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9ページ目 DQN1「嘘だろ……?」 DQN1「俺は夢でも見てるのか……?」 DQN1「アンチョビってなんなんだよ……!」 DQN1「なんなんだッ!」 女「アンチョビとは生命の始まり、そして終わり」 DQN1「!?」 女「アンチョビとは元からアンチョビだからアンチョビなのではない」 女「アンチョビになろうとせん強き心を持つ者!」 女「それこそがアンチョビなのだ!」 DQN1「!!」 DQN1「へへっ……なんとなく……分かったゼ」 DQN1「…………変☆身」 アンチョビ4「つまんね」 女「そうだ……誰だってアンチョビになれる可能性を秘めている」 女「さぁ、戦え! アンチョビ達よ!」 次へ トップへ
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柿ノ木レオ(以下R)「どうも~、心霊研究第四弾です!さあ、今日も張り切っていきましょう!!」 ブッチョンブッチョン先生(以下B)「更新が大分少なくなってきたな。 このサイトのメインはここじゃなかったんかい!!」 R「まあ、管理人自体が忙しいもので…。」 B「まあいいや…どうでもな。」 R「って、どうでもいいんですか!!? 」 B「うるせえな。さっさと恐○幽便を読めよ! 」 R「ほんとに○った怖い話かい!! これは少年ゴジラ隊の管理人であるフィリニアさんこと、大西鷹雪さん(仮名)の体験された話です!! 」 B「いや、怒鳴るなよ…。」 「これは、僕が小学校の修学旅行で、大阪に行った時のことだった・・・。 僕達はバスでホテルに着きました・・・ 。 ホテルはなんか暗い感じでした。 テレビでホテルに怪奇現象が起こるってあるじゃないですか。あれの再現VTRに出てくるような暗い感じでした・・・。 それでも、疲れていたので、ホテルのみなさんに挨拶をして、すぐに部屋に行こうとしました・・・ 。 すると、10頃『各班の班長さんは班長会議があるので残ってください。』と言われていたことを思い出しました。 僕はしぶしぶ眠い体を起こしながら班長会議に向かいました。 そこで、班長会議を進めて、もうそろそろ終りそうだったんじゃないですかね? そのときでした・・・ 。 ガシャーン! エレベーターのドアが鈍い音を立てながら開きました・・・。 中には、女子が6人ほど立っていました。 そして、いきなり走り出したかと思うと、先生のほうに泣きながら飛んでいったのです。 話を聞くと、部屋に幽霊が出たとか・・・ 。 僕は、まさか、と思いました。 そのことを聞いて、先生は女子の部屋に行きました。 僕達は各部屋に帰るように言われました 。 そして、部屋に帰り、班員に風呂にはいるように指示し、僕も入りました。 班員全員が風呂から上がり、消灯時間になりました。 全員、布団を並べ寝ました・・・ 。 しかし、班員にもその女子の部屋の一件を話したので眠れないようです。 その時僕達は「もしかして、出るのかなぁ・・・」みたいな話をしていましたね。 しかし、深夜3時を過ぎ眠たくなってきたのでそろそろ寝ることにしようとしたんです。 そして、何事もなく、次の日・・・。 朝起きると、班員の一人が僕に話してきました・・・。 『そういえば、昨日の夜、聞いたんだけど・・・』 と、いって話し出しました。 うちのクラスのお調子者たちが夜中の3時まで起きていたそうなんです。 そして、部屋を全員で出て遊びに行ったそうです。 すると、中に誰もいないのに部屋の鍵がしまってしまったそうです。 オートロックではないこの部屋でこんなことはありえないのに・・・。 そして、女子に話を聞くと、霊感の強い女子が絵と幽霊を見間違えただけだといっていましたが・・・。 真相はいまだに闇の中です・・・。」 B「初めて投稿者が出たな…。」 R「そうですね…。ということで、ゲストに来ていただきました! 体験者である大西鷹雪さんです! 」 大西鷹雪さん(以下O)「こんにちわんこ~♪」 B「なるほど、あんたがフェリエルか。」 R「いや、フィリニアです! フィリエルは彼の考えた怪獣の名前ですよ!! では検証に入ります。お調子者トリオの部屋の鍵は誰が持っていたんですか? 」 O「先生です。寝る前には全部の班が先生に鍵を預けることになっています。 班長も持ってましたが、寝る前には先生に預けました。」 R「先生が鍵をかけたということはありませんか? 」 O「いや、先生はずっと寝てたと言ってました。」 B「幽霊よりも見回りしない先生の方が問題だな…。まあ、俺はこの事件の謎が解けたぞ。」 R「マジッすか!? 」 B「ああ、つまりこういうことだ。 お調子者トリオは、直前の女子の話を聞いて、自分たちも幽霊騒動を起こしたかったんだ! その女子が泣くほど怖がっていたのなら、『もっと怖がらせてやる』とか? ホントにガキやなぁ。 これにて無事解決! 」 R「ちょっとちょっと!! そりゃ短絡的すぎですよ!! そんなこと言ったら、全ての話が嘘で片付けられるじゃないですか!! 」 B「心霊現象なんて、結局はこんなもんさ。」 R「あんたそれでも世界的心霊研究家かよ!! 僕は今回の話は、ちょっとした偶然により起きたものだと思います。 たぶんそのお調子者達は、鍵を中途半端に開けて外に出たのではないのでしょうか? そのため、何かの衝撃で鍵が閉まってしまった…。」 O「おお! これで無事解決ですね!! 」 R「いえ、これはあくまでも可能性の一つです。ブッチョンブッチョン先生の言ったとおり、嘘かもしれません。 あるいは…。」 ヒッヒッヒッヒ…ヒャハハハハハハハ… 結論:一応偶然が重なったという結果になりましたが、この説は嘘をついたという説よりも可能性が低いです。 世の中には解決できないことがあります。 もしかしたらこのホテルには何かがいたのかもしれません。 そのような時は、手を叩いてみてください。 手を叩き「パン」という乾いた音がした場合は、その部屋にはなにもいません。 しかし、あまり反響しなかった場合、そこにはきっと何かが…。 R「では皆さん、掲示板にどしどし心霊現象を書き込んでください。可能な限り解決します。」
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amazonで探す @楽天で #早子先生、結婚するって本当ですか? を探す! 木22フジ 2016.04.21~2016.06.16 5.6% 公式HP wikipedia 前 ナオミとカナコ 次 営業部長吉良奈津子 Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 2016/04/21 6.8% 2 2016/04/28 6.1% 3 2016/05/05 4.9% 4 2016/05/12 5.0% 5 2016/05/19 5.4% 6 2016/05/26 5.2% 7 2016/06/02 5.7% 8 2016/06/09 5.9% 9 2016/06/16 5.2%
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さわ子「……………………っっ」 紀美「……………………………」 律「……こいつら、一番言っちゃいけない事をあんなに……」 澪「私……この人達よりも……先生たちの方が怖くなってきた……」 唯「ムギちゃん……今の内に安全なとこに避難しよ……」 紬「え……ええ………そ、そうね……」 律(合掌…) ……私も紀美も極力平和的にに収めようとしたけど……もう、限界だった……。 このガキ共は……大人を舐めすぎている。 私は紀美に目で合図を送る。 紀美ももう限界だったらしく、いつでも行けると、その眼が唸っていた。 ―――コイツら、絶対ニ殺ス―――! さわ子「おい……てめえら」 男A「……なんだよ? いーかげんマジうっせえって……ああ?」 メガネを外し、私は男に向き直る。 ここにいるのは、もう既に山中さわ子でも河口紀美でもない。 地獄よりその轟音を音色として響かせる魔のへヴィメタバンド……そう…… ――DEATH DEVILメンバー、キャサリンとクリスティーナだ!!! キャサリン「テメーら……覚悟は出来てんだろーな……?」 男A「はぁ?? 一体何の覚……」 キャサリン「ガキが……ナマ抜かしてんじゃねえェェーーーッッッ!!!!」 ――ばきいいぃいい!! 男A「ぶべっっ!!」 男の一人に向かい、私は渾身の力でフックを見舞う。 瞬間、男の顎が外れた感覚と共に、男が歩道の植え込みに頭から突っ込んでいった。 だが、それでも私は止まらず、その背中に向け、履いていたヒールの踵をグリグリとねじ込む。 キャサリン「大人に対する言葉使いってのを教えてやろうかコラ、あああああ!!!!???」 男A「ぁ……ぁごが……アゴがぁぁぁ……!!」 クリス「オラァ!!……今アタシになんつったよテメェ、誰がオバサンだぁ?? ミリ単位で刻まれてえかクソガキがぁ!!」 男B「ぐ……ぐるじぃ……だ、助げ…げほっ……!」 男C「お……俺っちが悪かったっす……か、勘弁……してくだっ…べほぉっ!」 向こうも向こうで、男二人の胸倉を掴み上げては怒鳴り声を上げている。 クリス「オラ、さっきの威勢はどうした? ざけてんじゃねえぞコラ、そのピアス、○ンタマン中にブチ込んでグチャグチャにしてやろうか、ああ??」 クリス「死ね、死ね死ね死ねェェェ!!!!」 ――ばきっ!! がすっ!! ごぐしゃあっ!! みるみる内に青くなっていく男二人の頭を掴み上げ、クリスティーナはその顔面に、暴言と共に容赦なく頭突きをぶちかましている。 ……いや、クリスティーナごめん、私でもそれはちょっと引く……。 唯「あ……あわわわわわわ……」 澪「怖いよぉぉぉ!! 律…!! この人達すっごくこわいよぉぉぉぉぉっっっ!!」 紬「はははは……わ、私……腰……抜けて………っっ」 律「私達……よく今まで生きて来れたな………」 ――そして…… 男達「す……すみませんでしたああああ!!!」 私達の強さと罵声に圧倒され、すごすごと男たちは引き下がって行った……。 一人は顎を、残りの二人は顔を抑えながら夜の街に消えていく。 ……三人とも、あれじゃ当分は病院通いだろうな……。 クリス「チッ、根性なしのクソガキが」 さわ子「あんた……いくらなんでもやりすぎ……」 紀美「いやぁ~~、久々にキレちゃったからさ、あはは♪」 さわ子「……あんたが私の味方で、ホントに良かったわ」 唯「さ……さわちゃん……」 澪「先生……」 律「………っっ」 唯「さ……さわちゃん……怖かったよぉぉ……ぐずっ…うぅぅっっ」 唯「うわぁーんっ…っ…」 唯ちゃんが泣きながら私に駆け寄ってくる。 その唯ちゃんに対して……私は手を振り上げ…… ――パシンッ! 唯「…っ!」 一発、平手を打った。 紀美「さわ子……あんた……」 同様に、りっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃんにも平手を一発づつ打つ。 みんなが揃って左頬を少し赤くし、涙目で私を見ていた。 ……こんな風に生徒に手を上げるなんて生まれて初めての事だ。 叩いた手の平が痺れ、心がどこか痛い。 ……でも、私はやった。 それが、この子達の先生として、また、先輩としてのケジメだと思ったから……。 さわ子「あなた達!! 夜まで遊ぶなってあれほど言ったでしょ!!」 唯「ご……ごめんなさい……!」 さわ子「私と紀美が来たから良かったようなものの、もし私達が来なかったらどうなってたと思ってるの!」 律「……ごめん……っ!」 さわ子「まったく……今日、あれだけ注意したのに……あなた達は……!」 さわ子「卒業まで残り少ないんだから……あんまり心配かけさせないでよ……! あなた達に何かあったら、私は……わたしは……っ」 さわ子「いえ、私だけじゃない……あなた達に何かあったら……梓ちゃんや憂ちゃん、和ちゃんや純ちゃん……みんなの大切な人が悲しむの、それ、分かってるの…?」 澪「さわ子先生……っっ…うっ…ひっく……っ」 紬「私達……楽しい事に夢中で……全然、気が回ってませんでした……ごめんなさい……っっ!」 さわ子「揃って卒業して……同じ大学に行くんでしょ……? だったら、もっと周りの事も考えないとダメよ……ね?」 唯「ごめんなさい……ごめんなさぃ………」 律「私のせいだ、私が……澪の言う事をしっかり聞いてれば……」 澪「ううん……律だけじゃない、私だって……」 さわ子「誰かじゃないの、今日は、みんなが悪いのよ」 紬「……うん、先生の言う通り……だね」 紬「みんなが悪い、だから、みんなで謝ろう……ね」 唯「そうだね……」 四人が私と紀美に向き直り……そして。 「――先生、紀美さん、心配かけてごめんなさいっ!」 と、腰を大きく曲げて、泣きながら謝ってくれた。 さわ子「……もういいのよ、だから早く泣き止みなさい……それに、女の涙は、もっと大事な時に使うものよ?」 紀美「さわ子もああ言ってるしさ、だから、もう気にしなくてもいいよ?」 さわ子「私タクシー呼んで来るわ、紀美、ちょっとこの子達の事、お願いね」 紀美「うん、分かったよ」 少し離れ、携帯を片手に近場のタクシー会社に電話をして、それを二台ほど手配して貰う。 さわ子(……ちぃっとばかし、強くやっちゃったかな) 叩いた手の平がまだじんじんとする……。 でも、自分のしたことに後悔なんてない。 だってみんな、大切な教え子で……大事な後輩だから……。 3年間私は……あの子達の為に、邁進して来たのだから……。 唯「さわちゃん……」 澪「怖かったけど……でも、かっこよかった……」 律「あんな人に私達、ずっと守られてたんだよな……」 紬「うん……私、叩いてくれて……すごく嬉しかった……」 唯「暖かかったよね……痛かったけど……でも、それ以上に私……嬉しかった……」 澪「ああ………」 律「なんか、卒業すんのも寂しくなっちゃうよなぁ……」 紀美「ったく……ほんっといい先生じゃない、あいつ……」 紀美(そりゃ、生徒がこんなに可愛いんじゃ……結婚と仕事、どっちを取るか、悩みもするよなぁ) 紀美(さわ子……あんた、どうするんだ?) さわ子「はい……はい、ええ……では二台、お願いします」 電話を終え、紀美たちの所へ戻る。 紀美「お、熱血教師のお戻りだ」 さわ子「だーれが熱血教師か」 紀美「十分熱血だって、まったく、どこのヤンキー教師ドラマだよ」 さわ子「もう、好きに言ってなさい」 紬「ところで、どうしてお二人はここに?」 澪「その荷物、呉服店のものみたいですけど……」 律「着物でも買ったの? さわちゃん」 脇に置いてある着物の箱を見て、次々と生徒の間に疑問符が投げかけられる。 やば、気付かれたかな……? さわ子「こ、これは……そう、今度梓ちゃんに新歓ライブで着せる衣装の材料よ、おほほほっ」 唯「なーんだ、てっきりお見合いでもするのかと思った」 さわ子・紀美(ぎくっ) それは天然ならではのボケか、それとも思いつきなのか、唯ちゃんの言葉にどきっとする。 まさか……本当に気付かれてるなんて事、ないわよね? 律「それはないない、さっきのを見たろ? あんな凶暴になっちゃ、旦那さん喧嘩の度に死んじゃうってーの」 さわ子「りっちゃん……それはどういう意味かしら…………?」 律「べ………べべ別に深い意味はありましぇんっっ!」 さわ子「まったく………」 さっきまであんなに怯えてたのに、すぐに調子を戻すとコレなんだから……。 でもま、それが彼女達の良い所でもあるか。 そうこうして、少しだけ話をしていた時、呼んだタクシーがやって来た。 紀美「あ、タクシーってあれじゃない?」 さわ子「うん、来たみたいね」 さわ子(とりあえず……あれ以上詮索されることはもうないかな……) タイミング良くタクシーが来てくれたので、紀美と私は別々に乗り込み、生徒達も家の方角に別れて乗り込む事になった。 紀美「じゃあさわ子、私この子達送ってくから、またね」 さわ子「うん、紀美も今日はありがと、唯ちゃんとムギちゃんも気を付けて帰ってね?」 唯「はーい、先生じゃーねー♪」 紬「ではまた学校で、先生、今日はありがとうございましたーっ」 澪「唯、ムギ、また学校でな」 律「じゃーなー♪」 紀美たちを乗せたタクシーが動き、二台目に私と澪ちゃん、りっちゃんが乗り込む。 そして、運転手さんに道先を指示して、私達のタクシーも発進した。 さわ子「ふぅ……なんか疲れたわぁ」 律「ごめんねさわちゃん、わざわざタクシー代まで出して貰っちゃって…」 さわ子「いいのよ今日ぐらい……それに、高校生に出させるほど、お金に困ってもないしね」 律「よっ、さすが大人♪」 そう、調子良く笑うりっちゃんだった。 澪「それで……先生、さっきの話なんですけど……」 律「そーそー、本当にその着物、どうしたの?」 さわ子「………………」 それを言ったらどうなるだろう……。 二人なら反対するだろうか……それとも、応援してくれるだろうか……。 ……………もしも、それを言ったら………私はその言葉を、素直に受け入れられるだろうか。 彼女達の希望に、私は……本当の意味で、応える事ができるのだろうか……。 さわ子「ふふ、内緒……よ……」 律「ちぇー、ずるいなぁ」 澪「まぁまぁ……先生……」 澪「いつの日か落ち着いたら、教えてください……」 さわ子「……ええ、その時までの、お楽しみにね♪」 結局、私は最後まで言う事は出来なかった。 でも、今はこれで良かったんだ……。 最後の最後、本当にどちらかが決まったら言えばいい……。 今はまだ……きっと、おそらく……たぶん……言うべき時ではないと……思うから……。 タクシーは夜道をひた走る。 街灯やネオンが滲んで見え、視界が霞む。 涙を止める為に私は少し、目を閉じる。 そんな私の涙に、後部座席の二人が気付けるわけがなかったのだった……。 ―――――――――――――――――― そして数日後、生徒の卒業式も終わり………。 母「うん、着付けは問題なさそうねね」 さわ子「帯、少し曲がってないかしら?」 母「母さんが着付けてあげたんだもん、ばっちりよ」 さわ子「ふふ、ありがと」 母「じゃ、行きましょう……先方にも、既にお待ちいただいてるようだしね」 さわ子「………ええ………そうね………」 この日、おそらく、私の人生のの最大の分岐点………。 ―――お見合いの日が、やって来た……。 私達のお見合いは、桜が丘から少し離れた所の、とある料亭で行われた。 外からでも手入れの行き届いた大きな庭園が見え、舞い落ちる桜が、その料亭の上品さを一層引き立てている。 店に入り、女将さんの案内で、私は母と共にその部屋に辿り着く。 ここに……彼がいる。 おそらく将来の私の夫になるであろう、その人が……。 7
https://w.atwiki.jp/hidamari774/pages/170.html
風呂場に着くと俺も先生も服を全て脱ぎ、生まれたままの姿になった。 先生の裸体は想像通り美しいものだった。 F、それ以上はあろう形のよい豊満な乳房。 引き締まっているが肉付きのよいお尻。 そして黒に近い深緑色の陰毛に覆われた大人の女性の性器。 俺のペニスはさっき寸止めされた分も合わせて大きく勃起し、先からはカウパーも染み出していた。 「さあ、しましょう?」 先生に誘われ、一緒に風呂場に入る。 風呂場の床に座る。 まず、深く濃厚なキスをした。 舌が絡み合い、ねっとりとした唾液を味わった。 「…んんっ…」 口を離すと舌と舌の間で唾液が糸を引いた。「先生の大きなおっぱい、いただきます!」 俺は先生の豊満な乳房を掴み、揉み、舐めた。 先生は乳首をつねる度に快感に喘いだ。 「次は口でしてくれますか?」 先生は頷くと俺のペニスを口にくわえた。 先生の暖かい口内でピストン運動を開始する。 先生も先を舌で攻める。 「あっ、もう出ます!」 ビュルッビュルッ 早くも達し、俺のペニスは先生の口内に白濁液をぶちまける。 先生はゴクンと音を鳴らしながら俺の精液を飲み込む。 その後、軽くペニスを舐めてきれいにした。 「…君の精液、苦いけどおいしかったです。」 「あ、はい。」 いつの間にか下の名前で呼ばれている。 「今度は俺が先生のを舐めます。」 恥毛に覆われた女性器は既に愛液で濡れていた。 舐めると少し酸っぱい愛液の味がした。 「んん、はあっ…」 喘ぎ声を漏らす先生。 俺は舌を素早く動かし、先生の膣を蹂躙する。 先生のクリトリスが硬く大きくなってきた。 「ああっ、やぁん!」 先生の喘ぎ声も大きくなる。 締めとばかりに俺は先生のクリトリスを指で摘んだ。 「んあっ、あはあああっ!!」 膣からは潮が勢い良く吹き出し、先生は絶頂に達した。 「はあはあはあ…」 イって呼吸が荒くなる先生。 でも本番はこれからだ。 「それじゃあ、最後に俺は先生の初めてを頂きます。」 「私はあなたに純潔を捧げます。」 俺は先生の膣にペニスを挿入した。 先生の膣の中はとても暖かく、すぐにペニスに肉壁が絡みついてきた。 更に奥に挿入(い)れると何かにあたった。 俺はそのまま先生の処女膜を突き破った。 「い、痛いっ!?」 プチンと音がして、結合部からは血が流れ出てきた。 しばらくそのまま痛みが収まるのを待つ。 「はあはあ…もう大丈夫です。」 痛みが引いてきたとわかると、俺はペニスを最奥まで挿入れ、ピストンを始めた。 「あんっ、ひいいっ!」 先生は全身で快楽を感じていた。 膣からは愛液が溢れ出し、締め付けも強くなる。 そして、もうそろそろ達しそうだ。 「もうすぐ、出ます…」 「大丈夫ですから…中にっ、出してください!」 「わかりました。あっ、もう…出るっ!」 ドピュッドピュッ 「はひぃっ!子宮がすごく熱いですっ!!」 先生も絶頂に達したようだ。 膣の締め付けも最大になった。 俺は先生、いや最愛の恋人に膣内射精(なかだし)をしたのだ。 俺がペニスを引き抜くと先生の膣内(なか)からは大量の精液が流れ出てきた。 「中にいっぱい、すごい量ですね…」 「先生の膣内とても気持ちよかったです。」 「私も…君のおちんちん、すごく気持ちよかったです。」 「俺が卒業したら…結婚しましょう!先生、いや…!」 愛する人を初めて下の名前で呼んだ。 「はいわかりました、…君。」 先生も俺の愛に答えた。 その後は母さんが戻る前に素早く証拠を隠滅し、何とかバレることなく片付いた。 明日からは普通に学校に通えそうだ。 翌日の学校 「なんで言ってくれなかったんですか!提出期限今日までの宿題があることを!」 「知らなかったんですか?友達から教えてもらっていると思ったのですが…」 「知りませんでしたよ!」 「とにかく今日は居残りですからね。ちょっとだけなら…私も手伝いますから♪」 俺も先生も何時もの関係に戻っていた。 とある女子生徒たちの会話 「吉野屋先生、すっかり元通りになってましたよ。」 「やっぱ吉野屋先生はああでなくっちゃね。」 「あの男子もちゃんと学校に来てたよ。」 「でも宿題忘れて怒られていたわ。相変わらずね。」 「よかったです…先輩も先生も。」 「でもなんか気のせいか先生の雰囲気が変わっていたような…あ、いや何でもないです!」 その後、俺は無事に高校を卒業し美大に進学した。 先生…いや、…とは。 お互いの両親も最初は抵抗を示していたが、最終的には俺たちの結婚を認めてくれた。 当然、生徒や先生達も驚いた。 校長先生は一時意識不明になる程だった。 桑原先生は裏切られた気分になり、一時やけ酒に走った。 だが、その全ての人たちが最終的には俺たちを祝福してくれた。 俺も彼女も最高に幸せだった。 ある美大での女子生徒の会話 「いやー、まさか吉野屋先生がもう結婚してるとはー」 「私もその話聞いた時にはすごい驚いちゃったね!」 「しかもよっしーの相手はあの元生徒のアイツとはねぇ。」 「あそこまで仲が深まっていたとは私も思わなかったわ。」 「もう「吉野屋」先生じゃないんですね…ところでなずなと智花ちゃんはいつこっちに来れるんです?」 お互いに愛し合う恋人同士になったあの日から数年が経った。 そして今。 「おぎゃあ!おぎゃあ!おぎゃあ!」 「おめでとうございます!可愛い女の子ですよ。」 俺たちは子供を授かった。 妻によく似た可愛い女の子だった。 「こんにちは、赤ちゃん。私がママですよ♪」 妻は最高の笑顔で我が子を抱きかかえた。 その時俺はこう思った。 「あなたに逢えて本当に良かった」と。 おしまい
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☆17歳女子高生、昨日教室で全裸にされたの☆3日目(3) http //ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1137222664/ 652 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 14 21.21 ID it+Pj5zg0 校門を出て、彼氏の高校に向かったのぉ。 彼氏の高校は私の高校の割と近くだから,歩ける距離なの。 隊長は私からちょっと距離を置いて、他人の振りをしながら歩いてるの。 やっぱり恥ずかしいよぉ。 お尻がすぅすぅする。 もう、朝からこんな時間までおしっこしてないから、 おしっこ出るとこが、ひくひくしてるの。 歩くたびに漏れそうになるよぉ。 654 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 25 43.29 ID it+Pj5zg0 あ、向こうから女子中学生らしきグループがあるいてくるの。 もう、授業終わったのかしら、 こんな恥ずかしいかっこ見られたら、年下の女の子に軽蔑されちゃうよぉ。 おへそのとこを、ノートで隠していこっと。 657 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 37 47.20 ID it+Pj5zg0 女子中学生 「うちら中一だけど、数学既にわかんないから授業さぼってるし、」 「でも、数学なんてマジで使わなくない?」 「そうそう、負の数なんていつ使うのってはなしよね」 「あ、なんか、こっち向かって歩いてきてるあの人、やばくない?」 「ほんとだ、超ミニだし。」 「夏服の上、ピチピチしてる、もしかして変態?」 「ちょっと話しかけてみよーよ。」 私に向かって、 「ちょっと、あんた、何歳?」 659 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 41 01.74 ID it+Pj5zg0 「え、私?17だけど。」 女子中学生が 「まじで?もうあいつ、既におばさんじゃん?」 「ってかさあ、もしかしてノーブラ?」 「ほんとだ、乳首盛り上がってる」 「あんた、頭おかしいの?」 664 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 47 50.61 ID it+Pj5zg0 「乳首って気持ちいいとおっきくなるんだよね?」 「え、そうなの?なんで知ってるの?」 「そ、それは、、、ほ、本で読んだの」 「じゃあ、今この人、感じてるの?」 「きゃー、きもいよ、私、変態に初めて会った」 「こいつ、うちらのクラスの男子が見たら喜びそうじゃない?」 「きゃはは、記念に写メとっとこ。」 カシャ、カシャ、 「ちょ、撮らないでよぉ」 667 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 08 54 44.65 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「じゃ、乳首つまめば、こいつが、もっと気持ち良さそうにするって事?」 「そうそう、『いやん、もっとぉ』とか言うんじゃない?」 「きゃははは、それマジおもろいよね?」 「やってみようよ」 「ちょっと、あなた達、さっきから聞いてると、 年上に対する礼儀ってものが、んくぅうん、ちょ、やめ、ひうぅ。」 669 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 09 00 16.31 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「ぎゃははは、マジ受けるんだけど。『ひうぅ』だって。」 「きゃはは、ほんとに変態じゃん?」 「ヒャーハハハハハ!!!(獏狼) しかも、内股だし。」 674 名前: ◆By6SmerzZw [] 投稿日:2006/01/16(月) 09 09 27.17 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「じゃあさ、さらにノーパンとかだったら超うけるよね?」 「えー、こんなミニでノーパンはありえないでしょ?」 「ちょっと歩くだけであそこが見えそうだし」 「ほんと?まあ、一応確かめてみる?」 私はB5ノートで必死にスカートを押さえつけたの 「ちょ、あんたたち、いい加減にしないと、んくぅ、 だから、乳首は、いやぁん、んもう」 678 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 09 23 03.83 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「大人しくスカートめくらせなさいよ。」 「ほらほら、もっと乳首引っ張るよ」 「ひ、ひぅ! ちょ、そんなに、ひ、いたい、やめ、んふぅ」 680 名前: ◆By6SmerzZw [] 投稿日:2006/01/16(月) 09 33 02.19 ID it+Pj5zg0 後ろに回りこんでスカートをめくって確かめようとしてる子がいたの。 だから、左手で必死にお尻のとこのスカートを押さえたの。 687 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 09 49 21.68 ID it+Pj5zg0 (今日は12時から実験しないといけません) 女子中学生が 「こいつ、絶対にスカートめくらせないつもりよ」 「こんな変態女になめられてるなんて、マジむかつんだけど」 「ほんとにノーパンなんじゃん?」 「超むかつく。乳首おもいっきり引っ張ろうよ。」 690 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 09 59 45.52 ID it+Pj5zg0 私は片方ずつの手で前後のスカートを押さえてたから、 胸の防御が、がら空きだったのぉ。 彼女らの好き放題に乳首をいじくられてたの。 12,3歳の女子にもてあそばれるなんて、んくぅ。 そしたら、彼女たち、むきになってきて、 思いっきり私の乳首引っ張ったの。 692 名前: ◆By6SmerzZw [] 投稿日:2006/01/16(月) 10 06 12.82 ID it+Pj5zg0 「きゃぁあ!! ひ、ひぅう!!、 ごめ、許して、もう乳首やめてよぉ んくぅ、わかったわ、スカートめくるか、、 きゃ、ちょ、あひ、あひぃん。 もう、乳首引っ張らな、、ひぃう、」 女子中学生が 「最初から、大人しくみせればいいのに」 「こいつ、乳首引っ張られて喜んでるし。」 「きゃはは、初めつまんでた時より、さらに乳首でかくなってるし」 「ほんと、男子に見せたかったな」 693 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 10 11 39.99 ID it+Pj5zg0 こういうときって、道を通ってる人が誰も助けてくれないの。 サラリーマンはいやらしい眼でこっちをじろじろ見てくるし。 おばさんたちはひそひそ話しながらこっち見ながら去っていくし。 696 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 10 20 57.98 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「やっと分かったようね、じゃあ、パンツを拝見っと」 「あ、ちょっと見て見て、」 「きゃはは、やっぱパンツはいてない」 「なんか、粘着テープ貼ってるよ、こいつ」 「ほんとだ、毛を隠してるの?」 「このおばさん何がやりたいのか、意味わかんないよね」 女子中学生が3人、しゃがみこんで、私のおまんこ部分のガムテープを じっくり見ていたの。 そしたら、、 女子中学生が 「あ、なんか、クリトリスの部分が盛り上がってない?」 「ほんとだ、もしかして、クリちゃんも立ってるの?」 697 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 10 31 17.17 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「クリって剥けるらしいよ。」 「うそ、私初めて知った」 「なんか、興奮して大きくなったら自然に剥けるんだって。」 「でも、ガムテ貼ってたら大きくなれないよね。」 「もしかして、こいつ、クリが剥けて大きくなってる時に粘着テープはったんじゃない?」 「うそー、それってはがす時マジで痛そうじゃん?」 「たぶん、この女はそれが気持ちいいのよ。」 「超キモい。ほんとに変態なの?」 702 名前: ◆By6SmerzZw [] 投稿日:2006/01/16(月) 10 37 58.97 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「なんか、クリトリスって触ると気持ちいいんだって。」 「それはちょっと知ってる。お風呂で体洗う時,タオルが クリトリスに当たると、びくってなるときあるもん」 「私、剥けたクリ触ってみたことあるけど、あそこってすっごい敏感なの」 「こいつ、そんなとこに粘着テープ貼ってるのかよ」 「クリも引っ張ってみない?」 「きゃはは、それってマジでいい考え。」 712 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 10 53 57.38 ID it+Pj5zg0 なんでこんな道端で私が乳首引っ張られたり、スカートめくらなきゃいけないのよぉ。 今日はついてないわぁ。 え、クリちゃんも引っ張るの?? しかも、クリちゃんが剥けた上にテープ貼ったのばれてるし。 んくぅ、おまんこにバイブ入れてるのと、おしっこ漏れ漏れなのは 絶対ばれないようにしよっと。 714 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 11 08 42.70 ID it+Pj5zg0 (もうちょいしたら、一緒に実験してる人がくるから、) 女子中学生が 「でも、クリだけ引っ張るのむずくない?」 「うん、ガムテごと引っ張る?」 「ちょっと、クリ押してみていい?」 「つんつん、あ、硬くなってる。やっぱクリも立ってるし。」 「ん、くぅん。ちょ、剥けたクリちゃんは敏感だから触らないでぇ。 あと、ほんと、引っ張らないよね。さっきあなた達もクリちゃん敏感とか 言ってたじゃない。引っ張るなんて、想像するだけでも、 きゃぅん、ぁん。 そんなにクリちゃん刺激したら、、、も、漏れそ」 女子中学生が 「さっき、漏れそうとか言わなかった?」 「聞いた、聞いた。何が漏れるの?」 718 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 11 23 49.49 ID it+Pj5zg0 女子中学生が 「ちょっと、おばさん、今日トイレ行った?」 「え、まだだど、おばさんとか言わないでよ。まだ17歳よ。」 女子中学生が 「ちょっと聞いた?今日一回もトイレ行ってないんだって。」 「うそお、もう昼過ぎだよ。」 「まさか、粘着テープがはがれないから、おしっこ出ないんじゃない?」 「きゃはは、それ、最高に受けるよね。」 「むしろ、おしっこが出ないように、粘着テープ貼ってるとか。」 「きゃはは、あいつ超Mじゃん。」 「あんなかっこで道歩いてる時点でMだし。」 「その上、おしっこも我慢してるって、ほんとキモイよね」 723 名前:志穂[] 投稿日:2006/01/16(月) 11 30 42.41 ID it+Pj5zg0 ぶ隊長は私が女子中学生とはなしてる間、 私の携帯から隊長の携帯に亀梨君の画像を全部一個ずつ転送してたの。 隊長の心の声 ‘一応、私の携帯に亀梨君の画像転送しとこっと。 あ、亀梨君のタンクトップ姿発見、すらっとしてるけど、 案外筋肉あるんだぁ‘ <<前へ 次へ>>
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大人をなめくさって~!! 「最初は生中でいいでしょ?…じゃ、生3つでお願いします」 「ありがと、海ちゃん。 いや~、このメンバーで飲むのは久しぶりだね~。 子供の晩御飯とか大丈夫?」 「心配ないって。ダンナが適当に何か食べさせてるわよ。 小1にもなれば、母親の手料理よりファミレスのハンバーグの方をありがたがるんだから。小憎たらしい。 そっちこそ新婚なのによかったの?」 「3日目には飽きてたから問題なし!」 「あ、やっぱり!」 「「あはははは!」」 …………お2人とも幸せそうで結構だわね。 「ああっ、で…でも海ちゃん的にはタイミング悪かったのかな。 小学校の夏休み明けって、やっぱり忙しい時期なんでしょ?」 「えっ?…ううん、気にしないで。 もう何回も経験してるんだもん、いい加減慣れたものよ。今年のクラスはみんないい子ばっかりだし。 おっとと…ビールも来たんだから、仕事の話なんか後にして、まずは乾杯しましょ!」 「そうだね。せっかく集まったんだし、高校時代思い出してパーッと行きますか! それじゃ… 「「「かんぱーい!」」」 くあぁぁ~~!美味しい!! この1杯のために生きてるわ~!! ワイワイ 「……でさぁ、最近海ちゃんの方はどうなの? お眼鏡にかなう男は現れた?」 「……夏休み中こそ忙しかったから…。 声かけられた事は何度かあったんだけどね。ロクなのいなくてさあ……」という事にしとこう。 「あはは…海ちゃん昔から理想が高いからな~。 私の結婚式の二次会の時も、何人も声かけて来たのに、みんな袖にしちゃったもんね。 もったいないもったいない」 「あんな連中ダメよ」 「厳しいですなぁ。 ま、確かに海ちゃんなら、もっといい人いくらでも捕まると思うけどさ。 ……でも、さすがにもうちょっとお酒は控えた方がいいんじゃない? あの日も最後の方は……」 「何々?なにかあったの?その二次会で」 「わわわっ!あの事は言わないで!」 ううっ…忘れたい過去を……。 ホントは悪くないと思った人もいたのよね……。 「…いや、冗談だよ冗談! ていうかあの位で文句言うような男なら、フッといて正解だったって!」 「……そうよね、うん。 そりゃちょっと羽目はずしちゃったところはあったけど、あの位ならまだ普通よね?」 「ま…まぁちょっとはずし『過ぎ』ちゃって……いやいや、そうそう。 普通っスよ姐さん!」 「海ちゃんは気の張りすぎなのよ。だから悪酔いするの。 もう少し気楽に振舞える感じの……職場とかさ、普段の生活の中でいないの?」 「おおっ!その話題が来ましたか! というわけで、あの人とはどうなってるの?隣の…えっと……」 「あら、やっぱりいるんだ。ちょっと教えなさいよ」 「…どうにもなってないわよ。そもそも何にも無いから、あんなのとは。 オタクよ?オタク!日曜の特撮を毎週真面目に見て、着メロまでそれの曲にしてんのよ!?」 「今時そのくらい普通よ。 うちのダンナだって、部屋中にロボットのプラモデル飾ってるし。 先月は1メートルくらいのヤツ買って来たんだから。 男なんて大体そんなもんよ。多少は許してやらなきゃ。 …あぁ、もちろん子供に影響出てきたら、即全部捨てさせるけどね」 「それだけじゃないの。トロいし、だらしないし、足臭いし、時間にルーズだし。 昨日だって――… ========== 「おはようございます、海江田先生」 「おはようございます…時間ギリギリだけどね。 あんたねぇ、新人なんだから誰よりも早く来い、とまでは言わないけど、 せめてもう15分早く来るよう努力しなさいよ」 「す…すいません、ちょっと朝だけは苦手で………。 ひとはちゃんもおはよう」 隣に座った同僚が、突然机に向かって挨拶をする。 ……常識で考えれば救急車を呼ぶべき光景だ。 けれどこれはうちの職員室の日常(になってしまった……)。今日だってほら、 「おはようございます、先生」 隣の机…正確にはその下、足元からちゃんと挨拶が返ってくる。 くぐもってはいるが、女の子の声。それが続ける。 「先生の苦手が朝『だけ』なんて、面白い冗談ですね。 それとも寝ぼけてるんですか?学校までは歩きなのに……夢遊病か。ご愁傷様です」 「勝手に結論付けて哀れまないで!」 朝っぱらからキャンキャンうるさいわねぇ…。ここが職員室だってわかってるのかしら? 「矢部先生、職員室ではもうちょっと静かに。 それとあんた、今日の1時間目は実験でしょ?理科室の準備できてんの?」 「あっ、しまった!すみません!行ってきます!! ひとはちゃん、後でね!」 ガシャ! ドタドタドタ... 「廊下は走らない!…ったく」 そろそろ半年は経つってのに、いつまで学生気分でいる気かしら。 ……アレが根っこなんでしょうけど。 「…………」モゾモゾ... あいつがいなくなった途端、もう用は無いとばかりに女の子が這い出してくる。 この年頃には珍しい事じゃあないけど……ちょっと将来が心配になる趣味ね。 ……まぁ卒業すると消えていくものだし、大丈夫か。 「…………」サッサッ 軽くホコリを払い、身なりを整える…無言のまま。 ……しっかしこの子、やたらに綺麗な肌してやがるわねぇ。 この年頃はどいつもこいつもハリツヤ自慢しくさってるけど、その中でも特に……それに真っ白。 ゾッとするほどの美しさ……。 「どんな化粧水使えば……って、そうじゃなかった。 おはようございます、丸井さん。 何度も言うけど、矢部先生の机の下に入り込むのはよくありませんよ」 「…………」スイー 「ちょっと!挨拶くらい返しなさい!」 「……………」ジロリ うわっ…警戒心剥き出しの目……。 しまった。声が大きすぎたわ。 この子、内向的で有名な要注意児童なのに(最近隣でやたらしゃべってるから、忘れてた)。 「あっ…ごめんなさい、びっくりさせ「おは…うご……ます」 え…あっ!?はい、おはようございます」 ……ふむ。恐る恐るとはいえ、ちゃんと目を合わせて挨拶してく「三十路先生。間違えた、三十路の先生」 「そこだけはっきり!!しかも2回!!」 ========== …――とかね! 結局3組の生徒は礼儀ってものを知らないのよ!あいつがグダグダだから!! 梅酒のソーダ割りお願いします!」 「…って、何それ?机の下に女の子を入れてるの?」 「うわぁ…ロリコンだったのかぁ……。しかもおとなしい子を狙ってなんて……」 「そんな異常者なわけ無いでしょ!!うちの職場を何だと思ってんの!! マジでそのケを微塵でも見せてたら、とっくの昔に追い出してるわよ! ……まぁ教師としては最低限適性の有る人格してるのよね、あいつ」 『男』としては余裕で最低ライン割ってるけど。 「…ま、そりゃそっか。今はどの学校もそういうの気をつけてるだろうし」 「なら内気な子にも慕われてるって事でしょ?生徒に人気のある優しい先生なんじゃない。 ちゃんと子供に気を掛けられるってのは重要よ。一緒になってから実感できる事だけどさ」 「優しいっていうか、単にお人よしで気弱なだけよ。 NOが言えないだけ。おまけに『すいません』、『ごめんなさい』が口癖になってんの」 いるのよね、ああいうタイプ。これまでの人生も、間違いなく余計な事まで押し付けられて損してきてるわ。 むしろ現在進行形でしてるし。 「だから生徒に舐められ切ってんのよ。 おまけに仕事もぜんっぜんできないから、余計に。 私のクラスが図工のとき、あいつんとこは音楽だから、よく職員室で――… ========== 「う~~ん……」 「隣でうんうんうるさいわね。採点に集中できないじゃない。 …なにやってんの?」 「あっ、すいません。ちょっと来週の授業で使う資料を考えてたので…。 うちのクラス理科が苦手な子が多いから、電池の並列と直列について図で説明したいんですが、 この指導書にはいいのが載ってなくて……」 「ちょっとその本、見せてみなさい……あんたここの教材業者のヤツ使ってんの?」 「す…すいません。国語のはすごく参考になったんで……」 「国語『だけ』しか参考にならないのよ。 ……まさかとは思うけど、4教科全部買わされてないでしょうね?」 「え~っと……」 「はぁ~…見事にカモにされてるわね。ちゃんと中身見てから買いなさいよ。 他には?」 「…理科はそれだけで……。 あぁいえ、総合のもあるんですけど、図が少なくて……」 「……もういいわ」情けなくて泣けてくるから。 「えっと、そのぅ……すいません……」 そのまま力なくうなだれる。 よくこんなので採用試験をパスできたわねぇ。私の頃なら絶対落とされてたわ。 ていうかこの半年…夏の研修だってあったのに、何やってたのかしら? 「…………………」 まだうなだれてるし。 ったく…仕方ない。カワイイ感じの新人ならいいけど、こいつにやられてもウザいだけだからね。 「ほら、私の使ってるヤツ貸してあげるわ。絶版なんだから大切に読んでよ。 それから模造紙。そんな小さいのじゃダメでしょ。 駅の南側の画材屋が、ロール紙を好きな大きさにカットしてくれるから、行ってみなさい」 「あ…ありがとうございますっ!!」 「はいはい。 とにかく本は大切に使ってよ」 「はいっ!」 返事ばっかりいいんだから。 キーンコーンカーンコーン 「おっと、音楽の時間は終わっちゃったか……すいません」 「土日と貸してあげるから、しっかりやんなさいよ」 「ありがとうございます!頑張ります!」 ガラッ 「矢部っちー、みんなのプリント集めてきたぜー」 「ありがとう田渕くん。…音楽室の鍵は向こうの壁だよ」 「なんで音楽のプリントをあんたが見んの?」 「ああ、音楽の授業って、新しい歌や曲を習ったら、その小感想を書くことにしてるじゃないですか。 それをボクも読ませてもらってるんです。 こういう感性の部分って、みんなを知るのにすごく役立ちますから。勉強にもなりますしね。 …あれ?女子のが無いや」 ガラッ! 「ほら童貞!持ってきてやったわよ! ありがたく受け取りなさい!!」 ………生徒にあだ名をつけられるのは悪い事じゃないけど…コレは明らかに問題でしょ。 「ありがとう、みつばちゃん。ご苦労様」 なのにお礼だけで済ませてどうすんの。ちゃんと注意しなさいよね。 …そりゃ去年までも色んな先生方が言ってきてコレだから、新人がいきなりどうこうできるとは期待してないけど、 だからって完全に受け入れちゃってるのもどうなのよ? 「…ふんっ!私を使っておいてにしては全く足りないけど、その誠意に免じて許してあげるわ」 「あはは。ありがとう」 「日直の仕事なんだから当然だろうが。いっつもサボる事ばっか考えやがって。 もうちょい真面目にやれよな!」 生徒の方がよっぽどしっかりしてるじゃない。ほんと情けない。 「なんですって!チビ助! 大体あんた、どうせ童貞のとこ行くんだから、私のも一緒に持っていきなさいって言ったでしょ!」 「持ってくわけねぇだろ!なんでお前の仕事までしてやんなきゃなんねえんだよ!」 「うっさい!私の手伝いができるんだから、涙を流してありがたがりなさいよ! そんなんだからいつまで経ってもチビなのよ!チビチビチビ!チビ助!!」 「てめぇ!」 「あ~ら、ほんとのこと言われたからって「みつばちゃん!!」 「ダメだよ、みつばちゃん!!友達にそんな事言っちゃ!!」 「な…なによ、急に大声で……。 チビにチビって言って、何が悪いってのよ。ほんとの事じゃない」 「やめなさい! みつばちゃんは大したことないって思ってる言葉でも、相手はすごく傷ついてるんだよ。 キミだって言われて嫌な事、沢山あるでしょう?」 「べ…別に。私は完全無欠だし……」 「なら友達の気持ちをしっかり考えられるよね。 …うん、そうだよ。みつばちゃんはすごく優しい子だって、ボクは知ってる。 だからどうすればいいのか、当然わかってるはずだよね?」 「むぐっ……」 「みつばちゃん」 「…………わかったわよ!もうっ! わ…悪かったわね、田渕」 へぇ……? 「お…おう」 「これでいいでしょ?まったく!」 「うんっ!さすがみつばちゃんだね! 田渕くんもすぐに許してあげて偉かったよ。 そうやって心を大きく持ってれば、成長期が来たらあっという間に大きくなれるさ!」 「矢部っち、全然上手く言えてねえから。ドヤ顔されても困るぜ」 「頑張って言ったのに!」 「あははっ!泣くなって! 心を大きく持てよな!!」 「うう…はい……。 ……さてと、そろそろ次の時間だから教室に戻ろうか。ボクもスグ追いかけるよ」 「ん。とっとと来なさいよね」 「遅れんなよー!」 ワイワイ... 「……素直なもんね。やっぱり『女の子』って事かしら?」 「え? …うちのクラスの子たちはいつも素直ですよ。ちょっと照れ屋が多いですけど」 「あんたそれ、本気で言ってる?」 「もちろんです!」 「……………はぁ~…。ま、それならそれでいいわ」 「??」 やれやれ。案外こいつ………ま、無いか。 ...ポテチテト 「そうそう三十路。 最近ますます小じわが増えてるわよ。もっと真剣にお肌のお手入れした方がいいんじゃない?」 「わざわざ戻ってきてまで!!」 「はははっ。 それじゃボクらは先行きますね」 「『はははっ』じゃないでしょ!?さっきより本気で怒って注意しなさいよ、童貞!!」ポカッ! 「あ痛っ!」 ========== …――って感じなのよ! とにかく手がかかる上、こっちにまで被害を拡大させてくるからタチが悪いったら! 仕事ならともかく、プライベートまであの調子で足引っ張られるのはごめんだわ!! お兄さん、芋焼酎お湯割りで!!梅入れてね!!」 「あははははっ! …いやっ、チガウチガウ、その人のあだ名が…っ!おなか痛い…くくくっ……。 そういうダメ先生って本当にいるのねぇ~…」 「年下だから多少仕事の手際が悪いのは許せるけど…う~ん、そんな感じかぁ……。 そのクラス、学級崩壊とかしてそうだね」 「馬鹿にしないで!いくらなんでもそんなこと無いわ!」 「あら?じゃあ全体的にはいい子の揃ってる学級なの?」 「…逆よ。問題児…とまでは言わないけど、クセの強いのが集められてんのよねぇ」 「……?どういうこと? やっぱりすごい人なわけ?」 「すごいっていうか、運がいいっていうか…いや、やっぱり悪い……。 とにかくあいつの実力だけじゃないのは確かなんだけど……」 「なんだかもったいぶるわね。面白そうだから教えてよ」 「そうねぇ…面白いって言えば、面白いパターンなのかしら? それがね――… ========== 「ふぅ…今日は平和な1日で良かった。 ひと休みしたら運動場に行くか」 「矢部くん、ちょっと来たまえ」 「はっ…はい!校長!」 「水曜の職員会議の議事録だが……」 毎回書くのが遅いうえ、間違いだらけ。 せめて数字だけでも正確にメモ取りなさいよね。 「まず今月のとう「矢部っちー!ドッジボール行こー!」 …ふむ」 この子もよく職員室に来るようになったわねぇ…。 「早く早く!約束したっスよね!!」 鴨小最大の要注意児童。 成績不良、なのは大きな問題じゃない。ここは小学校なんだから。 だけど居眠りの常習犯…授業にまったく興味を持ってくれないのは、色んな意味で教師泣かせ。 運動能力はずば抜けてるけど、あんまりにもずば抜けすぎて集団行動を取らせにくい。 しかも備品破損、自他へのケガについても常習犯ときた。 今のところ、ケガさせてるのは姉妹か事情のわかってる男の子(家が近所の子だったと思う)だから、 大問題になってはいないけど……それもいつまで続くやら。 かといって性格は悪いわけではない。どころか非常に『良い子』だ。…けれどそれも問題を複雑にしている。 精神年齢が幼く、良くも悪くも『純真』過ぎて、気分屋で理屈が通じにくいから指導が余計に難しいのよね……。 そして、 「1組のみんなも待ってるっスよ!!」 この子は驚くほど周囲への影響力が強い。 自然と『リーダー』になる子、というのがたまにいる。生来のカリスマとでも言うべきものが備わった子。 大抵の場合、そういう子はみんなのまとめ役になってくれる上、教師にも協力的だから非常にありがたい存在になる。 だけどこの子はその部分も規格外。 影響力が強すぎて、1人の感情がクラス全体の雰囲気を強制的に上書きしてしまうのだ。 機嫌の良いときはとってもありがたい。多少の不協和音はかき消して、全員を一致団結させてくれるから。 でも気分屋だから突然曇り空、そして雨へと天気が変わる。本当に難しい。 「あ…うん。ごめんね、後で行くから」 「行ってきなさい、矢部くん…矢部先生」 ……教師としては。 教師としては生徒の良い所を見つけて、伸ばしてあげるのが仕事…いえ、使命。誰だってわかってるわ。 だけどやっぱり、規格外すぎる子は扱いにくい。言ってはいけない事だともわかっているけれど。 1人だけを見ているわけには行かないの。ここは公立校なのだから、余計に。 そして1度そう考えてしまうと、この子は敏感に察知して警戒してしまう。悪循環。 「え…ですが……」 「よく考えると、大した事じゃなかったよ。それより生徒との約束の方が重要だ。 そうだろう?」 三姉妹はどの子も要注意児童。だからクラスを分けるのがセオリー。 なのに毎年3人とも同じクラスにするのは、結局のところこの子が原因。 家族と一緒なら、せめて『妹』か『姉』になってくれるから。 そして毎年揉めていた。誰が彼女たちの担任になるのか。 「……ありがとうございます。 さぁ行こうか、ふたばちゃん!」 だけどこいつは何とか…どころか上手くやっている。 見れば誰でもわかってしまう。驚きだわ。 「押忍!!」 その目に『信頼』と『敬愛』が映っているのが。 『矢部先生』が優しい先生だから? 違う。そんな単純ならとっくに他の先生が解決しているはずよ。『友達』になってはダメなの。 生徒からそれを得るためには、発想や能力で大きく上回っている事を示さなければならない。 『勉強』では難しい。この子は興味がないから。 『運動』でも難しい。この子を上回れないから。 『人格』…そんなあやふやなものでこの子が……? 何か明確なきっかけがあったという事かしら? 「早くいこ!!みんな矢部っちを待ってるんスから! 『とにかく壁が欲しい』って!!」 「やっぱり急用が……無いですよね、校長……。 書類を机に置いてくるから待っててね……」 無い無い。 きっと波長が合ったのよ。もしくはゲームとかテレビとか、同軸の価値観で『勝った』か。 まぁとにかく、個性派揃いの変態学級が曲がりなりにもまとまってるのは、いつもこの子の機嫌がいいからなのよね。 新人のこいつの実力だけじゃ、とてもじゃないけど無理だったはず。 「だからあんまり勘違いしないほうがいいわよ?」 「え…?ええ、わかってます。 校長が生徒を第一に考えている方だから、頼りないボクを色々気にかけてくださってるんだって……。 それに報いるためにも、精一杯ドッジボールを頑張ってきます!!」 お気楽ねぇ……。 気にかけてるのは、あの子たちの担任を決めたのが校長自身だからなのよ。 ……でもまぁ、 「ある意味たいしたもんね。あんたは」 もう半年も経つのに、まだそんなセリフが言えるなんて…まだ自分の立場に気付いていないなんて。 致命的に鈍いのか、そうとう波長があってるのか……。 「何ですか?」 「なんでもないわ。 ほらっ、あの子待ちくたびれてるわよ!さっさと行きなさい!」 「はい! ごめんごめん、ふたばちゃん!」 ドタドタ 「だから廊下は走らない!もうっ!」 「はっはっはっ。 そんなに目くじら立てなくともかまわないさ、海江田くん」 「しかし校長……」 「確かに彼はまだまだ未熟だ。キミから見れば頼りないところも多いだろう。 だが彼は『教師』を仕事ではなく、生き方として捉えている誰よりも生徒想いの男だ。 自然に生徒のために動ける…そう、彼のあの自然な姿勢こそが、子供たちにとって最も必要なものなんだ」 「校長………」 「信じてくれないか。彼なら…彼だからこそ、あの子達を善き方向に導けるのだと」 「あんぎゃ~~~!!!」 「……たぶん」ボソッ 「……………………」 そういえばこないだは『結果オーライ』って聞こえた気も……。 「まぁそんなわけで、彼のフォローは頼んだよ。 席、隣なんだし」 「ちょっ!!」 ========== …――とか言って厄介ごと押し付けやがって~!!あのドジ保険医とまるで扱いが違うじゃない!! なぁ~にが『55年間追い求めていた』よっ!あのハゲっ! どいつもこいつもおっぱいに騙されくさって!低脳マザコンどもがっ! ちょっと!私のウイスキー遅いわよ!もうボトル持ってきなさい、ボトル!!」 「ま…まあまあ、そろそろ時間だしさ……。 海ちゃんの苦労は良くわかったよ。ねえ?」 「ほっ…本当よね!1番大変な役目押し付けられちゃうなんて…」 「1番大変なのはあの童貞に決まってんでしょ! 新人にそれを押し付けて笑ってる、他の男どもはもっと腹立つ!! 本当にロクなのがいないわ、うちの職場!!」 あの童貞がマシな方だってんだから!! 「………海ちゃんさぁ…」 「何よ!?」グビグビ 「その矢部先生の事、すごく認めてるんだね」 「……はあ?」 「いや、だってさあ…なんだかんだでその人の事、褒めてるし……」 「私らが貶すと本気で怒るしね。海ちゃんの怒鳴り声、久しぶりに聞いたわ」 「そうそう!本気で怒鳴る海ちゃんって久しぶり!高校時代を思い出すなぁ~」 「なっ……!? んなわけないでしょ!あいつなんてダメなとこしか無いわよ!ダメの集合体!!ダメ男の典型例!! 高校時代なら視界にも入れなかったわよ!! っていうかあいつ、毎日この私に話しかけられてるってのに全然感謝の色が見えないわ!んも~っ!!」グビグビ゙ 「それがすごいよね。毎日海ちゃんが話しかけるなんてさ。 しかも今日の話みたいに色々助けてあげてるんでしょ?」 「ちっ…違う違う!席が隣なんだから当たり前でしょ! そもそもさっき、フォローを押し付けられてるって言ったじゃない!!仕方なくよ!!」グビグビ 「えぇ~?『そもそも』って言うんなら、海ちゃんがずっと同じ男の話すること自体、そもそも珍しいよ? この半年、何度『矢部』って聞かされたか。 どんな男も1ヵ月で名前が消えちゃうのにさ」 「ふふふっ、『はぁ?そんな単語、記憶にないわ』が海ちゃんのお決まりだもんねぇ」 「ちょっ…バカ言わないでよ!そんなこと言った覚えないわ! 大体いくら相手がダメ男だからって、隣の奴の名前まで忘れるようじゃ社会生活できないでしょうが!」グビグビッ! 「いやはや、まさか海ちゃんがダメ専だったとは……」 「意外な結末ね」 「あんたたちねぇ~!」 ガタンッ! …あら?立ち上がったはずなのに、床が……。 「わっ!海ちゃん大丈夫!?」 「ああっ、しっかりして! 店員さん――…」 ―――――――――― 「うぐっ…水……」ガサゴソ ゴクゴク ふぅ…少しマシになったわ……。 えっと…私の部屋……3時…? 「ああ…確かタクシーで……気持ち悪い……」 ううぅ…また飲みすぎて……。2人にも悪いことしちゃったな……。 「あやまっとかなきゃ……明日……ぐぅ…」 『もっと真剣にお肌のお手入れした方がいいんじゃない?』 「寝てたまるか~! お化粧落としてパック!美容液!! あんたに言われなくてもわかってるっての!!」 ―――――――――― 「おはようございます、海江田先生」 「おっ…おはようございますっ」 もうっ!おととい、おかしな事言われたから意識…してない!ちょっと喉の調子が悪かっただけよ! 「……? あの…朝から申し訳ないんですが、ちょっとコレ見ていただけますか?」ガサゴソ 「………何よ? ああ、先週言ってた理科の……いいじゃない」 「本当ですか!」 「ええ。色分けも考えたみたいだし…頑張ったわね」 「ありがとうございます! 海江田先生にそう言ってもらえるなんて、嬉しいなぁ~!」 ……ま、素直は素直なのよね。 出来の悪い弟を持つと、こんな感じなのかしら。 「貸していただいた本もすごくタメになりました! えっとそれで…これ、お礼と言うにはお粗末なんですけど……」 「あら、美味しそうなクッキー。いいの?」 「はい!是非! 画材屋の裏手に美味しそうなお店見つけたんで、一緒に買ってきたんです。 いつもお世話になってるから、何かお返ししたくて……。 お口に合えばいいんですが」 「ん…美味しいわ。ありがとう、矢部先生。 ついでにこのお店、教えてくれない?自分でも買いに行きたいから」 「もちろん…あ~っと……ちょっとわかりにくいんで、よろしければ放課後一緒に行ってお教えしますよ」 「それって……デートのお誘いなのかしら?」 「へ……? いいいいや!そんなつもりじゃなくてっ!純粋に感謝の気持ちをですねっ!」 おうおう、真っ赤になっちゃって。 カワイイところもあるじゃない。 「冗談よ。 ほら、せっかく作ってきた教材なんだから、早く行って黒板に張り付けておきなさいな。理科は1時間目でしょう? でも、走らずにね!」 「あっ、はい!!」 ガシャ! パタパタ... 「ふふっ…」 「…………」ゴソゴソ おっと。今朝はあいつが挨拶もしなかったから、全然気づかなかったわ。 「おはようございます、丸井さん」 「……………」ギヌロ うわっ、恐っ! ……う~ん…もう何度も挨拶してるんだから、少しは警戒を解いてくれてもいいんじゃないかしら? しかも今朝はなんだか敵意まで感じる…………え?『敵意』?今朝は……!? ちょっと待って!ひょっとしてこの子…だから警戒……!! 「…………」ガララ ピシャン! 「ちょちょちょ!待って丸井さん!」 ガララ! って速!?もう向こうの階段まで行ってるし! 挙動とスピードが一致して無くない!? 「待ちなさい!」 ドタドタドタ!! 「…………」 「待っ…ごほっ…聞いて、お願い……」 「……朝っぱらから息切らせて何やってんの、三十路?」 「おっはよーございまーす!!」 「おはようございます、海江田先生。 ……大丈夫ですか?」 「あり…がとう、ぜぇっ……。 ええっと……佐藤くん、ちょ…ちょっと肩、貸して……」 「はい…?」 生徒に警戒心を与えないためには、まずは目線を合わせること。 …なんだけど、今は中腰もつらいわ……。 全速力だったとは言え、たいした距離じゃなかったのに……我ながら情けない……。 いやいや、それはともかく! 「丸井さん、違うの! 彼とは何にも無……いわけじゃないんだけど、あなたが思ってる…ほどじゃ……まだ、無くて!」 って何わけのわかんない事言ってるの私!! これじゃまるであいつを意識して…ウソよ~!! 「あのね、ぜぇ…本当に誤解なの!」 「ほう?何が誤解なのかね?」 「もちろん彼との関係……はっ!こ…校長先生、おはようございます……」 荒い息。男子生徒に寄りかかって……なんだか前にも似たような事があったような……。 しかも見られた相手が最悪!! 「朝、人の多い廊下を走り回り、しかも生徒たちを相手に痴話喧嘩まで演じるとは……! キミの事情もわかっているつもりだが、いくらなんでも恥を知りたまえ!!」 「ちっ…ちがっ!『彼』っていうのは…っ!?」 あいつ!? 言えるわけ…じゃなくて、そんなわけない!! 「あのう…ええっと……その…」 「……とにかく校長室に来たまえ」 ああもうっ! 余計な仕事が増えるのも!ストレスが溜まるのも!お肌が水をはじかないのも!お尻のお肉がたるんできてるのも! あいつを意識しちゃったのも!! 「何もかも3組が悪いんです!!」 <おわり>
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四人で肝試し/一六◆6/pMjwqUTk 「よいしょ、っと。これで全部~?おばあちゃん。」 ラブが大きな段ボールを、折り畳み式の長机の上に担ぎ上げる。せつなは浴衣の袖を気にしながら、その中身を机の上に並べ始めた。 箱の中に詰め込まれているのは、色とりどりのリボンで結ばれた、小さなビニール袋の山。中には様々なお菓子が入っているのだが・・・これがどうにも、きれいなラッピングとまるで釣り合っていない。 ドクロや悪魔の人形が付いたハッカパイプ。ハワイアンブルーやショッキングピンクのどぎつい色に、紫のマーブル模様が入った、何とも怪しげな水飴。極めつけはビニールの中身の半分以上を占める大きさのドーナツで、これがどこからどう見ても、目玉そっくりなのだ。 「いくらお祭りだからって、ここまでやる必要、あるのかしら。」 美希がビニール袋から、さりげなく目をそらす。 「うん、ホントに凄いよね。これなんて、まるで本物みたい。」 祈里は目を輝かせながら、イチゴジャムで描かれているらしい目玉の血管を、しげしげと眺める。 「いや、ブッキー・・・そういうことじゃなくて!」 美希が引きつった顔で幼馴染みに向き直ったとき。 「あんたたち、ご苦労さんだね。そろそろ子供たちが来るから、準備を急いどくれよ。」 相変わらず無愛想な顔をした駄菓子屋のおばあちゃんが、四人の前にやって来た。 今日は八月最後の日曜日。四つ葉町恒例・子供祭りの日だ。クローバータウン・フェスティバルほど大規模ではないものの、商店街には屋台が並び、ステージでは着ぐるみショーやゲーム大会が行われる。そしてこの祭りの夜の一大イベントが、町外れの小さな神社で行われる、肝試し大会だった。 ルールは至って簡単。今ラブたちがいる机のところから一組ずつスタートして、神社までの細い坂道を上り、拝殿の前に置いてあるお札を貰って帰ってくる、というもの。 片道せいぜい300メートル。小さな社がちょこんと建っているこの神社は、昼間は明るくのどかで、怖い雰囲気などひとかけらも無い。 ところがいざ肝試しとなると、この微妙に曲がりくねった坂道がクセモノだった。何度も通ってよく知っている道であっても、暗い中で先が見通せないというのは、やたらと恐怖心をあおるものだ。おまけにざわざわと鳴る木の葉のBGMも手伝って、坂道の途中で泣き出して、神社までたどり着けずに逃げ帰る子も、毎年少なからずいるらしい。 中学生のラブたちは、もう子供祭りを楽しみにする歳でもない。が、住んでいる商店街が主催のお祭りということで、それぞれの親たちに頼まれて、こうして浴衣姿で手伝いにやって来ているのだった。 「ねえ、ラブ。」 景品のビニール袋を並べ終えたせつなが、傍らの親友に向かって、小首をかしげて問いかけた。 「肝試しって、暗くて怖いのを我慢して、目的地まで行って帰ってくるだけよね。それって、何かの訓練なの?」 「え~っ!?訓練じゃないよぉ。遊びだよ、遊び。」 「怖いのを、我慢するのが?」 ますます不思議そうに訊き返すせつなに、ラブの眉毛が八の字になる。 「うーん、怖いのが楽しいっていうか・・・みんなで一緒に怖い思いして、ああ怖かったぁ!って言い合う遊び、かな?」 自信なさそうなラブに、祈里が取って代わる。 「えっとぉ、夏の夜を、涼しく快適に過ごそうっていう、昔の人の知恵ね。」 「怖いのを我慢すると・・・涼しいの?」 「ほら、怖い時って、背中がゾクゾクするでしょう?」 「それは・・・快適とは言えないかも。」 祈里ののんびりとした説明を聞いて、美希が額に手を当てる。せつなが相変わらず要領を得ない顔をしていると、ラブがパンと手を叩いて、ニコリと笑った。 「そっか、わかった!後であたしたちも行ってみればいいんだよ。せつなも体験すれば、きっと肝試しの楽しさ、わかるって。」 その言葉に、祈里は笑顔で頷き、美希は再び顔を引きつらせる。 「ラブったら。実際に行ってみなくても・・・」 「へぇ~、美希たん、怖いんだ。」 「そ、そんなことないわよ!」 ニヤ~っと半目で微笑むラブに、美希の顔がたちまち真っ赤になった。 「大丈夫だよ!ここはお子ちゃまコースだし、本当にオバケが出るわけじゃ・・・」 「ふん。オバケが出ないなんて、誰が言ったんだい。」 明るく言い放とうとしたラブの言葉を、ぶっきらぼうな声が遮る。四人が驚いて振り返ると、景品をチェックしていた駄菓子屋のおばあちゃんが、眼鏡の奥から鋭い視線を向けていた。 「おばあちゃん。まさか、前にここでオバケを見た人がいる、とか・・・」 「まぁ、オバケは夏の夜が好きだって話は、昔からよく聞くね。」 おばあちゃんの言葉に、美希の顔色が、赤からすーっと白に変わる。 「あんたたち。オバケはなにも、幽霊だけとは限らないんだよ。」 おばあちゃんは重々しくそう言って、夜風に枝を揺らす木々に目をやった。 「昔話の中には、いろ~んな物の怪が出てくるのを知らないのかい?木の精に、水の精に、風の精。ああ、大切にされた物には魂が宿る、なんて話もあってね。絵に魂が宿って、紙の中から出てきたって話を聞いたことがあるよ。それに、化け猫や化け狐なんてのも定番だねぇ。だから、いつどこでどんなオバケに出会うかなんて、わかるもんかね。」 「あ・・・。」 低くよどみのない声に、凍りつくラブ、美希、祈里、そしてやっぱりきょとんと首をかしげるせつな。そんな彼女たちの顔を見まわして、おばあちゃんは初めて、ニヤリと笑った。 「どうだい。これで少しは、肝試しの気分が出てきたかい?」 「もぉ~、おばあちゃあん!!」 くるりと後ろを向いたおばあちゃんに、ラブと美希の抗議の声が飛ぶ。去っていく小さな肩が、それを聞いて、楽しそうに小刻みに揺れた。 ☆ そのほんの少し前のこと。 「よぉ、にいちゃん。悪いな、こんな時間に来てもらって。」 神社へと続く坂道の途中で、西隼人の姿のウエスターは、一人の男と向かい合っていた。 四角ばった顔と、それに合わせたかのような角刈り頭。小柄ながら、声の大きさと威勢の良さは、誰にも負けない。トレードマークの長い前掛けを外しているせいで、いつもよりガニ股が目立つその姿は、駄菓子屋の真ん前にある魚屋の主人――魚政の三代目だった。 ウエスターとは、彼が町の廃品回収を手伝って以来の知り合いだ。もっともウエスターには、不幸のネタを探すという別の目的があったわけだが、魚政の主人の目には、「頼れる気のいい若いモン」と映ったのだろう。 今日も、子供たちに混じって屋台をうろついていたウエスターの肩をぽんと叩いて、手伝いを頼んできた。そこでウエスターは、事情がよくわからないまま、こんなところへやって来る羽目になったのだ。 「それで、手伝いって何だ?」 ウエスターは道の真ん中に立って、額の汗をぬぐう魚政の主人に問いかけた。辺りはもう、かなり暗い。狭い道の真ん中近くまで張り出した木の枝が、やけに黒々と見える。そのくせ空気にはまだ、肌にまとわりつくような熱気が十分に残っていた。 「簡単なことさ。ほらここ、林が切れて、何だか分かれ道みたいに見えるだろ?もうすぐ肝試しが始まって、子供たちがたくさん通るからさ。間違えてこっちに行く子がいないように、ここに立っててほしいんだよ。」 言われてみれば、木と木の間の地面が踏み固められたような箇所がある。見ようによっては、そこから林の中に細い道が続いているように、見えなくもない。 「この先は、急な斜面なんだ。小さい子が迷い込んだりすると、危ないからな。」 「なるほど。ここに立って、あっちの道を行けと示してやればいいんだな?」 「さすが、にいちゃんは話が早いぜ。じゃ、頼んだよっ。」 魚政の主人は安心したようにニカッと笑うと、逃げるようにその場を立ち去ってしまった。後に残されたのは、ウエスターただ一人。 「・・・ところで、肝試しって、何だ?」 ポツリと呟くその声に答えるかのように、生温かい風が、ざわわ・・・と木の枝を揺らした。 しばらくすると、魚政の主人が言っていたように、子供たちが後から後からやって来た。みんな数人ずつで固まって、何だか上目遣いで辺りを見回しながら、恐る恐る歩いてくる。 (一体、何を警戒しているんだ?) ウエスターは、言われたとおりの場所に立ってそれを見ながら、密かに首をひねった。 帰ってくる連中は、さらにおかしかった。行きとは打って変わって、みんな転がるような早足で、坂を駆け下りていく。 既に気を緩めて、笑みまで浮かべている子。相変わらず辺りを警戒している子。周りを見ないようにして、ただひたすら先を急いでいる子など、その表情は実に様々だ。 (肝試しって・・・何なんだ?) さっきの疑問が、より強く浮かび上がってきた、そのとき。 「あーっ、先生!占いの先生じゃないか。」 ふいに親しげに呼びかけられて、ウエスターは驚いて顔を上げた。 目の前に、大・中・小、三つの坊主頭が並んでいる。その、中と小の手を引いた一番大きな少年が、目を輝かせてウエスターを見つめていた。 「俺、前に先生にアドバイス貰って、無事、好きな子をデートに誘えたんだ。」 そう言って、少年はウエスターに向かって律儀に頭を下げた。 「ありがとうございましたっ!俺、お陰で最高の一日が過ごせたっす。その後のことは・・・まぁ、これからまた頑張るっす!」 「あ・・・ああ、そうか。良かったな。」 勢い込んで迫ってくる少年に、さすがのウエスターも一瞬後ずさる。そう言えば、コイツの話を聞いて、初めて遊園地とかいうところに行ったんだったな・・・。そう思い出したとき、小さな二つの手が、少年とウエスターを引き離した。 「なぁ、兄ちゃん。早く行こうよ~!」 「いこうよ~!」 「ああ、わりぃ。じゃ、先生、またな。」 弟たちに引っ張られて、背を向けようとしている少年に、ウエスターは思わず呼びかけた。 「おい、少年。肝試しって、一体どんなイベントなんだ?」 「えっ!先生、それも知らないでここに居るのかよ。」 少年が呆れたように、口をあんぐりと開ける。代わってウエスターの問いに答えたのは、弟たちの方だった。 「この先の神社まで行って、オフダを取って来るんだい。とちゅうでコワくて泣いたり逃げたりしたら、いけないんだぞ。」 いかにもやんちゃな顔をした“中”の坊主頭がそう言うと、まだあどけない顔の“小”も負けじと胸を張る。 「オレ、オバケもバケモノも、こわくねーもん。もしもあったら、やっつけてやるんだ!」 (ほぉ。ここにはナケワメーケとは別の化け物が出るのか。まさかそいつも、不幸を狙って・・・!) そう思ったウエスターが、初めて辺りを警戒する。そのとき、たった今偉そうなことを言っていた“小”が、顔色を変えてウエスターの後ろの林を指差した。 「うわっ、にいちゃん!あそこで、なんか光った!」 弟の声に林を覗き込んだ“中”も、わっ、と言って兄にしがみつく。 「ホントだ!何か白っぽい光が飛んでるぅ!あ、あれって・・・ひ、ひ、人魂?」 振り向いて見てみると、確かに木々の間から、ちらちらと小さな光が漏れている。 「ああ、あれは懐中電灯かなんかだろ。係りの人か誰か、いるんじゃないか?」 さすがに一番上の兄は余裕を見せて、弟たちの頭をぽんぽんと交互に叩く。だが。 「いや。係りの人は、俺のほかにはいないはずだぞ。」 ウエスターにあっさりと否定されて、その手が止まった。 「え?じゃあ、あれって・・・な、なんすか?」 「わからん。お前たちの言うオバケかもしれないし、誰かが迷い込んだのかもしれないな。」 ウエスターはこともなげにそう言うと、三人の顔を見て、ニヤリと笑った。 「どれ、俺様が確かめてきてやろう。オバケかもしれないから、お前たちは先に、神社とやらに行けばいい。」 「うわぁぁぁ~!!」 その言葉に呪縛を解かれたように、弟たちが兄の手を引っ張って、全力で走り出す。少年は弟たちに引きずられながら、ウエスターに向かって、何故か感動したような、うるんだ眼差しを向けた。 「先生、イケてる~!頑張って下さいっ!」 ☆ (ふん。ナケワメーケ以外の化け物がいるというなら倒してやる。不幸を横取りされてたまるか!) 頼りなげに動く光を追って、ウエスターは道なき道を駆け下りる。小さな光は、こちらで光ったかと思うとあちらで光り、近付いたかと思うとまた遠ざかって、あざ笑うかのように、ウエスターを翻弄した。 「ええい。姿を見せろ!」 その途端。まるでウエスターの声が聞こえたかのように、遠くの木の陰で、光がその動きを止めた。 「よぉし。化け物め、そのまま動くなよ~。」 ところが近付いていくうちに、ウエスターは、ん?と首をかしげた。小さな光だと思っていたものが、次第に人の形に見えてきたのだ。 どうやら浴衣を着た女の子らしい。黄色のような緑色のような、ぼぉーっとした光を放っているように見えるのは、さっき少年が言っていたように、懐中電灯でも持っているのかもしれない。 (魚屋のオヤジが心配してた、道を間違えた子供か。しかし、誰かこっちに来たのなら、すぐに気付いたはずだが。) もしかしたら、ここへ来る別のルートがあるのかもしれない。そう思って人影に近付きながら、ウエスターは再び、首をかしげた。 一歩一歩、歩みを進めるたびに、人影がいろんな人物に見える気がする。ウエスターが知っている数少ない、この世界の同じような歳恰好の少女たちに。 (あれは・・・キュアベリーか?いや、あんなに背が低くはないな。ああ、キュアパインか。いやいや、ヤツはキュアピーチだ!いや・・・違う。何っ!?あいつ・・・なんであんなところに。) ついにウエスターは、彼女が立っている木立のところまでやって来た。 近付いても相変わらず淡い光を放つその姿は、何やら草花の模様を散らした、黄緑色の浴衣を着ている。腰には銀色の細い帯。後ろ向きで顔は見えないが・・・。 (違う・・・イースではない。) それは、イースでも他のプリキュアでもなく、ウエスターの知らない少女だった。 (やっぱり迷子か。) 気を取り直して、その俯いた後ろ姿に声をかける。 「おい。そこで何をしているんだ?」 「・・・。」 「道に迷ったのか?神社なら、そっちじゃないぞ。」 「・・・。」 「ここには、一人で来たのか?」 「・・・。」 何を訊いても、彼女は俯いて黙ったまま。頼まれた役目だからと、最初は優しく声をかけていたウエスターも、次第にイライラし始めた。 「なぜ黙っているんだ。ほら、こっちに来い。上の道まで連れて行ってやる。」 「・・・。」 それでも動かない彼女に業を煮やして、ウエスターが細い肩にそっと手をかける。すると少女は諦めたように、ゆっくり、ゆっくり、こちらを振り向いた。 「どわぁぁ~っ!」 ウエスターが、叫び声を上げて飛び退く。 振り向いた少女の顔は、目も鼻も口も無い、まるでゆで卵のようにつるんとした、のっぺらぼうだったのだ。 「オバケかっ?本当にオバケかっ?」 一体誰に確認しているのか、大声で叫びながら元来た道を駆け戻ろうとするウエスターの前に、もう一度、少女の顔が現れる。 「な・・・何っ?」 少女の顔の下に、あるべきはずの胴体が無い。顔の下には当然ながら首があって・・・その首が夜目にも白く、真横に長ーく伸びているではないか。 ぐにゃりと曲がったその首の上で、ゆらり、ゆらりと揺れる真っ白な顔――それが今度は突然、カッと目を見開いた。顔の真ん中に真っ赤なひとつ目が出現して、ウエスターを睨みつける。 「うっぎゃあああああ~!!」 ウエスターはくるりと回れ右をすると、神社と反対の方に向かって全速力で駆け出した。が、いくらも行かないうちに、ふいに足元から地面の感触が無くなって・・・。 「わぁぁぁ~っ!」 急な斜面というより、コンクリートの絶壁を滑り落ちながら、ウエスターはやっとの思いで上を見る。そこには若葉色の浴衣を着た、ひとつ目ではないあどけない顔をした女の子が、嬉しそうに彼を見下ろしていた。 その表情とは裏腹に、両手を腰に当て、顎をツンと上げて、彼を文字通り「見下ろす」その態度。それは、何だかどこかで見たことがある気がしたが――それを思い出す余裕は、今のウエスターには無かった。 ☆ 「はい、完走おめでとう!これ、景品の、オバケのおやつだよ~。」 ラブが精一杯怖い声を出して、子供たちにビニール袋を渡す。 「ラブったら。マラソンじゃないんだから、完走はおかしいわよ。」 すっかり立ち直った美希も、子供たちが差し出す神社のお札を、笑顔で確認する。 せつなはラブの隣りで景品を手渡しながら、坂道を戻って来る子供たちの姿を、興味深げに眺めていた。 誇らしげな様子で、元気いっぱい駆け戻って来る子。わあわあ泣いて、友達や兄弟に慰められている子。なぁんだ、ちっとも怖くなんかなかったぞ、と聞えよがしに叫んで威張っている子――。 子供たちの様子は様々だったが、ほとんどの子が、一緒に帰って来た友達や家族としっかりと手を繋いでいたり、ぴったりと寄り添ったりしているのが、何だか微笑ましい。 「よぉ、ご苦労さん。もうすぐ終わりだからな。」 ふいに大きな声がして、魚屋のおじさん――魚政の主人が顔を見せた。 「何だい、あんた。自分の持ち場はどうしたんだい?」 机の後ろの椅子に座っていた駄菓子屋のおばあちゃんが、よっこらしょ、と立ち上がる。その姿を見て、彼は慌てたように目を白黒させた。 「やぁ、ばあさん。大丈夫だ!ちゃんと信用できる助っ人に、頼んできたからよ。」 「本当だろうね?」 おばあちゃんがそう念を押したとき、坂道の上から、三つの坊主頭が現れた。 「あれ?ラブじゃねえか。あっ!美希さんも一緒だったんすか!」 一番年長の少年が、美希の顔を見て、ぱぁっと笑顔になる。それは、四つ葉中学校二年生、ラブの同級生にして、美希の熱狂的な信者である、沢裕喜だった。 「裕喜君!あなたもお手伝いに来ていたの?」 「いやぁ、俺は弟たちの子守りっすよ。ハハハ・・・。」 美希に話しかけられて、嬉しそうに頭に手をやった裕喜が、ふいに真顔になって、魚政の主人の方に向き直った。 「そうだ、おじさん。さっき、坂の途中で占いの先生にあったんだけどさ。林の向こうに変な光が見えたんで、迷子かも知れないって見に行ってくれたんだ。もうこっちに戻って来た?」 「なっ、何だって?」 魚政の主人のこめかみに、たらりと汗が流れる。 「まさか、信用できる助っ人ってのが、その先生かい?まったく、自分の仕事を人に押し付けるから、人様に迷惑かけることになるんだよ。」 おばあちゃんにギロリと睨まれて、魚政の主人は口を尖らせた。 「しょ、しょうがねえだろっ!俺は、高いところと暗いところは苦手なんだよ!」 「ふん、使えない男だね。高所恐怖症だけじゃ足りないのかい。」 「なんだとぉ?」 いつものようにポンポンと言い合う大人たちを尻目に、ラブたち四人もまた、別の意味で慌てた様子で、ひそひそと囁き合っていた。 「ねぇ、占いの先生ってさ。」 「うん、アタシも気になってたんだけど。」 ラブと美希の言葉に、せつなが顔をしかめて、コクリと頷く。 「ええ。きっと、ウエスターよね。」 「やっぱり、そう?」 祈里が不安そうに訊き返した、そのとき。 「嫌だ。もぉ~嫌だ。肝試しなんて、嫌いだぁぁぁ~!!」 わめき声と共に、ひゅん、と四人の隣りを一陣の風が吹き抜ける。 「い、今のって・・・。」 「・・・速すぎて、見えないわ。」 「ウエスター、泣いてたわね。」 「見えたの!?しかも、表情まで!?」 慌てて目を凝らすラブに、呆れ顔の美希、ぼそりと呟くせつな、それを聞いて目を丸くする祈里。 「はぁ、無事で良かったが・・・あと少しなんだから、持ち場を離れないでくれよぉ、にいちゃん。」 四人の後ろで、魚政の主人が大きな溜息をつくと、重い足取りで坂道を上り始めた。 ☆ 「今日はご苦労だったね。ほら、あんたたちの分も取っておいたから、持って行きな。」 すっかり景品が少なくなった長机の上に、おばあちゃんが新たなビニール袋の束を置く。今度の袋はかなり大きくて、おどろおどろしい景品の他に、普通の駄菓子やドーナツも詰め込まれていた。 「うわぁ、こんなに沢山!」 「いいんですかぁ?」 「ありがとう、おばあちゃん。」 「ありがとうございます!」 四人が笑顔で、袋をひとつずつ手に取る。 「あれ?おばあちゃん。これ、ひとつ多いよ。魚屋のおじさんの分?」 ラブが、ひとつ余ったビニール袋を手にして、おばあちゃんに問いかける。 「あんたたち、今日は五人で来たんだろう?もう一人の分も、ちゃんと取っといてあげな。」 「え?五人って?」 驚いて問い返す祈里に、おばあちゃんは肩をすくめて呆れたように言った。 「何寝ぼけたこと言ってんだい。ほら、緑色の浴衣を着た子だよ。さっきまで一緒に手伝ってくれてたじゃないか。」 「・・・え・・・?」 桃色の浴衣のラブ、青い浴衣の美希、黄色い浴衣の祈里、赤い浴衣のせつな――。 「おばあちゃん!怖い話は、もういいですよ。」 声の震えを必死で隠そうとする美希に、おばあちゃんはニヤリと笑い・・・はせずに、心底不思議そうな顔をする。 その時、まだそこに残って景品の水飴を食べていた、裕喜の一番下の弟が、無邪気に最後の駄目を押した。 「みどりのきもののおねえちゃん、いたよ~。オレ、そのおねえちゃんから、このみずあめ、もらったもん。」 途端に、長机の向こうはパニックに陥った。 「キャ~!で、で、出たぁ!!」 ラブが、せつなの腕にしがみつく。 「ラブ!こ、こここ声が、大きいわよっ。」 声を上ずらせながら何とか平静を保とうとする美希が、祈里に抱きつかれてぐらりとよろける。 「わっ、わたしたち、おっ、オバケさんと、一緒にいたのっ?」 「ラブ、痛いわよ。美希も、しっかりして。ブッキー、そんなに押さないで・・・!」 ラブにしがみつかれ、美希に寄りかかられ、勢い余った祈里に腕を掴まれて――。 (あ・・・暑いっ!何よ。肝試しって、全然涼しくなんかないじゃない。) 三人の仲間にもみくちゃにされながら、せつなの口元に、いつしか楽しそうな笑みが浮かんでいた。 ☆ 彼女は木の陰から、ウエスターが大慌てで走り去っていくのを、じっと見ていた。 (少し、やり過ぎちゃったかな。あの頃のあの子の真似をして、つい、からかっちゃったけど。) クスリと笑って、キャーキャー・・・を通り越して、ギャアギャア騒いでいる少女たちを見つめる。視線の先には、仲間たちの輪の中で微笑んでいる、赤い浴衣の少女。 (私と一緒に、いつもこちらから眺めているだけだったあなたが、今はちゃんとそちらに居るのね。) 彼女の白い頬に、ほんの一瞬、寂しげな影が浮かぶ。が、すぐに穏やかな笑みを浮かべると、彼女はもう一度、優しい眼差しで少女を見つめた。 (いつでもそばに居るわ、せつな。私が、あなたの一番思い出したくない過去から、人生で最初の幸せな思い出に、変われる日まで。) 彼女の浴衣に描かれた、クローバーの模様が輝きを増す。それと同時に、彼女の姿が少しずつ薄れ始め――。 やがて、彼女の姿がすっかり消え失せたとき、そこには四つ葉の形をした、綺麗な緑色の光が残った。 ――大切にされた物には、魂が宿る、なんて話もあってね―― 小さな光は、すーっと上空へと浮かび上がると、エメラルドの尾を引いて、虚空へと消える。そのとき一遍のそよ風が、夢のように、木々の葉を揺らした。 ☆ 「あ・・・涼しい風。」 やっと三人から解放されたせつなが、林の方から吹いてきた風に、心地良さそうに目を細める。 「さぁ、そろそろ肝試しもお終いだよ。あんたたち、最後に神社まで行ってみるかい?」 おばあちゃんの言葉に、せつなを除いた三人が、ぶるぶるっと犬のように首を横に振った。 「あたし、パスっ!」 「わたしもっ。」 「アタシも・・・また、今度にします。」 「そうかい。せっかく涼しくなれたかもしれないのに、残念だねぇ。」 おばあちゃんは、やっぱりきょとんとしているせつなと目を合わせると、楽しそうに、クツクツと笑った。 夏の終わりのぼんやりとした三日月が、銀の鎖のように空に懸る。か細い光は、今日は何だかいつもより緑がかって見えていたが・・・その理由は、小さな神社を取り巻く林の木々以外、誰も知らない。 ~終~
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――― 「みぉせんぱぁい」 梓は、呼吸もまだ整ってもいないのに、甘えるように囁き、唇を重ねてくる。 でもそれは、さっきまでの貪る様なキスではなく、愛しむような優しく穏やかなキスだった 「澪先輩、私の初めて、もらってくれませんか?」 「え?」 「だめ……ですか?」 「うぅん、私なんかでいいの?」 「澪先輩がいいんです」 「梓」 私は、梓を抱きしめ、唇を重ねる。 そして、ゆっくりと、梓のそこに触れた。 「ぁん」 梓のそこは、下着の上からでもはっきり分かるほど、潤っていた。 「澪先輩、直接」 私は、梓の言葉に頷くと、その残った一枚の布切れを取り除いた。 「梓……」 熱く潤っている、梓の花弁に直接触れると、言いようのない愛しさが、胸に広がってくる。 「澪先輩、うっ」 梓のかわいい声が、もっと聞きたくなり、私は、中指の腹で、硬くなっている、小さなつぼみをこする。 「み、澪先輩、い、いぃ、ぁん」 梓は、私の指の動きに応えるように、反応が大きくなっていく。 「み、澪先輩……お願い……」 「梓……」 「きてください……私、もう……」 「うん」 私は、右腕でしっかり梓を抱きしめる。 「痛かったら言ってね」 「はい」 私は、そっと梓の入り口に左手の中指を押し当てる。 「いくよ」 「来て、澪先輩」 私は、梓の花弁の間に、ゆっくりと中指を沈めていく。 「ぅぁっ、はあーーーっ」 「だ、大丈夫?」 「……はい、続けてください」 私は、苦しそうな声に、思わず挿入をとめたが、梓は続きを促した。 「うん」 「あっ、はぁあー、い、…… み、澪先輩が、わ、私の中にっ」 「そうだよ、分かる?」 「は、はい、分かりますっ!うれしいですっ!」 梓の最奥部まで到達すると、梓は嬉しそうに、抱きついてきた。 「梓」 私もそれに答え、背中に回した右手に力を込める。 「澪先輩」 懇願するように見上げる梓の瞳に頷くと、私は、左手を動かし始めた。 「あ、あん、い、いぃっ!」 梓の中で、タッピングする時の要領で、おなかの裏側を叩くように指を動かす。 「み、お先輩!」 「きもちいい?」 「は、はい!……もっとぉ……」 「うん」 今度は、スラップの要領で手首を捻る。 「あ、だめっ、それいぃっっ! 梓の中を愛するたび、梓が、甘い声を挙げ、梓の花弁からは蜜が溢れる。 「ね、ねぇ、もうだめっ、い、いかせてくださいっ」 「うん、いって。梓」 私は、いったん中指を引き抜くと、薬指とともに再び、梓の中に沈めた。 「はぁーーー!」 そして、激しく、指を出し入れし始めた。 「澪先輩!澪先輩!」 梓は、何度も私の名前を呼び、さっきより強く抱きしめてくる。 「梓……」 「み、澪先輩、だめ、いきます!いっちゃいますぅうーーー!!!」 指を締め上げられる感覚が下かと思うと、梓の中から、大量の蜜がほとばしった。 ――― 「みぉせんぱい、うれしいです」 とろんとした瞳で、梓は囁き、私の胸に頬を摺り寄せる。 前髪が素肌に触れて、少しくすぐったい。 「みぃぉせぇんぱいっ」 「ぁっ」 そして、梓は、私の胸の先端に口付ける。 「だめだよ、梓」 「だめじゃないです」 梓は、そう言うと、私のまだ誰にも触れられたことのない部分へ触れた。 「梓だめっ!」 「いやです」 「でも約束が」 「知りません」 梓は、すねた様に言うと、下着の上から、ぐりぐりとそこを手のひら全体で愛撫する。 「ちょ、ちょっと」だめだって……ぁん」 「そんなにいやですか?」 「え?」 「私じゃ、そんなにいやですか?」 私は、梓の真剣なまなざしに見つめられ、恥ずかしくなり、思わず俯いた。 そして、躊躇いながら、私は梓に尋ねた。 「梓……た、大切にしてくれる?」 「え?」 「これからずっと……私だけを、大切にしてくれるなら……」 「それって」 「……あの……体の関係だけじゃなくって」 私が、恐る恐る続けると、梓にきつく抱きしめられた。 「何を言ってるんですか!」 「え?」 「私が好きな人意外とこんなことができる人間だって思ってたんですか?」 「別にそう言うわけじゃ……」 「私、一生澪先輩を大切にします!」 「ほんと?」 「もちろんです!」 「梓」 私たちは、抱き合い、唇を重ねる。 お互いの思いを確認するように、約束を確かめるように。 「梓……梓の好きに……して」 唇が離れると、私は恥ずかしさをこらえ、梓に伝えた。 「澪先輩、大好きです」 梓は、もう一度キスをすると、私のそこに触れた。 「あ、梓……」 「澪先輩、脱がせちゃいますね」 言葉と同時に、私は、生まれたままの姿になった。 「澪先輩、すごく濡れてます」 「そ、そんなこと言わないで」 「ふふ、私にして、澪先輩も感じちゃったんですね」 「そんな、あん」 「ほら、聞こえますか?」 「い、いやっ」 梓は、入り口のところで、わざとピチャピチャと音を立てる。 「だめ、恥ずかしいよ、梓」 「でも、恥ずかしがってる澪先輩、かわいいです」 「そんなぁ、い、いや、あん」 「もっと気持ちよくしてあげますね」 そう言うと梓は、私から離れていく。 「梓?」 私が驚き、顔を上げると、梓は、私の両脚の間に体を割り込ませようとしていた。 「だ、だめ、見ちゃだめ」 私はあわてて両脚を閉じようとしたけど、既に、手遅れだった。 「澪先輩のここ、綺麗です」 「いや!恥ずかしくて信者紆余ぉ」 「大丈夫ですよ澪先輩。 先輩のここ、すごく綺麗ですから」 「ふ、ふわぁあー!」 ぬるっとしたものが触れ、私はへんな声を挙げてしまう。 「だ、だめ、梓、そんなこと……あ、いやぁ、……」 梓は、私の中に舌を入れたかと思うと、先端のつぼみまで一気になめ上げ、しばらくそれを転がしたかと思うと、すっと下がっていってしまう。 「あ、梓、い、いぃ……あ、ぁん、いやっ……」 そんな事を何度か繰り返していた梓だったが、突然、梓の唇は、下の方へと下がっていった。 「あ、梓、そんなところだめ!」 「でもこっちの方に、エッチな汁が垂れてきちゃってますから、きれいにしないと」 「で、でも、汚いよ」 「澪先輩に汚いところなんてありません」 そう言うと、梓は、再び舌を這わす。 「だ、だめ!そんなところに舌を入れちゃっ!」 私は、縦横無尽に駆け回る、梓の下に翻弄され、ただ喘ぎ、腰を浮かせてしまう。 「澪先輩、気持ちいいですか?」 「あ……う、ぅん、気持ち、いい!」 私は恥ずかしさも忘れ、梓に応える。 「澪先輩、もうそろそろいいですか?」 梓は、指で一番敏感な部分を転がしながら、囁く。 「う、うん……あ、梓の好きにしてぇ……」 「澪先輩、大好きです」 梓は私を抱きしめると、右手の中指を、私のそこにあてがった。 「いきますよ」 「う、うん」 答えと同時に、梓の指が侵入してくる。 「あ、うぁーーーーーっ!」 痛いのは覚悟をしていたが、それは熱いと言う感覚に近かった。 まるで焼けた防火何かを押し込まれているような感覚に悲鳴を挙げてしまう。 「澪先輩、大丈夫ですか?」 「う、うん、だい、じょうぶ」 私は、必死にその痛みに耐える。 梓も同じ痛みに耐えたんだ、そう思うと、痛みが薄れるような気がした。 「澪先輩」 梓は、熱っぽく囁くと、私の中で動き始める。 「あ、あぁ、あず、さぁ!」 しばらくは、熱いような痛みしか感じていなかったが、徐々に、甘い疼きを伴い始めた。 「あ、あん、梓、梓だ……梓……」 梓を私の中に感じる。 「澪先輩、私の指で、もっと感じてください」 「梓、いいっ、いぃよぉっ」 「ここですか?」 「そ、そこっ!だめぇっ!」 梓が、おなかの内側を円を書くようにこすると、より強い快感が走った。 「澪先輩……」 「あ、梓、だめ、変なのが、変なのが来るぅっ!」 「いいですよ、いっちゃってください」 そう言うと梓は、親指を、硬くなっているつぼみに当たるようにして、手を上下に動かし始めた。 「梓、だめ!す、すごいっ!!!」 私は、二つの刺激に、理性を削り取られていく。 「梓、いやっ、す、好きって言ってぇ!」 「澪先輩、大好きですよ」 「わ私も、あ、ぁん、梓のこと、あ、ぁん、ぅっ、あぁ、だ、だいすきぃっ!あ、だめぇーーーーっ!!」 私は、絶叫すると、梓のぬくもりを感じながら、白い世界へと落ちていった。 ――― 「みーおー」 次の日の午前中、不肖の幼馴染が、いきなり家を訪ねてきた。 「どうしたんだ?」 「宿題、手伝ってくれよぉ」 「しょうがないなぁ」 私は笑顔で応える。 「で、なんの宿題なんだ?」 「み、澪?」 だけど、律は目を見開き、まじまじと私を見つめ、固まっている。 「どうしたんだよ、宿題手伝って欲しいんだろ?」 「い、いや、いつもなら、自分でやれって殴るのに、殴らないからさ……」 私だって、いつも殴っているわけではないのに、本当に失礼なやつだ。 だけど、そんなことはどうでもいいかと思い直した。 「まぁ、たまにはな」 「なにかいいことでもあったのか?」 「え、えっとそれは……」 図星をつかれ、口ごもってしまう。 「まさか梓と付き合うことになったとか?」 「な、何で分かるんだよっ」 「図星かよ! 「うっ」 「それにしても、告白なんかできないとかうじうじしてたくせになぁ」 「も、もういいだろっ」 私は、真っ赤になって話を打ち切ろうとするが、律は意に介さず、続ける。 「まさか梓から告白されたとか?」 「まぁ……それに近いかも……」 「へぇ、やっぱりへたれなみおちゅわんからは、何もできませんでしたか」 律が、にやにやといやらしい笑みを浮かべる。 「わ、私だって、梓がその気になるようにだなぁ!」 「うん?」 「い、いやなんでもない」 「なんだ?」 「とにかく!私もがんばったんだっ!」 「あいったぁ!」 私の部屋に、スコーンと言う、小気味いい音が響いた。 おわり 戻る
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マミ「皆さんこんばんは、巴マミよ」 マミ「今日はみんな大好き、『あんあん』について味の決め方から調理法の一例まで紹介させてもらうわ」 マミ「味の決め方、と聞いてなんのことかわからない人もいるかしら。実はあんあんは育ち方によって、甘かったり辛かったりするの」 マミ「あなた達にも経験がないかしら? 野生のあんあんを捕まえて、齧ってみたら以前と味が違ったりすることは」 マミ「あんあんの味は、生前の育ち方によって決まるの。実際にあんあんを育てることでその様子を見てみましょう」 マミ「まず、あんあんを二匹用意するわ。一匹は甘く、もう一匹は辛く育てる予定よ。便宜上、甘くする方を1、辛くする方を2とするわね。最初は二匹ともぼっちにして育てるの」 あんあん1「アンコォ?」キョロキョロ あんあん2「アンアーー!」ダダダッ マミ「早速餌を探しているわね。あんあんは食いしん坊だから」 あんあん1「アンアン!?」ガサッガサッ あんあん2「アンコー! アンコー!」バリバリ マミ「拾った木の実を食べてるわね。あんあんは雑食で、木の実でもきのこの里でもたけのこの山でもほむほむでもなんでも食べるわ。それじゃ次に、あんあん達にさやさやを会わせるわ」ヒョイッ さやさや1「サヤッ?」キョトン あんあん1「サヤカー!」ピョンピョン あんあん2「クーカイ?」ヒョイ さやさや2「サヤサヤ!」ガツガツ マミ「あんあんとさやさやの仲が良いのは有名よね。この仔達もすぐ仲良くなったわ。ただ空腹で気が立ってたりすると喧嘩になることもあるから注意してね?」 あんあん1「アアンッ」パクパク さやさや1「サヤーサヤー」ムシャムシャ あんあん1「アンアンアンコ!」ペシペシ さやさや2「サヤヤー」ケラケラ マミ「大分仲良くなったみたいだし、次に移るわね。あんあんとさやさやを喧嘩させるわ。させると言っても、餌をしばらく与えなければ勝手に喧嘩しちゃうんだけど」 さやさや1「キョーコー!」ボカボカ あんあん1「アンアンッ!」ボカボカ さやさや2「サヤァー!」ツーン! あんあん2「アァン!?」ボコッ! マミ「喧嘩すると二匹は距離をおくようになるわ。ここから関係が修復するかはお互いの努力次第……と言いたいところだけど、今回は仲直りしてもらっては困るの。寝ている間にさやさやをあんあんから引き離すわ」ヒョイヒョイ さやさや1「サヤー……サヤー……」スピースピー さやさや2「キョーコ……」クーカークーカー マミ「ちなみにあの喧嘩は本気じゃないわよ。本気ならお互い得物を使っての斬り合い刺し合いになってるから」 あんあん1「サヤカ? アンアンコッ!? サヤカー!?」バタバタバタッ あんあん2「サヤカァー……」トボトボ マミ「再びぼっちになってしまったあんあん。そこに別に用意していたまみまみを会わせて、っと」ヒョイヒョイ まみまみ1「マミマミ?」トコトコ あんあん1「アンッ!?」ゴシゴシ まみまみ2「マミミィ」ナデナデ あんあん2「――アンコォ……」グスッ マミ「まみまみはまみまみとしか仲良くならない、という認識は間違っているわ。むしろまみまみは誰とでも仲良くなれるの」 あんあん1「アン? アンアン?」 まみまみ1「ヒトリボッチジャナイモノ!」 あんあん2「サビシイモンナ……」ギューッ まみまみ2「ママミッ♪ マミミマミ♪」ギューッ マミ「ただ、獲物を遠くから一方的に狩る習性の為に他の種と接触する機会が絶対的に少ないんだけど……機会さえあればこの通りよ!」 さやさや1「サヤァ! サヤサヤサヤ!」ガンガンガン! さやさや2「キョーコ! キョーコー!!」バシバシバシ! マミ「ちなみにこの光景は、喧嘩したさやさやがばっちり目撃しているわ。家政婦は見た! ってやつね」 あんあん1「イッショニイテヤルヨ!」 まみまみ1「マミィ♪」 まみまみ2「モウナニモコワクナイ!」 あんあん2「アンコォ!」 マミ「もうすっかり仲良しね。それじゃああんあん達をつがいにさせるわ。このひとひと印の百合百合剤を吹きかけてっと」シュッシュッシュッ まみまみ1「……マ、マミッ?」モジモジ あんあん1「ア、アフゥンッ」ハアッハアッ まみまみ2「サクラサン――マミミマミ?」ノシッ あんあん2「マ、マミィッ!!」ガバッ! マミ「この百合百合剤はまみまみ達を発情させる薬よ。ほむほむにとってのまど酒みたいなものね。ほむほむにも効くけど、まど酒の方が効果が良いわ」 あんあん1「アンッ! アンアンアァッ!」ヌチュヌチュヌチュ まみまみ2「マッマミイィィン♪」クネックネッ さやさや1「サヤーッ! サヤヤヤヤアッ!!」ガンガンガン! あんあん2「アンンッ! アオオオオッ!!」ブルルッ! まみまみ2「マミィーーッ!」キュンッキュンッ さやさや2「キョーーコオォォォォォーーーーッ!!」ガキン!ガキン! ドクンッ!ビュクッビュクッビュルッピュグッ! ブピュルゥ!ドプドプドプッ――ッ! あんあん2「アアアアアアッ――」グッグッグッ まみまみ2「マアァッ……マミマミ……」ビクッビクッ あんあん1「アンコォ……」トロォン まみまみ1「マミ♪」チュッチュッ さやさや1「キョーコ……キョーコォォ……」ポロポロ さやさや2「サヤヤァァ……」ズルズル…… →その2