだ。おまけに性格に難が有り過ぎる、まさに狂犬だ。 再現された聖杯戦争においてのアヴェンジャーの性格は本来の彼の性格では無い筈だからな。必ずアレと同じになる保障はどこにもない」 「あ、う……それじゃあ俺」 「お前ではまずアヴェンジャーを扱いきれんし、何より確実に生き残れん。敵に殺されるかアヴェンジャーに殺されるかの二択だろうさ」 「そ、そんなぁorz」 「他の者もアヴェンジャーは止めておくように。あのサーヴァントとまともに組めるのは恐らく能力的にも相性的にもマクレミッツくらいだぞ」 「とまあここまで俗に言う本編鯖をザラっと補習したがなんとなく聖杯戦争の概要は掴めたかフラット?」 「いややっぱ凄いですよ聖杯戦争!サーヴァント最高いやっぽう!俺、大きくなったら聖杯戦争に参加するんだ……」 「……もう既に十分大きくなってるだろう」 「じゃあ教授。いよいよ本命の皆鯖のサーヴァントを見て欲しいんですけど」 「おまえこれを参考して聖杯戦争に参加する気じゃないだろうな?」 「え?なんの、ことかな?」 「ふぅ……せめて嘘を付くならもう少し堂々としていろ。小動物じゃあるまいにキョロキョロし過ぎだファック」 「うぅ……触媒なくて聖杯戦争に参加できないからせめてサーヴァントの講義をして貰ってこの心を慰めている俺の気持ちが判らないんですか教授!!」 「判らん」 「ちょ即答は無いでしょう!?せめてもう二三言くらいは」 「つまらん、下らん、小さい、あほらしい」 「ちょ!それ全部教授がライダーに言われたことじゃないですか!」 「なっ!?お前何故ソレを知っている!!?」 「えへへへ何故でしょう?ああでも俺先生好きだし取引にはちゃんと応じますよ?」 「ファック!!このホームラン級ドアホめが!判った講義してやる、すれば良いんだろうが!」 「やったー!!!」 「まったく……私の平穏を乱したことを覚えておけよフラット?」 「と言いながらも最後まで面倒を見る先生なのでした、まる」
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 七時限目 これはサーヴァント講座六時限目より前のお話である。(ナレーション) 時系列的に最終回の前のお話である!(大事な事なので二回ナレーションが入りました) 「先生ー先生ー先生ー!! グモーニン、マイティーチャー! 先生センセセンセセンセセセセンンセ!(扉コンコン」 「先生ーーセンセ先生センセ先生先生センセセセセン教授センセーイ!!(扉ガンガン!」 「先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生(扉ズガガガガガガ!!」 「センセ────」 「やかましいぞフラットォッ!! 日曜朝はクァメンライドゥーからプリキュアのダブルコンボを垂れ流しつつゲームするという私の平穏で安穏で安息なゴールデンタイムの邪魔するなぁッ!!(バターン!」 「イ────ぶるあぁぁーーーっ!? お、オゴ…、ド、ドアが顔面に……(流血」 「…………ほら、これでも振り掛けて消毒しとけ(パタン」 「ちょ、ちょっと! 先生待ってくださいよ! ってしかも先生がくれた消毒薬って除菌と消臭のファプリースじゃないですか!! こんなので消毒した人なんて聞いたことないですよ!?(扉ドンドンドン」 「ハァ……寝ても覚めてもうるさい奴だね君は……。(ガチャリ) で、何の用なんだフラット?」 「先生! サーヴァント講───」 「────(パタン。ガチャリ」 「センセェエエエエエエエ!! 無言でドア閉めて鍵まで掛けるなんてどういう了見ですか!? 俺まだ最後まで喋ってないじゃないですかー!」 「やかましい黙れ! オマエが何を言おうとしてるのかくらい最後まで聞かんでも分かるわ! 何年来の付き合いだと思ってる!?」 「駄目です先生! まだ新米の皆鯖マスターさんたちだっているかもですよ! 教鞭を振るう立場の者としてその態度はあんまりでしょう?! うわーーん!それでもプロフェッサー・カリ☆スマなんですか! 今度からロード・エルメロイ二世じゃなくてロード・エロめロリ二世って呼びますよ! いいんですか?」 「あー好きに呼んでくれ。平穏の対価としては安いものだ。 ついでにその渾名にドン引きした生徒達が私の周りを付き纏うのを止めてくれるかもしれんしな。 とにかく私はやらないぞ。ハートを略奪するハサンプリキュアを見るので忙しいからな。それにしても青い子はウザ可愛い」 「しょうがないですね。今回は本当に久しぶりの"ほんのちょっとだけ帰ってきたマスターV講座"なので教授にはイヤでも教壇に立って貰いますよ! さあスケさん! カクさん! やっておしまいなさい!」 「─────は? スケサン? 核酸? 人の部屋の外で一体何を騒いでるんだあの馬鹿者は?」 「よしきた(ドアノブこきゃっ!とな」 「控えい控えい! 頭(ず)が高い、頭を低くしろ!(ドア蹴破り」 「な、なんだーーー!!?(ビクッ!)っていうか誰が背の低いチビだ!!」 「控えおろう! ここに居らせられる御方をどなたと存じ上げるか! この御方こそはかの名高き聖堂王シャル───」 「俺フラット・エスカルドスです。シャルルマーニュ大帝じゃないッス」 「おおっとそうだった! ついいつものクセで。オホン! とにかく、このウイロウが眼に入らぬのかー!」 「印籠ですよ印籠! イ・ン・ロ・ウ! ういろうなんて日本旅行のお土産見せ付けてどうするんですか!?」 「………おいフラット君。その馴染み深過ぎてもはや見飽きた顔はなにかね?」 「スケさんにカクさんです!」 「アホタレッ! 一体どこのジャパンにそんな超絶マッチョで巨漢戦士なスケさんと、金髪碧眼で三枚目騎士風なカクさんがいるか! 大体君のどの辺が水戸黄門なんだ!」 「前振り不要で問答無用! さあ出番ですよファラオ様! モサドのように華麗に拉致っちゃてください!」 「ふははははーー!! 俺様こう見えて釣りも得意だからな! 流石最強ファラオ、何でも出来て格好イイ!(ポイーッとな」 「ちょ、おま、待てーーーーーー! これのどこが釣りだ!? 投げ縄を他人の足に引っ掛けて引き摺ってるだけだろう!! これじゃ市中引き回しの刑じゃないか! っていうか学内でそんな馬鹿でかい戦車を乗り回すな、つか建物壊すなぁぁあ! ええい、もうツッコミ所が多過ぎて間に合わーーん!」 「さあ先生! アジアの端っこの半島にあるらしい"地上の楽園"に連れて行ってあげますよっレッツらゴー!」 「は、離せ! いーーやーーーーだーーーー!!(ズルズルズル」 ~教室~ 「さてようこそ地上の楽園へ!」 「……………」 「───おごッ!? よもや貴様───がっ!? む、無言でグーパンですか!? しかも二度もぶった!」 「…………………(ムスッ」 「さあ先生むくれてないで授業をどうぞ! その教壇は敬愛なる先生の為に用意した美的センス溢れるエレガントな机ですよ! なんとあの建築王が特注で作った一品物! これはプレミア物ですよ~やる気がみるみる湧いて来ないと嘘ですよねっ!」 「………金銀での過剰細工のせいで目が滅茶苦茶チカチカする。クァメンライドゥとプルィキュア見ながらゲームタイム…(ムスッ」 「なんだ貴様王の芸術に対してその無礼は!? 折角俺様が手間暇かけて作ってやったハイパーゴージャススペシャルに文句があると吐かすか!!?」 「先生過ぎたことを悔やんでも仕方がありません! さあさあその不満を講義にぶつけてください!」 「私としてはこの怒り全力でオマエにぶつけたいなあ」 「あ、そういえば言い忘れてましたけど仮面ライダーWとハートキャッチプリキュアは俺がちゃんと録画しておきました! 講義終わったら先生に献上しますね?」 「よし、さっさとつまらない雑事は片付けて録画を見るか(即答」 「そ、そんなに観たかったのだな教授殿………それは申し訳ない事をした」 「さて、至極面倒で仕方ないが今回は皆鯖第七次の講義に入る………ではまずは、オイそこの何食わぬ顔で席に着いてる七騎。お前達にはとっとと退室することを命じる」 「えーーー!!」「な、なんだとーー!?」「英霊差別だー!」 「FateAS本編に帰れっ! さっき私の部屋にローランとベーオウルフが乱入してきてラメセス二世まで出てきた時点で相当嫌な予感はしてたがやはり案の定だ!! 一体何が悲しくてサーヴァントにサーヴァントの講義をしなきゃならんアホ臭い! 大体君達の行動パターンなんてこっちは読めているんだ、自分の方が強い!とかいう主張しかしないだろう! はい退出退出!(ポチっとボッシュート」 「な、落とし穴!?」「ああああああーー落ちるーー!」「人をゴミのようにーーー!」「英霊は滅びぬ何度でも蘇るさーーーー!」 「にどとくんなーーっ! はぁはぁはぁ…! くそ、終始叫びっ放しで喉が乾いたじゃないか……おっ? 麦茶か気が利くなフラット」 「いえいえどういたしまして!」 「で、教授? すごく訊き難くはあるんだけどわたしたちは残っててもいいの?」 「君達はマスターだろう。どうせ居ても居なくても変わらんのだから君達の好きにしたまえ」 「では折角の機会だ。参加させて頂こうか」 「皆鯖第七次の顔触れだが────ふむ、セイバー:エンキドゥ。ランサー:孫悟空。アーチャー:アタランテ。ライダー:坂田金時。アサシン:ジェヴォーダンの獣。バーサーカー:ピサール。キャスター:プテサン・ウィ。以上か。 やれやれ超メジャーから超ドマイナーそれに色物までなんなんだこの品揃えの豊富さは?」 「なんか全体的に皆さん戦闘スキルが少ないですよね」 「スキルが異様に豊富なのが皆鯖第七次の特色でもある。っというかどいつからも物凄い獣臭が風に乗って漂って来るんだが……?」 「なんかみんな野性化してない? 周りにいるの動物ばっかなんだけど」 「本来ならこの辺りでサーヴァントを選ぶ時に参考にしたい三つの条件をおさらいするところだが……面倒なのでカットカットカット!だ。強制労働で残業手当も付かんのだ。各自で復習したまえ。ついでにフラットに復讐してくれる者も随時募集中だ」 「ちょ先生!? 真顔でゴルゴ募集するのやめてください!」 「ではミスター雨生。君がこの皆鯖第七次の中で最も気になる奴はどれかな?」 「ピサール超くーる。(即答)ヤリたいコトもヤれないこんな世の中じゃ──ぽいずん!」 「君のヤリたいコトって解剖だろう。そんなものいつの時代でも駄目に決まってるだろう!」 「……先生先生、雨生さんってばバーサーカーフェチなんですかね?(ヒソヒソ」 「いや…あれは単に血に飢えたスプラッターフェチなんだろう。(ヒソヒソ)ジェヴォーダンカッコイイなどと寝言を絶叫してる君と同じだフラット」 「はあーーーー!? な、何言ってんですか先生! ジェヴォーダンの獣とか猟奇サスペンス風味で超カッコイイじゃないですかっ!」 「本当に同レベルなのね……」 「とは言ってもまあ今回のはメンツを見ただけで結果はほぼ決まってるようなものだがね。知名度と実力が他より頭一つ分は飛び抜けている。 正直私には孫悟空とエンキドゥが一騎討ちしてるビジョンしか見えないのだが、君はどう思うねミス沙条?」 「わ、わたし?! し、指名があるなんて思わなかったわ……ええっと、坂田金時とかはどうかしら? 彼日本じゃかなり有名だし、もしかしたらとかない?」 「金太郎なんて貧坊ちゃま衣装のイメージしかないぞ。俺は坂田金時よりもアタランテの方がまだ使えると思うがね」 「間桐さん貧坊ちゃまに謝ってください! 彼のファッションセンスは時代を先取りし過ぎただけなんですから!」 「個別解説に入ろう。今回はマイナーな順にやることにしようか。 最初はエロいことしようとすれば落雷でお仕置きよ!プリティ☆ウィことキャスター:プテサン・ウィからだ」 「プテサン・ウィ。出自はネイティブ・アメリカン伝承…つまりインディアンのスー族に登場する人物でクラスはキャスター。身長172───172cm!? デカッ!? 172cmとかどこの電柱だこの女?!」 「先生! そこは食いつくところじゃないと思います!」 「自分が"りとるまん"なのを気にしてんだね、ぷろふぇっさー?」 「ファック、連中と同様にボッシュートされたくなったらもう一度その口でクソを垂れるといいぞミスター雨生虎之介。すぐさま下水に流してやる。 ……おほん、では続けるぞ。能力値は筋力D 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運A 宝具B。………これは…、驚きだな。超マイナーなのに想像以上にステータスが高いぞ。 なぜこんなに高いんだろう? 女神だったりしたパターンもある位だから生前は相当の力を持っていたのか?」 「え? 別に普通───でもないですね。彼女ってばキャスタークラスにしては凄く能力値に恵まれてますね先生」 「クラススキルは陣地作成:B と道具作成:C 。道具作成は特に動物の骨や皮といった自然物を利用した器具を作ることに秀でている。だそうだ。こちらは特に語る所がないので固有スキルに移ろう。 固有スキルは神性:C 魔術:A で自然干渉系の魔術が得意。命の遺産:Bか。この中で一番の注目すべきは命の遺産だ」 「これって初めて出てきたスキルですよね先生?」 「そうだ。このスキルは一風変わっていて、まあ噛み砕いて説明するとキャスターが死ぬ時にマスターに必要なものを遺産として残す、という感じのスキルだ。消滅の時点でプテサンに残っている魔力が多ければ多いほど遺産の質が上がるのにも注意が必要だぞ。 つまり敵にジワジワと弄られて魔力を削られるよりは、一撃で心臓や首を破壊されて死んでくれた方がマスター的には良いと言えなくもないスキルなわけだ」 「さて、ここまでの解説で質問はあるかね。 同じキャスタークラスのマスターであるミスターソフィアリ、彼女を見て思うことは?」 「………本音で喋っても?」 「ああどうぞ。是非とも思ったことを素直に訊かせて欲しい」 「では忌憚なく述べさせて頂こうか────誰だこの女?」 「うわああああ! せ、先生ー! 先生ーー! 頭で思ってても絶対言っちゃいけない台詞でしょう今のソフィアリさんの発言は!?」 「いやまあ彼がそう思うのも無理はないんじゃないか? なにしろグーグル先生でも情報が殆ど手に入らない位だし、彼女は英霊の中でもマイナー中のマイナーに所属する人物だろうからなぁ。 皆鯖第七次においても知名度ぶっちぎりの最下位っぷり。というかむしろこれ推薦した者はよくプテサン・ウィを知ってたなと感心したくらいだ」 「フン。こんな未開の先住土人どもなんぞ世界の文明人たる我ら英国人が知っている筈がなかろう」 「弱点らしい弱点は伝承自体が少なくて見付けられなかったが、強いて挙げればその知名度のあまりの低さか。 そもそもスー族は19世紀半ばには2万人程度の人口だった部族だ。現在は約7万人まで増えているとは言えそれでもあまりに信仰数が少ない。 こんな少数ではもし仮にアメリカ本国で彼女を召喚したとしても存在の劣化は避けられまい」 「エルメロイ教授。そろそろ宝具解説にも入って頂きたいですな」 「おっとそうだね。あまりキャスターにばかり尺は取れん。 まずは『受け継がれる灯火』だが……聖杯戦争用の皆鯖にしては変わった宝具を所持してるようだな。カテゴリ的には非戦闘系の宝具、アヴェスターのようなタイプの補助系の宝具かな? ただ人の人生の記録を保存し、他者に対して記録を再生出来るという性質上、本来の用途とは違う使用法をすることで悪用出来なくもない。特に特定のトラウマが当たった場合結構な精神的ダメージはなるのではないだろうか。 まあ確率的に考えればそうそう都合良くその人物のトラウマが当たるとも思えないがね」 「まさに人の振り見て我が振り直せ、ですね」 「やれやれ全く役にも立ちそうもない屑宝具ではないか。これではまだウチの屑キャスターの方が利用価値があるというものだ」 「うわあ……ソフィアリさんったら大英帝国上流貴族にありがちな傲岸な態度と選民思想っぷり。御貴族様は違いますね」 「その通りですマスター!(バターン!)これでもボクは皆鯖全キャスタークラスの中でも最高位の万能性を誇るキャス────」 「誰が出ていいと言った帰れーー!(落とし穴ボタンポチっとな」 「────あああああああああーーー!! あ、アイルビーバーーーーーック!!」 「おほん、軽い放送事故が起きたが先に進めるぞ。二つ目の宝具は『聖牛転輪』。これは変身宝具の類か。変化できるのは伝説で登場した白い聖牛。面白いのはこの聖獣が治癒能力を持っている点だね。 こういう類の幻想種変身は普通なら攻撃力の方に比重が傾いてるものなんだが『聖牛転輪』の場合ヒーリングが使える。治癒効果は体力・魔力・状態異常の回復。 体力や状態異常ならまだしも対象の魔力すらも回復してくれる辺りがこの神秘がただの回復能力でないという証か。 レンジ0ということは自身も回復対象に含まれるのかな? ただしどうも有効レンジ内全員に対してこの癒しは効果を与えるようだから使用場所には十分な注意が必要だぞ。でないとあと一息で倒せていた敵を回復させた、なんてマヌケが起きても私は知らないぞ」 「ふむ、白いバッファローの攻撃性能はBランク宝具相当の雷か。平均的な宝具並の攻撃力とは言えど聖牛変身とトータルヒーリングも付いてくることを考えれば目を瞑れんこともないな。一つ目の使い難いにも程があるカス宝具と比べれば大分マシではある」 「………あんまりそんなこと言ってると雷に撃たれて死んじゃいますよソフィアリさん?」 「まあ彼女の聖牛変身宝具はもう一つ重大なメリットがあるんだがそれはまた後で話す事にしよう」 「もう一つのメリット?」 「次はピサールだ。出自はケルト神話。ペルシャ大王ピサールが登場する『トゥレンの息子たちの最期』はケルト三大悲話の一つとされ、ケルト神話の中では割と有名な伝説だろう。 クラスはバーサーカー。狂化Bで能力値は筋力C 耐久B 敏捷D 魔力B 幸運D 宝具A+か。身長体重や耐久値的にタフそうな奴だな」 「この人も中々マイナーな英雄ですね先生!」 「ピサールはむしろピサール当人よりも彼が持ってる魔の毒槍の方が有名なぐらいだからな」 「なあろーど、それって俺のヘイドレクと同じじゃね?」 「そうだな。タイプ的に彼らは色々とダブってる部分も多い。宝具の方が知名度高かったりするところとか、その宝具がやたら傍迷惑な能力だったりするところとか。……マッドガイに超KOOLと賞賛されてるところとか(ボソリ) まあその辺はどうでもいいか。固有スキルは芸術審美:E- だが狂戦士クラスでは無意味も無意味スキルだから次に進むぞ」 「ヘーイぷろふぇっさー、ところでなんでピサールって芸術審美なんて保有してるの? もしかして"これくたーまにあ"?」 「ピサールさんはペルシャの大王だったのでジルドレェさんみたいにきっと魔槍と一緒に宝物も一杯持ってたんですよ雨生さん!」 「ふ~んそういうもんかぁ」 「それじゃ最初は『遮蔽氷鞘』の方から解説しよう。 これはもう完全にメデューサの『自己封印・暗黒神殿』と同系列の宝具だな。対象の能力封印を最重要事項とした宝具だ。ピサールの伝承からも明らかだが毒槍は常にこれで冷却し封をしておかないと命に関わる事態になるぞ。 あと『遮蔽氷鞘』で包んだ武器には冷気によるボーナスダメージが追加される。我々魔術師に身近な表現をすれば変化魔術で武器に冷気を付属させたような感じか」 「でも先生、基本的にこの冷気攻撃ってピサールさん以外の人は使えませんよね?」 「ああ使えないだろうな。なんと言っても基本的に毒魔槍の為の冷却能力だ。他の武器に貸し与えるメリットが殆どないし、冷気属性なんて武器に魔術かけとけば代用出来るんだから」 「ってことは本当に完璧毒槍のためだけの宝具じゃん!」 「だから最初にそう言ったろう。状況次第では『遮蔽氷鞘』が単体で活躍する場面も無いとは言わないがそれは相当稀有ケースだ」 「さあさあ先生先生! そんなしみったれた宝具なんてどうでもよろしい! メインディッシュですよメインディッシュ!」 「そうだそうだ早く毒槍にいけー! はりー! はりあっぷ!」 「わかったわかった。ペルシャ大王ピサールの魔の毒槍『屠殺者』の解説に入ろうか。 この魔槍の何が凄いってもう一次ソースになる伝承からしてもう毒槍のネーミングが凄い。"屠殺者"とか"殺戮者"とかどこの中学二年生なんだ……」 「くぅぅぅうぅううううるっ!! ベェルィィィイィィイイCOOL!!」 「毒槍キタァアアアアアアアアアアアア!!」 「うるさいオマエら! さてこの毒魔槍だがランクがA、種別は対城宝具。レンジ0~99で最大捕捉:1000人というまさに無差別戦略兵器とも言える武器だ。流石にこれは冗談抜きで危険物過ぎるぞ……」 「すげえマジすげえ! バーサーカーも良いけどやっぱこっちのバーサーカーも捨てがたいなあ! 契約したいなぁ!」 「駄目ですよ雨生さん! ピサールさんとは俺が契約します!」 「対城宝具を持つ皆鯖は何人か居たがピサールは極めつきの特例だな。 皆鯖では基本的に対城宝具のような超火力宝具は格の高い超一流所の英雄が持ってる場合が多いんだが、これはもう完全にピサールが神代出身の英霊である要因が大きいだろう。時代が古くなればなるほど宝具が特殊化していくが、これがその典型例だ。 これ一本で町一つを滅ぼせる死の武器、まさに神代の"魔法の魔槍"に相応しい」 「くぅぅぅる! 超COOL! マジで伝承に町一つを滅ぼすとか周りの物や街を溶かすとかあるじゃんっ! ホントにすっげー!」 「宝具能力的には遠野秋葉の"略奪呪界"に酷似した熱略奪能力を持つ。が、最大出力…つまり真名解放では本当に灼熱の瘴気が毒槍から放出されるためこの点が熱を略奪するのみなナイチチとは違う。 多分この毒槍の略奪は『遮蔽氷鞘』から出した時点でオートで発動開始するんだろうなぁ。 そして時間経過と共にエネルギーの略奪範囲が徐々に広がってゆき数日で最大規模か。街のど真ん中で使われていたらこの段階で既に範囲内は半死都化しててもなんら不思議じゃないな。 もはや利器型宝具とかそういう次元の問題じゃない。無差別ってことだからピサールのマスターも当然この毒槍の傍にはいられない訳だから…………ん、待てよ? コイツをバーサーカーで呼んだのは失敗だったんじゃないのか? ランサークラスで呼ぶ方が良かった気がするのだが…?」 「なんかよくよく考えると熱を略奪して溜めるまでがすげえ大変そう……」 「先生!ところで遠野秋葉さんって誰ですかー? 無い父?」 「ぐぐれ(キッパリ」 「そ、そんなぁ・・・」 「う~む…理性の無いバーサーカーが相方だとなかなかその辺の運営が難しいな。 毒槍の持ち主の知恵を借りられんとなると、ピサールと魔槍を分離させて毒槍は街中に置いて槍単独で熱略奪を敢行するか? しかしそれだと他のマスターや監督役なんかに見つかる危険性が上がるしなぁ……理性があればピサール本人に毒槍を見張らせられるんだが」 「それに毒槍を手放させたらバーサーカーの武器なくなっちゃうよね?」 「あ、あれれ? 意外と運営が難しいサーヴァントだったりします?」 「どうやらバーサーカークラスでピサールを運用したいならマスターには能力的な相性が求められるなこれは。 おまけに毒槍の担い手が握ってないと暴走する危険性を孕んでいるのにも細心の注意が必要だ。でないと自爆、なんてもんじゃないぞ。核自爆だ」 「あ、そうだ! ところで先生! この毒槍の略奪を遮断する『遮蔽氷鞘』なんですけど、これって人間に対して使えば毒槍の略奪から守れないですか!? この宝具って大釜が原型らしいですし人ぐらい入るんじゃないですか?」 「フラット……あーなんだ、君は相変わらず発想が奇抜だな。まあ私は止めないよ? 冷水だから生身の人間がやると低体温で死ぬかもしれないけど私は止めない」 「やっぱり駄目ですかねえ。あ、でも霊体のサーヴァントなら……もしかして?」 「なあ、ぷろふぇっさー。アンタん所の弟子面白いね。どういう構造してるのか隅々まで解剖してみていい?」 「駄目に決まってるだろっ! あのバカタレがどこでどうなろうと私には関係ないが見知った人間に野垂れ死なれても目覚めが悪い!」 「ちぇっ。しっかしこのピサールってなんかマヌケだよねー。リンゴで額をカチ割られるとかどんだけ打たれ弱過ぎるってのさ。こんな貧弱さで耐久Bとはおかしくて臍が茶を沸かしちゃうよね」 「それはだな、このリンゴは────」 「いいぜトラノスケ。テメエのその問い、このおれが答えてやろう。 ヘスペリデスの黄金の林檎はトゥレンの息子達ブリアン三兄弟がエリック(償い)として八つの難題を出され、その難題の一つをクリアした際に手に入れた魔法の林檎のことだ。 この黄金の林檎は"投げると必ず的に当たり、相手を打ち殺した後、手元に戻って来る"ってシロモンでな。 言ってみれば宝具も同然っていうか下手な宝具よりずっとヤバイリンゴな訳だが、ソレをピサール改めペルシアのピザ野郎は不意打ち気味に頭に食らってこの毒槍を奪われちまったってわけだ。理解したか?」 「すっげーーー! 流石俺のバーサーカー、超賢者! やっぱりバーサーカーが一番だよぉぉ!」 「……………フン!(ボッシュートボタンをポチっとな」 「おっといけねえ、ついつい神域の叡智を物教える先公の前でにひけらかしちまったぜ。あばよ(ヒューーン」 「先生…、なんか、物凄く満足そうな顔で落下していきましたねヘイドレクさん」 「ファック! なんなんだこの微妙な敗北感は! クソッ! ええい次だ次! ジェヴォーダンの獣をやるぞ!」 「ジェヴォーダンの獣。出自は何の冗談か16世紀フランスで実際に起きた事件が伝説化したものだ。クラスはアサシン。クラススキルは気配遮断A+ 。本職でも無いのにこのランクの高さは流石は獣といったところか? ステータスは筋力D 耐久E 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具C。まあ予想通りな感じかな。能力値はあまり高くは無いがジェヴォーダンの獣はどう考えてもまっとうな英霊にカテゴリされるような奴じゃないから当然といえば当然だ。 というか反英雄に分類されるのかすら怪しい。切り裂きジャック伝説とか幽霊船フライング・ダッチマンとかそっちの系列の存在かな」 「USA!USA!USA!」 「あー少年、もしかしてそれは未確認生物UMAのことを言ってるのかね?」 「あーそれです遠坂さんそれ、ウマです。ジェヴォーダンの獣は狼っぽいフォルムらしいですけどUMAです。それにしても未確認生物なんてロマンですよね! ねっ先生?」 「ロマン……? ああ海風に揺れる一輪の花のことね」 「それマリンじゃないですか! 聞き間違いにしてもヤバイですって、先生心どころか脳が砂漠化してるんじゃないですか?」 「砂漠……? そういえば最近AAAALaLaLaLaLaie!!してないなぁ(遠い目」 「どうやら日曜朝の平穏を奪われた後遺症が今頃現われ出したようだね……大丈夫なのかこんな調子で?」 「……ハッ! 僕今一瞬寝てた…? え、ええと、どこまでやったかな。 ジェヴォーダンの獣は英霊というよりは亡霊や悪霊の類ではあるが実際に多数の被害者まで出た立派な怪奇伝説だ。それにしても流石は中世ヨーロッパ、吸血鬼といい本気で何が潜んでるのか分かったもんじゃない」 「この獣は幻想種なのだろうか?」 「さあてその辺りの詳細は私にも分からない。 固有スキルは自己改造A+。さてさてこいつはまたえらく厄介な怪能力を保有しているものだ。ここまでくるともう自己改造というよりは進化や完全擬態だな。対象の頭部を捕食することで食った相手そのものになれる能力だ」 「凄いですねぇこの能力。オクトパスとかに他の生物のモノマネをして外敵から身を守る動物はいますけどこれは……」 「昨日まで隣に居た誰かがいつの間にか違う誰かに成り代わっている。なんとも怪奇…否、ちょっとした恐怖だね」 「ですよねですよね遠坂さん! 怖いですよね! すっげーホラーチックですよね!」 「もしも仮にこの獣に自分の身近な人間に擬態されでもしたらどうにもならんぞ。外見のみならず記憶や魔術回路などの中身まで丸コピーされるから本物なのか偽物なのかの見分けが容易ではない。 ジェヴォーダンの獣がアサシンクラスで無ければ帯びている魔力で見抜けたりしたのかもしれんが生憎コイツは気配遮断持ちだから魔力の感知による判定には期待できないだろうし…。 これは魂や細胞そのものを鑑定するなどの魔術的な判別が必要になってくるな」 「あの先生? その魂や細胞の鑑定を出来ないマスターは?」 「食われるしかないんじゃない?」 「えらくあっさりとした結論だね……。それにしても随分と恐ろしいアサシンがいたものだ」 「所有宝具は『畏怖されし魔獣』。この宝具もまたスキルと同様に超面倒臭い怪能力だ。宝具と言うよりはジェヴォーダンの獣自身が備えている能力というかジェヴォーダンを生み出す能力というかそんな感じのものだ。 特長として二つあるが、一つがいわゆる不死身能力。マスターの脳内に魔獣の現界核を移植しこれを破壊されない限り死なない。 つまり一度この宝具を発動させてしまえばマスターが死なない限りサーヴァントも死なないという、ミス遠坂が本編で言ってた逆バージョンのタイプなわけだ」 「ミス遠坂…? ロード・エルメロイ二世は私の娘と面識があるのかな?」 「娘と言いますか孫の孫娘みたいなもんなんで遠坂さんは気にしないでくださいね!」 「…??」 「ちなみにこの再復活では以前に自己改造で得たモノを全て失う。もしかしたらコイツはジェヴォーダンの獣Aやジェヴォーダンの獣Bみたいな別物なのかもしれないな」 「ふむ、実際伝承や記録でも複数の魔獣が目撃されているようだね」 「そしてもう一つが魔眼的な視線を媒介にした異能。無論直接接触でも発動する。 眼と眼が合った瞬間に恋に落ちるなんてフレーズは耳にタコが出来るくらい使い古されたフレーズだが、まさか眼と眼が合った瞬間にあの世に堕ちる奴がいるとはなぁ……しかも内側から脳を食い破られて。 殺したと思ったのに生きてたり、脳内を食い破られて殺されたりとコイツは存在がつくづくホラーだよ」 「視線が合うだけでアウトとか…ひぃぃぃいいフラットくん怖いっ!!(抱き付き)先生俺を守っ───べぶらぁ!?」 「フラット、私から可愛い教え子である君に助言だ。機嫌が悪い時の私には一切触れるな。一体誰のせいで機嫌が悪いのかは語る必要はあるまい?(ドドドドドドドドドド!」 「ほ、骨身に染みて、理解…しました……せんせ……ぐふっ」 「この怪能力を防ぐ絶対条件として絶対に独りにならないことだ。魔獣か自分を第三者が知覚してさえいればこの異能は成功しない。 気配遮断持ちのジェヴォーダンの獣を先に発見し知覚するのはあまり現実的とは言えないため、最も手軽かつ確実なのは常時誰かに自分を見張らせておくことが有効な対策として挙げられる。 サーヴァントに自分を見張らせるのも悪くはないがやはり別の者に見張らせる方が懸命だろう。サーヴァントが見張り中に背後から直接攻撃されて万が一にも倒されたら本末転倒だからな」 「さて結論を言うと今まで解説してきた皆鯖アサシンの中でぶっちぎりのキワモノにして最悪のアサシンだ。戦闘能力そのものはさして大したことは無いが能力が怪異なモノが多く訳が分からない内に死んでるというホラー殺人小説展開に陥り易いのに注意したまえ」 「実態がよくわからない正体不明の殺戮者って嫌過ぎる響きですよね!」 「このアサシンと契約したマスターは下手な行動はせずにじっと隠れ家にでも潜んでるのが一番良い戦略かも知れんな。 逆に言うと彼らと敵対するマスターはジェヴォーダンの獣の排除よりマスターの捜索と発見が勝負の鍵になる」 「彼らとの戦いは一風変わった戦いになりそうだな。しかしまあ私のマスター遠坂殿は魔城の弓兵の正体を見破り見事撃破せしめた非常に優秀な魔術師であるからして何も問題は無────」 「君はそんなにマスターが好きかね?(ポチっとな」 「───い。さて邪魔をしたね。ではまた会おう遠坂殿!(親指立てながら爽やかに退場」 「………先生、俺らファイターさんの眼中にありませんでしたよ」 「グギギおのれ、マスターを褒める為だけに戻ってきやがったなアノヤロウ。 あー、私もどっかのデカくて図々しくて自由奔放過ぎるライダーよりもデカイのは我慢するからマスターを立てる事を知ってるどっかの謙虚なファイターと契約したいなあーどっかに落ちてないかなー」 「おっとファイターはやれないぞ? 私が契約した優秀なサーヴァントだからね」 「くそっどいつもこいつも…。 とまあここまで獣を驚異として語ってみたが実はこのジェヴォーダンの獣には一つ明確な弱点…というか欠陥のようなものがあったりする」 「え、それ本当ですか先生?」 「ああ、実は弱点としか思えない特徴あった。なぜだかは分からんがこの魔獣はウシが苦手だ」 「ウシ? ウシってあの牛ですか?」 「そうだ。どうもジェヴォーダンの獣はウシを避ける傾向があるようで実際残っている伝承だと魔獣の攻撃順位が人間>>>>>>牛なのは眼に見えて明らかだ。牛の群を狙わず人を襲ったり、また人を襲おうとして牛に追い返されたりもしている」 「ウシ……そういえば牛と言えば──」 「その通り。まるで狙ったかようにこの皆鯖第七次には聖牛に変身するプテサン・ウィが居る。これがさっきキャスターの解説で語った彼女の持つメリットだ。恐らくジェヴォーダンの獣は『聖牛転輪』を使ったプテサン・ウィには相性的に勝てまい。 彼らがこの驚異的な暗殺獣の天敵になるのではないかと私は予想している。では次は……、アタランテにするかな」 「アタランテ。出自は世界中に知れているギリシャ神話に登場する高名な女傑で狩りの名手だ。ギリシャ神話群でも特に名高い伝説の一つアルゴナウタイの冒険にも参加したという逸話も持つ世界的にも知名度の高い超一流所の英雄である。 クラスは当然アーチャー。クラススキルは対魔力と単独行動。ランクは両方共C。ステータスは筋力C 耐久D 敏捷A+ 魔力E 幸運E 宝具C。"存命する人間の中で最速"と讃えられた俊足の持ち主だ。敏捷が非常に高いのは流石か」 「超一流所の英雄つってもステータス微妙じゃないか。これで一流とは笑っちゃうね」 「英霊のステータスにも数百レスを超えた様々な事情があるのだよ。例えば大したことないマスターと契約して弱体化したりとかね(チラリ」 「契約したりとかですね(チラリ」 「なんか物凄く癇に障る視線を感じるね。なに? 言いたいことがあるならはっきり言えよ!」 「さあて、保有スキルに入ろう。(華麗にスルー) 保有スキルは伝説でも語られてるように男性を惹きつけてやまない美貌の具現である魅了。五感が発達し野生の獣的な感覚を得られる野性。そして戦闘開始ターンに主導権を握れる先制攻撃Bだ。 先制攻撃はこのランクならかなり高い確率で主導権を握れるんじゃなかろうか? 戦闘開始時に主導権を握れればそのまま戦うのも逃げるのも選び易いから飛び道具が主体となる弓兵クラスには頼もしいスキルだ。 保有してるスキルの系統が見事にバラバラで多種多様な場面で活躍が期待できるだろう」 「綺麗な女の人ですねアタランテさんって。これが恋?」 「いやそれはどう考えても魅了の呪力だろうフラット」 「戦闘時には先制攻撃が役に立って、非戦闘時には魅了を上手く活用し、戦闘も非戦闘時にも使えそうな野性で補助か。 アキレウスの親父ペレウスと格闘試合して勝ってるから接近戦もいけるクチなわけだ。なるほど、女だてらに意外と豪傑だね彼女」 「だから一流の英雄だと言っただろうミスター間桐。 ギリシャ神話で勇名を馳せた英雄達の中でも上位に来るであろう戦闘能力はお墨付きだぞ」 「ちっ、この女上位の実力者かよ。糞爺もどうせならあんなマイナーな鈍足移動要塞の駄亀弓兵じゃなくてこっちのオンナの触媒を見つけてくれりゃいいものを……色々な用途で使えただろうにさ」 「…………うわぁ流石のフラット君もドン引きですよこの下衆男!」 「………所詮自己責任だし私は別にヤるなとは言わんがせいぜい事後に殺られんようにするのだな。彼女は押し寄せた多くの求婚者を命懸けの徒競走で射殺した経歴を持つ女傑だ。性欲丸出しでアタランテと接しようものならどうなるかなぞ想像に難くない」 「…………そ、そう言えば俺は暴力的で野蛮な女は好みじゃなかったんだったな、ハ、ハハハ…宝具に進んでくれていいぞ教授」 「そうか、では宝具の解説に入ろう。アタランテの弓宝具『先駆け果たすは乙女の頸弓』だ。能力内容的に考えると利器型かな? 能力は実にシンプルでアタランテの敏捷数値を矢の射出速度に加えるというものだ」 「うわっなんじゃそりゃ。かつて無いほどに微妙な効果の宝具だねまったく。こんな雑魚い宝具でよくもまあギリシャ英雄の中でも上位の実力者なんて言えたもんだよ。 これなら本体はミソカスだが宝具だけはやたら強力なウチの駄亀弓兵の方がまだ使える」 「ミスター間桐、この手の宝具を侮るのは感心しな───」 「がはははーっその通りじゃ燕二! こんなしょっぱいアタランテの弓矢宝具なぞ鈍足のワシにも当たらんてーー! ガハハハハ! なんちゃっ────デ!?(スコン! ばたり」 「うわああああ! オイ今どっからともなく何かが飛んできたぞ!? しかもアーチャーの額に矢が刺さっ……てか死んでる…!?」 「あーあー、だからつい今私が侮るなって言ったばかりだったのに…。 この手の宝具は能力が単純明快であるが故に攻略法が基本的に無い。真っ向から戦って勝つしかないんだからとても油断なんてしていいものじゃないんだ。 特にこの弓矢は地上最速と讃えられたアタランテの敏捷が矢の速度に加わっているんだぞ? 数ある弓矢宝具の中でも最高位の発射速度なのが予想されるんだから普通に考えればまともに矢が視える筈がなかろう。ましてやアタランテは先制攻撃スキル持ちだ。 油断なんてしてたらその瞬間にも名狩人の彼女にアサシンよりも鮮やかな手並みで狩り殺される。というかもう既に約一名殺されてるしね。私が退場させるよりも速く」 「先生、もしかして『先駆け果たすは乙女の頸弓』って 第一印象に比べて実は強力な宝具なんですか?」 「アルテミスが野に放った巨大な魔猪カリュドーンを狩ったのは特に有名な伝説だろう。なにしろこの魔猪はギリシャ全土から集まった屈強な英雄達に犠牲者を出しながら暴れ狂った魔性の怪物だ。こんな危険度大のバケモノを相手に出来る弓矢が弱い訳なかろう」 「それもそうですね」 「あ、そうだフラット。そこの若親父の死体はダストシュートに放り込んでおいてくれー(至極やる気なさ気に」 「ハーーイ(ぽぽぽぽーーい」 「おまえらさり気なくドライな連中なんだな」 「そして次に『自己封印・百獣女王』の解説だ。これは一言で言えば最後の切り札だな。一度使えば後戻り出来ない完璧な片道切符。効果は大地母神キュベレーの聖獅子にアタランテの姿を戻すというもの。 これだけの情報では聖獅子の詳細は読み取れないがまあ十中八九パワーアップするだろうと予想される。獅子になった彼女らにキュベレーの戦車を牽引させたなんて逸話もあるくらいだ。征服王のゴッドブルみたいになってるのが想像付くからな」 「それにしても可哀相ですよねアタランテさん。 別に結婚したかった相手でもないヒッポメネスさんに女神便りの黄金林檎作戦で競争に負けちゃって結婚して、しかもヒッポメネスさんが女神アフロディーテに林檎のお礼をしなかったから女神の怒りを買って最後にはキュベレーに獅子にされちゃったんでしょう? 完全にとばっちりのいい迷惑じゃないですか」 「挑戦者を尽く射殺した彼女も彼女だが美人薄命っぷりには少し同情する。美形が得するとは限らないという例だな。では次の坂田金時に移ろう」 「熊太ろ───おおっと間違えた、坂田金時だ」 「皆さんにも一応言っておきますけど今回は熊太郎さんがメインじゃないですからね? 違いますからね!」 「出自は日本の童話『金太郎』などに登場する日本でも有数の知名度の高さを誇る英雄だ。現代日本でも金太郎の名を知らぬ者はそうそうおるまい。世界的に見れば一つ前にやったアタランテの方が有名なのだろうが東洋に限れば坂田金時に分があろう」 「キンタロウ? いいや聞いた事も無い名だ」 「ゲドゥさんは日本人じゃないでしょう!」 「金太郎と言えば桃太郎と並んで有名な怪力童子だ。下手をすると坂田金時の名より金太郎の幼名の方が知られてるぐらいだし、ましてや彼の殿である日本有数の退魔英雄で酒呑童子退治で勇名を馳せた源頼光よりも知名度は高いかもしれない。 「上司より有名とは皮肉なものだ。それを知った時のライコウとやらの顔を是非拝んでみたいものだな」 「もし坂田金時を召喚したら成人体か少年体のどちらかのパターンで喚べるかも?だ。そっちの趣味のあるお嬢さん方はコイツを召喚してみるといい」 「フィン・マックールさんや李書文さんみたいなタイプかもですか? 前者が爺と青年なのに対してこっちは子供と青年でどっちも若くてピチピチとかお得ですね!」 「魑魅魍魎が跋扈する平安時代。鬼退治で活躍した英雄で源頼光の誇る頼光四天王の一人である坂田金時の戦闘力には十分な期待をしていいだろう。 クラスはライダーでクラススキルは対魔力B と騎乗C。ステータスは筋力A 耐久B 敏捷E 魔力B 幸運C 宝具B。 うん実に良い能力値だ。完璧に筋耐重視の重戦士系で攻撃力防御力が非常に優れている。敏捷が最低値なのがネックだがまあ特に問題あるまい。他で十分補えているだけの性能がある」 「しかし平安時代ってとんでもない時代ですよね! 玉藻さん(大妖狐)といい酒呑童子さん(大悪鬼)といい崇徳上皇さん(大天狗)といいなんだってこんなピンポイントに日本の三大怪物が揃い踏みしてるんですか!?」 「ヒャッハー! さすがヘイアンは地獄だぜーフゥハハ! ………オホン、すまん少し取り乱してしまった…(ポッ) ま、まあとにかくそういう背景のある時代の英雄だから坂田金時が強力な英霊なのは疑いようもない。東洋西洋に限らず基本的に中世の英雄は世界的にも名を馳せた輩が多い」 「我々の組織教会に関係する英雄も高名な者は中世時代の者が多い。シャルルマーニュを中心に第一回十字軍のゴドフロワ・ド・ブイヨン、獅子心王リチャード一世」 「この時代は騎士系の英雄…セイバーやランサーに該当出来そうな人が沢山ですね」 「さて坂田金時の固有スキルは動物使役B。神性C。魔力放出B。 動物使役は山育ちなだけはあってか良い意味でお山の大将じゃないか。魔力放出スキルもありがたいな。これで元が低い敏捷値を一瞬だが補えるし、ただでさえ高い怪力をさらにブーストがかけられる強みもある」 「やっぱり欠点を補うべきですよね! ゲドゥさんもそう思いますよね!」 「使い捨てる魔力で弱点を補うか、長所を伸ばすかはマスターの采配次第といった所か。 悪いが私なら長所を伸ばす方に比重をおく。短所は伸び悩むが故に短所なのだ。伸びないものにコストをかけるだけ無駄。エミヤやクーフーリンの幸運値を頑張って上げても大して意味はないぞ少年」 「ぐぅっ……確かにエミヤさんの幸運は改竄するだけ無駄でしたけど……それでも俺は…!」 「それじゃ宝具解説だ。まず『雷神鉞』からやるぞ。金太郎といえば近年では、鉞担いだ金太郎~♪なわけだがこれはもう完全に常時発動してる利器型の宝具だな。 アタランテの弓と違って利器型である事に疑いの余地もないシンプルさだ。逆にシンプルすぎて吃驚したよ」 「この大斧って攻撃の度に雷撃が発生するんですか!? 見た目はすっごくカッコイイじゃないですか!」 「宝具ランクも単純明快な能力の割には思ったよりも高いようだし、雷神由来の稲妻だから案外強力な雷が放出されるのかもしれないな。 あと坂田金時本人が一流のパワーファイターだから十分に致命傷を与えられる筈だ」 「さあて先生、いよいよ来ましたね……皆鯖のアイドルが……!」 「なあフラット? 君はさっきメインは坂田金時だと言ってなかったか?」 「私も彼がそう言ってるのを耳にしたな」 「何言ってんですお二方ッ正気ですか!? 一皆鯖の金太郎さんと皆鯖生粋のアイドルとじゃ熊太郎さんに軍配が上がるに決まってるじゃないですか! 熊太郎さんが一体どれだけの皆鯖住人の期待と夢を一身に背負った幻想で成り立ってると思ってるんです! 体は夢で出来ている。血肉は獣《くま》で、心はニンゲン。幾たびのSS超えて不滅。この体は無限の夢で出来ていた。ですよ!」 「あー…もう好きにしてくれ付き合ってられん…。 それじゃ『猪鼻嶽大王熊』通称"熊太郎"の解説だ。まあ知っての通りあの金太郎と相撲とってた有名な大熊が英霊化したのがこいつだ。 偉業を為せば動物も英霊化するので熊太郎も十分その資格はあるだろう。 肝心の性能の方だが……なんと二足歩行する。しかも何の冗談なのか相撲や柔術のような組み合い系の体術まで使いこなす。……いやいやコイツ熊じゃないだろう!? 絶対着ぐるみが何かで中に人間が入ってるだろう!?」 「馬鹿言わないでください先生! 熊太郎さんの中に入ってるのは美味しい上質な熊肉と夢や浪漫なんですぅッ!! 人が入ってるなんて異説俺は絶対に認めないぞぉぉうおおおおー!!」 「さらにこの似非熊は生意気にも騎手無し状態でも単独での活動が可能だとさハハハ。 また騎乗した状態なら坂田金時の固有スキルの影響を受けられるため動物使役や魔力放出での強化が可能だ。魔力放出で馬鎧ならぬ熊鎧でも用意してやるといいさケッ」 「解説してみて改めて確信した、違う。コイツは絶対に熊じゃない。熊に似たUMAかナニカに決まってる(ぶつくさぶつくさ」 「いいえ絶対に違いません! ミッキ○マウスだって着ぐるみじゃないオリジナルが実在してるんです!」 「そうか(無視)この坂田金時の最大の特長は騎兵でありながら騎乗物宝具と分離した状態で戦える点だ。 これはライダークラスでも非常に珍しいタイプだな。いや騎兵って普通騎馬に乗ってるから騎兵なんだろうに…」 「ライダーのサーヴァントといえば基本的にウチのバカのように戦車を乗り回して戦う場合が殆どだと思うが、ましてや騎乗物自身が自立行動するなぞ予想外もいい所だな。 おかげでこのライダー、単純に計算しても坂田金時にはサーヴァント二体分の戦力がある事になる」 「その通りだゲドゥ牧───」 「呼ばれた気がしたからこの大王ラメセス戦車に搭乗し華麗に参上!(ドゴーーーン!!」 「うわあっ!? こ、講堂の壁が……歴史ある建物が……」 「世にも珍しい珍獣が此処に居ると聞いてな。それに下々の者もそろそろ俺様の美し~~いご尊顔を拝みたいだろうと思いわざわざ足を運んでやった、たっぷりと有り難く思え。それで熊鍋の材料はどこにいる? おいそこの見知った牧師、熊はどこ───」 「………………(ポチッとな」 「───だ? ぼ、牧師ぃぃぃぃぃ!!(落下)貴様無言でボタン押すとはどういう了見だぁぁーーー、だぁぁぁ、だぁぁ(エコー」 「よし(ガッツポーズ」 「マスターがサーヴァントをポイなんて今までに無いパターンですね……」 「ファック! さっきからぞろぞろと連中の侵入を許して! うまい棒五本で警備に雇った自宅警備員は何をしてるんだ?!」 「先生大変です! 自宅警備員さんが自宅警備員だから何もしてくれません!」 「ならもういい! フラット、ヴァゼット先生改めバゼット女史を呼んで来い! 警備員諸共に馬鹿どもを鉄拳排除させろ」 「ラ、ラジャー! それと自宅警備員さん逃げてー!」 「ところで弱点はないのか?」 「パッと目に付いた気になる点は坂田金時の死因が重度の熱病だったことだ。 対魔力がBと高いとはいえ対竜魔術なら対魔力Aでも通るアルトリアのようにもしかしたら熱病を患わせる類の呪いなら効くかもしれないな。 呪術が得意な魔女系のキャスターは一度くらい試してみる価値はあるだろう。 さてと次に行くか。最後に残った本命の二人だが……まず孫悟空をやろうか」 「孫悟空。えーと出自はDRAGONBALL EVOLUTION。クラスは3-A。内気で苛められっ子な高校生の孫悟空は────ん?」 「あれ? 孫悟空って確か西遊記に登場する頭に輪冠付けた猿の妖怪じゃなかったかしら?」 「先生それ資料に多大なる誤りがあります! グラップラーのサーヴァントカカロットは…っていうかハリウッド版はドラゴンボールとしても誤りがありますよ!」 「…………(ジト~」 「おおっと!? いかんミス沙条が睨んでいる、テイク2だ。 孫悟空。出自は中国四大奇書の一つ西遊記。 四大奇書とはサイボーグ武将呂布や人工対軍宝具を開発した超軍師陳宮で御馴染みの三国志の歴史小説『三国志演義』やゲーム『幻想水滸伝』でお馴染みの『水滸伝』とそのスピンオフ作品『金瓶梅』、そして『西遊記』からなる類稀な名書物だ。 まあ創作書物が出典だということからも分かるように孫悟空は実在した存在ではなく空想上の英雄である。 とはいえ別に英霊に実在や架空の線引きは無意味だ。人間に確固たる存在として認識されていればそれでカタチを持つのだからね。むしろ実在してても人に忘れ去られていれば存在は劣化する。 そういう意味でも孫悟空の知名度は世界的に非常に高いと言えよう」 「先生が言ってた皆鯖七次の本命その一ですね!」 「正直なところ孫悟空は人間ではないからその時点でヒトより性能が上…というかもう幻想種みたいなモノだなこいつは。 クラスはランサー。クラススキルは対魔力C。固有スキルは仙術A、千里眼B、怪力A、神性A。能力値は筋力A 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運C 宝具Bっと。ハイもう文句の付けようが無いほどの超弩級の廃人スペックだ。 さらにおまけとばかりに孫悟空当人は数多くの魔を降伏し、最終的に仏にまでなった経歴を考えるとその実力はもはや英霊の中でも最上位と言っても過言ではないのではなかろうか?と思うほどの実力者だ」 「あーあーどうせなら金太郎の方に参加したかったなぁわたし」 「文句を言うんじゃないランサーのマスターだろう君は。先に断わっておくが何も私は好きで日曜朝の貴重なお楽しみタイムを潰されてまでこんな授業をやりたいわけではないのだからね? その辺の思いやりを持って貰いたいものだ。でないと先生泣いちゃうぞ」 「教授、男性のブリっ子は結構ですのでとっとと先に進めてくださいね?」 「お茶目なジョークも分からんとはやはり日本人は最悪だ………この娘もどこぞのあかいあくまと同じ匂いがする…わたしの平穏を邪魔するあくまの臭気が…」 「まあいい、孫悟空は保有スキル数がやたら多いのでちゃっちゃと進めよう。ん~怪力や神性の説明は別に不要だろう? 千里眼BはCランクの千里眼の効果に加えて透視能力が付属する。これは良く使われる千里を見通すような高視力のことではなく、遠い場所の出来事を知れる本来の意味での千里眼だ。 「辞書には、遠い所の出来事や未知の物事の存在などを直感的に知りうる超能力…とありますから、なるほどこの辺りがAランクの未来視成分になってるのかもですね!」 「こんなスキルを持ってられたら逃げるのも隠れるのも無理じゃない」 「孫悟空相手に逃げ隠れするのは相当ハードルが高いだろうな。おまけに孫悟空は高度な仙術使いだし。 その仙術にしてもどこぞの魔道書持ちや悪魔召喚書のキャスターよろしくこれまた何でもござれだ。 分身の術や金縛り、変化、筋斗雲による飛行等、仙人に弟子入りしてほぼ全ての仙術を習得してるようだな。 うん、こりゃ駄目だ。仙人が出てきた時点でもう駄目だ。諦めてそこで死合終了しろ」 「せ、先生諦めないで(キャス狐さん風に)──痛だだだだだだだ!! すいませんすいません! 沙条さんすいません!」 「うん、すっきりしたから許してあげるね」 「せ、先生ぇ……女子に虐められましたぁグスン」 「今のは君が悪いなフラット。ミス沙条がやらなきゃ私がヤっていた。むしろ彼女は慈悲深いくらいだぞ。ほっぺたをつねるだけで済ませてくれたのだからな」 「………………………。(一体何をされてたんだろう…? 先生キャス狐が可愛いからってルート百回は周ったとか豪語してたけど」 「強い!万能!で笑ってしまうぐらいどうしようもないが、弱点らしい弱点といえば────」 「尻尾です! 尻尾を握ればいいんですよ先生! 尻尾を強く握れば梧空はヘナヘナと顔が濡れて力が出ない状態になります!」 「孫悟空の頭に装着してある『金剛圏』くらいか?(完全無視) この輪っかは三蔵法師が孫悟空の脱走防止に使ったもので、"緊箍呪"という呪文を唱えると頭の輪っかが絞まって頭痛いよ!となる礼装なんだが……これ三蔵法師以外の者でも使えるのだろうか?」 「でも仮に呪文が効き目あったら凄い弱点になるわよね。戦闘中に頭痛とか弱体化は避けられないだろうし」 「孫悟空と契約するマスターはその辺にも一応気を付けておいた方が……多分無理だろうなあ。見た目でまず確実にバレるよなぁ。頭に輪っか付けた二足歩行の服着た人語喋る猿とか呂布以上に正体バレバレだろう……」 「ええ同感です、わたしでも一目で分かると思う」 「いっそ戦闘能力の高さに開き直ってみるのも一つの手かもしれんな。私としては正体隠すのに労力を費やすよりも、暴れん坊な気性をしてる孫悟空を上手くコントロールする方に労力を割いた方がいい気がしてきたよ。三蔵法師ですら始めの頃は手を焼いたからな」 「皆鯖第七次では孫悟空さんが一番扱いが難そうな感じですよね」 「さて宝具についてだが、『如意金箍棒』はこれはまあ有名過ぎて詳しく語るまでも無いだろう。 まあ一言で説明すれば"伸びろ如意棒!"だ。能力はそれ以上でもそれ以下でもない。 まあ尤も、重量が8トンなんて馬鹿げた重さをしているのだから棒というよりはハンマーという認識を持っていた方がよかろう」 「伸びる棒……なんかディートリッヒさんが巨人から手に入れた魔剣『不尽の巨剣』に似てますね先生」 「ああ、だが伸縮という点では圧倒的に『如意金箍棒』の方が優れていると言えよう。なにしろ伸縮可能な長さ太さに上限下限が無いときてる。 一見すると孫悟空の『如意金箍棒』は非常に地味な宝具に見えるが侮るなんてとんでもない。無限に伸縮するということはそれこそ使い方も無限に作れるということだ。 掌よりも小さいサイズにして握り込んでしまえば敵に武器を装備してない風に見せかけ不意打ちする事も出来るし、大樹よりも太いサイズにすれば弾除けの壁にする事も出来る。 おまけに仙術によって孫悟空自身も『如意金箍棒』も数を増やせるからハンニバルのような包囲殲滅戦法を取る事も可能。 さらに千里眼の透視と筋斗雲飛行と如意棒の無限に伸ばせるという特性を組み合わせれば敵の数キロ先から如意棒による超長距離狙撃が可能になるし、 聖杯戦争度外視で最悪の使い方をすれば深山町の面積よりも如意棒を大きくして上空からプチッと──────ああ考えただけでも恐ろしい。 私はあまりこういう単語の乱用は好きではないのだが……敢えて言おう、チートであると!!」 「チート・ジオン!」 「鯖講座やる前は孫悟空って偉名の割には結構地味なサーヴァントだなあって思ってたけどいざ分析してみると全く全然微塵もそんなことなかったわ……こりゃ駄目だ」 「く、熊太郎さんなら…熊太郎さんなら華麗なSUMOUで何とかしてくれますよ!」 「あのクマモドキでもなんとかなると思えんが…というか猿対熊の構図になるのか…。 ここは"緊箍呪"の呪文で『金剛圏』が起動するのに賭けた方が……いや作戦を練ってマスターを排除するのが最も現実的か…? ────ん? 講堂の外が妙に騒がしいな?」 "───うおっ!? なにゆえ拙者に殺気を向ける!? 御主は何者ござるか、名を名乗れい!" "私はバゼット・フラガ・マクレミッツ、警備員です。ロード・エルメロイ二世より侵入者をボコって排除するだけの簡単なお仕事を請け負いました。職務怠慢な警備員諸共に貴方達を撃退しろと" "なるほど新任の警備員が配置されるという話は御主でござったか。されど拙者はそこを押し通るぞ────出番のために!" "────不意打ちフラガラック────!!!" "ちょ待─────(ドッタンバッタン)" 「…………………」 「あー、えーと、なんていうかウチのランサーがゴメンナサイ」 「流石はヴァゼット先生改めバゼットさん! 頼もしい限りですね先生!」 「これで安心だな。さて最後はエンキドゥだ。こいつも本命その2の実力者だぞ」 「エンキドゥ。出自は世界最古の叙事詩であるギルガメッシュ叙事詩に登場する英雄王ギルガメッシュの唯一の好敵手にして親友だ。 日本国内での知名度はともかくとして、もはや皆鯖のマスター候補の諸君でこの名を知らぬものはおるまい。 ギルガメッシュとの決闘で引き分け、神森の番人フンババ、天牛グアンナを退治した文句のつけようもない最古の時代の大英雄」 「キターーーー!! マジチート王のチート親友キターーー!!」 「騒がしくってよ、お静かになさいな」 「う、ゴメンナサイ」 「クラスはセイバー。クラススキルは対魔力Aに騎乗A-。ステータスはほぼギルガメッシュと同等の筋力B 耐久B 敏捷B 魔力B 幸運A 宝具EXだ。孫悟空にも引けを取らない欠点の無い素晴らしくバランスの取れた能力値ではなかろうか」 「確かこのエンキドゥさんは四月馬鹿企画のFakeエンキドゥ仕様でしたっけ?」 「私の記憶違いでなければそうだった筈だ。なので固有スキルもFakeの劇中を意識したスキルになっている。 言語理解C 気配察知A+ 原始の歌Aの三つだ。 鳥獣の言葉を理解する言語理解は野性味たっぷりな…というか獣臭い皆鯖七次では出番もさぞ多い事だろう。 次に気配察知。これは多分初めて解説するスキルだったかな? まあ名称通り気配を感知する能力な訳だが、意外と効果範囲が広くフィールド上にいる生物の気配感知から、戦闘時に敵の攻撃の気配を察するといった事まで様々な場面でその恩恵を受けることが出来る良スキルだ。 ちなみにエンキドゥのランクなら数キロ離れていても気配を見つける事が出来るので突然の敵襲を察したり、マスターが攫われた場合でもすぐ捜索出来るなんてメリットもある。 またこのスキルのもう一つの利点として気配遮断中のアサシンにさえ場合によっては発見出来ること。A+なら同ランクの気配遮断も判定次第によっては見破れるかもしれん。なんというアサシン泣かせなサーヴァントとなんだ」 「これじゃエンキドゥさんに通常の暗殺や奇襲は通用しませんね先生。それこそ攻撃の気配や殺気が無いような攻撃でもないと」 「はははは、そんな攻撃があってたまるか────とかつては笑い飛ばしていたなぁヤツが現われるまでは」 「書文師範反則過ぎワロタ」 「あのレベルの奇襲・暗殺じゃないとまず通らんだろうな。とは言っても気配遮断中の気配すら場合によっては感付いてくる以上は超中華拳法でも安心は出来ん。 前回の孫悟空の解説で出した如意棒狙撃なんかの超長距離攻撃の類はまず効かんだろうな。距離半ば辺りでもう感付かれてる可能性が高い……というより双方の距離次第では最悪狙撃にスタンバった段階でバレる可能性まであるから洒落にならん」 「今次の面々は思ったよりもずっとハイレベルのようね。ローランではなくエンキドゥにしておけばよかったわ」 「アインツベルンさん、それローランさんが聞いたら泣きますよ?」 「別に構わないわ。いいえむしろ泣いて反省すべきね彼は。アインツベルンが召喚した騎士であると言う自覚がまるで足りてない。あのような魔術師としても最下位の娘を主だなどと──(グチグチグチグチ)」 「あ、あの先生…? 超絶淑女である筈のアインツベルンさんが…ぐ、愚痴を………(ヒソヒソ」 「フラット、君はしばらく彼女の愚痴に付き合え。これは命令だ。それと絶対に愚痴の内容に一切反論するなイエスマンで同意し続けろ、いいな? おとなしいタイプにプッツンされて暴れられでもしたら後が面倒だ。ガンダムWで温厚な奴がキレたら如何に面倒臭いかを私は学んだよ(ヒソヒソ」 「わ、わかりました……」 「貴方聞いていて!?」 「は、ハイィィ! 悪い子ですよねローランさんは! 基本アホの子ですし!」 「そうなの、そこが問題なの。物凄く扱いづらいわ」 「さて、スケープゴートはあいつに任せて先に進めるか。録画を見なくちゃならんしな。 原始の歌。これは現状エンキドゥの専用スキル状態となっている。 心身を癒す歌で、ステータス異常の回復と体力を少回復させる効果を持つ。どことなくコストパフォーマンスが良さそうな印象があるが魔力は使用するんだろうか? 低コストならガンガン活用していきたいところだ」 「そうなんですかぁ、それは本当に…大変だったんですね…うっ、うう…!(マジ泣き)」 「フラットの奴本気で同情してるじゃないか………適当に相手するだけで良かったんだがなぁ。まあどうでもいいか。 そしてエンキドゥを最強足らしめている宝具が『万象輪廻す終焉の泥』の存在だ。これは駄目だ反則だ。英雄王とは違うタイプの英雄殺しだから真っ当なサーヴァントではまず勝ち目がない」 「ロードエルメロイ二世。真っ当なサーヴァント、とはどういうことかしら?」 「それはこの鬼畜宝具の能力と一緒に説明する」 「まずこの『万象輪廻す終焉の泥』の能力だが、存在自体が神の宝具と呼べるエンキドゥに相応しい超抜能力だ。 性質は利器を不要とする太古世界の再現。生物を除いた武具や装飾品や宝具など───つまり俗に言う"道具"に分類される物全てを無力化する宝具だ。 ようするに今から道具の使用禁止な!というのを相手に強要する宝具なのである。 この時点で分かっただろう? 英雄とは宝具とセットの存在。基本的にどんな英霊でも聖剣や魔槍や神弓や愛馬に魔道品などを宝具として所持している。 エンキドゥが弱い英雄であるのならともかく彼は切り札が封じられたような劣勢で勝てる格の英雄ではない。 故に彼は英雄王とはタイプの違う英雄殺し足り得るというわけだ」 「先生……この宝具ってチートって言葉も虚しくなるほどチートですね。戦いようがないんだから問題外じゃないですか!」 「おまけに常時発動している異能だが任意で効果を及ぼす対象を除外可能という部分がエグイ。 相手に道具禁止を強いる癖に自分は平気で武器使うとかキタナイ流石神の宝具キタナイ。前々から感じてたがフラガラックとかブリューナクとかヴァジュラとか神の宝具はズルいと思う」 「それにしてもセイバークラスなのに剣の宝具はないのね」 「それに属する武器なら一応ある。剣の銘は『子獅子の爪』といい薬草を塗った太刀だ。 特殊能力がこれといって無いのはエンキドゥなりの慈悲なのだと解釈しておこう。もしこれが超高火力宝具とかだったら完全にお手上げだぞ……」 「せ、先生! グレートビッグベン☆ロンドンスターならきっと対抗策の一つや二つや三つくらいぽぽぽぽーーん!と出してくれるんですよね!? そうなんですね!(期待に満ちた表情で」 「諦めなさい(ニッコリ」 「マスタァァァブィィィィィイイイ!!!」 「案外役に立たない方ね」 「明らかな失望の視線を向けるな! いや攻略とか無理だろこれ。慢心せずして何が王かと豪語するギルガメッシュみたいに性格につけ入る隙があるようなタイプじゃないし。 セオリー的にマスターを狙うにしても最高ランクの気配察知があるから暗殺も容易にはいかない、というかアサシン泣かせ。 大体まず第一に宝具のせいでエンキドゥを殺す武器がなく。 なら武器無しでも使える魔術で!となっても対魔力Aだから魔術自体が効かない、竜属性持ちへの対竜魔術のような特定の抜け穴もこれといって見当たらない。 彼の死因を考えると神の呪いは通りそうだがこんな神霊レベルの呪いを使える輩などまず居ないと思った方がいいだろう。 うん英雄王よりもパーフェクトっぽくてオワタ」 「え…? 本当に対抗策って何も無いんですか先生?」 「対抗策はない。あるとしたらエンキドゥとまともに戦える相性を持つ英霊であるかどうかだけだ。それらならば何人かいる」 「そんなヒトがいるんですか?!」 「ああいる。というか君も知ってる者が一人いるぞフラット? ミス・アインツベルン無論君も知ってる奴だ」 「そんなサーヴァントなんていたかしら?」 「ここにいるぜマスター!(扉どごーーん!)はぁはぁはぁ…!(流血) オ、オレがその何人かの一人ローラン───」 「待ちなさい! 誰が講堂に入っていいと言いましたか! しねぇ!(フラガラック)」 「ぎゃあああああ! む、胸に穴が開いたぁぁぁ! 背中からおそうとは女と言えども恥を知れ!! 女だから剣は抜かなかったけどもう許さんっ表出やがれオマエッ!(スタスタスタ」 「いいでしょう受けて立ちます。これでも最弱のサーヴァントと共に聖杯戦争を勝ち進んだ経験のある身です。セイバーと言えど勝てない相手とは思いません!(ツカツカツカ」 「いやいや無理っしょヴァゼット先生。初見なのに最強格の相手じゃないですか。そこは負けておきましょうよ人として───ひでぶっ!?」 「………口は災いの元だなフラット。とまあ、ローランのような武器主体のタイプの英霊は論外。 エンキドゥと戦えるだけの条件をクリアするにはまず道具に頼らず戦闘可能なことが第一条件だ。 そうなると全クラス中この条件を最も満たし易いクラスはライダークラスだな。 宝具『万象輪廻す終焉の泥』は生物の無力化は出来ないのだから当然騎乗宝具を牽引する生き物は無力化せずそのまま幻想種としての力を保ったままでいられる。 ただし、ここで注意しなくてはいけないのが宝具によっては真名の解放が出来なくなっているから要注意だぞ」 「え? なんでですか?」 「例を挙げれば『騎英の手綱』や『遥かなる蹂躙制覇』などが良い例だ。『騎英の手綱』は鞭と手綱のセット宝具によって天馬の能力アップし始めて大火力宝具攻撃が可能となり、『遥かなる蹂躙制覇』は宝具戦車『神威の車輪』による蹂躙走法だからだ。 天馬や神牛はそのままだが宝具攻撃の鍵となるモノが無効化されていてはその真価は発揮されない。 逆に宝具そのものが幻想種だったり幻想種を召喚する類ものなら弱体化は避けられる。まあ魔術品などの道具を媒介にそれらを行なわなければという前提でだが。 皆鯖第七次においては坂田金時の宝具クマモドキなら無力化されずに済みそうだな。 タイガー&バニーならぬキンター&クマーのコンビなら対エンキドゥのダークホースになり得るかもだ。 まあ皆鯖七次では私個人は孫悟空が本命の対抗馬だと予想しているがね」 「ただまあこれら幻想種持ちライダーは戦えるだけの条件があるというだけで残念ながらエンキドゥとは相性は良くないと言わざる得ない」 「相性が悪い? それはなぜ?」 「ところでクマモドキじゃなくて熊太郎って呼んでくださいよ先生! みんなのアイドルなんですよ!」 「知るか! 私のアイドルはモニターの中にいるからUMAならぬKUMAなどに用はないわっ。 して質問だったねミス・アインツベルン。相性が悪いというのはエンキドゥの経歴のせいだ。 魔物殺しの英雄である以上怪物や神獣などの幻想種にはどうしても強い。ましてや殺したのは神代の怪物だ。半端な幻想種ではまず通用しない」 「それ駄目じゃないですか…………」 「エンキドゥと最も相性が良いタイプとは彼と同様に、自身や己の肉体そのものが宝具、あるいは当人の技能が昇華され宝具化した英雄だ。 例を挙げると肉体や体の一部が宝具のアキレウスやヘラクレスにサムソンやザッハークなど。 技能が宝具化したのでは武術宝具の張三豊や竜変化魔術のファフニールなどがそうだな。 これらの宝具タイプのサーヴァントに格闘能力が付属していればまともな勝負が出来るだろう」 「格闘能力ってその時点で滅茶苦茶ハードル上がってるじゃないですか!」 「何を言うかフラット、僕らの父ちゃん万能戦士ヘラクレスがいるだろう! ヘラクレスなら……それでもヘラクレスなら勝ってくれる! ところでギリシャ英雄はレスリング競技とか割と肉体派な文化してるから意外と格闘技能持ちはいるのではなかろうか? あと拳法家の張三豊仙人にも期待していいかもしれん。アサシン書文も真っ向から勝負出来るな」 「ところでロードエルメロイ二世? 結局私たちが知っているサーヴァントって誰だったのかしら?」 「なんだまだ分かってなかったのか? ベオウルフだよ。フラットには前講義したし、君なんて直接見てるだろうに……。 まあざっと全皆鯖を見回したがやはりこのエンキドゥと最も相性が良いサーヴァントはベーオウルフがぶっちぎりだった。 素手対剣の闘いを苦にせず、武器で戦うよりも空手で戦う方が強く、逆に『子獅子の爪』を鉄腕宝具破壊で破壊してしまえば立場を完全に逆転させられる。怪物属性も持ってないし、戦闘経験値も引けを取っていない。うむ完璧」 「あーベーオウルフさんですか! 確かにあの人なら全裸で戦っても何の問題もありませんよね! やはり最終的にモノをいうのは筋肉なのか!?」 「そういえば居ましたわね、すっかり忘れていたわ」 「皆鯖以外ならやはりのヘラクレスか。ゴッドハンドと万能宝具ナインライブスがあるからベーオウルフよりも攻守が揃ってさらに相性が良い。 恐らくナインライブスは素手でも出せるだろう多分、盾のナインライブスがあるくらいだからな……なんだよ盾の射殺す百頭って…?」 「なんということだ…あまりに久しぶりで伝説の捕捉情報とか運用法とか気合を入れ過ぎてしまった………気が付けば過去最長かもしれんだと? 日曜朝のゴールデンタイムなんてとっくに終わってるじゃないか……ファック!」 「先生なら総評に入りましょう! そして俺と一緒にクァメンライドゥダボォと妄想心音プルィキュアの録画を観ましょう!」 「いいや君との鑑賞はうるさそうだから遠慮する。アニメ観ながらゲームもしたいし。では皆鯖第七次の総評に入るぞ」 「そんな…先生酷い……ぐすん」 「様々な才能が拝める獣臭プンプンの皆鯖第七次では最終的に残るのはエンキドゥと孫悟空になるだろう予想する。 余程マスターが有能でないとこの結果は変わらないだろうな。よって私はセイバーランサーを七次では薦める」 「やっぱり他の人達が弱いんですかねぇ?」 「いやそれは絶対にない。坂田金時もアタランテも皆鯖第七次でなければどこに出しても通用する…というか十分優勝を狙えるサーヴァントだ。ピサールもバーサーカーでなければ毒槍は非常に脅威になる。 ただ問題は…感覚的な表現をするとギルガメッシュやヘラクレスみたいなのが混ざってるせいでどうにもならないといった感じかな? どんなに優秀な実力者だろうと頂上レベルの怪物がいればどうしても霞む………ディルムッドみたいに……」 「ディルムッドさんは色んな意味で悲劇的でしたね……。間違いなく一流の英雄の筈なのに。セイバークラスにもちゃんと該当出来ますし、フィオナ騎士団最強の英雄なのに……」 「よって皆鯖七次の鍵はマスターにこそあり、だ。まともなサーヴァント戦では残念ながら結果は殆ど見えている。 だから如何にしてマスターがサーヴァントのスキル、戦闘力、動物を上手く活用し、エンキドゥや孫悟空との直接戦闘を避けたまま彼らのマスターをぶち殺し、あるいは命を防護して勝ち抜くかがポイントになる。これが出来なきゃ他の五組は敗退必至だ。 マスターの命を巡る展開持ち込めるか否かが皆鯖七次の勝負の明暗を別ける筈だ。ふう、終わった…」 「おつかれさまでした先生! 麦茶ですどうぞ」 「ああ(ゴクゴク)では七時限目の講義はこれにて終了だ。さあフラット録画したものを渡して貰おうか?」 「それは別にいいですけど、俺が録画したんですから俺にも見せてくださいよ先生~」 「だが断わる」 「ひーーーん!(泣」
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