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※俺設定 ※4回に分けます ※飾りの価値は 最終回 飾りの価値は 始 老人の葬式は厳かに行われた。 出席者はみな涙を流し、ウッウッと言葉を詰まらせていた。 れいむは老人から最期にもらったリボンをつけて、 葬儀屋の男性に抱えられていた。 目の焦点が合わず、呆然とするれいむ。 目の周りには激しく泣いた結果、滲んだと思われるシミと、 力強く擦ったから、餡子がうっすらと見える真っ黒いクマが出来ていた。 焼香する参列者たちに交わり、れいむも葬儀屋に教わりながら、 老人と最後の顔合わせをした。 「おじいさん・・・ごめんなさい・・・」 虚ろな表情をしたれいむはただ一言だけ、呟いた。 老人の息子である中年くらいの男性が、 老人の近所に住んでいる人から、 このれいむが老人に飼われている飼いゆっくりで、 非常に仲が良かったからということを聞き、 れいむを葬式に参列させたのだ。 異例中の異例の出来事だが、老人の息子の計らいで、 れいむは今、ここにいるのである。 当然、老人の息子は、れいむより、 事の顛末を聞き、老人が死んだ原因は、 れいむであるということは知っている。 れいむ自身、今回の出来事について、 大きく責任を感じていた。 あの時、嬉しさのあまりはしゃぎ回らなかったら、 こんなことにはならなかった。 老人の制止を振り切ってまで、リボンを取りに、 車道に入らなかったら、こんなことにはならなかった。 それを重々、感じているため、 れいむは、老人の息子にすべてを話した。 そんなことをすれば、どうなるかわからないれいむではなかった。 恐らく、とてもゆっくり出来ないことをされるのだろう。 しかし、れいむが出来る唯一の謝罪だと思っていた。 老人の息子は、れいむの話を聞いた時、 込み上げる怒りに任せて、握りこぶしを振り上げて、 れいむを潰そうとした。 しかし、近所でも老人とれいむの仲のよさは、 評判であり、老人はれいむを庇って死んだため、 老人、つまり、男性の父はそれを望んでいないと思い、感情を押し殺した。 心の中では許せない部分があるが、父親の意思を考えると、 これは許すしかないと、男性は思っていた。 それにこのれいむ自体、自身が行なったことに対して、 身に染みて感じている様を見て、同情していた節もあった。 1ヵ月後・・・。 れいむは、老人の息子の家に住むことになった。 老人の住んでいた村は、田舎と町の中間くらいといった、 中途半端に発展したところであったが、 老人の息子は、大都市という言葉では言い表せない大都会であった。 れいむが、老人の息子の家に向かう最中、初めて見る光景に戸惑っていた。 森や老人が住んでいたところには、高くても2回建ての家しかなかったが、 この街には、れいむからすれば、天を貫く四角い箱が無数にあり、 今まで見たこともないくらいの人間たちがそこには住んでいた。 老人が生きていた頃の明るいれいむなら、ゆ~ゆ~と喜んでいただろう。 しかし、れいむは老人が死んだ日から、一度も笑っていなかった。 いや、笑えるはずがなかった。 老人を殺してしまったという罪悪感を抱いてしまったれいむには、 ゆん生を謳歌する資格がなかったのだ。 『れいむちゃん!!!ゆっくりしていってね!!!』 「ゆっくりしていってね・・・」 れいむに向かって、笑顔で挨拶するこの女性は、 老人の息子の嫁であった。 老人の息子の嫁は、老人がれいむを飼っていたことを聞き、 れいむを飼いたいと言ったのである。 街では、空前のゆっくりブームであった。 街の至るところで、ゆっくりショップがあり、 街中、飾りに金や銀と言ったキラキラと輝くバッチをつけた、 飼いゆっくりたちが、人間たちを散歩をする光景が見られる。 まあ、ブームの見えない裏側には、 懐かない飼いゆっくりを不正に捨てる飼い主のモラルのなさ、 捨てられたゆっくりが起こす被害など、 いろいろと社会的に問題にはなっているが、 流行に敏感だった老人の息子の嫁は、 ゆっくりに対しては、好感を持っていた。 老人の息子も、やるせない気持ちはあるけれど、 父親が大事にしていたゆっくりを引き取って、 世話をしないと、安心して成仏できないだろうと思い、 れいむを飼う事に決めたのである。 『れいむちゃん!!!今日はおいしいおいしいあまあまさんだよ~』 猫撫で声でれいむに話しかける息子の嫁。 手には、近所のゆっくりショップで買ってきたツルツルと光沢を放つ新品の食事用の皿、 その皿には、山盛りになったお菓子で埋め尽くされていた。 老人と暮らしている時には、たまにお菓子をほんの少しだけ食べさせてくれたが、 息子の家に暮らし始めて、毎日のように山盛りになったお菓子が食べられるようになった。 「ゆぅ・・・ゆっくりありがとう・・・」 ただ淡々に礼を言うれいむ。 かつて、父まりさが採ってきた山盛りになった花を、 姉たちがむしゃむしゃと食べる様を遠く見て、 口には出さなかったが羨ましいと思っていた。 いつかは自分も山盛りになったあまあまさんを食べるんだ・・・ そんなゆっくりしたい願望を夢見ていたれいむだが、 その夢が実現した今、れいむはゆっくり出来ていなかった。 息子の嫁は、れいむを膝の上に置き、れいむの髪を何度も撫でていた。 ひたすら、気が赴くまま、れいむをあやす息子の嫁。 しかし、れいむはそのことに関して、一切無関心であった。 なぜなら、この息子の嫁からは、一見、優しそうに見えるが、 老人と比べて、心からゆっくり出来るとは思えなかったからである。 恐らく、息子の嫁は、れいむを猫か犬の類とでも思われているのであろう。 そういうれいむをおもちゃとしてしか見ていない息子の嫁の心が、れいむには見透かせたのだ。 ある日・・・。 「ゆっくりしていってね・・・」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「かわいいれいむだね!!!とてもゆっくりできるよ!!!」 「まりさといっしょにあそぶんだぜ!!!れいむ!!!」 「なかなかとかいはなれいむね!!!」 『まぁ!!可愛らしいれいむちゃんね!!!』 『どこで買ったの?』 『やっぱりゆっくりはれいむが一番可愛いわねぇ~』 『でしょ~!!!この子はねぇ~死んだおじいさんが飼ってた子でねぇ~』 息子の嫁のゆっくり友達とでも言うのだろうか、 れいむは、息子の嫁の知り合いたちが飼っている、 飼いゆっくりたちに紹介された。 れいむ、まりさ、ありすの3匹。 れいむは、今までのゆん生で、 初めてゆっくりから、可愛いと言われた。 しかし、れいむにとって、 そんなことはどうでもよかった。 過去にいろんなゆっくりを見てきて、 飾りがないというだけでいじめてくるゆっくりたちを見ているから、 ここにいる飼いゆっくりの3匹も、恐らく同類だと思っていた。 老人からもらったリボンをつけていることで、 こんなにも扱いが違うのかということに、 少し驚いたりしたが、決して心の中ではゆっくりしていなかった。 どうせ、こいつらも、昔のれいむに会っていたら、 飾りがないって言うだけで、いじめてくるんだろうな・・・と、 何か冷めた目線で、3匹を見つめていた。 「ゆゆ~ん☆くーるなしせんでれいむをみつめないでぇ~!!!!」 「ゆ?まりさにほれたのかだぜ?もてるゆっくりはつらいぜ!!!」 「んんほぉぉぉぉお!!!!つんでれなれいむねぇええ!!!!!」 それぞれ、何か言っているようだが、 れいむは彼らの言葉を雑音にしか思っていなかった。 息子の嫁の付き合いで、度々、この3匹と会っていたが 会う度に、自身もゆっくりのくせに、 他のゆっくりを見て、バカらしいと見下していた。 だが、れいむにとって、 そんなことなど、大した問題ではなかった。 れいむが1匹で家にいる時、 ガチャ! 家の奥から、扉が開く音がした。 れいむは、体を震わせる。 これから起こることに対して、 目を瞑り、覚悟を決めようとする。 ドゴッ!!! 「ゆぶっ!!」 れいむは、壁に叩きつけられた。 顔には拳で殴られた後がくっきりと浮かんでいた。 れいむをまるで汚物を見るかのような視線で見つめる一人の青年が、 そこにはいた。 彼は、老人の息子の息子、つまり、老人の孫である。 彼は、老人の息子とは違い、このれいむを許せなかったのだ。 昔から、老人を慕っており、家族で、老人の家に里帰りした時、 もう高校生というのに、ずっと老人のそばから離れないほどの、 生粋のおじいちゃん子であった。 『よう・・・。糞饅頭。挨拶は?』 今まで数々のいじめを受けてきて、 さらに何度も生死の境に立たされたれいむであったが、 彼の拳が、今までのゆん生で一番だと思われるダメージを受けていた。 彼は、老人が死ぬまでは、明るい人物であった。 友達も多く、人当たりのいい性格であり、 困った人を見たら、思わず助けてしまうほどの、 優しい心の持ち主であった。 しかし、れいむを庇って、老人が死んだと聞いた時、 彼の心の中にある何かが壊れてしまったのだろう。 老人の葬式以降、ずっと部屋に閉じこもり、 両親の呼びかけにも応じようとしない。 彼の両親も、時が経てば、立ち直ってくれるだろうと思い、 しばらくの間は、そっとしておこうと何も口に出さなかった。 だが、いつの頃からか、 家に彼しかいない時に、部屋から出てきて、 れいむをこのように殴り出す日々が始まったのである。 「ゆ・・くり・・・して・・・」 れいむが痛みに耐えて、老人の孫の方へ体を向ける。 ドボッ!!! れいむの顔面に老人の孫のつま先が突き刺さるかのような、 蹴りが飛んできた。 「ゆべぇ!!」 再び、壁にぶつかり、口から餡子を出すれいむ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ でいぶ・・・ば・・・でいぶだよ・・・ ぐぞ・・まんじゅうじゃない・・・よ」 『オイ、挨拶がゆっくりしていってねっておかしくねぇか?糞饅頭。』 れいむの言うことを無視して、 彼はしゃがむこみ、れいむに顔を近づける。 『普通は挨拶っていうのは、おはようとかこんにちはとかだろ? そういうこともわからないんだな。糞饅頭は。』 「ゆ゛っ・・・」 苦しそうにうめき声を上げる 『それに、ゆっくりしていってねっていう言葉自体、使い方おかしくねぇか? ここは俺の家だぞ、お前にゆっくりしろって言われる筋合いはない。 むしろ、お前がゆっくり出来るか出来ないかは俺の心一つなんだぞ? そんなこともわからない程バカなんだだな。糞饅頭は。』 れいむは、痙攣を起こしながら、彼を虚ろな瞳で見つめていた。 『オイ、返事は?』 老人の孫は、れいむの左目にデコピンをした。 バチィ!!! 「ゆびっぃいぃいいい!!!!! いじゃいいいぃいぃいいい!!!!」 れいむはつい、痛みに耐え切れず、叫んでしまう。 『へぇ~。痛いんだぁ~。ふぅ~ん。』 「お、おにいざん、や、や、やべで・・・」 デコピンをされたれいむの左目は赤黒く濁っていた。 衝撃で眼球表面が赤く染まり、餡子が眼球に染みこんだのであろう。 おさげで左目を抑えながら、小刻みに震えるれいむ。 『お前にも痛みってものがあるだなぁ~。知らなかった。』 「ゆっぐり・・・やべでね・・・ゆぐり・・やべ・・・」 『でも、おじいちゃんは、もっと痛かっただろうなぁ』 れいむは、言葉を詰まらせてしまった。 老人を死なせてしまった罪の意識からか、 彼の言葉に何一つ反論が出来なかった。 れいむは、瞼に涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔をする。 が、れいむはひたすら泣くのを我慢する。 『泣いたら、おじいちゃんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・ん・・・なじゃ・・・」 『謝ったら、おじいさんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・・ん・・・な・・・」 『2回も謝ったけど、謝ってもおじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・・べん・・・」 『何度謝っても、おじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・べ」 『ねぇ?糞饅頭?人の話をちゃんと聞いてる、の!!!!』 老人の孫は、今度はれいむの右目にデコピンをする。 「ゆぴぃいぃいいいいいぃい!!!」 あまりの痛みに耐え切れず、辺りを転げまわるれいむ。 ついには、しーしーを漏らし出した。 『汚いなぁ~。小便交じりの糞饅頭は。』 赤黒く濁った双方の瞳から、涙を流すれいむ。 「で・・ぃぶ・・をごろ・・じで・・・ ぞれ・・・で・・・ゆる・・・じで・・・」 れいむは、老人の息子に対しても、 同じ事を言ったことがある。 れいむにとっての精一杯の謝罪は、 自らの命を差し出すことだった。 だから、殺されることに対しての覚悟は出来ていた。 しかし、殺すことなく嬲られるということは、 思いもよらなかったことなのであった。 『お前を殺したら、おじいちゃんが蘇るの?』 「ゆ゛っ!?」 『だったら、殺してあげる。』 「ぞんなごどっ!」 『じゃあ、ダメ。っていうか、早く蘇らせろよ。糞饅頭。』 老人の孫は、れいむの体に足を乗せて、ゆっくりと押し潰して行く。 「ゆぐぐぐぐっ」 痛みのあまり、呻き声を上げるれいむ。 ブリュ!ブリュ!ブババババ! れいむのあにゃるから、大量のうんうんが漏れてきた。 『汚いよ。ホント、お前、糞饅頭なんだな。』 「ゆ゛っ・・・」 『人前で糞漏らすなんて、ホント恥ずかしい晒しモンだな。糞饅頭。』 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 れいむは、声を殺して、静かに泣いていた。 『殺してくれだって?こんなにつらい目に遭うくらいなら、 死んでゆっくりしたいなんて・・・飛んだゲスだな。 おじいちゃんを殺しておいて、ひどい目にあったら、 こんな痛い思いをするこの世とおさらばして、 ゆっくり出来るあの世に行きたいなんて、卑怯者だよ。 なあ、糞饅頭。』 れいむは、返す言葉が見つからなかった。 れいむは心から死んでお詫びをするということだったが、 彼の言うとおり、それはただの現実逃避じゃないのかと、 れいむ自身も疑い出したため・・・。 しばらくすると、老人の孫は、 冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、 床に倒れこんでいるれいむにかけた。 『まだまだ許さないからね。まだ死ぬなよ。 俺が許可するまで死ぬなよ。 まあ、一生許可しないけどな。 狂うことも許さないからね。 罪を償いたいって思うんなら、逃げるなよ。 痛いことを毎日味わえな。』 そういうと、再び彼は自分の部屋に戻っていく。 そして、れいむは、体の痛みに耐え、 動かない体に鞭を打ち、自身の吐き出した餡子、しーしーとうんうんを食べ、 床にこぼれたオレンジジューズを綺麗に飲み干し、 何事もなかったかのように掃除をする。 恐らく、表面上だけでもれいむのことを可愛がっている彼の母親が、 このことを知ったら、彼と彼の母親が喧嘩をするだろうと思い、 れいむ1匹が我慢すればいいと思っていた。 れいむは自分の家族を見て、家族なのにゆっくり出来ない関係になったら、 どうなるかというのを見ていて知っているため、 死んだ老人がそれを望んでいるかと考えたら、 れいむは痛みに耐える道を選ばざるを得なかった。 れいむとて、ひどいことをする彼が憎いと思うが、 あの老人の孫であり、れいむも罪悪感を感じているために、 憎いという感情を抱くことにも、抵抗があり、 れいむ自身にもどうすればいいかわからなかった。 『ただいま!!!れいむちゃん!!!ゆっくりしてた?』 ハイテンションで帰ってきた老人の息子の嫁。 何か良い事でもあったようだ。 「ゆっくりおかえり・・・」 れいむは、いつものように元気のない事をする。 『あら?れいむちゃん。おめめが赤いよ?どうしたの?』 いくらオレンジジュースとはいえ、 そう簡単にすぐに傷は言えない。 まして、眼球に激しいダメージを受けたので、 まだまだ完治していないのであろう。 「ゆっ!?か・・・かべ・・・さんにぶつか・・・て」 『あらぁ~れいむちゃんはおてんばさんねぇ~』 フフフと上機嫌に笑う息子の嫁。 影で何が起きているのか、さっぱりわかっていないため、 能天気な笑顔でれいむを見つめる。 そんな日々がずっと続き、れいむにとって、 地獄のような毎日を過ごしていた。 『おじいちゃんは血塗れで死んだんだよなぁ・・・・痛かっただろうなぁ・・・』 ザクッ!!! 「ゆびぃ!?」 れいむの体をカッターで切り刻んでいく。 すでにれいむの体には5箇所くらい切込みが入っていた。 しかし、そこまで傷は深くはないようで、 少しずつ餡子が漏れている程度だった。 『ねぇ・・・糞饅頭。お前、ホントに悪いと思うならさぁ・・・ おじいちゃんと同じくらいの痛みを味わえよ。』 れいむは、涙を流し、老人の孫の視線を逸らす。 『糞饅頭は、結局、糞饅頭か。 悪いと思っていないんだなぁ。』 「ご・・・べん・・・なじゃ・・・」 『悪いと思ってるなら、糞塗れになれよ、さっさと。糞饅頭が。』 ザシュ!!! 「ゆぴぃいいぃいいいぃいい!!!」 今度は深く切られたようで、 今までで一番大きな声を上げて、下腹部をブルンブルン震わせて、 痛みに耐えるれいむ。 気がつけば、体中に餡子がへばりついてた。 れいむはその様を見て、血塗れになった老人を思い出した。 トラックに轢かれて血塗れになった老人の痛みを考えると、 れいむは老人にすごく申し訳ないと心の中で何度も謝った。 『汚いなぁ。糞饅頭。』 最近のれいむは、老人の孫に対して、 ひたすら謝罪の言葉しか言わなくなっていた。 老人の孫の言葉が、彼が行なう虐待よりも痛いくらい、 心に響き、その度に、老人に対して、何度も何度も謝っていた。 『なあ、糞饅頭。これ、おじいちゃんからもらったんだってな。』 老人の孫は、れいむのリボンを取り、れいむに見せる。 その瞬間、静かに今まで謝っているだけのれいむだったが・・・ 「やべ、やべでぇえぇっぇえええぇ!!!」 強い口調で老人の孫に食って掛かってきたのだ。 『なあ、れいむ。これとおじいちゃんの命、どっちが大切だ?』 「おじいざんのいのぢだよぉぉぉ!!!!でもぉぉぉおお!!」 『でも?なんだ?これの方が大切なのか糞饅頭?』 「ぞのおりぼんざんばぁぁあああ!!!おじいざんがらもらっだぁぁああ でいぶのぉぉおぉ!!!だいぜづなものなんだよぉぉぉおお!!!!」 ゆっくりにとって、飾りとは、個を認識するための必須アイテムであり、 これがなかったためにれいむは、ゆっくりできないゆっくりとしか、 ゆっくりには認識されず、冷遇されたゆん生を歩んできた。 だから、れいむは、老人からリボンをもらった時、 これから、他のゆっくりにあってもゆっくりできないゆっくりと言われないからということで、 喜んだのではない。 正直、れいむにとって、リボンがあってもなくても、もうどっちでもよかったのだ。 ただ、老人からもらったというだけで嬉しかったのだ。 れいむはすでに、飾りがないからというだけで、 いじめてくるゆっくりなど、見限っていたのだ。 確かに、未だに死にかけた時に母の名を口にしたり、 機嫌がいい時には、母や姉たちが歌っていた歌を歌ったりするので、 家族に対しての未練はあった。 しかし、そんな未練なんかより、 今までゆん生で一番ゆっくり出来る日々を過ごした老人が何よりも大切に思い、 老人からリボンをもらった時には、何も考えず、ただ嬉しかったのである。 不幸にも、その嬉しさのあまり、はしゃいだ結果、 このような結果になってしまったが、このリボンはれいむからすれば、 大切な老人の形見であった。 『大切なもの?僕にはそう見えないね。汚らしいただの布じゃないか?』 「おにいざんがらばぁああ!!!ぞうみえるがもじれないげどぉぉおお!!! でいぶにどっでばぁっぁああ!!!!おじいざんがらもらっだぁあぁあ!!! だいじなぁっぁああ!!!だいじなぁあああ!!!!!!」 ビリッ!!! ビリッ!!!ビリッ!!!ビリッ!!! 老人の孫は、リボンを破いていった。 『こんなもののためにおじいさんは死んだんだ。 これくらいのことはしても当然だろ?』 れいむは呆然とした。 れいむの頭の中にあるのは、老人と過ごした思い出。 初めてあった時、一緒に畑を耕した時、焼き芋を一緒に食べた時、 畑の帰り道で神社に寄った時・・・・ 「あ・・あ・ああ・・・あ・あ・ああ・・あああ」 口を半開きにし、言葉を途切れ途切れで発するれいむ。 それを見て、イライラしてきた老人の孫。 どうして、お前が怒るんだ? 怒っているのは俺のほうなんだぞ? 糞饅頭のくせにおじいちゃんを殺しやがって!!! 『おい、どうした?糞饅頭? まさか、リボンを破いたことを怒っているのか? バカなお前にも分かるように教えてやるよ。 おじいさんを殺したおりぼんさんはゆっくり出来ないね!! だからゆっくりビリビリに破いて制裁してやったよ!! ゆっくり出来ないおりぼんさんはゆっくり死ね!!!!』 「ゆああぁああ・・ゆあぁああ・・・・ゆぁあああ」 「ゆ゛っーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 『はぁ・・・はぁ・・・チクショ・・・糞饅頭・・・ ぐぞまんじゅうがぁっぁああああああ!!!!!!!!!! 老人の孫の右手の人指し指がれいむによって、食いちぎられていた。 「ゆぶぅうぅう・・ゆぶぅううう・・・」 れいむは息を切らしながら、 目を大きく見開き、老人の孫を見つめていた。 その表情は、かつて、死刑になった母から向けられた表情そっくりであった。 修羅。まさに修羅であった。 ゆっくりとは180度間逆の感情。 れいむは、かつてない憎しみの視線を老人の孫に向けていた。 『な・・・な・・・なんなのぉぉぉぉお!!!!これはわぁぁあああ!!!!』 老人の息子の嫁が、丁度その時、家に帰ってきたのだ・・・。 そして、すぐさま救急車が呼び出された。 3日後・・・・。 飾りがなくなったれいむは、老人の息子と共に、車に乗ってきた。 そして、とある山奥に着いた。 「おじさん・・・ごめんなさい・・・」 『いや、こちらこそ・・・悪かった・・・』 老人の孫が救急車に運ばれてから、 老人の息子と嫁は、れいむから事情を聞いた。 れいむは、最初は老人の孫を庇うため、 お菓子をよこせと彼に命令したのに、お菓子を持ってこなかったから、 彼がゆっくり出来ない人間だからということで制裁したという、 嘘を言った。 それを聞いた嫁は、 『これがでいぶってヤツね!!!!昨日テレビでやってたわ!!!!』 と、キーキーと騒ぎ立てていたが、 老人の息子が、老人の孫の部屋を調べると、 部屋中に、ゆっくり虐待関係の本が大量にあり、 さらに、PCの中身にはれいむに行なった虐待の経歴がつぶさに記録されていた。 部屋の壁には、至るところに、れいむに対する憎しみの言葉が書かれており、 それほど、れいむのことを許せなかったんだということが見て分かった。 れいむは、老人の息子に問い詰められて、 ついに、折れてしまい、ホントのことをすべて話した。 その結果、老人の息子は、 れいむのこと、自分の息子のことを考えると、 自分がやったことが間違いであったと後悔した。 そして、れいむをこれ以上、家で飼うのは無理だということで、 れいむの希望もあり、老人の息子は、れいむを山へ返すことにしたのだ。 『私がもっと早く気づいていれば・・・・』 「おじさん、れいむがすべてわるいんだよ・・・」 二人の間に気まずい空気が流れる。 『お前、大丈夫なのか?山での生活とか出来るのか?』 「れいむはもともとやまでくらしていたんだよ・・・ しんぱいしてくれてありがとう・・・」 『そうか・・・これは何かの足しにしてくれ・・・』 れいむにオレンジジュースの入った瓶を渡す老人の息子 「ゆぅ・・・ありがとう・・・たいせつにつかうよ・・・ じゃあ・・・おじさん・・・ゆっくりしていってね・・・」 それからしばらく、れいむは、たった1匹で、山の中で暮らしていた。 久々の山での暮らしは、都会慣れしたれいむには、 過酷であったが、老人の息子から貰ったオレンジジュースで傷を治したりして、 なんとか生き長らえていた。 ある大雨の日。 巣穴から、顔を出して、雨を見つめるれいむ。 雨で狩りが出来ないから泣いているのではない。 暗い巣の中で、れいむは、1匹で泣いていた。 餌は十分に集めており、1週間程度なら問題ないくらいの量。 でも、れいむは泣いていた。 悲しくて、悔しくて・・・。 どうしようもできなくて・・・。 どうして、飾りがないというだけで、家族だけでなく、ゆっくり全体から嫌われて、 どうして、飾りを取りに行っただけで、車道に飛び出して、おじいさんが死んでしまって、 どうして、飾りがあるだけで、ゆっくりは手のひらを返したかのような態度をとってきて、 どうして、飾りが破られた時、おにいさんの指を食いちぎってしまったのか・・・。 れいむには分からなかった。 そして、飾りによって、ゆん生を左右されてしまうことに、 イラつき、腹を立て、そして哀しんでいた。 飾りは飾りじゃないか。 飾りがなくてもれいむはれいむだ。 なのに、どうして、いつもれいむは一人ぼっちなんだ。 ゆっくりしたいだけなのに・・・。なぜゆっくりできないんだ・・・。 たった飾りがないということだけで、これだけ不幸になるなんて・・・。 どうして、れいむはいつもこんなに弱いんだ。 もっと強ければ、もっとゆっくりできるはずなのに・・・。 れいむは泣いた。大声で泣いた。 雨の音と一緒にれいむの泣き声が木霊し、山々に響き渡る。 「ゆんあぁっぁぁぁああああああああなあああああああああ!!!! ゆんんあああああああああああああああああ!!! ゆんやぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁぁっぁっぁぁっぁああああ!! どぼぢでっぇええええええええ!!!! どぼぢでぇえええええええええええええ!!!!!! ゆんやぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁああっぁぁっぁぁぁああ!!!!!」 雨が病んだ後、れいむがいた巣穴には、れいむの姿はどこにも見当たらなかった・・・。 「ゆぅ・・・。ゆぅ・・・。 やっと・・・。ついたよ・・・。」 誰も知らない山奥で、 満身創痍のれいむが、一匹、そこにいた。 ゆっくり道という看板が建っている、その建物の玄関の前に。 すると、玄関から、一匹のありすが出てきた。 「こんにちわ。どちら様でしょうか?」 終わり。 あとがき ということです。はい。 ユグルイ ザ・ビギニング。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転
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※俺設定 ※4回に分けます 飾りの価値は 転 「おでがいじまずぅぅうぅう!!!! おぢびじゃんだげでもぉぉお!!! だずげでぐだざいぃいぃいい!!! もうにどどじまぜんがらぁぁぁああ!!!!」 『駄目じゃ、野菜を盗んだゆっくりは問答無用で潰す。』 「どぼぢでぞんなごどいうのぉおぉおぉ!!!!」 とある昼下がり。 畑を耕していた男性の老人が、 隣の畑にある野菜を盗んだゆっくりを潰そうとしていた。 すでに、辺りには黒い物体が2~3個転がっていた。 『ふぅ~。』 老人は、子ゆっくりを片手で握り締めた。 まるでいつも行っているかのような慣れた手付き。 これが一度や二度ではないだろう。 「いじゃいぃぃい!!! やめちぇぇえええ!!! もうやめちぇぇええ!!! きゃわいいれいみゅにひどいこちょしにゃいでぇええ!!!」 ブチン!!! 「ゆぶっ!?」 老人は思いっきり、握り締めた。 手を開くと、かつてれいむだったと思われる物体が餡子塗れになっていた。 その物体を、汚いものを投げるかのように、ポイと地面に捨てた。 「おちびじゃんんん!!!! ばでぃざのがわいいおちびじゃんんん!!! ゆんやぁあああ!!!!どぼぢでごんなびどいごどずるのぉぉおぉ!!! がっでにばえでぐるぅぅうぅうううう!!! おやざいざんをびどりじめじでいるにんげんざんがわるいのにぃぃい!!! だどえにんげんざんのいうどおりぃぃいぃ!!! ごのおやざいざんがにんげんざんがづぐっだものだどじでもぉぉ!!! べづにごろざなぐでもいいじゃないぃいいぃいい!!! ごんなにいっばいあるんだがぁああ!!!! ずごじぐらいぃ!!!ゆっぐりがだべでもいいいじゃないぃぃい!!! ゆっぐりだっでおなががずぐんだよぉぉお!!!! ゆっぐりだぢだっでいぎでるんだよぉぉお!!! ゆっぐりだっでゆっぐりじだいんだよぉぉ!!! わるいのばゆっぐりだげじゃないよぉぉお!!! おやざいざんをひどりじめじでぇえええ!!! ばでぃざだぢにびどいごどずるおじいざんだよぉぉお!!!!!! ゆっぐりあやまっでねぇええええ!!!!!」 老人は、思いっきり、まりさを踏みつけた。 「いじゃいぃいぃ!!!! ばなじでぇええ!!!!! がわいいばでぃざがいだがっでるよぉぉ!!! ゆっぐりばなじでねぇええ!!!」 ベチャ!!! 「ゆ゛っ・・・」 まりさは一瞬にして、踏み潰され、黒い餡子が辺りに四散した。 『久しぶりじゃ、罠が破られたのは。 そうじゃの、そろそろ新しい罠にしなければならんのかのぉ・・・』 ブツブツと独り言を言う老人は、何事もなかったのように、 畑を耕しだした。 老人には、ゆっくりが好きとか嫌いとかそういう感情は持ち合わせていない。 ゆっくりは畑を荒らす害虫。そういう考えしか持ち合わせていなかった。 あのまりさの言ったように、 いくら野菜を盗み食いされたからと言って、 ゆっくりとて生きているから、殺すのはひどいのではないかということに対して、 何一つ、答えることはない。 なぜなら、最初から答えなど持ち合わせていないのだ。 例えば、野菜に害虫が付かないように、農薬を散布して害虫を殺すという行為。 農家では当たり前である。 いや、農家だけでなく、むしろ一般的な考えとして、ごく普通の行為。 虫の命の大切さなど、考えたことがない。虫の命より野菜。 それが当たり前。 ゆっくりとて、同じこと。 人間の言葉を話し、人間と同じ容姿とはいえ、害虫と全く同じ。 だから、答えられない。いや、今まで思いついたことがない。 そして、答えられないこと、思いつかないことに対して、 何一つ罪悪感どころか、心に何も感じない。 その程度なのだ。この老人にとって、ゆっくりとは。 『ふぅ~。明日は農協に行って、殺ゆ剤でも貰って来るか・・・』 老人は、疲れ果てたようで、 背中を丸めて、トボトボと帰路に着いた。 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ」」」 玄関を開けると、れいむの親子が待っていた。 「おい!!!じじい!!! ここはれいむがみつけたゆっくりぷれいすだよ!!! ゆっくりしないではやくでていってね!!! あとあまあまさんもってきてね!!!」 「「「ぷくー」」」 下卑た笑いで見下した言い方をする親れいむに、 頬を膨らまし、老人を睨み付ける子れいむたち。 『はぁ・・・』 老人は溜息をつき、 玄関の靴置き場に置いてあった殺ゆ剤のスプレーを、 れいむたちに振りかけた。 「ゆびぃぃいぃい!!!!」 「いちゃいぃぃぃいぃいい!!!」 「ゆんやぁあああ!!!!」 「おべべぎゃみえにゃいぃぃいぃいぃ!!!」 一斉に苦しみだすれいむたち。 家の中で、潰してしまうと、 後で掃除が面倒だと思った老人は、 ビニール袋にれいむたちを入れて、 そぉっと、ビニール袋が破けないように、 ゆっくりと踏み始めた。 「ゆぶぅ!?やべ!!やべでぇ!!!!」 「いじゃい!!!」 「つびゅれりゅぅぅぅ!!!!」 「だちでぇええ!!!きょきょきゃらだちでぇええ!!!」 痛みのあまり声を漏らすれいむたち。 しかし、老人は、一切きにせずに、 ただ、踏みつけるだけだった。 「「「「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」」」」 グチャグチャに混ざり合ったれいむの残骸は、 断末魔の声を上げていた。 『ふぅ~』 老人は深い溜息のあと、近所のゴミ捨て場に、 れいむたちの残骸が入ったビニール袋を捨てに行った。 その晩のことであった。 ビニール袋に入ったれいむたちが捨てられたゴミ捨て場で、 ゴソゴソと漁っているゆっくりがいた。 バレーボール大くらいの大きさで、 飾りのないれいむであった。 そう、あのれいむである。 群れから出て行った飾りのないれいむである。 すでに子ゆっくりから、成体ゆっくりになっていた。 飾りのないれいむは、ビニール袋を噛み切り、 潰されたれいむたちの残骸を食べ始めた。 すでに息絶えているらしく、何も反応はない。 まあ、あったところで、れいむにとってはどうでもいいことだ。 れいむは無言で食べた。 ゆっくりは、「む~しゃむ~しゃ」など自身の食事の時、 声に出すが、一切そのようなことはしなかった。 無言。とにかく無言。 そして、無表情。ゆっくりにとって、餡子は大好物のあまあま。 それでも喜びの表情を見せず、コソコソとひたすら食べていた。 ジャリ!!! れいむは歯に違和感を感じ、食べていた餡子を吐き出した。 潰されたれいむのリボンだった。 リボンを着けたまま潰されたため、リボンには死臭がついており、 並みのゆっくりでは、とても嗅げた匂いではなかった。 死臭の香るリボンを見て、れいむは何か恨めしそうな顔をし、 ずっと睨み付けていた。 この飾りのないれいむは、群れを出てから、 いろんなところを旅してきた。 自分が嫌われているということを自覚したためか、 旅の途中で、様々なゆっくりの群れと遭遇したが、 どこの群れにも所属しようとしなかった。 なぜなら、いずれの群れでも、飾りがない故に、 ゆっくり出来ないとされていた。 時には言いがかりをつけられて、殺されかけたことすらあった。 餌が取れないのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 ドスがすっきり制限するのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 れいぱーが異常発生したのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 自分の子供がれみりゃに食べられたのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 冬篭りに失敗したのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 すっきり禁止という掟を破ってしまったのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 群れが虐待鬼意山に襲われてしまったのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 梅雨が長くて、雨が多いのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 とにかく、ゆっくり出来ないのはすべて、あのゆっくりできないゆっくりのせい。 れいむのあずかり知らぬところでさえも、すべてれいむのせい。 れいむ自身も、聞いて呆れるような理由でさえ、とにかくれいむのせい。 人間が野菜を独り占めしているのは、たまたま通りかかったれいむのせい、 というゆっくりもいたくらいだ。 次第に、れいむの方から、 他の群れに出会わないようにしていた。 ある日、れいぱーに襲われかけた時、 「こんなゆっくりできないゆっくりとすっきりするのは、 とかいはじゃないわ・・・。 しょうじき、なえたわ・・・。」 と、れいぱーにすら、見限られることも多々あった。 飾りがない。 そんなことだけのために、 れいむは、いつも一人ぼっちだった。 だが、れいむはそんなことに対して、 何一つ愚痴をこぼさなかった。 しかし、時々、他のゆっくりのお飾りを、 今のように、恨めしく見つめるということが度々ある。 れいむは、そんな時、こう思っているのだ。 もしも、自分におりぼんさんが付いていたら、 こんなことにはならなかったんだろうなぁ・・・。 次の日。 『困りますよ~。ちゃんとゆっくりは潰してくれないと・・・。』 『すみません・・・』 老人は、老人より20歳くらいは若いと思われる中年女性に怒られていた。 昨日、飾りのないれいむが食い散らかしていた跡を、この女性に見つかり、 ゆっくりを捨てる場合はちゃんと潰すようにと、注意されていた。 すでに飾りのないれいむは、この場にはおらず、 当然、この女性も老人も飾りのないれいむがやったとは知らないのである。 『はぁ・・・。ちゃんと潰したはずじゃがの~・・・』 老人は、溜息をつき、背中を丸くしながら、帰っていく。 朝から怒られて、あまりいい気分じゃない老人。 とりあえず、家に帰って、畑に行く準備をしよう。 そう思い、足早に家へ急ぐ。 しかし、家の玄関前に来た時、 昨日と似たような光景がそこにはあった。 れいむが一匹、横たわっていた。 昨日と違うのは、 ただ、このれいむ、すごく苦しそうである。 顔色も悪く、真っ青な表情。 たまに口から餡子を吐き出していて、 苦しそうに、ゆっゆっとうめき声を上げていた。 よく見ると、飾りがない。 あの飾りのないれいむであった。 それもそのはずである。 殺ゆ剤が降りかかったれいむの残骸を食べたのだ。 殺ゆ剤を口にしたのと同じである。 昨日のゴミ捨て場から去った後、急に体の痛みを覚え、 どこか体を休める場所を探していた。 そして、老人の家の玄関前でついに力尽きてしまい、 1歩も動けなくなったのだ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 体をピクピクと痙攣させて、 もう虫の息であった。 『はぁ・・・。またか・・・』 老人は、再び、深い溜息をつき、れいむの体の上に足を乗せようとした。 玄関前を汚すのは気が引けたが、 後で水でも撒いとけば済むだろうと思い、 何気なく、右足をれいむの体の上に上げた。 だが、老人は、ゆっくりを殺すことに対して、 今まで気にもしていなかったが、 この飾りのないれいむを見て、 なぜか、気づいてしまった。 今まで、こんなに弱っているゆっくりを見たことがない。 老人の畑や家を襲いにくるゆっくりたちは、 みな至って健康なゆっくりである。 肌もツヤツヤして、元気いっぱい。 ことあるごとにゆーゆーと大声を喚く。 まるでピクニックにでも来ているかのように、 ニコニコと笑顔で、人間の生活圏を侵していく。 正に害虫。 そんなゆっくりを、感情を抱かずに、 ただ潰していた老人にとって、 今わの際のゆっくりを見たのは初めてであった。 別に虐待趣味があるわけではない老人にとって、 ゆっくりの断末魔の叫びは聞き慣れていても、 ただ苦しそうなうめき声を聞いたことは一度もなかった。 飾りのないゆっくりは、 体をブルッ!ブルッ!と小刻みに揺らしている。 末期症状である。 中枢餡が、体内の餡子の制御が上手く行えない状況。 よく見ると、 肌もボロボロ、飾りもない。 汚らしい何かにしか見えない。 そんな飾りのないれいむを見て、 老人は、昨日、畑で潰したまりさの言葉を思い出した。 (ゆっぐりだぢだっでいぎでるんだよぉぉお!!!) (ゆっぐりだっでゆっぐりじだいんだよぉぉ!!!) (わるいのばゆっぐりだげじゃないよぉぉお!!!) 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 老人は、足を下ろし、れいむを抱えて家に入っていった・・・。 「ゆぅ・・・ここは・・・・どこ?」 気が付いたら、れいむは今まで見たこともない場所にいた。 まだ、体の痛みは取れていないが、 さきほどよりはいくらかマシになっていた。 『気が付いたか。』 老人はれいむに話しかける。 「ゆっ!?」 れいむは一瞬にして顔が硬直した。 実は、昨日、老人が畑でまりさを潰している時、 遠くからその光景を見ていたのだ。 れいむは、このゆっくりを殺した老人を見て、 ここはゆっくり出来ないと思い、必死で逃げた結果、 ゴミ捨て場に辿り着いたのだ。 もしかして、見つかっていた!? そして、自分は目撃ゆっくりだから、 口封じのために殺されるのか!? この飾りのないれいむも、 他のゆっくり同様、ゆっくり殺しは禁忌であるという考えからか、 人間とゆっくりの命の価値を同じだと思っている節があり、 人間がゆっくりを殺した現場を見たゆっくりを口封じで殺すのでは? という人間にはとても理解しがたいことを思っていた。 そう思ったれいむは、 今までに味わったことのない恐怖を目の当たりにした。 「ころさ・・・ない・・で・・・」 れいむは、涙を堪えて、プルプルと震えながら、必死で体を横に振った。 逃げたくもても、まず、ここがどこなのかわからないので、 安全な場所に辿り着けるかもわからないし、 まだ体の痛みは治まっていないので、逃げ回るということすら無理であった。 身動き一つ取れない状態のれいむにとって、命乞いしか術はなかった。 『落ち着け。別に殺したりはせん。』 老人は無表情で、返事を返した。 ゆっくりを殺した人間が何をしてくるかわからないと思っているれいむにとって、 その返事は信用できなかった。 ひたすら、体を震わせて、恐怖に耐えていた。 『ゆっくり休め。後でメシでも持ってきてやるから。』 「ゆぅ・・・しに・・・たく・・・な・・・い」 れいむは、緊張が切れてしまったのか、 そこで意識が途切れてしまった。 1ヵ月後・・・。 「ゆっくりおはよう!!!おじいさん!!! きょうもゆっくりしていってね!!!」 『はいはい、ゆっくりゆっくり。』 れいむは、老人の看病のおかげで、 すっかり元気になっていた。 最初は、老人に対して敵対心を持っていた飾りのないれいむだが、 次第に老人がれいむに対して殺意がないことを知ると、心を開いていったのであった。 れいむは、この老人に対して、命の恩人だと感謝し、 老人から片時も離れようとしなかった。 老人からすれば、気まぐれで、 今まで害虫扱いしていたゆっくりを助けたのだ。 まあ、邪魔になれば、いつでも殺そうと思えば、殺せる。 老人は一人暮らしをしており、 話し相手のいない老人にとって、暇つぶしにはなるだろうと思い、 今まで生かしていたのだ。 「ゆっくり!!!ゆっくり!!!」 飾りのないれいむは、その場でピョンピョンと飛び跳ねる。 れいむは群れを出て行ってから、しばらくの間、 れいむから見て、他者との友好的な交流は全くなかった。 そのためか、自然に笑みが漏れていた。 恐らく、れいむのゆん生の中で、心の底からゆっくりしている日々なのだろう。 『ほら、遊んでないで、さっさと畑に行くぞ。』 「ゆ~☆」 老人はれいむを連れて、畑に連れて行く。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 かつて、れいむの母親が姉たちに聞かせていた歌を、 上機嫌で歌いながら、歩くれいむ。 『お前、相変わらず、音痴じゃの~。』 「どぼぢでぞんなごどいうのぉおぉぉぉぉ!!!!」 れいむはさっきまでの笑顔と違って、 ゆんゆんと大泣きするれいむ。 人間からすれば、ゆっくりの歌など、 音程はずれっぱなしの雑音にしか聞こえない。 しかし、老人は、その耳障りな歌声をさほど気にしていない。 犬がキャンキャンとやかましく吼えている程度にしか思っていなかった。 やがて、畑に着いた老人とれいむは、それぞれ畑を耕し出した。 なんと、れいむは老人の仕事を手伝っているのである。 最初、やはり、れいむも、 野菜は勝手に生えてくるというゆっくり独自の考えを主張していたが、 老人に無理矢理、畑に連れてこられて、嫌々、仕事を手伝わされる内に、 少しずつであったが、老人の言っていることを理解し始めた。 最初は、こんな意味のないことをする意味がわからないと、不満ばかり言っていたが、 今では、自発的に畑を耕したいとまで言うくらい積極的な態度を取り出した。 「ゆ~!!!おやさいさん!!!ゆっくりおおきくそだってね!!!」 『こら!口を動かす暇があったら、手を動かせ!!!!』 「ゆっ!?おやさいさんにはなしかけるとゆっくりおおきくそだってくれるんだよ!!!」 が、所詮はゆっくり。 たまに、おかしいことを言ってくるが、 れいむが今言ったことは、ごく稀に人間でも本気で言う者もいるので、 軽く注意するだけの老人。 『れいむ、これから芋焼くぞ。危ないから下がっておれ。』 「ゆゆん!!!やきいもさんはほ~くほ~くしてゆっくりできるよ~!!!」 空き地で、焚き火を起こし、火の中に芋を入れていく老人。 「ゆ~!!!ひさんがめらめらもえてきれいだねぇ~!!! ゆ~!!!ひさんのちかくはあったたかくてゆっくりできるねぇ~!!!」 老人の注意を無視して、火の近くに寄ろうとするれいむ。 バチッ!!! 焚き火の中の枝が弾けて、火の粉がれいむのおさげに降りかかった。 「あじゅぃぃいぃいいぃぃい!!!!!」 見る見るうちに火がおさげを覆っていく。 「あじゅぃぃいぃいいぃい!!!! ひさんあっちにいってぇえええええ!!!! ひさんあっちにいってぇえええええ!!!! ゆんやぁあああ!!!!!! あじゅぃいぃいいょぉおおおぉおおお!!!!!」 れいむはピコピコとおさげを振り回し、火を振り払おうとする。 『コラ!!!だから言わんこっちゃない!!!』 「おじいざんんん!!!!みじゅっぅぅうう!!! おみじゅざんんん!!!おみじゅざんんがげでぇえええ!!!」 れいむは、老人に水をかけるように求めた。 が、老人は手につけていた軍手で、れいむの火がついたおさげを、 パンパンと叩き出した。 「いじゃい!!!いじゃいぃ!!!いじゃいよぉぉ!!! どぼぢでごんなごどずるのぉぉぉお!!! おじいじゃんんん!!!!だだがないでぇええええ!!! だだがないでびざんをげじでぇえええ!!!!」 『落ち着け、れいむ。ホラ、火は消えてるぞ。』 「ゆっ!?」 れいむはジリジリになったおさげを見つめた。 「どぼぢでびざんがおみじゅじゃんをがげでないのぎえでるのぉぉぉおおおぉ!!!」 まるで魔術でも見たかのように、目を大きく見開いて、驚くれいむ。 『これくらいの火だったら、水をかけるより、 叩いて、振り払ったりすれば、簡単に消えるぞ』 「すごいよぉぉぉ!!!おじいさんん!!!! おじいさんはけんじゃなんだねぇ!!!」 れいむは老人を尊敬の眼差しで見つめる。 老人はれいむを見て、思わず、笑みが漏れた。 バカな子ほど可愛いというけどホントなんだなぁ 老人はそう思っていた。 畑の帰り道、老人とれいむは、神社により、 お参りをするのが日課になっていた。 おさげをパンパンと叩いて、合唱するれいむ。 「かみさま!!!おじいさんとれいむはずっとゆっくりさせてください!!!」 『いつも思うけど、ゆっくりって何のことを言っているのじゃ?』 「ゆっ!?ゆっくりはゆっくりだよ!!!ゆっくりりかいしてね!!!」 『余計分からんぞ。れいむ、ゆっくりって何じゃ?』 「おじいさん!!!けんじゃなんでしょ!!!ゆっくりはゆっくりだよ!!!」 頬を膨らませて、プクーと老人を睨み付けるれいむ。 『そんなに怒るな。ホラ、帰るぞ。今日は久しぶりにご馳走でも食べるかのぉ~』 「ごちそう!!!あまあまさん!?」 『いや、いかの塩辛じゃ!』 「いやぁぁぁぁああ!!!!しおからさんはゆっくりできないぃいぃいい!!!!」 老人は、いつもこんな感じで、れいむをからかっていた。 最初は、飽きたら、潰そうとでも思っていたが、 今ではよき話し相手として、れいむを扱っていた。 他のゆっくりに対しては、以前と変わらぬ害虫扱いであったが、 れいむに対しては、特別な感情を抱いていた。 れいむからすれば、 今までのゆん生は、飾りがないというだけで、 騙されるかいじめられるか嫌われるかのどれかであった。 しかし、れいむはこの老人と出会い、 飾りがなくても、ゆっくり出来る日々を与えてくれたことを幸せだと思っていた。 れいむは、この老人を何よりも大事に思っていた。 今までゆん生の中で最初で最後のれいむの心の友である老人を・・・。 数日後。 『れいむ、プレゼントがあるんじゃ・・・。』 「ゆっ!?」 老人は、れいむの頭の上に、何かを置いた。 そして、老人は、れいむに鏡を見せた。 れいむは、自分の頭の上にリボンがあるのに気づいた。 老人は、れいむのために、リボンを買っていたのだ。 『お前、どこかでリボンなくしたみたいだな。』 「お、お、お、おじ・・・」 れいむは瞼に涙を溜め、言葉を詰まらせている。 『もうなくすんじゃないぞ・・・』 「おじいじゃんんんん!!!!ゆっぐりありがどうぅうぅううう!!!!」 れいむは、笑みを漏らしながら、涙を流した。 生まれてきてから、飾りがないというだけで、 ゆっくり出来ないゆん生を過ごしてきたれいむにとって、 老人からもらったリボンは、とてつもなく嬉しかった。 そして、何より、この老人には、 れいむは言葉では言い尽くせないほどの感謝でいっぱいであった。 れいむをゆっくりさせてくれるだけでなく、 こんなに綺麗でゆっくりしたリボンをくれるなんて・・・。 「ゆっくり!!!ゆっくり!!!」 嬉しさのあまり、飛び跳ねるれいむ。 『こ、こら、まだちゃんと着けていない飛び跳ねると、 どこかに行ってしまうぞ!!!!』 と、注意した途端、 れいむの頭についていたリボンが風に流されて、 ヒラヒラと宙を舞っていった。 「ゆぅぅぅう!!!! れいむのおりぼんさん!!! とんでいかないでぇぇえ!!!!」 れいむは、血相を変えて、リボンを追いかけて行く。 『オ、オイ!!!勝手に道に出るな!!! 車が来たら危ないから帰ってくるのじゃ!!!』 「おりぼんさんんん!!! いじわるしないでぇぇえええ!!! れいむのおりぼんさんんん!!! ゆっくりしていってねぇえええ!!!!!」 老人の制止を振り切り、リボンを目掛けて追いかけていくれいむ。 れいむのリボンは車道の真ん中に止まった。 「ゆっ!!!れいむのおりぼんさんがとまったよ!!! ゆっくりとるよ!!!ゆっくりしないではやくとるよ!!!」 れいむは、嬉しさのあまり、車道に飛び出るれいむ。 普段は老人の言うとおり、車道に勝手に飛び出るようなことはしないのだが、 目の前のリボンをとることで必死であったため、 老人の忠告など頭に一切なかった。 車道に出て、リボンを拾いにいき、リボンまであと2mくらいまで近づいた。 「おりぼんさん!!!ゆっくりしていってね!!!」 れいむがリボンを取ろうした矢先、れいむの横には大きなトラックが差し迫っていた。 『危ないっ!!!れいむっ!!!!』 老人は叫ぶと同時に、れいむに目掛けて、車道へ飛び込んでいった。 キキィイイイイイイイイイイイ!!!!!! 大きな音と共に、れいむは前方へ投げ出された。 「いじゃいいぃぃいいぃいい!!!」 フェンスにぶつかったれいむは、体をクネクネさせて痛がる。 痛みもだいぶ収まり、辺りを見回すれいむ。 リボンはどこ?れいむのリボンはどこ? キョロキョロと見回すと、リボンがあった。 「れいむのおりぼ!!!!・・・んさん!?・・・・」 リボンの向こう側には真っ赤な血に塗れた老人が横たわっていた。 「おじ・・・い・・・さ・・・」 れいむは、その時、やっと状況を把握した。 リボンを追いかけて、車に轢かれそうにれいむを、 老人が庇って、れいむの代わりに轢かれてしまったことを。 「おじいさんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!!!」 れいむは叫んだ。 辺りにはれいむの絶望した叫び声が響き渡っていた。 続く。 あとがき 結末に気づいている方へ。 ちょっと過去の作品を見直していると、 若干、矛盾があるけど、 それはご愛嬌+誤差の範囲ってことで ゆっくり許してね。 あと、前回より少し時間がかかったのは、 * 最近、仕事が忙しいので、 作成に取り掛かれない。 * 前作が思った以上に高評価で、 今回は愛で一色で話そうと思ったら、 それをした時の批判が怖くなって、 無理矢理、虐要素を入れるように思案していたから。 * そして、前作以上の出来にしないといけないという、 どうでもいいプレッシャーに、自分自身でかけてしまい、 思ったように手が進まなかった。 人の目を気にしたら、スラスラとかけないことに気がついた。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承
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※俺設定 ※東方オリジナルの設定をほとんど無視します ※4回に分けます 飾りの価値は 承 母れいむが出産してから、およそ1ヶ月経った。 赤ゆっくりたちもピンボール大から、みかんくらいの大きさになっていた。 赤ゆっくりというより、子ゆっくりになっていた。 飾りのないれいむもまた、成長していた。 「おちびちゃんたち!!!きょうもゆっくりおうたをうたうよ!!!」 「「「「ゆ~☆」」」」 今日も巣の中で、母れいむと歌っている飾りのないれいむの姉たち。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 「「「「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくちちちぇいっちぇにぇ~」」」」 独特のリズムとメロディで歌う母れいむたち。 当然、その中には、飾りのないれいむは入っていない。 1匹だけ巣の隅っこで、暗い表情で母れいむたちを見つめていた。 飾りのないれいむが、母れいむの近くへ行こうとすると、 れいむの姉たちが、体当たりをしてきて、追い払ってしまうのだ。 母れいむも、それが当たり前かのように飾りのないれいむを無視し続ける。 「ゅぅ・・・ゅっ・・・ぃ・・・」 楽しそうに歌う母れいむたちを、見ていたら、飾りのないれいむも、 あの中に入って、みんなとお歌を歌いたい、とでも思ったのだろうか、 ついボソボソと小さな声で歌っていた。 「ゆゆゆっ!!!にゃんだきゃざちゅおんぎゃはいっちゃよ!!!」 「どぼぢでざちゅおんぎゃはいりゅのぉぉおおぉお!!!!」 「ゆんやあぁああ!!おみみぎゃけぎゃれりゅよぉおおぉお!!!!」 れいむの姉たちは、れいむのか細い歌声を雑音だといい、 ジタバタしながら、ゆーゆーと騒ぎ出す。 「まりしゃはもうゆるりゅしゃないのじぇ!!! ゆっくちできにゃいゆっくちはちねぇええええ!!!」 まりさは、飾りのないれいむに体当たりをした。 ベジッ!!! 吹っ飛ばされたれいむが壁に激突する。 「ゆげぇ!!!」 飾りのないれいむはあまりの痛さに餡子を吐き出した。 「ゆふん!!!まりしゃはつよいのじぇ!!! ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちちねぇええ!!!!」 まりさは追い討ちをかけるかのように、れいむの体の上に、 圧し掛かり、その場でピョンピョンと何度もジャンプをしていた。 「いじゃいよぉお!!!ばでぃざっぁああ!!! や、や、やべでぇええ!!!!」 飾りのないれいむは、ひたすら叫んでいた。 「ゆゆ~ん!!!くじゅがくるしゅんでるよ!!!」 「ちゅ~ぱ~せーしゃいたいみゅ~!!!」 「れいみゅもやりゅ!!!!」 他の姉たちは、まりさを囃し立てる。 もちろん、母れいむは相変わらず、無言のまま無表情であった。 「ゆっくりただいま!!!」 そこへ、今まで狩りに出かけていた父まりさが帰ってきた。 「ゆっ!!ゆっくりおかえりなさい!!!」 「「「「ゆっくちおきゃえりなしゃい!!!」」」」 母れいむは、さきほどの態度が180度変わって、 笑顔で体をクネクネとしながら、父まりさに挨拶し、 れいむの姉たちも、飾りのないれいむのことなど、 忘れてしまったかのように、父まりさのところへ 駆け寄っていた。 「ゆ~ん!!!おちびちゃんたち!!! ゆっくりしてたかい!!!」 「「「「ゆっくちしちぇちゃよ!!!!」」」」 「きょうはおちびちゃんのためにおいしいおはなさんをたくさんとってきたよ!!!」 「「「「やっちゃぁああ!!!!!」」」」 巣の中で、ワイワイと騒ぎ出す姉たち。 「ゆゆ~ん!!!まりさはさいこうのおとうさんだよ!!!」 と、うっとりしながら父まりさの頬にす~りす~りする母れいむ。 「ゆん!!!れいむもこんなにかわいいおちびちゃんを うんでくれたからさいこうのおかあさんだよ!!!」 父まりさも母れいむも褒め称える。 「「「「ゆっ!!!きゃわいくちぇごみぇんにぇ!!!」」」」 そして、条件反射のように自身の可愛さをアピールするれいむの姉たち。 「れいみゅもおとうしゃんとしゅ~りしゅ~りすりゅ!!!」 「まりちゃも!!!」 「れいみゅも!!!」 「みんにゃでにゃきゃよくしゅ~りしゅ~りすりゅのじぇ!!!」 父まりさのまわりに、母れいむと子供たちが集まり、す~りす~りをし始める。 「「みんな!!!きょうもゆっくりたのしいね!!!」」 「「「「ゆ~☆」」」」 父まりさと母れいむたちは、子供たちと一家団欒の時を過ごし、 それは誰の目から見ても、ゆっくりした光景であった。 そんなゆっくりした光景の中に、当然、飾りのないれいむはいなかった。 これ以上、姉のまりさの体当たりを食らわないようにと、 ただ、ひたすら、痛みに耐え、声を出さないようにひっそりとしていた。 れいむの姉たちは、もう飾りのないれいむのことなど眼中にないのに・・・。 晩御飯は父まりさが取ってきた花であった。 野生ゆっくりにとって、花の蜜は、自然界で唯一手に入れることが出来る、 甘味であった。 「おはにゃしゃんはゆっくちできるのじぇ!!!」 「れいみゅうれちーちーでりゅよ!!!」 「まりしゃも!!!」 「ちゅ~ぱ~うれちーちーたいみゅ!!!はじまりゅよ☆」 巣の中央で、山盛りになった花を見て、感動のあまり、しーしーを漏らすれいむの姉たち。 我先にと言わんばかりに誰もが花に近づき、父まりさに礼も言わず、ひたすら食べ始めた。 「「「「む~ちゃむ~ちゃ ちあわちぇ!!!!」」」」 子供たちが花を食べて、ゆっくりしている姿を見て、満足する父まりさと母れいむ。 れいむの姉たちが花を食べるのに集中している隙に、 父まりさが飾りのないれいむのところへ向かった。 「ごめんね・・・おはなさんはあれだけしか・・・とれなかったんだよ・・・ だから・・・これで・・・がまんして・・・ね・・・」 と、飾りのないれいむに、いつもの苦い草を置いていく。 飾りのないれいむは、生まれてからずっとこの苦い草しか口にしたことがなかった。 れいむの姉たちとて、あの山盛りになった花をすべて食べられず、 たくさん残すことは、いつものことなのに、父まりさは、 飾りのないれいむには、いつもこの苦い草しか食べさせなかった。 「おとうさん・・・ゆっくりありがとう」 飾りのないれいむは、少し笑みを浮かべて、父まりさに礼を言った。 れいむの姉たちは、子ゆっくりになるというのに、 未だ舌足らずな赤ちゃん言葉で話すのに対して 飾りのないれいむは、すでに赤ゆっくり特有の舌足らずな感じもなくなっていた。 「ゆ・・・くり・・・して・・・いって・・・ね」 父まりさは、いつもと変わらぬ、よそよそしい態度で、飾りのないれいむを見ようともしない。 そんな光景を見て、母れいむは、いつもと同じ態度のままだった。 飾りのないれいむは、こういう生活を生まれてからずっとしていた。 母からは無視されて、姉たちからいじめられ、父からはよそよそしくされて、 飾りのないれいむがゆっくり出来る日は一度もなかった。 それでも、飾りのないれいむは、信じていた。 いつか、家族みんなでゆっくり出来る日が来ると言うことを。 そんなある日。 母れいむは群れのゆっくりたちのところへ、 子供たちを見せに行き、いかに自分の子供たちがゆっくりしているのかというのを、自慢する。 子供たちも、自身の可愛さをアピールし、群れのゆっくりたちは、みなゆっくりしていた。 もちろん、飾りのないれいむは、除け者にされていた。 「ゆぅ・・・れいむもみんなとゆっくりしたいよ・・・」 れいむは暗い表情で下を向き、溜息交じりに呟いていた。 「おちびちゃん・・・」 そんな中、木の陰から、父まりさの声がした。 不思議に思ったれいむは、1匹で声がした方へ向かっていった。 そこには、父まりさがいた。 「おとうさん!!!」 れいむは喜び、父の名を呼んだ。 「しずかにね・・・ゆっくりしずかにしてね・・・」 父まりさは、焦りながら、周りをキョロキョロと見回して、 誰も気づいていないことを確認した。 「おちびちゃん・・・いつも・・・にがいくささんばかりで・・・ ごめん・・・ね・・・」 いつもと同じよそよそしい態度だが、今日の父まりさは何か違っていると 飾りのないれいむは感じた。 「ゆっ!!!れいむ!!!おとうさんがくれるものなら、 なんでもおいしいよ!!!いつもありがとう!!!」 れいむは、父に向かい、満面の笑みで返した。 「きょうは・・・その・・・おわびで・・・ ふたりだけで・・・あまあまさんを・・・たべにいこうね・・・」 今までよそよそしい態度だったお父さんが、 初めて優しくしてくれた。れいむは嬉しかった。 涙が自然と流れてきた。 やっと、れいむも、みんなとゆっくりできるのだと思うと、 涙が止まらなかった。 「お、お、おとうさん・・・ゆっくりありがとう・・・ で、で、でも・・・あまあまさんは・・・ みんなで・・・たべたほうが・・・おいしいよ・・・ みんなでたべにいこうよ・・・」 そんなれいむを見て、困り顔の父まりさ。 「じゃ、じゃあ、ふたりであまあまさんを・・・ とりにいこうか・・・おうちにもってかえって・・・ みんなでたべよう・・・ね・・・」 れいむはとりあえず、そうしようと思った。 あまあまさんをたくさん持って帰ったら、 お母さんもまりさたちも自分に優しくしてくれるはずだと。 「ゆっくりりかいしたよ!!!」 父まりさと飾りのないれいむは、 人気のない森の奥深くへドンドン進んでいった。 出発した時には日は高く上っていたが、 今は、日が山に半分くらい沈み、綺麗な夕焼けが見えていた。 れいむはその光景を綺麗だと思い、眺めてながら、 ゆっくりと父まりさの後へついていった。 「ここだよ・・・おちびちゃん・・・」 れいむは、ある洞窟の前に連れて来られた。 「ここに・・・あまあまさんがあるよ・・・」 父まりさは、なぜか辺りをキョロキョロして、ビクビクと震えていた。 「やった!!!あまあまさんだよ!!!ゆっくりできるよ!!!」 そんな父まりさとは裏腹に、れいむはピョンピョンとその場で飛び跳ねた。 「おちびちゃん・・・よく・・・きいてね・・・ おとうさんは・・・あまあまさんのほかに・・・ きょうの・・・ごはんをとってくるから・・・ れいむは・・・ちょっと・・・ここでまっててね・・・ どうくつのなかは・・・あぶないから・・・ ひとりではいったら・・・だめだよ・・・」 と、この場にいるのがとても怖いとでも言った様な様子で、 今にも泣きそうな表情で、体を後ろに後ずさりしながら、 徐々にれいむから離れていく父まりさ。 「ゆっくりりかいしたよ!!!おとうさん!!! ごはんさんいっぱいあつめるのがんばってね!!!」 と、割れんばかりの声で叫ぶれいむ。 「じゃ、じゃ、ゆっくり、ま、まっててねぇええええええ!!!! ゆ、ゆ、ゆんやぁああああ!!!! こわいよぉおおおおぉお!!!!!ぉうちかえるぅうぅううっぅ!!!!!」 まりさはしーしを漏らしながら、全力疾走で森の中へ走っていき、消えていった。 「ゆっくりいってらしゃい!!!!」 れいむは笑顔でおさげをピコピコと上に振って、父まりさを見送っていた。 れいむは、笑顔で待ち続けた。 父まりさが戻ってくるのを。 お父さんと一緒に、あまあまさんを持って帰り、 おうちにいるお母さんと姉たちの笑顔を思い浮かべながら、 ずっと待っていた。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 そんなことを思い浮かべていると、嬉しくなり、 いつも母れいむと姉たちが歌っている歌を口ずさんでいた。 「むきゅぅうぅ!!!!なにやってるのぉお!!!れいむぅ!!!!!」 れいむが声が聞こえた方へ振り向くと、 参謀のぱちゅりーが息を切らしながら、 そこにいた。 ぱちゅりーは薬草を取りに、森の奥深くまで来ていた。 時間を忘れて薬草を取っていたら、もう夕方なので、 そろそろ巣に帰ろうとした時、なんだかゆっくりの歌声が聞こえたので、 誰かいるのだろうかと思い、やって来たら、 飾りのないれいむが、たった一人で呑気に歌を歌っていた。 そして、この洞窟を見た瞬間、ぱちゅりーは絶叫していた。 「こんなあぶないところにいちゃだめでしょぉおぉお!!!!!」 れいむは不思議に思った。 「ぱちゅりー、ここにはあまあまさんがあるんだよ!!! おとうさんがいってたんだよ!!!」 ニコニコと笑っているれいむ。 「そんなところにあまあまさんなんかあるわけないでしょぉおぉ!!! そこはどうくつはれみりゃのすのまえなのよぉおぉお!!! はやくにげるのよぉぉおぉおおお!!!」 ぱちゅりーは、冷や汗を垂らしながら、叫んでいた。 「ぷくぅー!!! なにをいってるの?ここにはれみりゃなんかいないよ!!! ぱちゅりーはけんじゃなんでしょ!!!ゆっくりりかいしてね!!!」 頬を膨らませて、ぱちゅりーを睨みつけるれいむ。 「ああ、も、も、もうしかたがないわぁ!!!!」 れいむのところを駆け寄り、れいむのおさげを口にはくわえたぱちゅりー。 嫌がるれいむをよそに走り出した。 「はなしてぇえええ!!!れいむはおとうさんとあまあまさんをとるのぉお!!! はなしてぇえええ!!!れいむはおかあさんとみんなでゆっくりするのぉお!!!」 下腹部をブルンブルンと震わせて、ジタバタするれいむ。 辺りはすっかり暗くなり、もう夜になっていた。 それでも、ぱちゅりーたちは、まだ群れのところへ戻っていなかった。 「はなしてぇええ!!!れいむはおとうさんといっしょに」 「う~う~あまあまだど!!!!」 空かられみりゃの姿が見えた。 「れ、れ、れみりゃだぁああああ!!!!」 れいむの悲鳴を聞いたぱちゅりーは、顔が真っ青になり、 とにかく逃げようと、一心不乱に走り出した。 しかし、れみりゃの方が早くて、ドンドン間合いを詰めて行く。 「う~あまあま☆」 れみりゃは右手を伸ばし、ぱちゅりーたちを掴もうとした。 「ゆんやぁぁあああああ!!!!!!!」 れいむが叫んだ次の瞬間、 「どすすぱぁっぁああく!!!!」 チュドゴォォオオォン 轟音と共に、眩しい光の塊がれみりゃを直撃した。 そこにはドスまりさが立っていた。 「むきゅぅ。どすぅ・・・」 ドスの姿を見て、 ぱちゅりーは疲れ果てたのだろうが、その場で倒れこんだ。 「ぱちゅりーがおそくてしんぱいしたから、むかえにきてよかったよ!!! でも、どうしてれいむまでいるの!!!こんなところへこどもがきちゃだめだよ!!!」 ドスは安堵の表情を浮かべた。 「どす!!!ぱちゅりーはひどいんだよ!!! おとうさんといっしょにあまあまさんをとるはずだったのに!!!」 れいむは再びドスに向かって、ぷくーと頬を膨らませた。 「えっ!?まりさ? たしか、ここにくるとちゅうさけびながら、すにもどっていたけど・・・」 れいむはドスに言った。 「おとうさんがどうくつのまえでまってて、いったから、 れいむはずっとまってたんだよ!!! それをぱちゅりーが、 おとうさんがあまあまさんがあるっていっていたところが、 れみりゃのおうちとかいいだして!!!れいむはおこったよ!!!ぷんぷん!!!」 ドスは信じられないという表情で、口をポカーンと空けていた。 「れいむ・・・もっとゆっくりおしえてくれるかなぁ・・・」 次の日。 「ゆんやぁぁああああ!!!!じにだぐないよぉお!!!! だれがぁぁああ!!!!だずげでぇええぇええええ!!!!!」 父まりさが、縄で柱に括り付けられて、泣き喚いていた。 その隣には、同じように母れいむもいた。 「どぼぢでごんなごどずるのぉおぉお!!!! でいぶばゆっぐりじでるんだよぉおぉおぉおぉお!!!!」 この2匹を囲うように、群れのゆっくりたちが、彼らを見つめていた。 昨日の夜、飾りのないれいむが、ドスにすべてを話し、 父まりさと母れいむを取り調べたところ、事実が判明した。 これ以上、飾りのないれいむを見たくないという理由から 父まりさと母れいむは、飾りのないれいむの殺害を計画した。 まず、母れいむが子供たちを使って、群れの注目を集めて、 その隙に、父まりさが飾りのないれいむを、れみりゃの巣の前まで連れて行った。 飾りのないれいむは、遊んでいる時に、 親の目を盗んで、誤って森の奥深くまで、 入ってしまい、れみりゃに襲われたと言う事故に見せかけようとしたのだ。 最初、ドスが父まりさと母れいむが問い詰めた時、 「そ、そ、そんなことはいってないよ・・・ こ、こ、このこのいっていることはうそだよ・・・」 汗をかきながら、挙動不審な態度を取る父まりさ、 「ゆ~おちびちゃんんん!!!れいむはしんぱいしてたよ☆」 営業スマイルのれいむ。 最初は、2匹ともしらばっくれていた。 どうせ、証拠はないのだから、このままやり過ごせば、 なんとかなると思っていた。 れいむの姉たちも、 両親同様、知らぬ存ぜぬと通していたが、 ぱちゅりーから、このままでは自分たちも死刑になると脅し、 本当のことを話せば、まりさたちの命は助けてやると言ったら、 手のひらを返したかのように、 「あのゆっくちできにゃいゆっくちがちんだら、 みゅれのゆっくちがみんにゃまりしゃたちにきゃわいそうだきゃらって、 ごはんしゃんをもっちぇくるっちぇいっちゃのはおとうしゃんとおきゃあしゃんなのじぇ!!!」 「きのうは、みんにゃのちゅうもきゅをあちゅめりゅようにきゃわいくうちゃえって、 おとうしゃんとおきゃあしゃんがれいみゅたちにいっちゃんだよ!!!」 「だきゃら、まりしゃたちはいっしょうけんみぇいにうっちゃっちゃのに!!!」 「あのゆっくちがいきちぇたらいみがにゃいことをしりゃないばきゃおやはゆっくちちね!!!」 ペラペラと喋りだした。 子供たちの証言により、ドスは父まりさと母れいむに死刑の判決を下したのだ。 飾りのないれいむは、 必死になって、ドスやぱちゅりーに両親を助けるように説得をした。 「れいむがわるいんだよ!!!れいむはうそをついたよ!!! れみりゃのどうくつにあまあまさんがあるなんて、おとうさんはいってないよ!!! あれはれいむのうそなんだよ!!!ゆっくりりかいしてね!!! だから、れいむをかわりにしけいにして!!!おとうさんとおかあさんはわるくないんだよ!!」 ドスやぱちゅりーは、 こんな純粋な心を持った子供を殺そうとした父まりさと母れいむが許せなかった。 それに、こんなゆっくり出来ないことを考えるゆっくりは、群れの秩序を崩壊させる。 そう思い、れいむの願いも虚しく、死刑の判決は覆らなかった。 父まりさと母れいむは、串刺し刑に決まった。 柱に括り付けられた2匹の周りに、口に木の枝をくわえたゆっくりたちが囲み始めた。 「やべでぇえぇえええ!!!! ばでぃざばわるぐないよぉおぉぉおぉお!!!! わるいのばぁああ!!!! かざりのないゆっぐりだよぉおぉおぉ!!! あいつがうまれでごなげればぁああ!!!! みんなだっでぇえええ!!! あんなゆっぐりでぎないゆっぐりがうまれだらっぁああ!!! おなごどずるでじょぉぉおぉお!!!」 「ぞうだよぉぉぉおおお!!! でいぶだぢだががっぁぁああ!!! わるいんじゃないよぉぉお!!! みんなだっでぇええええ!!! おちびじゃんだぢがぁぁああ!!! あのかざりのないゆっぐりをいじめでるのぉおぉ!!! みでみぬぶりじでだじゃないぃいぃい!!!!」 周りのゆっくりたちは、 父まりさと母れいむの言うことに反論できないから、 気まずい空気が流れ、彼らと目を合わせようとしない。 みな木の枝をくわえているが、彼らを刺すことに躊躇いがあった。 「もうやめてね!!! おとうさんもおかあさんもじゅうぶんこりたはずだよ!!! れいむはみんなにいじめられたことなんかきにしていないから、 はやくたすけてね!!!」 ドスとぱちゅりーに懇願するれいむ。 こんな状況でも両親を助けようとする。 「みんなだっでぇええ!!!! あのゆっぐりにぃぃいい!!! ごんあいじめがいいどがっぁあああ!!! あんないじめがいいどがっぁあああ!!! でいぶだぢにぃいぃ!!! いろいろどぉぉおいっでだのにぃい!!!!」 と、母れいむが叫んだ。 次の瞬間、周りのゆっくりたちは、 物凄い形相で、母れいむを睨み、 木の枝を力強くくわえて、一直線に走り出した。 これ以上、何か喋られると、今度は自分たちが危ない。 そう感じたのであろう。 しかも、そのゆっくりの中には、れいむの姉たちも混ざっていた。 ザグッ!!! ザグッザグッザグッザグッザグッザグッザグッ!!!! 「ちねぇぇえええ!!!ゆっくちできにゃいゆっくちはちねぇえええ!!!! 」 先頭切って、いじめていたまりさは、母れいむの右目に木の枝を突き刺した。 「ゆげぇぇええ!!!いじゃいいいぃいっぃいぃいい!!!!」 れいむの体に数え切れないくらいの木の枝が刺さっていた。 「おかあざんんん!!!!ゆっぐりぃいい!!!」 飾りのないれいむは体を弾ませながら、母れいむのところへ駆け寄った。 体中が裂け、餡子が物凄い勢いで漏れている母れいむ。 「おがあざんんんん!!!れいむがなおしてあげるねぇえ!!! ぺ~ろぺ~ろ」 れいむは泣きながら、母れいむの傷口を舐めた。 「やべろっぉぉおぉおおおお!!! ゆっぐりでぎないぃい!!!! おかざりのないゆっぐりばゆっぐりでぎないいぃい!!! でいぶのがらだがぁああああげがれるぅうぅううう!!!!」 が、そんなれいむに返ってきた言葉は無情だった。 ここまで献身的に接しても、母れいむはれいむのことを嫌っていた。 「じねぇえぇえええ!!!おまえばじねぇえええ!!! おまえのぜいでぇえええ!!!! おまえのぜいでぇえええええええ!!! ずべでおまえのぜいだぁぁぁあああああ!!!! じねぇええええええ!!!!! じねぇえええええ!!!!!!! じねぇえええええええええ!!!!!」 母れいむは睨み続けた。 その顔はゆっくりとはかけ離れていた。 まさに鬼。地獄を見てきたかのような修羅の形相。 そんな視線で飾りのないれいむを見てきた。 今まで、飾りのないれいむには、 無表情か作り笑いしかしてこなかった母れいむが初めて見せた感情。 それを見て、れいむは、初めて分かった。 自分は嫌われていたのだ。 生まれていた時から嫌われていたのだと。 飾りがないということだけで。 それが分かった瞬間、れいむは呆然とした。 自分が信じてきたものは・・・。 すべて妄想だった。適わぬ夢物語だった。 「おまえばぁぁぁぁあああ!!!! ゆっぐりじねぇぇっぇえぇぇえkぇrkfhkjrvんkmfcbsyhねrtvm」 バビュン!!!! 母れいむの頭が、怒りのあまり、 頭に餡子が溜まりすぎたため、爆発した。 辺り一面に黒い餡子が飛び散る。 体に刺さった無数の木の枝より、 飾りのないれいむに体を舐められたことの方が、 母れいむにとって、耐え難い苦痛だったのだ。 「で、で、で、でぃぶうぶぅうぅううぅ!!!! ゆんやぁぁあああああ!!! ゆっぐりでぎないぃいいぃ!!!! もうやだぁあああ!!!おうちがえるよぉお!!!」 最愛の妻の憤死を目の当たりにし、 体中から、いろんな液体を分泌させて、 体をジタバタともがく父まりさ。 母れいむの残骸から、餡子が止め処なく流れていくと、 小さい赤いリボンが出てきた。 れいむが生まれる前に母れいむのまむまむに残してきたものである。 呆然としているれいむだったが、何気なく、リボンをすくい上げ、 頭にリボンを置いた。 「え!?で、で、でいぶなの・・・おまえ・・・でいぶだっだの・・・」 父まりさからそんな言葉が出てきた。 父まりさだけでなかった。 「あれはまりしゃのいもうちょなのじぇ!!!」 「どぼぢでれいみゅがあんにゃちょこりょにいりゅのぉおぉお!!!」 「ゆんやぁああああ!!!!おきゃじゃりのにゃいゆっくちはれいみゅぢゃったにゃんちぇ!!!」 「しょんにゃ!!!まりしゃたちはいもうちょをいじめちぇいちゃの!!!!」 れいむの姉たちも、信じられないと言った顔をしていた。 彼らだけではない。 ドスとぱちゅりーを除く、すべてのゆっくりが唖然としていた。 群れのゆっくりたちは、飾りのないれいむのことを、 ゆっくりできないゆっくりとしか思ってなかった。 決して、飾りのないれいむであると認識していなかったのだ。 そして、れいむもまた、気づいてしまった。 今までドスとぱちゅりー以外から、れいむの名前を呼んで話をしていないことに。 「みんな!!!いいかげんにして!!! れいむはれいむでしょ!!! なんどいったらわかるの!!!!」 ドスは叫んでいた。 飾りがなくてもどう見てもれいむはれいむではないかと。 「むきゅ・・・」 ぱちゅりーは何か哀しそうに群れのゆっくりを見つめていた。 ぱちゅりーは他のゆっくりとは違い、知能はドスに近い。 だから、飾りのないれいむをれいむだと認識していたが、 群れのゆっくりたちが、ここまで、飾りがないとどの種類のゆっくりかも、 理解できないとは・・・と情けないと思っていた。 実は、ドスとぱちゅりーは、群れのゆっくりたちに、 何度も飾りのないれいむはれいむだということを教えていたが、 今に至っても、誰一人、認識していなかったのだ。 そして、飾りをつけた瞬間、みな誰もが、理解した。 「そんなに・・・そんなに・・・ おかざりさんがないと・・・ れいむのことを・・・ れいむだってりかいしてくれないんだね・・・ れいむは・・・ なんども・・・なんども・・・ じぶんのなまえをいったのに・・・ もういいよ・・・ れいむはゆっくりりかいしたよ・・・ れいむはもう・・・」 下を向いたまま、れいむは喋っていた。 そして、頭につけていたリボンをお下げで掴み、 それを地面に叩き付けた。 「ゆっくりりかいしたよぉぉおぉ!!! みんなからきらわれてたんだねぇえええ!!! みんなれいむのことがだいきらいなんだねぇえええ!!!! おりぼんさんがないだけでぇえええ!!!! どぼぢでそこまでれいむのことをきらうのぉぉおぉ!!! れいむはれいむなんだよぉぉお!!! どぼぢでわがらないのぉぉぉおおおぉ!!!!!!」 泣き叫ぶれいむの声が、森に響き渡る。 「ドス・・・ぱちゅりー・・・ れいむはでていくよ・・・ みんなからきらわれてるから・・・ でていくよ・・・」 ドスとぱちゅりーは困った顔していたが、何も言えなかった。 言いたくても言えなかった。 恐らく、れいむにとって、この群れでの生活は、 もう無理だとわかったから。 例え、群れのゆっくりたちが、このリボンをつけて、れいむだと認識したとしても、 れいむの受けた心の傷はもう癒せなかったから。 「あ、あ、・・・。れいむ・・・。」 ドスが言葉を詰まらせながら、れいむの名を呼ぶと、 「みんな・・・ゆっくりしていってね」 飾りのないれいむは、そういい残し、 ピョンピョンと飛び跳ねて、森の奥深くへ行ってしまった。 れいむは、泣きながら走っていた。 すべてを忘れるために、この故郷での出来事を忘れるために、 ゆんゆんと泣きながら、後ろから聞こえてくる父まりさの悲鳴を聞きながら、 ただひたすら走り去っていった。 続く。 あとがき 後半、駆け足過ぎた? 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起
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※俺設定 ※東方オリジナルの設定をほとんど無視します ※4回に分けます 飾りの価値は 起 森の奥深く・・・。 大規模な野生ゆっくりの群れがあった。 彼らが住んでいる「ゆっくりぷれいす」と名づけられた集落は、 山菜や木の実、キノコなど、野生ゆっくりが主に主食にしている自然の植物が豊富にあり、 蝶々やバッタなど野生ゆっくりがよく食す昆虫たちもたくさんいた。 そこは、ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための「ゆっくりぷれいす」であった。 その群れの中のとある巣の中にて・・・。 れいむとまりさの番がいた。 れいむは胎生にんっしんしており、 今にも生まれそうであった。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!!」 「でいぶぅうぅう!!!ゆっぐりぃいい!! ゆっぐりぃいい!!!あがじゃんうんでぇねえええ!!!」 苦痛のあまり、歯茎を剥き出しにして産気づいているれいむと、 嬉しさのあまり、涙を垂れ流しながら必死に応援するまりさ。 れいむのまむまむは、ゆっくりと開いていき、 ポン!!! という音と同時に、 「ゆふぅ~!!!」 と顔を赤らめて、気持ちよさそうに出産するれいむ。 ゆっくりの胎生にんっしんの場合、出産にすっきりの絶頂時と同等の 快感を得られると言われている。 地面に投げ出されたれいむの子供は、 ピンボールくらいの大きさをしたれいむだった。 れいむは地面をコロコロと転がっていき、 自然に回転が止まると、親のれいむとまりさの方を向き、 ニッコリと笑って、 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 と、舌足らずな挨拶を行なった。 「「ゆっくりしていってねぇええええ!!!!!」」 れいむとまりさは感動のあまり、笑顔で泣きながら、 赤れいむに挨拶した。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!! ま゛だま゛だう゛ばれ゛る゛っ!!!!」 再び、れいむは歯茎を剥き出しにして産気づく。 その後、リズムよく ポン!!! 「ゆふぅ~!!!」 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 「「ゆっくりしていってねぇええええ!!!!!」」 という流れが3回ほどあった。 赤れいむと赤まりさが2匹ずつ、そこには生まれていた。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!! づ・・・づぎでざい゛ご・・・だよ゛!!!!」 唇を大きく開き、これ以上にないくらい歯茎を露出し、 下手すればそのまま皮がツルンと取れそうなくらい、 産気づくれいむ。 「でいぶぅうう!!!がんばっでぇえええ!!!!」 れいむの体を心配し、舌を振り回すほどの応援をするまりさ。 その時であった。 ポムっ!!! 何か鈍い音がした。 「ゆぶっ!!!いだいっ!!!!」 出産する度に悦を味わっていたが、 この時ばかりは違った。 鈍い痛みがれいむのまむまむに走った。 れいむのまむまむから餡子が流れていた。 ブチブチと音を立てながら、徐々に餡子が漏れて行くれいむ。 「いだいっ!!!いだいっ!!!いだいよっ!!!」 出産前に見せた歯茎を剥き出しにして苦しんだ姿を再び見せたれいむ。 体中から汗を出し、必死でその痛みに耐えている。 れいむの苦しむ表情を見て、狼狽するまりさ。 どうして、こんなにれいむは苦しんでいるんだ!? 赤ちゃんを産むときはすごく気持ちよさそうだったのに!? れいむのまむまむから餡子さんが漏れてる!!! どうすればいいんだ!?まりさは分からない!! どうすればいいかわからない!!! そんなことをよそに、 れいむのまむまむから飛び出た赤ゆっくりがコロコロと 回っていき、次第に速度が遅くなっていった。 赤ゆっくりはれいむであった。 赤れいむは、先に生まれてきたゆっくりと同様、 愛らしい微笑を浮かべて、 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 と、れいむとまりさ、そして、他の赤ゆっくりたちに挨拶をした。 れいむとまりさ、他の赤ゆっくりたちは、顔が固まっていた。 何か見てはいけない何かを見てしまったかのようなその表情。 みな、目が点になり、口を半開きにして、ただただ、このれいむを見つめていた。 先に生まれた赤まりさの1匹が、この赤れいむに向けて、 物凄い表情で睨み付けながら、ギリギリを歯軋りをして、 「ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちし」 何か口走った矢先、 「ゆっくり・・・して・・・い・・・て・・ね・・・」 と、まりさがたどたどしく、そして、よそよそしく、挨拶をした。 何か社交辞令が苦手な人が、 額に汗をかきながら見せるバツが悪そうな愛想笑いをしながら、 まりさは、 「ゆふ・・・ゆふふふ・・・」 と、生まれてきた赤れいむの視線を横に逸らしていた。 先ほど口走った赤まりさはずっと睨んでいる。 それだけでなく、次第に赤ゆっくり全員がれいむを睨み出した。 れいむは不思議がった。 どうして、れいむの姉たちは、れいむのことを睨んでくるのか。 どうして、お父さんのまりさは、れいむのことをちゃんと見てくれないのか。 どうして、お母さんのれいむは、あんなに苦しそうに痛がっていて、 生まれたばかりのれいむに挨拶をしてくれないのか。 このれいむの頭にはあるべきものがなかった。 そう。れいむ種特有のリボン。 これがなかった。 恐らく、出産時に、母れいむのまむまむにひっかかったのであろう。 そのため、母れいむは5度の出産で緩んでいたまむまむにリボンが引っかかった結果、 まむまむが裂けてしまい、餡子を流出してしまったのだ。 それから数日後・・・。 群れで医者をやっているぱちゅりーの治療によって、 母れいむの一命は取り留めた。 しかし、母れいむのまむまむは裂けてしまったため、二度とにんっしん出来ない体になってしまった。 れいむは呆然としていた。 今回、初めて出産し、念願の子供たちが生まれてきた。 れいむの夢は大家族を作ることであった。 いっぱいいっぱい、数え切れないほど子供たちを作り、 れいむとまりさの子供たちに囲まれて生活することを、常に考えていた。 なのに、れいむのまむまむが二度と使えなくなった。 「ゆぅ・・・。れいむのまむまむさんが・・・。」 れいむは虚ろな瞳で自身のまむまむを口惜しそうに見つめた。 す~りす~りタイプのにんっしんで、植物にんっしんをすれば、 まだまだ子供を作ることは可能である。 しかし、今のれいむにとって、植物にんっしんは非常にリスクの高い出産方法である。 胎生にんっしんの場合、ぺにぺにをまむまむに入れ、精子餡を射精することで、受精する。 そして、ゆっくりのまむまむにて、赤ゆっくりが成形されていく。 その際、ゆっくりの体内にある餡子を徐々にまむまむに移動していき、 長い時間をかけて、赤ゆっくりの栄養になっていく。 そのため、胎生にんっしんは、出産までおよそ1~1.5ヶ月という非常に長いにんっしん期間であるが、 母ゆっくりの体にも負担は少ない上、 母ゆっくりの体の中に赤ゆっくりがいるため、とてつもない衝撃が襲ってこない限り、 赤ゆっくりも安全であるというメリットがある。 植物にんっしんの場合、互いの肌をすり合わせる、通称「す~りす~り」で、 精子餡が皮に分泌されて、皮を通して、受精する。 その際、ゆっくりの頭上に枝ができ、 その枝に赤ゆっくりの実が連なってにんっしんするのである。 植物にんっしんは、体中の餡子で精子餡を受精されるため、 体の餡子をフルに使い、頭上に枝を作り、栄養を運んでいる。 そのため、受精後、即、にんっしんし、出産までに3日~1週間程度の短いにんっしん期間であるが、 その間、母ゆっくりの体に非常に負担は大きく、枝が外に露出しているため、 ちょっとの衝撃で枝が折れ、即、流産するケースが多い。 さらに、体中の餡子を使って受精するため、 受精のしすぎや、体力がない時にす~りす~りをした場合、未成熟な赤ゆっくり、子ゆっくりの場合、 枝がたくさん生え、黒ずんで栄養不足で死亡することが有名である。 特に、れいぱーありすが、手頃かつ感度がよいということで、す~りす~りを頻繁に使うため、 見る機会は非常に多いだろう。 す~りす~りによる植物にんっしんは健常なゆっくり向けのすっきりなのである。 この母れいむの場合、まむまむを傷つけた際、大量の餡子を流出してしまい、 その餡子を取り戻すのに、しばらく時間が掛るだろう。 ゆっくりの体質にて、一番傷ついている箇所を治癒するため、 仮に餡子を取り戻したとしても、まむまむの傷を癒すのに力が入ってしまうのである。 体の餡子は弱っている部分に一番栄養を運んでしまい、 使えなくなったまむまむに過剰に栄養が行くため、見た目上、健康そうでも所々に障害があれば、 体力は相当減少しているのである。 そのため、れいむはす~りす~りをすると命の危険があるのである。 さらに、母れいむのまむまむに引っかかっていたリボンはまむまむの奥に入り込んでしまったため、 取り出すことは出来なかった。 だから、このれいむは、生まれた時から飾りがないれいむであった。 ゆっくりにとって、飾りとは命の次、いや、命と同等といっても過言ではない。 ゆっくりは互いを識別する時、飾りで識別をする。 人間から見れば、全く同じれいむであっても、 ゆっくりから見れば、飾りを見て、れいむの識別を行なえる。 飾りさえあれば、どのれいむなのかというのがすぐにわかる。 そして、飾りがないゆっくりは、識別を行なえないため、ゆっくり出来ないゆっくりとされ、 侮蔑の対象であり、いずれ自分たちを襲ってくる敵と思う傾向がある。 この性質は、遺伝子レベルにまで到達しており、生まれてきたばかりの赤ゆっくりでさえ、 飾りの有無は、認識が可能なのである。 そのため、れいむの姉たちは、飾りのないれいむを見て、それが自分たちの妹だと認識せず、 ゆっくり出来ないゆっくりを排除しようとした。 そのため、赤まりさは、 「ゆっくりできないゆっくりはゆっくりしね!!!」 と言い掛けたのであった。 しかし、父まりさが赤まりさが飾りのないれいむを見て、そう言い切る前に、 他人行儀な挨拶で赤まりさの罵声を遮ったのである。 父まりさとて、ゆっくりである。 飾りのないれいむを見て、 ゆっくり出来ないゆっくりと罵り、飾りのないれいむを殺そうとする行為は、 別におかしなことではない。 むしろ、ゆっくりにとって、それはよくある出来事である。 飾りのない子供が生まれて、それを自分の子供だと認識できずに殺す。 それは特別なことではない。 しかし、なぜ、父まりさはそれをせず、困った表情で、れいむを見ようともしなかったのか。 話せば、長くなるが、これには理由があった。 この群れの長はドスまりさ。 このドスまりさ、なかなか聡明であり、 この恵まれた土地という好条件も重なって、 数年に分かり、ゆっくりたちを管理してきた。 だが、最近、豊富だった食料も段々と減っていき、 食料を維持するために、ドスまりさは、群れのゆっくりたちに、 む~しゃむ~しゃ制限、すっきり制限をするようにしたのである。 しかし、ゆっくりにとって、む~しゃむ~しゃ、 つまり、食事は、生きるための行為以外にも、ゆっくり出来る行為であり、 満腹になるまで食べるのがゆっくり出来ることであり、 食事を我慢するなど、ゆっくり出来ないことであった。 さらに、すっきりは、成体ゆっくりの楽しみであり、 自分の餡子を後世に残したいという本能の他に、 「赤ゆっくりや子ゆっくりはゆっくり出来るモノ」というゆっくり独自の信仰があり、 子供たちを作るという行為は非常にゆっくり出来るものとされている。 そのため、ドスまりさがいくら、制限を強いても、 違反するゆっくりが後に耐えなかった。 そのため、ドスまりさは違反したゆっくりにはそれ相当のペナルティを与え、 さらに繰り返すようであれば、死刑にすることもあった。 れいむとまりさは、すっきり制限をしている中、 ドスに必死に頼み込み、ちゃんとゆっくりしたゆっくりに育てるという誓いをして、 ドスもしぶしぶ折れ、すっきりの許可を得て、 この度、念願のすっきりを行ない、初のにんっしん、そして出産ということになった。 そして、生まれたこの飾りのないれいむ。 本能的に、こんなゆっくり出来ないゆっくりは、殺してしまいたいが、 殺せないのは、ゆっくりにもゆっくりなりの倫理観というものがあるからである。 ゆっくりにとって、ゆっくり殺しは禁忌であり、 特に親殺し、子殺しなど、一族間での殺害は、 最もゆっくり出来ない行為であるとされている。 このゆっくりの倫理観は、本能とは違い、生まれた時には、理解できていないのである。 そのため、生まれてきた子供たちに、親ゆっくりは、これらを教えるのである。 先ほどの赤まりさが、飾りのないれいむに向かって、死ねといったのは、このためである。 生まれたばかりだから、本能のまま口走ったのである。 例外として、 冬眠に失敗したゆっくりの家族が、生き残るために、子が親を食べる行為、 または、ゆっくり出来ない行為をするゲスゆっくりから身を守るための殺害は、 一部認められているが、基本的には、 ゆっくりがゆっくりを殺すという行為はゆっくり出来ない行為とされている。 俗に見られる自己中心的なゲスゆっくりたちのほとんどが、 親にこういうことを教わっておらず、自身の本能の赴くままに生きているのである。 自身の子供であっても、飾りがないだけで殺してしまうのは、こういう理由があるからだ。 しかし、いくら倫理観を持っているゆっくりとて、 飾りのないゆっくりを見て、いい感情を抱かないのは確かである。 父まりさがバツが悪そうにしていたのは、まさかれいむから、 ゆっくり出来ないゆっくりが生まれてくるとは思っても見なかったのであろう。 この群れのドスは、 ゆっくり殺しをしたゆっくりは問答無用で死刑にするのである。 群れの秩序を守るため、禁忌であるゆっくり殺しをするのは、 矛盾しているかもしれないが、ゆっくり出来ないゆっくりから身を守るためだ。 ドスに必死にお願いして、無理矢理、すっきりした結果、 飾りのないゆっくり出来ないゆっくりが生まれてしまった。 そして、感情に任せて殺してしまったら、 それこそ、父まりさと母れいむがゆっくり出来ないゆっくりとされて、 死刑にされてしまう。 そう思ったまりさは、この飾りのないれいむを、 リボンがないから自身の子供だと、認識出来てはいないが、 れいむから生まれきたから、恐らく自分たちの子供なんだろうと思い、 しぶしぶ挨拶したというところだ。 しばらくして、時が経った。 母れいむは、体調を戻し、元気になった。 そして、父まりさが狩りに出かけた後、群れに自分たちの子供を紹介した。 「ゆへん!!これがれいむとまりさのかわいいかわいいおちびちゃんたちだよ!!! ゆっくりしていってね!!!」 母れいむが下腹部を前に突き出し、自信満々に子供たちを紹介する。 「「「「ゆっ!!きゃわいくちぇごみぇんにぇ!!! ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」」 4匹の赤れいむと赤まりさのが、満面の笑みで微笑む。 「ゆゆ~ん☆かわいいかわいいおちびちゃんだねぇ!!!」 「なかなかとはいはなおとびちゃんだちだわ!!!」 「かわいいおちびちゃんたちだねぇ!!わかるよー!!!」 「かわいいおちびちゃんたちなんだぜ!!!」 と、喜ぶ群れのゆっくりたち。 それもそのはずである。 ドスがすっきり制限を強いてから、しばらくの間、 赤ゆっくりは生まれていないのである。 久々のニューフェイスに感動し、ゆーゆーと盛り上がる群れのゆっくりたち。 そんな中、唯一浮かない顔をしているのが、飾りのないれいむである。 「ゆぅ・・・れいみゅもみんにゃとゆっくちちちゃいよ・・・」 他の4匹は、群れのアイドルとして、扱われているが、 飾りのないれいむだけ、誰も見ようともしない。 それどころか、姉たちからひどい扱いを受ける飾りのないれいむ。 「うりゅしゃいのじぇ!!!おりびょんしゃんのにゃいゆっくちはゆっくちちね!!!」 「おい!!!おかじゃりしゃんのにゃいゆっくち!!!にゃんでおみゃえはきょきょにいりゅにょ!!!」 「しょうだよ!!!きょきょはれいみゅたちのゆっくちぷれいしゅにゃんだよ!!! しょんにゃこちょもしりゃないなんちぇ、ばきゃなの?しにゅの?」 ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちぷれいしゅきゃらでちぇいけ!!!」 飾りがないから妹だと認識できない赤ゆっくりたち。 それを見た群れのゆっくりたちは・・・。 「お、お、おちびちゃんたち・・・。 あんまりゆっくりできないことばはつかわないようが・・・。いいよ・・・。」 「そ、そ、そうだよ・・・。もっとゆっくりしよ・・・ねぇ・・・。」 「そ、そ、そうよ・・・。とかいはは・・・。ゆっくりするものよ・・・。」 何かよそよそしいゆっくりたち。 誰もが飾りのないれいむを見ようとしない。 そして、母れいむですら、 「・・・」 飾りのないれいむをまるでそこにいないかのように、ひたすら無言で無視していた。 その表情は喜怒哀楽のいずれでもない、まさに無表情。何も感じていないといったところだ。 「どぼぢでしょんにゃこちょいうのぉおぉおお!!!!」 「きょのゆっくちできにゃいゆっくちがわりゅいんでしょ!!!」 「しょうだよ!!!このゆっくちできにゃいゆっくちがわりゅいんだよ!!! ゆっくちりちゃいしちぇね!!!」 「ゆぎゃぁあ!!!まりしゃはにゃんだきゃおこっちゃのじぇ!!! このゆっくちできにゃいゆっくちをせーしゃいすりゅのじぇ!!」 さらに冗長する赤ゆっくりたち。 「ゆんあああああ!!!れいみゅはみんにゃといっちょににゃきゃよきゅちちゃいよぉお!!!」 ついにゆんゆんと泣き出した飾りのないれいむ。 「うるしゃいのじぇ!!!これじぇもくりゃうのじぇ!!!」 赤まりさは飾りのないれいむにしーしーをかけ始めた。 「ゆげぇええ!!!くちゃいぃいい!!!やめちぇぇええ!!!」 飾りのないれいむの顔に、赤まりさのしーしが直撃した。 飾りのないれいむは下腹部をクネクネしながら、逃げようとする。 「ゆゆん!!くじゅがせーしゃいされちぇるよ!!!」 「しょうだ!!!れいみゅたちもせーしゃいしゅるよ!!!」 「うん!!!みんにゃでせーしゃいすりゅよ!!!」 「「「ちゅ~ぱ~ち~ち~たいみゅ~!!! はじまりゅよ!!!!」」」 赤ゆっくりたちは、4匹で飾りのないれいむを囲み、四方からしーしーをかけ出した。 「「「「ちゅっきりぃいいぃい!!!!」」」」 厭らしそうな顔をして、満足している表情の赤ゆっくりたち。 「ゆびぃいい!!!くちゃいよぉおお!!! ゆんやぁああ!!!!たしゅけちぇえぇええ!!!!!! おきゃあしゃんんん!!!おきゃあしゃんんん!!!」 しーしー塗れになりながら、必死で母親に助けを呼ぶ飾りのないれいむ。 「・・・」 しかし、そんな声を聞いても助けようともしない母れいむ。 無言。しーし塗れになっている飾りのないれいむを見つめて何もしない。 「にゃにいっちぇるのじぇ!!!おきゃあしゃんはまりしゃたちのおきゃあしゃんなのじぇ!!!」 「しょうだよ!!!おきゃあしゃんはおみゃえみちゃいなゆっくちしちぇいないゆっくちなんきゃ、 うみゅわけにゃいでしょ!!!」 「ちーちーまみりぇでくちぇいよ!!!!」 「お~あわりぇあわりぇ!!!!」 「やめなさい!!!!」 その時、大きな怒鳴り声が聞こえた。 この群れのドスまりさである。 「おちびちゃんたち!!!どうして、れいむをいじめるの!!! みんなのいもうとでしょ!!!なかよくしないとだめでしょ!!!」 ドスまりさは、他のゆっくりと違い、飾りがないからといって、認識できないことはない。 飾りがないだけで、この飾りのないれいむは、れいむであることを分かっているのである。 「むきゅ!!!そうよ!!!いじめなんてゆっくりできないわ!!!」 ドスの隣にいる参謀のぱちゅりーも言った。 このぱちゅりーは群れの参謀でもあり、医者でもある。 れいむのまむまむを治療したのもこのぱちゅりーである。 「それにみんな!!!どうして、おちびちゃんたちが、れいむをいじめているのに、 だまっているの!!!おちびちゃんをちゅういしないなんて、どういうことなの!!!」 群れのゆっくりたちにも怒鳴ったドス。 「いやぁ・・・ちゅういはしたんだけどね・・・」 「そう・・・ちゅういはしたわ・・・いじめなんてとかいはじゃ・・・ないし・・・」 「お、おちびちゃんたちが・・・いうこと・・・きいてくれなかったんだよ・・・」 群れのゆっくりたちは、みな、ボソボソと呟きながら反論する。 みな、ドスの目を見ようとせず、視線を斜め上に向き、目を逸らす。 「みんな、おとななんだから!!!おちびちゃんたちに、 やっていいこととわるいことをおしえないといけないでしょ!!! そんなこともわからないなんて!!!!」 目を真っ赤にして怒るドス。 今にも襲ってきそうな勢いで群れのゆっくりに、 その大きな体で歩み寄っていく。 「「「ゆぅ~~~~!!!!ご、ご、ごめんなさいぃいい!!!!」」」 群れのゆっくりたちは、みな体をすくませて、ビクビクと震えていた。 そして、ドスは母れいむの方へ振り向いた。 「れいむ!!!あなた!!!どういうつもりなの!!! おちびちゃんたちをとめなかったなんて!!!」 ドスは母れいむを睨みつけた。 「ゆっ!ゆっくりごめんなさい!!!れいむ、かんがえごとしてたよ!!! あ、ごめんねぇ~~~!!!おかあさん、きがつかなったよぉ!!! こんどから、ちゃんときをつけるから、ゆっくりゆるしてね!!! おちびちゃん☆」 今までの無言の無表情が嘘のように、饒舌に話出したれいむ。 飾りのないれいむに向かい、微笑みながら、左目を閉じ、ウインクする。 「ゆぅ・・・おきゃあしゃん・・・ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」 飾りのないれいむは、少し微笑んだ。 「にゃにいっちぇるの!!!おみゃえにゃんきゃ!!!」 「やめりゅのじぇ!!!!」 赤れいむが飾りのないれいむに叫ぼうとしたら、 赤まりさが叫んだ。 「どしゅ!!!まりしゃがわるかっちゃのじぇ!!! ゆっくちごみぇんにゃしゃい!!!」 赤まりさは、ドスの方へペコリと頭を下げた。 「どすにあやまるのはまちがってるよ!!! れいむにあやまりなさい!!!」 ドスは赤まりさに言った。 赤まりさは、ドスに背を向け、飾りのないれいむの方へ向き、 ペコリと頭を下げた。 「ゆっくちごみぇんにゃしゃい!!!」 しかし、顔を上げた瞬間、赤まりさの顔は、 いかにも悪人顔と言った表情である。 それを見た、残りの赤ゆっくりたちも、同様にドスに背を向けて、 飾りのないれいむに謝り出した。 当然、最初に謝った赤まりさと全く同じ表情で・・・。 その表情を見た飾りのないれいむは、 ゾッとし、顔が真っ青になり、体を後ろに仰け反った。 「さあ、おちびちゃんたち!!! おとうさんがおうちでごはんさんをもってかえってきてると、 おもうから、ゆっくりおうちへかえるよ!!!」 母れいむは笑顔で赤ゆっくりたちに話しかける。 「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」」」 と、母れいむと赤ゆっくり4匹たちは、 しーしー塗れの飾りのないれいむだけは、 その場に取り残して、ゆっゆっと飛び跳ねて、巣に戻っていった。 「そ、そ、それじゃあ・・・れいむたちも・・・」 「そうね・・・い、いつまでもここにいるのはいなかものよ・・・」 「おうちにかえるんだね・・・わ、わかるよ・・・」 群れのゆっくりたちも、みな、せかせかと、逃げるように散っていった。 「むきゅ!!!まちなさい!!!」 ぱちゅりーは、叫んだ。 お下げを地面に叩きつけながら、むきゅむきゅと叫んだ。 「れいむ・・・。だいじょうぶかい?」 ドスはやさしく微笑みながら、飾りのないれいむに問いかえる。 「ゆぅ・・・どしゅ・・・たしゅけちぇくりぇちぇ・・・ありぎゃとう・・・」 飾りのないれいむはモジモジしながら、ドスへ感謝の言葉を言った。 「れいむ!こんど、みんなにいじめられたら、どすにすぐいってきてね!!! どすがゆっくりできないれいむとおちびちゃんたちをおこってあげるから!!!」 「ゆぅ・・・どしゅ・・・おきゃあしゃんを・・・いじみぇないで・・・」 飾りのないれいむは目をウルウルさせながら、ドスを見上げた。 「おきゃあしゃんは・・・れいみゅの・・・ だいしゅきな・・・おきゃあしゃんだよ・・・ れいみゅ・・・いじわりゅすりゅ・・・ まりしゃたちは・・・きょわいけど・・・ おきゃあしゃんは・・・だいしゅきだよ・・・ だっちぇ・・・きょう・・・ おきゃあしゃん・・・はじみぇちぇ・・・ れいみゅをみちぇ・・・わりゃってくりぇちゃんだ・・・」 ドスはこのれいむを哀れだと思った。 飾りがないばかりに、母親から疎まれ、 姉たちからいじめられて、 それでもなお、母親を愛しているれいむを。 そして、母れいむはドスに怒られたくないから、 れいむに向けた作り笑いの笑顔が愛情と感じるれいむを。 「どしゅ・・・れいみゅ・・・みんにゃが・・・ だいしゅきだよ・・・」 と、言い残し、巣へ戻っていく。 ドスは、その後ろ姿を見て、 れいむに幸せなゆん生を歩めるように、 ゆっくりの神に心の中で祈っていた・・・。 続く。 あとがき 前半、設定凝り過ぎた。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた 挿絵:M1
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飾りの価値は 転 21KB ※俺設定 ※4回に分けます 飾りの価値は 転 「おでがいじまずぅぅうぅう!!!! おぢびじゃんだげでもぉぉお!!! だずげでぐだざいぃいぃいい!!! もうにどどじまぜんがらぁぁぁああ!!!!」 『駄目じゃ、野菜を盗んだゆっくりは問答無用で潰す。』 「どぼぢでぞんなごどいうのぉおぉおぉ!!!!」 とある昼下がり。 畑を耕していた男性の老人が、 隣の畑にある野菜を盗んだゆっくりを潰そうとしていた。 すでに、辺りには黒い物体が2~3個転がっていた。 『ふぅ~。』 老人は、子ゆっくりを片手で握り締めた。 まるでいつも行っているかのような慣れた手付き。 これが一度や二度ではないだろう。 「いじゃいぃぃい!!! やめちぇぇえええ!!! もうやめちぇぇええ!!! きゃわいいれいみゅにひどいこちょしにゃいでぇええ!!!」 ブチン!!! 「ゆぶっ!?」 老人は思いっきり、握り締めた。 手を開くと、かつてれいむだったと思われる物体が餡子塗れになっていた。 その物体を、汚いものを投げるかのように、ポイと地面に捨てた。 「おちびじゃんんん!!!! ばでぃざのがわいいおちびじゃんんん!!! ゆんやぁあああ!!!!どぼぢでごんなびどいごどずるのぉぉおぉ!!! がっでにばえでぐるぅぅうぅうううう!!! おやざいざんをびどりじめじでいるにんげんざんがわるいのにぃぃい!!! だどえにんげんざんのいうどおりぃぃいぃ!!! ごのおやざいざんがにんげんざんがづぐっだものだどじでもぉぉ!!! べづにごろざなぐでもいいじゃないぃいいぃいい!!! ごんなにいっばいあるんだがぁああ!!!! ずごじぐらいぃ!!!ゆっぐりがだべでもいいいじゃないぃぃい!!! ゆっぐりだっでおなががずぐんだよぉぉお!!!! ゆっぐりだぢだっでいぎでるんだよぉぉお!!! ゆっぐりだっでゆっぐりじだいんだよぉぉ!!! わるいのばゆっぐりだげじゃないよぉぉお!!! おやざいざんをひどりじめじでぇえええ!!! ばでぃざだぢにびどいごどずるおじいざんだよぉぉお!!!!!! ゆっぐりあやまっでねぇええええ!!!!!」 老人は、思いっきり、まりさを踏みつけた。 「いじゃいぃいぃ!!!! ばなじでぇええ!!!!! がわいいばでぃざがいだがっでるよぉぉ!!! ゆっぐりばなじでねぇええ!!!」 ベチャ!!! 「ゆ゛っ・・・」 まりさは一瞬にして、踏み潰され、黒い餡子が辺りに四散した。 『久しぶりじゃ、罠が破られたのは。 そうじゃの、そろそろ新しい罠にしなければならんのかのぉ・・・』 ブツブツと独り言を言う老人は、何事もなかったのように、 畑を耕しだした。 老人には、ゆっくりが好きとか嫌いとかそういう感情は持ち合わせていない。 ゆっくりは畑を荒らす害虫。そういう考えしか持ち合わせていなかった。 あのまりさの言ったように、 いくら野菜を盗み食いされたからと言って、 ゆっくりとて生きているから、殺すのはひどいのではないかということに対して、 何一つ、答えることはない。 なぜなら、最初から答えなど持ち合わせていないのだ。 例えば、野菜に害虫が付かないように、農薬を散布して害虫を殺すという行為。 農家では当たり前である。 いや、農家だけでなく、むしろ一般的な考えとして、ごく普通の行為。 虫の命の大切さなど、考えたことがない。虫の命より野菜。 それが当たり前。 ゆっくりとて、同じこと。 人間の言葉を話し、人間と同じ容姿とはいえ、害虫と全く同じ。 だから、答えられない。いや、今まで思いついたことがない。 そして、答えられないこと、思いつかないことに対して、 何一つ罪悪感どころか、心に何も感じない。 その程度なのだ。この老人にとって、ゆっくりとは。 『ふぅ~。明日は農協に行って、殺ゆ剤でも貰って来るか・・・』 老人は、疲れ果てたようで、 背中を丸めて、トボトボと帰路に着いた。 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ」」」 玄関を開けると、れいむの親子が待っていた。 「おい!!!じじい!!! ここはれいむがみつけたゆっくりぷれいすだよ!!! ゆっくりしないではやくでていってね!!! あとあまあまさんもってきてね!!!」 「「「ぷくー」」」 下卑た笑いで見下した言い方をする親れいむに、 頬を膨らまし、老人を睨み付ける子れいむたち。 『はぁ・・・』 老人は溜息をつき、 玄関の靴置き場に置いてあった殺ゆ剤のスプレーを、 れいむたちに振りかけた。 「ゆびぃぃいぃい!!!!」 「いちゃいぃぃぃいぃいい!!!」 「ゆんやぁあああ!!!!」 「おべべぎゃみえにゃいぃぃいぃいぃ!!!」 一斉に苦しみだすれいむたち。 家の中で、潰してしまうと、 後で掃除が面倒だと思った老人は、 ビニール袋にれいむたちを入れて、 そぉっと、ビニール袋が破けないように、 ゆっくりと踏み始めた。 「ゆぶぅ!?やべ!!やべでぇ!!!!」 「いじゃい!!!」 「つびゅれりゅぅぅぅ!!!!」 「だちでぇええ!!!きょきょきゃらだちでぇええ!!!」 痛みのあまり声を漏らすれいむたち。 しかし、老人は、一切きにせずに、 ただ、踏みつけるだけだった。 「「「「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」」」」 グチャグチャに混ざり合ったれいむの残骸は、 断末魔の声を上げていた。 『ふぅ~』 老人は深い溜息のあと、近所のゴミ捨て場に、 れいむたちの残骸が入ったビニール袋を捨てに行った。 その晩のことであった。 ビニール袋に入ったれいむたちが捨てられたゴミ捨て場で、 ゴソゴソと漁っているゆっくりがいた。 バレーボール大くらいの大きさで、 飾りのないれいむであった。 そう、あのれいむである。 群れから出て行った飾りのないれいむである。 すでに子ゆっくりから、成体ゆっくりになっていた。 飾りのないれいむは、ビニール袋を噛み切り、 潰されたれいむたちの残骸を食べ始めた。 すでに息絶えているらしく、何も反応はない。 まあ、あったところで、れいむにとってはどうでもいいことだ。 れいむは無言で食べた。 ゆっくりは、「む~しゃむ~しゃ」など自身の食事の時、 声に出すが、一切そのようなことはしなかった。 無言。とにかく無言。 そして、無表情。ゆっくりにとって、餡子は大好物のあまあま。 それでも喜びの表情を見せず、コソコソとひたすら食べていた。 ジャリ!!! れいむは歯に違和感を感じ、食べていた餡子を吐き出した。 潰されたれいむのリボンだった。 リボンを着けたまま潰されたため、リボンには死臭がついており、 並みのゆっくりでは、とても嗅げた匂いではなかった。 死臭の香るリボンを見て、れいむは何か恨めしそうな顔をし、 ずっと睨み付けていた。 この飾りのないれいむは、群れを出てから、 いろんなところを旅してきた。 自分が嫌われているということを自覚したためか、 旅の途中で、様々なゆっくりの群れと遭遇したが、 どこの群れにも所属しようとしなかった。 なぜなら、いずれの群れでも、飾りがない故に、 ゆっくり出来ないとされていた。 時には言いがかりをつけられて、殺されかけたことすらあった。 餌が取れないのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 ドスがすっきり制限するのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 れいぱーが異常発生したのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 自分の子供がれみりゃに食べられたのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 冬篭りに失敗したのは、たまたま通りかかった飾りのないれいむのせい。 すっきり禁止という掟を破ってしまったのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 群れが虐待鬼意山に襲われてしまったのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 梅雨が長くて、雨が多いのは、たまたま通りかかったれいむのせい。 とにかく、ゆっくり出来ないのはすべて、あのゆっくりできないゆっくりのせい。 れいむのあずかり知らぬところでさえも、すべてれいむのせい。 れいむ自身も、聞いて呆れるような理由でさえ、とにかくれいむのせい。 人間が野菜を独り占めしているのは、たまたま通りかかったれいむのせい、 というゆっくりもいたくらいだ。 次第に、れいむの方から、 他の群れに出会わないようにしていた。 ある日、れいぱーに襲われかけた時、 「こんなゆっくりできないゆっくりとすっきりするのは、 とかいはじゃないわ・・・。 しょうじき、なえたわ・・・。」 と、れいぱーにすら、見限られることも多々あった。 飾りがない。 そんなことだけのために、 れいむは、いつも一人ぼっちだった。 だが、れいむはそんなことに対して、 何一つ愚痴をこぼさなかった。 しかし、時々、他のゆっくりのお飾りを、 今のように、恨めしく見つめるということが度々ある。 れいむは、そんな時、こう思っているのだ。 もしも、自分におりぼんさんが付いていたら、 こんなことにはならなかったんだろうなぁ・・・。 次の日。 『困りますよ~。ちゃんとゆっくりは潰してくれないと・・・。』 『すみません・・・』 老人は、老人より20歳くらいは若いと思われる中年女性に怒られていた。 昨日、飾りのないれいむが食い散らかしていた跡を、この女性に見つかり、 ゆっくりを捨てる場合はちゃんと潰すようにと、注意されていた。 すでに飾りのないれいむは、この場にはおらず、 当然、この女性も老人も飾りのないれいむがやったとは知らないのである。 『はぁ・・・。ちゃんと潰したはずじゃがの~・・・』 老人は、溜息をつき、背中を丸くしながら、帰っていく。 朝から怒られて、あまりいい気分じゃない老人。 とりあえず、家に帰って、畑に行く準備をしよう。 そう思い、足早に家へ急ぐ。 しかし、家の玄関前に来た時、 昨日と似たような光景がそこにはあった。 れいむが一匹、横たわっていた。 昨日と違うのは、 ただ、このれいむ、すごく苦しそうである。 顔色も悪く、真っ青な表情。 たまに口から餡子を吐き出していて、 苦しそうに、ゆっゆっとうめき声を上げていた。 よく見ると、飾りがない。 あの飾りのないれいむであった。 それもそのはずである。 殺ゆ剤が降りかかったれいむの残骸を食べたのだ。 殺ゆ剤を口にしたのと同じである。 昨日のゴミ捨て場から去った後、急に体の痛みを覚え、 どこか体を休める場所を探していた。 そして、老人の家の玄関前でついに力尽きてしまい、 1歩も動けなくなったのだ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 体をピクピクと痙攣させて、 もう虫の息であった。 『はぁ・・・。またか・・・』 老人は、再び、深い溜息をつき、れいむの体の上に足を乗せようとした。 玄関前を汚すのは気が引けたが、 後で水でも撒いとけば済むだろうと思い、 何気なく、右足をれいむの体の上に上げた。 だが、老人は、ゆっくりを殺すことに対して、 今まで気にもしていなかったが、 この飾りのないれいむを見て、 なぜか、気づいてしまった。 今まで、こんなに弱っているゆっくりを見たことがない。 老人の畑や家を襲いにくるゆっくりたちは、 みな至って健康なゆっくりである。 肌もツヤツヤして、元気いっぱい。 ことあるごとにゆーゆーと大声を喚く。 まるでピクニックにでも来ているかのように、 ニコニコと笑顔で、人間の生活圏を侵していく。 正に害虫。 そんなゆっくりを、感情を抱かずに、 ただ潰していた老人にとって、 今わの際のゆっくりを見たのは初めてであった。 別に虐待趣味があるわけではない老人にとって、 ゆっくりの断末魔の叫びは聞き慣れていても、 ただ苦しそうなうめき声を聞いたことは一度もなかった。 飾りのないゆっくりは、 体をブルッ!ブルッ!と小刻みに揺らしている。 末期症状である。 中枢餡が、体内の餡子の制御が上手く行えない状況。 よく見ると、 肌もボロボロ、飾りもない。 汚らしい何かにしか見えない。 そんな飾りのないれいむを見て、 老人は、昨日、畑で潰したまりさの言葉を思い出した。 (ゆっぐりだぢだっでいぎでるんだよぉぉお!!!) (ゆっぐりだっでゆっぐりじだいんだよぉぉ!!!) (わるいのばゆっぐりだげじゃないよぉぉお!!!) 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 老人は、足を下ろし、れいむを抱えて家に入っていった・・・。 「ゆぅ・・・ここは・・・・どこ?」 気が付いたら、れいむは今まで見たこともない場所にいた。 まだ、体の痛みは取れていないが、 さきほどよりはいくらかマシになっていた。 『気が付いたか。』 老人はれいむに話しかける。 「ゆっ!?」 れいむは一瞬にして顔が硬直した。 実は、昨日、老人が畑でまりさを潰している時、 遠くからその光景を見ていたのだ。 れいむは、このゆっくりを殺した老人を見て、 ここはゆっくり出来ないと思い、必死で逃げた結果、 ゴミ捨て場に辿り着いたのだ。 もしかして、見つかっていた!? そして、自分は目撃ゆっくりだから、 口封じのために殺されるのか!? この飾りのないれいむも、 他のゆっくり同様、ゆっくり殺しは禁忌であるという考えからか、 人間とゆっくりの命の価値を同じだと思っている節があり、 人間がゆっくりを殺した現場を見たゆっくりを口封じで殺すのでは? という人間にはとても理解しがたいことを思っていた。 そう思ったれいむは、 今までに味わったことのない恐怖を目の当たりにした。 「ころさ・・・ない・・で・・・」 れいむは、涙を堪えて、プルプルと震えながら、必死で体を横に振った。 逃げたくもても、まず、ここがどこなのかわからないので、 安全な場所に辿り着けるかもわからないし、 まだ体の痛みは治まっていないので、逃げ回るということすら無理であった。 身動き一つ取れない状態のれいむにとって、命乞いしか術はなかった。 『落ち着け。別に殺したりはせん。』 老人は無表情で、返事を返した。 ゆっくりを殺した人間が何をしてくるかわからないと思っているれいむにとって、 その返事は信用できなかった。 ひたすら、体を震わせて、恐怖に耐えていた。 『ゆっくり休め。後でメシでも持ってきてやるから。』 「ゆぅ・・・しに・・・たく・・・な・・・い」 れいむは、緊張が切れてしまったのか、 そこで意識が途切れてしまった。 1ヵ月後・・・。 「ゆっくりおはよう!!!おじいさん!!! きょうもゆっくりしていってね!!!」 『はいはい、ゆっくりゆっくり。』 れいむは、老人の看病のおかげで、 すっかり元気になっていた。 最初は、老人に対して敵対心を持っていた飾りのないれいむだが、 次第に老人がれいむに対して殺意がないことを知ると、心を開いていったのであった。 れいむは、この老人に対して、命の恩人だと感謝し、 老人から片時も離れようとしなかった。 老人からすれば、気まぐれで、 今まで害虫扱いしていたゆっくりを助けたのだ。 まあ、邪魔になれば、いつでも殺そうと思えば、殺せる。 老人は一人暮らしをしており、 話し相手のいない老人にとって、暇つぶしにはなるだろうと思い、 今まで生かしていたのだ。 「ゆっくり!!!ゆっくり!!!」 飾りのないれいむは、その場でピョンピョンと飛び跳ねる。 れいむは群れを出て行ってから、しばらくの間、 れいむから見て、他者との友好的な交流は全くなかった。 そのためか、自然に笑みが漏れていた。 恐らく、れいむのゆん生の中で、心の底からゆっくりしている日々なのだろう。 『ほら、遊んでないで、さっさと畑に行くぞ。』 「ゆ~☆」 老人はれいむを連れて、畑に連れて行く。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 かつて、れいむの母親が姉たちに聞かせていた歌を、 上機嫌で歌いながら、歩くれいむ。 『お前、相変わらず、音痴じゃの~。』 「どぼぢでぞんなごどいうのぉおぉぉぉぉ!!!!」 れいむはさっきまでの笑顔と違って、 ゆんゆんと大泣きするれいむ。 人間からすれば、ゆっくりの歌など、 音程はずれっぱなしの雑音にしか聞こえない。 しかし、老人は、その耳障りな歌声をさほど気にしていない。 犬がキャンキャンとやかましく吼えている程度にしか思っていなかった。 やがて、畑に着いた老人とれいむは、それぞれ畑を耕し出した。 なんと、れいむは老人の仕事を手伝っているのである。 最初、やはり、れいむも、 野菜は勝手に生えてくるというゆっくり独自の考えを主張していたが、 老人に無理矢理、畑に連れてこられて、嫌々、仕事を手伝わされる内に、 少しずつであったが、老人の言っていることを理解し始めた。 最初は、こんな意味のないことをする意味がわからないと、不満ばかり言っていたが、 今では、自発的に畑を耕したいとまで言うくらい積極的な態度を取り出した。 「ゆ~!!!おやさいさん!!!ゆっくりおおきくそだってね!!!」 『こら!口を動かす暇があったら、手を動かせ!!!!』 「ゆっ!?おやさいさんにはなしかけるとゆっくりおおきくそだってくれるんだよ!!!」 が、所詮はゆっくり。 たまに、おかしいことを言ってくるが、 れいむが今言ったことは、ごく稀に人間でも本気で言う者もいるので、 軽く注意するだけの老人。 『れいむ、これから芋焼くぞ。危ないから下がっておれ。』 「ゆゆん!!!やきいもさんはほ~くほ~くしてゆっくりできるよ~!!!」 空き地で、焚き火を起こし、火の中に芋を入れていく老人。 「ゆ~!!!ひさんがめらめらもえてきれいだねぇ~!!! ゆ~!!!ひさんのちかくはあったたかくてゆっくりできるねぇ~!!!」 老人の注意を無視して、火の近くに寄ろうとするれいむ。 バチッ!!! 焚き火の中の枝が弾けて、火の粉がれいむのおさげに降りかかった。 「あじゅぃぃいぃいいぃぃい!!!!!」 見る見るうちに火がおさげを覆っていく。 「あじゅぃぃいぃいいぃい!!!! ひさんあっちにいってぇえええええ!!!! ひさんあっちにいってぇえええええ!!!! ゆんやぁあああ!!!!!! あじゅぃいぃいいょぉおおおぉおおお!!!!!」 れいむはピコピコとおさげを振り回し、火を振り払おうとする。 『コラ!!!だから言わんこっちゃない!!!』 「おじいざんんん!!!!みじゅっぅぅうう!!! おみじゅざんんん!!!おみじゅざんんがげでぇえええ!!!」 れいむは、老人に水をかけるように求めた。 が、老人は手につけていた軍手で、れいむの火がついたおさげを、 パンパンと叩き出した。 「いじゃい!!!いじゃいぃ!!!いじゃいよぉぉ!!! どぼぢでごんなごどずるのぉぉぉお!!! おじいじゃんんん!!!!だだがないでぇええええ!!! だだがないでびざんをげじでぇえええ!!!!」 『落ち着け、れいむ。ホラ、火は消えてるぞ。』 「ゆっ!?」 れいむはジリジリになったおさげを見つめた。 「どぼぢでびざんがおみじゅじゃんをがげでないのぎえでるのぉぉぉおおおぉ!!!」 まるで魔術でも見たかのように、目を大きく見開いて、驚くれいむ。 『これくらいの火だったら、水をかけるより、 叩いて、振り払ったりすれば、簡単に消えるぞ』 「すごいよぉぉぉ!!!おじいさんん!!!! おじいさんはけんじゃなんだねぇ!!!」 れいむは老人を尊敬の眼差しで見つめる。 老人はれいむを見て、思わず、笑みが漏れた。 バカな子ほど可愛いというけどホントなんだなぁ 老人はそう思っていた。 畑の帰り道、老人とれいむは、神社により、 お参りをするのが日課になっていた。 おさげをパンパンと叩いて、合唱するれいむ。 「かみさま!!!おじいさんとれいむはずっとゆっくりさせてください!!!」 『いつも思うけど、ゆっくりって何のことを言っているのじゃ?』 「ゆっ!?ゆっくりはゆっくりだよ!!!ゆっくりりかいしてね!!!」 『余計分からんぞ。れいむ、ゆっくりって何じゃ?』 「おじいさん!!!けんじゃなんでしょ!!!ゆっくりはゆっくりだよ!!!」 頬を膨らませて、プクーと老人を睨み付けるれいむ。 『そんなに怒るな。ホラ、帰るぞ。今日は久しぶりにご馳走でも食べるかのぉ~』 「ごちそう!!!あまあまさん!?」 『いや、いかの塩辛じゃ!』 「いやぁぁぁぁああ!!!!しおからさんはゆっくりできないぃいぃいい!!!!」 老人は、いつもこんな感じで、れいむをからかっていた。 最初は、飽きたら、潰そうとでも思っていたが、 今ではよき話し相手として、れいむを扱っていた。 他のゆっくりに対しては、以前と変わらぬ害虫扱いであったが、 れいむに対しては、特別な感情を抱いていた。 れいむからすれば、 今までのゆん生は、飾りがないというだけで、 騙されるかいじめられるか嫌われるかのどれかであった。 しかし、れいむはこの老人と出会い、 飾りがなくても、ゆっくり出来る日々を与えてくれたことを幸せだと思っていた。 れいむは、この老人を何よりも大事に思っていた。 今までゆん生の中で最初で最後のれいむの心の友である老人を・・・。 数日後。 『れいむ、プレゼントがあるんじゃ・・・。』 「ゆっ!?」 老人は、れいむの頭の上に、何かを置いた。 そして、老人は、れいむに鏡を見せた。 れいむは、自分の頭の上にリボンがあるのに気づいた。 老人は、れいむのために、リボンを買っていたのだ。 『お前、どこかでリボンなくしたみたいだな。』 「お、お、お、おじ・・・」 れいむは瞼に涙を溜め、言葉を詰まらせている。 『もうなくすんじゃないぞ・・・』 「おじいじゃんんんん!!!!ゆっぐりありがどうぅうぅううう!!!!」 れいむは、笑みを漏らしながら、涙を流した。 生まれてきてから、飾りがないというだけで、 ゆっくり出来ないゆん生を過ごしてきたれいむにとって、 老人からもらったリボンは、とてつもなく嬉しかった。 そして、何より、この老人には、 れいむは言葉では言い尽くせないほどの感謝でいっぱいであった。 れいむをゆっくりさせてくれるだけでなく、 こんなに綺麗でゆっくりしたリボンをくれるなんて・・・。 「ゆっくり!!!ゆっくり!!!」 嬉しさのあまり、飛び跳ねるれいむ。 『こ、こら、まだちゃんと着けていない飛び跳ねると、 どこかに行ってしまうぞ!!!!』 と、注意した途端、 れいむの頭についていたリボンが風に流されて、 ヒラヒラと宙を舞っていった。 「ゆぅぅぅう!!!! れいむのおりぼんさん!!! とんでいかないでぇぇえ!!!!」 れいむは、血相を変えて、リボンを追いかけて行く。 『オ、オイ!!!勝手に道に出るな!!! 車が来たら危ないから帰ってくるのじゃ!!!』 「おりぼんさんんん!!! いじわるしないでぇぇえええ!!! れいむのおりぼんさんんん!!! ゆっくりしていってねぇえええ!!!!!」 老人の制止を振り切り、リボンを目掛けて追いかけていくれいむ。 れいむのリボンは車道の真ん中に止まった。 「ゆっ!!!れいむのおりぼんさんがとまったよ!!! ゆっくりとるよ!!!ゆっくりしないではやくとるよ!!!」 れいむは、嬉しさのあまり、車道に飛び出るれいむ。 普段は老人の言うとおり、車道に勝手に飛び出るようなことはしないのだが、 目の前のリボンをとることで必死であったため、 老人の忠告など頭に一切なかった。 車道に出て、リボンを拾いにいき、リボンまであと2mくらいまで近づいた。 「おりぼんさん!!!ゆっくりしていってね!!!」 れいむがリボンを取ろうした矢先、れいむの横には大きなトラックが差し迫っていた。 『危ないっ!!!れいむっ!!!!』 老人は叫ぶと同時に、れいむに目掛けて、車道へ飛び込んでいった。 キキィイイイイイイイイイイイ!!!!!! 大きな音と共に、れいむは前方へ投げ出された。 「いじゃいいぃぃいいぃいい!!!」 フェンスにぶつかったれいむは、体をクネクネさせて痛がる。 痛みもだいぶ収まり、辺りを見回すれいむ。 リボンはどこ?れいむのリボンはどこ? キョロキョロと見回すと、リボンがあった。 「れいむのおりぼ!!!!・・・んさん!?・・・・」 リボンの向こう側には真っ赤な血に塗れた老人が横たわっていた。 「おじ・・・い・・・さ・・・」 れいむは、その時、やっと状況を把握した。 リボンを追いかけて、車に轢かれそうにれいむを、 老人が庇って、れいむの代わりに轢かれてしまったことを。 「おじいさんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!!!」 れいむは叫んだ。 辺りにはれいむの絶望した叫び声が響き渡っていた。 続く。 あとがき 結末に気づいている方へ。 ちょっと過去の作品を見直していると、 若干、矛盾があるけど、 それはご愛嬌+誤差の範囲ってことで ゆっくり許してね。 あと、前回より少し時間がかかったのは、 最近、仕事が忙しいので、 作成に取り掛かれない。 前作が思った以上に高評価で、 今回は愛で一色で話そうと思ったら、 それをした時の批判が怖くなって、 無理矢理、虐要素を入れるように思案していたから。 そして、前作以上の出来にしないといけないという、 どうでもいいプレッシャーに、自分自身でかけてしまい、 思ったように手が進まなかった。 人の目を気にしたら、スラスラとかけないことに気がついた。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓↓↓↓↓その意見で考えるとお前はシラス1パック250円なのに対してマグロ1尾100万円(マグロ の値段は正確には分からないけど)に疑問を持つ筈だが。 -- 2016-02-16 23 04 39 飼い犬は可愛く思う、汚い野良犬が家の周りを汚していると殺意しか芽生えない -- 2012-12-17 19 47 09 このゆっくりは「飾りをつけると近くの老人をひき殺す」というジンクスでもあるのか? もうなんかミタさんみたい -- 2011-12-30 02 37 44 ↓↓↓ああ、何十年もヒキニートやってるから分裂病が統合失調症に改称されたことも知らないんだね! はやく仕事をみつけてね! -- 2011-01-30 15 04 41 ↓↓ゲームとかネットばっかで人間の生の反応に触れてないからそんな単純な考え方しかできないんだよ。 -- 2011-01-30 13 59 06 ↓人間の心はそれほど一貫性や無矛盾性を持っていない もう少し自分をよく見つめ直してみればいい -- 2010-10-31 18 42 20 他のゆっくりは何も感じずに害虫として潰してたのに 死にかけた虫を見て急に助けようと思うんだな このジジイは分裂症ですか? -- 2010-09-07 03 37 18 冒頭で勝手なことほざいてるまりさって結局自分が悪いなんてこれっぽっちも思ってないじゃねえか たとえ許してもすぐにコロっと忘れて人間が全部悪いことにしてまた畑荒らしするだろうな。やっぱ問答無用で潰すしかねえ -- 2010-09-02 17 36 52 飾りの有無なんて些細過ぎる違い。れいむ種が悪い結果しか呼ばないことに変わりはない。さすが屑中の屑。 -- 2010-08-26 23 14 09
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「ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起/コメントログ」 無駄に増えるだけが能の癖にそれすらまともに出来ないなんて流石はれいむ種、ゆっくり最大の汚点だな -- 2010-08-26 20 09 02 え?れいむ種ってゆっくりだったんだ。 俺はてっきり交通安全指導のダミー人形君みたいに、ネタがないときとかどの種を殺すか考えるのがめんどくさいときとかに、 適当に殺すためのネタなんだとばかりおもってたよ -- 2011-11-02 23 12 25 とりあえず飾りのないゆっくり以外のこいつらはブチコロ -- 2012-02-29 06 09 46 本来すぐ抹殺するのが飾りなしだからな、この群れはかなり善良な群れだな -- 2012-12-17 19 27 01
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飾りの価値は 始 22KB ※俺設定 ※4回に分けます ※飾りの価値は 最終回 飾りの価値は 始 老人の葬式は厳かに行われた。 出席者はみな涙を流し、ウッウッと言葉を詰まらせていた。 れいむは老人から最期にもらったリボンをつけて、 葬儀屋の男性に抱えられていた。 目の焦点が合わず、呆然とするれいむ。 目の周りには激しく泣いた結果、滲んだと思われるシミと、 力強く擦ったから、餡子がうっすらと見える真っ黒いクマが出来ていた。 焼香する参列者たちに交わり、れいむも葬儀屋に教わりながら、 老人と最後の顔合わせをした。 「おじいさん・・・ごめんなさい・・・」 虚ろな表情をしたれいむはただ一言だけ、呟いた。 老人の息子である中年くらいの男性が、 老人の近所に住んでいる人から、 このれいむが老人に飼われている飼いゆっくりで、 非常に仲が良かったからということを聞き、 れいむを葬式に参列させたのだ。 異例中の異例の出来事だが、老人の息子の計らいで、 れいむは今、ここにいるのである。 当然、老人の息子は、れいむより、 事の顛末を聞き、老人が死んだ原因は、 れいむであるということは知っている。 れいむ自身、今回の出来事について、 大きく責任を感じていた。 あの時、嬉しさのあまりはしゃぎ回らなかったら、 こんなことにはならなかった。 老人の制止を振り切ってまで、リボンを取りに、 車道に入らなかったら、こんなことにはならなかった。 それを重々、感じているため、 れいむは、老人の息子にすべてを話した。 そんなことをすれば、どうなるかわからないれいむではなかった。 恐らく、とてもゆっくり出来ないことをされるのだろう。 しかし、れいむが出来る唯一の謝罪だと思っていた。 老人の息子は、れいむの話を聞いた時、 込み上げる怒りに任せて、握りこぶしを振り上げて、 れいむを潰そうとした。 しかし、近所でも老人とれいむの仲のよさは、 評判であり、老人はれいむを庇って死んだため、 老人、つまり、男性の父はそれを望んでいないと思い、感情を押し殺した。 心の中では許せない部分があるが、父親の意思を考えると、 これは許すしかないと、男性は思っていた。 それにこのれいむ自体、自身が行なったことに対して、 身に染みて感じている様を見て、同情していた節もあった。 1ヵ月後・・・。 れいむは、老人の息子の家に住むことになった。 老人の住んでいた村は、田舎と町の中間くらいといった、 中途半端に発展したところであったが、 老人の息子は、大都市という言葉では言い表せない大都会であった。 れいむが、老人の息子の家に向かう最中、初めて見る光景に戸惑っていた。 森や老人が住んでいたところには、高くても2回建ての家しかなかったが、 この街には、れいむからすれば、天を貫く四角い箱が無数にあり、 今まで見たこともないくらいの人間たちがそこには住んでいた。 老人が生きていた頃の明るいれいむなら、ゆ~ゆ~と喜んでいただろう。 しかし、れいむは老人が死んだ日から、一度も笑っていなかった。 いや、笑えるはずがなかった。 老人を殺してしまったという罪悪感を抱いてしまったれいむには、 ゆん生を謳歌する資格がなかったのだ。 『れいむちゃん!!!ゆっくりしていってね!!!』 「ゆっくりしていってね・・・」 れいむに向かって、笑顔で挨拶するこの女性は、 老人の息子の嫁であった。 老人の息子の嫁は、老人がれいむを飼っていたことを聞き、 れいむを飼いたいと言ったのである。 街では、空前のゆっくりブームであった。 街の至るところで、ゆっくりショップがあり、 街中、飾りに金や銀と言ったキラキラと輝くバッチをつけた、 飼いゆっくりたちが、人間たちを散歩をする光景が見られる。 まあ、ブームの見えない裏側には、 懐かない飼いゆっくりを不正に捨てる飼い主のモラルのなさ、 捨てられたゆっくりが起こす被害など、 いろいろと社会的に問題にはなっているが、 流行に敏感だった老人の息子の嫁は、 ゆっくりに対しては、好感を持っていた。 老人の息子も、やるせない気持ちはあるけれど、 父親が大事にしていたゆっくりを引き取って、 世話をしないと、安心して成仏できないだろうと思い、 れいむを飼う事に決めたのである。 『れいむちゃん!!!今日はおいしいおいしいあまあまさんだよ~』 猫撫で声でれいむに話しかける息子の嫁。 手には、近所のゆっくりショップで買ってきたツルツルと光沢を放つ新品の食事用の皿、 その皿には、山盛りになったお菓子で埋め尽くされていた。 老人と暮らしている時には、たまにお菓子をほんの少しだけ食べさせてくれたが、 息子の家に暮らし始めて、毎日のように山盛りになったお菓子が食べられるようになった。 「ゆぅ・・・ゆっくりありがとう・・・」 ただ淡々に礼を言うれいむ。 かつて、父まりさが採ってきた山盛りになった花を、 姉たちがむしゃむしゃと食べる様を遠く見て、 口には出さなかったが羨ましいと思っていた。 いつかは自分も山盛りになったあまあまさんを食べるんだ・・・ そんなゆっくりしたい願望を夢見ていたれいむだが、 その夢が実現した今、れいむはゆっくり出来ていなかった。 息子の嫁は、れいむを膝の上に置き、れいむの髪を何度も撫でていた。 ひたすら、気が赴くまま、れいむをあやす息子の嫁。 しかし、れいむはそのことに関して、一切無関心であった。 なぜなら、この息子の嫁からは、一見、優しそうに見えるが、 老人と比べて、心からゆっくり出来るとは思えなかったからである。 恐らく、息子の嫁は、れいむを猫か犬の類とでも思われているのであろう。 そういうれいむをおもちゃとしてしか見ていない息子の嫁の心が、れいむには見透かせたのだ。 ある日・・・。 「ゆっくりしていってね・・・」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「かわいいれいむだね!!!とてもゆっくりできるよ!!!」 「まりさといっしょにあそぶんだぜ!!!れいむ!!!」 「なかなかとかいはなれいむね!!!」 『まぁ!!可愛らしいれいむちゃんね!!!』 『どこで買ったの?』 『やっぱりゆっくりはれいむが一番可愛いわねぇ~』 『でしょ~!!!この子はねぇ~死んだおじいさんが飼ってた子でねぇ~』 息子の嫁のゆっくり友達とでも言うのだろうか、 れいむは、息子の嫁の知り合いたちが飼っている、 飼いゆっくりたちに紹介された。 れいむ、まりさ、ありすの3匹。 れいむは、今までのゆん生で、 初めてゆっくりから、可愛いと言われた。 しかし、れいむにとって、 そんなことはどうでもよかった。 過去にいろんなゆっくりを見てきて、 飾りがないというだけでいじめてくるゆっくりたちを見ているから、 ここにいる飼いゆっくりの3匹も、恐らく同類だと思っていた。 老人からもらったリボンをつけていることで、 こんなにも扱いが違うのかということに、 少し驚いたりしたが、決して心の中ではゆっくりしていなかった。 どうせ、こいつらも、昔のれいむに会っていたら、 飾りがないって言うだけで、いじめてくるんだろうな・・・と、 何か冷めた目線で、3匹を見つめていた。 「ゆゆ~ん☆くーるなしせんでれいむをみつめないでぇ~!!!!」 「ゆ?まりさにほれたのかだぜ?もてるゆっくりはつらいぜ!!!」 「んんほぉぉぉぉお!!!!つんでれなれいむねぇええ!!!!!」 それぞれ、何か言っているようだが、 れいむは彼らの言葉を雑音にしか思っていなかった。 息子の嫁の付き合いで、度々、この3匹と会っていたが 会う度に、自身もゆっくりのくせに、 他のゆっくりを見て、バカらしいと見下していた。 だが、れいむにとって、 そんなことなど、大した問題ではなかった。 れいむが1匹で家にいる時、 ガチャ! 家の奥から、扉が開く音がした。 れいむは、体を震わせる。 これから起こることに対して、 目を瞑り、覚悟を決めようとする。 ドゴッ!!! 「ゆぶっ!!」 れいむは、壁に叩きつけられた。 顔には拳で殴られた後がくっきりと浮かんでいた。 れいむをまるで汚物を見るかのような視線で見つめる一人の青年が、 そこにはいた。 彼は、老人の息子の息子、つまり、老人の孫である。 彼は、老人の息子とは違い、このれいむを許せなかったのだ。 昔から、老人を慕っており、家族で、老人の家に里帰りした時、 もう高校生というのに、ずっと老人のそばから離れないほどの、 生粋のおじいちゃん子であった。 『よう・・・。糞饅頭。挨拶は?』 今まで数々のいじめを受けてきて、 さらに何度も生死の境に立たされたれいむであったが、 彼の拳が、今までのゆん生で一番だと思われるダメージを受けていた。 彼は、老人が死ぬまでは、明るい人物であった。 友達も多く、人当たりのいい性格であり、 困った人を見たら、思わず助けてしまうほどの、 優しい心の持ち主であった。 しかし、れいむを庇って、老人が死んだと聞いた時、 彼の心の中にある何かが壊れてしまったのだろう。 老人の葬式以降、ずっと部屋に閉じこもり、 両親の呼びかけにも応じようとしない。 彼の両親も、時が経てば、立ち直ってくれるだろうと思い、 しばらくの間は、そっとしておこうと何も口に出さなかった。 だが、いつの頃からか、 家に彼しかいない時に、部屋から出てきて、 れいむをこのように殴り出す日々が始まったのである。 「ゆ・・くり・・・して・・・」 れいむが痛みに耐えて、老人の孫の方へ体を向ける。 ドボッ!!! れいむの顔面に老人の孫のつま先が突き刺さるかのような、 蹴りが飛んできた。 「ゆべぇ!!」 再び、壁にぶつかり、口から餡子を出すれいむ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ でいぶ・・・ば・・・でいぶだよ・・・ ぐぞ・・まんじゅうじゃない・・・よ」 『オイ、挨拶がゆっくりしていってねっておかしくねぇか?糞饅頭。』 れいむの言うことを無視して、 彼はしゃがむこみ、れいむに顔を近づける。 『普通は挨拶っていうのは、おはようとかこんにちはとかだろ? そういうこともわからないんだな。糞饅頭は。』 「ゆ゛っ・・・」 苦しそうにうめき声を上げる 『それに、ゆっくりしていってねっていう言葉自体、使い方おかしくねぇか? ここは俺の家だぞ、お前にゆっくりしろって言われる筋合いはない。 むしろ、お前がゆっくり出来るか出来ないかは俺の心一つなんだぞ? そんなこともわからない程バカなんだだな。糞饅頭は。』 れいむは、痙攣を起こしながら、彼を虚ろな瞳で見つめていた。 『オイ、返事は?』 老人の孫は、れいむの左目にデコピンをした。 バチィ!!! 「ゆびっぃいぃいいい!!!!! いじゃいいいぃいぃいいい!!!!」 れいむはつい、痛みに耐え切れず、叫んでしまう。 『へぇ~。痛いんだぁ~。ふぅ~ん。』 「お、おにいざん、や、や、やべで・・・」 デコピンをされたれいむの左目は赤黒く濁っていた。 衝撃で眼球表面が赤く染まり、餡子が眼球に染みこんだのであろう。 おさげで左目を抑えながら、小刻みに震えるれいむ。 『お前にも痛みってものがあるだなぁ~。知らなかった。』 「ゆっぐり・・・やべでね・・・ゆぐり・・やべ・・・」 『でも、おじいちゃんは、もっと痛かっただろうなぁ』 れいむは、言葉を詰まらせてしまった。 老人を死なせてしまった罪の意識からか、 彼の言葉に何一つ反論が出来なかった。 れいむは、瞼に涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔をする。 が、れいむはひたすら泣くのを我慢する。 『泣いたら、おじいちゃんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・ん・・・なじゃ・・・」 『謝ったら、おじいさんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・・ん・・・な・・・」 『2回も謝ったけど、謝ってもおじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・・べん・・・」 『何度謝っても、おじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・べ」 『ねぇ?糞饅頭?人の話をちゃんと聞いてる、の!!!!』 老人の孫は、今度はれいむの右目にデコピンをする。 「ゆぴぃいぃいいいいいぃい!!!」 あまりの痛みに耐え切れず、辺りを転げまわるれいむ。 ついには、しーしーを漏らし出した。 『汚いなぁ~。小便交じりの糞饅頭は。』 赤黒く濁った双方の瞳から、涙を流すれいむ。 「で・・ぃぶ・・をごろ・・じで・・・ ぞれ・・・で・・・ゆる・・・じで・・・」 れいむは、老人の息子に対しても、 同じ事を言ったことがある。 れいむにとっての精一杯の謝罪は、 自らの命を差し出すことだった。 だから、殺されることに対しての覚悟は出来ていた。 しかし、殺すことなく嬲られるということは、 思いもよらなかったことなのであった。 『お前を殺したら、おじいちゃんが蘇るの?』 「ゆ゛っ!?」 『だったら、殺してあげる。』 「ぞんなごどっ!」 『じゃあ、ダメ。っていうか、早く蘇らせろよ。糞饅頭。』 老人の孫は、れいむの体に足を乗せて、ゆっくりと押し潰して行く。 「ゆぐぐぐぐっ」 痛みのあまり、呻き声を上げるれいむ。 ブリュ!ブリュ!ブババババ! れいむのあにゃるから、大量のうんうんが漏れてきた。 『汚いよ。ホント、お前、糞饅頭なんだな。』 「ゆ゛っ・・・」 『人前で糞漏らすなんて、ホント恥ずかしい晒しモンだな。糞饅頭。』 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 れいむは、声を殺して、静かに泣いていた。 『殺してくれだって?こんなにつらい目に遭うくらいなら、 死んでゆっくりしたいなんて・・・飛んだゲスだな。 おじいちゃんを殺しておいて、ひどい目にあったら、 こんな痛い思いをするこの世とおさらばして、 ゆっくり出来るあの世に行きたいなんて、卑怯者だよ。 なあ、糞饅頭。』 れいむは、返す言葉が見つからなかった。 れいむは心から死んでお詫びをするということだったが、 彼の言うとおり、それはただの現実逃避じゃないのかと、 れいむ自身も疑い出したため・・・。 しばらくすると、老人の孫は、 冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、 床に倒れこんでいるれいむにかけた。 『まだまだ許さないからね。まだ死ぬなよ。 俺が許可するまで死ぬなよ。 まあ、一生許可しないけどな。 狂うことも許さないからね。 罪を償いたいって思うんなら、逃げるなよ。 痛いことを毎日味わえな。』 そういうと、再び彼は自分の部屋に戻っていく。 そして、れいむは、体の痛みに耐え、 動かない体に鞭を打ち、自身の吐き出した餡子、しーしーとうんうんを食べ、 床にこぼれたオレンジジューズを綺麗に飲み干し、 何事もなかったかのように掃除をする。 恐らく、表面上だけでもれいむのことを可愛がっている彼の母親が、 このことを知ったら、彼と彼の母親が喧嘩をするだろうと思い、 れいむ1匹が我慢すればいいと思っていた。 れいむは自分の家族を見て、家族なのにゆっくり出来ない関係になったら、 どうなるかというのを見ていて知っているため、 死んだ老人がそれを望んでいるかと考えたら、 れいむは痛みに耐える道を選ばざるを得なかった。 れいむとて、ひどいことをする彼が憎いと思うが、 あの老人の孫であり、れいむも罪悪感を感じているために、 憎いという感情を抱くことにも、抵抗があり、 れいむ自身にもどうすればいいかわからなかった。 『ただいま!!!れいむちゃん!!!ゆっくりしてた?』 ハイテンションで帰ってきた老人の息子の嫁。 何か良い事でもあったようだ。 「ゆっくりおかえり・・・」 れいむは、いつものように元気のない事をする。 『あら?れいむちゃん。おめめが赤いよ?どうしたの?』 いくらオレンジジュースとはいえ、 そう簡単にすぐに傷は言えない。 まして、眼球に激しいダメージを受けたので、 まだまだ完治していないのであろう。 「ゆっ!?か・・・かべ・・・さんにぶつか・・・て」 『あらぁ~れいむちゃんはおてんばさんねぇ~』 フフフと上機嫌に笑う息子の嫁。 影で何が起きているのか、さっぱりわかっていないため、 能天気な笑顔でれいむを見つめる。 そんな日々がずっと続き、れいむにとって、 地獄のような毎日を過ごしていた。 『おじいちゃんは血塗れで死んだんだよなぁ・・・・痛かっただろうなぁ・・・』 ザクッ!!! 「ゆびぃ!?」 れいむの体をカッターで切り刻んでいく。 すでにれいむの体には5箇所くらい切込みが入っていた。 しかし、そこまで傷は深くはないようで、 少しずつ餡子が漏れている程度だった。 『ねぇ・・・糞饅頭。お前、ホントに悪いと思うならさぁ・・・ おじいちゃんと同じくらいの痛みを味わえよ。』 れいむは、涙を流し、老人の孫の視線を逸らす。 『糞饅頭は、結局、糞饅頭か。 悪いと思っていないんだなぁ。』 「ご・・・べん・・・なじゃ・・・」 『悪いと思ってるなら、糞塗れになれよ、さっさと。糞饅頭が。』 ザシュ!!! 「ゆぴぃいいぃいいいぃいい!!!」 今度は深く切られたようで、 今までで一番大きな声を上げて、下腹部をブルンブルン震わせて、 痛みに耐えるれいむ。 気がつけば、体中に餡子がへばりついてた。 れいむはその様を見て、血塗れになった老人を思い出した。 トラックに轢かれて血塗れになった老人の痛みを考えると、 れいむは老人にすごく申し訳ないと心の中で何度も謝った。 『汚いなぁ。糞饅頭。』 最近のれいむは、老人の孫に対して、 ひたすら謝罪の言葉しか言わなくなっていた。 老人の孫の言葉が、彼が行なう虐待よりも痛いくらい、 心に響き、その度に、老人に対して、何度も何度も謝っていた。 『なあ、糞饅頭。これ、おじいちゃんからもらったんだってな。』 老人の孫は、れいむのリボンを取り、れいむに見せる。 その瞬間、静かに今まで謝っているだけのれいむだったが・・・ 「やべ、やべでぇえぇっぇえええぇ!!!」 強い口調で老人の孫に食って掛かってきたのだ。 『なあ、れいむ。これとおじいちゃんの命、どっちが大切だ?』 「おじいざんのいのぢだよぉぉぉ!!!!でもぉぉぉおお!!」 『でも?なんだ?これの方が大切なのか糞饅頭?』 「ぞのおりぼんざんばぁぁあああ!!!おじいざんがらもらっだぁぁああ でいぶのぉぉおぉ!!!だいぜづなものなんだよぉぉぉおお!!!!」 ゆっくりにとって、飾りとは、個を認識するための必須アイテムであり、 これがなかったためにれいむは、ゆっくりできないゆっくりとしか、 ゆっくりには認識されず、冷遇されたゆん生を歩んできた。 だから、れいむは、老人からリボンをもらった時、 これから、他のゆっくりにあってもゆっくりできないゆっくりと言われないからということで、 喜んだのではない。 正直、れいむにとって、リボンがあってもなくても、もうどっちでもよかったのだ。 ただ、老人からもらったというだけで嬉しかったのだ。 れいむはすでに、飾りがないからというだけで、 いじめてくるゆっくりなど、見限っていたのだ。 確かに、未だに死にかけた時に母の名を口にしたり、 機嫌がいい時には、母や姉たちが歌っていた歌を歌ったりするので、 家族に対しての未練はあった。 しかし、そんな未練なんかより、 今までゆん生で一番ゆっくり出来る日々を過ごした老人が何よりも大切に思い、 老人からリボンをもらった時には、何も考えず、ただ嬉しかったのである。 不幸にも、その嬉しさのあまり、はしゃいだ結果、 このような結果になってしまったが、このリボンはれいむからすれば、 大切な老人の形見であった。 『大切なもの?僕にはそう見えないね。汚らしいただの布じゃないか?』 「おにいざんがらばぁああ!!!ぞうみえるがもじれないげどぉぉおお!!! でいぶにどっでばぁっぁああ!!!!おじいざんがらもらっだぁあぁあ!!! だいじなぁっぁああ!!!だいじなぁあああ!!!!!!」 ビリッ!!! ビリッ!!!ビリッ!!!ビリッ!!! 老人の孫は、リボンを破いていった。 『こんなもののためにおじいさんは死んだんだ。 これくらいのことはしても当然だろ?』 れいむは呆然とした。 れいむの頭の中にあるのは、老人と過ごした思い出。 初めてあった時、一緒に畑を耕した時、焼き芋を一緒に食べた時、 畑の帰り道で神社に寄った時・・・・ 「あ・・あ・ああ・・・あ・あ・ああ・・あああ」 口を半開きにし、言葉を途切れ途切れで発するれいむ。 それを見て、イライラしてきた老人の孫。 どうして、お前が怒るんだ? 怒っているのは俺のほうなんだぞ? 糞饅頭のくせにおじいちゃんを殺しやがって!!! 『おい、どうした?糞饅頭? まさか、リボンを破いたことを怒っているのか? バカなお前にも分かるように教えてやるよ。 おじいさんを殺したおりぼんさんはゆっくり出来ないね!! だからゆっくりビリビリに破いて制裁してやったよ!! ゆっくり出来ないおりぼんさんはゆっくり死ね!!!!』 「ゆああぁああ・・ゆあぁああ・・・・ゆぁあああ」 「ゆ゛っーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 『はぁ・・・はぁ・・・チクショ・・・糞饅頭・・・ ぐぞまんじゅうがぁっぁああああああ!!!!!!!!!! 老人の孫の右手の人指し指がれいむによって、食いちぎられていた。 「ゆぶぅうぅう・・ゆぶぅううう・・・」 れいむは息を切らしながら、 目を大きく見開き、老人の孫を見つめていた。 その表情は、かつて、死刑になった母から向けられた表情そっくりであった。 修羅。まさに修羅であった。 ゆっくりとは180度間逆の感情。 れいむは、かつてない憎しみの視線を老人の孫に向けていた。 『な・・・な・・・なんなのぉぉぉぉお!!!!これはわぁぁあああ!!!!』 老人の息子の嫁が、丁度その時、家に帰ってきたのだ・・・。 そして、すぐさま救急車が呼び出された。 3日後・・・・。 飾りがなくなったれいむは、老人の息子と共に、車に乗ってきた。 そして、とある山奥に着いた。 「おじさん・・・ごめんなさい・・・」 『いや、こちらこそ・・・悪かった・・・』 老人の孫が救急車に運ばれてから、 老人の息子と嫁は、れいむから事情を聞いた。 れいむは、最初は老人の孫を庇うため、 お菓子をよこせと彼に命令したのに、お菓子を持ってこなかったから、 彼がゆっくり出来ない人間だからということで制裁したという、 嘘を言った。 それを聞いた嫁は、 『これがでいぶってヤツね!!!!昨日テレビでやってたわ!!!!』 と、キーキーと騒ぎ立てていたが、 老人の息子が、老人の孫の部屋を調べると、 部屋中に、ゆっくり虐待関係の本が大量にあり、 さらに、PCの中身にはれいむに行なった虐待の経歴がつぶさに記録されていた。 部屋の壁には、至るところに、れいむに対する憎しみの言葉が書かれており、 それほど、れいむのことを許せなかったんだということが見て分かった。 れいむは、老人の息子に問い詰められて、 ついに、折れてしまい、ホントのことをすべて話した。 その結果、老人の息子は、 れいむのこと、自分の息子のことを考えると、 自分がやったことが間違いであったと後悔した。 そして、れいむをこれ以上、家で飼うのは無理だということで、 れいむの希望もあり、老人の息子は、れいむを山へ返すことにしたのだ。 『私がもっと早く気づいていれば・・・・』 「おじさん、れいむがすべてわるいんだよ・・・」 二人の間に気まずい空気が流れる。 『お前、大丈夫なのか?山での生活とか出来るのか?』 「れいむはもともとやまでくらしていたんだよ・・・ しんぱいしてくれてありがとう・・・」 『そうか・・・これは何かの足しにしてくれ・・・』 れいむにオレンジジュースの入った瓶を渡す老人の息子 「ゆぅ・・・ありがとう・・・たいせつにつかうよ・・・ じゃあ・・・おじさん・・・ゆっくりしていってね・・・」 それからしばらく、れいむは、たった1匹で、山の中で暮らしていた。 久々の山での暮らしは、都会慣れしたれいむには、 過酷であったが、老人の息子から貰ったオレンジジュースで傷を治したりして、 なんとか生き長らえていた。 ある大雨の日。 巣穴から、顔を出して、雨を見つめるれいむ。 雨で狩りが出来ないから泣いているのではない。 暗い巣の中で、れいむは、1匹で泣いていた。 餌は十分に集めており、1週間程度なら問題ないくらいの量。 でも、れいむは泣いていた。 悲しくて、悔しくて・・・。 どうしようもできなくて・・・。 どうして、飾りがないというだけで、家族だけでなく、ゆっくり全体から嫌われて、 どうして、飾りを取りに行っただけで、車道に飛び出して、おじいさんが死んでしまって、 どうして、飾りがあるだけで、ゆっくりは手のひらを返したかのような態度をとってきて、 どうして、飾りが破られた時、おにいさんの指を食いちぎってしまったのか・・・。 れいむには分からなかった。 そして、飾りによって、ゆん生を左右されてしまうことに、 イラつき、腹を立て、そして哀しんでいた。 飾りは飾りじゃないか。 飾りがなくてもれいむはれいむだ。 なのに、どうして、いつもれいむは一人ぼっちなんだ。 ゆっくりしたいだけなのに・・・。なぜゆっくりできないんだ・・・。 たった飾りがないということだけで、これだけ不幸になるなんて・・・。 どうして、れいむはいつもこんなに弱いんだ。 もっと強ければ、もっとゆっくりできるはずなのに・・・。 れいむは泣いた。大声で泣いた。 雨の音と一緒にれいむの泣き声が木霊し、山々に響き渡る。 「ゆんあぁっぁぁぁああああああああなあああああああああ!!!! ゆんんあああああああああああああああああ!!! ゆんやぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁぁっぁっぁぁっぁああああ!! どぼぢでっぇええええええええ!!!! どぼぢでぇえええええええええええええ!!!!!! ゆんやぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁああっぁぁっぁぁぁああ!!!!!」 雨が病んだ後、れいむがいた巣穴には、れいむの姿はどこにも見当たらなかった・・・。 「ゆぅ・・・。ゆぅ・・・。 やっと・・・。ついたよ・・・。」 誰も知らない山奥で、 満身創痍のれいむが、一匹、そこにいた。 ゆっくり道という看板が建っている、その建物の玄関の前に。 すると、玄関から、一匹のありすが出てきた。 「こんにちわ。どちら様でしょうか?」 終わり。 あとがき ということです。はい。 ユグルイ ザ・ビギニング。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓こいつなんなん? -- 2016-10-06 16 23 15 1コメ2コメ3コメ。 私貴方たちぐらい餡子脳な人見たの久しぶりだよ。 内容理解できる? ちゃんと読んだ? ちゃんと読んだ上でそれなら救いようがないな。 それ以外のれいむ可哀相とか思ってる人、私はその意見に大賛成。 あーそうそう、1コメ2コメ3コメ。 貴方たちはゆっくりでも人でも、孤独には弱いって事理解できる? 理解できないなら救いようがないね。 ゆとり教育の犠牲者だね(笑) 貴方たちが悪いんじゃなかったね(笑) その孤独から救ってくれた人の唯一の形見を壊されたんだよ? それを理解できないからそういう餡子脳になる。 ちなみにゆとり教育なのにどうやってパソコン打ってるの?(爆笑) -- 2016-07-26 01 49 28 ありすを訪ねたれいむはどうなるのだろうか… 。 -- 2016-06-23 21 22 58 ユグルイのれいむの過酷なゆん生を見ると本気で愛着湧くなぁ -- 2016-06-11 22 24 42 とにかく誰も救われない -- 2016-02-16 23 24 26 この餓鬼はどうしようもならねえ、おじいさんがどんだけ霊夢を思っていたからわからないのかよっぽどお前みたいなクソ餓鬼より霊夢の方を大事に思ってただろうよ指えぐられて当然だ砂糖で切れる指とかお前死んだ方がいんじゃね?地獄で苦しんで天国のおじいさんに罵倒され続けろクソ餓鬼が -- 2015-12-11 22 16 54 ↓4殺すぞ -- 2014-04-10 01 16 43 普通考えたらあれだよな。孫も餡子脳だよな なんでおじいさんがそんなにまでしか守ったかを考えてないし・・・ それに殺されそうになってまでその人(孫)を守ったんだぜ? こんなにいいゆっくりはそうそういないと思う。とくにれいむ種だと 最初からお飾りがあったらずっと野良でゲスになってただろうがね -- 2013-11-02 04 53 37 この糞ガキは、素手と素足で死ぬまで暴行を加えて殺したいぐらい深い憎しみを感じた そしてこのれいむはユグルイのれいむだったのか -- 2012-12-17 19 57 17 良い作品だった、餡脳は放置で 心有るってものを感じる、まぁユグルイは無くてもよかったかな(^^;) -- 2012-08-08 13 58 29 if→れいむは泣いたあと糞豚共やキチガイれいぱーたちに襲われて ゆっくりできないゆん生に幕をおろしましたとさ♪ -- 2012-05-19 01 58 55 これはいつもと違う感情で楽しめた 名作だろう -- 2012-04-12 22 49 17 老人の孫が地沼だった -- 2012-03-30 15 08 08 人間の指喰いちぎれるゆっくりとか怖すぎ数集まれば人殺せるだろにしてもコメ欄荒れすぎゆっくりした気持ちでSSよもうづ -- 2011-12-31 11 52 50 ↓誤支社 正死者 大変失礼しました -- 2011-12-30 02 26 41 おじいさんがお亡くなりになった訳はゆっくりの飾りが原因とわかった(ちら見した程度なので間違えたらスマン)しかし、おじいさんにも最低限、車道の確認をするというのがある。 現に、俺は福井在住で冬はしょっちゅう爺方婆方がよく死んでしょっちゅう警報をだされる、(何の警報かも忘れました スンマセン)そのほとんどが不注意だったりする。去年の冬も俺のばあちゃんも誰かさんたちと車でどったいってたとき、たぶんペチャクチャしゃべったのが原因(じいちゃんから聞いた嘘か本当かわからないことです スミマセン)で、一人支社だしたからな。 ぜんぜん関係ないこと書いたが、正直自分の周り誰も死者でてないから、全くそういうことがわからない、むしろ誰か自分の周りで死者だしたら今後どうなるだろうって、ときどきビビったりします。 そんな説得力がゼロに等しい俺が言うには、孫は勘違いしているのかもしれない、おじいさんの死因は「飾りをとろうとして不注意に車道に出て交通事故」であって、決してれいむがすべて悪いわけではない(人間は顔のパーツで個人を判別するのに、ゆっくりたちは、顔ではなく飾りで判別するのかねぇ~、無くすというリスクを抱えてるのに)、なのに孫は「ゆっくりがおじいちゃんを殺した」とか思ってるんだろうな、それは時の運だし仕方ないとはいえなくもないしいえないわけではない(説得力ない人が全力で甘っちょろいこと言って、この先どうなるだろうなぁ~) ここにいる皆様 ハイレベルの脱線と長文スマソ -- 2011-12-30 02 24 14 おい1コメの奴 お前だって壊されたらキレる物があるだろ(お前の場合…PCかwww) このゆっくりはおじいさんとの思い出を思い出せる唯一の物を壊されたんだぞ お前のPCと違って変えはきかねえんだよ >>2コメの奴 トラウマを掘り返されてキレたんじゃないよ? もしかして内容理解できなかったの? ゆとり教育の被害者(笑)なんだね そして、キチガイ以外の皆様へ 長文スマソ -- 2011-12-30 00 48 32 指を千切るのはなぁ…せめて出血止まりにしてほしかった -- 2011-09-25 15 45 27 恩義とか理解できない糞饅頭以下が居るコメ欄はここですか? -- 2011-07-04 21 22 45 まぁ、老人の息子の子供がそういう風に目の敵にするのは当然だわな。うん。 祖父がいなくなった原因を作ったものが近くにあるとなれば、こうせずにはいられないよ ラストサムライでも、それと似たような感じのことが描かれてたし -- 2011-06-17 09 03 01
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/582.html
飾りの価値は 承 23KB ※俺設定 ※東方オリジナルの設定をほとんど無視します ※4回に分けます 飾りの価値は 承 母れいむが出産してから、およそ1ヶ月経った。 赤ゆっくりたちもピンボール大から、みかんくらいの大きさになっていた。 赤ゆっくりというより、子ゆっくりになっていた。 飾りのないれいむもまた、成長していた。 「おちびちゃんたち!!!きょうもゆっくりおうたをうたうよ!!!」 「「「「ゆ~☆」」」」 今日も巣の中で、母れいむと歌っている飾りのないれいむの姉たち。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 「「「「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくちちちぇいっちぇにぇ~」」」」 独特のリズムとメロディで歌う母れいむたち。 当然、その中には、飾りのないれいむは入っていない。 1匹だけ巣の隅っこで、暗い表情で母れいむたちを見つめていた。 飾りのないれいむが、母れいむの近くへ行こうとすると、 れいむの姉たちが、体当たりをしてきて、追い払ってしまうのだ。 母れいむも、それが当たり前かのように飾りのないれいむを無視し続ける。 「ゅぅ・・・ゅっ・・・ぃ・・・」 楽しそうに歌う母れいむたちを、見ていたら、飾りのないれいむも、 あの中に入って、みんなとお歌を歌いたい、とでも思ったのだろうか、 ついボソボソと小さな声で歌っていた。 「ゆゆゆっ!!!にゃんだきゃざちゅおんぎゃはいっちゃよ!!!」 「どぼぢでざちゅおんぎゃはいりゅのぉぉおおぉお!!!!」 「ゆんやあぁああ!!おみみぎゃけぎゃれりゅよぉおおぉお!!!!」 れいむの姉たちは、れいむのか細い歌声を雑音だといい、 ジタバタしながら、ゆーゆーと騒ぎ出す。 「まりしゃはもうゆるりゅしゃないのじぇ!!! ゆっくちできにゃいゆっくちはちねぇええええ!!!」 まりさは、飾りのないれいむに体当たりをした。 ベジッ!!! 吹っ飛ばされたれいむが壁に激突する。 「ゆげぇ!!!」 飾りのないれいむはあまりの痛さに餡子を吐き出した。 「ゆふん!!!まりしゃはつよいのじぇ!!! ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちちねぇええ!!!!」 まりさは追い討ちをかけるかのように、れいむの体の上に、 圧し掛かり、その場でピョンピョンと何度もジャンプをしていた。 「いじゃいよぉお!!!ばでぃざっぁああ!!! や、や、やべでぇええ!!!!」 飾りのないれいむは、ひたすら叫んでいた。 「ゆゆ~ん!!!くじゅがくるしゅんでるよ!!!」 「ちゅ~ぱ~せーしゃいたいみゅ~!!!」 「れいみゅもやりゅ!!!!」 他の姉たちは、まりさを囃し立てる。 もちろん、母れいむは相変わらず、無言のまま無表情であった。 「ゆっくりただいま!!!」 そこへ、今まで狩りに出かけていた父まりさが帰ってきた。 「ゆっ!!ゆっくりおかえりなさい!!!」 「「「「ゆっくちおきゃえりなしゃい!!!」」」」 母れいむは、さきほどの態度が180度変わって、 笑顔で体をクネクネとしながら、父まりさに挨拶し、 れいむの姉たちも、飾りのないれいむのことなど、 忘れてしまったかのように、父まりさのところへ 駆け寄っていた。 「ゆ~ん!!!おちびちゃんたち!!! ゆっくりしてたかい!!!」 「「「「ゆっくちしちぇちゃよ!!!!」」」」 「きょうはおちびちゃんのためにおいしいおはなさんをたくさんとってきたよ!!!」 「「「「やっちゃぁああ!!!!!」」」」 巣の中で、ワイワイと騒ぎ出す姉たち。 「ゆゆ~ん!!!まりさはさいこうのおとうさんだよ!!!」 と、うっとりしながら父まりさの頬にす~りす~りする母れいむ。 「ゆん!!!れいむもこんなにかわいいおちびちゃんを うんでくれたからさいこうのおかあさんだよ!!!」 父まりさも母れいむも褒め称える。 「「「「ゆっ!!!きゃわいくちぇごみぇんにぇ!!!」」」」 そして、条件反射のように自身の可愛さをアピールするれいむの姉たち。 「れいみゅもおとうしゃんとしゅ~りしゅ~りすりゅ!!!」 「まりちゃも!!!」 「れいみゅも!!!」 「みんにゃでにゃきゃよくしゅ~りしゅ~りすりゅのじぇ!!!」 父まりさのまわりに、母れいむと子供たちが集まり、す~りす~りをし始める。 「「みんな!!!きょうもゆっくりたのしいね!!!」」 「「「「ゆ~☆」」」」 父まりさと母れいむたちは、子供たちと一家団欒の時を過ごし、 それは誰の目から見ても、ゆっくりした光景であった。 そんなゆっくりした光景の中に、当然、飾りのないれいむはいなかった。 これ以上、姉のまりさの体当たりを食らわないようにと、 ただ、ひたすら、痛みに耐え、声を出さないようにひっそりとしていた。 れいむの姉たちは、もう飾りのないれいむのことなど眼中にないのに・・・。 晩御飯は父まりさが取ってきた花であった。 野生ゆっくりにとって、花の蜜は、自然界で唯一手に入れることが出来る、 甘味であった。 「おはにゃしゃんはゆっくちできるのじぇ!!!」 「れいみゅうれちーちーでりゅよ!!!」 「まりしゃも!!!」 「ちゅ~ぱ~うれちーちーたいみゅ!!!はじまりゅよ☆」 巣の中央で、山盛りになった花を見て、感動のあまり、しーしーを漏らすれいむの姉たち。 我先にと言わんばかりに誰もが花に近づき、父まりさに礼も言わず、ひたすら食べ始めた。 「「「「む~ちゃむ~ちゃ ちあわちぇ!!!!」」」」 子供たちが花を食べて、ゆっくりしている姿を見て、満足する父まりさと母れいむ。 れいむの姉たちが花を食べるのに集中している隙に、 父まりさが飾りのないれいむのところへ向かった。 「ごめんね・・・おはなさんはあれだけしか・・・とれなかったんだよ・・・ だから・・・これで・・・がまんして・・・ね・・・」 と、飾りのないれいむに、いつもの苦い草を置いていく。 飾りのないれいむは、生まれてからずっとこの苦い草しか口にしたことがなかった。 れいむの姉たちとて、あの山盛りになった花をすべて食べられず、 たくさん残すことは、いつものことなのに、父まりさは、 飾りのないれいむには、いつもこの苦い草しか食べさせなかった。 「おとうさん・・・ゆっくりありがとう」 飾りのないれいむは、少し笑みを浮かべて、父まりさに礼を言った。 れいむの姉たちは、子ゆっくりになるというのに、 未だ舌足らずな赤ちゃん言葉で話すのに対して 飾りのないれいむは、すでに赤ゆっくり特有の舌足らずな感じもなくなっていた。 「ゆ・・・くり・・・して・・・いって・・・ね」 父まりさは、いつもと変わらぬ、よそよそしい態度で、飾りのないれいむを見ようともしない。 そんな光景を見て、母れいむは、いつもと同じ態度のままだった。 飾りのないれいむは、こういう生活を生まれてからずっとしていた。 母からは無視されて、姉たちからいじめられ、父からはよそよそしくされて、 飾りのないれいむがゆっくり出来る日は一度もなかった。 それでも、飾りのないれいむは、信じていた。 いつか、家族みんなでゆっくり出来る日が来ると言うことを。 そんなある日。 母れいむは群れのゆっくりたちのところへ、 子供たちを見せに行き、いかに自分の子供たちがゆっくりしているのかというのを、自慢する。 子供たちも、自身の可愛さをアピールし、群れのゆっくりたちは、みなゆっくりしていた。 もちろん、飾りのないれいむは、除け者にされていた。 「ゆぅ・・・れいむもみんなとゆっくりしたいよ・・・」 れいむは暗い表情で下を向き、溜息交じりに呟いていた。 「おちびちゃん・・・」 そんな中、木の陰から、父まりさの声がした。 不思議に思ったれいむは、1匹で声がした方へ向かっていった。 そこには、父まりさがいた。 「おとうさん!!!」 れいむは喜び、父の名を呼んだ。 「しずかにね・・・ゆっくりしずかにしてね・・・」 父まりさは、焦りながら、周りをキョロキョロと見回して、 誰も気づいていないことを確認した。 「おちびちゃん・・・いつも・・・にがいくささんばかりで・・・ ごめん・・・ね・・・」 いつもと同じよそよそしい態度だが、今日の父まりさは何か違っていると 飾りのないれいむは感じた。 「ゆっ!!!れいむ!!!おとうさんがくれるものなら、 なんでもおいしいよ!!!いつもありがとう!!!」 れいむは、父に向かい、満面の笑みで返した。 「きょうは・・・その・・・おわびで・・・ ふたりだけで・・・あまあまさんを・・・たべにいこうね・・・」 今までよそよそしい態度だったお父さんが、 初めて優しくしてくれた。れいむは嬉しかった。 涙が自然と流れてきた。 やっと、れいむも、みんなとゆっくりできるのだと思うと、 涙が止まらなかった。 「お、お、おとうさん・・・ゆっくりありがとう・・・ で、で、でも・・・あまあまさんは・・・ みんなで・・・たべたほうが・・・おいしいよ・・・ みんなでたべにいこうよ・・・」 そんなれいむを見て、困り顔の父まりさ。 「じゃ、じゃあ、ふたりであまあまさんを・・・ とりにいこうか・・・おうちにもってかえって・・・ みんなでたべよう・・・ね・・・」 れいむはとりあえず、そうしようと思った。 あまあまさんをたくさん持って帰ったら、 お母さんもまりさたちも自分に優しくしてくれるはずだと。 「ゆっくりりかいしたよ!!!」 父まりさと飾りのないれいむは、 人気のない森の奥深くへドンドン進んでいった。 出発した時には日は高く上っていたが、 今は、日が山に半分くらい沈み、綺麗な夕焼けが見えていた。 れいむはその光景を綺麗だと思い、眺めてながら、 ゆっくりと父まりさの後へついていった。 「ここだよ・・・おちびちゃん・・・」 れいむは、ある洞窟の前に連れて来られた。 「ここに・・・あまあまさんがあるよ・・・」 父まりさは、なぜか辺りをキョロキョロして、ビクビクと震えていた。 「やった!!!あまあまさんだよ!!!ゆっくりできるよ!!!」 そんな父まりさとは裏腹に、れいむはピョンピョンとその場で飛び跳ねた。 「おちびちゃん・・・よく・・・きいてね・・・ おとうさんは・・・あまあまさんのほかに・・・ きょうの・・・ごはんをとってくるから・・・ れいむは・・・ちょっと・・・ここでまっててね・・・ どうくつのなかは・・・あぶないから・・・ ひとりではいったら・・・だめだよ・・・」 と、この場にいるのがとても怖いとでも言った様な様子で、 今にも泣きそうな表情で、体を後ろに後ずさりしながら、 徐々にれいむから離れていく父まりさ。 「ゆっくりりかいしたよ!!!おとうさん!!! ごはんさんいっぱいあつめるのがんばってね!!!」 と、割れんばかりの声で叫ぶれいむ。 「じゃ、じゃ、ゆっくり、ま、まっててねぇええええええ!!!! ゆ、ゆ、ゆんやぁああああ!!!! こわいよぉおおおおぉお!!!!!ぉうちかえるぅうぅううっぅ!!!!!」 まりさはしーしを漏らしながら、全力疾走で森の中へ走っていき、消えていった。 「ゆっくりいってらしゃい!!!!」 れいむは笑顔でおさげをピコピコと上に振って、父まりさを見送っていた。 れいむは、笑顔で待ち続けた。 父まりさが戻ってくるのを。 お父さんと一緒に、あまあまさんを持って帰り、 おうちにいるお母さんと姉たちの笑顔を思い浮かべながら、 ずっと待っていた。 「♪ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~」 そんなことを思い浮かべていると、嬉しくなり、 いつも母れいむと姉たちが歌っている歌を口ずさんでいた。 「むきゅぅうぅ!!!!なにやってるのぉお!!!れいむぅ!!!!!」 れいむが声が聞こえた方へ振り向くと、 参謀のぱちゅりーが息を切らしながら、 そこにいた。 ぱちゅりーは薬草を取りに、森の奥深くまで来ていた。 時間を忘れて薬草を取っていたら、もう夕方なので、 そろそろ巣に帰ろうとした時、なんだかゆっくりの歌声が聞こえたので、 誰かいるのだろうかと思い、やって来たら、 飾りのないれいむが、たった一人で呑気に歌を歌っていた。 そして、この洞窟を見た瞬間、ぱちゅりーは絶叫していた。 「こんなあぶないところにいちゃだめでしょぉおぉお!!!!!」 れいむは不思議に思った。 「ぱちゅりー、ここにはあまあまさんがあるんだよ!!! おとうさんがいってたんだよ!!!」 ニコニコと笑っているれいむ。 「そんなところにあまあまさんなんかあるわけないでしょぉおぉ!!! そこはどうくつはれみりゃのすのまえなのよぉおぉお!!! はやくにげるのよぉぉおぉおおお!!!」 ぱちゅりーは、冷や汗を垂らしながら、叫んでいた。 「ぷくぅー!!! なにをいってるの?ここにはれみりゃなんかいないよ!!! ぱちゅりーはけんじゃなんでしょ!!!ゆっくりりかいしてね!!!」 頬を膨らませて、ぱちゅりーを睨みつけるれいむ。 「ああ、も、も、もうしかたがないわぁ!!!!」 れいむのところを駆け寄り、れいむのおさげを口にはくわえたぱちゅりー。 嫌がるれいむをよそに走り出した。 「はなしてぇえええ!!!れいむはおとうさんとあまあまさんをとるのぉお!!! はなしてぇえええ!!!れいむはおかあさんとみんなでゆっくりするのぉお!!!」 下腹部をブルンブルンと震わせて、ジタバタするれいむ。 辺りはすっかり暗くなり、もう夜になっていた。 それでも、ぱちゅりーたちは、まだ群れのところへ戻っていなかった。 「はなしてぇええ!!!れいむはおとうさんといっしょに」 「う~う~あまあまだど!!!!」 空かられみりゃの姿が見えた。 「れ、れ、れみりゃだぁああああ!!!!」 れいむの悲鳴を聞いたぱちゅりーは、顔が真っ青になり、 とにかく逃げようと、一心不乱に走り出した。 しかし、れみりゃの方が早くて、ドンドン間合いを詰めて行く。 「う~あまあま☆」 れみりゃは右手を伸ばし、ぱちゅりーたちを掴もうとした。 「ゆんやぁぁあああああ!!!!!!!」 れいむが叫んだ次の瞬間、 「どすすぱぁっぁああく!!!!」 チュドゴォォオオォン 轟音と共に、眩しい光の塊がれみりゃを直撃した。 そこにはドスまりさが立っていた。 「むきゅぅ。どすぅ・・・」 ドスの姿を見て、 ぱちゅりーは疲れ果てたのだろうが、その場で倒れこんだ。 「ぱちゅりーがおそくてしんぱいしたから、むかえにきてよかったよ!!! でも、どうしてれいむまでいるの!!!こんなところへこどもがきちゃだめだよ!!!」 ドスは安堵の表情を浮かべた。 「どす!!!ぱちゅりーはひどいんだよ!!! おとうさんといっしょにあまあまさんをとるはずだったのに!!!」 れいむは再びドスに向かって、ぷくーと頬を膨らませた。 「えっ!?まりさ? たしか、ここにくるとちゅうさけびながら、すにもどっていたけど・・・」 れいむはドスに言った。 「おとうさんがどうくつのまえでまってて、いったから、 れいむはずっとまってたんだよ!!! それをぱちゅりーが、 おとうさんがあまあまさんがあるっていっていたところが、 れみりゃのおうちとかいいだして!!!れいむはおこったよ!!!ぷんぷん!!!」 ドスは信じられないという表情で、口をポカーンと空けていた。 「れいむ・・・もっとゆっくりおしえてくれるかなぁ・・・」 次の日。 「ゆんやぁぁああああ!!!!じにだぐないよぉお!!!! だれがぁぁああ!!!!だずげでぇええぇええええ!!!!!」 父まりさが、縄で柱に括り付けられて、泣き喚いていた。 その隣には、同じように母れいむもいた。 「どぼぢでごんなごどずるのぉおぉお!!!! でいぶばゆっぐりじでるんだよぉおぉおぉおぉお!!!!」 この2匹を囲うように、群れのゆっくりたちが、彼らを見つめていた。 昨日の夜、飾りのないれいむが、ドスにすべてを話し、 父まりさと母れいむを取り調べたところ、事実が判明した。 これ以上、飾りのないれいむを見たくないという理由から 父まりさと母れいむは、飾りのないれいむの殺害を計画した。 まず、母れいむが子供たちを使って、群れの注目を集めて、 その隙に、父まりさが飾りのないれいむを、れみりゃの巣の前まで連れて行った。 飾りのないれいむは、遊んでいる時に、 親の目を盗んで、誤って森の奥深くまで、 入ってしまい、れみりゃに襲われたと言う事故に見せかけようとしたのだ。 最初、ドスが父まりさと母れいむが問い詰めた時、 「そ、そ、そんなことはいってないよ・・・ こ、こ、このこのいっていることはうそだよ・・・」 汗をかきながら、挙動不審な態度を取る父まりさ、 「ゆ~おちびちゃんんん!!!れいむはしんぱいしてたよ☆」 営業スマイルのれいむ。 最初は、2匹ともしらばっくれていた。 どうせ、証拠はないのだから、このままやり過ごせば、 なんとかなると思っていた。 れいむの姉たちも、 両親同様、知らぬ存ぜぬと通していたが、 ぱちゅりーから、このままでは自分たちも死刑になると脅し、 本当のことを話せば、まりさたちの命は助けてやると言ったら、 手のひらを返したかのように、 「あのゆっくちできにゃいゆっくちがちんだら、 みゅれのゆっくちがみんにゃまりしゃたちにきゃわいそうだきゃらって、 ごはんしゃんをもっちぇくるっちぇいっちゃのはおとうしゃんとおきゃあしゃんなのじぇ!!!」 「きのうは、みんにゃのちゅうもきゅをあちゅめりゅようにきゃわいくうちゃえって、 おとうしゃんとおきゃあしゃんがれいみゅたちにいっちゃんだよ!!!」 「だきゃら、まりしゃたちはいっしょうけんみぇいにうっちゃっちゃのに!!!」 「あのゆっくちがいきちぇたらいみがにゃいことをしりゃないばきゃおやはゆっくちちね!!!」 ペラペラと喋りだした。 子供たちの証言により、ドスは父まりさと母れいむに死刑の判決を下したのだ。 飾りのないれいむは、 必死になって、ドスやぱちゅりーに両親を助けるように説得をした。 「れいむがわるいんだよ!!!れいむはうそをついたよ!!! れみりゃのどうくつにあまあまさんがあるなんて、おとうさんはいってないよ!!! あれはれいむのうそなんだよ!!!ゆっくりりかいしてね!!! だから、れいむをかわりにしけいにして!!!おとうさんとおかあさんはわるくないんだよ!!」 ドスやぱちゅりーは、 こんな純粋な心を持った子供を殺そうとした父まりさと母れいむが許せなかった。 それに、こんなゆっくり出来ないことを考えるゆっくりは、群れの秩序を崩壊させる。 そう思い、れいむの願いも虚しく、死刑の判決は覆らなかった。 父まりさと母れいむは、串刺し刑に決まった。 柱に括り付けられた2匹の周りに、口に木の枝をくわえたゆっくりたちが囲み始めた。 「やべでぇえぇえええ!!!! ばでぃざばわるぐないよぉおぉぉおぉお!!!! わるいのばぁああ!!!! かざりのないゆっぐりだよぉおぉおぉ!!! あいつがうまれでごなげればぁああ!!!! みんなだっでぇえええ!!! あんなゆっぐりでぎないゆっぐりがうまれだらっぁああ!!! おなごどずるでじょぉぉおぉお!!!」 「ぞうだよぉぉぉおおお!!! でいぶだぢだががっぁぁああ!!! わるいんじゃないよぉぉお!!! みんなだっでぇええええ!!! おちびじゃんだぢがぁぁああ!!! あのかざりのないゆっぐりをいじめでるのぉおぉ!!! みでみぬぶりじでだじゃないぃいぃい!!!!」 周りのゆっくりたちは、 父まりさと母れいむの言うことに反論できないから、 気まずい空気が流れ、彼らと目を合わせようとしない。 みな木の枝をくわえているが、彼らを刺すことに躊躇いがあった。 「もうやめてね!!! おとうさんもおかあさんもじゅうぶんこりたはずだよ!!! れいむはみんなにいじめられたことなんかきにしていないから、 はやくたすけてね!!!」 ドスとぱちゅりーに懇願するれいむ。 こんな状況でも両親を助けようとする。 「みんなだっでぇええ!!!! あのゆっぐりにぃぃいい!!! ごんあいじめがいいどがっぁあああ!!! あんないじめがいいどがっぁあああ!!! でいぶだぢにぃいぃ!!! いろいろどぉぉおいっでだのにぃい!!!!」 と、母れいむが叫んだ。 次の瞬間、周りのゆっくりたちは、 物凄い形相で、母れいむを睨み、 木の枝を力強くくわえて、一直線に走り出した。 これ以上、何か喋られると、今度は自分たちが危ない。 そう感じたのであろう。 しかも、そのゆっくりの中には、れいむの姉たちも混ざっていた。 ザグッ!!! ザグッザグッザグッザグッザグッザグッザグッ!!!! 「ちねぇぇえええ!!!ゆっくちできにゃいゆっくちはちねぇえええ!!!! 」 先頭切って、いじめていたまりさは、母れいむの右目に木の枝を突き刺した。 「ゆげぇぇええ!!!いじゃいいいぃいっぃいぃいい!!!!」 れいむの体に数え切れないくらいの木の枝が刺さっていた。 「おかあざんんん!!!!ゆっぐりぃいい!!!」 飾りのないれいむは体を弾ませながら、母れいむのところへ駆け寄った。 体中が裂け、餡子が物凄い勢いで漏れている母れいむ。 「おがあざんんんん!!!れいむがなおしてあげるねぇえ!!! ぺ~ろぺ~ろ」 れいむは泣きながら、母れいむの傷口を舐めた。 「やべろっぉぉおぉおおおお!!! ゆっぐりでぎないぃい!!!! おかざりのないゆっぐりばゆっぐりでぎないいぃい!!! でいぶのがらだがぁああああげがれるぅうぅううう!!!!」 が、そんなれいむに返ってきた言葉は無情だった。 ここまで献身的に接しても、母れいむはれいむのことを嫌っていた。 「じねぇえぇえええ!!!おまえばじねぇえええ!!! おまえのぜいでぇえええ!!!! おまえのぜいでぇえええええええ!!! ずべでおまえのぜいだぁぁぁあああああ!!!! じねぇええええええ!!!!! じねぇえええええ!!!!!!! じねぇえええええええええ!!!!!」 母れいむは睨み続けた。 その顔はゆっくりとはかけ離れていた。 まさに鬼。地獄を見てきたかのような修羅の形相。 そんな視線で飾りのないれいむを見てきた。 今まで、飾りのないれいむには、 無表情か作り笑いしかしてこなかった母れいむが初めて見せた感情。 それを見て、れいむは、初めて分かった。 自分は嫌われていたのだ。 生まれていた時から嫌われていたのだと。 飾りがないということだけで。 それが分かった瞬間、れいむは呆然とした。 自分が信じてきたものは・・・。 すべて妄想だった。適わぬ夢物語だった。 「おまえばぁぁぁぁあああ!!!! ゆっぐりじねぇぇっぇえぇぇえkぇrkfhkjrvんkmfcbsyhねrtvm」 バビュン!!!! 母れいむの頭が、怒りのあまり、 頭に餡子が溜まりすぎたため、爆発した。 辺り一面に黒い餡子が飛び散る。 体に刺さった無数の木の枝より、 飾りのないれいむに体を舐められたことの方が、 母れいむにとって、耐え難い苦痛だったのだ。 「で、で、で、でぃぶうぶぅうぅううぅ!!!! ゆんやぁぁあああああ!!! ゆっぐりでぎないぃいいぃ!!!! もうやだぁあああ!!!おうちがえるよぉお!!!」 最愛の妻の憤死を目の当たりにし、 体中から、いろんな液体を分泌させて、 体をジタバタともがく父まりさ。 母れいむの残骸から、餡子が止め処なく流れていくと、 小さい赤いリボンが出てきた。 れいむが生まれる前に母れいむのまむまむに残してきたものである。 呆然としているれいむだったが、何気なく、リボンをすくい上げ、 頭にリボンを置いた。 「え!?で、で、でいぶなの・・・おまえ・・・でいぶだっだの・・・」 父まりさからそんな言葉が出てきた。 父まりさだけでなかった。 「あれはまりしゃのいもうちょなのじぇ!!!」 「どぼぢでれいみゅがあんにゃちょこりょにいりゅのぉおぉお!!!」 「ゆんやぁああああ!!!!おきゃじゃりのにゃいゆっくちはれいみゅぢゃったにゃんちぇ!!!」 「しょんにゃ!!!まりしゃたちはいもうちょをいじめちぇいちゃの!!!!」 れいむの姉たちも、信じられないと言った顔をしていた。 彼らだけではない。 ドスとぱちゅりーを除く、すべてのゆっくりが唖然としていた。 群れのゆっくりたちは、飾りのないれいむのことを、 ゆっくりできないゆっくりとしか思ってなかった。 決して、飾りのないれいむであると認識していなかったのだ。 そして、れいむもまた、気づいてしまった。 今までドスとぱちゅりー以外から、れいむの名前を呼んで話をしていないことに。 「みんな!!!いいかげんにして!!! れいむはれいむでしょ!!! なんどいったらわかるの!!!!」 ドスは叫んでいた。 飾りがなくてもどう見てもれいむはれいむではないかと。 「むきゅ・・・」 ぱちゅりーは何か哀しそうに群れのゆっくりを見つめていた。 ぱちゅりーは他のゆっくりとは違い、知能はドスに近い。 だから、飾りのないれいむをれいむだと認識していたが、 群れのゆっくりたちが、ここまで、飾りがないとどの種類のゆっくりかも、 理解できないとは・・・と情けないと思っていた。 実は、ドスとぱちゅりーは、群れのゆっくりたちに、 何度も飾りのないれいむはれいむだということを教えていたが、 今に至っても、誰一人、認識していなかったのだ。 そして、飾りをつけた瞬間、みな誰もが、理解した。 「そんなに・・・そんなに・・・ おかざりさんがないと・・・ れいむのことを・・・ れいむだってりかいしてくれないんだね・・・ れいむは・・・ なんども・・・なんども・・・ じぶんのなまえをいったのに・・・ もういいよ・・・ れいむはゆっくりりかいしたよ・・・ れいむはもう・・・」 下を向いたまま、れいむは喋っていた。 そして、頭につけていたリボンをお下げで掴み、 それを地面に叩き付けた。 「ゆっくりりかいしたよぉぉおぉ!!! みんなからきらわれてたんだねぇえええ!!! みんなれいむのことがだいきらいなんだねぇえええ!!!! おりぼんさんがないだけでぇえええ!!!! どぼぢでそこまでれいむのことをきらうのぉぉおぉ!!! れいむはれいむなんだよぉぉお!!! どぼぢでわがらないのぉぉぉおおおぉ!!!!!!」 泣き叫ぶれいむの声が、森に響き渡る。 「ドス・・・ぱちゅりー・・・ れいむはでていくよ・・・ みんなからきらわれてるから・・・ でていくよ・・・」 ドスとぱちゅりーは困った顔していたが、何も言えなかった。 言いたくても言えなかった。 恐らく、れいむにとって、この群れでの生活は、 もう無理だとわかったから。 例え、群れのゆっくりたちが、このリボンをつけて、れいむだと認識したとしても、 れいむの受けた心の傷はもう癒せなかったから。 「あ、あ、・・・。れいむ・・・。」 ドスが言葉を詰まらせながら、れいむの名を呼ぶと、 「みんな・・・ゆっくりしていってね」 飾りのないれいむは、そういい残し、 ピョンピョンと飛び跳ねて、森の奥深くへ行ってしまった。 れいむは、泣きながら走っていた。 すべてを忘れるために、この故郷での出来事を忘れるために、 ゆんゆんと泣きながら、後ろから聞こえてくる父まりさの悲鳴を聞きながら、 ただひたすら走り去っていった。 続く。 あとがき 後半、駆け足過ぎた? 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 挿絵 byM1 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る お飾りのないれいむ美人じゃん!!れいむをいじめなければこうならなかったのに・・・ 群れのみんなも、いじめのしかたを、教えなければこうならなかったのに・・・・ 死んで苦しんで地獄にいってれいむに、見捨てられればいいのに・・・ -- 2016-04-05 21 52 50 ↓ゲスの群れとか攻めて来そうだな -- 2016-02-16 22 30 50 ドスとパチュリーとお飾りのないゆっくりで 群れを作るべきだ -- 2014-12-16 16 10 15 障害者には2通りあるんだ、まずは障害を持っているが自分に出来る事を頑張ろうとする純真な奴 もう一つは障害者であることを盾にするドス黒い社会の障害者の二通りだ -- 2012-12-17 19 39 11 ↓↓↓毎日のように、「不特定生物」によって自滅に近い惨死を遂げてる、 ひ弱で無力で、自分をむしろ害するような中途半端な知能しかない饅頭に、そんな高等な機能がついている訳がないと思うんだが……。 存在自体が道化にすぎないゆっくりが、その生態からしていかに愚かで性悪かが具現しただけの特徴だと思う。 -- 2012-09-02 00 03 12 ↓何その大怪獣決戦wwwもちろんドスとパチュリーは新たな群れを作りいなくなる、いなくなる直前きっと糞饅頭どもはドス何ていなくても平気だよだからお飾りがないゆっくりをゆっくり出来るゆっくりといってるバカなドスはさっさとでていってのたれしぬんだじぇとか言ってるに違いない -- 2012-07-06 17 49 57 このあとこの群れはれいぱーちゃんや糞豚饅頭やらキチガイの人たちがランチキ騒いで ぜんっめつ!したとさ!お~しまいっ! -- 2012-05-19 01 45 57 ↓↓飾りのないゆっくり=障害を背負った方々(←ごめんなさい) ドラマやらなんやらで何かと障害者って周りから冷たい目で見られてるよな? 飾りのないれいむも似たようなもの。 飾りが1匹1匹を判別する手段にあるなら、ゆっくりに扮した不特定生物によって絶滅を回避するための防衛手段じゃないかな?顔で識別するなら、飾りの有無関係なく識別するからさっきもいったように不特定生物に絶滅しかねないからね。 じゃあ、飾りまで似せてあったら? ゆっくり特有の材質で作られるだろうな、タンパク質でもなく、本物の布でも作られてない、なんかだと思う。 -- 2011-12-30 02 57 39 ドスはこの群れ滅ぼしてパチュリー・飾りの無かったれいむと新しい群れを作りに行くべき むしろこの群れ全員惨殺希望 -- 2010-09-27 16 00 10 どうしようもない無能ドスだな 飾りの無いゆっくりはゆっくり出来ないという当たり前の事を 考慮しないから群れに歪みが生じているのに -- 2010-09-07 03 02 39 被害者面する屑共ほど腹が立つものもなかなかないな 飾りの件も虐めの件もテメエらが加害者側の癖に -- 2010-08-26 20 26 00 やだ・・このドスカッコいい・・ -- 2010-06-04 03 17 23
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「ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転/コメントログ」 飾りの有無なんて些細過ぎる違い。れいむ種が悪い結果しか呼ばないことに変わりはない。さすが屑中の屑。 -- 2010-08-26 23 14 09 冒頭で勝手なことほざいてるまりさって結局自分が悪いなんてこれっぽっちも思ってないじゃねえか たとえ許してもすぐにコロっと忘れて人間が全部悪いことにしてまた畑荒らしするだろうな。やっぱ問答無用で潰すしかねえ -- 2010-09-02 17 36 52 他のゆっくりは何も感じずに害虫として潰してたのに 死にかけた虫を見て急に助けようと思うんだな このジジイは分裂症ですか? -- 2010-09-07 03 37 18 ↓人間の心はそれほど一貫性や無矛盾性を持っていない もう少し自分をよく見つめ直してみればいい -- 2010-10-31 18 42 20 ↓↓ゲームとかネットばっかで人間の生の反応に触れてないからそんな単純な考え方しかできないんだよ。 -- 2011-01-30 13 59 06 ↓↓↓ああ、何十年もヒキニートやってるから分裂病が統合失調症に改称されたことも知らないんだね! はやく仕事をみつけてね! -- 2011-01-30 15 04 41 このゆっくりは「飾りをつけると近くの老人をひき殺す」というジンクスでもあるのか? もうなんかミタさんみたい -- 2011-12-30 02 37 44 飼い犬は可愛く思う、汚い野良犬が家の周りを汚していると殺意しか芽生えない -- 2012-12-17 19 47 09 ↓↓↓↓↓その意見で考えるとお前はシラス1パック250円なのに対してマグロ1尾100万円(マグロ の値段は正確には分からないけど)に疑問を持つ筈だが。 -- 2016-02-16 23 04 39
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飾りの価値は 起 21KB ※俺設定 ※東方オリジナルの設定をほとんど無視します ※4回に分けます 飾りの価値は 起 森の奥深く・・・。 大規模な野生ゆっくりの群れがあった。 彼らが住んでいる「ゆっくりぷれいす」と名づけられた集落は、 山菜や木の実、キノコなど、野生ゆっくりが主に主食にしている自然の植物が豊富にあり、 蝶々やバッタなど野生ゆっくりがよく食す昆虫たちもたくさんいた。 そこは、ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための「ゆっくりぷれいす」であった。 その群れの中のとある巣の中にて・・・。 れいむとまりさの番がいた。 れいむは胎生にんっしんしており、 今にも生まれそうであった。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!!」 「でいぶぅうぅう!!!ゆっぐりぃいい!! ゆっぐりぃいい!!!あがじゃんうんでぇねえええ!!!」 苦痛のあまり、歯茎を剥き出しにして産気づいているれいむと、 嬉しさのあまり、涙を垂れ流しながら必死に応援するまりさ。 れいむのまむまむは、ゆっくりと開いていき、 ポン!!! という音と同時に、 「ゆふぅ~!!!」 と顔を赤らめて、気持ちよさそうに出産するれいむ。 ゆっくりの胎生にんっしんの場合、出産にすっきりの絶頂時と同等の 快感を得られると言われている。 地面に投げ出されたれいむの子供は、 ピンボールくらいの大きさをしたれいむだった。 れいむは地面をコロコロと転がっていき、 自然に回転が止まると、親のれいむとまりさの方を向き、 ニッコリと笑って、 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 と、舌足らずな挨拶を行なった。 「「ゆっくりしていってねぇええええ!!!!!」」 れいむとまりさは感動のあまり、笑顔で泣きながら、 赤れいむに挨拶した。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!! ま゛だま゛だう゛ばれ゛る゛っ!!!!」 再び、れいむは歯茎を剥き出しにして産気づく。 その後、リズムよく ポン!!! 「ゆふぅ~!!!」 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 「「ゆっくりしていってねぇええええ!!!!!」」 という流れが3回ほどあった。 赤れいむと赤まりさが2匹ずつ、そこには生まれていた。 「う゛・・・う゛・・・う゛ばれ゛る゛っ!!!! づ・・・づぎでざい゛ご・・・だよ゛!!!!」 唇を大きく開き、これ以上にないくらい歯茎を露出し、 下手すればそのまま皮がツルンと取れそうなくらい、 産気づくれいむ。 「でいぶぅうう!!!がんばっでぇえええ!!!!」 れいむの体を心配し、舌を振り回すほどの応援をするまりさ。 その時であった。 ポムっ!!! 何か鈍い音がした。 「ゆぶっ!!!いだいっ!!!!」 出産する度に悦を味わっていたが、 この時ばかりは違った。 鈍い痛みがれいむのまむまむに走った。 れいむのまむまむから餡子が流れていた。 ブチブチと音を立てながら、徐々に餡子が漏れて行くれいむ。 「いだいっ!!!いだいっ!!!いだいよっ!!!」 出産前に見せた歯茎を剥き出しにして苦しんだ姿を再び見せたれいむ。 体中から汗を出し、必死でその痛みに耐えている。 れいむの苦しむ表情を見て、狼狽するまりさ。 どうして、こんなにれいむは苦しんでいるんだ!? 赤ちゃんを産むときはすごく気持ちよさそうだったのに!? れいむのまむまむから餡子さんが漏れてる!!! どうすればいいんだ!?まりさは分からない!! どうすればいいかわからない!!! そんなことをよそに、 れいむのまむまむから飛び出た赤ゆっくりがコロコロと 回っていき、次第に速度が遅くなっていった。 赤ゆっくりはれいむであった。 赤れいむは、先に生まれてきたゆっくりと同様、 愛らしい微笑を浮かべて、 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!!」 と、れいむとまりさ、そして、他の赤ゆっくりたちに挨拶をした。 れいむとまりさ、他の赤ゆっくりたちは、顔が固まっていた。 何か見てはいけない何かを見てしまったかのようなその表情。 みな、目が点になり、口を半開きにして、ただただ、このれいむを見つめていた。 先に生まれた赤まりさの1匹が、この赤れいむに向けて、 物凄い表情で睨み付けながら、ギリギリを歯軋りをして、 「ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちし」 何か口走った矢先、 「ゆっくり・・・して・・・い・・・て・・ね・・・」 と、まりさがたどたどしく、そして、よそよそしく、挨拶をした。 何か社交辞令が苦手な人が、 額に汗をかきながら見せるバツが悪そうな愛想笑いをしながら、 まりさは、 「ゆふ・・・ゆふふふ・・・」 と、生まれてきた赤れいむの視線を横に逸らしていた。 先ほど口走った赤まりさはずっと睨んでいる。 それだけでなく、次第に赤ゆっくり全員がれいむを睨み出した。 れいむは不思議がった。 どうして、れいむの姉たちは、れいむのことを睨んでくるのか。 どうして、お父さんのまりさは、れいむのことをちゃんと見てくれないのか。 どうして、お母さんのれいむは、あんなに苦しそうに痛がっていて、 生まれたばかりのれいむに挨拶をしてくれないのか。 このれいむの頭にはあるべきものがなかった。 そう。れいむ種特有のリボン。 これがなかった。 恐らく、出産時に、母れいむのまむまむにひっかかったのであろう。 そのため、母れいむは5度の出産で緩んでいたまむまむにリボンが引っかかった結果、 まむまむが裂けてしまい、餡子を流出してしまったのだ。 それから数日後・・・。 群れで医者をやっているぱちゅりーの治療によって、 母れいむの一命は取り留めた。 しかし、母れいむのまむまむは裂けてしまったため、二度とにんっしん出来ない体になってしまった。 れいむは呆然としていた。 今回、初めて出産し、念願の子供たちが生まれてきた。 れいむの夢は大家族を作ることであった。 いっぱいいっぱい、数え切れないほど子供たちを作り、 れいむとまりさの子供たちに囲まれて生活することを、常に考えていた。 なのに、れいむのまむまむが二度と使えなくなった。 「ゆぅ・・・。れいむのまむまむさんが・・・。」 れいむは虚ろな瞳で自身のまむまむを口惜しそうに見つめた。 す~りす~りタイプのにんっしんで、植物にんっしんをすれば、 まだまだ子供を作ることは可能である。 しかし、今のれいむにとって、植物にんっしんは非常にリスクの高い出産方法である。 胎生にんっしんの場合、ぺにぺにをまむまむに入れ、精子餡を射精することで、受精する。 そして、ゆっくりのまむまむにて、赤ゆっくりが成形されていく。 その際、ゆっくりの体内にある餡子を徐々にまむまむに移動していき、 長い時間をかけて、赤ゆっくりの栄養になっていく。 そのため、胎生にんっしんは、出産までおよそ1~1.5ヶ月という非常に長いにんっしん期間であるが、 母ゆっくりの体にも負担は少ない上、 母ゆっくりの体の中に赤ゆっくりがいるため、とてつもない衝撃が襲ってこない限り、 赤ゆっくりも安全であるというメリットがある。 植物にんっしんの場合、互いの肌をすり合わせる、通称「す~りす~り」で、 精子餡が皮に分泌されて、皮を通して、受精する。 その際、ゆっくりの頭上に枝ができ、 その枝に赤ゆっくりの実が連なってにんっしんするのである。 植物にんっしんは、体中の餡子で精子餡を受精されるため、 体の餡子をフルに使い、頭上に枝を作り、栄養を運んでいる。 そのため、受精後、即、にんっしんし、出産までに3日~1週間程度の短いにんっしん期間であるが、 その間、母ゆっくりの体に非常に負担は大きく、枝が外に露出しているため、 ちょっとの衝撃で枝が折れ、即、流産するケースが多い。 さらに、体中の餡子を使って受精するため、 受精のしすぎや、体力がない時にす~りす~りをした場合、未成熟な赤ゆっくり、子ゆっくりの場合、 枝がたくさん生え、黒ずんで栄養不足で死亡することが有名である。 特に、れいぱーありすが、手頃かつ感度がよいということで、す~りす~りを頻繁に使うため、 見る機会は非常に多いだろう。 す~りす~りによる植物にんっしんは健常なゆっくり向けのすっきりなのである。 この母れいむの場合、まむまむを傷つけた際、大量の餡子を流出してしまい、 その餡子を取り戻すのに、しばらく時間が掛るだろう。 ゆっくりの体質にて、一番傷ついている箇所を治癒するため、 仮に餡子を取り戻したとしても、まむまむの傷を癒すのに力が入ってしまうのである。 体の餡子は弱っている部分に一番栄養を運んでしまい、 使えなくなったまむまむに過剰に栄養が行くため、見た目上、健康そうでも所々に障害があれば、 体力は相当減少しているのである。 そのため、れいむはす~りす~りをすると命の危険があるのである。 さらに、母れいむのまむまむに引っかかっていたリボンはまむまむの奥に入り込んでしまったため、 取り出すことは出来なかった。 だから、このれいむは、生まれた時から飾りがないれいむであった。 ゆっくりにとって、飾りとは命の次、いや、命と同等といっても過言ではない。 ゆっくりは互いを識別する時、飾りで識別をする。 人間から見れば、全く同じれいむであっても、 ゆっくりから見れば、飾りを見て、れいむの識別を行なえる。 飾りさえあれば、どのれいむなのかというのがすぐにわかる。 そして、飾りがないゆっくりは、識別を行なえないため、ゆっくり出来ないゆっくりとされ、 侮蔑の対象であり、いずれ自分たちを襲ってくる敵と思う傾向がある。 この性質は、遺伝子レベルにまで到達しており、生まれてきたばかりの赤ゆっくりでさえ、 飾りの有無は、認識が可能なのである。 そのため、れいむの姉たちは、飾りのないれいむを見て、それが自分たちの妹だと認識せず、 ゆっくり出来ないゆっくりを排除しようとした。 そのため、赤まりさは、 「ゆっくりできないゆっくりはゆっくりしね!!!」 と言い掛けたのであった。 しかし、父まりさが赤まりさが飾りのないれいむを見て、そう言い切る前に、 他人行儀な挨拶で赤まりさの罵声を遮ったのである。 父まりさとて、ゆっくりである。 飾りのないれいむを見て、 ゆっくり出来ないゆっくりと罵り、飾りのないれいむを殺そうとする行為は、 別におかしなことではない。 むしろ、ゆっくりにとって、それはよくある出来事である。 飾りのない子供が生まれて、それを自分の子供だと認識できずに殺す。 それは特別なことではない。 しかし、なぜ、父まりさはそれをせず、困った表情で、れいむを見ようともしなかったのか。 話せば、長くなるが、これには理由があった。 この群れの長はドスまりさ。 このドスまりさ、なかなか聡明であり、 この恵まれた土地という好条件も重なって、 数年に分かり、ゆっくりたちを管理してきた。 だが、最近、豊富だった食料も段々と減っていき、 食料を維持するために、ドスまりさは、群れのゆっくりたちに、 む~しゃむ~しゃ制限、すっきり制限をするようにしたのである。 しかし、ゆっくりにとって、む~しゃむ~しゃ、 つまり、食事は、生きるための行為以外にも、ゆっくり出来る行為であり、 満腹になるまで食べるのがゆっくり出来ることであり、 食事を我慢するなど、ゆっくり出来ないことであった。 さらに、すっきりは、成体ゆっくりの楽しみであり、 自分の餡子を後世に残したいという本能の他に、 「赤ゆっくりや子ゆっくりはゆっくり出来るモノ」というゆっくり独自の信仰があり、 子供たちを作るという行為は非常にゆっくり出来るものとされている。 そのため、ドスまりさがいくら、制限を強いても、 違反するゆっくりが後に耐えなかった。 そのため、ドスまりさは違反したゆっくりにはそれ相当のペナルティを与え、 さらに繰り返すようであれば、死刑にすることもあった。 れいむとまりさは、すっきり制限をしている中、 ドスに必死に頼み込み、ちゃんとゆっくりしたゆっくりに育てるという誓いをして、 ドスもしぶしぶ折れ、すっきりの許可を得て、 この度、念願のすっきりを行ない、初のにんっしん、そして出産ということになった。 そして、生まれたこの飾りのないれいむ。 本能的に、こんなゆっくり出来ないゆっくりは、殺してしまいたいが、 殺せないのは、ゆっくりにもゆっくりなりの倫理観というものがあるからである。 ゆっくりにとって、ゆっくり殺しは禁忌であり、 特に親殺し、子殺しなど、一族間での殺害は、 最もゆっくり出来ない行為であるとされている。 このゆっくりの倫理観は、本能とは違い、生まれた時には、理解できていないのである。 そのため、生まれてきた子供たちに、親ゆっくりは、これらを教えるのである。 先ほどの赤まりさが、飾りのないれいむに向かって、死ねといったのは、このためである。 生まれたばかりだから、本能のまま口走ったのである。 例外として、 冬眠に失敗したゆっくりの家族が、生き残るために、子が親を食べる行為、 または、ゆっくり出来ない行為をするゲスゆっくりから身を守るための殺害は、 一部認められているが、基本的には、 ゆっくりがゆっくりを殺すという行為はゆっくり出来ない行為とされている。 俗に見られる自己中心的なゲスゆっくりたちのほとんどが、 親にこういうことを教わっておらず、自身の本能の赴くままに生きているのである。 自身の子供であっても、飾りがないだけで殺してしまうのは、こういう理由があるからだ。 しかし、いくら倫理観を持っているゆっくりとて、 飾りのないゆっくりを見て、いい感情を抱かないのは確かである。 父まりさがバツが悪そうにしていたのは、まさかれいむから、 ゆっくり出来ないゆっくりが生まれてくるとは思っても見なかったのであろう。 この群れのドスは、 ゆっくり殺しをしたゆっくりは問答無用で死刑にするのである。 群れの秩序を守るため、禁忌であるゆっくり殺しをするのは、 矛盾しているかもしれないが、ゆっくり出来ないゆっくりから身を守るためだ。 ドスに必死にお願いして、無理矢理、すっきりした結果、 飾りのないゆっくり出来ないゆっくりが生まれてしまった。 そして、感情に任せて殺してしまったら、 それこそ、父まりさと母れいむがゆっくり出来ないゆっくりとされて、 死刑にされてしまう。 そう思ったまりさは、この飾りのないれいむを、 リボンがないから自身の子供だと、認識出来てはいないが、 れいむから生まれきたから、恐らく自分たちの子供なんだろうと思い、 しぶしぶ挨拶したというところだ。 しばらくして、時が経った。 母れいむは、体調を戻し、元気になった。 そして、父まりさが狩りに出かけた後、群れに自分たちの子供を紹介した。 「ゆへん!!これがれいむとまりさのかわいいかわいいおちびちゃんたちだよ!!! ゆっくりしていってね!!!」 母れいむが下腹部を前に突き出し、自信満々に子供たちを紹介する。 「「「「ゆっ!!きゃわいくちぇごみぇんにぇ!!! ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」」 4匹の赤れいむと赤まりさのが、満面の笑みで微笑む。 「ゆゆ~ん☆かわいいかわいいおちびちゃんだねぇ!!!」 「なかなかとはいはなおとびちゃんだちだわ!!!」 「かわいいおちびちゃんたちだねぇ!!わかるよー!!!」 「かわいいおちびちゃんたちなんだぜ!!!」 と、喜ぶ群れのゆっくりたち。 それもそのはずである。 ドスがすっきり制限を強いてから、しばらくの間、 赤ゆっくりは生まれていないのである。 久々のニューフェイスに感動し、ゆーゆーと盛り上がる群れのゆっくりたち。 そんな中、唯一浮かない顔をしているのが、飾りのないれいむである。 「ゆぅ・・・れいみゅもみんにゃとゆっくちちちゃいよ・・・」 他の4匹は、群れのアイドルとして、扱われているが、 飾りのないれいむだけ、誰も見ようともしない。 それどころか、姉たちからひどい扱いを受ける飾りのないれいむ。 「うりゅしゃいのじぇ!!!おりびょんしゃんのにゃいゆっくちはゆっくちちね!!!」 「おい!!!おかじゃりしゃんのにゃいゆっくち!!!にゃんでおみゃえはきょきょにいりゅにょ!!!」 「しょうだよ!!!きょきょはれいみゅたちのゆっくちぷれいしゅにゃんだよ!!! しょんにゃこちょもしりゃないなんちぇ、ばきゃなの?しにゅの?」 ゆっくちできにゃいゆっくちはゆっくちぷれいしゅきゃらでちぇいけ!!!」 飾りがないから妹だと認識できない赤ゆっくりたち。 それを見た群れのゆっくりたちは・・・。 「お、お、おちびちゃんたち・・・。 あんまりゆっくりできないことばはつかわないようが・・・。いいよ・・・。」 「そ、そ、そうだよ・・・。もっとゆっくりしよ・・・ねぇ・・・。」 「そ、そ、そうよ・・・。とかいはは・・・。ゆっくりするものよ・・・。」 何かよそよそしいゆっくりたち。 誰もが飾りのないれいむを見ようとしない。 そして、母れいむですら、 「・・・」 飾りのないれいむをまるでそこにいないかのように、ひたすら無言で無視していた。 その表情は喜怒哀楽のいずれでもない、まさに無表情。何も感じていないといったところだ。 「どぼぢでしょんにゃこちょいうのぉおぉおお!!!!」 「きょのゆっくちできにゃいゆっくちがわりゅいんでしょ!!!」 「しょうだよ!!!このゆっくちできにゃいゆっくちがわりゅいんだよ!!! ゆっくちりちゃいしちぇね!!!」 「ゆぎゃぁあ!!!まりしゃはにゃんだきゃおこっちゃのじぇ!!! このゆっくちできにゃいゆっくちをせーしゃいすりゅのじぇ!!」 さらに冗長する赤ゆっくりたち。 「ゆんあああああ!!!れいみゅはみんにゃといっちょににゃきゃよきゅちちゃいよぉお!!!」 ついにゆんゆんと泣き出した飾りのないれいむ。 「うるしゃいのじぇ!!!これじぇもくりゃうのじぇ!!!」 赤まりさは飾りのないれいむにしーしーをかけ始めた。 「ゆげぇええ!!!くちゃいぃいい!!!やめちぇぇええ!!!」 飾りのないれいむの顔に、赤まりさのしーしが直撃した。 飾りのないれいむは下腹部をクネクネしながら、逃げようとする。 「ゆゆん!!くじゅがせーしゃいされちぇるよ!!!」 「しょうだ!!!れいみゅたちもせーしゃいしゅるよ!!!」 「うん!!!みんにゃでせーしゃいすりゅよ!!!」 「「「ちゅ~ぱ~ち~ち~たいみゅ~!!! はじまりゅよ!!!!」」」 赤ゆっくりたちは、4匹で飾りのないれいむを囲み、四方からしーしーをかけ出した。 「「「「ちゅっきりぃいいぃい!!!!」」」」 厭らしそうな顔をして、満足している表情の赤ゆっくりたち。 「ゆびぃいい!!!くちゃいよぉおお!!! ゆんやぁああ!!!!たしゅけちぇえぇええ!!!!!! おきゃあしゃんんん!!!おきゃあしゃんんん!!!」 しーしー塗れになりながら、必死で母親に助けを呼ぶ飾りのないれいむ。 「・・・」 しかし、そんな声を聞いても助けようともしない母れいむ。 無言。しーし塗れになっている飾りのないれいむを見つめて何もしない。 「にゃにいっちぇるのじぇ!!!おきゃあしゃんはまりしゃたちのおきゃあしゃんなのじぇ!!!」 「しょうだよ!!!おきゃあしゃんはおみゃえみちゃいなゆっくちしちぇいないゆっくちなんきゃ、 うみゅわけにゃいでしょ!!!」 「ちーちーまみりぇでくちぇいよ!!!!」 「お~あわりぇあわりぇ!!!!」 「やめなさい!!!!」 その時、大きな怒鳴り声が聞こえた。 この群れのドスまりさである。 「おちびちゃんたち!!!どうして、れいむをいじめるの!!! みんなのいもうとでしょ!!!なかよくしないとだめでしょ!!!」 ドスまりさは、他のゆっくりと違い、飾りがないからといって、認識できないことはない。 飾りがないだけで、この飾りのないれいむは、れいむであることを分かっているのである。 「むきゅ!!!そうよ!!!いじめなんてゆっくりできないわ!!!」 ドスの隣にいる参謀のぱちゅりーも言った。 このぱちゅりーは群れの参謀でもあり、医者でもある。 れいむのまむまむを治療したのもこのぱちゅりーである。 「それにみんな!!!どうして、おちびちゃんたちが、れいむをいじめているのに、 だまっているの!!!おちびちゃんをちゅういしないなんて、どういうことなの!!!」 群れのゆっくりたちにも怒鳴ったドス。 「いやぁ・・・ちゅういはしたんだけどね・・・」 「そう・・・ちゅういはしたわ・・・いじめなんてとかいはじゃ・・・ないし・・・」 「お、おちびちゃんたちが・・・いうこと・・・きいてくれなかったんだよ・・・」 群れのゆっくりたちは、みな、ボソボソと呟きながら反論する。 みな、ドスの目を見ようとせず、視線を斜め上に向き、目を逸らす。 「みんな、おとななんだから!!!おちびちゃんたちに、 やっていいこととわるいことをおしえないといけないでしょ!!! そんなこともわからないなんて!!!!」 目を真っ赤にして怒るドス。 今にも襲ってきそうな勢いで群れのゆっくりに、 その大きな体で歩み寄っていく。 「「「ゆぅ~~~~!!!!ご、ご、ごめんなさいぃいい!!!!」」」 群れのゆっくりたちは、みな体をすくませて、ビクビクと震えていた。 そして、ドスは母れいむの方へ振り向いた。 「れいむ!!!あなた!!!どういうつもりなの!!! おちびちゃんたちをとめなかったなんて!!!」 ドスは母れいむを睨みつけた。 「ゆっ!ゆっくりごめんなさい!!!れいむ、かんがえごとしてたよ!!! あ、ごめんねぇ~~~!!!おかあさん、きがつかなったよぉ!!! こんどから、ちゃんときをつけるから、ゆっくりゆるしてね!!! おちびちゃん☆」 今までの無言の無表情が嘘のように、饒舌に話出したれいむ。 飾りのないれいむに向かい、微笑みながら、左目を閉じ、ウインクする。 「ゆぅ・・・おきゃあしゃん・・・ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」 飾りのないれいむは、少し微笑んだ。 「にゃにいっちぇるの!!!おみゃえにゃんきゃ!!!」 「やめりゅのじぇ!!!!」 赤れいむが飾りのないれいむに叫ぼうとしたら、 赤まりさが叫んだ。 「どしゅ!!!まりしゃがわるかっちゃのじぇ!!! ゆっくちごみぇんにゃしゃい!!!」 赤まりさは、ドスの方へペコリと頭を下げた。 「どすにあやまるのはまちがってるよ!!! れいむにあやまりなさい!!!」 ドスは赤まりさに言った。 赤まりさは、ドスに背を向け、飾りのないれいむの方へ向き、 ペコリと頭を下げた。 「ゆっくちごみぇんにゃしゃい!!!」 しかし、顔を上げた瞬間、赤まりさの顔は、 いかにも悪人顔と言った表情である。 それを見た、残りの赤ゆっくりたちも、同様にドスに背を向けて、 飾りのないれいむに謝り出した。 当然、最初に謝った赤まりさと全く同じ表情で・・・。 その表情を見た飾りのないれいむは、 ゾッとし、顔が真っ青になり、体を後ろに仰け反った。 「さあ、おちびちゃんたち!!! おとうさんがおうちでごはんさんをもってかえってきてると、 おもうから、ゆっくりおうちへかえるよ!!!」 母れいむは笑顔で赤ゆっくりたちに話しかける。 「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」」」 と、母れいむと赤ゆっくり4匹たちは、 しーしー塗れの飾りのないれいむだけは、 その場に取り残して、ゆっゆっと飛び跳ねて、巣に戻っていった。 「そ、そ、それじゃあ・・・れいむたちも・・・」 「そうね・・・い、いつまでもここにいるのはいなかものよ・・・」 「おうちにかえるんだね・・・わ、わかるよ・・・」 群れのゆっくりたちも、みな、せかせかと、逃げるように散っていった。 「むきゅ!!!まちなさい!!!」 ぱちゅりーは、叫んだ。 お下げを地面に叩きつけながら、むきゅむきゅと叫んだ。 「れいむ・・・。だいじょうぶかい?」 ドスはやさしく微笑みながら、飾りのないれいむに問いかえる。 「ゆぅ・・・どしゅ・・・たしゅけちぇくりぇちぇ・・・ありぎゃとう・・・」 飾りのないれいむはモジモジしながら、ドスへ感謝の言葉を言った。 「れいむ!こんど、みんなにいじめられたら、どすにすぐいってきてね!!! どすがゆっくりできないれいむとおちびちゃんたちをおこってあげるから!!!」 「ゆぅ・・・どしゅ・・・おきゃあしゃんを・・・いじみぇないで・・・」 飾りのないれいむは目をウルウルさせながら、ドスを見上げた。 「おきゃあしゃんは・・・れいみゅの・・・ だいしゅきな・・・おきゃあしゃんだよ・・・ れいみゅ・・・いじわりゅすりゅ・・・ まりしゃたちは・・・きょわいけど・・・ おきゃあしゃんは・・・だいしゅきだよ・・・ だっちぇ・・・きょう・・・ おきゃあしゃん・・・はじみぇちぇ・・・ れいみゅをみちぇ・・・わりゃってくりぇちゃんだ・・・」 ドスはこのれいむを哀れだと思った。 飾りがないばかりに、母親から疎まれ、 姉たちからいじめられて、 それでもなお、母親を愛しているれいむを。 そして、母れいむはドスに怒られたくないから、 れいむに向けた作り笑いの笑顔が愛情と感じるれいむを。 「どしゅ・・・れいみゅ・・・みんにゃが・・・ だいしゅきだよ・・・」 と、言い残し、巣へ戻っていく。 ドスは、その後ろ姿を見て、 れいむに幸せなゆん生を歩めるように、 ゆっくりの神に心の中で祈っていた・・・。 続く。 あとがき 前半、設定凝り過ぎた。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 本来すぐ抹殺するのが飾りなしだからな、この群れはかなり善良な群れだな -- 2012-12-17 19 27 01 とりあえず飾りのないゆっくり以外のこいつらはブチコロ -- 2012-02-29 06 09 46 え?れいむ種ってゆっくりだったんだ。 俺はてっきり交通安全指導のダミー人形君みたいに、ネタがないときとかどの種を殺すか考えるのがめんどくさいときとかに、 適当に殺すためのネタなんだとばかりおもってたよ -- 2011-11-02 23 12 25 無駄に増えるだけが能の癖にそれすらまともに出来ないなんて流石はれいむ種、ゆっくり最大の汚点だな -- 2010-08-26 20 09 02