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テディ CV/FFじゃない方のティファ、かないみか アリサの夫が拾ってきた魔法生物で、目の悪いアリサの介護役。 ややお節介で臆病、おまけに自主性も無いが、アリサに対する忠誠心は非常に高い。見た目は犬だがそう呼ばれると強く否定する。 主人公のパートナーポジションなのだが、実際のところ役に立つことは極めて稀。むしろほぼ消費専門である。 そしてデス子の存在があるので多分このクロスでの出番はほとんど期待できな(ry アリサ・アスティア CV/永遠の17さ……井上喜久子 ジョートショップの経営者で、主人公を見守る母親代わり。美しい未亡人で、店に出入りする全ての人に尊敬されつつ愛されている。 アルベルトに惚れられているのだが、天然ボケで受け流してしまうのが常。 夫の残したジョートショップを大切にしており、普段は怒らない彼女も店を馬鹿にされると非常に恐い。 元の本編でも身元不明で行き倒れていた主人公を介抱するだけでなく三食付のバイトとして雇うというともすればその厚意で身を滅ぼしかねないほどの善人(だからこそ人望があるのだが)。なお、彼女の作るピザは絶品らしい。 パティ・ソール CV/特務大尉殿ー! 自分でありますー! 罵って(ry 長沢美樹 エンフィールド屈指の人気を誇る宿屋兼大衆食堂『さくら亭』の看板娘。外見と同様に性格はボーイッシュ。 活発で勝気なところがあり、そのためか早とちりでトラブルになることもしばしば。面倒見がよく気立てもいいので、数多くの人物との付き合いがある。 口が悪く意地っ張りで頑固だが仕事への責任感は人一倍強く、純愛的な恋愛感を持っている。 しかし恋愛関係の付き合いが不器用なため、往々にして本心と反対の行動を取ってしまう。 仕事が仕事なので料理の腕はかなりのもので商売の知識も豊富。またスポーツ万能で運動神経は抜群。芸術関係は苦手だが音楽は好きらしい。実はかなりスタイルがいいのだが本人は意識していないようである。 エル・ルイス CV/若本皇帝とデュアルボイスの這い寄る混沌 折笠愛 店長の変態っぷりと周囲に罠を仕掛けることで悪名高い『マーシャル武器店』で働くエルフの女性。 本来魔法を得意とするエルフでありながら魔法が不得意で、魔法補助アイテムであるマジックイヤリングを付けないと魔法を使うことが出来ず、そのことにコンプレックスを感じている。 そのためか他人に無愛想で素直になることができず、生来の口の悪さも相まって苦手意識を持たれてしまうことが多い。 女性とは思えないほどの力持ちであり、手先が器用。料理の腕はなかなかで趣味はチェス。意外なことに動物好きである。 アレフ・コールソン CV/絶好調である! 子安武人 派手な帽子に真っ白な髪がトレードマークの青年。ソフトかつライトな性格で、人当たりが良く誰にでも優しい。 男性が苦手なシーラを食事に誘えたり、女性が苦手なクリスと対極的でありながら、お守り役が勤まるのはこういったところが起因しているのだろう。しかし街一番のナンパ師を自負するだけあって女癖が悪く、異性関係の騒動には事欠かない。 上記のようなこともあるのだが何故か一般の女性からの人気が高く(彼の中で『女性』は魔獣なども含む)、反面メインキャラの女性の評価はアリサを除き低い。付き合っている女性たちの家や部屋の鍵をコレクションしている。 女性の声を聞くだけで容姿を推測できたり夜寝る前に女の子の名前や鍵の形を暗記するなど、もてるための地道な行動を怠らないどこか方向性の間違った努力家。 ファッションにうるさく、女性向けの化粧のレクチャーもしている。そういったところでアルベルトと仲が悪い。 趣味は鍵収集と夜這い、そしてキス泥棒。また歌、特にラブソングを得意としている。 マリア・ショート CV/はにゃーんでほえ~な 丹下桜 魔法の魅力にとりつかれている、エンフィールド一の大企業であるショート財閥のお嬢様。本人は得意と言い張っているが、魔法は成功よりも失敗することが圧倒的に多く、数々のトラブルを引き起こしている。父親に溺愛され続けたためか天真爛漫で暴走的な性格であり、無謀で危険を顧みない。さらに倫理観が偏っており、魔法至上主義的な考え方をする。 トラブルメーカーなのだが本人には至って悪意を持っておらず、純粋に魔法が好きなためどこか憎めない。 魔法マニアということもあってエルとの仲はすこぶる悪い。 シェリル・クリスティア CV/フレイ(ry ステラ(ry 桑島法子 小説家を夢見る文学少女。内向的な性格のうえ極度の上がり症のため、友達付き合いが苦手でいつも一人で図書館に閉じこもることが多い。しかし無類の読書好きのため、本の話になると友人であるトリーシャの協力(脳天に必殺チョップ)を得ないと止められないほどに積極的に話し 続ける。クリスやマリア、トリーシャと同じエンフィールド学園の学生であり、魔法学科の優等生。 他所の街からの留学生であり、エンフィールドにはクリスと同じ学生寮に住んでいる。また、魔法以外の知識も豊富に持ち合わせている。 余談だがゲーム本編での彼女の著作は自分をモデルにしたヒロインにしたかなり恥ずかしい代物と、ジョートショップを舞台にしたコメディ『悠久幻想曲』である。 登場人物紹介その2へ ネタへ戻る
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【小学五年 ―― 5月】 京太郎「(ぬあー…意外と教室掃除に時間食っちまった…)」 京太郎「(なんでこういう日に限ってワックス掛けとかしなきゃいけないんだよ面倒臭ぇ…)」 京太郎「(新子たちには先に言ってもらったけど…待たせてるだろうな…)」 京太郎「(もしかしたら待ちきれずに一局始めてるかも…そうなったらまたあいつらが終わるまで待つしかないし…)」 京太郎「(その前に合流出来るように…いそがないと…)」ダダダッ ??「~っ♪」 京太郎「(あ、やべ…ま、曲がり角から人が…止ま…いや…無理だ…!!?)」 ??「きゃぅっ!?」ドーン 京太郎「いてて…」 京太郎「…じゃねぇ!ごめん。大丈夫…だった…か…」 ??「は…ぅ…」カァァァ 京太郎「(お、俺の手が…下敷きになった女の人の胸に…)」 京太郎「(や、柔らかい…それに…温かい…)」フニフニ 京太郎「(ちょっと固いけど…これ…ブラジャー…って奴なのか?)」 京太郎「(でも…こうやって服越しでもずっと揉んでいたくなるというか…)」 ??「あ、あの…」 京太郎「」ハッ 京太郎「ごっごごごごごごめん!!!!」シュバッ 京太郎「お、俺、急いでて!だ、だから…曲がり角出てくるなんて思ってなくて!」 京太郎「え、えと、後、柔らかくて!暖かくて!き、気持ち良かった!!」 ??「……」 京太郎「」ハッ 京太郎「(な、何を言ってるんだよ俺はああああああ!?)」 京太郎「(こ、こんなんじゃただのエロガキみたいじゃねぇか!!!)」 京太郎「(いや、興味ないといえば嘘になるけど…嘘になるけどさ!!)」 京太郎「(でも、わざわざこんな引かれるような事言わなくったって良いだろうが!!!)」 ??「……」モジモジ 京太郎「(案の定、反応ないしな!!!)」 京太郎「(いや、そりゃ出来ねぇよ出来る訳ないって)」 京太郎「(これで許してくれるのなんて高鴨くらいなもんだっての)」 京太郎「(新子でも張り手の一発くらいは飛んでくるだろうしな…)」 京太郎「(そんな事を初対面の相手にやらかしたんだから…終わった…)」 京太郎「(俺はこれから一生、変態スケベと呼ばれながら生きていくしかないんだ…)」 ??「き、君も…」 京太郎「(…でも、せめてちゃんと詫びる事くらいはしとかないとな…)」 京太郎「(エロガキ呼ばわりは避けられないけど…やっちまった事はやっちまったんだから)」 京太郎「(何を言われても許してもらえるように頭を下げる準備を…)」 ??「…君もおもちが好きなの?」 京太郎「……は?」 ??「おもちって良いよね!人生を豊かに彩ってくれる最高の肌さわりだよ!」 京太郎「お、お、おぉう…」 ??「色艶張り柔らかさそして吸い付き!!どれをとっても女の子の中で最高の部分だよね!!」 京太郎「い、いや、触ったことないから分かんな…」 ??「ううん。隠さなくて良いよ。私もおもちマイスターとして君には引かれるものを感じるから!」 京太郎「ま、マイスター?」 ??「専門家って事だよ、同志!!」 京太郎「いや…別に俺専門家って訳じゃ…」 ??「…え?じゃあ、おもち嫌いなの?」シュン 京太郎「い、いや…べ、別に嫌いって訳じゃないけど…」 ??「じゃあ、好き?」 京太郎「そ、そもそもそういうの興味ねぇよ!」カァァ ??「え…でも、さっき…」 京太郎「あ、アレは忘れろ!!!」マッカッカ 京太郎「お、俺も…いまのセリフ全部、忘れるから」 ??「でも…」 京太郎「い…良いから!…つか…どれだけまくし立てても顔真っ赤なのは隠せてねぇし」 ??「~~っ」マッカッカ 京太郎「お、俺が悪かったからさ…そ、そんな風に照れ隠ししなくて良いから」 京太郎「つか…出来れば、俺に怒ってくれた方が…まだ気が楽って言うか…」カァ ??「う…うぅぅ…でも…わ、私も不注意だったし…」 京太郎「つっても…廊下走ってた俺が悪いんだよ。その上…ほら、あんな…事まで言ったし…さ」 京太郎「だから…そんな風に無理してキャラ作らなくても良いんだって」 ??「…え?」 京太郎「え?」 ??「…キャラ?何の事?」 京太郎「いや…だから、さっきのおもちだのマイスターだの…」 ??「え…?」 京太郎「…えっ?」 ??「…べ、別に…そういうキャラ作ってる訳じゃないんだけど…」 京太郎「なにそれこわい」 ??「…っ」ジワッ 京太郎「わ、わー!?ち、違うから!べ、別に馬鹿にしたとかそういうんじゃないから!!」 ??「でも…私の事…変って…」 京太郎「い、言ってない言ってない!お、おもちは素晴らしいもんな!!」 京太郎「男でも女でも皆大好きだからな!!憧れの的だもんな!!」 京太郎「だから、好きでもおかしくないって!マイスターは子どもも憧れる夢の職業だって!!」 ??「…そう?」グスッ 京太郎「そうそう!あそこまで語れるなんて流石マイスターだなー憧れちゃうなー」 ??「……えへへっそれほどでもないのです!」ドヤァ 京太郎「…ふぅ…」 ??「…でも、嬉しいな」 京太郎「ん?」 ??「初めて会った子にそこまで言って貰えるとは思ってなかったから」ニコ ??「皆ね。私の事変だって言うから…ちょっと最近、落ち込んでて」 ??「だから、ああやって言ってくれて嬉しかった」 京太郎「あー……うん。そっか」 京太郎「…でも、一言だけ言うとな」 ??「うん?」 京太郎「あんまり初対面の相手におもちだのなんだのは言わない方が良いぞ」 ??「…べ、別に私だって…初対面の人にすぐさま語ったりしないよ」 ??「さ、さっきは…その…色々あってテンパってたから…」 京太郎「…あー…ごめんな」 ??「い、良いよ。気にしてないし」 ??「そ、それに…わ、私の胸…気持ち良いって言ってくれたし…っ」アセアセ ??「私、じ、自分でもたまに揉んでるんだけど自分のがどれだけ気持ち良いのか分からなくって…」ワタワタ ??「だ、だから…あんな風に言ってくれて嬉しかったから…」アセアセ 京太郎「あー…まぁ…とりあえず…な…色々いいたいけど…落ち着け、深呼吸しろ」カァァ 京太郎「今、お前すっげー事言ってるから!本当は隠さなきゃいけない事まで言ってるから!」 ??「すーはー…すーはー…」 京太郎「…落ち着いたか?」 ??「う、うん。ごめんね」 京太郎「いや…別に…俺何もしてないし…」 ??「でも…落ち着くまで待ってくれてありがとう」ニコ 京太郎「う…そ、それより…お前も子ども麻雀教室目当てか?」 ??「うん。良くわかったね」 京太郎「そりゃまぁ…中学の中に私服で入ってる訳だしな」 京太郎「それに俺も目的地同じだし…良ければ連れてってやろうか?」 ??「本当!?嬉しいっ!」 京太郎「あー…い、いや…まぁ、さっきのお詫びだし…」プイッ 【子ども麻雀教室前】 京太郎「ここだぞ」 ??「へぇ…結構立派…」 京太郎「廃部になった麻雀部を流用して使ってるから中も結構本格的だぞ」 ??「中から色んな声が聞こえてくるもんね」 京太郎「この一ヶ月で大分生徒も増えたからな。レジェンドも大変そうにしてるよ」 ??「あ、レジェンドって、晴絵さんの事?」 京太郎「おう。ってなんだ。レジェンドの知り合いだったのか?」 ??「一時期、麻雀を教えてもらってたりしてたのです」ドヤァ ??「筋が良いって褒められたりもしたんだよ」 京太郎「へぇ…そりゃ凄い。俺なんか今まで一度も褒められた事ないのに」 ??「あはは。晴絵さん結構、スパルタだもんね」 京太郎「まぁ、その分、強くなってるからいいんだけどさ」 京太郎「って、無駄話はここまでにしてそろそろ入るか」 ??「はーい」 ―― ガラガラ 京太郎「おーい、レジェンド。新入生連れてきたぞー」 晴絵「だからレジェンドって呼ぶなって…あ、玄」 ??「お久しぶりです!晴絵さん」 晴絵「おーおー…大きくなって」 晴絵「…憧と比べるとちゃんと一部分も大きくなってるね」マジマジ ??「えへへ。ちゃんとお姉ちゃんの分も一緒に毎日お手入れしてますから」 憧「つーか、聞こえてるからね、晴絵さん」 晴絵「おぉ、怖い怖い。で、ここに来たって事は玄も…」 ??「はい。旅館のお仕事が一段落ついたのでまた教えてもらおうと思って」 晴絵「おっけー。うちは何時でもウェルカムだよん」 晴絵「…と言っても玄相手に普通の子は中々、辛いからねー…」 晴絵「憧ー?」 憧「何?あたし、ようやくやって来たそこの馬鹿にお仕置きするのに忙しいんだけど」 京太郎「ちょ…ひ、ひどくね!?」 憧「うっさい。勝手に始めちゃアンタがさびしがると思って待ってたのに…女連れでやってくるなんて…」 京太郎「ご、誤解だっての!さっき会ったから連れてきただけだって!」 穏乃「でも、それにしちゃ遅くなかった?」 京太郎「う…」 ??「それは…」 京太郎「わ、わー!い、良いから!とにかく…待たせて悪かった!」 京太郎「だから、急いで麻雀やろうぜ!えっと…」 ??「あ、そういえば自己紹介まだだったね」 玄「私、松実玄。よろしくね」 京太郎「お、おう。俺は…須賀京太郎。よろしくな、松実」 玄「あ、出来れば玄って呼んで欲しいな」 玄「私、お姉ちゃんがいるからややこしいし」 京太郎「いや…でも…」 玄「いいからいいから。その代わり、私も京太郎君って呼ばせてね」 憧「むっ…」 京太郎「あー…分かったよ、玄」 玄「えへへ…じゃあ、やろっか。…ってあれ?憧ちゃんなんでそんな不機嫌なの?」 憧「なんでもなーい…」ムスッ 玄「ロン。満貫」 玄「ツモ。8000オール」 玄「ロン。三倍満だから…36000だね」 京太郎「うぼぁ」 穏乃「うぐぅ」 憧「ひぎぃっ」 京太郎「い、いや…お、おかしいだろ!なんで、ドラは全部そっちに行ってるんだよ!!」 穏乃「え?これが積み込みって奴なの?」 憧「いや、これ全自動卓だから…でも…明らかにおかしいでしょこれ…」 晴絵「あちゃー…憧でもダメだったか…」 憧「晴絵さん…って事はなにか知ってるの?」 晴絵「うん。玄がやってるのはイカサマでも何でもないよ」 晴絵「卓にある全てのドラは、全部玄に集まるようになってるだけ」 京太郎「…は?」 穏乃「えー…なにそれずるい」 憧「いや、ずるいってか…あり得ないでしょ」 憧「そんなの今まで聞いた事ないし…」 晴絵「じゃあ、憧は説明出来る?」 晴絵「今日始めて顔を出した玄の所にだけドラが集まって」 晴絵「他の子には一枚もドラが来ないなんて現象を作り出せる理由が」 憧「それは…出来ないけど…」 晴絵「…憧、世の中にはね。理屈では説明出来ない力を持った子がいるの」 晴絵「私はそれをインターハイの時に知った。…ううん。知らされてしまった」ギュッ 憧「…晴絵さん」 晴絵「…だから、憧はそういうのと向き合って欲しい」 晴絵「知らされるんじゃなくて…既に知っていて…心構えが出来ているように」 憧「…わかったわよ…」 玄「えっと…なんかごめんね。私の所為でおかしな空気になっちゃって」シュン 玄「でもね。私…本当にイカサマなんてしていないの」 玄「昔…お母さんにドラは大事にしてあげなさいって言われてから捨てられなくて…」 玄「そうしている内にドラの方が私の所に集まってくるようになって…」 京太郎「…いや、別にイカサマを疑ってる訳じゃねぇよ」 穏乃「そうだよ。晴絵さんが嘘吐く事なんてないし」 京太郎「それに…まぁ、ドラが来ないって分かってればやり方は幾らでもあるしな」 穏乃「え?そうなの?」 憧「しず…あんた…」 穏乃「う…い、いや、だってドラって手軽に点数あげられるじゃん」 穏乃「実際、さっきの高い点数ばっかりであっという間に箱割れになっちゃったし…」 憧「でも、ドラが確実に玄さんの所にあるって考えれば、普通の相手より手も想像しやすいでしょ?」 憧「自然、そこから放銃を狙う事だってしやすくなるって訳」 穏乃「あっ…」 京太郎「そうそう。だから、卑怯なほど強いって訳じゃない」 京太郎「幾らでも対処の仕方はあるんだから、俺達が強くなれば追いつける相手だって」 穏乃「そっか。うん…そうだよね!」 晴絵「…へぇ」 玄「…いいの?」 京太郎「ん?」 玄「いや…だって…私、一人だけズルしてるようなものだし…」 京太郎「でも、わざとじゃないんだろ?」 玄「勿論だよ!」 京太郎「だったら、別に良いじゃんか」 京太郎「玄も麻雀したくてここに来てるんだろ?だったら、やろうぜ」 穏乃「そうだよ。さっきのリベンジもしたいし」 憧「そうそう。やられっぱなしは趣味じゃないし」 玄「…あ…皆……あ、ありがとう」ウルッ 京太郎「な…なんでまた泣くんだよ…」 玄「だ、だって…私、今まで同い年の子と打っても…ズルだって言われて…」 玄「晴絵さんや望さんたちくらいしか一緒に麻雀してくれなかったから…」グスッ +2 00~30 必死に言葉を探したが、先を越された 31~60 何とか泣き止ます事が出来た 61~99 とりあえずハンカチを手渡した とりあえずハンカチを手渡した 京太郎「あー…もう。ほら、使えよ」 玄「ごめん…」グスッ 京太郎「別に良いって。ハンカチなんて持ってても使わないし」 京太郎「普段持ってるのも何処かのお節介がうるさいからだからな」 憧「それくらいエチケットの基本でしょ…ったく…」 京太郎「…ま、だから、気にせず使えよ」 京太郎「んで、終わったら、一杯打とうぜ」 京太郎「今まで出来なかった分くらいはそこにいるお節介たちも付き合ってくれると思うからさ」 憧「…当然でしょ」 穏乃「うんうん。一緒に麻雀楽しもうよ!」 玄「…うんっ!」 【System】 松実玄の思い出が2になりました。 松実玄の好感度が3あがりました。 晴絵「ちょっとちょっと…須賀君?」 京太郎「ん…レジェンド、どうした?」 晴絵「いやー今日、格好良かった須賀君に色々と聞きたい事があって」 京太郎「別に…当然の事やっただけだっての」 晴絵「その当然の事をその年で恥ずかしがらずに出来るのが凄いと思うんだけどねー」 晴絵「或いは…その年故かもしれないけどさ。いやー青春だねー若いねぇ」 京太郎「話ズレてんぞ、レジェンド」 晴絵「…なんか須賀君、最近、私に対して対応セメントじゃない?」 京太郎「一ヶ月もすりゃ新子が言ってた事も理解出来るようになるからな」 京太郎「んで、聞きたい事ってなんなんだ?」 京太郎「俺、これから新子や高鴨を送ってかなきゃいけないから手短に頼むぞ」 晴絵「もー本当、イケメンなんだからぁ」 京太郎「…よし。帰るわ」 晴絵「ちょ、まってまって!結構、大事な話だから!」 晴絵「まぁ…聞きたい事ってのはさ。須賀君がどういう雀士になりたいかって事よ」 京太郎「…どういう雀士?」 晴絵「穏乃もそうだけど…最近の君は特に成長著しいからね」 晴絵「だから、ここいらで一つ進路希望的なものを聞いておこうと思って」 京太郎「つっても…俺、まだ麻雀初めて一ヶ月ちょっとだぞ?」 京太郎「憧には未だ負けっぱなしだし…そんな奴に聞くような事なのか?」 晴絵「だからこそ、よ」 京太郎「え?」 晴絵「…今日、須賀君も知ったでしょ?思い入れというのは時に強い力になる事を」 晴絵「これから須賀君が麻雀を続けていくなら…そういった思い入れの力と言うのはあった方が良い」 晴絵「そしてそれは出来るだけ幼い頃の方から熟練させていった方が生まれやすいの」 晴絵「…だからこそ、聞くわ」 晴絵「須賀君、君はどういう雀士になりたい?」 京太郎「俺は…」 京太郎「(そんな事…考えた事もなかった)」 京太郎「(今まで麻雀やってるのはただ新子に勝ちたかったからだし…)」 京太郎「(負けて…悔しくて…でも、それ以上に楽しいからだった)」 京太郎「(だから…そんな事言われても…正直、困る)」 京太郎「(そんな目標なんて…今までになかった)」 京太郎「(…だけど…その中で一つ…柱のようなものがあるのだとすれば…)」 京太郎「(俺は…格好良い大人になりたいし…格好良い雀士になりたい)」 京太郎「(別に勝てなくたって良い。強くなくたって良い)」 京太郎「(ただ…あのお節介たちの横に並び立てるような…そんな奴になりたいんだ)」 京太郎「(だからこそ…俺は…)」 ※これ以降の京太郎の能力を決める重要な安価です。数字でお選び下さい。 1.ひたすら和了続けるタイプの雀士 2.高火力で相手を吹き飛ばすタイプの雀士 3.相手を和了らせないタイプの雀士 相手を和了らせないタイプの雀士 京太郎「…今日の事で分かった事が一つある」 晴絵「ん?」 京太郎「玄みたいな相手が世の中に沢山いるんだとしたら…重要なのは防御だって」 晴絵「まぁ、どれだけ和了っても玄はそれ以上に取り返すタイプだからね」 京太郎「あぁ。でも、振り込みさえしなければ点差が大きく離される事はない」 京太郎「その間に細かい手で和了ったりすれば、玄の高打点を活かす事は難しくなるしな」 晴絵「ふんふむ…なるほど。思った以上に堅実なんだ」 京太郎「俺は新子ほど上手くないってだけだよ」 京太郎「あいつはすげぇよ。二局目からはもう玄の能力に対応してた」 京太郎「でも、俺はそういうの出来なかったし…だからさ」 晴絵「んー…須賀君も十分、強いと思うよ」 晴絵「今、この教室で三番目か四番目くらいなんじゃないかな」 京太郎「それでも俺にとっての目標は打倒ナンバーワンの新子憧だから」 晴絵「中々、高いの掲げるねぇ…」 京太郎「うっせ。…で、話は終わりか?」 晴絵「うん。ごめんね、引き止めて」 京太郎「いや、良いよ。それじゃ、またなレジェンド。大学遅刻すんなよ」 晴絵「しないってーの」クスッ 【System】 須賀京太郎はスキル【防御重視の打ち筋】を手に入れました。 このスキルは自身以外の和了判定に-5かけ、直撃判定に-10の補正をかけます。 ただし、使うかどうかはまだ分かりません。
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仮面ライダーリバイス 毎週日曜9 00~9 30 視聴率はビデオリサーチ調べ(関東地区) 新型コロナウイルスの影響のため、ほとんどの視聴率を掴めていません。(2022/10/29現在) 【コピペ用】 <仮面ライダーリバイス> 第01話…3.4% 第02話…3.0% 第03話…2.9% 第04話…2.7% 第05話…2.6% 第06話…% 第07話…2.8% 第08話…% 第09話…% 第10話…% 第11話…% 第12話…% 第13話…% 第14話…% 第15話…% 第16話…% 第17話…% 第18話…2.0% 第19話…% 第20話…% 第21話…% 第22話…% 第23話…% 第24話…% 第25話…% 第26話…% 第27話…% 第28話…% 第29話…% 第30話…% 第31話…% 第32話…% 第33話…% 第34話…% 第35話…% 第36話…% 第37話…% 第38話…% 第39話…% 第40話…% 第41話…% 第42話…% 第43話…% 第44話…% 第45話…% 第46話…% 第47話…% 第48話…% 第49話…% 第50話…% <仮面ライダーリバイス 平均.% 四捨五入.% 1話トータル> 【表組】 ← 横スクロールでご覧いただけます → # サブタイトル 放送日 視聴率(世帯) 視聴率(個人) 01 家族! 契約! 悪魔ささやく! 2021/09/05 3.4% .% 02 悪魔はあくまで悪いやつ!? 2021/09/12 3.0% .% 03 人質トラブル、どうする兄弟!? 2021/09/19 2.9% .% 04 足りない愛情! アブナイ悪魔誕生! 2021/09/26 2.7% .% 05 世直しライダー! 裏切り者は誰だ!? 2021/10/03 2.6% .% 06 エビルの正体! 衝撃のショータイム!? 2021/10/10 .% .% 07 窃盗!? スケボー!? 俺はカゲロウ! 2021/10/17 2.8% .% 08 家族の休息、天国と地獄!? 2021/10/24 .% .% 09 カゲロウ暴走! 五十嵐兄弟…崩壊!? 2021/10/31 .% .% 10 兄と弟、信じる心 2021/11/14 .% .% 11 無敵のさくら、何のための力 2021/11/21 .% .% 12 弱さは強さ!? 無敵のジャンヌ! 2021/11/28 .% .% 13 フェニックス危機一髪! 2021/12/05 .% .% 14 司令官は…デッドマン!? 2021/12/12 .% .% 15 撲滅! 対決! デッドマンズ! 2021/12/19 .% .% 16 守りたい想い…時代は五十嵐三兄妹! 2021/12/26 .% .% 17 裏切りの深化、バディの真価 2022/01/09 .% .% 18 バディの軌跡、炎と氷の奇跡 2022/01/16 2.0% .% 19 デモンズ注意報、ヒロミ包囲網!? 2022/01/23 .% .% 20 非情で無常な、変身の代償 2022/01/30 .% .% 21 我が命をかけて、想いを託して 2022/02/06 .% .% 22 ドッタンバッタン…空気階段!? 2022/02/13 .% .% 23 バイスが乗っ取り、やっぱり裏切り!? 2022/02/20 .% .% 24 狩崎博士の戻せ! あべこべ大作戦! 2022/02/27 .% .% 25 よみがえる! ベイル!? 五十嵐家の記憶 2022/03/06 .% .% 26 対決! 決別!? 闇と光の結末 2022/03/13 .% .% 27 止めろ! 暴君の暴挙と暴力の暴走 2022/03/20 .% .% 28 怖れを超えて疾風迅雷! 己を信じ一心同体! 2022/03/27 .% .% 29 クランクイン! メモリー・オブ・ヒロミー! 2022/04/03 .% .% 30 声優! SAY ME! 青春のあとしまつ 2022/04/10 .% .% 31 幻想の導き、夢のあとさき 2022/04/17 .% .% 32 失った居場所、女王のプライド 2022/04/24 .% .% 33 ラブコフ反抗!? さくらの覚悟 2022/05/01 .% .% 34 悪魔が悪魔を呼んでいる 2022/05/08 .% .% 35 未知なる脅威、人の進むべき道 2022/05/15 .% .% 36 岐路に立つ人類、それぞれの決意 2022/05/22 .% .% 37 激戦必至! 決死の悪魔奪還ミッション! 2022/05/29 .% .% 38 父と子が紡ぐ! 究極のリバイス! 2022/06/05 .% .% 39 希望と絶望、三兄妹の葛藤 2022/06/12 .% .% 40 家族か世界か…魂の兄弟喧嘩! 2022/06/19 .% .% 41 父の真意、息子の決意! 2022/06/26 .% .% 42 激バトル! 紅きベイルとデストリーム 2022/07/03 .% .% 43 永遠の終わり、後悔の向かう先 2022/07/10 .% .% 44 全身全霊をかけて、決断の行方 2022/07/17 .% .% 45 終わらぬ悪夢、守る者と守られる者 2022/07/24 .% .% 46 向き合う勇気…真に護るべきものは何? 2022/07/31 .% .% 47 狩崎の反乱、変身の代償 2022/08/07 .% .% 48 覚悟の証明! これが…日本一のお節介! 2022/08/14 .% .% 49 戦いの果て…残ったのは悪魔だけ 2022/08/21 .% .% 50 あくまで家族、いつかまた会う日まで 2022/08/28 .% .% 平均視聴率 .% (1話時点) 最高視聴率 3.4% # … / / 放送 最低視聴率 2.0% #18...2022/01/16放送 バディの軌跡、炎と氷の奇跡 prev 仮面ライダー next 仮面ライダーセイバー 仮面ライダーリバイス 仮面ライダーギーツ 視聴率一覧へ戻る トップページへ戻る
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【名前】ジョージア=ベイヤード 【性別】女 【所属】英国/清教派 【能力】「竜殺しの槍」「竜封じの帯」「白馬の友」 【説明】 聖人、聖ジョージの逸話を元にして作られた兵装。 『黄金伝説(Legenda aurea)』に記されている伝説が基盤であり、 某アスカロンの元ネタである『キリスト教圏の七勇士(The Seven Champions of Christendom)』とは別物。 「竜殺しの槍」 霊装としては無名だが、竜を一撃のもとで戦闘不能に追い込むほどの威力を有していた。 竜がその直前に毒のブレスを吐こうとしていた事から、敵の攻撃を無効化し、 攻撃に上乗せする効力があると推察、それを元に兵装を汲み上げている。 全長5m、太さが人間の胴体ほどある、巨大な銀色の突撃槍(ランス)の霊装。 ナックルガードの部分に白地に赤い十字架の、所謂セント・ジョージ・クロスをあしらっている。 兵器や魔術を問わず、攻撃のタイミングに合わせて槍を突きこむことで、その破壊力を槍の付きこむ方向に変えてしまうことが出来る。 攻撃力、防御力の両面において秀でた性能を持つと思われる槍だが、 ただし、攻撃の意思を持って放たれる、或いは発生するタイミングを完全に見きる必要があり、攻撃に対して『見てから対応する』のは非常に困難。 通常の魔術戦と同じように相手の術式を読み取り、攻撃のリズムをしっかりと把握する必要がある。 「竜封じの帯」 竜の口を封じ、聖ジョージの意のままにしてしまった魔法の帯。 元々はジョージが助けた国の姫の着用していた物であり、いかなる理屈で竜の動きを封じたのかは不明である。 恐らく元々は唯の布であったものを、聖ジョージの魔術によって効果が負荷された物だと考えられており、 その効果は相手の攻撃手段の奪取と拘束に特化していると考えられる。 手持ちの布に対して、相手の攻撃手段の奪取、身体の束縛効果を付与する魔術。 聖ジョージの象徴である「セント・ジョージ・クロス」の布を媒介として発動する。 術者が、敵の攻撃手段と認めたもの、例えば直接的な武器や霊装が筆頭であるが、 場合によっては爪や拳、目や口などといったものも含めて、それらに自動的に跳びかかり、巻き付いて、 手放せるものであるなら引き離そうとし、そうでなければ地面に押し付ける、きつく拘束するなどして、使えなくさせてしまう。 シンプル故に打開する手段があまりなく、完全に自動操縦の魔術のため、術式に割り込まれる事も少ない。 純粋に拘束を打ち破るだけのパワーが必要だが、元々竜を封じる術式であるため、 生半可なパワーでは太刀打ち出来るものではない。拘束速度がさほど早くはないのが欠点ではある。 「白馬の友」 聖ジョージが竜を退治する際に搭乗していた無名の白馬である。 これは聖ジョージの象徴ともなっており、彼の伝承を語る上では欠かせない存在である。 十字教では、数の限られる馬の逸話として重宝されており、長い歴史の間で何度も霊装として制作、改造されてきたが、 ジョージアが色々とアレしてコレして拡大解釈と魔改造を繰り返した結果、『装着する白馬』になった。 簡単に言うと人馬モード。ケンタウロス形態が可能である。 上半身を騎士派の鎧のような霊装が包み、下半身を馬型の装甲が包み込んでいる。 ひと通りの身体強化魔術により並の騎士程度の能力は有するジョージアだが、この霊装により移動能力に磨きがかかっている。 瞬間的な速度、跳躍距離、急激な方向転換が可能だが、こと持続的な走行速度に関しては、(単独で運用可能な霊装としては)他に類を見ない物を持つ。 【概要】 イギリス清教・必要悪の教会に所属する魔術師。 装備など、完全に騎士派のように思われるが、先祖代々、聖ジョージ大聖堂の守りの一角を担う役目を持っており、 父親が隠居した後、その役目を彼女が引き継いでいる。 正式に必要悪の教会所属となる前から魔術師としての鍛錬は積んでおり、何度か最大司教とも顔合わせをしたことがある。 彼女にとって聖ジョージ大聖堂、必要悪の教会は守るべき家のようなものであり、 聖ジョージの技を継ぐなら騎士派に属するべきではないか? というような疑問を自発的に持った事は一度もない。 職務に忠実で、義に熱い少女だが、実生活においてはどこか抜けている。 特に家事全般が壊滅的であり、掃除洗濯炊事、彼女にやらせようとする愚か者は、あまり居ない。 新入りが彼女のお節介の洗礼を受けるのはある意味年中行事である。 先の第三次世界大戦において聖ジョージ大聖堂が結構な被害を受けて、凹んでいる。 【特徴】 150cm程のイギリス人少女。金髪碧眼で、髪型はショートボブ。 小柄に思えるが恐ろしいほどの鍛錬を積んでおり、全身をがっちりとした筋肉が包み込んでいる。 普段着はスポーツブラにスパッツ、ジャージといった出で立ち。 職務中は魔術的な強化の施された剣と、簡易な騎士甲冑を装着。セントジョージクロスのマントを羽織っている。 戦闘時には加えて「白馬の友」を身に纏い、「竜殺しの槍」を振るう。 【台詞】 「お勤めご苦労様であります! 本日も異常なしでありますよ~」 「私の家に代々伝わる偉大なる霊装を見よ! そして聖ジョージの名を恐れるが良い! 貴様がこれより対峙するは竜を屠りし聖人と思え!」 【SS使用条件】 おすきに
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熱血コンビと美少女(自己申告) 「ここらで朝まで休憩するとするか。肝心な時に眠くちゃどうしよもないからな」 流竜馬は、同行する二人に声をかけた。下手に動いて夜間戦闘をする危険性を考えると、 放送の後、禁止地域を確認して睡眠を取るのが最善と判断していた。 「えぇー!まだまだ大丈夫ですよぉ!」 同行するアスカが抗議の声を上げた。彼女は少しでも早く目的の少年を見つけたいらしい。 焦る気持ちは分かるが「休息も大事な戦略」だと説き伏せる。 「そう、だぞ! ガール、寝不足は、美容の大敵、だぞ!」 ハッターが多少的外れな論理で説得を試みている。多分、からかっているだけだろう。 「…お子様扱いしないでください!」 「これは、失礼! フロイライン・アスカ! で良いかな?」 「…ダンケシェーン」 アスカは自分達と出会う前に、参加者に強襲されたらしい。何とか振り切ったようだが、 その時の経験から先手を打って挑みかかったそうだ。 (きっと恐かったんだろうな。俺も最初はそうだった…) そういう時ほど疲労を感じ難い。興奮状態の時は良いが、時間と共に疲労は大きくなって 肝心な時に体の自由を奪う。十分に休ませた方が今後の為だろう。 「俺達が順番に見張りをするから、惣流君は休んでくれ。何かあったら直ぐ起こす」 今後、睡眠が取れるとは限らない。眠れる時には眠っておく事が得策だった。 「いや、見張りは、任せろ!この俺は、食事も!睡眠も!必要としない!24時間全開だ!」 ハッター、こういう時に頼もしい男だ。伊達に軍事迷彩はしていないなと、感心する。 「では、お言葉に甘えて休ませて貰おう。惣流君、少しなら非常食があるが食べるかい?」 どういう理屈かハッターは、食事・睡眠を必要としないそうなので、アスカに勧めてみた。 取り合えず空腹がまぎれれば、休息を取る気にもなるだろう。 「こっちにも少しありますから、ダイエット慣れした女の子を甘く見ないでください。 それよりも、シャワーを浴びれない方が重要な問題ですよ。ご好意は感謝しときます」 何とか休息を取る事には納得してくれたらしいが、竜馬は思う。女性の扱いは難しいと。 「お節介で暑苦しい二人よね。ま、その方が扱いやすいけどさ」 アスカは通信を切るとダイモス(トレーラー状態)の中で毒づく。少し猫被りするだけで、 一生懸命に気を使ってくれる。後は実力を見せるだけだった。 「しっかし、魚肉のソーセージだなんて、日本人て何考えてんだか」 お茶(缶入り)を飲みながら「○大ダイモスソーセージ(シールつき)」を食べている。 意外な事に、小型冷蔵庫を始め、意外と生活用品が揃っていた。長期運用が想定されていた ダイモスは、高い戦闘力と同時に居住性を持ち合わせているのだ。当面食料の心配はない。 しかしそれを他人に教えるアスカでもなかった。人の事より「ちゃんとしたソーセージで 黒ビールを飲みたいな」と未成年にあるまじき事を考えるあたり、本場ドイツから来た天才 美少女(自己申告)は侮れない。 「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ! な、何よこれ! 私を馬鹿にしてるっての!」 突然、口内の物を吐き出すという、天才美少女(自己申告)失格な行為と共に、激昂した。 踏み躙られたソーセージの外箱を良く見れば「賞味期限198X年****」と記入されていたりする。 「わざわざ三十年も前のを用意するなんて、頭おかしいんじゃない!」 ダイモス(のコピー)は198X年の時空からなので十分賞味期限内である。しかし実際問題、 アスカが2015年から来ている為、このような勘違いも起こりえる。 「お腹減った…ダイエットなんて言わなきゃ良かった……全部、全部バカシンジが悪いんだ…」 毛布に包まり無理やり眠りにつ着こうとする。「非常食を分けてくれ」とはプライドにかけて 言えない天才美少女(自己申告)であった。 【流竜馬 搭乗機体:ダイテツジン(機動戦艦ナデシコ) パイロット状態:良好 機体状況:良好 現在位置:F-5の森で休憩中(朝まで動く気なし?) 第一行動方針:他の参加者との接触 最終行動方針:ゲームより脱出】 【イッシー・ハッター 搭乗機体:アファームド・ザ・ハッター(電脳戦記バーチャロン) パイロット状態:良好 機体状況:良好(SSテンガロンハットは使用不可、トンファーなし) 現在位置:F-5の森で休憩中(朝まで動く気なし?) 第一行動方針:休憩中の見張り 第二行動方針:仲間を集める 最終行動方針:ユーゼスを倒す 備考:ロボット整備用のチェーンブロック、鉄骨(高硬度H鋼)2本を所持】 【惣流・アスカ・ラングレー 搭乗機体:ダイモス(闘将ダイモス) パイロット状態 良好(空腹) 機体状況 良好 現在位置:F-5の森で休息中(朝まで動く気なし?) 第一行動方針:碇シンジの捜索 第二行動指針:邪魔するものの排除 最終行動方針:碇シンジを嬲り殺す】 【初日 23 55】 前回 第118話「熱血コンビと美少女(自己申告)」 次回 第117話「場-teikou-」 投下順 第119話「戦闘マシーン」 第117話「場-teikou-」 時系列順 第120話「情けは人の為ならず」 前回 登場人物追跡 次回 第110話「人の造りしモノ」 流竜馬 第138話「リーダーは誰だ?」 第110話「人の造りしモノ」 イッシー・ハッター 第138話「リーダーは誰だ?」 第110話「人の造りしモノ」 惣流・アスカ・ラングレー 第138話「リーダーは誰だ?」
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現地で探す際の具体的な方法の例 参考例1 参考例2 参考例3 参考例4(●ベトナムも参照) 参考例5 参考例6 おまけ 参考例1 342 :名無しさん:2013/11/20(水) 23 19 07 そして本題だけど、 海外旅行中に知り合い作る方法が全く思い浮かばないような人も中には居るだろうから具体的なアドバイス。 直感でまともそうな人に頼みごとをする(道案内など) ↓ お礼がしたいと食事に誘う、相手の都合が悪かったなら「是非時間がある時に」と連絡先を聞く たったこれだけ。 一例に過ぎないし、勿論そう簡単に行くものでもないけど、 何となく分かったかな? 運が良ければ、一人と仲良くなるだけで十分とも言える。 恋愛・結婚の話題を出して、その会話の流れで、良い相手が見付かったら結婚しようかと思ってると伝えれば良い。 「バージン守ってて家事が出来る良い子が居れば結婚しようかなあと思ってる」とか「日本語勉強してる子とか居る?」みたいにね。 その仲良くなった人が良い意味でお節介で、姉妹、姉妹の知人、親戚、親戚の親戚、と紹介してくれるかもしれない。 いくらでも輪が広がる。 基本はこれの繰り返しとなる。俺はこの方法で優良なインドネシア娘との交際まで漕ぎ着けた。 よく数打ちゃ当たると言われてるけど、本当にその通り。まずは”現地人との繋がり”を作っていく。 運も必要だから、差ほど苦労せずに理想の相手が見付かる人も居るし、一向に見付からない人やそもそも紹介されるとこまでに辿り着けない人も居るだろう。 でも、兎に角やってみないことには始まらん。 ●前後のレスも含めて表示 339 :名無しさん:2013/11/20(水) 21 33 24 現地調達とか簡単に言ってるけど難易度高過ぎじゃね? 一応wiki見たけど、今一どうすればいいか分からない。 340 :名無しさん:2013/11/20(水) 21 52 54 自分も分かりません。こういう海外事情に詳しい知り合いも居ませんし…。 取りあえず語学勉強はしてます。因みに金はたっぷりあります。 341 :名無しさん:2013/11/20(水) 23 10 39 339-340 おk。 まずは難しい話を抜きにして【旅行】について考てみよう。 例えば都内在住の人間が地方へ旅行に行ったとして、 現地で友人を作ることが出来る人と、そうでない人に別れる。 そういう能力に恵まれてる人は、たった一日の滞在で自宅に泊めてくれる関係の人間を作ることが出来るし、 またその能力に劣る人は、一ヶ月居ても知人一人作ることも出来ない。 要はこの延長線上に、現地妻的なセフレ作ったり、恋人や配偶者を見つける猛者が居る訳だ。 ただ勘違いして欲しくないのは、「そういう”能力”」とは言ったものの、正確には能力の有無というより、意識の違いと言ったほうが正しいかもしれないということ。 342 :名無しさん:2013/11/20(水) 23 19 07 そして本題だけど、 海外旅行中に知り合い作る方法が全く思い浮かばないような人も中には居るだろうから具体的なアドバイス。 直感でまともそうな人に頼みごとをする(道案内など) ↓ お礼がしたいと食事に誘う、相手の都合が悪かったなら「是非時間がある時に」と連絡先を聞く たったこれだけ。 一例に過ぎないし、勿論そう簡単に行くものでもないけど、 何となく分かったかな? 運が良ければ、一人と仲良くなるだけで十分とも言える。 恋愛・結婚の話題を出して、その会話の流れで、良い相手が見付かったら結婚しようかと思ってると伝えれば良い。 「バージン守ってて家事が出来る良い子が居れば結婚しようかなあと思ってる」とか「日本語勉強してる子とか居る?」みたいにね。 その仲良くなった人が良い意味でお節介で、姉妹、姉妹の知人、親戚、親戚の親戚、と紹介してくれるかもしれない。 いくらでも輪が広がる。 基本はこれの繰り返しとなる。俺はこの方法で優良なインドネシア娘との交際まで漕ぎ着けた。 よく数打ちゃ当たると言われてるけど、本当にその通り。まずは”現地人との繋がり”を作っていく。 運も必要だから、差ほど苦労せずに理想の相手が見付かる人も居るし、一向に見付からない人やそもそも紹介されるとこまでに辿り着けない人も居るだろう。 でも、兎に角やってみないことには始まらん。 343 :名無しさん:2013/11/20(水) 23 30 37 但し、ベトナム人女性と婚約した人も言ってたが、 女を探すというその目的の為だけに行くと、不思議と巡り合わないもんなんだよね。 そういう意味では、海外旅行を根本的に楽しめない人は厳しいかも。 休暇として純粋に旅行を楽しみつつそっちの方も、というのが理想的かな。 まあこんなジンクスみたいなものは、何の根拠もない話なので聞き流してくれて構わんがw 344 :2ch外処のスレ主 ◆L2sKD00GPo:2013/11/20(水) 23 37 05 結局のところ場数を踏むしかないと思います。 自分でいうのもなんですが、今の自分だったら若くて可愛くて自分だけをひたすら愛してくれる子を探すのはとても簡単です。 それは自分だったからできたということはなくて、おおよそ日本男性であれば自分と同じような経験を積んできた人であれば誰でも到達可能な話です。 まあ、だまされたと思って地球の歩き方でも買ってぷらっと旅行にいってみてください。 何も行動しなければ始まりません。 参考例2 99 :何だかんだでvietnam:2012/11/13(火) 15 08 12.43 ID 3h13GOJS 紹介結婚ではなくて、出会いを求めるなら、 現地に行って、まず、現地の「男」と親しくなる事。 同年代なら、友人を紹介してくれるかもしれないし、 おっさんとかなら、娘を紹介してくれるかもしれない。 最低限、英語は出来るようにしておくことだね。2級程度あれば十分でしょう。 同年代なら、下ネタなんかで盛り上がったりする。 サッカーを通じて盛り上がったりすることもある。 現地の男衆に混じれば、外国人という「触れがたい」存在が薄れる。 これはね、鉄則だよ。 トルコの場合、厳格なイスラムではないので、同年代でも男女の交流くらいはあるもんだよ。 俺はそれで紹介を受けたし。(他のイスラム諸国では、父親から娘の紹介を受けた日本人がいた。) それに、現地の男連中と街中のカフェに出向いてしゃべっていたら、 となりのグループが声を掛けてきて、俺の妹が君とダンスをしたいって言ってきたものだよ。 現地の男衆が混じっていたほうが、声を掛けやすいんだろうね。 それと、トルコの女性の一般的な好みってもんが、 日本人の女性の価値観と違うわけで。 まあ、正反対だと思っても過言ではないかもね。 日本だとジャニーズ系が受けるすも知れないけど、 トルコだと俺みたいな縄文系が受けるね。 髭があったり、毛深かったり、ワイルドだったり、筋骨隆々のような連中がね。 まあ、日本だと論外なんだろうけど。 参考例3 55 : スレ主 ◆L2sKD00GPo [sage] 投稿日:2012/03/15(木) 22 06 02.28 ID H3XTe7mZ 簡単にいうと、大都市の酒場で会った人がたまたま自分がターゲットとしている国の人だったので、 その人に自分が結婚相手を探している事を相談したら、その国の女性を色々紹介してもらいました。納得いく相手を探したかったのでその人の田舎まで出向いたところ実妹がとても魅力的だったので紹介してもらい、付き合うというか面倒を見ることになりました。 大都市に住まわせ学校に通わせて、自分は月に何回か日本から通って会う生活をしていました。 携帯電話とカメラ付きノートPCを与えて、毎日数時間は、電話とビデオチャットしてたので、距離は離れていてもコミュニケーションは深く通じてました。 半年たって法的にはまだですが形式的に夫婦になり、今は学校を卒業したので実家で店を開いて自活してます。 法的に籍を入れられる年齢に達したら、日本に連れてくる予定です。 参考例4(●ベトナムも参照) 33 :名無しさん:2013/05/19(日) 09 31 17 今や、つーか、ベトナム側からしたら結婚仲介業者なんて20年以上前から大勢きてるよ 台湾がハシリで10年ぐらいまえから韓国も やつらのせいで結婚登録が面倒くさくなった でも日本の業者は現地じゃ全然みないね 日本人と結婚したい子は大勢いるよ。そりゃ台湾韓国よりゃ日本でしょ そこら辺のおばちゃんに「ベトナム人と結婚したいんだけど誰か紹介してよ」って言えば連れてきてくれるよ 参考例5 235 : スレ主 ◆L2sKD00GPo [sage] 投稿日:2012/04/21(土) 17 23 06.73 ID CvXHFdND 自分自身が斡旋業者を利用したことがないので 正直いい悪いの判断はつきません。 国内結婚VS国際結婚 (2組) ← 既にDAT落ちしてます http //awabi.2ch.net/test/read.cgi/male/1298469602/l50 これみると、中国人の斡旋業者だけはやめた方がいいと思ってしまいます。 現代の中国人は拝金主義で宗教観があるとは言えませんし、一人っ子政策で全体的に女不足でしょうから 貞操観念のある処女嫁を探すのは、若干ハードな気がします。 自分が中国人の嫁探すのであれば斡旋業者を利用せずに自分で探します。 実は自分の嫁探しの初期のころ中国人も対象にはいっていたので http //www.mylanguageexchange.com/default_jpn.aspで友達を作って FacebookやSkypeで中国人の大学生の何人か仲良くなりました。 友達からさらに友達を紹介してもらうとか、そういうネットワークを何らかしらつくれば、斡旋業者を利用しなくてもいいと思います。 中国人の斡旋業者は避けるとしても、貞操観念の高い国の女性を紹介してくれるような斡旋業者であれば、自分は価値があると思います。 もちろん時間とそれに費やす労力があるなら斡旋業者を利用しない方がはるかにコストがかからずに相手を探すことができるでしょう。 参考例6 http //seesaawiki.jp/t/external-link/?url=http%3a//blog%2elivedoor%2ejp/roadtoreality/archives/51613445%2ehtml イタリアで1ヶ月間ヒモ生活してきたけど質問ある? TRTR(・Д・;) http //blog.livedoor.jp/roadtoreality/archives/51613445.html おまけ 602 :チャンギー:2011/08/23(火) 15 32 48.85 ID phIN+U8P 599さん 地域による違いがあって一概には言えませんが、私のお薦め。 県庁か政令都市などには「国際交流協会」といったNPO団体がたいていある。 不明の場合は、県庁・市役所の「国際交流課」といったところに連絡し、 「国際交流に関心があり、ボランティアがしたいのですが」などと言って紹介してもらう。 「交流会」は外人の生活支援などや、バザー、パーティなどをよくやっている。 医者や役場への送り迎え、歓迎会、相談など内容は色々で、現地語が話せる必要はない。 多少、英語ができると会話に便利だが、それもあればいい程度、 参加すれば希望の国の人と知り合うのは、簡単。 こういうところに出てくる外人は、多少日本語が話せるし、ビザもしっかりしている。 気に入った子がいればその子に、いなければ 「NPOで○国に関心を持った。独身なので出来れば○国の女性と結婚したい。紹介して下さい」 と頼めば、おそらく母国にいる独身の友達を、山のように紹介してくれる。 東南アジアの若い人は、基本的に日本に憧れがあり、もちろん給料もいいので来日が夢。 もし、結婚前提で日本旅行を招待します、などといえば、候補者がたくさん来すぎて困るだろう。 余談だけど、「旅の指さし会話帳」はきっかけ作りや親しくなるのに絶対に便利。 各国ごとに用意され、絵と現地語・日本語が入った会話本。 相手国のことを知るためにも、その国のものを化っておいて損はない。
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174 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 20 52 51.36 ID I02hyp2/0 こんばんは。 皆さんに素晴らしい報告をしてあげましょう。 一つ目、サクと少し進展した。 二つ目、撫子ちゃんとおにぎり姉さんが会って意気投合。 三つ目、文化祭のときに話したドナルドと天ちゃんにサクと付き合ってることを告白して受け入れてもらえた。 嬉しいこと楽しいこと続きでバタバタしてた。 175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/11/17(土) 20 57 02.67 ID nHNu7c8ho (0゜・∀・) 175 私には顔文字の横に「wktk」って文字が見える。 178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/11/17(土) 20 58 32.07 ID gywBy/qIO ヒマばんはー いいかんじだのう それぞれkwskききたいのだが 178 こんばんは。 いい感じで進展していってる。 ざっとでいいならそれぞれの話を書いていく。 180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/11/17(土) 21 04 26.25 ID st6kb4RCo ヒマキタ――(゚∀゚)――!! 報告wktk 181 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 21 07 03.67 ID I02hyp2/0 時系列で話していく。 火曜日にサクと放課後にサイゼに行った。 それぞれピザとパスタを頼んで半分こした。 食べてる途中でドナルドと天ちゃんとばったり会った。 天「あ、サクたちや~」 ド「え。あ、ほんまや!ぐうぜーん!」 サ「おおー、二人とも(パスタ頬張ってた)」 ヒ「サク、行儀悪い」 サ「んー」 ド「ヒマたちはほんまに仲良いなw」 天「なー。あ、良かったら一緒に食べへん?」 ヒ「お、いいよー」 そして天ちゃんらと一緒に食べて話してた。 話題はやっぱり恋愛の話になっていった。 ド「二人はさ、恋愛どうなん?まー、サクは明らか彼氏いると思うけどさ」 サ「なんでよw」 ド「えーwだってー、ねえ?w」 天「?」 ド「いや、天…ほら」 天「え、サク彼氏おるん?」 サ「www」 ヒ「可愛いw」 ド「気づけよw明らか服装も変わって雰囲気も変わってきてるやんw絶対彼氏の影響やんw」 サ「彼氏、ねーww」 サクがちらっとこっちを見てから笑った。 なんで笑う。 182 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 21 13 16.57 ID I02hyp2/0 ド「ヒマだってサクの彼氏のこと知ってるんやろー?w」 ヒ「え」 天「会ったことあるん?」 会ったことあるも何も私なんですが。 ヒ「いや、え…うーんw」 ド「どうなん?」 天「うんうん、どうなん?」 ヒ「いや…まあ…なんていうか…」 サクは口元を手で押さえて必死に笑いを堪えてた。 それにむかついた。 ヒ「私もサクからあんまり詳しくは聞いてへんからさ。サクに聞いたら?」 サ「え、ちょ」 天「そうやんなー。サクどうなん?」 ド「ほら、白状しろ」 サ「いやー…えー……」 サクは恥ずかしそうに慌ててから私を睨んでため息をついた。 サ「…優しい」 ド「うん」 サ「…かっこいい」 ド「うんうん、それで?」 サ「…自分のことを犠牲にしてでもあたしのことを守ってくれるっていうか…あほみたいに優しい人」 ド「へー。めっちゃ良い人やん」 天「ええなー、そんな人と付き合えてー」 ド「顔は?」 サ「えw」 ド「どんな感じ?」 サ「え…うーん…」 ちらっとこっちを見てきた。 サ「無邪気な少年?」 ド「え、年下?」 サ「ちゃうw同いやけどw」 天「へー」 天ちゃんはにこにこしながら頷いてた。 ドナルドはその後もサクに質問しまくってて私は笑いと恥ずかしさを堪えながらそれを見てた。 183 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 21 18 36.09 ID I02hyp2/0 多分それから30分くらいずっとサクの「彼氏」について話してた。 徐々にサクが助けを求めるような目で見てきたから助けることにした。 ド「え、それでさ」 ヒ「ドナルド、ストップw」 ド「なによ」 ヒ「質問しすぎwあと、二人に話したいことがある」 ド天「?」 私はサクの手を握ってその手を二人に見せた。 ヒ「こういうことです」 ド「…は?なにが?」 天「?」 サ「え、ヒマっ」 ヒ「つまり、これがこうなってるんです」 恋人繋ぎした。 二人ともぽかーんとしてた。 そしたら天ちゃんがにっこり笑いながら「おめでとー!」って拍手した。 ド「ちょ。天!?」 天「なにー?」 ド「は?どういうこと?」 ヒ「私ら付き合ってんねん」 ド「は?」 ヒ「気持ち悪い?」 ド「いや…なんていうか…驚いて…えー…」 ドナルドはずっと「え」って言って驚いてた。 その横で天ちゃんがドナルドの肩を叩いて「驚きすぎーw」って笑ってた。 サクは不安そうに二人のことを見てた。 184 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 21 33 21.32 ID I02hyp2/0 ド「うん、そっか。おめでとうww」 サ「え?」 天「おめでとー!」 サ「え…」 サクは信じられへんような光景を見ているような目をしてた。 ド「まービックリしたけど、二人やったらなんか納得するわw」 天「うん、お似合い!」 ド「応援してるし力になるから、頑張ってな」 サクは泣きそうになりながら「ありがとう」って言って俯いてた。 私は嬉しくて少し笑いながらサクの頭を撫でた。 そのあと喋ってるとラインがきた。 ドナルドからやった。 ド「少し話したい。私は今からトイレ行くフリするから電話しない?」 ヒ「分かった。私もちゃんと説明しておきたいし」 それからドナルドは「あ、ごめん。トイレ」って言って席を離れた。 私は少ししてから携帯の音をわざと二人に聞こえるようにして「あ、ごめん。ちょっと電話きたから出てくる」って言って席を離れた。 外に出て電話に出た。 ド「もしもし。大丈夫やった?」 ヒ「うん」 ド「あのな…何から話していいんか…」 ヒ「大丈夫。ドナルドの聞きたいことは多分、分かってる」 ド「…そっか。えっと…さっきのは…がちなん?」 ドナルドは少し声をひそめながら聞いてきた。 ヒ「うん。遊びでも気の迷いでもなんでもない。真剣に付き合ってる」 ド「いつから?」 ヒ「あともうすぐで二ヶ月かな」 ド「…ごめん、ちょっと驚いてる」 ヒ「うん。急に言ってごめん」 ド「いや、ほんま急すぎやわ。あー…」 ヒ「…引いた、よな…」 ド「引きはせんけど…何ていうんかな…こういうことってあるんやなーって感じ。 ゲイとかそういうのはテレビでもよく出てるけどさ。レズ…っていうんかな…。あ、ごめん!」 ヒ「ううん、大丈夫」 ド「…まあ、同性愛っていうのには初めて遭遇したというか…あー、ごめん。ほんまにビックリしてて日本語がおかしい」 ヒ「いいよ、大丈夫やからwドナルドの思ってることはっきり伝えて」 ド「まあ…なんやろ…正直そういうのって気持ち悪いとか思ってた。だからヒマたちが付き合ってることも全然信じられへん。 でもさー…おかしいことに二人が おるのを見るのはしっくり来るんよねw こいつら付き合ってるんかーって思いながら見てても別に気持ち悪いとか思わんかった。 むしろお母さん的な感じで微笑ましい?w」 ヒ「なにそれw」 ド「うん、私もよく分からんwんー、ま。真剣に付き合ってるんなら良いと思う。ただそういうのってきつくない?周りの目とか」 ヒ「私はある程度覚悟してるし大丈夫。私が二人に打ち明けようと思ったのはサクのため」 ド「そうなん?てか、サクは良かったん?」 ヒ「何が?」 ド「いや…サクは私らに打ち明けることを知らんみたいやったからさ」 ヒ「話してはいたけど、いつ打ち明けるとかは決めてへんかった。 でもそんなん機会をうかがったところで結果は変わらんやろうなーって」 ド「さっぱりしてますねーw」 ヒ「ドナルドと天ちゃんやから」 ド「ん?」 ヒ「サクの親友の、ドナルドと天ちゃんやから打ち明けようと思えた」 ド「…言ってくれますやんw」 185 :ヒマ ◆sbMZvw2Now [sage]:2012/11/17(土) 21 45 16.54 ID I02hyp2/0 ヒ「いえいえw一応さ、もう一人の幼馴染にも打ち明けてんねんけど。 でもサクにより近い人にも事情を知っといてもらえたらサクも楽になるかなーって思って」 ド「ふーん。それで私らかw」 ヒ「うん。サクはほんまに二人のこと大切な友達やと思ってるし、特別な存在やと思ってる」 ド「サクがそんなこと言ってたん?」 ヒ「ううん。話してて分かるよwそれはもう妬けるくらいに食事中でも遊んでるときでも二人の話をしてるからw」 ド「ほーう、それは嬉しいなw」 ヒ「うんwだから、私は四六時中ずっとサクの隣におれるわけちゃうし、サクだって私には相談出来ひんこともあると思う。 そのときはサクの味方になってくれてあげへんかな?」 ド「…一応聞かせてな。それは、なんで?ヒマが頼むことじゃないと思うけど」 ヒ「確かに、私のただのお節介かもしれへん。でも私はサクと付き合ってて、サクの恋人やから。 好きな人にお節介をやきたくなる気持ちは分かってw私はサクがほんまに大事やから」 ド「…うん、ありがとう。なんかすごいスッキリしたwしゃーないから全力で応援するわwその変わり一つだけ約束して」 ヒ「うん」 ド「私らはサクとも親友やけど、ヒマとも親友やと思ってる。だから私らはサクだけの味方じゃない、どっちもの味方や。 だからヒマも辛いときとかは相談して。それが約束」 ヒ「…あー、ほんまに良い友達持ったわw」 ド「ほんまやわーw私ほど良い友達おらんのちゃう?w」 ヒ「実はスレと○○(友達)には付き合う前から相談してたけどね」 ド「電話切った後しばく」 ヒ「ごめんww」 ド「とりあえず私絶対うんこしてるとか勘違いされてそうやから戻るわwヒマは3分くらいしてから戻ってきて」 ヒ「ん、分かった」 ド「あ、最後に思ったこと言わせて」 ヒ「なに?」 ド「サクも意外とそっち系に抵抗あんのかと思ったら何や。ヒマにベタ惚れやんww」 ヒ「ちょ」 電話切れた。 それで数分してから戻ったらサクに「遅いー」って言って怒られてドナルドにグーパンチで腕を殴られた。 不憫すぎる。 天ちゃんがすんなり受け入れてくれた理由を聞いたら「二人が幸せやと私も幸せやもーん」って笑いながら言ってた。 このときの報告は以上です。 186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/11/17(土) 21 49 35.87 ID gywBy/qIO いい友達もったなww 186 ほんとだわ。 187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(九州) [sage]:2012/11/17(土) 21 55 46.88 ID ymCYkjwAO 天ちゃん優しいかわいいw 天ちゃんは天使の略ですか? 187 天ちゃんは天然の略やけどそれでも間違いではないです。 188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/11/17(土) 22 02 45.87 ID QsD3WKp+0 ヒマと初遭遇! めっちゃ嬉しいw 「彼氏」の話するサクめっちゃええなぁwww 188 聞いてる私は当事者として恥ずかしかった。 彼氏ではないけど。 →続き
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蒼「……で、ここでは様々な解き方ができるんだ。今回は、帰納法というものを使って……」 「…ホント分かりやすいよねー」「マジいいよね~。美人だし~」 「しかも運動も出来るんでしょ?完璧だよね」「あー私も蒼星石先生みたいな人になりたいなぁ………」 蒼「………皆、お疲れ様~」 ボクはいつもそう言って帰る。ある部活の顧問もやっているけど、今日は翠星石先生に代わってもらった。 かなり不安だけど…大丈夫だよね。 紅「あら今日は早いのね」 蒼「少し用事があるからね」 苺「お疲れなのー」 金「お疲れ様かしらー」 そう。少し用事があるんだ。ほんの少し用事が… …翠星石先生の心配をしている場合じゃないのかもね。ボク自身の事も心配しなきゃならない…のはわかってる。 「先生、さよならっす」 「蒼星石先生さよなら!」 「先生またわからないとこ出来たから教えてください!」 蒼「さようなら。悪いけどまた明日でいいかな?」 帰り際生徒達に会うと、どんな生徒でも必ず挨拶をしてくれる。ボクを慕ってくれてるのかな? …確かによく先生のようになりたいと言われる。他の先生からも羨ましい、凄いと言われている。 でもボクはそんなに目立つわけじゃないし、特別美しいわけじゃない。ただの一教師だと思ってる。 だけど、ただの一教師だからこそ生徒のことを大切に思って、愛して、真剣に彼等と向き合っている。 …そんな事を考えながら帰路に向かう。 「あら、蒼星石さん。今日はもうお帰りですか?」 蒼「はい。今日は少し用事があるので」 「そう。いつも頑張りすぎてるからたまにはゆっくりお休みなさいね。 あなたの評判は町中の噂ですよ」 蒼「ありがとうございます」 いつもの帰り道を歩く。夕焼けが紅く染まって美しい。まだ肌寒い風が頬を撫でる。人々が笑いあう。話し合う。 いつもの帰り道。いつもの町並み。いつもの光景。 ふと、小学生の軍団が前を走り抜ける。と、小学生達はおいかっけこをやめ、彼女を見、蒼星石先生だ!とはしゃぎ始めた。 蒼星石はにっこり笑い、危ないからあまりはしゃぎすぎちゃだめだよ。と応える。 小学生達はは~い!と言い、また走って行ってしまった。 蒼星石は街の人々にもとても信頼され、人気がある。まさに理想の教師、いや理想の人と言えるのかもしれない。 蒼星石は、その小学生達が見えなくなるまで彼等の後ろ姿をじっと見ていた。 …何てのどかで良い街なんだろう、と思う。それぞれが豊かな表情をしている。「生きる事」を堪能している。 蒼星石はそんな街で暮らしている自分が喜ばしく、誇らしげに思う。 そしてまた歩き出す。 自宅に向かって。 蒼「ただいま」 誰もいない部屋に向かって呟く。 学校から25分ほど歩いて行ける、ちょっと色褪せたアパート。 彼女はそこに一人で住んでいた。 部屋の中は殺風景…と言うわけではない。少し古風な感じが漂う。いっさい散らかることなく綺麗に整えられている。 目につくものと言えば、やはり書物の多さ、だろう。そこには漫画などの娯楽雑誌は一切ない。 数学の教材や、年季の入った分厚い本、読み込んでいるのであろう小説。様々な本がある。 蒼星石は着替えもせず、部屋の中心にあるこたつの中に入り寝転ぶ。 あれ?用事は?そう思う方も多いだろう。今に分かることなのだが。 少しうとうとしつつも、彼女は何かをじっと待っていた。天井を見る目は何故か少し辛そうな目をしていた。 ━━━光る風を追い越したら~ 静かな空間に突如として鳴り響く着メロ。 蒼「………きた」 蒼星石は体を起こし、少し深呼吸、さらに一息おいて電話に出た。 蒼「………もしもし。蒼星石です」 『よお。俺だ』 蒼「……わかってるよ」 顔が少しこわばりながらも応える。 『…分かってるだぁ?分かってるんだったらさっさと返してくれんかのぉ!?』 蒼「……先月の分はちゃんと払ったはずだよ」 『…はぁ…聞いてないのかよ。足りてねぇんだよ!親御さんの分がよぉ!』 蒼「……そんなはずはないよ。両親はちゃんt」 『足りてねぇもんは足りてねぇんだよ!!とにかく明日までに振り込め。借りたもんはきっちり返してもらわんとなぁ』 蒼「…わかったよ。いつもの口座でいいんだね?」 『ああ。払わなかったらお前の家のもん全部売り払っちまうからな。それかお前を』 蒼「わかってるよ……じゃ」プツッ 蒼「ふぅ…」 蒼星石は溜め息をつき、ずっと握った携帯電話を放り投げ、青を基調としたベッドの上に寝転がった。 手が少し汗ばんでいる。もう馴れているはずなのに、まだ恐怖しているのだろうか。 …いや、馴れてなどなかった。あの時の恐怖は今でも忘れられない。 そして恐怖からかベッドの横の壁にもたれ座り、膝を抱え、首を屈めた。 そっと目を閉じ、この脳に染み付いた恐怖から逃れようとしていた…。 ━━━突如、蒼星石はハッと目を覚ました。もう部屋は暗闇に包まれて時計の秒針の音だけが響いている。 蒼「やっぱり思い出しちゃったな…」 蒼星石は思い出していた。 昔のこと。両親の経営していた会社が倒産したこと。 昔のこと。莫大な借金を抱え、今まで優しくしてくれていた人々が離れていったこと。 昔のこと。借金取りが家に乗り込んできた時のこと。 昔のこと… 蒼「…『むかしのこと』それで済ませることが出来ればいいのにな。 でもそれで済まされるはずもないよね。帳消しなんかできないもんね。 …ボクの選択は間違ってないよね。やりたいことをやらないといけないよね… 『いきること』を堪能しなきゃ駄目だよね…」 膝を抱える腕に自然に力が入る。暗闇の部屋の中一人、そう呟いていた。 何故両親の借金であるはずなのに、蒼星石も返済しているのか。 理由は一つ。教師になる直前、蒼星石自身が、自ら全額返済したいと言ったからだった。 …当然両親は反対した。これは自分達の問題だと。お前に今まで迷惑かけたのにこれ以上迷惑はかけられないと。 だが蒼星石は頑としてその意見を曲げなかった。 親への恩義、そして親の苦労をずっと見てきた彼女には自分だけのうのうと暮らしていくのは嫌だったのだろう。 そして話し合いの結果、両親と蒼星石で負担して返済していくことになった。 父親、母親は何度も泣いて謝っていた。だが蒼星石はボクが決めた事だからと笑って応えていた。 そうして時は流れた今。毎月蒼星石決まった額をきちんと返済していた。 今回の電話はどうしても両親が払えなかったのだろう、少々金額が足りなかったらしい。 それだけだ。別に困るほどの生活はしていない。そう思っている。 だが、この住んでいるアパート。ふるびていて、他の部屋の住人も好い人、というわけでは決してない。 食事も裕福に食べているとはあまりいえないだろう。 節約にあれこれ頭を捻り、どうにかして無駄金を減らそうと努力している。 ふと思う。両親に自分が返済するなどと言わなければもっと学校に近い良いマンションが借りられるのではないか? もっと外食にも行け、自分の好きな本を買うことが出来るのではないか? …そう思ってしまう。 蒼「ボクの選択は間違ってないよね…。お父さんお母さんが苦しんでるのはもう見たくないもんね… 自分だけ幸せに暮らしても心が晴れるわけないよね…」 涙が溢れる。悲しくないはずなのに。 一層腕に力が篭る。膝を抱き締めすぎて震えている。それとも体の震えか。 そうして一人、暗闇の中にいた瞬間。 ━━━な~つがすぎ~かぜあざみ~ 携帯の着メロがなった。 蒼星石は体をビクッと震わせ、光っている携帯を見た。 また彼からだろうか。そう思ったが、その考えはすぐに消えた。 着信のはずなのに先程とは曲が違う。特定の相手だけ着メロが変えられると言うものだ。 そしてこの電話の先が誰であるのかと言うことも分かった。 蒼星石は涙を拭い、そっと携帯電話を手にとり、話始めた。 蒼「……もしもし。ボクだよ。何か用かい?」 …ちょっと前の出来事。蒼星石が職員室でいつも通り仕事をしていた時だった。 ―――みかんみかんみかーん!! その当時の彼女の携帯電話の着メロが鳴り始めた。 その瞬間、蒼星石は突然携帯電話を手に取り職員室を飛び出してしまった。 他の先生は?マークが浮かんだだけであまり気にとめなかった。 借金取りからの電話が急になったのだ。 人の通らない場所でいつものように対応する蒼星石。 でも顔にははっきりと恐怖が写っていた。 そして電話も終わりほっとしていた時、そこにたまたま彼女が通りかかった。 蒼星石は逃げようとしたが、彼女がそれを許すはずもなかった。 仕事が終わった後、二人で飲みに行って事情を説明すると言う約束を無理矢理取りつけた。 そして仕事も終わり、飲みながら事情をぽつりぽつりと話した。 その話を聞き終わった後、彼女は何故今までそんな大切な事を話してくれなかったのかと泣き始めた。 蒼星石は彼女に迷惑がかかるし、やたらとお節介をかけられるのも悪い気がするので言いたくなかった、と答えた。 すると彼女は蒼星石の頬をはたいた。さっきよりもさらに泣きながら彼女は言った。 迷惑かかってもいい。お節介なんかでいいならいくらでもする。だから一人で何でも抱えこむな。と。 いつもはどこか素直じゃない彼女が本気で泣いて怒って、自分を叱ってくれた。 真剣に自分のことを心配して、泣いてくれたのだ。 蒼星石も自分のこと、考え、感情を隠さず話し………泣いてしまった。 彼女はそれを全て受けとめ理解して、慰め、励ましてくれた。 …それから二人は親友となった。 蒼「……もしもし。ボクだよ。何か用かい?」 『何か用かい?じゃないですよぅ!バカにしてるんですか!?』 蒼「うるさいよ…そんなに叫ばないで…」 『うるさくなんかないです!人がどんだけ心配したと思ってるんですか!?』 蒼「あれ、素直に心配してくれてたのかい?」 『うっ…うるせーです!とっ、とにかく大丈夫ですか!?涙声ですよ!?』 蒼「まっ…まずは落ち着いてよ…。………うん。大丈夫だよ」 『嘘です!全然大丈夫じゃねーです!私の耳に間違いはねーです!』 蒼「いや…大丈夫だよ。特に何もなかったよ」 『ぅぅ~……信じていいですか?』 蒼「うん。心配かけてごめんね」 『ほんっと迷惑なやろーです!…でもまた何かあったら私に相談するですよ?』 蒼「うん。本当にありがとう」 『…また明日です』 蒼「…また明日」プツッ 蒼「ふぅ……」 また先程のように溜め息をつく。握り締めていた携帯電話を放り投げる………などということはしなかった。 両手で携帯電話を包み、そっと胸に当てる。 何の温かさもない機械。でも確かに伝わってきた温かさ。 その機械の向こうから伝わってきた温かさ。素直じゃないけれど伝わってくる想い。 先生達の中で唯一自分の事情を知っていて、なおかつそれを理解してくれている大切な友人からの想い。 機械は媒介でしかない。だが蒼星石はそれをぎゅっと握り締めていた。 目頭が熱くなってくる。涙が頬を伝い、手に当たっては弾ける。 蒼「本当に素直じゃないのはどっちだろうな…」 そう、泣きながらかすれた声で言った。鼻水をすする音が辺りに何度も響く。 すると突然蒼星石は立ち上がり、カーテンをあけ窓から空を見上げた。 窓から優しく差し込む月明かり。それが、蒼星石の陰を描き出す。 蒼「月……綺麗な満月だ……」 蒼星石は吸い込まれるようにじっと月を見つめていた。 自分の事を真剣に考えてくれている人がいる。何て幸せなことなんだろう。 良いものを食べるだとか、良い場所に住みたいだとか、そんな幸せはこの事に比べたらどんなにちっぽけだろう。 愛でるべき生徒達に囲まれて、素晴らしい教師達、友人達と働き、のどかな街に暮らし、大切な親友がいて… 十分なほど幸せな生活をしている。少しでも今の生活が嫌だと思った自分が嫌だ。 頑張ろう。自分で決めた道だ。後悔するはずがない。 蒼星石はまだ窓の前に立ち尽くし、空を見上げていた。 「ありがとう」 そう、呟いた。 ~Fin~
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とある次元の幻影燈機 第一章 前日 Jumming_Hertz_Level1. 「あーめんどくせー」 7月11日p.m.5時37分、第7学区鶴来浦(つるぎうら)高等学校校門前。 そこの生徒である辻霧単(つじぎり ひとえ)はちょっとしたトラブルに頭を抱えていた。橙色の夕日に照らされて長く伸びた影は、ただでさえ育ちすぎたもやしの様に細身な彼の体をさらに引き延ばして路上に投げかけている。その隣にもう一人分の影があった。辻霧よりかは幾分健康そうなシルエットである。 「今日という今日こそ吐いてもらうからね。アンタの能力」 辻霧の前で仁王立ちしてるのは同じくらいの歳の少女だった。ボブカットの髪型から若干ボーイッシュな印象を受ける。 少女は名を明日原早苗(あすはら さなえ)という。 尋問を受けている辻霧が主に気にしているのは彼女の背負っている身長の約三分の二くらいの長さの黒いソフトケースだった。 金属バット。 こいつの神経なら迷うことなく自分の頭でホームランを叩き出しそうだから恐い。 「だーから別に良いじゃん? そんな些末なこと気にするとかさー……めんどくさいだろ」 話はごく単純で、まあ要するに辻霧はとある事情でこの間うっかり自分の能力の一端をこのお節介なソフトボール部の少女に見られてしまったのである。極力 他人との距離を測り、目立たないでいることを日々の目標に掲げている辻霧にとっては致命的なミスだった。ましてや見られた相手がこの若干16歳にして好奇心 だけは幼稚園児並みという明日原早苗とあっては。 (最悪だ………) この明日原という少女、五体を以て「青春」の二字を表現しているような人間である。いや、一人で青臭い思い出作りに励んでくれているだけならまだ良い。 辻霧にとって最優先で懸念すべき事項は、彼女がお節介にもその勝手に謳歌するに留めておけば良いであろう「青春」を叩けば増えるビスケットを与えるが如く周りにも散布していることだった。例えばクラスで孤立している人間に救いの手を差し伸べるとか。 そういった押しつけがましい善意に対する回避の策として、ぎりぎり孤立しているわけではないように見える立場を辻霧が築き上げるのにどれほどの月日を要したか。その努力があの日水の泡と化したのだった。 「ありえねー、本当……」 「ちょっとねえ! 話を聞きなさいってば」 「あ、UFO」 「ウソ!」 「ダーッシュ!」 興味本位で何にでも手を出す相手なら別な物に興味を向かせれば良い。まさかあそこまで古典的な手に引っかかるとは仕掛けた辻霧本人さえ予想だにしなかったのもまた事実だが…… 「だーっはっは!」 とりあえず、逃げる。 無いはずのUFOを探し出すべくあらぬ方向の夕焼け空を凝視し始めた明日原を置いて、辻霧は反対方向の人混みの多い通りに向かって時速30キロで駆けだした。 ところが十秒で二つ妙なことに気付いた。まず駆け出す瞬間に見た通りまでの距離感と今現在見ている通りまでの距離感が全く変わっていない――――――まるで録画した映像が知らぬ間に巻き戻されていたかのように。そしてもう一つ。制服のセーターの襟首を万力のような握力で掴んで離さない感覚が。 首をギチギチと鳴らしながらゆっくり振り返ると、予想通り。 明日原が左手で辻霧のセーターを掴んで獰猛な笑みを浮かべていた。 「その程度の速さであたしの『強制移動(アポーテーション)』から逃げ切る算段付けられてたとしたら、随分ナメられたものね」 「あーそんな能力だったなー」と重ね重ね露見する己の迂闊さに改めて内心舌打ちする辻霧。 『強制移動』。 十一次元上の絶対座標の理論に基づき、指定した物体を強制的に自身の元へ「引き寄せる」能力。 が、 「……とは言ってるけどお前のそれって実質レベル2判定なんだろ?」 「あんもううっさいわね!」 キーッと歯噛みすると同時に空いている右手で道路に金属バットをケースごと叩きつける明日原。情けないことに「ひっ」という悲鳴が微かに辻霧の喉から漏 れた。 とは言っても『強制移動』は実質自分自身の座標を基点としなければ発動できない未完成の能力であることは否定できない事実である。校内での成績に関して は他の追随を許さない領域であるにも関わらず、記録術(かいはつ)に関しては芳しくない明日原さんなのであった。 「これでも身体検査(システムスキャン)では『発展途上(エクスペクタブル)』って呼ばれてるんだから!」 あーそーですかばーかばーか。 耳元でぎゃーぎゃー言われながら辻霧はもうどーでもいいやと半ば達しては行けない方向性で悟りの境地に達していた。 そこに、 「あーすはらァ」 妙に間延びした女性の声が飛び込んできた。 新河刃々斬(あらかわ はばき)という名なら人間関係にある程度距離を置いている辻霧でも何度か聞いたことがあった。パッキパキの金髪に染めたロングヘアと方耳にアンバランスにぶら下がった大量のクロムハーツなピアスから彼女の素行の悪さが10キロ離れていてもぷんと匂ってきそうだった。度重なる生活指導の陽和田(ひわだ)からの注意に対しても馬耳東風の姿勢を貫き通し、それでかつ停学を免れているのは彼女の記録術の好成績によるものだと辻霧は聞いたことがある。 そしてこんな不良でも自らのネットワークに取り入れてしまっている明日原の顔の広さは最早驚異的であると言える。 「記録術の筋垣(すじがき)がまだ校内に残ってんなら呼んでこいとサ」 まさに辻霧にとっては青天の霹靂、天から降って湧いた幸運だった。金髪ピアスの天使がいるよおかーさん。 「ええええ……くっ……この好機を棒に振るなんて………」 が、いかに他人へのいらぬお節介に日々身を尽くす明日原といえども教師の命令には逆らえないようだった。 肩越しに小物の悪党がヒーローに吐くような捨て台詞を辻霧に向かってひとしきりぽんぽん投げつけながら、明日原は足音も荒く立ち去った。あそこまで己の欲望に忠実だと、逆に尊敬に値するような気がしてきて恐い。 これが畏怖の念ってやつか……と妙に間違った解釈に納得しつつ胸をなで下ろしていた辻霧に、服装違反の塊が声をかけてきた。 「まーあアンタも難儀なもんだナ」 「あら? もしかして貴女もかつてはアレに巻き込まれたクチでせう?」 「似たようなもン」 放っといたらタバコでも一服しそうな雰囲気で答える新河。 「まあ突発的なもんだしいつものことだから大目に見てやってくれヨ。いっそ流されちまうのも一興かもナ。付き合い始めたら割と良いヤツだったぜ、アイツ」 「……俺は俺のスタイルで初志貫徹するつもりなんで」 「あ、ソ」 んじゃあばヨ、と軽く手を振って歩み去る新河の背中をちょっと見てから、辻霧は学校を後にした。 辻霧の住む学生寮は第18学区にある。あえて学区外の高校に進学したのも彼なりにクラスメイトとの距離感を調節するためだった。 一週間ほぼ毎日この調子だった。 日常を「自分自身をより大衆に埋没させるために必要なルーチンワーク」としてしかとらえていない辻霧にとって、迷惑ではないと言えば嘘になる。基本的に何でも「めんどくさい」の一言で済ませようとする性格からしてみれば面倒極まりなかった。 それなら引きこもるなり学校やめるなりすれば良いという見方もあるだろうが、それは避けたかった。社会問題的な意味で。 辻霧が学校に通っている理由なんて精々「学歴が欲しいから」ぐらいだった。 他人の事情に深入りするとロクなことにならないという経験は嫌と言うほどあったから。 (その点、明日原はどうなんだろうなー) 自分の事情と相手の事情を共有する輪を広げるという行為が辻霧にはあまりよく理解できない。 第18学区で下車し、駅を出てからも考え事をしながら歩いていると、反対側から歩いてきた十代後半くらいの不良のグループにぶつかってしまった。 「……ッて」 「どこ見て歩いてやがるブロッコリー頭がァ!! 」 どうやらぶつかった時に不良が持っていたアイスクリーム(笑)を盛大に不良の服の前側にべったりぶちまけてしまったらしかった。激昂した不良を前に危機感が麻痺しているのか冷静に分析してしまう辻霧。 しかしブロッコリー頭、か。確かに辻霧は割と自分の身だしなみには気を使わない方だし、髪を切ったのも今では何年も昔のことのような気がする。よくボサい、と人に言われるし。 出会って十秒くらいでよくも的確に愉快なニックネームを付けたもんだーわっはっはと辻霧が路上に尻餅を付きながら素直に感心していると、ぶつかった連中の視線にこもる殺気が炭酸飲料にラムネを一粒落としたときと同じくらいの激しさでもってぐんと増したような気がした。 て言うかやばい。どう考えても学生の格好には見えないわけですが。 「なああァァにニヤニヤしクサッとんじゃいワレうたるッぞぬしゃああァァ!!!!!! 」 何これ何弁ですかつか言ってること分かんないつば飛んでくる巻き舌多い恐い。 一瞬で軽い恐慌状態に陥った辻霧の襟首を掴んで立たせると畳みかけるような怒濤の方言ラッシュ。ていうかつば汚い。汚いっつーに。 「おい妹綴(まいとじ)」 後ろの方にいた痩せた背の高い男が声をかける。辻霧の胸ぐらを掴んで絶賛クレーム中の男は妹綴という名前らしい。 あ? と鼻息荒く振り返った妹綴にぼそぼそと何か耳打ちする男。辻霧には会話の内容は聞こえないのだが、それを聞いた妹綴がいやーな笑みを浮かべていたところからしてどうやら少なくともつばが飛んでいるから自重しろといった内容ではないようだ。 「そォかァ……お前どうやら能力者らしいなァ。悪ィがオレらも一応『スキルアウト』に縁があるもんだからよォ……ちょッと落とし前の付け方も派手にヤらせて貰うぜ」 あれ? 俺路地裏に連行されてね? それから二十分後の話である。 通行人から「高校生が不良に路地裏に連行された」との通報を受けて駆けつけた風紀委員、終通曲羽(ついどおり まがはね)の報告によれば、現場には既に明 らかに返り討ちにされたらしき不良の男が七人転がっていた。 全員極度の興奮、混乱状態に陥っているらしく、詳しい事情調査に関しては困難を極めたが、七人とも口走った証言の内容は概ね一致していた。 、、、、、、、、、、、、、、、、、 何をされたのか全く理解できなかった、と。 鏡大路蒔風(かがみおおじ まきかぜ)は第18学区のコンビニにいた。 本来彼女の属する常盤台中学校は第7学区にあるはずなのだが、わざわざ彼女が電車代をかけてここまで足を運んで来たのには理由がある。 1270ページの分厚い雑誌の立ち読みを終え、三冊目の週刊誌に手を伸ばしかけたときに、コンビニのウインドウ越しにその「理由」が歩いて来るのが見えた。 平均的な身長の男子中学生だ。しかし全体的に「男らしさ」とは無縁の外見をしている。耳を覆うくらいの柔らかい黒髪と、「小学校中学年です」と主張して も納得できてしまいそうな童顔。 鏡大路がアイスを買ってからコンビニを出て声をかけると、伏し目がちに歩いていた少年は顔を上げて軽く笑みを浮かべた。 「蒔ちゃん」 「駄目だろ透通。この時間に一人でふらふら歩いてたら」 透通と呼ばれた少年――――――逆浦透通(さかうら すきとお)は、左腕にピンで留めてある緑色の腕章を引っ張りながら口を尖らせた。 「これから風紀委員(ジャッジメント)の詰め所に寄ってから帰るから大丈夫だよ」 人口にして230万人の学生が日々超能力の開発に勤める学園都市。そこで度々起こる能力を駆使した少年犯罪を取り締まり、治安維持に奔走する選抜された生徒 の集団である風紀委員は、透通の様なお世辞にも強靱とは言い難い一介の少年には重すぎる任ではないのか、と時折鏡大路は危惧する。 それよりも現在鏡大路が心配しているのは最近第18学区で多発している能力者による通り魔事件だ。今日鏡大路が逆浦の下校に付き添おうと第18学区まで足を のばしたのもこれが理由だった。 夕方頃に人気のない道を歩いている生徒を路地裏に引きずり込んで襲うという悪質な手口で、五日間ですでに犠牲者の数は二桁に上るという。 「それなら別に良いが……寧ろお前が風紀委員だからという理由で襲われないか心配だな」 アイスのパッケージを開けながらなおも三歳年下の従弟の身を案じる鏡大路の言葉に逆浦は若干不機嫌そうな表情になった。 「大丈夫だよ。と言うより僕が蒔ちゃんを心配してるんだ」 「?」 怪訝そうな顔をした鏡大路に逆浦は疲れた様な顔で言った。 「一連の通り魔事件なんだけどね、被害者は全員レベル3以上の高位能力者なんだ」 「…………不自然だな……」 思わず鏡大路がぽつりとつぶやいた。 能力者が無能力者(レベル0)を襲う「狩り」が一部の学区の裏で横行しているという反吐が出るような話ならたまに聞くことがある。 しかし今回の事件における被害者は全員高位能力者だ。 一応鏡大路も常盤台中学が擁する47人の大能力者(レベル4)の一人である。逆浦の話が本当ならば確かにこの場において犯人に狙われるのは自分の可能性が高 い。 逆浦は続ける。 「それだけでも変なんだけどね……全員手口が違う、というのか」 「手口が違う?」 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 「その……被害者は全員自分自身の能力で傷付けられたような痕跡があるんだよね」 それを聞いて鏡大路は自然と歩調を落とした。 自分自身の能力で傷付けられた。 発火能力者(パイロキネシスト)が火傷を負うようなものだろうか。 鏡大路が眉間に皺を寄せて黙り込んだのを見て、逆浦は心配そうに顔をのぞき込んだ。 「蒔ちゃん?」 「ああ、すまん」 鏡大路は顎に添えていた手を離すと、何でもないよと言う風に苦笑して見せた。 「……てことは犯人の能力は自分が受けた能力をそのまま相手に返す能力、か?」 「にしてもおかしいんだ」 逆浦の表情は冴えない。 「それならもっと集中的で大きなダメージが被害者の身体にあるはずなんだ。でもどっちかというと何か当てずっぽうに跳ね返した能力が分散して何発か偶然当たったみたいな……」 「…………腑に落ちないな……それじゃ書庫(バンク)に検索をかけることもままならないじゃないか」 それを聞いて逆浦が思い出したように言った。 「そういえば二週間前に第18学区内のデータベースに誰かが侵入した形跡があったな……」 「通り魔か?」 「いや……うまく痕跡を消してたから明確には誰とは断定できないけど……僕はその線が濃いと思ってる。実際警備員(アンチスキル)もその方向性である程度調査してみるって方針になったみたいだし」 学区内の学生のデータベースさえ手に入れば性格に標的を絞ることができるからだろう。犯人は今もデータベースから抽出したリストの被害者の欄に舌なめず りしながら撃墜マークを付けているかもしれないのだ。 その時、不意に逆浦が目を見開いた。 「どうした?」 鏡大路が声をかけると、逆浦は視線を固定したまま答えた。 、、、、、、 「何か聞こえた」 鏡大路の体に一気に緊張が走る。彼のこの何気ない言葉が緊急を意味していることを鏡大路はよく知っていた。 『妨害聴覚(ジャミングヘルツ)』。レベル1でありながら彼が風紀委員に選抜された理由はこの能力による影響が大きい。大気中に存在する波と名の付くもの 全てから指定したものにのみ干渉し、雑踏の中で交わされる会話を盗聴したり電波によるやりとりを妨害したりと、要は情報戦に役立つ能力ということで重宝さ れたのだ。逆浦本人は「盗聴能力なんてイヤだよ」と度々鏡大路に愚痴をこぼしていた。 目を見開いたままの逆浦の口から、読みにくい筆跡の文字を解読するような機械的な声が切れ切れに紡ぎ出される。 「別働tイカr……n絡ヲ確認、Ch……ATM取…外s…作業ヲ終エタ後別m…ルマ…ランデ……ポイントニt…機。武装班…三人毎ニ分ケ、アシ確hヲ終……A班、r……デ…ーp…………マデ移動ch…ノC班ニ随行サセ……」 「また随分と平和的でない内容だな」 緊張した面もちに引きつった笑みを浮かべる鏡大路。 その時、 ゴバッ!! と音を立てて通りの向こうの銀行の壁が吹き飛んだ。 まばらな通行人たちが悲鳴を上げて逃げ出す中、粉塵の中から武装した覆面の強盗が数人飛び出してくる。 「やれやれだな……警備員もしばらく来ないだろうし。逆浦、下がってて良いぞ。あ、あとこれ持ってて」 冷静にそう指示を出し、食べかけの「ガリゴリ君メロンソーダ味(おみくじ棒付き)」を預ける鏡大路。 「え? あ、ちょっと待って……」 逆浦が止めようとするのも聞かず、鏡大路は逃げ出す大衆の動きとは逆方向に歩き始めた。 強盗達としては予想外の動きだったようだが、一人が鏡大路を高位能力者と判断したのか、隣の仲間が制止するのも聞かずあろうことか肩に担いでいたミサイ ルランチャーをぶっ放してきた。 HsMR-64。学園都市では約5年前に生産されたモデルだが、一介の強盗が所持するにしては莫大すぎる破壊力と殺傷力を秘めている。 「おい冗談だろ……」 、、、、、、 それを見て鏡大路はぎょっとして前に一歩出た。 次の瞬間すさまじい速度で飛んできたミサイルを鏡大路は片手で受け止めていた。慣性の法則に従ってミサイルの発射と共に吹いた風が鏡大路の前髪をわずかに揺らした以外は特に何か反動があったわけでもない。少女が触れた瞬間、まるでビデオの一時停止のボタンを押したようにピタリとミサイルの動きが「停止」した。 「……こんな前時代的な武装で私に立ち向かうなんて」 警備員は何をしているんだ、と鏡大路は呆れたように呟く。その右手が受け止めているミサイルがバキッ!! という音と同時に真っ白になった。より正確に言うならば、突然摩擦弾頭(フレイムクラッシュ)によって2500度まで熱されていたミサイル全体が霜に覆われたのだ。
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【イナバ】 名前/肩書き:イナバ(本名不明) 年齢:17 誕生日:初夏 身長:160cm カップ:C 髪:白髪(実際は緑系黒) 瞳:赤(実際は藍) 学歴:高校三年生(絶賛サボリ中) 出身:因幡町 職業:学生 家族構成:父、母(病死)、長兄(他殺)、次兄 住処:肆番街のごみ山のワゴン⇒廃バス 一人称:私 二人称:あなた、あんた 三人称:あの人、あいつ 語尾:~ね、~でしょ、~よ (基本女子高生喋りだが、たまに言葉が汚くなる) 好きな物:金、浪費、可愛いもの、甘いもの(特に洋菓子)、辛い物、納豆 嫌いな物:雨、人殺し、味が薄いもの 信仰:なし 趣味:ショッピング、映画鑑賞 初夏の頃、蛟龍町と同じ島大陸の北端にある街から家出してきた、自称薄幸美少女。 実態は、図々しい浪費家トラブルメーカーの家出女子高生。 家庭に嫌気がさし、偶然見つけたツアーのチラシを頼りに島大陸の南端の街を目指し て旅をしていたが、蛟龍町で資金が尽きる。人買いに拉致されそうだったところを偶 然八咫鴉に助けられ、彼が街の有力者だと感づいたイナバは、旅資金が貯まるまで無 理矢理居候することに。 八咫鴉とキュウビの住んでいる廃バスの横の廃ワゴンを住処としていたが、散らかし すぎて人の入る隙がなくなったので、廃バスに住み始める。1階のソファーをベッド にしている。 働き者で、世渡り上手。愛想がよく、どこに行っても好意的に受けいられることが多 い。惚れられることもしばしば。しかし本人はドライで、異性や恋愛というものに全 く興味がない。感情表現豊かで明るく元気だが、同時に世界を冷めた目で見ている一 面も。「馬鹿じゃないの」が口癖。バイトを掛け持ちしているが、浪費癖がありいつ までも資金がたまらない様子。無力な人間なのにお節介焼きで、八咫鴉やサトリなど に面倒事を押し付けることもしばしば。北の田舎町出身なので、変なセールスや詐欺 に騙されてトラブルに巻き込まれることも多い。意外とホラーやグロに耐性がある。 目の前で起きたことを全てそのまま飲み込んで、受け入れてしまうほど純粋。そこに 曲解や偏見はなく、いつまでも街に染まらずにいながら街の色々な面を見つめること ができる。本人は蛟龍町は汚いという意見だが、今のところ好意も憎悪もない。八咫 鴉の過去も飲み込もうとしてくるので、八咫鴉には密かな恐怖と期待の対象である。 やたらとタイミングがよく、運の良さだけで波乱万丈の街を乗り切っているといって も過言ではない。ただそれ故に悪の取引をこっそり聞いてしまったりしてトラブルに巻 き込まれることも。それでも必ず助かるので、筋金入りのラッキーウーマンといったと ころか。 タイミングがやたらよく、人の命を救うこともしばしば 護身用のナイフと、異様な形をしたペンダント大事に持っている。ナイフは、鋭さと持 ちやすさに特化した業物で、そこらの一般人向けの店ではまず売っていない、とてもい いものである。 普通の女子高生としては普通に頭が良く、容量がいい方。女子高生らしく全くの無力で ある。 キュウビやチク、ショウ達をはじめ、ストリートチルドレンに読み書きを教えている。 八咫鴉に頼まれた。 髪は、この世界では大罪とされる染色で、瞳は赤のカラコン。イナバという名前も偽名ら しい。他はふつうの女子高生らしさがありながら、所々見える胡散臭さ、必死さが彼女を 世間から浮かせている。そのためか、一般人と触れ合う機会のないような人間に気に入ら れることが多い。 趣味は、ショッピング。とにかく買う。必要あるものもないものも、自分のも他人への もとにかく買う。普通の女子らしくお洒落にも気を使い、映画を見て泣くことが好き。タ バコや酒をやる人間への差別はないが、嫌悪感を露骨に表すのを隠そうとしない。 おせっかいなので、ヤタとヌエのよりを戻させようとしたり、マヤとくっつけさせよう としたりする。ただメヒョウといちゃつくのには嫌悪感を示す。純愛でないから? 人のテリトリーにはずかずかと土足で上がってくる割に、自分の話は全くしない。 蛟龍町と同じ大陸の最北端の街、因幡町のしがない店屋の末っ子として生まれるが、幼い頃 に母親が病気で死亡。父親は手本のようないい父親であったが、母親の死により豹変。ヤク ザ達と取引し麻薬や銃器の販売を始め、どんどん店をでかくしていき、最終的には街全体を 乗っ取る大きな貿易商となる。そんな父親に反対していた長男は殺された。イナバは人を傷 つけて商売をする父親と次兄が嫌いで、家出を決意。せめてもの復讐に、父親の商談に大き く関わっていそうな武器の一部分を盗んで家出。普段ペンダントとして大事に持っているの はその部品。 髪は父親の追手を逃れるために染め、目はカラコン、名前も偽名で変装している。 町の高校に通っていたが、現在絶賛サボり中。家出は春から。 狙い:金ためて南の街へ行って、すべてを忘れて人生エンジョイすること。 戻る