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『でいぶ会話教室』 この町の駅前、とあるビルの三階には、『ゆっくり語教室』と名乗る、 ゆっくりを飼っている社会人対象の学校がある。 部屋の作りはいたってシンプルで、受付以外には10人程度が入る教室が二つ。 講師も一人だけしかいない。 だが、そこそこ生徒は集まっているらしく、 今日も教室には定員オーバーの13人が、ちょっと窮屈そうにしながら授業を受けていた。 ***************************************************** 「はい、それではこのクラスもレッスン10回目ですね。 今回のテーマからは少し難しくなりますよ。 『でいぶの躾け方』、これが今日の学習テーマです。」 はいっ!っと生徒の一人、柔和な雰囲気のお姉さんが手をあげる。 「はい。何ですか?愛美さん。」 「先生。でいぶってものがよくわかりません。れいむじゃないんですか?」 「いい質問ですね。」 すると先生は、机の下から二つの透明な箱を取り出した。 一方には普通の体型のれいむが、もう一方には、ダルマのようにでっぷりと太ったれいむが入っている。 「このバスケットボールみたいなのが『れいむ』、ダルマみたいなのが『でいぶ』です。」 「あの~先生。」 次は、糸のように細いたれ目が特徴的な、ぽっちゃりしたお姉さんが手をあげる。 「はい、質問ですか?優子さん。」 「あの、レッスン1回目で『れいむの躾け方』ってやったと・・・」 「ああ、なるほど。」 先生は、説明を始めた。 「はっきり言いますと、『でいぶ』は『れいむ』が成長した姿です。まあ、必ずこうなるわけではないですが。 見た目では区別はつきにくいですね。行動が『れいむ』と違い、やや荒っぽくワガママなので、そこで区別して下さい。」 「はぁ。」 「で、『でいぶ』になると、科学的には完全に解明に至っていないのですが、 どうやら餡子の性質にも変化があるようなのですよ。」 「なるほど。」 「そうすると、使用する言語も、行動も、『れいむ』だった頃とは多少変わってしまいます。 と言うわけで、『でいぶ』には『でいぶ』用の会話を学ぶ必要があるわけです。」 「ふぇ~。大変ですね~。」 「まあ、実際会話をしながら解説するのが一番なので、ちょっとやってみましょう。」 そう言うと先生は、透明な箱から『でいぶ』を教卓に取り出す。 箱から出されると、でいぶはさっそく行動を開始した。 「ゆらぁぁぁああ!!」 ガッシャーン!! でいぶは箱に閉じ込められていた鬱憤をぶつけるかのように、 教卓にのっていた花瓶に体当たりし、床に落として割ってしまった。 「つよくてうつくしいれいむをとじこめるなんて、なにかんがえてるのぉおお!! こうなりたくなかったら、さっさとあまあまもってきてね!たくさんでいいよ!!」 当然だが、花瓶はわざと置かれたものである。 今回のテーマが『でいぶの躾け方』なので、何か悪さをしてもらわなければ話が進まないのだ。 先生の計算通りである。 「・・・ひどいですね。コレ。」 「好実さん、早とちりはダメですよ。さっそく解説しますからね。 でいぶの場合通常のれいむと異なり、実は人間の標準語とは微妙に単語の意味が違うんです。」 「へ?そうなんですか?」 先生はそのとおり、という表情であいづちを打ちながら、解説を続ける。 「そう。例えば今のセリフ。 『ウツクシイ』は『忠実な』という意味です。 変わってるでしょ?まあ、言ってみれば方言みたいなモノだと思って下さい。」 「うわぁ。紛らわしい。・・・じゃあ、さっきのセリフって、実際はなんて言ってるんですか?」 「こうです。」 『健康であなたに忠実な私ですが、体力が有り余っています。 (箱に私を)閉じ込めた飼い主さんの考えに、理解が及びませんでした。 (勢い余って花瓶を割ってしまったのは)わざとではありませんが、(私は飼い主さんの)厳しい調教を必要としています。 手加減せずに調教して下さい。』 先生は、サラサラと黒板に文章を書き出した。 「細かい文法については今後じっくり勉強しますが、 『ツヨイ』=『元気いっぱい』、『アマアマ』=『(痛みを伴う)調教』、とまあ、こんな具合になります。」 「わ・・・わかりにくい・・・」 「それはそうなんですが、単語については特に注意してあげないと、 でいぶ達の気持ちを誤解してしまい、関係がギクシャクしてしまう事もあり得ます。やはり基本は大事なんですよ。」 ・・・こうして、先生による『でいぶの躾け方』レッスンは開始された。 -------------------------------------------------------- 「では、実際に躾けを行ってみましょう。」 そう言うと先生は、でいぶをコロンと教卓に仰向けで寝かせた。 「なにしてるの!くそどれい!!かわいいれいむに、さっさとあまあまもってきてね!ばかなの!?しぬの!?」 先生は再び解説する。 「『バカナノ』は『十分な教育を欲する気持ち』、『シヌノ』は『申し訳ない気持ち』を表します。 『バカナノ・シヌノ』は『迷惑をかけたくありません、2度と忘れないように厳しく躾けて下さい』 と言うニュアンスですね。セットで憶えておきましょう。」 そう言って先生はげんこつを固く握りしめ、 ドムッ!! 仰向けに寝かされているため丸見えの、でいぶのあんよのど真ん中に拳を叩きこんだ。 「花瓶を割っちゃダメだろ!死ねっ!『ドムッ!』死ねっ!『ドムッ!』」 「ゆっ!!ゆっびゃぁぁああああああ!!」 泣き叫ぶでいぶ。 先生はそのでいぶに向け、あんよを突き破らないように手加減しつつも、 情け容赦なく拳を叩きこみ続けた。 「あ、あのっ!」 「何ですか?ゆかりさん。」 「『死ね』って・・・それに暴力はちょっと・・・」 先生が見回すと、周囲のお姉さん達は少々青ざめ、静まり返っていた。 わざわざ金を払ってゆっくりとのコミュニケーション法を学ぼうという人達なのだから、 当然ながらゆっくりが好きでしょうがない人達なのである。 「ああ、失礼しました。解説しますね。 先ほどのやり方が、でいぶを躾ける正しい方法なんですよ。」 「は、はぁ・・・。」 「『シネッ!』とは、でいぶの餡子に、学習に最適な刺激を与える音なんです。 あんよに直接刺激を与えるのも、同様の効果があるんですよ。」 「そ、そうなんですかー!?」 「はい。だから、憶えて欲しい事を語りかけながら、先ほどのように刺激を与え続けるのは、 でいぶ達にとっては最良の教育方法な訳です。」 お姉さん達が納得したところで、躾けは続く。 「死ねっ!『ドムッ!』死ねっ!『ドムッ!』」 「ゆびぃ!?ゆひぃいぃいい!!ごべんなざい!ごべんなざいぃいいい!!」 「あ、あの、先生!」 「ん?何ですか?餡子さん。」 次に手をあげた餡子さんは、でいぶに憐みの視線を向けたまま、先生に質問した。 「あの、でいぶちゃんが、謝ってます。もういいんじゃないですか?すごく泣いてるし・・・」 「ああ、なるほど。確かに誤解されやすい部分ですね。いい質問です。」 ドムッ!! 「ぴぎぇぇっ!!ご・・・ごべんなざいぃ・・・」 ひときわ強烈な一撃をでいぶのあんよに叩きこむと、先生は解説する。 「でいぶ君。君は何で怒られてるんだっけ?」 「ゆ・・・?」 ドムッ!! 「ゆぴぃいいいい!!ゆっぐぢりがいじまじだ!ゆっぐぢざぜでぇぇええ!!」 先生はため息をつきながら続ける。 「こんな感じで、一回や二回言って聞かせた程度では、 でいぶの記憶には説教の内容など入っていきません。繰り返さないと。根気がいるんですよ。」 「・・・そうなんですね。」 「『ゴメンナサイ』はでいぶに限らず、特定の希少種を除いた全種のゆっくりに共通する一般的な鳴き声です。 人間で言えば『ふんっ!』とか『やぁっ!』などと同じですね。 同じように使われる鳴き声としては、『ユックリリカイシマシタ』などもあります。」 「そ・・・そうだったんですか。紛らわしいんですね。」 先生も、顔をしかめながら話を続ける。 「そうなんです。だから大変なんですよ。 『ユックリサセテ』だって実は、『ゆっくりする』の丁寧語です。 しいて訳すなら、『私は今とてもゆっくりした気持でいます。』ですね。 なので今回の場合、『もっと躾けを続けて下さい。』とも意訳できます。」 「紛らわしすぎる・・・」 「あと、涙についても説明が必要ですね。でいぶは、基本的に涙を流しません。」 「え?じゃあ、あれは・・・」 「涙に見えるのは、思考をクリアにするため体を冷やす、汗のようなモノです。 人間もそうですが、頭が冷えてないと冷静な思考ができませんからね。」 「はあはあ、なーるほど。」 「じゃあ、続けましょう。」 「花瓶を割っちゃダメだろ!死ねっ!『ドムッ!』死ねっ!『ドムッ!』」 「び・・・びぇ・・・ぴぃ・・・・・・・」 こうして数十発拳を叩きこまれた頃、でいぶの反応は完全に無くなった。 全身脂汗と涙、よだれでベショベショになったまま、白目をむいている。 「はい、コレで終了です。」 「あの、・・・気絶してません?」 「大丈夫です。十分に教育を受けた後には、でいぶは必ずこうなるんですよ。」 「?」 「でいぶはこの状態で、外界からの刺激を断った上で記憶の整理を行うんです。 人間だって、睡眠中に脳内で記憶の整理が行われてるんですよ。それと同じです。」 「なるほどー。」 「だから、躾けの際には必ず反応が無くなるまで打撃を続けて下さい。 途中で止めると、記憶の定着が出来ないので、躾けされた内容をすぐに忘れてしまいます。」 き~ん・こ~ん・か~ん・ゆぎゃぁぁ~・ありすのぺにぺにがぁぁああ~ 「と、言った所でチャイムですね。今日の授業は終わりです。 宿題として、この『でいぶ単語ドリル』をお配りしますので、来週の授業までにしっかり勉強しておいて下さい。 お疲れさまでした。」 「「「「お疲れ様でした―!!」」」」 ------------------------------------------------------ この日、授業を受けていたお姉さんの一人、優子さんの家では、 飼いれいむが激しい調教を受けていた。 「やべでぇぇええ!!ごべんなざい!ごべんなざいぃいいい!!」 「シネッ!『ドゴッ!!』シネッ!『ドゴッ!!』シネッ!『ドゴッ!!』シネッ!『ドゴッ!!』」 「ゆっぐぢりがいぢまじだ!ごべんなざい!ごべんなざいぃいいい!!」 「う~ん、まだ鳴き声出してるわ。大変ねぇ。シネッ!『ドゴッ!!』シネッ!『ドゴッ!!』」 「ゆぴぇっ!?・・・びっ!!・・・ゆ・・・・・・・・・・・。」 「シネッ!『ドゴッ!!』シネッ!『ドゴッ!!』・・・はぁ。ようやく終わったわ。 でも、これでいい子になるなら、ガマン、ガマン。」 ***************************************************** 翌週。 「ねえねえ、ゆかり~。聞いて聞いて~。」 「上機嫌ねぇ。どうしたのよ、優子。」 「ウチのれいむ、先週の授業の通り躾けたら、すっごくお行儀良くなったのよ~。 自分は悪い子だったって言って、最近はイタズラも全然しなくなったの。」 「へぇ。『れいむの躾け方』の通りやってもダメだったって言ってたよね。あのコ、でいぶだったのね。」 「うん。そうみたい。種類ごとに正しい躾け方ってあるのねー。」 「・・・すごいわねぇ。先生の言ってる『正しい言葉が良好な関係をつくる!』って嘘じゃなかったのね。」
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「やっほー!元気にしてたー?」 お気楽な口調でノックも無しに私の研究室に入ってくる少女。 彼女はこれでも成人女性、一応白衣を纏ってはいるが少しブカブカなのが可愛らしい。 思わずそんな姿の彼女をみて笑みがこぼれる。 「む!今笑ったでしょ!仕方ないでしょ?サイズが合わないんだから! それにここに入る時はこれを羽織れって言ったのはそっちでしょ?」 私の言いたい事が分かったのか、彼女がムッとしながらそう言う。 「で、何か用なんでしょ?何なの?どうせろくでも無い事だろうとは思うけど…」 「むー!失礼な!何でそういう事言うかなー?!」 そう、彼女は何時も私にろくでもない事を頼んでくる。 私はそれに巻き込まれて、何時も苦労している。 「それでね、今日はお願いがあってね…」 彼女と私は友達であり同級生。 彼女は私が勤めるゆっくり加工所のスポンサーのご令嬢。 私は加工所内の一研究員、彼女も一応研究員として籍を置いている。 彼女は時々無茶な難題を私に持ちかけてくる。 この前はレイパーありすに罪の意識を自覚させる方法を考えてなんて頼んできた。 今度もろくでもない問題をふっかけてくる気がする。 「でいぶの更生?でいぶってあの?」 「そうよ、あのでいぶに罪の意識を持たせるの!面白そうでしょ?」 「面白そうではあるけれど…それって出来るのかしら?」 「出来たら面白いでしょ?」 やはり無茶な問題を持ちかけてきた、4大ゲスの一角のでいぶを更生?罪の意識? そんな無謀な事を目を輝かせながら語る彼女。 「でも、そんな研究して良いの?費用の無駄になるかもしれないけど?それに給料も出るの?」 「お金の心配は大丈夫よ!だからさ、一緒にやってみましょう!」 「うーん…仕方ないわね…」 そんな訳で私はでいぶの更生に挑戦する事になるのだった。 「いやー、凄い所だねー!水着持って来れば良かったよ」 「貴方に似合うのはスクール水着くらいよ…まったく、遊びに来たんじゃないんだから…」 「冗談だって!すぐ怒るんだから…でも、私は要望通りに場所を手配しただけだよ」 「まあ、その辺は感謝するけど…」 私達は某孤島にやってきた。 ここは目立った大型動物が生息していない事が確認されている島。 ゆえに某ゆっくり愛護団体がこの島を買い取り、ゆっくりを持ち込んで保護している島だ。 「でも、どうやってこの島を貸しきったの?愛護団体は反対しなかったの?」 「大丈夫だよ、あの愛護団体は五月蝿いけど金を掴ませておけばすぐ黙るし… 所詮金儲けの為にゆっくりを利用しているだけの団体よ!」 ニコニコ笑いながらサラリとそう言う彼女。 しかしおかげで心置きなく実験が出来るというものだ。 それでは早速やってみよう。 『実験~でいぶを長にしてみよう!~』 「なにそれ!すっごく面白そう!」 彼女は目を輝かせてこの話に乗ってきた。 元々は彼女が言い出したでいぶ更生計画なのだが、ゲスの更生は金バッチ取得よりも困難だろう。 底で私が考えた方法は、でいぶに群の長を勤めてもらおうと言うものだった。 通常、群の長は優秀なゆっくりが勤めるものである。 主にドスやぱちゅりー、まれに希少種などが長を務めている。 他力本願なゆっくり達がよりゆっくりしたいがために、善良な、優秀なゆっくりに寄生する。 群と言う形式をとっているもの、大抵はこういった背景があるからである。 長の中には、自分がゆっくりしたいがため群を持つものも居たりする。 しかし余程賢くなければ、そんな計画もすぐに破綻し群が崩壊する。 群を維持するのは非常に困難な事なのである。 そんなゆっくり社会において、でいぶという存在が長になると言う事はまず有りえないのである。 ゲスはゆっくり内でも嫌われる存在であり、ゲス同士でもない限りゲスが長になることはまず無い。 まれに隠れゲスが長になったりする事もあるが、ゲスは基本的に自分本位の存在であるため、群の存続などに興味が無い。 故に群を崩壊させるか、他のゆっくりの殺されるのが落ちである。 上手く群を運用できているものはゲスというより、ずる賢いゆっくりなのである。 「で、どうやって、でいぶを長にするの?通常ではありえないでしょう?いくら善良な個体の群でも、 自分勝手に行動するでいぶの言う事に従わないと思うけど…」 「だから、あれを頼んでおいたんでしょ?」 「なるほどね…もう届いていると思うから見に行きましょっか!」 彼女はそう言うと楽しそうに島の管理施設がある建屋に向かった。 ここはゆっくりのための島とはいえ、愛護団体運営の管理局が設けてある。 私達は実験の間そこの一角を間借りする事になっていた。 「きゃー!可愛いー、私、今日はこの子と一緒に寝るー♪」 「はいはい…それは良いけどその子には色々協力してもらうんだから、差支えがないようにね…」 彼女が嬉しそうにウサ耳少女の頭を撫で回す。 この子はこんな容姿をしているがこれでもゆっくりである。 胴付と呼ばれる珍しいもので、更に希少種なのだ。 「で、この子達もいるんだけど…」 「うーん…なんか私より無駄にセクシーだからちょっとね…背は一緒くらいなのに…」 「おぉ…ひどいひどい…」×3 「まったく、嫌わないでちゃんと仲良くしてね…」 彼女はウサ耳ゆっくりをしっかりと抱きしめながらそう言う、明らかに敵を見るような目だ。 抗議の声をあげたこの少女達もゆっくり。 確かに身長は彼女と同じくらいではあるが、体つきが無駄にセクシーな気がする。 荷物を宿舎においてきた後で、彼女と私とゆっくり達で作戦会議をする。 人間のスタッフは二人だけではあるが、今回はなるべく人の手を介入させたくないのでこれで十分だった。 「それじゃあ、うどんげは群のゆっくり達に、でいぶの命令に絶対服従するように暗示を御願いね」 『コクコク!』 にっこりと笑って頷くウサ耳のゆっくり。 このゆっくりは「うどんげ」と呼ばれるゆっくりで、ゆっくり達を操る事が出来る能力を持っている。 喋る事は出来ないが、知能は高くその上善良な性格なので人気の高いゆっくりだ。 「で、きめぇ丸達には交代で群の監視に当たってもらうわ、監視用のカメラと無線を各自に配っておくから宜しくね」 「おぉ、りょうかい、りょうかい!」×3 不敵な笑いを浮かべながら頷くゆっくり。頭を無駄に早く振っているのはこの種の特徴である。 このゆっくりは「きめぇ丸」と呼ばれるゆっくりで、今回はその機動力を活かして群とでいぶの監視にあたってもらう。 今回はでいぶの自然治療を目的としているので、人間サイドからの群への支援はなし。 早速本土から持ち込んだ純国産の野生高級でいぶ(虐待用)を、森に運ぶ。 でいぶはダンボールの中に緩衝材と一緒に入っており、ラムネで眠らせてある。 これを管理施設から一番近いドスなしの群れに連れて行く。 「ゆゆ?ゆっくりれんじゃーのにんげんさん?きょうはなんのごよう?」 森の中を10分ほど進むと第一ゆっくりが現れた、大人しそうなありすだ 私達はここの「ゆっくりレンジャー」の帽子を借りてきているので、ありすが勘違いして話しかけてきた。 「貴方の群れにはドスが居る?」 「ありすのむれのはいないわ」 「そう、なら群れに案内してくれる?」 「おやすいごようよ」 ありすの案内でそこからさらに5分ほど歩くと、人工的に作られたような穴が無数にある場所に着いた。 ここではゆっくりが群を作りやすいように、人間が手を加えてある場所がいくつか存在する。 ここもその一つで、比較的観察しやすい場所なのでこの群を使わせてもらう事にする。 早速長に群のゆっくりを集めさせる。 「むきゅ!ちょうどかりにでるまえだったから、これでぜんいんよ!それでぱちゅたちはなにをすればいいのかしら?」 ここで私は群のゆっくり達にうどんげを見るように指示を出す。 うどんげの瞳が怪しく輝く… 『これから見せるれいむの命令に従え!れいむに危害は加えるな!この二つに反するおそれのない限り自分を守れ!』 『れいむさまのめいれいにしがたいます!れいむさまにきがいはくわえません!ふたつのやくそくをやぶらないかぎり、 じぶんをまもります!』 群のゆっくり達はどれもが濁った目で声をそろえてそう言った。 私はダンボールの中で眠っているでいぶを取り出すと、操られたゆっくり達の前において群を後にした。 「ちょっと不安だけど…まあいいか…」 彼女は群の方を振り返るとそう言った。 あとは仮で設けられた研究室できめぇ丸からの報告を待つだけである。 「ゆーん?れいむはゆっくりおきるよ………ゆゆ?みたことないゆっくりがいっぱいいるよ?」 『おはようございます、れいむさま!ゆっくりしていってください!』 「いわれなくても、れいむはゆっくりしているよ!それよりおなかがすいたよ!なにかたべたいよ!たくさんもってきてね!」 『はい!ただいまもってまいります!』 れいむは見た事のないゆっくり達に囲まれていたが、大して気にする様子もなく何時もない。 操られたゆっくり達はれいむの言葉に従い、各自巣に帰り溜め込んだ食料を運んでくる。 そんなゆっくり達にれいむは大満足といった様子で嫌らしくニヤついた。 「きにいったよ!れいむはこのむれにくわわってあげるよ!こうえいにおもってね!おさはだれなの?」 『れいむさまがこのむれのおさです!』 「ゆん?そうだったね…れいむがこのむれのおさだったよ!ゆふふふふ!」 何でも自分の都合の良い様に解釈するゆっくり。 その中でも特にそれが酷い「でいぶ」と呼ばれるこのれいむは、この状況下も自分にとって都合の良い事しか見ておらず、 故にあっさり長である事も認めてしまっていた。 そんなれいむを見て監視役のきめぇ丸は眉を顰めるのだった。 「ふーむ…順調にいってるみたいね、それにしても流石でいぶね。吐き気がするわ♪」 「吐き気がするって…それに順調って言ってもまだ一日目でしょ。どうなる事やら…」 きめぇ丸が撮影してきた動画を見て、楽しそうにそう言う彼女。 その膝の上にはうどんげを座らせている。 うどんげは彼女に頭を撫でられて幸せそうにしていた。 確かにでいぶの行動は身勝手極まりないものだった。 気に入ったゆっくり数匹とスッキリしたり、好き放題に食料を食い散らかしたりしていた。 『れいむはにんぷさんなんだよ!だからむれぜんいんで、れいむをささえていってね!』 得意そうにれいむがそう言う。 額には植物型に実った子ゆっくりが3匹、すべてれいむ種である。 このれいむは群一番の美ゆっくり(?)のまりさとすっきりしたのだが、実ったまりさ種の実ゆっくりは、 大きくなる前にれいむが群のゆっくりに?ぎ取らせていた。 自分似の赤ゆっくりしか欲しくないのだろう。 群の食料を食い荒らし、身の回りの世話をしてもらいれいむは大変満足そうにしていた。 群のゆっくり達はれいむが食べようとしなかった食料で、何とか食いつないで居るようだった。 「この調子だと一週間くらいで群が滅びそうね…」 「うーん…それでこのれいむは自分の過ちに気がつくの?」 「さあ?それはれいむ次第でしょ?(まあ、気がつかないでしょうけど…)」 「ん?何か言った?」 「別に…」 そう、私はこの実験ででいぶが更生出来るとは思っていなかった。 私は面白実験がしたかっただけで、でいぶがどうなろうと、群がどうなろうと知った事ではないのだ。 ただ研究者として、単純にどうなるのか見てみたかっただけだ。 それに正直言ってこんな事で、でいぶを更生出来るなんて思っていないのだ。 彼女は何か納得いかない様な顔をしたが、再びでいぶの観察動画を眺める。 と、突然きめぇ丸の一匹が研究室に慌てて駆け込んでくる。 「おぉ!たいへん!たいへん!!」 「どうしたの慌てて…何かあったの?」 「むれが、あのむれが!」 「落ち着きなさい、それとヒュンヒュンするの止めなさい」 「おぉ…すみません、とりみだしてしまいました。じつはですね………おぉ、よそうがい!よそうがい! あのむれがほろびました!」 「「な、なんですってぇぇ?!」」 私達はきめぇ丸からの報告と撮影された動画を交えながら、でいぶを長にした群の末路を知った。 増徴したでいぶは、更なる楽園を求めて群を率いて大移動を始めた。 自分だけ大型すぃーの上に乗り、数匹の成体ゆっくりにそれを引っ張らせて行軍する様子は、そのままでいぶの増徴した態度を象徴していた。 まさに、自分以外のゆっくりは奴隷なのだろう。 そんなでいぶの群がたどり着いたのは希少種の群が作った畑だった。 移動距離にして500mくらいの距離だろうがそれでもゆっくりにとっては大移動の行軍だった。 疲弊しきっていた所で畑を奪うために戦うほどの力は残っておらず、あっけなく全滅していた。 「……………………」 「……………………」 「………何て言うか…でいぶを侮っていたわ…」 「えっと………これで孤島のバカンスは終わりなの?」 「遊びに来たんじゃないんだから…」 まさにあいた口が塞がらないと言うやつだった。 でいぶ、半端じゃないわね… 「まあ、面白いデータも取れたし第二段行ってみますか」 「え…まだ何かあるの?」 「当然でしょ?まあ、でいぶの長計画がこんなに早く潰れるとは思わなかったけどね」 私がそう言った途端に嬉しそうにする彼女。 実はもう一つ試してみたいことがあったのだ。 「でも、大丈夫なの?今度もあっさり終ったりしないの?それに改めて思ったけど更生なんて出来るのかしら?」 「自分で思いついておいてよく言うわね…まあ、でいぶだって絶対悪じゃないんだから何とかなると思うけど」 そう、私は先ほどのでいぶの群の崩壊を見て改めて確信していた。 でいぶの本質と、更生の可能性を。 「という訳で、用意はお願いね。多少無茶な注文が入るとは思うけど」 「そういう事はまかせておいてね!」 「きめぇ丸達も引き続きよろしくね」 「おぉ、りょうかい、りょうかい!」×3 「えぇ~!まだこの子達と一緒なのー?!」 「おぉ…ひどいひどい…」×3 こうしてでいぶ更生計画第二弾の準備が始まるのだった。 「例の物が届いてたよー!(ちっ、これでせっかくのバカンスも終わりか…)」 「ちゃんと聞こえているわよ…それにしても3日で用意出来るとは流石ね」 「私としてはもう少し遅くっても良かったんだけど…なんでもないです…」 彼女はまだ遊び足りなそうな顔をしながら、うどんげを撫でている。 まあ、3日も遊んでいたのだから、そろそろ仕事をしても罰は当たらないだろう。 「今回はうどんげはお休みよ。で、きめぇ丸達は前回同様、監視任務に当たってもらうわ」 「おぉ、おしごと!おしごと!」×3 久しぶりの仕事に目を輝かせるきめぇ丸とは裏腹に、彼女は面白くなさそうな顔をしている。 「まったく、まあ今回はこの子が手伝ってくれるし…まあ、早速準備しましょう」 「何この子!かわいいー!」 「ほらほら、さっさとお仕事よ!」 「おー!」×5 「ゆーん…ここはどこなの?」 気だるそうな声を上げれいむが目を覚ます。 周囲を見渡し首をかしげるような格好をする。 「しらないばしょのようなきがしたけど、そんなこともないよ!れいむはおうちにもどるよ!」 実際には、このれいむの住んでいた森ではないのだが、所詮はゆっくり。 そんな事に気が付いていたら、もう少し知能は高いのかもしれない。 まあ、半分は思い込みがあるのかもしれないが。 「ゆぅ!れいむのおうちがみつからないよ!ゆっくりしないで、でてきてね!」 当然れいむのお家などあるはずもないのだが、それでも何の迷いもなしに無茶な事をいう。 「ゆぅ…れいむはつかれたよ………ゆっぎぃぃぃ!おうちさん、いじわるしないで、でてきてね!れいむはおこるとこわいんだよ!」 闇雲に動き回っていたせいか、大分疲れた様子のれいむは苛立ちながら更に騒ぎ立てる。 「ゆぅ…なんだかうるさいのぜ?!なんなのぜ?!」 れいむの喚きを聞きつけ、一匹のまりさが姿を現す。 このまりさも、実験用に用意されたまりさで、当然この島のゆっくりではない。 「ゆっがぁぁぁ!まりさだね、いじわるしているのは!れいむのおうちをかえしてね!」 「ゆわぁぁぁ…まりさはしらないんだぜ!まりさはこのもりさんは、はじめてなんだぜ!」 「いいわけはゆるさないよ!せいさいしてあげるよ!」 「ゆわぁぁぁ!まりさはゆっくりにげるよ!!」 言いがかりをつけてまりさを制裁しようとするれいむ。 さっきまでの疲れは何処へやらで、まりさを必死に追い掛け回していた。 「ゆっひぃ!まりさはなにもしてないんだぜぇぇぇ!!」 「このくそまりさ!おとなしくれいむにつぶされてね!」 「ゆっひぃぃぃぃぃ!!でも、なんだかへんなかんじがするのぜ!ゆっくりできるような…」 追いかけっこをする二匹だったが、やはりれいむの方が先に力尽きたのか追うのを止めてしまった。 まりさはそれに気が付くと、わざわざれいむの側に近づいていく。 「どうしたのぜ?もうおいかけないのぜ?!」 「うるさいよ!れいむはつかれたんだよ!」 「ゆぅ…もうおいかけてくれないのぜ?!つまらないのぜ…」 「それなら、なにかたべものをとってきてね!」 「ゆゆ!わかったのぜ!なにかさがしてくるのぜ!………げすなれいむに、めいれいされる…このかいかんはなんなのぜ?!」 まりさはそう呟くと心底嬉しそうに跳ねていった。 「ゆ!いがいとすなおなまりさだね!いいこころがけだよ!」 れいむはそう言うと満足そうにニヤついていた。 「れいむ、おまたせ!いっぱいとってきたよ!」 「ほんとうにまたせすぎだよ!れいむはおなかがすきすぎて、もうすこしでしぬところだったよ!」 「ゆふん、ごめんねれいむ。たくさんたべてね」 「いわれなくてもたくさんたべるよ!………むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 狩りを終えてきたまりさに悪態をつきながらも、 目の前のご馳走を貪るように食らい幸せそうにしているれいむ。 このまりさは狩りが得意な方だった。 その上この周辺には他にゆっくりは生息していない。 いや、ほんの3日ほど前までは居たのだが、すべて消えうせていた。 故にたくさんの食料があちこちで見つかった。 「これうめぇ!めっちゃ………し、し、し、しあわせー!こんなゆうしゅうなどれいがてにはいって、れいむはしあわせだよ!」 「ゆ?!どれい?!なんだかとってもゆっくりできない、すてきなひびきなのぜ!まりさはどれいとしてがんばるのぜ!」 普通なら激怒するはずであろう、れいむの発言をまりさは嬉しそうに受け入れた。 二匹はそれぞれ秘めた思いは異なるが、幸せそうに微笑んでいた。 「とりあえずはここにすめばいいのぜ!ちょうどいいおうちがあったのぜ!」 まりさに案内され、れいむは一つの前まで洞穴にやってくる。 そこは人工的に作られたゆっくりの家、滅んだ群のゆっくりが使っていたものだった。 「ゆ!けっこうひろいね!それにべっとさんまであるよ!きにいったよ!ここをれいむのおうちにするよ!」 無事におうち宣言を終えたところで、満足そうにニヤつくれいむ。 そんなれいむを他所に、まりさは少し周囲を警戒していた。 「でも、どうしてこんなおうちがあるのぜ?まりさはこんなじょうずに、あなさんをほることはできないのぜ」 「なにいってるの?きまっているでしょ?このおうちはれいむのためにはえてきたんだよ!」 得意そうに、ありえない事をいうれいむ。 実際に自然界ではありえないのだが、この穴はゆっくりの為に作られたもの。 強ち間違ってはいないのであった。 ともかく、こうして二匹の共同生活が始まるのだった。 「まりさ、おそいよ!なにをやっていたの?!れいむはおなかがぺこぺこだよ!」 「ゆぅ、ごめんねれいむ。あかちゃんをきずつけないように、しんちょうにうごいていたからおそくなっちゃったよ」 「そんなの、りゆうにならないよ!つぎからはもっといそいでね!」 食事を持ってくるのが遅くて文句を言うれいむ。 それもその筈だろう、まりさの頭には3匹の実ゆっくりがぶら下っていた。 昨日、無理やりれいむにスッキリされて出来た実ゆっくりだ。 それにもかかわらず、れいむに狩りに行かされるまりさ。 れいむの言い分によれば、 「れいむはすっきりしてつかれたよ!まりさのせいだからね!だからこれからまいにち、 れいむのためにごはんをとってきてね!たくさんでいいよ!」 との事だった。 何とも無茶苦茶な事であったが、まりさはそれに従った。 実ゆを抱えた状態ではあったが、幸いこの島の監視員達が、定期的に餌を撒いている場所を見つけたため、 まりさはそれほど苦労も無く、食料を集める事が出来ていた。 当のまりさといえば、 「どげすなれいむ、そんなれいむにののしられ、めいれいされるこのかいかん………まりさはしあわせだよぉぉぉ!」 と、どM丸出しの発言をしていた。 故に本来なら即崩壊してもおかしくない関係は、上手い具合に纏まっていた。 れいむもまりさも形は違えど、非常にゆっくりした一時を過ごしていた。 それからも、まりさはれいむの為、自分の為に一生懸命働いた。 栄養状態が良かったために、植物型妊娠してから3日で赤ゆが生れ落ちた。 れいむ種2匹、まりさ種1匹であった。 れいむは一応まりさが狩りに出かける間は、赤ゆの面倒を見てはいた。 まりさが帰ってくるまで、赤ゆとおうたを歌ったり、ころころ、のびのびなどして遊んでいた。 まりさは巣穴に帰ってくれば、れいむと赤ゆ達にののしられ、いびられる生活を強いられていた。 それでもまりさは文句も言わず、むしろ喜びに震えながら幸せに暮らしていた。 そんな中でれいむにも少しずつ変化が起こっていた。 元々このれいむは、そのでいぶっぷりが仇となり、群から制裁されるところを地元のゲス狩り名人に捕獲された物である。 れいむと番になっていたまりさは、れいむに愛想を尽かしていた。 群からも爪弾きにされ、自分の思う通りにならない生活を余儀なくされていた。 なぜ自分の思い通りにならないのか… なぜ自分をゆっくりさせてくれないのか… なぜ自分がゆっくり出来ないのか… その不満がさらにれいむのでいぶ化を加速させていった。 そんな過去があったからか、れいむの言う事を何でも聞くこのまりさには、 ただの奴隷以上に思い入れがあった。 やっと理想の奴隷が手に入った喜び。 自分の思い通りに動いてくれるゆっくり。 自分をゆっくりさてくれるゆっくり。 れいむにとってこのまりさは、理想の奴隷であると同時に、掛け替えのない奴隷になっていたのだった。 そんなある日の事、まりさは何時ものように狩りに出かけて行った。 「だめまりさ!くそどれい!きょうもかわいいれいむのために、たくさんごはんをとってきてね! ついでにおちびちゃんたちのぶんも、わすれないでね!それからはやくかえってきてね!」 「ばーきゃ!ばーきゃ!くしょどれい!れーみゅにたくしゃん、おいちいきのみしゃんもってきちぇね!」 「うんうんまりさ!れーむのぶんもわしゅれないでね!わすれたら、おしおきだよ!」 「まりしゃもいるのじぇ!わすれりゅんじゃないのじぇ!………でも、どれいがちょっとうらやましいのじぇ… このきもちはなんなのじぇ?………」 何時もの様に罵声を浴びて、何時もの狩場まで跳ねていった。 「ゆふぅぅぅん!くちきたない、げすどもにののしられて、まりさはてんごくにいってしまいそうなのぜぇぇぇ!!」 幸せいっぱいの表情で、まりさは食料を集めて巣穴に帰って行った。 ところが帰ってくるなり、れいむが無茶な要求を突きつけた。 「まいにち、きのみや、むしさんばかりじゃあきるよ!たまには、おいしいおやさいさんがたべたいよ!」 「ゆぅ…でもはたけさんなんてないのぜ?」 「ないならさがせばいいでしょぉぉぉぉ?!まったく、このまりさはつかえないね!」 「ばーきゃ!ばーきゃ!やくたたじゅー!」 「つかえないくしょどりぇい!うんうんまりさー!」 「くずまりしゃー!ばーきゃ!ばーきゃ!(うらやましいのじぇ…まりしゃもののしってほしいのじぇ…)」 好き放題言う赤ゆ達。 全て霊夢の影響を受けて増徴しているのだが、れいむはそれを面白くなさそうに見ていた。 「おちびちゃんたち!このくそどれいはれいむのどれいだよ!おちびちゃんたちのどれいじゃないよ!ゆっくりりかいしてね!」 「ゆゆ?!」×3 「れいむ?!どうしたのぜ?」 そう言われて思わずハッとするれいむ。 「な、なんでもないよ!どれいのまりさはさっさと、おやさいをさがしてきてね!」 「ゆ!わかったのぜ!いってくるんだぜ!」 まりさは不思議そうな顔をしながら、お野菜を探しに出かけていった。 「おかーしゃん、どうしたのじぇ?」 「ゆん!なんでもないよ!」 れいむは慌てて平静を装う。 自分自身に起こっている変化に戸惑っていた。 なぜ自分はあんな事をいったのだろうか? 奴隷なのに… ただの奴隷なのに… まりさは必死で森を駆け回っていた、れいむの為にお野菜を探し回っていた。 だが、当然の事ではあるが、森には野菜は生えていなかった。 この島はあくまでゆっくり達をなるべく自然のまま保護するのが目的であって、 ゆっくり達のための理想郷ではなかったからだ。 それでも野菜を欲するならば、自分達で栽培するしかないのだが… 「ゆう………やっぱりおやさいは、みつからないのぜ…このままじゃ、れいむにおこられるのぜ… ………でも、それもいいかもしれないのぜ♪」 諦めて巣穴に戻ろうとすると、遠くで何か動く物を見つけた。 一瞬ではあったが確かにそれはゆっくりであった。 「ゆ!あのゆっくりなら、おやさいがあるところを、しってるかもしれないのぜ!おいかけるのぜ!」 まりさはそのゆっくりが消えて行った方角へ跳ねていった。 「ゆん!おそいよ!まりさはなにをやっているの?!まだおやさいをみつけられないの?!」 れいむは巣穴の中で騒ぎ立てていた。 始めは赤ゆもいっしょに文句を言っていたのだが、れいむが、 「もんくをいっていいのはれいむだけだよ!」 っと赤ゆ達に言うと、赤ゆ達は大人しくなった。 赤ゆ達も足りないながら気が付いていた、親れいむの様子がおかしい事を。 れいむはイライラしながら巣穴の中を動き回っていた。 「ゆぅ…きょうのおかーしゃんは、なんだかゆっくりちてないよ………」 「しょーだね、どうしちゃのかな………」 赤ゆは小声で親れいむを心配していた。 当然親まりさの事は奴隷としか思っておらず、そちらの心配は一切していなかった。 そんな時だった。 「ゆひっ………ゆぎっ……が…れ…いむ…ごぼっ…」 遠くからまりさの声が聞えてきた。 それはとても弱弱しいものだったが、巣穴のれいむにはしっかりと聞き取れていた。 「ゆ?!まりさのこえがきこえるよ!やっとかえってきたんだね!こんなにまたせるなんてぐずだね!のろまだね!」 れいむは悪態をつきながら巣穴から顔を出す。 何時もなら釣られて赤ゆも悪態をつくところだが、親れいむから注意されたのを覚えているのか、 黙って親れいむの様子を見守る。 巣穴から姿を現したれいむは周囲を見渡す。 と、巣中なら数メートル先に、片目が潰れてボロボロになっているまりさが居るのに気がついた。 「ゆわぁぁぁ!まりさ!どうしたの?!どうしてきずだらけなの?!」 れいむは慌ててまりさに駆け寄る。 「れ…いむ…?!」 ボロボロのまりさは搾り出すようにれいむに呼びかける。 その表情は傷だらけの割には、どこか幸せそうだった。 「ゆへ…へへ…まりさね………はたけさんから…おやさいさんをとろうとしたら……… みたことないゆっくりたちに……ゆげぼっ!がぼっ!……」 「ゆわぁぁぁぁ…まりさ!まりさ!しっかりしていってね!」 まりさは少量の餡を吐き出した。 もう長くは無いのだろう。 そんなまりさを心配そうに見つめるれいむ。 「ゆぅ………ごめんね…れいむ………おやさいさんをたべさせてあげられなくて………」 「ごめんじゃすまないでしょぉぉぉぉ?!もういちどおやさいをとりにいってねぇぇぇぇぇ!!」 まりさは涙を一粒零した。 れいむはそんなまりさに罵声を浴びせる。 「さっさとこんなけがをなおしてねぇぇぇ!!まりさがかりにいけないと、れいむがこまるんだよぉぉぉぉ!!」 「ごめんね…ごめんね………まりさは…もう………さ、さいごに……」 「ゆ?」 「おやさいのかわりに、まりさをたべてね………」 『おたべなさい!』 まりさは幸せそうな顔をして、一言そう呟いた。 「まったく!さいごまでやくにたたないまりさだよ!むーしゃ、むーしゃしてもぜんぜんおいしくないよ!」 れいむは、まりさだった物を食べながらそう呟いた。 赤ゆ達もまりさだった物を食べていたが、どれも黙ったままだった。 「こんなもの、ぜんぜんおいしくないよ!たべるかちもないよ!」 そう言いながらも、れいむは食べ続けていた。 その顔には、涙があふれ出ていた。 「おかーしゃ………?」 れいむは泣いていた。 何故か居ているのかは、れいむ自身にも分からなかった。 奴隷を失った事が悲しかったのか。 これから自分が狩りをしなければならない事が悲しかったのか。 それとも、 まりさのことが好きだったからなのか……… ただ、まりさには少なからず特別な感情があったのだろう。 短い間とはいえ、れいむの為に始めて尽くしてくれた、まりさだったのだから。 自分をゆっくりさせる為に働き、そして死んでいったのだから。 「いたよ!きっとこのあいだのむれのいきのこりだよ!」 「まったく………おやさいはかってにはえてこないって、なんでわからないのかしら?」 「まあ、はたけをあらしたむくいは、しっかりうけてもらいましょう」 「………………」 「かくごはいいかしら?」 「おまえたちが、まりさをおそったんだね?」 「おそった?…なにいってるの?はたけあらしのゆっくりを、せいさいしただけよ」 「ゆるさないよ!れいむのどれいを!………れいむのまりさを!!」 『せいさいしてあげるよ!!』 「ごめんね…まりさ………………かたきは、うてなかったよ………」 れいむはそう言うと静かに息を引き取った。 赤ゆも希少種の群に潰されて死んでいった。 「ふーむ、なかなかだったわね………」 「そうね………」 彼女はそう言いながら膝の上に座らせている、ゆっくりさとり(胴付)の頭を撫でていた。 この子には、今回の一軒で大分働いてもらった。 主にれいむの心を読む仕事がメインだったのだが、ゆっくりの心を読める、さとりにしか出来ない事であった。 おかげで、れいむの心の変化がよく解った、今回の功績者だ。 もちろん、きめぇ丸達にも感謝している、あの子達もよく働いてくれた。 「でも、これって成功なのかしら?罪の意識があったような無いような?更生できたのかしら?」 「成功とみて良いのでは?」 「そう?どの辺が?」 彼女はいまいち納得してない様子で首をかしげる。 「いい?私の考えではね、でいぶってのは自己愛の塊なのよ。だからあんなに我がまま、好き放題な事をしているのよ でいぶは自分が可愛いから、自分をゆっくりさせたい、自分が幸せになりたいのね。 で、それがそのままあの態度に表れているのよ。」 「ふーむ?」 「だからね、私はその自分に向けている愛を、他の者に向けてみようと思ったのよ。 他の者を愛する事が出来れば、きっと自分優先にはならないでしょ?あの態度も治るかもしれない。 でも、自分の子供に愛を向けるとは限らない、だからあのまりさを用意したの。 まあ、あのれいむの境遇も良かったんだろうけどね。運が良かったってのもあるかもね」 そう、あのまりさは野生の物だったのだが、「ゆっくりてんこ」という、 マゾ気質のゆっくりから採取された通称「どM因子」を植えつけられたまりさなのだ。 故に、れいむの命令にも文句を言わず、むしろ喜んで従っていたのだ。 「もしかして、結構運任せだったの?」 「まあ、そう言う事ね、れいむが他の者に愛を向けてくれなければ、これは成功しなかった事だから」 「ふーん」 彼女は今一満足してないかのような表情をしていた。 それはそうだろう。 この方法は、でいぶに罪を認めさせる訳ではないのだから。 でいぶはおそらく、自分の罪を認めないのだろう。 ただ、でいぶ更生の可能性を見ることは出来た。 上手く誘導する事が出来れば、傲慢な態度や性格をある程度変える事が出来るかもしれないのは解った。 「ねね、あのれいむって、まりさの事が好きだったの?」 「最後の謝罪は、れいむが他の者の為に行動した事に対しての発言でしょ? 自分のまりさの敵を討ちたかった、でも討てなかった。 でいぶのままだったら、あんな事は言わないと思うわ。」 「じゃあ、どんな事を言うの?」 「さあ?例えば、『れいむをゆっくりさせろぉぉぉぉ!!』とか『しにたくないぃぃぃぃ!!』とか? その前に戦わないで命乞いとか、まりさに責任を擦り付けて誤魔化してたかもね」 「なるほどね」 彼女は納得したようにそう呟いた。 それから私達は荷物をまとめて本土に帰った。 滞在期間は1ヶ月程と、大分長くなってしまったが、彼女の財力と行動力で特に孤島生活に不自由を強いられる事はかなった。 なお、今回協力してくれた胴付ゆっくり達は研究所で、私達のアシスタントとして働く事になった。 彼女はきめぇ丸が一緒なのは面白くないようだっが… 「何でこの子達もいっしょなの?あの島に置いてくれば良かったのに」 「おぉ!ひどい!ひどい!」×3 「そんな事言っちゃ駄目でしょ?きめぇ丸が本気で泣いているわよ」 「うぅ…だってねぇ…私よりもスタイルが良いのがね……… でも、今回の一件で貴方を恐ろしさを再確認したわ」 「何の事かしら?」 「実験の為とはいえ、群一つ分のゆっくりを消費したでしょう?まったく恐ろしいわ」 彼女が笑いながらそう言うので、私も負けじと言い返す。 「私も貴方の恐ろしさを再確認したわ、そのあたりの一件をお金で有耶無耶にしたでしょ? 普通なら、愛護団体がアホみたいに騒ぐでしょうに………」 それを聞いた彼女は怪しい笑みを浮かべた。 「愛護団体だって、スポンサーがないと生きていけないでしょう?まあ、そういう事よ♪」 「そうね…」 「そうよ…」 お互いの顔を見てふふふと笑う。 彼女はとても邪悪な笑い顔をしている。 それはきっと私も同じ事だろう。 まるでお代官様と越後屋のような感じだ。 『貴方と友達で良かったわ』 声をそろえてそう言う。 でいぶのおかげで、私達はさらに強い絆で結ばれた。 まあ、恋愛対象ではないけれど… でいぶも人の役に立つ事があるのね。 一応お礼を言っておくわ。 でいぶ、ありがとう。 完
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『ゆっくり相撲でいぶ場所』 27KB 虐待 制裁 現代 虐待人間 バーサスあき 22作目です ※希少種優遇 ビシィッ!!バチィィ!! 「ゆぎゃ!!ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 髭面の大男の震う竹刀が風を切り、嵐のようにでいぶに叩きつけられていく。 今日もゆっくり相撲でいぶ部屋では激しい「可愛がり」が行われていた。 ゆっくり相撲でいぶ部屋。それは全国の加工所から集められた札付きでいぶ逹のゆんせいの終着駅だ。 例えば、キャベツ畑に侵入しキャベツをまるごと1個平らげたでいぶがいた。 「うっめ!!めっちゃうっめ!!ぱねぇ!!まじぱねぇ!!」 重罪である。 当然処刑されなければならない。 例えば、胴付きちるのに後ろから体当たりし、こけさせ膝に軽い擦り傷を負わせたでいぶがいた。 「かいゆっくりがなんぼのもんじゃぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」 重罪である。 当然処刑されなければならない。 なお、ちるのちゃんの怪我はすぐに癒え、現在はこかされた事自体を忘れ去っているので安心して欲しい。 さて、冒頭のでいぶが竹刀で「可愛がられ」続けている。 「おらぁ!!こらぁ!!何生意気な口聞いとんじゃこらぁ!! バチコォォォンッッ!! 「ゆっぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ここで余りの酷使に耐え兼ね竹刀がへし折れた。 「ちっ!おい何ぼうっと見とんじゃぼけ!!はよ代わりの竹刀持ってこんかいカスが!!殺すぞ!!おら!!」 親方の雑用係りをやらされているでいぶが慌てて返事する。 「は、はいぃぃぃぃぃぃ!!」 「おらぁ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」 「はいじゃねえだろゴミが!!返事するときはごっつぁんですだろ糞饅頭があぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 昨日教えたことをもう忘れたでいぶに親方の怒りが爆発。もう竹刀は壊れてしまったので鉄拳の嵐が降る。 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!!ゆびばぁぁぁぁ!!ぶべら!!ぶべらあぁぁ!!ぼぶばがあぁぁぁぁ!!? ゆがぎ!?……ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!……ぼっど……ゆっぐり……ぢだがっだ……ッッ!!」 「ちっ!死にやがったか!この軟弱者がぁぁぁぁ!!」 親方はでいぶの死体を勢いよく道場の隅にあるゆっくり用ゴミ箱に叩き込んだ。 でいぶ逹は観客の前で土俵に上がる前に稽古で約半数が命を落とす。 ここで気の効くでいぶがこれまた道場に設置されている竹刀置き場から竹刀を持ってきた。 「おやかた!しないです!!」 「……ほぅ。気が効くじゃねぇかぁ~♪」 糞饅頭とは思えない機転に相好を崩す親方。 親方は素早く服の胸ポケットからメモ帳を取り出すとでいぶのかつらに小さく書かれている番号を書き込んだ。 ここででいぶ逹の頭部の現状について説明する。 でいぶ逹は部屋に強制入門した時点でりぼんさんを没収され番号付きの力士の大銀杏を模したかつらをウィッグピンで頭に貼り付けられ、 下半身には当然まわしを装備している。 没収したりぼんさんはでいぶに強制的に言うことを聞かせるのに極めて有効だ。 が、中にはそれでも言うことを聞かない大バカ者がいてその場合はこのように竹刀の雨が降る。 土俵の中央で竹刀でボコボコにされていたでいぶがびくんびくんと痙攣し始めた。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!……ぼっど……ゆぐりじだがだ……」 「ちっ!死にやがったか!よっと!ぽーいってか! ははは!!」 親方はあっと言う間にでいぶの死体をゴミ箱に捨てた。 「おら!いつまでぼうっとしとるんじゃ! はよぶつかり稽古せんかい!おら!返事せんかい!!」 「ごっつぁんです!!」×たくさん 「声が小さいぃぃぃ!!!」 「ごっつぁんです!!!!」×たくさん 再び稽古が再開された。 ここででいぶ逹の1日のスケジュールについて説明しておこう。 朝の7時に朝食。それから昼までみっちり稽古。そして昼食、昼寝の後、夕方までみっちり稽古。 夕食の後は一切の娯楽がない部屋に監禁され寝るか仲間同士で喋るぐらいしかすることがない。 要するに食べる時と寝る時以外は常に稽古だ。 なお、食べる時には飼いゆっくり用の教育ビデオが流されており見ていなかったら当然竹刀だ。 また、抜き打ちでビデオの内容に関する口頭試問があり答えられなかったら当然竹刀だ。 さて、でいぶ逹は眉間に皺を寄せながらお互いに土俵でぶつかりあったり柱にもみあげで張り手を行うてっぽうという稽古を行っている。 また、四股を踏んだり、摺り足ならぬずーりずーりを行いあんよを鍛えているでいぶもいる。 「ゆ゛っ!!」×2 ペタン!(2つの饅頭がぶつかりお餅をつくような音が鳴った) 「ゆらぁ!ゆらぁ!ゆらぁ!ゆらぁ!」 ぺちっ!ぺちっ!ぺちっ!ぺちっ! 「ゆん……しょ!ゆん……しょ!」 「ずーりずーり!ずーりずーり!」 が、親方は椅子に座って財テクの本を読んでいる。 ここが本物の相撲部屋なら問題だがこの施設はでいぶ逹を真綿で首を締めるようにじわじわ虐める場所なので問題ない。 本当は稽古などどうでもいいのだ。 真の目的はでいぶ逹を竹刀でしばくことにある。 ところでなぜ怠惰なでいぶ逹が真面目に稽古をしているのだろうか? それはでいぶ逹がゆっくり相撲で優勝すれば金バッジ待遇で無罪放免されるとことあるごとに言い聞かされているからだ。 また、優勝しなくても成績に応じて相撲部屋でのよりましな待遇が約束されると口をすっぱくして説明されている。 でいぶ逹が最も望んでいるのは無論自由の身になること。 だがそれは余りに狭き門。現在ここにいる30匹のでいぶの内晴れて自由の身になれるのは最大で1匹のみ。 もちろん30匹全員が試合に出れるはずもなくまだまだ稽古で死ぬでいぶが出るだろう。 さらに、ここ以外にもでいぶ部屋はある。 結局試合の行われる期日までに全国で256匹のでいぶが生き残った。 というかそうなるように数を調整された。 試合は例によって256匹のでいぶによるトーナメント戦となった。 試合回数は全部で255回。 1日約64試合。全4日間行われるイベントだ。 江戸時代からの長い伝統を誇り、優勝が決定する最終日にはテレビ撮影も入り最も多くの客が詰めかける。 時は飛んでその最終日。 ゆっくりの相撲ということで会場には飼いゆっくりをつれている人が多数詰めかけている。 「……中々ユーモラスなイベントぬえ!」 「ははは。まぁ、確かにな」 「初めて見たけど……結構悪くないねー。かなこもすわことがっぷり組み合ってみたいねー」 「あーうー。勘弁してよー。すわこはインドア派なんだってばー」 「ねえねえ!おにいさんはあの中で誰がさいきょーだと思うー?」 「……うーん。みんな同じ顔だからよく分かんないんだよな~」 「ゆわわぁ~♪すっごくかっこいいよぉ~♪ゆっくりきしはれいむたちのひーろーさんだよぉ~♪」 とある観客の膝の上にせーががいた。 せーがは何やら邪悪な笑みを浮かべている。 「ふっふっふっふっ♪ふーふっふっふっふっ♪ くっくっくっくっ♪くーくっくっくっくっ♪」 (周りの皆さんは無邪気に楽しんでいるようですが……知らないようですね。 この興行の裏に隠された真実を……それを知っていると本当に爆笑モノなのですが ……ま、夢を壊してはいけませんから無粋なことは言いませんけどね……) さて、そろそろ決勝戦が始まる。 「東ぃ~でいぶやまぁ~ 西ぃ~でいぶにしきぃ~」 2ゆんは四股を踏み、もみあげさんで塩をまいた。 そしてきっ!と睨み合う。 「はっけよーい!……のこった!」 でいぶにしきが突進。 が、でいぶやまはよこっ飛びをした。 土俵際で慌てて振り替えるでいぶにしき。 そこにでいぶやまのもみあげ張り手が炸裂した。 「ゆべべ!?」 が、でいぶにしきも負けじともみあげ張り手で応酬。 続けてもみあげともみあげをお互いに掴み合いがっぷりと組み合った。 「ゆぎぎ……!」 「ゆぎぎ……!」 再び睨み合う2匹。 辺りには汗ならぬ砂糖水の霧がむわっと立ち込める。 何しろあと1回勝てば優勝なので2匹とも必死だ。 目を餡走らせ、歯を砕けんばかりにギリギリと噛み締め死に物狂いの形相だ。 ここででいぶやまが勝負に出た。 「ゆぎょがあぁぁぁぁ!!!」 「ゆぎょぎょ!!?」 でいぶやまが体内の全餡子をフル稼働させ前にずーりずーりと進んでいく。 「ゆらぁ!!」 「ゆわわぁぁぁぁ!!」 集中力が切れたでいぶにしきは土俵の外に押し出された。 というわけででいぶやまが優勝した。 「優勝商品として飴玉が3つ。さらにりぼんさんが与えられます。」 「ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!」 優勝したでいぶはもう完全にゆっくりきしになっているようだ。 でいぶは希望に満ちあふれた笑みを浮かべている。 優勝したでいぶが入ってきた入口にあんよも軽くぴょんぴょんし観客の前から姿を消した。 でいぶの後ろで完全防音のドアが閉まる。 すると通路の真ん中にモヒカン頭の鬼威惨が仁王立ちしていた。手には金属バット。 「……ゆゆっ!?な、なんなの!?さっさとどいてね!!」 「でいぶ。優勝したら自由になれる……そんなうまい話があると思うか?」 「ゆゆゆ!?や、やくそくがちがうよ!!」 「おらぁ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!?」 問答無用ででいぶの顔面に金属バットが打ち込まれた。 でいぶの砂糖細工の前歯が3本折れきらきらと宙を舞った。 続けて容赦なく金属バットが打ち込まれていく。 「おらぁ!おららぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらおらぁ!おらぁ! おらおらおらおらぁ!おらぁ!おらぁ!」 「ゆばが!ゆべび!ゆぼぶ!ゆびぶ!ゆばべ!どぼじぶ!でごんなごどばぶぁぁ!ゆびぶ!ずるのばあぁぁ! ぼうやべばぁぁ!!ゆるじでぶばぁぁ!!ゆだべ!」 「……ふぅ。今どんな気分?ねぇねぇ今どんな気分?」 「……ゆひぃ……ゆひぃ……」 でいぶは前歯を全て折られ、右目を潰され、全身がアザだらけのマーブル模様になってしまった。 「どぼじでごんなごどずるのおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 「あ?だからお前は騙されたの!!優勝しても自由になんてなれましぇぇぇん♪」 「……ゆぎぎぎぎぎ!!ゆらあぁぁぁぁぁぁ!!」 ここでゆっくり相撲でいぶ場所優勝者の貫禄のぶちかましが炸裂した。 が、それを横っとびで軽やかにかわした鬼威惨はすれ違い様に金属バットで鋭い一太刀を浴びせた。 「おらぁッッ!!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!?」 鬼威惨は金属バットででいぶの頭をチョンチョンと小突くと侮蔑の言葉を浴びせる。 「でいぶくぅ~ん♪おすもうで勝ったくらいで人間様に勝てると思っちゃったの~♪」 「ゆぐぐ……でいぶは……でいぶは……ゆうっしょう!したのにぃぃ……!」 「うん優勝したよ?でも死んでね♪あ、一応でいぶ君には優勝特典があるよ♪ それはね♪ただ金属バットで殴られ続けるだけで死ねるってことだよ♪楽な死に方だな~♪」 「ふ、ふざけるなぁ……ふ、ふざけるなぁ……ひどすぎるうぅぅっ……! ゆぐっ!ひっく!ゆびぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!! でいぶは!でいぶは!ゆうっしょうしたのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「おらぁ!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!」 「黙ってね!お兄さんはしつこいバカは嫌いだよ!! おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ!おらぁ! おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらぁ!!!」 「ゆべば!ゆぼご!ゆばぶ!ゆびべ!ゆばば!ゆびぶ!ゆばばばばばば!? ゆごぼべばぶびぶぼばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!もうやべ!ゆば!ゆぼ!ッッ! ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 さて、優勝者以外のでいぶはどうなったのだろうか? 敗退した255匹のでいぶは今体育館のような所に集められていた。 そこには何故か1台のフォークリフト。また、大量の透明な箱とゆっくりフードそれなりー味。 が、でいぶ逹にそんなことを気にしている余裕はない。 なぜならでいぶ逹の目の前にある巨大スクリーンに優勝者のでいぶが金属バットでボコボコにされている様子が生中継されているからだ。 「ど、どういうごとなのおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 「いみがわがらないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「でいぶうぅぅぅぅ!!!くそにんげんなんかにまけないでね!! かっでねぇぇぇぇぇぇ!!かっでねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 さて、ついにさすがの最強でいぶも執拗な殴打に耐えきれず痙攣し始めた。 「おらぁぁぁっ!!」 「ゆごッッ!?……ッッ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 「んー?でいぶ君死んじゃうのー?もう死んじゃうのー?」 それを見ている観客のでいぶ達が絶望の悲鳴を上げる。 「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!でいぶたちのさいごのきぼうがあぁぁぁぁぁぁ!!」 「でいぶうぅぅぅぅぅぅっ!!いきのごっでくそにんげんどもにふくっしゅう!しなぎゃだめでしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ぞのだめにやおちょうじだんでじょおぉぉぉ……!!?」 が、チャンピオンでいぶはあえなくお陀仏。 「……ぼっどゆっぐり……じだがっだ……」 それを見たでいぶ達はもう大騒ぎだ。 「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!ぞ、ぞんなばがなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆうっしょう!じだでじょおぉぉぉぉぉぉ!!?」 ここでまるでスクリーンから飛び出したかのように優勝でいぶを始末したモヒカンがステージの上に現れた。 「……ゆ、ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「こ、ころされるうぅぅぅぅぅぅっ!!!」 ダミ声で大騒ぎし右往左往する力士のコスプレをしたでいぶ逹。 さすがに優勝者を撲殺したモヒカンに勝てるとは思っていないようだ。 モヒカンがマイクを手に持ちスイッチを入れる。 「あー、あー、見ての通りだ。お前らには栄光はない。 なぜならお前らは誇り高き闘士などではなく単なる腐った犯罪ゆっくりだからだ。 お前らはこれから虐待用ゆっくりとして全国の加工所ショップに出荷される。 ……理解できりゅ?(笑)」 「な、なにぞれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」 「よ、よくきこえなかったよ!!もういっかいいってね!!」 「いいだろう。もう1回言ってやる。もう2度と言わないからよく聞けよ。 ……お前らはこれから虐待用ゆっくりとして全国の加工所ショップに出荷される。 相撲部屋での無駄な努力ご苦労様でした。(笑) ……以上だ」 「……な、なにぞれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 が、モヒカンは完全無視。ウィッグピンがぱちっと外れ男はモヒカンかつらを外した。 続いてステージに加工所の制服を着た男が2名入ってきた。 1名は大量のリボンが入った透明な箱を抱えている。 男逹はでいぶ逹の発言には一切耳を貸さずでいぶ逹のかつらを次々に外していく。 そしてリボンをつけ透明な箱に入れるとゆっくりフードそれなり味を適量入れる。 さらにでいぶ逹の犯した重罪や生い立ちが書かれたプロフィールカード(材質はでいぶが食べたりしないようストーンペーパー製) が透明な箱に入れられ、蓋が閉められる。 このカードを見て虐待鬼威惨や虐待お姉さんがぴきぴきしながら虐待メニューを考えるのだ。 また、店員さんが販促ポップを書くための材料にもなる。 でいぶ逹はもうゆっくりきしではない。 工場に並べられた単なる部品Aだ。 透明な箱には虐待用ゆっくりを示すでいぶとばりさがぷくぅを行うイラストが印刷されている。 そして完成した箱詰めでいぶ達はフォークリフトで運ばれていった……。 さて、残念ながら全てはお見せできないがでいぶ逹の末路の一部を見てみよう。 まず、キャベツ畑を荒らしたでいぶだ。 でいぶは加工所ショップで購入され、かなり長く車に揺られた後、鬼威惨宅に到着した。 プロフィールカードを見た鬼威惨はぴきぴきしながら今回は「食」に関する虐待を行おうと決意した。 まず行ったのはカレー攻めだ。 とりあえずホットプレートで足焼きが行われた。 「あぢぢぢぢぢぢっ!!!」 「でいぶよ。美味しいものを食わせてやるから今はゆっくり我慢だぞ~♪」 「がまんでぎるが!!あぢぢぢぢぢぢっ!!あぢぃ!!あぢ!!やべろおおお!!」 数分後足焼きが終わった。 「……ゆひぃ……ゆひぃ……で、でいぶのしこふみとずーりずーりできたえたきょうきょくのきょくせんびがあぁぁぁぁぁぁ!!」 「あーんして♪あーん♪」 「ゆゆ!?わげのわがらないごどをゆごおぉぉぉっ!?」 鬼威惨はいきなり熱々の「じゃおーんカレー激辛」がたっぷり乗ったスプーンをでいぶの喉奥に突っ込んだ。 「ゆごお!?ゆごがっ!?」 さらに鬼威惨はくるっとスプーンを回転させでいぶのおくちの中に大量のスパイスをだばぁした。 「ゆが!?ごれどぐはいっでるうぅぅぅぅぅぅぅ!!?」 でいぶは口をすぼめてカレーを吐き出そうとする。 が、そんなことを黙って見逃す鬼威惨ではなくたちまち唇を掴まれ 巾着袋のようにまとめてグイグイと捻り上げられまるでひょっとこのような間抜けな顔にさせられてしまう。 「ッッ!!?むぐ!?むごむごぶ!?」 更に脳天に拳骨。 「むごぉぉぉぉッッ!?」 「こら♪食べ物を粗末にするな♪」 そして鬼威惨は捻り上げた口を針金でぐるぐる巻きにした。 続けて鬼威惨はスパイスが体内から逃げないようあにゃるの改造に取り掛かった。 すりこぎに上記のカレーを塗るとあにゃるに叩き込む。 「むごぉぉぉぉ!!!?」 そのまま無理矢理全部を力ずくで押し込んでいく。 「むご!!むぎゃ!!むが!!むがぎが!!」 でいぶは相撲部屋仕込みのもみあげ張り手で必死に抵抗するが鬼威惨には全く効かない。 「大人しくしなさい♪」 ここで再び脳天に拳骨。 「むごぉぉぉぉッッ!!」 すっかりすりこぎが見えなくなったので鬼威惨はガムテープをあにゃるにべたべたと張り付けた。 「さて、そろそろ感想を聞こうかな♪」 針金を外す。 「ぐぞじじいぃぃぃぃ!!」 パンチ。 「ゆべらあぁぁぁぁ!!?」 「そういうのはいいよ。カレー美味しかった?」 「ふ、ふざげるなあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぐちのなががばぐはつじだぞおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! あどあにゃるをなお……」 パンチ。 「ゆべらあぁぁぁぁぁぁ!!」 「でいぶ。もっと美味しいものを食わせてやるからな♪」 「や、やべろおぉぉぉ!!!どぐはいらないぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 次のメニューは知る人ぞ知る最悪の食い合わせ、イカの塩辛と赤ワインだ。 イカの塩辛のたっぷり乗ったスプーンがでいぶの口に向かう。 が、でいぶはぎっちりと口を閉じている。 そこでスプーンは進路を変更しおめめに塩水を引っ掻けた。 「ゆぎゃ!!?」 思わず口を開くでいぶ。 当然そんな隙を見逃す鬼威惨ではなく次の瞬間にはでいぶの喉奥に深々とスプーンが突き刺さっていた。 「ゆごぉぉぉぉッッ!?」 ここででいぶはスプーンに噛みつき必死でイカの塩辛がだばぁされることを防ごうとする。 だが簡単にスプーンは回転し中身がだばぁされた。 すぽーんと何も乗っていないキラキラのスプーンが引き抜かれた。 「ゆげむががががが!!!」 吐き出そうとするがすぐにひょっとこにされる。 「さて、じっくりと味のハーモニーを味わっていただこう」 そう言うと鬼威惨はひょっとこ口に赤ワインのビンを取り付けるとガソリンでも給油するかのようにどばどばと注ぎ込んだ。 その瞬間、でいぶの口内で味覚の小宇宙が爆発した。 でいぶは反射的に吐こうとするが鬼威惨に口を掴まれ、あにゃるも封印されている。 「むががが!!!むが!!!むがごが!!むむむ!むむ!むぐぐぐ!!むげぐ!!」 でいぶは相撲部屋で習ったことも忘れただ単純に2本のもみあげによる高速ピコピコ運動を続けている。 ふたつのおめめはカメレオンのように互い違いにくるくる周り餡子混じりの涙を流し内部からの圧力で徐々に外に向かって飛び出していく。 ここで優しい鬼威惨は洗面器をでいぶの前に置くとひょっとこホールドを緩めてあげた。 するとおくちホースの先からドビューと内臓餡子が噴射された。 まるでタコが墨を吐いているようだ。おっとタコさんごめんなさいね。 なお、これは別に温情ではなくおめめにぽぽぽぽーんされると次の虐待スケジュールに差し支えるからだ。 でいぶの体積が4分の3くらいになった所でようやく内臓餡子の流出が大人しくなってきた。 ここで鬼威惨が手を離す。尚もでいぶはうつ向いて洗面器にゲロを吐き続けている。 「ゆげえぇぇぇぇぇぇ!! ゆげえぇぇぇぇぇぇ!! ゆごげえぇぇぇぇぇ!!」 「まだ、メインディッシュがあるよ♪」 「ゆゆゆ!?や、やべでぐだざいぃぃぃぃぃぃ!!! もうじゅうぶんいだだぎばじだぁぁぁぁ!! ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!ごっつぁんです!!」 「やれやれ。じゃあちょっと軽めのメニューね。 ……おりぼんのサラダだよーん♪」 「…………ゆゆ!?ま、まさか……っ!?」 「よっと!」 鬼威惨は無造作にでいぶのおりぼんをむしりとるとまな板の上に置いた。 そして、包丁で千切りを開始した。 トトトトトトトトトト!! 「すぐ終わるからな~♪」 「や、やべろおぉぉぉッッ!!」 トトトトトトトトトト!! 「やはりおりぼんの千切りはいい♪心が洗われるよ♪」 「でいぶのひっしでくそにんげんからとりかえしたぷりちーなおりぼんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」 トトトトトトトトトト!! 「……ふいー。最後に七味唐辛子を振り掛けて……おりぼんのサラダ!かんっせいっですっ!」 「ゆぎゃあぁぁぁぁッッ!!ゆぎゃあぁぁぁぁッッ!!ごっつぁんです!!ごっつぁん!?ごっつぁんゆべらぁぁぁぁぁぁッッ!?」 「うるさいよ。さ、試食だ」 でいぶは届かないのに限界まで舌を伸ばしおりぼんを必死にぺーろぺーろしようとする。 「ぺ、ぺーろぺーろ!も、もどってね!でいぶのゆべらぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「戻らないから(笑) さあ、食べるんだ」 「……うそだぁ……ごんな……ごんなばがなぁ……」 でいぶは茫然自失になって口をO字型に開けている。 そこにおりぼんの残骸を摘まんだ鬼威惨のお箸が突っ込まれた。 「ゆご!?か、がらいっ!!」 「大して辛くないよ! メインディッシュがあるからさっさと食ってね!! ……じゃ、メインディッシュを取ってくるね♪」 散々引っ張ったメインディッシュ。 それは世界で最も臭い食材。シュールストレミングだ。 腐敗ガスでぱんぱんに膨らんだ怪しい缶詰めがでいぶの前に置かれた。 鬼威惨は顔面をすっぽり覆う防毒マスクを付け、手にはゴム手袋をはめた。 「な、なんだがすごくいやなよかんがするよ!!」 鬼威惨は缶の蓋をでいぶの顔面に向けると缶切りでゴリッと一気に切り込んだ。 「食らえ!」 するとプシュッとスプレーを噴射するような音がなりストレミングバズーカがでいぶの顔面に直撃した。 「ッッ!?」 でいぶはしわくちゃの梅干しのような顔になると、 「……ゆぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」 絶叫した。 「ぐ、ぐ、ぐ、ぐざいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!ぐざい!ぐざい!! ぐざいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「いい臭いだろ?さ、スープを楽しんだら次は具のテイスティングだ」 鬼威惨はニコニコしながら腐敗した魚肉を満載した缶をでいぶにゆっくりと近づけていく。 「ぐざい!!ぐざい!!ぐざい!! げろいがのにおいがぷんぷんずるうううううっっ!!!」 「ほっぺたが落ちるほどおいちいぞ~♪」 「たべだぐないぃぃぃぃぃぃぃ……ッッ!!」 「食べるんだよ」 「でいぶのかんぜんはいぼくでずうぅぅぅぅッッ!! これからはうんうんをだべでせいかづじばむぐぐ!?」 でいぶはぺらぺら喋ったりしたせいで最臭破壊兵器を全て口内にぶちまけられてしまった。 餡子反射により神速で吐き出しモーションをとるでいぶ。 が、残念ながら鬼威惨の手の動きはそれを凌駕する最速だったのであっという間にひょっとこにされてしまった。 「むごご!!むごごぉぉ!!」 「ひょっとこ顔はゆっくりできるなぁ~♪」 ここででいぶの全餡子が体内から脱出を図り、おめめがぽぽぽぽーんとぶっ飛びおめめあとから悪臭餡子がむりむりと飛び出した。 「むむむむむむむげむがぁぁぁ!!!」 「かたつむりっぽいね♪」 鬼威惨は慌てず、あらかじめ用意していたすりこぎを2本おめめあとに刺した。 そしてその隙に針金で厳重に口を縛り付けひょっとこ状態を保つ。 ひょっとこかたつむりになったでいぶは全身を波打たせむせかえりそうな汗霧を発しながらもみあげさんを千切れんばかりに乱舞させている。 鬼威惨はそれを空っぽの缶と共に完全防臭の透明な箱に入れ、しっかりと蓋を閉めた。 続いて、少し飛び散ってしまったストレミング汁や悪臭餡子を雑巾で綺麗にふき取り、そのまま紅く燃える暖炉に叩き込んだ。 「……ふぅ。ようやくインテリアさんが完成したな」 鬼威惨は換気扇を全開にし、紅茶を淹れ、クッキーを食べながらこのグロテスクなオブジェをゆっくりした表情で眺める。 なお、鬼威惨の家の周囲は1km圏内に1件も家のない山奥の別荘(ゆ虐専用)で、悪臭公害は起きないので安心して欲しい。 見苦しさの極みとも言えるでいぶの様子とは裏腹に鬼威惨は圧倒的な余裕を醸し出している。 3日後頭髪が全て白くなったでいぶはついにもみあげさんもだらりと垂れ下がり地獄に旅立っていった。 次に胴付きちるのの膝に軽傷を負わせるという暴挙を行ったでいぶを見てみよう。 でいぶを購入したのは黒髪ロングの綺麗なお姉さん。 でいぶはついほっとする。 (ゆゆ!?や、やったよ!おにいさんじゃなくておねえさんだよ!ゆっへっへ!ほそくてよわそうだしこれならかてるよ!) が、このお姉さんはわざわざ虐待コーナーででいぶを購入した以上、確実に虐待お姉さんだ。 でいぶはそれが分かっているのだろうか? 家についたでいぶは早速おうち宣言をかました。 「ここをでいぶのおうちにゆべらあぁぁぁぁッッ!!?」 だが言い切る前にお姉さんが猛烈な平手打ちを叩き込んだ。 「ふらーん♪ごはんよぉ~♪」 「ゆゆゆ!?」 お姉さんは隣の部屋に声をかけると胴付きふらんが現れた。 「う、うわあぁぁぁぁ!!ふらんだあぁぁぁぁ!!」 「うー♪……わ~♪こりゃ1日じゃ食べきれないよー♪」 「店員さんによると一見大味に見えるけど、運動で身が引き締まってて旨味成分が凝縮されてるらしいわよ~♪」 「うー♪さっそく料理だ~♪」 「こーら♪部屋が汚れるからふらんちゃんのおへやでするのよ~♪」 「は~い♪」 ここでお姉さんはさっとプロフィールカードに目を通した。 「……ふーん」 一応頭の隅に留めるとお姉さんは溜まっている家事を消化する為にきびきびと動き出した。 約1時間が経過した。 隣の部屋ではふらんの正拳突きがでいぶの顔面に炸裂していた。 「ゆっくりしねぇぇぇぇ!!」 「ゆべらあぁぁぁぁッッ!!……で、でいぶのたいようさんをはんしゃするきらきらのはがあぁぁぁぁ!!」 でいぶはふらんの殴る蹴るの暴力で身体中がじゃがいものようにでこぼこになりあちこちが内出餡でどす黒くなっていた。 ふらんはまちょりー先生(胴付き)の空手教室に通っている。 続けて手刀が炸裂しでいぶのひだりおめめがぷちゅっと潰れた。 「うー!!」 「ゆっぎゃあぁぁぁぁ!!!でいぶのつぶらでどんなまりさものうさつするおめめがあぁぁぁぁぁぁッッ!!」 「うーーーーっ!!」 ここでふらんは一旦距離をとり掛け声を上げ気合いを入れて上段の構えをとる。 「うらららららららぁ!! うらららららららぁ!! しねしねしねしねしねしねぇぇぇ!!!」 そして一気に畳み掛けた。 「ゆべばば!?ゆぶび!? ゆぼご!!ゆがべ!! ゆばごぼべえぇぇぇぇ!!」 ここでお姉さんが様子を見にやってきた。 「ふらーん♪お!やってるね~♪どんな感じ~♪」 「うー♪なかなかしななくて面白いよ~♪」 「ねぇ、お姉さんにも少し遊ばせてくれる?」 「うん♪いいよ~♪」 「……ねぇ?でいぶ?今あなたはどうしてこんな目にあってるのかな?」 「……し、しるかぁぁ……しるかぁぁ……ゆべらぁぁぁぁぁぁ!!」 平手打ち。 「馬鹿ね。飼いゆっくりに怪我させたからよ」 「ゆぎぎ……な、なんでそんなていどでごんなべにいぃぃぃ!! で、でいぶはおやかたにしないでぼこぼこにざれたんだよぉぉぉッッ!! がわいそゆべらああぁぁぁぁぁぁッッ!!?」 ここで平手打ち。 「なにをゆべらぁぁぁぁ!!」 さらに平手打ち。 「やべゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「全然反省してないわね」 「ゆぎぎ……ちょ、ちょっとこけさせたでしょお!!たいしてだめーじはいってないでしょお!!」 「飼いゆっくりとあなたみたいな生ゴミでは身分が違うのよ。分かる?」 「ゆぎぎ……そ、そんなばがなごどがゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!?」 「あなたもしうんうんに噛みつかれたらどうするの?」 「……ゆゆ!?と、とうぜんぺちゃっとふみつぶすよ!うんうんごときがちょうしにのらないでね!」 「なーんだ!よく分かってるじゃない♪あんたは人間や飼いゆっくりににとってうんうんのような存在。 それが生意気にも私たちに攻撃してきた。だから今こんな目にあってるのよ。 ……理解できる?」 「で、でいぶはおすもうべやで……ゆっくりきしで……ぱ、ぱ、ぱ、ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪ぱぴぷぺぽぉぉぉ♪」 ここで理解することを拒否したでいぶの餡子脳は狂気の世界に逃走した。 が、用意のいいお姉さんはスタンガンを炸裂させた。 原理は不明だがゆっくりの狂気は電気ショックを与えれば治ることが多い。 「ゆびゃびゃびゃッッ!!?……ゆはっ!」 「逃がさないわよ♪ あなたは所詮ただのうんうんなのよ!認めなさい!!」 「い、いやじゃあぁぁぁぁぁぁぁ!! そ、そうだ!でいぶはゆっくりきしなんだよ!とってもえらいんだよ!じゅんゆんしょうしたんだよ!!」 「……ふーん。でも今のあなたはただの虐待用ゆっくりよね?」 「で、でいぶはゆっくりきしゆべらあぁぁぁぁッッ!?」 「……ねぇでいぶ?あなたうんうんがダンスしてたらどうするの?」 「ゆゆ!?そ、それはおもしろいからみるけど………………ゆはっ!」 「あなたのゆっくり相撲なんて所詮うんうんのダンスに過ぎないのよ。 ま、確かに面白いけど?もうでいぶ場所は終わったわよね? 今のあなたは賞味期限の切れたうんうんよ。 ……要するにあなたは所詮使い捨てのうんうんに過ぎないのよ!!」 「……ゆがあぁぁぁぁぁぁぁんッッ!!で、でいぶはと、とっても、ゆ、ゆっぐりゆべらあぁぁぁぁ!!?」 「違うわ。あなたはただのうんうんよ」 「……ゆびぇぇぇぇん!!ゆびぇぇぇぇん!!ひどいぃぃぃぃぃぃ!!ひどずぎるぅぅぅぅぅッッ!!」 「は?うんうんにうんうんって言うことの何が酷いの?馬鹿なの?」 「でいぶはかわいそうなうんうんなんだよ!いたわらなきゃだめなんだよ!」 「ようやく自分がうんうんだって認めたわね?」 「……ゆはっ!で、でいぶは」 「ただのうんうんよ」 「ゆびぇぇぇぇん!!そ、そんなのやだやだやだやだやだやだゆべらぁぁぁぁ!!」 もみあげさんをぐるぐる振り回して駄々をこねるもすぐにビンタで黙らされた。 ここで業を煮やしたふらんの正拳突きがでいぶの土手っ腹に炸裂した。 「ゆっくりしね!!」 「ゆべぼぉぉぉぉぉぉ!!?」 「うーいいかげんにしろ!!」 「ゆべぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「おまえはただのうんうんだあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!!ドゴォ!! ふらんのパンチとキックの絨毯爆撃が炸裂した。 「ゆば!ゆべら!ゆべらぁぁぁぁ!!ゆべらぁぁ!!ゆぼぶぅぅッッ!! わがりばじぶべらぁぁぁぁ!!でいぶはただのうんうんです!でいぶはなんのかちもないただのうんうんです!! かわいそうなうんうんさんなんなんですぅぅぅぅぅっっ!!」 「……うー?かわいそうなうんうん?かわいそうって何が?何がかわいそうなの?」 「か、かわいそうじゃないです!!じごうじどくでずうぅぅッッ!!!」 「……う~♪なかなか物分かりのいいあまあまだね♪ごほうびに正拳突きあげちゃうね♪」 「い、いりば……」 「ゆっくりしね!!」 「ゆべらぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」 「さすがふらん♪もう私が教えることは何もないわね~♪よしよし♪」 「う~♪」 その後でいぶはふらんのサンドバッグとしてとても有意義なゆんせいを送った。 このように、人間に逆らったでいぶは「虐待されるだけのオモチャ」としてのみ生存を許されるのだ。 なお、他のでいぶ達も大同小異の末路を辿ったので安心して欲しい。 完 バーサスあき 餡娘ちゃん四周年おめでとうございます。 anko4587 『だいおういくvs深海まりさ』の挿絵ありがとうございました。 いつも閲覧、ポイント、感想ありがとうございます。 過去作は以下をどうぞ。 http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/4390.html
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でいぶとのせいかつ 愛で いじめ 観察 ギャグ 日常模様 飼いゆ 現代 かなりのぬるいじめです 今日もまた、大声を張り上げてでいぶが喚いている 「なんなのこのまずいごはんさんはでいぶにふさわしくないよ!」 どすんばたんと地団太を踏む度に顎と腹の贅肉?贅餡? がぶるんぶるんと揺れるのがとても滑稽だ ふてぶてしい顔 左右に伸びきったぱっつんぱっつんの巫女服 そして頭の上にちょこんと乗ったおリボンに燦然と輝く金バッジ 典型的な育成失敗の金でいぶ 「良いじゃないかこれ、食べ放題だぞ」 そういってでいぶにずっしりと重いまるででいぶの様な袋を見せる ゆっくりフードそれなり、お徳用サイズでお手頃価格の優れ物 味はそれなり 「とってもそれなりなお前にはピッタリだと思うんだが・・・」 「ゆっがぁぁぁぁぁ!それなりってなにぃぃぃ?めがくさってるのぉぉぉ?ばかなのぉぉぉぉ? こんなにかわいいでいぶにむかってぇぇぇぇ!」 何やら大変ご立腹らしい、ぷちマツコ・デ○ックスとか言わないだけ大分マシだと思うんだが・・・ きっと色々難しい年頃なんだろう さて、とりあえずは・・・だ 「お、可愛いなこのれいむ、髪の毛さらさらー」 「でれびざんにうづっでるれいむじゃないでじょおぉぉぉぉぉぉぉ!!」 でいぶの話を適当に流しつつ、テレビを見始めた俺にさらに食って掛かるでいぶ だが無視、今はテレビが見たい 「うーん、とても同じれいむだとは思えないなぁ」 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎ!でいぶのほうみろぉぉぉぉぉ!!」 しかしこのれいむ可愛いなーコイツも昔はこんなんだったのかねぇ 等と物思いに耽っていると、どすどすとでいぶがテレビの前に回りこんできた 「あ、こらテレビ見えない!」 「こ、こんなぶっさいくなれいむよりでいぶをみてね!おれいはこうきゅうあまあまでいいよ!」 「わははははデブだデブだ!」 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!でいぶはでぶじゃないぃぃぃぃぃ!!!」 さらにドスンバタンドスンバタンと地響きを起こすでいぶを見て 下が空室で良かったとつくづく思う 「あーとりあえず邪魔だからさっさと退く!てい!」 ぺいっとテレビの前に居座るでいぶを投げ飛ばす 「ゆぅぅぅぅぅぅぅゆべ!」 投げ飛ばされたでいぶはころころころと部屋を転がって行き 壁にぶつかり潰れたカエルのような声を上げながら停止した あのアニメみたいな動き、貫禄の丸さです 「は~ゆうかにゃんと結婚か・・・羨ましいようなそうでもないような」 「も、もうでいぶおこったよ!ぷくぅぅぅぅぅぅぅぅ!」 自分の扱いに納得いかないらしく とても面白い顔をしたでいぶが懲りずにテレビにどすどす駆け寄る そして 「ゆふふふふ、このテレビさんをたすけてほしいなら、でいぶのいうことをきくんだよ!」 凶器をテレビに突きつけて脅迫してきた、中々の姑息さだ そしてそのテレビに突き付けられた、でいぶの右手に握られているのは さっきまで食事に使っていたプラスチックのフォーク! ・・・でいぶはプラスチックのフォークでテレビをなんとか出来ると 本気で思っているのだろうか? 「どうするの?でいぶがぷすってしたら!テレビさんこわれちゃうよ? ゆっくりしないでさっさとこたえてね!ゆぷぷぷぷぷ!」 すげぇ!本気で思ってる! なんか面白そうなので少し付き合う事にしよう 「く、くそ!ひきょうな!テレビにはなんの罪も無いんだぞー」 「ゆっふっふ・・・さぁ!」 勝ち誇った顔で高らかとでいぶは宣言した 「でいぶをデブっていったこと、さっさととりけしてね!いますぐでいいよ!」 「え?そっち?」 「そっちってなに?」 「あーいや、なんでもないなんでもない」 てっきり食事改善の要求が来るとばっかり さすがでいぶ、感動的なくらい今の事しか考えてない上に狭量だ 「解った解った認めよう、お前はデブじゃない」 「わかればいいんだよ!ゆふふ!くそじじぃもすこしはりかいしてきたね!」 「誰がじじぃかこのドマンジュウ、解ったから取り合えずテレビの前からどけ、邪魔」」 余程機嫌が良いのか言われてすんなり退くでいぶ 意外と素直だ、ただ単に単純なだけかも知れない 「でいぶよ、済まなかったな、お前はデブじゃない」 「ゆっくりりかいしたね!そうだよ!でいぶはかわい」 「お前はメタボさんだ」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉぉ!」 またヒステリーを起こしそうになっているでいぶの顔の前に 先ほど食べかけた食事皿をずいっと突き出す 「まぁ落ち着いて飯でも食えよ!腹減ってるだろ?」 「ゆ?そういえばでいぶおなかぺこぺこだよ!・・・むーしゃむーしゃそれなりー!」 それなりそれなりと連呼しながらガツガツ飯を平らげていくでいぶ どうやら先程まで今食っている食事に文句を言っていた事は綺麗サッパリ忘れたらしい このでいぶは、野良だった所を俺が拾った 理由は簡単、からかって飽きないからだ 一人暮らしの寂しさに辟易していた所だし、こういうアホな同居人と過ごすのも悪くない 「それなりーそれなりー!・・・ゆ?なにかでいぶわすれてるきがするよ?」 「ゆっくり気のせいだろう」 「そうだね!てんっさいのでいぶがどわすれなんてするはずないよね!むーしゃむーしゃ」 「はいはいゆっくりゆっくり」 テレビに視線を戻し、でいぶの過剰な自己正当化に適当に相槌など打ちながら 次はどうやってからかってやろうかなーと考えを巡らせる俺だった 拙作 anko2126 『なつかないちぇん』
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「ここはでいぶのおうちだよ!! かってにはいってきたばかなじじいはふほうしんにゅうでうったえるよ!! それがいやならあまあまもってきてね!!! でいぶはしんぐるまざーでかわいそうなんだからそれくらいとうぜんだよ!!!」 「いみゃなりゃはんぎょりょしですましぇてやりゅんだじぇ!!」 「れいみゅはぐりゅめだきゃらさいこうきゅうじゃにゃいとゆるしゃないよ!!!」 夏場のあるアパートの一室。 そこの住居人に向かって部屋に侵入したゆっくりれいむ…いやでいぶが住居人にそう宣言し、その子供であろう赤まりさと赤れいむが追従する。 「……ハァ……」 男はため息をつく。 ゆっくりが侵入するのはこれで八回目だ。 エアコンのないあまり換気の良くないアパートで窓を閉めるというのは酷な話だ。 一階に住んでいるから侵入は容易で網戸ならゆっくりでも開けられる。 今回だってトイレに行っていただけでその隙に侵入されたのだ。 おうち宣言した直後に慌てて戻ってきたが既に目の前のでいぶに居座られてしまった。 「さっさと出てけ」 住居人はこめかみを押さえながら宣告する。 一度目は説得を試みた後追い出した。 二度目は脅した後追い出した。 三度目はブチ切れて殺した。 四度目は苦しめて殺した。 五度目は問答無用で殺した。 六度目は空しさを感じながら殺した。 七度目は飽き飽きしながら殺した。 元より虐待する趣味も嗜好もなかった住居人は自分の都合で生物である(住居人はそう思っている)ゆっくりを殺した罪悪感も相俟ってゆっくりを見るのも嫌になっていた。 心の底まで虐待お兄さんになれれば住居人も楽になれただろうがそこまで行けなかったのが住居人の不幸だった。 もう住居人はゆっくりに関わる事自体が嫌で嫌でしょうがなかった。 触るのも見るのも聞くのもゴメンだった。 ネット調べたゆっくり対策も意味を為さなかった。 野良には死臭のついた飾りもゆっくりできないニオイとやらを放つ芳香剤も意味を為さなかった。 人間のお家はゆっくりできる。 そんな思い込みが全てを無意味にしたのだ。 「はぁ?なにいっでるのお゛お゛お゛お゛お゛!!? こごはかわいぞうなでいぶのおうぢなんだがらでいぶのぼのにぎまっでるでじょお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!ででぐのはぐぞじじいのほうだよ!!!ぞんなごどもわがらないの!!?ばがなの!!?じぬの!!?」 「……ハァ…」 住居人の男性はため息をつく。 野良はいつもこうだ。 家賃が安いから山の近くのアパートにしたのは間違いだった。 山から下りてくる身の程知らずの野生から野良へと変化したゆっくりばかりがやって来る。 熟練の野良なら人間との力量の差を見抜きお家宣言なんてしない。 人の住む地域でのお家宣言はおたべなさい!と同じ行為なのだから。 もはや説明する気力すらない住居人はれいむ達を開いた窓から容赦なく放り投げた。 「ゆゆ!?じじいはでいぶにぎだないてでざわるなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「「おしょらをとんじぇりゅみちゃいいいいいい!!?」」 人間の手から逃れる事等出来る訳もなくでいぶ親子は外に放り投げられる。 「ゆべ!!?」 「ゆぼ!!?」 「ゆぴ!!?」 三者三様の反応をしながら地面にキスをする三匹。 「ここは俺の家だ。二度と来るな」 無駄になるだろうとわかっていながら住居人はれいむ達に告げて窓を閉める。 ゆっくりを見て気分を害したらしく何処か出かけるつもりのようだ。 「ゆぎぃ…くぞじじい…」 怨みがましそうな顔で閉じられた窓を見るでいぶ。 でいぶからすれば不当な扱いを受けて家を奪われたようなものだった。 「ゆゆう!!かおをたててやったらちょうしにのってええええ!!!」 「しぇいっしゃいしちぇやりゅんだじぇえええ!!!」 「ばかにゃじじいはうんうんどりぇいのけいだにぇ!!!」 騒がしく喚き散らすゆっくり達。 しかし今いる場所は塀とアパートの間にある狭いスペース。 手入れされておらず草が生い茂っている。 ベランダのないこのアパートでは窓さえ破壊すれば侵入は容易だった。 だが、 「じゃまなまどはゆっくりしないでさっさとあけえ゛え゛!!!がわいぞうなでいぶがめいじでるんだからゆうごどぎげえええええ!!!」 ゆっくりに破壊される程窓は脆くない。 「ゆゆう!!なかなかあきらめのわるいまどだね!!しかたない、いしさんをつかうよ!!!」 一通り体当たりをし終わった後びくともしない窓に向かってでいぶは言う。 「みゃみゃきゃっちょいいー!!!」 そんなでいぶの言葉に赤れいむが褒めたたえる。 だがそこで一つ問題が浮上した。 「どうしていしさんがないのおおおおおおおお!!?」 そうそう窓が割れるようなサイズの石なんてありはしない。 小石程度では窓が割れる訳がない。 それにそもそもゆっくりが石をぶつけようとも窓は割れない。 ちぇんのように二本の尻尾を上手く使ったりすれば割れるかもしれないがわさわさしたりぴこぴこしたりするしか能のないれいむの手の役割をするもみあげや口では割る事すら出来ない。 そしてそれを知らぬはでいぶばかりだった。 れいむとしては握り拳位のサイズが望みだったが草むらも邪魔して満足に小石も見つけられない。 つまりは飛ばすものが何も無いのだ。 これでは割る以前の問題だ。 「いししゃんはゆっきゅりしにゃいででてきゅりゅんだじぇ!!! じゃにゃいとまりしゃがしぇいっさいすりゅんだじぇ!!!」 赤まりさが叫ぶ。意味もない言葉を。 勿論そんな言葉に反応してくれる程石はノリがよくない。 「いじわりゅしにゃいでいししゃんはでてきちぇね!!」 赤れいむも訴えるが意味はない。 「ゆゆ!!ひらめいたよ!!!」 すると突然でいぶが言った。 どうやら窓の突破策を閃いたようだ。 「おちびちゃん!がったいこうげきだよ!!」 「「がっちゃいきょうげき?」」 でいぶの言葉に無い首を傾げる赤まりさと赤れいむ。 でいぶはそれを気にせず話を進める。 「おちびちゃんとでいぶがきょうりょくすればこんなまどかんたんにこわせるよ!!」 「まりしゃはやっぴゃりすぎょいんだじぇ!!!」 「とうじぇんだにぇ!!」 どういう風に協力するのかもわからないのに誇らしげな赤ゆっくり達。 「それじゃおちびちゃんたち、おかあさんのおくちにはいってね!!」 「「ゆっきゅりりきゃいちちゃよ!!」」 でいぶの言葉に疑いもなく従う赤ゆっくり達。 「いいね!これからおかあさんがおちびちゃんをとばすからおちびちゃんはまどさんにたいあたりしてゆっくりしてないまどをこわしてね!!!」 赤ゆっくりが口に入るとでいぶは作戦をようやく告げた。 「「ゆうううううう!!?」」 その言葉に驚きの声を上げるゆっくり達。 それはそうだ、でいぶが子供を使ってやろうとしている事は一言で言えばゆっくり大砲。 石の代わりに赤ゆっくりを飛ばそうと考えたのだ。 飛ばされる側としてはたまったものじゃない。 「おきゃあしゃんやめちぇね!!まどしゃんにあちゃったらいちゃいいちゃいになっちゃうよ!!」 「しょ、しょうなんだじぇ!!」 赤ゆっくり達はでいぶにやめるように言う。 だが今の赤ゆっくりは弾倉に装填された弾丸と同じだ。 装填された以上発射されるものだ。 「だいじょうぶだよ!!でいぶのおちびちゃんならあんながらすなんてかんたんにこわせるよ!!」 でいぶはでいぶで自分の思い込みは決して揺るがない。 「それにゆっくりには“あすとろん!”っていうすごいわざがあるんだよ!!でいぶのおちびちゃんたちならぜったいにできるよ!!」 「あちゅとりょん!!?」 「なんだきゃちゅよそうななみゃえなだじぇ!!」 アストロン。それはゆっくり自身を鉄に変化させて身を守る事が出来るという一部のゆっくりに備わっている能力である。 だが、あくまでそれは都市伝説の一種でしかなく饅頭の皮を鉄に変える事なんて出来る訳がない。 希少種にだってそうそう特殊な能力なんてないのに凡庸なれいむやまりさにそんな事が出来る訳がない。 だがそれを出来ると疑わないのがゆっくりだ。 「ゆっくりしてるでいぶのおちびちゃんならあすとろんをつかわなくてもだいじょうぶだとおもうけどあすとろん!すればでいぶにおんみょーだまだよ!!」 出来もしない技を出来ると告げて囃し立てるでいぶ。 おそらくでいぶにおんみょーだまは多分鬼に金棒的な意味合いであろう。 「しょれさえできりぇばだいじょうぶだにぇ!!」 「まりしゃにゃらできちぇとうじぇんにゃんだじぇ!!」 今から窓にぶつけられるというのに何の恐怖もない。 自分達には「あすとろん」があり、それで窓をせいっさい出来ると信じて疑わない。 「それじゃいくよ!!!」 でいぶはそう宣言するとぷくーをするように頬を膨らます。 そして梅干しの種を飛ばすかのように赤まりさを噴き出した。口の中に何か引っ掛かったようだがでいぶは気付かない。 「おしょらをとんじぇ…」 そしてまりさはお決まりの言葉を言いながら、 「…るみべげ!!?」 顔面から窓に激突した。 なんだか水っぽい激突音がし、そのまま重力に従いズズ、と餡子の道筋を残しながら下にゆっくり落ちていき、窓の縁に当たるとコテンと草むらに転がった。 よく見ると歯や皮が餡子の道の中に幾つか残っている。 「ゆ…げ…」 声というより嗚咽が赤まりさの潰れた顔面から漏れる。 歯はグシャグシャになり、目は潰れてしまったのだろう。 赤ゆっくりでは結構なダメージとなってしまったようだ。 「ゆ…が…」 赤まりさは訳が分からない。 空を飛んだと思ったらいきなり壁にぶつかっていたいいたいな状態になってしまったのだ。 顔が潰れた状態でまともな思考が出来る訳がない。 ただ必死にほぼ機能しなくなった眼で自分を守ってくれる母を捜す。 捜すと言ってもぼやけた視界で前方を見るだけだが。 するとその視界にぼんやりとでいぶの姿が現れる。 「ゆ…おぎゃ……」 赤まりさはそれが自分の親であるでいぶに助けを求める。 口がまともに動けるならおそらく「しゃっしゃとたしゅけろこのきゅじゅおや」等の罵倒の言葉をぶつけているだろう。 そんな赤まりさはぼんやりと見つめ、 「ゆっくりしねええええええ!!!」 あまりにも強烈なすーりすーりを開始した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ぶぎゅえ!!?」 親であるでいぶの強烈な、中身を吐き出す程の強烈なすーりすーりを受けた赤まりさは吹っ飛び窓にぶち当たる。 「じねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 赤まりさが聞くのは親であるでいぶの怒声。 それが自分に向けてのものである事を赤まりさは理解できない。 「にゃ…ず…くじゅ…」 にゃにするの、このきゅじゅおや。と言ったつもりなのだろう。 だがその殆どは言葉にならず誰にも届かない。 「でいぶのおちびちゃんをどこへやっだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!?」 赤まりさには全く意味のわからない単語がでいぶの口から放たれる。 赤まりさは気付いていなかった。 自分の頭に帽子が乗ってない事を…。 でいぶが赤まりさを吐き出す瞬間帽子が引っ掛かって赤まりさだけが飛び出したのだ。 その結果でいぶは我が子を我が子と認識できなくなったのだ。 その上自分の子供の代わりに飛び出してきた謎のゆっくり。 それプラス我が子の行方不明。 暗く閉ざされた口の中ではどうなったかわからない。 いくら口の中に呼び掛けても返ってくるのは赤れいむの返事のみ。 ならば突如現れたゆっくりできないゆっくりが可愛い我が子に何かしたのだという結論は餡子脳としては別段不思議な事ではなかった。 「でいぶのおちびじゃんをどこへやっだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 ぼせい溢れるでいぶは怒りに身を任せて赤まりさに体当たりする。 赤まりさの居場所を聞き出そうというより最初から殺そうとしているも同然だ。 「ゆげぇ!!?」 壁とでいぶの板挟みに大きなダメージを受ける赤まりさ。 「ゆぽお゛お゛お゛!!?」 でいぶの体当たりによって挟まれて押し出されるかのように上空へと飛ぶ赤まりさの眼球。 「おちびじゃんのがだぎい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 でいぶはいつの間にか死んだ事にされた赤まりさに向けて体当たりをブチ当てる。 「ゆぶばぁ!!?」 グチャリと水っぽい音がまた聞こえる。 こうして赤まりさは自分に何が起きたかもわからず親であるでいぶに理不尽に殺されたのだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「おちびちゃん!おちびちゃんのかたきはかわいそうなでいぶがとったからね!!」 でいぶは口の中の最後の一匹となった赤れいむに安心させるように告げる。 「ゆうぅ…れいみゅのさいぎょのいもうちょがぁ…」 でいぶの口の中から悲しげな声が聞こえる。 だがこれは妹である赤まりさの死に悲しんでいる訳ではない。 自分にとって最後の妹である赤まりさを失った可哀相な自分に酔っているだけな ので間違えてはいけない。 「それじゃおちびちゃん!!さっきはゆっくりできないじゃまがはいったけどこんどこそあのまどをこわそうね!!」 「ゆっきゅりりきゃいちちゃよ!!」 その証拠にすぐ元に戻っている。 「それじゃあいくよおおおおお!!!」 再びぷくーを始めるでいぶ。 そして口から発射される赤れいむ。 「おしゃらをとんじぇ…」 赤まりさと全く同じ事を言う赤れいむ。 「ぷぴぃ!!?」 そして赤まりさと同じように顔面から窓にぶつかる赤れいむ。 まさに焼き直しだ。 だが今度はまりさと違って赤れいむのリボンは引っ掛からずでいぶには赤れいむが赤れいむと認識できていた。 「お、おちびじゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!?」 でいぶの悲鳴が響き渡る。 でいぶは赤れいむに跳ね寄る。 そして、 「どうしてあすとろんしなかったのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 アストロンをしなかった事を怒り出した。 「あすとろんしなくちゃまどがわれるわげないでじよお゛お゛お゛お゛お゛!!!ばがなの!?じぬの!?」 ついさっきまでやらなくても余裕だとでいぶ自身言っていたような気がするがそんな事はでいぶには関係ない。 ただ我が子の惨状も気にせずその事だけを責め立てる。 「ゆ…ぎぁ…」 勿論赤れいむにはそれに反応する事なんて出来る訳がない。 まともに声を出すのすら不可能なのだから。 だがそんなのもでいぶには関係ない。 自分最優先、唯我独尊、傲岸不遜なでいぶからすれば自分の話に反応しないのは許し難い事だった。 「どうじでへんじしないのお゛お゛お゛お゛お゛!!?おちびぢゃんをうじなっでかわいぞうなおかあざんがはなしがけでるんだからへんじするのがとうぜんでしょお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 あまりにあんまりな暴論であるが、赤れいむはそれに異を唱える余裕すらない。 「ゆぎぎぎぎ…!!!」 勝手に怒り心頭していくでいぶ。 あまりにも低い沸点のでいぶがブチ切れたのはすぐだった。 「ゆぎい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!がわいぞうなおがあさんのはなじをきがないげずはゆっくりじねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「ゆぶう゛う゛う゛ッ!!?」 赤まりさと同じようにでいぶの強烈なすーりすーり、つまりは体当たりを受ける赤れいむ。 唯一違うのはでいぶが自分の子供だと認識している点である。 「ゆっくりしないでじねえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 体当たりをした後赤れいむにのしかかるでいぶ。 「ゆぷげ…!?」 くぐもった声を出し、それと一緒に中身の餡子も吐き出し始める。 「じね!!じね!!じねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 でいぶが叫びながら圧力を強めていく。 「ぐ…ギィ…!?」 潰れた顔では表情がどんなものかわからないがまともであればおそらくゆっくりとは程遠い苦悶の表情を浮かべていただろう。 だがそれもすぐに変わった。 「ぐひょぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 でいぶの重圧に耐え切れず中身を吐き出すというより噴出させる赤れいむ。 明らかに致死量だ。 中身の餡子を殆ど出し終わるとゆっくり特有の最期の言葉である「もっとゆっくりしたかった」を微塵も使う事も出来ずに息絶えた。 それを確認するとでいぶは赤れいむの残骸を見下し、 「やっぱりあのまりさのこどもだね!そとみだけはでいぶそっくりだけどなかのほうはまりさとおなじであんこのうだったね!! おちびちゃんたちにめぐまれないでいぶはやっぱりうちゅういちかわいそうだね!!」 そう言いながら赤れいむの残骸にし~し~をかける。 まりさと同じ。 それはでいぶにとって最上級の罵倒であった。 でいぶにとってのまりさとはかつてのつがいであり、逆レイプでにんっしんして既成事実を作った後奴隷のようにこき使って最終的に「おたべなさい!」までさせた相手である。 しかもそのまりさの残骸をでいぶは殆ど自分だけで食べ切り、二十匹以上いた子供は自分に懐いて従順な奴以外を一匹ずつ気分次第で殺して子供に食べさせた。 その結果春が来た頃には二匹しか残らなかった。 でいぶはその全てをまりさのせいにして何の教訓にもしなかった。 姉妹の犠牲の上で生き残った二匹もこうして死んだ。 はっきり言ってまりさは無駄死にでしかないようだ。 「だめなまりさはしんでもめいわくかけるからさいあくだよ!!しんせいなでいぶをみならってほしいよ!!! それいしてもこんなにでいぶはかわいそうなんだからよのなかはやさしくしないとでめなのになにやってるんだろうね!! まったくゆっくりしすぎだよ!!!」 自画自賛の嵐のでいぶ。 肝心の窓は破れずに子供二匹を殺すというていたらくでありながら何故か誇らしげだ。 「ゆふん!あんなまりさのことはわすれてでいぶはあたらしいこいにいきるよ!!」 程よく自画自賛が終わった後はどうやらまた新たにゆっくりに寄生していきていく事で今後の方針が決定したようだ。 一時間前の人間のおうち乗っ取り計画は既に忘却の彼方だ。 「それじゃあたらしいまりさをさがしにいくよ!!」 そう言いながらでいぶは何処かへ跳ねていこうとする。 しかし、 「まだいやがった…」 窓が開く音と共にため息交じりで呟く声がでいぶの耳に入った。 「ゆ!じじい!!?」 出掛けたはいいものの特に予定もなかったので適当にぶらついて帰って来た住居人は外で騒ぐでいぶの声にでいぶがまだいる事を理解して憂鬱になっていた。 そんな住居人の顔を見てでいぶは思い出す。 そうだ、でいぶのおうちをうばったじじいをせいっさいしなくちゃ、と。 そう判断したでいぶは体当たりしようと住居人に向かって行き、 「かわいそうでぜんせかいからあいされるでいぶのおうちをうばったくそじじいはゆっぶびい゛い゛い゛!!?」 言い切る前に蹴り飛ばされた。 「……ハァ…」 住居人の憂鬱げなため息が漏れる。 「ゆぴい゛い゛い゛だい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?」 住居人に蹴り飛ばされたでいぶは痛みに泣きわめく。 「引っ越そうかな…」 住居人はそんなでいぶを見ながら呟く。 家賃は安いがこうもゆっくりに侵入されやすいと嫌になってくる。 ここで生きて帰すと数を引き連れたり復讐に来たりとデメリットしかない。 だからとりあえず引越しに関しては目の前のゆっくりれいむを処分してから考えよう、と住居人は気が進まないながらも考えた。 そこである事に気付いた。 草むらの中にでいぶの子供であろう残骸があったからだ。 「何だよ…これ…」 それを見た住居人はショックを受けた。 住居人は追い出してはいたがダメージになるような事はしていなかった。 正直触る事すら嫌だったからだ。 だからこんな風に死ぬのはおかしい。 まるで何かに潰されたような死に方はおかしい…。 住居人は考える。 赤ゆっくり達がこうなった理由を。 そして赤ゆっくり達が死んでいるのに親であるでいぶが住居人にやられたダメージ以外無傷である事に…。 結論はすぐに出た。 「なぁお前…」 住居人は赤ゆっくりの残骸を持ちながら話し掛ける。 「ゆぎい゛い゛い゛い゛よぐぼでいぶのにんげんこくほうなびのおかおをお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!ぜいっざいじでやぶう゛う゛う゛う゛う゛…う?ゆ、じじいはでいぶのまんげつみたいにまんまるなおめめにそんなごみをみせないでね!!!かわいそうなでいぶのおめめがくさっちゃうよ!!!」 「ゴ…ミ…?」 住居人にはでいぶが何言っているのか理解出来なかった。 いや正確には何を言ったか理解していたがどうしてそんな事を言ったのかが理解出来なかった。 自分の子供をゴミ扱いするでいぶに薄ら寒いものを感じた。 「はやくどこかにすててね!!あとでいぶにそんなきだないものみせたんだからあまあまもってきてね!!!やっぱりでいぶはかわいそうだね!!!」 我が子の死体を汚い呼ばわりするでいぶ。 「お、おい…これ…お前の子供だろ…?」 住居人はゆっくりというより悍ましい何かを見るように尋ねた。 何かの聞き間違いだと自分に言い聞かせる為に。 「ハアアアアア!!?なにいっでるの!!ぞんなゆっくりできないゲスがでいぶのおちびちゃんなわけないでしょお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!! くずなまりざとおなじうんうんなみのあんこのうはでいぶのおちびちゃんじゃないよ!!! ゆっぐりりがいじろお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 親子関係である事すら否定するでいぶ。 「な、なら…こいつ等はお前が…殺したんだ…?」 戸惑いながらも住居人はでいぶに別の質問をする。 「ゆふん!でいぶのいうことをきかないゲスちびだからせいっさいしてあげたん だよ!!! かわいぞうなでいぶをゆっくりさせないゲスはしんでとうぜんだしそのほうがよのなかのためだからね!!!」 誇らしげに答えるでいぶ。 それと同時に住居人はどんどん表情が恐怖の色に染まっていく。 そんな下らない理由で自分の実の子供を殺しておいて何の罪悪感も抱いていないその姿。 それに住居人は戦慄する。 住居人は信じられなかった。 まるでゆっくりを殺した事に苦悩していた自分が馬鹿みたいだ。 「ゆ?はやくあまあまもってきてね!!ぐずはきらいだよ!!!どれいにもめぐまれないなんてでいぶはやっぱりかわいそうだね!!」 住居人の様子にでいぶは早くあまあま持ってくるように催促する。 そんなでいぶを見ながら住居人はある結論に行きついた。 こいつは…生かしておいてはならない。 住居人は心優しいタイプではなかったが、車に轢かれて死んだ猫とかを見つけた 場合車通りが多く無ければ埋葬するような人間であった。 自分の立場に害を為さなければこれといって何かするような人間ではない。 だが目の前のでいぶから感じた気味の悪さは筆舌にし難いものであり、そんなものを見たくない嫌悪感と焦燥感が住居人に芽生えた。 まぁ簡単に言えばでいぶを生かしても害にしかならないと判断したのだ。人間にも、ゆっくりにも。 だから殺そう。そう結論した。 「いつまでゆっぐりじてるのお!!?どれいにゆっぐりずるじがぎゅなんであぶぅ!!?」 でいぶが何か叫んでいたが住居人の耳には入らなかった。 住居人の蹴りを受けてでいぶは吹っ飛び、そして塀にぶつかる。 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛でいぶのぎゃわいいおぎゃあ゛ッ!!?」 何か悲鳴を上げたようだが住居人は構わず再度蹴る。 中枢餡とかのゆっくりの知識を知らない住居人は潰すのではなく蹴り殺す事を選んだようだ。 「ゆがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!ぜいっざいじびゅう゛ッ!!?」 でいぶは住居人に蹴られて塀にぶつかり、反動で戻って来てはまた蹴られていた。 「やべでね!!?がわいいでぶゅ!!?」 やめるようにでいぶは言うがそれも無視して住居人は更に蹴りを入れる。 「ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?ぼうおうぢがえびゅごぉ!!?」 逃げ出そうとしても蹴られて元の木阿弥だ。 「ご…ごべんなしゃ…」 謝ろうとしても構わず蹴る。 何をしても蹴る。何もしなくても蹴る。 それはでいぶが死ぬまで確実に続いていく。 正確にはでいぶが死ねば終わるのだ。 「どう…じで…」 でいぶは住居人に尋ねた。 消え入りそうに掠れる声で。 もちろんそんな言葉を住居人には届かず蹴りが返って来るだけだった。 でいぶには全くわからなかった。 どうして可愛い自分がこんな目に遭うのか全くわからない。 もはや住居人に対する敵意もなくなりあるのは住居人に対する恐怖と疑問だった。 そんな中でいぶは昔のことを突然思い出す。 可愛いと親に散々言われて育ったでいぶ。 沢山いた家族もいつの間にかどんどんいなくなって残ったのはでいぶだけだった。 その為最後の一匹だったでいぶを両親は猫可愛がりして育てた。 その結果れいむは立派なでいぶになり、その醜く肥大した身体におたべなさいした両親を蓄えて外の世界に旅立ったのだ。 だからでいぶにとってこの世界は自分に無償で奉仕するものであり、危害を加える事等あってはならないのだ。 だが現実は当たり前に違う。 でいぶは弱者であり弱者は庇護なければ虐げられるしかない。 圧倒的な力の差の前には我の強さと勢いだけで生き抜いてきたでいぶはあまりにも無力だった。 『だれが…たずげ…』 でいぶはわからない。 ついさっき過去を振り返っていたのは走馬灯である事に。 そして自分がもうすぐ死ぬという事も…。 そして何を間違えたのかすら…。 何度過去を見返してもわからない。 そもそも自分の全てを肯定するがゆえにでいぶになったのだからいまさら間違いを正す事等できる訳が無い。 だから客観的になれる訳も無い。 何故…何故…?と訴えかけるしか出来ない。 そんなでいぶに放たれる何度目になるかわからない蹴り。 それはでいぶの身体を満遍なく傷付けてボロボロにしていた。 住居人の無意識によるものなのかわからないがその蹴り具合は絶妙なものだった。 表面のみを傷付けて中身までダメージを与えない。 外見は凄惨たる有様になるがそれに比べて中身のダメージは少なかった。 つまりそんなやり方でも死に至る程のダメージという事はでいぶの身体は既にゆっくりとは言えなかった。 リボンは破け、顔は潰れ、歯は折れ、まむまむは蹴りの一発で爪先が減り込み裂けて二度と使えなくなっている。 もはやゆっくりではなく生きた餡子玉だ。 顔面はいびつに腫れ上がり、凹凸を生み出している。 「ゆ…げ…」 もはや話す機能すら破壊されて激痛のみが今のでいぶの全てだった。 「…ハァ…ハァ…」 息を切らせながら住居人はもはやでいぶですらない成れの果てを見つめる。 でいぶは餡子なのか土なのかわからない位汚れ、いびつな塊と化していた。 同種にすらゆっくりと認識されないだろう。 「ゆ…ぼぉ…」 「……!!?」 段々と熱が冷めてきた住居人はそのあまりにも悍ましい姿に思わず今までで一番力の強い蹴りを放つ。 「ぶぎょお゛お゛ッ!!?」 その蹴りはでいぶの身体を塀を飛び越えさせる程の威力で住居人の視界から消え去っていった。 「…ハァ…ハァ…何やってんだ俺…?」 でいぶが視界から消えた事により冷静さを取り戻した住居人。 あまりのでいぶの悍ましさに我を忘れていたが別にゆっくりが一匹や二匹程度死んだ位どうでもいい。 賢者タイムのような空しさを住居人は感じていた。 「やっぱり疲れてるんだな…引っ越しするかな…」 そう呟いて住居人は餡子が付いた靴を脱いでアパートの中へ戻っていた。 その時にはでいぶの事等靴についた汚れの元凶位としか記憶に残っていなかった…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆ…ぼ…」 でいぶは塀を越えて歩道に転がりながらまだ生きていた。 住居人にやられたダメージはギリギリ死に至るレベルであった為まだ若干余裕があったのだ。 それがでいぶには決して幸福ではない。 激痛に苦しむ時間が長引くだけでしかないのだから。 何かに恨みつらみや悪罵を放つ余裕すらない。 本当の激痛の時には誰かに憎しみをぶつける事すら出来ない。 考えられるのは苦痛からの解放の望みのみ。 「いぢゃ…い゛…」 役に立たなくなった口から漏れる音…通常時だったら殊の外喧しい叫びが聞こえた事だろう。 だが出ない。悲鳴を上げて痛みを一時的に忘れる事すら出来ない。 今まででいぶが与えてきた理不尽な暴力がそのまま返ってきたようなものだ。 『いだいいだいいだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?だれがたずげろでいぶはがわいぞうなんだ!!やざじぐじなぐちゃいげないんだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?』 心の中では饒舌に痛みを訴えるでいぶ。 ボロ雑巾以下の状態でありながらまだ死ねず地面に転がるその様は確かにでいぶの言う通り“可哀相”であった。 だが助けは来ない。一息に殺してやる事すら誰もしない。 触る事すら忌避するような悍ましさを備えたでいぶには誰も近付かない。 『ゆ…どうじで…』 でいぶは最期まで自分がこんな風になった理由がわからなかった。 だからいつまでも同じ徹を踏み続ける。 学ばない、省みない、だから何も変わらない。 そういう意味ではでいぶは真の意味で可哀相なのだろう。 だからでいぶはいつまでも可哀相なまま何も変わらずあり続ける。 『でいぶ…がわい…うなん…だよ…』 必死に何かに訴えるでいぶ。 意味がない事にすら気付かない…無駄な事にも気付かない…だから何も変わらない。 現状からの脱出も出来ない。 ただ自分の価値観を押し付け、不幸を撒き散らすだけ…。 だからでいぶは可哀相。 『ゆ…あ…』 自分が死にゆくのを感じ出す。 『い…や…だ…まだじ…にたぶ…な……』 死ぬのはゆっくり出来ない。 その思い込みが痛みからの解放である死を必死に否定する。 すぐに訪れる安楽の死からより長い苦痛の生を選び続ける。 『で…い…ぶ…ゆっ…ぐ…り…』 でいぶは最期の最後まで死を否定し続けるだろう。 意味がない事にも気付かず、希望を失わず苦しみを味わうだろう。 それはまるで贖罪を求めて自身を痛め続ける罪人のように…。 その姿は滑稽で哀れ…だからでいぶは可哀相。 最初から何もかもにも負けている事にすら気付かない。 そんな間違いだらけの思い込みの中たった一つ正しい事である“でいぶはかわいそう”を餡子に刻んで死んでいく。 可哀相なでいぶは可哀相なまま、誰にも同情されず嫌悪されて朽ちていく。 そうなるまでの時間はまだある。 でいぶ自身が作り続ける。だからでいぶは可哀相。 死ぬまでの数時間の間一匹ででいぶは苦しみ続ける。 それまでの道のりはまだ始まったばかりなのだ。 『た…ずげ……』 それにも気付けずでいぶはもがき続けるのだった…。 その姿は間違いなくでいぶの言う可哀相な姿だった…。
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・胴つきの希少種が出ます ・独自設定あり ・ハイスペックなゆっくりが登場します ・餡子ンペ10春出展作品です でいぶは従順な下僕を手に入れた。 そいつはでいぶがあまあま持ってこいと言ったら美味しい野いちごをとってきた。 そいつはでいぶが体を揉めと言ったら迷うことなく揉んだ。 そいつはでいぶが欲しい物は何でも持ってきた。 なんでも命令を聞く従順な下僕にでいぶは満足していた。 れいぶはやはり特別なゆっくりだ!!でいぶは世界一えらいゆっくりだ!! そう考え始めていた。 だが下僕は、時折でいぶの姿を見てはクスッと笑うのであった。 でいぶの忠実な奴隷 「でいぶさまでいぶさま」 「ゆ!?なにぐぞどれい!!でいぶにぎやすくなはしかけないでね!!」 れいむは自分が偉くて当然なのだと言わんばかりの顔でそう答えた。 一方の奴隷は顔色を一切変えずに言葉を続けた。 「でいぶさまは世界を統治するにふさわしい頭脳と美貌をもった素晴らしいゆっくりでございます。 そろそろおろかな下僕達にそのご雄姿をお見せになるべきではありませんか?」 でいぶは言っている意味が分からなかった。 だが自分の頭脳で都合のいいように改竄していき、とりあえず自分の姿を見せてゆっくり させてやるかわりに大量のあまあまを献上させようと決めた。 「ゆぅ!!そうだね!!でいぶのゆっくりできるすがたをみせて でいぶのおせわをさせてあげるすばらしさをどれいたちにおしえてあげようね!!」 これを聞いた奴隷は一瞬ニヤリと笑った。 「さすがでいぶ様。見事な御英断です。では早速準備をいたしますのでこれにお着替えください」 そういうと奴隷は懐に手を伸ばし、何やら襟巻、メガネ、かつらっぽくみえる物を差し出した。 一方ででいぶはというとなにこれ?という顔をした。 「どれいのぶんざいででいぶにそんなものをけんじょうするの!?ばかなの!!しぬの!!」 奴隷の分際で何自分に必要のない物を献上しようとしているのかと怒り狂った。 だが一方の奴隷は顔色を変えずに 「申し訳ございませんでいぶ様。ですが、愚かな愚民のそのちっぽけな頭では その偉大なお姿を見ただけで命を落とす者までございます。 これはそんな彼らでもでいぶ様のお姿をみても平気になるお召物です。 これをお召しいただけないのなら私はこの場で永遠にゆっくりしても構いません。」 ここまで言われたでいぶは怒りが収まり、上機嫌になった。 「ゆぅぅぅ…しょうがないね!!いだいなでいぶがつみなだけなんだね!! ここはどれいのかおにめんじてあげるよ!!」 「ははぁぁぁぁ!!ありがとうございまするぅぅぅ!!」 「なにやっているの!!とっとときさせてね!!」 「ははぁ!!申し訳ございません!!では早速失礼します」 「こうえいにおもってね!!」 奴隷はなれた手つきででいぶに衣服、装飾を身につけさせていく。 なすび型になった腹のくびれ部分に腹巻を付け、伊達メガネにカツラを付けさせていく。 そして出来上がったのはどこからどう見てもあの日本一有名なお父さんだった。。 「出来上がりました。ああぁ、こんなお姿でもその御威光は隠しきれません…」 「ゆゆ~ん、とうっぜんだね!!」 でいぶは自身満々に言う。 「それではでいぶ様、街へと向かい愚かな愚民共に威光を示して差し上げましょう」 「ゆん!!でいぶのいこうさんにひれふしてね!!」 でいぶはお家の外へと向かった。 奴隷は腹と口を必死に抑え、収まるのを確認してから 懐から取り出したメモ帳を取り出して何か書きだした。 「くそどれい!!なにぐずぐずじでいるの!!はやくごいぃぃぃぃぃ!!」 「申し訳ございません。今行きます」 奴隷はメモ帳を懐に入れ直し、そばに置いてあったバッグを手に取りでいぶの元に向かった。 その際、懐から金色に輝くバッヂをこっそり服に取りつけた。 お家を出発して30分後、一向は駅にたどり着いた お家は街の一角にある小規模な林の中にあった。 だがでいぶの歩みはそのふとましすぎる体が原因なのかナメクジ以下の速度だった。 途中から奴隷がでいぶを両手でもって運ぼうとしたが痛かったらしく 結局でぎゃーぎゃー騒ぎ出し、結局自分で歩くことになった。 でいぶは自身満々に胸を張り、ゆふんという顔をしていた。 その顔は虐待お兄さんに言わせるとまるで殺して下さいと言わんばかりの顔だという。 一方奴隷はにこにこしながら立っていた。 一方の通行人はあんまり関わり合いのないようにしていた。 虐待お兄さんが顔を邪悪な笑顔に変えながら指をポキポキ鳴らしながら近づいてきた事もあったが ある距離まで近づくとあることに気付き、舌うちをしながら離れて行った。 なぜこのような事が起こったのか?それはでいぶの腰巻に書かれた字にあった。 『殴られ屋。一発100円』 つまりこのでいぶを一発殴れば隣にいる金バッジのゆっくりから100円徴収されてしまうのだ。 そこらへんにいるような野良のでいぶだったら虐待お兄さん、いや普通の通行人だったらその場で 殴り殺しているのだが、このでいぶを一回でも殴れば100円取られ、殺してしまったら 商品を駄目にされたと隣にいる金バッジの胴つきのゆっくりにいくら請求させるか分からない。 しかしあの衣装はさらに虐待心がくすぐられるようだ。何名かの虐待お兄さんは奇行に走っていた。 「やっちゃだめだやっちゃだめだやっちゃだめだ…」ひたすらブツブツ言っている者 「落ち着け俺のソウルよ!!やったらいくら請求させるか」必死に腕を押さえる者 「落ち着くんだ俺!!少し頭を冷やすんだ」と近くにあった壁に頭をぶつける者 「いや待て、あの金バッジのゆっくりは捨てられたゆっくりかも…くそ!!駄目だ!! 金バッジの中でも特に優秀なゆっくりに与えられる番号が振られていやがる!! アレまでやっちまったらべらぼうな慰謝料を飼い主に…くそ!!」隙を見つけようとする者等 10名近くが辺りをうろうろし、通行人はでいぶの顔を見る度に顔に殺気が浮かんでいった。 このままどこかに行ってくれ…その場にいる者はそう思った。 だが、でいぶ自身がそんなことを許さなかった。 「おいそごのぐみん!!でいぶざまのおがおをみでかんっどうしたんでじょぉぉぉ!! おどなじぐあまあまをげんじょうじろぉぉぉぉぉ!!」 でいぶが近くを通りかかったサラリーマン風のお兄さんに食ってかかった。 お兄さんはさっき上司に散々いびられてイライラしていた 「あぁ、何!?俺今忙しいんだけど!!」 「ぐみんのぶんっざいでただみなんてゆっるさないよ!!おどなじぐあまあまをおいでいげぇぇぇ!! でだいどぜいっざいだぁぁぁぁぁ!!」 「うるっせえよ!!んなもんはねぇよ!!わかったらどっかいけよ糞饅頭!!」 「でいぶはぐぞじゃないぃぃぃぃ!!でいぶがじっきじきにぜいざいじでやるぅぅぅぅ!!」 でいぶが体当たりを仕掛けてきた。 ここで一つ言っておくとでいぶは腹巻やカツラを被ってはいたがその体は普通の野良、 いやそれ以上に汚かった。 そんな体で体当たりをしたものだから体の汚れがべっちゃりズボンについてしまった。 黒くて清潔感漂うズボンに緑色のヘドロのようなものが付着した。 この瞬間お兄さんはブチ切れた。 「なにしやがんだ糞饅頭が!!」 「ゆぼぉぉぉぉぉぉぉ!!」 でいぶは華麗に線を描きながら空を飛んだ。蹴られた痛みがなければお空を飛んでるみたい と叫んでいただろう。 でいぶは顔面から着陸した。 「ゆべし!!」 でいぶが痛みにのたうちまわっている内にお兄さんはゆっくり近づき、でいぶに追い打ちをかける。 「この野郎!!俺のスーツを汚しやがって!!死ね!!死ね!!」 「ゆびぃぃぃぃ!!いだいよぉぉぉぉ!!」 お兄さんは思い思いにでいぶを踏みつける。 一撃加えては腹に痣が浮かび、さらに一撃加えては口から餡子を吐く。 怒り狂ったお兄さんは怒り狂ったかのように踏みつけ続けるかと思われた。 トントン 「邪魔すんじゃな…い…」 「お兄さん、今殴りましたね?」 奴隷がお兄さんの肩を叩いた。 それに気付いたお兄さんは自分が何をしたのかを理解しあわてた。 一方の奴隷はいつの間にかいつもの口調に戻ってお兄さんの耳元で何かささやいていた。 でいぶに見えないようにだが 「蹴りが1発、踏みつけが13発。瀕死ボーナスが付いて合わせて14000円ウサ」 「そ…そんな…」 お兄さんが肩をがっくりと落とし、怒りのあまりにこんなあからさまな手口に引っ掛かってしまった。 自分を責めたてようとした。だが… 「ふんぬ!!」 「ゆぼぉ!!」 後ろで必死に自分を押さえていて虐待お兄さんの一人がでいぶを蹴りあげていた。 「な、あんた…」 「なぁに気にすんな。兄ちゃんのお陰で、俺は大切な事を忘れていたぜ。」 これに続くかの様に周りで必死に自分を押さえていた虐待お兄さん達が集まってきた。 「ゆっくりが虐待できるなら!!」「たとえ火の中水の中!!」 「特にゲスは飼われていようがいなかろうがサーチアンドデストロイ!!」 「これが我ら!!虐待お兄さん!!」 後ろの方で火薬が爆発したら良い絵になりそうなポーズをとる虐待お兄さん達 決め終わったらリーダー格のお兄さんが一人ずいっと奴隷の前に出てきた。 「というわけだ。これからみんなでこいつを虐待する。お代は後払いでいいか?」 この言葉をきくと奴隷はニヤリと笑顔を浮かべると、無邪気そうな笑顔に戻った 「お兄さん達の心意気に惚れたウサ!!みんな制限なしで1000円で良いウサ!! ただし、殺したら300000円だからね!!出血大サービスもつけとくウサ!!」 そういうと奴隷はかばんの中に入っていた物を見せた。 中にはこれでもかというぐらいオレンジジュースが入っていた。 「ほほぉ、お主もわるよのぅ!!」 「いえいえ、お兄さん程ではないウサ!!」 二人はこそこそしながら笑った。 一方のでいぶは奴隷が助けに来ない事に怒り心頭だった。 「なにやっでいるのぐぞどれいがぁぁぁ!!ざっざどでいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 だが奴隷は気付かない振りをした。 そしてお兄さんが高らかに声を挙げた。。 「ああ、なんというこうごうしいお姿なんだろう!!見ただけでゆっくりできました!!」(棒読み) 「ゆ!?…ゆふふふふ、いまさらりかいしてもおそいよ!!たっぷりせいっさいされてね!!」 でいぶはようやく自分の威光がこの愚民に伝わったと思いボロボロの顔をひどく不気味に歪ませた。 だが、現実はそうなるはずがなかった。 その場にいた虐待お兄さんやあのでいぶの態度に我慢できなくなった通行人達が奴隷にお金を払い でいぶを取り囲み始めた。 「ああ、そのお姿に是非お触れさせて下さい!!」そういってゴム手袋を付け始めるお兄さん 「ああ、たまらねぇ…」そういってクギバットを片手に持つお兄さん これらは全部レンタル品だった。 さすがのでいぶもこの怪しげな空気に恐れを抱き始めた。 「ゆ…なんがごわいよぉぉぉ。どれいぃぃぃぃなんどがじろぉぉぉぉ」 呼ばれた奴隷は顔をそっちに向け、笑顔になってこう言った 「なにを言っているんですか?これはでいぶ様の御威光がすごすぎるあまりに皆ハイテンションに なっているだけですよ。愚民のためにその身を呈するのも王者の使命なのですよ」 「ぞんなのがんげいないぃぃぃぃ!!ばやぐなんどがじろぉぉぉぉぉ!!」 奴隷は知らないふりをして接客に戻って行った。 一方のお兄さん達は目をギラギラさせてますます近寄ってきた。 『もう我慢できねぇぇぇぇ!!ヒャッハァァァァァァ!!』 「ゆびゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 それから日が暮れるまで地獄だった。 奴隷が上から大量のオレンジジュースをかけ続ける間、お兄さん達はでいぶを殴る、蹴る、潰す などして散々に虐待を続けた。 日が暮れる頃にはでいぶは青あざが浮かびまくった何か醜い袋に変貌していた。 「ふぅ、すっきりした」 「なんかぐじぐじするのがバカバカするのが馬鹿らしくなってきちまった!!」 参加したお兄さんは現実生活で溜まっていた鬱憤を払ったかのように清々しい顔になって みな帰路について行った。 「ゆ…ゆぶ…」 一方のでいぶは目玉が飛び出たり、髪を引きちぎられたりはしなかったが虫の息のような状態だった。 奴隷が最後のオレンジジュースを上からかける 「お疲れさまでしたでいぶ様。みなでいぶ様の御威光のお陰でゆっくりできたと喜んでいました。」 「ゆぶぅ…ぞんな…ばげ…ないで」 「ああ、大変お疲れのようですね。ではお家までお送りします」 そういうとかなり雑な持ち方ででいぶを運び始めた。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!いじゃいぃぃぃ!!ざばるなぁぁぁぁ!!」 「ここで寝ていてもゆっくり出来ないでしょう?ここは私めにお任せを」 こうしてでいぶは約10分程死ぬかの様な痛みを味わったのだ。 帰ってからでいぶは奴隷に薬草(オレンジジュース)を飲みそのまま眠りについた。 奴隷はでいぶが眠りに就くのを確認するとそのままでいぶの家から出て行った。 翌日、昨日の傷が癒えたでいぶは奴隷が家にやってきたのを確認すると咆えた 「ぐぞどれいぃぃぃぃぃ!!よぐもでいぶをびどいめにあわざだなぁぁぁぁぁ!!」 「え?一体何の事でしょうか?」 奴隷は困惑したかのような顔をした。 だがでいぶの怒りはそんなことでは収まらない。 「でいぶがごんなべにあっだのもぜんぶおばえのぜいだぁぁぁ!! じねぇぇぇ!!いばずぐごのばでじねぇぇぇぇぇ!!」 奴隷はこの涙目になり、ついに泣きだしてしまった。 「そんな、私はでいぶ様のためを思ってやっただけなのに。 お願いします。ご容赦を、ご容赦をぉぉぉぉ!!」 「ぶん!!どうやらはんっせいしたみたいだね!!でいぶはおんっこうだからこんかいのことは みのっがしてあげるよ!!でもつぎはでいぶがひどいめにあったらかわってね!!」 「あ、ありがとうございますぅぅぅぅぅ!!」 奴隷は頭をふかぶかと頭を下げた。だが、顔を明らかに計画どおりと言っていそうな顔だった。 うまく自分の思惑通りに事が進んだと判断した奴隷はれいむの体、様子をじっくり見た。 そして頭の中でもうそろそろ良いかと判断を下した。 「それでですねでいぶ様!!本日は是非ともお連れしたい所がございます」 「ゆ?それはあまあまがいっぱいあるところ!!なかったらせいっさいするからね!!」 「はいそれはもちろんです!!それに今回は専用のお乗り物も用意させていただきました」 そういうと奴隷はゆっくり専用のキャリーケースを見せた。 このキャリーケースは飼いゆっくりを遠い所まで連れていくために作られており、 中はゆっくりがゆっくり出来るような設計になっている。 「ゆぅぅぅぅ!!でいぶにふさわしいすぃーだね!!どれいにしてはきがきくよ!!」 「ははぁ!!ありがとうございます。では早速向かいますのでお乗りください」 でいぶは奴隷に促されるままにキャリーケースに入り、入ったのを確認すると 奴隷はきちんとチャックをした。 そしてあまりにゆっくりできるかの中から寝息が聞こえてきたのを確認すると 奴隷はにやりと笑い、懐からメモ帳を取り出し何かを確認すると金バッジを胸に付けた。 でいぶが目覚めると、そこには大きな柵があった。 「ゆぅ…まっくらだよ!!どれいぃぃぃぃ!!ごごはどごだごだえろぉぉぉぉ!!」 でいぶは叫ぶ、だが奴隷からの返事が来ない。 「おへんじじろどいっでいるのがぎごえないのかぁぁぁぁ!!」 でいぶはイライラしてきたのかひたすら叫ぶ。だがそれでも返事が返ってこない。 そうこうしていると、突如派手な音楽が聞こえてきた チャー!!チャチャチャー!!チャチャチャチャー!! 「ゆうぅぅぅぅ!!なにごのおどぉぉぉぉ!!」 『レディース!!アンド!!ジェントルメン!!ようこそ!!ゆっくりレースにお越しいただき 誠にありがとうございます!! 本日もゆっくりのお友達がとても素晴らしいお歌さん歌ってくれます!!みんな楽しみかい!!』 『いえぇぇぇぇい!!』 『では今夜もたくさん楽しみましょう!!では本日最初のレースは街に住んでいる金バッジまりさの 銀バッジのお友達ちぇんと!!みなさんの毎度おなじみ!!当レース場のヒール!! 街に住む金バッジていの野良のお友達れいむだぁぁぁぁぁ!!しかもこいつ!!良く見たらでいぶだぁぁぁ!!』 『うおぉぉぉぉぉぉ!!』 この言葉と同時に目の前の柵が開き、でいぶはやっと外に出られた。 出た先はコンクリートでできた床に円状の形をした建物、そして一直線に並ぶレーンがあった。 客席には客がひしめき合いながら座り、それぞれが思い思いに叫んでいた。 「うおなんだあのでいぶ!!あそこまで見事なでいぶは見たことないぜ!!」 「お!!あいつ昨日駅で殴られ屋やってたやつじゃねぇ?」 「やっべぇぇぇぇ!!見ただけで殺意が!!誰か俺を止めてくれぇぇぇぇ!!」 でいぶに関してはひどい物ばかりだった。 一方のちぇんに対しては 「がんばれよ!!飼い主が見守っているんだろ!!」 「あんなでいぶなんざ余裕で抜いちまいな!!」 「まけても軽い奴にしてやんから安心しな!!」 ひどい差であるがこの会場では飼いゆっくり対野良ゆっくりではこれぐらい差が出るのだ この施設はゆっくりレースと呼ばれる虐待お兄さん達の憩いの場の一つである。 ここに出場するゆっくりは必ず飼いゆっくりの紹介という形で出る。 なんで飼いゆっくりの紹介かというと人間がそこ等辺の野良ゆっくりをとっ捕まえてくる事を 認めると際限がなく、飼いゆっくりに限定すれば野良や飼いゆっくりが苦しむ姿を見られ その紹介者も友達がひどい目に会う様子をダイジックトなライブ映像で見て発狂する、まさに 虐待できない飼いゆっくりを虐める事が間接的に可能な施設なのだ。 無論例外な飼いゆっくりもいるが。 ここに出場するゆっくりは大抵中が本当にいいゆっくりか飼いゆっくりに騙されて 放り込まれたゆっくりである。ちぇんは前者であるならばでいぶは後者であった。 今回の場合、明らかに善良な銀バッジちぇんと野良で妙にぶくぶく太っているでいぶとでは どっちを苦しめたいかと聞いたら大抵でいぶの方だろう。 でいぶは何がこれから起こるのかさっぱり分からず、ただ叫んでいた。 「うるざいぃぃぃぃ!!でいぶはどっでもえらいんだぞぉぉぉぉ!! だばれぐみんどもぉぉぉぉぉ!!」 『ではここでレース前の二匹にインタビューすんぞぉぉぉ!!まずはちぇんだぁぁぁ!!』 「んにゃ!?ゆんとね…まりさにこんなのがあるってきいて…でて…ゆん… らんしゃまにけいひんさんのあまあまをいっぱいいっぱぁぁぁぁいもってかえるんだよぉぉぉ!!」 ウオォォォォォォ!! 客席で声が上がる 「ええ子やええ子や…」 「うちのまりさはあんな子だったらなぁ…」 「がんばって持って帰ってやんな!!」 この声に紹介したまりさは紹介者専用の特別シートで フレーフレーコールをしながら口に咥えたお手製の旗を振っていた。 『おぉぉぉっと!!これは予想以上の好印象だぞ!!ではれいむ!!どうぞ』 「なにいっでるのぉぉぉ!!でいぶはどっでもどっでもえらいんだぞぉぉぉぉぉ!! ぞんなあだばのわるぞうなちぇんより、ぐみんのばかどもはでいぶにあまあまをげんじょうじろぉぉぉ!! いばずぐだぁぁぁぁ!!」 この一言に一瞬会場が静かになった。 そして会場を震わす声が聞こえてきた。 ガァァァァァァァ!! 「ざけんじゃねえでいぶがぁぁぁ!!」 「だれがぐみんだわれぇぇぇぇぇ!!」 「ごろじでやる!!ごろじでやるぅぅぅぅ!!」 一瞬にして会場が殺気が満ち、レース場目掛けてゴミが大量に放り込まれる。 だが、客が放り投げた中には食いかけのゆっくり饅頭やポップコーンが紛れ込んでおり でいぶは愚民共がでいぶにあまあまを献上していると判断して食べ始めた 「ゆゆん!!ざっざどだぜばいいんだよ!!む~じゃむ~じゃ…じあばぜぇぇぇぇ!!」 その様を紹介者専用の座席で見ていた奴隷は腹を抱えながらビデオカメラを回していた。 『では皆さまの怒りのボンテージも急上昇した所で本日のステージの紹介だぁぁ!!』 司会者の言葉と同時にステージが上がってきた。 特に目立つものはやはりあのゴールの所にある大きな皿である。 あいにく中身はシーツをかけられて分からないがかなり大きなものであるようだ。 『このステージはお菓子トラッブ、落とし穴があるぞぉぉ!! 頭の良いゆっくりではなかなか引っ掛からないため今回はデッドヒートゾーンをつくっておいたぞぉぉ!! ではあのゴールのシーツをはがすと同時にレーススタートだ!!では用意!!』 ちぇんはこの言葉と同時に走る用意をし、でいぶは何が起こるのか分からず 喚き散らしていた。 『ドン!!』 この言葉と同時にゴールに置かれていたシーツがはがされた。 そこにあったのは山のように高く積み重ねられたお菓子だった。 その量は半端ないほどあり、ゆっくりから見たら富士山に匹敵するのではないだろうか? この光景はどんな馬鹿で愚図なゆっくりでも何であるのか理解できる程のものだった。 「ゆぅぅっぅ…ずごいよ!!みんなでいぶにげんじょうずるつもりならざっざどおどなじぐざじだぜば いいのに!!」 でいぶはその量に目を奪われた。 だがその視界の端でちぇんが必死な顔をしてお菓子の山に向かっている光景を見るや否や激怒した 「ゆがぁぁぁぁ!!でいぶのげんじょうひんにでをだずなぁぁぁぁぁ!!」 でいぶはずるりずるりと体を引きずりながら移動を開始した。 だがその歩みははっきり言ってナメクジ以下!!ちぇんとの距離はさらに離れていく。 だが、このステージがそんなでいぶにもチャンスがあるように作られていたことがここで幸いした。 スタート地点から少し行った下り坂でそれは起こった。 「ゆ?ゆぐわぁぁぁぁぁ!!」 下り坂の傾斜にでいぶが自分自身の体を支え切れなくなりでいぶは転げ落ちて行ったのだ。 その速さはちぇんの約2倍!! ステージ上に仕掛けられた罠もなんのその!! 「めがまわるぅぅぅぅぅ!!い、いじゃいぃぃぃぃぃぃ!!」 ちぇんが通るのに時間がかかった画鋲ゾーンも自分の体に刺さらせて突き進み 「いやじゃぁぁぁ!!ゆっぐぢでぎないぃぃぃぃ!!」 ちぇんが通るのに時間がかかった死臭なお飾りゾーンも逆に脂ぎった体にまとわせて突き進み 「ゆべぇ!!ぶぐぅ!!ふごぉ!!」 ちぇんがパターンを覚えてから通ったパンチングゾーンもなんとあえて無視して突っ込むという 荒業を使って突破していった。 そして下り坂が終わり後は何もない一直線コースだった。 二匹はほぼ同時に下り坂の終わりにたどり着いた 「ゆん!!」 「ゆべぇ!!」 ちぇんは下りが終わりなだらかな一直線コースが見えることを確認し、そのまま進んでいった。 一方にでいぶはしばらくコロコロした後ようやく止まった 「ゆぅぅぅ!!どれいぃぃぃ!!ざっざどでいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 この声を聞いた奴隷はゲラゲラ笑いながら相変わらずカメラを回していた。 「どれいぃぃぃぃ!!ざっざどごいどいっでいるのがぎごえないのぉぉぉぉ!! もういいぃぃぃぃぃ!!あどでみっぶんのじがいをだだぎごんでやるぅぅぅぅ!!」 そういうとでいぶは重い体を引きずるようにゴールへと向かった。 「ゆふぅ!!ゆふぅ!!あでもごれもびんなどれいのぜいだぁぁぁ!! ぜっだいにぜい…ゆ?」 でいぶはここでちぇんがなぜか止まっている事に気付いた。 ある一線から横に右往左往して何か考えているようだった。 だがでいぶにはそんなことお構いなしだった。 「ゆ…ゆひゃひゃひゃひゃひゃ!!あのちぇんはのうみそがくさっているようだねぇ!! でいぶのあまあまをうばおうどじだおじおぎだぁぁぁ!!ゆっぐりじないでじねぇぇぇ!!」 そう判断したでいぶはちぇん目掛けてナメクジ並みのスピードで近づき、体当たりを仕掛けた。 「じねぇぇぇ!!」 「わがらぁぁぁぁぁ!!」 ちぇんの体は宙を舞い、前方の方を吹き飛ばされた。 「ゆっゆっゆ!!でいぶのあまあまをよごどりじようどずるがらこんなめにあうんだよ!! こうっかいじでね!!」 調子づいたでいぶがとっととあまあまを回収しようと少し歩いたその時であった。 ズ… 「ゆ?ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!」 突然体が地面に沈んだ。そうそこは落とし穴のトラップ地点だったのだ。 ちぇんはその存在に気付きどうやって超えた物か考えていた所をでいぶは体当たりをし、 ちぇんを安全な地点まで飛ばしてしまった。 こうなっては勝負は決まったも同然だった。 「どれいぃぃぃぃ!!でいぶのあまあまがあんなげずにどられるんだぞぉぉぉぉ!! どうにがじろぉぉぉぉぉ!!」 どんなに叫んでも奴隷はただただ笑い転げながらカメラを回すだけだった。 そう言ってている間にちぇんは体勢を立て直し、ゴールへ向かって一気に駆けだした。 「までぇぇぇぇぇ!!ぞれはでいぶのだぁぁぁぁ!!よごどりずるなぁぁぁぁ!!」 この様には観客席からも笑い声が聞こえてきた。 「あははは、あいつやっぱ馬鹿だ!!」 「はあはあ、潰したい!!」 でいぶは必死になって穴から出ようとするが日頃の運動不足とたるんだ贅肉が邪魔をして 全く高く飛べない。 「ゆふぅ!!ゆふぅ!!どっどどでいぶをごごがらだぜぇぇぇぇぇ!!」 そんな事を言っているうちにちぇんはゴールにどんどん近付いていき、そして… 『ゴォォォォォル!!ゆっくりレース!!勝者はちぇんだぁぁぁぁぁ!!』 「わかるよぉぉぉ!!ちぇんはかったんだねぇぇぇ!!」 ゴールを告げる声と同時にクラッカーが鳴らされた。 ちぇんは勝負に勝った事に喜び、周りの観客も称賛の声を挙げた。 「おめでとぉぉぉぉぉ!!」 「うおっしゃぁぁぁぁぁ!!これであのでいぶを殺れる!!」 「ふっふっふっふ、今日はどのナイフでやろうかな…」 『今回のレースの勝者であるちぇんにはお菓子一年分が贈呈されます!!』 「らんしゃまのぷれぜんとさんができたよぉぉぉ!!わかるよぉぉぉ!!」 ちぇんは食べきれないばかりのお菓子の山を見てはしゃぎ始めた。 これを同居ゆっくりのらんにプレゼントするのだろう。その光景は愛でお兄さんならぜひ見たい 光景だろう。 だが、ここに集ったお兄さんお姉さん達はそんなシーンを見たくて来たわけではない。 『ではみなさんお待ちかね!!敗者への罰ゲームタイムだぁぁぁ!!』 うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!! 客席に声が響き渡る。そして先ほどまで穴に嵌って身動きが取れなかったでいぶが 見えない箱に納められた状態で上からススーっと出てきた。 「ゆごぉぉぉぉぉぉ!!でいぶのあまあまをがえぜぇぇぇぇっぇ!!」 『ではみなさま本日の罰ゲームの発表をします。本日は…ふむふむ』 司会者が箱から取り出した紙を見てうなずいた。 『針の山だぁぁぁぁぁぁ!!』 うおっしゃぁぁぁぁぁあっぁ!! 針の山…それはこのレースの敗者に課せられるバツゲームの中でももっともキツイ罰の一つで 客が持ち込んだ刃物、もしくは会場から提供された爪楊枝で客が一本ずつ刺すというものである。 刺し終えた客は刺されるゆっくりの声がどんどん低くなっていく様をビールを飲みながら楽しむという。 でいぶは係員によって周りに小さな穴がある箱に移されていた。 だがその様子は相も変わらずお菓子を返せと叫んでいるようだった。 『では始めてください!!』 うおっしゃぁぁぁぁぁぁぁ!! 虐待お兄さんがヤリやら包丁やらを持って一気に箱に殺到した。 だが、途中から一列になってきれいになった辺りは妙にシュールだった。 「ゆ!?ぐみんふぜいがでいぶをぞんながおでみづめないでね!!」 最初にやってきたでいぶを見てでいぶはそう言った。 だがお兄さんは刺すことしか考えていなかった。それだけこのでいぶはこの上ない最高の獲物だったのだ。 「はぁはぁ…どっせい!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!なにずるのぉぉぉぉぉうずぐじいでいぶのだまのはだをきずずつけたなぁぁぁ!! どれいぃぃぃぃ!!ざっざどごのぐみんをじまづじろぉぉぉぉぉ!!」 ドライバーを突き刺されたでいぶはそう叫ぶ。だが一方の奴隷はもうそろそろいいかという顔で ゆっくりでいぶに近づいて、呟いた。 「いやぁぁ、あんたは良い金ヅルだったウサ!!もう用済みだからそこで永遠にゆっくりするウサ!!」 「ゆ?」 でいぶには何が何だったのか理解できなかった。 だが爪楊枝が刺された痛みがでいぶの理解を現実へと戻した。 「ゆびぃぃぃぃぃぃ!!なにいっでるのぉぉぉぉぉ!!でいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 「なんで?」 「でいぶはえらいんだ…ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!」 今度はメスが刺された。 「偉い?こんなに薄汚いのにウサ?」 「でいぶはうすぎたないぃぃぃぃぃ!!」 「ま、ていにとってはどうでも良いウサ!!あんたのおかげでたんまり稼がせてもらったウサ!! お礼は最後に用意しているからお楽しみにしておくウサ」 「ぶざげるなぁぁぁぁぁ!!どうでもいいいいぃぃぃぃぃぃx!!」 こうしてでいぶはどんどん刺されていった。 でいぶは最初の頃は元気よく悲鳴を上げていたが刺される物が増えていくにつれ声のトーンが 小さくなっていく。 「でいぶ様?お加減はいかがですか?」 奴隷がでいぶに近づいてきた。でいぶが瀕死の体のまま何か呟いている事に気付いた奴隷は 司会者からマイクを貰うとでいぶの声を拾った 「ゆ…ゆ…あばあばざんを…よごどり…じようどじ…べんまざい…」 それは普通では聞こえるはずがない、でいぶの謝罪の言葉だった。 普通ならこのようなケースの場合、周りから素晴らしいだの良かっただのの声が上がるのだが ここはゆ虐をひそかに楽しむ紳士淑女の場。 最高の酒の肴だ 「ぶわっはははははっは!!いまさら謝罪かよ!!」 「しかも筋違いだし、根本自体の反省じゃあねえし!!」 「珍しい謝罪を聞いてもしょせんはでいぶじゃねえか!!」 周りの虐待お兄さんお姉さん達には更なるゆ虐心を揺さぶられる物だった。 奴隷を含めたその場の者が笑い転げいる最中、急に照明が落ち奴隷が照らし出された。 『さぁあ皆さん、この糞袋への引導を紹介ゆっくりにやってもらいます!!』 普通ならば大概の紹介ゆっくりはためらったり、拒否したりする。 だがこのステージでヒールとまで呼ばれている奴隷はニタリと笑うと机の端から肉切り包丁を取り出した。 『さあ殺ってもらいましょう!!』 ダカダカダカダカダカダカ!! BGMが変わり、ていは静かにでいぶに近寄っていく。 そしてかなり耳元の辺りまで近づくと耳元で何か囁いた。 「大変楽しくごちそうになりましたよ、で・い・ぶ・さ・ま♪ これはほんのお礼ウサ。たっぷり味わうウサ!!」 そういうと奴隷はでいぶの核に当たる所に深く刺した。 「ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 人間でいうと脳みそを弄られるのに匹敵する痛いにでいぶはあり得ないような悲鳴をあげる。 「さてと、ぎゃらりーには最高のショウをみせるウサ♪」 「ゆあぁぁぁぁ…ホンジ・ツハ・セイテ・ン・ナリ」 おぉぉぉぉぉぉぉぉ!! これには初めて来た客は驚きを隠せないだろう。 この奴隷紹介して(大概良い負けっぷりになるように調教してから来る)負けたゆっくりの 脳をこのように弄り倒し、何か発音させるという技を披露してくれるのだ。 「デイ・ブ・ハ・ソウ・リ・ダイジ・ンデ・ス」 おぉぉぉぉぉぉぉ!! 客の興奮はでいぶをどのようにいじっても反応を示さなくなるまで続いた。 「はい、これは紹介料ね」 「ありがとうウサ!!」 レース場の出口で奴隷、いやゆっくりていは紹介料を貰っていた。 どの紹介ゆっくりにはこのように紹介料が与えられるが、ほとんどのゆっくりはあまあまを要求する。 現金を要求するのはこのていぐらいだ。 「しかしそのお金でどうするつもりだい?」 「んっふっふっふ、秘密ウサ!!それじゃあお兄さん、お休みウサ!!」 「はい、お休み」 ゆっくりていはお兄さんが手配してくれた車で帰路についた。 着いた先は普通の一軒家だった。 ていは懐からお家の鍵を取り出すと家の扉を開けて家に入った。 「今帰ったウサ!!」 「あらお帰り。あの子ならもう寝たわよ」 飼い主であるお姉さんのお母さんだ。 「今日もお友達と一緒に遊んでいたにしてた遅いわよ」 「て、ていのお友達が遠いとお~い所までていを連れて行っちゃったから帰ってくるのに 時間がかかっちゃったんだよ!!」 「…まあいいけどあの子がていはどこ?って私に何度も聞くのよ。だからもうちょっと 娘と一緒に過ごしてあげて。」 「…分かったウサ。もう少しお姉さんと一緒にいるウサ…」 「わかったなら良いわ。もう今日は遅いから早く寝なさい」 「分かったウサ。お休みウサ」 そういってていは二階に上がって行った。 そしてお姉さん兼ていのお部屋の前で立ち止まり、ていは静かに部屋に入った。 お姉さんはベッドで静かに寝ていた。聞こえるのは静かな寝息だけだった。 ていはお姉さんの顔に少し軽くす~りす~りするとてい用の棚から小さな箱を取り出した。 箱はダイヤル式の鍵が付いており、ていは暗記した番号通りにダイヤルを合わせ鍵を開けた。 そこには大量の紙幣と硬貨、そしてチェックしたでいぶの所在地をまとめた地図が入っていた。 (後ちょっとでお姉さんの病気さんがなおるのかなぁ?) ていはそう考えながらお金を箱の中に入れ、データにチェックを入れ鍵がしまったのを確認すると お姉さんのベッドの中に入り、お姉さんにピッタリすりつくように眠りに就いた。 ていがこのような事を始めたのは数カ月前だ。 お姉さんは体が弱く、ていがこの家に来たのも元は娘の寂しさを紛らわせるために母親が連れてきたのだ。 ペットショップでは性格に難ありと烙印を押され明日にも殺処分される寸前だった。 ていが来た頃はその難ありな性格を否応なく発揮していた。 「ていぃぃぃぃ!!私の手鏡かえしなさぁぁい!!」 「いやだウサ!!ていが有効に使ってやるウサ!!」 「こらぁぁぁ!!待ちなさぁぁぁい!!」 「嫌ウサ!!追いつけるものなら追いついてみろウサ!!」 これだけだったら唯のゲスであろう。だが実際はちょっと違う 「待ちな…ごほぉ!!ごほぉ!!」 「ウ…ウサ!!大丈夫ウサ!?大丈夫ウサ!?」 ガシ!! 「ぬふふふ、返してもらったわよ!!私の手鏡」 「ウサァァァァァァ!!ていをだますなんて酷いウサ!!こうしてやるウサ!!」 こちょこちょこよこちょ 「あ…あははははははは、ちょっとてい!!あははは、やめ、やめ!!」 「ていはお姉さんに騙されて傷心ウサ!!たっぷり懲らしめてやるウサ!!」 このていはただ単に構って欲しかったからわざと難ありな性格を演じていたのだ。 最初はこんな感じで絡んでいたがだんだん地の自分を出して接する事が出来るようになり 飼い主のお姉さんもていのいたずらをどこか楽しんでいるようになって顔になっていき 今はこうして二人一緒に寝たり、お風呂に入ったりする程仲が良くなった。 そしてその勢いでていは金バッヂ試験を大変優秀な成績を取得した。 優秀なゆっくりにしか与えられない番号”10489”はていとお姉さんの誇りでもある。 そんなお姉さんの症状が数カ月前から悪くなって来ており、 悪化するにつれ、ていは最悪なビジョンを浮かべるようになった。 お姉さんに抱かれない日々、お姉さんに甘えられない日々、お姉さんと一緒に寝られない日々 到底考えられなかった。 ていはいても経ってもいられなくなり必死に打開策を考え始めた。お姉さんが良くなるお金さんを集める方法を。 そこで考え付いたのがでいぶだ。でいぶは自分が正義で正しいと意味不明な根拠で 何から何でも我を突き通す事で有名なゆっくりで、雑誌でも殺したいゆっくり一位に何年も選ばれている。 ていはこのでいぶを利用することを考えたのだ。 そうでいぶを使った商売を…。 でいぶに自分を奴隷とみなさせ、自分の都合の良いように言葉巧みに誘導し、そして利益を得る。 これでいろんな商売が出来る。殴られ屋に店の客引き、しまいにはサッカボールの代用品に。 この世に虐待お兄さんがいればいるほどこの商売はうまく良く。 そしてもう限界だと思ったらあの会場に連れて見世物にしてしまえば万事OKだ。 それに相手は野良の中でもかなりタチが悪いゆっくり、だれも困らない!! そして貯めたお金さんでお姉さんが良くなるようになってくれればていはお姉さんとずっと 一緒にいられる。 ていは動き出すまでが早かった。友達のゆっくりから聞いたあの会場の存在を知ってからはあの 会場を使い、それだけではしぼりとれないと判断したら様々な使い道でお金をためて行った。 そしてでいぶを言葉巧みに誘導し、もう潮時だと判断したらあそこに放り込んでやれば良いのだ。 今の所かなりの数のでいぶをあそこに放り込み、街の美化衛生にも貢献している。 お陰で大分お金がたまってきた。 一体いくらまで貯めればお姉さんが良くなるかなどていは全く知らなかった。 だが、自分の努力は必ず報われる時が来ることを信じて、ていはお姉さんと一緒に遊ぶ夢を 見るのであった。 翌日、ていは初の試みとして今まで録画したあのでいぶとの日々を編集してネットに上げた所 それなりに有名となり、もうひとつの収入源だったアフィリエイトの収入が嘘のように跳ねあがったという。 ていがとりあえずの目標として定めた金額に到達するのもそう遠くないだろう。 完 まずは一発。これで肥えたとしあき達の反応をみるんだぜ!!
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でいぶとのせいかつ 愛で いじめ 観察 ギャグ 日常模様 飼いゆ 現代 かなりのぬるいじめです 今日もまた、大声を張り上げてでいぶが喚いている 「なんなのこのまずいごはんさんはでいぶにふさわしくないよ!」 どすんばたんと地団太を踏む度に顎と腹の贅肉?贅餡? がぶるんぶるんと揺れるのがとても滑稽だ ふてぶてしい顔 左右に伸びきったぱっつんぱっつんの巫女服 そして頭の上にちょこんと乗ったおリボンに燦然と輝く金バッジ 典型的な育成失敗の金でいぶ 「良いじゃないかこれ、食べ放題だぞ」 そういってでいぶにずっしりと重いまるででいぶの様な袋を見せる ゆっくりフードそれなり、お徳用サイズでお手頃価格の優れ物 味はそれなり 「とってもそれなりなお前にはピッタリだと思うんだが・・・」 「ゆっがぁぁぁぁぁ!それなりってなにぃぃぃ?めがくさってるのぉぉぉ?ばかなのぉぉぉぉ? こんなにかわいいでいぶにむかってぇぇぇぇ!」 何やら大変ご立腹らしい、ぷちマツコ・デ○ックスとか言わないだけ大分マシだと思うんだが・・・ きっと色々難しい年頃なんだろう さて、とりあえずは・・・だ 「お、可愛いなこのれいむ、髪の毛さらさらー」 「でれびざんにうづっでるれいむじゃないでじょおぉぉぉぉぉぉぉ!!」 でいぶの話を適当に流しつつ、テレビを見始めた俺にさらに食って掛かるでいぶ だが無視、今はテレビが見たい 「うーん、とても同じれいむだとは思えないなぁ」 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎ!でいぶのほうみろぉぉぉぉぉ!!」 しかしこのれいむ可愛いなーコイツも昔はこんなんだったのかねぇ 等と物思いに耽っていると、どすどすとでいぶがテレビの前に回りこんできた 「あ、こらテレビ見えない!」 「こ、こんなぶっさいくなれいむよりでいぶをみてね!おれいはこうきゅうあまあまでいいよ!」 「わははははデブだデブだ!」 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!でいぶはでぶじゃないぃぃぃぃぃ!!!」 さらにドスンバタンドスンバタンと地響きを起こすでいぶを見て 下が空室で良かったとつくづく思う 「あーとりあえず邪魔だからさっさと退く!てい!」 ぺいっとテレビの前に居座るでいぶを投げ飛ばす 「ゆぅぅぅぅぅぅぅゆべ!」 投げ飛ばされたでいぶはころころころと部屋を転がって行き 壁にぶつかり潰れたカエルのような声を上げながら停止した あのアニメみたいな動き、貫禄の丸さです 「は~ゆうかにゃんと結婚か・・・羨ましいようなそうでもないような」 「も、もうでいぶおこったよ!ぷくぅぅぅぅぅぅぅぅ!」 自分の扱いに納得いかないらしく とても面白い顔をしたでいぶが懲りずにテレビにどすどす駆け寄る そして 「ゆふふふふ、このテレビさんをたすけてほしいなら、でいぶのいうことをきくんだよ!」 凶器をテレビに突きつけて脅迫してきた、中々の姑息さだ そしてそのテレビに突き付けられた、でいぶの右手に握られているのは さっきまで食事に使っていたプラスチックのフォーク! ・・・でいぶはプラスチックのフォークでテレビをなんとか出来ると 本気で思っているのだろうか? 「どうするの?でいぶがぷすってしたら!テレビさんこわれちゃうよ? ゆっくりしないでさっさとこたえてね!ゆぷぷぷぷぷ!」 すげぇ!本気で思ってる! なんか面白そうなので少し付き合う事にしよう 「く、くそ!ひきょうな!テレビにはなんの罪も無いんだぞー」 「ゆっふっふ・・・さぁ!」 勝ち誇った顔で高らかとでいぶは宣言した 「でいぶをデブっていったこと、さっさととりけしてね!いますぐでいいよ!」 「え?そっち?」 「そっちってなに?」 「あーいや、なんでもないなんでもない」 てっきり食事改善の要求が来るとばっかり さすがでいぶ、感動的なくらい今の事しか考えてない上に狭量だ 「解った解った認めよう、お前はデブじゃない」 「わかればいいんだよ!ゆふふ!くそじじぃもすこしはりかいしてきたね!」 「誰がじじぃかこのドマンジュウ、解ったから取り合えずテレビの前からどけ、邪魔」」 余程機嫌が良いのか言われてすんなり退くでいぶ 意外と素直だ、ただ単に単純なだけかも知れない 「でいぶよ、済まなかったな、お前はデブじゃない」 「ゆっくりりかいしたね!そうだよ!でいぶはかわい」 「お前はメタボさんだ」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉぉ!」 またヒステリーを起こしそうになっているでいぶの顔の前に 先ほど食べかけた食事皿をずいっと突き出す 「まぁ落ち着いて飯でも食えよ!腹減ってるだろ?」 「ゆ?そういえばでいぶおなかぺこぺこだよ!・・・むーしゃむーしゃそれなりー!」 それなりそれなりと連呼しながらガツガツ飯を平らげていくでいぶ どうやら先程まで今食っている食事に文句を言っていた事は綺麗サッパリ忘れたらしい このでいぶは、野良だった所を俺が拾った 理由は簡単、からかって飽きないからだ 一人暮らしの寂しさに辟易していた所だし、こういうアホな同居人と過ごすのも悪くない 「それなりーそれなりー!・・・ゆ?なにかでいぶわすれてるきがするよ?」 「ゆっくり気のせいだろう」 「そうだね!てんっさいのでいぶがどわすれなんてするはずないよね!むーしゃむーしゃ」 「はいはいゆっくりゆっくり」 テレビに視線を戻し、でいぶの過剰な自己正当化に適当に相槌など打ちながら 次はどうやってからかってやろうかなーと考えを巡らせる俺だった 拙作 anko2126 『なつかないちぇん』
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「やい!そこのくそにんげん!れいむはおなかがすいているんだよ!たくさんあまあまちょうだいね!!」 二人の目の前に現れたのは、太ってなすび型に弛んだれいむ。 その容姿は薄汚く汚れており、長い間野良生活をしていた事が伺える。 「うわ………………か、かわいい…」 「ちょ…お前…本気なのか?………」 彼は、太った生き物が大好きだった。 デブ猫、デブウサギ、つちのこ等々。 そして彼は始めて見た、デブの野良れいむをそのままお持ち帰りした。 「ここはいいおうちだね!きにいったよ!ここをれいむのおうちにするよ!」 「気に入って貰えたのは良いんだが、ここは貸家だからな。まあ、ゆっくりしていってくれ」 「なにいってるのぉぉぉぉ?!ここはれいむの…………………ブツブツ」 家に連れてこられて、即お家宣言するれいむ。 彼はそんなれいむを特に気にする様子もなく、押入れの中から水槽を取り出した。 そして、れいむを持ち上げると、水槽の中に叩きつける様に投げ入れた。 「ゆげぶぅ?!………いだいぃぃぃぃ!なにをするくそどれいぃぃぃぃぃ!!」 「はっはっは!早速喜んでもらっているみたいだな、そこが今日からお前の家だからな。 じゃあ、俺は餌の用意するから待っていてくれ」 れいむは叩きつけられた痛みから、涙としーしーを撒き散らしていた。 だが彼は、そんな様子を見ても喜んでいるとしか思っていなかった。 「お待たせー!えっと名前なんだっけ、でいぶだっけ?」 「れいむはれいむだよ!!それから、さっきのたいどはゆるせないよ!どれいのくせに……………ブツブツ」 「どれい?まるで女王様みたいな奴だな。結構面白いかも………まあ、とりあえず餌を用意したから、沢山食べてくれ。」 餌を持ってきた彼に対して、早速文句を言うれいむであったが、 彼は「どれい」と言う言葉に反応して、面白がるだけだった。 彼は、れいむ入りの水槽の中に餌を盛った小皿を入れると、れいむの様子を観察し始めた。 「さあ、遠慮なく食べてくれ。丁度昨日作りすぎてしまったんだよ」 「なにこれ?これっぽっちなのぉぉぉ?!れいむはおなかがすいてるって、いってるでしょぉぉぉぉぉ!! もっとたくさん、もってこないとだめでしょぉぉぉぉぉぉ!!」 「おぉ?そうなのか?なら、もっと持ってくるから、それ食べて待っていてくれ」 彼はそう言うと、台所の方に消えていった。 れいむは目の前の小皿に、一通り文句をつけると、それを食べ始めた。 そして… 「むーしゃ、むーしゃ、しあわ………ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!からいぃぃぃぃぃぃぃ!!」 彼が用意した餌、それは残り物の麻婆豆腐だった。 「ほら!追加でたくさん持ってきたぞー!ってあら?何で吐いているんだ?」 「こんなからいもの、たべられるわけないでしょぉぉぉぉ?!」 「え?そうなのか?この前見た動画では、喜んで食べていたけどなぁ…」 そう、確かに彼が先日見た動画サイトの映像では、そのゆっくりは喜んで麻婆豆腐を食べていた。 たが、食べていたのは、「ゆっくりめーりん」と言う、辛い物が好物のゆっくりであった。 しかし、そんな事は彼は知らないので、ただ、不思議に思うばかりであった。 そして、一つの結論が出た。 「あぁ!そっか!お前はあれだな?えっと、なんだっけ………そうだ、ツンドラって奴だな?!」 性格にはツンデレの事であるが、彼はこのれいむをツンデレだと思い込んでしまった。 「なにいってるのぉぉぉ?!そんなことより、さっさとあまあまもってきてねぇぇぇぇ!!」 「やっぱり!やっぱりそうなんだな?ふふふ、可愛いやつめ………」 そう言うと彼はれいむの頭を優しく撫でた。 そして、れいむを持ち上げると無理やり口を開き、持ってきた山盛りの麻婆豆腐を口に注ぎ込んだ。 「ゆゆ?!………ゆっげろぉぉぉ?!からいぃぃぃぃ…むっぎゅぶぅぅぅぅ?!」 「ほら、麻婆豆腐と言えども、よく噛まないと消化されないぞ!しっかり味わって食べるんだぞ?!」 麻婆豆腐を吐き出そうとしたれいむの口を、素早く塞いだ彼は優しくそう言った。 れいむは涙と変な汗を滝のように流し始める。 「おぉ、やっぱり辛い物は発汗作用が良いらしいな!お前は慌てて食べるから、吐いたりするんだぞ!しっかりモグモグするんだぞー!」 実際は、辛くて死にそうなれいむだったのだが、彼はそんな事とは露知らず、 大泣きして喜んでいると勘違いしていた。 本来なら、間違いなく即死モノの麻婆豆腐であったが、ここで小さな奇跡が起こった。 もっとも、意地悪な神様の気まぐれか、嫌がらせなのかも知れないが。 本来ゆっくりは辛いものを食べると死んでしまうため、それらを口にすると、侵食された中身と共に吐き出そうとする。 時には吐き出した中身の量が多すぎて、それが原因で死んでしまう事もあるくらいだ。 当然このれいむも、その方法で体内に侵食してきた毒物を外に出そうとしたのだが、 彼に口を塞がれているため、それが出来なかった。 そこで、れいむの生にすがる本能が刺激され、本来毒であるはずのそれを急速に消化する方法で難を逃れようとした。 そして、それは見事成功した。 しかしそれは、れいむにとって相当の負担になると同時に苦痛になった。 「ゆげっ…がっ…げぼっ……ぐぼっ…がが…ぎぎ…」 「おぉ、食べきったか?ゆっくりは食べる事に全力を注ぐなんて、某所で見たけど、本当にそんな感じだな。 そんなに疲れる事もないだろうにな…」 疲れ果てたれいむの姿を微笑ましそうに見つめる彼。 彼のそんな物言いに反論する力すら残っていないれいむ。 ただ、死の呪縛からは逃れる事はが出来た。 だが、それはれいむにとって幸運かどうかは別の話である。 「やめろぉぉぉぉ!あついぃぃぃぃぃ!ゆっくりできないぃぃぃぃぃ!!」 その悲鳴は浴室から聞こえてきた。 当然声の主はれいむである。 「いだいぃぃぃぃ!ごしごしさんはいやぁぁぁぁぁぁ!!」 「はっはっは!そんなに嫌がるなって。ちゃんと綺麗にしないと駄目だろう?」 「やめろ、くそどれいぃぃぃぃ!れいむをゆっくりさせろぉぉぉぉぉ!!」 「あぁ、そっか、ツンドレか…はいはい、女王様、仰せのままに…」 「ゆっがぁぁぁぁ!ぜんぜんわかってないぃぃぃぃぃ!!」 先ほどと似たような光景が繰り広げられている浴槽。 れいむは当然本気で嫌がっていた。 ゆっくりにとっては、熱すぎるお湯。 無造作に束子で擦られる痛み。 そして染みる浴槽用洗剤。 だが、れいむの分厚い皮が幸いして、それらで死にいたる事はなかった。 そんな、必死でもがくれいむを見た彼は、「ツンデレだから」で済ませてしまっていた。 すっかり汚れが落ちて、綺麗になったれいむ。 野良だったとは思えないほど、清潔感溢れる姿とは裏腹に、 その表情は酷く疲れきっていた。 彼はれいむを洗った後、タオルでれいむを拭いてからしっかりと乾かした。 そして… 「そろそろ良いかな?じゃあ、でいぶ、俺と遊ぼうか?」 「ゆっひぃ!やめろくそどれい!こっちにくるなぁぁぁ!! 「はいはい、ツンドロね、じゃあ、今日はサッカーごっこな!いくぞ!」 そう言うと彼は、思いっきりれいむの尻を蹴り上げた。 「ゆっぎゃぶ!」 ぐちゃ! 「ゆぶばっ!」 れいむは顔面から壁に突っ込んでいった。 「これも、動画で見たんだよ!ゆっくりって、苛められるのが好きなんだろ?まったく、アブノーマルな生き物だなぁ」 「ゆげっ!げぼっ!やべろぉぉぉぉ!こっちにくるなぁぁぁ!」 「はっはっは!可愛い奴め。そら、どんどんいくぞー!!」 彼は爽やかな笑顔でれいむを追い回していた。 彼の見た動画に出ていたゆっくりは、「ゆっくりてんこ」と言う苛められるのが好きなゆっくり。 当然ほかのゆっくりは、苛められる事も、痛い事をされるのも大嫌いであった。 先ほどと同じように、本気で嫌がり、必死で逃げるれいむであったが、 彼はやはりそれを、「ツンデレ」の一言で片付けていた。 「ほらー!でいぶ、もう一発喰らえー!」 「もうやべでぇぇぇぇ!!」 そんな訳で、れいむにとっての死亡遊戯はしばらく続いたのだった。 「げべ…ゆご…もうやべ……ごべんばばい……ゆひー…ゆひっ…」 「ちょっと疲れたな、休憩しようか…何か飲み物を持ってくるから…」 疲れたどころではなく、満身創痍のれいむであったが、彼には遊びつかれたとしか見えていなかった。 れいむの方も悪運が強かったせいか、皮のあちこちが腫れあがっているものの、 目や歯の欠損は見られなかった。 「お待たせー!とりあえず、オレンジジュース持ってきたけどこれで良いかな?」 一片の悪意のない、爽やかな顔で微笑む彼。 その手には何の偶然か、ゆっくりにとっての特効薬にして万能薬、オレンジジュースのパックが輝いていた。 「あ、でも辛い物が好きだったんだっけ?」 彼はそういうと、タバスコとを注いだコップの中に、オレンジジュースを混ぜていった。 そしてそれを、無理やりあけたれいむの口に注ぎ込んでいった。 「ゆ?ゆっげぶ…むごぼごむむむむ?!」 両目を見開き、涙と汗を流すれいむ。 多少の傷と体力は回復したものの、一時もゆっくり出来ないれいむだった。 それから数日後… 「ひさしぶりだな…ってお前、本当にあのれいむを飼っていたのか…」 「おう!そうそう、コイツがな、結構可愛いんだよ。なんだっけ、あれツンヤレだっけか?あんな感じでさ」 「それを言うなら、ツンデレだろう?」 呆れた顔で彼を見る友人。 彼の腕の中には、大分やせ細り疲れきった顔のれいむがいた。 れいむはあれから睡眠時間以外は、殆どがゆっくり出来ない生活を強いられていた。 しかし彼にはそんな疲れきった表情も、「本当は嬉しいのに、ツンデレだから不満そうにしてる」と、いう風に見えていた。 「まあ、お前が幸せならそれで良いけど…」 友人は心底呆れた顔でそう呟いた。 結局、れいむはその日の夜に、ゆっくりないまま死んでいった。 その表情は、虐待されて死んでいったゆっくりのそれであったと言う。 彼はれいむの死を大いに悲しんだ。 完
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このSSはanko1564の再投稿です。 餡ペの容量は3kB以上という事を失念していました。 コメントで教えてくれた皆さん申し訳ありませんでした。 内容も餡ペの趣旨とはややずれていたかもしれません。 通常のSSとして再度投稿させていただきます。 「おい!ぐぞおや!れいむをゆっぐりざぜないぐぞおやはゆっぐりじね!」 「お、おちびちゃん...そんなごどいわないでね...」 「でいぶはがたおやなんだよ!がわいぞうなんだよ!わかったらあまあまもっでごい!」 「ゆ...そんな、あまあまなんでないよ...」 「いいがらもっでごぉい!」 「ゆひー、ごべんねぇごべんねぇ」 「おちびちゃん...おかあさんをたべていきのびてね」 「はあぁ!?あだりまえでじょう!ぐぞおやはでいぶにゆっぐりたべられてね!!」 「さあ、おたべなさい!」 「むーしゃ、むーしゃ、ゆーん!くそおやがしんですっきりしたよ!ゆっくりできないおやだったけどでいぶがたべてあげるよ、ゆっくりかんしゃしてね、げらげら」 「うめっ、うめっ、これめっちゃうめっ!」 「たくさんたべたからうんうんするよ!すっきりー!」 「ぐざーいー、ぐそおやーなんどかじろー!」 「むじずるなぁ!ぐぞおやーがぐれでないでででごおいい!」 「ごんないえ、でいぶのいえじゃないよ!でいぶはもっどゆっくりしたゆっくりぷれいすをさがすよ!」 「ゆゆっ!ここはいいところだね!でいぶのゆっくりぷれいすにするよ!」 「むきゅ...ここは、ぱちぇとまりさとおチビちゃん達のお家よ...知らないれいむは...」 「はああ!?ばぢゅりーはなにをいっでるのー!でいふがおうぢぜんげんじたがらこごはでいぶのおうぢだよー!でいぶのいっでるごどわがるー!?」 「「おきゃあさん...きょわいよぉ...」」 「大丈夫よ、ぱちぇのおチビちゃん」 「げずはぜいざいだぁー」 (むきゅっ...ぱちぇは戦いは得意じゃないけど、おチビちゃんが逃げる時間を稼ぐわ、おチビちゃん達、分かるわね?) 「「おきゃあさあああん!!!」」 「ゆっぐりじねぇぇぇ!」 「むきゅうううううう!」 「むきゅ?」 「「ゆ?」」 「いだいいい!なんででいぶがいだいいんだぁぁあ!ひきょうなばぢぇりーはぜいざいっざぜろぉぉ!」 「「「...」」」 「むきゅ...ぱちぇより弱いなんて、れいむは今までどうやって生きてきたの?」 「うるざぃぃ!じねぇぇ!でいぶをゆっぐりざぜろぉぉ!」 「...おチビちゃん、おチビちゃん達はああなっちゃだめよ」 「「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」」 「むじずるなぁぁ!」 この後でいぶは他ゆっくりのお家を奪おうとした罪で群れに制裁された。 でいぶの親は子煩悩であり、でいぶの言うことを聴き続けた。 だが、増長したでいぶのわがままを聞くうちに親まりさは永遠にゆっくりしてしまった。 親れいむも結局でいぶに食べられた。 巣の中では間違いなくでいぶはでいぶだったであろう。 しかし、巣の外でのでいぶの行動を見れば果たして我々の思い描くでいぶだろうか。 戦いに不向きなぱちゅりーに喧嘩を挑み、負けて制裁された。それだけである。実害など無い。 ぱちゅりーの子どもをゆん質に取ればよかっただろうがそれすら思いつかなかった。 悪名高いれいむ種の亜種でいぶ、しかし我々の印象に残るでいぶは何だかんだ言ってもゆっくりのなかの実力者なのである。 過去の作品 anko1561.txtとある発明のもたらしたもの
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『でいぶvs最凶まりさ』 18KB 虐待 誤解 ゲス 虐待人間 6作目です 休日のまだ日も昇らない早朝、俺は新鮮な餡子を求めて野生のゆっくりが多数生息するとある森を散策していた。 人間ズレしていない純真なゆっくりをぼこぼこにできるかと思うとついつい笑みがこぼれる。 今回の俺の計画はまだ巣の中で間抜けな顔で惰眠を貪っているだろうゆっくりをモーニングパンチで叩き起こす、 続いて地獄を味あわせてやるということだけで他には何も考えていない。 俺はその場のノリとライブ感を重視する虐待鬼威惨なのだ。 そのため、ありとあらゆる状況に対応するため背中のリュックサックには大量の虐待用品が詰め込まれている。 その重量は自衛隊員の背負う背嚢にも匹敵するだろう。 しばらく歩いていると早速木のうろを利用した巣を発見し、俺はまず重すぎるリュックサックを地面に置いた。 入り口のけっかい(笑)をどかすとでいぶとまりさ、ミニでいぶ3匹、まりちゃ1匹がすーやすーやしていた。 なぜでいぶと判定したかと言うとぶくぶくと醜く瓢箪型に肥太っていたからである。 ミニでいぶどもは落花生を連想させる姿をしており、上下に分割したくてウズウズしてきた。 が、しかしだ。ここででいぶどもを餡子の塊にするのは簡単だがそれでは普通すぎる。 ここで俺は何となくまりさに注目した。 そうだ! 俺はまりさとまりちゃの口にラムネを押し込んだ。 「ゆむむ・・・むーしゃ・・・むーしゃ・・・しあわせ~・・・ゆぴゅ~ゆぴゅ~」 「ちあわしぇ~ゆぴゅ~ゆぴゅ~・・・」 これで数時間は目を覚まさない。 そしてまりさのおぼうしを取り外すと俺の右手首にガムテープでしっかりと貼り付け、まりさとまりちゃを完全防音の透明な箱にいれた。 さて準備完了と。 俺は右拳をでいぶの顔面に叩き込んだ。 ドゴォ!!! 「ゆばあああああああ!!?」 「いつまでねてるの?さっさとおきてね!!」 「・・・ま、まりさ!?ど、どういうつもりだああああああああああ!!?」 「かりにいくよ!!でいぶ!!」 「はあああああああああ!?」 ここで再び右ストレートがでいぶに炸裂した。 ドゴォ!!! 「ゆべらあああああああ!?・・・で、でいぶのはがああああああああああ!!」 「きたないこえでがなりたてないでね!!みみがくさるよ!!」 「ふ、ふざけるな」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああああああ!?」 「うるさいよ!!ごちゃごちゃいわずにまりさのかりについてきてね!!」 「な、なんででいぶさまがそんなゆっくりできないことを」 ドゴォ!!! 「ゆべらあああああああああああああああ!!?」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああああああああああああ!!」 「はああああああああああああああ!?それはかりにいくまりさがゆっくりしてないってこと? あんまりちょうしにのらないでね!! これいじょうくだらないことをいったらおめめをほーじほーじするよ!!」 「・・・ゆぎぎ・・・で、でいぶにはおちびちゃんのめんどうをみるというりっぱなしごとが・・・」 「じゃあどんなふうにめんどうをみてるかせつめいしてね!!まりさがさていしてあげるよ!!」 「お、おうたを・・・」 「いますぐうたってね!」 「ゆっくり~のひ~まったり~のゆぎょっ!?」 ドリュッ!!! 聞くに耐えないおうた(笑)をやめさせる為俺の右指がでいぶの右目をえぐりとった。 「ゆぎゃああああああああああああああああ!! でいぶのキラキラしたつぶらなおめめがあああああああああああ!!」 「みみがくさるんだぜ!! こんなのおうたじゃなくてうんうんなんだぜ!!」 何となくだぜ口調に変えてみた。 「さあ!おうたのほかはおうちでなにをやってるのかこたえるんだぜ!!」 「よ、よくもでいぶのおめめを」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああ!?」 「おうたのほかはなにをやってるのかこたえるんだぜ!!」 ここで度重なる騒音についにミニでいぶの1匹が目を覚ました。 「ゆみゅみゅ・・・にゃんだかうるちゃいよ・・・ゆ?おがあじゃあんのおめめがあああ!? ゆびゃああああああああああ!!ゆっきゅりできないいいいいいい!!」 「お、おちびちゃん!!ゆっくりしてね!!」 「そのくそちびについてもいいたいことがあるんだぜ!!なんででいぶが3匹でまりさが1人なんだぜ? どうしてまりさがへってるんだぜ?いますぐこたえろおおおおおおおおお!!!」 「そ、それは・・・ゆぎぎ」 ははーん。こいつまりちゃを殺したなぁ。 この調子で詰問しても答えるとは思えんな。 俺は右拳を震わせる。 でいぶにはまりさがプルプル震えているように見えるはずだ。 「ごべんねえええええええ!!ひどいことしてごべんねええええええええええ!!」 「ゆゆ!?」 「ばりさはかりがたいへんでいらいらしてたんだよおおおおおお!! ひどいことしてごべんねええええええええええ!!」 「ふ、ふざけるなああああああああああ!!でいぶのおめめをがえぜえええええええええええええええ!!」 「ばりさがでいぶのおめめになるよおおおおおお!!こべんねえええええええ!!」 「ゆ!?・・・・・・。ゆむむ・・・ゆむむ・・・ゆむむむ」 でいぶは何か下らぬことを考えているようだ。 俺は長年の虐待経験によってゆっくり如きの考えることなど手に取るようにわかる。 まるで、でいぶの顔に文字が浮かび上がってくるようだ。 (・・・すこしごはんさんをはこぶきかいをこくししすぎちゃったね。でいぶらしくないしっぱいだったよ! ここでちょっとあまいことばをかけてあげればくそまりさはでいぶにめろめろだよ!!) 「かんっだいなでいぶはばりさをゆるしてあげるよ! おわびにごはんさんをいままでのいちまんばいよこしてね!!」 「わがっだよおおおおおおおおおおおお!! ゆっくりしていってね!」 「ゆ?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね♪」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってねぇ~♪」 「ゆっくりしていってね♪」 ここでさらにすーりすーりしてやる。 「ゆっくり~♪すーりすーり♪」 「ゆふーん♪なんだかとってもゆっくりしてきたよ~♪」 「まりさもだよぉ~♪ れいむぅ~♪いまならどんなことをいわれてもゆるせそうなきがするよぉ~♪」 「ゆわわわわわわ。ラブラブだよ~」 とミニでいぶが世迷い言を言う。 「まりさにそっくりのおちびちゃんこーろこーろしちゃったのぉ~?」 「ゆふふ♪こーろこーろしちゃったよー♪」 「どうしてこーろこーろしちゃったのぉ~?」 「ゆふふ♪でいぶににたおちびちゃんのほうがゆっくりできるからだよ~♪」 ここで強め右ストレート。 「ゆおりゃあああああああああああああああ!!」 ドゴオオオオッ!!! 「ゆべらああああああああああああああああ!!」 「やっぱりおまえがころしたのかああああああああああ!!!」 さらにミニでいぶを右手で掴みギリギリと締め上げる。 ギリギリギリギリ 「ゆぶぶぶ・・・ちゅ、ちゅぶれりゅううう・・・っっ!!」 ミニでいぶはおしりをもるんもるんと乱舞させもみあげもピコピコさせている。 慌てず騒がず俺は左手であにゃるに勢いよくつまようじを差し込んだ。 ブスッ! 「ゆびゃぎゃあああああああああああああああ!!」 「お、おちびちゃああああああああああん!!」 さらにもみあげは体の後ろでしっかりと結んであげた。 「や、やべろお」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああああああああああああ!?」 ごちゃごちゃ煩いでいぶを右フックで黙らせ続いて2本目のつまようじをミニでいぶのおめめに突き刺し、たこ焼きを裏返す要領でアマギってやった。 ブスッ! 「ゆびゃ!?」 クリッ!スポーン! 「ゆびゃああああああああああああああああああ!!! れいみゅのおめめがあああああああああああああ!!!」 そしてさらにミニでいぶを掴む右手に力を込める。 「ゆごぼ・・・っっ・・・ちゅ、ちゅぶれるうう・・・っっ!!」 すると歯みがき粉のチューブのようにニュルニュルと餡子を吐き出し死んでしまいました。 「ゆぶぶぶぶぶぶぶ・・・もっちょ・・・ゆっきゅり・・・ぢたかった・・・っっ!!」 「お、おちびちゃああああああああああん!?」 「とうぜんのむくいなんだぜ!!りかいできりゅ? まだじんもんはおわってないんだぜ!! おうたをうたういがいはおうちでなにをしてるんだぜ?さっさとこたえるんだぜ!!」 「ふ、ふざけるなああああああああああ!!」 「ふぅやれやれ。すこしおしおきがひつようなんだぜ!!」 俺は酒を取り出しでいぶの頭にかけてやる。 「つ、つべたっっ!」 そしてチャッカ○ンで点火した。 「ドススパーク!」 「ゆっぎゃああああああああああああああああ!!」 「まりさはいままでちっともほんきをだしてなかったんだぜ!!りかいできりゅ?」 「ゆぎぎ・・・っっ!!」 (つ、つよすぎるうううううううううう!!あやまってゆだんさせるしかないいいいいい!!) 「ご、ごべんなざいいいいいいいいいいいいい!」 「ゆあーん?あやまりかたがたりないんだぜ!!きちんとどげざするんだぜ!!」 でいぶは顔面を地面にこすりつけた。 「ご、ごべんなざいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 (お、おのれええええええええ!!) 「じゃあさっそくかりにいくんだぜ!!ほんとうにもうしわけないとおもってるなら」 「ゆらあああああああああああ!!」 ぽいーん! 「ゆあーん?」 「ゆらああああああああああああああ!!しねえええええええええ!! だれがかりなんかいぐがああああああああああああ!!」 ぽいーん!ぽいーん!ぽいーん! ぽいーん!ぽいーん!ぽいーん! 「はぁはぁ。やせがまんはよくないね!もうげんかいなんでしょ?さっさとしんでね!」 ぽいーん!ぽいーん! 「・・・はぁ」 俺はどっかと胡坐をかくとでいぶを持ち上げ逆さまにして足の間に固定した。 「おそら!?ゆえっ!? なんにもみえなう、うごげななにごれえええええええ!?」 俺の目の前ででいぶの底部がうねうねと動きまくっている。 俺はたわしを取り出すとでいぶのあんよのごーしごーしを開始した。 「ドスレッグクラッシャー!」 ごしごしごしごしごしごしごしごしごしごし!! 「ゆぎょ!!ゆいだだだだだだだだだだだだだだだ!!! ゆだだだだ!!ゆごがっっ!!ゆいだあ!!ゆいだだだだだだだ!!!」 目の粗いたわしによってでいぶのあんよがズタボロにされていく。 10分後完全にでいぶのあんよが破壊されたことを確認するとでいぶを正位置に戻した。 「ゆぐぐ・・・う、うごげないいいいいい・・・っっ!! で、でいぶのかんっぺきなきょくせんびがああああああああああ!!」 でいぶはダンシングフラワーのようにただ定位置でくねくねするだけのオブジェになった。 「まだごうもんはおわってないんだぜ!!でいぶはおうちでなにをやってるんだぜ!?」 「しるかあああああああああ!!よくもでいぶのあんよを」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああああああ!!」 「ふぅ。もういいんだぜ! でいぶがおうちでごろごろしてるだけってことはよくわかったんだぜ!!」 「でいぶのあんよ」 ごちゃごちゃしつこいでいぶにいらっとした俺は四方八方からパンチをお見舞いしてあげた。 ドゴォ!!ドムッ!ボグ!ズン!ドゴォ!バゴ!! 「ゆべら!ゆぼば!ゆぎょ!ゆぶば!ゆごお!ゆばっ!」 「だまるんだぜええええええええええええ!!! おうちでごろごろしてるだけのまんじゅうになんであんよがいるんだああああああああああ!!? ごだえろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 「・・・ゆひいいいいいいいいいいいい!! ご、ごべんなざいいいいいいい・・・っっ!!!」 「・・・まったく。ところででいぶににたくそちびのかずとまりさににたおちびちゃんのかずがまだつりあってないんだぜ!! ・・・というわけでもう1匹ミニでいぶをころすんだぜ!!」 「や、やべ」 ドゴォ!!! 「べらああああああああ!!」 俺は未だに惰眠を貪っているミニでいぶの1匹に酒をかけた。 「・・・ゆ?」 そしてチャッカ○ンで点火した。 「いいかげんにおきるんだぜ!!ドススパーク!」 「ゆびゃああああああああああああああああ!! か、かりゅだがいちゃいいいいいいい・・・っっ!!」 「もういっぱつおみまいしてやるんだぜ!!」 「や、やべ」 ドゴォ!!! 「べらあああああああ!!」 俺は再びミニでいぶに少し多めに酒をかけた。 「ち、ちべた」 そしてチャッカマンで点火した。 「ドススパーク!!」 「ゆびゃああああああああああああああああああああ!! ・・・ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!・・・もっちょ・・・ゆっきゅり・・・じたかった・・・っっ!!」 真っ赤に燃えあがり、2匹目のミニでいぶも物言わぬ饅頭となった。 「ば、ばりざあああああああああああああああ!! いいかげんに」 ドゴォ!!! 「ゆべらああああああああああ!!」 「ごちゃごちゃうるさいんだぜ!! ようやくまりちゃとれいみゅのかずがつりあっただけなのになにをさわいでるんだぜ!!」 「・・・ゆぎぎぎぎぎ!!」 「・・・さて、ここまでのさていででいぶがゲスであることがかくていしたんだぜ!! よってそのくさったあんこをひいたさいごのくそちびもたいじするといまきまったんだぜ!!」 「・・・ゆうううううううう!? ど、どういういみだあああああああああああ!?」 「にぶいやつなんだぜ!! でいぶのさいごのくそちびにドススパークをおみまいしてやるんだぜ!!」 「や、やべろおおおおおおおおおおおお・・・っっ!!」 「でいぶはそこでずっとくねくねしてればいいんだぜ!!」 「ゆみゅみゅ~もうたべられにゃいよ~♪」 俺は未だに緊張感の欠片もない表情で眠りこけている最後のミニでいぶに酒をかけた。 「ゆみゅみゅ!?」 そしてチャッカ○ンで点火した。 「ドススパーク!!」 「ゆびょわあああああああああああああああ!!?」 「おはようなんだぜ!!」 「・・・ゆぎゅぎゅ・・・い、いちゃいいいいっっ!!」 「むしするんじゃないんだぜ!!」 俺は無礼なミニでいぶにデコピンを打ち込んでやった。 「ゆべしっ!!・・・ゆびゃあああああああああ!! れいみゅのごはんさんをはこぶきかいがくるったあああああ!!」 「・・・ゆあーん?でいぶぅぅ~。これはどういうことなんだぜぇ!?」 「ゆわわわわ・・・お、おちびちゃんしずかにしてね!!」 「おうちでごろごろするだけにあきたらずおうちでくそちびとまりさのわるぐちをいってたのかぜ?」 「ち、ちがいますううううううううう!!」 「ちがうかあああああああああああああああ!!」 ドゴォ!!! 「ゆべらあああああああああああああ!!」 「まりさもおにじゃないからさいごのくそちびはドススパーク1発でかんべんしてあげようとおもってたんだぜ!!(ウソ) でもこれでえいえんにゆっくりしてもらうことがけっていっしたんだぜ!!」 「よおくいいぎがぜばずがらああああああああああ!!」 「もうこうせいふのうなんだぜ!! でいぶはそこでくねくねしてみてればいいんだぜ!!」 「ぷくぅぅぅぅ!」 見るとミニでいぶが全く効果がないどころかむしろ逆効果のいかく(笑)を行っている。 「・・・よっぽどしにたいみたいなんだぜ!!」 「お、おちびちゃあああああん!!」 とりあえず右手でつまようじをおめめに刺してやった。 「ドスニードル!」 ブスッ! 「ゆびゃあああああああああ!!」 間髪を入れずに左手であにゃるにもつまようじを突き刺す。 「れ、れいみゅのおめめ」 「ドスニードル!」 「ゆびゃぎょおおおおおおおお!?」 さらに、2本のつまようじでミニでいぶを持ち上げてあげる。 「おそらをとんでるゆいだだだだだだだ!!!」 そして編み物をする要領で左右のつまようじをミニでいぶの体内でぐーりぐーりしてやる。 「ドスサイコキネシス!!」 「ゆびゃああああああ!!・・・ゆぎゅぎゅ・・・ゆびゃああああああ!!ゆびょおおおおおお!! ゆぎょぎょっ!!ゆびゃああああああ!!ゆいだだだだだ!!ゆっびょおおおおおおおおおお!!」 「や、やべろおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 でいぶには超能力で空中に浮かされたミニでいぶが地獄の苦しみを味わってるようにみえるはずだ。 数分後中枢餡を傷つけてしまったようであえなく最後のミニでいぶがおだぶつとなった。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!・・・もっちょ・・・ゆっきゅり・・・じたかった・・っっ!!」 「ああああああああああああああああああ!! でいぶのおちびちゃんがいなぐなっちゃっだよおおおおおお!!」 「でいぶぅぅ~?まりさににたおちびちゃんはおちびちゃんじゃないのかぜぇぇ?」 「しるかあああああああああ!!そのくそちびはどごにいっだあああああ!! ごろじでやるううううううううう!!」 「ざんねん!!おちびちゃんはあんぜんなばしょにひなんしてるんだぜ!! ざんっねん!!そもそもそのあんよじゃうごけないんだぜぇ~♪ げらげらげらげらげらげら!!」 「ご、ごのぐぞばりざがああああああああああ!!」 「・・・ゆあーん?いますぐぶちころされたいのかぜ?」 「ゆひいいいいいいい!!ご、ごべんなざいいいいいいい・・・っっ!! でいぶのばげでずううううううううう!! ぺにぺにをなべさぜでいただぎばずうううううう!!」 (ぺにぺにをがびぢぎっでやるうううううう!!!) 「じゃあいますぐなめるんだぜ!」 俺はでいぶのすぐ目の前に右人差し指を突き出した。 これででいぶには巨根を突き出しているように見えるはずだ。 カッ! そこに勢い良くでいぶが噛み付いてきたが予想していた俺は当然指を引っ込めた。 最強まりさのぺにぺには遥か遠くに行ってしまったがでいぶは未だに獅子舞のように歯をカチカチと見苦しく打ち鳴らしている。 ズン!!! 俺は左貫手をでいぶの体内に勢い良くぶちこんだ 「ゆぎゃああああああああああああああああ!!」 「そこまでしにたいのならころしてやるんだぜ!!」 「ゆへへ!!ゆへへへへへへ!!」 「・・・ゆあーん?なにがおかしいんだぜ?」 「まりさはゆっくりごろしのつみでしょけいされるよ!!ざまあみろおおおおおお!!」 「・・・ふーん」 俺は巨大リュックサックから相棒のれみりゃを取り出した。 「・・・うーねむいんだど~」 「な!?れ、れみりゃだあああああああ!?」 「うっうー♪あまあまをはっけんしたんだど~♪」 こいつは森で拾ったれみりゃだが俺の愛の鞭により銀バッジクラスまで成長してくれた。 「れみりゃ。後で食わせてやるからちょっと我慢しろ」 「・・・うー。わかったんだどー」 「さて、でいぶ。これからまりさのかんっぜんはんっざいけいかくをせつめいしてあげるんだぜ!!」 「ど、どういうことだああああああ!? な、なんでれみりゃがばりさのいうことをきいてるんだあああああ!?」 「まりさとれみりゃはおともだちなんだぜ!!」 「はああああああああああああああ!!? そ、そんなばがなあああああああああああ!?」 「うー?」 「れみりゃ。後で食わせてやるからちょっとおとなしくしてろ」 「わかったんだどー」 「これからまりさはおおさわぎしてごきんじょさんをあつめるんだぜ!! するとなんとくそでいぶがれみりゃにくわれてるんだぜ!! まりさがころしたんじゃないんだぜ!! ・・・りかいできりゅ?」 「・・・・・・・・・・・・ふ、ふざけるなああああああああああ!!」 「でいぶはむだじになんだぜぇ~♪まりさはせいさいされましぇ~ん♪」 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!! ば、ばりざああああああああああああああああ!!!!」 ここであたりを見回してみると折良く早起きのようむが10m程先を正に通ろうとしていた。 「ようむ~!!!たいへんだよおおおおおおおおおおおお!!!」 「ゆ?どうしたみょん!!」 よし!ちんぽ種じゃないな。俺はちんぽ語も理解できるがやっぱりわかりづらいのだ。 素早く向き直り、ようむに聞こえないようにれみりゃに命令する。 「れみりゃ~。もう食べていいぞ~。でもようむはたべちゃだめだぞぉ。(小声)」 「わかったんだどー♪おにいさんのしんっえんっなかんがえにしたがうんだどー♪」 ガブッ! 「ゆびょわ!!」 チュルルルルルル~♪ 「で、でいぶのいのちのあんこさんがす、すわれるうううううう・・・っっ!!」 さすが俺の選んだれみりゃ。ダイ○ンの掃除機のような凄まじい吸引力だ。 ようむが到着した頃にはすっかり手遅れになっていた。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!・・・ぼっど・・・ゆっぐり・・・じたかった・・・っっ!!」 (おのればりざあああああああああああああああ・・・っっ!!!) 「ゆわわわわ!!や、やばいみょん!!」 「よ、ようむううう!!まりさたちだけでもにげるんだぜえええ!! このれみりゃはつよすぎるんだぜええええええ!! れいむのとうといぎせいをむだにしちゃいけないんだぜえええ!!」 「わわわわ、わかったみょおおおおおおおん!!」 「かたまってにげるときけんなんだぜえええええええ!!ようむはあっちににげるんだぜええええええ!!」 「わ、わかったみょおおおおん!!」 ようむを撒くと俺はでいぶハウスに戻った。 「こんなにおいしいあまあまははじめてなんだどー♪」 大味なでいぶは俺の度重なる挑発によって極上のスイーツに仕上がったようだ。 「・・・そっかぁ~♪それは良かったなぁ~♪よしよしよ~し♪帰るぞぉ~♪」 俺はれみりゃを透明な箱に入れた。 そしてもう一つの透明な箱から未だに寝ているまりさたちを取り出し、おぼうしを返却した上ででいぶハウスに設置した。 だんだんあたりがざわついてきた。 ようむがさきほどの事件をあちこちに触れまわっているらしい。 これでまりさがゆっくり殺しで処刑されることはなくなったと思われる。 俺は何となく今日この森でするべきことはもうないと思ったので森を立ち去った。 数十分後、俺は自分が憑きものが落ちたようなスッキリした顔をしていることに気付いた。 完 過去作 anko4119 『ゆっくりと香辛料』 anko4129 『でいぶvs芸術鬼威惨』 anko4149 『慧音のドス退治』 anko4163 『ゆっくり界と人間界』 anko4183 『ドスのハニーハント』