約 378,919 件
https://w.atwiki.jp/bat-td/pages/16.html
詳細はホームページにて http //homepage1.nifty.com/bat-td/ 隔週定期訪問(100km圏内) 1回/1時間 隔週(4週中2回で1ヶ月) テスト期間2回/1ヶ月 45~50分直接指導、10~15分次回までの家庭での指導方法伝達 月謝34000円(前月最終回に前払い)テスト期間17000円/1回 週1回定期訪問(100km圏内) 1回/1時間 4週/4回で1ヶ月 テスト期間4回/1ヶ月 45~50分直接指導、10~15分次回までの家庭での指導方法伝達 月謝64000円(前月最終回に前払い) テスト期間16000円/1回 不定期訪問(100km圏内) 1回/2時間 訪問指導依頼があった時点で訪問 1時間45~50分直接指導、10~15分次回までの家庭での指導方法伝達 費用40000円(訪問時に支払い) 100km圏外 1回/60000円 別途必要な費用「交通費実費」 遠距離の発達障害児者の為の指導システムも多数あります 詳細はメールなどで問合せ下さい bat-td@nifty.com 発達障害児療育企画BAT 横室純一 TEL 090-7170-5590
https://w.atwiki.jp/c21coterie/pages/692.html
5分単位で区切って書くというルールで創作を行うというルールでこのページを記述。 5府単位でかいたものを最低限の推敲や文章の手直しをしてから掲載。 学を修めて10年あまり。 この格子状の街路にも、格子状に煉瓦が積み上げられた塀の続く道にも、煉瓦を格子に組んで立てられた住まいにも、両側にまばらに草の生えた道にもなれてきた。 格子に並んだ露天から放たれる威勢のいい声を横切り、格子に並んだ街路樹を横切り、格子の門をくぐり格子な扉を開けるとそこに格子然と子弟たちが座っている。 私の学問所だ。 格子状に並んだ文字を解読して孔子だ論語だ荘子だと学問の道を喧々諤々。 学問の道は何につながるのか、天下国家にと考えた日もある。 同士は出世したもの、家業を継いだもの、親の金で道楽で来るもの、私はどの道を通るのだろうか? 先輩の道をみ後輩から学び色々な道を見人生を見た。 結局今は人に物を教える立場におちついた。 嫁しゅうとめの中がうまくいかない、商売上のトラブルがあって学のある人に調停をしてほしい、40の息子が60の父母の面倒をみる。ここで親子の道とはなにか。 そういったこまごまとした現実の質問が寄せられて学問に準じてそれにこたえる。 市井の裁判官、日常生活の模範を学問を通して答えるそんな仕事だ。 5分でここまで こんな生活も悪くないとは思う。 しかしどこか心の奥で、自分もまだ天下国家の道を歩めないかと。 そんな夢を見る日もある。 それが来たのである。 無味乾燥で高尚な学問の姿も取ってなければ、毅然とした背筋を持った学者でもなかった。 私の日常にまとわりつく格子ではない、槍だ刀弓矢だ、なにやら物騒な雰囲気を連想させる男だった。 10分でかけたのここまで。
https://w.atwiki.jp/ce00582/pages/3957.html
game1004 (1)プログラム http //www15.atwiki.jp/ce00582/pages/3956.html (2)コメント 画像処理 (3)リンク http //fry.no.coocan.jp/lecture/JAVA/javaimg.pdf (4)作業記録 3月6日 ページ作成
https://w.atwiki.jp/pokemon-dreamworld/pages/51.html
『シンクロ』 277 :シンクロ ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 35 28 ID ??? 屋敷のお手洗いにて。 ぼくはもうすっかりお手洗いでの用は済ませたし、 早くフライゴンの元へと帰りたいのだけれど…… 「そいでよォーー、オイラは日々超能力の特訓してるわけサっ! いつかパパの仇の魔王軍をぶっ潰すためによっ!」 「へ、へェ~~~……」 目を瞑って身ぶり手ぶりを大きく交えながら、 興奮気味に……というか自慢げに語り続けるマネネ坊や。 その言葉の一つ一つにぼくは一々相槌を打っているわけだけれど、 なんだかもう……この子に付き合うのは疲れてきたよ。 お手洗いでマネネ坊やと偶然出会ってから、 何やかんやで、ぼくはマネネ坊やと親しくなってしまっていた。 ……いや、何ていうかあっちから一方的に話しかけてきてるだけで、 親しくなりたくてなったわけじゃないんだけどね。 前にも言ったけど、ぼく、こういう子って嫌いだし…… だけども、嫌いだからって突っぱねるわけにはいかない。こまったこまった。 「なァ~~聞いてるかよォ、コウイチぃ」 「へっ? あぁ、うんうん」 マネネ坊やはむくれたように口を尖らせながら、ぼくの頬をぺちぺち叩く。 「せっかくオイラの友達にしてやったんだからさァ~~、 そんな適当な態度ばっか取るなよォ~~……あっ、そォそォ!」 マネネ坊やは何かを思い出したように手の平をポンと叩くと、 ぼくへとこんな提案を投げかけてきた。 「おまえ確か、あのジュカインってヤツの取り巻きだったんだっけな! おまえからさァ、アイツに直々に言ってやってくんないかな? 『もうマネネには関わるな』ってサ…… なっ、いいだろォー?」 「え、ええ……?」 278 :シンクロ ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 39 29 ID ??? さっそく自分勝手なお願いがやって来て、ぼくは戸惑ってしまう。 そのジュカインに色々絡まれるのだって、他ならぬ自分の責任のクセにぃ…… でも断ると、どーせぷんぷんと怒りだすんだろうなぁ。こまったこまった。 「ねぇ、そういえばマネネくんに聞きたいことがあったんだけどさぁ……」 「ん? なんだよ」 マネネの提案を受け入れるわけにも断るわけにもいかないし、 とりあえずぼくは、一旦話を逸らしてみることにした。 「その、さ。マネネくんって、色んな人に対してイタズラとかして回ってるそうじゃない? ジュカインもその被害者だし……なんでそうやってイタズラとかするのかなーって思ってさ」 どーせ『やりたいからやってんだよ』的な返答が来るのを分かっていながらも、ぼくはそう尋ねてみた。 「……」 すると、ふとマネネ坊やの表情が曇り始める。 そして一度ため息をついたと思うと、気だるげにこう答えた。 「大人はイタズラされてとーぜん……ナメられてとーぜんなんだよ」 「えっ」 少々回り道な返答にぼくは意表を突かれ、声を上げてしまう。 ちょっとした訳がありそうだ。少しばかり好奇心が芽生えてきて、ぼくは続けてこう質問する。 「ナメられて当然ってどういうこと? マネネくんはなんでそう思うの?」 その質問に、マネネ坊やは億劫そうにしながらこう答える。 「旅行先で、オイラのパパが魔王軍に連れ去られたってのはさっき言っただろ」 「ん、うん……」 マネネ坊やはうろうろと辺りをうろつき始めると、思い出すように当時のことを語り始めた。 「旅行中に、街中でいきなりたくさんの魔王軍に襲われてさ。 パパは頑張って魔王軍と戦ってオイラを守ってくれてたんだけど……」 そこでマネネは一旦話を止めると、一際声量を大きくしてこう言った。 「他の大人たちは、だれもっ! だァれも役に立っちゃくれなかったっ……!」 「……!!」 279 :シンクロ ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 40 12 ID ??? もしかして、大人達が誰も助けてくれなかったということか……!? マネネ坊やの口ぶりから、表情から、当時の気持ちが窺い知れる。 自分と父親が襲われていた所を、大人達はこぞって見て見ぬふりをしていたということなら、 この子の年齢からしても、大人を信じられなくなるのは分からないでもないかも……! マネネ坊やが『マネないマネネ』になってしまったのは、そういう理由だったのか……! 「マ、マネネくん……大人達は誰も、キミたちのことを助けてくれなかったんだね、 だからキミは、大人達のことを信じることが出来なくなって、それで……!」 「いや、そういうわけじゃねェんだけどさ」 「んなっ!」 予想が見事に外れて、ぼくは思わずズっこけそうになる。 ……そういうわけじゃないって、じゃあどういうことォ……? 聞かずとも、マネネ坊やは一人でそれを語り始めた。 「まー、助けてくれたっちゃあ助けてくれたぜ……警察とかも来たしサ。 だァけどよっ、みんな弱えェ弱えェ! 魔王軍には全然歯が立たねェでやられちまうんだもんっ!」 「えっ……」 「パパが連れ去られたのは、ぜんぶ大人達が弱っちぃせいだっ! 大人は弱っちくて使えねぇっ! だから大人なんて、イタズラされて当然、オイラにナメられて当然ってことだよっ!」 「なっ、そ、そんな……」 あまりに予想以上な自分勝手で独りよがりな言葉に、ぼくは驚愕する。 歯が立たなかったとは言っても、助けようとしてくれたことには変わりないんじゃないか…… それを弱っちぃ一言で片付けるなんて、この子なにか勘違いしてるんじゃあないか? 「なっ、コウイチ! おまえも、オイラの気持ち分かるだろっ?」 「え゙っ!」 急に同意を求められてしまった。 しまった、どう答えよう。……また適当にでも相槌打っておこうか、 でもそうすると、この子ますます増長しちゃいそうだしなー……こまったこまった。 280 :シンクロ ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 40 57 ID ??? 「あ、あのさー……マネネくん……」 「ん?」 同意するわけにも、露骨に反対するわけにも行かない。 ここは優しく、穏やかに……でもって、さりげなーく反対するとしよう。 「そのー、マネネくんって、大人のこと弱っちぃ弱っちぃとか言うけどさー、 だからって、イタズラしていい理由にはならないと思うんだけどなー。 それにさー、ほら、世の中は腕力だけじゃないし……頭とかもさー、ね?」 マネネ坊やを変に刺激してしまわないように目を逸らして、控えめーな口調でそう言ってみる。 「…………」 ぼくの言葉への反論は、すぐには返ってこなかった。 マネネ坊やはそうやってしばらく黙りこくっていたと思うと…… 「……おまえ……なんだよ、おまえもオイラに説教を始めるつもりなのか!?」 「えっ」 マネネ坊やはなんと、声を荒立てぼくを睨み付け始めた。 たったあれだけの言葉で、怒っちゃった……!? ぼくは慌てて、咄嗟にフォローするようにこう言う。 「あ、いや、いや。誤解しないで、ぼく、別に説教するつもりは無いんだよ! たださ、大人をナメれるほどマネネくんは凄いのかなー、なんて……」 「なんだよー、やっぱ説教するつもりなんじゃないのかよ、おまえーっ!!」 「いっ」 マネネ坊やの激昂は止まらず、ぼくを睨みながら怒鳴り続ける。 「これまで誰もオイラに説教なんかしてこなかったってのに、今日ばっかなんなんだよォ!! 説教、説教、説教、説教、ほんとウンザリするぜ! オイラを誰だと思っていやあがるんだ!?」 まるで自分は説教されなくて当然みたいな言い草。ぼくは思わず反論してしまう。 「いやさ、でもマネネくんが説教されるようなことをするから説教されるんじゃ……」 「うるさーいっ!! 黙れ黙れっ、オイラに口出しするヤツはこうだぞっ!」 「いでっ、いでででーっ!」 ぼくが言い終わらぬ内に、マネネ坊やはぼくの頬をぎゅうっとつねり始めた。痛い痛いっ! なんだよこの子、まったく人の話を聞き入れようとしないじゃないか! こまったこまった…… 「マネネお坊ちゃま!!」 281 :シンクロ ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 45 05 ID ??? 「えっ」 「!?」 突如、お手洗い中に聞き覚えのある声が響き渡った。 この声は……女性の声。この屋敷内で女性といったら、つまり…… 「キルリア!? お、おまえ、なんでここに……!」 マネネ坊やは驚き、入り口近くにいるキルリアさんを見つめる。 キルリアさんは、ここが男子用だということもお構いなしに マネネ坊やへ向かって、ずかずかと歩み寄り始めた。 「……お坊ちゃま。ジュカインさんがあなたを探しております、さぁ、早く行ってください」 キルリアさんは感情を感じさせない冷たい口調でそう言いながら、 マネネ坊やの腕を引っ張り、強引にお手洗いの外へと連れ出そうとする。 「ちょ、まっ、『なんでここに』って言ったのは、ここは男子トイレだぞって意味! こーこーはー男のトイレなのっ! 勝手に入ってくんなよォー!」 「そんなの関係ありません。御託をぬかしてないで、さぁ、早く。早く」 細長い腕をぶんぶんと振って抵抗するマネネ坊やをものともせず、 キルリアさんはマネネ坊やを引っ張り続ける。な、なんだか怖いぞ。 「おい、コウイチ! 助けろバカ、おまえオイラの友達だろーっ!」 マネネ坊やは、今度はぼくに助けを求め始めた。 助けろって、言われてもなァ……こまったこまった。 ……そして数秒困った挙句、ぼくの出した結論は……! 「……~♪」 「おいぃぃーーっ!! 無視すんなコウイチおまえーっ!! この薄情ものーーっ!!」 「……~♪」 そんなこと言われても、ぼく面倒ごとに首突っ込みたくないもん…… って口に出して言いたいけど、あえて口には出さず。これが大人のマナー。 「コウイチてめーっ、もうおまえとは絶交だかんなーっ!! もうぜってー話しかけてやんねーからなーっ!!」 「……~♪」 もともと交友結んだつもりなんかないし……ってか、まだ会ってから数分しか経ってないじゃない…… って口に出して言いたいけど、またあえて口には出さず。これが大人のマナー……だよね? 282 :6/18 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 46 58 ID ??? 「ちくしょう、キルリアっ! おまえ、誰に雇われてるのか分かってるのか!? オイラが誰だか分かってるのか!? おまえの主人は、あのジュカインじゃねーだろー!!」 ぼくが無視し続けていると、マネネ坊やはキルリアさんに対してそんな事を言い始めた。 その言葉に、一瞬キルリアさんの動きが止まる……が。 「……私はバリヤードさんに雇われた身です。あなたは、バリヤードさんのたった一人のご子息です」 ぽつりと一言そう言うと、またすぐにマネネ坊やを引っ張り始めた。 しかしマネネ坊やはその言葉に納得がいかなかったのか、力強くこう反論した。 「そ、そうだろー、オイラはっ! このオイラはっ! おまえのご主人様のたった一人の息子だろォ! なら離せよォ! オイラのゆう事を聞けよォ! おまえは家政婦だろ! パパのっ! オイラのっ!」 「……!」 「!?」 その言葉を受けたキルリアさんの表情が、明らかに変化した。 ……俯いて……目つきを険しくさせて……歯を食いしばって…… これは、迷っている表情? 痛いところを突かれて、どうしようかキルリアさんは迷っているのだろうか…… ……いや、違う。これはっ。この表情は……!? その瞬間、キルリアさんは囁くような声量でこう呟いた。 「……ふざけたことをぬかしてるんじゃあねェぞ……クソガキ……」 「!!」 胸の奥に響くような、ドスの利いた声。 その胸の内にある不満やら怒りやらが全て詰まったかのような、負に彩られた声色。 「えっ……? いま何て言ったんだよ、キルリア……」 そしてマネネ坊やは、キルリアさんの発したその呟きに戸惑いを隠せないようで。 マネネ坊やはキルリアさんのこの一面を見たことないのだろうか。 ……そして、次の瞬間。 「っざけたことをぬかすなっって言ってンだよ、このクソガキャアーーーーッ!!!」 283 :7/18 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 18 59 23 ID ??? 「ひっ!?」 ヒステリックなその叫び声に気圧され、マネネ坊やは小さく悲鳴をあげる。 一転して怯えた表情になってしまったマネネ坊やに向かって、キルリアさんは容赦なく罵声を浴びせ始めた。 「アンタのその勝手な性格で、どれだけのモンスターが迷惑被ってると思うんだよあーん!? バリヤードさんの息子だからって、大威張りして好き勝手しやがって、いままで抑えてたが アンタは真のクズだッ!! 虎の威を借る狐ならぬ虎の威を借るクズだ、アンタはっ!!」 まるでダムが決壊したかのような勢いの罵声の嵐。 普段の態度とのギャップが激しすぎて、マネネ坊やはドン引きしてしまっている。 「クズッ! クズッ! アンタのせいで、どれだけ私達が苦労してっか知ってんのかよォーー! 家もこんな金ぴかにさせやがって、バリヤードさんは身分不相応の素朴さが売りだったってのに。 それに、私の真っ白もち肌にも、こんなニキビが……ひゃあ、また一つ増えてる! テメー!!」 キルリアさんは一人でキレ始めて、マネネ坊やの胸倉を掴み始めた。 その目は血走っていて、鬼気迫るようだ。殺気すらも宿ってる気がするよ。 「キルリア~~、お前そんなキャラじゃなかっただろ、何があったんだよォ~~~」 声が震えまくりのその言葉に、キルリアさんは噛み付くような勢いでまた怒声を上げ始めた。 「何があったんだじゃぬえェーーわッ!! このトマトっ鼻ヤローめバカ野郎この野郎 アンタのせいだマヌケッ!! ちっとはそのウンコ頭働かせて考えろやボケッ!!」 「オ、オイラのせい?」 「そォーーだアンタのせいだアンタのせいッ!! 断じて断固としてアンタのせいだッ!! アンタのそのスッ暗い捻くれオーラ+アナタが日常的に行う凶行に迷惑して 頭を悩ませている私以外のお手伝いさん四人が発生させるマイナスオーラ×4が合わさり、 占めて×5の-オーラが私に作用ッ!! マイナスオーラ5倍のネガティブパワーッ!! 私は今マイナスオーラがシンクロ率500%なのよォーーッ!! そらニキビも出来るべなーーッ!! マイナスオーラ出すぐらいならマイナスイオン出せや、あーーーんッ!!?」 「うわああっ! な、何言ってるかぜんっぜん分かんねェーよォーッ!!」 ……ぼくも全然分からない。 284 :8/18 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 04 12 ID ??? 「とにかくっ! ジュカインさんが来てくださったおかげで、私は分かったのっ! バリヤードさんの為を思うのなら、捻くれたアンタに容赦をしてはいけない。 世のため人のためを常に思う、モンスターの鏡であるバリヤードさんなら、 今のアンタを甘えさせたりなどは断じてしない……とね。分かったのよ」 キルリアさんは一転して、先程までの勢い任せの罵詈雑言ではなく、 己自身にも言い聞かせるかのような静かな口調でそう言い放った。 マネネ坊やは、口調だけはまだ強がった風を崩さずに、こう反論する。 「……あ、あのジュカインのマネをして、オイラに説教ってか…… つくづく汚ねーな! そんな汚いヤツの言うことなんて、誰が聞くかよ……!」 「なんだとォ?」 相変わらずの坊やの生意気な口調に、キルリアさんのこめかみに青筋が走る。 「アンタねッ! 人の言うことを聞かないアンタの方が何百倍も汚いわよ!! たまには他人の迷惑とか顧みてみたらどう!? この世はアンタだけのもんじゃないのよっ!」 「うるせーっ!! おまえのゆうことなんか聞かない、オイラは誰のゆうことも聞かない……」 「誰の言うことも聞かないって、アンタ誰の世話になってると思ってんのよォォォ!! 私達がいなかったらアンタ騒ぐことしか出来ないくせにィッ! このちっちゃいデクのぼうめがァァッ!!」 「なにおー!」 一歩も引くことのない両者の言い合いが、延々と続いていく。 ……と、永遠のように続くかと思われた罵り合いは、坊やのある一言により一旦中断される。 「おいキルリアっ、忘れてるんじゃないだろーなー! オイラは確かに子供だけどよー、 超能力の腕ならおまえなんかとは比べ物にならないんだぜ……試してみるか?」 「うっ……」 痛い所を突かれたのか、キルリアさんは狼狽したような表情と共に言葉を詰まらせる。 ……なんだなんだ? マネネ坊やみたいな子供が、大人のキルリアさんに力で勝っているというのか? 「ふんっ! 説教を続けるってんなら、オイラだって容赦はしないからなっ! いらないんだよ説教なんて」 ぷいとそっぽを向いて、クヒヒと意地の悪そうな笑い声を上げる坊や。 マネネ坊やの我儘が、またまんまと押し通されてしまう。キルリアさんもそれを危惧したのか、口を開こうと―― 285 :9/18 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 05 57 ID ??? 「コウイチくんっ!! いますかっ!?」 キルリアさんが口を開こうとしたその瞬間、 叫び声と共に、お手洗いの入り口が音を立てて開かれた。 ぼくら三人の視線が、一斉に入り口前へと集中する。 そこにいたのはフライゴンだった。息を切らし、その表情は何処か危機感を孕んでいる。 フライゴンの乱入でキルリアさんとマネネ坊やの間の緊張感は途切れたものの、 そのフライゴンの表情のせいで、また違った緊張感が場を浸す。 「ハァ……ハァ……よ、よかった、ここに、ここにいたんですね、コウイチくん。 た、大変なんですよぉっ! その、さっきあの、そのテレビ見てたらですね、あの、その」 相当焦っているのか、所々で言葉を詰まらせているフライゴン。 フライゴンは一度言葉を中断させフーッと小さく深呼吸すると、大きな声でこう言い放った。 「昨日会った奴らと同じ鳥達……そう、たぶん『魔王軍』がっ!! 『魔王軍』の連中が、この都市にやってきちゃったみたいなんですっ!!」 「えっ!?」 その報告に、ぼくは驚かずにはいられなかった。あまりに不意打ちの魔王軍到来のニュース。 「そ、それはホントなの、フライゴン!?」 「はい! ニュースでいま生中継中だったんですよ、謎の巨大鳥軍団襲来!って…… 中には、昨日湖で会ったオニドリルもいましたから……間違いなくあれは魔王軍ですっ! 今は、どうやらちょうどイマージネー図書館の付近を飛んでいるらしいですけど……」 「そ、そんな……」 魔王軍……きっとどこかからぼくらの存在を嗅ぎつけて、この都市へやってきたんだ。 困ったなぁ……ぼくの元へ、この屋敷へやっくるという保証は無いけれど、 とても不安だ。もし来てしまったら、キルリアさんやバネブーさん、マネネ坊やも巻き込んでしまう…… ……マネネ坊や? ぼくはあることを思い出し、咄嗟にマネネ坊やの方へと振り返った。 「……!!」 マネネ坊やの目には、ドロリと濁った光が浮かんでいる。 そしてその口元は、微かな笑みを形作っているのだ。 286 :10/18 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 07 29 ID ??? 「マ……マネネ……坊ちゃま……!?」 キルリアさんもその異変に気がついたようで、焦ったように坊やの名を呼ぶ。 マネネ坊やはそれに返事はせず、代わりに一言こう呟いた。 「……へ、へへっ……ついに、やってきたぞ……パパの仇を取る、チャンス……っ!」 「!」「!」 マネネ坊やのその声は耳を凝らさねば聞こえないほどの声量だったが、 ぼくには確かに聞こえた。たぶん、キルリアさんの耳にも入っただろう。 そしてその発言から間もなく、マネネ坊やは…… 「マ、マネネお坊ちゃまっ!!」 マネネ坊やは、突如走り出した。 ぼくもキルリアさんも坊やを引きとめようと手を伸ばすが、ギリギリ届かず逃してしまう。 「え? ふぇ?」 状況を理解できないフライゴンの横をすり抜けて、マネネ坊やは部屋の外へと出て行ってしまった。 マネネ坊や……きっと魔王軍の元へと向かうつもりなんだ。 「キ、キルリアさん、マネネ坊やを引き止めないとっ……」 「……はい。地下に非常用の『テレポーター』があるはず、そこにお坊ちゃまを近づけてはいけない! まったく……面倒ごとばかりするんだから、あのバカお坊ちゃまはァ……!!」 怒りと焦り、若干心配な様子も混じった声を上げながら、キルリアさんも駆け出し始めた。 「ぼ、ぼくも追いかけますっ!」 続いてぼくも駆け出す。いかにいけ好かないマネネ坊やとはいえ、黙ってるわけには行かないっ。 「あ、あのうー、コウイチくん? マネネ坊やはどうしたんですか? ボク、まったくもって状況が把握できないんですけどー……」 フライゴンの横を通り過ぎようとすると、フライゴンが早口でそう質問してくる。ああ、もう。 「あのね、マネネ坊やは魔王軍にパパの仇を取ろうとしてるんだ! あんなちっちゃい子が一人で行ったら返り討ちにされるに決まってる! だから、追いかけて引き止めなきゃ! じゃあ、ぼく行くねっ!」 こちらも早口でそう捲くし立ててから、すぐにキルリアさんの後を追い走り出した。 走り出してから間もなく、背後からフライゴンの声が聞こえてきて…… 「そーですか、いってらっしゃ~いコウイチく~ん……ってボクも行くっ、行きますよーっ!」 そして後ろからばたばたと付いてきた。そそっかしいなぁ、まったく。 288 :11/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 10 01 ID ??? お手洗いを出て左右を見渡すと、マネネ坊やの後姿を発見する。 坊やは、既に10mは先の廊下の突き当りへ達そうとしてた。 キルリアさんの背を追うようにして走り出すと、 マネネ坊やの姿が突き当たりの奥へと消えていった。 その瞬間、ぼくはキルリアさんが先程口に出していた言葉が急に気になって、 思い出したように前方のキルリアさんへとこう質問を投げかけた。 「キルリアさん、テレポーターっていうのは一体何なんですか? 大体は想像つきますけど……」 その質問の答えは少し間が空いてから返ってきた。 「テレポーターというのは転送装置のことです。パスを入力しロックを解いて行き先を入力すれば、 瞬時にその場所へと瞬間移動することが可能です……要するに超能力代行アイテムといった所でしょうか」 「なるほど……」 つまりマネネ坊やは、そのテレポーターで図書館付近へ瞬間移動するつもりなんだ…… 転送装置くらいなら、ぼくらの世界でも大きい会社なんかでたまに見かけるし、そこまで珍しいものではないけど。 「じゃあマネネ坊やが図書館付近にテレポートしてしまう前に、早く捕まえないといけませんね! ……最悪の場合はぼくらも図書館付近にテレポートして、坊やを連れ戻すしかありませんね」 なるべくぼくは魔王軍の前に姿を晒したくないんだけどね…… なんてことを思いつつそう言うと、キルリアさんはこう返答した。 「……この屋敷にあるテレポーターは携帯物なんです。それにとても高価な代物ですから 一つしか置いてありません。ですからマネネ坊やが転送されてしまったからでは遅い…… なんとしてでも、転送される前に捕まえなければなりません。ここから図書館までは遠いですし……」 「えっ、そ、そうなんですか……」 キルリアさんのその言葉に、一層危機感が煽られる。 つまりマネネ坊やを早く捕まえられなければ、マネネ坊やは確実に魔王軍にひどい目に会わされる…… 魔王軍がこの都市に来てしまったのも、ぼくの存在のせいである可能性が高いのだから、 マネネ坊やがひどい目に会ってしまったら、それは半分ぼくの責任ということにもなる。 絶対に捕まえなきゃ……マネネ坊やをひどい目に会わせるわけにはいかない! 289 :12/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 12 12 ID ??? 考えてるうちにぼくらは、くねくね枝分かれしている廊下を抜けメインホールへと着いていた。 ぼくの記憶では、確か地下へ通じる階段はメインホールにあったはず…… 記憶を頼りにメインホールを見渡せば、それらしき階段はすぐに目に入った。 壁際に所狭しと並んでいる美術品の間に、下へと通じる階段がある。 そしてマネネ坊やは、既にその階段のすぐ近くまで差し迫っていた。 ……あと、もう一つ。 「あっ!! バネブーさんっ!!」 なんと、地下への階段目指して走っているマネネ坊やのすぐ近くに、 お盆を持ってぴょんぴょんと跳ねて移動しているバネブーさんがいたのだ。 とその時、バネブーさんの視線が丁度ぼくら三人に合う。 三人並んで走っている光景に面食らったのか、バネブーさんは困惑し目をまん丸にさせた。 そんなバネブーさん目掛けて、キルリアさんは大声でこう指示する。 「バネブーさんッ!! そこのマネネお坊ちゃまを早く捕まえてくださぁいっ!!」 しかしその言葉にバネブーさんはますます困惑してしまったようで、おろおろとうろたえている。 「早くお坊ちゃまを捕まえないと、取り返しのつかないことになるんだよォーーっ!! だから早くマネネを捕まえろこのb捕まえてくださいバネブーさーーんッ!!」 バネブーさんの態度に一層焦りを深めたキルリアさんは、より大声でそう叫んだ。 その焦りのにじみ出た叫び声に押されたのか、バネブーさんは「分かったブー!」と返事をした後 マネネ坊やへ向かってぴょんぴょんと走り(?)だし、捕まえようと手を伸ばした。 その手が、マネネ坊やの背中を掠める。 「あっ、いいぞっ! もう少し!」 焦り、一刻も早く地下行きの階段へと逃げ込もうと速度を早めるマネネ坊や。 しかしバネブーさんもそれに劣らないスピードで…… いや、若干それに勝るスピードで、マネネ坊やとのほんの少しの距離をどんどん縮めていく。 マネネ坊やが地下行きの階段へ後二、三歩のところまで差し迫った時、 バネブーさんとマネネ坊やの距離は、ついに手を伸ばせば確実に届くほどまでに縮んでいた。 290 :13/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 18 27 ID ??? 「いいぞバネブーさん、そこだーっ! 手を伸ばせーっ!」 ぼくらが三人同時にそう叫ぶと、バネブーさんは「ブーッ!」という掛け声(?)と共に手を伸ばした。 その短い手が、ついにマネネ坊やの腕をつか…… 「ぶぴ゙ゃッ!!」 ……バネブーさんの潰れたような声が、ホール中に響き渡る。 「うわちゃー……」 バネブーさんはあと一息の所で、バランスを崩してすっこけてしまった。 その隙に、マネネ坊やは地下行きの階段をさっさと降りていってしまう。 「……役に立たねぇ、あのブタ……」 前方でキルリアさんがボソリとそう呟いたのが聞こえた……ような気がする。気のせいだよね? 「……とにかくマネネ坊やは地下へ行ってしまった! 早くしないとキルリアさんっ」 「……ですね。死んだバネブーさんのためにも、何としてでも捕まえないと……!」 「いや、まだ死んでなですよ!? どう見ても」 「ごめんなさい、バネブー(故)さん。あなたの犠牲は無駄にしません!」 「だからまだ死んでませんって!」 バネブーさんの元を横切ろうとすると、慌ててバネブーさんが助けを求めてくる。 「あっ、みなさんちょっと待ってェーーッ!!私のこと起こしてブー!! バネがっ、バネが痛くて立てないんだブーっ……って無視かよォーオイッ!」 ……けど、キルリアさんはそれを全く無視して、さっさと地下行きの階段を下っていってしまった。 「バ、バネブーさんっ! 今は一刻を争ってる時なので、また後でねっ! ごめんなさーいっ!」 なんだかバネブーさんがいたたまれないけど助けてる暇はないので、 一応そうフォローしてから、ぼくらもキルリアさんに従い地下行きの階段を降りていく。 「ちょーっと待ぁーーってブーっ! ひどいーっ、何が何だか分からないんですけどーっ!! ブヒーッ!」 背後からバネブーさんのそんな悲痛な声が聞こえてくる……けど、ぼくは耳を塞いで階段を降りることに集中した。 291 :14/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 20 28 ID ??? ――――――――――――― 「ったく……どこにもいねェなぁ……」 勝手に逃げていったマネネを探して、オレは屋敷の地下にまで来てしまっていた。 地下といっても陰気くさいイメージはなく、照明も通っていて絨毯も敷かれている。 ただ部屋は一つだけでそこは倉庫となっており、広い部屋に様々な道具が所狭しと置かれている。 ……その倉庫に今オレはいるわけで、どこかにマネネが隠れていないか探索している途中なのだ。 「こんな所に……いるわけないか」 タンスの中やタルの中、ツボの中と隅々まで探してみるが、 見つかるものは小さなメダルくらいのもので、肝心のマネネは一向に見つからない。 「ったく……広いんだよなぁ、この屋敷。とっとと見つけないとコウイチ達にまで迷惑かかっちまう……」 もう大体は探し終えた。考えてみればこんな道具だらけの場所にマネネが隠れてるとは思えない。 きっと、どこか別の場所にいるんだろう。オレは倉庫を出ようと、ドアノブに手をかける。 ……ってか、さっきから何だか外が騒がしいなァ。 ドタバタと……まるで上のメインホールで運動会か何かでもやってるかのような。 数人の足音だ……階段を下っている……絨毯を踏みしめ…… あれ? その足音が、徐々にこちらへ近づいてきているような。この部屋へ……!! バタァン!! 「!!」 突如目の前の扉が勢いよく開かれ、その奥からあのマネネが飛び出してきたのだ。 マネネは一度オレを見たと思うとすぐに目を逸らし、横切っていく。 「ちょ……マネネ、お前っ!!」 状況はよく分からないが、とにかくオレはマネネを引きとめようとそう叫ぶ。 マネネはもう一度オレに視線を合わすと、吐き捨てるようにこう言い放った。 「今はお前なんかに構っているヒマは――ないっ」 「な、なにぃっ……!?」 マネネはすぐにぷいと身を翻すと、壁にかけられてある球体を手にとり何かいじり始めた。 「お、おい……どうしたんだ……?」 ……生意気な口を叩かれたという怒りよりも動揺が勝り、オレのその声は少々遠慮がちになってしまう。 次の瞬間、複数の声がオレの耳に入ってきた。 292 :15/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 22 25 ID ??? 「あっ、ジュカインッ!! マネネ坊やを止めてっ!!」 「ジュカインさんッ!! マネネお坊ちゃまからその球体を取り上げてくださいッ!!」 「!?」 聞き馴染みのある声が、ほぼ同時に聞こえた。 そしてその声は、両方とも相当な焦りの色に染まっている。 扉の方へ振り返ると、その表情にも焦りを色濃く込めたコウイチ、キルリアさん、フライゴンの姿があった。 「ど、どうしたんだ、おまえら……? こんなところに三人揃って……」 「いいから早くっ! マネネからその球体をっ!」 「……!」 一体あの球体がどういうもので、マネネは何をしようとしているのかは分からないが、 とにかく相当に急を要する事態であることは、本能的に把握する。 オレはコウイチ達へ向けて無言で一度頷いた後、再び振り返り目の前のマネネの球体目掛けて手を伸ばす。 マネネは、まだ球体の表面にあるキーを必死に押しまくっている。 その手ごと掬い取ってしまうような勢いで、オレは手を振り下ろした。 「!!」 振り下ろしたオレの手は、何を掴むでもなく虚しく空を切っただけだった。 そのまま振り下ろせば確実に球体を取り上げれていたはずのオレの手が、何にも接触しなかったのだ。 道理的には有り得ない……有り得ないが、マネネの姿はオレの目の前から『完全に消えていた』。 影一つ残っていない。……本当に、消えてしまった。 今まで見ていたマネネが幻覚だったのではないかと疑ってしまうほどだ。 ……同時に、辺りの空気が明らかに変化する。 コウイチやキルリアさんは既に沈黙してしまっていて、その表情は暗く重い。 特にキルリアさんの表情は、深刻なまでに絶望的な色に染まっていた。 ………… 「……コウイチ。キルリアさん。一体何がどうなったか……詳しく聞かせてくれないか」 二人のその表情に、オレはそう聞かずにはいられなかった。 293 :16/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 25 04 ID ??? 「――なるほど」 二人の説明で、ようやく状況は完全に把握できた。 要するに、マネネは父親の仇を取るために魔王軍の元へと行ったのだ。 ……オレは、魔王軍の力を身をもって知っている。 あのマネネがいくら天才マジシャンの血を引いているとはいえ、無謀。 僅かな抵抗も許されずに倒され、父親のように行方不明になってしまうことだろう。 「どうしましょう……イマージネー図書館へは、車で飛ばしても確実に15分以上はかかる。 マネネお坊ちゃまは、何だかんだでバリヤードさんのご子息であることには変わりない…… 死なせるわけには行かない……のに……もう絶対ムリ……ムリだァ……!」 キルリアさんは泣きそうな表情で、歯を食いしばったまま俯いてしまう。 コウイチとフライゴンも、それに釣られてぐっと俯く。 ……ここから図書館まで『車で15分以上』……か。 ……それならっ 「……車で15分以上。オレならおそらく10分以内に辿り着けるな」 「!!」 三人は顔を上げ、俺を見つめ始める。 「道なりに行かずに……例えばビルの屋上同士を伝っていったりすれば5分程度で着くかもな。 オレは戦いにも自信がある。魔王軍にも負けない。マネネが助かる見込みは、まだ――十分にあるっ」 「じゃ……じゃあ……!」 希望を取り戻したかのような表情と声でそう言うキルリアさんに対し、オレはこう宣言した。 「このオレに任せてくれ。オレがマネネを助けるっ!!」 「ジュ……ジュカインさん……!」 マネネを死なせるわけにはいかない。断じて死なせるわけにはいかない。 アイツはこんな所で死んではいけない。更正した姿をオレに見せるまで、アイツは死んではいけないんだ。 そのためには、何としてでもヤツを助けなければ……! 294 :17/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 27 35 ID ??? 「あ、ありがとうございます……ジュカインさん……! ちょっと……いいですか。道に迷ってしまわないように……」 キルリアさんは涙ぐんだような声を上げながら、そっとオレに近寄る。 そして屋敷の入り口前でやったように、その額をオレの額へと密着させた。 ……この屋敷から図書館への道筋が、オレの頭の中へと流れるように入り込んでくる…… しばらく経ってキルリアさんが額を離してからも、頭の中に流れ込んだものはそのままだった。 ここからどう行けば図書館に辿り着くか、最短ルートはどこか、手に取るように分かる…… 「……ありがとうございます、キルリアさん」 「礼には及びません。マネネお坊ちゃまを頼みます……!」 「……はいっ!」 オレは駆け出し、三人の横を過ぎ去ろうとする。するとフライゴンが。 「ボ、ボクも行くよっ! 飛んでいけば、走るよりもすぐ着くかもしれないしさっ」 ふとそう提案してきたが、オレはすかさずそれに反対する。 「ダメだ、フライゴンはここに残っていろ。万が一この屋敷に魔王軍が来てしまった場合、 お前がコウイチを守るんだ。……それに、お前が飛んでくよりオレが走った方が早いしなっ。カハハッ」 「むっ! ……うん、分かったよ」 フライゴンはちょっとむくれたような表情を見せたが、すぐに納得してくれた。 「……ジュカインっ」 「ん?」 次に声をかけてきたのはコウイチだった。 コウイチの表情はオレを急かすかのように焦りの色に染まっているが、 それでもどうしても伝えたいことがあるようで、早口でオレへこう告げた。 「あのマネネ坊やは……その、自分以外のほとんどのものをナメている。 周りの大人、きみのことも……そして魔王軍のことだってナメているに違いない。 あの子をカッコよく助けて目を覚ましてあげて。……ぼくも、あの子の更正した姿が見たいんだ」 「……分かってるよ。そのために、わざわざワガママ言ってオレはここにいるわけだからな。 コウイチたちを今まで待たせちまった分、ちゃんと期待に答えるよ。じゃあ!」 もはや誰とも話をしている暇はない。一刻も早く行かなければ。 「気をつけてね、ジュカイン……」 そのコウイチの言葉を背に、オレは脚に力を込めて思い切り駆け出した。 295 :18/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 30 02 ID ??? ――――――――――― 「ピジョット様ー。下が騒がしいですねー」 地上にいる米粒のような群衆を遥か空中から見下ろしながら、オニドリルはそう呟いた。 群集は何やら色々と騒ぎ立てながらこちらを見上げ、中にはカメラを向けている物もいる。 その事態にピジョットは些かの動揺もせず、むしろ愉快といった風に笑い声を上げる。 「フフフ、放っておけ。奴らは騒ぐのが仕事。好きなだけ騒がせておけばいい」 「はあ……」 「それに、騒ぎを聞きつけて人間が街の外へ出ようと動き出せばそれも好都合。 そのために都市の周辺にも何匹か部下を飛ばせているのだ……心配することはない」 「そうですか……んぁ?」 周辺をきょろきょろと見回しながら飛んでいたオニドリルは、風景に一つの違和感を見つける。 オニドリルの視線はちょうど真横。 ビルの壁面に張られている大きな看板が、ガタガタと揺れて音を立てているのだ。 (風……風に揺れているのかな……? うーん、でもあの揺れ方は……) 風に煽られて揺れているというよりは、まるで誰かの手で外されようとしているかのような人為的な揺れ方…… ……その瞬間。 「ぎょ、ぎょえっ!?」 オニドリルは、思わず驚きの悲鳴を上げていた。 視線の先の看板がひとりでに外れ、まるで意志があるかのようにこちらへ突っ込んできたのだ。 「ぶへ!!」 飛んできた看板はオニドリルの長いクチバシにおもいっきり突き刺さり、そのまま顔面にモロに直撃してしまう。 その珍妙な出来事にピジョット達も気付き、一斉にオニドリルへと視線を送る。 「ど、どうしたんだオニドリル。何があったんだ、なぜ看板が……?」 「し、しひまひぇんよォ~……クッ、クチバヒひゃひらひぇはいっ!! ふほふほほっ!!」 看板がクチバシの根元にまで突き刺さっているせいで、オニドリルは上手く喋れないようだ。 「一体何が……? 不思議だな」 困惑するピジョット達。……そしてその時。 『看板をぶつけたのはッ!! オイラだッ!!』 296 :19/19 ◆8z/U87HgHc:2008/04/07(月) 19 36 00 ID ??? どこからか、微かにそのような声がピジョット達の耳に入った。 明らかに自分たちに投げかけられているであろうその言葉は、地上からのもの。 ピジョット達は一斉に地上を見下ろすと、その言葉の元を探る。 その時、地上からまたその声は聞こえてきた。 『オイラのパパはお前らに連れ去られたッ!! お前らはパパの仇だッ!!』 その言葉と同時に、遠目ながらも地上の空気が変わったのをピジョット達は感じ取る。 「……ピ、ピジョット様。私達が魔王軍だということが何故知られて……どうしてでしょう?」 うろたえたような部下のその言葉と同時に、ようやくピジョットはその声の主を発見する。 「……見ろ。この声の主、オニドリルに攻撃を仕掛けたのは……あの子供だ」 部下の問いに応えるよりも先にピジョットは顎でその声の主を指し示した。 ピジョットが指し示した先には、その小さい背丈を補うように自動車の屋根に立つ一人の子供がいる。 「あの……車の上に立ってる、赤い鼻の子供が……?」 「そうだ……見ていろ」 その赤い鼻の子供が口を開いた瞬間、またこちらへ声が聞こえてきた。 『オイラはマネネッ!! お前ら魔王軍がさらったマジシャン・バリヤードのたった一人の息子だッ!! オラーッ、魔王軍ッ!! さっさと降りてこいよォッ!! オイラはここにいるぞォーーッ!!』 その声は確かに視線の先のあの子供の口から発せられたということを、全員は認識した。 「ほらな……父の仇だそうだ。ワタシはそんなものは全く知らんが…… どうあれマナーの悪い子供にはおしおきが必要かもしれんね? オニドリル」 「……ぷはぁっ! ですね、この看板を私にぶつけた代償をちゃーんと払ってもらわにゃー……!」 なんとかクチバシから看板を引き抜いたオニドリルは、 未だなにか啖呵を吐き続けているマネネのことを、怒りの篭った目で見下ろす。 「……フフッ。ユリルくん兄弟といい……まったく愉快な都市だね、ここは」 視力の良いピジョットの目には、赤い鼻の子供の怒りに満ちた表情がハッキリと見える。 その表情に、ピジョットは心中の愉悦をより高めていた。 つづく
https://w.atwiki.jp/mabimagi/pages/44.html
マナ上昇系
https://w.atwiki.jp/398san/pages/319.html
OCGから効果を調整されたものも含む。 不動 遊星 《シューティング・スター》 《瓦礫の王》 《リミッター・ブレイク》※OCG化 《ハルモニアの鏡》 《星屑の残光》 《調律》 《エフェクト・ヴェーラー》※OCG化 《ジャンク・ガードナー》 《シンクロ・バトン》 《ダッシュ・ウォリアー》 《覚醒への飛躍》 《ジャンク・デストロイヤー》 《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》 《シューティング・スター・ドラゴン》 《ジャンク・バーサーカー》 《ジャンク・シンクロン》 《デブリ・ドラゴン》 《レスキュー・ウォリアー》 《牙城のガーディアン》 《リベンジ・リターン》 《エンデューロ・ソウル》 《デヴォーション・ガードナー》 《ダブル・デルタ・ウォリアー》 《クリア・エフェクター》 《くず鉄のかかし》 《集いし願い》 《スターダスト・ドラゴン》 《シューティング・クェーサー・ドラゴン》 不動遊星? 《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》 ジャック・アトラス 《デーモン・カオス・キング》 《レイジ・リシンクロ》 《パワー・ジャイアント》 《バイス・バーサーカー》 《トラスト・ガーディアン》 《バリア・リゾネーター》 《強化蘇生》 《レッド・ノヴァ》 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》 《バーニング・リボーン》 《バーニング・ストライク》 《レッド・デーモンズ・ドラゴン》 クロウ・ホーガン 《BF-疾風のゲイル》 《BF-アーマード・ウィング》 《ブラック・ソニック》 《BF-精鋭のゼピュロス》 《ブラック・ブースト》 《ブラック・リベンジ》 《ブラック・ウィング》 《ブラックフェザー・ドラゴン》 十六夜アキ 《ブラック・ローズ・ドラゴン》 龍可 《アーマード・ホワイトベア》 《エンシェント・サンシャイン》 龍亞 《パワー・ツール・ドラゴン》 《ライフ・ストリーム・ドラゴン》 矢薙 典膳 《水晶ドクロ》 《アショカ・ピラー》 《呪詛返しのヒトガタ》 氷室 仁 《大牛鬼》 牛尾 哲 《DT・カオスローグ》 《漆黒のズムウォルト》 カーリー渚 《占い魔女 ヒカリちゃん》 《占い魔女 エンちゃん》 《占い魔女 フウちゃん》 《占い魔女 スィーちゃん》 《占い魔女 チーちゃん》 《占い魔女 アンちゃん》 《開運ミラクルストーン》 《幸運の前借り》 ディヴァイン 《メンタルスフィア・デーモン》 瓜生 《闘虫仮装》 ジル・ド・トランスボウ 《マスクド・ナイト LV3》 《マスクド・ナイト LV5》 《マスクド・ナイト LV7》 ボマー 《DT・デスサブマリン》 《ダーク・フラット・トップ》 ディック・ピット 《ブリザード・リザード》 《DT・カタストローグ》 《氷結のフィッツジェラルド》 《アイス・ミラー》 ルドガー 《地底のアラクネー》 鬼柳 京介 《DT・ナイトメアハンド》 《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》 《インフェルニティ・ミラージュ》※OCG化 《インフェルニティ・バースト》 ディマク 《猿魔王ゼーマン》 《クローザー・フォレスト》 《吠え猛る大地》 レクス・ゴドウィン 《DT・黒の女神ウィタカ》 《太陽龍インティ》 《月影龍クイラ》 《太陽の神官》 《赤蟻アスカトル》 《泣き神の石像》 プラシド 《機皇帝ワイゼル∞》 《ワイズ・コア》 《ツイン・ボルテックス》 《ワイゼルA3》 《ワイゼルG3》 《スキエルC3》 <プラシドの奴、ボクのカードを勝手に使いやがって! 《ボム・ブラスト》 ルチアーノ 《機皇帝スキエル∞》 《スカイ・コア》 《スキエルA3》 《アブサード・スティーラー》 ホセ 《グランド・コア》 《機皇帝グランエル∞》 《グランエルA3》 アポリア 《機皇創世》 《機皇神マシニクル∞3》 《機動要塞フォルテシモ》 《機皇兵ワイゼル・アイン》 《機皇兵スキエル・アイン》 《機皇兵グランエル・アイン》 《機皇帝の賜与》 《ハイレート・ドロー》 《アフター・グロー》 ルドルフ・ハイトマン 《古代の機械石像》 ガロメ 《地獄徴収官トイチ》 《無限ローン》 鉄蔵 《マテーナル・ジャンク》 《パテーナル・ジャンク》 《キッズ・ジャンク》 ミゾグチ 《摩頂の武士》 《放鍾の武士》 《不退の荒武者》 ボルガー 《WW-宝盾のフォッグ》 《WW-鉄槌のヘイル》 《WW-縄鋲のスノー》 《WW-星球根のスリート》 《ブラッド・メフィスト》 アンドレ 《サンダー・ユニコーン》 《一角獣の使い魔》 《モノケロース》 《パラレル・セレクト》 《ユニバード》 《神事の獣葬》 ブレオ 《ボルテック・バイコーン》 《二角獣レーム》 《マイン・モール》 ジャン 《波動再生》 《サウザンド・クロス》 《ライトニング・トライコーン》※OCG化 チームカタストロフ 《ヒドゥン・ナイト-フック-》 《リバイバル・ナイト》 チーム太陽 《手をつなぐ魔人》 《眠れる巨人 ズシン》 《スクラム・フォース》 ブルーノ 《TG ストライカー》 《TG ワーウルフ》 《TG サイバー・マジシャン》 《TG ラッシュライノ》 《TG ジェット・ファルコン》 《TG カタパルト・ドラゴン》 《TG ギア・ゾンビ》 《TG ドリル・フィッシュ》 《TG パワー・グラディエーター》 《TG ワンダー・マジシャン》 《TG ハイパー・ライブラリアン》 《TG ブレード・ガンナー》 《TG レシプロ・ドラゴン・フライ》 《TG ハルバード・キャノン》 《マグネティック・ストーム》 《バトル・スタン・ソニック》 《ダブル・タイプ・レスキュー》 ZONE 《虚無械アイン》 《時械神メタイオン》 《時械神ラツィオン》 《時械神ザフィオン》
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/2278.html
遺言状(OCG) 通常魔法 このターンに自分フィールド上のモンスターが自分の墓地へ送られた時、 [[デッキ]]から攻撃力1500以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。 リクルート 魔法
https://w.atwiki.jp/kisyoutoh/pages/4.html
希少糖効果 食後血糖値上昇抑制作用(糖尿病予防) 脂肪蓄積抑制作用(ダイエット) 動脈硬化予防作用(アンチエイジング)・血圧上昇抑制作用 抗酸化食後血糖値上昇抑制作用(糖尿病予防) 脂肪蓄積抑制作用(ダイエット) 動脈硬化予防作用(アンチエイジング) など数々の作用が報告されてるようです メタボリック対策に 糖尿病をひどくさせない 代表商品 >>> レアシュガースウィート500g
https://w.atwiki.jp/maroku_w/pages/130.html
加入条件 解説 ステータス 式神スキル 式神パッシブスキル コメント 加入条件 第二層 冥界-7でイベント後に加入(要:フックショット) 解説 雷属性の式神。 雷属性のMP緩和、威力上昇の能力を持つので、 他の雷属性式神と組み合わせよう。 ステータス Lv HP MP STR VIT DEX AGI INT POT 1 3 1 2 2 1 5 2 1 10 5 2 3 3 2 8 4 2 20 7 3 4 4 3 11 5 3 30 10 4 6 5 4 14 7 4 40 12 5 7 6 5 17 8 5 50 14 6 8 7 6 20 10 6 60 16 7 10 8 7 23 11 7 70 18 8 11 10 9 26 13 9 80 24 10 15 13 12 35 18 12 90 30 13 19 16 14 44 22 14 99 36 15 22 19 17 52 26 17 式神スキル 名称 系統 消費MP 範囲 遅延 威力 命中 詠唱 属性 説明 習得条件 ラピッドショット 物理 10 単体 1 50% 100 115 ? 複数回ヒットする物理攻撃をする。 Lv10 メガストローク 魔法 10 単体 2 170 100 100 雷 単体に雷属性の魔法攻撃をする。「DEX低下」の追加効果を与える。 Lv28 スーパーセル 魔法 14 単体 2 260 100 100 雷 単体に雷属性の魔法攻撃をする。「感電」の追加効果を与える。雷属性魔法の最高峰。 Lv53 ライトニング 魔法 6 全体 1 20 100 90 雷 全体に雷属性の魔法攻撃をする。 最初から サンダークラップ 魔法 12 全体 2 50 100 85 雷 全体に雷属性の魔法攻撃をする。 Lv16 アキュレイトムーブ 魔法 10 全体 3 - 100 110 - 全体に「命中上昇」を与える。物理攻撃でミスしにくくなる。 最初から 式神パッシブスキル 番号 説明 習得条件 1 「ラピッドショット」の多段攻撃のヒット数の期待値上昇(中) Lv30 「ラピッドショット」の多段攻撃のヒット数の期待値上昇(強) Lv53 2 雷属性の威力上昇:5% 最初から 雷属性の威力上昇:10% Lv41 3 雷属性の消費MP緩和 25% Lv.20 コメント ラピッドショットの期待値上昇はどうも文字が見切れてしまい正確な数値がわからない模様。Lv53で更に上昇を確認 -- 名無しさん (2018-04-17 19 24 20) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ce00582/pages/144.html
12 賃金上昇率 (1)計算するデータ g(year) 実質賃金上昇率 (2)入力するデータ 特になし (3)数式 実質賃金上昇率.pdf (4)プログラム プログラム 修正プログラム (5)リンク 財政再計算 (6)作業記録 3月10日 このページ作成 10年2月16日 プログラムの修正