約 2,014 件
https://w.atwiki.jp/terrachaosgaiden/pages/263.html
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ KAITO「今日も頑張ったなぁ・・・・・・アイスアイスっと」 ???「YAーHAー!」 KAITO「誰!?」 信長「信長だけど。 ここ(タンス)さ、タイムマシンの出口になってんだよ」 KAITO「はぃ!?」 信長「今何年?」 KAITO「2011年・・・・・・」 信長「おおやったー未来じゃん。 未来人? ははははー。 何ぼっとしてんの~? 茶でも入れてよ」 ~間~ 『pipipi、お湯が沸きました』 信長「うわぁ、しゃべったしゃべった! 何これ?」 KAITO「ピピ○とコンロです・・・・・・」 『ご飯が、炊けました』 信長「いいなんだよ~、そうだ利休呼んでいい?」 KAITO「利休?」 千利休「呼んだ?」 ガスでパっと明るくチョっといい未来 ガスp(ry ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「というのがワシとKAITOの出会いなんだ」 「はぁ・・・・・・」 私の名前はリン。 ちょっと変わってる(と言われる)6人兄弟の末っ子だ。 そんな私は、今、変なおじさんと食卓で話をしている。 流石に面と向かって言うことはできないけど、どう考えても変だから思うぐらいは許して欲しい。 21世紀という時代なのに髷を結い、戦国風の鎧を着て、あまつさえ歴史の偉人の『織田信長』を名乗っているのだ。 「ちなみにお主達のマスターとの出会いはな~」 聞いてもいないのにまた思い出話をし始める。 なんでもおじさんの話によると、私達兄弟は全員『VOCALOID』というロボットで、 親戚のネルお姉ちゃんは私とお兄ちゃんのマスター・・・・・・パートナーだということだ。 もちろん私も家族も人間だし、物心ついた時からの思い出もある。 双子の兄を始めとする兄弟の成長も、しっかり脳裏に焼き付けてある。 だからはっきり言って、私はこの人を言う事を話半分程度にしか聞いていなかった。 (胡散臭いなぁ・・・・・・) おじさんの話を聞き流しながら、彼の作った『信長風気まぐれ炒め』を口に運ぶ。 甘酢ダレが味覚を刺激し、たまらず具材を噛み締める。 手のひらでなんとか包み込める程度の大きさの肉は、驚くほどあっさり潰されて、中からエキスが溢れ出す。 口内を侵食した肉汁はまたたく間に食道を通り、胃に達したところで空腹が消えていくことを感じた。 (あ、これおいしい) だがそれは満腹にするには及ばず、まだ肉が口の中に残っているのにも関わらず箸を動かさせる。 脂身は、既にパイナップルを始めとする果実の酸味により洗い流されており、油料理特有のベタつきは一切無い。 だからいくらでも口に放り込む気になれる。 気まぐれに選んだ食材がここまで調和するものなのか。 白ご飯が無いことが実に惜しい。 まあ結局はただの酢豚なのだが。 (でもこれからどうしよう) 酢豚の品評を終えたところで、今後の動向について考え始める。 この殺し合いから生還するには主催の提示した条件、つまり自分以外の参加者が死ななければならないが・・・・・・ だからと言って殺し合いに乗る、これは愚考だ。 使える支給品はあったが、私一人で全ての参加者を殺害できるとは考えていない。 もしも優勝するとしても、参加者が少なくなるまで逃げ隠れながら武器を集め漁夫の利を狙うぐらいしかないだろう。 しかしそこまで事がうまく進むとは思えないし、何より14年間生きてきた上で積み重ねてきた倫理観がそれをさせようとしない。 よってこの選択肢は、初めから除外される。 (お兄ちゃん達だっているんだよね) 国会議事堂には私の兄の姿があった。 だが、そう都合よく私たち双子だけが呼び出されたとは思えない。 家族全員が呼び出されている可能性だってあるのだから、最悪の結末さえ予想しなくてはならない。 長兄と三女はとても優しい性格だ。 それ故に、お人よしな彼らは悪漢に騙されてしまうのかも知れない。 長女も長女で人が良いので、彼ら同様余り長生きできるタイプではないだろう。 次女の姿は見かけなかったが、そっちはいたとしても尻を叩くように要求している姿しか想像できない。 一応心配ではあるが。 一番心配なのは、次男であり双子の兄のレンお兄ちゃんである。 同じ双子なのに私よりも歌がうまい尊敬の兄だが、 臆病で、頼りなくて、卑屈で、綺麗な女の人に目がなくて、身内にすら顔を赤くする、 色んな意味でほっとけない兄だ。 今頃一人で膝小僧抱えて泣いているのではないだろうか。 妹として、今すぐにでも駆けつけたい衝動に駆られる。 「顔色悪いじゃん、どうしたの?」 俯いていたせいか、おじさんが顔を覗かせてきた。 おどけた態度は崩さないが、顔色が強張ってこちらの様子を伺っていることがわかる。 直後、何かを閃いたのか目と口を大きく開けた。 「わかったー パプリカが食べられないんだー! ダメだよVOCALOIDとはいえ好き嫌いしちゃ」 そして皿の上のパプリカを指差して見当違いの答えを出す、と同時私もため息を吐いた。 VOCALOIDというのはご飯も食べられるのだろうか。 普通ロボットなら、電気とかガソリンとかなんかその辺のもんで動くのではないだろうか。 未来から来たネコ型ロボットでもあるまいし、食物から機械に必要なエネルギーを生成するなんてありえるはずがない。 しかし、それを今訪ねたところで無駄である。 「それともどこか故障したのか? 残念ながらワシは自転車すら修理したことがないぞ」 いくら違うと否定したって、そう思い込んでしまっている相手には届かない。 私が彼を『私を信長だと言っている変わったおじさん』と見ているように、 彼の中では私は『VOCALOIDというロボットの鏡音リン』でしかないのだ。 水掛論を続けるつもりはないので、ここは流し、そして話を変えるように促した。 「違います、家族のことが心配になっただけです」 またからかいの種にされないようにと、今度はパプリカを食べながら受け答えをする。 すると、またもおじさんの顔が変化した。 神妙な顔立ちに右手を顎に添え、沈黙すること僅か数秒。 「まあKAITOのやつは堅物じゃが大丈夫だろ。 他のやつだってきっと大丈夫さ、な!」 数秒後、やはり元の笑顔に戻って両手で私の肩を叩いた。 はっきり言って私は、この人がどうしてここまで楽観的になれるのかがわからない。 相当腕っ節に自信があるのか、今この場で彼はとても無防備に感じられる。 大体、話に持ち出している家族達は今は別の所にいるのだ。 この状況でどうして彼らが危険に瀕していると想像できないのだろうか。 どうして襲われていると、殺されかけていると想像できないのだろうか。 それが不思議で堪らない。 不満が表情に表れていたのか、おじさんはやや眉を顰めさせて言った。 「うーん、ワシだってそりゃ少しは心配だよ? でもだからって、ここでうじうじ考え込んだってしょうがないじゃん。 それよりこれからどうするか考えようよー」 おじさんは立ち上がって今にも外に飛び出さんとするために、準備体操を始める。 この悪趣味な企画で、ここまで明るく振舞えるのはこの人ぐらいではないだろうか。 この前向きさだけは見習いたいものだ。 「・・・・・・わかりました、ではまずは今後のことについて話し合いましょう」 これ以上は時間が惜しいので、本題に移るとしよう。 今こうしている間にも家族が危機に瀕しているかも知れないのだ。 時間を無駄にしないためには、ここで当面の目的を設定しておくべきであろう。 まずは現状を確認するべく、足元に置いてあったデイバッグに手を伸ばした。 「おーし、まずはKAITOのやつから迎えにいくぞー!」 「KAITOお兄ちゃんがいるかどうかはわからないんだけど・・・・・・」 話し合いが終わった矢先におじさんは民家を飛び出した。 最低限の行動方針は決定したため、これ以上篭城を続けるのは時間が勿体無いと判断したのだろう。 私は、殺し合いから脱出するために、首輪の解除を提案した。 これさえ外せば主催から逃げられる可能性が0ではなくなるし、複数人での生還も可能だからだ。 (主催者の目的は私達を殺すわけじゃない・・・・・・) 国会議事堂内では主催らしき人物に下手なことはするなと釘を刺されたが、 これをはったり以上のものだと考えはしなかった。 殺すことが目的であればとっくの昔に自分は死体となっている。 なのに態々このような催しを開くのは、殺し合いそのものに興味があるのだと思う。 (目的が『観察』なら、殺し合いを阻害するようなことをしなければ問題ない。 だからうまく主催の目を掻い潜れば・・・・・・) 脱出も可能なはず。 そう考えると、何も見えなかったはずの暗闇の中に一筋の明かりを見つけられたような気がした。 もちろん首輪を解除できるものが出回っているとは思えないし、解除できる技術を持つ人間がそう都合よく 参加させられているとは思えないだろう。 でも、だからと言って答えがないとは限らないのだ。 もしかしたら主催の気づかぬ穴がどこかに存在するかも知れない。 その暗闇こそ自分達にとっての希望の光なのだ。 果てなく辛い道のりになりそうだが、家族全員が揃って歩くことはできるはず。 そしておじさんみたいな他の参加者達とも・・・・・・ってあれ? 「えーと新宿区はこっちでいいかな?」 「ちょ、おじさん!」 間の抜けた声が後ろの方角から聞こえてくる。 人の集まる新宿区へ向かおうとしていたのだが、あろうことか目的地と真逆の方向で歩いていたのだ。 いつのまにか彼は信号の向こうの交差点の前に立っており、今にも視界から離れそうな所にいた。 「おじさんそっち違う方角だよ!」 「おおリン、そんなところにいないで早くこっちこーい!」 腹の底からボイストレーニングの要領で思いっきり声を出すが、返事はやはり検討外れなものだ。 こちらの気持ちを知らずに、暢気に手を振っている。 あの人も、お兄ちゃん達同様やっぱりどこか変わっている。 「だから違うってばー!!」 声をかけているのではあるが、おじさんは未だに交差点から動こうとしないため、 仕方なく迎えにいってやることにした。 正直後先不安である。 【杉並区・住宅地/1日目・日中】 【織田信長@実在の人物】 [状態]健康 [装備]なし [道具]基本支給品、不明支給品1~3 [思考] 基本:KAITO達を救い、主催を討つ。 1:リンと行動する。 2:KAITOとその家族とそいつらのマスターを探す。 3:リンのやつ少しおかしいなー 【備考】 ※KAITOと同じ世界(=VOCALOIDはロボット)から参戦です。 ※KAITOのマスターで、他のVOCALOIDとそのマスターのことも知っています。 ※鏡音リンのことを、自分のいた世界と同一人物だと思っています。 【鏡音リン@VOCALOID】 【状態】 健康 【装備】 なし 【道具】 基本支給品、不明支給品1~3 【思考】 基本:家族と共に生還する 1:信長と行動する。 2:家族を探す。 3:信長に疑念・・・・・・だが善人らしいので今は適当に流しておく。 4:首輪を外す手がかりを見つける。 【備考】 ※鏡音レンと同じ世界から参戦です(=ただの人間) ※名字は『鏡音』ではありません(=KAITO達全員が家族で同じ名字のため、『初音』等は芸名) ※織田信長のことは、『ちょっと変わったおじさん』程度にしか思っていません。 ※鏡音レンの参加を確認済みです。 ※二人で新宿区を目指しています。 018:いくつものIを重ねて/もってけ!運命のガイアメモリ! 投下順 020:ASH TO ASH 018:いくつものIを重ねて/もってけ!運命のガイアメモリ! 時系列順 020:ASH TO ASH 初登場! 織田信長 059:マシンでつきぬけろ! 初登場! 鏡音リン 059:マシンでつきぬけろ!
https://w.atwiki.jp/trashpanda-araisan/pages/769.html
908 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21 19 57.77 ID 8dzdt39D0 オーナーはエンジンを止め、車から降りてボンネットを開けた。 すると、そこには… アライちゃん「ぴぎいぃぃーーーっ!!いぢゃいいぃっ!だぢゅげでえーーっ!!」ビエエエン …エンジンの回転部品に下半身が巻き込まれ、挟まっているアライちゃんがいた。 肉が焼ける焦げ臭いニオイがする。 肉料理屋店主「あー最悪だ…掃除しねえと…」ガシィ オーナーは軍手をつけて、機械に挟まったアライちゃんのお腹を握った。 アライちゃん「うぎゅうぅ!!ぐゆじぃいい!!」ジタバタ オーナー「うい…しょっとッ!!」グイイイイイイイイイイイイイッ アライちゃん「がびゃあぎゃあああああああああああああああっ!!!」ブヂブヂブヂブシュウウゥゥッ なんと、オーナーはアライちゃんを機械から引っこ抜いた。 しかし、力づくで無理矢理引っこ抜いたせいか… アライちゃん「あ…ぎゃ…が…い…ぢゃい…」ビクビク …下半身が千切れ、臓物や背骨が断面から突き出ている。 肉料理屋店主「クソが」ポイッ アライちゃん「びぎっ」ベチャア 上半身だけとなったアライちゃんは、その辺にポイっと投げ捨てられた。 アライちゃん「い…ぢゃい…じに…だぐない…だぢゅげ…で…」ピクピク …絶望的で素敵な顔だ。 肉料理屋店主「おいバイト、エンジンの掃除手伝ってくれ」 承知です。 私はオーナーと一緒に、エンジンの機械に挟まった肉片やズタズタの尻尾、 血痕と30分ほど格闘した。 909 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21 26 57.72 ID 8dzdt39D0 エンジンを掃除している間、後ろの方から『たしゅ…けて…』などと聞こえてきたが、 無視していたらそのうち声はしなくなった。 肉料理屋店主「まーこんなもんだろ…。よし、あいつら迎えに行くぞ」ガチャッ オーナーは車に乗った。 私は、さっきのアライちゃんをちらっと見た。 アライちゃん「」 …あれから上半身だけでこっちへ這って近づいていたようだ。 移動した後に血痕が残り、腸が伸びている。 私は木の枝でアライちゃんをつっついてみた。 アライちゃん「」 反応はない。 肉料理屋店主「どうした?何見てるんだ?」スタスタ あ…いや、何でもないです。 肉料理屋店主「それはさすがに食えねえぞ…」 分かってますよ。 私は車に乗り、他三人を迎えに行った。 そして宿泊施設へ向かった。 911 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21 43 50.57 ID M+D1zxpeO ~キャンプ場~ 私達は、各々収穫した食材で料理を始めた。 肉料理屋店主「さて。やるぜ」 作りましょう。アライさんジビエ料理。 どんなのにするんですか? 肉料理屋店主「ガキ共は煮込む。大きい奴は焼く。って感じかな」 ほうほう。一緒にやりましょう。 バラエモン「はじめての共同作業かしら?」 肉料理屋店主「店でいつもやってるよ!」 えーと。どうすればいいんです? 肉料理屋店主「そうだな。まずは皮を剥くか」 私達は、アライちゃんやアライさんの皮を剥いた。 耳と尻尾を取られ、皮を剥かれたアライさんの肉は… ギョエモン「うっわ…」 バラエモン「きっついわね…」 ムシエモン「虫は食えても、これはキツイぞ…」 …ほぼ人間の女性の皮剥ぎ死体そのものであった。 肉料理屋店主「あんまこっち見んな」テキパキ ギョエモン「…よくそんなの料理できるね…血の気が引くよ…」 ですよね…。 912 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 21 55 58.33 ID M+D1zxpeO アライちゃんは、全身をバラバラに切って、原型が分からないようにした。 手や足の末端は捨てた。 頭も、脳ミソだけ取り出して捨てた。 ほとんど捨てちゃうんですね…。 肉料理屋店主「人っぽいとこが残ってると食欲減退だろうしな」グツグツ 鍋見てますよ。 オーナーは親の方の調理進めててください。 肉料理屋店主「サンキュ、助かるぜ」スタスタ 私はアライちゃん達が煮込まれている鍋を覗き込んでみた。 …アライちゃんの原型は全く残っていないな…。 913 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 02 55.60 ID M+D1zxpeO 肉料理屋店主「さてと。こっちもやりますか」ザグンザグン オーナーは、アライさん二匹をざくざくと切って解体している。 あの大きさの動物を解体できるのは、オーナーのマッシブな腕力あってこそのものであろう。 肉料理屋店主「肉を削いで、切って…と」ザクザ ふぅ、だいぶ鍋のアライちゃん肉もトロトロになって来ましたね…。 バラエモン「へぇ、美味しそうじゃない。私が採ったキノコ入れてみない?」スタスタ だそうですが、どうですかオーナー? 肉料理屋店主「キノコか!いいぞ!」ザクザク ムシエモン「ボクが獲った蜂の子入れてみない?」 蜂の子「」ウジャウジャ だそうですが、どうですかオーナー? 肉料理屋店主「虫は入れんじゃねえ!」ザクザク 914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/15(月) 22 05 20.78 ID ehfF2DUXO 昆虫食はいやーきついっす 915 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 07 43.32 ID M+D1zxpeO そうして、料理は出来上がった。 ムシエモン「イナゴの佃煮!そして蜂の子の甘露煮だぞー」 蜂の子って…蜂獲ったんですか!? 刺されませんでした!? ムシエモン「刺されない刺されない…クロスズメバチの巣くらい余裕だぞ…地面を掘ってザクザクと」 スズメバチぃ!? 食べて大丈夫なんですか! 肉料理屋店主「クロスズメバチは昆虫食界ではメジャーな方だぜ」 そ、そうなんですか… 916 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 16 49.58 ID M+D1zxpeO ギョエモン「こっちは川エビの唐揚げだよ。魚は…残念ながらいなかった」 わ。美味しそうですね。 ギョエモン「ザリガニもあるよ」 う、それは… ムシエモン「ザリガニ!?た食べるぞ!」 食い付きいいですね!? ムシエモン「ザリガニは…どっちだ?昆虫じゃないけど…」 …昆虫食でいいんじゃないですか。 バラエモンさんはどうでしたか?…って、わあ! 果物がありますよ! バラエモン「それはアケビね。採れたのはオニグルミとか、セリとか…タマゴタケがあったわね。炒め物にしたわ」 肉料理屋店主「タマゴタケ?…ベニテングタケじゃないだろうな?」 バラエモン「失礼ね。間違えないわよ、今度は」 今度は…って何ですか? 918 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 24 26.33 ID M+D1zxpeO ギョエモン「それで、ジビエモンは…」 肉料理屋店主「アライさんのステーキと」 アライちゃんの煮込みデミグラスシチューです。 肉料理屋店主「アライさん二匹はさすがに量が多かったんで、片方はいま燻製にしてるぜ」 ムシエモン「アライさんの原型ないな…」 バラエモン「原型あったら食えたもんじゃないわね…」 肉料理屋店主「さて、それじゃあ皆、食うか!」 \いただきまーす!/ さて、まずはアライさんステーキですね。 はむ…もぐもぐ… 肉料理屋店主「どうだ?」 お…美味しい! 脂が少なくて、肉にコクのある味がついてますね! ギョエモン「お、美味いな!牛肉とはまた違った味だ…」モグモグ 肉料理屋店主「いつ食っても最高だぜ」モグモグ …オーナー、実はけっこう食べてました? 肉料理屋店主「…ちょくちょく捕まえてた」モグモグ ジャンキーですかね。 919 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 29 47.57 ID M+D1zxpeO 次はアライちゃん煮込みデミグラスシチュー。 …肉に骨がついたままなんですね。 肉料理屋店主「ああ。骨ごといってみ」 では。もぐもぐ… …!ふほぉ!柔らかくてとろっとしてて美味しいですねぇ! バラエモン「骨も軟骨みたいで、ポリポリしてて美味しいじゃないの!んん!」モグモグ 肉料理屋店主「アライさんやアライちゃんは森の中の奴に限るぜ」モグモグ ムシエモン「アライさんジビエ…恐るべし。こんな美味かったとは…」モグモグ ギョエモン「これだけ美味しいなら、動物園で集めたり、ペットフードの原料になるのも頷けるね」モグモグ 920 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 39 10.68 ID M+D1zxpeO ギョエモン「ん!美味い!なんだこれ?」モグモグ 肉料理屋店主「それは脳だな。肝臓とかも煮込んであるぜ。…アライさんは、脳が一番美味えんだ」 脳が一番美味しい動物って珍しいですね。 ムシエモン「一説には、アライさんの脳には未知の物質も含まれてるとか」モグモグ バラエモン「内臓も料理したの?」モグモグ 肉料理屋店主「ああ。傷みやすい内臓も、獲ったその日のうちなら美味しくいただけるってわけだ。野食会の醍醐味だぜ」モグモグ ギョエモン「おかわり、もう一杯!あと、ブログに載せる写真撮らないとね」 肉料理屋店主「あ!忘れてたな。まあ、料理はまだあるし。一旦撮影するか」 921 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 40 26.30 ID M+D1zxpeO 写真撮影の後も、私達はお互いが作った料理を食べ合った。 ギョエモンさんの海老の唐揚げ。 バラエモンさんの野草炒め。 ムシエモンさんのイナゴの佃煮。(蜂の子は無理でした) 本職のシェフ達が、新鮮な食材で作った野食料理は、どれもとても美味しかった。 肉料理屋店主「どうだ、バイト。これが野食会だぜ」 野食、さいこー! ムシエモン ギョエモン バラエモン「「「野食サイコー!」」」 肉料理屋店主「喜んで貰えてよかったぜ!」 922 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 46 12.10 ID M+D1zxpeO そうだ、オーナー。 アライさんのくず肉って余ってます? 切れ端みたいのでいいです。 肉料理屋店主「ああ、たっぷりあるぜ」 それ、いくつか貰って冷蔵庫で冷やしといていいですか? 肉料理屋店主「いいけど、何するんだ?まさか刺身にでもするのか?」 それもいいかもしれませんが… 明日のためにとっておきたいんです。 肉料理屋店主「…なるほどな。いくらでも取ってけ」 はい! …私は、アライさんのくず肉を削ぎ、器に貯めて冷蔵庫で冷やした。 血や肉汁へ漬け込んで…。 そして私達は食べ終わり、後片付けをした。 アライさんの使わなかった部位は、キャンプファイヤーで火葬した。 一同「「山の恵みに感謝!ご馳走さまでした!」」 923 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2018/01/15(月) 22 46 38.86 ID M+D1zxpeO 一旦ここまで 927 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 00 38 05.34 ID QLnhwXv+0 アラジビはこっちでも流行りそうですね 928 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 06 23 31.72 ID kFWYfdm7O ジャンや美味しんぼでも脳ミソ食ってたな 930 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 11 13 03.47 ID JZLfLzZs0 乙です ここからアラジビが拡がって行くのか? 野食会合宿(二日目突入)・その5 パート1へ戻る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2901.html
『アイドルのオシゴト』 人知らぬ森の中。 獣道を、1匹の胴有りゆっくりれみりゃが歩いていた。 「だっどぉーぅ♪ だっどぉーぅ♪」 希望に満ちた笑顔を浮かべる下膨れ顔。 リズムを刻んで元気よく振るふくよかな腕。 よたよただばだば歩みを進める足に、左右にフリフリ揺らす尻。 それらはいずれも、普通のれみりゃと比べておよそ1.5倍はふとましい。 中身のギッチリ詰まった重量級の体からは、 ステップを踏む度に黄色いガスが「ばぶーっ! ばぶーっ!」と漏れだしている。 「てぇれびだどぉ~♪ しゅ~やくだっどぉ~♪ うぁうぁ☆うっう~~♪」 このれみりゃは、駆けだしの"アイドル"だった。 今日は、これから初めての"てれび"の仕事に向かうところだ。 しかも、マネージャーによれば主役らしい。 御機嫌にならないはずがない。 「えびりゃってばぁ~☆かわいすぎてごめんねぇ~ん♪ だっどぉ~~ぅ♪」 下膨れた頬を抱えて、幸せを体現する、れみりゃ。 この実にゆっくりしたふとましい体、たっぷりした下膨れは、れみりゃの自慢だった。 自分をこんなに可愛くえれがんとに育ててくれた親達のことを思い出し、感傷にふけるれみりゃ。 最初、アイドルになりたいと言った時、親からは"おぜうさまらしくないどぉー! はしたないどぉー!"と猛反対を受けた。 だが、れみりゃは知っている……なんだかんだ言いつつも自分を支え応援してくれたことを。 今日てれびに出るとことをうーぱっくで伝えた時も、誰より喜んでくれたことを。 「こーまかんのまんまぁーたちも、きっとたのしみにしてるどぉー♪ えびりゃがんばるどぉー♪」 そんなれみりゃの後ろから、ゆっくりさくやが跳ねてくる。 このさくやは、れみりゃファンクラブ会長にしてマネージャーでもあった。 「さようですわ、おぜうさまぁー! ふぁいとですぅー!」 「うっふ~~ん♪ えびりゃにおまかせしてねぇ~~ん♪」 れみりゃは気合いを入れて、うぁうぁ☆ぐるぐる腕を振り回す。 ぶぅーぶぅー漏れるガスを効果音にして、栄光のロードを歩いていくれみりゃ。 そうこうしているうちに、れみりゃとさくやは現場の屋外スタジオに到着した。 そこには、既に他のスタッフ達が集まっていた。 「ゆゆっ! れみりゃがきたよ!」 「むきゅ~ん! れみぃーちゃんはいりましたぁ~!」 「ゆっくりおつかれさまだよ! きょうはよろしくおねがいしますだよ!」 れみりゃを囲み、挨拶するスタッフ達。 れいむ、ぱちゅりー、まりさ、ありすにちぇんにめーりんもいる。 現場に集まったスタッフ達もまた、全員ゆっくりであった。 どこから手に入れたのか、ゆっくり達はカメラや機材を揃えていた。 どれも旧式でアナログなものだったが、ゆっくり達は口を器用に使って、おぼつかないながらもそれらを使いこなしていた。 「ゆっ! それじゃさっそくほんばんはじめるよ!」 そう言って、カチンコを咥えるまりさ。 れみりゃは、カメラの正面、書き割りのセットへ上がり鼓動を高鳴らせる。 「うーうー♪ これできょうからえびりゃも"かりしゅま☆すたぁー"だどぉー♪」 「ゆぅ~~~い………あくしょん!」 カチン! まりさの咥えたカチンコが渇いた気持の良い音をたてた。 照明が舞台上のれみりゃにスポットしていき、ベータのビデオカメラが回りはじめる。 たくさんのゆっくりが緊張した面持ちを作る中、収録は開始された。 (まんまぁ~♪ しゃくやぁ~♪ えびりゃをみまもっててねぇ~ん♪) れみりゃは、カメラに向かって今日のために必死に練習した"のうさつ☆だんす"を踊り出す。 尻を突き出すように左右に振って、ぶぅーぶぅー生理現象の伴奏を奏でていく。 「うっうー♪ えびりゃのぷりてぃー☆ひっぷにぃー♪ め~ろめろ~になるんだどぉ~~♪」 照明の熱量は相当なものだ。 れみりゃは、額に肉汁を浮かべながらも渾身のダンスをおどりきる。 「えび☆りゃ☆う〜☆にっぱぁ~~♪」 決まった! 心の中で声を揃える、れみりゃとさくや。 しかし、他のスタッフ達から"カット"の声は聞こえない。 舞台上で頭上に「?」マークを浮かべる、れみりゃ。 その直後、スタッフの一人が口に咥えた紙をれみりゃに見せた。 そこには歪な平仮名で「あしすたんとの"ふーちゃん"せんたーへ」と書かれていた。 「うぁ?」 ふーちゃんとは誰のことなのか。 れみりゃが疑問に思っていると、上空からその横にゆっくりフランが降り立った。 「ぷぅー☆ゆっくりしね」 「う、うぁぁー! ふりゃんだどぉーー!?」 本番中であるにも関わらず、れみりゃは恐怖の叫びをあげる。 森で一人暮らしを始めてからというもの、れみりゃは何度もフランに虐められていた。 「う~~! でぃれくたぁー! じゃーまねぇー! ふりゃんやだどぉーー!!」 れみりゃは涙ぐみ、へなへなと腰から崩れ落ちてしまう。 しかし、そんなれみりゃと"ふーちゃん"ことゆっくりフランへ出されたカンペには、こう書かれていた。 "ちょうりすたーと" 「ぷぅー☆おりょうり☆おりょうりー」 「うっ!? な、なにするんだどぉー!?」 カンペを読むや否や、フランはれみりゃを押し倒し、その服と帽子を無理矢理剥ぎ取っていく。 「や、やべでぇー! やべるんだっどぉー!」 「ぷーぷー☆ぱっぽぉー♪ これきたないー☆おじゃま☆じゃまー」 「ぶ、ぶっぎゃぁぁぁーーー! えびりゃのだいじだいじがぁーーー!!?」 れみりゃは為す術無く、あっという間にドロワーズ1枚の姿にさせられてしまう。 「えびりゃは"せいじゅんは"あいどるなんだどぉー! ぬぐなんてきいてないどぉー!」 「ぷぅ~~~! うるさい~~~!」 フランは、びよ〜んびよ〜んとれみりゃの頬を左右に引っ張っていく。 そしてカメラの真正面にアップになるよう、れみりゃの体を持ち上げた。 「おもしろいかおー☆ぶさいくなかおー☆」 「うびぃーーーー! うびぃーーーーー!」 れみりゃの下膨れで楽しそうに遊ぶフラン。 その間に、スタッフ達がテキパキとセットを入れ替え、道具を搬入していく。 れみりゃとフランの前には、2つのプールと1つの巨大な鍋が並べられた。 プールの一つには生卵が、一つにはパン粉が、そして火にかけられた鍋には油が熱せられている。 やがて、フランは準備が整ったと見計って、れみりゃを生卵のプールに突き落とした。 「まずは~ひたひたにする~~☆」 「う~~~~~っ!」 フランは、起きあがろうとするれみりゃを無理矢理押し倒し、生卵まみれにしていく。 顔を押さえつけられ、危うく生卵のプールで溺れそうになる、れみりゃ。 「つぎは~こうやってまぶす~☆」 「うぁぁぁぁぁーーーー!」 次にフランは、れみりゃをパン粉のプールに投げ入れる。 頭からパン粉にダイブし、思い切り顔を打ってしまうれみりゃ。 「うぁぁぁーーー! えびりゃのびゅーてぃふぉーなおかおがぁぁぁーーー!!」 泣き叫ぶ、れみりゃ。 そんなれみりゃの声など素知らぬ風に、フランはテキパキ作業を進めていく。 生卵で濡れているれみりゃの体をパン粉のプールで転がしていき、パン粉の服を着せていく。 「さいごは~ゆっくりあげる~☆」 フランはにっこり微笑むと、息も絶え絶えでピクピクしているれみりゃを抱えて浮かび上がる。 そのまま熱々の鍋の上まで移動するフラン。 パチパチ跳ねる油の滴があたり、ハッとするれみりゃ。 呆然自失としながらも、恐怖でひきつった顔に精一杯のスマイルを浮かべる。 「……そ、そうだどぉー♪ これはどっきりなんだどぉー♪ えびりゃってば、うっかりだまされちゃったどぉ~~♪」 れみりゃは、ドッキリが終わる瞬間を心待ちにして、周囲へ視線を送る。 だが、スタッフはみな至って真剣に仕事をしており、マネージャーのさくやも熱い期待の視線をれみりゃに送っていた。 「う、うぁ?」 「ぷぅ~~☆くりゃえ~~☆」 れみりゃが観念するより早く、フランはれみりゃを油鍋の中へ叩き落とした。 ジュワジュワパチパチ、衣を纏ったれみりゃは揚げられていく。 「ざぐやぁぁぁーーー! だずげでぇぇーーー!! まんまぁぁーーーー!!!」 「きつねいろになったら~かんせい~☆」 フランは"れーばてぃん"と呼ばれる金属の棒を取り出すと、それで油の中のれみりゃを引き上げる。 引き上げられたれみりゃは、大事なおべべの代わりに、サクサク狐色の衣を着込んでいた。 フランは、ぐったりして気を失ったれみりゃを、スタッフが用意した大皿に乗せる。 山盛りのキャベツをベッドにして、れみりゃは無意識に嗚咽を漏らす。 「ぅ~~~っ……」 「ぷっぷ~☆ぷぁぷぁ~」 盛りつけられたれみりゃを見て、フランは楽しそうに歌を口ずさんだ。 「きょうのしゅやく~☆かりかり"えびふりゃー☆"かーんせぇー」 センターカメラに向かって、微笑むフラン。 その数秒後、まりさの「かっとぉー!」という叫びが響き、現場の緊張した空気はようやく弛緩するのだった……。 * * * 数日後、今日も適度に平穏な紅魔館。 そのパーティールームに、館の住人達とゲストが集まっていた。 「う~~! しゃくやぁ~はやくぅ~はやくぅ~! はじまっちゃうどぉ~~!」 「……ということです。さっさと準備してください」 居候のゆっくりれみりゃに急かされた咲夜は、ナイフを片手に持って河童に告げた。 ビクッと体を震わせて、目の前の四角い箱と格闘する河童。 しかし、河童の焦りとは裏腹に、四角い箱は何の反応も示さない。 その時、今日のために紅魔館を訪れた珍客……緑髪の巫女がしずしずと黒い箱の前に歩み出た。 「あの……ちょっといいですか?」 緑髪の巫女は、古めかしい四角い箱を見てから溜め息をつき、片手を思い切り振り上げる。 「こういう時はですね……えいっ!」 ベチンと、平手で箱を叩く巫女。 すると、周囲が唖然とする中、箱の前面に映像が映り始めた。 「うぁーうぁー♪ てれびじょんだどぉー♪ えれがんとなおぜうさまにふさわしいぃ~どぉ~♪」 興奮する、れみりゃ。 「さすが最近外の世界から来ただけはあるわね……」 「興味深いわね……どいういう仕組みなのかしら?」 初めて目にするテレビに、各々興味を示す一同。 やがて、テレビにはこの日の目的のプログラムが流れ始める。 「う~~どきどきわくわくだどぉ~~♪ あかちゃんのはれぶたいだどぉ~~♪」 れみりゃは、咲夜の膝の上に座り優しく抱かれながらテレビに釘付けになっている。 咲夜はといえば、興奮するれみりゃの頭ををなだめるように撫でながらも、鼻からはうっすら赤いものが垂れ始めている。 「あっ、はじまるみたいですよ!」 ノイズ混じりの画面に、森の片隅に組み立てられたセットらしきものが映し出される。 そうして、手ぶれならぬ口ぶれののひどい映像に、番組のタイトルが表示された。 "ゆっくり3分調理クッキング えびふりゃー編" 「うぁ~うぁ~☆しゅっごいどぉ~~♪ れみりゃのあかちゃ~ん☆かぁ~わいいどぉ~~♪」 目をキラキラ輝かせ、同時に溺愛するわが子の姿を見てうっすら涙さえ浮かべる、れみりゃ。 だが、3分後。 "れみりゃのぷりてぃーなあかぢゃんがぁぁーー!!" という絶叫を紅魔館に響かせて、れみりゃは泡を吹いて倒れてしまうのだった……。 * * * 「いだいぃーー! いだいどぉーーー! ざぐやぁーーー!!」 大木の根元の洞の中、敷き詰めた藁の上で、れみりゃが悶え苦しんでいる。 自慢のたっぷりふとましい体は全身火傷で、平時と比べてさらに3割増し水膨れていた。 「おぜうさましっかりしてくださいまし! あしたはしゅうろくのひですよ!」 「うっびぃーーー! もぉーやだぁどぉーーー! まんまぁーーえびりゃおうちがえりだいどぉぉーーー!!」 新人編・了 作者当ての時に途中まで書いたのを、勢いで最後まで。 細かい部分は後で修正するかもしれません。 いろいろ考えていることはあっても、 それを実行にうつせる時間が無いのが呪わしいですorz by ティガれみりゃの人
https://w.atwiki.jp/kuragemaru/pages/41.html
足早にスーパーへと向かっていたあたしは、路地裏で意外な人物と出会っていた。 「あ、ハルにゃーん」 「あら、妹ちゃんじゃないの。どうしたのこんな所で」 ニコニコと嬉しそうにあたしにまとわりついてくる妹ちゃん。この子ってばなんてかわいいのかしら。 「今までお友達と遊んでたの。おうちに帰る前におやつ買おうと思って」 「なるほどね。ちょうどいいわ、あたしと行きましょう。ふふっ、今日はあたしがごはん作ったげるわよ」 あたしの言葉を聞いて目を丸くする妹ちゃん。そして満面の笑みを浮かべてあたしに抱きついてきた。 「さあ、いきましょう。キョンが変な物を作る前に急いで行かなきゃね」 「キョン君のお料理おいしいよ?」 首を傾げて不思議そうにあたしを見る妹ちゃん。 「そうなんだ、意外ね。あいつの事だからレトルトかなんかで済ますのかと思ってたわ」 「そんな事ないよ、あんまりたくさんお料理はできないけど、とってもおいしいの」 「へえ、どんなのができるのあいつは」 妹ちゃんは両手を挙げてブンブン振りながら、あたしに答える。あたしが言うのもなんだけどハイテンションね。 「んとね、カニカマ入りのチャーハンでしょ。それとカレーライス、タコさんウインナーが入ってるの」 あいつがタコさんねえ。なんだかイメージがわかないわね。 「それとオムライス。とーってもおいしいんだよ」 まるで自分の事の様に話すのね。歳の離れた兄妹ってみんなこんな感じなのかしら。 「ふふっ、そんなにおいしいんだ」 「あたしがね、テレビで見たオムライス食べたいって言ったら、キョン君が練習して作ってくれたの」 ふーん。あいつがねぇ。でも妹ちゃんたらほんとに嬉しそうに話すわねぇ。 「妹ちゃんはキョンの事大好きなのね」 あたしの言葉を聞いた妹ちゃんは、お日さまの様な笑顔で「うん」と力いっぱい返事をしてきたわ。 「じゃあ、あたしとキョンのどっちがおいしいか、妹ちゃんに審査してもらわなきゃね」 あたしは妹ちゃんの手を取り、スーパーへと入っていった。 煮込みを開始した鍋を横目にして、俺はウインナーをタコさんにすべく切込みを入れていた。 妹と長門の分で、そうだな8個もあればいいか。いささか危なっかしい手つきで切り込みをいれる。 「長門、もうあとは煮込むだけだからリビングで待っててくれ」 「了解した」 音も無くリビングに消える長門。さてもう一仕事するかね。俺は灰汁取りのおたまを手に取った。 それから30分程経過、いい感じに煮込まれた具材を確認して、俺は火を止めた。 ルーを鍋に投入してしばしかき混ぜる。カレーのスパイシーな香りがあたりに漂う。 「さてと、後はもう少し煮込んでフィニッシュだな。っと、その前に少し味見をするか」 最初の頃は水の量もいいかげんで、お世辞にも美味いとは言えん物ができたりしたよなあ。 過去の思い出に浸りながら、小皿にカレーを取りスプーンで口へ運ぶ。うん、わりといい出来だな。 「ずるい」 何事かと振り向くと、リビングにいたはずの長門が俺をじっと睨んでいる、様に見える。多分な。 「長門、ずるいって何がだ。俺が何かしたってのか」 長門は無言で指を指す。味見の為の小皿をだ。 「あなただけ先にカレーを楽しんでいる」 いや、長門よ。これは味見と言ってだな、料理の際に調理をする者がするべきテストなんだ。 これをしないで敗れていったキッチンファイター達は、数知れずって程に重要な事なんだ。 「決してつまみ食いではないぞ」 「そう」 長門は納得したのか、またもや多分であるが、表情を柔らかくして小皿を見つめている。 「わたしも味見をする。許可を」 こんな時まで『許可を』かよ。相変わらずだな長門は。 「いいぜ、この後もたっぷり食べてもらうつもりだが、お気に召すかわからんもんな」 俺の言葉を受け、こくりと頷いた長門はゆっくりと瞼を閉じて、それと同時にゆっくりと口をあけた。 何だこれ? 味見をするんだよな、長門よ。目を閉じた長門の手はきっちりと両腰辺りにあり、どう見ても自らの手を 使う気が無い様に見える。 「長門?」 「あーん」 問いかけようと名を呼んだ俺を制するかの様に、長門は擬音を口にした。 いや、落ち着け俺。長門がどうにかなったわけじゃないだろうし、何よりここには俺と長門しか居ない。 他人に見られる危険は無いわけで、それならば珍しい姿を見せた長門の要望を叶えてやるべきではないのか? はたしてどれ位考えていたのであろうか、恐らくは1秒にも満たない時間だとは思う。 何か言葉を吐き出す前に俺の体は自然と動いていた。スプーンにカレールーとじゃがいものかけらを乗せて、 そろそろと長門の口に運び込む。 理由はわからんが、心臓がフル回転でポンピングしているのを感じる。 スプーンは無事に長門の口に到着し、長門は閉じていた目を開きそのくりくりとした瞳で俺を見ている。 見つめられている俺はと言えば、閉じられた長門の口を凝視し、金縛りにでもなったのか身動き一つしていなかった。 「あー、有希ちゃんがいるー。ねえねえキョン君、どうして有希ちゃんがいるの?」 突然の妹の登場に、俺の心臓はそれまでの暴れっぷりから急転直下、活動を停止したね、0.1秒程。マジで。 「キョン君、有希ちゃんにあーんしてるよ、ハルにゃーん」 妹の背後、にこやかに笑うハルヒは何故か眉間に皺をよせている。器用な奴だな。 「て言うか、なんでお前がここにいる」 「あんた、有希を連れ込んで何してるのよ」 質問を質問で返すな。ただの味見だよ、そんなに騒ぐもんでもなかろうに。 「ふーん、味見ねぇ」 相変わらずにこやかに、それでいて俺を睨みながら近づいてくるハルヒ。俺、死ぬのかな。 「あーん」 はい? 何してんですかハルヒさん。死を覚悟した俺が見たものは、長門と同様に目を閉じ口をあけているハルヒ。 何かがおかしい。長門といいハルヒといい、俺をおちょくって楽しんでいるのか。 いささかネガティブな思考が頭をよぎったが、俺は長門の時と同じ様に、ごく自然に身体を動かしていた。 「ほれ」 口を閉じカレーを味わうハルヒ。さて、判定や如何にって感じだな。 「いいじゃない。妹ちゃんが褒めるだけはあるわ」 なんだそりゃ。俺の居ない所で何を吹聴しているんだ、わが妹よ。まあ、俺の料理を褒めてるってのは嬉しいがな。 「メインのカレーは準備オッケーね。あんたは食器とか用意しなさい」 すっかり場を仕切ってるが、お前は何しに来たんだ。 「……あんたにから揚げ作ってあげるわ」 少しばかり顔を背けて、口をとんがらせてハルヒは呟く。 「覚えててくれたのか、すまんな」 「ふん、借りを返さずにいるなんて、SOS団団長たるこのあたしにはありえない事よ」 ハルヒは俺に背を向け、調理に取り掛かる。俺は邪魔にならないよう、カレー皿を取り出し食卓へと向かった。 そこにはスプーンを手にし、待機している長門と妹がちんまりと座っていた。 そんなわけで食卓には俺作製のカレーと、ハルヒ謹製のから揚げ 長門の手によるキャベツの千切りが並んでいる。 「キョン君、おいしそうだね」 スプーンをぶんぶんと振る妹。こら、行儀が悪いぞ。 「えへへ、ごめんなさぁい」 俺は皿にご飯とカレーをよそって、タコさんウインナーを2匹乗せ、妹の前に置く。 同じ様に長門の分とハルヒの分を置き、最後に自分の皿を置く。準備完了だ。 「妹ちゃんと有希のはタコのウインナーだけど、あたしとあんたのは……これ何?」 「ああ、豚バラのブロックを薄めに切ったもんだ。薄めでも1cmはあるがな」 「へぇ、変わったもん使うのね」 角煮なんかに使う肉だが、カレーに入れてもうまい。脂身が多いから一緒に煮込まず、別に焼いてある。 脂がきついのは妹が苦手で、それでタコのウインナーが代わりと言うわけだ。 「少ない」 今度は長門か。それも言われるとは思ってたが、家のカレーは少量よそって、冷めないうちに完食するんだ。 大量によそうと最初はいいが食べ終わる頃には、ライスもカレーも冷めちまってあまりうまくないだろ。 でだ、熱々のうちに食べきれる量を何杯も食べるってわけだ。 「……納得した。おかわり」 「あたしもよ、キョン」 お前ら早いな、こりゃ気持ち多めにするか。言った事をいきなり翻すのも、どうかとは思うが調整は必要だもんな。 「タコさん」 長門、お前のには豚バラも入れといたからな。 「感謝する」 さて、俺もいただくとするか。ハルヒのから揚げからいこう、なんてったって出来たてを所望したのは俺だしな。 よく見ると2種類のから揚げのようだな。衣の厚い奴とそうでない奴だ。 「気が付いたわねキョン。あたし特製の2種のから揚げよ、たっぷりと味わいなさい」 では、さっそく。まずは衣の厚いほうからいこう。ざっくりとした衣の感触が歯から伝わってくる。 中のモモ肉はしっかりと下味が染み込み、さらに肉汁とタレが合わさった物が肉の間から溢れてくる。 「あっついな。でもこれはうまいぞ、ハルヒ」 「ふふん、ウチのお母さん直伝よ」 こんなうまいから揚げを伝授した、お前の母親に俺は感謝したい。 「次はそっちを食べてみなさいよ」 ハルヒの解説によると、最初に食べたのは水で解いた粉をたっぷり付けて揚げて、食感も楽しめる物だそうだ。 そして、今俺が箸でつまんでいるのは粉をまぶして揚げた方だ。 一口かじると、あっさりめのむね肉を使っているのがわかる。しかし舌に刺激を感じるぞ。 「それは花椒塩よ。これは中華風のから揚げなのよ」 なるほどねぇ。こっちは揚げてからさらに、熱した中華なべに放り込んで油を飛ばしつつ、花椒塩とやらをまぶす んだそうだ。この短時間でよくやるな、こいつは。 そんなわけで俺達が用意したカレーとから揚げは、きれいさっぱり食卓から姿を消した。 「ハルヒ、から揚げうまかったよ。ごちそうさん」 「何よ、あんたらしくないわね」 俺はうまいもんを食べて、素直に礼を言わないほど、ひねくれた人間じゃないと自負しているんだがな。 「そ、そう」 長門じゃあるまいし、お前こそらしくないな。そう思う俺の顔は多分にやけていたんだと思う。 「あんた、何で顔が緩んでるのよ。いやらしい」 人を変態みたいに言わんでくれ。誤解されたらどうするんだ。 「うるさい、バカキョン」 ハルヒは皿を持って、不機嫌そうにキッチンへ消えた。いったい何なんだあいつは。 ふとリビングに目をやると、長門が妹とゲームに興じている。なんだか楽しそうだな。 しかし、その楽しげな場に行くわけにもいくまい。そう、俺には片付けという仕事が残っているのだ。 俺がテーブルに残された食器を重ねて、キッチンへと向かうと何やら聞えてくる。 何かと思えば、ハルヒが食器を洗いながら鼻歌を歌っている。さっきの不機嫌さは何処に行ったんだよ。 「もう、やっと持ってきたわね。ここに置いて、洗うから」 「そういうわけにいくか。俺が洗うからいい」 ハルヒは俺の眼をじっと見て、くすくすと笑う。 「バカね。もう洗い始めちゃったんだからいいわよ。あんたはそっちの洗い終わったのを拭いてなさい」 と、これまた上機嫌で、水切りの…何て言うんだカゴだか何かを指差す。 俺と並んで食器を洗うハルヒ。やはり先程と違って何やら嬉しそうだ。 女心と何とやらって奴かねぇ。俺には何が何だかさっぱりだがな。 「キョンくーん。あたしと有希ちゃんお風呂入っちゃうね」 「おう」 ……長門と風呂だと? 今日は晩飯食べて終わりじゃなかったのか。 つづく コメント のんびり進行。この後何かあるかというと何も無いですけど。
https://w.atwiki.jp/hosyoku/pages/267.html
俺は人間からは魔獣と呼ばれる存在だ。 人間たちは俺たちのことを、野蛮で文化のかけらも無い存在だと 思ってるようだが、実はそんなことは無いんだぜ。 俺には友達だっているし、趣味のグルメだって楽しむ。 魔獣の生活は思っている以上に充実しているんだぜ。 そうそう、今日は虎獣人のやつに食事に招待されたんだ。 俺はいわゆる狼獣人と呼ばれる種族だな。 どうだい、種族が違えど俺たちは仲良くやっているんだぜ。 同種族で殺しあう人間がよくぞ俺たちのことを 野蛮などといっていられるもんだ。 まあそんなことはいいんだ。どうやら奴は今回は特別の ご馳走を用意してくれてるらしい。俺はわくわくしながら あえて3日飯を抜いてきたんだ。空腹は最大の調味料だというだろう? せっかく用意してくれたご馳走、美味しく食べなくちゃな。 ということで、俺は天気のいい月夜の晩、あいつの家にでかけたんだ。 虎のやつの家は気持ちのいい洞窟の中にある。 カビと泥の香りに包まれた、ところどころに白骨の散らばった なかなかおしゃれな家だ。 おおいたいた。相変わらず元気そうだ。こいつはグルメ仲間で いい食材があったらお互い分けたり美味しく食べる方法を 話し合ったりしてる。いい関係だ。 「おお、よく来たな。まあ座ってくれよ」 虎の家の食卓は洞窟の広い部屋にある、特別なホールだ。やはりこだわってるな。 ジビカリゴケで明るく、真ん中には大きな岩のテーブルが置いてある。 「わざわざ呼んでくれてありがとうな。ご馳走を分けてくれて嬉しいぜ」 「ご馳走は二人で食べてこそ美味しいだろう?お前がこの前もって着てくれた 火竜の尾もなかなかの珍味だった」 一つのご馳走をわざわざ呼んでまで分け合う。俺たち仲が良いだろう? だからこそいろんな美味しいものを味わうことができるんだ。協力って奴だね。 「早速だけど食事にしてくれよ。俺はもう3日飯を抜いているんでぺこぺこなんだ。」 「奇遇だな、俺もそうしてるんだ。早速つれてくるから待っててくれよ」 つれて来るということは、生きているというわけだ。やはり生きたまま食うのが 最高だね。 そう言って虎のやつが奥から連れてきたのは、ニンゲンの少女だった。 「あう… あう…」と言葉にならない声を上げながら涙目でおびえる姿、そそるねえ。 いいね。俺もニンゲンの肉は大好物だ。しかも女で子供となるとまさに最高級だ。 「どうだい美味そうだろ。貴族の馬車を襲ったときに捕まえたんだ」 そのニンゲンは貴族という奴なのだろう。よく手入れされた長い亜麻色の髪がさらさらと綺麗で、 労働をしていない手足がやわらかくすべすべなままだ。 そして一番の特徴は、まだ胸が膨らみかけるかどうかという歳に見えるのに、乳房はよく発達して 大人のニンゲンでもめったなことじゃ見ないだろうという肉付きになっている。 おそらく、虎の魔術で育てたのだろう。虎のやつは見た目と違い意外とそういう魔術の 使える変わったやつなのだ。 ご馳走をテーブルに正座させ、それを向かい合ってはさむ形で座る。 本当に美味そうな娘だ。ニンゲンの子供は美味いのだが食べるところが少ない。 せいぜい食べ応えのあるのは柔らかい尻肉だが、それでも満足とまでは行かない。 だからといってただ太らせたのでは味が落ちてしまうのだ。 だからこそ魔術で育てるというこの考えだったのだろう。 尻にもよく脂の乗った大人の女みたいにぷりっとしてるし、 メスの頭より大きくなった乳肉も十分にかぶりつけるほどの 大きさがある。おお、見ているだけで涎が零れてきた。 零れた涎が石のテーブルにぽたぽたと染みを作る。向かい側のあいつも同じのようだ。 その日は町に買い物に行く帰りの馬車。少女は街での買い物の帰りだった。 突然従者は殺され、馬車の扉はこじ開けられた。そこには2メートルを超える恐ろしい二本足の 虎がいた。魔獣がこの世に居ることは聞いていたけれど、まさかこんな街の近くで 襲われるなんて…! それも狙いは金品でもなく、その少女の体そのものであったのだ。 洞窟の奥に閉じ込められ、日に日に膨らんでいく自分の体を見て、少女は魔物の目的に 絶望し戦慄するしかなかったのだ。 そして今食卓に乗せられ、左右にはさんだ魔獣が自分を見て涎をたらしている。 その事実に足は固まり、体は震え、涙が溢れ声も言葉にならなかった。 「ひ、ひっく パ…パパに言えば お金とか なんでも用意してくれるから…」 「なんでもしますから…!え、えっぐお願いですこ、殺さないで 食べないで…」 「そうだなあ、お前が食料以上の価値が有るっていうんなら考えてやらなくもないぞ」 虎の奴が心にもないことを言う。いじわるなやつだとは思ったが余興も面白いな。 「そうだな、踊りを見せてみろ」 そう虎のやつが命令すると、ニンゲンはふるえる脚で食卓の上で踊りだす。 貴族の嗜みというやつなのか?胸は重そうだし裸だがその踊りには何処か上品ってやつだ。 だがそんなものを見たって面白くもなんともねえ。 「そんな上品に踊ったっておもしろくもねえ、オラっもっと腰を突き出せ!胸をゆらせ!」 そんな下品な踊りなど踊ったことないだろう、ニンゲンは無理やり 半泣きになりながらくねくねと動く。 上半身が激しく動く度、たっぷりとした乳肉が左右にプルンプルンと揺れ、 その肌のはりと肉の柔らかさを主張する。 脚を開いて動けばしみの無い綺麗な肌と むちむちとむしゃぶりつきたくなるような内ももを見せつける。 小さいながらも脂の乗った尻を鼻先で振りまわす。うひょお、齧り付きてえ。 なるほど、虎の奴、肉自身に食欲を煽らせるなんて面白い事を考えやがる。 もしかしたら自分の魔術の出来をアピールさせたかったのかもしれないが、 その効果はてきめんだ。俺も眺めているうちに思わず目の前で揺れる美味そうな肉に 涎がついついたれてきてしまった。 「座れ!」 虎の一声にびくっとすると、「ごめんなさい…ごめんなさい…」と小さい声でつぶやきながら へなへなと食卓の上に座る。 俺と虎のやつが同時に舌なめずりをする。言葉をかわさずとも、最初に食べるところは 決まったようだ。 俺は片手でその乳房を掴むと、改めて柔らかさを確認する。 程よい肌のハリに爪を立てたら気持ちよさそうだが、そこは我慢して口に咥える。 まだ牙は立てずにむしゃぶりつく。むちむちとした若い肌から、 激しく踊ったせいだろう、舌にわずかに汗の味がしみる。 俺の口は結構大きい方だと思っていたのだが、それでもこの乳は口に入り切らない。 乳の大きい、大人の人間の女も何回か食ったことがあるが、それでもここまでは大きくはなかった。 「あ…あ…あぅ…」人間がなにか喋ろうとするがもう言葉にならない。 目の前の同じ様に口に乳を含んだ虎のやつと目が合う。 にまあっとヤツの目が笑ったその時、俺たちは一緒に顎に力を込めた。 鋭い牙に柔らかい肉球が形を変え、限界まで潰れると、あっという間に牙の形に 肉はかじり取られた。 俺は乳首まわりを、虎のやつは横からかじりとっている。 ぐちゃぐちゃと音を立てながら口の中の肉を咀嚼する。 美味い。今まで食べたことのない旨さに正直驚いた。 これだけ肉付きのいい若い肉は魔術だからこそ出せる味だろう。 舌の上でとろける旨味脂が、空腹な胃に染み渡るととても幸せだ。 俺は夢中になって残りの乳肉にむしゃぶりつく。 目の前の虎も美味そうに、ぐちゃぐちゃと下品な音を立てながら、口を血と脂に まみれさせながら夢中でかじりついている。 悲鳴は聞こえたかは覚えていない。 大きな肉玉も、二人がかりで食ったもんだからあっという間になくなってしまった。 胸が平らになった人間の娘が泣きながら放心している。 胸骨まで見えているんだがあまり血を失ってるようには見えない。 これも虎の魔術だろうか。痛みも抑えているのかどうかはわからねえ。 「も、もうたべない…で…」 「そうだなあ、じゃあ尻をこっちに向けろ」 どう見てもそれは食ってくれと言わんばかりの行為だが、 今の人間の娘には逆らうという選択肢はない。 「は、はぃ…」 娘は四つん這いになると尻をこっちに向ける。 さすがに尻は人間の歳相応レベルと大差はないが、 それでもなかなか脂がのって肉々しい。 尻肉の真ん中にある性器もぷりっと膨らんでいて、 舌触りがよさそうだ。毛もなく、爪の先で柔らかい肉餅を広げると 内蔵のようなピンク色がなんとも食欲をそそる。 「これも半分ずつだぞ」 「わかってるって、」 このままでは食べにくいので、二人で足首を掴み 脚をひろげさせる。 あぁ~…などとニンゲンが声にならない叫びを上げる。 さすがに尻だとお互いの顔がくっついてしまうので、 先に虎の方から片方の尻にかぶりついた。ぷるんと震え綺麗な形をした肉が抉り取られる。 続いて俺も食いつく。柔らかいので 顎の力だけで食いちぎることができる。 咀嚼すると、先ほどの乳肉と違ってほどよい顎への抵抗がある。 程良くついた木目やかな筋肉が肉の旨味を出したと思えば たっぷりとジューシーな肉汁が口の中に広がる。 ああうめえ。こいつはたまらねえ旨さだ。 隣の虎はもう尻肉を堪能し終えたようで、脚を味わおうと根元から引き抜きにかかっていた。 「よう虎、お前は乳と尻どっちが美味かったよお」 「甲乙付けがたいぜ。どっちもいい旨さがある。だがこの洗練された乳房の脂肪の甘みと 肉の柔らかさはニンゲンのメスならではだな」 「そうか。俺はこの尻も素晴らしい。こんな丸くてでっぷりとした肉の形だなんて まるで俺達に食ってくれと言わんばかりだ。見た目の旨さも味も最高さ」 ぼきりと脚をもいだ虎が、フライドチキンにかぶり付くように太腿に牙を立てる。 「この脚も美味いぜ。むちむちと牙を押し返す食感がとてもいい」 むしゃりと虎が太腿から大きな肉の塊を食いちぎると、大腿骨が顕になった。 その頃にはニンゲンは生きているのか死んでいるのかはわからないが大人しくなっていた。 その後俺たちは脚の肉も平らげ、デザートに性器周りの肉も半分こして食べた。 下腹部のつるりとした肉はまるで刺身のように味わい深かったし、 まるで餅のような大陰唇の肉は舌の上で震えるような弾力があって、十分に舌触りを 楽しんでから楽しく噛み潰した。 ここらで俺達も満腹になったので、 残った上半身の肉と内蔵もろもろは明日食うことにする。 内蔵はまた違った旨みがあるから、今度は俺の魔術で料理してみるのもいいな。 「うまかったなあ虎よ。お前の魔術の使い方は最高だぜ。こんな肉を食える俺は幸せだ。」 「おお、またいろんな人間を捕まえてこようぜ。」 …翌日、狼のやつは魔術でニンゲンの残りを素晴らしい料理にしてくれた。 これがあるから狼のやつを呼ぶ価値があるってものだ。 二人で満足すると、再度の食事を約束し、狼は帰っていった。 「実はもう一匹捕まえてきてるんだがな…」 狼のやつには黙ってたが、ニンゲンのクルマにはもう一人美味そうな奴が乗っていた。 まだ毛も生えていないオスガキだ。あのメスガキと姉弟か双子かだったのだろうか。 狼奴はどういうわけか人間のオスの肉は嫌うんだ。 このオスもじっくりと魔術での改造を終わらせてある。 「雌獅子の奴がたしかオスガキが好物だとか言っていたな… あいつも確か面白い魔術を使えるらしい。こんどはヤツを食事に誘ってみるか」 次の食事会も楽しみだぜ。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1860.html
『アイドルのオシゴト』 人知らぬ森の中。 獣道を、1匹の胴有りゆっくりれみりゃが歩いていた。 「だっどぉーぅ♪ だっどぉーぅ♪」 希望に満ちた笑顔を浮かべる下膨れ顔。 リズムを刻んで元気よく振るふくよかな腕。 よたよただばだば歩みを進める足に、左右にフリフリ揺らす尻。 それらはいずれも、普通のれみりゃと比べておよそ1.5倍はふとましい。 中身のギッチリ詰まった重量級の体からは、 ステップを踏む度に黄色いガスが「ばぶーっ! ばぶーっ!」と漏れだしている。 「てぇれびだどぉ~♪ しゅ~やくだっどぉ~♪ うぁうぁ☆うっう~~♪」 このれみりゃは、駆けだしの"アイドル"だった。 今日は、これから初めての"てれび"の仕事に向かうところだ。 しかも、マネージャーによれば主役らしい。 御機嫌にならないはずがない。 「えびりゃってばぁ~☆かわいすぎてごめんねぇ~ん♪ だっどぉ~~ぅ♪」 下膨れた頬を抱えて、幸せを体現する、れみりゃ。 この実にゆっくりしたふとましい体、たっぷりした下膨れは、れみりゃの自慢だった。 自分をこんなに可愛くえれがんとに育ててくれた親達のことを思い出し、感傷にふけるれみりゃ。 最初、アイドルになりたいと言った時、親からは"おぜうさまらしくないどぉー! はしたないどぉー!"と猛反対を受けた。 だが、れみりゃは知っている……なんだかんだ言いつつも自分を支え応援してくれたことを。 今日てれびに出るとことをうーぱっくで伝えた時も、誰より喜んでくれたことを。 「こーまかんのまんまぁーたちも、きっとたのしみにしてるどぉー♪ えびりゃがんばるどぉー♪」 そんなれみりゃの後ろから、ゆっくりさくやが跳ねてくる。 このさくやは、れみりゃファンクラブ会長にしてマネージャーでもあった。 「さようですわ、おぜうさまぁー! ふぁいとですぅー!」 「うっふ~~ん♪ えびりゃにおまかせしてねぇ~~ん♪」 れみりゃは気合いを入れて、うぁうぁ☆ぐるぐる腕を振り回す。 ぶぅーぶぅー漏れるガスを効果音にして、栄光のロードを歩いていくれみりゃ。 そうこうしているうちに、れみりゃとさくやは現場の屋外スタジオに到着した。 そこには、既に他のスタッフ達が集まっていた。 「ゆゆっ! れみりゃがきたよ!」 「むきゅ~ん! れみぃーちゃんはいりましたぁ~!」 「ゆっくりおつかれさまだよ! きょうはよろしくおねがいしますだよ!」 れみりゃを囲み、挨拶するスタッフ達。 れいむ、ぱちゅりー、まりさ、ありすにちぇんにめーりんもいる。 現場に集まったスタッフ達もまた、全員ゆっくりであった。 どこから手に入れたのか、ゆっくり達はカメラや機材を揃えていた。 どれも旧式でアナログなものだったが、ゆっくり達は口を器用に使って、おぼつかないながらもそれらを使いこなしていた。 「ゆっ! それじゃさっそくほんばんはじめるよ!」 そう言って、カチンコを咥えるまりさ。 れみりゃは、カメラの正面、書き割りのセットへ上がり鼓動を高鳴らせる。 「うーうー♪ これできょうからえびりゃも"かりしゅま☆すたぁー"だどぉー♪」 「ゆぅ~~~い………あくしょん!」 カチン! まりさの咥えたカチンコが渇いた気持の良い音をたてた。 照明が舞台上のれみりゃにスポットしていき、ベータのビデオカメラが回りはじめる。 たくさんのゆっくりが緊張した面持ちを作る中、収録は開始された。 (まんまぁ~♪ しゃくやぁ~♪ えびりゃをみまもっててねぇ~ん♪) れみりゃは、カメラに向かって今日のために必死に練習した"のうさつ☆だんす"を踊り出す。 尻を突き出すように左右に振って、ぶぅーぶぅー生理現象の伴奏を奏でていく。 「うっうー♪ えびりゃのぷりてぃー☆ひっぷにぃー♪ め~ろめろ~になるんだどぉ~~♪」 照明の熱量は相当なものだ。 れみりゃは、額に肉汁を浮かべながらも渾身のダンスをおどりきる。 「えび☆りゃ☆う〜☆にっぱぁ~~♪」 決まった! 心の中で声を揃える、れみりゃとさくや。 しかし、他のスタッフ達から"カット"の声は聞こえない。 舞台上で頭上に「?」マークを浮かべる、れみりゃ。 その直後、スタッフの一人が口に咥えた紙をれみりゃに見せた。 そこには歪な平仮名で「あしすたんとの"ふーちゃん"せんたーへ」と書かれていた。 「うぁ?」 ふーちゃんとは誰のことなのか。 れみりゃが疑問に思っていると、上空からその横にゆっくりフランが降り立った。 「ぷぅー☆ゆっくりしね」 「う、うぁぁー! ふりゃんだどぉーー!?」 本番中であるにも関わらず、れみりゃは恐怖の叫びをあげる。 森で一人暮らしを始めてからというもの、れみりゃは何度もフランに虐められていた。 「う~~! でぃれくたぁー! じゃーまねぇー! ふりゃんやだどぉーー!!」 れみりゃは涙ぐみ、へなへなと腰から崩れ落ちてしまう。 しかし、そんなれみりゃと"ふーちゃん"ことゆっくりフランへ出されたカンペには、こう書かれていた。 "ちょうりすたーと" 「ぷぅー☆おりょうり☆おりょうりー」 「うっ!? な、なにするんだどぉー!?」 カンペを読むや否や、フランはれみりゃを押し倒し、その服と帽子を無理矢理剥ぎ取っていく。 「や、やべでぇー! やべるんだっどぉー!」 「ぷーぷー☆ぱっぽぉー♪ これきたないー☆おじゃま☆じゃまー」 「ぶ、ぶっぎゃぁぁぁーーー! えびりゃのだいじだいじがぁーーー!!?」 れみりゃは為す術無く、あっという間にドロワーズ1枚の姿にさせられてしまう。 「えびりゃは"せいじゅんは"あいどるなんだどぉー! ぬぐなんてきいてないどぉー!」 「ぷぅ~~~! うるさい~~~!」 フランは、びよ〜んびよ〜んとれみりゃの頬を左右に引っ張っていく。 そしてカメラの真正面にアップになるよう、れみりゃの体を持ち上げた。 「おもしろいかおー☆ぶさいくなかおー☆」 「うびぃーーーー! うびぃーーーーー!」 れみりゃの下膨れで楽しそうに遊ぶフラン。 その間に、スタッフ達がテキパキとセットを入れ替え、道具を搬入していく。 れみりゃとフランの前には、2つのプールと1つの巨大な鍋が並べられた。 プールの一つには生卵が、一つにはパン粉が、そして火にかけられた鍋には油が熱せられている。 やがて、フランは準備が整ったと見計って、れみりゃを生卵のプールに突き落とした。 「まずは~ひたひたにする~~☆」 「う~~~~~っ!」 フランは、起きあがろうとするれみりゃを無理矢理押し倒し、生卵まみれにしていく。 顔を押さえつけられ、危うく生卵のプールで溺れそうになる、れみりゃ。 「つぎは~こうやってまぶす~☆」 「うぁぁぁぁぁーーーー!」 次にフランは、れみりゃをパン粉のプールに投げ入れる。 頭からパン粉にダイブし、思い切り顔を打ってしまうれみりゃ。 「うぁぁぁーーー! えびりゃのびゅーてぃふぉーなおかおがぁぁぁーーー!!」 泣き叫ぶ、れみりゃ。 そんなれみりゃの声など素知らぬ風に、フランはテキパキ作業を進めていく。 生卵で濡れているれみりゃの体をパン粉のプールで転がしていき、パン粉の服を着せていく。 「さいごは~ゆっくりあげる~☆」 フランはにっこり微笑むと、息も絶え絶えでピクピクしているれみりゃを抱えて浮かび上がる。 そのまま熱々の鍋の上まで移動するフラン。 パチパチ跳ねる油の滴があたり、ハッとするれみりゃ。 呆然自失としながらも、恐怖でひきつった顔に精一杯のスマイルを浮かべる。 「……そ、そうだどぉー♪ これはどっきりなんだどぉー♪ えびりゃってば、うっかりだまされちゃったどぉ~~♪」 れみりゃは、ドッキリが終わる瞬間を心待ちにして、周囲へ視線を送る。 だが、スタッフはみな至って真剣に仕事をしており、マネージャーのさくやも熱い期待の視線をれみりゃに送っていた。 「う、うぁ?」 「ぷぅ~~☆くりゃえ~~☆」 れみりゃが観念するより早く、フランはれみりゃを油鍋の中へ叩き落とした。 ジュワジュワパチパチ、衣を纏ったれみりゃは揚げられていく。 「ざぐやぁぁぁーーー! だずげでぇぇーーー!! まんまぁぁーーーー!!!」 「きつねいろになったら~かんせい~☆」 フランは"れーばてぃん"と呼ばれる金属の棒を取り出すと、それで油の中のれみりゃを引き上げる。 引き上げられたれみりゃは、大事なおべべの代わりに、サクサク狐色の衣を着込んでいた。 フランは、ぐったりして気を失ったれみりゃを、スタッフが用意した大皿に乗せる。 山盛りのキャベツをベッドにして、れみりゃは無意識に嗚咽を漏らす。 「ぅ~~~っ……」 「ぷっぷ~☆ぷぁぷぁ~」 盛りつけられたれみりゃを見て、フランは楽しそうに歌を口ずさんだ。 「きょうのしゅやく~☆かりかり"えびふりゃー☆"かーんせぇー」 センターカメラに向かって、微笑むフラン。 その数秒後、まりさの「かっとぉー!」という叫びが響き、現場の緊張した空気はようやく弛緩するのだった……。 * * * 数日後、今日も適度に平穏な紅魔館。 そのパーティールームに、館の住人達とゲストが集まっていた。 「う~~! しゃくやぁ~はやくぅ~はやくぅ~! はじまっちゃうどぉ~~!」 「……ということです。さっさと準備してください」 居候のゆっくりれみりゃに急かされた咲夜は、ナイフを片手に持って河童に告げた。 ビクッと体を震わせて、目の前の四角い箱と格闘する河童。 しかし、河童の焦りとは裏腹に、四角い箱は何の反応も示さない。 その時、今日のために紅魔館を訪れた珍客……緑髪の巫女がしずしずと黒い箱の前に歩み出た。 「あの……ちょっといいですか?」 緑髪の巫女は、古めかしい四角い箱を見てから溜め息をつき、片手を思い切り振り上げる。 「こういう時はですね……えいっ!」 ベチンと、平手で箱を叩く巫女。 すると、周囲が唖然とする中、箱の前面に映像が映り始めた。 「うぁーうぁー♪ てれびじょんだどぉー♪ えれがんとなおぜうさまにふさわしいぃ~どぉ~♪」 興奮する、れみりゃ。 「さすが最近外の世界から来ただけはあるわね……」 「興味深いわね……どいういう仕組みなのかしら?」 初めて目にするテレビに、各々興味を示す一同。 やがて、テレビにはこの日の目的のプログラムが流れ始める。 「う~~どきどきわくわくだどぉ~~♪ あかちゃんのはれぶたいだどぉ~~♪」 れみりゃは、咲夜の膝の上に座り優しく抱かれながらテレビに釘付けになっている。 咲夜はといえば、興奮するれみりゃの頭ををなだめるように撫でながらも、鼻からはうっすら赤いものが垂れ始めている。 「あっ、はじまるみたいですよ!」 ノイズ混じりの画面に、森の片隅に組み立てられたセットらしきものが映し出される。 そうして、手ぶれならぬ口ぶれののひどい映像に、番組のタイトルが表示された。 "ゆっくり3分調理クッキング えびふりゃー編" 「うぁ~うぁ~☆しゅっごいどぉ~~♪ れみりゃのあかちゃ~ん☆かぁ~わいいどぉ~~♪」 目をキラキラ輝かせ、同時に溺愛するわが子の姿を見てうっすら涙さえ浮かべる、れみりゃ。 だが、3分後。 "れみりゃのぷりてぃーなあかぢゃんがぁぁーー!!" という絶叫を紅魔館に響かせて、れみりゃは泡を吹いて倒れてしまうのだった……。 * * * 「いだいぃーー! いだいどぉーーー! ざぐやぁーーー!!」 大木の根元の洞の中、敷き詰めた藁の上で、れみりゃが悶え苦しんでいる。 自慢のたっぷりふとましい体は全身火傷で、平時と比べてさらに3割増し水膨れていた。 「おぜうさましっかりしてくださいまし! あしたはしゅうろくのひですよ!」 「うっびぃーーー! もぉーやだぁどぉーーー! まんまぁーーえびりゃおうちがえりだいどぉぉーーー!!」 新人編・了 作者当ての時に途中まで書いたのを、勢いで最後まで。 細かい部分は後で修正するかもしれません。 いろいろ考えていることはあっても、 それを実行にうつせる時間が無いのが呪わしいですorz by ティガれみりゃの人
https://w.atwiki.jp/digitalaagamebook2/pages/34.html
迷宮のグルメ \ / \ \ 丶 / / / \ \ 丶 i | ./ / / ヽ \ \ 丶 i | / / / / ヽ \ \ 丶 i. | ./ / / / ヽ \ \ ヽ i. .| / / / / ヽ \ \ ヽ i | / / / / ヽ \ / \ / ̄ ̄\ ---‐‐‐ ‐‐‐‐--- / \ / | ( ●)(●) -----‐‐‐‐‐ ー―――――――― .| (__人__)____________ | ) ⌒´) ----------- 二二二 .| } ) ) === 二二二  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ }  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ --------‐‐‐‐‐‐‐‐ ヽ __/) ‐‐‐‐‐‐‐‐----- / -≠ー ̄''}二== ---‐‐‐‐‐ | ヽ / ,/__n_ ‐‐‐‐--- .| / / ̄ ヽ__/) / / / / / \ / / / 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / / | i, 丶 \ \ / / / | i, 丶 \ \ / / / | i, 丶 \┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃ うまい!!┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ イメージ画像 名称 解説 お通し 初めて"天空の母鳥亭"を訪れた際に酒と共に差し出された肴。薄切りにしたタコとキュウリ、そして海藻を酢漬けにした物で、歯応えの緩急が心地よい。大陸風の料理に比べると素朴な味わいだった。 梅酒 初めて"天空の母鳥亭"を訪れた際に頼んだ軽めの冷酒。恐らくはプラムから作られた果実酒なのだろうと予想される。その爽やかなほどよい甘みは、より一般的な酒であるワインと比べると非常に軽く、飲みやすい。 宿の夕食 宿の食堂で提供された大鍋の夕食。ごろつきまがいの冒険者が大鍋を占領して騒いでいたところを慶次と二人で追い払う。慶次と組むきっかけとなった夕食である。 日本酒 意気投合した慶次と"天空の母鳥亭"で飲んだ東国由来の酒。鼻に抜けていく独特の辛みがあり、これまた一般的な大陸の酒とは趣が異なっていた。酒精の強さ故にするすると飲めるものではないようだが、慶次は平気で飲んでいた。 東国茶 初めてネギを連れてきた際、"天空の母鳥亭"で提供されたお茶。故郷の「いいひと」について突っ込まれたネギは居たたまれなさを紛らわそうと東国茶を一気に呷り、そして泣いた。 焼き魚定食 イリヤがただの酔っ払いと化した宴から一夜明け、"天空の母鳥亭"で取った昼食。昆布の一番出汁を使ったシジミ汁は、食欲を増進させ、昨晩の酔いを晴らしてくれるような一品であった。非常に素晴らしい出来であったが、その上品な味は濃い味付けを好む冒険者には受けがよくないようだ。 煮魚丼 "天空の母鳥亭"渾身の冒険者向け新作料理メイン。迷宮産の脂の乗った魚と甘じょっぱい煮汁が染みたライスが醸し出す味わいは、疲れた身体には堪らない。とにかく美味そう。食べたい。 澄まし汁 "天空の母鳥亭"渾身の冒険者向け新作料理サブ。メインの煮魚丼と比べると、拍子抜けするほど上品な薄味。だが、煮魚丼を食べる合間に挟むことで震えるほどのシナジーを発揮する。 リンゴ 常磐色ノ樹海FOODマスの果物。食事効果は【TP】+1。迷宮内に自生するリンゴで、本来ならば季節外れにも関わらず実に瑞々しい。甘く歯応えのある果実を一口齧れば、迷宮探索の気力も自ずから湧き上がってくること請け合いである。 野鳥の丸焼き 常磐色ノ樹海FOODマスの肉。食事効果は【STR】+1。携帯食では味気ないと考えていた折、イリヤが弓矢を構え鳥を仕留めた。ジューシーな肉汁と程よい塩胡椒加減が美味であったが、織莉子には些かワイルド過ぎたようだ。 ネギの紅茶 常磐色ノ樹海CAMPマスでの一幕。休憩時、ネギに紅茶を淹れてもらうことにした。ネギにとってのリフレッシュにもなるだろう。迷宮にまでティーセットを手放さないこだわりの紅茶によって落ち着いた休息を取ることが出来た。 鳥の照り焼き パリイ熊を倒した追加報酬として貰った蜂蜜で鳳翔に頼んだ戦勝記念料理。迷宮産の蜂蜜と醤油で味付けされた鶏肉は、肉の旨味と甘じょっぱさが絡み合う芳醇な逸品。文字通り激戦の疲労が吹き飛ぶような美味さであった。 串焼き魚 常磐色ノ樹海FOODマスの魚。食事効果は【TEC】+1。"全てを狩る影"の縄張りをどうにか突破した後、補給を求める身体の声に従い川魚を食す運びとなった。迷宮の魚は脂が乗っており、軽く振った塩が丁度良い。織莉子も迷宮内での食事に慣れてきているようだ。 炙りキノコ 常磐色ノ樹海FOODマスの野菜。食事効果は【VIT】+1。赤い傘に斑点を持つこのキノコは、とある地方では健康食の一つに数えられる代物だ。アルフォンス救出のため、限られた時間の中でコンディションを高く維持するにはもってこいである。 (成分不明の)茶 陣術師サレスの家にて,訪問の度に差し出される謎のお茶。歓迎の意と共に差し出されたならばありがたくいただくのみである。 白長の手料理 織莉子の陣術修業の際、サレスの家の台所を借りて作った料理。怪しい家の内装よろしく、あまりまともな料理をしないサレスに代わって、超!エキサイティンッ!していた。ハンサムは舌鼓を打つだけでなく、自ら厨房に立つことも出来ると知らしめた一件であった。 白長のおやつ 瑠璃色ノ湖洞FOODマスの果物(?)食事効果は【TP】+1。道に迷ったマッパーネギに糖分の補給をと、背嚢から取り出した果物。なにやら織莉子はご不満のようだが美味しい果物に勝てるはずもないのであった。 整腸サラダ 瑠璃色ノ湖洞FOODマスの野菜。食事効果は【VIT】+1。異形の怪物を目の当たりにして少々吐き気がするという織莉子に、胃腸を整えるサラダを振舞った。手持ちの薬草と海藻にドレッシングと食用油をかけることで、迷宮内でも文化的な食事が楽しめるのだ。 おにぎり 瑠璃色ノ湖洞FOODマスの穀物。食事効果は【HP】+1。今日は時間が無い!急いでかっ喰らうためにおにぎりを持参して来たぞ!多分そんな感じだったのであろう。 うどん B8Fの番人"コロトラングル"討伐に向けて、鳳翔が振舞ってくれた料理その1。鰹出汁と昆布出汁の絶妙な割合が生み出すのは、一口で三度の美味が楽しめる絶品であった。気力を充実させ、仲間との和を齎す。やはり食は大いなる力の源と言えよう。 煮凝り B8Fの番人"コロトラングル"討伐に向けて、鳳翔が振舞ってくれた料理その2。魚の煮汁に砂糖醤油を加え味を整えた後、冷やして固めたゼリーのようなもの。これも東国に伝わる伝統的な料理法の一つなのであろう。 蒸かし芋 蘇芳色ノ異邦FOODマスの穀物。食事効果は【HP】+1。赤黒い毒花が咲き乱れる洞窟、その中に紛れた緑色の植物を引っこ抜くと、それは紛れもなく芋であった。ドライブ調理でほっこり蒸かしあがった芋は、柔らかな食感とほのかな甘みで織莉子を誘惑していた。 シシムラの朝食 B10F、シシムラの城塞都市で食べた朝食。非常に質素且つ単調な味付けで些か物足りないものだった。だが考えてみればここは地底。それも魔獣が蔓延り毒草が咲き乱れる世界樹の迷宮である。食料の確保が非常に困難であることは明らかであり、今回の依頼もそこに起因するのだろう。 お通し "天空の母鳥亭"常連の冒険者たちが二階層へ突入するようだ。彼らが樹海の露と消えるようなことがあれば誰かの悲しみが大地を濡らすだろう。そうだ タコ討伐、行こう。タコとキュウリと海藻の酢の物を食べながらそう決意した。 蜥蜴肉のステーキ B11Fでの脂嚢調達クエストを完遂した"白鱗の蛇竜"に振舞われたシシムラの料理。肉質は柔らかく良い素材なのだが、如何せん薄味で歯応えやジューシーさが無くパッサパサであった。見せてやろう。気力を充実させ、仲間との和を齎す、大いなる力の源たる食文化というものを・・・! 白長の蜥蜴汁 シシムラの戦士の「食い物の味ひとつごとき」という考えを払拭する為にハンサム自ら調理したカウンターディッシュ。味噌と二番出汁、蜥蜴肉と根菜類を適度に熱した砲剣で一緒に煮込み、仕上げに唐辛子を散らした渾身の一品。腹の底から暖まるような多幸感はシシムラの戦士の荒んだ心を癒し、食文化を見直す切欠になること請け合いである。 干し芋 B12Fは毒々しい植物もまばらで不気味なまでの静寂に包まれており、いまだ生態系も不明。そんな環境下で腹を減らしたままの行軍を続ける事ほど愚かな行為があるだろうか(いやない)。シシムラの元気な女中に貰った干し芋で英気を養った後、探索に戻るとしよう。食事効果は【HP】+1。 兎肉の丸焼き 蘇芳色ノ異邦FOODマスの肉。食事効果は【STR】+1。肥え太った獣の肉は脂が乗っており噛み応えも十分。そこに隠し味として白長謹製オレンジソースを少々。残りの肉はシシムラの人々への土産にしよう。元気な女中殿への返礼にちょうどいいだろう。 チーズケーキ 日頃の礼にと織莉子に自室へ招かれ、そこで振舞われた手作りチェリーチーズケーキ。施療院のミントから教わったというチーズケーキは素朴で安心できるような優しい味わいだった。熾烈さを増す迷宮探索の合間のひと時に、織莉子との緩やかな時間が流れていた。 鮭茶漬け " 天空の母鳥亭 "にて慶次が食べていた一見不作法とも取れるような未知の料理。もちもちとしたライスをあっさりと食べられるように工夫されたそれは噛めば噛むほどに旨味が増す。しかも合間に鮭をつつけば飽きることなく食べ続けられるのだ! あ、先生お疲れ様です。 回転寿司 白の墓標FOODマスの穀物その1。食事効果はHP+1。「シモンニンショウ」なる工程に阻まれ操作不能であった小型機械は、慶次が触れることで操作が可能になった。魚を使った東国風の料理がメインであるようだが、はてさて奇妙なこともあるものだ… 食堂のカレー 白ノ墓標FOODマスの穀物その2。食事効果はHP+1。よく煮込まれルーと渾然一体と化したジャガイモが刺激的な辛さの中にあってほどよい甘みを引き立てている。匙加減を極めれば基本こそ究極。これが古代文明の食技だとでも言うのだろうか! imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 フルーツパフェ 白ノ墓標FOODマスの果物。食事効果はTP+1。果実の瑞々しさと酸味を伴うさっぱりとした甘みと、クリームのまろやかで濃い甘みを交互に味わう事ができる。どちらも甘味でありながら舌を飽きさせる事が無い! imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ランチボックス ギルドの財布が苦しくなった時、食事を抑えていたハンサムへの礼に織莉子が作った弁当。家庭料理に近いもので、鳳翔からの影響だろうか、東国風の料理がいくばくか混ざっている。織莉子とともに同じ場所で同じ時間を緩やかに過ごす事ができることの尊さに改めて気づくのだった。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 特製海鮮鍋 " 魔人 "討伐に向けて、鳳翔が振る舞ってくれた料理。やがて本格的な寒さが到来しようというこの時期特有の、たっぷりと身の肥えた魚は味わい深くも胃に優しく、活力を与えるとともに、明日の好調をも保証してくれるようだ。
https://w.atwiki.jp/imascorps/pages/54.html
複数(Pとアイドル達)へ 複数(Pとアイドル達2)へ 複数(Pとアイドル達3)へ [秋といえば食欲の秋でしょ] 親戚が経営してたレストランをもう閉めるから、前からお前が欲しがってた物やるよ、 と連絡が入ったので、早速業務用の寸胴鍋とか、色々分取ってきた。 昔を思い出しながら、鍋を磨き、楽に50人前は作れそうなこの鍋。さて何か皆に作ってやろうかな、 とあれこれ考えて、ティンと来た。 屑野菜や安い牛肉を塊ごと鍋にほうり込み、安い赤ワインを、どぼどぼと材料が浸るぐらいに入れて、 自慢の業務用冷蔵庫にほうり込んで一晩寝かせる。 翌日のオフの日、会社に持っていって給湯室の片隅に、業務用コンロとガスボンベを設置して、ひたすらグツグツと煮込んだ。 夕方、給湯室から漏れる匂いに引き寄せられる様に皆が寄ってくる。 「何作ってるんですかぁ…わぁ良い匂い♪」 「これは…ビーフシチューですね。しかも市販の物ではなく本格的な。」 「兄(C)お腹すいた→それ食べた→い。」 「ちょっと!この私をわざわざオフの日に呼び出すなんて…あら?」 「伊織ちゃん美味しそうな匂いだねっ」 と、興味津々なアイドル達。 皆が揃ったところで、ちょっとしたシチューパーティ。 「美味しい!美味しいですよPさん!」 「本当に屑野菜と、牛の…これはテールの部分ね…これなら750円でも売れるわ!」 「美味しいです〜。肉がもぉ軟らかくって。」 「美味しいね、真ちゃん。」 「…うん!…ゴクン。P!おかわり良いですか?」 「あ→まこちんずる→い。」 「真美もおかわりする→!」 「あの……私も…。」 「ハニー!ほら、あーん♪あん、照れてないで。美味しいよ?」 「ま、まぁ家のシェフの次にマシのようね…ほらっさっさとおかわり注ぎなさいよっ」 と、上々の評価を得る。こうやって、アイドルに日頃の感謝と何より喜ぶ顔を見れた事で 作った甲斐があったなぁと、みるみるうちに無くなっていくシチューを見てたら、 おかわりしに来たやよいが 「P!あの〜これ、お持ち帰り出来ますか?」 と、予想通りの反応に嬉しくて、 「ちゃんとタッパーに詰めて取ってあるよ。だから遠慮せんで、もっと食え。」 「…♪はいっ!」 と、元気よく返事した時の嬉しそうに笑顔に輝くやよいを見てたら 俺も腹減った、胃がむず痒い。 社長ーっ、小鳥さーんっ早く来ないと無くなっちゃいますよ? [湯煙旅情編千早の巻] 「久々だなぁ…一緒に風呂入んの。」 「プ、Pっ、誤解を招く発言をしないでくださいっ、第一、この間、銭湯に行ったじゃないですか。」 たぶん、着ているであろう水着の上から胸まで巻いているタオルを片手でしっかり持ちながらも 千早は焦りながら答える。 髪も上げて、普段見られない千早のうなじの後れ毛がなんかまた色っぽい。 「兄(C)兄(C)、それ何の話し→?んっふっふ〜。」 と、双子がザバザバとお湯を掻き分けやってくる。すーぐ冷やかしに来るなこいつらわ…。 「ね→ね→千早お姉ちゃん、そこんトコく→わ→し→く→」 「ちょっ、ちょっと真美。」 千早の後ろに回り、べったりくっつき、真美は千早を尋問する。 「こらこら、二人とも、大人をからかうものじゃ…。」 「兄(C)は、千早お姉ちゃんの事好きなんディスか?」 いきなりの直球ド真ん中。 千早も、ちょっと気にしている様子で俺を見る。 「そぉだよ、愛してるよ、ラブラブだよ。文句あっか?」 と、わざとらしく言ってやると、途端に千早がお湯で少し染まった頬が尚更、赤くなる。 「ヒュ→ヒュ→兄(C)あっついねぇ→」 と、囃したてる双子。 「羨まし→くらいだよ→、そんな兄(C)にご・ほ・お・び♪」 「えっ?」 突然、千早のタオルを下にずらす双子。しかも、真美のやつ、さっきくっついた時に千早の水着の紐を…! 俺は、神様の存在を今だけ信じ、感謝した。例え、悪戯の神であっても…。 と、思った瞬間、千早にビンタ喰らって頬がむず痒い。 千早の盛大な悲鳴が響く中、双子は春香の元にこっそり寄る。 「ね→ね→はるるん、あれでよかったの?」 「うん♪やっぱり風呂は裸で入らないとねっ。水着なんて邪道よ邪道。亜美達もそー思うでしょ?」 「そ→だよね→せっかく、温泉に来たんだから、裸のつきあいしなくちゃね→♪」 自分一人が不幸になるのをよしとしない春香の腹いせは、今、双子をも巻き込んで始まったばかりだった。 [秋刀魚焼くなら七輪で] まだ、アイドル達が売れてない頃、七輪を使って、仕事が定時に終わった時とか、会社の屋上でこっそり、 缶ビール片手にツマミをちまちま焼いて、食って一杯やって帰るのが楽しみだった。 たまに、やよいや美希に焼きおにぎりとかしてやったら、喜んで食べてくれてた。 今日は珍しく早く終わったので、久々に、と七輪と食材抱えて屋上へ。 まずは鯵の干物を焼いて、チビチビしていたら 「お前が七輪持って上がるのが見えたんでな。」 と、他のPが自分の食材を持って上がって来た。 コンビニで買って来た冷凍焼きおにぎりやらを網に乗っけて、雑談してたら、 「あーっ、P達だけずるいですーっ」 「やっぱりここだったの〜。」 と、やよいと美希が匂いに誘われたのか、やってきた。 しょうがねぇな、と五千円札を出して、 「ほら、これで自分の好きな食材と、飲み物、後、秋味の6本パック買ってこい、一緒に食おう。」 と、渡すと嬉々としてダッシュで買物に行くやよい。 「やよいは買物上手だから任せるのー。」 と、美希は当然のごとく、Pの後ろにべったりひっつく。もう目の前の焼きおにぎりが欲しくてたまらないらしく、 「ハニー〜早くぅ〜。」 と、せかす。 焼きたてを小皿に取ってやると、一番の笑顔で、はふはふと食べる美希。 そんな美希の嬉しそうな顔をぼんやり見てたら、 「あんた達!何してんのよ!」 と、伊織様襲来。 「この私に黙ってこんな事してるなんて、ずるいわよっ」 よく見ると両手いっぱいに食材やらの袋。そして、やよいが遅れて帰って来た。 どうやら、やよいが買物行くところを、伊織に見つかったらしい。ちゃっかり自分の分の食材までせしめていた。 「おっ、やってるな。」 「仲間に入れてくれや。」 と、他のPとアイドル達も続々とやってくる。ちゃんと自分達の七輪も忘れず、持ってきた。 「はいっ、焼けましたよ、Pさんっ」 「ずるいなー、P。こんな事してたなんて。あ、このミノ、ボクのですからねっ。」 「まったく〜ちゃんと火の用心に水バケツは置いておく!」 「ほら〜Pさん、このししゃも、こんなに子持ちで〜うふふ。」 「ハニー、焼きおにぎりもっと〜。」 「あ、あの、焼きタラコ…。」 「伊織ちゃん、ほら焼けたよ、ウィンナー。」 「あら、ありがと。あちちっ、肉汁がっ」 「「兄(C)、焼きマシュマロして→」」 「焼鳥も塩で食べると、タレと違った美味しさがあるものなんですね。」 夕暮れの中、この簡易ビアガーデンで、これから先、いつまでもアイドル達と笑っていられたらなぁ、と思ってたら、 七輪の煙が目に滲みてむず痒い。さぁて秋刀魚焼くぞ、煙凄いぞ。 [まこにゃんと猫ぽっぽ物語2] 九月二十日 晴 小猫二匹はまことぽっぽと改名して二週間、怪我や病気一つせず、すくすくと元気いっぱいに育っている。 意外と、ぽっぽの方がやんちゃでまこはおとなしめである。 今日、事務所でショタPと打ち合わせをしていた。真らは自己トレーニングでジム室で汗を流している最中。 あずささんは、外回り疲れかソファーに横になってお昼寝中。 小猫もあずささんの膝の上で一緒に寝ていた。 ところが二匹が目を覚ました途端、またじゃれついて遊び出したと思ったら、あずささん登りを始めた。 俺達二人は呆気にとられて見ていたが、あずささんは目を覚まさず、小猫らがその豊満な胸によじ登ったその時、 「あ…駄目ですぅ〜Pさ〜ん。」 と、とんでもねぇ寝言を宣った。 これにはショタPも飲んでたお茶を吹いて、持ってた湯飲みも膝に落として、 あたふたする様をこっちはニヤニヤしながら見させてもらった。 そのままあずささんの胸の上で二匹丸まってまた眠りだしたまことぽっぽを見てたら、 小猫が羨ましくて胸の辺りがむず痒い。 あ、あずささんうなされてる…。 まるでそれが定められた仕事だというように毎回毎回悪戯を仕掛けてくる亜美と真美 今日こそはガツンといかなければと思い立ち「コラ!亜美、真美!」とすごんでみても 「あっはっは→兄(c)が怒った→」と流される始末 さすがにちょっとムッとしたので亜美真美を追いかけていると 「あの~亜美ちゃん真美ちゃんはまだ子供ですから、そこまでムキにならなくても~」とあずささん 「いや、こういうのは一度言ってやらないとエスカレートしていくものですから」 「う~ん、そういうものでしょうか~」 とやっているうちに近づいてきた双子 「兄(c)とあずさお姉ちゃんなんだかパパとママみたいだ→」 突然の指摘に 「「違う!(います~)俺(私)はいいけどあずささん(Pさん)に失礼です(~)!」 とハモッてしまい顔を見合わせ赤くなってうつむいてしまう うやむやで仕事に戻り後日春香から聞いた話によるとあの後双子はあずささんにケーキをおごってもらったらしい 千早と春香がデュオを組んでオーディションに参加することになった 合格枠は3位までなので楽勝かと肩を括っていると参加しているユニットが強豪ぞろいで驚いた 千早のほうは相手に不足は無いですねと自信満々のようだが 春香のほうは対照的にど、ど、どうしまょうプロデューサーさん!?と かなり焦って半べそかきそうな顔ですがりついてきた どうしようかと考えた結果、とりあえず春香に 「いいか?もし春香達がこのオーディションで1位合格したら、とっておきのご褒美をやる」 と勇気付けて送り出した まぁ、千早のリードで2~3位には食い込むだろうと予想していると春香の頑張りもあり堂々の1位合格してしまった やべぇ……ご褒美なんて用意してねぇぞと焦っていると 廊下の遠くからプロデューサーさーんと春香が手を振って嬉しそうに俺のもとに走ってきた 春香が満面の無垢な笑みを浮かべながら何かを期待するような目で見つめてくるものだから 千早も見てるけど仕方ないかと春香の頬にそっとキスしてみたときの千早と春香の反応を 恥ずかしさでそっぽを向きつつチラ目で観察したい今日この頃の俺 (モスにて) P「さーて、今日は俺のおごりだ、じゃんじゃん食え」 千早「…これはどう食べればいいのでしょうか?」 春香「あっ、千早ちゃん、紙は全部取らなくていいんだよ。こうして紙で包んで手を汚さないようにして食べるんだよ」 千早「ああ、なるほど…」 律子「マックで良かったんじゃないですか、プロデューサー?モスって結構高いんですよ?」 真「いやぁ、おいしいなぁ!マックとは一味違いますね!(ハグハグ)」 雪歩「はぅ~、ハンバーガー一個でお腹いっぱいですぅ…」 美希「ハンバーガーって食べるの面倒なの、ミキはポテトだけでいいや…」 伊織「(モグモグ)…なかなかおいしいじゃない、まぁお金を出して食べるほどじゃないけどタダだから食べてあげるわ」 やよい「あ、あのプロデューサー!お、弟たちの…ご、ごめんなさい!やっぱりいいで…えっ?いいんですか!?ありがとうございます、プロデューサー!」 あずさ「ん~、どれにしようかしら…(まだ注文してる)」
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/4766.html
登録日:2012/01/05(木) 20 26 26 更新日:2024/09/10 Tue 15 41 28NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 じゃがいも アメリカ ジャガイモ ピザのための項目 ファストフード フライ フライドポテト フリッツ←オランダ語 ベルギー ポテト 付け合わせ 俺はポテトだ! 冷凍食品 北条加蓮 揚げ物 料理 末期ピザ「野菜だろ?」 氷川紗夜 腹が減る項目 食べ物 フライドポテトとは、ジャガイモを切って素揚げにした料理。 メニュー ■概要 ■作り方 ■種類 ■派生品 ■概要 実は和製英語であり、アメリカではフレンチフライ、イギリスではチップス、ベルギーではフリットなどと呼ばれるが、別にフライドポテトでも通じたりする。 欧米では付け合わせの定番、と言うより、三食ともに大量に食べるので、実質的に主食とすら言える国もある。 とくに発祥地であるベルギーでは完全に主食であり、そのフライドポテト愛は、自国のフライドポテト文化を世界文化遺産に申請し続けるほど。 太るわけだ…。 故に、家庭には、自動ポテト切りマシンや、専用のフライヤーがあったりする。それこそ、日本の炊飯器や魚焼きグリルのごとく…。 日本でも、特に洋食ジャンルでは付け合わせの定番である。 ハンバーガーチェーンに行けば、セットメニューにはまず備えてあるし、 店員さんの素敵なスマイルと共に、「ご一緒にポテトはいかがでしょうか」と言われるのは、もはやテンプレである。 ハンバーガーの合間にヒョイヒョイ食べてしまい、いつの間にか無くなっている。 ポテトチップスと同様、塩分の補給にもなるとか抜かしてホイホイ食べるピザ野郎が散見される。 噂によるとチップスと同じく、塩のしょっぱさにより喉の渇きを早まる作用を利用し、追加でジュースを買わせるように仕向ける詐欺スレスレの商法という陰謀論も… 復活したウェンディーズには、ポテト用のチーズソースがあった。 チリビーンズをかければ、お供でも単独でもイケる逸品に。 (それもウェンディーズとかのメニューにあったけど……カロリー?ハンバーガーショップに入った時点で、気にしたら負けだろ) 元々は第二次大戦時のアメリカで牛肉が手に入りにくくなったためにそれを補うために付け合わせとして出したのが始まりである。現在ではシシュケバブなど他の料理でもつけられる事がある。 ファミレスのハンバーグやステーキのものも良い。 少し厚めで、たまに皮つきのフライドポテトはホクホクしていて最高である。 ハンバーグについているソースをすくって食べるのは誰でもやる筈。 ああ、フライドポテトを腹いっぱい食べたい…。 トリコに出てきたポテトの泉を探した事ある人、恥ずかしがらず挙手 ノ 探して見つかるものでも無い理想郷らしいが…。 ■作り方 めちゃくちゃ簡単なので自分で作ろう。 1.洗ったジャガイモをレンジで3分チンする。その後裏返してもう3分チン。 2.食べたいサイズに切る 3.油で揚げる。たぷたぷの油でやる必要は無く、フライパンで3ミリほどの水位になれば大丈夫。 4.ジュワー きつね色になったら取り出す。これも好みの揚がり具合でいいだろう。 5.塩を振る 完成! どうだろうか。大好きなフライドポテトを安価にお腹いっぱい作れるのだ。油もヘルシーなものを選べばカロリーを気にしなくて済む。 余談になるが、アメリカではトマトケチャップ、ベルギーではマヨネーズをつけるのが定番である。 ■種類 ◆シューストリング イモを細長くカットしたもの。 多分フライドポテトと聞いてこれを思い出す人は多いはず、ぶっちゃけマックのポテト。 油をよく吸うのでできたての美味さは異常、冷めたときの不味さも異常。 ◆ナチュラル 皮をむかずに中心から大きめにカットしたもの、半月タイプのアレ。冷凍食品でもお馴染みである。 イモ本来のホクホク食感と味わいを残したイモ好きのための一品。 塩だけで十分美味いが、大きさをいかしてコッテリ系のソースを使用した料理なんかに付け合わせるのもオススメ。 ◆ストレート シューストリングの太いやつ、比べるとイモイモしてる。モスバーガーやKFCのポテトはこれである。 イモ好きか油好きかで食べ分けるべし。 同じ感覚で食べると腹にたまる ◆クリンクル ストレートと同じくらいの太さで波形にカットしたもの。 塩やソースがよくからみ油もそれなりに吸うのでかなり美味い。 シューストリングにあきたらとりあえずコレを試そう。 ◆ラスポテト オランダ発祥のフライドポテトの一種。 上記のポテト達との一番の違いは、最初に粉末状にして作る時に水で溶き容器で成形して揚げる特徴を持つ。 この説明だけだと不味そうに思えるが普通のフライドポテトとチョット違った食感・風味で中々旨い。 また粉で保存するので冷凍ポテトにする事無く常温保存可能などの利点も持つ。 アメリカや沖縄でチェーン展開している「A W」の物が有名。 ◆素揚げ 洗った皮つきのイモをそのままか半分に切って油に突っ込め。 サイズにもよるが揚げるのに10分以上はかかるめんどいやつ。 キタアカリが至高。 ただ、これはフライドポテトなのか? ■派生品 ◆カールポテト 螺旋状にカールしたポテト。 カリカリして美味。 最近ではKFCが商品展開していたこともあった。 ◆ハッシュポテト マッシュポテトに小麦粉を混ぜ、成型して揚げたもの。朝マックと言えばこれ。冷凍食品でも売られている。 塩気が効いており柔らかく美味しいが、小麦粉が油をずっしり吸うのでカロリー半端無いんで注意。でも食べたい…。 ◆フィッシュ&チップス 白身魚フライをシューストリング(チップス)に乗せたモノ。タルタルソースなどで頂く。 ある意味英国の名物料理の一角だが、好きな米国人も案外多いらしく駐日基地のフードコートや基地周辺の飲食店にあったりもする。 世界からの評判は、ISの1巻で一夏がセシリアへの反論に「世界一まずい料理で何年覇者だよ」と言ったように、英国の料理自体が全般的にあまり良くない。 しかし、これは“使っている油がイマイチで油の切れが悪い”のが原因の可能性もあり(元々下流階級の料理だしね)、 ちなみに筆者はオーストラリアの漁港近くでフィッシュアンドチップスを食したことがあるが、圧倒的な美味だった。いい材料で作ってみよう。 ◆プーティーン カナダ発祥の料理。 シューストリングタイプのフライドポテトにソースとチーズをかけて温めたもの。 フライドポテトの塩気と食感、チーズのまろやかさ、ソースの味が複雑に絡み合う極上の味。 ソースはグレービーソース(肉汁ベースのソース)がメジャーだが、明太子マヨやミートソースなどもあり。 JR東日本系列のハンバーガーショップ「ベッカーズ」や、よみうりランド内の売店で扱っているものがそこそこ知られている。 追記、修正は、手を油でベタベタにしながら携帯をいじってお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] マクドのポテトのしなってるやつがいい -- 名無しさん (2013-08-03 21 44 13) ↑マクドはカリッとしていて美味しい。しかしポテトだけ頼む勇気がない。 -- 名無しさん (2013-10-02 21 44 28) トゥイーナー「シェイクにポテトって最高!」 ※俺は試した事無いから自己責任で。しかし余り易いのをフォンデュにするのは良いアイデア。 -- 名無しさん (2013-12-04 14 04 05) 一時期、コミックボンボンは「カリポテマン」というロッテリアのフライドポテトに焦点を当てた宣伝漫画を掲載していたことがある。なので、自分にとってフライドポテトといえば未だにロッテリア。 -- 名無しさん (2013-12-04 14 51 42) フライドポテトといえばポッポ(ポケモンじゃないよ)のコスパが優秀かな? -- 名無しさん (2013-12-04 15 59 08) ケンタッキーのポテトもポクポクして美味しい。 -- 名無しさん (2013-12-04 17 25 44) マックのポテトは本当に美味しい。 -- 名無しさん (2013-12-26 23 11 39) やはりいつ喰ってもウメーな -- 名無しさん (2013-12-27 15 47 14) 毎日食べても良いけどカロリー的にやばいので我慢している。 -- 名無しさん (2013-12-27 17 31 08) 皮つきも美味しい。 あと、ケンタッキーのはコンソメ味っぽくて良い -- 閲覧者 (2014-02-22 22 16 03) 生まれて初めてもらったお給料握り締めてマクドナルドのポテトLサイズ3つ頼んで幸せになったのはいい思い出 -- 名無しさん (2014-02-22 22 28 58) よく「ご一緒にポテトはいかがですか?」というがもうポテトは買うので店員さんにこのセリフを言わせたことがない。 -- 名無しさん (2014-02-22 22 34 09) 素揚げの場合、農家で育たなかったのを貰ってきた方がやりやすい。 -- 名無しさん (2014-11-29 17 45 29) ↑12 自分はよく散歩の途中で買って、歩きながら食べることあるよ。 あと、駅の中の店で買って、電車の中で食べたりとか。あぁ、至福のひと時・・・ -- 名無しさん (2014-11-29 17 49 33) ↑何が至福だよ 電車の中で食うな 臭いんだよ。家でくえ家で -- 名無しさん (2014-11-29 18 14 40) マックのポテト好き。だけどハンバーガー嫌いなんでいつもポテトだけ頼むけど店的にOKなのかな? -- 名無しさん (2014-11-29 18 43 14) ↑利益率的にはポテトの方が -- 名無しさん (2014-11-29 18 50 23) ハンバーガより高いと聞いたことがある -- 名無しさん (2014-11-29 18 51 10) 今では7様が皮付きを売ってるからありがてぇぜよ -- 名無しさん (2015-05-03 23 52 04) 松島水族館のフライドポテトが量少なかったけど美味かった記憶ががが -- 名無しさん (2015-08-28 16 15 42) マックでポテトL一つと頼むのが好き -- 名無しさん (2017-02-08 17 08 05) 子供の頃は、ハンバーガー嫌いだったので、マックでは、ポテトとチキンナゲットだけ頼んでた。 -- 名無しさん (2017-02-08 22 31 34) >カリポテマン ロッテリアのポテトを初めて知った作品。 -- 名無しさん (2017-02-08 22 35 53) カロリーの塊 -- 名無しさん (2017-06-05 20 00 12) 「フライド」ではないがグリルドポテトも旨いぜよ -- 名無しさん (2017-06-06 08 19 58) ↑近所のサブウェイ無くなっちゃったわ -- 名無しさん (2017-11-06 22 08 39) イギリスで食ったフィッシュ&チップスはマジでうまかったなぁ。店によって魚フライの大きさとかポテトの量とか付け合せとか違うけど、どこも旨かった。また食いたい。 -- 名無しさん (2018-08-02 16 38 17) ある程度下の世代にとっては定番メニューだが、上の世代になると嫌がられるそうな。学生若僧のイメージがついてるせいかもしれないが、歳をとると炭水化物&油の固まりはしんどくなるんだよな -- 名無しさん (2019-05-29 09 40 13) 上の方で言われてるけど、ポテトにシェイクでディップするのは意外と良さそう。甘い×しょっぱいみたいな。今度やってみようかな -- 名無しさん (2020-08-15 13 26 28) ウェンディーズのが一番うまかった……。嗚呼、もういない君を舌と胃が求める -- 名無しさん (2020-11-07 12 16 27) 派生にトルネードポテトがないな。見た目が華やかでつい買っちゃうんだよね -- 名無しさん (2020-11-07 16 08 35) ミニストップのXフライドポテト美味すぎるんよ・・・ -- 名無しさん (2024-04-17 18 00 34) 5年くらい前にあったファミマのファミポテはめっちゃ美味かった -- 名無しさん (2024-05-30 16 24 52) 塩が足んねぇよ 笑い止まんねぇよ -- 名無しさん (2024-05-30 16 44 20) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4568.html
注意 出てくるゆっくりはみんな最終的に死にます。 おれの好きなゆっくりが死ぬなど許せんッ!!!という方はご遠慮ください。 「ホーホー」 鳴き声を上げ、木の上で一羽の梟が獲物がかかるのを待ち続ける。 梟は肉食で鼠等を捕食する一流のハンターだ。 そんな彼等が今狙っているのは鼠ではない。 鼠よりも大きく、それでいてそれに匹敵する繁殖力を持つナマモノ“ゆっくり” だった。 「ホー…ホー…」 この梟は幻想郷に住む梟の中で古参であり、あまりにも膨大な時間を生きている 為に妖怪になりかけていた。 その為知能もよく回り、餌には困らなかった。 「どうじでうごげないのおおおおおおッ!!?」 下では“撒き餌”が騒がしい。 木から梟が見るのは二匹のゆっくりまりさとゆっくりれいむの番だ。 しかもれいむは奴らの言い方からすればにんっしんしていた。 頭の茎を揺らしながらまりさに寄り添っている。 どうしてこんな事になってしまったのだろうか? れいむはもう何度したかわからない自問自答をした。 自分達はただ巣の中でゆっくりしていただけだった。 かわいい赤ちゃんとかっこいいまりさといっしょにゆっくりしていただけだった 。 だけどいきなり恐い鳥さんがやって来てまりさを連れていってそしてれいむも… 。 その時の出来事を思い出しガタガタとれいむは震え出す。 彼女達は動かない。いや、動けないのだ。 身体のあんよにあたる部分を鳥に啄まれてしまったからだ。 だから暗い夜の森の中で寄り添っているしか出来ない。 ゆっくりは捕食種でもない限り夜中は出歩かない。 夜は危険がいっぱいだからだ。だから巣の中に閉じこもっている。 それでも安全とは言い難いがそちらの方が助かる確率が高かった。 しかし今は森のど真ん中にいる。 身動きもとれない。 動物に襲われたらひとたまりもない。 そんな恐怖に終わりが来た…最悪の形で。 「うーうー☆」 「れみりゃだああああああああッ!!!」 まりさの絶叫が響き渡る。 ぎゃあぎゃあと騒いでいたせいで見つかってしまったのだ。 「う~♪あまあまみつけたど~☆」 そこに現れたのは胴なしれみりゃだ。 大きさ的には成体よりは小さいといった感じだ。 おそらく親と狩りに来たのだろう。 獲物としては十二分だ。 妖怪や野犬だったら返り討ちになりかねない。 梟は仕掛けが功を奏した為ほくそ笑む。 しかし油断はしない。 長生きの秘訣は焦らない事だと自分に言い聞かす。 「やだこっちこないでええええええッ!!?」 れいむが涙を流しながら叫ぶ。 「うるさいど~♪ あまあまはえれがんとなおぜうさまのでざーどになるのがしあわせなんだど~♪ 」 「そんなのぜんぜんじあわぜじゃないよー!!」 泣き叫ぶれいむに対して胴なしれみりゃは今にも襲い掛かろうとしている。 「おちびじゃんすごいんだど~!!」 そんな言葉と共に胴ありのれみりゃがやって来る。 おそらく親なのだろう。 胴なしれみりゃが襲い掛からなかったのは親を待っていたんだろう。 まあ動いたら襲い掛かるつもりだったんだろうけどれいむ達は底部を啄まれてい るから身動きとれなかったから動かなかったのだろうけど。 「う~、おねえちゃんすごいんだど~!」 「さすがはれみりゃのじまんのいもうとなんだど~☆」 他にも三匹胴なしれみりゃが跳ねをパタパタさせてやって来る。 思ったよりも大量だ。 梟の目的はれみりゃ等肉の身体を持つ生物の捕獲だった。 梟は肉食だ。ゆっくりのような餡子饅頭は好まない。少なくともこの梟はそうだ った。 ゆっくりは数が多く、巣が見つけやすく、ゆっくり自体捕まえやすい。 梟の体躯にはゆっくりの巣はちょうどよく潜り込める広さなのだ。 個人的には好みではないが捕まえやすい獲物…それを使えば他の獲物も捕まえや すくなるんじゃないか?とこの梟は考えた。 そして考えついた手段がこれだった。 今れみりゃ達は皿におかれたディナーとなったのだ。 警戒が強ければ不自然に思うかもしれないが残念ながらこのれみりゃ達にそこま で考える知能はなかった。 「きょうはおちびちゃんがぷっでぃんのつぎにすごいごちそうをみつけたんだど ~♪すごいど~♪」 親れみりゃは胴なしの子れみりゃの頭をなでなでする。 れみりゃは頭のいい個体ではない為捕まえた獲物はその場で食べてしまう。 そしてその間は本来ならば周囲を警戒しなければならないのによくわからない“ こうまかんのおぜうさま”としてのプライドとやらがある為でディナーは優雅に 食べるそうだ。傍目にも優雅にはカケラも見えないが。 しかも中身はほかほかの肉まん。 肉食のこの梟にとってまさにうってつけのカモだった。 「いただきますだど~♪」 親れみりゃの許可を得て子れみりゃがまりさに襲い掛かる。 「こないでね!たべるなられいむにぎゃあああああああッ!!!」 三方向から中身を吸われ絶叫するまりさ。 みるみる内にぺらぺな皮になっていく。 「うー!うー!」 一匹あぶれた子れみりゃが物欲しそうに見ている。 「だめなんだどー☆ おねえちゃんはいもうどにさきをゆずってあげるんだどー♪」 「う~…」 どうやら我慢しているのはこの中で一番上の姉のようだ。 サイズは大した違いは無いから時間的にはあまり差はないだろうが。 「ゆ゛っ…ゆ゛っ…」 皮だけに等しい状態になったまりさが痙攣している。 既に意識は無いだろう。 「ばりさぁッ!!しっかりじでぇッ!!」 れいむが泣き叫ぶ。 見捨てられたのを聞いていなかったのか今もまりさを慕っていた。 だがそんな想い等ここでは糞の役にも立たない。 「めいんでぃっしゅをいただくんだど~♪」 そう言って親れみりゃはれいむの頭に生えた茎を折った。 「「「「ゆぎゃああああああああああああああああああッ!!!」」」」 すやすやと希望に満ち溢れた未来が待っていた筈の赤ゆっくり達が目を見開き絶 叫を上げる。 中途半端に成長して自我が芽生えていたのが不幸だった。 「ゆっくちしていってね!」と親に告げる筈の口は、「ゆ…ゆ…」と絶叫と嗚咽 を漏らすだけだった。 「でいぶのあがじゃんがあああああああああッ!!!」 れいむが喧しく泣き叫ぶ。 遠くにいるこちらからでも五月蝿いのだ、れみりゃからすれば苦痛だろう。 「うー、うるさいどー!!」 「ゆげ!?」 親れみりゃがれいむを蹴り飛ばす。 そのままころころと転がり、止まる。 それに満足したのか親れみりゃは、 「うー、おちびちゃんおまたせしたんだどー♪」 そう言った親れみりゃの言葉と共に我慢していた子れみりゃがれいむに襲い掛か る。 「やめてね!れいむおいしくないかぎゃあああああああああ!!」 「うー!」 れいむの中身がどんどん吸い出されていく。 「やだあ!れいむじにだくない! まりさとあかちゃんとゆっくりずるのぉッ!!! いっしょにおうたうたったりおさんぽしたりしてずっとゆっくりするのぉッ!! 」 れいむは足掻くが子れみりゃの牙はがっちりとはまり、抜けない。 最期の最後、れいむはどうしてこんな目に遭うのかと思っていた。 れいむは幸せだった。 ゆっくりしてかっこいいまりさと一緒にゆっくりして赤ちゃんが出来て、ゆっく りした幸せな未来が続くと信じて疑ってなかった。 なのに現実はまりさや赤ちゃんを殺され、自分もれみりゃに食われている。 どうしてこんな事になったのか? そうだ…あのこわいとりさんがれいむたちのゆっくりプレイスにきたからだ。 れいむの脳裏に丸い狩人の双眸がフラッシュバックする。 どうして…れいむなにもわるいことしてないのに…。 れみりゃに中の餡子を吸われいく中、最後まで自分の幸福を奪った梟を脳裏に浮 かべながられいむは事切れた。 れいむが完全な皮のみになった頃、梟はようやく羽根を広げる。 生物は食事を終えた後は動きが鈍くなる。 それはゆっくりにも同じ事だった。 さて、あちらの食事は終わった。次はこちらの食事だ。 そう梟は言いたげに音も無く飛び立った。 「うー、でざーとなんだどー♪」 そう言って親れみりゃは茎に生えている赤ゆっくりをちぎり子れみりゃに投げ与 えた。 「うー!とってもでりしゃすなんだどー♪」 赤ゆっくりはれみりゃ達にとって御馳走だ。 赤ゆっくりがいる間は親のゆっくりが巣から出ないからだ。 とても美味しいでざーとに子れみりゃは舌鼓を打つ。 「う~、れみりゃもほしいんだど~♪」 れいむを吸い付くした子れみりゃも親れみりゃのいる方へ羽根をパタパタとさせ て近づこうとし、 「う!?」 音も無く消え去った。 それはあまりにも迅速で、赤ゆっくりを食べて幸せな子れみりゃとそれを配って いた親れみりゃが気付く事もなく、一番上の子れみりゃは梟に連れ去られたのだ った。 『う~!?』 叫び声を上げて逃げ出そうとするが梟の脚の爪ががっちりとくわえ込み、そのど ちらも出来ない。 そしてそのまま木に梟は着地する。 『うげぇ!?』 身体が圧迫される痛みが走るが致命傷にはならなかった。 距離はさして離れていない。 子れみりゃから親れみりゃの姿も見える。 『まんま~!?』 れみりゃは必死に親に助けを求めるが声も出せない状況では気付く訳もない。 『う~!?ざくや、だずげで~!?』 本能に刻まれたさくやという存在に助けを求めるがそれは無駄な行動でしかない 。 梟も悠長にしていれば他の獲物が逃げてしまう為一匹に時間をかける訳にはいか ない。 逃げられないように手早く羽根をむしり取る。 『うぎゃー!?いたいどー!!』 バタバタといっそう激しく暴れるが食い込んだ爪から逃れられない。 羽根がなくなったから飛んで逃げることも出来ない。 そして邪魔な帽子を捨て、啄みはじめる。 『もうやだどー!!れみりゃおうちにかえるー!!ぷぎゃ!うぎ!』 自分の中身が瞬く間に食われていく。 先程れいむにした事を身を持って味わっていく。 鋭い嘴によって生まれる鋭い痛みに子れみりゃの身体に生まれてから一度も味わ った事のない痛みが何度も襲い来る。 皮は破れ、中からほかほかの肉まんの湯気を立ち上らせながら必死に助けを求め るが既に口にあたる部分は破壊されて声が出ない。 『ま…んま……ざ…ぐや…』 目玉を啄まれ、残った片目で幸せそうな親れみりゃを見つめる。 親れみりゃはようやく一匹足りない事に気付くが、隠れんぼか何かと思い、「お ちびちゃんどこなんだど~?」と明るい口調で言っていた。 『たず…』 必死に懇願する子れみりゃ。 だがその願は絶対に届かない。 残った片目も梟に啄まれる。 必死に瞼を閉じるが、その瞼も食われ、剥き出しの目が前方を向く。 そこには、かつてれいむが死に際に思い浮かべたものと同じ丸い狩猟者の双眸。 それが子れみりゃの見た最後の光景だった。 目をえぐられ、視覚を完全に奪われる。 『だれ…たず…』 薄れいく意識の中、あの双眸を脳裏に浮かべながらあてもなく誰かに救いを求め 、子れみりゃは髪の毛と皮を残し、梟の腹の中に収まった。 皮肉にも、この子れみりゃが最後に浮かべた光景と死に方は先程喰らったれいむ とほぼ同じものだった。 「おちびちゃんかくれてないででてくるんだど~!」 一方、親れみりゃは赤ゆっくりがついた茎を片手に子れみりゃを捜す。 二つ程赤ゆっくりが残っているのはいなくなった子れみりゃの分だろう。 「う~、でてこないとでざーとたべちゃうんだど~!」 親れみりゃはいつまで経っても出て来ない子れみりゃに対して告げるが反応が返 って来ない。 れみりゃは幸福だった。 初めての一緒の狩りでおちびちゃんがすごい御馳走を見つけた事がとても嬉しか ったのだ。 はじめてのかりでこんなでりしゃすなあまあまをとれるなんてさすがおぜうさま のおちびちゃんたちだどー!と思っていた。 これから先自分を超えるカリスマ溢れるおぜうさまに相応しき存在になると信じ て疑わなかった。 こうまかんにかえったらなでなでしてあげるんだどー♪と思っていたらいつの間 にかおちびちゃんがいなくなっていたのだ。 最初はかくれんぼだと思っていたがいつまでも出て来ないので不安になってくる 。 だがおぜうさまのおちびちゃんがやられるわけないんだどーという何処にも保証 のない結論を信じて疑ってなかった。 そしてその想いは裏切られる事になる。最悪の形で…。 親れみりゃは見つけた。 子れみりゃの成れの果てを…。 それは子れみりゃの髪と皮、羽根、そして帽子だった。 無残に食い散らかされたそれは紛れも無く“死”を物語っていた。 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!?」 親れみりゃは絶叫する。 さっきまでかわいらしく笑っていた子れみりゃが今は醜い残骸に成り果てている 。 いずれえれがんとなおぜうさまになってこうまかんをひきいると親れみりゃが思 っていた妹思いな子れみりゃはもうどこにもいない。 かわいらしくてえれがんとな「う~☆」という鳴き声も聞けないのだ。 ショックのあまり持っていた茎を落としてしまう。 「おちびちゃんじっがりずるんだど~!!」 親れみりゃは子れみりゃの残骸をかき集める。 目尻には大粒の涙が流れていた。 ついさっき死んだれいむのように輝かしい未来が待っていた筈のれみりゃ達に突 然訪れた悪夢。 「う゛っ…う゛っ…おちびぢゃん…」 子れみりゃの残骸を抱きしめ落涙する親れみりゃ。 「まんまぁ~…げんきだすんだど~…」 そんな親れみりゃに今一番上となった二番目の子れみりゃが慰める。 「おねぇちゃんはきっとてんごくでしあわせにしてるんだど~」 自分だって家族で唯一の姉を失って辛いはずなのに一生懸命親れみりゃを慰めて いる。 「まんまぁ~ないちゃったらてんごくのおねえちゃんもかなしくなっちゃうんだ ど~」 「げんきだしてほしいど~」 そうだ…まだこのこたちがいるんだどー。 親れみりゃは三匹の子供達を見つめる。 一番上のお姉さんはいなくなってしまったけどまだこの子達がいる。 残念だけどいなくなった子の分まで仲良く幸福に暮らしていこう。 そう思い、両手に抱えていた子れみりゃの残骸を一旦地面にそっと置き、れみり ゃは落とした茎を拾う。 「みんなでこのでざーとをたべておねえちゃんのぶんまでこうまかんのあるじに ふさわしいおぜうさまになるんだどー♪」 「「「う~、わかったど~♪」」」 笑顔に戻ってくれた親れみりゃを見て子れみりゃも微笑む。 家族の死を乗り越えて彼女達は成長したのだ。 だが彼女達は気付いていない。 悪夢はまだ…終わっていないと…。 それは疾風のようだった。 親れみりゃが一番上の子れみりゃにあげる筈だった赤ゆっくりを二番目の子れみ りゃにあげようとしたその時、 「う゛ぁ!?」 一番下の子れみりゃが変な声を上げ、親れみりゃがそちらの方を向いた時には一 番下の子れみりゃの姿が何処にもなくなっていた。 「うぎゃあああああああッ!!?」 そして子れみりゃの絶叫が響き渡る。 「おちびちゃん!?」 さっきの悪夢が再び蘇る。 また突然いなくなってしまった子供に親れみりゃは蒼白しながら辺りを見回す。 今度はすぐに見つかった。 「う゛…う゛…」 一番下の子れみりゃは木の枝に突き刺され、肉汁を垂らし、痙攣していた。 まるで百舌鳥のはやにえだ。 急所を外してあるからまだ生きていた。 「おちびちゃん!!いまたすけるんだどー!!」 そう言ってれみりゃが羽ばたいて子れみりゃを助けようと飛ぶ。 もう子供を失うのは嫌だ。 そんな親として純真な思いでれみりゃは向かった。 だが、 「うがぁ!?」 突然れみりゃは現れた何かに弾き飛ばされた。 かつてれいむを蹴り飛ばした時のようにれみりゃは転がる。 「ううう…」 身体に激痛が走る。 だけど早く助けないと子供が死んでしまう。 そう思い立ち上がる。 これがハリウッド映画だったら涙を浮かべる名シーンになっただろう。 だがこれはハリウッド映画じゃない。 親れみりゃの子を思う気持ちなど全く意味の無いものだった。 「まんまぁ~!?たずげでだど~!!」 親れみりゃの眼前にはさっき自分を慰めてくれた二番目の子れみりゃが鳥に踏ま れていた。 丸い二つの無垢そうな双眸をした鳥。 無垢故に残酷さが込められている感じがする。 親れみりゃは理解した。 こいつがおちびちゃんを殺した奴だと。 「おちびちゃんをはなすんだど~!!!」 親れみりゃは叫ぶ。 今にも飛び掛かりたいのだが身体が痛くて上手く動けないのだ。 だから出来るのは精一杯の威嚇。 「まんまぁー!たずげでー! れみりゃまだじにだぐないんだどー!!」 泣き叫ぶ子れみりゃ。 逃げ出そうにも子れみりゃに食い込んだ爪は深く、梟の重量を跳ね退ける力も無 い。 姉の死に悲しみながらも親を一生懸命慰めてくれた心優しい(親れみりゃ基準) 子の顔が恐怖に歪んでいる。 唯一無事な子れみりゃはがたがたと震えている。 そして梟はさりげなく、あまりにも自然に子れみりゃの帽子をひきちぎった。 頭の一部分を含めて。 「うわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!」 突如頭に走る激痛に絶叫するしかない子れみりゃ。 帽子と髪は剥げ、右目の周囲は剥き出しの肉まんの中身が見える。 人間でいうなら骨が見えているようなものだ。 親れみりゃはその光景に唖然とする。 こうまかんのおぜうさまにふさわしいかわいらしくてかりすまあふれるおかおが …。 そこからは親れみりゃは何も言えなかった。 目を背けたくなるような光景(親れみりゃにとって)が広がっていたからだ。 しかし、自分達が危機的状況なのは変わらない。 梟はれみりゃが上手く動けないのを把握していた。 だから手早く羽根を毟り取り、吐き捨てる。 れみりゃの再生能力は高く、ゆっくりの中でも愚鈍な知能を補うかのように身体 能力は優れていた。あくまでゆっくりとしてだが…。だから羽根が毟られてもし ばらくすれば生えてくるのだ。 今この場で梟がやっているのは逃亡の防止。 この時点になると既に梟から逃げる方法は皆無になる。 他のゆっくりと違って羽根というアドバンテージを持つれみりゃだがその分跳ね るのが不向きなのだ。 羽根のない胴なしれみりゃはかつて獲物であった披捕食種にすら敗れる始末なの だ。 その為に他のゆっくりと比べて体付きに進化しやすいのかもしれない。 先程一匹を囮にして親れみりゃに不意打ちをし、痛烈なダメージを与えた。 囮を使わないでそのまま突っ込んでもよかったのだがこの梟は徹底して慎重だっ た。 もしも先にれみりゃが近付いてくるのに気付かれたら逃げられるのではないか? 手足がなく動きが鈍いれみりゃの方を攻撃しても牙にさえ気を付けていれば反撃 を受けることはない。 それ故の行動だった。 難点は悲鳴が喧しく、他の動物や妖怪をおびき寄せる可能性もあるが数だけは多 いゆっくりの悲鳴等森の中では日常茶飯事だ。 獣達が気にする事はない。 梟は安心して食事を進める。 と言ってもゆっくりのようにのんびりとしている訳ではない。 迅速に子れみりゃを喰らっていく。 「ざぎゅ!…だずげ…」 瞬く間に子れみりゃの身体が梟の腹に入っていく。 きっと中で姉妹と再会出来て先に食べられた子れみりゃも喜んでいるだろう。 「やめるんだどー!!!」 親れみりゃが身体の痛みを我慢して体当たりして来る。 子を思う気持ちが痛みを凌駕したのだ。 だがその程度で切り抜けるならこのような状況に陥らない。 梟は一旦食事を止め、軽く飛んでれみりゃの背後にまわって親れみりゃを地面に 叩きつけた。 時を軽く遡り、親れみりゃが梟に体当たりをかけたその時、 「ま…んまぁ…」 助けに来てくれた…。 中身が少なくなり思考が乏しくなった子れみりゃでもそれは理解出来た。 やっぱりまんまはさいきょーのきゅうけつきなんだどー。 こんなとりなんかあっというまにたべちゃうんだどー。 等と勝利を確信した子れみりゃ。 親れみりゃが木に突き刺さった子れみりゃを助けようとして梟に叩き落とされた 事など覚えていない。 だがこのれみりゃは知らない。 安易な希望は絶望を倍加させると。 自分にのしかかってた梟の重みが無くなる。 だが動けない。 子れみりゃは気付いていないがもう完全に助からない量まで啄まれてしまった。 もし親れみりゃの体当たりが成功し、もし梟に勝利した場合…それでも天文学的 確率の話だがそうなったとしても子れみりゃは死ぬ。それは絶対だった。 だが現実の悪夢は別の方向へと続く。 梟は難無くれみりゃの背後にまわり、地面に叩き付けた。 そう、子れみりゃがいる地面に。 それを子れみりゃはスローモーションのようにゆっくり感じた。 『まんまぁ~♪ こわかったんだど~☆』 カリスマ溢れる母の姿に恐れをなして梟が逃げ出したと本気で思っている子れみ りゃは自分を抱きしめてくれると思っていた。 だがそれは違う。 親れみりゃの背後にまわり、上から地面に押し付けているのだ。 『まんまぁ~いたがったんだど~!!』 死に際なせいか周囲の動きがゆっくりと感じられる。 五感が鋭敏にでもなったのだろうか。 親れみりゃと子れみりゃが触れ合う。 愛しい母の抱擁に痛みを忘れて子れみりゃは幸せな気持ちになる。 だが、 『まんま…すこしいたいんだど…』 親れみりゃの抱擁が強くなる。 そもそも子れみりゃが勘違いしているだけで抱擁ですらないのだから。 だんだんと自身が圧迫されていくのがわかる。 『まんまぁー!いたいんだど!はなれてほしいんだど!』 もはや母の抱擁などと生易しいものではない。 確実に殺すのしかかりだ。 『いだいいだいおうぢがえどぅー!!』 勿論もう家には帰れない。 死神が歩きから全力疾走に変わっただけだ。 『ごべんなざいわるいごどじだのならあやまるからやめてだどー!!』 子れみりゃは必死に声に出ない命乞いをするがだれにも聞こえない。 そのまま子れみりゃの身体がひしゃげていく。 『ごべんなざいもうわがままいわないからあまあまをポイッとかじないがらまん まのいうごどちゃんとぎぐがらやめでぐだざいだどー!!』 そんな命乞いなど誰の耳にも届かないのに必死で言い続ける。 『つびゅ…れる…』 じんわりと子れみりゃに痛みが走り、目が圧迫されて飛び出す。 一瞬にして子れみりゃの視界は暗闇に包まれる。 自分の身体が破壊されていくのがわかってくる。 『やだやだやだやだやだやだやだやだじにたぐないじにだくないじにたくないじ にたくない!!』 五感が鋭敏になり、時間の流れがスローモーションのようになったのが災いした 。子れみりゃは本来なら一瞬ですむ痛みと恐怖をゆっくりと味わう羽目になった 。 目玉が飛んでいく。 そこから肉汁が溢れる 口から残った肉まんが飛び出そうとする。 その結果口いっぱいに広がる自身の味。 子れみりゃは口を閉じて耐えるがすぐに決壊し、口から流れでる。 『れみりゃのながみでてきちゃだめだどー!!』 口を強く閉じて流出を止めようとする子れみりゃ。 しかし上からの圧力ですぐに口自体が破壊され流出の中に歯が含まれ出す。 口だけではない。圧力で子れみりゃの中身は穴という穴から飛び出してくる。 『ざ…ぐ…や…だず…』 子れみりゃは母ではなくさくやに救いを求めたのだった。 そして長い痛みの中、子れみりゃは愛しい母の胸の中でようやく死ぬ事が出来た のだった。 親れみりゃは自身の身体の下からダイレクトに子れみりゃの潰れる感触を感じた 。 「う゛あ゛、う゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ッ!!!」 もはやえれがんとやかりすまのカケラもなく泣き喚く親れみりゃ。 親れみりゃが泣き喚いているのを尻目に梟はある事に気付いた。 それは迅速に行動しなければならない事だった。 それを済ませ、梟はさっさと獲物を確保して巣に戻る事にした。 「う゛、う゛う゛~…」 濁流のような涙を流す親れみりゃを尻目に梟は親れみりゃの羽根をひきちぎる。 「うぎゃー!!!?」 激痛に親れみりゃがのけ反るが梟には関係ない。 そのまま羽根を今まで子れみりゃにやったようにそこら辺に吐き捨て、脚を啄み 機動力を奪う。 これでもう親れみりゃは満足に動けない。 「やだー!!もうおうちがえるー!!!」 もう親としての威厳もへったくれもない。 ぶざまに命乞いをする親れみりゃ。 すると、すっと上にのしかかっていた梟がどいたのだ。 「う゛?」 突然の事に戸惑いを隠せない親れみりゃ。 そんな親れみりゃを尻目に梟は飛び立つ。 「うー!だすがったどー! れみりゃのかりすまにびびってにげだしたにちがいないどー!!」 そのまま森の中に飛んでいく梟を見ながら歓喜の踊りと称する手足ばたばたをす る。 「う゛~!?なんでうごけないんだどー!?」 親れみりゃは脚を啄まれて動けない事をすっかりと忘れていた。 自分の怪我すら忘れてるのだ、枝に突き刺さっている虫の息の子れみりゃも忘却 の彼方だ。 それと同時に周囲に誰もいない事を気付かなかった…。 自身の子供が何処にもいない事に気付かなかった。 そして、 「う~しね!」 新たに現れた驚異にも気付かなかった。 (後編へ)