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登録日:2012/05/10 Thu 00 39 25 更新日:2024/02/01 Thu 12 00 21NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 ある意味被害者 アルファのお気に入り イナズマイレブン イナズマイレブンGO キャベツ クロノ・ストーン 佐藤健輔 実況 沖縄県 海の家 焼きそば 矢嶋陽介 イナズマイレブンGO2 クロノ・ストーンに登場するおっさん。 CV 佐藤健輔(三国先輩の中の人) 沖縄で海の家を開いており妻がいる。 本来特に特筆することはない人物な筈なのだが……。 まずは軽く説明させてもらう。 記念すべき二部一話にて、天馬からサッカーを消去すべくアルファ率いるプロトコル・オメガのメンバーから襲撃を受ける。 多勢に無勢で魔神ペガサスアークすら歯が立たず一方的に痛めつけられる天馬の前に突如現れたフェイ・ルーンは天馬の味方と伝え、 デュプリによりメンバーを揃えると、プロトコル・オメガにサッカーの試合を申し込む。 と、その時だった。 場面は変わって海の家。 軽快なリズムでキャベツを刻む赤いキャップと髭を生やした極普通のおっさん。 すると、アルファが常に持つサッカーボール型の装置「スフィアデバイス」が突然おっさんの周りを浮遊し一瞬のうちにし去ってしまう。 次の瞬間、おっさんは試合を始める天馬たちの元へと現れて急に実況をつとめ出す。 アルファ「実況はサッカーに不可欠な物だと聞いている」 ようは、(アルファのサッカーに関する知識が中途半端だったせいで)アルファの持つスフィアデバイスにより洗脳され何の拍子もなく実況をつとめる羽目になった不幸な人。 なんだかんだ本人はノリノリではあるが、「実況よりも審判が必要ではないのか」「てか実況したところで観客は一人もいないじゃない」と、ツッコミどころ満載。 用が済んだらちゃんと海の家に帰される。 何だかよく分からない律儀さのアルファは、このおっさんが気に入ったのかなんなのか、 その後のテンマーズvsプロトコル・オメガ二戦目(円堂参戦時)にてまたキャベツを切っている最中に時空を越えて転送された…… (一戦目は天馬が豪炎寺に助けられる筈だった瞬間、二戦目は円堂がサッカー部創立前) 今までイナズマイレブンの実況は雷門の試合があれば北海道だろうが沖縄だろうが、富士の樹海だろうが駆けつける角馬やその一族が勤めていたのだが、 まさかの良く分からない続投に視聴者は驚かされる。 おっさんが消える前に奥さんらしき人がのれんから顔を出して注文を指示し、目を離した隙におっさん消失→「急にいなくなった」 の流れが出来つつある。 このまま最終回まで続投するかと思われたが三試合目の後に、アルファさんがプロトコル・オメガからまさかの除名、お払い箱にされてしまった。 代わりについたキャプテンのベータちゃんは普通にその場にいた角馬一族を洗脳したりしているので、そのため、もう呼ばれないかもしれない…… と思ったら戦国編の雷門vs白鹿組の試合にて戦国テイストの服装で呼び出された。 つづく、フランス編→三国志編でもしっかりと呼ばれており、その時代にあった服装を着せられている。 最近、焼きそばは作り終わってフランクフルトなどになっているがそろそろ奥さんに縁を切られそうな気も……と言うより、 エルドラドはこの人に一体なんの恨みがあるというのだろうか……。 結局、彼はGO2の最終決戦まで呼び出されることになった。 最終決戦後、海の家に戻ってきた彼のシーンもある。 何度も店から姿を消されることになり、奥さんの怒りは頂点に達し、 グッドエンドの天馬達の一方で、彼一人バッドエンドを迎えてしまうのではないかという不安を抱えた人も居ただろうが、 そんなことはなかった 彼を待っていたのはグッドエンドだった。 ちなみにこれらの呼び出しは全部現地時間で同じ日に起こったことのようである。お疲れ様。 「追記・修正はアニヲタwikiに不可欠なものだと聞いている」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 最終決戦まで連れて来られたな -- ナナシ (2014-09-24 19 11 11) ゲームのエンディングで唯一声ありで出演してる人(歌ってる天馬達は除く) -- 名無しさん (2015-03-16 10 59 42) 名前 コメント
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2006年02月01日(水)17時25分-藤枝りあん 真木陽介。Q大学2年生。独り暮らし・・・表向きは。現実は全く違う。得体の知れない生命体達と共に暮らす、大変そうだが実は彼自身ある意味で悟りの境地に至っているので一般人と同じように生活しているフリをしているという、そんな複雑な大学生活を送っている。 ともあれ、そんな彼も晩御飯を食べる時間である。 「へへ・・・今日は得したなぁ~」 手もみをしながら、今日のおかずに目をやる。白いご飯、野菜スープ、そして――鮭のムニエル、と、付け合せのこふきイモ。いくら周囲に妙な連中がいたとしても、食事はいたって普通だ。期待した人はいないだろうが、念のため。 彼がにんまりしているのは、近所のスーパーで魚の切り身(消費期限スレスレ)が大安売りをしていたことである。肉は豚バラ肉か挽き肉、魚はツナ缶かアラ、といったタンパク質が偏りがちな彼にとって、「消費期限? 何ですかそれは」といった貧乏性理論を駆使して買い漁るのは至極当然といえばその通りなのかもしれない。和風に焼き魚や煮魚、洋風にムニエル、その他創作料理もいいじゃないか――彼の期待は膨らむばかりだ。 そういったわけで、本日のメインディッシュは珍しくまともなものなのである。 「さて、お前ら全員席に着いたか?」 よく見れば、ちゃぶ台の隣の簡易テーブルの上に、ぬいぐるみやオモチャと見紛うような奇妙な生命体らが大皿を取り囲んで座っている。畑に生えている草や木の葉を刻んだものや、魚の骨や皮、ジャガイモの皮なんかをまとめて蒸したモノなのだが、これでも彼らの好みを調べた上で経済的に済ませるためのアイディア料理(別名:リサイクル料理)なのである。 「それじゃ、いただきますと」 陽介が箸を手に取り、不思議生命体らがめいめい口に妙な食事を運ぼうとしたまさにその時。 ☆°※↓〓#≧∞♀▲℃¥♂″±〒▽○◎§@*&■←£¢%$!!! 「ん~?」 けたたましい叫び声が聞こえたかと思いきや、 ドーン! ――などという在り来たりな音では表現しきれないような破滅的な音と共に、一羽の鶏が飛び込んできた。体長50cmほど、だがそれは『鶏』と呼ぶにはあまりにも丸い。そして鶏の鶏たる鶏冠(トサカ)が、なんと蛍光水色をしているのだ。さらに、目は紅玉のように真っ赤でくりりと大きく、表現法の一つとしてのたらこクチビルに似た黄色いクチバシに、丸々としたお腹にくっついているかのようなチビた足、本物の翼以上に飛ぶことが出来そうに無い羽と、どこをとってもデフォルメ調なのだ。UFOキャッチャーの景品のぬいぐるみ――そう称した方がわかりやすいだろう。 しかし、奇妙な乱入者、いや乱入した何かを、笑う余裕は陽介には無かった。そいつがあまりにも興奮して騒ぎ立てているのと、ある意味馴れっこになってしまった非日常的な日常光景に言葉を失っているのもあったのかもしれない。だが、彼の感情は『呆然』ではない――『怒り』だ。 ちゃぶ台の上には鶏モドキ、そしてその足の下には・・・今日の晩御飯。彼が精魂込めて作った、本日の一品の無残な姿があるだけだった。 ブツッ――その瞬間、彼の頭の中に本当にそう音が響いた。 「ふ・・・ふ、ふ、ふふ・・・ふふふふふ・・・」 陽介は笑っていた。彼が自覚しているのはそこまでだ。 彼はごく普通の大学生だが、幼い頃には空手道場に通い、ふとした縁によって杖術のようなものを学んだ経験もある。素手での護身術までは何とかマスターしていると自称する彼は、普段は暴力を嫌い、滅多なことでは拳を振るうことは無い。が、ひとたび我を見失うと―― 再び彼の脳ミソが思考能力を取り戻した時、彼の周囲にあったのは、クッションに深々とめり込んだ鶏モドキの哀れな姿と、立ち尽くす彼を怯えながら眺めている同居者達の目、そして、食べられる状況ではなくなってしまった今日の晩餐の残骸だけだった。 * <陽介の創作料理レシピ・・・『おかかチャーハン』> 材料:ご飯(1杯)、鰹節(どばっと)、卵(1個)、醤油(味付け)、油(適当) 1.フライパンに油を熱し、ご飯を炒める。 2.鰹節をぶちまけ、醤油で味付けする。さらに、卵を落とす。 3.あとは力の限り、ひたすら混ぜまくる。 * 「料理最高!」 半ばヤケクソに叫びながら、陽介はいくぶん貧相になってしまった晩御飯をかき込んだ。 「たまにはお前らもいいモン食えてよかったよな? はっはっは」 鮭を取り合いしていた連中が満足げに転がっている姿を見ながら、陽介はその鶏モドキ――クルド4世の頬を引っ張った。 「ほうひょふはんはい!! ひょほひゃはんひん!」 「暴力? スキンシップと言って欲しいな。こいつらとはいつもこんな感じだ」 「ひょへもろを」 「うんうん、わかった。お前、俺に何の恨みがあってこんなことしたんだ? ん?」 モチのように伸びるクルド4世の頬をパチンとやって、陽介はお茶を飲んだ。クルド4世はちゃっかり失敬していたこふきイモをモゴモゴやりながら答える。 「ふまりははー、ここあへんへ、ひょほはいほーはいはふはりへへへ」 「つまり、この辺りで、あんたの相棒がいなくなったんだな?」 「ひょへもろの」 「飲み込んでから喋れ」 ゴクっと鮭を飲み込んでから、今度は標的をおかかチャーハンに切り替えてきたクルド4世から皿を遠ざけながら、陽介は乱入生命体を睨んだ。 「でー、つまりだなぁ・・・俺の相棒食いやがってテメー何考えてんだボケコルァ! ってことだよ」 「ふーん」 「話のわかんねー野郎だな! この偏狭の野蛮人――イテ! ひょほは、ひはいっへ! ひゃはんひんひゃらふへ、へんひのひほへへほぼ」 「つまり、この俺がその相棒を殺して食べようとしていると勘違いして怒って乱入して俺の食卓を滅茶苦茶にして楽しみにしていた食事を奪い去ってくれたわけだな」 「ひゃんひ、もう! 勘違いじゃねぇよ!! 切り身にして焼いて食ってたじゃねーか!! しらばっくれてんじゃね――ひょはなんも!!」 「俺は腹が減ると短気になると自覚している男だ。食べ物の恨みは恐ろしいぞ。しかも誤解だっつってんだろーが」 残りのご飯をかき込んで、グイッとお茶で流し込む。 「で? その相棒の姿はどんな格好なんだ?」 「あ~? わ、わかったよ。教えやいいんだろ。モクサリンに似るかな。本人はアゲメンテに似てると言い張って――」 「背がどれぐらい大きくて、どんな色で、どんな形なのか、この紙に書け!」 手近に会ったメモ用紙に、色鉛筆を器用にクチバシで操りながら、クルド4世は一枚の絵を書き上げた。知能の高い同居生命体達も、どれどれと興味シンシンで覗き込む。 「こんな奴だ! トトメス!! こいつ、食ったろ!!」 幼稚園児に、『金魚さんかいてね』と言ったら、こんな感じだろう。色が桃色で、目が青く塗られているぐらいしか違わない。 「知らんなぁ・・・大きさは?」 「それぐらい」 メモ用紙に描かれたその大きさは、せいぜい親指程度の大きさだ。 「クーちゃん」 「クルド4世だ! バカ!!」 にっこりと笑った陽介に、クルド4世がそう噛み付く。が、陽介は笑顔のままだ。 「クーちゃん、あのさー、今日も晩飯さー、鮭、ってゆー魚の切り身の料理なんだ」 「だったらどーした!」 地団太を踏みながら、クルド4世が怒る。が、陽介の笑顔の端には、青筋が一本浮いていた。そして言う。 「大きさ、違うと思うんだけどなー? どーかなー?」 「・・・・・・・・・あ」 これほど間の抜けた一言は無かっただろう。 そして、クルド4世は冷や汗をダラダラ流しながら、笑顔を取り繕った。 「いやー・・・てっきり、あはは・・・やだなぁ、も~。ヒヨったらうっかりしてて・・・」 陽介が笑顔のまま立ち上がると、クルド4世はジリジリと後ずさりした。 「い、いやだなぁ、そんな怖い顔しないでくださいよぉ~」 「え~? 笑ってんじゃん、俺。笑顔笑顔。スマイル0円」 「そ、そうですよね、あはははは、で、ですよねー、貴方様みたいな心の優しそうなお方が殺生なんてそんなひどいこと・・・」 ジリジリジリ。 「逃げるなよぉ、クーちゃん」 「あ、は、あはははは、あはは・・・きゃあああ~!!」 「待てッ! このチキン野郎!! 落とし前キッチリつけてもらうぞゴルァ!!」 ――こうして陽介の家に、また一匹、妙な生命体が増えた。 めでたしめでたし。 「めでたくないぃいい~!! きゃあああ~!!」 「食いモンの恨みは恐ろしいっつっただろうが!! 晩飯分キッチリ体で払ってもらうぞこの野郎!!」 めでたしめでたし。 <おまけ> 「うっうっ・・・なんでヒヨがこんなこと・・・トトメス~! 早く帰って来てよぅ~!」 「自分でやったんだろが! 片付けぐらいしやがれ!」 「だから野蛮人は――うぐ」 「そーだ、この隙間、ぬいぐるみサイズのモン入れるのにはピッタリだなー。ナニ入れようかなー」 「いやぁあああああ! 詰めないでぇ~!! この人でなし~!!」 「よし、やっぱコイツ入れよう。入るかな?」 「きゃあああああ~!!」 ちょいちょい 「ん? ああ、ごめんごめん。ここはお前らの特等席だったっけ。じゃ、その上でいいか」 「きゃあ~! 高いとこイヤ~!!」 「その辺り拭いといて。はい、布」 「うわぁあああ~ん! トトメス~! 助けて~!!」 「茹でられたくなかったら黙ってろ! たく、せっかくの人の晩飯を・・・ん? あ、コラ、Jr.! 今俺は忙しいの。そんな毒々しいピンク色したモノ口に入れちゃ駄目だろ! ほら、苦かった! もぉ・・・誰だ? 食べられたら困るものは自分の場所にしまっとけっつっただろ!? あーもぉ・・・」 ちなみに、『そんな毒々しいピンク色したモノ』が魚の形をしていて、それが死んだフリをしていたトトメスだということがわかるのは、その次の日のことである。 おしまい。 御題は・・・「魚となんかすごい鳥」でした。 真木陽介・・・彼の食事を邪魔してはいけない・・・死にたくなければ。
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考 山野真由美、小西早紀に始まり、各メンバーや久保美津雄、堂島菜々子らがテレビに入れられた事により各ダンジョンが出現したわけだが、では、花村陽介や里中千枝らのダンジョンも出現しているのだろうか? 意 ダンジョンを持つ者達とそうでない花村ら2人の違いに「マヨナカテレビに映ったことがあるか、否か」というのがあるがこれが原因だろうか? だとするとダンジョン出現とテレビに映ることはなにか関係があるのだろうか? 意 特捜メンバーと菜々子はダンジョンは出来ている。 そのほか、山野真由美は寝室、小西早紀は商店街が出来ている。 つまり、なぜダンジョンが出来なかったかといえば、自身の意志で入ってきたか否かの差がある。 マヨナカテレビに映るのはテレビに出た場合であり、その後の鮮明な映像は生田目によって入れられてダンジョンが生成した後であるため、テレビに映るか否か また、その人の心に闇があるかは無関係と思われる(花村・里中も影は出ている) だがそうなると足立の生み出したダンジョンが気になるが、おそらく足立本人もこの世界に気に入られたと言ってるので足立は他の人とは根本から違うと考える 意 テレビに入った人物の中で精神が反映された空間の描写がないのは主人公・花村陽介・里中千枝・生田目太郎の4人である。この4人の共通点は「すでにテレビの中に存在する空間にしか入ったことがない」ということである。主人公・花村陽介・里中千枝が最初に入った場所はクマいわく「元々こういう世界だった」らしいのですでに存在する場所であったと考えられる。また、生田目が入った場所はすでに生成された堂島菜々子の空間である。よって、何もない空間に落ちた人の精神が空間に反映されるのであり、この4人の空間は存在しないと考えられる。 意 花村と里中の影が出るのは、各々が懇意にしている人物のダンジョン。そして、その人物がテレビに入れられる前に二人はテレビの中に入った。更に影が出る前には懇意にしている人物の影の独白の直後にそれを否定する形で二人の影が出てくる。これを捻って考えると、二人が入った時点で二人のダンジョンは朧気ながら生成されてはいた。そこに別の人物が入れられることで上書きされてしまったとは考えられないだろうか?
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玄関前 陽介「あー腹減ったー!なんか買って帰っかなー…って」 陽介「あれ、澪ちゃん?」 陽介「下駄箱で何やってんだ?」 陽介「…」 陽介「声掛けてみっか」 陽介「うーす!今帰りか?」 澪「…陽介君か」 陽介「なーにやってん…なんだソレ」 澪「…たぶん、ラブレターだと思う」 澪「…3年生は卒業が近いから、その前に想いを伝えようと考える子が最近多いんだ」 陽介「へぇ、女子校でもそんなんあんのか」 澪「…正直困るんだよな、こういうの」 澪「こういうのに構ってる場合じゃないのに」 陽介「そう言ってやるなよ、手紙出した本人は本気なんだからさ」 澪「だから余計困るんだ」 澪「…女同士なんだから、その想いに答えられる筈無いのにさ」 陽介「…」 陽介「男からなら良いってことか?」 陽介「なら俺とかどーよ!今度二人っきりで遊びいこーぜ!」 澪「そういう問題じゃない!///」 陽介「うっへ、バッサリ…」 澪「…」 澪「なんでフラれると分かってるのに私にラブレターなんて出すかな…」 澪「…お互い傷つくだけなのに」 澪「…だったら最初から好きになんてならなきゃ良いのに」 陽介「…」 陽介「ソレ、自分に向かって言ってんのか?」 澪「…そんな訳無い」 陽介「俺にはそんな風に聞こえたけどな」 陽介「…人様の恋愛にどーこー言う気はねーけどよ」 陽介「自分から壁作ってたら意味ねーと思う」 澪「…」 陽介「どっかで自分の気持ちにフタしたまんまじゃ、いつかボン!だ」 陽介「…自分の気持ちから逃げんな」 陽介「澪が手を伸ばせばさ、きっと欲しいものは掴める!絶対に掴める!」 澪「…陽介」 陽介「手ぇ届かなくなってからじゃ…遅いんだからさ」 陽介「澪はまだ間に合うはずだぜ?」 陽介「俺が保証してやる!」 澪「…ありがとう」 澪「こんな話したの、陽介が初めてだ」 澪「私の悩み…今まで誰にも気づいて貰えなかったし」 澪「気づいて貰おうとも思わなかったから…」 陽介「俺から言わせりゃバレバレだっつの」 陽介「澪が書いた歌詞見りゃ一目瞭然だ」 澪「…そうかな?」 陽介「自覚無しかよ!あり得ねーだろ!」 澪「そこまで言わなくても良いだろ!」 陽介「…」 陽介「ははっ、顔真っ赤にしてやんの」 澪「うう…///」 陽介「(うわなにこの子超キャワイイ!)」 陽介「(そういや…)」 陽介「(こんな可愛い子を悩ませる、罪深い相手は一体誰なんだ?)」 クマ「っくしょいクマ!」 クマ「誰かクマの噂してるクマね…」 悠「お前じゃない」 クマ「センセイ?」 悠「お前じゃない」 澪「陽介…私、このラブレター書いた子に会ってくる」 澪「結局、相手の想いに答えられないことには変わりないけど…」 澪「なんとなく、今までと違う一歩が踏み出せそうなんだ」 陽介「…そっか」 澪「行ってくるよ!」たたっ 陽介「なぁー!?励ましてやったんだから、お礼にデートしてくれても良いんじゃねー!?」 澪「駄目ー!私、好きな人いるからー!」にこっ たたた… 陽介「うっへ、バッサリ…」 陽介「…」 陽介「へへっ」 陽介「じゃっ!帰りますか!」 陽介「…って、あー!?もうこんな時間かよ!」 陽介「夜からシフト入ってたんだった!」 陽介「長居しすぎたー!」 自室 陽介「あー疲れた…いくら遅れたからってビールケース300箱も運ばせなくても良いだろちくしょう…」 陽介「俺の足腰は限界だ…!」 陽介「はぁー…」 陽介「…そういえば明日から二日間合宿だっけ」 陽介「アニメのパターンだとムギちゃんが海沿いの別荘だかに連れてってくれるんだよな」 陽介「ってことは…」 陽介「これは期待しても良いんだよなーははっ!」 陽介「明日に備えてさっさと寝るか!」 翌日 屋久島行き渡航船 船上 唯「やー!」 律「くー!」 澪「し、しー!」 陽介「まーーーーー!!!」 梓「ちょっ!なんで叫ぶんですか!」 紬「潮風が気持ち良いわ~…」 陽介「テンション上げるなって方が無理だぜ梓!」 陽介「高い空!白い砂浜!青い海!そんで…」 陽介「(水着だろやっぱ!)」 ごん! 陽介「あ痛っ!」 陽介「澪か!?何しやがんだよ!」 澪「ご、ごめん陽介!なんとなく…」 陽介「訳分かんねーぞ!(こ、声出てたか俺?)」 澪「だからごめんって!」 唯「澪ちゃんと陽介君、いつの間に仲良くなったんだろ?」 律「む…」 紬「(二人とも呼び捨てになってる…)」 梓「…ちょっと酔ったかも」 紬「大丈夫、梓ちゃん?中に入ろっか」 梓「そうします…」 唯「ムギちゃん…」 紬「唯ちゃん?どうかした?」 唯「貰い酔いした…うぷっ」 紬「大変!唯ちゃんも中に行きましょう!」 唯梓「「うー…」」 陽介「いきなり二名脱落か?だらしねーなーはは」 澪「脱落って、何と戦ってるんだお前は…」 律「はいはいお二人さん!お熱いとこすんませーん!」 澪「あ、熱いって…そんなんじゃないぞ!///」 陽介「お、やっぱりそう見えちゃう?」 澪「調子に乗るな!」 陽介「げんこつは勘弁!」 律「むむ…」 澪「全く…付き合ってられるか」 澪「私も中で休んでくる」すたすた 陽介「た、助かった…」 律「…」 律「…あのさ」 陽介「あんま、澪にちょっかい出すなってか?」 律「!」 陽介「安心しろ、そんなんじゃねーから」 律「まだ何も言ってないんだけど」 陽介「分かるっつーの」 陽介「澪とは幼馴染なんだろ?今までずっと一緒だったのに離れて行くのが気に入らない訳だ」 律「…」 陽介「…友達ってさ、すっげー良いもんだよな」 陽介「嬉しい時は一緒に喜んでさ、悲しいときは一緒に泣いてくれる」 陽介「…でもさ、常に一緒に居るのが友達じゃねーだろ」 陽介「…お前は澪を常に目の届くとこに置きたがってるように見える」 律「っ!あたしは!」 陽介「それは澪を信頼してないからだ、そんなん友達じゃない…ただの依存だ」 律「…」 律「だって…澪はあたしより綺麗で可愛くて…」 律「なんであたしなんかと一緒に居てくれるんだろって思うくらい良い子で…」 律「澪が居なくなったら…あたし何も残らないもん…」ぽろっ 陽介「…」 陽介「あーもう!この鈍感女!」 律「」びくっ 陽介「もっと澪を信頼してやれよ!お前ん中の澪はそんな奴なのかよ!」 陽介「お前が澪と過ごしたこれまでの時間はそんなに信用出来ねーかよ!」 律「…」 陽介「澪の気持ちにちゃんと気づいてやれよ!向き合ってやれよ!」 陽介「なんで俺が先に気づいてんだ馬鹿!」 陽介「お前が気づいてやれ馬鹿!」 律「ば、馬鹿…」 陽介「…心から互いが互いを信頼してやればさ」 陽介「それは『依存』から『大切』に変わる」 律「大切…」 陽介「自分と澪、二人に向き合って来いよ」 陽介「お前の気持ちを素直にぶつければ、澪はお前の望む答えをくれるさ」 陽介「俺が保証してやる」 陽介「なっ澪」 澪「…」 律「みお…」 陽介「おら、行ってこい!じゃないと俺が美味しいトコ持ってくぞ!」 律「…うん!」 律「ありがとう、陽介!」 澪「律!」たたっ 律「澪!」たたっ ぎゅっ 澪「馬鹿律…!」 律「ごめん…ごめん澪…!」 陽介「…ずっと遠回りしてたんだ」 陽介「…その手、離すんじゃねーぞ」 陽介「へへっ」 陽介「…」 陽介「…おえっ!気持ち悪っ!大声出したせいで酔った…!」 陽介「」 屋久島 唯「着いたー!」 梓「もう大丈夫なんですか唯センパイ…」 唯「乗り物さえ降りちゃえば平気だよ~」 律「澪、そこ段差あるから」 澪「ん」 紬「(りっちゃんと澪ちゃん…手を繋いでる…私が居ない間に一体何が?)」 陽介「もう吐くもんねーのに…空っぽなのに…おえぇ」 陽介「ちっくしょう…うぷ」 紬「…とりあえず荷物を置きに行きましょうか」 紬「別荘はこっちよ~」 唯「ほーい」 澪「梓、私の背中に乗って」 梓「すみません澪センパイ…」 律「荷物はあたしが持つから」 陽介「あの~俺も助けて欲しいんだけど…」 一同「「「「男の子でしょ」」」」 陽介「…」 陽介「ちくしょう…良いことなんて一個も無い人生…!」 陽介「…」 陽介「アイツらもう見えなくなってんな…」 陽介「ひでー…ひでーよ…!」 陽介「俺ここで死ぬのかなぁ…」 陽介「調子こいて、おっとっと段ボール一箱も持ってくんじゃなかったな」 陽介「…」 陽介「ん?…誰かこっちに戻ってきた?」 陽介「あれは…」 陽介「ムギだ!」 陽介「ムギー!」 紬「やっぱり陽介君が心配で戻って来ちゃった」 陽介「女神だ…女神がココにいる!」 紬「それ重いでしょ?持ってあげる」 陽介「いやそれ、色々突っ込んでっから軽く20kgあ…」 紬「よっと」ふわっ ひょい 陽介「る…」 紬「早く行きましょ?みんな待ってるわ」にこっ 陽介「…マジで?」 すたすた 陽介「わりーなムギ、色々持たせちまって」 紬「ううん、なんてことないわ~」 陽介「おまけに合宿先の手配やらなにやら全部ムギに任せちまってさ」 陽介「あ、あとこれはいつか言おうと思ってたんだけど」 紬「?」 陽介「いつも美味しいお茶とかお菓子とかありがとな!いつもすげーウメーよ」 紬「良いのよ、私が好きでやってるんだから///」 紬「それに…これくらいでしか役に立てないし」 陽介「…」 陽介「それは違うと思うぜムギ」 紬「え?」 陽介「何も誰かの為に尽くすことだけが役立つってことじゃない」 陽介「そこに居てくれるだけで安心出来る人が居る」 陽介「そこに居てくれるだけで優しい気持ちになれる人が居る」 陽介「ムギはそんな力を持ってるんだよ」 紬「私が…?」 陽介「ああ」 陽介「みんなムギを必要としてる」 陽介「それってさ…信頼されてるからじゃねーの?」 陽介「そう自分を卑下する必要なんてないさ」 陽介「みんなはちゃんと『ムギ』を見てくれてる」 唯「ムギちゃーん!陽介くーん!」 律「早くしないと置いてくぞー!」 澪「おーい!二人ともー!」 梓「…セ、センパーイ」」 陽介「はは、なんやかんやで待っててくれたみてーだな」 陽介「…行こうぜ!」 紬「…うん」 紬「うん!」 たたたっ 陽介「ちょ!おっとっと!俺のおっとっとが段ボールから落ちてる!」 陽介「わー!おっとっとが波にさらわれてくー!」 紬「えっ!ごっ、ごめんなさ~い」 陽介「俺の潜水艦…」 4
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悠「知らないのか陽介? ジュネスの息子なのに」 完二「知らないんスか花村センパイ? ジュネスなのに」 陽介「うるせーな、あと俺そのものはジュネスじゃねー!」 陽介「…で、なんだよそれ」 完二「本当に知らないとかあり得ねっスよ、花村センパイ」 悠「けいおん!というのはいわゆる深夜アニメというものの中のタイトルの一つでな」 悠「等身大の女子高生達の日常を描いた作品だ」 悠「ほら、これがそれのDVD」 陽介「ふーん…面白いの?」 悠「個人的にはこれほど面白いかどうかは人それぞれと言いたくなる作品は無いと思ってる」 完二「ま、一度ハマったら抜け出せなくなるのは間違いねーな」 陽介「しょうなのぉ?」 悠「興味があるならDVDを貸してやるが」 陽介「あーパスパス、俺あんまアニメとか興味ねーし」 完二「いやいや男ならここは見るべきっしょ!」 陽介「無くね?ここは男関係無くね?」 悠「良いか陽介、けいおん!の魅力というものはだな…」 一時間後 陽介「わ、分かったから!見るから!もう落ち着いて相棒!」 悠「見る気になったか?」 陽介「見る見る見ます!見せてください!」 完二「それでこそ花村センパイっスよ!」 悠「とりあえずは一期からだな」 悠「ほら、持ってけ」 陽介「お、おうサンキュ」 完二「見終わったら、3人で語り合いましょーや」 陽介「へーへー」 自室 陽介「ふへー…今日もバイト疲れたぁ…」 陽介「さっさと寝っかな」 陽介「あ、そういや相棒からけいおん?だか借りてたんだっけ」 陽介「寝る前に少し見てみるか」 陽介「…」キョロキョロ 陽介「…クマとかに見られて無いよな」 陽介「アイツに俺がこんなん見てるってバレたら、ぜってーイジられるっつーの」 クマ『ぷぷー!ヨースケったらモテなさすぎて、とうとう二次元に逃げたクマね?』 陽介「…なんてことになりかねねーな」 陽介「さっさと見てさっさと返そう」 けいおん! 陽介「ん、始まったか」 ♪ 陽介「…」 陽介「ずいぶんポップな感じのOPなのな」 陽介「こういうのわりと好きなんだよな俺」 陽介「…」 陽介「この天城っぽい子、可愛いな」 陽介「澪…だったか?」 陽介「で、このカチューシャが律だっけ」 陽介「特捜隊のメンバーで言ったら、里中あたりのイメージだな」 陽介「…」 陽介「この子がムギちゃん」 陽介「…」 陽介「なんか良いなこの子!天然おしとやか系っつーの?」 陽介「俺の周りにそーゆータイプ居ないから新鮮だな」 陽介「…」 陽介「最後に主人公の唯ちゃん」 陽介「この子も天然っぽいな」 陽介「ちょっと天然のベクトル違うけど」 陽介「…」 陽介「ちげーよ、唯!軽音ってそういう意味じゃねーよ!」 陽介「…」 陽介「お、結局入部するのな」 陽介「まぁ、入部しなきゃ廃部して終わっちゃうか」 だって本当は~♪ 陽介「これで一話終わりか」 陽介「EDも良い曲だな、なんか頭に残る完二?」 陽介「…」 陽介「もちょっと見よ」 陽介「…」 陽介「このアニメのタイトルってなんだっけ?」 陽介「…」 陽介「そーだそーだ、けいおん!だったな」 陽介「…」 陽介「全然、音楽やって無くね?」 陽介「ちょっと触ったか思えば、次の話じゃまるまる普通の日常のお話」 陽介「…」 陽介「え?そーゆーアニメなの?」 陽介「…」 陽介「次の巻、どこに置いたっけ」 陽介「…」 陽介「もう二年生か、ってことはそろそろ新キャラが来てもおかしくねーな!」 陽介「…」 陽介「中野梓」 陽介「このちみっこさ、ちょっと大人ぶった感じ…」 陽介「どことなーくアイツに似てんな」 直斗「っくしゅん!」 陽介「…」 陽介「うんうん分かるぜあずにゃん」 陽介「俺も最初はマジメに練習する音楽ものだと思ってたぜ」 陽介「ところがフタを開けてみれば軽音部とは名ばかりのお茶飲み部」 陽介「そりゃ、あずにゃんも怒るよなーはは」 陽介「…」 陽介「でもそのゆるーい感じが魅力的…なのかな?」 陽介「ふーむ」 陽介「…」 陽介「俺もお茶飲みたくなったな」 陽介「…」 陽介「最初はどうなっかと思ったけど、あずにゃんも打ち解けたようでなによりだな」 陽介「…」 陽介「学園祭でライブか、誰もが一度は夢見るよなー」 陽介「ん、学園祭?」 陽介「…」 陽介「おおぅ…トラウマ思い出しちまった…」 陽介「…」 陽介「この学園祭…一波乱来るぜ」 陽介「…」 陽介「うーん…唯が風邪引いた時はやばいと思ってたけど」 陽介「ここぞで一歩踏み出した澪ちゃんカッケーよ!」 陽介「これは学園祭大成功で終了だな!」 陽介「あっ」 陽介「…縞パン」 陽介「…」 陽介「巻き戻し」ピッ がちゃ クマ「ヨースケ!さっきからぶつぶつうるさいでしょーが!」 クマ「クマが睡眠不足で自慢の毛並みが荒れちゃったら、どう責任取るクマ!」 陽介「ちょっ!?」 陽介「わー!クマきち!勝手に入って来んなバカ!」 クマ「バカとはなにクマか!大体今何時だとおもっ…」 クマ「…しましま?」 陽介「バッ!見んな!」 クマ「…」 クマ「はっはーん」 クマ「ヨースケ」 陽介「な、な、なんでございやがりますか?」 クマ「クマはヨースケのこと、大事なトモダチと思ってるクマよ」 クマ「ヨースケもそういうお年頃、クマは理解あるクマなのです」 クマ「でもほどほどにしないと体を壊すクマ」 陽介「いやっあのっ違っ!」 クマ「ちゃんと眠るクマよヨースケ」すたすた がちゃ 陽介「ああ…あらぬ誤解が…いや、自業自得か…」よよよ がちゃ クマ「あとでクマにも貸してね」 がちゃ 陽介「ちげーよ!そんなんじゃねーよ!」 陽介「ぜってーちげーかんな!」 陽介「…」 陽介「ハァ…もう寝よ」 陽介「…」 陽介「相棒…まずは一期とか言ってたけど、ってことは二期もあんのか?」 陽介「明日…つか今日か?聞いてみるか」 陽介「ふわぁ…ぁぁ」 陽介「…ぐすっ」 … クマ「出たー!キャプテンルサンチマン改め、キャプテンパンチラマン・花村陽介だー!」 陽介「は?」 陽介「はああああ!?」 千枝「うわー引くわー…」 雪子「何度も何度も澪ちゃんのパンチラを巻き戻しして見て興奮するなんて…」 陽介「いやあれは出来心で!おいクマきち、どどどーゆーことだよ!」 クマ「ヨースケがミオチャンのパンチラを拝んでいるシーンはばっちり写真に取ったクマ」 クマ「もちろんあちこちにバラ撒いたクマよ!」 陽介「なななにいいい!?」 悠「確かにあのシーンはドキっとする、男なら仕方ない」 悠「だが陽介、けいおん!ファンならば興奮より先に澪ちゃんの怪我を心配するべきだったな」 陽介「あ、相棒!?」 完二「花村センパイ…見損ないました」 陽介「か、完二まで!?」 りせ「キモイ」 直斗「もう近づかないで下さいね」 陽介「お前ら!?」 澪「陽介君」 陽介「み、澪ちゃん!?あれへ!?なんでココに!?」 ばちーん! 陽介「痛ッ!?」 澪「…最低」ぐすっ 陽介「う…」 陽介「うわああああああああ!」 … 陽介「ごめんなさああああい!」がばっ 陽介「…」 陽介「…夢か」 陽介「…」 陽介「なんつー夢見てんだ俺…」 陽介「社会的に本当に死んだかと思った…」 陽介「…」 陽介「学校行くかー…はは」 通学路 陽介「うん、良い天気だ!」 陽介「こんな日には嫌なことなんて忘れるに限んな!」 陽介「…」 陽介「夢とはいえ、澪ちゃんのビンタ超痛かったな…」 陽介「やたらスナップ効いてたぞアレ…」 陽介「…」 陽介「あれ?んなトコに楽器店なんてあったか?」 陽介「新しくオープンしたとかか?」 陽介「つーか…」 陽介「やたら町並みが都会的になってるっつーか…」 陽介「ハイカラっつーか…」 陽介「…」 陽介「道間違えたかな」 陽介「…」 陽介「方角的にはこっちだよな…」 私立桜が丘女子高等学校前 陽介「…」 陽介「あ、あっれー?八高っていつから女子校になったんだっけー?」 陽介「おっかしーなーははっ」 陽介「…」 陽介「はああああああ!?」 陽介「何だよ!何だよコレ!」 陽介「どどどーゆーことだよぉ!」 陽介「しかもこの高校名…」 陽介「見たことあんぞ…しかもかなり最近…」 さわ子「ちょっとそこの君!」 陽介「え?あれ?さわちゃん!?モノホン!?」 さわ子「なんで私の名前知ってるの?」 陽介「ああいや、えーと!」 さわ子「ここは女子校よ?何の用かしら?」 さわ子「あ、それとも女漁り?馬鹿ねー、そういうのは下校時を狙ってやりなさいよ」 陽介「いやあの、ここって八高じゃ…」 さわ子「八高…ああ!八十稲羽からの転校生って君のことね?」 陽介「へっ?」 さわ子「それならそうと早く言いなさいよ、こっちよ」 陽介「転…へっ?」 さわ子「あ、緊張してる?そりゃ女子校に男の子が混じるんだから仕方ないわね」 さわ子「大丈夫!こういうのは第一印象さえ良ければ上手く行くものよ」 さわ子「さぁ、こっちへ来た来た!」 陽介「いや!あの!ちょ!話を!む、無理矢理はやめてー!」 教室 さわ子「みんな、今日は以前から言っていた転校生を紹介するわよ」 律「おお!転校生!」 唯「どんな人かな~?」 紬「男の人って話よ~」 澪「(お、男の人…怖い人だったらどうしよう…)」ぷるぷる 律「え?男なのか?」 紬「うん」 律「女子校に男って良いの?」 紬「法律的には問題無いみたたい」 教室前 陽介「(お父さん、お母さん、クマ、俺はまだ夢を見ているようです)」 陽介「(出来れば起こしてくれると助かります)」 陽介「…」 陽介「(はあああああ!?)」 陽介「(朝起きたら、けいおん!の世界に居ましただぁ?)」 陽介「(あり得ねーだろ!?)」 陽介「(ってかなんで俺なんだよ!こういうのは相棒の役目だろ!?)」 悠「っくしょい!」 菜々子「おにいちゃん、風邪?」 悠「いや、大丈夫だよ菜々子」 悠「それよりお兄ちゃんと一緒に部屋で映画けいおん!!でも見ようか」 菜々子「うん!じゃあ菜々子、おーいお茶持ってくるね!」たたっ 悠「ああ」 悠「…」 悠「(頑張れ、陽介!)」ぐっ 2
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陽介「(律、オメーはいっつも元気一杯な奴だったな)」 陽介「(こまごましたのが嫌いだとか、部長っぽくねー振る舞いしてっけどさ)」 陽介「(本当は誰よりもみんなを気にかけてるって俺は知ってる)」 陽介「(せっかく掴んだ澪の手、離すんじゃねーぞ)」 唯「~!」 ♪… >花村陽介は『剣』のアルカナを手に入れた 唯「まだまだ続けて二曲目行くよ!」 陽介「一気に曲調変えていくぜ!ついてこれるか!?」 おおおおおおおおおお! 陽介「良い返事だぁ!」 陽介「二曲目『Reach Out To The Truth』!」 ♪ 澪「~」 陽介「(ムギ、お前がいてくれただけでどれほど俺が救われたか分からない)」 陽介「(女子校に男子一人っつーあり得ねー状況で内心ビクビクしてた俺を)」 陽介「(いつもお袋みてーな優しさで包み込んでくれた)」 陽介「(こんなことでしか役に立てないんじゃない、こんなことでもムギは役に立てるんだ)」 陽介「(ソレを忘れんなよ)」 澪「~!」 ♪… >花村陽介は『金貨』のアルカナを手に入れた 澪「どんどん行くぞー!」 律「おー!」 唯「三曲目『カレーのちライス』!」 陽介「よっしゃー!」 ♪ 唯「~」 陽介「(梓は軽音部一の努力家だ)」 陽介「(自分にプラスになるものはどんどん取り込んでくスポンジみてーな感じ?)」 陽介「(ちょっと例えが変か?ははっ)」 陽介「(今度はその技術を梓が伝えていく番だ)」 陽介「(良い後輩が出来っと良いな!)」 唯「~!」 ♪… >花村陽介は『杯』のアルカナを手に入れた 梓「後半戦いくですー!」 紬「テンション上がってきちゃったー!」 陽介「またまたガラッと曲調変えんぞ!」 陽介「四曲目『Beauty of Destiny』!」 ♪ 澪「~」 陽介「(澪はカッコいい女の子だ!可愛いじゃなくてカッコいい!)」 陽介「(だってそうだろ?いくら恥ずかしくても怖がっていても、必ず一歩を踏み出していく)」 陽介「(頭で分かってる奴はいても本当に一歩踏み出せる奴はそういねーよ)」 陽介「(律が伸ばした手、ちゃんと握り返してやれよ)」 澪「~!」 ♪… >花村陽介は『杖』のアルカナを手に入れた 唯「名残惜しいけど泣いても笑ってもこれがラスト!」 陽介「まさかここで声枯れた奴はいねーよなー!」 おおおおおおおおおお! 紬「上等!」 唯「最後は『U&I』!」 律「いくぞー!」」 ♪ 唯「~」 陽介「(唯、オメーは良い先輩とは言えなかったな)」 陽介「(でもまぁ、何も誰かの手本になるだけが先輩の役割じゃない)」 陽介「(後輩と一緒に同じペースで歩く先輩がいたっていい)」 陽介「(全部を大切にしたいから、そうやって生きてんだろ?)」 陽介「(上等じゃねーか!唯、オメーが諦めないかぎりオメーは無敵だ!)」 唯「~!」 ♪… >花村陽介は『愚者』のアルカナを手に入れた 唯「みんなありがとー!」 おおおおおおおおおお! 陽介「俺達は!」 律澪紬梓「「「「いつまでも!」」」」 唯「放課後です!」 学園祭 終了後 ステージ前 梓「終わりましたね…」 梓「でも不思議と悲しくは無いです」 梓「むしろとても良い気持ちです!」 唯「ふっふっふ…」 陽介「なーに言ってんだ梓!」 陽介「まだライブは終わってねーだろ!」 梓「えっ?」 紬「これから卒業する私達から」 律「大事な後輩へ」 澪「歌をプレゼントするよ」 陽介「聞いて下さい」 唯「『Never More』」 ♪ 梓「この歌…」 唯「忘れないよ大事な みんなと過ごした毎日♪」 唯「NEVER MORE 暗い闇も一人じゃないさ♪」 唯「見つけだすよ 大事ななくしたものを♪」 唯「NEVER MORE キミの声がきっとそう ボクを導くよ♪」 唯「いまもおぼえてる♪」 唯「きみにふれたよるを それは♪」 唯「すてきなおもいで♪」 唯「いつもおぼえてる…♪」 ♪… 梓「…」 梓「…」 梓「…ひぐっ」 梓「ず…るいです…センパ…イがたは…」ぽろ… 梓「最後の最…後でこんな…の…卑怯…です」ぽろぽろ 唯「でも、どうしてもプレゼントしたかったんだ」 澪「みんな梓が大好きで」 律「大切に思ってるからさ」 紬「私達はもうすぐいなくなるけど…」 陽介「俺達に結ばれた絆は消えない…だってそうだろ」 陽介「俺達はずっと放課後なんだからさ!」 梓「はい…!はい…!!」ぐすっ 陽介「もう泣くなよ、キレイな顔が台無しだ」 陽介「いまハンカチ貸してや…」 陽介「!」 陽介「…」 律「よよ陽介!その手!」 紬「透け…てる」 唯「な、なに!?」 陽介「そっか…鍵は絆…か」 陽介「粋な真似してくれるじゃねーか」 澪「おい、どんどん消えて…!どういうことだよ!」 陽介「…わり、説明してる時間無いっぽい」 梓「花村センパイ!」 陽介「これ、先輩から後輩にやるよ」 梓「花村センパイのヘッドホン…?」 陽介「あんま良いのじゃねーけど」 陽介「こんぐらいしか残せるのなくてさ、はは」 梓「」ふるふる 梓「大切に!大切にします!」 陽介「そっか、俺は良い後輩を持ったんだな…」 梓「ひぐっ…ぐす…」 唯「陽介君…うう…」 紬「ぐすっ…いきなり…すぎるわよ…」 澪「私、陽介のおかげで…変われて…感謝してて…」 律「あ、あたしだって…馬鹿陽介」 陽介「…みんな泣くなよ、一足早い俺だけの卒業式だ」 陽介「笑って送ってくれよ!」 陽介「じゃねーと俺まで…」 唯「陽介君!」 陽介「うお!いきなり叫ぶなよ!びっくりすんだろーが!」ぐすっ 唯「これ、あげる!」 陽介「これ…ギー太のピックか?大切にしてんだろ?」 唯「陽介君に持ってて欲しい」 唯「私たちからの」 唯「卒業証書だよ!」 ※陽介は高三設定 陽介「ははっ…そっか」 陽介「…あんがとな」 陽介「お…オ…ーらのこ…大…きだっ…ぜ!」 唯「陽介君!」 律「陽介!」 澪「陽介ぇ!」 紬「陽介君…!」 梓「陽介センパイ!」 … 唯「…消えちゃった」 律「いきなりやってきて、いきなり消えて…台風みたいな奴だったな」 梓「…そうですね」 紬「…でも不思議と悲しく…ない」 澪「うん、きっとまた…すぐに会えるような気がする」 唯「私達は放課後で…」 唯梓律澪紬「「「「「つながってるから」」」」」 自室 陽介「…」 陽介「…ん」 陽介「んおっ!?」がばっ 陽介「…」きょろきょろ 陽介「俺の部屋…」 陽介「戻ったのか…?」 陽介「そだ!テレビテレビ!」 ピッ TV「…八十稲羽市は今日から明日にかけて晴れのち…」 ピッ TV「りせにはムリ!キライ!シン」 ピッ! TV「稲羽名物、謎のビフテ」 ぷつん 陽介「…戻ってる」 陽介「…元の世界に戻ってる!」 陽介「それとも…夢だったのか…」 陽介「…けいおん!か」 陽介「…」 陽介「…相棒にDVD返さなきゃな」 チャラン 陽介「?」 陽介「ポケットになんか…」 陽介「!」 陽介「ギー太の…ピック」 陽介「…」 がさごそ ぴっぴっ ぷるるる… 陽介「あーもしもし!相棒か!?」 陽介「バンド組むぞバンド!」 陽介「あーそうだよ!影響されたよ!感化されたよ!」 陽介「…計算通り?マジでか」 陽介「バンド名?もちろん考えたぜ!」 陽介「その名も放課後特別捜査隊!」 陽介「略して…」 陽介「『HTST』!」 >花村陽介は『軽音』のアルカナを手に入れた おしまひ 戻る
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陽介「っくしょん!」 陽介「うーティッシュ、ティッシュ…」 それじゃー転校生を呼ぶわねー 陽介「(うお、来たか!?)」 陽介「(とりあえず今日一日をなんとかして切り抜ける!)」 入って良いわよー 陽介「(どうやって元の世界に戻るかとかは後だ後!)」 陽介「(まずは第一印象!明るく面白い感じで!)」 陽介「よっし!」 がらっ 陽介「ジュネスの御曹司にして爽やかイケメン!口を開けばガッカリ王子!」 陽介「花村陽介でっす!」キラッ … 陽介「…」 唯「(お腹減ったなぁ)」 律「(自分でイケメンって)」 澪「(怖くは無いけど変な人…)」 紬「(じゅねす?ってなにかしら)」 陽介「(コ、コケたあああああ!)」 さわ子「やっちゃった」 陽介「言うな…何も言うな…」 律「さわちゃーん!花村君の席ここで良いですかー!」 さわ子「そうね…じゃあ花村君、そこの席へ」 陽介「はい…」 陽介「(イケると思ったのにな…相棒のキャッチフレーズにすりゃ良かったか?)」 律「転校生、転校生!いきなりやらかしたなー」 陽介「(りっちゃん…)」 陽介「そっとしといて…」 紬「(私は面白いと思ったけどなぁ)」 昼休み 陽介「…」 律「おーい授業もう終わってるぞー?」 陽介「はっ!」 陽介「マジか…気がつかなった」 律「そんなしょげるなよー、ほら一緒にお昼食べるぞー」 陽介「一緒?」 律「この時期に転校してきてしかも男なんて珍しいなんてもんじゃないからな」 律「あたしの友達が一緒にお昼食べがてら、話がしたいってさ」 陽介「…おっけ、行く行く」 律「おー、先にあっちに行って待ってるからな」 陽介「…」 陽介「(りっちゃん…良い子だ!ホント良い子だ…!)」 陽介「(俺、惚れっかも…)」 陽介「…」 陽介「なんてな」 陽介「今はそんなん考えてる場合じゃないよな」 陽介「(あくまでここはけいおん!世界だ、俺の世界じゃない)」 陽介「…」 陽介「っと、そろそろ行くか」 律「おっ、来た来た」 陽介「うーす!」 唯「うーす!」 紬「う~す!」 澪「はは初めまして…」 律「固いって、澪」 陽介「このたび、お呼びに預かりました花村陽介です!」 唯「私は平沢唯だよ!」ふんす 紬「琴吹紬です」 律「そういえば自己紹介してなかったな。あたしは田井中律、こっちが…」 澪「あ、秋山…澪です」 陽介「はは、これから宜しくな」 陽介「(本当にここはけいおん!世界なんだな、ようやく実感したぜ)」 唯「こっちに座って良いよー」 陽介「おっ、サンキュ!」 紬「じゃあ、みんな揃ったし食べましょう」 律「だな」 一同「「「「「いただきまーす!」」」」」 律「陽介ってさ、昼はパン派なの?」 陽介「いや、コレはジュネスの総菜パンがたまたま余ってたから持ってきただけ」むぐむぐ 陽介「…ごくん。つーかいきなり下の名前で呼ぶのな」 律「花村君だと他人行儀で堅苦しいじゃん」 陽介「へー、気遣ってくれてんのか?あんがとな」 律「いえいえ!」 紬「陽介君、一つ聞いて良い?」 陽介「ん、何?」 紬「じゅねすってなにかしら?」 陽介「あっそうか、ここじゃみんな知らないもんな」 紬「?」 陽介「俺ん家さ、スーパーやってんの。それの名前」 唯「そうなんだ!」 紬「へぇ~」 陽介「ま、やってるつっても親父が雇われ店長なだけだけどな」 律「ジュネス…そんなスーパーここら辺にあったっけか」 澪「…無かったと思う」 陽介「!」 陽介「こ、この前新しく出来たんだ!」 律「ここ最近で工事してた建物なんて見かけなかったけどなぁ」 陽介「え、えーと」 陽介「夜中に突貫工事で建てたの!」 陽介「いやー辛かったなー!」 律「陽介が建てたんじゃないだろ!」びしっ 陽介「そ、そうでしたーあはは!」 唯「陽介君面白いねー」 紬「ふふふ」 澪「…」もぐもぐ 陽介「(みんなからしたら何も無かった所にいきなりジュネスが現れたんだもんな)」 陽介「(そりゃ変に思うよな)」 澪「…あ、あの」 陽介「澪ちゃん…て呼んで良いよな?なにかな?」 澪「…陽介君はなんでこの学校に来たの?」 陽介「!」 陽介「あっ、えっと…」 陽介「…」 陽介「(俺が聞きてーよ!)」 陽介「(ぐっ…上手いことごまかせ俺!)」 陽介「こ、ここの軽音部に興味があってさ!」 陽介「みんなが2年生の時の学園祭ライブ、俺も見てたんだ」 律「2年…ああ!澪が」 澪「言うな馬鹿!///」 陽介「あはは…(澪ちゃんごめん!)」 陽介「んで俺、なんかすっげー感動して!」 陽介「俺もこの軽音部に入れたらなーって思ってここへ来たんだ!」 陽介「(半分は嘘じゃないから大丈夫、ごまかせる!)」 律「なんだ陽介は既にあたし達のこと知ってたのか」 陽介「そ、そだな」 澪「(私達の演奏に…感動してくれたんだ)」 澪「…」 澪「(凄い嬉しい///)」 紬「軽音部に入りたい…ってことは陽介君は何か楽器が出来るの?」 陽介「ギターをな、ちょっとかじったくらいだけど」 唯「おお!私やあずにゃんと一緒だね!」 律「よっし!なら入部テストだな!」 陽介「へっ?」 律「ふっふっふ…軽音部に入りたい、その心意気は買おう」 律「だが!」 律「入るには並大抵の実力では入れないぞ陽介!」 唯「この試練を乗り越えるのだ!」 律唯「「ふははははは!」」 澪「お前らな…」 陽介「…良いぜ!売られたケンカは買ってやるよ!」 陽介「俺の実力見せてやるぜ!」 紬「どんとこいです!」 放課後 唯「ここが私達の部室だよ」 陽介「ここが…」 陽介「(まんまアニメのままだ…!やばっ!感動!)」 律「では早速、力を見せて貰おう!」 陽介「おうよ!」 澪「陽介君…ギターは?」 陽介「あっ!そうじゃん!俺ギター持ってないじゃん!」 紬「倉庫にさわ子先生が昔使ってたギターがあったはずよ、それを使いましょうか」 陽介「悪いな、じゃあそれ借りるわ」 澪「(さわ子先生…昔…)」ぷるぷる 陽介「ん~、この重み!久しぶりだなぁ」 陽介「それじゃ、花村陽介で『The Junec Hero』!」 ♪ 唯「りっちゃん…!これは!」 律「ああ…そうだな唯」 澪「…」 紬「むむ!」 ♪ 陽介「っと!どうよ!」 律「ストレートに言うぜ陽介」 陽介「おう」 律「あ…梓「あんまり上手くないですね」 陽介「うおわっ!?」 唯「あずにゃん!」 澪「何時の間に…」 梓「来たのはほんのさっきです」 律「な~か~の~!あたしのセリフ遮んなぁ!」 梓「すみません、つい」 紬「みんな来ましたし、お茶にしましょう」 こぽぽぽ… 紬「陽介君、お茶どうぞ」 陽介「サンキュ」 陽介「…でさ、俺そんな下手だった?」 唯「うーん、ふわって感じだったかなー」 律「擬音で例えるな、意味ががわからない」 澪「…素質はあると思う」 紬「きっと単に練習不足なだけじゃないかしら」 梓「基本がなってなかったので、まずはそこからだと思います」 陽介「なにコレ、すげー恥ずかしい」 梓「ところで、どちら様ですか?」 陽介「今更かよ!」 唯「花村陽介君って言ってね、今日からここに転校してきたんだよ!」 梓「あれ、ここ女子校じゃ…」 紬「こまかいことは気にしちゃ駄目よ梓ちゃん」 律「ぜひ、軽音部に入りたいそうだ」 陽介「まぁ、そゆこと」 陽介「宜しくな、梓ちゃん」 梓「宜しくお願いします。えっと…花村センパイ」 陽介「おう!」 陽介「あ、結局テストの結果は…」 律「お、それ聞いちゃう?」 律「厳正なる審査の結果…」 陽介「ひ、ひとおもいにやってくれ!」 律「…」 律「明日の放課後からここへ来い!」 陽介「それってつまり…」 唯「合格だよ!陽介君!」 陽介「マジで!?よっしゃー!!」 律「荒削りだが光るものはあった」 澪「お前らそろそろいい加減にしろ!」ごん! 律「いたー!」 澪「何が入部テストだ、そもそもそんな制度無いだろ!」 陽介「はっ?」 澪「大体、審査する側にまわれる程上手くないくせに」 律「みおしゃん、ノリだよノリ」 紬「でも楽しかった~」 梓「そんなことがあったんですか」 陽介「あ…」 律「ごめんごめん陽介、じゃあこの入部届けにサインを…」 陽介「あんじゃそりゃーっ!!!」 自室 陽介「ふう…色々疲れた…」 陽介「まさかけいおん!の世界に来ることになるとはなぁ」 陽介「アイツらに連絡取ってみようと電話掛けたけどつながらねーし」 陽介「俺だけがこの世界に飛ばされたっぽいな」 陽介「…」 陽介「俺がこの世界に来た理由…それさえ分かれば戻れそうな気もするんだけど…」 陽介「今は良く分かんねーや…」 陽介「…」 陽介「も、寝よ」 部室 陽介「俺がこの世界に来てから一週間経った」 陽介「俺は無事に軽音部へ入部することが出来、3年生最後の学園祭に向けて日々練習に励んでいる」 陽介「汗を流しながらかき鳴らすギターと喉を潤す合間のティータイムに俺はどことなく充実感を得ていた」 陽介「だが、未だに俺がこの世界に来た理由は分からないままだった…」 陽介「…」 陽介「よっし、録音完了!」 陽介「へへ」 梓「何やってるんですか?」 陽介「わあっ!?だからいきなり出てくんな!」 梓「ちゃんとはノックはしたです」 梓「で、何をしていたんですか?」 陽介「記録だよ記録」 梓「なんの記録ですか?」 陽介「内緒」 梓「そうですか」 陽介「えっ!?気になんねーの!?」 梓「まぁ特に」 陽介「冷たくね?あずにゃん俺だけ冷たくね?」 梓「あずにゃん言わないで下さい!」 陽介「えー?唯はいつも『あずにゃあ~ん』とか言ってるじゃん?」 梓「…唯センパイは特別です」 陽介「…」 陽介「…梓ってさ、ソッチ系なの?」 梓「は…」 梓「ははははい!?ソッチってなんですか!?」 陽介「なんで豪快にキョドんだよ!?モノホンかよ!?」 梓「ちっ違うです!特別ってのはそういう意味じゃなくて!」 陽介「んじゃ、どーゆー意味だよ」 梓「…」 梓「唯センパイは普段はあんなですけど、いざという時はやってくれる人ですから…」 梓「私が一年の頃、初めてセンパイがたの演奏を聴いた時、唯センパイがとても輝いてるように見えて」 梓「私に音楽ってこんなにも楽しく出来るものなんだ…って教えてくれたのが唯センパイなんです」 梓「…尊敬、してるんです」 陽介「だから、唯にだけはなんて呼ばれようが抱きつかれようが構わないってか」 梓「…まぁ」 陽介「お前やっぱソッチ系じゃね?」 梓「ですから!」 陽介「はは、じょーだんだっての」 梓「…タチの悪い冗談です」 陽介「わりーって、でもさ」 陽介「いつかはみんな卒業すんだ、いつまでも唯にべったりじゃ駄目だぜ?」 梓「むしろ唯センパイが私にべったりなんです!」 陽介「俺にはどっこいどっこいに見えるけどな」 陽介「まぁ…」 陽介「唯の演奏を聴いて、梓が感動したように」 陽介「今度は梓がその感動を誰かに伝えられたらさ」 陽介「すっげーって思わねーか?」 梓「…つまり?」 陽介「要は学園祭、絶対に成功させようぜってこと!」 梓「…『良いこと』言おうとカッコつけてるんですね」 陽介「あ、バレた?」 梓「…ふふっ」 梓「…花村センパイこそ、ちゃんと頑張って下さい」 梓「今の所、一番下手なのは花村センパイなんですから」 陽介「…はい」 陽介「(相棒みたいにはいかねーな、はは)」 陽介「んー…」のび~ 陽介「今日は他にもう誰も来ねーみたいだな」 陽介「俺もう帰っけど、梓はどうする?」 梓「私はもう少し残って練習してます」 陽介「分かった、あんま根詰めすぎんなよ」 梓「花村センパイは根詰めて下さい」 陽介「み、耳が痛い…」 陽介「…」 陽介「そんじゃ!」たたた 梓「もう!」 3
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屋久島 別荘内 律「毎度のことながらでかいな~…」 唯「ここだけでサッカー出来るよ!」 陽介「んなこともあろーかと、サッカーボール持って来てんだなこれが!」 律「よっしゃ来い!陽介!」 陽介「行くぜ律!」 澪「せんでいい」ごんっ 律陽介「「あうっ」」 紬「気分はどう?梓ちゃん」 梓「大分楽になりました、ありがとうございます」 紬「いえいえ~」 澪「大体なんで、サッカーボール持ってるんだ…」 陽介「それだけじゃない、バレーボールにバスケットボール」 陽介「ビーチボールに果てはゴルフボール!」 陽介「全部ジュネスオリジナルブランドだぜ!」 律「道理であんな大荷物…」 陽介「備えあれば憂いなしってな!」 澪「何に備えたらそうなるんだ」 唯「じゃあこのビーチボール持って海に行こうよ!」 梓「駄目です!もう午後ですし、今遊んだら練習出来なくなります!」 澪「梓の言うとおりだ」 律「…」 律「…そーだな、練習すっか」 唯「りっちゃんまで?」 陽介「…お前律か?」 律「いやさ…」 律「あたしら最後の一年だし…真面目にやろっかなってさ」 唯「あ…」 紬「…」 澪「…」 梓「最後…」 陽介「…」 陽介「…そ、そだな!練習すっか練習!」 ♪ 梓「(なんか皆さん…)」 陽介「(バラバラだな…)」 律「…」 澪「(最後…か)」 紬「…」 唯「(放課後ティータイムも…いつか終わるのかな)」 唯「(そんなのイヤだけど…)」 陽介「(…唯が一番ズレてんな)」 ♪ 陽介「ストップ、ストップ!休憩しよーぜ!もうぶっ続けで3時間だぞ!」 澪「もうそんなになるのか…」 律「あっという間だな」 紬「…晩ご飯にしましょうか」 陽介「だな、無理したって体ぶっ壊すだけだ」 梓「そうですね…」 唯「…」 陽介「…唯?」 唯「あっ…な、何?陽介君」 陽介「メシ、だってよ」 唯「そ、そうなの?楽しみだな~!」 陽介「(うん?)」 バイキング 陽介「うお…見たことねー食いもんばっかだな」 紬「たくさんあるから、どんどんおかわりしてね~♪」 律「良ーし、食うぞー!」 澪「律、まず手を洗ってからだろ」 梓「あ、これおしぼりです」 澪「ありがとな」 梓「はい、唯センパイも」 唯「…」 梓「唯センパイ?」 唯「あっうん!美味しそうだねあずにゃん!」 陽介「(んん?)」 律「もぐもぐ…」 澪「むぐむぐ…」 梓「むしゃむしゃ…」 紬「遠慮しないで食べてね~♪」 陽介「がつがつばりばりむしゃもぐごっくん…」 陽介「超ウメー…マジ腹ぺこの小羊の気持ち分かるわ~」 陽介「うっし!おかわりおかわり!」がたっ 唯「もぐ…もぐ…ごくん、…ふぅ」 陽介「(ん~?)」 陽介「いや~食った食ったぁ」 陽介「これ以上はさすがに無理だな~あはは」 律「うわ、すげぇ腹出てるし」 澪「ああはなりたくないな…」 梓「醜いですね…」 紬「喜んで貰えてなによりです!」 陽介「だから冷たくね?梓俺だけ冷たくね?」 紬「あとはみんなでお風呂に入りましょうか」 陽介「お風呂!?みんな!?混浴!?」がばっ 澪「そんな訳あるか!///」 紬「ごめんね陽介君、お風呂は男女別なの」 律「いやいやムギ、謝らなくて良いから」 澪「当然だから」 梓「覗いたら…分かってますよね?」 陽介「はっ!はいっ!」 澪「唯、行くぞ」 唯「は~い…」 すたすた… 陽介「(う~ん?)」 ~~ 「おっきい露天風呂だね!」 「おっきいといえばここにこんな巨大なものが二個もついてる人が!」 「ちょっ!ドコ触ってるんだよぉ///」 「うらやましいです…大きくて」 「あなたは形が良いから素敵よ~?」 「にゃっ!?」 「ほれほれ~!」 「待っ!んっ!///」 陽介「っとかやってんだろうなぁ!今ごろさぁ!」 陽介「…」 陽介「へっ!見るなと言われてはいそうですかって退けるかっての!」 陽介「ここで行かねーで、何が男だ!」 陽介「張り切って!」 陽介「行くぜコラーッ!」 だだだだだだ! だだだだだだ! 陽介「アイツらのことだ、万が一俺が覗きに来る可能性も考えてるはず」 陽介「となると大量のトラップが予想される」 陽介「正面突破は不可能では無いが…音で気づき、逃げられる可能性もある」 陽介「ならば取るべきルートは!」 しゅばっ! 陽介「外だっ!」 陽介「ムーンサルトォ!」 くるくるくるくる… 陽介「まさか、俺が木から木へ飛び移って進入を試みるとは思わねーだろ!」 陽介「とぅっ!」 しゅたっ 陽介「大分回り道になっちまったけど、楽園は目の前だ!」 陽介「無論、カメラも抜かりは無い!」 陽介「順調過ぎて怖いくらいだぜ!」 がさっ… 陽介「(殺気!?)」 がきぃーん! ギギギ… ?「ほう…得物は『クナイ』ですか、なかなか面白い御仁だ」 陽介「だ、誰だテメー…!(つ、つえぇ…!)」 ?「ふんっ!」 陽介「うおっと!」 すっ… 斉藤「私は琴吹家で紬様のサポートを仰せ仕っている、執事の斉藤と申します」 斉藤「ここより先はお通し出来ません」 陽介「執事…アンタが番人ってか、上等だぜ」 陽介「わりーけど、負けねーよ?」 斉藤「では決まりですな」 陽介「そうみてーだな」 じり…じり… 斉藤「はぁっ!」 陽介「だりゃあああ!」 ザシュッ ――― 律「おーい、起きろー朝だぞー」 ゆさゆさ 陽介「んあ…朝?」 陽介「ふぁ…何時の間に寝てたんだ俺…」 律「さっさと顔洗って来いよ、朝ご飯出来てるから」 がちゃ たったったっ… 陽介「お?おー…」 陽介「…」 陽介「ここはどこだ?俺は誰?」 陽介「ってのは冗談だけど」 陽介「昨日の夜辺りの記憶が無い」 陽介「…」 陽介「んん?」 陽介「…」 陽介「頭にたんこぶ出来てる…」 陽介「もしかして俺、澪になんかしたか…?」 陽介「あり得るな…」 陽介「とりあえず食堂行くか…」 食堂 澪「むぅ…」 律「心辺りとか無いのか?」 澪「ううん、いつもこのくらいには来るはずなんだけど…」 紬「近場に病院があるから後で検査してみましょうか」 梓「なんともないと良いですね…」 すたすた 陽介「(やっぱり…澪が気難しい顔してんな、やはり昨日の俺は澪にやらかしたらしい)」 陽介「(ここは潔く土下座だ!)」 ばっ! 澪「陽介?」 陽介「すまん澪!俺、全く覚えてないけど、いま澪が悩んでることの原因はたぶんの俺のせいだ!」 唯「えっ?澪ちゃんの生理が来ないことがなんで陽介君のせいなの?」 澪律紬梓「「「「ブーーーーーッ!!!」」」」 陽介「えっ?」 陽介「…」 陽介「はあああああああああああ!?」 律「どどどーゆーことだ澪!」 澪「へ?え?いや、は?」 紬「あ、貧血…」ふらぁ 梓「ムギセンパイー!」 唯「?」 陽介「あ、俺終わった。死んだ、コレ死んだ」 陽介「あははー昨日の俺ー出て来ーい、ぶっ殺してやるー」 澪「ごめんな律、私知らない間に律を裏切ってしまったみたいだ」 澪「おわびに舌噛んで死ぬよ」あー… 律「わーわーわー!落ち着いて!とりあえず病院!そして検査!ね!?」 梓「ムギセンパイが目を覚まさないですー!」 唯「はわわわわわわ」 紬だったもの「」 陽介「どどどれが救急だ!?これか!?」 陽介「時報ってなんだよ!」バン! 病院 ロビー 律「…ただの生理不順でした」 澪「良かった…良かったよりつぅ…」よよよ 紬「ふっかつ!」 梓「澪センパイがなんともないと分かった瞬間、復活しましたね…」 陽介「マ、マジでか…良かったぁ…」へたり 澪「元はと言えばお前が変なこと言い出すから!」ごん! 陽介「だぁー!ダブルたんこぶー!」 陽介「つつ…いやマジ色々重なったせいっていうか…」 陽介「(じゃあ一個目のたんこぶは誰が…?)」 斉藤「…ごほん!」 律「とにかくなんとも無くて良かったよ…もし何かあったら死体が一つ出来るトコだった」 梓「(怖っ)」 陽介「…テキトーこいてすみませんでした」 澪「全くだ馬鹿!」 唯「良かったね澪ちゃん!」 紬「本当に良かった…」 陽介「…仕方無い、迷惑掛けちまったし」 陽介「お詫びの品を渡さなきゃなーははっ!」 陽介「よっし!みんなは浜辺で待っててくれ!」 だだだっ 律「なんでお詫びの品を渡すのに、あんなに嬉しそうなんだ…?」 屋久島 浜辺 澪「ここで待ってろって言ってたな…」 陽介「よう!遅かったな!」 梓「早っ」 陽介「ほら、みんな受け取ってくれー」ぽいぽいぽぽいっ 律「っと!」 唯「なあにこれ?」 澪「もしかして…」 紬「水着?」 梓「…ですね」 陽介「そう、水着!」 陽介「もちろんジュネスオリジナルブランドだ!」 澪「…ずっと持ってたのか?」 陽介「ろんもち!」 律「念がこもってそーだな」 唯「でもすごい可愛いよ、この水着」 梓「…確かに」 紬「せっかくだからいただきましょう?私、向こうで着替えて来るね」 唯「私も行く~」 梓「わ、私も!」 陽介「お前らはどうすんだ?」 律「…着替えてくる」 澪「…私も」 律「覗くなよ」 陽介「もうしねーよ!」 すたすた 律澪陽介「「「…ん?『もう』…?」」」 5
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屋久島 浅瀬付近 陽介「海だー!うおっ冷てーははっ」 陽介「それに…」 律「みおーそっちボール行ったぞー!」 澪「今度は手加減しないからなー」 紬「わぁ…梓ちゃん真っ黒に焼けたわね」 梓「うう…毎年こうなんです」 陽介「…男の夢だなコレは」 陽介「あれ?」 陽介「唯を見かけねーな…」 屋久島 浜辺 岩陰 唯「…」 すたすた 陽介「お姉さん一人?なーにやってんの?」 唯「なんにも」 陽介「そっか」 陽介「じゃ、何考えてた?」 唯「…これからのことかな?」 陽介「…意外な言葉だな」 唯「もうすぐ卒業だから」 陽介「まーな」 唯「…」 唯「私…大事な後輩に何も残せなかったよ」 唯「いつもあずにゃんには迷惑を掛けて怒られてばっかりだったし」 唯「新入部員だって集められなかった」 唯「私達が卒業したらあずにゃん独りぼっちになっちゃうよ…」 陽介「そんで、昨日から上の空だったのか」 唯「うん…」 唯「私、ダメダメな先輩だね」 唯「…」 唯「…いつか大人になったら」 唯「…みんな忘れちゃうのかな」 唯「軽音部があって…HTTがあって…みんながいたこと」 唯「…忘れちゃうのかなぁ」 陽介「…唯はさ」 陽介「みんなのこと、どう思ってるよ」 唯「…」 唯「…大事な仲間」 陽介「ホントにぃ?」 唯「…うん」 陽介「マジで?」 唯「…うん」 陽介「ぜってー?」 唯「…うん」 陽介「忘れねーよ!」 唯「え?」 陽介「なら忘れねーよ」 陽介「大事なみんなと過ごした毎日はさ」 陽介「それにいずれ梓と離れても」 陽介「それだけ想ってるなら離れてても伝わるさ、唯の心は」 唯「そう…なのかな」 陽介「そうだよ」 陽介「それに唯は何も残してない訳じゃない」 唯「私が…?」 陽介「梓がさ、軽音部に入った一番の理由知ってっか?」 唯「…」ふるふる 陽介「唯、オメーだよ」 唯「!」 陽介「楽しそうにギターを引く唯に音楽の楽しさを再認識させられたんだとさ」 陽介「尊敬してる、とも言ってたぜ?すっげー嬉しそうな顔してさ、ははっ」 唯「あずにゃんが…」 陽介「…唯の姿は梓の心にちゃんと残ってる」 陽介「…いや、唯だけじゃない、軽音部全員だ」 陽介「みーんな梓ん中に残ってる!」 唯「残ってる…」 陽介「だから、んなシケた顔するなよ」 陽介「ちゃんと笑顔のままの唯で梓ん中に残してやれ!」にっ 唯「…うん!」にっ 唯「なんかスッキリしたよ!」 陽介「俺もだ!」 唯「もうウジウジなんてしたりしない!」 陽介「そうそう!んな似合わねーことはやめとけ!」 唯「しどい!私だって女の子なのに!」 陽介「女の子ってより…子供?」 唯「がーん!」 陽介「ほら、そーゆートコがガキっぽいんだよ!」 唯「なにおぅ!」 陽介「やるか!?」 唯「…」 陽介「…」 唯陽介「「…ぶっ、あはははははは!」」 唯「はー…」 陽介「…日、落ちてきたな」 唯「みんなのトコに帰ろっか」 陽介「そうすっか!」 部室 陽介「こうして、波瀾万丈の二日間の合宿は終わった」 陽介「過ごした時は短いながらも軽音部の絆はより深まったと言える」 陽介「そして俺達は残り少ない時を惜しみながらも最後の学園祭に向けて練習を重ねた」 陽介「そして、数カ月の時が過ぎた」 陽介「…」 陽介「うし、録音完了」 陽介「そして梓!後ろにいるのは分かってるぜ!」ばっ しーん 陽介「…」 陽介「…」 陽介「///」 がらっ 梓「あれ、まだ花村センパイだけですか?」 陽介「…おぅ」 梓「いよいよ明日ですね学園祭!先に打ち合わせしていましょうか」 陽介「…うん」 梓「…何か嫌なことでもあったんですか?」 陽介「…別に」 梓「まぁ、あったとしてもどうでも良いですが」 陽介「この後輩可愛くねぇ…」 がらっ 唯「陽介君!この歌詞の部分だけど…」 陽介「わっ!ちょ!おま!馬鹿!」がたっ 唯「むがもご…」 梓「?」 梓「歌詞がどうしたんでしか?」 陽介「い、いやなんでもない!ちょっと外出るわ!」 唯「むー!むー!」じたばた がらっ 梓「?」 廊下 陽介「ここなら良いだろ…」ぱっ 唯「げっほ!げほっ!じぬがどおぼっだ…」 陽介「わりーわりー」 唯「なんか軽いよ謝り方が!」 陽介「てか、梓の前であの話すんなよな!」 陽介「全力でバレっとこだったぞ!」 唯「うっかり~してた~ごめ~ん」 陽介「軽ぃーぞ謝り方ぁ!」 陽介「…ちゃんと細心の注意を払っとけよな」 唯「了解です!よーちゃん隊員!」 陽介「うむ、しっかりするのだぞ平沢特攻兵」 唯「しどい!」 陽介「へへーんだ!」 すたすた 唯「…」 唯「陽介君も大概、子供じゃん…」 唯「あ、歌詞のこと聞くの忘れた」 すたすた 律「おっす唯」 澪「一人で何やってるんだ?」 唯「あ、りっちゃん!澪ちゃん!この歌詞の部分なんて読むの?」 澪「例の曲のか」 律「これはな、き…」 自室 陽介「んー!最後の最後に良い練習出来たな!」 陽介「まさに息ピッタリ!一心同体っての?」 陽介「これで明日は完璧だな!」 陽介「…」 陽介「しかし相変わらず俺がこの世界に来た理由が分からんままだな」 陽介「向こうに帰る手がかりもなんもねーし」 陽介「…」 陽介「なーんか心がざわつくな…」 陽介「…寝よう、明日は学園祭だ」 陽介「…」 翌日 学園祭 澪「凄い人の数だな…」 律「さすがのあたしも緊張してきた…」 紬「頑張ろうね!」ぐっ 梓「はいです!」 唯「あれ?陽介君は?」きょろきょろ 律「ああ、あそこでライブTシャツ配ってる」 陽介「らっしゃーせー!もれなく速が上がるライブTシャツはいかがっすかー!」 客「一枚下さい」 陽介「どもっす!」 客「これに描かれてるマスコットキャラ可愛いね、なんて言うの?」 陽介「ジラちゃんって言います!俺がデザインしました!」 客「良いセンスしてるよ、ただちょっと似てるよね、ミッ」 陽介「それ以上は駄目っす!」 澪「楽しそうだな」 律「自分の仕事じゃないのに良く働く奴だよ、おせっかいって奴?」 … 陽介「そろそろか…」 紬「うん!」 梓「やってやるです!」 澪「ああ!」 唯「だね!」 律「…あたし達でやれる最後の学園祭だ!気合い入れてくぞ!」 一同「「「「「「おーっ!」」」」」」 「最後は桜高軽音部、放課後ティータイムによる演奏です!」 たたたっ 陽介「どもどもー!桜高唯一の爽やかイケメン男子、花村陽介でっす!」 しーん… 陽介「乗れよオメーら!恥ずかしーだろーが!」 どっ 陽介「そーそー!」 陽介「えっとー俺はギターをやってまーす!」 陽介「全力でやってやっから、オメーらもちゃんと答えろよなー!」 おー! 陽介「次は…見た目はお転婆元気っ娘!一皮剥けば乙女みかん!田井中律だー!」 律「(なんだよソレ!聞いてないぞ!///)」 たたたっ 律「た、田井中律でーす!ドラムスを担当してまーす!」 律「ビシバシ叩いて会場を熱狂の渦に包んでやっからなー!覚悟しろー!」 おおおおおー! 陽介「俺より歓声凄くね?」 律「次は…ほんわかぽわぽわに騙されないで!私の力はむぎゅう1!琴吹紬だぁ!」 紬「(褒め過ぎよりっちゃん///)」 たたたっ 紬「キーボード担当の琴吹紬です」ぺこっ 紬「こんな大勢の人に集まってもらって、私は今とても感動してます!」 紬「そして、それに応えられるように精一杯演奏して行きます!」 うおおおおおー! 陽介「うおっすげっ!」 紬「次は…小さな体に十万馬力!その指がつまびくは生か死か!?中野梓ちゃん!」 梓「(私のだけ、物々しくないですか!?)」 たたたっ 梓「な、中野梓です!花村センパイと同じで、ギターを担当してます」 梓「まだまだ未熟ですけど、持てる全てを出し切って演奏してやるです!」 あずにゃあああああん! 陽介「えっ?広まってんの?」 梓「次は…見た目は大人で中身はピュア!合い言葉はM・M・Q!秋山澪センパイです!」 澪「(なんで梓が知ってるんだ!?///)」 たたたっ 澪「ベースの秋山澪です!」 澪「正直、今にも心臓がはちきれそうなくらい、ききき緊張してます!」 陽介「よっしゃアレいけ澪ー!」 澪「!(うううう!陽介ぇ~!悪ノリするな馬鹿!)」 澪「ハ、ハートを…ぶち抜くゾ?」 陽介「ぐふっ」 ぐふっ… 澪「さ、最後は歩く天然記念物!Going My Way平沢唯です!」 唯「よっし!」ふんす たたたっ 唯「3人目のギター!平沢唯です!」 唯「あずにゃんを除いた他のメンバーはみんな3年生でね」 唯「その3年生達にとっては今日が最後のライブなんだ」 唯「だから悔いの無いように」 唯「後悔しないように」 唯「頑張るからね!」 おおおおおおおおおお! 陽介「悔いと後悔って意味被ってんだろ唯!」 唯「あっそうか」 陽介「でも気持ちは伝わったみてーだな!」 おおおおおおおおおお! 唯「うん!」 唯「一曲目!『ごはんはおかず』行くよー!」 ♪ 唯「~」 6
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