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叶えたい願い-北岡秀一 ◆ew5bR2RQj. ゾルダとリュウガの戦いは佳境を迎えていた。 ミラーワールドに侵入してから五分が経過し、互いのデッキのカードも半分ほどに減っている。 だが、戦況は五分ではない。 一方的ではないが、やはりどちらかに傾きつつある。 ただし、リュウガの方ではない。 僅かだが、ゾルダの方が優勢だった。 ゾルダの身長以上の大きさを持つ巨大な一門砲・ギガランチャーから砲弾が発射される。 リュウガがレーザーでそれを迎撃すると、大きな爆発と煙を起こした。 大量の煙が視界を塞ぐ中、ゾルダはひたすらにギガランチャーを乱射する。 相手の居場所は分からないが、広範囲攻撃で全てを制圧するのがゾルダなのだ。 一片の容赦もなく、リュウガへの殺意をもって、ゾルダは砲撃を続ける。 圧倒的なまでの絨毯爆撃に押されているのか、リュウガの反撃が飛んでくることはない。 だが、ゾルダは奇妙な違和感を覚えていた。 あまりにも呆気なさ過ぎるのだ。 暖簾に腕押しと言うべきか、いくらなんでも手応えが無さ過ぎる。 今のリュウガはヒノカグツチを失い、大きな傷を負っている。 だとしても狭間やシャドームーンにすら匹敵する力を持っていたリュウガサバイブにしては、あまりに弱すぎるのではないか。 煙が晴れ、リュウガの身体を視認できるようになる。 そこに新しい傷は存在しなかった。 「おたく、やる気あるの?」 抱いていた疑問をぶつける。 「おいおい、少しは自信を持てよ。お前の砲撃が強すぎるから防御するしかないんだろうが」 「嘘を吐くなよ」 リュウガは明らかに嘘を吐いている。 攻撃的な性質を持つリュウガであれば、ゾルダの砲撃を強引に突破して接近戦に持ち込むなど容易いはずである。 ゾルダとしては遠隔戦の方が都合がいいが、それでもあまりに上手く行きすぎているのだ。 ゾルダとリュウガサバイブの間にある戦力差を北岡は理解してないわけではなかった。 単純な数値の大小もそうだし、変身者の力量差もある。 真っ向から挑めば、やはり勝機はない。 しかし、ゾルダは志々雄真実のたった一つの弱点を知っている。 大火傷で体温調節が出来なくなった志々雄は、十五分しか戦うことができない。 だからこそ人間離れした力を持っていながら、十本刀を始めとした組織を作った。 この弱点を突けば、勝利を掴むことができるのではないかと考えたのだ。 詳細な時間までは分からないが、リュウガは自分達よりも早く戦闘を始めていた。 今の時点でも十分以上は経過しているだろう。 ライダーの変身が解除されないのは、おそらくデッキ自体に特殊な制限が設けられていたからだ。 十分しか変身できないという制限は、本来はミラーワールドの限界滞在時間を表しているものだ。 連続変身が出来なくなっていたのと同様に、主催側がデッキに細工をしていたのだろう。 それがキングストーンの影響で解除され、ライダーは本来の力を発揮できるようになったのだ。 「アンタの目論んでることは分かるぜ、俺が燃え尽きるのを待ってんだろ?」 考えを見透かされ、ゾルダは僅かに目を見開く。 仮面を被っていなければ、その反応でリュウガに答えを伝えることになっていただろう。 「そう言うってことは、やっぱりお前は十五分しか戦えないんだな」 「くくっ、ああ、そうだぜ」 自らの弱点を曝け出すリュウガ。 あえて口にする理由は分からないが、これが事実なら余計に疑問は深まる。 時間制限の存在を自覚しているなら、何故全力で相手を潰しに行かないのだろうか。 「どうして俺にそれを言うんだ」 「ああ、そうだな、強いて言うなら……」 笑いを堪えながら、リュウガは言葉を紡いでいく。 「冥土の土産ってやつだ」 その瞬間、ゾルダの身体はガクンと崩れ落ちた。 「そろそろ来ると思ってたぜ」 「お前、何をした……!」 異様なまでの虚脱感が全身に伸し掛かり、ゾルダは立っていることすらままならない。 視界はぐにゃりと歪み、黒い靄で埋め尽くされていく。 ギガランチャーが彼の手から離れ、白い空間内を転がった。 「俺は何もしてないさ」 「ふざけるな……そんなはずないだろ!」 意識が暗闇の中に吸い込まれそうになる。 全身の感覚が無くなり、自分の肉体が意識にまとわりつく不快な異物へと変わっていく。 自らの身体に突然起きた異常に、ゾルダは理解が追い付けずにいた。 「俺は何もしていないが、お前は既に何かされていたのさ」 かつかつと足音を立てながら、リュウガは一歩ずつ歩いてくる。 「真っ先に脱出したV.V.から色々な話を聞いていた 大半がくだらねえ与太話だったが、いくらか興味深いことを吐いてやがったな」 余裕の表れか、リュウガは喋りながら歩を進めている。 ゾルダは迎撃しようと力を振り絞るが、身体が立ち上がることはなかった。 「例えば、俺達に課せられた力の制限とかな」 力の制限。 シャドームーンや狭間の能力低下や、翠星石やルルーシュの特殊能力の制限が該当する。 カードデッキのように支給品が制限を掛けられているケースもあった。 「俺達の制限は、大体がギアスかラプラスの自在法で賄われていたらしい 大半はそいつを弱くするためだったようだが、たった一人だけ例外がいた」 「例、外……?」 リュウガの言葉の真意が読めず、ゾルダは地面に這い蹲りながら疑問符を浮かべる。 体力を奪われつつあるせいか、呼吸も途切れ途切れになっていた。 「重病を患っていたせいで、本来なら既に立ち上がることすらできなかった奴だ」 心臓が大きく脈打つ。 「テメエのことだよ、北岡秀一」 リュウガの身体が、目と鼻の先にまで来ていた。 現代の医学ではどうすることもできない奇病。 それがゾルダを、北岡を蝕み続けてきた不治の病の正体だった。 そして北岡がゾルダの仮面を被ることを決意した理由でもある。 この場に誘拐された際、病は完全に治癒されていたので意識の外へと追いやっていた。 「アンタの病気はラプラスの自在法で一時的に治癒されていたようだが、キングストーンがそれを解いちまったんだろうな」 キングストーンの光が全ての参加者を力の制限から解き放った。 大半の参加者は己の本当の力を取り戻したが、北岡だけは病を復活させてしまったのである。 「俺が燃え尽きるのを待つっていう着眼点は悪くなかったが、自分が大して変わらない身体だってのを自覚するべきだったな」 リュウガの足先がゾルダの脇腹にめり込む。 カードを装填したわけではない、ただの蹴りだ。 それでも志々雄自身の人間離れした力に、リュウガサバイブの性能が加わった蹴りである。 衝撃は強化スーツを突き抜け、彼の内蔵すらも揺り動かす。 北岡は仮面の下で血を吐き、無様に地面を転がった。 「テメエみたいな雑魚相手に、この俺が本気を出すと思ったのか」 リュウガがデイパックを漁り、中から魔の香を取り出す。 それの蓋を開けると、リュウガの欠けていた装甲やスーツが修復されていった。 「ククッ、これでクーガーは無駄死にってわけだ」 目の前に転がるゾルダを、死んでいったクーガーを嘲るようにリュウガは笑う。 そして、一枚のカードを召喚機へと装填した。 ――――SWORD VENT―――― ブラックドラグライザーツバイが鉛色の刃を吐き出す。 「色々な武器を試してきたが、やっぱりこいつが一番しっくり来るな」 リュウガはうつ伏せで倒れているゾルダの首を掴み、そのまま身体が浮くまで持ち上げる。 薄弱な意識の中でゾルダが行えたのは、急所である腰のカードデッキを守ることだけ。 リュウガはその動きを傍目に捕らえながら、精一杯の力で刃を走らせた。 小さな悲鳴を漏らすゾルダ。 ピシリ、と頑丈な装甲に罅が入る。 「口ほどにもねえ、こんな奴が最後の相手なんて興醒めもいいところだぜ」 反撃もできないゾルダを見て、リュウガはつまらなそうに肩を落とす。 カードデッキを破壊するのは簡単だが、それでは溜まった鬱憤を晴らすことはできない。 戦闘が開始してから十分以上が経過しているため、大技を使えば身体が危なくなるのも事実だった。 このような雑魚を相手に燃え尽きたのでは笑い話にもならないだろう。 故にゾルダは剣で始末することにする。 「ここから戻ったら、まず真っ先にあのつかさって餓鬼を殺してやるぜ 最後の決戦に弱い奴はいらねェ」 何度も何度も剣を振り上げ、ゾルダの身体を斬り付ける。 ナイトサバイブのダークブレードと同威力の剣に、志々雄の腕前が加わったのだ。 ゾルダを破壊するまで大した時間は掛からない。 肩や胸の装甲は何度も切り裂かれ、あっという間に砕け散っていく。 声を上げる気力ももはや無く、ゾルダは無言で攻撃を受け続ける。 その醜態を見て、リュウガは不愉快そうに吐き捨てた。 「ふざ……けるな……!」 リュウガの言葉に激昂したゾルダは、マグナバイザーの銃口を漆黒の鎧に当て引き金を絞る。 零距離射撃だ。 発射されたエネルギー弾は二人の間に衝撃を生み、リュウガの腕からゾルダの身体を引き離した。 地面を転がるゾルダ。 まともに受け身を取る余力すらなく、その身体はだらしなく地面に横たわる。 「つかさちゃんを殺させなんて……絶対にしない!」 「ほう、まだ少しはやるってことか」 ゾルダの病気の末期症状は、意識を一瞬で刈り取ってしまうほどに凶悪なものだ。 それでも彼が立っていられたのは、己が死んだら世界が終わってしまうという責任感に他ならなかった。 リュウガは倒れているゾルダを愉しそうに見下ろすと、その顔面に蹴りを叩き込む。 仮面が砕け散り、血塗れの素顔が曝された。 「いい面してるじゃねえか」 仮面の破片が突き刺さり、額から血が流れ出る。 いや、今までの戦闘で既に血は流れていた。 血液がゾルダの視界を遮り、青白くなった肌を赤に彩っていく。 自分が生きているのか、死んでいるのか、それすらも定かではない。 小さすぎる呼吸音が耳に届き、ゾルダは辛うじて自分が生きていることを理解した。 「そろそろ地獄に送ってやるぜ」 カードデッキに向けて、リュウガは刃を突き立てる。 ――――その時だった。 鏡が割れる音が連続して響き、ミラーワールド内を反響し始める。 状況を理解できず、辺りを見回すリュウガ。 その背後に信じられない者がいることを、ゾルダの血に塗れた眼球は映し出していた。 「……ッ!」 背後を振り返り、刃で斬り付ける。 そこにいたのは龍。 全てを斬り裂く牙と爪を持つ深紅色の龍。 無双龍・ドラグレッダー。 仮面ライダー龍騎と共に消滅したはずのミラーモンスターの姿がそこにはあった。 「何が起きてやがる……」 それだけではない。 ダークウイング、ベノスネーカー、デストワイルダー。 他にも多くのミラーモンスターが出現し、リュウガの視界を埋め尽くすかのように蠢いていた。 「チィッ……!」 メタルゲラスとエビルダイバーがリュウガへと迫り、同時に体当たりを仕掛けてくる。 素早い身のこなしでそれを回避するが、今度はブランウイングが滑空を始めていた。 背後へと後退していくリュウガ。 その時、上空に浮いていたコアミラーから次々とモンスターが湧き出ているのが見えた。 大量のミラーモンスターの出現。 それの発端は、現実世界でナイトに変身していたヴァンが死亡したことだった。 ミラーワールドが人間の命を吸い、願いを叶えるためのエネルギーとする。 だが、ミラーワールドは本来の主である神崎士郎の手から離れていた。 その後はラプラスの魔が管理していたが、彼も死んだ。 結果として管理者は不在となり、ミラーワールドは非常に不安定な空間となった。 そこにヴァンの生命が吸収され、エネルギーとして変換されたのだ。 多くの命を吸ったミラーワールドはエネルギーの膨大さに耐えることができず、暴走を始めたのだ。 ミラーモンスターは強い魂を求めて行動する。 襲い掛かってくるモンスターをリュウガは次々と撃退していくが、それでもまだ足りない。 「ハンッ、世界が俺を拒絶してるわけか、面白え!」 ミラーモンスターを両断しながら、リュウガは愉悦を噛み締めるように吠える。 この事態の元凶は管理者の不在とヴァンの死だが、リュウガはあえてそう捉えた。 世界が弱肉強食の理を拒んでいる。 甘い泥濘のような世界を望み、それを破壊しようとしているリュウガの動きを妨げているのだ。 「なら俺がテメエすらも支配してやる」 世界が志々雄を拒むなら、世界すらも服従させるまでだ。 所詮この世は弱肉強食。 世界よりも志々雄真実の方が強者であることを証明し、この世を地獄へと変えるまでである。 デッキから一枚のカードを抜き、ブラックドラグバイザーツバイへと装填。 そうして絵柄が変わったカードを、再び読み込ませる。 ――――STRANGE VENT―――― ――――UNITE VENT―――― 空間が軋みを上げ、巨大な歪みが発生する。 それはまるでブラックホールであり、周囲で蠢いていたモンスター達を次々と呑み込み始めた。 ストレンジベントが変化したのは、ミラーモンスターを融合させるユナイトベントのカード。 力を増した融合のカードは、野良のモンスターすらも呑み込みはじめた。 大量発生していたモンスターが全滅するまで時間は掛からない。 重厚な種も、翼のある種も、幻獣種も、等しく歪みの中に吸い込まれていく。 そして最後にブラックドラグランザーが吸収され、ブラックホールは弾けるように爆発した。 爆発の奥から現れたのは醜悪な合成獣。 メタルゲラスの胴体に、バイオグリーザの両脚。 臀部からはベノスネーカーの尾が生え、胸部にはエビルダイバーの貌がある。 全身をサイコローグのパイプが繋がり、エネルギーを供給していた。 左腕はデストワイルダーの爪で、右腕はボルキャンサーの鋏。 背中からはダークウイングとブランウイングの翼が対になるように生え、それに覆い被さるようにゴルトフェニックスの両翼がある。 そして、首は二本あった。 紅と黒の二匹の龍の首。 ドラグレッダーとドラグブラッカーの首だった。 それぞれの頭部からゼール系モンスターの角が伸びている。 二匹の龍が哭くと、耳を塞ぎたくなるような奇声へと変わった。 リュウガの身長を遙かに上回る巨大な生物。 この世に存在するあらゆる生物の特徴を持ち、それでいてどの生物とも似ていない。 あまりにも邪悪で禍々しい合成獣。 その名は、ジェノサバイバー。 「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」 ジェノサバイバーを背後に従えながら、リュウガは高笑いを上げる。 コアミラーから新たなミラーモンスターは現れることなく、ミラーワールドの中で響き渡るのは彼の笑い声だけだった。 ついに志々雄真実は世界すらも支配下に置いた。 背後に従えている獣はその証である。 「邪魔が入ったが、今度こそ……あん?」 ゾルダにとどめを刺そうとして、リュウガは不機嫌そうに舌打ちする。 生まれたての子鹿のように脚を震わせながら、ゾルダが立ち上がっていたのだ。 「まだ立ち上がる気力があったのか、面倒臭え」 徹底的に痛めつけられた上、今のゾルダは不治の病に侵されているのだ。 こうして立ち上がれただけでも賞賛に値するだろう。 だが、あまりにも無意味。 今にも朽ち果てそうな身体で、リュウガとジェノサバイバーに対抗する術などないのだ。 「いつまでもみっともないぜアンタ。もう俺が殺してやるよ」 一歩ずつ歩いていくリュウガ。 悪鬼の足音を耳にしながら、ゾルダはデッキから一枚のカードを抜く。 それをマグナバイザーに装填するでもなく、眼前へと翳す。 すると、異変が起きた。 ジェノサバイバーが引っ張られるように、一歩ずつ前へと踏み出し始めたのだ。 「テメエ、その札は契約の……!」 ゾルダが手にしていたのは、浅倉の死後に回収した支給品。 ジェノサイダーに使おうとして使わなかった契約のカードだ。 契約(コントラクト)は、どんなに強力なモンスターであろうと相手の意志に関係なく強引に従えることができる。 それが複数のモンスターから形成される合成獣だとしても関係がない。 神崎士郎の開発したシステムは、あらゆるミラーモンスターに対して平等だった。 全てを統率するドラグブラッカーはリュウガの契約モンスターだが、それ以外は全てが野良である。 故にジェノサバイバーの因子は圧倒的に野生の方が強く、契約の魔の手から逃れることはできなかったのだ。 「死に損ないが邪魔をしやがって、テメエはもう終わってるんだよ!」 契約モンスターを奪われれば、ライダーは著しく弱体化してしまう。 ドラグブラッカーが抵抗しているため、まだ契約が成立するにはしばらくの猶予があった。 リュウガは走る。 契約が成立する前にゾルダを殺せば、それで全ては終わるのだ。 「……させるわけ……ないだろ」 尽き果てそうな意識を必死で繋ぎ止め、マグナバイザーの銃身を握り締めるゾルダ。 病気と怪我による二重の苦痛が肉体を苛み続けるが、それでも倒れるわけにはいかなかった。 自分が死ねば、世界は志々雄が支配する地獄へと変わる。 そうすればつかさを始めとする多くの人達が苦しむことになるのだ。 死に逝く意識を覚醒させたのは、聞き覚えのある慟哭だった。 そうして目を開けた時、暗闇の中に映ったのは王蛇のジェノサイダーに酷似した化け物。 それは北岡の罪の象徴だった。 もしあそこで王蛇にトドメを刺すことができれば、つかさに新たな十字架を背負わせることはなかった。 自分が不甲斐ないからこそ、つかさは立てなくなるくらいに追い込まれてしまったのだ。 今こそ、全てを精算する時なのだ。 ふがいない自分に別れを告げ、課せられた責任を果たす時なのだ。 マグナバイザーをゆっくりと持ち上げる。 手に馴染んでいた武器は重く、視界はまともに機能しないほどに掠れている。 それでも、ある一箇所だけはしっかりと映していた。 リュウガの腰に装着されたVバックルの中心。 クーガーの一撃にで罅割れ、脆くなっているカードデッキだ。 これを破壊すれば、ライダーの契約は破棄となる。 ゾルダに残された力では、一発撃つことが限界。 それで命中する確率は限りなく低いだろう。 かつて総合病院で王蛇から逃げようとした時と同じシチュエーションだった。 あの時は次元が助け舟を出してくれたが、今は自分しかいない。 だから、やるしかない。 出来る出来ないの問題ではなく、成功させるしかないのだ。 引き金を引く。 マグナバイザーが仄かに震え、銃口からエネルギー弾が迸る。 遅れて、銃声が響き渡る。 そして―――― パリン、と音が鳴る。 エネルギー弾はリュウガのカードデッキに命中し、それを粉々に粉砕した。 リュウガの変身は強制的に解除され、ミラーワールドに志々雄の姿が曝される。 ドラグブラッカーの契約が破棄になったことで、ジェノサバイバーはゾルダの契約のカードへと吸い込まれていった。 「……」 走っていた志々雄はゆっくりと速度を落としていき、やがてその場に立ち尽くす。 自らの敗北が信じられないのか、無言のまま己の身体を見回していた。 「お前は……やり過ぎたんだよ……」 ゾルダはそんな彼の姿を傍目に置きながら、掠れる声で呟く。 もし志々雄がユナイトベントを発動しなければ、ゾルダに勝ち目は無かった。 大きすぎる欲望が、世界への反逆心が、逆に志々雄を敗者へと貶めたのだ。 「そうか、俺は負けたのか」 自らの肉体を見回しながら、志々雄は淡々とした口調で言う。 リュウガを失った今、彼に勝ち目は無かった。 「ここまでだな」 その声の中には全ての失敗に対する悲観も、ゾルダへの敵意もない。 唯一存在するのは、祭りが終わった後のような静寂感だった。 「俺が弱くて、アンタの方が強かった。それだけの話だ」 北岡と志々雄の間にあった実力差は圧倒的だった。 それでも最後に勝ったのは北岡だった。 故に志々雄は弱く、北岡は強い。 弱肉強食とはそういうものだ。 敗者は全てを失い、どこまでも惨めでなければならない。 志々雄の身体が溶け、粒子として散らばり始める。 生身の人間がミラーワールドに滞在できる時間は少ない。 それはライダーだった人間も同様であり、敗者は空間の糧として消え行くだけである。 「まあ、それなりには楽しかったぜ」 三村やタバサを従え、主催者との戦を宣言した。 そこから様々な連中と戦い、駆け引きをし、そしてここまで至った。 未来の情勢や異世界の知識を知ることができた。 ここで得たのは、古惚けた小さな島国にいては永遠に届くことがなかったものばかりだ。 「フフ……」 だから、笑う。 「フフフハハハハハハ……」 高らかに、笑い声を上げる。 「ハーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!」 身体が少しずつ溶けて行こうが関係ない。 自らが消滅する最後の瞬間まで、志々雄真実は笑う。 心の底から楽しかったと告げるように、狂ったように笑い続ける。 それが幕末の悪鬼と呼ばれた男の最期だった。 志々雄の消滅を確認し、ゾルダはその場に崩れ落ちる。 もはや意識を保つ気力すらない。 全身に大怪我を負っているのに、身体は全く痛みを感じることはない。 北岡の病気は既に末期状態へと進行していた。 バトルロワイアルに参加させられなかったら、あと数分もしないうちに息を引き取っていたはずなのだ。 視界は完全に暗闇に閉ざされ、自分が誰かすら定かではなくなる。 抗いようのない死が、すぐ傍まで来ていた。 光が射す。 強烈な光が北岡の目前に光臨し、暗闇をあっという間に塗り潰していく。 それは生命の光だった。 自分以外の全てのライダーが死亡したことで、北岡は願いを叶える権利を得たのだ。 「ぁ……あぁぁ……」 手を伸ばす。 己の願いを叶えるため、奇跡へと手を伸ばす。 そして、ピタリと止まった。 脳裏にふと疑問が過ぎたのだ。 今の自分の願いとは一体何なのか、と。 初めは永遠の命を手にするためだった。 だが、時を経るごとに戦いは虚しくなり、気が付いた時にはどうでもよくなっていた。 永遠の命への執着もなくなり、浅倉も死に、志々雄の野望も打破した。 今の北岡に叶えたい願いなどない。 シャドームーンはまだ生きているが、死に損ないの自分が加勢してもどうにもならないだろう。 狭間と翠星石ならば、きっと銀の月を打ち倒してくれるはずだ。 今の自分に残された役目は、静かに朽ち果てるだけではないのか。 ――――私が代わりに死んでればよかったんだ 「だ、めだ……!」 ジェレミアの死であれだけ苦しんでいたつかさ。 ようやく立ち直れたというのに、ここでさらに北岡が死んでしまったら。 彼女は今度こそ本当に立ち直れなくなってしまうかもしれない。 それに約束したのだ。 元の世界に帰り、料理を作ってもらうと。 まだ死ねない、死ぬわけにはいかない。 目の前の光に向かって、北岡は精一杯手を伸ばす。 ――――そして、世界は終わりを告げる。 ☆ ☆ ☆ ヴァンが力尽き、戦える者は翠星石以外に居なくなっていた。 シャドームーンの胸部には生々しい傷跡があるが、致命傷にまでは至っていない。 ゆっくりとではあるが修復も始まっていた。 「やはり最後の敵になるのはキングストーンか」 サタンサーベルが折れても、未だにシャドームーンは健在である。 サタンサーベルは確かに創世王の象徴だった。 だが、所詮は象徴だ。 創世王は、ゴルゴムの支配者は、確かな存在としてここに生きているのである。 「決着を付けるぞ、人形」 「望むところですよ、この銀ぴか野郎!」 視認できるほどの恐怖に当てられても、翠星石は欠片も物怖じはしない。 守るべき人がいるからこそ、翠星石は心を保つことができる。 そんな時、彼らの頭上を強烈な光が照らし出す。 キングストーンに優るとも劣らない、力に溢れた光である。 思わず目を瞑ってしまう翠星石。 シャドームーンも同様であり、マイティアイを以てしても光の奥を見透かすことはできなかった。 光はゆっくりと地上へと降りていき、やがて翠星石の横へと着地する。 そして光が収まった時、そこには一人の仮面ライダーが立っていた。 「お前は北岡……ですか?」 傍に立つ人間を見上げながら、翠星石はライダーの名前を呼ぶ。 だがそれは疑問系だった。 ゾルダの仮面を着けているが、どこか雰囲気が違っているのだ。 「新たな力を手に入れたか」 ゾルダを見据えながら、シャドームーンはそう評する。 かつてとは比べものにならないほどに、今のゾルダは力に満ち溢れていた。 「ああ、ちょっとね」 実際に口にしたわけではないから定かではない。 しかし北岡が光に触れた時に願ったのは、つかさと共に元の世界に戻ることだった。 その結果、全身の負傷と不治の病は消え去っていた。 視界もはっきりと世界を映し、ゾルダの装甲や仮面も修復されている。 自らの肉体からは今までと段違いの力が溢れていた。 そして、デッキには大量のカード。 全てのモンスターと契約し、あらゆる種類のカードが収納されていた。 「その力で貴様は何を望む」 ここに至るまで、シャドームーンは多くのライダーを屠ってきた。 ただの人間が世紀王に坑がうだけの力を身に付けることができる道具、それがカードデッキだ。 一定値まで力を高めるのか、それでも強者が変身すればより力を増すのか。 戦いを重ねていくうちに興味は深まり、そして新たな進化を遂げる者すらも現れた。 狭間との契約で休戦をうやむやになってしまうかと思ったが、再び戦う機会が訪れたのだ。 目の前にいるのは、紛れもなく創世王の敵である。 それを認識したシャドームーンは、最後の仮面ライダーへと問い掛けた。 「決まってるでしょ お前を倒して、元の世界に戻るためだ」 背後にいるつかさに視線を配りながら、仮面ライダーはシャドームーンへと宣言した。 【二日目/午前/始まりの部屋】 【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】 [装備]真紅と蒼星石と水銀燈と雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン、キングストーン(太陽の石)@仮面ライダーBLACK(実写) ローゼンメイデンの鞄@ローゼンメイデン、庭師の鋏@ローゼンメイデン、庭師の如雨露@ローゼンメイデン [支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1) [状態]首輪解除済み、全身にダメージ [思考・行動] 1:銀色オバケ(シャドームーン)を殺す。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。 ※ローザミスティカを複数取り込んだことで、それぞれの姉妹の能力を会得しました。 ※キングストーンを取り込んだことで、能力が上がっています。 またキングストーンによる精神への悪影響を克服しました。 ※nのフィールドに入る能力を取り戻しました。 ※柊つかさと契約しました。 【柊つかさ@らき☆すた】 [装備]空飛ぶホウキ@ヴィオラートのアトリエ、契約の指輪(翠星石) [支給品]支給品一式×4(水のみ3つ、鉛筆一本と食糧の一部を消費)、確認済み支給品(0~1) 、レシピ『錬金術メモ』、陵桜学園の制服、かがみの下着、 食材@現実(一部使用)、パルトネール@相棒(開封済み)、こなたのスク水@らき☆すた、メタルゲラスの角と爪、 咲世子の煙球×1@コードギアス 反逆のルルーシュ、ジェレミアの確認済み支給品(0~1)、ジェレミアの仮面 [状態]ダメージ(中) [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:錬金術でみんなに協力したい。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※錬金術の基本を習得しました。他にも発想と素材次第で何か作れるかもしれません。 ※アイゼルがレシピに何か書き足しました。内容は後続の書き手氏にお任せします。 ※会場に連れ去られた際の記憶が戻りました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※翠星石と契約しました。 【北岡秀一@仮面ライダー龍騎(実写)】 [装備]:レイの靴@ガン×ソード、仮面ライダーのデッキ@仮面ライダー龍騎、ブラフマーストラ@真・女神転生if… [所持品]:支給品一式×3(水×2とランタンを消費)、CONFINE VENTのカード@仮面ライダー龍騎 FNブローニング・ハイパワー@現実(12/13) 、RPG-7(0/1)@ひぐらしのなく頃に、榴弾×1、デルフリンガーの残骸@ゼロの使い魔、 五ェ門の確認済み支給品(0~1)(刀剣類では無い)、昇天石×1@真・女神転生if…、リフュールポット×1、デルフリンガーの残骸@ゼロの使い魔、 贄殿遮那@灼眼のシャナ [状態]仮面ライダーに変身中。 [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:シャドームーンを殺す。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※一部の支給品に制限が掛けられていることに気付きました。 ※病院にて情報交換をしました。 ※レナ、狭間と情報交換をしました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※会場に連れ去られた際の記憶が戻りました。 ※最後のライダーになったことで願いを叶えました。 願いを叶える直前に考えていたのはつかさと共に元の世界に戻ることでしたが、詳細はお任せします。 ※デッキには龍騎に登場する全てのアドベントカードが入っています。 願いの影響で他にも変化があるかもしれません。 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK(実写)】 [装備] バトルホッパー@仮面ライダーBLACK [支給品] 支給品一式、不明支給品0~2(確認済み) [状態] 左手の手甲が破壊、全身に火傷、胸部に大きな裂傷(全て修復中) [思考・行動] 1:他の参加者を皆殺しにする。 2:翠星石を殺してキングストーン(太陽の石)を回収する。 【備考】 ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※創世王を取り込みました、基本能力が更に上昇しましたがそれ以上の変化があるかは後続の方に任せます。 ※本編50話途中からの参戦です。 ※会場の端には空間の歪みがあると考えています。 ※空間に干渉する能力が増大しました。 ※nのフィールドの入り口を開ける能力を得ました。 ※狭間との契約は果たされました。 【共通の備考】 ※彼らが戦っている空間は0話にて殺し合いの開催が宣言された場所です。 天井も床も壁もありませんが、普通に立つことも歩くこともできます。 ※空間内にダン・オブ・サーズデイ@ガン×ソードが放置されています。 その内部にはヴァンの遺体とヴァンのデイパック(支給品一式、昇天石×1@真・女神転生if…、 アドロップ×1@ヴィオラートのアトリエ、調味料一式@ガン×ソード)があります。 ※空間の何処かにヒノカグツチ@真・女神転生if...が刺さっています。 ※クーガーと志々雄の所持品は消滅しました。 【バブルルート@灼眼のシャナ】 三村信史に支給。 “狩人”フリアグネが所持する、コイン型宝具。『武器殺し』の異名を持つ。 弾くとコインの残像が鎖になり、相手の武器に絡み付く。 これが絡み付いてる間、あらゆる武器は能力を失ってしまう。 【ストレイト・クーガー@スクライド 死亡】 【ヴァン@ガン×ソード 死亡】 【志々雄真実@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚- 死亡】 時系列順で読む Back 叶えたい願い-ヴァン Next 終幕――死せる英雄達の戦い 投下順で読む Back 叶えたい願い-ヴァン Next 終幕――死せる英雄達の戦い 173 叶えたい願い-ヴァン シャドームーン 174 終幕――死せる英雄達の戦い 翠星石 柊つかさ 北岡秀一 志々雄真実 GAME OVER
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福引関係 天使ちゃんマジ天使 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1700 効果:特殊効果無効化 経験値UP Money取得UP 絶対防御 = Distortion-歪- + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.2 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.3 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.4 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.5 魔神連斬 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 魔剣ネビリム + 邪剣ファフニール + 魔眼イビルアイ + 魔玩ビシャスコア + 魔杖ケイオスハート 魔剣ネビリム 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 特殊効果無効化 = 原石 + 贄殿遮那 邪剣ファフニール 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = サファイア + 対人打ち上げ花火「紅炎」 魔眼イビルアイ 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:KILL 特殊効果無効化 = ルビー + 超出力サンダーストーム 魔玩ビシャスコア 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:先制 特殊効果無効化 メディテーション recovery = サファイア + インジェクターレギオン 魔杖ケイオスハート 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = ルビー + 大水量浄化砲 ふわふわ時間 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2400 効果:ナチュラルシールド メディテーション recovery Money取得UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース + さわ子のギター + 平沢 憂 放課後ティータイム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 Future Vision 経験値UP Money取得UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース + さわ子のギター Cagayake!GIRLS 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース レッツゴー(唯ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 唯のギター + 唯のギター + 唯のギター + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(澪ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 澪のベース + 澪のベース + 澪のベース + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(律ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 律のドラム + 律のドラム + 律のドラム + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(紬ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 紬のキーボード + 紬のキーボード + 紬のキーボード + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(梓ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 梓のギター + 梓のギター + 梓のギター + けいおん!! + けいおん!! あずにゃん 攻:S 命:SS 弾数:1 魔力:1500 効果:激情 武器取得率UP 絶対防御 = 梓のギター + 猫耳 萌え萌えキュン 攻:D 命:Strikers 弾数:1 魔力:500 効果:ポジティブ 経験値UP 絶対防御 = 澪のベース + メイド服 侵略! 攻:E 命:Strikers 弾数:1 魔力:2100 効果:none = イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘のイカ墨 + イカ娘のイカ墨 メタメリズム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:4 魔力:1800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = イカ娘 + 相沢栄子 + 相沢千鶴 + 斉藤渚 + 長月早苗 Iフィールド・ジェネレーター 攻:Strikers 命:A s 弾数:1 魔力:3000 効果:魔法障壁 ナチュラルシールド 絶対防御 = 110㎜機関砲 + ミサイルポット + 小型ミサイルランチャー + 大型ミサイルランチャー + 大型集束ミサイルセット フォールディング・バズーカ 攻:Strikers 命:E 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL 特殊効果無効化 魔剣 = 110㎜機関砲 + 110㎜速射砲 + 360㎜バズーカ + ラケーテンバズーカ エーテルストライク 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:特殊効果無効化 武器取得率UP = PLATINA STONE + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー グラヴィティブレス 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:特殊効果無効化 経験値UP = DIAMOND STONE + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル 咎人の剣"神を斬獲せし者" 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:特殊効果無効化 Money取得UP = PEARL STONE + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ 赤青の石 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 原石 + サファイア + ルビー エメラルド 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 原石 + 錆びたGの剣の石 BLUE STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + サファイア RED STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + ルビー EMERALD STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + エメラルド 真珠宝石の白金 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = プラチナ + プラチナ + ダイヤモンド + ダイヤモンド + パール + パール PLATINA STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + プラチナ DIAMOND STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + ダイヤモンド PEARL STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + パール コンチネンタル・フライング・スパー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 recovery オールラウンド = ブガッティ・ヴェイロン + メルセデス・ベンツ + ロールス・ロイス・シルヴァースピリット + ポルシェ356A + SRXクロスオーバー SRXクロスオーバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = ランボルギーニ カウンタックLP400 + フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ + ロータス エリーゼ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ ロールス・ロイス・シルヴァースピリット 攻:SSS 命:SS 弾数:1 魔力:1500 効果:自爆 = ロータス エリーゼ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ メルセデス・ベンツ 攻:SS 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 = ランボルギーニ カウンタックLP400 + ロータス エリーゼ ブガッティ・ヴェイロン 攻:SSS 命:A s 弾数:1 魔力:1700 効果:ナチュラルシールド recovery オールラウンド = ランボルギーニ カウンタックLP400 + フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ ポルシェ356A 攻:SS 命:Strikers 弾数:1 魔力:500 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ エトセトラ当たり武器 神剣グランス・リヴァイバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:9999 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 M.P.R = 超重炎皇斬G + ソーディアン・ディムロスG + 忘却の剣G 超重炎皇斬G 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ナチュラルシールド recovery M.P.R = 超重炎皇斬 + EMERALD STONE + エメラルド ソーディアン・ディムロスG 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 メディテーション M.P.R = ソーディアン・ディムロス + RED STONE + ルビー 忘却の剣G 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 recovery オールラウンド M.P.R = 忘却の剣 + BLUE STONE + サファイア ドロップ武器 Raising Heart Exelion -Standby Mode- 攻:D 命:A 弾数:1 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = Raising Heart -Standby Mode- + Raising Heart -Device Mode- + Raising Heart -Shooting Mode- + Raising Heart -Sealing Mode- + MagazineⅠ Bardiche Assault -Standby Form- 攻:D 命:A 弾数:1 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = Bardiche -Standby Form- + Bardiche -Assault Form- + Bardiche -Haken Form- + Bardiche -Zamber Form- + MagazineⅡ カーネル * 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:0 効果:none = ブルースSP B ツインリーダーズ 攻:F 命:F 弾数:50 魔力:50000 効果:武器変化 = ブルースSP B + ナビスカウト * + カーネル * ぴゅあぴゅあはーと 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:9000 効果:KILL 特殊効果無効化 M.P.R R.A.B オールラウンド = けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! DEATH DEVILのキャサリン 攻:Strikers 命:D 弾数:1 魔力:2700 効果:KILL = さわ子のギター + さわ子のギター + けいおん!! + けいおん!! けいおん!! 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:100000 効果:KILL 特殊効果無効化 = 軽音部 + 軽音部 + 軽音部 イカ娘のイカ墨 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:1000 効果:none = イカ墨 + イカ墨 + イカ墨 エトセトラが入った箱 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:100000 効果:none = エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ 市販武器 メガネ最強伝説 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:100 効果:none = メガネ + グラサン + 銀縁メガネ + マルコのメガネ + マルコの防弾メガネ これなんて武器? 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:none = メガネ最強伝説 + イ゛ェア゛アアアアアアアア! ヤマタノオロチ 攻:SSS 命:SSS 弾数:8 魔力:1500 効果:SPUP GDUP = ヤマタノオロチ号 + ヤマタノオロチのウロコ 魔塔攻略武器 神の白石(ゴッド・オブ・レジェンド) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 伝説の白石が入った箱*18 属性変更の鍵派生 闇玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:闇属性変化玉 = 邪悪な心 + 闇属性習得本 + 覚醒-闇- 光玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:光属性変化玉 = 聖なる心 + 光属性習得本 + 覚醒-光- 火玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:火属性変化玉 = 燃える心 + 火属性習得本 + 覚醒-火- 水玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:水属性変化玉 = 澄んだ心 + 水属性習得本 + 覚醒-水- 土玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:土属性変化玉 = 深い心 + 土属性習得本 + 覚醒-土- 風玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:風属性変化玉 = 激しい心 + 風属性習得本 + 覚醒-風- ルシア・レアグローブ派生 ルシアの第10の剣 「ダークエミリア」 攻:A s 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:先制 = 第9の剣 羅刹の剣「サクリファー」 + エミリアの形見 終わり亡き者(エンドレス) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = シンクレア + シンクレア・ディストーション + シンクレア・ヴァンパイア + シンクレア・ラストフィジックス + シンクレア・アナスタシス ハル・グローリー派生 ハルの第10の剣 聖剣「レイヴェルト」 攻:A s 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:必中 = 第9の剣 羅刹の剣「サクリファー」 + ムジカの銀術 魔導精霊力(エーテリオン) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 十字のレイヴ + 知識のレイヴ + 闘争のレイヴ + 未来のレイヴ + 真実のレイヴ カバラ派生 ジャッジメント・シーソー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:先制 特殊効果無効化 メディテーション recovery = 王冠のメタトロン + 知恵のラツィエル + 理解のサフキエル + 慈悲のサドキエル + 峻厳のサマエル + 美のミカエル + 勝利のハミエル + 栄光のラファエル + 基盤のガブリエル + 王国のサンダルフォン ナンバーオブビースト-サタン- 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL ATUP 必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 = 無神論のサタン + 愚鈍のベルゼブブ + 拒絶のルキフグス + 無感動のアシュタロス + 残酷のアスモデウス + 醜悪のベルフェゴール + 色欲のバール + 貪欲のアドラマレク + 不安定のリリス + 物質主義のナヘマー 黒猫-ブラックキャット-派生 幻想虎徹-Imagine Blade- 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4100 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 = 黒猫-ブラックキャット- + 電磁銃(レールガン) + 炸裂・電磁銃(バースト・レールガン) + 黒爪(ブラッククロウ) + 黒十字(ブラッククロス) オーパーツ-サタン-派生 アルカード=スピリッツ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 メディテーション 武器取得率UP = メキシス + 神「シン」 + マジックブック + レッドスピア 世界樹派生 冥空斬翔剣 攻:Strikers 命:A 弾数:1 魔力:2200 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 = 殺劇舞荒剣 + 猛虎連撃破 + 時空蒼破斬 + 転移蒼破斬 シューティングスター 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 経験値UP = トラクタービーム + インデグニション + ビッグバン + エクステンション タイムストップ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = リザレクション + レイズデッド + サイレンス + ディスペル 児雷也 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 武器取得率UP = 鎌鼬 + 五月雨 + 雷電 屠龍 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 大牙 + 大牙 + 震天 + 震天 極光壁 攻:A s 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 緋凰絶炎衝 + 風塵封縛殺 + 龍虎滅牙斬 殺劇舞荒拳 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 獅吼爆砕陣 + 獅吼爆砕陣 + 火龍炎舞 + 火龍炎舞 エレメンタルマスター 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:先制 特殊効果無効化 半無敵 = エレメンタルマスター + エレメンタルマスター + エレメンタルマスター + エレメンタルマスター エターナルスロー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 特殊効果無効化 Future Vision = エターナルスロー + エターナルスロー + エターナルスロー + エターナルスロー 花咲くいろは派生 ハナノイロ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド 絶対防御 = 喜翆荘の仲居 + ウェービーヘア + 花のヘアピン + 時々変な妄想 + 熱い性格 面影ワープ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 喜翆荘の板前見習い + あだ名「みんち」 + 美しい容姿 + ホビロン + 不器用な性格 Hazy 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 喜翆荘で仲居のアルバイト + 水泳が得意 + あだな「なこち」 + 緒花の指導役 + 引っ込み思案な性格 はなさくいろは 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2700 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 喜翆荘のライバル旅館 + 福屋の一人娘 + スマートフォン + 結名姫 + 明るく軽い性格 日常派生 ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 通称「ゆっこ」 + 茶色のセミロングヘア + 手先が器用 + 将来の夢はエリマキトカゲ + 好奇心旺盛 ヒャダインのじょーじょーゆーじょー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3700 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = ウッドキューブ + 得意技「ドラゴンスクリュー」 + 一応一番の常識人 + ゆっこの親友 + 隠れ腐女子 ヘッドライト・テールライト 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 頭の良い優等生 + メガネに黒髪のロングヘア + 無口な超然主義者 + 最大の問題児 + 腕力はかなりある 気球にのってどこまでも 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 recovery = ロボ女子高生 + 黒髪のセミロング + 夢は仰向けで寝る + 真面目な性格 + 読書家 怪獣のバラード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = なのの製作者 + オレンジ色のロングヘア + 自称:はかせ + マッドサイエンティスト + 4.5牛乳を愛飲 グリーングリーン 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 黒猫 + しゃべれる首輪 + 性別:オス + 阪本製薬 + 横柄 Romancing SaGa派生 大地の剣 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = 大地の剣 + 睡魔剣 + 石化剣 + 大地生気法 + 大震剣 レフトハンドソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = レフトハンドソード + 隼斬り + 王者の剣 + 光明剣 + 不動剣 ジルコンの斧 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 recovery = ジルコンの斧 + トマホーク + 唐竹割り + 真空斬 + 飛翔脳天撃 アイスソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = アイスソード + ボーンクラッシュ + 冷たい風 + 冬の嵐 + 冷凍剣 ウコムの鉾 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = ウコムの鉾 + 足払い + 串刺し + 稲妻 + 雷撃衝 エリスの弓 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 半無敵 = エリスの弓 + 影縫い + 必殺の矢 + 乱れ射ち + 夢想弓 アンバーの鎚 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = アンバーの鎚 + スタニングブロウ + スカルクラッシュ + 飛翔乱舞 + 叩き潰す 焼き尽くす 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 火術 + 焼き尽くす + エレメンタル + 火の鳥 + ファイアウォール 渦潮 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 水術 + 毒消しの水 + エレメンタル + ウォーターガン + 渦潮 ストーンスタチュー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ネガティブ = 土術 + ストーンスタチュー + エレメンタル + アースヒール + ダイヤモンドアーマー シムラクラム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2100 効果:必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 風術 + ライトニング + エレメンタル + シムラクラム + 吹雪 スターソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド R.A.B = 光術 + スターライトウォール + ヒールライト + スターライトウェブ + スターソード ダークソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 闇術 + ダークウェブ + ダークウォール + ダークソード + ブラックスフィア 生気翔撃法 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 気術 + 防御法 + 精神法 + 生命波 + 生気翔撃法 デスハンド 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 = 邪術 + インジャリー + ウイークネス + アニメート + デスハンド エナジーストーム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2900 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 魔術 + エナジーストーム + クイック + スペルエンハンス + アーマーブレス 竜幻術 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 幻術 + 雷幻術 + 睡夢術 + 幻影魅力術 + 竜幻術 Angel Beats!派生 Handsonic 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = ハンドソニック + エンジェルズウイング + ハウリング + ディストーション + ディレイ + アブソーブ Knockin on heaven s door 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = グロック17 + ドナーカード + シスコン + 秀才 + 記憶喪失 rebels against the god 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = ベレッタM92F + 白いベレー帽 + ゆりっぺ + 理不尽過ぎる30分 + 戦線を束ねている少女 Crow Song 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2900 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = RPK-74 + 同性愛者疑惑 + 屋上ダイブ + トラックとの衝突 + 戦線のムードメーカー My Song 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ポジティブ = LAR グリズリー + ストリートダンス + 意味不明な英語 + 赤いバンダナ + すべてが謎 Thousand Enemies 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = トランシーバー + 冷静なオペレーター + 無表情 + 毒舌 + 最終話「消滅」 Girls Dead Monster 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = FENDER American Deluxe Ash Stratocaster + Gibson SG Special Faded + Fender USA 62 JazzMaster + Pearl Forum FZ + G L L-2000 魔法少女リリカルなのは派生 Starlight Breaker ex fb 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = Divine Buster Extension + Divine Buster Full Power + Divine Buster Full Burst + Short Buster + Excellion Buster Accelerate Charge System + Straight Buster + Starlight Breaker+ + Starlight Breaker ex + Starlight Breaker ex fb Riot Zamber 攻:A 命:Strikers 弾数:1 魔力:400 効果:none = Photon Lancer Multishot + Photon Lancer Phalanx Shift + Plasma Lancer + Haken Saber + Plasma Smasher + Trident Smasher + Thunder Blade + Plasma Zamber Ragnarok 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = Diabolic Emission + Atem des Eises + Hraesvelgr + Mistilteinn + Ragnarok + Claiomh Solais 火龍一閃 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = シュランゲバイセン・アングリフ + シュランゲバイセン・アングリフ + 火龍一閃 + 火龍一閃 Zerstorungshammer 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = Schwalbefliegen + Gigantschlag + Raketenhammer + Zerstorungshammer Diabolic Emission 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = Schwarze Wirkung + Blutiger Dolch + Diabolic Emission + Starlight Breaker + Photon Lancer Genocide Shift Divine Buster 攻:A 命:Strikers 弾数:1 魔力:400 効果:none = Revolver Cannon + Calibur Shot + 振動拳 + Revolver Shoot Cross Fire Shoot 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = Phantom Blazer + Cross Fire Shoot + Variable Shoot + Shoot Barret Barret-F + Variable Barret + Dagger Blade + Boosted Illusion + Shooting Silhouette 大地の咆吼 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = Shooting Ray + Wing Shooter + Alchemic Chain + Blast Ray + 大地の咆吼 ルシフェリオンブレイカー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = パイロシューター + ブラストファイアー + ディザスターヒート 雷刃滅殺極光斬 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 絶対防御 = 電刃衝 + 光翼連斬 + 天破・雷神槌 + 雷光輪・追の太刀 極光 エクスカリバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = エルシニアダガー + ドゥームブリンガー + アロンダイト + インフェルノ ローゼンメイデン派生 ナハトシュトローム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 人工精霊-メイメイ- + 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因果応報―薔薇乙女 翠星石が1体出た!― ◆KKid85tGwY 少女は幸せな夢を見た。 本当に幸せで、優しくて、暖かい夢。 それは普段と何も変わらないはずの日常。 少女はチビ人間の家で自慢のスコーンを焼いていた。 いつものようにチビ苺をからかいながらスコーンを振舞う。 チビ人間も文句を言いながらスコーンを食べている。 興味無さそうに紅茶を傾けていた真紅も、時折手を出している。 のりがそれを微笑ましそうに眺めていた。 そこにチャイムの音が鳴る。 おじじの家から、蒼星石が遊びに来たのだ。 玄関で鉢合わせた金糸雀まで連れて。 真紅はそこで昨日会った水銀燈の話をする。 水銀燈と真紅は長く対立していた敵同士。 しかし真紅は、どこか愛おしそうに水銀燈の話をしていた。 おそらく水銀燈が無事に生活をしていたのが喜ばしいのだろう。 同感だと思う。 たった七人の姉妹なのだ。 憎み合い、傷付け合うようなことは哀し過ぎる。 そうなれば、こんなに楽しく皆で食事をすることもできないのだから。 そこで少女――――翠星石は眼を覚ました。 眼を覚ました先に在ったのは、硬く冷たいコンクリートの床。 翠星石はそれを冷たい眼で眺め続ける。 それは本当に幸せで優しくて暖かく、だからこそ残酷な夢だった。 眼を覚ました現実では、姉妹が居なくなっていた。 真紅。蒼星石。水銀燈。 本当に掛け替えの無い姉妹だった。 双子の姉妹として生きて来た蒼星石や、同じ家で暮らした真紅は勿論、 敵対した水銀燈だってそうだ。 ローゼンメイデンは、長い周期の眠りを繰り返しながら、 人間より長い時間を生きる。 その間、様々な人間との出会いと別れを繰り返した。 悠久の時間を、それでも擦り切れずに生きて来れたのは、 同じ運命を生きる姉妹が居たからだ。 同じ悠久の時間を支えあって生きた姉妹が居なければ、今の翠星石は居ない。 しかしその掛け替えの無い姉妹を三人も、永遠に失った。 現実は、今翠星石が身を預けるコンクリートの床のように冷たい。 夢の中で見たような暖かく幸せな時間は、二度と返って来ない。 それを否でも自覚させる。本当に残酷な夢だった。 「…………皆は……真司はどこですか?」 ようやく意識がはっきりとしだした翠星石は、周囲を見渡す。 現実にも、翠星石には仲間が居たはずだ。 今や姉妹たちと同様に掛け替えの無い仲間が。 しかし見渡しても、誰も居ない。 どこまでも冷たく余所余所しい、見慣れぬビルの中の景色が在るだけだ。 「な、なんですかここは? ……皆、どこ行っちまったですか…………」 翠星石にしてみれば、眼を覚ませば世界がすっかり様変わりしたような物。 シャドームーンと戦っていたはずなのに、その痕跡は見当たらない。 殺し合いの中でも体験しなかった、異質な不安が翠星石を襲う。 「…………皆……真司!!」 矢も盾も堪らずビルから飛び出した。 状況が掴めない。それ以上に自分以外の誰も居ないことが、翠星石を不安にさせる。 特に真司の不在は。 今の翠星石にとって一人で居ることは、余りにも冷たかった。 まるで迷子を恐れる子供のように、翠星石は一人無人の街を飛び行く。 誰一人予想もしていなかった結末へ向けて―――― ◇ 「黙って聞いてりゃ、横からしゃしゃり出てきたヤローが勝手なことばかりぬかしてんじゃねーです!!! そんな趣味の悪い銀色オバケと、手なんか組めるわけねーじゃねえですか!!」 今まさに休戦協定の契約を交わそうとしていた狭間とシャドームーンを怒鳴り付ける翠星石。 翠星石は今にも噛み付きそうな剣幕で、怒りを露にしていた。 翠星石は初め、狭間とシャドームーンの会話の意味が判らなかった。 それ以前に狭間たちが居る場所が、先刻まで自分がシャドームーンと戦っていた場所だとも判らなかった。 ライダーキックとシャドーパンチの衝突などの被害によって、周囲の地形が大きく変わっていたためである。 その場所でシャドームーンと見知らぬ男が口論している所を見掛けても、すぐには状況が掴めなかった。 翠星石は元々人見知りをする性格の上、シャドームーンへの恐怖感も存在する。 その上、会話する二人の間には、異様な緊張感が漂っていた。 そもそも翠星石が捜していたのはシャドームーンではなく、あくまで自分の仲間である。 シャドームーンに対して姿を晒す必要は無い。 翠星石は二人の会話に聞き耳を立てながら、物陰に隠れて周囲の状況を探る。 会話の内容に不穏さを感じながら見渡していると、程なく真司を発見することができた。 倒れ伏して動くこともままならない様子だが、命に別状は無いようだ。 真司の生存に対する喜び。 そしてそれ以上の怒り。 怒りの原因は真司ではない。 狭間とシャドームーンの会話の趣旨が、ようやく把握できた。 狭間はシャドームーンと協力して、V.V.と戦おうと言っているのだ。 共に共同戦線を組んでV.V.と戦う。 それは即ち、シャドームーンが自分の味方になると言うこと。 理解できた瞬間に、声を上げていた。 翠星石の抑え難い憤りは、収まりそうにない。 それほど翠星石には許しがたい話だった。 間が悪すぎる。 翠星石の出現に、狭間が持った感想がそれだった。 シャドームーンとの交渉には、翠星石の存在も含めてあらゆる要素を考慮に入れて想定をしていたつもりだった。 しかしここまでシャドームーンとの交渉が進んだ段階での翠星石の横槍は、完全に想定外。 翠星石の様子を見る限りは、簡単には納得しそうには無い。 狭間は頭脳を高速回転させて、事態への対処方法を練る。 しかしほとんどシャドームーンだけを相手にして居れば良かった先刻までと違い、上手く頭が回らない。 「……手を組むと言っても、一時的な物だ」 「一時だって無理です!! 後ろから撃たれるのがオチに決まってるです!!!」 「一旦契約を結べば、シャドームーンはそれを守る」 「どこにそんな保障があるんですか!!? そんな殊勝な奴が殺し合いに乗るわけがありません!!」 「シャドームーンは正面から、我々全員を殺す自信があった。そんな者が姦計を巡らす必要など無い」 「手を組む必要なんざ、もっとねーです!!」 「我々の安全のためだ」 「それで危険を増やすお馬鹿が居ますか!!!」 まるで取り付く島が無いと言った風情の翠星石。 シャドームーンより、よほど手強い交渉相手だ。 狭間は悪魔交渉が不得手であった頃を再び思い出す。 しかしこのまま手を拱いていては、せっかく進めていた交渉も水泡に帰す。 「…………翠星石、シャドームーンとこのまま戦えば、勝敗はともかく被害は大きい。 シャドームーンと同盟を結べば、その被害を主催者の方に押し付けられる。……どっちが合理的な手段だ?」 狭間を援護するために口を出してきたのは、意外にもC.C.だった。 C.C.は先刻まで翠星石と同行していた仲間だ。 狭間より話が通用するはずである。 そのC.C.が合理性を説く以上、翠星石の納得も得易いはずである。 「お、お前らはそいつが何をしたか知らねーから、そんなことが言えるんです……!!! そいつが何をしやがったか!! 新一にも、ミギーにも……水銀燈にも…………」 しかし実際は、納得どころか更に怒りに火を注ぐ結果となった。 小さなその身を震わせて、翠星石は抑えがたい怒りを露にする。 翠星石はかつてシャドームーンと戦った際、共に戦った仲間の泉新一とミギーを殺されている。 そして姉妹である水銀燈も、シャドームーンに身体を破壊されて、何よりその誇りを踏み躙られた。 ローゼンメイデンがローザミスティカの継承をする際は、以前の持ち主の記憶も受け継ぐ場合がある。 翠星石は水銀燈のローザミスティカを受け継いだ際に、その中でも特に強烈な印象の記憶。 シャドームーンに植え付けられた畏怖、踏み躙られたプライドの記憶があった。 水銀燈は姉妹の中でもとりわけ強くアリスになることを望んでいた。 誰よりも美しく気高い完璧な少女、アリス。それこそが水銀燈の理想だった。 しかしシャドームーンに不具とされ、その上シャドームーンの使い走りにさせられている。 それがローゼンメイデンの、とりわけ気位の高い水銀燈にとってどれほど辛いことか。 そしてこの世にたった六人の姉妹がそんな目に合わされることが、翠星石にとってどれほど辛いことか。 新一とミギーを殺し、水銀燈も踏み躙ったシャドームーン。 例え一時のことでも受け入れることはできなかった。 「……その水銀燈が、殺し合いに乗っていたことを知っているな…………」 狭間もホームページ上のプロフィールや動向から、その辺りの事情は知っている。 知っているからこそ、腑に落ちない部分も有った。 「水銀燈が枢木スザクに惚れ薬を投与して、その所為でスザクが殺し合いに乗ったことは知っているか? そのスザクが何名もの参加者を殺したことを、即ち水銀燈が何名もの参加者を殺したことはどうだ?」 「…………何が言いたいんですか?」 押し殺したような声で狭間を促す翠星石。 翠星石の意に沿わない話であることは、狭間にも察することができる。 それでも狭間にとって言わずにはいられない。 何故ならレナを殺したのはスザクである。即ち遠因となったのは水銀燈なのだから。 「その水銀燈と、お前たちは手を組んでいたはずだ。それで何故シャドームーンだけを拒絶する?」 「黙るですッ!!!」 狭間に叩きつけるような翠星石の怒り。 同時に翠星石の手から黒羽が発射される。 黒羽は狭間の足下に被弾。蒼炎を上げて爆発。 (なんだこの威力は!?) 黒羽の威力は狭間をして驚かせる物だった。 その威力から察するに、シャドームーンに匹敵し得るほどの力を翠星石が持っているからだ。 翠星石の動向欄で確認した限りでは、真司や新一と共闘してシャドームーンから敗走している。 しかし今の翠星石ならば、単独でシャドームーンを倒し得る。無論、容易ではないが。 翠星石は赤い光をオーラのごとく纏っている。 狭間の想像を超える力と、そして怒りだった。 「……あの銀色オバケより先に殺されたいですか?」 翠星石の放つ気配は怒りに留まらない、正に殺気。 今までにない翠星石の様子に、真司ですら息を呑む。 水銀燈が殺し合いに乗っていたことなど、狭間に言われなくとも百も承知している。 それほどアリスを望んでいた水銀燈でも、ローザミスティカとなって翠星石と一つになることは、 報われない戦いの中で、僅かでも救いとなったはずだ。 しかしそれで翠星石がシャドームーンと肩を並べて戦ってしまっては、 水銀燈の戦いも決意も、本当に報われない物になってしまう。 水銀燈の決意とシャドームーンの決意が、同じ重さを持ってはならない。 世界がそんなに醜い物であってはならないのだ。 「…………もう止めろ翠星石」 翠星石を制止する声は真司の物だった。 翠星石にも予想外だったらしく、呆然とした表情を向けている。 「もうこれ以上、誰かの死を望むようなことを言うな……今のお前を見ても、新一もお前の姉妹も喜ばないよ……」 真司は折れていない方の腕で、大儀そうに身体を起こしながら語る。 真司の目的は誰も死なせないことであって、シャドームーンを倒すことでも新一たちの仇を取ることでもない。 今の翠星石と真司の意思は完全に相違する物となった。 「真司まで何を言い出すですか!!」 翠星石には真司が制止するのが信じられない心地だ。 真司も翠星石同様、新一やミギーを殺された恨みを抱えているはずだ。 しかし、これではまるでシャドームーンとの共闘を望んでいるようではないか。 どうしようもない憤りに駆られる翠星石。 「……ククク、浅ましいな」 真司の代わりに返答するように口を挟んだのは、それまで沈黙を守っていたシャドームーン。 どこか呆れたような含みを持たせた薄い笑いを上げる。 「それほどまでに多勢で私一人を踏み躙って、正義を誇りたかったか。 それほどまでに私の命を贄にして、自分たちの力と団結と理想に酔いたかったか。 フッ、人とはつくづく浅ましい物だな」 シャドームーンは笑う。 目前の全てが、薄っぺらな正義をお題目にした茶番劇だと言いたげに。 「人形よ、そんなに私を殺したければ、他を当てにせず貴様一人で掛かって来たらどうだ?」 「……上等じゃないですか…………」 翠星石の殺気がシャドームーンに向かう。 かつての翠星石を知る者からすれば想像も付かないような、殺気に歪んだ形相を浮かべて。 「……てめーさえ死ねば、全部片が付く話です」 殺気と共に、翠星石の中から異様な力が漲ってくる。 暖かい夢から、眼を覚ました時以来そうだった。 まるでローザミスティカが増えたような、異様な力が翠星石の中に漲っている。 胴体を貫かれた傷も、いつの間にか回復していた。 「この力が在ればてめーなんざ、けちょんけちょんのぼろ雑巾みてーにしてやれるですよ。けっけっけ……」 急激に得た、身の丈に合わない異常な力は、時に人を歪ませる。 それはローゼンメイデンとて例外ではなかった。 身の内から湧き出る、シャドームーンをも殺せそうな力。 翠星石はそれに溺れていた。 翠星石の身体から、再び赤い光がオーラとなって表れる。 それは翠星石と世界を異にする賢者の石の光だった。 「止めろ翠星石!! 今お前たちが戦っては、例えシャドームーンを倒せても周囲の者を巻き込みかねない!!」 狭間の制止も翠星石は聞かない。 シャドームーンを憎々しげに見据える翠星石には、まるで本当に狭間の声が聞こえていないかのようだった。 TALK(話し)にならない。 即ち――翠星石はやる気だ。 翠星石の殺気を受けて立つシャドームーンも、サタンサーベルを構えた。 「シャドームーン、貴様も下らない挑発は止せ!! 翠星石はこの場から脱出する能力を持つ、唯一の参加者だ!! それがどんな能力か、ホームページのプロフィールを見れば確認できる! 翠星石を殺せば、殺し合いの打破は不可能になるのだぞ!!」 「そんな話はあの人形としろ。世紀王に歯向かう愚かさも含めてな」 狭間に平然と返答するシャドームーンも、引き下がるつもりは無いようだ。 如何なる状況でも、シャドームーンの王の自覚は揺るがない。 歯向かう者には、誰が相手でも退くことは有り得ない。 (どうする!!? ……くそっ、まさかこんな展開になるとは……) 睨み合う翠星石とシャドームーンの両方を見据えて、狭間は歯噛みする。 シャドームーンを味方につけるはずが、翠星石まで危険に晒す形となってしまった。 シャドームーンを相手には上手く進められた交渉が、翠星石を相手にした途端、精彩を欠いてしまった結果がこの状況である。 まるで他人との係わり合いを苦手とした、かつての自分に戻ったかのように。 必死に頭を巡らしても、打開策が浮かばない。 「これ、もうさあ……翠星石に付いてシャドームーンを倒すしかないんじゃない?」 横から北岡が打開策を提示する。 北岡は手に持つカードデッキを地面に割れ落ちたガラスに向ける。 その腰にVバックルが顕現。 今頃になって変身可能になるとは。 狭間は忸怩たる気持ちを抱くが、しかし今はそれどころでは無いと気持ちを切り替える。 何れにしろ、今更シャドームーンに持ち掛けた交渉をこちらから反故にすることはできない。 「私はもうシャドームーンに同盟を持ち掛けた。魔人皇の名の下にだ。 魔神皇の矜持が虚仮だったとしても、魔人皇の誇りまで偽物とするつもりは無い」 一度自分から契約を持ち掛けた相手に、まだ契約は結ばれていないからと言って、襲撃などすればそれは騙まし討ちも同然。 かつての人の上に君臨するための魔神皇ならばそれでも構わなかったかもしれないが、 人と向き合うが故の魔人皇が、卑劣極まりない騙まし討ちなど、絶対にしてはならない。 例え相手が誰であってもだ。 一度それをしてしまえば、魔人皇の名まで虚仮になってしまう。 「生真面目だねぇ……でもそれはおたくの事情であって、俺は最初から同盟だの契約だの知ったことじゃないんだよね」 「私も同様だ」 北岡に続いて、ジェレミアも無限刃を構える。 二人とも翠星石と共にシャドームーンを倒すつもりのようだ。 ジェレミアが狭間の交渉に命を預けると言ったのは本心だろうが、 狭間ですら判断に迷うこの状況では、実力で翠星石を守ろうとしても、無理もない判断だ。 こうなれば、翠星石も北岡もジェレミアも止める策は狭間には存在しない。 しかし、シャドームーンを敵として戦うこともできない。 狭間は完全に板挟みで動けない状況だった。 (……翠星石、お前何をどうしちまったんだよ) シャドームーンに殺気を向ける翠星石。 真司にとってそれは、まるで悪夢のように現実感が無かった。 殺意に身を任せる翠星石の様子は、余りにも普段のそれとは違う物だ。 真司はそこに、かつて戦った秋山蓮に抱いたような歪みを見出す。 『一つでも命を奪ったら、お前はもう、後戻りできなくなる!』 『俺はそれを望んでる……』 かつて蓮は人を殺すことで、自分を後戻りできないところまで追い詰めようとしていた。 事情は全く違うが今の翠星石から、それほどの尋常ではない気配を嗅ぎ取ったのだ。 もし、翠星石がこのまま殺意に任せて誰かを殺してしまえば、後戻りできない事態になる。 真司はそんな予感に襲われたのだ。 (…………俺が……止めないと!) 翠星石の殺意を止められるのは自分だけだ。 しかし今の翠星石を言葉で止めることは自分にはできない。 そんな想いに駆られた真司は、僅かに回復した体力を振り絞り、再び立ち上がる。 そして翠星石を目指し駆け出した。 誰一人予想もしていなかった結末へ向けて―――― 「死にやがれですっ!!!」 左手をかざす翠星石。 その左手から黒羽の連弾を発射。 先刻のそれを超える速度で、一直線にシャドームーンへ向けう。 シャドームーンも翠星石同様に左手をかざす。 その左手からシャドービームを発射。 シャドービームは直線上の黒羽を全て焼き払った。 更に射線の先に居た翠星石へ襲い掛かる。 翠星石は反射的に横へ飛び出す。 音速を超える凄まじい加速度。瞬時にしてシャドービームの射線から回避できた。 (と、とんでもねー速さですぅ!!) 翠星石は自分の持つ速さ、力に驚嘆していた。 自分の意思で飛行していると言うのに、上手く制御し切れないほどの加速度。 何故、突然自分にこんな力が沸いて来るようになったのかは判らない。 しかし今はそんなことはどうでも良かった。 自らの途轍もない能力がもたらす、経験したことも無い快感に翠星石は酔っていた。 この力が在ればシャドームーンでも難なく殺せる。 絶対に自信と共に、翠星石は薔薇の花弁をシャドームーンへ向けて飛ばした。 その射線上に影が飛び出す。 翠星石は自分でも制御しきれないほどの速度で飛行中に薔薇の花弁を発射した。 従ってシャドームーンまで到達する射線を、確実に捉えてなどいなかった。 駆け出した真司にとっても、先刻までの翠星石を遥かに上回る速度は予想できなかった。 従って自分が走る進路の安全など、確保しているはずは無かった。 二つの不測が交差する。 薔薇の花弁の射線上に飛び出した影は真司。 あるいは真司の頭部を薔薇の花弁が通り抜けたと言うべきか。 その威力も先刻より遥かに上回る花弁は、 進路上に在る真司の頬を剥ぎ取り、顎を砕き、首元まで抉り取った。 通り抜けていった花弁を、シャドームーンが横っ飛びに何なく回避する。 まるで何が起こったのか判らないという表情で立つ尽くす真司。 翠星石も何が起こったのか判らないという表情で呆然としている。 遅れたタイミングで、真司の首元から大量の血が勢い良く噴出。 真司は糸の切れた人形のごとく、崩れ落ちるように倒れた。 つかさの悲鳴が響き、北岡が短く城戸と叫ぶ。 それでようやく、起きた惨劇の意味を全員が理解した。 惨劇を起こした当人、翠星石を除いて。 首元から大量の血を噴き出し、声にならない悲鳴を上げて真司はのた打ち回る。 両手足がバタバタと何もない空間を掻く真司の様は、 人間と言うより、まるで子供の悪戯で死に瀕した昆虫のように滑稽な印象を与えた。 焦点の定まらない眼がより滑稽な印象を増している。 真司の生命は自動機械のごとく両手足を忙しなく動かしているが、その先には死しかないことは誰の眼にも見て取れた。 「ディアラハン!」 狭間は即座に回復魔法を詠唱する。 ディアラハン、単独の対象なら全ての負傷を完全回復させる魔法。 魔法は瞬時にその効果を発揮して、真司の傷を完全に塞ぎ出血を止めた。 「……!!」 真司の有様を見て、つかさは思わず息を呑んで眼を背ける。 ディアラハンの効果で傷口は塞がれたが抉り取られた喉下も、頬も、顎も欠損したままである。 出血が止まることで、真司の致命的な欠損がより露になったのだ。 もう手足を動かす力も無くなったのだろうか、 地に横たわった真司の身体は、胴体だけが脈打つように動いていた。 翠星石と狭間に生命を弄ばれたグロテスクな残骸。それが見る者が今の真司に抱く正直な印象だった。 「くそっ!」 狭間が苦々しげに吐き捨てる。 いかに高位の回復魔法とは言え、やはり制限下では致命の傷を治し切ることはできない。 真司はもう助からない。誰もがそう理解できた。 致命の傷を与えた当人、翠星石を除いて。 「え? …………な……ななな、なんでですか……? …………なんで真司がそこに居るんですか? 一体、何してやがるんですか……」 翠星石は震える声で真司に問い掛ける。 自分でも何を聞いているのかよく判ってはいない。 力無く横たわる真司は、それでも首を持ち上げて翠星石を見つめる。 そして最後の力を振り絞るように、翠星石へ手を伸ばそうとする。 瞬間、翠星石はそれに途轍もない恐ろしさを覚えた。 真司は、常に翠星石の傍らに居た。 殺し合いの恐怖。次々と人間が、そして姉妹が死んでいく過酷な状況。 それでも傍らに真司が居てくれたお陰で、翠星石はここまで来れたのだ。 常に優しく翠星石を支えていた真司。 しかし今の真司は翠星石にとって、まるで怨みを抱えて現世に現れた亡者のごとく恐ろしげにうつる。 真司が口を動かし、声にならない声で語りかけようとしている様も、 まるで自分への呪詛を吐いているように翠星石には思える。 何故そんなに怨まれなければならないのか? そんな覚えは無いはずなのに。 やがて真司の手は力無く地に落ちる。 身体中の一切の動きを止める真司。 少女を守ると誓った。 信じる正義のために戦った。 そして守ると誓った少女に殺された。 それが仮面ライダー龍騎・城戸真司の最期である。 真司はかつて劉鳳を殺している。 そして今度は劉鳳の仲間だった少女に殺された。 あるいは因果応報と言える最期であった。 しかし翠星石は真司の死に現実感が沸かない。 何故、真司が死ななくてはならないのか? あれだけ優しくて強かった真司が。 ――――本当は知っている癖に 自分の中で声がする。 しかしそんなはずが無い。 自分は真司が何故殺されたかなど、知る由も無い。 殺された? 何故殺されたと知っている? ――――誰が殺したか知っている癖に 本当は真司が誰に殺されたかを自分は知っている。 だから何故知っている? ――――翠星石が真司を殺した 嘘だ 嘘だ嘘だ そんなの嘘だ そんなことあり得ない 真紅も、蒼星石も、水銀燈もみんな翠星石を置いて死んでいってしまったのに、 この上真司まで死んでしまうなんて。 その真司の死が――――翠星石が起こしたものだなんて。 「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」 火の付いたような叫びを上げる翠星石。 翠星石自身は自分が叫んでいることも判らないほど狂乱していた。 あらゆる現実が内面で交錯していき、意識の焦点が定まらない。 やがて意識が全てホワイトアウトする。 「フッ、なんだこの様は?」 異様な叫びを上げていた翠星石、突然糸が切れたように倒れる。 その尋常では無い様を見て、シャドームーンだけが失笑を漏らす。 そしてサタンサーベルを構えた。 カシャ カシャ カシャ カシャ 「よくも世紀王を、ここまで下らない茶番に付き合わしてくれた物だ……相応の礼をせねばならんな」 「止めろ!! もう翠星石には何もできない! さっきも言ったはずだ! 脱出ができるのは翠星石だけなんだぞ!!」 「仕掛けてきたのはその人形の方だ。違うとは言わさん」 翠星石へ向かって歩き出すシャドームーン。 狭間の制止にも止まる様子は無い。 たとえ狭間でも、止めるには実力で当たるしかないだろう。 可能な限りシャドームーンを攻撃しないように。 そんな温いやり方で、シャドームーンを止めることが可能だろうか? しかし最早、躊躇しているような間もなかった。 翠星石がサタンサーベルの間合いに入った。 狭間は身を挺して翠星石を守るべく、走り出す。 その進路を、艶のある光沢を放つ水晶によって遮られた。 鏡のごとく狭間の姿をきれいに映し出す、滑らかな水晶。 そんな水晶が、まるで植物のごとくに地面から生えてきたのだ。 シャドームーンの方を見ると、同じくように眼前の水晶に阻まれている。 水晶は翠星石を取り囲むように、何本も地面から伸びている。 その一本の先端に少女が居た。 薄い紫のドレスを着込んだ少女は、その体躯の小ささから、 翠星石と同じ人形だと判る。 そして狭間はその人形に見覚えがあった。 狭間は怒りを込めて、その名を呼ぶ。 「……薔薇水晶!!」 「私は主催側……あなたたちに危害は加えません……」 そう言い放ち、薔薇水晶は水晶の取り囲まれた空間に降り立つ。 足下には翠星石が倒れていた。 薔薇水晶の目的は翠星石。 翠星石は殺しあいの脱出者となるための条件を満たした。 『首輪を解除した上で、合計十二時間以上同行した参加者を殺害する。』と言う条件を。 従って案内役である薔薇水晶が、翠星石を迎えに来たのだ。 周囲の水晶は、あくまで自分と翠星石を保護するための物。 その水晶が、一斉に粉砕する。 「「二度も私の邪魔はさせん!!」」 狭間とシャドームーンが、同時に水晶を破壊したのだ。 「私は……翠星石を迎えに来ただけ…………」 「世紀王の邪魔立てをした者の命は無い。貴様らはまだそのことを理解していなかったらしいな」 「そいつは主催者側の存在だ!! 殺す前に聞き出すことがある!」 狭間は薔薇水晶が翠星石を連れて行くのを放置するつもりは無い。 シャドームーンも薔薇水晶を放置するつもりは無い。 二人は薔薇水晶に挑みかかる。 シャドームーンがビームを放つ。 飛行して回避する薔薇水晶。 そこへ狭間が凍結魔法を放つ。 大気を凍えさせ吹雪を作り出す凍結魔法は、 範囲が拡散して回避が難しい上、敵自身を凍結させて動きを封じる効果がある。 しかし地面から水晶を伸ばして吹雪を防ぐ薔薇水晶。 薔薇水晶の飛行を阻むことはできなかった。 その進路上に刃が奔る。 「逃しはせん!」 咄嗟に手中で形成した水晶の剣で防ぐが、飛行は停止。 刃は無限刃。更に贄殿遮那。振るうはジェレミア。 ジェレミアは薔薇水晶の進路を阻むように剣で攻め立てる。 薔薇水晶は応戦するが、ジェレミアを突破できない。 背後から狭間とシャドームーンが迫る。 『薔薇水晶、翠星石は構わないから、今すぐ帰還するんだ』 それはV.V.の声だった。 周囲一帯から聞こえる幼い声は、ちょうど放送の時と同じ要領で響き渡る。 それと同時に薔薇水晶の足下に低く水晶が生える。 「逃がすなジェレミア!!」 無限刃を薔薇水晶へ向けて突き立てるジェレミア。 しかし無限刃は虚しく空を切った。 薔薇水晶は無限刃の下、絵の具を不規則に混ぜ込んだがごとき混色を表す水晶面の中へと消えて行く。 「……nのフィールドか!!」 人形である薔薇水晶は、その気配からも翠星石と同種のローゼンメイデンだと狭間には推測している。 更にそこから翠星石と同様の能力を使って、nのフィールドへ侵入したと容易に推測できた。 薔薇水晶の姿が完全に消え去り、混色から滑らかな水晶面に戻る。 「シャドーフラッシュ!」 シャドームーンから放たれるキングストーンの光。 それに照らされた滑らかな水晶面が、再び混色に戻る。 「!!? シャドームーン、貴様もnのフィールドへ侵入できるのか!?」 「nのフィールドなど知らんな。だが、キングストーンを持つ者に侵せぬ領域など存在しない」 狭間の問いを適当にあしらいながら、シャドームーンはnのフィールドの中をマイティアイで透視する。 先刻に拡張したシャドームーンの空間干渉能力。 nのフィールドとて、一種の異空間であることには変わりは無い。 マイティアイで解析した薔薇水晶のnのフィールドへの侵入能力を、その空間干渉能力で模倣した。 しかし開いたnのフィールドへの入り口の中は、マイティアイでも見通すことは不可能だった。 「シャドームーン。首輪が貴様に嵌っている以上、そこに侵入するのは自殺行為だ」 「……創世王よ!! 二度も世紀王を邪魔立てするか!」 狭間に言われるまでも無く、首輪を嵌めたままnのフィールドへ入るのが危険であることくらい、シャドームーンも弁えている。 即ち薔薇水晶の追跡は不可能。 しかしシャドームーンの怒りは収まらない。 怒りが向かう先は、殺し合いの主催者。 主催者は二度もシャドームーンを侮辱してまで、殺し合いの駒にしようとしている。 「……シャドームーン。殺しあいを主催する者は、あくまで貴様の誇りを省みないつもりらしい。 仮に貴様が殺し合いに優勝したとして、そんな連中が貴様の立場を保障してくれると思うか?」 狭間の方へ振り返るシャドームーン。 狭間はいつの間にか翠星石をその手に抱いていた。 「翠星石は私が預かる。主催者を倒すまで、私が決して貴様に手出しはさせない。貴様が契約を受け入れればの話だがな……」 「フッ、できるのか貴様の力で?」 「ならば殺し合いを続けるか? 満身創痍で消耗も激しい貴様が、他の全てを敵に回して。 それで首輪を嵌めたまま殺し合いに優勝できれば、貴様は満足か?」 狭間の言う通り、シャドームーンの消耗はかなり激しい。 仮面ライダーとの戦いで、シャドームーンは死の寸前まで追い詰められていたほどなのだ。 それでも全ての敵を殺し得る自信。否、如何なる敵も必ず殲滅する自負はある。 しかし無謀な戦いを自覚できないほど、愚かでもない。 そもそも消耗が激しくなければ、始めから狭間の話を聞くシャドームーンではない。 余裕のあった時は夜神月の説得に耳を貸さなかったように。 しかしあの時とは消耗もダメージもまるで違う。 何より、あの時には無かった主催者への強い怒りがあった。 シャドームーンを何処までも駒として扱おうとする主催者への。 「……条件がある。V.V.の裏に居る創世王には誰にも手を出させるな。私が殺す」 「……了承した。V.V.の裏に黒幕が居れば、貴様に任せる。但しこちらからも条件を追加する。 それは貴様の首輪を解除しても、独断専行することは許さない。会場脱出や主催者の拠点へ侵攻する際は、必ず我々と足並みを揃えるんだ。 主催者との戦いは、あくまで我々との歩調を合わせた共闘で行うんだ。良いな?」 狭間の条件はシャドームーンの予想の範囲内だった。 狭間の目的は、要するにシャドームーンを自分たちの脱出に利用するつもりなのだから、 シャドームーンだけが会場を脱出して、自分たちは取り残される形になるのは避けたいはずである。 狭間の思惑を全て了解しながら、シャドームーンは自らの決断を言葉にした。 「いいだろう、その命は創世王を殺すまで預けておいてやる。貴様らに失望しない内は、な」 シャドームーンから発せられた、契約の了承する言葉。 苦心の末にようやくたどり着けた成果だった。 大きな犠牲を払っての成果だった。 結果の全てを喜ぶわけにはいかないが、契約を受け入れたシャドームーンに、 狭間の方から言わなければならない言葉があった。 「改めて紹介しよう。私は貴様の盟約者、魔人皇・狭間偉出夫だ。今後ともよろしく」 【城戸真司@仮面ライダー龍騎(実写) 死亡】 時系列順で読む Back 因果応報―世紀王 シャドームーンが1体出た!― Next 因果応報―始まりの終わり― 投下順で読む Back 因果応報―世紀王 シャドームーンが1体出た!― Next 因果応報―始まりの終わり― 160 因果応報―世紀王 シャドームーンが1体出た!― ヴァン 160 因果応報―始まりの終わり― C.C. 翠星石 上田次郎 シャドームーン 狭間偉出雄 北岡秀一 柊つかさ ジェレミア・ゴットバルト 城戸真司 GMAE OVER 154 世界を支配する者 V.V. 160 因果応報―始まりの終わり― 159 魔人 が 生まれた 日(後編) 薔薇水晶
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聖少女領域/薔薇獄乙女 ◆ew5bR2RQj. 「ったく、無茶し過ぎだよ」 「いやぁ、スイマセン……」 荒れ果てた地面に座り込んでいる北岡とクーガー。 愚痴を吐く北岡に対し、クーガーは困ったように笑っている。 空から墜落する寸前、北岡が彼を受け止めることで事無きことを得たのだ。 「あーあ、さっきので腰に来ちゃったよ、どうしてくれるのさ」 「歳ですか? 普段からもっと鍛えないと駄目ですよ」 あくまでも軽い調子を崩さないクーガーに、北岡は露骨に肩を竦める。 「ふぅ……」 彼らが談話を続けていると、溜息を吐きながら狭間が戻ってきた。 「ジェレミアは大丈夫だったの?」 「ああ、辛うじてな」 回復魔法を連続で使用した影響か、元々青白い狭間の顔はさらに血の気が失せている。 血の海の中に沈んでいたジェレミア。 騎士服には大きな十字傷が刻まれ、その淵には黒々とした焦げ跡もあった。 北岡が気付いた時点で相当危険な状態だったが、狭間の応急処置で辛うじて命を繋いだのだ。 「私の魔法では機械部分の修復まではできない、しばらくは眠ったままだろう」 沈痛な面持ちで告げる狭間。 ジェレミアを斬り裂いた斬撃は、彼の左半身に深い傷跡を残していた。 後藤の猛攻ですら耐え抜いた装甲。 それを容易く斬り裂いた志々雄の実力は、想像を絶する段階に達しているだろう。 「だが、生体部分であの斬撃を受けていれば即死は免れなかっただろう、皮肉な話だがな……」 瓦礫の傍で眠り続けるジェレミアを見ながら狭間は言う。 彼の隣では、つかさも寝息を立てていた。 「次はお前達が回復する番だ」 「いや、俺はいいよ」 「俺もいらねえな」 狭間の申し出に対し、北岡とクーガーは首を横に振る。 「俺達よりもお前の方がヤバそうじゃない、さっきも言ったけど頑張り過ぎだよ」 回復魔法には大きな枷が嵌められている。 それを乱用した狭間は、大幅に魔力を消費していた。 「迷惑をかける……」 悔しそうに奥歯を噛み締める狭間。 だが、彼はまだ休憩を摂らない。 北岡とクーガーに背を向け、ゆっくりと歩き始める。 その先に居るのは、シャドームーン。 「随分とあの男に深手を負わされたようではないか」 接近してくる狭間を一瞥すると、シャドームーンは嘲るように言葉を投げ掛ける。 「問題はない、既に回復済みだ」 「忘れていないだろうな? 私が貴様らに失望した瞬間、契約は無効になることを」 「忘れてないさ。だがあの志々雄という男。 悔しい話ではあるが、剣の腕では確実に私やお前の上を行くだろう」 剣を携えて悪魔が巣食う塔を登りつめた狭間。 脳に直接剣術を刻み込まれたシャドームーン。 彼らが剣術を嗜んでいるのは事実だが、それは戦術の一つでしかない。 一方で志々雄は、刀一つで明治政府を掌握する寸前までのし上がっている。 期間にして十年以上、殺した人間の脂が刃先に染み込む程だ。 文字通り、彼らとは年季が違う。 「だとしても、越えるだけだ」 「頼もしい限りだ。それよりも翠星石が攫われた以上、主催に乗り込むには貴様の力を借りる他ない」 「勝手にしろ」 一つ一つの言葉のやり取りですら、異様な重さを秘めている二人。 静寂が訪れると、彼らがそれっきり言葉を交わすことはない。 くるりと身体を反転させ、狭間は北岡達の休憩する場所に戻った。 「何しに行ったんだ?」 「翠星石が居なくなったからな、確認のようなものだ」 「それよりもこれからどうするのさ?」 「主催に乗り込む方法は整えた。後は首輪を解除する手段だ」 「研究所にあるゲフィオンディスターバーってやつで無効にできるんだっけ?」 首輪の機能を停止させる手段は二つ。 一つ目は停止させる首輪の半径二メートル以内に機能停止していない首輪を四つ用意すること。 しかしこの方法では、全員の首輪を解除することができない。 全員での脱出を約束した以上、この方法は使用不可能だ。 となると、残った方法は一つ。 研究所にあるゲフィオンディスターバーを起動させることだ。 「だが、それを起動させるためのカードキーが無い」 「カードキー? それっぽいのを城戸とC.C.が持ってたぞ」 「それは本当か!?」 思わず声を張り上げる狭間。 棚からぼた餅はまさにこのことだろう。 「首輪を解除する手筈は整った、か」 「でも研究所ってちょっと遠くない?」 「移動に関しては任せてください、俺のアルターなら一っ飛びですよ」 クーガーのラディカル・グッドスピードは、あらゆる乗り物を超高速仕様に改造できる。 ここから研究所までの道路も整備されているため、移動は容易に行えるだろう。 「でもそれってあいつと同じ車に乗るってことでしょ? 正直勘弁して欲しいなぁ」 傍目にシャドームーンを捉えながら北岡は愚痴を零す。 先程の防衛戦の際、シャドームーンの独断専行によって彼らの連携は崩れた。 しかも翠星石が奪われた最大の原因は、シャドービームによる無差別攻撃である。 「奴が手出しすることは有り得ない、私が保証する」 「それにアイツは自前のバイクを持ってますし、俺達と車に乗るってことはないでしょう」 「あっ、そっか。でもやっぱりアイツと仲間ってのは難しいんじゃないの?」 拡散して放たれていたためか、シャドービームによる負傷は大きくない。 それでも身体の節々に鈍い痛みは残っている。 シャドームーンは停戦協定に同意したが、他の参加者を気遣うつもりはない。 この一戦で、それがはっきりと理解できたのだ。 「どちらにせよ、もう引き返すことはできません 進むも地獄、退くも地獄なら、せめて進むしかない、そうでしょう?」 普段と変わらない微笑を浮かべ、クーガーは問いかけてくる。 だが、その瞳の奥には強い覚悟が秘められていた。 目の前に広がっているのは地獄への直通路。 退路は断たれ、道を逸れることも許されない。 最大の武器は自分達すらも巻き込みかねない諸刃の剣。 導火線は、今も減り続けている。 「ま、分かってるけどさ」 北岡は何度目か分からない溜息を吐き、疲れを隠すように笑った。 【二日目/深夜/F-8 市街地】 【北岡秀一@仮面ライダー龍騎(実写)】 [装備]:レイの靴@ガン×ソード、ゾルダのデッキ@仮面ライダー龍騎 (一時間変身不可) [所持品]:支給品一式×3(水×2とランタンを消費)、CONTRACTのカード@仮面ライダー龍騎、CONFINE VENTのカード@仮面ライダー龍騎 FNブローニング・ハイパワー@現実(12/13) 、RPG-7(0/1)@ひぐらしのなく頃に、榴弾×1、 デルフリンガーの残骸@ゼロの使い魔、五ェ門の確認済み支給品(0~1)(刀剣類では無い) [状態]ダメージ(中) [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:つかさに対する罪悪感。 ※一部の支給品に制限が掛けられていることに気付きました。 ※病院にて情報交換をしました。 ※レナ、狭間と情報交換をしました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※ミニクーパー@ルパン三世は近くの民家に駐車してあります。 【柊つかさ@らき☆すた】 [装備]なし [支給品]支給品一式×2(水のみ3つ)、確認済み支給品(0~1) 、レシピ『錬金術メモ』、陵桜学園の制服、かがみの下着、食材@現実(一部使用)、 パルトネール@相棒(開封済み)、こなたのスク水@らき☆すた [状態]気絶中 [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:錬金術でみんなに協力したい。 [備考] ※錬金術の基本を習得しました。他にも発想と素材次第で何か作れるかもしれません。 ※アイゼルがレシピに何か書き足しました。内容は後続の書き手氏にお任せします。 ※会場に連れ去られた際の記憶が戻りました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 【ジェレミア・ゴットバルト@コードギアス 反逆のルルーシュ】 [装備]贄殿遮那@灼眼のシャナ [所持品]支給品一式×2(鉛筆一本と食糧の1/3を消費)、咲世子の煙球×1@コードギアス 反逆のルルーシュ、USB型データカード@現実、ノートパソコン@現実、 琥珀湯×1、フラム×1、リフュールポット×2、不明支給品(0~1)、薬材料(買い物袋一つ分程度)、エンドオブワールドの不発弾(小型ミサイル数個分)、 メタルゲラスの装甲板、メタルゲラスの角と爪 [状態]気絶中、機械部分に深い裂傷、疲労(小)、精神磨耗、両腕の剣が折れたため使用不能 [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:V.V.を殺す。 2:他の参加者に協力する。クーガーとの約束は守る。 3:全て終えてからルルーシュの後を追う。 [備考] ※病院にて情報交換をしました。 ※制限により、ギアスキャンセラーを使用すると疲労が増大します。他にも制限があるかも知れません。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 【狭間偉出夫@真・女神転生if...】 [装備]:斬鉄剣@ルパン三世 [所持品]:支給品一式×2、インスタントカメラ(数枚消費)@現実、真紅の下半身@ローゼンメイデン、空飛ぶホウキ@ヴィオラートのアトリエ、 ブラフマーストラ@真・女神転生if…、鉈@ひぐらしのなく頃に [状態]:人間形態、疲労(大)、魔力消費(極大) [思考・行動] 0:殺し合いから他の者達と一緒に脱出する。 1:シャドームーンとの契約を遵守する。 2:翠星石を保護する。 [備考] ※参加時期はレイコ編ラストバトル中。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページのユーザ名はtakano、パスワードは123です。 またこれらを入手したことにより、以下の情報を手に入れました。 全参加者の詳細プロフィール 全参加者のこれまでの動向。 現時点での死者の一覧。 各参加者の世界観区分。 nのフィールドの詳細及び危険性。 「彼」が使用したギアスの一覧。 ※目的の欄を閲覧することはできませんでした。 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [装備]:なし [所持品]:基本支給品一式 [状態]:身体中に鈍い痛み、疲労(極大)、貧血 [思考・行動] 1:生きる。 2:翠星石を迎えに行く。 ※総合病院にて情報交換をしました。 ※ギアスとコードについて情報を得ました。 ※真司、C.C.らと情報交換をしました。 ※田村玲子が同化して傷を塞ぎました。アルターについては応急的な処置なので寿命が延びる事はありません。 それ以外の影響があるか否かは後続の書き手氏にお任せします。 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK(実写)】 [装備] サタンサーベル@仮面ライダーBLACK [支給品] 支給品一式、不明支給品0~2(確認済み) [状態] 疲労(大)、ダメージ(極大)、全身に負傷、全身に火傷、右腕欠損、シャドーチャージャーに負傷 [思考・行動] 0:創世王を殺す。 1:創世王を殺した後、他の参加者を皆殺しにする。 2:狭間との契約は守る。 3:キングストーン(太陽の石)を回収する。 【備考】 ※本編50話途中からの参戦です。 ※殺し合いの主催者の裏に、創世王が居ると考えています。 ※会場の端には空間の歪みがあると考えています。 ※空間に干渉する能力が増大しました。 ※nのフィールドの入り口を開ける能力を得ました。 ※回復が始まっていません。回復するかどうかは後続の書き手に任せます。 ※バトルホッパーは近くに停まっています。 ※狭間偉出夫とシャドームーンは契約を交わしました。内容は以下の通りです。 シャドームーンは主催者を倒すまで他の参加者を殺害しない。(但し正当防衛の場合は例外とする) 狭間はシャドームーンの首輪を解除する。 狭間はシャドームーンが首輪を解除するまで護衛する。 シャドームーンは首輪を解除できれば他の参加者と協力して主催者と戦う。(シャドームーンは会場脱出や主催者の拠点へ侵攻する際は他の参加者と足並みを揃える) 主催者(の黒幕)の殺害はシャドームーンに一任する。 主催者を倒した後はシャドームーンと他に生き残った全ての参加者で決着を付ける。 主催者を倒すまでにシャドームーンが誰かに殺害された場合、狭間は必ずその報復を行う。 ☆ ☆ ☆ 翠星石が目を覚ました時、目の前の景色は大きく移り変わっていた。 物がない荒廃した街中から、大量のモニターが壁に埋め込まれた屋内へと。 照明は設置されているものの頼りなく、モニターが不気味に光っている。 しばらく周囲を見渡していると、自分がソファーに座らされていることに気付いた。 「やぁ、起きたんだね」 背後から声。 振り向いた先にいたのはV.V.。 一度しか姿は見ていないが、特徴的な外見のため間違えようがない。 「V.V.……ッ!」 黒翼を展開して飛翔。 V.V.の頭上を取った後、頭部に掌を翳す。 「そんなに怒らないでよ、僕は説明しに来ただけなんだから」 「どういうことですか!?」 「君は条件を満たした上で脱出する意思を表明したからね、ちょっと乱暴だったけど脱出してもらったのさ」 長い白髪を地面に引き摺らせながら、V.V.は説明を続ける。 「条件……?」 「首輪を外した上で、十二時間同行した参加者を殺害する 君は城戸真司を殺害したことで、この条件を満たしたんだよ」 人を小馬鹿にするような口調。 真司の名前を告げられ、翠星石の頭は憤怒に侵されていく。 「だったら私の願いを叶えるです! 蒼星石達を生き返させやがれです!!」 「ううん、それはで出来ないよ 君は脱出しただけで、殺し合いに優勝したわけじゃない 願いを叶える権利があるのは、殺し合いに優勝した人だけなんだ」 「黙るです!!!」 叫びと同時に噴射される花弁。 弾丸の如き速度で床へと到達し、V.V.の周辺を抉り取る。 「次は外さないです、さぁ、さっさとするです!!」 「はぁ……僕は話をしに来ただけなんだけどなぁ……」 困ったように溜息を吐くV.V.。 その素振りも憐れむようなもので、翠星石の怒りは更に募っていく。 「翠星石への説明は私がしましょう……」 V.V.の背後から現れる新たな来客。 ローゼンメイデン第七ドール・薔薇水晶。 「V.V.は休んでてください」 「うん、そうさせてもらうね」 踵を返して、部屋から立ち去ろうとするV.V.。 逃すわけがない。 庭師の鋏を召喚し、V.V.の背中へと急降下。 一瞬で肉薄し、開いた鋏をV.V.の首に伸ばす。 そのまま閉じようと力を込めるが、刃は閉まらない。 内側に水晶が挟まれ、支え棒の役割を果たしていた。 「待ちやがれです!」 翠星石は叫ぶが、V.V.は振り向かない。 自動扉を潜り、そのまま立ち去ってしまう。 「よくも邪魔したですね……絶対に許さねぇですよ!」 さらに力を込めることで、挟み込まれた水晶を強引に砕く。 間髪入れずに腕を伸ばし、薔薇水晶の首に鋏を宛てがった。 「その鋏で、どうするの?」 「決まってるです! 滅多刺しにした後、身体を細切れにして……ッ!?」 激情に任せて言葉を吐き出し、途中で止める。 遅れるようにやってきた悪寒は、瞬く間に全身を支配していく。 耐え切れずに鋏を下ろし、背後へと後退る。 自らの口から漏れ出た血腥い言葉に、言いようのない恐怖を覚えたのだ。 これではまるで―――― 「では、乗るのですね……アリス・ゲームに」 「ち、ちが……ッ!」 薔薇水晶の言う通り、アリス・ゲームに乗っているようではないか。 「乗っていないのなら、どうして貴女はローザミスティカを四つも持ってるの?」 薔薇水晶の詰問に言葉を詰まらせる翠星石。 彼女の中には、他の姉妹のローザミスティカがある。 手を掛けたのは他の参加者だが、ローザミスティカが眠っている事実は変わらない。 「それに、もう一人殺してるじゃないですか」 くすり、と薔薇水晶の顔が歪んだ気がする。 翠星石にとって、最も触れられたくない領域であった。 「翠星石は……戦いたくなんか……殺したくなんか……」 しかし、反論することができない。 北岡やクーガーとの口論を経て、既に彼女の精神は磨り減っている。 「翠星石は、城戸真司を殺したことを後悔してるの?」 「当たり前です!」 唐突に投げ掛けられる質問。 分かり切っている答えに、翠星石はしきりに首肯する。 「なら、話は簡単」 「え……?」 「あと、九人」 「何が……九人なんです?」 恐る恐るといった様子で尋ねる翠星石。 尋ねた瞬間、彼女は自分が質問の答えを知っているのではないかと気付いた。 故に声が震えているのだ。 耳を塞ごうとするが、既に賽は投げられている。 抑揚のない声で、薔薇水晶は答えを口にした。 「願いを叶えるため、翠星石が殺さなければいけない人の数」 心が凍り付くように冷えていく。 「お前、何を馬鹿なことを言ってるですか!」 取り繕うように反論の言葉を述べる。 だが、余りにも中身が無い。 妙に白々しい発言であると、放っている彼女自身が思ってしまった。 「今、生き残っている人達は、貴女にとってそんなに大事?」 「え」 「今、生き残っている人達は、真紅達や城戸真司、劉鳳、泉新一よりも大事なの?」 狭間偉出夫、北岡秀一、ジェレミア・ゴットバルト、柊つかさ、ストレイト・クーガー、上田次郎、ヴァン、シャドームーン、志々雄真実。 現在の生存者である九人。 狭間の連れて来た四名――――狭間、北岡、ジェレミア、つかさ。 彼らは後から現れた癖に、新一や水銀燈の犠牲を踏み躙るような協定を結んだ。 しかも四人が全員危険人物であり、全く信用することができない。 上田やヴァンもその協定に乗った時点で同罪だ。 シャドームーンは考えるまでもなく、志々雄も決して善人では無いだろう。 「でも、クーガーは……」 「彼もシャドームーンとの協定に乗ってる、だから変わらない」 「違う! クーガーはあいつらとは違うです!」 「……確かにストレイト・クーガーは違うでしょう」 薔薇水晶はやけにあっさりと退く。 訝しげに首を傾げるが、不意打ちを掛けるように再び口を開いた。 「むしろ彼らよりよっぽど酷い、翠星石は騙されてる」 目を丸くする翠星石。 クーガーに、騙されている。 脈絡もない言葉なのに、翠星石は聞き行ってしまう。 「シャドームーンと協力するのは分かる……でも、狭間偉出夫達と協力するのは何故? 狭間偉出夫も、北岡秀一も、ジェレミア・ゴットバルトも、柊つかさも 他の参加者を襲ってる……危険な人達 ストレイト・クーガーは……それを伝えてない」 薔薇水晶の指摘で気付かされる。 確かに話し合いの際、クーガーは狭間達が危険人物である可能性に一切触れていない。 シャドームーンや真司ばかりを抽出し続けた。 狭間やジェレミアへの嫌疑は微弱であるものの、北岡に関しては確かな証拠が上がっている。 北岡に関しては疑いようもないだろう。 その北岡の仲間なら、他の三人の余罪もあるかもしれない。 そして、クーガーは狭間達の仲間のように振舞っていた。 「じゃあ、クーガーは……」 「そう、ストレイト・クーガーは……狭間偉出夫の仲間」 クーガーは狭間達の仲間なら、何故翠星石を騙したのか。 そんなこと決まっている。 一人では倒せない主催陣営やシャドームーンの打倒に協力させるためだ。 「じゃあ、翠星石はもうひとりぼっち……」 今になって、北岡の暴言が心を抉る。 真司が死んだ時点で、翠星石は孤独になっていたのだ。 「違う……翠星石はひとりぼっちじゃない」 「え……?」 「翠星石には、私がいる」 薔薇水晶が両手を広げる。 ぎこちない笑顔を浮かべながら、翠星石を抱き締めるように大きく。 「たった七人の姉妹、どうして嫌いになれるですか」 新たに言葉を放つ薔薇水晶。 それは、総合病院で翠星石が水銀燈に放った言葉。 よくよく考えてみれば、翠星石は薔薇水晶のことをよく知らない。 真紅から話を聞いただけだし、一時間前に会ったばかりである。 それだけで敵と断定するのは、余りにも酷ではないだろうか。 「世界の全てが翠星石を裏切っても……私だけは貴女の味方」 「薔薇水晶……」 「だから……私と共に戦いましょう」 一歩ずつ、前へと。 薔薇水晶の腕の中へ飛び込もうとする。 その、瞬間だった。 ――――翠星石さん! 待っていてください!! 耳の奥底で。 ――――必ず、必ず、貴女を迎えに行きます!! クーガーの叫び声が聞こえた気がしたのは。 「……どうしたの?」 抱き締める直前で後退った翠星石を訝しむ薔薇水晶。 小さな顔を可愛らしく横に倒している。 「す、少し考えさせて欲しいです!」 動揺を隠すように、翠星石ははにかみ笑いを浮かべる。 理由は分からないが、咄嗟にそう言い放っていたのだ 「……そう」 薔薇水晶は残念そうに顔を伏せている。 その仕草に心が痛めるが、すぐに決断するべきことではない。 少しは考える時間があってもいいだろう。 「決めるのは翠星石……私は待ってる」 穏やかな口調で薔薇水晶は語る。 「でも、その前に、渡したい物がある」 「何ですか?」 「脱出の褒章……きっとこの子も翠星石と一緒の方がいいと思うから」 薔薇水晶の身体が淡い光を放ち始める。 それを見つめる翠星石。 光は彼女の胸部へと集合し、強い輝きに変化。 そして発芽するように胸部から小さな欠片が解き放たれ、翠星石の身体へと吸い込まれた。 「これは……雛苺のローザミスティカ!?」 薔薇水晶が差し出したのは雛苺のローザミスティカ。 身体の中で五つのローザミスティカが共鳴する。 にわかには信じ難いが、これが雛苺のローザミスティカであることは間違いない。 「まさか、お前」 「誤解しないで……雛苺はもう脱落してたの」 薔薇水晶は語る。 過去に雛苺は真紅に敗退し、彼女の軍門に下った。 そうすることでローゼンメイデンで在り続ける道を選んだのだ。 だが、真紅は死んだ。 それで雛苺もアリスゲームに敗退したと判断され、機能停止したのである。 「それでnのフィールドを彷徨っていたところを……私が預かった」 「そうだったんですか、疑って悪かったです」 雛苺が敗退しているのは知っていたし、三人も脱落した現状となっては有り得ない話ではない。 薔薇水晶の説明は十分に納得のできるものだった。 「それじゃあ翠星石……また、なにかあったら呼んで」 背を向ける薔薇水晶。 正面にあった自動扉が開き、薄暗い廊下が顕になる。 ヒールの足音を響かせながら、薔薇水晶は去っていった。 「あ……」 薔薇水晶を呼び止めようとして、声が出ない。 寂しさが込み上げてくるが、ぐっと胸の中に仕舞い込んだ。 薔薇水晶の申し出はとても魅力的なものだった。 にも関わらず、何故か断っている自分がいた。 クーガーの声が聞こえたからなのか。 しかし、クーガーとの共闘も正しいものとは思えない。 もはや何が正しいのか分からない。 「どうすれば、いいですか……」 呟いた言葉は、薄暗い部屋の静寂の中で霧散した。 ☆ ☆ ☆ 薄暗い廊下に響き渡るハイヒールの足音。 寸分の狂いもなく、常に一定の間隔でそれは刻まれている。 足音の主は薔薇水晶。 美麗な顔に無表情を貼り付けながら、片目だけで目前を見据えている。 「よお」 暗闇から音もなく現れる影。 それだけでも恐怖に値する上、その影は全身に包帯を巻いた異形。 一般人なら卒倒しかねないが、薔薇水晶は表情すら崩さない。 「なかなか面白いもんを見せてもらったぜ」 包帯の合間にある口を薄く笑わせながら、志々雄は悠然とした口調で話し掛ける。 「ああいうのを迫真の演技って言うのか? なぁ、ローゼンメイデン第七ドールさんよ」 皮肉交じりの志々雄の言葉を受けても、薔薇水晶は眉一つ動かさない。 そう、薔薇水晶はローゼンメイデンでは無い。 本来のローゼンメイデン第七ドールは雪華綺晶という名前である。 なら、彼女は何者なのか。 ローゼンメイデンを越えるため、ローゼンの弟子である槐が作り上げた人形。 つまりは贋作なのである。 「黙りか、せっかく協力してやったんだから少しは話してもいいんじゃねぇのか?」 「貴方にはサバイブを試す場所をあげた……それでおあいこ」 これこそが志々雄が協力した理由。 新たな切り札を渡された志々雄は、それで試し切りをしたくなったのだ。 いずれV.V.を出し抜くことを画策している志々雄。 自らがどの程度の力を有しているか把握するため、自らの力を推し量る戦場が必要だったのだ。 それを考えていた時、薔薇水晶に話を持ち掛けられたのである。 「サバイブは悪くねぇ、刀を折っちまったのが残念だがな」 「そう、私はこれで……」 「おいおい待てよ」 「なに? 私に用は無い」 「当ててやろうか?」 「何を?」 「お前が俺に力を借りてまで、翠星石を誘拐した理由」 威勢よく言葉を紡ぎ続ける志々雄。 対する薔薇水晶は無口。 数秒の間、二人の視線が交差する。 沈黙を肯定と判断したのか、志々雄は再び口を開いた。 「翠星石の中にあるキングストーンが、シャドームーンの手に渡ることを恐れたからだろ?」 シャドームーンはキングストーンを回収しようとして、ラプラスの魔にそれを妨害されている。 鷹野の独断専行を除けば、これが主催陣営によって初めて行われた参加者への干渉だ。 二つのキングストーンが一箇所に集合することは、主催陣営も恐れているのである。 「……」 そこまで分かっているのなら仕方がないと言うように、薔薇水晶は首肯する。 彼女の解答に満足したのか、志々雄は満足気に笑う。 「――――それともう一つ」 追撃が訪れる。 「実験だろ?」 志々雄の浮かべていた笑みの真意に気付かされる。 満足気に笑っていたのではなく、薔薇水晶を手玉に取っていたが故の笑みだったのだ。 「図星って顔してやがるな」 傍に設置された窓に目を移す薔薇水晶。 自身の目が僅かに見張っていることに気付いた。 普通の人間であれば小さな変化だが、感情に乏しい彼女ならば話は別である。 そして、志々雄はそれを見逃すほど愚鈍ではない。 「……そこまで気付いているのなら仕方がありません」 観念したように薔薇水晶は自らの真意を語り始める。 「ローザミスティカは元々一つの石 それをは七つに割られ、それぞれのドール達に分けられた 欠片を奪い、一つの石に戻すのが……アリスゲーム」 薔薇水晶の話を志々雄は黙して聞き続ける。 「でも、翠星石はあれを取り込んでしまった」 「キングストーンか?」 「そう、だから翠星石は強くなった」 キングストーンを取り込んで以降、翠星石は比類なき力を手に入れている。 力も、速さも、能力も、以前とは比べ物にならないだろう。 「ほう、ならアイツから奪い取ってやろうか」 「止した方がいい、あれは危険」 「あぁ?」 「キングストーンは完全な状態のローザミスティカみたいなもの……もしかしたらそれ以上かもしれない」 キングストーン自体に善悪は無く、純粋な力の源に過ぎない。 そしてその力は、使う者によって大きく変質する。 例えば本来の歴史で南光太郎がゴルゴムを壊滅させた後、クライシス帝国が地球を侵略しようとする。 無論彼は立ち向かったが、仮面ライダーBLACKへの変身機構を破壊された上で宇宙空間に放り出されてしまった。 しかし彼の地球を守りたいという強い意思にキングストーンが応え、太陽光線を浴びることで仮面ライダーBLACK RXへと進化を遂げたのだ。 他にも更なる進化形態を生み出すなど、キングストーンの力は想像に及ばない。 「翠星石はおそらくキングストーンに耐えられないでしょう」 淡々と告げる薔薇水晶。 アリスになる義務が課せられている以上、翠星石には七つのローザミスティカに耐え得る器がある。 だが、それ以上はどうなのか。 「今のところ肉体に変化は無い、けど、精神の方には兆候がある」 南光太郎は改造でそれに耐え得る外殻を手にし、強靭な精神力で押さえ込んだ。 しかし、翠星石にそれは出来ない。 器から溢れるほどの力は、暴走に繋がる。 目覚めた直後の記憶喪失や、クーガーとの会話の最中に起きた突然の恐慌がいい例だろう。 既に彼女の精神は、キングストーンの巨大な力に呑み込まれつつある。 「私が翠星石を回収したのは、キングストーンを取り込んでどうなるかを観察するため」 「なるほどねぇ。新しいローザミスティカを取り込ませたのも暴走を早めるためってところか」 志々雄の問いに、薔薇水晶は首肯する。 「ククッ……小さい癖して末恐ろしいもんだぜ だが、一つだけ覚えときな」 喉を鳴らして志々雄は笑う。 「全ての力を手にするのは、この志々雄真実だ キングストーンも例外じゃねぇ、必ず俺の物にして見せるぜ」 笑い続ける志々雄の顔は、何処までも狂気的なものであった。 【二日目深夜/???】 【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】 [装備]庭師の如雨露@ローゼンメイデン、真紅と蒼星石と水銀燈と雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン、キングストーン(太陽の石)@仮面ライダーBLACK(実写) ローゼンメイデンの鞄@ローゼンメイデン、庭師の鋏@ローゼンメイデン [支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1) [状態]首輪解除済み [思考・行動] 0:??? [備考] ※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。 ※ローザミスティカを複数取り込んだことで、それぞれの姉妹の能力を会得しました。 ※キングストーンを取り込んだことで、能力が上がっています。 またキングストーンによる精神への悪影響が見られ、やがて暴走へ繋がる危険性があります。 【志々雄真実@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】 [装備]:サバイバルナイフ@現実、ヒノカグツチ@真・女神転生if...、サバイブ(烈火)@仮面ライダー龍騎 [所持品]:支給品一式×3、リュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎(一時間変身不可)、確認済み支給品0~3(武器ではない)、林檎×8@DEATH NOTE、鉄の棒@寄生獣 マハブフストーン×4@真・女神転生if…、本を数冊(種類はお任せ)、工具@現実(現地調達)、首輪の残骸(銭形のもの)、首輪解除に関するメモ [状態]:各部に軽度の裂傷、首輪解除済み [思考・行動] 1:ぶいつぅの掌の上にいる。(飽きるまで) 2:気が向いたらガリア王国のジョゼフを持て成す。 3:可能なら武田観柳を利用する。 4:翠星石の中のキングストーンが欲しい。 [備考] ※クーガー、C.C.、真司らと情報交換をしました。ギアスとコードについて情報を得ました。 時系列順で読む Back 聖少女領域/黒龍見参 Next Marching Ever Onward To Tomorrow 投下順で読む Back 聖少女領域/黒龍見参 Next Marching Ever Onward To Tomorrow 163 聖少女領域/黒龍見参 ストレイト・クーガー 164 Marching Ever Onward To Tomorrow シャドームーン 狭間偉出雄 北岡秀一 柊つかさ ジェレミア・ゴットバルト 薔薇水晶 志々雄真実 翠星石 161:第四回放送 V.V.
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登録日:2011/03/01(火) 15 41 36 更新日:2024/06/06 Thu 15 29 03NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 みんな大好き アニメ ゲーム コメント欄ログ化項目 チャンバラ ドラマ ライトノベル 上杉信綱 刀 刃物 創作物 太刀 日本刀 映画 武器項目 浪漫 漫画 特撮 この項目では、漫画・アニメ・ゲーム等創作物における日本刀の扱いや現実との違いについて説明する。 日本刀本来の歴史等に関しても少々記述するが、より詳しい詳細は個別記事を参照されたし。 目次 ■ 創作における日本刀◇強さ漫画など ゲーム ■ 現実の刀について◇歴史的な立ち位置武器として シンボルとして ◇百人斬りと耐久性 ◇各種技法について打ち合い・斬り結び(鍔迫り合い) 峰打ち 介者剣術/介者剣法 ◇基本動作関連突く 切(斬)る、打つ ◇持った感じの重さ ◇形状の変化とか ■日本刀がよく登場する作品 ■日本刀がよく自生している作品 ■日本刀をよく使うキャラ漫画・アニメ 小説・ラノベ ゲーム 特撮 映画・アメコミ・海外ドラマ ■日本刀そのものがモチーフのキャラクター ■ 創作における日本刀 研ぎ澄まされた細身の刀身が醸す美しさや切れ味の良さ、日本を代表する武器であるといったイメージから人気が高い。 アニメや漫画、ゲーム、あるいは時代劇といった作品の影響から、今なお日本の少年はもとより、海外のWOTAKUな人々の心を鷲掴みにする魅惑の武器である。 時代劇系作品から現代ものまで幅広く登場し、「日本刀を使う剣士」というだけでキャラが立つぐらいには人気がある。 本来日本刀には長さなど細かい定義があるのだが、創作の世界、特に時代考証が適当・重視していない作品では太刀や脇差等全てまとめて「刀」として扱われている事が少なくない。 このあたりはロングソードやバスタードソード、アーミングソードあたりがまとめて「剣」として扱われているのと同じようなものだろう。 SF作品では日本刀型のブレードが普及していて達人からモブ兵士まで刀使いになっていることも多い。 特に様式美にこだわるサイバーパンクジャンルでは「ニンジャ」「悪い大企業」「怪しい日本語のネオンサインが輝くビル街」辺りと並んで「カタナ」は世界観を表すものとして欠かせない武器である。 概ね「細身」「片刃」「1mぐらいの大きさ」「切っ先がある」「反りは少なめ」あたりの条件を満たせば刀として扱われ、鍔や鞘が無いデザインのものも少なくない。 ◇強さ 漫画など 創作に登場する際には他の近接武器と同じように現実離れした切れ味、破壊力を持っている事が多く、例え銃火器でも刀には敵わない。 たかが鉛の弾など叩っ斬るだけである。ライフル弾のように超高速で回転しながら飛んでくるものを真っ二つにするのはさすがに切れ味云々の次元の話ではない気もするが。 特に主役級の人物が振るう刀はそういった補正が顕著である場合が多く、作品によっては常識外の切れ味を持つことがある。 鉄を斬る(が、こんにゃくだけは斬れない)、次元だの概念なのまで両断する、衝撃波を放つ、何らかの特殊能力・魔力が秘められている等々……。 また、それらは刃こぼれ等の劣化とは無縁であり、折れるような事があったとしても、それは次なる強力な刀を手にする前兆であることが多い。 ゲーム 和風要素がメインかどうかで扱いは大きく変わる。 和風要素がメインであればほぼ確実に主役武器。強さも大抵は上記のような強力な武器となる。 種類なども豊富で様々な刀が登場することも多い。 和風要素を主軸としないゲームでは「近接武器の1ジャンル」「和風キャラクターのメイン武器」といった扱いとなることが殆ど。 武器種としての「刀」は一般的な「剣」カテゴリに比べ、攻撃性能が高いが防御は弱い、クリティカル率が高い、速度が速いといった前のめりな性能が多い。 特に速度面は重視されているのか、鈍重な刀武器というのはかなり稀。 国別代表もののような作品では日本刀のキャラの立ちやすさからか和風キャラの定番装備として登場率は高め。 ただこちらの場合、キャラクター性と使用武器が密接に紐づいていることが多いため、刀ならではの特徴が持たされることは少ない。 ■ 現実の刀について 日本刀のページも参考に。 以下、創作と関係なく長いので格納 ◇歴史的な立ち位置 武器として 現代の日本では「武器は基本的に戦争で使うもの」というイメージは強く、『実戦=戦争』という誤った大前提で語られがちである。 この日本刀という武器は、平時の私闘にもよく使われており、そもそも剣術というのも戦争で使う技術というよりも、些細なきっかけで斬り合いになったときや強盗に襲われたときといった平時の荒事に対処する技術だったという説がある。 というのも、普段我々が知る剣術の基礎が生まれた鎌倉時代末期~戦国時代までの期間というのは、現代の日本からすれば犯罪者の楽園といっても過言ではないほど治安が悪く、口喧嘩が刃物を使っての殺し合いに発展することは珍しくない時代であった。 特に室町時代からは庶民でも帯刀する人が増えたので、護身術や治安維持として剣術が発達したとされている。 例えば剣術が活躍した例としては、応仁の乱で活躍した武将、細川勝元は幼少期に友人と喧嘩になり、刃傷沙汰になりかけた際、剣術を修練していたためにこれを切り抜ける事に成功している。 また別の場面では成人後は今度は愛人♂との痴情のもつれによる襲撃を受けているが、これも同様に切り抜けている。 いずれにしても合戦のさなかで起きた出来事ではなく、日常生活上のものである。 戦乱のない平和な時代のイメージが強い江戸時代でも、戦国時代よりはマシとはいえ、警察不足により治安が悪かったのは否めず、剣術を始めとする武道・武術が幕府から奨励されたのも、犯罪者から身を守る力を養ったり、警察不足を補うために庶民にも治安維持を担ってもらったりするためだったという裏話もある。 この辺の事情はかなり複雑であり、時代劇を始めとするフィクションでは(アカデミズムのようなごく限られた場を除いて)まず合戦や政治以外の日常生活方面の要素があまり注目されてこなかったことも大きいが、時代劇ではたまにある「強大な暴君側と無力で虐げられる民衆側」という、定番のわかりやすい構図がやりにくいこともあり、フィクションでは基本的には描かれない。 シンボルとして 日本刀は「刀は武士の魂」と称され、日本刀はサムライ(武士)のシンボルであるというイメージが浸透しているが、このような標語が普及したのは、実は(制度上の)武士がいなくなった明治時代以降である。 一応、江戸時代にはその前身となる「刀は武士のシンボル」的な『意識』はあったが、刀そのものは武士の象徴というわけではなく、長めの刀と短めの刀を各一振りずつ携帯する、大小二本差という行為をしている事が重要だった。 さらに戦国時代まではというと、弓矢こそが武士のシンボルだった。これは武士の始祖達が、馬を乗りこなしながら、弓矢で戦う専門兵だったからである。 実際には時代が下るにつれて武士が合戦で使う、主な表武器(メインウェポン)は室町時代には薙刀や長大化した日本刀へ移り、戦国時代には槍へと変わっていったが、優れた武士のことを「弓取り」と呼んでいたのはこの名残である。 もっとも平安時代の末期には既に、刀剣類の携帯は男児の嗜み的な思想があったようだ。 室町時代からは「一般庶民であっても打刀か短刀を身に付けることが一人前の大人の証」という文化が浸透していったが、身分統制が進んでいるイメージの強い江戸時代でも似たような風習が幕末まで残っていたりする。(*1) ◇百人斬りと耐久性 たまに漫画で百人斬り等と言われるが、日本刀の強度には限度があり、3人~4人斬ると刃に血と脂が付き斬れ味がかなり落ちるとされている。 そもそも論として、平時の私闘にしろ合戦時の乱戦にしろ、刀や槍で敵を立て続けに数人切り殺したり刺殺するだけでも自身に圧倒的な強さがないと逆に戦闘不能になるリスクがあり、捕虜の虐殺でもない限り実行は困難であるという指摘もある。 サムライが二、三振り刀を持つのはカッコ付けや威張る為ではない。 いざ戦いとなった時のストック(銃の予備マガジンみたいな感覚)のようなものである(ただし、どの程度一般化されていたのかは不明)。 中には床に大量の刀を床に刺してとっ換えひっ換えしながら戦ったなんていう、江戸の暴れん坊もびっくりな室町将軍もいるとか、いないとか。 だが刀の耐久性には異論もある。 上記の説が始めて登場したのは山本七平氏の「私の中の日本軍」であるが、その内容もおおざっぱにいえば「日本刀で斬れるのはせいぜい3人まで」程度の記述。 その根拠も氏自身の体験によるものとしているが、血や脂の付着によるものとも、刃毀れによるものとも、一言も記していない。 またその体験というのも、戦死した「戦友の遺体を軍刀で切り取った際に、最初はうまくいかず、二度目チャレンジでどうにか切り取ることができたものの、柄に不具合を感じた」といった感じの体験談しか出てこず、あとは軍刀に対する不評が伝聞情報として記してある程度である。 江戸時代の死体を用いた試し斬りでは10体弱は背骨ごと叩き斬れていたり、そもそも包丁ですら簡単に脂巻きで切れ味が落ちることは無いので、数人斬ったら駄目になる、ということも無い。 (もっとも、刃先は繊細なので、扱い次第では刃毀れするが) また、日頃から錆落としや油分の拭き取り等の手入れをしなければならない。 それを怠ると上記のようにあっさり駄目になる。これは洋の東西を問わず、中世の刃物全般にいえることである。 自動で刃こぼれなどを修復してくれたり、いくら人を斬っても殺傷力を保つ刀…というのは、我々の常識では説明しようのない不思議な力が当然のように跋扈しているフィクションだからこそである。 なお合戦で使用された刀の中には、峯などに相手の刀などによる切り込み傷のあるものが多い。 たとえば無銘正宗(名物石田正宗)には大きな切り込み傷が多数存在し、実戦で使用されたことを窺わせている。 また桜田門外の変で奮戦した彦根藩士永田太郎兵衛の刀は斬りこみ傷が多数あり、同じく彦根藩士の河西忠左衛門の刃こぼれした刀も現存している。 ◇各種技法について 打ち合い・斬り結び(鍔迫り合い) 漫画やアニメでよく見かける「打ち合い・斬り結び」は、実際にすると刀身は驚くほどにすぐボロボロになり使い物にならなくなるとされる・(*2)(*3) そもそも鍔迫り合いは名前通り鍔同士を当てることであって、アニメ等のように刀身同士で意図的に狙ってやるような物ではない。 なおその刀身を打ち合わせる事全般を「鍔迫り合い」と称したりするケースも多いが、実際はこれは誤用。 鍔迫り合いはあくまで言葉通り「鍔同士がぶつかり合って迫り合う」状態まで至った(つまり打ち合いや斬り結びを経て生じるのが「鍔迫り合い」)物をのみを指し、それ以前の刀身のみがぶつかっている状態は正確には「打ち合い・斬り結び」である。 しかしながら、斬り結びは偶発的に起きることは有りうる話で、幕末の剣豪であった斎藤一も「実戦では相手の攻撃を受け流したり、躱したりするのは中々難しい。」としている。 慣用句の「火花を散らす」という言葉も、互いに刀の刃を激しく打ち合わせて火花を散らして戦っていた様子が語源となっている。(*4) しばしば「相手の攻撃は刀身の鎬で受け流す」または「弾くように捌く」のが防御手段として主流であるかのような言説も見られるが、実際にはここら辺は剣術の流派(方式)により対処法が大きく違うため、「刃で受ける」か「鎬で受ける・受け流す」かはバラバラであり、一概にこれが正しい使い方と断言することはできない。 とはいえ日本剣術全体で見ると単純な受けを忌避する傾向が強く、刃と刃が触れあったら股間を蹴り上げたり、相手の体勢を崩したりすることが推奨されている流派もあれば、二天一流のように相手を突くような姿勢で刃を受けるというものもある。 ぶっちゃけ「相手の刃を自分の刀で受けることはタブー」というのは極論であり、厳密には「相手の刃を自分の刃で受けないのが理想」だが実戦では困難であると共に、刀はあくまでも使用者の命を守る為のモノ。 使用者が破損を気にして命を落とすのは本末転倒であるため、「相手の刃を受ける必要がある時はカウンターや牽制、体勢崩しを同時に行う」「カウンターや体制崩しをより効率良く行うため受け流しを行えば尚良い」というのが正確である。 しかし、現在我々が知るこれ等の剣術の技法は、平均的な使い手よりも優位に立つための「知る人ぞ知る裏技」的な面もあったことも否定できず、全ての刀持ちがこのような使用法を守っていたわけではないことに注意しなければならない。 剣術における刀剣の使い方と当時の平均的な刀剣の使い方は=ではないのである。 峰打ち 漫画やアニメ等ではよく相手を気絶・無力化するのに「峰打ち」を使うことがあるが、峰打ちとは本来鈍器として相手の骨を砕く為の技術、戦術である。 しかし日本刀の峰部分は脆弱部であり、峰打ちをすると刀身が痛むため、「峰打ちの存在自体が創作ではないか?」という意見や、「峰打ちには刀身を痛めないように打つコツがある」という反論もあるが、剣術の流派(方式)は何通りもあるため、(日本刀の技法に関しての)統一見解はないということに留意するべきである。 要は峰打ちというのは鋼鉄の棒でぶん殴っているのと同義なのだ。 現実の人体がそんなもので殴られたら気絶だけですむ筈がない。骨折ならまだ良い方、加減を誤れば内臓破裂で死に至る可能性もある。 「安心しろ。峰打ちだ」が常套句だが実際は何の安心も出来ない訳だ。 全力の峰打ちを脇に食らって気絶してもものの数時間で平然と立ち上がり「イテテ、あの野郎、派手にやりやがって…」で済むのは、やはり人体構造が常軌を逸した、不思議な現象豊かなフィクションの超人だからなのである。 介者剣術/介者剣法 甲冑を着ている者同士の戦いで使用される剣術であり、普段着で行われる素肌剣術と分別されることが多い。 江戸時代より前の時代の剣術は介者剣術が主流であった……といわれているが、実際には柳生心眼流など一部の流派が伝承で伝えているのみであり、本当に主流であったかは微妙である。 とまぁ、各種技法関係の実用性、実在性の是非はきりがないので、ここら辺でやめておこう。 ◇基本動作関連 突く 日本刀に限らず、刀剣類の突きは相手を絶命させやすいが、斬撃は絶命させにくく、厚手の衣服でも効果が落ちやすい。 反面、突きは斬撃よりも衝撃力が少なく致命傷を追わせても、相手の攻撃動作を止めることができず、相討ちで落命する可能性が高かった。(*5) 突きのもうひとつの弱点として、頭に血が上ったり、恐怖心などで平常心を失うと、無意識に『斬る』『叩く』動作を行ってしまう問題があり、これは突きが人間の本能に反した動きだからといわれる。(*6) 切(斬)る、打つ 棒などで強めに叩く動作を表す「打つ」という表現と(刃物で)切るという表現は、少なくとも刀剣類を使う上で明確に区別していなかったようである(太刀「打ち」、「打」刀、「打」太刀など)。 全体的にはどうも「打つ」は主観的または技法的なもので剣術の伝書や軍記物語によく見られ、「切る」は客観的な表現であり、こちらは軍記物以外の記録や戦の手柄を記録した感状に多いらしい。 ◇持った感じの重さ 現実の刀剣は結局のところ鋼鉄の塊なので、世の少年少女が思っているよりかは大抵重たい(それでも両手持ち用の刀剣としては軽い部類にあたる)。 刀の扱いに慣れれば一振り位なら普通に出来るが(そのまま斬り倒せるかはまた別の話)、セーラー服が似合う手足に筋肉の欠片も見受けられない美少女が縦横無尽に駆け回りながらその細腕で刀を踊るように振り回す・すれ違いざまに複数の斬撃を同時に叩き込む…なんて芸当は、女性どころか剣術を熟知したガチムチ体型なビルダーであってもまず無理。 仮に出来るとしても、無駄な体力消耗や身体への無駄な負荷に繋がるので振りまくることはまずない。やはり色々な物理法則などが都合のいい時だけ丁度いい塩梅で差っ引かれたフィクションの超人だからこそ(ry 実際問題振った後いかに早く態勢を整えられるか、いかに相手の反撃を回避するかなどは重要なので、結局刀に振り回されないだけの体幹や腕力は必要となる。 ちなみに重たいといっても現代における日本刀の代表例とされる打刀の場合、重量は700~1400g前後と、アマチュア用の金属バットは規定で900g以上と定められているので、大体それよりちょっと重たい程度。 これだけ聞くと軽そうに思えるかもしれないが、実際は重心の違いや持ちやすさの違いがあるので、実際に振ろうとすると金属バットやそこらの軽いダンベル(5kgとか)よりも明確に重たいと感じやすい。 全体としてはそこまで重くはないのである程度成長した男女ならば、単純に持ち上げるだけならばそう困らないだろう(危険物なので注意は必要だが)。 余談だがYouTubeには横からの一撃や上段から振り下ろす一撃ではあるが、女性が片手持ちで巻藁を切断している動画が存在する。 ◇形状の変化とか よく西洋剣が叩き切るのに対して日本刀は切断する、と言われることもある。 ……が、実際は西洋剣にも切れ味のいいものが多く存在するし、日本刀も時期によってかなりの違いがあるので何とも言えない。 俗に、甲冑合戦が主流の平安~鎌倉初期には打撃力と丈夫さを重視したつくりになっており、そうした刀が元寇で蒙古兵の強靭な革鎧に苦戦し、正宗や薙刀が辛うじて斬れたことから 蒙古軍の三度目の襲来を懸念し、鎌倉時代末期には切れ味を重視したつくりになるも、その後は元の打撃力や丈夫さを重視したものに戻っている。 ……といわれているが伝承の類いであり、確かな根拠があるわけでも検証したわけでもない。(*7) また、鎌倉~室町時代と戦国時代とでは戦模様も大きく異なっていて、この時は太刀が主流とされていて今の日本刀よりも大きくて重たかったとされる一方で、持った感じが後世の短めの刀よりも軽いという意見もある。 しかし、規格化されたものでもない故、各個体毎のバラツキが大きい(*8)ので、これまた一概にこうだったとは言えなかったりする。 一応伝承の類いではない学術的な方面では、室町時代半ば辺りからは文化が変わり、より小型で反りの浅い今の日本刀の形である打刀が増えていったが、太刀を使う武将も普通に居たとされている。この頃から武将が太刀(名刀)を打刀に打ち直したというケースも割と見られる。 また、戦国時代からは刀が大量生産されるようになり、技術の進歩が大きかった一方で品質の低下も見られる……とされているが、これば美術品としての話であり、実用品としては江戸時代のモノよりは良かったのではないかという意見もある。 江戸時代には刀の長さにも規制が入り、その他諸々の都合から、打刀は残っているが太刀に関しては表舞台からほとんど消え去っている。 因みに漫画『るろうに剣心』の相楽左之助が使ってた斬馬刀は日本刀ではない(そもそもアレは形が斬馬刀ですらないのだが……)。 斬馬刀とは古代中国で発明された、長い柄の先についた長い刃で足を切る為の物である。「再筆」では日本刀型になっているが、これも厳密には別種の武器である。 なのだが、るろうに剣心以前の漫画で斬馬刀といえばその形式であったというややこしい経緯がある。 ■日本刀がよく登場する作品 中~近世ぐらいの日本を舞台にした作品ではほぼ確実に登場する。 幕末機関説いろはにほへと シグルイ バガボンド るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- あずみ PEACE MAKER SAMURAI DEEPER KYO 斬 銀魂 BLEACH 刀語 装甲悪鬼村正-FullMetel Daemon MURAMASA- 我間乱 喰霊 GANTZ 終末少女幻想アリスマチック 刃鳴散らす Dogs 世界忍者戦ジライヤ 忍者戦隊カクレンジャー 侍戦隊シンケンジャー 手裏剣戦隊ニンニンジャー 鬼滅の刃 刀使ノ巫女 サムライスピリッツシリーズ 幕末浪漫 月華の剣士 ブシドーブレード 仮面の忍者 赤影 変身忍者 嵐 怪傑ライオン丸 風雲ライオン丸 日本三國 ブレット・トレイン ■日本刀がよく自生している作品 彼岸島 ■日本刀をよく使うキャラ 漫画・アニメ 剣桃太郎、赤石剛次(魁!!男塾) 剣獅子丸、赤石十蔵(暁!!男塾) 鞍馬豪血、赤石剛壱、神泉零(男塾外伝 赤石剛次) 大峩(男塾外伝 死天王) 緋村剣心(るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-)※逆刃刀という不殺の刀を振るう。 ロロノア・ゾロ、シリュウ、トラファルガー・ロー、イーザンバロン・V・ナス寿郎聖 (ONE PIECE) 石川五ヱ門(ルパン三世)※あらゆる鉄を切り裂く斬鉄剣が得意技。切れないものはこんにゃくのみ。 アルテア(GEAR戦士 電童) ファン・ガンマ・ビゼン(海皇紀) カミナ(天元突破グレンラガン) ガンダムアストレイ レッドフレーム(機動戦士ガンダムSEED ASTRAY) 黒鋼(ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-) 神田ユウ(D.Gray-man) ミドリ(舞-乙HiME) ナオト(Dogs) 弐村剣輔(喰霊) 諫山黄泉(喰霊-零-) ジャック・スミス(鉄のラインバレル) ニガリ(コロッケ!) ミフネ(ソウルイーター) 小夜(BLOODシリーズ) 木場優児(マーダーライセンス牙) 馬眼(グラン・バガン) 血祭武士(ザ・サムライ) 面堂終太郎(うる星やつら) ヤジロベー(ドラゴンボール) 黄金剣士ドラン/黄金合体ゴルドラン/大空合体スカイゴルドラン(黄金勇者ゴルドラン) カイリ(海傑エルマロ) 亜双義一真(大逆転裁判) 真田遼/烈火のリョウ(鎧伝サムライトルーパー) 沢松之助(エリア88) ナナシ(七つの大罪) 佐分(合法都市) 矢吹達郎(ブラッドラインズ) 助川仙吉(バキ外伝 創面) 佐部京一郎(バキ外伝 拳刃) 宮本武蔵(刃牙道) ※国宝・國守 武蔵(ブラックエンジェルズ) 天草銀(ウダウダやってるヒマはねェ!) ノブナガ=ハザマ(HUNTER×HUNTER) 渋谷和也(ブラックアウト) アトミック侍(ワンパンマン) 佐々木光一(超人戦線) 島津豊久(ドリフターズ) 西園寺莢一(少女革命ウテナ) 大場なな(少女☆歌劇 レヴュースタァライト) 諸星弾/SEVEN(ULTRAMAN) 篁(たかむら)(SAKAMOTO DAYS) マッチ(トリコ) ※名刀「竜王」 ディーチャー・キング(バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ) ※"物干し竿" 皇遵院(こうじゅんいん) 雫(しずく)(東京決闘環状戦) 小説・ラノベ シャナ(灼眼のシャナ)※シャナが振るう宝具は贄殿遮那という日本刀型。 シズ(キノの旅) サモエド仮面(学園キノ) 神裂火織(とある魔術の禁書目録) 園原杏里(デュラララ!!) ルーク・エインズワース(聖剣の刀鍛冶) 黒鉄一輝、東堂刀華(落第騎士の英雄譚) 刀藤綺凛(学戦都市アスタリスク) 鑢七花(刀語) ※虚刀・鑢という刀そのもの 死屍累生死郎、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(物語シリーズ(西尾維新)) ※妖刀「心渡」 ゲーム クロノ(クロノ・トリガー) フルクシャ(モンスターハンターフロンティア) セフィロス(FINAL FANTASY Ⅶ)※正宗という長すぎる日本刀が武器。 犬井灰根(パワプロクンポケット) ネプテューヌ/パープルハート(超次元ゲイム ネプテューヌ) バージル (Devil May Cry3) 雷電(メタルギアソリッド) 御剣冥夜(マブラヴシリーズ) ゼンガー・ゾンボルト(スーパーロボット大戦シリーズ) 須田恭也(SIREN) 矢倉市子(SIREN2) ハワード ライト (SIREN NT) 魂魄 妖夢(東方Project) ※白楼剣、楼観剣 喜多川祐介/フォックス(ペルソナ5) シャドーレッド&魔霊将軍 轟雷(超鋼戦紀キカイオー) 御剣平四郎(ソウルキャリバーシリーズ) 朱鷺宮神依(アルカナハートシリーズ) 天羽零彗(デモンブライド) ミリン、ナルメアほか(グランブルーファンタジー) ※ナルメアが振るうカタナは刀身に比べて柄が異様に長い、半ば長巻めいた特殊なもの 斑鳩(閃乱カグラ) ※飛燕 エイジ・シンジョウ(闘神伝) ※愛用の日本刀は「無銘の太刀」として代々シンジョウ家に伝わってきたが、実は夜鬼一族に伝わる四聖武具の一つ・白虎の太刀だった。 梅喧(ギルティギア) 吉光(鉄拳/ソウルキャリバーシリーズ) ユズリハ(UNDERNIGHT IN-BIRTH) サムライ、若(ネクロスの要塞) RYOMA(パワーストーン) ビシャモン、朧ビシャモン(ヴァンパイアシリーズ) 特撮 宇宙剣豪 ザムシャー(ウルトラマンメビウス) 変身忍者 嵐(変身忍者 嵐)※速風という日本刀が武器兼変身アイテム。 磁雷矢/山地闘破(世界忍者戦ジライヤ)※磁光真空剣という刀が必殺武器。磁雷矢がその名を呼ぶとレーザーブレードのごとく光り輝く。 バトルフィーバーロボ、倉間鉄山将軍(バトルフィーバーJ)※バトルフィーバーロボは電光剣という巨大な日本刀で悪魔ロボットを両断する。 二代目バルイーグル/飛羽高之(太陽戦隊サンバルカン)※バルカンスティックを日本刀に変えて必殺の太刀「飛羽返し」を繰り出す。 剣将ブドー (星獣戦隊ギンガマン) ※妖刀ギラサメという刀が武器。 七の槍 サンダール(忍風戦隊ハリケンジャー) シンケンオー、腑破十臓(侍戦隊シンケンジャー) 滅(仮面ライダーゼロワン) 桃井タロウ(暴太郎戦隊ドンブラザーズ) 桜井景和(仮面ライダーギーツ) ハチオーグ(シン・仮面ライダー) 映画・アメコミ・海外ドラマ ミショーン(ウォーキング・デッド) オートモ(ロボコップ3) シルバーサムライ/ケンイチロウ・ハラダ、デッドプール/ウェイド・ウィルソン(X-MEN) 美影桔梗(ウルヴァリン(マッドハウス版)) ダークニンジャ(ニンジャスレイヤー) ※ベッピン、ガルシア ヤモト・コキ、シルバーカラス(ニンジャスレイヤー) ※ウバステ アリス(バイオハザードⅣ アフターライフ) ゼルダ・ウィンストン(デッド・ドント・ダイ) バラシン、上条幹夫(CASSHERN) カーラ・スマイス大尉(バトル・オブ・ロサンゼルス) ■日本刀そのものがモチーフのキャラクター シメサバ丸(GS美神 極楽大作戦!!)※手にした人間を操ってしまう妖刀。 冥獣人サムライのシチジュウロウ(魔法戦隊マジレンジャー)※実は刀の方が本体。 鬼炎(ヴァンパイアシリーズ)※ビシャモンの正体で、刀の姿をした魔界生物。鎧の姿をした般若とコンビを組み人間に憑依する。 はたもんば(地獄先生ぬ~べ~) 刀剣男士(刀剣乱舞) 刀眼魔(仮面ライダーゴースト) エクスカリバー星人(銀魂) ドンムラサメ(暴太郎戦隊ドンブラザーズ) 追記修正は日本刀を研いでからお願いするでござる。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ グラブルの古戦場島にも刀(八命切)が自生してるぞ -- 名無しさん (2018-06-25 12 18 06) 刀剣乱舞のおかげで水戸博物館の燭台切が有名になったあたり、ファンのパワーってすごいもんだ。 -- 名無しさん (2018-08-12 13 18 03) 戦隊ロボやスーパーロボットアニメでは、剣を出した瞬間、即必殺技で終了ってことも多かったが、かえってそっちの方がリアリティあるんだよな。 -- 名無しさん (2018-09-12 13 36 55) 刀使いキャラといえば剣使いキャラと比べると返し技(カウンター技)の使い手が多いイメージがある -- 名無しさん (2018-09-12 16 38 44) この記事を読んでると、ガオガイガーの戦闘シーンがいかにリアリティあるかが、今まで以上に分かった。剣のような扱いにくい代物を使ってるシーンが少ないから。(唯一のムラサメソードも使い方は他のフィクションに比べれば特殊だしな。) -- 名無しさん (2018-09-15 15 18 56) ↑ それはギャグで言ってるのか? -- 名無しさん (2018-09-17 00 38 55) ガンダムWには、デスサイズのビームサイズとヘビーアームズのアーミーナイフの鍔迫り合いがあったが、超百科には「こんなのはガンダムにしか出来ないことだ」と書かれていたw -- 名無しさん (2018-09-29 15 48 09) GガンダムのOPでは、シャイニングのビームソードとマスターのマスタークロスの鍔迫り合いがあったが、今川作品でないと見られないと思われるw -- 名無しさん (2018-10-20 10 27 22) シンケンジャーの戦闘シーンをエンターテイメント性を捨てて、リアリズムのみで描いたら、どうなるだろう?(無論どんなフィクションにも言えるが) -- 名無しさん (2018-12-01 13 03 47) トリビアの種でピストルやウォーターカッターには勝ったけどマシンガンには負けちゃったな。 -- 名無しさん (2018-12-01 13 43 46) ただでも剣を振るのは大変なのに、Xの字を描いてダ・ガーンブレードを納めるダ・ガーンXが恐ろしいw -- 名無しさん (2018-12-01 18 56 57) 剣の話は剣の項目でできねーの? -- 名無しさん (2018-12-01 19 04 14) 大神さんみたいな白軍服(風の)キャラが構える日本刀はとても絵になる -- 名無しさん (2019-01-14 16 06 14) まさかファンの名前をこの項目で見かけるとは思わなかった -- 名無しさん (2019-01-14 17 47 57) サムライトルーパーの烈火のリョウは日本刀二刀流はわかる。なら光輪のセイジはなんだろう?大太刀っぽいけど日本刀ではないのか -- 名無しさん (2019-05-30 17 59 47) 隻狼さんの楔丸の耐久性は異常 -- 名無しさん (2019-10-31 09 37 48) 日本の地獄には刃が刀になっている木が生えているそうな。これは文字通りの「刀が自生」と言える -- 名無しさん (2020-03-11 13 42 35) 大好きだけど弓と並んで害悪警察が湧くのがうぜえ。創作にいちゃもんつけてネットの知識で通ぶる馬鹿はぶん殴りたくなる -- 名無しさん (2020-04-18 16 33 22) ↑ 禿同。どの警察にも言えるが、指摘してどうしたいかって話なんだよな -- 名無しさん (2020-12-12 12 43 29) わざわざ記事名に(漫画・ゲーム)と付ける割には現実の話がほとんどだな。 日本刀 の記事も別にあるのだからもっとフィクション寄りの内容でもいいのでは。 -- 名無しさん (2021-10-16 16 43 36) 『刀が自生している』というツッコミ所しかない項目だが『彼岸島』って書いてあるのを見て「彼岸島?あぁ…(納得)」って流せてしまった。武士のメインウェポンみたいなイメージだけど、実際『剣道三倍段』って言葉があるようにリーチの差を覆すには相当な実力差が必要だから刀は寧ろサブウェポンでそこまで使われてなかったと聞いた時のガッカリ感。それでも刀には世界のどんな武器よりカッコよさとロマンがある。 -- 名無しさん (2022-01-06 15 32 44) 女性が片手持ちで巻藁を切断している -- 名無しさん (2022-01-06 15 36 12) ↑つづき、のは技量がないとできないから尊敬 -- 名無しさん (2022-01-06 15 36 56) 剣道でもフル装備で練習するのは一時間半あったのなら45分くらいだが、慣れてもきつい、それにひたすら乱取りをしたりをしたら死ねるレベル。これが甲冑と刀剣になってできたのなら強靭てレベルじゃない。 -- 名無しさん (2022-01-06 15 39 36) 白兵戦は訓練した人間ですら10数分程度しか継続できないらしい -- 名無しさん (2022-04-10 14 10 31) ログ化を提案します -- 名無しさん (2022-09-05 14 03 55) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-04-24 13 50 34 現実の刀の話は日本刀のページに移すべきでは? そもそもあっちと内容被りも多いし -- (名無しさん) 2023-04-24 15 23 09 ↑ 同意。このページは「フィクションにおける日本刀の位置づけ」がほとんど書かれてない。 -- (名無しさん) 2023-08-14 20 29 15 作業お疲れ様です。読みやすいページになったと思います。 -- (名無しさん) 2023-11-10 18 40 26 名前 コメント すべてのコメントを見る
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Libido of sensitivity reaches paraisso...get it? ◆CFbj666Xrw 「消えた!? 転移したのか……?」 友人に向けて突き出した刃は、埃っぽい空気を焦がすだけだった。 ヴィータは呆然と目を見開く。 全てが空回りだ。 何もかもが上手く行かない。 行為が実を結ぶことは無く、願いに手は届かない。 「くそ、一体何処に……」 「……あら」 ヴィータの背後で、紫穂の声がした。 「どうした!?」 振り返って睨んだその先で、紫穂は窓の外を見ていた。東の窓だ。 「今あっちの方で、何かが光った気がするわね」 「本当か!?」 ヴィータも慌てて窓際に駆け寄ったが、そこに見えるのは漆黒の夜闇だけだ。 暗い木々の影が全てを墨のように塗り潰している。 「向こうには確か、塔が有ったわね」 「光ったって、本当に見たのか?」 「気のせいかもしれないわ。確認に行ってみる?」 「…………当たり前だ」 もしかしたら転移の際に伴う光かもしれない。魔法の転移なら魔方陣の輝きが現れる。 アリサが消えた時にはそういった光も無かったはずだが、現れる時もそうとは限らない。 このタイミングなら、そういう事かもしれない。 ヴィータは廃病院から飛び出した。紫穂もそれに付いて、東の森へと入っていった。 横顔に、暗い笑みを浮かべて。 * * * 「…………うん?」 森の中でインデックスを休ませていたリンクは、ふと木々の合間を振り返った。 そこに見えるのは漆黒の夜闇だけだ。 暗い木々の影が全てを墨のように塗り潰している。 「ん……どうしたの?」 木にもたれかかっていたインデックスが、訊いた。 「なんだか向こうのほうで何か見えた気がしたんだ」 リンクが指差すのはインデックスの背後の森。何も見えない木陰。 しかし二人が耳を澄ましてみても、そこには何も……。 「いや、目が慣れてきた。何か有るよ。あれは…………建物……かな?」 「……あ、そうか。そういえば病院っていうんだっけ、地図に載っていたはずだよ」 森の中を突っ切って工場に向えば、廃病院の近くを通るのはそうおかしな事ではない。 「それじゃここはB-3とB-4の境目辺りか。傷を治す所なら向こうで休めば良かったね」 「ううん、ここで十分なんだよ。どうせ科学側の治療のやり方は判らないし」 インデックスはそう答えると、西の方角に視線をやった。 「それから、そろそろ西の方に方向修正した方が良いかもしれないんだよ。 間違えて工場と病院の間を北に抜けてしまうといけないから」 「それじゃいっそ、海岸まで出た方がいいね。休憩が終わったら西に向おう」 「うん」 彼らが森の中でパタリロとエヴァに遭遇するのは、これから少し後の事になる。 【B-3南端/森/1日目/夜中】 ※この後、第236話『みかけハこハゐがとんだいゝ人だ』に続きます。 【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】 [状態]:左太腿、右掌に裂傷(治療済み)、左肩に打撲 [装備]:勇者の拳@魔法陣グルグル、コキリの剣@ゼルダの伝説 [道具]:基本支給品一式×5(食料一人分-1)、クロウカード『希望』@CCさくら、歩く教会の十字架@とある魔術の禁書目録 時限爆弾@ぱにぽに、じゃんけん札@サザエさん、エスパー錠とその鍵@絶対可憐チルドレン、 ふじおか@みなみけ(なんか汚れた)、5MeO-DIPT(24mg)、祭具殿にあった武器1~3つ程、祭具殿の鍵 [服装]:中世ファンタジーな布の服など。傷口に包帯。 [思考]:西へ向い、工場を目指す 第一行動方針:工場を目指す 第二行動方針:工場に向かい、ヴィータを説得する(無理なら…?) 第三行動方針:ニケ達と合流し、エヴァの伝言を伝える。 第四行動方針:なのはやエヴァを探す 第五行動方針:もし桜を見つけたら保護する。 基本行動方針:ゲームを壊す。その後、できることなら梨花の世界へと赴き、梨花の知り合い達に謝罪したい。 参戦時期:エンディング後 [備考]:リンクが所持している祭具殿にあった他の武器が何なのかは次以降の書き手さんに任せます(少なくとも剣ではないと思われます)。 リンクは祭具殿の内部を詳しく調べていません。 夜明けまではヴィータが工場にいると思ってます。 【インデックス@とある魔術の禁書目録】 [状態]:軽度の貧血、背中に大きな裂傷跡と火傷、服が欲しい [装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストⅤ、 葉っぱの下着(片方)、鉄性の斧@ひぐらしのなく頃に(?) [道具]:支給品一式(食料-1日分、時計破損)、 ビュティの首輪、 [思考]:西へ向い工場を目指す 第一行動方針:工場を目指す 第二行動方針:リンクについていき、ヴィータを止める 第二行動方針:ニケ達と合流する。 第三行動方針:アリサを探す。紫穂のことも気がかり。 第四行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。 基本:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。 [備考] 拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。 インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。 エヴァを完全に敵とみなしているわけではないが不信感あり。 やがてインデックスとリンクは休憩を終えて再び工場を目指した。 それから更にしばらくして、再び廃病院に足音が響いた。 ヴィータと、紫穂だ。 「くそ、やっぱり無駄足だったじゃないか」 「そうね、残念だわ。くすくす」 紫穂は落胆した様子も無く、まるで嘲るように笑ってみせる。 紫穂にとっては当然の結果であり、成果だ。 「……なにがおかしいんだよ」 「別に? なんでもないわ。何も無かったじゃない」 そう、何も起きなかった。 “ヴィータとインデックス達は出会わなかった”。 アリサが転移により姿を消した時、紫穂は咄嗟にサイコメトリーを使い廃病院の空間情報を読み取っていた。 そして見つけたのだ。すぐ近くまで来ていたインデックス達の姿を。 (ヴィータに殺させても良かったんだけれど、何か説得の切り札でも有ったら厄介よね) そもそもインデックスはヴィータが殺したはずなのだ。 にも関わらず彼女が生きていたという事は、ヴィータが殺し損ねた、あるいは殺さなかった事を意味している。 可能性は低いが、もし殺し損ねたのならその上で増援を連れてきた彼女の存在は警戒すべきだ。 そしてもし殺さなかったのであれば……。 ヴィータは、まだ堕ちきっていない事になる。 (うふふ、ごめんね。おかしくないというのはウソよ。 だってあなたがおかしくてたまらないもの。 双葉ちゃん……あなたにとっては見ず知らずの、でも罪の無い少女が私に惨殺された事を黙認したじゃない。 それどころかアリサちゃん……元の世界の友人にまで情報を求めて刃を向けたんでしょう。 大体殺し合いに乗ったのは誰の意思かしら? 私は何にも口出ししなかったわ。 それなのに、この島に来てから短い間を共にしただけでも仲間は殺したくないなんていうの? ふふ……あははははっ、ダメ、おかしくて吹き出しちゃいそう! 本当におかしい!) 紫穂は内心の笑いを堪えながら、何とも無い様子で休憩の準備を始める。 適当な、瓦礫の少ない病室を選んでベッドに腰掛け、食事の準備をしていく。 アリサには逃げられてしまったのだから、とりあえずは休む事にした。 「くそ、本当に何か見たのか!? 適当言ったんじゃないだろうな?」 騒ぎ立てるヴィータを無視して支度する。 「大体……なんでアリサを殺そうとしたんだよ? おい!?」 (ああ、だけどちょっとはかまってあげてもいいかしら?) それなりに理論武装はするのだろうけど、彼女の友人を殺そうとした事に対する反論は滑稽だ。 何を言おうと、その根底に有るのは未練でしかないのだから。 くすりと笑い、だけどその前にパンを一口。それから水を一口喉に流し込んだ。 空腹の体にはそれさえも美味しかった。 「まともに話聞く気あるのかよ! まず食うのをやめろ!」 紫穂はなんともないという表情で、ヴィータへと向き直った。 「だって喉が渇いたもの。おなかも空いたし。あなたは空かないのかしら?」 今更アリサを殺そうとしたことなんて、あなたが気に病む事じゃないのだと。 そう、嘲う為に。 (ふふ、それにしてもあの子は本当にどこへ飛んだのかしらね? のたれ死んでも面白いけど、もっと面白い様で再会してくれないかしら。 ヴィータがもっとどうしようもなく堕ちる切っ掛けになるように、ね) 夜は尚も更けていく。 【B-3/廃病院/1日目/夜中の終り頃】 ※:この直後、第201話『まひるの星は琥珀色に -dolls and humans-』の描写へと続きます。 【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】 [状態]:精神汚染。 [装備]:邪剣ファフニール@TOS、ワルサーPPK(銀の銃弾5/7)@パタリロ!、七夜の短刀@MELTY BLOOD ショックガン@ドラえもん [道具]:支給品一式×3(水1.5人分パン二人分弱-一食)、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE、 血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデン、きんのたま@ポケットモンスター、包帯、 双葉の肉片セット [服装]:病人着 [思考]:せいぜい踊りなさい、お人形さん? 第一行動方針:利用できそうな仲間を探す 第二行動方針:参加者の復讐心や不和を煽る。 第三行動方針:邪魔者は消す。 基本行動方針:扇動、ステルス、実力行使、あらゆる手段を用いて殺し合いを加速させて楽しむ。 備考:紫穂は朝の放送ではやて殺害犯のことをヴィータに教える約束をしています。 【ヴィータ@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:両腕に痺れが残っている、左足に火傷跡、左手爪全剥(痛みは減衰) [装備]:祈りの指輪@DQ、フランヴェルジュ@テイルズオブシンフォニア [道具]:基本支給品(食料・水二人分-1食) ぬのハンカチ×20(即席ロープ)マシカルアンバーミサイル×6@メルティブラッド 、 救急箱、はやて特製チキンカレー入りタッパー、 [服装]:普段着(ドクロのTシャツ、縞模様のニーソックス等) [思考]:話を聞け! 第一行動方針:一先ず紫穂に従う。 第二行動方針:はやてを殺した犯人を見つけ出し、殺す。 基本行動方針:もうどうでもいい。 高町なのはは、ベッドの上で目を覚ましていた。 すぐ脇にあるメモにも気づいていた。 『私は貴方の味方です。貴方のそばで寝ているのが私です。 もし先に目が覚めてしまいましたら、私を起こしてください。 そしたら手足の拘束を解いてあげます。 ひめ 』 それでも彼女が“ひめ”を信じる理由は余りに薄弱だった。 あるいはそうでなく心理上の、例えば自罰的な理由だったのかもしれない。 彼女は細いワイヤーに拘束された両腕で足掻き出した。 ワイヤーが食い込んでいく。痛みを彼女に伝えていく。 高町なのはを縛るエーテライトはそう容易く千切れるような物では無いし、解くのも困難だ。 高町なのははそれを理解していた。 それでも足掻き続ける。もがき続ける。 何も叶わない、何も届かないちっぽけな世界で、ただひたすらに。 足掻き続ける。 工場に誰かが訪れる気配は、まだ無かった。 【A-3/工場内部(仮眠室)/1日目/夜中】 ※:この後、第201話『まひるの星は琥珀色に -dolls and humans-』の描写へと続きます。 【イヴ@BLACK CAT】 [状態]:左腹部に銃創(処置済み・回復中)、全身に中程度の打撲(回復中)、軽度の火傷、疲労感大、 睡眠中 [服装]:ゴロンの服 [装備]:スタンガン@ひぐらしのなく頃に、バトルピック@テイルズオブシンフォニア [道具]:支給品一式×6(水と食料少々減)、アタッシュ・ウェポン・ケース@BLACK CAT、 神楽の傘(弾0)@銀魂、 、魔晶石(15点分)、テーザー銃@ひぐらしのなく頃に、 ロボ子の着ぐるみ@ぱにぽに、 林檎10個@DEATH NOTE、勇気ある者の盾@ソードワールド、 ドラゴンころし@ベルセルク 、エーテライト×1@MELTY BLOOD、ころばし屋@ドラえもん、 小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)、胡蝶夢丸セット@東方Project、エルフの飲み薬×1(1/4程消費)@ドラゴンクエストⅤ、ご褒美ランドセル [思考]:待っててね、スヴェン……。 第一行動方針:睡眠中 第二行動方針:「主人役」にはできるだけ他参加者の抹殺を進言し、なるべく早く全ての戦いを終わらせる。 第三行動方針:ブルーはもうどうでもいい。見つけたら殺す? 基本行動方針:マーダーチームの戦闘要員として行動し、最後の最後に「主人役」に牙を剥いて優勝する。 そして全てを忘れて、元の世界に戻る。 [備考]:第一回放送をまともに聞いていません。 ブルーが「4歳児の姿」になるのは、ブルー本人が持つ特殊能力だと信じています。 高町なのはを「主人役」として定めました。また、なのはには自分のことは隠し、『ひめっち』と名乗ることにしました。 髪を切りました。 ゴロンの服の特性に気付いていません。 【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:魔力回復中、軽度の耳鳴り・聴覚への衝撃による頭痛、 両手首から軽く出血、精神負担大 [装備]:ミニ八卦炉@東方Project、クロウカード×1(翔)@カードキャプターさくら [道具]: なし [思考]:―――― 第一行動方針:拘束から逃れる? 基本行動方針:ジェダを倒して生き残りで脱出? ※なのはのベッドにはイヴの書いた置手紙が置いてあります。 今の状態で起きても、手紙の内容は把握できる位置にあります。 * * * 『アリサさん――ヘルメスドライブを。はやてさんがやったことを』 「え――」 『早く!』 ルビーの声に急かされ、アリサは念じた。 ヴィータの剣が迫り、紫穂の銃口が向けられる最中で、紫穂は思った。 どうしてこんな事になったのだろう? この世界はあまりに理不尽だった。 フェイトは何処かで殺されて、はやては積み重なった不運により、親友であるなのはに殺された。 そしてヴィータは――。 (どうしてこんな事になるのよ) 本当に理不尽だった。 世界そのものが許せなかった。 こんな世界に彼女達を放り込んだ――存在が、許せなかった。 『大丈夫ですよ、アリサさん。転移成功です!』 「え……?」 アリサは薄ぼんやりとした闇の中で、目を開けた。 そして、見た。 「……ちょっと待った。ルビー、ここって一体……何処なの?」 『私は見たことが有りません。ですが……アリサさん、一体誰を思い浮かべました?』 「……それは…………」 足元は石畳のように整えられてはいるものの岩盤を刳り貫いたように荒々しく、 周囲を照らす蝋燭の揺らめきで一層不気味さを増している。 見覚えが、あった。 「ふむ、ようこそと言うべきかな? アリサ・バニングス」 ぞくりと全身に怖気が走った。 (この声……!!) 手も足も、凍りついたように動かなかった。 頭は灼熱したように煮え立ち、何も考えられなかった。 視界までもが日に焼けた写真のように白く染まっていた。 激烈な感情が全てを塗り潰していた。 『誰ですか、あなたは!?』 ルビーの叫びが響く。 そう、ルビーは恐らくこいつの姿も声も知らないだろう。 だけどアリサは知っていた。こいつと出会っていた。 バトルロワイアルが始まってからずっと一緒に居たルビーの知らない、その前に出会った存在。 「そういえば支給品にまでは挨拶をしていなかったか。その意味も無いと思っていたのでね」 アリサは金縛りにあったように力の入らない全身へと力を送る。 渾身の力で体を動かし、振り返り、そいつの姿を目に映して……叫んだ。 「…………ジェダッ」 彼は鷹揚に頷いて、応えた。 「如何にも。私は魔界の救世主、冥王ジェダ=ドーマ。このバトルロワイアルの主催者だ。 参加者とは半日と少しぶりになったね」 アリサの目の前にバトルロワイアルの主催者がその姿を見せていた。 『アリサさん逃げて!』 ルビーの声で、強張っていた体が動いた。 ジェダに背を向けて一目散に広間の入り口へと走り出す。 最初に連れて来られた時は閉まっていた扉も開いている。そこへ向けて、走った。 走る、駆ける、疾る! (とにかくこの広間から逃げ出してそれから……っ) 目の前に、虚ろな眼球が有った。 「ひあ!?」 尻餅を着いた。 息を呑んだその眼前に鋭いフォークが突きつけられる。それも、無数に。 「……シンニュウシャ」 まるで人の言葉そのものに慣れないような発音が聞こえた。 人間の少女と蜂を掛け合わせたような、ソウルビーがアリサの周囲を取り囲んでいた。 その中の一人、いや一匹が声を発している。Q-Beeだ。 「タベテ、イイ?」 (たべ……?) アリサの怯えた眼を、Q-Beeの頭部にある奇妙な飾りが覗き込む。 Q-Beeの顔はアリサよりやや下を向いている。その眼には、何も映っていない。 アリサは唐突に閃いた。 (違う、これ飾りじゃない! これってまさか……眼……!?) Q-Beeの眼は頭の飾りの方であり、顔に付いた眼球こそが飾り、ただの擬態なのだと。 途端に喉から生理的な嫌悪感が込み上げて、アリサは思わず吐きそうになった。 頭部の飾りの方を眼球として認識した途端、ソウルビーはただヒトガタを摸しただけの、 人とは全く違うおぞましい怪物へと姿を変えていた。 美術の授業で見た、見方によって何が描いてあるか変わってしまう絵のようだった。 「……タベテ、イイノネ?」 「ひっ」 怯えの声が漏れ、喉元のフォークを更に強く突きつけられた。 思考は再度恐怖で塗り潰されて、フォークが無くても動けなかったかもしれない。 「いや、食べてはいけない」 皮肉にもそれを遮ったのは最も憎むべき声だった。 「今回は事故のようだからね。無知故の抵抗ではなく、未熟故の失敗にすぎない。 私は優しくは無いが、その程度は許す程度に寛容なのだよ。彼女は未だ参加者なのだから」 ジェダはそういって楽しげに笑う。 イレギュラーで参加者が主催の目前に現れた事態さえ、彼にとってはその程度なのだろうか。 「そういえば北東の街にご褒美はあげてきたのだったか。あそこは順調かね?」 「アゲテキタ。デモ、マダヨバレルカモシレナイノ」 「ふむ。あの町に居るご褒美の権利者は何人だね?」 「アトフタリ」 ジェダはふむと頷く。 「連続して呼ばれるかもしれないね。 毎回の報告は省略して構わない、後でこちらから聞きに行くとしよう」 「ワカッタ」 Q-Beeはフォークを引っ込めると、P-Bee達を引き連れて広間の扉から出て行く。 その背中にジェダが声をかけた。 「ああ、そうだ。P-Beeの一人には“物置”から物を取ってきてもらおうか」 「サガシモノ?」 ジェダは頷いて言った。 「私の力で無理矢理やれなくもないだろうが、ここは念を入れて物を使うとしよう。 この場合なら……未来世界と繋がっている地球に丁度いい物があったな。 第6番倉庫の23番だ。 そちらのカレイドステッキは同じ世界の物を使えばやりやすいか。 第15番倉庫の4番から取ってきたまえ。まだ一本くらいは残っていたはずだ」 P-Beeの一匹はこくりと頷き、Q-Beeとは逆の廊下へと消えて行った。 ソウルビーの群れは去り、再び広間にはジェダとアリサ、カレイドステッキが取り残される。 静かな、そしてどこか生々しい薄闇が広間を覆っている。 「な、なにをする気なのよ?」 不安げなアリサに対し、ジェダは優しく諭すように応えた。 「怖れる事は無い。私はまだ君を殺すつもりはないよ。 君にはもう一度あの会場に戻って殺し合いを続けてもらわなければならない」 殺し合い。そう、アリサはあの島で殺し合いを迫られていた。 あの島は、仲間や親友と殺しあう事を要求していた。 「……どうしてよ」 ほんとうに、どうして。 「この出会いはヘルメスドライブに生じた破損が偶然にも転移先の制限を外した為に過ぎない。 形態の固定など色々手を加えたせいか、武装錬金は少々不安定だったようだね。実に失礼した。 君をあの島に送り返す時はしっかりとロックを掛け直しておく。 安心して殺し合いに励んでくれたまえ」 「………………」 この救世主を語る悪魔は、どうして。 アリサは恐怖を怒りで塗り潰して、睨みつける。 腹から渾身の絶叫を搾り出した。 「どうしてわたし達が殺しあわなきゃならないのよ! 一体どうして、なんで、なんの為に! わたし達を殺し合わせてどうするつもりなのよ!!」 『ア、アリサさん、今歯向かったら……!』 カレイドステッキの制止も知ったこっちゃ無いと振り切った。 「答えなさい! 教えなさいよ、ジェダ! 一体、わたし達に何をさせようとしてるの!?」 例え如何なる理由が有ったところで許せるわけがない。 それでも救世主だのなんだのよく判らない説明だけで殺し合いをさせられるのが悔しかった。 何も知らされず、何も教えられずにただ駒として操られる事は悔しくて堪らなかった。 だから心底から激怒を吐き出した。 その怒りの声を受けて、ジェダはふむと鷹揚に頷くと、少し考え込んだ様子を見せた。 それから、応えた。 「良いだろう、教えてあげるとしよう。私の目的は“魂の救済”なのだよ」 ……と。 「残念ながら魔界は今、徐々に滅亡へと進んでいる。いや、魔界だけではない。 どの世界も争いを消し去ることは叶わず、人々は争いいがみ合い、魂は苦しみ続けている。 全ての生きとし生ける物は緩慢なる滅亡へと進んでいるのだ。 実に嘆かわしく、悲しい事だよ」 芝居がかった口調でジェダは語る。 だが、その言葉には心底からの憎しみと嘲りが篭められている。 「全ての魂には安息が必要なのだ。 君たちのような未熟な短命の者が理解するのは難しいかもしれないがね。 いやなに、これは君だけが悪いわけではないよ。 永遠を生きるダークストーカー達すら未来の事を放置しているのだからね。 緩やかな滅亡へと転げ落ちていくというのに、それをただ座して観続けているのだ。 誰もこの世を救世しようとしないのだ!」 傲慢なる絶望と倦怠を胸に、ジェダは救世を語る。 アリサには例え理解できても認められる筈が無い理由を。 「ふざけないでよ! 殺し合わせてるのはあんたの方じゃない!」 アリサの胸には正当な憤怒がある。 燃え盛る怒りを言葉に替えて、アリサは救世を否定する。 「本当にそう思うかね?」 「え…………?」 ジェダの言葉など何一つ理解できはしない。 「君が出会った者達は本当に、この島以外で出会えば殺し合わず済んだのかね?」 「何よそんなの、当然でしょ!? あんたが殺し合いを強要したんじゃない!」 アリサは迷わずに信じる答えを突き返す。 あんな島に居ても、殺し合いに乗る事は許せない事だと思う。 アリサを襲った奴らの中には問答無用で襲ってきた奴だって居た。 だけどそれも、きっと全部あんな島に居たせいだと信じていた。 (それにこの島に居なければあんな事故だって起こらなかった!) “親友の高町なのはが同じく親友である八神はやてを焼き殺す”なんて事、 この島でなければ絶対に起こらなかったはずだ。 それは信頼という以前に厳然たる事実なのだから。 「如何にも私が君達を殺し合わせている。だが」 ジェダは嗤う。 「君達を連れてきた世界の多くにも、戦いは存在した」 「こんな酷い殺し合いじゃなかった!」 「小さな被害で収まる幸運もあれば、そうでない不幸も有った」 「幸運なんて言葉で片付けないで。なのは達はすごくがんばって、それで……」 「このバトルロワイアルでは不幸を生んだわけだ」 「っ!」 全ての者を憐れむように、ジェダは圧倒的な上位からアリサを見下ろしている。 「なに、仕方の無い事だとも。君達は全てを見通す瞳も全てを理解する知恵も持たない。 故に惑い、苦しみ、擦れ違い、傷つけ合い、悶え続ける。 君達の器は神経電流と脳内麻薬から生まれる稚拙な感情で輝ける魂を振り回す。 実に哀れな事だ」 傲慢なる憐憫が理解を拒む。 アリサの前には理不尽が立っている。 『それで、具体的にはどうするつもりなんですか?』 「ルビー……?」 魔法の杖がそれに抗した。 『人間が未熟で不完全でうっかりすっとこどっこいなおっちょこちょいだとして』 「ちょ、ちょっとそこまで言われてないでしょルビー!?」 “いつも通りの”ツッコミがカレイドステッキに入る。 ルビーは何処吹く風とそれを流し、ジェダに質問を投げかけた。 『冥王様はどうやってそんな魂を救済するんでしょうねー?』 相手を理解する事は相手に屈さず、場を支配しようとする挑戦に繋がるのだから。 ジェダは嘲うように答えた。 「参加者には伝えたのだがね。 君達には世界を救うためにお互いに魂の選定、”殺し合い”をしてもらう、と。 そして選ばれし魂の持ち主、つまり最期まで生き残った一人を救世主として迎えよう」 ジェダはこの広間で最初に告げた言葉を繰り返す。 ――その瞬間、一つの閃きと共にアリサの体を強烈な寒気が貫いた。 『答えになってませんよ。殺し合いで生き残ったからってその子に何が出来るんですか? 仮に一人で他の全てを殺したとしても、数十人殺しただけで第六法に辿り着けるとでも?』 「第六法。ふむ、その杖を持ってきた世界における世界を救う秘法だったかね? 滅亡という未来に気づき打開を挑む者が出ている事は実に素晴らしい。 悲しいかな人の身では、人を捨てても第六法に辿り着ける気配は無いようだがね」 『……その第六法に、たかだか八十余命で挑むつもりですか?』 「勿論だとも。残念だが、たかが杖に理解できると思うほど私は楽天的ではないよ」 (まさ……か……?) 最期まで生き残った一人が救世主。 その言葉の意味がアリサに重くのしかかる。 アリサにはジェダの力がどういうものかなど判らない。 血液による不気味な格闘術や、この殺し合いを運営する絶大な力がある事しか知らない。 魔術や魔法に関する知識だって、どんな事が出来てどんな事が出来ないのか知らない事だらけだ。 だけど、それでもある事に気づいた。 魔界の救世主、ジェダ。……それは、どうして? 「最期に残った一人が救世主だっていうなら……なんであんたは、魔界の救世主なんて名乗ってんのよ? まるで優勝者と自分を同一視しているみたいじゃない!」 思い出す。ジェダの目的は救済だと謳った。 『私以外の者達は愚かだから互いに争ってしまう』のだと。 それは単純な直結だ。だがもしかしたらその解決方法は。 その示す答えは。 この殺し合いの中で何を選び最期に生き残ったとしても。 その先には一切の救いが用意されていない。 そんな未来にしか思えない。 「まるで……世界にはあんた以外に誰も要らないみたいじゃない!?」 アリサの推測にルビーも動揺しながら、思い当たった。 『まさか……糧とするつもりですか? 生き残った子供に何かをさせるのではなく、 その子供と死んでいった子供達を糧にして、あなたの目的を成就すると……!?』 この島にかき集められた強大な力を持った数多くの子供達。 とはいえ幾ら優勝者としてどれほど優れた子供が残ろうと、その一人に何かをさせるのは難しいだろう。 その一人だけでは。 だが殺し合いの中で高まった魂を全て解かして回収すれば、そのエネルギーは絶大だ。 更に、それをジェダが使えば? ルビーの魔術知識に分類するならば平行世界管理といった魔法にさえ達している、 強大な、且つルビーの魔術知識に無いものまで含まれうる力を持ったジェダが使いこなせば? (有り得る。ジェダが何をするつもりなのかは判りませんけど……何が出来ても可笑しくは無い!) アリサの恐怖とルビーの懸念が、ジェダの傲慢を見つめている。 ジェダはうっすらと唇の端をゆがめて。 「ククク……クハ、ハハハ、ヒャハハハハハハハハハッ!!」 甲高い哄笑を上げた。 「実に興味深い。君達の知恵と勇気は私にとって実に好ましいものだよ。 君達の問いに答え、もう少し話してやるのも面白いだろう。だが」 ジェダは話を打ち切り、アリサの背後を見た。 「どうやらP-Beeは捜し物を終えたらしい。余興はここまでにしよう」 「――っ!?」 いつの間にか、背後にはあの少女を模した蜂の怪物が浮かんでいた。 その右手には奇妙な棒。 その左手には、一見して何も持っていないように見えるほど細い、一本の糸を持っていた。 「ワスレンボー……エーテライト……モッテキタ……」 アリサの横をすり抜け、P-Beeはその二つをジェダに手渡した。 「な、なにをするつもりなの!?」 警戒するアリサ。ジェダは答える。 「なに、先ほど言った通り君は事故で来たにすぎない。 それにその知性、魂の輝き、何れも素晴らしいものだ。 もしかしたらもう少し精錬される可能性を思うと、ここで殺すのは愚かしいだろう?」 ジェダは棒を手に取り、操作部分を何か弄っていた。 「ふむ、時間設定はこんなところか。正確に消せるよう、注意しなければいけないね」 「だから何の話を……」 ジェダは応えた。 「このワスレンボーで、君がこの場所において見聞きした事を全て忘れてもらった上で送り返すとしよう。 君のヘルメスドライブの機能から考えて、高町なのはの居る工場に送るのがいいか。 それからこっちのエーテライトはそのカレイドステッキ用だ。 霊子をハッキングして君の記録を消すとしよう。私なら十分にできる。 そういうわけだ、暫し眠りたまえ。目覚めれば君達はまた、あの島に居る」 「この、そう簡単に……!?」 思う通りになってたまるものかと武器を構えようとした瞬間。 いつの間にか足元に広がっていた血溜まりから伸びる巨大な腕が、アリサの自由を奪っていた。 「しまった……!?」 『この状況を打破できる衣装は……ダメ、手が無い……!!』 動きを封じられたアリサとルビーの元に、ゆっくりと歩み寄っていくジェダ。 そして…………。 * * * 「……痛っ」 何か、金属が降ってきた。頭にこつりと当たり痛みを伝えてくる。 『大丈夫ですよ、アリサさん。転移成功です!』 「……ここは」 目を開ける。降ってきたのはただのガラクタらしい。 場所は……どこかの施設の中だと言う事しか、分からない。 「……どこ?」 『アリサさんは誰をイメージしましたか?』 アリサは少し考えた末に、応えた。 「なのはだと思う、けど……」 アリサは自信なさげに応えた。 『多分、ヘルメスドライブに傷が付いていたからですね。 それで空間転移にズレが生じるようになったんでしょう。 いしのなかにいる、なんてことにならなくてよかったですね~』 アリサの記憶にも、ルビーの記録にも、ジェダと遭遇した事柄は何一つ残されていなかった。 【A-3/工場/1日目/真夜中】 【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:全身に軽い火傷(右腕・顔は無事)、左腕から出血(打撲、軽度)、背中から出血(切り傷、深い) 上記の怪我は全て応急処置済み。 精一杯の強がりと確固たる意志。 [装備]:贄殿遮那@灼眼のシャナ、カレイドステッキ@Fate/stay night [道具]:ヘルメスドライブ@武装錬金(破損中、使用者登録なし、再使用可能時間不明)、はやての左腕 [服装]:割烹着 [思考]:ここになのはが居るの……? 第一行動方針:なのはを見つけ出し、はやての腕に謝らせ、その暴走を止める。 第二行動方針:トマの仲間達とも合流したい。 基本行動方針:ゲームからの脱出。 [備考]:マジカルルビーは、金髪の少女(イヴ)について以下のように認識しました。 ・少なくとも、殺人を躊躇する参加者ではない。 ・はやてにより、リリカルなのはの世界観と参加者の情報を得ています。 ※:ヘルメスドライブにより冥王城へと転移し、ジェダと遭遇しましたが、 アリサもカレイドステッキもその内容を覚えていません。 ※:この後、『星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician-』の描写へと続きます。 【ワスレンボー@ドラえもん】 頭を突くと記憶を消せる棒。時間指定する事ができる。 ≪237 分岐 時系列順に読む 239 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician-≫ ≪237 おしろななふしぎ 投下順に読む 239 好き好き大好き愛してる。≫ ≪236 みかけハこハゐがとんだいゝ人だ リンクの登場SSを読む 242 許されざる者(前編)≫ ≪236 みかけハこハゐがとんだいゝ人だ インデックスの登場SSを読む 242 許されざる者(前編)≫ ≪201 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician- 紫穂の登場SSを読む 245 臨時放送、あるいはイレギュラー≫248 ワルプルギスの夜/宴の支度≫ ≪201 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician- ヴィータの登場SSを読む 245 臨時放送、あるいはイレギュラー≫248 ワルプルギスの夜/宴の支度≫ ≪201 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician- イヴの登場SSを読む 245 臨時放送、あるいはイレギュラー≫248 ワルプルギスの夜/宴の支度≫ ≪201 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician- なのはの登場SSを読む 242 許されざる者(前編)≫ ≪201 星は届かぬ空から堕ちる -Artificial magician- アリサの登場SSを読む 242 許されざる者(前編)≫
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How many miles to the police station? ◆.WX8NmkbZ6 放送を聞いて、上田次郎は愕然としていた。 ――山田奈緒子 何か忘れているような気がしたのはこの事かと、山田の存在を今更のように思い出す。 そして同時に彼女が死んだという事実に打ちのめされた。 腐れ縁に近い、上田が事件解決の依頼を受けた際に随行させるには便利な女。 最近は麦とホップのCMで活躍中。 紅白の司会はもうやらないのか? その程度の認識だったはずなのに、握った拳がわなわなと震えた。 「山田……」 一言漏らし、黙り込む。 同行している由詑かなみ、L、南光太郎、泉こなたは今回の放送で失った知り合いはいないようで、上田の様子を見守っていた。 やたら食う、緊張感に欠ける、手が掛かる、やかましい、貧乳。 思い返すと悪口しか出てこなかった。 恐らく向こうが同じ立場であったとしても、同様に上田に対して悪口ばかりを思い付く事だろう。 そんな取る足らない喪失だったので、上田は再び彼女の事を忘れる事にした。 ――私は、君の事が、す…… 本当に忘れられるかはともかくとして、上田は自分の命の関わる目の前の問題へ意識を移すのだった。 「大丈夫ですか、上田さん?」 「おぅふっ!!」 Lが上田の顔をかなり近い距離まで踏み込んで覗き込み、上田は飛び上がる。 「だ、大丈夫も何も、私は初めから何の問題もない」 「そうでしたか? ……では、話の続きを伺います。 東條悟君とミハエル・ギャレット君が北条沙都子ちゃんを殺害した、その後の事です」 「そうだったな……その……」 一行は警察署を目指しながら情報交換を行っていた。 合流した直後は急を要すとしてカズマの部分だけ掻い摘んで説明したが、その前の出来事についてはまだだったのだ。 怪我をして体力を消耗しているかなみは上田の背に負われ、ゆっくりしたペースでの移動。 上田としては光太郎に代わって貰いたかったのだが、他の参加者との接触の可能性が高い市街地で彼の手が塞がるのは危険だ。 そうLに説得され、渋々かなみを負う役を担っている。 話の途中で放送の時間となったので説明も歩行も中断していたが、ここで再開した。 そして上田は光太郎の方をチラリと見て、言いづらそうにしながら続ける。 「シャドームーンという――」 「信彦!?」 光太郎君が変身した時の姿に似た男が、と続けようとした上田の言を遮って、光太郎が声を上げる。 「信彦に会ったんですか!?」と身を乗り出す光太郎に、『信彦』という名に心当たりのない上田は狼狽してしまう。 「落ち着いて下さい光太郎さん、順番です」 Lの冷静な声に光太郎が下がり、上田は気を取り直した。 シャドームーンと出会って目にした出来事の顛末を話すと、話はカズマと笑顔の少年の話へ繋がる。 上田が経験した事を一通り喋り終えると、光太郎は苦虫を噛み潰したような険しい表情をしていた。 「上田さん、信彦――シャドームーンに会ったのは公園なんですね?」 「あ、ああ」 気圧されるが、幾ら上田と言えどここまでくれば信彦とシャドームーンが同一人物であり、光太郎の知り合いだと分かる。 光太郎にどんな言葉を掛けようかと悩む上田を余所に、Lは相変わらずの落ち着いた声色で言う。 「光太郎さん、彼らが公園にいたのは一度目の放送の前です。 今から行っても接触出来ないでしょうし、この場は――」 「はい……分かってます」 上田やかなみ、こなたという非戦闘員がいる場を離れる事の危険性は、光太郎も承知しているらしい。 Lの戦闘力は未知数だが、自分を守ってくれる人は多い方がいい。 光太郎がいなくならないと分かると上田もホッとした。 しかし上田の視界の端に、光太郎以外にも表情を険しくしている人物がもう一人いた。 「……」 こなたは東を見詰めている。 その視線の先には黒煙が上がっていた。 ▽ こなたの焦りは増すばかりだった。 後藤を倒す為に他の参加者を教会に向かわせるという目的を掲げていたものの、Lはまるで取り合わない。 こなたにはただ後藤を倒すだけでなく「他の参加者を弱らせる」という目論見もある為、光太郎には教会に向かって貰わなければ困る。 彼は味方としては心強いが、いずれは殺さねばならないからだ。 後藤がいつまでも教会に留まっているとは限らない中、こなたは何とかLと光太郎の関係を壊せないものかと必死に考える。 そんな矢先に起きたのが、教会方面の炎上――放送前の事だ。 家屋に遮られてどこが燃えているのかは判然としないが、この方角には教会以外の施設はない。 誰かに後藤討伐の先を越されたのか。 それとも後藤は最終形態になると火を吐けるようになるのか。 それも充分にあり得る、大魔王なのだからあの炎はメラゾーマではなくメラなのかも知れない。 もし後藤が倒されたとすれば、光太郎を倒す手段が限られてしまう。 放送前のように光太郎とストレイト・クーガーを衝突させる方向で動くべきか。 計画の変更を考え始めたが、放送によって後藤の生存が確認出来たので杞憂だった。 (まぁ、ラスボスが主人公の知らないところで倒されちゃうわけないよね。 NPCはNPCらしく身の程をわきまえてくれないと) そうなると後藤がまだ教会にいるのかが気になり、こなたの視線は自然とそちらにばかり注がれる。 とにかく、邪魔になるのはLの存在だ。 教会の炎上を受けて改めて「後藤に囚われた友達」への心配をアピールしたが、Lの反応は変わらなかった。 むしろその友達が死亡した可能性がより高くなったとして警察署行きの意志を強めている。 「さて泉さん、後回しにしてしまいましたが次は貴方の番です」 上田の話を聞き終え、光太郎をなだめていたLが突然話を振ってくる。 「確か友達が教会の化け物に捕まったという事でしたが、その友達の名前は?」 「……知らない。 会ったばっかりだったから」 不用意に名簿の知らない名前を言い、L達がその人物と知り合いでは困る。 光太郎ならともかく、Lを相手に無闇に嘘を吐くべきではない――しかし、ここでこなたは違和感を覚える。 上田には初めから順を追って説明するように言っておきながら、こなたにはそれを求めていない。 『友達』の生死が掛かっているから優先したのかとも思うが、Lは死亡をほぼ断定している節がある。 じっと覗き込むような視線に、こなたはようやくLから完全に疑われている事に気付いた。 「では友達の性別とおよその年齢、外見的特徴を。 それから別れたのはいつ頃かもお願いします」 「は……?」 「話していませんでしたが、私は全ての参加者の情報の記載されたデバイスを支給されています。 よって、名前が分からない参加者もこれで分かります」 こなたの背にドッと汗が噴き出す。 (何それ……?) どうする、どうする、どうする。 ただでさえ疑われているのだ、嘘はバレる。 だが誤魔化さなければならない。 TRPGも『汝は人狼なりや』もプレイした事のないこなたにとって、複雑な情報のやり取りは難し過ぎた。 (選択肢、選択肢出てこないの!? 矢印どこ!? カーソルどこ!?) 混乱しながら、長い沈黙を作るまいと無理矢理言葉を紡ぎ出す。 「か、髪は……」 「髪は?」 「髪は、緑色。ロング。 女子高生ぐらいで、かなり美人。 最初の放送の前に、後藤に捕まっちゃった」 とっさに後藤と最初に出会った時に居合わせた少女の外見を答えた。 これでこの場にいる面々の中に放送後の彼女と面識のある者がいれば、詰みだ。 また彼女の名が二度の放送のうちのどちらかで呼ばれていれば、詰みでこそないが教会にはもう行かれない。 「……そうですか」 Lが爪を噛みながら、変わらずこなたの顔を凝視している。 その視線にこなたは目を剃らしたくなるが、堂々と振る舞おうと開き直った。 そして長く沈黙を作った後、Lが口を開いた。 「まぁ、この話は目的地に着いてからゆっくりしましょう」 ふい、とLがこなたから興味を失ったように視線を外す。 こなたはこの場で糾弾される覚悟までしていたのだが、Lの予想外の態度に唖然としてしまう。 「すみません、実はそんなに詳細な情報ではないんです。 なので数名まで絞り込む事は出来ましたが、特定は出来ませんでした」 カマを掛けられた。 怒りに震えて睨み付けたくなるが、グッと堪える。 「なぁーんだ。期待してたのになー」 トボケた返答をするこなたに、Lは顔を近付けて耳打ちした。 「貴女が嘘を吐いている可能性は、94パーセントといったところです。 ですがどちらにせよ、大人数で動いた方が安全は確保出来ますよ。 妙な気を起こす事はオススメしません……ああ、残る6パーセントの方だったらすみません」 「なっ、ななな……」 突然近付かれた事にも見透かされている事にも驚き、情けない声を出してしまう。 「何でそんな……」 「例えば……例えばですよ。泉さんが犯罪者だったとしましょう。 私は悪を許しません、つまり泉さんを許しません。 ですが私は使える人間は犯罪者であろうと使う主義です。 今は少しでも人手が欲しい、だから例え泉さんが犯罪者であっても私は協力を申し出る。 そういう事です」 「……」 協力を申し出ると言いながら、結局は「使いこなせる程度の相手」と見くびられている。 しかしLの言う通り、ここは手を組んでおくべきだろう。 光太郎とLが二人揃っていては手の出しようがないし、この二人がいれば敵に襲われても守って貰えるのは確かなのだ。 「L、こなたちゃんに何を言ったんだ?」 こなたの様子を不審に思ったのか上田が首を傾げて尋ねる。 こなたの方から何でもない事を主張しようとしたのだが、Lに先を越されてしまった。 「すみません、泉さんがとても可愛かったのでほっぺにチューしちゃいました。 何もそんなに動揺しなくてもいいじゃないですか、泉さん」 「何と!? 羨ま……ではなく、こんな時に何て事を!」 よくもぬけぬけと。 Lの態度に歯ぎしりしながら、落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせる。 上田は誤魔化せたものの、Lにやり込められてしまったこなたは大人しく一行に付いていくのだった。 ▽ 「!……上田さん危ない、伏せて!!!」 かなみが声を上げたのは、一行が情報交換を終えて暫し経ってからの事だった。 先頭を歩いていたLは反射的に振り返る。 「と、突然何を――おぅ!?」 反応の遅い上田の髪をかなみが強く引っ張り、上田は堪らずのけぞった。 そして上田の頭があった場所を弾丸が通り過ぎていく。 「誰だ!?」 弾が向かってきた方へ光太郎が声を張り上げるが、応える者はない。 ただ殺気だけがその方角、住宅地の中から漏れ出ていた。 そして再び銃声が聞こえ、光太郎に庇われながら全員で民家の陰に飛び込む。 「光太郎さん、相手は諦めていないようです」 「はい……Lさん、上田さん達を連れて先に行って下さい。 俺もすぐに追い掛けますから」 「……分かりました。 予定を変更します、我々は真っ直ぐに『目的地』に向かいますので、光太郎さんも寄り道せずに来て下さい」 「分かりました」 本当は総合病院に立ち寄る予定だった。 教会と違って警察署へ向かう道の途中にあり、マップ上の位置からして他の参加者が多数集まっていてもおかしくないからだ。 爆発が起きて間もない事もあり、助けられる者もいるかも知れないとも考えていた。 だが光太郎が離脱するとなれば話は別だ。 Lが多少武術をかじっているとは言え、怪我人や女子供を連れた状態でこれ以上のリスクは負えない。 病院に危険人物がいればそれだけでアウト。 怪我人や同行者が増えるのも望ましくない。 いち早く警察署に向かい、体勢を整え、光太郎や右京らと合流してからでなければ病院には向かえないのだ。 「行きましょう、上田さん、由詑さん、泉さん」 光太郎を置いて逃げる中、Lは一度だけ振り返って襲撃者の顔を確認する。 光太郎と向き合っていたのは、茶髪の少年。 高校生程の細身の少年で、身に纏う白い豪奢な服は薄汚れていたものの高貴さを失ってはいない。 彼の淀んだ眼が、印象的だった。 ▽ 枢木スザクが南に真っ直ぐ進んで山を下りると市街地に出た。 そこで他の参加者を捜したところ、すぐに見付かる。 静かな住宅地の中、大人数で会話しながら移動している者達――格好の獲物だ。 スザクは銃をデイパックから取り出し、狙う位置と対象を決める。 奇襲で最初に殺すのは眼鏡の成人男性。 三人いる中でも、少女を背負う注意力散漫な男を選んだ。 この男さえ殺せば残るは痩せ型の男と白いライダースーツの青年、少女二人。 白いライダースーツの青年は筋肉質であり武術の心得がある事が見て取れたので、彼だけは警戒せねばならない。 しかし頭部を狙った弾丸は外れ、一同の視線はスザクが潜む方向へと注がれた。 (読まれた……!?) 気配は消していたはず――水銀燈を蘇らせる第一歩が失敗した事で、殺意がぞわりと沸き上がってしまう。 続く二発目も当たらず、青年を一人残して逃げて行く一行を目で追う事しか出来なかった。 水銀燈を生き返らせるのが遅くなってしまう事を口惜しく思いながら、スザクは青年の前に姿を見せた。 「君は、何でこんな事を……!」 真っ直ぐな目で、青年がスザクに問い掛ける。 年の頃はスザクとそう変わらない。 けれどそのひたむきさはスザクが置き去りにして来たものであり、彼に対して抱く感情は羨望や嫉妬に近い。 「君に、叶えたい願いはないのか?」 無駄と知りながら、スザクは青年の問いに答えずに逆に問い返す。 青年は一瞬狼狽してみせたが、すぐに揺らぎは消えた。 「あったとしても……人々を犠牲にするのは、間違っている!!」 その答えは、とても懐かしかった。 そう思っていた頃が、確かに自分にもあったはずだ。 親友に対し、そう考えていたはずだ。 この青年と自分はどこで道を違えたのだろう。 あんなに正しくあろうとしていたのに。 「そうか……君は、正しいんだね」 青年の正しさが眩しかった。 それでも僅かに沸いた迷いを振り捨てるように、デイパックから一つの支給品を取り出す。 もう戻れないのだから。 みゆきを殺し、水銀燈を守れず、ルルーシュを撃った自分に、最早正しさは要らないのだから。 その支給品を初めて見た時は武器とは思わなかった。 しかし浅倉威や蒼星石を見て抱いた疑問のままに改めてデイパックの中を検分し、説明書を見付けた。 そして理解する。 これは強力な武器なのだと。 一応水銀燈に報告したのだが、彼女の美的センスには叶うものではないらしいのでスザクが持ち続けていた。 それを民家の窓ガラスにかざすと、腰にバックルが出現した。 既に臨戦体勢に入っていた狭間偉出夫の前では使えなかったが、この青年にその心配は要らない。 お人好し――正しい人間だから。 青年が慎重にスザクの動きを見守る中、スザクはバックルにカードデッキを差し込む。 「……変身」 スザクの全身を覆ったのは、鮮やかな黄緑色のライダースーツ。 仮面を初めとした体の各部にはカメレオンを模した意匠が見て取れる。 スザクに支給されたのはカードデッキ――ベルデのデッキ。 青年の表情に驚きはなかった。 恐らくデッキについて事前知識があったのだろう、そして青年は両手を右斜め上に突き出した。 「変身!!」 青年の全身が黒いライダースーツに包まれる。 スザクは彼がデッキなしで変身出来た事に驚くものの、バイザーからカードを抜きながらブラックに向かって走る。 ▽ 茶髪の少年が変身した時は驚いた。 上田からカードデッキによる変身について聞いてはいたものの、光太郎は半信半疑だった。 光太郎は人体改造によってライダーに変身出来るようになったのだから。 日常生活の中でも上昇した身体能力に戸惑い、他者との違いに苦悩してきた。 改造を受ける事なく、デッキさえあれば誰でも簡単に変身出来るなどという話を易々と受け入れられるはずがない。 ベルデと拳をぶつけ合い、蹴りが交わる。 だが光太郎が押される事はなかった。 即席のライダーには負けない。 背負っているものが違う。 力を殺人の為に使うような悪人に敗れる訳にはいかない。 素早く決着を付けてL達を追おうと、その手足に力を込める。 それでも決着がすぐに付かなかったのは、純粋な力でベルデがブラックに劣りながらも特殊な能力を有していたからだ。 ――CLEAR VENT―― 機械音声と共にベルデが周囲の風景の中に溶け込み、ブラックの拳が空振りに終わった。 相手の姿が見えないなら相手の攻撃と共に反撃をしようと待ち構えたが、再び機械音声が届く。 ――HOLD VENT―― 声と風を切る音に反応し、とっさに向かってきた攻撃を払い落とす。 ヨーヨーのような武器による遠距離攻撃。 数度の衝突でベルデも力ではブラックに敵わないと理解したようで、こうした絡め手を使っているのだ。 この程度の攻撃ではブラックは倒れない。 それにデッキによる変身は10分で切れるという。 ブラックが敗北する事はない――だが今は何よりも時間が惜しかった。 「てめぇら、何してやがる」 ブラックでもベルデでも機械音声でもない、聞き覚えのない声が掛かったのはその時の事だった。 乱暴な物言いに、それにふさわしい粗野な雰囲気。 チンピラと形容するに足る、右腕を真っ赤に染め上げた少年。 光太郎は彼に心当たりがあった。 「君は……カズマ君、かい?」 ▽ 放送と共に、市街地の一角で蒼星石による簡単な手当を受けていたカズマは訝しげな声を上げた。 「ソウジロウだと……?」 カズマと同様に瀬田宗次郎は確かに重傷だった。 しかし死ぬような傷ではない。 カズマと別れた後、何かあったのだろうか。 「あの野郎……!!」 別段親しかった訳ではない、ただ喧嘩しただけだ。 だが釈然としない苛立ちと共に、何故か怒りが込み上げる。 蒼星石も同じく首を傾げていたが、宗次郎の死因は分からなかった。 考えても埒が明かないと判断したカズマは早々に立ち上がって歩き始める。 「無理しない方がいい」 「うるせえ。この先にはかなみがいるんだよ」 蒼星石の咎める声を無視して進もうとすると、視界の端に桐山和雄の姿が入った。 「大丈夫だったかい、和雄君」 「ああ、問題ない」 心配して駆け寄る蒼星石への桐山の受け答えは淡泊で、言葉少ないままカズマの方を見た。 「行くのか」 「ああ。てめぇらが行かねーっつっても俺だけで行くぜ」 「いや、俺達も行く」 蒼星石はまだ休むべきだと抗議していたが、カズマも桐山も止まるつもりがないと見ると諦めたようだった。 三人で連れ立ち、かなみが向かった警察署を目指す。 静謐な市街地に轟音が響いたのはそれからすぐの事だった。 音に誘われるように覗き見ると、奇妙な格好をした者達が戦っている。 片や黒。 片や鮮やかなグリーン。 顔はどちらも覆面に隠れ、敵味方の区別は付かない。 確かなのは両者が敵対し合っている事だ。 「ど、どうする……?」 不安げな声で、蒼星石がカズマと桐山の両者の顔色を見比べるようにしながら尋ねた。 それに対しカズマは低い声で言う。 「……お前ら、先行ってろ。 俺はこの連中を止めてから行く」 蒼星石は当然「一人では危ない」と止めようとするが、カズマはそれを拒絶した。 「おい桐山。かなみの事、任せたからな。 もしもの事があったら……俺の自慢の拳でぶっ飛ばす!!」 「……分かった」 桐山が頷き、蒼星石を連れて離れていく。 蒼星石は何度もカズマの方を振り返っていたが、カズマはそれを無視するように戦闘の方へ目を向けた。 「くだらねぇ事しやがって……まだ近くにかなみがいるかも知れねぇってのによぉ」 苛立ちと共に足を前に踏み出し、そして息を吸い込む。 「てめぇら、何してやがる」 ▽ 早足で進む桐山を追い掛ける形で、蒼星石も警察署を目指す。 放送で翠星石の名が呼ばれなかった事にホッと安堵したものの、水銀燈もまた健在で、大勢の犠牲者が出ている事に変わりはない。 それに、ここから無事に帰った後の事を考えても気が重くなる。 時計屋のマスターは今頃寂しがっているだろうか。 真紅のマスターである桜田ジュンには、彼女の事をどう説明したものだろうか。 雛苺やノリもきっと悲しむだろう。 そうしてこの場にいない者達の事を思うと望郷の念に駆られ、一層悲しみが増す。 胸を痛めながら、蒼星石は前を進む桐山を見る。 千草貴子も稲田瑞穂も死んでしまったが、桐山は特に影響を受けていないようだった。 しかし桐山は感情が分かりにくい人物だ。 そう見えるだけで、内心は深い悲しみに包まれているのかも知れない。 「和雄君……」 「何だ」 「無理、してないよね」 「していない」 「……なら、いいんだけど。 もし何かあったら、言ってね。 僕にだって……きっと、和雄君の力になれる事があるから」 「そうだな」 【一日目日中/F-7 市街地東部】 【桐山和雄@バトルロワイアル】 [装備]コルトパイソン(5/6)@バトルロワイアル、夢想正宗@真・女神転生if... [所持品]支給品一式×2、コルトパイソンの弾薬(22/24)、オルタナティブゼロのデッキ@仮面ライダー龍騎 [状態]右上腕に刺し傷 [思考・行動] 1:遭遇した参加者から情報を聞き出した後、利用出来るなら利用、出来ないなら殺害する。 2:警察署を目指す。 3:水銀燈、紫の戦士(浅倉)、騎士服の男(スザク)は次に出会えば殺す。 [備考] ※蒼星石、あすかとはお互いの知り合いの情報しか交換していません。 能力(アルター、ローゼンメイデンの能力)に関しては話していません。 ※ゾルダの正体を北岡という人物だと思っています。 ※縮地、天剣を会得しました。(縮地が全力のものかどうかは次の書き手さんにお任せします) 【蒼星石@ローゼンメイデン(アニメ)】 [装備]防弾チョッキ@バトルロワイアル、贄殿遮那@灼眼のシャナ [所持品]支給品一式、ランダム支給品(確認済み)0~2 [状態]疲労(小)、胸部に打撲 [思考・行動] 1:桐山と一緒に警察署に行く。 2:自分とあすかの仲間(クーガー、かなみ、翠星石)を集めて脱出する。 三村は保留。騎士服の男(スザク)、水銀燈は警戒。 3:襲ってくる相手は容赦しない。 4:カズマの事が心配。 [備考] ※nのフィールドにいけない事に気づいていません。 ※あすかと情報交換をしました。 ※桐山とはお互いの知り合いの情報しか交換していません。 能力(アルター、ローゼンメイデンの能力)に関しては話していません。 ※カズマとはほとんど情報を交換していません。 ▽ 「何だ、知ってやがるのか」 光太郎に名を呼ばれたカズマは一方的に知られている事が不満があるのか、舌打ちしながら言い捨てる。 「かなみちゃんとLさんから聞いている」 「そうか、なら話が早ぇ。敵はこっちか」 カズマが鋭い視線をベルデの方へ向ける。 ベルデは黙って光太郎とカズマのやり取りを観察していたのが、その両者の視線が向けられた事で動いた。 ベルデがデッキからカードを抜く。 それを民家のガラスにかざすと、鏡面からカメレオン型のモンスターが出現した。 「なっ……」 光太郎だけでなくカズマもそれに目を奪われる。 そしてカメレオンが吐き出した長い舌に掴まり、ベルデは高く舞い上がった。 「待ちやがれ!!」 追おうとしたカズマに対し、ベルデを空中に放ったカメレオンがその舌を勢い良く叩き付ける。 「危ない!!」 光太郎が駆け、カズマに命中する寸でのところで舌を拳で払い落とす。 舌を弾かれるとカメレオンはガラスの中に逃げ込み、ベルデの姿は既にない。 後にはカズマと光太郎だけが残された。 「悪ぃな、助かった」 「いや、君も俺を心配して来てくれたんだろう? ありがとう」 変身を解きながら、カズマに礼を返す。 それに対してカズマは居心地悪そうにしていたが、ハッと思い出したように表情を変えた。 「かなみ!! かなみはどこだ!?」 「さっきまで一緒だったんだが、途中であいつに襲われたんだ。 だから先に――」 「さっさと追うぞ!!」 光太郎が言い終わるのも待たずにカズマが走るが、突然ガクンと失速した。 「カズマ君!?」 その左腕を掴んで支えるが、カズマの顔色は悪い。 かなり失血しているようだった。 「休んだ方が……」 「かなみが先にいるんだぞ! 休んでられるか……!! かなみが……」 叫んでいるうちに抵抗していた力が抜け、カズマは眠るように目を閉じた。 気を失ったカズマを前に、光太郎は思案する。 手当てはしてあるものの、カズマの怪我は重い。 出来れば動き回らずに休ませるべきだ。 だがかなみを始めとした警察署に向かった面々が心配なのは光太郎とて同じ。 光太郎はカズマを背負い、なるべく揺らさないように注意を払いながら警察署へ早足で向かった。 【一日目日中/F-7 市街地北部】 【カズマ@スクライド(アニメ)】 [装備]暗視ゴーグル [支給品]支給品一式、タバサの杖@ゼロの使い魔、おはぎ@ひぐらしのなく頃に、Lのメモ かなみのデイパック(支給品一式、確認済支給品(0~2)) 上田のデイパック(支給品一式×3(水を一本紛失)、富竹のポラロイド@ひぐらしのなく頃に、デスノート(偽物)@DEATH NOTE ベレッタM92F(10/15)@バトルロワイアル(小説)予備マガジン3本(45発)、雛見沢症候群治療薬C120@ひぐらしのなく頃に、 不明支給品0~1(銭型に支給されたもの)、瑞穂のデイパック(支給品一式、シアン化カリウム@バトルロワイアル、不明支給品0~2) [状態]疲労(大)、ダメージ(大)、右腕、背中に裂傷 [思考・行動] 0:気絶中 1:かなみを追って警察署に行く。 2:『他』は……後で考える。 [備考] ※Lのメモには右京、みなみの知り合いの名前と簡単な特徴が書いてあります。夜神月について記述された部分は破られました。 ※蒼星石とはほとんど情報を交換していません。 【南光太郎@仮面ライダーBLACK(実写)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ [状態]健康、自らの無力を痛感して強い怒り、劉鳳を探しに行かなかったことへの後悔 [思考・行動] 0:カズマと警察署に向かう。 1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。 2:主催とゴルゴムがつながっていないか確かめる。 3:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。 ※みなみを秋月杏子と重ねています。 ※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。 ▽ ブラックとの戦闘は、敗北に終わったと言っていい。 ベルデが弱かったのではない、むしろ身体能力の大幅な上昇がスザクにも実感出来た。 スザクの元々のスペックの高さのお陰でその強化にも違和感なく適応していた。 ただ仮面ライダーブラックの力が圧倒的だった――それだけの事だった。 トリッキーな動きで翻弄して何とか対抗はしたものの、能力の差は埋まらなかった。 王蛇の戦いぶりは見ていたが、ブラックはそれともまるで違う。 カードデッキによる変身と、デッキを用いない変身。 この二つはどうやら根本的に何かが異なるらしい。 「くそっ……」 スザクはデッキを見詰めながら舌打ちする。 あれだけ大勢の参加者を発見しながら誰も殺せなかった。 水銀燈との再会が遠のいてしまった。 「ごめん……ごめんよ水銀燈……」 しかしこの戦いで得たものがない訳ではない。 まずデッキを使った戦闘を経験出来た事。 狭間のような容赦のない参加者の前では練習などしていられないので、大いに助かったと言える。 それに狭間やブラックのような、デッキに頼るだけでは勝てないような強大な力を持つ相手がいると分かった。 慢心した事はないが、これで油断して敗北するような結果は避けられる。 長期戦を前提として動き、無駄な体力の消耗を避けるべきだろう。 デッキをデイパックにしまい、思考を切り替える。 説明書によればデッキは一度変身すると一時間は使用出来なくなるらしい。 これから一時間は自分の力で切り抜けなければならない以上、より慎重に行動すべきだ。 「ごめんね……待っててね、水銀燈……」 スザクは再び歩き出す。 その先に救いはないと自覚しながら、それでも愛しい人との再会の為に。 【一日目 日中/F-7 西部】 【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ(アニメ)】 [装備]:ゼロの銃(弾丸を三発消費)@コードギアス 反逆のルルーシュ、ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎(一時間変身不能) [所持品]:支給品一式×2(食料は一つ多め)、ワルサーP-38(3/9)@ルパン三世、ワルサーP-38の弾薬(11/20)@ルパン三世、 日輪の鎧@真・女神転生if...、Kフロストヅーラ@真・女神転生if...、確認済み支給品0~1(武器はない) [状態]:ダメージ(中)、『生きろ』ギアスの効果継続中、惚れ薬の効果継続中、記憶と精神の一部に混乱、疲労(中) [思考・行動] 0:放送なんて聞かない、聞こえない。 1:参加者を全員殺し、水銀燈を生き返らせる。 2:狭間偉出夫は絶対に許さない、見付け出して殺す。 [備考] ※ゾルダの正体を北岡という人物だと思っています。 ※水銀燈は死亡したと思っています。 ※ユーフェミアの事を思い出せなくなっています。 ※第二回放送を聞きませんでした。 ▽ 「何で私が先頭なのかな?」 「ダメですか?」 「……別に」 背後にいるLの表情を想像しながら、こなたはこっそりと舌打ちした。 こなたは女神の剣を所持しており、その気になればこの場にいるL、上田、かなみという面々を殺害する事が出来る。 それを躊躇っているのは、まずLの強さが未知数だからだ。 光太郎と違って細身で強そうには見えないが、万一返り討ちにされては困る。 次いで、他の参加者に殺害現場を見られる可能性がある為。 三人を一度に殺すのは難しく、女神の剣を以ってしても少し時間が掛かってしまうだろう。 その間に誰かに目撃されては自分の首を絞める事になる。 まして今いる場所は市街地で、いつ他人と接触する事になるか分からないのだ。 ポジティブに考えれば、後藤のような強力な敵と遭遇した場合にL達を囮に逃げるという選択肢が生まれるが―― とにかくLに警戒されてしまい後ろから刺すという手も使えなくなっている今、こなたは動くに動けないのだ。 駆け引きはやはり、Lの方が二枚三枚と上手だった。 (さて、ブラフはいつまで持つでしょうね……) Lはさも自分も戦えるかのように振る舞っているが、実際には超人とは程遠い。 こなたは強力な支給品を持っており、彼女がその気になってしまえば一瞬で詰む。 しかも光太郎や右京らが合流するまでの間この状況はずっと続く。 そんなギリギリの、命懸けの駆け引き。 明らかに分が悪い――だがLは諦めない。 悪が蔓延る会場の中であろうと、世界の頂点に立つ名探偵のスタンスは常に変わらない。 例え死んでも、変わる事はないのだ。 【一日目 日中/F-8 東部】 【L@デスノート(漫画)】 [装備]無し [支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート [状態]健康 [思考・行動] 1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。 2:警察署に向かい、他の参加者を保護する。 3:こなたを疑う。 ※本編死亡後からの参戦です。 【泉こなた@らき☆すた】 [装備]:女神の剣@ヴィオラートのアトリエ [所持品]:支給品一式、確認済み支給品0~2個、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ) [状態]:健康 [思考・行動] 1:優勝して、ブイツーからリセットボタンをもらう。 2:参加者を教会に向かわせて後藤と戦わせる。後藤が弱ったら後藤を倒す。 3:みなみと合流できたら、リセットボタンの協力を持ちかける。 4:今はLに従う。 【上田次郎@TRICK(実写)】 [装備]無し [支給品]無し [状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 、疲労(中) [思考・行動] 1:面倒事はカズマに任せて警察署を目指す。 2:竜宮レナと北岡秀一と瀬田宗次郎を警戒。 3:杉下右京に頼る。 4:何か忘れているような……。 ※龍騎のライダーバトルについてだいたい知りました。 カードデッキが殺し合いの道具であったことについても知りましたが、構造などに興味はあるかもしれません。 ※東條が一度死んだことを信用していません。 【由詑かなみ@スクライド(アニメ)】 [装備]無し [支給品]無し [状態]左腕骨折、頭部に損傷、全身打撲(処置済み) [思考・行動] 1:警察署でカズマを待つ。 2:アルターが弱まっている事、知らない人物がいる事に疑問。 ※彼女のアルター能力(ハート・トゥ・ハーツ)は制限されており相手が強く思っている事しか読む事が出来ず、大まかにしか把握できません。 又、相手に自分の思考を伝える事もできません。 ※本編終了後のため、自分のアルター能力を理解しています。 時系列順で読む Back 消せない罪 Next 鬼さんこちら 投下順で読む Back 消せない罪 Next 鬼さんこちら 111 拗れる偶然 上田次郎 131 DEAD END(前編) 由詑かなみ 泉こなた L 南光太郎 131 DEAD END(後編) 117 本日は晴天なり カズマ 蒼星石 131 DEAD END(前編) 桐山和雄 115 血染め の ■■■ 枢木スザク 138 It was end of world(前編)
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問題 表示 解答 補足 1977年放送のバレーアニメ『あしたへアタック!』の主人公 聖美々 ひじりみみ 1984年に放送された世界名作劇場第10作は『○○の少女カトリ』? 牧場 まきば 1985年に発売されたOVA『ドリームハンター○○』? 麗夢 れむ 2000年のアニメ『妖しのセレス』に登場する天女の血を引く女性 梧納涼 あおぎりすずみ 2002年にアニメ化もされた宇河弘樹の妖怪漫画 朝霧の巫女 あさぎりのみこ 2005年放送のアニメ『UG☆アルティメットガール』の主人公 小春野白絹 こはるのしるく 2006年放送のTVアニメ『○○○☆魔法少女クラブ』? 砂沙美 ささみ 2007年放送のTVアニメ『ドージンワーク』の主人公です 長菜なじみ おさななじみ 2007年放送のアニメ『ケンコー○○○水泳部ウミショー』? 全裸系 ぜんらけい 2009年に創刊された角川書店のアニメ雑誌「○TYPE」? 娘 ニャン 2009年にTVアニメ化もされた三浦勇雄の小説は『聖剣の?』 刀鍛冶 ブラックスミス 2011年公開のジブリ映画『コクリコ坂から』のヒロイン 松崎海 まつざきうみ 2011年放送のアニメ『たまゆら~hitotose~』の主人公です 沢渡楓 さわたりふう 2020年放送のTVアニメ『なつなぐ!』の主人公 欅夏奈 けやきなつな 2022年放送のTVアニメ『リコリス・リコイル』の主人公 錦木千束 にしきぎちさと 『beatmania ⅡDX 9th style』に登場するキャラクターです 彩葉 いろは 『beatmania ⅡDX14 GOLD』に登場するキャラクターです 緋浮美 ひふみ 『beatmania ⅡDX16 EMPRESS』に登場するキャラクターです 天土 あめと 『Fate/Apocrypha』に登場する黒のアサシンのマスター 六道玲霞 りくどうれいか 『アイドルマスター ミリオンライブ!』に登場するアイドル 桜守歌織 さくらもりかおり 『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場するアイドル 有浦柑奈 ありうらかんな 『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場するアイドル 首藤葵 しゅとうあおい 『おねがい☆ティーチャー』で桂に片思いするクラスメート 縁川小石 へりかわこいし 『ガーリッシュナンバー』に登場するアイドル声優 苑生百花 そのうももか 『かしまし』『ゆめりあ』の漫画版を手がけた漫画家 桂遊生丸 かつらゆきまる 『機動警察パトレイバー』の女性警官「〇〇〇・クランシー」? 香貫花 かぬか 『ギミアぶれいく』内でアニメ化された藤子不二雄Aの漫画 夢魔子 むまこ 『サムライスピリッツ零』に登場する琉球の妖滅師は○○○ミナ? 真鏡名 まじきな 『シスタープリンセス』で有名なイラストレーター 天広直人 てんひろなおと 『真・三國無双 MULTI RAID 2』より参戦した女性キャラクター 蔡文姫 さいぶんき 「すーぱーそに子」をデザインしたニトロプラスの絵師 津路参汰 つじさんた 『ストライクウィッチーズ』のゲーム版では主人公です 竹井醇子 たけいじゅんこ 『セイバーマリオネットJ』でマリオネットが搭載している回路 乙女回路 おとめかいろ 『鉄拳』のニーナ・ウィリアムズが操る格闘技といえば? 骨法 こっぽう 『とある魔術の禁書目録』に登場するミサカネットワークの管理者 打ち止め ラストオーダー 『東方Project』シリーズに登場する紅魔館の門番 紅美鈴 ほんめいりん 『ドカベンスーパースターズ編』に登場した女子プロ野球選手 立花光 たちばなひかり 『ネギま!?』麻帆良学園中等部2年A組出席番号19番です 超鈴音 ちゃおりんしぇん 『ハートキャッチプリキュア!』でキュアフラワーに変身します 花咲薫子 はなさきかおるこ 『ひぐらしのなく頃に』の「目明し編」の主人公です 園崎詩音 そのざきしおん 『美少女戦士セーラームーン』でセーラーサターンに変身します 土萠ほたる ともえほたる 『響け!ユーフォニアム』の主人公であるユーフォニアム担当 黄前久美子 おうまえくみこ 『武将少女マキャヴェリズム』に登場する天下五剣の一人 眠目さとり たまばさとり 『ぼくたちは勉強ができない』に登場する文系の天才少女 古橋文乃 ふるはしふみの 『ぼくたちは勉強ができない』に登場する理系の天才少女 緒方理珠 おがたりず 『魔法のスターマジカルエミ』のOVAのタイトルです 蝉時雨 せみしぐれ 『名探偵コナン』に登場する百人一首の高校生チャンピオン 大岡紅葉 おおおかもみじ 『ラブプラス+』のキャッチコピー「日本全国ラブプラス?」 現象!! まつり 『私、能力は平均値でって言ったよね!』で異世界に転生した少女 栗原海里 くりはらみさと D3パブリッシャーのゲームに登場する女性キャラクター 双葉理保 ふたばりほ DS用ゲーム『ラブプラス』でテニス部所属のヒロインです 高嶺愛花 たかねまなか OVA化もされた高橋留美子の短編漫画『ザ・〇〇』? 超女 スーパーギャル PS2などで発売された恋愛ゲーム『? ~御霊送りの詩~』? 魂響 たまゆら PS2用ゲーム『アマガミ』に登場する主人公の同級生 絢辻詞 あやつじつかさ PSVita用ゲーム『東亰ザナドゥ』のヒロインである帰国子女 柊明日香 ひいらぎあすか TVアニメ『PSYCHO-PASS』のヒロインです 常守朱 つねもりあかね TVアニメ『ギルティクラウン』のヒロインです 楪いのり ゆずりはいのり TVアニメ『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』の主人公 高鴨穏乃 たかかもしずの TVアニメ『デジモンゴーストゲーム』のヒロイン 月夜野瑠璃 つきよのるり TVアニメ『輪るピングドラム』で2人の兄に溺愛されるヒロイン 高倉陽毬 たかくらひまり TVアニメ『輪るピングドラム』に登場した「謎の少女」 荻野目苹果 おぎのめりんご TVアニメ『モーレツ宇宙海賊』のヒロインである女子高生です 加藤茉莉香 かとうまりか TVアニメ『ラブライブ!』で主人公らが結成したユニットです μ’s ミューズ TVアニメ『新白雪姫伝説プリーティア』のヒロインです 淡雪姫乃 あわゆきひめの Wii用ゲーム『戦国無双3』から参戦した女性キャラクター 甲斐姫 かいひめ Xbox360版で初登場した、ゲーム『アイドルマスター』のヒロイン 星井美希 ほしいみき アイディアファクトリーが2005年に発売した恋愛ゲーム 星の降る刻 ほしのふるとき 赤松中学の小説『緋弾のアリア』に登場する星伽神社の長女 星伽白雪 ほとぎしらゆき 秋山瑞人の小説『龍盤七朝DRAGONBUSTER』の主人公です 月華 ベルカ 芥見下々の漫画『呪術廻戦』で呪術高専の1年生である呪術師 釘崎野薔薇 くぎさきのばら あだち充の漫画『いつも美空』で神様から超能力を授かった主人公 坂上美空 さかじょうみそら 兄の借金のためにテニスをする漫画『Happy!』の主人公 海野幸 うみのみゆき アニメ『BLOOD+』で翼手と戦う女子高生 音無小夜 おとなしさや アニメ『C』に登場する余賀公麿の同級生 生田羽奈日 いくたはなび アニメ『Charlotte』に登場する能力者の保護に務めるヒロイン 友利奈緒 ともりなお アニメ『NEEDLESS』に登場する女の子です 梔 くちなし アニメ『School Days』で主人公に恋をする女の子です 桂言葉 かつらことのは アニメ『sola』に登場する夜にしか出歩かない少女 四方茉莉 しほうまつり アニメ『TARI TARI』に登場する合唱部部長 宮本来夏 みやもとこなつ アニメ『true tears』に登場する「泣けない女の子」です 石動乃絵 いするぎのえ アニメ『あさっての方向。』で兄妹・尋とからだの苗字は? 五百川 いおかわ アニメ『あずまんが大王』で「大阪」と呼ばれる女の子 春日歩 かすがあゆむ アニメ『アルドノア・ゼロ』の主人公・伊奈帆の幼なじみ 網文韻子 あみふみいんこ アニメ『犬夜叉』でかつて犬夜叉を封印した巫女 桔梗 ききょう アニメ『宇宙よりも遠い場所』で南極観測に行く高校生 小淵沢報瀬 こぶちざわしらせ アニメ『宇宙よりも遠い場所』で南極観測に行く高校生 白石結月 しらいしゆづき アニメ『宇宙のステルヴィア』で「しーぽん」と呼ばれるヒロイン 片瀬志麻 かたせしま アニメ『おねがい☆ツインズ』のヒロインです 宮藤深衣奈 みやふじみいな アニメ『おねがい☆ツインズ』のヒロインです 小野寺樺恋 おのでらかれん アニメ『おねがいマイメロディ』で、加藤夏希が演じた女性キャラ 夢野奏 ゆめのかなで アニメ『俺たちに翼はない』のヒロインの1人である学生作家 玉泉日和子 たまいずみひよこ アニメ『奥様は魔法少女』のヒロインである魔法少女 浅羽嬉子 あさばうれしこ アニメ『かしまし ガール・ミーツ・ガール』の舞台は? 鹿縞市 かしまし アニメ『神様ドォルズ』で枸雅詩緒が操る案山子 玖吼理 ククリ アニメ『神様ドォルズ』で日向まひるが操る案山子 禍津妃 マガツヒ アニメ『怪盗セイント・テール』でセイント・テールに変身します 羽丘芽美 はねおかめいみ アニメ『ガールズ&パンツァー』に登場する戦車道の教官 蝶野亜美 ちょうのあみ アニメ『キルラキル』に登場する「文化部統括委員長」 蛇崩乃音 じゃくずれののん アニメ『キルラキル』に登場する無星の女生徒は○○○マコ? 満艦飾 まんかんしょく アニメ『ギルティクラウン』に登場する桜満集のクラスメイト 校条祭 めんじょうはれ アニメ『グレネーダー』のヒロインである最強のガンマン 天道琉朱菜 てんどうるしゅな アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する女の子の妖怪 猫娘 ねこむすめ アニメ『甲鉄城のカバネリ』で顕金駅を治める家の長女 四方川菖蒲 よもがわあやめ アニメ『コードギアス』に登場する謎の少女 C.C. シーツー アニメ『極上!!めちゃモテ委員長』の主人公です 北神未海 きたがみみみ アニメ『地獄少女』の第2作は『地獄少女 ○○』? 二籠 ふたこもり アニメ『地獄少女』の第3作は『地獄少女 ○○』? 三鼎 みつがなえ アニメ『地獄少女アルジュナ』のヒロインです 有吉樹奈 ありよしじゅな アニメ『世紀末オカルト学院』の主人公の名前は「○○マヤ」? 神代 くましろ アニメ『聖痕のクェイサー』でクェイサーのパートナーのこと 生神女 マリア アニメ『聖痕のクェイサー』のヒロインの1人です 山辺燈 やまのべとも アニメ『ゼロの使い魔』の第3作の副題は『○○○の輪舞』? 三美姫 プリンセッセ アニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の主人公である新米兵士 空深彼方 そらみかなた アニメ『それゆけ!外道乙女隊』の5人姉妹の長女です 北華音子 ほっけおとね アニメ『超重神グラヴィオン』に登場するグランナイツの一員です 城琉菜 ぐすくるな アニメ『天地無用!』に登場する女海賊です 魎呼 りょうこ アニメ『とある科学の超電磁砲』に登場する転校生です 婚后光子 こんごうみつこ アニメ『とらドラ!』に登場する小柄なヒロインです 逢坂大河 あいさかたいが アニメ『とらドラ!』に登場するソフトボール部の部長です 櫛枝実乃梨 くしえだみのり アニメ『夏のあらし!』であらしが働く喫茶店の名前は? 方舟 はこぶね アニメ『二十面相の娘』で「二十面相の娘」と呼ばれる令嬢 美甘千津子 みかもちづこ アニメ『ノワール』のヒロインである裏社会の暗殺者 夕叢霧香 ゆうむらきりか アニメ『バジリスク甲賀忍法帖』で、主人公・弦之介と恋仲です 朧 おぼろ アニメ『満月をさがして』の主人公です 神山満月 こうやまみつき アニメ『ベターマン』に登場する主人公・蒼斧蛍汰の幼なじみ 彩火乃紀 さいひのき アニメ『舞-HIME』に登場する風華学園高等部の生徒会長 藤乃静留 ふじのしずる アニメ『ましろ色シンフォニー』の登場人物です 瓜生桜乃 うりゅうさくの アニメ『まなびストレート!』の舞台となる女子高です 聖桜学園 せいおうがくえん アニメ『魔法騎士レイアース』のヒロインの1人です 獅堂光 しどうひかる アニメ『魔法騎士レイアース』のヒロインの1人です 鳳凰寺風 ほうおうじふう アニメ『魔法騎士レイアース』のヒロインの1人です 龍咲海 りゅうざきうみ アニメ『遊戯王VRAINS』に登場するカリスマデュエリスト 財前葵 ざいぜんあおい アニメ『ロード・エルメロイII世の事件簿』に登場する魔術師 化野菱理 あだしのひしり アニメ『ロザリオとバンパイア』のヒロインです 赤夜萌香 あかしやもか アニメ『我が家のお稲荷さま。』で、高上家を護る主人公です 天狐空幻 てんこくうげん 異識の漫画『あっちこっち』に登場するツンネコなヒロイン 御庭つみき みにわつみき 石田ひかり主演でTVドラマ化もされた、深見じゅんの少女漫画 悪女 わる 岩井恭平のライトノベル『ムシウタ』のヒロイン 杏本詩歌 あんもとしいか 陰陽師の名門の次期統主である漫画『双星の陰陽師』のヒロイン 化野紅緒 あだしのべにお 映画『スカイ・クロラ』に登場する女性司令官 草薙水素 クサナギスイト 桂正和のラブコメ漫画「I's」のヒロインです 葦月伊織 よしづきいおり 河下水希の恋愛漫画『初恋○○。』 限定 リミテッド 北崎拓のスポーツ漫画『なぎさMe公認』の主人公 紺野凪沙 こんのなぎさ 鬼頭莫宏の自転車漫画『のりりん』のヒロイン 織田輪 おだりん 木村太彦の漫画『瀬戸の花嫁』のヒロインである人魚の少女は? 瀬戸燦 せとさん 暗い外見から「貞子」と呼ばれる漫画「君に届け」の主人公 黒沼爽子 くろぬまさわこ ゲーム『beatmania IIDX』シリーズに登場するキャラクター 菱宮津軽 ひしみやつがる ゲーム『Rewrite』に登場する天王寺瑚太郎の幼なじみ 神戸小鳥 かんべことり ゲーム『THE IDOLM@STER SP』に登場するアイドルです 我那覇響 がなはひびき ゲーム『THE IDOLM@STER SP』に登場するアイドルです 四条貴音 しじょうたかね ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』シリーズに登場する女性キャラ 藤堂香澄 とうどうかすみ ゲーム『To Heart2』に登場するヒロインの1人です 向坂環 こうさかたまき ゲーム『To Heart2』に登場するヒロインの1人です 笹森花梨 ささもりかりん ゲーム『アイドルマスターシャイニーカラーズ』の登場人物 田中摩美々 たなかまみみ ゲーム『アイドルマスタースターリットシーズン』の登場人物 奥空心白 おくぞらこはく ゲーム『アルカナハート』に登場するキャラクターです 廿楽冴姫 つづらさき ゲーム『アルカナハート』に登場する中国産ヒューマノイド 美鳳 めいふぁん ゲーム『おおかみかくし』のヒロインの1人です 櫛名田眠 くしなだねむる ゲーム『おおかみかくし』のヒロインの1人です 摘花五十鈴 つむはないすず ゲーム『オトメディウス』の主人公である女の子 空羽亜乃亜 アオバアノア ゲーム『北へ。 Diamond Dust』に登場する魚屋の女の子 茜木温子 あかねぎあつこ ゲーム『北へ。 Diamond Dust』に登場する病院に入院中の少女 白石果鈴 しらいしかりん ゲーム『君が望む永遠』で涼宮遥を担当する看護婦です 天川蛍 あまかわほたる ゲーム『君が望む永遠』のヒロインの1人です 速瀬水月 はやせみつき ゲーム『君が望む永遠』のヒロインの1人です 涼宮遙 すずみやはるか ゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する女性検事です 狩魔冥 かるまめい ゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する霊媒師 綾里真宵 あやさとまよい ゲーム『逆転裁判4』に登場するカガク捜査に夢中の女性刑事 宝月茜 ほうづきあかね ゲーム『逆転裁判5』に登場した王泥喜の後輩である弁護士 希月心音 きづきここね ゲーム『ギルティギア』に登場する右腕が義手の女剣士 梅喧 ばいけん ゲーム『サクラ大戦V』で織田信長に仕える女性剣士は? 黒龍姫 こくりゅうひめ ゲーム『シスタープリンセス』で重要なパラメータです 血縁度 けつえんど ゲーム『シュタインズ・ゲート』に登場する女性キャラ 桐生萌郁 きりゅうもえか ゲーム『スーパーダンガンロンパ2』の超高校級の「保健委員」 罪木蜜柑 つみきみかん ゲーム『戦国無双』シリーズに登場する弓使いの女性武将です 稲姫 いなひめ ゲーム『戦国BASARA3』に女性として登場する武将です 雑賀孫市 さいがまごいち ゲーム『ダンガンロンパ』に登場する超高校級の「ギャル」 江ノ島盾子 えのじまじゅんこ ゲーム『鉄拳』シリーズに登場するくの一です 州光 くにみつ ゲーム『東方Project』シリーズに登場する御阿礼の子 稗田阿求 ひえだのあきゅう ゲーム『東方Project』シリーズに登場する不死人 藤原妹紅 ふじわらのもこう ゲーム『東方Project』シリーズに登場する竜宮の使い 永江衣玖 ながえいく ゲーム『東方Project』シリーズで白玉楼に住む半霊 魂魄妖夢 こんぱくようむ ゲーム『東方Project』シリーズに登場する守矢神社の巫女 東風谷早苗 こちやさなえ ゲーム『東方神霊廟』で初登場した邪仙 霍青娥 かくせいが ゲーム『東方地霊殿』で初登場した山の四天王である鬼 星熊勇儀 ほしぐまゆうぎ ゲーム『東方風神録』で初登場した白狼天狗 犬走椛 いぬばしりもみじ ゲーム『東方風神録』で初登場した土着神 洩矢諏訪子 もりやすわこ ゲーム『東方風神録』で初登場した豊穣の神 秋穣子 あきみのりこ ゲーム『東方風神録』で初登場した厄神様 鍵山雛 かぎやまひな ゲーム『ときめきメモリアル』に登場する学園の女王様です 鏡魅羅 かがみみら ゲーム『ときめきメモリアル』に登場する動物好きの女の子です 美樹原愛 みきはらめぐみ ゲーム『ときめきメモリアル4』に登場する主人公の先輩 郡山知姫 こおりやまあき ゲーム『ときめきメモリアル4』に登場するヒロインの1人です 皐月優 さつきゆう ゲーム『遙かなる時空の中で2』のヒロインです 高倉花梨 たかくらかりん ゲーム『遙かなる時空の中で5』のヒロインです 蓮水ゆき はすみゆき ゲーム『ひぐらしのなく頃に』に登場するヒロインの1人です 古手梨花 ふるでりか ゲーム『ひぐらしのなく頃に』に登場するヒロインの1人です 園崎魅音 そのざきみおん ゲーム『ひぐらしのなく頃に』に登場するヒロインの1人です 北条沙都子 ほうじょうさとこ ゲーム『ブルーリフレクションTIE/帝』のヒロイン 星崎愛央 ほしざきあお ゲーム『マリーのアトリエ』のキャラデザインを手がけました 桜瀬琥姫 おうせこひめ ゲーム『ラブプラス』で、主人公らが通うのは「私立?高校」 十羽野 とわの ゲーム『ラブプラス』のキャッチコピーは「国民的?デビュー!!」 G・F ガールフレンド ゲーム『ラブプラス+』のすれちがい通信でこれができます 名刺交換 めいしこうかん ゲーム『ランブルローズ』に登場する女子柔道の金メダリスト 藍原誠 あいはらまこと ゲーム『リッジレーサーV』に登場するレースクイーンです 深水藍 ふかみあい 劇場版『とある魔術の禁書目録』のヒロインです 鳴護アリサ めいごありさ コナミから発売されているフィギュアシリーズです 武装神姫 ぶそうしんき 紺野あずれの漫画『こえでおしごと!』の主人公です 青柳柑奈 あおやぎかんな さがら総のライトノベル『変態王子と笑わない猫。』のヒロイン 小豆梓 あずきあずさ さがら総のライトノベル『変態王子と笑わない猫。』のヒロイン 筒隠月子 つつかくしつきこ しげの秀一のバイク漫画『バリバリ伝説』のヒロイン 伊藤歩惟 いとうあい 実写版『機動警察パトレイバー』で真野恵里菜が演じる主人公 泉野明 いずみのあきら 主人公はレディースの特攻隊長です 特攻天女 とっこうてんにょ 小説『NHKにようこそ!』で佐藤達広の前に現れた謎の少女 中原岬 なかはらみさき 小説『アスラクライン』で自らを守護霊と称するヒロイン 水無神操緒 みなかみみさお 小説『異世界はスマートフォンとともに。』に登場する侍の少女 九重八重 ここのえやえ 小説『妹さえいればいい。』に登場する銀髪碧眼の小説家 可児那由多 かになゆた 小説『妹さえいればいい。』に登場する下着フェチの漫画家 三国山蚕 みくにやまかいこ 小説『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』に登場する高校生作家 可知白草 かちしろくさ 小説『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』のヒロインである妹 永見涼花 ながみすずか 小説『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の「俺の妹」です 高坂桐乃 こうさかきりの 小説『虚構推理』で、怪異に関するトラブルを解決する少女 岩永琴子 いわながことこ 小説『戯言』シリーズに登場する青い瞳と青い髪を持つ少女 玖渚友 くなぎさとも 小説『灼眼のシャナ』でシャナが使う刀の名前 贄殿遮那 にえとののしゃな 小説『弱キャラ友崎くん』に登場する学園のパーフェクトヒロイン 日南葵 ひなみあおい 小説『パナティーア異譚』で異世界に召喚された理人の同級生 路葉響子 みちばきょうこ 小説『パパのいうことを聞きなさい!』のヒロイン 小鳥遊空 たかなしそら 小説『ブラック・ブレッド』に登場する主人公の幼なじみ 天童木更 てんどうきさら 小説『マリア様がみてる』に登場する写真部の副部長です 武嶋蔦子 たけしまつたこ 小説『マリア様がみてる』のヒロインです 福沢祐巳 ふくざわゆみ 小説『弱キャラ友崎くん』に登場する学園のパーフェクトヒロイン 日南葵 ひなみあおい 小説「ブギーポップ」シリーズでブギーポップの人格を持つ少女 宮下藤花 みやしたとうか 小説『まぶらほ』の主人公・式森和樹の許婚である魔法使い 宮間夕菜 みやまゆうな 小説『空の境界』に登場する魔術師でもある人形師 蒼崎橙子 あおざきとうこ 少女漫画『女子妄想症候群』のヒロインです 唯木滸 ゆぎほとり 女子高生・毛蘭を主人公とするアニメは『格闘美神○○』? 武龍 ウーロン 女子バレーを描いた漫画『少女ファイト!』の主人公 大石練 おおいしねり 女性探偵・織姫ベガを主人公とする高口里純の漫画は? 虹色仮面 にじいろかめん 女性しか登場しないテクモの格闘ゲーム 闘姫伝承 とうきでんしょう 新越谷膏肓を舞台に女子野球を描いたマウンテンプクイチの漫画 球詠 たまよみ スマホ用RPG『ヘブンバーンズレッド』の主人公 茅森月歌 かやもりるか スマホ用ゲーム『放課後ガールズドライブ』の登場人物 幽ヶ峰深色 ゆうがみねみいろ 声優の真堂圭が演じた、アニメ『SPEED GRAPHER』のヒロイン 天王洲神楽 てんのうずかぐら 総合格闘技を舞台に女子高生・石堂真央の活躍を描く漫画 鉄風 てっぷう 高橋留美子の漫画『MAO』の主人公である女子中学生 黄葉菜花 きばなのか 多重人格の女子高生・月斗素子が主人公の漫画『ちぇんじ?』 123 ひふみ タレントの大城美和が声を演じたアニメ『エイケン』のヒロイン 東雲千春 しののめちはる 同人ゲーム『東方Project』に登場する魔法使いです 霧雨魔理沙 きりさめまりさ 同人ゲーム『東方Project』に登場する巫女です 博麗霊夢 はくれいれいむ 読書が大好きな、アニメ映画『耳をすませば』のヒロイン 月島雫 つきしましずく 特撮番組『ウルトラマンA』でウルトラマンエースに変身します 南夕子 みなみゆうこ 土蔵の中に閉じ込められた少女を描いた手塚治虫の社会派漫画 奇子 あやこ ドリームキャストで発売されたプリンセスソフトのゲームです 水夏 すいか 西尾維新原作のTVアニメ『化物語』に登場する吸血鬼 忍野忍 おしのしのぶ 西尾維新原作のTVアニメ『化物語』に登場する小学生 八九寺真宵 はちくじまよい 西尾維新原作のTVアニメ『化物語』に登場する中学生 千石撫子 せんごくなでこ 西尾維新原作のTVアニメ『化物語』に登場するメガネっ娘 羽川翼 はねかわつばさ 西尾維新の小説『花物語』の主人公である腐女子 神原駿河 かんばるするが ネコ耳でおなじみのアニメ『○○ -MOON PHASE-』? 月詠 つくよみ 野呂俊介の漫画『スピーシーズドメイン』登場のアンドロイド 音無森弦子 おとなもりつるこ 長谷川裕一の漫画『ゴッドバード』の主人公 囀晶 さえずりあきら 羽をもつ少女ラッカを主人公とする2002年放送のTVアニメ 灰羽連盟 はいばねれんめい 美術教師を主人公とした佐原ミズの漫画 夜さん いつやさん 藤田和日郎の漫画『双亡亭壊すべし』に登場する巫女 柘植紅 つげくれない 触れたものを治癒する能力を持つアニメ『烈火の炎』のヒロイン 佐古下柳 さこしたやなぎ 舞阪洸が原作を担当した1999年放送のTVアニメ 火魅子伝 ひみこでん 松野秋鳴のライトノベル『えむえむっ!』のヒロイン 石動美緒 いするぎみお 漫画やゲームで流行している「女装した少年」のことです 男の娘 おとこのこ 漫画『BLEACH』で流魂街に暮らす女花火師 志波空鶴 しばくうかく 漫画『BLEACH』に登場する朽木ルキアの卍解 白霞罸 はっかのとがめ 漫画『BLEACH』で、暗殺を生業にする護廷十三隊二番隊隊長 砕蜂 ソイフォン 漫画『BLEACH』で、浦原商店の店員を務める少女「紬屋?」 雨 ウルル 漫画『BLEACH』に登場する護廷十三隊十番隊副隊長です 松本乱菊 まつもとらんぎく 漫画『DEATH NOTE』で主人公・夜神月を慕う「第2のキラ」 弥海砂 あまねみさ 漫画『Dr.スランプ』で中国から来たキャラクター 摘鶴燐 つんつるりん 漫画『MAJOR 2nd』に登場する茂野大吾の幼なじみ 佐倉睦子 さくらむつこ 漫画『MAJOR2nd』に登場する東都ボーイズのエースピッチャー 眉村道塁 まゆむらみちる 漫画『SKET DANCE』に登場するスケット団副団長です 鬼塚一愛 おにづかひめ 漫画『ToLOVEる-ダークネス-』のメインヒロインの1人 金色の闇 こんじきのやみ 漫画『明日ちゃんのセーラー服』の主人公である女子中学生 明日小路 あけびこみち 漫画『アニマエール!』に登場するチア部5人目の部員 牛久花和 うしくかな 漫画『アニコイ』に登場するオタク少女 朝妻世継 あさづまよつぎ 漫画『一騎当千』の主人公である女子高生は? 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白球 しらたま ヤマザキコレの漫画『魔法使いの嫁』に登場する主人公の少女 羽鳥智世 はとりちせ 雪乃紗衣の小説『彩雲国物語』のヒロイン 紅秀麗 こうしゅうれい 余命一年の少女が歌手を目指す種村有菜の漫画『?をさがして』 満月 フルムーン ライトノベル『この中に1人、妹がいる!』に登場する妹候補 鶴眞心乃枝 つるまこのえ 輪廻転生をテーマにしたフォグが制作した恋愛ゲーム 久遠の絆 くおんのきずな レディースが主人公のPCエンジン用ゲーム 姐 あねさん 恋愛ゲーム『ふりむけば隣に』に登場する雪女のヒロインは? 瑠璃 るり 恋愛ゲーム『つよきす』のヒロインです 鉄乙女 くろがねおとめ
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「オッッッラァァァァッッ!!」 その長い鬣を揺らし廻転させた下半身の動きによって舞い上がった腰布を 渦巻く気流に靡かせながら連動して射出された、唸りをあげてマリアンヌの 正中線最上部に向かって迫る、流星を司る「幽波紋(スタンド)」 『星の白金(スタープラチナ)』の戦慄の豪拳。 「ホワイトブレスッッ!!ダメ!!間に合わない!!」 マリアンヌは手から防御式最優先の自在法を長衣(ストール)に送り込んだが 既にして状況は絶望的だと細胞が解し、その躰は意思に反して硬直する。 「……………………ッッ!!」 最早出来る事は瞳を閉じ、顔を俯かせて木偶人形のように スタープラチナの豪拳を喰らう事だけだった。 (申し訳ありません……!!ご主人様……ッッ!!) 「死」を覚悟したマリアンヌは、その今際の際の刻まで主、 フリアグネの事だけを想っていた。 ………… …………………… …………………………… しかし、何時まで経っても来るべき筈の衝撃が来ない。 自分は、痛みを感じるまもなく首でも刎ね飛ばされ、絶命したのだろうか? 目を開けるのは恐ろしいが閉じているのはもっと怖い。 恐る恐るマリアンヌがそのパールグレーの双眸を見開くと…… 「………………」 マリアンヌの眉間の手前でスタープラチナの白金の燐光を放つ豪拳が停止していた。 巻き起こった風圧でそのパールグレーの前髪が捲れ上がっている。 沈黙の空間に花々の芳香が気流に捲いて一迅靡いていた。 その先。 剣呑なライトグリーンの瞳で自分を見下ろしている忌むべき宿敵。 『星の白金』空条 承太郎。 「どうして……私に……止めを刺さなかったの……?」 鋼鉄の鋲で覆われた煌めく白金の鉄拳の照準を眉間に当てられたまま、 マリアンヌは己の意に反して震える躰と口唇とを努めて抑えながら承太郎に問う。 「言っただろう……?女を殴る趣味はねぇ……「オレ」がテメーの一撃を 弾き飛ばした時点でもう既に「決着」は着いていた……だからオレは「拳」を止めた……」 血に塗れたその手に握られている波紋入りの「白金長鎖(プラチナ・チェーン)」を 制服の襟元の留め金に繋ぎ直しながら静かに承太郎は答えた。 例え敵であっても。 殺し合いという凄惨な極限の戦闘状況下であったとしても。 高潔なる人間の心は失わない。 かつて、多くのジョースターの血統の男達がそうしてきたように。 その男達と共に戦ってきた、数多くの戦友(とも)達がそうしてきたように。 その、気高き人間の魂。 その、崇高なる黄金の輝きは運命(さだめ)の如く承太郎に 受け継がれ精神の深奥に確かに宿っていた。 「甘い……のね……」 マリアンヌは瞳を閉じ、微かに俯く。 「それが……「人間」なんだよ……オメーに言っても解りゃあしねーだろーがな……」 承太郎はそう言って静かにスタープラチナの拳を引く。 その刹那。 「その「甘さ」がアナタの命取りよ!!」 マリアンヌのそのパールグレーの瞳が妖しく反照し承太郎に 向けて白い閃撃を撃ち出してくる。 「………………」 そのマリアンヌの行動を予め読んでいた承太郎は両目を閉じたまま スタープラチナのバックステップを使い余裕で避けて跳躍し、 マリアンヌから約10メートル離れた位置に靴の踵を鳴らして着地する。 「私はッッ!!もう敗けるわけにはいかないのよッッ!! 私自身の為に!何よりもご主人様の御為に!!」 そう叫んで己を包んでいる懼れを吹き飛ばすように純白の長衣(ストール)を 尖鋭に翻すマリアンヌ。 それとは対照的に承太郎はあくまで冷静な視線でマリアンヌを見据えた。 「やれやれ、往生際が悪ぃぜマリアンヌ。オメーのその長衣(ストール)の能力は もうオレには通用しねーぜ」 そう静かに告げ、鮮血に塗れた手で制服の内側から煙草を取り出して口に銜え、 その脇でスタープラチナが五芒星の刻印(レリーフ)が刻まれた 銀無垢のジッポライターで煙草の先端に火を点ける。 色素の薄い、磨かれた石英のように端麗な口唇から紫煙が細く吹き出され、 二人の中間距離で舞った。 「一度ホワイトブレスを破った位で良い気にならないで! 同じ手は二度通用しない!今止めを刺さなかった事を後悔させてあげるわ!」 確信していた勝利が露と消え、更に承太郎の余裕の態度に苛立ったマリアンヌは 純白の長衣(ストール)を大きく両手に構え、躍進する為に素早く前傾姿勢の構えを執る。 主から譲り受けた宝具を侮辱される事は、主自身を侮辱されたように 彼女には感じられたのだ。 「今度はホワイトブレスに編み込まれた全ての攻撃型自在法を全開放して ”アナタ”に撃ち込んであげるわッ!幾ら強力なミステスと言っても 所詮は生身の人間!「宝具」の一斉攻撃を受ければ跡形も遺らずに粉々よッ!!」 そう叫んでその足下の漆黒のミュールが鋭くリノリウムを踏み切る瞬間 「オメーの長衣(ストール)に仕込まれた、その”操作系自在法”とやらには 『発動条件』が在る」 「……………………ッッ!?」 驚愕。 紫煙と共に承太郎の口からついて出た予期せぬ言葉にマリアンヌは絶句する。 同時に身体が硬直して全ての攻撃予備動作はキャンセルされた。 「ソレは『必ず”初撃”はオメー自身が撃たなきゃいけねー事だ』マリアンヌ」 そう言って承太郎は火の点いた煙草の穂先を静かに自分に向けてくる。 チリチリと焦げるチャコールフィルターに、マリアンヌはまるで 自分の心を炙られているかのような錯覚を覚えた。 そして。 その想像を超えた分析力に。 洞察力に。 マリアンヌの躰は静止することを余儀なくされる。 その彼女の様子を承太郎は一瞥すると銜え煙草のまま自分の言葉を補足した。 「その証拠にオメーはさっきから長衣(ストール)から一度も手を放してねぇ。 オレの射程圏内からは距離を取り、安全地帯から飛び道具のように 投げて使えば良いのにも関わらずオメーはわざわざ危険を冒してまで 「近距離パワー型」であるオレのスタンドの射程距離にまで踏み込んで攻撃してきた。 ソレは『そういう風にしか使えないから』だろ?」 「……………………ッッ!!」 戦慄。 承太郎の言葉は、自分の「宝具」の能力の本質を、更に言うならば その「弱点」までも正鵠に見透していた。 たったの数合攻防を繰り返しただけで。 初めて見る筈の紅世の宝具の能力を。 紅世の”王”でもないただの人間が。 そのライトグリーンの瞳に宿る怜悧な光がまるで心の内の深奥まで 照らし出す水晶のように静謐に煌めく。 承太郎は根本まで灰になった煙草を足下に落とし、 そして靴裏で念入りに揉み消した。 「どんな優秀な精密機械だろうがスイッチがONにならなきゃあ作動はしねー。 ネタがワレた以上もうオレとスタープラチナには通用しねーぜ。 今度は「一撃目」から「掴む」事に専念させてもらう。 生身の人間のオレに見切られるスピードと技で果たして スタープラチナの「眼」が欺けるかな? 破滅願望でもあるんなら試してみな」 そう言って顔を上げた承太郎のライトグリーンの瞳が マリアンヌのパールグレーの瞳を真正面から鋭く射抜く。 (………………クッ!?) その威圧感にマリアンヌの足が意図せず一歩背後へと下がった。 戦うことは怖くなかった。 死ぬことすらも怖くはなかった。 最愛の主の為ならば、自分の命など惜しくも何ともなかった。 しかし。 このままでは自分は主の身を危機に陥らせる事になる。 人間の身でありながら、その鋭敏な頭脳で紅世の宝具の性質を余すことなく看破し、 さらに携えたその途轍もない能力(ちから)で封殺するような、 想像を絶する強大な存在の力を持つ男を我が最愛の主の元へと行かせる事になる。 多くの紅世の徒達を震撼させた、アノ”天目一個”をも超える地上最強の”ミステス” 皮肉にも自分がその存在に至当する真名の名付け親になってしまった 『星躔琉撃の殲滅者』を。 「ご主人……様……」 力無く呟いたマリアンヌは、袋小路に追いつめられた獲物のように力無く後ずさった。 同時に全身を駆け巡る、生まれて初めて感じる感情。 恐怖。 凄むわけでもなく威圧するわけでもなく、ただ悠然と自分を見つめている、 静かな承太郎の立ち振る舞いが更にその感情を煽った。 (だ、ダメッッ!!) 寒いわけでもないのに震える自分の躰を、 マリアンヌは懸命に意志の力で諫めた。 だが。 躰の震えは止まっても心の震えまではどうしようもない。 それでもマリアンヌは後退しようとする躰と停滞しようとする心とを 精一杯の意志で押し止めた。 宝具と自在法の加護がなくなり、剥き出しの生身で向き合わざる負えなくなった今、 ハッキリ言って目の前のこの男は途轍もなく恐ろしい。 こうして対峙しているだけでも躰が意に反して震え出して止まらない。 足下の感覚もまるで現実感がなく、自分がどう立っているのかすらも 彼女には曖昧だった。 しかし、それはある意味当然と言えた。 あの時。 承太郎が。 心を憎しみに呑まれたまま拳を撃ち抜いていれば、 マリアンヌは確実に死んでいたのだから。 でも。 逃げることも立ち止まる事も彼女には赦されなかった。 何があってもそれだけはしてはいけなかった。 なぜならば。 『最愛の主を傷つける事になるから』 他の誰でもない、この自分自身が。 ただただ、己の主に付き従う事をのみを至上の悦びとする”燐子”の本能。 故に。 ソレだけが何よりもマリアンヌには恐ろしかった。 ソレだけが何よりもマリアンヌには怖かった。 震える躰を長衣(ストール)の絡みついた細腕で懸命に自らを掻き抱いている マリアンヌを黙って見据えていた承太郎はやがて淡い嘆息を口唇から漏らした。 その様子はまるで激しい雨の中、ずぶ濡れで足元にすり寄ってくる 仔犬のように弱々しかったからだ。 その彼女の様子に承太郎は学帽の鍔で苦々しく目元を覆う。 (やれやれ、これじゃあどっちが悪役か解らねーな。 動機はどうあれ弱い者イジメみてーで気分が悪いぜ。 そのテメーのご主人様とやらに対する気持ちをほんの少しだけでも他の人間に くれてやればこうはならねー筈なんだがな。ままならねーモンだぜ。全くよ) 心の中で苦々しく舌打ちし、そして承太郎は足を踏み出す。 「オメーの負けだ。マリアンヌ。もうこれ以上続けてもオメーに勝ち目はねぇ。 潔く認めて道を開けな」 そう言って悠然と自分に向かって歩いてくる承太郎にマリアンヌは そのパールグレーの双眸をきつく結んだ。 (ご主人……様……) その脳裏に、翳りのない主の姿が鮮やかに甦る。 (ご主人様……!!) 窮地にあっても、最愛の主は、心の中で微笑っていた。 いつでも。 いつまでも。 その姿が彼女の心に巣くった恐怖を全て吹き飛ばす。 「ご主人様の元には!!絶対に行かせないわッッ!!」 閉じていた双眸を開いたマリアンヌはそう叫んで長衣(ストール)を先鋭に翻す。 純白の衣が弧を描いて空間を扇ぐと同時に中に編み込まれた召喚系自在法が発動。 承太郎の前方に数十もの薄白い炎が封絶の光に照らされる廊下に 所狭しと湧き上がった。 その内からマリアンヌと着ているものと同じデザインの、 漆黒を除いた色とりどりのドレスに身を包んだフィギュア型の燐子、 承太郎の言葉で言えば悪趣味な動くマネキンの群が 形状もまちまちな細身の武器を携えて現れた。 それを微塵の動揺も表さずに静かに見つめていた承太郎は 「無駄だぜ……雑魚を何匹掻き集めようがこの空条 承太郎と スタープラチナの敵じゃあねぇ……」 と同じく静かな声でマリアンヌに告げた。 (……………………ッッ!!) ソレは解っていた。 そんな事は解っていた。 天目一個以上の強力なミステスに低級の燐子が何匹集まろうが 砂上の楼閣にもならない事は。 そして、自分の宝具の能力(ちから)が通用しない以上そんな相手に 戦いを続ける事は無謀以外のなにものでもないと。 『言われるまでもなくそんなことは解っているのだ』 なら、何故?自分はこの男と戦いを続けるのか? それは。 ほんの僅かでも良い。 『可能性があると想ったのなら』 万が一、否、億が一でも構わない。 『自分の主の危機を救う可能性が少しでもあるというのなら』 引くわけにはいかない。 否。 違う。 引かないのではない。 『引けないのだ』 何が在っても絶対に! 少女は己の決意を強く胸に誓い、そのパールグレーの双眸にも決意の光が宿る。 それは、承太郎の瞳に宿る光にすらも全く引けをとらない精神の輝き。 「!」 承太郎はそこで初めてマリアンヌに、紅世の徒に、憎悪以外の感情を抱いた。 事の善悪は抜きにして、彼女もまた、別の誰かの為に戦っていた。 『大切な何かを護る為に』 その一点だけは、自分と何も変わりはしなかったのだ。 (やれやれ……オレが想像していた以上に厄介な相手だったのかもな…… 紅世の徒(テメーら)を赦す気は全くねーしブッ倒す事をカワイソーだとは 微塵も想わねぇが……窮地にあってもご主人様とやらの為に ヘコたれねぇその精神にだけは敬意を表すぜ……マリアンヌ……) 承太郎は互いの中間距離で足を止め、その背後からスタンド、 スタープラチナを静かに出現させる。 己の全力を持って戦い、そして倒すべき相手だと承太郎自身が マリアンヌを認めたのだ。 そして、静かにその口を開く。 「どうやら何が在っても引く気はねぇみてぇだな。なら今度はもう拳は止めねぇ。 「覚悟」してもらうぜ。マリアンヌ!」 承太郎は静かに、だが有無を言わさぬ強い口調でそう言い放ち 逆水平に構えた指先で無数の武装燐子達の先にいるマリアンヌを指差す。 (……………………ッッ!!) とうとう本気にさせたという事実を実感しながら、 再び迫り上がってきた脅威と畏怖とでマリアンヌの足は また無意識に後ろに下がろうとするが紅世の少女は己の主、 フリアグネに対する想いが産み出す強靱な意志の力でそれを押し止め、 逆に強く一歩前に踏み出した。 (ご主人様……どうかマリアンヌに……勇気を与えてください……!) そう心の中で主に呟き、マリアンヌは開いたドレスの胸元から取り出した 神秘的な輝きを放つメビウスリングを模した鎖の刻印が入った金貨を手に握ると、 封絶の光で静謐に煌めくその鏡のような表面に主の面影を想い起こした。 そして一度、その金貨に淡いルージュが引かれた可憐な口唇で静かに口づけると 「さあ!!行きなさいオマエ達!!ご主人様を傷つけようとする者を討滅するのよ!!」 マリアンヌの叫びと共に長衣(ストール)の絡まり合った右腕が 尖鋭に振り下ろされる。 それを合図に四十を超える燐子の大群の目が薄白く発光し、 陣形などはお構いなしで承太郎に真正面から十数体まとめて襲いかかった。 ある者は関節に仕込まれた機械部品を軋ませ、 またある者はペット樹脂の肢体に互いの身体と武器とをブチ当てながら 自虐的な斬撃を承太郎とスタープラチナに向けて振り下ろす。 煩雑な軌道と剣速だが、しかしその凶悪さと凄惨さは一層にも増して 自分に一斉に襲いかかる兇刃の剣林を承太郎は眉一つ動かさずに見据えると 「スタープラチナァッッ!!」 清廉な声で叫ぶと同時に力強く右腕を真横に薙ぎ払った。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァーーーーッッ!!!」 その動作に同調したスタンド、スタープラチナが猛りながら引き締めた拳の嵐撃を 目の前の無数の斬撃に向けて繰り出す。 数こそ多いが、どんな状況でも冷静に対処出来る精神力を持つ人間、空条 承太郎と 音速のスピードとそれに対応する動体視力を携えるスタンド、スタープラチナの 前ではその兇刃の乱撃すらも端から止まっているも同然だった。 ドグッッッシャアアアアアアアッッ!!!! 衝撃と共に強烈な破壊音を伴って砕けた、夥しい数の刃の破片と フィギュア達の残骸が瞬く間に空間へと散乱した。 肉眼では判別不能の速度で繰り出される、スタープラチナの白金のスタンドパワーが 乗った豪拳に触れたものは、刃だろうがフィギュアの本体だろうが 内部に組み込まれたスチール製の骨組みだろうが文字通り触れた先から 朽ちた枯木のようにバラバラに粉砕された。 そして余波によって生まれた旋風がマリアンヌに叩きつけられる。 「………………あうっ!!」 長いパールグレーの髪が舞い踊りストールが激しくはためき、 ドレスの裾が捲れ上がってその艶麗な白い脚線美が露わになる。 「フン、敵とはいえ女の姿をしたモンを殴るのはちょいと心が痛むが、 テメーらは放っておきゃあ他の人間を襲い出す。悪いが全部まとめて ブッ壊させてもらうぜ」 そう言って不機嫌そうに承太郎は一度微かに口唇を歪めると、 スタープラチナと共に変わらぬ平静な表情で周囲を囲む武装燐子の集団など まるで存在しないかのように悠然とマリアンヌとの距離を詰めてくる。 先刻の攻撃。 たったの一合しただけで全戦力の三分の一以上がアッサリと持っていかれた。 廊下にはバラバラに砕けた大量の燐子の残骸が薄白い残り火を 上げながら爆ぜている。 焦燥がマリアンヌの胸を突いた。 先程の言葉通り、今度『星の白金』の射程圏内に入られたら、 もうあの男は容赦はしないだろう。 それだけの「凄味」がもう今のあの男にはある。 『今度あの男を射程距離に近づけたら確実に自分はやられる』 (違う!) マリアンヌは心に浮かんだ己の感情を即座に否定した。 『そんな事』はどうでも良い。 自分がやられればこの危険極まりない男を最愛の主の元へと行かせてしまう事になる。 『だから自分は死ぬことすらも赦されないのだ』 そのことだけを強く胸に刻みながらマリアンヌは残った全ての燐子に 内に編み込まれた動作自在式発動の自在法を長衣(ストール)を翻して放った。 「ま、まだ終わりじゃないわ!行きなさい!オマエ達! 『私じゃなくて』ご主人様を御護りする為にッッ!!」 その言葉に華美なドレスをその身に纏い、凶悪な剣をその手に携えた 「殺戮操り人形(キリング・パペット)」の群が全て縦横無尽に廊下全体にひしめき 多重方向から再び承太郎に襲いかかってきた。 しかし。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァーーーーッッ!!!」 再度廊下全体に響き渡る人型「幽波紋(スタンド)」 『星の白金(スタープラチナ)』の咆吼。 強力な紅世の宝具『レギュラー・シャープ』の速度と複雑な軌道にも 対応出来るスタープラチナのスピード能力の前では、幾ら背後から 襲いかかろうとも真正面からの超低速(スローモーション)と全く同義。 先刻の場面をリプレイするが如く、武装燐子の群は風の前の塵に同じく バラバラに分解爆裂させられて空間にジャンクの残骸を振り撒いた。 (……………………ッッ!!) マリアンヌの目の前で、白い炎に包まれ次々と無惨に砕かれていく、己の同胞。 自分と違って意志こそ持たないが、最愛の主の御手から産み出された 同じ”燐子”であるという事は自分と全く変わりはなかった。 その自分の「同類」が跡形もなく眼前で、何の抵抗も出来ず 毛ほどの傷も付けられないままに砕かれていく。 白金色に輝く、美しさと畏怖とを併せ持つ超絶の弾幕の狂嵐。 ”星躔琉撃”に。 悪夢のようなその光景にマリアンヌは思わず目を背けそうになるが、 主に与えられた意志の力で懸命にそのパールグレーの双眸を見開いた。 何も出来ないのなら。 犠牲になる事を承知で自分が呼び出したのなら。 せめて最後まで主の為に戦おうとした名もなき燐子達の姿を その目に焼き付けておかなければならないと想った。 (ごめんね……お願い……もう少しだけで良い……ご主人様の為に耐えて…… ほんの一瞬だけで良い……『あの男の意識が私から逸れるまで』……!) 胸元で金貨を強く握りしめながら、心の深奥から沁み入ずる まるで聖女のようなマリアンヌの祈り。 その紅世の少女の願い。 それは彼女の予期せぬ形で唐突に訪れた。 (…………………!?) 空間に散らばる無数のフィギュアの残骸とその内部に組み込まれた数多の機械部品。 一瞬。 本当に神の気まぐれのような一瞬だったがソレが承太郎とマリアンヌとの間を覆った。 承太郎からはマリアンヌが。 マリアンヌからは承太郎が。 完全に互いの視界から消え去る。 さらに砕けた刃の破片とフィギュアの表面に塗られていた塗料とが 封絶の光を反射して効果をその増大させた。 (今だ……!!ここしかない……!!ご主人様……ッッ!!) マリアンヌは生まれて初めて神にその事を心から深く感謝し、 手にしていたチェーンレリーフの金貨を素早く長衣(ストール)の先端に 忍ばせると渾心の力を込めて閃撃を撃ち放った。 「せやああああああああぁぁぁぁぁッッ!!」 視界の向こうから突如上がった清冽な掛け声に承太郎は視線を向ける。 (完全に射程距離外……フェイントか……?それにしちゃ雑な……) その刹那。 「!?」 その射程距離外から撃ち出された筈の長衣(ストール)から、 煌めく金色の鎖が追伸してスタンドの周囲を取り囲みその全身を 幾重にも複雑に巻き絡めた。 「捉えたわよッ!空条 承太郎!これで今度こそアナタの敗北は決定的だわッ!」 撃ち出した長衣(ストール)の裾をきつく引き絞りながら、 紅世の美少女マリアンヌはその淡いルージュの塗られた清怜な口唇で 歓喜の嬌声を上げる。 純白の長衣(ストール)の「内部」からまるで手品(マジック)のように 金鎖が延びている為その重量は関係ないのか、それとも長衣(ストール)を 引き絞る力がそのまま金鎖にも連動しているのか、ともあれ白い肩の露わになった 陶磁器のように艶めかしいマリアンヌ細腕でも金鎖には万力のような 力が込められスタープラチナの全身を引き絞る。 「こ、これはッッ!?」 スタンドと本体との因果関係により承太郎自身の身体も見えない力で引き絞られ、 圧力が獣の牙のように身体に食い込み前衛的なデザインの学ランの形が歪み出す。 先程マリアンヌの纏う長衣(ストール)の中に仕込まれた鎖の紋様の入った 刻印の金貨は、彼女の閃撃に同調して瞬時にその姿を黄金長鎖の形に変容させ、 帯撃と共に承太郎とスタープラチナに向けて射出されたのだ。 二つの宝具を結合(ドッキング)させて射程距離を伸ばし、 そして背水の陣を覚悟して放ったまさにマリアンヌ執念の一撃。 魔装封殺。簒奪の縛鎖。 ”紅世の宝具” 『バブルルート』 操者名-マリアンヌ 破壊力-なし スピード-A(変異速度) 射程距離-C 持続力-A 精密動作性-C 成長性-なし 「ウフフフフフフフ!捕らわれの雛鳥になった気分はどう!?星躔琉撃!? 両腕を封じられてはアナタ御自慢の殲滅の琉撃も型無しねッッ!!」 不安、恐怖、安堵、歓喜、様々な正と負の感情が綯い交ぜとなって 混沌となり、その黒い熱に浮かされたマリアンヌは頬を桜色に染め、 そして小悪魔的な微笑を口元に浮かべる。 幾ら鋭敏な頭脳を持つ承太郎でも『確認していない能力』までは 予測しえない。 先刻の一瞬。 ほんの瞬き程の一瞬だったが、目の前を覆う残骸の所為で自分は 確かにマリアンヌから意識を逸らした。 その一瞬の隙が、今スタープラチナを捕らえている能力の 基動を捉え損なったのだろう。 その偶発的な事象にも支えられた、殆どマグレに等しい戦闘上のミスだが、 歴戦の修羅場を潜り抜けてきた承太郎は厳しく己を諫めた。 「調子に乗ってンじゃあねーぜ。こんなチャチな鎖でこの空条 承太郎を 捕らえたつもりか?ナメんなよこの女(アマ)」 己の甘さに苛立ちながらも承太郎はスタンドに絡みついた金鎖を スタープラチナの怪力で引き剥がそうと渾身の力で念を集中する。 しかし、近代建造物のコンクリートすらも内部に仕込まれた鉄筋ごと破壊する筈の スタープラチナの剛力でも、金の鎖は軋むだけでほんの僅かな隙間すらも 抉じ開ける事が出来ない。 その様子をみつめていたマリアンヌが 「無駄よ無駄無駄。いくらアナタが天目一個以上のミステスだったとしても、 ご主人様秘蔵のもう一つの宝具「武器殺し(キリング・ブレイド)」 『バブルルート』を砕く事は決して出来はしないわ! どんな業物の刀剣、仮に炎髪灼眼の”贄殿遮那”でも絶対にね!」 金の鎖に繋がれた純白の長衣(ストール)の端を逆くの字に折り曲げて 自分の側に引き込みながら主の宝具を誇る。 その宝具、白い封絶の光で幻想的に反照する「黄金長鎖(ゴールド・チェーン)」 『バブルルート』がまるで熱帯の密林に潜むおぞましき大蛇のように スタープラチナを圧迫し更に恐ろしい力でその全身を引き絞った。 「グッ!!オオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!」 身体を空間に束縛する圧力が強まり、次第に呼吸もままならなくなってきた承太郎は その物理法則に反抗するかのようにスタープラチナと共に喚声をあげ、 スタンドの全能力を開放してバブルルートを引き千切ろうとした。 白金の膨大な量のスタンドパワーがその互いの全身から迸る。 しかし先刻のマリアンヌの言葉通りスタープラチナの全力を 持ってしても頑堅無双の強度を誇る「武器殺し」専門の宝具 『バブルルート』はビクともしない。 それどころか力を込めれば込めるほどその反動で鎖は食い込んでいった。 「ウフフフフフフフ。往生際が悪いわよ。星躔琉撃?もうアナタの敗北は決定されたの。 やっぱりアノ時私に止めを刺しておくべきだったわね?」 完全に立場が逆転したマリアンヌが先程の承太郎をトレースするように 言葉を告げ、勝ち誇ったように微笑う。 「こちらの燐子もだいぶやられたけど」 そう言って周囲を見渡すマリアンヌ。 40体以上いた筈の武装燐子は、今は僅か7体のみ、 内無傷なものはたったの2体だけだった。 他は腕なり足なり顔面なりを打拳の嵐によって半分以上吹き飛ばされ、 金属の関節を軋ませながら敗残兵のような惨めな姿を晒していた。 あと、ほんの数秒バブルルートを発動するのが遅かったのなら、 戦況は全く別のものになっていた事だろう。 それらの燐子を労るように一瞥したマリアンヌは 「でも『動けないアナタ』を討滅するだけならこれで十分過ぎるわね」 そう言って生き残った燐子に一斉攻撃をしかけさせる為に 長衣(ストール)の絡みついた左腕を処刑執行者(エクスキュレイター)のように 高々と掲げる。 「アナタの忠告に従い一番危険なアナタから先に討滅させて戴くわ。 「覚悟」は良い?空条 承太郎?フフフフ」 「……………………」 妖しく冷たい死の光をその双眸に称える、マリアンヌのパールグレーの瞳の 眼光をその真正面から受け止めながらも、承太郎のライトグリーンの瞳に宿る光は、 断裁処刑される寸前の絶望に支配された囚人のそれではなかった。 そして彼の分身であるスタンド、スタープラチナも決して諦める事はなく 最後まで紅世の宝具、バブルルートとの無動の戦いを繰り広げていた。 金の鎖が絶え間なく軋み上がり、澄んだ音が空間を錯綜する。 (やれやれ、こいつはマジに頑丈な鎖だ。単純な腕力だけじゃあ いつまで経っても破壊は出来そうにねぇ。逆にオレのスタンドのプライドって ヤツが粉々にブッ壊れそうだぜ) その承太郎の周囲を、凶悪な殺戮の光を放つ砕けた白刃を構えた ボロボロの燐子達が取り囲み、ジリジリとその包囲網を狭めていった。 数多くの同胞を皆殺しにした、承太郎とスタープラチナに 最も残虐な死を与える為に。 だが、承太郎はそんな復讐の念に燃える燐子達などには目もくれず、 その先で冷たい微笑を浮かべているマリアンヌに向かって呟いた。 (だが……マリアンヌ……人間じゃあねぇオメーに言っても 解りゃあしねーだろうが……この世に特別なモンなんてありゃしねぇのさ…… 紅世の徒だろうが……DIOだろうが……何一つな……!) その言葉の終わりに、承太郎の高潔なる碧眼に決意の炎が燃え上がる。 同時にスタープラチナの白金の双眸も鋭く発光した。 「オォォォォォォォォォォラァァァァァァァァァァッッ!!!」 空間を劈くような喚声でスタープラチナと承太郎は共に鬨の声をあげる。 (突破口は……必ず……どこにでも在る……ッッ!!) そう心の中で叫び、スタンドの足裏の踏み込みを利用して生まれた 最後の力を渾身の勢いを込めて紅世の宝具『バブルルート』に向けて降り注いだ。 その承太郎の一心不乱な様子にマリアンヌはやや白けたような表情を浮かべ、 冷たく見下ろすようにして両腕を束縛されたままの前傾姿勢で猛る彼を見つめる。 「無様ね。空条 承太郎。まさか追いつめられて自暴自棄になるなんて。 もう少しマシな男だと想っていたけれど。生憎だけれどアナタが 力を込めれば込めるほど『バブルルート』はアナタの身体に より深く捻じ込まれていくわよ」 そのマリアンヌの言葉を無視して承太郎はスタンドを念じ続ける。 「オッッッッッッッッラァァァァァァァァァァッッッ!!!」 スタープラチナは自分を螺旋状に絡みついて拘束し、尚も屈服させ続けようとする 異界の金鎖『バブルルート』の、そのありとあらゆる箇所を己の宿主である 承太郎譲りの鋭い眼光で微細なく睨めつけ、同じく宿主の強靱な精神の力で 極限まで鍛え抜かれた剛腕で内側から金鎖を圧搾し続ける。 幽波紋(スタンド)と紅世の宝具とが、その強力な力で互いに擦れ合い 軋み合う音が間断なく白い陽炎の舞い踊る封絶空間に鳴り響き続けた。 「………………この男ッッ!!本当になんて諦めが!!」 自分が起死回生で放った、正に乾坤一擲の一撃だった筈なのに、 その事をまるで意にも介さない承太郎の態度に苛立ったマリアンヌは 「いいかげんになさい!『何が在ってもこの鎖は絶対に破壊出来ないわ!』 もう無駄な悪足掻きはお止めなさい!大人しくしていれば苦しみを与えずに 楽に死なせてあげるわ!」 怒気を含んだ声でそう叫んだ。 そのマリアンヌの申し出に承太郎は微塵の動揺もない表情で 微笑を返した。 「悪、足掻き、ね、さて、それは、どう、かな?」 「何を」 「この世に」 マリアンヌが何か言う前に承太郎の言葉が割り込む。 「絶対なんてモンは……『絶対にねぇんだぜ……』」 そのとき。 ビギッ……!! 次の瞬間。 ビギビギビギビギ…………ッッ!! (ッッ!!) 微かな。 しかし、確実に。 マリアンヌのアメジストのピアスで飾られた耳元に届いた罅割れる金属の破壊音。 「ま、まさか!?『そんなこと』在り得る筈がッ!?」 今日何度目か解らなくなった驚愕の表情を再びその優麗な顔に 浮かべるマリアンヌ。 ビギ!! ビギビギビギビギビギビギビギビギッッ!!! バギッッ!!! その間にも、まるで薄氷を踏み砕くような破壊音は鳴り続け、 次第にその音響を断続的に上げていく。 そして、その無敵の強度を誇る筈の宝具『バブルルート』の、 鏡のように研磨された鎖面に夥しい無数の亀裂が浮かび上がっていた。 「そんな!バカな!『そんな事絶対に在り得ない!!』」 想定外の事態にその白い素肌をより白く青ざめさせるマリアンヌに 承太郎が変わらぬ静かな言葉で告げる。 「フッ、人間じゃあねぇテメーに言っても解りゃあしねーだろーが、 冥土の土産に教えてやるぜ」 宝具本体のダメージによりその圧迫が弱まってきたのか、 承太郎は顔に赤味が戻った表情でマリアンヌに告げる。 「どんな強固な物質だろうと、その分子レベルでの結合は一定じゃあねぇ。 必ず目には見えない細かな「疵」や結合の緩い「歪み」が存在する。 宝具だか秘蔵だか知らねーが 『物質で在る以上その法則(ルール)からは逃れられねぇのさッ!』」 そう言って承太郎は再び仄かな微笑をその口元に浮かべた。 「オレはスタープラチナの「眼」でその部分を見つけだし! 更に! 『そこにだけ集束して力を込めていた!』」 スタープラチナの白金の双眸が一際強く光る。 バギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギッッ!!!! そして。 極寒の湖の湖面に張った分厚い氷が一斉に砕けたかのような、 より強烈な破壊音がマリアンヌの鼓膜に飛び込んできた。 「そ、そ、そ、そんなッッ!?まさかッッ!?」 目の前の現実を受け止められず、 動揺するマリアンヌに尚も冷静に承太郎は言葉を続ける。 「この鎖、頑丈だがどうやら相当な年代モンらしいな? スタープラチナの「眼」でその「歪み」を見つけだすのは難しくはなかったぜ。 後はその小さな「疵痕」をスタンドの力で抉じ開けるだけさッッ!!」 「オッッッッッラァァァァァァァァァァァッッ!!!」 承太郎の言葉の終わりとほぼ同時に猛々しい咆吼と共にその長い鬣を 激しく振り乱し、軸足の反転によって発生した気流に纏った腰布を 勢いよく靡かせながら廻転して捺し拡げられたスタープラチナの両の腕(かいな) ガギャンンンンッッッッ!!!! 繋ぎ目が集束した力に断砕され、二つに割かれて輝く破片と共に スタープラチナから弾き飛ばされた紅世の金鎖『バブルルート』は、 行き場を失った「力」をその内部に宿らせて空間を狂ったように暴れ廻り 傍にいたフィギュア達を巻き込んで爆削させた。 そして、一方は3体の燐子を絡み込んだまま窓ガラスをブチ破って 噴水のある中庭の方面へと飛び消え、もう一方は同じく燐子の上半身を 容易く千切り飛ばして2-4の教室の壁面にメリ込み、教室の内と外とに貫通して ダラリと力無く垂れ下がった。 その、凄まじいまでの破壊劇の原動力となったスタンド能力。 超至近距離で接触した対象を、スタンドの冠絶した暗視能力を駆使して 「瑕瑾箇所(ウィーク・ポイント)」を高速スキャンし、 そして分子レベルで破壊する。 極点滅壊。星眼の裂撃。 流星の流法(モード) 『流星眼破砕(スター・アイズ・クラッシュ)』 破壊力-A スピード-E 射程距離-E(接触膠着状態のみ) 持続力-A 精密動作性-A 成長性-B 「ご主人……様……」 己の最後の切り札すらも、その圧倒的な精神の力で完殺した承太郎を目の前に マリアンヌは虚ろな瞳で力無く主の名を呟く。 そして黄金の縛鎖から完全に自由を取り戻した承太郎とスタープラチナが 「さぁ?お祈りの時間だぜ?マリアンヌ」 甘く女の心を蕩かす静謐な声でマリアンヌに告げ、 逆水平に構えた指先で共に燐子の恋人を指差した。 ←PAUSEッッ!! STARDUST¢FLAMEHAZE*
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神々の運命、人の子の運命 ◆QzFJmuHgIs ガコン!! 「いたぁ!!」 何かが何かに激突した鈍い音と悲鳴が響く。 その声の主は白いシスター…もとい少女。 彼女の名はインデックス。10万3000冊もの「魔道書」をその脳内に納める、いうなれば魔道図書館である。 イギリス清教の対魔術師特別部署、「必要悪の協会」のメンバーでもある。 ...まあ、こんなベッドから落ちて頭を抱えてる彼女からは想像も付かないが。 「大丈夫?」 声をかけたのはリンク―後にハイラルの勇者とも呼ばれるようになる―だった。 「いててて...大丈夫...」 インデックスは半泣き状態で答える。しかし、涙目でそんなことをいわれてもまったく説得力はない。 「熱は?...ってふらふらしてるけど!?大丈夫?!」 『静かにしてくださいよ。起きちゃいますよ..』 「ご...ごめん」 「で、大丈夫ですか?」 アリサの枕元にあるルビーも言う。事実、かなり具合が悪そうに見えた。顔色も悪い。 しかし当の本人はさほど具合は悪くない、と言った表情で、 「大丈夫。って、何で私は床にいるの?」 ……………………… 「...インデックスが自分で落ちたからじゃ...」 あきれ気味にリンクが言う。 「え...?ほんと?何で?」 状況を飲み込めていないインデックス。しかし、普段の彼女の寝相を知る人間――まあ、とある少年しか知らないが―― なら、この程度で済んだ、と大喜びするはずである。ちなみにその少年は、彼女のあまりにひどい寝相のせいで、快適なベッドから追いやられて、 ユニットバスで寝ている始末だ。もちろん本人は気づいていない。知らぬは本人ばかりなり。 「うーん??どうし...痛っ!!」 なおも疑問をあげようとしたその時、がしゃっ、と金属音がするとともに、悲鳴が上がった。 「『どうした(の/んですか)!?』」 二人(?)が声を上げる。三人(?)が足元を見ると、一振りの短刀が落ちていた。 それを見たインデックスの顔が見る見る怒りに染まっていく。 「誰?こんなの放り出してた人は!」 インデックスはそれを拾いながら言った。頭から湯気が出ている。 「怒るより前に手当てを...」 「もしこれが足じゃなかったらどうするの?まったく...」 リンクが助言をするが、それを聞きつつも文句をもらす。 片付けは苦手な(と言うより必要ない)彼女だが、こと危機管理においては誰にも負けない。 短刀についていたわずかな血をぬぐった。 「これはなのはのだったね。...もう、皆危機管理が甘すぎるんだよ...」 ぼやきながらも、踏まない場所におこう、ととりあえずランドセルのそばへ行こうとした彼女だったが、 『待ってください』 不意に呼び止められた。ルビーの視線(そんな物があるのかは疑問だが)は、その手に握られている短刀に注がれていた。 「ん?どうしたの?」 当然あるかも分からない視線などに気づくはずも無く、インデックスは聞いた。 『その刀...どこかで見たことがあるんですよ...』 「これ?何か魔術的意味でもあるの?」 インデックスがまた聞く。無論、聞くと言うことは彼女の世界の魔道書に記述が一切無いと言うことである。 『うーん...えっと...ああ!思い出しました!...それは「アゾット剣」です』 「アゾット剣?これが?」 アゾット剣。稀代の錬金術師、パラケルススが愛用したとも言われる短剣。 錬金の奥義が内包されてるとも言われ、銘の「アゾット」と言う単語もそれを象徴している。 ちなみに意味は「錬金」だ。 もちろん魔道書図書館内にその剣についての記述もある。だが。 気づくはずが無いのだ。根本から世界が違うなら、術式、礼装もまた然り。 しかし。 「...言われてみれば、確かに。気づかなかったんだよ」 同じ「魔術」なら、世界ごとに相似点が出てくるのも然りである。 『これはおそらくこっちの世界の礼装です。 一人前の魔術師になった者にあげるって言うのが通例ですね。 しかもこれは模造品...ていうか、刃の部分に微妙な違いが見られますが、 本質的には変わらないでしょう。』 ルビーがアゾット剣について丁寧な解説をすると 「さっきはなんで気づかなかったの?」 インデックスは聞く。それには自問の意味も含まれていた。 『ええ、さっきはよく見てませんでしたから』 「これは...確か神社の倉庫から持ってきた...」 さらっとかなりとんでもない事をルビーが言ったのはさておき、リンクが思い当たりを述べる。 「神社、ね」 『何か思い当たる節でも?』 「いや、なんでも...無い」 その時、インデックスの体がふらりと傾いた。もともとかなり熱が有ったのだ。頑固な彼女がそれを隠していただけで。 「『!!』」 インデックスは心配をかけまいと、足を踏ん張って立とうとするが、 ツルッ! 足元にあったタオルで滑った。なすすべも無くインデックスの体は地面にたたきつけられる。 「『だ...大丈夫(ですか)?』」 リンクとルビーが心配そうに声をかける。 インデックス本人にそこまでのダメージは無かったのだが、かなり派手に転んだように見えたらしい。 「大丈夫。...心配しなくても...え?」 そこで彼女は気づいた。床に刻まれた、有る模様に。 這いつくばらなければ、見えないほど薄く刻まれたそれは、しかし、 彼女の目をごまかすことは出来なかった。 「これは――――!!」 そこで彼女が見たものは―――― ***************************************************** 「ん...?此処は...?」 意識を取り戻したアリサの第一声はそれだった。 事実、此処には何も無かった。なんだか浮いているような感覚だけ有る。後は真っ暗だ。 周りには暗闇しかないのだが、なぜか不安にはならなかった。 むしろ、安心を与えてくれるような、そんな暗闇だ。 時が流れてゆく。否、時の流れさえも分からない。ただ、自分だけがここにいる。それだけだ。 (...なんだか気持ちいいかも。) アリサもだんだんこの感覚に慣れていく。違和感さえ、薄れていく。 アリサの「自分」が薄れてきたその時、暗闇を裂くように一条の光が差し込んだ。 「っ...まぶし...」 暗闇に慣れていたアリサの目は、その光の中に一つのぼんやりとした人影を見た。 しかし、細かいところまでは分からない。 「あんた――誰?」 アリサは思わずそんな言葉を発していた。事実、アリサには誰か分からなかった。 だが、その人影はひどく、悲しそうな顔をした...気がした。 アリサの目が光になれて行く。そこで見たものは... 「なのは?どうしてここに?」 アリサのその台詞に応じることなく、彼女は顔を背ける。 そのまま彼女は歩き出してしまった。アリサから、逃げるように。 「ちょっと...?待ってよ!ねえ、なのは!!」 彼女の制止も振り切って、なのはは歩き続ける。 それを見たアリサは、直接とめようと、なのはを追いかけだした。 普段だったら、アリサは3秒とかからず、腕をつかむだろう。 だが、今は違った。 いくら走っても、全然距離がつまらないのだ。 体力の差は歴然のはずなのに、いくら走っても、走っても、追いつけない。 届いたと思うと、すり抜けるようによけられる。 手が、届かない。 そのうち、向こうのほうに光が見えてきた。 なのははその中に消えた。アリサもまた、そこに入って行った。 そこは、とても明るいところだった。この場所にはなんとなく見覚えが有る。 というか、 (学校じゃないの、ここ...) アリサたちがいつも通っている学校だった。 アリサにとっては楽しい思い出がたくさん詰まったこの場所。 楽しかったこの場所は、しかし今の彼女にとってはただただ苦しい場所だった。 ――思い出が、よみがえってくるからだ。 (ここでなのはと殴りあったっけ。) よみがえってくる日々。しかしそれに耳を貸している時間は無い。 一刻も早く、なのはを連れ戻さないといけない。 彼女自身、もはや何のために追うのか分かっていない。 ただただ、強い焦燥が有るだけ。 だけど彼女はわき目も振らず、走り続ける。 しかし。 「はあ、はあ、……どこに……いるのよ…はあ…」 見失ってしまった。もう視界のどこにもなのはの姿は無い。 「どこにいるのよ!!出てきなさいよ!!」 叫んでも無駄だった。なのはは、こない。 叫んでも疲れただけだったので、彼女は冷静に辺りを見回してみた。 (ここは...?) 教室だった。今まで平穏な日常が繰り返された、平穏の象徴とも言うべき場所。 「よりによってなんでこんな場所に...」 ここにいるとつらくなる。もう戻ってこない日々が、心に刺さる。 きびすを返そうとした彼女だったが、それは意外な声によって制止された。 「待って」 それは。アリサにとってはかけがえの無かった人の一人の声。 彼女の目の前でその命を散らした、親友。 アリサは振り返る。その顔を直視した。 「久しぶりやな。アリサちゃん」 死んだはずの、八神はやてがそこにいた。 「はや...て?どうしてここに...?」 それは当然の疑問だった。まあ、本人にもここがどこだか分かってないが。 「いるからいるんやろ。死んでるとか生きてるとか、そういうのはどっちでもいいやないか」 「......」 相当の暴論だった。納得できるはずは無いが、食い下がっても仕方が無い。 「それはいいとして、なにが起きてるのか教えてくれへんか?なんか良く分からんうちにいろいろおこっとるみたいだしね」 「...分かった。じゃあ、話すよ。あんたが死んでからおこった事を」 そして彼女は話し始めた。しばらく何もでいなかったこと、フェイトが死んだ事が分かった事、 ヴィータとぶつかった事。その思いの深さ。敗北。転移後の出会い。そして戦い。説得。 「いつだってそうだった。そう。 ヴィータと戦った時だって、私は手も足も出なかった。なのはを助けようとしたときだって、 行かないでって縋っただけ。ここに来る前だって。あんたたちが魔法とかで戦って、傷ついて、 ぶつかって。私は何も出来ないうちに、なのはは勝手に傷ついて、勝手に強くなって、 勝手に変わって行く!!皆変わる!!なのに...私なんて...力を持ったところで、 何にも出来なかった!!きっとこれからも..」 いつの間にか、彼女の報告は自らを罵倒する、自虐の言葉になっていた。 「アリサちゃん。...無理せんでもいいんよ?」 はげますはやて。でも、彼女には効果は無い。 「いいや。きっと皆心の中で、お荷物だって思ってる。...なんにもできないから...何も出来ない? そうよ。何も出来ない。...」 一人で沈んで行くアリサ。はやてはそれを見て、 パアン 頬を張った。思いきり。手加減なしで。 どしゃあ、とアリサが倒れた。 「え...?」 頬を押さえながら立ち上がろうとするアリサに、はやては告げる 「そんな事...誰も思ってないよ...何も出来ないなんて、言わないで... アリサちゃん達がいたから、なのはちゃんやフェイトちゃんは戦えたと思うよ。 きっと、何も出来ないなんて事は無い。言わなかったのは、心配かけたくなかったからや。 アリサちゃんなら分かるやろ?なのはちゃんが、どうして抱え込んでまうか」 アリサは気づいた。彼女の目に浮かぶ、涙を。 「でも...実際、何も出来なかった。ただ縋ることしか出来なかった!!」 「アリサちゃんは。アリサちゃんの出来る事をやればいい」 それは彼女に、かなりの衝撃を伴って伝わった。 「え?...どういう....?」 「かんたんや。縋るだけでもいい、って言ってる。アリサちゃんに、いったい何が出来るか。 一緒にいて、手を握ってあげるだけでもいいんや。きっと」 それは。いつだったか。決心したではないか。少しでも、日常の中にいても、 精一杯、なのは達を助けようと。...結局そこへ戻るのだ。 「で...でも...」 「どっち道、それしかないんや。無理してもなににもならない。 私だって、...」 声に悔恨の色が混じる。それを聞き取って、アリサが聞く。 「...はやては悔しくないの?何も出来なくなっちゃって...」 「――私は、後悔なんてしてへんよ。ヴィータは心配やけど...アリサちゃんに頼んだから」 アリサは悟った。はやては、本当に後悔なんてしていない。ただただ、家族が、親友が、心配なだけ。 何でこんなに優しい人が死ななければならなかった? なぜ? ――答えは、明白だった。 「...そうだね。分かったよ。そのとおりだよ。」 ポツリとアリサがつぶやく。はやては、頷いた。 「...アリサちゃん。忘れないで。私の世界もそこに有る世界や」 はやてが、アリサの胸を指しながら言う。...今までのアリサなら、分からなかったろう。 だが、今のアリサになら分かった。その、意味が。 「はやて...」 「そろそろ、時間やな。...頼んだよ、アリサちゃん」 願いのこもった言葉を、託す。 「...頼んだよ、じゃない――、一緒でしょ?」 そしてアリサは、それを受け取る。胸を指して、そんな事を言った。 世界が、白くかすんでいく。 白く、白くなって行く世界で、はやては、――――微笑んだ。 ***************************************************** 白い悪魔。そう。それが彼女に与えられた、いや、自分で選び取った名。悪魔は非情。 冷徹に人を裁く。そこに私情は挟まない。悪人を駆逐したり、感情が有るとどうしてもできないことを引き受ける、いわば汚れ役。 もとから彼女がいたわけじゃない。ただ、ここに来てからの自身のあり方に、『感情』が耐え切れなかったから生まれた、いうなれば代役。 いや、代役と言う表現は適切ではない。彼女も「高町なのは」の一部なのだから。ただ、役割が違うだけ。 役割。そう、彼女に与えられた役割は、汚れることだ。「高町なのは」が描いた理想...願望をかなえるために 受けなければいけない汚れを、一手に引き受ける。彼女は、そのためにいる。 彼女なら、もしその理想が対価として人の血を要求したとしても、きっと躊躇わずその手を血で塗りつぶすだろう。 そして決してひるまない。 彼女は、その役割ゆえに人としての機能――喜、怒、哀、楽、友情、愛情その他の感情――を、可能な限り排して有る。 排する、と言うのも語弊が有るかもしれない。彼女のもう一つの部分、『高町なのは』にすべて担ってもらったと言うほうが正しいか。 そして彼女に残ったのは、「理性」と「使命」だけになった。 ――――だからこその「白い悪魔」。人として人らしく感じる機能を喪ったモノを、他になんと呼べばいい? 『狂人とは理性を失った人のことではない。狂人とは理性以外のあらゆる物を失った人である』 ――――誰が言った台詞だっただろうか。今になって思い出すこの台詞。 そのとおりだ。と今の彼女には思うことができた。しかし、いや、だからこそ、彼女は――白い悪魔は止まらない。 しかし彼女は気づかない。...彼女は、まごうと無き彼女自身だと言うことに。 彼女はあくまでも、「高町なのは」の一部だ。彼女の望みは、「高町なのは」の望みであり、『高町なのは』の望みでも有るのだ。 ...高町なのはの望み。それは、幼少期(今でもそうだが)に、有る経験をした事からきている。 有る体験。それは独りでいた、と言うことである。 家に帰っても、誰にも相手にされない。周りに家族はいるのに、なぜか感じる孤独。なぜか感じる心の距離。 父親が怪我をしてからは、それはいっそうひどくなった。家に帰っても、誰もいない。 一人で過ごす夕暮れ。帰ってくる家族を待つ間、彼女は考え、そして願った。 ――皆と仲良くなって、楽しくいたい。 ...だから彼女は杖を振るった。だから彼女は撃ち続けた。 分かり合うために。仲良くなるために。 ...この願いを。どうやって悪魔がかなえると言うのか。 自分の願いと完全に矛盾する役割を与えられてしまった人格。 ...彼女自身、気づいている。とっくに気づいている。 しかし、彼女には「気づく」事すら許されない。気づいてしまえば、きっと何かが崩れるから。 役割を、維持できなくなるから。認める事が、許されない。 しかも矛盾はそれだけではない。 何度も言うように、彼女はどこまで行っても「高町なのは」なのだ。そして壊れているわけでもない。 つまり、彼女自身がなる事のできないもの――感情をなくした悪魔になど、絶対になれないのだ。 どんなに磨耗しようと。どんなに擦り切れようと。 しかし彼女はなろうとした。意固地になって、自分の感情、人としての部分を否定した。 夢で笑っていた自分は。ほかの誰かだと思い込む事によって。自分を、他人と見る事によって。 ――そこで矛盾が生まれてしまった。 ...矛盾。そう矛盾だ。感情が無い悪魔に、少しでも感情が有ってどうするのか。 本来なら中途半端な感情は中途半端な行動を生む。 だが。その程度では彼女の行動は変わらない。 否、変われない。その役割は与えられていないから。そんな行動は彼女の中には無いから。 だから彼女は、願う。自分を否定する、矛盾した願いを。 止めてほしい、と。救い上げてほしいと。この闇から。 彼女をがんじがらめに縛り付ける、この矛盾から。この鎖から。 もちろん、自覚は無い。彼女は、気づかない。 全ての矛盾に、彼女は気づかない。否。気づけない。気づいたら、崩れるかもしれないから。 だから彼女は気づかない。 ――――自分の存在自体が矛盾している、なんて事には。 ***************************************************** 「何?何かあったの?」 リンクが聞く。リンクが心配になるくらい彼女の言い方は深刻だった。 インデックスがそれを指差す。それは、円だった。半径は1メートルくらい。かなり正確な円だ。 そこから無数の線が部屋の壁に向かって延びている。 「......なにこれ?」 リンクが疑問の声を上げるのも無理は無い。素人目にはただの円にしか見えない。 だが。 『!!!――――これは...!!』 「ルビーにはわかるみたいだね。そう。これは...魔法陣だよ。」 魔法陣。魔法を使う時に補助として、そして時としてメインに、使われる図形の名称である。 『これは初期の魔法陣...いや、魔法円とでも行ったほうがいいかも知れないですね。』 「うん。これにはほとんど何も記述が無い。つまり、発生させられる力は弱いけど、」 『どんな魔術にも使える、と言うことですか...』 そう。魔法陣は図形をどんどん複雑にして発展してきた。しかし、それは一種の退化とも言える。使える用途が限定されてくるからだ。 それに対して、本来の魔法陣...初期の魔法陣にそんな心配は要らない。文字や無駄な図形の制約が無いからだ。 『しかし、何でまたこんなものが?』 「うーん、何でだろ...ん?まって...」 何か引っかかる。そこでインデックスはあることを思い出した。 「ここって...確か建物の中では一番北にあるよね」 「うん...確かにそうだけど。それが?」 話の内容がまったくわからないリンクが答える。 『...なるほど。北の部屋の中心に魔法陣。ついでにここは寝室、ときましたか。出来過ぎですね。』 「うん。そうだよ。北は日本仏教において冥途へといたる方角。そこへ完全と調和を意味する円が来た。 これならきっとただの魔法円でもかなりの魔術的意味をもたせることができるだろうね。それにこれが書かれているのは部屋の中心。 部屋に「一つの世界」の役割を持たせる事でその場に「世界の中心」に魔法円を書いたことになる。」 『何のために...?』 疑問を浮かべる二人。そしてインデックスは気がついた。この会場に満ちるある気配に。 「ルビー。気づいてる?この会場、どこかおかしいって」 『おかしい...ですか。確かにおかしいですね。なぜか私も本調子じゃありませんし。何より大源(マナ)がおかしい。 何かいつもと違う感じがしますね。』 唐突な質問に疑問符を浮かべながらもルビーが答える。 「うん。マナって言うのはこっちで言う世界の力に当たると思うけど、たぶんそれを、ジェダが仕切ってしまっているの。...支配している、 と言ってももいいかも。」 大源の支配。それが意味するところはつまり―― 『そんな...ここはジェダの固有結界だって言うんですか!!』 固有結界。世界中の魔術師たちが目指す、魔術の一つの到達点。最も魔法に近いと言われている、最大級の禁呪。 リアリティ・マーブルとの別称を持つこの魔術の真髄は、自分の心の世界、心象世界を外界へ引きずり出すこと。 「固有結界って言うのは良くわからないけど、たぶんそれ。たぶんジェダはこの世界そのものを儀式場にしたいんだと思う。」 『それは...ものすごいことですよ。固有結界って言うのは、魔術師が夢見る最高の神秘です。そんなものをこんな範囲で、 しかもこんな長時間にわたって展開し続けるなんて...いや、ありえるかもしれませんね。 世界一つを儀式場にする超大魔術。おそらく相当の大事になりますよ。』 そんな話はルビーもインデックスも聞いた事が無い。 「だろうね。世界一つ規模の術式なんてそうそう無い。きっとほかにも何かあると思うけど...まって、世界一つ? 何か引っかかる...」 『世界一つ...有名どころだと「世界創造」、「最後の審判」、「千年王国」、「末法の世」、後は「神々の運命」とかですかねえ』 「神々の運命...世界創造...まさか...」 そこで彼女はある言葉に思い至った。 「――世界を救うために君たちには殺し合いを――」 それは、このゲーム始まりのとき、主催者のジェダが発した台詞。 『!!...それは...いやまさか...』 「ありえないことじゃないよ。あいつが私たちを「幾多もの次元世界」から連れてきたんなら、役割も合う。」 『じゃあ、私たちが本調子を発揮できなかったのも――吸収されていたんですか』 「うん。あいつ一人の魔力じゃ足りないだろうからね。ここへ来た人たちの魔力もきっと――」 「...ちょっと待って。話がぜんぜんわからない。わかりやすく説明して」 知恵熱が出かけていたリンクがたまりかねて言う。たしかに彼女らはリンクの理解の範囲外の会話をしていた。 「そっか。ごめん。わかりやすく言うと、「このゲームの主催者はなにが目的か?」って言う話だよ。 たぶんあの自称冥王様はこの世界を救うために動いてる。いや、こういったほうがいいかな。 あいつはこの世界をあいつの思ったとおりに長生きさせるために動いてる。」 「............?」 『まあつまり、この世界はパズルのピースがずれてしまってくみ上げられているようなものだから、 一度ぶっ壊して組みなおそう、と言うことですよ。』 「!!――そんな」 そのたとえならなんとなくリンクもわかる。それが意味するところはつまり――― 『リンクさんの考えるとおりです。「組みなおす」には一度「壊す」と言う手順が必要になります。 きっと壊すための力の増幅と、世界創造のための確固たるイメージ作り...そうですか。 ここはジェダだけの固有結界じゃない。ここは一人ひとりの魔力を使って合同で結界を張っている、ということです』 「??...どういうこと?」 インデックスが割り込む。 『さっきも言いましたが、固有結界って言うのは魔術の一つの到達点です。 その極意は、「自分の心象世界を現実に侵食させる」ことなんです。地図出せますか?』 リンクが地図を持ち出す。 『ここと、ここと、...まあ、たくさんありますが、特徴的な建物は、みんな私たちの心象世界から来ているなら、 辻褄が合います。』 「そうか、合同で張ればそれだけ世界の総量も増えるってことだね。 こっちで言うなら「黄金練成」と同系統の魔術かな?なるほど、それならきっと世界の略図を作れるね。」 「?????????」 またわけのわからない話になって来た。 『まあつまり、この世界はここへ連れて来られた人たち皆の心の中の風景を具現化してるって事です』 例によってルビーのわかりやすい解説が入る。 それにはリンクも思いあたりが合った。 「そういえば...梨花ちゃんも、神社を見て、「ここは自分の神社だ」って言ってたよ」 「やっぱり...それなら辻褄もあうね。」 「ええ。心象風景って言うのは、一人ひとり違うんです。本来なら、合同でこれを張るなんて事は無理なんですが...」 ルビーはそこでいったん言葉を切った。 「話は変わりますけど、リンクさん。人の考えを一つにまとめるにはどうすればいいと思いますか?」 「え?」 唐突に話を振られたリンクが一瞬あわてる。 「うーん」 (人の考えをまとめるって言えばやっぱり...) リンクはもともと全般的に能力は高い。決して頭が悪いわけではない。 だが、この面子の中では一番頭の回転が遅い事も確かだ。 ――まあ、この面子が異常なだけだが。 「話し合いする、とか?」 「いや。話し合いをしても、内側の考えまではまとめることが出来ません。』 リンクが苦心して出した答えもあっさり否定される。 「それは、『絶対の存在を作り出す』事です。たとえば、とても強い人が世界を支配したとして、 あなたはその人を意識せずに生活出来ますか?それと同じでこの場だって、 ジェダに抵抗しようと思ってる人も、ゲームに積極的に参加しようって人も、ジェダを意識しなければならない。』 そう。絶対の支配者が君臨していれば、たとえどんな人間であろうとも、その支配者を心の片隅におかなければならない。 「そうか。つまり、「心象風景に共通項を作り出す」わけだね。」 インデックスが彼女なりに解釈する。 『そういうことです。ですから、そこからはみ出したものは、一つにまとめて特徴的な施設にする。 きっと、そのりかさんの言ってた、見覚えが有ると言うこともそこからきているのでしょう』 「うん。それなら僕にもわかる」 リンクもうなずく。 『じゃあ、これまでの推測をまとめますね。まず、 ①、ここはジェダの大規模な儀式場である事。 ②、それは少なからず世界の変革を目指すための儀式である事。 ③、そのための儀式場は、固有結界である事...というよりもここ自体が皆の固有結界であること。 ④、ここからは仮説になりますが、この儀式を存続させるための力は、参加者から搾り取ってると言うこと。 ⑤、その儀式は、『神々の運命』を模したものであること。 ...このくらいですかね。』 「ねえ、さっきの短剣は何のために合ったの?」 まとめにリンクが突っ込みを入れる。 『ああ、それを忘れてました。きっと、魔法陣の一部だったんでしょう。...あれ?でも、じゃあなぜこの術式は崩壊しないんでしょう?』 いきなり仮説は崩壊の危機を迎えた。 「それはきっと「有る程度まで壊れても、読み取れる意味が変わらない」ようにして有るからだと思うよ ...この手の魔法陣は一気につぶさないとだめってところが厄介なんだよ。」 そこをインデックスが修正する。...だが、リンクはどうしても不安になった。 『それは同感です。魔法陣の一部なら、きっと、...たとえ、どんなにくだらなくても意味が有る。きっと』 「で、次はこの儀し...くっ...!?」 ――何度も言うが、彼女は頑固である。さっきまでは議論で熱を忘れていたようだが、彼女なりに苦しみ を我慢して来たのだろう。 ゆっくりと彼女の体が傾いてゆく。彼女はまた、なすすべも無く床にたたきつけられるだろう。 だが。 すっ、と音も無くリンクが彼女を受け止めた。 「インデックス。無理しなくてもいいよ。休んでていいよ。少しは僕たちを信用してよ。」 リンクが言った。もう、無理しなくていいと。 インデックスには聞き覚えがあった。この台詞に。 ―――いつだったか。一人で逃げていた、あのときか。 その一言で、とても安心した。心を開けた。氷が解けた。 同じだった。その時と。 「...うん。分かった」 涙こそ出なかったものの、素直に寝よう、と言う気持ちになれた。 ******************************************************** 白い悪魔は一人で眠る。胸の痛みに気づかぬままに。 白い修道女は包まれ眠る。周りのぬくもりに囲まれながら。 世界は回り続ける。人の痛みを無視して。 ――雨は、一段と激しさを増した。 【A-3/工場仮眠室/2日目/深夜?】 【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】 [状態]:左太腿と右掌に裂傷(治療済み)、左肩に打撲、足に軽度の凍傷 [装備]:勇者の拳@魔法陣グルグル、コキリの剣@ゼルダの伝説 [道具]:基本支給品一式×5(食料一人分-1、飲料水を少し消費) 歩く教会の十字架@とある魔術の禁書目録、時限爆弾@ぱにぽに、エスパー錠とその鍵@絶対可憐チルドレン、 じゃんけん札@サザエさん、ふじおか@みなみけ(なんか汚れた)、5MeO-DIPT(24mg)、 祭具殿にあった武器0~2つ程、祭具殿の鍵、裂かれたアリサのスリップ(包帯を作った余り) [服装]:中世ファンタジーな布の服など。傷口に包帯。 [思考]:やっぱりなんか変だよなあ... 第一行動方針:見張りを続ける。もうしばらくしたらアリサと交代。 第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する(無理なら…?)。 第三行動方針:ニケ達と合流し、エヴァの伝言を伝える。 第四行動方針:もし桜を見つけたら保護する。 基本行動方針:ゲームを壊す。その後、できることなら梨花の世界へと赴き、梨花の知り合い達に謝罪したい。 参戦時期:エンディング後 [備考] リンクが所持している祭具殿にあった他の武器が何なのかは不明。少なくとも剣はないと思われる。 祭具殿の内部を詳しく調べていません。 【インデックス@とある魔術の禁書目録】 [状態]:高熱、リンク達に介護されながら睡眠、全身に軽度の凍傷、軽い貧血気味、 背中に大きな裂傷跡と火傷、足裏に擦過傷(共に応急手当て済み) [装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストⅤ [道具]:支給品一式(食料-1日分、時計破損)、 ビュティの首輪、鉄製の斧@ひぐらしのなく頃に(?) [服装]:私立聖祥大付属小学校の制服の下に水の羽衣。背中と足にシルクの包帯。 [思考]:zzz…… 第一行動方針:休息を取る。 第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する。 第二行動方針:ニケ達と合流する。 第三行動方針:紫穂の行方の手掛かりを探す。エヴァの説得も諦めていない。 第四行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。 基本行動方針:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。 [備考] 拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。 インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。 【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:全身に軽い火傷(右腕・顔は無事)、左腕から出血(打撲、軽度)、背中に切り傷 上記の怪我は全て応急処置済み。睡眠中、強い決意。 [装備]:贄殿遮那@灼眼のシャナ、カレイドステッキ@Fate/stay night [道具]:なし [服装]:ショーツ一枚。傷口に包帯。 [思考]:私は――――!! 第一行動方針:朝まで休息する。なのはに同行する。 なのはと別れない。 第二行動方針:はやての遺志をついで、自分に出来る事をする。 第三行動方針:はやての腕や色々な物を盗っていたパタリロの捜索。 基本行動方針:(みんなと一緒に)ゲームからの脱出。 【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:残存魔力中、両手首に小さな傷、頬骨と肋骨一本にヒビ(処置済み)、 かなりの不安、多重人格化(現在《高町なのは》)、休息(睡眠?) [装備]:アゾット剣(短刀ver)@Fate/stay night、クロウカード『希望』@CCさくら [道具]:なし [服装]:全裸(イヴの服を乾かしている) [思考]:私は………/...zzz 第一行動方針:しばらくはアリサ達と共に休息。アリサ達と同行? 第二行動方針:ヴィータとエヴァも殺さず止める。 第三行動方針:はやての腕や色々な物を盗っていたパタリロの捜索。 基本行動方針:大切な人達を護る。ジェダを倒して生き残りで脱出。 [備考] 《高町なのは》と《白い悪魔》の多重人格を発症しました。 別人格といっても大きな違いは無く、あくまで両方とも高町なのはですが、 《高町なのは》は弱く、感情的で、人間。《白い悪魔》は強く、理性的で、悪魔を担っています。 解離性同一性障害に似た症状ですが、概ね記憶を共有する、互いを認識しているなど相違点も多く、 通常の症例は参考にしかならないようです。 ...かなり限定的な人にしか分からないかもしれませんが、 式&識を思い浮かべてもらうと分かりやすいです。 ※有る程度までは情報交換していた模様です。 ※カレイドステッキとインデックスが立てた仮説は、 ①、ここはジェダの大規模な儀式場である事。 ②、それは少なからず世界の変革を目指すための儀式である事。 ③、そのための儀式場は、固有結界である事...というよりもここ自体が皆の固有結界であること。 ④、この儀式を存続させるための力は、参加者から搾り取ってると言うこと。 ⑤、その儀式は、『神々の運命』を模したものであること。 ⑥、その儀式に第三魔法が使われていること です。 ≪252 Kirsch Maiden 時系列順に読む 254 Compare≫ ≪252 Kirsch Maiden 投下順に読む 254 Compare≫ ≪247 だから人は夢を見る リンクの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪247 だから人は夢を見る インデックスの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪247 だから人は夢を見る アリサ・バニングスの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪247 だから人は夢を見る 高町なのはの登場SSを読む 000 [[]]≫