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ゼロのスネイク 改訂版-01 ゼロのスネイク 改訂版-02 ゼロのスネイク 改訂版-03 ゼロのスネイク 改訂版-04 ゼロのスネイク 改訂版-05 ゼロのスネイク 改訂版-06 ゼロのスネイク 改訂版-07 ゼロのスネイク 改訂版-08 ゼロのスネイク 改訂版-09 ゼロのスネイク 改訂版-10 ゼロのスネイク 改訂版-11 ゼロのスネイク 改訂版-12 ゼロのスネイク 改訂版-13 ゼロのスネイク 改訂版-14 ゼロのスネイク 改訂版-15 ゼロのスネイク 改訂版-16 ゼロのスネイク 改訂版-17 ゼロのスネイク 改訂版-18 ■ 旧版 ├ ゼロのスネイク-1 ├ ゼロのスネイク-2 ├ ゼロのスネイク-3 ├ ゼロのスネイク-4 ├ ゼロのスネイク-5 ├ ゼロのスネイク-6 ├ ゼロのスネイク-7 ├ ゼロのスネイク-8 ├ ゼロのスネイク-9 ├ ゼロのスネイク-10 前編 ├ ゼロのスネイク-10 後編 ├ ゼロのスネイク-11 ├ ゼロのスネイク-12 ├ ゼロのスネイク-13 └ ゼロのスネイク-14-①
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特定原材料等の原材料使用状況 ワールドバザール イーストサイド・カフェ 低アレルゲンメニュー…¥1,590 ミッキープレートミネストローネ、サラダ、ミートボールのパスタ、ハッシュドポテト、温野菜 フルーツゼリー アップルジュース センターストリート・コーヒーハウス 低アレルゲンメニュー…¥1,080 / スーベニアプレート付き…¥2,080 ミートボール、ハッシュドポテト、サラダ、ケチャップおにぎり、カリフラワー、ブロッコリー フルーツゼリー アップルジュース れすとらん北齋 低アレルゲンメニュー…¥1,320 おにぎり、ハンバーグ、ソーセージ、インゲン、ニンジン、ポテトサラダ、ミニトマト、ブロッコリー、ヤングコーン スープヌードル フルーツゼリー アップルジュース アドベンチャーランド クリスタルパレス・レストラン ディズニーキャラクターブレックファスト用低アレルゲンメニュー( 大人 )…¥1,850 グリーンサラダ、ケチャップライス、ソーセージ、ハッシュドポテト、ヤングコーン、カリフラワー、ブロッコリー、キャロット フレッシュフルーツ お飲物のチョイス ディズニーキャラクターブレックファスト用低アレルゲンメニュー( 4才から8才までのお子様 )…¥1,230 グリーンサラダ、ケチャップライス、ソーセージ、ハッシュドポテト、ヤングコーン、カリフラワー、ブロッコリー、キャロット フレッシュフルーツ お飲物のチョイス ブルーバイユー・レストラン 低アレルゲンメニュー…¥1,890 ミネストローネ コーンサラダ、ローストビーフ、サーモンのオーブン焼き、ソーセージ、温野菜、帆立貝、ブロッコリー、カリフラワー ライス マンゴーシャーベット アップルジュース または オレンジジュース ポリネシアンテラス・レストラン | S席 A席 B席 ランチ( 大人 ) ¥4,530 ¥4,110 ¥3,700 ランチ( 4才から8才のお子様 ) ¥3,500 ¥3,090 ¥2,680 ランチ( 大人 ) グリーンサラダ ハンバーグ、メカジキと帆立貝のソテー、温野菜、ライス フルーツゼリーとフレッシュフルーツ お飲物のチョイス ランチ( 4才から8才のお子様 ) グリーンサラダ ハンバーグ、メカジキと帆立貝のソテー、温野菜、ライス フルーツゼリーとフレッシュフルーツ お飲物のチョイス | S席 A席 B席 ディナー( 大人 ) ¥4,940 ¥4,530 ¥4,110 ディナー( 4才から8才のお子様 ) ¥3,600 ¥3,190 ¥2,780 ディナー( 大人 ) グリーンサラダ ハンバーグ、メカジキと帆立貝のソテー、温野菜、ライス フルーツゼリーとフレッシュフルーツ お飲物のチョイス ディナー( 4才から8才のお子様 ) グリーンサラダ ハンバーグ、メカジキと帆立貝のソテー、温野菜、ライス フルーツゼリーとフレッシュフルーツ お飲物のチョイス ウエスタンランド ザ・ダイヤモンドホースシュー | S席 A席 B席 ランチ( 大人 ) ¥4,110 ¥3,700 ¥3,290 ランチ( 4才から8才のお子様 ) ¥3,090 ¥2,680 ¥2,260 ランチ( 大人 ) オレンジジュース コールスロー カレーハーブチキン、骨付きソーセージ、メカジキ、帆立貝、ラタトゥイユ、焼きおにぎり、ハッシュドポテト、温野菜 ランチ( 4才から8才のお子様 ) オレンジジュース 豆乳コーンスープ コールスロー カレーハーブチキン、ハンバーグ、ソーセージ、焼きおにぎり、ハッシュドポテト、ミニトマト、温野菜 フルーツゼリー | S席 A席 B席 ディナー( 大人 ) ¥4,940 ¥4,530 ¥4,110 ディナー( 4才から8才のお子様 ) ¥3,600 ¥3,190 ¥2,780 ディナー( 大人 ) オレンジジュース グリーンサラダ カレーハーブチキン、骨付きソーセージ、メカジキ、帆立貝、ラタトゥイユ、焼きおにぎり、ハッシュドポテト、温野菜 フレッシュフルーツ ディナー( 4才から8才のお子様 ) オレンジジュース 豆乳コーンスープ カレーハーブチキン、ハンバーグ、ソーセージ、焼きおにぎり、ハッシュドポテト、ミニトマト、温野菜 フルーツゼリー フレッシュフルーツ ハングリーベア・レストラン 低アレルゲンメニューカレーライス…¥800 プラザパビリオン・レストラン 低アレルゲンメニュー…¥1,020 豆乳コーンスープ、ハンバーグ、シュリンプ、焼きおにぎり、トウモロコシ、ハッシュドポテト、ミニトマト、ブロッコリー フルーツゼリー アップルジュース クリッターカントリー グランマ・サラのキッチン 低アレルゲンメニュー…¥1,020 ハンバーグ、ソーセージ、ライス、ポテト、ブロッコリー、ニンジン、コーン フルーツゼリー アップルジュース ファンタジーランド クィーン・オブ・ハートのバンケットホール 低アレルゲンメニュー…¥1,020 シメジ入りチキンライス、ハンバーグ、メカジキのソテー、コーン、ブロッコリー、ポテト フルーツゼリー アップルジュース トゥモローランド プラズマ・レイズ・ダイナー 低アレルゲンメニューカレーライス…¥600
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「どうぞごゆっくり…」 ミス・ロングビルこと土のフーケ、彼女が目の前に出された料理を見る。 特に変わったようには見えないが、これがここ最近、学園でも噂の魔法の料理なのだ! ゼロのルイズ。 落ちこぼれと評判の生徒がサモン・サーヴァントで平民を呼び出した。 これだけならただの笑い話である。 そして彼がコックとわかった時、これもただのコックならさらに良い笑い話になっただろう。 だがしかし!彼はただのコックではなかった! なんと彼の料理を食べた者は健康になり、その味は天上の美味とまで称されたのである! そして、長い長い予約待ちのすえ、ついに噂の料理を味わう時がきたのである! (さ~て、噂は何処まで本当なのかしら?) 料理を食べた彼女は己の身に起こったことにただただ驚愕した! そしてその凄まじい効果に! 長年悩まされた便秘が治り、最後のデザートの美肌効果を目の当たりにしたとき 彼女は盗賊としての仕事は休業し、この学園にとどまる事を決心したのだ! 「貴方は、貴方は本当に素晴らしい料理人です、トニオさん!」 「喜んでもらえて嬉しいです」 ゼロの料理人 完
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ゼロの奇妙な白蛇 第一話 ゼロの奇妙な白蛇 第二話 ゼロの奇妙な白蛇 第三話 ゼロの奇妙な白蛇 第3.5話 ゼロの奇妙な白蛇 第四話 ゼロの奇妙な白蛇 第五話 ゼロの奇妙な白蛇 第六話 ゼロの奇妙な白蛇 第七話 ゼロの奇妙な白蛇 第八話 ゼロの奇妙な白蛇 第九話 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 前編 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 後編 ゼロの奇妙な白蛇 第十一話 ゼロの奇妙な白蛇 第11.4話
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「何よこれ」 その日ルイズが召喚したものは、小さな茨の冠だった。 「何が出てきたんだ?」「何も見えないぞ」「ネズミでも呼び出したんじゃないか?」 ルイズの後ろから、同級生達の声が聞こえてくる。 ゲートから召喚されたものが何なのか、見ようとしているのだろう。 ルイズは一歩前に出て、地面に置かれた茨の冠を手に取った。 よく見ると、中央に穴の開いた奇妙な鏡に茨が絡みつき、冠の様相を見せている。 なんだかよく分からないけれど、これは自分が召喚した使い魔らしい。 「ミス・ヴァリエール、どんな使い魔を召喚したのかね?」 どこまでがおでこなのか分からない教師、コルベールがルイズに近寄り、ルイズの手をのぞき込む。 「あの、これ…」 手の中にある茨の冠を見せると、コルベールは首をかしげた。 「これ?…はて、これとは、どれのことですか?」 「だから、この茨の冠みたいなものです」 「…?」 「…」 「…」 ほんの少しの間、重たい沈黙が流れたかと思うと、コルベールはぽんと手を叩いて他の生徒達に向き直った。 「えー、皆さん!そろそろ帰らねば、次の授業に遅れてしまいます、少々急ぎ足で戻るとしましょう!」 コルベールの声を聞いて、生徒達は空を飛んで、トリスティン魔法学院へと帰っていく。 ルイズを馬鹿にする言葉も少なくない、誰かは「とうとう頭がヘンになった」とまで言ってルイズを侮蔑し、飛び去っていった。 「ミス・ヴァリエール、召喚が失敗したからと言って意地を張ってはいけません、さあ、もう一度やり直しましょう」 「え…」 優しく語りかけるコルベールの笑顔が、ルイズにはとても残忍なものに見えた。 コルベール先生の指導の元、サモン・サーヴァントを何度もやり直したが、ルイズの前に使い魔を呼び出すゲートは現れなかった。 ルイズは何度も茨の冠のようなものを指さし、これが呼び出されているからゲートが開かないのだとコルベールに説明した。 だが、コルベールは気の毒そうにルイズを見ると、今日はもう疲れているのだから休みなさいと言って、魔法学院に帰るよう促した。 そこでルイズは気づく、この茨の冠はコルベール先生に見えていないのだと。 「先生!違います、本当に私、使い魔を呼び出したんです、この茨の冠みたいなものを、持ってください!」 ルイズはコルベールの手を取って、その上に茨の冠を載せる。 だがそれはコルベールの手を通り抜け、地面に落ちてしまった。 「…!」 呆然とするルイズを見たコルベールは、ルイズが意地を張り過ぎて混乱しているのだと考えた。 空を飛ぶことの出来ないルイズは、魔法学院に歩いて帰るしかない。 混乱状態の生徒から目を離す訳にはいかないので、コルベールはルイズと共に歩いて魔法学院へと戻ることにした。 ルイズは茨の冠を胸に抱き、部屋に戻ろうと歩いていた。 その途中キュルケとすれ違い、この茨の冠は他人には見ることが出来ないと、改めて認識することになった。 「あら、ヴァリエール、胸に何か抱いてどうしたの?」 「…”何か”って、ツェルプストーは、これが見えるの?」 「これって、どれのことかしら」 キュルケは、胸の前で交差させたルイズの腕をのぞき込む、だがそこには何もない。 胸すら無い。 「何にも持ってないじゃない、あんた大丈夫?」 「見えない…の?」 「?」 部屋に戻ったルイズは、茨の冠を手に持ち、考える。 これは一体なんだろう? 他の人には見ることも出来ないし、触れることもできない。 ルイズからは見ることができ、触れることもできる。 訳が分からなかった。 やたらにルイズのことを心配し、魔法学院まで付き添って歩いてくれたコルベール先生。 彼はきっと、サモン・サーヴァントに失敗たと思いこんでいるのだろう。 使い魔がいないメイジは二年に進級できない、つまり、明日の授業は皆と一緒に受けることもできず、一年生と一緒に授業を受けることになる。 けれども、自分は確かにこの茨の冠を召喚した。 誰にも認めて貰えない使い魔。 ルイズは笑った、だが、それは自虐的な笑いだった。 何年も何年も、魔法が成功しない、ゼロのルイズと蔑まれてきた結果が、誰にもその存在を認められない使い魔。 本当に自分にはお似合いだと、泣きながら笑った。 ルイズは茨の冠を手に取り、鏡の前に立つ。 これを被ったら、どんな格好になるだろう、花の冠ではなく茨の冠なんて、自分にはお似合いかもしれない… そう考えながら、ルイズは茨の冠を頭に乗せた。 『ハ ー ミ ッ ト ・ パ ー プ ル ! 』 ぱっ、と頭の中で何かの声が響く。 ルイズは咄嗟に部屋の中を見回したが、自分以外だれも居るはずがない。 だが、確かに聞こえたのだ、『ハーミット・パープル』と。 改めて鏡を見ると、頭に乗せたはずの茨の冠が消えていた。 これが後に『ゼロのルイズ』を『ゼロの茨』と名を変え、『虚無の茨』として恐れられる運命の第一歩だとは、本人ですら気づいていなかった。 続かない。
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ようこそ ディベーズのメニューページに ディメーズメンバー ★パチチ中尉◆nakuI6HHvc リーダー ナンバー0214 ★ギロロ伍長◆ZGyEu7mBgw 福リーダー ナンバー1328 ★ダメメ雑用兵◆eaFAkqNxek 突撃隊隊長 ナンバー2446 ★イケケ◆OM5/jtEIXw 突撃隊参謀 ナンバー3557 ★ミクク大将◆GlEgDs73Rw 研究チーム隊長 ナンバー4668 ★ユヤヤ元師◆tsGpSwX8mo 研究隊参謀 ナンバー5779 ~メンバー用メニュー~ ケロン軍 公式サイト ~メニュー~ ケロン星 プププチャット お知らせ ケロン軍(メンバー用チャット)が完成しました ケロン星(掲示板)が完成しました 次に何かを製作する予定はありません ディベーズの公式サイトを製作する事になりました ディベーズの公式サイトが出来ました プププチャット(雑談チャット)が完成しました ~質問コーナー~ 僕の名前ミクク大将にしてくだちい。 -- ミクク (2011-04-24 11 19 12) 階級元帥にしてくれ -- ユヤヤ中将 (2011-04-25 16 01 34) 名前 コメント ~チームに入る~ メンバーになりたいです! -- ミクク (2011-04-17 12 34 23) 名前 コメント
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「ちょっと……何やってんのよ?」 「見て分からねーか」 「わたしが聞いてるのは主人を待たせて何やってんのってことよ!」 その言葉を完全にガン無視決め込み髪をブラシで整える。 プロシュートもイタリア人である。故に身だしなみには当然気を使う。 ちなみに兄貴『パッショーネ モテる男ランキング』の常に上位に君臨している(メローネ調べ) なお、最下位は5年連続してポルポがブッチ切りだ。(理由:包み込んでくれそうというより潰されそう 常に何か食ってる ・・・etc) それを終えたプロシュートがルイズの前に常人には若干関節に負担があるような立ち方で立つ ルイズの耳に ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨ というような音が聞こえたような気がしたが関わると良いことが起こりそうにないので深く突っ込まない事にした。 食堂に向かいルイズが中に入る、だがプロシュートは入り口の前で止まっていた。 「どうしたのよ?」 「……オレはいい」 主従関係を教えるための朝食を用意していたルイズであったが本人が食べないというのでは意味がない。 「食べないのは勝手だけど後で欲しいって言っても知らないわよ」 何とか食堂に連れて行こうとする。 もっとも、ルイズが用意したプロシュートの朝食内容を見れば食堂内で即グレイトフル・デッド発動ということになり大惨事になっていただろうが。 「いいからさっさと行け……」 ルイズが食堂に入ったのを見届けるとプロシュートが壁に背を預け目を閉じる。勿論寝ているわけではない。 夢だ。あの夢が妙に気になっていた。 チームの仲間達の死体の目。あの姿と視線がフラッシュバックとして脳内に蘇りとてもじゃあないが朝食を摂る気にはなれなかった。 いや、それだけならまだいい。「ソルベ、ジェラード、ホルマジオ、イルーゾォ」ヤツらはボスを倒すと誓ったその日から覚悟はしていたし死んだ事も知っている。 だが「ペッシ、メローネ、ギアッチョ、リゾット」は別だ。ヤツらはまだ死んじゃあいない。何故ああもリアリティ溢れる夢を見たのか気に掛かっていた。 「メローネ、ギアッチョ、リゾット」に関しては腕が立つ連中だしあまり心配する事もないが気掛かりなのは弟分のペッシだ。 自分があの状況下から居なくなったという事は「老化の解除」即ち亀の中の連中の復活を意味する。 ペッシのビーチ・ボーイは1対1向けの能力だ、グレイトフル・デッドのように複数人を相手にするのには向いていない。 おまけにあの夢の中のペッシのやられ方はブチャラティのスティッキィ・フィンガースの攻撃にやられたものと同じだ。 その事が自然と彼に朝食を摂らせる気を失せさせていた。 (成長してりゃあいいがな…) 「……るのかい?」 声が聞こえプロシュートが目を開き周囲を見る。 そこには、ここの生徒と思われる男が少女を連れて立っていた 「聞こえているのかい?」 「何か用か?」 「まったく…聞こえているじゃないか、ミス・ヴァリエールが召喚した『平民』の使い魔だったね。道を開けてくれないか」 『平民』という部分を若干強調して男が話す。 だがプロシュートは壁に背を預け立っているので、人が通るスペースなど十二分にある。 「……通りたけりゃあ通りゃあいいじゃあねぇか」 「分からないかい?君は平民なんだから貴族に道を譲るのは当然じゃないか」 思わず蹴りを入れそうになるが、一応ルイズから騒ぎを起こすなと言われているため無言で道を開ける。 それを見た男が満足気な顔で少女を連れ食堂に入っていった。 もちろん、このままではプロシュート、いや暗殺チームとしての沽券に関わる。 男が食堂に入る前にグレイトフル・デッドで男の財布を抜き取っておいた。 数時間後騒ぎになるが犯人は誰か分からないままであった。(後のギーシュ財布盗難騒動である) 朝食を終えたルイズが授業を受けるべくプロシュートと共に教室に向かう。 この朝一の授業はサモン・サーヴァントの初めての授業。つまり皆が己の使い魔を披露する場も兼ねている。 その中にただプロシュートが立つ。ハッキリ言って浮いている、そりゃあもう浮いている。ジャンピン・ジャック・フラッシュを食らったかの如く浮いてる。 壁に背を預け腕を組みながら立つその姿はどう見てもヤクザです、本当に(ry ざわ……ざわ……ざわ…… ざわ……ざわ……ざわ…… 生徒がざわつき始めるがその内容は殆どプロシュートとルイズに対してのものだ。 その中に明らかにプロシュートに対して脅えているものが2~3名。初日のグレイトフル・デッドの広域老化攻撃に巻き込まれた連中だ。 話の内容から察するに他の生徒達からは「夢でも見てたんじゃあないか」とか「平民がそんな事できるわけない」とか言われているようで 本人達も気付けば特に異常は無いらしく夢あたりと思いたいらしいがやはり兄貴の平民にあるまじきプレッシャーが怖いらしい。 そんな中『ゼロのルイズ』という単語が聞こえる。プロシュートがルイズにそれがどういう意味か尋ねてみるが (アンタには関係ないでしょ!) という目で思いっきり睨み返される。 そうこうしているうちに授業が始まるがプロシュートには全く興味が無い事なのでほとんど話を聞いていない。 唯一、シュルヴルーズと呼ばれる教師が石を金属に変えた時はそれを見ていたようだが。 そして、ルイズが教師に呼ばれ前に出る。生徒達のざわめきがプロシュート達が教室に入ったものより大きく続々と生徒達が机の下などに退避する。 ルイズが詠唱を始め石に杖を向ける。だがプロシュートの背筋にゾクリと冷たい物が走る。 亀に直触りを仕掛けようとし、列車の天井にジッパーを付けたブチャラティが自分を攻撃しようとした時のように。 瞬時にグレイトフル・デッドを発現させ一気に教室の後ろまで下がる。机の下は生徒達とその使い魔で一杯で入る余裕は無い。 後ろに行きスタンドを構えさせた瞬間―――『爆発』が起こった。 色々な破片がプロシュートに飛んでくるが全てグレイトフル・デッドで迎撃する。精密動作がニガテとはいえこの程度の物を落とすのは訳はない。 机の下に隠れてたとはいえ爆風まで完全に遮断できず、生徒達が若干ススに汚れたまま這い出てくる。 一応自身を見るがスーツに傷や汚れは無い。オーダーメイドであり体に完全に馴染むものはこれ一着しか無い。汚れはともかく傷だけは御免だ。 スス塗れの生徒達からルイズに明らかに非難と侮蔑の視線と言葉が集まる。当のルイズは下を向き若干震えたようにしている。 だが、プロシュートが抱いた感想は生徒達の物とは違っていた。 (隠密行動や暗殺には向かねーが、大した威力じゃあねーか) あくまでギャング的な思考である。 授業終了後、殆どの全ての生徒が出て行った教室でルイズとは対照的な女とルイズが激しくガンを飛ばしまくっていた。もっともほとんどルイズが一方的にではあるが。 「また派手にやってくれたもんねぇゼロのルイズ」 「きょ、今日は少し調子が悪かっただけよ!」 「あら、今日じゃなくて何時もの間違いじゃない?」 など口論している、ところにプロシュートが割り込む。 「聞きてぇんだが『ゼロのルイズ』ってのはどういう意味だ?」 「あら…あなたがルイズの召喚したっていう平民ね。…結構シブくて良い男じゃない」 「フン…で、オレは『ゼロのルイズ』って意味を知りてぇんだが」 「だから、アンタには関係ないって――ひょっほあにふんほよ!(ちょっとなにすんのよ!)」 女がルイズの口を押さえてプロシュートの問いに答え始める。 「なるほどな、あの爆発は魔法に失敗した結果って事か」 「そう、今までの魔法が100%失敗してるから『ゼロ』って事よ」 「あらもう、こんな時間。先に行ってるからこれからも頑張んなさいよゼロのル・イ・ズ♪」 「~~~~~~~ッ!!」 からかうようにして言い放つ女に対し怒りが限界を突破して声にすらなっていない。ルイズ火山噴火一歩手前というところである。 ・・・ だが、次の瞬間プロシュートが取った行動は―――意外ッ!それは肘撃ちッ! バギィ! 教室に響く鈍い音 若干手加減されていたとはいえ現役ギャングの攻撃である。女は思いっきり床に倒れていった。 ルイズとその女、双方とも何が起こったのは分からないといったような表情だ。先ほどまでの喧騒が嘘の様に静かになっている。 「使い魔…それも…平民が!名誉あるツェルプストー家の…この『微熱のキュルケ』に何てことをッ…!!」 ルイズの方はまだ何が起こったのは理解できていない様子で倒れているキュルケを見たまま動けないでいる だが、プロシュートはそんな事に構いもせず倒れている女―キュルケに近寄り言い放つ。 「オレの世界ではなッ!侮辱するという行為は殺人すら許さていると言ったヤツが居るッ! いけすかねぇ豚野朗だったがそいつのその言葉だけは一理あったッ!今ッ!オメーはそういう事をこいつにやっているんだぜッ!」 プロシュートの迫力に何も言えなくなるキュルケ、そしてプロシュートが自分が『ゼロのルイズ』と呼ばれていた事に対してキュルケを殴った事に気付く。 (え…こいつが怒ってるのってわたしが『ゼロのルイズ』って呼ばれて、侮辱されたからって事…?) さらにヒートアップするプロシュートの説教。チーム内でもペッシ、メローネ、ギアッチョに対しての説教の多さは有名になっていたりする。 まぁメローネとギアッチョは大して聞いていないため実質ペッシだけであるが。 「行くぜルイズッ!」 ギャングとしての説教を終えルイズを呼び教室を去るプロシュート。呼ばれた方は初めて自分の名前が呼ばれた事もあってマトモな返事も出来ず付いていく。 そして一人教室に残されたキュルケ。何も言えなかった、何も言えるはずがなかった。 「平民が…!この『微熱のキュルケ』に…!許せない…!許せない…!」 そう呟く。だが次の言葉で何も言えなかった理由が判明する。 ・・・・・ 「……許せないぐらい『燃えてきたわッ!』」 微熱のキュルケ、その二つ名の本領が発揮された瞬間であった。 戻る< 目次 続く