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※続き物になります。文末に次作へのリンクを貼っております。 CP :梨花×沙都子(リバあり) 設定:夏の終わりからの続編ですが未読でも楽しめるものとなっております。 注意:文中に生理描写がありますので苦手な方はご注意ください。 ある夏の終わりに沙都子と結ばれた。 思いもしない未来に戸惑ったけれど、それでも沙都子と共に歩む毎日はそれまで以上にきらめいて見えた。寝るのも惜しいくらいに一秒でも長く起きて沙都子と一緒に何かを過ごしていたかった。それは沙都子も同じだったのだろう、結ばれたあの日からというもの私たちはお互いの欲を満たすようにお互いを欲した。 基本的に沙都子が極端な恥ずかしがりなのか、事に及ぼうとするともじもじとしてしまうため毎度の事とは言え私は常々その些細な可愛らしさで簡単に理性を吹き飛ばして、沙都子を押し倒すという形が当たり前となっていた。なので常に攻めの立場だったから沙都子が一方的に攻められて疲れて寝てしまうというのが普通だったし、不満に感じる事はなく沙都子が私の手により日に日に開発されていくのを見守るのもまた一つの楽しみだった。 今までの世界で稀な確率で起きていた事柄、―それは沙都子に初潮が訪れるという事。今回の世界、つまり今私が生きている58年の夏を越えた世界ではその事柄は訪れてなくて、私より成長の早い沙都子の事だからきっと早いうちに初潮を迎える事があるだろうと思っていた。 繰り返される世界で沙都子が初潮を迎えた事は指折り数える程度だったけれど、その時期は大体統一されていて学年が上がってすぐ…つまりは4月か5月にはもう既に大人の身体の準備が整い始めていた。…んだけど今回はまだその予兆がないためなんとなく不思議な感じがする。まあ、輪廻の世界で私が死んでからすぐに来ていたのかもしれないしそこは分からないけれど、今の世界では予想もつかない事ばかりが起こるのでもしかして私のほうが早くきてしまうんじゃないか?と変な期待を抱いてしまっているのも否めない。――どうせ杞憂に終わるんだろうけど。 前に沙都子は男性との性行為については私以外のほとんどの女から教育を受けていたと言っていたくらいだし、多分女の身体についてだって教えてもらったりしてるんだろうから私が悶々と気を揉む事もあるまい。確かに本当はそれは私が教えてあげたかったのもあるんだけど、別にそんな事で嫉妬なんかしてない。するわけない、だって沙都子はもう心も身体も私だけのものなんだからそんな些細な事でやきもちなんか妬いたりなんてしないんだから!……私ってこんなに独占欲強かったのね…。 * 季節は初秋。瑞々しい緑で彩っていた草木も段々と秋めいた色に変わり、頬を撫でる風も心なしか冷たく感じる今日この頃。時刻は14時過ぎて日差しも心地よく、お腹の具合も満腹で非常に眠気を誘ってくれる素敵なお昼寝タイム…なわけなくていつもの教室でいつもの仲間と顔を合わせながらの授業中。 ちらりと遠くを見れば魅音はゆらゆらと船を漕ぎ始めて、圭一はレナと仲良く勉強中…かしら?レナの顔つき的にはかぁいいモードの片鱗が見える、って事は多分授業に関係ない雑談か。そして私の隣には愛らしい眠気顔の沙都子が睡魔と闘いながら算数のドリルを解いている。どう考えても贔屓目にしか聞こえないと思うけれど沙都子の表情は百面相かと思えるくらいにころころ変わり、そのどれもが可愛いので沙都子を見ているのは全く飽きない。あーこの子が毎晩私に攻められて泣きながら許しを請うているなんて、知ってる人いるわけない…わけじゃないんだった。 事の発端は沙都子がつけたキスマークのトラップ。あれはトラップって呼べるのかそれすらも不思議なところだけれど、まずレナには速攻見つけられちゃうし圭一に気づかれるわ、そうしたら仲間外れに怯える魅音は食いついてくるわで結局暴露する羽目になってしまった。 本当は誤魔化しきれるはずだったんだけど、ああいう時の沙都子は非常に狼狽しやすくて結局袋小路にあってしまったし…まぁ仕方ないか。それに仲間内に知られていれば身内では厄介事は起きないだろうし、色々面倒な事があったらどうにかなるでしょう。 ―不意にじーっと見る私の視線に気づいたのか沙都子が顔をあげて私に問いかける。 「梨花ぁ? ここの問題解けまして―…ってあら、真っ白じゃありませんの」 「み、みぃ~! 今からやろうと思っていたところなのですよ」 「…全く、毎晩遅くまで起きてるから頭が上手く回転しないのではありませんの?」 「みー☆ 沙都子がもっともっとと強請った事を忘れるとは見上げた根性なのです」 「べっ、べべべべべ別に私は…ッ!」 「それが本当かどうか確かめるためにも、今夜は寝かせないのですよ☆」 「ひっ…り、梨花ぁ~」 この年頃にしては口達者な沙都子だけど沙都子の生きてる年齢より倍以上の長さを生きている私に歯向かおうだなんて100年早いわよ。あうあうとどこかの神様みたいな口癖のような言葉を吐きながら涙目の沙都子は、私の嗜虐心を刺激してしまうわけで、結局こんなやりとりが行われなくったって今夜も沙都子は私に泣かされる運命だろう。今日は私に歯向かったって事で少し焦らしてあげるのもいいかもしれないわね――なんて悦に浸っていると日差しを遮る黒い影。 「今夜は、じゃなくて今夜も、の間違いじゃないのか?梨花ちゃん」 「はうぅ~レナも、レナも混ざりたいなっ☆はうっ!」 「くっくっく! レナが混ざっちゃったらとんだ悲劇になっちゃうんじゃないの~?」 「みぃっ! 沙都子には指一本触れさせませんなのですよ」 今日も何も変わりなく楽しい毎日だ。魅音たちの机も持ってきてお弁当を食べる時と同じように5人の机を合わせて圭一を中心としての自習を続行する。…そうでもしないと知恵がでっかいコンパスとか三角定規やらT型定規やら色々用いて脅しにかかってくるし…今やってるところは今まで習った事がないところだったので、圭一達に気軽に聞けるという利点もあって最近はこれが普通になってきている。 この授業時間が残り何分残っているか分からないけど大好きな仲間達と過ごせるのであればそれは何の苦にもならないんだからこれもまた不思議なものだ。とりあえず手始めに目の前の算数ドリルをやっつけてしまうとするか。 * 習わなかった事を学ぶのはとても楽しい。いつもいつも同じ内容の授業しか聞いてなかったから勉強なんてする気にもならなかったけれど、今は何を見るにも聞くにもするにも楽しくてこうやって教えてもらえるのも楽しい。 「うん、そうやって約分して…」 「みいー! 出来たのです」 「梨花ちゃんは覚えがいいからすぐ出来ちゃうね、はう~」 「みぃっ☆」 「圭一くん、沙都子ちゃんの方は――」 「しーっ」 「…?どうしたのですか圭一」 私はレナに、圭一は沙都子に、そして魅音はレナと圭一にという感じでいつも自習を行うのだが大抵は沙都子の方が賢いため早めに終わらせて待っている事が多かった。まぁ、あれだけ想像もしないトラップを思いつくのだからそりゃ私よりも脳の構造が少しは複雑に出来ているんだろう。…の割りに約分ミスだったり漢字の書き間違えだったりとトラップ同様最後の詰めが甘いのはいつもの事だけど。 実を言うと一人で沙都子に対抗心を燃やしていた私は沙都子より早く終わらせるという事に勉強のやりがいを見出していた。しかも今日は私の得意な分数の計算だったから調子も良かったし今日こそは勝ったなと鼻をならしてみたのだが―― 「はぅ…、沙都子ちゃん寝ちゃってる…」 「ドリルはとっくに終わっていたんだけどな、どうも身体の調子が優れないって言って臥せってたらそのまま…」 「あはははー決しておじさんが解くの遅いっていうわけじゃないんだけどね~」 「みー…朝は調子悪い素振りなんて見せなかったのです」 「うん…レナも沙都子ちゃんが具合悪いなんて気づかなかったくらいだよ」 「もうこの時間も終わりだろうし少し寝かせてやろうぜ」 「ね、ね! 圭ちゃん圭ちゃん、こっちってさ―…」 「心配しなくても大丈夫だよ、梨花ちゃん。何かあったら私たちもいるし監督達もいるんだから、ね?」 「…みぃ、ありがとうなのですよレナ」 ――数分後圭一の言った通り授業終了の鐘が鳴った。沙都子は気だるそうに身体を起こし、机を戻してまた机に突っ伏して寝てしまうのだった。 * 「さあさあ部活の時間だよー!」 「よーし魅音、この間の借りを返させてもらうぜっ!」 「くっくっく上等だよ圭ちゃん、この魅音様に適うと思ったら大間違いさっ!」 「はぅ~レナも負けないんだよっ!監督全監修の元作られたメイド服を圭一くんに着させてお持ち帰りぃ~☆」 「みぃーっ! ボクも負けて圭一にお持ち帰りされないように気をつけるのです」 「な、ななななんでオレが梨花ちゃんをお持ち帰りしなくちゃならないんだよっ!?」 「みぃ~それは大人の事情というやつなのです、にぱー☆」 「り、梨花ちゃんと圭一くんの大人の事情…はぅ…」 魅音のバイト事情だったりレナの宝探しだったり、圭一の家の事情だったりと何だかんだで延ばし延ばしになっていたため部活はしばらくお預け状態となっていた。そのおかげで沙都子と二人でいる時間が増えたからそれはそれで構わなかったのだけれど、昼過ぎからあまり元気がない沙都子を見ているのも正直少し辛かったのでこの部活を機に少しは元気を出してくれたらいいなという願掛けもあった。 「あの…盛り上がっているところ大変申し訳ありませんけれど、私本日の部活お休みさせて頂きますわ」 おずおずと自分の荷物を持ちながら訴える沙都子の申し出でその願掛けもものの数分で打ち砕かれてしまった。ここにいる誰もが沙都子がきっとこう言い出すだろうと予想出来た事とは言えやはり落胆の色は隠せない。部活はメンバー全員が揃っての行事だから例え自分抜きで気にしないでやってくれと言われても、はいそうですかと言って行うわけではなかった。…となると、沙都子が休戦宣言しているという事は今日の部活はお流れになってしまうんだろう。 「まだ体調優れないのかな…?かな?」 「ええ…大した事でもないとは思うんですけれど、万全の体勢で部活に望めないのも口惜しいですし」 「そうだよな、オレにこてんぱんにやられてからじゃ言い訳出来ないもんな」 「ほほほっ! 圭一さんに勝つ事はあっても負ける事なんてありませんのよ? 本日のところは次回に備えて体力温存しておいてくださいまし」 「みぃー沙都子、帰る用意が出来たのですよ」 「あら…梨花は部活をなさってくださってても構わないんですのよ? 私ちゃんと一人で帰れますから」 「ボクと沙都子は地獄の底までお付き合いする仲なのです。離れたくても離れられないのですよ、にぱー☆」 「じゃ、じゃぁ沙都子ちゃんの事は梨花ちゃんにお任せしても大丈夫かな?…かな?」 「任せてくださいなのですよ、沙都子には指一本触れさせないのです」 「くっくっく! それは頼もしい限りだねぇ~それじゃ梨花ちゃん沙都子の世話頼んだよ」 「沙都子も今日は早く寝るんだぞー」 「わざわざご丁寧に…、圭一さんこそ夜中に裸の女性が描かれた本なんて読まずに早く寝るんですのよっ」 「ぐ…っ何故それを…」 「をーほっほっほ! それでは皆さんごきげんあそばせ」 「また明日ー! なのです」 教室を出るとそっと沙都子が手を寄せてくる。弱いところを見せたがらない沙都子が唯一私にだけ弱いところを見せてくれる。その小さな心細い手を優しく包み手を繋ぎ昇降口を通り帰路へと向かう。沙都子の手はいつもより何となく温かく感じた。ひょっとしたら熱があるのかもしれない、家に帰ったらすぐ布団敷いて寝せよう。 * 家に帰ると急いで布団を敷いて沙都子を寝かしつける。沙都子は本当に大した事ありませんのよ、なんて世話を焼く私に心配をかけさせまいと色々言い訳をするのだけれどそれに構わずお粥を作ったり、具合を聞いたりとなんだかんだしている間に気づけば夜にもなっていて、話し相手のいない食卓も味気なく、テレビを見ていても寝込んでいる沙都子が心配で気が向かないため少し早いとは思ったけれど床につこうと決めた。 襖をそっと開けて奥の部屋を覗いてみると隙間から入る光に気づいたのか沙都子がこっちを見てぎこちなく微笑む。その笑顔にほっと一息つき並べた布団にするりと身体を潜り込ませた。ここ最近というもの布団を二間敷いていても一つの布団で一緒に寝るのが普通だったから、こうやって一人で一つの布団を占領するといつもと違って少し寂しい感じがした。――こんな事考えてるのはきっと私くらいよね、と乙女街道な思考に苦笑してしまう。 「梨花…今日は一緒の布団で寝ないんですの?」 「え?あ…、体調不良の沙都子にまでは手は出せないのです。だからボクは沙都子の寝顔を遠くで眺めながら寝る事にしますです」 「…そうですの、…離れて眠るのは寂しいですわね……」 「沙都子? 心細いですか?」 「…ええきっとそうなんでしょうね、いつも一緒に寝ていたからなんだか少し…」 「だったら一緒に寝ましょうなのです」 「……いいんですの?」 「いいも悪いも沙都子の体調を気遣っての事なのです、だから沙都子が大丈夫ならボクも沙都子と一緒に寝たいのですよ」 「ありがとうございますですわ、梨花」 「礼には及ばないのですよ、ボクも沙都子も同じ気持ちというだけの話なのです」 「そうですわね…」 思いがけない沙都子の言葉に正直心が躍った。別に交わる事がなくたって一緒の布団で寝れるというだけで嬉しい。きっと季節の変わり目からの影響で体調を崩してしまったんだろうし、明日もまだ調子が悪かったら入江のところに行けばいい。最近例の症状は大分落ち着いてきているし2,3日もゆっくり休めばまた復活してくれるだろう。沙都子が元気になったら嫌っていうくらいまた愛してあげればいいだけの事なんだから、今日はゆっくり沙都子を休ませてあげよう。 もしかして…ひょっとするとここ最近の行為は少し激しすぎたのかもしれない、大体連日連夜だとさすがの沙都子も身体にガタが来てしまうだろう。いくら求められているとは言え多少なりとも気遣いというものは必要よね、でも一度イッちゃった後の沙都子の反応が私のツボをゴスゴスと刺激しすぎるから私も暴走しかけちゃうわけで…いや暴走してしまうわけでついつい二度三度では飽き足らずそれ以上のものを与えてしまうのよね。あの快楽と辛さが入り混じった苦悶の表情が何とも言えなくて、もっともっと見たくなっちゃうし、それに最近の沙都子は快感度数(造語)が明らかに上がっていて何をしても感じちゃうし、やだやだなんて言いながら止めちゃうともっとしてくださいましなんて涙声で縋ってくるくらいなんだから一概に私ばかりが悪いというわけではないのよね。…ってなんでこんな事で私いいわけじみた事言ってるのかしら、とりあえず今日から沙都子が回復するまでは我慢するしかないわね。――うーんでも、沙都子と一緒に寝れるって分かっただけでここまでテンションあがるなんて私も相当ゲンキンだったのね。また新たな自分の一面を知ったわ。 沙都子の温もりのある布団へ身体を滑りこませる。私とは違う沙都子の匂いが鼻腔をくすぐっただけで胸が切なくきゅんっと鳴いてしまう。きっと前よりももっともっと沙都子の事好きになってるんだろうな。 いつもの癖で沙都子の方を向いて身体を寄せる。ちらりと上目遣いで沙都子を見ると…あら?この表情は――… 「…沙都子…どうしたのですか?」 「どうもしてないですわよ…」 「本当に? …ならどうして涙目なのですか?」 「そ、それはきっとあくびをしてしまったからですわね…」 「ふぅん…? …それならどうして沙都子のパジャマがこんなに乱れているのですか?」 「あ、暑くて…少しずらしてしまっただけですわ」 「暑い…? 沙都子、身体が熱いのですか?」 「…ん、え、あ…そうですわね、少し熱があるのかもしれませんわ」 「沙都子、手を出してください」 「え、ど、うしてですの?」 「もう一度言いますですよ? 沙都子、手を出してください」 「あ、あの…あの、梨花…」 「沙都子……手を出しなさい」 「……はい…」 散々沙都子の表情は目に焼き付けているから大体この顔の時はこういう事を考えているなというのは、なんとなく分かるようになっていた。私が勝手に百面相と称している沙都子の表情はまだまだ見たことがないものもあるけれど今私の目の前に見える沙都子の顔、どう考えても具合の悪い顔つきではない。これは寧ろ―… 「手が濡れていますですよ?」 「……あの、梨花…」 「沙都子、具合が悪いのではなかったのですか? それともそれは嘘だったのですか?」 「具合が悪かったのは本当ですのよ、なんだか異様な眠気にとり付かれてしまって身体全体が本当にだるくて腰もお腹も頭も痛かったんですの」 「ではどうしてこんなことを?」 「分からないんですの、身体が熱くて…梨花に触れてもらいたくてどうしようもなくなってしまったんですの」 「だけど、自分をこうやってしまうのは…」 「……」 「沙都子の言葉はとても嬉しいのです、でもまだ身体が本調子ではないのですから少しは抑えた方が…」 「…梨花、それじゃぁあの…私のお願い聞いていただけませんかしら」 「ボクに出来て沙都子の負担にならない事なら、聞いてあげない事もないですよ? にぱー☆」 「ええ、梨花にしか出来ない事ですから安心してくださいまし」 「……も、もしかして…沙都子…!」 「…お願いします、私を抱いて下さいませんか」 ――私の勘は大体当たる。それは一度見た世界の出来事だから。私は古手の巫女でオヤシロ様の使いだから予知が出来るとまで思われている事もある。 ――私の推測はまあまあ当たる。それは何回も繰り返した人生があったから。私は100年生きた魔女だから外見の年齢とかけ離れた事も言える。 ――私の沙都子論は結構当たる。それは私がずっとずっと沙都子を見続けていたから。私は生まれてから沙都子だけを見て沙都子だけしか好きにならなかったから沙都子マニアという言葉も似合うだろう。 「…だからってホントにそう言ってくるとは思いもしなかったわ…」 「…だめ、ですの?」 「だ、ダメって言うわけじゃなくて、こっちからしてみればカモネギ状態だから全然オッケー寧ろご馳走様、的な状況なのは確かよ? 確かなんだけど…でも沙都子の身体の調子が悪いと言ってるんだからまた無理させてしまう事もあるんだし…」 「梨花が…欲しいんですの」 ――完全ノックアウトです。そんな涙目で頬染めて言われて断れる輩がいるだろうか?いるわけがあるまい。 ということでそれでは古手梨花、参らせていただきます。 「もう…本当に具合悪くなっても知らないのですよ?」 「いいんですの…お願いしますわ、梨花ぁ…早く、早くシテくださいまし…」 「…全くどうしたっていうのよ、いきなり…」 「梨花ぁ~」 「分かったわよ…じゃあ沙都子、脱いで」 「はい…わかりましたわ…」 元々肌蹴ていたほんのり黄色のパジャマをするすると脱ぐ。よっぽど身体が火照っているのだろうか沙都子の息がはあはあと荒く、先に晒された上半身にはもう既に固くとがった二つの乳首。下着と共にパジャマのズボンを下ろすと部屋は電気を消して暗いというのに秘所から下着へと続く一本の光の線が。…もうこんなになるまで沙都子ったら何をやってるのよ、ホントに。 一糸纏わぬ姿となった沙都子は今までこんな事なんてなかったくらいに私を誘う。嬉しいけど、嬉しいけど…嬉しいんだけど! いつもの沙都子とちょっと違うから少し戸惑いがあるのも本当で、でもこんな事滅多にないんだから堪能させて頂くとしましょうか。 「沙都子、どこをどうして欲しいの?」 「はぁ、ぅ…梨花のシタいように、シテ下さいまし」 「そう? じゃあ沙都子に触らないっていうのもありなのよね?」 「ううぅ…、それでは……キス、して…くださいませんか…」 「それだけ? それだけで沙都子は満足するの?」 「…はぅ…」 「ふふ、悪かったわ」 くい、と顎を傾けて軽い口付けを沙都子のおでこに、続いて唇を開き口内へと舌を潜り込ませる。沙都子の口の中はもう思い焦がれるかのように熱く先刻身体が熱いと言った意味がよく分かった。身体からそれを発していればそりゃ熱くもなるだろう。 身体に大切なものは甘く感じるというけれど沙都子の唾液も私の思考をとろけさせてくれるくらいに甘くて、それと共に沙都子から発せられるいつもはない熱気に頭がクラクラしてしまう。いつもこうやって沙都子に溺れてしまう私も嫌ではなかった。熱く甘い液体を纏う舌は私の舌に絡み付いて離れようとしない。手先の器用さで言えば部活メンバーとは言え沙都子に適う者はいないだろう、元々器用さが身に付いている沙都子は回を増すごとに舌と舌との遊戯に変化を与えてくる。一体どこから学んでくるのかと訝しげに思ったこともあったけれど、きっと私を喜ばせてあげようと思ってのことだろう、濃厚すぎる深い口付けにただでさえ麻痺しそうな思考回路に舌戯も加わって以前よりももっと私の身体は疼いて止まらなかった。 いつまでも味わっていたい甘く狂おしいほどの愛しさをもつ舌を絡ませていると、するりと私の手が掴まれそのまま沙都子の胸へと導かれる。 「ふぁ、…ん、梨…花、はぁ…もっと私に触って下さいましな…」 「ん、沙都、子…む、ん…くちゅぅ」 「ぁ、んぁぅっ……ぁ、ちゅ…んむ…は、ぁ」 やわやわと沙都子の発達途上の胸をさするとそれだけでは足りないのか私の手の上に手を重ねて揉みしだくようにぐいぐいと手を動かす。こんなに強く揉んで痛くないのだろうかと一瞬心配になったけれど沙都子の上気した顔ともう既に達してしまったのではないかと思えるくらいの荒れた呼吸と汗で、多少の痛みすらも快感に変わっているんだと知った。 今日の沙都子は多少のラフプレイでも喜んでくれる、そう悟った私は直接的に熱を送ってくる熱くぬめりを帯びた舌を思いっきりジュッと音と共に吸ってみる。 「んんむっ、―ぅんんんッッ!!」 思った通り、いつもなら痛いと口を離して喚くはずの沙都子が眉間にいっぱい皺を寄せ、先刻よりも更に頬に朱を増して与えられる刺激を味わっている。突然の沙都子の身体の?異変に戸惑ってはいたけれど…これは願ってもないチャンスだと言わんばかりに今まで抑えていた衝動がむくむくと私の心を支配していく。…ふふふ、今日は今までの私の苦労を労う日ね! 苦労は報われるわけないなんて思っていたけれど報われるのね、日ごろの行いが良かったからかしらウフフフ…やっぱり見ていてくれる人は見てくれているのねぇ…フフフフハハハハフハハ! 「…ふ、はぁ…沙都子もうキスはいいでしょう?」 「は、…は、はぁ…ッ…はい…」 「これで沙都子は満足したってことでいいわよね? 私もう寝るわよ」 「…そ、そんな! 私まだ…」 「何? さっきキスして欲しいって言われたからしただけよ、もう充分でしょう?」 「で、でも…私…あの…あの…」 「何よ? 言わなくちゃ分からないわよ?」 ――なぁんちゃって、分からないわけない。火照って疼きの止まらない身体をどうにかしてもらいたいんだろう、そんな事言わなくったって重々承知しております。だけどそれを簡単に与えちゃぁダメよねえ、今なら快楽のためなら恥も外聞も捨ててだって私に縋ってきそうな勢いの沙都子だもの、だったらそれをたっぷりと楽しまなくっちゃ私も面白くないわよね。沙都子の今にも泣きそうな顔を見れば私の嗜虐心を益々そそるってものよ、今日はちょっとやそっとでおねだりを許してあげるわけにはいかないわね。大体昼間学校でも強請った事を忘れたふりしていたくらいだし、私に歯向かうなんていい根性しているわよね沙都子も…。まぁそういう弱いけど強い振りをしているところもまたきゅんきゅんしちゃうわけだけど、今日はちょっとオシオキも兼ねて楽しませて頂きましょ♪ 「あの…私を触っては下さいませんの?」 「どうして? さっき沙都子はキスをしてくださいってお願いしたじゃない、ならもう終わりでしょ」 「それは、…そうでございますが…」 「じゃあおやすみなさい、また明日ね沙都子」 はあはあと息を荒げながら私を見つめる沙都子の絡みつくような視線を尻目に布団に寝転がり寝ようとするが、一間の布団に一緒だから沙都子が上体を起こしたままのため掛け布団がまともに掛けられずに少し説得力の欠ける状態になってしまった。それでも、じっと私を見てくる沙都子の視線がちくちくと痛い。…だめ、だめよ梨花ここで折れては私の負けよ、もっともっと…もっともっともっともっと沙都子を焦らしていかに私という存在が必要かを身体に叩き込んであげなくちゃいけない。今までだって散々身体に沁み込まさせたつもりだけど、今日はそれ以上に教えてあげる必要があるんだからまだこんな初歩の段階で私が負けるわけにはいかない…! 負けるな! 屈するんじゃない! 確かにこんな沙都子の表情は母性に似た感情がきゅーんと刺激されるんだけど心を鬼にするしかない、クールになれ!! ――梨花。 煩悩と必死に戦う私にそう小さく呟く声が聞こえたと思ったら、突然沙都子が覆いかぶさってきた。突然の出来事に目を白黒させてしまった私がちょっと情けなかったけど、そんな事を思ってる隙に沙都子の柔らかく瑞々しい唇が押し付けられる。勢いが強すぎて圧し掛かる沙都子の身体の重さも私の身体全体に預けられて、―ふッと吐息が漏れる。それに後押しされたのか沙都子の舌がぬるりと入り込んでくると同時に上体が上になっている沙都子の口からとろりと甘い唾液が流れ込んでくる。体勢上それを抗う事も出来ず(ハナから抗う気なんてさらさらないのだが)、喉を鳴らして送り込まれた甘い唾液という名の媚薬を飲み込む。 「お願い…ふ、ぁ……お願いしますわ、梨花ぁ…んむ、私を触ってくださいまし…」 「ふぅ、ッ…ん、沙、都……ぅむ…」 情熱的な口付けをしているのにも関わらず強請ってくる沙都子の息は荒くなる一方で、そんな沙都子の後を追いかけるかのように私の息も自然と荒くなり始める。私の片足を挟み込むように覆いかぶさっている沙都子は息をする暇もないほどの深く舌を入れ込み、挟んだ足を自分の秘所に擦りつけ身体を上下へ動かし私の膝に肉芽を当てる。熱くぬるぬるとした液体が膝に擦り付けられる度に絡みつきその淫猥な動きに私の秘所からもとろりと熱い液体が溢れ出てくるのを下着越しに感じた。 ただでさえ自分を抑えているっていうのにさっきから一向に止まる気配のない酸欠になりそうな深い口付けと、沙都子の身体から発せられる甘い匂いと、膝に塗りたくられた愛液の匂いそして身体を焦がすほどの熱気が私の思考をおかしくさせる。不規則なようで規則的に、ぎこちないようでスムーズな動きで断続的に肉芽を擦りつけられる行為がヂリヂリと沙都子への攻めの手を進めたいと言う欲が私の身を焦がすように襲い掛かってくる。…もうだめ、かも。意志弱すぎね、私――…。 「ふは…ぁっ、沙都子ッ…はあっ!」 「は、ぁ梨花…お願い、もう…私我慢できないんですの…ぁあ、ぁっあ、あ…」 「…なら、どこを触って欲しいのか言いなさい」 「あ、あぁ…ああッ…全部、…ぁッ、……全部熱いんですの…!」 「全部? …困った子ね、ならどこが一番熱いの?」 「ァ…ア、ソコ…が熱くて、……んぁっ!」 「アソコ? 今貴方、私の膝に押し付けてるじゃないの、それじゃ満足できないの?」 「ええ、ん…ふっ、梨花に…舐めてもらいたいん、ですの…そして…ああっん」 「そしてどうしてもらいたいの?」 「…そんな、…あ、ふッ意地悪言わないで下さいまし…あ、ぁ」 「言わなきゃやらないわよ?」 「ぁあっ、やだ…んぁ…ッッ……舐めてぇ…ッ、指を、な…カに――!!」 「まだ話してる途中よ、…イッちゃだめ、沙都子」 沙都子の全身がぶるると震えるとそれと同時に全身の毛が逆立つように鳥肌が立ち始める。―全く話している最中にイこうとするなんて、とんだ淫乱ね。 腰を動かすたびにぐちゅぐちゅと濡れた水音を立てる秘所への刺激を止めるため立てていた膝をするりと折り曲げる。 「――ぁ、ふぁああん…梨花ぁ~…はぁ、お願いッお願いしますわぁ…っ…イキ、たい…ンですのぉ……」 「アソコの中に指をどうしてもらいたいの?」 「は、ぁ…い、いれ…あ、入れ…て…ふあっ、下さい…ませ……ぇ」 「もうちょっと違う言葉が良かったけど、許してあげるわ」 許すも何も、私が我慢出来なくなったんだから仕方ない。最初に沙都子を焦らして楽しませるなんて言ってたこの私が既に抑制力の限界を超えて野性的な何かが沙都子を食せと信号を送って止まない。まずは一度イキ損ねた沙都子を達させてから事に及ぶ事にしよう。 ガクガクと狂った人形のように肉芽を擦り付けていた膝を一度は折りたたんだものの、元に戻すと一瞬の隙も見逃さずとまた沙都子の秘所があてがわれ前後に身体…いや、下半身を動かす。上体を軽く上に向け私と沙都子の体勢が見事垂直というような状況になり、目を上へ向けると沙都子はもう熱に浮かされているかのように自分の胸を掻き抱くように揉みしだきながら私の名を呼び腰を振る。そのあまりの卑猥さに心臓がドクドクと早鐘をうち始め身体の芯が段々と熱くなるのがわかる。 「はぁあっ、あ、梨花ぁ…あぁ、イイ…梨、花ぁ…ん、あっ」 「…沙都子、気持ちいいの?」 「イ…イ…ですわぁあっ、は、あ…あ、やぁ……あ…ああ…」 沙都子の声色が少し高くなり、絶頂へと進んでいるのがわかった。膝でしか沙都子への攻めを与える事が出来ないのかと思い少しヤキモキしてしまうが、少しでも刺激を強く与えてあげようと円を描くように膝を動かしたり沙都子の細い腰に手を回しそれと逆の方向に動かしてみたりした。沙都子自身は前後左右くらいしか腰を動かせる状況じゃなくて私のその新たな刺激に歓喜の声をあげた。 「ひゃ、あぁああっ! 梨花、ふぁっ…!」 「どう…?」 「ん、あああ…だめ、キ、ちゃいそ、…です……わ…―ぁああっ」 「いいわよ、イッて…」 「あ、ン……んんん―ぁ、あ…ダメッ…ああっ梨花…イ、…く…ぅぅうっっ!! ――ぁああぁあぁっ!」 身体がピンと弓なりに反り、まだまだ育つであろう胸が共に上に跳ねる。とても興奮していてもある意味冷静にそれを見れる事というのも珍しくて、目に焼き付けるように沙都子を眺めればそれは非常に扇情的で私の心の衝動を更に駆る。少し肌寒くなってきたこの季節でも白い息が見えるのは珍しく、絶頂に達した沙都子の口からはぼんやりと輪郭を帯びた白い息が見えて身体から蒸発する沙都子の汗がゆらり、と糸をひくように天を目指し薄暗い部屋へ消える。あまりの光景に言葉を発する事も忘れ、ただじっと私の上で乱れる沙都子から目を外す事も出来ず。 息も絶え絶えとなった沙都子の口から私の名が綴られ、ハッと金縛りのようなものから身体が解放される。 「はあ…っはぁっ…梨花ぁ…早く、もっと…下さいませぇ」 「ええ…今あげるわよ」 「あ、ぅ…梨花、梨花ぁ…」 火照りすぎて頭がいかれてしまったのだろうか、ボロボロと涙を零し私に懇願しながらもまだ腰を振る沙都子はもう快感という感覚しか感じないように見えた。熱に浮かされている沙都子もまたいつもと違う風情があっていいものだな。 変に感心をしながらするすると沙都子の身体へと近づけ、沙都子の秘所が私の目の前にくるようなところまで身体を下まで滑らせる。膝に触れられた時も相当な量だとは思ったけれど間近で見ると更なる迫力がある愛液はおびただしいくらいに秘所に纏わりつき、零れ落ちそうなものまで。だがそれを阻止しているのは沙都子の内壁がヒクヒクと止まらずに脈打っているため液体もその脈動に合わせてぴちゃぴちゃと跳ねる。 その潤った果実をぺろりと一舐めすると一際甲高い声をあげて沙都子が跳ね、きゅっと膣口が締まる。―がまたすぐにヒクついて早く入れてくれと訴えていた。 「沙都子はエッチね…くすくす」 「ぃやぁ…、梨花ぁ…お願…はぁ意地悪、しないで…早く……ッ」 「……もう我慢できない?」 「出、来ませんわぁ…だから…だからだから…お願い、お願いします…梨花ぁ、あぁ」 いつからこんなに淫乱になったんだろう。私が開発していってあげた事も関係しているとは言えあの沙都子がこんなに快楽を追求するなんて思ってもいなかったことだ。 既にぐちゃぐちゃになってしまった蜜壷へとゆっくり指を入れると中はどこもかしこもヌルヌルしていて指を動かすたびに中で溜まっていた愛液が指に纏いて、たぽたぽと溢れ出てくる。…これは相当キてるわね。頭の上からは不規則な吐息と共にまるでうわ言のように私の名前を呼ぶ溜息のような喘ぎ声のようなそんな不思議な言葉が聞こえる。こんなになるまで私を求めている沙都子に改めて生まれる好きという感情が溢れてくる。 その想いを伝えるかのように中指と薬指をゆっくりと沙都子の中に沈め、奥の奥めいたところまでぎっちりと入れてあげる。身体全てで私を包んでくれるかのように私の二本の指をきゅきゅっときつく抱きしめ、その事により指の出し入れとはまた違う快感を感じて背中を丸くし新たな快感をじっくりとかみ締めているように感じた。とは言え寝転がっている私よりも身体を起こしている沙都子の方が身体の自由が利くんだから私が沙都子を攻めやすいように動いてもらうしかない。 「沙都子、少し腰を落として」 そう囁くと、ゆっくりと細い腰が降りてくる。私を跨いで秘所を晒している事で生まれる恥ずかしいという感情はまるで感じられない。愛液を幾筋の線を引きながら滴らせている秘所が口元へと届くと、指の埋められている箇所の少し上にある肉芽を啜り上げる。以前止まりそうにない自分の熱情を沙都子にぶつけながらきつく吸い上げた事があったが、確かその吸い上げが強すぎて痛みを伴い沙都子に注意された事があった。状況が違う今、頭上から聞こえる声は歓喜の意しか含まれていないため私はやりたい放題沙都子を抱いてあげる事が出来る。 「イキそうになったらいつでもイっていいから」 「あふ…、ありが、とう…ぁっございます…わ、はぁ…っん」 それが口火となり攻めの手を開始した。 今やまるで全身性感帯となっているであろう沙都子の身体を奏であげる事は非常に容易く、どこを触ってあげても気持ちいいと声をあげるばかり。元々感度がいいけれど声をあげるのが恥ずかしいのか気持ちよくても口を手で塞いで声を出さないようにとするのだけど、それすらも私の欲に適うわけなく強引に舌を口内へ潜り込ませたり指を入れて口を開かせてあげたり、快楽の波に溺れさせてあげないと今のようにきゃんきゃんと啼いて声を荒げて出す事はないに等しい。どの行為も私がしたくてしている事、きっと沙都子だって言わないにしろ喜んでいるんだから止めもしないんだけれど現状のように私が何の苦労もしないで沙都子がここまで乱れているというのは、新たな興奮を生み無意識の内に空いている手で自分の身体をなぞり始めてしまう。今まで触れる事しかしていなかった私にとっては何とも言えない快感を感じた。沙都子の声や仕草に当てられて確かに疼いたり濡れているだろうとは思っていたけれど、まさか自分の身体がここまで火照っているなんて思わず、そんな戸惑いのある中で自分の奥から湧き出てくる背中を這い上がる快楽に溺れそうになる。 「ぁあっ、梨花…そ、こ……イイ、ですわ、あ、く…ッ」 「んふッ……ちゅ、沙都子…は、ぁ」 つい自分への快楽を優先しそうになっていた時に丁度沙都子の啼く声が聞こえてハッと我に返る。……危ない、沙都子への愛撫を忘れて自分の事に没頭するところだった。それでも自分を慰める手の動きが止まらず、沙都子に対しての罪悪感が更なる自分の感度を増幅させているのではないかと思うくらいに自分の身体が熱く火照る。 止まらないなら、止めなければいいんだと心の奥底で思ってしまったために頭で止めろと指示しているのに身体がいうことをきいてくれない。溢れ出す快感をそのまま沙都子に伝えたくて、埋めていた二本の指を下から突き上げるように強く出し入れする。沙都子の身体がガクンと跳ね上がる、この子の感じるところは左の奥めいたところ。出し入れする度に中指と薬指で中をぐりぐりと撫で上げるかのように蠢かせると頭上からの声は益々艶めく。 「ぅんんんっ…! ああ、くぁっ…! いい、ッ…イ、イ…! あ、っ梨花…梨花……ッ!!」 「あぁ…、沙都子…ふぁ」 「はぁあぁぁ…ん、もっと…もっ……とぉ…!」 「ん、は、ぁ……こう…?」 「そこッ、―あああぁっ!! …ク、る――! んぁっ、ああ、あ、あ…ぁああああっぁっ!!」 沙都子の熱を感じる二本の指が更に熱を伝えようとビクンビクンと抱きしめる。その蠢きが治まらない内に肉芽を舌でねぶると全体がキュッと窄まり、益々私の指をきつく覆う。沙都子の癖で一度イッた後は感度が高まっているため指を抜かずに攻めていると入っている指が安心感を与えるのか断続的に達するようになっていた。あまりやりすぎると沙都子が泣き始めたりするのだけど、ならば止めますかと一度だけで止めたりすると疼きが止まらずやめないでくださいまし、なんて言ってどちらにしても泣きながら強請ってくる。勝手だけど、それが可愛い。 今日のこの状況はもっともっと楽しませてもらえると思い出した途端に頭にあった自分を慰めるという行為をぴたりと止め、沙都子への愛撫に集中する。身体自体は欲求不満を訴えていたけれど今は沙都子を可愛がってあげる事の方が先決だ、自分の疼きは近いうちに沙都子に慰めてもらう事にした。そう自分の中で整理をし、すっきりしたところで改めて愛撫の手を激しくする。―明日もまた寝不足かなぁ…。 「沙都子、まだまだ終わらないわよ」 「ひゃぁっ! ふぁああっや、あぁっダ、…ま…た、く、ぁあああっ!」 「あら、またイッちゃったの? 今日は何回イケるかしらね…くすくす」 「はあ、梨花ぁ! ああ、も、っと…もっともっと…はぁ、あ、はぁ、もっと…欲しい…で、すわ!」 「贅沢な沙都子ね、いいわ…遊んであげる」 「んんん!! あぁああぅ、ぅん…ッふぁあ、はぁ…!」 ――その夜、嬌声が止まる事はなかった。 眠れぬ夜に2へ続きます。
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「んっ……」 ぴくん、と不意に吹いた一陣の風に体が一瞬跳ねる。 すぐさま辺りを見回すが、どうやら不審がられてはいないらしい。 私、園崎魅音は現在、慣れないミニスカートに……その……し、下着を穿かないで街を闊歩している。 事の発端は数時間前。 「お姉に足りないのは度胸なんですよ! そんなだからいつまで経っても圭ちゃんと進展しないんです!」 「あ、ぅ……うるさいなあ、そんなの……言われなくたってわかってるもん……」 「いーえ、わかってません!お姉はミニスカノーパンで街を歩くくらいの覚悟を身につけないと、圭ちゃんは振り向いてなんかくれませんよ?」 「ノ……ノーパ…って、何で話がそんな飛躍してんのさああああ!?」 「例えばの話です」 「じゃあ、そんなこと言う詩音はどうなの!? 出来るの!?」 「えー、ヘタレなお姉と違って出来ますよ。園崎詩音はやりますよ」 「む、言ったね……詩音に出来るんだったら私だって出来るもん。なら、負けた方がノーパンミニスカで街を歩く! どう?」 ……今に至る。 もー、詩音嫌い詩音嫌い詩音嫌いー! 普段慣れないミニスカートは、ロングスカートやジーンズでいつも隠して来た脚を冷やす。 道行く人が私に時々振り向くのがわかった。 常にスカートを押さえながら歩いているのに、気付かれているのかな? 恥ずかしさでその場にへたれこもうとするも、逆に見せ付けるようなものだ。 私に逃げ場はなかった。 と、後ろから肩を掴まれた。 「……魅音?」 「け、圭ちゃん?」 よく見知った顔。 ああ、彼にだけは絶対気付かれたくない…… 圭ちゃんは私が普段とは違った服装を物珍しそうに見ている。 当然、普段露出していない脚に視線が集まる。 何だか、陰部を圭ちゃんに凝視されているかのような錯覚に陥ってしまう。 脚ががくがくと震える。 見ないで、そんなに見ないで…… 「……ゃ…」 とろり、と蜜が一滴震える太股を伝うのがわかった。 何とかして圭ちゃんと早く別れなきゃ、おかしくなっゃう…… 「け、圭ちゃんどうしたの?」 「いや、たまたま通り掛かって魅音を見つけたからさ」 圭ちゃんの視線はようやく私の顔に合った。 「そ、そうなんだ? あはは、奇遇だねえ」 ぽたり、ぽたり、と背徳感からか愛液の雫は降り止まない。 「あ、あのさ」 口を開いたのは圭ちゃんだった。 「な、何?」 気付かれた? 嫌われた? 聞き返す私の声は若干消え入りそうなものだった。 なのにさらに愛液が脚を伝う速度は増していく…… 「魅、魅音って……その、そ、そういう格好も似合うんだな……」 「ぇ、ぁ……ぅ……ゃ、っ…」 彼から発せられた意外な言葉に、体の奥が痺れる。 前よりどろりとした粘りのある愛液が太股さえも伝う事なく地面に糸を引いて落ちた。 「た……たまにはお、お前も女の子なんだから……」「……け、けい、ちゃっ……」 う、嬉しい、けどっ!駄目、駄目っ! あたし、いま、おかしくなっ…… 「女の子」という言葉に体がびくん! と大きく跳ねた。 圭ちゃんは頭を掻きながら照れ臭そうに、私から目を逸らしているので気付いていない。 「な、なんつーか、その……きょ、今日の魅音、可愛いなって思って…」 「~~~~~~~~~っ!!」 「可愛い」と言われた時には、頭の中が真っ白になって、愛液を止める事も考えられなくなっていた。 「お、俺、何言ってんだろうな! その、ま……またな!」 圭ちゃんは私に目を合わす事なく走り去って行った。 私は彼の走る後ろ姿を見送りながら、地面に膝をついた。 ぴちゃ、と膝が私の脚から滴って出来た蜜の水溜まりで濡れた。 「っく、ひっく……う、うぇぇぇっ……」 涙が止まらなかった。 圭ちゃんが私を褒めてくれたのに。 女の子だって認めてくれたのに。 可愛いって言ってくれたのに。 それを私はこの膝を濡らすいやらしい体液で汚したんだ。 でも、すごく気持ち良かったと思ってしまう自分も居て。 気付かれるか気付かれないかの背徳感が、これまで圭ちゃんを想ってする行為とは比べものにならないくらいの快楽を生み出した。 ……圭ちゃんは、こんなえっちな女の子……嫌い、だよね? 涙は、とまりそうになかった。 涙が滴り、愛液の水溜まりに落ちていく。 涙と蜜が混ざり合ったプールが、沈む夕暮れを映していた。
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2007/12/22(土) 「先生、さよなら~!!」 「はい、さようなら。みなさん帰り道には十分気を付けるんですよ」 からりと晴れ上がった初夏の土曜日。私の生徒たちと帰りの挨拶を終える。授業は昼で終わるということもあり、子供たちは目をらんらんと輝かせて各々帰路について行く。 「ふふふ……昔を思い出すわね……」 授業が午前中で終わる土曜日に、何年か前の私も同じように目を光らせて過ごしていたことを思い出す。 平日の下校の雰囲気とは違うさんさんとした太陽を感じながら、お昼のカレーを自宅で食べて友達のところに遊びに行く…… そんな良き土曜の一日の思い出が私の中で反芻されていった。 職員室に戻った私は残りの業務に励む。その途中、日直の子から日誌を受け取りそれに判を押す。日直の子は早く帰路に着きたいのだろうかそわそわしながら私の返事を待っていた。 「はい、確かに受け取りました。気をつけて帰ってくださいね」 元気の良い日直の子の挨拶を受けて、私の顔が思わず綻んでいく。 午前中で終わった土曜日も相まって、一時間も経たないうちに私は今日の全ての業務を終えた。 「知恵先生。お疲れ様です」 「お疲れ様です。校長先生」 分校のもう一人の教師もある校長が私に声を掛けた。 「どうやら、業務は全て終えられたようですな。帰宅されてもよろしいですぞ。 学校に残っている生徒たちは私が見送りますからな」 「そうですか……じゃあお言葉に甘えさせてもらって……」 デスクの上の書類を片した後、教室の様子を伺いに戻る。『部活』に精を出していた 委員長たちに一声掛けて私は分校を後にする。私の中の土曜日もまた始まろうとしていた。 自宅のキッチンに足を運ぶ。芳しいカレーの匂いがほのかに香っていた。今日の朝、私は早起きして既にカレーを作り上げていたのだ。もちろん、今日はいつもより早く帰ることができると見越していたから。久しぶりにカレーで自宅の昼を過ごすことができる。幼少の頃の土曜のお昼が思い返されて、私の心がいやおうにも高揚していくのが分かる。 朝作り上げた時間から数えて数時間、熟成させていたカレーを弱火にかけて温めていく。その間に私は炊き上がった私の米飯の様子を見に行く。もちろん、これも洗米を済ませて私が帰ってくる時間に合わせてキッチンタイマーを仕掛けていたものだ。 「……うん、ご飯、いい感じに炊き上がってますね……」 ふっくらとやや硬めに炊き上がったそれを見て、次第に私の胸か高鳴っていくのを感じた。炊飯器でできた米飯にしてはなかなかの出来に仕上げることができた。私が炊くお米も吟味を重ねて選択したものだ。粘りが少なくお米同士のくっつくことの無い、それでいてルーの染み込みやすいお米……長年の研鑽を重ねて発見した業とお米の集大成が目の前で煌々とした湯気を放っている。 「んんん……はぁ……いい匂い……」 目を瞑り、私の米飯の匂いに酔う。十二分にそれを堪能した後にカレーの様子を見に行くことにする。 「ごめんなさいね……すぐ戻ってくるから……」 名残惜しそうな私の米飯にしばしの別れを告げて炊飯器から離れた。 後ろ髪を引かれつつカレーの鍋を覗き込む。ふつふつと静かに煮立っているそれは、私の特製のスパイスの香りを放っている。控えめにその匂いを主張していた先ほどの米飯とは違い、私の煮立っているカレーはその存在をダイレクトに私の鼻腔と視覚に訴えかけてくる。わずかに照りの乗っていてとろとろとしたルーの中にジャガイモの白色と人参の赤色が見え隠れしていた。そしてそれを取り巻くように繊維ほどの細さになるほど煮込まれた鶏肉が周りに点在している。 「ふふふ……我ながら良い出来ですね……」 私の得意カレーの一つであるチキンカレーが出来上がった。この出来なら一流のレストランのカレーにも遜色の無いものだと私は思う。しかし私の作ったカレーを売るような真似だけは出来ない。心を込めて作った私のカレーをどうして売るような ことが出来ようか…… 私はお鍋にかかっていた火を止めた。そして、カレー皿を棚から取り、炊飯器の所へ足を運ぶ。 「待たせてしまってごめんなさいね……」 私のことを待っていた私の米飯に声をかける。しゃもじを持ち余計な圧力をかけないように注意を払いながら形良く米飯を皿に盛っていく。残りのご飯を米びつに移した後、炊飯器のふたを閉める。そのままカレー鍋のもとに行き、お玉でルーをかける。多すぎず少なすぎず……細心の注意を払いながらルーを落としていった。この作業を怠ってしまうとルーとカレーのバランスが崩壊してしまう。 「ルーだけがいたずらに残るというような、致命の痛手は何としても避けないと……」 うまくいったようだ。バランス的に完璧なカレーライスを見て思わず自分の口角が釣り上がってしまうのがわかる。 「もうすぐ……もうすぐですからね……」 テーブルの中心に私のカレーが鎮座している。そのちょうど右側にスプーン、やや左上方にお冷を置く。後は食べるだけ。 「いたただきましょう。……!!」 スプーンで切ったご飯に断面にはルーが十二分染込んでおり、私の目が釘付けになる。私のカレーを口に運んだ瞬間、芳しい香りと舌を突付くようなスパイシーな味が口内に広がった。あまりの美味しさの衝撃に私の背中がぞわっと総毛立っていくのがわかる。 「はぁぁ……なんて美味しいの……」 私のカレーがもたらしてくれた何にも代えがたい喜びに体が震えていく。十分に一口目を堪能した後に二口目を頬張る。今度はカレーのもたらしてくれる喉越しを楽しむ。こくりと喉を震わせると、熱いカレーとご飯の塊が私の体の底に降り立っていく。体の奥から感じる熱さに悶えながらスプーンを進めていく。 「はぁ……はぁ、ん、んく……か、カレー……私の……んん」 私はスプーンでルーとご飯をきれいに形作り、口に運び続けていく。かちゃりとスプーンとお皿が立てる音にもまた小気味良さを感じてしまう。自分の口内と耳腔を楽しませてくれる私のカレーに、何か言い表せない崇高さのようなものを覚える。無意識に感じてしまうカレーへの想いに自分の心臓が高鳴っていく。 「はぁ……はぁ……はあ……んっん……熱いぃ」 息が続かなくなるほど夢中で貪り続けていたために自然と呼吸が荒くなっていく。私の熱くなった口内に冷たい空気が入り込んでいく。心地よいその感触にしばらく身を晒す。 「ふう……まだいっぱい残ってますね……」 半分ほど残ったカレーを一瞥し、私はまだしばらく続くであろう享楽に身を委ねる。その思いが私のお腹の奥をさらに刺激していく。 「さぁ、行きましょう。一緒に」 私はスプーンの動きを再開させご飯の一角に向かっていく。次はルーを多めに取り口に入れた。中にいた小さな私のジャガイモの塊をころころと舌を使って転がしていく。糸切り歯を使って半分に割り、その断面の感触を味わう。ジャガイモ特有の素材の甘味が染み出て私の舌を染め上げていく。さらなる唾液の分泌が促されていくのがわかる。 「……やっぱり良いですね。私のジャガイモも…………んんっ!!」 私はジャガイモに気を取られすぎていた。並々にスプーンに盛られたルーから一滴がこぼれてしまったのだ。私の胸元へとしずくが落ちていく。スローモーションのようにゆっくりと落下する私のカレー。胸元に達する直前に空いていた方の手の平を咄嗟に出した。ぎりぎりのところで手に平に収まりほっと胸を撫で下ろす。 「はあ、はあ。危なかった……」 今着ている白のワンピースが汚れなかったというよりも貴重なカレーを犠牲にせずに済んだという思いのほうが強かった。しかし、これからは着ている服にこぼさない様に食べなければならないという邪念が取り巻いてくるだろう。カレーの時間を 邪魔されるのはなんとしても避けないと…… 意を決した私は着ているワンピースを脱いだ。私としては他人より少し大きいほうではないかと思う、ブラに包まれた双丘が顔を出す。脱ぎ終えた白色のブラとパンティだけを身に付けている状態になる。衣服に篭っていた体熱が開放されて私の気分が爽快に一心された。もうこれで私とカレーの邪魔をするものはいない。 カレーを次々に口に運ぶ。ご飯多め、ルー多め、50:50、にんじん盛り、ジャガイモ盛り、ダブル盛り……スプーンという小さなステージを彩り、時には形を変え繊細さと大胆さを味わわせてくる私のカレー。そのギャップに翻弄され、私はカレーを食べているのではなくて、食べられているのではないかと錯覚する。カレーから受けるその多彩な責めを受け、私のむき出しになったからだが汗ばんでいく。 「あぁぁ、駄目……私のお腹の底に……カレーが、染み込んで……」 「んん!駄目、スプーンが止まら……」 もはや、私のカレーはスプーンを止めてくれようとはしない。残ったカレーを貪りつく様に食べていく。口の周りにルーがまとわり付こうが、カレーのしずくが落ちようがカレーに魅入られた私にとっては、もはや関係がなかった。 気付いたときにはカレー皿は空になっていた。名残惜しくなった私はスプーンを使ってさらに残ったルーを掬い上げていく。そして唇に付いたわずかに付いたルーを舌を使って舐め取る。その傍から見れば卑しい行為を終えた私はお冷を手に取る。内側から火照っていた私の体がすっと冷やされていくのを感じた。 私の胸元に違和感を感じ視線を下ろす。先ほどこぼれてしまったカレーの一しずくが私の双丘の間に吸い込まれつつあった。 「まだ……いたんですね……」 汗ばんだ谷間にいた最後のルーを指を差し入れ掬い取る。我慢できずにそのままルーに包まれた指にしゃぶりついた。私の指から未だ火照りの取れない唇とぬらぬらとした舌の熱さが感じられる。最後のぬくもりを味わいきり、私はちゅぷりと口から指を抜いた。 「ふふふ…………ご馳走様……」 Fin
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「……………………ん……?」 ………………朝か。 ……なんか頭がすっきりしない。 ……昨晩は寝るの、遅かったっけ……? 「…………そもそも何時に寝たんだっけ……。……えっと……うぉっ!??」 な、……み、魅音!? なんで俺は魅音と一緒の布団で寝ているんだ……? ……呼吸を整え、寝起きで鈍り過ぎている思考回路を活性化させる。 ………………あぁ、そうだった。 魅音が寒いから暖めてくれとか言ったんだっけ。 ……それで俺は魅音を抱きしめているわけか……。 「……それなら、もう抱きしめている必要はないな。魅音を起こ……せ…………ば……」 そこでふと……魅音の寝顔に見入ってしまった。 ……いや、その。 双子だから当然なんだろうけど。 魅音の寝顔が、昨日の昼間に見た詩音の寝顔と、本当によく似ていて……。 普段はあまり異性として意識しないヤツが、自分の好きなヤツと同じ寝顔をしていると……。 なんというか、そのギャップがいいというか……。 ………………。 ……な、何を考えてるんだ、俺は……。 昨日、詩音が好きだから、魅音には何もしてやれないって言ったくせに。 ……それなのに、魅音に劣情を抱くなんて…………どうかしてるだろ。 …………でも……。 こうして、抱きしめてやるくらいはいいよな……? べ、別に下心があってやってるわけじゃないぞ!? 大切な親友が風邪を引かないように暖めているだけだ。 それに、これは魅音自身が頼んだことだし! ……だから、魅音が起きるまでは……いいよな……? ……魅音を、もう一度しっかりと抱きしめる。 「……う、…………う~ん……」 「あ、あれ……?」 ……魅音が寝ぼけまなこで俺を見つめている……。 も、もう起きたのか……? 「…………。…………おはよ」 「……お、おう。…………おはよう」 「ふぁ~あ……。なんかあんまり寝た気がしないなぁ。……寝るのが遅かったからかな?」 ……魅音は身体を起こし、大きく伸びをしている。 俺も釣られるように身体を起こした。 「……そ、それなら、もう少し寝ててもいいんだぞ……? まだ寝ててもおかしくない時間帯だし……」 「う~ん、そうだねぇ……。でも、毎日決まった時間に起きてるからさ。この時間に起きないと気持ち悪いんだよね」 「……そ、そうなのか……」 魅音の言葉に、がっくりとうなだれてしまう……。 「あれ、どうしたの? ……具合悪いの?」 「……いや、別に……」 「あ、もしかして今になって首が痛くなってきたとか? 結構な勢いで叩きつけちゃったからなぁ……」 「大丈夫だって……」 「そんなこと言ったって、全然大丈夫じゃなさそうなんだけど……」 「………………」 ……まぁ、しょうがないよな。 ……あんな事をするのは、昨日で最後だって言ったんだから。 本来、俺と魅音は友人で、それ以上の関係ってわけじゃ……。 「早く、元気になぁれ☆」 ちゅ、っと。 頬っぺたに柔らかい感触。 ……こ、この感触は……。 「えへへ。……どう? 元気出た?」 「な、……何すんだよぉおぉおおッッ!!? お、お、おま……ほ、ほっぺ……キ、キス……!」 「……何をそんなに驚いてんの? 昨日、あんなことをしておいて。キスくらいで恥かしいわけないでしょ?」 「そういう事を言ってるんじゃないッ! こういうのは昨日で最後だって……」 「それに昨日言ったじゃん。私が圭ちゃんを好きでも構わない、って」 「は? ……い、いや、確かに言ったけど……」 「それなら、これくらいはいいでしょ? スキンシップみたいな物なんだし」 「ス、スキン……。……はぁ……。……分かった。もういい……」 「よし! 元気も出たことだし、帰る前に朝ごはん作ってあげるよ。和食と洋食、どっちがいい?」 「…………和食」 その後も、魅音は俺に朝飯の献立について色々と質問してきた。 楽しそうに話し続ける魅音をぼんやりと見つめる……。 (……ま、確かに。元気が出たみたいでなによりだ。……泣いてなんかいるより、元気に笑ってる方が魅音らしいからな) 「…………うげぇ……。気持ちわりぃ……」 デザートフェスタの帰り道。 特製のジャンボパフェを喰わされたせいで、メチャクチャ気分が悪い……。 通常のパフェ数人分もあろうかという巨大なそれは、カップル専用の特別メニューだとか。 ……まぁ、つまり。 俺と詩音はめでたくカップルとなったわけなのだが……。 やっぱり、何が変わるってわけでもない。 俺の腕に伝う詩音の胸の感触も、いつものままだ。 「あれくらいで根を上げてどうするんですか。私なんて全然平気ですよ?」 「お前は最初の一口しか食べてないだろうがッ!! 俺がほとんど全部食べたんだぞ!?」 「それでも、ひとりで食べられない量ではないと思います。……お腹一杯だとしたら別ですけど」 「え? ……いや、まぁ。朝飯をたらふく食っちまったからな」 「なんでまた。今日はデザートフェスタがある、って知っていたはずですよね?」 「ぁ……いや。ほら! 食欲の秋って言うだろ!? ご飯がうまい時期だしさ。それでつい食べ過ぎてしまって……」 「ふぅん。ま、いいですけどね。……あ、あれ見てください!」 詩音が指差した先には……例のおもちゃ屋があった。 色々と因縁のあるおもちゃ屋だが……そういや、あの部活の続きはいつやるんだろうな。 ショーウィンドウの前まで行くと、……例の人形と同じ物があった。 「圭ちゃんが私に買ってくれた人形ですね」 「ああ。お前が俺を騙して買わせた、あの人形だな」 「もう! そんな人聞きの悪い言い方はしないでください。ちゃんと大切にしてるんですから」 そうは言われてもなぁ。 あれは魅音に買ってやるつもりだったのに、詩音が横取りしたようなものだからな。 魅音と詩音、か……。 ……あの時、初めて魅音と詩音が本当に双子なのだと知った。 そして、その直後に俺は詩音を好きになってしまうのだが……。 ……当時の俺は詩音と、詩音のフリをした魅音の区別が、完全には出来ていなかったように思う。 だからあの時の俺の、詩音を好きだって気持ちの何割かは……魅音に対する物だったのではないだろうか……? だからといって、俺の詩音に対する好意が偽物だなんてことは、絶対にありえないが……。 ………………。 「…………なぁ、詩音。あの人形なんだけどさ……」 「はい? お人形が、なんですか?」 「あの人形……返してくれないか?」 「…………。…………え?」 「あの人形は、俺が魅音に買ってやるつもりだった物だ。だから、詩音が持っているのはおかしいと思う」 「で、でも! あの人形は詩音に買ってやる、って……」 「……確かにそう言った。でも、それは俺が魅音と詩音が同一人物だと思っていたからであって、……お前に買ってやろうと思ったわけじゃない」 「……え、と……えっと! 私、あの人形は大切に……」 「……大切にしてもらってるのは嬉しい。でも、やっぱりあれは魅音に持っていてもらいたい。……だから、無理を承知で頼む。あの人形を返して欲しい」 「あ……ぅ…………」 詩音は頬を膨らませ、あからさまに不機嫌な表情になる。 ……心なしか、涙をにじませているように感じられた。 そして、俺から目を逸らし、黙り込んでしまう。 普段はあまりこういう表情を見せないから、かわいいなぁ、なんて思ってしまうのだが……。 ……長いこと誤解させておくのもよろしくないので、早めにフォローを入れる。 「……買ってやるからさ」 「……えっ……?」 「詩音にも、同じ人形を買ってやるから。……魅音の為にじゃなくて。ちゃんと、詩音の為に」 「……わ、私の為に……?」 「ああ。詩音もそっちの方がいいだろ?」 「……圭ちゃん……!」 俺の提案に、詩音は表情を一変させる。 詩音は自分の感情を素直に表現するタイプだ。 だから、その笑顔を見ただけで、こっちまで嬉しくなってくる。 ……ただなぁ。 喜んでもらえるのは嬉しいけど、人前で抱きつくのだけは、本当にやめてもらいたいんだが……。 「絶対ですよ、約束ですよ!? お姉と同じ人形ですよ……?」 「分かってるって。あれでいいんだろ? 店員さんを呼んで出してもらおうぜ」 すると、ちょうどいいタイミングで店員さんが出てきた。 「あ、ちょうどよかった。店員さん、この人形なんですけど……」 「………………」 ……えーと。 そういや、今日はバイトだって言ってたな……。 「あの……魅音。これはだな……」 「……なに? 早速デート? いやぁ、羨ましいねぇ。こっちはバイト中だってのに」 「い、いや、そういうわけじゃ……」 ……魅音らしくない、やけにトゲのある言い方だ。 頭では納得しているが、まだ気持ちの整理が出来ていないのかもしれない。 「ちょうど良かった! お姉、あの人形です。あれを買いますから、ショーウィンドウから出してください」 「……お人形……?」 詩音が指差した人形を見て、魅音は表情をこわばらせる。 「なんで……? あれと同じ人形、持っているはずでしょ。わざわざ同じヤツを買うの?」 「同じじゃありません! 今度のお人形は、圭ちゃんが私の為に買ってくれるんです。前のとは全然違います!」 「……詩音の……為に…………」 ……なんか魅音がぷるぷると震えているような気がする。 風邪がぶり返したのかな……? きっとそうだろう。 別に怒ってるわけじゃないよな、うん。 「お姉。それじゃよろしくお願いします」 「………………ダメ」 「へっ? ダメって……なんでですか?」 「あのお人形ねぇ、売約済みなんだよ。だから詩音には渡せない」 「ば、売約済みって……。それなら売約済み、って書かれた札とか掛けてなきゃおかしいじゃないですか!?」 「あっはっは。それはしょうがないよ。……だって。たった今、予約が入ったんだから」 「……たった今って……。まさか……!?」 「うん、そう。私が買うことにしたの。……だから、詩音には渡せない」 「……どういうつもりですか、お姉……?」 「なに、そんなに欲しいの? ……だったら、力ずくで奪ってみれば?」 「力ずくで……? ……上等だぁ……ぶちまけられてえかああぁああぁッッ!!!」 「やかましいよ……。圭ちゃん放してとっとと失せなッ!!!」 「お、おい、落ち着けって! ……あと詩音。俺にしがみついたまま啖呵を切るのはやめろ」 本人に自覚はないのかもしれないが、はたから見ると非常にマヌケだ。 ……しかし参ったな。 経験上断言できるが、このままだと一番酷い目に遭うのは俺になってしまう。 ふたりがガルル、と睨みあっている間に、何とか逃げ出したいところだ。 逃げ出したいが……詩音の腕による拘束がきつく、とても抜け出せそうにない。 となると、あれしかないか……。 う~ん、こういう手はなるべく使いたくないんだが。 許せ、詩音……。 「あ、悟史」 「えッ!? どこですか?!! ……あ!? 圭ちゃん!!」 詩音の注意が逸れた一瞬で拘束を脱し、一目散に逃げ出す。 チラリと後方を確認すると、ふたりが言い争いながら追いかけてきている。 ……ふたりの会話にケジメだとか爪を剥がすとかって単語が出てくるのが恐ろしい。 捕まったらミンチにされかねないので、必死に逃げる。 ……エンジェルモートまで戻れば自転車がある……そこまで逃げれば……! 「って、おわぁ!?」 な、な、……なんだ?! 交差点を渡ろうとしたら、黒塗りの車が目の前に突っ込んできた……。 助手席のウィンドウが開き、中から見知らぬ人が顔を覗かせる。 「ねぇ、あんた。何したんだい? あの子らに追われるなんて、相当のことだよ?」 「え、えぇ? いや、あの……」 ……この人は誰だ……? 誰かに似ている気もするが……。 「んー? ……葛西。この子で間違いないんだよねぇ?」 「はい。彼が前原さんで間違いありません」 「あ、あれ、葛西さん!? ……あ、ってことは、この人は……。もしかして魅音と詩音の……お姉さん、ですか……?」 「……お姉さん……」 「いえ、前原さん。この方は……」 「あっははは!! お姉さんかぁ。いいねぇ、気に入ったよ!!」 「え、あの……」 「やっと追いついたぁ!! ……って、あれ。お母さん、何してんの?」 もたもたしていたら、二人に追いつかれてしまった。 って、お母さん……? 「あんたたちが追いかけてるから、ちょっと気になってね。面白い子じゃないかい。気に入ったからさ。これからウチでやる宴会に連れて行こうと思ってね。あんたたちも来るかい?」 「もちろん行きます! 私と圭ちゃんはデート中だったんですから」 「私も行くよー。どうせ暇だしね」 「……暇って。お姉、バイトはいいんですか?」 「あー、いいのいいの。今日はお客さんが少ないから、もう帰っていいって言われてるし」 「………………」 ……なんか勝手に話が進められているな。 でもま、詩音の実家ってのも興味あるし、付いて行ってみるかな。 「はい、どうぞ。お水と胃薬です」 ……詩音からコップと錠剤を受け取る。 ベッドに腰掛けたまま、それを飲み干した。 「スマン。わざわざ持ってきてもらって……」 「別に構いませんけど。……それにしても、かなり気に入られたみたいですね」 「ああ。捕まえられて、延々と飲まされた。こっちは未成年だってのに……。いい人だとは思うけど、ちょっとな……」 「でも、お母さんと仲良くなっても損は無いと思いますよ?」 ……あると思うけどなぁ。 今後、顔を合わせるたびにオモチャにされそうだし。 ……とほほ……。 「それにしても、お前の部屋なのに随分と殺風景だな、ここ」 「必要な物は、ほとんど向こうに置いてありますからね。……あ、そうだ。圭ちゃんがお母さんに捕まってる間に、お姉と話してました。お人形の件、ちゃんと説明したら納得してくれましたよ」 「おー、そうかそうか。そりゃ良かった」 やっぱり話し合うことって大切だよな。 俺もレナにあの事を打ち明けて、だいぶ気が楽になった。 ……俺と詩音の関係も、詩音が俺に相談したところから始まったわけだし。 「それと……聞きましたよ」 「ん? 何を?」 「昨日の事」 「…………き……のう、って……」 魅音から昨日の話を聞いたってことは、つまり……。 「……ぁ、いや、……違うんだ、詩音! 俺は決して不純な気持ちで魅音を抱こうとしたわけではなく、親友である魅音の頼みを断れなかっただけで、己の肉欲を満たそうなどとはこれっぽっちも……」 「あー、はいはい。ストップストップ。そんな必死に言い訳しなくても、全部聞きましたから」 「そ、そうなのか……? それならいいけど……」 「それはそうと。お姉の胸、どうでした? 私以外で揉んだのは圭ちゃんが初めてのはずですよ」 「はぁ!? ……い、いや、普通じゃないか……?」 「惜しかったですね~。もう少しでお姉の処女を奪えたのに。最後の最後で拒否されるなんて……」 「しょ、しょ……!?」 「ま、圭ちゃんには園崎家の次期頭首様は高嶺の花だった、ってことで。その代わり……」 詩音はポン、っと俺の肩に手を乗せる。 「圭ちゃんには私がいますから」 「お……。…………はぁ……」 ……なんか凄く疲れた。 目をつぶり、ベッドに仰向けになる。 っていうか、なんだよ、その言い方は。 まるで俺がフラれたような言い方じゃないか……。 「ちょっと待っててくださいねぇ~。えーと、確かここに……。あ、あったあった」 「……? 何をしてるんだ……?」 詩音がガサゴソとやっているので、身体を起こし、視線を向ける。 そこには……。 「…………は?」 「どう? 完璧でしょ?」 ……ああ、完璧は完璧だ。 どこからどう見ても…………魅音……だ。 「……詩音。一体なんのつもりだ……?」 「もう、間違えないでよ! 詩音じゃなくて、魅音だよ」 「な、なに言ってんだよ!? だって、お前は詩音だろッ?!」 「ねぇ、圭ちゃん……。なんでそんなイジワルするの……?」 詩音は、俺に覆い被さるように身体を寄せてくる……。 ……アルコールのせいだろうか。 それとも、詩音の演技があまりに真に迫っているせいか。 なんか、詩音が本物の魅音のように思えてきて……。 「お願いだから、ちゃんと魅音って呼んで。……私の名前を呼んで……」 「ぁ……ああ、分かった。し、……魅……音? ……なぁ、魅音。分かったから、どいてくれよ……。これじゃ、まるで……」 「まるで……?」 「まるで…………そういう事をするみたいじゃないか……」 「あははー、そうだねー。若い男女がベッドの上で、こんな体勢だもんねー。……それじゃ、しよっか?」 「え? って、ちょ、おい!!」 魅音は、ますます身体を寄せて、……お互いの吐息が感じられるまで顔を近づけてきた……。 「……ま、待て、ダメだって!!」 「えー、なんでよ? 別にいいじゃん」 「だってほら! お、俺は……詩音と付き合ってるわけだしさ……」 「あ、そっか。詩音は嫉妬深いからねぇ~。でもさ、バレなきゃいいわけでしょ?」 「なんでそうなるんだよッ!?」 「……それにさ。圭ちゃんだって、私としたいはずだよ?」 「そ、そんなわけないだろ……」 「へぇ~。……それじゃ聞くけどさ。さっきからおじさんの太ももに当たってる、このかたぁ~いモノは、一体なんなの?」 「へっ? あ、いや! 違うんだ。これは、えっと……」 「ほらぁ、圭ちゃん。素直になろ? 詩音には秘密にするからさ」 「……ううぅ……」 「それとも……圭ちゃんは私が嫌い……? ……魅音は男みたいだから、したくない……?」 「そんなことはない! 魅音にだって可愛いところはあると思ってるし、できれば……その…………したい……」 「……うん。そう言ってもらえると嬉しい……。……それじゃさ。キスするから、目を閉じて。それが合図になるから……」 ……俺は魅音に促がされるままに、……ゆっくりと瞳を閉じた…………。 「あ、来た来た。遅いですよ、お姉」 ……いつもの待ち合わせ場所に、ようやく魅音が現れる。 「おはよう、魅ぃちゃん! 待ちくたびれちゃったよ~」 「いやぁ、ごめんごめん。昨日は深夜番組を見てて、夜更かししちゃってさー」 お前は毎日同じ時刻に起きているんだろ、とツッコミを入れたいが……できない。 いや、そもそも魅音の顔をまともに見る事すらできない……。 「圭ちゃんも見たんじゃない? あの番組、好きだったよね」 「……いや、見てない……」 「ありゃりゃ、残念。…………? ねぇ、圭ちゃん。なんで目を逸らすの? ……何かあった?」 魅音が、うつむいている俺の顔を覗きこんでくる。 目が合いそうになり、とっさに顔をそむける……。 「いや、……なんでもない」 ……くっそ~、…………情けない……。 泥酔していたとはいえ、俺はなんて失態を……。 「なんか怪しいなぁ……。詩音~、なにか知らない?」 「さぁ? お姉と変なコトをする夢でも見たんじゃないですか?」 「ばっ……詩音ッ!!」 「へ、変なコトって……。…………」 「ち、違うんだ、魅音! 俺は別にそんな夢なんて……」 「変なコト?! 変なコトをする夢って、なにかな!? かな!!?」 「それはですねぇ。きっと何かと何かが合体する夢だと思います」 「何か!? 何かって、凸と凹かな!? 凸と凹が合体……。は、はぅ~……。レナも魅ぃちゃんと合体したいよ~ぅ!!」 「うぇ?! わぁ、バカバカッ!? やめなさいレナ!! できないから! そんな所を触ったって、合体なんてできないからーーーッ!!」 魅音はレナに背後を取られ、豪快に胸を揉みしだかれている。 必死に抵抗しているようだが……レナの魔手から逃れるのは簡単ではないだろう。 「凄いですね~。……まるで昨日の圭ちゃんみたいです」 「ぶっ!?」 「はあ~ぁ、それにしてもショックだなぁ。まさか、付き合い始めた初日に浮気されるなんて。考えもしませんでした」 「う、浮気って……。何を言ってるんだよ……? し、詩音が魅音のフリをするから、それに合わせてやっただけだって……」 「それじゃ、昨日のは全部演技ってことですか。私を後ろから攻めてる時に切なそうな声で魅音魅音~、って言ってたのも演技だったんですね」 「……あ、当たり前だろ……?」 「ふぅん。……ま、そういう事にしておいてあげますか。どうせお姉に言い寄ったところで、また投げ飛ばされて終わりでしょうし」 「……うぐぐ……」 なんか話がおかしくなってないか……? まるで俺が魅音を好きで好きでしょうがないような話の流れだ。 ……いや、別に嫌いじゃないけどさ……。 ……というか、好きか嫌いかで言えば…………好き……だけど……。 「それはそれとして。……頑張って、お姉を口説き落としてくださいね」 「…………。……ちょっと待て。今、なんて言った……?」 「お姉を口説き落としてください、って言ったんです」 「はぁ……!?」 たった今、浮気だなんだと咎めておいて、なんで口説き落とせなんて話になるんだよ?! 「だってお姉を落とせば、美人姉妹と3P、っていう圭ちゃんの夢が現実になるじゃありませんか」 「さ……さんぴ……!? おいっ! い、いつからそんなのが俺の夢になったんだよッ!?」 「想像してみてください……」 詩音は肩を寄せ、俺の耳元に口を近づける……。 「……そうなれば……お姉が圭ちゃんの×××××を××××している間に、私は××××してあげられるんですよ……?」 「な……?! ××××!? ××××ッ!!?」 「……お姉と私のふたりで×××××してあげることも出来ますし……」 「ふ、ふたりで×××××……」 「ね? これって凄いことだと思いません?」 「う……うわぁああぁあああッッ!!? 黙れ黙れ黙れ!!」 爆発寸前の妄想を掻き消し、とっさに詩音から離れる。 詩音の表情を確認すると……あ、やっぱりニヤニヤしてやがる! ……人の純情を弄びやがって……。 変わってない……こいつは出会った時から何も変わってない! 俺をからかって楽しんでいるだけだッ!! 俺は学校の方角を指差し、詩音に宣言する。 「もういい! 俺は学校へ行く! お前を置いて先に行くからなッ!!」 詩音は一瞬だけキョトンとした表情になったが、またすぐに笑みを浮かべる。 「お好きにどうぞ。どうせ圭ちゃんは待って、って言っても先に行っちゃうような人ですから」 「へっ! よく分かってるじゃねぇか!!」 「私は自分のペースで歩きます。それに……もう諦めてますから」 「諦めるって……何を?」 「どうせ……私が好きになった人は、私を置いてどこかへ行ってしまうんだって……諦めてますから」 「…………あっ……」 ……詩音の発言に言葉を失ってしまう。 呆然と立ち尽くす俺に、詩音はゆっくりと歩み寄ってきた……。 「……どうしたんですか、圭ちゃん。……先に行っちゃうんじゃなかったんですか……?」 「い、いや。えっと、その……」 「それとも……私と一緒に歩いてくれるんですか……?」 悲しいのに無理やり笑ったような顔で、詩音はそう言った……。 「えっと……し、詩音がどうしても! っていうのなら。一緒に歩いてやっても…………いいけど……」 ……そんな表情をされているのに、こんな言い方しか出来ないだから情けない。 本当は一緒に歩きたくて仕方が無いくせに。 でも、詩音も俺がこういう性格だって知っているから、いちいち腹を立てたりはしない。 「……んー、そうですね……。……せっかくお付き合いしているんですから、圭ちゃんと一緒に歩きたいです」 詩音は俺に右手を差し出してくる……。 俺はそれを、左手でひったくるように掴み取った。 「……しょ、しょうがないな……。どうしてもっていうのなら、一緒に歩いてやるよ……」 「はい。ありがとうございます……。……それじゃ、行きましょうか」 「………………」 「圭ちゃん……?」 「……どこにも行かないからな……」 「え……?」 「俺はどこにも行かないし、……悟史だって、絶対に帰ってくる。だから……」 「……はい。圭ちゃんが一緒に待っていてくれるのなら。私は、もう寂しくなんかありません……。……だって圭ちゃんは、私の……」 「ふたりとも、なにやってんのーーーッ!!?」 「「はっ?」」 詩音と二人で、声のした方向に視線を移す……。 すると、遥か先に魅音とレナが……。 「のんびりしすぎだってばーーーッ!!! 早く来ないと置いてくぞーーー!!?」 「ふたりとも、急いで急いで~~!!!」 あいつら……いつの間にあんな所まで?! くそ、走らないと追いつけないぞ!? 「急ごうぜ、詩音! このままじゃ置いてかれちまう」 「えぇ!? ……私は自分のペースで歩くって言ったのに……。……結局走るんですね」 「なんだよ。そんなこと言ったって、走らないと遅刻しちまうぞ?」 「別に構いませんけど。……でも、この手だけは絶対に放さないでくださいね……?」 「あぁ! 頼まれたって放してやるもんかよッ!!」 「………………ま。……どうしても、っていうのなら……。…………もらってあげるけど……」 放課後。 詩音から返してもらった人形を渡すために、魅音を校舎裏に呼び出した。 ……別にコソコソと隠れて渡す必要はないが、魅音に渡すのが難儀になるのを避けるためだ。 誰かに見られていては素直に受け取らないだろうからな。 実際、割りとすんなり受け取ってくれたので、この場所を選んだのは正解だったといえる。 ……魅音は俺から受け取った人形をじっと見つめている。 「大切にしてくれよ。それには俺だけじゃなくて、詩音の想いも詰まっているんだからな」 「……えっ? ……あ、そっか。これは詩音が持っていた物だったね……」 「それと伝言。私も詩音を頑張るから、魅音を頑張れ、だってさ。……これ、どういう意味だ?」 「…………魅音を……。………………」 今度は人形を抱きしめて、目をつぶってしまった……。 ……口元が動いているから、何か呟いているようだが……。 「なぁ、魅音。いったい……うぉわ!!?」 魅音は、いきなり俺の鼻先にズビシ、と人差し指を突きつけてきた。 表情は凛々しく、口元には笑みを浮かべている。 「な、な、なんだよっ!!?」 「私はまだ諦めたわけじゃないからね!! 絶っっっ対に惚れるさせてやるからッ!!! そんじゃね! バイバイ!! また明日!!」 「は、はぁ??! ちょ、おいッ!?」 魅音はそれだけ言い残し、あっという間に走り去ってしまった……。 「……ったく、なんなんだよ……。……惚れさせてやるって……」 そんな事を言われたって、…………もうとっくに惚れてるんだけどな……。 ……いつか、詩音が言ったことを思い出す。 『だって、彼は双子の姉を好きになるから……』 ……結局、詩音の予言は的中したことになる。 詩音と付き合い始めたばかりだってのに、なんでこうなるんだよ……。 詩音や魅音本人に言えば、絶対にややこしくなるだろうし……。 俺は……これからどうすればいいんだ……? 「ああ、もう! そんなこと考えたってしょうがねぇだろ!? ……なるようにしかならないって」 ……今日はもう帰ろう。 やっと親父とお袋が帰ってくるし、久しぶりにお袋の温かい飯が食える。 ……三日ぶり、かぁ……。 なんか怒涛のような三日間だった……。 明日から、一体どうなるんだろうなぁ……。 Tips 羅針盤 タイトロープ Chapter-1 Hold me tight
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引き続いて レナ 寝 取 ら れ ものです。 本番行為あり。 救いなどない。 フリーなカメラマン ~ネトラレナ~の続き 「あぁ、そ、そんな……そっちまでなんて、レナもう死んじゃう、死んじゃうよぉぉ……」 上の方でレナの恥ずかしがる声が聞こえながら、モニターはついに彼女の下半身を映し出していく。 女の子らしいかぁいいおヘソをスっと通り過ぎて、そのすぐ下の女性器を映していく。 すでに富竹にじっくり愛撫されていたそこは、もう透明な汁でビチャビチャに濡れていた。 それがいやらしくもカメラのレンズに反射して、ヌラヌラとした艶やかな光を放っている。 「はぅ……は、恥ずかしいよぉ富竹さん……そ、そこだけは撮らないで……」 あまりに恥ずかしいのか、レナはふとももをパっと閉じてそこを隠そうとする。 当然だ……。 だが富竹の奴はそうはさせない。 レナの足を掴みガバっと強引に開かせ、無理やり彼女の処女まんこを撮影していく。 綺麗なピンク色……しっかりと閉じている入り口。 まだ誰にも犯されたことのない、かぁいいレナまんこがモニターいっぱいに丸見えになった。 不覚にも……最低にも俺は、富竹のこの撮影によくやったと賞賛の声をあびせたくなってしまった。 だってそれくらい……それほどレナのそこはあまりに綺麗だったから。 かぁいかったから。そして、いやらしかったから。 童貞の俺には目の毒だ。 これだけで射精できそうなほど。 膣の割れ目は処女らしくピッチリと閉じている。 おまけにピンク色のビラビラとした肉壁……なんという名前なのかは知らないが、それがヒクヒクといやらしく蠢いていた。 ……なるほど、たしかにさんざ富竹の指で弄られまくったようだ。 その肉はいかにも、きもちいいよぅ…と言わんばかりに柔らかい肉を痙攣させているのだ。 おまけに大量の汁が割れ目の周り。 中からトロトロと溢れ出していて、もうすっかり男のペニスを受け入れられる準備までできているようだ。 これがほんとに未貫通のまんこかよ…。 俺が奴のカメラでレナの喘ぎに興奮している間、もうすっかりこの処女まんこは富竹の野郎にほぐされてたってわけだ……くそったれが……。 『見えるだろ圭一くん? いや~綺麗だね~レナちゃんのおまんこ。 もうこんなにいやらしいヨダレを垂らして、僕のペニスが欲しい欲しいって口をパクパクさせているよ。 ほら、こうやって指で開いていくと……この中の周りに付いている肉、見えるかい? これがレナちゃんの処女の証だよ。 これからこの薄いお肉を、僕のペニスがゴリゴリと削ぎ取っていくんだ。それが完全に剥がれたら、レナちゃんも女になるってことさ。わかりやすいだろう?』 すべて……モニターには富竹の言うとおりの映像が全て映し出されていた。 レナの割れ目からは汁がとめどなく溢れ出し、ほんとによだれを垂らしているようだ。 入り口はヒクヒクと動いていて、まるで口を開いてペニスを欲しがっている仕草にみえる。 マジでそうみえる。 そして富竹が指でレナの割れ目をパックリと開いていくと……中からピンク色の肉が……輪っか状の膜のようなものが見えてくるんだ……これが……。 これが処女……膜ってやつなのか? これがレナの処女の肉……処女肉……。 すげえエロい……それにレナ……おまえなんでこんなに膣をヒクヒクさせちまってんだ? ど、どうしてこんなまんこから……ヨダレ垂らしまくってんだよおおぉぉぉ!!! こ、これじゃあまるで、本物のAV見てるみてぇじゃねえか! 処女のくせにこんなグチャグチャのまんこして……お、おまえはこんなにスケベな女の子だったのかよぉレナぁぁ!!! モザイク無しの無修正! よくありがちな偽の処女物じゃない! 正真正銘本物の……処女AV女優竜宮礼奈のハメ撮りビデオじゃねえかよぉぉくそくそくそくそくっそぉぉ!!! あぁでも……これはレイプ物ではないんだな? レナは嫌がってはいないんだもんなぁ…?あぁなら……それならまだ、マシなのか? それともそれの方が……きついのかよ……? 「ほーらレナちゃん、撮ってる撮ってるよ~。 君の処女まんこをカメラにおさめてるよ~」 「はぅ……と、富竹さんやめてぇ……レナもう恥ずかしくて死んじゃいそうだよぉ……」 「あはははごめんごめん。 あんまりにも綺麗だから、僕もたまらなくってね。 うん……じゃあそろそろ、いいかな? もうここまで濡れてれば平気だろう」 「ふえ? い、いいかなって……はぅ……。 え、えっとその……はぅぅぅぅ……」 そろそろいいかなという富竹の言葉に、レナはしどろもどろになる。 その意味が一瞬わからなくて、だがすぐにわかって……自分が入れられている姿を想像してしまったんだろう。 「そ、その……それってやっぱり……で、ですよね?」 「もちろんだよ。 これで終わりじゃあさすがに僕もつらいなぁ、あはははは」 「はい……そ、そうですよね。 はぅぅ……でもでも、レナ……」 ……どうやらレナはこのまま流されてしまうことに多少の戸惑いを感じているようだ。 身体はもうこんなにもほぐされているというのに、やはりまだ最後までシテしまうのは抵抗があるのか……。 はたまた俺のことを考えてくれたのか、レナはここにきてもまだ貞操観念というものを捨てきってはいないらしい。 快感と理性の狭間で、どうしよう…このまましちゃってもいいのかな…?と悩んでいるのが声だけでみてとれる。 いかにも純粋な、初々しい処女の反応を見せてくれる……が。 たった今あのいやらしい割れ目を見てしまった俺には、レナのそのかぁいい仕草はあまりに説得力を感じられないものだった……。 「じゃあそろそろ始めようね。 待っててね、今ズボンを脱いじゃうから……」 「あ、あのあの! で、でもレナは初めてで! はぅ、そ、それに圭一くん……圭一くんが…」 「うん、それはわかってる。 ほんとは圭一くんにあげたいんだよね? まあゆっくり考えてていいよ、僕は『待ってる』から……」 富竹は、いまだどうしようかと悩むレナをむりやり犯していく気はないようだ。 あくまでもレナの意思を尊重し、嫌だと言ったらここでやめてあげようという紳士な態度だ。 …………あくまでも態度は、だが。 大体そんな紳士がハメ撮りなんかしねえだろ……。 しかも俺は奴の裏の顔を知っている。 ここまで嫌というほどこのイヤホンで聞いてきている。 だから富竹が当たり前のようにズボンに手をかけていくのも、特に不自然なところを感じなかった。 この男はなにがなんでも、今ここでレナの処女を奪う気なのだ。………見てみろ。 レナにゆっくり考えてとか言いつつ、もうあんなに……あんなに勃起させたアレを取り出しやがった……。 ご丁寧にも奴はそれを俺に見せつけてくれるらしい、手に持ってるカメラで自分の下半身を撮影していく。 そのおぞましい物。 男の俺でさえ見たくないそれがモニターいっぱいに写りこんでいく。 そして愕然とする。 富竹の『それ』を見て俺は呆然とする。 そして当然、レナの奴も……驚愕する。 「!?……はぅ……と、とみたけさ……それ、な、なに……かな……かな?……あぁぁ……」 「あはははは、ごめんねレナちゃん。 いきなりで驚かせちゃったかな? 見た目ほどは凶悪じゃないんだけどなぁ……」 男の俺でも驚いたのだ。 ましてや目の前で見た処女のレナが驚かないはずがない。 富竹のペニスは……あまりにも巨大だった。 大きすぎる……太すぎる……長すぎる。 俺のとはもう比べ物にならないほどだ。 あまりに違いすぎて比べる気にもならない……なんだよその化け物は……見た目は優しいお兄さん気取ってるくせに……有り得ねぇ。 おまけに富竹はよほどレナの初々しい反応に興奮しているらしい。 亀頭がヘソにまで届こうかというほどビンビンに反り返り、竿はビキビキと血管が浮き出るほどに脈を打っている。 こんなものを……こんなものをレナの身体に、い、入れる? あのピッチリと閉じている割れ目に……ね、ねじ込むのかよ? ズ、ズブズブ入れて……犯しちまうっての……か? む…………無理にきまってるだろうがぁぁぁ!!! しかもレナは、しょ、処女なんだぞ!!ただでさえ狭くてきつそうなのに、そ、そんなに極太の……は、入るか馬鹿野郎がぁぁぁ!!た、たしかにレナはあんなに濡れてはいたけど……あんなにヒクヒクさせてはいたけど!!こんな凶悪なものは入るわけがない! い、いくら富竹がレナを丸め込めたって、こ、これはいくらなんでも無理だ無理!物理的に無理だ不可能不可能不可能絶対不可能!!!! 絶対無理に決まってる! ただでさえキツキツそうなレナの処女まんこに、こ、こんな凶悪なペニスが入るなんてそんなこと有り得るかああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 『あははは、そうでもないよ圭一くん。 レナちゃんは処女のわりにずいぶん感度がいいから、きっと僕のこれもすんなり受け入れてくれると思うなぁ……。 いや、それどころかとても喜んでくれるかもしれないよ? さっき膣の中を覗いた時に思ったんだけど、膣壁が大分奥まで伸びそうな感じだった。 これは処女とかは関係なく、女の子の一種の才能だからね。 この僕の巨根も案外簡単に咥えこんでくれるかもしれないよ? どうかなぁ僕の推理は。 童貞の君よりは説得力あるつもりだけどなぁ、あはははは。 ひょっとしたら君の大好きなレナちゃんのおまんこはすごい名器かもしれない!ははははたまらないなぁ』 ……数々の女を抱いた経験からわかるのか、富竹は確信すらあるようにそう言ってのける。 そして奴はカメラを……レナの顔の方へと戻していく。 レナの表情を映していく。 いまだこの凶悪なペニスに、困惑しているような顔……。 ビクビクと怯えているかぁいいレナを、またもや奴は至近距離で撮影していく。 あぁすげえかぁいい……たまんねえ……。 そんなに震えて……やっぱり怖いよなレナ? そ、そりゃそうだ。 でも、だ、大丈夫だ!俺がしっかり見守っててやるから!あぁでもでも、ほんとに見ていることしかできないんだけどなぁぁくそくそ悔しい悔しいでも怯えるレナもかぁいいかぁいい……。 「はぅ、と、富竹さんレナ怖い……。 そんなおっきなもの入れられちゃったら、レナのここが壊れちゃう、お腹が破れちゃうよぉぉそんなのダメダメだめぇぇぇぇ」 「大丈夫、大丈夫だよ。 僕は慣れているから、絶対にレナちゃんを痛がらせるようなことはしない。 それどころか最高にきもちよくさせてあげるから……ね?僕を信じてごらん……」 「あ……と、富竹さんダメ……はぅぅレナに乗ってきちゃダメぇぇぇ……」 富竹は悪魔のように囁きながら、ついにレナの身体に覆いかぶさっていった……ようだ。 …………くそ! このカメラの一人称視点だと、レナの表情しかわからない。 レナの身体が今どうされているのか……どう責められているのかもわからない……。 『見えない』のが俺にとっていいことなのかどうなのかはわからないが、せめてこの光景だけははっきりと見せて欲しい。 これじゃあレナがいつ入れられるかどうかも……わからねえじゃねえかよ……くそったれ! そんな俺の願いが通じたらしい……いや、奴がそうしたかっただけか。 二人を写していたモニターがまたもやパシュンと消えていった。 そして暗闇……。 イヤホンから奴の憎たらしい声だけが聞こえてくる。 『さあ圭一くん、いよいよメインディッシュだよ。 今からこの僕のペニス……おっと、君たちはオットセイと言うんだったかな? この凶暴で凶悪なオットセイを、レナちゃんの処女まんこにブチ込ませてもらうよ!……あ、ちょっと言葉が乱暴だったかな?ごめんね言い直すね。僕がレナちゃんの初めての男になるよ。これから処女のレナちゃんを僕の……『女』にする。彼女は生まれて初めてのセックスを経験するのさ。 一生に一度の処女喪失、これは女の子にとっては忘れられない体験になるだろうね。 しかもそれがたまらないものならなおさら。しっかり見ていてね? レナちゃんの大好きな君には、これを見る権利があるよ。義務もね。 あ~そうそう。 僕のこのカメラだけじゃ見にくいだろうから、もう一つのカメラも連動させているからね。 そのままもう少し待っててくれるかな? ペニスをヒクつかせながらさ……』 こ、この野郎……いよいよ俺にとどめを差しにきやがった……。 富竹は軽いノリで淡々と言ってのける。 レナの処女をこれから奪っちゃうよ~などと……。 奴の言うとおり、目の前のモニターはすぐにまたレナの怯える表情を映し出していった。 ……しかしそのかぁいい表情は……半分だけだった。 モニター画面の映像が、真ん中で真っ二つに分かれているのだ。 左と右に。 右側はさっきと同じ視点。 レナのどアップが写る一人称視点だ。 あいかわらずレナはかぁいい……。 かぁいいよあぁそんなに目をウルウルさせて奴のペニスに怯えてたまんねぇよぉぉぉ今にも泣きだしちまいそうな目だぁぁぁぁはぁはぁはぁ……。 ……そして左側はまったくの別視点だった。 ベッドのやや後方からのものらしい。 シーツの上に横たわる、レナの身体が見える。 そしてそれの上に、憎たらしくも富竹の大きな体が覆いかぶさっている。 二人がセックスをする準備万全の格好だ……。 二人の顔はまったく見えない。 あくまでも『そこ』だけを映し出したらしい……レナの股間と奴の股間のだけを見えるようにするもの……。 つまりもしこのままペニスが入っていけば、二人の繋がっているところが丸見えになるのだ。 俺のために…傍観者の俺のためだけに用意された特別映像。 なんていやらしいカメラ。 なんてえげつないんだよ……そしてなんてエロすぎるんだよぉああありがとうなあぁぁぁ!! しかも……しかもな? そっちの映像を見て、一つ気がついたことがあるんだよ……。 奴はすでに……すでにレナのそこに、わ、割れ目にペニスを……。 『どうだい圭一くん、いやらしいところがよく見えるだろう? レナちゃん処女まんこの挿入部が丸見えだよ、あははは。 おまけにほら……実はもう僕は、レナちゃんの割れ目にペニスを擦り付けていたんだ。ほぉらヌルヌルヌル……滑る滑る滑る……おおう亀頭が擦れる…。さ、さっき画面が消えた時にね、ついガマンできなくて始めちゃってたんだよ、あはははは。 おうぅ……レナちゃんのここすごくヌルヌルしてる……これなら簡単に入っちゃいそうだねぇ。ピッチリ閉じた割れ目に、こうグリグリ押し付けていくと……あぁほらほら、今にも亀頭のところが入りそう……入りそう、入っちゃいそうだよ圭一くん。 はぁぁ……こうやって素股しているだけでも、レナちゃんのおまんこは最高だよ。 処女の膣肉が亀頭をやんわり包み込んできて、つい僕の先走り汁がどんどん出てきちゃうんだ。 あ~ごめんね、僕の汚いお汁がレナちゃんのおまんこにいっぱい付いちゃってるけど、これは不可抗力だよね?あはははは。う……おおう、き、きもちいい……とてもやわらかい……ヌルヌルだ……たまらないよぉ…。あぁこのまま入れたいなぁ入れたいよ、ああもうこのまま入れちゃっていいだろ圭一くん? ほんとはもうズッポリしちゃってても良かったんだけど、いちおう彼氏になる予定だった君には許可をとらないとなぁって思って、ずっと待ってたんだよ? 許可をくれないかなぁ……』 は……許可……だと? そ、そんなもの……そんなものするわけねえだろうがあぁ!!! い、いますぐそこからペニスを離せ!いますぐレナの身体から離れ!……あぁァァ……。 富竹の凶悪なペニスが、ピッチリ閉じたレナの割れ目にグチュグチュと擦り付けられていく。 擦られるたび、膣口の柔らかい肉がグニ…グニ…と卑猥に揉まれていく。 たしかに……これならちょっと力を入れただけで、ズッポリ中に入りこんでしまいそう……だ。 あぁ……すげぇきもちよさそう……レナの処女まんこ肉に、あんなたっぷり擦り付けて……。 ……ってちがうちがうちがう、そうじゃねえぇぇぇぇおいおい入れるな入れるなぁぁぁ!!! というか擦りつけるのも許さねぇゆるさねぇ許可しない許可しない絶対許可しないぃぃ!!! なにきもちよさそうに押し付けてやがる! レナの処女のそこは、そ、そんなふうに汚らしく!まるでオナニーするみてぇに扱っちゃダメだろうがぁぁぁぁぁぁ!!! 処女ってのはもっと神聖で尊くて儚くてあぁぁ富竹の亀頭とレナの割れ目がまるでキスするみてぇにディープキスするみてえにグチョグチョクチュクチュ絡んじまってるよぉぉぉぉ!!! クチュリ、クチュリ!グチュ!グチュ!クチュリグチュゥゥゥッ!!! 「ひあ!あ!あん!あん!……と、富竹さん、レナくすぐったいぃぃ……♪」 「ほんとにくすぐったいだけかい? こんなにおまんこクチュクチュさせて、ほんとはきもちいいんだろう? レナちゃんのヨダレが僕のオットセイにピチャピチャ付いちゃってるよ?」 「はぅ、そ、そんなの嘘です……レナきもちよくなんて……ふあ! あ、あ、あ♪」 レナの言葉にはまったく説得力がない。 ……あるはずもない。 富竹がペニスを擦り付けていくたび、彼女は『喘ぎ声』をあげてしまっているからだ。 右側のモニターを見てしまえば、それはますます顕著。 口を大きく開けて、はぁはぁ息を荒くしている。 カメラのレンズを曇らせていくほどだ……。 その潤んだ瞳も、圭一くん…レナね、もうたまらないのぉ……と語りかけてくるようだ。 処女の割れ目を、男に好き勝手に弄ばれている……女の表情。 レナはそんないやらしく、それでいていじらしい顔を魅せていた。 あぁぁレナ……おまえなんていやらしくて色っぽくて、エロイ顔晒してんだよぉ……。 「はぁ……♪ あぁ、レ、レナのとこにクチュクチュあたってる……おちんちんでいっぱいいっぱい擦られちゃってるよぉぉぉダメダメぇぇぇそんなにしたら入っちゃうぅぅぅ……」 「あははは、こんなになってもまだ悩んでいるんだ? いいよ。 じゃあ少しだけ、少しだけ入れてみようか? 先っぽだけなら痛くないだろうから、ゆっくり慣れていこうね?」 「はぅ……さ、先っぽだけ? 富竹さんのおちんちん、ちょっとだけレナに……先っぽ……」 「ああそうだよ。 ほらいくよいくよ……入る入る……レナちゃんの中にブチ込……入れていくよぉ先っぽだけだからね安心していいからねぇほぉらほらぁ……」 そう言って奴は……。 富竹はまるで催眠術でもかけるようにしながら、レナの割れ目にゆっくりと亀頭を挿入していく……。 心も体もすっかりほぐされているレナはそれを受け入れて……いく。 しまう。 そうか……いきなりあんなもの全部入れようとしたら、そりゃあ拒まれるにきまってる。 そうやって『少しだけ』『ちょっとだけ』『先っぽだけ』ってのが富竹、てめぇの処女のほぐしかたかよ……くそがっ!!! あぁうまいよなぁ、たしかに! レナは嫌だとかやめてとかぜんぜん言わねえもんなぁ!!!おまけにそんな太い腕で抱かれちまえば!こんな優しくささやかれちまえば!安心して『初めて』をまかせちまう気になるってわけだ! どんな女の子でもこれは抗えそうもねぇなぁ!ああうまいなくそうますぎるぜなんだこいつはやっぱり大人の男だな富竹ええぇぇぇぇ!!! 『あははは、お褒めにあずかり光栄だよ。 あぁ……見えるかい圭一くん左のモニターだ。』僕のペニスの先っぽが、だんだんレナちゃんの中に……ピッチリ閉じた割れ目に入っていくのが……みえるだろう? ほら少しずつ少しずつ……周りの柔らかいお肉を掻き分けて、亀頭が入り込んでいくよ……ズプズプ押し込まれていくのがよく見えるだろう? あぁたまらない……この処女の膣口を広げていく感じ、最高だよ。 亀頭がズプリズプリと入り込んで、そのたびにレナちゃんはキュッキュッっと僕を迎え入れてくれるんだ。彼女も初めてのペニスを味わっているみたいだね……膣の中がウネウネ蠢いているよ。 思ったとおりそんなに硬くない……じっくりとほぐしたかいがあるよ。 これならこのまま全部入れていけそうだ……お、おうう、き、きもちいい!亀頭が処女膣口に挟み込まれるぅぅあぁぁきもちいいはぁはぁはぁこれだけで処女は味わう価値があるよぉレナちゃんのまんこ最高だ圭一くぅん!!!』 く……左のモニター。 レナのピンク色の割れ目にズブズブと奴のペニスが埋まっていく。 まだ亀頭が入り込んだくらいだが……。 だがもうしっかりと彼女に『入ってしまっている』。 つまりレナは……もう『セックス』をしている? してしまっているのか……? いやちがう! これならまだちょっと入れられただけ。 『挿入』だけ。 まだギリギリセーフ! それにそれに……ほらアレだアレ!なんだっけ! そうアレ! さ、さっき富竹のカメラで見せられた処女膜?もまだ破れていない! いくら奴のが大きいからって、亀頭だけで……しかも入れただけで破られるわけがない! ………………はずだ。 それは右のモニター、レナの表情を見ればわかる。 だってそれはまだ歪んでいないから。 初めてで、おまけにこんな巨大なものが相手なら……レナは絶対に痛がるはず。 だがこの表情はまだまるで痛がってない……それどころか……ちょっと……。 「あぅ……は、入って…る? も、もう入れちゃってるんですか? レナの中に……」 「うん、先っぽだけだけどね。 どうだい、痛くないだろう? これだけしっかりと濡れているし、レナちゃんのは柔らかいから……ほぉら、わりとすんなり入っていくよ……」 「ん……はい……い、痛くはないです。 それになんか……あん……ん、ん、ん♪」 富竹はレナがまったく痛がってないことを確認しつつ、そのまま少しずつ腰を動かしていく。 挿入している亀頭で、ちょこっとずつ膣をついばんでいくように、ズプ…ズプ…ズプ…と何度もレナの処女まんこを味見していく。 ああ、ほんとに『味見する』って感じだぜ……。 レナもそれがうっすらときもちいいのか、眉をピクピクとヒクつかせている。 痛いとか、やめてとか、抜いてとか……。 よく処女喪失物のエロ漫画であるような言葉は一切言わず、富竹の少しずつ突いてくる腰つきにただきもちよさそうに喘いでいる。 そうか……レナも『味見』しているんだ。 生まれて初めての男のペニスを……味を。 「はぅ……あん……あん……あ、あ、あ……やぁ、こ、これなにか……んんんんん♪」 「きもちいいだろう? まだ膣の入り口あたりだけど、お腹の下がじんわりと……熱くなってこないかい?」 「はい、な、なってます♪……とってもポカポカしてあ、あ、あぁぁ……♪」 「そうだろう……じゃあ、もう少しだけ入れていいね? このまま竿のほうも入れていくよ……大丈夫大丈夫、痛くないからね……」 レナがそうしてきもちよさそうにするたび、富竹はちょっとずつちょっとずつ、挿入するペニスの幅を深めていく。 ズプ…ズプゥ…ズプゥゥゥ…っと……腰を送りこんでいく。 もうすっかり入っている亀頭を通り抜けて、レナの処女割れ目に長い竿を埋めていく……。 ……お、おい富竹……いくらなんでもそれは……や、やばいだろ……? 「そーれ入る入る……レナちゃんの処女まんこにもう……ズッポリだ」 「あ、あ、あぁ、あ、熱い……あ、こ、これなんか……なん、かぁぁ……♪」 あんなに……あんなに奴のがレナの膣に埋まって……も、もうほとんど入ってないか? 半分はイっちまってるような……お、俺の気のせい?……いやちがう、絶対半分だ! あ、あんな大きいものが半分ってことは、も、もう大分……だよな? な、なのになんでレナは痛がらねぇんだよ! おかしいだろあんなにあんあん言って! と、というかさ? それ以前に、しょ、処女膜とかそういったのはどうなったんだよ? お、俺はまだそれらしきものが『破れる音』も聞いてないし……そ、そうだ、『血』だって見てないんだぞ? 処女膜を破られると、ち、血が出るんじゃないのか? よくあれみたいに…シーツに赤いのが付くんじゃないのかよ!な、なあ赤いのは!赤いの赤いの赤いのまだ! だ、だってこれじゃあさもうさ……ほんとはこんなこと言いたくねぇけど……い、い、言うぜ? なんかまるでもう……レナと富竹が『セックスしちまってる』みてぇじゃ……。 『あはは、やっぱり圭一くんはおもしろい。まあ童貞だとそう思っちゃうのも無理ないかな?』 ああ、たしかにもう僕のペニスは半分以上レナちゃんの中に埋まっているよ。そのとおりだ。 ちなみに処女膜を破る……というか、広げても音は別に出ないからね? まさかブチブチ鳴るとでも思ったのかな、圭一くんエッチなマンガの見過ぎだなぁ。 ……あぁでももちろん、感触はあるよ。 こう、なんていうのかな……亀頭の先で柔らかい肉を押し広げていくような……って、さっきもこれ言ったかな? まあこれは僕にしか味わえなかったものだけどね。 レナちゃんの『それ』を味わえたのは、世界で僕たった一人だけだったってわけだ。 もちろん過去形だよ?だってもう誰も味わえないからね。 ああそれと……血もね、いちおう出てはいる。 僕のペニスに、うっすら赤いものが付いている程度だけど、ね。 これは女の子によって個人差があって、まったく出ない子もいるくらいなんだ。 まああれだけ濡れていたし、レナちゃんは元々おまんこがペニスを咥え込むのに適してたからあまり出なかったんだねぇあははははほんといやらしい女の子だ。 まったく処女のくせにスケベだなぁこの子は…。 ほらほら、もうすっかり僕の巨根を咥え込んでスケベに喘いでる。 アヘアヘ言ってるよ……。ほんと最高だよ圭一くん。 レナちゃんとの『セックス』は……』 ……セックス。 富竹の最後の言葉に俺は愕然とする。 あぁ……そりゃそうだよな……。 いくら半分だけとはいえ、もうレナの膣にはペニスが入り込んでいる。 ただ入れているだけならまだしも、しっかりあんな……あんなにズボズボ出し入れされちまってるじゃねえかよ? 左のモニターは、もうどこかで見たことのあるAVとそっくりだ。 男の腰がガンガン下に突き出され、女の割れ目が卑猥に広がりながらペニスをジュポジュポ飲み込んでいる。 おまけに富竹の奴も、レナの奴まですっかりきもちよさそうな声を出してるじゃねえか……。 「あふ!あん!あん、あん!と、富竹さん……どれくらい入っちゃってるんですか? ごめんなさいレナからは見えなくて……ま、まだ先っぽくらいかな? 痛くないんですけど……」 「あははは、そう思うならレナちゃんの膣はもうかなりなじんでいるね。驚かないで聞いてよ? 実はもう半分以上入ってるんだ、僕のペニスをほとんど飲み込んじゃってるんだよ?」 「……えっ!? う、嘘!うそうそ嘘だ! え、え?じゃ、じゃあレナはもうしちゃってるの? 富竹さんと……は、初めてのセックス、しちゃってるんですか? は、はぅぅぅぅ!!!」 「あはははは、かわいいなぁレナちゃんは。 ほら、もうこんなズボズボ入ってるのさ。 処女膣の中にね。 圭一くんにあげたいと思ってた処女、もう僕がもらっちゃってたんだよ。 君は今立派にセックスをしてるんだよレナちゃん? あ~……いちおう彼に謝ったほうがいいんじゃないかな、まだ好きなんだろう? さすがにこのままじゃ僕も圭一くんに悪いからね」 富竹はのうのうと言ってのけながら、手に持っているカメラをグっとレナの鼻先に近づける。 ……さっきから画面が小刻みに上下している…奴がレナのまんこをピストンしている証だ。 レナはもうほんとに……ほんときもちよさそうに……おまんこ突かれまくっててたまらないよぉ…といった表情をしながら、大好きな俺へとメッセージを向けてくる……。 「あ、あん、あん!……ああ、ごめんね、ごめんなさい圭一くん……あ、あのね、レナ今ね?『セックス』しちゃってる……ううん、いつのまにかもう『しちゃってた』。 はぅぅ、ごめん……。レナ圭一くんとしたいと思ってた『初めて』、いつのまにかもう『富竹さんと』しちゃってたよぉ許してぇぇぇあぁ初めてなのにこんなにきもちよくなっちゃってるレナを見ないでぇぇぇ……」 …………………レナ…………お、おまえ……。 いまだ腰をパンパン打ち付けてくる富竹に喘がされながら……レナはただひたすら、ごめんね…ごめんね…許してね……と謝罪を繰り返していく。 もう瞳にたっぷりと涙を溜めながら……もっともこれはセックスのきもちよさもあるのだろうが。 圭一くん…圭一くん…レナきもちいいよぉ……と喘いでいく。 鳴いていく。 まるで俺が彼女の処女を奪っているような気分。 まぁあくまで『気分だけ』だがな……。 ……あぁ、そうなると……なるほど。 このハメ撮りってやつは、自分がセックスしている気分に浸るには最高の視点ってわけだ……くそったれが……。 『あはははは、なに感傷に浸ってるんだい圭一くん。 う~ん、それにしてもレナちゃんはほんとにかわいいね? すごくかぁいいよ! 処女を散らされている最中でも、君のことをちゃんと想ってる。 なんて純粋な女の子なんだろう。 しかも僕のペニスであんあん感じているっていうのに、それでも君のことが大好きだってさ。 これはちょっと僕も嫉妬しちゃうなぁ……。………お、おおう!す、すごいよ圭一くん! レナちゃんが君の名前を呼ぶたびに、好きだっていうたびにおまんこがすごく、し、締まる! たまらないよ!こ、これは大発見だね! あぁありがとう圭一くんこれはたまらないすごくきもちいいよこんな最高の処女まんこ味あわせてくれてありがとうありがとうありがとうほんとにありがとうねうううぅぅぅ!!!』 ……………………………。 ………こ……く…く、こ、こ、このクソ野郎おおおおぉぉぉぉぉふざけんなああぁぁぁぁ!!! なんだそれなんだそれなんだそれ!何が締まるだ何がきもちいいだてめぇぇぇぇぇ!!!!こんな時でも俺を想ってくれた!こんな時にでも俺を思い出してくれた!!!レナの想いをあっさり踏みにじりやがった!純粋さを汚しやがった!純真をブチ壊しにしやがった!! しかもそれをペニスを締めあげる材料にしやがった!セックスの快感に変えやがった!!なんて鬼畜な男だ最低男が地獄におちやがれ富竹ええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!! あまりの悔しさに俺はガンガンと目の前のモニターに頭突きしていった。 イモ虫のようにモゾモゾバタバタ暴れながら、奴とレナが写りこんでいる苦々しいモニタを壊そうとしていく。 だがそんなことをいくら繰り返したところで、ただ頭が痛くなっていくだけ……。 このたかが四角いブラウン管が写しだす映像に、悲しんだり、興奮したり、激怒したり……。 しっかりとズボンの中では奴と同じ劣情を抱いているというのに、都合よく怒り狂う……。 この時の俺はすでに、半分頭がおかしくなっていたのかもしれない……。 「はぁ……はぁ…はぁ、はぁ! い、いくよ、もう根元までいくよいくよ!レナちゃん!」 「え、ええ、え、ま、待って富竹さ…い、今レナ圭一くんに謝ったばっああぁぁぁ奥にぃぃ!」 ジュップゥゥゥゥッ!!!ジュポジュポジュポ!!!ズブズブジュブブゥゥゥゥ!!! ……富竹はもう一切遠慮しなかった。 レナの処女膣をもう存分に、容赦なく、まるで壊すかのように犯していった……。 あの凶悪なペニスが半分……七割……そしてついに根元までズッポリと突き刺される。 さっきまでピッチリと閉じていたレナの割れ目が、もう奴のペニスによって限界にまで押し広げられていた。 入り口だけじゃなく、もちろん膣の中も……子宮に届くほど……。 もうすっかり富竹の巨根ペニスに、レナの身体は馴染んでしまった。馴染まされてしまった。 モニターで……俺の目の前で男と『女』がセックスを貪りあっていく……。 「どうだいレナちゃん! 僕のはもう、もう根元までズッポリ入っちゃってるからね!ほら!」 「あん!あ、は、入ってる!富竹さんの奥まで入って!あぁ入ってるよぉきもちいい……!」 「あははとうとう聞けたねその言葉が! レナちゃんの中すごくビクビクしてる!僕のおっきなオットセイがきもちいいんだろたまらないだろう!どうだおまんこの中が震えるだろう!」 「は、はい! な、なにかお腹の中が削られていくみたい! と、富竹さんのがもう奥まできちゃって、熱……くってあ!あ!あぁ!やぁ!ダメダメそれだめあんあんあんあぁぁ!!!」 スパンパンパンパンパンパン!!!!! 富竹が乱暴に腰を乱暴に動かした。 腹をおもいっきりレナの股間に打ち付けていく。 レナのまんこが奴に掻き回されていく音も聞こえて……。 パンパンパンパンパンパンパンパン!!!!!!!グチュ!グチュグチュグチュ!!!! 「ひあ!ああ!あぁぁ! や、やぁぁ!と、とみたけさ、きゅ、ぅ、に!あんあんぁぁぁあぁ!!激しすぎま!あぁぁぁぁダメダメぁぁぁああきもちいいきもちいいよぉぉぉ!!!」 「イイだろう!じゃあこんなふうに乱暴にすると最高なはずだよほらほらほらほら!!!」 「そ、そうで!け、ど!はぅぅ、す、すご! レ、レナあ!あ!レナぁぁこれえあぁぁぁぁダメダメいやぁぁぁぁきもちいいいぃぃぃレナきもちいいおなかがぁぁぁぁぁ!!!」 乱暴なピストンにレナはビクビクと身体を震わせていく。 いくらもう慣れてきたとはいえ、あんな激しくされたら痛いんじゃないかというのは全て俺の杞憂。 レナは処女膣を巨根ペニスでズボズボ犯されても快感しか感じない……。 表情はあきらかにきもちよさそう、口の端からヨダレまで垂らしてよがり狂って……。 ズブズブズブズブゥゥゥゥ!!!ズポズポズポズポズポジュブビュウゥゥゥッゥ!!!! 「ああんあん! やん!き、きもち、い!な、なにこれ!なにこれなにかななにこれぇぇぇぇ!ふあぁぁぁ!す、すごい!すごあぁぁあぁダメダメダメぇこんなのだめぇぇぇぇ!!!」 「あはははは!やっぱりレナちゃんはエッチな女の子だったね思ったとおりだよほらほらほらもっともっとおまんこ突いてあげるよどうだいどうだいどうだいほらほらほらぁぁぁぁ!!!」 「ひあぁぁぁ!!!レナダメこんなのダメだよぅたえらないこんなせっくすダメぇあぁでもきもちいいよぅきもちいいよぅきもちいいよぅだめダメこんなせっくすきもちいいのダメぇぇぇ!!!」 ………………あぁ……レナが……レナじゃなくなってる……これはもう……。 結局……結局『礼奈』は処女の痛みなど感じなかった……それどころかもうこんなに……。あんなにも激しいセックスをして……それに、あ、あんな叫び声まであげて…………。 処女を奪われてから……すぐに生まれて初めてのセックス……巨棍である富竹のをみっちり咥え込まされて……きもちよすぎるペニスの味を……女の喜びを教えこまれて……。 「ほらほらほらどうだいレナちゃん初めてのセックスは初めての交尾は最高だろう!!!」 「あ、あ、あ! あぁぁ!す、すごい! すごくイイです! こ、これが、こんなおかしくなっちゃうのがセックスなんですかあぁは!あ、あ、あ、お腹がきもちいい!す、すごいよぉ!こんなの!こんなのレナガマンできない!セックスもうきもちよくてあぁぁぁダメぇぇぇぇ!!!!」 あぁ……あぁ礼奈の奴、あんなにきもちよさそうにして……結局一度も痛いって言わねぇで……ただ富竹にまんこ突かれる女になっちまって……お、おまけに奴の背中に手まで回して……そ、それはもっと突いて欲しいってことか……? もっと奥までズブズブしてってことかよなあ……あぁぁ俺のレナが……あのかぁいい女の子だったレナが……『女』にされちまった……富竹にセックスのきもちよさを教え込まれちまったよぉぉぉぉぉ!!! 『あぁ、す、すごいよ圭一くん! レナちゃんはもうすっかり僕のペニスの虜だね! しかも!さっき亀頭だけでもキツキツだったのに根元までギュウギュウに締め付けてきて!おまけにもっともっとって更にいやらしく締めあげてくるんだ中も最高だよぉ! 柔らかいビラビラがネットリ絡み付いてくる!ペニスにもう馬鹿みたいに巻きついて来るんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!見てごらんこのアヘ顔!あぁなんだかんだレナちゃんも女だったってことだよねぇぇあんな天使みたいに純情だった子も今じゃあもうセックス大好きなスケベ女ってわけだねぇ!!!あぁぁまた僕のを飲み込んでまんこでモミモミ揉みこんでくるよぉぉぉぉぉぉこ、これはたまらない!あぁまたそんな締めないでくれぇぇぇうぅぅもうきもちいいよぉぉぉ!!!レナちゃん処女まんこ最高だぁぁぁはぁはぁはぁたまらないよぉぉぉぉ圭一くぅぅぅぅん!!!』 ああああぁぁあぁぁあああくそくそくそやめろやめろやめろやめやがれぇぇぇぇぇぇ!!! なんだその情けない声はなんだそのきもちわりぃ声はああああああぁぁぁぁぁ!!! あんた大人の男だろうが女みてぇな声を出すな不快不快激しく不快不快いぃぃぃ! そんなきもちよさそうにレナを味わうなレナの処女まんこの感触を味わうなあぁぁぁぁぁ! 俺も入れたくなっちまう!俺もいますぐブチ込んでみたくなっちまうだろうがよぉぉぉ!!! あぁそうかいレナもやっぱり『女』だったかよああああわかってたそんなこと俺は最初からきがついてたんだよぉぉぉぉあたりまえだろうがぁぁぁぁ何もレナだけじゃねぇぇぇぇえ!!! 魅音や詩音もそうだ梨花ちゃんや沙都子だってそうだろうさ所詮女の子は!男は! 人間はセックスの快楽には絶対抗えないってことだろうがよぉぉぉぉぉまぁ俺はまだ童貞だからわっかんねぇけどなぁぁぁぁぁちくしょうがああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 大好きなあなたと ~ネトラレナ~に続く……。 -
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明朝4:00に開始される48時間作戦に備え、俺達は魅音の家に寝泊まりすることになった。 雛見沢の興廃はこの一戦に掛かっている。 各自、最高のコンディションを整えておくべし。……魅音の指示に従い、俺達は早めに眠りにつくことにした。 しかし……俺は寝付けないでいた。 いつもより早い時間に布団に入っても、そうそう眠れないものだというのは理解している。しかしそれ以上に、神経が高ぶってどうしようもなかったというのが大きい。 それはたぎる攻撃衝動であり、同時に防衛活動でもある。 戦いに赴く以上、本能的に湧き上がる自然な反応だというのも分かっている。しかしこれじゃ……本番前に参ってしまう。 「くそっ」 俺は舌打ちをして目を開けた。 あれ? 障子の向こうに誰かいないか? 月明かりに照らされて、人影が映っている。 誰だろう……こんな時間にやってくるっていったら、それは―― 1,クララ☆じゃないかな。かな 2,おじさんはクララ☆だと思うよ~ 3,間違いなくクララ☆ですわね 4,クララ☆なのです。みー☆ 5,きっとクララ☆なのですよ☆ あぅあぅ☆ 俺以外にまだ眠れない奴がいるのかと思い。そっと布団から抜け出し、障子へと移動する。 「クララ☆? ……どうしたんだよ? こんな時間に」 戸を開けると、そこにはクララ☆が立っていた。 「前原さんこそ、まだ起きてたんですねぇ。どうしたんです? ……眠れませんか?」 「あ……ああ、まあな。でも、それはクララ☆だって同じだろう?」 「んっふっふ~。それはそうでしょう。……私だってこれでも長い間、色々な男を見てきたんです。こういうときの男がどのような気持ちなのか、よく知っているつもりです。だから前原さんのことを考えると……気になったんですよ」 クララ☆が……俺のことを? 俺のことをじっと……優しく慈しむような目で見るクララ☆。 俺は不覚にも、その視線にどきりとしてしまった。 「あ……ありがとう。でも、俺なら大丈夫だぜ? もうすぐ眠れそうなんだ。だから、心配しないでクララ☆も明日に備えてくれ」 強がりだと自覚しながらも、俺はクララ☆にそう言ったのだけれど……。 「前原さん。それ……嘘でしょ?」 「嘘なもんか。本当だぜ? さっきからずっと眠くて眠くてしょうがないんだ……」 でも、クララ☆は苦笑を浮かべるだけで……。 「はうっ」 唐突に、俺は息を呑んだ。 「ク……クララ☆?」 「……んっふっふ~。いけませんよ前原さん。前原さんのここ、すっかり縮こまっちゃってます。今からこんなんじゃ、明日になって苦労しますよぅ?」 「あ……ああっ」 クララ☆はパジャマの上から優しく俺のオットセイ☆を揉みほぐし、そして巧みに指を絡め、擦り上げてきた。 「や……やめろよ。クララ☆ 俺……そんな……」 「恥ずかしがらなくていいんですよ前原さん。自分に素直になって下さい。男なら、至極当然なのですから」 まるでその言葉が引き金になったかのように、俺のオットセイ☆はクララ☆の手の中で大きく膨らんだ。 「うっ……ふうっ」 恥ずかしさに俯く俺。 「ええ……、それでいいんです。そのまま、感じて下さい」 はぁはぁと、俺の息が荒くなっていく。 ダメだ…………こんなんじゃ我慢出来ない。俺は……俺は……。 「クララ☆……。ごめん。俺……」 「私が欲しくなっちゃいましたか?」 俺が黙って頷くと、クララ☆は優しい微笑みを浮かべた。 「嬉しいですねぇ。……では、中に入りましょうか」 障子を閉め、俺達は布団へと向かった。 クララ☆が、その上に横たわる。 その艶めかしさに、俺は生唾を飲んだ。 ゆっくりと、クララ☆の上に覆い被さっていく。 ボタンを外し、シャツを横に開くとクララ☆のたわわに実った乳房とお腹が露出した。 俺は恐る恐る、クララ☆の胸へと手を伸ばす。 むっちりとした柔らかさと温かさが手のひらから伝わってくる。俺は優しく、クララ☆の胸を撫で回した。 「……前原さん。そんなんじゃダメですよ」 しかし、クララ☆から鋭い視線と言葉が投げかけられる。 「えっ? ……でも、俺……」 がしっ! 俺が言いよどんでいると、クララ☆は俺の両手を掴んできた。 その上、ぐいぐいと凄い勢いで自分の乳房に俺の手のひらを押し当ててくる。 それはあまりにも乱暴で粗雑で……、でもその分俺の手のひらから伝わってくる刺激はさっきとは比較にならなくて……。 俺の頭に一気に血が昇る。 「そんなもので満足なのですか? 私を抱きたいと思う気持ちはそんな程度のなのですか? もっと滅茶苦茶にしてみたいとは思わないのですかっ!! 私は、前原さんのすべてを受け入れる覚悟なんですよ? がっかりさせないで下さい」 それは、あまりにも衝撃的な言葉だった。 それこそ、ハンマーでぶん殴られても、これほどの衝撃は得られないに違いない。 プツン 切れた。……何か分からないけど、俺の頭の中にある何かが切れた。 「……いいんだな? クララ☆」 自然と、俺の目が鋭くなるのを自覚する。 「いい眼です。それでこそ漢。……私の愛する前原さんです」 俺は吼えた。 吼えながら、クララ☆の胸を滅茶苦茶に責め立てた。 しゃぶりつき、舐め回し、力一杯揉みしだく。 欲望の赴くままに、骨の髄まで味わい尽くすかのように、クララ☆の体を弄ぶ。 そして、そんな乱暴な責めにもしっかりと、クララ☆の体反応してきた。 「……どうした? もう限界か? そろそろ俺のものが欲しくて堪らないんじゃねぇのか?」 「むっふっふ~っ☆ えぇえぇ。その通りですよ。実を言うとさっきから待ちきれないんです。さあ、早く挿れて下さいっ!」 ふっ ……可愛い奴め。 俺はにやりと唇を歪めた。 スカートとパンティを脱がし、愛液が溢れ、どろどろになったクララ☆の秘部に先端を当てる。 ひくひくと花開いたクララ☆の秘部は、待ち焦がれたと言わんばかりに、スムーズに俺のものを飲み込んでいった。 「んふううぅぅっ!!」 俺のものが入るのと同時、クララ☆は満足げに体を震わせた。 肉厚のあるクララ☆のそこは俺のものを柔らかく、しかし強烈な締め付けで包み込んでくる。 「気持ちいいぜ。クララ☆。最高だ」 「そう言われると嬉しくて、照れちゃいますねぇ。んっふっふ~」 どこまでも熱く、固くなっていく俺のオットセイ☆。 俺は、ガンガンとクララ☆の膣をオットセイ☆で抜き差し、掻き回し、犯した。 その度に高いものになっていくクララ☆の嬌声。そして、俺の眼下で、快楽に顔を歪めるクララ☆。 ぱんぱんと俺の肉とクララ☆の肉がぶつかり合う音が部屋に響く。 「前原さん。……私……そろそろ……」 「イクのか? いいぜ。俺も出すぞ。クララ☆の中に出してやるっ!」 「はい。いいですよ。出して下さい。私の中にっ……!!」 「あっ……うおああああぁぁぁぁぁぁっ!1」 「ぬふほおおおぉぉぉぉっ!!」 びくんびくんと俺のオットセイ☆が震え、クララ☆の中にたっぷりと精液を注ぎ込む。 そしてクララ☆は、体を痙攣させながら、結合部が俺の精液で満たされていく感覚を愉しんでいた。 「……もう行くのか?」 暗がりの中、俺はクララ☆へと声を掛けた。 「ええ。名残惜しいですが、私は署へと戻ります」 「……そうか」 冷えた夜の空気が、火照った体に気持ちよかった。 「どうやら。もう大丈夫のようですね。どうです? 出したらすっきりしたんじゃありませんか?」 「まあな。……でも、それだけじゃねぇぜ」 「それだけじゃないとは?」 寝室を出ようとするクララ☆に、俺ははっきりと言った。 「愛してるぜ。クララ☆」 クララ☆は優しい微笑みを浮かべてくれた。 「ありがとう。前原さん。……それでは、おやすみなさい。作戦が終わったらまた会いましょう」 俺は黙って頷いて……、クララ☆は障子を閉め、去っていった。 俺は目を瞑った。 不安や恐怖といったものはもう何もない。あるのはただ……炎のように熱く、それでいて水のように落ち着いた不思議な感覚だけだった。 俺がまどろみへと落ちていくのに、そう長い時間は掛からなかった。 翌日。 「うおおおおおっ! バスターホームランッ!!!」 カキイイイイイイイイイィィィィィィィンンッ!!! 俺は渾身の力を込め、山狗をバットで吹き飛ばした。 彼はあっという間に空の彼方へとすっ飛んでいった。きっと今頃は星になっていることだろう。 「はぅ~☆ 圭一君大活躍だよ。凄いんだよ。はぅはぅ~☆」 「いやまったく、今日の圭ちゃんの動きは冴え渡ってるね。おじさん惚れ直しちゃいそうだよ」 「そうですわね。何だか、人が変わったみたいですわ」 「……そうね。100年見てきた中でも断トツの凛々しさだわ。……何か知ってる? 羽入?」 「さあ? 僕は何も知らないのですよ? きっと愛の力なのです。あぅあぅあぅあぅ☆」 そう、クララ☆と結ばれ、男から漢へと生まれ変わった俺に、もはや敵はいなかった。 俺は仲間達に振り返った。 「よっしゃみんなー。次行くぞ次ーっ! さっさとこんな戦い終わらせちまおうぜーっ!!」 『おお~っ!!!!』 俺も含め、拳を天に向ける部活メンバー。 心なしか、笑顔を浮かべる俺の歯が光った気がした。 見てくれているか? クララ☆。きっとこの戦い、勝って会いに行くからさ……。それまで、待っていてくれよ。 空を見上げると、クララ☆が笑っている気がした。 ―クララ☆END―
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放課後。 昨日とおなじく、部活メンバーはまたおなじみの部活で盛り上がっていた。 「ふはははは~っ! 今日こそは手加減しないぜぇ~! 詩音、レナぁ!!!」 そして圭一は、もうすっかりいつもの彼に戻っていた。 詩音とレナにあれだけ自らの醜い部分を見られ、罵倒され、犯されたというのに……。 もうすっかり普段の調子を取り戻していたのである。 少なくとも『表面上』は、誰の目から見てもいつもの前原圭一であった。 「ほっほ~。 昨日あれだけこてんぱんにされたってのに、またずいぶんと大口叩けたもんですねぇ~圭ちゃん?」 「くっくっく……。俺をなめるなよぉ詩音? 一度味わった屈辱は、何倍にもして返してやるぜぇーっ!」 「くすくす♪ 今日の圭一くん、一段と燃えてるね?」 「あったり前だ! あんな恥ずかしい目にあわされて黙ってられるかって!覚悟しときな! 今日はお前ら二人を狙い撃ちだぜぇぇぇぇぇっ!!!」 圭一がいつもの調子に見えると、詩音とレナも特に昨日のことは関係ないといったふうにすましていた。 あの出来事はあくまでも『罰ゲーム』であり、それ以上でもそれ以下でもない。 自分達の関係を大きく変えるほどの出来事ではなかったという感じだった。 少なくとも、魅音、沙都子、梨花の目には、三人はいつもどうりの様子に見えた。 「はいは~い。 昨日の罰ゲームで何があったか知らないけどねー、圭ちゃん……。あんま気張ると、今日もボロボロに負けちゃうよ~ん?」 「お~ほっほ♪ またまた詩音さんとレナさんに、恥ずかしい目に合わせられますわよ~♪」 「二日続けて、圭一が罰ゲームなのです。 かわいそかわいそなのです……」 昨日あの場にいなかった彼女達にとって、もちろんその『罰ゲーム』とやらがどんなものだったのか知るよしもない。 せいぜい詩音とレナが、圭一にちょっと恥ずかしいことをした、というくらいにしか思ってないだろうし、思えないだろう。 あんなもの想像できるはずもない。 だが、それでいいと思った。 当事者の三人が黙ってしまえば、現実に起こったことにすらならないのだ。 言ってしまえば、ただの幻想や夢であったともいえる。 彼女が彼に語りかけるまでは、そういうふうにすることもできた。 「圭一くん、圭一くん……♪」 さあこれから部活を始めよう、といったその時、圭一の隣に座っていたレナが何やら楽しそうに口を開いた。 そしてそのまま、圭一の耳元でゴニョゴニョと耳打ちをする。 それは耳打ちなのだから、当然彼以外の人間には聞こえないほどの小さなささやきだった。 「………………たら、また…………てあげる。 良い子に………………だよ?」 レナが魔法のようにその言葉をささやくと、その『家畜』は一瞬、糸の切れたような人形のようにピタッと動きを止めた。 そしてレナがスっと耳元から離れると、すぐそれを誤魔化すように威勢の良い声を張り上げていく。 それは普通の人間なら気づかないほどの小さな違和感だったが、部長の彼女だけは気がつけた。 「ちょっとそこぉ! レナと圭ちゃん! あんた達、なにヒソヒソ話なんてしてんの! この部長である魅音様の前で、ヘタなイカサマなんて許さないんだからねーっ!」 さすがといったところか。 部活中である今、類まれなるカンの良さを発揮した魅音はレナと圭一が何らかの『交渉』をしたのを目ざとく見つけていた。 だが惜しむらくは、彼女の想像力が正解にまでは結びつかなかったことであろうか。 当のレナはもちろんそれに動揺することもなく、魅音に親友であるという仮面をつけたまま答える。 「くすくす……ちがうよぉ、魅ぃちゃん♪圭一くんと二人で、まず魅ぃちゃんから潰しちゃおっか? って話してただけだよぉ♪」 「へ…………あ、な~んだ、そう。 ほっほ~、チームプレイときたわけだ~?でも悪いけど、二人がかりでもおじさんはちょっと倒せないよぉ~? くくくくくく……」 色々な意味でレナに騙されていることも知らず、そうして魅音は普段どうりのいやらしい笑みを浮かべていった。 もっとも根が純情である彼女に、レナがどんな耳打ちをしたのかなど想像できるはずもないが……。 一方、姉のそんな様子を妹である詩音はいかにも彼女らしいなぁなどと想いを巡らせていた。 「お姉ぇはしぶといですからね~♪ほんと、レナさんと組んだくらいじゃかなわないですよ~圭ちゃん♪」 圭一の隣。 レナと反対側のそこに座っている詩音は姉にそう言いながら、ずっと彼のそこを愛撫していた。 メンバーの前にはそれぞれ机があるため、イスの下で何が行われているのかなどは覗き込みでもしなければわからない。 それをいいことに、詩音は圭一のそれをズボンからすっかり露出させ、まるで鉄のように固くなったものを上下にシゴいていた。 これから部活を始めようと、メンバー全員がイスに座ったその時から……ずっとである。 そして詩音もまたレナのように、隣にいる二人目のペットに耳打ちをした。 「もう………………じゃないですか。 このまま………………あげますね?」 詩音は特に隠しながらというわけではなかったが、今度は魅音も何も言わなかった。 梨花と沙都子も特に何も言わなかった。 なぜなら、もう部活が始まるから。 彼女達にとってとても神聖であり、常に本気で取り組むべきであるこの部活。 仲間との大切な絆を確かめ合う、この儀式が……彼女らに穢されていることにも気づかずに。 「うおおおおおおおそんじゃあ行くぜェエエエェ!!俺様の口先の魔術を食らいたい奴から前へ出ろよォオオオオ、うをおおおおおおおおおおオオオォオオオォオッ!!!」 …………結局、その日のビリはまたもや前原圭一だった。 そしてトップは昨日と同じく、竜宮レナ、次点に園崎詩音だった。 事情を知らない部活メンバーは、口々にこの日の部活の様子をこう語ったという。 ゲーム前の圭一の雰囲気には異様なほどの強さを感じたのに、いざ始まってみれば、彼の弱さは見るも無残な状態だった。 特にレナと詩音には、わざと負けるような手を渡しているようにしか見えなかったと……。 -
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誰もが鷹野の陰謀に勝てると信じていた。 みんな結束して全力で戦った。 でもそんな結束は鷹野の、たった一発の銃弾によってバラバラになり…。 最初に圭一が死んだ。次にお姉が鷹野たちの足止めをして死んだ。 そして、レナまでも…。 「あぐっ、痛い!」 私と沙都子と梨花は捕まって縄で拘束された。 特殊部隊によって拘束された私にはどうやっても縄を解くことができない。 それは沙都子と梨花も同じのようだった。 「こんばんは、皆さん。今宵は月の綺麗な夜ね…」 嬉しそうにしゃべりかけてくる鷹野に、私は殺意を隠しきれなかった。 「この人でなし!みんなをよくも…よくも!殺してやる!絶対に殺してやる!!」 「ああら、詩音ちゃんじゃないの。この状況でよくそんなこと言えるわね」 本当は詩音も怖かった。 あんなに躊躇なくみんなを殺した鷹野たちに怯えがなかった訳がない。 でもこうやって少しでも抵抗しないと、心がくじけそうだった。 「さて、どちらの子から最初に殺そうかしら?やっぱり沙都子ちゃんかしら? 診療所じゃ友達だったわけだし、ひと思いに殺したほうがいいと思わない?」 「ひっ……!」 沙都子の怯えた声が私にも聞こえる。その姿はガタガタと震えていて 涙をこぼしていた。 「にーにー…。助けてよ、にーにー……」 そのにーにーは今、ここにはいない。梨花は睡眠薬で眠らされている。 だれも助けてくれないのだ。 だから……私が沙都子を助けなければ…! 沙都子を、頼むからね。 私の頭の中で蘇るのは、あの日の記憶。 あの日悟史くんは、私に沙都子を預けてくれた。 彼の大事な妹を、他の誰でもないこの私に。 だからこの私が今、沙都子を救わないでどうすると言うのか。 例え、この身が縛られていても言葉でどうにかできるかもしれない。 「やめて!沙都子を殺さないで!私はどうなってもいいから…! 沙都子だけは…どうか見逃してあげてぇ!」 「へぇ、詩音ちゃん…。あなた、今どうなってもいいと言ったわね」 「ええ、私はどうなってもいいから沙都子だけは…どうか…!」 その言葉を聞いた鷹野はくすりと笑ってから言った。 「いいわよ、沙都子ちゃんは助けてあげても」 一瞬、鷹野が何を言ったのか理解できなかった。 あまりにも簡単に沙都子を殺さないと言ったからだ。 それは詩音にとって嬉しいことであったはずなのに……。同時に不安も抱かせた。 「あなたたち」 突然、鷹野は山狗の団員たちのほうに呼びかけた。人数は5人。 彼らは、鷹野に呼ばれるとすぐに駆けつけた。 「今日はよくがんばったわね。あなたたちがいなければ、この作戦は達成できなかった。 改めて感謝するわ」 山狗たちは それが仕事ですから と一言告げるとすぐに持ち場に戻ろうとした。 「待って。それでね、あなたたちにご褒美をあげようと思うの。 ほら、あそこに緑の髪をした女の子がいるでしょう。彼女を『あげる』わ。 好きに遊びなさい。」 「本当に…よろしいのですか…?」 ごくり、と喉が鳴る。鷹野の次の言葉を待ち望んでいるようだった。 「えぇ、『好きなように』なさい。ご褒美だもの、自由に使いなさい」 その始終を聞いていた詩音が、その会話を理解したとき…。 詩音は男たちによって縄を切られていた。 人数は5人。この状況で逃げ出せるはずもない。 「………ッ!」 彼らの欲望に染まった手が詩音の身体を捕まえる。 「へへっ…。こいつスタイルいいじゃんか。エロ過ぎるぜ…!」 一人の男の手が詩音の服を引き裂く。あっという間に服はただの布切れに変わり 下着も脱がされ、詩音は一糸纏わぬ姿にされてしまった。 だが詩音は気丈だった。どうなってもいいと言った時点でこうなる事もある程度予想できたし それで沙都子が救われるのなら本望だった。 「ちっ、こいつ…。全然こわがらねえな…」 山狗はその表情を見て、どうすればこの女に恐怖とか屈辱とか恥ずかしさといった 感情を与えられるか考えた。 沙都子を見せしめに犯すことも考えたが、鷹野が沙都子を「助ける」と言ったのだから その方法ではダメだ。 でもその逆なら…。 「さっ…沙都子……!」 「詩音さん……!」 山狗は沙都子を詩音の目の前に連れてきて、木に縛り付けた。 急に詩音の顔が赤くなりだす。効果は抜群だった。 「ほらほら、まさかお前このガキの前で感じたりはしないよなぁ?」 「……ッ!」 山狗たちは詩音の身体に触り始める。 まずは唇を奪って、咥内を蹂躙した。 「んっ!…ちゅ…あっ…は…」 蹂躙されて、息も絶え絶えの詩音に男たちがそれぞれ好きなようにする。 いやらしい手つきで胸をこね回したり、乳首をしゃぶられるうちに 詩音の感度も上がり、乳首もつんとたってくる。 「ひゃ、あん!!あ…っ!んあぁっ!」 「おいおい、感じすぎじゃねえのかぁ?こいつひょっとしてマゾなんじゃねえの?」 「あのガキもみてるっていうのによぉ、全く」 沙都子は自分の目の前で起きている光景が信じられなかった。 あの詩音が男たちに裸にされ、陵辱されている。 いつも沙都子にカボチャ弁当を持ってきて、無理矢理たべさせてくれたあの詩音が… いつも魅音をおちょくって楽しそうにしていた詩音が… 今、男たちのいいようにされている。それだけでも、沙都子は悲しかった。 「ああっ!やめ……あん!だめぇ!沙都子…お願い…見ないでぇ!」 詩音は自分のあられもない声を沙都子に聞かれたくなかった。 自分が男たちに弄ばれるところを見せたくなかった。 だが男たちは目を閉じた沙都子に言う。 「あいつが殺されたくなかったら、ちゃんとその目であいつが犯される所を見ろ」 今まで、わざと下のほうには手を入れなかった男がついに手をそこに入れる。 「ひあああっ!!?あっ、ふ、いやぁ!!」 ぐちゅぐちゅぐちゅ すでに溢れるように濡れていたそこは、男の手を拒まずに迎え入れる。 「どうしたんだよ、こんなにも濡れて。本当に淫乱なんだな、このメス豚は」 男の手は、大量の愛液で濡れていた。 「ちっ、違うの!これは…!」 「何が違うんだよ、どっからどうみてもお前が感じすぎるからでてるんだろがよ!」 「うあぁ!!あっ、ああっ!!」 ぼたぼたと詩音の膣から愛液が地面に零れ落ちる。 いまや詩音の身体は全身が性感帯だった。5人もの男たちは思い思いに詩音を弄ぶ。 「いやぁ!もう…やめ…て…」 一人が詩音の肉芽を強く摘み上げる。 「んああああぁあぁぁぁ!」 「もういいんじゃねえか?いれてもよ?」 男たちは膨れ上がった自分のものをズボンから取り出していく…。 「いやぁ!離して!」 二人の男が詩音のふとももを片方ずつ持って詩音を持ち上げる。 M字に開かれた真ん中にある秘裂に男が自分のものをあてがう。 覚悟はしていた。だけど、詩音の顔が青ざめる。分かっていた。こうやって遊ばれているときから 一番怖かった。悟史にささげるはずだった。 もし、悟史くんが帰ってきたらまず最初に悟史くんに「お帰り」って言って そしてちゃんと告白して、よかったならひとつになりたい。 そんな少女の夢は、彼の妹の目の前で…………壊された。 「いああああああああっ!!!」 結合部からは処女であったことを示す赤い血が流れ出る。 「おっ、こいつ処女だぜ!この年で処女なんてだせぇんじゃねぇの?」 「いいじゃんか、お前こいつの処女を奪ったんだぜ」 「痛い!お願い…抜いてぇ!痛いのぉ!」 そんな言葉には耳も貸さず自分の欲望のままに腰を打ち付ける。 「助けて悟史くん、悟史くん、助けて、いやぁ!こんなのいやぁぁ!!」 気付けば口にしていた彼の助け。 ダメだな…私……。悟史くんの帰りを我慢して待てないなんて…。 だいたい、私は沙都子を守るために身を投げ出して助けようとしたんじゃなかったっけ? それが結局は悟史くんを頼っちゃうなんて…。 沙都子もごめんね。こんな姿見せてしまって。 こんなの沙都子の「ねーねー」じゃないよね。 本当にごめん。 「あっ、イくッ!ひゃあぁん!!!あっ、イッちゃうぅぅ!!!」 男が乳首を強くつまみ、乳房をピンっと引っ張る。 そして詩音の声が一際高くなり………。 「ひゃあぁああぁぁぁぁぁ!!!」 ドクン ドクン 一気に膣に男の欲望が流れ込む。 「あぁぁ…、うあぁあぁ…」 自分の膣から白い液体がこぼれてるのを見ていたが、すぐに別の男が詩音を立たせて バックから獣のようにモノを突きいれる。 「うあぁぁああぁ!!もうダメぇ!壊れる!」 後ろから胸に手を回され、胸が形を変えながら揺れる。 「ひゃ、あぁん、ああぁ、ふああああ!!」 「くぅぅ、しまりがいいぜ…!もう我慢できねぇ!」 「ひっ、…あぁああぁあぁぁぁぁ!!」 また、中に勢いよく放出される。 そして違う男が詩音に迫ってくる--- こんな汚れた身体をしてる私は、なんなんだろう。 悟史くん、ごめんね。こんな穢された身体を君に見せられない。 でも沙都子がいるよ、安心して 私は、もう君に会えないけど 約束は守ったから もう私のことは忘れてください きっと私は壊される でも次の世界でまた会えるよね? きっと会えるよね? 私はそこで待ってるよ ずっと待ってる もしその世界で会えたなら、君にこう言おう 「大好きだよ、悟史くん」
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「……やれやれ。どうせこうなるとは思ってたけど、まさかこんなに早いとはね。 もう少し体面とか周りの人間の感情とか考慮してほしいものだわね……」 「あはははは、でも、おめでたい事だからいいんじゃないかな? かな?」 「そうでございますわ! 私はむしろこうなるのが遅すぎだと思ってるくらいでしてよー!」 「……そうは言ってもね。いろんな事情を知ってる身としてはいまひとつ腑に落ちないのよね。」 「……ね、ねえねえ羽入さん? ここ数年で梨花は一気にやさぐれてしまったと思うのですけど…… 何でこうなってしまったのか心当たりはございませんの?」 「あぅあぅあぅ、元々梨花はこんなねじくれた性格じゃなかったのですよ。 僕のためにシュークリームをわざわざ大人の人に頼んでくれるような、そんなやさし~い子だったのですよ! 年月の流れは残酷です…… こんな梨花、喜んでいるのは岡村くらいしかいないのですよ。 マゾっ子気質なのです、あぅあぅ」 「……ちょっと羽入。勝手なこと言わないでほしいわね。 あのね、さすがに身体のほうもこんな年になって猫被るほど私は図太くないわよ」 「あぅあぅあぅ、別にいいじゃありませんか。赤坂や雪絵の前じゃ未だに……むぐ」 「……は~にゅ~う~? 覚悟は出来ているんでしょうね。 ……今日から一ヶ月間タイ料理フルコースよ」 「あぅあぅあぅあぅあぅあぅ!! ひどいのです、ひどいのです!」 「ま、まあまあ梨花ちゃん、その程度にしておいたほうがいいんじゃないか? ほら、もうすぐ始まるぞ?」 「その言葉、そっくりそのまま圭一に返すわよ。 全く、あなたも一人者の心情を慮る余裕くらい作って頂戴。いいかげん、あなた達のほうも収まるところに収まったほうがいいんじゃないの? ……それに、ほんとそろそろ手伝いに行ったほうがいいわよ。魅音ひとりじゃ大変だろうし、あなたのスピーチもあるんだから」 「圭一君のスピーチか……はう。楽しみだね! でも、もう何年も部活していないわけだし、大丈夫? レナも手伝えることがあるなら協力するよ?」 「ほざけ! 口先の魔術師は健在なんだぜー? ふふふ、見てろよ! 男・前原圭一、一世一代の感動の演説をしてくれるわ!」 「あぅあぅあぅ、圭一は未だにアジをそこらでやってるから問題ないのですよ。 おかげで園崎系の店はどこもかしこも大繁盛なのです。」 「は、羽入……ネタ晴らしすんなって。……ん?」 「け、圭ちゃ~ん! 何油売ってんの~! もう時間ないよ~!」 「あ、魅ぃちゃんだ! ね、圭一くん。もう行ってきたほうがいいんじゃないかな? かな?」 「よっしゃ! んじゃ、行って来させてもらうぜ!また後でな! 魅音、二人でがんばろうぜ!」 「……いちゃつくのは程ほどにしときなさい。今日の主役はあなたたちじゃないんだから。」 「わ、わーってるって……」 「……しかし。繰り返しになりますけど、ほんと感慨深いですわー……」 「それにしても意外だったわよ。まさかこんな事に沙都子が文句ひとつ言わないなんてね。」 「……べ、別に変じゃありませんわよ。あの二人はどちらも私にとってかけがえのない家族ですもの。 幸せになってもらいたいのは当然の事ですわ!」 「……変われば変わるものね。あの2つの世界のときとは大違い。」 「……世界? 何の事ですの?」 「気にしないほうがいいわよ。深い意味は無いし。 今が幸せならそれでいいでしょう?」 「??? ……まあ、別に構いませんけど。いずれにせよ、そろそろ……」 「あ! 出てきたよ、二人とも!」 「ど、どこどこ? どこですのー!?」 「……綺麗、ですわね。」 「はう~……うらやましいな! れれれ、レナもいつか……はう~!!」 「……学生のうちにこんなことするのはどうかと思うんだけどね。」 「梨花が地団太踏みたいのを我慢してるのです、あぅあぅあぅ! それはともかく、素直に祝福するべきなのです!」 「……わかってるわよ。……あ、圭一たちも出てきたわね。」 「あ~もう、うるさくて圭一さんの声が聞き取れませんわ~!!」 「こっち、こっちにくればよく聞こえるんじゃないかな? かな?」 「ちょ、ちょっと待ってくださいまし~!」 「あぅあぅ、行くのですよ、梨花!」 「はいはい。行けばいいんでしょ、行けば。」 『……それではかつて俺の席に座っていた、いわばもう一人の俺である北条悟史と!』 『双子の片割れ、もう一人の私、園崎改め北条詩音に……』 『『乾杯!!』』
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「うわーーーーーん、もういやだぁああああ!家に帰るーーー!!」 半分泣きの入った魅音の悲鳴を聞きながら、圭一は溜息を付いた。 泣きたいのはこっちだ。……なんで、なんでこんな事に。 圭一の思考は少し時間を遡る。 今日の授業が終わり、放課後。俺と魅音は揃って顔色を無くして職員室に立っていた。 二人揃って呼び出された時仲間達には生活指導だと囃し立てられて、俺達は顔を見合わせて赤面していたが。 それは杞憂で。 「明日までに提出。いいですね?」 目の前に立つ二人の顔を見比べて。知恵先生は、にこやかにそう宣言した。 てっきり、節度を持ったお付き合い云々のお説教が始まるかと思ったが、実際はそれ以上のピンチ。 ……何の事かと言えば知恵先生が受験対策にと、魅音に日々手渡していたプリントの提出期限である。 明日提出。それが出来なければ、魅音は即刻部活を引退。後は受験勉強一色。 そう知恵先生が告げた時、俺達は目の前が真っ暗になった。……いや、魅音はただの自業自得だが。 こいつがいない部活は面白くない。 一つ年上の魅音は来年の春には、一足早く、この学校を卒業する。 だからこそこの限りある時間を、皆揃って少しでも長く遊んでいられるように。 知恵先生もその辺の事情を分かっているからこそ、俺にも声を掛けたのだろう。 そんな事から俺は、魅音の家庭教師の真似事をするハメに至ったのだった。 学校での居残り勉強は、限界がある。 とりあえず場所を時間制限のない俺の部屋に移したが、19時を廻った辺りから魅音がそわそわとし始めた。 いい加減、集中力が途切れる頃だろう。当たり前だ。俺だってとっくに疲労困憊だ。 「あ、あのさ圭ちゃん、ばっちゃが待ってるから、後は帰ってやるよ!」 あえて断言する。こいつは絶対にやらねえ。 「ほほう。面白い意見だな。……だが、今日お前には帰る場所がないぞ?」 魅音を一人で放って置いたらやるはずもないと踏んだ俺は、とっくに先手を打っている。 ていうか、一人でやれるなら最初からこんなに溜まるまで、プリントは積み上げられていない。 まだ手付かずの物も、ざっと見て30枚はある。 一日一枚知恵先生から渡されて。……うわ、こいつマジでこの一、二ヶ月程なにやってたんだ!? 大丈夫かよ受験生!! そりゃ、流石にカレー以外の事象には温厚な知恵先生も、堪忍袋の緒が切れるという物だ。 俺は往生際の悪い魅音の目の前で、一階から持って上がって来た電話で、とある場所に電話をする。 「あ、もしもし。前原ですが……おう、すまん。……魅音」 訝しげな顔をする魅音に電話を突きつけると、魅音は受け取って耳を付ける。 「も、もしもし……?」 「はろろ~ん☆」 魅音は咄嗟に電話から顔を離した。思わず切りたくなったようだ。 「こらー!お姉、電話切るなー!」 俺にまで聞こえるほどの音量で、詩音が叫んだ。流石双子、読まれている。 しぶしぶ電話に耳を付けて、魅音が口を開く。 「べ、別に切ろうとなんてしてないもん。……それより、何であんたが……」 「くっくっく。圭ちゃんから話は聞いてます。アリバイは完璧ですから今晩はたっぷり楽しんで下さいね☆」 変に気を回した詩音が、さも面白そうに魅音を追い詰める。 「はぁあ!?ち、違う、違うってば!あんた何か変な事考えてない!?い、いい!帰るからいいよぉー!!」 いつもと変わらないやりとりに見えるが、今日だけははっきりと分かる。今、魅音は全力で嫌がっている。 こいつはこの期に及んでまだ、回避策を模索しているのか。 「あ、もう本家には電話しちゃいましたから。私の立場って物をよ~く考えて行動してくださいね?」 暗に、自分の顔を潰したらただじゃすまないと脅しを掛けてくる。それに魅音が逆らえる筈もない。 「し、詩音の馬鹿ぁーーーー!!鬼~~~~~~!!」 魅音の叫び声が楽しくてたまらないのか、詩音は上機嫌でまくし立てる。 「暗黒天使詩音ちゃんのご用命ありがとうございました☆ご利用は計画的に、ついでに避妊は忘れずに☆」 「ななな、何言ってんのさあんたはッ!?ほほ本当に違う、違うんだってばーーーーー!!」 「まぁまぁ、今更照れなくても。ともかくこれで貸し1ですからねー?あーっはっはっはっはっは!!」 魅音の叫び声もむなしく、詩音は受話器の向こうで高笑いをしながら、電話を切った。 つー、つー、つー……。 呆然とする魅音の肩をぽんと叩いて、圭一は。 びらり。 「ひっ」 プリントの束を、扇のように開いて、見せ付ける。 「さて。園崎魅音、……覚悟完了か?」 一応笑顔ではあるのだが、全く笑っていない、圭一の目。 「………ううう、圭ちゃんの、サディストぉ~~~……!」 今にも泣きそうな顔で、魅音は白旗を揚げた。 それから先の展開は、苛烈を極めた。 何かと理由を付けて逃げようとする魅音の首根っこをひっつかまえて机に向かわせる。 魅音を見ていると勉強嫌いの子供に勉強させようという、世のお母さん方の悩みも分かるという物だ。 ……あれ?なんで俺がお母さん? ああ、お母さんと言えば。おなかすいたとか言い出した瞬間に、豚骨しょうが味のカップラーメンを目の前に ドンと置いた時の魅音の情けない顔は、俺的にここ最近の中でも一番のヒットだったりする。 そんなこんなを繰り広げながら、途中から魅音はハイになったのか、黙々と問題を解き始めた。 プリントの消費速度が格段に速くなる。 ヤケになって適当に書いているのかと心配したが、その認識は改められた。 おお、合ってる。やれば出来るじゃないか。 そう言おうとしたが、集中を途切れさせないように、声は掛けなかった。 時計を見れば、23時を少し廻った所。 「……………………………………………………」 プリントの束を完遂させて、魅音は机に突っ伏して、眠ってしまったようだ。 ……見ようによっては目を廻して気を失っているようにも、見えなくもない。 ぷしゅー……。 あ。頭から煙。 「まさか……今日中になんとかなるとは思ってなかったぜ……」 圭一自身、魅音の頑張りに素直に感心していた。 魅音の頭の回転は悪くない。 むしろ速いのだが、いかんせん、勉強と言う物の最初で躓いてしまっている口なのだ。 勉強=面白くない。 その図式の元、基礎の時点で放り出してしまっているのだから、手に負えない。 ここら辺の応用になると、魅音の中では既にこれらは日本語ですらないのだろう。 そこまで考えて、圭一は溜息を吐いた。 ……いや、俺もかな~~り頑張ったよな。 そう、言葉の通じない魅音にまず通訳から始めているのだから。 出来た今だから思うが、魅音はともかく俺は完全な巻き添えじゃないか。……そう思うと面白くない。 まあ、例え勉強であれ、二人っきりって言葉に魅力がなかったかと言えば、嘘になるが。 ご褒美くらいあっても良さそうな物だ。 ………ごく。 思わず喉がなる。目の前には、美味しそうなご褒美。 改めて今の状況を考えてみると。 俺の部屋に、二人きり。 魅音は寝ている。 親は帰ってこない。 魅音は詩音の家に泊まりに行っている事になっている。 ………はぁ。 なんだこの、最高かつ最悪なシチュエーションは。 思わず溜息が出た。何が起こっても不思議でない状況で、何も起こらないどころか魅音は起きてこない。 圭一は小さい机の上で顔を付き合わせるようにして、机に肘を突いて魅音の寝顔を見ている。 ………。 そういえば、魅音の寝顔なんて見た事がない。 意識した途端、静かに、心臓が速度を上げ始める。 なんていうのか、こう……こいつも女の子なんだよな……。 魅音が聞いたら怒りそうな感想だが、普段の萌え語りはどこへやら、圭一にはそれしか言葉が浮かばなかった。 勿論褒めてるつもりだ。 手を伸ばして前髪を軽く梳くと、さらりと指の合間を滑って逃げる。 その感触が少し指に気持ちよくて、何度も繰り返してしまう。 頭を撫でた事は何度もあるが、髪を意識して触れる事はなかった気がする。 起きねえかな、起きろよ、……起こしちまうか? 魅音と付き合いだして、二月程。 ……こいつと、その。……そういう事をしたのは、つい最近で。更に言えば回数だって、片手程もない。 だから、……勿論今日だって、間に合わない量だと思いつつも心の片隅では、期待していた。 し、しょうがねえだろ!?こっちは健全な男子なんだ。 好きな子と二人っきり、ましてや自分の部屋にお持ち帰りしてたら誰だって期待するってもんだろ!? 淡い期待を抱きならが髪を梳き続けていると、ゆっくりと、魅音が瞼を上げた。 机に突っ伏したまま俺を見て、魅音は暫くぼうっとしていたが。 我に返るなり、俺の顔から逃げるように慌てて起き上がって仰け反った。……おい、コラ。 「ね、寝てない、寝てないよ!?」 目がぐるぐるのまま寝ぼけた魅音が、慌てて起きているフリをしてシャーペンを握る。 「……ぶっ!」 あたふたと手を動かすその姿がおかしくて面白くて、笑ってしまった。 「くっくっく、もう終わってるって。大丈夫だ、お疲れさん!」 圭一の手が頭を撫でると、寝ぼけ魅音が大人しくなる。 「…………?」 ぼんやりと状況に思考を巡らしているようだ。少ししてから本当に目が覚めたのか、魅音がきょとんとした顔をした。 「起きたか?」 「う、うん?えっと、圭ちゃんがなんで……」 だめだ、まだ呆けてる。頭に?マークが浮いているぞ、こいつ。 「寝ぼけてるみたいだから言うが、ここは俺の家で、お前は宿題を終わらせて、今日はお泊りだ。以上」 「あ、……そうだ、終わった……って、ええ!?お泊り!?なんでっ!?」 「お前、今日は家には帰れねえだろうが」 言いながら距離を詰める圭一に、魅音は顔が熱くなっていくのを自覚しながら、じりじりと後ずさりする。 「で、でも、詩音の所に泊めてもらうから……っ」 「じゃあ魅音、お前はこんな時間に一人で興宮まで走る気か?それとも、わざわざその為だけに 迎えを呼ぶのか?何より、詩音が素直に泊めると思っているのか?」 圭一の手が、魅音の肩を掴む。 「な、ならレナの所に転がり込んで……っ」 「普通寝てるだろ。こんな時間から行ったら迷惑だと思うぜ?」 ゆっくりと押し倒されて、魅音は硬直した。そのまま圭一は魅音の上に覆い被さって、体重を掛ける。 「わ、ま、待った待った!け、圭ちゃん重い……っ」 ハッと我に返ったのか、魅音が俺の下でジタバタと暴れだす。 「魅音……ご褒美」 「へ!?な、何、何がっ!?」 押し倒されながらもまだ逃げようとする魅音の顔の横に手を付いて、圭一は至近距離からおねだりしてみる。 「俺、頑張ったぞ。ご褒美は?」 魅音が言葉の意味を理解して、赤い顔のまま大人しくなる。どうも魅音は圭一に甘えられると、弱い。 「あぅ……ご、ご褒美って言われても、あ、あげられる物なんて……、んっ」 ちゅ。 頬を赤くして、困惑した表情で口を開く、魅音のその言葉を遮る。 「……け、けいちゃぁああん!」 不意に降ってきたキスに、魅音が情けない声を上げるが、もう一回キス。 「ちょっ」 もう一回。 「ふぇ」 もう一回……今度は簡単には終わらせない。 「ふ、……んん」 諦めて瞼を閉じた魅音の頭を片手でいい子いい子しながら、舌で閉じられた唇を割り広げて進入する。 魅音と触れ合うと、ちゅ、と濡れた音がする。 そのまま、逃げようとする魅音を追いかけて深くまで入り込む。 「む、むぅ、ん~~っ」 息すら盗むように口を犯しながら、圭一の手は首筋から静かに魅音の大きな胸へと滑る。 魅音が緊張に身体を硬くするのを感じ、服の上からでも分かる程のその質量を、ゆっくりと押し上げ揉みほぐす。 ちゅ、ちゅぅ。 絡めて引き込んで。恥ずかしがって嫌がるのを知っていたが、魅音の舌を少し意地悪に音を立てて吸い上げる。 「ふ、ん、んんっ……むぅ……っ!」 そのくぐもった声すら、興奮を煽る。 その間も手は絶え間なく溢れるほどの胸を弄っていたが、服の上からではそろそろ物足りなくなってきた。 顔を上げて、魅音のネクタイを解き襟元を緩めると、ボタンを外してゆく。 「……け、圭ちゃん……」 乱れた息を整えながら、魅音は圭一を見上げた。素肌が露になり、思わず身体を強張らせる。 「……どうした?」 「あ、あの、お風呂入りたいんだけど……っ」 胸を覆うブラジャーをたくし上げて、ぷるんと震える胸に手を添えた。 「……ああ、後でな。一緒に入ろう」 魅音の言葉の意味を理解しながらも、軽くかわす俺の冗談に、ボンっと、魅音は一瞬で茹で上がってしまった。 「ち、違うよぉ~~!!後じゃなくて今っていうか、なななんで一緒なの~~~~~!?」 ウブなヤツめ。この際だから、後で本当に一緒に入るのもいいかもしれない。 と、いうか、是非とも一度はやってみたい。よし、決定! 「諦めろ。もう止まらん。風呂は後で……一緒に、な」 圭一の表情とその声に本気を見て、ひっ、と魅音が喉の奥で悲鳴を上げる。 「け、圭ちゃぁああん……!」 楽しみが一つ増えて、俄然ヤル気になった圭一は……いや勿論最初から思いっきりヤル気満々だったが。 魅音のキメの細かい肌の滑らかな質感に夢中になって、その丸い不思議な形を堪能するように掌を滑らせる。 少し力を込めると、指は容易く沈み込み、合間から豊かな胸が零れそうになる。 「や、ぁっ……ふぅ、……ぅぅ……」 魅音は少し感じているのか熱い息を零す。押し返してくる弾力がまた絶妙で、指が気持ちいい。 硬くなり始めている先端に指を添え、爪の先で痛くない程度に気をつけながら軽く掻いて、その手助けをしてやる。 「や、ゃぁ……ぁ、ぁ……っ」 先程までの優しい責めとは質の違う少し強い刺激から逃れようと、魅音が肩を竦めた。 圭一はぬるりと舌を這わせて、もう一方でさびしそうに揺れる先端も舐め上げる。 「ひゃぅ……っや、やだ、やだぁ!な、舐めないでよぉ……!」 風呂に入ってない事が気になるのか、魅音が泣きそうな声を上げる。 それにいたく興奮しつつ、舌でくにくにと潰すようにいじめた。 口の中で硬くなってゆくのを感じながら、唇で咥えて軽く噛む。 はぁ、はぁ……。 すっかりと硬く立ち上がったそこに満足して顔を離し身体を起こすと、片手で変わらず胸を責めながら、 空いた手を静かにスカートに滑り込ませ、太ももをそっと撫でた。 びくん。 「け、圭ちゃん!ま、待って、待って……っ」 捲し上げられた朱色のロングスカートから覗く眩しいほどの白くて長い足が、圭一の手を更に奥へとさそう。 掌全体で、足の内側を撫でさすりながら這い上がって行くと、途中で魅音の足に挟みこまれてしまった。 「魅音……力、抜いてくれ……」 くすぐったさと恥ずかしさに魅音は思わず足を閉じてしまう。 「……ぅ、ぅぅ……」 圭一の声に震えながら、軽く力を抜いて手を解放するが、恥ずかしさで我慢出来なくなってしまったのか、 再び閉じてしまう。 「……魅音……?」 呼びかける声にも真っ赤になって俯いたまま、小さく首を横に振る。 圭一は仕方なく、今度は谷間に合わせて指をつつつ、と滑らせる。そのままでも、行き着く先は一つ。 びくん。 突き当たりで指先を少し強く押し込みながら、下着の上から更に先に進もうという意思を見せる。 ぐりぐりと力を込め、指に弾力のある魅音の柔らかさと熱さを感じ、尚も押し付け、擦る。 「はぁ……はぁ……はぁ……っ」 期待に息が荒くなって。下着のふちを何度もなぞりながら、圭一は魅音の胸を揉みしだく。 「ぁっ……はぁ、……ぁあ……ぅ」 魅音もまた、息を荒げながら身悶える。自分と同じように、期待に震えているのだろうか。 圭一はそっと下着の脇から指を差し込んで見て、直接撫でると、魅音の膝がびくりと揺れた。 「……あ………」 そこはもう、少し濡れ始めているようで、ぬるりとした感触が指にまとわり付く。 「……ふ、ぁ…………」 圭一の上げた声に、魅音は耳まで赤くして泣きそうな顔をした。 -[[ホームワーク2]]