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104 :無名武将@お腹せっぷく:2008/04/15(火) 09 39 16 アッ!
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『ねこっかぶりと太陽に向く花(後)』 33KB 愛で 自業自得 飼いゆ 野良ゆ 姉妹 現代 愛護人間 6作目 らんしゃま…そんなのウチにはないよ… 「いやあああああ! しゅしゅしゅしゅ、しゅっきりーーーー!!」 「すっきりーなんだねー! わかるよおおおおお!!」 バスケットボール大にまで成長したちぇんに後ろから組み伏せられたれいむは、その胎内に熱い精子チョコを吐き出されがっくりと額を地面につけた。 ハンドボール大くらいしかない子ゆっくりであるれいむの頭から萎れた茎がにょきにょきと生え、対照的に体がまむまむの部分から黒ずんでいった。 涙を流したれいむは、最後にお決まりの言葉を残した。 「もっと……ゆっきゅり……」 「うわあああああまりさのおちびちゃんがあああああああ!!」 れいむの親であるまりさが、我が子の悲惨な死に絶叫した。そのまりさ自身もあんよから餡子を漏らし、帽子は原型もとどめないほど噛み破かれており到底無事とは言えない有様である。 れいむの死体からぺにぺにを抜き出したちぇんは、退屈そうにあくびをした。 「それなりーなんだねー。れいむはちからがよわくてむりっやりれいぽぅしてもつまらないんだねー。わかるよー」 「ゆあああああどぼしてそんなこというのおおおおお!! まりさにはなにしてもいいっていったのに、どぼしておちびちゃんずっとゆっくりさせてそんなこというのおおお!!」 「ちゅうこのまりさなんかにきょーみないんだねー。やっぱりしょじょがいちばんしまりがいいんだねー。わかれよー」 ちぇんはそう言い捨て、まりさにはもう見向きもせずその場を後にした。まりさは身動きの取れない体でいつまでもちぇんに呪いの言葉を吐き続けていたが、どうせそのうちうるさいと怒った人間に潰されて死ぬだろう。ちぇんは経験上、それを知っていた。 生後から九ヶ月。少女たちの庇護の下、無事冬も越しほぼ完全に成体ゆっくりとなったちぇんに敵う野良ゆは、この町に存在しなかった。定期的にシャワーを浴びせてもらったりタオルで拭ってもらったりする体も野良ゆにしては小奇麗なものである。 ここで愚かなゆっくりであれば、自分は選ばれたゆっくりであり、地上最高にして至高、究極の存在なので何をしても許されると勘違いし、手早く現実の厳しさに淘汰されるであろう。しかしちぇんは身の程についてはわきまえていた。 「ちっ、抜き打ち小テストなんて聞いてねーぞ。あーやだやだやだやだやだ。なんかいいことねーかなぁ……」 学生服を着た少年が道路を歩くちぇんの向こうからやってきていた。その不穏な態度を敏感に察したちぇんは周囲に、誰かゆっくりとした人がいないか探すが昼下がりの歩道は人通りが少なく、この場には少年とちぇんしかいなかった。 暗い気分で下を向いて歩いていた少年は、逃げることもできずにいたちぇんを見つけた。いい八つ当たり対象を見つけたと、目に喜色を浮かばせた少年は足を振り上げる。 「ごめんなさいなんだねー! わかるよー! ちぇんがわるかったんだねー!」 「……あん?」 少年が靴底を振り下ろす前に、ちぇんは額をアスファルトにぶつける勢いで即土下座した。出鼻をくじかれた少年はさらにその事実に苛立ち、気を取り直してちぇんを踏みつける。 だがちぇんはその素早さを生かし、寸前の所で踏みつけをかわした。かわりに残された帽子が地面と少年の靴の間に挟まる。 ゆっくりは帽子に対して強い執着心を抱くということを知っていた少年は、取り上げた帽子をダシにちぇんをいたぶろうと、帽子を拾おうとした。しかしそこで帽子に取り付けられた銅バッジに気づく。 舌打ちした少年は、帽子をアスファルトに投げ捨てた。 「ガン飛ばしてんじゃねーぞ、クソ饅頭がッ」 「ありがとうなんだねー! おにいさんはいのちのおんじんなんだねー! やさしいんだねー! わかるよおおおお!!」 へこへこ頭を下げ、ちぇんは少年が見えなくなるまで謝り倒した。もちろん本当は自分が何も悪いことなどしていないことくらいわかっているが、命には何ものも替え難い。 すっかり靴跡がついた帽子をしゅんと尻尾を垂れ下げて眺めたちぇんは、ため息をついた。 「さいなんだったんだねー。すっきりー! してからおねーさんにおぼうしをきれいきれいさんにしてもらうんだよー。わかるよー」 ちぇんはその後ゴミ捨て場に住む野良ゆ一家を襲撃し、子ゆっくりの前で親ゆっくりをなぶり殺しにしてからすっきりをし、ほくほくとした表情で住処である公園に向かった。 公園には、ちぇんの飼い主である三人の少女たちが既に集っていた。三人はいつでも一緒というわけではなく、ちぇんが放置される日も珍しくはなかったし世話を見る少女はその時次第でまちまち、気分次第である。 それでも三人一緒に会うのはゆっくりであるちぇんの記憶力では久しぶりという気がしたので、ちぇんは全速力で少女たちに駆け寄った。 「おねーさんたち! ゆっくりしていってね!」 「あ、ちぇん。お散歩してたの?」 「もう、おそいよー。ちぇんのためにポッキー残してたんだよー」 「あらちぇん。おぼうし、誰かに踏まれたの?」 眼鏡のズレを直しながら、友達Aがちぇんの帽子の異変に気づいた。 ちぇんはポッキーをちらつかせた少女に目もくれず、友達Aの膝に飛び乗った。すりすりと頬を少女の胸元に摺り寄せ、ゆっくりした笑顔を浮かべる。 「わかるよー。めがねのおねーさんはちぇんのしんぱいをしてくれたんだねー! でもちぇんはすりきずひとつだってつけてないよー!」 「ならいいけど。ちぇん、今晩はウチで泊まってきなさい。その間におぼうし洗濯しといてあげるから」 「わかるよー! めがねのおねーさんちはゆっくりできるんだよー!」 「え、わたしが洗うよ?」 「あんたのウチじゃちぇん匿えないでしょーが。帽子の無いゆっくりを外にほっぽり出すとかあんたちぇん死なせたいの?」 「う……」 「ごめんなさいんなんだねー。おねーさんのいえはねこさんがいてゆっくりできないんだよー。わかってねー」 ちぇんを拾った少女はむくれるが、そんなことも気にせずちぇんは眼鏡の友達Aに甘え続けた。 九ヶ月も世話になっていると、ゆっくりでも人間関係というものが把握できる。この少女三人組の中でもっとも力を持っているのは、眼鏡をかけた少女であった。 何かとちぇんの異変にいちはやく気づくところがあるように、彼女は観察力が鋭い。その力をもって彼女はグループを仕切ることが多かった。 それに気づいてから、ちぇんは重点的に眼鏡の少女に甘えるようになった。人間は全てちぇんより強いが、その中でも特に強い人間を味方につけておけばよりゆっくりできるとちぇんは考えているのである。 その日、ちぇんは眼鏡の少女の家に泊まった。もちろん家の中では眼鏡の少女の両親により強く従い、悪い感情を抱かせないよう細心の注意を払う。 翌日の朝登校する眼鏡の少女と共にちぇんは外へ出ると、いつものようにあちこち遊び歩くことにした。 「ゆふふ~ん♪ さっきのありすはなかなかだったんだね~。よすぎてれんぞくでごかいもすっきりー! しちゃったんだよー。ぜつりんでごめんねー」 性欲発散しきったちぇんは、運動の後の昼寝でもしようかとねぐらの公園へと向かった。ちぇんのねぐらはこの町に三箇所あるが、今日はたまたまちぇんを拾った少女のマンションの傍にある公園が位置的に近かったので、そちらを目指す。 すると、ちぇんのおうちである段ボール箱が入れられた滑り台ドームにもたれかかって、少女が携帯をいじっていた。 ちぇんに気づいた少女は携帯をポケットに仕舞って、駆け寄ってきた。 「待ってたよ、ちぇん!」 「おねーさん、ありがとうなんだねー」 「ねえちぇん。今日はちょっと二人でお話しない?」 「ひみつのおはなしなんだねー。わかるよー」 「んー。ま、そういうこと。じゃ、行こっか。自転車乗るから気をつけてね」 少女はちぇんを抱え、自転車の前籠に乗せた。子ゆの時分に乗せた時は中身を吐くほどの症状に見舞われたものだが、立派に成長したちぇんは既に小学生が漕ぐ自転車如きの速度で酔うほどやわではなくなっていた。 ちぇんを乗せているので少女は安全運転を心がけ、たっぷり半時間以上自転車を走らせた。 ゆっくりにしては広い行動範囲を誇るちぇんだが、さすがに自転車の足には敵わない。縄張りから遠く離れた見知らぬ土地にちぇんはなんだかわくわくした。 少女が自転車を止めたのは、住宅街の真ん中に作られた公園だった。 車の通りも少なく、また時間帯が時間帯だからなのか人通りもやはり少ない。これなら誰にも邪魔されることなく思う存分遊べそうだ。 「ふぅ。ここなら校区も違うし、鉢合わせすることはまずないよね」 「ゆー? ハチさんはゆっくりできないよー?」 「そのハチじゃないよ。ちぇん、源氏パイ食べる?」 「パイさんはゆっくりできるんだねー! わかるよー!」 ベンチに座った少女は、パイ菓子はむしゃむしゃ食べるちぇんを見つめていた。やがてちぇんがパイの最後のひとかけらをごくりと飲み下すと、少女はおもむろに口を開いた。 「ねぇちぇん。最近、わたしに冷たくない?」 「ゆにゃん? そんなことないよー?」 「そうかな……ねぇちぇん。この前、クラス替えしたって言ったじゃない。覚えてる?」 「わすれちゃったんだねー。ごめんなさいなんだねー」 「ま、ゆっくりだから仕方ないね、そのへんは」 少女は何か言おうとしたようだが、話題のとっかかりを失ったのか中々それ以上続けようとはしない。 新年度が始まり、新しいクラスに編入され、今までと違った人間関係が構築される。そんな人間の営みなどちぇんは全く興味が無かったし、教えられてもすぐに忘れた。 だが、あらゆる出来事は連続しており、無関係ではいられない。ちぇんの飼い主である少女たち三人は、それぞれ別のクラスに編入された。 今はまだ、放課後それぞれちぇんの世話をしていられる。だがそれも長くは続けられない。 薄々感づいていたことだが、今日の昼休み、ついに少女は眼鏡の友達からこの話を持ちかけられたのだ。 「ねえちぇん。あなたがめがねのおねーさんって呼んでるあの子なんだけど」 「わかるよー。きょうはめがねのおねーさんのおうちでゆっくりしたんだよー。とってもゆっくりできたんだよー」 「うん……あの子が、さ。正式に、ちぇんを飼おうかって言ってるの」 「ゆにゃん? わからないよー?」 それは純粋な疑問だった。事の経緯はちぇんのあずかり知らぬところで進んでおり、知るよしもなかった。 しかし、それは少女にとってわずかな希望となる言葉だった。 「そうだよね。いきなりちゃんとした飼いゆになれって言われても、難しいよね」 少女はこのところ、ずっとちぇんが自分より眼鏡の友達を優先していることに気づいていた。 ちぇんの飼い主は三人全員。そう決めたものの、拾ってきたのは自分であり、ちぇんがもっとも懐くべきであるのもやはり自分。少女はそうでない現実にままならないものを感じており、今回の件で少しばかり眼鏡の友達に反発してしまったのだ。 だが、理性的な彼女はちぇんの安全や将来を問うて、完全室内飼いと半野良状態の危険度の違いを説明し、理屈詰めで事を押し切ろうとした。 それがなんだか、ちぇんを取り上げられるような気がして、少女はやるせなかったのだ。 ――だがちぇんは、ゆっくりの物差しでしか、世の中を見られなかった。 「わかるよー。めがねのおねーさんがいっているならしかたないんだねー。ちぇんはめがねのおねーさんのかいゆっくりになるよー」 「……なんで?」 「わからないよー? めがねのおねーさんのいうことはきかなきゃいけないんだよー?」 「……ちぇんはわたしよりあの子の言う事を聞くの?」 「わからないよー? おねーさんもめがねのおねーさんのいうことをわがらな!?」 人間に媚を売って生き延びてきたちぇんだが、細やかな人間関係まで読む技術があるわけではなかった。今、ちぇんは完全に地雷を踏んだ。 少女はちぇんをはたいた自分の手を、信じられないものかのように見つめる。だが少女の中には歴然と、ちぇんに対する怒りがくすぶっていた。 同じ年齢。同じ学年。同じクラス。同じ性別。しかし人間関係の上下まで同じとは限らないし、それを第三者からはっきりと指摘されるのは面白いことではない。 ましてや、お前はあいつより下だから言うことを聞くべきと、自分よりはるかに劣る存在に言われて心穏やかでいられる人間は、大人でも少ない。 「……嫌い! ちぇんとなんか絶交! ひとりでおうちに帰りなさい!」 「わからないよおおおお!? どうしてそんなこというのおおおおお!?」 自転車のスタンドを蹴り上げ、少女はペダルを踏み込んだ。いくらゆっくりとしては素早いと言えど、所詮ゆっくり。激昂した少女の全速力に追いつけるはずもなく、ちぇんが公園から出る頃には少女は既にちぇんの視界の中にいなかった。 ちぇんはさすがに自分が失態を犯したことに気づいた。こんな見知らぬ場所に放置されて家に帰ることなどできるはずがない。少女がまだ自分の声の届く範囲にいることを願い、ちぇんは大声で泣き叫びながら、無我夢中で道路に飛び出した。 「ごめんなさいいいいいいい! おねーさん、ごめんなさいいいいい! なにがごめんなさいなのかわからないけど、ごめんなさいいいいいいいいい!!!」 電柱の陰に自転車を止めた少女はそんなちぇんの様子を伺っていた。 一瞬頭に血が昇ったものの、ペダルを一回転する頃にはやりすぎだと気づいたのだ。しかしのこのこと謝るのも嫌で、少女はちぇんがひとしきり反省してから迎えにいこうと考えた。 何が悪かったのかは理解していないようだが、少女はちぇんにそこまでは求めていなかった。ちぇんがあそこまで慌て泣き喚くことなど、拾ったあの時にしか見ていなかった。 そう、何があってもちぇんを拾ったのは自分なのだ。例え飼い主が変わろうと、その事実は変わることがない――少女はそう考えながら、自転車でちぇんを追った。 そして、ちぇんとの距離が三メートルほどまで縮まった時、少女の耳は側面からアスファルトを噛むタイヤとエンジンの駆動音を捉えた。 運悪く、そこは十字路だった。無我夢中で少女を追っている気になっているちぇんは車の接近に気づいていない。車のドライバーも気づいているか怪しい。一瞬で様々な要素が少女の頭の中に飛び込み、そして二種類の選択肢が脳裏に弾き出された。 つまり、ちぇんを見捨てるか助けるか。 ゆっくり如きのために危険に身を投げ打つ必要は無い。少女の頭の中で、そんな声が響いた。 だが、そもそもちぇんを危ない目に遭わせたの自分の責任だ。結局少女は、その後者の後ろめたさに体を突き動かされ、ペダルを強く踏み込んだ。 「ちぇん、危ない!」 そう叫んで声をかけると、ちぇんは確かに止まった。だが少女の見立てでは、恐らく車のタイヤはちぇんを轢殺するコースを描いていた。 少女は自転車のバランスもへったくれも捨てて、左足を振り抜いた。 「わがらなっ!?」 ちぇんは蹴っ飛ばされ、車の進行ルートから弾き出された。 そして、急ブレーキの音と、自転車のひしゃげる音がほぼ同時に鳴り響いた。 車のドライバーは、原型をとどめないほど歪んだ自転車のフレームと、道路に投げされた少女の姿を見て肝を冷やし、速攻で現場から逃げ出そうとした。 「おねえさあああああああん!? わからないよおおお! しっかりしてえええええ!!」 だが、アクセルを踏み抜こうとしたその瞬間、ちぇんが少女に向かって走った。その帽子に銅バッジを認めたドライバーは、ぞっとする可能性に気づく。 もし、このちぇんに車のナンバーを読まれていたら? ゆっくりはアラビア数字も読めない個体がほとんどだが、切迫した状況に混乱したドライバーはそんなことなど考えもしなかった。すぐさま車から出て、現場で殺す手間も惜しく喚き散らすちぇんを抱えて助手席に放り込み、アクセルを踏んで逃走する。 助手席で体勢を整えたちぇんは、脂汗をだらだら流しながら住宅地を疾走するドライバーを見上げた。そのゆっくりできない表情、少女を撥ねた車の持ち主であろうこと、そして自分がなぜ連れ去られたのかなどという色々な情報をちぇんはチョコ脳でなんとか考え、整理し、答えを導き出そうとした。 本能的に、ちぇんはドライバーが自分に殺意を向けていることを察していた。だから助かる道を必死で考えた。先ほどの少女とのやりとりの一件も踏まえて、迂闊な言葉一つが次の瞬間自分を殺すことになるとちぇんは悟っていた。 「お、おにいさん……わかるよー……ちぇんはなにもみていないんだねー」 苛々と信号が変わるのを待っていたドライバーは、ちぇんのその一言を聞いて、血走った目を向けた。 体の中のチョコレートが冷えるような恐怖をこらえ、ちぇんは強張った皮を歪ませて笑顔を形作る。 「おにいさんはなんにもしてないんだよー……ちぇんはゆっくりだから、おにいさんのかおなんてすぐわすれるんだよー……わかってねー……?」 ――細かいところは抜きにして、ちぇんはドライバーの考えをほぼ正確に読んだ。臆病で、小物で、後先考えない似通った性格の持ち主同士であるからこそかもしれない。 一刻も早く逃げたいのに、赤信号はいつまでたっても変わらない。後ろから今にもパトカーのサイレンが聞こえてきそうで、周囲の車が全部自分を見つめているようで、非難しているようで、ドライバーはがちがちと歯を鳴らした。 「ちぇんはあのおねーさんのこともなんにもしらないんだよー……? だからだれにもなんにもいわないんだよねー……? わかるよー……」 「黙れ!!」 囁くように、自分の機嫌を伺うように話しかけてくるちぇんの声がわずらわしくて、ドライバーは叫び散らした。 今、彼の脳裏は自分の将来はどうなるのかという思いでいっぱいだった。子供を轢いた。ましてや轢き逃げをしてしまった。今思えばあの子供は血を流していたか? すぐさま110番しておけば、罪は軽くなったはずでは? いや、今からでも遅くない。自首するべきだ。いや、だが逃げ切れるかもしれない。でも、どこへ逃げる? それにテレビでやっていた轢き逃げ追跡では自転車に付着した車の塗料や傷を照合して調べるなんてこともやっていたはずだ。バレる。どうやってもバレる。いやいや、あんなに手のこんだ捜査なんてテレビが付いていたからやっただけに決まっているさ。それにあの子供が死んでいなかったらそこまで警察は動きたがらないはずさ。逃げよう。やっぱり逃げよう。でもでも、バレたら? バレたら? バレたら? 「おにーさ――」 「くそったれ!!」 自分がなぜこんなうるさい糞饅頭を連れてきたのかすら忘れて、ドライバーは窓を開けるとちぇんを外へと放り投げた。とにかく、全てから彼は今逃げ出したかった。 道路に放り出されたちぇんは疾走し右往左往する車から逃げ出し、中央分離帯に登った。目の前を何度も何台も車が行き過ぎてゆくのをぞっとしない気持ちで見つめ、一命を取り留めた事実にちぇんは大きく息を吐いた。 「ちぇんはいきているんだねえええええ!! わかるよおおおおおお!!」 全く知らない土地に一人置かれ、排気ガスが充満し、触れれば一瞬でゆっくりなど跡形もなくバラバラにする車が高速移動しまくる死地ではあったが、張り詰めた車内に比べればずっとゆっくりできる環境だった。 ……ちぇんは、自分が犯した過ちに当然気づいていなかった。そんなものは後から状況を知った者だけが言えることで、事件の真っ只中にいた者はゆっくりであろうと人間であろうと把握していない事実だった。 ドライバーが考えた可能性通り、近所の住民が呼んだ救急車に連れられた少女は頭をアスファルトに強く打ったものの、脳損傷までには至らず、重傷ではあったが死ぬことは無かった。 ちぇんは、少女が生きている可能性に賭けてドライバーを説得し、警察に出頭させるべきだった。その過程で殺される可能性は高いものの、少女を殺したかもしれない事実に怯えきったドライバーは、過失ではなく自覚した行動で以って、あどけない声で人語を解す生き物を殺せたかどうか怪しいものであった。 全ては過ぎ去った選択肢であり、可能性であった。 生き残った喜びに打ち震えるちぇんは、まだ気づいていない。 今から生きる場所は、自分のことを脅威ともなんとも思っていないゆっくりしかいない土地だということ。 美味しい食事や安全な寝床、定期的に清浄してくれ、庇護してくれる存在が失われたということ。 何より、ただでさえ命の次に大事な帽子が、ドライバーに投げ捨てられた時に車の中に残ったままで、銅バッジが無くなったということも。 おかざりの欠けた、完全な野良ゆっくりとして生きていく未来を、その過酷さを、まだちぇんは理解していなかった。 「ふ~しょくのはな♪ かきわけてはえ~ば♪ きょ~しょくをはぐの~♪」 首と一緒に麦藁帽子を揺らしながらゆうかは花壇に如雨露を傾けていた。 初夏の強い日差しは容赦なく土壌から水分を干上がらせる。しかしその断水期間もまた必要な植物も決して少なくはなく、また梅雨の近いこの時期は水のやりすぎもそれはそれで問題ではあった。 しかしゆうかは、そのあたりの加減を本能的にわきまえていた。ゆうか種は希少種の割りになんら特殊な能力を持たないゆっくりではあるが、花の管理能力に関しては天性のセンスを生まれながらにして保持している。 そんなゆうかの後ろで肥料や土壌を詰めこんだ一抱えもあるほどの真新しいプランターが、どさりと庭の芝生に降ろされた。 玄関からそのプランターをえっちらおっちら運んできた少年は、肩でぜえぜえ息をしていた。 「あらおにいさん。ごくろうさま」 「くっそ暑いうえにくそ重いもん運ばせやがって……」 「つちさんをいれたりするのもおにいさんはてつだうのよ? それくらいでへばっていちゃあだめじゃない」 「ふざけんな! 胴付きだからってゆっくりのくせに人間様をこき使うなよ!」 額の汗を散らして上半身を跳ね上げたお兄さんはびしりとゆうかを指差す。そんな彼の後ろからお母さんとお父さんが揃ってやってきて、お兄さんの肩をとんとんと叩いた。 「まぁまぁ。ゆうかが庭を綺麗にしてくれるんだから、お前も手伝いくらいはしてあげなさい」 「そうよー。ゴールデンウィークって言ってもどうせ家でごろごろするだけなんだから、少しくらい体を動かしたってバチは当たらないわよ?」 「わかったよちくしょう! ゆうか、何をどうすりゃいいんだよ!」 「おにいさん、ゆっくりしてないわねぇ」 「主にお前のせいなんだよ!!」 「まぁおにいさんもおはなさんをそだてているうちに、すこしくらいはゆっくりできるようになるでしょう。それまでゆうかがおはなさんのついでにめんどうをみてあげなくもないわ」 「ああっ、上から目線が異様にムカつくっ! なんでこんなもん叔母さんは寄越したんだくそったれ!!」 胴付きに進化し、虐待お兄さんの手から逃げて四ヶ月。ゆうかは匿ってくれたおばさんの妹夫婦に預けられ、その家の飼いゆっくり、という形に落ち着いた。 家族構成は今この庭に集っているもので全員。お父さんにお母さんに息子のお兄さんが一人。そこにこの冬からゆうかが加わった。 ペットショップで売られていた時、飼いゆっくりはゆっくりしていないとゆうかは思っていた。自分のゆん生を例えどんな存在にであろうと握られ、左右されるのは面白くないからだ。だから自分をじろじろ珍しく見るだけの人間なんぞに飼われてたまるかと、ゆうかは全ての人間に刺々しく当たっていた。 だが虐待お兄さんに買われ、逃げ出し、今この家族と一緒に暮らしてゆうかはその考えを改めつつある。 「ゆうか、プランターの位置このあたりでいいか?」 「もうちょっとこっち」 「こそあど言葉で説明されるとわかりにくいんだよ」 「スプーンさんをもつおててのほうで」 「それは右っていうんだ。覚えておけ」 なぜなら、このお兄さんはよくゆうかを「ゆっくりのくせに」と罵倒するが、その実よくゆうかと遊んでくれる。思い通りにならないからと言って暴力は決して振るわないし、学校帰りにはゆうかの好物であるお菓子をおみやげに買ってくることもたくさんある。 お父さんはゆうかが庭を掃除し花を植えるたび褒めてくれ、お母さんはゆうかのためにお洋服や花の苗や種を一緒に選んで買ってくれる。 そこに共通するものは、ゆうかへの無償の愛情だった。 その愛情に報いること。それが飼いゆっくりというものなのだとゆうかは悟った。 ゆうかの認識はバッジ試験を取り仕切る日本ゆっくりペット協会では、まだ甘いと採点され、銅バッジから昇格していない。なぜなら協会の求めるゆっくりとは人間に牙を剥かない従順なゆっくりを基準としているからである。 一方ゆうかは、注がれた愛情にさえ裏切らないように心がければ、自分は人間と同格の存在だと心底の部分で未だに信じきっているからだ。そこを試験では見抜かれ、銀バッジを取得することすらできていない。 だが、ゆうかはこの家族を悲しませる行為をできはしない。それは絆によって縛りつけられる内なる規律だ。思い込みの激しい生き物であるゆっくりにとって、自分の内から生じる『ゆっくりできない行為』は外から押しつけられた規律よりはるかに強い拘束力を発揮する。 プランターに土を入れ終えたお兄さんは、額の汗をぬぐって一息ついた。 「ふぅ。ざっとこんなもんか。じゃ、俺は自分の部屋でポケモンやってるから」 「あ、ダメよおにいさん。きょうはあそこのこうえんのかだんさんのおせわもするってやくそくしてたじゃない」 「一人で行けよ。面倒くさい」 「コラッ、ゆうかを一人で出歩かせちゃダメだって言ってるでしょ? 胴付きは価値があるからって攫ったりする悪い人が世の中にはいるんだから」 「わーってるよもう面倒くせー。ゆうか、出かける時になったらちゃんと呼べよー」 お母さんに注意され、お兄さんは不機嫌そうに家の中に入っていった。 ゆうかはそんな風景を片っぽだけ残った赤い瞳で見つめると、苗を植える作業に入った。 まだ、ゆうかがこの家に来て月日は浅い。だからゆうかが植えた花々が芽吹き蕾を咲かせる日は遠い。 しかしゆうかにはその日をゆっくり待ち侘びるだけの幸せが、もう既にここにあった。 ちぇんは、ずりずりと地面を這って歩いた。その速度は赤ゆのずーりずり移動とさほど変わらず、亀のように遅い。そのくせわずか一センチ移動しただけで体中がずきずきと痛み、命の素が流れ出し行くのを実感する。 早朝の歩道を照らす朝焼けの日差しは、刷毛で乱暴に塗られたかのようなチョコレートの跡を照らした。それは遥か向こうの曲がり角からちぇん自身の足下まで続いており、今なお距離を伸ばしている最中である。 「わか……らないよー……どうしてちぇんが……こんなことになってるんだよー……ちぇんは……ゆっくりしてるのに……どうしてにんげんさんも……ゆっくりも……わからないよぉ……」 ぶつぶつと恨み言をうわ言として呟いている。 ちぇんの瞳は既にとろんとして焦点が進行方向と微妙に合っていない。チョコを漏らしすぎて思考能力低下を招いているのだ。 それでもちぇんは、なぜこんなことになったのか思い返した。色々な原因があったように感じたが、やはりケチの付け始めはあの事故からだった。 ちぇんはあれから、どうにかして家に帰ろうと努力した。最初の最初は親切そうな人間さんの前に飛び出し 『わかるよー! おねーさんはゆっくりしてるんだねー! だからちぇんをおうちにかえしてね!』 と、堂々とお願いした。しかしそのおねーさんは怪訝な表情をして、ちぇんにたずねたのだ。 『帽子もバッジもないのにどうやって? あんた捨てゆでしょ?』 ちぇんは、そこで初めて何を犠牲に払ってでも守り通さねばならないおぼうしとバッジが無くなったことに気づいた。 ちぇんはめげなかった。眼鏡のおねーさんは、ちぇんがもし行方不明になった時のために秘策を授けていたのである。 『わからないよー! ちぇんはすてゆじゃないんだねー! いまからいう《ばんごー》さんに《おでんわ》さんしてね!』 そして、ちぇんは意味も知らない丸覚えしただけの単語を叫んだ。それは眼鏡の少女の家に繋がる電話番号だった。 おねーさんはさらに怪訝な表情をした。 『あんた、それ番号言っているつもり? どっちかというと呪文に聞こえるんだけど』 ちぇんには結局、おねーさんの言葉の意味が現在でも理解できなかった。 眼鏡の少女はゆっくりの記憶能力の低さを甘く見すぎており、また非常手段は定期的な監査が必要であることも知らなかった。ちぇんは番号を音でしか覚えておらず、月日の経過でその正確な音すら忘れた。 やはり捨てゆかと考えたらしいおねえさんは、ちぇんを見捨てて去って行こうとした。慌ててちぇんは思考を切り替え、おねえさんの踝に縋りついた。 『わかるよー! おねーさんはゆっくりしているんだねー! だからちぇんをかいゆっくりにしてねー! ごはんさんとねるところとバッジさんさえくれればもんくはいわないんだよー! ちぇんはにひりすとさんなんだねー! わかるよー!』 『そんな半野良近所迷惑になるだけでしょうが。保健所連れていくのも面倒だから見逃してあげる。とっとと離れないと潰すわよ?』 殺意ですらない、害虫を潰すのは当然と言わんばかりの、ちぇんに全く価値を見出していないその凍れる瞳に気圧され、ちぇんは逃げ出した。 それからちぇんは当てずっぽうで歩き通し、家を目指した。ちょっとでも見覚えがあるような気のする風景があれば、そこで飼い主のおねーさんたちを呼んだ。すぐにうるさいと人間にものを投げられた。 腹を空かせて疲れてしまったので、弱そうな野良ゆを襲い、すっきりー! してから食い殺した。満腹になって寝ていると、食い殺された死体の番がちぇんに襲い掛かってきて慌てて逃げ出した。 警戒心を強めたちぇんは、より弱くより仲間のいなさそうな野良ゆを狙って襲うことにした。しかしそんな都合の良い獲物がそうそう転がっているわけもなく、ゆっくりの死臭を洗い流しもしないまま徘徊する帽子無しのちぇんを見て、地元の野良ゆが捨て置くはずもなかった。 ちぇんは追われた。野良ゆっくりに、人間に追われた。逃げ込んだ臭くてじめじめしてゆっくりできない下水溝のほとりで、同じように傷だらけで帽子を無くしたまりさを見つけた。 ちぇんは枝を口に咥えて襲ってきたまりさを説き伏せた。自分を殺してはいけないと言い、なぜだと問われれば殺せば損になると言い、なぜだと問われれば自分はまりさの味方だからだと答えた。 口から次々に出まかせが出て、ちぇんはついに『溜まっている』と言ったまりさにまむまむを差し出してすっきりした。産まれた実ゆと茎を食べるまりさのたくましさやすっきりのテクニックの上手さ、そして強さを褒めちぎりに褒め殺した。 いい気になったまりさの奴隷になったちぇんは、二匹で役割分担して野良ゆを襲おうと作戦を立てた。 それはお家でゆっくりしている野良ゆをちぇんが囮になっておびき出し、空っぽもしくは留守番している弱いゆっくりしかいなくなったお家をまりさが襲撃して、落ち合う場所で戦利品を山分けしようという作戦だった。 それはまことに上手くいった作戦だった。だが何度も繰り返すうちに野良ゆたちは警戒を高め、ちぇんたちは逆に罠に嵌められた。 昨夜襲ったお家は、一見弱そうな一家だった。いつもの手はずでちぇんが夫と思われるまりさを挑発しておびき出し、そこを相棒であるまりさが襲撃した。 だがお家の周りに隠れていた野良ゆの集団が、一斉にまりさに襲いかかった。 ちぇんに助けてと叫ぶまりさを当然助けるわけもなく、ひたすらちぇんは逃げた。 逃げた先で待ち構えていた集団に襲われ、傷を負った。それでもとにかく逃げに逃げ、ついに振り切った――と思われるのが、今現在だ。 「……まりさの……やくたたず……ちぇんを……たすけろよぉ……わかれよぉ……」 もはやちぇんは、昨夜と比べてその大きさが半分ほどにまで萎んでいた。余った皮がだぶついており、既に一ミリ足りとて前進できていないことにちぇんは気づいていない。 朝陽が昇る。その朝陽の向こうから、小さな人間のシルエットが浮かんできた。 もはや人間から逃げ切れる体力は残っていない。死の戦慄にちぇんは震え、その人間の細い足がちぇんの視界から太陽を完全に隠した。 眩しすぎる光が抑えられ、視界が晴れてくる。足を止めた人間を、ちぇんは見上げた。 「……おね……さん?」 ちぇんを拾った少女が、どういうことか目の前に立っていた。 体の奥から湧き上がってくる喜びを声にして、ちぇんは少女に話しかけた。 「おねーさん……! ちぇんだよー……っ。おねーさんがかってた……ちぇんだよー! わかるよねー……? おねーさんにあいたくて……かえってきたんだよぉ……?」 当てずっぽうで向かった先が、本当にあの町に続いていたのだ。 今までの苦労をちぇんは少女に話そうと思った。いや、今は何より命を助けてもらうのが先だ。おねーさんのことだ、今すぐオレンジジュースを初めて会った時のように買ってくれるに違いない。 「嫌だよ」 少女は冷たい目で言い捨てた。その声にはわずかながら怒りすら含まれている。 「わからない……よぉ……? おねーさんは……ちぇんをたすけなきゃ……いけないんだよー……? わかれよー……! 『かいぬし』さんなんだろぉー……っ!」 「そんなことばっか言って、わたしのちぇんを汚さないでよ」 「にゃ……?」 退院した少女はちぇんがいなくなったのを嘆き悲しんだ。自分の過失のせいで野良にさせてしまったと親や友達に零したが、眼鏡の少女がそれは違うとはっきりと言った。 彼女はちぇんが帰ってくる方法を授けていた。しかしちぇんを保護したという電話はいっこうにかかってこない。だから眼鏡の少女はきっとちぇんは轢き逃げ犯に殺されてしまったのだろうと、少女を慰めた。 本当は、眼鏡の少女も自分の授けた方法が欠陥だったのではないかと察していた。しかし事の真実よりも友達の精神安定の方が大切だった。 ちぇんは、つまり眼鏡の少女に見捨てられたのだ。 ただ、それだけなら何も問題はなかったかもしれない。 「あんたら野良ちぇんって、だいっきらい。わたしがちぇんを可愛がっていたからって、あのちぇんがいなくなったからって、ちぇんの真似して飼ってもらおうなんてしないで」 ――暴君がいなくなった町で、その空席をかっさらおうとする野良ちぇんが続出したのだ。 少女は眼鏡の友人から聞かされた言葉を信じている。だからバッジ無しの野良ちぇんがどれだけ言葉を重ねても耳を貸したりはしない。 ましてや、帽子まで失い傷だらけの泥だらけになって、体積まで縮んだちぇんを識別しろと言っても、どだい無理な話だった。 ちぇんは、何かの間違いだと思って、精一杯ゆっくりできる声で少女に話しかけた。 「わか……るよぉ? おねーさんは……おこってるんだねー……? ちぇんがわすれるっていったから……」 「黙りなさいよ」 「わぎゃっ!?」 汚いものは触りたくないと言わんばかりに、少女は脇に落ちていた小石を拾い、ちぇんの口に投げ込んだ。 「わかるわかるわかるわかるって、そればっか。あんたらは何もわかっちゃいない。わたしがどれだけ痛かったか、どれだけリハビリがんばったか、ちぇんがいなくなってどれだけ辛いか何一つわかってないくせに、わかるわかるわかる! 媚を売ってこないで! 近寄らないで! 気持ち悪い!」 吐き捨てると、少女はそのままちぇんを置いて歩き去って行く。 ちぇんは口が小石で傷つけられて動かせなかった。だから目だけで少女を追った。 少女は二度と振り返らなかった。 「ぎにゃ! わぎゃ! あがあにゃああ!」 言葉にならない声を漏らす。そのたびチョコレートが飛沫となって口から漏れた。 蝿の羽音が聞こえた。 皮を這う虫の足のおぞましい感触にちぇんは絶叫を上げた。 誰もちぇんを助けなかった。 その日の午後、蝿がたかっているちぇんの死体を近所の住民がゴミ袋に入れて捨てた。 anko2009 anko2010 足りないらんと足りすぎるちぇん(前後) anko2227 anko2228 保母らん(前後) anko2295 ブリーダーお兄さんの一日 anko2356 anko2357 浮気(前後) anko2402 飛び魚のアーチをくぐって ゆうかが口ずさんでいた歌→ http //www.youtube.com/watch?v=QATidIEujhc 今回はあとがきありです。興味無い人はブラウザバックして、読みたい人は無間の鐘でも聞きながらダウンスクロールしてください。 この先、二千年自由落下 ↓ 本スレでは前回のタイトルについてやや談義があったようです。確かにエアロスミスのNINE LIVESの動画リンク貼るくらいならこっちの方がよほど貼るべきだ。 ついでなので、感想返信にかこつけた諸々など。 感想スレ 347 それにしても、ちぇんらんだけでここまで連続してアイデア出るってすごいですね。 むしろみんなよくれいむとまりさだけであんなに出てくるもんだと思います。 仙狐思念の攻略方法を聞いたら夢と現の呪って難しいよなって返すくらい微妙に話ズレていることは自覚しています。 私の場合、読んだり見たりするうえではどの種がどんな目に合おうが楽しめますが、他種虐待とちぇんらん虐待を比べたらミステリアスビームの稼ぎ量に対するテストスレイブとビッグクランチの稼ぎ量の比率に匹敵するくらいどうでもよくなります。 でもゆ虐作品で一番好きなのはばっちゃの野良一家。読み返すと泣くので読み返せない。 感想スレ 349 作者さん、らんに恨みでもあんのかw 感想スレ 350 いやいや、このちぇんがらんを恨んでるってだけだろう。 作者さんはすっごい大好きだと思うぞw どちらかというと大嫌いです。でもゆ虐の大嫌いって必然的にひいきして虐待することだから大好きと同義語じゃん?って思います。んほおおおおおつんでれなのねぇぇぇぇ。 原作の八雲藍と橙はどうでもいいというかむしろ永夜抄であれだけ藍様こき使ってお世話になっておきながら嫌いとか都合良すぎるじゃんと思いますが、二次の藍&橙が大嫌いです。その反動というか風刺というかガス抜きをゆ虐でやってるつもりです。 ちぇんについては今回の作品が私が抱いているちぇん種のイメージの表現だと思っていただければ。 れいむやまりさは酷い目に合わせるのに、ちぇん愛でがオチというSS多いですよね。アレのアンチテーゼのつもりです。 そもそもちぇんってゆ虐の中でやや特殊な発展の仕方をしたと思うんです。基本種たちがマイナス要素を付加されてゆく中、ちぇんだけはむしろプラス要素を付加されたような。ちぇん種はゆ虐の中で愛でポジション担当するために生まれたんじゃないかと見ています。そのポジション最強格はゆうかにゃんですが、ちぇんは基本種でありながら愛でを得られた。これが大きい。 でもそのポジションの説得力の高さを訴えるために、なんかちぇんって人間に対して媚売ってね?必然的にゆっくりのくせにゆっくり見下してね?聞き分けがよすぎて気持ち悪い、という印象を色んなSSから感じてきたので、そこらへんの不満圧縮が今回のテーマかと認識していただければ。 ここらへん、私が猫飼っているのも大きいと思います。猫って人間に対してはあまり媚を売らない動物なんです。甘えてきたとしてもちぇん語で訳すと「ちぇんはかわいいんだよー。なでなきゃなんないんだよー。わかれよー」っつー態度。でも猫は喋らないし人間のルールが通用しないし可愛いから許す。ちぇんは猫の可愛いとこだけ取って、都合が良いとこだけ抽出した不自然さを覚えます。 ってーも、これも二次の橙が正にそういうキャラクター付けされている怒りから来ているのが最大級の理由なのですが。原作の橙はあんなに気まぐれで奔放で憑きたてのほっかほかだというのに…… 最後に、名前について。 10作品溜まるまでになんかテキトーな呼び名ついたらそれでいいじゃん?と思ってます。そもそも10作品行くのかどうかわからないし。とりあえずスレで呼ばれた「式神あき(仮)」がなるほどと思ったので候補の一つに入れたいかと。名前募集中!! あとゆ虐SSはしばらく休みます。東方のSSこんぺ大会の執筆期間に入ったので、しばらくはそっちに専念します。 挿絵:にとりあき
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名前:スキ時 性別:♂ 身長:176㎝/120cm 体重:66 kg/20kg 誕生日:五月五日(こどもの日!) 見た目よりマジメ 口調はちゃらい、 人懐っこく遊ぶことが好き。 よく食べ、笑う、食う寝る遊ぶな自由人。寂しがり屋な傾向あり。 普段はただの大学生。眼帯とかつけて行く。レポート夜にやろうと思っても 子供状態で眠くなっちゃうのが最近の悩み。 ピアスとかネックレスも好きでうっかり買っちゃう。 本とかゲームとかインドア派な生活をしているため色白。 ギザッ歯怖がられるから口あけて笑わないよ。ニコニコ、ニヤニヤ。 現在一人暮らし。自炊??出来るわけなかった。 『おねーさん!かわいいね!』 『ちーす。呼ばれてなくても飛び出すスキ時でーす。』 ≪ショタ≫ 『手が届かないwwwwオワタ助けてwwww』 『コンビに行きたい・・・よし今から・・・行けないじゃん!?』 とても不便そう。 一人称:俺 二人称:アンタ、お前、おねーさん、おにーさん 【過去設定】 怪しい骨董屋から買った像をうっかりぶち壊したら呪いがかかった。 その時から左目色反転、右ほほにダイヤのマークがついた。 呪いで0時になったら朝の五時まで子供(十歳)の姿になってしまう。 髪は長髪になる。 変な目で見られるの結構嫌。 人懐っこさでカバーしてるけどこっそり悲しい。 でも今日も明日も頑張ります!!! ※服について 特に服装の指定はしていません、好きな服を好きなように・・・・明日何着て生きていく、です。 スキ要素:たれ目、赤、黒、ギザ歯、ショタ、ニヒル、ピアス、アクセサリー、細腰、ブーツ、お調子者、 使用制限:特にないです!ホモ、女体、エログロ、R18何でもござれです! 製作者:社長 @EXsyotakure
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24 :八戸のぶなが ◆4v5JfLpxto :2007/11/19(月) 00 08 19 隴を得て蜀を望む 31 :無名武将@お腹せっぷく:2007/11/19(月) 00 39 33 24 元は光武帝の故事成語だろ
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とぷ画がお米...ww←いきなり こんにちわ@ 食べ物大好き// 湊です☆ こちらで小説を書かせてもらってます!! まだ書きかけでおかしいところもありますが 温かく見守ってください← こっちでもがんばりますので よろしくおねがいします 小説家を目指すことにしました! 応援よろしくおねがいします! 更新情報 6月25日 じゃに小説 『ジャニーズ寮のきまぐれ男子たち』 第十二話更新!! 読者さんへ...更新!! おしらせ 小説の書き方が変わります オリジナル小説も始めます コメントなど大募集してます! リクエストも募集してます! じゃに気まの話が掲示板より変わります@ よろしくお願いします! 小説 ぶろぐランキング参加中! 応援くりっくお願いします!
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91 :無名武将@お腹せっぷく:2008/02/05(火) 09 45 16 大意失荊州
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一方、森の中。 四匹は楽しげに魔理沙の家へ向かっていた。 蓬莱人形に案内されながら森を進んでいく。 「おねえさんのおうちにいったらゆっくりできるね!!!」 「むきゅー! みんなでゆっくりしようね!」 自分達の所へ来て、おいしいご飯を作ってくれた優しい魔理沙。 程なくして魔理沙の家へ到着した一行。 「ここがまりさおねえさんのおうちだね!!!」 「いきなりきたからびっくりするかな?」 「ゆっくりするする!!」 「う~♪」 四匹は玄関へ向かう。 どうやら呼び鈴を鳴らそうとしたらしいがたどり着けなかった。 「ゆ!?」 「いだい!」 家に近寄ったとたん、見えない壁でもあるかのように跳ね飛ばされたのだ。 これは魔理沙が仕掛けておいた泥棒除けのトラップだが、元々人間以上用にしてある為に三匹は数十メートルも飛ばされた挙句、木にぶつかってようやく止まった。 「ゆ! いたかったよ!! ぱちゅりーだいじょうぶ?」 「むきゅー、だいじょうぶ。ゆっくりできるよ」 改めて玄関を見る。 見た限りでは何も変哲のない、ただの玄関がそこにはあった。 「う~♪ とびたいとびたい!!!」 知らない人の家の為、出遅れていたれみりゃが玄関に駆け出す。 どうやら飛んでいったのが面白そうだったようだ。 自分も跳ねたくて勢いよく玄関に直進する。 「!? うーーー!!!」 しかし、物言わぬ玄関が突きつけたのは弾幕。 トレードマークの星型の弾幕だった。 段々とパワーが上がるのであろうそれは、妖怪や並以上の人間にとっては何て事のないものだ。 「うー! っえぐ、いだい。ぱじゅりー、こぁくまー、ざぐやー!!!」 人間では無いがそれ以上に弱い、ゆっくりれみりゃには大分威力があったらしい。 傷こそ付いていないが、きぐるみから出ていた顔面に弾幕が当り、鼻の上が真っ赤に腫れていた。 その泣き声を聞いて駆け寄ってくる三匹。 「だいじょうぶ? ゆっくりできる?」 「むきゅー? ぱちゅりーはここだよ!!」 「うー! ちがうちがう!! ぱちゅりーちがう!!! おせえさんのぱじゅりーなの!!!」 「まりさおねえさーん!!! れいむたちだよ!! わるいひとじゃないからおうちにいれてよ!!!」 ゆっくり霊夢がそう叫ぶ。 この時に一歩近づいたのがいけなかったのか、またトラップが発動してしまう。 今度のトラップはアリスから盗んだ五寸釘。 それがどんどんばら撒かれる。 「むっきゅーー!!!」 「ゆっぐりでぎないよーー!!!」 最初に声をあげたのは魔理沙とパチェリー、あの日五寸釘を打たれた二匹のトラウマが再発した。 「やめてね! まりさたちがゆっくりできないよ!!!」 「うー! やだー! おうじがえる!!!」 次に混濁した意識の中でそれを見ていた霊夢、釘が当って打ち付けられた木を見て威力を理解したれみりゃが続いた。 「ゆっぐりできないよ! まりさおねえさんのおうちはゆっぐりでぎないよ!!!」 「ゆっくりはやくかえろうね! でないとゆっくりできなくなるよ!!!」 「むきゅー! むきゅー! ゆっぐりざぜでー!!!」 「うあー! ざぐやー! ぱじゅりー! こぁぐまー!!!」 未だ放たれ続ける釘を避けながら、必死にアリスノ家まで森を逆戻りする四匹。 ゆっくり達の遥か上を釘は飛んでいたのだが、それには気付かなかったようだ。 息も絶え絶えに逃げ帰った。 家に帰ると、真っ先に厳寒に駆け寄っていった。 しかし、まだアリスは戻っていないようで、鍵がかかった玄関は見た目通りの重量感を醸し出していた。 「カギカカーテルヨ! アリスガカエーテクルマデ、オソトデマーテテネ!」 「お姉さん、まだまちからかえってきてないね」 「おねーさんのおにわならゆっくりできるね」 「ゆっぐりじだい! むきゅ~」 「うっ、ぐす。うぅ、うー」 何時もの木下で休む。 健康な霊夢と魔理沙も未だに息が乱れている、大分疲れたらしい。 「なんで。なんでおねえさん、ゆっくりさせてくれなかったんだろう」 「いつもおいしいたべものつくってくれたのに……」 しかし、ゆっくりがいくら話し合っても答えが出るわけも無く、無意味なおしゃべりはアリスが帰ってくるまで続いた。 「ただいま、さぁ鍵は開けたわよ。中に入りましょう」 「「「おねえさんおかえりなさい、ゆっくりはいるよ」」」 「う~。はやくはいる!はいる!」 ゆっくり達がアリスを出迎える。 街で何か良い事があったのだろう、その顔はとても嬉々としていた。 「はいお土産のおかしよ」 そういって袋を床に置く、立ち込める食欲をそそる香り。 「ゆ!こんなにいっぱい! おねえさんおかねだいじょうぶなの?」 「大丈夫よ、遠慮しないでたべなさい」 「むしゃ……! これめっちゃうめぇ!」 「むしゃむしゃ。まりさ、ぱちゅりー、おいしいね」 「ごはん!ごはん!」 「う~?」 お土産のお菓子はたこ焼き。 勿論、朝食の時同様、お腹は減っていたがれみりゃは食べはしなかった。 「あらあら、あなた達。れみりゃは食べなくってもいいみたいよ。代わりに食べていいわよ」 「うっめ!いただきます」 「これまじうめぇ。おねえさんありがとう」 「めし!めし!」 「うー! れみりゃのごはんは! おかしじゃなきゃやだー!!!」 目の前で美味しそうに食べる三匹を、終いには泣きながら眺めるれみりゃ。 早く自分のおやつが食べたいのだろう。 昨日はきちんと、小悪魔がれみりゃ用の甘いおやつを出してくれ、朝もきちんとパチュリーがプリンを作っていって帰っていったのだ。 れみりゃがそう思うもの無理は無かったが、実際は出てこない。 食べ物の匂いが立ち込める中、三匹の意地汚い食いっぷりが更にれみりゃの涙腺を刺激する。 「うーー!うーー! おがじー! おがじぐれないとたーべちゃうぞー!」 それを濁った目で見るアリス。 思いつきで始めた元手0円の副業。 思いの他上手くいったが、利益をれみりゃに還元する気は更々ないらしい。 「れみりゃが早く遊びたがっているから、食べたら遊んであげてね」 「「「ゆっくりたべたらいっしょにあそぶよ!!!」」」 「そう……。食事は楽しく食べないとね」 仲良くおしゃべりしながら食べる三匹、この調子だと三十分はかかりそうだ。 「ゆっ! おねえさん。まりさおねえさんのおうちにいったけど、ゆっくりできなかったよ」 「あら? どうして、いままでお世話になってたんでしょ?」 「おうちのまえまでいったのに、いれてくれなかったの」 「あらあら、本当に?」 「むきゅー! はじきとばされたり、ぱちゅりーのあたまをさしたぼうで、またさそうとしてきたの!」 「……、そう。やっぱりね」 肩を落としながら答えるアリス。 これは勿論演技だが、ゆっくり達には見抜けないだろう。 「どうしたの? おねえさんだいじょうぶ?」 ゆっくり魔理沙が心配そうに駆け寄ってくる。 圧倒的な身長差の為に魔理沙の方は下から見上げる形になる。 「えぇ、大丈夫よ。だからそんなに心配しないで」 そう答えるアリスの顔は満足そうだ。 顔だけでも、魔理沙に心配してもらっている、計り知れない充実感がアリスの体に満ちていく。 「実は魔理沙は悪い魔法使いでね、あなた達に人形を使って釘を打ち付けたのも、あなたの餡子を取り出して食べたのも魔理沙の魔法の力なのよ」 「「「ゆ!!」」」 信じられない、と言った表情の三匹。 だって魔理沙お姉さんは何時もゆっくり達に食べ物を作ってゆっくりさせてくれたのに……。 「それはね、一杯食べらせて太らせるためなのよ……」 どうやら声に出していたらしい。 アリスからの返答にさらに困惑する三匹。 どうもゆっくりの頭では、理解するのに数分かかってしまうらしい。 「魔理沙お姉さん、ゆっくり達のこと騙してたんだね!!!」 「ゆっくりさせて食べちゃうつもりだったんだね!!」 「むきゅー! はじりだぐない! はじりだぐないよー!!」 三者三様の反応。 しかし、三匹とも魔理沙に対しての評価がガラッと変わったのは事実。 「おーいアリスいるかぁ?」 確かめるチャンスが来た。 「はいはい。いるわよ、紅魔館に行ったんじゃなかったの?」 アリスは平然を装って対応する、片目で三匹を見ながら。 「それがさぁ、いざ始めようとした時に八卦炉忘れたのに気付いてな。昨日色々いじってそのままにしてきちまったんだよ」 「ふーん、あんたらしいわね」 「それで戻る時にお菓子を頂戴してきたんだ、ゆっくり達に食わせてやろうと思ってな」 「っ!」 今はゆっくりガ主役だと分かってはいても、自分の為にではなくゆっくりに為に家に来た魔理沙。 ゆっくりの分際で魔理沙に馴れ馴れしくする上に、お菓子まで強請るなんて……。 声に出しそうになった口を必死に閉じる。 もうすぐそれも終わるのだから。 「はらゆっくりども、魔理沙様が紅魔館から頂いてきたケーキだぜ!」 そういってゆっくり達の前にケーキを並べる、どれも色とりどりで美味しそうだ。 「う~♪ け~き! け~きた~べちゃうぞ~♪」 れみりゃがケーキに駆け寄る。 なにせ紅魔館のけーきだ、散々目の前で三匹が美味しそうに食べているのを見せられたれみりゃは勢いよくケーキへ向かっていく。 が、すでにケーキは潰れていた。 「魔理沙お姉さんの食べ物なんか要らないよ! ゆっくりできないならでていってね!!」 「いっぱい食べさせて霊夢を食べるつもりだったんだね!!」 「むきゅー!! あやまってね!!! あやまってね!!!」 ドンドンと、音を立てながらケーキを踏みつけていく。 あっという間に床のしみに成り果てるケーキ。 「おっおい! いったいどうしたんだよ……」 「出て行ってね! おねえさんのお家から出て行ってね!!」 「うわっ、わかった! わかったよ!」 勢いに押されれ逃げるように玄関から出て行く魔理沙。 訳が分からず玄関先で固まっていた魔理沙にアリスが声をかける。 「ごめんなさい。あの子達なにか勘違いしてるみたいなの、後できちんと話しておくから」 「そうか。よろしくたのむぜ、アリス。」 元気が出た魔理沙は、アリスの肩を軽く叩いて、箒にまたがって紅魔館へと飛び立った。 「おねーさん! 魔理沙おねーさん帰った?」 「れいむ、魔理沙お姉さんとはもうゆっくりしないよ!!!」 「パチュリーも!!! おねーさんとゆっくりするよ!!!」 アリスの顔から笑みがこぼれる。 「三匹とも、魔理沙には私からよく言っておくから。その時はまたゆっくりしてあげてねくれる?」 驚きとも、困惑ともつかない表情の三匹。 やっぱり、自分たちに酷いことをしてきた人を許す事は、ゆっくりでも出来ないんだろうか? そんな考えがアリスの頭を過ぎった時だった。 「……。良いよ!! おねーさんが許すんだったら魔理沙もゆるすよ!!!」 「おねーさんは優しいから!! 霊夢も許してあげる!!」 「むっきゅー!! ぱちゅりーもぱちゅりーも!!!」 「そう……。ありがとう。……良かったわ」 コイツラはやっぱり馬鹿だ、馬鹿正直に自分の演技に掛かってくれている。 アリスの本音はゆっくり達が思っているものとは違う。 しかし、ゆっくり達の本音はアリスも理解している。 だから面白い、楽しい、快感なのだ。 「それじゃあ、夕飯まで遊んでいらっしゃい。日が暮れたら帰ってくるのよ」 「」 「うん、ゆっくり帰ってくるよ!!」 「「お姉さんいってきまーす!!!」」 「行ってらっしゃい」 笑顔のまま三匹を見送る。 そのまま家の中に入る、が今度は異質の笑顔を向けていた。 「うーー!! れみりゃのけーきがぁ!! けーきがぁ!!!」 そう言いながら、地面に落ちたケーキを見て泣き叫ぶれみりゃ。 かつてのレミリアの面影は全く無いが、アリスにはそんな事関係ない。 レミリアが無様に泣き叫んでいる、そう思うと不思議のアリスの心も満たされていく。 「う~!! れみりゃのけーぎ!! ……う~♪」 あろう事か、床に落ち潰れたケーキを食べようとするれみりゃ。 「う~♪ げーぎ♪ げーぎ♪」 うつ伏せになり、顔を近づけ、正にれみりゃの舌がケーキに触れよとしたとき。 「うぇぶ!! え゛ーー!! ぎ゛ょ゛ーーーーー!!!!」 アリスの人形がれみりゃの舌を打ち付けた。 しっかりと打ち付けられた舌の所為で上手く話すことも、動くことも出来ない。 少しでも動くと舌が抜けそうな程の激痛が走る。 今まで紅魔館でぬくぬくと暮らしていたれみりゃが感じた本当の痛み。 「うがーーーー!!! じゃぐあーーー!!! じゃくがーーー!!!」 肉汁を口から溢して、必死に叫び声をあげるれみりゃ。 「だめじゃないれみりゃ、あなたは紅魔館のお嬢様なんでしょ? そんな汚いの食べちゃいけないわ」 アリスが口調は優しく語りかける。 「う~!! いだいーーー!! ざぐやー!! ぱじゃりーー!! ごぁぐまーー!!!」 何度目かも分からない助けを求める声。 生憎と呼んだ人物の中にゆっくり愛玩者は無く、ただ煩いだけの叫び声と成り果てる。 「ふふ。無様ね、れみりゃ。でも安心して、貴方と違って私はとっても慈悲深いから助けてあげるわ」 「うわーーー!!! うっ? う~~~♪」 首根っこを掴んで持ち上げる。 猫を持つような格好だが、持っているのは猫ではなく元紅魔館のお嬢様。 「う~♪ たかいたがーーい♪」 そのまま、二階まで上がり一番日当たりの良い部屋まで連れて行く。 「う~!!! もっと~~~♪ もっとたかいたか~い♪」 床に降ろされたれみりゃは、よほどさっきのが楽しかったのかしきりにもっともっととおねだりをして来る。 「……」 それを無視して、アリスはあの大きな透明な箱の中にれみりゃを入れる。 「う~? だしてーーー!!! だしてーーーー!!!!!」 防音になっているのか、その声を無視してアリスは下に降りてしまった。 「うーーー!!! あーーーーー!!!!!」 残されたれみりゃは、必死にそこから出ようともがくがそれも叶わない。 それどころか、事態は段々と悪い方向へ転がっていく。 「う!! いだいーー!!! いだーい!!!!!!」 突如れみりゃの体に激痛が走る。 「ああーーー!!!! いだーーーい!!!!」 それに驚き、飛び跳ねるとまた激痛が。 「あがが!!! しゃくやーーー!!! ぱじゅりーーー!!! こぁくまーーー!!!!」 「ぎゃーーーー!!!!」 知能の低いれみりゃに動かない、と言う選択ができるはずもなく延々と苦しみを味わい続ける。 朝、裸で外に出された事、そしてその上からきぐるみを着せられた事。 その二つが、今回もれみりゃの体中をかぶれさせた原因だった。 「あぎゃーーー!!! うぎゃーーー!!! いだいーーー!!!!」 夜中も相変わらず叫び続けるれみりゃ。 既に、アリスも他のゆっくり達も夢の中に旅立っているが、痛さで寝るどころではない。 「うーーー!!! うーーー!!!」 それでも、ずっと泣き叫んでいる事で疲労が溜まっているのだろう。 「うーー!!! ……いだい……」 徐々に、そのれみりゃも夢の中に落ちていった。 翌朝。 「う~♪ おながすいたぞ~♪」 れみりゃは空腹で目が覚めた。 「う!! いだい!!! いだい!!!」 しかし、直ぐに体中に痛みが襲ってくる。 「あが!! ううう!!! うーーー!!!」 「あら、起きたの? れみりゃ」 部屋に入ってきたアリスの腕には、美味しそうな料理が載せられていた。 「うああーー!! いだいーー!! おながへっだーーー!!!!」 「はいはい。ちょっとまってね」 箱からだし、きぐるみを脱がせる。 それで、痛みが幾分和らいだれみりゃの興味は、今度は食事の方へと向いた。 「うーー!! ごはんたべりゅーー!!!」 「ええ。どうぞ」 「うっう~~♪」 思えば、昨日の朝から食事をしていなかったれみりゃは、目の前に出された食事にがっついた。 「う!! まずいーー!! これいらない!!! おがしちょーーだい!!!」 飛び散る食事。 どうやら、この状態になっても、お菓子以外は食べたくないらしい。 「はーーやーーぐーーーおーーーーがーーじーー!!!!」 「……」 「おーーーーがーーじーーーー!!!!」 「だまれ」 「おーーー!! むぐぐ!!」 飛び散った食事を、無理矢理れみりゃの口の中に押し込んでいく。 「まったく、何時から紅魔館のお嬢様はこんなに我侭になったのかしら? ダメじゃない好き嫌いしちゃ?」 「ううーー!!! うーーー!!! まずーー!!」 「だまれっていってるのよ!!!」 「!!! ぎゃーーー!!! いだいーーー!!!! もご!!」 アリスは、れみりゃの傷だらけの肌を思い切り掻き毟る。 悲鳴を上げたくても、口には大量の食べ物がドンド運び込まれる。 「ほら、ドンドン食べてね。折角作ったんだから」 「うーー!! ぎゃーーー!!!!」 吐き出そうとすると体に激痛が走る。 そんな事を繰り返しているうちに、少しずつ喉の奥に運び込んでいくようになった。 「うーー!! ごくん!! うーーー!!!!!」 「そうそう。偉いわ」 「うーーー!!! ぜんぶたべだーーー!!!!」 死に物狂いで、全ての料理を平らげたれみりゃはその泣き顔でじっとアリスを凝視した。 「ええ。今度から食事はきちんと食べるのよ」 「うーーー!!!」 口答えする気も起きないらしく、ただただアリスの言う事に頷く。 「そうだ、体痛いでしょ?」 「う? うーー!! いだいーー!!!」 どうやら、今まで忘れていたらしい。 思い出した今は、しきりにイタイイタイとアリスに叫ぶ。 「これがいけないのよ? こっちを着なさい」 「あああーーー!! きぐるみがーー!!! どーじでーーー!!!」 目の前で着ぐるみを完全に灰にしたアリス。 そして出されたのは、れみりゃの服だった。 「う~~♪ きぜで~~~♪ びぎゃ!!!」 「自分で着れるでしょ?」 「うーーー!!!」 痛い体に鞭を打って、必死に服を着ていくれみりゃ。 「うっぎゃ!!」 「そこはそうじゃないでしょ?」 「う? う? うっぎゃーーー!!! いだいーー!! いだいーー!!!!」 「ほら、きちんと着なさい」 「うーー!!! うーーー!!!」 この痛みから逃れるためには、はやく服を着てしまうしかない。 この服を着る時も痛みがあるだろうが、アリスに蹴られるよりは痛くはない。 何度も蹴られながら、それでも必死に、そうして何とかきちんと服を着ることができた。 「そう。やればできるじゃない」 「う……、う~~~♪」 「じゃあまたそこに入っていなさい」 「うーーーー!!!!!! だじでーーー!!! だじでーーー!!!!」 またしても、アリスはれみりゃの叫びを無視して行ってしまった。 それから一週間、れみりゃは毎日同じ生活を続けた。 食事は一日三回、お菓子などは一切出てこない。 服は朝、一度脱がされる、そして着替えさせられる。 一度だけ、そのまま過ごしていたことが有ったが、その時は体中に唐辛子を塗りつけられた。 一方の三匹は、その一週間をゆっくりと過ごしていた。 朝は可愛らしい人形に起こされ、朝食を取り森に出かける。 そしてお昼に帰ってきて昼食を取り、今度は家の庭で遊ぶ。 夕食後は、庭か自分達のベッドで遊ぶ。 ゆっくりとした一週間。 三匹が気になった事といえば、今まで遊んでいたお友達がめっきり来なくなってしまった事だけだった。 ―― そして一週間後。 その日の朝は、何時も通り始まった。 「ホーライ!!」 「ゆゆ!! おにんぎょ~さんおはよう!!」 「今日も霊夢たちはゆっくりするよ!!」 「むきゅむきゅ!! きょうも元気にすごすよ!!!」 人形に連れられ、家の中に入る三匹。 三匹は気付いていたのだろうか。 家の人形達は、全て修理を終えていた事に……。 「「「おねーーさん!! おはよう!!」」」 「おはよう。さぁ朝ごはんよ」 何時も通りの朝の挨拶。 そう言ってアリスが食事を出してくれる事も何時も通りだった。 「いっただきま~す!!」 「むっきゅ~~!! おいし~~~!!!」 「むっしゃ!! うめぇ!! めっちゃうめ~~!!」 ガツガツ!! ムシャムシャ!! 辺りには、モノを咀嚼する音だけが響く。 そして、ニコニコと美味しそうに食べる三匹を眺めるアリスの姿。 「むっぐもぐ……? ……?」 最初に、異変に気付いたのはゆっくり魔理沙だった。 「……おねーさん。このあんこどーしたの?」 「ゆゆ?」 「むきゅ?」 他の二匹も、食べる口を留めて魔理沙のほうを向く。 「どういしたの魔理沙? ゆっくりおいしーよ」 「そうだよ!! おいしーよ!!」 「だって!! だってこのあんこおかしいよ!!!」 小刻みに、魔理沙の体が震え出す。 自分は、以前にもこの味を食べたことがあった。 「美味しいでしょ? いままで遊んでいたお友達の餡子よ?」 「ゆ? なにを言ってるのおねーさん? 霊夢にも分かるようにせつめいしてね!!」 「むっきゅ~~~?」 「今まで仲良く遊んでいたお友達は、皆加工場に連れて行って餡子になっちゃったのよ」 クリクリした瞳を向けて尋ねてくる二匹に、アリスは端的に言い放った。 「!!! やっぱりおねーーさんがやったんだね!!」 ゆっくり魔理沙が、アリスの下に駆け寄ってくる。 「ゆ!!!」 しかし、多くの人形達にそれは阻まれてしまう。 「ええ。貴方達が加工場の中で楽しくゆっくりしていた時に、全部捕まえてあげたのよ」 「ゆー!! おねえさん!! どうしてそんなことするの!!」 「むっきゅーー!!!」 「どうしてって、あんた達が私の家をメチャクチャにしたからでしょ。折角魔理沙一緒に暮らすために、一緒に魔法の研究をしようと綺麗にしていたお家を……」 押し黙るアリス。 ボソボソと、魔法使い特有の早い口調で言葉を続ける。 「でもね、あなたたちはころさないであげたのよ。せっかく魔理沙が気に入ってたしね。魔理沙は優しいのね。でもね!!!」 「「「!!!!」」」 「でも、あんた達三匹は折角魔理沙が持ってきたお菓子を台無しにしただけじゃなくて、魔理沙を悲しませる事を行ったりして。それが許せなかったのよ!!!」 アリスの独白が終わると、家中の人形が三匹を取り囲んだ。 「ゆゆ!! おねーさん!! おねーさんが魔理沙おねーさんはゆっくりできないっていったんだよ!!!」 「私がそんなこと言うわけないじゃない!!! 魔理沙は、魔理沙は一緒に居るだけでゆっくりできるのに!!!!!」 「ゆゆーーーー!!!!!!」 「れいむーーーー!!!!!!!!」 一体の人形が、霊夢の頭に釘を突き刺す。 深く、深く突き刺さった釘が、霊夢の体に痛みを伝える。 「ゆーー!! いだいよーー!! ゆっくりさせてよーーー!!!」 「やめて!! やめておねーーさん!!」 「むっきゅーー!! やめてあげてね!!! やめてあげてね!!!!」 「……忘れたのかしら?」 「!!! ぶげっ!!!!」 魔理沙の顔面にアリスのつま先がめり込む、余りの痛みに、ヨタヨタと転がりまわる魔理沙。 「返事は、だぜ! っておしえた筈よ?」 「ゆ!! ゆるしてほしいんだぜ!! ありす!!!」 「そう。それで良いのよ。魔理沙」 「ゆ!! ゆぐぐ!! ゆーーー!!」 魔理沙は泣いていた。 今までの一年間は夢だったのだろうか。 三匹が仲直りして眠りについて見た夢だったのだろうか。 「ゆぶ!!」 霊夢を掴みあげ、釘を引き抜く。 「ゆぎーーー!!!!」 そのまま、頭の後ろに大きな穴を開ける。 「貴方は、毎朝美味しい餡子を出すのよ。だから今まで通りゆっくり過ごしてね。もし不味くなったら、お友達が困った事になるかもしれないわよ?」 「ゆゆ!! ゆっくりすごす、……ぜ? ぶげら!!!」 「何を言っているのか分からないんだけど、貴方ってそんな喋り方だったかしら?」 「ごめんなぜい!!! ありすおねーーざん!!!!!」 「うん。それじゃあ毎朝よろしくね」 「はい!! はい!!!」 霊夢を床に降ろし、パチュリーの元へと近づいていく。 「むきゅ? むきゅーーー!!! ごめんなざいーー!!!!」 「なんで謝るのかしら、貴方は何か悪いことしたの?」 「むきゅ!! まりざおねーざんに、わるいごといいまじた!!!!」 パチュリーが、自分に出せる精一杯の声でアリスに話す。 「そうだったわね、でも正直に言ったから許してあげる」 「むきゅ~♪」 「でも、貴方も体が弱いのに、家のゆっくり魔理沙と遊ぼうとしてたわよね? おかげで、魔理沙はゆっくり出来なかったのよ」 「むぎゅ!!!」 パチュリーは魔理沙のほうを見るが、そこには必死に顔を横に振っている魔理沙が居るだけだ。 「でも安心して、これからも、魔理沙と遊んで良いわよ。ただし」 「むきゅ?」 「毎朝、きちんと走って体を鍛えてね。人形を一体付けてあげるから」 「むぎゅーー!!!! むぎゅーーーー!!!!!」 「ふふ。それじゃーね。……さて」 「!!!!!」 再び、魔理沙の前に立ったアリス。 その顔は笑ってはいるが、これは本当の笑いではないと、魔理沙の眠っていた記憶が教えている。 「貴方、私の首を思いっきり突き飛ばしたわよね?」 「ゆ!!!」 「その前に、自分で自分は幸せですって言ったわよね?」 「ゆー!!!」 「それなのに、どうしてそんな事したのかしら?」 「ゆゆゆ!!!!……」 「どうなの?」 「ゆ……ゆーー!!!」 「答えられないの? だったらそこのお友達も加工場に連れて行かないとね」 「!!! まっで!! 魔理沙が悪かったです!!! おねーさんからにげようとしまじた!!!」 「それで?」 「ごめんなざいーー!! もうぜっだいにじまぜんからーー!! ぱじゅりーーとまりざをゆるじでーーー!!!!!」 「私が聞いているのは、そんな事じゃないの」 「ゆ?」 「今、幸せかどうか聞いているの」 「!! はい!! 魔理沙はいまどっでもしあわせです!! だいずきなアリスとくらぜてしあわせd……だっぜ!!!!」 「嬉しい!! やっぱり魔理沙はゆっくりでも魔理沙ね!!!」 「ゆーー!! 好きだぜアリズ!! アリズーーー!!!」 やっぱりあれは夢だった。 笑顔で頬を寄せ合う一人の魔法使いと一匹のゆっくり。 そして、二匹のお友達。 四匹の幸せな日々は、何時までもゆっくりと続く事だろう。 ~koumakan part~ 「うーー!! さぐやーー!!! ぱちゅいーーーー!! こあぐまーーー!!!」 既に一週間の殆どを箱の中で過ごしていたれみりゃは、今まで自分を大事にしてくれた紅魔館の人のことを考えていた。 「うーー!! ぱじゅりーーー!!! こあぐまーーーーー!!!!」 「呼んだかしら? レミィ」 「!!!!! ぱじゅりーーー!!!! ぱじゅりーーーー!!!!!!」 そこには、嘗て自分を大事にしてくれたパチュリーの姿があった。 「はいはい、どうしたの?」 箱かられみりゃを出してやり、胸に抱き寄せ優しく尋ねる。 「うーー!!! ごごいやだーーー!!!! おうじかえるーー!!!!」 「そう。おうちにかえりたいの?」 「うんーーーー!!! かえりたいーーー!!!」 余程辛かったのだろう、滝のように涙を流し続けるれみりゃ。 「それなら、帰りましょうか?」 「う!! いーのーー!!!」 「ええ、でもね」 「う?」 「帰っても、貴方は前のように生活できないわよ? お菓子も出ないわよ?」 「ぞれでもいーーー!!! おねがいーーーー!!! がえらぜてーーー!!!!!」 この一週間、普通の食事をしていたれみりゃにとってそれはもう苦労でもなんでもなかった。 「そう。それじゃあ帰りましょう。そうそう、お友達を連れてきたわ」 「う? おともだち?」 「これですよ」 隣に立っていた、小悪魔の後ろから顔を出したモノ。 姿形は、れみりゃに良く似ているが、服と羽が大きく違っている。 「うーーー!! ゆっくりしねーー!!!」 それは、紛れもなく、あの怖かったお姉さんそっくりのゆっくりだった。 「うーー!! ゆっくりs!!! いだいーーー!! いだいーー!!!」 そして、このゆっくりも体中に湿疹や汗疹の痕が有った。 「この子も、今日加工場から引き取ってきたの」 幾ら今まで風評が良かったとしても、ゆっくりになっては意味がない。 「さて、帰りましょうね。帰ったら、二人とも仲良くお風呂に入りましょう」 「うーーー!!! うーーー!!!!」 「うーーー!!! うーーー!!!!」 今までは、折り合いが悪かった姉妹だったが、これからは仲良くメイド達のイジメに絶えながら生活できる事だろう。 紅魔館。 現在はスカーレット血縁者が途絶えたため、前当主・前々当主の友人であるパチュリー・ノーレッジが党首の座についている。 「小悪魔。さっさと帰るわ。これをお風呂に入れないとね」 「はい。パチュリー様。そうだろうと思って出かける前にメイドさんに言っておきましたよ」 しかし、殆ど図書館に篭りっきりの当主に代わって従者でも有る司書が屋敷を纏めているらしい。 The end このSSに感想を付ける
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54 :無名武将@お腹せっぷく:2007/11/20(火) 14 57 08 衆寡敵せず、論功行賞 39 総角の好って、晋書の何劭伝が出典とかいうけど
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せっさん 誕生日: 1999/05/05(Windows 98発売日) 1999/09/10(Windows 98日本語版発売日) 主な活動場所: img/dat 概要: 本名はWindows 98SEだがせっちゃんと区別するために当wikiでは愛称のせっさんを項目名とする。 Windows OS擬人化ファミリーの95兄さんと95姐さんとはっさんとはっちゃんの弟で、せっちゃん、Me、Me坊の兄。 変身してマスクド・バルカンSEになる。マスクド・バルカンSEのスーツの色は緑。(せっちゃん用バルカンSEの色が元になっている) 解説: 【元ネタ】 マイクロソフトのOS Windows 98SEの擬人化。 【二次裏での動向】 OS大戦末期に開発されたとされる戦闘用OS。マスクド・バルカンSEとして活躍していたが悪の手先にされてたり、戦闘中に行方不明となって死んだものと思われていた。しかし終戦後にOS家の近くの喫茶店のマスターとして生きていたことが判明した。 はっさんに兄弟以上の好意を寄せている。 カテゴリ: OS擬人化 関連項目: はっさん はっちゃん せっちゃん 関連リンク: 擬人化OS保管庫2あぷろだ (OS息子→Windows 98(+SE)) 上に戻る memo: 訂正、追加情報等。 名前 コメント 最終更新日:2010年03月31日 (水) 18時59分50秒
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★Young Explorer (Xbox) 製作者:IakeemV 配布先:https //bethesda.net/ja/mods/fallout4/mod-detail/1475886 説明・解説 女性主人公の顔のプリセットに若くて綺麗なおねーさんを追加する。 キャラメイクで困ったらとりあえずコレを入れておけば間違いないという鉄板MOD。 画像の髪型は含まれていないため、別途に用意する必要があるので注意。 ............................................. 使ってみた感想や質問 コメント すべてのコメントを見る ★Young Explorer (Xbox) 製作者:IakeemV 配布先:https //bethesda.net/ja/mods/fallout4/mod-detail/1475886 説明・解説 女性主人公の顔のプリセットに若くて綺麗なおねーさんを追加する。 キャラメイクで困ったらとりあえずコレを入れておけば間違いないという鉄板MOD。 画像の髪型は含まれていないため、別途に用意する必要があるので注意。 ............................................. 使ってみた感想や質問 コメント すべてのコメントを見る