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鋼鉄の咆哮 ◆XkQ1qdE.bE 「訳判んねー」 これがあたしの感想だった。 そりゃいきなり殺し合いをしろとか言われても判るわけがない。 それにグラーフアイゼンだって……どこ行ったのか判らない。 何でこんな事になったんだ。誰かあたしに説明してくれ。 ……なんて、愚痴を零しても仕方無い。あたしは支給品を確認する事にした。 中に入っていたのはまず、なんか爆弾みたいなのが五つ……これで一セットって訳だな。 説明書には「音と光で相手を無力化する兵器、所謂スタングレネードです」と書いてある。 …………アイゼンゲホイルみたいなもんか? よし、次。 次に出てきたのはハルバードだ。柄がアイゼンみたいに長いな……。 でも慣れてる長物で助かった。ハンマーじゃなくて刃物だけど、これで襲われた時に対処しやすい。 更に他には何か、と確認すると出てきたのは……なんだこりゃ。セーラー服……? 説明書には「北高の女子生徒用制服です」と書かれてある。どこだよ、北高って。 とりあえずかさ張るし、ハルバード以外の道具は袋に入れておいた。 これからどうするか……。 いや、答えは最初から決まってる。はやてを捜さないと。 こんな殺し合いがどうとか言われて、混乱しないはずが無い。 はやては優しいから……だから、あたしが護らなくちゃならない。 人を殺してでも生き延びようとする奴がいたら、あたしが倒すんだ。 そうだ、はやてを護る為にあたしが……人殺しになっちまった奴らを……。 ……大丈夫、落ち着け。あたしには出来る。ベルカの騎士なんだから。 それにここには、はやてだけじゃない……なのは達もいるんだ。 あいつらに降りかかるかもしれない火の粉は払わないと。 そうなんだ、あたしがそうしなきゃいけないんだ。 そうでもしないと、ここでは何が起こるかわかったもんじゃない。 ……そうなんだろ? ギガなんとか! ……と、あたしが決心を固めた瞬間だった。 あのとんでもない奴が来たのは。 「ヴルぁァアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ッッッ!!!!」 本当にそれは突然だった。突然辺りに奇声が響いた。 更にその妙な叫びが合図みたいに、あたしがさっき立っていた位置に衝撃が走った様だ。 同時に鉄が鉄をぶッ叩いた様な音が響く。これは相当な攻撃だ、耳を劈く音が威力を物語ってる。 だけど、咄嗟にバックして回避したおかげであたしは助かった様だ。 多分運が良かった。ありきたりだけど「後数秒気づくのが遅かったら死んでた」と思う。 殺意を込めて攻撃を放ってきた相手が、まさかここまで気配を殺して近付いてたなんてな。 あたしもちょっと平和ボケしてたか……? だけど、丁度良い。 速攻で勝てるかどうかは判らねーけど、このグラーフア……じゃなかった、ハルバードで……倒す。 「随分と戦い慣れているのだね……ならば本気で行こう。Amen」 男がさっきとは打って変わって、落ち着いた声で何か言った。 そして言葉と同時に相手が右手を高く上げた。月明かりに相手の得物が照らされ、光る。 何を持っているのかをあたしが理解する暇も与えず、そのまま男は肉薄してきた。 命知らずな突撃のおかげで加速した、相手の右手の何かをハルバードで受け止める。 すると、まただ。またあの耳を劈くような音が聞こえた。 その時やっと判ったんだ。相手の得物は何の変哲も無い”鉄パイプ一本だけ”だって事に。 まさか……冗談だろ? こんな物であんな激しい攻撃をしてたのか!? 嘘みたいな話だけど、でもあたしが今そんな馬鹿力の人間と戦ってるのは現実だ。 こんな奴と鍔迫り合いを続けるわけにはいかない。あたしはすぐにバックステップで距離を置いた。 さぁこれからどうする。逃げるか……いや、でも……。 馬鹿かあたしは! 敵を倒すと誓ったばっかりじゃないか! はやてが身の危険に晒される前に摘み取らなきゃいけないんだろ!? はやてが死んじゃったり、笑わなくなったりしたら一番困るのはあたしだろっ!? よし、決まりだハルバード! お前を存分に振るってやる! このあたしにこんなに大事にされる事に感謝しろよ! その代わり、あんな鉄パイプなんかに音を上げたら承知しないからなっ!! あたしは意を決して接近。そのまま跳躍し、ハルバードを相手に振り下ろそうと振りかぶった。 …………それがまずかった。 「え……?」 あたしが男の構えの変化に気づいたのは跳躍した後。 右じゃない、左腕をこっちに向けていた。相手の腕の先にあったものは……筒? 月明かりで照らされて、男が笑みを浮かべた事に気づく。 ……それが、あたしが最後に見たこの男の姿だった。 「ドォゥゥゥカァァァァアアアアアアアンンッッッ!!!!」 男が叫んだ瞬間、あたしの体に何かがぶつかった。 あたしにぶつかったのは見えない何か……一体……何だ、これ。 まともにくらった所為か、痛い。 「うあッ!」 何かの塊みたいな何かは、漏れた叫びを無視してあたしの体を容赦なく吹き飛ばした。 空中でくらったのがまずかったのか、そのままあたしはボロ切れの様に飛んでいく。 吹っ飛ばされた先に地面が無いみたいだ。上にも下にも右にも左にも地面は続いてない。 つまり橋の上から吹っ飛ばされたって事……当然落ちる先は川だ。完全に不用意だった。 ……痛みに耐えて冷静に考えてみたけど、それもここまでみたいだ。 橋が視界から消えた。あたしの体が川へと沈んだ所為だ。 力を振り絞って浮き上がり、気合で離さなかったハルバードを袋に入れる。 泳いで岸へと移動したかったけど、突然の痛みと水の冷たさで体が思うように動かない。 これって、溺れて流されてるって言うんだよな……? やば……死ぬのかな、あたし。 それに……なんか……景色が、遠のいてき……た……。 はやて……ごめ、ん…………。 ○ 「死んだか?」 そう呟いたアンデルセンは、流されていくヴィータを案外あっさりと見失っていた。 深夜での外の暗さと水の流れによる作用だろう。完全に滅殺出来たか確認できない事を彼は残念がった。 だが、まあ良い。次に会った時に滅してしまえば良いだけの事なのだから。 心中で呟きつつ、アンデルセンは両手の得物を比べるように眺めた。 鉄パイプと空気砲、これがヴィータに奇襲を行う前に袋を開いた結果。 自分の最も得意とする武器ではなく、全く違うものが出てきてしまったという現実がそこにある。 まず浮かぶ言葉は「忌々しい」。 もしもバヨネットが、愛用の銃剣があればあの小娘を抹殺出来たというのに。 鉄パイプであった事の不運に、悔しさを飛び越え憤りすら覚える。 だが一方で感謝もする。左手に装着された空気砲とやらの性能は、なかなか目を見張るものがあった。 「”ドカンと叫べば空気の塊が発射され、相手を吹き飛ばす”……素晴らしいではないか」 戦闘能力、こと接近戦に重要である「間合い」を理解している自分なら、これは非常に利用価値を生む。 バヨネットを手に入れれば世話になる事も無くなるだろうが、これは良い。 喉を鳴らすように笑みを浮かべ、アンデルセンはその場に座った。 鉄パイプをいつでも構えられる場所に置き、再び袋を開く。 ランタンを取り出して辺りを照らし、地図とコンパスを手早く取り出す。 そしてコンパスの針の向き、地図をじっくりと確認した。 「B-3……」 アンデルセンが今いる場所は地図で言うと「B-3地点の橋の上」である。 ここから浮かび上がる選択肢は、西に行くか東へ行くか。 しかし西には大した物は無い。学校と駅があるが、ただそれだけだ。 「ならば、東だ」 東の方角には様々な建物がある。近い場所では映画館に図書館、病院と三つもの建物が点在している。 ならば人の集まるであろう東方向に行くべきだろう。アンデルセンはこう判断した。 本人には知る由も無いが、東には確かに人間が沢山いる。彼の読みは確実に当たっている。 「我は神罰の地上代行者。我が使命は全ての悪を塵に滅する事。 即ちこの世界を生み出した悪を滅する為、全ての存在を滅する事……Amen」 立ち上がり、呪文の様に唱える。 それはこの世界全てに対する敵対宣言であった。 彼は東へと歩き出す。塵を塵に帰す為。全ての存在を滅する為に。 ○ 「はぁっはあっ……ここは……うっ、げほっげほっ!」 咳き込みつつ、あたしは目を開いた。死んでなかった、助かった。 本当に良かった。ずぶ濡れになっただけで済んだんだ。ここまで悪運が強いなんてな。 とりあえず肩で息をしつつ、あたしは辺りを見渡した。 「どこだよ……ここ……」 急いで袋を開く……前に濡れた手を袋でよく拭いて地図を取り出す。 凄い、全然中のものは濡れちゃいない。って、感心してる場合じゃない。 辺りの風景と照らし合わせる。北を向くと、川が分岐しているのがわかった。 そうか、ここはこの地図で言うC-2……丁度川の分岐を生む岸に流れ着いたみたいだ。 でも橋で会ったあいつ、なんて強さだったんだ。 あの変な筒とただの鉄パイプだけでこのあたしに互角以上、いや……あたしよりも強かったかもしれない。 この状況じゃ……一人で戦っても負けるだけか。一対一ではベルカの騎士に負けはねーはずだったんだけど。 もしかしたらあんなのがまだ沢山いるのか? 更に強い奴が人を殺しにかかってたりするのか? ……まいった。一人で戦うなんて馬鹿な事、考えないほうが良かったかな。 こうなったら信頼できる人間を捜す事も頭に入れないとな。そしてもう一回あの男を倒してやる。 「ベルカの騎士は……こんな事じゃ倒れねぇっくしょん!!」 盛大にくしゃみが出た。寒い。当たり前だ、全身がずぶ濡れなんだ。 どうしようかと考えていると、ふと思い出した。 「そうだ、北高とかいう学校の制服があった……」 とりあえず着替えないとな。風邪ひいて動けなくなるわけにはいかないし。 ずぶ濡れでも服脱いで適当に水気取れば大丈夫だ。濡れた服のままより十分マシ! よし、思い立ったが吉日だ! ……誰も来ませんように。 【C-2川の分岐点の岸・1日目 深夜】 【ヴィータ@魔法少女リリカルなのはA s】 [状態]:疲労、空気砲のダメージが現存、ずぶ濡れ [装備]:無し [道具]:支給品一式、ハルバード、スタングレネード(残り五つ)、北高の制服@涼宮ハルヒの憂鬱 [思考・状況] 1:北高の制服に着替える 2:信頼できる人間を捜し、PKK(殺人者の討伐)を行う 基本:元の世界の仲間を探す(八神はやてを最優先) 【B-3橋・1日目 深夜】 【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】 [状態]:健康 [装備]:鉄パイプ、空気砲@ドラえもん [道具]:支給品一式 [思考・状況] 1:東方向に向かい、出会った人間を滅殺する 基本:ゲームに勝利し、ギガゾンビを滅殺する ※ダメージの程度 体は動かせますが、暫くの間は痛みによる身体能力への枷が発生しています。 ※空気砲の威力 威力がいくらか制限されている様です。 時系列順で読む Back 飢えた獣と魔法少女 Next Fact or Fiction? 投下順で読む Back 飢えた獣と魔法少女 Next Fact or Fiction? ヴィータ 66 悲劇 アレクサンド・アンデルセン 61 神父 アレクサンド・アンデルセン
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パック:戦士たちの金字塔 女性モンスターが多いパック。 やけに女性モンスター比率が高いのはタッグパートナーに似合わないと言うべきか相応と言うべきか。 霊術や霊使いは属性デッキでは光る。 また、人気の高い霊使いも含まれるのでファンの方はどうぞ。 狙い目は火霊使いヒータ、憑依装着ーヒータ、各種霊術。 モンスターカード 磁石の戦士α  レア 磁石の戦士γ  レア 磁石の戦士β  レア 効果モンスターカード アマゾネスの射手  ノーマル アマゾネスの格闘戦士  ノーマル アマゾネスの鎖使い  ノーマル アマゾネスの剣士  ウルトラ アマゾネスの聖戦士  ノーマル アマゾネスの吹き矢兵  ノーマル アマゾネスペット虎  ノーマル ウォーター・ドラゴン  ウルトラ オキシゲドン  ノーマル 火霊使いヒータ  ノーマル 黒魔導師クラン  レア 磁石の戦士マグネット・バルキリオン  スーパー 白魔導士ピケル  レア 水霊使いエリア  ノーマル 地霊使いアウス  ノーマル ハイドロゲドン  スーパー 憑依装着-アウス  レア 憑依装着-ウィン  レア 憑依装着-エリア  レア 憑依装着-ヒータ  レア 風霊使いウィン  ノーマル 魔法の国の王女-クラン  ノーマル 魔法の国の王女-ピケル  ノーマル 魔法カード アマゾネスの呪詛師  ノーマル 王女の試練  ノーマル 凡骨の意地  ウルトラ ボンディング-H2O  ノーマル 罠カード アマゾネスの弩弓隊  スーパー 火霊術-「紅」  スーパー 救出劇  ノーマル 水霊術-「葵」  ノーマル 地霊術-「鉄」  スーパー ピケルの読心術  ノーマル ピケルの魔法陣  スーパー 風林火山  レア 風霊術-「雅」  ノーマル ライバル登場!  ノーマル
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鉄のおたま(てつのおたま) 概要 PS2版デスティニーから登場した調理具系の武器。 登場作品 + 目次 デスティニー(PS2) TOWレディアントマイソロジー2 レイズ 関連リンク関連品 ネタ デスティニー(PS2) どこの家庭にもある一般的なおたま。叩かれたらそれなりに痛いです。 リリス用の武器、調理具の一種。 攻撃+163、術攻+163、命中+163、集中+99、最小CC6、最大CC6でクリティカル時の敵の気絶時間+0.25秒の特殊効果を持つ。 リリスの初期装備。 どこの家庭にもあるとは思えないほど高性能なおたま。その強さ故リリスの成長バランスを大きく歪めている原因でもある。 分類 おたま 備考 非売品 攻撃 163 術攻 163 命中 163 集中 99 最小CC 6 最大CC 6 買値 - 売値 765 特殊効果 クリティカル時の敵の気絶時間+0.25秒 装備者 リリス 入手方法 他 リリスの初期装備 ▲ TOWレディアントマイソロジー2 分類 おたま 備考 - 攻撃力 38 装備Lv. 1以上 買値 100 売値 装備者 リリス 入手方法 店 バンエルティア号(ノーマル:最初から) 拾 獄門洞(ノーマル:1層目) 落 デスビー(ノーマル) ▲ レイズ リリス用の☆3武器。 サンダーソード(小声)を習得。 ▲ 関連リンク 関連品 ネタ
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鉄のフライパン(てつのふらいぱん) 概要 PS2版デスティニーに登場した調理具系の武器。 登場作品 + 目次 デスティニー(PS2) 関連リンク関連品 ネタ デスティニー(PS2) リリス用のサブウェポン、フライパンの一種。攻撃力+16で敵の気絶時間+0.5秒の特殊効果を持つ。 リリスの初期装備。 分類 固有(フライパン) 装備者 リリス 買値 - 売値 特殊効果 攻撃力+16敵の気絶時間+0.5秒 入手方法 他 リリス初期装備 ▲ 関連リンク ▲ 関連品 アイテムとしての鉄のフライパン ▲ ネタ
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ロレットチャペル 英語:Loretto Chapel アメリカのニューメキシコ州サンタフェにある、かつてローマ・カトリック教会として利用されていた教会。 概説 螺旋階段 補足 概説 1873年に、ロレットの修道女会が、ロレット・アカデミーのために発注した、ゴシック建築の美しい教会。地元の砂岩が建材として用いられ、完成までに5年、建設費用は当時の価値で3万ドルを要したという。 1968年にロレット・アカデミーが閉校した後は、博物館や結婚式場となっている。現在は入場料を払えば見学が可能。 螺旋階段 ロレットチャペルには「サンタフェの奇跡」と呼ばれる螺旋階段が存在する。建設当時、建築家のアントニー・ムーリーが完成間際に2階(聖歌隊席)に上がる階段を付け忘れ、そのままになっていたところに後から取り付けられたもの(*1)。手すりは安全面の観点から、1887年にフィリップ・オーガスト・ヘッシュによって新たに取り付けられたものである。また、その際に補強目的の金具も取り付けられた。 階段を造った人物は教会の修道女により9日間の祈りの後に現れ、簡単な道具と木の釘、そして接着剤を用いて半年の間で造られたという。螺旋階段が完成した後、その人物はお礼も受け取らずどこかへと消えてしまい、その正体も誰も知らないままとなってしまった。 この螺旋階段の最たる特徴は、階段を支える支柱が存在しないという点である。その奇跡的なバランスを持つ建築は奇跡と呼ばれ、テネリフェでも指折りの観光名所となっている。 現在、螺旋階段は使用不可となっている。 補足 ノーザンファームが所有する競争馬に同名の馬が存在する。2005~2006年の間に新馬・未勝利レースに4回出場している。
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くず鉄の像(OCG) 通常罠 「くず鉄の像」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):相手フィールドに既に表側表示で存在している魔法・罠カードが その効果を発動した時に発動できる。 そのカードを破壊する。 発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。 (2):このカードが墓地へ送られた場合、 自分の墓地の「ジャンク」モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。 ジャンク補助 罠 罠破壊 蘇生 魔法破壊
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【TOP】【←prev】【DISK SYSTEM】【next→】 遠山の金さん すぺえす帖 MR.GOLD タイトル 遠山の金さん すぺえす帖 MR.GOLD 機種 ディスクシステム 型番 TDF-MRG ジャンル アドベンチャー 発売元 東映動画 発売日 1988-7-19 価格 3400円 駿河屋で購入 ファミコン(ディスクシステム)
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【せかい・国】街(グリウトピア) グリウトピア(灰色の理想郷)/歯車の街/外されモノのための街 「嫌われ者、外され者、はぐれ者、異端者、流浪者 灰色扱いのその他を全て受け容れよう 一人ぼっちの孤独が怖いなら一緒においで 鮮やかな色は無いけれど灰色の優しさがここにある」 最後の避難場所・休息の地 来るもの拒まず去るもの追わず 孤独を知るものが集まる場所 人外よりも人外外(ヒト)の為の街 争いごとは嫌いなので共和制な感じ 閉じた状態で独立して生活出来るような面積規模と割合を考えたい(適当 他人を巻き込み忌み嫌われるモノも受け入れる懐の広さ 巻き込み死ぬ系だとだいたい死人の地区に住むことになりますが そう言う巻き込む能力や体質を封じる研究をしてるのがいたら良いね +... 空間隔離、異空間、現実世界から隠蔽されている、詳細不明 内も外も無い 門以外からは出られない 門は6つ、門番は内に3、外に3。外に門番がいるのは外の世界から連れてくる門、残りは人外の世界だったり水を引いていたり良くわからなかったり 北東門は外開き、電車の発着所、門番は牛女の駅長さん、鍵はホイッスル 東門は内開き、日本?の山の中と(世界中時間ごとに変わる)繋がっているそう、門番は頭のない人型人外、鍵は懐中時計 南東門は外開き、殆ど常時開いている水門、門番は紫の蛇女、鍵は煙管(水タバコ?) 南西門は内開き、出現範囲は一番広い気がする、門番は綿に埋もれたものと動くぬいぐるみ、鍵は杖?針?言葉? 西門は外開き、開くのを見たことがない謎の門、門番は噂だと炎の鳥、鍵は(鏡・剣・玉)三つ揃うと太陽神モード 北西門は内開き、水門、北国の辺りに繋がってる?、門番は灰みたいな何か?、鍵はチャックの金具(ハイ様の能力で別の出口も作れる?)
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旅の17日目 昼夜の区別がつかない。 寒鉄が敗れてから41時間後。 早く、早く、早く逃げないと—— ポポ あっちに......人がいる—— 足音が聞こえる! ??? 向こう?いや、そこ!? !!! ポポ うう—— 見つかってしまうの?いや、そうはならないかも......まだ大丈夫かもしれない! この鋼の巣、まるで巨大な迷宮みたい。長期間補修されてこなかったから通路があちこち塞がっていて、施設のマップを見てもほとんど役に立たない。 でも逆に言えば、どこに逃げるか目指す所がなければ、相手も私のことを見つけられないと言うこと。 ポポ ………ここなら大丈夫のはずだよね。 ??? ………ここか! !!!! ポポ いきなりこっちに向かって撃ってくるなんて!?でも......おかしい。 どうして私のことを正確に追ってこれるの?私の聖痕の力は「ソナーを使われると役に立たない」って寒鉄が言ってたけど……。 ——— ピピピピ!ピピピピ! ポポ まだ使えるみたいね!?修理の技術がこんなところで役に立つとは思わなかった.......。 鋼の巣のあちこちに用途の不明な小型装置があり、私はそれを作動させながらあたふたと進んでいった。 ポポ あとは、音とは逆の方向に隠れていれば......。 ポポ ここにしよう……。 ネジが緩み、半開きになっていた通風子を見つけた。私は背伸びをしてなんとかそこに潜り込み、静かに身を隠すことにした。 ポポ ......さあ来て。どうやって私のことを追いかけて来てるのかこれで分かるから.....。 タタッ……タタッ…… ポポ …………… 近づいてきた.....こっちに向かってくる。 ??? う〜ん…………… ポポ (遠くで鳴る音が聞こえるよね?早く.....そっちに行って。) ??? フン。 ポポ (やっぱり音じゃない!?) 逃げないと! ポポ ! 私は本能的に体を後ろへと引っ込めた。すると換気システムのダクトに沿うようにして、体がダクトの下の方へと滑り落ちていった—— ——— ドン!!!!! ダクトの元々いた場所を離れた瞬間、敵がその場所目掛けて攻撃してきた。 ポポ うっ!! ほこりが立ち込める暗闇の中を、頭や手足の関節をあちこちにぶつけながらダクト内を転がり落ちていった。 ポポ (よく見えなかった......どうやって私の居場所を察知しているの?) トン!! ポポ うっ——ゴホゴホゴホゴホゴホ! 転がり落ちる体がようやく止まった。ぶつかった衝撃で口を押えていた手が外れてしまった。一気にほこりを吸い込んでしまい、一瞬咳が止まらなくなってしまった。 ポポ ……警備用の監視室?まだ機能してるみたい。 そうだ......監視室からならきっと確認できるよね?誰がどうやって追いかけてきているのかを……。 —— ポポ 監視室は電源が独立しているから、見れるかもしれない....。 鋼の巣って今は巨大なスクラップになってるけど、ここまで設備が整っているなんて......そもそも何のための施設だったの? でも今はそれは置いておいて、監視カメラの記録を再生してみよう...…これは壊れてて、これも壊れてて、あれもダメで.....あっ、これなら! 12F16Cと書いてあるカメラの映像が敵の姿を捉えていた。私のことを追ってきているのは...この服って......東方軍の軍事会社の人が着ているもの.......でもどうして? まあいいや。寒鉄だったらこう言うはず。 全世界が......みんな彼女の敵なのだと。 ポポ あの形.....間違いない......この傭兵が着けているマスクに嗅覚センサーがついてて、私のにおいを感知して追いかけて来てるんだよね。 何か対処する方法はない?私、まだ頑張れるかな? なんとかして逃げないと。 そう考えていると、ふとドアノブに手が触れた。 ……。 ポポ まだ…………。 うう……。 ポポ ………………もう諦めよう……………。 ずっと食事もできておらず体力はとっくに限界だった....。 嗅覚センサーを逃れる術はあるかもしれないけど......でも一度や二度逃げられたからといってどうなるの? 結局、追いかけられ続けるだけ。次から次へと追われ、休む間もなく逃げ続けて、最後は野良犬みたいに汚い姿で路地裏で死んでいく、いや、もしかしたら更に悲惨で一一実験動物にされてしまう……。 ポポ そんな生活だったら......濃く死んだ方がマシだよね......。 寒鈇、私はあなたみたいな英雄じゃないから。 ランニングをしてて、走ってる間は疲れを感じないんだけど、いったん足を止めるとどうしようもなく疲れを感じるのに似てる。差し迫った危機がいったん去ると、考えるヒマのなかった思いが、めまいと脱力感と共に再び押し寄せてくる。 「ここでずっと過ごしていればいいのさ。ここなら何も起きないし安心できる。それにみんながずっと私と話をしてくれるしね。」 ポポ ……。 唐突に、以前発電所で遭遇した、かつては人だった彼が言っていた言葉を思い出した。 そう。あの時どうして私、勝手な判断であの部屋のドアを開けちゃったの?彼の事を助けようだなんて勝手な事まで言い出して。あの人だって寒鉄に撃たれて死ぬか、あの薄暗い部屋の片隅で朽ち果てていくのを実は望んでいたはずだよね? 「ぱ…………ぱ」 ポポ イヤ......出てこないで.....。 暗闇の中に、本来私が永遠の眠りにつかせてあげるべきだった人、苦しみを終わりにしてあげるべきだった人.....そう、母がいるかのように感じた。母はるような荒い呼吸を繰り返し 言葉とは思えない声を発していた。 ポポ イヤ……。 「すごく痛い......頭の中を虫が這いずり回っているみたい......痛い.....は.......早く......どうして私のことを……」 ポポ あああああっ!!!! ドン!ドン!ドン!!! ポポ もう......ダメ……。 ………… ………………… ジジ——ジジジ—— ポポ あっ—— 気づかない内に何かに触れていたのか、ディスプレイがオンになった。 ディスプレイの中の音声 ………美しい…………に来た………… ……偉大なる……………勝利は…………。 ポポ これは......もしかして—— ディスプレイの中の音声 悲惨な時代は既に過ぎ去り、人類は運命に勝利したのだ! ポポ わあ! その映像はとても輝かしかった。緑の山、途絶えることのない川の流れ、それに町も映っていた。町にいる人々は無力感に苛まれてなどおらず、その顔は活力と喜びで満ちていた。 ディスプレイの中の音声 見るがいい。我々のテクノロジーはここまで発展し、社会はかってないほど平和だ。こんにちほど素晴らしい日々は、過去の歴史を振り返っても存在しないだろう。 ポポ これって......旧時代の映像?西暦時代のもの? 余波戦争がまだ勃発していない、崩壊に勝利した頃のものだよね。人契連でもまだ内戦が起きていない時代の……。 ポポ なんて........なんて素晴らしいんだろう...... ディスプレイの中の音声 この時代を愛するすべての人々よ、我々と共に築き上げよう! 映像が突如、止まった。 ポポ なんで止まるの!?まだほかにあるかな? もっと見たい。もう少しだけでも.....食べ物や景色とかじゃない。私が見たいのは、あの幸せそうな、楽しそうな—— ビデオのディスクが出てきた。よく見るとディスプレイの下にある入れ物にディスクが何枚か入っていた....ディスクには「宣伝01」、「宣伝02」といった文字が書かれていた。 ポポ よかった......まだあったのね......あっ!? ほとんどが割れてる......さっきの銃撃で.....壊れてしまったのね。 無事なのは最後の一枚だけだった。それには「ボツ03」と書かれていた。 ポポ ボツになったものだとしても......きっと...。 そう思い、私はディスクを機械に入れてみた。 ディスプレイの中の音声 ドンドン!!ダダダ——ダン! ポポ あっ、再生された。 ディスプレイの中の声 見るがいい。我々のテクノロジーはここまで発展し、社会はかってないほど.....平和だ。 ポポ これ......さっきのやつの編集前のものだよね。 ディスプレイの中の声 こんにちほど美しく.....素晴らしい日々は、過去の歴史を振り返っても存在しないだろう。 ポポ でも......もう一度みるのも悪くないかも? ディスプレイの中の声 だから、この時代を愛するすべての人々よ......。 ポポ 平和な時代かぁ.......。 ディスプレイの中の声 ストップ、君はもういい。たかがナレーションすらうまくできないのかい? ポポ ? ディスプレイの中の声 人を交代してもう一回撮るよ。 鉄師一夏 す......すみません........。 ポポ この声って...………………寒...……鉄…………? ディスプレイの中の声 私は別に個人的に君の事が気に食わないわけじゃない。ただ業務に対する態度に少し問題があるんじゃないかと思うんだ。たかがこれくらいの事もしっかりとできないのなら、重要な任務を任せられると思うかい? 鉄師一夏 撮影前日に台本が変わったんですから、別に私の…....うう............私、頑張ります......。 ディスプレイの中の声 もういい、行きなさい。同僚に迷惑はかけないように。 ポポ ここって、鋼の巣......なるほど......。 そういう事だったのね。 世界兵団が挙兵して勝利した後、紛争と恨みつらみばかりの旧時代に完全に別れを告げる事を示すために、旧人契連の代表的な建造物がすべて戦艦からの攻撃で破壊され、その様子が世界に向けて中継されたのよね。 だから、この金属の廃墟が......7年生で学んだ歴史の本に書かれてたものにすごく似ているのね。 ディスプレイの中の声 鉄師! は……はい! ……もういい。君はコーヒーでも持ってきてくれ。 ポポ 寒鉄は.......本当にこんなに目立たない人だったの? 彼女、自分で自分のことを伝説とか言ってたけど、これを見る限り、英雄らしさがまったく感じられない。 よくよく考えてみると、これまで一緒に旅をしてきて、頼りになることってあんまりなかったような......というか、この映像を見る限り、以前も同じような感じだったということ? 英雄になる才能がないのに、毎回自分よりも選かに強い相手と戦わなければならなかった。人契連の分裂から余波戦争、そして余波戦争から今に至るまでずっと……。 これって彼女の運がそもそも悪いから? それとも、彼女は自分から常に戦い続ける運命を選んだということ? だとしたら一体......一体何が彼女に戦い続ける力を与えてくれるの? ポポ あなたの心の中にあって、私にはないものが何かあるの? もし......もしそうなら......。 ポポ もし私にも………………。 ディスプレイの中の声 あ〜あ。......こんな日々、いつになったら終わるのかな。 見つけた。あれ、寒鉄のケータイとカバン......やっぱりあの場所、02F07Kの監視カメラの場所にあったのね。 …………………………… ??? フフ......においはここから漂ってきてるのかな? 「そう、鍋の巣だ。かって人契連の地下の拠点になっていた場所だ。」 追手 もう逃げないの?お嬢さん。それとも.....死ぬ運命をもう受け入れたのかな? ポポ ……投降します。私、聖痕使いなんです.....殺さないでください。私のことを売り飛ばせば結構なお金になりますよね? 追手 あら、頭いいわね。確かに上司にはあなたのことを殺さないようにとの命令を受けてるけど。でも……五体満足な状態じゃなきゃダメとは言われてないのよね〜。 そうね、お姉ちゃんを楽しませてくれない?もっと叫び声をあげて怖がる姿がみたいの。 いい?今から30秒数えたら私、またあんたの事追いかけるから。もしかしたら逃げられるかもしれないよ? どうして逃げないの?あんたのこと苦しませ、痛めつけてやるって言ったでしょう? ポポ ……どうぞご自由に。私、自分でも許せないようなことをやってしまった過去があるので、苦しんで痛めつけられても当然の報いだと思います。 追手 それじゃあつまんないな〜。はあ、もう行きましょう。 ポポ 痛めつけるのはやめたのですか? 追手 やめたわ。 私、虐待するのが好きなわけじゃないし。クレイジーなふりをした方が、より楽しく生きていけるからそうしてるだけ。 残酷な状況を楽しんでいるふりでもしないと、どうしてここで罪もない女の子を傷つけてるのかっていう疑間が湧いてきちゃうじゃない。 ポポ でも、事実を受け入れるしかないですよね...... 理由なく残酷な世界に生きていくしかないという事実を。 追手 そういう事。だからあんたが協力してくれないんだったら、私も自分のことをだまし続けられないのさ。 ポポ 私、やっぱりこんな世界好きじゃない。 ここで死んだ方がいいみたい。 追手 ハハ、ずいぶんとあっけらかんとしてるね〜?ちょっとうらやましいくらい。 行くよ。 そう言うと、兵士は私を仲間のいる通路の奥の方へと連行していった。 …………………… 私は寒鉄が落としたケータイを使って電話をかけた。 かけた相手はランカスター家の情報提供先の電話番号だ。 相手は徹慢で強大な勢力を誇る聖療騎士の貴族だ。彼らは、産業用の虚空プリンターを戦艦ムーンライト・スローンよりも大きな、空に浮かぶ城塞の中に設置し使っているという。そしてそれが、城塞内での必要物資のほぼ全てを生産している。 交渉の内容はただひとつ。 元々取引されるはずだった品物であり、光の聖痕の所有者である「ポポ」と呼ばれる少女が奪い去られてしまった。 【時間】は【現在】 【場所】は【ランカスター卿が掌握している】鋼の巣周辺。 【相手】は【軍団に所属していない】民間軍事会社(PMC)。 寒鉄 まだ......終わって......ないわよ......。 だから、今こそ.....。 東方軍傭兵 なんなの?ちょっと、間違って生理食塩水とか打ってないわよね? 襲撃のとき—— ドン!!!!!!! 強大な勢力を誇る聖痕貴族たちは、自分にだけ忠誠を誓う「機動騎士団」という重装備の部隊を有している。 「何があったの?地震!?」 「敵襲、敵襲だ!!!」 騎士団が最も好む登場の形はこうだ。まず艦砲射撃で一掃し、その後降りてくる。 寒鉄 ポポ......あんた......自分で自分のことを......。 ??? 我らは世界兵団南方軍所属、ランカスター卿率いる蒼穂騎士団だ。 機動騎士 わずかな金のために非礼をはたらく雑魚どもめ。貴様の言い方で表すならば.......。 だまし討ちの、だまし討ちだ! 寒鉄 早く伏せないと! ——!!!!! 機動騎士 戦闘終了。 東方軍の奴らは相変わらずひ弱だな。 諸君、今回の戦いにおいても我ら南方軍の圧倒的な武芸が改めて証明されたな。元帥、ランカスター卿の教えを裏切ることもなく、よくやった! では......次はおまえだな。 寒鉄 ……これってどういう.......。 機動戦士 おまえが寒鉄か?どこかで聞いた事があるような名だが......敵の術中にハマってしまったにも関わらず腹を切らんとは、戦士の名誉もへったくれもない奴だな。 聖痕ハンターよ、よく聞け。既に情勢が変わったのだから、我々は以前設定した取引の条件をのむつもりはない。 光の聖痕を持つこの娘については連れて行かせてもらう。報酬として、おまえの命はひとまず奪わないでおいてやる。生きながらえる間、せいぜい蒼穂騎士団の名声を人々に伝えまわることだな! 寒鉄 ……まさか……! 機動騎士 蒼徳騎士団のメンバーたちよ、鋼の巣を離れ「アトラス」に帰還するぞ.....いや、この娘がいるから移動用のシップを呼びよせよう。行くぞ。 ポポ はい。 寒鉄 ……ポポ!あんた、まさか自分で自分のことをあいつらに売ったわけ? ポポ .....何を言っているの、寒鉄.....。こうなる事は初めから決まってたじゃない。私とあなたは、そもそも売り渡される品物と売り手なんだから。 寒鉄 でも、ポポは本当にそうしたいと思ってるわけ? ポポ 寒鉄、あなたにはずっと言ってなかったんだけど....。私、 を犯した自分のことが許せない んだ。未知の未来を怖がるせいで、私は死にたいと思ってる人を自分勝手に生きながらえさせてしまった。 私とあなたはそもそも違うの。あなたは目標に向かってずっと走り続ける人かもしれないけど、私は自分が何に向かっていけばいいか決められない人なのよ。 機動騎士 船が到着した.....おしゃべりはそこまでだ。行くぞ。 ポポ というわけだから.....さようなら。あなたの.....あなたの目指す理想が現実になることを祈ってる。 寒鉄 …………………わかった。 さよなら、寒鉄。あなたの夢の実現を心から願ってる.....戦争を終わらせて。人の本質をねじ曲げない限り生きていくことのできないこの時代を終わらせて。 …………。 機動騎士 おい、聖痕ハンター。止まれ。さもなくば容赦しないぞ。 ポポ ……! 寒鉄 まだ、終わらせられない.....ポポ、あんた本当にこんな結末でいいわけ? ポポ それ以上近づかないで.....来ないで!寒鉄、これが私が望んでいる結末なの。ここで終わりでいいの。あなたにはまだやらなければならない事があるでしょう? 寒鉄 人の望みって.....口先だけじゃなくて.....行動で示すものよ。 ポポ、これから先、あんたは自分がしたいように行動するだけでいいのよ。 機動騎士 言っても分からんようだな。どうやら死にたいようだ。一斉射撃せよ。 ポポ やめて——! ——————!!!!!! 機動騎士 どういう事だ?おい、電気を消したのは誰だ? 機動騎士の従者 照明の関係ではありません.....銃器で攻撃しているのに、その火すら見えません。 機動騎士 ということは.....とにかくまずは火力で敵を圧倒するんだ。 ポポ 早く......早く逃げて—— 機動騎士の従者 そうか.....おい小娘。聖痕を使うのをすぐにやめるんだ。 ポポ 私……うっ! 機動騎士 気絶させればいいだけの事。一斉射撃やめ。掃討戦に入る………………? おい......誰か崩壊エネルギーの測定装置を持ってないか?......私のはどうやら壊れたようだ。 ……装置の表示が......我々の目の前に師団長クラスの者がいるなんていう......表示になっているが? ??? 壊れてなんかいないよ。 機動騎士 !!??!? ありがとう......ポポ。 運命が決まる一番重要な時に、傭兵の姿を聖痕の力で隠してくれてありがとう。これでようやく私……。 金属の聖痕の移植体を基座に接続することができた。 機動騎士 寒鉄、寒鉄......!?おまえまさか、あの寒鉄なのか?伝説の......。 手足の骨折箇所はカルシウムを操って強制的に本来の状態を維持できたし、装甲の破損箇所もすべて修復できた。あとは武器?いや、武器なんてどうでもいい。 機動騎士の従者 隊長、なぜか銃が撃てなくなってしまいました。 明かりが再び機能し始めたが、私はケガひとつしていなかった。騎士回のメンバーらが持つ銃からは弾は発射されず、代わりに銃口からバラの花がにょきっと飛び出していた。 寒鉄 絶好調。 そうね......誰か今の私と戦いたいっていう人、いる? 寒鉄 超余裕。簡単に片付いたわね。 機動騎士 これはまずい......誰でもいいから.....蒼穂騎士団第三部隊から支援要請......支援要、うわっ! 寒鉄 ねえ、知ってる?ここ鋼の巣っていうんだけどさ。 東方軍の平凡な傭兵にはできなかったかもしれないけど、私がこの聖痕の力を使えば、鉄で身を固めたあんたを地下数千メートル下にある核シェルターへと埋め込んで、なんの音もしない場所でゆっくりと死を待つようにすることができるのよ。 私......ど......どうかそんな衝動的な事はなさらないで下さい。寒鉄閣下.....私のことを生かしておけば私の身柄と引き換えにお金がもらえますよ。う、ウソじゃありません! 寒鉄 あれ?プライドある戦士は、戦いに敗れたら腹を切るんじゃなかったっけ? 機動騎士 どうかそんな事おっしゃらないで下さい......もし私が殺されてしまったら、蒼穗騎士団にいる感知能力を備えた聖痕騎士もそれを察知しますので、彼らがあなたのことを追ってきますよ。 私はあなたの事を思って——あああああっ!! 寒鉄 チッうるさいわね。まああんたはまだ使い道があるからね。それよりも—— そう言うと、私は手を上にあげ握るようにした。 機動騎士 船が......つかまれた!?おまえやはり第一軍団の残党ああああああっ—— 寒鉄 黙れって言ってるのが分からないの?......あんたの体の穴という穴にその鎧を溶かして流し込んであげようか? 機動騎士 私、まだ結婚もできてないんです......どうかお見逃しを!なんでもしますから。 寒鉄 じゃあさ、軍事用情報端末がその船にあるでしょう?そのアクセスコードを教えて。 機動騎士 それって重大な裏切り行為ですよ.....くっ、やっぱり殺して下さい! 寒鉄 ええっ?そんな風に言われるの初めて。 —— 寒鉄 QE3N-8836.....よし、南方軍のイントラネットにアクセスできたわ。 ……傭兵が言ってた聖痕騎士と援軍の話、絶対にウソね。 寒鉄 戦艦のスマートコア、第一軍団に関するあらゆる情報を検索して。 ——[検索完了、0.00063秒かかりました]—— 寒鉄 さあ、真相を教えて。 今のこの世界の本当の状況を教えて。 私の戦友たち、仲間たち.....それに生徒たちは今、どうしているの? 寒鉄 みんな……。 …………… ………… ……… 寒鉄 本当に.......そうだったの? .....ひどい。これじゃあ.....残っているのは私ひとりということじゃない? いつの間にか涙が流れ落ちてきていた。 いけない、これじゃあ社畜だった頃と同じじゃない。 鉄師一夏、あなたはもう昔の鉄師一夏じゃない。今のあなたは英雄なんだから。 泣いちゃいけない。戦い続けないと。 でもどうすればいいの?軍団は完全に壊滅してしまっているし、今さら再建したとしても平和や秩序がもたらされる保証はなく、不毛な争いを増やすだけ。 寒鉄 私、これから何に向かって進んでいけばいいんだろう......前に進み続けたいけど、進み続けて私は生きながらえたとしても、あの子はそうはいかない。どうすればいいの? 私は彼女によりたくさんの希望を見せてあげなきゃいけない。彼女のような子がこんな世界での生活を余儀なくされるべきじゃない。既に燃え尽きた旅のような子が、繰り返し残酷な現実に直面するだなんて、あってはならないわ。 塵のような人生を過ごし、灰燼のように死んでいくなんていう人生があっていいはずがない。 彼女はより多くの素晴らしいものを目の当りにして、一生付き合うだけの価値のある友人を作り、試練と勝利を経験するべきで.....道具のように人にこき使われ、物のように人から人へと受け渡されるべきじゃない......そんなのいけない。 寒鉄 まだ方法はある.....戦艦の指揮のコア、最近の重要な情報を表示して。 …………………… 寒鉄 こ.......この情報......まさか? ——— …………… ポポ うう.............頭が......痛い……。 機動騎士 た、助けて……。 ポポ ? さっきまで高飛車だった機動騎士が、今やゴキブリホイホイにくっついたゴキブリのように壁に貼りついていた。身に着けている機械の装甲と壁が完全に一体化してしまっている。 あたり一面メチャクチャだ。東方軍のPMCも南方軍の騎士団も既に倒したようだ。 ポポ 寒鉄はどこ? 薄暗い鋼の巣の通路を進んでいくと、艦砲射撃で天井に開いた穴から日が射してきていた。彼女はそこにできた陽だまりに立ち、ひとりで考え込んでいた。 寒鉄 ああ、目を覚ましたのね。ポポ。 ポポ うん。でも言ったよね......私のこと助けなくていいって。 寒鉄 私がそうしたかったし、そうできる状況にあったからさ。文句を言う時間は沢山あるし、また時間がある時に思う存分言うといいわ。 ポポ そうしたら.....聖痕の移植体も手に入れたわけだし、どこに向かうつもり? どうやって第一軍団を再建するの? 寒鉄 私がしてきた事は無意味だった。 ポポ ? 寒鉄 第一軍団はもう存在しないのよ。 私がこれまでしてきた事はすべて徒労だったってわけ。 ポポ そう......やっぱり……。 寒鉄 そんな努力はするべきじゃなかった——あんただったらそう言うかな? 大きな代償を払って、多くの人を傷つけて、何本も骨を折られながらようやくたどり着いたのになんの報酬も得られなかった。こんな人生本当にイヤ!クソゲーと同じ!返品する! あんただったらそう言うかな? ポポ でもそれ、その通りだよね? 寒鉄 ええ、確かにそう。でも私、それでも前へと進むのをやめるつもりはないから。 ポポ ……どうして? 寒鉄 なんて言うかな.......そういう自分が好きだから? 目指す目標がなくなってしまったとしても、私は行動し続けたい。 以前......すご〜く昔の話なんだけど、会社勤めしてたんだ。周りの人からいじめられて、目立つような事とかする勇気もなくてさ。 あの頃の私、社会において認められたルールに従ってさえいれば、日々の生活は何も変わることはないと思ってて。 でもそういう自分がイヤで.....今の世の中とはあまりにもかけ離れたこんな話、信じられないわよね? ポポ 信じる。 寒鉄 えっ? ポポ 私.....あなたが昔は役立たずだったって事、信じる。 寒鉄 そう言われるとちょっと傷つくんだけど......。でもまあそういう生活を、何も変わらない人生を捨てたわけよ。 それなりの代償を支払ってね。 そうしなければ、自己嫌悪を止めることができなかった。自分の弱さや、自らを卑下し言われるがままに何でも「はいはい」と言いなりになる自分が嫌だった。 自分のことが嫌いにならないように私は行動したのよ。 ポポ、あなたは今の自分のこと好き? ポポ 私......好きなわけが……。 寒鉄 そんな風にさ、自分という存在を消し去りたいとか、否定しなくていいと思うのよね。 ポポ でも.....好きと思える自分の姿がどういうものなのか、私には想像できないから。 寒鉄 それを探すのよ。おばあちゃんの経験談だけど、そういう自分が見つかれば、自然と後ろ向きな自分を許せなくなるから。 ポポ そうしたら......これからどうすれば? 寒鉄 ポポ、あなたSite-01の伝説、聞いた事ある? ポポ 伝説って......あれのこと? 寒鉄 すべての聖痕使いや世の中の人々が旅に出て、Site-01の聖碑のもとに集まれば……。 ポポ 救われる。 寒鉄 救われるみたいじゃない。ちょうど私、次はそこに向かおうと考えてたからさ。そこを旅の最終目的地にしたらと思うんだけど、どうかな? ポポ 救われるのかな? 寒鉄 あんた、自分が救われたいと思う?それとももう手の施しようがない感じ?教えて。私たちはもう取引の品物と売り手なんかじゃない。私と一緒に旅に出たいと思う? ポポ 私……私……。 …… 私、旅に出たい! どうすれば自分のことを受け入れられるようになるのか知りたいし、自分にとってやりがいのある事を見つけたい! 私を連れて行って! 寒鉄 フフ……。 よかった!旅は続くわよ。それじゃ長空市目指して出発よ! ポポ 長空——えっ?長空市? 寒鉄 知らないの? Site-01は かって人々から長空市と呼ばれていたの。
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■天鉄の胸当て 新世界樹の迷宮2で登場する防具。 樹海に住む魔物から取れる天鉄を用い強化された胸当て。 防御力52 4層のサソリの針が8個必要。ハルピュイアで詰んでうろうろしていると、しれっと出てきたりする。 コメント