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幻想郷にその名を轟かせる魔城・・・紅魔館。 頂点に君臨するのは幼き紅い月・・・レミリア・スカーレット。 人々の恐怖と畏敬の象徴たる彼女には、しかし悩みがあった。 今日も悩みの張本人(人?)が館の荘厳さにそぐわぬ間抜け声をあげる。 「う”~さ”く”や”ぁ~さ”く”や”にい”い”つ”け”て”やどぅ~」 ゆっくりれみりゃである。 そのバランスの悪い肉まん頭を揺らし、愚鈍そのものの歩みで泣き叫んでいる。 どうやら蝶を追いかけていた最中に派手に転んだらしい。醜い顔が泥で更に醜くなっている。 今もゆっくりゃの追跡を受けている蝶は逃れようとひときわ高く飛び・・・・ 直後上からの銀光に粉々にされた。 地面に刺さったナイフを抜くのは、メイド長・十六夜咲夜。 「お呼びですか、お嬢様。」 「う”~さ”く”や”~~さ”く”や”~」 ゆっくりゃは咲夜に抱きつき、汚らしい顔面をスカートにこすりつける。 咲夜は嫌な顔一つせずかがみこみ、 「もう大丈夫ですよー、プリンがありますから帰りましょうね~。」 れみりゃを抱え上げ館に向かう。 「う~♪ぷでぃんがたべたいどぉ~うっう~♪」 プリンという単語にだけ反応したゆっくりゃは笑顔になり、咲夜の腕の中で珍妙な踊りを始めた。 本物の「お嬢様」は、窓からその光景を憎々しげに見下ろしていた。 「ねえパチュリー・・・・私は服装と髪型を変えるべきかしら?」 「馬鹿馬鹿しいわ。それこそアレにに迎合してるのと一緒よ。」 「わかっているけど・・・そう言いたくもなるわ・・・・。」 パチュリー・ノーレッジは、紅茶片手に当主をなだめる。 今は恒例の茶会だ。咲夜も二人の横に控えていたのだが、先ほどの奇声を聞いた瞬間窓の外だった。 能力の無駄使いだと思うレミリア。 「・・・これで紅茶がぬるかったりしたら、何か言いようがあるんだけどね。」 座って紅茶を口にしながらレミリアは言う。 「なまじパーフェクトなだけやりにくいわね・・・おかわり」 パチュリーの声と同時に、カップに紅茶を注ぐ咲夜の姿があった。神業だ。 無駄使いすぎる。 「ほらね。」 「・・・・・。」 無言の主人を前に、昨夜は瀟酒なたたずまいを崩さない。 紅魔館に多く生息するゆっくりゃは他のゆっくりと同様、いやそれ以上に忌み嫌われる存在だ。 しかし咲夜はそのゆっくりゃを溺愛している。 従者の頂点たる彼女がそうなのだから、他の妖精メイドや門番が邪険に扱うことは出来ない。 流石に市場などでゆっくりゃが野菜や陶器を荒らして回った時はかなり厳しく叱ったようだが・・・・。市場の人間は完全に萎縮してしまっていた。 そこに生まれるのは畏怖とは違う感情、忌避だ。このままでは自分、ひいては紅魔館の品位が疑われるというものだ。 れみりゃがあの容姿、自分に似た姿でなければ何も問題は無いのに、とレミリアは思った。 もしそうならいくら幻想郷中で忌み嫌われていようが殺されようが知ったことではないし、咲夜も熱を上げることはないだろう。 むしろ自分が命令せずとも殺人ドールで紅魔館から一掃してしまうはずだ。 「・・・・・。」 レミリアはベッド(天蓋付き豪華仕様)に寝そべり、夜の帳から顔をのぞかせる月を眺めていた。 ゆっくりゃ達―全部で7匹ほどいるらしい―は咲夜の部屋の隣の納屋で寝ているはずだ。 雲が月光を遮る。 「・・・・・・・・・。」 ゆっくりゃが現れるまで、あの鉄面皮で超然とした咲夜の楽しそうな顔を、レミリアは見たことがなかった。 その気になれば明日にでもみずから奴らを八つ裂きにしてもいい。咲夜に命令してやらせてもいい。 しかし、それは咲夜の、最も信頼する従者のささやかな楽しみを奪うこと。 「・・・・・・・・・ふぅ。」 当主の小さな溜息を聞くものはなし。 寝ていたゆっくりゃ達は咲夜の声で起こされた。 まだ夜が明ける時間でもなく、ゆっくりゃ達は眠い目で抗議しようとするが、咲夜の、 「別の部屋でゆっくりしましょうね。」 という一言で笑顔になり、たちまち「うー♪うー♪」の大合唱が始まる。 咲夜に連れられて階段を下りていった先にゆっくりゃ達が見たのは、全面が石造りで部屋の中央に排水溝がある殺風景な部屋だった。 ゆっくりゃのぷでぃん脳では思い至らないが・・・・まるで牢獄だ。 部屋の光景、咲夜が鉄製の扉を重々しく閉める音に戸惑い、「うー・・・」と不安そうな声をあげる肉まん達。 しかし、咲夜の次の一言で笑顔になる。 「みんなー、今からお遊戯をしましょう。」 「うー♪おゆーぎー♪」 「しゃくやーなにするのしゃくやー♪」 機嫌を良くしたゆっくりゃ達は咲夜の指示で円になって手をつなぎ、真ん中の一匹を囲むという配置になった。 丁度人間の遊戯で言うところの「かごめかごめ」のような形だ。 手をつないだゆっくりゃ達はニコニコ顔で騒ぎ、真ん中に至っては自分が主役だと考えたのか例のヒゲダンスを始めた。 「うっうー♪うあうあ♪」 「はーい、じゃあ始めましょうねー♪」 「「「うー♪」」」 銀光が閃く。 肉まん動体視力では期待すべくもないが、それは咲夜の手によるものだ。 ゆっくりゃ達は笑顔のまま。 真ん中のゆっくりゃが、ぐらり、とよろめく。 ぽたり、と音というがする。 真ん中のゆっくりゃの足下、排水溝に、 血でなく水でなく、肉汁が流れ落ちる。 漂う、肉まんの香り。 「あ・・・・・が・・・・さ”く”や”」 「「「や”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”っ”」」」 真ん中のゆっくりゃは苦悶の表情で、しかしその表情は奇妙に歪んでいる。 それもそのはず、その顔は三本の横線が入り、そこから肉汁を垂れ流しているのだから。 顔だけではない。胸、腰、足・・・腕以外の全てに横線が入っている。 咲夜は瞬時にゆっくりゃを輪切りにしたのだ。それも、すぐさま崩れないように神速で。 いまや肉まんでありながらハンバーガーのように各部位が重なっただけとなった真ん中ゆっくりゃ。 と、ぐらりと倒れ込みそうになる。 「ほら♪みんなで支えないと崩れちゃいますよ。」 「た”す”け”・・・・」 「「「う”うううぅぅぅぅっ”」」」 崩れ落ちそうになるゆっくりゃを、周りのゆっくりゃが慌てて真ん中の体を手で抑え、支える。 「どーじて!?どーじでごんな”ひどいごどす”るのおおおおおっ”!!」 「れみりゃのぷりちーながらだがあああああ”ー!!」 「みでないでだずげでよおおおぉぉっ”!」 涙と肉汁で顔をぐしゃぐしゃにした二匹が抗議する。 真ん中はもう声を出す余裕も無い。 「これはゲームです。しばらくみんなががんばれば傷が塞がって元通り。そしたらぷでぃん、素敵なぷでぃんの時間よ♪」 「いら”な”い”!ぷでぃんいらないがらだじけであげでええええ!!!さ”く”や”ー!!!!」 「そう?まあとにかく、ゆっくり支えていってね!!!」 咲夜はは満面の笑みをゆっくりゃ達に送る。それだけ。 ゆっくりゃ達の絶叫。 もう10分は立っただろうか。 最初は泣き叫んでいたゆっくりゃ達も、真ん中を支えることに専念している。 ゆっくりゃはゆっくりの中でも屈指の再生能力を持つ。 しかし、このように大規模な傷、しかも何カ所にも渡るものは最低でも20分はかかる。 さらに悪いことに・・・・咲夜が使ったナイフには少量の廃油が塗ってあり、それが再生を阻害していた。 従って、ゆっくりゃ達は更に長い苦行を強いられることになった。 「ぶ・・・ぶびゅるるる・・・・。」 支えているうち一匹のゆっくりゃが奇妙な呻き声をあげる。 ゆっくりは基本的に脆弱な存在だ。 補食種とはいえ、ゆっくりゃもその例外ではない。 更に日頃から甘やかされてるゆっくりゃ達には、例え10分でも同じ姿勢でものを支えるというのは地獄の責め苦であった。 と、先ほどから呻いているゆっくりゃの体が痙攣しだす。 「う”・・・う”・・・」 「う”ー!!ゆ”っくり”がんばっで!!さ”く”や”ーも”うだずげでえー!!」 他のゆっくりゃが激励する。 咲夜はただ笑顔で見ているだけ。 更に10分が経過した。 「う”・・・う”ーう”ー!!」 「!!!だいじょぶぅ!?」 今まで意識すらなかった真ん中がかすかに声を上げた。 傷が塞がりかけているのだ。 「う”う”ー!!なおっでね!ゆ”っぐりなおってね!!」 ゆっくりゃ達に光明が差す。 だが。 先ほどから呻いていたゆっくりゃが、ふと、力を抜いてしまった。 ぐらり。 「!!!!う”ー!!!」 周りのゆっくりゃは慌ててフォローに回る。 力を抜いていたゆっくりゃも踏ん張り直そうとした。 と、足下の、真ん中ゆっくりゃが流した肉汁に、足を滑らせた。 前のめりに倒れる。 ぐらり・・・・。 立て直せなかった。 周りのゆっくりゃ達を巻き込みながら、二匹のゆっくりゃは一匹が押し倒す形で床に叩き付けられた。 ぐじゃっ!! 「う”ごぶえ”・・・・」 ぶちまけられる真ん中ゆっくりゃ。 破片を破片を肉汁を肉汁をまき散らしながら。 「「「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!!!!!」」」 白目を剥き、口を限界まで開いて絶叫するれみりゃ達。 友人の凄惨な死に様に、身を折って中身を吐き出すものもいる。 「ぷっ・・・・くくくくっ・・・。」 咲夜はあろう事か、耐えられないという風に顔をそらし、笑っている。 輪切りにされた顔の上半分が、恨めしそうに宙を見ている。 崩壊の張本人であるゆっくりゃは友人の臓腑に塗れて泣いていた。 「ぶえ”え”え”え”え”え”え”・・・う”っ!!」 と、周りのゆっくりゃ達に蹴飛ばされ、中身を吐き出す。 「お”ま”え”の”せ”い”だあ”あ”あああっ”」 「ゆ”っぐり”!ゆ”っぐり”し”ね”えぇぇ”ー!!」 「や”!!や”め”!でえぶぴぃっ!!」 エスカレートするリンチ。 「はいはいはい、ケンカは無しよー。」 ここでやっと咲夜が止めに入る。 リンチされ息も絶え絶えのゆっくりゃを助け起こし、肉片まみれの服を整えてやる。 制裁すべき相手が助けられたのは不満だが、ゆっくりゃ達は今度こそ咲夜が悪夢を終わらせてくれると思った。 ここまでのことを強いられながら、まだ咲夜に縋っている。 そうするしかない。 そうする以外に方法を知らないのだ。 咲夜は助けたゆっくりゃの背後から肩に手を置き、ゆっくりゃ達に話しかける。 「さて・・・みんなお疲れ様です。」 「う”ー!!さ”く”や”ー!!ゆ”っぐりざぜでえぇぇぇ・・・」 「はいはい。」 咲夜の言葉に、ゆっくりゃ達はわずかに安堵の表情を浮かべ・・・。 再び銀光。 ぐらり。 咲夜に助けられたゆっくりゃが、傾く。 「今度はこの子の番ね。」 7匹が6匹に、6匹が5匹に、5匹が4匹に・・・・。 部屋にはゆっくりゃたちの残骸が散らばり、排水溝に肉汁が流れ落ちる音が響いている。 遂に残ったのは3匹だけとなり、そのうち一匹もハンバーガー状態になっていた。 左右から支える2匹。 ここまでずっとゆっくりゃ達を支えてきたのだから、非力なゆっくりゃの中では体力があるらしい。 だが、彼らにとってそれは何の気休めにもならない。 相変わらずその様子を眺めている咲夜。 その手に持つナイフから肉汁を滴らせながら。 本人は心なしか頬を上気させ、うっとりと目を細めている。 支える2匹の姿は酷いの一言。 輪切り部分から滴る肉汁で手はふやけ、ところどころ皮が破けて中身が見え隠れしている。 1匹ぶちまけられる度に飛沫を浴びているため、桃色だった服はもう何色かわからない。 更に、咲夜から見て左のゆっくりゃは、涙と涎とその他諸々で表情がわからないような有様。 対して右のゆっくりゃは、下膨れの顔に今まで見たことも無いような不気味な薄ら笑いを貼付けていた。 何度目かの崩壊がやってきた。 左のゆっくりゃがぷるぷると震えだす。 「・・・や”・・・・」 その震えが他の二匹にも伝わる。 「う”ー!う”ー!!れみりゃじにだぐないー!!!」 喋れる状態にまで回復していた輪切りれみりゃが叫びだす。 しかし、もう遅い。 震えていたゆっくりゃは他の2匹を薙ぎ倒した。 「う”が・・・・」 濁った断末魔とともに肉まんスライスが残骸の山を新たに高くする。 立ち上がった右のゆっくりゃは無言。 左ゆっくりゃは更に床に寝転がると、最大級の駄々をこね始めた。 「う”ーもうやだざぐや”ー!!ざぐや”ー!!!じね!!み”んなぽい!ぽい!ぽいするのう”わ”ら”ばっ!!」 左ゆっくりゃは喋れなくなった。 右ゆっくりゃが仲間の残骸をその口に突っ込んでいた。 「むご!・・・う”!・・・う”ぢゅ!!」 更に残骸を掴んでは押し込む。 「が・・・・・が・・・・・」 限界まで開かれた口の中からは死んだ同胞達の目、耳、口だったものが覗いている。既に左ゆっくりゃの頭は1、5倍位まで膨らんでいた。 右ゆっくりゃは帽子・・・さっき死んだゆっくりゃの帽子を高々と振り上げると、 「ゆっくりしね!!!!!」 叩き込んだ。 左ゆっくりゃの頭は肉色の花を咲かせて破裂した。 ぱちぱちぱちぱち・・・・ 今や1匹となったゆっくりゃが目をやると、咲夜が感無量といった顔で拍手していた。 「すごいわ!!」 対するゆっくりゃは黙って肉片を掴んで口にいれ、汚らしく咀嚼し始める。 能天気さとはほど遠い、手負いの獣のような表情。 咲夜がかがみ込み、ゆっくりゃと目線を合わせる。 「あなたはこのゲームに勝ったの。これからはぷでぃんもあなただけのものよ。」 「・・・・。」 「これで一歩、あなたは近づいたのよ・・・紅魔館の主に。お・嬢・様♪」 窓から庭を見下ろしながら、レミリアは不可解だった。 あんなに醜く騒いでいたゆっくりゃ達の声がしなくなり、見かけるのも眼前で歩いているもの1匹だけになった。 更に、そいつの仕草もわからない。しっかりとした歩み。自分のお下がりの日傘の持ち方。 ゆっくりゃがこっちを見上げる。 阿呆丸出しの笑みでなく、口元を上げただけの笑み。 不本意ながらこいつは自分に似てきている、とレミリアは悟った。 しかしこれは好都合だ。このゆっくりゃなら市場でおやさいぽい♪とかぷでぃん!!!とか言わなさそうだ。 里の人間も紅魔館はあの馬鹿ゆっくりゃまで一味違う!と言ってくれそうだ。 一時はどうなることかと悩んだが、さすが咲夜、最高の従者だ。 これも彼女の教育の賜物なのだろう。 レミリアはこの上もない笑顔で控えているメイド長に振り返った。 〈fin〉 あとがき はじめまして。ゆっくりゃがこの上も無くうざいので書いてみました。 でも皆さんのようにあまり上手い虐めが出来なくて反省。 ラストもなんだかぐだぐだに・・・。 修行が足りません。 また気が向いたらお目汚しするかと思いますがよろしくお願いします。 このSSに感想を付ける
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今週最後の仕事を終え、夕暮れの中、家路に着く。 以前は同僚と飲みに行ったりしていた物だが、ここ数週間の間は、めっきり人と遊ばなくなった。 娯楽に掛かる費用と時間の殆どが、アレの虐待や拷問に割り振られるようになったからだ。 さて、アレとは何かと言えば、ここ最近になって急激に繁殖を始めた謎の生命体、ゆっくり達の事だ。 私以外にもゆっくり虐待を娯楽としている人間は多数居るそうだが、私の嗜好は、 一般的な虐待紳士・淑女の皆様方とはいささかズレたものであった。 簡潔に言おう。 私は『ゆっくりれみりゃ及びその亜種』のみを専門的に愛好しつつ虐待・虐殺するのが大好きなのだ。 初めて『胴無しゆっくりれみりゃ』を見たのは、数週間前の事だった。 仕事帰りにたまたま、民家の畑に居た、ゆっくりれいむ・まりさ種の成体二匹が、 ゆっくりれみりゃに捕食されているのを目撃した。 その時まで私は、ゆっくり種など大して気にも留めていなかった。 農家や露天商の方にとっては害獣なのだろうが、私の仕事は雑貨屋での事務・経理だ。 仕事上、ゆっくりの話を聞く事はあっても被害を受けた事など無いし、興味も無かった。 愛好もしなかったし、虐待もしなかった。 ――まぁ、それこそ『路傍の石』として、路上に居たら蹴る程度の事はしていたが、それも道から退かす程度の強さであり、 餡子をぶち撒けて絶命させるような力では無い。 また仕事上、金銭などの貴重品取り扱いには神経質にならざるを得ない為、 戸締りも厳重にしていたので、家を荒されるといった事も無かった。 話を戻そう。 初めてゆっくりれみりゃを見た時、私の胸に言いようの無い暖かな気持ちが芽生えた。 「うー♪ うー♪」 と愛苦しい声で鳴きながら、目を細めて可愛らしく飛び回る、胴無しゆっくりゃ。 私は目を輝かせて、胴無しゆっくりゃが獲物を食し、ぱたぱたと飛び去っていく姿を見送った。 なんて、可愛らしいんだろう。 ああ、可愛い、可愛い可愛い、可愛い可愛い可愛い!! ――ブチ殺したくなる程の可愛さだ。 私はその日から、ゆっくりゃに魅了された。 休日に森に出かけては胴の有無を問わず捕獲し、また亜種である『うーぱっく』『ゆっくりゃザウルス』も捕まえた。 そして、大枚を叩いて建築した『ゆっくりゃ収容所(拷問・虐殺室も兼ねる)』に閉じ込めておく。 一日2~3匹ほど殺すとして、一週間分の約20匹のゆっくりゃ達を休日の間に確保しておくのだ。 サイズの小さい赤ちゃん等が脱走しない様に、きちんと定番グッズの『頑丈な透明箱』に閉じ込めてある。 餌に関しては捕食種という事もあり、 菓子やの甘言に釣られた馬鹿なれいむ種やまりさ種を捕まえて箱に入れるだけで勝手にむしゃむしゃ食ってくれる。 ……胴付きに関しては、 「うっう~♪ れみりゃはぷっでぃ~んがほしいんだどぉ~」 「おぜうさまはあんこよりぷっでぃんがくちにあうんだどぉ~」 などとワガママを言って、グズったり泣き喚いたりと散々だったが、 死なない程度に顔面を殴打したり、 「ぶぎゃっ!!」 腕・脚・翼を引きちぎってやったり、 「いぎっ!? ……いだいーー!! だずげでざくやぁぁぁ!!」 腹に蹴りを入れて転がした後、顔面を潰さない程度に踏みにじったり、 「おごぶぇぇぇっ! う、うぅぅ~!!」 そんな調子で適度な虐待をしつつ、ゆっくり種以外の餌をけして与えないようにしていると、 何を言っても食事は変わらないと肉饅脳で理解したのか、 「「わ"がり"ま"じだー!! ごべん"な"ざい"だべま"ずー!!」」 渋々食べるようになった。 あと、特に理由は無いが、逆さにしたうーぱっくの中に煮えたぎった熱湯を注ぎこんで苦しむ様を楽しんでみたりもした。 「……う? うぅうううっ!? うぅあぁっっ!!」 手足もなく四角い体型が災いして、体内を灼く激痛から逃れられず絶叫するうーぱっくは本当に可愛かった。 余りの可愛さに刃物で滅多刺しにして穴だらけにしてやった事もあった。 それでも死なない、いや死なない生命力も立派なチャームポイントだと思う。 あぁ、やっと我が家に着いた。 手早く夕食を済ませる。 明日も仕事だ。 お楽しみの時間をたっぷり味わう為には、それ以外の時間を削らねばならない。 動きやすく、また油に汚れても構わないような服に着替えて、いそいそと収容所へ向かう。 扉を開けるとそこは、 「うー! うー!」「うっうー!」 「う~?」「うー♪」 「うっう~うぁうぁ♪」 「いないいなーい……うー!」 「う~まんま~♪ だっこちて~♪」 「れみりゃのあかちゃんかわいいどぉ~♪」 「ぎゃお~! た~べちゃ~うぞ~!」 れみりゃ種の大合唱が私を出迎えてくれた。 あぁ、これだ。 この鳴き声。 実に癒される。 コンテナの様に大量に積まれた透明箱の中で、沢山のれみりゃ種が勝手気ままに暮らしている。 水は毎日きちんと換えているし、箱の中には藁も敷いてやっている。 胴無しの飛行型は巣を作りたがるので、その箱には藁だけでなく、小枝なども入れてある。 もちろん食料として、一般的な被捕食種のゆっくり――れいむ種やまりさ種を入れてあるので、餓死の心配も無い。 狭いスペースでぎゅうぎゅう詰めだとストレスの原因になるので、 サイズの小さい胴無し型なら三~四匹、胴有りなら一~二匹程度を、そこそこ大きめの箱で飼っている。 餌となるゆっくり達は、いちいち加工所から買っていては莫大な餌代になってしまうので、 家の付近に菓子などを載せた皿を置き、それを食いにきた馬鹿饅頭を捕獲したり、 一気に大量の数を揃える時は、近場の森や林で親ゆっくりと思しきサイズの無能饅頭を見つけ、 「ゆっくりプレイスに案内してあげるよ」 と甘言で釣って、一家総出で家までついて来た所を拘束したり、といった手段で用意した。 さて、待望の虐待タイムだ。 「うっうー♪」 「まんま~!」 「う~う~♪ お外だどぉ~♪ おぜうさまをさっさとだすんだどぉ~」 胴有り二匹と胴無し一匹を選別して取り出し、隣の拷問室へ運んでいく。 拷問室と飼育箱室は防音加工された壁で区切られているため、 ゆっくりゃ達は、将来自分達がどうなるのかを知らないまま日々を過ごし、やがて『その日』を迎えるのだ。 三匹全てが拷問室に入った所で、私も室内に入って扉を閉じる。 拷問室内にあるのは、手術台を思わせる大きな机と、椅子が一つ。 その傍らには、ノコギリや杭、針やマッチなど、 さまざまな拷問グッズを詰め込んだ、素敵な道具箱が鎮座している。 床は洗い流すのに便利な防水加工が施され、 いくつも刻まれた小さな溝が、備え付けられた排水溝へ続いている。 「しゃくや~! このおへやなんかへんだどぉ~!」 「うっうー! ううー!」 「まんまぁ~! れみりゃかえりゅ~!」 この室内に充満する奇妙な空気を悟ったのか、ゆっくりゃ達が落ち着きを無くしてざわめきだす。 既に百匹を越えるゆっくりれみりゃ種が殺されてきた部屋だ。 本能的に何か感じる物があるのだろう。 この日の為に愛情たっぷりで育ててきたゆっくりゃ達を、悪意たっぷりで虐め殺そう。 まずは一匹目。 胴無しゆっくりゃの成体を両手で掴んで、頬を軽く引っ張る。 「うっうー♪ うー?」 この時点では、相変わらずのニコニコ顔だ。 そこから徐々に、片手だけ力を強めてみる。 「うぅー……うっ!」 笑みが消えた。 痛くなってきたらしい。 頬が赤くなり始める。 当然辞める気は無い。 更に強くしてみる。 「んー! んぅうー!」 目に涙が浮かんできた。 あぁ、いい表情だ。 私の精神がほんのりと癒されていくのを感じる。 「うぅぅぅぅぅ……!!」 涙をぼろぼろと零す。 手足を持たないこのゆっくりゃは、羽を必死に動かして、私の手をペチペチと叩き始める。 飼い主に暴力を振るうなんて、悪い子だ。 お仕置きをしてあげなくては。 引っ張っていた手を離し、室内に置いてあった道具箱を片手で開く。 有った。 「うぅ~…」 まだ痛みが引かないのか、涙を零しつづけるゆっくりゃ。 泣こうが喚こうが、もうお仕置きは決定済みなのだが。 「う?」 まだ赤みの残る頬に、先ほど道具箱から取り出した、細長い針金の先を押し付ける。 そのまま、ゆっくりと押し込んでいく。 「うっ! う~!」 少しづつめり込んでいく先端。 再び羽を動かして痛みを訴えるゆっくりゃ。 先ほどはそれで行為が中断されたので、これでまた離してもらえるとでも思っているのだろう。 おお、愚か愚か。 更に力を込めつつ、回転を加えて押し込んでいく。 「うっ…うぅぅぅ! うぁあぁぁぁぁぁぁ!!」 グジュッという音と共に、針金が頬を貫通した。 頬に空いた傷口から、肉汁が零れ落ちる。 激痛に白目を剥いて痙攣を始めるが、この程度でれみりゃ種は死なない事は知っている。 「うっ……うっ……うぁぁあぅっ!!」 ドリルの様な回転を加えつつ、もう片方の頬も一気に貫通させた。 滴り落ちる肉汁と涙。 それに委細構わず、素早く引き抜いて、再び頬にもう一つ穴を空けてやる。 「んぅぎゃっ!?」 今度は両の頬を素早く貫通させた。 そこから、針金を何度も突き刺しつつ、抉るように回転を加える。 「……あうぁぁぁぁぁっ!! うぎぎゃ! うぎぃぃぃぃぃ!!」 お前はサルか、と突っ込みたくなる絶叫を挙げるゆっくりゃ。 針金を刺したまま、クルリと手の中で回し、片方の羽を引きちぎる。 「ぎゃっ! うぁうっ!!」 いい声だ。 もう片方はゆっくりといこう。 私の手を叩いた悪い羽はきっちり除去してやらなくては。 みちみちと音を立てて、羽の根元から肉汁が零れ落ちていく。 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」 先ほどは一瞬で過ぎ去った痛みが、今度はじわりじわりとゆっくりゃを苛んでいる事だろう。 唸るような苦鳴を漏らすが、それがより一層、私の嗜虐心をそそるのだ。 顔を真っ赤にし、涙と肉汁を零しながら、全身を震わせるゆっくりゃ。 なんと可愛らしい。 あまりの可愛さに思わず、中程まで千切れかけた羽を、一気に捻じ切ってしまった。 「うぅぁっ!!! かひゅっ、ひゅー! ひゅー!」 泡を吹いて、弱い呼気を漏らす。 大きく何度も体を痙攣させている。 これが通常のゆっくり種ならショック死の前兆なのだが、 愛すべきれみりゃ種はまだまだ死なない。 ここで、一匹目に時間を掛けすぎている事に気付く。 仕方無い。 こいつはそろそろ殺してやろう。 両手の親指を、愛らしい小さな二対の目にそえて、抉る。 寒天の様な感触を楽しみながら、更に指を押し込む。 「……うぅっ……うーっ………う……うぅ……」 もはや泣き喚く気力も失せたのか。 薄いリアクションでは楽しめないじゃないか。 殺すにはいいタイミングだったのかもしれない。 親指が生暖かい肉まんの餡に包まれる。 潰されたゆっくりゃの両目から肉汁が吹き出した。 「さようなら、愛しいゆっくりれみりゃ」 別れを告げて、顔面を穴だらけにされ、羽をもぎ取られ、両目を抉られたゆっくりゃを、 「うぶぎゅっ!!」 両手で押しつぶしてやった。 「さて」 肉片と肉汁まみれの手で、私は振り返る。 「ぎゃっ!」 「うみゅっ!?」 一連の凶行を眺めて放心状態に陥っていたらしい、胴付きゆっくりゃの親子と目が合う。 どちらから殺そうか。 まだ成長しきっていない為に立つことが出来ず、床にぺちゃっと垂れた体勢の赤ちゃんゆっくりゃ。 その襟首を引っつかんで持ち上げる。 すると、 「やめでーーーー!! あがぢゃんかえじでぇぇぇぇぇ!!」 と、親ゆっくりゃが私の裾を掴んで泣き喚き始めた。 それにつられたのか、 「うー! やぁなの~! れみりゃはまんま~といっちょにいりゅの~!」 赤ちゃんまで愚図り始めてしまった。 泣き叫ぶ姿も愛らしい。 心配する事は無いんだよ。 ゆっくりゃ。 お前達は親子揃って、ここで拷問死するんだから。 今日のお楽しみはこれからだ。 ~~~~~~ 後編に続きます。 このSSに感想を付ける
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fuku1835「ゆっくりゃ拷問室・前編」の続きです。 両手で親子の首を掴んで、机の上に軽く叩きつける。 「うぎゃっ!」 「ぷぎゅ!」 そのまま喉輪を食らわせて、二匹の身動きを封じる。 短い手足でジタバタと暴れるが、人間の腕力に敵うはずも無い。 とりあえず赤ちゃんゆっくりゃからは手を離して、片手で道具箱を探る。 木槌と、数本の釘を取り出して机に並べる。 そして、親ゆっくりゃの腹部に、腹が破れない程度の力で拳骨を叩き込む。 「ぐぼぅっ!! うぎゃぶぇっ!」 口から肉汁を吐き出して、悶え苦しむ親ゆっくりゃ。 その隙に首から手を放すと、素早く木槌と釘を掴んで、親ゆっくりゃの衣服を机に固定していく。 手足に直接釘を打ち込むのも悪くはないが、暴れた勢いで手足ごと千切れてしまう場合があり、 そうなると結局、二度手間になってしまう。 次いで、赤ちゃんゆっくりゃの服も釘で固定する。 そして問う。 「れみりゃ、お前がどうしてこんな目に遭ってるか、わかるかい?」 しかし、れみりゃは答えもせずにもがいているだけだ。 顔を真っ赤にして、 「う~うぁ~! れみりゃとあかちゃんをはなすんだどぉ~! はやくしないとたーべちゃーうぞー! ぎゃおー!!」 などと喚き散らしている。 私は無表情のまま、釘を取り出して、 「話を聞け!! この低能豚がっ!!」 親ゆっくりゃの片目に突き刺した。 「うぎゃぎっ……むー! んぅ~!」 また悲鳴を挙げる前に、口を塞ぐ。 声のトーンを下げて、ゆっくりゃの無事な片目に釘を突きつけて問う。 「もう一度聞くぞ? どうしてこういう目に遭ってるか、わかるか?」 口から手を離してやると、ゆっくりゃは困惑と恐怖に歪んだ表情で、おずおずと答えた。 「わ、わかんないだど~……」 「答えになってねぇだろ、カス」 素敵な道具箱から、また道具を取り出して、それを赤ちゃんゆっくりゃの腕に押し付けた。 紙やすりである。 「まんみゃ~、たしゅけて~!」 「や、やめるんだど~、れみりゃのかぁいい赤ちゃんに――」 最後まで言い切らない内に、私は紙やすりで赤ちゃんゆっくりゃの腕を猛烈に削り始めた。 「いっ……!! うぁぁぁぁああゔいだいいだいだいぃぃぃ!! だじゅげでぇまぁまぁぁぁぁぁ!!!」 あっという間に削げていく腕の皮。 肉汁が滴り落ち、むき出しの中身――人体で言うなら筋肉にあたる部位を容赦なく擦り、削ぎ落とす。 大根おろしの様に、皮と肉と肉汁が混じりあった物が飛び散る。 ふと、そこで手を止めて。私はゆっくりゃに視線を戻す。 「かわいそうに。 お前が答えられなかったから、お前の赤ちゃん、腕がボロボロになっちゃったよ?」 「うぅ~……な゙ん゙でこんなことするんだどぉ゙~」 理不尽な問いを投げられ、目の前で我が子を痛めつけられ、ゆっくりゃの精神は混乱の極致にあった。 なぜ、こんな目にあっているのか。 自分が何か悪い事をしたのだろうか? 身に覚えは無い。 初めはわがままを言って殴られたりしていたが、 ここ最近の自分達は、餌も残さず食べていたし、お兄さんを怒らせる事なんてしていない。 じゃあ、なんでこんな事に? 「はい時間切れ。 またお前のせいで赤ちゃんが痛い思いをする。 可哀想にな」 「ま、まっでぐだざいぃぃぃ! あやまりますがらー!! ごめんなざいー!!」 「謝れなんて言ってないだろ、というか何について謝ってるんだお前? 私はな、どうしてお前達がこういう目に遭ってるのか、その理由を聞いてるんだよ」 淡々と諭しながら、赤ちゃんゆっくりゃの右手を掴む。 人間の幼児そのものといった、小さな五本の指を掴んで、捻じ切った。 「いぎゃぁぁぁい゙いぃぃ゙!! まぁんま゙ぁぁ゙ぁ゙たじゅげでよぉぉぉぉ!!」 激痛と恐怖で絶叫する赤ちゃんゆっくりゃ。 ああ、なんて愛らしいんだ。 こんな愛くるしい無垢な存在が、残虐な拷問に悶え苦しむなんて、幻想郷とはなんて残酷で素敵な世界なんだろう。 「あがじゃぁぁぁん!! ゔぅ~! まんまがぜったいたずげるからね゙ぇ゙ぇ!!」 片目にブッ刺さった釘の痛みも介せず、子供を助けようとする、この親子愛。 感動の余り泣きそうになる。 「うん、質問を変えよう。 赤ちゃん、それにれみりゃ、よく聞け。 どっちかが痛い思いをすれば、その間、もう片方は見てるだけで済む。 さ、どっちが拷問される方をやるんだ?」 以外にも、結論は早く出た。 「れ、れみりゃがいだいおもいしまずがら、あかじゃんはたずげてくだざい……」 「……よし、OKだ。さっそくいくぞー」 風を切る音と同時、柔らかい肉が潰れる音。 木槌で、ゆっくりゃの右腕を叩き潰した。 「オラオラオラオラオラオラァァァ!!」 悲鳴を挙げる前に、素早く連打。 指先から肩に至るまで、徹底的に潰していく。 「ぅびがぎぃ!! うっ! ゔぃいぃぁああ゙あ゙ぃいぃ゙!!」 この時点で、ゆっくりゃは白目を剥いて痙攣を起こし、失神していた。 だが、更なる激痛が意識を取り戻させる。 今度は左腕が潰されていった。 「うーーーーーーーーーっ!! うぅぅぅぅううううぁぁうぅぎぃぃぃぃ!!!」 もはや言葉になっていない。 単なる絶叫が迸るのみ。 発狂寸前の痛みが精神を蹂躙している事だろう。 口から泡を吹き、息も絶え絶えに痙攣を繰り返すゆっくりゃ。 「よっし、今度は赤ちゃんの番だね!」 その言葉に、ゆっくりゃの意識が鮮明さを取り戻した。 「な゙ん゙で゙あがじゃんもいじめるのぉぉぉぉぉ!! れみりゃだげがいたいおもいすれば、だずげでくれるんじゃなかっだの゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙」 「あれ、そんな事言ったかな? おにーさん馬鹿だから忘れちゃった♪ ……おらっしゃぁ!!」 「うぎゃぉぉぉぉぉおおおおお!!」 一気に、赤ちゃんゆっくりゃの両足を引きちぎる。 噴出す肉汁! 赤子の絶叫! 最っ高のエンターティメントだ!! さぁ、ここから先は一気にぶっ壊していこう! 先ほどの紙やすりで、赤ちゃんの腹部を猛烈に擦る、いや、肉を削ぎ落としていく。 「うううううううううぁああああああああああぁああああ!! まぁまぁぁああああああ!!!」 成体に比べ貧弱な肉体はいとも容易く、腹の肉を削って剥がし、腹腔内を露出させる。 さらに素敵な道具箱から、瓶を取り出して、その中身を万遍なく、開かれた腹へ流し込んでいく。 その正体は、塩。 むき出しの傷口、ましてや人間でいう内臓まで塩を流し込まれたのだ。 その苦痛たるや、失神と覚醒を連続で繰り返して全身を振るわせ続ける程に凄まじい。 さらに手を止めることなく、別の瓶を取り出して、中の液体を、赤ちゃんゆっくりゃの顔半分に振り掛ける。 マッチを取り出して擦り、そっと火を近づけた。 火炎が噴き上がった。 「びゃぁぁああああああああああああ!! まんまぁぁぁ! おねぎゃいだぎゃらだじゅげでぇぇぇぇぇぇ!!」 液体は純度100%のアルコール。 みるみる内に、可愛らしかった顔の半分が焼け爛れていく。 その惨たらしさに、私の精神に多幸感が満ち溢れていくのがわかる。 そこで手を止めて、ゆっくりゃに再び問う。 「さて、何で君達はこんな目に遭ってるのかわかるかな~?」 我が子が凄惨が拷問を受けているのを目の当たりにし、放心状態だったゆっくりゃは、はっと我に返った。 「わ、わかんないでず……おねがいじまず……あがちゃんをたずげでくだざい……」 泣きじゃくりながら懇願するゆっくりゃに、私は晴れやかな笑顔で告げた。 「いい事を教えてあげよう。 お前が答えられなかったから、君達はあんな目に遭った」 私は数秒の間を置いて、解答を教えてあげた。 「理由なんて特に無いよ? 君達がとっても可愛いから、育てて拷問して殺してるだけ。 それが私の趣味なんだよ。 謝る事なんてなかったんだよ。 君達はとても仲良し親子で、特に悪い事もしてなかったしね。 そういうわけで、運が悪かったと思って、 ゆ っ く り 死 ん で い っ て ね ! !」 それを聞いた時、ゆっくりゃ親子の精神に、決定的な亀裂が走り、絶望が駆け抜けていった。 悪い事なんてしてなかった。 お外に出られないのは不満だったけど、 ごはんも水も、寝床もあって、それなりに良い生活をしていた。 親子や同族達と、透明な箱を通しておしゃべりしたり、歌ったり踊ったり、楽しい毎日を過ごしていた。 可愛い赤ちゃんと仲間達に囲まれて、幸福な日常を過ごしていた。 それが全て、今日の為に用意された偽りの幸福だったなんて。 それを理解した時、親子は狂った。 「うー……う? うぁ~♪」 「う~う~♪」 「うー♪ うぅ~? うー!」 「うっうー!」 胴有りのれみりゃ種であるにも関わらず、人語を放棄していた。 否、ある種の退化とも言えるだろう。 全身を走る激痛にも関わらず、二匹はただ笑っていた。 もう、笑うしかなかった。 「まぁ、長く持った方か」 私はそんな二匹を見つめながら、この親子にどんなトドメを刺してやろうか。 明日はどのれみりゃ種を、どんな風に拷問処刑しようか考えていた。 うーぱっくに生ゴミを入れて封をしてやるのもいいかな。 ドロドロに腐敗した汚物を体内に入れられたうーぱっくはどんな反応をするのだろう。 ゆっくり用の傷薬で、手足を千切って再生させてまた千切って……それもありかもしれないな。 あぁ、れみりゃ種こそ究極の被虐待生物だ。 この世かられみりゃ種が絶滅するまで、私は永遠に幸福を享受できる事だろう。 そんな夢想に浸りながら、私は明日の悦楽に身を震わせていた。 このSSに感想を付ける
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今週最後の仕事を終え、夕暮れの中、家路に着く。 以前は同僚と飲みに行ったりしていた物だが、ここ数週間の間は、めっきり人と遊ばなくなった。 娯楽に掛かる費用と時間の殆どが、アレの虐待や拷問に割り振られるようになったからだ。 さて、アレとは何かと言えば、ここ最近になって急激に繁殖を始めた謎の生命体、ゆっくり達の事だ。 私以外にもゆっくり虐待を娯楽としている人間は多数居るそうだが、私の嗜好は、 一般的な虐待紳士・淑女の皆様方とはいささかズレたものであった。 簡潔に言おう。 私は『ゆっくりれみりゃ及びその亜種』のみを専門的に愛好しつつ虐待・虐殺するのが大好きなのだ。 初めて『胴無しゆっくりれみりゃ』を見たのは、数週間前の事だった。 仕事帰りにたまたま、民家の畑に居た、ゆっくりれいむ・まりさ種の成体二匹が、 ゆっくりれみりゃに捕食されているのを目撃した。 その時まで私は、ゆっくり種など大して気にも留めていなかった。 農家や露天商の方にとっては害獣なのだろうが、私の仕事は雑貨屋での事務・経理だ。 仕事上、ゆっくりの話を聞く事はあっても被害を受けた事など無いし、興味も無かった。 愛好もしなかったし、虐待もしなかった。 ――まぁ、それこそ『路傍の石』として、路上に居たら蹴る程度の事はしていたが、それも道から退かす程度の強さであり、 餡子をぶち撒けて絶命させるような力では無い。 また仕事上、金銭などの貴重品取り扱いには神経質にならざるを得ない為、 戸締りも厳重にしていたので、家を荒されるといった事も無かった。 話を戻そう。 初めてゆっくりれみりゃを見た時、私の胸に言いようの無い暖かな気持ちが芽生えた。 「うー♪ うー♪」 と愛苦しい声で鳴きながら、目を細めて可愛らしく飛び回る、胴無しゆっくりゃ。 私は目を輝かせて、胴無しゆっくりゃが獲物を食し、ぱたぱたと飛び去っていく姿を見送った。 なんて、可愛らしいんだろう。 ああ、可愛い、可愛い可愛い、可愛い可愛い可愛い!! ――ブチ殺したくなる程の可愛さだ。 私はその日から、ゆっくりゃに魅了された。 休日に森に出かけては胴の有無を問わず捕獲し、また亜種である『うーぱっく』『ゆっくりゃザウルス』も捕まえた。 そして、大枚を叩いて建築した『ゆっくりゃ収容所(拷問・虐殺室も兼ねる)』に閉じ込めておく。 一日2~3匹ほど殺すとして、一週間分の約20匹のゆっくりゃ達を休日の間に確保しておくのだ。 サイズの小さい赤ちゃん等が脱走しない様に、きちんと定番グッズの『頑丈な透明箱』に閉じ込めてある。 餌に関しては捕食種という事もあり、 菓子やの甘言に釣られた馬鹿なれいむ種やまりさ種を捕まえて箱に入れるだけで勝手にむしゃむしゃ食ってくれる。 ……胴付きに関しては、 「うっう~♪ れみりゃはぷっでぃ~んがほしいんだどぉ~」 「おぜうさまはあんこよりぷっでぃんがくちにあうんだどぉ~」 などとワガママを言って、グズったり泣き喚いたりと散々だったが、 死なない程度に顔面を殴打したり、 「ぶぎゃっ!!」 腕・脚・翼を引きちぎってやったり、 「いぎっ!? ……いだいーー!! だずげでざくやぁぁぁ!!」 腹に蹴りを入れて転がした後、顔面を潰さない程度に踏みにじったり、 「おごぶぇぇぇっ! う、うぅぅ~!!」 そんな調子で適度な虐待をしつつ、ゆっくり種以外の餌をけして与えないようにしていると、 何を言っても食事は変わらないと肉饅脳で理解したのか、 「「わ"がり"ま"じだー!! ごべん"な"ざい"だべま"ずー!!」」 渋々食べるようになった。 あと、特に理由は無いが、逆さにしたうーぱっくの中に煮えたぎった熱湯を注ぎこんで苦しむ様を楽しんでみたりもした。 「……う? うぅうううっ!? うぅあぁっっ!!」 手足もなく四角い体型が災いして、体内を灼く激痛から逃れられず絶叫するうーぱっくは本当に可愛かった。 余りの可愛さに刃物で滅多刺しにして穴だらけにしてやった事もあった。 それでも死なない、いや死なない生命力も立派なチャームポイントだと思う。 あぁ、やっと我が家に着いた。 手早く夕食を済ませる。 明日も仕事だ。 お楽しみの時間をたっぷり味わう為には、それ以外の時間を削らねばならない。 動きやすく、また油に汚れても構わないような服に着替えて、いそいそと収容所へ向かう。 扉を開けるとそこは、 「うー! うー!」「うっうー!」 「う~?」「うー♪」 「うっう~うぁうぁ♪」 「いないいなーい……うー!」 「う~まんま~♪ だっこちて~♪」 「れみりゃのあかちゃんかわいいどぉ~♪」 「ぎゃお~! た~べちゃ~うぞ~!」 れみりゃ種の大合唱が私を出迎えてくれた。 あぁ、これだ。 この鳴き声。 実に癒される。 コンテナの様に大量に積まれた透明箱の中で、沢山のれみりゃ種が勝手気ままに暮らしている。 水は毎日きちんと換えているし、箱の中には藁も敷いてやっている。 胴無しの飛行型は巣を作りたがるので、その箱には藁だけでなく、小枝なども入れてある。 もちろん食料として、一般的な被捕食種のゆっくり――れいむ種やまりさ種を入れてあるので、餓死の心配も無い。 狭いスペースでぎゅうぎゅう詰めだとストレスの原因になるので、 サイズの小さい胴無し型なら三~四匹、胴有りなら一~二匹程度を、そこそこ大きめの箱で飼っている。 餌となるゆっくり達は、いちいち加工所から買っていては莫大な餌代になってしまうので、 家の付近に菓子などを載せた皿を置き、それを食いにきた馬鹿饅頭を捕獲したり、 一気に大量の数を揃える時は、近場の森や林で親ゆっくりと思しきサイズの無能饅頭を見つけ、 「ゆっくりプレイスに案内してあげるよ」 と甘言で釣って、一家総出で家までついて来た所を拘束したり、といった手段で用意した。 さて、待望の虐待タイムだ。 「うっうー♪」 「まんま~!」 「う~う~♪ お外だどぉ~♪ おぜうさまをさっさとだすんだどぉ~」 胴有り二匹と胴無し一匹を選別して取り出し、隣の拷問室へ運んでいく。 拷問室と飼育箱室は防音加工された壁で区切られているため、 ゆっくりゃ達は、将来自分達がどうなるのかを知らないまま日々を過ごし、やがて『その日』を迎えるのだ。 三匹全てが拷問室に入った所で、私も室内に入って扉を閉じる。 拷問室内にあるのは、手術台を思わせる大きな机と、椅子が一つ。 その傍らには、ノコギリや杭、針やマッチなど、 さまざまな拷問グッズを詰め込んだ、素敵な道具箱が鎮座している。 床は洗い流すのに便利な防水加工が施され、 いくつも刻まれた小さな溝が、備え付けられた排水溝へ続いている。 「しゃくや~! このおへやなんかへんだどぉ~!」 「うっうー! ううー!」 「まんまぁ~! れみりゃかえりゅ~!」 この室内に充満する奇妙な空気を悟ったのか、ゆっくりゃ達が落ち着きを無くしてざわめきだす。 既に百匹を越えるゆっくりれみりゃ種が殺されてきた部屋だ。 本能的に何か感じる物があるのだろう。 この日の為に愛情たっぷりで育ててきたゆっくりゃ達を、悪意たっぷりで虐め殺そう。 まずは一匹目。 胴無しゆっくりゃの成体を両手で掴んで、頬を軽く引っ張る。 「うっうー♪ うー?」 この時点では、相変わらずのニコニコ顔だ。 そこから徐々に、片手だけ力を強めてみる。 「うぅー……うっ!」 笑みが消えた。 痛くなってきたらしい。 頬が赤くなり始める。 当然辞める気は無い。 更に強くしてみる。 「んー! んぅうー!」 目に涙が浮かんできた。 あぁ、いい表情だ。 私の精神がほんのりと癒されていくのを感じる。 「うぅぅぅぅぅ……!!」 涙をぼろぼろと零す。 手足を持たないこのゆっくりゃは、羽を必死に動かして、私の手をペチペチと叩き始める。 飼い主に暴力を振るうなんて、悪い子だ。 お仕置きをしてあげなくては。 引っ張っていた手を離し、室内に置いてあった道具箱を片手で開く。 有った。 「うぅ~…」 まだ痛みが引かないのか、涙を零しつづけるゆっくりゃ。 泣こうが喚こうが、もうお仕置きは決定済みなのだが。 「う?」 まだ赤みの残る頬に、先ほど道具箱から取り出した、細長い針金の先を押し付ける。 そのまま、ゆっくりと押し込んでいく。 「うっ! う~!」 少しづつめり込んでいく先端。 再び羽を動かして痛みを訴えるゆっくりゃ。 先ほどはそれで行為が中断されたので、これでまた離してもらえるとでも思っているのだろう。 おお、愚か愚か。 更に力を込めつつ、回転を加えて押し込んでいく。 「うっ…うぅぅぅ! うぁあぁぁぁぁぁぁ!!」 グジュッという音と共に、針金が頬を貫通した。 頬に空いた傷口から、肉汁が零れ落ちる。 激痛に白目を剥いて痙攣を始めるが、この程度でれみりゃ種は死なない事は知っている。 「うっ……うっ……うぁぁあぅっ!!」 ドリルの様な回転を加えつつ、もう片方の頬も一気に貫通させた。 滴り落ちる肉汁と涙。 それに委細構わず、素早く引き抜いて、再び頬にもう一つ穴を空けてやる。 「んぅぎゃっ!?」 今度は両の頬を素早く貫通させた。 そこから、針金を何度も突き刺しつつ、抉るように回転を加える。 「……あうぁぁぁぁぁっ!! うぎぎゃ! うぎぃぃぃぃぃ!!」 お前はサルか、と突っ込みたくなる絶叫を挙げるゆっくりゃ。 針金を刺したまま、クルリと手の中で回し、片方の羽を引きちぎる。 「ぎゃっ! うぁうっ!!」 いい声だ。 もう片方はゆっくりといこう。 私の手を叩いた悪い羽はきっちり除去してやらなくては。 みちみちと音を立てて、羽の根元から肉汁が零れ落ちていく。 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」 先ほどは一瞬で過ぎ去った痛みが、今度はじわりじわりとゆっくりゃを苛んでいる事だろう。 唸るような苦鳴を漏らすが、それがより一層、私の嗜虐心をそそるのだ。 顔を真っ赤にし、涙と肉汁を零しながら、全身を震わせるゆっくりゃ。 なんと可愛らしい。 あまりの可愛さに思わず、中程まで千切れかけた羽を、一気に捻じ切ってしまった。 「うぅぁっ!!! かひゅっ、ひゅー! ひゅー!」 泡を吹いて、弱い呼気を漏らす。 大きく何度も体を痙攣させている。 これが通常のゆっくり種ならショック死の前兆なのだが、 愛すべきれみりゃ種はまだまだ死なない。 ここで、一匹目に時間を掛けすぎている事に気付く。 仕方無い。 こいつはそろそろ殺してやろう。 両手の親指を、愛らしい小さな二対の目にそえて、抉る。 寒天の様な感触を楽しみながら、更に指を押し込む。 「……うぅっ……うーっ………う……うぅ……」 もはや泣き喚く気力も失せたのか。 薄いリアクションでは楽しめないじゃないか。 殺すにはいいタイミングだったのかもしれない。 親指が生暖かい肉まんの餡に包まれる。 潰されたゆっくりゃの両目から肉汁が吹き出した。 「さようなら、愛しいゆっくりれみりゃ」 別れを告げて、顔面を穴だらけにされ、羽をもぎ取られ、両目を抉られたゆっくりゃを、 「うぶぎゅっ!!」 両手で押しつぶしてやった。 「さて」 肉片と肉汁まみれの手で、私は振り返る。 「ぎゃっ!」 「うみゅっ!?」 一連の凶行を眺めて放心状態に陥っていたらしい、胴付きゆっくりゃの親子と目が合う。 どちらから殺そうか。 まだ成長しきっていない為に立つことが出来ず、床にぺちゃっと垂れた体勢の赤ちゃんゆっくりゃ。 その襟首を引っつかんで持ち上げる。 すると、 「やめでーーーー!! あがぢゃんかえじでぇぇぇぇぇ!!」 と、親ゆっくりゃが私の裾を掴んで泣き喚き始めた。 それにつられたのか、 「うー! やぁなの~! れみりゃはまんま~といっちょにいりゅの~!」 赤ちゃんまで愚図り始めてしまった。 泣き叫ぶ姿も愛らしい。 心配する事は無いんだよ。 ゆっくりゃ。 お前達は親子揃って、ここで拷問死するんだから。 今日のお楽しみはこれからだ。 ~~~~~~ 後編?に続きます。 このSSに感想を付ける
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fuku1835「ゆっくりゃ拷問室・前編」の続きです。 両手で親子の首を掴んで、机の上に軽く叩きつける。 「うぎゃっ!」 「ぷぎゅ!」 そのまま喉輪を食らわせて、二匹の身動きを封じる。 短い手足でジタバタと暴れるが、人間の腕力に敵うはずも無い。 とりあえず赤ちゃんゆっくりゃからは手を離して、片手で道具箱を探る。 木槌と、数本の釘を取り出して机に並べる。 そして、親ゆっくりゃの腹部に、腹が破れない程度の力で拳骨を叩き込む。 「ぐぼぅっ!! うぎゃぶぇっ!」 口から肉汁を吐き出して、悶え苦しむ親ゆっくりゃ。 その隙に首から手を放すと、素早く木槌と釘を掴んで、親ゆっくりゃの衣服を机に固定していく。 手足に直接釘を打ち込むのも悪くはないが、暴れた勢いで手足ごと千切れてしまう場合があり、 そうなると結局、二度手間になってしまう。 次いで、赤ちゃんゆっくりゃの服も釘で固定する。 そして問う。 「れみりゃ、お前がどうしてこんな目に遭ってるか、わかるかい?」 しかし、れみりゃは答えもせずにもがいているだけだ。 顔を真っ赤にして、 「う~うぁ~! れみりゃとあかちゃんをはなすんだどぉ~! はやくしないとたーべちゃーうぞー! ぎゃおー!!」 などと喚き散らしている。 私は無表情のまま、釘を取り出して、 「話を聞け!! この低能豚がっ!!」 親ゆっくりゃの片目に突き刺した。 「うぎゃぎっ……むー! んぅ~!」 また悲鳴を挙げる前に、口を塞ぐ。 声のトーンを下げて、ゆっくりゃの無事な片目に釘を突きつけて問う。 「もう一度聞くぞ? どうしてこういう目に遭ってるか、わかるか?」 口から手を離してやると、ゆっくりゃは困惑と恐怖に歪んだ表情で、おずおずと答えた。 「わ、わかんないだど~……」 「答えになってねぇだろ、カス」 素敵な道具箱から、また道具を取り出して、それを赤ちゃんゆっくりゃの腕に押し付けた。 紙やすりである。 「まんみゃ~、たしゅけて~!」 「や、やめるんだど~、れみりゃのかぁいい赤ちゃんに――」 最後まで言い切らない内に、私は紙やすりで赤ちゃんゆっくりゃの腕を猛烈に削り始めた。 「いっ……!! うぁぁぁぁああゔいだいいだいだいぃぃぃ!! だじゅげでぇまぁまぁぁぁぁぁ!!!」 あっという間に削げていく腕の皮。 肉汁が滴り落ち、むき出しの中身――人体で言うなら筋肉にあたる部位を容赦なく擦り、削ぎ落とす。 大根おろしの様に、皮と肉と肉汁が混じりあった物が飛び散る。 ふと、そこで手を止めて。私はゆっくりゃに視線を戻す。 「かわいそうに。 お前が答えられなかったから、お前の赤ちゃん、腕がボロボロになっちゃったよ?」 「うぅ~……な゙ん゙でこんなことするんだどぉ゙~」 理不尽な問いを投げられ、目の前で我が子を痛めつけられ、ゆっくりゃの精神は混乱の極致にあった。 なぜ、こんな目にあっているのか。 自分が何か悪い事をしたのだろうか? 身に覚えは無い。 初めはわがままを言って殴られたりしていたが、 ここ最近の自分達は、餌も残さず食べていたし、お兄さんを怒らせる事なんてしていない。 じゃあ、なんでこんな事に? 「はい時間切れ。 またお前のせいで赤ちゃんが痛い思いをする。 可哀想にな」 「ま、まっでぐだざいぃぃぃ! あやまりますがらー!! ごめんなざいー!!」 「謝れなんて言ってないだろ、というか何について謝ってるんだお前? 私はな、どうしてお前達がこういう目に遭ってるのか、その理由を聞いてるんだよ」 淡々と諭しながら、赤ちゃんゆっくりゃの右手を掴む。 人間の幼児そのものといった、小さな五本の指を掴んで、捻じ切った。 「いぎゃぁぁぁい゙いぃぃ゙!! まぁんま゙ぁぁ゙ぁ゙たじゅげでよぉぉぉぉ!!」 激痛と恐怖で絶叫する赤ちゃんゆっくりゃ。 ああ、なんて愛らしいんだ。 こんな愛くるしい無垢な存在が、残虐な拷問に悶え苦しむなんて、幻想郷とはなんて残酷で素敵な世界なんだろう。 「あがじゃぁぁぁん!! ゔぅ~! まんまがぜったいたずげるからね゙ぇ゙ぇ!!」 片目にブッ刺さった釘の痛みも介せず、子供を助けようとする、この親子愛。 感動の余り泣きそうになる。 「うん、質問を変えよう。 赤ちゃん、それにれみりゃ、よく聞け。 どっちかが痛い思いをすれば、その間、もう片方は見てるだけで済む。 さ、どっちが拷問される方をやるんだ?」 以外にも、結論は早く出た。 「れ、れみりゃがいだいおもいしまずがら、あかじゃんはたずげてくだざい……」 「……よし、OKだ。さっそくいくぞー」 風を切る音と同時、柔らかい肉が潰れる音。 木槌で、ゆっくりゃの右腕を叩き潰した。 「オラオラオラオラオラオラァァァ!!」 悲鳴を挙げる前に、素早く連打。 指先から肩に至るまで、徹底的に潰していく。 「ぅびがぎぃ!! うっ! ゔぃいぃぁああ゙あ゙ぃいぃ゙!!」 この時点で、ゆっくりゃは白目を剥いて痙攣を起こし、失神していた。 だが、更なる激痛が意識を取り戻させる。 今度は左腕が潰されていった。 「うーーーーーーーーーっ!! うぅぅぅぅううううぁぁうぅぎぃぃぃぃ!!!」 もはや言葉になっていない。 単なる絶叫が迸るのみ。 発狂寸前の痛みが精神を蹂躙している事だろう。 口から泡を吹き、息も絶え絶えに痙攣を繰り返すゆっくりゃ。 「よっし、今度は赤ちゃんの番だね!」 その言葉に、ゆっくりゃの意識が鮮明さを取り戻した。 「な゙ん゙で゙あがじゃんもいじめるのぉぉぉぉぉ!! れみりゃだげがいたいおもいすれば、だずげでくれるんじゃなかっだの゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙」 「あれ、そんな事言ったかな? おにーさん馬鹿だから忘れちゃった♪ ……おらっしゃぁ!!」 「うぎゃぉぉぉぉぉおおおおお!!」 一気に、赤ちゃんゆっくりゃの両足を引きちぎる。 噴出す肉汁! 赤子の絶叫! 最っ高のエンターティメントだ!! さぁ、ここから先は一気にぶっ壊していこう! 先ほどの紙やすりで、赤ちゃんの腹部を猛烈に擦る、いや、肉を削ぎ落としていく。 「うううううううううぁああああああああああぁああああ!! まぁまぁぁああああああ!!!」 成体に比べ貧弱な肉体はいとも容易く、腹の肉を削って剥がし、腹腔内を露出させる。 さらに素敵な道具箱から、瓶を取り出して、その中身を万遍なく、開かれた腹へ流し込んでいく。 その正体は、塩。 むき出しの傷口、ましてや人間でいう内臓まで塩を流し込まれたのだ。 その苦痛たるや、失神と覚醒を連続で繰り返して全身を振るわせ続ける程に凄まじい。 さらに手を止めることなく、別の瓶を取り出して、中の液体を、赤ちゃんゆっくりゃの顔半分に振り掛ける。 マッチを取り出して擦り、そっと火を近づけた。 火炎が噴き上がった。 「びゃぁぁああああああああああああ!! まんまぁぁぁ! おねぎゃいだぎゃらだじゅげでぇぇぇぇぇぇ!!」 液体は純度100%のアルコール。 みるみる内に、可愛らしかった顔の半分が焼け爛れていく。 その惨たらしさに、私の精神に多幸感が満ち溢れていくのがわかる。 そこで手を止めて、ゆっくりゃに再び問う。 「さて、何で君達はこんな目に遭ってるのかわかるかな~?」 我が子が凄惨が拷問を受けているのを目の当たりにし、放心状態だったゆっくりゃは、はっと我に返った。 「わ、わかんないでず……おねがいじまず……あがちゃんをたずげでくだざい……」 泣きじゃくりながら懇願するゆっくりゃに、私は晴れやかな笑顔で告げた。 「いい事を教えてあげよう。 お前が答えられなかったから、君達はあんな目に遭った」 私は数秒の間を置いて、解答を教えてあげた。 「理由なんて特に無いよ? 君達がとっても可愛いから、育てて拷問して殺してるだけ。 それが私の趣味なんだよ。 謝る事なんてなかったんだよ。 君達はとても仲良し親子で、特に悪い事もしてなかったしね。 そういうわけで、運が悪かったと思って、 ゆ っ く り 死 ん で い っ て ね ! !」 それを聞いた時、ゆっくりゃ親子の精神に、決定的な亀裂が走り、絶望が駆け抜けていった。 悪い事なんてしてなかった。 お外に出られないのは不満だったけど、 ごはんも水も、寝床もあって、それなりに良い生活をしていた。 親子や同族達と、透明な箱を通しておしゃべりしたり、歌ったり踊ったり、楽しい毎日を過ごしていた。 可愛い赤ちゃんと仲間達に囲まれて、幸福な日常を過ごしていた。 それが全て、今日の為に用意された偽りの幸福だったなんて。 それを理解した時、親子は狂った。 「うー……う? うぁ~♪」 「う~う~♪」 「うー♪ うぅ~? うー!」 「うっうー!」 胴有りのれみりゃ種であるにも関わらず、人語を放棄していた。 否、ある種の退化とも言えるだろう。 全身を走る激痛にも関わらず、二匹はただ笑っていた。 もう、笑うしかなかった。 「まぁ、長く持った方か」 私はそんな二匹を見つめながら、この親子にどんなトドメを刺してやろうか。 明日はどのれみりゃ種を、どんな風に拷問処刑しようか考えていた。 うーぱっくに生ゴミを入れて封をしてやるのもいいかな。 ドロドロに腐敗した汚物を体内に入れられたうーぱっくはどんな反応をするのだろう。 ゆっくり用の傷薬で、手足を千切って再生させてまた千切って……それもありかもしれないな。 あぁ、れみりゃ種こそ究極の被虐待生物だ。 この世かられみりゃ種が絶滅するまで、私は永遠に幸福を享受できる事だろう。 そんな夢想に浸りながら、私は明日の悦楽に身を震わせていた。 このSSに感想を付ける
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※現代日本にゆっくりがいる設定です。 東京も西部の都下ともなれば、まだまだ自然は残っている。 そこには、開発中のマンションや分譲住宅に隣接して、かつてのままの里山や丘陵が広がっていた。 そんな丘陵地帯の一画、小さな洞窟の中で、すやすや寝息をたてている者がいる。 ずんぐりむっくりした幼女体型に、ふくよかな手足。 大きな下ぶくれ顔と、背中に生えた小さな羽。 ピンク色のおべべを纏い、ぼろぼろの毛布にくるまっているその存在は、 いわゆる胴体有りのゆっくりれみりゃ、通称"ゆっくりゃ"だった。 「うー……ぽかぽかだどぉ……しゃくやぁー♪」 そう寝言を呟いたれみりゃは、身長1mほど。 毛布の下では、寄り添うように50cmほどのれみりゃが2匹眠っている。 洞窟の入り口は枝や落ち葉や、人間が捨てただろうビニールシートで塞がれており、 外敵からの発見と、雨風の侵入を防いでいた。 季節は2月上旬。 このれみりゃ達は、冬眠中の親子だった。 「……う~?」 ふと、一番体の大きい、親にあたるれみりゃが、むっくりと上半身を起こした。 眠そうな目をしばしばさせて、丸みを帯びた柔らかい手でごしごし擦る、れみりゃ。 「うぁ?」 れみりゃは、首をひねってあたりを見回す。 巣の中の様子は、眠りにつく前のまま、異常は無い。 けれど、れみりゃは確かに変化を感じていた。 それは、気温の変化だった。 れみりゃは立ち上がり、6畳間ほどある空間を一周した後、リズムを刻むように体を左右に揺らす。 体に異常は無い、活動するのに問題は無い。れみりゃは、一つの結論を導きだした。 「うっうー♪ はるがきたどぉー♪」 暖かな春の到来を喜び、歓声をあげるれみりゃ。 その声に反応して、毛布の中にいた2匹の子れみりゃ達も目を覚ます。 「う~? まんまぁー、もうおきてもいいどぉー?」 「まんまぁー♪ おはようさんだどぉー♪」 起きあがり、親れみりゃの下へ集まる子ども達。 親れみりゃは、そんな子ども達の頭を撫でながら、顔をほころばせた。 「う~~♪ れみりゃのあがじゃん、あいかわらずかわいいどぉ~♪」 無事冬を越え、こうして温もりにつつまれる幸せ。 れみりゃ達は、その幸福感を胸いっぱいに感じ、久方ぶりのダンスを踊り出す。 「「「うっう~☆うぁうぁ~♪ れみ☆りゃ☆う~~♪」」」 にっぱぁー♪ そんな擬音が洞窟の中では確かに響いていた。 「うーうー♪ れみりゃだぢのかわいいさに、はるさんもめ・ろ・め・ろになるんだどぉー♪」 大きなお尻を左右に振るれみりゃ達。 やがて、ダンスが一段落すると、れみりゃ達は身支度を始めた。 暖かな春を満喫し、ぐるぐるきゅーきゅーなお腹を満たしに行こうと。 「う~♪ ぷっでぃ~ん♪」 「「ぷっでぃ~ん♪ ぷっでぃ~ん♪」」 れみりゃ達は、大事にしまっておいた子ども用の傘をそれぞれ手に持ち、 親れみりゃのみ、幼稚園で支給されるような幼児用ポシェットを肩からかけた。 「じゅんびおっけぇーだどぉー♪」 「まんまぁー、おしゃれさんだどぉー♪ とぉーってもえれがんとだどぉー♪」 日傘も、ポシェットも、冬を越えるために身をくるんでいた毛布も、 全ては人間の街で苦労して集めたものであり、とってもゆっくりできる自慢の品々だった。 「うー☆いっくどぉー♪」 「「うっうー☆」」 れみりゃ達は入り口を塞いでいたバリゲードを解き放ち、 親れみりゃを先頭に外へと躍り出る。 かわいいかわいい自分たち。えれがんとでかりしゅまな自分たち。 こんなにゆっくりできる自分たちを、世界はきっと祝福してくれるに違いないと信じて。 だが。 * * * 「う~~~! ざむいどぉ~~~! どごにもごぁんがないどぉ~~~!」 寒風吹きすさむ林の中、れみりゃ達は三者三様に寒空に叫びをあげていた。 「まんまぁーはうそづぎだどぉー! ぢっどもぽかぽかじゃないどぉー!」 「う~~! れみぃはぽんぽんがきゅーきゅーなんだっどぉー! まんまぁーなんどがじでだどぉー!」 「う~~! あがじゃん、ごめんだどぉー! ごめんごめんだどぉーー!!」 林の木々の間を、パタパタ小さな羽を動かして飛んでいくれみりゃ達。 その顔は、涙と鼻水らしきものでぐしゃぐしゃになっている。 「どぉーじでだどぉー! うぁーーん! さくやぁー! さくやぁーどこぉーー!?」 寒さと空腹と、子ども達から責められる状況に、 とうとう親れみりゃはぺたんと地面に座り込み、泣き出してしまった。 そんな親の姿を見て、失望したのは子ども達だ。 「う~、まんまぁー、やくたたずだどぉー……」 「まんまぁーはだめりゃだったんだどぉ……れみぃたちはこうなっちゃだめなんだどぉー……」 親れみりゃの情けない姿を見た子れみりゃ達は、怒りと落胆を露わにして、その場を後にする。 「う、うぁ? ま、まつんだどぉ~~! れみりゃのあがじゃぁ~~ん!!」 親れみりゃは叫ぶが、子ども達は振り向くこともなくパタパタ飛んでいってしまう。 「あがじゃぁ~~ん! れみりゃのあがじゃんがぁ~~~! うぁぁぁ~~~~!!」 何とかしなければ。後を追わなければ。 親れみりゃはそう思って体を動かそうと思うが、どうしても立ち上がることができない。 どうしようもない悲しみや疲労感が全身を支配してしまい、 結局その場でだだっ子のように四肢をジタバタさせることしかできなかった。 「うっぐ、ひっぐ……どぉーじてだどぉー……まんまぁーうそつきさんじゃないどぉー……」 そう、確かにれみりゃは気温の上昇を感じていた。 事実、巣の中は温かかったし、巣を出てすぐは寒い風も吹いていなかった。 れみりゃが知る由も無いが、原因は温暖化に端を発した都市部の異常気象にあった。 れみりゃ達が目を覚ました日、確かに気温は20度近くの春先の気温になっていた。 けれど、それはあくまでイレギュラー。季節は2月であり、一晩も経てば寒の戻りはすぐにやってきた。 熊などの本来冬眠する動物が、冬半ばにも関わらず目を覚ましてしまうのと同様のことが、 このれみりゃ達にも起こっていたのだ。 「れみりゃ、もうおうぢにがえりたいどぉー……」 れみりゃはクタクタになった体を起こして、とぼとぼ地面を歩いていく。 口ではなんと言おうとも、やはり子ども達のことは気になる。 れみりゃは、子ども達が去っていた方へ向かって足を進めた。 やがてれみりゃは、丘陵の切れ目、人間の街の前まで来てしまう。 「う~~、こっからさきはこぁいひとがいっぱいなんだどぉ~~……」 木の陰に隠れながら、人間とその街を眺めて、尻ごむれみりゃ。 れみりゃは以前、遊び盛りの人間の子ども達に"いじめられた"ことがあった。 それ以降も街へ食べ物や道具を探しに行くことはあったが、 そこを行き交う人間達は忙しなく、ちっともゆっくりしていない。 それに、自動車に電車に、野良犬にと、命をおびやかしかねない危険も後をたたない。 故に、れみりゃは人間の街へは出来るだけ行きたくなかった。 しかし、そんな経験の少ない子れみりゃ達は、 恐れることなく人間の街へ行ってしまったのかもしれない。 れみりゃは意を決して、街へ行くことにする。 「うぁ! おあたま☆ぴっかぁ~んだどぉ!」 街への潜入計画を思いつき、れみりゃは喜びを声に出す。 れみりゃのすぐ目の前に、段ボール箱が積み重ねられていたのだ。 これの中に隠れながら行けば、きっと安全だとれみりゃは考えた。 「れみりゃってば、やっぱりてんさいだどぉー♪」 がさごぞと、段ボール箱の中に入るれみりゃ。 段ボール箱は大きく、少し窮屈ではあったが、すっぽりれみりゃが隠れることができた。 「うぁ? なんだかいいにおいがするどぉー?」 くんかくんかと、鼻をならすれみりゃ。 積み重なった他の段ボールから、甘くて美味しそうな臭いがしてくる。 「う~♪ あまあまのにおいだどぉ~♪」 お腹をならしながら、ひととき幸せに包まれるれみりゃ。 早く子ども達を見つけて、一緒に美味しいぷっでぃんを食べたいなぁーと、れみりゃは口角からヨダレを垂らした。 しかし、そんな夢想をしていたが故に、れみりゃは気づけなかった。 いつの間にか、自分が入っている段ボールが、積み重なった段ボールが、地面ごと動き出していることに。 れみりゃが隠れた段ボール、それは、トラックの荷台の幌の中に積まれた段ボールだったのだ。 「う~? どぉーしてじめんがぐらぐらだどぉ~?」 トラックは、れみりゃを荷台に載せていることになど気づきもせず、 またれみりゃ自身も自分の置かれた状況に気づきもせず、とある店へと運ばれていった……。 * * * 数十分後。 うたた寝から目を覚ましたれみりゃは、ようやく異常に気付いた。 「う、う~~? ここどこぉ~~!?」 段ボール箱の中から、うんしょうんしょと這い出てきたれみりゃは、周囲の風景を見て目を丸くした。 そこは見知った林の中でも、先ほどまで眺めていた人間の街並みでもなかった。 たくさんの段ボールに囲まれたそこは、お菓子工場に隣接している倉庫だった。 うっすら甘い匂いの立ちこめる中、れみりゃは他の段ボールを開けてみた。 もしかすると、自分と同じように子れみりゃ達もいるかもしれない。 そんな楽観的な思いからでた行動だったが、段ボールの中には予想外のものが入っていた。 「うー♪ あまあまだどぉー♪」 箱の中には、包装されたチョコレートが入っていた。 れみりゃは顔を笑顔満面にして、次々に段ボールを開けていく。 すると、中にはキャンディーにケーキにクッキーにと、次々お菓子が出てきた。 「これもぉー♪ これもぉー♪ うぁーうぁー☆しゅっごいどぉー♪」 お菓子の山に囲まれて、興奮するれみりゃ。 ぐぅ~☆というお腹の音に促されて、れみりゃはビリビリ包装を破り捨てて、さっそくそれにかぶりつく。 「うっう~☆いっただきまぁ~す♪」 むしゃむしゃ。 ばくばく、もしゃもしゃ。 次々にお菓子を口へと運ぶれみりゃ。 しかし、べとべとに汚れていく口の周りとは対照に、れみりゃの笑顔は徐々にくもっていた。 「……う~~?」 そして、とうとう手に持っていたお菓子を床に置き、れみりゃは首を傾げてしまう。 「う~~! このあまあま、おいしくないどぉ~~!」 そう、チョコレートもケーキもクッキーも、どれもこれみれみりゃの舌を満足させるものではなかった。 お腹はすいているはずなのに、大好きで、滅多に食べられないごちそうのはずなのに、 そこにあるお菓子はどれもイマイチの味で、れみりゃにはちっとも美味しく感じられなかった。 「う~! これだからにんげんってやくにたたないんだどぉ~!」 立ち上がり、ぷんぷん頬を膨らませる、れみりゃ。 れみりゃは、自分の立場を忘れて、お菓子を作った人間に文句を言ってやろうと工場をパタパタ飛んでいく。 「しょーがないどぉー♪ れみりゃが、とくべつに"あまあま"のなんたるかをおしえてあげるどぉ~♪」 きょろきょろ工場内を見て回るれみりゃ。 だが、工場内に人の姿は無く、誰に会うこともなく、いつのまにか厨房のようなところに出てしまう。 「おかしぃーどぉー? なんでだれもいないんだどぉー?」 れみりゃは、パタパタと机の上にのぼり、そこに座りこむ。 「うー! こーまかんのおぜうさまがおよびだどぉー! さっさとだれかくるんだどぉー!」 どたどた、だばだば。 れみりゃは、手足を振り回すが、その呼びかけに応じる者はいなかった。 「うぁ? ちょこれぇーとだどぉ♪」 代わりに、れみりゃはキッチンの片隅に置かれた大量のチョコレートに気付き、そこへ近寄っていく。 チョコレートはそれぞれ皿に載せてあり、それぞれABCD……と書かれたカードがそえられていた。 「うっびぃ~~! これ、どれもにがにがだっどぉ~~!」 チョコレートはどれも独特の形や色合いをしていたが、 そのどれもが、苦かったり、舌触りがじゃりじゃりしたりするものばかりだった。 「まじゅいのぽぉーい♪ にがいのもぽぉーい♪ ぽいするの、ぽぉーーい♪」 れみりゃは、一口食べては、"まずくて苦い"チョコレートをポイぽい投げて床に捨てていく。 そこに置かれていたチョコレートは、お菓子工場の新製品候補の試作品だった。 けれど、どれもこれも今ひとつの出来だったため、そのまま放置されてしまっていたものだ。 このお菓子工場は、以前は小さいながらも街で有名な洋菓子屋だったが、 近年の不況と大手メーカーの台頭で、売り上げは落ち、社員は減り、すっかり寂れてしまっていたのだ。 現に、れみりゃが運ばれてきた段ボール箱や、倉庫に積まれていたお菓子も、 売れ残ったりクレームがついたりして戻されたものだった。 このお菓子工場は、まさに閉店寸前だった。 「うぁ☆そうだっどぉー☆」 れみりゃは顔をパァーと輝かせて、肩にかけているポシェットを開けた。 そしてれみりゃは中から使いかけのクレヨンと、お絵かき帳を取り出した。 「うーうー♪ こぉーしてぇー☆こぉーしてぇー♪」 れみりゃはクレヨンをグーで握り、 お絵かき帳の白いページに、お菓子の絵と、慣れない平仮名を書いていく。 「う~~♪ おいしそうだどぉ~♪ れみりゃは、てんさいこっくさんなんだっどぉ~♪」 それは、れみりゃが思い描いたお菓子と、それの作り方だった。 もちろん、それは文字通り絵に描いた餅であったし、作り方も"あまあまをいっぱい~"等の要領を得ないものだ。 けれど、れみりゃはそんなこと気にせず、一生懸命お菓子の絵と、作り方を書いていく。 それは、"特別におぜうさまがお菓子作りを教えてあげる"という、れみりゃなりの親切心であった。 「う~♪ かんぺきだっどぉ~♪」 れみりゃは、そこらじゅうにクレヨンで描いたお菓子の絵を散乱させ、満足そうにそれらを眺めた。 "うぁうぁ☆うーうー"とダンスを踊り出し、喜びを表現する、れみりゃ。 が、しばらくすると踊りをやめて、しょぼんと肩を落としてしまう。 その脳裏には、お菓子を一緒に食べるべき可愛い子ども達の姿があった。 「うー……ぷっでぃ~ん、あがじゃんといっしょに、たべたいどぉー……」 れみりゃは蹲り、やがて前のめりになって自らのふくよかな腕に顔を埋める。 腕の奥、隠された顔からは時折嗚咽が聞こえてきた。 そのままれみりゃが眠ってしまうのに、さして時間はかからなかった……。 * * * 「……ったく」 お菓子工場の主は、不機嫌だった。 作る新製品は不評続きの返品続き。 クリスマスの際に勝負に出るも失敗して、今も銀行に融資を断られたがかりだ。 直に迫ったバレンタインデーで持ち直せなければ、倒産も止むを得ない。 ……だというのに、バレンタイン用の新製品の開発は、難航していた。 アイディアは枯渇し、焦燥と貧困が、負のループへと男を誘う。 「どうにか……どうにかしないとな……」 男は、ブツブツ呟いては、ひとり毒づく。 そんな男の腕には、子供のゆっくりれみりゃが抱えられていた。 「「まんまぁー!!」」 帰り道、お菓子の匂いの染み付いた作業着に誘われたのか、 男の前に現れて"あまあま"を要求してきたのだ。 「う~! やめるんだどぉ~! れみぃたちをはなすんだどぉ~!」 「まんまぁー! ごぁいひどがいるどぉー! れみぃたぢをたずけてぇー!!」 男はジタバタ暴れる子れみりゃ達を抱えたまま、 足で扉を開けて、工場の中へ入っていく。 「ほら、しばらくここで待ってろ」 男は工場の事務所へ行き、ソファの上に子れみりゃ達を放り投げる。 「うぁ!」 「ぷんぎゃ!」 子れみりゃは、それぞれ顔とお尻からソファの上に落ちて、叫びをあげる。 そして"う~~っ"と涙声をあげて、互いの震える体を抱き合った。 「いま何か食うもん持ってきてやるよ……甘いものなら嫌ってほど余ってるからな」 男は怯える子れみりゃ達に背を向けて、自嘲する。 男は子れみりゃに余ったお菓子をあげるつもりでいた。 相手が誰であれ、お菓子を売る者が"あまあま"を要求されたのだ。 どうせ返品されて捨てるものがあるのだから、それを渡さない理由も無い。 男はそう考え、子れみりゃ達を連れてきたのだった。 「……うん?」 男は倉庫に入って、首をひねった。 返品されたダンボールが開けられ、あたりにお菓子が散らばっているではないか。 「悪ガキどもでも入ったか?」 男は、倉庫の奥に作られた、新製品開発用の厨房の扉が開いていることに気付き、そこへ足を進めていく。 捨てる物とはいえ勝手に倉庫に入って荒らされてはかなわない。 男は、その犯人をしかりつけてやるつもりだった。 しかし、男は厨房に入った瞬間、呆然とした。 「なんだこりゃ……」 厨房の中には、お菓子の絵とその説明の書かれた画用紙が散乱していた。 その子供の落書きのようなものを手に取った瞬間、男は体内で電流が走った気がした。 落書きにしか思えないお菓子の絵。 しかし、そこには一切の既成概念が無く、アイディアに行き詰っていた男には、衝撃的なものであった。 「これは……!」 画用紙を拾う度に、インスピレーションの雷が男の脳裏に走る。 男は、興奮を隠せない。そして……。 「……こいつが、これを描いたのか?」 画用紙を持ったまま、目の前で寝ているソレを眺める男。 そこでは、すやすやと寝息をたてている親れみりゃがいた。 「……う~♪ あがじゃ~ん、ぷっでぃ~んだどぉ~♪」 * * * 東京都下、街外れの丘陵の一角。 そこにある小さな洞窟の中では、寒さに負けず今日も愉快な声が響いている。 「「「うっう~☆うぁうぁ~♪ れみ☆りゃ☆う~~♪」」」 洞窟の中で、ふくよかな腕をぐるぐる回し、大きなお尻をぷりぷり左右に振る3つの影。 それは、ゆっくりれみりゃの親子だった。 「にっぱぁ~♪ かわいいあがじゃんに~☆まんまぁからぷれぜんとだどぉ~♪」 親れみりゃは、包装紙とリボンでラッピングされた長方形の箱を子れみりゃ達に渡す。 子れみりゃ達はそれを受け取り、箱を掲げてはしゃぎまわった。 「まんまぁーありがとうだどぉー♪」 「やっぱりまんまぁーはかりしゅまおぜうさまだどぉー♪」 「う~~♪ それは、ばれんたいんでぇーのちょこれぇーとなんだっどぉーぅ♪」 親れみりゃは、子れみりゃの頭を優しく撫でて髪をとかしてやる。 「う~☆なでなでぇ~きもちいいどぉ~♪」 「いいこいいこ~、だ~いしゅきぃ~♪」 親子の抱擁と、団欒のひと時。 しばらくすると、親れみりゃは外出の用意を始めた。 「うっうー☆まんまぁーはおでかけしてくるどぉー♪」 「「いってらっしゃいだどぉー♪」」 挨拶を済まし、洞窟から出る親れみりゃ。 れみりゃは、小さな黒い羽をパタパタ動かして、ゆっくり低空を飛んでいく。 手には子供用の傘を、肩には幼稚園児用のポシェットをかけて。 そして、だいじだいじなピンク色のお帽子には、新たにバッジが付けられていた。 バッジには、最近街で話題の洋菓子店のマークと住所、 そして"新商品開発担当れみりゃ"という役職が書かれていた。 「うぁうぁ☆うっうー♪ れみりゃは、おかしやさんのおぜうさまだどぉー♪」 おしまい。 ============================ どうも、お久しぶりです。 タイトルは「アナトール工場へ行く」のオマージュだったりします。 本当はもう少し練りたかった部分もあったのですが、 時事ネタなのでバレンタインデーに投下させていただきます。 ……はぁ、朝起きたらラッピングされたれみりゃが部屋に居て、 「う~♪ぷれぜんとだどぉ~♪」と言ってくれたいなと思いつつ。 by ティガれみりゃの人 ============================ 途中雲行きが怪しくなりましたが…偶然とは恐ろしい。 俺もこのれみりゃみたいに仕事で何か当ててやりたいですよ。 -- 名無しさん (2009-02-16 02 02 10) 普通に読んでも楽しめるうえ、温暖化による生き物への影響についても考え させられる良いSSだと思います。 あと、この作者のれみりゃ種を可愛く書く仕事ぶりには脱帽。 -- 名無しさん (2009-02-16 18 07 42) アナトール…めちゃくちゃ懐かし過ぎるわ…。教科書で読んだ記憶が…。 -- 名無し (2009-02-19 21 58 37) この文章の巧みさは、やはり経験の差か…… なんであなたの書くれみりゃはかわいいんだ! -- 名無しさん (2009-02-19 22 16 26) アナトール!一瞬で思い出したww 小だか中学校の国語教科書に載ってたましたな…。 『ねずみのアナトールが夜な夜なチーズ工場に行き、チーズの批評をして感想を書き置き それを参考においしいチーズを作れて立て直す』そんな感じでしたっけか。 しかしこの菓子職人お兄さん(w)もなかなかの才能を持ってますなぁ スキ間の裏: 「工場」もあい余って「アナハイム」に聞こえたのは俺だけでいいorz -- 名無しさん (2009-02-25 16 44 26) イイですねぇ、、、、 私の好きなれみりゃが社会になじんで役に立ってます。 これほどうれしいことはない!! -- 特定の種だけゆっくり愛でな人 (2009-02-28 16 31 07) いやいや、いくらなんでも肉まん風情にこれは・・・ -- 名無しさん (2009-04-29 22 02 46) とりあえず楽しい作品でした。 かわいいなぁ…… -- 名無しさん (2009-04-29 22 47 57) れみりぁを初めてかわいく思った -- 名無しさん (2010-06-13 20 04 50) さすがかりすまおぜうさまだな。すばらしい。 -- 名無しさん (2010-11-28 03 05 29) 私にも仕事を・・・・orz -- 名無しさん (2011-04-14 06 01 37) おぜうさまが好きになった -- ゆっくり好きのただのオタク (2012-10-23 01 11 50) このレミリャはないわ~!親に歯向かい過ぎ! 違う工場やったら駆除対象間違いなしなレベル! 善良なお兄さんで良かったね♪ もっと愛でるなら愛で切ろうぜ! -- 聡明なら歓迎 (2013-02-23 04 43 27) 名前 コメント
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「うー! うー!」 一匹の胴無しれみりゃが里の近くを飛び回っている。 「うー……?」 と、その動きがぴたりと止まった。 動けない。 空中に固定されたまま、自分の体(羽)が動かせない。 「よし、一匹ゲット。 今週の消費分はこれで足りるな」 という声と同時、れみりゃはわけもわからぬまま麻袋に詰め込まれた。 やあ、こんにちは。 私はゆっくりれみりゃ愛好家お兄さんだよ。 私の普段の生活は ゆっくりゃ拷問室・前編 http //www8.atwiki.jp/yiukkuri_izime/pages/1257.html ゆっくりゃ拷問室・後編 http //www8.atwiki.jp/yiukkuri_izime/pages/1256.html を参照してほしい。 かいつまんでいうと、私はゆっくりゃ愛好家と虐待を兼ねているちょっと変わった人だ。 自宅の隣に、数十匹のれみりゃを飼う為の収容所(拷問室含む)を持っている。 一日数匹は殺してしまうので、こうしてよく森に出かけて、れみりゃを捕獲している。 最近はれみりゃが大量発生したとかなんとかで捕まえやすくなって嬉しい限りだ。 うーうーと袋の中で鳴いているれみりゃ。 きっと(出してよー! こわいよー!)とか訴えているのだろう。 ああ、本当に可愛いなあ。 「よしよし、いいこにしてたら『こーまかん』に連れて行ってあげるからね」 と言うと、 「う、うー? ……うー♪」 急に嬉しそうな声を上げるれみりゃ。 胴無しでも『こーまかん』は本能的に魅力的な何かだとわかっているのだろう。 さて、そんなこんなで自宅に着いた。 しかし目指すは、隣にあるれみりゃ収容所だ。 ドアを開けるなり、 「うー!」「うっうー!」 「うー♪」 「うあうあ♪」 「おにいさんだどお〜!」「まぁんま〜」 などなど、れみりゃ種の嬌声が迎えてくれる。 収容所と言っても、囚人のような過酷な環境では無い。 大量の透明ボックスに、餌や水や巣作り用の藁といった快適な環境を整えた、 いわば『大量飼育所』だ。 だかられみりゃ達は私に警戒心など持っていない。 いや、初めは多少持っていたが、躾と快適な生活環境で、徐々に懐かせていき、現状に至るというわけだ。 さっそく袋の中かられみりゃを出してやり、両手で捕まえたまま、先住のれみりゃ達と対面させてやる。 「うーっ♪ うーっ♪」 幸せそうに暮らしている沢山の同族達を目にして、興奮するれみりゃ。 頬を染めてパタパタと羽を動かしている。 「ほら、これが今日から君のこーまかんだよ」 手を放してやると、嬉しそうに小屋の中を飛び回る。 もちろん逃げられないように出口のドアは閉めてあるが。 しばらく飛び回っている内に、一つのボックスの前で、れみりゃは飛び回るのを止めて滞空した。 「なるほど、そこがいいんだね」 見ると、そのボックスには既に胴無しれみりゃが一匹入っており、巣作りも終わっている物だった。 「じゃあここに入っていてね」 手でれみりゃを優しく捕まえて、ボックスの中に入れてやる。 そして速やかに施錠。 ボックスの中では、満面の笑みで二匹が頬を摺り寄せて 「「うー♪」」 と鳴き合っている。 これであの二匹はつがいとなるかもしれない。 そうなればさぞかし可愛い赤ちゃんれみりゃが生まれる筈だ。 そんな予想をし、ボックスを一通り見て回る。 すると、先ほどとは違うボックスのいくつかで、胴の有る無しを問わず、赤ちゃんが誕生していた。 「となると、餌は多めにするかな」 収容所の隅にある大型コンテナから、れみりゃ達とは別に、大量に捕獲しておいたれいむやまりさ種を確認する。 羽の無いこいつらは捕獲も容易だし、何よりどこにでもいる。 逃げられないように全て足(底面)は焼いてあるし、適度に叩いて弱らせてあるので、万が一にもれみりゃ達が逆襲に遭う事は無い。 てきぱきとコンテナから取り出し、それぞれのれみりゃボックスへ分配していく。 「うー! あまあまー!」 「おぜうさまのでぃなーだど〜」 「まんまぁ〜れみりゃにもちょ〜らい〜」 「うー♪」 「や……やめてね……」 「ゆぁぁぁぁぁ……」 「いだいょぉ……もっと…ゆっく……」 そこら中で通常ゆっくり種の断末魔と、れみりゃ達の食事の声が聞こえてくる。 にこにこと笑顔で食事を摂るれみりゃ達は本当に可愛い。 ついでに出産祝いもあげようか。 一旦自宅に帰り、冷蔵庫からプリンを持ってくる。 それを、子供ができたれみりゃ達のボックスに入れてやる。 「うーっ!? うぅ〜♪」 「ぷっでぃんだどぉ!! おにいさんしゅきだどぉ〜!」 「うまうま〜♪」 通常のゆっくり達を食した後で、デザートのプリンに大喜びのれみりゃ達。 さて、今日は疲れた。 れみりゃじゃないが、私も自宅で夕食を摂って、ゆっくりしよう。 翌朝。 汚れてもいい服を着て、収容所に出向き、ボックスを見て回る。 まだれみりゃ達は眠っていた。 本来夜行性の種族だから、まあ当然だろう。 「ふーむ……」 さて、どれを使おうか。 昨日捕まえたばかりのれみりゃは、もう一匹と仲良く眠っている。 まだ子供は出来ていないようだ。 「よし、決めた」 今日は胴有り親子の二匹と、つがいの胴無し親子三匹でいこう。 ついでにうーパックも一匹 眠り続ける七匹を速やかに、隣の『拷問室』へ運んでいく。 御用達の拘束具や拷問具、椅子や机の揃えられたあの場所へ。 「朝だぞー!! 起きろー!!」 怒号に近い叫びと共に、惰眠を貪っていたれみりゃ達が目を覚ます。 「う、うぅ〜?」 「まぁま……ねむいぃ」 「おぜうさまにふさわしくないめざめだど……」 「うー…」 むにゃむにゃと目を覚ましたれみりゃ達は、ここがいつもの快適な住居でないと気づく。 硬い床、薄暗い電球、何か禍々しい気配。 そして、いつも以上にニコニコしているお兄さん。 「これから君たちはここで、たっぷり痛くて辛い思いをして死ぬんだよ! ゆっくり理解してね!」 「……う?」 「……なん…で……だど?」 理解が追いつかない。自分達は心地よい環境で、子宝にも恵まれ、幸せに暮らしていたのに。 ここで、死ぬ? 「理由は無いよ! 君たちは可愛い、だから可愛がってきた! でも殺すよ! 愛でるのもいじめるのも好きなんだ、お兄さんは」 おうち宣言ならぬ虐待宣言をして、れみりゃ達を見回す。 抗議の声は無い。 むしろ、幸福から絶望に突き落とされたショックで呆然としているのだろう。 「さっそく始めますか」 唖然としているうーパックを引っつかむと、机に置く。 「さてさて。取り出したるはロウソクとマッチとカッター」 羽にゆっくりと切れ込みを入れていく。 「うぁ! うー!」 と思いきや、ザックザクに激しく切る。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 白目を剥いて絶叫するうーパックだが、手足も無い四角い体形では、どうやっても逃れる術は無い。 切っても血も肉汁も餡子も出ない、この物体がなぜ生きているのかは不明。 両方の羽を切り落とし、次いで釘とハンマーを素敵な道具箱から取り出す。 ローソクを横にした状態で、うーパックの中に外から打ち込んだ釘で固定する. 「うぅっ!」 着火。 これで、融けた熱い蝋が長時間を掛けてうーパックを苛むという寸法だ。 ついでに、カッターで何度か刺してやる。 「うぁっ! うーっ! ううーっ!!」 よし、次。 どちらにするかな。 羽を縛って飛べなくした胴無し三匹と…… 「次はお前だ、そこの胴有り」 「うっ!」 ドアを開けて脱出しようとしていた胴有りれみりゃを呼び止める。 『しようとしていた』とは言っても無駄な行為だ。 拷問室のドアは鉄製でロックが掛かっている。 れみりゃの力でどうこうできる物では無い。 つかつかと歩み寄る私に、怯えた様子でれみりゃは、 「や、やめてほしいんだど〜。 いつものおにいさんにもど ぐぼっ!?」 懇願は腹に入れた蹴りで黙らせた。 肉汁を吐いて腹を押さえてうずくまるれみりゃに、 「今度はお前たちだ。 これからお前を拷問する。 赤ちゃんを除いてな。 耐え切れないか死ぬかしたら、今度は赤ちゃんの番だ」 それを聞くなり、 「やめてくだざいい……れみりゃもあかちゃんもみのがしてくだざい」 「甘ったれるな!」 ビンタを喰らわせると、少々勢いが強かったのか、床を転がっていくれみりゃ。 「うぁーーーー!!」 まだまだこれからなのに、こんな程度で叫んでいては先が思いやられるぞ。 と、その時、足首の辺りを何か柔らかい物がぽんぽんと当たるのを感じた。 見てみると赤ちゃんれみりゃ(胴有り)が、 まだ立てないのか、床に這いつくばった姿勢のままで、私の足首を叩いている。 「う〜まんまぁをいじめりゅな〜」 大した度胸だ。そして可愛い。 ちょっと遊んでやろう。 「いないいない……ばー!」 「!」 興味を示したようだ。目を輝かせている。 もう一回。 「いないいない……」 「いにゃいいにゃい……」 すかさず、 「バシーン!」 かなり強めのデコピン。 「う……うぁ…うぁぁぁぁぁぁぁ!」 泣き出した。 ざまあ。 泣き続ける赤れみりゃは置いといて、親れみりゃの拷問に取り掛かる。 ノコギリを道具箱から持ってきて、まだ倒れたままのれみりゃへ歩いていく。 「うー……いたかったどぉ……」 などと言っているが、痛いのはこれからだ。 れみりゃの襟を掴んで、机に運ぶ。 そして叩きつける。 「うぎゃ!」 仰向けの状態のれみりゃ、私は片手でれみりゃの首を掴み、 れみりゃの右手にノコギリを当てて、ゆっくりと引いていく。 「うあああ! いだいぃ! いだいぃいぃ!」 一気には切り落とさない。 ゆっくりはゆっくりらしく『ゆっくり』いたぶらなければ。 悲鳴を挙げ続けるれみりゃの様子に、私は多幸感を感じながら、尚もスローペースでノコギリを引く。 骨も無いれみりゃの体だ、時間を掛けたつもりでも、三分程度で右手を切り落とした。 「う……うああああ……」 口から泡と肉汁を零して痙攣するれみりゃ。 「これで右手だ。 今度は肘から切る」 またもスローに、切り落とすというよりかは削るようにノコギリを引く。 「いだいぃぃぃ! やめでくだざいぃぃぃ!!」 絶叫するれみりゃをよそに、肘を少しずつ切っていく。 ノコギリを引きながら問う。 「ギブアップか? そうすると次は赤ちゃんの番だぞ?」 と、言うと、れみりゃは歯を食いしばって懇願を止めた。 相変わらず口から肉汁を垂れ流しているし、顔も真っ赤だが。 背後を見ると、赤れみりゃも、縛られた胴無しれみりゃ達もガクガクと震えている。 怯える姿も可愛いなあ。 そうこうしている内に、右肘も切断した。 その調子で、四肢を三回に分けて、羽も時間を掛けて切断していく。 途中で何度も気絶と覚醒を繰り返したれみりゃは、今やダルマ状態となっていた。 しかし、その間れみりゃはギブアップの言葉を口にしなかった。 強烈な子への愛に、思わず涙が滲んでくる。 「よく頑張ったな、れみりゃ」 「あ……あがじゃんを……だずけてくだざい……」 息も絶え絶えで言うが、しかし、 「まだ終わっていないんだ、頑張れ」 現実は非情である。 次に取りだしたのは、油の染みた布を巻いた木の棒だ。 マッチで火を付け、切断した四肢の断面を焼いていく。 「うああああああああああああ!!! あがっ! ぐぎぃぃぃぃぃ!」 肉まんである種族だけあって、香ばしい香りが立ち込める。 もちろん私自身が煙で苦しんでは意味が無いので、換気口も備えてある。 「痛いな、苦しいな、ごめんよれみりゃ。それもこれも、お前達が可愛いからなんだ」 白目を剥いてぜえぜえを息をするれみりゃ。 「……よし、れみりゃ、次で最後だ」 再びれみりゃの首を掴み、赤れみりゃの前へ投げ捨てる。 「うぶぎゃっ!」 床に顔面から着地したれみりゃを見ながら、最後の試練を告げる。 「赤ちゃんとお前で食い合え。 勝った方を元の生活に返してやる」 「ぞ……ぞんなごどできないどぉ……」 「まんまぁ……」 四肢を切断され瀕死の親れみりゃと、立つ事もできない赤れみりゃ。 これなら条件は互角だろう。 「やらないなら両方とも殺す。 早くしろ」 数十秒ほど黙り込んだ親子の内、親れみりゃは決断する。 「あがぢゃん……まぁまをたべるんだど……」 それを告げられた赤れみりゃは、泣きながら親れみりゃに噛り付いた。 「まぁまぁ……ごめんなちゃい……ごめんなちゃい……」 小さな体で、少しづつ親れみりゃを食べていく。 私はその光景を微笑ましく思いながら見つめていた。 が、 「けぷっ、まぁま、れみりゃ、もうたべりゃれにゃいよぉ」 何という事だ。 親れみりゃの肩から上を残して『満腹宣言』をしてしまったのだ。 これはルール違反だ。 というわけで、赤れみりゃの腹部に軽く蹴りを入れる。 「こぴゃっ!! おぼぇぇぇ!!」 これで喰った分を吐かせる事に成功した。 「さあ、赤ちゃん、またママを食べるんだ」 と促すが、赤れみりゃは泣きながら、 「やぁなの〜! れみりゃのまぁまがしんじゃうの〜!」 赤ん坊特有の愚図りが始まった。 こうなると言葉でどうこうするのは無理だろう。 再び道具箱へ向かい、ノコギリを持ってくる。 「じゃあ君が痛い思いをするんだね」 赤れみりゃの片足にノコギリを当て、少し引く。 「うあぁぁぁ! いじゃぃぃぃ!」 成体よりも、脆弱かつ痛みに敏感なのだろう。 少し切り込みを入れただけでこの有様だ。 「ほら、ママを食べないと、君もママみたいにザクザクになっちゃうよ」 優しい声で諭してやると、赤れみりゃは、 「いぢゃいのやだぁ……ううー」 と、再び親を食べ始める。 食べられている親れみりゃは、じわじわと噛み切られていく痛みに必死に堪えているようだ。 十数分ほど経った所だろうか。 顔の半分程度を喰われた所で、親れみりゃは、 「もっど……ゆっぐ……」 と言い残して絶命したようだ。 赤れみりゃは、パンパンになった腹で、 「うう……まぁま……ごめんなじゃい……ごめんなじゃい……」 と、なきじゃくりながら懺悔している。 「よしよし、えらいね、よく頑張ったね」 と褒めてやりながら頭を撫でてやるが、一向に泣き止む気配は無い。 それもそうだ。目の前で親が壮絶な拷問を受けた挙句、自ら親を食い殺してしまったのだから。 なんという悲劇だろう。 目頭が熱くなる。 しかしまたもルール違反だ。 「赤ちゃん、食い合えと言ったけど、君は一方的に親を食ったね。 なんという鬼畜だ。 許しがたい」 「う、うみゅ……?」 言葉の意味を知ってか知らずか、涙を流しながら困惑する赤れみりゃの傷口に、再びノコギリを当てる。 「これは罰だ。 償いなさい」 親にした時より、更にゆっくりと引いていく。 「うぎゃあああああ!!」 ゲボゲボと、食った親の残骸を吐きながら泣き喚く赤れみりゃ。 さっき少し切り込みを入れただけで、あの様子だったのだ。 さぞかし痛いのだろう。 じっくり時間を掛けて片足を切り落とした所で、もう片方の足を、一気にねじ切る。 試しに千切った片足を齧ってみると、何ともいえない美味だった。 恐怖と激痛で良い味になったのだろう。 その調子で、両手と、未熟な羽もねじ切ってやる。 「うあぁぁぁっ!! まんまぁー!!」 親はさっき自分で食ったろうに。 千切った傷口に指を突っ込み掻き回す。 気絶したのか無言になった所で、更に奥深くへ指を突っ込み、激しく抉ってやる。 「……ぎゃっ!! うぎゃおぉぉぉぉぉ!!」 目を覚ました。 やはりリアクションが無いと虐待は面白くない。 ぱっちりした愛らしい目の内、右目を抉ってやると、 「ぎゃおぉぉぉ!! いじゃいぃぃ!」 と叫ぶ。 今度はカッターで服(外皮)と腹に切り込みを入れる。 10センチほど切った所で、腹の中に腕を突っ込んで掻き回す。 「ごぼっ! ごびゃぁ! うぐぁぁぇぇぇ!」 口から激しく肉汁を吐き出しながら、ビクビクと痙攣する赤れみりゃ。 尚も腕を動かしている内に、何やらコリコリとした物を見つけた。 腕を引き抜いて見てみると、それは親れみりゃの羽の残骸だった。 「ほーら、赤ちゃん、さっき君が食べたママのだよ〜」 と言ってやると、 「う……うぁぁ……まぁまぁ……」 と瀕死の状態ながらも、泣きながら反応する: 「それじゃ、そろそろママの所へ行こうか」 「うぁ……?」 涙を零しながら、未だ意味の理解できていない赤れみりゃの顔へ、カッターの刃先を当てる。 そして、 「死ね」 「うじゅ! ぶぎゃぇぇ!」 グジュグジュと滅多刺しにして、赤れみりゃを絶命させた。 「さーて、次は君たちの番だよ」 「うー!! うー!!」 羽を縛られて飛べない胴無し親子三匹(両親と赤ちゃん)は、部屋の隅で泣きながら叫んでいる。 目前の拷問・虐殺劇で、さぞかし恐怖を味わったのだろう。 つかつかとれみりゃ達の所へ歩いていき、片方の親を拾い上げる。 「う″−!」 声を低くして叫ぶれみりゃ。恐らく威嚇のつもりなのだろうが、人間にはまるで恐怖の対象とはなり得ない。 縛った羽の根元を少しずつ捻ってやる。 みりみりと音を立て、肉汁がこぼれ出す。 「うー! う″う″−!」 あくまでもゆっくりと羽を裂いてやり、もう少しで千切れるという所で、 一気に千切ってやった。 「うああああああああ!!」 顔を真っ赤にして、涙を飛び散らせながら、叫ぶ胴無しれみりゃ。 先ほどの赤れみりゃの様に、傷口に指を突っ込んでグチャグチャと掻き回す。 「う″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″」 絶叫するれみりゃを床に叩き付け、道具箱から、 メスと接着剤を出して戻ってくる。 頬に小さく切れ込みを入れ、今度は赤ちゃんれみりゃを持ってくる。 「うー……うぁぁぁぁぁ!!」 れみりゃを更なる激痛が襲う。 何をしたかと言えば、指で無理やり傷口を押し広げ、 顔の中に赤ちゃんを突っ込んだのだ。 そして、頬と翼の傷口と、口に接着剤を塗って押さえつけ、待つ事数分。 あっという間に、口を塞がれ、中に赤ちゃんを入れた胴無しれみりゃ(羽も無いver)の完成だ。 「んー! んんー! んー!」 何やら抗議しているれみりゃを、残った片親の方へ投げ捨てる。 「んんぅ!!」 床へ激突し、バウンドしながら相方の方へ戻ってきたれみりゃ。 「うー! ううー!?」 と、無事なれみりゃはボロボロの相方を心配しているようだ。 「んー……」 と、口を塞がれたれみりゃは返事のようなくぐもった声を挙げている。 「おい、れみりゃ。 よく聞くんだ。 このままだと、親子もろとも飢え死にするぞ」 「んー!?」 「そこでだ。 今からそっちの無事なれみりゃに、顔を食い千切ってもらえ。 そうしないと、赤ちゃんも飢え死にするか消化されちゃうぞ?」 告げてやると、無事なれみりゃは涙を流しながら 「うー! う″う″−!」 と顔を横にプルプルと振って拒絶の意思表示をする。 嫌がる姿も可愛いよ、れみりゃ。 そこで、今度は無事なれみりゃを拾い上げっると、一気に羽を引きちぎってやった。 「うあぁぁあああ!!」 「ほら、やらないなら、お前がぐちゃぐちゃになるんだぞ? さあ、早く」 催促してやると、観念したのか、口を塞がれていないれみりゃは、つがいを少しずつ齧り始めた。 「ん″ん″ん″ん″!!」 自分の体がゆっくりと食いちぎられていく痛みに、声無き絶叫を挙げるれみりゃ。 「うー……! うー……!」 齧っているほうのれみりゃも、本当に辛そうで、悲しそうに、愛したパートナーの顔を食んでいる。 なんという悲劇だ。 子供を助けるために恋人を食わねばならないなんて。 なんて悲しいんだろう。 れみりゃの作業が進行している内に、道具箱そのものを持ってくる。 取りだしたのは釘。 それを、齧られ続けるれみりゃの頬に突き刺した。 「んー!?」「ううー!?」 痛みと驚きの声を挙げる両者。 「早くしないと、どんどん刺してくから中の赤ちゃんが死んじゃうぞー、頑張れー!」 と、声援を送りながら、十秒に一本ほどのペースで突き刺していく。 三本ほど刺した所で、 「うー!!」 と、親れみりゃの歓声が挙がった。 どうやら、頬を食い破って子供を見つけ出したらしい。 「……んぉー……んぉぉー……」 口を塞がれていた親れみりゃも、口内の動きで子供を外へ押し出す。 「ぅー、ぅー」 肉汁まみれになりながら、弱弱しい声で親れみりゃに擦り寄る赤れみりゃ。 感動の再開に、思わず胸が熱くなる。 熱くなったせいで思わず、 「ほい」 口を塞がれたれみりゃを踏み潰した。 「うー!?」 驚愕するれみりゃへ、悲痛な思いで告げてやる。 「羽も無しで口も一生開かないんだ。 死んだ方が楽だろう?」 長きに渡って苦痛を味わうよりは、こうしてやるのが愛情という物だろう。 可哀想なれみりゃだったね。 「さてと、味見と行きますか」 「ぅー?」 赤れみりゃを拾い上げ、縛っていた羽を解いてやり、私の口に放り込む。 下に広がる絶妙な塩加減。 口内で羽を噛み千切ってやると、こりこりとした食感がたまらない。 恐らく、眼前で味わった恐怖と、親の口内で消化されかけた苦痛などが混じって絶妙な旨みとなっているのだろう。 「ぅー! ぅー!」 今も私の口内で苦痛と恐怖を感じ続けているらしく、どんどんと味が良くなって行く。 ちょっとずつ齧りながら、そんな赤れみりゃを口内で味わっていると、 親れみりゃが足に体当たりし、齧りついて来た。 「うー!! うー!! ううー!!」 うー三連発だ。 伴侶を殺され、子供が食われかけている現状に、恐怖心より親の愛と怒りが勝ったのだろう。 しかし、厚手のズボンを履いている私にダメージはゼロ。 尚も足へ喰らいつくれみりゃに、口の中を開けて見せてやる。 そしてれみりゃが見た物は、 「うああああ!!」 両の羽を無くし、体の半分近くを食い千切られた瀕死の我が子だった。 「……ぅー……ぅー……」 弱りきった声で呻くように口内で鳴く赤れみりゃ。 「ママでしゅよー、最後にバイバイしようねー」 と、言って、口を閉じ、口内で赤れみりゃをぐしゃぐしゃに磨り潰して飲み込んだ。 うむ、実に美味だった。 「う、うあ、うあああああああああああああ!!!」 慟哭する親れみりゃ。 さあ最後は君の番だ。 今までやってきたように、羽の傷口を激しく抉る。 「うあぁぁああああああああああああああ!!」 そこで、ふと最初のうーパックを思い出し、机の方に行って見ると、 ロウソクは燃え尽き、断続的な痛みが響いたのか、既にショック死していた。 再びれみりゃの所へと戻ってくる。 道具箱から塩を取り出して、傷口に擦り付けるように満遍なく、 かつ激しく塗りこんでやる。 「うぁう!! うぁっ! ぅうぅぅぅ!!」 口からちょっと泡を吹いている。 道具箱からロウソクを取り出し、着火。 ゆらゆらと揺らめく火で、緩慢に傷口を焼く。 「うぅぅぅぅぅぅ……!!」 次いで、帽子を取り上げる。 「うっ!? うー! うー!」 返してと訴えているのだろうが、ビリビリに引き裂く。 「うう……」 なんと言っても『おかざり』は、ゆっくり種共通の、とても大事な物だ。 羽を千切られ、傷口を焼かれ、帽子までゴミにされた。 もう野生で生きていくのは不可能だろう。 ならばよし。 桐を道具箱から出して、両目を突き刺す。 「ぁうぁぁぁぁぁ!」 更に顔の数箇所も刺す。 「う″ぎっ! うああああ!」 その傷口をロウソクで焼く。 この間、れみりゃは何度も失神と覚醒を繰り返している。 仕上げだ。 サラダ油を掛け、 「愛しているよ、れみりゃ」 殺す前の恒例の言葉を嘯いて、 火を着ける。 「うあああああああああああああああああああ!!!!」 一際大きな絶叫を上げ、焼けるれみりゃ。 流石に煙が凄いので、私は一旦収容所の方へ戻る。 拷問室は石造りになっているので、焦げあとこそ残るが火事の心配は無い。 数分ほど待って拷問室へ戻って来ると、見事な焼きれみりゃが完成していた。 今日の昼食はコレで決まりだ。 気付くと、あれだけ可愛がっていた六匹全てが惨たらしい死を迎えてしまっていた。 なんて可哀想なれみりゃ。 そしてなんて可愛らしいれみりゃ。 さてと、昼食を摂ったら、もうニ、三匹殺そうかな。 待っててね、愛しいれみりゃ達。
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「うー!ここからだすんだどぉーー!!さくやーー!!」 「うー!くそじじいここからだせぇぇぇ!!!」 「ええい、うるさい肉まん共が、人様の畑を滅茶苦茶にしておきながら よくそんな大きな口が叩けるなぁおい。ついでに俺はこないだ二十になったばかりだ。」 この体つきゆふらんは俺の畑でゆっくりゃを虐め、畑がそのとばっちりを食らった。 収穫間近であったその畑の様子には呆然としたが、すぐに二匹に制裁を与えることを考え、 二匹とも捕まえて家に持ち帰った。そして今どういった制裁を与えてやろうかと考えていた所だ。 「羽や四肢を引きちぎるのは…なんかつまらんな 少しひねったものは無いだろうか。」 そう考えていると、子供のころ遊んでいたおもちゃが目に入った。 パーツを組み替えて遊ぶコマのおもちゃだ。 「パーツの組み換えねぇ…よし、これでやってみよう。」 どういった制裁を与えるかを決めた俺はすぐに準備に取り掛かった。 そして、小麦粉と水、包丁を用いた制裁を始めた。 まずはゆふらんからいくとしようか、箱からゆふらんを取り出s 「じねーーー!!じねくそじじい!!!はやぐごごがらだぜぇーー!!!」 箱を開けたとたんに耳をつんざくこの大声、耳がキーンとなったが 泣き喚くゆふらんを取り出し、うるさい口を手でふさぎ 狙いを定めて… ザクン 「うー!!!!!」 「おし、上手くいった」 狙いを定めて振り下ろされた包丁は見事に頭と体が別れた。 「う゛ーー!!!い゛だい゛ーーーー!!!」 頭と体がサヨナラしたゆふらんは喚きちらしていたが まだゆっくりゃの作業もあるため、頭だけ箱に戻した。 次に、別の箱からゆっくりゃを取りd 「うーーー!!!さくやーーーー!!!だずげでーーーー!!!」 ゆふらんに劣らない大声を出し、また耳がキーンとなった。 ゆふらんと同じ要領で黙らせ、よ~く狙って… ザグン 「うーー!!?」 自分の身にいきなり襲ってきた痛みが何なのか、 理解できないゆっくりゃは白目をむいて泡を吹き気を失ってしまった。 「さて、こっからが本番だな」 俺は気絶しているゆっくりゃの頭と、先程頭とサヨウナラした ゆふらんの体を、小麦粉と水を練ったものでくっつけた。 くっつけてから、上手くいったのだろうかと考えていると ゆっくりゃが目を覚まし 「うー?おじさんだれだどぉー?ここはれみりゃおぜうさまのおやしきだどぉー♪」 目覚めて早速おうち宣言ですか、はぁ と呆れていると、ゆふらんの体を手に入れたこのゆっくりゃは 何事も無かったかのようにお得意ののうさつだんす(笑)を踊りだしたではないか!! 「れみ☆りゃ☆う~♪」 しかもいつも見る踊りよりもキレのある踊り…のような気がする!!! ゆっくりゃは普段からのろまで、飛んでものろまである。 ゆふらんは身体能力に優れ、飛ぶとゆっくりとは比べ物にならない速さである そんなゆふらんの体を手に入れたのだ、踊りにキレがあってもおかしくは無いだろう のうさつだんす(笑)を見ながらそういったことを考えていたが、 ゆっくりゃのだった体をみて、箱のゆふらんを思い出した。 箱から出したゆふらんは喚きつかれたのか寝ており、また起きて喚く前に さっさと頭とゆっくりゃのだった体をくっつけ、目を覚ますのを待った。 「…うー…!くそじじい!」 おお、起きた 「うー!!くそじじい!!しねーーー!!!」 手足をバタバタさせて喚くゆふらん、どうやら制裁は上手く与えることができたらしく 二匹の体を組み替ることができた。 「「!」」 と、ここで二匹の目が合い、ゆっくりゃは怯え、ゆふらんは笑みを浮かべ始めた。 するとゆふらんが飛び掛り、ここでいつもの虐めが始まるのかと思ったが それは違った。 「うーー!?なんでおいつけないのぉぉぉ!!?」 「うーー?なんだかはやいどぉー♪」 ゆっくりゃはスイスイ飛び回るのに対し、 ゆふらんはのろのろと低空飛行をしていた。おお、ぶざまぶざま。 「うーー!!うーー!!」 「うー♪はやいどぉー♪さすがはこーまかんのおぜうさまだどぉー♪」 昨日畑を荒らしていた時とは全く逆の光景だ、ゆふらんが泣き喚き、 ゆっくりゃが笑顔で飛び回っている。 「うーーー!!ゆっぐりじねぇぇぇ!!!!」 ぽこ 「うー?」 飛んで追いつくのをあきらめたゆふらんは、俺が鼻をかんで丸めたティッシュを 投げ、偶然にもゆっくりゃに当てた。 「うー!なにするんだどぉー!れみりゃはこーまかんのおぜうさまなんだどぉー!」 「うー!!うー!!ゆっぐりじねぇぇぇ!!」 俺の鼻水つきティッシュを投げつけられ怒ったゆっくりゃは、 昨日虐められたことを忘れたのか、ゆふらんに向かって突進した。おお、はやいはやい。 「うー!おぜうさまにひどいことをしたこと、おもいしるんだどぉー!」 ずぶにゅ 「!!?うー!!?」 普段自分がやってる突進を、己の身で知ったゆふらんはただ痛がるしかなかった (なんで?どうしてゆっくりとしかとべないの?どうしてあいつにやられるの? なんで?どうして?なんで?どうして?) 呆然としているゆふらんだが、ゆっくりゃは調子に乗り、二度目の突進をした。 「うー!はやくてきもちがいいんだどぉ~~♪」 「……うー…う!?」 またゆっくりゃが自分に向かってきているのに気づいたゆふらんは ギリギリの所で避け、俺が開けっ放しにしていた窓から飛び去ってしまった 「あ!しまった開けっ放しだったのかよ!」 ゆっくりゃだけは逃がさんと思っていたが、ゆっくりゃもゆふらんを追って 窓から飛び去ってしまった。 「う~♪まつんだどぉ~♪」 「/(^O^)\」 「うー…ゆっくり…しねぇ…」 その後、ゆふらんは森の中で上手くゆっくりゃを撒いたが それまでに何度か突進を食らっていたこともあり満身創痍となっていた。 さらに、昨日から何も食べておらず、このままだと死ぬのでは悟ったゆふらんは 食料となるゆっくりを探していた、すると運良く 「「「みゃみゃ、きょうもごむーちゃむーちゃちてゆっきゅりちようね!」」」 「「ゆっくりしようね!」」 「うん!ちびちゃんたちといっしょにむーしゃむーしゃしてゆっくりしようね!」 赤ゆ3匹子ゆ2匹親ゆ1匹のれいむ一家が巣から出てきた、これから食料を探すのだろうか。 これはチャンスと感じたゆふらんは、今の自分に出せる 精一杯の速さで赤ゆっくりを捕まえに行った。 「うー!」 「ゆ!ふらんだよ!みんなはおかあさんのうしろにかくれてね!!!」 精一杯とは言え、傷ついた、しかもまだそれほど馴染んでないゆっくりゃの体だ、 親ゆっくりが気づかないほどの速さで向かったとゆふらんは思っているだろうが、 実際その速さは、ゆっくりが普段跳ねて移動する程度の速さしか出てなく さらに「うー!」なんて声も出すものだから親ゆっくりはすぐに気づいた。 「うー!」 だが、遅いとはいえゆふらんはゆふらん、体のある相手に勝てるわけがないと 思った親ゆっくりは死を覚悟した。 ぶにゅ 「う?」 「ゆ?」 親ゆっくりが思っていたよりもゆふらんの突進は弱く、これなら勝てるのではないか と親ゆっくりは思い 「みんな!このばかなふらんをやっつけるよ!」 「「「「「ゆー!」」」」」 子供たちに一斉攻撃を指示し、ゆふらんを殺し始めた。 「うー!うー!うー!」 「そんなこうげきでれいむたちにかてるとおもったの?ばかなの?」 「「「「「おお、ぶざまぶざま」」」」」 ゆっくりゃの攻撃によってすでに満身創痍だったゆふらんが抵抗できるはずも無く、 ただただれいむ一家に叩きのめされるだけであった。 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしね!」 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしんでいってね!!!」 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしね!」 それから大分時間がたち、ゆっくり一家は肉まんのペーストを むーしゃむーしゃしながらゆっくりしていた。 「「「みゃみゃ!これとってもおいちいよ!」」」 「「すっごくゆっくりできるよ!」」 「みんなしっかりたべておおきくなってね!」 一家がゆっくりした時間を過ごしていると、一匹の赤ゆっくりが 少し離れた所でうんうんをし始めた。 「ゆー!ちゅこちちゃべちゅぎちゃったからうんうんするりょ!」 ~お食事中の方、大変失礼しました~ 「ゆー!ちゅっきりー!」 すっきりした赤ゆっくりは家族の所へ帰ろうとした、すると 「ゆ?」 いきなり何かにつかまれ、赤ゆっくりは空を飛んでいた。 「ゆ~!おちょらをとんでるみちゃい!」 そうやって赤ゆっくりが喜んでいると 「う~♪うまそうだどぉ~♪」 ゆっくりゃだ この赤ゆっくりはゆっくりゃを見たことは無いが、親から 『ちびちゃんたち!へんなぼうしをかぶったあかいゆっくりにはきをつけてね! そいつはとてもゆっくりできないゆっくりだよ!』 そう教えられていた…が、所詮小さな餡子脳、そんなことは忘れており 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 お決まりの台詞を言う。 「いただきますだどぉ~♪」 そして食われる。 「ごちそうさまだどぉ~♪」 完食。だが髪飾りは嫌いだったのか 「う~♪ぽいするどぉ~♪」 ポイ捨てした。捨てられた髪飾りは親ゆっくりに上手いこと当たり 「ゆ!?これはちびちゃんの!?」 赤ゆっくりが一匹足りないことに気づいた親ゆっくりは 叫んで赤ゆっくりを探し始めた。 「ちびちゃんどこなのぉー!?でてきてぇー!?」 その叫びがゆっくりゃの腹の中でペーストとなっている赤ゆっくりに 聞こえるわけが無く、代わりにゆっくりゃがご馳走の存在に気づいた。 ゆふらんの体を手に入れたゆっくりゃは、ゆっくりゃとは思えない速さで ご馳走に近づき、赤ゆっくりと子ゆっくりを一匹ずつ手にし、また空へ飛んでいった 「ゆゆ!?またちびちゃんがいないよ!?どうなってるの!?」 親ゆっくりはまた子供が減ったことには気づいたが、連れ去られたことには 気づいておらず、なんだか紅いものが横切ったことは覚えていた。 「いただくどぉ~♪」 そしてまた手につかんだ赤ゆっくりを食うゆっくりゃ、 それをもう一方の手につかまれ、間近で見ている子ゆっくりは 「ままー!!たすけてぇーーー!!!」 力いっぱいに叫ぶが、 「どこなのぉぉぉぉ!!!ちびちゃんでてきてぇぇぇぇ!!!」 あろうことか自分の親の叫びに自分の叫びがかき消されてしまっていた。 「ごちそうさまだどぉ~♪」 そんなことをしているうちに赤ゆっくりは腹の中に逝ってしまい、 ついに子ゆっくりも食われ始めた。 「ままぁぁぁ!!!いたいよぉぉぉぉ!!!たすけてぇぇぇ!!!」 子ゆっくりの必死の叫びも 「どおじてでてこないのぉぉぉぉぉぉ!!!」 親の叫びにかき消され、いつしか親の叫びしか聞こえなくなっていた。 「う~♪あとはおうちにもってかえるんだどぉ~♪」 おなかがいっぱいになったのか、ゆっくりゃは 残っているゆっくりを巣に持ち帰ることにした。 「ゆぅぅ…ちびちゃんたち…」 親ゆっくりはすっかり意気消沈し、残った子ゆっくりと赤ゆっくり一匹ずつと 巣へ帰ろうとしていた 「みゃみゃ、おねぇちゃんちゃちどこいっちゃの?」 「ゆぅぅ…」 子供の問いかけにも答えなくなっていた親ゆっくり、 するといきなり、体が上へ引っ張られてゆくのを感じ、 気が付くと空を飛んでいた。 「ゆうう!?!?ど、どうなってるのぉぉぉ!!?」 親ゆっくりが混乱していると、自分の上から 「まま、おそらをとんでるみたいだよ!」「みちゃいだよ!」 聞きなれた子供の声が聞こえ、上を見るとちゃんと自分の子がいた。 「ゆ!ちびちゃんたちだいじょうぶ!?」 「だいじょうぶだよまま!」「みゃみゃ!」 ホッとした親ゆっくりだが、その子達の上に大きなゆっくりがいるのに気づいた。 「ゆ?だれなの?」 そう問い、返ってきた返事は 「う~♪おいしそうだどぉ~♪」 「ゆううぅぅ!??どぼじてれみりゃがいるのぉぉぉ!!?」 ゆっくりゃがすぐ近くにいるのを知り、少しでも早く距離をとりたいと 思った親ゆっくりは暴れ始めた。 「ゆうぅぅぅ!!れみりゃはゆっくりいそいではなれてね!!!」 「うー!あばれるなどぉー!」 いきなり上へひっぱられ、空を飛んだことに、この親ゆっくりは ゆっくりゃにつかまれて自分が空を飛んでいること知らず、今はただゆっくりゃから 離れることだけを考え暴れていた、そして 「ゆ!やっとはなれたよ!これでゆっくりでき」 それが親ゆっくりの最後の言葉となった。 「ゆぅぅ!!たすけてぇぇぇ!」「たすけちぇぇぇぇ!」 親ゆっくりに鏡餅のように積まれていた子ゆっくり達も親と一緒に落ちていたが 「う~♪にがさないどぉ~♪」 ゆっくりとはいえぬ速さで子ゆっくり達に近づき、両手でそれぞれつかみ 「う~♪これでゆっくりできるどぉ~♪おうちにかえるどぉ~♪」 と、ノリノリで巣へ帰っていった。 両手にそれぞれつかまれた子ゆっくりと赤ゆっくりは 泡を吹いてとても大人しくしていた。 そして自分の巣が見えてくると、ゆっくりゃは窓に向かい勢いを増して飛んでいった。 「ああ…もったいなかったなぁ…あの二匹…」 せっかく手に入れた二匹をあっさりと逃がした農家のお兄さん(20)は 家で一人ベイブレードをしながら嘆いていた。 「まったく…なんでこんなこt」グワッシャーン「!!?」 いきなり窓が割れる音がして、その部屋へ急いでいくと、その部屋の壁には 頭が潰れて絶命したであろうゆふらんと、その両手には泡を吹いて死んでいたゆっくりれいむの 子と赤子がつかまれていた。 「なんじゃこりゃ?」 いきなり我が家に起こった出来事に呆然としていたが、 よくよく見ると、体はゆふらんなのにペーストに混じって見える帽子は ゆっくりゃの物であった。 「もしやこいつ…」 俺はあのゆっくりゃが、目が覚めていきなりおうち宣言をしたことを思い出した。 「/(^O^)\」 ~終~ このSSに感想を付ける
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「うー!ここからだすんだどぉーー!!さくやーー!!」 「うー!くそじじいここからだせぇぇぇ!!!」 「ええい、うるさい肉まん共が、人様の畑を滅茶苦茶にしておきながら よくそんな大きな口が叩けるなぁおい。ついでに俺はこないだ二十になったばかりだ。」 この体つきゆふらんは俺の畑でゆっくりゃを虐め、畑がそのとばっちりを食らった。 収穫間近であったその畑の様子には呆然としたが、すぐに二匹に制裁を与えることを考え、 二匹とも捕まえて家に持ち帰った。そして今どういった制裁を与えてやろうかと考えていた所だ。 「羽や四肢を引きちぎるのは…なんかつまらんな 少しひねったものは無いだろうか。」 そう考えていると、子供のころ遊んでいたおもちゃが目に入った。 パーツを組み替えて遊ぶコマのおもちゃだ。 「パーツの組み換えねぇ…よし、これでやってみよう。」 どういった制裁を与えるかを決めた俺はすぐに準備に取り掛かった。 そして、小麦粉と水、包丁を用いた制裁を始めた。 まずはゆふらんからいくとしようか、箱からゆふらんを取り出s 「じねーーー!!じねくそじじい!!!はやぐごごがらだぜぇーー!!!」 箱を開けたとたんに耳をつんざくこの大声、耳がキーンとなったが 泣き喚くゆふらんを取り出し、うるさい口を手でふさぎ 狙いを定めて… ザクン 「うー!!!!!」 「おし、上手くいった」 狙いを定めて振り下ろされた包丁は見事に頭と体が別れた。 「う゛ーー!!!い゛だい゛ーーーー!!!」 頭と体がサヨナラしたゆふらんは喚きちらしていたが まだゆっくりゃの作業もあるため、頭だけ箱に戻した。 次に、別の箱からゆっくりゃを取りd 「うーーー!!!さくやーーーー!!!だずげでーーーー!!!」 ゆふらんに劣らない大声を出し、また耳がキーンとなった。 ゆふらんと同じ要領で黙らせ、よ~く狙って… ザグン 「うーー!!?」 自分の身にいきなり襲ってきた痛みが何なのか、 理解できないゆっくりゃは白目をむいて泡を吹き気を失ってしまった。 「さて、こっからが本番だな」 俺は気絶しているゆっくりゃの頭と、先程頭とサヨウナラした ゆふらんの体を、小麦粉と水を練ったものでくっつけた。 くっつけてから、上手くいったのだろうかと考えていると ゆっくりゃが目を覚まし 「うー?おじさんだれだどぉー?ここはれみりゃおぜうさまのおやしきだどぉー♪」 目覚めて早速おうち宣言ですか、はぁ と呆れていると、ゆふらんの体を手に入れたこのゆっくりゃは 何事も無かったかのようにお得意ののうさつだんす(笑)を踊りだしたではないか!! 「れみ☆りゃ☆う~♪」 しかもいつも見る踊りよりもキレのある踊り…のような気がする!!! ゆっくりゃは普段からのろまで、飛んでものろまである。 ゆふらんは身体能力に優れ、飛ぶとゆっくりとは比べ物にならない速さである そんなゆふらんの体を手に入れたのだ、踊りにキレがあってもおかしくは無いだろう のうさつだんす(笑)を見ながらそういったことを考えていたが、 ゆっくりゃのだった体をみて、箱のゆふらんを思い出した。 箱から出したゆふらんは喚きつかれたのか寝ており、また起きて喚く前に さっさと頭とゆっくりゃのだった体をくっつけ、目を覚ますのを待った。 「…うー…!くそじじい!」 おお、起きた 「うー!!くそじじい!!しねーーー!!!」 手足をバタバタさせて喚くゆふらん、どうやら制裁は上手く与えることができたらしく 二匹の体を組み替ることができた。 「「!」」 と、ここで二匹の目が合い、ゆっくりゃは怯え、ゆふらんは笑みを浮かべ始めた。 するとゆふらんが飛び掛り、ここでいつもの虐めが始まるのかと思ったが それは違った。 「うーー!?なんでおいつけないのぉぉぉ!!?」 「うーー?なんだかはやいどぉー♪」 ゆっくりゃはスイスイ飛び回るのに対し、 ゆふらんはのろのろと低空飛行をしていた。おお、ぶざまぶざま。 「うーー!!うーー!!」 「うー♪はやいどぉー♪さすがはこーまかんのおぜうさまだどぉー♪」 昨日畑を荒らしていた時とは全く逆の光景だ、ゆふらんが泣き喚き、 ゆっくりゃが笑顔で飛び回っている。 「うーーー!!ゆっぐりじねぇぇぇ!!!!」 ぽこ 「うー?」 飛んで追いつくのをあきらめたゆふらんは、俺が鼻をかんで丸めたティッシュを 投げ、偶然にもゆっくりゃに当てた。 「うー!なにするんだどぉー!れみりゃはこーまかんのおぜうさまなんだどぉー!」 「うー!!うー!!ゆっぐりじねぇぇぇ!!」 俺の鼻水つきティッシュを投げつけられ怒ったゆっくりゃは、 昨日虐められたことを忘れたのか、ゆふらんに向かって突進した。おお、はやいはやい。 「うー!おぜうさまにひどいことをしたこと、おもいしるんだどぉー!」 ずぶにゅ 「!!?うー!!?」 普段自分がやってる突進を、己の身で知ったゆふらんはただ痛がるしかなかった (なんで?どうしてゆっくりとしかとべないの?どうしてあいつにやられるの? なんで?どうして?なんで?どうして?) 呆然としているゆふらんだが、ゆっくりゃは調子に乗り、二度目の突進をした。 「うー!はやくてきもちがいいんだどぉ~~♪」 「……うー…う!?」 またゆっくりゃが自分に向かってきているのに気づいたゆふらんは ギリギリの所で避け、俺が開けっ放しにしていた窓から飛び去ってしまった 「あ!しまった開けっ放しだったのかよ!」 ゆっくりゃだけは逃がさんと思っていたが、ゆっくりゃもゆふらんを追って 窓から飛び去ってしまった。 「う~♪まつんだどぉ~♪」 「/(^O^)\」 「うー…ゆっくり…しねぇ…」 その後、ゆふらんは森の中で上手くゆっくりゃを撒いたが それまでに何度か突進を食らっていたこともあり満身創痍となっていた。 さらに、昨日から何も食べておらず、このままだと死ぬのでは悟ったゆふらんは 食料となるゆっくりを探していた、すると運良く 「「「みゃみゃ、きょうもごむーちゃむーちゃちてゆっきゅりちようね!」」」 「「ゆっくりしようね!」」 「うん!ちびちゃんたちといっしょにむーしゃむーしゃしてゆっくりしようね!」 赤ゆ3匹子ゆ2匹親ゆ1匹のれいむ一家が巣から出てきた、これから食料を探すのだろうか。 これはチャンスと感じたゆふらんは、今の自分に出せる 精一杯の速さで赤ゆっくりを捕まえに行った。 「うー!」 「ゆ!ふらんだよ!みんなはおかあさんのうしろにかくれてね!!!」 精一杯とは言え、傷ついた、しかもまだそれほど馴染んでないゆっくりゃの体だ、 親ゆっくりが気づかないほどの速さで向かったとゆふらんは思っているだろうが、 実際その速さは、ゆっくりが普段跳ねて移動する程度の速さしか出てなく さらに「うー!」なんて声も出すものだから親ゆっくりはすぐに気づいた。 「うー!」 だが、遅いとはいえゆふらんはゆふらん、体のある相手に勝てるわけがないと 思った親ゆっくりは死を覚悟した。 ぶにゅ 「う?」 「ゆ?」 親ゆっくりが思っていたよりもゆふらんの突進は弱く、これなら勝てるのではないか と親ゆっくりは思い 「みんな!このばかなふらんをやっつけるよ!」 「「「「「ゆー!」」」」」 子供たちに一斉攻撃を指示し、ゆふらんを殺し始めた。 「うー!うー!うー!」 「そんなこうげきでれいむたちにかてるとおもったの?ばかなの?」 「「「「「おお、ぶざまぶざま」」」」」 ゆっくりゃの攻撃によってすでに満身創痍だったゆふらんが抵抗できるはずも無く、 ただただれいむ一家に叩きのめされるだけであった。 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしね!」 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしんでいってね!!!」 「ゆっきゅりちね!」 「ゆっくりしね!」 それから大分時間がたち、ゆっくり一家は肉まんのペーストを むーしゃむーしゃしながらゆっくりしていた。 「「「みゃみゃ!これとってもおいちいよ!」」」 「「すっごくゆっくりできるよ!」」 「みんなしっかりたべておおきくなってね!」 一家がゆっくりした時間を過ごしていると、一匹の赤ゆっくりが 少し離れた所でうんうんをし始めた。 「ゆー!ちゅこちちゃべちゅぎちゃったからうんうんするりょ!」 ~お食事中の方、大変失礼しました~ 「ゆー!ちゅっきりー!」 すっきりした赤ゆっくりは家族の所へ帰ろうとした、すると 「ゆ?」 いきなり何かにつかまれ、赤ゆっくりは空を飛んでいた。 「ゆ~!おちょらをとんでるみちゃい!」 そうやって赤ゆっくりが喜んでいると 「う~♪うまそうだどぉ~♪」 ゆっくりゃだ この赤ゆっくりはゆっくりゃを見たことは無いが、親から 『ちびちゃんたち!へんなぼうしをかぶったあかいゆっくりにはきをつけてね! そいつはとてもゆっくりできないゆっくりだよ!』 そう教えられていた…が、所詮小さな餡子脳、そんなことは忘れており 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 お決まりの台詞を言う。 「いただきますだどぉ~♪」 そして食われる。 「ごちそうさまだどぉ~♪」 完食。だが髪飾りは嫌いだったのか 「う~♪ぽいするどぉ~♪」 ポイ捨てした。捨てられた髪飾りは親ゆっくりに上手いこと当たり 「ゆ!?これはちびちゃんの!?」 赤ゆっくりが一匹足りないことに気づいた親ゆっくりは 叫んで赤ゆっくりを探し始めた。 「ちびちゃんどこなのぉー!?でてきてぇー!?」 その叫びがゆっくりゃの腹の中でペーストとなっている赤ゆっくりに 聞こえるわけが無く、代わりにゆっくりゃがご馳走の存在に気づいた。 ゆふらんの体を手に入れたゆっくりゃは、ゆっくりゃとは思えない速さで ご馳走に近づき、赤ゆっくりと子ゆっくりを一匹ずつ手にし、また空へ飛んでいった 「ゆゆ!?またちびちゃんがいないよ!?どうなってるの!?」 親ゆっくりはまた子供が減ったことには気づいたが、連れ去られたことには 気づいておらず、なんだか紅いものが横切ったことは覚えていた。 「いただくどぉ~♪」 そしてまた手につかんだ赤ゆっくりを食うゆっくりゃ、 それをもう一方の手につかまれ、間近で見ている子ゆっくりは 「ままー!!たすけてぇーーー!!!」 力いっぱいに叫ぶが、 「どこなのぉぉぉぉ!!!ちびちゃんでてきてぇぇぇぇ!!!」 あろうことか自分の親の叫びに自分の叫びがかき消されてしまっていた。 「ごちそうさまだどぉ~♪」 そんなことをしているうちに赤ゆっくりは腹の中に逝ってしまい、 ついに子ゆっくりも食われ始めた。 「ままぁぁぁ!!!いたいよぉぉぉぉ!!!たすけてぇぇぇ!!!」 子ゆっくりの必死の叫びも 「どおじてでてこないのぉぉぉぉぉぉ!!!」 親の叫びにかき消され、いつしか親の叫びしか聞こえなくなっていた。 「う~♪あとはおうちにもってかえるんだどぉ~♪」 おなかがいっぱいになったのか、ゆっくりゃは 残っているゆっくりを巣に持ち帰ることにした。 「ゆぅぅ…ちびちゃんたち…」 親ゆっくりはすっかり意気消沈し、残った子ゆっくりと赤ゆっくり一匹ずつと 巣へ帰ろうとしていた 「みゃみゃ、おねぇちゃんちゃちどこいっちゃの?」 「ゆぅぅ…」 子供の問いかけにも答えなくなっていた親ゆっくり、 するといきなり、体が上へ引っ張られてゆくのを感じ、 気が付くと空を飛んでいた。 「ゆうう!?!?ど、どうなってるのぉぉぉ!!?」 親ゆっくりが混乱していると、自分の上から 「まま、おそらをとんでるみたいだよ!」「みちゃいだよ!」 聞きなれた子供の声が聞こえ、上を見るとちゃんと自分の子がいた。 「ゆ!ちびちゃんたちだいじょうぶ!?」 「だいじょうぶだよまま!」「みゃみゃ!」 ホッとした親ゆっくりだが、その子達の上に大きなゆっくりがいるのに気づいた。 「ゆ?だれなの?」 そう問い、返ってきた返事は 「う~♪おいしそうだどぉ~♪」 「ゆううぅぅ!??どぼじてれみりゃがいるのぉぉぉ!!?」 ゆっくりゃがすぐ近くにいるのを知り、少しでも早く距離をとりたいと 思った親ゆっくりは暴れ始めた。 「ゆうぅぅぅ!!れみりゃはゆっくりいそいではなれてね!!!」 「うー!あばれるなどぉー!」 いきなり上へひっぱられ、空を飛んだことに、この親ゆっくりは ゆっくりゃにつかまれて自分が空を飛んでいること知らず、今はただゆっくりゃから 離れることだけを考え暴れていた、そして 「ゆ!やっとはなれたよ!これでゆっくりでき」 それが親ゆっくりの最後の言葉となった。 「ゆぅぅ!!たすけてぇぇぇ!」「たすけちぇぇぇぇ!」 親ゆっくりに鏡餅のように積まれていた子ゆっくり達も親と一緒に落ちていたが 「う~♪にがさないどぉ~♪」 ゆっくりとはいえぬ速さで子ゆっくり達に近づき、両手でそれぞれつかみ 「う~♪これでゆっくりできるどぉ~♪おうちにかえるどぉ~♪」 と、ノリノリで巣へ帰っていった。 両手にそれぞれつかまれた子ゆっくりと赤ゆっくりは 泡を吹いてとても大人しくしていた。 そして自分の巣が見えてくると、ゆっくりゃは窓に向かい勢いを増して飛んでいった。 「ああ…もったいなかったなぁ…あの二匹…」 せっかく手に入れた二匹をあっさりと逃がした農家のお兄さん(20)は 家で一人ベイブレードをしながら嘆いていた。 「まったく…なんでこんなこt」グワッシャーン「!!?」 いきなり窓が割れる音がして、その部屋へ急いでいくと、その部屋の壁には 頭が潰れて絶命したであろうゆふらんと、その両手には泡を吹いて死んでいたゆっくりれいむの 子と赤子がつかまれていた。 「なんじゃこりゃ?」 いきなり我が家に起こった出来事に呆然としていたが、 よくよく見ると、体はゆふらんなのにペーストに混じって見える帽子は ゆっくりゃの物であった。 「もしやこいつ…」 俺はあのゆっくりゃが、目が覚めていきなりおうち宣言をしたことを思い出した。 「/(^O^)\」 ~終~ このSSに感想を付ける
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(注意)2022/05/03 一部リンクが無効になっていたため、掲載に当たりリンクを改変させていただきました。作者様におかれましてはご了承ください。 「うー! うー!」 一匹の胴無しれみりゃが里の近くを飛び回っている。 「うー……?」 と、その動きがぴたりと止まった。 動けない。 空中に固定されたまま、自分の体(羽)が動かせない。 「よし、一匹ゲット。 今週の消費分はこれで足りるな」 という声と同時、れみりゃはわけもわからぬまま麻袋に詰め込まれた。 やあ、こんにちは。 私はゆっくりれみりゃ愛好家お兄さんだよ。 私の普段の生活は ゆっくりゃ拷問室・前編 ゆっくりゃ拷問室・後編 を参照してほしい。 かいつまんでいうと、私はゆっくりゃ愛好家と虐待を兼ねているちょっと変わった人だ。 自宅の隣に、数十匹のれみりゃを飼う為の収容所(拷問室含む)を持っている。 一日数匹は殺してしまうので、こうしてよく森に出かけて、れみりゃを捕獲している。 最近はれみりゃが大量発生したとかなんとかで捕まえやすくなって嬉しい限りだ。 うーうーと袋の中で鳴いているれみりゃ。 きっと(出してよー! こわいよー!)とか訴えているのだろう。 ああ、本当に可愛いなあ。 「よしよし、いいこにしてたら『こーまかん』に連れて行ってあげるからね」 と言うと、 「う、うー? ……うー♪」 急に嬉しそうな声を上げるれみりゃ。 胴無しでも『こーまかん』は本能的に魅力的な何かだとわかっているのだろう。 さて、そんなこんなで自宅に着いた。 しかし目指すは、隣にあるれみりゃ収容所だ。 ドアを開けるなり、 「うー!」「うっうー!」 「うー♪」 「うあうあ♪」 「おにいさんだどお〜!」「まぁんま〜」 などなど、れみりゃ種の嬌声が迎えてくれる。 収容所と言っても、囚人のような過酷な環境では無い。 大量の透明ボックスに、餌や水や巣作り用の藁といった快適な環境を整えた、 いわば『大量飼育所』だ。 だかられみりゃ達は私に警戒心など持っていない。 いや、初めは多少持っていたが、躾と快適な生活環境で、徐々に懐かせていき、現状に至るというわけだ。 さっそく袋の中かられみりゃを出してやり、両手で捕まえたまま、先住のれみりゃ達と対面させてやる。 「うーっ♪ うーっ♪」 幸せそうに暮らしている沢山の同族達を目にして、興奮するれみりゃ。 頬を染めてパタパタと羽を動かしている。 「ほら、これが今日から君のこーまかんだよ」 手を放してやると、嬉しそうに小屋の中を飛び回る。 もちろん逃げられないように出口のドアは閉めてあるが。 しばらく飛び回っている内に、一つのボックスの前で、れみりゃは飛び回るのを止めて滞空した。 「なるほど、そこがいいんだね」 見ると、そのボックスには既に胴無しれみりゃが一匹入っており、巣作りも終わっている物だった。 「じゃあここに入っていてね」 手でれみりゃを優しく捕まえて、ボックスの中に入れてやる。 そして速やかに施錠。 ボックスの中では、満面の笑みで二匹が頬を摺り寄せて 「「うー♪」」 と鳴き合っている。 これであの二匹はつがいとなるかもしれない。 そうなればさぞかし可愛い赤ちゃんれみりゃが生まれる筈だ。 そんな予想をし、ボックスを一通り見て回る。 すると、先ほどとは違うボックスのいくつかで、胴の有る無しを問わず、赤ちゃんが誕生していた。 「となると、餌は多めにするかな」 収容所の隅にある大型コンテナから、れみりゃ達とは別に、大量に捕獲しておいたれいむやまりさ種を確認する。 羽の無いこいつらは捕獲も容易だし、何よりどこにでもいる。 逃げられないように全て足(底面)は焼いてあるし、適度に叩いて弱らせてあるので、万が一にもれみりゃ達が逆襲に遭う事は無い。 てきぱきとコンテナから取り出し、それぞれのれみりゃボックスへ分配していく。 「うー! あまあまー!」 「おぜうさまのでぃなーだど〜」 「まんまぁ〜れみりゃにもちょ〜らい〜」 「うー♪」 「や……やめてね……」 「ゆぁぁぁぁぁ……」 「いだいょぉ……もっと…ゆっく……」 そこら中で通常ゆっくり種の断末魔と、れみりゃ達の食事の声が聞こえてくる。 にこにこと笑顔で食事を摂るれみりゃ達は本当に可愛い。 ついでに出産祝いもあげようか。 一旦自宅に帰り、冷蔵庫からプリンを持ってくる。 それを、子供ができたれみりゃ達のボックスに入れてやる。 「うーっ!? うぅ〜♪」 「ぷっでぃんだどぉ!! おにいさんしゅきだどぉ〜!」 「うまうま〜♪」 通常のゆっくり達を食した後で、デザートのプリンに大喜びのれみりゃ達。 さて、今日は疲れた。 れみりゃじゃないが、私も自宅で夕食を摂って、ゆっくりしよう。 翌朝。 汚れてもいい服を着て、収容所に出向き、ボックスを見て回る。 まだれみりゃ達は眠っていた。 本来夜行性の種族だから、まあ当然だろう。 「ふーむ……」 さて、どれを使おうか。 昨日捕まえたばかりのれみりゃは、もう一匹と仲良く眠っている。 まだ子供は出来ていないようだ。 「よし、決めた」 今日は胴有り親子の二匹と、つがいの胴無し親子三匹でいこう。 ついでにうーパックも一匹 眠り続ける七匹を速やかに、隣の『拷問室』へ運んでいく。 御用達の拘束具や拷問具、椅子や机の揃えられたあの場所へ。 「朝だぞー!! 起きろー!!」 怒号に近い叫びと共に、惰眠を貪っていたれみりゃ達が目を覚ます。 「う、うぅ〜?」 「まぁま……ねむいぃ」 「おぜうさまにふさわしくないめざめだど……」 「うー…」 むにゃむにゃと目を覚ましたれみりゃ達は、ここがいつもの快適な住居でないと気づく。 硬い床、薄暗い電球、何か禍々しい気配。 そして、いつも以上にニコニコしているお兄さん。 「これから君たちはここで、たっぷり痛くて辛い思いをして死ぬんだよ! ゆっくり理解してね!」 「……う?」 「……なん…で……だど?」 理解が追いつかない。自分達は心地よい環境で、子宝にも恵まれ、幸せに暮らしていたのに。 ここで、死ぬ? 「理由は無いよ! 君たちは可愛い、だから可愛がってきた! でも殺すよ! 愛でるのもいじめるのも好きなんだ、お兄さんは」 おうち宣言ならぬ虐待宣言をして、れみりゃ達を見回す。 抗議の声は無い。 むしろ、幸福から絶望に突き落とされたショックで呆然としているのだろう。 「さっそく始めますか」 唖然としているうーパックを引っつかむと、机に置く。 「さてさて。取り出したるはロウソクとマッチとカッター」 羽にゆっくりと切れ込みを入れていく。 「うぁ! うー!」 と思いきや、ザックザクに激しく切る。 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 白目を剥いて絶叫するうーパックだが、手足も無い四角い体形では、どうやっても逃れる術は無い。 切っても血も肉汁も餡子も出ない、この物体がなぜ生きているのかは不明。 両方の羽を切り落とし、次いで釘とハンマーを素敵な道具箱から取り出す。 ローソクを横にした状態で、うーパックの中に外から打ち込んだ釘で固定する. 「うぅっ!」 着火。 これで、融けた熱い蝋が長時間を掛けてうーパックを苛むという寸法だ。 ついでに、カッターで何度か刺してやる。 「うぁっ! うーっ! ううーっ!!」 よし、次。 どちらにするかな。 羽を縛って飛べなくした胴無し三匹と…… 「次はお前だ、そこの胴有り」 「うっ!」 ドアを開けて脱出しようとしていた胴有りれみりゃを呼び止める。 『しようとしていた』とは言っても無駄な行為だ。 拷問室のドアは鉄製でロックが掛かっている。 れみりゃの力でどうこうできる物では無い。 つかつかと歩み寄る私に、怯えた様子でれみりゃは、 「や、やめてほしいんだど〜。 いつものおにいさんにもど ぐぼっ!?」 懇願は腹に入れた蹴りで黙らせた。 肉汁を吐いて腹を押さえてうずくまるれみりゃに、 「今度はお前たちだ。 これからお前を拷問する。 赤ちゃんを除いてな。 耐え切れないか死ぬかしたら、今度は赤ちゃんの番だ」 それを聞くなり、 「やめてくだざいい……れみりゃもあかちゃんもみのがしてくだざい」 「甘ったれるな!」 ビンタを喰らわせると、少々勢いが強かったのか、床を転がっていくれみりゃ。 「うぁーーーー!!」 まだまだこれからなのに、こんな程度で叫んでいては先が思いやられるぞ。 と、その時、足首の辺りを何か柔らかい物がぽんぽんと当たるのを感じた。 見てみると赤ちゃんれみりゃ(胴有り)が、 まだ立てないのか、床に這いつくばった姿勢のままで、私の足首を叩いている。 「う〜まんまぁをいじめりゅな〜」 大した度胸だ。そして可愛い。 ちょっと遊んでやろう。 「いないいない……ばー!」 「!」 興味を示したようだ。目を輝かせている。 もう一回。 「いないいない……」 「いにゃいいにゃい……」 すかさず、 「バシーン!」 かなり強めのデコピン。 「う……うぁ…うぁぁぁぁぁぁぁ!」 泣き出した。 ざまあ。 泣き続ける赤れみりゃは置いといて、親れみりゃの拷問に取り掛かる。 ノコギリを道具箱から持ってきて、まだ倒れたままのれみりゃへ歩いていく。 「うー……いたかったどぉ……」 などと言っているが、痛いのはこれからだ。 れみりゃの襟を掴んで、机に運ぶ。 そして叩きつける。 「うぎゃ!」 仰向けの状態のれみりゃ、私は片手でれみりゃの首を掴み、 れみりゃの右手にノコギリを当てて、ゆっくりと引いていく。 「うあああ! いだいぃ! いだいぃいぃ!」 一気には切り落とさない。 ゆっくりはゆっくりらしく『ゆっくり』いたぶらなければ。 悲鳴を挙げ続けるれみりゃの様子に、私は多幸感を感じながら、尚もスローペースでノコギリを引く。 骨も無いれみりゃの体だ、時間を掛けたつもりでも、三分程度で右手を切り落とした。 「う……うああああ……」 口から泡と肉汁を零して痙攣するれみりゃ。 「これで右手だ。 今度は肘から切る」 またもスローに、切り落とすというよりかは削るようにノコギリを引く。 「いだいぃぃぃ! やめでくだざいぃぃぃ!!」 絶叫するれみりゃをよそに、肘を少しずつ切っていく。 ノコギリを引きながら問う。 「ギブアップか? そうすると次は赤ちゃんの番だぞ?」 と、言うと、れみりゃは歯を食いしばって懇願を止めた。 相変わらず口から肉汁を垂れ流しているし、顔も真っ赤だが。 背後を見ると、赤れみりゃも、縛られた胴無しれみりゃ達もガクガクと震えている。 怯える姿も可愛いなあ。 そうこうしている内に、右肘も切断した。 その調子で、四肢を三回に分けて、羽も時間を掛けて切断していく。 途中で何度も気絶と覚醒を繰り返したれみりゃは、今やダルマ状態となっていた。 しかし、その間れみりゃはギブアップの言葉を口にしなかった。 強烈な子への愛に、思わず涙が滲んでくる。 「よく頑張ったな、れみりゃ」 「あ……あがじゃんを……だずけてくだざい……」 息も絶え絶えで言うが、しかし、 「まだ終わっていないんだ、頑張れ」 現実は非情である。 次に取りだしたのは、油の染みた布を巻いた木の棒だ。 マッチで火を付け、切断した四肢の断面を焼いていく。 「うああああああああああああ!!! あがっ! ぐぎぃぃぃぃぃ!」 肉まんである種族だけあって、香ばしい香りが立ち込める。 もちろん私自身が煙で苦しんでは意味が無いので、換気口も備えてある。 「痛いな、苦しいな、ごめんよれみりゃ。それもこれも、お前達が可愛いからなんだ」 白目を剥いてぜえぜえを息をするれみりゃ。 「……よし、れみりゃ、次で最後だ」 再びれみりゃの首を掴み、赤れみりゃの前へ投げ捨てる。 「うぶぎゃっ!」 床に顔面から着地したれみりゃを見ながら、最後の試練を告げる。 「赤ちゃんとお前で食い合え。 勝った方を元の生活に返してやる」 「ぞ……ぞんなごどできないどぉ……」 「まんまぁ……」 四肢を切断され瀕死の親れみりゃと、立つ事もできない赤れみりゃ。 これなら条件は互角だろう。 「やらないなら両方とも殺す。 早くしろ」 数十秒ほど黙り込んだ親子の内、親れみりゃは決断する。 「あがぢゃん……まぁまをたべるんだど……」 それを告げられた赤れみりゃは、泣きながら親れみりゃに噛り付いた。 「まぁまぁ……ごめんなちゃい……ごめんなちゃい……」 小さな体で、少しづつ親れみりゃを食べていく。 私はその光景を微笑ましく思いながら見つめていた。 が、 「けぷっ、まぁま、れみりゃ、もうたべりゃれにゃいよぉ」 何という事だ。 親れみりゃの肩から上を残して『満腹宣言』をしてしまったのだ。 これはルール違反だ。 というわけで、赤れみりゃの腹部に軽く蹴りを入れる。 「こぴゃっ!! おぼぇぇぇ!!」 これで喰った分を吐かせる事に成功した。 「さあ、赤ちゃん、またママを食べるんだ」 と促すが、赤れみりゃは泣きながら、 「やぁなの〜! れみりゃのまぁまがしんじゃうの〜!」 赤ん坊特有の愚図りが始まった。 こうなると言葉でどうこうするのは無理だろう。 再び道具箱へ向かい、ノコギリを持ってくる。 「じゃあ君が痛い思いをするんだね」 赤れみりゃの片足にノコギリを当て、少し引く。 「うあぁぁぁ! いじゃぃぃぃ!」 成体よりも、脆弱かつ痛みに敏感なのだろう。 少し切り込みを入れただけでこの有様だ。 「ほら、ママを食べないと、君もママみたいにザクザクになっちゃうよ」 優しい声で諭してやると、赤れみりゃは、 「いぢゃいのやだぁ……ううー」 と、再び親を食べ始める。 食べられている親れみりゃは、じわじわと噛み切られていく痛みに必死に堪えているようだ。 十数分ほど経った所だろうか。 顔の半分程度を喰われた所で、親れみりゃは、 「もっど……ゆっぐ……」 と言い残して絶命したようだ。 赤れみりゃは、パンパンになった腹で、 「うう……まぁま……ごめんなじゃい……ごめんなじゃい……」 と、なきじゃくりながら懺悔している。 「よしよし、えらいね、よく頑張ったね」 と褒めてやりながら頭を撫でてやるが、一向に泣き止む気配は無い。 それもそうだ。目の前で親が壮絶な拷問を受けた挙句、自ら親を食い殺してしまったのだから。 なんという悲劇だろう。 目頭が熱くなる。 しかしまたもルール違反だ。 「赤ちゃん、食い合えと言ったけど、君は一方的に親を食ったね。 なんという鬼畜だ。 許しがたい」 「う、うみゅ……?」 言葉の意味を知ってか知らずか、涙を流しながら困惑する赤れみりゃの傷口に、再びノコギリを当てる。 「これは罰だ。 償いなさい」 親にした時より、更にゆっくりと引いていく。 「うぎゃあああああ!!」 ゲボゲボと、食った親の残骸を吐きながら泣き喚く赤れみりゃ。 さっき少し切り込みを入れただけで、あの様子だったのだ。 さぞかし痛いのだろう。 じっくり時間を掛けて片足を切り落とした所で、もう片方の足を、一気にねじ切る。 試しに千切った片足を齧ってみると、何ともいえない美味だった。 恐怖と激痛で良い味になったのだろう。 その調子で、両手と、未熟な羽もねじ切ってやる。 「うあぁぁぁっ!! まんまぁー!!」 親はさっき自分で食ったろうに。 千切った傷口に指を突っ込み掻き回す。 気絶したのか無言になった所で、更に奥深くへ指を突っ込み、激しく抉ってやる。 「……ぎゃっ!! うぎゃおぉぉぉぉぉ!!」 目を覚ました。 やはりリアクションが無いと虐待は面白くない。 ぱっちりした愛らしい目の内、右目を抉ってやると、 「ぎゃおぉぉぉ!! いじゃいぃぃ!」 と叫ぶ。 今度はカッターで服(外皮)と腹に切り込みを入れる。 10センチほど切った所で、腹の中に腕を突っ込んで掻き回す。 「ごぼっ! ごびゃぁ! うぐぁぁぇぇぇ!」 口から激しく肉汁を吐き出しながら、ビクビクと痙攣する赤れみりゃ。 尚も腕を動かしている内に、何やらコリコリとした物を見つけた。 腕を引き抜いて見てみると、それは親れみりゃの羽の残骸だった。 「ほーら、赤ちゃん、さっき君が食べたママのだよ〜」 と言ってやると、 「う……うぁぁ……まぁまぁ……」 と瀕死の状態ながらも、泣きながら反応する: 「それじゃ、そろそろママの所へ行こうか」 「うぁ……?」 涙を零しながら、未だ意味の理解できていない赤れみりゃの顔へ、カッターの刃先を当てる。 そして、 「死ね」 「うじゅ! ぶぎゃぇぇ!」 グジュグジュと滅多刺しにして、赤れみりゃを絶命させた。 「さーて、次は君たちの番だよ」 「うー!! うー!!」 羽を縛られて飛べない胴無し親子三匹(両親と赤ちゃん)は、部屋の隅で泣きながら叫んでいる。 目前の拷問・虐殺劇で、さぞかし恐怖を味わったのだろう。 つかつかとれみりゃ達の所へ歩いていき、片方の親を拾い上げる。 「う″−!」 声を低くして叫ぶれみりゃ。恐らく威嚇のつもりなのだろうが、人間にはまるで恐怖の対象とはなり得ない。 縛った羽の根元を少しずつ捻ってやる。 みりみりと音を立て、肉汁がこぼれ出す。 「うー! う″う″−!」 あくまでもゆっくりと羽を裂いてやり、もう少しで千切れるという所で、 一気に千切ってやった。 「うああああああああ!!」 顔を真っ赤にして、涙を飛び散らせながら、叫ぶ胴無しれみりゃ。 先ほどの赤れみりゃの様に、傷口に指を突っ込んでグチャグチャと掻き回す。 「う″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″ぁ″」 絶叫するれみりゃを床に叩き付け、道具箱から、 メスと接着剤を出して戻ってくる。 頬に小さく切れ込みを入れ、今度は赤ちゃんれみりゃを持ってくる。 「うー……うぁぁぁぁぁ!!」 れみりゃを更なる激痛が襲う。 何をしたかと言えば、指で無理やり傷口を押し広げ、 顔の中に赤ちゃんを突っ込んだのだ。 そして、頬と翼の傷口と、口に接着剤を塗って押さえつけ、待つ事数分。 あっという間に、口を塞がれ、中に赤ちゃんを入れた胴無しれみりゃ(羽も無いver)の完成だ。 「んー! んんー! んー!」 何やら抗議しているれみりゃを、残った片親の方へ投げ捨てる。 「んんぅ!!」 床へ激突し、バウンドしながら相方の方へ戻ってきたれみりゃ。 「うー! ううー!?」 と、無事なれみりゃはボロボロの相方を心配しているようだ。 「んー……」 と、口を塞がれたれみりゃは返事のようなくぐもった声を挙げている。 「おい、れみりゃ。 よく聞くんだ。 このままだと、親子もろとも飢え死にするぞ」 「んー!?」 「そこでだ。 今からそっちの無事なれみりゃに、顔を食い千切ってもらえ。 そうしないと、赤ちゃんも飢え死にするか消化されちゃうぞ?」 告げてやると、無事なれみりゃは涙を流しながら 「うー! う″う″−!」 と顔を横にプルプルと振って拒絶の意思表示をする。 嫌がる姿も可愛いよ、れみりゃ。 そこで、今度は無事なれみりゃを拾い上げっると、一気に羽を引きちぎってやった。 「うあぁぁあああ!!」 「ほら、やらないなら、お前がぐちゃぐちゃになるんだぞ? さあ、早く」 催促してやると、観念したのか、口を塞がれていないれみりゃは、つがいを少しずつ齧り始めた。 「ん″ん″ん″ん″!!」 自分の体がゆっくりと食いちぎられていく痛みに、声無き絶叫を挙げるれみりゃ。 「うー……! うー……!」 齧っているほうのれみりゃも、本当に辛そうで、悲しそうに、愛したパートナーの顔を食んでいる。 なんという悲劇だ。 子供を助けるために恋人を食わねばならないなんて。 なんて悲しいんだろう。 れみりゃの作業が進行している内に、道具箱そのものを持ってくる。 取りだしたのは釘。 それを、齧られ続けるれみりゃの頬に突き刺した。 「んー!?」「ううー!?」 痛みと驚きの声を挙げる両者。 「早くしないと、どんどん刺してくから中の赤ちゃんが死んじゃうぞー、頑張れー!」 と、声援を送りながら、十秒に一本ほどのペースで突き刺していく。 三本ほど刺した所で、 「うー!!」 と、親れみりゃの歓声が挙がった。 どうやら、頬を食い破って子供を見つけ出したらしい。 「……んぉー……んぉぉー……」 口を塞がれていた親れみりゃも、口内の動きで子供を外へ押し出す。 「ぅー、ぅー」 肉汁まみれになりながら、弱弱しい声で親れみりゃに擦り寄る赤れみりゃ。 感動の再開に、思わず胸が熱くなる。 熱くなったせいで思わず、 「ほい」 口を塞がれたれみりゃを踏み潰した。 「うー!?」 驚愕するれみりゃへ、悲痛な思いで告げてやる。 「羽も無しで口も一生開かないんだ。 死んだ方が楽だろう?」 長きに渡って苦痛を味わうよりは、こうしてやるのが愛情という物だろう。 可哀想なれみりゃだったね。 「さてと、味見と行きますか」 「ぅー?」 赤れみりゃを拾い上げ、縛っていた羽を解いてやり、私の口に放り込む。 下に広がる絶妙な塩加減。 口内で羽を噛み千切ってやると、こりこりとした食感がたまらない。 恐らく、眼前で味わった恐怖と、親の口内で消化されかけた苦痛などが混じって絶妙な旨みとなっているのだろう。 「ぅー! ぅー!」 今も私の口内で苦痛と恐怖を感じ続けているらしく、どんどんと味が良くなって行く。 ちょっとずつ齧りながら、そんな赤れみりゃを口内で味わっていると、 親れみりゃが足に体当たりし、齧りついて来た。 「うー!! うー!! ううー!!」 うー三連発だ。 伴侶を殺され、子供が食われかけている現状に、恐怖心より親の愛と怒りが勝ったのだろう。 しかし、厚手のズボンを履いている私にダメージはゼロ。 尚も足へ喰らいつくれみりゃに、口の中を開けて見せてやる。 そしてれみりゃが見た物は、 「うああああ!!」 両の羽を無くし、体の半分近くを食い千切られた瀕死の我が子だった。 「……ぅー……ぅー……」 弱りきった声で呻くように口内で鳴く赤れみりゃ。 「ママでしゅよー、最後にバイバイしようねー」 と、言って、口を閉じ、口内で赤れみりゃをぐしゃぐしゃに磨り潰して飲み込んだ。 うむ、実に美味だった。 「う、うあ、うあああああああああああああ!!!」 慟哭する親れみりゃ。 さあ最後は君の番だ。 今までやってきたように、羽の傷口を激しく抉る。 「うあぁぁああああああああああああああ!!」 そこで、ふと最初のうーパックを思い出し、机の方に行って見ると、 ロウソクは燃え尽き、断続的な痛みが響いたのか、既にショック死していた。 再びれみりゃの所へと戻ってくる。 道具箱から塩を取り出して、傷口に擦り付けるように満遍なく、 かつ激しく塗りこんでやる。 「うぁう!! うぁっ! ぅうぅぅぅ!!」 口からちょっと泡を吹いている。 道具箱からロウソクを取り出し、着火。 ゆらゆらと揺らめく火で、緩慢に傷口を焼く。 「うぅぅぅぅぅぅ……!!」 次いで、帽子を取り上げる。 「うっ!? うー! うー!」 返してと訴えているのだろうが、ビリビリに引き裂く。 「うう……」 なんと言っても『おかざり』は、ゆっくり種共通の、とても大事な物だ。 羽を千切られ、傷口を焼かれ、帽子までゴミにされた。 もう野生で生きていくのは不可能だろう。 ならばよし。 桐を道具箱から出して、両目を突き刺す。 「ぁうぁぁぁぁぁ!」 更に顔の数箇所も刺す。 「う″ぎっ! うああああ!」 その傷口をロウソクで焼く。 この間、れみりゃは何度も失神と覚醒を繰り返している。 仕上げだ。 サラダ油を掛け、 「愛しているよ、れみりゃ」 殺す前の恒例の言葉を嘯いて、 火を着ける。 「うあああああああああああああああああああ!!!!」 一際大きな絶叫を上げ、焼けるれみりゃ。 流石に煙が凄いので、私は一旦収容所の方へ戻る。 拷問室は石造りになっているので、焦げあとこそ残るが火事の心配は無い。 数分ほど待って拷問室へ戻って来ると、見事な焼きれみりゃが完成していた。 今日の昼食はコレで決まりだ。 気付くと、あれだけ可愛がっていた六匹全てが惨たらしい死を迎えてしまっていた。 なんて可哀想なれみりゃ。 そしてなんて可愛らしいれみりゃ。 さてと、昼食を摂ったら、もうニ、三匹殺そうかな。 待っててね、愛しいれみりゃ達。