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「え……あれを撃つのか?」 機関銃に取り付いていた銃手は、そう思わずにはいられなかった。 ライランス軍は純白の軍服に身を包み、最前列と2列目の兵士は白銀の胸甲を付けている。 そして、連隊旗と鼓笛隊を先頭に綺麗な4列横隊を形成してゆっくりと行進して来る。 匍匐前進とか、散兵戦術とか、浸透戦術とか、そういうものとは無縁の進軍方法である。 歩兵というものは、当然身を低くしてじりじりとにじり寄って来るものだと思っていた。 (あれでは、狙ってくださいと言わんばかりではないか) マスケット銃と軽機関銃の有効射程距離の差は、数倍以上はある。 おそらく、敵は"まだ相手の射程内には居ない"と確信しているのだろう。 分隊長から射撃始めの号令がかかる。 (彼等はまだ射撃位置に付いていないのだろうが……許せ!) そう思いながら、機銃手は機関銃の引き金を引いた。 苛烈な十字砲火に、ライランス兵は一瞬何が起きたのかと狼狽する。が、それもすぐに終わる。 マスケット程度であれば跳ね返せるであろう胸甲も、7.62mmの軽機の前には全く意味を成さない。 最初の10秒で、敵の中隊と思われる横隊は全滅した。次の10秒で、隣の中隊を全滅させた。 何の手応えも無い“作業”の一環として敵兵数百名を打ち倒したのだ。 真っ白だったライランスの軍服は、今では真っ赤である。原形を留めていない軍服もある。 突然の事態に、ライランス軍の部隊は恐慌状態に陥った。 敵からの攻撃はまだ先だと思っていたところを突然銃撃されたのだ。それも凄まじい火力で。 我先にと逃げ出す兵士を、下士官と思われる人物が怒鳴りつけ督戦するが、そんなものは現実の前にかき消されてしまう。 完全に陣形を乱して逃げるライランス軍を、皇国軍部隊が追う。 砲兵隊が敵の退路を砲撃し、軽戦車部隊を先頭に歩兵隊が敵を狙撃していく。 「皆、逃げるな! 逃げる者は射殺する!」 そう言ってピストルを手にした士官も、皇国軍の銃撃の前に倒れた。 そんな中、まだ皇国軍の手が及んでいない中隊の中隊長は、突撃を命じた。 「ワルスフル連隊の仇討ちだ! 皆、続け!」 中隊は駆け足で皇国軍の野戦陣地に突撃する。 程なく、皇国軍陣地から反撃の銃砲撃があった。 (早い、早すぎる。この距離で射撃など!) 中隊の持つマスケットはレジシオン歩兵銃と呼ばれる小銃。 最新鋭でもないが、20年前の設計で手堅く、多くの連隊で採用されている。 その歩兵銃の有効射程は約半シウス(≒100m)。 だが、敵の小銃はその4倍の2シウスの距離で有効打を出している。 (銃の性能が違いすぎる! こんな遠距離で、なんでこんなに命中するんだ!) 銃の命中率というものは、もっとずっと低いはずだ。横隊一斉射撃で1%も命中すれば大成功だろう。 しかも、敵は銃に弾丸を装填する作業をせずに、何度も撃っている。連発銃だ。 こちらの射撃位置に付くまで、駆け足でもあと1分はかかる。 既に中隊の半数は刈り取られてしまっている。1分後には文字通り全滅しているだろう。 (何を考えている。士官である私が部隊の全滅を心配するなど!) 逃げ出そうとする者はいない。 逃げたら後ろから撃たれるだけだと解っているから、前に進むしか無いのだ。 敵に正面を向けていれば、胸甲で命が助かるかもしれないというかすかな望みを抱いている。 いや、前から撃たれた友軍の兵士も、敵の弾丸は胸甲を貫通しているから同じことだろうか? そんなことすら、考えている余裕も無い。 耳を劈く爆音に、中隊長も含めて頭がどうにかなりそうなのだ。 敵は連発式の歩兵銃に擲弾、それに炸裂弾を使っている。 何かの間違いかと思いたいが、不幸なことにこれは全て現実。 (あと、もう少しで射撃位置に付ける!) そう思った中隊長も、そこで数人の皇国軍兵士に狙撃されて息絶えた。 「ん、何だ? あいつら連隊旗に軍服括りつけて振ってるぞ」 「本当だ。だが、なんだ? 我々に何を伝えたい?」 突然、ライランス兵が取り始めた奇妙な行動に、皇国軍の攻撃の手は一瞬止まった。 「連隊旗を振っているんだから、つまり“我々はまだ戦う意思があるぞ!”って事を敵味方に告げているんじゃないか?」 「そうだな。確かにそうだ」 連隊旗を高々と振るということは、つまりはそういう事だと納得して射撃を続ける。 撃ち方止めの命令があるまで、銃を撃ち続けるのが機銃手の役目なのだから。 「慌ててるなぁ」 「そりゃあ、慌てるだろうさ。俺だって、機関銃の十字砲火に放り込まれたら……」 銃撃再開から30秒ほど経つと、ライランス軍の連隊旗手がたった一人で走ってきた。 武器は腰にぶら下げた剣以外は持っていなさそうであるが……にしても決死の行動だろう。 「何だ? アイツは、死にたいのか!?」 皆、そう思いつつも、誰も旗手を狙撃しない。 皇国軍は、この世界に来てから変わったことがある。 この世界の各国、各連隊が所有する見目麗しい様々な連隊旗に敬意を表して、 『連隊旗(旗手)は狙わない』という自主規制のようなものを、形成していた。 勿論、敵連隊が全滅した後にはその連隊旗を奪うことには変わりないのだが、 圧倒的に優勢な状況で敵連隊が撤退を開始したような場合、『追いかけて連隊旗を奪う』という選択肢を封印した。 戦果として連隊旗を奪った場合も、味方の連隊旗と同じく丁寧に扱い、それらは最終的に国防省所有となった。 転移以前の大正時代、陸軍の重鎮である某将軍が、 「連隊旗は軍人の魂そのものである。敵の連隊旗とはいえ、それを殊更に蹂躙し擅にする事は慎まねばならない」 というような発言をし、明治期の「やれ連隊旗を奪え!」的な空気を 幾分かマイルドにする事になったが、決定的ではなかった。 まあ、その後の欧州大戦(第一次世界大戦)では連隊旗は本部の奥底で、奪うどころの話ではなくなっていたが。 だが、この世界に転移して最初に目にした『敵の連隊旗』が「まるで錦の御旗のようだった」 と言われるほど『芸術的』で、多くの陸軍将兵を感動させてしまった。 こんなに素晴らしいものを、破いたり、穴を開けたり、燃やしたりしたら、 罰が当たるのではと本気で思わせるほど、それらの『芸術性』は高かった。 実際、それらの連隊旗は皇国の高名な西洋美術史家も唸るほどの凝り様で、 後に皇国各地の美術館、軍事博物館で『連隊旗の展覧会』が行われるほどだったのだ。 国防省陸軍局が、『連隊旗のデザインの改訂』まで検討するほど、この世界の連隊旗は皇国軍に衝撃を与えていた。 「皇国軍の方々!」 近づいてきた、ライランスの若い連隊旗手が大きな声を上げた。 「この旗と、連隊長の軍服が見えませんか!?」 そう、怒鳴りつけるような剣幕だ。 「連隊旗に軍服だ。それはわかる」 「では何故、攻撃を中止してくださらないのですか!」 ??????。 言わんとしている事が掴めない。 何故、連隊旗を振ったら攻撃を中止せねばならぬのか。 「あなた方は、野蛮人ですか!」 そう、言い放った。明らかに劣勢な側の軍隊の旗手の、あまりに大きな態度。 「な、野蛮人だと! 貴様……」 小銃小隊の上等兵が、軍刀を抜こうとした。 「まあ待て、田村上等兵」 「ち、中隊長……しかし野蛮人などと言われては!」 「黙っておけ!」 「はっ、失礼致しました!」 中隊長は、上等兵の前に出て旗手と直接話を始めた。 「この激しい銃撃の中を、たった一人で走ってきたあなたの勇気に、敬意を表します」 「ありがとうございます」 そう言いながらも、旗手は不満そうな顔を隠さない。 「残念なことに、我々はあなた方の文明に疎い。何故、攻撃を中止せねばならないのでしょう?」 「あなた方は、国際法も知らないのですか?」 「……はい。残念なことに」 「あなた、将校ですよね? それでよく今まで、戦争をしていられましたね!」 「…………」 「まあ良いでしょう。“軍旗に軍服をかざす”というのは、降伏の宣言です。よく覚えておいてください」 「……!!」 「軍旗を受け取ってください。それと、これは連隊長の帯剣です。これをあなた方の連隊長に渡してください」 「つまり、あなたの連隊は完全に降伏すると、そういう事なのですね?」 「そのための使者として、私が来ました。もう、私の連隊は死者か負傷者しかおりません。 これ以上戦っても、お互い得るものは無いでしょう」 「わかりました。では軍旗とサーベル、確かに我々の連隊長に届けます。 あなた方の連隊は、我々の捕虜という事になりますが、よろしいですね?」 「構いません。ただし、我々はあくまでも文明人としてあなた方の捕虜になります」 「私は下級将校に過ぎませんが、文明人として扱う事を約束しましょう。 連隊長や師団長にも、その事はよく説明させてもらいます」 この事実は皇国軍を大いに揺るがした。 『降伏の証は当然白旗』だと思っていた前提が崩れたのだから。 そうだ、我々は『別世界』に来たのだ。だったら降伏の証が『白旗』だと、何故決め付けられる? 何故、宣戦布告の時に確認しなかったのだろう? 『白旗』はあまりにも当たり前すぎて、誰も気が付かなかったのだろうか? 今までもそのために『降伏を宣言していた敵部隊を、全滅するまで撃ち殺していた』部隊が居た可能性は否定できない。 降伏した部隊を、一人残らず殺すまで攻撃を止めない……それでは『野蛮人』と言われても仕方が無い。 改めて、皇国はこの世界の法や文化風俗に疎いという事を思い知らされた事件だった。 『国際法』について慌てて研究が始まったのも、この事件がきっかけだった。
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某スレッドでのやり取りを保存してみます 3月分 民主党ですがMD破壊しても破片が降ってくるじゃん 小沢ですが 3/26~3/27 みんす党ですが小沢専用バーザム 調教される犬娘 オフ子 犬娘 民主党ですがリーサルウェポンです 3/28 調教される犬娘 オフ子 犬娘 民主党ですが探し物が見つかりません3/28 カイル シル子 ルキ 民主党ですがアイコクスキーです 3/28 やらない夫 式 フェイト 民主党ですがなぜこの時期に 3/29 ルキ オフ子 「ですが」は旅に出ました 3/29 水素 フェイト 民主党ですが党内の汚れを歯ブラシでゴシゴシ 3/29 カヲル オフ子 犬娘 民主党ですが、知事選の敗因は代表かも知んない 3/30 八相魔導 民主党ですが千葉知事選は関係ないです 3/31 八相魔導続き 連隊旗 教会 民主党ですが二階に捜査の手が伸びました シル子ひたすらシル子
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13R 連隊演習 (4) 夜の中を光が落ちてくる。 打ち上げられた星弾だ。しゅうしゅうと燃える音を立てながら、それは夜の野へ光を投げかける。 夜の中の軍勢をルキアニスはなんども見てきた。鑓を交えるほど近く、夜営陣堤のすぐ先に機装甲の戦列があり、その背後にはより小さなものらの戦列がある。ひとの作る戦列だ。落ちる光の中で、低く刃の列がきらめく。携えているのは鑓ではない。 その数もルキアニスの思っているよりずっと多かった。騎兵大隊の半分どころか、完全編成の歩兵一個連隊はいる。それが厚い戦列を成している。一糸乱れぬ戦列であったけれど、その投げかける影は何かおかしい。 「・・・・・・」 もどかしくそれが何か判らぬうちに、風水晶の魔法陣がきらめく。 『第13連隊演習本部より、第13連隊演習部隊へ。状況終了。繰り返す。状況終了』 命じられても、鑓先が交わっている今のようなときに、なかなか退くことなどできやしない。 けれど、相対する部隊の鑓先が一斉に動く。応じて身構えるより早く鑓先の列は振り上げられ、一列に夜空を指して動きを止める。一糸乱れぬ見事な動きだった。それは、戦闘態勢を解けとの命令が、あちらの戦列に下されたということだ。夜空を指す鑓の列は、つづいて整然と一段退く。機装甲の列はそろって一歩下がったのだ。 『第一中隊、立て鑓!』 ルキアニスたちにも命令が響く。中隊長のものだ。敵・・・・・・ではない、対抗部隊に負けるわけには行かない。いつものように息を合わせ、ルキアニスも鑓を立て、体の先へ沿わせる。その動きもまた部隊の錬度を示すものだ。 夜空を落ちてくる光はやがて燃え尽きて消えてゆく。光を浴びた目はそれが消えてもなかなか元へは戻らない。代わりに背後で火が焚かれ始める。状況が終了すれば、灯火も許されるようになる。というより、灯せと命じられたに違いない。 揺れる影が、夜営陣堤に揺れている。その先の機装甲の列は少しも揺れていなかった。どこの部隊だろうか。 機体は青の三だ。今、ルキアニスたちが乗っているのは少し系列の違う白の三だ。白の三の方が足は速いけれど、足を止めて殴りあえば青の三の方が強い。帝國正規軍機甲部隊の標準装備で、多くの部隊が持っている。機体からでは所属は判らない。 機体には番号や、部隊を示す略章が描かれているものだけれど、それらは知らぬものには読み解けぬようにしてある。中央の部隊にいただろうか。思い出せない。兵隊は何も知らず、命令のまま振る舞うしかない。 『第13連隊は、他連隊の連隊旗、ならびに先任の連隊長に敬意を表す。整列!』 夜営陣堤に、駆ける従卒らの影が揺れる。 機装甲はすでに戦列を成している。身じろぎもせず気を付けを保っていればいい。 やってきたのはどこの連隊だろう。ルキアニスは思っていた。 それもすぐにわかる。 『第13連隊!』 号令が、風水晶の魔法陣から光になってこぼれてくる。 『第8連隊連隊旗に敬ー礼!捧げ鑓!』 携えていた鑓を捧げの形に構える。そうしてから、ルキアニスは気付いた。 第8連隊。 若い番号を持つ連隊だけれど、中央にはまだその連隊はいなかった。いなかったけれど、すでにある。 魔族大公領に。魔族らの中より自ら願い、軍務についたものらの、選りすぐりにより作られた部隊として。 そう。 今ルキアニスが行う敬礼の先には、その魔族による連隊がある。 もちろんルキアニスは魔族のことなど知らない。魔族領から来たという小さな女給さんを見たり、小さな仕立て屋さんを見たりしたことがあるだけだ。ルキアニスの聞いた魔族は、人族に似た姿をしていても、人族とは見なされないものらであるということ。人族のみならず、森族闇族巌族らすべてを合わせた汎人族すべての最大の敵と見なされていたということ。壱千年前の帝國の起こりすら、彼ら魔族の大侵入に抗するがためだったということだ。副帝レイヒルフト陛下に下され、そして皇帝陛下に忠誠を捧げると聞く。 ルキアニスたちの敬礼の向こうで、魔族連隊が一斉に動いた。 揺れる炎の明かりの向こうで、刃の列がきらめく。 一糸乱れぬそれは、ルキアニスたち第13連隊の敬礼に対する答礼だった。 実は途中で、時系列に矛盾があるんじゃないかと思ったんだけど、ここまでやっちゃったんだからやるしかないということで一つ。 おそらくのちには、シル子部隊となる魔族部隊との最初の邂逅はきっと面白かろうとずっと思っていたんだけれど、僕の筆力が全然追いついていないw
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渡嘉敷島の惨劇は果して神話か―曽野綾子氏に反論する―3 太田良博 昭和四十八年七月十一日から同七月二十五日まで 琉球新報朝刊に連載 『太田良博著作集3』p175-179 目次 3 【引用者註】天皇の旗の下、敗残兵が強いた住民の死 「赤松氏には反省がないという言い方もあるが、軍人として過ちはおかしてないという赤松氏の発言にも妥当性がある」と、作者はいう。しかし、問題なのは、「軍服をぬいだ現在の彼」が二十数年をへて、なお「軍人としてまちがっていなかった」としかいえない貧弱な精神内容である。 日本の社会では、いま、どんな殺人魔でも死刑執行できない状態である。大久保清のような男でも死刑の判決をうけただけである。かかる社会事情の中で、戦争で死んだ行った 175 人たちを考えるとまことに気の毒である。妻に会いに行ったとか、降伏勧告をしたというだけで直ちに処刑された善良な人たちを考えるとき、悪い時代に生まれ合わせた人たちだったという気持ちぐらいは、処刑者として持てないだろうか。 ただ自己弁護する赤松――罰なくして罪を悟れない人間の弱さを痛感する。 一方、「反省を強いることのできるのは神だけだ」という作者と、他方では、陸軍刑法など引用して赤松をかばおうとする作者に矛盾を感ずる。 「沖縄のあらゆる問題を取り上げる場合の一つの根源的な不幸にでくわす筈である、それは、常に沖縄は正しく、本土は悪く、本土を少しでもよく言うものは、すなわち沖縄を裏切ったのだというまことに単純な理論である」と作者はいう。ここで作者が、赤松の問題を、本土対沖縄の関係でとらえている片鱗をのぞかせている(この点については、詳説をさける)。 グアム島で発見された元日本兵横井庄一氏を敗残兵と規定するのに誰も異論はないであろう。だが、赤松隊員と横井庄一氏とどうちがうのだろうか。ちがうところは、赤松隊員は、終戦の声をきくやいなや降伏したが、横井氏は二十八年間も頑張ったということだけである。沖縄戦がおわり、慶良間の一孤島で、米軍の目を避けてひそみ、無力化していた兵隊たちは、客観的にみれば敗残兵である。 176 米軍は、三月二十九日(昭和二十年)に、渡嘉敷島確保宣言をなし、同三十一日には慶良間列島全域の占領宣言をおこなっている。 これは作戦上、重大な意味をもつ。米軍が沖縄本島に上陸したのは四月一日で、本島の占領宣言を行ったのは、軍司令官が摩文仁で自決し、事実上、第三十二軍が潰滅した六月二十二日である。その後の作戦を米軍では、「敗残兵掃討作戦」としている。自国軍隊が主観的に自らを敗残兵とすることはまれで、敗残兵を規定するのは敵国軍隊による客観的視点においてである。 米軍の沖縄本島上陸前に米軍は慶良間占領を宣言しているから、慶良間列島は、沖縄本島戦開戦前に、すでに沖縄本島における戦争終結の状態と同様の状態になっていたわけで、その状態が終戦まで続いたわけである。この事実は弁解の余地がないとおもわれる。『ある神話の背景』の中の知念少尉の証言に、「連隊旗をもって」云々というのがある。チャンとした軍隊だったことを誇示する言葉である。連隊旗は「軍旗」の俗名である。歩兵と騎兵の連隊にしかない軍旗、ふつう師団以上の大部隊の重要作戦とともに戦地におもむく軍旗が、大隊の形であっても兵力から言えば中隊ていどの、しかも船舶隊配下の小部隊にあったのだろうか。また、先任士官梅沢少佐の第一戦隊ではなく、序列最下位の赤松戦隊が軍旗をもっていたというのもうなづけない。 177 日本の軍旗は「明治天皇の分身」ともいわれ、「天皇の象徴」ともいわれるもので、天皇から勅語とともに直接、親授されるものである。渡嘉敷島に軍旗があったということになれば、「天皇の象徴」の下で、住民が虐殺されたことになり、それは実に象徴的な事件といえる。 また軍旗を奉持する部隊が、本来の任務たる特攻出撃を中止し、終戦の声をきくと待っていましたとばかり下山投降する。しかもその際の陣中日誌には、軍旗の処置については何もふれていない。こんな軍隊があるだろうか。括目して疑わざるをえない。 ただし、(赤松隊員証言の信憑性と関連して)軍旗のことは、『ある神話の背景』の中では知念少尉以外、誰もふれていない。 なにかの旗のかん違いか、デタラメを言ったのだろう。 終戦前に捕虜となったのは投降だが、われわれは終戦の詔勅によって武器を捨てたのだから投降ではないと、赤松隊員は『ある神話の背景』の中で、妙な理屈をこねている。今だからそんなことが言えるが、終戦直後、沖縄の屋嘉捕虜収容所やハワイのPW.キャンプあたりで言ったとしたら、沖縄本島の戦闘で、激戦のすえ、九死に一生を得た他の多くの兵隊たちから、それこそ袋だたきにされたにちがいない。 作者は不用意に、右の「妙な理屈」を受け売りしている(詳説をさける)。 178 島の駐在巡査だった安里喜順の証言は、赤松隊と同じ立場に立つ者の証言として聞かねばなるまい。「非戦闘員は、生きられるだけ、生きてくれ」と赤松隊長は言った、と安里は作者に語っているが、そんなら集団自決の現場にいた安里は、なぜ、住民の自決をとめなかったか。それを傍観し、みとどけてから、赤松隊長に報告するといった態度はどう説明するのか。 『鉄の暴風』で私として訂正しておきたい点がある。沖縄出身の知念少尉が上官と住民の板ばさみで悩んだように書いたが、事実に反する。知念少尉は伊江島の女性を殺害している。彼をして同郷人を斬らしめるほどの異常な空気が赤松隊にはあったのがわかる。 179 次へ
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ミナ伯爵領、サミュート村の方面に派遣されたリンド王国軍は、陸軍の 将軍として長年仕えてきたターレス男爵率いるケリューネ師団である。 フュリス公爵からの書状曰く 『ミナ伯爵領の領民はリンド王家から蔑ろにされ、生きる気力すら失っている。 隣国の君主として、このような状況は見るに耐えない。憐れな民に救いの手を 差し伸べるのも貴族の責務であるから、これは全く、心からの善意に基く 人道的な配慮であって、元凶たるリンド王家が口を差し挿む余地は無い』 という話であった。哀れな領民に要請されたから編入するという事だ。 それがどうだろうか。領民を悪徳の支配する王国から守るべく派遣された フュリス公国軍は、ケリューネの連隊旗を見るや早々に退却を始めている。 事前計画では、リンド王国軍を蹴散らして見せてミナ伯爵領を拠点として 使えなくさせる手筈だったのだが、予定が狂ったので長居は無用なのだ。 ターレス男爵の本隊はそのままミナ伯爵の居るリノ城へと向かった。 事前にベルグからの最後通牒を受けており、王家の旗とケリューネの軍旗を見、フュリス公国軍のあっけない撤収を 目にしたミナ伯爵は、女王の勅命によりケリューネ伯爵の名代として軍を率いてきたターレス男爵に頭を垂れた。 立派な軍服を纏った旗手が、これ見よがしに王国旗と連隊旗を扱っているのだ。 旗はただの布切れだが、そこには確かに人の心を動かす“力”が篭っている。 「ミナ伯爵。王国の地方を預かる貴族として、女王陛下に対して申し開きはあるか?」 「申し開きはありません。ただ、私は女王陛下の御姿を遠目に拝見した事はありますが、御声を拝聴した事はありません。 王配殿下となれば御姿すら存じません。そのような婚姻が行われたと、中央から早馬が来たから知っただけなのです」 確かに、シャーナ女王と結ばれた皇国人の顔を知るリンド貴族は少ない。ターレス男爵も名前しか知らない。 相当な大急ぎで取り纏められた事だから、書類だけでは体裁を整え、肖像画などを広く各地に渡らせたり、 御披露目の晩餐会などは“リンド国内情勢が落ち着いてから”という曖昧な時期に行う事になっていた。 王都に住む貴族や平民、他国から派遣されている外交官等に対しては、一応の御披露目が行われたが、 全国的には音沙汰無しも同然。だからミナ伯爵が言いたい事は、ターレス男爵も何となく理解できる。 “よく知りもしない奴の事を無条件で信頼など出来るか”というところだろう。 ミナ伯爵は話を続ける。 「伝え聞くところに拠れば、皇国という異界の国は圧倒的な武威で王国内を荒らしまわったとか。 そのような国の王家に連なる者と、我がリンド王家が契を結ぶというのがどうしても解せません。 率直に申し上げれば、今の王家に我々の将来を預ける事が危険であるという結論に至ったまで。 領内の多くの民も概ねそのような不安感を抱いておりますが、決断したのは他でもない私自身。 私の首を王都に持ち帰るならば覚悟は出来ております。広場で処刑されるが宜しいでしょう。 しかし、領内の平民についてはどうか、格別の御慈悲を賜りたく……」 「陛下は貴殿の首など望んでおらん。首といっても人間の頭は大砲の弾くらいに重い。 余計な荷物を背負って戦いに赴く馬鹿は居らんだろう? 貴殿も実戦経験があるなら解る筈だ」 「私を捕縛しに来たのではないのですか?」 「貴殿を捕縛するのに1万を超す兵が必要と思うか?」 「それは、思いませんが……」 といっても、何の御咎めも無しというのでは示しがつかない。 平民相手なら鞭打ちが手っ取り早い訳だが、貴族となるとそうもいかない。 という訳でミナ伯爵が命じられた罰はフュリス公国が降伏するまで自室での謹慎。 “自宅”ではなく“自室”での謹慎は貴人に対する刑罰としての軟禁の一つであるが、 屋敷内や敷地内を歩き回ったりする自由は奪われ、食事や入浴も制限されるものである。 自室からの外出は禁じられ、いつもと変わりなく行えるのは自分のベッドで眠る事くらいだ。 「我等がこの地域を“鎮定”する故、貴殿は少し頭を冷やされるが良かろう。 さすればそのうち、女王陛下や王配殿下の詳しい事もおいおい入ってくる。 今は戦争中だが、国内が平穏を取り戻せば……様々な事が公になる」 半分は自分に言い聞かせるようにミナ伯爵を説教する。 サミュート村長や反乱に同調した貴族ではない支配層には、形式に則って鞭打ち刑が行われた。 王旗の下、軍楽隊が打ち鳴らす太鼓の音に合わせて響く鞭の破裂音だが、本来であれば死刑に なってもおかしくないものが鞭打ちで済んでいるという“慈悲深い”刑罰の執行である。 兵士も将校も見境なく機関銃で撃ち殺す皇国の人間が、何故か眉を顰める刑罰だ。 領内で一通りの手続きを済ませ終えると、ターレス男爵は少数の 部隊を残し再び師団を率いてフュリス公国へと向かって軍を進めた。 ケリューネ伯爵は、歩兵連隊の擲弾兵中隊ではなく、独立した擲弾兵連隊を持っている。 擲弾兵連隊は3個大隊から編成され、そのうち1個大隊が師団主力と共にミナ伯爵領に派遣された。 残り2個大隊のうちの1個大隊は王国軍パリク師団の馬廻りとして編制されている為、実質的に精鋭の半数を派遣した形となる。 ターレス男爵の率いる軍勢は基幹たる歩兵連隊5個、擲弾兵大隊1個、 砲兵連隊1個、騎兵連隊2個、戦竜連隊1個から成る堂々たる師団である。 リンド北方にあって、ほぼ無傷で生き残っていた師団のうちの1つだ。 このケリューネの師団とカーリスの師団が中核となり、他に幾つかの 部隊を合流して編成されたのが対フュリス公国の軍団である。 皇国との戦争で手持ちの軍艦も何隻か失っているというのに、 ケリューネ伯爵がここまで派兵に乗り気なのには理由がある。 ケリューネ伯爵は先代の頃より軍事に関して先王より謹慎処分を 食らっていた為、配下の軍勢を王国軍の列席に加わらせる事を許されていなかった。 非常に屈辱的な事だったが、その御蔭で皇国軍との激戦に投入されず生き延びたとも言える。 ケリューネの諸都市にとって、先代伯爵が受けた汚名を返上する時が来たのだ。
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読み てんぼう 種別 その他の用語 正式名称 籌馬(チョーマ) 別名 解説 各プレイヤーの持ち点を表すために使うスティック。 一般に、万点棒、五千点棒、千点棒、百点棒の4種類があり、最初に各プレイヤーに同じだけ配られる。ほかに五百点棒を使うこともある。 特に自動卓など、場合によっては種類別に色分けされた点棒を使うこともある。 万点棒は最も高額かつ複雑な意匠で、「連隊旗」とも呼ばれる。赤い点7つに黒い点2つ(両側に1つずつ)、合計9つの点という意匠であることが多いが、緑が入るなどメーカーによって色などが異なることもある。カラー点棒では赤色であることが多い。 五千点棒は赤い点5つの意匠。カラー点棒では黄色またはピンクであることが多い。 千点棒は赤い点1つの意匠。立直の際はこれを供託する。カラー点棒では青色であることが多い。 百点棒は黒い点8つの意匠で「シバ棒」とも呼ぶ。連荘などの時はこれを場に出して積み符を明示する。カラー点棒では緑色または白色であることが多い(五百点棒を使う場合は五百点棒が緑で百点棒が白)。 ほかに箱下清算に使う「マイナス点棒」という黒い点棒もある。 棒である必然性は無く、海外ではカードやチップを点棒の代わりとして使うこともある。 もともと現在のデザインの点棒が登場した当時の古いルールでは、現在一般的なルールでいう万点棒はまだ存在せず、それ以外の3種は価値が現在一般的なルールの10分の1、つまり赤点5=500点、赤点1=100点、黒点8=10点となっていた。アルシーアル麻雀やブー麻雀の点棒はこの扱いである。現在のデザインの点棒が登場する以前の点棒については旧式点棒を参照のこと。 成分分析 点棒の44%はスライムで出来ています。点棒の37%は海水で出来ています。点棒の16%はビタミンで出来ています。点棒の2%は大阪のおいしい水で出来ています。点棒の1%は税金で出来ています。 採用状況 参照
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先日のレスのやり取りの中で、 シルディール連隊長と幕僚の話などが出たのです。 第13連隊の幕僚キャラクターは、宮崎キャラから持ってこようと思っています。 クロトワ参謀、セネイ、モンスリー、ドンゴロス、宮崎アニメは組織の中の人間もうまく描かれていて、さすがだと思うのです。 なかでもクシャナ殿下は最高だと思うのです。 独立第十三連隊となった今、 段列を含めてほとんどすべての構成員が敵地のど真ん中に進入するわけで ハインラインの宇宙の戦士みたいだと思ってみたり。 「従軍牧師も皆、降下するのだ」 って。 シルフィスは、黒の二ベースの連隊長機に搭乗して、 連隊旗警護小隊と、副官、幕僚(もちろん機装甲搭乗の)に囲まれて、打撃部隊から少しはなれた指揮統制のしやすいところに陣取るのでしょう。 どきどきしてきました。黒地に金の刺繍で描かれた龍の連隊旗とともに立つのですよ。 必要があれば、クシャナ殿下のように果敢に自ら突撃を先導するに違いありません。 そんなことをしなくても良いように、 ミスターブシドー以下黒騎士がシルフィスの意図を代替するはずなんですがね。 機装甲大隊には大隊長と大隊幕僚もいるはずで、 それらとの役割分担や、編成ならびに研究中の幕僚の働きなどに思いをめぐらせていると、 面白くてたまりません。 架空世界ですし、現代より過去の時系列のことですから 現代的な組織でありすぎないことも重要だし(ひどい言い訳だw そして、なぜかこれまでのメモがこんな風にまとまりを見せました。 時系列では6/3現在投降済みのものより、 少し先になってしまうので 話が落ち着くまでここに貼っておくことにしましょう =============== 格納庫の喧騒の中を、春の風が吹き抜けてゆく。 端に大きく開かれた出入り口に吹き込む風は、中を抜けるわずかな間に、金気臭く油臭くなってしまうのだけれど。 それでも、ルキアニスはそんな朝の風と風景が好きだった。 格納庫は、前の駐屯地のときのような賑わいを取り戻している。高い天井を支える、太い木の柱の間に、機装甲と機装甲に手入れをするための足場とが収められていて、その姿が奥まで列のように並んでいる。 その足場を使って、機装甲乗りは朝のお決まりの点検を行っていた。 規則では、点検を終えた機装甲で無ければ動かしてはならないことになっている。そしてある日に行った点検は、翌日の日の出までは効果があることとされている。もちろん戦時には別の基準があるのだけれど、平時においてはそうなっている。 だから、機装甲部隊が「待機状態」であると現状報告するためには、毎朝に各機を点検しなければならない。 油をぬぐい、汚れを落として、封じの楔を確かめ、緊縛の針金を確かめて、第一小隊三号機、すなわちルキの白の三は、よく日の出までは待機状態でいられる。 ルキアニスはそういう、日々のこまごました手入れが好きだった。そういうことを隅々まできちんと行うと、機体の動きが良くなるように思える。ルキアニスは勝手に、機装甲が喜んでいるのだと思うことにしていた。 作業を終えて、見上げる鉄の面は、何も語らないのだけれど。 その兜の影には、こっそり花の模様が描いてある。おおっぴらには認められていないけれど、こっそりとならば見逃されている、己の機装甲の印。 それは、秋祭りのときにシャルロッテにもらった髪飾りとおなじ花の形。 諸侯軍の持ち出し機装甲とは違って、帝國軍のものであり、帝國の大事な資産なのだけれど、取り扱うものは、己のもののように扱えと躾けられる。 己と機装甲を気持でつなぐ印をつけることは、乗り手にとって大事な気がする。 そして、格納庫はそんな機装甲乗りたちのざわめきで活気付いている。 格納庫には機装甲を収めた柱の間が十二列あった。それが三段並んでいる。いくつかの隙間を残して、ほとんどの柱間に機装甲か機卒かが収められている。 そして、格納庫の両端には大きく開かれて出入り口になっている。この季節なら心地よい風が吹いてくる。格納庫を抜ける間に、油臭くなったり金気臭くなったりするのだけれど。 建物のつくりはともかく、この手の格納庫はどこの機甲駐屯地にもあるはずだ。一つの格納庫で中隊の機装甲と、中隊整備班の機卒、定数どおりなら三十四機をすべて収める事ができる。 正確には、建築の都合で三十六の柱間が作られている。 ただ、今の第一中隊には三十七機の機装甲があった。各小隊は新機、白の三を受領したばかりで欠けは無い。定数どおり七機すべてがある。 加えて、第一小隊には三機の増加配備機が置かれている。第一小隊長と、マルクス・ケイロニウスと、ルキアニスを指定搭乗員とする一桁番号機だ。 そういうわけで小隊だけで二十四機の白の三があり、これに中隊本部の四機が加わり、さらに中隊整備班の機卒七機もある。 合計三十七機となって、中隊格納庫には収まらない。合戦準備下であれば、安全手続きを緩める許可が出て、格納庫の本来容量以上のものを入れることができるのだけれど、連隊が勝手にそれを出すことは許されない。 けれど今の中隊格納庫にはいくつか開いた柱間がある。 中隊本部機の四機が、別の格納庫に送られているからだ。 連隊にはもう一つの機甲兵中隊がある。第二中隊だ。第二中隊も同じように中隊格納庫を持っていて、やはり三十四機の機装甲と機卒を収めている。 ふたつの機甲兵中隊は、大隊の傘下にあって大隊本部と、大隊付整備班のための格納庫もあった。そして第一中隊中隊本部機は、今、大隊本部格納庫に間借りしている。 シルディール連隊長の訓示から一月ちかくの刻が過ぎて、独立第十三連隊は、ようやく本来の姿を見せようとしていた。 五十機の新機、白の三を備えた最新装備部隊だ。これに中隊付、大隊付の整備班機卒、さらに連隊段列機卒を含めれば、百機を越える機装甲機卒を備えている。 支援する騎兵一個大隊をも備えて、独立第十三連隊に求められているのは、百里にわたるほとんど独力での捜索戦闘能力だった。 追記 関連レス抜粋 890 :∠(,,゚д゚)ケイレイ・トライアヌス ◆nbyvo04lz. 2009/06/04(木) 00 22 21 ID ??? 882 シル子 はじめは幕僚をどうしようかと思いながら過去のメモを見ていたんですよ。 連隊副官と、先任従士長が人事のメインを握っていて、 たぶん当事としては、人事参謀ではなくて、彼らが直接上長にリコメンドしてるんじゃないか、とか。 作戦参謀も独立して存在していないかもしれない、とか。 参謀長が情報参謀を兼ねていることもありえるか、とか まあそういうことで、勝手に決めたらアレなことを避けているうちに ああいったものがw 906 :【army 1136】 名無しロサ・カニーナ ◆HiIyB3Xw.2 2009/06/04(木) 00 27 44 a href="http //2ch.se/" 神 /a ID ??? 890 ケイレイたん ああ、なるほど、了解です。 とりあえず参謀は、情報と兵站ですね。作戦参謀はいなくて、大抵は先任か副司令官と相談します。 人事は仰る通り、副官や先任下士官ですね。帝國軍では、どちらかというと、作戦は指揮官の所管とされていて、 指揮官の企図と決心をいかに実現するか、で幕僚が揃っていますから。 というわけで、草原に並んだ黒い軍勢を想像して、なんというか、しんみりというか、もうすぐなんだなあ、と(w 920 :∠(,,゚д゚)ケイレイ・トライアヌス ◆nbyvo04lz. 2009/06/04(木) 00 32 50 ID ??? 906 シル子 加えて、第十三連隊にはその特性上から、企画参謀を置こうと思っています。 長期計画とのすりあわせが常に必要だろう、と。 つーか、やっぱし印刷技術があったほうが良かったですかねえ。 ドキュメントの管理を考えるとげっそりしてきましたw たぶん、シル子には連隊秘書がついて口述筆記を逐一しているはずですけど。 参謀長にも。 連隊旗警衛小隊の腕利きが、騎兵の確保した丘の背後に膝をつき、安全を確認して後方に合図を送るんですよ。 ずしゃ、ずしゃと、音を立てて、あがってくる白の三 連隊長のものですから、たぶん兜に房飾りをつけていて、それが朝日の中にへん翻と翻るのです。 そしてシル子が振り返ると、丘の背後には行軍序列の第十三連隊機が 金色の朝日を浴びながら、膝を突いて、彼女の命令を待っているのです。 955 :【army 1136】 名無しロサ・カニーナ ◆HiIyB3Xw.2 2009/06/04(木) 00 47 34 a href="http //2ch.se/" 神 /a ID ??? 920 ケイレイたん シル子 目に見えますね。その風景が、シル子の事ですから、連隊長機の中で、後ろの部下達を眺めて、そして微笑むんでしょう。 いつも浮かべているのとは違う、本当に心から嬉しそうな微笑を。これは、彼女が、自分の力で作り上げ、手に入れたものだから。 与えられたものではなくて、自分が作ったものだから。 というわけで、軍事参議官という存在ですが、軍事参議会という皇帝直轄、今は副帝直轄ですが、そういう機関で、 帝國の軍事全般に関して、皇帝の諮問に対して答えるための機関です。そのため、帝國の元帥全員と、選抜された 将軍らが軍事参議官として所属し、諮問に対して研究を行い答えることになっています。 このため、元老院の各委員会や、執政官担当省部から、研究に協力するための人員が出向してくる事が多く、 ここが帝國の国家戦略について検討する部署に、伝統的になっております。 つまり、皇帝 → 軍事参議会 → 査閲総監部 → 総司令部(参謀本部) → 各部隊 という流れで、研究の実現が行われる事になっています。つまり、国家戦略に基づいた軍事戦略とドクトリンの研究と策定ですね。 今の時点で帝國は、新軍事戦略の研究が終わり、具体的なドクトリンの作成段階に入っている、という事です。 ですから、第13連隊で出た運用結果は、今度は、逆の流れを伝っていくのです。 で、軍事参議会をイル・ベリサリウス元帥が、査閲総監部を小ガイユス元帥が、参謀本部をシルディール元帥が所管している、と。 966 :∠(,,゚д゚)ケイレイ・トライアヌス ◆nbyvo04lz. 2009/06/04(木) 00 56 59 ID ??? 955 シル子 しかも、形はそれぞれ違うけれど、至上の忠誠を シル子を通して、帝國に捧げているわけで、 帝國の象徴にして、その意思を体現し、成せと命ずることの出来るたった一人として そこにたっているわけですよ。 シル子らしくないくらい、高揚して。 しかしまあ、行軍序列、の一言でかっちり伝わってしまうところがwww つまり、軍事参議会は、皇帝のための国家軍事戦略参謀機能というわけですね。 軍事部門の総参謀長と、 軍事部門の機能管理部こと査閲監と、 軍事機能をそれぞれ統括するすべての元帥が、その会議では話題の発散を抑制しつつ、建設的な議論を皇帝(副帝)に提示しつつ、実施に当たっても調整がなされる、と。 おっぱい元帥閣下はめちゃめちゃ重い職責じゃないですか。 皇宮にオフィスがあってもいいくらい。 で、十三連隊は参謀本部に対して「この特定機能を果たせる部隊として存在していますぜ」とリコメンドし、参謀本部はそれを前提とした研究を提示するっと
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プラチナ木魚 貫江三四郎 ぬきえ さんしろう 男性 17歳 一人称 オレ (母上の前ではボク) 二人称 (あまり親しくない)アンタ (親しい)お前 年上目上はそれなりに クルセイド学園高等部2-6 父、貫江四志郎の職業はイカサマギャンブラー。ロクに家に帰ってこないロクデナシ。 母である貫江三文が女手ひとつで厳格に育てたため、とてもマジメな性格。 のフリをしている。 実際は、父の血のせいか、罪悪感にさいなまれながらも遊興事に興味津々で、母に隠れて遊びに行っている。 それでもイカサマをはじめとする卑怯な事は大嫌いで、つい争い事に巻き込まれてしまう。 武器は幼い頃、父にもらった点棒がフェイティア化したもの。 三四郎の意思に応じて、威力や性能が違う100点棒から1万点棒へと変化する。 能力は意識を集中した特定の相手の動作が5秒間だけ超スローに見えるというもので、父の四志郎により「イカサマっぽい目、略してサマの目」と名づけられている。 イカサマを見抜くのに便利だが、居合いすら見切る事ができる。 だが、母に「あまり力を使いすぎると目を悪くしますよ」と言われているので、あまり使わない。 関係キャラクター 布倉五六 幼稚園の頃からの友達。三四郎は何故か五六に付き合う事になる事が多い。 かなりツーカーの仲。 主之宮七八 顔見知り程度。三四郎はスルーして、五六を罵ってばかり。 貫江四志郎 RTT_244.bmp 行方不明のクソオヤジ。出現しては圧倒的技量で三四郎をコケにする。 三文には頭が上がらない。 貫江三文 RTT_360.bmp 母上。三四郎は母上には敬語。何故か突然現れ、三四郎の行状を嘆く。 七八とも顔見知りで男どもを嘆く事で共感する。 貫江志文 -.bmp 弟。いるのかいないのかよく分からない。影が薄い。時々母上にも忘れられる。 貫江三四郎 サンシロー, さんしろー, 男性, 人間, AAAA, 180 特殊能力 底力, 1 切り払いLv1, 1, Lv2, 11, Lv3, 19, Lv4, 28, Lv5, 34, Lv6, 40 146, 122, 142, 141, 162, 162, 強気 精神, 60, ひらめき, 1, 加速, 5, 幸運, 15, 必中, 22, 熱血, 29, 友情, 35 Etc_39.bmp, -.mid 貫江三四郎 サンシロー, さんしろー, (人間), 1, 2 陸, 4, M, 5500, 180 特殊能力 性別=男性 攻撃属性=夢 夢=解説 夢干渉 現実世界と意識世界の狭間に存在するモノをとらえる攻撃 格闘武器=千点棒 超回避Lv2=サマの目 5 110 3600, 150, 700, 75 CABA, Etc_39U.bmp 格闘, 1000, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 百点棒, 1200, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +0, 武先 千点棒, 1500, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +10, 武 五千点棒, 1800, 1, 1, +0, -, 40, 110, AAAA, +10, 武 一万点棒, 2300, 1, 1, +0, -, 90, 120, AAAA, +10, 武 貫江三四郎(攻撃) サンシロー, Etc_39(A).bmp 貫江三四郎(攻撃2) サンシロー, Etc_39(A2).bmp 貫江三四郎(ダメージ) サンシロー, Etc_39(D).bmp 貫江三四郎 回避 貫江三四郎(攻撃), みすみす喰らう手もないんでね! 回避 貫江三四郎, 危ない事はしちゃいかんと誰かに言われなかったのかねえ? 回避 貫江三四郎, おっと、怪我しちゃつまんないもんな 回避 貫江三四郎(ダメージ), っと、危ねえだろ! 回避 貫江三四郎(攻撃), お前、そんなの当てたら死んじゃうだろうが! 分身 貫江三四郎, その空気の粘りつくような瞬間、アンタの動きの全てが分かるのさ 分身 貫江三四郎, 確かにイカサマみたいなもんかもな、この目は! 分身 貫江三四郎(攻撃), 五秒の間、アンタはノロマだ! 分身 貫江三四郎(攻撃), サマの目なんてしまらない名前だけど、コイツはホンモノさ! 切り払い 貫江三四郎(攻撃), リーチ! 切り払い 貫江三四郎(攻撃), リーチ一発って行きたいところだけどな! 切り払い 貫江三四郎(攻撃), これなら落とせる!! 切り払い 貫江三四郎(攻撃), 弾き飛ばしてやる! ダメージ小 貫江三四郎(ダメージ), ててッ、なにすんだよ! ダメージ小 貫江三四郎(攻撃2), あ、コラ、服が汚れたら母上に疑われるだろうが!! ダメージ小 貫江三四郎, 相手の力ってのは、こんなもんか…… ダメージ小 貫江三四郎, 読み違えたか ダメージ小 貫江三四郎, って、おい……。.何の冗談だ、これは…… ダメージ小 貫江三四郎, オレを探ってるのか、コイツは ダメージ中 貫江三四郎(ダメージ), あーだこーだと言ってられる時期は終わったな ダメージ中 貫江三四郎(ダメージ), こうなってくるとこっちも余裕がないな ダメージ中 貫江三四郎, まったく…… 貫江三四郎(攻撃), こうなりゃ母上の事は忘れて本気でやるしかない! ダメージ中 貫江三四郎(攻撃), チッ、クソオヤジくらい憎たらしい奴だ! ダメージ中 貫江三四郎(攻撃), よくも、やってくれたな!! ダメージ中 貫江三四郎, 油断をした覚えはないんだが…… ダメージ大 貫江三四郎(ダメージ), う、アイツの動きが見切れない! ダメージ大 貫江三四郎(ダメージ), あんなのを何発も喰らったらヤバイ! ダメージ大 貫江三四郎(攻撃), へへ、ここまで来て、ようやく肝がすわってきたぜ! ダメージ大 貫江三四郎(ダメージ), まだ、オレはハコにはならねえ!! ダメージ大 貫江三四郎(攻撃2), 見苦しかろうがなんだろうが、オレは最後まであがいてやる!! ダメージ大 貫江三四郎(攻撃2), オレの手の中に点棒がまだ残ってるうちは勝負はまだ分からねえんだよッ!! 破壊 貫江三四郎(ダメージ), ここはいったん、逃げるしかない、か…… 破壊 貫江三四郎(ダメージ), クッ、母上になんて言い訳すりゃあ…… 破壊 貫江三四郎(攻撃), それもこれもあのクソオヤジのせいだ!! 射程外 貫江三四郎, チッ、遠巻きからか 射程外 貫江三四郎(攻撃), 待ってろ、すぐにぶん殴ってやっかんな!! 射程外 貫江三四郎(攻撃), 考えてるな、アイツも! 射程外 貫江三四郎(ダメージ), 手の内を見透かされてるのか 射程外 貫江三四郎(攻撃), 次の手を考えろ、次の手でひっくり返せばいいんだ! かけ声 貫江三四郎, 景気よくハコらせてもらうか! かけ声 貫江三四郎(攻撃), ドラに裏ドラ、乗ってくれれば儲けモノ! かけ声 貫江三四郎(攻撃), オレは汚ねぇ事をする奴は勘弁しない!! かけ声 貫江三四郎(攻撃), 目にモノ見やがれ!! かけ声(反撃) 貫江三四郎, さて、そっちの手牌は見せてもらったぜ かけ声(反撃) 貫江三四郎(攻撃), こっちは13面待ちだぜ! かけ声(反撃) 貫江三四郎, オレは安牌じゃないんだぜ! かけ声(反撃) 貫江三四郎, フリテンこく訳にもいかないんでね! 攻撃 貫江三四郎(攻撃2), 痛い目ってのはこういう目だ!! 攻撃 貫江三四郎, 遅いぞ、こっちだ!! 攻撃 貫江三四郎(攻撃2), 母上には申し訳ないが、コイツだけは勘弁できません! 攻撃 貫江三四郎(攻撃), 素人とは言え、こっちはこれ一本で渡ってるんだぜ! 攻撃 貫江三四郎, 意外に場慣れしてるんでね! 攻撃 貫江三四郎, 一発ぶん殴ってやる!! 攻撃 貫江三四郎(攻撃), ほら、点棒だ! 何発でもくれてやるぜ! 一万点棒 貫江三四郎(攻撃2), これがオレの本気だ!! 一万点棒 貫江三四郎(攻撃2), 一回きりだ、よく味わえ!! 一万点棒 貫江三四郎(攻撃2), 連隊旗をお見舞いしてやるぜェッ!! 一万点棒 貫江三四郎(攻撃2), これで和了だァッ!! # 付け焼刃の知識による用語説明 # 和了 あがり # 連隊旗 一万点の点棒のあだ名 # フリテン なんらかの失敗であがれなくなった状態 # 安牌 安全牌 # 手牌 持っている牌 # 13面待ち 国士無双という役の時、13個の手牌のどれが来てもいいらしい # ドラと裏ドラ よく分からんが、これがあると貰える点数が上がるらしい # ハコ 持っている点数がなくなる 貫江三四郎 百点棒(準備), 振る武器 Weapon\EFFECT_SRCS_Tenboh100.bmp 32 百点棒(攻撃), 連突 百点棒(命中), 連突 千点棒(準備), 振る武器 Weapon\EFFECT_SRCS_Tenboh1000.bmp 32 千点棒(攻撃), 斬撃 千点棒(命中), ダメージ 五千点棒(準備), 振る武器 Weapon\EFFECT_SRCS_Tenboh5000.bmp 32 五千点棒(攻撃), 斬撃 五千点棒(命中), 横大斬撃 一万点棒(準備), 振る武器 Weapon\EFFECT_SRCS_Tenboh10000.bmp 64 一万点棒(攻撃), 斬撃;振り上げ;黒斬撃 一万点棒(命中), ダメージ;振り上げ;黒斬撃 # パイロットアイコンとユニットアイコンはむすすだ式氏のものを指定しております。
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16: 303 ◆CFYEo93rhU :2017/02/08(水) 06 10 50 ID 54bd7AQo0 投下終了です。 ノイリート要塞陥落を日本で例えると、敵が南西から攻めてきて、九州南部や四国を防衛線にしていたら、いきなり佐渡が占領されて このままでは新潟から関越道で東京まで一直線じゃないか、新潟からなら空中給油なしでも戦闘機の航続距離も足りるし、みたいな感じです。 ちなみに、距離とか角度とか相当あやふやですが、この方面の簡易地図はvol.24の 777にあります。 厳密な意味での領土だけでなく、およそその勢力圏にある地域も含まれます。 現実で言えば、リヒテンシュタインをスイス領としているような感じです。 11 契約したのに全然働かない、とかではありませんから。 ギルド独自ルールはあっても、その範囲内で真面目に働くのがギルドです。 だからこそ勅許状があるし、安易に潰せない組織になってるのですが。 粛清という程の荒療治ではないと思いますが、リンド王国軍が壊滅したので、それの再編に傭兵ギルドを突っ込んで、合併させて解消。 という案をリンド王国が画策し、皇国も密かに支持しています。 やり方が不味いと王国軍の連隊なのに実質は傭兵隊のようになりかねないので、あくまで主導権は 王国軍側としたいけれど、兵員不足で困っているのは王国軍側だから、傭兵ギルドに強気に出られず難しい。 そして仮にある傭兵隊を第777連隊として既存の第66連隊と合併させると、「第66=第777軽歩兵連隊」みたいのが大量に生まれる予感。 連隊旗(傭兵隊旗)も既存のままか新しくするか、デザインで揉めそう。 傭兵ギルドは異世界版PMCとして存続の道を歩めるか!? 12 昭和10年代に40代くらいの年齢の方々は、生まれた時には明治時代で、江戸時代の風俗とか各地にまだ残ってはいるものの、 基本的には明治以降の教育を受けて明治以降の制度の中で暮らしてきた人達ですから、実感としては分からないでしょうね。 それより若ければ明治末とか大正生まれも居るので、幕末から明治初期はもう祖父か曽祖父世代の出来事です。 皇露(日露)戦争経験者くらいが現役の限界で、西南戦争経験者なんてもう80~90代ですよ。 しかも明治維新のやり方を参考にしても上手く行くかどうか……明治維新自体が近代史の奇跡みたいなものですから。 13 傭兵隊長とかは貴族や騎士、平民富裕層の二男や三男だったりするので、何か別の職を斡旋してやらないと路頭に迷います。 長男に全てを相続させる為、相続権放棄に同意する代わりに手切れ金として幾らか纏まった金を貰い、それを元手に傭兵業やる、とかですね。 商人やる人もいれば、学がある人なら医師とか学者になる人もいるでしょうし、傭兵ではなく王国軍の士官になる人も居ます。 勿論、そういう家系の女性も傭兵として居るでしょう。ファンタジーだから! 結婚相手が嫌な奴で私は自由に生きるんだと、持参金持ち逃げしてしれっと傭兵隊長してる元貴族令嬢の女戦士とか。 下っ端傭兵は、皇国が港湾建設事業、鉄道建設事業の人手として雇うとかで一時的には 失業者対策になるかも知れませんが、日雇い仕事ですし、皇国基準の作業ができるかですね。 杭一本打つだけでも「もっと丁寧にやれー馬鹿者ー!」とか、そういう職場に耐えられるか。 元傭兵「傭兵として鞭で打たれてた方がまだマシだった。なんだこのブラックな職場」
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ユラ神国に伝わる伝説に、剣の達人の話がある。 武芸の達人の話は各国に幾らでも転がっているが、剣聖と呼ばれたのは史上5人しか居ない。 その剣聖は、サガミの国という異世界から来たというのが伝説である。 350年程昔、ユラ神国に突如として現れた剣聖は、反りのある剣を持っていた。 現在、各国の騎兵等が主力にしているサーベルに反りがあるのは、その 剣聖の影響で、それまでは、馬上の騎士も真っ直ぐな剣を使っていた。 甲冑も、当時主流であったチェインメイルとは全く違う形式のグソックと呼ばれる ものであって、当時その威力を増して来ていた鉄砲に対する防弾性能に優れていた だけでなく、剣や棍棒など、殆どあらゆる武器に対する防御性能に優れていた。 グソックを模倣した鎧も幾つか作られたが、グソックと同等の性能には 及ばない上に、余りに高価であったため、すぐに廃れたという。 彼が剣聖と呼ばれて伝説となったのは、ただ不思議な武具を持っていたからだけではない。 剣術に秀で、模擬戦では何人もの騎士を“死亡”させただけでなく、弓術や槍術に、 素手での格闘にも精通し、遠距離、中距離、近距離で全く隙を見せない。 一騎打ちでは負け知らずであり、統治者としてや指揮官としても才能を発揮し、 平民(元の世界では、平民では無かったらしいが)の出でありながら、 最終的には伯爵の爵位と領地を与えられる事になる。 剣聖は生涯結婚せず、子供も居なかった(元の世界には妻子が居たらしい)ため、 代々のサガミ伯爵は、現在ではサガミ=シシュー家という貴族が務めている。 剣聖は、最期は戦場で数百の弓や鉄砲に狙われて命を落としたが、逆に言えば そこまでしないと討ち取れないと敵に思わしめた程の豪傑だったのだ。 剣聖は、何度かの戦争を経験し、少なくない人数の命をその剣で奪ったのだが、 剣聖の剣は、何人斬っても刃こぼれ一つ無く、生涯に渡って光を失わず、 剣聖の死後も数年間は輝きを失わなかったという。 剣聖は、自分以外の人間に剣を触らせる事が無かったため、誰もこの未知の剣の 手入れ方法がわからず、今は錆びるに任せている状態だというが、それでも原形は保っている。 甲冑の方も同様で、やはり誰も手入れの方法がわからず、朽ちるに任せた状態だという。 この剣と鎧が、ユラ神殿の宝物庫にあるという話が出たのは、 皇国軍がユラ神国に進駐してから暫く経ったある日の事。 皇国軍の将校や下士官が佩用している軍刀が、聖剣とよく似ているというのだ。 確認のために皇国軍の将校が宝物庫で見た剣聖の聖遺物は、紛れも無く皇国式の太刀と甲冑一式であった。 現在のサガミ伯爵であるジュオム=サガミ=シシューは、10代目に当たる。 サガミ=シシュー連隊の連隊旗には、聖剣の絵が描かれており、将校の 儀仗用のサーベルは、実戦用のサーベルと違い聖剣を模して作られていた。 刃紋こそ無いが、その外見は皇国刀そのものである。 そのサガミ伯爵とユラ教皇のお墨付きの上で、皇国による聖遺物の修復作業が行われる事になった。 数ヶ月の後、往時の輝きを取り戻した聖剣と甲冑の美しさは、 教皇にしてこれぞ正に聖なる武具だと言わしめる程であったという。