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「ゆっ! ゆっ! ゆっ!」 一匹のゆっくりまりさが大急ぎで跳ねていた。 「ゆゆーっ! ぱちぇは!? ぱちぇはいるのぜ!?」 公園に駆け込んできたまりさは、そう言いながら周囲を見回す。 そこかしこにある段ボールのおうちからゆっくりたちが出てくる。 「ゆ? ぱちぇなら、おうちにいると思うけど、どうしたの?」 れいむがゆっくりしてない様子のまりさを不思議がって言った。 「とってもゆっくりできそうな話を聞いたのぜ! でも、ほんとうにゆっくりできるかど うかぱちぇに聞きたいんだぜ!」 「ゆゆっ!」 れいむばかりか、その場にいた他のゆっくりたちも「ゆっくりできそうな話」という言 葉に反応する。 まりさを先頭に連れ立ってぱちゅりーのおうちへと殺到、と言っていい勢いで跳ねてい く。 「むきゅ? どうしたの?」 ぱちゅりーはおうちにいた。押しかけてきたまりさたちに驚いた様子は無い。それとい うのも、元飼いゆっくりで今やこうえんのけんじゃと言われるぱちゅりーの所へ相談にや ってくるゆっくりは珍しくないからだ。 「ゆっ! まりさは、にんげんさんの話を聞いたのぜ」 まりさの言うところによると、餌を探してゴミ捨て場を漁っていたところ、人間がやっ てきた。慌てて隠れたまりさに気付かず、人間はその上にゴミ袋をぶん投げて去って行こ うとしたが、そこへ別の人間がやってきた。 その人間たちは知り合いのようで、挨拶をしてから世間話を始めた。 ゴミ袋に圧迫されながら、まりさは出ていくわけにもいかず、じっと動かずにいた。 そこで聞くともなしに、人間の話を聞いた。 「そういえば、こないだ火事になった湯栗さん!」 「ああ、おうちが全部燃えちゃったんでしょう、大変ねえ」 おうちが燃えた、という言葉に、まりさは震えた。 ゆっくりはとにもかくにもゆっくりすることを至上とするが、そのために自分の住居、 すなわちおうちに対する執着が強い。 「そりゃ大変だったでしょうけどね、保険がおりて、むしろ焼け太りらしいわよ」 「へえ、そうなの」 「ええ、そのお金で新しい家建てて、それでも余るって」 「まあ、うらやましいわねぇー、でもだからって今住んでる家が焼けるのは嫌だけど」 「そうよねえ、燃えたら二度と戻らないものもあるしねえ」 まりさの中でその話をなんとか整理した。 その結果、つまりはおうちが焼けるというとてもゆっくりしていないことがあったにも 関わらず、ほけんというものがおりたおかげでむしろ前よりも新しいおうちを手に入れる ことができて、その上にまだあまあまが余るということらしい、という結論に達した。 なんだか結果を聞くと凄くゆっくりしている話である。しかし、どうしてもおうちが焼 けるというゆっくりしていない事態から、なぜそうなるのかがわからない。 どうも、ほけんがおりる、というのがポイントのようなのだが……。 まりさの話を聞いて、ゆっくりたちもまりさと全く同じ疑問を抱いてあれこれと議論を 始めた。しかし、やはりわからない。 ここは、けんじゃのぱちゅりーの意見を聞きたい、と皆がキラキラした目をしながら頼 むと、ぱちゅりーは誇らしげに「むきゅん」とそっくり返った。 「保険っていうのは、おうちが燃えたり、損した時におりるものよ。損した分よりも多く のものが貰えることもあるわ」 飼いゆっくりだったぱちゅりーにはその程度の知識ならあった。言い換えれば、その程 度の知識しかなかった。 そもそも、街の公園に住むここの野良ゆっくりたちは、元飼いゆっくりというだけで、 なにやら自分たちが知らぬ人間の知識を持っている賢いゆっくりであると崇拝するところ があった。それがぱちゅりー種となれば尚更である。 ぱちゅりーは、飼い主の人間の生活が苦しいのを見かねて自ら家を出たかのように野良 になった経緯を話していたが、実際はただ単に捨てられただけである。 ぱちゅりー種にしてはあまり賢くないのに失望した飼い主が、無責任にも捨てたのだ。 その際にぱちゅりーは自分のプライドを守るために、最近餌の味が落ちたことから、飼い 主の生活が苦しくなったためだ、と思い込んだ。実際は、失望しかかった段階で餌のグレ ードを落とされただけである。 公園のそばに捨てられたぱちゅりーは、すぐにこの公園にやってきて、そこにいた野良 ゆっくりたちに自分は元飼いゆっくりで人間のところで勉強してとても知識があるとハッ タリ(とは当のぱちゅりーは思っていないが)をかまして、けんじゃと持て囃されるよう になった。 「ゆゆっ! それなら、おうちに火をつけて燃やせば、ほけんがおりてゆっくりできるん だね!」 まりさが言うと、みんながざわめいた。 「むきゅ! ……そ、そうよ!」 ぱちゅりーは、一瞬戸惑ってから断言した。 こうえんのけんじゃたるもの、無知蒙昧なぼんくらゆっくりどもの質問にはたちどころ に答えなくてはならぬ。 一瞬の戸惑いは、さすがにそんなうまい話があるだろうかと思ったからだが、飼いゆっ くり時代に、やはり家が燃えてしまったが保険がおりて却って儲かったという話を聞いて いたのがこのぱちゅりーの断言を後押しした。 「やけぶとり……そうよ! やけぶとりよ!」 聞きかじった言葉を口に出す。 「ゆゆ! そういえば、まりさが話を聞いたにんげんさんも、そんなようなことを言って たのぜ!」 「やけぶとり、っていうのは、やけてふとる、っていうことよ」 「ゆゆ! やけぶとりはゆっくりできるんだね!」 「やけぶとり! ゆっくりしないではやくやけぶとろうよ!」 「むきゅ、それには火をおこさないと……だれか、ライターかマッチを持ってないかしら」 ぱちゅりーに言われてゆっくりたちは各自のおうちに帰って、自分たちの宝物を持って きた。 ゆっくりは、珍しいものなどを「ゆっくりできるたからもの」などと称しておうちに持 ち帰ることが多い。 「むきゅ……むきゅ……むきゅ! これはライターだわ!」 とあるれいむが持ってきたのが、まさにライターであった。 喜び勇んで着火しようとするが、ゆっくりにはライターをつけるのは極めて難しかった。 噛んでつけようとすると、目の前に火が出現してしまうために誰も彼もついた瞬間にゆわ ぁと悲鳴を上げてライターを放り出した。 途中から、これは無理だと思ったぱちゅりーは、さらに宝物の山を漁り、とうとうマッ チの箱を見つけ出した。 一匹のゆっくりがマッチを口にくわえ、別のゆっくりが箱の上に乗って固定する。 勢いをつけてこすると、マッチに火がついた。 「ゆわああああ! やったあ!」 「ゆっゆっ! これでやけぶとりだよ! ゆっくりできるよ!」 しかし、マッチについた火はすぐに消えてしまった。 「ゆゆぅ……」 「ぱちゅりー……」 「むきゅ、まかせなさい」 ぱちゅりーはあれこれ考えて、可燃性のものを集めてそれにマッチの火が消えぬうちに 火を移すことを思いついた。 「むきゅぅぅぅぅ、そうだわ!」 さらに、少し離れて置いてあった段ボールのおうちを移動させてびっしりと密集させる ことを指示した。 「こうすれば、火はおとなりのおうちに燃え移るわ」 「ゆわぁ、さすがぱちぇ!」 「さすがこうえんのけんじゃだね!」 「むきゅきゅきゅ」 みなに褒め称えられて、ぱちゅりーはそっくり返った。 「それじゃあ、やるよ。じゅんびはいい?」 マッチをくわえたまりさが言うと、ゆっくりたちは今一度おうちの中に誰か残っていな いか、おうちの中から宝物やごはんは運び出したかを確認し合う。 「ゆっくりもういいよ!」 「ゆん! それじゃあ、いくよ!」 まりさがマッチをすり、生じた火をおうちの塊の傍らに積み上げられた落ち葉の山に着 火する。 ぼわっ、と火が燃え上がると、まりさは大急ぎで後ろに跳ねて距離をとった。 火は、落ち葉の山から接触していたおうちへ、そして、その隣、また隣へと計画通りに 燃え広がっていく。 「ゆゆーん! これでやけぶとりでゆっくりできるよ!」 「やけぶちょり! やけぶちょり!」 「まりしゃ、あたらしいおうちたのしみだじぇ」 「もえてね! ゆっくりしないでもえてね!」 歓声を上げておうちが燃えていくのを眺めているゆっくりたち。 「あ! なんだなんだ!」 そこへ通りかかった男が、燃え上がる炎に驚いて立ち止まり声を上げた。 「とりあえず燃え移らないように」 男が駆けてきて、燃え上がる段ボールの塊の周囲をぐるりと周った。 草に燃え移りそうなところを見つけると、段ボールを蹴って草から離す。 「……これで、延焼の危険はないかな……にしても、誰だ。こんなことしたのは」 なおも燃えている炎を見て、男が呟く。 「にんげんさん! なにしてるの!」 「ん? ここに住んでたゆっくりか……あ、これ、おまえらの家か」 よくこの公園を通るその男は、燃えている段ボールがなんなのかに思い当たった。 「いったいどうしたんだ。悪い人間にやられたのか」 まず思いついたのが、虐待好きの人間の仕業ではないかということだ。男はゆっくり愛 護家というわけではないが、このように火をつけたままどこかへ行ってしまうような行為 はゆっくり虐待の範疇を超えて、人間に対しても危険な行為であり、憤りを感じていた。 「ちがうよ! これはまりさたちが自分で火をつけたんだよ!」 「……は?」 だが、思わぬ言葉を返されて呆然とする。 「なんで? 家がないと困るだろ……なんで?」 まったく見当のつかない男は疑問符だらけの顔である。 「むきゅ、それはぱちぇが説明するわ」 ぱちゅりーがえらっそうに前に出てきた。その間にもおうちは燃え続け、それをゆっく りたちが大人も子供も嬉しそうに囃し立てている。 「……と、いうわけなのよ」 ゆっへん、とそっくり返ったぱちゅりーとその後ろでニヤニヤ笑っているゆっくりたち に、心底哀れんだ目を向けつつ、男はため息をついた。 段ボールは燃え尽き、火は小さくなっていた。 「ゆわーい! おうちがぜんぶ燃えたよ! これでほけんがおりるよ!」 「やけぶとろうね! ゆっくりやけぶとろうね!」 「やけぶちょり! やけぶちょり!」 狂喜したゆっくりたちが跳ね回っているのを見て、もう一度ため息をついた。 「いったいどうしたんだい」 そこへ、後ろから声がかかった。年配の男を筆頭に、近所に住んでいる人間が何人かや ってきていた。 「いやぁ……それが」 男が説明すると、案の定と言うべきか、近所の住人たちはこれでもかというぐらいに呆 れた顔をしてそれを見合ってから、はしゃぎまくっているゆっくりたちを見て、一斉にた め息をついた。 「ゆわーい、ゆわーい」 「ゆっくりできるよ! やけぶとりだよ!」 「やけぶちょり!」 「ほけんさんはゆっくりしないではやくおりてきてね!」 なおも喜び続けるゆっくりたちには、人間たちのため息はもちろん、年配の男が呟いて 他の者をハッとさせた言葉も全く聞こえていなかった。 「あいつら、火が使えるのか……」 「ゆぅ……ほけんはまだおりないの」 「やけぶとりはまだなの……」 「おうちがないとゆっくりできないよ……」 「ゆぅぅ、ぱちゅりー……」 さて、数時間もすると喜びも去り、いつまで経ってもほけんがおりてやけぶとりできな いことに不平と疑問の声が上がっていた。保険に入ってなどいないゆっくりたちに保険が おりるわけもないのだから当たり前だ。 「むきゅ! ほけんがおりるには時間がかかるのよ!」 ぱちゅりーは自信満々に言った。いつか聞いた家が焼けて焼け太りになった話も、ほけ んがおりるまでにはかなり時間がかかったという話であった。 「ゆぅ、とりあえずむーしゃむーしゃしようか」 「ゆん、そうだね、ほけんがおりればゆっくりできるよ」 おうちから運び出しておいた備蓄の食糧に口をつけようとしたその時、 「いたぞ、あいつらです」 「よし、まかせてください」 先ほどの年配の男が、ゆっくりたちを指差していた。そして、その周りには作業着姿の 男たち。 「よーし、やっちまうぞぉ」 袋を持って軍手をして、大きなトングを持っている。 もはや言うまでもあるまい、ゆっくり駆除業者の人間である。 「むーしゃむーしゃ、しあ」 そこまで言ったれいむが、トングで掴まれて袋に入れられた。 「ゆゆゆ!」 「な、なんなの! にんげんさん!」 「れいむになにするの! ゆっくりできないよ!」 慌て始めるゆっくりたち。だが、仕事で駆除をやっている人間たちは、ゆっくりの言葉 にいちいち反応しないようになっている。 次から次へとテキパキとトングを操ってゆっくりたちを袋に入れていった。 「むきゃぁぁぁ! なにずるの! ぱちぇはこうえんのけんじゃなのよ!」 「……」 そっくり返ったその姿勢が気に食わなかったのか、ぱちゅりーはトングで掴み上げられ て一度地面に叩きつけられてから、もう一度掴んで袋に入れられた。 「やべでええええ! れいむたち、なにもわるいごとじでないよぉぉぉ」 「やけぶちょり! やけぶちょりなのじぇ! にゃ、にゃんでぇぇぇ!」 「やけぶとりでゆっくりできるはずなのに、どぼじでごんなことにぃぃぃぃ!」 おうちを焼いたら保険がおりて焼け太りできる、などというしょうもない動機などどう でもよかった。 ゆっくりが火を使った、という事実が問題であった。 火は文明への第一歩だ。 だが、同時に使い方を誤れば恐ろしいものである。 それをよく知る人間たちは、ゆっくりのような後先考えない、或いは考えるだけの知能 が無い連中がそれを使うことを許さなかったのである。 ゆっくりが放火をするかもしれない――。 そんな恐るべき噂は広がっていった。 人間の家をおうち宣言してから、おうちを焼いて焼け太りしようなどと考えて火をつけ るのでは……そう思ってゾッとしない者はいなかった。 全国的に野良ゆっくり駆除が行われ、公園や空き地に、いわばおめこぼしで住むのを黙 認されていたものたちも次々に駆除されていった。 多くは、焼却処分された。 終わり また似たような話(半端な知識でひどい目にあう)を書いたのはのるまあき。 10kb前後の小ネタは乗ってしまえば二時間ぐらいで書けてしまうから続く 時は続くなあ。 そして、この手の話で賢くない方のけんじゃの便利さは異常。 過去作品 anko429 ゆっくりほいくえん anko490 つむりとおねえさん anko545 ドスハンター anko580 やさしいまち anko614 恐怖! ゆっくり怪人 anko810 おちびちゃん用のドア anko1266 のるま anko1328 しょうりしゃなのじぇ anko1347 外の世界でデビュー anko1370 飼いドス anko1415 えーき裁き anko1478 身の程知らず
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『ある群れの末路』 12KB いじめ 観察 全滅 引越し 幻想郷 独自設定 タグが間違ってたらすいません 前作「anko4605 腐れ饅頭」に多くのポイントを入れて頂きありがとうございました。 また、感想スレに感想を書き込んで頂きありがとうございました。なるべく今後に活かすように精進いたします。 ある群れの末路 『3・2・1・発破!』 ドドドドドトドーン!!!!! やや篭った爆裂音が響き渡り、辺りにはもうもうと砂煙が立ち込める 『この様に爆発の札を要所要所に埋め込み時間差で爆発させれば、 多くの時間や大量の人手、高価な重機を使わずとも山を切り崩す事ができます。』 「「「「「おおー」」」」」 風が砂煙を払い、崩された土砂をあらわにする。 と、 「ん?」 「あれ・・・なんだ・・・?」 「え???」 「おい!だれか埋まってるぞ!」 「「「なんだって!!!」」」 「メディーック」「フザケンナ!」 その場に居た人達が慌てて土砂に駆け寄り土砂をよじ登ると、 「おい!しっかりしろ!」 「傷はあさ・・・って糞饅頭じゃねーか!」 「なんだと!」 「マジか!」 餡子にクリームとカスタードさらにチョコ、 土の匂いと甘い臭いが混じった空気が緊張感を解きほぐすように人々の顔から険が取れていった。 「脅かすな。」 「人間と糞饅頭の区別も付かないのかよ(笑)」 「遠目だから分からなかったんだよ(恥照)」 『えー、それでは、気を取り直して続いてはパワーシャベルとブルドーザーの実演になります。』 お互いの慌てっぷりを取り繕うように人々は笑いながらお互いを冷やかしていたが、 皆一様に同じ疑問を持っていた。 (何でこんな所に糞饅頭の集団が居たんだ?) *************** 人間の村にやや近い山中にゆっくりの群れがありました。 この群れは人間の群れにやや近い事もあって、 たびたび群れのゆっくりが人間に迷惑をかける事はあったが、 その報復に群れの駆除はされる事がなかった。 それは、人間の側から見て群れの位置が微妙に遠いと感じる所にあったからである。 この群れはありきたりにゆっくりぱちゅりーが長としてそこそこの数のゆっくりを纏めていた。 色々掟はあったがすっきり制限は無かった。 ここは幻想郷の森、いつの間にかおちびちゃんが居なくなる事なんて当たり前だったからだ。 そのため適度に間引かれゆん口爆発は起こる事無く、適正数が保たれていた。 そんな平和な日常の群れに、 ある日ドスまりさがやってきた。 ドスまりさは元は旅ゆっくりだった。 群れから群れへ気ままに旅するゆっくりの事で、 ゆっくりたちの噂話の発信源の一つだったりする。 (一番メジャーなのはあの・・・ウワ!ナニヲ(ry・・・) ドスは群れの前で身の上を話だした。 ある日森の中で目を覚ますとドスになっていた事。 もう森の中で身を隠す生活は無理になった事。 定住のためこの群れに入れてほしい事。 そう群れのゆっくり達の前で話すと、 長ぱちゅりーが判断する前に群れのゆっくり達がドスを歓迎しだした。 ドス信仰はゆっくりにとってゆっくりの拠り所となるものであるからだ。 『ドスはゆっくりをゆっくりさせてくれる守護ゆっくりである』 会った事が無くても「ドスはゆっくりできる」はゆっくりにとって常識であった。 群れのゆっくり達の歓迎の声は「長としてドスを群れに迎える」であったため、 長ぱちゅりーには不安もあったが、 多くのゆっくりの歓迎の声を押し留める事は出来ないと判断し、 長ぱちゅりーが補佐になる事を条件にドスに長の座を譲った。 補佐になった元長ぱちゅりーと元旅ゆっくりのドスまりさは、 お互いの経験を生かし、それなりに上手く群れを運営していた。 だが、亀裂が入るのは早かった。 今まで赤ゆや子ゆをさらっていた妖精たちは、ドスの存在を知ってから悪戯を止めた。 今まで食料にしていた動物たちは、ドスの存在を知ってから群れに近づくのを止めた。 ドスが群れの脅威への抑止力となったのである。 群れに平和が訪れたように見えたが、 それに伴って今まで気にしていなかった問題が顕現し始めた。 ゆん口爆発である。 この群れはすっきり制限が無かったが、今まで色々な要因でゆっくりが居なくなっていたため群れの適正数が保たれていた。 しかし、ドスがその要因を抑止してしまったのである。 さらに、ドスの噂を聞いたゆっくり達が集まったのもゆん口爆発に拍車をかけていた。 補佐になった元長ぱちゅりーはすっきり制限を提案したが、 元旅ゆっくりのドスまりさはこれを拒否。 両者の言い分は群れ全体を巻き込んでの大問題となっていった。 しかし、現実問題として食料が少なくなってきている事実はドスまりさ達も認めていた。 そんな中とんでもない事件が起きた。 補佐になった元長ぱちゅりーの暗殺である。 ゆっくりのゆん生の中で特に大事な子作り問題に関わるすっきり制限は、 ゆっくりのゆっくりを否定するに等しい行為であり、 短絡なゆっくり達が行動に出るには十分な提案であった。 これにより群れの勢力は一気にドス派に傾き、 噂を聞いたゆっくり達がさらに集まってきた。 さらに悪化する食糧問題とゆん口問題そしておうち問題。 補佐になった元長ぱちゅりーが生きていても無法集団になるのは時間の問題かと思われた。 その時 ドスは決断した そうだにんげんのむらにいこう おやさいをわけてもらえばごはんのもんだいはかいけつだよ おうちもわけてもらえばおうちのもんだいもかいけつだね にんげんのおうちはひろくてりっぱだからおちびちゃんをたくさんつくってもだいじょうぶだし ゆっくりしたかわいいおちびちゃんやゆっくりのゆっくりしたすがたをみれば にんげんもゆっくりできるから みんなしあわせになれるよ 次の日 ドスは人間の村に行くことを群れのゆっくりに話した。 ドスが話した「人間の村に行けば全ての問題は解決する」は、 諸問題でギスギスしていた群れのゆっくり達に希望の光を灯した。 そして、群れの殆どのゆっくりがドスと共に人間の村に向かって行った。 この時、にんっしん等で動けないゆっくり達と、 賢いゆっくり達は理由をつけてこの時群れに残った。 ドスが帰ってきた時、賢いゆっくりの予感は当たっていた。 人間の手によってドスだけは帰ってきた。 ずたずたの御飾りとぼろぼろのお下げとぐちゃぐちゃの顔の皮だけになってドスは帰ってきた。 人間達は ずたずたの御飾りを手に 「人間の所へ来ればこの様になるぞ!」 ぼろぼろのお下げを手に 「人間はドスより強いぞ!」 ぐちゃぐちゃの顔の皮を手に 「人間に勝てる糞饅頭は居ないぞ!」 群れに残っていたゆっくり達に人間の強さ怖さ残酷さを刻み込む様に大声で群れ全体に知らしめていった。 しばらくして 群れのあちらこちらでドスが殺されたショックから立ち直った(吐き死ななかった)ゆっくり達が動き出していた。 その行動の殆どが吐き死したゆっくりを片付ける事だったので、その動きは暗い影を帯びていた。 全体的にどんよりとした動きの群れの中で、慌ただしい動きがあった。 それは、れいむとまりさに対しぱちゅりーとありすが声を荒げて説得しているものだった。 (このれいむとまりさはドスが人間の村に向かっている時に群れに入りたいと言ってきたれいむとまりさである。) 「れいむとまりさはこのむれにはいるのはやめるよ!!!」 「そうねまえにすんでたおうちにもどるほうがいいわね!」 「ちがうよ!!! れいむとまりさはこれからにんげんのところへいくよ!!!」 「ゆっくりしてないにんげんをゆっくりさせてあげにいくんだよ!!!」 「にんげんはぜんぜんゆっくりできないかわいそうないきものだからね!!!」 「むぎゅぅ!!!」 「あなたたちもみたでしょ!!! ドスはころされてしまったのよ!!! にんげんはどすよりつよいのよ!!!」 「それはドスがゆっくりしてないドスだったからだよ!!!」 「!!!」xたくさん 「れいむとまりさはゆっくりしたゆっくりだから、 れいむとまりさのゆっくりしたすがたをみればにんげんはぜったいゆっくりできるよ!!!」 「・・・・・・!!!」xたくさん そう言うとれいむとまりさは人間の村の方へ向かって行った。 説得していたぱちゅりーとありすだけでなく、遠巻きに見ていた他のゆっくり達も、 れいむとまりさの姿が見えなくなるまで呆然としてしまっていた。 れいむとまりさの姿が見えなくなってやっと我に返ったゆっくり達は、慌てに慌てた。 群れの長のどすが殺された事だけでも大事件なのに、 群れに入りに来たれいむとまりさが人間の所へ向かったからである。 ぱちゅりーとありすの制止を聞かずに人間の所へ行ったれいむとまりさが何をするか・・・ 何をした所で人間を怒らせるだけだ。 群れのゆっくりではないと言っても言い訳にもならないだろう。 ならば・・・ ぱちゅりーは直ぐに隣のありすと遠巻きに見てたゆっくり達にお引越しの準備をするように伝えた。 あのれいむとまりさが人間を怒らせたら、今度こそ一斉駆除されるかもしれないと説明すると、 群れのゆっくり達は、すぐに慌ただしく荷物を纏めようと走りだしていた。 「ぱちゅりーじゅんびできたわよ!!!」 「むきゅ、みんなゆっくりいそいでおひっこしよ!」 ぱちゅりー達は、いや、この群れの中で賢いゆっくり達は、焦っていた。 急がなければ殺される。 人間が本気になればこの群れのゆっくりは全て殺されてしまう。 生き残る道は住み慣れたこの地を離れる事。 無理をしてでも逃げないと、 ドスを惨たらしく殺す人間の手にかかれば、 こんな群れすぐに全滅してしまうだろう。 ぱちゅりー達は持てるだけの食料を持って人間の村から離れるだけの当ての無い旅路に直ぐに出発した。 群れの跡地に残るゆっくりと食料の問題でひと悶着あったが、 置いていく食料(日持ちのしない物) > 持っていく食料(保存に適した物) と、配分したので、その量の多さに残るゆっくりも騒ぎ暴れる事無く大人しく黙って見送った。 お引越し組みの道中は比較的安全だった。 なぜなら、ドスが死んだ事がまだ知れ渡っていなかったからである。 しかし、死亡フラグの塊のゆっくりである 赤ゆ、子ゆだけに留まらず、逃避行という状況で落ち着きの無くなった成体ゆっくりも死んでいった。 あるゆっくりは草に隠れた段差から転げ落ちて死に、 またあるゆっくりは落ち葉に隠れた沼田場に迷い込んで溶けて死に、 フラグ回収とばかりに、妖精や妖怪が作って忘れてしまった罠にかかって死んだり、 毒キノコや毒草の毒で死に、果ては食虫植物に食べられて死んでいった。 お引越し組みはその数を20程までに減らしていった。 やがて、小さな山二つ半ほどを十日かけて移動したお引越し組みのゆっくり達は、 三つ目の小山の頂上を越えようとしていた。 ここをこえればゆっくれぷれいすがある ここをこえればゆっくれぷれいすがある ここをこえればゆっくれぷれいすがある そう自分たちに言い聞かせながら三つ目の小山を・・・登りきった。 そして、お引越し組みの目に飛び込んできたのは、 世界の果てだった そう表現するほか無いぐらい、行き止まりだった。 山は頂上近くまで切り崩された断崖絶壁をさらし、 その向こうには何も無く、土が剥き出しの更地が広がっていた。 まるでワンホールのケーキを半分に切って横から見たように、 前と後ろ(?)で姿形が全然違う山だった。 「みんないきどまりだよ!!!」 「みんなゆっくりとまってね!!!」 「なにがあったの???」 一様に混乱はしていたが、後ろから来るものに押されて落ちるものは出なかった。 「おやまがここでおわってるんだよ!!!」 誰かが発した一言で、横へ横へと広がりながら、 切り崩された山頂付近に並ぶ形に落ち着いた。 困惑から疲労困憊そして落胆から不安へ 後ろ姿を見ているだけでもそれが分かるほど お引越し組みのゆっくり達の雰囲気の変化は大きかった。 『3』 誰も何も言わない。 此処まで生き残った賢さから引き返してもゆっくり出来ない事が分かっていたから。 『2』 誰も何も言えない。 世界の果てのような光景を見て、頑張っていた気力が萎えてしまい、 切り崩された山の絶壁を迂回しようという体力がもう無い事が分かっていたから。 『1』 震えているものが居た。 おそらく涙を堪えているのだろう。 やがてゆっくり達の大号泣の大合唱が始まるだろう。 しかし、ゆっくりには悲劇に浸る事さえ許されない。 『発破!』 ドドドドドトドーン!!!!! やや篭った爆裂音が響き渡り、容赦無く死神の鎌が振り下ろされた。 「「「「「おそらをとんでるみたい!!!」」」」」 大きな音と大きな揺れと共に、山が消えた。 辺りにはもうもうと砂煙が立ち込めている。 何処からとも無く大きな声が響き渡った。 『この様に爆発の札を要所要所に埋め込み時間差で爆裂させれば、 多くの時間や大量の人手、高価な重機を使わずとも山を切り崩す事ができます。』 「「「「「おおー」」」」」 風が砂煙を払い、崩された土砂をあらわにする。 そこには死屍累々たるお引越し組みのゆっくり達の成れの果てがあった。 どのゆっくりも土砂にまみれ大きく皮が裂けていた。 即死のゆっくりも居たが、かろうじて息のあるゆっくりも居た・・・が、 人間達は土砂に巻き込まれたものがゆっくりだと分かると、 土砂と共にパワーシャベルやブルドーザーで片付けていった。 ざんねん!新たなる新天地を求めてお引越しをしたゆっくり達の旅路は、ここで終わってしまった! *************** 「で、これがあの発破に巻き込まれたゆっくりの集団の真相って訳か・・・」 「はい、そうですそうです。」ヒュンヒュンヒュンヒュン 「っていうかなんかSS風になってるし(苦笑)」 「おお、演出演出(照)」 「信憑性は、確かなんだろうけど・・・」 「隣村がドスまりさの襲撃を受けたのは人間の皆さんご存知のはず、 わたしはドスの帽子とお下げと皮を持っていったおにいさん達の後に付いて行き、 群れのその後を記事にするつもりでそのまま付いて行きました。 その辺りからは自分で見た事、聞いた事を書き、 ドスが村を襲う前の話は、元のおうちに戻ったゆっくり達の取材から書き起こしました。」 「それで・・・演出が入ってSS風になった・・・のか。」 「おお、反省反省(恥)」 「ところで、群れに残った奴らはどうなった?」 「あるものは妖精に遊び尽くされて死に、あるものは野生動物に食い尽くされて死に、 あるものは餓死し、あるものは腐った物を食べて全部出して死に、あるものはカビに侵されて死に、 結局、群れのあった土地に生きたゆっくりは居なくなりました。」 「ふーん。」 ペラッ ペラッ ペラッ 「しかし読みにくいな(苦笑)」 「おお、ひどいひどい。」ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン 「・・・」 「・・・」ヒュンヒュンヒュンヒュン 「ふむ・・・まあいいだろう。 このネタうちが買おう。」 「おお!まいどまいど!」ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュン 後書き() サブタイトル「きめぇ丸レポート」 (調子に乗ってスイマセン) 前作「腐れ饅頭」の裏話として書き始めました。 れいむとまりさが立ち寄った群れの末路の話です。 前作とセットで考えていたので今回も最初の段階から詰め込み過ぎでした。 感想スレで「読み難い」というレスが多くありましたので、 今回は全体を大きく書き直し、ゆっくりの台詞を極力排した形にしてみました。 第三者(観察者・きめぇ丸)視点に絞って書いたつもりですが、 前作と違う形の読み難さがありましたらこれも演出と思って許してください。 最後までお読み頂きありがとうございました
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※いじめの対象はありすメイン他おまけ程度です ※肉体的虐待より精神的虐待を目指しました ※俺設定を含みます ※その他あれこれとあるかもしれません 幻想郷のとある人里、その近くにある里山にゆっくり達の声が響いた。 「ゆっ!にんげんさんがいるよ!」 「ゆぅ~。れいむのおかあさんはにんげんさんはゆっくりできないっていってたよ」 「むきゅ!れいむのいうとおりだわ。ぱちゅりーもおかあさんからそうきいたもの」 「れいむ、ぱちゅりー、おちついて!かんたんにとりみだすなんてとかいはじゃないわ!」 まりさが発見した人間にれいむとぱちゅりーが怯え、ありすがそれを宥めている。 四匹は成体に成り立てのまだ若いゆっくりだが、親の躾が良かったのか人間の恐ろしさを十分に理解していた。 普段は里山のこの辺りにゆっくりが出没することはない。人里に比較的近く、人間が山菜などの山の恵みを採りに来る ここはこの山の奥の方に住むゆっくり達にとってはゆっくり出来ない場所だからだ。 ゆっくりは成体になると育った巣と親元を離れて一人暮らしを始める巣立ちを行う。 この四匹は徐々に近づいてくる巣立ちの日に備えて、 仲良し四匹組で自分の巣を作る新天地の下見をしているうちに張り切って進みすぎていたのだった。 「ん?ここいらへんでゆっくりを見るなんて珍しいな」 人間の男の方もゆっくりに気付いたようだ。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 まりさが意を決して人間に声を掛ける。本当なら一目散に逃げ出したかった。 しかし、もしゆっくりより遥かに強いという人間が襲いかかってきたら、まず犠牲になるのは運動の苦手なぱちゅりーだろう。 友達を見捨てるようなことは出来ない。いや、仮に出来たとしても絶対にやっちゃいけない。 「ああ、ゆっくりしていってね」 返ってきたのは四匹にとっては予想外の返事だった。 緊張状態にあった四匹の体が男の一言で弛緩する。特に、いざという時は自分が男に立ち向かってその隙にみんなを逃がそうと、 内心で死をも覚悟していたまりさは安堵のため息を吐いた。 「ゆ、ゆふぅぅ~」 そんな風になにやら固まったり弛緩したりしている四匹を不思議そうに見ながら、男が質問する。 「お前達、何でこんなところにいるんだ?」 「れいむたちは、もうすぐすだちをするんだよ!」 「むきゅ!むれでしごとをするいちにんまえのゆっくりになるの!」 「だから、いちにんまえにふさわしい、とかいはなおうちをさがしてここまできたのよ!」 挨拶を返してくれたことで、この人間は言われていた程ゆっくりできない訳ではないらしいと判断した三匹が次々に質問に答える。 「へー、そりゃおめでとう。でもこの辺は人間のテリトリーだから巣を作るには危ないぞ。 それにここからだと群れが遠いから、仕事とやらもちゃんとできなくなっちゃうぞ」 男のその言葉に、まりさが慌てて反応する。 「ゆゆ!しごとができないのはだめだよ!いちにんまえになれなくなっちゃうよ! いちにんまえになれないとけっこんもすっきりーもできないよ! まりさは、けっこんしてあかちゃんをつくって、おかあさんみたいなりっぱなゆっくりになりたいよ!」 どうやらこの四匹がいる群れでは、成体となって巣立ちをし、群れのために仕事をすることでようやく一人前と認められるようだ。 そして、一人前としての義務を果たすことでようやく結婚や出産の権利が認められるらしい。 義務と権利の相関。ゆっくりの群れにしては随分立派なことだと思いながら更に男は尋ねた。 「仕事ってのはどんなことをするんだ?」 「まりさはかりをして、ゆっくりできるごはんさんをあつめるよ!」 「れいむはほぼさんになるよ!おかあさんのいないこどもたちのめんどうをみて、ゆっくりさせてあげるんだよ!」 「ぱちゅりーはじむのしごとをするの。ごはんのりょうやおうちやこづくりのもんだいをかいけつするのよ」 「ありすは、とかいはなこーでぃねーたーになるわ!おうちやひろばをかざって、とかいはなえんしゅつをするの!」 なるほど、男は納得して頷いた。どうやら四匹ともそれぞれの特長を生かした仕事に就くようだ。 食料集めは絶対必須の仕事だ。食べなければ何もできない。 保母さんも分かる。もろい生き物であるゆっくりの子育ての過程ではどうしても親を失った子が多く出るだろう。 その世話をして一匹でも多く一人前にすることは群れの繁栄に繋がる。 事務も群れのためになる仕事だろう。食料を集めたら集めただけ食べてしまって、ちょっとした怪我や雨ですぐ飢えるといった事態を避けるため備蓄の指示をだす。 また、家造りや子作りは特に越冬時に問題になりやすいため、事前に入念な準備と指導が必要だろう。 いや、しかし、コーディネーターというのは何だろうか?家や広場を飾ると言っていたがそんなことが必要なことなのだろうか? 生活に余裕を持てる強い生き物、例えば人間や妖怪が余暇を利用してそういった楽しみを追求するのは分かる。 しかし、ゆっくりは弱い生き物だ。そう、無い知恵を振り絞り、必死に頑張って働いても他の生物にあっさりとその命を踏みにじられるほどに弱い。 そんな生き物に必要なのはまずは生きるために働くことではないだろうか? 男はその疑問を四匹にぶつけてみた。 「まりさとれいむとぱちゅりーの仕事は分かった。でもありすのコーディネーターは本当に必要な仕事のか?」 「ゆ?」 「ゆぅ~?」 「むきゅきゅ?」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!どっでも゛どがいはなじごどでしょおぉぉぉぉぉぉ!!!」 ありすを除く三匹の疑問の声とありすの絶叫が里山に木霊した。男はありすを無視して平然としたまま続ける。 「だって、そうじゃないか。なあ、まりさ。ありすは飾り付けをするよりご飯集めをした方が いっぱいご飯が集められて良いと思わないか?」 「ゆ?ゆぅ~、でも……」 「飾り付けは生きるために絶対必要って訳じゃないんだろ?なら、ありすには狩りに参加してもらって 美味しいものをいっぱい集めてもらう方が食べるものがたくさんになってゆっくりできるじゃないか?」 「ま、まりさにはわからないよ……」 「れいむはどうだ?ありすは飾り付けをするより、たくさんのこどもを育てて一人前にする方が群れに貢献できると思わないか?」 「ゆゆっ!」 「ぱちゅりーは?運動が苦手なぱちゅりーはありすが手伝ってくれれば、より効率的に働けるんじゃないか?」 「むきゅう……」 男が三人に声を掛けるのを聞きながら、ありすは焦っていた。まさか自分の仕事をこんなところで人間に完全否定されるなんて思ってもいなかった。 今の今まで都会派な自信に満ち溢れていた心が急速に萎えていく。もしも、群れで自分の仕事が認められなければ、仲良し組で自分だけ子供のままということになる。 嫌だ。絶対に嫌だ。 子供の頃からずっと一緒で仲良しだったみんなが一人前になるのを尻目に一人だけ子供のままでいる。 やがては結婚し、子供を作り、立派な親になるみんなに置いていかれて一人だけ結婚もすっきりもできないままでいる。 そんなの全然都会派じゃない。田舎者だ。とびきりの田舎者だ。 「ぞんなのい゛や゛だあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」 「ありす、おちついてね!ゆっくりしてね!」 「むきゅ!とりみだしちゃだめよ、ありす!そんなのとかいはじゃないわ!」 「どがいはじゃないのはい゛や゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 れいむとぱちゅりーが何とかありすを落ち着けようとしている。その様子を横目にまりさは男に食って掛かった。 「おにいさんやめてね!ありすをいじめないでね!」 「別に虐めてるつもりはないんだけどなあ。ただ本当のことを言っただけであって」 男には反省の色は全く無い。いや、男はそもそも間違ったことを言ったとも思っていない。 普段ゆっくりと触れ合う機会の殆どない男には、ありすの都会派へのこだわりとそれを自分が踏みにじったことなど分かるはずがなかった。 「なにがぼんどうのごどだあ!ゆ゛っぐり゛でぎないじじい゛はゆ゛っぐり゛ぜずにじねぇ!!」 先ほどの男の言葉を聞き咎めたありすがとうとう暴発した。 れいむ、ぱちゅりー、まりさを置き去りにして男の足に向かって体当たりを繰り返す。 「おいおい、なんて事するんだ。せっかく群れのためになるよう忠告してやったのに。まったくありすは悪いゆっくりだな」 男のその言葉に、まりさは自身のあんこが急激に冷えていくのを感じた。代わりに忘れていた人間への恐れが急激に浮上してくる。 ありすの気持ちは分かるが人間を怒らせるのだけはまずい。 ふと横を見る。するとれいむとぱちゅりーは既に恐怖にぶるぶると震えていた。とても動けそうな状態ではない。 自分がやらなければならない。ありすを落ち着かせ、人間さんに謝って、みんなを連れて一刻も早くここを立ち去らなければならない。 「お、おにいさん!ゆっくりごめんなさい!ありすもわるぎがあるわけじゃないんです!」 「ジジイ呼ばわりした挙げ句に体当たりまでしといて悪気はないって言われてもなあ」 「ゆ、ゆぅ……。ありす、そんなことしちゃだめだよ!ゆっくりできなくなるよ!」 男とまりさの会話の間も体当たりを続けていたありすをまりさが制止する。 「ゆっくりまっててね、まりさ!もうちょっとでこのじじいをたおせるわ!」 しかし、ありすは従わなかった。いや、むしろ攻撃が効いていると確信して勢いを強めている。 あまりの怒りに人間への恐怖も親の教えもあんこの遙か彼方へ飛んで行ってしまったようだ。 「にんげんざんをだおぜるわけないでしょおおおお!!おねがいだがらやべてよおおお!!」 「う~ん、もういいや。最初は礼儀正しいゆっくり達かと思ったけどやっぱり害獣なんだな。 放っとくと里に迷惑を掛けるかもしれないしお仕置きしとくか!」 男の口から死刑宣告にも等しい言葉が発せられた。 恐怖のあまり硬直していたれいむとぱちゅりーがその言葉に弾かれたように動き出した。二匹揃ってゆっくり式の土下座を繰り返す。 「おねがいだがらびゅるじでぐだざいぃぃぃ!あやばりばずがらあ゛ぁ゛ぁ゛!」 「むきゅう!むきゅきゅう、むきゅう!」 懸命に命乞いをする二匹、ぱちゅりーに至っては余りの必死さに言語を失っている程だ。 しかし男はそんなゆっくり達の懇願を全く意に介さない。 「い~や、ダメだ。お前達はクズだ。害獣だ。一匹残らずお仕置きする」 そう言うと、男はゆっくりからすると信じがたい程の速さでいまだに体当たりを続けるありすとそれを止めようとするまりさから それぞれカチューシャと帽子を奪い、それでも土下座を繰り返すれいむとぱちゅりーからも飾りを取り上げた。 そのままの勢いで宣言する。 「お前達はまだ悪いことをしたわけじゃないから命だけは助けてやる。だが、ゆっくりにとって一番大事だという飾りは破壊させてもらう」 そして間髪入れずに全ての飾りを力尽くで引きちぎり、たたき割った。 「「「「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」」」」 四匹の悲鳴が里山に響き渡る。飾りのないゆっくりは仲間はおろか親姉妹からさえ排斥される。 これでもう四匹がゆっきりできる可能性は一切無くなったと言っても過言ではない。 「じゃあな!ゆっくりども!これに懲りたら少しは良いゆっくりになれよ!」 そして男は、悲鳴を上げた体勢のまま茫然自失の四匹を置いて意気揚々と里山を下っていった。 その顔には自分が悪いことをしたという罪悪感など微塵も感じられない。 逆に、里を害獣から守ったという達成感とその害獣にさえ更生の道を与えてやったという満足感に輝いていた。 おまけ どうしてこんなことになったんだろう。 男が去ってから数十分、ようやく思考を取り戻したまりさは自問自答した 大切な大切なお帽子さんを失ってしまった。 もうすぐ一人前になれるはずだったのに。お母さんや妹たちから祝福されて巣立ち、立派に仕事をこなし、 そしてやがてはれいむにプロポーズするはずだったのに。 全ては失われてしまった。 お母さんも妹たちも群れでの立場もれいむとの幸福な生活も生まれてくるはずだった子供達も、全て。 ほんのついさっきまで輝くような未来があったはずなのに。 今や残された未来は、飾りのない、ゆっくりできない日陰者ゆっくりとしてのくすんだ未来だけ。 どうしてこんなことになったんだろう。 「……ありすのせいだよ」 まりさと同じように沈痛な面持ちで何事かを考え込んでいたれいむがぽつりと言った。 そうか、ありすのせいだったのか。 「ありすがおかあさんたちのことばをわすれて、にんげんさんにさからったからこうなったんだよ……」 風の音に紛れてしまいそうなくらい小さな声だったその言葉は、しかし、今の四匹にはどんな音よりも大きく聞こえた。 そうだ、自分は必死で止めようとしたのにありすは……。 「むきゅ。それにありすはむれのためにならないしごとをしようとしてたわ。さいしょからゆっくりできないゆっくりだったのよ」 ぱちゅりーが更に付け加えた。 そうだよ、今考えればお兄さんが言ってたことが正しいじゃないか。 「ま、まって!ありすはそんなつもりじゃ「ばりずのぜいだよおおおおおおおおおおお!!!」 反論しようとしたありすの言葉を遮ってれいむが叫んだ。あんこの奥底から絞り出したような怨嗟に満ちた叫びだった。 「むきゅう。ありすにはしつぼうしたわ」 ぱちゅりーもありすを見限ろうとしている。 ありすは二匹の責めに耐えられなくなりまりさを見た。大好きなまりさ。とっても都会派で、格好良くて可愛いまりさ。 一人前になって、自分に自信が持てたその時には、ずっといっしょにゆっくりしようとプロポーズするつもりだったまりさ。 まりさならきっとありすを助けてくれる。 「……ま、まりさ」 まりさは何も言わなかった。ただその目だけが、怒り・憎しみ・絶望といった様々な負の感情が混じり合い爛々と輝いている。 まりさは何も言わなかった。何も言わないまま、ありすに渾身の体当たりを仕掛けた。 「ゆげぇっ!」 ありすは予想外の展開にまともな抵抗も出来ずにふっとんだ。全身に痛みが走る。 そして制裁はそれで終わらなかった。まりさと、感情を爆発させたれいむがありすに突っ込んでいく。 「……」 「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 「ごみくずありすはしにさない!しんでぱちゅりーたちにおわびしなさい」 無言で襲いかかるまりさの攻撃と怨嗟の言葉と共に襲いかかるれいむの攻撃。ぱちゅりーの罵声。 ありすは身も心も既に虫の息だ 「も、もっとゆっく――ゆべぇっ」 とうとうありすはお決まりのセリフすら言えずに息絶えた。 三匹はそれでも決して攻撃を止めようとしない。 攻撃を止めれば現実と向き合わなければならなくなる。これから死ぬまで全くゆっくり出来ないであろうという現実と。 それが何より恐ろしかった。先にあっさりと死んだありすはまだ幸せなのかもしれない。 これから先、この三匹に決して幸福は訪れない。 このSSに感想をつける
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あなたは - 人目の雀士であり現在-人のかちゅファンがみています。 基本情報 特徴 実況作品 配信中の名言 配信中にあった神プレイ・珍プレイ 口癖 FAQ 配信環境 コメント 基本情報 名前 かちゅ ジャンル 麻雀 ゲーム 性別 男 血液型 AB 年齢 25 人種 日本人 居住地 東京 webカメラ なし マイク あり 配信URL http //livetube.cc/%E3%81%8B%E3%81%A1%E3%82%85 特徴 たまにマイクオフになる 声がかっこいい すごい優しい B’zが好き アクションゲーの絶妙な下手さが定評を得ている ロックマンのアイコンが卑怯 ロックマンのアイコンを使っているが、ただ好きなだけなようで大して上手くはない 本来は麻雀配信者にカテゴライズされるはずなのだが最近はリスナーにアクションゲー配信者と認識されてる模様 天鳳鳳凰民 2009/11/28に8段へ昇段 2009/11/29に秋刀魚も7段昇段 実況作品 天鳳 テトリスオンライン ロックマン1~5 ロックマンX1~3 マリオ1 マリオ2 マリオ3 マリオUSA 星のカービィスーパーDX スーパーボンバーマン スト2 ドカポン 桃鉄 ごえもん1~2 風来のシレン アスカ 1999ChristmasEve 消火栓 氷雨 隣人 死にいたる病 同人かまいたち フラッシュゲーム SIREN SIREN2 配信中の名言 配信中にあった神プレイ・珍プレイ 口癖 この鉄雑魚がー!!!(アクションゲームプレイ時、ボスクラスの敵に勝利した時どんなに苦戦しても高確率で発声する) ゆうしょおおおおおお できるっ! 上手いっ! ドラいっぱーーい FAQ 配信環境 CPU Memory HDD VGA Sound コメント このページに対する意見や感想などをどうぞ。 編集ありがとう(*´ェ`*) -- かちゅ (2009-11-19 02 24 31) (*´ω`*) -- すいぼつ (2009-11-29 05 28 24) 名前 コメント 今日: - 昨日: - 合計: - cc
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夕日の中を木枯らしが吹き抜け枯葉を巻き上げる。 晩秋から初冬への境 豊饒の季節はもうすぐ終わりを告げる。 この季節はゆっくりたちがもっともゆっくりできない、否ゆっくりしてはいけない季節である。 なぜなら冬篭りの準備をしなければならないから。 皆準備の為に跳ね回り食料と資材を集める。 今年生まれた子供たちも母親と同じ仕事が出来るほどに成長し 姉妹達を率いて下草を集めたり、木の実を埋めたりと忙しい。 食料を集め、下草を敷き、入り口を塞ぐ頃には冬が来る。 「まつんだど~」「みゃ~て~」 「ゆ!ゆ!ゆうぅぅぅぅぅ…」 日に日に三日月に近づく月の下 ご多分に漏れず冬篭りの準備に急ぐのは体つきのれみりゃの親子 ただし彼らの準備は食料集めではない。 食いだめである。 冬の間に外に出るゆっくりは少ない。 必然的にれみりゃの餌も少なくなる。いくら狩りに出ても十分な食料は得られない。 したがってれみりゃ種は冬眠するゆっくりとなった。 冬の訪れまでに出来るだけ沢山の栄養分を蓄え、後は眠るのだ。 春先と盛夏に生まれた二匹の子供たちも狩りの仕方を覚え、多くのゆっくりを狩った。 体は指先まで丸々と太り、パンパンに張った血色の良い肌は白桃色に輝いている。 「やったどぉ~ごはんだどぉ~」 捕まえたゆっくりを抱えて巣に戻るれみりゃ親子 少々飛行するのに支障が出ているらしく がさがさと木の枝に体を擦っているが、この程度でなければ冬は越せない。 今回の冬眠場所は大きな木の下に掘った穴の中 入り口は残雪の心配の少ないよう東向き しっかりと下草を敷いたので寝心地は抜群 春まで快適に過ごせるだろう。 「お~いし~どぉ~」「う~」「さいごのでなーだどぉ~」 れみりゃ親子は今年最後の食事となるゆっくりありすを食べていた。 このありすは少々ゆっくりしすぎたの。 この季節の夜に外を出歩いていたのだから。 寒さに強くないゆっくりは晩秋の夜にはけして出歩かない。 夜はれみりゃの時間だからだ。 おそらくこのゆっくりしすぎたありすは 皆が巣を塞ぎ始めるのを見てあわてて冬篭りの準備を始めたのだろう。 食料になるものは殆どとり尽くされた森の中を彷徨い 冷たい秋風に吹かれ動きが鈍ったところをれみりゃに襲われたのだ。 たっぷりと栄養を取った健康なれみりゃは少々の寒さにもへこたれない。 秋風の中を自在に飛び、獲物を狩って冬に備える。 知能は消して高くないれみりゃが今日まで生き延びている理由は このあたりにあるのかもしれない。 「うぅ~はぁっぱぁ~ぱぁっぱぁ~はぁっぱぁっぱぁ~」 ばさばさと落ち葉や枯れ草、小石や小枝を巣の入り口に撒くれみりゃ 遊んでいるのではない。巣穴を偽装して隠しているのだ。 捕食種といえど油断は出来ない。長い眠りに付く冬眠中は尚更だ。 「うぅ~いぃしをつぅんでぇ~すぅきぃまぁをつぅめぇてぇ~つぅちぃをぉぬぅってぇ~」 親子代々伝わる歌のようなものを呟きながられみりゃは内側から穴を塞いでゆく。 巣穴の入り口に石と土と小枝を積み上げ、草や苔を隙間に詰め込む。 さらにその上から土をぺたぺたと塗りつければ封鎖完了だ。 「かんせいだどぉ~」 「やったどぉ~」「これであんしんだどぉ~」 入り口を塞いだらあとは眠るだけだ。 下草の上に親子三匹、川の字で寝転ぶ。 「う~!ふゆどをこすどぉ~!!はるまでぐっすりだどぉ~」 「はるまで~」「ぐっしゅり~」 おそらくもう数日で初雪が舞う。 この一家はそれすらも知らずに眠り続けるのだろう。 暖かい春の日差しが雪を溶かすまで となるはずであったのだが。 「うぅ~」 …ックザッ… …ックザック… 「う~?」 ザック…ザッ… 「うううぅ~!?」 ザクッ 「よしやったぞ!!」 「うー!!」 突然巣の中に光と寒気が流れ込んでくる。 飛び起きたれみりゃの目に白銀の世界と黒い二つの影が飛び込んできた。 「おし、大当たり!れみりゃだ。」 「やりましたね兄貴!!」 男たちはれみりゃを縛り上げると次々と袋の中へ放り込んでゆく。 「みゃあみゃあ!!」 「あがぢゃあああぁぁぁぁん!!あがぢゃあああぁぁぁぁん!!」 泣き叫ぶれみりゃたちを無視して袋を荷車に放り込む。 「ゆっぐりじねぇぇぇ!!」「だぜえぇぇぇ」「う~う~う~!!」 荷台には既にいくつもの袋が並んでいる。中身はすべて体つきのれみりゃかふらんである。 「こいつらは高く売れるからな。これで首が繋がったぜ。」 「兄貴が闘ゆっくりで有り金全部スっちまった時はどうなるかと思いましたけどね。 こんな特技があったんですね。兄貴って。」 この二人は人里に住む与太者たち。金策の為に一稼ぎしに来たのだ。 「死んだ親父がゆっくり取りの名人でな。俺もよく一緒に取りに行ったもんさ。」 「しかし饅頭なんざいつでも一緒じゃないんですかね?なんで今だけ高くなるんです。」 「ばーか、ゆっくりだって旬ってのがあるんだよ。れみりゃやふらんは今ぐらいの奴一番だ。 冬を越すためにたらふく食って油が乗ってるからな。質が違うんだよ。 知ってるか?なんでこいつらに体がついてるのか。」 「いえ、知りませんね。人間みたいに動けるからですかい?」 「それが違うんだよ。こいつらは道具を使える頭がねえからな。 栄養を蓄えるためなんだよこいつらが体つきなのは。」 「へえ、じゃあ兄貴の下腹といっしょですかい。」 「おめぇあとで覚えてろよ。まあそんなもんさ、冬眠中に困らないようにそうなったんだろうな。 同じ肉まんでも頭と体じゃ味も値段も違うんだ。」 荷車をがらがらと引きながら歩く二人 荷台には二十匹ほどのれみりゃとふらん。 「じゃあこないだのれみりゃに自分の子供で肉まん作らせてた店。 だから高かったんですね。」 「そうさ、あの店のは本物の親子だからな。体は取っても死なないってわかってるから体で作るんだ。 赤の他人のれみりゃに作らせると頭も体も関係なしに…おっとまたあったぜあそこだ。」 「よくわかりますね。俺にはぜんぜんわからねえや。」 「年季がちがうさな。年季が」 男はそういいながらスコップでざくざくと雪を掘っていく。 数十センチ掘ればぼこりと土がへこみその向こうには体つきの 「むきゅうぅぅぅ…ごほん……」 紫色の奇妙な物体。そして大量のチラシや新聞紙 一瞬ゆっくりぱちゅりーのようにも見えたが微妙に違う。 もやしのように細いが体がついているのだ。 「ありゃ、違ったぜこいつは」 「なんですこの紙くずまみれのは」 「こりゃあぱちゅりぃだな。体つきのゆっくりぱちゅりーだよ。 穴の塞ぎ方が似てるから間違えたんだ。」 「案外兄貴もあてになりませんね。」 「うるせえな久々なんだから仕方ねえだろ」 男達の会話をよそに冬眠中の巣穴を暴かれたぱちゅりぃは 大量の紙屑に囲まれて眠ったままだ。 いや、反応が薄いだけで起きてはいるのかもしれない。 どちらにせよ頭に霞が掛かっていることに代わりはないが。 「で、こいつは売れるんでしかい?兄貴 こいつの体も油が乗ってるんでしょ?」 「こいつの体はなぁ…ちょっと違うんだよ。」 「と、いいますと?」 「こいつは食うモンがなあ…ああ、見ろよほれ。」 むきゅむきゅと寝言を呟きながら手を伸ばすぱちゅりぃ その手が掴んだのは干からびた野菜くず。 ではなくなんと紙屑の山の中のチラシだった。 「えっと兄貴、まさかこいつ。」 「そのまさかだ。見てろよ。」 チラシを掴んだぱちゅりぃは 「むきゅうぅん。むきゅうぅん。」 それをそのまま口に運んだ。 しばらくの間もしゃもしゃと咀嚼したあとゆっくりと飲み込む。 この間なんと35秒、驚異のゆっくりっぷりである。 よく見てみれば紙屑だらけのぱちゅりぃの巣に食料はほとんどない。 あるのは紙屑ばかりである。 防寒材としては優秀かもしれないが普通なら食料にはならない。 それを食料にしてしまうのが歩く紫もやしことぱちゅりぃである。 虚弱でありながら妙に頑丈な肉体を持つ彼女は 生き延びるために驚異の消化力を身につけたのだ。 「こいつってこんなもんばっかり食ってるんですかね?」 「らしいな。弱くてまともな餌は取れないからこんなもんを食うんだろうが。 栄養も殆どないだろうからな。だから弱いのかもな。」 「卵が先か鶏が先かみたいな話ですね。で、こいつは食えますかね?」 「筋だらけだろうさ。やめとこう。」 その時男たちは下から見上げる視線に気づいた。 いつのまにかぱちゅりぃが目を覚ましていたのだ。 独特のどろりと濁った目で男達を見つめるぱちゅりぃ 常にもぐもぐと動き続ける口をゆっくりと開くた。 「ごほんはどこ?」 「は?」 「むきゅぅ、もってかないでぇぇ…」 蚊の鳴くようなか細い声で喋るぱちゅりぃ 白い雪と黒い土、灰色の紙屑と紫色のぱちゅりぃ 前衛芸術家かなにかなら喜ぶかもしれないが男たちにはもう限界だった。 「はいはいごほんね、ごほんだよ」 そういってちり紙代わりの天狗の新聞をぱちゅりぃに押し付ける。 「むきゅぅぅぅごほん、ぱちゅりぃのごほん」 嬉しいのだろうか上体を陽炎のように揺らすぱちゅりぃ 「あーはいはいよかったねごほんだね。おやすみね。」 「春までねむってようなぁぱちゅりぃ」 「むぎゅうううぅぅぅぅ!!」 ぱちゅりぃの体を紙屑の山に押し込むと そのまま土をかけて埋めもどす。 少々手荒すぎる気もするがなに紙を食べて生き延びられるゆっくりだ。 これくらいはどうということもあるまい。 「しかしあんなゆっくりもいるんですね。兄貴」 「わからんもんだな。案外と」 荷車を引きながら人里を目指す男達 荷台のれみりゃ、ふらんの体力も尽きたらしく静かなものだ。 冬を生き延びようとゆっくりを食べたこのゆっくりたちは 冬を彩る肉まんアンまんとして人々に食べられる。 なんとも因果な事ではないか。 「おそくなっちまったな。しかし」 「晩飯にこいつらでも食いましょうか。」 「馬鹿言うんじゃねえよ。まったく」 このSSに感想を付ける
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続々ゆっくり研究 20KB 虐待-普通 制裁 愛で 観察 考証 差別・格差 妊娠 飼いゆ 野良ゆ 姉妹物 透明な箱 独自設定 続々ゆっくっり~ *いやぁ~ちょっと趣向を変えてみたが不評でした。 *今回は一作目と同じ設定に独自のニュアンスを絡め、話が単調にならないように展開を多めに入れてみました。 *厳しい意見はとってもためになり次回作の意欲に繋がるので大変感謝です。 *でも、あんまり怒られると凹む乱筆乱文の作文野郎ですが生暖かい目で見てやってください。 *そんではどうぞ~♪ 十一目 本日は他のゆっくり研究員達数名と朝からディスカッションをしていた。私の研究成果の中途報告をしたところ様々な意見が出た。 ・研究の手法としては概ね問題は無いが、ゆっくりを追い詰める姿勢に問題がある。ゆっくりへの虐待はゆっくり研究では不可欠だが 少し感情移入が多く無いか?それに伴って研究視野が狭まってきてはいないか。 少々耳が痛い質問であったが反省すべき点に気づかされたので大変感謝した。 ・研究するには個体数が少なすぎではないか?蔓を採取した親ゆっくりごと捕獲したら良かったのではないか? これに対しては私が考える研究計画から大きく外れるのでそれに関してはコメントを控えると伝えた。 ・ゆっくり研究をするのなら是非一度食してみるべき。 可でもなく非でもないが苦笑いで応対した。 最後にこれからの私の研究のマイルストーンに少しだけ触れた。 ・現在の個体の中でブリーディングを成功させ、野良ゆっくりが野性の中でどれだけの種類の個体と交配を重ね、その遺伝子を 継ぐ遺伝子餡を保有してるかを検証する。 ・最終的にはクラスAを常時1~2匹、クラスBを常時3~4匹、クラスCを常時10匹前後、クラスDを10匹以上保有すること。 ・そして最後にクラスSSとなる一般放し飼いの個体に金バッジ認定以上の上位教育を施し知能の限界を試す 私はディスカッションで得た意見等を参考に新たな研究姿勢を模索しつつ夕方近くに研究室に赴いた。 クラスCの水槽を覗きこんでみると長女のれいむと次女のまりさがボーっとクラスCの水槽を見下ろしてた。その一方、三女のぱちゅりは 水槽の角で蹲っていた。 三女のぱちゅりにどうした?と尋ねたら、なんでもないと一言言うだけなので例の監視カメラの録画記録を確認してみた。 餌の事でかなり虐げられたようだ。 もう一度三女のぱちゅりに、他の二匹に餌の事で苛められたのか?と聞いたら、いきなり口からクリームを吐き出した。確かどこかの 論文で「ぱちゅり種は過度のストレスによって体内の内容物を吐き出して弱ってしまう。」と、書いてあったのを思い出した。 ちょうど良い機会なので三女のぱちゅりを隔離するべくクラスBにランクアップさせることにした。 クラスBの水槽に移動した三女のぱちゅりは、激しく動揺してさらにクリームを吐いた。私は焦りながら三女のぱちゅりを説得した。 ・ここにはおしおきのために入れたのではない。・優れた個体だから入れた イマイチ「優れた」という意味が伝わらなかったようだが、まぁ良しとして私は簡単に水槽の説明をした。そして新しい設備の 二倍に薄めたオレンジジュースが滴下される皿の事も。 とりあえず薄めたオレンジジュースを舐めさせてみたところ非常に喜んでいる。しきりに感謝の言葉を投げかけてくるので早速 クッキーを与えた。ちゃんとクッキーの前で制止して私の言葉を待っているので焦らさずあっさりと食べることを許可した。 折角の餌を残すほど嫌がってたクッキーをガツガツと食べながら、美味しいとか感謝の言葉とかを投げかけながら笑顔で食べている。 これは人間である私に媚へつらって言っているのか?もしくは本当にそう思って言っているのかは暫く様子を見て見極めねばならない。 そして最後の一欠けらに差し掛かったところで残りの餌を保存したいと願い出た。クラスCで見たボトルキャップに詰められた餌は 三女のぱちゅりの仕業だったのかとわかった。 私が快諾すると三女のぱちゅりは水槽に転がしておいたアイテムの中からまたボトルキャップを選び出してそこに残りの一欠けらを 入れ巣の中の奥にしまいこんだ。 指先で戯れてやってると食後の便意をもよおしたらしく排泄用の穴から便を下に落とした。落ちた便はまっすぐ下のクラスDの水槽に 落ちた。クラスDの水槽でぐったりしている四女のちびれいむと五女のありすはそれを餌だと思い、力なくその便に近づき食べようと したが、臭い臭いと言ってそれが便である事実に愕然としていた。三女のぱちゅりは排泄用の穴から悲しそうに下を覗き込んでいた。 次にクラスCの水槽に移ると相変わらず節操無く餌の要求を繰り返しているが、さすがにいつもよりは元気が無い。とりあえず クッキーを二枚置いて焦らしてみる。次女のまりさは固く強張りながら良し!の号令を待っている。長女のれいむは唸るような表情で 号令を待っているのでさらに焦らした。 1~2分焦らしたところで良し!と号令をかけた。二匹ともクッキーに飛びついてを必死に喰らっている、既に味の事なんか二の次で、 瞬く間に餌を喰らい尽くした二匹は、しつこく遊んでくれとねだってきたので遊んでやっていると。不意にこう質問してきた。 なぜ三女のぱちゅりは、あんなところに居るのだ?さっきからぱちゅりが舐めているあれは一体なんだ?と聞いてくるので二匹に こう説明した、三女のぱちゅりは言うことをちゃんと聞いて良い子にしているから。すると自分達もちゃんとゆっくりしていると 反論してきた。 個体達がしきりに使う「ゆっくり」の意味が少しだけわかったような気がした。次にあの舐めているものはなんだ?と言う問いに 実際に一滴づつ口の中に垂らしてやって理解させた。 飛び上がるほど喜んでさらに寄越せと騒ぐので菜箸の先で弾き転がしてから、お前達はまだまだダメだ!という旨を伝えた。 二匹は黙ってうらやましそうに自分達が居るクラスCの水槽の上の段にあるクラスBの水槽でで快適に過ごしてる三女のぱちゅりを じっと眺めていた。 最後にクラスDの水槽に移り観察していたら、ぐったりする四女のちびれいむと五女のありすがやってきて餌の催促を力なくする。 餌ならさっき落ちてきたアレがあるだろと言ったら、あれは食べ物じゃない!と猛烈に抗議してきたが、私はその抗議を遮り、 餌はアレだ!と冷静に伝えて続けて放たれる戯言を一切無視した。 二匹の前日の傷口をよく観察すると餡の流出こそは止まっていたが、皮の再生は思いのほか進んでいない。五女のありすに至っては 次女のまりさに噛まれた歯型の通り丸く皮が切り取られ、その切り取られた丸い皮は一部だけ体の皮と繋がって、まさに皮一枚で プラプラとぶら下がってた。 過酷な環境の元では再生能力も格段に下がると思われる。 十二日目 本日は少し遅めの午前10時に研究所に赴いた。 まずは手始めにクラスBの水槽に歩みを進め三女のぱちゅりの様子を観察。起床時間だったのかちょうど巣穴から出てきて 例の挨拶から始まった。挨拶を交わしてやると非常に喜んで跳ねて回った。本日も例のクッキーを与えたが相変わらず何の不満も 言わずニコニコしながら感謝の言葉を絶やさず食べ、昨日と同じく私の許可を貰ってクッキーの一欠けらを咥えて巣穴の奥に 消えていった。 巣穴の奥を覗き込んでみると、寝床にハンドタオル、食料庫にペットボトルの蓋、使い道は謎だが金属製の光った栓抜き、使い切った ボタン電池、どこかのメダルなどが綺麗に並べられていた。 滴下されたオレンジジュースを随時舐めずに溜めて置いたらしく受け皿いっぱいになったオレンジジュースを食後のデザートと 言わんばかりに一気に飲んで満面の笑みだ。 だが、少し気がかりなのは、笑みの向かう先は下のクラスCの水槽に居る二匹の兄弟に向けられていたことだ。 次はクラスCの水槽に近づき観察してみると、長女のれいむと次女のまりさは既に起きておりその視線はクラスBの水槽でであった。 二匹はなぜあっちのクラスBの水槽に行けないのか?みんな一緒に居ないと楽しく出来ないなどと訴えてくるがダメなものはダメと 言い聞かせた。二匹はいつも通りにガツガツとクッキーを噛み砕き水分も取らずに咳き込みながら食事を済ませた。 しばし長女のれいむと次女のまりさと指先で戯れていたが、しきりに次女のまりさがみんなと一緒に居たいと訴えてきた。 クラスDの水槽に居る二匹の傷の治りが遅いのは隔離してることが原因なのかもしれないと思った。 早速クラスDの水槽を覗きこんだ。四女のちびれいむと五女のまりさはお互いもたれ掛かるようにして虚ろな目で空を見ている。 二匹の傷口の具合は相変わらずだ。体内の餡の水分が減ったのか、餡自体が減ったのかは定かではないが少しやつれているようだ。 三女のぱちゅりが落とした便には口を付けていないらしく落ちてきた状態のままだった。 監視カメラの録画記録をチェックしてみるとそこにはなんとも笑ってしまう現実が写っていた。 お互い先に眠った方の傷口から餡を相手に舐め取られていたのだ。舐め取られた方はそれに気付いて相手を叱責している。 そんなことをお互い交互に繰り返しているものだから体内の餡は二匹とも減っていたのだ。 一見仲良さそうに見えた光景だが本当は至近距離で相手が眠るのを待っていただけだったのだ。 なんとも間抜けな事実を知って疲れたので本日は別室にて少し遊ぶことにした 水槽は無防備に蓋もされず置いてあったが中の野良れいむはしっかりと足を焼かれていたので脱走することも出来ずに水槽の中で 長細くなって横たわっていた。肛門付近には多量の便がありそれから身を遠ざけるための措置らしい。 眠ってるのか起きているのか解らないので顔面をライターで軽く炙ってみると絶叫を上げてビタンビタンと身をくねらせた。 なんで酷いことするの?とか便が臭くてゆっくりできないとか母親の所に帰してとか口やかましく言うので焼いた足の部分を カッターナイフで何度も執拗にに切り付けライターで炙った。もはや奇声のような声を上げてキューっと身を縮めて痛みと戦っている。 涙声でなんでこんな酷いことするの?と言うのでニッコリと笑ってから焦げて硬くなった足の部分を握り潰してやった。 余りにも強烈な痛みに絶叫も出ず喉の奥から餡を吐き出して痙攣し始めた。 この程度で死なれてもつまらないので普通濃度のオレンジジュースを注射器で100mlほど注入して水槽に蓋と重石を載せた。 そうだ今度空気や食塩水を注射器で注入してみようとアレコレ考えながら本日の活動を終えた。 十三日目 本日は午後から研究室に赴いた。 早速餌のクッキー片手にクラスBの水槽を覗きこんだ。三女のぱちゅりは寝床の巣穴にはおらずクラスCの水槽が見下ろせる壁に へばりついて下のクラスCの水槽を覗きこんでいた。どうしたのだ?と問いかけると、下の水槽が大変だというのでチラっと 目をやると長女のれいむの額から蔓が伸びてるではないか!私は良しの号令はいいからとクッキーを水槽に放り込んでクラスBの 水槽に移動した。 クラスBの水槽では長女のれいむとそれに寄り添うように次女のまりさが傍に居た。私を見た二匹は、赤ちゃんができたと喜んでおり 次女のまりさは嬉しそうにピョンピョンと跳ねて私に報告してきた。長女のれいむは私のあかちゃん、私の赤ちゃんと終始笑顔である。 さっそく餌のクッキーを広場に置き、良し!と号令をかけたら長女のれいむはクッキーを見るや否やこれじゃ足りないと怒鳴ってきた。 赤ちゃんが出来たのだからもっと美味しい餌を寄越せだの、量が足りないから二倍持って来いだのかなり酷く増長していた。 咄嗟に次女のまりさが自分の分もあげるのでとなだめているが長女のれいむの生意気な発言は次から次と連発して出てくる。 私は長女のれいむを鷲づかみで持ち上げ蔓を観察した。一番先頭の個体は今にも生まれ落ちそうなくらい成長してた。 先頭から種類を確認すると、れいむ種が続けて二つ、続けてまりさ種が二つ、最後にぱちゅり種が一つの合計5個体が生っている。 観察の間、延々と罵倒してきたので私はそのまま長女れいむをクラスDの水槽の真上に持ってきた。あまりわがままを言うとここだぞ! と脅したが長女れいむはさらに罵倒してきた。 私は黙って先頭の個体を毟った。 長女のれいむは悲しみの断末魔の叫びを上げ返してと叫び続けた。私は一旦、長女のれいむをクラスCの水槽に戻し、掌の上で 母を捜して泣いている生まれたばかりの個体を水槽のガラス越しに長女のれいむに見せた。 長女のれいむは泣き叫びながら返せと喚く。私は泣きながらガラス越しの母に助けを叫んでいる個体を手のひらの上で 真っ二つにカッターナイフで切り分けた。 長女のれいむは気が狂ったように叫びを上げた。まだ騒ぐのなら残りの赤ちゃんもやるぞ!と脅したらボロボロと涙を流して 口をつぐんだ。 私は手のひらで二つに切り分けられた個体をクラスDの水槽に放り込み。 それを食ったら戻してやるぞと四女のちびれいむと五女のありすに言った。一部始終見ていた二匹は目の前に置かれた真っ二つの 新しい兄弟を眺めながら硬直していた。 ほら食べたらみんなの所に帰れるぞ!と食うことを薦めた。二匹は空腹で視線が定まらない目で真っ二つになった兄弟を見つめ、 おもむろに食べ始めた。 すると二匹は凄く美味しいと貪るように食べて喜んでいるではないか。私は二匹に装飾品を返してやってクラスCの水槽に戻した。 長女のれいむは赤ちゃんを食べた二匹を叱責すると思いきや、どんよりと疲れた顔で巣穴の中に消えていった。次女のまりさは 長女のれいむの罵倒を詫びて、その事を許してやってくれと哀願してきた。発情を迎え、性別がオスに固定された次女のまりさは もう次女とは呼べなくなったようだ。 元次女のまりさは長女のれいむが食べなかったクッキーを渡してくると言ってクッキーを咥えて長女のれいむの後を追った。 長女のれいむは個室の奥でポケットティッシュで作った寝床を柔らかく盛りまとめて、その上に蔓が来るように座り込み 元次女のまりさにクッキーを食べさせろと口やかましく命令していた。 私は早速別室にて水飴処理の準備と小細工の準備をした。まず人間用の睡眠薬をすり潰して水に溶き、水溶液を作った。 それを角砂糖に染み込ませ、特製の角砂糖を作った。次に水飴を注射器に入れ、痛み止めのオレンジジュースを用意した。 深夜になってから私はそっと研究室に戻り全員眠ってるのを確認してから長女のれいむをそっと巣から掴み出した。 掴み出された長女のれいむは、どうしたの?離して!と騒ぎ出しそうになったので、お前は妊婦なんだから特別な餌を与えようと 誤魔化して机の上のタオルの上に移動した。 そこで先程作った睡眠薬が染み込んだ角砂糖を一つ食べさせた。凄く美味いとガツガツと一気に食ってしまった。もっと寄越せと 言いたそうであったが先刻の事があったので、おいしかったよと言ってきた。 長女のれいむに睡眠薬が効きだすまで、赤ちゃんを眺めてて良いか?と下手に出てお願いしたら、偉そうに少しならいいよと了承 してきた。真っ二つにされた個体の次の個体は既に生れ落ちそうな状態だったのでヤバイヤバイと焦ったが睡眠薬が効いたらしく 長女のれいむはやっと眠った。 角砂糖を与えたせいか成長が目に見えて早くなった。さっそく一匹目が生れ落ちた。予想通り落ちた瞬間から例の挨拶をしてきたの だが、それに答えると後々面倒になりそうなので無視を決め込んでたら泣き出した。 うるさいのでクルリと後ろ向きにして何が起きた?と動揺する個体の背後からブスリと注射器の針を刺した。いきなりの激痛に 白目を剥いて硬直してるので面白い。 水飴の注入を終えて針を抜くと火がついたように泣き出したので傷口にオレンジジュースを塗ってやる。前に読んだ論文の実験風景の ようにすぐに痛みが消えたらしく少しの間混乱してたがすぐに忘れてその辺を飛び回るのでティッシュを敷いたタッパーに入れた。 そのようなことを繰り返して全員水飴処理を終わらせ長女のれいむの方を見ると既に蔓は抜け落ちていた。 私は眠る長女のれいむを巣穴に戻し、あたかも今抜けたように目の前に蔓を置いた。それから生まれた子供達を巣穴に放り込み 眠る長女のれいむを揺り動かして起こそうとしたが一向に起きない。仕方が無いので額に針を突き刺してやったらギャーと叫んで やっと起きた。 ほら、赤ちゃんがもう生まれているぞ!と言ったら、怪訝そうな顔でまだ生まれないはずなのにと不思議そうにしてたが、自分の 子供達を見たらそんな考えも吹き飛んだらしく、大喜びで自分が母だと言って蔓を食べさせていた。 子供達はやっと母親を認識したらしく頬を摺り寄せて甘えている。そうこうしてたら父親のまりさが起きだして感動しながら自分が 父だと説明して子供達と挨拶を何度も繰り返していた。 本日は夜も遅いのでこの辺にして惰眠を貪ることにした。 十四日目 本日は新しい研究対象が出来たことなので朝から研究室に赴く。 まずはクラスBの水槽に向かい三女のぱちゅりの様子を見た。既に起床していたらしく、小皿に溜まったオレンジジュースを舐めていた。 この水槽に移動してからは毎日機嫌もよく、うるさい位に挨拶をして甘えてくる。指先を甘噛みさせたり、頬を撫でて可愛がってると 長女であり今は母親のれいむの子供達の一人が自分と同じだ。一人だけ両親と同じ姿じゃないので苛められてる。と寂しそうに 打ち明けてきた。 私は餌のクッキーを与えてから、下に行って子供達を見たいか?と尋ねると行きたいと猛烈に頼み込むので、餌が食い終わるのを 待って、下のクラスCの水槽に一時的に下ろしてやった。 三女のぱちゅりが巣の前に向かうと巣の前で中に入れてもらえない四女のちびれいむと五女のありすが居た。 なんでも子供達を食べた二匹を意地でも近づけさせないように長女のれいむが巣の奥で威嚇している。 あんまり兄弟に冷たくしてると子供達を全部取り上げるぞ!と脅したら、しびしぶ巣穴から出てきた。 私は母親のれいむに一枚、子供達に一枚、父親のまりさに一枚、四女のちびれいむに一枚、五女のありすに一枚と餌のクッキーを 与えた。父親のまりさは子供達に餌を食べる時のルールを教え子供たちは以外に素直に従った。当の母親である長女のれいむは 相変わらず餌の前で険しい表情で号令を待っている。 私は号令を焦らして子供たちの様子を伺ったがみんな父親のまりさのように黙って餌の前で並んでいた。そしてやっと良し!の号令を 出した。父親のまりさと子供たち以外はガツガツとみっともなく餌に噛り付いた。 食事を終えた全員は早速排便をもよおして排泄用の穴から排泄し始めた。そこでも父親のまりさは排泄のルールをしっかりと 子供たちに教え込んで排便の手助けをしていた。 発情期を終えすっかり真面目になった父親のまりさを見て、ここでやっと性格の固定が済んで自分の役割に目覚めるのだなと確信をした。 食事と排便を済ませた母親のれいむと父親のまりさ達は仲良く子供達と戯れ、子供達も両親に甘えている。発情を終え真の性格が 固定された長女のれいむは餌が足りないから父親のまりさに追加の餌を私から貰って来いと口汚く罵っている。 かなり我がままな性格に固定されたようだ。 父親のまりさは私に非常に気を使いながら餌の追加を頼んできたがダメと一言言って話を終えた。その結果を長女のれいむに報告 するや否や長女のれいむは酷く父親のまりさを罵り追い詰めていた。 落ち込んでいる父親のまりさを元気付けようと泣きながら頬擦りして例の挨拶を繰り返してるのは一番最後に生まれた、ぱちゅり種の 個体のだった。 母親の方で生まれた子供たちみんなで頬を摺り寄せる遊びみたいなのが流行って、ぱちゅり種の個体も乗り遅れてはならないと言わん ばかりに、てんてんっと跳ねて母親のれいむの傍に擦り寄った。 二~三度、頬擦りしたあたりでその子は他の子に弾き出された。母親のれいむはそれを見ても何の関心も示さない。それどころか 泣きじゃくるその子に泣いてばかりでうるさいと怒鳴りつける始末だ。私は一体どういうことなんだ?と責めたら、その子は父親にも 似てない母親である自分にも似てないダメな子。と決め付けそっぽを向いている。 私は、この母親になったれいむは頃合を見計らってさっさと隔離しないと研究の邪魔だと悟った。 そんな、ぱちゅり種の子を優しく呼んで可愛がるのは同種である三女のぱちゅりである。自分が姉だよと優しく頬を摺り寄せ 目に涙を浮かべながら可愛がっている。 その光景を見ていた母親のれいむはあんなの自分の子じゃないと二人に向かって罵声を放ってきた。子供の前だからと自制してたが いい加減その生意気な口調を直せと母親のれいむを掴み上げ子供たちに見えないよう背を向けて力いっぱい指で数十発弾いてやった。 ようやく涙目になりながら、もうしないと言ったので水槽に戻してやった。子供たちは不安そうに母親に擦り寄り、どうしたの? と心配して腫れてる部分を小さな舌で舐めている。 私は三女のぱちゅりをクラスBの水槽に戻す際、のけ者にされていた、ぱちゅり種の個体もクラスBの水槽に移した。父親のまりさが 何故?と聞いてきたが、ここで苛められるよりマシだろと言ったら素直に納得していた。 クラスBの水槽に来たぱちゅり種の個体は最初母親が居ないと激しく動揺して水槽の中を探し回っていたが三女のぱちゅりがちゃんと 下の水槽に居るよと教えて少し落ち着いた。 三女のぱちゅりがクラスBの水槽の設備を優しく説明して最後に滴下されるオレンジジュースを舐めさせた。喜んで舐めるぱちぇり種の 個体、子ぱちゅりを眺めて微笑んでいた。 十五日目 本日は昼過ぎに研究室に赴いた。 私は資料の整理をしてからゆっくりとクラスBの水槽に近づき三女のぱちゅりと母親のれいむのぱちゅり種の個体、子ぱちゅりの様子を 見た。二匹は既に起きてて、水槽に転がしておいたパチンコの玉で遊んでる子ぱちゅりとそれを優しく微笑みながら眺める三女の ぱちゅりが居た。 相変わらずの例の挨拶を投げかけてきたので挨拶を返し、三女のぱちゅりに昨夜はどうだった?と聞いたら少しだけ夜泣きは したものの問題無かったと返答があった。 餌のクッキー一枚と1/5のクッキーを並べて置いて、一枚の方に三女のぱちゅり、子ぱちゅりはこっちと1/5の方に並ばせた。 子ぱちゅりは何の文句も言わずにニコニコと1/5のクッキーの傍でちゃんと号令を待っていた。 相変わらずこの種の行動には感嘆させられる。たいして焦らしもせず良し!と号令をかけてクッキーを食べる子ぱちゅりを確認してから クラスCの水槽に移った。 水槽の前に移ったとたんに昨日あれだけ制裁した母親のれいむが早く餌を寄越せと口汚く罵っている。父親のまりさは一生懸命それを 制止していたがどうにもならない様子だ。しかも子供達まで幼い口調で早く餌を寄越せと言い出している。私は黙って水槽の広場前に 母親のれいむに一枚、父親のまりさに一枚、子供達に一枚、四女のちびれいむに一枚、五女のありすに一枚と並べて号令を焦らした。 すると母親のれいむがもう待ってられないと食べ始めてしまった。父親のまりさはあっと声を上げたが時すでに遅しで子供たちまで 母親の真似をして食べ始めてしまった。父親のまりさはしきりに謝罪をして母親れいむと子供達を許してやってくださいと哀願してきた。 四女のちびれいむも五女のありすまでも、どこで覚えたのか解らないが身を器用に折り曲げ頭を下げて自分達は餌抜きでいいから許して やってくださいと訴えている。 私はここで感情的にならずならず黙って水槽を離れた。 そしてその夜深夜、私は静かに研究室に向かった。 私はクラスCの水槽の巣穴の奥に眠る母親のれいむの口を手で塞ぎ、静かに巣穴から取り出した。 巣穴から取り出した母親のれいむを別室に連れて行き、お前はあの水槽よりこっちの水槽の方がお似合いだ!と例の水槽に放り込んだ。 その中で大量の便と共に倒れている自分の姉にあたる姉のれいむを見て、汚い臭いを連発していた。 姉のれいむは少し考えてから罵倒してくる同じれいむ種が自分の妹だとわかった。自分が実の姉だよと妹であり現在母親のれいむに 訴えたが、そんな臭くて汚いのは姉なんかじゃない!子供達はどうした?ここは何処だ!と罵詈雑言の応酬を浴びせてきた。 そんなに汚くて臭いのが嫌なら今からいっぱい餌をやるのでそれを食って排便をしてさらに汚くなれ!と伝えて、私はその水槽に 大量のクッキーを投入して元通りに蓋と重石を水槽に乗せた。 二匹は不意に与えられた大量の餌を後先考えずに貪り食べ続けてた。 つづく・・・ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 観察系は結構好き。 投稿SSだから誤字脱字は気にしないけど、 三女ぱちゅりーと子ぱちゅりーは、叔母と姪の関係じゃない? 元次女まりさと四女れいむと五女ありすは調教が成功してきたw -- 2018-01-05 15 15 23 こういう研究の経過も面白いなぁ -- 2010-11-21 21 15 07 楽しいなぁ -- 2010-06-18 02 34 01
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『プレイス・ブレイク 前編』 19KB いじめ 不運 差別・格差 仲違い 日常模様 自然界 人間なし 創作亜種 独自設定 うんしー ドロドロな群れの争いはゆっくりできます 「プレイス・ブレイク」 前編 羽付きあき ・三本構成です ・幾つかの独自設定を使っていますご注意を ・ドロドロな派閥争いがメインですご注意を X月X日、とある山岳へゆっくりの「観察」に訪れた私は一体のゆっくりまりさを保護した。 私が見つけた頃にはかなり衰弱していたらしく、寒天の右目は喪失し、飾りである帽子も何かに「噛み千切られた」様にボロボロになっている。 砂糖細工の髪も何かに引っ張られて引き抜かれた様に一部が抜け落ちていた。 そして小麦粉の体の背部には多数の切り傷や刺し傷の数々・・・ 当初私はこのまりさがドスの群れの「おきて」を破ったことによる追放を受けたのではないかと推測した。 この山岳には「くいーんありす」が率いるありすを中心とした群れと、「ドスまりさ」が率いるれいむ、まりさを中心としたゆっくりの群れの二つがいたからだ。 大きくすり鉢状になった場所があり、そこに二つの「ドス」は共存していた。(その形状のため、すり鉢状の"ゆっくりプレイス"から出るには、段差が大きすぎる為ドスに運んでもらうしか方法が無い) 通常のゆっくりでは容易に出られない「ゆっくりプレイス」ドスまりさとくいーんありすが選んだ格好の場所なのだろうが、それはドスまりさとくいーんありすがいる事によってのみ成り立つのである。 秋から冬にかけての間か、それ以前かもしれない。(まりさの証言から秋の初め~中頃と推測される) ドスまりさとくいーんありすが越冬用の食料をため込むため、すり鉢状のゆっくりプレイスの外へ出たきり帰ってこなくなった。 すり鉢状のゆっくりプレイス内でも、ありす種とまりさ、れいむ種を合わせて有に400体を超えるゆっくり達の台所事情すらも賄えるほどの草や木の実、水場等がある。 だが、それも限りがあるし、貯蓄に回すには心細い。 その為、毎年ドスまりさとくいーんありすがゆっくりプレイスの外に出て食料を調達するのが通例となっていた。(後の調査によると、ドスまりさとくいーんありすは、ゆっくりにとっては薬にあたるあまあま・・・いわゆる"ハチミツ"をとるために、断崖絶壁に近づいた所、そろって落下したのではないかという結果が出ている。いずれにしろ、発見時には尖った岩に小麦粉の体をぶつけて大量の餡子ないしカスタードクリームを飛び散らせて突っ伏したまま潰れていた。即死と思われる。) 問題が残されたゆっくり達だ。 まりさの証言によると、そのゆっくりプレイスの中で凄惨なまでの争いが起きたと言う。 まりさの追憶と、それに伴う私の推測も合わせて、まりさが私の所に来るまでに何があったのかを紐解いていこうと思う。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・・・ドスまりさとクイーンありすがいなくなって三日後、留守を預かっている「もりのけんじゃ」であるぱちゅりーがその異変に気付く。 「むきゅ・・・どすとくいーん・・・おそいわ・・・まさか・・・」 ぱちゅりーの胸中には嫌な予感がよぎっていた。通例とはいえ、三日も開ける事はなかった。 ドスとクイーンは、いくつかの食料を洞窟の「ちょぞうこ」に入れてゆっくりプレイスの外を出たり入ったりを繰り返しているのだ。 そのスパンは約半日。つまり半日を超えて戻る事はまずありえないと考えていいだろう。 「ちょぞうこ」に入っている食料は、せいぜい50体分程度のゆっくりが越冬できる量だ。350体近く分も不足している。 「もりのけんじゃ」であるぱちゅりーは、もしドスとクイーンに万が一の事態があった場合、群れの統率役を継承すると言う取り決めがなされていた。 しかしドス種ですら二体で分けてようやく統率できる程の巨大なゆっくりの群れを、ぱちゅりーのみが統率するなど不可能に等しい行為である。 ぱちゅりーは悩みに悩んだ末、ある一つの決断を下した。 それは「群れの細分化」である。 決断と言うよりは確実にそうなると見こしての一種の「予測」であろう。 ドスまりさの率いた群れのゆっくり達はぱちゅりーをリーダーにする事に異議はないのだろうが、クイーンありすの群れが率いたありす達の意見は違う。 当然ありす種からリーダーに立候補するゆっくりがいるだろう。 すり鉢状の「ゆっくりプレイス」の中にある限られた食料をいかに貯蓄に回すか、それを考えなければならない時にリーダー決めで無駄な時間を過ごしている訳にはいかない。 ・・・このぱちゅりーの決断が悲劇の始まりであると言う事を知っているゆっくりはいなかった。 ・・・・・・ ・・・ 「むきゅ!みんな!きいてちょうだい!」 ゆっくりプレイスの中央・・・大きく開けた場所にある岩の台の上に乗ったぱちゅりーが、集まったゆっくり達に声を上げた。 「どすとくいーんがもどってこないわ!きっとなにかあったのよ!」 それを聞いた途端にゆっくり達から声が上がった。 「れいむたちのえっとうようのごはんさんはどうなっちゃうの!」 「どすがしんぱいだよ!さがしにいってね!」 「そうだぜ!どすやくいーんをさがしにいくんだぜ!」 「くいーんやどすをみすてるなんてとかいはじゃないわ!」 ・・・大方予想はついた。しかしぱちゅりーは知っている。このすり鉢状のゆっくりプレイスから出られる術はもうない。と 「むきゅ!おちつくのよ!みんな!そこでぱちぇからていあんがあるわ!むれをいくつかにわけるのよ!」 「「「ゆゆ!?」」」 あれやこれやとぱちゅりーをそっちのけで議論をしていたゆっくり達が一斉にぱちゅりーの方へと向いた。 ぱちゅりーは間髪いれずに捲し立てる。 「いまはかぎられたごはんさんをいかにせつやくしてえっとうをするかということにあるわ!りーだーはくいーんのむれとどすのむれでべつべつにきめて、まずはえっとうにそなえるのよ!まずはぱちぇについてごはんさんをちょぞうこにためてえっとうにそなえたいというゆっくりはぱちぇのところにきて!」 「ゆゆ!れいむはついていくよ!」 「まりさもだぜ!」 「でもどすが・・・」 「なにいってるの!どすがいなくなったときにりーだーになるのはぱちゅりーってどすがきめてたんだよ!」 「ゆ!そうだぜ!いまはとにかくえっとうをどうするかをかんがえるんだぜ!」 ぱちゅりーに答えてついて来たゆっくりは約150体。その殆どがこのすり鉢状の「ゆっくりプレイス」に移る前からドスに従っていた古参のゆっくり達である。 ・・・残りの50体はどうか? 「でもやっぱりれいむはどすがしんぱいだよ!どすをさがしにいくよ!」 「れいむも!」 「まりさもだよ!」 「そうだよ!どすがいなかったらえっとうようのごはんさんのたくわえなんてできるわけがないよ!」 「まだふゆまでじかんがあるんだぜ!まりさたちはどすとくいーんをさがしにいくんだぜ!」 一体のれいむの呼びかけにより、ドスとクイーンを探しに行くと言ってきかないゆっくり達。 「ありすもだわ!」 「くいーんがいないなんてとかいはじゃないわ!」 「ありすたちもれいむについていくわ!」 そしてありす側から100体・・・つまりクイーンの群れの約半分が「れいむ派」に合流した。 ぱちゅりーにはある程度の算段があった。 少々予想より多いが、150体程度に「絞られた」 あと越冬用の食料は百体分だけで良い。 そう、ぱちゅりーは自分の意図に反する「ドスまりさ派」に属していたゆっくり達の一部を切り離したのである。 そしていわずもがな、クイーンありす派のありす達・・・ありす種全てもである ぱちゅりーが従っていたドスまりさは「ゆっくり達をゆっくりさせる」為に動いていた。 それは勿論ゆっくり達も承知だったが、ドスまりさは、自身がいなくなった時の事や、「狩り」で不在の間に群れを統率するためにぱちゅりーを置いた。 逆にクイーンありす達は、元々クイーンありすが「おおきくてとかいは」と言う理由で付き従っているにすぎない。 クイーンありすはクイーンになって日が浅かったためか、自身が全てのありす達を「とかいは」に日々を過ごさせる為にワンマンで頑張り続けていたのだ。 もしクイーンが居なくなった時は、ドスまりさの群れに合流する。そう言う取り決めではあった。 これはクイーンとドス、そしてぱちゅりーだけが知る事である。いわば「密約」だ。 ぱちゅりーはこの密約を反故にした。多少自身で「狩り」をする能力があるとはいえ、所詮はありす種。何の実にもならない「とかいはな何とか」と言ったゴミを量産されてもぱちゅりーとしては困るのだ。 また、ドスにおんぶに抱っこの一部の「ドスまりさ派」も越冬には必要ない。 ぱちゅりー・・・つまりドスまりさの意思に付き従うゆっくりだけで越冬をしようと言うのがぱちゅりーの考えであった。 独裁を考えている訳ではない。多少余裕が出れば切り捨てたゆっくり達の一部も収容しようとは考えている。 ・・・こうして「ぱちゅりー派」はドスまりさのいたゆっくりプレイス北側にある大きな洞窟と、その中にある「ちょぞうこ」と五十体分の食料を増やすために行動を開始した。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ ドスまりさとクイーンありす捜索の為に離れた「れいむ派」 ドスまりさの意思を継いで越冬の為の準備を開始した「ぱちゅりー派」 残された百体のありすは一体どうなったのか? 「ありすたちはどうすればいいの・・・?」 「ゆゆ・・・えっとうようのごはんさんもたくわえなきゃいけないわ・・・」 「でもくいーんもしんぱいよ・・・」 ・・・この時点ではまだ何も決まっていない。 問題点を一つに絞らなければならないのにありす達は「くいーんとどすをさがす」「えっとうようのしょくりょうのちょうたつ」「りーだーぎめ」を出来ないでいた。 「みんな!きいてほしいの!」 悩みを抱えるありす達の群れの中で、一体のありすが声を上げた。 「いまはとにかくりーだーをきめるべきだとおもうわ!ありすからていあんがあるの!まずくいーんのおちびちゃんをひとまずりーだーにたてて、だいひょうのありすたちでほうしんをきめましょう!」 「ゆゆ!?くいーんのおちびちゃんを!?」 「で、でもくいーんのおちびちゃんはまだちいさいわ!りーだーになってもなにもきめられないとおもうわ!」 ・・・当然ありす達から疑問点と戸惑いの声が上がる。 声を上げたありすは最初に言った事をありす達に説明するために矢継ぎ早に話を始めた。 「だからありすたちがくいーんのおちびちゃんをささえるのよ!ありすたちできめたことをくいーんのおちびちゃんをとおしてそれをいけんとするのよ!」 「ゆゆ!それはとかいはなあいでぃあだわ!」 「くいーんのおちびちゃんをささえるのはとかいはだわ!」 ・・・こうして建てられた骨組みは、どんどんと肉づけされて行く。 まず百体のありす達から代表で3体のありすが選ばれた。 最初に提案を唱えた「はなかざりありす」とクイーンありすの次に美ゆっくりでとかいはな「とかいはありす」そしてクイーンありすの群れに最初に加わった「おけしょうありす」である。 この三体の話し合いの結果、ひとまずの目標は「越冬用の食料の調達」そして「クイーンとドスの捜索」だ。 後者に関しては、貴重なゆっくりを裂く訳にもいかないため、「はなかざりありす」の提案である「れいむ派」への支援と言う形で取り決まった。 クイーンありすの子ゆっくりは、まだ赤ゆっくりより一回り大きいと言うサイズである。これはクイーンありすがドス化する直前に生まれた子ありすであり、クイーンありすは群れのありす達と平等に「とかいはなあい」を注いでいた。 ひとまず団結と方針の決定に成功した「ありす派」はクイーンありすの元いた「南側の林」周辺を拠点に、「れいむ派」の支援と食料の調達を開始した。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ゆ!ゆ!まりさがんばるよ!」 「ゆ!ゆ!れいむもがんばるよ!」 「ありすもがんばるわ!ゆ!ゆ!」 ほんの少し平たい形の木の枝を口にくわえて、「ゆっくりプレイス外郭部」の絶壁を、スコップの様に木の枝を使って必死に掘るゆっくり達。 「れいむ派」の代表であるれいむは、「おうちづくり」を参考としたゆっくりプレイスの壁を掘り抜いて外に出ると言う方法を考案した。 ・・・普通に考えれば下から上へと掘り進むため非常に困難である。崩れるのを防ぐために、緩やかな角度で徐々に斜め上に行くように掘らなければならない。 現在の角度から行くと、ゆっくりプレイスの外側へ出る為に掘り進まなければならない距離は約1000m れいむ派が総動員して掘ると、時速2cm程・・・(バスケットボールサイズよりやや大きめの穴を掘らなければならないためより遅くなる) 気が遠くなるような数値だ。 木の枝のスコップを一回地面に突き刺して取れる土の量は数十グラム程度。それを紐のついた葉っぱを使った「トロッコ」に載せて土を運ぶ。 「ゆ!ゆ!」 「おも・・・い・・わ・・・!ゆ!ゆ!」 「ゆひ!ゆひ!」 土はトンネルを掘っている少し離れた場所の外郭部の壁に運ばれた。 「ゆゆ!みんな!つちさんはここにあつめてね!とんねるさんをほったつちさんをここにあつめて"かいだん"をつくるよ!」 「れいむ派」のリーダーであるれいむが指示を出す。 並行して掻き出した土を土盛りすることにより「階段」を作ると言う試みもしている。 実はれいむにとってはこちらが本命であった。 「壁」の高さは4m程。2mサイズのドスまりさやクイーンありすが全力でようやく飛び越えられらる高さである。 だが1000mも掘り進むより、僅か4mの壁に階段を作る方が遥かに容易であった。 「れいむ!」 「ゆゆ!?ありす!どうしたの!」 「れいむたちのためによびのすこっぷさんやとろっこさんをもってきたわ!ごはんさんもあるからうけとってほしいの!」 「ゆゆ!ありすゆっくりありがとうね!」 早速「ありす派」からの支援物資が届く。 食料調達は現在は秋の為困らない。しかしれいむ派を悩ませていた問題は「掘削道具」の不足である。 例えば、木の枝は出来るだけ丈夫な物を選ばなければ固い土を掘る時にすぐ折れてしまう。実際、れいむ派の所有している木の枝スコップの半分以上が破損してしまっていた。 「とろっこ」も「すこっぷ」も制作に時間がかかるのだ。出来るだけ人手を裂いて生産はしているが、追いつくはずがなかった。 ありす派はその問題を補うべく、ありす派の半分を道具の製作の為に裂き、量産体制を整えてれいむ派の支援の為に赴いたのである。 「ありすたちはここまでのことしかできないわ・・・でもできるだけれいむたちをたすけるわ!」 「ゆっくりありがとうね!」 掘削は続く。だが、その間を縫って「ぱちゅりー派」が突出し始めていた。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ 「むきゅ!みんな!いそぐのよ!」 「ゆっくりわかったよ!」 「ゆ!ゆ!」 ぱちゅりー派のリーダーとなったぱちゅりーは群れの子ゆっくり達までもを総動員して食料の調達にあたっていた。 「きのみさんややわらかいはなさんやくささん!きのこさんをゆうせんしてとるのよ!」 「ゆっくちわかっちゃよ!」 「ゆゆ!まりしゃがんばりゅよ!」 「れいみゅもがんばりゅよ!」 子ゆっくり達の群れの中に、まりさはいた。 当時はまだハンドボール程のサイズだったまりさは、何故こう言った事態になったのか、なぜぱちゅりーが焦っているのかを理解するには幼すぎた。 ただ周りの子ゆっくりに負けたくない・・・そういった「ゲーム」の様な感覚で狩りにいそしんでいたと後に回想している。 ぱちゅりー派のゆっくり達は、ありす派の拠点である南側の林にまで足を運んで食料の調達に精を出している。 栄養価の高い食料は、たくさんあると言っても限りがある。それらを出し抜いて全て取ってしまおうと言うぱちゅりーの考えであった。 唯一食料調達でライバル関係になると思われた「ありす派」も、その半分をれいむ派の支援に回して、50体ほどでしか「狩り」が出来ていない。 しかも、クイーンありすを中心にして狩りをおこなっていたため、「とかいはなたべもの」しか知らないのだ。 つまりぱちゅりーが狙っている草花や木の実、木の樹液が固まった物やキノコなどを主な食糧としているため、それらを取ってまわられると不都合が生じる。 それらは越冬のための保存がきく食料になりうる(虫等を重要視していないのは冬の直前までいるし、ありす種は食べ物としてそもそも認知していないからである) 南側の林は特に念入りに採取の対象となった。 ぱちゅりーの考えでは、食料調達に困れば、ありす派は確実にぱちゅりー派に支援を求める。その際に僅かな食糧をダシに越冬用のバリケードや「べっどさん」等を作らせようと言う腹だ。 「おうち」の整備に関してはありす種が一番得意としているため、それを利用しようと考えている。 その為に布石として、南側の林にある食料は念入りに調達された。 育ち切ってない小さな物もその対象である。とにかく全ての食料はぱちゅりー派によって採取されてしまった。 「ぱちゅりー・・・」 「むきゅ?どうしたの?」 「ありすたちはれいむたちをてつだってるよ!まりさたちもどすやくいーんをさがすれいむたちをたすけたほうがいいとおもうよ!」 「むきゃきゃ!しんぱいいらないわ!えっとうをじゅうようししていないれいむたちがあんなことをつづけられるのはふゆさんにはいってちょっとたったくらいまでよ!」 「ゆゆ?どういうこと?」 「れいむたちはえっとうにかくじつにしっぱいするわ!そのときははるになるのをまってぱちぇたちがそれをひきつげばいいのよ!それまでほっときましょう!」 「ゆゆぅ・・・わかったよ」 「あとまりさにおねがいがあるわ!」 「ゆ?」 「ありすたちがかわいそうだからそこにあるのとおなじくささんだけはのこしてるの。でもありすたちはそれをごはんさんだとしらないわ!しょくりょうちょうたつをしてる"とかいはありす"におしえてあげるのよ!」 「ゆゆ!ゆっくりわかったよ!」 日が沈む頃には南側の林には殆ど食料らしき食料は無くなっていた。 たった一日でありす派達は、重要な食糧調達地を失った訳である。 ・・・そしてぱちゅりー派が残した「プレゼント」はそれだけではなかった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「どぼじでどがいばなごばんざんがないのおおおおおおおおお!?」 「ゆ・・・!ゆ・・・!あ、あさまではあったのに・・・どうして・・・?どぼじでええええええ!?」 「はなさんがないわああああ!ありすたちがそだてたはなさんがああああああ!」 「ぎのござんもなぐなっでるわあああああああ!」 「ごんなのどがいばじゃないいいいいいいい!」 南側の林でありす達の叫びが響いた。 朝までは余るほどあった木の実や花等が綺麗さっぱり無くなっていたのだ。 それまで派閥に分かれる前まで共有の狩り場だった場所で狩りをしていたありす達は面喰った。 拠点近くの食糧地は最後に取っておこうと言う考えだったからだ。 「きっとぱちゅりーたちのしわざよ!」 「ゆるせないわ!」 「しかえしにいきましょう!」 いきり立つありす達の一部に対して、食料調達を任されていた「とかいはありす」が必死に宥める。 「ま、まつのよ!いまここでさわぎをおおきくしてもむだなじかんをすごすだけだわ!みんなおちつくのよ!」 「でもごはんさんがないわ!」 「そういえばぱちゅりーたちはごはんさんをいっぱいもってるわ!」 「それをうばいましょう!」 全く言う事を聞かないありす達に「とかいはありす」はある提案を始めた。 「このくささんはちょっとおいしくないけどたべられるのよ!これはいっぱいあるからきょうはひとまずこれをあつめてたべましょう!」 「ゆ!でも!」 「いまおこったところでなんにもならないのよ!まだあきもはじまったばかりだからはなさんやきのこさんはまたなるわ!」 「ゆゆぅ・・・」 「とにかくきょうはこれをたべましょう!」 ・・・何とか収める事に成功した「とかいはありす」。 渋々と「とかいはありす」の下についていたありすが言われた草を集め始め、食べ始めた。 「む~しゃむ~しゃ・・・あんまりとかいはじゃないわ・・・」 「でもないよりましね・・・む~しゃむ~しゃ・・・」 「とかいはありす」も草を食べるが、量は少ない。皆に申し訳ないと言う念からだろうか、今となっては定かではない。 その日は渋々と戻った食料調達隊であるが、悲劇はその夜おとずれた。 ・・・・・・ ・・・ 「ゆぐぅぅううう!」 「うんうんがどばらないわああああああ!」 「ずっぎりぃぃぃ!ゆぎぃぃ!ぐるじいわぁぁ!」 「ゆぐっ!ゆぐっ!ゆげぇぇぇええ!げぇえええええ!」 「みんなどぼじだのおおおおおおおおおおお!?」 「とかいはありす」がフラフラと調子が悪そうに小麦粉の皮を動かしながら叫んだ。 驚くのも無理はない。突然「草」を食べたありす達がカスタードクリームを吐き出し、草混じりのカスタードクリームの液状のゆるいうんうんをまき散らしながらもがき苦しんでいるからだ。 草を食べたのは「とかいはありす」と共に食料を調達していたありす達。その数は約30。(ありす派は百体のありすをそれぞれ三つに分けているため) 少しでも食料を節約するために、共有する狩り場で取った食料は、「とかいはありす派」以外に与え、貯蔵に回したため、他のありす達は何とか無事だ。 だが、草を食べたありす達は全く持って無事ではなかった。 クイーンありすが木の枝や葉っぱを使って組み上げた自身の「べっど」の中は、あっという間に吐瀉物と汚物にまみれ、苦しみのた打ち回りながら汚していく。 「げぇえええええ!ゆげぇぇぇえええ!ぐるじっ!ぐるじぃわおぼっ・・・!げぇええええええ!」 「ゆぎっ!ゆひっ!ゆひっ・・・!ゆ”・・・!ゆ”・・・!」 やがて30体のありすの殆どが寒天の白目をむいて痙攣を始めた。 カスタードクリームを出しつくしたためだ。 致死量を超えた吐餡のさらに限界を超え、痙攣しながらもなお口からカスタードクリームを吐き出し続けてあるありすは動かぬ饅頭となり果てた。 痙攣して突っ伏したあるありすは、蛇口を捻った水道の様にあにゃるからうんうんをだらだらと流しながら動かなくなっていった。 「みんなぁぁああ!どぼじでえええええええ!ごんなのどがいばじゃないいいいいいいいいいい!」 「とかいはありす」の声が辺りに響き渡る。 必死に「ぺーろぺーろ」等で看病していた他のありすや、大きな「べっど」に飛び散ったうんうんやゲロを掻き出していたありす達が茫然としてそれを見つめている。 ・・・こうしてありす派は、その三分の一を失う事となった。 クイーンありすが編んだ「巣」の片隅には、ゆっくりにとっては遅行性の毒草がポツンと積み上げられている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・「れいむ派」→ゆっくりプレイス脱出を図る一派。ありす種、れいむ種、まりさ種で構成される。ゆっくりプレイスの西側にある森が拠点。数は150体 ・「ぱちゅりー派」→ぱちゅりーを頭目として越冬を目標とする一派、ぱちゅりー種を除いて全てがれいむ種とまりさ種。ゆっくりプレイスの北側にある洞窟が拠点。数は150体 ・「ありす派」→残ったありす達がクイーンありすの子ありすをリーダーに据えて団結した一派。約30体づつを三つの派閥にわかれる。ゆっくりプレイスの南側にある林とその端にあるクイーンありすが編んだ巨大な巣が拠点。数は現在約70体
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かわいいゆっくりゲットだぜ!!外伝-中(ありがとうなんだぜ。れみりゃ) ゆっくりれみりあ(れみりゃ)の捕食種設定ありです。俺設定もありです ひどいあつかいのゆっくりと性格の悪いゆっくりや悪魔のような性格(?)のゆっくりがいます それでもよければどうぞよんでください れみぃと呼ばれるれみりゃは、自分の育ての親達を愛していた 迷子になった自分を連れて旅をしながら育ててくれた2匹には心から感謝していた だから、2匹のうちの1匹がいったことを何も疑いもせずに信じてしまったのだ そして、れみぃの本当の苦労は…その時から始まったのかもしれない では、本編開始です ある林の中の小屋、そこには数十匹のゆっくりと呼ばれる生物がすんでいる。 まんじゅうが生命を持ったでたらめな生き物…それがゆっくりと呼ばれる生き物である だが、その小屋の中のゆっくり達は名前と違って全くゆっくりしていなかったその理由は… その群れのリーダー格の50cm台のまりさはいくつかの問題を抱えていた。 一つ目の問題、越冬の食料が全然足らないのだ 二つ目の問題、誰でもゆっくりできる場所があると聞いたゆっくりが集まってくるのだ 三つ目の問題、…それはこの小屋の屋根裏にいるのだ そして、屋根裏からは楽しそうな声が聞こえてくるのだった 「うーうー♪ まんまぁー♪ 」 「むきゅ!れみぃは、ほんとうにゆっくりできるわね。わたしたちのじまんのこどもよ♪」 「こぁ、れみぃさまおいしいごはんをありがとうございます♪」 …食糧問題を抱える下のフロアーのゆっくりとは逆の楽しそうな声が聞こえてくる。 何故、このような状況になったのだろうかとまりさは悩んでいた まりさは屋根裏の3匹が群れに加わった時を思い出していた。 少し前までまりさはぱちゅりー達が隠している食糧があればゆっくり冬が越せると考えていた。 だが、まりさ達がおうちの入り口付近で騒いだために天井が崩れてしまったらしい。 もちろん、食料は土の中に埋まってしまったらしい。 その直前に出てきたぱちゅりーは自分たちのおうちが崩れたのはまりさたちが原因だから一緒に小屋に住むといい始めた。 まりさは表面上では反対していたが、内心で予定とは違うがれみりゃがいれば食糧問題は解決すると喜んでいた 群れの数は、大人が10匹で子供の数は赤ゆっくりを含めて40を超えている。 子供が大人になれば現在の食料では足りなくなるのが確実だった。 このゆっくりプレイスを手に入れたときに安心して子供を作ってしまったのが問題だったのだろうか… 時期的に食料調達ができる時間はあと少ししかない 食料調達係としてぱちゅりーの知力と手下のれみりゃに相談してみるかと考えながらまりさは眠りについた 次の日の朝にぱちゅりーが群れのみんなに提案をしてきた。 「むきゅ、これからしょくりょうちょうたつのためのぐるーぷをはっぴょうするわ」 そういうとぱちゅりーは群れ全体の食料調達の説明を開始した れみりゃは、木の上に残っている果物や木の実を集める係 体力のあるまりさとみょんとちぇんは森の中や川付近までいって虫などの生き物を調達する係 ありすはこぁと一緒に食べれる茸や山菜を覚えながら探しに行く係 子ゆっくりは、ぱちゅりーとれいむ種と一緒に地面に落ちている枯れ葉や枯れ草などの暖房道具とどんぐりなどの木の実を集める係 赤ゆっくりは、残りのれいむが面倒を見てあげる。子ゆっくりの係と交代制 まりさとしてはリーダーのように振舞うぱちゅりーに不満があった。 だが、自分自身の意見を持っていなかったのでぱちゅりーの意見を聞くことにした。 適材適所のこの作戦は、うまく作用して順調に食料を集めることができた そして、1週間が過ぎて冬ごもり開始の直前には小屋の中のゆくっりのいないスペースに木の実や茸と虫が小さな山のように集まっていた。 床にはみんなで集めた枯葉や枯れ草がひかれていてとても暖かい。 詰まれた食料を満足そうに見ながらぱちゅりーは群れのみんなに語り始めた 「みんなよくきいてちょうだい! これでふゆごもりのじゅんびがおわったわ!」 「「「「「ゆっくり、りかいしたよ!!」」」」 「このしょくりょうをじょうずにたべていけばふゆはこすことができるわ!」 「「「「「ゆっくり、りかいしたよ!!」」」」 「ぱちぇとこぁとれみぃはこやをでるけど…みんなはゆっくりしていってね!!」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!…ゆっくり、りかいできないよ!?」」」」」 ぱちゅりーの発言に混乱している群れのゆっくりを無視してぱちゅりーとこぁとれみぃは小屋を飛び出していった その場所に残っているのは混乱しているゆっくりの群れだった。 その中であのリーダ格だったまりさが最初に冷静になった 「ゆっくりおちつくんだぜ!ごはんさんがこれだけあるんだからふゆさんがきてももんだいないんだぜ!」 その言葉に落ち着いたゆっくり達はゆっくりと好きなことをしはじめた。 まりさ種・みょん種・れいむ種・ありす種のおとなや子供たちがゆっくりとしている… その様子をみたまりさは考えていたこれからの幸せな冬ごもりの日々を・・・ 一方、そのころのぱちゅりー達 ゆっくり達のおうち(人間の小屋)から抜け出したぱちゅりー達は自分たちのおうちのあった場所の近くの大木に来ていた 周りを見回した後に咳き込みながらぱちゅりーはしゃべりはじめた。 「ケッホケッホ、ここまでくればだいじょうぶね」 「こぁ、だいじょうぶですか?ぱちゅりーさま」 「うー! うー! うー? うー!?」 「だいじょうぶよふたりとも…はやくいえにかえりましょう。わたしたちのゆっくりぷれいすへ」 「こぁ、ゆっくりわかりました♪」 「うーうー♪ まんまぁー♪」 そういうとぱちゅりーはこぁとれみりゃに木の根元あたりを掘るように指示を出して自分は周りに注意を払った。 5分ほど経つと木の根元にゆっくりの通れるぐらいの穴ができていた 「さあ、ゆっくりなかにはいるわよ」 「こぁ、ゆっくりわかりました♪」 「うーうー♪ まんまぁー♪…う、う、う…」 3匹は穴にはいるとそこにはゆっくりとした空間と奥に行く道が何本かあった 全員が入ったのを確認するとぱちゅりーは入り口に枯葉と木の板を置いて外敵にばれないようにカモフラージュをした 疲れたので奥の部屋でゆっくり休むと部屋を出て行った 「うーうー♪ まんまぁー♪…う、う、う…」 「こぁ、いなくなりましたね。れみぃさまやくそくはおぼえていますね?」 「…う、う、う…」 れみぃは約束のことを思い出して悲しくて泣きそうになるのをこらえた。 約束とは1週間ほど前にさかのぼる巣の裏口を破壊した時の約束の事だった。 「こぁ、れみぃさまにおねがいがあるのです」 「うーうー♪ うー?」 「こぁ、れみぃさまにこのすからでていってほしいのです」 「う、うぁ?」 「れみぃさまがいるとたのゆっくりたちにまんまぁーたちがゆっくりできなくなってしまうのです!」 「う、うぁ? 」 「こぁ、れみぃさまがいたおかげでむれをはなれてたびにでました。そして、このすにをみつけました」 「う、うぁ? 」 「でも、れみぃさまがいるためにおいだされそうになっています」 「うっぐ、ひっぐ……」 れみぃは泣きそうになりながら話を聞いていた 群れを出た理由は自分と一緒にいるためだった 柿の木の下に入れなかったのも自分のせいだった 外にいるゆっくりの群れに追い出されそうになってるのも自分のせいだ …ゆっくりできないのは誰のせいなのだろうか… 今までの楽しい出来事が両親にとっては自分がいたせいで両親がゆっくりできなかったことに気付いたのだ そして、たえきれずに泣き出してしまった その時に、こぁが耳元(?)に囁いてきた 「かんちがいしないでください。ちかくにすをつくってべつべつにくらして、はるにあえばいいのです!」 「……う~?」 「こぁ、ゆっくりりかいしてください!! ちかくにすをつくればはるになればまたあえるのです!!」 「うーうー♪ うー♪」 「では、ぱちゅりーさまがもどってくるまえにせつめいをしますね」 こぁの説明は、おうちの近くにある空洞の大木で冬をすごせばいいというものだった。 そこには非常食と防寒具も用意してあるという。 れみぃは家から出たくはなかったが、本当の母親の様においていかれるのではなくまたあえるのだからと自分に言い聞かせた。 そして、話しは今に戻る 「むきゅー!? おうちをでるとはどういううことなのれみぃ?」 「うっうー☆うあうあ☆」 「こぁ、ゆっくりりかいしてください!! れみぃさまはじぶんのおうちをつくられていたのです」 「むきゅー!? そこにすだちをしたいということなのれみぃ?」 「うーうー♪ まんまぁー♪」 こくこくとうなずくれみぃを見てぱちゅりーは納得がいかないようにこぁをみた。 確かに大きさや戦闘力ならばこの中で一番に違いない。 だが、少し前まで子供のようだったれみぃが一人で暮らせるのかが心配だった。 「ゆっくりとこぁにまかせてください」 「むきゅ…ほんとうにだいじょうぶなの?」 「こぁ、あくまでこあくまですから♪」 そういうとれみりとこぁは巣の裏口のひとつから出て行った。 木の根本に作られたこの巣は、うさぎやネズミによって掘られて出来たものだ。 木の根もとの大きな入り口とモグラが地面に出たときのような出口が二つある。 そのうちのひとつはこの前ぱちぇの手によって埋めてしまったのだが… 「れみりゃさま、つきましたよー」 こぁが案内した場所には落雷でも落ちたのか中に空洞のできた大木が倒れていた。 穴の大きさは人間でもかがめば入れるぐらいの大きさだった。 奥のほうには、毛布と大量の食料が置かれている 「うーうー♪」 「こぁはかえりますが、なにかあったらこぁたちのおうちにかえってきくださいね」 「うーうー♪」 わかったという様にれみぃは頷き返してた こぁはそれをみてパタパタとぱちゅりーのおうちへと戻っていった れみぃは自分がいなくなったことでまんまぁー達がゆっくりできると思い眠りについた。 夢の中では自分の本当の母親の胴体付きれみりゃや兄弟達、 それにこぁまんまぁーとぱちゅりーまんまぁーと一緒にさくやの作ったぷっでーんを食べる夢を見ていた。 そして、時間は過ぎていき11月が終わり、12月の暮れとなった。 ぱちゅりーの巣 「むきゅ、もうすぐ、くりすますね。くりすますにはさんたさんがいいものをくれるのよ」 「こぁ、ぱちゅりーさまにおねがいがあるのです。」 「むきゅ、なんなのいってみなさい」 「こぁ、えさのもんだいもないのにこのすでふたりですむのはさびしくありませんか?」 「むきゅ、れみぃがいないとひろいわよね。このすは・・・」 「こぁ、さんたさんではなくぱちゅりーさまにおねがいがあります…こどもをつくりましょう」 「そうね、しょくりょうももんだいないし…ふたりはさびしいわ」 そして、彼女たちが子作りを開始した。 こぁは今までの苦労を思い出していた。 川の土手にすんでいた時、まりさが好きなぱちゅりーを自分に振り向かせる方法を悩んだ日々。 土手を離れるためにれみぃを利用してしまった事に対する後悔 3匹でのつらくも楽しかった日々 ぱちゅりーと二人きりになりたくてれみぃを追い出してしまった事に対する後悔 この瞬間のおかげですべての苦労や後悔が報われた気がする。 「こぁ、あくまでこあくまですから♪」と内心で舌を出す小悪魔がいた 年が明けて1月、話は大量に増えてしまったゆっくり達とれみぃと呼ばれたれみりゃに戻る 大量のエサに満足した群れでは、若い越冬を知らない世代のゆっくりがすっきりを行い続けた。 植物型にんっしんっであり9・10匹の子供をそれぞれが授かる事となった。 大人が25匹、子供が40匹、赤ゆっくり30匹、蔦の子供が40匹に増えていた 床がバレーボールやソフトボールやミニトマトで埋められているような状態だ。 さすがにまずいと思った各種のリーダーの相談の結果、子作りを禁止にした。 冬籠もり中の餌不足は抗えぬ問題であった。 しかも巣周辺の食べられそうなものはすでに取り尽くした状態である。 妊娠した子供を持つ親はえさを取りに行く事ができない。 遠出をしても往復に時間が掛かるため量も沢山は採れず、取ってきた分はその日の内に消える。 加えて雪が降る日もあるので食料探しにいけない日もある 最近では、初めての子供のために頑張ろうとして力尽きたのか帰ってこない成体ゆっくりも増えてきた。 中には自分の寝具である干し草を食べたゆっくりもいる 怖がって食料調達にでないゆっくりもでてきている。 「どぼじでごはんがすぐな゛いのお゛ぉぉぉぉ!!」 「おかーしゃんおにゃかへっちゃよ!!」 「しゃっしゃとごはんもっちぇきてね!!」 「しゃむいよ! あったたかいかれはさんがないよ!」 「まりしゃもおふとんでねちゃいよ!」 ボロきれのようなシ-ツと中身がこぼれだしているフトンもあるが赤ゆっくりと小さな子ゆっくりで埋まってる 巣に轟く親の絶望の叫びとご飯も満足に出せない親への不満を口々に吐き出す子供達の叫び声が響いていた。 その状態にリーダー格のまりさは困りはてていた。 残りの保存食は、最低源の食料を食べたとしても半月もたないだろう。 ぱちゅりーが用意したのは冬ごもり前の子供が成長しても足りる分の食料を用意した。 だが、現在のゆっくりの数は冬ごもり前の2倍を越えているのだ。足りるはずがない。 「こまったんだぜ…」 どんなに悩もうと食料が出てくるはずもなく相談できる相手もおらず途方にくれるしかなかった 「まりさ、そうだんがあるんだよ。」 「いってみるんだぜ。れいむ」 そこには越冬を経験をした事のある1匹のゆっくりれいむがいた。 彼女は優秀でいつも他のゆっくりよりも多くの食料を拾ってきてくれる。 彼女の話したこと驚きの内容だった。 まりさは現在、それぞれの種でリーダー的役割になっているちぇん・みょん・ありすをよんで事情を話した れみぃと呼ばれたれみりゃの巣 「うーうー♪ うーうー♪」 巣の中でごろごろと転がっているゆっくれみりゃは上機嫌だった。 今日はあのゆっくりは来るのだろうかと最近、仲のよくなったゆっくりれいむのことを考えていた。 巣の食料をわけると喜んでくれて一緒に歌を歌ったりして遊んだ。 足音が聞こえるので外にでて木の上から近づいて脅かしてやろうと木の枝に隠れた。 だが、普段と様子が違うし人数も多い。 「ここにれみりゃのすがあるのかだぜ」 「そうだよ。いつもごはんをわけてくれるんだよ」 「こわいんだよー。はやくにげたほうがいいんだよー」 「ちんぽ!」 「とかいはなのだから、みんなでゆっくりなかにはいりましょう」 そういって5匹のゆっくりは巣の中に入っていた。 この5匹は群れに最初からいた中心的なゆっくり達で越冬についての知識も多く持っていた。 そのために自分たちの状況を改善するために食料を少しでも増やそうと考えていた れみりゃの食料を分けてもらえればと考えてやってきたのだ その様子をみていたれみぃはどうしたのだろうかと後ろからそっと近寄っていた。 「おさないでちょうだい」 「わからないんだよ! ありすのうしろのはだれもいなんだよ!」 「うーうー♪ うーうー♪」 「「「「れみりゃだぁぁぁぁ---っ!!!」」」 驚いて巣から逃げようとしますが入り口にはれみりゃがいて逃げられません。 そんな中かられいむが前に出てれみりゃに話しかけます。 「ゆっくりおねがいがあるんだよ! ごはんさんがなくなりそうだからわけてほしいんだよ!」 「うーうー? うーうー!」 れみりゃはその場から少し離れた木の洞に止まると中から木の実や茸を取り出し始めた。 「このごはんを…くれるのかだぜ?」 「うーうー♪ うーうー♪」 そういうとコクコクともっていけというように首を振ります。 「できればもっとほしいんだぜ。さがしてくれないんかだぜ!」 「うーうー? うーうー!」 れみりゃはあちらに行けと促すように首を左に振ります その先にあったのは松の木でした。 れみりゃは木の上に上ると松の実(まつぼっくり)を落とし始めました 5匹はそれをすごい勢いで食べはじめた。 少し硬いが空腹の5匹にとっては久々のごはんだ 次にれみぃはヒラタケ(シメジ)を落としてきた。 この様子をみていたまりさは足の速いちぇんに仲間をつれて来る様に頼んだ。 銀杏の実や山イチジク(イヌビワ、食用)の葉などの食べられる植物を1箇所に集めた。 これだけの量があれば冬を乗り越える可能性が出てきた。 何日も同じことをすれば全滅の可能性が格段に低くなるはずだ。 「ありがとうなんだぜ。れみりゃ」 心からの感謝をれみりゃに言った だがその希望はちぇんの報告によってもろくも崩れ去ってしまった 下編かわいいゆっくりゲットだぜ!!外伝 1-下に続く 【あとがき】 作者名無しです。 なんか矛盾点が出ているのは、ぱちゅりーの話を私(主人公)が勘違いしたりしたり子悪魔の罠です… ぱちぇたちの冬眠する前の話と3話との間のれみぃと野生ゆっくりとの外伝です。 野生の生き物を書くのが面白くて驚いてます。文章下手ですが・・・ 下編はここで書いて問題ないか悩んでます。 書いたもの かわいいゆっくりゲットだぜ!! 1・2・3 外伝 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/jukai_bao/pages/20.html
現在はUIが変更されており、スクショと違う部分もあります。 (以下2019/9/9のじゅりさんのツイート)元ツイート 🌱タオバオアプリ使い方虎の巻🌱 くっそ適当にまとめたから気が向いたら見て 試しにアプリ入れたけどわかんねぇ〜〜〜て人向け このページけっこう色々機能詰まってる とりあえず見て おわり
https://w.atwiki.jp/songsdata/pages/112.html
- 2012年8月7日「もっと ぎゅっと ハート」おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! 2012年11月20日「こいしょ!!!」おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! 2013年2月19日「こあくまるんです」おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! 2013年7月9日「夏サンキュ!!!」おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! 2013年11月5日「夢ふうせん」おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ! おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!