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私――馴木沙奈は、一つの問題に直面していた。 いや、問題って言ったらもうこの状況自体が一つの問題なのだが、とにかくその問題の中でまた難題に直面したのである。 結構歩いた気がするが、誰とも出会わない。 平野をとっとこ歩いている以上、人影のひとつくらいは見つけてもよさそうなものなのだが、人っ子一人見つからないのだ。 あんだけ派手に爆発が起きたっていうのに誰一人寄って来る人はいなかった。 いや、むしろ爆発したから誰も寄ってこないのか。 そりゃ建物が思いっきり爆発するのなんか見たら、普通の人間は逃げるだろう。 寄ってくるのは普通じゃない人間だろうし、そういう人間に対して話が通じる確率は普通の人間と比べれば低いと思う。 だから誰とも出会わなかったのはもしかしたら幸運なのかもしれないが、しかし問題はそんなことではなかった。 ミュートスさんは夜歩きに慣れないこちらに歩調を合わせ、何度か休憩をとってくれている(思えば、これも他人と出会わなかった原因である気はしなくもない)。 その休憩で発覚した――というか、気付かされた事実がある。 「……ない」 私に配られたらしい鞄は旅館ごと爆発していたので、当然のことながらその中身もなくなっていた。 いや、別にその中に個別に入っていたらしい武器やなにやらが恋しくなったわけではない。 そんなものを配られたところで、一般人で、今まで清く正しく――かどうかはともかく、ともあれ普通に生きてきた私に使えないのはわかっている。 ミュートスさんなら使えるかもしれないが、まあそこは今直面している問題とは離れたことだ。 問題は、 「水が、ない……」 そう。基本支給品、という奴である。 名簿や地図はミュートスさんに見せてもらったものが頭の中に入っているが、食料や水はそういうわけにもいかない。 この島は真夏みたいな暑さではないし、ちょっと水分補給を怠った程度で脱水症を起こすわけでもないが、それでも飲まず食わずで生きていられるわけがないのである。 飲まず食わずでは三日、水を飲んでいても一週間――だっただろうか。 サバイバルなんてやったことのない女子高生のうろ覚えの知識だから実際にそうなのかは微妙なところだったが、別にもつのが何日だろうと、飲まず食わずの衰弱した状態でこんな場所にいれば命が危ういのは間違いのない話だ。 年下の女の子に飢えた思いさせるほど薄情でも間抜けでもないわよ――とは、ミュートスさんの言だったが。 単純に分け合うにしたって、二人で一日半――もうちょっと小分けにしても、二日程度が限度だろう。 「――おっかしいのよね」 何度目かの休憩。 ミュートスさんは、そんなことを言った。 「おかしいって、なにがですか」 「だってさ、考えてもみなさいよ。三日分よ、三日。 沙っちゃんみたいな間抜けな話がなくっても、食料と水は三日で終わり。おかしいって思わない?」 言われてみれば、三日という日数は微妙なようにも思える。 三日。この島にいる数が70余人だから――単純に言えば、一日25人ペースで人が死なないといけないわけである。 もちろんこんな状況下で常識の範囲の物言いはできないが、それにしたってそんな速度で人死にが出続けるものだろうかとは確かに思う。 「三日以内にケリつけてほしいのかとも思ったけど、そンなら『三日以内に終わってなかったら全員の首輪を爆破する』って言っておけばいいでしょ。 わざわざ遠まわしな『6時間ルール』なんて必要ないじゃない」 それもごもっともな話だ、とは思う。 なにかこちらに制限を科したいのなら、あちらから言えばいいのだ。 それをするための生殺与奪の権利は握っているのだから。 「わざわざこんな御大層なことしといて、食糧をケチったとかでもあるまいし。 ……とーなるとー。やっぱりそーいうことかしらねえ」 綺麗な顔を忌々しげに歪めながら、ミュートスさんは一人で納得したかのように呟いた。 ――別に特段興味のある話題というわけでもないのだが、それでもあちらから話題を振っておいて一人で納得されると、少し気になるものがある。 「うん? いやいやいやいや沙っちゃん、簡単な話よ。食糧が足りなくなるとして。一番単純な食糧を手に入れる手段はなにかってハナシ」 ああ、なるほど。 そう言われれば、沙奈にだってその辺は理解できる。 足りないものを手に入れるための一番単純な手段。あるところから持ってくる。 それはこの島では、他人から奪ってくることを意味する。 ――要するに、食料を巡っての殺し合いだ。 「タイムリミットっていうよりは、速度を上げるための仕掛けね。 ――ただまあ、あたしらにとっちゃタイムリミットにもなるけど」 他人を襲って食糧を奪うという選択肢は、私達にはない。 友好的な相手なら食料を分けてもらうという選択肢はあるが、それにしても絶対量は変わらない。 相手の方から襲ってきたならともかく――いや。そもそも襲ってきた相手だろうと、殺すことなんて考えたくもなかった。 「ま、島の中に食糧がある可能性はないとは言えないけどね。 食糧が無くなってから島の中で食糧が見つかったら、それこそ奪い合いになるわよ。 そもそも水は上水道が生きてるなら街から手に入るし、そうでなきゃ川の水なりを煮沸するなりすれば飲めなくはない。 食べ物は保存食とか残ってる可能性もあるし、動物とかいるならそいつを調理すればいいし」 半ばサバイバルめいたことを言いながら、ミュートスさんはけらけらけらと笑った。 この状況でも、そんな風に笑える在り方を、ちょっとだけ羨ましく思う。 ――絶対に死なないし、殺しもしない。 そう啖呵こそ切ったが、それは自分も言ったように『普段通り』――一般的な学生にとって、当然のことでしかない。 そもそも、沙奈が殺そうとして殺せる相手の方が少ないだろう。 こんな場所でそんな『普段通り』を貫く方が苦しいし、ミュートスがそれを自分に期待しているのは理解している。 それでも、誰かのために動けて、誰かを守れる在り方に、羨望を感じないとは言えなかった。 ――もちろん、ミュートスがその在り方に行き着くまでには色々とあったのだろうし(本人の言が正しければ、ヒーローとの戦い――あるいは殺し合いは日常茶飯事のはずだ)。 簡単に考えていいものでもないとはわかっているけれど。 「さて、と。 ンじゃ休憩終わり、でいいわよね?」 当のミュートスさんは服の埃をぱんぱん、と払いながら立ちあがっている。 慌てて私も立ち上がった。 「よし、そンじゃちょっと明るくなってきたし走るわよ。全速前進ってやつね」 ――え? 「え? じゃなくて。さっき話したでしょ? 街目指して突っ走って、食べ物と水探しよ。 ああ、大丈夫大丈夫。 一応妊婦だし、走る速度は加減するわよ」 そんなことを言いながら、既にミュートスさんは街へと走り出していた。 ――やっぱり、激しく遺憾である。 [E-6・草原の北端/早朝] 【馴木沙奈】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:なし [思考] 基本行動方針:ゲームから脱出する 1:ミュートスに従い、街へと向かう 2:協力者を探し、首輪を外す手段を確保する 【大神官ミュートス】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、ランダムアイテム1~3(確認済) [思考] 基本行動方針:ゲームから脱出する 1:北の市街地へと向かう、食料と水を探す 2:協力者を探し、首輪を外す手段を確保する 064.百鬼夜行――逢魔時 投下順で読む 066.内緒話 時系列順で読む 悪の女幹部 馴木沙奈 Child s Play 大神官ミュートス
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1月31日 (午前中は恩納村内のゴルフ場で寸暇を満喫) ―この暖かさ、スコアもよかった? 「ボロボロや。前半のショート(ホール)でOBばっかしで、12もたたいたしな。あんなん初めてや。(キャンプイン直前で)もうゴルフはやめとけとけとゆうことやな」 (笑顔で続けて) 「ゴルフは負けても何てことないけど、野球はそうはいかんから。それにしてもオリオンビールはうまいな。泡盛もそうやけど、こっち(沖縄)で飲むからうまいんや。気候に合うんやろな」 (夕方、コーチ陣、選手、スタッフとの全員ミーティングを終えて) ―何か特別に意識付けていくことは? 「別に野球を変えるわけでもないし。キャンプで思う存分、今ある力を見してもらえるようにとゆうことだけよ。 去年は結果2位やけど、個人的にはみんなめっちゃ不本意やったと思うし、その中で2位にいけたんは事実。過信じゃないけど、自分の力を見詰め直して、またこのキャンプを頑張ってほしいわ」 ―新しいユニホームで気分も一新できる? 「そやな、今のユニホームで03年、05年と勝ったし、変えにくいのもあるけど、新しいユニホームで優勝に向かっていくとゆう意味では気持ち的にも再出発でええかな。基本的にタテジマと色も黄色や白と黒の色合いになってくるから、大きくは変えれんけどな」 (さらに補足して) 「黄色と黒は交流戦(復刻版)のイメージがあるわ。ウチは交流戦は相性もええからなあ」 ―ビジターのユニホームも洗練された印象。 「(第1クール)3日目にみんなビジターのユニホームを着るよ。今まで練習の時にビジターを着るのはなかったな」 ―キャンプ前に自信が試着してみた感想は? 「なんか首の周りとか柔らかい感じやったな。まあ明日、二十何人をパッと見たら、イメージがちゃうやろ。 (交流戦の復刻版を除いて黄色の復活は26年ぶり)そうなん、81年以来か?ということはマウイキャンプのころ以来か?そんなん言うても、だれも分かるもん、おらんやろな」
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隠符「それにしても勘のにぶい軍用犬だ」 消費ノード2 そのターン。ルーデルは敵の攻撃、又は効果を受け付けない。 ソ連兵の軍用犬が自分を発見しなかったことに対し、ルーデルが言い放った言葉。 いわゆる回避効力を持つわけだが、地味にむかつく効果。
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嗚呼。それにしても酒が欲しい…… ◆AZWNjKqIBQ 振るう暴力を裁きの雷と言い放ち、自身を神と名乗る傲岸不遜な男――ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ。 狂王の実験場に落とされて間もなく一つの命を奪い、月の出る夜空に哄笑を響き渡らせる。 そのけたたましい笑い声にか、それとも彼の足下に転がる死体から広がる異臭のせいか、 そこに一人の男が近づいて来ていた。 簡素な着物に赤いスカーフを纏った長身の東洋人。 片方の手にバックを提げ、もう片方の手には水筒を吊ってゆっくりと道を歩いてくる。 様は静かであったが、その細い瞳に映るは剣呑な揺らめき。 その男の名は戴宗。国際警察機構、最強の九大天王が一人――神行太保・戴宗。 自分に酔っていたムスカも、影の中から月明かりの元へと踏み出されればその男に気付く。 「……なんだ東洋人か。私の世界には必要ないな。ここから帰り次第国ごと滅ぼしてやろう」 無礼で挑発的な発言。だが、戴宗はそんな相手の不遜な態度を無視して静かに問うた。 「こいつをやったのはお前さんかい?」 戴宗が指す「こいつ」とは、勿論彼の眼前に横たわる黒焦げた遺体のこと。 細い目が見つめる先には、まだ若かったであろうと思われる小柄な亡骸が薄煙を上げている。 「神に逆らった愚か者の末路だよ」 にへらと笑いながら答えるムスカの眼には、狂気と自信が満ち溢れ爛と輝いている。 一方、そんな彼へと向けられる戴宗の眼は至って静。 ――何時何時此の身が如何なろうと、何処で死のうと誰も悲しまない。だから、如何な任務にも耐えられる。 戴宗が仲間に繰り返し聞かせた言葉であり、また彼自身にとっての矜持でもあり覚悟。 彼は今までこの言葉の通りに生きて来たし、これからもそうであることは変わりはない。 命はすでに国際警察機構に預けた身。例え、死を賭せと命じられても迷いなく殉じる覚悟が彼にはある。 が、しかし! 眼前に横たわる少年はそうではなかったはずだ。いや、ここにいる誰もが! 訳も解らぬままに見知らぬ場所に落とし込み、素性も知らぬ同士を殺し合わせるあの男――螺旋王。 奴も勿論許す事ない大悪。いずれは落とし前ををつけさせなければならぬ! して、目の前の男。神と嘯き、自分勝手な都合で年少の者をいとも容易く殺めたこいつ。 混乱する機に乗じ、跳梁跋扈して己が勝手な願いを達成せんと無辜の者を襲うこいつ。 こんな奴を何と言う? 簡単明瞭! たった一言――外道と言う。 ◆ ◆ ◆ 戴宗は片手に提げたバックを落とす。 続いてもう片手に持った虎柄の水筒から一口取って喉を鳴らすと、それも地面に落とす。 そして、空いた両手を握り締め、ゴキリを音を鳴らすと一歩前へと足を踏み出した。 「このラピュタ神に素手で挑もうというのかね?」 対するムスカは、眼前に迫る相手の心の内に秘めたものが読めぬのか余裕綽々。 相対する者の返事を待たずして手を突き出し、稲妻を走らせた。 ドンッ、と響く音とともに身動き一つ取らなかった戴宗の身体に薄煙が上がる――が、それだけだ。 神を名乗る男はこの時初めて目を見開き、意も介せぬように歩みを止めぬ相手にたじろいだ。 戴宗が一歩前に出れば、一歩下がる。もう一歩前に出れば、もう一歩下がる。 神の雷が通じない。何故か――と、ムスカは困惑する。だが真実はそうではない。 雷だからこそ通じないのだ。 国際警察九大天王。その末席に身を置く神行太保・戴宗。またの名を――『人間発電機』 ピタリと足を止め次いで突き出された戴宗の拳が、ブンという羽虫の様な音と共に薄い光を纏う。 その原理はムスカが背負うエレキテル――電磁誘導装置、それと同じ。 異なる点を挙げるならば、 エレキテルの方はあくまで誘導装置であって蓄電はできても、それ自体では発電することができぬと言うこと。 そして逆に、戴宗の有する特異な能力はその名の通り自らの身体で以って電気を起こす事ができる。 その発電量。例えば目の前の総合病院。それが使用に必要とする量を賄うことも容易い。 戴宗の全身を駆け巡る電流は身体の中で螺旋を描き、強力な電磁力を発生させる。 そして、エレキテル同様に大気を操り戴宗は拳の先に電磁場によって作り上げた気の拳を纏う。 これが人間発電機と呼ばれる戴宗の力。名づけて――噴射拳。 彼は内に巡る膨大な電力を雷として発するのではなく、己が身体を武器とするために操る。 九大天王の中でも単純戦闘に特化した能力で、末席と言えど、こと単一同士の格闘戦となれば一、二位を争う。 仇敵であるBF団の十傑集においても、彼と格闘戦を演じられるのは衝撃のアルベルトのみと言われるぐらいだ。 その有形無形の圧力に、戴宗と対峙するムスカの頬に冷や汗が垂れる。 しかし、彼もまた伊達に神を名乗る男ではない。 一度効かぬなら二度目を。二度目も効かぬなら三度目をと、再び稲妻を空中に奔らせた――が! 彼の目の前で、戴宗が姿を消した。 放たれた稲妻は虚しく宙に霧散し残光だけを残す。 サングラスをかけているので、閃光に視力を奪われたなどということはない。しかし、見失った。 戴宗は何処に? 霞と消えたか。いや、彼はムスカの背後に立っていた――。 戴宗は常に人間発電機と呼ばれはしない。彼を呼ぶものは皆こう呼ぶ――神行太保、と。 神行法。それが今の一瞬の種明かし。 強力な電磁の力を脚へと転じればその脚力は常軌を逸し、駆ける速さは音の速さにも達する。 先に拳へと発した様に、気を足元に置けばその歩み神をも目を見張る。故に神行法。 この能力こそ、文字通り彼の右に立つ者は居ない。故に彼は呼ばれる――神行太保・戴宗、と。 彼がそれに気付くよりも疾く戴宗は拳を突き出し、ムスカに衝撃の一撃を見舞った。 神の鉄槌ならぬ、義憤の鉄拳。喰らったムスカはアスファルトの路上を何度も転がる。 次いで倒れた者を鞭打つように降り注ぐのは、爆散したエレキテルの残骸だ。 車に跳ねられた様な衝撃に、指一本動かせなかったムスカではあったが この期に及んでなお彼の傲慢な姿勢は変わらず、あくまで不敵。その態度は崩さなかった。 「……き、貴様。神に向かって拳を振るうとはこの身の程しらず、め。報いを、受けるぞ」 対する戴宗は一つ嘆息すると、その手をムスカの額へと伸ばす。 「お前さんには、ちぃと眠ってて貰うぜ」 瞬間、電流が戴宗よりムスカへと流れ出し、その衝撃が不敵なムスカの意識を奪った。 「……やーれやれ、だ」 そう一人ごちると、戴宗は気絶したムスカと小さな遺体を抱え上げ目の前の病院へと入り込んだ。 ◆ ◆ ◆ 冷たいコンクリートの床の上。狭くて暗い物置の中にムスカの身体を横たえると 戴宗は彼が持っていた荷物の検分を始めた。 すでに死んでいた少年――エドの遺体はここではなく霊安室へと預けてきている。 そして、外道であるムスカの命を奪わないのは、何も情けからという訳ではない。 いるかどうかは知れぬが、あの少年の身内や仲間がここにいるやも知れない。 ならば、仇は譲るべきだと……そう考えた結果であった。そして、いなければその時こそ自分が討てばよい、とも。 「なんだこりゃあ……」 まず鞄に手を差し込んで最初に出てきたのが、大量のチョコレートだった。 確かにチョコレートはエネルギー豊富で、この様な状況ならばありがたいものかも知れなかった。 だが、大酒呑みの戴宗はどちらかと言えば辛党で、甘いものは好みではない。 「酒でも出てくりゃあ、ありがたいんだがなぁ……」 とは言いながらも、一つ包みを剥がしては口に放り込む。 世界最強候補の一人である戴宗ではあったが、ここに来てより何やら調子が悪い。 腹が減っているわけでもないというのなら、やはり酒抜きのせいかと戴宗は考える。 よもや何らかの術のせいかも知れぬが、そうなると戴宗には手が出ない。戴宗は根っからの武闘派だ。 「……言ってみるもんだな」 と、戴宗がバックから抜き出した手には一本の洋酒の瓶が握られていた。しかし――、 「空っぽかよぉ……」 残念ながら、もうすでに封は開けられており、中身も失われた後だった。 戴宗は他にもないかとバックを漁るがもう出てこず、空になった瓶を逆さに振るも一滴も酒は垂れてこない。 漏れてくるのは僅かに臭う山葡萄の香りのみ……。 「……未練だぜ」 考えれば、あの男はこの酒を飲んでいたのか。しかし、あのような妄言が飛び出すとはどんな悪酔いか。 どうせ碌なものではない――そう考えを切り替え、戴宗は酒瓶への未練を払う。 一通り検め終わると戴宗は曲げていた膝を伸ばし立ち上がる。 その手にはチャラチャラと音を立てる細長い投げナイフが幾本も握られていおり、 「こいつは没収……」という訳で戴宗のバックの方へと収められた。 戴宗は物置部屋を出る際に、床に投げ出されたムスカの方を見やる。 ピクリともしない。死には至らないが相当の電流を流し込まれている。 戴宗の見立てでは、気を取り戻すのに半日。それから身体を動かせるまでにもう半日。そういう按配だ。 それでも、一応と扉に安物の鍵を掛けて戴宗はその場を離れた。 「衝撃の旦那に、十傑集がもう一人。それなのに、こちらときたら俺一人かぁ……」 その上、まだまだ未知の存在が多数いるという……。最初に出会った男が男だっただけに気は滅入る。 せめて一清でもいれば釣合いが取れるのに、と考えても詮無き事。 「……まずは、酒だな」 暗澹たる思いを胸に、戴宗は病院を出て月夜の下を一人歩いていった。 【D-6/総合病院近く/1日目-深夜】 【神行太保・戴宗@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】 [状態]:若干の疲労 [装備]: [道具]:デイバッグ、支給品一式(食料-[握り飯、3日分][虎柄の水筒(烏龍茶)]) アサシンナイフ@さよなら絶望先生×11本 戴宗に支給された何か(1~3つ)※戴宗は確認しています [思考]: 基本:不義は見逃さず。悪は成敗する 1.どこかで酒を調達したい 2.死んでいた少年の身内や仲間を探す 3.半日ごとぐらいにムスカの様子を見に病院へと戻る 最終:螺旋王ロージェノムを打倒し、元の世界へと帰還する ※登場時期は、アニメの1話開始直前です ◆ ◆ ◆ パタン……と、薄い扉が閉まる音がしてからしばらくのこと。 戴宗に痛めつけられ、ピクリとも動けなかったはずの男が弱々しいながらも身体を起こした。 「よ、よくも……あいつめ。私は神なんだ、ぞ」 サングラスの位置を直すと、男――ムスカは彼を痛めつけた東洋人が去った扉を睨み付ける。 「……しかし、幸運の女神はまだ私を見放してはいないようだ」 何故、ムスカが戴宗の鉄拳や電撃を受けたにも関わらず、こうも早く回復できたのか? 鉄拳の一撃は元よりそれ程の威力は込められてなかった。戴宗の目的はあくまで武器を奪う事だったからだ。 しかし、次の電撃はそうではない。殺しはしないまでもそう簡単には回復できないだけの量を戴宗は込めた。 ムスカは自信の両の手の平を見つめる。エレキテルの力ではあるが、何度かここから雷を放ったのだ。 その雷――何故、ダメージになるのか? 答えは簡単。電気抵抗がそこに熱を生み出すからだ。 電流が全身を駆け巡ることによって発生する熱。それによって、一人の少年は命を失った。 そしてその雷を放ったムスカは、エレキテルのもたらす二次作用として電流に対する抵抗が少ない体質へと 変質していたのだった。 それは、エレキテルを装備し全身に電気を纏う者に対する、エレキテル装置そのものの電磁ガード。 その不可視のフェイルセイフが、あの時エレキテルが破壊された直後も身体に少し残っていたのだ。 結果、ムスカの身体を駆け巡った電流は地に拡散し、戴宗の意図したものよりもはるかに少ないものとなった。 何度か手を握り身体が動く事を確認すると、ムスカはズボンの裾に手を伸ばして、 隠し持っていた1本の投げナイフを取り出した。 僅かながらに焦げが浮いてはいるが、使用に当たっては問題ない。 「待っていろよ。神への反逆は、神罰を持って迎えられる事を貴様に思い知らせてやる」 そう言うと、ムスカは自分の鞄を背負いなおし、ナイフを片手に扉へと立ち向かった。 【D-6/総合病院・物置部屋の中/1日目/黎明】 【ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ(ムスカ大佐)@天空の城ラピュタ】 [状態]:激しく疲労、背中に打撲 [装備]:アサシンナイフ@さよなら絶望先生 [道具]:デイバック、支給品一式(食料-[大量のチョコレート][紅茶])、葡萄酒の空き瓶 [思考]: 基本:すべての生きとし生ける者に、ラピュタ神の力を見せつける 1.まずは、この部屋より脱出する 2.東洋人(戴宗)に復讐する 3.パズーらに復讐する 最終:最後まで生き残り、ロージェノムに神の怒りを与える ※エドワード・エルリック(@鋼の錬金術師)の遺体は病院の霊安室に移動されました ※エドワード・エルリック(@鋼の錬金術師)の荷物は病院の前の道路上に放置されています 時系列順で読む Back 私がみんなを知っている Next 失ったもの/失いたくないもの 投下順で読む Back ラッド・ルッソは大いに語り大いにバトルロワイヤルを楽しむ Next 紙は舞い降りた 神行太保・戴宗 080 紙視点――そして紙は舞い落ちた 007 ラピュタの雷 ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ(ムスカ大佐) 066 蘇れ、ラピュタの神よ
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「ここからなら、何か見えそうだ」 港区を歩いていたヴェイグ・リュングベルが辿り着いたのは奇妙な建物だった。 館と言うには少しばかり……いや、かなり大きさ。 城と言うにはかなり奇妙な形状をしている。 どちらにしろ、周りの建物に比べれば非常に高く大きい。 現在、彼はその建物の展望台スペースにいた。 (しかし、見慣れない建物ばかりだ……) 地上のビル街を見て、しみじみと感じる。 カレギア城があるバルカよりも遥かに栄えているように見える。 正直、あの最初に死んだ男や総理大臣がここまで栄えた町を作ったとは到底思えない。 そう、考えるヴェイグだった。 (近くに誰か……どうやらいないみたいだな) 街を見下ろし、近くに誰もいないことを確認する。 山育ち故に、非常に視力が良いヴェイグ。 高い塔から、世界を一望できるほどの視力を持っている…とは言わないが。 人並み以上に視力がいいのは確かである。 次に自分に支給されたランダムアイテムを再び確認する。 剣は入っていなかったが……落としたりしていないかどうか確認する。 一つ目は銀色と黒色ツートンカラーで四角い箱のようなもの。 二つ目は黒一色で光沢があり、少しの重量感があるもの。 そして、最後はリンゴのマークが付いた板のような非常に軽いものである。 (どれも同じ素材で出来てるようなものだが……) これらのアイテムを目の前にしてヴェイグは考える。 考える。もっと考える。しかし……使い方が一向に分からない。 「チッ………」 軽く舌打ちをする。 どうやら自分が渡されたのは主催者が言っていた『ハズレ支給品』なのかもしれない。 なお、それらのアイテムは『何故か』説明書が付いていなかった。 手で触ったり、耳を当てたりなどして危険がないかどうかを確かめる。 (どうやら爆弾ではないようだが……いや、待て…… これらを組み合わせれば何か分かるのか……?) その後もヴェイグは繰り返し、目の前のアイテムと戦闘を続けた。 【数分後】 「チッ……………」 詰んだ。 ……再び、軽く舌打ちをするヴェイグさん。 どうやら組み合わせ等は関係なかったようで、再び自分の目の前に並べなおした。 なお、ヴェイグさんの試行錯誤の結果、板状の道具の表面には傷が付いてしまった。 (やはり、他の参加者と接触すべきだったな…… ……降りるか、特に離れないという理由もないからな) そして、ヴェイグさんは六本木ヒルズの展望台から、ゆっくりと降りて行った。 その背中が妙に悲しそうに見えたのは恐らく気のせいであろう。 【港区・六本木/一日目・午後】 【ヴェイグ・リュングベル@テイルズオブリバース】 [状態] 健康 [装備] なし [道具] 基本支給品 ニンテンドーDS@現実、PSP@現実、iPad@現実(表面に少々の傷アリ) [思考・状況] 基本 クレアの元に帰る。 1;殺し合いには乗らない。 2;同じ志を持つ参加者を探す。出来れば剣も手に入れたい。 3:自分に与えられた支給品を使いこなせる参加者も探す。 【ニンテンドーDS@現実】 カオス七期でマサキ(not冥王)が持っていたもの。 ○天堂から発売された携帯型ゲーム機。なお初期型である。 任○堂製なので耐久力はそれなりにあると思われる。 不親切にも説明書は付いていない。 【PSP@現実】 カオス七期で久慈川りせ(りせちー)が持っていたもの。 ○ニーから発売された携帯ゲーム機。ちなみにPSP-1000。 極めればPSP拳法が使えるようになる!! ……かもしれない。 もちろん説明書は付いていない。 【iPad@現実】 カオス七期でイクラさんがサンタウロスからもらったプレゼント。 ○ップル社によって開発及び販売されているタブレット型コンピューターであり。 わりと高性能であるが、やっぱり説明書は付いていない。 中に何のデータが入っているかは、不明。 046:プロジェクトP~挑戦者~ 投下順 048:星にのまれる太陽 045:神は識っている、ここで死ぬ運命かもしれないと 時系列順 048:星にのまれる太陽 003:氷の中の炎 ヴェイグ・リュングベル 069:結束 UNITY
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FA三浦説得、岡田さん助太刀!? 2008.11.28 05 01 操作メニューをスキップして本文へ 印刷するブックマーク : 前日26日に、阪神・南球団社長から「こっそり電話して(三浦の説得を頼んで)みようかな」と、“助太刀”を示唆された岡田彰布前監督(51)は27日、所用で訪れた神戸市内で取材に応じ、「まだ直接(社長から)聞いていないからなあ」と話した。 「(報道陣から)間接的に聞いても、何とも答えられない。言われたら、話はするけれども…。それにしても、そんなにアレ(難航している)なんか?」 三浦の父・克之さん(69)が自身の後援会員だった縁もあり、旧知の仲。球団から要請されれば、電話で決断を後押しするなど、協力する姿勢は見せたが、今は静かに見守っているという状況だ。 球団事務所で対応した沼沢球団本部長も「私は(岡田前監督に)連絡していないし、社長がしたとも聞いていない。(要請する)予定はないです」とコメント。「(三浦に)ラブコールは伝わっていると思うし、待つだけ。連絡もしていないし、今は考える時間をあげたい」と、じっと待つ姿勢を強調していた。 http //www.sanspo.com/baseball/news/081128/bsb0811280500002-n1.htm
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以前はおとなしく地味だった人が何かをきっかけにブレイクして調子に乗り出す様子。
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同名ドール [スパイアサシン]A.S.データ [スパイアサシン]A.S. 限界突破データ 同名ドール [悪魔っ娘任務…?]A.S. [バトルアサシン]A.S. [ドール]A.S. [スパイアサシン]A.S. [アラビアンダンス]A.S. [アサシン]A.S. [スパイアサシン]A.S. blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 データ 属性 テクニック レアリティ R 最大Lv 40 コスト 9 攻撃 2700 HP 2300 MAX攻撃 4900 MAXHP 4100 リーダー効果 技の秘薬テクニック属性のHPの4%を毎PHASE回復 秘技 無し スキル プチ・テクニックシールドテクニック属性の被ダメージを小軽減 セリフ 潜入任務こそ私に相応しい…早く終わらせてマスターへ報告しましょうか…それにしても退屈ですね…お腹がすきました [スパイアサシン]A.S. 限界突破 blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 データ 属性 テクニック レアリティ RMAX 最大Lv 50 コスト 9 攻撃 2700 HP 2300 MAX攻撃 6200 MAXHP 5200 リーダー効果 技の秘薬テクニック属性のHPの4%を毎PHASE回復 秘技 無し スキル プチ・テクニックシールドテクニック属性の被ダメージを小軽減 セリフ 潜入に気が付かれてしまいましたか…少しは手練がいたようですね…とはいえこの程度の敵…この武器でも充分です…
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マホガニーの執務台の上には切子で出来た豪奢なスタンド。 最低限まで絞られたその光源以外、照明は落とされた薄暗い部屋。 その窓際に据えられた革張りの安楽椅子に、一人の男が腰掛けていた。 平時ならば、忙しなく人が行き交い、あるいは怪しげな密約でも交わしているであろうその部屋に、存在するのは男のみ。 それゆえ、男は誰に見咎められる事も妨げられる事もなく、この部屋の本来の主が座るであろう安楽椅子に深々と腰を下ろし、片肘をついた姿勢で窓に目をやっていた。 男の眼下に広がるのは、展望台に登るような物好きでなくとも目を奪われるような高層ビルの群れ。 だが、男の意識はそこには無かった。 見ていたのは、窓に映る自分の姿。その姿に男は皮肉げに口の端を吊り上げてみせた。 「ふっ、まとめレッドだの赤き冒険者だの呼ぶから、てっきり明石暁の姿になると思っていたが。よもやこちらだとはな」 目深に被ったフードから覗く金の髪。どこの物ともつかない異国風のローブ。身に纏うのは禍々しい金色のもや。 窓の外の暗闇を、そこだけ切り取ってガラスに映し出したその姿は。 『3人目の自重しない主催者』ロンのものだった。 ロボロワならドラス。スパロワならユーゼス。アニロワ2ndならばアンスパたん……… 異論はあるだろうが、それぞれのロワには各々のロワを代表するキャラクターがいる。 そして、赤き冒険者 まとめレッド◆i1BeVxv./w が所属する戦隊ロワにおいては、主催者 ロンがそのキャラと言えるだろう。 その自重しない主催者っぷりは定評通り。 参加者達に狡猾な罠を仕掛け、誘惑の言葉を耳に囁き、その苦しみに、その迷いに、愉悦の笑みを浮かべる。 その自重しなさは登場回数にも及んでいる。 他のキャラ達がようやく2桁を数える中、ロンの登場回数はぶっちぎりの21回。自重しないにも程がある。 そして、まとめレッドはその名が示す通り、戦隊ロワのまとめサイト管理人にして、投下数トップの書き手でもある。 その作品傾向は熱血・和み・鬱・ギャグ・バトル・考察とオールマイティ、多岐に渡るが、彼が得意とする物は別にある。 バラ撒かれ、積み重ねられたフラグ。見落とされた矛盾。何気なく出された支給品。 指を一つ打ち鳴らし、ある時はそれらを活かし、ある時はその全てをひっくり返して、住人の思いも寄らぬ展開でド肝を抜く。 『超展開』それが彼のもっとも得意とするものだった。 もっとも投下(した)数の多い書き手であるまとめレッドと、もっとも投下(された)数の多いキャラであるロン。 戦隊ロワを代表する書き手である彼が、戦隊ロワを代表するキャラであるロンの姿になったのはあながち不自然な事でもないだろう。 だが、それにしてもだ。 眼下に街の灯を見下ろす薄暗がりの部屋に、怪しく笑う怪しげなロン。どう見ても良からぬ事を企んでます。本当にry 「この姿ならば、もっともふさわしい行動はやはり煽動型のマーダーかな?」 あ、やっぱり企んでた。 「だが、俺はあえてその道を選ばない。なぜなら」 目深に被っていたフードを取り払い、ニヤリと笑う。 「ロンの姿で対主催をする。それもまたちょっとした冒険だからだ!」 ここにもし竜宮レナでも通りかかれば『嘘だッ!!!(AA略』とでも叫びそうな一言を言い放つと指を一つ打ち鳴らし、ドアを大きく開け放ち、眼下の街へ一歩を踏み出した。 【東京都/都庁 知事執務室/1日目-深夜】 【まとめレッド◆i1BeVxv./w@戦隊ロワ】 【状態】健康 【装備】なし 【持物】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】 基本:俺はあえて対主催を選ぶ!なぜならそれもまたちょっとした冒険だからだ!! 1:とりあえず、街に降りるか。 ※外見はロン@獣拳戦隊ゲキレンジャーですが、中身は明石暁@轟轟戦隊ボウケンジャーのものです。 時系列順で読む Back 書き手の業 Next 黄金の精神 投下順で読む Back 書き手の業 Next 黄金の精神 まとめレッド 絶対運命交差点
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#blognavi 何も出ませんなあ・・・;; シャウラ・リカ・ルパ・ビショ食ったんですが・・・。 金貨とか・・・プリキチとか・・・;; なんか、出してくださいよお。まじで! 貧乏人に愛の手を。。 カテゴリ [hakurou] - trackback- 2007年04月18日 16 55 33 名前 コメント #blognavi