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東京魔人學園符咒封録 part3-242 242 魔人学園符咒封録 第壱回 sage 04/01/17 23 23 ID Rhn8k06a では早速。 <主な登場人物> 緋勇龍麻・主人公(デフォルト名)、古武道と8+1の感情表現を駆る少年。 敵の黒幕“柳生宗崇”に斬られて重症を負う。 桜ヶ丘病院で入院中、《因果》によって異世界の東京(意識体として?)に行く。 愛称“ひーちゃん” 矢村 俊・“氏神”を呼び出すことができる勧請師。 前世からの因果によって今生でも敵“陰の者”と戦っている。 水兼伊涼・邪気を感じ取り、それを“符”に封じ込める能力を持つ巫女。 こいつもやっぱり前世同様、邪気を封印している。(矢村とは前世で恋人だった) 焔羅 ・矢村家代々より伝わる氏神。 俊や伊涼の前世である“藤原俊宗”、“鈴鹿御前”と一緒に戦ったことがあり、 二人を孫のように可愛がっている。 とある用で氏神を緋勇にバトンタッチする。(緋勇を呼んだのもこいつ) 作品的には、東京魔人學園剣風帖の20話と21話の間の話ということです。 第壱話 闇 前述の通り、入院中の主人公、緋勇龍麻。(以下緋勇) 薄れていく意識の中、彼の魂は“暗黒の渦”へと引き込まれる。 辺りには亡者がさまよっており、「とうとう死んじまったか(;´Д`)」と考えながらさまよう緋勇。 そんな中、「自分はここに永遠にとどまっている」という女性の声が聞こえ、 緋勇の力を試すため、亡者と戦わせる。 「まだ生きたい!」生への強い意志で亡者をアボーンした緋勇は女性から 「貴方は呼ばれている…その魂に刻み込まれた“因果”に…」 それと同時に、鈴の音が聞こえたかと思うと小さな光が現れた。 藁をもすがる思いで光に向かう緋勇。その先に何が待ち構えているのだろうか… 244 魔人学園符咒封録 第弐回 sage 04/01/18 23 26 ID 6plvnn3O 第弐話 勧請 “因果”の呼び声に導かれて何とか暗黒の渦を脱出した緋勇。 そこで緋勇は一人の老人と出会う、彼の名は“焔羅”。 彼こそが緋勇をこの世界に呼び出した張本人である。 その頃、暗闇坂にて邪気に侵された鴉と闘う少年少女の姿があった。 “勧請師”の矢村 俊と邪気を封じる巫女の水兼伊涼である。 強力な敵によってピンチに追い込まれ、“氏神”焔羅を勧請する。 んが、現れたのはいつもの焔羅じーちゃんではなく、 清浄な氣をまとった少年、緋勇龍麻だった。 緋勇の登場に戸惑いながらも鴉をヌッコロす一同。 更に強い邪気を放つ女の霊と対峙し、邪気を封印する。 女の霊は、赤子の亡骸を狂っていく意識の中で喰らい“罪”に縛られてしまった哀れな魂だった… 第参話 邪気 ひと月の間に7人もの人間が姿を消した神隠し事件。 伊涼はこの事件に、言い知れぬ邪気を感じていた。 ところが調査のため現場へ向かったところ、邪気のじゃの字も感じられない。 しかし、そこに居合わせた老夫婦から話を聞こうとした瞬間、辺りの空気が一変した。 この二人こそ、“力”によって一連の事件を引き起こしていた犯人だったである。 自分達をあざ笑った人間達を次々に“神隠し”にしたように緋勇たちを閉鎖空間へと閉じ込める。 わいて出てきた狂犬をヌッコロし、空間の結界を破る一行。老夫婦の邪気を封印する。 そして元に戻った夫婦はその胸の内を静かに語る。 老人達を邪気に溺れさせたもの、それは世間から見捨てられ、 老いの恐怖と孤独感から耐えられなかった心の弱さだった。 第四話 捕食者 世の中に不満と絶望を感じ、すべてを破壊する力を切望する少年。 彼は力を求めた果てに、暴走行為で事故を起こし植物状態になってしまった。 だが彼の飽くなき破壊願望は邪気を呼び、肉体を禍々しい大鳥となる。 病院を飛び出すと、緋勇の強大な氣に目をつけ、襲い掛かる。 が、緋勇の底知れぬ力に押さえ込まれた少年の邪気。 押さえ込んだものの、氣を消耗し緋勇も倒れてしまう。 その後、病院のベッドで横たわる少年の顔には穏やかな笑みが浮かんでいた。 緋勇と闘うことによって、力の真の意味を悟り、渇望から開放されたのだった。 その頃暗黒の渦の中では、焔羅が緋勇を導いた女性と対峙していたのだが… 81 東京魔人学園符咒封録 3/5 sage 04/04/01 22 06 ID DmlIaL0/ 第伍話 鎮守 大きな使命を持ちながらも、やっぱり遊びたい盛りの3人は新宿へ買い物に出かけた。 ところがその帰り、異様な殺人事件を目撃してしまう。 不気味な男女の手にかかり絶命する少女。 ところが次の瞬間、 遺体も犯人も跡形も無く消えてしまった。 殺された少女、梓の氣に導かれ、とある神社を訪れた矢村たちは彼女を護る男、アカガネと出会う。 悪事を重ねる両親に絶えられず、殺して自分も自害した梓だが、 彷徨う両親の魂は同じく現世に留まる梓を仕返しとして殺し続けてきた。 両親の邪気を払い、その輪廻を絶ち切る緋勇たち。 だがそれは同時に両親と力が繋がっていた梓が暴走してしまう事になる。 梓を護るため、自ら邪気を身に受け、猛犬になったアカガネを封印すると 少女の魂も開放されるのだった。 第六話 転生 伊涼は死者が積みあがる戦場で矢村に似た男と焔羅が誰かと戦っているという夢を見ていた。 その中に出ていた強い邪気を持つ男が言うにはそれは伊涼が転生する前の光景であるという。 その頃、緋勇と矢村は強大な邪気を持ち主、高丸が放つ魑魅魍魎の前に厳しい戦いを繰り広げていた。 その間に伊涼は池袋サンシャイン60に連れ去られてしまう。 魍魎を追っ払った彼らに、矢村と伊涼が藤原俊宗と鈴鹿御前の“宿星”を引き継いでいると言う高丸。 陰の者の高丸は敵である陽の物の藤原俊宗と、同じ鬼なのに寝返った鈴鹿御前を激しく憎んでいる。 高丸の野望である陰の者による地上制覇を阻止するため突撃する3人だが、高丸は本気を出すことなく 忽然と姿を消したのであった。 第七話 言霊 高丸の真意を探るべく、近所の図書館にきた3人。 そこで矢村は「鈴鹿山伝承」、伊涼は「悪路寺の伝説」に関する文献を発見した。 「鈴鹿山伝承」に書かれた俊宗と鈴鹿の悲惨な最期に愕然とする矢村。 そんな矢村の前に邪気を発する者たちが現れた。 彼らが紡ぎ出す言霊の真実と、矢村と伊涼の最後を暗示する“因果” それは言葉をモノとしか認識しようとしない人間たちへの言霊による復讐であった。 言霊の邪気を封印した3人。目の前には白紙になった文献が転がっていたのだった。
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 織部神社 門 「ここだよ」 俺と小蒔は今大きな神社の前にいる。 どうしてこんなところにいるのかというと小蒔の親友がこの神社の掃除のアルバイトを捜していて その掃除のアルバイトを俺が紹介して貰ったからだ。 「織部神社っていうのか、でかいな…」 「小蒔様」 後ろで声がしたので振り返る。 黒髪に白い肌の清楚な女が立っていた…こういうのを大和撫子って言うんだろうな。 「雛乃!」 雛乃…アルバイトを捜している小蒔の親友か。 「そちらの殿方はもしや?」 「うん、この人が昨日話した飛鳥シンくんだよ」 「織部雛乃です。よろしくお願いします」 「よろしうっ…」 胸の辺りがチクリとして挨拶を中断してしまった。 「どうしました飛鳥様?」 「いや、ちょっと…」 どうしたんだろうか?胸の辺りを触ってみるが何もない。なんだったんだ? 「…そういえばなんで様付けなんだ?」 「小蒔様のご友人は私にとっても大切な人ですので」 「はあ」 「ここではなんですので、どうぞ中にお入りください」 「あ、ああ」 織部神社 母屋 俺たちは居間に通されアルバイトの概要を聞かされた。 敷地を掃き掃除するのが大体の仕事の概要で、週に少なくとも一日は来て欲しいこと 望めば朝食・昼食・夕食は織部家で食べていいとの事だ。 「でもさーどうしてすぐに見つからなかったの?すごくいい条件なのにさ」 確かに時給もいいし、いつ来てもいい。その上、三食付きなんてかなりの好条件だ。 「今まで何人か雇ったんです。でも皆さん辞めていってしまって…辞めた理由を聞いてみると敷地が広いので掃除がかなり大変 であるということとそれと姉様が…」 「オレがどうしたって?」 声がした方の襖が乱暴に開き女が入ってきた。 女は雛乃とは正反対の風貌をしている。 「雪乃!」 「おっ小蒔~来てたのか!ん、そいつは?」 「ボクのクラスメートの飛鳥シンくん。ここでアルバイトすることになったの」 「ふ~んそいつが…そんな貧弱そうな奴で大丈夫なのかよ。まーたすぐに逃げださなきゃいいけどな」 『ブチッ』 俺の中で何かが切れた。 「女の癖にオレなんていう男女に言われたくないな」 『う…ボクもだめかな…』 「なんだと!いい度胸じゃねえか表に出ろ、勝負だ!!」 「ああ、やってやるさ!!」 「ね、姉様っ!」 「ちょ、ちょっとシンくん!」 織部神社 母屋裏庭 俺は今掃き掃除をしている。 なぜかというと明日の昼飯代を稼ぐためだ。 小蒔はついさっき帰っていった。 掃除を手伝ってくれるって言ってくれたけど、流石にそこまで甘えるわけには行かない。 「痛っ…」 俺の体は満身創痍だ。 なぜかというとさっき雪乃にボコボコにされたからだ。 雪乃、織部雪乃は薙刀の達人で雛乃の双子の姉だった。 果敢にも俺は素手で薙刀に立ち向かっていったけど、流石に勝てるわけがない。 「くそ…悔しい」 こんなので誰かを守れるわけがない。だから俺はステラを…強くならないとな、強く。 「そんなに焦らなくても餌は十分にあるよ」 茂みの奥から声がした。 誰だ?いやこの声は聞き覚えがある。俺の怪我の原因、織部雪乃だ。 「ハハ、くすぐったいな。こら、そんなとこ舐めるなって」 茂みの奥には織部雪乃が四匹の犬とじゃれていた。 「へぇ、アンタにも女の子らしいとこがあるんだな」 「な…」 俺の声を聞いて織部雪乃が固まる。 「ひ、卑怯だぞてめぇ、隠れて見てるなんて」 「別に隠れてなんかない。掃除していたらたまたまアンタがいたそれだけだ」 「ぐ…」 「首輪をしてないけど野良犬なのか?」 「だ、だけどちゃんと躾をしてるし餌もあげてる。他人に迷惑掛けたりしない。だから見逃してくれ!」 「見逃す?なんのことだよ」 「保健所に言わないでくれ…」 保健所?そうか野良犬が捕まって飼い主が見つからなかったら… 「言わないさ。生きられる命なら生きるほうがいいだろ?」 「お前…」 「でもなあ、普通はつないでいない犬を見たら恐いと思うぞ。飼えないのか?」 「ああ…」 なにか事情があるのか…俺の家は無理だし。 「じゃあ飼い主を見つけないとな。二人で頑張ればなんとかなるだろ?」 「…わ、悪かったな。さっきお前を馬鹿にして怪我さして」 「もういいよ。俺も悪かったし、それに…」 「それに?」 「さっきのアンタの笑顔を見てたらさ、悔しさなんか吹っ飛んだよ」 「な…」 言ってから気付いた、俺は何て事を口走ってしまったんだということを。 「…お前のことシンって呼んでもいいか?」 「ああ、いいよ。じゃあ俺もアンタのこと雪乃って呼ばせてもらうぞ」 「ああ、もちろんだぜ」 「じゃあさっそくうっ…」 傷の痛みではない痛み。雛乃に挨拶をしようとしたときに起こった胸を刺すような痛みが再度起こった。 「どうしたんだシン?」 「いや、何でも…」 真神学園 オカルト研究室 暗い教室に二人の生徒の姿がある。 一人はオカルト研部長、裏密ミサ。 もう一人は真神学園生徒会長でマドンナの美里葵。 二人は中央に置かれた水晶玉が映し出している人物を見ていた。 「ど~お~この人形の効力は~」 「すごいわミサちゃん…これがあれば他の女の子にうつつをぬかせないわ」 裏密の手にある人形。 それはシン・アスカを模っており胸には針が刺さっていた。 「ありがとうミサちゃん…ミサちゃんわかってる?」 「う~ふ~ふわかってるわ~皆には秘密ね~」 「うふふ…うふふふふふふ」 静寂の教室を美里の笑い声が木霊した。 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 渋谷駅前 「人混みがすごいな…」 人混みで溢れかえる歩道。シン・アスカはその中心にいた。 なぜこんな所にいるのかというと、いつものようにいつものメンバーでラーメン屋に行こうとした時に、遠野杏子が事件を持ち込み、その事件を調査するために渋谷に乗り込んだからだ。 事件というのは渋谷区での殺人事件。普通の殺人事件ではなくカラスが殺人を犯すというものだった。 その背後に美里たちのような力を持つ存在を感じ取ったシンたちは、事件が起こった現場、代々木公園に向かっていた。 「…やばい信号がうっ」 「きゃッ!!」 歩行者用の信号が点滅していることに気付いたシンは急いで渡ろうとしたが、 ちょうどシンの前を横切っていた少女とぶつかり倒れこんでしまった。 「痛たた…」 目の前にはシンの妹、マユと同じ髪形に髪色をした美少女の顔があった。 「あ…あの」 「え?」 「手が…胸に…」 「あ!?」 シンは見とれていてしまっていて自分の置かれた状況が把握できていなかった。 今の状況はシンがこの少女を押し倒し胸を掴んでいるというもの。 傍から見るとかなり危ない光景になっていた。 「ご、ごめん!!」 シンはすぐに跳ね除き謝罪する。 「いえ…わたしがボーッとしていたのがいけないんですから」 「で、でも…」 「大丈夫ですから」 少女は笑顔で許してくれた。シンは内心ホッとする。 「怪我はないのか?」 「はい。あの…よかったらお名前を教えて頂けますか?」 『名前を聞いてどうするんだ?まさか訴えたり…俺が悪いんだし正直に言うか…』 「シ、いや飛鳥シン…」 観念したシンは自分の名前(この世界での)を少女に告げた。 「飛鳥シンさん…あっごめんなさい。おかしいですよね。初めて会ったはずなのになんだか昔…どこかで…」 『昔か…マユが大きくなったらこんな風になってたのかもな。』 「飛鳥君…どこなの?」 声のした方、横断歩道の向こうで美里がシンを捜していた。 「あ…変なこと言ってごめんなさい。また会えるといいですね。それじゃあ…」 少女はそう言って去っていった。 「飛鳥君よかった…みんな捜してたのよ」 「え…あ、美里か」 さっきまで横断歩道の向こうにいた美里がいつのまにかこちら側に来ていた。 シンは信号を見るがまだ赤のままだった。 『いつの間に来たんだ?』 「さっきの人は?」 「いや、ちょっとぶつかって押し倒してしまって…うっ」 説明する途中にシンの胸を、刺すような痛みが走った。 織部神社でも味わった痛みである。 「みんな待ってるわ行きましょう」 「わ、わかった…病気なのか?」 渋谷 路地裏 「これは事故だ!! 信じてくれ!!」 シンと美里がみんなと合流したのと同時に女性の悲鳴が聞こえて来た。 駆けつけると複数のカラスに女性が襲われていた。 そのカラスをその場にいた槍をもった金髪の高校生、雨紋雷人と協力して倒したのだが、その後が問題だった。 襲われていた女性を助け起こそうと駆け寄ったシンは、石につまずいてしまい女性の胸にダイブしてしまったのだ。 シンが起き上がり振り返ると殺気が立ち上っていた。 「シンくんのエッチ! 変態! スケベ! 」 「飛鳥君…不潔よ…」 「ワ、ワザとじゃないんだ信じてくれよ!!」 「シン、骨くらいは拾ってやるからな」 「すまん飛鳥。俺たちじゃどうしようもない」 「こ、この薄情者ぉ!!」 俺たちが助けた女性、天野絵莉はフリーのルポライターであり、このカラス事件を追っていた。 彼女と話している途中、唐栖亮一と名乗る男の声が聞こえ代々木公園に来いという声が聞こえた。 雨紋によるとこいつがこの事件の黒幕らしい。 公園内の工事現場の鉄骨の上で俺たちは対峙することになった。 なったんだが…痛い… 俺の頬は三倍に膨れていた。なぜかというとさっき小蒔に何百回もビンタを貰ったからだ。 それに胸が痛い。あの、胸を刺すような痛みがずっと続いている。 「そこの君もそうは思わないかい?」 「え、ああそうだな」 いきなり話を振られたので反射的に肯定してしまった。 辺りを見回すと京一と醍醐が口を開けてこっちを見ている。 「シンくんサイテーだよ!!」 「へ?うっ…」 今まで以上に強い胸の痛みについ声が出てしまった。 「葵がアイツに相応しいなんて本当に思ってるの?!」 …やってしまった。痛みがひどくてまったく話を聴いていなかった。 「み、美里ごめん!! 話聴いていなくて…本当にごめん!!」 「飛鳥君…」 はあ…今日は間違いなく厄日だ… 俺たちはなんとか唐栖を倒した。雨紋によるともう力を感じないんだそうだ。 だけど他にもこんな力を持った奴がいるだろう。そう雨紋は言っていた… 俺は嘗て力を求めた。戦争を失くす力…議長の言葉に従って、デスティニーで全てを薙ぎ払った。 でも今思えば俺も唐栖と同じ いや、あいつの操るカラスと同じだったのかもしれない。 力を与えて貰い、何も考えないで命じられるままに力を振りかざして その結果、故郷を撃つっていうことになった上にあと少しでルナを、大切な人をこの手で… 『お前が欲しかったのは本当にそんな力か?!』 俺が欲しかった力は…全てを薙ぎ払う力じゃなくて大切な人を守る力だったんだ。 美里も京一もみんなこの町を守るために戦っている。 だから俺はこれからも、みんなと一緒に居てみんなを守りたい。 あの世界で傷つけてきた人たちの為にも。 「あっこの服も似合うよ葵!!」 「そうかしら…飛鳥君どう?」 「えっ似合ってると思うよ」 「よしっ! じゃあこれも追加だね!!」 代償は高くつきそうだけど… 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 「この馬鹿野郎!」 「くっ」 デスティニーの片足を切り落とされシンは戦意を失った。次の瞬間俺は光に包まれた ??? 「飛鳥君!…飛鳥君!」 俺を呼ぶ声で目が覚める。目の前には金髪の女性が居た。 「俺は…ここは?」 周りを見渡してみる、周りには人、人、人。おかしい、俺はデスティニーに乗っていたはずだ。 「ここはどこだ…?」 「ここは職員室よ。あなた自分で入ってきたじゃない」 職員室?何を言ってるんだ。というかこの女は誰だ? 「アンタは誰だ?」 「…私の話聞いてなかったの飛鳥君?私の名前はマリア・アルカード。あなたのクラスの担任よ」 担任?アカデミーはもう卒業したはず…それにここはアカデミーじゃないし 俺はアスランと戦っていたはずだ… 「そうかこれは夢か!あの戦いで俺は気絶して今夢を見ているんだな!」 「…飛鳥君。教室に行く前に保健室に行く?」 夢ならこのまま流されてしまおうか面倒だしな 「い、いえ」 「そう…じゃあ教室に行きましょうか。付いて来てくれる?」 「はいわかりました」 教室 ホームルーム前の教室はまさに真剣十代しゃべり場だ。 恋の話、昨日のテレビの話など様々な話題で賑わう。 その上、誰が仕入れたのか本日は転校生の話が盛り上がっている。 女子生徒は美形の男子を期待し、男子生徒は美人を希望していた。 「はーいみんな席について」 マリアが引き戸を開けて教室に入ってくる、自分もそれに続いて入った。 なにか様子がおかしい男はみんな落ち込んだ顔をしている。それと正反対に女は嬉々としてこちらを見ている。 考えても夢なのでしょうがないなと思っているとマリアが話し出した。 「えーともう知ってるかもしれないけど、このクラスに新しい仲間が加わります。飛鳥君、黒板に名前を書いて自己紹介して」 「はい、シン・アスカです。よろしくお願いします」 黒板に書いてといわれたので黒板に名前を書いて自己紹介した、がマリアから睨まれる。 『何かまずいことしたか俺…はっ!そうか』 「ザフト軍ミネルバ所属MSパイロット、乗機はZGMF-X42Sデスティニー。一応コーディネーターであります」 今度は完璧に自己紹介できたなと誇らしげに俺は敬礼したがなぜかクラスの全員が固まっていた。 「…飛鳥君。怒るわよ?」 「ええっどうしてですか!?」 マリアの言葉が理解できなかった俺は改めて考えてみる。 『なにがまずかったんだ…いや十分まずいなここはプラントではないコーディネーターというのは禁句だったか』 「はぁ、あなたは真神学園3年C組の飛鳥シン君。軍人でもパイロットでもカラーコーディネーターでもないの」 「そ、そうですか…」 めんどくさい夢なんだなと俺は心の中で納得することにした。 「飛鳥君の席は…美里さんの横でいいわね 美里さんはクラス委員でもあるから分からないことはなんでも聞くといいわ」 マリアの言った美里という人物を見てみる。 美里は今まで会ったことのないタイプの清楚で大人な美人だった。少し目を奪われつつもシンは席に着いた。 「よろしく飛鳥君、私は美里葵。美しい里に葵って書くの」 「よろしく…」 「じゃあ授業をはじめるわよ」 昼休み 教室 昼休み開始のチャイムが鳴ると共に大半の生徒が一斉に教室を出て行った。目的は購買のパンである。 シンはというと机にうつぶせになってだれていた。 「なんつー夢だよ本当に授業するなんて…」 「おっす転校生君!」 机に伏していたシンは突然の声に飛び起きる。 目の前にいたのは顔を見ると美少年なのか美少女なのかわからない生徒が立っていた。 制服からすると女なのだろう、赤毛で活発そうなやつだ。 ルナに似て…いや胸がないな 「えーと…」 「ボクは桜井小蒔。桜の桜に井戸の井、小さいの小に種蒔きの蒔だよ。よろしくね」 『この夢の中では自己紹介するときに字の詳細を述べないといけないのか?』 「俺は…」 シンが喋ろうとしたのに被せて小蒔が喋る。 「やるじゃん転校生!あの葵に話かけられるなんてさ」 「へ?」 「葵はね美人なのに全然男っ気がないからね心配していたんだよ 転校生君もやっぱり葵を狙っているの?」 狙ってる?狙撃のことか? 先程あったばかりの人物に殺意を抱けるはずも無い。当然シンは否定した。 「いや別に…」 「小蒔!!」 唐突に後ろから声がした。振り返ると美里葵が顔を赤くしてそこに立っていた。 「ひゃあ怖いよ~」 冗談交じりの声を出しながら小蒔は教室から出て行った。赤くなりながら葵はシンに話しかける。 「ごめんね飛鳥くん小蒔が変なことを言って」 「いや別にいいけど…アンタはよく狙撃されるのか」 「?」 沈黙が続く、二分ぐらい立っただろうか葵が口を開いた。 「わ、私少し用事があるからこれで…」 「ああそれじゃ」 葵が去っていくのを見ているとまたもや声をかけられる。 「やるねえ転校生君」 この夢の登場人物は見えない所から気配を消して声をかけるのが好きだなとシンは思いながら振り向く。 そこにはなぜか棒状の物を袋に入れて持ったにやけた顔の男子生徒がいた。 見覚えがない、というか授業中にいたか? 「誰だ?」 「へへんっ、よくぞ聞いてくれました俺の名前は蓬莱寺京一だ。京一って呼んでくれ!」 「……」 「なんだよ俺の顔に見惚れちまってんのか?まあ気持ちは分からんでもないが俺にはそんな趣味はないからな」 「いや続きは?」 「続き?」 「…いやいい」 今までのパターンからいうと字の詳細がくるはずなのだが続きがこないのでシンは流した。 「やるなあお前学園のマドンナから声をかけられるなんてな」 「マドンナ?」 「美里だよ。あいつはこの学園のマドンナなんだ。まあ、この学園で楽しい学園生活を送りたいんなら。それ相応の処世術を身 に着けることだな」 そう言いながら京一は後ろを見る。そこには一昔前の漫画に出てきそうな(シンにとっては新鮮)不良と取り巻きがいた。 なんだあの頭、すげえ… 「まあ気をつけることだな。で、よかったら俺が学園を案内してやるがどうする?」 「じゃあお願いするよ…」 俺は京一に学園を案内して貰った。…変人ばかりに出会った気がする。妖しい眼鏡の女、記者風な眼鏡な女 ひげ面のやる気の無い眼鏡の教師。眼鏡ばかり出会ったが何気にすることは無い。 これは夢なんだいつか覚めてしまう夢だ… 放課後 教室 放課後の教室には多くの生徒が残っていた。またシンも例外ではなかった。 「おかしい…」 俺がこの夢をみて長い時間経っている。それなのに一向に目が覚める気配が無い… 「おい!」 また後ろから声がする、がシンは集中していて気付かなかった。 「おい!飛鳥!!」 声の主がシンの前に回り込んで怒鳴りやっとシンは気付くことができた。 「ん、誰だ?」 「いい身分だな女に囲まれて」 声をかけてきたのは先程の取り巻きである。明らかにシンに喧嘩腰だった。 「囲まれる?俺の席の前後は男だけど…」 「だ、だまれ!佐久間さんが呼んでるちょっと来い」 佐久間、誰だ? 「止めなさいよ。飛鳥君はこれから私と帰るんだから」 「遠野!」 遠野、今度は聞き覚えがある。昼休みにであった記者っぽい眼鏡の女、遠野杏子のことだ。 「ほら行こう飛鳥君」 シンの手を取り教室を出ようとする杏子に誰かがぶつかった。 「佐久間…」 佐久間と呼ばれた男がシンに近づいてくる。 肝心のシンはというと、未だに覚めない夢のことについて考え込んでいた。 「飛鳥、ちょっと来い」 「佐久間!!」 「遠野黙ってろ」 佐久間の一喝に杏子はたじろぐ。 「飛鳥来い」 「あ、ああ」 シンはなんとなく返事をした。 「飛鳥君…」 放課後 体育館裏 佐久間と呼ばれた男とその取り巻き三人がシンを取り囲んでいた。 シンは未だに心ここにあらずであった。 「美里に手を出したばかりに転校初日から入院なんてついてないな飛鳥」 「…」 返事は返ってこない。 「なんだよ。びびってんのか情けねえな」 「うーんどうすれば目が覚めるんだ…」 「なっ…そんなに目を覚ましてぇんなら覚ましてやるよ!」 後ろにいた取り巻きがシンを殴る。 普段のシンなら簡単に避けられるが今は全く注意していなかったので避けられなかった。 殴られた頬が痛む。 「ん、痛む?なんで痛むんだ夢なのに…なあもう一度殴ってくれないか?」 「な、なんだこいつ。そ、そんなに殴られたいなら殴ってやるよ」 今度は取り巻き三人でシンを殴った。 「痛い…もしかしてこれ夢じゃない?」 「当たり前だろ!てめえなめてるのか!!佐久間さんやっちゃいましょうよ」 なめられてると勘違いした取り巻きが逆上する。 「飛鳥、自分の不幸を呪うんだな」 「ちょっと待った!」 なぜか頭上から聞こえる声に全員が上を向く。 ちょうど脇にある木の上で誰かが寝ていた。 『あいつは確か…蓬莱寺』 「蓬莱寺、てめえ邪魔するのか!!」 「邪魔?加勢だよ。一対四なんてあんまりだろ」 「ふん、ちょうどいい。前から気に食わないんだよお前のすかした顔がな」 「俺も気に食わなかったぜ。お前の不細工な顔がな」 京一の言葉に佐久間は逆上し蹴りをしかける、が京一は簡単に避けてしまった。 「おい転校生」 「何だ?」 「どうする逃げるか?」 京一の問いにシンは相手を見渡しこう答えた。 「逃げるわけ無いだろ。こんな奴ら相手に」 「上等!」 京一の言葉と共に開戦した。 5分後 体育館裏 「強いじゃねえか転校生」 「まあアカデミーで白兵戦は上位だったからな」 今体育館裏で立っている者はシンと京一2人だけで 取り巻きは完全にノックダウン、佐久間は地面にひざをついて肩で息をしていた。 「くそっどうして勝てねえどうしてだ!」 「弱いからだろ?」 京一が佐久間に言い放つ。 「てめえ!!」 「やるか?」 「やめろ!!」 京一と佐久間のものとは違う声が聞こえてきた、もちろんシンは言葉を発してはいない。 シンが声の方向をみると体の大きい男と美里と小蒔が立っていた。 「醍醐…」 醍醐と呼ばれた男はゆっくりと佐久間に近寄ってくる。 佐久間は彼から顔を背けるようにしていた。 「佐久間、処分は明日言う。今日はもう帰れ」 「そうだ負け犬は早く帰って寝てたほうがいいぞ」 「京一!!…立てるか佐久間?」 「うるせえ触るんじゃねえよ!!」 醍醐の厚意を佐久間は拒否し、走り去った。残された取り巻きもあわてて逃げていった。 「すまないな転校生、あいつは根はいいんだが…」 「いや、あいつのおかげで現実が分かったし…」 そういってシンは落ち込む、これは夢じゃない。それがハッキリわかってしまった。 「名乗るのが遅れたな。俺は醍醐雄矢、お前と同じクラスだ。 しかし、驚いたな。あの美里が『飛鳥君が危ない』と取り乱して俺のところに来たときはな」 「あ、あれは本当に心配で…」 「ヒューヒュー葵、積極的~」 「こ、小蒔っ…飛鳥君怪我は無い?」 そう言う葵の目に曇りはない本当に心配してるんだなとシンは感じた。 落ち込んでる場合じゃないな、戦わなきゃ現実と。 「大丈夫、サンキュ心配してくれて」 「え、あ、ううん当然のことだもの」 葵の顔は真赤になっていた。 「俺の心配は?」 「えっ京一君も大丈夫?」 「…ついでみたいだな」 「京一なんか心配してもしょうがないよ葵」 「なんだと男女!!」 「なんだと馬鹿京一!!」 なんというかこんな風に過ごしたのっていつ振りだったっけ 最近は戦闘、戦闘で忙しかったもんな…いいなこういうの 「なにニヤニヤしてるの飛鳥君?」 顔に出してたか…まずいな。 「どうせエッチなことでも考えてたんだろ?な?な?」 「京一と一緒にしちゃ可哀想だよ」 「なんだと!」 「やるか!」 このまま見ていたら永遠に続きそうな口喧嘩。 俺が止めないといけないのか? 「止めんか!!」 「ふあ/ぬおっ」 醍醐の一喝で喧嘩が収まった。流石大きいだけあるな 「さて、お前もここの生徒なら言わなければならないことがある この学園はいつの頃からかこう言われている-魔人學園-とな」 魔人學園?なんだそりゃ… 「よーしなんか終わったことだし皆で帰ろうか」 「そうね飛鳥君いい?」 「え、ああ構わなー!!」 俺の家はどこだ?というかなんでこんなところに?ルナはレイは?戦況はどうなったんだ?! 「ど、どうしたんだよ転校生?」 明らかにここは文明の水準が低い…ここは地球なのかコロニー? 「なあここどこだ?」 「どこって新宿だけど」 「シンジュク?」 「うん東京都新宿区」 まったく聞いたことの無い地名だ 「えーとオーブは知ってる?」 「オーブ…地名なのかしら?」 オーブを知らないなんてここは地球じゃないのか? 「…ここは地球じゃない?」 「…飛鳥君ボクたちを馬鹿にしてるの?ここはどう考えたって地球だろー」 必死に首を振る。さらに聞いてみる 「今年は何年?」 「1998年だよ」 1998年…コズミック・イラ1998年なのか?いやどう考えたって文明のレベルが退化している 「えーとコズミック・イラ1998年?」 「なにそれ西暦1998年だよ」 西暦って再構築戦争以前のものだよな。 じゃあ俺は過去に来てるのか!? 「転校生大丈夫か顔が青いぜ?」 「え、あ、ああ、だ、大丈夫」 「本当かよ。まあいい帰ろうぜ!」 まずいこれはまずい家なんて知らないこうなったら… 「実は俺記憶喪失なんだ…」 記憶喪失の振りをしよう!! 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
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東京魔人學園双龍変シリーズ@wiki
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 帰り道、真神学園空手部生徒の右腕が石化している所を見たシンたちは生徒から鎧扇寺の名前を聞く。 この二年間、鎧扇寺と真神は空手で優勝争いをしている。 勝つために力を使い、真神の生徒を対戦不能にしている人物がいるのではないかと、推理したシンたちは鎧扇寺に乗り込んだが、空手部の主将、紫暮 兵庫の人柄に触れ彼らが犯人ではないと悟る。 結局、犯人の手がかりが掴めないまま次の日を迎えた。シンたちはHR前に遠野の遺体が病院から消える話を聴きながら小蒔を待つが小蒔は現れなかった。 中央公園 「くそっ…小蒔どこに行ったんだよ!」 シンと醍醐、京一と美里の二手に別れて小蒔を捜していたが、結局小蒔は見つからなかった。 捜している途中に会った高見沢の話に出てきたスキンヘッドと刺青の男に醍醐は何か当てがあるらしく 皆と落ち合うことになっている中央公園に一足先に来ていた。 「やめてください!人を呼びますよ!!」 突然公園の奥から女の叫び声がした。 「醍醐!!」 「ああ」 小蒔のことも心配だが、助けを求める人を見捨てるわけにもいかない。 シンと醍醐は公園の奥に向かって走った。 中央公園 ??? 「人を呼びますよだってさカワイイねえ」 公園の奥には二人の男が一人の少女を囲んでいた。男達には全く見覚えがないが少女には見覚えがある。 マユと似た栗色の髪に髪型。 「アンタ…比良坂か!?」 「あ…飛鳥さん」 男たちは比良坂を無理やり連れて行こうとしている。 流石にこれを見逃せるほどシンはお人好しではない。 「嫌がってるじゃないか離せよ!!」 シンが叫ぶが男達は聞く耳を持たなかった。 『しょうがない、少しおとなしくしてもらおうかな』 シンが身構えたその時、 「ナンパの仕方も知らないとはな」 突然声がした。声がしたほうを見ると京一と美里がいる。 「その子を置いて失せな!!」 「く、くそ覚えてやがれ!!」 多勢に無勢と考えた男たちは、捨てゼリフを吐いて逃げようとしていたが醍醐の一言で振り返る。 「お前達杉並の者か?」 「もしかしてお前、醍醐雄矢か…女は預かってる。凶津さんがお前を待ってるぜ」 先程とはうってかわり男たちは余裕を振りまきながら帰っていった。 「ありがとう…」 比良坂がシンに向かってお礼を言った。明らかにシンしか見ていない。 「いや、俺は何もしてないし」 「飛鳥さん 今日は本当にありがとうございました。また会えて嬉しいです。神様の偶然ってあるんですね。またこんな風に会 いたいな」 「だから俺はうっ…」 シンの胸を謎の痛みが襲う。 「あっわたし、もう行かないと」 さよならの言葉と共に比良坂は去っていった。 『人の話聞いてくれ…』 「あの人、比良坂さんて…」 美里がそこまで言いかけて口を噤む、言葉の代わりに痛みの続きが来た。 「とにかく杉並にいこうぜ」 「あ、ああ」 シンたちは杉並に向かう途中、醍醐の話を聞いた。 この事件の犯人と思われる人物の名は凶津 煉児、醍醐の中学時代の親友だった男。 そのころの醍醐は喧嘩三昧で同じように喧嘩三昧だった凶津と仲良くなったらしい。 時が経ち手加減や節度を覚えた醍醐とは反対に凶津はエスカレートしていった。 酒乱の父親を殺人未遂で逮捕状が出された凶津は醍醐にすがったが、醍醐は自首させるため溜り場だった廃屋で彼と戦った。シンたちが向かっているのはその廃屋だ。 廃屋 廃屋に入ったシンたちは信じられない光景を見る。 「これは人…なのか?」 廃屋の中一面に置かれた女の石像。いや、ただの石像ではない。 「凶津に石化された人たちか…」 女たちは一様に恐怖に歪んだ顔をしていた。 「まさか小蒔も!?」 シンは石像一人一人の顔を確認するが、小蒔は石像の中にいなかった。 『よかった…いやよくないか』 「よく来たな」 男の声がする。声の主は… 「凶津か!?」 「クックック、久しぶりだな醍醐」 「凶津…」 スキンヘッドに特徴的な刺青。醍醐に聞いた凶津がそこにいた。 「小蒔はどこだ!?」 第一の気がかりは小蒔の安全だ。 「殺してやろうかと思ったけどな。それじゃあ あまりにも芸がないだろ?見てみろよ」 そう言って凶津は移動する。彼が移動し、抱きしめた石像を見てシンたちは絶句した。 「なっ…」 凶津が抱きしめている石像は小蒔だった… 「桜井っ!」 醍醐が叫ぶ。 「アンタって人はっ!!」 逆上したシンが凶津に向かっていく。しかし、凶津の行動がシンを正気に戻す。 「くっ…」 凶津は小蒔の首に手を置いている。シンが近づけば小蒔の首は… 「どうした、来ないのか? くっくっくっ来れないよなあ 来たらこの女死んじゃうもんな。しかし、この女表情が気にいらねえ な。俺は泣き叫んで許しを請う女のツラを見ねえと、イけねえってのによォ…最後まで強情なツラしやがって」 「この野郎!!」 シンの頭の中で何かが弾ける。 小蒔から手を離した一瞬の隙を突いてシンが凶津に殴りかかる、だが凶津との距離が遠すぎた。シンの右ストレートが当たる前に凶津は体制を戻しシンの右手を掴む。 『こいつなんて速さだよ。俺様としたことが冷や汗かいたぜ』 「このっ」 掴まれた右手を振り払いシンは後ろに跳んだ。そこで右手に違和感があるのに気付いた。 「腕が…」 右手が石化していた。 「飛鳥君!!」 美里がシンに近寄って腕の状態を確認する。 「私には治せない…」 美里が首を振った。 「俺は大丈夫だ…」 シンがフラフラになりながらも立ち上がる。 醍醐がシンと小蒔を見る。腹は決まった。 「凶津…俺はお前を倒す。大切な者をこれ以上失うわけにはいかない」 「うるせえ!! お前はここで死ぬんだ!!」 凶津が醍醐に向かってくる が、醍醐は動じない。ついに凶津の手が醍醐の右手を捕まえた。 「これでお前もお終いだな」 凶津が笑う。醍醐は…動じていない。 「凶津、俺はまだお前のことを友と思っている…またな!!」 醍醐は凶津の腕を捕まえ投げとばした。凶津は受身を取れず背中から落ちた。 「ぐ…」 仰向けのまま凶津は動かない。 「腕が…」 腕を見ると石化が治っていた。 「こ、小蒔!!」 シンはあわてて小蒔のところに近寄った、急いでたため途中の石につまずいて転んでしまった。 「うわっ…いてて」 目の前には小蒔の顔。そして手には柔らかい感触。 「…これは事故なんだ」 跳ね退いたシンは言い訳を始める。 「さあ、長居は無用だ。警察も来るし早くうっ」 小蒔に背を向け、勝手にまとめようとしたシンは同じ石につまずいた。 「いてて…」 目の前には美里の顔。そして手には再び柔らかい感触。 「…あれデジャヴが」 「飛鳥君こんな所で…」 「シンくんの馬鹿ーっ!!」 『父さん、母さん、マユ、ステラ。俺、今日そっちに行くかもしれない… 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
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メニュー トップページ 登場人物 東京魔人學園双龍変 第壱話 転校生 第弐話 胡蝶 第参話 妖笛 第四話 鵺 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ wikiの編集方法についてはこちら 左メニューの編集方法についてはこちら ここを編集
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ここを編集 2007年7月放送開始。東京魔人學園剣風帖 龖の続編。 監督 石平信司 原作 今井秋芳 シリーズ構成 根元歳三 キャラクターデザイン・総作画監督 中井準 プロップデザイン 鈴木典孝、小川浩 動画検査 砂原昭一、谷拓也、清水由紀子、古島勝、小畑賢 美術監督 永吉幸樹 美術設定 中村嘉博、佐藤正浩 色彩設計 友野亜紀子 撮影監督 佐藤正人 編集 右山章太 音響監督 小林克良 音響効果 三井友和 録音調整 野口あきら 録音助手 八巻大樹 音楽 根岸貴幸 設定制作 福澤香江 サブタイトル制作 大前亮介 アニメーションプロデューサー 松嵜義之 アニメーション制作 AICスピリッツ、BeSTACK 脚本 雨宮ひとみ 寺崎敦子 根元歳三 絵コンテ 石平信司 加藤洋人 影山楙倫 堤雄一郎 林宏樹 演出 吉川浩司 阿部雅司 内山まな 白石道太 堤雄一郎 松園公 島美子 豊増隆寛 林宏樹 作画監督 中井準 中島美子 渡辺浩二 サトウミチオ 石本英治 石丸賢一 松本昌子 牧野竜一 才木康寛 ■関連タイトル DVD 東京魔人學園剣風帖 龍龍 第弐幕 第壱巻 初回限定版 東京魔人学園剣風帖 龍龍 オリジナル・サウンドトラック vol.1 ラジオドラマCD 東京魔人学園剣風帖 龍龍 「学級日誌」其の一 DS 東京魔人學園剣風帖 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 俺がここに来てから数日が立った。 記憶喪失の振りをしてなんとか乗り切り、マリア先生に自分のことを聞くことができた。 話によると俺は…いやこの人物は両親を幼い頃に亡くし叔父夫婦に引き取られていた。 そして、この真神学園に入るために転校して独り暮らしをしている。 俺に姿も名前も境遇さえも似ている人物…それと大きな事件が起こった。 旧校舎に行った生徒が失踪している事件を調査することになった俺たちは異様なものと出会った。人を喰らう巨大な蝙蝠。 その蝙蝠が失踪した生徒を食っていたとういうことだ。 さらに旧校舎で美里・京一・小蒔・醍醐が不思議な力を使えるようになった。 この世界の人たちはすごいな俺にもそんな力があれば… だが、今の俺に大事なのはそんなことよりも『金がない』という事だ。 「シンくんおはよー」 「おはよう」 元気の塊のような小蒔と真逆のシンが挨拶を交わす。 シンが元気がないのはアルバイトが見つからないからである。 「どうしたの浮かない顔して?」 「いや、アルバイトを捜してるんだけど高校生はほとんどダメみたいで それに履歴書がな…」 「大変だねーん、そういえば雛乃が…お掃除のバイトなら紹介できるけどどう?」 「本当か?!ぜひお願いします!!」 シンが断る理由はない。 「うん、じゃあ…明後日の放課後いい?」 「大丈夫だ」 『♪』 校内に始業ベルが鳴り響く。 「あ、それじゃあまたねシンくん」 「ああ、またな」 放課後 校門 授業が終わり帰る用意をしていたシンに醍醐が話しかけ、あれよあれよという間に シンの歓迎会を兼ねて花見に行くことになった。 メンバーはシン・京一・美里・醍醐・小蒔・遠野・マリアである。 「それじゃあ中央公園に6に集合だよねッ」 「飛鳥君よかったら私と 「あ、シンくん中央公園の場所わかる?」 シンは学園と自宅の周りならある程度わかるが中央公園の位置は知らなかった。 「いや、わからないな」 「じゃあボクと一緒に行こうよッ」 「お願いするよ」 「うん、準備ができたらシンくんの家にいくね」 「ああ、じゃあ後で」 そういってシンと小蒔はその場を後にした。 「…うふふ」 「な、なあ醍醐。あの旧校舎の事件から美里、変じゃねえか?」 「あ、ああ。なんというか恐ろ…」 「京一君、醍醐君何か言ったかしら?」 「「い、いや何も言ってません」」 「うふふっ…」 シンの部屋 「ここがシンくんの家か…すっきりしてるんだね」 「ああ引っ越してきたばかりだからな、悪いな何も出せなくて」 いくらシンでも客が来たときはお茶くらい出すが、金もなく物もない今の状況ではどうしようもなかった。 『よく考えたらボクたち二人きりだ…』 「そろそろ行こうか」 「え、あ、う、うん」 「小蒔大丈夫か?顔が赤いけど」 「だ、大丈夫行こうよ」 小蒔が立ち上がり歩き出す。 「そこはトイレだぞ。もしかして行きたいのか?」 「ち、違うよ!」 「あ、待てよ小蒔」 中央公園 中央公園の桜は満開でとても綺麗だった。こんな綺麗な桜を見たのは何年ぶりだろうか オーブにいた頃は家族でよく花見をしたな。 紅葉の綺麗なところでバーベキューもした…マユに落葉をかけられたなあ あの時と変わらないくらい楽しいけれど、疑問なのはなぜ京一は半裸なのか… 「お、シン。俺に見とれてるな、こりゃあ見物料をいただかねえとな」 なんてアホなことを言ってるし。 「飛鳥君」 マリア先生が俺に話しかけてきた。 「犬神先生から強いって聞いたわよ。なにか武道を習っているの?」 犬神先生…ああ生物の先生か。 武道と言えるのかわからないけど一応軍で空手を習っていたな。 「ええ、少しですけど」 「もう飛鳥くんったら相手が美人だとデレデレしちゃって、すこし頭冷やそうか…」 「!?」 「今度あたしの取材も受けてね」 あれ…今なんか聞こえた気がする 「なあ遠野」 「何?」 「今なんて言った?」 「今度あたしの取材も受けてねって言ったけど」 「その前は?」 「飛鳥くんったら相手が美人だとデレデレしちゃってって言ったけど」 「…そうかありがとう」 「?」 俺は疲れているんだな。 ベッドがないから床で寝てるのが悪いんだ、うんきっとそうだ。 「キャー!!」 突然奥のほうから女の叫び声がしてきた。 花見客が騒然とする。 「飛鳥、俺たちで様子を見に行こうか」 「わかった」 中央公園 俺たちは声が聞こえた方に走っていった。 そこにはスーツを着た男が血のついた刀を持って立っていた。 周りには俺たちと男以外誰もいない 「てめえ…その刀で人を斬りやがったな」 京一が男に問う。答えない、男はただ唸っているだけだった。 「遠野、先生を連れてさがってろ」 「だけど私は」 このままでは戦えない遠野と先生は明らかに危ない。 俺はもう誰も失いたくない。もう、誰も!! 「さがってください先生!!」 「飛鳥君…わかったわ」 遠野とマリア先生がさがったのと同時に茂みから多数の野犬が出てきた。 どの犬も血走った目、口にはだらしなく涎が滴っていた。 「醍醐は美里を守っていてくれ、小蒔と美里は援護を頼む京一と俺はあいつを」 「私は飛鳥くんに守られ…」 「あーーーーーー!」 小蒔が素っ頓狂な声を上げる。当然視線は小蒔に集まる。 「弓がないと力が使えないよー」 「小蒔お前なあ」 「ごめん…あ」 小蒔の視線の先には小蒔に向かって走っていく男がいた。 ヤバイ、このままじゃ小蒔が…死ぬ。 また守れない…大切な人を。たった数日だけど小蒔は俺に親切にしてくれた。 美里も京一も醍醐も傍にいてすごく楽しかった。俺の大切な人…また失ってしまう。 「小蒔!!」 まだ間に合うこの距離なら走れば… 『ザクッ』 肉が斬れる音がする。誰のだ…? 「シンくん!!シンくん!!」 目の前には泣いている小蒔の顔があった。 俺の背中に激痛が走る。よかったなんとか間に合った… 「シン、後ろだ!!」 後ろ?そうかもう一回斬るつもりなのか… 次斬られれば確実に死ぬな。 そしてどうなるんだろうか。 天国でマユたちに…いや地獄行きかな。俺は自分の意思で多くの人を殺したもんな。 「シンくん!!」 小蒔の声がする。 …俺を斬れば…次は小蒔を狙う!!ここで死ねない。俺はまだ死ねない!! 何かが弾けた。頭の中がクリアになる。 男の方へ振り向く。男は次の一撃を繰り出そうとしている。 男の動きがスローで見える。 手を蹴り上げて刀を落とし、腹に膝蹴り、さらに頭に頭突きを繰り出し。 「これで終わりだ!!」 体制を崩した相手を踵落しで沈ませた。 俺の意識はそこで途切れた… シンの部屋 「う、う~ん」 俺が目を覚ましたのは自分の部屋だった。 「あ!シンくん…よかった」 目の前で小蒔が泣いている。 よかった無事だったんだな。 「お、シン目を覚ましたのか?」 「ああ、あいつらはどうなったんだ!?」 「俺たちで片付けちまったよ。 あのオッサンは警察に連れていかれたしな」 「そうか…あれ?傷が痛くない」 確かに俺は背中を斬られたし、血もかなり出ていた。 しかし、どうだろうか全く痛みがなくなっている。 「私の 力 で治したの…」 「美里の…ああ癒しの力か」 「そう、私の愛の力で 「ごめんねシンくんボクのせいで…」 小蒔が俯いて泣いている。こういうの苦手だな… 「気にするなよ小蒔。小蒔には借りがあるだろ」 「え?」 「アルバイト紹介してくれるんだろ?」 「そんなことで…」 「俺にとってはどっちも死活問題だよ」 「…ありがと」 小蒔が笑顔を見せる。やっぱり小蒔は笑っているほうがいいな。 「ボクなにか作るね!!ちょっと待ってて材料買ってくる」 「あっ…」 「うふふ…」 「「み、美里が怒ってる」」 「うふふ…うふふふふ」 美里の笑い声が部屋に響いた。 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ
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前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ 「やっぱり止めようぜ。あそこは本当にやばいんだって」 放課後急に倒れてしまった美里を遠野のアドバイスに従って、オカルト研に連れて行った俺たちは、そこで裏密の診断を聞いた なんでも美里の深層心理に誰かが侵入しているんだそうだ。 遠野が話していた、墨田区で起きている眠ったまま死んでいく高校生達の事件。 ちょうどその事件が起こった頃に美里は墨田区に行っていた。何が関係があるのかもしれない。 それはともかく、俺達は美里を治すため裏密に紹介された桜ヶ丘中央病院に向かっている。が… 「俺は絶対行かないからな!!」 さっきから京一がずっとこんな調子だ… 京一は桜ヶ丘中央病院に行ったことがあるらしい。 「別にいいけど。そんなことしたらボク、一生口聞かないからね」 「うっ…わかったよ」 京一は観念したらしい。ブツブツ言いながらも付いて来ている。 「ふぅ」 美里は意識を失っているので俺が学校から背負っているんだが、流石に疲れた。 「飛鳥、変わろうか?」 「正直助かる…ん?」 離れない。美里は意識を失っているはずなのに首に回した腕が離れない。 「どうした?」 「いや、離れないんだ…しょうがない病院まで頑張るよ」 「そうか、わかった」 桜ヶ丘中央病院 ロビー 「すみません誰かいませんかー!」 遠野の声が病院内に響き渡る。が、誰も出てくる様子がない。 「誰もいないのか?…とりあえず美里をソファに移そう」 …やっぱり離れない。みんなに手伝って貰ってやっと美里が離れた。 「いらっしゃいませー」 美里をソファに移すと病院の奥からナース服を着た巻き髪の女が出てきた。 それにしても、いらっしゃいませって何だよ… 「急患なんだけど…」 「久しぶりのお客様だから~ゆっくり遊んでってね」 「…話が伝わらないな」 『ドスン ドスン ドスン』 いきなり病院内が揺れ出した。 「地、地震か!?」 「来るぞ…来るぞォッ!」 「うるさいよッ! このガキ共!!」 現れたのは巨大な女。 でかい、醍醐よりも大きい。 「わしは、この病院の院長の岩山 たか子だ」 「ちなみにわたしは看護婦見習いの高見沢 舞子で~す」 なんかすごいなこの病院。 「で、用があるのはどっちだい?」 「え!?」 「お前かい?それともそこのちっちゃい嬢ちゃんかい?」 「あっ この子です」 遠野が美里を指差す。 すると岩山先生は巨体を揺らしながら美里に近づいていった。 「どいつの子だい? そこのいい身体の子かい? それともそこの美少年かい?」 「子って?」 「うちは産婦人科だよ。この子が妊娠してるんだろ?」 「妊娠って…葵妊娠してるの!?」 「だからここに来たんじゃないのかい?」 「いや、俺達は友達に勧められて…」 裏密のやつ、なんてところを紹介するんだよ… 「う~ん、華奢だと思ったがかなり良い身体してるじゃないか こっちにおいで」 いきなり俺は引き寄せられ抱きしめられた。なんてことだよ! 俺が一切反応できないなんて… というかぐるじい… 「シン君が肉に取り込まれてる!?」 「ア、アトハタノム…」 京一が恐れた理由がわかったよ… 「シ、シィィィィィィィィィィィィィン!!」 薄れ行く意識の中、京一の俺を呼ぶ声が聞こえた。 なんとか生存することができた俺とみんなは岩山先生から美里の診察結果を聞いた。 先生によると美里の意識が戻らないのは意識が何者かに束縛されているかららしい。 そいつを見つけて止めさせないと美里は死んでしまう。 絶対に止めてみせる。俺はもう大切な人を失いたくない… 遠野は美里の様子を見るために残った。そのかわり… 「わあ、お出掛けだ~うれし~な」 高見沢がついて来ることになった。 先生によると高見沢には普通の人間にはないものを持っているらしい。 「レッツゴ~」 本当に大丈夫かよ… 「あっ…飛鳥さん偶然ですね…私のこと覚えてますか?」 不意に掛けられた声で後ろを向くとカラス事件の時に渋谷で事故のせいで、 《本当に!》事故のせいで押し倒してしまった少女がいた。 「お、覚えてるよ」 「嬉しい…」 「おいシン、何してんだ…あっどうも」 やばい。京一にあの事故のことを知られると何を言われるかわからない。 いや、京一よりもまずいのは小蒔か。せっかく機嫌を治して貰ったばかりなのに。 「こんにちは」 「なに?シンの知り合い?」 「えっ…いえ 私が勝手にそう思ってるだけです。ごめんなさい引き止めたりして あの飛鳥さん。私、比良坂 紗夜っていいます。・・・また今度――― また今度こんな風に偶然に会えるといいですね。それじゃ…」 「おいシン、あんな可愛い子とどこで知り合ったんだよ」 「し、渋谷。それはいいから早く行こう。美里が心配だ!」 この話は早く終わらせないとまずい、そう思った俺は先を急いだ。 「怪しいな・・・お前あの子と何かあったんじゃないのか?」 「な、何もないって」 「エッチなことしたんじゃないだろうな?」 「ち、違う!! あれは事故なんだ!! 転んだ先にたまたま胸があって…」 「…胸揉んだのか」 なんて俺は馬鹿なんだ。軍人なのに誘導尋問に、いや誘導尋問ですらないな。自爆してしまった。 自爆はあいつの専売特許なのに… 「シンくん最低…」 ああ、世の中はなんて無情なんだ。 墨田区 白髭公園 あれから小蒔は口を聞いてくれない。 京一にはラッキースケベって言われるし、全然ラッキーじゃないだろ。 断固抗議するアンラッキースケベだよ俺は。いやスケベは余計だ。ただのアンラッキーだ。 それよりも高見沢だ。この公園に入ってから何かおかしい。 いや今までも十分おかしかったんだが、今はそれに輪をかけておかしい。 さっきからずっと誰もいないところに話しかけている。 「なあ高見沢。何をしてるんだ?」 「幽霊さんたちとお話だよ~」 「そうか、幽霊さんたちとお話しているのか…ってなに言ってるんだよアンタは!」 「ここには成仏できない幽霊さんたちがいっぱいいるんだよ」 「本当に見えるの…?」 「うんっこの辺りはね…東京大空襲のときに爆撃されて、たくさんの人が犠牲になったの~今もね戦争が終わったこともわか らないまま、苦しんで彷徨ってる人がいっぱいいるの」 …父さん達はどうしてるのかな。やっぱりここの人たちと同じで苦しみながら彷徨っているのかな… 「それに~飛鳥くんの後ろにも沢山幽霊さんいるよ~」 「へっ!?」 「大丈夫~悪い人たちじゃないよ~飛鳥くんのこと見守ってくれてるから~」 父さん達かな…ははっ 頑張らないとな 頑張って美里を助けるよ。父さん、母さん、マユ。 白髭公園 ??? 「ちょっと醍醐くん速いよー」 醍醐が俺達の前を足早に歩いている。 醍醐は幽霊が苦手らしい。俺も会ったことないからわからないけど醍醐のはちょっと異常だ。 「待ってたわよ」 醍醐の前には茶髪の女が立っていた。 今まで会ったことのない…高飛車そうな女。う~ん、ルナは高飛車だったかな。 「待ってたってアンタは…」 「こっちには全部わかってんのよ。あんたたちとあの女の関係で、ここに何しに来たのかもね」 こいつが美里を… 「ふふふ、私は藤咲 亜里沙。でもあんたたちも変わってるわね。あんな面白みのないお嬢様を助けるために、こんなとこまで 来るんだもんね」 「なんだとっ 葵はボクたちの大事な友達なんだ。葵を悪くいう奴は許さない!!」 俺も小蒔と同じ気持ちだ。 「あはははっ 麗司もとんだ読み違いをしたもんね。こんな青春馬鹿に私達が負けるはずがないのに」 「そいつが主犯か。今までの事件、アンタたちの仕業か?どうしてこんな…」 「ガタガタうるさいんだよ!! あの女を助けたいんなら黙ってついてきな」 そう言って女は近くにあった廃ビルに入っていった。 「あの人の後ろにいる男の子…あの人を助けてって言ってた」 高見沢が突然そう呟いた。 この事件の犯人は嵯峨野 麗司という奴だった。 苛められていた嵯峨野が美里に優しくされて、いわゆる自分だけのものにしておきたくて、美里を夢の世界に閉じ込めていたらしい。わからなくもないけど、それで美里を苦しめるのはやっぱりおかしい。 俺達は夢の世界で嵯峨野と藤咲を倒した。 俺達と藤咲は無事だったけど嵯峨野は意識を取り戻さなかった。 あいつは生きるのに疲れたと言ってた…家族が死んでしまったとき、俺も生きるのに疲れてた。 だけど、支えてくれた人がいたから俺はここまでやって来れた。 今度は俺が支えになってやりたい。嵯峨野が目を覚ましたときに生きるのが楽しくなるように。 藤咲にはいじめで死んでしまった弟がいた。だからいじめを憎んでいた… 高見沢が藤咲の後ろに見た幽霊はその弟。高見沢が弟の言葉を藤咲に伝えた。 弟は藤咲に幸せになってと言っていた… 廃ビル前 「結局、誰が悪いのかよくわかんなくなっちゃった」 「そうだな…」 「待って」 廃ビルから藤咲が出てくる。 「もういいのか?」 「うん…ねえあたしもあんたたちの仲間に入れてくれない?」 「はあ?」 「あんたたちといると楽しそうだし… それに飛鳥くんの戦う姿、とてもかっこよかった…」 「なっ」 そういいながら藤咲は腕を組んでくる…これは当たってるんじゃないのか? 「あ~ずる~い~舞子も~」 反対側の腕を高見沢が取った。ダブルで当たってる… 「シンくんいやらしい…」 小蒔が汚物を見るような目で見ている。 はあ、俺は本当に不幸だな… 「胸が当たってにやにやしてるんだよーホント、シンくんHなんだから」 「そうね…うふふ、うふふふふ」 「いたたた…」 「どうしたシン?腹でも壊したか?」 「い、いや…また胸が痛い…」 前ページ次ページ東京魔人學園伝奇ネタ