約 10,497 件
https://w.atwiki.jp/kakiya/pages/22.html
ながされて藍蘭島エロパロSS 『寝取られて』 第8話 1 同居人の履き物ともう一つ小さな草履が上がり框の前に揃えてあるのを見て、居間に上がりながら、 「すず帰ってるの? 誰かお客さん?」 と、行人は家の中を見回した。 室内は再び片付けられ、蒲団は庭で干されているので痕跡は残っていない。 「い、行人……!?」 浴室の方からすずのくぐもった声がした。 「あれ? こんな時間からお風呂入ってるんだ」 そう言った行人だったが、大の風呂好きな少女が日中から入浴してても特に疑問は感じなかった。 「う、うん、今日は畠仕事でかなり汚れて――うにゃあっ♥!」 すずの言葉が急に途切れ、悲鳴のような声が聞こえた。 「ん? どしたの?」 行人は箪笥から新しい上着を取り出すと、居間と脱衣所を仕切る襖の前に立った。 「――な、なんでもないのぉ……ぉ……♥!」 すずはすずで、温泉から出て脱衣所と湯殿を隔てる戸の前にいたのだが、その背後にぱん太郎がやってきて細腰を引き寄せ、そのアケビの裂け目に肉頭を当て、後ろからずにゅっと挿入してきたのだ。 剛塊の侵入をするすると簡単に許してしまうすずのふやけた肉洞。湯に入って洗い清められた膣内だったが、すぐ前まで責められまくっていた肉粘膜からは昂奮がまだ引いていなかった。 すずの胎奧まで容易に到達すると、ぱん太郎は引き返さずにそこで止め、からだをわななかせる青リボンの少女の様子を楽しそうに見下ろした。 「なんか声が苦しそうだけど……転びでもした?」 「……う、うん……にゃぁ……♥ い、今ちょっと……お……おしり……あぁ……大きくて硬いのがはいっ、じゃなくて、ぶ、ぶつけて……♥ ちょっと……苦しいかも……♥」 ぱん太郎がゆっくりと抽送を始め、すずの子宮の壁に何度もキスをする。 「う、にゃ……あ……お……ぉ……♥」 「大きくて硬いのって……床?」 「そ、そう……ぜんぜん激しくないけど……ゆっくり……奧まで……痺れちゃう……うぅ♥」 行人は首をひねった。すずの言葉はとりとめもないが、要約すると、滑って転んで床にお尻でも打ち付けて鈍痛に見舞われているということだろうか、と、彼なりに解釈した。確かに何か堪えているような声音だ。 「骨を痛めちゃったのかも知れないよ。薬持って来ようか?」 「うう、ん……だっ、大丈夫……だから……♥」 「そ、そう? ――ところで、そこに誰かいるの?」 「えっ」 抽送も止まる。 「玄関に履き物があるし、さっきから別の人の息遣いが聞こえるような……」 すずの中で冷えたものが落ちた。 掃除はしたし蒲団は干したし、ぱん太郎の履き物も脱衣所の籠に衣類と一緒に入れた。ここに東のぬしがいることはまだ分かっていないはず―― (どうしよう、ばれちゃうよぅ……!) 「私がいるわよ♥」 すずの後ろからしたその声は、まちであった。 いつの間にか彼女も湯から上がっていて、ぱん太郎の太腿に秘芯を擦り付けながら彼に抱きついていたのだ。 「あ、まちだったの? いたんだ」 「そうよ、行人様……すずと一緒に入ってるの♥」 「そうだったんだ」 「行人様もご一緒にどうかしら?」 「あはは、遠慮しとくよ」 動じず受け流すように即答する行人。入浴の誘いを断るのはもう手慣れたものだった。 「あら、残念……♥」 まちは淫らに微笑み、上体を曲げ顔を下げてきたぱん太郎と舌を絡め、唇を重ねた。 ぱん太郎はぱん太郎で行人とまちの会話の途中から腰の動きを再開していて、その律動にすずは手で口を押さえ、下半身から湧き上がる淫感に必死で堪えていた。 さっきあれだけやったというのに、すずの中の肉慾も抑えが効かず、また性懲りもなく昂ぶってきてしまうのだ。 (ああ、行人がいるのにぃ……♥!) 両脚の力がまた段々と入らなくなっていく分、おまんこの感覚が高まっていく。膝がかくかくと震え、本当に滑ってしまいそうだった。 と、ぱん太郎が肉棒を引き抜き、すずの躰を回して向き合って抱きかかえると、九十度回転した。戸に向かって二人ともに横を向いた状態になると、すずの片脚を上げて、またぬ る りと挿入してきた。 「~~~ッッ♥!!」 つま先立ちでパン太郎の胸板にすがりつきながら、淫惑の涙をこぼすすず。 「どうしたのすず、まだ痛むの?」 行人の心配そうな声がしてきた。 「へ――平気――もう……全然……痛くない、よ…………♥」 「でもちょっと声がおかしいよ? 泣いてない?」 「うん……少し……涙が……出たかも……♥」 上げた脚を抱え、もう片手ですずの尻肉を鷲掴みにしながら、焦らすような速度でぱん太郎の腰が伸び上がり、引き縮みを繰り返す。 淫らな粘水にまみれながらすずの蜜壷に出入りする太長物。堪らずにキュンキュンとその剛茎を締め上げるすずの肉ヒダ。 「……♥! ッ♥!」 ぱん太郎に注がれた夥しい精液を処理するため、膣内の洗浄はいつも指でしているのだが、一番奧までは届かないので、奥まった所はぱん太郎の精液が残りがちだった。 肉棒の先端がそこを往来すると、ねちゃねちゃと粘ついた感触がするのだ。 「無理しないでね。後で突然痛みが襲ってきたり、腫れたりするかも知れないしさ」 「う、うん……うん……♥」 蕩けた顔で返事をするすずの唇をパン太郎は塞ぎ、息音を立てない代わりにすずの舌を口中でねっとりと絡みねぶる。 「……♥! ……♥!」 幾筋も垂れる涎。 キスでさらに昂ぶった膣壁が射精をねだるようにぱん太郎の肉棒を搾る。 再び淫慾に溺れつつあるすずの表情。 その耳元で、ぱん太郎が何かを囁いた。 その途端、夢心地だったすずの目に理性が戻って見開き、信じられないといった風に男を見上げた。 ぱん太郎は口元を歪ませながらも、その目は、「やれ」と命じていた。 促すように最奥が何度も小突かれる。 「んっ……んんっ……♥!」 膣肉がビクビクと反応し、とめどなく愛液が溢れる。 もういつ射精されても、いつでも気持ち良く受け止められる状態であった。 アソコが、頭が、ぼうっと熱かった。すずはもはや、ぱん太郎に逆らう気が湧いてこなかった。 「……ね……ねえ……い、行人…………」 「ん、なあに? やっぱり薬か何か持って行く?」 「ち……違うの……。ちょっと、離れてて……い、行人の声が……聞き取りにくいの…………。も、もっと……こっちに……来て、くれないかな…………♥」 「え? あ、う、うん」 行人は若干戸惑ったが、一緒に入ろうと言われたわけではなかったので、すずの言葉に従って脱衣所に入り、さらにその奧にある引き戸へと足を進めた。 乙女たちが入浴中の風呂に接近するのはドキドキするが、男に免疫がない少女たちの奔放な言動には、この島に来てだいぶ耐性がついたことでもある。 (それが良いことかどうかは分からないけどね、ハハ……) 誰ともなしに胸中で独りごちる行人。 女好きなら願ってもない環境なのだろうが、実際に直面する身としては、甚だ困惑してしまうのだ。 だがそれよりも今は、すずの態度に少し違和感を覚えていた。 (何だろう……?) それはわからないが、湯殿へと繋がっている戸の前まで来ると、そのすぐ向こう側にすずの気配があるような気がした。 すずはすずで、戸の向こうに行人の気配を感じていた。 ――隔てるものは、もう、戸板一枚だけ。 すぐそこに、彼がいる。 戸に鍵なんて付いてない。 軽く指を掛けて引けば、ぱん太郎と繋がっている自分を見られてしまう……! そう考えると、すずは膣もキュッと緊張に締まり、止まらない肉棒の動きで思わず声が出てしまいそうなほどの肉悦を味わってしまった。 (うにゃああぁん、どうして…………♥!?) すずは自制を一瞬忘れるほど、心の中を悦惑で掻き毟られた。 (うにゃぁ……♥! ど、どうして……こんな状況なのに……気持ち良いよぉ……♥!) 必死に声を抑え涙を零しながら、ぱん太郎を見上げる。 大男はすずの子宮口を上手に探り当て、くりくりと甘く求めるように先端で突き回す。 ズクズクと熱く漲る淫頭と肉茎は、今すぐ発射してきそうなほどの脈動だった。 (ふうぅ……♥! うにゃぁ、はあぁん……♥!) そんな事されたら、もう……声が出ちゃう……! 忍耐が切れる寸前といったすずを眺めていたまちが、助け船を出した。 「うふ、実はね、私がすずのカラダを弄ってるのよ」 「ええっ!?」 と驚いたのは行人だったが、すずも同じだった。 悪戯っぽく、それでいて妖しい笑みを浮かべたまちが、楽しそうな視線をすずに送る。 「だって、すずのカラダったら、前見たときよりも格段に成長してるんですもの。おっぱいなんて、ほら……」 と、まちは二人の間に手を差し込み、すずの乳房を揉みしだいた。 「うにゃんっ……」 戸のすぐ向こうから聞こえたすずの悩ましげな声に、行人は思わず顔を赤らめてしまった。 「えっ、なっ、何してるんだよまち!?」 「ナニしてるかですって? うふふ、ご想像にお任せするわ……♥ この子ね、ココも……アソコも……想像よりずっとオトナになってるのよ……?」 「ア、アソコって……!?」 思わず大きな声を出してしまう行人。 アソコってアソコのことだろうか。それともアソコだろうか、もしかしてアソコ、いやいやアソコのことかもしれないじゃないか。 まちがぱん太郎に流し目を送ると、男は心得たように抽送を再開した。 行人が想像した箇所に、ぱん太郎の巨大な肉根がいやらしい汁にまみれながら出入りを繰り返す。 それと同時にぱん太郎はまちの股の間にも手を差し入れ、その太く長い指を二本、艶やかに濡れたまちの陰孔に潜り込ませた。 「――ッ……♥!」 まちもからだを甘く痺れさせ、言葉が溶けて消えたような表情になる。 すずの隣で壁に手を付き脚を開いて、尻肉を震わせながらパン太郎の指技に酔う。 二人並んだ美少女の似たような悶え顔。 音を立てないようにほぼ密着しながら中で動く肉棒と淫指。 それでもごくたまに、「ぐちゅっ」とした肉の音が行人の耳にも届くが、ぱん太郎とゆきのが交わっている所を一回見た限りだけの行人は、その小さくくぐもった音が何なのかわからず、脳は雑音として処理してしまうのだった。 声にならない喜悦ですずとまちが震えた。 「……す、すずも……私も……もう、いつでも、じゅ、準備おーけー、よ……♥!」 「な、なにをだよ!?」 「もちろん……決まってる、じゃない……オ・ト・コ……よ♥」 「な、な、なななな」 行人の声が動転している。 ぱん太郎はすずの耳に、「出すの」と微かに囁くと、すずを戸に、まちをその隣の壁に手をつかせ、背面立位で最期の律動に入った。 最期と言っても大きな音や振動を生まないよう、出し入れする長さは必要最低限に止める。 併せてまちへの指の抽送も激しくする。 「「――ッ♥! ――ッ♥!」」 二人の美少女の艶麗な肢体、四つ並んだ桃尻が淫靡に揺らめき、愛液が後から後から零れてきた。 だがたとえほとんど動かなくとも、すずの肉襞の蠢きだけで充分すぎるほどの刺激であった。 目の前の薄い戸板が突然ガタガタと鳴り始め、行人は不審を抱いた。 「な、ナニやってるの……?」 (うにゃあ……♥! 行人にばれちゃうよぉ……♥!) しかし、ここ数ヶ月で充分すぎるほど淫らな快楽を知ってしまったからだは、そしてメス孔は、ぱん太郎という存在、その雄臭い巨魁を悦んで胎奥まで迎え入れてしまうのだ。 まちはまちで、初めてだとは思えないほどの淫逸さでこの状況を楽しんでいた。 「い、今、二人で戸の前に、い、いるんだけど……♥ ナニ、してるか……わ、わかる……♥?」 「わ、わからないよ!」 「うふふ……すずも、私も、とっても悩殺的な、ぽおず、してるの……♥ 男を悦ばせる、すごく、いやらしい……格好……よ……♥! ……ッ♥、ッ♥!」 ぱん太郎の指が深いところを突き擦り、まちは仰け反って涎を垂らし、声を上げそうになる。 すずも同様だった。音が立たないよう下半身をぶつけず慎重に抜き差ししているぱん太郎だが、椎茸のように傘広くブツブツしている雁首は、発情した膣肉をたっぷりと巻き込んで奧に何度もコツコツと当たり、意識が削り取られそうなほどの淫悦をすずに与えていた。 「な――何言ってんだよまち!」 こんな状況になっても、行人との会話は続いている。 「――ね、ねえ……戸を開けて……みない……♥?」 「そ、その手には乗らないよ……!」 行人は首を振った。そうか、まちの悪戯なんだろう。戸を開いたら、眼前にはどんな光景が待ち構えているか――! 「あ、あら……んッ♥! ――きょ、興味ないの、行人様……? は、……ハァ……♥」 腰の動きを合わせるのに夢中になっていくぱん太郎とすずを尻目に、まちは己が胎内に深く侵入する太くザラついた指を堪能しながら、昂奮した表情で戸の向こう側とやり取りする。 護片の吸引がぱん太郎の指を誘い寄せ、膨らんだ子宮口を見つけられて撫で回されるものだから、まちも言葉を忘れて今にも逝きそうであった。 「な、無いよ! それよりまちもさっきから何かおかしい気がするけど、ふ、ふふ、二人して悪戯しようってならやめなさいっ!」 「いっ、悪戯……うふふ……ふふ……♥ と――戸をっ……♥ あ、開けたら、どんな悪戯か、わかる、わよ……♥」 ぱん太郎の腰の動きがいよいよ佳境に入ってくる。 せっかく綺麗になった少女の膣内に、再び白濁とした粘液がぶちまけられようとしているのだ。 すずの顔は戸面に向かっていたが、その発情し惚けた目は、もはや向こうを見ているようで見ていなかった。 「ぜ、絶対に開けないからね!」 「……ざ……ざんねぇん…………♥」 ガタン! その瞬間、戸板が外れそうなほど押し揺らされた。 ぱん太郎の腰が突き上がりながら固まり、そして大きく痙攣した。まちの胎内を侵す指にも強張りが伝ってくる。 (あはぁあぁ……♥!!) 戸の音鳴りはそれだけで鎮まり―― 行人がいる前で。 すずとぱん太郎は。 同時に絶頂を迎えた──── ぱん太郎とすずが繋がっている部分にまちが目をやると、わずかに覗いた肉茎が青筋を立てながら弾けるような脈動を繰り返し、それと連なり巨大な精嚢も呼吸しているかのように蠕動していた。 (あぁ、すず……♥ 行人様がすぐそこにいるのに、あんなにぱん太郎様の子種を注がれて……♥) ドクン! ドクン! ドクン! 一つ屋根の下で家族同然に暮らし、いつも一緒で、喜怒哀楽を向け合っていた少年。 その少年と対面しているも同然の状況で、少女は別の男の肉棒を秘洞いっぱいに満たしながら、濃密な精液を膣奥に撒き散らされ、子宮に注ぎ込まれていた。 (うにゃああぁぁ…………♥!!!!) 今までと違う静かな逝き方だったが、絶頂感は鋭く深く、白い雷がすずの頭の隅々、からだ奥深くまで貫き、激しく揺さぶった。 もう何度目かもわからない中出し種付け。 これまでと異なるのは、息遣いがわかるぐらいの距離に行人がいること――! (行人が……こっち……気に……してるのにぃ……♥!!!!) 何もできない。逝った瞬間(とき)に声を出さなかっただけでも奇跡だった。 ぱん太郎の生殖棒と溶け合って一体化したかのように熱を帯びて蕩ける肉孔。そのぐちゃぐちゃになった膣内にさらに白濁液が叩き付けられるように流れ込み、 「……♥!! ……♥!!」 その淫感に、すずはただ声を押し殺すだけで精一杯であった。 行人は行人で、 「…………?」 不意に途切れた会話に不自然さを感じ、しきりに首をひねっていた。 今、戸がかなり揺れたけど何? まち、それにすずも黙りこくっちゃって、一体どうしたんだろう。 すぐそこにいるはずなのに。 この戸の向こうで、いったい、二人は何をしているんだろう……? 開けて確かめたい誘惑が幾度となく行人の心を掠めたが、女性が入浴している風呂を覗くなんて絶対にしたくない。 そういう固い意識だけは、少年の中で異様にはっきりしていた。 だが、何となく落ち着かない気分なのも確かであった。 その気になればいつでも難なく開け放てるはずの軽い戸板が、今は果てしなくそびえる重々しい不動の石壁のようであった。 すっかり蕩けきったすずの女肉は、本人の意志など関係なく“男 を悦んで受け入れ、無数の肉ヒダは歓喜に踊り、ぱん太郎の固くて太い肉茎を嬉しそうに搾りまくって注入を援(たす)ける。 これまでにも増して精子が詰まった粘っこい子種汁が剛棒の先端から無尽蔵に放出されてすずの胎内に溢れ返り、 (ご、ごめんなさい……行人ぉ……♥! 私……行人のこんな近くで……別の男(ひと)に種付けされちゃってるのぉ……♥! わ、私のナカで……この男(ひと)の精液どぴゅどぴゅって……子宮にいっぱい注がれて……この男(ひと)と……子供……作っちゃってるのぉ……♥!!) 力が入らず、くずおれそうになるすずのからだを、ぱん太郎が支えて立たせ続けた。 「……すず?」 戸の向こうから少年が心配そうに声をかけてきたが、返事ができない。 今、口を開いたら、甘い嬌声が際限なく出続けてしまいそうだった。 (やだぁ……こっち気にしないで……あっち行ってぇ……♥!) 尋常ではないほど膨張した大怒張が、すずの子宮を圧し潰さんほどに肉壷いっぱいに広がる。 昂奮で広がった子宮口に鈴口を押し付けられて濃く粘った精液をビュルビュルと叩き付けられると、いかに狭い入り口であっても、一回噴く度に直接子宮内へ勢いよく精子が流れ込んでゆく。 そしてその熱い感触に、小さな絶頂が次から次へと少女の脳内で爆発するのであった。 ところで、すずは排卵していた。 健康美溢れる本人と同じく、瑞々しく艶やかな卵子であった。 だが、卵巣を出てすぐ、異変は起こる。 子宮内はもう既にぱん太郎の精子で満ち溢れており、卵管の終着点まで大河のように連なるぱん太郎の精子群の先頭が、結ばれるべき運命の伴侶を今や遅しと待ち構えていたのだ。 並の男のものよりひとまわりもふたまわりも大きく、何週間でも元気に活動する、あきれるほどの生命力に漲った精子達。 それらが出て来たすずの卵を見つけて一斉に襲いかかったのである。 守ってくれるものなどありはしない。 たちまちのうちに精子の尻尾で無数の触手を生やしたようになるすずの卵子。 一重どころでは済まず、二重、三重、さらに精子の数は増える。 何千という精子で真っ黒なウニのようになり、オスの生殖体より大きい筈の卵子は完全に見えなくなってしまう。 そしてその内側では、獰猛なほどに暴れるぱん太郎の精子が、すずの卵子の透明帯をいともたやすく溶かし突き破っていく。 悲鳴を上げるかのように転がり回るすずの卵子。そのダンスは、狂喜とも驚怖とも取れた。 まるで大物の餌に群がる蟻のような、いやそれ以上の数が織りなす原初的な生命の光景であった。 重ねて言うが、すずの分身を守ってくれるものなどありはしない。 やがて生命の舞踊に終わりの時が来る。 その中の最も元気な精子が、ついにすずの卵子をものにしたのである。 授精────。 ぱん太郎とすずが、本当の意味で一つになった瞬間であった――。 ――ちなみに、まったく同様の狂騒が一ヶ月前と二ヶ月前にも行われていた。 ここ数ヶ月、排卵される度に、すずの卵子はぱん太郎の精子とすぐ関係していたのである。本人同士が繋がるだけでなく、生命の営みの中枢でも繋がっていたのだ。 二ヶ月前が彼女の初授精であって、セックスを知った日でもあった。 つまり、あの初めて尽くしの青姦の夜、これまでにない昂奮を乗せて何度も何度もすずの胎内に発射されたぱん太郎の特濃精子は、少女の秘やかな花里の至る所に己が精臭をこびりつかせるだけでなく、すずの卵子までさえも奪い取っていたのである。 すずの大事なものがまた一つ失われた瞬間でもあった。 しかしいずれの時も受精卵は上手く着床できず、今回もまた同じく胎外へ流れ出ていってしまう。 ただ、すずの子宮はもはや、彼女自身がそうであるようにぱん太郎という存在に侵され尽くし、完全に彼のものになっていることは明白であった。 ――そうして子宮にぱん太郎の精液を注がれ続け、甘い肉悦に囚(とら)えられながらの絶頂を味わう中、すずは行人が間近にいるこの瞬間、ぱん太郎との受精卵さえ作っていたのだ―― 2 奇妙な沈黙が気に掛かったが、行人は自分の用事を伝えなければと咳払いをした。 「……そうそう、ちょっと調べ物したいことがあって、今からちかげさん所に行くよ。見廻りするところもまだ少し残ってるし、もしかしたら帰りは遅くなっちゃうかも知れない。だから、先に休んでてくれて構わないからね」 「……うんっ……うんっ……♥」 気が緩めば声を上げそうになるほどの淫悦を何とか我慢しながら、すずは何度も頷いた。 じゃあ今晩はフルコースのんと、ぱん太郎はすずとまちにニタリと笑いかける。 「それじゃあ……すず、まち。すずもまだ仕事残ってたら頑張ってね」 行人は汗を吸った上着を脱ぐと、脱衣所の奧にある空いた籠に放った。 ちなみにそこにはぱん太郎の衣服もあったが、薄暗い上、すず達の脱いだ下着が置かれているだろう所を堅物少年が注視するわけもなく、行人はすぐに視線を外し替えの服を着ながら居間に戻った。 「いってらっしゃい、行人様ぁ……♥」 「い、いってらっしゃああい…………♥」 行人の足音が離れていく。 すずとまちは同時にずるずると滑り、床に手をついた。 ぱん太郎はすずを仰向けにし、その上にまちを乗せると、腰の動きを本格化させて交互に突き挿れた。 たちまちのうちにグチュグチュと淫質化する摩擦音。掻き出されてくる大量の白濁液。 「ああッ♥! あぁッ♥!」 「にゃあ、あ、ああ、だめ、だめぇ♥ まだ家の中にいるよぉ……♥!」 ガラガラと向こうで戸の音がする。 「ホラ、もう行ったのん♥」 「にゃあぁ……♥」 「さ、お仕事に戻る彼に向かって声を出して言うのん。まずは、『私たちもぱん太郎様と子作りのお仕事頑張ります』って」 すずとまちは上と下で互いに戸惑ったような目を見合わせた。 「言わないとオシオキのん♥」 と、ぱん太郎はまちに深く挿入してぐぽぐぽと激しく抽送する。 「あああッッ♥!! だ、だめぇ、そこ感じすぎるぅ♥♥!!」 勢いに押されたまちの顔がすずの間近に迫り、唇同士が触れると、二人は蕩けた目を交わし、舌を絡め紅唇を重ねた。 「すずぅ……♥」 「まち姉ぇ……♥」 「ほらほら♥」 ぱん太郎は今度はすずに挿れる。 「うにゃっ、あっ、あっ、い、言いますぅ……♥」 すずとまちは声を合わせて叫ぶように、ぱん太郎に続いて言った。 「「私たちもぱん太郎様と子作りのお仕事頑張りますっ♥♥! お子様のあなたじゃ無理だから、ぱん太郎様の大人チンポで種付けして貰うのっ! 私たちのはじめてもこれからも全部! ぱん太郎様のモノなのっ! ぱん太郎様の精子で孕むから、ぱん太郎様の赤ちゃん何人も産むからっ♥♥!」」 すずとまちは男を見上げた。 「「孕ませてえッッ♥♥♥♥!!」」 その言葉を即実行に移したように、ぱん太郎はすずの膣奥でびゅるびゅると濃い子種を放った。 射精の最中に抜いてまちにも挿れて注ぎ込み、そうして一回の射精が尽きるまで二人の淫肉を存分に往来した。 すずとまちは両手両脚を絡め、豊かに突き出た胸を潰し合い、互いの惚けた顔を見つめ、キスを交えながら、からだを震わせて男の射精をずっと受け止め続けていた。 「?」 何か聞こえてきた気がして、行人は足を止めた。 振り返ると、家の中、というかお風呂の方ですずとまちが何か声を上げているようだった。 何だろうと思い耳を澄ませたが、何を言っているかまでは聞き取れない。 自分に何か用があるのかもしれない、戻ってみようかと、行人は考えた。 しかし、本当に用があるなら声を出すだけでなく、追っかけてくるはずである。この島の娘なら、それこそ裸でもお構いなく――。基本的に恥じらいがないのだ、ここの女の子たちは。 そこまで考えて、行人はふと思った。 「でも最近、すずって女の子らしい行動が多くなったような……?」 前より大人しくなったし、下着や胸が見えていることを恥ずかしがるような仕草をしたり、女友達だけで遊びに行ったり……。 そういえば、お風呂にもあんまり誘われなくなった。 「――気にしすぎかな。ボクがさんざん言ってるから、注意するようになったのかも」 自然な心の変化ということもある。すずだって成長しているのだから……。 二人の声はまだしていたが、誰かが来る気配はなかった。 来ないということは、やはりお風呂の中で二人が戯れているだけなんだろう。 頭を掻き掻き行人は踵を返して家を背にし、また歩き始めた。 空を飛べる物を作りたい。 ここしばらく漠然とそんなことを考えていたが、ぱん太郎の屋敷が出来上がるにつれ、いよいよ具体的に挑戦しようと思い始めていた。 だがそれにはまず、その知識を勉強しなければならない。しかも教師などいないから独学だ。 (ちかげさん家にあるかな……飛ぶことに関しての本…………) 行人は真っ赤な陽を戴いた海に顔を向けた。 いつ見ても圧倒的な夕焼けだった。海原と大空は世界中の黄金を集めても敵わないほどの金色に輝き、遠く遠く、太陽の道は無数の波を越えて水平線の彼方まで続いている。 「…………」 そんな夕焼けを眺望していると、遙か向こうから呼ばれている気がする。 帰れるだろうか。 色んな意味でそう思う。 でも、どれだけ時間がかかってもいい。空飛ぶ試みが失敗したっていい。このまま何もせず、この島にただ埋没してしまうよりはマシだろう。 別に藍蘭島の暮らしに不満があるわけではないが、外界と完全に隔絶された空間で終生を過ごすというのは、何だか想像もつかなかった。外との連絡手段を考えたってバチは当たらないだろう。というか、藍蘭島にはそれこそが必要な気もする。孤絶した環境になってしまったから、ボクの存在が騒がれたり、今回のような事件が起こり得てしまうんだ。 「……よし!」 新たな目標を再確認し、行人は前を向いた。 久しぶりにわくわくと楽しい気分になった。 特別頭が良いわけでもないし、ボクのような子供が達成するのは困難だろうが、それでも頑張れば何とかなるかもしれない。 そう考えながら行人は歩いていった。 家は遠くなり、もう声は聞こえなかった。 行人が去った後は、湯を借りに来た梅梅としのぶも加わり、すずの家は慾望の小宴の場と化した。 すずとまちが食事の準備をしている間にぱん太郎は梅梅としのぶをたっぷりと可愛がり、少女たちの差し出す箸で夕餉を済ませると、四人の尻を並べて存分に乱れさせた。 すず達は夜が更けるまでかわるがわるぱん太郎に抱かれながら嬉声を発し、幾たびも絶頂に登り詰め、ぱん太郎の子種で孕むことを宣誓させられ、むしろ喜んで言い、何度も精液を注がれた。 少女たちの痴態と肉棒への欲求は増すばかりで、家の中は淫汁の残滓と爛れた空気で満ちた。無論、四人の少女のからだ、特に秘陰は溢れ返る白濁で穴すら見えなくなるまで。 行人に恋していた少女たちは、一人残らずぱん太郎の精子を胎内に受け止め、己が子宮に招き入れて。 結局、行人はその日、かなり遅くまで帰って来ず、すずは体力尽きて気を失うまで快楽を貪り、そのまま眠りに落ちたのだった。 (第9話に続く) 上に戻る
https://w.atwiki.jp/tenj/pages/1823.html
山羊の護衛(名声1000以上) 必要名声:1000以上 繰り返し:不可 開始条件: 開始場所:青海省 行人([209.96]付近)対話 褒賞:中級力上昇符5枚、中級熟練上昇符5枚、中級耐性上昇符5枚、高級敏捷上昇符5枚 青海省 行人([209.96]付近)対話 百魂司祭退治(西寧に出現) 行人対話 青海省牧場の主人はいつもヤギが行方不明になる事に困り、主人公にお願いして噂の百魂司祭を退治してもらう 名前 コメント 上へ
https://w.atwiki.jp/tenj/pages/1804.html
陜西省復興運動(名声120以上) せんせいしょうふっこううんどう 必要名声:120以上 繰り返し:可 開始条件:必要名声以上であること 開始場所:陝西省西安 行人(ぎょうにん)(89,253)付近「陜西省復興運動」 褒賞:初級耐性上昇符1枚 陝西省 行人(89.253付近)対話 西安付近 蜘蛛退治 クモの巣(名)20個取得 行人対話 クモの巣を収集して新しい絹織物を作り、陝西省の商業復興をしたいとお願いされる 名前 コメント 上へ
https://w.atwiki.jp/tenj/pages/1837.html
青海湖の怪物(2)(名声1650以上) 必要名声:1650以上 繰り返し:不可 開始条件: 開始場所:西寧行人([209.96]付近)対話 褒賞:中級熟練上昇符3枚, 金箱1個 西寧行人([209.96]付近)対話 青海魔女退治 西寧行人対話 主人公は青海湖の奥で女の叫ぶ声が聞こえた事を行人に伝える。 br;そしてその女を助けるべく青海湖に入るが・・・。 一部ボスモンスターの出現仕様を2016年6月29日(水)定期メンテナンスより仕様変更をさせて頂きました。 対象モンスター:青海魔女 青海魔王撃破後、一定時間で出現の仕様から青海湖 碑石(x 94 y 123)にて会話する事で出現する仕様となります。 上記変更に伴い、青海魔女からアイテムドロップはしなくなります。 導入及び仕様につきましては、予告無く変更・取り消しが行われる可能性が御座いますので、予めご了承下さい。 2016年6月29日 情報の掲載・導入 名前 コメント 上へ
https://w.atwiki.jp/allmiccore/pages/191.html
[部分編集] 早見・学恋 ※1:傍線は立ち絵/一枚絵なしの登場人物。 ※2:但しモブキャラ未満、伝聞からの登場人物・怪物等は傍線を付けない。 ※3:主要人物・重要用語・ネタ以外で今作品に初出演の登場人物/用語は赤色 早見・学恋 坂上修一編荒井昭二 岩下明美 風間望 倉田恵美 新堂誠 日野貞夫 福沢玲子 細田友晴 元木早苗 綾小路行人 飴玉ばあさん 黒木源蔵 白井伝三郎 倉田恵美編荒井昭二 岩下明美 風間望 坂上修一 新堂誠 日野貞夫 福沢玲子 細田友晴 元木早苗 綾小路行人 飴玉ばあさん 黒木源蔵 白井伝三郎 [部分編集] 坂上修一編 (執筆者募集中) [部分編集] 荒井昭二 荒井昭二 (執筆者募集中) [部分編集] 岩下明美 岩下明美 (執筆者募集中) [部分編集] 風間望 風間望 (執筆者募集中) [部分編集] 倉田恵美 倉田恵美 (執筆者募集中) [部分編集] 新堂誠 新堂誠 (執筆者募集中) [部分編集] 日野貞夫 日野貞夫 (執筆者募集中) [部分編集] 福沢玲子 福沢玲子 (執筆者募集中) [部分編集] 細田友晴 細田友晴 (執筆者募集中) [部分編集] 元木早苗 元木早苗 (執筆者募集中) [部分編集] 綾小路行人 綾小路行人 (執筆者募集中) [部分編集] 飴玉ばあさん 飴玉ばあさん (執筆者募集中) [部分編集] 黒木源蔵 黒木源蔵 (執筆者募集中) [部分編集] 白井伝三郎 白井伝三郎 (執筆者募集中) [部分編集] 倉田恵美編 (執筆者募集中) [部分編集] 荒井昭二 荒井昭二 (執筆者募集中) [部分編集] 岩下明美 岩下明美 (執筆者募集中) [部分編集] 風間望 風間望 (執筆者募集中) [部分編集] 坂上修一 坂上修一 (執筆者募集中) [部分編集] 新堂誠 新堂誠 (執筆者募集中) [部分編集] 日野貞夫 日野貞夫 (執筆者募集中) [部分編集] 福沢玲子 福沢玲子 (執筆者募集中) [部分編集] 細田友晴 細田友晴 (執筆者募集中) [部分編集] 元木早苗 元木早苗 (執筆者募集中) [部分編集] 綾小路行人 綾小路行人 (執筆者募集中) [部分編集] 飴玉ばあさん 飴玉ばあさん (執筆者募集中) [部分編集] 黒木源蔵 黒木源蔵 (執筆者募集中) [部分編集] 白井伝三郎 白井伝三郎 (執筆者募集中) 情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。 もし興味を召されたなら下のコメント欄に書き込みなどされると嬉しいです。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tenj/pages/1805.html
猿の群れの襲撃(名声150以上) さるのむれのしゅうげき 必要名声:150以上 繰り返し:不可 開始条件:クエスト「陜西省復興運動」が終了していること 開始場所:陝西省西安 行人(ぎょうにん)(89,253)付近「陜西省復興運動」 褒賞:天地救丸丹1個, 銀箱2個, 凌空符10枚, 中級職業武技武器(追加命中率 +15) 陝西省 行人(89.253付近)対話 西安付近 お猿退治 お菓子(名)10個取得 行人対話 陝西省の一帯のお猿の群が商店に深刻な損失をもたらすため、お猿の群を撃退するようにお願いされる 名前 コメント 上へ
https://w.atwiki.jp/tenj/pages/1840.html
新彊の開拓(名声1650以上) 必要名声:1650以上 繰り返し:可 開始条件: 開始場所:新疆喀什 開拓民[78.248]付近 褒賞(1):上級熟練上昇符 1枚(初回のみ取得可能) 褒賞(2):2回目以降 金瘡薬(特)10個 or 活力丹(特)10個 or 帰還符5枚 or 救丸丹2個の中でランダム 新疆喀什 行人[78.248]付近 黄土旗からつるはし(名)30個取得 行人対話 行人ではなく開拓民です -- 名無しさん (2023-01-28 09 47 11) 名前 コメント 上へ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10638.html
登録日:2010/11/14 Sun 00 42 46 更新日:2024/07/16 Tue 11 18 05 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 07年春アニメ 2002年 feel. ながされて藍蘭島 アニメ エニックス スクウェア・エニックス テレビ東京 ハーレム島 女護ヶ島 孤島 家出 少年ガンガン 漫画 藤代健 血液は噴き捨てるもの 鮮血の結末←鼻血オチ的な意味で 鼻血 鼻血が出る漫画 鼻血の無駄遣い 『月刊少年ガンガン』で2002年6月号から連載されている藤代健(ふじしろ たけし)作の漫画。 一言で言えばコテコテのハーレムコメディなのだが、現在では一つの大きな特徴で知られる。 それはガンガン最長連載記録を現在も更新中であること(*1)。単行本既刊41巻。(2024年7月現在) さながらガンガン界のこち亀であり、おかげで「実はまだ続いてる漫画」などの話題になると名前が挙がっては驚かれるのがお約束。なんせメディアミックス展開してたのもゼロ年代後半までだし……。 序盤から張り巡らしている伏線はこつこつ回収してはいるが、良くも悪くもラブコメを貫いており終わる気配はない。 ◆あらすじ 父親とケンカをし、勢いで家出した少年・行人。 だが、その時乗っていた船から転落し、嵐や大渦に呑み込まれ、一つの島に流れ着く。 その島「藍蘭島」は女の子ばかりの島だった!! ◆登場人物 (CV:アニメ版/ドラマCD版) 東方院行人(CV:下野紘/保志総一朗) 主人公。14歳。 百年に一度級の大嵐に巻き込まれ、乗っていた船から落ちて遭難。 幸か不幸か女の子ばかりでほぼ脱出不可能な島、藍蘭島に流れ着く。 基本的には一般的な中学生男子だが、誰かのために身体を張ることを躊躇わず、いざという時には漢を見せる。 そのため、当初は島唯一の男性という物珍しさからアプローチしてくる住民が大半であったが、 巻数を重ね、住民との交流が深まるにつれて、行人本人に好意を寄せる住民がじわじわと増えていっている。 祖父のスパルタ紛いな教育もあったおかげか、筋肉質。剣の扱いにも慣れている。 それでいて村の寺子屋では教師役を引き受けられる程度には成績も良く、推理小説等の読書も好きな為推理力もかなりあったりする。 それでも、最初は現代っ子ということもあって島の住民には心身共についていけない場面があったが、 島の生活に慣れていくにつれて心身が鍛えられ、時折我に返って驚くほどに島に馴染んでいる。 一方で、異性への免疫は周囲が女性ばかりという環境にいながら全く付いておらず、 純粋過ぎてラッキースケベに遭う度に鼻血を大量に噴出させる鼻血ブースター。 ポロリはもちろん、パンチラでもお約束のように鼻血を出す。それでも最初期よりは耐性が出来ているが、やはり最終的には鼻血オチ。 尤も、行人と同世代かそれ以下の住民は基本的に男性に会ったことすらないため、恥じらいが全くなく(*2)、 パンチラどころか行人の前で着替えることにすら抵抗がない同世代の異性に囲まれていれば、こうなるのも仕方ない部分もある(*3)。 なお、鼻血を出すときの効果音は通常は「ブー」だが量が多いと「バフッ!」になる。 また、序盤は異様なまでに妖怪や心霊現象を信じようともしないのも特徴であり、何ならリアルおばけが目の前にいたりリアル河童の遠野さん目の前にしてこの世に存在しない事を宣言する程であった。 ただし後に「無意識下で決して信じないようにする」と言う暗示がかかっていた事が判明、その後は信じるような言動も増えつつある。 実は東方院家はグループを形成するほどの富豪だが、古くから退魔稼業を生業とする一族で富豪になったのは後述のような理由で本業は退魔稼業。 元服(15歳)までに退魔に関する知識や技術を叩き込まれるのも代々の習わしだったことが判明し祖父のスパルタもそれに起因している。 この手の作品では珍しく読者からも人気で、メインヒロインのすず以外を抑え、ランキング2位に輝いた時もあった。 スペックが高く、顔も良く、性格も男らしさがあるため、女性読者の心を掴んだのかもしれない。 美咲という妹がおり21巻でついに再会、しかし彼女は実は藍蘭島生まれであり、実妹ではなく義妹。 ただし彼女はおばばの子孫で後述のように行人とは共におばばの血縁者でもあるため全く赤の他人というわけでもない。(*4) 伏線はじわじわ回収されてはいるものの、未だ様々な伏線を抱えている。 すず(CV:堀江由衣) ヒロイン。13歳だが巨乳で身長も高い、島でも指折りの器量よし。屈指の運動神経を誇る。 ただ後述のあやねの弁によると初潮はまだとのことで、肉体の成熟具合を加味すると不妊体質の可能性もある。 もしもそうであるならば、不妊治療が出来るか分からない島の医療状況を考えると、 「女性しかいない島に漂着した唯一の男性の妻に最も近い女性が子供を産めない」という、色んな意味でまずい状態かもしれない(*5)。 学習能力も高いのだが、勉強は大の苦手。 現代日本であれば順当にいけば中学二年生くらいの年であるが、一時期不登校になるほど島の学校・勉強が嫌いであり、 行人が先生をするようになってからは通うようになったが、ろくに勉強をしてこなかった弊害で九九を覚えるのにも一苦労の有様で、 行人の授業を受ける前に基礎から学ぶために補習を受ける羽目になっており、あやねからもよくアホのすずと馬鹿にされたりしている。 連載19年にして14歳になった。 膝まである長いとび色の髪を、青いリボンでポニーテールにしている。 着ている衣服は母親のすずらんが若い頃に身につけていた物とほぼ同じ。 純真で優しい性格で、突如同居することになった行人を家族として暖かく迎え入れた。 決まった仕事は持たないが、割となんでもできるので普段は住民の稼業の手伝いをして回っており、住民から頼りにされ、親しまれている。 滅多なことでは怒らないが、苦手な辛い物を食べさせられたり、驚かされたりして本気で怒らせると凶暴な猫のように大暴れする。これは母親譲りの凶暴性が現れていると言える。 あやねは幼少期、悪戯をやりすぎてすずを本気で怒らせたことで大惨事になったため、以降はやりすぎないように気を付けているという。 両親はそれぞれ別々に行方不明になっており、行人が流れ着いてくるまでは友達というより弟分や息子のような存在のとんかつという子豚と一人と一匹暮らし(?)をしていた。 行人を家に住まわせてからは、すず本人が異性に興味がないこともあって彼の保護者のような立場になるが、 同居生活の中で仲を深め、肉体的にはすずの方が強いままだが、精神的には行人の方がすずの兄のような関係になっていく。 なお、寂しがり屋のため、「家族と風呂に入りたい」感覚で隙あらば行人と風呂に入りたがる場面が多々ある。 後述のように不完全な形とはいえ東方院家に伝わる初代から13代目まで受け継がれた『鬼嫁殺法』を伝承している。 あやね(CV:千葉紗子/田村ゆかり) 海龍神社の巫女。16歳のつるぺた。 すずをライバル視しており、事あるごとに張り合うがほとんどの場合返り討ちに遭う。 悪戯好きですずやゆきの等をからかっているが、やりすぎてしっぺ返しを喰らうのが常。 一方で根は良い子であり、いつもすずをからかっているのは寂しがり屋なのに一人暮らしの彼女を気に掛けているためで、 特にすずが寂しがる雨の日には、何かと理由を付けて彼女の家を訪ねるとか。 姉のまちの悪戯や自分の悪戯のしっぺ返しなどで幼い頃から痛い目を見まくった結果、不死身ばりにタフな身体になっており、 死にそうな目に遭っても「まああやねだし」で心配されないのが基本で、あやね当人もよほどのことでなければ不幸を不幸と思わないほど慣れている。 また、その体質やポジションもあって、ヒロインの中でも容赦ない顔芸を連発しているが、美少女であることも事実で、 もんじろーを慈しんでいる時など、優しい表情を浮かべているあやねは行人もドキリとするほどの美少女オーラを放つ。 最初こそはすずに対する対抗意識から行人を誘惑しようと動いていたが、とある一件がきっかけで異性として意識するようになった。 まち(CV:高橋美佳子/浅野真澄) 海龍神社の巫女であやねの姉。18歳だが見た目はほぼ幼女。 しかし、本人曰く『脱いだら凄い』とのことで、実際バストサイズはDカップ。 興味のあることしかやりたがらない、人をからかうことが大好きなど見た目通りの幼い振る舞いが目立つが、 時折年齢相応の落ち着きや包容力を見せることも。 なので序盤から行人が他の女の子と仲良くしていても「浮気も甲斐性の一つ」といって余裕をみせる場面も。 しかし、行人のことを本気で想うようになってからは、嫉妬深い一面も見せるようになった。 この性格から、興味がある呪術等に関しては天才と言っても過言ではないレベルの実力を有する一方、 興味がない家事等に関しては、あやねに押し付けてきたこともあって壊滅レベルと両極端。 料理については、音だけ聞いているとどんなスプラッター映画かと思うような凄惨な調理を行い、 出された料理も見た目は食欲が失せそうなほどアレだが、味はとても美味という訳の分からない腕前。 ちなみに、妹のあやねには過激な悪戯や報復を繰り返し、彼女からは恐れられているが、 これは妹が嫌いなのではなく、可愛がりの方向が明後日の方に向かった結果で、幼少期は目に入れても痛くないほど(普通に)可愛がっていた。 あやねもそれを察しているのか、姉の地雷を踏まないように気を付けつつも、基本的には仲の良い姉妹関係を築いている。 海龍様関連やとんかつの正体におそらく気付いている数少ない人物の一人である。 島内では実力は高いものの度々式神などを駆使し島外から介入してくる父・長政には敵わないようで精進することを心がけている。 ちかげ(CV:伊藤静 /野中藍) 島唯一の洋館に住む眼鏡っ子。14歳。 洋館図書室の怪しげな本や島に流れ着くいかがわしい本を発見してはよく読んでいる。 一見まともそうな子だが、その実島一番のトラブルメーカー。いろいろと腹黒い面も覗かせる。 因果応報で痛烈なしっぺ返しをもらっても懲りないが、誰かを死に至らしめるなどの洒落にならないトラブルは起こさず、 変なスイッチが入らなければちょっと知識欲が強いだけの普通の女の子である。まあ割と頻繁にそのスイッチが入るのだが。 その性格もあって行人に対して異性的な意識を持つのも住民の中では遅く、本格的に自覚し始めるのにも連載から10年以上かかっている。(*6) 梅梅(CV:生天目仁美/千葉千恵巳) 行人同様外から流れ着いた中国人の少女。13歳。 「ウメウメ」でも「バイバイ」でもなく「メイメイ」。 元は家族で雑技団をしていた。極度の上がり症で、ジャグリングをすると投げている物がホーミング弾の如く客席へ飛んでいく。 恥ずかしがり屋で人見知りをする性格が災いして行人らの住む村に来ても食べ物を分けてほしいと言えず、やむを得ず泥棒をしてしまっていたが、 行人たちの優しさに触れ、勇気を出して泥棒していたことの告白と謝罪をしたことで村に受け入れられ、村の住人となる。 初期から行人に惚れてはいるが妄想癖が強く、少し暴走気味になる場合も。 また、控えめで悪感情を見せることはほぼないが、行人との関係を(誇張して)あやねが自慢した際には、 無意識の嫉妬心が、ジャグリングしていた物が正確にあやねの方に飛んでいくという形で発露していた。 ゆきの(CV:長谷川静香/釘宮理恵) 島の最年少。11歳。 いつも友達の動物を引き連れている。…というかその上に乗っている。 甘えん坊で結構わがままと子供っぽい性格だが、子供と言われると憤慨するお年頃。行人も妹感覚で接している。 従姉であるちかげには赤ちゃんの頃から面倒を見てもらっており、いろんな意味で頭が上がらない。 りん(CV:白石涼子/浅川悠) 大工見習い。巨乳。 代々大工の棟梁を務める家の娘だが、大工の才能は全く無く、家具を作れば前衛芸術じみた代物が出来上がる。 一方、見習いとなってからは一家や兄弟子たちの食事を三食作っていたこともあり、料理の腕前はかなりのもの。 男勝りな性格もあり、行人が流れて来るまでは自分も女の子なのに女の子にモテていた。 よく妹弟子のみことに風呂を覗かれたりするせいで、島の住人には珍しく裸を見せることへの抵抗感を持っており、 その現代人同様の振る舞いを見た行人には感動された。 また、その言動とは対照的に結構根は純情乙女で、行人に対して満更でもない態度を取っている他、 人目に付かないところでこっそりめかし込む、女の子らしい趣味を持っている。ちなみにその時の姿は初見ではりんと気付かれないほど美少女。 なお、行人のことは「ダンナ」と呼んでいるが、これもこういった内面が影響している。 しのぶ(CV:樹元オリエ) 忍者三姉妹の次女。 宮本武蔵の本を読んでから侍に憧れるようになった。 一人称は「拙者」で、語尾に「ござる」をつける、まあ平たく言うと間違った侍口調で話すが、 あまりに驚いたり、素の振る舞いをしたり、家族と接する時には素の京ことばを話す。 実家を出奔し、剣術を極めるべく修行していたが、はっきり言って剣術の腕は素人同然の我流。 しかし、実家で受けていた忍者としての訓練により、身のこなしやスピードに関しては人間離れしており、 後述の行人との試合でも、しのぶは剣術の素人故に攻撃が直線的過ぎて行人に狙いを先読みされ、いなされていたが、 行人の側もしのぶの動きが速すぎて攻撃が当たらず、からあげ曰く「互いに有効打が入れられない」拮抗状態になっていた。 行人の剣道の腕前に興味を持って試合をし、彼の力量とラッキースケベで負けたことで弟子入りする。 以降は彼を「師匠」と呼び慕うようになり、褒めてもらいたがったり構ってもらいたがるなど、年上の妹のようなポジションに。 なので珍しくすずが警戒する場面もある。 重度の方向音痴で、人に道を教えてもらっても即座に違う方に歩き出してしまうほどの筋金入り。 そのため、行人に弟子入り後はすずの家に行けない危険性を考慮し、彼女の家の近くに自身の家を建ててもらい、そこから通っている。 ちなみに、自宅は風呂がない設計なので、修行絡み以外でもすずにお世話になっている。 実は行人とは二度もキスをしている。 みちる 雪女の半妖。 驚異的に陰が薄く、他のキャラはおろか、作者にまで忘れられていた。まるで三沢大地。初メイン回でもネタにされている。 所謂ダルデレでとんでもないものぐさの引きこもりだが、行人が絡むとやる気を見せる。 アニメは最終回のエンディングあたりで少しだけ登場。 実は行人が生き別れになった妹の美咲にそっくりなのだが、行人はそれにしばらく気付いておらず、 ただ「どことなく見覚えがある」という感覚から、会うとみちるの顔を凝視してしまうことが多かったようで、 それがきっかけでみちるは行人に好意を持つようになったとか。 東方院美咲(CV:清水理沙) 本土にいる行人の妹。ブラコン。 行人の家出前に、自分の誕生日にデートをする約束をしていた。 行人は自分の(血の繋がった)妹であることに疑いを持っていないと思われる一方で、 回想では美咲が年子であること、互いの誕生日について意味深に話す場面があり、 行人と美咲は血が繋がっておらず、また、美咲はそれに気付いている可能性が示唆されていた。 一部のモブ陣より登場回数が少ないが、藍蘭島に来そうな雰囲気を見せ始め、ついに21巻で兄を連れ戻しに来襲。 しかし結局島に残ることが決定し、一緒に住むことに。 そして25巻にて、かねてより前振りされていたように、美咲はみちるの妹であり、藍蘭島出身であることが確定した。 島にいた頃の本名は今の名前の読みと同じ「みさき」で、東方院家に拾われて行人の妹として育ったようだ。 なお行人の家出時と襲来時までの数ヶ月で恐ろしい程にスタイルが成長している。(*7) くない 忍者三姉妹の長女。学校の先生。…なのだが学校の話があまり無いので、読者的にはみちる並に影が薄い。 行人を恋愛対象と見ない数少ない人物なので話が作りにくいのも理由かもしれない。 ただし、人気投票では10位にランクインし、全ての人外キャラよりも人気がある模様。 みこと(CV:渡辺明乃) 忍者三姉妹の一番下。りんの家に住み込みで修行している職人見習い。 心の中はエロオヤジ。珍しく住民の中では行人に恋愛対象として見ておらず、りん絡みでは危険視している。 逆にりんさえ絡まなければ、セクハラする際に行人を誘ったり、 毒で倒れた時に文句を言いつつも山まで薬草を探しにいったりと優しい一面を見せている。 姉二人が苦手。 なお、大工の才能はかなりあるらしい。 おばば(CV:くじら/磯部万沙子) 最初に藍蘭島に流れ着いたアイランド号乗員の生き残りにして島の長老、許嫁がいたものの帰還が困難になったため島で夫・子をもうけている。 行人が島の恋愛絡みでドタバタするハメになった元凶でもある。 名前は「こと(琴)」。 若い頃から才媛で医術に長けるほか、体術も秀でており大牙は彼女の弟子、しまとらも見様見真似で彼女の技を会得し間接的ながらの弟子でもある。 年齢が140歳を超えていることもありそこらの妖怪より妖怪じみている。これでも若い頃は[[黒髪ロング]]の美人でだった時の流れは残酷である 実は先祖が九尾の狐で100歳を超えてから度々ある時期に先祖返りを起こし始め、25巻で完全に転生して美少女な見た目の妖狐になった。 何かと東方院家に対し含みのある発言がみられたが実は彼女の許嫁は13代目東方院家当主・東方院顕人。 乗船していたアイランド号は明治以降、退魔稼業には資本力が必要と感じた顕人が起こした事業で成功した東方院家所有の船。 そして島に流れ着く以前に許嫁との間に子をもうけており行人の祖父・厳人は彼女の孫、行人は玄孫の血縁関係で少なくとも東方院家には九尾の狐の血が流れている。 また東方院家の嫁に代々伝わる『鬼嫁殺法』(*8)の正式な最後の伝承者で東方院家では彼女の代で途絶えている。 だがしまとらが彼女の技を見様見真似で会得、それが弟子のすずに不完全な形とはいえ伝承されている。 すずらん すずの母親。夫は高虎。富士山に出かけたきり行方不明となっている。 子どもの頃はかなりのお転婆で、からあげの飛びたいという希望を叶えるためにかなりのスパルタ特訓を課していた他、 現在ほどではなくとも、当時の島で最強クラスだったからあげを完封できる(*9)ほどには腕っぷしも強かった(*10)。 忠興曰く「(すずと比較して)武人のオーラがあった」、清正曰く「猛々しいとか勇猛果敢とかってカンジ」、秀秋曰く「すずちゃんは母親とは正反対の女子らしい娘」と、 周囲からも散々な言われようであり、夫の高虎も彼らに反論するどころか「本人が聞いてたらここの全員瞬殺だぞ」と同意する始末であった。 ただ、お転婆であるところを除けば、天然でちょっとお馬鹿、面倒見が良い(ひよこの頃からからあげの面倒を見ていた)など、容姿も含めて娘そっくりであり、 今でもすずらんを知る者からは、すずは「一部を除いて」当時の母親に生き写しだとよく言われている。 すずが産まれてからは、娘が自分に似ないようにお淑やかな母親を(無理して)演じており、その甲斐あってすずは大人しく優しい性格に育ったが、 キレたりすると(素の)母親譲りの凶暴性を見せたり、あやねすらも震え上がる怒気を漲らせたりする。 なお、2年程前に幽体離脱してすずの元に現れたことがあったが、その時にとんかつをすずの家に連れて来た張本人でもある。 海龍様と何らかの関係がありそう。 ○動物・妖怪など とんかつ(CV:渡辺明乃/細野雅世) すずと同居している3歳(原作初登場時は2歳、すずと出会った時は1歳)の幼いオスの子豚。 饅頭やボールのような形態で手が無く、足は肉の中に隠れている。手の代わりに耳を使うことがある。 見た目も不気味なヘンテコ形態だが、レントゲンで見た体の中身はさらに不気味な構造。 昔のおまけで自ら自分の体のレントゲンを見せて肉の中に足があることを強調していた。 また、飛び跳ねたり、風船めいた大きさに膨らむほど伸縮性のある身体だったり、 鼻穴で大量の水を吸って出したりするなど、現実の豚とはかけ離れた能力を持っている他、 人語が話せず、「ぷ」か「ぷー」としか言えないなど、島の動物の中でも特異な存在でもある。 まだ幼いためか、人の頭に乗って甘えることが多かったり、蝶を追いかけて何度も迷子になったりと行動も子どもっぽい。 性格も、ちょっと泣き虫で怖がり、甘えん坊と子どもっぽさが目立つが、すずのパンツやバニーガール姿を見て興奮するなどスケベな面もある。 好物は豆腐で、すずの家では毎日食卓に豆腐(冷ややっこが多い)が並んでいる。 食欲は旺盛で、自分の身体よりも大きな豆腐もすぐに完食してしまうほど。 なお、ちかげによる変身魔法騒動では、もんじろーと違って魔法は直撃したが、何故か人間態ではなくリアルな等身の豚に変身していた。 いつもすずや行人と一緒に行動しており、特に付き合いの長いすずには家族として接されているが、 実は生まれた時からすずの家にいる訳ではなく、1歳の時にすずらんに連れられてすずの家にやって来て居候になったという事実がある。 ただ、その事実はすずも含めて島民の多くには知られていない。 人間と暮らしている動物の中では最も幼く、未熟であり、すずや行人に甘えることが多い息子のような存在。実際、とんかつ自身もすず・行人を友達ではなく親のように見ている。 掃除を手伝ったり、釣りをしたりと彼なりに家事もしているが、幼さもあってお手伝いの範疇を超えることはなく、基本的にはすずと行人に頼っている。 一度一匹でおつかいをした際には、過保護なすずや行人が陰ながら手伝っていた。彼が一人前になるのはいつの日になるだろうか。 まだ幼くて身体が小さくて柔らかいこともあってか、戦闘力は全然高くなく、美咲とのバトルでも全く役に立っていなかった。 すずも割ととんかつに過保護な割に、バトルに加えたり、危険な場所に連れて行ったりと、ナチュラルにスパルタ気味なのはすずらんの影響だろうか(*11)。 一方、キノコ探し、特にマツタケを匂いで見つけられる、膨らむことでクッションになれるなど、戦闘以外ではいくつか特技があり、 すずと共に食材採集に行ったり、行人についていって高所から落ちた彼をクッションとなって助けたこともある。 実は海龍様の「目」を担っている動物の一体で、他の「目」の動物と違って島で生まれた訳ではなく、海龍様が存在する世界で生まれた可能性があり、 「目」の自覚や自分が海龍様から生まれたという自覚も、そのほかの「目」の動物と違っておそらくあると思われる。 しかし、他の「目」の動物のようにずば抜けた能力は今のところ持ち合わせていない。 ちかげが使った動物が人間になるはずの変身魔法で人間にならずにリアル豚になったり、 海龍様の目を紹介する話でとんかつの紹介の時にまちの回想に出てくる「人間がいたのですが・・・」などの発言から、 とんかつは実はあのヘンテコ豚の姿が本体ではなく、人間があの姿になっている可能性が噂されている。 すずらんや海龍様との関係がありながら、すず達にすずらんの事や自分の親の事を一切話さないのは、 彼がまだ幼く未熟で話せるだけの知能がないからではなく、何か都合の悪い事があるからかもしれない。 からあげ(CV:太田哲治) ふっくらまんまるのニワトリ。26歳。 すずのお隣さんのニワトリですずの保護者がわり。妻子持ち。 行人が動物の言葉を理解できるようになってからは、彼にとっても保護者のような立場に。 西のぬしで、複数の異名が付くほどの強さを持ち、行人に稽古をつけてやることも。 面白そうだから、とぬしであることを周囲に口止めしていたこともあり、行人は本人にバラされるまで気付いていなかった。 子どもの頃はすずらんと姉弟のように育ち、一時期は空を飛ぶために彼女とスパルタ特訓に明け暮れたが、 そもそも飛べないニワトリであることに二人して気付いておらず、事実を知った時にはグレてたかたかや皇とヤンチャ(*12)をした。 結局、連れ戻しに来たすずらんの地雷を踏んだことでたかたか共々〆られて更生し、子どもが生まれてからは親バカとなった。 すずらんとは姉貴分・弟分の関係であり、彼女の娘であるすずのことをまるで娘(姪?)のように気に掛けているのもそのためと思われる。 実は海龍様の「目」の動物の一体で、抜群の戦闘センスを持っている。島で生まれ育ったので、本人には「目」の自覚はない。まちは彼が「目」であることに気付いている。 はつ からあげの奥さん。何故か京都弁。 夫が留守の間は娘達のももとささみの面倒を見たりしている。 隣人付き合いは良好で、すずや行人におかずをおすそ分けされた際には産みたての卵でお返しすることも。 ちかげの変身魔法で人間になった時は、貞淑で美人な奥さんになった。 もも・ささみ からあげとはつの娘達。 まだ幼く、からあげが家にいる時は遊んでもらっている他、 家に来た行人に「遊んでー」とねだっている場面があり、おそらくすずにも懐いていると思われる。 大きさも手乗りサイズとかなり小さめで、とんかつの鼻の穴が大きいのもあるが、二羽がその穴に入って塞いでいたこともある。 美男美女のからあげとはつの血を受け継いでいるので、人間になった時は美幼女になった。 紋次郎(CV:渡辺明乃) 卵の時からあやねに育てられている体の大きなオスダチョウ。11歳。「もんじろー」とひらがな表記で呼ばれがち。 あやねが甘やかして育てた影響もあって、やんちゃで我儘な性格に育ち、よく駄々をこねたり、モノを壊したり、あやねを蹴り飛ばしたりしていたが、 あやねが行人に付きっきりだった時に不満が爆発して彼女と喧嘩→仲直りを経て、大人しくて良い子になった。 ちなみに、初期は人語を話していたが、徐々にとんかつ同様に人語を話さなくなり、「くぁ」しか言わなく(鳴かなく)なった。 なお、ダチョウという種族もあってか身体はかなり大きく、1歳の時点で既にあやねを乗せられるほどに育ち、 それもあってあやねにおんぶされるのも(あやねの身体的負担もあって)1歳で卒業している。 11歳ではあるが島の学校へ通っている描写がなく、あやねの家族も含めて、あやね以外の人物と関わっている場面はほぼない。 とはいえ、あやねの家の手伝いとしておつかいや荷物・人(動物)運び、掃除などをしている描写があり、少なくともあやね家の家族とは見なされている様子。 羊羹が好物で、何でもかじったり、あやねとサッカーをして遊ぶのが大好きな一方、風呂が苦手で大嫌い。 知能はあまり高そうではないが、運動能力に関しては抜群で、特に足の速さは、島一番の韋駄天と呼ばれているほど。 それに関連して脚力やキック力も強く、あやねや行人を遠くまで蹴り飛ばしたことも。この脚力で頻繁に蹴られているのにぴんぴんしているあやねとは もしサッカー選手として育てればかなりの大物になれそうなほどの素質の持ち主である。 ちかげの変身魔法では上手く避けたので人間に変身しなかった。 実は海龍様の「目」であり、島一番の脚力というずば抜けた能力の持ち主である。島で生まれ育ったのでもちろん「目」の自覚はない。 くまくま(CV:宮崎優子) ゆきのと一緒にいる面子では最も付き合いが長いメスクマ。ゆきのと同い年の11歳。臆病だが力はかなり強い。 ちかげの変身魔法で人間になった時は可愛らしい怪力の美少女になった。 たかたか(CV:鈴木琢磨) ゆきのの母かがみと馴染みのタカ。からあげや皇と同い年の26歳で独身。 やんちゃな甥っ子の子守など色々と苦労が絶えない様子。 今はクールな振る舞いをしているが、子どもの頃はからあげや皇と同じくやんちゃだった。 皇 ペンギンのかき氷職人。妻子持ち。からあげとたかたかと同い年の26歳。 体格が良くかなり喧嘩が強い。 子どもの頃は不良で、からあげ・たかたかと徒党を組んで悪さをしていた。 ぱな子(CV:飯塚雅弓) ちかげの家のメイドをしているメスゾウ。16歳。 島一番の美少女らしい。 よく悪さをするちかげに手を焼いている。 料理の腕前はかなりあるらしい。 ちかげの悪戯で住人が動物に、動物が人間になった時には、思わず行人がみとれるほどの金髪美人になった。 まーくん 魔人。ちかげの家で居候中。頭が良くなく願い事をよく勘違いする。 遠野さん(CV:夏樹リオ) 藍蘭島から見て「外の世界」に約200年封印されていた河童。どう見ても藍蘭島の動物のフォルムなのは気にしてはいけない(*13) 梅梅によって封印を解かれたが、既に現代には同族はおらず、住める環境もなかったため、 友達となった梅梅と共に、仲間・住環境を探して旅をしていた。 藍蘭島に流れ着いてからは、しばらくきゅうり畑に現れる怪物扱いされていたが、 梅梅と再会し、今までの狼藉を島民に謝罪して以降は島民に受け容れられ、水車小屋で梅梅と共に暮らしている。 ちなみに、遠野さんを封印していたのは200年前の僧侶・空堅だが、彼とは友人関係にあり、 封印は、過激な妖怪排斥を行っていた『破邪宗』から守るためにやむを得ず取った手段であった。 現代では空堅は既に故人となっているが、「無害な妖怪を守り、『破邪宗』を壊滅させた英雄」と歴史に名を残している。 ラフな口調で話すことから行人には同性だと思われていたが、実は女の子であり、 ちかげの変身魔法騒動では、水棲生物(?)故に裸族のワイルドな美少女に変身していて、行人に驚きと共に鼻血を出させた。 200年前は喧嘩に明け暮れていたこともあって喧嘩慣れしており、また、妖力によって雷を落とすこと等もできるため、戦闘力はかなり高め。 頻繁に登場するキャラでもないにもかかわらず、人気投票では11位と大健闘し、人外キャラでは一番人気のキャラになった。 びふてき(CV:夏樹リオ) 修行中のしのぶと出会い、それ以来一緒にいる仔牛。女の子。 とんかつと同様、人語が話せず「も、もー」しか言えない。 年齢はまだ幼そうだが、おそらくとんかつよりは高そう。 すきやきというガタイの良い兄がいる。 しのぶと出会う前は兄と放浪の旅をしていたので肝が座っており、幼い女の子でありながらしのぶに森で置き去りにされても物怖じせずにしのぶを呼んでいた。 そのすきやきは、ガタイが良いあまりに勝負を挑まれがちな自分の傍にいることで妹にも類が及ばないようにしのぶに預けたのだが、 しのぶはびふてきを可愛がっていて過保護気味な一方、方向音痴でドジなためにびふてきもその割を食って危険な目に遭うこともあると若干本末転倒気味。 さくや(CV:松岡由貴/かかずゆみ) 月見亭の女将をしているからくり人形。 初登場はドラマCD。 料理や接待から全砲門全弾発射まで何でもこなします。 実はアンドロイドであり、ジャックなどの宇宙人との関係がかなり深い。 ぱん太郎(CV:太田哲治) 東のぬしのパンダ。妻子持ち。年齢はおそらく20代。 ぬしのなかでは若いが、モコモコな外見のほとんどが筋肉で腕力はある。 妻子持ちだが浮気性で、時折奥さんに〆られている。 未成年である梅梅に手を出すなど、特に若くて可愛い女の子が好み(ロリコン)な模様。 しまとら(CV:飯塚雅弓) 二尾の妖猫にして南のぬし。 外見から想像もできない猛者らしい。 変身もできるが、変身プロセスは初見ではまず目を逸らしたくなるレベルでキモい。 既婚。奥さんは島一番の食いしん坊であり、ぽっこりしてきたために痩せるまで夫婦で過ごす時には常に人間に化けているとか。 実は海流様の「目」。島生まれ島育ちなので自覚はない。 子どもの頃におばばに鍛えられていた。 大牙(CV:佐々木望) 二尾の妖虎。獰猛な生物が多い北にあって力でぬしになった。 ガンコで好戦的ではあるが、ぬしとしての落ち着きもある。 独身…かと思われていたが実はバツイチだった…と思えば実は奥さんがおり、愛想を尽かされそうになっている。 実は海龍様の「目」。島生まれ島育ちなので自覚はない。 小僧の頃はひ弱そうな感じだったが、おばばに鍛えられて強くなった。 さしみ(CV:吉川友佳子) 海のぬしであるシャチ。 大渦に人が行かないよう見張っている。 ぬし唯一の女性…というか牝で、彼氏募集中。 とげ太 りんの家に暮らしてる職人のおっさんペンギン。30代独身。 職人らしく厳しい性格でりんやみことをよく叱っているが、実はかわいい物好きというお茶目な一面もある。 薄毛やくないの積極アプローチに悩んでいる。 ぺんぺん ゆきのの家に暮らすオスペンギン。怪しい外国人のような口調で一人称はミー。ペンギンのくせに寒いのが苦手。 まだ子どもだが高知能で外の世界の言語を何か国もマスターしたり、同じインテリのちかげや行人とも普通に高度な会話をしている。 紅夜叉編ではちかげと行人とタッグを組んでいる。行人とは推理小説の貸し借りをするほど仲が良い。少々スケベな所がある。 実は海龍様の「目」で藍蘭島でも屈指の頭脳の持ち主である。島生まれ島育ちなのでもちろん「目」の自覚はない。 いぬいぬ ゆきのの家に暮らすメス犬。鼻が利く。 はむはむ ゆきの家に暮らすメスハムスター。 寒い時は口の中に人間や動物を口の中に入れてあげている。 いのいの ゆきのの家に暮らすオスイノシシ。鼻が利く。 うさうさ ゆきのの家に暮らすメスウサギ。 とんかつと似たような形態で手が無く、足もおそらく肉に隠れてる。 長い耳を手代わりにしているが、アニメでは湯呑みが持てないなど不便な面もかなりある模様。 かもかも ゆきのの家に暮らすカモ。一人称が僕なので多分オス。ミミズが大好き。 長年空が飛べないと思っていたが、行人の助言のおかげで飛べるようになった。 きつきつ ゆきのの家に暮らすオスキツネ。スケベな性格で人間のセクシーな女性が好み。 いたずら好きで口も悪く、よくゆきのをからかったりしている。 はりはり ゆきのの家に暮らすハリネズミ。性別不明。 フクフク ゆきの家に暮らすオスフクロウ。 プレイボーイである。 粉雪 美咲と契約している雪の精霊で、日中はマスコットのような見た目で美咲の傍にいるが、 夜に家に帰ると藍蘭島でも屈指のとんでも美少女の姿になる。 小雪と細雪も粉雪とは三姉妹の関係で、この二人も粉雪と同様に夜に家に帰るととんでもなく美少女の姿になる。人気投票をもしまたやった場合、かなり上位に食い込む可能性が高そう。 小雪 みちると契約している雪の精霊。普段は雪だるまの姿でみちるの傍にいるが、粉雪と同様に夜に家に戻るととんでも美少女の姿になる。 細雪 雪の精霊。粉雪と小雪と同様に夜に家に戻るととんでも美少女に。 日中の姿は「リソースの関係でそんな姿しか取れない」物らしく、それでも見た目を気にしてマスコットのような姿を作った粉雪は契約者の美咲以外との意思疎通が出来ず、 逆に雪だるまの姿まで妥協した小雪は普通に契約者のみちる以外との意思疎通が可能である。 ジャック 謎の宇宙人。藍蘭島によく現れる。UFOに乗っている。 ドジな性格で、ちかげや行人に正体を暴かれそうになったことがある。 ドジをする度に上司によく怒られている。 ◆島の特徴など 藍蘭島は、東西南北それぞれ特徴的な地形と森を持つ。 東:主に湿地帯。食虫植物などが生い茂る森のある地域。 西:唯一人間の集落がある平坦な地域。 南:池や川などが多く、高低差の激しい地域。 北:森がるほかに、砂漠や岩山など険しい地形が多い地域。 富士山:島中央の山。山頂は常に雪に覆われている。 海:周囲を大渦で囲まれており、大きい嵐でも来ない限り、島から出ることも島に入ることもできない。 ◆謎や伏線など ○流された男性陣とすずの母すずらんの行方 ○地下の大型生物−行人「どこかで見たような…」 (2巻・13巻) ○島は海龍様の気によって守られているらしい (8巻) ○みちるの母の美咲を知っているかのような反応(10巻) ○龍神島の地下境内 ○龍神の寝返りと一致する地震の時期(11巻) ○東の地下迷宮と、さくやの感じた懐かしさ(13巻) ○海龍様の目とは…? ◆TVアニメ 製作:feel. 2007年4月4日から9月26日まで放送された。 作画とストーリーの細かくも大切な部分を飛ばしていたりするため、一部では黒歴史扱いされることもある。 ドラマCDとアニメではヒロインのすず役(堀江由衣)以外のキャストが総入れ替えとなっている。 ついき・しゅうせいされて項目 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] まだ完結してなかったのか… -- 名無しさん (2013-06-24 04 20 59) ↑というかさり気に今現在ガンガンで一番の長寿漫画だよ。 -- 名無しさん (2013-12-07 02 17 21) 大河にはお嫁さんがいます。 -- ナナシ (2013-12-31 22 06 26) まさかグルグルやハガレンより続くとは思わなかった -- 名無しさん (2014-06-26 02 50 55) ごめんなさい、アニメと漫画を混同してました。先程のコメントは削除します。 -- 名無しさん (2014-06-26 04 00 08) 今24巻だっけか。もうなんか作者死ぬまでやってそうなw -- 名無しさん (2014-06-26 07 37 22) 最新刊出たが全く終わる気0でわろた -- 名無しさん (2014-08-25 12 26 03) 迷走してるんだ。10巻くらいまで持ってた記憶があるな、どこにしまったっけ -- 名無しさん (2014-08-25 14 40 33) 迷走はしてない超安定してる。こち亀的な感じで。 -- 名無しさん (2014-08-25 14 48 39) 久しぶりに読んだらまだ終わる気配なさそうだなwww絵柄は昔に比べて目が小さくなった? -- 名無しさん (2015-01-22 00 27 44) よくも悪くも変わらないよな。進展はあっても進んでる感じはしない -- 名無しさん (2018-03-02 18 02 16) ハガレン終わった2010年からガンガン買ってなくてこの前久々に読んだが、当時から9割以上連載陣が変わってる中で安定して続いてるってそれだけで十分すごい -- 名無しさん (2018-05-28 00 32 21) アニメは規制が厳しいテレ東で抑えられてるので、見てる当時「行人これぐらいで鼻血出すか?」と違和感を感じた。 -- 名無しさん (2018-05-28 00 44 18) ↑お色気が抑えられてるって意味な。抜けてた。 -- 名無しさん (2018-05-28 00 45 27) 同じ作者の『かへたんていぶ』にすずが登場していて、最終的に行人が日本に帰ってるのも確定してたりする -- 名無しさん (2018-05-28 08 49 20) コナンの本編くらいのスピードで一応話が進んではいるんだよな… -- 名無しさん (2020-06-18 09 30 42) まだ続いてると聞いて読み直したんだが結構顔変わったな……そしてTKB券発行されてやがる -- 名無しさん (2020-06-18 09 54 17) TKB券発行キャラの順番からして券発行=ヒロイン脱落、のような気がしてならない -- 名無しさん (2020-06-18 12 11 46) ガンガンのこち亀というこれ以上ないくらいのぴったりな表現 -- 名無しさん (2020-10-27 16 14 58) ○みちるの母の美咲を知っているかのような反応 ○東の地下迷宮と、さくやの感じた懐かしさ この2つはほぼ回収してない?前者は母だからで後者は迷宮もさくやも宇宙人が作ったもの -- 名無しさん (2020-10-27 16 28 27) 来年には20周年か……ご褒美にもう一回アニメ化してくれても良いんじゃなかろか? -- 名無しさん (2021-08-14 15 32 38) ↑7 見る限りではあるが、島外での学業やら何やらを片付けた後に藍蘭島に再び向かったであろう描写がなされていた。 -- 名無しさん (2021-08-14 17 06 23) 乳首解禁されたのって何巻だっけ? -- 名無しさん (2021-08-14 17 29 51) 連載開始時は行人やすずより年下だったのにいつの間にか遥か年上になってしまった -- 名無しさん (2022-02-04 11 42 10) まだ連載してるんだ。すげー -- 名無しさん (2022-02-04 11 59 11) 相談所に報告のあったコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2022-02-05 16 27 43) ↑6すずは絶対に堀江由衣さんで頼む -- 名無しさん (2022-02-14 14 24 41) 相談所に報告のあったコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2022-05-24 09 34 15) さっさと未回収伏線どうなかするか、掲載誌移んないと休刊に伴う打ち切り終了になりかねない。そんだけガンガンの部数がヤバイ -- 名無しさん (2022-08-22 10 17 01) ↑今の時代ならWEB移行って手もあるから、雑誌休刊になっても人気あるならどうとでもなると思う -- 名無しさん (2022-08-22 10 36 29) アニメだと流された男たちは別の島で暮らしてて妹もしばらくそこで暮らすって話だったな -- 名無しさん (2023-02-03 19 58 49) 相談所に報告のあった違反コメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-02-21 08 19 02) 藍蘭島は初期の頃の美少女のお色気で鼻血ブーみたいな馬鹿な話だけやってればいいのにね。訳の分からないバトルとか謎解きとか島や東方院家の秘密とか使い捨て新キャラの話はいらない。 -- 名無しさん (2023-04-28 16 18 37) ↑そこまでじゃないんだよなぁ。アイランド号自体が東方院が派遣した欧州交流船、ってのは割と初期から言われてたから、長老となったのは生きてたからとしても -- 名無しさん (2023-04-28 16 28 54) ↑続き どうも漂着当初から地位が上(当時20ならない小娘だし時代背景)っぽい事考えると血縁者だから上の地位いました、はむしろ自然だろ -- 名無しさん (2023-04-28 16 30 29) 藍蘭島は美咲や親父連中が出て来る以前の外の世界とほぼ完全に閉ざされた状態をずっと続ければ良かったのにね。外にいる親父連中や東方院家が出て来て島の連中とビデオレターとか出来るようになったり、東方院が実は藍蘭島と密接に関係があった事実が判明してからわくわくしなくなったし。 -- 名無しさん (2023-04-28 16 42 51) 「こち亀」はもう2016年に定期連載が終了されてるからと言って「ガンガン界のワンピース」じゃね? -- 名無しさん (2023-04-28 19 23 08) アニメ当時、高校生クイズで問題になったときちょっと話題になった。 -- 名無しさん (2023-04-28 19 42 13) 何故続いてるのかわからない漫画 -- 名無しさん (2023-04-29 11 50 59) ↑作者的には一種のライフワークになってるぽいし、読者的にもガンガン的にも続いていること自体に意義がある漫画って側面が間違いなくある。長期連載のおかげで一定の知名度と固定ファンは確実に得ているし、毒気のない作風なので誌面の邪魔にもならない、なおかつ原作を余所から借りてきた系の漫画でもない。藍蘭島以上の数字を見込める連載が幾らでもあるって状況にならない限り、少なくともガンガン側から切る理由は無いんじゃないかと -- 名無しさん (2023-04-29 21 29 46) 同年代にバガレン、アングラ、スパイラル等があったな。しっかしまさか此処まで続くとは。 -- 名無しさん (2023-04-30 01 08 16) 相談所に報告のあったコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-05-25 09 30 17) もうここまで来ると御神木だ…… -- 名無しさん (2023-12-06 22 45 13) 1コメのまだ完結してなかったのか~から10年もの歳月か...月間もあって巻数は伸びてないけど週間なら80チョイくらい? -- 名無しさん (2023-12-13 11 25 55) 違反コメントを削除しました -- hitoridayo25 (2024-04-25 09 32 16) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kakiya/pages/57.html
ながされて藍蘭島エロパロSS 『寝取られて』 第17話 1 悪夢はその日訪れず、久しぶりによく眠れたためか行人は爽快な朝を迎えることができた。回数だけに限れば嫌な夢を見ない日の方が多いのだが、その影響は計り知れない。悪夢のせいでこの頃寝覚めが悪くなっているのは確かだし、そのせいで躰が重かったりもする。スッキリした気持ちで起きることができるのは何よりも有り難いことだった。 蒲団を片付けて水を汲みに行き、朝稽古、掃除、朝食と済ませる頃には空はすっかり明るくなっており、仕事に行く時間だ。すずが弁当を作ってくれるため昼食の心配をしなくていい。朝から甲斐甲斐しく働くすずの姿を見るといつもホッとさせられる──と、行人は安堵にも似た気持ちを抱くことができた。 それにしてもこの頃のすずはすこぶる機嫌が良く、行人とは真逆に身のこなしも軽やかに掃除や洗濯に勤しむ姿が妙に印象的だった。 「すずさ……何か嬉しいことでもあった? 最近、やけに浮き浮きしてる気がするんだけど」 弁当である笹の包みを受け取りながら行人がそう尋ねると、 「え? そう見える?」 すずはニコニコしたままそう答えた。その笑顔が透き通るぐらいとても目映く、今まで以上に綺麗に見えてしまい、質問した行人の方がドキッとして慌てて目を逸らしてしまったぐらいだ。やっぱり何かあったのかな──と、何かが行人の心をかすめたが、それが解るはずもなかった。 (でも一つだけ言えるな) こんなに上機嫌で明るいすずにぱん太郎の魔の手が及んでいるなど到底考えられない。良くない事があればもっと様子がおかしい筈だ。すずがパン太郎に抱かれているだなんて──あんな突拍子もない光景が正夢であるなどというのは実に下らない妄想だという裏付けになる。 「すずの方は今日の仕事決まってるの?」 「うん」青リボンの少女は台所を片付けながら答えた。「今日はみちるちゃんの赤ちゃんの子守りだよ」 「そう……頑張ってね」 子守りを任せるということは、ひょっとして──行人はそれ以上考えを進めず、ウェストポーチに笹の包みと水入りのペットボトルを入れて家を出た。ウェストポーチは家出した時の持ち物の一つで、ペットボトルはすずの家が建つ崖から降りてすぐの海岸を少し歩くだけで、大して時間もかけずに洗えば使えそうなものを拾える。 以前、行人はちかげが愛蔵している外界の雑誌を借りた時に海のゴミに関する特集を読んだことがあるが、世界各地の海岸に打ち寄せるゴミの山の写真は想像以上の悲惨さを伝えていた。木材なども漂流物になるが、酷いのはプラスチックやビニールの類だ。金属でさえ時間をかければ錆によって分解される。だがプラスチックは水で分解されにくいからいつまでも海上を漂い、いずれどこかの海岸に打ち上げられる。海流によっては酷いところは砂浜ではなくまさにゴミ浜となってしまう。そうなると景観だけではなく生態系すらも破壊しかねないらしい。 藍蘭島は幸いなことに比較的そういったゴミが流れ着きづらいようだったが、それでもちかげが収蔵する漂流物は増える一方で、定期的にパナ子の怒りを誘って捨てられるほどだから、十年百年という長いスパンで眺めればかなりの量のゴミが到来しているのかもしれない。 (それにしても、中学生のボクが仕事に出掛ける──ね) 家を出て道を歩き始めた行人は、やれやれと苦笑まじりの溜め息をついた。我ながら学校の皆んなより一足早く社会に出た気分である。もし家出などしなければ、今も親に養われながら相変わらずの学校生活を送っていたことだろう。義務教育というやつだ。社会人になるのはまだ何年も先の話で、どんな職業に就きたいかも今は漠然としか考えられなかったはずだ。 ところがこの島では働かざるもの食うべからず、行人も仕事をすることになった。無論、今の役目を終生の稼業にする気はない。この島に永住するつもりもまだなかった。いずれは本当にやりたい事が見つかるはず。 「行人ー、いってらっしゃーい」 後ろから声を掛けられて振り向くと、爽やかな朝の光が差す戸口にすずが立って手を振っていた。心温まる朗らかな笑顔。藍色の服と凹凸も豊かな肢体。やはりどこか美しくなったような雰囲気──。 「うん、行ってくる!」 行人は手を振り返した。可愛くて元気なこの青リボンの少女を見ていると力が湧く気分になれる。あの笑顔を守りたい。大切な存在を守りたくなる。彼女もきっとぱん太郎なんか眼中にないはずだ、と行人は信じている。毎日甲斐甲斐しく世話してくれて、家族のように親しく接してくれる子が、こうして別れた後、アイツの元に走って娼婦のように変貌した眼差しで股を開き、ヌルヌルになったアソコに苦もなく巨根を受け入れて合体し、男女の享楽を貪って逝きまくった末、アイツの中出し種付けをたっぷりと受け止める──そうやって連日のように溢れるほど溜め込まれているアイツのザーメンが今もすずの胎内に充ち満ち、子宮の中では夥しい数のアイツの精子が泳ぎ回っている── そんなことあるはずもないだろう。実にくだらない幻影だった。 「今日もいい天気になりそうだなー」 再び前を向いて脚を動かしながら行人はそう呟いた。 だから、揚々と鼻歌など唄い始めたその後ろで、戸口で見送っていた少女の背後が黒い影に覆われ、何かに引っ張り込まれるようにして急にその姿が家の中に消えたことなど。 その時、忘れ物でもしてそれを思い出し、踵を返していれば── いや、もうひと目彼女の姿を見たいと振り返りさえしていれば。 少年は今考えた通りの光景を目撃できたのだ。 ほんの数十秒前まで光り輝くような純真な笑顔を見せていた少女が、彼の弁当を作っていた台所に手をつき、痴漢されるように後ろからあの大男にからだをまさぐられている光景を──。 だが、突然の出来事に驚きながらも男の愛撫を拒絶せず、早くも反応しだしている態の少女がそこにいた。股布をずらされ弄られ出した秘裂から、前日に注がれていた白い体液がコポコポと溢れながら震える内股を伝い落ちて──。 「あっ、だめっ、まだ行人が……」と少女は声を震わせながらも、愛撫されるからだは切なくわななき、胸元に手を突っ込まれて乳房を揉まれると、指先で数回擦られるだけで「にゃあんっ♥」と気持ち好さそうな声を漏らし、弄られた乳首が固く膨らんできてしまう。間近でこの男の体温を感じ、体臭を嗅ぎ、その大きな手で求められるように肌を撫でられるだけで、もう──条件反射的に気持ちが昂ぶって来てしまう。カッとからだが熱くなってしまう。 昨日も屋敷へ夕食の支度の手伝いに出向いた際、その日の“一日妻”であった娘たちを気絶させるまで抱いた男がふらりと厨房に現れ、台所で調理しているところへ後ろから抱きすくめられ、今とまったく同じ体勢で少女は愛された。庖丁を置いて台に手をついた少女は、男が体内に侵入するがままに乱れた喘ぎ声を発し、二人はそうして立ったまま下半身を繋げ合って数回も連続して果てたのだ。 そうして膣いっぱいに男の精子を満たした少女は、そのまま少年の待つこの家へ帰宅した。 行人の妄想は妄想ではなかった。彼が目にしていたすずの肢体の奥では、実際にオス臭い体液が溢れるほど残留していたのである。すずの子宮内はぱん太郎の精子で充ち満ちていたのである。 その時のようにあっという間に騰がる吐息。からだの奥から湧いてくるいやらしい気分。男の腕が届く限りの肌を愛撫されているうちに、すずは少年には見せたこともない淫惑に烟(けぶ)る顔つきになってゆく。外から丸見えなのにも関わらず、男から促される前に自分から腰を突き出して股を拡げてしまう少女。 行人とはまだ百メートルも離れていない。声が届きそうな距離で早くも挿入され、いきり立つ剛塊が苦もなくぬるぬると秘肉の中に呑み込まれてゆくと、すずの喉から歓喜に潤んだ媚声が発せられた。 ──だが、少年の背中に気付いた気配はなく。 (行人ぉ……♥!) 遠ざかってゆく後ろ姿を快感に抗えない目で眺めながら、傘の広い逞しい巨根が陰洞の肉壁をたっぷりと擦って往来するたまらない感触に、青リボンの少女は正常な意識を急速に削り取られてゆく── 子宮まで届く亀頭が少女の膣奥にあった精液の残り汁をグチャグチャと掻き回す。それはそもそもが少年に向ける切ない眼差しに相応しくないほどの量であった。入り口から最奥まで少女の膣内でオス臭い精子が染み込んでいない箇所はなく、ぱん太郎という性慾の権化によって開発されまくったメス肉の淫窟と化していた。 最奥のさらに奥──子宮内もまた、ぱん太郎の精子群が当たり前のように闊歩する繁華街であった。この何ヶ月間かずっと、バイタリティの塊のような精子に絡め取られた少女の卵子が連れ込まれるラブホテル状態の愛部屋になっている。 膣も子宮も違う男の体液と匂いで満たされながら、この一週間だけでも指折りでは数えられないほど放出されたザーメンの重みや温かみを意識の片隅で常に感じ取りさえしながら、少女は少年に笑顔を送っていたのである。 ──もっとも、それはここ最近の話だけではなく、男との関係が始まった数ヶ月前からずっと続いているのであるが。 量さえ問題にしなければ、ぱん太郎の放った白濁がすずの膣粘膜にこびり付いていない日は一日たりとてなかった。すずの子宮内にぱん太郎の精子が存在していない時は一時間たりとてなかった。 それに元より、そこに少年の存在が至ったことは一度もない──性的な行為一つしたことがない。逆に、少女とぱん太郎が理性を無くすほど性器同士を一体化させた回数は、もはや三桁に達しているとしか分からないほどであるが。極太の巨根がずっぽりと難なく填まるまで拡張され、秘洞の型はぱん太郎の肉棒の形に適するまでハメられ抜き、柔肉粘膜はぱん太郎の精液の味しか知らなかった。少女の秘陰はぱん太郎好みに開発され、絶頂とその気持ち好さもぱん太郎に教わり、何から何までぱん太郎一色に染められた。 最近ではぱん太郎がヤリたいと思って近くにすずがいれば、三十分もしないうちに数回以上逞しい肉棒と種付けを味わって快楽の霧中を彷徨っている少女の姿がある。彼女のからだはぱん太郎の所有物のように扱われているも同然で、しかし──すず自身がそれを許していた。 行人といても決して得られない経験。逞しい男に抱かれる悦び。からだの芯まで溶けてしまいそうな、気がおかしくなりそうなほどの昂揚感、満足感、至福感──。 そして──少女は無垢で清らかだと信じている少年の想いとは裏腹に、ぱん太郎に専有されているのはオマンコだけに留まらなかった。その奥の聖域のさらに奥で最後に残った宝石のように秘められた少女の卵子すら、本人同様、何度も何度も徹底的に貪り食われていたのだ。 行人が表の入り口にも辿り着いていない時点で、最終地点にあるすずの生殖ゴールテープはぱん太郎にむしり取られて無残に破り捨てられ、優勝賞品はぱん太郎に独占されていた。 清らかさの欠片もない淫蕩なセックスの果てに、肉慾にまみれた愛で結ばれたすずとぱん太郎の受精卵が何度も生み出される場所。着床が上手く行っていないからこその毎月の受精だったが──本人たちと同じく、回数を経るにつれ運命を感じ始めたかのようにぱん太郎の精子とすずの卵子は引き合って接触するようになり、よりなめらかな愛の工程を育んでいた。 もしも行人がこのミクロの世界を覗くことが可能だったならば、野蛮さすら感じる力強いオタマジャクシの群れに覆われてウニのようになったすずの卵子が激しく輪姦されながらも歓喜を覚えているかのように喜びのダンスを踊り、ぱん太郎の遺伝子によって受精が完成し、すずとぱん太郎が一つになった生命が誕生する様を観察できたことだろう。 しかも月に一度必ず、である。 大切に想っている少女の分身までもが憎い男に食い散らかされている。憎い男の遺伝子と愛の結合を果たして新しい命を創造しようとしている。その事実の現場をもし知ってしまったとしたら、少年が陥る絶望の深さはどれほどであろうか──。 あと一歩で、あと一押しですずは子宮の隅々まで完全にぱん太郎の精髄に征服し尽くされ、清純さも仄かな幸せも少年への想いも……何もかも奪った男の子供を宿し育む母胎に生まれ変わろうとしていた。 「イクト君気付きもしないね。振り返りもしないね。すずちゃんがこんなになってるのに」 ほぼ密着状態で余裕綽々に腰を打ち付けながら愉快そうに言うぱん太郎。パチュンパチュンと粘つきのある音は、繋がった部分から飛び散る淫液が早くも結合部とその周囲をぬるぬるに濡らすほど広がった証拠だ。 「ふにゃあぁぁん……♥」 「よし、アイツの姿がまだ見えるうちに出すよ。もしかしたらこっち振り向くかもだけど、それでもすずちゃんのナカにボクの精子注ぎ尽くしちゃうからね」 「…………うん♥」 行人の姿が道の彼方に消える前にすずの胎内で早々と熱い肉棒が弾け、ビュクビュクと新たなザーメンの大量追加が始まった。ぱん太郎のされるがままにその灼熱の飛沫が下腹の奥深くに強く打ち付けられるのを、男の手が腰から離れてもじいっと動かず感じ続ける少女。それどころか淫らに蠕動する膣襞で射精中の肉棒を搾り上げすらする。 (うにゃああっ……にゃあぁぁっ……♥! い、行人ぉ……私、私、もう……♥! このヒトの赤ちゃん……孕みたくてぇ…………♥!) 本人が意識しなくともその発情した顔は淫靡の泥沼に沈んでゆき──失望の色はなかった。たとえ少年が引き返して来て今この瞬間を見られたとしても、青リボンの少女は男から身を離さず、膣奥にドクドクと子種を浴びせられるままだったかもしれない。 微かに諦めのような気配もないでもなかったが──それよりも全身を満たされる充足感や己を求められる幸福感が色濃く勝り、それら抗い難い甘美な感覚に浸った瞬間、道の向こうに見える人物は少女の視野から──頭の中からすらも掻き消えてしまった。すずはうっとりと目を瞑って本能と肉体の歓喜にすべてを委ね、火傷しそうなほどに熱い剛棒と射精の脈動を心地好く感じながら強く締め付け返す。自分を求めてくれる、自分を孕ませたくて仕方がないというその熱意に嬉しさと愛しさがこみ上げ、メスの官能がこみ上げ、自分からも受胎を乞うように腰を押し付け、秘肉をこれでもかとばかりに締め付ける。美味しそうに熱々の精子を啜(すす)る子宮口。 たったの数分間で娼婦に──少年ではない男の肉棒と精子を欲しがる娼婦に変貌する美しい少女──。 今度は白濁が飛び散る結合部も丸見えの、土間に足をついて框に寝転がったぱん太郎の上にすずが跨ったかたちで、乳房を揉まれながら夢中で腰を振る姿が開け放された戸口から覗(うかが)えたが、それでも行人が気付くことはなかった。お互いに背を向ける形となって距離が離れてゆくすずと行人。だが少年はむしろすずへの信頼感も新たに、彼の妄想がこの上なく実現している家から遠ざかっていったのだった。 2 集落を通り抜ける道すがら、まさに当人の家の横を通り掛かる時、行人は嬰児をおぶったオババとばったり行き会った。 「おお、行人か。相変わらずそうじゃの」 「こ、こんにちは。オババ様もお元気そうですね」 「元気も元気よ」 齢百歳(ももとせ)を引いてもまだ行人の倍以上を生きているという村の最長老は大して曲がっていない背を反らし、晴れ晴れと澄み渡る青空に向かってカッカッカッと高らかに哄笑した。 この村の開拓者の一人であり、百年以上前に難破した蒸気船アイランド号の生き証人なのだから度を越している。十九世紀を見知っている人間なんて、世界広しと言えどももうこの人しか現存していないんじゃないだろうか──と、行人は思う。 しかもその大老婆がまだ一歳にも満たない赤子をおぶっている。何世代離れているんだ……。 「女たちが次々と産むわ孕むわ身重になるわ、疲れる暇もありゃしないわい。今も朝一でりんとみことの診察に行って来た帰りよ。二人とも安定期に入ってだいぶ落ち着いてきたわ」 「……そ、そうですか……それは良かったですね…………」 行人は心のどこかにモヤモヤとしたものを感じながらも、愛想を崩さないように返事をした。りんとみこと。今でも時々大工一家の仕事を手伝いに行くが、二人は当たり前のように作業場にいた(軽い仕事が主になっていたが)。昼休みの談笑では女性陣で固まって専ら妊娠や出産などといった話で盛り上がるため、行人はなんとなくその輪の中に入りづらく、とげ太やえて吉などと茶を啜ったりしている。彼女たちと接する機会が無くなったわけではないが、近くにいても遠く感じるようになったのは確かだ。 オババはそんな行人の髪の毛からつま先まで眺め渡しながら、 「ふむ、おぬしは……からあげに頼まれた役目の途中か? 滞りなくこなしておるか?」と、最後に行人の利き腕の肩に担がれた木刀に目をやった。 「ええ、任されたからにはいい加減には出来ませんしね。ボクなりに頑張って務めてるつもりです」 「おぬしのそういう生真面目なトコロは間違いなく美点なんじゃがな……」 目の前の少年を褒めながらもなぜか溜め息をついたオババは、 「どうじゃ、たまにはワシの家で一服していかんか。仕事の様子も訊きたいしのう」 と、すぐ後ろの自宅を指差した。 行人は少し逡巡したが、 「じゃあ、ちょっとだけなら……」 と応諾してオババの家に招かれた。 こっちでいいです、と前庭に回って縁側に腰掛けた行人がハイビスカスの生け垣や陽気のいい空を眺めながらしばらく待っていると、オババは冷茶を運んで戻ってきた。 「今日は暑くなりそうじゃから冷たいのにしたぞ」 「ありがとうございます。もう暑いですよね」 時刻にすればまだ午前9時ぐらいのはずだが、すでにうっすらと汗が浮いてくるほどの気温がある。 「じゃがこの天候だと、夕方あたりにひと雨来るかもな。注意しといた方がいいかもしれんぞ」 「そうなんですか? ボクにはわからないなあ──」 空を見渡しても一日中快晴に恵まれそうな上天気な青一色だ。その地に永く住む人間にしか分からない兆しというのがあるのだろうか。 「からあげの代役はもう慣れたか?」 何とか、と行人は多少苦笑交じりに言った。 「でも正直、受ける前はここまで大変だとは思っていませんでした。何でも屋の仕事を村の外でもするようになった感じだけど、これの出番も多くて」と、傍らに置いた木刀に視線を落とす。「代行の話が広まったのか、腕を確かめに勝負を挑んで来るのが多くて……けっこういるんですよ、そういうの。主に北と東からですけどね」 「あそこらは喧嘩好きな輩が多いからのう。大事には至っておらんか?」 「ええ、今のところは。どうにか全部撃退してます」 「ほお、それはやるもんじゃのう」 ところで──と、行人はがらんとした室内を見回した。 「みちるさんは……お出掛け中なんですか?」 「ああ、今はいないぞ」 「だからさっき赤ちゃんおぶってたんですね」 「癇(かん)がなくて助かる子じゃ、今は隣の部屋で寝かせとる。みちるは今日は“当番”らしくてな。婿殿の屋敷へ行っとるよ」 もう一人の男の存在が出てきた返答に、行人は質問したことに対して軽い後悔を覚える反面、この村にいる限りもはやあの男の話題は避けて通れないという諦念もあった。 (婿殿……ね……) それは以前、行人に使われていた呼び方であった。いつの間にかオババはただ“行人”と呼ぶようになり、婿殿という称号はぱん太郎に移った。始めからそんな呼ばれ方は歓迎していなかったし、肩の荷が下りるような気分になったのでそれはそれで構わなかったが、ともかくとして、 「当番──ですか……?」 と、それよりも行人は不吉さを覚えた用語の意味を──嫌な予感がしたが──尋ねずにはいられなかった。 「ああ、おぬしは知らんでも当然か。なに、婿殿の相手をする役と、身の回りの世話係のことよ。あれだけ大きな屋敷じゃからな、家事をこなすだけでもひと苦労じゃて。だから何人かで組になって持ち回りでやっとるそうじゃ」そう言うとオババはムフフと皺だらけの相好を崩し、「今日のみちるは婿殿とイチャつける番じゃ。これも日替わりで決まっとるらしいぞ」と付け足した。 やっぱり訊くんじゃなかったと苦い気分になりながらも、自分から水を向けた手前遮るわけにもいかず、さらに続くオババの話に行人は耳を貸す他なかった。 ぱん太郎と懇意な関係になった女性たちが──目ぼしい女性ほぼ全てと言っていいが──毎日数人ずつで屋敷に詰め、炊事洗濯などの面倒を見ているらしい。要するに家政婦だ。まるで使用人扱いじゃないか、アイツは殿様にでもなったつもりなのか──と、行人は憤りを覚えかけたが、ぱん太郎が強要したわけではなく、彼女たちから自然にやるようになったらしい。当番でなくとも暇さえあれば手伝いに訪れるのも含めると、多い日は十人以上も屋敷に集まるという。そのお陰でぱん太郎は何の苦労もなくずっと女を抱いていられる。誇張ではなく、女性を連れ込んだ寝室から日がな一日出て来ない時もあるのだそうだ。 しかし、それよりも気になる事実がオババの口から飛び出してきた。 「婿殿の寝床、西洋風のベッドというやつ……これがまたとんでもないデカさでのう。天蓋まで付いとる。躰の大きい婿殿でも楽に手足を伸ばせるようにと、主にりさが意気込んで作ったようだが、ま、本音は大柄の婿殿と存分に乳繰り合える広さの寝床が欲しかったんじゃろうな。ともかくも十畳以上ある部屋のほとんどを占拠しておっての、解体しないと外に出せないほどじゃ。よう作ったもんだわ。蒲団も全頭から集めた羊毛を馬鹿なほど詰め込んでてのう、躰が沈むほどフカフカだったわ。そんな大きさだから敷布の洗濯もこれまた大変でな、いつも数人がかりでやっとるらしい」 それを聞いた時の行人の何とも言えない嫌な気持ちといったら。 「巨大ベッド……天蓋付きの……」 と、微かに震える声で小さく呟く。 あの悪夢の……通り……なのか…………。 ぱん太郎とすずが愛し合っていた……“愛の巣”……。 が、すぐに気を取り直す。と言うより奮い立たせる。だから──だから何だって言うんだ。たまたま当たっただけだ。どこまで行っても夢は夢でしかない。 「ん? どうした、気分でも悪いのか?」 「あ、いえ……大丈夫です……」 「そうか、それでな──」 およそ未成年に話す内容ではなかったが、この島では行人の年齢になるともう子供扱いされないようで、オババは歯に衣着せなかった。 「──婿殿の寝所、あるいは屋敷自体が“愛の巣”などと呼ばれ、女たちはそこで極楽の夢を見ているそうじゃ。愛慾という生々しい極楽じゃがの。寝所から睦み声が漏れ出ぬ時はなく、屋敷に詰めた女を取っ替え引っ替え、悉(ことごと)く昇天させてしまうのも珍しくないらしいぞ。そしてそれを毎日のように繰り返しているということじゃ。そこまでして精気枯れ果てず尚盛んと言うのだから、耳を疑うほどの性豪家じゃのう。儂もだいぶ長く生きとるが、ここまで並外れた絶倫男の話はついぞ知らぬな」 そこでジロリとオババは行人を見据えた。 「どうじゃ。おぬしも同じ男として何か感じるところはないか?」 「え? い、いや……いきなりそんなこと言われても…………」行人は自信なさげに視線を落とした。「ボクとしては……ただ、村の風紀が乱れないかが心配なだけで…………」 村の女性たちがこぞってぱん太郎の元に通っているのは知っていた行人だったが、当番制まで敷いているとは思いも寄らなかった。この村の人たちの連帯感はそこまで及び、皆んな協力し合ってぱん太郎とよろしくやっているということか……。 みちるやまち達までもがその“愛の巣”とやらでぱん太郎と肌を重ね、善がり声を上げてアイツとのセックスに溺れているのかと思うと、堪らない気持ちになるけれど……。 悄然となった行人を眺めながら、オババは独りごちるようにため息をついた。 「あの娘たち──いや、今の村の有り様(よう)は……全てはあの大津波がもたらした産物とも言えるかのう。あの災厄が男どもを根こそぎ攫っていったせいで、大半の娘は物心ついた時から異性というものをまるで知らずに育った。母親たちもあの件についてはあまり語りたがらないしの。父親の顔さえ覚えとらんのが多い。まちやくないといった例外も一部あるが、あやつらとてそう大差はない。男と共に生き、男という生き物がどのようなものかを知り、男と所帯を持つのが至極当たり前であった儂らが考える以上に、娘たちは男に対して免疫がない。と同時に過剰な興味を抱くようにもなった。これが本土であれば、たとえ一村に男子が途絶えたとしても他から招くなどの手立てを打てたじゃろうが……この島ではな。こればかりはしようのないことじゃが」 やれやれと首を振るオババ。 「儂もここまで早くはあれむ化が進むとは思わなんだ。婿殿への過度な依存は、恵まれたこの村ならではという背景もあるやもしれぬな。この島では少ない労働量で大きな収穫が得られる。儂は常々仕事をしろと鞭を打っとるが、あれは怠ける時間が簡単に取れてしまう裏返しとも言える。多少仕事をほっぽり出しても何とかなってしまうんじゃ。うちの穀潰しもずっとぐうたらして生きてきたからのう」 (あれで労働量少ないんだ……) 行人からすれば村の人たちは毎日懸命に働いているように見えるが、皆んな楽にこなしているのだろうか。 「作物はほっといてもよく育つ。度々大食い大会など開いて消費せねばならんほどにな。徴税もない。飢饉を招くほどの天災もおよそ来たことがない。儂がまだ本土にいた頃は御上への貢納もあり、また度々起こる凶作や災難もあり、自分たちの食い扶持だけ稼いでいれば良いというわけではなかった。それに比べると、この藍蘭島はまさに天国のような場所じゃ。大怪我や大病を患うのも極めて少ない……まことに龍神様のお恵みだのう。人口が少ないことに変わりはないがな」 「徴税に飢饉……ですか」 「うむ。儂がいた頃は富国強兵などと叫び国を挙げて盛り上がっていたが、平民の生活は決して楽ではなかった。ひとたび不作が起これば民はたちまちのうちに飢え苦しんだ。儂が生まれる少し前までは武士の世であったが、士人は士人で相場に関わりない固定の俸禄のやりくりに苦慮していたと言う。そこへ御一新という時代の流れもあって、閉塞感を打破する先進技術や最新知識を得るためにも西洋主義が推し進められ、その因果もあって儂らはここにいるわけじゃが。 ……少し話が逸れたか。原因は一つだけではないな……永い男不在、子孫断絶の危機感、そして婿殿の女をたらしこむ手管。女たちが皆健康で盛りの頃合いであるのも見落とせぬか。男がおぬしぐらいの齢になると日がな一日スケベなことばかり考える生き物になるとはよく言われるが、女の本性も変わらんよ。男が気になって仕方なくなるし、色事に対する興味が俄然湧いてくる。女は受けるのが基本だから男ほどの印象を与えないだけじゃ」 「そ……そうなんだ…………」 言われてみれば、と行人は追想する。島に流れ着いた時、男というだけで鬼気迫る表情の娘たちに追いかけ回されたのは忘れられない壮絶な経験だ。その後も度々争奪戦の具にされたこともあり、オババの言葉は妙に腑に落ちた。 「女も心身が成長すれば、自然と男を欲するようになるものよ。どんな女にも性慾は眠っておるし、ひとたび火が点れば排出される一方の男よりも長く燃え盛るぐらいじゃ。カラダが健康であれば尚更のう。しかも性愛の気持ち好さに目覚める時期が若(はや)ければ若(はや)いほど、性衝動も身の深いところに刻まれてしまう……相手次第でもあるがな。じゃが、ぱん太郎に首ったけにされた娘どもを見れば一目瞭然じゃろう?」 「あの……」行人は少し躊躇ったが、思い切って踏み込むことにした。「その……首ったけになってる中に……母親の皆さんも混じってるみたいなんですが……」 「ああ、女は齢とともに情慾も深まるからな。それでなくとも夫を喪い、十年以上も孤閨を過ごしておる。我慢しきれなかったんじゃろう。儂も強くは言えん」 「は、はあ……」 旦那さん達のことはいいのか──と、行人が気にする点はそこだった。確かに消息不明で音沙汰もないが……。ある意味、行人の同世代よりもその所業を見逃せない面々である。帰らぬ人間を気にしても仕方ないということなのだろうか。それとも……オババの言う通り我慢できずに過ちを犯してしまい、そこからはもう……娘同様にぱん太郎に参ってしまったんだろうか。いけない事だとわかっていても、久しぶりに味わう性交の快楽に負けて。アイツの人間離れした逞しさと粘っこいセックスに負けて…………。 「女も一皮剥けば性慾の塊なのは間違いない。要はその皮を上手く剥けるかどうかじゃ。剥けすぎてしまうのも考えものじゃがの……。結局、知恵やら理性やらを誇りたがる人間も、本能からは逃れられぬ生き物ということじゃ。男も女もな。 ──まあ、色々言うたが、そういった諸々の原因が合わさった結果か。村長である儂がお墨付きを与えてしまったのもあるやも知れぬの。じゃが……その判断は間違ってないと思うとるよ。何はともあれ、婿殿のお陰で村は死に絶えずに済む。その功績は計り知れんわい。その婿殿が全員相手に出来ると豪語するのであればそうしてもらって一向に構わぬ。これはおぬしがこの島に初めて来た時にも告げた言葉じゃぞ」 「……そんなので……本当にいいんですか……?」 「人間齢を重ねると孫子がいる尊さが身に沁みて解ってくる。若いうちはなかなか理解できぬのものじゃが、おぬしも年を取れば解るやもしれぬな。未来への命脈が涸れ果ててしまっては、どんなに富み栄えようが、どんなに文明を開化させようが、どんなに生き永らえようが……何の意味もない虚しいものよ。誰もがいずれは老いて死ぬ。この儂とて例外ではない──何じゃその目は。まあいい」 オババは咳払いをひとつすると言葉を続けた。 「子を成した女たちはまだいい。可哀想なのはお主らの世代よ。もし子も成せぬまま老いさらばえるようなことになったら、なんと虚しいことか。だから儂は本気で思うとるぞ。盛りのうちに子を作る機会が与えられて本当に良かったと。願えるのならば各々に違った男があれば文句なしじゃったが、それが望めないからこその現状じゃし、概ね満足しとるよ、儂はな。 まァ、今さらとやかく言っても何も始まらん。儂らはやるべき事をやらねば後がない、ただそれだけのことじゃ」 「それが……その……あんなヤツに……好き放題にさせてる理由なんですか? 皆んなが仕事を疎(おろそ)かにして風紀が乱れても構わないと──」 「そうじゃよ」 事も無げにあっさりと跳ね返ってきた返答だった。呆気に囚われる行人にオババは二の句を継いだ。 「確かに仕事を疎かにしてまで入れ込むのは困るがな。しかし先程も言うた通り、あやつらも当番などを組んで秩序立ちつつある。今は一過性の感冒に罹ってる最中みたいなものよ。とうとう自分達を相手にしてくれる男が現れて浮ついているわけじゃな。男女の関係など一日でご破算になることもあれば、傍から見れば呆れるほどにのめり込むこともある。しかし、そのうち子でも産めば落ち着くべきところに落ち着くものじゃて。 何にしろ、これまでとは全く異なる状況じゃからのう。まるで思いも寄らなかった新しい存在がもたらす新しい状態によって新しい関係が組み上げられる。今はその過渡期といったところか。慎重に事態を見守る必要があるのじゃ」 「そ……そう、ですか…………」 新しい存在。新しい状態。新しい関係──。 村の長であるオババが認めているのならば、自分などが横から口を挟む余地はない。だけど……そこに介在する余地がない者は、一体どうすればいいのだろうか。 (アイツ、ボクのことなんて眼中にないよな……) 天下御免で憚ることなくハーレムを築いてゆくぱん太郎。梅梅、まち、ゆきの、りん、しのぶ、ちかげ……自分と親しかった女子たちまでも次々とぱん太郎に食べられ、そのハーレムの中に取り込まれている。 (アイツとのセックスが気持ち好いからなんて理由で……) ぱん太郎にからだを許して、アイツの巨根に身も心も奪われ、その子宮まで届くという肉棒で溢れるほど中出しされて悦んで。そして快感でグチャグチャになった顔でアイツの子供を孕んで産むことを誓わされて……。 アイツの途方もない射精に病みつきになるまで何度も何度も中出しを味わわされながら、彼女たちがセックス好きの肉奴隷同然に堕とされていくのを、黙って指をくわえて見ているしかないのか……。 狭い村では隠れる場所もなく、距離を置くのも限界がある。厭でもその行状は耳目に届いてしまうのだ。それが苦痛だった。 「……行人よ、おぬしはおぬしなりによくやっとる」オババは慰撫するような口調で言った。「からあげからぬしとしての仕事を一部なりとも任されたからこそ目に余る部分もあるのじゃろう。じゃが今のところ村は円滑に回っておる。待ち望んだ次世代が誕生し、病もなく健やかに育っておる。おぬしと同じく婿殿は責任を果たしておるのじゃ。多少のことは大目に見よ。未来を作ってくれたんじゃからな」 そう告げるオババは実に嬉しそうであった。 村の雰囲気が明るくなったことに関しては、行人も喜ばしい気持ちを抱いている。理由はどうあれ、皆んなの明るい様子が見られるのは嬉しいことだ。これまでも温かい村であったが、新しい生命の誕生にどこか解放感が生まれて温度が騰がったような雰囲気を肌で感じている。すずの機嫌が良いのもその影響かもしれない。 だとしたら、やはり……益々以って何かを差し挟む余地はないのか……。 「問題があるとすれば……いや、まだ問題など起きてはないが──」オババは歯切れが悪かった。「──おぬしじゃよ、行人」 「え……ボク……ですか? ボクが何かしましたか……?」 行人は驚いて顔を上げた。まさか自分が問題視されているとは思ってもみなかったからである。何かしただろうかと心中でも自問したが、思い当たる節などなかった。 「何もしとらん。何もしとらんな。じゃが心配はある。おぬしが婿殿と衝突せんかという心配がな」 「……ああ……」 なんだそういうことか──と、行人は脱力した。こうして呼び止めたのもきっとそれが一番言いたかったのだろう。 「おぬしはその齢でなかなか分別が働く。今まで問題らしい問題が起きなかったのも、おぬしの忍耐力があったからこそだとも思うとるよ。じゃから、今後ともよろしく頼むぞ。おぬしからすれば婿殿の行状はだいぶ目に余るようじゃが……その気持ちも解らんでもない。が、くれぐれも短気を起こして喧嘩などせぬようにな。婿殿の躰は今や貴き宝、怪我などしたら大変じゃからのう」 「……からあげさんもそんな風に説得したんですか?」 「む? ああ、うむ……。からあげもここが村の一大事と理解してくれた上でぱん太郎の代わりを承諾して東の森に行ってくれておる。あやつも昔のような愚行者ではないからな、話せば解ってくれたわ」 「そうですか……いえ、ボクだってわかってます。アイツを気に食わないのは、個人的な感情に過ぎないってことぐらい……」 「それならば良いのじゃ。……ところで、おぬしが剣の腕を上げてるのは分かった。色恋の方に関してはどうなんじゃ?」 「へっ!?」 思わずビクリと持っていた茶碗を揺らし、ズボンにこぼしてしまう行人。 「婿殿に負けぬよう、良き相手の一人や二人ぐらい作れたのかな? ん?」 「そ、それは」 顔を赤くした行人は何も言えずに俯いてしまった。 「……やれやれ。選び放題の環境にずっと身を置き、らいばるまで現れたというのに。未だにそのような態度しか取れぬとは……。男として情けない限りじゃのう。すずとはもう幾夜枕を並べて──」と言いかけて急にオババの言葉が切れたので、行人は不思議に思って顔を上げたが、その時にはもう次の言葉を発すべく皺くちゃの口は開かれていた。「儂も以前、おぬしには色々と働きかけたものじゃな。何度もおぬしの争奪戦を催したり……じゃがそんな事せずとも、すずであろうと誰であろうと手を出しても一向に構いやせんかったのよ。それこそ何人でもな。陰ながら尽力した甲斐もないとは、いっそ悲しくなってくるわい」 「そ、そうは言っても、ボクにもボクなりの恋愛観とか、結婚観とか、男女の理想像とか……色々ありますから!」 行人はそう言い返すのがやっとだった。ボクはアイツとは違う、アイツは女性を容姿や抱き具合などで判断する下劣な奴で、性処理の道具にしか思っていないフシがある。それに結婚もしていない女性に子供を生ませて面倒も見ず任せきりで、無責任、無節操に何人もの女性と関係を持つ最低男じゃないか──続けてそう喉まで出掛かったが、既(すんで)の所で飲み込んだ。さっきの話を聞いてしまっては、そんな主張をしても滑稽に思えたからだ。 婚姻すら交わしてない男女の子作りを容認する村。その辺の草むらで淫行に及んでいてもそれがいけない事だとは思わず、それどころか羨ましがりすらする女の子たち。一夫多妻のハーレムが形成されてゆくのを当然のように受け入れている当事者たち……。行人が抱いてきた男女関係の観念──いや幻想などとうに打ち砕かれていた。 おかしい。何かがおかしい。これでいいのか。これが普通なのか。 行人の内なる心ではそう声高に叫ばれてはいた。 ──いいのだろう。異議を唱える人間がいないのだから。 己の内から気が抜ける音が聞こえるようであった。 誰も困ったり嘆いたりしていない。むしろ幸せそうだ。皆、あんな下半身で物を考える生き物と真昼間から乳繰り合っても楽しそうなのだ。ぱん太郎一人に何人も群がり、順番待ちになっても不満はないのだ。おそらく屋敷では完全に人目を気にせず、行人が野外で見たものよりもひどく淫猥で肉慾に満ちた宴が繰り広げられているのだろう。何発放ってもけろりとしている性豪ぶりなのだから、あの屋敷の門を潜ったが最後、女性は全員が全員、足腰が立たなくなるまでやられまくっているに違いない。 人間の慾望は時に想像もつかない可能性を展(ひろ)げる。良くない方面においても。人の価値観は一つじゃない、と言えば聞こえはいいが。これも人生経験の一つなのだろうか……。 そこまで考えた行人の脳裏に悪夢の内容──天蓋ベッドですずがぱん太郎と愛を誓った恋人のように濃密なセックスをしている映像が反射的に蘇り、また、家を出る時に抱いた妄想が再度よぎった。 (もし、ボクが家を出た後、一人になったすずが──) 戸口で手を振っていた眩しい笑顔のすずの姿が思い起こされる。 (あのすずが──) 行人が立ち去ると別の場所へと向かう──ぱん太郎の屋敷に。そしてアイツに抱き締められて──あのベッドに入ってアイツと愛し合う。行人のことなど気にも掛けず、すずは望んでぱん太郎と子作りセックスしまくる──── 実際はもっと酷く、彼の背後で抱き締められ、家の中で愛し合い始めていたのだが。 その場でなくともここに来る途中で戻りさえすれば、彼とすずが生活している空間で裸同士になった二人が結合部を白濁にまみれさせながら、完全な子作り体勢で人目も憚らずに淫声を上げて夢中で腰を打ち付け合っている交尾現場を発見することが出来ていたのだ。 すずはまぎれもなくぱん太郎にからだを許し、身も心もぱん太郎の巨根に奪われ、子宮まで届く肉棒で中出しされるのを悦び、快感でグチャグチャになった顔でぱん太郎の子供を孕んで産むことを誓っていた。行人と一緒に暮らしている家の中で行人のことを忘れ、ぱん太郎とのセックスの快楽で頭をいっぱいに満たしていた。ぱん太郎にいやらしくハメられて悦ぶ発情したメスとなっていた。 行人とすずが枕を並べている寝床の位置の間に偶然ぱん太郎とすずが一つに繋がった部分が来て、愛液と精液が混ざった淫汁をまき散らしながら貪るように交わる。 「いきなり来たのに、もうこんなにキミの方から腰を振ってボクを求めちゃって……イケナイ娘のん♥」 「だってぇ、気持ち好いんだもん……♥! うにゃあぁん……とまらないよぉ……♥!」 「のふふ……のの、また出そうのん……すずちゃんのオマンコ気持ち好すぎ……」そう言ってすずの腰を掴み抽送を加速させるぱん太郎。「ボクに、種付けられてる、時に……カレが、戻って来たら、どうする……?」 「あっ、あっ、あっ……♥! そ、その時はぁ……♥」 すずのトロトロの肉襞がさらに活発に蠢き、キュウキュウとぱん太郎の孕まし棒を搾り上げた。何度放っても飽きない極上の肉壷であった。 「あっ、あっ、もう、もう、ぜんぶ、見せちゃう……♥ 私が、ぱん太郎様に、抱かれて……孕まされてる、トコロ……♥! うにゃあぁぁ……♥!」 すずの背すじがゾクゾクと仰け反った。ぱん太郎の腰に力が籠もり、三度目の膣内射精が始まったのだ。 「あっ、うにゃっ、あっ、あっ、すごい、すごいの、出てる、出てるぅっ……♥! 行人が出掛けてすぐなのに……ぱん太郎様に……いっぱい種付けられちゃってるのお…………♥!」 「のおお……すずちゃん……好きだよ……ボクの子を孕ますからね……!」 「ぱん太郎様ぁ……♥♥!!」 ──まさか自分が仕事に出てすぐ、彼と住んでいる家の中で朝から裸になって犬猫のようにすずはサカッていたなど、そこまで行人の想像が及ぶはずもなかった。 ただ、場所が異なるとはいえ、ほぼ妄想通りなのは間違いなかったわけだ。いやそれ以上であろう。すずはぱん太郎がヤリたい時に股を開き、いつでもセックスする性処理肉奴隷同然になってしまっていたのだから。それだけでなく、当たり前のように種付けされてそれを受け入れる女になってしまっていたのだから。行人とすずの関係が育まれてきた“巣”ですら、行人が居ないのをいいことにぱん太郎とすずの“愛の巣”にされてしまったのだから── 次の瞬間、行人はそのおぞましい妄想を記憶の底に強く念じて封じ込め直した。 (また、こんな……! すずは今日、みちるさんの赤ちゃんの子守りをするって言ってただろ……! ダメだ……何度もこんなこと考えてたら、本当に夢と現実がごっちゃになりそうだ…………) げんなりとそう思う。息遣いまでもが生々しく、すずがぱん太郎と汗と汁にまみれたセックスに溺れて何度も絶頂を覚えながら膣内射精を繰り返されている悪夢など、できれば記憶ごと忘れてしまいたい。だがあまりにも真に迫りすぎていてなかなか忘れられないのも事実だった。 「こだわりを持つのも大事じゃが……ま、いいわい。おぬしにはこれまで口が酸っぱくなるほど繰り返し言うてきたしの。今さら詮ないのう」 オババの声が再び耳に入ってきて、切り上げるのにちょうどいいタイミングだと思った行人は、そこで腰を上げて縁側を離れた。 「もう行くのか?」 「……ええ……今日のコースは、下手すると帰りが日没になっちゃうんで……」 「そうか。おぬしのその仕事に対する姿勢だけは評価しとるからな」 「あははは、だけですか……そうだ」 乾いた笑いを浮かべると、行人はすずが子守りに来ることをオババに伝えた。 「うむ、儂もそう聞いとるから一旦家に戻ってきたんだがの。おぬしと一緒でなかったのが意外なぐらいだわい。ま、その方が都合がいいが」 「え?」 「すずにも少し尋ねたいことがあってな。まあこっちの話じゃ。どうじゃ、またみちるの子を見ていくか? 可愛いぞ」そうオババは血縁者の笑みを浮かべた。 「そうですか……いえ、いいです」 行人がそう言って出て行くのを縁側に座ったまま見送っていたオババは、 「今からでも遅くはない……誰か一人ぐらいその手に掴んでおけ」 と、最後にそう声をかけたが、返事がないまま生け垣の向こうに行人の姿は消え、「やれやれ……」と首を振るばかりであった。 3 日常の大半を占めるようになった役割も、最近では楽しむ余裕も生まれてきていた。引き受けて良かったのかもしれない──と、にこやかに挨拶を交わして離れていくしおりとかおりを見届けながら行人はそう考える。村の南を廻る道すがら出遭った羊飼いの姉妹は、いつもの餌場をあらかた食べ尽くした毛の短い羊の群れを引き連れて別の牧草地へと移動する最中だった。 いつだったか、今日のような好晴の日の下で、草を食(は)んでいる羊たちからそう離れていない叢(くさむら)の中、彼女たちがぱん太郎と青姦に及んでいて、二人とも股間から夥しい白濁をダラダラとこぼしながら、陶然とした表情で大男の逸物を両側から挟むようにして夢中で舐めていたのを偶然発見したことがあるが、その記憶を努めて封じながらの顔合わせであった。 姉妹と別れるとその記憶も圧し潰すように頭の土底に埋め、しばらく足を進めると、平常心が戻ってきて行人はフゥと息を吐いた。 働くというのは気分がいい。頼られ、認められていれば尚更に。村の皆んなが生き生きとしているのも納得できる。汗をかいて仕事に勤しみ、仲間や自然とふれあい、太陽とともに生活するというのはとんでもなく健康的で清々しい気分を得られる。 多種多様な植物や昆虫を眺めながら歩くのも楽しみの一つだった。藍蘭島はとにかく緑が豊かである。行人自身はあまりその方面に詳しくなかったが、この島には独自の固有種が多いらしい。ガラパゴスみたいなものなのだろう。仕事中とはわかっていても、ついつい色鮮やかであったり奇妙な形をしている草花に目を奪われてしまう。濃密な生命力を感じさせる原色の光沢。その存在感の強さは何となく村の女の子たちを連想してしまうのは、どちらも眩しいほどの生気を感じるからだろうか。 いつだったか、ちかげが教えてくれた。 「この島は南国系の植物も数多いですわね。でも全体的に常緑樹林、つまり本土と同じ植生が中心ですの。けれど外界と隔絶している時間が長く、島に流れ着いた最初の祖先が見たこともないような種がかなり多いようですわ。この島で生まれ育った私たちには違いというのがピンと来ませんが」 だから動物も独特なのかな……と、変に納得できたものだ。 行人は天測でこの島の経緯度を求めようとしたことがある。大雑把であっても地球上の座標が解れば日本帰還の強い手助けになる。ところが、太陽の高度も星の位置も日々でらためで測るどころの話ではなかった。驚愕してちかげにそれを告げると、さもありなんといった訳知り顔で彼女は肯定した。祖先もそれでこの島の正確な位置を掴めなかったらしい。原因は不明で、いつしかそれは海龍様の大いなる力の一部だと解釈され、島の守護神を崇める理由の一つとして今に至っているということであった。 (そんな馬鹿な……こんな天体運動が起こりうるのか……?) 中学生の知識しかない行人でもこの天体現象がどれだけ無茶苦茶な事なのか理解できる。宇宙の営みは厳然とした物理法則で支配されている。太陽や星の運行がランダムになるはずがない。それが起きた時、地球上の生物は無事では済まないだろう。 おかしいとは思ったが、この島独自の風土が影響して蜃気楼のような現象が上空で起こっているんだろう、と強引に“謎を解き”、それ以上深く詮索しないことにした。蜃気楼のようなものと考えたのは、空が澄み渡った好天の日を選んで富士山に登って四海を観察しても他の島影一つ見つけられなかったという体験も影響している。 あの全円の青海原を眺め回したとき、どこまでも途方もなく続く平板な青一色の世界に、ある種壮絶な感覚に襲われた。それは孤独と言うより喪失と言うほうが近かった。そう、それこそ独りで絶海の孤島に取り残されたような──。 あって欲しいものが一切ない世界。孤独を感じるための相手すらいない完全なる隔別世界。 これは孤独ではなく喪失だ。世界の全てが切り離された空間。 (島流しや流刑じゃあるまいし、ハハハ……ハ……) 当時の最先端の知識や技術を求めた集団が、どうしてこのような農牧の暮らしに落ち着いたのか。その理由の一端が何となく理解できるような気もした。 植生と気候から推測すればさすがに赤道は超えていないようだが、太平洋のどこにあるかも分からない場所──。 だけれど島じゅうを埋め尽くすほどの原生林が広がる自然の絶景を眺めながら山を下るうちに、行人の中からそんな寂しい感覚は無くなっていた。雲一つない陽気な青空。空気は美味しく、景色は映え渡り、登山が爽快にさえ思えてくる。この島にいると何故だかいつまでも気分が落ち込むということがない。 例の悪夢があるので快食快眠とまではいかないが、この島だからこそ病的にまで陥らずに済んでいるのかもしれない。 村の人々が何の罪を犯したというのか。喪失──とても馬鹿馬鹿しい妄想だ。 見廻りをしていてもまるでハイキングのような楽しい気分を味わえる。あの富士山を登って四海を見渡した日と同じ、快晴の今日など特に。 本当、あのパンダ男さえいなければこの島は天国なのに……。 集村から離れ、雑木林を抜けてしばらくすると、海に近い丘の頂にある小さな草地にぽつんと建っている木小屋が見えてきた。 木小屋というのはその名の通り材木置場である。すぐに使う木材はりんの家の傍で野晒しで置かれるが、日や雨に当てずに保管しておくのがいい木もあるらしく、風抜けが良いこの場所を置き場の一つにしているという話だった。とは言え、申し訳程度の屋根と上下に隙間がある杭のような板が横壁に張られただけの簡素な掘っ立て小屋である。 道の遠くから吹き通しになっている正面を眺めても中は薄暗く、今までと変わらずただ木材が隙間を作りながら積み重ねられているだけで、当初は何も気付かなかった。 変色したボロボロの板壁を横目に通り過ぎようとすると、小屋の中から声と物音が聞こえた。明らかな人の気配。 それだけで行人はピンと来るものがあった。 立ち止まって辺りを見渡し誰もいないのを確認すると、そっと裏手に回る。 何日ぶりだろうか。喉が一気に渇き、ごくりと唾を飲み込む。材木の山に隠れて中を覗くと、薄暗い中に──予想通りあの男の巨体があった。 そして──ぱん太郎の腰の高さほどまで積まれた木材の上で前腕を枕にして頭を乗せ、腰を掴まれバックからハメられている女性──。 (まーた……朝からサカってるのかよ…………) 行人はもう一度周囲を窺って他に人影がないことを再度確かめる。 二人とも全裸だった。いや、履き物だけはしているが……。女性のからだはハッとするほど透きとおっていて、まさしく雪のような柔肌だった。そこに七分咲きの桜を思わせる薄紅がうっすらとさし、昂奮しているのがよく判る。そして、ぱん太郎の腰が前後に動くたびに、りんにも負けないほどのボリュームがある乳房と尻肉がたぷたぷと波打つ。 鴇色の髪をおさげにした少女。 「ああっ、ああっ、ああっ♥」 大きな嬌声が漏れ、喉を晒すまで顔が持ち上がる。 ──みちるだった。 もう一児の母となってる女性を少女と言っていいのだろうかという疑問も行人にはあるが、まだそう呼べる年齢なのも確かだ。 「はっ、あっ、あっ、あぁ、あぁん、はあ、あぁ……♥」 ……呼べる筈なのに、少女と呼ぶには似つかわしくないほどの淫感が篭った喘ぎ声や、成人女性顔負けの起伏に富んだ女体がなまめかしくくねる様などを目の当たりにすると、やはり差し支えがあるようにも思える。梅梅もそうだが、出産を経験したせいなのか躰つきが変わった気がする。とは言っても太ってプロポーションが崩れたとかいう悪い方向ではなく、少女特有の細さや瑞々しさを残しつつも、全身の肉感が増したというか……。 みちるのくびれた腰をがっしり掴みながら抜き差しを繰り返しているぱん太郎の動きは、まだ始めたばかりなのか、ルーズな感じさえあるのろさだった。最初からガツガツとやらず、相手の反応を見ながら次第に本腰を入れていくのがぱん太郎の常套手段だ。何度も観察しているうちに行人もいい加減そのやり口をなんとなく把握していた。 予想した通りに徐々にぱん太郎の腰遣いは早まってゆき、より情熱的になってゆく。インターバルを取るように止まる時は、みちるの上体を起こしてキスや言葉を交わしたり、白い肌や乳房、陰核などをマッサージみたいな優しげな手つきで愛撫する。 「のふふ、おっぱい揉むと母乳が出るね♥」 豊かに張った双乳がしごかれるように揉まれると、薄いピンク色の突端からピュッ、ピュッと乳白色の液体が吹き出し、 「あぁん……だめぇ……♥」 と、みちるは甘ったるい声を漏らしてイヤイヤするように腰をくねらせた。 ぱん太郎は後背位で繋がった状態からみちるの片脚を抱え上げて彼女の腰を上に九十度回転させると、上体を自分の方に向かせて乳房にむしゃぶりつき、チュウチュウと音を立てながら乳首を吸った。 「あっ……あっ……あっ……♥ だ……だめですぅ……♥ 赤ちゃんに飲ませる分があ……♥」 「キミの母乳、甘くておいしいのん。ボクも飲みたいのん♥」 「もう……ぱん太郎様ったらあ……♥」 みちるは夢中で自分の乳を吸う男を愛おしそうに見つめ、満更でもない蕩けた表情で気持ち好さそうに声を漏らしながら授乳し続けた。ぱん太郎はみちるの乳首を弄びながらも腰を動かすことも忘れておらず、器用なものだと行人は呆れてしまう。 だがそれも時間が経つうちに次第に生殖器同士の交合一本に絞られていった。 乳飲みに満足して再び後背位に戻ると、抽送の勢いがさきほどよりも激しくなり、みちるは背中を仰け反らせて大げさなまでに喘ぎ始めた。演技じみている反応ではなく、本気で感じているらしい。密室ではないから外までだだ漏れなのに、気にする素振りも見せずに声を張り上げる。ぱん太郎の腰振りがパンパンと音を立てながら小気味良い速さになった頃にはもう、みちるの首から上は真っ赤だった。 「のふふ、キミのオマンコ、前からズポズポしやすかったけど……一段と柔らかくなってるのん」 「そっ……それって……ユルいって……ことですかあ……?」 みちるは涙目になって肩越しにぱん太郎を見上げる。 確かにぱん太郎の極太の肉棒はすんなりとみちるの中に出入りしているが、ユルいかどうかなど、行人にその真否を判断できるはずもない。 「のの、誤解しちゃいけないのん」ぱん太郎は首を振った。「キミのオマンコはユルくなんかないのん。ホラ」 そう言ったぱん太郎が角度と深度を変えて突き回すと、 「んっ、ん、んんっ! んんっ、んあっ、んああっ♥!」 と、みちるはからだを仰け反らせて敏感に反応し、ぱん太郎が突くたびに陶然と喉を震わせた。 「のお……良い締りのん♥」 深く挿したまま腰を止めて同じく気持ち好さそうに息を吐くぱん太郎。 「はあぁう……♥ ぱん太郎様のおっきいおチンチン……奥まで入ってるの……わかりますうぅ……♥」 女性たちは衆口一致でぱん太郎のペニスを称賛する。 (そりゃ……男のボクから見ても羨ましいほどのデカさだけどさ……) 可愛いもの好き綺麗もの好きな女性の観点だと、男性器は奇異でグロテスクなモノに映らないのだろうか。しかもぱん太郎のときたら赤黒くいびつに曲がっていて、彼女らが両手を縦重ねに握ってもまだ肉竿が十分に余るほどの長さまで勃起するのだ。あんな禍々しい代物に惚れ込むなど、行人には信じられなかった。 だが……そうなのだ。 今まで見た限りであのペニスを怖がっている女性はいない。挿入の瞬間は誰しもが期待感を抑えられない眼差しを向け、挿(は)いると満たされたような吐息をつき、後は出し入れするだけでアンアンと気持ち好さそうに喘ぐのだ。あれだけの巨根なのに痛がる場面はそう多くなかった。たまに突き所が悪いのか明らかに女性が苦悶を漏らした時は、ぱん太郎はすぐに謝って速度を落とし、気持好い箇所に当たるよう角度を変えるらしい。 (そんなにアイツがいいのかよ……あんなヤツが……) 「ボクもみちるちゃんの奥まで感じるのん。すっごく気持ち好いよ」情慾の視線を交わす二人。「柔らかくなったってのは、ますます丁度いい具合になったってことの。ボクのデカマラじゃ、大抵の娘(コ)のオマンコがキツキツだからね」 「よかった……♥」 安心したように表情を和らげるみちるに、行人の胸のどこかがチクッと痛んだ。 ぱん太郎は半妖の雪娘の肉付きの良い尻を撫で回しながら、彼女の耳元まで背を曲げ、猫撫で声で囁く。 「キミのオマンコは最高のん。いつまでも繋がっていたいぐらいのん♥」 お前は誰にだってそれ言ってるだろ……と、心中ツッコむのを忘れない行人。ぱん太郎と交わった女性は──彼が目撃した限り──1人残らず忘我状態になるまでアソコを掻き回され、突きまくられ、中出しされまくるのだ。何時間でも勃起しっぱなしで挿入している。その淫虐に平常を保った女性はいない。最後は皆んな悶えきって息も絶え絶えになるまでぱん太郎は女性の花園を堪能するのだ。そうやって藍蘭島の無垢な少女たちを次々と穢し、穢すだけでなくあの巨根の虜にして自分色に染め上げているのだ……。 「奥にある子ども部屋の入り口も大きくなってて……一人産むと穴が拡がって精子も入りやすくなるから、より妊娠しやすくなるんだってね。そんなこと聞くと、突き当りまでチンポくっつけてドピュドピュしたくなるのん。ていうかするのん。みちるちゃんの子宮口にチンポの先くっつけて、拡がった穴からドピュドピュ直接ボクの精子注ぎ込むのん♥」 「はぁん……あぁ……ダメェ……ダメ……ですぅ…………♥」 ダメと言いながら嬉しそうにからだを震わせるみちる。 彼女たちが子供を預ける理由の中に、こうして男との時間を作りたいからというのがあることは行人も承知している。納得できる理由ではなかったが、育児放棄するよりはマシだろうし、支援があるからと言っても女手一つで子育てしている梅梅やみちるを非難する気は起こらなかった。 「そろそろイクよ」 「はあっ、あぁっ、ああっ、ああぁっ……♥!」 喘ぎまくりながらコクコクと頷くみちる。当然だが、厭がる素振りなど皆無だ。完全にぱん太郎の女になっていた。アイツに種付けられるための女になっていた。射精に向けてぱん太郎の動きがペースアップすると、嬉しそうに表情がほころぶのが見ていて辛かった。 「出るっ……のお……おッ……!」 「はああぁぁ……ッ♥♥!!」 激しく突いていた巨躯が急に動きを止め、痺れたように痙攣する。みちるも木材のテーブルに突っ伏しながら全身を震わせた。密着した下半身。ぱん太郎は一度のけぞるとすぐ逆に背を丸めてみちるの上に覆い被さり、ぐっぐっとゆるやかに腰を押し進め始める。 種付け運動だ……ああやって射精のタイミングに合わせて女性器の奥まで突き入れているんだ……と、行人は暗澹とした気持ちになる。あの長い陰茎がみちるの奥の奥まで届き、彼女の子宮に濃厚な白濁液を思う存分ぶっかけている…………。一人目の時よりも多量のぱん太郎の精子がみちるの子宮内に入り込むのだろう…………。 「あぁ……ぁぁ……ああぁあ…………♥!」 感に堪えないように奮えるみちるの艶声。舌が見えるほどだらしなく口を開け、生殖本能の快楽で染まった惚け顔。慾望を正直に解放したその表情は一種の神々しさすらあった。それが申し分ない美しさの少女なら尚更だ。 「ぱん太郎様の……熱い精液……染み込んでくるぅ……♥!」 繋がった部分の真下に収まりきらなかった白濁汁が粘っこくボタボタとこぼれる。二人の内股も伝って流れ落ちてゆく。みちるの体内にぱん太郎の子種が注がれている証拠。ほんの数カ月前に出産したばかりの少女がぱん太郎の子をまた身籠ろうとしている証明──。 二人の腰に加わっている力は、明らかに互いの存在を求め、孕ませよう、孕みたいという意思が合わさったものだった。オスとメスの到達点。みちるだけに限らず、ぱん太郎に身も心も奪われた女性が辿り着く姿態。 そう、それはすずも──あの悪夢の中のすずも同じだ。このように熱烈に愛し合い、ぱん太郎と深く一つになった末の生殖。子宮に熱い精液を浴びせかけられながら幸せの極地の果てに流れ着いたような嬉悦に包まれたすずと、今のみちるの姿が違和感なく重なる──。 発情の頂点に達した男と女が溶け合って迎える至福の世界。 これが人間本来の──雌雄二対に別れた生物としての正しい有り方なんだろう、という理解は、行人も頭の片隅でいちおうはできる。男と女はこんな風に互いを求め合って愛の結晶を作るものなのだと。この瞬間ばかりは知能も理性もふっ飛ばして、ただ肉の本能だけが全てに君臨する。こうでなければ種の存続はないのだということも。 でも、だからって、藍蘭島の女の子たちがこんな──あんな種馬男を受け入れるなんて── すずがぱん太郎とこんな風に愛し合って子作りするなんて── 行人にとっては有り得なさすぎて、遠く、この世の果てより遠く感じる世界であった。 それからも抜かずに二回、もう一度バックからと駅弁でみちるは責め立てられ、大きな喘ぎ声を振りまきながら何度もむっちりとしたからだを強く奮わせて絶頂し、ぱん太郎の力強い膣内射精を恍惚と感じまくった。 ぱん太郎は放出が終わると駅弁状態のままさっきまでみちるが上体を預けていた木材の上に腰掛け、対面座位になって彼女を抱きしめキスの嵐を降らせた。愛してるよと囁きながら口づけすると、みちるも幸せそうに惚け尽くした顔で母乳がたれる胸を押し付けながらぱん太郎の頭を掻き抱き、二人は熱い吐息を吹きかけながらむちゅむちゅと何度も口づけを交わす。その間も依然としてぱん太郎の剛直は硬度を喪わずみちるのアソコを貫いたままで、栓がされたように根元まで埋まり、白濁の逆流は緩やかであった。 「久しぶりに外でして……スゴク良かったです……♥」 「そうだね」 「いつまでも……こうしていたいです……♥」 「ボクもだよ」 「ぱん太郎様、大好き……♥」 「のふふ……来年も、再来年も、こうやって種付けセックスして、毎年キミのお腹を大きくさせちゃうからね。覚悟するんだよ」 「はぁい……ぱん太郎様の赤ちゃん、何人でも産みますぅ……♥ 私のオマンコはぁ、ぱん太郎様専用になりましたから……♥ ぱん太郎様が満足するまで、いくらでも精液注ぎ込んでください……♥」 「そうそう、それでいいのん。行人クンなんかに貸しちゃダメだよ?」 「やだぁ……そんなコトしませんよぉ……♥」みちるは妖しい笑みを浮かべた。「それにどうせ、行人クンは手を付けようとしないしい……」 「わからないよー。カレもシシュンキ……だっけ? ハツジョーキに入ってるはずなんでしょ? 前よりずっとエロ可愛くなったキミたちに迫られたら、さすがの行人クンの理性も飛んじゃうかもよ。それほどエロい匂いプンプンさせてるし♥ でも男が欲しいからって、行人クンまで誘惑しないようにね。でないと二度と抱いてあげないんだから」 「そんな……絶対しませんからぁ」 抱かないと言われたみちるは、泣きそうな表情になってイヤイヤとぱん太郎を咥えたままの腰をくねらせた。そんなにショックなのか……。 「行人クンも悪くないと思いますけどお……ぱん太郎様には敵いませんよ。こんな逞しいおチンチンに……♥」と、ゆるやかに腰を上下させるみちる。その拍子に彼女の胎内に留まっていた白濁粘液がゴポリゴポリと溢れ出してきた。「あっ、あっ……」と、微かに背すじを震わせ、情慾に垂れる瞼でまた熱の籠った吐息を漏らす。軽く動いただけでも彼女の膣内をみっちりと支配する肉魁がたまらなく擦れるのだろう。 「──このおチンチン以外……もう、興味持てません……♥」 「のふふ……可愛いのん♥」 「……ところで……」みちるの腰がピタリと止まった。「……さっきから私のこと、キミとしか呼びませんけど……」 「……」 「あの……私の名前……もちろん憶えてますよね?」 「……」 「…………」 「………………」 「……………………」 二人の間に流れる空気が微妙なものに変わりつつあるのを見ながら、その隙に行人はそっとその場を後にした。 (第18話に続く) 上に戻る
https://w.atwiki.jp/airmysken-wiki/pages/126.html
エアミス研読書会 第28回 綾辻行人『Another』 (2013-8-31(土) 20 00~24 00頃開催) 作品紹介 夜見山北中学三年三組に転向してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた! この“世界”ではいったい何が起きているのか!? いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。名手・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー。 (角川文庫上巻カバーより) まとめ エアミステリ研究会 第28回読書会 綾辻行人『Another』携帯版