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基本情報表紙 タイトル色 その他 目次 裏表紙のあらすじ 出版社からのあらすじ 内容 あらすじ 挿絵口絵 挿絵 挿絵 登場人物 刊行順 基本情報 涼宮ハルヒシリーズ第11巻。長編作品。 2007年6月1日に発売が予定されていたが、諸般の都合により発売延期となり、ついには発売未定となる。 しかし、2010年4月30日発売のザ・スニーカー6月号にて一部先行掲載され、年内発売予定が発表されたが、年度内発売に変更、その後、同年12月27日発売の ザ・スニーカー2月号にて、『涼宮ハルヒの驚愕(後)』というタイトルで、2011年5月25日、発売することが決定(初回限定版)、 6月15日には通常版が発売される。 「初回限定版」には『驚愕(前)』とセットで、64ページのオールカラー小冊子がついてくる。 当初は一冊のみの刊行で『涼宮ハルヒの驚愕』のタイトルでの発売予定だった。 表紙 通常カバー…佐々木 タイトル色 通常カバー…青 その他 形式…長編・上中下巻(第9巻『分裂』は上巻、第11巻『驚愕(前)』は中巻にあたる) 目次 第七章…P.5 第八章…P.79 第九章…P.136 最終章…P.149 エピローグ…P.222 あとがき…P.282 裏表紙のあらすじ 団長閣下による難関極まりないSOS団入団試験を突破する一年生がいるとは思わなかったが、俺に押しつけられた「雑用係」という不本意な肩書きを 浄土できる人員を得た幸運を噛みしめるのに、何のはばかりもないはずだ。なのに、ハルヒ同席のあのぎこちない再会以来、佐々木たちが顔を見せていないことが 妙に引っかかるのはどうしてかね。類い稀なる経験に裏打ちされた我が第六感は、何を伝えたいんだ? 圧巻のシリーズ第11巻! 出版社からのあらすじ ハルヒによるSOS団入団試験を突破する一年生がいたとは驚きだが、雑用係を押しつける相手ができたのは喜ばしいことこの上ないね。 なのに、あの出会い以来、佐々木が現れないことが妙にひっかるのはなぜなんだ? 内容 あらすじ 挿絵 口絵 キョン、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹、橘京子、藤原、周防九曜(第七章) キョン、渡橋泰水(第七章) 涼宮ハルヒ、キョン(最終章) 挿絵 「第七章」 P.9…渡橋泰水 P.41…涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、長門有希 「第八章」 P.86…涼宮ハルヒ P.125…藤原、キョン、佐々木 「最終章」 P.169…朝比奈さん(大)、藤原 P.191…涼宮ハルヒ、キョン P.205…涼宮ハルヒ 「エピローグ」 P.260…佐々木、キョン 挿絵 登場人物 涼宮ハルヒ キョン 長門有希 朝比奈みくる 古泉一樹 朝倉涼子 鶴屋さん 谷口 国木田 佐々木 橘京子 藤原 周防九曜 渡橋泰水 刊行順 <第10巻『涼宮ハルヒの驚愕(前)』
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日本メタルギア工業 長門有希でRolling star 名前 コメント
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A B C D E F G H 1海 海 森 森 山 山 山 海 2崖 森 森 湖 山 山 塔 海 民→民家 3崖 森 村 村 校 道 道 山 校→学校 4岸 森 村 村 道 川 民 森 5民 森 森 道 道 川 森 森 6道 道 道 道 山 山 森 森 7海 海 海 山 崖 民 山 海 ○朝倉涼子/○朝比奈みくる/○阿部高和 ○いく夫/○泉こなた/○伊藤誠/○オプーナ ○桂言葉/○キョン/○クマー/○古泉一樹 ○西園寺世界/○三千院ナギ/○水銀燈 ○翠星石/○蒼星石/○涼宮ハルヒ/○高良みゆき ○ダディ・クール/○鶴屋さん/○できる夫/○でっていう ○デューク東郷/○道下正樹/○ドクロちゃん/○長門有希 ○羽入/○柊かがみ/○柊つかさ/○ブームくん/○前原圭一 ○麻呂/○ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール ○やらない夫/○やる夫/○やる実/○竜宮レナ ネタバレ名簿 +... ●朝倉涼子/●朝比奈みくる/●阿部高和 ●いく夫/●泉こなた/●伊藤誠/●オプーナ ●→生存 ●桂言葉/●キョン/●クマー/●古泉一樹 ●→死亡 ●西園寺世界/●三千院ナギ/●水銀燈 ●翠星石/●蒼星石/○涼宮ハルヒ/●高良みゆき ●ダディ・クール/●鶴屋さん/●できる夫/●でっていう ○デューク東郷/●道下正樹/●ドクロちゃん/●長門有希 ●羽入/●柊かがみ/●柊つかさ/●ブームくん/●前原圭一 ●麻呂/●ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール ●やらない夫/○やる夫/●やる実/●竜宮レナ
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キャラ選択・涼宮ハルヒ 1-314 SMを大いに楽しむための涼宮ハルヒの団 1-633 長門有希の首輪 後編
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No.077 涼宮ハルヒ 光陽園学院ver.(Haruhi Suzumiya Kouyouen Academy Ver.) 「だって、その方が断然、面白いじゃない!」 情報 作品名 涼宮ハルヒの消失 定価 3,000円(税込) 発売時期 2010年12月28日 商品全高 約135mm 付属品 表情:不機嫌顔、眠り顔、長門有希用照れ笑い顔 手首:×12(握り手×2、開き手×2、持ち手×2、別表情持ち手×2、平手×2、指差し手×2) 武器:無し 頭部:光陽園学院形態頭部、通常形態頭部 共通付属品(スタンド、スタンド用アーム、収納袋) その他:通常形態用前髪、手提げ鞄、寝袋、アーム用ジョイント 写真 キャラクター概要 劇場にて公開された「涼宮ハルヒの消失」で登場した際の涼宮ハルヒ。 性格はSOS団立ち上げ前のときそのままの、他人にはつっけんどんなものであり、それどころかSOS団での記憶もない(無いことになっている)。 しかし三年前の記憶だけは覚えていて、この事柄がキョンとハルヒをつなぐ唯一無二の接点となっていた。 商品解説 ワンダーフェスティバル2010冬にてお披露目されたハルヒシリーズ最新作の一つ。 同時に公開された中学生verを含めると涼宮ハルヒのバリエーションは合計六種になる(次点はセイバーの五種)。 脚部も含めて完全新規造形になっており、北高制服版とは違い鳥足も改善されている。 このアイテムの頭部と涼宮ハルヒ 制服ver.の胴体を合わせることで、シリーズ序盤で言い放った彼女の象徴的な台詞「ただの人間には興味ありません。~」の場面がようやく再現可能となる。 他、いつものショートカットの頭部と布製の寝袋が付属しており、これと寝顔の組み合わせで『消失』終盤のシーンをこれ単独で再現することも可能となっている。 WF2010夏でも情報の無かった消失版長門は、本商品付属の笑顔パーツを制服版長門に付ける事で再現することになる。 逆を言えば長門が消失版として販売されることはないと宣言しているようなものであり、コートは自作するか合いそうな物を拝借しなければならないということになる。 良い点 新規造形により鳥足が改善されている。 通常時の頭部が付属するので単独で消失終盤のシーンを再現出来る。 悪い点 表情のレパートリーに乏しい。 現在長門が現在入手困難なため事前購入者以外では専用表情を活かしにくい。 不具合情報 関連商品 涼宮ハルヒ 制服ver. 涼宮ハルヒ 夏服ver. 涼宮ハルヒ チアガールver. 涼宮ハルヒ 中学生ver. 超勇者ハルヒ 長門有希 制服ver. 長門有希 悪い魔法使いver. 朝比奈みくる 制服ver. 朝比奈みくる チアガールver. 朝比奈みくる 戦うウェイトレスver. 朝比奈みくる 大人ver. キョン 制服ver. 古泉一樹 制服ver. 鶴屋さん 制服ver. 鶴屋さん 文化祭メイドver. 朝倉涼子 制服ver. コメント 長門再販しろよ、顔余って勿体ないだろ -- 名無しさん (2011-01-01 03 01 18) ↑一時期投売りされてたからなぁ。コート付属の完全版商法でないと無理かも -- 名無しさん (2011-01-01 08 17 25) 名前 コメント
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-涼宮ハルヒ- -長門有希- -朝比奈みくる-
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朝倉涼子 朝比奈みくる 喜緑江美里 キョン キョンの妹 国木田 古泉一樹 涼宮ハルヒ 谷口 鶴屋さん 長門有希 三栖丸ミコト 森園生
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俺の名前は谷口。いたって健全な、一青年だ。酒はたしなむ程度で、タバコも吸わないギャンブルもうたない。食事にも気を配っている。塩分はとりすぎないように配慮しているが、反対に気にしすぎて塩分不足でブッ倒れたりしないくらいの計算はしている。 つまり健康に気をつかっているってことだな。 つまらない人生だと思ってくれるなよ。俺の仕事は体が資本なんだ。やりたい放題の暴飲暴食で身体をこわして、肝心の仕事中にダウンしてしまわないようにという職務観念がはたらいているのさ。 俺は探偵をやってるんだ。健康に気を配る健全な仕事人ってことだ。 今回の俺の仕事は人探しだ。いきつけのバーのカウンター席で水の入ったグラスをかたむけながら、隣で訥々と口を開くスーツ姿のダンディーなおじ様が言っている話を要約すれば、そういうことになる。 もっと詳しく言うなら、行方不明になった依頼人の娘さんを探してくれということらしい。なんでも依頼人の娘さんは、お父さんが手塩にかけて育てた一人娘で、現在高校生。パパの言うことはなんでも聞いてくれる、心優しいたおやかな女性なんだそうだ。 原因理由は分からないが、ある日突如として 「探さないでください。ごめんなさい、時期がくれば必ず帰ります。心配しないでください」 という曖昧模糊とした書置きを残して失踪してしまったらしい。 文面を見る限り家庭内でなにかしらのトラブルがあったわけではなさそうだし、誰かにかどわかされたということでもなさそうだ。謙虚な感じすらするし。時期がくれば必ず帰ります、という文言の時期というのが何をどうする時期なのか分からないが (これはお父さんも分かっていなかった)、行方不明というよりは、父親にもいえない個人的な理由でカタをつけなければならないことがあって、一時的に家を離れているというのが正確なところだろうね。 しかし高校生の身で理由もつげずに家を飛び出る娘というのもすごい行動力じゃないか。よっぽどノリノリだったんだろうね。 「大事な跡取り娘なんです、悪い虫がついたらしたらと思うと、心配で心配で!」 まあまあ、お父さんは落ち着いてください。 言い忘れていたが、このお父さんは情報統合思念体という有名なICT関係のベンチャー企業の社長さんなんだ。そりゃもう大当たりした会社で、そうとうな利益を上げているらしい。これは世間の噂だが。よっぽどベンチャーしたんだな。一生に一度のビッグビジネスチャンス的な。 その会社がこのお父さんの手によって建設されたわけだが、お父さんには娘一人しか子どもがいなかった。いなかった、というとネガティブな印象を受けるかもしれないが、実際はそうでもない。娘さんはそっちの才能が豊富だったので、次期社長としてその手腕を期待されていたらしい。ICTの才能というのがどういう物なのか分からないから具体的には言えないが。情報操作とかだろうか。よう分からん。 俺も今は特に忙しいわけでもないし、これはこれで実に探偵らしい仕事じゃないか。それに相手が大手企業の社長ということだし。断る理由は一切ない。 仕事を請ける旨を伝え、バーをおいとまする時、思い出したように俺は社長さんから預かっていた封筒を開け、行方不明中の娘さんの顔写真を見た。 心臓がドキリとしたね。その写真には、俺がよく知っている少女の顔が映っていた。 俺はアパートに帰るとすぐに台所で湯をわかし、レトルトカレーとトマトサラダをもりつけて夕食を見繕った。健康的だろ? おい、と呼ぶと長門有希は本から少し目をあげ、俺を見た。淡々とした表情は無言で 「なにか用?」 と問いかけているようだ。 なんか用、じゃないよ。今日お前さんの親父さんに会ったんだぜ。最愛の娘が行方不明になってしまったから探してくれって頼まれちまったよ。 「………そう」 そう、じゃない。いいか、確かお前、俺に言ったよな。親の了承はもらっているからしばらくうちに住まわせてもらいたいって。最初からおかしいと思ってたんだ。楽な仕事だったからな。全然了解なんてもらってないじゃないか。親父さん、かなり心配してたぞ? 「………書置きをしてきた」 だからその書置きにも問題があるんだよ。お前にしてみれば、所用でしばらく家を出ただけのつもりかもしれないが、親にしてみれば子どもがあんな謎の書置きを残して家出したら心配もするって。むしろあの書置きで 「ホウホウなるほど、じゃあ娘が帰ってくるまで待っていようか。いつ帰ってくるのか知らないけど」 なんて悠長に構えている親がいたらそっちの方が問題だ。 「………それは私のプライベートに関係すること。私からあなたへの依頼内容は、私が小説を書き終えるまで住居を提供してくれること。私の家庭内のことをあなたに追求されるいわれはない」 俺の目をみる長門有希の眼差しは、いつものように無機物的で淡々としたものだったが、強がっていることを気づかれていないかと心配するおどおどした色も混じっているように見受けられた。生意気なことを言うやつだ。まあ思春期のガキってのは背伸びしたがるもんだが。 いろいろあって事態がこんがらがってきたんで、ちょっと整理してみよう。 俺の身に何があったのかを順を追って説明すると、こうなるわけだ。 長門有希が俺の元へ住居を提供してくれ、とやって来る。 事情は分からないが、小説を一本書くまでの匿ってもらいたいらしい。 ↓ バーで長門の親父さんから人探しの仕事を依頼される。 断る理由もないので俺、快諾。 ↓ 実はその尋ね人が、長門有希だった。 なんてこった。 ↓ 長門に事情を問いただしているところ 俺だって別にブルジョア家庭の事情になんて興味ねえよ。他人の愛憎劇を見て 「やあねぇ~」 なんて言う、他人の不幸は蜜の味的オバサマ連中の脳ミソほど理解し難いものはないと自負してる俺だ。興味本位でそんなこと聞きやしないさ。 ただ、お前の親父さんの依頼を請けちまったからな。不注意ながら、探す対象の写った顔写真を見たのは依頼を請けた後だったから、断れなかったのは俺のミスだが。 しかし依頼を請けちまった以上、きっち仕事するのが職人ってもんだ。このままだと俺は、洗いざらい話してお前さんを家に護送しなけりゃいけなくなる。 「………」 長門有希は、なにも言わなかった。 カレー、早く食えよ。冷めるぞ。 聞きたいことなら山ほどあったが、今の状態じゃ何を聞いても良い方向に向かいそうになかったから、明日にでも改めて長門に話を聞こうと思い、その日はカレーを食って寝た。 それが間違いの元だった。 朝起きると、居間の机の上に書置きと茶封筒が載っていた。嫌な予感にかられて紙を手に取る。 そこには、数日間の間だったけれどありがとう、という文字列が書かれていた。茶封筒にはピン札で、依頼料が入っていた。 考える間もない。俺はそれを懐にねじこみ、靴に足をつっこんで外へ駆け出した。 冗談じゃないぞ。俺は別に長門をどうこうしようと思っていたわけじゃないし、依頼を破棄して追い出すつもりも毛頭なかった。本当だぜ? 神に誓ってもいい。 探偵に依頼をもってくる人間ってのは、たいてい何かに追い詰められているもんだ。たとえそれがどんな依頼内容でも、たとえば夫の浮気調査やペットの飼い犬捜索といった第三者にとってはヘソのゴマよりどうでもいいような物でも、依頼主当人には死活問題なんだ。だから、他に頼れる人もなく、探偵を頼ってやってくる。 分かるか? 俺は最後の希望的な存在なんだよ。 長門は言った。小説を一篇書き終えるまで住居を提供してもらいたいと。なぜ親に事情も話さず家を出てきたのかは知らないし、なぜそれが探偵の家でなければならなかったのかも分からない。 だが長門の中には、そうしなければいけない理由があったことは間違いない。厳とした理由がある限り、探偵はそれを拒むべきではない。そうだろ? それが仕事なんだ。 俺は、自分の個人的な理由で依頼を拒否することはできるだけしたくないし、今までずっとそうしてきた。そしてこれからもそうしていくつもりだ。 だから俺は長門を追いかけた。俺の言葉のせいであいつが傷つき、依頼を破棄するつもりになったんなら、それは俺の責任だ。探偵失格だ。 長門はお世辞にも運動が得意そうには見えなかった。あいつが俺より早く起きて手紙を書き、アパートを出たんだとしても、まだ遠くまでは行っていないはず。このあたりは滅多にタクシーも通らない場所だから、タクシーに乗ったとは思えない。うちは駅まで徒歩60分という最高の場所に建ってるんだ。電車という線はないな。長門が移動するとすれば、バスしかない! 俺は階段の下に停めてあったHONDAのVTR-250にまたがった。ブルーに輝く流動的なフォルムが魅力のスポーティーなバイクだ。 国木田には、どうせ買うならホーネットにすればよかったのにと嫌味を言われたが、いいんだよ。俺はこいつが気にいってるんだ。安いところも含めてな。 初速度40km超のフルスロットルでアパートを出たVTRは、ものの5分でバスの出張所にたどりついた。俺は駐輪場にVTRをつっこみ、キーをとって走った。 まだ早朝だ。人の姿はまばらにしかない。あの小柄なブルジョア嬢ちゃんを探し出すのは難しくないはず。 いた。ビンゴだぜ。あの横顔は長門有希だ。鈍器みたいな分厚い本を持ってることから考えても、人違いではありえない。 「長門!」俺の声に、長門はわずかに肩を揺らし、ゆっくり顔をあげた。 「………どうしたの?」 朝の散歩さ。 俺はフルメットを床に投げ出し、ベンチに腰をかけた。 長門が、冷ややかな目を俺にむけてくる。 「………私からあなたへの依頼は解約したはず。ちゃんと当初提示していた金額も支払った。もう、あなたと私は無関係。追ってこないで」 追ってきたわけじゃないさ。言ったろ? 朝の散歩にきたんだ。毎朝このバス停の自販機でネスカフェゴールドブレンドをホットでいただくのが日課なんだ。知らなかった? あれ、小銭もってくるの忘れた。悪い、80円持ってない? 「………100円あげるから、なにも言わずこのまま帰って」 いや、100円もいらないよ。80円でいいんだ。まあ本当は、できればその80円よりもキミの身の上話を聞きたいところなんだけど。 もう仕事上のつながりはないんだ。お互い。数日間一緒に暮らしたルームメイトとしてさ、最後に聞かせてくれないかな。なんでうちに来たのか。 俺にだって情けはある。別にこの場でキミの身柄を拘留して、親父さんに問答無用で送り渡したりはしないさ。 長門は立ったまま、俺に背をむけた。 「………小学生のころ、私はシンデレラになりたかった。綺麗なドレスに身をつつんで、ステキな王子様とダンスを踊り、結婚する。女の子なら誰でも一度は憧れるんじゃないかと思うけれど」 分かるよ。俺も一時期は本気でウルトラマンになりたいと思ってたんだ。とうとう募集要項は手にいれられなかったが。 「………普通の父親なら、自分の娘がシンデレラになりたいと言ったら、どう答えるんだろう。お前ならなれるさと夢のある応答をするかもしれない。あれは空想上のお話なんだから、シンデレラにはなれないよと答えるかもしれない」 もし俺に娘がいてそんな質問をしてきたら、俺はすぐさまネットでガラスの靴を買って与えてやるね。amazonなら売ってるかもしれないぜ。 「………私の父は、小学生の私がシンデレラになりたいというと、『お前はうちの会社を継ぐんだ』とだけ言って相手にもしてもらえなかったわ」 「………中学生になって、私はまた別の夢をみつけた。中学生の私は、教師になりたかった。テレビドラマの影響だったけど」 キミが中学生というと、今から3年くらい前か。その頃やってた教師のドラマといえば、「熱血ジャーマンスープレックス先生」だったっけ? 「………父にそのことを伝えると、また『お前はうちの会社を継ぐんだ』と言われた。私がどんな気持ちになったか、わかる?」 まあね。単2だと思って買ってきた電池が、実は単1だった時の哀しみを10倍くらいに濃縮した気持ちだったんだろうな。 「………何を言っても私の父は、私の言うことなんて聞いてくれない。学校の願書だって私の志望を無視して勝手に出したくらいなのよ。私の言うことを聞いてくれるとしたら、おやつのお菓子はポテトチップスがいいか、かっぱえびせんがいいかくらいのもの」 確かに話をきく限りではあんたの父さんはワンマンだけどさ。世の中にけっこうそういう親いるもんだぜ? 気休めにもならないかもしれないけど一応。 「………私は父が嫌いではないし、父の会社が嫌いでもない。でも、周りを見ずになんでもかんでも自分一人でとり仕切ろうとするやり方は嫌いなの。職場での父はリーダーシップがあって敏腕で、最高の社長らしいわ。そうでもなければ、一代であそこまでの企業を経営維持していくことは無理でしょうし」 父が、社会で通用したやり方が家庭内でも同じく通用すると勘違いしたから、母は出て行った。と長門は小さくつぶやいた。 「………分かった? どうして私が、父に具体的な理由をつげずに家を出たのか」 ああ、わかったさ。これ以上、自分の中の大事なものを悪意のない父親の言葉で傷つけられたくなかったんだな。 「………もう夢をみることもないと思っていたのに。また、なりたいものができてしまったから。今まではただ諾々と父の言うことに従ってきたけれど、今回は。自分の力でそんな父の庇護から離れたかった」 今の時代はそんなものなのかもな。親離れできない子供ももちろんだが、むしろ子離れできない親の方が意識改革するべきだ。 「………家を出て小説が書ければどこにいたって良かったんだけど、友人の家や宿だと簡単に探し当てられそうだったから。そんな時、請けた仕事はどんなものでもこなしてくれる探偵さんの噂をきいた。だから、あなたのところへ厄介になったの」 停留所からバスが出てきた。どこへ行くバスなのかは見えなかったが、長門は荷物を持って歩き出した。 「………私を捕まえるなら今のうちよ?」 よせよ。さっきも言っただろ? 今は散歩中なんだ。プライベートな時間にまで仕事の話を持ち出してくれるなよ。そりゃ野暮天ってもんだぜ? 長門がふりかえり、わずかにうるんだ目で俺をみた。ありがとう。そう言い残し、長門は停留所から出ていった。 長門有希に、かける言葉がない。 ここで長門有希に情けをかけて親父さんの依頼を断れば、俺は自分の職人主義に大きな瑕をつけてしまう。俺みたいなカタギでもない自営業者は、職に対するプライドや主義主張のようなものを持っていなければやっていけないんだ。 かといって親父さんの依頼を最優先として、長門有希をとっ捕まえるのも気が引ける。 俺的に一番の妥協案としては、長門有希にさっさと小説とやらを書き上げてもらい、彼女が納得した上で家に帰ってもらうのが最良なのだが…… そんなことを考えながら、ぼんやりと長門有希の後姿を眺めていた。どうすっかな。 それは一瞬のできごとだった。ものすごい勢いで一台のワゴン車が停留所に近づいてきたかと思うと、開いていた扉から何者かが腕をのばして長門の体をつかみ車内にひきづりこんだ。 あっと声を出す間もなかった。たちまち長門有希の小柄な体はそのワゴン車の中に吸い込まれた。大量の排気ガスを撒き散らしながらワゴン車は悠々と走り去った。 頭で考えるよりも先に体が動いていた。俺はマッハで駐輪場に走り、音速でエンジンをふかしてVTRを発進させた。 ずいぶん乱暴なお出迎えじゃないか。親父さんの差し金でないことだけは確かのようだ! ~宇宙探偵、谷口 その②へ続く~
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◆4etfPW5xU6 氏 氏が手がけた作品 話数 タイトル 登場人物 000 オープニング 草壁タツオ、長門有希、キョン、渚カヲル 011 0号ガイバーの憂鬱 キョン、日向冬樹 071 BRAVE PHOENIX ヴィヴィオ、キン肉スグル 083 キョン キョン 105 警戒でしょでしょ? ゼロス、朝倉涼子、キン肉スグル、ヴィヴィオ 156 びっくりした? キョンの妹、ヴィヴィオ、朝倉涼子 164 贖罪 水野灌太(砂ぼうず)、ゼロス、キン肉スグル 220 目褪め/目醒め ノーヴェ、キョン 登場させたキャラ 4回 キョン 3回 ヴィヴィオ、キン肉スグル 2回 朝倉涼子、ゼロス 1回 日向冬樹、草壁タツオ、長門有希、渚カヲル、キョンの妹、水野灌太(砂ぼうず)、ノーヴェ 作品に寄せられた感想 タツオさん主催、キョンガイバーなど予想の斜め上を行く作品を投下してくるお方。 -- 名無しさん (2008-09-10 18 58 21) ちょいちょいミスしつつもマメに予約を纏める健気なドジっ子属性を持ちながらまさかのヨーグルトぶっかけをした驚異のロリコンw -- 名無しさん (2008-10-16 18 20 22) キョンヤンデレ化とかヨーグルトぶっかけとか短いながらネタが秀逸w -- 名無しさん (2008-10-31 22 26 05) したらば管理人。生粋のロリ好き。いいぞもっとやれ -- 名無しさん (2008-12-31 23 29 12) ロリコンの多いkskロワ内でも生粋のロリコンw色々ぶっ飛んでる。良いぞもっとやれwwwww -- 名無しさん (2008-12-31 23 35 30) 名前 コメント
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【2ndシーズン】X-XXX 涼宮隊 X期部隊構成 隊員 ポジション トリガー 特徴 涼宮ハルヒ 銃手 アステロイド、グラスホッパー エース キョン 銃手 アステロイド、ハウンド 援護◎ 古泉一樹 狙撃手 イーグレット、??? 意外性 長門有希 通信士 弦巻派 X期部隊ランク戦結果 【1stシーズン】B-001 涼宮隊 → B-010 涼宮隊 5期部隊構成 隊員 ポジション トリガー 特徴 涼宮ハルヒ 銃手 アステロイド、グラスホッパー エース キョン 銃手 アステロイド、ハウンド 援護◎ 古泉一樹 狙撃手 イーグレット、??? 意外性 長門有希 通信士 弦巻派 5期部隊ランク戦結果 ランク戦戦績 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 隊成績 分 2pt 負 1pt 負 1pt 勝○ 4pt 負 2pt 負 3pt 分 4pt 勝 4pt 涼宮ハルヒ 1、D 0、D 1、D 1、L 2、D 1、D 2、B 3、DV キョン 0、D 1、D 0、D 0、D 0、D 2、D 1、D 0、D 古泉一樹 1、L 0、D 0、D 1、LV 0、D 0、D 1、D 1、D 隊総合成績 11位 2pt 12位 3pt 15位 4pt 13位 8pt 15位 10pt 13位 13pt 14位 17pt 12位 21pt ○生存点 L:ALIVE、D:DOWN、B:BAILOUT、A:AREAOVER、V:MVP ランク戦戦績 得点 生存 無失点 MVP 生存点 勝利 隊成績 19 3 4 2 1 2 涼宮ハルヒ 11 1 2 1 - - キョン 4 0 0 0 - - 古泉一樹 4 2 2 1 - -