約 1,277,671 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3435.html
「やべでええええええええ!!!!でいぶのあがぢゃんがえじでええええええ!!!!!」 「この赤ちゃんはお兄さんが見つけたからお兄さんの赤ちゃんだよ!独り占めするれいむはゆっくりしないで死ね!」 さてそんなわけで俺は茎についたままの赤ゆっくりを採ってきた。 ぱちゅりー種が二匹、れいむ種が三匹の合計五匹、今はまだ茎についたままだがすぐに生まれてくるだろう。 茎を砂糖水に浸しておけば親の栄養が無くてもある程度何とかなるらしい。 さすがは不思議生物(?)だ。 「ゆ…。」 「ゆっくち…。」 「…ゆゆ…。」 茎から声が聞こえ赤ゆっくりが震え始める。 どうやらそろそろ生まれるらしい。 「ゆっくち!」 プチリ、ビチャ! 「ゆびば!?」 一匹目の赤れいむが地面に落ちたとたんにはじけとんだ。 「なん…だと…?」 やはり茎を刺したコップをテーブルの上においたのがまずかったのか。 一メートルの高さから落ちたら死ぬんだな、学習したぜ。 そんなわけでコップを床へ下ろし落下予測地点にタオルを敷く。 自然に生まれるよりいい環境だ、これで大丈夫だろう。 そうこうしている間に二匹目の赤ゆっくり、ぱちゅりー種の一匹が生まれようとしている。 ぷるぷる、プチン、ポテ。 「むきゅ!ゆっきゅりしっちぇっちぇね!」 どうやら無事生まれたらしい。 元気そうな赤ゆっくりで何よりだ。 「むきゅ~?おきゃーしゃん!ゆっきゅりしっちぇっちぇね!」 「ああ、ゆっくりしてってね。」 俺に向かって元気に挨拶する赤ぱちゅりー。 死んだ奴は置いといてこいつを長女ということにしよう。 と、そうこうしている間に次々と赤ゆっくりが生まれる。 「むきゅ!ぱちゅりーのいもーちょがうまれりゅわ!」 プチプチ、ポテポテ。 「「ゆっきゅりしちぇっちぇね!」」 「ゆゆ~ん♪ぱちゅりーのいもうちょたちゆっきゅりしちぇっちぇね!」 立て続けに二匹が生まれる、どちらもれいむ種だ。 最後の一匹もそろそろ生まれるな、どれ手伝ってやろう。 俺は茎を摘むと振ってやる。 「れいみゅはれいみゅだよ!」 「ぱちゅりーはぱちゅりーよ!」 「れいみゅはれいみゅだよ!」 赤ゆっくり三匹はお互いに挨拶をし合っていて気づいていない。 というかれいむ二匹はまったく同じじゃないか面白れえな。 あれ?それにしてもこいつなかなか生まれねえな、もっと強く振るか。 ぶんぶん、ぶち、べちゃ! 「ゆぎば!!」 …強く振りすぎた、地面にぶつかって潰れちまった。 「ゆ!?れいみゅのいもーちょがいにゃいよ!」 「ゆゆ!ほんちょだ!おきゃーしゃん!まだうまりぇてにゃかっちゃいもーちょはどこ?」 「むきゅー。」 「あっはっは、いやいやお前達は三匹姉妹だろう!妹なんかいなかった!ほら!ごはんだぞ!」 適当にごまかし茎を指ですりつぶしながら与える。 「むーちゃ、むーちゃ!しあわしぇ~。」 「「むーちゃ、むーちゃ!」」 どうやら誤魔化しきれたらしい。 「よーし食べ終えたな!ここが君達のおうちだよ!」 三匹が食事を終えるのを待ち用意してあった箱庭(2メートル四方程度の透明な箱を改造しただけだが)に入れる。 「ゆび!いじゃいいいいいいい!!!!!!」 「むぎゅううううう!!!!」 「おきゃーしゃん!あんよがいじゃいよおおおおおおおおお!!!!!」 その箱には床一面にプラスティック製の芝のマットが敷かれているのだ。 足(?)が発達した大人のゆっくりならば滑り止め程度にしかならないそれも赤ゆっくりにとっては足を切り裂きかねない危険物だ。 「そこが赤ちゃん達のおうちだよ!お母さんはごはんを捕りに行かなきゃならないからもう行くよ!」 「ゆびいいいいいい!!!いじゃぐでありゅけないよおおおおおおおお!!!!」 「むぎゅううう!!!!おきゃーしゃんおいちぇかにゃいでええええええええ!!!!」 「それじゃあお母さんのところまで来てね。そうしたら一緒に連れて行ってあげるよ!」 痛いところから連れ出すために自力で抜け出せというなんとも矛盾した要求だが赤ゆっくり達はきちんと応じる。 「しょろー、いじゃいいいいいいい!!!!!」 先頭の三女れいむが一歩分すら動かず弱音を上げる。 「むきゅ!ぱちゅりーおねーちゃんのうえにのっちぇね!しょうすればれいむはいちゃくにゃいわ!」 「ゆゆ!おねーちゃんありぎゃちょう!しょろーりしょろーり!」 散々わめいて痛がっていた割には長女のぱちゅりーの上に乗るための移動はかなり迅速だ。 まじめにやってなかっただけじゃないのか? そうしてはいずるように頭を低くする長女ぱちゅりーの上に乗る。 「ゆゆ~ん♪」 「むぎゅぎゅ…しょろーり、しょろーり。」 「おねーちゃん!れいみゅものしぇちぇね!」 「むぎゅ、ふちゃりはのしぇられないわ。れいみゅはおねーしゃんだきゃらじぶんでありゅいちぇ…。」 「しょーだよ!わがままいわにゃいでじびゅんでありゅいちぇね!」 「どぼじでじょんなこちょいうのおおおおおおお!!!!!」 早くも姉妹喧嘩が始まる。 というかこの三女、長女が怒って叩き落としても文句言えないようなこと言ってやがる。 「喧嘩しないでね!早く来ないと置いていくよ!」 「ゆ!ぎょめんなしゃいおきゃーしゃん。」 「おねーしゃん!いしょいじぇね!」 「むぎゅーん!しょろーりしょろー…いじゃいいいいいいい!!!!」 見れば長女ぱちゅりーは底部からクリームを流していた。 自分だけならばともかく二匹分の体重を支えて、しかも頭の悪いことにこすり付けるように這いずるのだ。 多少痛くても跳ねたほうが軽症だと思うんだが。 「ぱちゅりー!?大丈夫か!ほら!じゃまなれいむはさっさと降りてね!」 「ゆべ!」 そう言って上に乗っている三女れいむをデコピンで叩き落し長女ぱちゅりーを拾い上げる。 「む…むぎゅ…。」 「二人は遅いからそこに置いて行くよ!それとおねえちゃんに怪我させたれいむは後でお仕置きだよ!」 「「どぼぢでじょんなごじょいうのおおおおおおお!!!!!」」 「うるさいよ!のろまなれいむたちが悪いんだよ!言っておくけどさっきみたいに喧嘩したらもっと酷いお仕置きするよ!」 「「おきゃーしゃあああああああああああん!!!!」」 叫ぶ二匹にそれ以上取り合わず長女ぱちゅりーを連れて隣の部屋へ行く。 「大丈夫かぱちゅりー?ほら今直してやるぞ!」 そう言いながらぱちゅりーの怪我を確認する。 何のことは無い少し切れた程度だ、小麦粉とオレンジジュースをつければすぐにでも直る。 ここにはそのどちらも無いけどね♪ 虐待用にも普通に飼うにしても必須の品だがあえて今回はそれらを使わずにおこうと思う。 さて俺が持ってきたものはガスバーナー。 どうするかはご想像の通り。 「むぎゅうううううううううう!!!!!!あじゅいいいいいいいいいいい!!!!!おきゃーしゃんやめちぇえええええええ!!!!!!」 「我慢してね!こうしないとぱちゅりーの足は治らないんだよ!」 もちろん足焼きである。 怪我はちゃんと治してるよ、ただしその代わり二度と歩けないけどね。 「あら?」 やわらかい底面がカチカチになるまで火であぶると頬の辺りまでこげが広がっていた。 やばいガスバーナーでは赤ゆっくりを焼くには火力が強すぎたらしい。 「む、むぎゅ…。」 すでに息も絶え絶えだが死にはすまい、多分。 「三日もすればまた歩けるようになるよ!ほら妹達のところに行こうね!」 もといた部屋に戻るると長女ぱちゅりーを箱庭に叩き込んだ。 「むぎゅ!?い、いじゃいいいいいい!!!!!!」 頬までカチカチだし多少乱暴に扱ってもビクともすまい。 「さてと、これかられいむへのお仕置きだね。」 「おきゃーしゃん、ごめんなしゃい!れいみゅがわりゅかっちゃよ!だきゃらゆるしちぇね!」 「ダーメ♪」 三女れいむを連れて隣の部屋へ行くと今度は待ち針を取り出す。 「さーてれいむ。これからお仕置きするからね。」 「や、やめちぇね!れいみゅおしおきいやだよ!」 無視して一本目をれいむの目に突き刺す。 「いじゃいいいいいい!!!!!りぇいみゅのおめめぎゃああああああああああ!!!!!」 「うるせえなあ、よっと。」 「ゆぎああああああああああああああああ!!!!!」 二本目を足から喉あたりに貫通させる。 三本目を余っている方の目に。 「いぎいいいい!!!!!ゆーは、ゆーは…。」 四本目は頭から。 「うぎがあああ!!!!!!」 五本目は後ろからなんてどうだろう。 「ぐぎ!!!!?」 六本目は横からかなっと。 「うび!!!…。」 七本目。 「!!…。」 八本目。 「…。」 九本目 「…。」 十本、十一本、…ってあれ? 「あららもう死んじまいやがった。」 三女れいむはすでにハリセンボンのような饅頭になっていた。 まったく根性のねえこった。 さてとこいつはあいつらへの飯にするか。 三女れいむの死骸に刺さった針を抜き髪は適当に剃る。 目と口は塞いで底面になるように変形させる。 さすがに気づくんじゃないか? 「むーちゃ!むーちゃ!ちあわちぇ~!!!あまあまさんすごくゆっきゅりちてりゅよ!!」 「むきゅー!むーちゃ!むーちゃ!ちあわちぇ~!!!!おきゃーしゃんしゅごいわ!」 無駄な懸念だったようだ。 二匹とも気づかずにパクパク食べている。 「おきゃーしゃん、いもうちょのれいみゅはどこにいりゅのかしら?」 「れいむなら隣の部屋でまだお仕置き中だよ!元気にしてるから心配しないでね。」 「ゆみゅ~。れいみゅねむくなっちぇきたよ。」 「むきゅ~。ぱちゅりーもよ。」 食うだけ食ったら眠くなってきたらしい。 まあ赤ゆっくりだし当然だな。 「ほらほられいむ、おねーちゃんは怪我してるんだからこっちでお母さんと一緒に寝ようね。」 「ゆ、わかっちゃよ~。」 眠そうにしながら差し出された俺の手の上に乗る次女れいむ。 再び隣の部屋へ移動する、さて今日はこのくらいにしておくか。 「ゆぴ~、ゆぴ~。おきゃ~しゃ~ん。」 寝息を立て寝言を言いつつ寝る次女れいむ。 俺はその微笑ましい様を見る。 「おらぁ!!!」 ブチャ! 断末魔すら上げず次女れいむは餡子の染みとなった。 「はっ!?しまった!」 あまりにも無防備な次女れいむの姿に反射的に放り投げてしまった。 残るは口が聞けるだけの長女ぱちゅりーのみ、なんてこった一日で五匹がほぼ全滅かよ。 あんなのいじめてもつまんねえな、よし、ここは…。 「ゆうううううううううう!!!!!」 「むきゅ、なきやんでれいむ。またあかちゃんはいつかつくりましょう。」 ぱちゅりーが狩から帰ると番のれいむが口から餡子を吹き出して倒れていた。 おまけに頭にあった子供達は影も形も無かった。 何とか瀕死のれいむを介抱し、事情を聞くと人間に子供を奪われたというのだ。 二人で泣きそして泣きつかれて寝てしまったのだが翌朝になってもれいむはまだ泣いていた。 そこへ何かが転がり込んでくる。 「ゆぴ~。むきゅ~。」 「ゆ!?れいむのあかちゃん!?」 「まちがいないわ!ぱちゅりーたちのあかちゃんよ!」 見間違えようはずも無い、茎についていた頃から何度も見ていた我が子の一匹なのだから。 「かえってきたんだねえええええええええ!!!!!」 「むぎゅううううう!!!!!」 二人して歓喜に泣く。 帰ってくるはずも無いと思っていた自分達の子が戻ってきたのだから。 「むきゅ~、ゆ?きょきょはどきょかしら?」 「おちびちゃん!ここはおかーさんたちのいえだよ!ゆっくりしていってね!」 「むきゅー!ゆっくりしていってね!」 しかしそれを聞いて赤ぱちゅりーは嫌そうな顔をする。 「へんなこちょいわないでにぇ!おばしゃんたちがぱちゅりーをゆーかいしたのね!ぱちゅりーはおきゃーしゃんのときょろにかえるわ!」 「「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおお!!!!!!」」 歓喜の後であるからこそその悲しみは大きい。 二匹の叫びが響き渡った。 「やれやれ、いい事した後は気分がいいねえ。」 よく朝早く俺はあの赤ゆっくり達を採ってきた場所に長女ぱちゅりーを帰した。 さてあの親たちはままならぬ一人娘をどうするのだろうか。 殺すのか?生かすのか? さっきの様子からして殺すって事は無いだろう。 足は黒こげで一生歩けず頬もこげているため親愛の証であるすりすりもろくに出来ない。そんな子をあいつらは愛せるだろうか。 さーて、俺は次の赤ゆっくりを探すとするか。 今度はせめて五日程度は持たせたいものだ。 ──────────────────────────────── by デストラクション小杉
https://w.atwiki.jp/moen0328/pages/46.html
しーしゃん/アナイス マクロ使用者 確認場所:紅林・紅玉34 羽毛詐欺師
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5183.html
家に一人でいると聞き覚えのない声が聞こえた。 「ゆーっ、ゆゆーっ!」 ・・・「ゆっくり」だ。 この地域には滅多に居ないから てっきりここには来ないかと思っていた。 でも、今まさにこの家にいる! あの、「饅頭」が。 「ゆっくりしていってね!」 俺は声のするほうに進んだ。 「ゆっくりしていってね!」 するとタンスの隙間にいたのだ。 ・・・「ゆっくり霊夢」。 俺にとってはただのウザイ饅頭にしか思えない存在。 そんなやつがタンスの隙間にいた。 ・・・ゴキブリか。 どうやら赤れいむを頭に吊るしている様だ。 こちらには気づいていない。 コレは日ごろのストレス発散にはちょうどいい。 というわけで、家に住まわせて 影から虐めることにした。 ① おうち 家が無いのがかわいそうと思った。そんな俺は・・・ 家を作ってあげることにした! 俺神だわー・・・ 俺は簡単にダンボールを組み立てた。 「明後日になったらいっしょにゆっくりしようね!」 「「「ゆっきゅりー!」」」 赤れいむは元気のようだ。ちなみに3匹。 全員無事に生まれるだろうか・・・ それにしても食事はどうしたのだろうか。 この前冷蔵庫に入れていたケーキが欠けていたが・・・ 気がつくともう家は完成していた。 俺は真夜中、れいむ達が眠っていた時、こっそりとれいむをつかみ 家の中に優しく入れた。 明日はどうなるだろうか。 ②楽しくなる薬 れいむ達が目覚めたとき、びっくりしただろう。 何しろ、いつの間にか壁のある場所にいたのだから。 「ゆゆっ!?ここはとてもゆっくり出来るよ!」 「「「わーい!ゆっきゅりー!!!」」」 「ここをおうちにしよう!」 せっかくなので、餌も作ってやった。 その餌とは・・・ 「麻薬」だ。 なぜ俺がこんなものを持っているのか? それはね。フフフ・・・ その麻薬を「おうち」の前においてやった。 しばらくすると・・・ 「ゆ?おうちのまえに美味しそうなものがおいてあるよ!」 「「「わーい!れいむもいっしょにたべるー!」」」 「ゆ!まだだめだよ!明日ね!」 「ゆー・・・」 「ざんねんー・・・」 そして影から見張る俺。 「ハフハフ!これむっちゃうめー!」 「おきゃーしゃんだけじゅるいよー!」 「「しょうだしょうだー!」」 「ゆっくりうまれたらたべさせてあげるよ!」 「ほんと?やったー♪」 ホントゆっくりってのは愉快だ。 何を与えても食べてくれるし、 どんなことをしても喜んでくれる。 ただ、ほとんど「ゆっくり」しかしゃべらないのはイライラするが・・・ 「ゆ~・・・なんだかわくわくしてきたよ!」 どうやら飲んだ薬の影響が出始めたようだ。 なんだか俺もワクワクしてきた。 「ゆゆ~ん・・・ゆゆゆぅぅぅ!!!」 親れいむが暴れ始めた。 壁にとにかく当たっている。 「ゆゆゆゆゆ!おきゃーしゃんやめてね!ゆっくりやめてね!」 「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」 ・・・とここで赤れいむが危ないので 親れいむに麻酔薬をうった。 赤れいむ達は俺に気づいていなかった。バカか。 ③子供没収 いよいよ今日は赤れいむが生まれる日、 そこで俺はいい作戦を思いついた。 「没収」だ。 生まれた直後、赤れいむを「ボッシュート」! これはいいね。 そしてその後、赤れいむを親れいむの目の前に置き、 赤れいむはガラスで囲っておく。 そして赤れいむが、親れいむの目の前で・・・死ぬ!! うんうん、こうなったら準備だ! 俺はすぐに準備をしにタンスの隙間へ向かった。 運良く、親れいむがおうちから出ていた。 そこでまず、俺はおうちをボッシュートw 「ゆ?おうちがゆっくりとおそらとんだよ?すごい!」 このクソ知能め・・・ 俺は部屋に持って帰った。 するとおうちはうんうんやしーしーまみれだった。 まずいらない布で拭き、 そして綺麗にする。 そして釣り針を仕掛け、 引っかかったら上に行くようにする。 俺はこんな仕掛けが作れて自分でも不思議だと思った。 「えーん、おうちが・・・」 あっちで泣いているが俺は気にしない気にしない。 とうとう仕掛けが完成した。 引っ掛かると自動的に釣り針が上に行き、 ガラスが自動的に落ちてきて、 それと同時に釣り針が抜ける。 完璧だ。 「ゆっきゅりうまれちゃよ!」 「おきゃーしゃん、ゆっくりちていってね!」 「ゆ?おきゃーしゃん、どーちたの?」 「おうちがー・・・」 「ゆゆゆ?おうちならめにょみゃえにありゅじゃん!」 セット完了。 待つだけだ。 「あれ?」 「おきゃーしゃんしっきゃりしちぇね!」 「ゆ~ん、おいししょうにゃみょのがありゅ・・・」 赤れいむは麻薬のほうへ向かった。 そして・・・ 引っ掛かった!うまい具合にリボンに引っ掛かった! やった!上手くいったぜ! そのまま引き上げられてゆく。 「ゆ?ゆ!」 親れいむにはそれが危険なものなんだと すぐに理解したようだ。 「ゆゆっ!?おしょりゃちょんでりゅー!」 「ちびちゃん!助けるから待っててね!」 ははははは。もう手遅れです。 「おしょらを・・・ゆ!?」 ガラスが落ちたようだ。 親れいむが駆け寄るがガラスで仕切られていて 近づけないようだ。 同時に別の赤れいむも駆け寄る。 すると・・・ 「「ゆゆっ!?」」 同タイミングで、2匹の赤れいむが引っ掛かった。 そして同じ状況になる。 「おきゃーしゃん、たしゅけちぇー!」 「ゆっくりしないでたしゅけちぃえにぇ!」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ぢびぢゃんだぢがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 親れいむは懸命に助けようとするが、ガラスにはじかれる。 無駄ですよぉぉwww ④ 放置 さて、放置放置! 後は干からびるのを待つだけだ。 「おきゃーしゃーん!」 「はやくたしゅけちぇね!」 「ゆえーん、ゆえーん」 「ちびちゃああ゛あ゛あ゛あ゛゛ゃん!ゆべっ!」 タックルしたが、またはじかれた。 無駄無駄、そんなの。 影で見ている俺。 一日中見ても飽きなかった。 さて・・・次の日 「お・・・きゃ・・・しゃ・・・ん・・・」 「ゆ・・・えええぇぇぇ・・・」 「はやく・・・たしゅけちぇにぇ・・・」 「ちびちゃん・・・」 どうやら親れいむもタックルしすぎたせいで疲れている。 赤れいむは昨日と比べてかなり縮んだ。 せっかくなので餌を与えよう。 「麻薬」を。 パラパラパラ~っと♪ 「ゆゆっ!?」 「やっちゃー!これじぇゆっきゅりできりゅうー!」 「わーい!」 「・・・!? ちびちゃん、駄目!」 親は良く麻薬のことを理解していた。が、 もう、赤れいむは麻薬を飲んでしまった後であった。 「ゆ・・・ゆっきゅり~~~!!!」 「はふへはうあはうあうあほほふっほひい!」 「ちゃのしきゅなっちぇきちゃー!!!」 赤れいむ達にに変化が現れた。 「ゆぅ~!ちびちゃあ゛~ん!」 「おきゃーしゃんもいっしょにたべようよ!」 「ちゃのしい!」 「うひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 狭い場所で暴れまわるゆっくり霊夢。 ガラスから凄い音が伝わってくる。 バン、バン、バン・・・ 次の日 おうちの中をこっそりのぞいてみる。 そこには、体から餡子が出て死んでいるゆっくり赤霊夢が3匹 倒れていた。 「ぢびぢゃ゛ん゛・・・ごめ゛ん゛ね゛・・・」 その中、親れいむは悲しんでいた。 もう飾りもボロボロ。 それに死にかけ。 まあ当たり前だな(笑) まあ、その後赤れいむは回収した。 そして親れいむは寝ている間に、 庭へと放してやった。 さて、次はどんなゆっくりが来るかな・・・ 完 あとがき どうでしたか?こういう系のを作るのは初めてでした。 なので凄く変な物語になってしまいました。 後、私がhttp //ameblo.jp/t17650/で作ったものをここにも貼りました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4763.html
それはかすかな音だった。 だが俺は農夫として長くこの畑で働き続け、『やつら』と長い間付き合ってきたため、 その音を聞き漏らすことはなく、その発生源をすぐさま特定できた。 気配を殺し、音のした方をそっと探る。 青葉のカーテンを掻き分けると、そこには数匹のゆっくりがいた。 「いい、ちびちゃんたち? 音を立てちゃだめだからね。ゆっくり、ゆっくり動いてね。 跳ねたりしちゃだめだよ? ゆっくり理解してね? そろーり、そろーり」 「おきゃーしゃんゆっくちわかっちゃよ……。しょろーり、しょろーり」 ゆっくりどもは囁くような声を交わしている。 ゆっくりにしては真剣な表情をして、用心深くしている。 ゆっくりどもの内訳は親れいむに赤れいむ二匹、赤まりさ二匹。計五匹の一家だった。 普通、狩り(畑荒らしを狩りとは認めたくないが)をするのはつがいのまりさであることが多い。 子連れで現れたことと併せて考えると、こいつはしんぐるまざーなのかもしれない。 しんぐるまざーはゲス率の高いことで知られている。親がゲスならその子供たちも当然ゲスだろう。 これは手ごわいかもしれない……。 「やあ! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていっちぇね!」 相変わらずの愚かぶりに思わず苦笑が漏れてしまう。 元気よく返事してしまったゆっくり一家は俺の方を見上げて硬直している。 「に、人間さん! あ、あのね! 違うんだよ! れいむたちは!」 「問答無用!」 ゆっくりと会話することなど無駄以外の何物でもない。 どうせすぐばれる嘘かくだらない言い訳を延々と並べ立てられるだけだ。 俺は仕事道具の鎌を素早く親と思われるれいむの脳天に突き刺した。 「ゆぎっ! ゆぎぃぃぃぃぃ!!」 親れいむは白目剥いて口から泡を吹き出して悶絶した。 「おきゃーしゃんがぁぁぁ!」 「おきゃーしゃんゆっくちしちぇね! ゆっくちしちぇね!」 まず叩く。まず人間の優位性を蠢く饅頭どもに知らしめる。 そうして初めて会話が可能になるのだ。 もちろん、足止めも兼ねている。 「さあて。こいつらを教育してやるか」 俺はゆっくりの教育をしていた。 ただ駆除するのではキリがない。やつらはいくら潰しても際限なく増えやがる。 だから教育をすることにした。 畑に侵入すること、野菜を盗むこと、人間に敵対することがいかに割に合わないことなのかを、 いかに人間がゆっくりより強いのかを教え込む。 この世の掟を餡子脳に刻み込んでやる。 教え込んで森に放す。解放されたゆっくりは仲間たちにこの世の道理を教え諭すだろう。その変わり果てた姿は言葉以上に雄弁だろう。 これはゆっくりどものためでもある。 やつらも人間や畑というものについて認識を改めれば、無駄に儚い命を散らすこともないのだ。 俺は虐殺や虐待が好きなわけではない。 話のわかる善良なゆっくりならいたぶったりはしない。 酷い目にあわせるのはゲスだけだ。それも教育のためにしかたなく、だ。 制裁を兼ねた教育なのだ。 ……実際にはなかなかうまくいかない。 やつらゆっくりに、農業の概念、土地の概念を教え込むのは難しい。 やつらにも縄張りの概念はあるのだが、広大な畑すべてが人間一人のものという状態が納得いかないらしい。 やつらにとっては畑とそうでない土地との境界線もよくわからないらしい。 そして、野菜は勝手に生えてくるものと信じて疑わない。 畑に現れるゲスゆっくりは一向に減る気配がない。 そういうわけで、ゆっくりたちにゆっくり理解してもらうにはかなり手荒な方法を使わなければならない。 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「お返事しちぇね! 元気になっちぇね! ゆっくちしちぇね!」 「びゅ……びゅ……びゅ……」 赤ゆたちは必死に親れいむを舐めたり励ましたりしている。 逃げたりはせず親から離れない。 涙ぐましい家族愛……に見えるかもしれないが、無力な赤ゆにとって親ゆは生命線だ。 もっと端的に言えば食糧供給源だ。 逃げないのは親から離れては生きていけないからだ。別にかばっているわけではない。 ゆえに、俺のような経験者から見ればこういった態度だけでゲスか善良かを判断するのは極めて危険と言える。 俺はいつも腰に下げているズタ袋を広げると、赤ゆっくりを一匹ずつ摘み上げて放り込んでいった。 「やめちぇね! ゆっくちさせちぇね!」 「おきゃーしゃんに酷いことしゅるにゃあぁぁぁ! ぷきゅうぅぅぅぅぅぅ!」 赤ゆどもは必死に膨れて抵抗するが、もちろん何の効果もない。 ゆっくりの威嚇ほど無意味なものはない。 ゆっくりが出現した当初は野生動物たちにある程度通用したらしいが、今では慣れられてしまったのか誰にも効果がない。 押しも押されぬ最底辺動物の地位を獲得したわけだ。おめでとう。 俺はすべての赤ゆを収容すると、空いてるほうの手で親れいむを無造作に掴み上げ、家へと運んでいった。 「さあて歓迎するぞ、カスゆっくりたち。俺とおまえたちの植物相に関する考えの違いを腹を割って話し合おうじゃあないか。 それとも脳天を割ってやろうかね?」 俺はゆっくりどもをぶら下げたまま台所へと入っていった。 錬金術は台所で生まれたらしいが、拷問術もそうかもしれないな。 まあ、調理道具以外のものもいろいろ転がってるんだけどな。 ここにはゆっくりを虐待もとい教育するために便利な道具が揃っている。 とりあえずゆぎゃーゆぎゃーうるさい赤ゆどもを水槽の中に放り込む。 鍋でもよかったが、外の様子を見せられる方が何かと都合がいいし、うっかり調理してしまうかもしれないし。 こいつらを殺すつもりはない。生きて森に帰ってもらう必要がある。 こいつらこそ人間のおうち恐怖伝説の生き証人だからだ。 「びゅ……びゅ……びゅ……」 だが、親れいむの様子がおかしかった。ただ痛がってるのではないようだった。 どうやら、言語を司る部分の餡を破壊してしまったようだった。 ゆっくりは餡の配置に関しては個体ごとに差が激しいため、こういうアクシデントもしばしば起こる。 しかし困ったものだ。これではこの親れいむの口から反省の言葉を吐かせることはできないだろう。 手当てしてやっても一生言語機能は回復しないだろう。 仕方がない。こいつには死んでもらうとしよう。 なに、代わりに赤ゆたちは生き残るための知恵を得るのだ。親としても本望だろう。 俺はコンロに火をつけ、その上に親れいむをかざした。 「びゅううう! びゅううううう! ぶびゅびゅぶうぶうううううう!」 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「おきゃーしゃんをはなしぇぇぇぇ!」 「やめちぇね! やめちぇね!」 「どぼじでごんなごどずりゅのぉぉぉぉぉぉ!」 親れいむは灼熱地獄から逃れようと身をよじるがまったく効果は無い。 赤ゆっくりたちは一斉にゆんゆんと泣き喚いてる。 やがて、親れいむのあんよ(底部)は真っ黒に炭化し、完全に焼き潰された。 逃げられる心配はなくなったので机の上に放り出す。 「ぶびゅ……びゅびゅ……びゅ……」 「さあて、おまえたちにひとつ質問だが、おまえたち何でこんな目に合ってるのかわかってるか? 自分たちが悪いことをしてしまったのがわかるか?」 「ぷきゅうううう! れーみゅ強いんだよ! 本気でおこっちぇるんだよ!」 「ゆっくちできにゃい人間はしゃっしゃっとおきゃーしゃんを離しちぇね!」 こりゃ駄目だ。まだ力の差がわかっていないらしい。 こいつら相当なゲスだな。親れいむの言語機能がいかれたのはある意味幸運だったかもしれない。 しんぐるまざーがどうだの、れいむはかわいそうだの、人間は奉仕すべきだのとほざかれたらうっかり潰してしまいかねない。 そんな楽な死を与えてやるつもりはない。罪の重さにまったく釣りあわない。 「そうかそうか……。それじゃあ教えてやろう。おまえたちの罪状は畑荒らし。 俺が端正込めて育てた大切なお野菜さんを食い散らかしたことだ。どれどれ」 俺は親れいむを数回平手で打ち、無抵抗にさせてから無理やり口を開かせた。 開かせた口には歯医者が使うような金具をあてがい勝手に閉じられないようにする。 「きたねー歯だな。歯磨きしてないのか? ふうむ……野菜カスらしきものは見当たらないな。 まだ食われる前だったか。不幸中の幸いというべきか。 だが領域侵犯の罪は許しがたいことだ。そして未遂とは言え俺の野菜を食うつもりだったことは明らかだな。 ならば……未来永劫お野菜を食べてしまう心配が無いようにしよう! これは農家として当然の自衛行為だな!」 俺はごっついペンチを取り出すと、親れいむの歯をそれで掴み、一方親れいむの頭を抑えつつ……一気に引き抜いた。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 「おぎゃあじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 俺は次々に歯を抜いていく。上の歯も下の歯もだ。 抜いてやった歯を赤ゆっくりに命中するように、水槽の中に投げ落してやる。 「ゆべっ!」 「いちゃい!」 「おきゃーしゃんの歯しゃんが……」 「ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 「もう喋れなくなったのだからいらないだろう。ついでに食う必要もなくなったわけだ。 さてと、あとわずかな命だが念のために化膿止めをつけてやろう。俺って優しいね」 俺は冷蔵庫から練りわさびを取り出すと、たっぷりと取り出し、親れいむの歯茎に塗りつけてやった。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 あんよが潰されてなかったら、そこら中を跳ね回っていたことだろう。 親れいむは微動だにできないため身をぐねぐねとよじることしかでない。 こいつの痛みを想像すると寒気がするぜ。 「ゆえーんえんえん! ゆええーんえんえん! ゆええええええーーーーーーーん!」 赤ゆっくりたちはひたすら泣き喚いている。餌運びマシーンがお釈迦になって悲しがっているのだろう。 次はこいつらに教育を施す番だな。親ゆっくりを廃ゆにして見せたことで力の差はわかったことだろう。 「これで人間のお野菜さんを食べるとどうなるかがわかっただろう。 次はゆっくり二大罪悪の残りのひとつ、おうち宣言に関する授業だ」 赤ゆたちは俺のありがたい講釈には耳を貸さず、泣き喚いたり、水槽の隅で震えたり、膨れて威嚇したりと様々だが、 未だに謙虚な気持ちになってないことでは同様のようだった。 「おまえたちおうち宣言は好きか? どうだ俺のおうちは? 欲しいか? 食糧食い散らかしたいか? うんうんしたいか? 『ここはれいむのおうちだよ! ゆっくりできない人間はゆっくりしないでさっさと消えてね!』だっけ? おまえら我侭に振舞えばなんでも通ると思ってんのか? ああ!?」 赤ゆたちは何も答えない。 「まったくおまえたちの認識の甘さには呆れさせられる。ゆっくりなど最低の下の下の下等動物にすぎないというのに、 どうして霊類の長である人間に勝てると思うんだ? どうしてその住居を奪えるなんて勘違いをするんだ? おまえらのおきゃーしゃんをガラクタにしてやったんだぞ? 親より小さいおまえらがどうやって俺と戦うってんだ? 答えてみろよ? ゆっくり答えてみろよ?」 赤ゆたちは何も答えない。 涙をためて膨れるばかりだ。 どうやらまったく反省してないらしい。 「仕方がない。それじゃあおうち宣言をさせてやろう。気の済むまでさせてやろう。嫌になるほどさせてやろう!」 「やめりょおおお!」 「はなしぇぇぇぇぇ!」 俺は赤ゆっくりどもを水槽からつまみ出すと、特性の『おうち』に招待してやった。 特性の『おうち』も水槽だがちょっとした仕掛けがある。 「いぢゃあぁぁぁぁぁぁぁ!」 「いぢゃい! いぢゃいよおぉぉぉぉぉぉ!」 水槽の底にはマットが敷かれていた。 それは針の植わった特製のマットだった。 「だじぢぇぇぇぇぇぇ!」 「ここからだじぢぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「おぎゃーしゃぁぁぁぁん! おぎゃーしゃぁぁぁぁぁぁん!」 「ゆああああああああ! だずげぢぇぇぇぇぇぇ!」 かなり気に入ってくれたようだ。 「どうだい? とてもゆっくりできるおうちだろう? そこでなら好きなだけおうち宣言していいぞ。 おうち宣言しなくていいのか? そこはまりしゃのおうちだよ? ゆっくりしていかないの? あまあまを持ってきてやろうか? おもちゃを入れてやろうか?」 赤ゆたちは痛みに跳ね回った。なんとか針のない場所を探そうとしてるのもいるが、そんな場所はないし、動き回ればそれだけ針も刺さっていく。 ずぶりずぶりと赤ゆたちを容赦なく責め立てる。 「だじぢぇ……」 「もういやぁぁぁぁぁ」 「ゆっぐぢできにゃいぃぃぃぃ……」 このおうちはたっぷり堪能したようなので、次のおうちに入れてやる。 「ゆふぅ……ゆふぅ……」 「ゆひぃ……ゆひぃ……」 ゆっくりたちは針地獄から逃れられてようやく一息つけたようだ。 二番目のおうちは針が生えていたりはしなかった。ゆっくりを傷つけるものは無いように見えた。 おかしなところは何もなかった。 なぜか緑色に染まっていることを除いて。 「ゆひ?」 「ゆひぃ? ゆひゃぁぁぁぁぁぁ!」 「ゆびゃぁぁぁぁぁ! あじゅいぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 「いじゃい! いじゃい! だじゅげぢぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 四匹の赤ゆたちは次々に悲鳴を上げて跳びはね始めた。 そう、この水槽は一面わさびを塗ってあるのだ。 傷口から染み込んでそれはもうさぞや……。 「どうだ緑色で綺麗なおうちだろう? 森さんに帰ってきたみたいでゆっくり落ち着けよな? あまり嬉しくて跳びはねてしまうか! そりゃよかった!」 人間でも傷口にわさびなんから塗られたら悶絶するほど痛いだろうが、甘味生命体であるゆっくりにとって辛味は毒といってもいい存在だ。 うっかり唐辛子を食べたせいでショック死することもあるという。 こんなわさび空間に入れられたら傷口がなくとも相当な苦痛だろう。 赤ゆどもをしばらくダンスさせてから、俺は赤ゆたちを最後のおうちに運んだ。 最後のおうちは他のよりも変わっていた。三つの四角い箱を角同士でくっつけたような形をしていた。 ゆっくりたちがいるのは中心に開いた三角形の空間だ。 他四つの四角い空間は外面が黒く塗りつぶされていた外を見ることが出来ない。 針もない、毒もない。 暗いことを除けばゆっくりできる空間に思えたことだろう。 「さあて、赤ちゃんゆっくりたちのために素敵なショーを始めるとしよう!」 俺は三角の空間の壁のひとつを取り外した。 「ゆ! ゆゆ? ゆんやああああああああああああああ!」 赤ゆたちは壁の向こうに現れたものに驚愕した。 それはれみりゃであった。 「うー! たべちゃうぞー!」 「れみりゃはいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 「きょっちきょないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 れみりゃとは言うまでもなく捕食種だ。ゆっくりを食って生きる変わった生物だ。 ゆっくりにとってこの上ない恐怖の対象なのだ。 「はっはっは。お友達にあえて嬉しそうだな」 当然のことながら、ゆっくりたちはれみりゃから出来る限り遠ざかろうとした。 つまり反対側の角っこにきたわけだ。 「二匹目のお友達にも登場してもらおうか!」 俺は壁のひとつを取り外した。 そこの向こうにはふてぶてしいツラがあった。 「おお、ゆっくりゆっくり。 おお、うるさいうるさい。 おお、うざいうざい」 「ゆっぐぢできにゃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 次に現れたのはなんときめぇ丸であった。 きめぇ丸は捕食種ではないが大抵のゆっくりが苦手とする種だ。 ある意味捕食種以上に恐れられているという。 きめぇ丸に出会うとゆっくりできなくなってしまうそうだ。 ゆっくりたちは指図されるまでもなくこの二大恐怖から等間隔に距離をとった。 四匹固まってこの上ない挟み撃ちの恐怖に震え上がっている。 「いよいよ最後のお友達の登場だ!」 俺は最後の壁を取り外した。 「ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 一際高い恐怖の絶叫が響き渡った。 「こーぼーねー」 そこにいたのはなんとなんと、ゆっくりゆゆこだった。 ゆゆことは最大級の捕食種だ。恐ろしい大喰らいで、ゆっくりを群れ単位で壊滅させるらしい。 ゆっくり最悪の天敵といってもいい。 「ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 恐怖三つ巴の中でゆっくりたちはもう叫び続けることしかできない。人間だったら顎の骨が外れそうだな。 「どうだ? おうちは気に入ったかい? どれでも好きなのに住まわせてやるぞ。それとも、三つのおうちを交互に行き来するかい? それはまた豪勢だな! はははははははははははははは!」 「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 タネを明かすと、この三体の捕食種+αたちは本物ではない。 ゆっくりなんてくだらないものを飼うのは都会もんだけだ。そもそも、ゆゆこは超レアなのでいくら金を積んでも個人で手に入るものではない。 研究機関が抱え込んでいるのだ。 こいつらの正体は人形だ。隠されたスイッチを押すと本物そっくりの鳴き声を出すことも出来る。 本来は、ある種の『カカシ』として使われていたのだが、狡猾なゆっくりどもはじきに見破るようになってしまった。 とはいえ、それは成体に関してのこと。物の道理のわからぬ赤ゆっくりには充分通用する。 「ん?」 俺はちょっと変わったことに気がついた。 別にたいしたことではないのだが、赤ゆっくりたちはこの三つの恐怖のうち、れみりゃばかりに気を取られてるように見えた。 位置を見れば一目瞭然だ。初見ではゆゆこに一番驚いたように見えたが、今はむしろゆゆこ側にかなり近づいている。 れみりゃよりも、きめぇ丸やゆゆこの方が恐れられていると思っていたのだが……。 まあ、れみりゃは希少種ではない身近な恐怖だからかもしれない。どのみちどうでもいいことだ。 重要なのは赤ゆどもが恐怖しているということだ。 とりあえずこの教育はここまでとしよう。 俺は、叫び疲れて荒い息をついてガクガク震えている赤ゆたちを元の水槽へと返した。 「ゆふぅ……ゆふぅ……」 「ゆひぃ……ゆひぃ……」 「きょわいよ……きょわいよ……たしゅけちぇ……」 「で、おまえたち。ゆっくり理解したか? 人間さんの強さがわかったか? 罪を犯したことを認めるか?」 「ゆぅぅぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅぅぅ……」 「ゆぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅ……」 ゆっくりたちは威嚇こそしなくなったものの、嗚咽を漏らすばかりでまったく俺の話しを聞いていないようだった。 姉妹お互いに寄り添いあい、水槽の隅っこに固まって震えるばかりだ。 普段ならこの辺りで絶対者たる人間に許しを乞うところなのだが……。 こいつらはもしかすると噂の完全ゲスだろうか? 完全ゲスには何を言ってもいっさい聞かないという。絶対にまともな答えを返さないという。 あまりに知能が低すぎて自分が悪いとは夢にも思わないのだ。 そうだとするとこいつらを教育するのは相当難しいかもしれない。 これは完全な仕置きが必要のようだな。 強烈なショックを与えてゲス性を払拭させるしかない。 俺は放置していた親れいむの様子を確かめた。 「ん゛……ん゛ん゛……ん゛……」 激痛の中で意識が混濁してるらしい。放っておいても衰弱死するかもしれない。 だが、ここは派手に死んでもらうことにしよう。 「さて、今日最後の授業だ。 おまえたちには畑荒らしとおうち宣言という二つの罪悪があるが、それらに必ず伴うものがある。 そう、威嚇だ。ぷくーって膨れる奴だ。 もちろんそんなもの強く賢い人間にはまったく通用しない。ちっとも怖くない。 ……だが! それは人間を見下しているという、人間の強さを認めていないという明白な証拠だ! そこでおまえたちにはそのぷくーを二度と出来ないようにしてやろう」 といっても、頬に穴を開けるとかそんな横着な方法ではない。 強烈なショックだ。 俺は親れいむにタイヤに空気を入れるためのガスボンベを咥えさせた。 ガムテープで口を塞ぎ、ボンベの先を固定する。 ついでに目もガムテープで塞いでおく。 その状態で水槽の中に入れてやる。 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「おきゃーしゃぁぁぁぁん!」 「ゆっくちしちぇね! おきゃーしゃんゆっくちしちぇいっちぇね!」 赤ゆたちは変わり果てた姿の親れいむの側に集まり、頬擦りしたり声をかけたりしている。 まさに今生の別れだな。 俺はガスボンベを起動させた。 たちまち親れいむが膨れていく! 膨れていく! その膨らみようはあの下衆な威嚇のときとは比較にならない。風船みたいに浮き上がりそうなほどだ。 「おきゃーしゃん! もうぷきゅーしにゃいでぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「ゆっきゅちしちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「おちょーしゃんおきゃーしゃんを助けにきちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 こいつら片親じゃないのかね。それならば後でおちょーしゃんとやらにも保護者面談をせねばな。 「おきゃーしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 「お゛ぎゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛じゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 パン! とても心地の良い音が響き渡った。 そして、水槽の中は黒く染まった。 衝撃に跳ね飛ばされた赤ゆたちも全身黒く染まっている。 それはまさに散華だった。 ゆっくりにはもったないほど美しい死に様といえよう。 蓋を閉めてなかったので、親れいむだった餡は外にもいくらか飛び散った。 俺の頬にも少し付着した。 舐めてみた。……とても甘かった。 ゆっくりを苦しめると餡が甘くなるという。 加工所の連中はそれだけのためにゆっくりを悪魔的所業によって苦しめるらしいが、俺はそこまでイカれてはいない。 あくまで畑のため。あくまで教育のため。 俺が痛めつけるのは救いようのないゲスだけだ。 救いようのないゲスを救ってやるために。 「おちびちゃんたちわかったかなぁ? あんまりぷくーするとこんなになっちゃうんだぞぉ?」 赤ゆっくりたちは押し黙っていた。 ためしに摘み上げてみたがなんの反応もしない。 餡を落してやってもまったく微動だにしない。その目はあらぬ虚空を見据えている。 親れいむの散華は相当なショックだったらしい。 このショックが善良なゆっくりに変わる糸口になればいいのだが。 少なくとも威嚇癖は治るはずだ。 とりあえずは切り上げてこいつらを休ませるとするか。死んでもらっては困るからな。 念のためにゆっくりの傷に効くというオレンジジュースを塗っておく。 さて、俺も休憩しよう。 俺の畑は先祖代々受け継がれてきたものだ。 俺は自分の土地に誇りを持っている。農業という仕事に誇りを持っている。 農業とは自然と調和し、一体化することだと思っている。 農業で成功するには野菜の気持ちを知り、天地の呼吸を感じ取れなければならない……というのは亡き祖父の弁だ。 大げさではあるが、大地を慈しむ気持ちは大切だと思う。 だからこそ、俺はゆっくりが嫌いだ。嫌いというより憤りを感じているといったほうがいいかもしれない。 突如どこからともなく現れたあいつら。 少ないが知性を持ち、人間の言語を話しさえするのに、言葉の通じないあいつら。 そう、ゆっくりとは話にならない。 あいつらには人間の常識がわからないのだ。人間を舐め腐り、嘲笑っているのだ。 そして大地からの贈り物を汚く食い散らかす。あいつらは感謝の念を持たない。 だから教えてやらねばならない。 人間の強さを。自然に生きる者の掟というものを。 ゆっくりは新参者なのだ。先輩が教えてやらねばならない。ときには厳しい態度で臨むことも必要だ。 それがあいつらのためにもなる。 力の差を教える。やってはいけないことを教える。人間の常識と礼儀を教え込む。 それがうまくいったら……農業を教えてやるのだ。 農作業を教えて、手伝わせるのだ。 別に俺がさぼりたいわけじゃない。何の価値も無いゆっくりたちに価値を与えてやるためだ。 闖入者のあいつらを自然と調和させてやるのだ。 あいつらとていつまでもクズゲスのままじゃいやだろ? 能率は悪くてもいい。もちろん正当な報酬を払う。 ゆっくりを奴隷にしている農場もあると噂で聞いたが、俺はそんな汚いまねは絶対にしない。 俺の畑は先祖代々受け継がれてきた神聖な土地だからだ。そういった行為は土地を汚すことになる。 あの赤ゆたちとはしばらくの間ともに生活するつもりだ。 これからが楽しみだな。くっくっくっ。 by餡ブロシア (続く) このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2581.html
それはかすかな音だった。 だが俺は農夫として長くこの畑で働き続け、『やつら』と長い間付き合ってきたため、 その音を聞き漏らすことはなく、その発生源をすぐさま特定できた。 気配を殺し、音のした方をそっと探る。 青葉のカーテンを掻き分けると、そこには数匹のゆっくりがいた。 「いい、ちびちゃんたち? 音を立てちゃだめだからね。ゆっくり、ゆっくり動いてね。 跳ねたりしちゃだめだよ? ゆっくり理解してね? そろーり、そろーり」 「おきゃーしゃんゆっくちわかっちゃよ……。しょろーり、しょろーり」 ゆっくりどもは囁くような声を交わしている。 ゆっくりにしては真剣な表情をして、用心深くしている。 ゆっくりどもの内訳は親れいむに赤れいむ二匹、赤まりさ二匹。計五匹の一家だった。 普通、狩り(畑荒らしを狩りとは認めたくないが)をするのはつがいのまりさであることが多い。 子連れで現れたことと併せて考えると、こいつはしんぐるまざーなのかもしれない。 しんぐるまざーはゲス率の高いことで知られている。親がゲスならその子供たちも当然ゲスだろう。 これは手ごわいかもしれない……。 「やあ! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていっちぇね!」 相変わらずの愚かぶりに思わず苦笑が漏れてしまう。 元気よく返事してしまったゆっくり一家は俺の方を見上げて硬直している。 「に、人間さん! あ、あのね! 違うんだよ! れいむたちは!」 「問答無用!」 ゆっくりと会話することなど無駄以外の何物でもない。 どうせすぐばれる嘘かくだらない言い訳を延々と並べ立てられるだけだ。 俺は仕事道具の鎌を素早く親と思われるれいむの脳天に突き刺した。 「ゆぎっ! ゆぎぃぃぃぃぃ!!」 親れいむは白目剥いて口から泡を吹き出して悶絶した。 「おきゃーしゃんがぁぁぁ!」 「おきゃーしゃんゆっくちしちぇね! ゆっくちしちぇね!」 まず叩く。まず人間の優位性を蠢く饅頭どもに知らしめる。 そうして初めて会話が可能になるのだ。 もちろん、足止めも兼ねている。 「さあて。こいつらを教育してやるか」 俺はゆっくりの教育をしていた。 ただ駆除するのではキリがない。やつらはいくら潰しても際限なく増えやがる。 だから教育をすることにした。 畑に侵入すること、野菜を盗むこと、人間に敵対することがいかに割に合わないことなのかを、 いかに人間がゆっくりより強いのかを教え込む。 この世の掟を餡子脳に刻み込んでやる。 教え込んで森に放す。解放されたゆっくりは仲間たちにこの世の道理を教え諭すだろう。その変わり果てた姿は言葉以上に雄弁だろう。 これはゆっくりどものためでもある。 やつらも人間や畑というものについて認識を改めれば、無駄に儚い命を散らすこともないのだ。 俺は虐殺や虐待が好きなわけではない。 話のわかる善良なゆっくりならいたぶったりはしない。 酷い目にあわせるのはゲスだけだ。それも教育のためにしかたなく、だ。 制裁を兼ねた教育なのだ。 ……実際にはなかなかうまくいかない。 やつらゆっくりに、農業の概念、土地の概念を教え込むのは難しい。 やつらにも縄張りの概念はあるのだが、広大な畑すべてが人間一人のものという状態が納得いかないらしい。 やつらにとっては畑とそうでない土地との境界線もよくわからないらしい。 そして、野菜は勝手に生えてくるものと信じて疑わない。 畑に現れるゲスゆっくりは一向に減る気配がない。 そういうわけで、ゆっくりたちにゆっくり理解してもらうにはかなり手荒な方法を使わなければならない。 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「お返事しちぇね! 元気になっちぇね! ゆっくちしちぇね!」 「びゅ……びゅ……びゅ……」 赤ゆたちは必死に親れいむを舐めたり励ましたりしている。 逃げたりはせず親から離れない。 涙ぐましい家族愛……に見えるかもしれないが、無力な赤ゆにとって親ゆは生命線だ。 もっと端的に言えば食糧供給源だ。 逃げないのは親から離れては生きていけないからだ。別にかばっているわけではない。 ゆえに、俺のような経験者から見ればこういった態度だけでゲスか善良かを判断するのは極めて危険と言える。 俺はいつも腰に下げているズタ袋を広げると、赤ゆっくりを一匹ずつ摘み上げて放り込んでいった。 「やめちぇね! ゆっくちさせちぇね!」 「おきゃーしゃんに酷いことしゅるにゃあぁぁぁ! ぷきゅうぅぅぅぅぅぅ!」 赤ゆどもは必死に膨れて抵抗するが、もちろん何の効果もない。 ゆっくりの威嚇ほど無意味なものはない。 ゆっくりが出現した当初は野生動物たちにある程度通用したらしいが、今では慣れられてしまったのか誰にも効果がない。 押しも押されぬ最底辺動物の地位を獲得したわけだ。おめでとう。 俺はすべての赤ゆを収容すると、空いてるほうの手で親れいむを無造作に掴み上げ、家へと運んでいった。 「さあて歓迎するぞ、カスゆっくりたち。俺とおまえたちの植物相に関する考えの違いを腹を割って話し合おうじゃあないか。 それとも脳天を割ってやろうかね?」 俺はゆっくりどもをぶら下げたまま台所へと入っていった。 錬金術は台所で生まれたらしいが、拷問術もそうかもしれないな。 まあ、調理道具以外のものもいろいろ転がってるんだけどな。 ここにはゆっくりを虐待もとい教育するために便利な道具が揃っている。 とりあえずゆぎゃーゆぎゃーうるさい赤ゆどもを水槽の中に放り込む。 鍋でもよかったが、外の様子を見せられる方が何かと都合がいいし、うっかり調理してしまうかもしれないし。 こいつらを殺すつもりはない。生きて森に帰ってもらう必要がある。 こいつらこそ人間のおうち恐怖伝説の生き証人だからだ。 「びゅ……びゅ……びゅ……」 だが、親れいむの様子がおかしかった。ただ痛がってるのではないようだった。 どうやら、言語を司る部分の餡を破壊してしまったようだった。 ゆっくりは餡の配置に関しては個体ごとに差が激しいため、こういうアクシデントもしばしば起こる。 しかし困ったものだ。これではこの親れいむの口から反省の言葉を吐かせることはできないだろう。 手当てしてやっても一生言語機能は回復しないだろう。 仕方がない。こいつには死んでもらうとしよう。 なに、代わりに赤ゆたちは生き残るための知恵を得るのだ。親としても本望だろう。 俺はコンロに火をつけ、その上に親れいむをかざした。 「びゅううう! びゅううううう! ぶびゅびゅぶうぶうううううう!」 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「おきゃーしゃんをはなしぇぇぇぇ!」 「やめちぇね! やめちぇね!」 「どぼじでごんなごどずりゅのぉぉぉぉぉぉ!」 親れいむは灼熱地獄から逃れようと身をよじるがまったく効果は無い。 赤ゆっくりたちは一斉にゆんゆんと泣き喚いてる。 やがて、親れいむのあんよ(底部)は真っ黒に炭化し、完全に焼き潰された。 逃げられる心配はなくなったので机の上に放り出す。 「ぶびゅ……びゅびゅ……びゅ……」 「さあて、おまえたちにひとつ質問だが、おまえたち何でこんな目に合ってるのかわかってるか? 自分たちが悪いことをしてしまったのがわかるか?」 「ぷきゅうううう! れーみゅ強いんだよ! 本気でおこっちぇるんだよ!」 「ゆっくちできにゃい人間はしゃっしゃっとおきゃーしゃんを離しちぇね!」 こりゃ駄目だ。まだ力の差がわかっていないらしい。 こいつら相当なゲスだな。親れいむの言語機能がいかれたのはある意味幸運だったかもしれない。 しんぐるまざーがどうだの、れいむはかわいそうだの、人間は奉仕すべきだのとほざかれたらうっかり潰してしまいかねない。 そんな楽な死を与えてやるつもりはない。罪の重さにまったく釣りあわない。 「そうかそうか……。それじゃあ教えてやろう。おまえたちの罪状は畑荒らし。 俺が端正込めて育てた大切なお野菜さんを食い散らかしたことだ。どれどれ」 俺は親れいむを数回平手で打ち、無抵抗にさせてから無理やり口を開かせた。 開かせた口には歯医者が使うような金具をあてがい勝手に閉じられないようにする。 「きたねー歯だな。歯磨きしてないのか? ふうむ……野菜カスらしきものは見当たらないな。 まだ食われる前だったか。不幸中の幸いというべきか。 だが領域侵犯の罪は許しがたいことだ。そして未遂とは言え俺の野菜を食うつもりだったことは明らかだな。 ならば……未来永劫お野菜を食べてしまう心配が無いようにしよう! これは農家として当然の自衛行為だな!」 俺はごっついペンチを取り出すと、親れいむの歯をそれで掴み、一方親れいむの頭を抑えつつ……一気に引き抜いた。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 「おぎゃあじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 俺は次々に歯を抜いていく。上の歯も下の歯もだ。 抜いてやった歯を赤ゆっくりに命中するように、水槽の中に投げ落してやる。 「ゆべっ!」 「いちゃい!」 「おきゃーしゃんの歯しゃんが……」 「ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 「もう喋れなくなったのだからいらないだろう。ついでに食う必要もなくなったわけだ。 さてと、あとわずかな命だが念のために化膿止めをつけてやろう。俺って優しいね」 俺は冷蔵庫から練りわさびを取り出すと、たっぷりと取り出し、親れいむの歯茎に塗りつけてやった。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~~~~~~!」 あんよが潰されてなかったら、そこら中を跳ね回っていたことだろう。 親れいむは微動だにできないため身をぐねぐねとよじることしかでない。 こいつの痛みを想像すると寒気がするぜ。 「ゆえーんえんえん! ゆええーんえんえん! ゆええええええーーーーーーーん!」 赤ゆっくりたちはひたすら泣き喚いている。餌運びマシーンがお釈迦になって悲しがっているのだろう。 次はこいつらに教育を施す番だな。親ゆっくりを廃ゆにして見せたことで力の差はわかったことだろう。 「これで人間のお野菜さんを食べるとどうなるかがわかっただろう。 次はゆっくり二大罪悪の残りのひとつ、おうち宣言に関する授業だ」 赤ゆたちは俺のありがたい講釈には耳を貸さず、泣き喚いたり、水槽の隅で震えたり、膨れて威嚇したりと様々だが、 未だに謙虚な気持ちになってないことでは同様のようだった。 「おまえたちおうち宣言は好きか? どうだ俺のおうちは? 欲しいか? 食糧食い散らかしたいか? うんうんしたいか? 『ここはれいむのおうちだよ! ゆっくりできない人間はゆっくりしないでさっさと消えてね!』だっけ? おまえら我侭に振舞えばなんでも通ると思ってんのか? ああ!?」 赤ゆたちは何も答えない。 「まったくおまえたちの認識の甘さには呆れさせられる。ゆっくりなど最低の下の下の下等動物にすぎないというのに、 どうして霊類の長である人間に勝てると思うんだ? どうしてその住居を奪えるなんて勘違いをするんだ? おまえらのおきゃーしゃんをガラクタにしてやったんだぞ? 親より小さいおまえらがどうやって俺と戦うってんだ? 答えてみろよ? ゆっくり答えてみろよ?」 赤ゆたちは何も答えない。 涙をためて膨れるばかりだ。 どうやらまったく反省してないらしい。 「仕方がない。それじゃあおうち宣言をさせてやろう。気の済むまでさせてやろう。嫌になるほどさせてやろう!」 「やめりょおおお!」 「はなしぇぇぇぇぇ!」 俺は赤ゆっくりどもを水槽からつまみ出すと、特性の『おうち』に招待してやった。 特性の『おうち』も水槽だがちょっとした仕掛けがある。 「いぢゃあぁぁぁぁぁぁぁ!」 「いぢゃい! いぢゃいよおぉぉぉぉぉぉ!」 水槽の底にはマットが敷かれていた。 それは針の植わった特製のマットだった。 「だじぢぇぇぇぇぇぇ!」 「ここからだじぢぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「おぎゃーしゃぁぁぁぁん! おぎゃーしゃぁぁぁぁぁぁん!」 「ゆああああああああ! だずげぢぇぇぇぇぇぇ!」 かなり気に入ってくれたようだ。 「どうだい? とてもゆっくりできるおうちだろう? そこでなら好きなだけおうち宣言していいぞ。 おうち宣言しなくていいのか? そこはまりしゃのおうちだよ? ゆっくりしていかないの? あまあまを持ってきてやろうか? おもちゃを入れてやろうか?」 赤ゆたちは痛みに跳ね回った。なんとか針のない場所を探そうとしてるのもいるが、そんな場所はないし、動き回ればそれだけ針も刺さっていく。 ずぶりずぶりと赤ゆたちを容赦なく責め立てる。 「だじぢぇ……」 「もういやぁぁぁぁぁ」 「ゆっぐぢできにゃいぃぃぃぃ……」 このおうちはたっぷり堪能したようなので、次のおうちに入れてやる。 「ゆふぅ……ゆふぅ……」 「ゆひぃ……ゆひぃ……」 ゆっくりたちは針地獄から逃れられてようやく一息つけたようだ。 二番目のおうちは針が生えていたりはしなかった。ゆっくりを傷つけるものは無いように見えた。 おかしなところは何もなかった。 なぜか緑色に染まっていることを除いて。 「ゆひ?」 「ゆひぃ? ゆひゃぁぁぁぁぁぁ!」 「ゆびゃぁぁぁぁぁ! あじゅいぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 「いじゃい! いじゃい! だじゅげぢぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 四匹の赤ゆたちは次々に悲鳴を上げて跳びはね始めた。 そう、この水槽は一面わさびを塗ってあるのだ。 傷口から染み込んでそれはもうさぞや……。 「どうだ緑色で綺麗なおうちだろう? 森さんに帰ってきたみたいでゆっくり落ち着けよな? あまり嬉しくて跳びはねてしまうか! そりゃよかった!」 人間でも傷口にわさびなんから塗られたら悶絶するほど痛いだろうが、甘味生命体であるゆっくりにとって辛味は毒といってもいい存在だ。 うっかり唐辛子を食べたせいでショック死することもあるという。 こんなわさび空間に入れられたら傷口がなくとも相当な苦痛だろう。 赤ゆどもをしばらくダンスさせてから、俺は赤ゆたちを最後のおうちに運んだ。 最後のおうちは他のよりも変わっていた。三つの四角い箱を角同士でくっつけたような形をしていた。 ゆっくりたちがいるのは中心に開いた三角形の空間だ。 他四つの四角い空間は外面が黒く塗りつぶされていた外を見ることが出来ない。 針もない、毒もない。 暗いことを除けばゆっくりできる空間に思えたことだろう。 「さあて、赤ちゃんゆっくりたちのために素敵なショーを始めるとしよう!」 俺は三角の空間の壁のひとつを取り外した。 「ゆ! ゆゆ? ゆんやああああああああああああああ!」 赤ゆたちは壁の向こうに現れたものに驚愕した。 それはれみりゃであった。 「うー! たべちゃうぞー!」 「れみりゃはいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 「きょっちきょないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 れみりゃとは言うまでもなく捕食種だ。ゆっくりを食って生きる変わった生物だ。 ゆっくりにとってこの上ない恐怖の対象なのだ。 「はっはっは。お友達にあえて嬉しそうだな」 当然のことながら、ゆっくりたちはれみりゃから出来る限り遠ざかろうとした。 つまり反対側の角っこにきたわけだ。 「二匹目のお友達にも登場してもらおうか!」 俺は壁のひとつを取り外した。 そこの向こうにはふてぶてしいツラがあった。 「おお、ゆっくりゆっくり。 おお、うるさいうるさい。 おお、うざいうざい」 「ゆっぐぢできにゃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 次に現れたのはなんときめぇ丸であった。 きめぇ丸は捕食種ではないが大抵のゆっくりが苦手とする種だ。 ある意味捕食種以上に恐れられているという。 きめぇ丸に出会うとゆっくりできなくなってしまうそうだ。 ゆっくりたちは指図されるまでもなくこの二大恐怖から等間隔に距離をとった。 四匹固まってこの上ない挟み撃ちの恐怖に震え上がっている。 「いよいよ最後のお友達の登場だ!」 俺は最後の壁を取り外した。 「ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 一際高い恐怖の絶叫が響き渡った。 「こーぼーねー」 そこにいたのはなんとなんと、ゆっくりゆゆこだった。 ゆゆことは最大級の捕食種だ。恐ろしい大喰らいで、ゆっくりを群れ単位で壊滅させるらしい。 ゆっくり最悪の天敵といってもいい。 「ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 恐怖三つ巴の中でゆっくりたちはもう叫び続けることしかできない。人間だったら顎の骨が外れそうだな。 「どうだ? おうちは気に入ったかい? どれでも好きなのに住まわせてやるぞ。それとも、三つのおうちを交互に行き来するかい? それはまた豪勢だな! はははははははははははははは!」 「ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 タネを明かすと、この三体の捕食種+αたちは本物ではない。 ゆっくりなんてくだらないものを飼うのは都会もんだけだ。そもそも、ゆゆこは超レアなのでいくら金を積んでも個人で手に入るものではない。 研究機関が抱え込んでいるのだ。 こいつらの正体は人形だ。隠されたスイッチを押すと本物そっくりの鳴き声を出すことも出来る。 本来は、ある種の『カカシ』として使われていたのだが、狡猾なゆっくりどもはじきに見破るようになってしまった。 とはいえ、それは成体に関してのこと。物の道理のわからぬ赤ゆっくりには充分通用する。 「ん?」 俺はちょっと変わったことに気がついた。 別にたいしたことではないのだが、赤ゆっくりたちはこの三つの恐怖のうち、れみりゃばかりに気を取られてるように見えた。 位置を見れば一目瞭然だ。初見ではゆゆこに一番驚いたように見えたが、今はむしろゆゆこ側にかなり近づいている。 れみりゃよりも、きめぇ丸やゆゆこの方が恐れられていると思っていたのだが……。 まあ、れみりゃは希少種ではない身近な恐怖だからかもしれない。どのみちどうでもいいことだ。 重要なのは赤ゆどもが恐怖しているということだ。 とりあえずこの教育はここまでとしよう。 俺は、叫び疲れて荒い息をついてガクガク震えている赤ゆたちを元の水槽へと返した。 「ゆふぅ……ゆふぅ……」 「ゆひぃ……ゆひぃ……」 「きょわいよ……きょわいよ……たしゅけちぇ……」 「で、おまえたち。ゆっくり理解したか? 人間さんの強さがわかったか? 罪を犯したことを認めるか?」 「ゆぅぅぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅぅぅ……」 「ゆぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅぅぅ……ゆぅぅぅぅぅ……」 ゆっくりたちは威嚇こそしなくなったものの、嗚咽を漏らすばかりでまったく俺の話しを聞いていないようだった。 姉妹お互いに寄り添いあい、水槽の隅っこに固まって震えるばかりだ。 普段ならこの辺りで絶対者たる人間に許しを乞うところなのだが……。 こいつらはもしかすると噂の完全ゲスだろうか? 完全ゲスには何を言ってもいっさい聞かないという。絶対にまともな答えを返さないという。 あまりに知能が低すぎて自分が悪いとは夢にも思わないのだ。 そうだとするとこいつらを教育するのは相当難しいかもしれない。 これは完全な仕置きが必要のようだな。 強烈なショックを与えてゲス性を払拭させるしかない。 俺は放置していた親れいむの様子を確かめた。 「ん゛……ん゛ん゛……ん゛……」 激痛の中で意識が混濁してるらしい。放っておいても衰弱死するかもしれない。 だが、ここは派手に死んでもらうことにしよう。 「さて、今日最後の授業だ。 おまえたちには畑荒らしとおうち宣言という二つの罪悪があるが、それらに必ず伴うものがある。 そう、威嚇だ。ぷくーって膨れる奴だ。 もちろんそんなもの強く賢い人間にはまったく通用しない。ちっとも怖くない。 ……だが! それは人間を見下しているという、人間の強さを認めていないという明白な証拠だ! そこでおまえたちにはそのぷくーを二度と出来ないようにしてやろう」 といっても、頬に穴を開けるとかそんな横着な方法ではない。 強烈なショックだ。 俺は親れいむにタイヤに空気を入れるためのガスボンベを咥えさせた。 ガムテープで口を塞ぎ、ボンベの先を固定する。 ついでに目もガムテープで塞いでおく。 その状態で水槽の中に入れてやる。 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!」 「おきゃーしゃぁぁぁぁん!」 「ゆっくちしちぇね! おきゃーしゃんゆっくちしちぇいっちぇね!」 赤ゆたちは変わり果てた姿の親れいむの側に集まり、頬擦りしたり声をかけたりしている。 まさに今生の別れだな。 俺はガスボンベを起動させた。 たちまち親れいむが膨れていく! 膨れていく! その膨らみようはあの下衆な威嚇のときとは比較にならない。風船みたいに浮き上がりそうなほどだ。 「おきゃーしゃん! もうぷきゅーしにゃいでぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「ゆっきゅちしちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 「おちょーしゃんおきゃーしゃんを助けにきちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 こいつら片親じゃないのかね。それならば後でおちょーしゃんとやらにも保護者面談をせねばな。 「おきゃーしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 「お゛ぎゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛じゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 パン! とても心地の良い音が響き渡った。 そして、水槽の中は黒く染まった。 衝撃に跳ね飛ばされた赤ゆたちも全身黒く染まっている。 それはまさに散華だった。 ゆっくりにはもったないほど美しい死に様といえよう。 蓋を閉めてなかったので、親れいむだった餡は外にもいくらか飛び散った。 俺の頬にも少し付着した。 舐めてみた。……とても甘かった。 ゆっくりを苦しめると餡が甘くなるという。 加工所の連中はそれだけのためにゆっくりを悪魔的所業によって苦しめるらしいが、俺はそこまでイカれてはいない。 あくまで畑のため。あくまで教育のため。 俺が痛めつけるのは救いようのないゲスだけだ。 救いようのないゲスを救ってやるために。 「おちびちゃんたちわかったかなぁ? あんまりぷくーするとこんなになっちゃうんだぞぉ?」 赤ゆっくりたちは押し黙っていた。 ためしに摘み上げてみたがなんの反応もしない。 餡を落してやってもまったく微動だにしない。その目はあらぬ虚空を見据えている。 親れいむの散華は相当なショックだったらしい。 このショックが善良なゆっくりに変わる糸口になればいいのだが。 少なくとも威嚇癖は治るはずだ。 とりあえずは切り上げてこいつらを休ませるとするか。死んでもらっては困るからな。 念のためにゆっくりの傷に効くというオレンジジュースを塗っておく。 さて、俺も休憩しよう。 俺の畑は先祖代々受け継がれてきたものだ。 俺は自分の土地に誇りを持っている。農業という仕事に誇りを持っている。 農業とは自然と調和し、一体化することだと思っている。 農業で成功するには野菜の気持ちを知り、天地の呼吸を感じ取れなければならない……というのは亡き祖父の弁だ。 大げさではあるが、大地を慈しむ気持ちは大切だと思う。 だからこそ、俺はゆっくりが嫌いだ。嫌いというより憤りを感じているといったほうがいいかもしれない。 突如どこからともなく現れたあいつら。 少ないが知性を持ち、人間の言語を話しさえするのに、言葉の通じないあいつら。 そう、ゆっくりとは話にならない。 あいつらには人間の常識がわからないのだ。人間を舐め腐り、嘲笑っているのだ。 そして大地からの贈り物を汚く食い散らかす。あいつらは感謝の念を持たない。 だから教えてやらねばならない。 人間の強さを。自然に生きる者の掟というものを。 ゆっくりは新参者なのだ。先輩が教えてやらねばならない。ときには厳しい態度で臨むことも必要だ。 それがあいつらのためにもなる。 力の差を教える。やってはいけないことを教える。人間の常識と礼儀を教え込む。 それがうまくいったら……農業を教えてやるのだ。 農作業を教えて、手伝わせるのだ。 別に俺がさぼりたいわけじゃない。何の価値も無いゆっくりたちに価値を与えてやるためだ。 闖入者のあいつらを自然と調和させてやるのだ。 あいつらとていつまでもクズゲスのままじゃいやだろ? 能率は悪くてもいい。もちろん正当な報酬を払う。 ゆっくりを奴隷にしている農場もあると噂で聞いたが、俺はそんな汚いまねは絶対にしない。 俺の畑は先祖代々受け継がれてきた神聖な土地だからだ。そういった行為は土地を汚すことになる。 あの赤ゆたちとはしばらくの間ともに生活するつもりだ。 これからが楽しみだな。くっくっくっ。 by餡ブロシア (続く)? このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2135.html
「「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!」」 今、俺を見かけるなり満面の笑みを浮かべて挨拶してきた奴らはゆっくりと呼ばれるナマモノだ。 一見すると下膨れ顔の生首で、跳ね回って喋っているくせにふざけた事に実は饅頭。 子どもの頃から生物学大好きっ子だった俺は、こいつらが大嫌いである。 「れいむはれいむだよ!」 「まりさはまりさだよ!」 しかも、非常に無防備な奴らなので、人間を見かけるとこうやって挨拶をしてきやがる。 れいむと名乗るゆっくりは黒髪と赤いリボンをしている。 そして、まりさと名乗ったゆっくりは金髪で頭に黒いとんがり帽子を乗っけている。 まったく、こんなに無防備なのに自然界で生きていけるとか、ふざけるのも大概にしろよ? 「よお、ゆっくり達。ゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていってね!」」 が、こいつらを愛好するものも少なからずいるので野外で何かするようなことはしない。 ただ、単純かつ素直な性格を利用させてもらって、俺の家までついてきてもらう。 そう、こいつらはちょっと甘い言葉をかければ簡単に引っかかってしまうのだ。 「なあ、ゆっくり達。お兄さんのおうちに来ないか?美味しいお菓子も沢山あるぞ」 「ゆゆっ!れいむおかしさんたべたいよ!」 「まりさも!まりさも!」 いまどき子どもでも引っかからないような手段にあっさり引っかかりやがった。 本当に救いようのない低脳な饅頭だ。 「ゆぅ・・・でも、まりさ、おかあさんに“もりからでちゃだめ!”っていわれてるよ!」 「ゆぅ~・・・れいむもだよ。ゆっくりおもいだしたよ・・・」 「なあに、ばれなきゃ大丈夫さ。それにうちで飼っているぱちゅりーの友達になって欲しいんだよ」 ぱちゅりーを飼っていると言うのは嘘じゃない。もちろん、虐待用であるが。 ちなみに、ゆっくりぱちゅりーは紫の長い髪とナイトキャップ風の被り物が特徴の種族。 俺がぱちゅりー種を選んだのは他のゆっくりより脆弱なので長時間虐待できないからという理由だ。 こんな饅頭どもの為に日長1日虐待なんぞに現を抜かす気にはなれないからな。 「ゆゆっ!ぱちゅりーがいるの?」 「ああ、そうなんだ。でも最近お友達が欲しいって言うんでね」 「ゆっくりりかいしたよ!れいむおにいさんのおうちにいくね!」 「まりさも!まりさもいくよ!」 はい、任務完了。これで後は家まで連れて行くだけだ。 ちなみに一見仲間思いの優しい生き物ぶっているが、結局はお菓子目当てなので誤解しないように。 まったく、偽善まで振りかざすとは、実に唾棄すべき存在である。 「そうか、ありがとう。急ぐからお兄さんが抱えてあげるよ」 そう言って、警戒されないように出来るだけ優しく2匹を抱え上げると、自宅へと急いだ。 俺に抱えられているゆっくり共が「おそらをとんでるみた~い」と言い出したときには、思わず叩き潰しそうになったが。 何にせよ、道中に2匹が恋仲であるがまだ未すっきりである事などを聞き出しながら、無事自宅に到着した。 「さあ、ここが俺の家だ。ぱちゅりーは下の部屋にいるよ」 「ゆゆっ!すごくゆっくりしたおうちだよ!」 「ほんとうだよ!まりさたちのおうちよりゆっくりしてるよ!」 初めての人間の家に入るらしく、えらく興奮しているれいむとまりさ。 そんな2匹に構わず、さっさと下へと降りて行き、薄暗い地下室のドアを開き飼育用水槽が3つ置かれている部屋に入った。 この部屋は虐待用の部屋で、飼育用水槽3つの他に色んな虐待道具が置かれているが、それらの用途を知るのぱちゅりーのみ。 当のぱちゅりーは先日の虐待の疲労からかぐったりとしていていまだに夢の中にいる。 その様子を確認した俺はれいむとまりさを別々のケージに放り込んだ。 「ちょっと狭いけど危ないものもあるから我慢してくれ。あとぱちゅりー寝てるから静かにな?」 「「ゆっくりりかいしたよ」」 「良い子だ。今から俺は仕事で上に戻るけど、もしぱちゅりーが起きたら話し相手になってくれ?」 「あたりまえだよ。れいむたちそのためにきたんだよ」 「ぱちゅりーといっしょにゆっくりするよ」 「ああ、よろしく頼むよ」 そのやり取りから1時間後。 生ゴミ片手に地下室に降りてみると、2匹はケージの真ん中でぐっすり眠っていて、代わりにぱちゅりーが目を覚ましていた。 大方、決して広くはないケージの中で何もすることがない上に大声を出すことも出来なかったのでゆっくりしていたら眠ってしまったのだろう。 全く、何が「れいむたちそのためにきたんだよ」だか、虫唾が走る。 ちなみに真ん中で眠っているのは、このケージの壁面がかなり鋭角の波型になっていて、もたれかかると痛いからであろう。 「むきゅう・・・おにーさん、このこたちは?」 「俺の新しい玩具だ。言っとくけど余計なこと教えたらこいつらの死期が早まるからな」 「むきゅ~・・・・・・」 俺の言葉を聞いて俯くぱちゅりー。実に嗜虐心をそそる表情だ。 しかし、今はこいつに構っている暇はない。さっさとこいつらに仕込みを開始瀬粘らないのだ。 頬を寄せ合ってぐっすりと眠っている2匹の頭に手を乗せ、思いっきり揺すった。 これはゆっくりを発情させる方法であり、人工的に養殖する時に用いられる手法である。 「ゆゆっ!?なんだかからだがぽかぽかするよ!」 「ゆぅ~ん、きもちよくてゆっくりできるけどゆっくりできないよ!」 ようやく目を覚ました2匹は仕込みのせいで火照った体と欲望を持て余し始める。 だが、こいつらとてもう子ゆっくりというには大きすぎるサイズの個体であり、それの意味するところはおおよそ理解している。 そんな2匹が見えない壁越しに将来を誓った相手の姿を見つけ、欲望のままに跳ね寄って行くのは時間の問題だった。 そうして、あと一歩で互いの頬が触れ合うところまで距離を詰めるが・・・・・・ 「ゆぎゅう!?」 「ゆがっ!?」 壁にぶつかった痛みで2匹は短い悲鳴を上げた。 本能に流されて身の回りにある危機すら失念するとは・・・なんと愚かしいのだろう。 しかし、それでも性欲をもてあました2匹は何度も何度も果敢に壁を飛び越えようと必死の跳躍を繰り返す。 が、結局、その壁を越えることは出来ず、すっきり出来ない気持ち悪さと、跳ねすぎた疲労感と顔の痛みのせいで凄まじい表情を浮かべていた。 「おにいいさああああん!ばりさずっぎりしたいよ!」 「れいぶもだよ!れいぶもすっきりしたいよ!」 「「いっしょにゆっくりさせてね!」」 ついに本性を現しやがったな、クソ饅頭ども! しかし、まだ本格的に虐待をする段階ではないので、グッと堪えて適当な理由をでっち上げて断る。 「実はな、今台風が来ていて俺ですら家から出られないんだ。しかも、食料の残りが少ない」 「ゆゆっ!どういうことなの!」 「ゆっくりしないでおしえてね!」 「つまり、すっきりして子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなるから一緒には出来ない」 「「ゆぐぅ・・・」」 その言葉を聞いた2匹はすっきりしたそうにむずむずと体を揺すりながらもしぶしぶ状況を把握した。 それから「ゆっくりりかいしたよ・・・」と力なく返事すると、水槽の中央で体へ戻っていった。 「多分1ヶ月もしたら台風もどこかに行くから、それまでは我慢してくれ」 3匹のケージに持って来た餌代わりの生ゴミを置いてから、そう言い残して地下室を後にした。 幸いにも、どんな台風だよというツッコミが飛んでくることはなかった。 2匹ともそれなりに良くできた個体ということもあってか、1日目は何とか耐えしのぐことができた。 やることがない地下室ではお喋りするか眠るかの2つしかなく、高度な会話の出来ないゆっくりではお喋りといってもたかが知れている。 よって、この暮らしに慣れているぱちゅりーはともかく、頻繁に睡眠を取っていたれいむ達は、その都度発情する羽目になった。 「ゆぅ・・・ぐっすりするとゆっくりできないよ・・・」 「でも・・・ぐっすりしないとゆっくりできないよぉ・・・」 「済まんな。すっきり出来ればそんな事なくなるんだろうけど」 「「ゆぅぅぅぅぅうううぅぅ・・・すっきりしたいよー!」」 2日目は堪え性のないゆっくりなりにあまり寝ないようにすることで何とか衝動を堪えきった。 しかし、3日目になる性欲と睡眠欲が満たされないことで軽い錯乱状態に陥り、訳の分からない言葉を口走るようになり始めた。 餌は生ゴミではあるがそれなりの量を与えているので不満を漏らすことはなかったし、すっきりに気をとられてお菓子のこともすっかり忘れてしまっていた。 「すっきりー!すっきりー!すっきりー!」 「すっきりしたいよー!ぱぴぷぺぽーーーっ!」 2匹とも先走り汁?のようなゆっくり同士ですっきりするときに分泌される粘液で体を湿らせながら叫びまくっている。 もちろん、常時こんな状態というわけではないが、目を覚ましてすぐの数分間はもはや完全に気が触れたような有様になっていた。 完全にダメになってしまわないのは恐らくゆっくりゆえの忘れっぽさのおかげだろう。 「やれやれ、水槽がべとべとじゃないか。・・・仕方ない、掃除するか」 と、棒読みしつつ、目を覚ましたばかりのまりさをぱちゅりーの水槽へ。 つまり、ぱちゅりーの水槽に3日間に渡って何十回とすっきりのお預けを喰らい続け、今も絶賛発情中のまりさがいると言うことだ。 とすればどうなるかはもう言うまでもない。 「ばぢゅりいっぃぃぃぃぃぃい!」 「む、むきゅううううううううう!?」 まりさはこの3日間でそれなりに親しくなっていたぱちゅりーを強引に押し倒した。 もちろん、れいむはその光景をしっかりと目の当たりにしている。しかし、まりさはそんな事全く気にしていない。 ただただ、本能のそして衝動の赴くままにぱちゅりーに圧し掛かり、唇を重ね合わせ、頬をこすりつけている。 「ゆっ・・・ぱちゅり~・・・しゅごく、きもち、よくて・・・ゆっくりぃ~・・・」 「むきゅ・・・まぢさ・・・やべ、やべでっ・・・!」 ぱちゅりーなりに必死に抵抗しているが、活発なまりさ種相手に体力のないぱちゅりー種では分が悪い。 あっという間にぱちゅりーも発情させられ、数分後には2匹揃ってすっきりーした。 「でいぶもずっぎぢーぢだいよおおぉぉぉぉぉぉ!」 一方のれいむは自分もお預けを喰らっているのにそんな光景を見せ付けられ、あまりの不条理に泣き叫んだ。 そして、我に帰った後にはぱちゅりーの額の茎を見て、愛するパートナーの背信行為に涙することになる。 更に3日後。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇね!」」」」」」」 「「ゆっくりしていってね!」」 ぱちゅりーとまりさの赤ちゃんは無事に、そして健康に誕生した。 余談だが、すっきりしたくなるように仕込むのは必要がなくなったのでもうやめた。 まりさ種が4匹と、ぱちゅりー種が3匹。みんな、とてもゆっくりした(当人達曰く)可愛らしい赤ちゃんだ。 「あかちゃんたち!これをたべてね!」 「ゆっくりしたつたさんだよ!」 「「「「「「「む~ちゃむ~ちゃ、ちあわちぇ~!」」」」」」」 赤ちゃん達の無邪気で愛らしい仕草を見ているだけで、思わず笑みがこぼれる。 しかし、まりさもぱちゅりーも非常に困っていた。 何故なら、こいつらは意外にも俺が初日に言った言葉を覚えていたのだ。 子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなる・・・なのに、自分たちは子どもを作ってしまったのだ。 「ぱちゅりぃ・・・どうしよう」 「むきゅぅ・・・おにーさんはわたしたちのぶんしかあげられないっていってるわ・・・」 「「どーちたにょ、おきゃーしゃん?」」 真剣に悩む両親。ちなみに、現在2匹の水槽には自分と同じ種族の赤ちゃんが同居していたりする。 食べ盛りで育ち盛りの赤ちゃん。どんな経緯で産まれたとしても2匹にとってはとても大事なゆっくりした赤ちゃん。 しかし、ご飯を満足に食べられないと成長することが出来ないし、何より死んでしまうかもしれない。 「しかたないよ・・・まりさのごはんをわけてあげるよ!」 「そうね・・・あかちゃん、ぱちゅりーたちがゆっくりさせてあげるからね!」 「「「「「「「おきゃーしゃん、ありがちょー!ゆっきゅりしゅるよ!」」」」」」」 結局、自分たちが我慢をするという結論に落ち着いた2匹は、その事を赤ゆっくり達に告げた。 赤ゆっくり達は事情を良く飲み込めていないが、それでも親の気持ちを察したのかにっこりと微笑み、飛び跳ねた。 それから、みんなで仲良く、ゆっくりとす~りす~りをした。 「さあ、飯だぞ?」 「「「「ゆっきゅちたべりゅよ!」」」」 「「「たくしゃんたべりゅよ!」」」 お腹一杯食べて、いっぱい遊んで、お母さんと一緒にすやすや眠ろう、そんな風に考えていた赤ゆっくり達。 しかし、その夢は生後2時間にも満たないうちにかなわぬ望みであると思い知らされることになった。 期待に満ちた笑顔の彼女達の前におかれたのは、赤ゆっくりの舌ほどの大きさの野菜くずが2,3枚。 この年頃のゆっくりは1日に自分の体積と変わらないほど食べねばならない事を考えると、あまりに少なかった。 「おきゃーしゃん、もっちょほちいよ~・・・」 「まりしゃもっちょたべにゃいとげんきでにゃいよ!」 「きょれじゃゆっきゅちできにゃいよぉ・・・」 だが、まりさ達だって昨日までの半分しか食べることが出来ないのでどうすることも出来ない。 親に配慮出来るほど思考の成熟していない赤ゆっくり達は「おきゃーしゃんだけじゅるいよ!」と言うが、こればかりは上げるわけには行かなかった。 一度あげてしまえば今後も欲しがるようになるだろう。そして、自分たちだって飢え死になんてしたくないのだから。 「む~しゃむ~しゃ、しあわせ~!」 「ゆゆっ!れーみゅおにぇーしゃんのおうちはとってみょゆっきゅちちてるよ!」 「れーみゅおねーしゃんだけじゅるいよぉ~・・・」 食料の問題に悩むまりさ達を尻目に、たった一匹、それらの悩みとは無縁で幸せをかみ締めているものがいた。 言うまでも無く、恋ゆっくりに目の前で裏切られたれいむのことである。 もっとも、赤ゆっくり達にはこの家の食糧問題のことも、両親達の愛憎劇のことも知るはずがなく、ただただ「ずるい」の大合唱。 「まりしゃはれーみゅおにぇーしゃんのこどみょだよ!」 その均衡が崩れたのは翌朝の1匹の赤まりさのその一言だった。 その赤まりさはどうやら本来母まりさが母れいむと結ばれるはずだったことを聞いてしまったらしく、それがその妄言の根拠であった。 「まりしゃはほんちょーはえーみゅおにぇーしゃんのこどみょになりゅはじゅだったんだよ!」・・・だから、自分はれいむの水槽にいるべきだ。 「なるほど、その通りだ。まりさがゲスだったせいでぱちゅりーから産まれたけど、本当はれいむの子どもだもんな?」 「しょーだよ!だきゃられーみゅ“おきゃーしゃん”のおうちにつれてっちぇね!」 俺はその赤まりさの言葉に従って、そいつをれいむの水槽に放り込んでやった。 乱暴に放り込んだせいか、赤まりさはあんよが痛いと泣き喚き、母親の・・・れいむお母さんの名前を呼ぶ。 そして、それを聞いたぱちゅりーは・・・ 「そんなごどいわないでええええええ!」 と、涙を垂れ流しにして我が子の非行?を咎めるが、水槽の向こうの赤まりさは全く動じない。 見るに見かねたまりさも、冷静に赤まりさを叱るが・・・ 「おきゃーしゃんをゆっくちさせちぇあげなかっちゃおきゃーしゃんがわるいんでちょ!げちゅはまりしゃのおきゃーしゃんじゃにゃいよ!」 の一言であえなく涙目。なんて弱い親なんだろう。 しばらくその光景を面白おかしく見守った俺は、特に前触れもなく我に帰って、ゆっくり達に餌を配る。 もちろん、今までどおりに水槽ごとに、同じ量を配っていった。 「おきゃーしゃん!まりしゃにおっぱいちょーりゃいね!」 「え、やだよ、れいむ、まりさのおかーさんじゃないもん」 「ゆゆっ!ちぎゃうよ!まりしゃは・・・れーみゅおきゃーしゃんのきゃわいいあかちゃんだよ!」 「ちがうよ!れいむにあかちゃんなんていないよ!ゆっくりできないこといわないでね!」 まあ、当然そうなるだろうなぁ・・・。 もしかしたら母性の強いれいむ種ゆえに育ててくれる可能性もあったが、そうはならなかったらしい。 その後、赤まりさは何度もれいむに餌をねだったが、分けてもらうことは出来なかった。 「ゆぅ・・・おきゃーしゃん!まりしゃおきゃーしゃん!まりしゃにごひゃんを・・・」 「ゆっくりごめんね!そっちにいけないからあげられないよ!」 「それにゲスはお母さんじゃないって言ってたよなぁ?」 「「「いっちぇたよ!」」」 上手く出し抜いたつもりが形勢逆転。気がつけば自分だけがご飯にありつけずにひもじい思いをしていた。 俺に、まりさに、姉妹に容赦なく逃げ道をふさがれた赤まりさは今度はぱちゅりーにすがりつく。 が、帰ってきたのは「まりさはれいむとまりさのあかちゃんなんでしょ?」というつれないものだった。 「ゆえーん、どうちちぇまりしゃにいぢわりゅするの?」 結局、自分だけ何も食べられなかった赤まりさは泣きじゃくり、泣き疲れて眠ってしまった。 そして、次に様子を見に来たときには、小さな蔦を生やして黒ずみ、朽ち果てていた。 そういえば、れいむはすっきり出来ない状態を解消していなかったっけ? そんなこんなで1週間後。 十分な食料を与えられ続けた、すっきりも済ましたれいむはとてもゆっくりとしていた。 一方、まりさとぱちゅりーは、れいむの半分以下の食料しか貰えず、しかも餌が少ないと喚く赤ゆっくり達のせいで全然ゆっくり出来ない日々を過ごしている。 しかも、その赤ゆっくり達も食料が少ないせいで成長出来ずにいた。いいざまではあるが、このままでは流石に死んでしまうかもしれない。 「ということで、赤ゆっくりを2匹だけれいむの水槽に移動させる」 「むきゅ!そんなことしたらあかちゃんがゆっくりできないわ!」 「そうだよ!れいむはゆっくりできないよ!」 「「「ゆっきゅちできにゃいよ!」」」 「「「ゆっきゅちちたいよー!」」」 その言葉を聞くや否や、俺に猛抗議する両親と赤ゆっくり達。 もっとも、まりさはれいむに睨まれ、彼女に対する負い目からかすぐに静かになったが。 それでも赤ゆっくり達はしばらくごねて何とか許してもらおうと浅ましい努力を続けている。 それから、それが無駄だと理解するや否や・・・・・・ 「「まりしゃがいっちぇね!」」 「「ぱちぇがいいちょおみょうわ!」」 「「どほちちぇしゃんなこちょいうにょおおおお!?」」 水槽の中で一番立場の弱い姉妹が、ゆっくり柱に捧げられた。 「おきゃーしゃん!まりしゃ、おきゃーしゃんとゆっきゅちちたいよ・・・」 「むきゅ~・・・どうちて!おきゃーしゃん、ぱちぇがきりゃいにゃの?」 当然、差し出された赤ゆっくりは泣きじゃくり、母に助けを求めるが、両親は動かない。 まあ、当然だろう。自分で決断せずに済む上で、子ども達と違って誰がれいむの水槽に言っても結果は変わらないのだから。 そんな両親の事情も知らずに、損な役割を押し付けた赤ゆっくり達はぷくぅぅうぅ!と膨らみ、姉妹を威嚇する。 「おきゃーしゃんをきょまらせにゃいでね!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「まりしゃはあっちのおうちでゆっきゅちちてね!」 「「ぷきゅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅぅ!」」 「「ゆえーん、きょわいよー!」」 何処が怖いのか全く理解できないが、生贄も同然のまりさとぱちゅりーは一層激しく泣き出した。 両親に見捨てられ、姉妹に拒絶され、先日赤まりさを犯し殺したれいむの水槽に行かねばならないのだから仕方ない。 「さて、お引越しだ」 「「ゆぴぇええええ!おきゃーしゃあああん!?」」 いい加減、ゆっくりどもの三文芝居に飽きた俺はさっさと2匹の赤ゆっくり達をれいむの水槽に移住させた。 赤ゆっくりは水槽の鋭い波型の壁にもめげずに壁に顔を押し付けて母を呼び、泣き続けている。 一方、れいむは全く関心がない様子で赤ゆっくり2匹を一瞥していた。 「おい、れいむ?」 「ゆゆっ!なあに?」 「出来ればちゃんと面倒を見てやってくれ?ご飯も全部分けてやって欲しいんだ」 「ゆっ、どうしてれいむが・・・」 「その代わり、みんなが寝た後に美味しいお菓子を持ってきてやる」 「ゆっくりりかいしたよ!」 れいむは俺とそんな密約を交わしたれいむは、もう助けを求めるのを諦めたのか水槽の隅ですすり泣く赤ゆっくり達に微笑みかける。 そして、元気な声で挨拶をした。 「あかあちゃんたち、ゆっくりしていってね!」 「「ゆゆっ!ゆっきゅちちていっちぇね!」」 最初は赤まりさを犯し殺したことのあるれいむに警戒していた赤ゆっくり2匹だったが、すぐに打ち解け、す~りす~りをするようになった。 それを確認した俺は急いで餌を持ってきて、いつものように3つの水槽に均等に配ってゆく。 「これはおかーさんのぶんだよ!こっちがあかちゃんのぶんだよ!」 「ゆゆっ!いっぴゃいありゅよ!」 「やっちゃあ!ゆっきゅちでりゅー!」 もちろん、いっぱいある理由は1匹が別の水槽に移住したからである。 いつもより沢山の餌を貰って大喜びの赤ゆっくり達は得意げな笑みを浮かべてれいむの水槽に目をやる。 やはり姉妹を捨てたことが後ろめたいのか、それとも自慢してやろうと思ったのか・・・。 何にせよ、れいむの水槽を見たことでそこの赤ゆっくりに与えられた餌の量を見ることになり、愕然とさせられた。 「ゆゆゆっ!しゅごくたくしゃんだよ!」 「どうちちぇ!じゅるい!じゅりゅいよ!」 「ずるくない。アレはれいむが自分の分も子ども達に上げた結果だよ」 「「「「「「ゆゆっ!?」」」」」」 俺の言葉を聞いた、れいむの水槽以外の連中は目玉が飛び出すんじゃないかと思うほど驚き、飛び上がった。 「むきゅ~・・・しゅごいわ~・・・」 「おきゃーしゃん、まりしゃももっちょほちいよ!」 「しょーだよ!おきゃーしゃん、まりしゃにょこちょきりゃいにゃの?」 「ゆゆっ!だめだよ!おかーさんだっておなかぺこぺこなんだよ!」 昨日までは親ゆっくりが全体の半分を食べ、残りの半分を三等分していたから、1匹辺りの取り分は全体の16.6%だった。 それが全体の25%に増えて喜んでいたら、向こうの、それこそ昨日までは一番下っ端のような扱いを受けていた姉妹がその倍の量を食べているんだ。 赤ゆっくりとしてはとても納得出来るものではないだろう。今までとは比較にならない剣幕で親にえさの追加を要求している。 また、両親も困り果てていた。今までは「おかーさんもごはんをたべないとゆっくりできないよ!」で通してきた。 しかし、2匹の赤ゆっくりの親でもないれいむが、水槽にいる自分の子ども達にれいむの分を分け与えているのだ。 「れーみゅおにぇーしゃんはわけちぇあげちぇるんだよ!」 「しょーだよ!ほんちょーはたべにゃくてもゆっきゅちできりゅんでしょ!」 「むきゅ~・・・おきゃーしゃんはぱちぇがきりゃいなの?」 「おきゃーしゃんよりれーみゅおにぇーしゃんのほうがゆっきゅちできりゅの?」 それゆえ、今までと同じ言い分では赤ゆっくり達は今までどおりに納得してくれない。 醜い言い争いを繰り広げる傍らで、ゆっくりと餌を食べ終えたれいむ達は食後のす~りす~りをしてゆっくりしていた。 翌日、お腹が空いてゆっくり出来ない赤ゆっくりと、赤ゆっくりのせいでゆっくり出来なかったまりさ、ぱちゅりーのためにある提案をした。 「このままだと可哀相だから。お兄さんのお仕事を手伝ってくれた水槽にだけ、いつもより沢山ご飯をあげようと思う」 「ゆゆっ!おきゃーしゃん、きいちゃ!ごひゃんしゃんがいっぴゃいもらえりゅよ!」 「やっちゃー!こりぇでゆっきゅちできりゅよ!」 「ゆゆっ!よかったね、おちびちゃん!」 「「むっきゅ~・・・こりぇでゆっきゅちできりゅわ」」 「しかも、お仕事を手伝ってくれるのは1匹だけで良い」 この破格の条件にゆっくり達は色めきだった。 特に、昨日散々れいむ達がゆっくりしている姿を見せ付けられた赤ゆっくり達の喜びようは尋常じゃない。 こいつらが食事に求めるものは栄養と量と満足感の3つらしいから、当然だろう。 他のゆっくりがもっとゆっくりしているものを見ると相対的に満足感が下がってしまうのだ。 全くもって面倒臭いナマモノである。 「む、むきゅ~・・・・・・」 しかし、俺の言う「お仕事」の正体を唯一知っているぱちゅりーは怯え、竦んでいる。 娘達からは「おきゃーしゃん!ゆっきゅち、ゆっきゅち!」と期待に満ちた眼差しを送られるが、それでどうにかなるものではない。 そうこうしている内に、何も知らないまりさが名乗りをあげ、仕事のお手伝いをすることになった。 「よし!じゃあ、さくっと始めるぞ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 水槽からまりさを取り出し、逆さにして地下室の冷たい床に置く。 「ゆぅ?」と首をかしげるまりさだったが、次の瞬間には苦痛で体同然の顔を歪めた。 俺が手にしているのは柄の長いディスポーサブルライター、いわゆるチャッカマンと呼ばれるものである。 それを火力最大の状態でまりさの底部に押し付けたのだ。 「ゆぎぃぃぃぃぃいいぃぃぃい!あぢゅ!あぢゅいいいいいいい!?」 「「ゆゆっ!?」」 「おきゃーしゃんににゃにしゅりゅにょ!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「ゆっきゅちー!ゆっきゅちー!」 あまりに異常な光景を前にもはや泣き叫び、訳も分からず喚き散らす赤ゆっくり達。 それは虐待を受けているまりさ以外の水槽の赤ゆっくりも同様で、 熱と痛みと恐怖から、底部をうねうね動かして逃れようとするまりさ。 しかし、ゆっくりの頭は饅頭の柔らかさもあって非常に安定しており、また底部を動かしたくらいで重心が変わる筈もない。 つまり、こいつらはひっくり返ってしまうと亀よろしく自力で起き上がることが非常に困難なのだ。 が、まりさはそんなことに気付くはずもなく、必死になってさっきから底部を動かしている。じっと見ていると結構キモい。 「やべっ、やべでええええ!あんよ゛!あんよ゛があああ!ゆっぐぢー!ゆっぐぢいいい?!」 「まりさあああああ!ゆっくり!ゆっくりだよおおおおお!?」 そのあまりの凄惨さに最近はまりさと殆ど口を利かなかったれいむまで彼女を気遣う。 だが、今のまりさにそんなことを意識していられる余裕などあるはずもなく、狂ったように喚き散らすばかり。 目からは涙が、口からは涎が、それに人間で言うところの脂汗のようなものが全身から滴り落ちて、まりさの傍に小さな水溜りを作る。 そして、皮の焼けた匂いが室内に充満する頃には、まりさの底部の後ろ半分が焦げて使い物にならなくなってしまっていた。 全体を焼くと全く動けなくなるが、こうしてやると跳ねることは出来ないがゆっくり這いずることだけは出来るようになるらしい。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・・・・ゆびぃ・・・」 「さて、今日はおしまいだ。あ、そうそう、家族が1匹でも死んだら餌はやらんからな」 まりさを水槽に戻すと、念のため口頭でけん制してから、いつも通り餌を分配する。 ただし、まりさの水槽にだけいつもの1.5倍の量の餌を入れておいた。 更に1週間後。 地下室のゆっくり達は全くゆっくり出来ない有様になっていた。 まず、ぱちゅりーの水槽は空腹による非ゆっくりが蔓延していた。 虐待の恐怖を中身に刻み込まれている母ぱちゅりーは恐怖からか虐待を受けると宣言することが一度も出来なかった。 かと言って、初回からあんなものを見せ付けられた赤ぱちゅりーにそれを代行する勇気なんてあるはずもない。 その結果、今までどおりの量であるにもかかわらず、他のゆっくり達よりも圧倒的に少量であるという事実が彼女達から満足感を奪ってしまったのだ。 もっとも、もともと成長を止めることで何とか食いつないでいるような状況ではあったのだが。 「どうちちぇぱちぇだけこんにゃにしゅくにゃいの?」 「おきゃーしゃん・・・おにゃかしゅいたよぉ・・・」 「ごめんね・・・ゆっくりがまんしてね・・・」 結局、喋ったところで余計にお腹が空くだけだと諦めた赤ぱちゅりーは床に伏せって目を瞑った。 次に食料の面でも身の安全の面でもゆっくり出来ているはずのれいむの水槽だ。 この水槽は他の水槽よりははるかにマシな状況ではあったが、予想外の形で非ゆっくりを味わう羽目になった。 「れいむおねーちゃん!せまいよ!もっとはちっこでゆっくちしてね!」 「そうよ!ゆっくちしすぎよ!」 「ゆゆっ!むりだよ!すみっこはいたいいたいでゆっくりできないよ!」 そう、食糧問題が解決したことで、彼女達は生存に必要な分以上に食べ、3つの水槽の中で唯一成長することが出来たのだ。 結果、遊び盛りの元気な子ゆっくりが2匹と、俺がこっそり与える甘いものを沢山食べてでっぷりと肥えたれいむが1匹。 そんな3匹が一つの水槽の中にいるのだから、狭くなって当然だろう。 「ゆうぅぅぅ・・・せまくてゆっくりできないよ!」 最後に、一番悲惨な状況になっているのがまりさの水槽だろう。 親まりさは子どもにおだてられた事もあって最初の3日間は何とか頑張って俺の仕事を手伝った。 その結果、底部の後ろ半分に加えて、右頬を焼かれ、左頬も焼かれ、上手く喋ることも出来なくなっていた。 「ひゅう・・・ひゅっくりへひないよぉ・・・」 「ゆぅ・・・まりしゃのきりぇいなかみしゃん・・・はやきゅはえちぇきちぇね・・・」 「ぅー・・・ぅー・・・」 更に、親のふがいなさを嘆いたと言う訳ではなく、まりさに暴言を吐き、怒りを買った赤まりさ達にも虐待の跡が残っている。 1匹は足の前半分だけ焼かれ、更には髪を引き千切られて、とんがり帽子がなければまりさだとは分からない。 前半分を焼かれると動かせない前半分がつっかえて這いずれなくなると同時に跳ねた後、上手く着地出来なくなるそうだ。 つまり、こいつは今や狭い場所では殆ど移動すら出来ず、跳ねて移動しても普通のゆっくり以下で、しかも地面に顔面直撃してしまう。 「ゆぅ・・・いぢゃいよぉぉぉお・・・ゆっぐ、ぐすっ・・・」 そしてもう一匹の赤まりさは底部を右半分だけ焼かれた他、舌を引きちぎられてしまい全くと言って良いほど喋ることが出来なくなっていた。 ちなみに、左右の半分焼きはまっすぐ移動できなくなる、あまり勢いよく飛び跳ねると何故か頭頂部から落下して起き上がれなくなる、などの影響があるらしい。 「さて、今日は誰がお仕事を手伝ってくれるのかな?そうか、お母さんまりさか、わかったわかった」 「まふぁふぁひほひっへはいほ!」 「はいはい、分かってるから何も言わなくていいさ、はっはっは」 さて、今日のお仕事は・・・無難に髪の毛でも引きちぎるか。 その場で虐待内容を決定した俺は、さっさを足で挟み込むと、帽子を引っぺがして髪の毛に手をかけた。 泣きじゃくる顔饅頭の皮が引っ張られ、形が歪む。そして、更に少し引っ張ると髪の毛が根元から抜けてしまった。 「ひひゃあああ!あふぇふぇ!はふぇふぇへ!」 痛みを堪えながらふがふがと何か叫んでいるが、全く聞き取れないので無視してさっさと作業を続ける。 さっきと同じ要領で髪を人房引っ掴み、ゆっくりと引っ張ってゆく・・・するとぶちっ、という軽快な音を立ててまた髪が千切れた。 いや、髪の毛じゃない。皮ごと引き千切ってしまったらしく、残された皮の下に中身の餡子がうっすらと見えている。 「ふひいいいいいいいいいいいい!ひひゃ!ひぬう・・・はりひゃ、ひんひゃうううううう!?」 せっかくなので千切れたところを指でなぞってみる。 するとまりさは頬が顕在ならば「ゆびぃ!」に相当する悲鳴を上げながら、ぴくぴくと痙攣し始めた。 俺の指の動きの合わせて、びくんびくんと全身を揺らして生命の危機を俺に伝えてくる。 もっとも、直接餡子を攻撃されても多少なら死なないような連中だから大丈夫なのは分かりきっていることなのだが。 しばらくそうやって髪を引き千切ったり、傷口を弄っていると、まりさは気を失ってしまった。 こうなると反応がなくてつまらないので、さっさと全部引き千切ってから、二度と生えてこないように頭を焼いて、水槽に戻した。 んで、また1週間後。 1ヶ月が経ったし、飽きたので森に捨てた。 連中がどうなったかは知らん。 れいむは困惑していた。 理由は簡単。目が覚めたら、かつてれいむが住んでいた森にいたからだ。 懐かしい匂いと暖かい木漏れ日。 きょろきょろと辺りを見回して子まりさと子ぱちゅりーがいる事を確認したれいむは自分の巣へと急いだ。 しかし、何故か全然進んでいる気がしない。 「ゆぅ?」 「おねーしゃん!あんよがいたいよ!」 「むきゅ~・・・ぱちぇ、もうつかれたわ」 地下室でろくに運動もせずに1ヶ月を過ごしたれいむと、平らな水槽の底面しか踏みしめたことのない子ゆっくり達。 そんな3匹にとって、森の中を進んでいくのは想像を絶する苦労が伴うものだった。 それでも、進んでは休み、進んでは休みを繰り返し、なんとかおうちを目指す。 しかし・・・・・・ 「ここはありすのとかいはなおうちよ!ゆっくりあっちいってね!」 れいむのおうちは既に別のゆっくりに占拠されてしまっていた。 力任せに追い払おうともしたが、肥え太ったれいむではありすに翻弄されるばかり。 挙句の果てにはれいむを助けるために加勢しようとした子ぱちゅりーがありすに潰されてしまった。 そして、残されたれいむとまりさは結局おうちを諦めた。 「どうちてまりさをゆっくちさせてくれないの!ぷんぷん!」 「おねーしゃん!おなかすいたよ!ゆっくりごはんにしようね!」 「まりさ、あんよがいたくてゆっくちできないよ!」 それでなくても唐突に人間の家を追い出され、かつてのおうちを奪われ機嫌が悪いのに、子まりさが煩わしい。 何かにつけて文句ばかり口にする、せっかく草をあげたら苦いと文句を言う・・・鬱陶しいことこの上ない。 その時、ふとすっかり忘れていた事を思い出した。 「うるさいよ!まりさはれいむのこどもじゃないんだよ!もんくいうんならかってにゆっくりしてね!」 「ゆっ・・・ゆゆっ!?」 そういえば、こいつは自分を裏切って、ぱちゅりーとすっきりしたまりさの子どもじゃなかったっけ? なんで、れいむがこいつの面倒を見なくちゃならないの? お兄さんがご飯をくれるから面倒を見てあげたけど、それがないんじゃ面倒を見る意味なんてないよ! 「れいむはひとりでゆっくりするよ!」 「ゆっ・・・ゆえーん、どうちてそんなこというのおおおおお!?」 数週間の間にれいむをすっかり信用しきってしまっていた子まりさは彼女の豹変に困惑し、泣き出してしまった。 しかし、れいむが足を止める気配は一向になく、子まりさがそのことに気付いた時には、れいむの姿がなくなってしまっていた。 「ゆっ!ついてきてないね!これでゆっくりできるよ!」 嬉しそうに飛び跳ねたれいむは、丸々と肥えた美味しそうな彼女の見つめる捕食種の影にまだ気付いていない。 「ぅー・・・ぅー・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 全員揃って底部に後遺症を抱えてしまっているまりさ達の状況はあまりにも絶望的だった。 跳ねることもできずに非常に緩慢な速度で這いずることしか出来ない母まりさ。 跳ねることしかできないが、跳ねるたびに顔に生傷を増やす赤まりさ、そしてまっすぐ進めない赤まりさ。 いづれも捨てられる直前まで受け続けた虐待で心身ともに疲弊しきっていた。 しかも、全員頬を焼かれ、舌を引きぬかれ、髪の毛の大半を引き抜かれてしまっていた。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それでも何とか森の中を進み続けたまりさ達は、適当な洞穴を見つけて、そこで体を休める。 しかし、それでも彼女達がゆっくり出来ることはありえない。 喋ることも歌うことも出来ず、頬擦りをすることも膨らむことも出来ず、自由に跳ね回ることも出来ない彼女達に明日を生きる術などない。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 きっと、彼女達がこれから口にすることの出来る食事は、苦い葉っぱだけだろう。 もっとも、舌がないから味を知る術がないのだが。 それでも、ある意味、彼女達は幸せだった。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 喋ることが出来ないから、子ども達に罵られてゆっくり出来ない気分になることはない。 そして、まりさが怒りに任せて子ども達を踏み潰すこともない。 ただ、遠出も出来ずに近場の不味い草を食みながら、じっくりゆっくり疲弊し、冬には死ぬ。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それはそれでとてもゆっくりした生き方である。 ぱちゅりーは困り果てていた。 何故なら、彼女に自然の中で生きていくための知識が全くなかったからだ。 その上、人間の食事に慣れきったぱちゅりー達にとって、野草の苦味は刺激が強すぎる。 「おきゃーしゃん・・・きょれ、じぇんえんゆっきゅちできにゃいわ・・・」 「むきゅぅ・・・ケホッケホッ」 「あかちゃん、ゆっくりがまんしてたべるのよ・・・」 ぱちゅりーは俯き、涙目になりながらも我慢して苦い草を咀嚼する。 それに習って、幼いぱちゅりー達も草を食んだ。 「む~しゃむ~しゃ・・・ふしあわせ~・・・」 「「む~ちゃむ~ちゃ・・・ふちあわちぇ~・・・」」 ゆっくり出来ない草を飲み込んだその時、赤ぱちゅりーに異変が起きた。 「ゆ゛っ・・・・・・!?」 「むぎゅ・・・ゆ゛・・・!?」 急激に青ざめる赤ぱちゅりー達を前にぱちゅりーは理由が分からず右往左往するばかり。 何とか元気になってもらおうとぺ~ろぺ~ろやす~りす~りをするも、その甲斐なく、赤ぱちゅりーは中身を吐き出して息絶えた。 ぱちゅりーは気付いていないが、彼女達の食べた草は毒草だったのだ。 「むぎゅううううう!ばぢゅりいいいのあがぢゃああああああん!?」 右も左も分からぬ森の中。我が子の亡骸の傍らでぱちゅりーは力尽きるまで泣き続けた。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 後半の失速がひどいんだよー 飽きた、の一言で捨てられるのが実に切ないよ 損な理由でペットを捨ててはいけません byゆっくりボールマン?
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3419.html
「「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!」」 今、俺を見かけるなり満面の笑みを浮かべて挨拶してきた奴らはゆっくりと呼ばれるナマモノだ。 一見すると下膨れ顔の生首で、跳ね回って喋っているくせにふざけた事に実は饅頭。 子どもの頃から生物学大好きっ子だった俺は、こいつらが大嫌いである。 「れいむはれいむだよ!」 「まりさはまりさだよ!」 しかも、非常に無防備な奴らなので、人間を見かけるとこうやって挨拶をしてきやがる。 れいむと名乗るゆっくりは黒髪と赤いリボンをしている。 そして、まりさと名乗ったゆっくりは金髪で頭に黒いとんがり帽子を乗っけている。 まったく、こんなに無防備なのに自然界で生きていけるとか、ふざけるのも大概にしろよ? 「よお、ゆっくり達。ゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていってね!」」 が、こいつらを愛好するものも少なからずいるので野外で何かするようなことはしない。 ただ、単純かつ素直な性格を利用させてもらって、俺の家までついてきてもらう。 そう、こいつらはちょっと甘い言葉をかければ簡単に引っかかってしまうのだ。 「なあ、ゆっくり達。お兄さんのおうちに来ないか?美味しいお菓子も沢山あるぞ」 「ゆゆっ!れいむおかしさんたべたいよ!」 「まりさも!まりさも!」 いまどき子どもでも引っかからないような手段にあっさり引っかかりやがった。 本当に救いようのない低脳な饅頭だ。 「ゆぅ・・・でも、まりさ、おかあさんに“もりからでちゃだめ!”っていわれてるよ!」 「ゆぅ~・・・れいむもだよ。ゆっくりおもいだしたよ・・・」 「なあに、ばれなきゃ大丈夫さ。それにうちで飼っているぱちゅりーの友達になって欲しいんだよ」 ぱちゅりーを飼っていると言うのは嘘じゃない。もちろん、虐待用であるが。 ちなみに、ゆっくりぱちゅりーは紫の長い髪とナイトキャップ風の被り物が特徴の種族。 俺がぱちゅりー種を選んだのは他のゆっくりより脆弱なので長時間虐待できないからという理由だ。 こんな饅頭どもの為に日長1日虐待なんぞに現を抜かす気にはなれないからな。 「ゆゆっ!ぱちゅりーがいるの?」 「ああ、そうなんだ。でも最近お友達が欲しいって言うんでね」 「ゆっくりりかいしたよ!れいむおにいさんのおうちにいくね!」 「まりさも!まりさもいくよ!」 はい、任務完了。これで後は家まで連れて行くだけだ。 ちなみに一見仲間思いの優しい生き物ぶっているが、結局はお菓子目当てなので誤解しないように。 まったく、偽善まで振りかざすとは、実に唾棄すべき存在である。 「そうか、ありがとう。急ぐからお兄さんが抱えてあげるよ」 そう言って、警戒されないように出来るだけ優しく2匹を抱え上げると、自宅へと急いだ。 俺に抱えられているゆっくり共が「おそらをとんでるみた~い」と言い出したときには、思わず叩き潰しそうになったが。 何にせよ、道中に2匹が恋仲であるがまだ未すっきりである事などを聞き出しながら、無事自宅に到着した。 「さあ、ここが俺の家だ。ぱちゅりーは下の部屋にいるよ」 「ゆゆっ!すごくゆっくりしたおうちだよ!」 「ほんとうだよ!まりさたちのおうちよりゆっくりしてるよ!」 初めての人間の家に入るらしく、えらく興奮しているれいむとまりさ。 そんな2匹に構わず、さっさと下へと降りて行き、薄暗い地下室のドアを開き飼育用水槽が3つ置かれている部屋に入った。 この部屋は虐待用の部屋で、飼育用水槽3つの他に色んな虐待道具が置かれているが、それらの用途を知るのぱちゅりーのみ。 当のぱちゅりーは先日の虐待の疲労からかぐったりとしていていまだに夢の中にいる。 その様子を確認した俺はれいむとまりさを別々のケージに放り込んだ。 「ちょっと狭いけど危ないものもあるから我慢してくれ。あとぱちゅりー寝てるから静かにな?」 「「ゆっくりりかいしたよ」」 「良い子だ。今から俺は仕事で上に戻るけど、もしぱちゅりーが起きたら話し相手になってくれ?」 「あたりまえだよ。れいむたちそのためにきたんだよ」 「ぱちゅりーといっしょにゆっくりするよ」 「ああ、よろしく頼むよ」 そのやり取りから1時間後。 生ゴミ片手に地下室に降りてみると、2匹はケージの真ん中でぐっすり眠っていて、代わりにぱちゅりーが目を覚ましていた。 大方、決して広くはないケージの中で何もすることがない上に大声を出すことも出来なかったのでゆっくりしていたら眠ってしまったのだろう。 全く、何が「れいむたちそのためにきたんだよ」だか、虫唾が走る。 ちなみに真ん中で眠っているのは、このケージの壁面がかなり鋭角の波型になっていて、もたれかかると痛いからであろう。 「むきゅう・・・おにーさん、このこたちは?」 「俺の新しい玩具だ。言っとくけど余計なこと教えたらこいつらの死期が早まるからな」 「むきゅ~・・・・・・」 俺の言葉を聞いて俯くぱちゅりー。実に嗜虐心をそそる表情だ。 しかし、今はこいつに構っている暇はない。さっさとこいつらに仕込みを開始瀬粘らないのだ。 頬を寄せ合ってぐっすりと眠っている2匹の頭に手を乗せ、思いっきり揺すった。 これはゆっくりを発情させる方法であり、人工的に養殖する時に用いられる手法である。 「ゆゆっ!?なんだかからだがぽかぽかするよ!」 「ゆぅ~ん、きもちよくてゆっくりできるけどゆっくりできないよ!」 ようやく目を覚ました2匹は仕込みのせいで火照った体と欲望を持て余し始める。 だが、こいつらとてもう子ゆっくりというには大きすぎるサイズの個体であり、それの意味するところはおおよそ理解している。 そんな2匹が見えない壁越しに将来を誓った相手の姿を見つけ、欲望のままに跳ね寄って行くのは時間の問題だった。 そうして、あと一歩で互いの頬が触れ合うところまで距離を詰めるが・・・・・・ 「ゆぎゅう!?」 「ゆがっ!?」 壁にぶつかった痛みで2匹は短い悲鳴を上げた。 本能に流されて身の回りにある危機すら失念するとは・・・なんと愚かしいのだろう。 しかし、それでも性欲をもてあました2匹は何度も何度も果敢に壁を飛び越えようと必死の跳躍を繰り返す。 が、結局、その壁を越えることは出来ず、すっきり出来ない気持ち悪さと、跳ねすぎた疲労感と顔の痛みのせいで凄まじい表情を浮かべていた。 「おにいいさああああん!ばりさずっぎりしたいよ!」 「れいぶもだよ!れいぶもすっきりしたいよ!」 「「いっしょにゆっくりさせてね!」」 ついに本性を現しやがったな、クソ饅頭ども! しかし、まだ本格的に虐待をする段階ではないので、グッと堪えて適当な理由をでっち上げて断る。 「実はな、今台風が来ていて俺ですら家から出られないんだ。しかも、食料の残りが少ない」 「ゆゆっ!どういうことなの!」 「ゆっくりしないでおしえてね!」 「つまり、すっきりして子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなるから一緒には出来ない」 「「ゆぐぅ・・・」」 その言葉を聞いた2匹はすっきりしたそうにむずむずと体を揺すりながらもしぶしぶ状況を把握した。 それから「ゆっくりりかいしたよ・・・」と力なく返事すると、水槽の中央で体へ戻っていった。 「多分1ヶ月もしたら台風もどこかに行くから、それまでは我慢してくれ」 3匹のケージに持って来た餌代わりの生ゴミを置いてから、そう言い残して地下室を後にした。 幸いにも、どんな台風だよというツッコミが飛んでくることはなかった。 2匹ともそれなりに良くできた個体ということもあってか、1日目は何とか耐えしのぐことができた。 やることがない地下室ではお喋りするか眠るかの2つしかなく、高度な会話の出来ないゆっくりではお喋りといってもたかが知れている。 よって、この暮らしに慣れているぱちゅりーはともかく、頻繁に睡眠を取っていたれいむ達は、その都度発情する羽目になった。 「ゆぅ・・・ぐっすりするとゆっくりできないよ・・・」 「でも・・・ぐっすりしないとゆっくりできないよぉ・・・」 「済まんな。すっきり出来ればそんな事なくなるんだろうけど」 「「ゆぅぅぅぅぅうううぅぅ・・・すっきりしたいよー!」」 2日目は堪え性のないゆっくりなりにあまり寝ないようにすることで何とか衝動を堪えきった。 しかし、3日目になる性欲と睡眠欲が満たされないことで軽い錯乱状態に陥り、訳の分からない言葉を口走るようになり始めた。 餌は生ゴミではあるがそれなりの量を与えているので不満を漏らすことはなかったし、すっきりに気をとられてお菓子のこともすっかり忘れてしまっていた。 「すっきりー!すっきりー!すっきりー!」 「すっきりしたいよー!ぱぴぷぺぽーーーっ!」 2匹とも先走り汁?のようなゆっくり同士ですっきりするときに分泌される粘液で体を湿らせながら叫びまくっている。 もちろん、常時こんな状態というわけではないが、目を覚ましてすぐの数分間はもはや完全に気が触れたような有様になっていた。 完全にダメになってしまわないのは恐らくゆっくりゆえの忘れっぽさのおかげだろう。 「やれやれ、水槽がべとべとじゃないか。・・・仕方ない、掃除するか」 と、棒読みしつつ、目を覚ましたばかりのまりさをぱちゅりーの水槽へ。 つまり、ぱちゅりーの水槽に3日間に渡って何十回とすっきりのお預けを喰らい続け、今も絶賛発情中のまりさがいると言うことだ。 とすればどうなるかはもう言うまでもない。 「ばぢゅりいっぃぃぃぃぃぃい!」 「む、むきゅううううううううう!?」 まりさはこの3日間でそれなりに親しくなっていたぱちゅりーを強引に押し倒した。 もちろん、れいむはその光景をしっかりと目の当たりにしている。しかし、まりさはそんな事全く気にしていない。 ただただ、本能のそして衝動の赴くままにぱちゅりーに圧し掛かり、唇を重ね合わせ、頬をこすりつけている。 「ゆっ・・・ぱちゅり~・・・しゅごく、きもち、よくて・・・ゆっくりぃ~・・・」 「むきゅ・・・まぢさ・・・やべ、やべでっ・・・!」 ぱちゅりーなりに必死に抵抗しているが、活発なまりさ種相手に体力のないぱちゅりー種では分が悪い。 あっという間にぱちゅりーも発情させられ、数分後には2匹揃ってすっきりーした。 「でいぶもずっぎぢーぢだいよおおぉぉぉぉぉぉ!」 一方のれいむは自分もお預けを喰らっているのにそんな光景を見せ付けられ、あまりの不条理に泣き叫んだ。 そして、我に帰った後にはぱちゅりーの額の茎を見て、愛するパートナーの背信行為に涙することになる。 更に3日後。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇね!」」」」」」」 「「ゆっくりしていってね!」」 ぱちゅりーとまりさの赤ちゃんは無事に、そして健康に誕生した。 余談だが、すっきりしたくなるように仕込むのは必要がなくなったのでもうやめた。 まりさ種が4匹と、ぱちゅりー種が3匹。みんな、とてもゆっくりした(当人達曰く)可愛らしい赤ちゃんだ。 「あかちゃんたち!これをたべてね!」 「ゆっくりしたつたさんだよ!」 「「「「「「「む~ちゃむ~ちゃ、ちあわちぇ~!」」」」」」」 赤ちゃん達の無邪気で愛らしい仕草を見ているだけで、思わず笑みがこぼれる。 しかし、まりさもぱちゅりーも非常に困っていた。 何故なら、こいつらは意外にも俺が初日に言った言葉を覚えていたのだ。 子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなる・・・なのに、自分たちは子どもを作ってしまったのだ。 「ぱちゅりぃ・・・どうしよう」 「むきゅぅ・・・おにーさんはわたしたちのぶんしかあげられないっていってるわ・・・」 「「どーちたにょ、おきゃーしゃん?」」 真剣に悩む両親。ちなみに、現在2匹の水槽には自分と同じ種族の赤ちゃんが同居していたりする。 食べ盛りで育ち盛りの赤ちゃん。どんな経緯で産まれたとしても2匹にとってはとても大事なゆっくりした赤ちゃん。 しかし、ご飯を満足に食べられないと成長することが出来ないし、何より死んでしまうかもしれない。 「しかたないよ・・・まりさのごはんをわけてあげるよ!」 「そうね・・・あかちゃん、ぱちゅりーたちがゆっくりさせてあげるからね!」 「「「「「「「おきゃーしゃん、ありがちょー!ゆっきゅりしゅるよ!」」」」」」」 結局、自分たちが我慢をするという結論に落ち着いた2匹は、その事を赤ゆっくり達に告げた。 赤ゆっくり達は事情を良く飲み込めていないが、それでも親の気持ちを察したのかにっこりと微笑み、飛び跳ねた。 それから、みんなで仲良く、ゆっくりとす~りす~りをした。 「さあ、飯だぞ?」 「「「「ゆっきゅちたべりゅよ!」」」」 「「「たくしゃんたべりゅよ!」」」 お腹一杯食べて、いっぱい遊んで、お母さんと一緒にすやすや眠ろう、そんな風に考えていた赤ゆっくり達。 しかし、その夢は生後2時間にも満たないうちにかなわぬ望みであると思い知らされることになった。 期待に満ちた笑顔の彼女達の前におかれたのは、赤ゆっくりの舌ほどの大きさの野菜くずが2,3枚。 この年頃のゆっくりは1日に自分の体積と変わらないほど食べねばならない事を考えると、あまりに少なかった。 「おきゃーしゃん、もっちょほちいよ~・・・」 「まりしゃもっちょたべにゃいとげんきでにゃいよ!」 「きょれじゃゆっきゅちできにゃいよぉ・・・」 だが、まりさ達だって昨日までの半分しか食べることが出来ないのでどうすることも出来ない。 親に配慮出来るほど思考の成熟していない赤ゆっくり達は「おきゃーしゃんだけじゅるいよ!」と言うが、こればかりは上げるわけには行かなかった。 一度あげてしまえば今後も欲しがるようになるだろう。そして、自分たちだって飢え死になんてしたくないのだから。 「む~しゃむ~しゃ、しあわせ~!」 「ゆゆっ!れーみゅおにぇーしゃんのおうちはとってみょゆっきゅちちてるよ!」 「れーみゅおねーしゃんだけじゅるいよぉ~・・・」 食料の問題に悩むまりさ達を尻目に、たった一匹、それらの悩みとは無縁で幸せをかみ締めているものがいた。 言うまでも無く、恋ゆっくりに目の前で裏切られたれいむのことである。 もっとも、赤ゆっくり達にはこの家の食糧問題のことも、両親達の愛憎劇のことも知るはずがなく、ただただ「ずるい」の大合唱。 「まりしゃはれーみゅおにぇーしゃんのこどみょだよ!」 その均衡が崩れたのは翌朝の1匹の赤まりさのその一言だった。 その赤まりさはどうやら本来母まりさが母れいむと結ばれるはずだったことを聞いてしまったらしく、それがその妄言の根拠であった。 「まりしゃはほんちょーはえーみゅおにぇーしゃんのこどみょになりゅはじゅだったんだよ!」・・・だから、自分はれいむの水槽にいるべきだ。 「なるほど、その通りだ。まりさがゲスだったせいでぱちゅりーから産まれたけど、本当はれいむの子どもだもんな?」 「しょーだよ!だきゃられーみゅ“おきゃーしゃん”のおうちにつれてっちぇね!」 俺はその赤まりさの言葉に従って、そいつをれいむの水槽に放り込んでやった。 乱暴に放り込んだせいか、赤まりさはあんよが痛いと泣き喚き、母親の・・・れいむお母さんの名前を呼ぶ。 そして、それを聞いたぱちゅりーは・・・ 「そんなごどいわないでええええええ!」 と、涙を垂れ流しにして我が子の非行?を咎めるが、水槽の向こうの赤まりさは全く動じない。 見るに見かねたまりさも、冷静に赤まりさを叱るが・・・ 「おきゃーしゃんをゆっくちさせちぇあげなかっちゃおきゃーしゃんがわるいんでちょ!げちゅはまりしゃのおきゃーしゃんじゃにゃいよ!」 の一言であえなく涙目。なんて弱い親なんだろう。 しばらくその光景を面白おかしく見守った俺は、特に前触れもなく我に帰って、ゆっくり達に餌を配る。 もちろん、今までどおりに水槽ごとに、同じ量を配っていった。 「おきゃーしゃん!まりしゃにおっぱいちょーりゃいね!」 「え、やだよ、れいむ、まりさのおかーさんじゃないもん」 「ゆゆっ!ちぎゃうよ!まりしゃは・・・れーみゅおきゃーしゃんのきゃわいいあかちゃんだよ!」 「ちがうよ!れいむにあかちゃんなんていないよ!ゆっくりできないこといわないでね!」 まあ、当然そうなるだろうなぁ・・・。 もしかしたら母性の強いれいむ種ゆえに育ててくれる可能性もあったが、そうはならなかったらしい。 その後、赤まりさは何度もれいむに餌をねだったが、分けてもらうことは出来なかった。 「ゆぅ・・・おきゃーしゃん!まりしゃおきゃーしゃん!まりしゃにごひゃんを・・・」 「ゆっくりごめんね!そっちにいけないからあげられないよ!」 「それにゲスはお母さんじゃないって言ってたよなぁ?」 「「「いっちぇたよ!」」」 上手く出し抜いたつもりが形勢逆転。気がつけば自分だけがご飯にありつけずにひもじい思いをしていた。 俺に、まりさに、姉妹に容赦なく逃げ道をふさがれた赤まりさは今度はぱちゅりーにすがりつく。 が、帰ってきたのは「まりさはれいむとまりさのあかちゃんなんでしょ?」というつれないものだった。 「ゆえーん、どうちちぇまりしゃにいぢわりゅするの?」 結局、自分だけ何も食べられなかった赤まりさは泣きじゃくり、泣き疲れて眠ってしまった。 そして、次に様子を見に来たときには、小さな蔦を生やして黒ずみ、朽ち果てていた。 そういえば、れいむはすっきり出来ない状態を解消していなかったっけ? そんなこんなで1週間後。 十分な食料を与えられ続けた、すっきりも済ましたれいむはとてもゆっくりとしていた。 一方、まりさとぱちゅりーは、れいむの半分以下の食料しか貰えず、しかも餌が少ないと喚く赤ゆっくり達のせいで全然ゆっくり出来ない日々を過ごしている。 しかも、その赤ゆっくり達も食料が少ないせいで成長出来ずにいた。いいざまではあるが、このままでは流石に死んでしまうかもしれない。 「ということで、赤ゆっくりを2匹だけれいむの水槽に移動させる」 「むきゅ!そんなことしたらあかちゃんがゆっくりできないわ!」 「そうだよ!れいむはゆっくりできないよ!」 「「「ゆっきゅちできにゃいよ!」」」 「「「ゆっきゅちちたいよー!」」」 その言葉を聞くや否や、俺に猛抗議する両親と赤ゆっくり達。 もっとも、まりさはれいむに睨まれ、彼女に対する負い目からかすぐに静かになったが。 それでも赤ゆっくり達はしばらくごねて何とか許してもらおうと浅ましい努力を続けている。 それから、それが無駄だと理解するや否や・・・・・・ 「「まりしゃがいっちぇね!」」 「「ぱちぇがいいちょおみょうわ!」」 「「どほちちぇしゃんなこちょいうにょおおおお!?」」 水槽の中で一番立場の弱い姉妹が、ゆっくり柱に捧げられた。 「おきゃーしゃん!まりしゃ、おきゃーしゃんとゆっきゅちちたいよ・・・」 「むきゅ~・・・どうちて!おきゃーしゃん、ぱちぇがきりゃいにゃの?」 当然、差し出された赤ゆっくりは泣きじゃくり、母に助けを求めるが、両親は動かない。 まあ、当然だろう。自分で決断せずに済む上で、子ども達と違って誰がれいむの水槽に言っても結果は変わらないのだから。 そんな両親の事情も知らずに、損な役割を押し付けた赤ゆっくり達はぷくぅぅうぅ!と膨らみ、姉妹を威嚇する。 「おきゃーしゃんをきょまらせにゃいでね!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「まりしゃはあっちのおうちでゆっきゅちちてね!」 「「ぷきゅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅぅ!」」 「「ゆえーん、きょわいよー!」」 何処が怖いのか全く理解できないが、生贄も同然のまりさとぱちゅりーは一層激しく泣き出した。 両親に見捨てられ、姉妹に拒絶され、先日赤まりさを犯し殺したれいむの水槽に行かねばならないのだから仕方ない。 「さて、お引越しだ」 「「ゆぴぇええええ!おきゃーしゃあああん!?」」 いい加減、ゆっくりどもの三文芝居に飽きた俺はさっさと2匹の赤ゆっくり達をれいむの水槽に移住させた。 赤ゆっくりは水槽の鋭い波型の壁にもめげずに壁に顔を押し付けて母を呼び、泣き続けている。 一方、れいむは全く関心がない様子で赤ゆっくり2匹を一瞥していた。 「おい、れいむ?」 「ゆゆっ!なあに?」 「出来ればちゃんと面倒を見てやってくれ?ご飯も全部分けてやって欲しいんだ」 「ゆっ、どうしてれいむが・・・」 「その代わり、みんなが寝た後に美味しいお菓子を持ってきてやる」 「ゆっくりりかいしたよ!」 れいむは俺とそんな密約を交わしたれいむは、もう助けを求めるのを諦めたのか水槽の隅ですすり泣く赤ゆっくり達に微笑みかける。 そして、元気な声で挨拶をした。 「あかあちゃんたち、ゆっくりしていってね!」 「「ゆゆっ!ゆっきゅちちていっちぇね!」」 最初は赤まりさを犯し殺したことのあるれいむに警戒していた赤ゆっくり2匹だったが、すぐに打ち解け、す~りす~りをするようになった。 それを確認した俺は急いで餌を持ってきて、いつものように3つの水槽に均等に配ってゆく。 「これはおかーさんのぶんだよ!こっちがあかちゃんのぶんだよ!」 「ゆゆっ!いっぴゃいありゅよ!」 「やっちゃあ!ゆっきゅちでりゅー!」 もちろん、いっぱいある理由は1匹が別の水槽に移住したからである。 いつもより沢山の餌を貰って大喜びの赤ゆっくり達は得意げな笑みを浮かべてれいむの水槽に目をやる。 やはり姉妹を捨てたことが後ろめたいのか、それとも自慢してやろうと思ったのか・・・。 何にせよ、れいむの水槽を見たことでそこの赤ゆっくりに与えられた餌の量を見ることになり、愕然とさせられた。 「ゆゆゆっ!しゅごくたくしゃんだよ!」 「どうちちぇ!じゅるい!じゅりゅいよ!」 「ずるくない。アレはれいむが自分の分も子ども達に上げた結果だよ」 「「「「「「ゆゆっ!?」」」」」」 俺の言葉を聞いた、れいむの水槽以外の連中は目玉が飛び出すんじゃないかと思うほど驚き、飛び上がった。 「むきゅ~・・・しゅごいわ~・・・」 「おきゃーしゃん、まりしゃももっちょほちいよ!」 「しょーだよ!おきゃーしゃん、まりしゃにょこちょきりゃいにゃの?」 「ゆゆっ!だめだよ!おかーさんだっておなかぺこぺこなんだよ!」 昨日までは親ゆっくりが全体の半分を食べ、残りの半分を三等分していたから、1匹辺りの取り分は全体の16.6%だった。 それが全体の25%に増えて喜んでいたら、向こうの、それこそ昨日までは一番下っ端のような扱いを受けていた姉妹がその倍の量を食べているんだ。 赤ゆっくりとしてはとても納得出来るものではないだろう。今までとは比較にならない剣幕で親にえさの追加を要求している。 また、両親も困り果てていた。今までは「おかーさんもごはんをたべないとゆっくりできないよ!」で通してきた。 しかし、2匹の赤ゆっくりの親でもないれいむが、水槽にいる自分の子ども達にれいむの分を分け与えているのだ。 「れーみゅおにぇーしゃんはわけちぇあげちぇるんだよ!」 「しょーだよ!ほんちょーはたべにゃくてもゆっきゅちできりゅんでしょ!」 「むきゅ~・・・おきゃーしゃんはぱちぇがきりゃいなの?」 「おきゃーしゃんよりれーみゅおにぇーしゃんのほうがゆっきゅちできりゅの?」 それゆえ、今までと同じ言い分では赤ゆっくり達は今までどおりに納得してくれない。 醜い言い争いを繰り広げる傍らで、ゆっくりと餌を食べ終えたれいむ達は食後のす~りす~りをしてゆっくりしていた。 翌日、お腹が空いてゆっくり出来ない赤ゆっくりと、赤ゆっくりのせいでゆっくり出来なかったまりさ、ぱちゅりーのためにある提案をした。 「このままだと可哀相だから。お兄さんのお仕事を手伝ってくれた水槽にだけ、いつもより沢山ご飯をあげようと思う」 「ゆゆっ!おきゃーしゃん、きいちゃ!ごひゃんしゃんがいっぴゃいもらえりゅよ!」 「やっちゃー!こりぇでゆっきゅちできりゅよ!」 「ゆゆっ!よかったね、おちびちゃん!」 「「むっきゅ~・・・こりぇでゆっきゅちできりゅわ」」 「しかも、お仕事を手伝ってくれるのは1匹だけで良い」 この破格の条件にゆっくり達は色めきだった。 特に、昨日散々れいむ達がゆっくりしている姿を見せ付けられた赤ゆっくり達の喜びようは尋常じゃない。 こいつらが食事に求めるものは栄養と量と満足感の3つらしいから、当然だろう。 他のゆっくりがもっとゆっくりしているものを見ると相対的に満足感が下がってしまうのだ。 全くもって面倒臭いナマモノである。 「む、むきゅ~・・・・・・」 しかし、俺の言う「お仕事」の正体を唯一知っているぱちゅりーは怯え、竦んでいる。 娘達からは「おきゃーしゃん!ゆっきゅち、ゆっきゅち!」と期待に満ちた眼差しを送られるが、それでどうにかなるものではない。 そうこうしている内に、何も知らないまりさが名乗りをあげ、仕事のお手伝いをすることになった。 「よし!じゃあ、さくっと始めるぞ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 水槽からまりさを取り出し、逆さにして地下室の冷たい床に置く。 「ゆぅ?」と首をかしげるまりさだったが、次の瞬間には苦痛で体同然の顔を歪めた。 俺が手にしているのは柄の長いディスポーサブルライター、いわゆるチャッカマンと呼ばれるものである。 それを火力最大の状態でまりさの底部に押し付けたのだ。 「ゆぎぃぃぃぃぃいいぃぃぃい!あぢゅ!あぢゅいいいいいいい!?」 「「ゆゆっ!?」」 「おきゃーしゃんににゃにしゅりゅにょ!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「ゆっきゅちー!ゆっきゅちー!」 あまりに異常な光景を前にもはや泣き叫び、訳も分からず喚き散らす赤ゆっくり達。 それは虐待を受けているまりさ以外の水槽の赤ゆっくりも同様で、 熱と痛みと恐怖から、底部をうねうね動かして逃れようとするまりさ。 しかし、ゆっくりの頭は饅頭の柔らかさもあって非常に安定しており、また底部を動かしたくらいで重心が変わる筈もない。 つまり、こいつらはひっくり返ってしまうと亀よろしく自力で起き上がることが非常に困難なのだ。 が、まりさはそんなことに気付くはずもなく、必死になってさっきから底部を動かしている。じっと見ていると結構キモい。 「やべっ、やべでええええ!あんよ゛!あんよ゛があああ!ゆっぐぢー!ゆっぐぢいいい?!」 「まりさあああああ!ゆっくり!ゆっくりだよおおおおお!?」 そのあまりの凄惨さに最近はまりさと殆ど口を利かなかったれいむまで彼女を気遣う。 だが、今のまりさにそんなことを意識していられる余裕などあるはずもなく、狂ったように喚き散らすばかり。 目からは涙が、口からは涎が、それに人間で言うところの脂汗のようなものが全身から滴り落ちて、まりさの傍に小さな水溜りを作る。 そして、皮の焼けた匂いが室内に充満する頃には、まりさの底部の後ろ半分が焦げて使い物にならなくなってしまっていた。 全体を焼くと全く動けなくなるが、こうしてやると跳ねることは出来ないがゆっくり這いずることだけは出来るようになるらしい。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・・・・ゆびぃ・・・」 「さて、今日はおしまいだ。あ、そうそう、家族が1匹でも死んだら餌はやらんからな」 まりさを水槽に戻すと、念のため口頭でけん制してから、いつも通り餌を分配する。 ただし、まりさの水槽にだけいつもの1.5倍の量の餌を入れておいた。 更に1週間後。 地下室のゆっくり達は全くゆっくり出来ない有様になっていた。 まず、ぱちゅりーの水槽は空腹による非ゆっくりが蔓延していた。 虐待の恐怖を中身に刻み込まれている母ぱちゅりーは恐怖からか虐待を受けると宣言することが一度も出来なかった。 かと言って、初回からあんなものを見せ付けられた赤ぱちゅりーにそれを代行する勇気なんてあるはずもない。 その結果、今までどおりの量であるにもかかわらず、他のゆっくり達よりも圧倒的に少量であるという事実が彼女達から満足感を奪ってしまったのだ。 もっとも、もともと成長を止めることで何とか食いつないでいるような状況ではあったのだが。 「どうちちぇぱちぇだけこんにゃにしゅくにゃいの?」 「おきゃーしゃん・・・おにゃかしゅいたよぉ・・・」 「ごめんね・・・ゆっくりがまんしてね・・・」 結局、喋ったところで余計にお腹が空くだけだと諦めた赤ぱちゅりーは床に伏せって目を瞑った。 次に食料の面でも身の安全の面でもゆっくり出来ているはずのれいむの水槽だ。 この水槽は他の水槽よりははるかにマシな状況ではあったが、予想外の形で非ゆっくりを味わう羽目になった。 「れいむおねーちゃん!せまいよ!もっとはちっこでゆっくちしてね!」 「そうよ!ゆっくちしすぎよ!」 「ゆゆっ!むりだよ!すみっこはいたいいたいでゆっくりできないよ!」 そう、食糧問題が解決したことで、彼女達は生存に必要な分以上に食べ、3つの水槽の中で唯一成長することが出来たのだ。 結果、遊び盛りの元気な子ゆっくりが2匹と、俺がこっそり与える甘いものを沢山食べてでっぷりと肥えたれいむが1匹。 そんな3匹が一つの水槽の中にいるのだから、狭くなって当然だろう。 「ゆうぅぅぅ・・・せまくてゆっくりできないよ!」 最後に、一番悲惨な状況になっているのがまりさの水槽だろう。 親まりさは子どもにおだてられた事もあって最初の3日間は何とか頑張って俺の仕事を手伝った。 その結果、底部の後ろ半分に加えて、右頬を焼かれ、左頬も焼かれ、上手く喋ることも出来なくなっていた。 「ひゅう・・・ひゅっくりへひないよぉ・・・」 「ゆぅ・・・まりしゃのきりぇいなかみしゃん・・・はやきゅはえちぇきちぇね・・・」 「ぅー・・・ぅー・・・」 更に、親のふがいなさを嘆いたと言う訳ではなく、まりさに暴言を吐き、怒りを買った赤まりさ達にも虐待の跡が残っている。 1匹は足の前半分だけ焼かれ、更には髪を引き千切られて、とんがり帽子がなければまりさだとは分からない。 前半分を焼かれると動かせない前半分がつっかえて這いずれなくなると同時に跳ねた後、上手く着地出来なくなるそうだ。 つまり、こいつは今や狭い場所では殆ど移動すら出来ず、跳ねて移動しても普通のゆっくり以下で、しかも地面に顔面直撃してしまう。 「ゆぅ・・・いぢゃいよぉぉぉお・・・ゆっぐ、ぐすっ・・・」 そしてもう一匹の赤まりさは底部を右半分だけ焼かれた他、舌を引きちぎられてしまい全くと言って良いほど喋ることが出来なくなっていた。 ちなみに、左右の半分焼きはまっすぐ移動できなくなる、あまり勢いよく飛び跳ねると何故か頭頂部から落下して起き上がれなくなる、などの影響があるらしい。 「さて、今日は誰がお仕事を手伝ってくれるのかな?そうか、お母さんまりさか、わかったわかった」 「まふぁふぁひほひっへはいほ!」 「はいはい、分かってるから何も言わなくていいさ、はっはっは」 さて、今日のお仕事は・・・無難に髪の毛でも引きちぎるか。 その場で虐待内容を決定した俺は、さっさを足で挟み込むと、帽子を引っぺがして髪の毛に手をかけた。 泣きじゃくる顔饅頭の皮が引っ張られ、形が歪む。そして、更に少し引っ張ると髪の毛が根元から抜けてしまった。 「ひひゃあああ!あふぇふぇ!はふぇふぇへ!」 痛みを堪えながらふがふがと何か叫んでいるが、全く聞き取れないので無視してさっさと作業を続ける。 さっきと同じ要領で髪を人房引っ掴み、ゆっくりと引っ張ってゆく・・・するとぶちっ、という軽快な音を立ててまた髪が千切れた。 いや、髪の毛じゃない。皮ごと引き千切ってしまったらしく、残された皮の下に中身の餡子がうっすらと見えている。 「ふひいいいいいいいいいいいい!ひひゃ!ひぬう・・・はりひゃ、ひんひゃうううううう!?」 せっかくなので千切れたところを指でなぞってみる。 するとまりさは頬が顕在ならば「ゆびぃ!」に相当する悲鳴を上げながら、ぴくぴくと痙攣し始めた。 俺の指の動きの合わせて、びくんびくんと全身を揺らして生命の危機を俺に伝えてくる。 もっとも、直接餡子を攻撃されても多少なら死なないような連中だから大丈夫なのは分かりきっていることなのだが。 しばらくそうやって髪を引き千切ったり、傷口を弄っていると、まりさは気を失ってしまった。 こうなると反応がなくてつまらないので、さっさと全部引き千切ってから、二度と生えてこないように頭を焼いて、水槽に戻した。 んで、また1週間後。 1ヶ月が経ったし、飽きたので森に捨てた。 連中がどうなったかは知らん。 れいむは困惑していた。 理由は簡単。目が覚めたら、かつてれいむが住んでいた森にいたからだ。 懐かしい匂いと暖かい木漏れ日。 きょろきょろと辺りを見回して子まりさと子ぱちゅりーがいる事を確認したれいむは自分の巣へと急いだ。 しかし、何故か全然進んでいる気がしない。 「ゆぅ?」 「おねーしゃん!あんよがいたいよ!」 「むきゅ~・・・ぱちぇ、もうつかれたわ」 地下室でろくに運動もせずに1ヶ月を過ごしたれいむと、平らな水槽の底面しか踏みしめたことのない子ゆっくり達。 そんな3匹にとって、森の中を進んでいくのは想像を絶する苦労が伴うものだった。 それでも、進んでは休み、進んでは休みを繰り返し、なんとかおうちを目指す。 しかし・・・・・・ 「ここはありすのとかいはなおうちよ!ゆっくりあっちいってね!」 れいむのおうちは既に別のゆっくりに占拠されてしまっていた。 力任せに追い払おうともしたが、肥え太ったれいむではありすに翻弄されるばかり。 挙句の果てにはれいむを助けるために加勢しようとした子ぱちゅりーがありすに潰されてしまった。 そして、残されたれいむとまりさは結局おうちを諦めた。 「どうちてまりさをゆっくちさせてくれないの!ぷんぷん!」 「おねーしゃん!おなかすいたよ!ゆっくりごはんにしようね!」 「まりさ、あんよがいたくてゆっくちできないよ!」 それでなくても唐突に人間の家を追い出され、かつてのおうちを奪われ機嫌が悪いのに、子まりさが煩わしい。 何かにつけて文句ばかり口にする、せっかく草をあげたら苦いと文句を言う・・・鬱陶しいことこの上ない。 その時、ふとすっかり忘れていた事を思い出した。 「うるさいよ!まりさはれいむのこどもじゃないんだよ!もんくいうんならかってにゆっくりしてね!」 「ゆっ・・・ゆゆっ!?」 そういえば、こいつは自分を裏切って、ぱちゅりーとすっきりしたまりさの子どもじゃなかったっけ? なんで、れいむがこいつの面倒を見なくちゃならないの? お兄さんがご飯をくれるから面倒を見てあげたけど、それがないんじゃ面倒を見る意味なんてないよ! 「れいむはひとりでゆっくりするよ!」 「ゆっ・・・ゆえーん、どうちてそんなこというのおおおおお!?」 数週間の間にれいむをすっかり信用しきってしまっていた子まりさは彼女の豹変に困惑し、泣き出してしまった。 しかし、れいむが足を止める気配は一向になく、子まりさがそのことに気付いた時には、れいむの姿がなくなってしまっていた。 「ゆっ!ついてきてないね!これでゆっくりできるよ!」 嬉しそうに飛び跳ねたれいむは、丸々と肥えた美味しそうな彼女の見つめる捕食種の影にまだ気付いていない。 「ぅー・・・ぅー・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 全員揃って底部に後遺症を抱えてしまっているまりさ達の状況はあまりにも絶望的だった。 跳ねることもできずに非常に緩慢な速度で這いずることしか出来ない母まりさ。 跳ねることしかできないが、跳ねるたびに顔に生傷を増やす赤まりさ、そしてまっすぐ進めない赤まりさ。 いづれも捨てられる直前まで受け続けた虐待で心身ともに疲弊しきっていた。 しかも、全員頬を焼かれ、舌を引きぬかれ、髪の毛の大半を引き抜かれてしまっていた。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それでも何とか森の中を進み続けたまりさ達は、適当な洞穴を見つけて、そこで体を休める。 しかし、それでも彼女達がゆっくり出来ることはありえない。 喋ることも歌うことも出来ず、頬擦りをすることも膨らむことも出来ず、自由に跳ね回ることも出来ない彼女達に明日を生きる術などない。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 きっと、彼女達がこれから口にすることの出来る食事は、苦い葉っぱだけだろう。 もっとも、舌がないから味を知る術がないのだが。 それでも、ある意味、彼女達は幸せだった。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 喋ることが出来ないから、子ども達に罵られてゆっくり出来ない気分になることはない。 そして、まりさが怒りに任せて子ども達を踏み潰すこともない。 ただ、遠出も出来ずに近場の不味い草を食みながら、じっくりゆっくり疲弊し、冬には死ぬ。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それはそれでとてもゆっくりした生き方である。 ぱちゅりーは困り果てていた。 何故なら、彼女に自然の中で生きていくための知識が全くなかったからだ。 その上、人間の食事に慣れきったぱちゅりー達にとって、野草の苦味は刺激が強すぎる。 「おきゃーしゃん・・・きょれ、じぇんえんゆっきゅちできにゃいわ・・・」 「むきゅぅ・・・ケホッケホッ」 「あかちゃん、ゆっくりがまんしてたべるのよ・・・」 ぱちゅりーは俯き、涙目になりながらも我慢して苦い草を咀嚼する。 それに習って、幼いぱちゅりー達も草を食んだ。 「む~しゃむ~しゃ・・・ふしあわせ~・・・」 「「む~ちゃむ~ちゃ・・・ふちあわちぇ~・・・」」 ゆっくり出来ない草を飲み込んだその時、赤ぱちゅりーに異変が起きた。 「ゆ゛っ・・・・・・!?」 「むぎゅ・・・ゆ゛・・・!?」 急激に青ざめる赤ぱちゅりー達を前にぱちゅりーは理由が分からず右往左往するばかり。 何とか元気になってもらおうとぺ~ろぺ~ろやす~りす~りをするも、その甲斐なく、赤ぱちゅりーは中身を吐き出して息絶えた。 ぱちゅりーは気付いていないが、彼女達の食べた草は毒草だったのだ。 「むぎゅううううう!ばぢゅりいいいのあがぢゃああああああん!?」 右も左も分からぬ森の中。我が子の亡骸の傍らでぱちゅりーは力尽きるまで泣き続けた。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 後半の失速がひどいんだよー 飽きた、の一言で捨てられるのが実に切ないよ 損な理由でペットを捨ててはいけません byゆっくりボールマン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1663.html
家に一人でいると聞き覚えのない声が聞こえた。 「ゆーっ、ゆゆーっ!」 ・・・「ゆっくり」だ。 この地域には滅多に居ないから てっきりここには来ないかと思っていた。 でも、今まさにこの家にいる! あの、「饅頭」が。 「ゆっくりしていってね!」 俺は声のするほうに進んだ。 「ゆっくりしていってね!」 するとタンスの隙間にいたのだ。 ・・・「ゆっくり霊夢」。 俺にとってはただのウザイ饅頭にしか思えない存在。 そんなやつがタンスの隙間にいた。 ・・・ゴキブリか。 どうやら赤れいむを頭に吊るしている様だ。 こちらには気づいていない。 コレは日ごろのストレス発散にはちょうどいい。 というわけで、家に住まわせて 影から虐めることにした。 ① おうち 家が無いのがかわいそうと思った。そんな俺は・・・ 家を作ってあげることにした! 俺神だわー・・・ 俺は簡単にダンボールを組み立てた。 「明後日になったらいっしょにゆっくりしようね!」 「「「ゆっきゅりー!」」」 赤れいむは元気のようだ。ちなみに3匹。 全員無事に生まれるだろうか・・・ それにしても食事はどうしたのだろうか。 この前冷蔵庫に入れていたケーキが欠けていたが・・・ 気がつくともう家は完成していた。 俺は真夜中、れいむ達が眠っていた時、こっそりとれいむをつかみ 家の中に優しく入れた。 明日はどうなるだろうか。 ②楽しくなる薬 れいむ達が目覚めたとき、びっくりしただろう。 何しろ、いつの間にか壁のある場所にいたのだから。 「ゆゆっ!?ここはとてもゆっくり出来るよ!」 「「「わーい!ゆっきゅりー!!!」」」 「ここをおうちにしよう!」 せっかくなので、餌も作ってやった。 その餌とは・・・ 「麻薬」だ。 なぜ俺がこんなものを持っているのか? それはね。フフフ・・・ その麻薬を「おうち」の前においてやった。 しばらくすると・・・ 「ゆ?おうちのまえに美味しそうなものがおいてあるよ!」 「「「わーい!れいむもいっしょにたべるー!」」」 「ゆ!まだだめだよ!明日ね!」 「ゆー・・・」 「ざんねんー・・・」 そして影から見張る俺。 「ハフハフ!これむっちゃうめー!」 「おきゃーしゃんだけじゅるいよー!」 「「しょうだしょうだー!」」 「ゆっくりうまれたらたべさせてあげるよ!」 「ほんと?やったー♪」 ホントゆっくりってのは愉快だ。 何を与えても食べてくれるし、 どんなことをしても喜んでくれる。 ただ、ほとんど「ゆっくり」しかしゃべらないのはイライラするが・・・ 「ゆ~・・・なんだかわくわくしてきたよ!」 どうやら飲んだ薬の影響が出始めたようだ。 なんだか俺もワクワクしてきた。 「ゆゆ~ん・・・ゆゆゆぅぅぅ!!!」 親れいむが暴れ始めた。 壁にとにかく当たっている。 「ゆゆゆゆゆ!おきゃーしゃんやめてね!ゆっくりやめてね!」 「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」 ・・・とここで赤れいむが危ないので 親れいむに麻酔薬をうった。 赤れいむ達は俺に気づいていなかった。バカか。 ③子供没収 いよいよ今日は赤れいむが生まれる日、 そこで俺はいい作戦を思いついた。 「没収」だ。 生まれた直後、赤れいむを「ボッシュート」! これはいいね。 そしてその後、赤れいむを親れいむの目の前に置き、 赤れいむはガラスで囲っておく。 そして赤れいむが、親れいむの目の前で・・・死ぬ!! うんうん、こうなったら準備だ! 俺はすぐに準備をしにタンスの隙間へ向かった。 運良く、親れいむがおうちから出ていた。 そこでまず、俺はおうちをボッシュートw 「ゆ?おうちがゆっくりとおそらとんだよ?すごい!」 このクソ知能め・・・ 俺は部屋に持って帰った。 するとおうちはうんうんやしーしーまみれだった。 まずいらない布で拭き、 そして綺麗にする。 そして釣り針を仕掛け、 引っかかったら上に行くようにする。 俺はこんな仕掛けが作れて自分でも不思議だと思った。 「えーん、おうちが・・・」 あっちで泣いているが俺は気にしない気にしない。 とうとう仕掛けが完成した。 引っ掛かると自動的に釣り針が上に行き、 ガラスが自動的に落ちてきて、 それと同時に釣り針が抜ける。 完璧だ。 「ゆっきゅりうまれちゃよ!」 「おきゃーしゃん、ゆっくりちていってね!」 「ゆ?おきゃーしゃん、どーちたの?」 「おうちがー・・・」 「ゆゆゆ?おうちならめにょみゃえにありゅじゃん!」 セット完了。 待つだけだ。 「あれ?」 「おきゃーしゃんしっきゃりしちぇね!」 「ゆ~ん、おいししょうにゃみょのがありゅ・・・」 赤れいむは麻薬のほうへ向かった。 そして・・・ 引っ掛かった!うまい具合にリボンに引っ掛かった! やった!上手くいったぜ! そのまま引き上げられてゆく。 「ゆ?ゆ!」 親れいむにはそれが危険なものなんだと すぐに理解したようだ。 「ゆゆっ!?おしょりゃちょんでりゅー!」 「ちびちゃん!助けるから待っててね!」 ははははは。もう手遅れです。 「おしょらを・・・ゆ!?」 ガラスが落ちたようだ。 親れいむが駆け寄るがガラスで仕切られていて 近づけないようだ。 同時に別の赤れいむも駆け寄る。 すると・・・ 「「ゆゆっ!?」」 同タイミングで、2匹の赤れいむが引っ掛かった。 そして同じ状況になる。 「おきゃーしゃん、たしゅけちぇー!」 「ゆっくりしないでたしゅけちぃえにぇ!」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ぢびぢゃんだぢがあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 親れいむは懸命に助けようとするが、ガラスにはじかれる。 無駄ですよぉぉwww ④ 放置 さて、放置放置! 後は干からびるのを待つだけだ。 「おきゃーしゃーん!」 「はやくたしゅけちぇね!」 「ゆえーん、ゆえーん」 「ちびちゃああ゛あ゛あ゛あ゛゛ゃん!ゆべっ!」 タックルしたが、またはじかれた。 無駄無駄、そんなの。 影で見ている俺。 一日中見ても飽きなかった。 さて・・・次の日 「お・・・きゃ・・・しゃ・・・ん・・・」 「ゆ・・・えええぇぇぇ・・・」 「はやく・・・たしゅけちぇにぇ・・・」 「ちびちゃん・・・」 どうやら親れいむもタックルしすぎたせいで疲れている。 赤れいむは昨日と比べてかなり縮んだ。 せっかくなので餌を与えよう。 「麻薬」を。 パラパラパラ~っと♪ 「ゆゆっ!?」 「やっちゃー!これじぇゆっきゅりできりゅうー!」 「わーい!」 「・・・!? ちびちゃん、駄目!」 親は良く麻薬のことを理解していた。が、 もう、赤れいむは麻薬を飲んでしまった後であった。 「ゆ・・・ゆっきゅり~~~!!!」 「はふへはうあはうあうあほほふっほひい!」 「ちゃのしきゅなっちぇきちゃー!!!」 赤れいむ達にに変化が現れた。 「ゆぅ~!ちびちゃあ゛~ん!」 「おきゃーしゃんもいっしょにたべようよ!」 「ちゃのしい!」 「うひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 狭い場所で暴れまわるゆっくり霊夢。 ガラスから凄い音が伝わってくる。 バン、バン、バン・・・ 次の日 おうちの中をこっそりのぞいてみる。 そこには、体から餡子が出て死んでいるゆっくり赤霊夢が3匹 倒れていた。 「ぢびぢゃ゛ん゛・・・ごめ゛ん゛ね゛・・・」 その中、親れいむは悲しんでいた。 もう飾りもボロボロ。 それに死にかけ。 まあ当たり前だな(笑) まあ、その後赤れいむは回収した。 そして親れいむは寝ている間に、 庭へと放してやった。 さて、次はどんなゆっくりが来るかな・・・ 完 あとがき どうでしたか?こういう系のを作るのは初めてでした。 なので凄く変な物語になってしまいました。 後、私がhttp //ameblo.jp/t17650/で作ったものをここにも貼りました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/368.html
~プロローグ~ 「まりさっっ!なんでれいむをゆっくりさせてくれないの!」 「れいむが「えっとう」ようの、「ごはん」さんを、ぜんぶたべちゃったから...もう「ごはん」さんないよ....。」 「はぁぁぁぁああ?なにいってるのぉぉぉぉおお!れいむは、こそだてでたいへんなんだよぉぉぉぉぉおお!「ごはん」さんいっぱいいるんだよおぉぉぉお! 「ごはん」さんを、もってくるのは、まりさのしごとでしょぉぉぉおおお!」 「...ゆぅ...だからといって「えっとう」ようの「ごはん」さんをぜんぶたべちゃうなんて.....。」 「なんどもいわせないでよ!れ・い・む・はっ!こそだてたいへんなんだよぉぉぉぉおおお!!」 「おきゃーしゃん!おにゃかちゅいたー!」 「ちゅいたー!!」 「あらあら、おちびちゃんごめんねぇ。このぐずまりさが「かいっしょう」ないから.....」 「ぐずなちちおやは、ゆっくちしてにゃいで「ごはん」しゃんよこせぇぇぇ!」 「よこちぇー!」 「ゆひぃぃぃ...おちびちゃん、そんなこといったって、おそとは「ゆき」さんがいっぱいだよぉ...「かり」なんかできないよ...」 「ぐずまりさの「かいっしょう」なしぃぃぃ!!........ごめんねぇおちびちゃん、おかーさんが「ぺ~ろぺろ」してあげるから、がまんしてね~」 「おかーしゃんの「ぺ~ろぺろは、とってもゆっくりできりゅ~♪」 「でっきりゅ~♪」 「...おとーしゃん....おとーしゃん...まりちゃはだいじょぶだよ...まりちゃはだいじょぶだから...ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 「おちびちゃん....やさしいこ...おとーさんは、ゆっくりしているよ.....さぁ、おとーさんのおぼうしのなかにおはいり。おとーさんの ふかふかの「かみのけ」さんのべっとで、すーやすやだよ。」 「...ゆぅ..あちゃちゃかいよ...おとーしゃんのおぼうちは、すごくゆっくりしているよ....」 ここは都会から離れた農村地帯の一角。周囲は見渡す限り収穫の終わった水田が広がる荒涼とした冬の水田地帯。 季節が冬と言う事もあり水田には水は張られていなく、ただ収穫が終わった稲の株が整然と並んでいるだけであった。 この、ゆっくり一家が住んでいる場所は水田地帯を縫って走る灌漑用の川に沿って自然に生えて大木となった柳の木の根元。 そこに掘られた横穴に住んでいる、典型的な「野生のゆっくりの巣」だ。 外見はすっかり越冬に向けて出入り口を堅く閉ざされ準備は万端かのように見えるが中はそうでもなかった。 まだ冬はこれからが本番だと言うのに、父親のまりさが秋に必死になって集めて備蓄しておいた越冬用の食糧を母親のれいむが全部食べてしまったらしい。 そんな下衆な「れいむ」と一緒に暮らすのは、気の弱い「まりさ」で、2匹の間には3匹の子ゆっくりが居た。 長女れいむ、次女れいむ、末っ子まりさである。 母親のれいむは同じ種族だと言う事から、3匹の子ゆっくりの中の「れいむ種」の2匹ばかりを可愛がり、残りの1匹の「まりさ種」は、もっぱら父親のまりさが 面倒見ているようだ。 数日後.... 「....ゆぅ...ゆぅ...ゆぅ...」 「おちびちゃん...ねてる?.......ゆぅ..ちゃんと「す~やすや」しているわね......。」 「ちょっとぉ!まりさ!きいてる!?」 「...ゆ..ゆう...なあに...れいむ.................まりさ....まだねむいよ..」 「もう、「げんっかい」だよ!!!」 「ゆゆ!いきなりなに?れいむどうしたの?」 「このままじゃ、れいむもれいむのおちびちゃんも「うえっじに」だよ!」 「ゆぅー!......おちびちゃんにきかれちゃうよ!れいむはゆっくりおちついてね!」 「おちびちゃんたちは、ぜんぜんゆっくりできなくてねているよ!そんなことより、どうすんのおおおお!れいむぜんぜんゆっくりできてないよ!」 「....だって...れいむがぜんぶ....「えっとう」ようの....」 「はぁぁ?いっつもいっつも、くちをひらけばそれをいうのね!なんどもいってるでしょおおお!れいむはこそだてがたいへんなんだよぉぉぉおお! だから「ごはん」さんもいっぱいたべなきゃなんないんだよぉぉぉお!!「こそだて」は、たいりょくがいるのよぉぉぉ!!」 「.......ゆぅ。」 「まりさ!」 「ゆぅ?!」 「....ぉ...ぉ......」 「...ゆぅ?よくきこえないよ」 「....ぉ.....ぉ....おた...」 「...ゆぅ?」 「「「おたべなさい」しなさいよ!!!!」」」 「ゆぴっ!」 「このままじゃみんな、「うえっじに」だよ!「かり」ができないんでしょぉぉぉ!かぞくをゆっくりさせられないのなら「せきっにん」とって......」 「「おたべなさい」しなさいよ!」 「ちょ!ちょっとまってよれいむ!いきなりなにいうの?」 「まてないよ!いったいれいむは、なんにち「む~ちゃむちゃ」してないとおもってるのっ!?」 「...そ...そんな.....れいむは、ゆっくりおちついてね。」 「れいむはこそだてがたいへんなのよぉぉぉおおお!」 「......ゆぅ....ひとばんだけかんがえさせて....」 「......ふんっ!ひとばんだけよ!」 「.....おとーしゃん....おとーしゃん...」 いつものように父親のまりさの帽子の中で眠っていた、子まりちゃが声をかける。 「ゆ!おちびちゃん起こしちゃった?おちびちゃんは、おとーさんのおぼうしのなかで、ゆっくりねていなさい。」 「......おとーしゃん....「おたべなさい」ってにゃに?にゃんだかゆっくちできないにょ..。」 「ゆゆ!な・なんでもないよ!!おちびちゃんはゆっくりねていなさい」 「........ゆっきゅりりきゃいしちゃよ...おやしゅみなしゃい...おとーしゃん」 家族が寝静まった深夜.... 「...ぉ....ぉ....おちび...」 「...ぉ...おちびちゃん...」 「おちびちゃん...おきて...」 「ゆぅ?なあに~?...おとーしゃん、まりちゃまだねむいよ。」 「いいかい?おちびちゃん、これからおとーさんのいうことを、ゆっくりよくきいてね。」 「...ゆぅ。」 「おとーさんは、これから「おたべなさい」するよ。」 「おたべなちゃい?にゃにそれ?」 「おちびちゃんは、とってもゆっくりしたゆっくりだからひとりでもだいじょうぶ。だから、あんまりさみしがらないでね。おちびちゃんなら、 りっぱなゆっくりになって、とてもゆっくりした、おとーさんになれるよ。」 「ゆぅ?なにいっちぇるの?おちゃべなちゃいってにゃに?おとーしゃん、とっちぇもゆっきゅりしちぇないよ。にゃんだかさみしそうだにょ。」 「まりさのかわいいおちびちゃん.....さようなら...」 「ゆ?ゆ?ゆゆ!ゆぇ?お・おとーしゃん?」 「おたべなさい」 「ゆぴ!おとーしゃん?おとーしゃん!ねぇきいちぇるの?おとーしゃん!!ねぇ!ゆっくちおへんじしてね!おとーしゃん!...ねぇ... まりちゃいいこになるから.....おねがいだきゃら....おとーしゃんおへんじしてよおおおおお!!」 「おたべなさい」宣言した父親のまりさの体は、宣言の直後から謎の生命体「ゆっくり」から急速に何の変哲も無い「饅頭」に変わっていった。 体内の餡は活動を停止し、ただの餡子に。 常に艶やかに光輝いていた金色の髪の毛からは光沢が失せた。 ガラス細工の調度品のような美しさを湛えていた眼球からは、みるみるうちに光が失われ白く濁り始めた。 そこにあるのは、息子の子まりちゃが尊敬と信頼していた父親のまりさの形をした「饅頭」であった。 「なぁに?さっきからうるさいわよ!おちびちゃん!!」 「おきゃーしゃん!おきゃーしゃん!おとーしゃんが!おとーしゃんが!」 「ゆぅ?まりさ?....まりさー?..まりさ!.....ゆっはぁあああ!!やっと「おたべなさい」したのね!ゆふ~ん♪さっそく「あじみ」するのよん♪」 そう言うと母親のれいむは、おもむろに自分の伴侶であった父親のまりさの頬を食いちぎった。 「ゆぴっ!おきゃーしゃん!いっちゃいにゃにしゅりゅのー!!」 「むーちゃ!むーちゃ!.....それなり~....」 「ゆげええええええ!おきゃーしゃん!にゃんでおとーしゃんを「む~ちゃむちゃ」するのー?!」 「あじはそれなりねぇ~さいごまでれいむをゆっくりさせない「かいっしょう」なしだったわ~...しょうがないから、このうつくしくけだかい れいむが、たべてあげるわ!こうえいにおもっていいよ!」 「おぎゃぁぁぁあああじゃぁぁぁん!おどーじゃんだべちゃだみぇええー!」 「さっきからうるさいわね!ぜんぜんゆっくりできないわ!れいむの「すーぱーむ~ちゃむちゃたいむ」をじゃまするおちびちゃんは、げすよ! げすゆっくりよ!」 「ゆ!ゆぎゃああああ!!まりちゃげしゅにゃの?げしゅにゃのぉぉぉおお?!!ゆげぇぇぇぇええ。」 信頼と尊敬のシンボルであった父親のまりさを母親のれいむが食べている、そんな現実でさえ耐え難いことなのにも関わらず、自分の母親から ゆっくりの中の最高の蔑称である「ゲス」と罵られるどころか「ゲス」の烙印まで押された。 子まりさの心はズタズタに引き裂かれ精神性の餡嘔吐を何度も繰り返した。 「ゆぅ?....ゆ!ゆゆ!おかーしゃんにゃにたべちぇるの?...おかーしゃんばっかりじゅ~る~い~!....にゃんだかとてもゆっくりするいいにおいが するんだよ~♪......ゆゆ!!これ「あまあま」だよ!とってもゆっくりしちぇいるよ!!!ゆわーい!...れいむもむ~ちゃむちゃしゅる~♪ むーちゃ!むーちゃ!....これすっげうみぇっ!めっちゃうみぇっ!」 「ゆええええん!おにぇーちゃん!おきゃーしゃん!じゅるいいいい!!れいみゅもむ~ちゃむちゃするよっ!む~ちゃ!む~ちゃ!」 「ちあわちぇえええええぇぇぇ」 「ちあわちぇ!ちあわちぇ!」 母親と子まりちゃの大声で起き出した姉のれいむ達は目ざとく母親が食べている父親のまりさの亡骸を見つけ即座に食いついた。 顔中を父親の体内餡であった餡子だらけにして、意地汚く父親のまりさの亡骸を一心不乱に貪り食い始めた。 「ゆわああああ!おにぇーちゃんにゃめてぇぇぇ!!それ、おとーしゃんだよ!おとーしゃんたべちゃだめぇぇぇ!!」 「ゆぴっ!おとーしゃん..........おとーしゃんおいちいいね~♪」 「おいちいにぇ♪」 姉のれいむ達は、今食べているのは父親の亡骸と理解したが大して問題ではなかったようだ。 「ゆわーん!やめちぇにぇ!やめちぇにぇ!」 そう言うと子まりちゃは実力行使で体当たりをして、どんどん食べられていく父親のまりさの亡骸を姉のれいむ達から守ろうとしたが。 「ちゃっきからうるしゃいよ!まりちゃ!」 ドン! 子まりちゃは長女のれいむに体当たりをされて、母親のれいむの方に弾き飛ばされ無様に転がった。 「ゆぎゃああああ!いぢゃいよ!いぢゃいよぉぉおお!おきゃーしゃん~おにぇーちゃんがいじめりゅぅぅぅ!」 「さっきからじゃまだっていってるでしょぉぉぉお!」 母親のれいむは、そう怒鳴ると顔の両側に垂れている「もみあげ」を振って子まりちゃを弾き飛ばした。弾き飛ばされた子まりちゃは、 巣穴のの壁に激突して力なく転がり、白目を剥いて失神した。 時折、痙攣と同時に口から泡状になった体内餡を吐き出し、断続的に「しーしー」を漏らして地面を濡らしていた。 そして月日は流れ、季節は春に変わっていた....... 越冬中に父親のまりさを失ったこの一家の出入り口は既に解き放たれいて、春の暖かなそよ風が巣穴の奥まで春の爽やかな息吹を送りこんでいた。 「まりさ!なんなのこれはぁぁぁぁああ!ばかなの?しぬの?!」 ~家族想い~ 「....ゆぅ...まりちゃ....まりちゃ、ちゃんとおぼうちいっぱいに、「ごはん」さんもっちぇきちゃよ....にゃのに...にゃんでおきょるの?」 「はぁぁぁぁぁあああ?!なにいってんのぉぉぉおおお!おかーさんはこそだてで、たいっへんなんだよぉぉぉおお!ばかなの?しぬの?」 「おきゃーしゃん!もう、おしょとはぽかぽかさんだよ!「くさ」しゃんだって「おはな」しゃんだって、「むし」しゃんだって...いっぱいだよ! 「ごはん」さんいっぱいだよ!にゃんでおうちのなかにいりゅの?!おそとにでて、じぶんでむーちゃむちゃするんだじぇ!」 子まりちゃが最後の台詞を言い放ったのと同時に母親のれいむの「もみあげ」が「ブンッ!」と空を切る音を上げて横殴りに子まりちゃを打ち払った。 「ゆぴぎゃぁぁぁぁ!いーぢゃーいぃぃぃいい!まりちゃの...まりちゃの...おきゃおしゃんがぁぁぁ..」 「このげす!あんたはげすよ!げすゆっくり!!いったいなにを「かんっちがい」してんのぉぉぉおお!おかーさんはこそだてがたいっへん なんだよぉおぉお!わかってるの?!!おかーさんもおねーさんたちも「れいむ」なんだよぉぉぉ!れいむは「おうた」がじょうずで、みんなを ゆっくりさせるんだよ!!れいむは「こそだて」がじょうずなんだよぉぉ!とってもゆっくりした、おちびちゃんでみんなをゆっくりさせるんだよぉぉ!」 「あんたは「まりさ」でしょぉぉぉおおお!!まりさは「かり」しかできないでしよぉぉぉお!!ちゃんと「かり」をして、いっぱい「ごはん」さんを もってきて、れいむをゆっくりさせるのがあたりまえでしょぉぉおおおおおお!!ばかなの?!ばかなんでしょ!げすなんでしょ!しぬの?! しぬのぉぉぉぉおおお?!!」 春になり巣穴の周りにも「ゆっくりの餌」となる草花や昆虫があちこちに見えるのに母親のれいむと姉のれいむ達は巣穴から出ようとせず、 食料となる餌は子まりちゃが見つけて、まだ小さな帽子に詰めて運んでいた。それは自主的な行動ではなく母親のれいむの命令だった。 母親のれいむと姉のれいむ達の言い分はこうだ「自分達は「れいむ」なので、子育てと歌を歌うだけで良い。餌の確保は狩りが得意な「まりさ」の 仕事だ」と.....心の底からそう思っているらしい。 「まりちゃは...まりちゃのおぼうちは...これだけしか「ごはん」しゃん....はいらにゃいよ....」 「はぁぁぁぁあああ!!?ばかなの?しぬの?!なら「いっかい」だけじゃなく「にかい」「さんかい」....「いっぱい」もってくればいいだけ でしょぉぉぉぉおお!!すこしはあたまつかいなさいよ!」 「....まりちゃは....まりちゃは...まりちゃはいつ、む~ちゃむちゃできゅるの?.....」 「......そんなことしらないわよ!おかーさんはこそだてがたいっへんなんだよ!!!!!」 「ゆぇ!ゆぇぇぇぇ!!ごはんしゃん!ごはんしゃん!!ごはんしゃーん!!」 「うるっさいわねぇ!!そんなにたべたかったら、はやくもってこいよぉぉぉお!!いっぱいでいいからねー!」 そんな日々が続いた.....。結局子まりちゃが餌にありつけるのは、日の出から起き出して餌を集め歩き、まだ小さな帽子に餌を詰めては巣穴に運ぶ。 それを一日に何往復も繰り返し辺りが暗くなるまで続いた。日没で辺りが暗くなって餌が集められなくなった所で巣穴に戻り。 満腹で眠っている家族を横目にぼそぼそと独りぼっちの食事を始める。 母親のれいむと、姉のれいむ達は毎日豊富な餌を食べて醜く太り、元来の「ゆっくり」のような丸い体型を維持出来なくなった。 醜く縦長にでっぷりと太った母親や姉のれいむ達。しいて言うのなら「なすび」の様な体型だ。 子まりちゃは横倒しになって、地面に転がる「なすび」の様に眠る家族達を見て「なんでこうなったのだろう?」と自問自答を繰り返した。 そして、独り寂しく自分で集めた餌を貪る。 「.......ちあわしぇぇ.................ちあわせえしぇええ!!」 「....げしゅうるしゃい!...むにゃむにゃむにゃ......。」 独りぼっちの食事....独りぼっちの「ちあわせええ」......... 「....おとーしゃん.....。」 ~あおむし~ 「まりさ!まりさ!このぉぉぉぉ!げすまりさ!いいかげんにおきろおおお!!おかーさんは「こそだて」がいそがしいんだよ!はやくかわいい おちびちゃんの「あさごはん」さんをもってこい!いっぱいでいいよっ!」 「...ゆぴっ!....ゆゆゆゆ...ゆっくりおきたよ....おきゃーしゃん....まりちゃもおちびちゃんだよ....。」 「はぁぁぁああああ?!あんたは「まりさ」だろぉぉおおお!「ごはん」さんをもってくるのがあたりまえでしょおおおおお!」 「.....ゆぅ....ゆっくりいってきまーす。」 「ちゃんとひとのはなしをきけぇぇぇええ!おかーさんは「はやく」といったんだよっ!ぐずぐずするな!げす!」 毎日母親から受けるこの罵声、当初は「ゲス」と言われただけで落ち込んだものだが毎日言われているため、今はもうどうでもいいと感じるようになった。 変わったのは内面だけではなく外見もすっかり変わってしまった。 毎日毎日食っては寝て、排泄以外は滅多に巣穴の外には出ず、一日の大半は巣穴の中で母親のれいむからの溢れるほどの寵愛を受け、 自由気ままに歌を歌っては、楽しくゆっくりと過ごしている姉のれいむ達とは違い。 父親のまりさ譲りのキラキラと光り輝いていた金色の髪の毛は埃にまみれてすっかりと艶をなくしてボサボサになり。 自慢のお飾りである帽子は薄汚れ、所々ほつれてきた。 すべすべで真っ白だった体も生傷が絶えず、いつも泥で薄汚れていた。 自慢のあんよも毎日の過酷な狩りでガサガサにひび割れ、ひびの奥にはうっすらと体内餡が滲んでいた。 「....ゆぅ....おとーしゃん....まりちゃは、おとーしゃんに「ぺ~ろぺろ」してほちぃよぅ....おとーしゃん....にゃんで...にゃんで... にゃんでまりちゃをひとりぼっちにしたの?.....ねぇ....おとーしゃん....。」 子まりちゃは跳ねる度に激痛が走る足をかばってズルズルと這うように餌を集めを始めた。 朝露が入った花や、小石をどけてその下に居たミミズなどを捕まえ、帽子の中に詰め込めるだけ詰めて歩いた。最低3品の食料を調達しないと、 母親のれいむに罵声を浴びせられ、体当たりで巣穴の壁に弾き飛ばされる。過去に何度も味わった折檻だ、言い訳は一切通用しない。 「....あとひとちゅ.....あとひとちゅ.....」 子まりちゃは、うなだれて地面を眺めながら独り言を繰り返す。 「ゆぁ!「あおむし」しゃんだ!「あおむし」しゃん~♪ゆっくりおぼうちにはいっちぇにぇ♪」 子まりちゃは偶然にも母親のれいむの大好物の「あおむし」を見つけた。子まりちゃは足が痛むのも忘れて、足取り軽く軽快にポンポンと跳ねながら 母親と姉達が居る巣穴を目指した。 「ゆふふ~ん♪「あおむし」さんは、とってもゆっくりしているにぇ~♪おきゃーしゃん、ゆっくちしちぇ、まりちゃのこちょほめちぇくれりゅかな~?」 子まりちゃは褒められたかった。 褒められて「ゆっくり」した気分になりたかった。「ゆっくり」にとって「ゆっくりする」という事は、この世に生を受けて一番最初に渇望し、目的になり、 目標となって、生きる意味になる大事な事だ。 「ゆっくりする」と言う事は「ゆっくり」達の「生きる意味」なのである。 「ゆっくちただいま~♪まりちゃかえってきちゃよ!」 「おそい!いったいなにやってたのぉぉぉおお?!ばかなの?!」 「まりちゃ...いっぱいいそいだよ...でも、ほら!おきゃーしゃんのだいすきな「あおむし」しゃんだよ!!「みみず」しゃんもいっぱい!!」 「どれ、ちょっとかしなさい!!.....「おみずのおはな」さんが「いち、に、さん」。みみずさんが....いっぱい。「あおむし」さんが....!!!」 「おきゃーしゃんのだいすきな「あおむし」さんだよ~♪まりちゃがんばったよ~♪」 「はぁぁぁあああ?!!なんで「いっぴき」だけなのぉぉぉお?!いいかげんにしろよ....このげす!!!」 「ゆ!...ゆびぇぇぇぇぇ!!まりちゃがんばっちゃのに...いっぱいがんばっちゃのに...にゃんでおきょるの?「あおむし」さんは、めったに いないのに..。」 「「いっぴき」だけじゃたりないでしょぉぉぉお!「かず」もかぞえられないのぉぉ?!やっぱりげすゆっくりは、げすだわ!」 「ゆびゃぁぁぁぁぁん」 今日こそは母親のれいむに褒めて貰えるとそう確信していた、やっとゆっくりできると思い込んでいた。 その分だけ子まりちゃの受けたショックは、いつもより大きかった。 母親のれいむと姉のれいむ達はショックで泣き崩れている子まりちゃを尻目に醜く太った体を揺らしながら、子まりちゃが集めた餌を貪り、 あっという間に平らげてしまった。 「まりさ!おかーさんたちはこれから「すーぱーす~やすやたいむ」だから、おかーさんたちがおきるまでに「おひるごはん」さんをよういするんだよ!」 「.....まりちゃなんにもたべちぇない....」 「はぁ?!あんたが!「ごはん」さんをいっぱいもってこないからでしょぉぉぉお!わるいのはいつだってまりさでしょぉぉぉお!」 「....ゆぅ。」 「まりちゃ!おねーしゃんに「あまあま」な「おはな」さんもってくるんだよ!いっぱいでいいからね!わかった!?げ~すぅ~♪」 「れいみゅにもいっぱいだよっ!げ~しゅ~♪」 そう言うと母親と姉達はゴロンとなすび型に太った体を地面に横たわらせ昼寝を始めた。 「..にゃんで...にゃんで...」 子まりちゃは深い悲しみに打ちひしがれながら、とぼとぼと巣穴の横に群生しているアカツメグサの所に歩みを進めた。 「この「おはな」しゃんは「あまあま」なあじがする「おはな」しゃん。おねーしゃんが、だいしゅきな「おはな」しゃん...」 「おとーしゃんは、おしえてくりぇた...この「おはな」しゃんの「あまあま」は、いちゃいのをゆっくりしてくれりゅ...」 そう言うと子まりちゃはアカツメグサの花びらを毟って、根元に溜まった蜜を足にすりこんだ。 「ゆぅぅぅ~あんよしゃん、ゆっくちにゃおってにぇ...。」 .............. .......... ...... ... . ~告げ口~ 「おかーしゃん、れいみゅ「す~やすや」のまえに「うんうん」してくりゅよ!」 「れいにゅもしゅりゅよ!」 「ちゃんとおそとでするのよ~。」 「ゆっくちりかいしたよっ!」 「ゆっくちりきゃいしちゃにょ!」 「れいむのおちびちゃんはとっても「ゆうっしゅう」でゆっくりしているわぁ~♪」 「ゆんしょ、ゆんしょ.....ゆぅ、このへんで「うんうん」するよっ!れいみゅの「すーぱーうんうんたいむ」だよっ!」 「れいみゅも、ちゅーぴゃーうんうんちゃいむ!」 「ゆひぃぃ......ちゅっきりぃぃぃぃ!」 「ぢゅっぎりぃぃぃぃい!」 「ゆ?...ゆゆぅ?おにぇーしゃん.....ありぇ...げしゅじゃにゃい?」 「ゆう、げすのまりしゃだね。...いったいなにしちぇるのかな?」 .............. .......... ...... ... . 「「おはな」しゃん「みみず」しゃん、.....あとひとちゅ.....ゆゆゆ!!「あおむし」しゃん!ここにも「あおむし」しゃん!ゆわ~い♪」 「「あおむし」しゃ~ん、ゆっくちおぼうしのなかへ~♪とってもいいにおいだにぇ~♪」 「ゆぴ!また「あおむし」しゃん!!!!きょうはゆっくちのひ~♪ .....ゆぅ...まりちゃ、おなかしゅいたよ....ゆわ...ゆゆ..おいししょうだにぇ~いいにおいだにぇ~...む~ちゃむちゃしたいにぇ~... 「あおむし」しゃん...とってもゆっくりしているんだにぇ~...ゆぅ...」 「ゆ!まりちゃ、ゆっくちおもいついたよ!!!!」 「「あおむし」しゃん、「いち!」...おきゃーしゃん、おこっちゃ。...ゆぅ。」 「おぼうちのなかに、「あおむし」しゃん「に!」....おきゃーしゃん....おこられにゃい!」 「ここにも「あおむし」しゃん!!!!...まりちゃ、む~ちゃむちゃ。.....おこられにゃいっ!」 「ゆっくちいただきま~しゅ♪む~ちゃ♪む~ちゃ♪...ゆゎゎゎゎ~♪おいちいいいいいいい!!!ちちちち.....ちあわちぇ~♪「あおむし」しゃんは、 とってもゆっくちしたあじなのにぇ~♪」 初めて食した青虫、それは今までに経験した事が無い程の美味しさ。子まりちゃは、その香りと味に魅了され酔っていた。父親のまりさを失ってから 久しく「ゆっくり」できていなかった子まりちゃ...とても甘美で、ゆっくりとした、ひと時であった...。 だが、その一部始終を見ていた姉のれいむ達... .............. .......... ...... ... . 「みた?」 「みちゃ!!げしゅのくしぇに、「あおむし」しゃんむ~しゃむしゃ!!」 「おかーしゃんおこるよね!」 「おこりゅ!」 「「せいっさい」だね!」 「れいみゅ、おきゃーしゃんにいう!」 「そうよ!おかーしゃんに「ほうっこく」よ!」 .............. .......... ...... ... . 「ゆっくりただいま~♪おきゃーしゃん!「あおむし」しゃんだよ~♪こんどは「いち」じゃないのにぇ~♪」 バッチィィィン!!! 「ゆぴぇ!...いじゃい....いじゃいのじぇええええええええ!!!!!まりちゃのほっぺたしゃんが、あちゅいいい!!」 ドスンッ! 「ゆげぇぇぇぐるじいいい...あんござんでぢゃうぅぅぅ...おかーしゃん、もうやべでね!やべでねっ!...ゆごぉぉぉぉ...ちゅ・ちゅぶれりゅうう...。」 ブンッ!!.....バッチィィィイン! 「お!おしょりゃ~....ゆげっ!ゆびっ!ゆびっ!...にゃんで...にゃんで...もう..やべで....くだしゃ...い」 母親のれいむの好物である青虫を2匹も調達できたという結果に満面の笑顔で帰宅した子まりちゃを待っていたのは、母親のれいむの笑顔ではなく。 実の子に振るわれるとは理解できない程の暴力だった。 最初に全身の力を使って繰り出される「もみあげビンタ」あまりにも激しい衝撃だったのか痛みが襲ってくるまで一瞬間が空くほどだ。 既に痛みというより「熱い」と感じる衝撃に子まりちゃは「しーしー」を漏らした。 次に子まりちゃのおかげで太りに太った体で躊躇無く押しつぶす。外からの強大な圧力で行き場の無くなった体内餡が口から押し出され、 先ほどから漏らしていた「しーしー」が押しつぶされると同時に勢いよく噴出す。 最後に子まりちゃに齧りつき、子まりちゃを力いっぱい巣穴の壁に叩きつける。子まりちゃは涙と涎と「しーしー」を撒き散らしながら空中で回転し、 巣穴の壁に叩き付けられた。 決して我が子には振るってはいけないレベルの暴力だ。 「まりさ!あんたってこは!ほんとうに「げす」でゆっくりしてないこね!おかーさんのだいすきな「あおむし」さんをたべやがってぇぇぇ!!」 怒り狂う母親のれいむの後ろからニヤニヤと姉のれいむ達が顔を出す。 「れいむちゃんとみてたよっ!」 「れいみゅもみちぇちゃよっ!げしゅのくしぇに「あおむし」しゃんたべちぇた!」 「ゆ”ゆ”ゆ”...ゆびぇ...なんじぇ...なんじぇ...」 「ゆっくりできないげすはしねぇぇぇ!!」 「ゆびぇぇぇぇ!!!」 子まりちゃは逃げた。確実に次は殺されると本能が囁く。満身創痍の体に鞭打って必死に逃げた。行き先も考えずに闇雲に走り出した。 いつもは避けていた縁がギザギザの草が生い茂る草原を駆け抜け、全身を草に切り刻まれながらも走り抜けた。 すると急に目の前が開けたと思った矢先、足元にあった地面が突如として消えた。 「ゆぁぁぁぁぁ!お・おしょら~!」 ビッターン! 「いっじゃぁぁぁぁ~い!あんよさん!あんよさんが!!おかおしゃんもいだいぃぃぃぃ!」 「ゆぁ!ゆぁ!いししゃんゆっくりどいてね!ゆああああ!こっちにもいししゃん!!...きょ...きょきょは....どきょ?」 子まりさは自分がどこに居るのか理解できていない。目の前には石の壁が、後ずさりしてみると後ろにも石の壁が。 そう、子まりちゃは落ちたのだ。コンクリートで出来た水路の底に...... 春の日差しが照らす水の流れていないコンクリート製の水路。子まりちゃにとって、そこはまるで白い砂漠のように見えた。 「..ゆ..ゆう..いぢゃいよ...おとーしゃん...ここ...どきょ?」 ~白い砂漠~ 子まりちゃが落ちたのは、まだ春先なので水が流されていない水田用の灌漑水路であった。 その水路はコンクリート製のブロックが並べて作られていて、ブロックの形はカタカナの「コ」の字を90度右に回転させたような形だ、 ブロックの底から縁までの高さが50センチ、底の幅が40センチほどの大型な物だ。 成体となったゆっくりでも這い上がることは不可能な高さ、まして子ゆっくりのまりさには到底脱出は無理だ。 「ゆぅ...いしのかべしゃんだ....ゆっくりどいちぇね....まりちゃ「の~びのび」しゅるよ!............とどかにゃい....。」 「ゆええええええ!だしちぇ~!だしちぇ~!」 子まりちゃはなんとかして脱出を試みたが無駄な足掻きだった。いくら頑張って体を伸ばしても所詮子ゆっくり、全然届かない。 必死に助けを呼んではみたけど、ただ自分の声が水路に響くだけであった。 「あぢゅい....あぢゅいよ....おそとはどきょ?.....あんよしゃんがへんだよ....あんよしゃん、ゆっくちうごいちぇにぇ...。」 春の日差しに焼かれたコンクリート製の水路は非常に熱く、子まりちゃが歩くたびに容赦なく足を焼いて歩行を困難にさせていった。 それでも子まりちゃは歩いた、この先が一体どうなっているのもわからずに。ただ、ひたすら歩いた。 「じめんしゃん!ゆっくちしてね!とってもあぢゅいよ...まりちゃのあんよさんが、いちゃがってるよ...」 歩くたびに先ほど落ちた時の衝撃で破れた足の一部から体内餡が漏れる、だからといって熱く焼けたコンクリートの上を這って歩けば痛みと熱さの 二重苦だ。子まりちゃは力なく小さくポンポンと跳ねて出口を探した。 .............. .......... ...... ... . 「くっそぉぉぉおお!!あのげすどこへいった!!..........ふんっ!あんなげす、ずっといなくなればいいよっ!」 巣穴から飛び出し逃げていった子まりちゃを追って途中まで追いかけていた母親のれいむは太りすぎのため早々に子まりちゃを見失った。 母親のれいむはブツブツと悪態をついて重そうな巨体を揺らしながら巣穴に戻って行った。 「む~ちゃ♪む~ちゃ♪これめっちゃうっめ!めっちゃうっめ!」 「うっめ!うっめ!」 「ゆゆ?おちびちゃんなにを「む~しゃむしゃ」しているの?......ゆあああああ!!なにやってるのぉぉぉおお!!それはおかーさんの 「あおむし」さんでしょぉぉぉおお!!」 「ちちちちちちあわわしぇぇぇぇぇ!」 「むっちゃちあわしぇ!ちあわしぇ!」 「ちょ・ちょっとおおお!!なにが「ちあわせええ」よ!いいかげんにしてよね!」 「さっきからおかーしゃんうるちゃいよ!れいみゅおこったよ!ぷっきゅぅぅぅうう!」 「ぷきゅ!」 「ゆがーん!なんでおかーさんに「ぷくー」するのぉぉ!?れいむのかわいいおちびちゃんたちぃぃぃ!」 「この「あおむし」しゃんは、れいみゅがじめんさんにいたのをみちゅけたんだよっ!ぷっきゅぅぅ!」 「おにぇーちゃんは「かり」のめいじんだにぇ!ぷきゅ!」 先ほどの折檻にて子まりちゃの帽子から落ちた餌は地面に散らばり、それを見つけた姉のれいむ達はすかさず食いついた。 とてもゆっくりとした香りの青虫に齧りつき至福の時間を楽しんでいた。 そこに母親のれいむが子まりちゃの追撃に失敗して巣穴に戻った。大好物であった青虫は既に溺愛していた姉妹に平らげられていた。 他にミミズも居たのだが、既に地中深くに潜った後である。 「...ゆぅ...「あおむし」さん...たべたかったわ..しょうがないから「みみず」さんでも....あれ?あれ?...おちびちゃんたち「みみず」さんは? まさかおちびちゃんたち「みみず」さんまでたべちゃったのおおお?!」 「うるっしゃい、ばばぁだね!「みみず」しゃんにゃんかしらないよ!でびゅのばばぁは「おはな」さんでもたべていればいいよっ!」 「でびゅのびゃびゃ...でびゅの...でぃぶ!でぃぶ!!!」 「どぼぢでそんなこというのぉぉぉ!れいむは「でぃぶ」なんかじゃないよ!「おうた」がじょうずで「こそだて」もとくいなんだよぉぉぉ!!」 「...ゆぅ..れいむのかわいいおちびちゃん....む~しゃ..む~しゃ..あら?「あまあま」でけっこうなあじよ!....「おはな」うっめ!!これうっめ!! ...ちあわせえええええ....え?ちあわせええええええええええええ!!!....どぼぢていっしょに「ちあわせええ」してくれないの!!おちびちゃん!」 「...うるしゃい!!」 「れいみゅたちは「すーぴゃーしゅ~やしゅやちゃいむ」だよっ!げしゅなでぃぶはゆっくちだみゃっててね! 「ゆがぁぁぁぁぁんんん!!」 母親のれいむは、仕方がなくその辺に転がっていたアカツメグサの花を食べてみたところ以外にも美味しくて全部平らげた。 アカツメグサの花を食べて満足した母親のれいむは「ちあわせええ」と叫ぶが、姉のれいむ達は既に寝る準備中だ。 「ちあわせええ」をするのが複数だと満足感が数倍になるが、単独でいくら「ちあわせえ」と叫んでも猛烈な孤独感が溢れるだけだった。 母親のれいむは寵愛の対象だった姉のれいむ達が一緒に「ちあわせええ」をしてくれると思い込んでいたが、結果は無視だ。 母親のれいむは、どうしても一緒に「ちあわせええ」してもらいたくて大きな声で二度目の「ちあわせええ」をするが、姉のれいむ達かに 「うるさい」と一蹴されるだけであった。 数時間後...... 「...ゆぅ?...ゆっくりおきたわ。おちびちゃんたちもおきなさ~い。おかーさんと、おそとで「こ~ろころ」しようね~♪...あら?...「あめ」さん... 「あめ」さんはゆっくりできないわね~。しょうがないから「おうち」で「こ~ろころ」するわよ~♪さぁ、おっき!おっき!」 「....だまれ!...」 「....れいみゅの「すーぴゃーしゅ~やしゅやちゃいむ」をじゃましゅりゅな!...ゆぅ...ゅぅ...」 「ゆがーん!!!!!」 .............. .......... ...... ... . ~雨とギフト~ 「ゆぅ..いじゃいよ...もう、うごけないよ...あししゃんゆっくちうごいてね........あじゅい...」 ポツ........ポツポツッ..... 「ゆぴ!...おみじゅしゃん?...」 ザァアアアア..... 「ゆあー!!!「あめ」しゃんだー!!「あめ」しゃんはゆっくりできないにょー!もういやぢゃ!おうちかえりゅ!......おうちはゆっくりできにゃい...」 「あししゃん!ゆっくちぎゃんばちぇにぇ!まりちゃいぢゃいけど「ぽんぽん」しゅりゅよっ!」 雨、ゆっくりにとっては降雨ほど恐ろしい自然現象は無い。大量に降り注ぐ雨は、ゆっくりの皮を確実にふやかして破壊し、確実に死に至らしめる。 子まりちゃは足の痛みに耐えながら全力で跳ねた。先ほどとは違い、今度は灼熱のコンクリートに足を焼かれずに済んだ分、早く跳ねる事が出来た。 「ゆぇぇぇぇぇええ!「あめ」しゃんゆっくりしてね!こっちこないでにぇ!.....ゆぁ!!!「穴」しゃんだああああああ!!ゆっくり入るよ!!」 突然、子まりちゃの目の前に現れた「穴」それは水路に50メートル間隔で設置されている土管であった。なぜ土管があるかと言うと、 土管の上に土が盛られ、車や農機具が渡れるように「道」があるからだ。そんな土管は水路に落ちて出られない子まりちゃが、雨宿り出来る唯一の場所だ。 「ゆふぅー...たしゅかったぁ。....あめしゃんはゆっくりできないにょ...........ゆ?...ゆぴ!...にゃんか....いりゅ!」 暗闇に目が慣れた子まりちゃが見たものは、土管の壁にびっしりと張り付く小さなアマガエルの集団であった。 「ゆひぃぃぃいいい!いっぱいいりゅ~....かえりゅしゃん、ゆっくりしちぇいっちぇね!....ゆゆ?....にゃんだかゆっくりしているよ...ゆわぁぁ... ゆふ~ん♪おいししょうなにおいがしゅりゅんだにぇ~♪」 春先のアマガエルは、まだ大きさも小指の爪ほどの大きさで、鳥類などの外敵も多く本能的に、このような所に集まるのである。 外敵が少なく両生類特有の湿った表皮から水分が失いにくい夜間に活発に行動する事が多いアマガエル。 昼間の土管はアマガエル達にとっては恰好のオアシスであった。 「かえりゅしゃん...いただきま~す♪...ゆぴ!どきょいくのかえるしゃん!まっちえええええ!!!」 いくら小さいとはいえ「カエル」は「カエル」である。俊敏さは、ゆっくりに捕まるほど鈍重ではない。 「...まっちぇ!まっちぇ!.....ちゅっかまえた~♪....む~ちゃ♪む~ちゃ♪....うっみぇぇぇぇぇええ!!めっちぇうっみぇ!...これめっちゃうみぇ! .....ちぃぃあわしぇぇぇぇぇぇえ!!」 「かえりゅしゃんはゆっくりしちぇいりゅにぇ~♪まりちゃ、まだまだ「む~ちゃむちゃ」できりゅよっ!」 俊敏なカエルだが数が圧倒的に多いので子ゆっくりでも闇雲に飛びつけば、なんとか捕まえられる。その味たるや青虫に勝るとも劣らずの美味であった。 子まりちゃは数匹の小さなカエルを食したと思ったら、倒れるように眠った。きっと疲労のピークだったのだろう。 「....むにゃむにゃむにゃ...ゆぅ...ゆぅ...おとーしゃん.....かえるしゃん...おいちいよ...」 .............. .......... ...... ... .
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/615.html
「「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!」」 今、俺を見かけるなり満面の笑みを浮かべて挨拶してきた奴らはゆっくりと呼ばれるナマモノだ。 一見すると下膨れ顔の生首で、跳ね回って喋っているくせにふざけた事に実は饅頭。 子どもの頃から生物学大好きっ子だった俺は、こいつらが大嫌いである。 「れいむはれいむだよ!」 「まりさはまりさだよ!」 しかも、非常に無防備な奴らなので、人間を見かけるとこうやって挨拶をしてきやがる。 れいむと名乗るゆっくりは黒髪と赤いリボンをしている。 そして、まりさと名乗ったゆっくりは金髪で頭に黒いとんがり帽子を乗っけている。 まったく、こんなに無防備なのに自然界で生きていけるとか、ふざけるのも大概にしろよ? 「よお、ゆっくり達。ゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていってね!」」 が、こいつらを愛好するものも少なからずいるので野外で何かするようなことはしない。 ただ、単純かつ素直な性格を利用させてもらって、俺の家までついてきてもらう。 そう、こいつらはちょっと甘い言葉をかければ簡単に引っかかってしまうのだ。 「なあ、ゆっくり達。お兄さんのおうちに来ないか?美味しいお菓子も沢山あるぞ」 「ゆゆっ!れいむおかしさんたべたいよ!」 「まりさも!まりさも!」 いまどき子どもでも引っかからないような手段にあっさり引っかかりやがった。 本当に救いようのない低脳な饅頭だ。 「ゆぅ・・・でも、まりさ、おかあさんに“もりからでちゃだめ!”っていわれてるよ!」 「ゆぅ~・・・れいむもだよ。ゆっくりおもいだしたよ・・・」 「なあに、ばれなきゃ大丈夫さ。それにうちで飼っているぱちゅりーの友達になって欲しいんだよ」 ぱちゅりーを飼っていると言うのは嘘じゃない。もちろん、虐待用であるが。 ちなみに、ゆっくりぱちゅりーは紫の長い髪とナイトキャップ風の被り物が特徴の種族。 俺がぱちゅりー種を選んだのは他のゆっくりより脆弱なので長時間虐待できないからという理由だ。 こんな饅頭どもの為に日長1日虐待なんぞに現を抜かす気にはなれないからな。 「ゆゆっ!ぱちゅりーがいるの?」 「ああ、そうなんだ。でも最近お友達が欲しいって言うんでね」 「ゆっくりりかいしたよ!れいむおにいさんのおうちにいくね!」 「まりさも!まりさもいくよ!」 はい、任務完了。これで後は家まで連れて行くだけだ。 ちなみに一見仲間思いの優しい生き物ぶっているが、結局はお菓子目当てなので誤解しないように。 まったく、偽善まで振りかざすとは、実に唾棄すべき存在である。 「そうか、ありがとう。急ぐからお兄さんが抱えてあげるよ」 そう言って、警戒されないように出来るだけ優しく2匹を抱え上げると、自宅へと急いだ。 俺に抱えられているゆっくり共が「おそらをとんでるみた~い」と言い出したときには、思わず叩き潰しそうになったが。 何にせよ、道中に2匹が恋仲であるがまだ未すっきりである事などを聞き出しながら、無事自宅に到着した。 「さあ、ここが俺の家だ。ぱちゅりーは下の部屋にいるよ」 「ゆゆっ!すごくゆっくりしたおうちだよ!」 「ほんとうだよ!まりさたちのおうちよりゆっくりしてるよ!」 初めての人間の家に入るらしく、えらく興奮しているれいむとまりさ。 そんな2匹に構わず、さっさと下へと降りて行き、薄暗い地下室のドアを開き飼育用水槽が3つ置かれている部屋に入った。 この部屋は虐待用の部屋で、飼育用水槽3つの他に色んな虐待道具が置かれているが、それらの用途を知るのぱちゅりーのみ。 当のぱちゅりーは先日の虐待の疲労からかぐったりとしていていまだに夢の中にいる。 その様子を確認した俺はれいむとまりさを別々のケージに放り込んだ。 「ちょっと狭いけど危ないものもあるから我慢してくれ。あとぱちゅりー寝てるから静かにな?」 「「ゆっくりりかいしたよ」」 「良い子だ。今から俺は仕事で上に戻るけど、もしぱちゅりーが起きたら話し相手になってくれ?」 「あたりまえだよ。れいむたちそのためにきたんだよ」 「ぱちゅりーといっしょにゆっくりするよ」 「ああ、よろしく頼むよ」 そのやり取りから1時間後。 生ゴミ片手に地下室に降りてみると、2匹はケージの真ん中でぐっすり眠っていて、代わりにぱちゅりーが目を覚ましていた。 大方、決して広くはないケージの中で何もすることがない上に大声を出すことも出来なかったのでゆっくりしていたら眠ってしまったのだろう。 全く、何が「れいむたちそのためにきたんだよ」だか、虫唾が走る。 ちなみに真ん中で眠っているのは、このケージの壁面がかなり鋭角の波型になっていて、もたれかかると痛いからであろう。 「むきゅう・・・おにーさん、このこたちは?」 「俺の新しい玩具だ。言っとくけど余計なこと教えたらこいつらの死期が早まるからな」 「むきゅ~・・・・・・」 俺の言葉を聞いて俯くぱちゅりー。実に嗜虐心をそそる表情だ。 しかし、今はこいつに構っている暇はない。さっさとこいつらに仕込みを開始瀬粘らないのだ。 頬を寄せ合ってぐっすりと眠っている2匹の頭に手を乗せ、思いっきり揺すった。 これはゆっくりを発情させる方法であり、人工的に養殖する時に用いられる手法である。 「ゆゆっ!?なんだかからだがぽかぽかするよ!」 「ゆぅ~ん、きもちよくてゆっくりできるけどゆっくりできないよ!」 ようやく目を覚ました2匹は仕込みのせいで火照った体と欲望を持て余し始める。 だが、こいつらとてもう子ゆっくりというには大きすぎるサイズの個体であり、それの意味するところはおおよそ理解している。 そんな2匹が見えない壁越しに将来を誓った相手の姿を見つけ、欲望のままに跳ね寄って行くのは時間の問題だった。 そうして、あと一歩で互いの頬が触れ合うところまで距離を詰めるが・・・・・・ 「ゆぎゅう!?」 「ゆがっ!?」 壁にぶつかった痛みで2匹は短い悲鳴を上げた。 本能に流されて身の回りにある危機すら失念するとは・・・なんと愚かしいのだろう。 しかし、それでも性欲をもてあました2匹は何度も何度も果敢に壁を飛び越えようと必死の跳躍を繰り返す。 が、結局、その壁を越えることは出来ず、すっきり出来ない気持ち悪さと、跳ねすぎた疲労感と顔の痛みのせいで凄まじい表情を浮かべていた。 「おにいいさああああん!ばりさずっぎりしたいよ!」 「れいぶもだよ!れいぶもすっきりしたいよ!」 「「いっしょにゆっくりさせてね!」」 ついに本性を現しやがったな、クソ饅頭ども! しかし、まだ本格的に虐待をする段階ではないので、グッと堪えて適当な理由をでっち上げて断る。 「実はな、今台風が来ていて俺ですら家から出られないんだ。しかも、食料の残りが少ない」 「ゆゆっ!どういうことなの!」 「ゆっくりしないでおしえてね!」 「つまり、すっきりして子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなるから一緒には出来ない」 「「ゆぐぅ・・・」」 その言葉を聞いた2匹はすっきりしたそうにむずむずと体を揺すりながらもしぶしぶ状況を把握した。 それから「ゆっくりりかいしたよ・・・」と力なく返事すると、水槽の中央で体へ戻っていった。 「多分1ヶ月もしたら台風もどこかに行くから、それまでは我慢してくれ」 3匹のケージに持って来た餌代わりの生ゴミを置いてから、そう言い残して地下室を後にした。 幸いにも、どんな台風だよというツッコミが飛んでくることはなかった。 2匹ともそれなりに良くできた個体ということもあってか、1日目は何とか耐えしのぐことができた。 やることがない地下室ではお喋りするか眠るかの2つしかなく、高度な会話の出来ないゆっくりではお喋りといってもたかが知れている。 よって、この暮らしに慣れているぱちゅりーはともかく、頻繁に睡眠を取っていたれいむ達は、その都度発情する羽目になった。 「ゆぅ・・・ぐっすりするとゆっくりできないよ・・・」 「でも・・・ぐっすりしないとゆっくりできないよぉ・・・」 「済まんな。すっきり出来ればそんな事なくなるんだろうけど」 「「ゆぅぅぅぅぅうううぅぅ・・・すっきりしたいよー!」」 2日目は堪え性のないゆっくりなりにあまり寝ないようにすることで何とか衝動を堪えきった。 しかし、3日目になる性欲と睡眠欲が満たされないことで軽い錯乱状態に陥り、訳の分からない言葉を口走るようになり始めた。 餌は生ゴミではあるがそれなりの量を与えているので不満を漏らすことはなかったし、すっきりに気をとられてお菓子のこともすっかり忘れてしまっていた。 「すっきりー!すっきりー!すっきりー!」 「すっきりしたいよー!ぱぴぷぺぽーーーっ!」 2匹とも先走り汁?のようなゆっくり同士ですっきりするときに分泌される粘液で体を湿らせながら叫びまくっている。 もちろん、常時こんな状態というわけではないが、目を覚ましてすぐの数分間はもはや完全に気が触れたような有様になっていた。 完全にダメになってしまわないのは恐らくゆっくりゆえの忘れっぽさのおかげだろう。 「やれやれ、水槽がべとべとじゃないか。・・・仕方ない、掃除するか」 と、棒読みしつつ、目を覚ましたばかりのまりさをぱちゅりーの水槽へ。 つまり、ぱちゅりーの水槽に3日間に渡って何十回とすっきりのお預けを喰らい続け、今も絶賛発情中のまりさがいると言うことだ。 とすればどうなるかはもう言うまでもない。 「ばぢゅりいっぃぃぃぃぃぃい!」 「む、むきゅううううううううう!?」 まりさはこの3日間でそれなりに親しくなっていたぱちゅりーを強引に押し倒した。 もちろん、れいむはその光景をしっかりと目の当たりにしている。しかし、まりさはそんな事全く気にしていない。 ただただ、本能のそして衝動の赴くままにぱちゅりーに圧し掛かり、唇を重ね合わせ、頬をこすりつけている。 「ゆっ・・・ぱちゅり~・・・しゅごく、きもち、よくて・・・ゆっくりぃ~・・・」 「むきゅ・・・まぢさ・・・やべ、やべでっ・・・!」 ぱちゅりーなりに必死に抵抗しているが、活発なまりさ種相手に体力のないぱちゅりー種では分が悪い。 あっという間にぱちゅりーも発情させられ、数分後には2匹揃ってすっきりーした。 「でいぶもずっぎぢーぢだいよおおぉぉぉぉぉぉ!」 一方のれいむは自分もお預けを喰らっているのにそんな光景を見せ付けられ、あまりの不条理に泣き叫んだ。 そして、我に帰った後にはぱちゅりーの額の茎を見て、愛するパートナーの背信行為に涙することになる。 更に3日後。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇね!」」」」」」」 「「ゆっくりしていってね!」」 ぱちゅりーとまりさの赤ちゃんは無事に、そして健康に誕生した。 余談だが、すっきりしたくなるように仕込むのは必要がなくなったのでもうやめた。 まりさ種が4匹と、ぱちゅりー種が3匹。みんな、とてもゆっくりした(当人達曰く)可愛らしい赤ちゃんだ。 「あかちゃんたち!これをたべてね!」 「ゆっくりしたつたさんだよ!」 「「「「「「「む~ちゃむ~ちゃ、ちあわちぇ~!」」」」」」」 赤ちゃん達の無邪気で愛らしい仕草を見ているだけで、思わず笑みがこぼれる。 しかし、まりさもぱちゅりーも非常に困っていた。 何故なら、こいつらは意外にも俺が初日に言った言葉を覚えていたのだ。 子どもができるとご飯がなくなってゆっくり出来なくなる・・・なのに、自分たちは子どもを作ってしまったのだ。 「ぱちゅりぃ・・・どうしよう」 「むきゅぅ・・・おにーさんはわたしたちのぶんしかあげられないっていってるわ・・・」 「「どーちたにょ、おきゃーしゃん?」」 真剣に悩む両親。ちなみに、現在2匹の水槽には自分と同じ種族の赤ちゃんが同居していたりする。 食べ盛りで育ち盛りの赤ちゃん。どんな経緯で産まれたとしても2匹にとってはとても大事なゆっくりした赤ちゃん。 しかし、ご飯を満足に食べられないと成長することが出来ないし、何より死んでしまうかもしれない。 「しかたないよ・・・まりさのごはんをわけてあげるよ!」 「そうね・・・あかちゃん、ぱちゅりーたちがゆっくりさせてあげるからね!」 「「「「「「「おきゃーしゃん、ありがちょー!ゆっきゅりしゅるよ!」」」」」」」 結局、自分たちが我慢をするという結論に落ち着いた2匹は、その事を赤ゆっくり達に告げた。 赤ゆっくり達は事情を良く飲み込めていないが、それでも親の気持ちを察したのかにっこりと微笑み、飛び跳ねた。 それから、みんなで仲良く、ゆっくりとす~りす~りをした。 「さあ、飯だぞ?」 「「「「ゆっきゅちたべりゅよ!」」」」 「「「たくしゃんたべりゅよ!」」」 お腹一杯食べて、いっぱい遊んで、お母さんと一緒にすやすや眠ろう、そんな風に考えていた赤ゆっくり達。 しかし、その夢は生後2時間にも満たないうちにかなわぬ望みであると思い知らされることになった。 期待に満ちた笑顔の彼女達の前におかれたのは、赤ゆっくりの舌ほどの大きさの野菜くずが2,3枚。 この年頃のゆっくりは1日に自分の体積と変わらないほど食べねばならない事を考えると、あまりに少なかった。 「おきゃーしゃん、もっちょほちいよ~・・・」 「まりしゃもっちょたべにゃいとげんきでにゃいよ!」 「きょれじゃゆっきゅちできにゃいよぉ・・・」 だが、まりさ達だって昨日までの半分しか食べることが出来ないのでどうすることも出来ない。 親に配慮出来るほど思考の成熟していない赤ゆっくり達は「おきゃーしゃんだけじゅるいよ!」と言うが、こればかりは上げるわけには行かなかった。 一度あげてしまえば今後も欲しがるようになるだろう。そして、自分たちだって飢え死になんてしたくないのだから。 「む~しゃむ~しゃ、しあわせ~!」 「ゆゆっ!れーみゅおにぇーしゃんのおうちはとってみょゆっきゅちちてるよ!」 「れーみゅおねーしゃんだけじゅるいよぉ~・・・」 食料の問題に悩むまりさ達を尻目に、たった一匹、それらの悩みとは無縁で幸せをかみ締めているものがいた。 言うまでも無く、恋ゆっくりに目の前で裏切られたれいむのことである。 もっとも、赤ゆっくり達にはこの家の食糧問題のことも、両親達の愛憎劇のことも知るはずがなく、ただただ「ずるい」の大合唱。 「まりしゃはれーみゅおにぇーしゃんのこどみょだよ!」 その均衡が崩れたのは翌朝の1匹の赤まりさのその一言だった。 その赤まりさはどうやら本来母まりさが母れいむと結ばれるはずだったことを聞いてしまったらしく、それがその妄言の根拠であった。 「まりしゃはほんちょーはえーみゅおにぇーしゃんのこどみょになりゅはじゅだったんだよ!」・・・だから、自分はれいむの水槽にいるべきだ。 「なるほど、その通りだ。まりさがゲスだったせいでぱちゅりーから産まれたけど、本当はれいむの子どもだもんな?」 「しょーだよ!だきゃられーみゅ“おきゃーしゃん”のおうちにつれてっちぇね!」 俺はその赤まりさの言葉に従って、そいつをれいむの水槽に放り込んでやった。 乱暴に放り込んだせいか、赤まりさはあんよが痛いと泣き喚き、母親の・・・れいむお母さんの名前を呼ぶ。 そして、それを聞いたぱちゅりーは・・・ 「そんなごどいわないでええええええ!」 と、涙を垂れ流しにして我が子の非行?を咎めるが、水槽の向こうの赤まりさは全く動じない。 見るに見かねたまりさも、冷静に赤まりさを叱るが・・・ 「おきゃーしゃんをゆっくちさせちぇあげなかっちゃおきゃーしゃんがわるいんでちょ!げちゅはまりしゃのおきゃーしゃんじゃにゃいよ!」 の一言であえなく涙目。なんて弱い親なんだろう。 しばらくその光景を面白おかしく見守った俺は、特に前触れもなく我に帰って、ゆっくり達に餌を配る。 もちろん、今までどおりに水槽ごとに、同じ量を配っていった。 「おきゃーしゃん!まりしゃにおっぱいちょーりゃいね!」 「え、やだよ、れいむ、まりさのおかーさんじゃないもん」 「ゆゆっ!ちぎゃうよ!まりしゃは・・・れーみゅおきゃーしゃんのきゃわいいあかちゃんだよ!」 「ちがうよ!れいむにあかちゃんなんていないよ!ゆっくりできないこといわないでね!」 まあ、当然そうなるだろうなぁ・・・。 もしかしたら母性の強いれいむ種ゆえに育ててくれる可能性もあったが、そうはならなかったらしい。 その後、赤まりさは何度もれいむに餌をねだったが、分けてもらうことは出来なかった。 「ゆぅ・・・おきゃーしゃん!まりしゃおきゃーしゃん!まりしゃにごひゃんを・・・」 「ゆっくりごめんね!そっちにいけないからあげられないよ!」 「それにゲスはお母さんじゃないって言ってたよなぁ?」 「「「いっちぇたよ!」」」 上手く出し抜いたつもりが形勢逆転。気がつけば自分だけがご飯にありつけずにひもじい思いをしていた。 俺に、まりさに、姉妹に容赦なく逃げ道をふさがれた赤まりさは今度はぱちゅりーにすがりつく。 が、帰ってきたのは「まりさはれいむとまりさのあかちゃんなんでしょ?」というつれないものだった。 「ゆえーん、どうちちぇまりしゃにいぢわりゅするの?」 結局、自分だけ何も食べられなかった赤まりさは泣きじゃくり、泣き疲れて眠ってしまった。 そして、次に様子を見に来たときには、小さな蔦を生やして黒ずみ、朽ち果てていた。 そういえば、れいむはすっきり出来ない状態を解消していなかったっけ? そんなこんなで1週間後。 十分な食料を与えられ続けた、すっきりも済ましたれいむはとてもゆっくりとしていた。 一方、まりさとぱちゅりーは、れいむの半分以下の食料しか貰えず、しかも餌が少ないと喚く赤ゆっくり達のせいで全然ゆっくり出来ない日々を過ごしている。 しかも、その赤ゆっくり達も食料が少ないせいで成長出来ずにいた。いいざまではあるが、このままでは流石に死んでしまうかもしれない。 「ということで、赤ゆっくりを2匹だけれいむの水槽に移動させる」 「むきゅ!そんなことしたらあかちゃんがゆっくりできないわ!」 「そうだよ!れいむはゆっくりできないよ!」 「「「ゆっきゅちできにゃいよ!」」」 「「「ゆっきゅちちたいよー!」」」 その言葉を聞くや否や、俺に猛抗議する両親と赤ゆっくり達。 もっとも、まりさはれいむに睨まれ、彼女に対する負い目からかすぐに静かになったが。 それでも赤ゆっくり達はしばらくごねて何とか許してもらおうと浅ましい努力を続けている。 それから、それが無駄だと理解するや否や・・・・・・ 「「まりしゃがいっちぇね!」」 「「ぱちぇがいいちょおみょうわ!」」 「「どほちちぇしゃんなこちょいうにょおおおお!?」」 水槽の中で一番立場の弱い姉妹が、ゆっくり柱に捧げられた。 「おきゃーしゃん!まりしゃ、おきゃーしゃんとゆっきゅちちたいよ・・・」 「むきゅ~・・・どうちて!おきゃーしゃん、ぱちぇがきりゃいにゃの?」 当然、差し出された赤ゆっくりは泣きじゃくり、母に助けを求めるが、両親は動かない。 まあ、当然だろう。自分で決断せずに済む上で、子ども達と違って誰がれいむの水槽に言っても結果は変わらないのだから。 そんな両親の事情も知らずに、損な役割を押し付けた赤ゆっくり達はぷくぅぅうぅ!と膨らみ、姉妹を威嚇する。 「おきゃーしゃんをきょまらせにゃいでね!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「まりしゃはあっちのおうちでゆっきゅちちてね!」 「「ぷきゅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅぅ!」」 「「ゆえーん、きょわいよー!」」 何処が怖いのか全く理解できないが、生贄も同然のまりさとぱちゅりーは一層激しく泣き出した。 両親に見捨てられ、姉妹に拒絶され、先日赤まりさを犯し殺したれいむの水槽に行かねばならないのだから仕方ない。 「さて、お引越しだ」 「「ゆぴぇええええ!おきゃーしゃあああん!?」」 いい加減、ゆっくりどもの三文芝居に飽きた俺はさっさと2匹の赤ゆっくり達をれいむの水槽に移住させた。 赤ゆっくりは水槽の鋭い波型の壁にもめげずに壁に顔を押し付けて母を呼び、泣き続けている。 一方、れいむは全く関心がない様子で赤ゆっくり2匹を一瞥していた。 「おい、れいむ?」 「ゆゆっ!なあに?」 「出来ればちゃんと面倒を見てやってくれ?ご飯も全部分けてやって欲しいんだ」 「ゆっ、どうしてれいむが・・・」 「その代わり、みんなが寝た後に美味しいお菓子を持ってきてやる」 「ゆっくりりかいしたよ!」 れいむは俺とそんな密約を交わしたれいむは、もう助けを求めるのを諦めたのか水槽の隅ですすり泣く赤ゆっくり達に微笑みかける。 そして、元気な声で挨拶をした。 「あかあちゃんたち、ゆっくりしていってね!」 「「ゆゆっ!ゆっきゅちちていっちぇね!」」 最初は赤まりさを犯し殺したことのあるれいむに警戒していた赤ゆっくり2匹だったが、すぐに打ち解け、す~りす~りをするようになった。 それを確認した俺は急いで餌を持ってきて、いつものように3つの水槽に均等に配ってゆく。 「これはおかーさんのぶんだよ!こっちがあかちゃんのぶんだよ!」 「ゆゆっ!いっぴゃいありゅよ!」 「やっちゃあ!ゆっきゅちでりゅー!」 もちろん、いっぱいある理由は1匹が別の水槽に移住したからである。 いつもより沢山の餌を貰って大喜びの赤ゆっくり達は得意げな笑みを浮かべてれいむの水槽に目をやる。 やはり姉妹を捨てたことが後ろめたいのか、それとも自慢してやろうと思ったのか・・・。 何にせよ、れいむの水槽を見たことでそこの赤ゆっくりに与えられた餌の量を見ることになり、愕然とさせられた。 「ゆゆゆっ!しゅごくたくしゃんだよ!」 「どうちちぇ!じゅるい!じゅりゅいよ!」 「ずるくない。アレはれいむが自分の分も子ども達に上げた結果だよ」 「「「「「「ゆゆっ!?」」」」」」 俺の言葉を聞いた、れいむの水槽以外の連中は目玉が飛び出すんじゃないかと思うほど驚き、飛び上がった。 「むきゅ~・・・しゅごいわ~・・・」 「おきゃーしゃん、まりしゃももっちょほちいよ!」 「しょーだよ!おきゃーしゃん、まりしゃにょこちょきりゃいにゃの?」 「ゆゆっ!だめだよ!おかーさんだっておなかぺこぺこなんだよ!」 昨日までは親ゆっくりが全体の半分を食べ、残りの半分を三等分していたから、1匹辺りの取り分は全体の16.6%だった。 それが全体の25%に増えて喜んでいたら、向こうの、それこそ昨日までは一番下っ端のような扱いを受けていた姉妹がその倍の量を食べているんだ。 赤ゆっくりとしてはとても納得出来るものではないだろう。今までとは比較にならない剣幕で親にえさの追加を要求している。 また、両親も困り果てていた。今までは「おかーさんもごはんをたべないとゆっくりできないよ!」で通してきた。 しかし、2匹の赤ゆっくりの親でもないれいむが、水槽にいる自分の子ども達にれいむの分を分け与えているのだ。 「れーみゅおにぇーしゃんはわけちぇあげちぇるんだよ!」 「しょーだよ!ほんちょーはたべにゃくてもゆっきゅちできりゅんでしょ!」 「むきゅ~・・・おきゃーしゃんはぱちぇがきりゃいなの?」 「おきゃーしゃんよりれーみゅおにぇーしゃんのほうがゆっきゅちできりゅの?」 それゆえ、今までと同じ言い分では赤ゆっくり達は今までどおりに納得してくれない。 醜い言い争いを繰り広げる傍らで、ゆっくりと餌を食べ終えたれいむ達は食後のす~りす~りをしてゆっくりしていた。 翌日、お腹が空いてゆっくり出来ない赤ゆっくりと、赤ゆっくりのせいでゆっくり出来なかったまりさ、ぱちゅりーのためにある提案をした。 「このままだと可哀相だから。お兄さんのお仕事を手伝ってくれた水槽にだけ、いつもより沢山ご飯をあげようと思う」 「ゆゆっ!おきゃーしゃん、きいちゃ!ごひゃんしゃんがいっぴゃいもらえりゅよ!」 「やっちゃー!こりぇでゆっきゅちできりゅよ!」 「ゆゆっ!よかったね、おちびちゃん!」 「「むっきゅ~・・・こりぇでゆっきゅちできりゅわ」」 「しかも、お仕事を手伝ってくれるのは1匹だけで良い」 この破格の条件にゆっくり達は色めきだった。 特に、昨日散々れいむ達がゆっくりしている姿を見せ付けられた赤ゆっくり達の喜びようは尋常じゃない。 こいつらが食事に求めるものは栄養と量と満足感の3つらしいから、当然だろう。 他のゆっくりがもっとゆっくりしているものを見ると相対的に満足感が下がってしまうのだ。 全くもって面倒臭いナマモノである。 「む、むきゅ~・・・・・・」 しかし、俺の言う「お仕事」の正体を唯一知っているぱちゅりーは怯え、竦んでいる。 娘達からは「おきゃーしゃん!ゆっきゅち、ゆっきゅち!」と期待に満ちた眼差しを送られるが、それでどうにかなるものではない。 そうこうしている内に、何も知らないまりさが名乗りをあげ、仕事のお手伝いをすることになった。 「よし!じゃあ、さくっと始めるぞ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 水槽からまりさを取り出し、逆さにして地下室の冷たい床に置く。 「ゆぅ?」と首をかしげるまりさだったが、次の瞬間には苦痛で体同然の顔を歪めた。 俺が手にしているのは柄の長いディスポーサブルライター、いわゆるチャッカマンと呼ばれるものである。 それを火力最大の状態でまりさの底部に押し付けたのだ。 「ゆぎぃぃぃぃぃいいぃぃぃい!あぢゅ!あぢゅいいいいいいい!?」 「「ゆゆっ!?」」 「おきゃーしゃんににゃにしゅりゅにょ!ゆっきゅちできにゃいよ!」 「ゆっきゅちー!ゆっきゅちー!」 あまりに異常な光景を前にもはや泣き叫び、訳も分からず喚き散らす赤ゆっくり達。 それは虐待を受けているまりさ以外の水槽の赤ゆっくりも同様で、 熱と痛みと恐怖から、底部をうねうね動かして逃れようとするまりさ。 しかし、ゆっくりの頭は饅頭の柔らかさもあって非常に安定しており、また底部を動かしたくらいで重心が変わる筈もない。 つまり、こいつらはひっくり返ってしまうと亀よろしく自力で起き上がることが非常に困難なのだ。 が、まりさはそんなことに気付くはずもなく、必死になってさっきから底部を動かしている。じっと見ていると結構キモい。 「やべっ、やべでええええ!あんよ゛!あんよ゛があああ!ゆっぐぢー!ゆっぐぢいいい?!」 「まりさあああああ!ゆっくり!ゆっくりだよおおおおお!?」 そのあまりの凄惨さに最近はまりさと殆ど口を利かなかったれいむまで彼女を気遣う。 だが、今のまりさにそんなことを意識していられる余裕などあるはずもなく、狂ったように喚き散らすばかり。 目からは涙が、口からは涎が、それに人間で言うところの脂汗のようなものが全身から滴り落ちて、まりさの傍に小さな水溜りを作る。 そして、皮の焼けた匂いが室内に充満する頃には、まりさの底部の後ろ半分が焦げて使い物にならなくなってしまっていた。 全体を焼くと全く動けなくなるが、こうしてやると跳ねることは出来ないがゆっくり這いずることだけは出来るようになるらしい。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・・・・ゆびぃ・・・」 「さて、今日はおしまいだ。あ、そうそう、家族が1匹でも死んだら餌はやらんからな」 まりさを水槽に戻すと、念のため口頭でけん制してから、いつも通り餌を分配する。 ただし、まりさの水槽にだけいつもの1.5倍の量の餌を入れておいた。 更に1週間後。 地下室のゆっくり達は全くゆっくり出来ない有様になっていた。 まず、ぱちゅりーの水槽は空腹による非ゆっくりが蔓延していた。 虐待の恐怖を中身に刻み込まれている母ぱちゅりーは恐怖からか虐待を受けると宣言することが一度も出来なかった。 かと言って、初回からあんなものを見せ付けられた赤ぱちゅりーにそれを代行する勇気なんてあるはずもない。 その結果、今までどおりの量であるにもかかわらず、他のゆっくり達よりも圧倒的に少量であるという事実が彼女達から満足感を奪ってしまったのだ。 もっとも、もともと成長を止めることで何とか食いつないでいるような状況ではあったのだが。 「どうちちぇぱちぇだけこんにゃにしゅくにゃいの?」 「おきゃーしゃん・・・おにゃかしゅいたよぉ・・・」 「ごめんね・・・ゆっくりがまんしてね・・・」 結局、喋ったところで余計にお腹が空くだけだと諦めた赤ぱちゅりーは床に伏せって目を瞑った。 次に食料の面でも身の安全の面でもゆっくり出来ているはずのれいむの水槽だ。 この水槽は他の水槽よりははるかにマシな状況ではあったが、予想外の形で非ゆっくりを味わう羽目になった。 「れいむおねーちゃん!せまいよ!もっとはちっこでゆっくちしてね!」 「そうよ!ゆっくちしすぎよ!」 「ゆゆっ!むりだよ!すみっこはいたいいたいでゆっくりできないよ!」 そう、食糧問題が解決したことで、彼女達は生存に必要な分以上に食べ、3つの水槽の中で唯一成長することが出来たのだ。 結果、遊び盛りの元気な子ゆっくりが2匹と、俺がこっそり与える甘いものを沢山食べてでっぷりと肥えたれいむが1匹。 そんな3匹が一つの水槽の中にいるのだから、狭くなって当然だろう。 「ゆうぅぅぅ・・・せまくてゆっくりできないよ!」 最後に、一番悲惨な状況になっているのがまりさの水槽だろう。 親まりさは子どもにおだてられた事もあって最初の3日間は何とか頑張って俺の仕事を手伝った。 その結果、底部の後ろ半分に加えて、右頬を焼かれ、左頬も焼かれ、上手く喋ることも出来なくなっていた。 「ひゅう・・・ひゅっくりへひないよぉ・・・」 「ゆぅ・・・まりしゃのきりぇいなかみしゃん・・・はやきゅはえちぇきちぇね・・・」 「ぅー・・・ぅー・・・」 更に、親のふがいなさを嘆いたと言う訳ではなく、まりさに暴言を吐き、怒りを買った赤まりさ達にも虐待の跡が残っている。 1匹は足の前半分だけ焼かれ、更には髪を引き千切られて、とんがり帽子がなければまりさだとは分からない。 前半分を焼かれると動かせない前半分がつっかえて這いずれなくなると同時に跳ねた後、上手く着地出来なくなるそうだ。 つまり、こいつは今や狭い場所では殆ど移動すら出来ず、跳ねて移動しても普通のゆっくり以下で、しかも地面に顔面直撃してしまう。 「ゆぅ・・・いぢゃいよぉぉぉお・・・ゆっぐ、ぐすっ・・・」 そしてもう一匹の赤まりさは底部を右半分だけ焼かれた他、舌を引きちぎられてしまい全くと言って良いほど喋ることが出来なくなっていた。 ちなみに、左右の半分焼きはまっすぐ移動できなくなる、あまり勢いよく飛び跳ねると何故か頭頂部から落下して起き上がれなくなる、などの影響があるらしい。 「さて、今日は誰がお仕事を手伝ってくれるのかな?そうか、お母さんまりさか、わかったわかった」 「まふぁふぁひほひっへはいほ!」 「はいはい、分かってるから何も言わなくていいさ、はっはっは」 さて、今日のお仕事は・・・無難に髪の毛でも引きちぎるか。 その場で虐待内容を決定した俺は、さっさを足で挟み込むと、帽子を引っぺがして髪の毛に手をかけた。 泣きじゃくる顔饅頭の皮が引っ張られ、形が歪む。そして、更に少し引っ張ると髪の毛が根元から抜けてしまった。 「ひひゃあああ!あふぇふぇ!はふぇふぇへ!」 痛みを堪えながらふがふがと何か叫んでいるが、全く聞き取れないので無視してさっさと作業を続ける。 さっきと同じ要領で髪を人房引っ掴み、ゆっくりと引っ張ってゆく・・・するとぶちっ、という軽快な音を立ててまた髪が千切れた。 いや、髪の毛じゃない。皮ごと引き千切ってしまったらしく、残された皮の下に中身の餡子がうっすらと見えている。 「ふひいいいいいいいいいいいい!ひひゃ!ひぬう・・・はりひゃ、ひんひゃうううううう!?」 せっかくなので千切れたところを指でなぞってみる。 するとまりさは頬が顕在ならば「ゆびぃ!」に相当する悲鳴を上げながら、ぴくぴくと痙攣し始めた。 俺の指の動きの合わせて、びくんびくんと全身を揺らして生命の危機を俺に伝えてくる。 もっとも、直接餡子を攻撃されても多少なら死なないような連中だから大丈夫なのは分かりきっていることなのだが。 しばらくそうやって髪を引き千切ったり、傷口を弄っていると、まりさは気を失ってしまった。 こうなると反応がなくてつまらないので、さっさと全部引き千切ってから、二度と生えてこないように頭を焼いて、水槽に戻した。 んで、また1週間後。 1ヶ月が経ったし、飽きたので森に捨てた。 連中がどうなったかは知らん。 れいむは困惑していた。 理由は簡単。目が覚めたら、かつてれいむが住んでいた森にいたからだ。 懐かしい匂いと暖かい木漏れ日。 きょろきょろと辺りを見回して子まりさと子ぱちゅりーがいる事を確認したれいむは自分の巣へと急いだ。 しかし、何故か全然進んでいる気がしない。 「ゆぅ?」 「おねーしゃん!あんよがいたいよ!」 「むきゅ~・・・ぱちぇ、もうつかれたわ」 地下室でろくに運動もせずに1ヶ月を過ごしたれいむと、平らな水槽の底面しか踏みしめたことのない子ゆっくり達。 そんな3匹にとって、森の中を進んでいくのは想像を絶する苦労が伴うものだった。 それでも、進んでは休み、進んでは休みを繰り返し、なんとかおうちを目指す。 しかし・・・・・・ 「ここはありすのとかいはなおうちよ!ゆっくりあっちいってね!」 れいむのおうちは既に別のゆっくりに占拠されてしまっていた。 力任せに追い払おうともしたが、肥え太ったれいむではありすに翻弄されるばかり。 挙句の果てにはれいむを助けるために加勢しようとした子ぱちゅりーがありすに潰されてしまった。 そして、残されたれいむとまりさは結局おうちを諦めた。 「どうちてまりさをゆっくちさせてくれないの!ぷんぷん!」 「おねーしゃん!おなかすいたよ!ゆっくりごはんにしようね!」 「まりさ、あんよがいたくてゆっくちできないよ!」 それでなくても唐突に人間の家を追い出され、かつてのおうちを奪われ機嫌が悪いのに、子まりさが煩わしい。 何かにつけて文句ばかり口にする、せっかく草をあげたら苦いと文句を言う・・・鬱陶しいことこの上ない。 その時、ふとすっかり忘れていた事を思い出した。 「うるさいよ!まりさはれいむのこどもじゃないんだよ!もんくいうんならかってにゆっくりしてね!」 「ゆっ・・・ゆゆっ!?」 そういえば、こいつは自分を裏切って、ぱちゅりーとすっきりしたまりさの子どもじゃなかったっけ? なんで、れいむがこいつの面倒を見なくちゃならないの? お兄さんがご飯をくれるから面倒を見てあげたけど、それがないんじゃ面倒を見る意味なんてないよ! 「れいむはひとりでゆっくりするよ!」 「ゆっ・・・ゆえーん、どうちてそんなこというのおおおおお!?」 数週間の間にれいむをすっかり信用しきってしまっていた子まりさは彼女の豹変に困惑し、泣き出してしまった。 しかし、れいむが足を止める気配は一向になく、子まりさがそのことに気付いた時には、れいむの姿がなくなってしまっていた。 「ゆっ!ついてきてないね!これでゆっくりできるよ!」 嬉しそうに飛び跳ねたれいむは、丸々と肥えた美味しそうな彼女の見つめる捕食種の影にまだ気付いていない。 「ぅー・・・ぅー・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 全員揃って底部に後遺症を抱えてしまっているまりさ達の状況はあまりにも絶望的だった。 跳ねることもできずに非常に緩慢な速度で這いずることしか出来ない母まりさ。 跳ねることしかできないが、跳ねるたびに顔に生傷を増やす赤まりさ、そしてまっすぐ進めない赤まりさ。 いづれも捨てられる直前まで受け続けた虐待で心身ともに疲弊しきっていた。 しかも、全員頬を焼かれ、舌を引きぬかれ、髪の毛の大半を引き抜かれてしまっていた。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それでも何とか森の中を進み続けたまりさ達は、適当な洞穴を見つけて、そこで体を休める。 しかし、それでも彼女達がゆっくり出来ることはありえない。 喋ることも歌うことも出来ず、頬擦りをすることも膨らむことも出来ず、自由に跳ね回ることも出来ない彼女達に明日を生きる術などない。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 きっと、彼女達がこれから口にすることの出来る食事は、苦い葉っぱだけだろう。 もっとも、舌がないから味を知る術がないのだが。 それでも、ある意味、彼女達は幸せだった。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 喋ることが出来ないから、子ども達に罵られてゆっくり出来ない気分になることはない。 そして、まりさが怒りに任せて子ども達を踏み潰すこともない。 ただ、遠出も出来ずに近場の不味い草を食みながら、じっくりゆっくり疲弊し、冬には死ぬ。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 それはそれでとてもゆっくりした生き方である。 ぱちゅりーは困り果てていた。 何故なら、彼女に自然の中で生きていくための知識が全くなかったからだ。 その上、人間の食事に慣れきったぱちゅりー達にとって、野草の苦味は刺激が強すぎる。 「おきゃーしゃん・・・きょれ、じぇんえんゆっきゅちできにゃいわ・・・」 「むきゅぅ・・・ケホッケホッ」 「あかちゃん、ゆっくりがまんしてたべるのよ・・・」 ぱちゅりーは俯き、涙目になりながらも我慢して苦い草を咀嚼する。 それに習って、幼いぱちゅりー達も草を食んだ。 「む~しゃむ~しゃ・・・ふしあわせ~・・・」 「「む~ちゃむ~ちゃ・・・ふちあわちぇ~・・・」」 ゆっくり出来ない草を飲み込んだその時、赤ぱちゅりーに異変が起きた。 「ゆ゛っ・・・・・・!?」 「むぎゅ・・・ゆ゛・・・!?」 急激に青ざめる赤ぱちゅりー達を前にぱちゅりーは理由が分からず右往左往するばかり。 何とか元気になってもらおうとぺ~ろぺ~ろやす~りす~りをするも、その甲斐なく、赤ぱちゅりーは中身を吐き出して息絶えた。 ぱちゅりーは気付いていないが、彼女達の食べた草は毒草だったのだ。 「むぎゅううううう!ばぢゅりいいいのあがぢゃああああああん!?」 右も左も分からぬ森の中。我が子の亡骸の傍らでぱちゅりーは力尽きるまで泣き続けた。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 後半の失速がひどいんだよー 飽きた、の一言で捨てられるのが実に切ないよ 損な理由でペットを捨ててはいけません byゆっくりボールマン