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スバル◆4J82o0Qvdw氏の作品 (まとめ未完) 古泉「さて……お察しの通りですがこの頃閉鎖空間が今までとは比べものにならない頻度で出現しています」 キョン「そんなものは察したくもなかったがな」 古泉「原因は何かは勿論貴方も理解しているでしょう?」 キョン「あぁ、だが、ハルヒが苛つくことなんてあったか?泉とかが来て寧ろ楽しそうに見えるんだが」 古泉「それが問題なんですよ、貴方には分かりませんか?」 キョン「分かりたくもないぞ」 古泉「簡単に言えば、貴方に好意を持っている女性がいるんです。その人を切っ掛けとして皆が貴方に好意を持っていることを認識し始めたんですよ」 キョン「……誰がだ?」 古泉「貴方の身の回りにいる女性の大半と言って良いでしょう」 キョン「ちょっと待て、いきなりそんな事を言われても困る」 古泉「そう悠長なことも言っていられません。閉鎖空間は規模、出現回数、共に増え続けています。何かしらの対策を打たないといけないんです」 キョン「一体どうしろって言うんだ?俺に何が出来るんだよ」 古泉「そうですね……貴方が涼宮さんとつきあって下さるのが順当なんですが……」 キョン「断る」 古泉「そう言うでしょうね。ですから、1ヶ月の時間を与えます。その間に涼宮さんでなくても構いません。誰かとつきあって下さい」 キョン「……色々突っ込みたいことがあるがそれは良い。だがな、もし俺がハルヒ以外の奴に告白したらどうなる?またハルヒがとんでもな力を使って世界を作り替えるんじゃないか?」 古泉「えぇ、いざとなったら長門さん達に頼んで涼宮さんの力を長門さんに移し替えれば大丈夫でしょう」 キョン「だからいきなりそんな事を言われてもだな」 古泉「話は伝えました。1ヶ月の猶予を与えたのですから、無駄に使わないことです」 ……そう言うと古泉は部室から去っていった。 全く、いきなりそんな事を言われても混乱すると言うことに古泉はいつ気付くのだろうか? 俺はこれからのことに悩みながら部室を後にするのだった。 キョン「……と言う話を聞いたんだが本当なのか、長門?」 長門「確かに涼宮ハルヒは貴方に対して貴方達が言っている恋愛感情を有していると思われる」 キョン「長門が言うからには……間違いないんだろうな」 長門「ない」 キョン「じゃあ、泉や柊姉妹や高良さんもそうなのか?」 長門「涼宮ハルヒよりも明確ではない。だが、そうなる可能性を秘めている」 キョン「まるで何かの冗談みたいだな、そりゃ」 長門「……私も」 キョン「?」 長門「私もそうなるかもしれない」 長門の言葉を聞いて俺は愕然としたさ。 だってそうだろう?長門は最初に会ったときは感情なんてまるでない奴だって思ってたくらいだ。 まぁ、SOS団で活動をしていたら感情が少しずつ俺でも読み取れるようになったと思ったら……。 いきなり好きかもしれないと言われた俺のみにもなってくれ。 俺はそんな事をぼやきながら長門の家を後にした。 何だかんだで次の日、俺が古泉や長門に言われたことを脳内で反芻させながら学校へ行った。 要するに俺は1ヶ月以内に誰かに告白をしろと言うことで、周りの女子は大半が俺に好意を持っていると言うことらしいが……。 ハルヒ「キョン、遅いじゃない!」 キョン「そう言うな。俺だって朝ぐらいゆっくりとしたいんだ」 ハルヒ「ふん!まぁ良いわ。でもSOS団の活動の時はゆっくりなんてしてられないんだからね!」 キョン「分かったよ」 こんな会話をしていながら俺は長門の言っていたことを思い出した。 長門の言ったことが真実ならハルヒも俺のことを好き……なんだろう。信じたくはないが。 まぁ、俺もハルヒとSOS団で色々行動するのは嫌いでも迷惑でもないが……。 キョン「なぁ、ハルヒ」 ハルヒ「何よ、キョン」 キョン「明日、ポニーテールにしてきてくれないか?」 ハルヒ「はぁ?何で私がそんなことしなくちゃいけないのよ?」 キョン「俺の趣味みたいなもんだ」 ハルヒ「嫌よ、あの髪型にするのって結構面倒なんだから」 キョン「しょうがない、じゃあ柊(姉)か泉にでも頼んでみるか」 ハルヒ「な。何よ、そんなに見たいわけ?」 キョン「あぁ、ハルヒのポニーテール姿は以前見たっきりだからな。また見てみたいさ」 ハルヒ「……しょうがないわね」 そう言うとハルヒはすぐに髪型をポニーテールにしてしまった。 ハルヒ「こんなことはこれっきりなんだからね!他の奴らに見せるのがもったいないんだから!」 等と良いながら顔をそっぽに向けてしまったが。 心なしか顔が赤くなっていたのは気のせいだと信じたい。 ……いや、言い訳ばかりするのは止めておこう。今はこの状況をどうするべきか、それを考えるべきだな。 さて、俺はどうやら1ヶ月の間に誰かに告白をしなければいけないという無理難題に立ち向かわなければいけないわけだが……。 一体誰とそんな関係を結ぶべきか、考えているときだった。 こなた「やぁ、キョンキョン。そんな難しい顔してどしたん?」 キョン「泉か……まぁ、色々俺にも悩みはあるさ」 こなた「キョンキョンに悩み?何だか気になりますなぁ」 キョン「それより泉。相談がある」 こなた「へ?キョンキョンが相談って?それって今言った悩みと関係有るの?」 キョン「それはどうでも良い。俺が相談したいのは恋の相談だ」 こなた「……!あはは、私、やることがあるんだったなぁ!」 キョン「あ、おい!」 泉はそう言うとさっさと教室から出て行ってしまった。 さて、泉までそんな反応をされると俺はまともに喋る女子がいなくなってしまうんだが……。 そんなこんなで俺は一日を無理難題を考え続けて過ごした。 当然昼食に何を食べたかなんて覚えてないしSOS団で何をしたのかも大して覚えてない。 俺はぼーっとしながら家にのろのろと歩いていた。 あきら「何ぼーっとして歩いてるのよ?」 キョン「なんだ、あきらか……」 あきら「なんだとは何よ!」 キョン「あぁ、わるいわるい」 あきら「全く……この頃らっきーちゃんねるにも来なくなったし……」 キョン「白石に任せればいいじゃないか」 あきら「あのね!あきらはあんたに来て欲しいのよ!」 キョン「恥ずかしいことを大声で叫ぶな」 あきら「……馬鹿!」 キョン「大声で馬鹿呼ばわりするな。……ったく、ところであきら」 あきら「何よ!?」 キョン「わるかったって。機嫌を直せよ」 あきら「ふんだ、そう簡単には機嫌なんて直さないわよ」 そう言えばもしかしたらあきらも俺に好意でも持っているのか……? いや、あんまりうぬぼれるのも駄目だが……試してみるか? キョン「分かった。お詫びと言ってはなんだがあきらの命令を一つ聞いてやる」 あきら「えっ!?本当!?」 キョン「ここで嘘はつかねえよ」 あきら「……じゃあ、今度買い物につきあってよ」 キョン「買い物?」 あきら「べ、別に私一人でも何とかなるけど……そう!荷物持ちよ!荷物持ちが必要なだけだから!」 キョン「はいはい、じゃあ今度の週末な」 あきら「絶対よ!」 そう言ってあきらと別れた。それにしても……何故俺が好かれるんだ? 俺より古泉の方が女子の人気は高いと思うんだが。俺はそんな事を考えながら家に帰った。 さて、俺はあきらと別れて家に着いたら、着信音が響いた。 俺の携帯のディスプレイには古泉と表示されている。忌々しいことだが、でなければ拙いようだ。 古泉「どうも、小神さんとデートの約束をしたそうですね」 キョン「小神……?あぁ、あきらか。ってちょっと待て、何故その事を知っている?」 古泉「機関の情報収集能力を侮ってはいけませんよ」 キョン「……(まさかこの古泉もどこぞの古泉の如く……)」 古泉「何やら考え事をしているようですが、時間がありません。貴方は小神さんを選ぶのですか?」 キョン「別にそんな訳じゃない、ただ買い物の約束をしただけだ」 古泉「全く……貴方のその鈍感さにも困ったものです」 キョン「何で俺が鈍感なんだ」 古泉「何でもありませんよ」 古泉はそう言って電話を切った。 さて、古泉の妄言はともかくとして、俺もあきらとの買い物について考えることになった。 まぁ、別にそこで騒動も起こることもないだろうから大丈夫だろう……俺はそう思っていた、思っていたさ。 さて、約束の日が来た。俺はあきらとの(半ば強引に約束させられた)買い物につきあう羽目になっていた。 そんな訳で俺はいつもSOS団で集まっている駅前に集まった。 あきら「遅いわよ」 キョン「お前が早すぎるんじゃないか?」 あきら「何よ、あたしは一時間前からずっと待ってたのよ?」 キョン「何でそんなに早いんだお前は」 あきら「もう、さっさと行くわよ!」 キョン「分かったよ」 ハルヒ「キョン……確か今日は家の用事でSOS団の活動が出来ないって言ってたのにどうしているのかしら……これは尋問が必要ね……!」 朝比奈「キョン君……」 長門「……」 古泉「全く……嘘はもう少し上手くついて欲しいものですね。フォローするのも大変なんですがね」 さて、そんなこんなで俺はあきらと買い物をしているわけだ。 ぶっちゃけ内容としては他愛のないものだったさ。 ハルヒや朝比奈さん、長門や古泉と一緒に街を回るのと差はなかった。 しかし、あきらとこんな風に街を回るのは初めてだったから、新鮮さはあったと思っている。 あきら「ねぇ、キョン!」 キョン「なんだ?」 あきら「これ、あたしに似合うと思わない?」 そう言って差し出したのはペンダントだった。 あきら「ほら、どう?あたしの可愛らしさが更に引き出せると思わないぃ?」 キョン「俺に言われても困るんだが」 あきら「だからぁ……あんたの感想を聞いてるのよ!」 キョン「あぁ、そう言うことか。確かに可愛いとは思うぞ」 あきら「……キョン。あんたが買ってよ」 キョン「え?」 あきら「あんたが買って」 キョン「……分かったよ」 俺はそう言ってそれを買った。まぁ、奢るのは有る意味俺のステータスになりつつあったしな。 しかし改めて考えると嫌なステータスだな。 あきら「で、これはあんたがつけるの!」 キョン「ちょっと待て、別に俺は」 あきら「良いの!」 そう言ったあきらの首には俺が買ったペンダントと同じものがあった。 キョン「……ペアルック……?」 あきら「わるい?///」 ハルヒ「ふ~ん、キョンったらSOS団の活動をサボって良くあんな事出来るわねぇ……」 朝比奈「あの人積極的なんですねぇ……」 長門「小神あきらは彼に好意を抱いている。彼がその好意に答えるのは時間の問題」 古泉「なるほど、僕としてはこのままの状況を維持して貰いたいのですがね……」 長門「……それは駄目」 古泉「どういう意味ですか?」 長門「私が困る」 ???「やぁ、キョン。こんなところで奇遇じゃないか」 キョン「お前は……」 キョン「佐々木……どうしてお前がここにいるんだ」 佐々木「珍しい事じゃないだろう。僕とキョンは同じ街に住んでいるんだ。休日に同じところで出くわしたって珍しくない」 キョン「……」 何だかあからさまに怪しい気がするのは俺の気のせいではないな。 佐々木自身がわるい奴ではないのは俺だって知っているが、佐々木の取り巻きが俺の敵なのは十分承知しているんだ。 あきら「で、あんた誰ぇ?」 キョン「あぁ、佐々木は俺の」 佐々木「親友」 あきら「え?」 佐々木「とは言っても中学の、それも3年の時だけの話だけどね。でも僕は彼の性格はすぐに分かるし、その逆、彼も僕の性格は分かっているはずだ、そうだろう、キョン?」 キョン「そうか?お前の性格を全て分かるとは俺は思ってはないがな」 佐々木「そうかい?ならそう言うことにしておくよ」 そして佐々木はくっくと笑った。 佐々木「そう言えばキョン、僕は僕で二人きりで話したいことがあったんだ。でもデーとしているなら仕方がない。一次退散しよう。それじゃあ」 そう言って佐々木は去っていった。 全く、佐々木はこの頃俺を困らせるためだけに行動しているんじゃないか?と俺は思い始めたのだった。 キョン「全く……一体何しに来たんだよ、彼奴」 あきら「キョン」 キョン「……(まさかとは思うが、佐々木も俺のことを……)」 あきら「キョン?」 キョン「(いや、待て!彼奴は恋愛感情なんて一種の病気と思っている奴だぞ!?)」 あきら「あんた、あきらの話を聞いてるわけぇ?」 キョン「(佐々木め……後で何を考えているかきっちり話して貰わないとな……)」 あきら「ちょっと!いい加減にしなさいよ!」 キョン「うわ、いきなり大声を出してどうした?」 あきら「あんたがあきらの話を聞かないからでしょぉ!?」 キョン「分かった、わるかったよ……で、なんだ?」 あきら「その……」 キョン「?」 あきら「佐々木って人と、あんたはつきあってたりしたわけ?」 キョン「……」 ハルヒ「べ、別にあたしは気にはならないけど、団長として知っておく義務があるから、それだけよ!?」 朝比奈「キョン君って誰かとつきあってたりするんですかぁ~?」 長門「……そのような情報は該当しない……」 古泉「そうですか、なら安心ですね」 長門「……そう」 キョン「あぁ、彼奴はただの友達さ。彼奴は親友って言ってたけどな」 あきら「本当なわけぇ?」 キョン「嘘をつく必要なんてないだろ」 あきら「そう……良かった」 キョン「何か言ったか?」 あきら「べ、別に!?あ、あきらはもう帰るから!」 キョン「お、おい!?」 あきらはそう言って帰ってしまった。俺はしばしの間呆然とするしかなかった。 キョン「……やれやれ」 俺は取り敢えずあきらと別れて家にでも帰ろうとしたら、早速佐々木が現れた。 佐々木「どうやら僕が現れたことによってデートの邪魔をしてしまったようだね」 キョン「別にデートじゃないぜ」 佐々木「そうかい?ならばそう言うことにしておくよ」 キョン「それで、話ってなんだ?」 佐々木「そうだね、取り敢えず駅前の喫茶店で話そうか」 そんなこんなで駅前の喫茶店へ行くことになった。 佐々木「今思えば君とこうしてゆっくり話すのも久々なものだね」 キョン「佐々木。もしかしてそんな話をするためだけに呼び出したのか?」 佐々木「どうやら君は余裕がないようだね。本題に入る前の世間話をする気がないとは、君らしくない」 キョン「……」 佐々木「そう怒った顔をしないでくれたまえ。本題に入ろう」 そう言うと佐々木は少し間をおいてから言った。 佐々木「キョン。僕とつきあって貰えないか?」 キョン「……すまん。もう一回言ってくれ」 佐々木「なんだ。聞こえなかったのかい?だったらもう一度言うよ。僕とつきあってくれないか?」 キョン「待て、お前の言っていることがさっぱり理解出来んぞ」 佐々木「そんなに理解出来ないことかい?僕だって恋愛をしたい年頃なんだがね」 キョン「お前、前に恋愛は一種の精神病とかなんだか言ってなかったか?」 佐々木「そうだね、確かに僕は昔そう言った。だけどそれが真実かどうか、僕には証明するすべを持っていないのだよ」 キョン「どういう意味だ」 佐々木「つまりだね、キョン。恋愛を精神病と認めるには実際に恋愛をしなくてはならないと言うことだね」 キョン「……つまりはあれか、自分の持論を証明するべくつきあえってことか?」 佐々木「そう言うことになるね。僕はキョンなら不服はないんだが、君の方は不服かい?」 確かに佐々木は顔はわるくない。古泉でさえ絶賛するほどの奴だからな。 だが……。 キョン「佐々木、わるいがこの話はなかったことにしてくれないか」 佐々木「ふむ、君はどうやら僕では不服なようだね」 キョン「当たり前だ」 佐々木「どうしてだい、参考なまでに理由を聞かせてくれないか?」 キョン「……つきあう理由が気に食わないだけだ」 佐々木「ふむ、それではおかしいことになるね。もし僕が表面的に違う理由を言っていたらつきあっていたことになるんじゃないか?」 キョン「いや、それもないな」 俺はそれだけ言うと佐々木に背を向けて喫茶店を出た。 俺が佐々木の告白を断った理由は自分でも分からない。 ただ、自分のことを好きでいる人を差し置いて、好きでもないと公言している佐々木とつきあうのはどうかと思っただけだ。 そんな事を思いながら俺は家に帰るのだった……。 家に帰り、俺はこれからどうするべき考えていると、携帯電話が振動し始めた。 古泉からだった。取り敢えず電話に出た。 古泉「どうも、古泉です」 キョン「何の用だ」 古泉「いえ、貴方がこれからどうなさるのかを聞きたかっただけです」 キョン「何故そんな事を話さなければならん」 古泉「いえ。実は少し状況が変わってきましてね」 キョン「なんだって?」 古泉「実は貴方と小神さんとのデートを涼宮さん達が尾行していたんですよ、気付いていませんでしたか?」 彼奴、人の私生活を覗くとは何を考えてやがる。 古泉「しかもその場所には朝比奈さんと長門さんもいましたね、三人とも貴方と小神さんの様子を並々ならぬ様子で見ていましたよ」 長門や朝比奈さんまでいるとは……そんなに俺の私生活が気になるのか? ってちょっと待て、何故古泉がそんな事を知っているんだ。と言うか知っているなら当然お前も尾行していることになる。 古泉「えぇ、僕もそれには参加していましたよ」 キョン「……今更お前が止めることには期待はしてないから良い。それより、ハルヒ達の様子はどうだったんだ?」 古泉「そうですね。小神さんとの様子を見て危機感を募らせたようです」 キョン「危機感だって?」 古泉「そうです、貴方が特定の女子とデートする姿など涼宮さんは想像すらしていませんでした。だから動揺しているんです」 キョン「……で、古泉は何が言いたいんだ?」 古泉「つまり。それによって更に閉鎖空間が広がりつつあります。時間の猶予は2週間が精一杯でしょう」 キョン「おい、確かお前は1ヶ月が限界って言ってなかったか?」 古泉「えぇ、涼宮さんの精神が三日前なら1ヶ月は大丈夫でした。しかし今は更に不安定な状態ですので、二週間が限度なんです」 キョン「……その間に誰かに告白しなくちゃいけないのか?」 古泉「そう言うことです。ごまかしなどではいけません。本当の気持ちで告白をして下さい」 キョン「……くそ、ハルヒの野郎、少しは落ち着けってんだ」 俺はそう言って古泉との電話を終えた。 全く、俺は一体誰に告白すれば良いんだ? 俺はそんな答えもでない答えを考え続けるのだった……。 翌日、俺は未だに結論のでない答えを考えながら学校へと向かっていた。 これがゲームとか漫画なら羨ましいなぁ、と思えるのに実際に我が身に降りかかるとこうも難しい状況になるのだ。 誰かに告白することによる人間関係の変化、誰だって嫌な感じにはなりたくはないだろうしな。 特に俺の選択によってハルヒによる世界の改変があるとなれば本当に悩むしかない。 と、そんな世界の命運を賭けて戦っている勇者のような気持ちで歩いていると見慣れた後ろ姿が見えた。 キョン「谷口か」 そうだ、谷口ならなにか面白い考えがあるかもしれない。 谷口は普段は馬鹿だがこういう女関係なら見る目が少しはあるだろう。 そう思い俺は谷口に声を掛けてみるのだった……。 キョン「よう、谷口」 谷口「おぉ、キョンか。今日も相変わらずだるいな」 キョン「あぁ、そうだな。ってそれよりも谷口。お前に質問があるんだが」 俺がそう切り出すと谷口はあからさまに嫌な顔をした。 谷口「質問?俺にか?涼宮のやっかいごとの意見でも仰ぐ気か?」 キョン「そう言う訳じゃない」 谷口「分かったよ、で、質問ってなんだ?」 キョン「お前がこの学校で一番つきあいたい女子って誰だ?」 谷口「あぁ?何でそんな事を聞くんだ?」 キョン「別に何でも良いだろ、で、誰が良いんだ?」 俺がそう聞くと谷口は考える素振りもせずに答えた。 谷口「朝比奈さんだな。あの人を見るだけで俺は至福の時を過ごせるんだからな。そんな人は早々いないぜ?」 キョン「……」 まぁ、予想はしていたさ。谷口は朝比奈さんにぞっこんだし、朝比奈さんを見ると至福の時を過ごせるのは同意だ。 俺の場合はそれに朝比奈さんによるお茶のサービスつきだからな。 谷口「ただ、俺が今一番注目している女子は他にいるぜ」 キョン「なんだって?」 俺がそう聞くと谷口はニヤニヤと笑い出した。 谷口「なんだ、キョン、気になるのか?」 キョン「あぁ、お前の女子を見る目は確かだろうからな」 谷口「ふむ、そこまで言うなら教えてやろうじゃねえか」 そう言うと谷口は少し声を潜めながら言った。 谷口「俺が今一番注目しているのは……」 キョン「しているのは……?」
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――――― 姫子「…」 律「おう!わりぃ!遅くなった!!」ッタッタッタ 姫子「あ…ううん…別に…待ってないし…って!?」 律「ん?」 姫子「田井中くん…でいいんだよね?」 律「あぁ?そうだけど…え?なに?俺、ついに人間としても認識されづらくなってきた?」 姫子「いや…そういうんじゃなくて…その…カチューシャ…」 律「あ!どうりで走ってて前髪が邪魔だと思ったんだよ!! …って、つーことはカチューシャ忘れたのか!?くそっ!!ムギか和が明日持ってきてくれうように祈っとこう…」 姫子「…」 律「ん?なんだよ、立花、人の顔じろじろ見やがって…そんなにおかしいか!?」 姫子「え?…い、いや、おかしくないよ?」 律「ははは、お世辞とか別にいいぞ?おかしいと思ってんだろ、どーせ」ケラケラ 姫子「そっ…そんなこと思ってないよ!!」 律「おおう!?いきなり大声だすなよ!?びっくりするじゃねーか!!」 姫子「あ、…ご、ごめん…」 律「へへ…まぁ…おかしくないなら別にいいや、あんがとな、立花」ヘヘヘ 姫子「あ…う、うん…」 姫子「」ハッ 姫子「あ、は、はい、これ!」スッ 律「ん?…あ、これ!!ストロベリーシュガーミルク!!」 律「なんで?」 姫子「いや…いつも待ってくれてるときに飲んでるなぁ~って思って見てた…から…」 律「そかっ!!サンキュ~」へへっ 律「じゃあ、帰るか!」 姫子「あ…」 姫子「…うん」 19通りめ 律和梓純 終わり 唯『わ~~!見てみて!!おっきな入道雲がでてるよぉ~~!!』 『あ、ちょっと、そんな後ろ向きながら歩いてたら危ないって』 唯『だいじょぶ、だいじょーぶ!転ばないから!!』ブイッ 『その自信はいったいどこからくるのやら…それにしても入道雲ほんとにキレー…つか、すっごいでかいなぁ…』 唯『ね!もう夏なんだね!』 『まぁ、…夏というか、お互い夏休みだからこうして会えてるんだけどね』 唯『いつもスカイプしてるからあんま久しぶりな気がしないけどね!…それにねぇ~』 『まぁ、久しぶりな気がしないのはたしかに。…?』 唯『私がもし転びそうになっても、ちゃんと助けてくれるんでしょ?』エヘヘ 『っ!?な、なに言ってんだよぉ!?』 唯『ふふふ、照れない照れない』 『照れてない!!というか、そんなタイミングよく助けるなんてできないからちゃんと前向いて歩こうよ!?』 唯『えへへ』 『なんで怒ってんのに笑ってんの!』 唯『いやー、そんなこと言ってても、いざとなったらちゃんと助けてくれるんだろうなぁ~って思って』 『…いやー、入道雲がキレーダナー』 唯『ふふ…だね。でも、入道雲が月だったらもっとうれしいセリフなんだけどなー』 『…』 『…ゆい』 唯『んー…なに、あ』 ~~ 唯「ぬふぇ!?」ガバッ 紬「トンちゃん、ご飯おいしい?」パラパラ 唯「え?え?ここどこ?あれ?…あれ?入道雲は?」キョロキョロ 紬「はい、ごちそうさまでしたっと。あ、唯ちゃん起きた?」 唯「…え?あ、ムギちゃん…」 紬「ん?お茶飲む?あと、ここは部室よ」 唯「あ…、私、いつのまにか寝てたんだ…お茶のむ」 紬「じゃあ、淹れるわね。起こそうと思ったんだけど、ものすごく気持ちよさそうに眠ってたから」 唯「…そっすか」 紬「そっす♪」 ――――― 唯「ふはぁ~」 紬「ふわぁ~」 唯「あ、ムギちゃんつられあくび」エヘヘ 紬「えへへ、唯ちゃんにつられちゃった」 唯「今日部活ないから1人で練習しようって思ってきたけど、…まぁ、寝てたけど。ムギちゃんが来てくれたからよかったや~」ゴクッ 紬「それは私の煎れたお茶が飲めるから?」 唯「ん~、それはどうかなぁ~」ニヤニヤ 紬「えー」 唯「えへへ、うそうそ!冗談だよムギちゃん!ちゃんとムギちゃんが来てくれたことがうれしいんだよ~」 紬「ん、もう…イジワルだなぁ…唯ちゃんは…」 唯「えへへ…」 紬「今日どうして部活休みなんだろうね?」 唯「さぁ…でも、最近ちょっときまづかったからちょうどよかったかも」ゴクッ 紬「そうね。りっちゃんと、澪ちゃん…大丈夫かな?」ゴクッ 唯「りっちゃん、姫子ちゃんのこと好きなのかな? 澪ちゃんいるのに、バイト帰りに一緒に帰るとか正気の沙汰じゃないよね」 紬「姫子ちゃんは…りっちゃんのこと、どう思ってるのかな?」 唯「あー、どうなんだろうね。彼女いる男の子にそんな風に一緒に帰ってもらってて」 紬「やっぱり…好きなのかな?」 唯「…かな?なんか少女マンガみたいな三角関係だね~」 紬「あー…そうね。少女漫画みたい。幼馴染で付き合ってる設定とか」クスッ 唯「こうゆう時って、たいてい幼馴染同士が元の鞘に戻るだけで、もう1人はカマセみたいな役割になるよね」 紬「そうそう。女の子2人ともがかわいくて頭も良いのに、 その2人が好きになるのがたいして顔がよくない優しいだけがとりえの平凡な男の子っていう設定も王道よねぇ~」 唯「もう何回も見たパターンなのに、登場人物が違うってだけでついつい見ちゃうんだよねー。 結末なんてわかりきってるようなもんなのにー」 紬「それが商売よ、唯ちゃん!」 唯「それが商売かー、大人はこわいね~、ムギちゃん」エヘヘ 紬「…あ!」 唯「ん?どったの?」 紬「王道って言えば、やっぱり初恋よね!!」 唯「うん?まぁ、そうだね。扱いやすい題材ってのでもあるんじゃないかな?」 紬「違うの違うの!もう漫画の話じゃなくて!!」 唯「?」 紬「りっちゃんと澪ちゃんってお互いに初恋さん同士?」 唯「あぁ、そっちね。澪ちゃんは…どうなんだろう。りっちゃんは、初恋は澪ちゃんだって言ってたよ」 紬「やっぱそうなのねー。でも、澪ちゃんみたいにかわいい子とずっと一緒にいるんだから、 好きにならないほうがおかしいわよね」ムムム 唯「…ねぇねぇ」 紬「うん?なにかしら?」 唯「ムギちゃんの初恋っていつ?」 紬「私の初恋…?」 唯「うん。そうだよ。ムギちゃんの初恋」ニッコリ 唯「まさか和ちゃんが初恋なわけじゃないでしょ?」 紬「それはそうだけど…でも、随分小さいときのことだから聞いても全然楽しくはないと思うよ?」 唯「楽しいかどうかじゃないんだよ、ムギちゃん!!私が聞きたいの!!」 紬「…まぁ、本当に対したことじゃないから言えるんだけどね…聞く?」 唯「うん!おせーて!おせーて!!」ワクワク 紬「えっとね」 唯「うんうん!」 紬「…いくつだったかな…多分、3才か4才くらいだったと思うんだけど…」 唯「3才…随分早いんだね…もっと小学校ぐらいかと思ってた」 紬「ふふっ。そのときに、父の会社が主催のクラシックのコンサートに行ったの」 唯「クラシックコンサート…!!一気に話が上流家庭だよ!!」 紬「それぐらいから私はピアノを習っていたし、 勉強の一環ってことでいまならクラシックも聞いてもいいんだけど、 そんなまだ3、4才の時に聞いてもあの頃はまだクラシックのよさってよくわからなくて」 唯「うんうん」 紬「それに…まだ暗いところが怖かったの。演奏中はステージを残して会場のライトはほとんど消えてしまってたから、すごく怖くて」 唯「あー、3才くらいならまだ怖いよね。私もよく憂に夜中にトイレ一緒についてきてもらってたもん」 紬「そうよね…やっぱり怖いわよね…ん?」 唯「?」 紬「…ううん。聞き間違いってことにしておくわ。そのコンサートホールには、私がよく行くし、 行くと必ず怖くなってホールから出たがってたから託児所が出来てて。もちろん、一般の人も利用してたけど」 唯「へー」 紬「でね、いつもみたいにその一室に斉藤さんに連れてってもらったの」 唯「斉藤さん?」 紬「あ、斉藤さんは私が小さい頃からお世話してくれている執事さんね」 唯「」 唯(なんかムギちゃん家の話ってすごいなー。 なんでか無性に和ちゃん家の浴槽に一心不乱にザリガニを入れてたあの頃の私に説教しに行きたい気分だよ…) 紬「いつもは誰もいなくて、私は1人で遊んでたんだけど、その日は先客がいてね」 唯「先客…」 紬「私がいつも1人で遊んでるおもちゃでその子が遊んでて…。 別に私のおもちゃってわけじゃなかったんだけど、ほら、自分が使ってたり、 とっておきの認定をしちゃったものって妙に愛着ってわくじゃない?」 唯「ううん?」 紬「えっとね…、たとえば…行きつけのファーストフードで必ず座っちゃう窓際の席とかさ、あるでしょ?」 唯「あ、うん!」 紬「なんていうか・・・別に自分の席でもないし、予約とかもないから早いもの順で誰でも使っていいはずなのに、 いざ誰かに使われてたらちょっと、自分の空間を害された気分になっちゃわない?」 唯「あるね・・・ものすごいわかるよ、それ・・・」 紬「よかったわかってくれて。 だからね、そのとき、幼心にものすっごくそういう気分になっちゃって。『そのおもちゃ私のなのに!!』って」 唯「ふんっふんっ」 紬「でも、普段大人しか周りにいなくて、自分と同じ年の子とあまり接する機会がなかったから、 どうすればいいのかわからなくて・・・話かけることもしないで、ただその子のこと、横からジーって見てたの」 唯「ちょっと、想像したらシュールだね、その空間」 紬「で、ジーっと見てたら、おもちゃばっか見てたその子がやっろ私のこと気づいてくれて。こっちに顔を見せてくれたのね」 唯「うんうん。それで?っていうか、初恋の人いつでてくるの?」 紬「恋に落ちました」 唯「」 唯「えぇえーー!?え!?ていうか、その子がムギちゃんの初恋の人なの!?」 紬「うん。だって・・・かわいかったんだもん。 顔見た瞬間にそれまでその子に感じてたモヤモヤ感なんてどっかいっちゃった!」 唯「へぇー。メンクイなんだね。そうみえないけど・・・」 紬「そうかな?」 唯「そうだと私は今の話を聞いて思いました」 紬「うーん。自分としては顔というより心とかで好きになってるつもりなんだけどな」 唯「その子とはどうなったの?」 紬「どうもなってないわ。ただコンサートが終わるまで一緒に遊んだだけ。名前も知らないし、それから1度も会ってないの」 唯「ほえぇ~。ムギちゃんの初恋ってなんだか、少女マンガみたい・・・」 紬「えへへ。ほんとにね。自分で言っててそう思ってた」 唯「でも、なんかいいね。そういう淡い思い出みたいな恋って・・・」 紬「・・・唯ちゃんは?」 唯「ん?」 紬「唯ちゃんの初恋って、どんなの?やっぱり、少女漫画みたいなの?」 唯「・・・」 紬「・・・」 唯「んー・・・どうかな。私のは・・・少女マンガっていうより、夜中にやってるしょっぼいB級映画のそれかな」エヘヘ 紬「?」 唯「まぁ・・・少女マンガでもありきたりすぎて、 誰も見向きすらしなくなったうすっぺらな設定っていうか、さ」ヘヘヘ 紬「そうなんだ・・・」 唯「・・・もうすぎたことだし。それより・・・ムギちゃん!!」 紬「?」 唯「お茶のおかわりおねがいっ!」ニコッ 20通りめ 唯と紬 終わり 16
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▼ そこにいたのは勝者と敗者だった どうやら勝ったのは、帽子を後ろ向きに被った少年で 敗者は 律「あっー!! 泥棒!!」 赤毛の少年だった 律の声に、勝者と思われる少年は、え?という顔を見せる 律「いいから、そいつ捕まえてー」 帽子の少年へと叫ぶと しかし直後 赤毛の少年が動きを見せた 赤毛の少年「っち……退くぞ、ヒノアラシ!」 ボールに今まで戦わせていたポケモンを戻し、逃げ出した 律「ワニノコ、追うぞ!」 叫ぶようにワニノコを見ると…… ワニノコ「ワニワニ!」 チコリータ「チコッ!」 帽子の少年のポケモンとじゃれ合っていた。 そして 帽子の少年「えっと、何がなんだか分からないんですけど、説明してもらっていいですか?」 律はその疑問に一瞬まよった顔を見せるが、 律「(今から追っても……まぁ追いつけないか…)」 「はぁ……」 大きな溜息をつき、少年へと説明を始めた ▼ ゴールド「えぇー!!ウツギ研究所で泥棒!?」 ゴールドと名乗った少年は驚きの声を上げた 律「あれ、ウツギ博士は知ってるの?」 ゴールド「あ、はい。実は自分も今日ポケモンをもらって旅にでたんです」 その言葉に律は 律「(あぁ、そういえばウツギ博士が私の前にポケモンをあげたっていってたっけ)」 「で、君はなんでさっきの赤毛の子とバトルしてたのさー」 ゴールド「博士のところへの届けるものがあったから、 ワカバに戻ろうとしたら急にバトルをふっかけられちゃって……」 まぁ、勝ちましたけどね とキリっとした表情を見せたゴールドの言葉を律は相手にせず考える 律「(アイツの目的はなんなんだ……?バトルしたってことは売買ってわけじゃなさそうだけど……)」 ゴールド「えっと、律さん聞いてますー?」 律「えっ?あぁ、聞いてる聞いてる。それじゃ、あいつの名前とかわかんないよなー?」 ゴールド「あぁ、それなら分かりますよー。たしかシルバーって……」 律「だよなー。やっぱり、わからないよなー……って、えええええ!!」 ゴールド「うわぁ、びっくりしたなぁ。いきなり大声をださないでくださいよー」 律の声に体を一歩のぞけらせたゴールドがのんきな声をだした 律「なっ、なんでわかったんだ?」 ゴールド「いや、バトルのときにアイツのトレーナーカードがチラっとみえましたから」 なんて視力してるんだ……と律が内心呟くと、 ゴールド「これでも視力も動体視力もいいんですよ!」 またしてもキリッっとした顔で答えた だが、律は 律「(シルバー……か。忘れないぞ)」 そして 律「君、えっとゴールド君だっけ?ウツギ博士のところに行くならこのこと伝えておいてよ」 ゴールド「律さんはどうするんですか?」 律「えっと……私は……」 ポケモンセンターで寝る とは言えず 律「この先の30番道路に待たせてる人がいるんだよ!」 嘘はついていない、と律は頭の中でオーキド博士を思い浮かべ うんうん、と頷いた ゴールド「?」 「はぁ……まぁわかりましたけど、それじゃぁ早速僕は向かいますね」 そういってゴールドはチコリータと呼ばれていたポケモンを抱え、律に背を向けた 律「まっ、私だって女の子だし、夜くらいは男の子パシらせても罰は当たらないよなー」 ゴールドがいなくなった後、律が一人で呟き ワニノコ「ワニッ!!」 よくわかっていないワニノコがとりあえず頷いた 1人と1匹の向かう先は、街で最も灯りを発している場所 ポケモンセンターだった 律「(よっし、野宿はまぬがれたなぁー)」 ▼ ――30番道路(翌朝) 律「おおっ、やっぱりトレーナーって感じのやつも結構いるなぁ」 目の前に広がる道を見渡した 東の道と西の道に別れており、その中心には林のような木が邪魔をしている 西側の道ではどうやらトレーナー同士が対戦しているようで 律「えっと、博士に会いに行かないといけないから、道はコッチだな」 東側の道へと歩みを進めることにした ……それにしても、やっぱりカントーにはいないポケモンもいるなぁ あちらこちらで顔を出す野性のポケモンを見て律は思う 律「お、ポッポはやっぱりこっちにもいるんだなぁ。あっ!あの木はコクーンの巣か!」 懐かしいなと思う気持ちは故郷のトキワシティを思い出したからだ 律「(小さい頃よく澪と遊びにトキワの森にいったっけ……あいつ薄暗い雰囲気が苦手で怖がってたなぁ)」 ――ブンッ その時なにか音が響いた あまり気持ちいい音ではない 律「なんだぁ……?」 言ったとき、気付いた ここはコクーンの巣だということの意味に つまり 律「スピアーもいるってことかぁ!!」 後ろを振り向いた そこには3体の並んだ蜂が自分の両手の針を鳴らし威嚇している 律「でっ、ですわよねー……」 一歩仰け反った律は、すぐに反転し 逃げる体勢にはいった 律「くそおお、スピアーの縄張りだったのかあああ」 ▼ 律はほとんど全力で走っていた 後ろにはスピアーがついてまわっている が、 そろそろ自分の域が切れ始めた 律「あぁ、もう。疲れたしめんどくさい!」 言った律が急に足をとめ、3匹のスピアーと向き合った 律「ふふふ、私を怒らせたことを後悔させちゃる……いけ、ガーディ、イーブイ!」 ガーディ「ガウ!!」 イーブイ「ブイッ!!」 三匹に対して繰り出されたのは二匹だ 本当はワニノコも出せればいいのだが、と思うが 律「(正直、そこまで指示がまわらないよなー)」 だから、二匹でスピアーに向かうことにした 律「本当は二匹への指示も慣れてないけど、まぁ野生ポケモンだし、追っ払えればいいし大丈夫かな」 一方、3匹のスピアーは繰り出されたポケモンに対して、戦闘態勢をとっていた 先制を仕掛けるのはスピアーだ スピアーは集団行動時のできるモンスターだ。 だから、攻撃を仕掛けるときには、より効率的な形を取る スピアー「――!!」 まず一匹目が直線で来た 狙われたのはイーブイだ 律「よけろ、イーブイ!!」 直線の動きに横にずれる形で対応するが スピアー「――!!」 二匹目のスピアーが横から加速しながら針を突き出してきた 律「イーブイ、上だ。ジャンプ」 今度はジャンプして、かわす形を取る そして スピアー「――」ブンッ 3匹目の羽音が上から来る 本命の攻撃だ 落ちる形になったスピアーは真下に針を振り下ろす形で攻撃にきた だが 律「へっへん、こっちもスピアーには襲われ慣れてるから、行動はわかってるぜ!!」 トキワにいた頃の経験だ。 「ガーディ、火の粉だ!!」 律の斜め前で構えていたガーディに指示をだす 指した先にあるのは、真下へと落下しようとしていたスピアーだ ガーディ「ガルッ!!」 チリッと空中に散った火の粉はスピアーに襲い掛かり その羽を少し焦がした 羽が焦がされたスピアーは、もがき ――ボタッ 落ちた 律「よっし、まずは一匹。次、イーブイでんこうせっか!!」 ジャンプから着地したイーブイはすぐに行動にでた 目指す先は、二匹目のスピアーだ 反転して再び襲い掛かろうとしていたスピアーへとイーブイが体当たりした 完全に不意をついた攻撃となったそれは、スピアーを木に叩きつけるには充分すぎ る威力だ ぶつかる音に次いで、再び落ちる音を律の耳は捉えた 律「こうなったら、あとは簡単だな」 残すは一匹のスピアーだ どこかたじろぐ様子をみせるそれに 律「ガーディ、ほえろ!!」 ガーディ「ワオーン!!」 吠えた 音が威嚇行為となり、そのまま残ったスピアーへと向かう スピアー「――…!?」 そして ――ブンッ 羽音を残し、林の中へと消えた 律「ふぅ~、なんとかなったなぁ」 一息つき、 律「よくやった、ガーディ。いつも澪とやってた追い払い方を覚えててくれて助かったよ」 「それにごめんなぁ、イーブイ。おとりみたいな役をさせて」 律が二匹の頭をやさしく両の手で撫でた ガーディ「ガウガウ♪」 イーブイ「ブーイ♪」 ▼ ――ポケモンじいさんの家 律「ま、なんとか着いたな」 目の前には家がある。 あきらかに、場違いな場所にあるその家が律の目的地だ 律「すいませーん、こちらにオーキド博士がいるって……」 オーキド「おおっ!!ようやくきたか、待ちくたびれるところじゃったぞ」 なにやら慌てた様子のオーキドが、ドアを開けたばかりの律に反応した 律「……? なにかあるんですか?」 オーキド「おー、これからラジオの収録でな、とりあえずこれを」 オーキドが白衣の内ポケットを探る様子をみせ オーキド「ほれっ、ポケモン図鑑じゃ」 律に差し出されたのは、赤い手のひらより少し大きめの機械だ たしか唯がポケモン図鑑ってのをもってたなぁ と思うが 律「あれ?でも、これ唯が持ってたやつと形が違う……?」 オーキド「最近になって新しく作ったやつじゃからな。まぁ、唯のと中のデータはほとんど同じじゃ」 「唯に図鑑を渡したのはいいんじゃが、あの子もあまりポケモンを集めるということはしていないからのお」 「まぁ、ミュウのデータを持ち帰るという補って余りある働きをしてくれたんじゃがの」 少し苦笑気味に笑みをみせたオーキドが言い おっと、と話がずれたことを元に戻そうとし、一度咳払いをした それから、だからと繋ぎ オーキド「君にも図鑑の収拾を手伝ってもらいたいんじゃよ。君が悪い子じゃないっていうのはわかっておるしの」 律「いいんですか?」 オーキド「まぁ、昨日面白そうな少年にも託したことじゃしのう。それに、澪君にも手に渡るように手配したところじゃ」 律「(澪にも……!!)」 律「わかりました。ありがたく頂きます」 そういって両手でその図鑑を受け取ると オーキド「おっと、ワシも早く行かんとな。それじゃぁ、図鑑のことは任せたぞ」 オーキドはポケットからボールを取り出し オーキド「ピジョット、コガネまで急いでおくれ」 現れたピジョットの背中に乗り、空へと飛び出し やがて、消えていった 残された律の手のひらには赤い図鑑がある ……ようやく同じ舞台に上がった 唯の手にも同じものがあり、澪の手にも渡るという。 それを見て思うことは ……負けられないな 顔を上げた 見るのは西の方向だ その方角には 律「行くか、一つ目のジム。キキョウシティへ」 「VSスピアー」 〆 26
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季節は紅葉まっさかり。 ほんとは、遠出する予定だったけど、断念。 ゆかちゃんは、「大丈夫」って言ってくたけど、、、さ。 今年は、一緒に暮らし始めて、5度目の冬。 ゆかちゃんが、生まれた季節。 さてさて、今年は、どんなお祝いをしよっか? ある意味記念だし?ちょっと、凝ったことしたいよね、、なんて。 一仕事終えて、家路を急ぐ。 ゆかちゃん、大丈夫かなぁ・・ 今朝は、けっこう調子良さそうだったけど。 久しぶりにお弁当も作ってくれたし。 あぁ、だめだ、顔がにやける。 ムリしてまで、作って欲しいだなんて、もちろん思わないけど、さ。 うん、やっぱ、素直に嬉しいよね。単純だな、あたし。 うちに帰ると、カレーを作って待っていてくれて、さらに嬉しくなった。 ほんと、単純だな、あたし。 「いただきます!」 「いただきますw」 「んー・・うましっ!」 「ごめんね、簡単なものしか作れなくって」 「んーん!全然いいよ!てか、のっちカレー大好きだし」 「ははっ、うん。ほんと嬉しそうw」 「うん、嬉しいし、美味しいし、最高!」 「大袈裟だってっw」 大袈裟かな? あぁ、、うん、 大袈裟なくらい、幸せ、だ。 「っ!のっち、どうしたの!?」 「え?」 ゆかちゃんの、驚いた声で、はっとした。 のっち、泣いてんじゃん。 ははっ、、と、泣き笑い。 「ね!のっち?」 なんなんだろう、これ? 「ん?なんか、すっげー幸せだなって」 「…幸せ?」 「うん、泣けるほど、幸せなのかも、、、おかしいね?」 「・・んーん」 「?」 「わかるよ?ゆかも、おんなじだから、、、」 おなじように、幸せだと言ったくせに そっと、そのキレイな瞳を伏せた。 「…どうしたの?」 「・・・」 唇が、軽く、空をきった。 「ん?」 「…のっち?あのさぁ、、、 「うん」 「お願いが、、あるんだ」 「なに?」 「ゆかの今年の誕生日、ちょっぴり早くお祝いしてほしい」 え?・・・・どういうこと? 「ちょっぴりって?」 「んー、、、来月に入って、すぐ、、とか?」 「いいけど、、、どうして?」 「ん?イブはイブで、楽しみたいから」 そう言って、ふわり笑った。 今までだって、誕生日とイブを一緒にしたことなんてないよ? ねぇ、、、、そういうこと? 涙も思考も、せき止められた。 「わかった。じゃ、急いで準備しなきゃねw」 だから、そう答えた。 ご飯の後片付けは、のっちが強引にやった。 一通り片付けて、リビングに戻るとゆかちゃんの姿がなくて・・ すっと、吹き抜けた風。 揺れるカーテンの向こうを覗くと 小さな庭に置いたベンチに腰をかけて、夜空を見上げていた。 「・・・カラダ冷えると、風邪引いちゃうよ?」 「うん・・・でも、大丈夫」 「そ?」 「うん、ありがと」 「んーん」 そっと、隣に腰掛けると ちょこんと、のっちの左肩にちっさな頭をのっけてくる。 二人を、霞む月の明かりが包み込む。 ふわっと、羽を広げて、二人だけの空間を、区切る。 「ありがと」消え入りそうな声で、キミは呟いた。 あたたかくて、少しだけ、、、、泣きそうになった。 「ねぇ、、、誕生日、どっか行きたいとこある?」 「行きたいとこ?」 「うん。なんかね、今年は、どこかに出かけたいなって思ってて」 「そっか、、、 ふと、左肩が軽くなったと思ったら のっちの羽よりも、深くキレイな黒した瞳で覗き込んで 「あの、公園でのんびりしたい」・・・て。 「あの公園?」 「うん、ダメ?」 「ダメじゃないけど、、、そんなのでいいの?」 すると、のっちの大好きな、やわらかな笑顔で 「うん、それがいいの。あそこで、のっちとのんびりと過ごしたい」 「わかった、そうしよっか」 なんて、、、ほんとは、わかってなかったんだよね? んーん やっぱりのっちは わかんないフリしたかっただけなんだ。 その夜 ゆかちゃんが、寝静まったのを見計らって、ベッドを抜け出した。 どこまでも続く、暗闇の空を ぼんやりと光る月目指して、限界まで羽ばたいた。 余計なことは、なにも考えたくなかった。 けど、どんなに飛んでも飛んでも 掴めそうな気がしても、全然 そこには、手が届きそうにもなくて ああぁぁぁーーーー!!! あああぁぁっぁぁぁぁーーーー!!!! 声にならない、声で叫んだ。 想いは、暗闇に消えていったのかな? ココロん中に、閉じ込めたのかな? ああぁぁぁぁっぁ・・・・・・ 声には出せなかったよ。 こんな姿、声 キミの耳には、届いて欲しくなかったから。
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59 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/06(火) 19 46 31.22 ID iLd/CmvrO 「先輩、おはようございます!」 登校途中、図書委員の後輩に声を掛けられる。 名前は………何て言ったか忘れた。何せ、昨日入ったばっかりの一年だ。顔と名前を覚えるのが苦手な自分が覚えていられるわけがない。 顔は辛うじて覚えていたが。 「おはよう。えぇっと…」 名前を思い出せず口を開けずにいると 「篠崎です。鈴原先輩」 と、フォローしてくれた。なかなか良い奴かもしれない。 「あぁ、篠崎君か。ごめんなさいね。私、人を覚えるのが苦手だから…」 「別に構わないですよ。昨日会ったばかりですし」 彼はクスクスと笑う。 何かおかしいところがあっただろうか? 「どうかしたの篠崎君?」 「いえ。先輩って勉強出来そうだし記憶力とかも良さそうだし、意外だと思って」 …あぁ、そういうことか。 「親にも言われるわ。確かに勉強も人よりは出来るし記憶力もあるんだけど………人を覚えるのだけは苦手なのよ」 彼はもう一度クスクス笑う。 「勉強出来るってのは否定しないんですね。それと多分、先輩は嘘がつけないタイプですね?」 「えぇ。つく必要も無いし」 「そういう話ではなく何ていうんでしょうか?…先輩は根っこが正直なんですよ」 ―キーンコーンカーンコーン 予鈴が響く。 幸い、既に校門前。遅刻の心配は無い。 「それじゃあ先輩。また放課後」 そう言って篠崎は私とは反対の校舎に入っていった。 うちの学校は学年ごとに校舎が別れている。 「私も行くか…」 高校に入ってから出来た、初めての後輩は何か変な奴だった。 60 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/06(火) 19 58 35.73 ID iLd/CmvrO 放課後、図書室に向かう。 途中、同学年の委員三人と遭遇。一緒に行くことにした。 三人は誰がカッコいいとか可愛いとか、そんな話をしている。 私はあまり興味が無いのだが 「ねぇねぇ、鈴原さん?一年の篠崎君ってカッコいいと思わない?」 などと話を振って来る物だから困る。 「篠崎君?…まぁ、ルックスは結構いいんじゃないかな」 「うわっ!マジですか?そんな褒められると照れますよ~♪」 と、何処にいたのか、ここで本人が登場。 嫌なタイミングで現れる奴だ。 「篠崎君。私は褒めたつもりはないぞ?事実を言っただけだ」 私の言葉にがっくりと肩を落とす。感情表現が豊かだな、なんて思っていると 「鈴原先輩!昨日、一目見たときに好きになりました。付き合って下さい!」 なんて愛の告白。 放課後の廊下は人で溢れていて私たちは注目の的になる。 急な展開に、一緒にいた三人も目を輝かせてこちらを見ている。 「はぁ…。篠崎君、君は本気かね?本気で私に惚れたのかい?」 私が問いかけると彼は 「はい。マジですよ!」 真剣な目で答える。 適当にあしらっても駄目だろう。 「まぁ、とりあえず図書室に行こう。ここは人が多すぎる」 私は図書室に向かって歩きだす。 その後を四人が付いてくるのだった。 62 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/06(火) 20 19 22.00 ID iLd/CmvrO 「鈴原副会長、どうしたんだい?図書委員の役員を全員(七人)と篠崎を集めて」 図書委員会会長に尋ねられる。 「皆さんを集めた理由ですが…」 みんなが息を呑む中、私は話を続ける。 「一年の篠崎君に告白されました」 『な、なんだってえぇぇっっっ!!!!!』 全員がハモる。ノリが良い奴らだ。 「ふむ。そうか…」 会長が呟き、頷き、そしてまた口を開く。 「鈴原…お前…篠崎には言ったのか?」 「いえ、まだです」 私と会長のやり取りの意味が分からず目をパチパチさせる篠崎。 「なぁ、篠崎?…これを見てくれ」 会長が胸元から一枚の写真を取り出す。そこに写っていたのは一人の男の子。 「この男の人がどうかしたんですか?」 と、予想通りの反応の篠崎。 「エスカレーターで上がってきた奴ならみんな知ってる話なんだが…こいつはな…」 63 :愛謝 ◆AwRoH5fkCI :2007/03/06(火) 20 31 07.12 ID iLd/CmvrO 会長が言おうとするが 『中学二年の頃の鈴原さんだよ』 他の役員が先に言ってしまった。 「え?…ドッキリ?」 普通は信じられないだろう。 「いや、それは本当に私『だった』男、『鈴原雪男』なんだよ。篠崎君、君は『HKOK』という奇病を知っているかな?二千万人に一人くらいの確率で発症する病気みたいなものだ…」 篠崎は明るく笑って 「でも、どう見ても女の子じゃないですか?」 と言う。 「『体』はね。でも、私の心は男とも女とも言えない不安定なものなんだ。どういうことか分かる?」 首を横に振る。 分からないのは当たり前だ。 篠崎は篠崎であって、私ではない。 「私は、今の私を保つことで精一杯。男の私を抑えながら、女になりきれない私を保つことでね…」 「鈴原、辛そうだぞ。大丈夫か?」 会長に言われて気付く。 額からは汗が出て、息も荒い。 「会長、保健室で休んできます」 「あぁ、そうしろ」 その言葉を背に、『俺』は図書室から出る。 篠崎は口を開いたままで少しアホに見えた。
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好き勝手やってます 紫炎姫:何か最近やたら暑い気がするんだが。何これ異常気象? のどっち:つ 春 ステルスモモ:つ 春 namber:つ むしろ夏 紫炎姫:いつの間に・・・・・・セーター着て外出たらひどい目にあった のどっち:いつの間に、じゃねぇだろ。もう6月だぞ ステルスモモ:既に夏が迫って来てるっすよ 紫炎姫:6月がどんな感じだったのか思いだせないんだが ステルスモモ:あーあ。引き込もりの典型例っすね namber:・・・・・・でも外の気温ぐらい、部屋にいても分かりますよね? 紫炎姫:あー、基本エアコンをフル稼動させて室温一定にしてるから のどっち:これだがら金持ちは・・・・・・節電しろよ節電 ステルスモモ:年中Yシャツ一枚な理由が分かったっす 紫炎姫:別にいつもそうなわけじゃないって ステルスモモ:Yシャツ一枚or真っ裸? 紫炎姫:いやいやいや。ジャージ着たりもするぞ namber:あ、もしかして中学の時のジャージとk 紫炎姫:高校の。使わないし namber:授業は!? のどっち:体育はどうした!? ~~~ のどっち:学校の先生やってみたいって思ったことあるけど、お前の担任だけはやりたくない ステルスモモ:きっと担任さんも苦労してるに違いないっす namber:何か言われたりしないんですか? 紫炎姫:この間、強制的に三者面談やらされた のどっち:言わんこっちゃねぇ ステルスモモ:・・・・・・三者面談?あと一人は誰が? 紫炎姫:つ 使えない子 namber:同級生!? のどっち:問題児の親を呼び出したら理事長の孫がwwwwwwwwwwww ステルスモモ:担任さんもびっくりっすよね、それ 紫炎姫:いや、実は全然気付かなかったんだよ のどっち:姓で分かるだろ普通!? ステルスモモ:大丈夫なんすかその担任さん・・・・・・ 紫炎姫:しかも使えない子に「ちゃんとお子さんを見てあげて下さい」とか言い出してな namber:同級生であることすら気付いてない!? 紫炎姫:使えない子は評価してたぜ。うちにあそこまでズケズケ物を言う先生がいるとはな のどっち:まぁ理事長の孫だしな・・・・・・ ステルスモモ:割といい先生かもしれないっすね namber:・・・・・・まぁ、そういうことにしておきましょう 超担任さんが入室しました 超担任:こんばんはー 紫炎姫: のどっち: ステルスモモ: namber: 紫炎姫:・・・・・・ははは、そんなまさかな のどっち:それはちょっと話ができすぎてるよな ステルスモモ:そんなハズがないっすよね namber:こんばんは、初めまして超担任さん 超担任:ご丁寧にどうも。実は私、龍門渕って高校で先生をやってr 紫炎姫:嘘だっ!!!!! のどっち:嘘だっ!!!!! 超担任:!? ステルスモモ:で、その先生さんが何故こんなところに? 超担任:えぇっと、実は人を探しているんですけど namber:人ですか 超担任:・・・・・・うーん。個人情報だから、何て説明すればいいのやら のどっち:もしかしてクラス一の問題児、沢村智紀(17)をお探しですか 超担任: ステルスモモ:あぁ、引き込もってゲームばっかやってるあの沢村智紀さんっすか namber:モーニングコールすると着信拒否しちゃうあの沢村智紀さんですか。美人で素敵な 超担任: 超担任: 超担任:え?え? のどっち:体育の後、いつもの癖でYシャツ一枚で廊下をウロウロしちゃったあのさわむr 紫炎姫:おいやめろ のどっち:先生「キミ!待ちたまえそんな格好で!!」 のどっち:生徒「きゃあー!!」 のどっち:ともき「?」 紫炎姫:らめええええええええええええええええええええええええええええええ ~~~ てる☆てる:今日は紫炎姫ちゃん来てないのー? のどっち:別室行きだ てる☆てる:カイジ!? ステルスモモ:説教部屋で担任さんに説教されてるだけっすよ てる☆てる:ふーん てる☆てる:って、え?紫炎姫ちゃんの担任?何でここが分かったの? namber:分かりません・・・・・・ のどっち:ま、今度また畑石にカウンセリング頼もうと思ってたし。ちょうどいいや namber:これで少しはよくなりますよね? ステルスモモ:どうっすかね。むらさきさんのアレはもはや本能に近いっすから てる☆てる:石の下のダンゴムシみたいな女の子だからねー のどっち:表現が的確すぎて泣ける 紫炎姫さんが入室しました のどっち:あ、戻ってきた ステルスモモ:どうだったっすかー 紫炎姫:・・・・・・うん、まぁ、その namber:その? 紫炎姫:・・・・・・あああああ てる☆てる:何か揺らいでるね・・・・・・ のどっち:もう一押しって感じだな ステルスモモ:もう何度目か分からないっすけど、毎日学校行かなきゃダメっすよ 紫炎姫::・・・・・・努力します のどっち:言葉を濁すな namber:必ず行って下さい 紫炎姫:・・・・・・前向きに検討します ステルスモモ:前向きながらムーンウォークしそうっすね namber:・・・・・・あぁもう 超担任さんが入室しました ステルスモモ:あれれ? のどっち:何故戻ってきた 超担任:ごめんなさい、一つ聞き忘れたことがあって 紫炎姫:? 超担任:沢村さんのご家族が集まる部屋があるって聞いたんだけど 紫炎姫:!? てる☆てる:いやだから、どこからそんな情報を・・・・・・ のどっち:つ ドラゴンズ部屋 ステルスモモ:つ ドラゴンズ部屋 namber:つ ドラゴンズ部屋 紫炎姫:ちょ、m 超担任:ありがとう。ちょっとお邪魔させてもらうわね 超担任さんが退室しました 紫炎姫:させるかああああああああああああああああああああああああああ 紫炎姫さんが退室しました のどっち:なるほど。こういうのは家族の協力が必要不可欠だしな ステルスモモ:というか、紫炎姫=沢村智紀がバレそうなことの方がやばくないっすか namber:あ てる☆てる:まぁ、その時はその時じゃない? のどっち:先生って大変なんだな・・・・・・ 翌日、使えない子によって強引にベッドから引きずり出される真っ裸ともきー のどかちゃん、せんせいってがたいへんなおしごとだよね ゆうきちゃん、なつやすみのしゅくだいはだいじょうぶかな -- 名無しさん (2010-06-14 17 13 37) 名前 コメント
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* ずっと一緒 * 『今日もね、りっちゃんと澪ちゃんが起こしてくれたんだ~』 「はぁ……もう大学生なんですから、ちゃんと自分で起きなきゃダメですよ」 『あ、それならだいじょーぶ!』 「そうなんですか?」 『三日に一回はちゃんと自分で起きるから!』 「……それって、講義の都合上自分以外誰も居ないから仕方なく……ってヤツですか?」 『うぉっ!あずにゃん先輩鋭いッス!』 「クスッ……何で私が先輩なんですかぁ?」 『いや、何となく、ノリで……』 「ノリですか……フフッ……プププッ……」 『ありゃりゃ、あずにゃん先輩ツボにはまりましたか?』 「だから……フフッ……その『先輩』っての……クスッ……やめてくださいよぉ~」 『えぇ~?でも~、あずにゃん先輩が面白がってくれるから~』 「ププッ……だ、ダメですぅ~」 『あずにゃん先輩!何がダメなんですか!?」 「だから……ウププ……あ、ダメ……ムグムグムグムグ……」 『ん?あずにゃんどうしたの~?』 「ムググ……モゴモゴ……ムームー」 『……それじゃぁわからないよぉ~』 「……ムー……ムー……プハァァァッッッ!……はぁ~、久しぶりに笑いました~」 『えーっと……布団に潜って笑ってたの?』 「ついでに顔を枕に押さえつけてました」 『それほどまでに……余程ツボにはまったんだねぇ~』 「もぉ……唯先輩のせいですからねっ」 『ゴメンゴメン……ファ……』 「……そろそろ寝ますか?」 『そだねー、じゃぁあずにゃんおやすみー』 「おやすみなさーい」 フゥ…… 最近唯先輩と会ってないな…… 「唯先輩……会いたいな……」 翌日@なかのけ! 梓「でさぁ、唯先輩ったら三日に一回とか言ってるんだよ~」 憂「まぁ、お姉ちゃんらしいよね~」 純「……ああぁあぁあぁぁーーーーっっっっっっっ!!!!!!」 梓「い、いきなりどうしたの!?」 純「思い出した……」 梓「な、何を?」 純「……宿題が……終わらないぃぃぃぃぃーーーーーっっっっっ!!!!!」 梓「……なーんだ、そんな事か。大方遊びほうけてたんでしょ?自業自得じゃん」 純「そんな事!……ま、まぁ、多少は遊んでたけどさ……」 梓「やっぱり……」 純「深く反省しております……てかほんとーにどーしよー!」 梓「それじゃぁこんな所で油売ってるヒマないじゃん」 純「そーなんだけどさぁ……」 憂「……じゃぁ、私の家でする?」 純「ホントに!?いいの?」 憂「いいよぉ~」 梓「もぉ……憂は純を甘やかしすぎだよ……」 純「よっし!そうと決まったら憂の家にレッツゴー」 梓「はいはい、いってらっしゃい」 純「えぇ~?梓は行かないのぉ~?」 梓「別に行く必要無いじゃん」 純「ある!」 梓「そうなの?」 純「一人より二人!二人より三人!!」 梓「あ……そ……」 純「と言うわけで、改めてレッツゴー!!」 憂「ウフフ……レッツゴー!!」 梓「はぁ……れっつごぉー……」 @ひらさわけ! 純「……よっしゃー!あとは化学で終わりだぁーーっっ!!」 憂「純ちゃん頑張ったね~」 梓「真面目にやれば早いのにやらないから……誰かさんみたい」 純「……ほほぅ、梓はその『誰かさん』が居ないからつまらなそうにしてるんだ」 梓「そ、そんなことないもん」 純「ホントに?」 梓「ほんとに」 憂「あ、そういえばお姉ちゃんが昨日……」 梓「唯先輩が!?」 純「梓、まだ何も言ってないから……てゆーかさ、どんだけアンタは飢えてんの」 梓「う、飢えてなんて……」 純「飢えてないの?」 梓「ちょっとは……そう……かな」 純「あらあら、正直になっちゃって。んで?唯先輩がどうかしたの?」 憂「え?あぁ、お姉ちゃんが言ってたんだけど、今日帰ってくるんだって~」 梓「えぇっ!?そ、そんなの聞いてないよっ!!」 憂「でも……お姉ちゃん、昨日そうメールしてきたよ。……ほら、これ」 純「おー、ホントだねー」 梓「昨日……私、唯先輩といっぱい電話で話してたのに……そんな事全然言ってなかった……」 純「ふむ、と言うことは……ついに破局か」 梓「そんなっ!!」 純「だって、梓に全然伝えてこなかったんでしょ?」 梓「……グスッ」 純「なーんて、冗談だって~。唯先輩の事だから忘れてたんだよぉ~」 梓「グズッ……ヒック……」 純「もぉ~、泣かないのぉ~。憂もなんか言ってよぉ~」 憂「あ~あ、純ちゃん泣かした~」 純「う、憂まで~。……梓、変なこと言っちゃってゴメン!」 梓「……グズッ……ウゥッ……」 純「あずさぁ~、泣きやんでよぉ~」 梓「……ウゥッ……グズッ……エグゥ……」 純「うぅー、もー、誰か助けてぇぇぇーーー!!!」 ガチャッ ?『ただいまー。……って、あずにゃんこっちに来てたんだ~』 純「ん?今の声って……」 憂「お姉ちゃん!?」 梓「グズッ……唯……先輩?」 カチャッ 唯「ただいまー!純ちゃんあずにゃんいらっしゃーい」 憂「お姉ちゃんお帰りなさーい」 純「あ、お邪魔してまーす」 梓「ウグッ……ヒック……」 唯「あああ、あずにゃんどうしたの!?」 純「あー、実はですね……」 カクカクシカジカウッウーウマウマ 純「というわけでして……私が変なこと言わなければ良かったんですけどね」 唯「そっか……。でも、純ちゃんだけが悪いんじゃないよ。だって、昨日ちゃんと伝えておけば良かったんだもん……ゴメンね……」ギュッ 梓「グスッ……そうですよ!……恋人……ヒック……なんですから……ちゃんと……グズッ……いって……よぉ……ウワァァァーーーン」 唯「ゴメン……ホントにゴメン……」ナデナデ 憂「……ねぇお姉ちゃん、なんで梓ちゃんには教えなかったの?」 唯「えっとねぇ……ちょっと恥ずかしいんだけど……驚かせようかなーって……」 純「……つまり、突然家に押し掛けて『あずにゃんむちゅちゅちゅー』ってしようと思っていたと」 唯「うん……そしたら誰もいなくて……」 純「諦めて家に帰ったら梓が居て驚いたと」 唯「そーゆーこと」 梓「わ、わたし……グズッ……ふ、ふあんだったんですよっ!……エグッ……さいきん……ぜんぜん……あってくれないし……ヒック……」 唯「それは……あずにゃんの受験勉強邪魔しちゃいけないと思ったから……でも、逆効果だったね……ゴメンね」 梓「……グズッ……」 唯「……今日は、ずーっと一緒に居てあげるからね」 梓「……本当……ですか?……グスッ……」 唯「本当……だよ……」 梓「ウソ……ついちゃ……いや……です……よ……」 唯「……あずにゃん?」 梓「スー……スー……」 憂「……そう言えば、梓ちゃん最近寝不足だって言ってたよ」 純「……唯先輩に会えないのがそれ程不安だったんだね」 唯「……私、このまま膝枕させておいてあげるよ」 純「でも……辛くないですか?」 唯「ちょっとだけ、ね。でも……あずにゃんが抱えてた不安に比べたら……大したことないよ」 憂「じゃぁ……純ちゃん、続きは私の部屋でしよう?」 純「そうだね。……唯先輩、梓をお願いしますね」 唯「うん」 カチャッ 唯「……あずにゃん……」 梓「スー……スー……」 唯「……不安にさせちゃって……ごめんね……」 梓「スー……ンンッ……ゆい……せんぱい……」 唯「……そっちに手を伸ばしても、唯先輩はいませんよー……ほら……ここにいるよ……」 梓「……スー……スー……」 唯「こんなにギュッとにぎりしめるなんて……辛かったね……ゴメンね……」 梓「……ムニャ……ゆい……せんぱい……」 唯「……なーに?」 梓「……ずっと……ムニャ……いっしょ……」 唯「……うん……ずっと一緒だよ……嫌だって言っても……絶対に離さないからね……」 梓「……ムニャ……エヘヘ……」 唯「……そうだ、あずにゃんにとっておきのおまじない、してあげる……」 チュッ 梓「スー……スー……」 唯「ファ……何だか私も眠くなってきちゃったよ……」 梓「……ムニャ……ゆいせんぱい……」 唯「……あずにゃん……ゆめのなかでも……いっしょ……だ……よ……」 梓「スー……スー……」 唯「スー……スー……」 おしまい!! 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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京太郎「オレと別れてくれ。和」 和「忙しいスケジュールの合間を縫って久しぶりに会えたっていうのに随分な話題ですね。 理由を教えて頂けますか?」 京太郎「………勤め先の会社が潰れたんだ。で、オレは今めでたく無職ってわけ。 親父の会社も今大変らしくてとても頼れる状況じゃないし、仕事先も見つからない。 だからまぁ、そういう事だ。」 和「………意味がわかりません。京太郎君の状況は理解出来ましたが、 それが別れる理由にはならないじゃないですか」 京太郎「今は貯金を崩してなんとか生活してるけどこれから先仕事が見つかるかどうかもわからない。 片や和はプロ麻雀士として順調で、タイトルも狙えるようになった。 もう、俺とお前じゃ釣り合いが取れないって事だよ」 和「京太郎君は相手の肩書で付き合うかどうかを決めるような男性ではないでしょう。 それも理由にならないじゃないですか」 京太郎「………!! わかるだろ!? オレはもう自分の事も満足にできなくなったんだ!! 今のオレじゃもう和にラーメンを奢る事だって出来ない。 給料三か月分の指輪を買う事だって出来ないんだ。 もうオレじゃ、和を幸せに出来ないんだよ!!」 和「………わかりました。」 京太郎「…わかってくれたか。まぁ、和ならきっとオレなんかよりいい男がすぐに見つかるさ。 じゃあな。今までありがとうな」 和「つまり京太郎君は経済的な不安から私との婚姻生活に支障をきたすと考えて 私と別れる事を提案したのであって、私になんらかの落ち度や浮気をしていたわけではないんですね」 京太郎「? あ、あぁ…そういう事だよ。だからさっきも言った様にオレじゃ和を幸せに出来ないから…」 和「わかりました。では私が京太郎君を幸せにします」 京太郎「ふぁっ!? いや、あの聞いてた!?だからオレ金が無いから…」 和「今の私の年収は2000万をざっと超えています。 よほどの贅沢をしない限りは何の問題もありません」 京太郎「…オレにヒモになれってのか?和、オレにだって男としての意地が…」 和「京太郎君は料理は出来ますよね?」 京太郎「え?あ、あぁ…そりゃ凝った物は作れないけど」 和「洗濯掃除、買い物…は高校時代で散々見ましたので問題ありませんね。では、家事全般の方をお願いします」 京太郎「主夫!?いや待て和、それだと逆プロポーズって事になるぞ!?」 和「? 夫になるわけでもない人にこんな事を話しませんよ」 京太郎「いや、でも…和の両親がなんていうか」 和「私は既に成人してますし経済的にもとっくに自立しています。両親は私の希望通りの進路を歩く様に 仰っていましたし結婚相手も私自身が決めます。」 京太郎「………和はオレでいいのか?」 和「くどいですよ。何があっても最終的にこの私の傍にいればいいのです」 京太郎「やだこの人漢っぽい!?」 和「他に質問はありませんか?」 京太郎「え…いや………もうないです、ハイ」 和「わかりました。では、不束者ですがこれからもよろしくお願いします」ペッコリン 京太郎「いや、こっちこそ…っていうかこっちが不束者ですがよろしくお願いします」ペッコリン ※ ※ ※ 京太郎「あれからもう五年か……いや、ホントにあの時はぶったまげたなぁ」 「ねーねー、ぱぱー。ママとのプロポーズってどうやってやったの?」 京太郎「あー…どうだったかなぁ。ハハ…あ、ほらママテレビに出てるぞ。」 「わー!ママー!がんばれー!!」 京太郎(言えるわけねぇ…情けなさ過ぎて……)ズーン カンッ
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651 名前: ブロードウェイを目指して ◆bvueWC.xYU [sage] 投稿日: 2006/09/15(金) 22 13 23 「何で弓塚に投票したか? 何だそりゃ、遠野。お前そんなの聞きたいのか」 「いや、何というか……ちょっと意外だったからさ」 スープを飲み干し箸を置いた有彦は俺の顔を見て心底訝しげにしている。 「意外、っていうのもまた引っかかるな」 「だってそうだろ? お前の事だからシエル先輩だと思ってたんだけど……」 「お前なぁ……」 やれやれと深いため息をついて頭を抱える。俺はそんなに変なことを言ったんだろうか? 「遠野、みんながみんな好きな人には主役をやってもらいたいなんて思ったら大間違いだぞ」 「…………そういうもんじゃないのか?」 「あぁ、少なくとも俺はそう思うかな。人の意見なんて押し通そうなんて思ってないけどな」 有彦は爪楊枝をくわえながらポケットから五百円を取り出してそれを手の中で弄ぶ。そうして、 「弓塚にはな、待ってる以外の選択肢の他に何かあってもいいと思ってな」 そうぽつりと、呟いた。 「待ってる?」 「あぁ。っていうかさっきから聞いてばっかじゃねえか。少しは自分で考えやがれ。あ、コレ勘定なんで」 ん、と高田君のお兄さんは低く頷いて有彦の五百円玉を受け取った。そうして一人さっさと背を向けて行ってしまった。 「………………え? あ。お、俺もご馳走様でした!」 やっと自分が置いてかれたというのを認識して慌てて財布を取り出す。ちくしょう、まだ少し麺が残ってたのに。 「それじゃこれで」 「………………今度来た時にでも残した分もサービスしてやる」 お兄さんの優しさにじん、と染みる間もなく俺はお礼を言って悪友の背中を追いかけた。 「おい有彦!」 呼んでも一向に歩を進めるのを止めない有彦。やっと肩を並べて歩いた時に見せた有彦の表情はどことなく不機嫌そうだった。 「有彦、何か怒ってる?」 「あぁ、最高にってわけでもないがお前の顔を殴りたいほどにはな」 それって結構腹立ってるよな? 「それってやっぱり俺のせい……」 「あぁ、それと半分は弓塚かな」 「弓塚?」 はて、さっきの話と矛盾してないだろうか。 「有彦、それって何かおかしくないか? よく分からないけど有彦の話だと弓塚に選択肢ってのを与えたくて投票したのにどうして……」 その先を言う前に有彦が街灯の下で立ち止まる。俺も倣って止まる。二、三歩先の互いの顔が照らされている。 「弓塚はな、もう持ってるんだよ。その選択肢ってやつを。なのにそれを選ぼうとしねえ、いや、選びたくないのかもな」 「……え?」 「だから俺はそれを後押ししたって訳だ。………………ちくしょう、結局言っちまったじゃねえか」 そう言って僅かに俯く。街灯の辺り具合で有彦の表情が見えなくなった。 「いつからか……俺とお前は違う世界に立ってるんだと思った」 静かに心臓が跳ね上がる。 「そっちにはさ、きっと先輩やアルクェイドさんに妹さん、それに弓塚がいる」 「…………」 「でも、俺はいない。お前だって分かってるんだろ? 俺は、何もできないんだって」 俺は何も答えれない。有彦の顔が見えないのにどこか涙を流しているように見えるから。 「だからさ、お前の傍にいてやれる人がいればお前だって…………」 「………………」 新着レス 2006/09/15(金) 22 15 652 名前: ブロードウェイを目指して ◆bvueWC.xYU [sage] 投稿日: 2006/09/15(金) 22 14 43 「…………とまぁ」 途端に有彦の口から明るい声が漏れる。 「な~んからしくない話しちまったな。お互いこういうのは苦手なはずなのにな」 ハハハ、といつもの様に笑ってみせる。俺も口の端を持ち上げようと努力するが、できているかどうかは自信がない。 「ん、今日は飯誘ってもらってサンキューな。俺、まっすぐ家に帰るわ」 「…………あぁ」 「帰り道にぶっ倒れるんじゃねぇぞ! じゃあな!」 タタタ、と軽快に靴を鳴らして有彦は走ってその場を去った。俺はしばらくその場から動けなかった。 「…………」 同じ世界にいない。確かにそうかもしれない。でもな、有彦。 やっぱり俺の中で、お前は乾有彦だよ。 「……………………さて」 深呼吸一つ。何だかんだで遅くなってしまった。明日も早いんだ、屋敷に戻ろうか。 俺は決して軽くはない心持ちで帰路へと向かった。 「兄さん! 遅いではないですか!」 屋敷に帰って最初に出迎えてくれたのは妹の怒声だった。 「あぁ、悪い。思ったより話し込んじゃってな……」 「………………」 俺の顔を見るや秋葉は少し表情を沈ませた。 「ん、どうした秋葉?」 「いえ……少し疲れてるようなので。今日の所はこれで許しときましょう」 珍しい事もあるもんだ。少なくとも一時間ほどの説教は覚悟していたんだが。 「明日の稽古に響いても困りますんでさっさと寝てください。寝不足で貧血になりたいのなら話は別ですが」 「…………ハハ」 そっぽを向いて言われた言葉を聞いて俺は思わず笑ってしまった。 心配なら心配だと、そう言えばいいのに。 「な、何を笑ってるんですか兄さん!」 「いや、何でもないよ。それじゃあお言葉通り今日はゆっくり寝かせてもらおうかな。おやすみ、秋葉」 「え、えぇ…………おやすみなさい」 秋葉が呆気にとられている内に俺は階段を上り、部屋へと入りそのまま床に就いた。 「…………ふぅ」 体の緊張が解け、一気に体の気だるさが全身に広がる。 稽古自体が体に応えたのもある。だけど、それ以上に色んな人と会って、話した方がこたえてる。 ワラキア、有彦、それに…… 「………………………………………………弓塚」 眠りにつく最後の最後まで頭の中にいたのは、俺が必ず守ると約束したひとだった。 653 名前: ブロードウェイを目指して ◆bvueWC.xYU [sage] 投稿日: 2006/09/15(金) 22 23 44 選択肢、そうして俺は…… 白:淫らな夢を見た。うpろだにてテキストをあげます。 昼:淫らじゃない夢を見た。誰かさんが夢に出てきます。 夢?:普通に起床。そして普通に学校です。 投票結果 白 1 昼 5 決定 夢? 0