約 569,654 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1909.html
※嘔吐描写注意 「ゆっくり食べてね!」 どこかの場所、いつかの時間。 一匹のゆっくりが、一心不乱に大量の何かを食べ続けている。 その様子を、イスに腰掛けてじっと見つめる男が一人。 「はぐはぐはぐはぐがふがふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 汚らしい食べ方のためにゆっくりの周りはぐちゃぐちゃになっていたが、そんな事は気にもせず、延々と食べ続けるゆっくり。 男もその様を叱る事もなく、ただじっと眺めていた。 「がふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげふ! ゆげぇぇぇ……」 不意に、ゆげゆげとアンコと何かの混じったものを吐き出すゆっくり。 びちゃびちゃと先ほど食べていたものを汚していくその音は、人間のするそれと全く同じものである。 違うのは、吐き出すものの色が黒い事と、発するのが甘い臭いだという事だけだ。 「ゆげぇぇぇ……え”ふっ! ゆ、ぜびぃ……ぜびぃ……ゆぅ……がふがふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 ある程度吐いて落ち着いたゆっくりは、また山を崩す作業に戻った。 食べすぎで吐いたというのに何故か更に食べるゆっくりをこのまま放置しておけば、吐き戻しすぎて死ぬだろう。 だが、死へ確実に近づいているゆっくりを止める事もなく、男はじっと見続けている。 「がふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげぇ! え”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”……」 案の定、もう限界を超えているゆっくりは、それほど食べない内にまた吐き戻してしまった。 パンパンに膨らんでいた顔が、みるみるうちにしぼんで元の下膨れ饅頭へと戻っていく。 その目にはうっすらと涙が浮かび、顔色は真っ青になっている。 「げほっ、がぼっ! ゆ”……ゆげぇ……」 荒い息をついて、ぐったりとその場に潰れるゆっくり。 それを見て、これまでじっと見つめていた男が靴音高く近づいてきた。 「んげほっ、え”ほっ……ゆ、ゆっぐりだべるよ……だから、ごっち、ごないでね……」 青い顔に恐怖の色を浮かべて、男から少しでも離れようと試みるゆっくり。 その様子を見て何か思ったのか、男はその場に座り込んだ。 ゆっくりの顔から恐怖の色が消え、僅かに血色を取り戻すと、そのまま山に近づいていった。 「ゆっぐりだべるよ……だべるよ……」 必死の形相でじりじりと山に近づいていくゆっくり。 僅かに動くだけで戻しそうになりながらも、近づく事はやめない。 「だべるよ……だべっ! ……え”ろろろろろろろ……」 長い時間をかけて山のふもとまで来たゆっくりは、食べる直前に自分で吐き出したものの臭いに負け、その場にアンコをぶちまけ始めた。 ドボドボと音を立てて凄まじい勢いで流れ出るアンコは、しばらく 「んげろろろろろろ……おげぇぇぇ! げふっ! え”ふっ! ゆべぇぇぇぇぇ……」 元の大きさに戻っても吐き続けるゆっくり。 顔色は紙の様に白くなり、顔には何の表情も浮かんではいない。 後数分で、顔中のアンコを吐き出してしまうだろう。 ここはゆっくりの処理場。 ここに連れて来られたゆっくりは、ここにある仲間の死がいを全て食い尽くすか、即座に殺されるかのどちらかを選ぶ事となる。 ほとんどのゆっくりは死がいを食べる方を選ぶが、どれもが食べきれずに終わる事となる。 数百匹分のゆっくりの死がいは、一人や二人では食べきれないほどに多量にあるのだから、元から不可能な事だ。 それでも挑戦をやめないのは、ゆっくりが間抜けだからなのか。生きたいという想いが強いからなのか。 それは人間には分からない。 男は『それ』をつまみあげて山に投げ置いた。 てっぺん辺りに落ちた顔は、周囲と同じく苦悶の末に死んだ事を物語っている。 そこまでの苦しみを味わっても、決して自分から死にたいと言うゆっくりがいない事が、男には不思議でたまらなかった。 ――次のゆっくりに、ちょっと聞いてみようか。苦しんだ末の死と、苦しむ事ない一撃の死と、どっちが良いのかを。 そう考えつつ、男はゆっくりと部屋を出て行った。 おしまい ゲロ吐くゆっくりいじめものを短くまとめてみようと思ったら、こんなんが出来ました。 なんだこれ。 by cyc=めて男 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1736.html
「ゆっくりしていってね!!!ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!!!」 「おにーさんはゆっくりできるひと?できないならでていってね!!!」 「ゆー?きこえないの?ばかなの?しぬの?」 「そんなことよりおなかがすいたよ!!!ゆっくりもってきてね!!!」 「もうおこったよ!!ひっさつのたいあたりをおみまいするよ!!!」 「ゆっ!!!なにしてるの!!!はやくきたないあしをどけてね!!!」 「くるしいよ!!!ふんずけるのはやめてね!!!」 「ゆ~♪ゆゆ~♪おうたもうたえるんだよ!!!かわいいでしょ!!!」 「ゆっ!?くるしくなってきたよ!!!もうやめてね!!!」 「まりさにはこどもがいるんだよ!!!だからもうかえるよ!!!」 「ゆぐっ!?ほんとにやめてね!!!もう・・・なかみが・・・」 「くる・・・し・・・・ゆげぇぇぇ!!!」 「ゆふっ!!・・・ゆふっ!!ゆっくり・・・したけっかが・・・」 昼寝から目覚めるととゆっくりまりさが一匹家に中に入っていた 大方戸締りし忘れたとこから入ってしまったんだろう 「ゆっくりしていってね!!!」 ゆっくり寝てたらお前が居たんだけどね 「ゆゆ~?ゆっくりしていってね!!!」 「ゆー?ゆゆー?ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!」 「ゆっくりしたいよ!!!ゆっくりさせてね!!!」 ゆー!!ゆー!!ゆっくりくらってね!!!」 嗚呼、鬱陶しい足に纏わりつくな 踏みつけて押さえつけとくか 「ゆっ!!ゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってね!!!」 「ゆゆっ!!ゆっくりやめてね!!!」 「ゆ~♪ゆゆ~♪ゆっくりしていってね!!!」 まだまだ元気そうだな もう少し力を入れてみるか どの辺まで耐えられんるんだろうな? 「ゆっくりさせてね!!!ゆっくりやめてね!!!」 「ゆっくりしたいよ!!!おうちかえる!!!」 「ゆっ!?ゆっくりやめてよね!!!ゆっくり・・・でるよ・・・」 お、様子が変ってきたな餡子が集まってるほうが真っ黒に変色してきたな そろそろ来るのかな? 「ゆっ・・くり・・・・ゆげぇぇぇ!!!」 「ゆふっ!!・・・ゆふっ!!ゆっくり・・・したけっかが・・・」 結局何がしたかったんだろうなアレは それにしても床に何か敷いておくんだったな 掃除が面倒になりそうだ ~おわり~ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2546.html
『いのちはたいせつ 後篇』 33KB 虐待 日常模様 引越し 家出 番い 飼いゆ 野良ゆ 姉妹 赤ゆ 子ゆ ゲス ペットショップ 現代 愛護人間 虐待人間 独自設定 うんしー 最後です 後編です。 先に前編と中編をお読みになってください 19 ぱちゅりーは人間を引きとめようと必死に追いかけたが、ゆっくりの足では到底追いつけるはずもなく あっさりとおちびちゃん達の待つお家は見つかってしまう 「しましまシートの綺麗なお家・・・ ああ、あれか」 「よくできてるなー! 他のボロ屑とは大違いで逆に浮いてるって言うw」 「おちびちゃあああああああん! にげてえええええええええええ!」 必死に叫んだものの、既にお家は完全に包囲されており逃げられる筈もない 人間がお家をひっくり返すと、なかからおちびちゃん達がぽろぽろとこぼれ落ちた 「「「「おしょらをとんじぇるみちゃいいいいいい!?」」」」 「おお!大量w で、こいつらどーすんのw」 「こいつを使う。 きっといい声で鳴いてくれるぜ」 リーダー格の人間はポケットから鍵を取り出した 形状からして何かの乗り物のカギのようだ 「ゆうううう! しぇんしぇーたしゅけちぇー! きょわいよー!」 「じゃ、ちびのだいじなだいじなところにフェードイーーーーーーーーーーーーン!」 「ゆぴ? ・・・・ゆぴいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」 「オラオラオラオラオラオラ!」 「ゆ・・・ゆげぇ・・・ もっじょ・・・ゆっぐじ・・・」 「あれ、もう死んじまった・・・つまんねぇ・・・」 赤まりさはあっけなく絶命した 脆く崩れやすい赤ゆっくりの身体は簡単に壊れてしまうのだ 「むぎゃあああああああ! おじびじゃああああああああん!」 「おいおい、こいつらお前の子供じゃないっしょ? なんでそんなに必死なのw」 「ぞのごだじばばじぇのがわいいおじえごなのおおおおおおおおお! おでがいでずがらごろざないでぐだざいいいいいいいいいいい!」 「へー・・・ 可愛いって割には抵抗しないんだな さっきの金髪どもは子供を取り返そうとして必死になってたのに」 「・・・・・・むぎゃ?」 「みろよ、あのありすとかいう饅頭は噛みついてまでして子供をとりかえそうとしたんだぞ」 そう言ってリーダー格は袖をまくった 腕にはうっすらとではあるが長ありすの番だったありすのものと思われる歯型が残っていた 「それに引き換え、やめろとは言うもののただ見てるだけのお前 やっぱり血の繋がってない他人ってことなんだな。 あ、血じゃなくて餡子か」 「そ、そんなこと・・・」 「おい! お前らのせんせーはお前らのこと別に助けたいとか思ってないってよ!」 「うぞぢゃああああああああああああああああ!」 「しぇんしぇーはれいみゅにょこちょみすてたりしにゃいいいいいいいいいい!」 「いいかげんにゃこちょいうちょまりしゃおこりゅよ! ぷきゅー!」 「ほらほら、皆お前のこと信じてるみたいだぞ? 助けてやれよ」 「む、むきゅう・・・ でも、ぱちぇがていこうしてもにんげんさんにはかなわないわ・・・」 「諦めんなよぉ! どうして諦めるんだそこで!」 「で、でもぉ・・・」 「かけがえのない命なんだろ? 大切な一つしかない命なんだろ? その命がゲス人間の手によって無慈悲に奪われようとしているのになにもしないのか?」 「ぱ、ぱちぇには・・・」 なまじ頭がいいため人間との力の差を理解して抵抗しようとしてもできないぱちゅりー リーダー格はつまらなそうにそんなぱちゅりーを見てため息をついた 「・・・はぁ。 もうなんかどうでもよくなってきた お前ら、大先生は抵抗しても無駄だからお前らのこと見捨てるってよ」 「まりしゃしぇんしぇのこちょしんじちぇちゃにょにいいいいいいいいいい!!」 「しぇんしぇええええええ?! れいみゅがきらいにゃにょおおおおおお!?」 「どぼじでだじゅげじぇぐれにゃいにょおおおおおおお!?」 「じがううううううううううううう! ばじぇはみんなだいずぎなのにいいいいいいいい!」 「だったらちっとは行動で示せばよかっただろ。 もうおせーよ」 そう言って手に持っていたおちびちゃん達を一匹ずつ地面へ落とす人間 高い位置から落とされたため地面にあんよが食い込む さながら、熟れた果物を床に落としたような光景だ 「ゆぁ・・・まりしゃの・・・ まりしゃのあんよしゃんがうごかにゃいいいいいいい!」 「ゆぴいいいいいいいい! いちゃいよおおおおお! うごけにゃいよおおおおお!」 「しぇんしぇええええええ! れいみゅをたしゅけちぇええええええええ!」 「ほらほら、金バッチなら助けるだろ? それともお前ゲスなの? だから助けないの?」 「ぱちぇはげすじゃないいいいいいいいいいいい!!」 「じゃあ助けろよw もうおせーけどなw」 「だなだな!」 「どぼじでだじゅげじぇぐれにゃ・・・ゆぎいいいいいいいいいいい! じぇんじぇえええええええええ! ぐるじいいいいいいいいいい! じぇんじぇ!ぱちゅりじぇんじぇ! ぐるじ!じぬ!じ『ぐちゃ!』・・・」 「みちぇないじぇはやくたしゅけちぇえええええええええええええええ! えええええごっごごおごおげえええええ! ごべべべおげべっべべ! でいびゅもう・・・・じゃ・・・め・・・ もっじょ・・・ゆ『べちょ!』・・・」 「しぇんしぇいのうしょちゅきいいいいいいいいいいいいいい!!! まもっちぇくれりゅっていっちゃよにぇ!? れいみゅを・・・ぴゅび!! ゆぴゅぅ! だじゅげ・・・じぇんじぇええええええ『げちょ!』・・・」 人間はぱちゅりーに断末魔を聴かせるたに一匹ずつゆっくりと体重をかけて潰した 助けを求められても動こうとしないぱちゅりーを睨みつけて絶命してゆくおちびちゃん達 「おじびじゃあああああああああああああああああああ!」 「もーいこうぜ。 なんか興ざめだわ」 「賢いっつっても無力なのには変わりはないんだなw だっせw」 「だなだな!」 「むぎゅううううううううううううう! ぱちぇがまもっであげるっでやぐぞぐじだのにいいいいいいいいいい! ごべんべええええええええええ! だめなぜんぜいでごべんべえええええええええええ!」 人間達は他の段ボールハウスを蹴ったりしていたが、しばらくすると何処かへ行ってしまった 残されたぱちゅりーは餡子の塊になったそれに泣きながら謝り続ける 「あれ~。 もしかして君バッチつきかなー?」 「ゆんやあああああああああああ! ゆんやああああああああああああ!」 悲しみに暮れたぱちゅりーは作業着の人間が話しかけてきたことにも気付かなかった 20 「ここだろ? ここでいいんだろ?」 「ずびばぜんんん! わざわざおぐっでいだだいでええええええ!」 「いや、かまわねーよ。 それよりさっきは言いすぎた、すまん」 「いいんでずうううううううう! ありがどうございばじだあああああ!」 おねーさんは金髪の説教を受けた後ゆっくりショップで閉店まで泣き続け、心配した店長の山田が車で自宅まで送ってくれた 車の中でも泣き続けたおねーさんは涙と鼻水と涎で服がぐしょぐしょに濡れてしまっている 「じゃあな、そんなに落ち込んでないで頑張れよ」 「はいいいいいいい! ずびばぜんでじだああああああ!」 「あのー・・・ もしかしてこの部屋の方ですか?」 「あん? おまえこんなところで何やってんだ?」 不意に作業着の男が話しかけてきた 山田はその男の顔を見て顔をしかめる 自分の店で働いている金髪の店員と顔が瓜二つなのだ 「えっと・・・ すみませんが何処かでお会いしたことありましたっけ?」 「いや、あんたとよく似てるやつと勘違いしたみたいだ・・・ 気にしないでくれ」 「はぁ。 それで、この部屋の住人の方は?」 「こっちの・・・ うわ!大丈夫か?」 「おええええええええ! だいじょうぶでずうううううう!」 おねーさんは屈みこんで胃の中の内容物を吐きだしていた ストレスに耐えきれず嘔吐してしまったようだ 「だ、大丈夫ですか!? もしかして飼っていたゆっくりが見つからなくて泣いているんですか? なら安心してください! 先ほど僕が保護しておきました!」 「うげえええええ! ・・・ほごおおおおおおおおお?」 「はい、こちらの金バッチのぱちゅりーで間違いないですか?」 作業着の男は透明なケースにをおねーさんに差し出した その中に入っているのは確かに数日前に家出したはずのぱちゅりーだった 防音性なのか声は聞こえないが、涙を流しながら何かを言おうとしている 「公園で保護したんですけど、そうとう弱ってるみたいで・・・ バッチに住所データが記録されていたので直接自宅まで伺わせていただいたんですよ」 「おでえざあああああああああああああああああん!」 ケースの蓋をあけるとぱちゅりーはおねーさんに飛びついた 何か恐いことでもあったのか小刻みに震えている おねーさんはそんなぱちゅりーをぎゅっと抱きしめた 「おでえざあああああああああん! ごべんなざいいいいいいいいいいい! ばじぇがまじがっでだわああああああああああああああああああああ!」 「わだじのぼうごぞごめんなざいいいいいいいいいいいいいいいいいい! ばぢゅりーのいうごどぼぎいでいでばごんなごどにわああああああああ!」 「ばじぇがんばっだげどおじびじゃんだじみんなごろざれじゃっだのおおおおおお!」 「わだじのぞだでだおじびじゃんぼげずになっじゃっだよおおおおおおおおおおお!」 「「ゆんやああああああああああああああああああああ!」」 「感動の再会ってやつですね! うう・・・なんだかこっちまで泣けてきた」 「・・・そうか? あまりぞっとしないけどな」 抱き合いながら涙を流す二人を見て 作業着の男はハンカチで涙を拭いて 山田はどうでもいいとでも言うかのように欠伸をした 21 「おねーさん? ほんきなの?」 「・・・本気だよ。 きちんと義務を果たして責任はとるよ」 「せきにんってなに!? ねぇ!? せきにんってなんなの!?」 「やべでええええええええ!!! ぜぎにんどらなくていいからゆっぐじざぜでええええええ!」 「やめるのじぇ! ゆっぐぢでぎないのじぇええええええ!」 「「「「ゆんやあああああああああああああああああ!」」」」 台所で包丁を手に真剣なまなざしで目の前の物を見据えるおねーさん 視線の先には親ゆっくりのまりさとれいむ そして透明なケースに入れられた癇癪まりさを含めた五匹のおちびちゃん達 ぱちゅりーは足元で心配そうに様子を窺っている 「お、おねーさん? せめてらむねさんでねむらせてから・・・」 「だめよ! そんなことしたら命を奪う実感が無くなっちゃう! 正面から向き合って命の大切さを思い知るためにもこのままいく! 大丈夫・・・この子たちの命は無駄にしない。 ちゃんと責任を持って全部食べるよ」 「おねーさん・・・ ぱちぇもきょうりょくするわ!」 完全にゲス化してしまった一家の処分を自らの手で行う決意をしたおねーさん かけがえのない命を無駄にしないために、その身を食らって処分しようというのだ ぱちゅりーはそんなおねーさんに感銘を受けて協力を申し出ている れいむが邪魔をしないように一旦ケースの中に入れて 親まりさを真っ二つに切断しようと左手で身体を抑えつけて包丁を突き立てる しかし、ぐねぐねと暴れるのでなかなか刃を立てることができない 「危ないから動かないで! 動くと余計痛いよ!」 「むじゃいうなああああああああ! までぃざばまだじにだぐないいいいいいいい!」 「お、おねーさん! うごけないようにあんよをやいたらどうかしら・・・」 「あんよを焼いちゃうの?! ちょっとそれは・・・」 「でもこのままじゃおねーさんがけがをしてしまうわ・・・ むきゅん! たぶんだいじょうぶよ! どうせすぐしんじゃうし!」 「そっかー・・・ ごめんね、ちょっとだけ我慢してね!」 「ふざけるなあああああああああああああああああああああ!」 フライパンを強火で一気に過熱する 数分間加熱されたフライパンは油を敷いていないのに白い煙が立ち上り焦げくさい臭いがする あんよがこびりつかないようにサラダ油をたっぷりと注ぐ 「やべろおおおおおおお! はなぜええええええええええ!」 「ごめんね・・・ 悪いのは全部私だから・・・ ごめんね!」 持ち上げるとおしりを左右にに振って暴れるまりさ 両手で掴んで無理やりフライパンの上へと押し付ける 「ゆっ・・・・・ゆぎぃっ! ゆびょお! ゆんやああああああああああああああああああ! いぢゃいよおおおおおお! いぢゃいいいいいいいいい! ぐるじいいいいいいいいいいいい! あぢゅいいいいいいいいいい! までぃざのあんよざんがあぢゅいよおおおおおおおおおおお!」 普段の憎たらしい顔からは想像できないような苦痛にゆがんだ表情で泣きわめくまりさ 油に浸かったまりさのあんよから水分が奪われてゆき、小さい粒が弾けるような小気味よい音を立てる 身体をのーびのびさせて抵抗するものの、しっかりと抑えつけられているため逃れることはできない 「だぢゅげぢぇえええええええ! おでえええええええざあああああああああん! までぃじゃいいごにじゅりゅがらゆるじでぐだぢゃいいいいいいいいいいい! ぼんどうじあぢゅぐでぐるじいんでずうううううう! だずげでぐだぢゃいいいいいいい!」 「ごめんね! ごめんねったら!あばれないでよ! ねぇぱちゅりー!? 全然動くんだけど!?どうなってるの?」 「わわわわわからないわ! たぶんやいてるのがあんよだけだからよ!」 「えええ!? じゃあ他の部分も焼けばいいの!? もっと焼けば動かなくなるの!?」 「ゆぎいいいいい! あぢゅいいいよおおおおお『プッシャアアアア!』おおおおおおお!!!」 「いやああああ! 危ないいいいいいいいいいい!」 まりさが失禁してしまったために油が盛大に跳ねる おねーさんは軽くパニックになってしまい、まりさの後頭部を抑えるとそのまま顔面をフライパンに押し付けた 「ぎょぼおおおおおおおおおおおおおお! おぼおぼおぼげえええええええええええ! ゆびゅうううううう! ゆびぎゃああ! あぢゅい! あぢゅ! ゆべげえええええええええええ!」 「いやあああああああ! どうなってるのよおおおおおおおお! ぱちゅりー助けて!」 「むぎゃあああああああ! ぱちぇにいわれてもむりよおおおおおおおお!」 既に油のほとんどが蒸発しており、辺りには焦げくさい臭いが充満する 落ち着きを取り戻したおねーさんはフライパンからまりさを引き離そうとするがなかなか離れない やっとの思いで引き離すとべりべりと顔面の皮がはがれおち油をたっぷりとすった中身が露わになる 両目は熱で膨張したのか破裂していて、唇も剥がれて歯茎が露出している 「ごめんなさい・・・ こんなに苦しませる筈じゃなかったのに・・・」 「ゆげ・・・げ・・・ゆげげ・・・」 「までぃざあああああああああ! ゆっくりよぐなっでね!? ぺーろぺろ!」 もはや原形をとどめていないそれに、れいむは傷口をふさごうとぺーろぺろをしようとする しかし、透明なケースに阻まれて見えない壁を必死にぺーろぺろするというおかしな行動になってしまう 「ゆぎぃ! ゆぎぎぎぃ! ゆげげげえ!」 「ごめんね・・・ 今楽にしてあげるからね!」 おねーさんはまりさを持ち上げるとその身体にかぶりついた 「もごもご・・・おげぇ! むぐううううう! もごもごおおおおおお!」 「お、おねーさんだいじょうぶ・・・?」 「ゆぎっぴろげぴゃあああああああああああああああ!!!」 「やべろおおおおおおおおおお! でいぶのまでぃざぼむーじゃむじゃずるなああああああああ!」 油をたっぷりと含んでいるため食べ心地は最悪 おまけにさんざん苦しませたので甘みが増しており、胃を鷲掴みにされたような衝撃が襲う まりさの上げる奇声は次第に静かになってゆき、しばらくするとうめき声にか聞こえなくなる 「うげええええ・・・ だめだ・・・気持ち悪い・・・」 「むりはきんっもつ!よ! のこりはあした食べましょう!」 「だめだよ・・・ そんなことしたら余計長く苦しんじゃうから、今ここで全部食べるよ・・・もぐもぐ!」 「だべるなああああああああ! でいぶのまでぃざぼだべるなああああああああ!」 あんよから食らいついて半分ほど食べきったところでまりさの中枢餡まで到達する 中枢餡は一定の間隔で鼓動しており、その様子は心臓のそれを思わせた 「ううう・・・これ食べなくっちゃいけないんだよね・・・」 おねーさんは肉で言うホルモン系の部分が大の苦手で、内臓の類は一切手をつけないタイプだった そんな彼女からしたら、餡子とはいえゆっくりの生き胆を生で食らうのにはハードルが高すぎる 「でも・・・責任はとるよ! いただきます!」 「ごべあがあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」 意を決して中枢餡にかぶりつく 口の中に外側の餡子とは違うねっとりと絡みつくような甘さが口に広がる まりさは尋常ではない断末魔をあげてようやく絶命することができた 「もごごご! もげおげえええ! もごもご・・・ごっくん!」 「おねーさん! よくやったわ!」 十分ほどかけてまりさを完食したおねーさん 後には皮と髪の毛とお飾りのお帽子だけが残された 22 「までぃああああああああああ! どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおお!?」 「おどうじゃああああああああん! おどうじゃんがしんじゃっだのじぇえええええええ!」 「「「「ゆんやああああああああああああ!」」」」 家族の大黒柱を失って悲しみにくれる一家 その中から一匹の赤まりさを取り出してまな板の上に乗せる 「ゆぴいいいいいいい! はなしちぇえええええええ!」 「だいじょうぶだよ・・・ すぐに楽にしてあげるからね・・・」 おねーさんはすりこぎを取り出すと、赤まりさに向かって振りおろした 狙いがわずかにそれてしまい身体の半分だけを潰してだけで絶命させることができなかった 「ゆぎょぎょぎょごおおおおおおお! いぢゃいぢょおおおおおおおおお!? おべべがびびゃびいいいいいいいい! おがあぢゃああああああああああ!」 「あ、え、どうしよう! どうすればいいのぱちゅりー!?」 「はやくのこりもつぶしてらくにしてあげなさい! そうしないといつまでもくるしんでしまうわ!」 「わ、わかった! ごめんね! ごめんね! ごめんねええええええええええ!」 何度も何度もすりこぎを叩きつけ、まな板の上にはぐずぐずになった餡子とお飾りの残骸が残された 「でいぶの! でいびのがわいいおじびじゃ! おじびじゃばばばばばばばば! ゆひひっ!」 「ゆわわわわ・・・ おきゃあしゃんがおかしきゅなっちぇるのじぇ・・・」 「「「ゆんやあああああああああああああ!」」」 ケースの中では目の前でおちびちゃんを殺されたれいむが軽く発狂しかけており 残りのおちびちゃんは恐怖におびえてひたすら泣き続けている 唯一、癇癪まりさだけが正気を保っていた 「どうしよおおおお! これじゃあ余計にくるしませちゃうよおおおおお!」 「むきゅん! しかたないわ! いっそのことふらいぱんでやいてしまいましょう!」 「で、でもぉ・・・・それじゃあさっきみたいに・・・」 「たっぷりとあぶらをしけばもんだいないわ! きっとくるしまないでそくしするはずよ!」 言われたとおり、油をたっぷりと流し込んで強火で加熱する ぎらぎらと煮えたぎった油はさながら地獄の釜と言ったところだろうか その中へ一匹ずつ菜箸で挟んで投入していく 「やめちぇえええええええええ! ゆっぐぢでぎにゃい! ゆっぐじゆっぐじいいいいい!」 ボチャン! 「ゆびぃ!? ・・・ぴぎゃあああああああああああああ! ぎゃあああああああああ! あぢゅいいいいいいいい! あんびょぎゃかりゃぢゃがおべべがいぢゃいいいいいい!」 「やめちぇえええええ! れいみゅまだじぇんじぇんゆっぐぢじでにゃい! ゆっぐぢじじゃいいいいい!」 ボチョン! 「ゆぎょおおおおおおおおお! おぎゃあじゃ! おどうじゃ! だじゅげじぇええええ! いぢゃ! あぢゅ! あぢゅいいいい! おぎゃあじゃ! いぢゃあああああああ!」 「おねーしゃん・・・ おにぇがいぢゃよ・・・ れいみゅいいこにすりゅかりゃ・・・ こりょさにゃでにぇ・・・?」 ボベチョ! 「ああああああああああああああああああ! ああああああああああああああああああああ! あじゅううううう! ひぢゃいひぢゃいい! ごばごばばあああああああああ!」 「でいぶのがわいいおじびじゃんがああああああああああああああああああああ! おでええええざあああああああん! でいぶがわるがっだがら! あやばりまずがら! おじびじゃんぼだずげであげでぐばばびいいいいいいいいいいいいいいいいい!」 加熱しすぎてしまった為赤ゆ達は余計に苦しむ羽目になってしまう 油の中で苦しそうにうねうねと蠢くおちびちゃん達 灼熱地獄から逃れようとして身体を動かすものの壁際までたどり着くことはできない ぱちゅりーは油に入れれば直ぐに即死すると言っていたが、そんなことは無かった まりさ同様死ぬまでに時間がかかり長く苦しむことだろう 「ぱちゅりいいいいいいいいいいいい!? 皆苦しんでるけど大丈夫なの?」 「そんなはずは・・・ むぎゃん!わからないわ!」 「でいぶのおじびじゃん! ゆんやああああああああああああ!」 口や目から油が侵入して呼吸することすらままならない 髪の毛やお飾りは熱で変形して原形をとどめておらず、外皮はこんがりときつね色に変わり始めている 高温で揚げてしまった為に中枢餡まで熱が通らず、いまだに死ぬことができない 「ひぎゃい! ひぎゃ! おぎゃじゃ! ひぎゃああああああ! ひっぎいい! ひぎゃい! あ、んぎょ!うぎょははひ! あんひぎょみげひゃぎいいい!」 「おへーはん! ひはひほおおお! ひはあっははあひひいいいいいいいい! おへはいははははふへええふははひいいいい! おへえはああああああん!」 「ゆぎょ! ゆゆがああああ! おぎゃあざあああああああああ! おぎゃざ! ゆがあああああ! ゆぎょお!ゆぎょ! おぎゃあざあああああああああ!」 舌に熱が通って呂律が回らないのかまともに喋れていない 菜箸で一匹ずつ取り上げて皿の上に置く こんがりとした揚げ饅頭が三つで仲良く並んだ ついでに先ほど潰したおちびちゃんの残骸をのせて一応料理らしくはなった 「むきゅぅ・・・ それはぱちぇがたべるわ・・・」 「いいの? おねがいするよ・・・私さっきのでお腹の調子がおかしくなってて・・・」 その提案を快諾するおねーさん すでに胃袋にはまりさがパンパンにつまっているのだ これほどありがたい申し出はないだろう 「むぎゅううううう・・・ おちびちゃんたちごめんね! はーみゅはみゅ!」 「ゆぎぃ・・・ いじゃい・・・ いじゃ『もぐちゅ!』・・・もっじょ・・・ゆっぐじ・・・」 あつあつのそれを口に含んで一気に噛み砕くぱちゅりー なかから程良く温まった体液が噴出し口の中に広がってゆく それは今で食べてきたどんなものよりも甘く、甘美なものだった 「はやぎゅ・・・でいびゅも・・・ごろじで・・・」 「まりじゃも・・・まりじゃもごろじじぇ・・・」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおお!? しんじゃっだらゆっぐぢでぎないでしょおおおおおおおおおお! おじぢじゃんだじゆっぐぢだよ!? ゆっぐぢぢでいっでね!! ゆっぐぢゆっぐぢいいいいいいいいいいいいいい! どぼじででいぶのおじびじゃんがごんなべにいいいいいいいいいいいいいいいいいいい! ゆひひひひひひひひ!」 残りの赤ゆっくりも早く自分を食い殺すように懇願する れいむは我が子の死を受け入れられずに半狂乱になって叫び続ける 「ゆげええええええ・・・ なんでこんなにおいしいのにゆっくりできないのかしら・・・」 「「はやぎゅううう・・・ はやぎゅごろしちぇえええ・・・・」」 「わ、わかったわ! いまふたりともらくにしてあげるから!」 残りの二匹を同時に口に含んで同時に噛み砕く さっきの二倍の量の体液が溢れて口からタラタラと漏れる 何とか飲み込もうとするが、お飾りが仕えてなかなか飲み込むことができない 「もご!もごごごご!もごご! ごっくん・・・むぎゅ!エレエレエレエレ・・・」 「ちょ!ぱちゅりー大丈夫!?」 飲み込むと同時に内容物を吐き出してしまうぱちゅりー 白と黒が混ざりあったゲル状の液体を吐きだすと小刻みに痙攣し始めた 「大丈夫!?大丈夫ったら!? ねえ!?しっかりしてよぉ!」 半泣きになりながらぱちゅりーにオレンジジュースをぶっかけるおねーさん 意識は取り戻したもののぐったりとしているぱちゅりー 満身創痍の二人だが、まだれいむと癇癪まりさが残されているためリングアウトは許されない 23 「ごめんね! れいむちゃんはゆっくり逝かせてあげるからね・・・」 「おねーさん! 気をつけてね!」 「やべろおおおおおおおおおお! でいぶをごろずなああああああああああああ!」 れいむをシンクの中へと放り込み、高く掲げた包丁を振りおろして一気に絶命させようとするおねーさん 小細工をしても余計苦しませるだけだと悟ったので、多少は危険を覚悟しつつ絶命させやすい方法をとったのだ 「どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおおおお!? どぼじでまでぃざどがわいいおじびじゃんをごろじじゃっだのおおおおおお!!? おじびじゃんをづぐらぜだのはおねーざんでしょおおおおおおおおおおおおお!!」 「うぅ・・・ それは・・・」 「でいぶだぢだっていきでるんだよ! かけがえのないたったひとつのいのちなんだよ! ぞれなのに!どぼじでごんなひどいごどでぎるの!? おがじいよ!!まじがっでるよ!! おでーざんだって、がわいいがらおじびじゃんをづぐらぜだんでしょ!? かわいいおじびじゃんどゆっぐぢぢだがっだがら ごはんをむーじゃむじゃざせでぐれだんでじょ!? みんなみんなでいぶのだいぜづながぞぐだったんだよ! いのちだっだんだよ!!! ぞれをおなががずいだらむーじゃむじゃするなんでまちがっでるよおおおおおおおおお!!」 自らの死を悟ったれいむはおねーさんに向かって反論し始めた 命乞いをするよりも、理不尽に奪われてしまった家族の命の重さというものを訴えたかったのだろう れいむの反論はまだ続く 「でいぶだっでいっばいがまんじでぎだんだよ!? おぞどにでだがっだげどがまんじだよ!! くささんのうえでおじびじゃんどいっじょに おひるねしたりおうだをうだっだりじだがっだよ!! でぼ、おでーざんがゆるじでぐれながっだがら がんばっでがまんしたでしょおおおおおおお!? おじびじゃんどもっどあぞびだがっだのに べんぎょうずるっでいっであぞばぜでぐれながっだよねぇ!? でいぶにはやりだいごどがだぐっざん!あっだよ! もっどもっどゆっぐぢぢだがっだよ! でぼまでぃざもおじびじゃんぼおでーざんがむーじゃむじゃしじゃっだよ! もうなんじぼでぎないよおおおおおおお! ゆっぐぢでぎないよおおおおおおおおおお!」 そう、れいむは今まで沢山我慢してきたのだ お外にでてまりさと一緒に楽しく遊ぶおちびちゃん達を見ていたかった 草さんの上で一家そろってお昼寝したり、のーびのびしてみたかった かけっこをして元気いっぱいに遊ぶまりさのおちびちゃんが見たかった 楽しそうにお踊りを踊りながら歌うれいむのおちびちゃんの歌が聞きたかった それらは全て叶わずに、目の前に突き付けられたれたのは刃のように冷徹で残酷な現実だった 「おでーざんばでいぶのゆんぜいをだいっなし!にじだぜぎっにん!をどっでね! しゃざいどばいしょうをせいぎゅうずるよ!!! あまあまだぐざんどころじゃゆるざないがらね!? ぜぎにんどっでぎむをはだぜえええええええええええええええ!!!」 「・・・さいよ」 「ゆうううううううううう!? ぎごえないよ!? もっどはっぎりしゃべっでね!! あやまるんだったらどげざしでね!! おでこざんをゆがにこすり『うるさいよ!!!』ゆううううう!?」 「さっきから聞いてたらなんなの!! そんなこといってたら商売になんないでしょ!!」 「ゆぎいいいいいいいいい!? ぎゃくぎれするなあああああああああああ!!」 「こっちは商売でやってるんだよ!! あんたをゆっくりさせるためのボランティアじゃないんだよ!! 命? かけがえのない!? 大切な命!? なにそれ?おいしいの? 人間はあんたらゆっくりだけじゃなくて全ての生き物の命をもてあそぶようなゲスなんだよおオオお! 犬や猫なんて可愛がってても簡単に捨てて毒殺するし! 牛や豚なんて食う為に無理やり太らせてバラバラにしちゃう! 人間のじゃまなら徹底的に絶滅するまでいぢめる、殺す! 遺伝子だって都合よく組み替えるようなゲスだよおオオおお! ゆっくりだって例外じゃないんだよ! 人間の言うこと聞かない悪い子は加工所で潰しちゃうんだよ!」 「ゆがあああああああ!!! でいぶはわるいごじゃないいいいいいいい!!! じゃんどにんげんさんのいっでだごどはまもっでだよおおおおおおおおおおお!!! でぼ、おぞどでゆっぐぢする“るーるさん”じがおぞわっでないのに おうちにとじこめたのはおまえだああああああああああああああああああああ!!!」 「そんなのしらないよ!? 私が買ったんだから私の言うこと聞くでしょ普通!」 「なにぞれええええええええええええ!? ぞんだのむじゃぐじゃだよおおおおおおおおおおおお!!」 ついに開き直ったおねーさん れいむは反論の余地を失いぱちゅりーに助けを求めた 「ばぢゅりいいいいいいいい!!! だずげでよ! おなじゆっぐぢでじょおおおおお!? かけがえのないいのちをまもっでよおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「むきゅん・・・ あなたが“かけがえのないいのち”なんていってもうすっぺらくきこえるだけよ ゆっくりあきれめて、おいきなさい」 「ゆぎゃあああああああああ!!! おじびじゃ! でいぶをだずげろゆっぐぢざぜろおおお!」 「ゆひいいいい! むりなのじぇ! まりしゃはひちょりでゆっくちしゅりゅかりゃ、おきゃあしゃんなんちぇしらにゃいよ!」 「ゆがああああああああああ!!! ふざけるなあああああああああああ!」 最愛のおちびちゃんにも見捨てられ怒りが沸点に達したれいむ こめかみのあたりからは餡子が噴出しており、穏やかではない 「こうなったのも全部私のせいだから! ごめんね!れいむちゃん!」 「ゆがああああああああああああああ! やべろおおおおおおおおおおおおおおおお!」 れいむに向かって真っすぐに包丁を振り下ろす 眉間の辺りに突き刺さり、そのままあんよへと貫通した しかし中枢餡は無事だったのか、れいむは包丁に貫かれたまま生きていた 「ゆぎょおおおおおおおお?! なにごで!?どぼなっでるのおおおおおおおお!? いぢゃい!いぢゃい!いぢゃいいいい! でいぶのおがおが! でいぶのおおおおおお!!! ごおごおおおおおお! でいぶのおがおおおおお! でいぶのでいぶのおおおおおおおお!?」 「ひいいいいいいいい! ぱちゅりー!? これどうすればいいの!? 助けてよ!!!」 「むきゅううううううううう!? そんなのしらないわ! おねーさんがなんとかしてちょうだい!!」 「ゆんやああああああああ!!! おぎゃあじゃああああああああああああ!!!」 完全にパニックったおねーさん れいむのあんよにかぶりつく 「えーい!ままよ!がぶり! むじゃああああむじゃあああ! もぎゅもぎゅううううううう!」 「ゆぎいいいいいいいいい!? ゆぐぢいいいいいいいいいいいいいい!!」 「むぎゃあああああ!?おねーざん!? おじづいでね!? あぶないわよ!?」 頭に血が上ったおねーさん 暴れるれいむを食い続ける 「ガツガツ!むしゃむしゃ! ・・・うっ おげええええええええええええええええええ!!!」 「お、おでええええええええざああああああああああ・・・うっっぷ!エレエレエレエレ!」 胃が限界に達したのかついに中身を吐き出してしまった それをみてもらいゲロをするぱちゅりー ピンポーン! タイミング悪く来客を知らせるベルが鳴る 正常な判断ができないおねーさん 包丁片手にドアを開ける 「ちょっと!!! さっきから五月蠅いんですけど、いいかげんに・・・・ってなにそれ」 「ごめんなさい・・・ ごめんなさいいいいいいいいいいいいい!!!」 「でいぶを!! でいぶをだずげでぐだざいいいい!! おでがいじば・・・ゆげえええええええ! ゆごごごごげべっげべっげべええええええええええ!! ・・・・・ガクッ」 「エレエレエレエレ・・・ おでーざんぼゆどぅじであげべぐばばび・・・」 抗議に来たお隣に住んでいる女性の住人はおねーさんの姿をみて絶句した 洋服はこげ茶色の嘔吐物でぐちゃぐちゃに汚れ、血走った眼で包丁を掲げるおねーさん 包丁に突き刺さったまま助けを求めてながらタイミング良く絶命したゆっくりれいむ 脇に抱えたられたゆっくりぱちゅりーは白く泡立った中身を吐きだしている 「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」 苦情を言いに来た女性は何も言わないで帰って行ってしまった おねーさんはボー然と立ちつくしてその場で失禁した 24 「・・・こんなふうにガラスさんを割ったりしたら破片であんよが切れちゃうんだよー! みんなわかったかなー?」 「「「「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」」」」 「それじゃあみんな! ぱちぇといっしょにふっくっしょう!しましょう!」 「「「「「はーい!」」」」」 一週間後、そこには元気に赤ゆっくりに授業をするおねーさんとぱちゅりーの姿が! なんとかあの後正気を取り戻したおねーさんはぱちゅりーを介抱して一命を取り留めることに成功した そもそもどうしてあんな酷いことをしてしまったのか、自分でもよくわからない 最初からぱちゅりーの言うとおりラムネを使っておけばよかったと思うが既に過ぎたことだ 後悔してもおそい 「それじゃあいいこにべんきょうしたこにはごほうびのあまあまをあげましょう!」 「「「「「あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!」」」」」 「みんなひとりふたつづつだからねー! なかよくわけてねー!」 「「「「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」」」」 現在、おねーさんの部屋にはれいむ種、まりさ種の他に ありす種ぱちゅりー種みょん種などの他の種族などもおり計五匹がおねーさんとぱちゅりーの授業を受けている 種類がバラバラなのは、同じ種族より違う種族を一緒に育てた方が教育しやすいとネットで知ったからだ 完全に和解した二人はそれぞれの持ち味を生かして、解りやすく覚えやすい授業を行っている 努力の甲斐あってか順調に教育は進んでいるようだ このままいけば金は無理でも銀バッチならとれるかもしれない 「ゆがああああああああああ! そのあばあばはまりざのなのぜ! ごっじによごぜええええええ!」 あまあまを貰う為にぱちゅりーの前に並んでいた赤ゆっくりの列に、一匹の子まりさが割り込んできた 例の問題児、癇癪まりさである 「よごぜええええええ! ばでぃざにあばあばをよごぜえええええ! ぜんぶだああああああ!」 「みんな! みてちょーだい! こんなふうにじぶんだけゆっくりしようとするゆっくりはゆっくりできるかしら?」 「ゆっくちできないよ! おなじまりしゃとしちぇはぢゅかしーよ!」 「れいみゅもこんなまりしゃとなんかいっしょにゆっくちしちゃくないよ!」 「きょれはひぢょい・・・なんちぇいにゃかもにょなにょかしりゃ!」 「むきゅぅ・・・ これがげしゅなのにぇ・・・」 「はぢをしるちょいいみょん!」 「そうだね! 自分勝手なわがままな子はお仕置きだね!」 おねーさんは癇癪まりさを持ち上げると、透明の平たい物を取り出した いびつに角ばった先端が鋭く光る 「これはさっきお話ししたガラスさんが割れたものです。 これであんよをひっかくと・・・」 「ゆぎぃ!? までぃぢゃのしゅんしょくのあんよしゃんがああああああああ!」 「あんよが傷ついてなかの餡子が漏れちゃいまーす!」 「「「「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」」」」」 癇癪まりさは赤ゆっくりの教育道具として一役飼っていた 授業を妨害したりあまあまを奪おうと襲い掛かってくるがその度に返り討ちにあう ある時はライターで髪の毛を燃やされ、ある時は辞書を頭におとされて・・・ と、襲い掛かる度に授業の実験材料にされてしまうのだ 本ゆんは本気で妨害しているつもりだが、むしろ赤ゆの教育に役立っているので感謝したいくらいだ 「はーい! あまあまを食べたらおひるねしてゆっくりしようねー!」 「「「「「ゆわーい!」」」」」 「ゆがああああああ! いぢゃいいいいいい!」 喚く癇癪まりさは放っておいてお昼寝の準備をする 致命傷ではないので後で治療すればまた元気にゲスいセリフを吐くだろう これからも長い間、教材として頑張ってもらわなければならないのだからこれくらいで死なれては困る おねーさんはゆっくりの扱いにだいぶ慣れてきたようだ 「ねぇ、ぱちゅりー?」 「むきゅん? なにかしらおねーさん」 赤ゆっくりを寝かして、癇癪まりさを治療し終えたおねーさんは小さい声でぱちゅりーに呼びかけた 「これから行きたいところがあるんだけど一緒について来てもらえる?」 25 「次の方、どうぞ」 「・・・お兄ちゃん?」 やって来たのはゆっくりクリニック おねーさんはぱちゅりーの健康診断という名目で兄に会いに来たのだ 「全く・・・私用で顔を出すのはやめろって言っただろ」 「今日はぱちゅりーの健康診断ってことで来てるからいいでしょ でね、お兄ちゃん・・・ついでにお礼を言いに来たんだけど」 「悪いが今は勤務中だ。 プライベートなことは後にしてくれ」 「はぁ・・・相変わらず融通利かないんだね・・・まぁ、いいや ぱちゅりーのことありがとね。 おかげでうまくやれそうだよ」 「そうか・・・ とりあえずその書類に目を通しておいてくれ 俺は内容物の採取の準備をしてくるから、その間にこれをなめさせておいてくれ」 「これは?」 「ラムネだ。 ゆっくりに舐めさせると『眠気を催してぐっすりと眠ってしまいます』・・・・」 「でしょ? お兄ちゃん」 「・・・・知ってたのか。 書類読んでおけよ」 兄はそう言って奥へと行ってしまった 「むきゅう・・・もうちょっとすなおにおはなしすればいいのにね」 「しかたないよ・・・昔っからああだもん」 「むきゅぅ? そうなの?」 「人前だとあんな風に他人みたいな話し方しかしてくれなかったんだ・・・ あの態度が好きになれなくて、気まずかったからあんまり近くに寄らないようにしてたんだよ ホントはもっと仲良くしたかったんだけどね」 人前では他人行儀な態度をとる兄 そのくせ、家で二人っきりの時はふざけた態度で接してくる それは交通事故で両親が死んで家族が二人っきりになっても変わらなかった そんな兄と関わるのが嫌になって自然と距離を置いて行くようになった 思えばこのことを誰かに話したのは初めてかもしれない 兄のことを誰かに相談するのは気が引けた したとしても悪口ばっかり言って素直に思っていたことは話せなかっただろう もしかしたらゆっくりのぱちゅりーだからこそ正直に話せたのかもしれない 「おにーさんはおねーさんにきらわれるのがこわかったのよ、きっと」 「え? 嫌われたくなかったら普通はもっと仲良くしてくれてもいいんじゃないの?」 「むきゅん! すかれたいひとにはなかなかすなおになれないものよ! とくに、ほかのひとのまえではね」 「え? よく解らないんだけどどういうことなの?」 「せけんていというやつもあったんじゃない? おねーさんとちがってえりーとさんみたいだし」 「ねぇ・・・それってどういう意味なのかな?」 「むきゃ! ぱちぇはおもったことをいったまでよ!」 「・・・・・・読み終わったか?」 兄が戻って来た ずれたメガネを左手の中指と人差し指で直している 「あ・・・ごめんなさい。 まだです」 「なら早くしろ。 気になることがあれば書いておけ こいつには向こうでラムネを舐めさせておく」 「うん、わかった・・・お兄ちゃん?」 「・・・・・」 「ホントにありがとね」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・一つだけアドバイスだ」 「・・・何?」 「命は大切にな」 兄はそう言うとぱちゅりーを抱えて行ってしまった 「むきゅん・・・やっぱりすなおじゃないのね」 ぱちゅりーがぼそりと呟いた 終 あとがき ここまで読んでいただいてありがとうございます 本当なら前後篇で二分するはずだったんですが 気付いたら三分割になってしまいました・・・すみません 今回はブリーダーものということで 人間による身勝手な命の価値基準というのがテーマでした 当初はオチをゆっくり一家の自滅にしようとしたんですけど 書いているうちに・・・どうしてこうなった というわけでここまでお付き合いいただきありがとうございます 次回からはなるべく短めにまとめて行こうと思っています では 書いたもの anko2410 さくのなかとそと anko2428 はんせいしてますごめんなさい anko2441 ありすはありす anko2469 にくたいげんご
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1938.html
※嘔吐描写注意 「ゆっくり食べてね!」 どこかの場所、いつかの時間。 一匹のゆっくりが、一心不乱に大量の何かを食べ続けている。 その様子を、イスに腰掛けてじっと見つめる男が一人。 「はぐはぐはぐはぐがふがふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 汚らしい食べ方のためにゆっくりの周りはぐちゃぐちゃになっていたが、そんな事は気にもせず、延々と食べ続けるゆっくり。 男もその様を叱る事もなく、ただじっと眺めていた。 「がふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげふ! ゆげぇぇぇ……」 不意に、ゆげゆげとアンコと何かの混じったものを吐き出すゆっくり。 びちゃびちゃと先ほど食べていたものを汚していくその音は、人間のするそれと全く同じものである。 違うのは、吐き出すものの色が黒い事と、発するのが甘い臭いだという事だけだ。 「ゆげぇぇぇ……え”ふっ! ゆ、ぜびぃ……ぜびぃ……ゆぅ……がふがふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 ある程度吐いて落ち着いたゆっくりは、また山を崩す作業に戻った。 食べすぎで吐いたというのに何故か更に食べるゆっくりをこのまま放置しておけば、吐き戻しすぎて死ぬだろう。 だが、死へ確実に近づいているゆっくりを止める事もなく、男はじっと見続けている。 「がふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげぇ! え”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”……」 案の定、もう限界を超えているゆっくりは、それほど食べない内にまた吐き戻してしまった。 パンパンに膨らんでいた顔が、みるみるうちにしぼんで元の下膨れ饅頭へと戻っていく。 その目にはうっすらと涙が浮かび、顔色は真っ青になっている。 「げほっ、がぼっ! ゆ”……ゆげぇ……」 荒い息をついて、ぐったりとその場に潰れるゆっくり。 それを見て、これまでじっと見つめていた男が靴音高く近づいてきた。 「んげほっ、え”ほっ……ゆ、ゆっぐりだべるよ……だから、ごっち、ごないでね……」 青い顔に恐怖の色を浮かべて、男から少しでも離れようと試みるゆっくり。 その様子を見て何か思ったのか、男はその場に座り込んだ。 ゆっくりの顔から恐怖の色が消え、僅かに血色を取り戻すと、そのまま山に近づいていった。 「ゆっぐりだべるよ……だべるよ……」 必死の形相でじりじりと山に近づいていくゆっくり。 僅かに動くだけで戻しそうになりながらも、近づく事はやめない。 「だべるよ……だべっ! ……え”ろろろろろろろ……」 長い時間をかけて山のふもとまで来たゆっくりは、食べる直前に自分で吐き出したものの臭いに負け、その場にアンコをぶちまけ始めた。 「んげろろろろろろ……おげぇぇぇ! げふっ! え”ふっ! ゆべぇぇぇぇぇ……」 吐き過ぎて子ゆっくり並の大きさになっているが、それでも流れ出てくるアンコ。 壊れた蛇口の様に流れ出る黒とは対照的に顔色は紙の様に白くなり、顔には何の表情も浮かんではいない。 後数分で、顔中のアンコを吐き出してしまうだろう。 ここはゆっくりの処理場。 ここに連れて来られたゆっくりは、ここにある仲間の死がいを全て食い尽くすか、即座に殺されるかのどちらかを選ぶ事となる。 ほとんどのゆっくりは死がいを食べる方を選ぶが、どれもが食べきれずに終わる事となる。 数百匹分のゆっくりの死がいは、一人や二人では食べきれないほどに多量にあるのだから、元から不可能な事だ。 それでも挑戦をやめないのは、ゆっくりが間抜けだからなのか。生きたいという想いが強いからなのか。 それは人間には分からない。 男は『それ』をつまみあげて山に投げ置いた。 てっぺん辺りに落ちた顔は、周囲と同じく苦悶の末に死んだ事を物語っている。 そこまでの苦しみを味わっても、決して自分から死にたいと言うゆっくりがいない事が、男には不思議でたまらなかった。 ――次のゆっくりに、ちょっと聞いてみようか。苦しんだ末の死と、苦しむ事ない一撃の死と、どっちが良いのかを。 そう考えつつ、男はゆっくりと部屋を出て行った。 おしまい ゲロ吐くゆっくりいじめものを短くまとめてみようと思ったら、こんなんが出来ました。 なんだこれ。 by cyc=めて男 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1408.html
※レミリアによる、ゆっくりふらん虐待。やや温め。軽い性的虐待含む。 ※18禁には、たぶんならない程度の性的描写が含まれています。 ※また、虐待していない場面も、いつものようにやたらございます。 ※fuku1514.txtの続きです。前中後編の中編になります。 ※ある意味ではレミリア虐めかも知れません。キャラ性格の俺解釈ひどすぎるので。 ※「美鈴と森のゆっくり」の後日談的な感じとなっておりますが、これ単独でも普通に読 めるようにしたつもりです……一応。 ※ゆっくりがゆっくりでは無い生き物に変化させられ、その後も虐められます。性的に。 ※当然のように俺設定満載な感じです。 ※原作キャラもゆっくりも俺設定要素多大ですので、イメージと大きく違う場合もござい ます。ご注意ください。 「レミリアと森のゆっくり 中編」 今宵の散歩は、お嬢様のトラウマとなりそうであった。 「ぐすっ……すんっ、ぐしゅっ……ひっく……」 受け入れたくない現実に直面し泣きながら逃げたレミリアは、倒木の上で膝を抱え泣い ている。 戦いに於いていかなる敵も恐れない夜の王といえども、レミリアはまだまだ幼い500歳 児。 あまりに特殊かつ変態的な性癖を目の当たりとしまっては、怯え拒絶し泣くのもやむを 得ないであろう。 「……ぐすん、ぐしゅっ…………!」 ひっくひっくとしゃくり上げる声と、肩の震えが唐突に止まる。 乱暴に手の甲で涙を拭き、レミリアは顔を上げた。 「……誰だ?」 変わり身早く、ピンと神経を張り詰めさせ、彼女は周囲の様子をうかがった。 自分へと向けられた、強い殺気に気付いたのである。 おそらくは"敵"はレミリアの泣き声で、その存在と状況を知り、襲撃を決めたのであろ う。 どのような相手かは知らないが、短慮な事だとレミリアは思った。 心に強い衝撃を受け、童女の如くに泣いていたとしても、彼女は吸血鬼。 夜の闇に生き、人妖問わず恐れ畏怖する強大な魔であるのだから、このような敵意を向 けられては、即座に意識を入れ替えられる。 「……ふんっ、私はもう貴様に気付いている。隠れてもムダだと言っているんだぞ」 先ほどまでの醜態を全く感じさせない、威厳にあふれた調子でレミリアは姿を見せない 敵に語りかけた。 異変を解決しに向かって来た巫女に対してや、弾幕ごっこのルール内での争いの時とは 全く違う、真剣な命のやりとりを行うときの口調であった。 そこに居るのは、もうカリスマ底値な500歳児ではなく、その首を狙い挑んできた愚か 者を悉く打ち倒してきた魔王である。 外に比べると平穏な幻想郷に入ってからは珍しい、いわゆるカリスマ超全開モードであ った。 「どうした? 来ないのなら、私から行くぞ」 レミリアは倒木の上に立ち上がった。 すでに相手の位置をわかっているように言っているが、それはブラフである。 非常に強い殺気で、疑いようもない敵性の存在は察知していても、その位置はまだ把握 しかねていた。 月が雲に覆われ、出ていないため、あらゆる力が本調子ではないのである。 ふと、レミリアは思った。 月が出ていない夜に襲撃を企てるとは、相手は妖怪では無いのか? しかし、人間が果たしてレミリアの命を狙うであろうか……自分に挑んできそうな人間 の心当たりはいくつかあるが、彼女たちなら普通に弾幕ごっこを挑んでくるであろう。 それ以前に、誰が何のためにレミリアの命を狙うのか? 心にわき上がった疑問が、レミリアを鈍らせ、焦らせる。 正体がわからない相手に狙われているというのは、普通に気分が悪い。 「ふんっ、今さら怖けづいたか? さぁ、どうした、私が怖いのか?」 レミリアは相手を挑発した。闇雲に動くよりも、敵に先に行動を起こさせ、後の先を取 る肚積りである。 己の回避能力に、彼女は絶大な自信を持っている。 しかし、敵は挑発に乗ってこない。 強い殺気を維持したまま、こちらの出方をうかがっているのか、何もリアクションが無 い。 「……ちっ……!?」 次に何を喋るか考えながら、焦れったさにレミリアは舌打ちした。 それとほぼ同時に、やっと敵が動き出す── 上空から弾が飛んできた。 上を見て軌道を読み、レミリアは敵弾をかわす。 敵はレミリアの上空で左右に飛びながら、自身を中心とした全方位に弾を放っているよ うだ。 弾の速度はそれほど速くもなく、威力も高くは無さそうである。 「ふんっ、無粋なやつだな。弾幕ごっこを挑みたいのなら、こそこそせず堂々と来ればい いものを!」 敵弾をかわしながら、レミリアは馬鹿にしたように言った。 弾の速度と威力から、彼女は敵の力量をだいたい推し量っていた。 推測通りならば、どう考えても相手は弱い。弱すぎる。 見なくても余裕で避けられる速度。 仮に当たったとしても、石礫をぶつけられた、いやテニスボールを当てられた程度に しか感じなさそうな威力。 殺し合いでも弾幕ごっこでも、どちらにしろ負ける事は有り得ない程度のレベルだ。 無論それが油断を誘うための擬態である可能性も、レミリアは一応考慮しているが。 「……ん……気の所為……いや、これは……」 飛んでくる弾を適当にかわし続けるうちに、レミリアは既視感を覚えた。 パターンに見覚えがあったのである。 今現在かわしているのに比べれば、それはもっと速く弾の間隔も狭いのだが、全方位発 射の二連弾をばんばん撃つ人物が身近にいる。 気になったのでじっくり敵の姿を確認しようと思ったが、飛んでくる弾が視界を遮り、 よく見えない。 一度、掃除しよう──なかなか敵が別の攻撃パターンに移らない上に、そろそろどんな 姿かも見てみたくなったので、レミリアは自ら行動を起こす事に決めた。 別に当たっても全く問題無さそうな弾を避けながら、これから行う攻撃が、ぎりぎり敵 に届かない位置へと移動する。 そして──周囲に紅い十字架状のオーラを巻き上げる大技、紅符「不夜城レッド」の威 力を抑えた簡易版を繰り出し、敵の放つ弾幕を消し飛ばした。 視界を遮る弾幕を掃除した事で、漸く相手の姿が見えてくる。 さらにタイミングが良い事に、分厚く空を覆う雲に切れ目が出来、月が顔を覗かせてき た。 「えっ……うっ、うそ……」 月を背に上空に浮かぶは、歪な形をした七色に光る翼を持った、まぶしい金髪に帽子、 紅い服に黄色のネクタイスカーフをした少女の姿。 「ふ……フ、フラン!?」 そう、自らの妹である──フランドール・スカーレットの姿がそこにはあった。 ──ように見えたが、顔と体型が微妙に違う。 身長は同じぐらいだが頭身が1つか2つほど下がったように見え、頭がやけに大きく、 顔全体がなんか丸い。 「……ゆ、ゆっくり……フラン、の……ゆっくり?」 いくらここ数日会っておらず、同じ館にずっと住んでいながら顔をあわせない日もある とは言え、自分の妹の顔ぐらいは覚えている。 と言うか、むしろ本人だったら、あまりに変わりすぎで嫌だ。 思わぬ事態に硬直するレミリアに向かって、彼女は口を開いた。 「……ゆっくりしね!」 言うと同時に、上空から真っ直ぐレミリア目がけて、急降下突撃を仕掛けてくる。 手を前方に突き出し回転しながら──そう、ソビエト連邦出身の残虐ロボ超人が得意と する、あの技に似た攻撃を試みようとしていた。 「ちょっ、え……なに、これ? ど、どどどういうことなのよっ!」 レミリアは混乱している。 物凄い殺気を放つ敵が、やけに弱い攻撃を仕掛けてきたと思ったら、そいつは妹を漫画 的にデフォルメしたような姿をしていて、死ねとか言いながら突っ込んできたのだから、 あまりにも事態が想定外過ぎた。 少し前まであったカリスマを、またも完全に雲散霧消させ、あたふたするレミリア目が けて、ゆっくりふらんは自身が放った弾より速く飛んで来て── 「わっ! ちょっ、い、いやっ! う、うそぉぉぉっ……きぁっ!」 「ゆっくりしね! ゆっくりしね! ゆっくりしね! ゆっぐべっ!」 レミリアの額に自らのおでこをぶつけた。 ともに目に仲良く星を散らしながら、もつれ合うように二人は倒れた。 「うっ……うぅっ……痛ぁ……な、なんてこと……」 目尻に涙を浮かばせて、レミリアはぼやいた。 気分が戦闘モードな時は、腕を吹き飛ばされたり首を刎ねられたとしても、痛みはほと んど感じず眉根を寄せる程度な彼女だが、そうでない普通の時は痛みにあまり強くない。 「んっ……ってか、こ、この体勢って……」 おでこを激しくぶつけた痛みで半べそをかきながら、身を起こそうとして、自分が相手 にのし掛かられているのに気付いた。 「……うぎ……うぐぅぅぅぅ……」 手を前に伸ばしていたくせに、額からぶつかってきた相手は、レミリアを抱きしめるよ うな体勢で目を回している。 「ちょ、ちょっとぉ! はっ、離れなさいよぉっ!」 言いながら覆い被さるふらんの肩に手を当て、はね除ける。 「う……うが……うぎゅぅっ!」 そんなに力を入れたわけではないのだが、ふらんはそのまま仰向けに倒れ、今度は後頭 部を地面にぶつけ、悲鳴を上げた。 「……もうっ! なんなのよぉ、こいつ……」 上半身を起こし、ずきずきと痛む額を摩りながら、レミリアは忌々しげに呟いた。 「ほんとに、さっきと言い、今日は散々ね……こんなんだったら、散歩なんかするんじゃ なかった……」 ぶつぶつと文句を言いつつ立ち上がった。 お気に入りの普段着も、ところどころ土で汚れてしまっている。 「あー、もうっ! こんな汚しちゃったら、また咲夜に怒られるじゃないの!」 別に咲夜は怒らない、ただ何故汚したのかを問い詰めるだけなのだが、レミリアからす ると叱責されているような気分になるのである。 無駄と知りつつ、手で服の汚れを叩く。 繊維になすり付けられた汚れは、その程度では落ちない。 付着した土ぼこりが多少薄くなったとしても、完全にきれいにするには洗濯が必要だ。 「いやだわ、服だけじゃなくて……髪や身体まで……あーっ! もうっ!」 森の土は湿り気がやや多い。 そんな上に転んでしまったら、色々と汚れてしまうのもやむを得ないとは言え、そもそ も地面の上に倒れるなどと言う事態を経験してしまったのが、非常に不愉快である。 「あぁ~っ、腹立つっ! ぶち殺しちゃおうかしら、こいつ……」 自分をこんな目に遭わせた犯人へと視線を動かす。 「……うぎゅぅぅぅぅ……うぐぅぅぅぅ……」 そいつはまだ目を回して、地面の上に大の字になってのびていた。 だらしなく開かれた口元からは、噛まれたら痛そうな牙が覗いている。 じっくりとレミリアは、ふらんの姿を見てみた。 頭身は違うが身長はほぼ同じぐらい、手足は本物よりも短く、頭は大きいが、それほど 異常な体型でもない。 顔については、全体的に丸い。口が大きく目も大きい、どことなくユーモラスな雰囲気 のある顔だ。 「…………な、なによ、こいつ……よ、良く見ると……」 かわいい、とレミリアは思った。 綺麗でも美人でも無いが、この顔は可愛い。そう、言うなればブサ可愛い。 犬で言うならパグとかのように、美しくはないが愛嬌があって可愛い、そう言う系統の 可愛さである。 「……い、いやだわ……わ、私ったらなに考えてんのよ……」 可愛いと思ってしまったことを、必死で否定しようとする。 だが、いきなり攻撃してきた上に、捨て身に近い特攻を行ってきた凶暴性がありながら、 このように無防備に倒れている様を見ると、なんとなく本物を連想してしまう。 レミリアの妹──フランドールは、情緒不安定というか、少し気が触れている。 総合的な戦闘能力は姉に劣るものの、純粋なパワー・破壊力は姉を凌ぎ、全てを破壊す る能力まで持っているが、気が触れているのである。 だから館の地下に幽閉しているのだが、本人は別に不満をほとんどこぼさない。 時々、外へ出たがったり、暴れ出したりすることもあるが、だいたいは温和しくしてい る。 「……違う……そう、こいつはフランじゃないのよ、フランじゃ……」 一度、似ている、可愛い、と思ってしまうと、必要以上に強く意識してしまう。 そもそも本物の妹に対する彼女の感情も、非常に複雑なのである。 自分では大事にしているつもりだし、姉として愛しているつもりでいる。 しかし、フランが姉をどう思っているのか、レミリアにはあまり良くわからない。 おそらく嫌われてはいない、むしろ好意は持たれている、とは思う。 会話をしたり、たまに遊んだり、時々ケンカをしたり、希に同衾したり、ごく希に大人 の遊びをしたりする際の、反応などから考えれば、愛されているかはわからないが、一定 以上の好意を持たれているのは間違いない。 「そ、そうよ! ふっ、フランじゃないから……」 なにやっても良い──そう、レミリアは思った。 普段は妹には絶対出来ないことも、こいつには出来る。 妹にしたいと思っていたことも、こいつにはしてもいいんだ。 やりすぎて殺しちゃっても、こいつなら何の問題にもならない。 美鈴だって、ゆっくりをゴミのように殺して、奴隷のように扱っていたんだから、きっ とみんなゆっくりに対しては、そうしているんだ。 みんながやっているのなら、私がやってはいけない事もないだろう。 むしろ、みんなの気持ちを知るためにも、私もした方がいい。 いや、しなければならない! これは、私の義務だ! 支配者としての義務! ──レミリアは、自分に言い聞かせ、思いついた考えを強引に肯定した。 「……い、いつまで寝てるのよ、お……起きなさい!」 決断した以上は行動あるのみとばかり、未だ倒れているふらんの脇腹を爪先でこづき、 起こしにかかる。 別にそんな事をしなくとも、腕の一本も引き千切れば痛みで目覚めるだろうが、それで は興が無さ過ぎると判断したのであった。 「……う……!? うがぁっ! うーっ!」 目を覚ますと、ふらんは素早く立ち上がり、後方に飛び退って戦闘態勢を整えた。 レミリアの目からすると遅い動作だが、普通の人間並みには素早い速度である。 「あら、思ったよりやれそうね……ふふっ、この私に刃向かったのを、後悔させてあげる わ」 無造作に彼女は一歩前に進んだ。 弾幕が全てかわされ、上空からの急降下突撃も失敗したのならば、接近戦で勝負を決め るしかないと判断し、 「うがっ! ゆっくりしね!」 レミリアの胸元目がけて、ふらんは手刀を繰り出す。 拳で打撃を与えるのではなく、伸ばした手で刺し貫く気である。 今まで数多のゆっくりを仕留めてきた必殺の攻撃だ。 だが、レミリアの身体に攻撃は届かなかった。 「遅い」 小さく短く呟くと、彼女はふらんの手首を掴んだ。 「うっ!? うがぁぁぁぁっ! ゆっくりしね!」 右手での攻撃が失敗したので、頭に血が上ったふらんは、左手を同じように繰り出した。 掴まれた手を振り解こうともせず、攻撃に重点を置く闘争心は、さすがと言うより無謀 であるが。 「だめね」 しかし、またも相手の身体に届くことなく、手首を掴まれた。 「うーっ! うがっ! はっ、はなせぇっ!」 焦りながら、ふらんは叫ぶ。 腕を引こうとしたが、全く動かない。 「あら、離しちゃったら逃げるでしょ? フランの攻撃はいつも単調なのよ」 そう言ってレミリアは悪戯っぽく微笑んだ。 「ぐっ! うーっ! ば、ばかにするなぁーっ!」 ふらんは怒りに顔を真っ赤に染め、右足で足払いを試みる。 「甘いわね」 ふわりと空中へ浮揚し、かわす。 「ほらほら、こうされちゃったら、あんたの短い足じゃ届かないでしょ? どうすんのよ?」 くすくすと楽しそうにレミリアは笑う。 「うがっ! うぅーっ! ゆっくりしね! ゆっくりしね!」 激高したふらんは届きもしない蹴りを放ち続ける。 「ふふふっ、本当にフランそっくり……わけわかんない理由で暴れ出して、私にかなうは ずもないのに刃向かってきて……」 言いながらレミリアは、ふらんの手首を掴む手に少しずつ力を込める。 「がぁっ! はなせっ! ゆっくりしね! うがーっ!」 馬鹿にされている怒りと、じわじわと手首を締め付けられる痛みで、ふらんは目を見開 き叫ぶ。 「そして、こうやって……痛めつけられる」 ぐちゃりと言う音ともに、ふらんの手首はレミリアに握りつぶされた。 手首を失った手は、腕から強制的にお別れとなり、ぽとりと地面に落ちる。 「ぐがっ! う゛ぁぁぁぁぁぁっ! て、てがぁぃぃぃぃぃっ!」 「ふふふっ、離せって、両腕を自由にして欲しいって事でしょ? ご希望通りじゃない」 確かにレミリアの言う通り、ふらんの両腕は自由になっている──手首から先を失った が。 「ぐがぁぁぁっ! てぇぇぇっ! ふらんのてぇぇぇぇっ! うぎゃぁぁぁっ!」 ぼたぼたと手首の先から中身を溢しつつ、ふらんは激痛に喘ぎ、両腕をめったやたらに 振り回し、地団駄を踏む。 「倒れなかったのは褒めてあげるわ。えらいわね、フラン」 そう言ってレミリアはにっこりと笑った。 「ぐぅぅっ! ごっころすっ! じねっ! ゆ゛っぐりしねっ!」 見事な闘争心と言うべきであろうか、痛みと怒りに目を血走らせ、ふらんはレミリアの 顔目がけて飛びかかる。 蹴りはかわされ、手を失ったのだから、頭突きと言う事である。 しかし、そんな単調な攻撃が当たるはずもなく、 「あらあら」 レミリアは軽く避けると、ふらんの後ろに回り込んだ。 背中から生えている双翼の根本を、両手で掴む。 「同じ攻撃を食らってあげるほど、私は優しくないわよ」 先ほど手首に対してしたのと同じように、じわじわと握る力を強めながら囁いた。 「ごぁっ! ぐぅぅぅぅっ! しねっ! ゆ゛っぐり゛じね゛ぇっ!」 ふらんは翼の根本を拘束され、じたばたともがく。 もがいたところで翼を拘束する力が弱まるわけもなく、逆にどんどん力は強められ、 新たな痛みを与えられてゆく。 「フランもねぇ、すぐ私に後ろを取られるのよ……ふふっ、ほんとそっくり」 翼は手首と比べると硬く頑丈なようだが、それでもレミリアにとっては充分に脆い。 「私ねぇ、フランの翼……この歪な七色の翼って好きなの、ちょうだい」 手首と同じように、レミリアはふらんの翼の根元を握りつぶした。 「あ゛ぎっ! ごがぁぁぁぁっ! う゛ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」 さすがに今度は立っている事が出来ず、俯せに倒れ、ふらんは激痛にのたうち回る。 「あら、無様ね。この程度で地面に這いつくばるなんて……ああ、やっぱこんな翼いらな いわ」 軽蔑したように言うと、握り千切った翼を無造作に投げ捨てた。 「ぐぎゅぅぅぅっ! はっはねっ! ふらんのはねぇぇぇぇっ!」 痛みよりも怒りが強いのか、ふらんは立ち上がり、レミリアを物凄い形相で睨む。 「へぇ、頑張るじゃないの。あんた本物のフランより根性ありそうね」 レミリアは素直に感心した。 ここまでこっぴどく痛めつけた事はないが、戦闘も弾幕ごっこも経験が少ない本物の妹 は、痛みに対しての耐性があまり強くない。 「ごっ、ころすっ! ころすころすころす! ごろじでやるぅぅぅっ!」 「殺すですって? おお、怖い怖い」 血の涙──中身の餡を溶け出させた涙を流し、激怒の叫びを上げるふらんに向かって、 レミリアは馬鹿にしたように言った。 実際、馬鹿にしている。 闘争心だけ旺盛で、あらゆる力が足りていないこの生き物を、レミリアは馬鹿にしてい る。 「うぎゅぅぅぅっ! うがぁぁぁっ! ば、ばかにするなぁぁぁぁっ!」 ふらん種は、ゆっくりの中でもプライドが高く、知能も高い。 語彙が少なく攻撃的で、感情表現も怒ばかりが目立つため、頭の悪い蛮族のように思わ れがちだが、非常に高い知能を持っている。 自分が馬鹿にされている事ぐらいは、ちゃんとわかる。 身体を痛めつけられるよりも、ふらんにとってはプライドを傷つけられるのが何よりも 耐え難い。 基本的にこの種は闘争本能と高いプライドからか、ゆっくりが本来備えている生への執 着がとても薄い。瓦全よりも玉砕を好むのである。 高い知能で相手との力量差、敵が複数ならば戦力差も理解する。だが、ふらん種は敵か らは絶対に退かない。 撃滅するかされるか、または敵に逃げられるまで戦う。 逃げた敵をどうするかは気分次第である。追撃するときもあれば、諦めて新しい獲物を 探すときもある。 ふらん種が戦いを避けるのは、敵と認識しない個体と種に対してである。 敵と認識しない個体に関しては、ふらん種各個体の個性で基準は一概に定まっていない が、種については、めーりん種さくや種が敵と認識しない種だ。 逆に敵と認識している対象は、全ての生物である。ゆっくりや普通の動物、昆虫にとど まらず、妖精や人間、妖怪であっても例外は無い。 もちろん、強いと言ってもゆっくりと言う枠の中での話であるから、野生動物や人間な どに挑んだ場合は、ほぼ確実に相手を倒せず終わる。 だからこそ、まだ強くない幼体の頃から無謀な狩りに挑み、返り討ちに遭う個体も多い ため、希少種となっているのであった。 そして、生き延び続けた個体は、どんどん強くなる──今レミリアに圧倒されている個 体のように、弾幕を放てるほど強くなり、さらにそれ以上の戦闘能力も備え得る。 「フランったら怒りっぱなしね……敵わないってわかってるんでしょ?」 怒らせているのは自分自身なのだが、ここまで痛めつけて馬鹿にしても、闘争心を全く 衰えさせないのが、少し面倒くさく思えてきた。 普通の生き物なら、圧倒的な力の差を目の当たりにしたら、戦意を喪失するのだから。 「うるさいっ! うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい! ころすころすころす!」 そんな事は襲いかかる前から、ふらんにはわかっていた。 わかっていても見つけた獲物から、敵からは逃げられないのである。 生への執着が薄いとは言え、死への恐怖はもちろんあるし、痛いのは嫌いだ。 だが、会敵必戦し最後まで戦うのが種の本能なのである。 「あーっ、もうっ! なんなのよ、あんたは! 勝ち目なんて無いのよ? 怯えなさいよ! 恐れなさいよ! 媚びなさいよ! 命乞いぐらいしなさいよ!」 思い通りにならないため、彼女は癇癪を起こす。 痛めつければ、この妹に似た生き物は、怯え恐れ媚び屈服すると思っていた。 そう、本物の妹は、レミリアの強さに怯えることはあっても決して恐れず、姉に甘える ことはあっても絶対に媚びはしない。 恐れない媚びない妹の代わりに、この生き物を恐れさせ、媚びさせ屈服させたかった。 殺すのは容易いが、それはあまり気分が晴れない。 屈服させて可愛がるのが目的なのだから。 妹の代わりに、妹には出来ない、あらゆる方法で可愛がりたいのである。 逃げもせず、恐れもせず、怯えもせず、媚びもせず、ひたすらに敵意を剥き出しにして くる相手を前にして、レミリアは余裕を失い不満を募らせる。 「うるさいうるさいうるさい! ゆっくりしね! ゆっくりしね! ころすころす!」 目の前の敵──レミリアが、有利なのにもかかわらず精神的余裕を失いつつある事に、 ふらんは気付いている。 密かに再生能力を総動員して傷は塞いだ。 塞いでしまうと後で再生するときに時間がかかるが、これで痛みはある程度まで治まっ た。 敵の余裕を失わせてから、乾坤一擲の反撃に出ようと考えている。 しかし、そんな目論見は、脆くも打ち砕かれる。 「黙れっ!」 短く一喝すると、レミリアは両手を上にあげ、前に振り下ろす。 手刀ではなく衝撃波で、ふらんの両腕は肩から斬り落とされた。 「ごっ!? がぁぁぁぁっ! う、うでぇぇぇぇぇぇぇっ?」 痛みよりも驚きと焦りで、ふらんは絶叫した。 一瞬の出来事で、ふらんには何が起きたのか良くわからない。 だが、相手の攻撃で自分の腕が切り落とされた、と言う事だけはわかった。 ふらんは読みを大きく誤った。 目の前の敵は、ふらんの予想より遙かに早く余裕を失い、不満を爆発させたのである。 こんなにキレやすい、わがままな敵だとは、全く予想していなかった。 「腕がどうしたってのよ? うるさいわよっ!」 今度は片手を横に薙ぎ、ふらんの両脚を太腿のあたりで斬り捨てた。 「あ゛っ? な゛、な゛ん゛でっ? ぐぎゃぁぁぁぁぁぁっ!」 翼を失い、両腕に続き今また両脚も失ったダルマと化し、ふらんは地面に転がった。 ──なんなの、こいつ……きちがい……。 ふらんからすれば、いきなり不満を爆発させたレミリアはそのように思える。 「あははははははっ! 無様っ! ぶざまねっ! フランったらまるでダルマさんね…… あはっ、翼も腕も脚も無い方が可愛いわよ! あはははははははっ!」 ふらんの思いを裏付けるように、レミリアは狂気じみた哄笑を上げる。 本当は、こんな事をしたくはなかった。 恐れて媚びてくれれば、もう少し優雅に可愛がってあげようと考えていた。 その結果、やりすぎて殺してしまうかも知れないが、目的は愛玩であったのだ。 だから、悪いのはこいつだと思うことにした。 「う゛がぁぁぁぁっ! ころすころすころすころすころすぅぅぅぅっ! ゆっくりしね! ゆっくりしね! ゆっくりしねぇぇぇぇっ!」 はっきりと己が恐怖していることに、ふらんは気付いた。 殺されるのは間違いない、それもこんな狂った相手なのだから、物凄く残忍に嬲り殺さ れるだろう──さすがに、それは怖い。 だからと言って、ふらんは恐怖を表現する術を知らない。 そんな感情表現は備わっていないのである。 知っている、出来る感情表現は、怒りか笑いだけなのだから。 「なによっ、そんな姿になって、どうやって私を──このレミリア・スカーレットを殺す のよ? 馬鹿じゃないの? いや、馬鹿だお前は。身の程知らずめ!」 腹が立ったので脇腹を蹴り飛ばした。 「ごぶっ! がはっ……ゆ、ゆ……ゆっぐり、じね……ゆ、っぐり……し、ね……!」 黒っぽい何かを吐き出しながら、ふらんは敵意と憎悪が籠もった視線をレミリアに向け る。 「うるさい! 私を殺す? 死ね? やれるもんなら、やってみなさいよっ!」 再び脇腹を蹴るが、気が晴れない。 「……ああ、嫌な目ね。潰すわ」 ずぶり、と左目に指を入れ、眼球を抉り出す。 「ぎゅぶっ……ぐぐぐっ、ゆ、ゆっぐり、しね……ゆっぐ、り……し……ね!」 眼球を失った眼窩より、涙なのか中身なのか判然としない黒い粘液を滴らせながらも、 未だふらんの闘志は衰えていないように、レミリアには見えた。 「……くそっ!」 ──なんだ、これ? こんなにしても、まだ刃向かう気か? ふざけてる! 右目も抉り出そうかと思ったが、見えていた方が恐怖を与えられると思い直し、彼女は ふらんの襟首を左手で掴んだ。 自分の目の高さに、ふらんの顔を持って来て、 「命乞いぐらいしたら? そうしたら楽にしてやるわよ……どう?」 このまま顔を殴り潰したくなる衝動を堪えつつ、提案してみた。 「ぺっ!」 ふらんはレミリアの顔にツバを吐きかけた。 もう死にたいが、敵の慈悲にすがって殺して貰うよりは、怒りを買って殺されたいと思 ったのである。 「……! こ……こ、ここまで……私を虚仮にするか……ふざけんなっ!」 怒りに身を震わせながらも、レミリアは冷静に考えた。 ──殺したら、負けだ。恐れず死を望む相手を、怒りに任せ殺したら、私の負け。 生死の勝負ではなく、最早意地の張り合いである。 殺すか殺されるかであるならば、圧倒的にレミリアの優位は動かない。動かしようがな い。 だが、彼女は屈服を望んでいる。 最終的に殺すにしても、望む結果が得られずに殺してしまったら、それは敗北に他なら ない。 「ぶへっ、へ……へへっ……ゆ゛、ゆ……っぐり、じ……ね……」 ──おこってる、おこってる……いたいのに、まけてるのに、たのしい……あはっ……。 ふらんは笑った。 さらに相手を怒らせるためではなく、純粋におかしかったから、笑った。 目の前の敵は、自分と同じぐらいの大きさなのに、とても強い。 なのに、自分が負けを認めないと言うだけで、余裕を失い狂ったみたいに暴れている。 ──それが楽しくて仕方がない。 「……!……」 レミリアは空いている右手でふらんの右頬を叩き、次に左頬を叩き、また右頬を、と繰 り返す。 潰してしまわない程度に加減して、無言で彼女は往復ビンタを続ける。 「ぶべっ! ぼぶっ! がぼっ! う゛ばっ!」 休み無く両頬を叩かれ続けていては、ふらんと言えども喋ることが出来ない。 口から唾液などを飛ばしつつ、濁音だらけの短い叫びを上げるのみである。 ぱしん、ぴしん、ぱたん、ぴたん、と言う打擲音が夜の森に響く。 音が響くごとに、ふらんの顔は赤く腫れ、皮肌もところどころ傷つき、ぶさ可愛いから 醜いに変化してゆく。 「……はぁ、ふぅ……どう? 少しは立場わかった?」 さすがに手首が疲れてきたので、ビンタを中断して聞いた。 どうせ、答えは同じであろうと思いつつも。 「……ごふっ……かはぁ……ぺっ!」 ビンタで抜けた歯とともに、ふらんは再びレミリアの顔面にツバを吐き飛ばす。 狙ったわけでもないのに、中身の餡が混ざり黒く濁った唾液のつぶては、見事レミリア の口の中に入った。 「……え!? ……あ、甘い……あはっ……」 この場に似つかわしくない間抜けな声を出し、レミリアは顔を綻ばせた。 甘い──そう、ふらんの中身は、とても上品な甘さのこしあんである。 それも、ただのこしあんではなく、ラードや胡麻油で風味の付いた、あんまんの餡子だ。 粒あんが嫌いな人間は居たとしても、こしあんが嫌いという人間は少ない。 熱烈な支持者は粒あんに多いが、こしあんは嫌う者が少ないと言う強みがあった。 レミリアは──こしあんが好きである。ジャムもプレザーブよりジェリーを好む。 粒あんやプレザーブスタイルジャムの異物感を、あまり好まないのであった。 プレザーブだと、紅茶に入れた際に溶け残るのが許せない。 好物の味は気持ちを落ち着かせる。 そして、美味いものは──楽しい、笑いたい気分にさせる効果がある。 「あははははっ! あんた……気に入ったわ……んっ」 声を上げて笑ってから、おもむろにレミリアはふらんにキスをした。 甘い、とても甘い味が口内に広がる。 「うう゛っ!? むっ? んーっ……?」 何が起きてるのか、ふらんにはわからない。 今さっきまで怒り狂っていた相手が、突然接吻をしてきたのだから、もう何がなにやら。 レミリアは混乱するふらんに構うことなく、その口腔内を自らの舌で蹂躙する。 傷つき漏れ出した餡だけではなく、ふらんの唾液も甘く美味しい。 まるで何かに取り憑かれたかのように、レミリアはふらんの唾液を啜り飲み、餡が漏れ ている口内の傷を舌で舐めほじる。 「う゛っ! む゛う゛っ……!」 舌で傷を刺激され、新たな痛みを覚えたが、その痛みにより混乱から引き戻された。 一矢報いる好機であることに、気付いたのである。 敵の意図は全くわからない。 ふらんの理解の範疇を超える行動ばかりで、絶対に気が触れてるとしか思えない。 だが、これは紛れもなく、こちらから攻撃できる最後の機会だ。 ふらんは、口内に侵入し蠢く、レミリアの舌に噛みついた── 「んっ!? ……んーっ……」 痛みに、ちょっとだけ彼女は眉をしかめた。 相手が何をしたのかはわかっている。 だが、どうせ噛み切ることは出来ないだろうし、噛み切られたとしてもすぐ回復する程 度の軽傷であるから、放置することにした。 顎に力を入れ、ふらんはレミリアの舌を噛みちぎろうと試みている。 舌というものは、表面は柔らかい粘膜に覆われているが、その中は筋肉の塊である。 元気なときならばともかく、ボロボロにされたふらんの力では、粘膜を噛んで出血させ るのが精一杯であった。 ふらんの口内に鉄錆の味──レミリアの血の味がひろがる。 噛みちぎれないならば、せめて生き血を啜ってやれとばかりに、ふらんはレミリアの血 を飲んだ。 飲み込んだ瞬間、ふらんはびくんと身体を硬直させ、仰け反った。 合わさっていた唇が離れる。 「う゛っ! ……がっ、あ゛がぁっ……あ゛ぁっ!?」 かっと目を見開き、ふらんは苦悶の形相を浮かべる。 何が自分の身体に起きたのか、起きようとしているのか、ふらんにはわからない。 わからないが、身体の奥が熱く、苦しい。 「あちゃー……うっかりしてたわ、飲んじゃったのね、こいつ……私の血を」 苦しみのたうつふらんを地面に置き、レミリアは己の失策に頭を抱える。 吸血鬼の血は劇薬である。決して毒薬ではないが、恐ろしい劇薬だ。 「んー……でも、ゆっくりが飲んじゃった場合は、どうなるのかしら?」 彼女は首をかしげて考えた。 そんな事例は聞いたことがないため、考えたところで答えが出てくるはずがない。 「ま、いいか。どうなるのかは、見てればわかるしね……ふふっ、こんなの予想外だけど 楽しみだわ」 わくわくと期待に目を輝かせ、レミリアは事態の推移を見守ることにした。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1084.html
注意 オリキャラが出ます。良いゆっくりが酷い目にあいます。俺設定があります。 「ゆっゆゆのゆ~♪」 調子の外れた鼻歌をゆっくりれいむが口ずさんでいる。その顔はとても嬉しそうだ。 口の中では飴玉のようなものをころころと舐めているのに、よくもまあ口ずさめるものである。 ゆっくりれいむは帰りの途についていた。 よく見れば、ゆっくりれいむには身体の各所に傷がある。今はもう塞がっているが、その傷は新しいものである。 それもそのはず。その傷はついさっき出来たものだからだ。仕掛けられていた罠に掛かってしまったのだ。 しかし、悪いことだけがあったのではなかった。 「だれがだずげでぇえええええ!!」 と叫んでいると、たまたまそこを通りがかった変なおねえさんに助けてもらった上に、家で傷の手当てをしてくれた。 髪がぼさぼさで変な言い方をする人だったが、きれいな飾りとおいしい「あめ」のどっちがいいか選ばせてくれたのだ。 ゆっくりれいむはとても悩んだが、結局は食べ物に釣られて飴を選んだ。 その際に色々と小難しいことを言われたが、餡子脳では十分の一も覚えていられなかった。 その後は「ゆっくり帰っていくんですよぅ」と見送られてきたのだ。 「ゆー! ゆっくりしていったよ!」 感極まって、飛び上がりながら叫ぶ。ゆっくりなりの喜びの表現なのだろうか。 ぴょんぴょん、と跳ね回りながら、ゆっくりれいむは群れへと帰っていった。 「ゆっくりかえってきたよ!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 ゆっくりれいむを出迎える子ゆっくりたち。 赤ちゃん程度の大きさの個体もいれば、ある程度成体に近いほど育った個体もいる。 交尾をしたゆっくりまりさはどこかへ行ってしまったが、ゆっくりの群れの中にいれば食べ物を困ることは少なかった。 「ゆ~ゆ~ゆ~♪」 「「「ゆ~~ゆ~~♪」」」 身体を擦り合わせ、子ゆっくりたちとゆっくりする。交尾とは違う性質のものである。 ひとしきりゆっくりすると、子ゆっくりたちはエサをねだり始めた。 「おかーさん! ごはんごはん~!」 「ゆっ、ごはんだね! おいしい……?」 ゆっくりれいむは口の中にあった「あめ」をあげようとしたが、いつのまにか無くなっている。 どこへいってしまったんだろう、と不思議に思いながらも、すぐに忘れた。 このゆっくりれいむは飴を初めてみたので、飴がどういう性質のものか分かっていなかった。 「きょうはみんなで、ゆっくりごはんをさがしにいこうね!」 「「「ゆっくりごはんー!」」」 子ゆっくりたちも賛成のようである。ゆっくりれいむたちの家を出て、近くへ食べ物を探しに行った。 途中、独り身のゆっくりまりさに出会う。 このゆっくりまりさはゆっくりれいむの家族ととても仲がいい。 「「ゆっくりしていってね!」」 このゆっくりまりさは成体にまで育っているものの、家族や子供がいなかった。 ゆっくりれいむが気になるのか、群れに入った頃からよく世話を焼いてくれたので、二匹はとても仲が良かったのだ。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね! ゆ? れいむ、そのけがは!?」 身体にうっすらと残っている傷跡をゆっくりまりさは見つけた。 子供たちでも気づかなかったのに、それに気づくということは、よほどゆっくりれいむのことを気にかけているのだろう。 「だいじょうぶだよ! ゆっくりなおってるよ!」 「ゆっくりよかったね!」 傷跡をぺろぺろと舐めるゆっくりまりさ。ゆっくりれいむはくすぐったそうに身を震わす。 二匹はそのまま、一緒に食べ物を探しに行くことにした。 ゆっくりまりさは十分な食べ物を持っていたが、家族の多いゆっくりれいむを手伝ってあげたかったのだ。 ゆっくりれいむもゆっくりまりさの気持ちには気づいていたが、家族が多いので気後れがあった。 また、ゆっくりまりさは群れの中でも人気があり、一緒になるといじめられてしまうかも、という思いもある。 「ゆっゆっ! おいしそうなものがあるよ!」 「ごっはっん♪ ごっはっん♪ みんなでゆっくりたべようね!」 色々あるかもしれないが、今ゆっくりできれば関係ないのかもしれない。 子ゆっくりたちは食べ物探しに不慣れなので、あまり見つけられなかったが、その分は大人二匹で補い合った。 「「「む~しゃ♪ む~しゃ♪ しあわせー♪」」」 皆でご飯を食べあうゆっくりたち。ゆっくりまりさが家族となる日もそう遠くないかもしれなかった。 それから、幾日か経った。 いつもと同じく、平凡だが皆がゆっくり出来る日々が続いていた。 群れの中ではちょっとしたいざこざはあっても、大きな騒動はおきていない。 ゆっくりれいむや子ゆっくりたちも、群れの皆とゆっくり遊んだりしていたある日のことだった。 その日は朝から頭が重いような、何か妙な感じがしていたが、ゆっくりたちは大して気にしていなかった。 元々、そんな細かいことを気にする生き物ではないのだ。 「ゆっきゅり~!」 子ゆっくりが元気そうに駆け回るのをゆっくり眺めるゆっくりれいむ。母として至福の時間だろう。 しかし、子ゆっくりの動きが急に鈍くなった。 「ゆぅ……ゆ、ゆっきゅり……」 「ゆゆ! どうしたの!? ゆっくりげんきになってね!」 ゆっくりれいむが近寄って確かめてみると、子ゆっくりは熱を出しているようだった。 げんきだしてね、と舐めてやるも一向に良くならない。 仕方がないので家の中でゆっくりさせることにしたが、子ゆっくりはぐったりしたまま動かない。 「ゆっくりしていってね!」 「…………」 子ゆっくりは寝ているかのようにまったく動かなくなる。 ゆっくりれいむは心配ではあったものの、外にいる子供たちの面倒を見ることに決めた。 念のため、巣穴の前で子ゆっくりたちを見ている。これなら誰かに入られることもないだろう。 その後、ゆっくりまりさも来て、二匹で子ゆっくりたちの姿をゆっくりと眺めていた。 「「みんなでいっしょに、ゆっくりしていこうね!」」 青々と広がった草原で跳ね回る多数のゆっくりたち。ここは、まさしくゆっくりプレイス。 皆が争うことなく、平和に暮らしていける楽園である。 ここには未だ人間の手も入ってきていない。来るものは拒まず、去るものは追わずという精神も存在している。 ゆっくりれいむたちはしばらく子供たちと一緒に遊んでいた。子供たちを遊ばせているとも言えたが。 しかし、どうも様子がおかしい。それは子供たちだけでなく、ゆっくりれいむ自身も感じていた。 「ゆぅ~、きょうはなんだがへんだよ! ゆっくりできないよ!」 「ゆっくりできない!」 「からだがあついよ!」 日陰で横になったり、水に入ったりしてみるが、どうにも熱くてゆっくりできない。 それは群れ全体で起こっている現象であった。 「ち~んぽ~ぅ……」 「わからない、わからないよぅ……」 「むきゅ~」 「ゆっくりできないよ……」 皆が皆、熱くて動きが鈍くなっている。口からは蒸気でも出てきそうな勢いである。 周辺には天敵がいないが、このままでは食べ物などで問題が起こることは目に見えていた。 そんな時、『それ』は突然に起こった。 「ゆっきゅり、ゆっきゅり! ゆっきゅりがんばってるよ!」 「ゆっくりきをつけてね!」 先のゆっくりまりさとは別のゆっくりまりさの家族がいた。 熱さにも負けず、きゃいきゃいと親まりさの前で子ゆっくりがはしゃいでいる。 親まりさも多少はだれていたが、その様子を幸せそうに見守っていた。 「ゆっきゅり~! ゆっきゅ『パン』じ!?」 「ゆ!?」 乾いた音を立てて、子ゆっくりが破裂した。帽子すら残っていないほど、跡形も無く散った。 放射状に飛び散った黒い斑点のような餡子以外には、その存在を思い起こさせるものは残っていない。 いきなりのことで親まりさも理解が追いつかない。 「ゆゆゆ? あかちゃん、どこいったの? かくれんぼ?」 きょろきょろと辺りを見回すが、当然のごとく子ゆっくりは既にこの世からいなくなっている。 「ゆ~! あかちゃんどこ~!? はやくゆっくりかえってきてね!」 矛盾したようなことを言う親まりさ。本当に何があったのか理解出来ずにいる。 飛び跳ねながら子供を呼び続ける。それに気がついた他の姉ゆっくりたちも母の元へと寄って来た。 「おかーさん、どーしたの?」 「ゆっ! あかちゃんがどっかいっちゃったんだよ! ゆっくりさがそうね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 家族総出で子ゆっくりを探すが、見つかるはずもなく、徒に時間だけが過ぎていく。 やがて、熱さから何匹かが音を上げ始めた。 「ゆぅ~、ゆっくりしようね!?」 「あついよ! あつくてゆっくりできないよ!」 親ゆっくりまりさが少しでも涼しくしてあげるために、子供たちを舐めてみるがまったく効果がない。 それどころか舐めている親まりさも熱さで音を上げる。 「ゆふ~、ゆふぅ~……あちい、あちいよう!」 「あっつ! めっちゃあっ『パン』づ!?」 そして、熱さが決壊した。人間だったら血壊とでも表現したかもしれない。 再び小さな音を立てて、再び子ゆっくりが親まりさの目の前で破裂したのだ。 「ゆ、ゆっじいいぃぃぃいい!!??」 今度は親ゆっくりまりさも何が起きたかは身をもって把握出来た。 先ほどのように餡子が周囲に飛び散ったのだが、それが子ゆっくりを舐めていた親まりさの舌にかかったのだ。 餡子はゆっくり的にはとんでもない熱さを持っていた。人間が浴びても火傷を負うような熱さである。 かかった餡子は少量であったが、それでも親まりさには耐え難い熱さであった。 熱さのあまり、喋ることも出来ずに飛び跳ねる親まりさ。周りにいた子ゆっくりは突然の行動に驚き慌てる。 「どうしたの、おかーさん!? おちついてね!」 「いもーとはどこいったの!?」 親まりさの影になってて見えなかったのか、親と消えた子まりさの心配をする。 だが、親まりさはそんなことに構っている余裕はない。口の中の熱さをどうにかしたいという考えしかなかった。 「ゆぎいいいいぃぃぃ!!! ゆ、びいいいい『バン!』びゃ!!??」 大きな音がして、親まりさが破裂した。音が子ゆっくりより大きいのは身体のサイズ差のためだろうか。 周囲に飛び散る餡子。大きさが大きさであるため、子ゆっくりの時とは飛び散る量と範囲も違う。 「あぢゅい! な゛に゛ごれ゛ぇぇぇ!?」 「お゛がーざぁ゛ぁぁ゛ん゛!!!」 家族全員に餡子が降り掛かる。熱さでのたうちまわるが、程なくそれは収まった。 パン、という音と共に。 ゆっくりプレイスにある巣から、ゆっくり達が顔を見せ始める。 当然、親まりさ達が破裂した音を聞きつけたからだ。 しかし、既に家族の姿はなく、餡子が飛び散っている跡しかなかった。 何があったのか、皆で話し合うがまったく結論らしい結論も見出せなかった。 結局、『がんばってゆっくりしようね!』という所に落ち着いた。 方策も特に無く、自分たちの家に戻っていった。 「ゆっくりかえってきたよ!」 「ゆっ、おかえりなさーい」 ゆっくりれいむが家に帰って来た。子供たちがそれを出迎えるが、いつもの元気さは影を潜めている。 ゆっくりまりさから貰った食べ物をあげても、あまり食べようとはせずに残してしまう。 食欲旺盛なゆっくりとしては異例のことである。 ゆっくりれいむも心配であったが、どうすることも出来ない。 「ゆっくりたべてね! ……ゆっ?」 何やらがさがさと足音が聞こえてきた。ゆっくりが草むらを移動する音とは違うものだ。 嫌な予感がして、ゆっくりれいむは様子を見に行く。 「よっと……よっとっと!」 そこにはよたよたと覚束ない足取りで歩いてくる人間がいた。 ゆっくりれいむは『人間が来た』と皆に知らせようと思ったが、その姿には見覚えがあった。 この前、助けてくれた人間である。他の人からは「ドクター」と呼ばれていた。 眼鏡をかけて白衣を着ている、というある意味分かりやすい服装である。ただし、山道を登るような服装ではない。 「おねーさん! ひさしぶりだね! どうしたの?」 「やや! どうもどうも! こちらこそお久しぶりですよ!」 そーなのかー、とでも言わんばかりに両手を広げて、友好の意を示すドクター(仮)。 だが、その顔に浮かぶのは苦笑いに似た表情であった。 ゆっくりれいむは助けてくれた人間なので、ドクターは良い人だと認識していた。 「あのー、ですね。近頃、自分の身体に変なことが起こってませんかねぇ?」 「へんなこと? ゆっくりわからないよ!」 それを聞いて困り顔のドクター。腕を組んでうむむと唸る。 「例えば、ですねー。身体が発情してるわけでもないのに、変に熱くなったりー、とか」 「ゆゆゆ! あついよ! みんな、あついっていってるよ! れいむのあかちゃんもあついよ!」 「あちゃー……もう、症状が出ちゃったか。あちゃー」 ドクターは何故か「あちゃー」を二度言った。それは本人としては後悔の表れなのだが、そうは見えない。 それでもすぐに気を取り直したのか、ゆっくりれいむに向き直る。 「すみませんが、迷惑だとは思うのですけれども、ワタシをあなたの群れに連れて行ってもらえませんかねぇ?」 馬鹿丁寧というには何処か変な口調で、ドクターゆっくりれいむに頼み込む。 放っておいたら土下座して頼みかねない勢いである。 「いいよ! おねえさんはやさしいから、れいむたちのおうちにつれていってあげるよ!」 ゆっくりれいむはドクターのお願いを聞き入れて、「こっちだよ!」と言いながら跳ねて行く。 ドクターは特に急ぐことも無く、その後について行った。 家につくと、ドクターはてきぱきと色々な物を取り出し始めた。 「ゆ? なにしてるの?」 「やっ、ちょっと準備するものがありまして。気にしないでくださいな。あ、これどーぞ」 「あめさんだー! ぺ~ろぺ~ろ♪、しあわせー!」 ドクターは飴を取り出し、ゆっくりれいむにあげる。 その間に何か物々しい機械を持ち出す。ただし、大きさは手で持てるぐらいの大したものではない。 ドクターは機械を色々と弄くっていたが、調整も終わったのか、ゆっくりれいむに声をかける。 「では、次に赤ちゃんたちを連れてきてくださいな」 「わかったよ!」 ゆっくりれいむはすぐに家に戻って、熱くてだれていた子供たちを連れて来る。 一匹の子れいむが出ることもできないほどぐったりしていたので、その子は家の中に残しておいた。 「ゆっきゅりー……」 「なーに、おかーしゃん」 「ゆ!? にんげんだよ! にんげんがいるよ!」 連れて来られた途端、騒ぎ始める子ゆっくりたち。人間は危険、と教えられているのである。 すかさず、ゆっくりれいむが説明を始める。 「ゆっ! みんな、このおねえさんはれいむをたすけてくれたひとだよ!」 「ゆっ! そーなの?」 「ありがとー!」 「ゆっきゅりちていってね!」 「いえいえ、どーいたしまして。大したことはしてませんので」 適当に返事をしつつ、子ゆっくり一匹一匹にみょんな機械を当てていく。 子ゆっくりたちは何をしているのかも分からず、きょとんとしている。 全ての子ゆっくりに機械を当て終えると、ドクターはうむうむと一人で頷く。 「どうしたの! れいむのあかちゃんたちをゆっくりさせてあげてね!」 「えー、面倒なのは好きではないので、単刀直入に申しますと」 一呼吸置く。 「もうゆっくりできませんねぇ」 バン、という破裂音が響いた。 続き? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/netzdefend/pages/9.html
Cor_Leonis(2007年時点 いつか更新する><) No. キャラ名 クラス 愛称 一言でいうと 出没時間帯 01 ∇Nabla∇ 変態(片手) 変態 変態 Integral 変態(火) 変態 変態 02 りりこさん 両手ウォリアー りら かわいい人 lilla 火ソーサラー しゅばりえ 両手ウォリアー 03 Wolfram 両手ウォリアー ひげ Reginald 雷ソーサラー Rover 弓スカウト 04 ごっく 氷ソーサラー 水陸時々氷 平日 23時~2時 週末 ALL あがーい 両手ウォリアー あがーい 水陸両用 ずごっく 弓スカウト 05 ‡セイバー‡ 片手ウォリアー 銀行員 平日 25~不定期 休日 25~朝 †アーチャー† 弓スカウト あーちゃ、アチャ、† お留守番役+銀行員 *ランサー* 氷ソーサラー 銀行員 06 クルムン 雷ソーサラー むじんくん 髭 遊民 片手ウォリアー ユーミン MJN ウォリアー 07 =藍莉= 短スカウト あいり いくら パパ 平日、休日21:00~25:00 =いくらん= 両手ウォリアー +いくらん+ 火ソーサラー 08 炎樹♪ 片手ウォリアー マーマ 炎稀 ソーサラー 09 トア=ハイム 両手ウォリアー 10 烏龍茶 片手ウォリアー うーろんさん だ め だ め だ ぁー ;; 11 ベルーチェ 火ソーサラー るーちぇたん 蹴りで前歯折る 12 那凪 ソーサラー カレスサンボル なな o(・∀・)oブンブン 奈凪 ウォリアー 純片手 なな? o(*>д<*)oブンブン 13 タマリスク 氷ソーサラー たまりん LadyPearl 弓スカウト ジェルジダ 両手ウォリアー 14 ガレナ 火ソーサラー がれにゃん ぱんだ~ 22時前後に1~2戦 15 シヴィエ 弓スカウト しびたん お色気担当 アルヴィエッタ 片手ウォリアー ベルゼリーダ ソーサラー 16 FiseraFle ハイブリスカウト ふぃふぃ、ふぃー 半分裏方もありかも 21~23時 17 さだこ~ 短スカウト♀ さだ 趣味はぼーいたん観察 さばこ 火ソーサラー♀ さばこ どうぶちう saba 片手ウォリアー♂ さば 18 BellAir ソーサラー べるたん 同上 ベルエア 弓スカウト べるたん 19 バックワード 両手ウォリアー 狩り担当 トキメキを探してます 20 こるとれっと 片手ウォリアー こるこる 裸足 こるこる自重^^! 21 小雪_koyuki_ ソーサラー 22 LAPI ソーサラー らぴたん っぴ☆ Lapis.L スカウト 23 秋水 片手ウォリアー あきたん 24 クルミー ウォリアー くるみん 25 エテルフィーナ スカウト エテルたん (*・ω・)がぅがぅ 26 双牙 両手ウォリアー そがたん 戦火のダンディズム 27 1820m ソーサラー 28 ヴァイアス 両手ウォリアー ばいあすたん 29 疋田景兼 両手ウォリアー ひきたん 30 ゼウシス 氷ソーサラー ぜうたん ユミ 31 Boyish 片手ウォリアー ぼーいたん ネツWiki編集部 20~25 00辺りのどこか 32 Brandy_007 ソーサラー 酒 Cocktail_007 両手ウォリアー 酒 33 レンデ 片手ウォリアー れんれん ∩(・ω・)∩ 34 アフロメオ 両手ウォリアー アフロ アルファロメオ 35 ポリーヌ 短スカウト ぽりたん ちょっとアンタ! ダントン ウォリアー グリーゴッセ 両手ウォリアー 36 にゃんこ♪ 短スカウト らいなたん HARAGURO 37 オサフネ 片手ウォリアー ケツ兄貴 刺身のツマ 穴の続く限り 38 もやせるごみ ソーサラー 萌やせる 39 かまちっち 弓スカウト かまちー はまち 40 紅茶δ 火ソーサラー 初心者さん ダージリン 41 テスタロット ウォリアー てすたん 戦火の六芒星 42 並べかけのドミノ 火ソーサラー どみのん なんでしょう? 夜か朝です 貴方の心 片手ウォーリア 43 ΨかねごんΨ 片手ウォリアー 銀行SOS 課金武器防具はファッション 44 ゆみーる ソーサラー ゆみるん 45 クン大師 火ソーサラー 大師 大師銀行 46 レレレのお姉さん ソーサラー れれれん レレレ 47 プティーヌ スカウト ぺりのん ペリノア 片手ウォリアー 48 てぃき ソーサラー てぃきたん 49 水鏡の幻 弓スカウト 水さん Leathal 氷ソーサラー ヒルデ・カリウス 片手ウォリアー 50 Angharad ソーサラー あんこ 小雪・・・っ 51 Beegle 氷火ソーサラー びーごー 変態ピンク び~ぐる 両手ウォリアー 52 てんぷてーしょん ソーサラー てんぷさん テンプテーション ソーサラー 53 時ノ昏 短スカウト ときのん 湯けむりのガラスの少年 54 アルヴィーゼ 両手ウォリアー あるびー 55 ステアー 氷ソーサラー すてあー 遊撃召喚士 裏方 リム・ファイヤー 片手ウォリアー 56 由布院心中 火ソーサラー ひー、心中、大阪 ケモ萌式両刀型変態 ランダム 57 リスカッセ ウォリアー 58 ヘルテイト ソーサラー ゆっぐん ユッグ ウォリアー YGGR ソーサラー 59 ヴァネスレイア 片手ウォリアー 60 オーレリア ソーサラー 空気隊長 61 ママコナ 片手ウォリアー ママ 62 ルズリ ウォリアー るずりん 63 煌香 スカウト キラリ ぬこ 64 藤沢真吾 スカウト 教師 65 てぃき ソーサラー 66 彷徨人 片手ウォリアー さまよー 67 ぺるる 片手ウォリアー ぺるるん 68 xハスハx ソーサラー 69 ガノッサ 氷ソーサラー がのっさん 70 にょろ~ん スカウト にょろ 71 ψユーフォリアψ 両手ウォリアー 72 ルインクロウ ソーサラー るいんるいん 73 モーフ スカウト もふー 74 ポイフー ソーサラー ぽふぽふ ポトフー ウォリアー ぽっふぽふ 75 nicolle 片手ウォリアー るーさま (* - *) 76 ちびヒゲ 両手ウォリアー おじさま 順不同 最終更新日2008年3月18日 中の人:76人 総勢:112/200 獅子搏兎 No. キャラ名 クラス 愛称 一言でいうと 出没時間帯 01 ギー ソーサラー(火三色) ぷりんす☆ぎー♪ 新ジャンル「ギー様」 行方不明 02 じぇにこ ウォリアー じぇにたん Zoy スカウト(純弓) jenius ウォリアー じぇに夫 03 ユミゼウス スカウト(純弓) 04 織田マイケル信長 ソーサラー(火雷) マイコォ 刀狩&生足狩 05 ボブサップ スカウト サップ ビースト 07 Lambeth スカウト 佐藤さん 佐藤さん 08 オーレリア ソーサラー 隊長 隊長(笑) 11 クーカルカ スカウト(純弓) くーたん 眼鏡が主食 リスカッセ ウォリアー(両手) 13 リヴラリス ソーサラー(炎) リヴ 14 ホンダべるの ソーサラー 本田 しゃぶれよ ホンダぷりも ウォリアー 紀伊国屋文左衛門 ソーサラー 16 ポコン ウォリアー ぽこたん 期待のニューフェイス 19 ぱっくんチョコ スカウト ぱっくんちょ 100回復 23 Fiestia ウォリアー(きこり機能付き片手) 木こりも楽しいかも FilleMeu ソーサラー(純三色) フィルミユ、って読むかも 27 リディエール ソーサラー 28 MOTTY ウォリアー 兄者 MH(ry 29 yosshi ソーサラー よっしたん 31 名井等 ウォリアー 32 linaria ソーサラー 34 Hagwel スカウト はぐわる 37 デーモン大暮 ソーサラー 閣下 10万37歳 38 卍髑髏卍 ウォーリアー 39 rura スカウト 40 とろんす スカウト 44 ルググ ウォーリア ぐるるたん MSシリーズ 46 冥怒 ウォーリア メイドさん 48 しぇるな ウォーリア しぇるたん 50 すぺらんかー ソーサラ すぺたん アーッ! 56 楠の葉千秋 ウォリアー ちあき 燃やされる役 ランダムログイン 58 GHQクライシス ソーサラー 米軍 盟友 存在 キャラ名 クラス 一言でいうと 番外 針葉 雷皿♂ 雷を集める避雷針 付録 織田マイケル信成 農家(純米) 腰光 ゲスト 西郷マイケル隆盛 夕闇NEET (LS)現在メイン 蛇足 松尾マイケル芭蕉 黒船(純開国) 茶筒…開かないっ! 置物 ミースティア ソーサラ みすちー。一人二役。自作自演 卍 Nachtwish ソーサラー なくと。Noobちゃん 軍曹 軍曹ofZic ウォリアー Sir,Yes Sir! 腹黒 ライナ_リュート ソーサラー HARAGURO 1/2 華※爛※漫 ウォリアー にぶんのいち ムキムキ 夏河 両手ウォリアー なつたん カセ ゆーみ。 弓スカウト ゆーみん ハムの人 ベーコンさん 短剣 顧客はびーごー せつこ 季節 カタテ ネテマセニョ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/194.html
古き良きゆっくり見スタイル 深夜。俺は、パソコンに向かって頭を抱えていた。俺は小説家なんだけど、締め切り前だというのに原稿がまったく進まないのだ。今月落としたら生活費がいよいよやばい。 そんな俺の苦悩をよそに後ろではゆっくり霊夢が、ボリボリムシャムシャとお菓子を食い散らかしながらゆっくりしている。 このゆっくり、元は友人が飼っていたものだ。 ある日、その友人が旅行に行くからということで俺が留守中預かることになったのだが、その友人はゆっくりを残して旅行から帰って来なかった。 莫大な借金を抱えて夜逃げしたのだ。置いていかれてかわいそうになあ、と思い最初は同情したものだが、すぐに何故コイツが置き去りにされたのかわかった。 食う量が半端ないのだ。一人でならそこそこやりくりできる程度の収入はあったが、こいつが来てから食費がかさんで毎月ギリギリだ。そのくせ、食い物の食い方は汚いわ、 朝は毎日5時に起こしに来て、「ゆっくり!はやくごはんのよういしてね!」とか言うわ、コイツが来てから三ヶ月になるが、いい加減うんざりしてきていた。 なんで今ゆっくりがこんな遅くまで起きて、食べかすを撒き散らしながらソファの上でボインボイン跳ねているのかというと、俺が仕事が終わったら遊んでやると約束した からだった。 「むーしゃむしゃ!」 「はやくしてね!ゆっくりできないよ!」 口のまわりに食べかすを散らかしながら言う。あーはいはい。人の気も知らないで。 今日はこんなもんにしとくか、フウ、と一息ついた所へ、背後からガシャンという音が聞こえた。振り向くと、花瓶が割れていた。カーペットが水でぐしょ濡れだ。 「なにやってんだ!」 思わず怒鳴る。 「ゆっ、れいむはわるくないよ!」 「かびんがかってにたおれたよ!」 そういって跳ね回るゆっくりの口には、花瓶にさしていた花がぐしゃぐしゃになって咥えられていた。お菓子を食い尽くしたので、花瓶の花を食おうとしたのだ。 俺は深ーいため息をつくと、部屋を出て雑巾とちりとり、箒を取りに階段をおりて一階へ向かった。 二階の部屋に戻ると、ゆっくりが俺の机の上に乗ってパソコンに向かい、キーボードの上でバインバインとはねていた。 「れいむもおしごとできるよ!」 嫌な予感がした。箒とちりとり、雑巾を置いてパソコンに近づくと、ディスプレイは黒く沈んでいた。電源が切れている。 偶然、強制終了コマンドが押されてしまったのだ。まさか。まさかとは思うが。祈るような気持ちで電源を入れる。ヴィーン、カタカタカタ……てろりろん♪ はたして、俺の原稿のデータが全てとんでいた。 「れいむがおしごとしたからあそべるよ!」 と得意げにゆっくりがポインポインと跳ねながら俺に話しかける。が、俺はショックで固まっていた。 「ゆっくりしようよ!」 「だまってないではやくあそんでね!」 と何度騒ぎ立てても、反応のない俺に、ゆっくりはとうとう怒りだし、俺に体当たりを始めた。 「いいかげんにしてね!れいむとゆっくりしていってね!」 バスッ。 「やくそくやぶらないでね!」 ドスッ。 「はやくあやまってね!」 バスンッ。 ―プツン― 俺はゆっくりを両手で引っつかみ、そばにあった金属製の、円筒形をした小さなゴミ箱に思いっ切り叩き込んだ。バスン。 「ゆ゛う゛ぅう!?」 ゆっくりの頭がズッポシとゴミ箱にはまる。だが、ゴミ箱の口はゆっくりの体より少し小さかったので、ゆっくりの体は途中で詰まり、 プヨッと顎の部分だけが外に出た状態になった。目深に帽子をかぶりすぎたクリフトを想像してもらいたい。 「まっくらだよ!」 「せまいからはやくだしてね!」 と騒ぎ立てる饅頭を、全体重をかけてゴミ箱の中に足で無理やり押し込む。ギュウウウウウ。ギチギチギチギチ…。 「ぶぎゅううううごっぉごぐぅうううぅ」 ゆっくりとは思えない切迫した声をあげる。ゴミ箱いっぱいにゆっくりの体が充満してビッチビチのギッチギチな状態になるまで何度も何度も踏みつけた後、 ガムテープでゴミ箱の口を何重にもグルグル巻きにして密封した。 「……!……!」 前も見えない、声も出せない、パニックに陥ったゆっくりがゴミ箱ごとドズッ、ドズッと部屋中を跳びはね回る。俺はそのザマを見てひとしきり笑ったあと、 「ドンドンうるせーんだよ!」 と跳ね回るゴミ箱を蹴り上げた。バァァァン!と近所の人々が全員起きてしまいそうな音を上げて激しく壁に激突し、ドスン、と床に落下。 落下したゴミ箱は床をゴロゴロと転がり始め、ゴロゴロ転がって俺の部屋を出て、ゴロゴロ転がって階段までたどり着き、 ガン、ガン、ガンと階段を一段降りるごとに賑やかな音を立てて一階まで転げ落ち、一階の玄関のドアにガシャンとぶつかってやっと止まった。 うわあ。あんだけ転がされたら俺なら三日前の朝飯まで吐いちゃうね。もっともあの中にはゲロが出るスペースすらないだろうけど。 俺はスキップしながら一階まで降りていくと、ゆらゆら揺れているゴミ箱を拾い上げ、思いっきりシェイクしながら叫んだ。 「おーいゆっくり大丈夫かぁー!?もしもーし」 中身がビッチリ充満しているので、振っても何の音もしない。裏拳でガンガンガン、とノックしてみる。 「もしもーし、入ってますかぁー?聞こえてたら返事してくださーい」 無反応なのでガーンとゴミ箱を床に投げ捨てると、俺はゴミ箱をドリブルして廊下を走り回った。みさきくん、パースと言って壁にパス。ガイン。 「ゆっくりはともだちってかヒャッハー」俺は家中駆け回った。 結果、みるも無残な形にひしゃげたゴミ箱。これ、さすがに死んだかな? いや、生きてるな。だってこの中にいたんじゃあどこにも餡子が漏れないもの。餡子が出ない限りゆっくりは死なないからな。ヒエー残酷。 この中、一体どうなってるだろう。物言わぬゴミ箱の中身を想像して俺はゾクゾクした。開けて確認してみたい衝動にかられる。けど、やめておく。 だって、儚月抄でゆゆ様が言っていたでしょう?昔の人は見えない月を想像して月見を楽しんだって。今の俺はその風流な心がわかるよ。 今夜はこのゴミ箱を抱き枕にして寝よう。いい夢が見れそうだ。 おわり(後半が書きたかっただけです) 選択肢 投票 しあわせー! (6) それなりー (1) つぎにきたいするよ! (1) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5451.html
ゆっくりは善良ゲス構わず消えるよ!気をつけてね! あと荒らしさんはゆっくりしないで帰って寝てね! ある日、一つのゆっくりが目を覚ました。黒い長髪に、桜の形をしたおかざりを付けた美しいゆっくりだ。起き上がり、「ゆ~」と鳴き声(?)をあげながら歩き出した。歩いていると、れいむに出会った。 「ゆ!?見たことないゆっくりだよ!それよりかわいいれいむにあまあまをけんじょうしてね!いますぐっかつすぐでいいy」 次の瞬間、れいむの顔は半分消えていた。 桜のゆっくりはそれを食べ、そして二つに増えた!ウワキモッ!こうして、桜のゆっくりたち...いや、「絶滅種」たちは歩き出した。 さて、歩き出したはいいけど、此奴ら何処に行くんだ? おっ、れいむとまりさの巣だ。また食べるのかな。 まりさ「ゆ?ここはまりさとれいむのゆっくりプレイスな のぜ!さっさと立ち去るのぜ!あとあm」 …うん そうなるよね。 お、中かられいむ...とあと赤ゆも出てきた。 れいむ「あまあま!あまあまがおちてるy 赤「あみゃあm あー、やっぱり。つか今こいつらまりさの死体をあまあまって言ってたな。やっぱり餡子脳だ。 あ、れいむが生きてる。 れいむ「どぼして...こん...」ムシャムシャ 絶滅種「ゆ~」 現在絶滅種数 3ゆ その後も、絶滅種は順調にムシャムシャしていった.... れいむ「れいむはしんぐるまざーなんdムシャムシャ まりさ「えいっゆんのまりささまにkムシャムシャ ありす「いなかものyムシャムシャ ぱちゅりー「エレエレ(死) きめえ丸「おお やばい やばい」(逃げた) そんなことをやっていると、なんと人間さんが絶滅種を見つけてしまいました。 「お、見たことないゆっくりがいる」 「何だろう」 「あ!れいむ、ご挨拶したいの?」 れいむ「そうだよ!下ろしてね!(降) ゆっくりしていってね⭐ まぁ…その後はお察し下さい。 当然れいむは跡形塵芥の残さずムシャリされた訳で、絶滅種はいつの間にか帰ってしまいました。 「そんな...れいむ...」 加工場さんも存在を知り、研究の為に一匹つかまえる事に成功しました。やっぱり加工場ってすごいね! 研究その1 他のゆっくりと一緒に過ごさせる。 れいむ 食った まりさ 食った ありす 食った ぱちゅ 食った ちぇん 粉々にした後食った みょん 壁に投げ飛ばした後、おろしにして食った さなえ 食った(不味そうな顔) ちるの 食った ゆゆこ くわれそうになりながら食った こいし 中枢餡を砕いたのち食った なんか今後の展開が予想出来たので実験その1終了 実験その2 すっきりー!はする? A ムリ 実験その3 じゃアンプルは? A 別に何とも無かった 実験その4 知能は? A 高2並な模様 実験その5 足焼きしたら? A 直った 実験その6 ヒャッハー!血祭りに上げてやるう! A 倒しても倒してもしななかった これは長持ち 実験その7 中枢餡は? A 無い 実験その8 おかざり没収 A 生えた その後も加工場のモヒカンによる実験は続く... まぁそれはともかく残された絶滅種は高2の頭脳をひねって考えました... A 「れいむ種を拉致して食料を生産して数を増やしたらいいと思います」 B 「よっしゃ採用」 C 「でも生産には場所が必要じゃない?」 A 「良いアイデア思いついたわ」 ... ある日、絶滅種は森に行きました。 森には群れって言うのが居ますね。 そう。群れを使うのです。 れいむ「ゆっくりのひ~まったりのひ~」 まりさ「すーやすーやするのぜ!」 ぱちゅ「みんなゆっくりしてるわね♪」 れいむ「ゆっくりのひ...見たことないゆっくりだよ!ぱちぇしらない?」 ぱちぇ「むきゅ...しらないゆっくりね...」 れいむ「ゆっくりしていっt ぎゃぁぁぁぁぁ!れいむのみわくのおかおがぁ! えれえれ すーやすーy(パク) 「...れいむ種は全部で10匹か、まぁ多い方だろう」 「でもでかい群れだったな、いつの間にか俺ら30匹くらいになってるし。」 「でもこれであんこ生産が出来るな!」 「オレンジジュースは愛護派の人に10Lかって貰ったし。 」 「あの人、俺らが捕食者って知らないんだろうな」 … れいむ「ゆんやぁぁぁぁ!もうすっきりしたくなぃぃぃ!」 ありす「つんでれさんねぇぇぇ!」 れいむ「おたべなしゃっ!おたべなしぁぁ!」 「どんどん饅頭が出てくるな」 「俺らも食べ続けてたら100匹超したし。」 「でもあとオレンジジュースも残り少ないぞ?」 「大丈夫だろ。どうせれいむだし。」 れいむ「どぼしてそんなこといヴのぉぉ」 六日後、絶滅種は街におりました。 れいむが死んだからです。-(死因・オレンジ切れ) 156匹のゆっくりの大行列は街ゆく人々を驚かせました。 「みてみてー!ゆっくりがたくさん!」 「新種かしらね...」 「ヒャッハー!殺し放題だぁ!」 なんか気づいたら149匹になってましたが、歩いているとさなえに出会いました さなえ「ゆるさなえ!」 れいむ「もっと...ゆっくり...したかった...」 「...」 「...」 「...」 さなえ「あら?ゆっくりしていって下さいね!」 頭には、黒いバッチが輝いている。 「...(何だこいつ)...」×149 なんか黒いバッチがヤバそうに見えたしうぐいすあん好きじゃないので見なかった事にしました。 つづく
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1869.html
注意 オリジナル設定微妙にあります 比較的まともなゆっくりが死にます 変な内容なのですっきりできないと思います 「ゆっくりしようね!!!」 「れいむのあかちゃんはとってもゆっくりしてるね!!」 「ありすのあかちゃんもとってもゆっくりしてるよ!!」 「ゆっきゅりー、ゆっきゅりー」 「まりさはここでゆっくりするね!!」 「ゆう…ゆう…」 「ちーんぽっ!!」 おお、なんということだろう。俺のお気に入りスポットが… 大量のゆっくりに埋もれた平原をみて俺はうなだれた。 ここは森の奥のほうにある平原。平原ではあるもののそんな広くはない。 せいぜい普通の家が一軒建てられるくらいだ。 だが適度な木漏れ日が差し込み、寝るのにちょうどいいやわらかさの草が生え、 近くにはいろいろな果物の実が生っていてゆっくりするには最高の環境だった。 そのため俺のお気に入りスポットだったのだが…今ではゆっくりの群れに占領されていた まあこんないいところゆっくりが見逃すはずもないよな。 流石に木に生っている果物は取れないらしくほとんど無傷だが、草はほとんど食べられてた。 なんかもう泣くしかない。 「ゆ?おにいさんだれ?ゆっくりできるひと?」 そんな俺に近くにいたゆっくりれいむが話しかけてきた。 「ん、ああ、ゆっくり出来る人だ。うん」 「それじゃあゆっくりしていってね!!ここはとってもゆっくりできるよ!!」 『ゆっくりしていってね!!』 周りにいたゆっくり達も一緒にお決まりの言葉を言ってくる。 あまり人間というものを知らないのかもしれない。森の奥に住んでいて会ったことがないのだろう 思ったより普通のいいゆっくりのようだった 「ゆっくりしたいところだけど、俺がここでゆっくりすると君達がゆっくりできないかもしれないよ?せまいし」 「ゆゆ、それはこまるよ!!ゆっくりしたい!!」 「だから俺はゆっくりここを去るよ。じゃあね」 「ありがとうおにいさん!!れいむたちはゆっくりするよ!!」 『ありがとう!!さようなら、おにいさん!!』 去っていく俺に礼を言うゆっくり。 もともとこのあたりは誰の物と決まってるわけでもないし、宣言してゆっくり達の住む場所にしてもかまわなかったが。 珍しくまともなゆっくりに会ったな。今度宴会の話のネタになるだろう。 俺は手をひらひらさせながら立ち去った。 しばらく歩くと遠くから何か音がしていた。 なんとなくそっちの方を見上げる俺。 「ああ、弾幕ごっこしてるな」 音の正体は弾幕ごっこだった。 最近定められたスペルカードルールというものにより行われる決闘である ちょっとした揉め事があったとき、互いに持つ弾幕を撃ち合うことで決着をつけるというものだ。 結構気軽におこなうことができるので遊びの代わりに撃ち合う妖怪も多い 「やれやれ、これを使うか」 懐から符を取り出すとそれを発動させる。 守護「簡易結界」 それとともに俺の周囲に結界が張られた。 それを確認するとついでに少し休むかと近くの木に座り込む。 弾幕ごっこによる決闘は幻想郷の様々な問題を解決したが、新たな問題を生み出してしまった。 それは流れ弾による被害である。 弾幕をはるということはそれだけ危険な弾を大量に周囲に撒き散らす。 そのためまったく関係ない人間や妖怪に流れ弾が当たる危険性があった。 その問題の具体的な対策は決まってないが、ひとまずの対策として符を配られた。 それがこの結界である。 これはその辺の訓練していない人間でも張ることができる代物で、流れ弾程度ならはじく効果がある。 とりあえずこれで身を守れという、まあそんな感じの結界である。 ちなみに流れ弾は防げるが、弾幕の直撃は防げないので強さに自信のある人間はまったく使わない。 結界の中でぼんやりと弾幕ごっこをしている妖怪達を見る。五分ほどすると片方が当たったのか落ちていった。 そしてもう片方がそれを見てそのまま去っていく。 妖怪はそう簡単には死なないので特に助けるということはしないのが普通だ。 周りに張っていた結界をとく。これもちょっと念じればすぐに解除できる。 符は懐にもどす。何度でも使用できるのでなくさないようにしないといけない。安いものではないのだ。 そのまま戻ろうとしたところでふとあることに気づいた。 「あいつら無事か?」 妖怪達が弾幕していた辺りは丁度あのゆっくり達がいたところだった。 たぶん…対策のしようがないゆっくりは全滅だろう。 「…一応見てくるか」 俺はまた森の奥へと足を向けた。 「これはひどい」 その光景を見た俺の感想はそれだった。 「だ…ずげ…で…」 「いだ…い…」 「ゆぐ…」 「どうじで…ごんだ…ごどでぃ…」 死屍累々とはまさにこのことか。 木々はなぎ倒され、地面はえぐれ、大量の餡子が撒き散らされていた。 これが血じゃなくてよかった。ほんと 「おでぃ……ざん…、だ………げ」 ずるずるとこっちに近寄ってくるぼろぼろのゆっくり。 左目辺りと後頭部がえぐれ、餡子がこぼれていた。助からないのは確実だろう。 飾りがないが、黒髪なのでもしかしたらさっきのれいむかもしれない。 「…その傷を治すのは無理だ。でもとどめをさしてゆっくりさせることならできる。どうする?」 「…お…ねが…」 「分かった」 そういって一撃で踏み潰す。ゆっくりは動かなくなった。 踏み潰した俺に別のゆっくりが近寄ってくる。 金髪のゆっくりだが飾りがなくて判別できない。もれてるのは餡子なのでまりさ種だろうか 「いだい…なんで…もっど…ゆ…っぐう…」 「お前はどうする?このまま死ぬか?」 「いやだ…じにだぐだい……もっどゆっぐり……じだい」 「分かった」 とどめを拒否したのでそのままにしてやる。助からないのは確実だが本人の意思は尊重してやる。 俺は瀕死のゆっくりに対してその作業を地道に続けた。 しばらくして全てのゆっくりが死んだのを確認すると俺は静かに冥福を祈った。 ゆっくりは弱い。ちょっとしたことですぐ全滅するのだ。いちいち悲しみを感じることもない。 むしろここのゆっくりスポットを取り返せたから良かったとポジティブな方向に思っておくことにした。 「あれ?そういや…」 周りを見る。果物の木まで見事に倒されていた。もちろん生っていた果物は全部つぶれていた。 「ちくしょう」 ゆっくりがつぶされたことよりも悲しくなった。 ~~~~~~~~ なんか虐待なのか悲劇なのか自分でもよくわからん結末になった。正直反省してる なかったことに 前回書いたゆっくり駆除ありすが漫画のネタになってて超びっくりしてしまった こんなことならもうちょい推敲すればよかったorz 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 ゆっくり駆除ありす このSSに感想を付ける