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「なんか気持ち悪いなコレ......一体どうなってんだ?」 その光景は昨夜見た末っ子のれいむとは思えない謎の物体が、水槽型虫かごの底に溜まっていた。 緑の網の蓋にしっかりと嵌っていた頭部はいつの間にか抜けて、白くデロデロとした何かの上にちょこんと乗ってだらしなく舌を垂らしていた。 「あー頭から下は朝露でふやけたのか。」 ぴったりと嵌っていた所もふやけたらしく自重で頭が抜けたようだ。 「しっかし気持ち悪いなぁ。」 そう言うと俺は蓋を外してから水槽を傾けて中身を出した。ずいぶんと気持ち悪い姿になった末っ子のれいむは傾けられた水槽の壁をデローっと伝って足台の上に落ちて 時折「ゆ”ゆ”ゆ”...」と声らしき音を鳴らした。 「あ、おにーさん!ゆっくりおはようございます。」 「ゆっくりおはようございます!」 「おにーさん、それはな...に?...ゆーーーーー!」 「ゆぅ?....れ・れいむ?........ゆーーーーーー!れいむーーーーー!!」 幾ら家族とはいえ、即座にその気持ち悪い物体が自分の家族の一員だと思えなかった。いや、思えないほどに姿が変わっていたのだ。 「れいむ!れいむ!れいむ!ゆ・ゆっくりしていってね!」 「おちびちゃあああああんん!いったいどうしてぇぇぇええ!」 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”...。」 「おちびちゃんしっかりしてね!ゆっくりしてね!おかーさんだよ。れいむぅぅぅううう!」 「れいむ!だいじょうぶ?れいむ、なにかおはなししてよ!」 おーおー♪うろたえているなぁ、凄い取り乱しようだ。喋っている言葉の意味が不明だ。 「おちびちゃん、おかーさんが「ぺ~ろぺろ」で治してあげるからしっかりしてね!」 「れいむも「ぺ~ろぺろ」するよ!」 親のれいむと姉のれいむは急いで変わり果てた姿の末っ子のれいむを舐め始めた。だが末っ子のれいむの大半は既にゲル状に溶けている。 「ゆごっ!ゆべぇえええええ!ぎぼちわるいいいい!」 「ゆぶっ!ゆべっ!....れいむ...えぶっ」 「おにーざん!なんどがじてくだざい!おぢびじゃんを、おじびじゃんをだずけてぐだざいいいいい!」 「れいむぅ!れいむぅ!ゆびぇえええええん!」 「えー!なんとかしろって言われてもなぁ.....そもそも治るのか?これ。」 お、コイツいつものスタイルじゃなく足にすがりついて涙やら涎やら垂らして泣いてやがる。あーあー!やめろっつーの!服が汚れる! たしか、オレンジジュースが良いとか何とか聞いたが、家にはそんなもん無いしなぁ。そもそも、そんなもんぶっ掛けたら流れて悪化しそうだ。 砂糖水?いや結果は同じか。.....ん~面倒だからコーヒー用のグラニュー糖でもぶっ掛けるか。 「ちょっと待ってろ」 俺は家の茶箪笥からコーヒー用のグラニュー糖が入っている防湿瓶を持ってきて適当に直接ザザッと山盛りに振りかけた。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎ.....ぎっ!ぎぎっ!」 なんか悪化したような気がするが.............あ!これ塩だったわ。 「おにーさん、なんだかおちびちゃんへんだよ?くるしそうだよ」 「れいむ!れいむ!ねぇおへんじしてよ!れいむーー!」 「大丈夫、大丈夫♪ほら、溶けてた体が元に戻ってるだろ」 たしか浸透圧だか浸透作用だかで、ふやけた体が引き締まってきた。さすがだな俺は、歯槽膿漏も塩が入った歯磨き粉で治ると聞いたし。 「ぎぎぎぎぎ...ごぷっ..ごぷっ」 「あぁ!おちびちゃん!あんこさんはいちゃだめーーー!おねがいだからはかないでー!」 「れいむしっかりして。おねーちゃん、もうだいきらいとかいわないから...。」 あー、やっぱダメかぁ。しょうがない、ちゃんとグラニュー糖ぶっ掛けるか。 俺は再度、家に戻ってグラニュー糖がちゃんと入っている防湿瓶を持ってきた。末っ子のれいむの上にかかっている大量の塩をフーっと息で吹き飛ばしてから、 さっきと同じようにグラニュー糖を大量に振りかけた。 「これで大丈夫だ。しばらく様子見てろ、俺は仕事があるからもう行くわ!」 「おにいいいいざぁん!ほんどうにあじがとうございまず!あじがどうございばず!」 「おにーさん、れいむおにーさんのこと、だいじゅぎでず!ぼんどうにだいじゅぎです!!!」 うわぁ...気分悪いわぁ。お前はマジで俺をメンタルクリニック行きにしたいのか? そして、庭に残された2匹と変な1匹...... 「おかーさん、おにーさん行っちゃったね。おにーさんはほんとうにゆっくりしているね。」 「おかーさんは、おにーさんのところにきて、ほんとうによかったわ。」 塩やらグラニュー糖やらをぶっ掛けられた末っ子のれいむは体内の餡子を吐き出すのを止めて今は落ち着いている。時折「ぎっぎぎぎぎ...」と呻いたり 「ふひゅー...ふひゅー...」と息を荒げたりして身を捩っている。 当初2匹は、そんな様子の末っ子のれいむの傍らに寄り添って絶え間なく話しかけたりして看病していたが、春の日差しが誘う暴力的なまでの睡魔にやられて すっかり寝込んでしまったようだ。 「....おきゃーしゃん?.....おにぇーしゃん?....。」 「ゆぅ....ゆぅ....ゆぅ...ゅ...ゅ...ゆ?...ゆ!ゆゆ!....れいむ?れいむ!!れいむなの?れいむーー!....おかーさん!おかーさん!」 「ゆゆっ!どうしたの?おちびちゃん....おかーさんはゆっくりしているわ....ゅ....ゅ...」 「ゆっくりおきてよ!おかーさん!れいむが!れいむが!」 「....ゆあ!おちびちゃん?おちびちゃんだいじょうぶなの!」 「ゆぅ~♪れいむがなおったーー!れいむ!れいむ!れいむ!」 「おちびちゃーん!ゆっくりよかったわ....ほんとうに...よかった。」 「おにぇーしゃん、おかーしゃん.....れいむさびちかったよ.....。」 後から掛けたグラニュー糖が効を奏したのか、はたまた春の日差しが余計な水分を蒸発させたのが良かったのか真相は謎だが、末っ子のれいむはすっかり元通りになっていた。 外見上は.....。 しばらくの間、れいむ一家は末っ子のれいむに身を寄せ、泣きながら「す~りすり」を繰り返して死の淵に居た末っ子のれいむの生還を喜んでいた。 「おちびちゃん、おなかすいたでしょう。あたらしいおうちにいって、あまあまさんをたべましょうね♪」 「れいむのぶんもたべてもいいからね。れいむはおなかさんすいていないから。」 「さぁあたらしいおうちに、ゆっくりいこうねぇ~♪」 「れいむ~はやくおいでよ♪あまあまさんたべたら、れいむといっしょにおさんぽしようねぇ。」 「ゆ?どうしたの?おちびちゃん?」 「はやくこないとれいむが、あまあまさんぜんぶたべちゃうぞ~♪」 「あみゃあみゃさん!あみゃあみゃさん!れいみゅいっぱいたべりゅ~♪...........ゆっ....ゆっ...ゆ?....ゆぅうううううう?!!!」 「にゃんにゃのこりぇー!!!あんよしゃん!れいみゅのとっちぇもゆっきゅりしたあんよしゃんうごいちぇー!!」 「おちびちゃんどうしたの?!あんよさんうごかないの?」 「れいむ、ゆっくりれいむに、あんよさんみせてみて.........ゆぅ....なんともないよれいむ。いったいどうなってるの?」 「にゃんでぇー?!どぼちてぇー!にゃんでうぎょきゃないにょ?れいみゅの、あししゃん!ゆっきゅりしちぇないでうぎょいてよ!」 「まってねおちびちゃん、おかーさんがいま「ぺ~ろぺろ」してなおしてあげるから。」 「れいむも「ぺ~ろぺろ」するから「あんっしん」してね、れいむ。」 親のれいむと姉のれいむがひっきりなしに末っ子のれいむの足を長い舌で舐めるが、一向に動く気配がない末っ子のれいむの足。 「...どーしちぇ?どーしちぇれいむのあんにょしゃんうごきゃないのぉぉぉおお!!おきゃーしゃん、おにぇーちゃん、にゃんでれいむのあししゃんなおしちぇ きゅれないの?!ばきゃなの?しぬの?はやきゅゆっくちなおちてよおおおおお!!!」 親のれいむと姉のれいむが一生懸命に舐めているが全然治らない。それどころか、舐めすぎて足の皮が溶け出し、末っ子のれいむの足に激痛が走り始めた。 「いじゅああああいいい!にゃーみぇーちぇー!れいみゅいちゃんだじょ!れいみゅいちゃいっていっちぇるでしょおおお!!れいみゅほんっきゅでおきょるよ! こにょ.....ばきゃどもめえええええ!!」 「....れいむ....。」 「おちびちゃん....。」 「お・おちびちゃんは、おなかがすいてるのね....それで....くっ。」 「おかーさんゆっくりしてね!そうよ、れいむはおなかがすいてるのよ、けがもひどかったし。あまあまなごはんさんをたべれば、あんよもきっとうごくようになるわ。 ね!れいむ!おねーちゃんが、いまもってきてあげるからまっててね。」 そう言うと姉のれいむは、新しいお家から最後となった残りのバウムクーヘンを咥えて足台の上に持ってきた。 「ゆぅ~♪れいむのあみゃあみゃしゃんだー!ゆっくちたべるにょおおおお!!」 「そうねおちびちゃん、みんなでいっしょに「む~しゃむしゃ」しようねぇ~♪」 「れいむはちょっとだけでいいから、れいむはいっぱいたべてね♪」 「さぁ、おちびちゃんたち~いっしょに~♪」 「む~しゃむしゃ、む~しゃむしゃ」 久々の一家団欒というところか、れいむ一家の3匹は最後のバウムクーヘンに噛り付いて食事を始めた。 「し・しあわ」 「しあわせ」 親のれいむと姉のれいむが最後のバウムクーヘンを食べ、食事中のゆっくりがやる特有の行動「しあわせ~」を言いかけた所で、それを遮る絶叫がこだました。 「ちょっとぉぉおおおお!にゃにしてんのー!!!」 「え?」 「なに?れいむ?」 「こにょあみゃあみゃしゃんは、れいみゅがみちゅけたあみゃあみゃしゃんだよ!にゃに、かっちぇにちゃべちぇくれてんにょー?!」 「こ...このこは....ほんっとに!このこは....」 「....れ・れいむのわからずやー!」 親のれいむがプルプルと怒りに震えながら黙って左右のもみあげを使い、まだ末っ子のれいむが齧っているバウムクーヘンを取り上げ、頭の上に乗せて新しいお家 の中に消えていった。 「かえちぇにょー!それはれいみゅのあみゃあみゃしゃんだにょ!かえちぇよ!きょのくしょばばぁ!」 「かーえーしぇー!いいきゃげんにしゅろよ!ばきゃおや!きょの........げしゅ!げしゅおや!」 「ゲス」それは、ゆっくりの間でも最高ランクの罵声である。あまりにも酷い形容詞がゆえに言った本人も卑下されるほどの醜悪な言葉。 さすがの親のれいむも、それには我慢できなかった。いくら出来が悪くても、植物性妊娠を遥かに凌駕する程の母性が芽生えると言われる胎生妊娠を経て実際に 腹を痛めてまで産み落とした最愛の子供であろうとも、自分に向かって「ゲス」と罵るのは容認はできなかった。 親のれいむは、一度新しいお家に入ったものの、その発言にかってないほどの怒りをその顔に表し、新しいお家の中から飛び出してきた。 末っ子のれいむが動けずに佇んでいる足台に勢いよく飛び降りると、怒りの一閃をもみあげで打った。 「ゲスはあんたのことよ!」 たった一言、大声で怒鳴ると親のれいむは新しいお家の中に戻り沈黙した。姉のれいむも、いつものように末っ子のれいむに優しい言葉を投げかける事はせず、黙って 母と同じように新しいお家の中に入って行った。 「いじゃいいいい!いぎいいいいい!きょのげしゅおや!れいみゅ、にゃんにもわりゅきゅにゃいのに!「ぎゃくったい」しゅりゅばきゃおやは、ちねええええ!」 「....いじゃい.......ゆぅ?きょきょはどきょ?にゃんだきゃへんだにょ?......ありぇ?ゆっゆっゆ!うごきぇにゃい?うごきぇにゃいいいい!!!」 親のれいむが放った強烈な一閃で打ち飛ばされた末っ子のれいむは、足台の上を勢いよく転がり、家の壁と足台の間にある隙間に顔を上にして、すっぽりと 嵌りこんでしまったのである。 言い方を変えれば、巨大なクレバスに仰向けで落ちて身動きが取れなくなった様子と酷似している状態だ。 「おにぇーしゃーん!おにぇーしゃーん!れいみゅにゃんだかうごきぇにゃいよー!しゃっしゃとたちゅけてね!いましゅぐでいいよっ!!」 「.....おにぇーしゃん!ちゃんときいちぇるの?きゃわいくちぇ、ゆっきゅりとしゅた、れいみゅがにょんでるんだにょー!」 「.........しゃっしゃとたちゅけろー!にゃにやってんのおおおおお?!ばきゃにゃの?ちゅぬの?きょのぐじゅうううううう!」 末っ子のれいむが、いくら叫ぼうと誰も来ない。 一方、お家の中では......。 「おかーさん、ゆっくりね。ゆっくりおちついてね。」姉のれいむは、そう言いながら「す~りすり」を繰り返す。 「...ゆ....ゆ..ゆううう。おちびちゃん。おかーさんはどこでまちがえたの?」 「おかーさんはとってもゆっくりしているよ。れいむがいちばんわかっているよ。」 「ゆぅ、れいむ...。」 「おかーさん....。」 ~~~その日の夜~~~ 「あれ?いねぇな?...........お、いるじゃねぇか。なんだ寝てんのか?!」 「ゆ!ゆぅ~。おにーさん、ゆっくりしていってね。」 「....ゆぅ。ゆっくりしていってね。」 「なんだよ、なんかお前ら元気ねぇな~。はは~ん、お前らバカだから餌を全部食っちまって腹減ってるのか?だが約束は約束だ!ちゃんと約束の日が来るまで 餌はやらんぞ!」 「おにーさん、ごはんさんはまだだいじょうぶよ。おかーさん、ちょっとつかれているの。ただそれだけだから「しんっぱい」しないでね。」 「はぁ、そうっすか?ところであの半分溶けていたクソガキが見当たらないけどどうしたよ?」 「......。」 「.....ゆぅ。」 「ん?」 「........た.....たちゅ.....たちゅけりょ....たちゅけりょ!きょのくしょじじぃ!どりぃえーは、ちゃっちゃとれいみゅをたちゅけりょー!!」 「ん?んん?....どこにいるんだ?」 「.....きょきょだ、きょよきょ!ばきゃにゃにょ?ちぬの?きょのくしょどりぇー!」 「ん~?なにやってんだお前、しかもそんな狭い所で。」 「だしぇー!れいみゅをだしぇー!はーなーちぇー!」 「離せって....お前....バカだろ?お前って嵌るのが趣味なのか?」 「いいきゃら!はやきゅれいみゅをきょきょきゃらだしぇー!!!きょのぐじゅ!」 「相変わらずだな....お前は.....んなもん知らんわ!」 ガラガラガラ....ピシャッ! 「....にゃんで....にゃんで...にゃんでだりぇもたちゅけちぇきゅれないの?.....れいみゅにゃんにもわりゅくにゃいのに.......」 「ゆぅぅ......れいみゅにゃんだきゃ「うんうん」しちゃくなっちぇよ。....ん...んん!.....ちゅっきりいいいいいいい!!!!」 「ふぅ、ひしゃびしゃの「うんうん」は、きもちぇにょかったにょ。きゃわいっくてごみぇんね!」 末っ子のれいむが放出した大量の便は、地面に黒い小山を築き、その先端はだらしなく未だ末っ子のれいむの肛門と繋がっている。 「ゆぅ?」 「ゆぅぅぅううううう!!!くちゃいいいいい!!!めっちゃくちゃいいい!!だれきゃ!はやきゅ「うんうん」を、きゃたじゅけてね!いましゅぐでいいよっ!」 「ゆゆっ!はやきゅきゃたじゅけりょっていっちぇるだろおおお!!!」 「だりぇかー!おへんじしちぇー!」 「......おねーしゃん......」 「ゆぅ....くちゃいよぅ.....」 「.......。」 ~~~次の日の朝~~~ 折角の休みだと言うのに俺は何の予定もなく、ただダラダラと正午過ぎまでリビングのソファの上で休日を過ごした。 リビングの窓を開け、庭で跳ねる姉のれいむをボーっと眺めてビールを飲んでいた。BGMはもちろん足台と家の壁に嵌っているクソガキの叫び声だ。 たまに聞こえる叫び声に姉のれいむはビクンと反応するが、ぎこちなく無反応を装っている。その姿が滑稽で見ていて面白い。 親のれいむは一生懸命、花やら、庭を這う虫やらを捕まえては、新しいお家に運んでいる。野生生活が長かったんだなぁとボンヤリ思った。 「おにーさん、おにーさん。」 跳ねるのに飽きた姉のれいむが窓際に登ってなんか言っている。 「おにーさん、れいむそっちに行っていい?」 「ダーメ!お前らは外だ!」 「ゆぅ.....れいむ、おにーさんと「す~りすり」したいよ。」 「丁重にお断りする。」 「ていちょぅ?ゆぅ?」 「なんでもいいから、そっから入ってきたら蹴飛ばすからな!」 「ゆぅぅぅぅ!れいむ、おにーさんだーいすき!だから....「す~りすり」しようね!」 「断る!!!」 もう...勘弁してくれよ。饅頭じゃなくて人間の女に「す~りすり」したいって言われたいぜ。まったく。 ピンポーン.....ピンポーン....... んだよ!うっせーなー!新聞も宗教も全部いらねぇぞ! ドタドタドタ....ガチャ...「あーはいはい、なんですか~?」 「あのー、こんな「ゆっくりのれいむ」を、見かけませんでしたか?」 不機嫌そうに開けたドアから春のそよ風に乗っていい香りがやってきた、そこには髪の長い綺麗な女性が眩しいほどの笑顔で一枚のビラを持って佇んでいた。 「...あの。」 「は!....はいはいはい、ま・迷子とかですか?」 「えぇ、私の飼っていた、ゆっくりなんですけど。」 「はぁ~かわいい「れいむ」ですね~」 「ありがとうございます。....このゆっくりが、よく「れいむ」だと、ご存知で。」 「まぁ~俺....いや、私もゆっくりが好きでね、今も.....」 ~~~一方、庭では~~~ 「おかーさん、あおむしさんたべちゃうの?」 「そうよ、おちびちゃん。とっても「えいっよう」があるのよ。おいしいわよ~」 「ゆぅ、なんだかかわいいそうだよ.......」 「...............。」 「おかーさん?どうしたの?おこったの?れいむだいじょうぶだよ、ちゃんとたべれるよ。」 「.............。」 「おかーさん?」 「.....ゆ......ゆ......ゆぁ.....ゆあああああああああああああああああ!!!!!!!!」 春のそよ風は懐かしい香りを運んできた。ペットショップで生まれ両親から無理やり引き離され、絶望のどん底だった自分を優しく包んでくれたあの香り。 苛烈なバッジ取得のための「おべんきょう」も、この香りと、あの微笑があったからこそ乗り越えられた。いつしか自分の両親より傍に居てゆっくりできたあの頃の香り。 もう二度と....もう二度と....そう思って絶望し諦めた、あの香りがする。陽だまりでゆっくりしていたあの頃の思い出が荒波のように襲ってくる。 どっちだ!どこからだ!親のれいむは体を右へ左へと捩りながら探した........こっちだ! 聞こえる!聞こえる!自分をいつも、ゆっくりさせてくれたあの声だ!時には厳しく叱られたが、後で数十倍の優しさで包んでくれたあの声だ! どこだ!どこから聞こえる!お願いです、教えてください!もう一度だけ....もう一度だけ..... 「...ゆぅ?おかーさ....」 聞こえた!こっちだ!間違いない!確かそこを通ってこの庭に来たあの道だ!! 親のれいむは跳ねた、何度も何度も跳ねた。例えそこに小石があっても痛みなど感じはしなかった。そんな事よりも早く...早く.... そして家の角を曲がった所に彼女は........居た。 「この「れいむ」を飼っていたわけですか~。どことなく利口そうな感じがしますね~♪」 「はい、とってもゆっくりしていた良い子でした。」 「おねえええええさあああああああああん!!おねぇさーん!おねーさーん!おねーさーん!」 親のれいむは全身全霊の力で彼女の足に飛びついた。顔は涙やら涎やらでぐちゃぐちゃだ。 「わ!え?なに?.....どうしたの?............れいむ?れいむなの!」 「おねえええええさあああん!れいむはれいむだよ!おねええええざあああああん!あいだがっだよおおお!もうぜっだいあえないどおもっだああああああ!」 「....あれ?コイツお宅の?」 「れいむ!れいむ!生きていたの!本当にれいむなの?よかったぁ。れいむ....」 「....ん~。なんだかなぁ~。」 彼女は親のれいむの元の飼い主だった......。 親のれいむを膝の上に乗せリビングのソファに座る彼女。実にいい女だ。直視しているとこっちが恥ずかしくなるような横顔なのでチラチラとしか見れない。 親のれいむと話しをする彼女をチラチラ見ていたら何度か目が合う、その度に彼女は極上の微笑を返してくれる。 俺はその度に照れた、照れまくって足元でゴソゴソしている姉のれいむを撫でてごまかした。 「そう...そんなことがあったの...れいむ....ごめんね。おねーさんがしっかりしてなかったから....。」 彼女の頬に大粒の涙が伝う。 「あ・あの...これ良かったら。」 「ごめんなさい。私......」 俺は緊張しながらティッシュペーパーを箱ごと持って彼女に差し出した。 「.....ゆぅ。おねーさん「しょうっかい」するね!このこが、れいむのおちびちゃんだよ。」 「....おねーさん?.....ゆっくりしていってね!!」 俺の差し出したティッシュペーパーで涙をぬぐっていた彼女の視界に、姉のれいむがやってきた。 「まぁ、可愛いおちびちゃん!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!...ゆふ~ん♪おかーさん、なんだかあかちゃんみたいだね。ゆふふふふ♪」 「もう!おちびちゃんたら!」 「さぁ、おちびちゃんも、おねーさんのお膝にいらっしゃい♪」 彼女は優しく姉のれいむと親のれいむを自分の膝の上に乗せた。 「ゆわー!おねーさん、いいにおい~♪」 「おちびちゃん、とってもゆっくりできるでしょう。このひとが、おかーさんのおねーさんだよ」 ついでに俺も乗せて貰いてぇぇぇぇなぁぁぁぁ!......しっかし、いい女は本当に良い匂いがするんだな。俺まで参るわ。 「ねぇ、れいむ、おちびちゃんは一人だけ?」 ほんの一呼吸だが親のれいむは固まった。 「うん、れいむのおちびちゃんは、ふたりだったけど....しんじゃった。のこったのは、れいむだけよ」 お!おぉ!コイツ!!あのクソガキを切ったな!結構やるじゃねぇか!姉のれいむは無表情に口を閉ざしている。コイツもなかなかだな!! 「....そうなの。ごめんなさい。れいむ.....」 「ゆぅ、きにしないでね。」 コイツらマジで最高だな!!! 「あの、すいません。今までこの子達を飼ってくれて大変感謝してます。凄く言い難いのですが...この子達を.......」 「あぁ~いやいや、気にしないでください!自分は全然いいですから!折角だからコイツと一緒にな!れいむ!」 「....でも、折角懐いているみたいだし...でも、私....」 「全然!いいですよ!つれて帰って末永く仲良くしてやってください!」 「いいんですか?」 「全然OKっす!!」 「れいむ、かえれるの?また、おねーさんといっしょに「す~やすや」や「む~しゃむしゃ」や「す~りすり」できるの?....おちびちゃんもいっしょにいいの?」 「そうよ、また一緒に仲良くできるのよ。みんなも待っているわ。また「おうた」を聞かせて頂戴ね。」 「おねえええええさあああん!!!れいむ、しあわせ~だよ!おちびちゃんもいっしょにいこうね~♪」 「ゆぅ!れいむもいっしょにいく~♪」 「おねーさんのおうちには、れいむのおともだちがいっぱいいるわ。みんな、れいむのおねーさんだよ♪いーっぱいみんなで「す~りすり」して「おうた」を うたおうね~♪」 「れいむ、たっのっしっみ~♪」 「あら?う~ん......今何か聞こえませんでした?」 「.....どきょ.....どきょいきゅの?.......おきゃーしゃん....おにぇーしゃん.....れいみゅも......いっしょに......いきゅ。」 「さぁ?れいむ、何か聞こえたか?」 「.......。」 「.......れいむ、お庭で遊んでくる~」 あ、またコイツ無表情になった。 そう言うと姉のれいむはポンポンと跳ねて庭に降りた。庭に降りた姉のれいむは遊ぶと言うより何かを探している。ウロウロと地面を見ながらゆっくりと這っている。 「.......ゆ、これくらいだわ」 姉のれいむは、そう呟くと小石を咥えて足台の上に登った。そして、家の壁と足台の間に挟まれている末っ子のれいむを見下ろした。 その瞳は冷静でとても冷たく体の芯から冷えるような眼差しだ。 「ゆ!おにぇーしゃん!.....おにぇーしゃん、おきゃーしゃんとどこゆきゅの?れいみゅも!れいみゅもいっしょにいきゅうううううう.......おがっ!」 姉のれいむが探していたのは、末っ子のれいむの口にぴったりと嵌る小石だった。姉のれいむが落とした小石は前もって計ったかのように末っ子のれいむの前歯をへし折り、 すっぽりとその口に嵌ったのであった。 「おが!おがががが!......おがー!おがー!」 これで末っ子のれいむの声は、もう二度と優しい彼女の耳に届かなくなった....。 「へぇ~結構近くなんですね、いや!重いですよ!あー無理無理無理!自分が手伝いますよ!コッチの方をお願いします。俺はコッチ持ちますので。」 「いや、全然遠くないですよ!大丈夫です任せてください!あーでも家に着いたら喉ぐらいは渇いちゃうかな~♪えへへへへ。」 俺は下心の塊になりつつ、親のれいむを持ち。姉のれいむを彼女に持ってもらって彼女に家に向かった。 ~~~数時間後~~~ 「YES!!YES!YES!イエース!!あんな、べっぴんさんの電話番号げっと~♪来週のデートもげっと~♪饅頭付きだけど...でも!ツイてるぜ!俺にも春がきたぜ!」 俺は彼女の電話番号と来週の饅頭付きデートのアポを手に入れて嬉しさのあまりソファの上でビッタンビッタンと陸に上がった魚のように跳ねていた。 「しっかしアイツらも....ぷっ.....なかなか......ぷっ......やるなぁ。......ゲタゲタゲタ!」 「そういや、あのクソガキはどうなったんだ?」 俺はクソガキの嵌っていた、家の壁と足台の隙間を見た。 「....ゲラゲラゲラゲラ!おいおい、やるな!あのガキ!」 末っ子のれいむは涙を流しながら小石を口に嵌めて泣いていた。モゴモゴ何か言っている、何を言ってるのか聞きたくなった俺は爪楊枝を上手に使って末っ子のれいむの 口を塞いでいた小石を取り除いた。 「おねーじゃああん!!おがーじゃあああん!どぎょいっだのおおお!!れいびゅはぎょぎょにいりゅにゅー!!!」 「おい!ぐじょじじぃ!おがーじゃんとおねーじゃんはぁ?どぎょ?じゃっじゃといええええええ!!!!」 「あー....お前、捨てられたんだよ。アイツらに。今頃新しい家で楽しくやってるだろうな。」 「にゃんで?!にゃんでれいびゅをおいでいぐううううう?!!」 「当たり前だろ、お前みたいなゲスなんか連れて行くわけないだろ。バカか?」 「ゆ!れいびゅ、げしゅにゃんかじゃないいいいいいいいい!!」 「うっせ!黙って死んでろ!」 ガラガラガラ.....ピシャッ! 「おい!ぎょのぐじょじじぃ!れいびゅじゃまをごごがらだじぇえええええ!!!」 「.....にゃんで....にゃんで、れいみゅを.....おいちぇいくの.....おねーしゃん.......おきゃーしゃん.....。」 「ゆぴっ!......にゃんだきゃ、れいびゅの「あにゃる」じゃんがへんだにょ...。ゆびぃいいい!!!い・い・いだあああいいいいい!!!」 「あにゃるしゃん!あにゃりゅしゃん!ゆっぐじでねっ!.....いぎゃああああ!!!にゃんかはいっちぇきゅりゅううううう!!!いじゃああいいいい!!」 「にゃんにゃのこりぇ?いじゃあああいいいいい!!れいびゅの、じぇくちーな、しぇにゃかしゃんがいだいいいいい!!!」 「ゆあああああ!!いっぱい!いっぱいいりゅううう!!!ゆっくりぎょないでね!.....ゆああああ!にゃに?にゃんにゃの!」 末っ子のれいむが放出した大量の「うんうん」、いや餡子の匂いに誘われて足台の下で越冬していた蟻が大量に群がってきた。 最初は「うんうん」に群がっていたが、蟻達は次第にその先にある末っ子のれいむの「あにゃる」まで掘削を始めた。と、それと同時に背中からも 饅頭の皮を食い破って体内に侵入を始めた。 「いじゃあああいいいいい!!にゃめでね!にゃめでね!れいびゅ、じぇんじぇんゆっぐちでぎないよ!ゆがががががが!」 「いびゃああああ!れいびゅのあんごじゃんが!あんごじゃんがもっでがれるうううう!!!あんござんもっでいっぢゃだめぇー!!! 「あががっがが!おがっ!ががっががっが!おぐじのなががら.....いっばいででぎだああああ!!!ぎっぎぎっぎっぎ!」 末っ子のれいむの体内を掘削しながら掘り進む蟻達。末っ子のれいむの体内を縦横無尽に掘り進み、まるで蟻の巣のようだ。蟻達はひたすら末っ子のれいむの 体内の餡子を運び出し、穴を掘り進む。そして口の中に出入り口を作り、常に「口」と「あにゃる」から出入りを繰り返し、大半の餡子を運び出した。 「どぼじて.....どぼじて.....どぼじてごうなりゅの?........でぃびゅ....にゃんにも....わりゅきゅ....にゃ....にゃいのに....」 「.....おにぇーじゃん....おがぁーじゃん....。」 「もっど....もっどゆっぐぢじだがった....。」 終わり 最後までお付き合いありがとうございました。感謝です。
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『ぼーきゃくろくっおん』 21KB 虐待 制裁 家族崩壊 同族殺し 飼いゆ 現代 虐待人間 某アニメ映画のパロディではありません 注意: 某映画とは一切関係はありません(録音というか録画だし) ゆっくりが変なところで高スペックです(ネタってことで勘弁して下さい) 『ぼーきゃくろくっおん』 「ゆわああああぁぁぁぁぁぁ!?」 「どぼじでぇぇぇぇぇ!?」 とある住宅の一室にて突如響き渡るゆっくりの悲鳴。 その悲鳴を聞きつけた飼い主の青年が何事かと現場に駆け付けた。 「なんだなんだ?どうしたってんだ?まりさ、れいむ」 そこには二匹のゆっくりが大粒の涙を流しながら絶叫していた。 そして二匹の目の前には大量の餡子がぶちまけられている。 「お、おにーさぁぁぁん!れいむの・・・・・・れいむのおちびちゃんがぁぁぁ!」 「ん?ひょっとしてその餡子、お前らのチビか?」 よく見ると飛び散った餡子の中心には黒いとんがり帽子がちょこんと置いてあるのが確認できた。 この帽子が無ければ、飛び散った餡子が潰れた赤まりさのものであるとはわからなかっただろう。 「こいつは酷いな・・・・・・一体何があったんだ?事故ってレベルじゃねぇだろコレ」 この餡子のぶちまけられっぷりからして、躓いて転んだとか、どっかから落ちた程度では説明はつかない。 それほど酷い状態だった。 「わがらないんだぜぇぇ!まりざだちのしらないあいだに、おちびちゃんがいなくなって・・・・・・!」 「それで・・・・・・ゆぐっ・・・・・・どこにいったのか、さがしにいってもみつからないから、もどっでぎだら・・・・・・おちびちゃんが、おちびちゃんが・・・・・・えいっえんにゆっくりしてたんだよぉぉ!!」 ただ事ではないと判断した青年はただちに室内に異常が無いかを確認しはじめた。 そしてすぐに異常らしきものを発見する。窓の一つが開いているのだ。 「こりゃあ、別のゆっくりの仕業かもしれんなぁ・・・・・・」 家に侵入したゲスゆっくりか、捕食種ゆっくりなどの仕業ではないかと青年は判断した。 「ゆ、ゆるさないんだぜぇ・・・・・・!おちびちゃんをころしたゲスはただじゃおかないんだぜぇ!!」 まりさは歯をギリギリとさせ、怒りの表情を浮かべていた。 「ただじゃおかないって・・・・・・犯人を見つけたらどうするつもりなんだ?」 「きまってるのぜ!ふくっしゅうなのぜ!おちびちゃんがうけたいたみをはんっにんにもあじあわせてやるんだぜ!!」 まりさの穏やかではない発言に青年は思わず眉をしかめる。 「・・・・・・まりさよ、復讐なんて虚しいだけだぞ? チビが死んじまったのは悲しいことだが、いつまでも過去にこだわってたら明るい未来なんてやってこない。 これは悲しい事故だと諦めて、また新しい子供でも作ってゆっくりした方がお前らの為ってもんだろ?」 青年は死んだ子供のことは忘れろという。 一見、冷酷なことを言っているようにも聞こえるかもしれない。 だが相手はゆっくりである。ゆっくりは本人にとって都合の悪い記憶は忘却する性質を持つという。 子供を殺された怒りの感情も時が経ち、新しい子供でも作ればすぐに忘れてしまえるだろう。 だから、一時の感情に身を任せて復讐などというゆっくりできないことに時間を費やしたところでただの徒労にしかならない。 そう青年は思ったのだが・・・・・・ 「はぁぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるんだぜぇぇぇ!?」 「そんなことできるわけがないでしょぉぉぉ!?」 冷却期間が足りないのだろう。そんなことを容認できるゆっくり達ではなかった。 ゆっくりと言えども子供を失った悲しみはそう簡単には忘れられないのだろう。 「はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!」 「それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!」 「あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!」 「いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!ゆっくりしていってね!えいっえんでいいよ!ゆぎぎ!」 「えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ! はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ! えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!ゆがー!」 怒りで頭(といっても頭しかないのだが)に血が上っているのだろう。 ゆっくりらしからぬ物騒な発言を繰り広げている。 そんな飼いゆ達の姿に青年は溜息をついた。今は何を言っても無駄だろう。 「はぁ・・・・・・わかった。そんなに言うなら犯人探しを手伝ってやろう」 「ゆゆ!?そんなことできるの!?」 「まあな。・・・・・・実はこの部屋にビデオカメラを設置しておいたんだ。 これを再生してやれば事の顛末がわかるはずだ」 元々はゆっくりの生態を観察するために青年が設置しておいたものだ。 まさかこんなことになるとは夢にも思わなかったに違いない。 「ゆ?びでおかめらさんって?」 「ああ、ビデオカメラってのはだな・・・・・・」 ゆっくり達にもわかるようビデオカメラが何なのかを説明した後、録画した内容を観るためにビデオをモニターにセットする。 「さて、これで準備はOKな訳だが・・・・・・最後にもう一度だけ確認する。 本当にいいんだな?やめるなら今しかないぞ」 これを見れば犯人はわかるだろう。 だが、それと同時に自分たちが可愛がっていたおちびちゃんの死に様を見せられるということでもあるのだ。 それは両親にとっては辛いことである。 「ゆぅ・・・・・・おにーさん。まりさたちは、もう、きめたんだぜ。 そうしなきゃ、みらいにむけてゆっくりなんてできないんだぜ」 「れいむたちはみらいをゆっくりするためにも、かこのせいっさんをしなくちゃならないんだよ!」 二匹のゆっくりはキリッとした表情で青年を見つめていた。 どうやら二匹の決意は固いようだ。 「そうか・・・・・・お前らがそう決めたんなら、もう止めはしないさ」 青年はビデオを再生させる。 「それじゃあ始めようか・・・・・・その嘆きを再生する」 『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』 モニターにはついさっきまで寝床でゆっくりと眠っていた赤まりさの姿が映っていた。 「ゆぅぅ・・・・・・ほんとうに、おちびちゃんがうつてるよ!おちびちゃん!ゆっくりしていってね!」 「れいむ、さっきも説明したがこれは過去の映像だ。チビが生き返ったわけじゃない」 「ゆ、ゆぅ、わかってるよ・・・・・・」 それでも叫ばずにはいられなかった。それほどまでに我が子は大切な宝物だったのだ。 『ゆぅ~ぴぃ・・・・・・ゆぅ~ぴぃ・・・・・・』 『ゆゆ~ん、まりさはもうたべられないんだぜぇ。むにゃむにゃ・・・・・・』 『ゆう、ゆう、れいむ、かわいくってごめんね~・・・・・・ゆぅ、ゆぅ・・・・・・』 ぐっすりと眠っている赤まりさの後ろにはまりさとれいむも眠っていた。 幸せそうに眠る3匹の寝顔をみているとこれから恐ろしい惨劇が待ち構えているなど想像もつかないだろう。 だが、それは唐突にやってきた。 画面外から大きな「手」がぬっと現れたのだ。 そしてその「手」は赤まりさの帽子を摘みあげた。 「ゆゆっ!?なにするんだぜ!おちびちゃんのおぼうしをかえすんだぜ!」 映像を見ていたまりさが叫ぶがこれは過去の映像である。 何を言ったところで起こってしまった出来事は変えられない。 「こいつがおちびちゃんをころしたはんっにんなの?」 しかし、予想に反して「手」はこれ以上赤まりさには手を出さなかった。 「手」は赤まりさから取り上げた帽子を寝床の近くにあるピンポン玉の上に乗せたのだ。 このピンポン玉は赤まりさの玩具として青年が用意したもので、赤まりさにとっては大切な宝物になっていた。 その後「手」は眠っているれいむの頬を人差し指でツンツンと突き始めた。 『・・・・・・ゆぅ?なんなの?れいむまだねむいよ・・・・・・』 れいむが覚醒し始めると「手」はまりさを同様に起こし始めた。 『・・・・・・なんなのぜ?まりさはすーぱーすーやすーやたいむなのぜ・・・・・・』 まりさも覚醒したようだ。 二匹はまだ寝ぼけているようで自分たちを起こした「手」には気がついていないようだ。 そして「手」は何をするわけでもなく画面外へと引っこんでしまった。 おかしい。 この映像を見ていたまりさとれいむは自分の体から嫌な汗が流れていることに気がついた。 なぜだろう?わからない。 ただ、ここから先の映像は見てはいけない。 そんな漠然とした思いが二匹の頭の中で警鐘としてガンガンと鳴り響いていた。 それがなぜなのかは全くわからない二匹はこの状況に困惑していた。 と、その時である。 『ゆゆっ!?なんだかゆっくりしてないゆっくりがいるよ!!』 突如、映像内のれいむが叫び声を上げた。 『ゆっ!ほんとうなのぜ!しかもなまいきにもおちびちゃんのベッドさんをどくっせんしてるのぜ!』 ゆっくりしていないゆっくり。 ゆっくりの世界では見た目が汚いゆっくりなどはこのように呼ばれることがある。 特に飾りのないゆっくりがよく言われることが多い。 そう、この映像の両親が言っている「ゆっくりしていないゆっくり」とは、先ほど「手」によって帽子を取られた赤まりさのことだ。 ゆっくりは飾りによって個体の認識をしているという。 だから帽子が取られた赤まりさは両親に自分の子供であると認識されなかったのだ。 「ゆっ!?ゆっ!?な、なにいってるんだぜ!?そのゆっくりはおちびちゃんなのぜ!」 「そ、そうだよ、とってもゆっくりとしたれいむのおちびちゃんだよ!?」 だが、映像を見ている両親は帽子の無い赤まりさをちゃんと自分の子供であると認識していた。 映像内の両親はそれができていないのに、同一のゆっくりでこの認識の違いは何故なのか? それは帽子を取られるところを実際に目撃しているかいないかの違いが、認識の違いにつながったのである。 いくらゆっくりといえど、目の前で飾りをとる場面を見ていれば個体認識はできるのだ。 『おちびちゃんのベッドさんをうばうなんてとんでもないゲスだね!』 『おい!おきるのぜ!このゲス!』 まりさが赤まりさに体当たりを喰らわせる。 『ゆぴ!?・・・・・・ゆ、ゆぅ?』 気持ちよく眠っていたところを突然、突き飛ばされた赤まりさは一体何が起こったのか理解できていなかった。 『ここはれいむのかわいいおちびちゃんのベッドさんだよ! ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりしないでゆっくりきえてね!』 『ゆぅ~?なにいっちぇるの?まりちゃはまりちゃだよ?』 『はぁぁぁぁぁぁ!!?なにいってるのぜ!?おちびちゃんはあそこにいるでしょぉぉ!?』 『そうだよ!おちびちゃんはベッドさんをとられてかなしんでるんだよ!ゆっくりしないであやまってね!』 どうやら二匹は帽子を乗せたピンポン玉を自分の子供として認識しているらしい。 これも飾りで個体認識をするゆっくりの特性だった。 『なにいっちぇるのぉぉぉ!?まりちゃがまりちゃだよ!おきゃーしゃん!』 『だれがおまえみたいなきたないゲスのおかあさんだぁぁ!』 『しかもおちびちゃんのなまえまでかたってるのぜ!』 『ゆぅぅぅ!?おちょーしゃんもなにいっちぇるのぉぉぉ!?』 あんなに優しかった両親から罵声を浴びせられ困惑し涙目の赤まりさ。 その時、赤まりさは自分の帽子が乗せられたピンポン玉を発見する。 『ゆゆ?どうちてまりちゃのおぼうちがこんなとこりょにあるにょ?ゆっくちかえしちぇね!』 赤まりさはピンポン玉に近づき帽子を取ろうとした、その瞬間。 ドン! まりさの体当たりを受け、赤まりさは思いっきり吹っ飛ばされた。 そして赤まりさは顔面を床に激しく打ちつけられた。 『ゆ、ゆぴぃ?・・・・・・きゃわいい、まりちゃのきゃおが・・・・・・い、いちゃい?』 赤まりさは突如受けた攻撃に何が起こったのか理解できていなかった。 だが、その攻撃を繰り出したまりさは怒り心頭で顔を醜く歪ませていた。 『こいつ・・・・・・おちびちゃんのおぼうしをうばおうとしたのぜ・・・・・・』 『ベッドさんだけでもずうずうしいのに・・・・・・おぼうしにまでてをだすなんて・・・・・・』 飾りはゆっくりにとって命の次に大事なものだ。 もし他ゆんがそれに手をだそうものならどうなるのか。 ピキピキピキィィィィィィィィィィィィ!!! 『とんっでもないゲスなのぜぇぇ!!!ぷくぅぅ!!』 『もうおんこうなれいむもかんにんぶくろのおがきれたよっ!!!ぷくぅぅ!!』 『ゆぴぃぃぃ!?お、おちょーしゃん!おきゃーしゃん!どうちておこっちぇるのぉぉぉ!?』 体をぷくーっと膨らませ、ゆっくり最大の威嚇行為を赤まりさに向けている。 もはや両親の怒りは有頂天に達していた。 『『ゆっくりできないゲスはせいっさいするよ!!!』』 『ゆ、ゆ、ゆ・・・・・っ!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』 こうして、両親による恐ろしい制裁がはじまった。 「や、やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」 「やめてねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 映像をみていた両親が叫び出す。 もはや変えられぬ過去の映像であるとしても叫ばずにはいられなかったのだ。 それほどまでに凄惨な制裁だったのである。 『ゆんやぁぁぁぁ!ゆんやぁぁぁぁああああ!!』 二匹掛りで執拗に体当たりを喰らわせている。 『やべちぇぇぇぇ!!まりちゃのかぎゃやくおうぎょんのかみのきぇぎゃぁぁぁ!!』 れいむが髪をブチブチと引き抜いている。 『いじゃいぃぃぃぃ!!おべべ!まりちゃのおべべぇぇぇ!!』 まりさが右目をくり抜き、空いた右目の空洞を舌でグリグリと穿っている。 『ぼう、やべちぇ、いちゃい、いちゃいよぉぉ、ゆんやぁ・・・・・・』 これだけ痛めつけられていながら、赤まりさは死ななかった。 二匹が殺さないよう適度に手を抜いているのだ。 『ゆげら!ゆげら!どう?いたいのぜ?いたいのぜぇぇ?』 『ゆげげ!でもゆっくりなんてさせてあげないよ?もっともっとくるしんでね!』 ゆっくりはゆっくりしていないものを見下す事が多い。 それは他者を見下すことで自分がよりゆっくりした存在であると認識する為である。 そしてその嘲りの感情は、時として暴力となって対象に襲いかかる。 それが今の状況だ。これは、もはや制裁などではなかった。 「うわぁ、流石の俺でもこれは引くわぁ・・・・・・ん?どうしたおまえら?」 二匹のゆっくりはもう映像を見ていられなかった。 目をつぶり、プルプルと震えながらこの真実から目を避けていた。 「おいおい、お前ら。過去の清算するんだろ?あんなにキリッとした顔でいってたじゃないか。 だからちゃんと見てないとダメだろ。おっ!なんかまた出てきたぞ。みてみろ」 「ゆ、ゆぅ?」 恐ろしい虐待が行われている最中。 画面外から再びあの「手」が現れたのだ。 その「手」はピンポン玉の上の帽子を摘みあげると画面外へと消えていった。 しかし、映像内の両親はそれに気付いていない。 赤まりさをいたぶることに夢中になっていたからだ。 『れいむ、そろそろふぃにっしゅにするのぜ。アレをひさしぶりにやってみたいのぜ!』 『ゆぅ?アレなの?ゆふふ、そうだね、ひさしぶりにやってみようね!』 そう言うと、れいむは頭が低くなるよう体をへにゃりと縮ませた。 まりさは息絶え絶えの赤まりさを口に咥えるとれいむの頭に乗り上がった。 『いくよ?まりさ』 『じゅんびおーけーだぜ!れいむ』 『ゆ、ゆぴぃ・・・・・・な、なに、ちゅるにょ?やめちぇね、やめちぇね・・・・・・』 れいむはまりさを頭の上に乗せたまま勢いよく伸びあがった。 『のーびのーび!』 そしてその伸びが最大になった瞬間、まりさはれいむの頭を踏み台に、遥か上空へと飛びあがる。 「ゆ、ゆげぇぇぇぇ!あ、あのわざはー!?」 「知っているのかー?まりさー!ってお前の映像なんだから当たり前か」 まりさを打ち上げた後、れいむはその場で仰向けに倒れこみ、あんよをプリン!と持ち上げる。 一方、上空へ打ち上げられたまりさは口に咥えていた赤まりさを腹の上に乗せ、そのままクルリと回転し、赤まりさが下になる体制のまま一気に下降しはじめる。 まりさの真下にはあんよを持ち上げたれいむがニヤニヤとした笑みを浮かべて待ち構えている。 『ゆっくりしてないゲスは・・・・・・っ!ぷくぅぅぅ!』 『ゆっくりしねぇぇぇぇぇ!』 『ゆぴぃぃぃぃ!た、たしゅけちぇ・・・・・・っ!』 『『ゆっくりほうかいのふぃなーれ!!』』 グシャアアアアアア!!! ぷくぅっと膨れた状態で下降してきたまりさの腹とれいむの持ち上げていたあんよが勢いよく衝突する。 そしてその間に挟まれていた赤まりさは衝突のショックでグチャグチャに潰されてしまった。 『ぷしゅるるるぅぅ~、ゆへへ!きまったのぜ!』 口の中から息を吐きながられいむのあんよから飛び退くまりさ。 『やったね!まりさ!』 れいむもむくりと起き上がる。 その際、あんよの上に残っていた潰された赤まりさがべちゃりと地面に落ちた。 「ゆ、あ、あ、あ・・・・・・」 「ど、どぼじで・・・・・・こんな、ことに・・・・・・」 「すっげぇなぁ、お前ら。無駄にスペック高すぎ」 赤まりさが自分たちによって殺される映像を見せられ、二匹はただ涙を流して呆然とするしかなかった。 『ゆ!そうだぜ!おちびちゃん!ベッドさんをどくっせんしてたゲスはやっつけたんだぜ!』 ゲスの制裁に夢中になり忘れていた自分の子供のことを思い出したようだ。 『ゆゆ?おちびちゃん?』 だが、どこを見渡しても赤まりさの姿は見えなかった。 目の前で潰れているのだが、いまの二匹にはそれがわからない。 『ゆぅ・・・・・・どこいっちゃったのぜ、おちびちゃん』 『ひょっとして、ゲスがせいっさいされるところをみるのがこわくなっちゃったのかも。 それでどこかにかくれちゃったんだよ』 『ゆゆ!おちびちゃんにはすこししげきがつよすぎたのかもしれないのぜ』 『ゆもう!ゆっくりやりすぎだよ!まりさ!』 自分もノリノリで制裁していたのを棚に上げてぷんぷんと頬を膨らませてまりさに注意をするれいむ。 『ごめんごめんなのぜ。きっととなりのおへやにでもいるのぜ。いっしょにむかえにいってあげるのぜ!』 『そうだね、こわがってるおちびちゃんにすーりすーりしてあんしんさせてあげようね!』 そう言いながら二匹は部屋から出ていった。 その直後、画面外から三度「手」が現れ、先ほど奪っていった赤まりさの帽子を潰された餡子の上に乗せ、画面外に消えていった。 しばらくした後、 『ゆぅ、おちびちゃんいないね』 『まったく、どこへいったのぜ』 二匹が部屋に戻ってきた。 こうして話は冒頭へと繋がるのだった。 「さて。これで犯人はわかった訳だが・・・・・・。 お前ら、犯人が見つかったらどうしてやるんだっけ?なんか言ってたよなぁ」 「ゆ!ゆ!し、しらないのぜ。まりさ、なんにもいってないのぜ!」 「れいむもしらないよ!それにおちびちゃんがしんだのは!かなしいじこだったんだよ! だかられいむ、なんにもわるいことしてないよ!」 あそこまで悪意に満ちた言動で子供を殺しておいて、この言い分である。 青年は肩をすくめ、軽く溜息をついた。 「お前らが、数分前に言った自分の発言もすぐ忘れるような餡子脳だってのはわかった。 ・・・・・・だが、そんなこともあろうかとお前らの発言もきっちり収録しておいたのさ」 ビデオはその後のことも録画し続けていた。 つまり、二匹が犯人を見つけて復讐を誓う場面もしっかりと録画されていたのである。 「えぇ~と確かここらへんだったな。ピッピッピッと・・・・・・」 リモコンを操作し、映像を問題のシーンまで進める。 『はんっにんをみつけて!かおのかたちがわからなくなるまでボッコボコにしてやるんだぜ!』 「・・・・・・だ、そうだが」 「「ゆ!?ゆ!?」」 「しかし、言った本人達が犯人だったということは、制裁の執行人がいなくなってしまうなぁ」 「そ、そうだよ!だから・・・・・・!」 「わかった。そういうことなら、僭越ながらこの俺が代わりに制裁を実行してやろうじゃないか!」 「「ゆゆっ!?」」 青年はそう言うとまりさの顔面を思いっきり殴りつけた。 「ふん!」 ドゴっ! 「ゆべぇぇぇ!?い、いだいぃぃぃぃぃ!!!」 「な、なにするのぉぉぉ!?おにーさぁぁぁん!!」 「お前もだよ。そら!」 れいむも同様に顔面を殴りつける。 「いだぁぁぁぁぁぁあああ!!」 ドゴ!バゴ!ベシ!ガスガス! 「ゆ、ゆべ!や、やべっ!やべ・・・・・・でっ!」 「いだ、いだい!いだいよぉぉぉ!ゆんやぁぁ!!」 その後、青年はまりさが言ったように顔の形が変わるまで殴り続けた。 「さてさて、お次は何をするんだっけかな?」 『それだけじゃすまさないよ!おめめだってくりぬいて、めのまえでむーしゃむーしゃしてあげるんだよ!』 「りょーかい♪とりあえず片目をくり抜いてやんよ」 ドスっ! 「ゆぎゃあああああああ!ば、ばりざのほうせきのようなおめめがぁぁ!!」 スボっ! 「ゆんぎゃああああああ!でいぶのよぞらにかがやくこうせいのようなおめめがぁあああ!!」 二匹は赤まりさと同じように右目を抉りとられ、あまりの痛みに辺りをのたうち回った。 「もっちもっち!お前らの目玉、白玉団子みたいでうめぇな。 もう片方は後で食ってやるから、とりあえず次いってみよう」 『あんよさんだってズタズタにしてやるんだぜぇ!うごけなくしてゆっくりといたぶってやるんだぜ!』 「次は足か。よっしゃ、このよく切れるカッタ―でズッタズタにしてやろうじゃないか」 ザク! 「ゆぎぃぃぃぃ!ばりざのがもじかのようなあんよさんがぁぁぁあ!!」 「ザックザクに耕してやるよ!」 ザク!ザク!ザク! 「や、やべでっ!ご、ごべんだざい!ごべんだざいぃぃぃ!あやばりばずがらっ!ゆるじでぐだざぁぁぁ」 『いくらごめんなさいしたって、ぜっったいゆるしてなんかあげないんだよ!』 「だってさ。あきらメロン♪」 「ぁぁぁぁぁいぃ!?や、やべでねぇぇぇ!あんよさんっ!いだいいだいじないでぇぇぇぇ!!」 足をズタズタに切り裂かれた。これでもう逃げることもままならないだろう。 「ゆ゙、ゆ゙、ゆ゙」 「も、もう、ごろじ、で・・・・・・」 「ふぅ。流石にもう限界か。充分いためつけたことだし。そろそろ楽にしてやろうか。ん?」 『えいっえんにゆっくりさせるなんてなまぬるいんだぜ! はんっごろしにしたあとオレンジジュースさんをかけてまたはんっごろしにしてやるのぜ! えいっえんのくるしみをあじあわせてやるんだぜー!』 「ああ、残念。まだまだ許されないようだ。ちょっとまってろ。オレンジジュース持ってくるから」 そう言いながら、青年は部屋から出ていった。 「ゆ、ゆぅぅ・・・・・・ど、どぼじで、ごんなごどにぃ・・・・・・」 「あんなに、ゆっくりしてたのに・・・・・・どぼじで・・・・・・」 この二匹は元々野良ゆっくりだった。 それを今の青年に拾われて飼いゆっくりになった。 それから二匹はとてもゆっくりとした日々を過ごしてきたのだ。 「ひょ、ひょっとして・・・・・・おにーさんは、ぎゃくったいおにーさんだったの、ぜ?」 「ゆゆ!?あんなにやさしかった、おにーさんが・・・・・・」 青年は毎日おいしいものを食べさせてくれた。 いっしょに遊んでくれた。 子供を作ることも笑顔で許してくれた。 それなのに、自分たちは騙されていたというのか。 「き、きっと・・・・・・おにーさんはまりさたちを、だましてたのぜっ!」 「ぞ、ぞんな・・・・・・!し、しどい!」 世の中にはゆっくりを虐めて楽しむ虐待鬼威惨と呼ばれる人間がいる。 まりさは野良時代、そうした人間に殺された仲間をみたことがある。 「ゆ、ゆぐぅぅ!ぐ、ぐやじいのぜ・・・・・・! このまりざのめをもっでじでも、あのくぞにんげんのほんっしつがみぬけなかったなんで・・・・・・」 まりさは涙した。 自分がもっと用心していれば、こんなことにはならなかったのだと。 「そんなことはないぞ、まりさ。俺は別にこんなことしたくてやってる訳じゃない」 青年がオレンジジュースを持って帰ってきた。 「な、なにいってるのぜ!よくもそんなことをぬけっぬけとぉ!」 「冷静になって考えてみろよ。今こうしてお前らを制裁してるのは元々お前らが言い出したことじゃないか」 「ゆゆ!?」 「俺は復讐なんてやめようって最初に言ったぞ? そもそも、お前らがチビを殺したりしなければこんなことにならなかったんだ」 「ゆ、あ、あああ・・・・・・!」 青年はバシャバシャとオレンジジュースを二匹にかけてやる。 二匹のゆっくりの体がある程度再生されていく。 「俺は有言実行をモットーとしていてね。だからこれはお前らが言ったことは忠実に実行しているだけに過ぎない。 つまり、今のこの状況はお前らの自業自得ってことだな。ゆっくり理解できたかな?」 「ゆぐぅぅぅぅ!!」 勿論、青年の言っていることは詭弁だった。 そもそも赤まりさが眠っている間に帽子を奪い、ゆっくり達が家庭崩壊するよう仕向けたのはこの青年である。 まりさの言うとおり青年が二匹のゆっくりを拾ったのは虐めることが目的だった。 可愛がる反面、日常のあちこちに死亡フラグをばらまき、何時自滅するのか観察するのがこの青年のやり方だったのだ。 例え、今日の事件がなかったとしてもいずれは自滅に至っていただろう。 だが、ゆっくり相手にはこの程度の詭弁でも充分論破できてしまう。 「ゆぐっゆぐっ!ま、まりざがばがだったのぜぇぇ!」 「ゆ、ゆぅぅぅぅ!ご、ごべんねぇぇ、おちびちゃん!おかぁさんがもっどじっがりじでいればぁぁ」 単純なやつらだと青年は苦笑した。 こんな馬鹿なやつらはゆっくりの中でも珍しいんじゃないのかとも思った。 「さ、そういうわけだ。続きを始めよう。なに、心配するな。殺しはしないさ。 お前らは犯人を殺すとは言わなかったからな。 ・・・・・・ただし、死んだ方がマシだとは思うかもしれんがな。ジョワ、ジョワジョワジョワ!」 「ゆわぁぁぁぁぁ!がんべんぢでぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「も、もうやだぁぁぁ!おうちかえるぅぅぅぅぅ!!」 こうして、まりさとれいむへの制裁はいつまでも続くのであった。 <了> 前作: anko2106_プラント
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『ユルタール』 9KB 観察 パロディ 誤解 引越し 家族崩壊 番い 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 人間なし クトゥルフ神話の『ウルタール』の設定から 作者名:蛇足あき ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ある場所に、独特の『掟』がある街があった その街は『ユルタール』と呼ばれていた 何が理由だったか 何で守られたのか 今となってはわからない 解るのは、その『掟』だけ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆっ!ここだね!」 「そうだぜ!ここがりそうのゆっくりぷれいすだぜ!」 「これでゆっくりできるね!」 「にぇ!」 6匹のゆっくり家族が、ユルタールへと辿り着いた 彼らはこの街の掟を聞き、その掟の恩恵に与ろうとひっこしをしたのだ 『ゆっくり達は虐待されず、ゆっくりさせてくれる』 ゆっくりにとって、それはとてもゆっくりできる事である 「さっそくおうちをさがそうね!」 「どれいもさがすんだぜ!」 「ゆっきゅり~!」 「しゃぎゃしょうにぇ!」 ゆっくり家族は楽しそうに跳びはねながら、おうちを探す 「ゆゆ!まりさ!あそこのおうちがよさそうだよ!」 れいむがもみあげで、遠くの家を指し示した 「とっちぇみょゆっきゅちちちぇりゅよ~!!」 「さすがれいむだぜ!あそこをまりさたちのおうちにするんだぜ!」 「しゅりゅんだじぇ!」 ゆっくり家族はその家へと向かった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆゆ~ん!!ちかくでみると、とってもゆっくりしてるよ~~!!」 「さっそく、おうちせんげんをするんだぜ!」 家の前に着いたゆっくり家族は、早速侵入を試みる 「ゆゆ?」 「ゆぅ~~……」 ゆっくり家族は家を一周して、入り口を探した後 「どぼぢでばいれないのおおおお!?!!?!?」 「ゆがあああああ!!!」 「ゆえ~ん!!ゆえ~ん!!」 泣き喚いた 扉のような物はどこにもなく、窓ガラスも一切なかった 少なくとも、ゆっくりの見える範囲では 「ゆうう!!こんないじわるするおうちなんて、ゆっくりしてないよ!!べつのおうちをさがそうね!」 「そうだぜ!こんなおうちなんか、いらないんだぜ!!」 「じぇ!!」 ゆっくり家族は家から離れていった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「どぼぢでどごにもおうぢがないのおおお!?!!!?」 「ゆがあああ!!!!なんでなんだぜえええ!!?!ごごばゆっぐりぶれいずのばずなんだぜええ!!」 「ゆえ~ん!!ゆえ~ん!!」 「いじわりゅしにゃいでほちいのじぇええ!!!」 ゆっくり家族は、おうちを見つける事ができずに泣き喚いていた 家らしきものを見つける事はできても、どれも入り口に該当する物が無かったのだ 「ゆうう……こうなったら、さきにどれいをみつけて、おうちをつくらせようね!」 「れいむのいうとおりだぜ!おちびちゃんたちはちょっとまっててほしいのぜ!」 「ゆっくりしないではやくしてね!」 「はやくゆっくりしたいんだぜ!」 れいむとまりさは、子ゆっくり達を置いてどれいを探しに行った ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆぎぎぎ……どれいはさっさとでてくるんだぜええ!!!」 探し始めて、かなりの時間が流れた(ゆっくり感覚) まりさはその間、人間のどれいを探していたが、どこにも見当たらなかった もっとも、おうちを探していた時から、人間の姿はどこにも見当たらなかったのだが 「どういうことなんだぜえ……ここはゆっくりぷれいすのはずなんだぜえ……」 まりさはそう呟いて、聞いた話を思い出した ユルタールでは、決して虐待も殺害もされない、まさしくゆっくりぷれいすだと だからこそ、今までのゆっくりぷれいすを捨ててまで引っ越したのだと それが実際は、どれいもおうちも見つからない ゆっくりぷれいすとは程遠い場所だった 「ゆぎいい!!いじわるしないでどれいはでてくるんだぜえええ!!!」 「うるさいわ!とかいはじゃないわよ!」 そんなまりさの前にありすが現れた 「ゆ?!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね……はじめてみるまりさね。そとからきたのかしら?」 「そうなんだぜ!まりさたちは、ゆっくりぷれいすだってきいてきたんだぜ!」 「まりさたち?まりさだけじゃないの?」 ありすは首?を傾げて?まりさに聞いた 「れいむとおちびちゃんたちできたんだぜ!」 「そのれいむとまりさのおちびちゃんたちはどこにいるの?」 「れいむとまりさはどれいをさがしてるさいちゅうなのぜ!おちびちゃんはまたせているのぜ!」 「そう……まりさ」 ありすはまりさを見据えた 「いますぐ、おちびちゃんたちのところにもどりなさい」 「ゆゆ?どういういみなんだぜ」 ありすの言葉に、まりさは聞き返した 「ことばどおりのいみよ。そうしないと、おちびちゃんたちがゆっくりできなくなるわ」 「どういういみなんだぜ!ゆっくりしないでおしえるんだぜ!!まりさのおちびちゃんたちは」 「ゆぎゃああああああ!!!!」 まりさがなおも言葉を紡ごうとした時、ゆっくりの悲鳴が聞こえた 「ゆゆ!?いまのは!」 「ておくれね……」 ありすは目を伏せながら言った 「どういうことなんだぜ!?どうしておちびちゃんが」 「いいからいきなさい!!」 「ゆゆぅ!!!」 ありすの怒鳴り声に、まりさは後ずさった そのままくるりと向き直り、おちびちゃんを置いてきた場所まで戻っていった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 まりさは必死に跳びはねた 疲れた体に鞭打って、今までよりも何倍も早く跳びはねた 「ゆえ~ん!ゆえ~ん!」 「ゆゆ!!おちびちゃん!!」 赤まりさが、たった1匹で泣き叫んでいた 他にいる筈の子れいむと赤れいむと子まりさの姿は見当たらない 「まってるんだぜ!いままりさがそっちにいくんだぜ!!」 まりさは赤まりさへと駆け寄って行く 「うー!うー!」 「ゆゆ?!」 頭上から聞こえる声に、まりさはあんよを止めて空を見た 「うー!」 「れみりゃだあああああ!!!」 空には、4匹のれみりゃが居た 「うー、あのまりさは、おぜうさまのものだどー!」 「いいんだどー」 1匹のれみりゃが、赤まりさの所へと降りていく まりさはれみりゃの恐怖におびえ、まったく動けずに居た 「ゆえ~ん!ゆえーゆぅ、おしょりゃをちょんじぇりゅみちゃいぢゃじぇ~♪」 当然ながら、あっさりと赤まりさは連れ去られてしまった 「まりさのおちびちゃんがあああ!!!」 まりさが叫んだのは、れみりゃ達の姿が見えなくなってからだった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「やっぱりておくれだったわね……」 まりさの背後から、ありすの声が聞こえた 「どういうことなんだぜええ!!?ここはゆっくりぷれいすじゃないのかぜええ!?!」 まりさはありすへと詰め寄っていく 「ええ。にんげんさんにいじめられない、ゆっくりぷれいすよ」 「だったら!どうしてまりさのおちびちゃんがれみりゃにつれさられるんだぜええ!?!?こんなのおか しいのぜえええ!!!!!」 「ちっともおかしくなんかないわ」 ありすは冷めた目でまりさを見つめた 「どういうことなんだぜええ!?」 「いったでしょ?にんげんさんにだけはいじめられないって」 「……ゆ?」 まりさが黙った ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ある場所に、独特の『掟』がある街があった その街は『ユルタール』と呼ばれていた 何が理由だったか 何で守られたのか 今となってはわからない 解るのは、その『掟』だけ 『人間はこの街に居る間、街に居る全てのゆっくりを、決して虐待も殺害もしてはいけない』 その『掟』の噂を聞いたゆっくりは、ゆっくりぷれいすと思って集まる 『人間は虐待せず、言うことを聞く』のだと だが『掟』には『助ける』という事項は無かった 『掟』の噂を拡大解釈したゆっくりが集まっていく中、当然ながら捕食種にも『掟』の噂は伝わる 捕食種はゆっくりなので、人間は駆逐も助けもしない 野山の群れと一緒。ただ構造物が違うだけ。ただゆっくりの数が多いだけ それが『ユルタール』 『人はゆっくりを虐待してはいけない』という『掟』によって生まれた、ゆっくりの街 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「いなかものでもわかったでしょ?ここはいじめられないゆっくりぷれいすだけど、まりさがおもってる ような、ゆっくりぷれいすではないのよ」 「ゆぅううう!!!!」 まりさは叫んだ 自分の聞いた噂と、あまりにも違った真実に 自分の思い描いた理想と、あまりにも違った現実に ただ泣き叫んだ 「きっとれいむもたすからないわ。えいえんにゆっくりしたくないなら、このまちからでていきなさい」 ありすはそうまりさに告げて、立ち去ろうとした 「ま、まってほしいんだぜ!」 まりさはありすへと叫んだ 「なに?」 「じゃあ、ありすはどうしてこのまちにいるんだぜ?!ここはゆっくりできないばしょなんだぜ?!」 まりさの質問に、ありすはただ 「ふくしゅうよ」 と答えた 「ありすのおちびちゃんとだーりんは、ふらんにたべられたの。ゆっくりできないゆっくりをえいえんに ゆっくりさせるために、ありすはここにいるのよ」 「ゆぅぅ……」 「ありすだけじゃないわ。ぱちゅりーやれいむやまりさ、ちぇんやみょん。このまちにいるゆっくりはみ んなでゆっくりできないゆっくりとたたかっているのよ」 「じゃ、じゃあまりさも……」 「だめよ」 ありすはきっぱりと言い切った 「どぼぢで……」 「れみりゃにおびえて、おちびちゃんもたすけられないまりさなんて、あしでまといのいなかものよ」 「そ、そんなことは……」 「じゃあね、まりさ」 ありすはそれきり、立ち止まる事無く去っていった 「ま、まっでえええ!!!」 まりさは叫んだ。決して移動する事無く 移動するのが怖かった。捕食種が来るかもしれないから 「おねがいじまず!!だずげでぐだざい!!おねがいじまずううう!!!」 ただ延々と、どこかに居るであろうゆっくりへと泣き叫び、命乞いをした 「うー!」 その声を聞きつけて、捕食種が集まる事には終ぞ気づかず 「だずげでええええ!!!ばりざをだずげでええええええ!!!!!!!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 後書き 『ウルタール かつて、猫を罠にかけて残忍な方法で殺す小作人の老夫婦が居た その老夫婦は隊商の1人の少年の飼っていた黒猫を殺してしまった 少年は太陽へと祈りを捧げ、町を去った しばらくして、老夫婦は無残な最期をとげていた 以後、その町では猫を殺害することを禁じた、奇妙な法律ができた 現在その町には猫の神殿が建ち、猫達が集まってくる ある老いた将軍猫が彼らを率い、ズーグ族や土星の猫との戦争拠点にしている』 以上、クトゥルフ神話から ゆっくりで再現すると、どうしても集団で戦うイメージが湧かない ドスとかに任せてゲス化する事しか R-18ロダの方にも新作をあげました 厨二病に耐えられる人は見てください
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「にんげんさんはゆっくりできるひと?」 「ゆっくりできるひとならいっしょにゆっくりしてもいいのぜ!」 ペットショップで銅バッジゆっくりのれいむとまりさを買った。 成体二匹で1000円(税込) お手ごろ価格。 家に持ち帰り、用意してあったゆっくり用のスペースに置いたとたんに言ったことがこれである。 なんともまあ、ふてぶてしい言い草ではあるが銅バッジだ。この程度なら気にするほどでもないだろう。 「私はゆっくりが好きなんだ。ゆっくりを見てるとゆっくり出来るから君達を買うことにしたんだよ」 先ほどの質問に答えてやる。 ゆっくり達はそれを聞くと、パァァという擬音が出ているかのように顔を輝かせ 「ゆっ!ゆっくりできるひとなんだね!ゆっくりしていってね!!」 「いっしょにゆっくりしていってもいいのぜ!!まりさもゆっくりするのぜ!!」 と、喜びの声をあげている。ちょっとうるさい。 「はいはい、あんまり大きい声で話さないようにね。じゃあ今から君達の住む場所の説明をするから」 「「ゆっくりせつめいしてね!!!」」 私の家ではリビングの端の方をちょっとした柵で囲い、そこをゆっくり専用の空間としている。 約2畳ほどのスペースだが、「立って半畳、寝て半畳」のゆっくりにとっては十分な広さだ。 床には柔らかい絨毯を敷き、寝床となるクッション、餌皿水皿、トイレ、ちょっと隠れられる屋根などなど ゆっくりが生活する上で快適な空間を用意している。 二匹はそれぞれを説明するたびに「ゆっくりしてるね!」「ゆっくりできるね!」などのリアクションを返してくる。 うんうん、喜んでくれると用意した甲斐もあるというものだ。 「……さて、これで説明は終わりだ。わかったかな?」 「「ゆっくりりかいしたよ!!」」 「いい返事だ、じゃあ次はここで暮らす上で守って欲しいルールを教えるよ」 「「ゆっくりせつめいしてね!!」」 「ルールといっても一つだけだ。『勝手に子供を作らない』これだけ守ってくれればそれでいい」 「ゆー?どうして?おちびちゃんはゆっくりできるよ?」 やはりれいむが食いついてくるか。まりさも何も言わないが、納得してはいなさそうな顔だ。 「まあ落ち着け、子供を作るなってのはご飯が足りなくなるからだ。私としては今のところ君達の分しか用意できない。 おちびちゃんの分のご飯が足りないから自分達の分をあげるよ!ってのもいいが、それじゃあ君達がお腹いっぱいになれないだろう? 結局みんなゆっくりできなくなるから、子供は作らないようにしようってことさ」 「「ゆー……ゆっくりりかいしたよ……」」 あらら、なんだかしょんぼりしてしまった。 助け舟を出しておくか。 「そんなにガッカリすることもない。「勝手に」するなってだけだ。私が許可を出せば子供を作っていい」 「「ゆゆっ!?」」 バッと伏せていた顔を上げるゆっくり達。現金というか、素直というか。 「それじゃあはやくきょかをだしてね!!たくさんでいいよ!!」 「きょかをだすのぜ!ゆっくりしなくていいのぜ!?」 おやおや勢い余って調子に乗ってきたな。 「ダメダメ。そんなすぐに許可を出したら最初にルールを決めた意味が無いだろう。 君達がルールを守って、とてもゆっくりしているいい子だってことがわかれば、その時許可をだしてあげよう」 「ゆっくりりかいしたよ!!ゆーん、はやくおちびちゃんほしいよー!」 「ゆっくりするのぜ!まりさはいいゆっくりなのぜ!!」 本当に調子のいいことだ。 まだしつこく食い下がってこないだけ聞き分けがいい方……だと思いたいが。 「それじゃ、今日から君達はうちのゆっくりだ。ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 その後、餌と水を用意してやり、むしゃむしゃガツガツ食うニ匹を眺めた後、夜も遅かったので寝ることにした。 明日はボールでも使って遊んでやろうか。私はベッドに入りながらそんなことを思っていた。 ……思っていたのだが。 「ゆゆーん!れいむたちのおちびちゃんとってもゆっくりしてるよぉ~!!」 「まりさたちのおちびなんだぜ!!ゆっくりしてるのはとうぜんなのぜ!!」 次の日リビングに行くと、れいむの額には立派な茎が生えていた。 ……まさか一日持たないとは思ってなかった。 ぼんやりゆっくりを眺めていたら、こちらに気が付いたのだろう、二匹揃って自身ありげな顔をして話し掛けてきた。 「れいむたちのおちびちゃんかわいいでしょ!れいむすごくゆっくりしてるよ!だからはやくきょかをだしてね!!」 「いまのまりさたちよりゆっくりしてるゆっくりなんていないのぜ!これじゃあきょかをださないわけにはいかないのぜ!」 「……勝手に子供作っちゃいけないって言っただろ?覚えてないのか?」 「ゆふん!そんなことしってるよ!ゆっくりしてればおちびちゃんのきょかがもらえるんでしょ? おちびちゃんがいるとすごくゆっくりできるんだよ!!だからぜったいきょかがもらえるんだよ!! ぜったいきょかがもらえるんだからおちびちゃんがいてもいいんだよ!だからはやくきょかをだしてね!!」 ……なるほど。なんとも突飛な考え方をしてくれたものだ。 元々、ゆっくりの言う「ゆっくりりかいしたよ!」をそこまで信用していた訳でもないが。 「ゆっ!ゆっ!きょーか!きょーか!はやくきょか!!」 「きょかするのぜ!ゆっくりしないではやくするのぜ!」 大きな声で「きょか」を求めるれいむとまりさ。 もう、これは……「限界」かな。 私はゆっくり用スペースの中に入り、柵に掛けてあったゴム手袋を両手に付けると れいむの額に生えている茎を引き抜いた。 「きょーか!きょーか!きょ……ゆ? ゆゆゆゆゆゆっ!!!?」 一拍遅れて現状を把握したれいむが喚く。 「れ、れいむのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 目を見開き、大声で叫ぶれいむ。 「どうしてこんなことするの!!?はやくもどしてね!!れいむおこるよ!!!」 どうやら怒ってしまうらしいれいむを見ながら手の中の茎をポキポキ折り畳む。 3回ほど折り、片手に収まるサイズまで纏めた後、一息に握り潰す。ぐちゃりという音に混じって小さくチュブッという音が聞こえた。 「あ、あ、あああああああああああああ!!!おちびちゃんがぁぁぁぁぁ!!!れいむのかわいいおちびちゃんがぁぁぁぁぁ!!!!」 潰した茎をとりあえずゆっくり達のトイレに置く。既に2つうんうんがあった。 ゆっくりに目を戻す。 れいむはこちらをすごい形相で睨み付けていた。まりさは今だ現状についていけていないらしく目を見開いたまま身動き一つしていない。 「うそつき!!!にんげんさんはぜんぜんゆっくりできないにんげんさんだったんだね!!!れいむおこったよ!!!」 れいむは顔を膨らませる、いわゆるぷくーの体勢をとりながらこちらを非難している。 「もうゆるさないよ!!れいむのおちびちゃんをころすようなげすなにんげんさんは、れいむがせいっさいすぶゆぇ!?」 喋っているれいむの口の中に右手を突っ込む。そして左手で頭頂部を掴みトイレの上まで運ぶ。 れいむはいきなり口に手を突っ込まれパニックに陥っているようだ。ぐにぐにと動く餡子の感触が手に伝わる。 「んんー!!んんんーーーー!!んぐぶっ!!!??ぶごごごっ!??」 私はれいむの中で右手を動かし、中身を攪拌していく。 「ゆう゛っ!!?ゆごぼぉぉっ!!ぶべうぐっ!!?ごっごごごごっ!!?ぶぎゅごろぇ!?」 奇声を上げながら目を上下左右とせわしなく、ぐりんぐりんと動かすれいむ。 下の穴からはうんうんとしーしーが垂れ流され、体全体がビクビクと痙攣している。 握り潰された茎の上に、排泄された餡子と砂糖水が重なってゆく。 2分ほど手を動かし続けると、れいむが痙攣しなくなった。 手を引き抜く。れいむはもうピクリともしない。 私はれいむをトイレの横に置くと、先ほどからやけに静かなまりさを捜した。 まりさは隅の方で体を縮こませ、震えながらこちらを見ていた。 私がまりさの方へ歩を進めると、まりさは泣きながら叫びだした。 「ゆぁぁぁぁ!!!ごっちくるな!!!こっちにごないでぇぇぇぇ!!うそつき!!うそつぎぃぃぃぃぃ!!!!」 む、いきなりの嘘つき扱いは心外だ。 「嘘つきって何がだい?むしろ「勝手に子供を作らない」ってルールを破ったまりさ達の方が嘘つきだろう」 「にんげんざんはゆっくりがすきっていったんだぜ!!まりさだちをみでるだけでゆっぐりできるっていったのぜ!! だっだらおちびをみでもゆっぐりできるはずなのぜ!!だがらきょかをだずはずなんだぜ!! なのになんでごんなごどするのぜ!!ぜんぜんゆっぐりできないのぜ!!うそつきなんだぜ!!うぞつぎなんだぜ!! うぞづきうそづきうそづきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 ……ああ、なるほど。まりさは勘違いをしている。 「なあまりさ。確かに私はゆっくりが好きだし、ゆっくりを見てるとゆっくりできる。これは嘘じゃない」 「ゆ゛っ!!だ、だっだらどぼちて」 「でもそれは別に君達じゃなくてもいいんだよ」 「…………ゆ?」 「私は別にどうしても君達じゃないとダメってわけじゃないんだ。君達が言う事を聞かない悪い子だったら また別のいい子を買ってくるだけさ。変わりはそれこそ掃いて捨てるほどいる」 「ゆ……ゆあ……」 「君らがルールをちゃんと守れるいい子だったなら、君達が喜んでくれていたご飯もベッドも思う存分使ってもらって構わなかったし、 しばらくしたら許可を出して、本当に子供を作ってもらってもよかったんだ。これも嘘じゃないさ」 「ゆ……ひ……」 「でも君達はルールを守れない悪い子だったから」 「ゆ、ゆゆゆゆゆゆゆ」 「私はまた新しいゆっくりを買うことにするよ」 「ゆあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 ゆっくりをペットとして飼おうとした場合、そののほほんとした間抜けな外見からは想像もつかないほどの手間がかかる。 そもそもペットに適した金バッジゆっくりが結構なお値段になっているということで最初のハードルが高い。 そこをクリアしたとしても、そこからは脆弱な肉体を持つゆっくりへの配慮、記憶力の低さを補うための継続的な躾。 ゆっくりのことを常に考えていなければやり遂げられないような「正しい付き合い方」をしていかねばならない。 それらを全てやり遂げたとしても、事故的なゲス化は100%防ぐことはできないそうだ。なるときはなる、らしい。 高い金を出し、手間隙をかけて育てた結果が「おい!くそどれい!」では泣くに泣けない。不幸すぎる。 一段劣る銀バッジであっても、まだ簡単に買い換えられる価格ではない上、その分躾の手間が余分にかかってしまう。 根本的な解決にはならない。 私はゆっくりをペットとして飼うことを諦めた。 ゆっくりを消耗品として割り切り、「喋って動くインテリア」として買い換えていくことにしたのだ。 安価な銅バッジゆっくりを買い、衣食住だけ用意してあとは放っておく。眺めたり、気が向いたら話しかけてみたり遊んでみたり。 結果として、不慮の事故で死のうが、ゲス化しようが、なんかイラッとさせてこようが、潰して買い換えればすべてが解決するという寸法だ。 ゆっくりを眺めて楽しむという目的を満たす手段としてはこれが一番性に合っていた。 一つ「ルール」を決めるのも、躾をしたいというわけではなく、単に観察する上でのちょっとした変化を楽しもうという遊び心だ。 今回は「勝手に子供を作るな」だったが、「勝手に歌を歌うな」「餌の催促をするな」「跳ねて移動するな」などそのときの気分で適当に言っている。 最初から守る気の無かった奴、守ろうとしたが我慢できなかった奴、だんだん調子に乗って守らなくなった奴、など様々な性格がわかって楽しい。 こんな生活を半年ほど続けているが、未だに出費が銀バッジ一匹買うより安いというのがなんともいえない。すごい価格差。 まあ、金のかからない趣味としては悪くないかなと思っている。 さて、今回は一日も持たなかった。やはり番で買うのは失敗だったか。 しかし、前回は一匹だけ買ったら番が欲しいと駄々をこねた挙句のゲス化だったし……難しいものだ。 次は何を買おうか。ありすを買おうか。ちぇんにしようか。1匹?2匹?3匹以上ってのもありかもしれない。 そんなことを考えながら、私はもう動かなくなったまりさから右手を抜いた。 おしまい 前に書いたの ・anko1665 『ゆっくりの飼い方』 ・anko1676 ゴミの分別 書いた人 ボンジョビあき
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ゆっくりの霊が登場します 2作目になります 全然ホラーじゃない・・ 体=頭という設定を使わせてもらっています。 幸せ~~なゆっくりが・・・・幸せにはいるのかな? 現実世界のお話です。 皆さんは知っているだろうか?ゆっくりにも魂があることを 皆さんは知っているだろうか?ゆっくりが不幸な事故や人間の手で最後を遂げるときがあるのを 皆さんは知っているだろうか?地縛霊を・・・・・・ ゆっくり地縛霊 アパートの一室のれいむ親子 その一家は、新しい我が家を散歩の最中に見つけた。 そのお家は柔らかくて寒くない床でできており、 箱のような物の中にはとてもたくさんおいしいご飯がこれでもかと詰まっており、 冬でも冬眠が必要ないくらい温かい部屋だった。 れいむ達親子はれいむ種の子供2匹の計3匹で一緒に意地悪な透明な壁さんを退治して 新しいお家でさっそくゆっくりし始めた。 おいしいご飯を腹いっぱい食べ、よく分からない物はおもちゃにして投げ おもいっきりうんうんしたり、とにかく最高にゆっくりした。 この一時はいままでおくってきたゆん生のなかでもとてもゆっくりできたに違いないだろう。 「ゆっくりしあわせぇぇぇ!!」 思わずそう叫んだぐらいだった。 だがそんな幸せもほんの数時間で打ち砕かれた。 れいむ達がゆっくりし始めて2時間後、突然いままでうんともすんともいわなかった鉄の扉が開き 不審者が新しいお家に侵入してきた。 不審者はとても小さく、おちびちゃんとおなじくらい、いや少し小さいぐらいだと親れいむは悟り、 自分はもっと大きくなれるという事を威嚇してやればかってに出ていくだろうと考え、 ぷくーをした。 「ここはれいむとおちびちゃんのおうちだよ!!ぶがいしゃはでていってね!!」 「ちょうだよ!!ゆっくりでていってね!!」 「おにいちゃんのおうちはここじゃにゃいよ!!ゆっくりまちがえにゃいでね!!」 おちびちゃん達も撃退できると踏んだのだろう、親れいむと一緒にぷくーをして 侵入者を威嚇した。 だが、侵入者は臆するどころか無視し、勝手にれいむ一家のお家を物色し始めた。 そしてれいむ親子のゆっくりの軌跡を見てブチきれた。 「かっちぇにひちょのおうちをぶっちょくちゅるんにゃんてまにゃーいはん・・ゆぴぃ!!」 侵入者はれいむのおちびちゃんを潰した。 どう潰したかというと、体から生えている物で潰したのだ。 れいむのおちびちゃんは潰される寸前の怒った顔のまま死んでいた。 「れいむのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「おねえちゃんがぁぁぁぁぁぁ!!!」 侵入者は体を真っ赤にしていた。怒っているのはゆっくりの目にも分かった。 怒っているなら何をやってもいいの?れいむのおちびちゃんをころしてもいいの? 良いわけないよ!!仇を討つよ!! れいむは駆け出していた。 目指すはおちびちゃんの仇である侵入者。れいむは一度大きく跳躍し、 力をため、侵入者めがけて必殺のれいむアタックをかました。 れいむアタックとはれいむの慈母の力と母としての愛を蓄えた体全体を相手にぶつけるという れいむの最強技である。 簡単にいうと、ただの体当たりだ。 れいむはれいむアタックが寸分違わずクリーンヒットしたことを確信した。 これでおちびちゃんの命を奪ったゆっくり殺しは死んだよ とれいむは確信した。 だが、れいむは計算間違いを犯していた。 それは、ゆっくりごときの体当たりが人間に効くわけがないということだ。 勝利を確信し、にやりと笑ったれいむの顔に、侵入者の蹴りがさく裂した。 体が地面に着地する前だったのか、れいむの体は反対側の壁まで飛んで行き、勢いよく 激突した。 「ゆぶぅぅぅぅぅぅ!!!!!」 「おきゃあしゃんがぁぁぁぁぁ!!!!」 倒れこむれいむ。そこに侵入者の追撃がかかる。 「ゆぶぅ!!ゆべぇ!!ゆごぉ!!ゆぴぃぃぃぃぃぃ!!!!」 殴る、蹴る、抉る、穿り出す。 男の攻撃はれいむが餡子の塊になるまで続けられた。 れいむはこのゆっくりプレイスをおちびちゃんと死守し、おちびちゃんの仇を絶対にうつ事を 思いながら、死んでいった。 残ったおちびちゃんは餡子の塊になっていく母親の様子を涙としーしーを垂れ流しながら見ていた。 「おきゃあしゃんが・・・・れいむのおきゃあしゃんが・・・・」 優しかった母れいむ。お父さんだったまりさが帰ってこなくなってから3日。 食料をを採りつつ、れいむ達の優しかったお母さん。 やさしくすーりすーりしてくれたおかあさんのほっぺがボロボロになっていき、 れいむを優しく見守ってくれたお母さんの目がつぶれて液体がでてき、 れいむを慰めてくれたあのお母さんの舌はどんどんぐちゃぐちゃになっていった。 れいむは母れいむとの厳しくも楽しい生活を走馬灯のように思い出していった。 そして、その母れいむととても優しかった姉のれいむの顔を思い浮かべ、 ゆっくりプレイスを奪っただけではなく、それらを奪った侵入者を憎んだ。 このとき、れいむはゆっくりにしてはめずらしい殺意を、この侵入者に抱いた。 れいむの体は自然と男に向かい、お母さん直伝のれいむアタックを侵入者にかました。 れいむのおかあさんとおねえちゃんを殺したこのクソ野郎を殺す、すぐ殺す、今殺す。 れいむは怒りの衝動と悲しみの衝動い駆られ、泣きながら体当たりをかました。 これを見た侵入者は顔をさらに真っ赤にさせて、れいむを捕まえた。 れいむは捕まった事を感じ、必至に尻を振るなどして抵抗をするが逃げられなかった。 このとき、れいむはれいむ親子のゆっくりプレイスと侵入者の顔を見た。 こいつがお母さんとお姉ちゃんを・・・・殺す、絶対に殺してやる。 れいむが死んでも絶対に殺してやる。 「ごろずぅぅぅぅぅぅ!!ぜっだいにごろじでや・・・・ゆぴぃ!!!」 れいむは侵入者に握りつぶされた。 侵入者は部屋の片づけをぶつぶつ言いながら片付け、れいむ親子の残骸をゴミ箱にほかした。 母れいむが目を覚ましたのは、殺された次の日の朝だった。 目を覚ましたれいむは自分の身がどうなっているのか分からなかった。 空を飛んでいたからだ。 「でいぶ、どんでるぅぅぅぅぅ!!!!」 最初は驚いたが、次第に自分に危害を及ぼすものではないという事に気づき、落ち着いてきた。 「れいむはおそらをとべるようになったよ!! ゆ?れいむのおちびちゃんはどこぉぉぉ!!!」 今になってようやく気付いたか。 れいむは辺りを慌てて見渡すと、部屋の反対側にれいむのおちびちゃんが浮いて寝ていた。 「でいぶのおちびちゃぁぁぁぁん!!!」 れいむはれいむのおちびちゃんを見つけるやいなや、あんよで漕いでおちびちゃんの元へ 飛んで行った。 もたもたしていたが、コツが分かってきたのかだんだんはやくなり、方向転換も聞くようになってきた。 「おちびちゃん!!ゆっくりおきてね!!」 赤ちゃんのをゆすって起こす母れいむ、すると 「ゆ~ん、ゆっくちおひゃよう!!」 「ゆ~ん、れいみゅはみゃだねぇみゅいんだよ、ゆっくちりかいしちぇね!!」 元気に起きた。 れいむは赤ちゃんの安全を確認し、自分の現在の状況の把握を始めた。 まず、れいむ達は新しいお家でゆっくりしていたら・・・何かが起こって・・・ こんな事になっているんだよ・・ 思い出せたのはここまでだった。 自分が人間に殺されたのは何も覚えていないようだ。 れいむが何が起こったかを思い出していると、横の部屋で寝ていたここの住人が目を覚ました。 住人の姿を見るや否や、れいむ達は自分達に何が起こったかを思い出した。 自分のおちびちゃんを殺してゆっくりプレイスを奪おうとした侵入者!! お母さんとお姉ちゃんを殺したゆっくり殺し!! 三匹は人間めがけて殺意を込めて体当たりをした。 一番最初に殺されたおちびちゃんはただ単に自分のゆっくりプレイスを奪おうとする 侵入者を追い返すつもりで攻撃を仕掛けているようだが。 「おじびぢゃんのがだぎぃぃぃぃ!!!」 「おがあじゃんどおねえぢゃんのがだぎぃぃぃぃ!!!」 「ゆ~っと・・・れいむのゆっくりプレイスからでていけぇぇぇぇ!!!」 三匹の体当たりが男に直撃し・・ 「「「ゆ?」」」 なかった。れいむ達の体当たりは、男の体をすり抜けていった。 だが、れいむ達親子は人間が体当たりを回避したのだと思い込み、 「よげるなぁぁぁぁ!!!」 「ごのひぎょうものぉぉぉぉ!!!!」 「ゆ~っと・・・ゆ!!よけるなよわむち」 なんども体当たりを行うも、まったくあたることがなかった。 れいむ達が体当たりを行う最中、男はご飯を食べ、服を着替えてなにやら準備をしていた。 教科書があるところを見ると大学に行くようだ。 準備を整え、男は玄関に向かいだした。 「どごにいぐぎだぁぁぁぁ!!!」 「にげるなぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆ!!ようやく出ていく気になったね!!早く出て行ってね!!」 玄関に着き、男は靴を履き、鉄の扉を開けてれいむ達のお家から出て行った。 「にげるなぁぁぁ!!!もどっでごいぃぃぃ!!ゆっぐりごろじでやるぅぅぅ!!!」 「までぇぇぇ!!ぐぢゃぐぢゃにじでやるぅぅぅぅ!!!」 「ようやくでていっちゃね!!もうにどとこにょいでにぇ!!」 ゆっくり三匹は吠えるも、男は戻ってくる気配がなかった。 いつかかならず復讐してやると決意した母れいむと姉れいむはとりあえずお家で家族とゆっくり することにした。 とても心地よい気分だった。 どれだけ時間がたってもお腹が減ることも、喉が乾く事もなく、お空を浮いてゆっくりした。 そうしてゆっくりすること8時間・・ ガムテープが貼ってある窓ガラスとは別の窓ガラスから、石が飛んできた。 音にびっくりしたれいむ親子は割れた窓ガラスの方を向いた。 そこからゆっくり家族が入り込んできた。 親れいむに親まりさ、赤れいむ3に赤まりさ2の計7匹だ。 「ゆっふっふ!!まりさのゆっくりプレイスにとおせんぼするからそんなめにあうんだよ!」 「「「「「おとうしゃんかっこいい!!」」」」」 「ゆ~ん、さすがはれいむのまりさだよ!!」 なんだ、あの一家は?れいむ達のゆっくりプレイスに勝手に入り込んで何をやっているんだ? 「それじゃあおちびちゃんはまりさのゆっくりプレイスでゆっくりしていってね!!」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 れいむは怒った。 れいむ達が思う存分ゆっくりしているその横でお家宣言しているのだから無理もない れいむは抗議した 「ここはれいむたちのゆっくりプレイスだよ!! ゆっくりしないで出て行ってね!!」 「ちょうだよ!ここはれいみゅたちのおうちだよ!!」 「はやきゅでていっちぇね!!」 だが、侵入一家はれいむの抗議を無視してわいわいがやがやし始めた。 母れいむは怒った。 「ゆう~~!!でていかないからじつりょくこうしだよ!!」 「がんばれおきゃあちゃん!!」 「ちぇいぎはかにゃらじゅかちゅことをみせてあげちぇね!!」 れいむは渾身の力を込めて、一撃必殺のれいむアタックをかました。 あの侵入者はやせ我慢していたけど、この侵入者たちなら一撃で倒せるよ!! れいむは確信していた。 だが、れいむの確信は別の意味で裏切られた。 「ゆ!!・・・・・・・・ゆぴぃ?」 「ゆ?どうしたのまりさ?変な声を出して」 「・・・・・・・・・」 「まりさ?」 体当たりをくらったまりさは静かに妻のれいむの方を振りむいた そして、ゆっくりと口を開け 「ゆっくりしね!!」 妻のれいむに噛みついた。 あまりの出来事に、れいむは顔半分を持っていかれた。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・あ・・・・・・ああ・・・・」 れいむは傷口からの大量出餡子が原因で永遠にゆっくりした。 「ここはれいむとおちびちゃんのおうちなんだよ!! げすいっかはでていってね!!」 まりさはそう言った。 このまりさはれいむの体当たりをくらう事によってれいむに憑依されたのだ。 姿形は間違いなくまりさであった。 だが、中身は幽霊となったれいむだった。 「はやくでていかないげすいっかはみなごろしだよ!!ゆっくりしんでね!!」 残された5匹の赤ゆっくり達には訳が分からなかった。 さっきまで優しくしてくれたお父さんが、急にお母さんを食い殺し、自分たちも殺そうと しているのだ、無理もない 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ、たちゅけてぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 一匹の赤まりさが逃げ出すのにつられて、他の赤ゆっくりも後を追いかけるように逃げ出した。 死にたくないという生存本能から起こる行動だった。 「にがすとおもった?ばかなの?しぬの?」 憑依されたまりさは赤ゆっくり達の後を追いかける その様子をずっと上でみていた赤れいむ二匹は 「しゃしゅがれいみゅのおかあしゃん!!げちゅをいじめていりゅよ!!」 「れいみゅたちもげちゅいっかをこらちめりゅよ!!」 赤れいむ達も後を追いかけ始めた。 赤ゆっくりたちは偶然見つけた冷蔵庫の隙間に逃げ込んだ。 赤ゆっくりが二匹がギリギリ入る程度の大きさもあってか、3~4倍は親まりさは 入るに入れなかった。 だが、親まりさにはどうでもいいことだった。唯一の出口はこうやって塞いでいるため 無理に入ろうとはせずに、こうやって待ち構えていればいずれ出てくるだろう。 「かくれてもむだだよ!!はやくでてきてれいむにつぶされてね!!」 赤ゆっくりはというと冷蔵庫の一番奥のほうまで逃げ込んでいた。 「おとうしゃん、まりちゃがかわいくにゃいの?」 「れいみゅ、わりゅいこわりゅいこだったりゃあやまりゅからきょわいことしにゃいでぇぇぇ!!」 「ゆっくちごめんにゃちゃ~~~~いぃぃぃぃぃぃ!!!」 「れいみゅをゆっくちちゃちぇてぇぇぇぇぇ!!!」 四匹は固まって震えるもの、謝る者、泣くものとばらばらになって親まりさの凶行に泣いていた。 だが、一匹の赤れいむがおそるおそる親まりさに近づいて行った。 そして、冷蔵庫の隙間から完全に体をだし、 「おとうちゃん、れいみゅたちにゃにかわりゅいこちょいちゃの? わりゅいことしちゃにゃらあやまりゅよ、わぎゃままもいわにゃいよ、いいこにちゅるよ。 だきゃら、もうぴゅんぴゅんしゃんしにゃいで。 れいみゅたちもかにゃちくにゃっちゃうよ、みんにゃでゆっくちちようよ!!」 (お父さん、れいむ達何か悪いことしたの? 悪いことしたならあやまるよ、わがままもいわないよ、いい子にするよ だからもうプンプンさんしないで。 れいむ達も悲しくなっちゃうよ、みんなでゆっくりしようよ!!) まりさは何もしゃべらずに、ただれいむの言い分を聞いていた。 れいむがしゃべり終えたのを確認すると、まりさは口をあけた。 「わるいことがなんなのかなにもわかってないね!!」 言うや否や、まりさは跳躍した。 れいむはひたすら命乞いを始めた。 「ゆうううぅぅぅぅ!!!りきゃちちゅるよ!!りきゃいちゅるから ころちゃぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」 言い終える前に、れいむの小さな体は親まりさの巨体に押しつぶされた。 「おしえてあげるね!!ひとのゆっくりぷれいすをうばうげすは そのばでころされてももんくはいえないんだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 まりさはにこやかに言い捨て、冷蔵庫の隙間に視線を向けた。 「そこのあかちゃんたちもどうざいだよ!!いくらあかちゃんでも ゆっくりのおきてをやぶったらそのばでみんなころされるんだよ!! わかったらここからでてきてね!!れいむはやさしいからいっしゅんで ころしてあげるね!!」 赤ゆっくりたちは泣き叫んだ 「いやじゃぁぁぁぁ、まりちゃちにたきゅにゃいぃぃぃぃ!!!」 「れいみゅはゆっくりとしたおちびちゃんをたきゅちゃんつきゅるんだよぉぉぉ!!」 「みゃりちゃはもっちょおいちいごひゃんしゃんをむ~ちゃむ~ちゃちたいぃぃぃx!!!」 「いやじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・ゆぴぃ!!」 一匹の赤れいむから鋭く小さな声が聞こえた。 そして小さく震えると、近くにいた赤まりさの後ろに移動した。 「まりちゃはゆるちゃれにゃいこちょをちたんだよ!!だきゃら・・ゆっくちちね!!」 れいむはまりさに噛みついた。 「ゆぴぃぃぃぃぃ!!!にゃにずりゅのぉぉぉぉ!!でいびゅぅぅぅぅぅぅ!!」 このれいむは既にれいむではなかった。 先にまりさに憑依した母の後に続いてれいむに憑依した、あのれいむの姉のほうだったのだ。 れいむはまりさのぺにぺににあたる部分に思いっきり噛みついた。 思いっきりかみついても所詮は赤れいむの肉体、噛み切るだけの力はなかった。 「やべでぇぇぇぇ!!まりちゃ、たねにゃしになっちゃうぅぅぅぅぅ!!!」 だがそんな命乞いを聞くつもりなど、れいむには一切なかった。 一切力を抜かずに、れいむはまりさに思いっきり噛みついた。 「ばなぜぇぇぇぇ!!!おばえなんぎゃもうまりちゃのいみょうちょじゃないよ!! ゆっぐちぢにゃいでばなぜぇぇぇぇ!!!」 必死に体を揺らしてれいむの噛みつきから逃れようとするまりさ。 だが、必至に体を揺らした結果、ぺにぺにに出来た傷口はじょじに深くなっていき、 ついに噛み切られてしまった。 「湯ぴhdふぇk。bhアエfk。jクェイオjcふぇ;hfdh」 痛みとショックの余りか、まりさは不明瞭な叫び声を上げた。 ぺにぺにを噛み切ったれいむは勝ち誇った顔で 「ゆっへん、ちぇいぎはかにゃらじゅきゃちゅんだよ!!」 あねのまりさの叫び声に気付いた姉妹は後ろを振り返り 「れいみゅぅぅぅぅ!!!!にゃにやっちぇるのぉぉぉぉぉ!!!」 「まりちゃはにゃにもわりゅいこちょしてにゃいよぉぉぉぉ!!!」 と叫びだすが、れいむは 「うりゅちゃいよ!!まりちゃはれいみゅたちのゆっきゅりぷれいちゅに かってにはいっちぇきておうちせんげんをちゅるげちゅにゃんだよ!! そんにゃげちゅはみにゃごろちだよ!!れいみゅもあちょでゆっきゅりころちてあげりゅかりゃね!!」 (うるさいよ!!まりさはれいむ達のゆっくりプレイスに 勝手にはいってきてお家宣言をするゲスなんだよ!! そんなゲスは皆殺しだよ!!れいむも後でゆっくり殺してあげるね!!) このとき、赤れいむとぺにぺにを切り取られた赤まりさは悟った。 れいむは狂ったんだ・・お父さんと同じように狂っちゃったんだ!! れいむはこの状況から自分と姉妹のまりさ二匹を救うために餡子脳で作戦を立て始めた。 まだ狂った妹のれいむはぺにぺにを切り取られたお姉ちゃんまりさに息の根を止めてない なら今しかない!! 妹のまりさと一緒に、かわいそうだけど狂った妹を殺すしかないよ!! やらないと・・・こっちがやられるよ!! 餡子脳にしては悪くない案を弾き出したれいむは妹のまりさの方へ振り向いた 「まりちゃ!!きゃわいちょうだけどくりゅっちゃいもうちょをころちゃないちょ れいみゅたちがえいえんにゆっくちしちゃうよ!! だきゃらてをかちてね!!」 (まりさ!!かわいそうだけど狂った妹を殺さないとれいむ達が永遠にゆっくりしちゃうよ!! だから手をかしてね!!) 「・・・・・・・・・・」 まりさは返事をしなかった。 「まりちゃ?」 れいむは不思議に思いまりさの正面に移動した。 「どうちちゃったにょまりちゃ?ゆっくちおへんじぴぃ!!」 れいむは正面から妹のまりさに頭を食べられた。 「げちゅはみにゃごろちだよ!!ゆっくちりきゃいちぇね!!」 そう、この妹まりさも残っていた妹れいむによって憑依されたのだ。 れいむは妹れいむが憑依したまりさの方へゆっくり移動し、 「ゆ~ん!!ちゃちゅがれいみゅのいみょうちゅだよ!!」 れいむには、妹のれいむがとりついているかどうかわかるようだ。 良く見ると、冷蔵庫の隙間の外に張り付いているまりさも さすがはれいむの子だよと言っている。親にも分かるようだ。 姉のれいむが妹のまりさに食い殺される様を見たまりさは、滝のような涙と、 うんうんを漏らしていた。 食い殺された姉のれいむからは痙攣したとき特有の鳴き声が聞こえてきた。 生きていた名残を思わせる痙攣するれいむを見て、まりさはどうしてこんな事になったかを 考え始めた。 まりさはみんなで仲良くゆっくりした生活を送っていただけなのに!! とても狩りがうまくて楽しいお話をよく聞かせてくれた優しいお父さん とてもゆっくりできるお歌さんを歌ってくれる優しいお母さん とても責任感があって、まりさ達の面倒を見てくれた優しい一番上のお姉ちゃんれいむ とてもお歌さんがうまかった次に大きいお姉ちゃんれいむ まりさととてもゆっくりしたす~りす~りをしてくれた狂っちゃった末っ子の妹れいむ まりさに憧れてまりさのマネをしてヒーローごっこをしてた狂っちゃった妹まりさ 昨日までわいわいしていたのに・・・なんでこんなことに・・・ まりさは近寄って二匹の顔をみた。 何もかわってない・・新しいお家に入る時となんら変わり無い笑顔のままふたりは近寄ってきた。 まりさは悪い夢だと思い込んで、二匹に聞いた 「れいみゅ・・まりちゃ・・これぇはわりゅいゆめだよねぇ・・」 二人は笑顔で返事を返した。 「ちぎゃうよ!!」 「こりゃはげんじちゅにゃんだよ!!」 二匹の言葉にまりさは精一杯の否定をした 「ちぎゃうよ!!こりゃはわりゅいゆめだよ!!だっちぇ、まりちゃにゃにもわりゅいこちょしちぇ・・」 「おねえちゃん!!うりゅちゃいきゃらはやきゅむ~ちゃむ~ちゃちようよ!!」 「そうだねぇ!!ちゃちゅがれいみゅのまりちゃだよ!!」 二匹は大きな口を開けてにじり寄ってきた 「うわぁぁぁぁぁん!!おにゃえちゃん、しょうきにもぢょっちぇよ!! まりちゃはもっちょゆっくちちたいよ!! きれいにゃおよめしゃんをみちゅけて、おいちいごひゃんしゃんをいっぱいむ~しゃむ~しゃして いっぴゃいおちびちゃんをちゅきゅって、ゆっきゅりしちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」 まりさは頭を姉れいむ、足を妹に噛みつかれ、そこから仲良く二人の胃袋に収まって行った。 男が大学から帰ってくると、中には親まりさとその子供と思わしき子れいむと子まりさが 仲良く鎮座して寝ていた。 「またかよ・・・たく・・・ん?被害は窓ガラスだけか・・・」 男は部屋の被害状況を確認したが、被害は窓ガラスが破られているだけのようだった。 所々に餡子が転がってはいるがそれ以外は特に被害はなかった。 「不思議なもんだな・・・饅頭が家に入ったはいいがその場で寝てしまったって所か まあ、掃除が楽な分まだましか」 男はそういうと親子を袋に入れた。 「とはいえ、俺の家の窓をぶち破ってくれたんだ・・・。楽にしねるとは思うなよ」 男は親子を隣にすむ虐待お兄さんに引き渡した。 できるだけ苦しめて下さいと依頼したが、お兄さんは快く承知してくれた。 新曲のネタが来た!!とか言ってたが、気にはしないでおこう 余談だがこの虐待おにいさん、仕事はミュージシャンでとあるバンドのボーカルをやっているそうだ。 メンバーで日本人なのはお兄さんだけで、それ以外のメンバーはみんな外国人だそうだ。 そんなメンバーの共通点は、みんなゆっくりの虐待狂であり、音楽狂であるということだ。 そんなお兄さんたちがどんなライブをするかは、後に話そう。 れいむ達が目覚めると、元の男の部屋で漂っていた。 昨日何があったかをおもいだしてみるも、何も思い出せなかった。 まあいいかとおとびちゃんとゆっくりしていると、男が別の部屋から出てきた。 その顔を見るとおちびちゃんを殺されたことを思い出し・・・・・ エトセトラ・・・・・・・ おまけ 「ああK君、ちょっといいかな?」 隣の虐待おにいさんが俺を呼び止めた。 「何ですか?」 「君の家、最近ゆっくりを飼い始めた?」 飼ってはいないのはお兄さんが一番詳しいのに、なんでそんなこと聞くんだとおもったが 「いや飼ってはいませんよ」 「ん~~、おかしいな?いやね、君の部屋から最近ゆっくりの声が聞こえるんだよ。 おちびちゃんのかたきぃぃ!!って」 いや、俺は一回もそんな声聞いてないぞ 「そんな声も聞いたことないですよ」 「そう?じゃあ最近なにか変ったことはない?」 変ったことか、確かに変わった事ならあるな 「変ったことですか?俺の部屋いたまにゆっくりが侵入してくるんですが、あまり部屋を荒らさないんです。 被害に会うのは窓ガラスだけで、それ以外は餡子が床にちらほらあるだけですよ。」 「・・・・・・・知ってるかい?ゆっくりって死ぬ前にゆっくりにあるまじき強い憎しみを抱くと 霊になるんだよ。前に家でも似たようなことがあってね、気づかずに放っておいたら 部屋の隅っこに侵入してきたゆっくりの死骸が溜まりに溜まっていたんだよ。 冷蔵庫の隙間とか箪笥の裏とかにね。ゴキブリが大量発生しなくてよかったよ」 「それ、怖くないですか?」 「いや、怖いどころかゆっくり除けになってくれるんだよ。 幽霊になってもろくに力がないからせいぜいゆっくりに取りつくぐらいしかできないんだよ。 僕は霊感が多少あって、声がほんの少し聞こえる程度なんだけどね。 しかし君の場合は速効で殺しちゃったんだね、ゆっくりの生意気な声がきこえてくるんだよ うちのなんか痛めつけすぎてうめき声になっているんだけどね、 まあおかげで新曲のアイディアが浮かぶ浮かぶ、っはっはっはっはっはっはっは」」 「・・・・・幽霊になってもよわいんですね」 「そうだね、ぎゃくにここまで弱いとゆっくりという生き物そのものに同情するよ」 「・・・・・でも虐待は止めないんですよね」 「もちろん!!」 お兄さんは晴れやかな顔で即答した。 人間、あそこまで達観することができるのか・・・マネしたくはないが しかし、俺の部屋にゆっくりの霊がねぇ・・・・ 「まあ、野生のゆっくりから被害を減らしてくれるのなら別にいいけどな」 男はポジティブ思考の人間だった。 あとがき 二作目の投稿をさせてもらったものです。 初投稿したタイミングがわるかったのか、投下報告しても何もリアクションがなく、感想も何も なかったのは少し堪えた・・・・。 名前はどうしようか考えています。 後は言われるんじゃないかと思うところの説明です。 ゆっくり一家の行動が矛盾しているんですけど・・・となりにガキいるじゃん!! 死んだときの記憶を強く今でも引き継いでおり、男の顔を見ると殺される直前の記憶が 呼び起され、条件反射的に行動します。 ちなみに姉のれいむは二匹のれいむの勢いにのまれてです。 過去作品 まりさの馬鹿 このSSに感想をつける
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『ゴルフ場でゆっくりと』 21KB 虐待 不運 番い 子ゆ 自然界 現代 虐待人間 独自設定 21作目です。わいは鬼威惨や! ※ゆっくりに関する独自の言葉がいくつか出てきます ※作中に出てくる人物の行動はマナー的に推奨されません 「ゴルフ場でゆっくりと」 ゆっくりたちの朝はわりと遅い。 日が昇る前からせっせと鳥が鳴き、野良猫が生ゴミを虎視眈々と狙う中、 人々は、朝の短い時間を割と忙しく過ごしている。 「朝」と「忙しさ」は非常に縁が深く、「朝は忙しい」というのは人々の中ではもう定番なのだが、 一方でゆっくりたちは毎日、その時間は巣の中でゆっくりと眠っている。 ゆっくりは、本能的にゆっくりできないことをとても嫌うので、 朝の早い時間にせかせかするようなゆっくりは ゆっくりできないゆっくりとして仲間から敬遠されてしまう。 そのため朝ゆっくり(朝ゆっくり眠ること)はゆっくりたちにとって、とても重要なステータスなのだ。 この日はちょうど祝日、人々は貴重な休みの朝をゆったりと過ごす。 毎日が休日のようなゆっくりは、いつものように朝ゆっくりを堪能する。 午前10時を回ったころ、山の斜面にあるゆっくりの巣の中から 目を覚ました子ゆっくりたちの鳴き声が聞こえてきた。 「ゆゆん、おめめしゅっきりーーーー!!」 「れいみゅいっぱいしゅーやしゅーやしちゃよ」 「まりちゃはきょうもいっぱいゆっくちしゅりゅんだじぇ!!」 「おちびちゃんたちおそとにでてきてね」 一家は巣の中から出て、恒例の体操を始める。 「いちにー」 「ゆんゆん」 「にーにー」 「ゆんゆん」 「もっとおげんきに!」 「ゆん!ゆん!」 「おさげをぴこぴこ」 「ゆんゆんゆん」 「のーびのーびみーんなーで」 「ゆん!ゆん!ゆん!」 「おちびちゃんたちすっきりできたかなぁーー?」 「「「しゅっきりーーーー!!」」」 親れいむ、親まりさ、子ゆっくり8匹、計10匹の家族は 体操を終えてすっきりしたところで、ぞろぞろと巣の中に戻っていった。 「ゆゆ、のーびのーびしちゃらおにゃきゃがしゅいちゃよ」 「「「おにゃきゃしゅいちゃーーーーーー!!」」」 「さあおちびちゃんたちみんなでごはんさんをいっしょにむしゃむしゃしようね」 「「「ゆっくちーーーーー」」」 「あさごはんしゃん!!」 「ごはんさんはたべきれないくらいあるからみんなでなかよくむーしゃむーしゃするんだぜ」 「ゆわーーーい」 「ごはんしゃんいっぱいたべりゅよ!!」 「むーちゃむーちゃ、しあわしぇーーーー!!」 一家は遅めの朝食を取り始める。 人間の世界でいうと、夜型の生活スタイルに近いのだが、 ゆっくりたちにとっては、これが最も理想的な朝の過ごし方らしい。 「ゆぷぅ、おにゃきゃいっぱいだよ~」 「おにゃきゃいっぱいになったからしゅーやしゅーやしゅりゅよ」 食事を終えると、子ゆっくりたちは小一時間ほど二度寝をする。 子ゆっくりたちが大人しく寝ている間に、親ゆっくりは朝の狩りに出かける。 そして親ゆっくりが狩りから帰ってきた後、今度は一家揃ってお散歩に出かける。 「ゆっくりおさんぽだよ!!」 このゆっくり一家は、この場所に移り住んできてまだ間がないため、 毎日のお散歩でいろいろな場所を歩き回っている。 そして今まで散歩中に、餌場や水場など生活に必要な場所をいくつも発見している。 この日ゆっくり一家は、辺り一面が芝生に覆われた場所を発見することができた。 そこは、人工的に芝生が植えられたゴルフ場であった。 「ここはじめんがとてもふかふかさんでゆっくりできるよ!!」 そこをゴルフ場とは認識していないものの ゆっくり一家は、芝生のたくさん生えたゴルフ場でゆっくりとすることにした。 「ゆっくちーー!れいみゅはこ~りょこ~りょしゅるよ!!」 「ゆゆっ、まりちゃもいっしょにこ~りょこ~りょしゅりゅじぇ!!」 「ゆゆ!きょうしょうだよ!!」 「ゆふふ、れいむがいちばんはやいよ」 「ゆっふん、まりさのほうがはやいんだぜ!!」 「ゆ・・・まっちぇよぉおお~~れいみゅをおいていかにゃいでにぇ!!」 ゆっくり一家は芝生の上でころころ競争を始めた。 快調な出足を見せた親まりさ 一方で、姉妹でも一番下の子れいむが一匹、出遅れてその場に取り残されてしまった。 「ゆわあああん、れいみゅはひちょりぼっちだよぉおおおお!!!」 子れいむの泣き声を聞いたゆっくり一家は、ふと後ろを振り返る。 「ゆ!?なかないでねおちびちゃん、おかーさんがいっしょにゆっくりしてあげるよ」 「まったくしょうがないんだぜ。おちびちゃんにはやくなるこつをおしえてあげるんだぜ」 「まりちゃもいっしょにゆっくちしてあげりゅよ!!」 「ゆゆっ、みんにゃといっしょなられいみゅさびちくにゃいよ!!」 「そうだよおちびちゃん、みんなでいっしょにゆっくりしようね!!」 心地よい午後の風がそよそよと流れる。 気温はゆっくりたちにとって適温で、直射日光が適度にゆっくりたちの体を温めてくれる。 底部に優しく触れる芝生は、ゆっくちたちにとって本当に心地が良いらしく、 とてもゆっくりできる環境がゆっくりたちを至福の世界へ誘う。 「ゆう、にゃんだきゃとてもねむたくにゃってきたよ・・・」 眠気がピークに達したゆっくり一家は、みんないっしょに芝生の上でお昼寝することにした。 「む~にゃむ~にゃ」 「ゆっくち・・・・す~やす~や」 「すぴーっ、ゆゆっ、すぴーっ、ゆゆっ」 不安や心配事とは全く無縁のゆっくりたち、みんな芝生の上で気持ちよさそうに眠っている。 空は雲ひとつない青空 鳥の黒い影が青いキャンパスを飛び交う 地面には青々とした芝生が生い茂り 山の高嶺から見降ろすと まるで緑の綺麗な空に黒い星がポツリポツリと浮かんでいるよう その黒い星は赤く光ったり黄色く光ったりしてコントラストを作り 緑の空を、汚くよごしている ゆっくり一家が昼寝を始めてから30分後、事件は起きた。 「ゆっ、しーしーがしちゃいよ」 尿意を催した一番下の子れいむが目を覚ました。 「そりょ~り、そりょ~りゆべっ、ゆっ、ゆぴーーーたすけちぇえええ!!!」 子ゆっくりの悲鳴で2匹の親ゆっくりは目を覚ました。 「ゆ!おちびちゃんのゆっくりできないこえがするよ。おちびちゃんはどこにいるの?」 「たすけちぇえええきょっちだよおおおおお」 「あっちのほうだぜ」 親れいむと親まりさは、声のする方向へ急ぎ足で向かっていく。 他の子ゆっくりたちは、姉妹の悲鳴が聞こえてもまだ昼寝を続けている。 「たすけちぇえええ」 「ゆんしょ、ゆんしょ、ゆゆっ、このあなさんからきこえてくるよ!!」 助けを求める子ゆっくりは、グリーン上のカップの中にいた。 カップの穴は直径、深さともに10cmほど、カップの中心には旗が立っていて、 子ゆっくりはちょうど旗とカップの隙間に挟まっていた。 子ゆっくりはカップの中で泣きながら、必死にのーびのーびを繰り返しているのだが、 子ゆっくりのゆん力(ゆっくりしたいという望みから出る底力)では外に出ることができないようだ。 「いまたすけてあげるんだぜ」 子ゆっくりを助けようと、親まりさは自ゆんの頭についたおさげを穴の中に垂らす。 穴の中にいる子ゆっくりは、上から垂らされたおさげにしがみつこうと口をパクパク動かす。 しかし残念ながら、まりさのおさげは子ゆっくりのところまで届かないようだ。 「ゆっくちできにゃいよおおおおお」 「おちびちゃんがんばってね。あとすこしだよ!!」 「ゆうう、なにかほかにいいほうほうが・・・ゆゆっあんなところにきのえださんがあるんだぜ」 「れいむはきのえださんをとってくるよ!!」 親れいむはグリーンから離れて木の枝と呼ぶ物体に近づき、それを口にくわえて運ぼうとする。 「ゆんしょゆんしょ・・・ゆっ、うごかないよ」 「ゆっくちしちゃいよぉおおおおお!!!!」 「おちびちゃんあとすこしだよ、あとすこしでたすかるからね。れいむはやくするんだぜ」 「うごけぇええええ・・・ゆぅゆぅ・・・・どぼぢでえ゛だざんはうごいでぐれ゛な゛いのお゛お゛お゛お゛」 親れいむが運ぼうとしている物はOBの杭だった。 地面にしっかりと埋まっているので、一匹のゆっくりが引っ張った程度ではびくともしない。 それにOBの杭は大きすぎて、子ゆっくりを助けるには見当違い、ということがれいむには分からない。 遠くから見ると、OBの杭が枝ほどの大きさに見えたので、 OBの杭は枝ほどの大きさだ、という先入観がれいむの頭の中を支配しているのだ。 「れいむはやくするんだぜ!!!・・ゆゆ!?あっちにもえださんがあるんだぜ」 れいむのいる反対方向に、まりさは別の枝のようなものを発見した。 「まりさがあれをとってくるんだぜ」 「おきゃーしゃんいきゃにゃいで。れいみゅひちょりぼっちだよぉおおおおお」 目的の物に向かってぴょんぴょんと跳ねていく親まりさ、 気が付くとツルツルした芝は少し深くなり、道も下り坂になってきている。 「ゆん、ゆん、ゆん、ゆゆ?こーろこーろするんだぜ」 「ゆゆ?まりさどこにいったの??」 「おきゃーしゃーーーーん」 下り坂はますます急になり、親まりさは前のめりになって転がり始める。 「こーろこーろゆぶっ、・・・・ゆゆ、ゆぺ、ゆぺっなんだかさらさらするんだぜ」 親まりさは、グリーン傍にあるバンカーに落ちてしまったようだ。 「えださんはどこいったんだぜ?ゆゆ、あんなところにあるんだぜ」 親まりさが枝と呼ぶものは、バンカーの砂を平らにする長さ2mほどのトンボだった。 その肝心のトンボはバンカーの外に置いてある。 やはりゆっくりは餡子脳、2匹とも全く見当違いな物を持っていこうとしている。 トンボを持っていこうとするにも、とりあえず親まりさはバンカーから外に出なければならない。しかし、 「ゆっ、ゆっ、ゆ?」 バンカーの縁はあり地獄の巣のようになっていて 親まりさが外に出ようとすると砂が崩れて、再びバンカーの中へ戻されてしまう。 コロコロ 「ゆぺっ、ゆぺっ、ゆうううんおそとにでられないんだぜ」 するとそこへ、まりさを探していたれいむが姿を現した。 「ゆゆ、まりさをみつけたよ・・ゆ、こーろこーろするよ!!」 コロコロ、ドスン 「ゆぺっ、すながおめめにはいったよぉおおおおお」 親ゆっくりは2匹揃ってバンカーにはまってしまった。 「れいむそんなことよりここからでておちびちゃんをたすけるんだぜ」 「ゆああああんおめめがいちゃくてみえないよぉおおおおおお」 「しかたないんだぜ。まりさがおめめをぺーろぺーろしてあげるんだぜ」 砂のついた舌で、れいむの目を舐め始めるまりさ。 「ゆ、ゆ、ゆ!?よけいにおめめがいちゃいよぉおおおおおおお!!」 「わがままいうなだぜ。それよりおちびちゃんをたすけないといけないんだぜ」 「・・・ゆ?おきゃーしゃんちゃちのおこえがしゅるよ」 「おきゃーしゃんはどこにいりゅの?」 近くで眠っていた子ゆっくり全ゆんが目を覚ました。 「ゆ!?おちびちゃんはこっちにきちゃだめなんだぜ!!!」 「ゆゆ!おきゃーしゃんちゃちあしょんでりゅみちゃいだよ」 「まりちゃもいっしょにあしょぶんだじぇ!!!」 「ゆわーーーいこーりょこーりょしゅるよ!!」 7匹の子ゆっくりが、親ゆっくりのいるバンカーの中へ転がりこんでいった。 「こーりょこーりょゆべ、いちゃいよぉおおおおおおしゅにゃがおめめにはいちゃよぉおおおおお」 「ゆぶ、おくちがむじゅむじゅしゅるよ」 「きょきょはにゃんだかゆっくちできにゃいにょじぇ」 「ゆぴーーーーおきゃーしゃんはやくたすけちぇええええええ」 「おちびちゃんたちおちつくんだぜ」 「おめめがいちゃいよぉおおおお」 「れいむもとにかくおちつくんだぜ」 ゆっくり一家はもう大パニックである。 ゆっくりできないストレスからわんわん泣き始める子ゆっくりたち、 その泣き声につられるように、目に砂が入ったれいむも大声で泣き始める。 まりさは何とかこの状況を打開しようと試みるも、バンカーの外へ出ることができないでいた。 それから数分後、ふぁーーーという変な声と共に、ゆっくり一家のいるバンカーに何かが飛んできた。 「ゆゆ?これはいったいなんなのぜ??」 一家がパニックに陥っている中、まりさだけが飛んできたものを冷静に観察していた。 しかしまりさには、白くて丸いそれが何なのか分からなかった。 さらに数分すると人の声が聞こえてきた。 「ったくもうやってらんね。隣のホールに打ち込んだのこれで何回目だろ・・・・ん?」 ゆっくり一家の前にやってきたのは、ゴルフをプレー中のおにいさんだった。 その顔は、あからさまに苛立ちの表情をしている。 「ゆ!ゆっくりしていってね!!」 「ああ、ゆっくりどもがバンカーにはまってら」 「おにいさんはゆっくりできるにんげんさんなのぜ?」 「いや全然ゆっくりしてねぇよ。」 「ゆ!?ゆっくりしていってね!!おにいさん、まりさたちをたすけてほしいんだぜ!!!」 「れいむはおめめがいたいよ」 「ゆわああんまりちゃもおめめがいちゃいいちゃいだよぉおおお」 「なるほどなるほど」 おにいさんはニヤッと笑みを浮かべた。 「おーーーい、俺ギブアップ!!それからここ最終ホールだから、俺はちょっと寄り道してから帰るわーーー」 「ゆゆ?」 「さてと、おや?あっちにも一匹いるみたいだな。このホールは人がいないようだし」 「そうなんだぜ、あっちのおちびちゃんもたすけてほしいんだぜ」 「あっちに行くことは行くが、ところでなんでてめえに指図されないといけないんだ?」 「ゆ!?」 「まあいい、連れてきてやるからそこで待ってろ」 「ゆ!おにいさんありがとうなんだぜ!!!」 カップの中でぴーぴー泣いている子れいむを拾い上げると、 おにいさんはすぐにゆっくり一家のもとへ戻ってきた。 「ゆゆ、おしょらをとんでりゅみちゃい!!」 「おにいさん、おちびちゃんをたすけてくれてありがとうなんだぜ!!!」 「なぁに、礼には及ばないさ。さて」 おにいさんは子れいむを少し強く握り始める。 「ゆびゃあああああああ」 「ゆっ、おちびちゃんがいたがってるんだぜ。はやくおちびちゃんをはなしてね!!!」 「だからなんでお前に指図されないといけないんだ?」 「ゆ!?」 子れいむを握る感触を存分に楽しむおにいさん。 一方で子れいむは、握られる度に大きな悲鳴をあげている。 「ゆげあああああああああああ」 「はやくやめてあげてね!!」 「いやだ」 「ゆっ、お゛にいさんはどうじでそんなごどする゛の?」 「一回ウィニングボール投げるの真似してみたかったんだよなぁ、そーーーれっ」 おにいさんが投げた子れいむは、見事な放物線を描きながら その先にある池にポチャンと落ちた。 いくら落ちたのが池とはいえ、かなり高いところから落ちたので 着水した瞬間に子れいむは破裂していることだろう。 「おちびちゃんになんてことするのぉおおおおおお」 「なにがあったのまりさ?」 「あのおにいしゃんはゆっくちできにゃいよ」 「ゆっくちにげりゅよ!!」 「ゆゆ?まりちゃをおいていきゃにゃいでにぇ!!」 子ゆっくりたちはバンカーの砂の上をもぞもぞと動き、足をとられながも逃げようとする。 だが、そもそもバンカーから出られないからおにいさんに助けを求めたのだから、 そんなゆっくりたちがおにいさんから逃げられる訳がない。 「さて次は、特に丸っこいコイツがいいな」 「ゆゆ!おしょらをとんでるみたいだじぇ!!」 一番丸々と太った子まりさがバンカーの外に出された。 「ゆ!おちびちゃんがおそとにでられたんだぜ。おにいさんありがとうなんだぜ!!」 「しーーーーっ!ショット前はお静かに」 「ゆゆ?おにいしゃんゆっくちしちぇ」 ビュン 「びゅっ」 「ナイスショット!」 「ゆ?おちびちゃんどこにいったんだぜ?」 ゆっくりたちが認識できないくらいの速さで、子まりさの体は四散した。 お兄さんの握ったクラブのフェース(ボールを打つ部分)には、小さな小麦粉の皮がペタっとくっついていた。 「おちびちゃんは星になったのさ」 散った餡子は無数の黒い塊となり、流星群のように地面へ降り注いでいく。 「ゆ、なにかとんできたよ。ぺーろぺーろ、ゆゆっ、これはあまあまさんだよ!!」 「あまあましゃん?」 「ぺーりょぺーりょ、し、しあわしぇええええ」 子ゆっくりたちは、今まで味わったことの無い至高のあまあまの味に魅了され、 口の中をむずむずさせながらも、砂の上に散在する餡子を夢中で舐め始めた。 「おにいさんがあまあまさんをくれたんだね!おにいさんありがとうなんだぜ」 「本当にどこまでもめでたいやつらだ。さて今度はパットの練習でもしようかな」 バンカーの中にいる子れいむを一匹ひょいっと持ち上げ、グリーンの上に置く。 おにいさんは今度はパターを持ち、ラインを読むフリをする。 「このグリーンは順目だからフックして・・・ああよく知らないけどまあいいや」 「おにいしゃんもっちょあまあましゃんちょうだいにぇ!!」 「よっと」 「ゆびゃ、ゆぴいいいいいちゃいよぉおおおこーりょこーりょしゅりゅよ!いちゃいよぉおおおこーりょこーりょ」 「にぎやかなやつだ。おお、でもいいとこいった。入るか入るか!!ああ惜しい、あと少し左だったか」 ゆっくりなど、グリーン上をどれくらいの速度で転がるか想像もつかないのに おにいさんは一発でその感覚を捉えることができた。 ゆっくりを使ったボールでなら、おにいさんはプロゴルファーを目指せるかもしれない。 ただ、パター以外で打つと簡単にボールが潰れてしまうのが残念な点だ。 「おちびちゃんのひめいがきこえるよ」 「次は親ゆっくりと子ゆっくりのコラボでいくか」 バンカーの中にいる親れいむと子れいむを持ち上げ、 親れいむの頭に木製のティーを刺してから、芝の上に置く。 「ゆぎゃっ、なんだかちくっとしたよ」 そしてティーの上に子れいむを乗せる。 「ゆわーい!れいみゅはおきゃーしゃんにたきゃたきゃいしてもらっちぇるよ!!!」 「ゆぎぎいちゃい。ゆぎゃ、おちびちゃんうごかないでね!!おちびちゃんがうごいたらいたいいたいになるんだよ!!!」 「ゆ?れいみゅはどこもいちゃくにゃいよ?」 「おちびちゃんじゃなくてゆぎゃっ、だからうごかないでっていってるでしょ!!」 「茶番はそのくらいにして、お静かに」 「たきゃいたきゃーーーぶっ」 「ゆげえええええええ」 「あらら、大きくダフッたな。失敗失敗」 おにいさんが振ったドライバーは 子れいむを消滅させ、さらにはティーごと親れいむの顔の一部を吹き飛ばした。 親れいむの顔は、頭から額そして眉間にかけてドライバーの形に沿ってえぐれている。 えぐれた部分からは、体内の中枢餡がちらりと姿を見せている。 「れ、れいむーーーーーー!!」 「ゆがあああああああいちゃあああああああいいいいいいい」 目に砂が入ったときとは比較にならないほどの痛みが親れいむを襲う。 「まあああああありいいいいいざああああああああ」 「れいむしっかりするんだぜ!!まりさがたすけてあげるんだぜ!!」 「いじゃあああああああいいいいいい」 しかしバンカーから抜け出すことのできないまりさには、れいむに対して何をしてあげることもできない。 まりさはただ、苦しみ続けるれいむの姿を見届けるしかなかった。 「無力だな」 「ゆ!?」 「お前は自ゆんの家族を一匹たりとも救うことができない」 「そんなことないよ!れいむはまりさがたすけてあげるんだぜ!!!」 「そうか、じゃあお前に何ができるか見せてもらおう」 バンカーの中にいる4匹、グリーン上のカップ傍にいる1匹、計5匹の子ゆっくりを芝生の上に並べる。 最初は8匹いた子ゆっくりだったが、3匹おにいさんが殺したのであとは5匹しか残っていない。 「ゆ?おにいしゃんあまあましゃんくれりゅにょ?」 「とっととあまあましゃんよこちてにぇ!」 「あまあましゃんくれにゃいとぷきゅーしゅりゅよ!」 「おにーしゃんはゆっくちできにゃいにんげんしゃんだよ、みんなにげりゅよ!!!」 「にゃにいっちぇるのじぇ、おにーしゃんはみんにゃにあまあましゃんをくれりゅんだじぇ」 パターで叩かれた一匹だけは、おにいさんに痛いことをされたのを覚えているようだが、 それ以外の子ゆっくりはあまあまがもらえると期待し、体を伸び縮みさせながらそわそわしている。 「さあ、お前の大事な大事な子ゆっくり。早くしないと減っていくぞ。ひと~つ」 パシュ 「ゆゆ!あまあましゃん!!!」 「あまあましゃんがおしょらからふってきちゃよ!!!」 「あまあましゃんおいちいいい!!!」 「やっぱりおにーしゃんはゆっくちしちぇりゅのじぇ!!」 「まりさのおちびちゃんがあああああああ」 おにいさんは、今度はゆったりとクラブを振ったので 子ゆっくりがクラブに潰されてしまったことを、まりさははっきりと理解できた。 しかし依然として、子ゆっくりたちは空から降るあまあまに夢中になっている。 「おにいさんこれいじょうはやめてね、ゆっくりできないよ!!!」 「やめて欲しいなら力で何とかしてみろよ」 「ゆううう・・・おにいさんゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「むだむだ、俺に説得は通用しない。ふた~つ」 ザシュ 「どうじでおにいさんはゆっくりしないの?もっとゆっくりしてよぉおおおおおお」 最初は強気だったまりさのだぜ口調は、もうすでに哀願の口調になっている。 しかしどんなに口調が変わろうとも、おにいさんの心は動かない。 「またあまあましゃんがふってきちゃよ!!」 「あまあましゃんがいっぱいでとちぇもゆっくちできりゅね!!」 「ゆぷぅ、れいみゅはもうおなきゃいっぱいだよ」 「み~っつ」 「ゆあああああああああああああああ」 ブシュ 「あまあましゃん♪あまあましゃん♪」 「おきゃーしゃんもこっちにきていっしょにあまあましゃんたべようよ」 「どぼぢでお゛に゛いざんはごんな゛ひどい゛ごどずるの゛?」 「なぜって?それは・・・・・・」 「おにいさんはゆっくりはんせいっしてね!!」 「おまえらがゆっくりだからだ」 「ゆ!?」 「よ~っつ」 ゴシュ 「あまあましゃんたべほうだいぢゃよ!!」 「おねがいだからやめてね。まりさたちはただゆっくりしたいだけなんだよ」 「そうかもな」 「そうだよ!!だからこれいじょうまりさたちにひどいことするのはやめてね!!!」 「だが、俺もお前らを虐めてゆっくりしたいだけなんだよ」 「ゆゆ!?それじゃまりさたちはゆっくりできないよ!!」 「別にいいじゃないか。お前らがゆっくりできなくても、「俺」はゆっくりできるんだから」 「どぼぢでぞんな゛ごどいうのぉお゛お゛お゛ま゛りさたちだっていぎでるんだよ!!!」 「お前らが生きてるだと、はは」 「どうじでわらうのぉお゛お゛お゛」 「だっておまえら」 「ゆっくりだっていきてるんだよぉおおおおおおおおお」 「大半がもう死んでるじゃん」 「ゆ!?」 「そしてお前もすぐに死ぬ。はい、いつ~つ」 ボシュ 「さて残りはお前と、放っておいても死ぬあいつだけだ。あ、そういえばさっき、あいつを助けるって言ってたな」 「ゆ!そういえばれいむ!?れいむだいじょうぶ??」 「ば・・・・でぃ・・・・・・・っざ・・・・・・・」 「この状態で助けられるんだろ?お前の力で何とかしてみろよ。 ちなみに言っとくが、俺は物理的にこいつを助けることはできない。どちらにしろ助けようとも思わないが」 おにいさんはまりさの体をひょいっと持ち上げ、重症を負ったれいむの前に置いてやる。 「れいむ、ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「も・・・・・っど・・・・・・ゆっぐじ・・・・・じだがっだ・・・・・よ」 「ぺーろぺーろ、ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「・・・・・・・」 「ゆっくりしていってね!!!れいむはゆっくりしていってね!!!ゆっくりしていってね!!」 まりさの訴えかけも虚しく、れいむはその後何も喋らなくなってしまった。 「やっぱり口先だけだったようだな。出来もしないのに大言を吐くんじゃねぇよ、ほら」 おにいさんは手に持ったアイアンを4、5度れいむに叩きつける。 するとれいむの姿は見るも無残な、ピラピラした皮の破片になってしまった。 「れいむうううううううううう!!!」 「ついでにお前も」 「ゆぎゃ、いだいよぉおおおおおおおお」 「そりゃアイアンで頬を殴ったら痛いだろうな」 「やめてよゆっくりできないよ」 「その言葉は聞き飽きた。もっと別の悲鳴を聞かせてくれ」 「おにいさんゆっくりしてね!!それからまりさをゆっくりさせてね!!」 「だめだこれからお前は死ぬんだ」 「いやじゃあああああゆっくりしたいよおおゆぶっ、うがあああああああああ」 おにいさんの振ったアイアンのフェースは、まりさの左頬から斜め下へ入り、 底面を削って右頬から真横へと抜けていった。 中枢餡は損傷を免れたものの、 シャフト(棒のところ)の部分はまりさの下顎を根こそぎ剥がしていった。 「次はどんな悲鳴を聞かせてくれるんだ?んん?ほら」 「びゅ、びゅえええええええええ」 2度目のアイアンはまりさの顔面に斜めから入り、 左眼球と上顎を真っ二つに裂いた。 「痛いか~?痛いのか~~~??」 「ゆううううううううう」 3、4度目のアイアンはわざと空振りさせ、 5度目のアイアンはまりさの頭の帽子に直撃し、帽子は数mほど前方に飛んでいった。 「さて最後はとっておきだ。この特大ドライバーで盛大に葬ってやろう」 「ゆああああああああああああああああ」 「派手に散れ」 ドシュッ ビルの屋上から地面へスイカを落としたように まりさの餡子は周りに激しく飛び散った。 小さな餡子の粒は、時間差で地面に落下していく。 表面の皮はドライバーのヘッドに絡みつき、 その皮には少量の餡子の残骸がへばりついていた。 ほんの30分前までは、平和に眠るゆっくり一家が10匹ほどこの場所にいたのだが、 この時点でゆっくりの形を留めた物はもう、ゆっくり一家の遺留品である10ヶのお飾りしか残されていない。 ゴルフ場でゆっくりと戯れたおにいさんは できる限り餡子の塊とゆっくりのお飾りを回収して、緑の上の汚れをクリーンにした後、 +10という数字をスコア用紙に書き込んでその場を後にした 鉄籠あき過去の作品 ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/1213.html
https://w.atwiki.jp/wiki14_anime/pages/58.html
参考文献 <オープニング> ちびまる子ちゃん OP1「ゆめいっぱい」 ちびまる子ちゃん OP2「おどるポンポコリン(B.B.Queens)」 ちびまる子ちゃん OP3「うれしい予感」 ちびまる子ちゃん OP4「ハミングがきこえる」 ちびまる子ちゃん OP5「おどるポンポコリン(ManaKana ver)」 ちびまる子ちゃん OP6「Kinkiのやる気まんまんソング」 ちびまる子ちゃん OP7「おどるポンポコリン(B.B.Queens)」 <エンディング> ちびまる子ちゃん ED1「おどるポンポコリン(B.B.Queens)」 ちびまる子ちゃん ED2「走れ正直者」 ちびまる子ちゃん ED3「針切じいさんのロケン・ロール」 ちびまる子ちゃん ED4「あっけにとられた時のうた」 ちびまる子ちゃん ED5「ゆめいっぱい」 ちびまる子ちゃん ED6「じゃがバタコーンさん」 ちびまる子ちゃん ED7「ちびまる子音頭」 ちびまる子ちゃん ED8「休日の歌(Viva La Vida)」 ちびまる子ちゃん ED9「宇宙大シャッフル」 ちびまる子ちゃん ED10「アララの呪文」 ちびまる子ちゃん 劇場版ED「ゆめいっぱい」 <ドラマ版> ドラマ・タ行
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とある森の中、ゆっくりの夫婦が巣の中でゆっくりしていた。 狩りから帰ってきてゆっくりしているまりさとその成果である食料を貪っていたれいむのつがいである。 「ねぇ、まりさ」 「なに?れいむ?」 「れいむ、おちびちゃんがほしいよ!」 「……」 れいむの言葉につがいのまりさはため息を吐いた。 「なんどもいってるでしょ?おちびができたらゆっくりできないって」 「れいむがゆっくりできるよ!」 「たべものはどうするの?いまのりょうじゃぜんぜんたりないよ」 「まりさがもっとかりをすればいいだけだよ!」 「れいむ、かりだってたいへんなんだよ?ゆっくりりかいしてね」 「なにいってるの?かりはまりさのしごとでしょ!あまえないでね!」 「まりさにはこれがげんかいなんだよ、これいじょうをのぞむなられいむもかりをてつだってね!」 「いやだよ!れいむそんなゆっくりできないことはしたくないよ!ゆっくりりかいしてね!」 「まりさがそのゆっくりできないことをしているかられいむはまいにちむーしゃむーしゃできてるんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「うるさいよ!むずかしいこといってれいむをおこらせないでね!ぷくー!」 「……」 まりさはれいむの様子に呆れていた。 まりさは決して狩りが下手ではない、れいむの食欲が異常なのだ。 まりさは思う、なぜ自分はこんな相手をつがいにしてしまったのだろうかと。 出会った当初は可愛くてゆっくりしたれいむだった。 だがつがいとなって一緒に住むようになってかられいむは豹変した。 まりさのお手伝いを積極的にするかられいむとゆっくりしようね!と言っていたのが嘘のようだ。 いや、実際それは嘘だった。 れいむはただ自分がゆっくりしたいだけで別に相手がまりさでも他のゆっくりでも構わないのだ。 つがいになってしまえばこっちのもの、あとは好き勝手にゆっくりするだけ、それがれいむの作戦だった。 その作戦にまんまとハマってしまったまりさがおバカなのだ。 そしてれいむは食欲だけでなく子供を欲するようになった。 れいむは母性に満ちていると噂されるが実際は母性など無い。 子供がいれば他のゆっくりに見せびらかす事で自分がゆっくり出来るという理由だ。 母性など欠片もないので子供の教育なども一切しない。 れいむにゲスやでいぶと呼ばれるものが多いのもこれが原因である。 好き勝手に育った子供がどうなるか誰でも分かる事だ。 仮につがいに愛想をつかされても「しんぐるまざー」を理由に他のゆっくりから食料を貰えばいいと考えているのだ。 「まりさ!はやくれいむとすっきりしようね!」 「いやだよ、まりさはかりでつかれてるからすーやすーやするね、ゆっくりおやすみ!」 「ゆぐ!?まりさぁ!?どぼじでねちゃうのぉぉぉぉぉ!?」 このれいむはただすっきりしたいだけ、そのついでに子供ができれば一石二鳥と考えている事はまりさにはお見通しだった。 いちいち相手するだけ時間の無駄なのでまりさはれいむの言葉を無視し眠りについた。 「ゆぐぐぐぐぐぐ!れいむがこんなにさそってるのに!まりさはゆっくりしてないね!なられいむにもかんがえがあるよ!」 「ゆ?」 その日の深夜、まりさは自分の体に何かゆっくりできない事が起きている事を感じ取り目を覚ました。 「れいむ?なにしてるの?」 寝起きで意識がボーっとしているまりさはれいむが自分に体を擦り付けているのを見ても状況がよく分かっていなかった。 だが意識がハッキリしてくると絶叫を上げる。 「れいむぅぅぅぅぅ!?なにしてるのぉぉぉぉぉぉ!?」 まりさの絶叫にれいむは当たり前のように叫んだ。 「れいむはすっきりしたいっていったでしょ!?まりさがあまりにおくてだかられいむがおてほんをみせてあげるね!」 れいむは激しくまりさに体を擦り合わせ粘着質の体液を噴出している。 「いやぁぁぁぁぁ!!まりさすっきりしたくないぃぃぃぃ!!」 「なにいってるの!?せっかくれいむがさそってあげたんだからすなおにうけとめてね!ついでにおちびちゃんつくろうね!」 「やべでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 れいむを振りほどこうにも思うように力が入らない。 狩りで疲れきった体ではれいむに勝つ事は不可能だった。 そしてついにれいむが絶頂を迎える。 「すっきりぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「す、すっきりぃぃぃぃぃぃぃ……」 れいむの言葉に反応するかのようにまりさもまた絶頂へ達した。 無理やりのすっきりであってもゆっくりは非常に発情しやすいのでまりさの意思とは関係なしに体が反応してしまったのだ。 「ゆふふ!これでれいむもおかあさんになれるよ!ゆっくりできるね!」 交尾の終わったれいむは自分の頭上を見上げた。 何故なら交尾をした直後に頭からおちびちゃんを生やした茎が伸びる事を知っているからだ。 だがいつまで経っても茎は生えなかった。 「どぼじでくきさん、はえないのぉぉぉぉぉぉ!?」 れいむの絶叫にまりさはようやく体を起こしれいむに文句を言う。 「れいむ!ひどいよ!なんでこんなことする……の?」 だがその言葉は自分の頭上に存在する物体を見て絶叫へと変わった。 「ゆぅぅぅぅぅぅ!?まりさにくきさんがはえてるぅぅぅぅぅぅ!!!」 まりさの絶叫にれいむはようやくおちびちゃんが自分ではなくまりさに実った事を理解した。 「どぼじでまりさがにんしんしちゃうのぉぉぉぉ!?」 ぺにまむ型のすっきりならば確実に挿入された方が妊娠するのだがすりすり型のすっきりはどちらが妊娠するかはランダムである。 しかしその確率を操作するのも可能だ。 それは攻めと受けをハッキリさせる事だ。 攻める側は父親、受け側は母親というのがゆっくりの常識らしく、子を宿すのはほぼ確実に受け側である。 れいぱーに犯されたゆっくりが確実に妊娠するのがいい例だ。 だがこのれいむはとにかくすっきりしたいという欲望が強すぎてその事をすっかり忘れていた。 「ゆぐぐぐ!ふん!まあいいよ!すっきりできたしおちびちゃんもできたしこれでゆるしてあげるね!」 自分が思い描いていた結果とは違ったが当初の目的は果たしたのでれいむは呆然としているまりさを無視して寝てしまった。 「ゆ、ゆうぅぅぅぅぅ、どうしよう、まりさ、にんしんしちゃったよぉぉぉぉ」 れいむに犯された事よりも今後の事を考えてゆっくり出来なくなったまりさはゆんゆんとすすり泣いた。 そして次の日。 「まりさ!なにしてるの?はやくかりにいってきてね!」 いつまで経っても狩りに出かけないまりさにれいむは大声で怒鳴り散らす。 「れいむ、まりさはにんしんしてるんだよ?かりなんかできないよ、わるいけどれいむがかりにいってきてね」 まりさの言葉は間違っていない。 子供の事も考え激しい運動は避けなければならないのだ。 だがれいむの答えは 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?なにいってるのぉぉぉぉぉぉ!?かりはまりさのしごとでしよぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆぅ!?」 れいむの絶叫にまりさはたじろいだ、そんなまりさに構わずれいむは続ける。 「にんしんしたってかんけいないよ!はやくいってきてね!すぐでいいよ!」 「れいむ!まりさはにんぷさんなんだよ!ゆっくりしないとおちびちゃんがゆっくりうまれないでしょ!?」 「つべこべいうなぁぁぁぁぁぁ!!!さっさといってこぉぉぉぉぉい!!!」 「なられいむはおうちでなにするの!?おちびちゃんのおもちゃとかべっどとかつくってくれるの!?」 「なんでれいむがそんなことしないといけないのぉぉぉぉ!?まりさがにんしんしたんだからまりさがやればいいでしょぉぉぉ!?」 「じゃあれいむはいったいなにをしてくれるの!?」 「れいむはおうちでゆっくりするっていうたいせつなおしごとがあるんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「!!!」 れいむの言葉に絶句するまりさ。 こいつがこれほど自分勝手で何もしない怠け者だとは思わなかったからだ。 「ゆぐぐぐ!わかったよ!いけばいいんでしょ!でもおちびちゃんになにかあったられいむのせいだからね!」 捨て台詞を吐いておうちを飛び出すまりさ。 背後でれいむがぎゃーぎゃー叫んでいたが怒り心頭のまりさには聞こえていなかった。 れいむが何故こんな事を言ったのか? それはやはりれいむは自分が妊娠したかったからだ。 それをまりさに横取りされたと思いまりさに厳しく当たったのだ。 しかも実ったのは全てまりさ種。 自分に似たおちびちゃんがいないことでおちびちゃんに対する愛情も全く無かった。 れいむはどこまでも自分勝手で愚劣な饅頭だ。 酷い奴だと自分と同じれいむ種だけを残し他のチビを食い殺すのもいるほどだ。 「れいむがあんなにゆっくりできないやつだなんて!そうとわかってたらまりさはあんなのとはいっしょにならなかったよ!」 散々れいむの悪口を言っていたまりさだがようやく頭も冷えて冷静になった。 そして今後の事を考える。 「どうしよう、もういっそれいむとりこんしてまりさだけでおちびちゃんをそだてようか?」 ぶっちゃげそれが一番妥当なのだが…… 「でも、おちびちゃんがうまれればもしかしたられいむもやさしくなってくれるかも……」 僅かに残っていたれいむへの愛情がまりさを縛っていた。 れいむにそんな感情はないと心のどこかでわかっていても。 一度好きになった相手、もう一度信じてみたいとまりさは思ってしまった。 それが最悪の結果に繋がろうとも。 「ただいま、れいむ……」 暫くしてまりさが帰宅した、だがその顔は真っ青であった。 「おそいよ!れいむもうおなかぺこぺこなんだよ!はやくたべものだしてね!」 「それが……」 「ゆ?」 まりさの頭には折れた茎の根元しか無かった。 れいむがそれに気づくとまりさは帽子の中から折れた茎を取り出す。 まりさは頑張った、実ゆっくりを気にしながらいつも以上に頑張った。 頑張りすぎた結果、まりさは集中力が途切れて転んでしまい頭から木に激突してしまった。 頭上から「ペキッ」という嫌な音がしたと思ったら茎が自分の目の前に落ちた。 餡子の供給を断たれた実ゆっくりは苦しそうな表情で小さく呻きながら黒ずんで動かなくなった。 まりさは号泣した、自分の初めてのおちびちゃんが生まれる事なく死んでしまった事に。 そして自分を責めた。 もっと自分がおちびちゃんに気を配っていれば。 だが泣いていても始まらない。 まりさはゆんゆんすすり泣きながら狩りを中断しれいむの待つ我が家へと帰ってきたのだ。 もしかしたられいむが自分を慰めてくれるかもしれないと思って。 だがまりさからこれまでの状況を聞いたれいむの答えは…… 「どうでもいいけどたべものはもってきたの?」 「ゆ!?」 「ないならはやくかりにいってきてね!」 「ゆゆぅぅぅぅぅぅぅ!?」 これがれいむの答えだった。 まりさへの慰めの言葉どころかおちびちゃんの話題すら無かった。 「れいむ!おちびちゃんがしんじゃったんだよ!?」 「ゆふん!まりさがへまをしておちびをころしたってのはわかったよ!だからなに?どうじょうでもしてほしかったの?」 「!!!」 「やっぱりまりさにこそだてなんてむりだね!おとなしくれいむをにんしんさせておけばこんなことにはならなかったのにね!」 「……」 「そんなことよりはやくたべものをもってきてね!たくさんでいいよ!」 まりさは無言のまま、折れた茎を咥えるとその場を去った。 「……」 まりさは死んでしまったおちびちゃんを無言で穴に埋めていた。 「……」 自分の失敗を心の中で嘆きながら。 「……」 そしてこんな状況に追いやったれいむへの憎しみを増大させながら。 「……ぜったい」 まりさは穴を埋め終わると静かに口を開く。 「ぜったい、ぜったい、あのくそでいぶにじごくをおがませてやる……!!!」 その目にはもはやれいむへの愛情は無く、ただ憎しみだけが宿っていた。 その日の夜。 「れいむ、すっきりしようか?」 「ゆ?いいよ!やっとまりさもれいむのみりょくにきがついたんだね!」 突然のまりさの誘いにれいむは驚くがすぐに受け入れた。 「れいむ、まりさはおちびちゃんをそだてるのがへただからこんどはれいむににんしんしてほしいよ」 「あたりまえだよ!れいむはこそだてがじょうずなんだよ!まりさなんかとちがってね!」 「……っ!! そうだね、れいむにはかなわないよ、だからちゃんとれいむがにんしんするようなすっきりをしようね」 まりさはぺにぺにを生やした。 「ゆふん!まりさったらけだものさんだね!そんなにれいむのまむまむがほしいんだね!いいよ!とくべつにいれさせてあげるね!」 れいむは自分のもみあげでまむまむを大きく開く。 「……!!! いくよ!れいむぅぅぅぅぅ!!!」 そのあまりに気色悪い穴に吐き気がすると同時に太い木の枝で滅茶苦茶に破壊してやりたい感情を抑えつつまりさはれいむの中へと挿入した。 「ゆほぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!すごいよぉぉぉぉぉぉ!!!まりさぁぁぁぁぁぁぁ!!!もっとぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 「……!!!」 れいむの超絶災厄ボイスに激しい殺意を抱きながらまりさは腰を振り続けた。 以下省略 「「すっきりぃぃぃぃぃぃ!!!」」 二匹同時に達するとまりさの精子餡がれいむの中へと注がれる 「ゆ!?れいむ、にんしんしたよ!」 交尾が終わるとれいむの頭に茎が生えてきた。 れいむはやっと自分の思い描いた展開になってご満悦だ。 しかも実ゆっくりはれいむ種だけという理想的なものだった。 「おめでとう、れいむ」 「ゆふふ、れいむのおちびちゃん、ゆっくりうまれてきてね!」 無表情のまま、まりさが祝福の言葉を送る。 れいむは自分のおちびちゃんに夢中なのかまりさの言葉に反応しなかった。 「……」 任務は終わったとばかりにまりさはそのままれいむから距離を取って寝てしまった。 もしここでまりさに感謝の言葉の一つでも言えば限りなく可能性は低いが今後の展開も変わっていたかもしれないのに。 れいむが妊娠してから数日後、ようやくれいむが出産の時を迎えた。 それまでまりさは機械的に狩りをして我が家に戻ってもれいむとはほとんど会話をしなかった。 れいむもそんなまりさに不快感を示したがそもそもまりさはゆっくりできない奴という結論に至ってれいむもまりさに構う事は無かった。 だがさすがに出産時にはまりさも近くで見守っていた、何故かニヤけた表情で。 その表情にゆっくりできないものを感じてれいむは質問した。 「なにがそんなにおかしいの?」 「おちびちゃんがうまれるからにきまってるでしょ?ばかなの?しぬの?」 「ゆぐぐ!!とにかくそのかおはやめてね!ゆっくりできないよ!」 「これがまりさのかおだからやめられないよ、ゆっくりりかいしてね!」 まりさの言葉に腹が立ったが今はおちびちゃんに集中すべきだろう。 そう判断してれいむは今にも産まれ落ちそうなおちびちゃんを見上げた。 プチ そして実ゆっくりがほぼ同時に産まれ落ちた。 「ゆゆ~ん!かわいいよぉぉぉぉ!さすがれいむのおちびちゃんだね!」 初出産の感動に涙するれいむ。 だがれいむはすぐに肝心な事を思い出した。 おちびちゃんが生まれたらまず最初は「ゆっくりしていってね!」と挨拶する事に。 れいむは大きく息を吸って満面の笑み(れいむ基準)で叫んだ。 「おちびちゃん!ゆっくりしていってね!」 それに対するおちびちゃんの言葉はもちろん 「「「ゆっくちさせたいならしゃっしゃとあみゃあみゃをもってこい!うすのろくそまんじゅう!」」」 だった。 「ゆ?」 何を言われたかよく分からないれいむ。 何だか凄くゆっくり出来ない事を言われた気がする。 きっと聞き間違いだと思いもう一度元気に挨拶した。 「おちびちゃん!れいむとゆっくりしていってね!」 それに対するおちびちゃんの答えはもちろん 「「「あみゃあみゃもってこいっていってるのがきこえにゃいの?もしそうならしゃっしゃとちぬことをおすすめするよ!」」」 「……」 「「「なにだまってるにょ?おばきゃだからりきゃいできにゃいの?もうすこしわかりやすいことばをつかったほうがよかった?」」」 「ゆ、ゆがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 れいむは我が子から放たれる暴言にあっさりキレてしまった。 ブチブチブチ!!! れいむは即座に我が子を踏み潰す。 「おかあさんにひどいこというげすはさっさとしねぇぇぇぇぇ!!!」 既に皮と餡子の塊となった我が子を延々踏み潰し続ける。 「うすのろくそまんじゅうだとぉぉぉぉぉ!?せかいいちのびじょであるうつくしいれいむにむかってぇぇぇぇぇ!!!」 もはや何だったのか分からん物体になった我が子、それに向かってれいむは叫び続ける。 「せっかくれいむがうんでやったのにこのおんしらずどもがぁぁぁぁ!!」 般若の形相で喚き続けるれいむ。 「おまえらおちびどもはれいむをゆっくりさせるためのどうぐなんだぞぉぉぉ!!!」 延々喚き続けるれいむに飽きたのか、まりさが口を開いた。 「やっぱりれいむはげすだね」 「ゆぐ!?まりさぁ!?なにいってるのぉ!?」 まりさの言葉に反論するれいむ。 だがまりさは冷静に、そして冷たい視線でれいむに告げる。 「うまれたばかりのおちびをころすようなやつをげすといってなにがわるいの?ばかなの?しぬの?」 「そ、それはこいつらがれいむにひどいこといったから……!」 「わるくちいわれたからころすの?それっておかしくない?まずはそんなこといっちゃだめとちゅういするのがふつうでしょ?」 「ゆぐぐぐぐぐぐぐ!!で、でも!あんなげすになにをいってもむだだよ!」 「なんでげすってきめつけるの?もしかしてれいむじしんがげすだからそれからうまれたおちびもげすってわかってるの?」 「れいむはげすじゃないぃぃぃぃぃぃ!!!げすはおまえだぁぁぁぁぁぁ!!!」 逆ギレしたれいむはまりさに体当たりを仕掛けるが毎日狩りをしているまりさに勝てるはずもない。 あっさりとまりさの体当たりで跳ね返されるれいむ。 「い、いだいぃぃぃぃぃ!!!どぼじでごんなごどするのぉぉぉぉぉぉ!?」 痛みに弱いれいむは大げさに泣き喚いた。 そんなれいむを汚物でも見るような目で睨むまりさ。 「ゆふん、やっぱりれいむにぼせいなんてないね!こそだてもできずにうまれたばかりのおちびをころすようなやつだもんね!」 「ゆぐ!?」 「そういえばさっき、おちびはじぶんがゆっくりするためのどうぐとかいってたよね?」 「そ、それは……」 「ほんとうにぼせいがあるならそんなことばはぜったいでてこないはずだよ!つまりれいむにはぼせいはないってことだね!」 「ち、ちがうよ!れいむはぼせいあふれるゆっくりだよ!こそだてがいちばんじょうずなんだよ!」 「じゃあなんでころしたの?」 「ゆ……!!」 「なんでおちびをどうぐっていったの?」 「ゆぐ……!!」 まりさの言葉に反論出来ないれいむ。 実際子供に対する母性など無かったので何も言い返せなかった。 そもそも子供に対する母性はれいむ以外の全てのゆっくりにも持っている。 それなのに何故れいむは母性に満ちていると言われてきたのか? それは単純にれいむ種の数が多く、つがいとなって母親になる確率が高いだけだ。 母性という言葉もれいむ種自身が言い始めただけで他のゆっくりが言ったわけではない。 れいむ種は他のゆっくりと比べ優れている所が全く無い。 愚鈍で傲慢で他者に依存するだけの愚かな存在。 そこで自分は母性という素晴らしい特徴があると言い始めたのだ。 無論皆はそれが嘘と分かっていた。 れいむ種の子供がほぼゲス化したからだ。 ゲスの母親の餡子を受け継いだ子がゲス化するのは当然の結果なのだ。 そして、れいむ=ゲスという認識が一般化するのに時間は掛からなかった。 今ではれいむがつがいを持つ事はほとんどない。 ちなみにれいむ種同士でつがいになる事も絶対にない。 つがいになればどちらかが父親となって狩りをしなければならないがれいむ種の性格上、そんなことは絶対にしたくないからだ。 仮につがいになってもどちらが母親になるかで醜い言い争いをした末に数分で別れてしまうのだ。 こんなゲスとつがいになるのは今回のまりさのような変わり者だけだ。 「まりさがまちがっていたよ!こんなクズとつがいになるべきじゃなかったね!でもまりさはれいむとわかれないよ!」 「ゆ?ゆふふふふ!そうだね!かわいいれいむとわかれるなんてゆっくりできないもんね!そうとわかったらあまあまを……」 また訳の分からん事を言い始めたれいむにまりさは思いっきり体当たりをする。 「いだいぃぃぃぃぃ!!!どぼじでぇぇぇぇぇ!?どぼじでこんなことするのぉぉぉぉぉぉ!?」 「れいむといっしょにゆっくりするときめたのはまりさだかられいむがしぬまでずっといっしょにいるよ!それがまりさのつみだよ!」 「なにいってるのぉぉぉぉ!?つみってなんなのぉぉぉぉぉ!?いいかられいむにやさしくしてねぇぇぇぇぇ!!!」 「なにいってるの?まりさはただれいむがしぬまでいっしょにいるっていっただけだよ?だれもやさしくするなんていってないよ?」 「ゆゆぅぅぅぅぅ!?」 「これからはれいむはまりさの「おもちゃ」としてしぬまであそんであげるよ!れいむがおちびをどうぐあつかいしたみたいにね!」 「なにわけのわからないこといってるのぉぉぉぉ!?れいむはおもちゃじゃないよぉぉぉぉ!?ゆっくりりかいしてねぇぇぇ!!」 「まりさがそうきめたんだかられいむはおもちゃなんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 あれから数日が経った。 「ようこそ!ここがまりさのゆっくりぷれいすだよ!」 「「ゆっくりおじゃまするよ!」」 まりさのおうちに親友のちぇんとみょんが遊びに来た。 この2匹は幼い頃から一緒に遊んでいた仲間だ。 「さいきんちょっとげんきなかったからしんぱいしてたけどもうだいじょうぶみたいだねー」 「しんぱいしてくれてありがとう!でもまりさはだいじょうぶだよ!」 「で、まりさがげんきをなくしたげんいんをつくったげすはどこにいるんだみょん?」 「おくのほうにおいてあるよ!きょうはまだおもちゃであそんでないからいっぱいあそんでいってね!」 「わかったよー」 「りょうかいだみょん」 3匹が巣の奥へ進むとそこには全身傷だらけのれいむが横たわっていた。 逃げられないように底部がズタズタにされて動けなくされた惨めな姿を晒している。 「ゆひぃ!!!やめてぇ!かわいいれいむにこれいじょうひどいことしないでぇぇぇぇ!!!」 3匹を視界に捉えるとれいむは怯えた声で必死に許しを請う。 「みじめなんだねー、わかるよー」 「ほんとにれいむはすくいようのないクズだみょん!」 みじめなれいむの姿に軽蔑の視線を向ける2匹。 先ほどこれまでの経緯をまりさから説明されたのでれいむに対する同情などの感情は一切無い。 「だからみょんはいったんだみょん、れいむなんかといっしょになるなと」 「ゆっくりはんせいしてるよ」 実は2匹はまりさがれいむとつがいになると聞かされた時に断固反対したのだ。 れいむのゲスっぷりは2匹も当然知っていたから。 だがその当時はれいむはまだ優しく献身的なゆっくりを装っていた。 まりさもこのれいむなら大丈夫だと2匹を何とか説得しつがいになったのだ。 それに2匹もまりさの幸せそうな顔を見ると無理にれいむから引き離す事も出来なかった。 だが結局こうなった。 2匹は恨まれてもいいから無理やりれいむから引き離すべきだったと反省した。 「きにしてないからそんなかおしないでね」 2匹の心情を理解したまりさはそう言った。 「それよりもいまはおもちゃでいっぱいたのしんでいってね!」 まりさの言葉に2匹は気持ちを切り替えれいむに向き直った。 「そうだね、せっかくまりさがよういしてくれたおもちゃなんだからあそばないともったいないんだねー」 「ゆふふ、みょんのあそびかたはちょっとあらっぽいからおもちゃをこわさないようにしないとだみょん!」 れいむににじり寄る2匹。 その顔はおもちゃで遊べるワクワク感とまりさに苦労をかけさせたれいむへの怒りが混じっていた。 「やめてね……!やめてね……!れいむはかわいいんだよ?いじめないでね?おねが……」 ボゴォ!!! れいむの懇願を無視する2匹は同時に体当たりを食らわせる。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!でいぶのおべべがぁぁぁぁぁぁ!!!いだいぃぃぃぃぃ!!!ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 これまで受けた苦痛とは比べ物にならない激痛を受けてれいむは悶絶した。 あまりの衝撃にれいむの片目が潰れ視界が半分になってしまう。 「おっと、やりすぎたんだみょん」 「これでもてかげんしたんだけどねー、やっぱりれいむはもろいんだねー、わかるよー」 れいむが弱いというのもあるがそれでも2匹は強かった。 ちぇんとみょんは運動神経に優れておりまりさが駆けっこや狩りで勝った事は一度も無かったのだ。 それでも2匹はまりさを見下さず同じ仲間としてまりさに接してきた。 当然だ、それがゆっくりするということだからだ。 「ごめんねー、おもちゃをちょっとこわしちゃったよー」 「きにしないでね!あそんでいればおもちゃはこわれるものだよ!だからえんりょしないであそんでね!」 「まりさはあそばないのかだみょん?」 「まりさはいつもあそんでるからきょうはちぇんとみょんがあそんでるのをみてゆっくりするよ!」 「それならえんりょなくあそぶよー」 「まりさはやさしいんだみょん」 2匹は顔を見合わせ何やら呟くと悶絶しているれいむの横に立つ。 そして 「ゆゆ!?やめてねぇぇぇぇ!!れいむのもみあげさんにさわらないでねぇぇぇぇぇ!!!」 2匹がもみあげを咥えるとれいむは必死に抵抗を試みる。 大切なもみあげに触れられた嫌悪感もあるのだがそれ以上にこれから何をされるのか愚かなれいむでも理解出来たから。 2匹はそんなれいむの様子に満足そうな笑みを浮かべると一気にもみあげを引きちぎった。 「ゆがぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのぉぉぉぉぉ!?でいぶのさらさらでつやつやでかわいくてびゅーちふるなもみあげさんがぁぁぁぁ!!」 れいむ種にとってもみあげは命とも言えるほど大切なものだ。 感情を表現するときなどは大抵もみあげをぴこぴこ動かしたりするし手のように物を掴んだりも出来る。 生きていく上でも自分がゆっくりするためにもこれは必要不可欠なものなのだ。 それを失ったれいむの悲しみと損失感は想像を絶するものだろう。 「どぼじでこんなごどずるのぉぉぉぉぉぉ!?でいぶなにもわるいごどじでないのにぃぃぃぃぃ!!」 れいむの絶叫にまりさは答える。 「れいむはおもちゃなんだよ、ゆっくりりかいしてね!」 「でいぶはおもちゃじゃないぃぃぃぃぃ!!かわいくてとってもゆっくりしたゆっくりだよぉぉぉぉぉ!!」 「れいむがゆっくりしたゆっくり?ゆぷぷ!あたまがおはなばたけなの?」 ちぇんとみょんが手加減してれいむに暴行を加えているのをニヤニヤしながら見守りつつまりさはれいむに語る。 「おうたもへた、こそだてもへた、かりもへた、せいかくもさいあく、どうしようもないクズゆっくりだね!」 「ゆんぎぃぃぃぃぃぃぃ!!でいぶはしんぐるまざーなんだぞぉぉぉぉぉ!!やさしくしろぉぉぉぉぉ!!」 「しんぐるまざーのいみ、わかってる?それともあんこのうだからいみもしらずにてきとうにつかってるだけなの?」 「いだいぃぃぃぃぃ!!でいぶのかみのけさんむしらないでぇぇぇぇぇ!!」 「まりさのしつもんにこたえてね!かみのけをとられたくらいでわめかないでね!」 「でいぶはただゆっくりしたいだけなのぉぉぉぉぉぉ!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 「ゆんぎぃぃぃぃえぇぇぇぇあああああああ!!!」 こうしてれいむは死ぬまでまりさのおもちゃとしてのゆん生を満喫した。 これまで自分がゆっくりした分、今度はまりさをゆっくりさせるためにその身を捧げたのである。 -------------------------------------------- 今まで書いたもの anko1949 まりさと図書館でゆっくり1 anko1875 幽々子のゆっくりいじめ anko1838 まりさつむりはゆっくりできない
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登録日:2012/07/27 Fri 23 47 13 更新日:2024/04/21 Sun 20 17 06NEW! 所要時間:約 14 分で読めるの巻 ▽タグ一覧 90年代テレビアニメ 90年冬アニメ 95年冬アニメ 『後半に続く。』 おどるポンポコリン さくらももこ たまに涙腺崩壊 ちびまる子ちゃん まるちゃん まる子 まれに感動 りぼん アニメ アニメ化 ゲーム化 シュール ドラマ フジテレビ ヴェイガン侵略項目 友蔵心の俳句 天の声 実写ドラマ化 実写化 少女漫画 山崎ハコ 日本アニメーション 映画 木村匡也 永遠の昭和 清水市 漫画 腹筋崩壊 西城秀樹 長寿アニメ 集英社 静岡県 “さくらももこ”は小学3年生。 とても小さくて女の子だから“ちびまる子ちゃん”とよばれている。 『ちびまる子ちゃん』とは、さくらももこの漫画作品。 本項ではそれを原作としたアニメ作品についても解説する。 【概要】 【アニメ版】 【登場人物】◆クラスメイト ◆その他 【関連作品とか】 【楽曲】 【概要】 さくらにとっては初の連載作品で、少女漫画誌『りぼん』に掲載された。 ストーリーは作者の子供時代を軸としており、今でこそジャンルの一つであるエッセイ漫画の基になった。ただし形式は通常の1話完結型作品であり、現在のエッセイ漫画とは少し異なる。 舞台は作者が小学生時代を過ごした静岡県清水市(現 静岡市清水区)で、時期は 1973年~1975年頃(*1)となり、名実ともに「永遠の昭和」を描いている。 そのため当時の県内の様子については詳しく、「フェスタしずおか」というイベントや1974年に発生した清水市の七夕豪雨など、実際に起こった出来事が反映されている。 また歌手の山本リンダは本作(と米米CLUB)でフィーチャーされたことで再ブレイクを果たしており、自伝でも本作の事を語っていた。 初期は比較的体験談に基づいたエピソードが中心だったが、連載が続くに従ってフィクションに変わっていった。 同時にキャラクターの作画や性格なども、徐々にデフォルメ調となっている。 登場人物との別れは描かれるものの「サザエさん方式」で物語が進んでいる事情により進級しないので、新学期になると何事も無かったかのように登場する矛盾がある。 「りぼん」での連載は1996年に終了したが、2007年からは連載当時の現代を舞台にした4コマ漫画版が中日新聞ら各地方の「ブロック紙」にて連載された。ところが内容が4コマにしてはブラックすぎるなどと批判が殺到し、2011年に事実上の打ち切り。当の作者も最もつらい仕事としてこれを挙げるほどだった。 2018年に作者が亡くなったが、残ったスタッフが作画を担当して2019年からの「りぼん」での不定期連載再開が決定。同時にアニメ版を基にした単行本の刊行も再開された。 メディア化作品としては次述のアニメが有名だが、他にも2006年と2013年に単発ドラマ、2007年~2008年に連続ドラマで実写化されている(いずれもフジテレビ制作)。 キャストは各作品ごとにほとんどが入れ替わっているが、友蔵役のモト冬樹のみ全作に登場している。 【アニメ版】 さぁ~みんな集まって~ちびまる子ちゃんが始まるよ~! 毎週日曜18時からフジテレビ系で放送。 アニメーション制作は日本アニメーションで、同社の社長である本橋浩一氏の孫が本作のファンだったことから企画が始動した。 第1期は1990年1月から1992年9月まで放送。これは制作時に「飽きられてしまうため、3年で終わらせてほしい」という作者の意向を反映したもの。 しかし終了後再開を望む声が多く寄せられたことから1995年1月から第2期が開始し、この頃に劇場版ゲストであった大野くんと杉山くんがレギュラー入りし現在に至っている。 ちなみにこの間の同時間帯に放送されたのは『ツヨシしっかりしなさい』である。 放送開始爆発的なブームを巻き起こし、作中でまる子が発した「ウゥ〜ン」「いけずぅ〜」は当時の流行語にもなった。 1991年にはキャラクター商品の売り上げが700億円というメガヒットを巻き起こし、一時期は版権化の事情から大量の無認可商品が多数出回り問題になったことも。 最高視聴率は39.9%で、1977年以降に放送されたテレビアニメでは史上最高記録を誇る。 アニメの初代エンディングテーマである『おどるポンポコリン』はあまりにも有名で、1990年第32回日本レコード大賞(ポップス・ロック部門)を受賞する等大ヒット。 その後数々のアーティストによりカバーされており、現在は番組を代表する楽曲として2000年以降は一貫してOPで使用されている。 大半の作品が作者脚本のオリジナルで、中には後に書き下ろされた回もあった。しかし毎週放送での負担が厳しくなったことから1999年を以って降板。しかしその後も節目の回などで脚本を担当した。 2000年代以降は初期作品のリメイク、2010年代以降は節目の回で人気俳優や芸人がゲスト出演する特別回が放送されている。 映画は大長編として1990年に『大野君と杉山君』、1992年に『わたしの好きな歌』が制作された。 いずれも作者の描き下ろしによって漫画化されている。前者は近年にDVD化された。後者は長らく音楽の著作権の関係により見送られてきたものの、公開30年を記念して2022年にこちらもソフト化がとうとう実現した。 また2015年には久々となる映画『イタリアから来た少年』が公開された。 2024年3月にまる子役のTARAKO氏が死去したことが発表された。 最終収録作となった回は同年3月24日放送分でオンエアし、以降同年4月14日放送分まで過去作品の再放送を実施した。 2024年4月21日放送分から後任として菊池こころが就任している。 【登場人物】 さくらももこ CV TARAKO→菊地こころ お馴染みちびまる子ちゃん。 通称は「まる子」「まるちゃん」。初期は「ちびまる」、1年のころは「ももこ」と呼ばれていた。あだ名が有名すぎて本名で呼ばれることは少ない。 ごくふつうの小学3年生。怠け者で勉強が苦手だが時には純心で優しい一面も。 山口百恵の大ファンで、お笑いも好き。 ただペット運は壊滅的に無く… グッピー:うっかりザリガニも水槽に入れて食物連鎖されてしまう。 ジュウシマツ:うっかり籠から逃がしてしまう(*2)。 子猫:捨てられていたのを拾ったが、なぜか餌として用意したミルクを殆ど飲んでくれず、そのせいかは微妙だがすぐにひっそりと死んでしまう。 と大抵悲しい結末に終わっている(*3)。 原作・アニメ初期はトラブルメーカーとして、騒動を起こしては周りから説教やツッコミを食らうボケタイプの主人公だった。 だが、連載やアニメ放映が長くなるにつれて、徐々にまる子以外のキャラクターが段々とクセのある濃い性格へと変わっていくと、それらのキャラに対して困惑したり時にはツッコミを入れたりするなど多少常識的なキャラクターとなった。 漫画版では作者の別連載していた漫画の主人公コジコジに導かれて自分の未来を見に行き、漫画家で一児の母になった未来の自分と対話している。(*4) 実は原作者のさくらももことイルカ(歌手)とアニメのまる子役のTARAKO氏の声はガチでそっくりで、『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』に取り上げられたこともある。 念のため断っておくと、さくらももこという名前はあくまでもペンネーム兼『ちびまる子ちゃん』の主人公の名で、原作者の本名ではない。 さくらヒロシ CV 屋良有作 まる子の父親。40歳。作者による通称は「父ヒロシ」。 タバコと酒と釣りが大好きで甘いものが苦手。昔はハンサムだった。 巨人の野球観戦の際にはチャンネルを譲らない。 仕事のシーンは一切無いが、サラリーマンという設定である。 なお実際の作者の実家は八百屋。なので『ひとりずもう』漫画版では「さくら青果店」の名で店兼自宅が描かれ、すみれが店の手伝いをしている。 さくらすみれ CV 一龍斎貞友 まる子の母親。40歳(*5)。厳しくも優しい人物。たまに無責任なことを言うが。 まるでだらしのないまる子には手を焼いており、目を吊り上げてキレるシーンは既にお約束。 基本的にまる子の言うことはあまり信用しておらず、彼女が何かをおねだりしてくる時はかなり冷たくあしらう。 昔は美人で、モガ(*6)だった。 藤木を庇う発言をしている作中人物の1人。 中の人は本作では小杉も兼役しているほか、他作品だが『クレヨンしんちゃん』の佐藤マサオ、『忍たま乱太郎』の福富しんべヱ、『ザ☆ドラえもんズ』のドラリーニョも担当している。正直同じ人とは思えないほど。声優ってすごい。 おねえちゃん CV 水谷優子→豊嶋真千子 まる子の姉。小学6年生。 「さくらさきこ」という本名があるが(*7)、作中ではほとんど「おねえちゃん」、「さくらさん」としか呼ばれない。作者の実姉のみ名前が異なるので仕方ないと言えるが。 妹とは違いクールかつドライな性格だが、要領が悪い面もある。 性格が正反対でだらしなくルーズで要領の良いまる子とは喧嘩を繰り広げるのが日常茶飯事で、 (本人に責任がある場合が多いとはいえ)まる子に対しての態度は実の妹相手とは思えないほど辛辣。 その一方で、まる子が野良犬に襲われた時は先生よりも先に助けに行くなど、何だかんだで気にかけてはいる。 時折まる子以上にとんでもない弾けっぷりを見せたり、くだらない理由で数日に渡る姉妹喧嘩を繰り広げたり、少女漫画を愛読しアイドルの西城秀樹(*8)の大ファンだったり、という年相応な一面もある。 実際の姉もそれなりにしっかり者だが病弱気味で、また成長するにつれてなかなか進路が定まらず家族を困らせることも多かったらしい。最終的にはOLになったそうだ。 その後、漫画家の柴田亜美先生のマネージャーとなったそうであり、彼女の裏話的漫画にも出ている他、関連雑誌に写真も掲載されていたりもする。 なお、後にGBA用ソフト『さくらももこのウキウキカーニバル』制作にあたり、妹と共にゲームの企画、デザインの仕事をした。 さくら友蔵 CV 富山敬→青野武→島田敏 本作の萌えキャラ。まる子の祖父でヒロシの父親。76歳。 まる子のことが大好きで、何かと甘やかしているが、しばしば共に何かやらかす。 俳句が趣味で、たびたび「友蔵 心の俳句」として一句詠む(季語が入っていないため「川柳」になっていることも多いが)。 ちなみにまる子、おねえちゃん、友蔵に共通する特技として金魚すくいがあり、その腕は3人とも驚異的。 なお、人物像は「作者の理想のおじいちゃん」を表したもので、実際の作者の祖父は意地悪で嫌な人だったとのこと。 さくらこたけ CV 佐々木優子 まる子の祖母でヒロシの母親。72歳。昔は美人だった。 地味で目立たないが不調のテレビの調子を取り戻す達人。そして、怒ると怖い。 ……というのは過去の話。近年は穏やかになり、長年培った知識と経験を発揮して周りを助けたり感心させたりする場面が多くなっている。 ◆クラスメイト 穂波たまえ CV 渡辺菜生子 まる子の親友。通称「たまちゃん」。しっかり者の三つ編みメガネっ娘。 事あるごとに自分の写真を撮ろうとするカメラマニアな父親に迷惑している。 まる子らへのツッコミやフォローが絶えない常識人だが、たまに少女漫画チックな変な妄想に走る一面もある。 モデルは作者の親友だが、実際はかなり活発で顔立ちも整っており、クラスの中心になるような人だったとの事。 また『ひとりずもう』漫画版では中学時代こそ別だったが高校で再びまる子と同級生になり、高校卒業後アメリカ合衆国に旅立ち、後書きによると今でも同国にいるらしい。 花輪和彦 CV 菊池正美 お金持ちのお坊ちゃん。通称「花輪クン」。「くん」ではなく「クン」(ここ重要)。 他人を呼ぶ時の呼称は「ベイビー」。 初期は典型的な『金持ちを鼻にかけたキザで嫌味なお坊っちゃま』といったキャラだったが、徐々に心優しく気配りも上手い完璧超人になっていった。これは、クラスによくいるキザな同級生をモデルにしていたが件の人物が微妙にケチ臭かったせい。 しかし、後に作者が知り合ったリアル金持ちをモデルに変更したためにハイスペック化したらしい。 ナルシストが仇となり、とくちゃんの回では見事に物語の雰囲気をぶち壊した。ある意味鬱フラグクラッシャー。 巨人ファンで、良い席を取って球場観戦に赴いたのにチームが無様なサヨナラ負けを喫したことがある。 習い事もたくさん嗜んでおり、英会話やバイオリンも得意で空手においては小学三年生にして既に黒帯である(複数人に絡まれても顔色一つ変えずに、回避のみで実力差を見せつけ撃退してのけた)。 一方、成績はオール5だが字を書くのがものすごく苦手なのが悩み。 忘れがちだが、まる子と同じ生き物係。そのため、たまちゃん程ではないがまる子と絡む回がそこそこ多く、たまちゃんや友蔵を連れたまる子をどこかに連れて行くことが多い。 名前の元ネタは漫画家の花輪和一。 丸尾末男 CV 飛田展男 クラスの学級委員長。常に敬語口調で喋り、「ズバリ◯◯でしょう」が口癖だが、言っている事はいつも大して核心を突いていない。 真面目で勤勉だが、自身の学級委員長の座を脅かす者には容赦しない。 ぐるぐる眼鏡で隠れているが素顔はピカソの絵みたいと形容されるほど物凄い。 少々マザコン気味なところもあるが、その母親は49歳と現代から見ても高齢出産で、花輪くんの母親(29歳)と会った際には家に帰った後で「どうしてかあさまは若くないのですか!」と問い詰めて困らせたこともある。 余談だが『12歳。』という少女漫画にそっくりさんが居る。 名前の元ネタは漫画家の丸尾末広。 浜崎憲孝 CV 折笠愛→カシワクラツトム お調子者のB級男子。あだ名は「はまじ」。 面白い顔をした、いつも周囲を笑わせるムードメーカー。郷ひろみのモノマネが上手い。大洋ホエールズのファンで、その中でも山下大輔選手の大ファン。 まる子と噂になったことがある。 実在の人物がモデルで、後に本人が自伝を出版した。 初出演は「プールの授業中『水の中でも喋れる』と豪語し案の定むせる」という小学生男子らしいエピソードだが、自伝によると実際のはまじは同じ回に出る水が怖くてプールどころか学校から脱走した男子の方だとか。 また、さくらももこは彼自身とそこまで交流が無く(噂になったのは実話)、出演にあたって連絡し忘れたため(*9)、本人は妹が読んでいた『りぼん』で初めて自身がモデルにされていると知ることとなったとか。 尚、モデルとなった人物は静岡市内で暮らしておりブログで近況報告なども行っていたが、2023年に亡くなっていた事が判明している。 みぎわ花子 CV ならはしみき 女子の学級委員で、たまちゃんと同じ三つ編みメガネっ娘。でもこちらはお世辞にもかわいいとはゲフンゲフン 花輪くんにお熱でよくアタックしているが当人からはドン引きされている。 真面目で成績も優秀でクラスメートの信用も厚い優等生として書かれているものの、ヒステリックで高圧的で暴走しがちな欠点がある。 また「アマリリス」というブルドッグを飼っている。正直、飼い主の彼女とはとてもお似合いである。 名前の元ネタは漫画家のみぎわパン。ちなみに前述の花輪くんと丸尾くん含め、この3人の元ネタとなった漫画家は皆『月刊漫画ガロ』の代表的な作家である。 野口笑子 CV 田野めぐみ 「クックックッ……」という(むしろ「キュッキュッキュッ…」と聞こえもするが)忍び笑いで知られる、ミステリアスな暗い女子。 独特かつエキセントリックな性格で、ただでさえ一癖二癖ある子供が揃っているまる子のクラスの中でもさらに一際異彩を放っており、特定の誰かと親しくすることはあまり無いものの、クラス内の揉め事に巻き込まれもしない、ある意味孤高の立ち位置にいる。 まる子も一度は関わり合いになるのを避けようとしたが、趣味が共通するため意気投合した。 意外にもお笑いに精通しており、深夜ラジオで欠かさずチェックしたり、無名時代のビートたけしと出会った時にサインをもらっている。 祖父と父親もお笑い好き。意地悪で威張り屋の兄・富士男がいる。セキセイインコを飼っている。 意外と運動神経も良い(何でも器用にこなしてしまう程)。 実は『永沢君』からの逆輸入キャラ。 富田太郎 CV 摩味→大塚海月→永澤菜教 豚みたいな鼻が特徴のB級男子。通称「ブー太郎」。 「ブー」が口癖で、家族全員鼻も口癖もお揃い。 はまじとつるんでいる場面が多い。 関口しんじ CV 津久井教生 丸刈り(というかほとんどハゲ頭)のB級男子。 はまじやブー太郎とよくつるんでいるが、やや影が薄い。 イタズラ好きな悪ガキだが、根は良い奴……と思いきや話によってムラがあり、いじめっ子になることも。 初期の話では「エビス君」と呼ばれていたが、後にこの名前は別の生徒に使われるようになった。 大野けんいち CV 沼田祐介 クラスのイケメンコンビの黒髪の方。熱血漢で腕っぷしも強い。杉山と一緒によくサッカーをしている。 大野は学年末に転校するが、本編自体永遠の3年生なので春には引き続き入江小に在籍している。 映画からの逆輸入でTVシリーズでもレギュラー入りした。 映画では杉山共々、横暴なガキ大将タイプのキャラだったが、TVシリーズではいじめっ子をやっつけるなど、正義感の強い性格になった。 杉山はかよちゃんや安藤りえとの恋愛エピソードがある反面、大野にはその類の話が少ない。 杉山さとし CV 真山亜子 クラスのイケメンコンビの茶髪の方。大野と互角の腕っぷしと運動神経を持つ熱血漢。 大野とよく一緒にサッカーをしている。 東京から来た女の子、安藤りえとは良い感じになったが進展がないまま終わった。 長山治 CV 佐々木優子 眼鏡に坊ちゃん刈りの優等生。 花輪くんに隠れがちだが、博識なだけではなく周りに分け隔てなく接することのできる優しい少年。 こはるという病弱な妹がおり、絵本を読んであげたりして可愛がっている。 小学三年生にしてアマチュア無線の資格を持っている。 山田かよ子 CV 大本眞基子 ドジでおっちょこちょいな女の子。まる子やたまちゃんと仲良し。杉山くんのことが好き。 土橋とし子 CV 三浦雅子→川田妙子 メガネをかけた、ショートカットの地味な女の子。まる子・たまちゃん・かよちゃんと親友。 実はまる子とは幼稚園からの幼馴染。 好きな歌手はキャンディーズや野口五郎。 趣味はお料理、ガーデニング。習い事はエレクトーン。お母さんもメガネをかけていてとし子ちゃんにそっくり。 お父さんはごく普通のサラリーマンでゴルフが好き。おばあちゃんは遠くに住んでいるためなかなか会えない。 学芸会で『巌流島』をやる事になって宮本武蔵役に長山君を推薦した。 理由は「ちょんまげが似合いそうだからです(^^)」。 伊藤ゆみ子 CV 三浦雅子 かつてはまる子・たまちゃんとよく一緒に遊んでいたが、とし子の登場後に出番が減少し、いつしか全く登場しなくなった。 見た目はヘアバンドを付けてない笹山さんに近く、一部では「笹山さんのプロトタイプ」と囁かれている。 山根強 CV 陶山章央 細身の暗い男子。優しい性格だが、たまにグサリとくる台詞を言う。 気と胃腸が弱く、ちょっとした事で腹痛を訴える。一応胃痛に負けない強い男になろうとはしているが、常に空回り。 厳格な父親とやや気の弱い母親がいる。 永沢や藤木と仲が良い。城みちるの大ファン。 永沢君男 CV 茶風林 玉ねぎ頭が特徴。腹話術が得意。 最初はただ暗いだけだったが、家が火事になった影響か陰険な毒舌家に変わっていった。 ズル賢くて要領が良く、自分の利になる事を常に考えている。 火事のトラウマから火を苦手とするが「自分の家の火事でなければ意外と平気」と言うゲスい発言もしている。 父と弟も玉ねぎ頭。頭の形状の関係で普通の通学帽がかぶれないため、彼のかぶる帽子は異様に小さい。 永沢一家は、家を新築し完成するまでの約8か月間、3丁目の親戚の裕福なおじいさんの家でお世話になった。 また原作・アニメ共に新築した家のエピソードがあったにもかかわらず、アニメで登場する永沢家の外観は常に親戚のおじいさんの家の外観である。 しかし、家内には永沢一家しかおらず親戚のおじいさんなどが登場していないので、アニメで永沢一家が親戚のおじいさんの家に居候中なのか、新築永沢家が親戚のおじいさんの家のデザインにされたのか不明。 なお、火事で家を失った同級生が立派な親戚の家にしばらくの間住むことになるというのは、作者の実際の思い出のエピソードである。 藤木茂 CV 中友子 永沢といつも一緒にいる暗い男子。唇が青く長身。スケートが得意で周りからは一定の評価を得ている。 基本的に友達思いの良い奴だが、かなりの臆病者でここぞという時に逃げたり責任転嫁をしてしまう為に永沢達から「卑怯」のレッテルを貼られることが多い。本当は皆が悪く言うほど卑怯じゃないのに……。 というか、視聴者にはまる子や永沢の方が卑怯と言われることが多い。 作中屈指の不幸体質の持ち主で、登場すると高確率で何かしら酷い目に遭う。 何かと永沢からは毒舌を浴びせられており、そもそもあまり仲が良くない。決して健全で良好な友人関係ではないのに、永沢以外にこれといって波長の合うクラスメイトが居ない藤木は腐れ縁ともいえる間柄で永沢とつるんでいる。 笹山さんに想いを寄せる。 小杉太 CV 一龍斎貞友 大食漢で肥満体の少年。食べ物絡みの話題でよく登場する。 基本的に食い物の事しか頭にない暴食家で、食い意地を張っては皆に余計な迷惑をかけることが多い。 体力測定の際には、「動けるデブ」を目指して練習に励んだ。 『永沢君』からの逆輸入キャラと過去に記載されていたが、ちびまる子ちゃんでの登場のほうが早い。 山田笑太 CV 山本圭子→本井えみ いついかなる時にも「アハハ」と笑っている、クラス一のおバカな男子。 一人称は「オイラ」で、「だじょ~」と語尾につけるのが口癖。 バカだが純真な性格で、何だかんだ言っても憎めない少年。 コイツが悲しく取り乱すとこちら(視聴者)も悲しい気分になる。 初期と現在では容姿がかなり違う。 城ヶ崎姫子 CV 田野めぐみ→本井えみ 縦巻きロールのツインテールが自慢の美少女。 気が強く、永沢とは口喧嘩ばかりだが、それなりに気にしている様子。 裕福な家庭のようで、花輪クンと話が合いやすくみぎわさんから目をつけられることも。 この頃は明るく社交的な普通の女子だったが……? これまた『永沢君』からの逆輸入キャラ。 笹山かず子 CV 三浦雅子 ヘアバンドをつけた美少女。 誰に対しても分け隔てなく優しく、藤木に想いを寄せられている(が、本人は気付いていない)。 城ヶ崎さんとは親友で一緒に帰ったり遊んだりもしている。まる子やたまちゃん、他のクラスの女子達とも仲がいい。 秋山慎吾という従兄のお兄さんがいるが、藤木にはボーイフレンドだと勘違いされた。 冬田美鈴 CV 上村典子→馬場澄江 大仏のような顔と天然パーマの女子で、顔に似合わず乙女チックな性格と可愛らしい声の持ち主。 愚鈍でKY、そのくせよく泣き、それでいて本人にその自覚が無いというはた迷惑な存在でもある。 大野に想いを寄せている。 同じく乙女チックな性格のみぎわと気が合う。 前田ひろみ CV 浦和めぐみ 掃除好きの女子。 ……それはいいとして、気性が荒く、傲慢で自己中。自分に対して周囲が反発するとガチギレして喧嘩沙汰を起こすか、逆に取り乱して泣き出すかのどちらかという、全く始末に負えない作中でも1、2を争う危険人物。その傍若無人ぶりからほとんどの同級生から煙たがられている。 登場回数のそこそこ具合とは裏腹に(悪い意味で)視聴者に絶大なインパクトを残し続けている。 詳細は項目参照。 中島 CV 田野めぐみ クラスに一人はいるひねくれ者だが、根は悪い奴ではない。 初期エピソードで三沢や関口ら男子8人を率いて、まる子ら女子9人+丸尾を相手に戦争をしたことがある。 三沢 CV 菊池正美 よく中島とつるんでいる。 ナベちゃん CV 菊池正美 苗字は「渡辺」。やけに濃い顔が特徴。 関口らとつるむ事が多い。親戚が酒屋らしい。 長谷川健太(ケンタ) CV 岩男潤子 サッカーを愛する努力家の真っ直ぐな少年。サッカーの実力は運動神経抜群な大野・杉山と二対一でボールの取り合いをして負けないほどで、普通は4年生からクラブ活動を始めるサッカー部に3年生のうちから参加している。 モデルは元Jリーガー・日本代表、現FC東京監督の長谷川健太その人。厳密には、作者のさくらももことは同じ小学校の同じ学年だが、3年生の時は別のクラスだったとのこと。 西村たかし CV 山田ふしぎ 大人しくて優しい男子。犬が大好き。 鈍くて抵抗しないため、「たかし君の巻」では関口と佐々木(佐々木のじいさんとは無関係)にいじめられる。 杉浦徳三 CV 石村知子 通称「とくちゃん」。 花屋の息子で、クラスのお花係を務める。 お人好しな性格で、友達がクラスの石鹸を盗んでしまった時は自分がやったと庇った。 平岡秀章 CV 野島健児 通称「ひらば」。 ごく普通の男子だが面白い事を考えるのが大好きで、まる子と一緒に楽しい校内放送を考えた事もある。 モデルははまじやケンタ同様実在した作者のさくらももこの同級生。現在は放送作家で、さくらももこと交流してアニメ『ちびまる子ちゃん』の脚本を務めたりもした。 えびす CV 柏倉つとむ→折笠愛 女子からの人気が高い男子。 クラスの学級委員に推薦されたが、最終的に丸尾の熱意に押され辞退。 ◆その他 吉川みどり CV 浦和めぐみ 友蔵の友人の孫で、まる子と同学年だが、違う小学校の児童。常に敬語で話す。 変わり者で思い込みが激しく、すぐに泣く上に負けず嫌いで、かるた取りで負けた際には大泣きしていた。 藤木に片思いしている。 戸川先生(戸川秀之) CV 掛川裕彦 まる子の担任。いつも穏やかな先生でほとんど叱る事もない、まさに理想の教師像。 なお、現実の作者の担任は非常に厳しい、というかアレな教師で、理由の無い平手打ちや児童にウィスキーを飲ませるなどの体罰・不祥事をしたため1年で別の学校に飛ばされたという。 佐々木のじいさん(佐々木茂男) CV 掛川裕彦 友蔵の友人。街路樹の育成に命を懸ける、誰よりも木を愛する男。 実際に活動が認められ、表彰されたこともある。 さらには歌まで作られた、反抗期の孫以外の家族との仲も良好。 普段は温和で静かな性格だが、ひとたび樹を乱暴に扱ったり傷つける者を見つけると我を忘れて別人と化し、鬼のような形相と剣幕で怒り出し怒鳴りつけるほど。 川田守 CV 津久井教生 佐々木のじいさんに憧れ、自らは川の保護に当たった人物。やはり表彰されたことがある。 ただし家族には度が過ぎる彼の行為に辟易されていて、家族崩壊の恐れがある。 ヒデじい CV 茶風林 花輪くんお付きの執事。誰にも優しく親切で、永沢にすら慕われている(実は担当声優も同じ)。 妻と娘が居たが、妻は既に亡くなり娘は独立したので花輪くんへの奉仕は生き甲斐となっているという趣旨の発言をしている。 ちなみに本名は「西城秀治」。 プサディ CV 天野由梨 「まるちゃん 南の島へ行くの巻」に登場する外国人の女の子。 南の島ツアーで訪れたまる子と意気投合し、一週間を通して忘れられない友達となる。 中野小心 CV 麻生智久 友蔵の友人。いい人だが名前の通りかなりの小心者で恥ずかしがり屋。いつも汗を流して困り顔をしてる。 友蔵やヒデじいと並ぶ本作の癒し系おじいちゃん。 奥さんがおり、顔も性格もよく似ている。 ナレーション CV キートン山田→木村匡也 物語(特にまる子の行動)に対するツッコミ役。言葉遣いはかなり辛辣。 キートン山田としてさくら一家の前に姿を見せたエピソードもあり、「ナレーションの仕事はどうしたの?」と突っ込まれていた。 キートンは2021年3月をもって勇退。後任は『芸能人格付けチェック』や『めちゃ2イケてるッ!』等で知られる木村匡也が就任したが、他番組との差別化のためかクレジットではひらがなの「きむらきょうや」名義となっている。 なお、キートンのナレーションは降板後もケーズデンキのCMで聞くことが出来る。 【関連作品とか】 『永沢君』 中学生になった永沢や藤木のスピンオフ。 『ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦』 ある種伝説の鬼畜ゲー。 『ちびまる子ちゃん 対戦ぱずるだま』 まる子世界を忠実に再現、凝った作りの良作だが、永沢くんの敗北時の演出がよりにもよって家が火事になって心に深い傷を負うシーンであり、あまりにも不謹慎とのことで全品回収となってしまった。 ある意味で幻の作品。 『ももこのほのぼの劇場』 初期のりぼんコミックスに収録されていた短編集。「ももこ」のドタバタな日常や幼少期~上京等が描かれている。 ちなみにそこで描かれる「ももこ」(=作者)の足跡を概略すると「女子高(この頃から漫画投稿)→短大(その間バイトで家庭教師経験、漫画家デビュー)→東京に行き就職→数か月で退職し漫画に専念」となる。 幼少期~小学生期、お母さんの過去編は本作の一部としてアニメ化された。 『お父さんは心配症』+『ちびまる子ちゃん』 岡田あーみんの『お父さんは心配症』との合作作品で、コミックス2巻収録。作者同士の合作秘話やカメオ出演シーンも掲載されている。 まる子が夏休みの宿題を既成の昆虫標本で誤魔化すためデパートに行ったら、娘の彼氏を駆逐しようとする「お父さん(パピィ)」佐々木光太郎と出会い、なりゆきで同行しながらも彼の変態的行動に呆れてしまう。 しかしなんだかんだありつつ光太郎と一緒に食事をして最終的に標本もプレゼントされている。 ちなみに『お父さんは心配症』は連載時期と同じ80年代の話で、光太郎自身も「淀川区」の住人らしいが、それがなぜ清水市のまる子(それも70年代の住人)を知っていたかは謎。 『ももこのファンタジック・ワールド コジコジ』(まる子とコジコジ/絵本 まるコジ) まる子関連作としては珍しく小学館の『幼稚園』に連載された絵物語で、地球にやってきて独りぼっちな宇宙の謎生物コジコジを家に居候させたまる子の、コジコジとのリリカルでメルヘンな日々が綴られている。 ちなみにその後コジコジは漫画の番外編でまる子を未来に誘っており、単体漫画としても『コジコジ』が連載されたが…。 『あのころ』『まる子だった』『ももこの話』 原作マンガを基に書かれたさくらももこのエッセイ集3部作。 原作の話のいくつかの元ネタとなった実際のエピソード(お母さんの指輪の話とか)が収録されている。 『ひとりずもう』 同名エッセイの漫画版。まる子と呼ばれていたももこの中学・高校時代の話。 実家が両親の営む「さくら青果店」になっており、たまちゃんとのその後や漫画家を目指す道が描かれている。 『僕、はまじ』 「はまじ」こと浜崎憲孝氏の自伝兼暴露本。 まる子の担任である戸川先生の実際の性格はこの本で明かされた。 あのはまじのモデルが書いたという事で大ヒットしたが、編集者が書籍に引用という形で掲載されていた「ちびまる子ちゃん」のイラストを無断で書店販促用のPOPに使ってしまい、さくらプロダクションを激怒させるというポカをやらかす。 『ちびしかくちゃん』 グランドジャンプにて連載。元々はオムニバスショートギャグ漫画『まんが倶楽部』のうちの一編だったが後に独立。 一応セルフパロディだが、内容は4コマ版以上にブラックかつシニカルであり、ぶっちゃけ「『ちびまる子ちゃん』の皮を被った『コジコジ』」のようなものである。 ある意味、さくらももこのもう一つの顔を存分に堪能できる作品。 『まる子と会える町』 フジテレビ系列のオムニバスドラマ『世にも奇妙な物語』の「20周年スペシャル・春 ~人気番組競演編~」で本作とコラボして作られたエピソード。 長年勤めた会社にリストラされた現代の元サラリーマン(演・西田敏行)が昭和の清水市に迷い込み、そこでいつも観てる好きなアニメ『ちびまる子ちゃん』の主人公・まる子と出会う。 ホラー物などではなく心温まる感動物であり、まる子ら清水市の住民の優しさが描かれた名作。 【楽曲】 『おどるポンポコリン』のほかにも 『ゆめいっぱい』(関ゆみ子) 『走れ正直者』(西城秀樹) 『針切じいさんのロケン・ロール』(植木等) 『アララの呪文』(ちびまる子ちゃんと爆チュー問題) を筆頭に渡辺満里奈、たま、KinKi Kids、カヒミ・カリィ、忌野清志郎(love jets名義)、MANA-KANA、桑田佳祐、斉藤和義など豪華アーティストが担当していることでも知られる。 だが一度だけ2002年の七夕に放映された『まる子、フォークコンサートへ行く』の巻のエンディング曲として、 山崎ハコの『呪い』が流れたことがある。 一応同回に山崎本人がゲスト出演した縁での採用だったのだが、案の定テレビ局には抗議の電話が多くあったようである。 ズバリ追記・修正でしょう~! 後半へ続く。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ サザエに乱太郎と今までなかったご長寿アニメの主人公の項目が次々と作られているのでまる子の項目もそろそろ欲しいところ。作者の名前と同じだから項目名をどうするかだけど -- 名無しさん (2023-01-06 20 51 58) 2010年11月7日に放送予定だった「まる子、永沢を見つめるの巻/まる子、空手を習うの巻」がプロ野球日本シリーズで中止され、4ヶ月後の2011年3月13日に振替放送される予定が東日本大震災に伴う報道特番によりまた中止され、8ヶ月後の同年11月27日にようやく振替放送されたんだよね。どうして本作は1週間の予定を繰り下げる処理ができないのだろうか? -- 名無しさん (2023-03-20 16 39 44) 映画第4弾が製作されたらいいにになぁ。そうすれば豊嶋真千子さんが演じるお姉ちゃんと木村匡也さんが語るナレーターが出るのを映画館で楽しみたい()。 -- 名無しさん (2023-04-05 13 29 07) ↑訂正、映画第4弾が製作されたらいいのになぁ。そうすれば豊嶋真千子さんが演じるお姉ちゃんと木村匡也さんが語るナレーターが出るのを映画館で楽しみたい(どうせ絶対に無理だけどね)。 -- 名無しさん (2023-04-05 13 30 30) 描写が殆どないから忘れそうになるがまる子の親世代でも戦争経験者がいる時代 -- 名無しさん (2023-04-05 14 27 46) さくらももこ先生って、けらえいこ先生より年下だったのか -- 名無しさん (2023-04-29 12 30 56) 町内会の子供上映会で息子がシンナー吸って家庭崩壊したやつ流した回は、不謹慎すぎて爆笑したわ。ああいう際どいネタをまた唐突に放って欲しいぜ -- 名無しさん (2023-05-11 21 36 13) ある騒動のおかげで本家(というかさくらももこ)の方がよっぽど闇深ってある意味再評価されましたね… -- 名無しさん (2023-05-12 06 44 43) 最初期のアニメを見ていた頃は、ちび「まる」子だからクラスメイトには名前に「まる」が関係しているという法則があるのかと思ったが(「丸」尾君に「たま」ちゃんに花「輪」クンにみぎ「わ」さん)、しばらくしたら関口とか由美子ちゃんとか、「まる」と関係ない名前のクラスメイトが普通に出るようになった -- 名無しさん (2023-06-15 15 46 15) アニメではまだ権利関係とか緩かったのか普通にドラえもんが表紙の漫画とか出てきて驚いたな -- 名無しさん (2023-08-17 21 09 12) はまじのモデルの人が逝去してた…。 -- 名無しさん (2023-08-20 19 51 31) 作者のエッセイをまるちゃんの声で再生されるオーディオブックがある -- 名無しさん (2023-10-14 00 10 07) サザエさんの花沢さん役の声優が交代するけど、山田くんの声優も交代するのだろうか? -- 名無しさん (2023-11-05 12 49 42) 2023年12月17日放送分を以てして、ちびまる子ちゃんの山田も降板みたい→山本圭子 -- 名無しさん (2023-12-16 21 35 39) 作者の遺作であるちびしかくちゃんはもはや日本版サウスパーク。 -- 名無しさん (2023-12-20 13 50 02) 禁断の洪水のエピソードは最後のオチをやりたかったんだな。お蔵入りにならず文庫版にも収録されている -- 名無しさん (2024-02-15 08 11 21) クラスメイトに一人でも犠牲者が出ていたら流石に描かなかっただろうね -- 名無しさん (2024-02-15 08 15 18) ↑11母親が「ゆういち改心しておくれー」とか叫ぶ教育映画を娯楽目的の集会で上映するなよ……と、思い出すだけで笑える -- 名無しさん (2024-02-17 23 16 23) ログ化を提案します。 -- 名無しさん (2024-02-29 15 33 42) 鳥山先生が逝去して今度はまる子の声優が…。 -- 名無しさん (2024-03-09 01 14 37) 今年呪われてるだろ… -- 名無しさん (2024-03-09 01 28 43) こんなの夢だ…夢に決まってる… -- 名無しさん (2024-03-09 01 42 11) まる子の後任はどうするんだろうな… -- 名無しさん (2024-03-09 02 41 10) 二人もか… -- 名無しさん (2024-03-09 10 27 30) ↑2公式的には一新するか声の似た人探すかって感じらしい -- 名無しさん (2024-03-09 13 34 30) 友蔵さんやさきこさんの声優に加えて今度はまる子の声優が… -- 名無しさん (2024-03-09 21 49 31) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2024-03-11 14 07 05 永沢君は -- (名無しさん) 2024-03-13 02 45 30 続き。30分後には「バッカモーン!」 -- (名無しさん) 2024-03-13 02 46 08 SNSのキャリア論界隈この作品のクラスメイト例に挙げがち。まぁそれこそ永沢みたいな連中が他人の人生についてアレコレ言ってるんだろうが -- (名無しさん) 2024-04-16 00 33 01 名前 コメント すべてのコメントを見る
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〜ゆっくり達の生涯『冬篭り編』(エピローグ)〜 季節は春、幻想郷に降り積もった雪は溶けて木々は芽吹き、そしてゆっくりが長い越冬生活を終えて巣穴から顔を出す。 「だいぶ暖かくなってきたな、やっと森に素材を取りにいけるぜ。」 ここは魔法の森にある霧雨魔法店、店から外へ出た魔理沙は春の陽気全身に浴び気持ちよさそうにしている。 「お、そうだ春になったしあいつらの様子を見ておかないとな。」 魔理沙は店のすぐそばにある木の洞の前までやってきた。 魔理沙の足音に気付いたのか洞の中から1匹の丸い物体が顔を出す。 「ゆゆ! おねえさんひさしぶりだね! ゆっくりしていってね! 」 元気のいい挨拶をするのはゆっくりまりさである。 (ふぅ、よかったよかった。私の大切な饅頭供給源は無事生きてるな。) 「よぉ、久しぶりだな。元気にしてたか?なんか洞の中が騒がしいがどうしたんだ?」 「ゆゆ〜♪、あ、あのね、まりさにかぞくができたんだよ! 」 まりさが恥ずかしそうに告白すると洞の中からもう1匹ゆっくりが顔を見せる。 「ゆゆ?まりさ、このおねえさんはだれなのぜ?」 現れたのは“だぜまりさ”であった。 だぜまりさは目の前の魔理沙を少し警戒しながらパートナーのまりさに尋ねる。 「ゆゆ! まりさ、このおねえさんはとってもゆっくりできるひとだよ! このおうちもおねえさんがくれたんだよ! 」 まりさの言葉を聞き、だぜまりさはすぐに警戒を解き満面の笑顔を作る。 「ゆゆ! そうなのぜ!?おねえさんゆっくりしていくんだぜ! 」 (まりさ種同士がつがいになるなんて結構珍しいな。) 「そうだまりさ! かわいいおちびちゃんたちをおねえさんにみせてあげようよ! 」 「めいあんなんだぜまりさ! きっとおねえさんもゆっくりできるんだぜ! でてきていいだぜおちびちゃんたち! 」 (数を確認するのに丁度いいな。) だぜまりさの言葉を聞いたプチ達は続々と洞の中から飛び出てくる。 ちなみに、まりさ種とまりさ種から生まれたので同然プチ達は皆まりさ種である。 「ゆっくりちていってね! 」 「ゆっくりちていってね! 」 「ゆっくりちていってね! 」 続々とお決まりのセリフを赤ちゃん言葉で発しながらプチまりさが洞の外へ飛び出してくる。 「そうだおねえさん。まりさたちのおちびちゃんのなかにひとりとってもゆっくりできるこがうまれたんだよ! 」 「ゆゆ! そうなんだぜ! ほかのおちびちゃんとちがうけどとってもゆっくりできるおちびちゃんなんだぜ! 」 (なんだ?取替え子でも生まれたのか。) 魔理沙が?マークを浮かべていると洞の奥から最後のプチまりさが外へ勢いよく飛び出てきた。 そしてその姿を見るや否や魔理沙は凍りつく。 その変わったプチまりさの容姿、金髪のブロンドヘアの部分は他のプチまりさとは変わらない。 ただ・・・・・黄色のリボンと小さな月の飾りがついた紫色の帽子をかぶっていた。 「うふふふふふ、わたしま『マスタースパーーーク! ! ! 』」 ズドーン! 「「「「「「ゆっぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! 」」」」」」 まりさ一家もろともうふふなまりさをマスタースパークで消し飛ばした。 「わ、わたしはなにもしらないんだぜ! な、なにもみてないんだぜ! 」 その後、魔理沙は何かに怯えるように5日間家の外へは出なかった。 ※補足 Q:魔理沙の取った行動の意味が分かりません。 A:誰にでも忘れたい過去はあるものです。これ以上触れるのは危険です。 〜ゆっくり達の生涯『冬篭り編』〜 END 作成者:ロウ 後書き ゆっくり達の生涯シリーズ第12弾「ゆっくり達の生涯『冬篭り編』」を最後までお読みいただきありがとうござい ます。 筆は遅いですがネタはたくさんあるのでゆっくりと書き続けたいと思います。