約 374,376 件
https://w.atwiki.jp/chaosworldnew/pages/365.html
名前 黒房カシス アライメント [混沌]/[悪] 出自 ??? 経歴 ??? 属性 ??? ステータス LV ??? 筋 ? 耐 ? 敏 ? 魔 ? 運 ? HP?? MP?? スキル ??? 設定 ??? 聖杯に掛ける願い ??? マスター一覧に戻る 聖杯戦争一覧に戻る
https://w.atwiki.jp/rowamousou/pages/2693.html
概要 概要(終末聖杯戦争) (コンセプト・特殊設定等) 本編 本編SS目次 実際の語り内容 設定 参加者名簿 主従候補一覧 主従候補一覧② 資料/他 地図(終末聖杯戦争) 死亡者リスト 殺害数ランキング SSタイトル元ネタ解説 用語集 絵置き場 鯖パラメータ・属性・スキル一覧
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/423.html
下北沢聖杯戦争 あーねんまつ 俺ロワ・トキワ荘にて2015年12月27日、◆Cdlfrs/xVY氏によって開始された亜種聖杯戦争企画。 第二次二次キャラ聖杯戦争の発足後に増えた二次キャラ聖杯戦争の非公式続編企画の一つで、ルールの多くは特に二次二次に影響を受けているわけではない。 舞台は下北沢であり、これまでのパロロワや聖杯戦争の中では珍しく、ホモビが多数登場する。 参戦キャラは少なく、「Fate/Stay night」原作通りの、7騎に加え、エクストラ的なのが1騎。 参戦作品の傾向としては、とにかく汚いことが挙げられる。 ルールは以下の通り。 非リレーですが、誰かが勝手に続きを書いた場合、その続きを書きます。 大体二次聖杯戦争系のルールに即していますが適当にやっています。 淫夢鯖を書いた経験はありません 適当にやります 飽きたら爆発オチになります 2016年2月21日(日)に二ヶ月で集まった候補作品を総括するオープニングが◆Cdlfrs/xVY氏によって投下され、本編が開始した疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負った三浦に対し、車の主、暴力団員谷岡に言い渡された示談の条件とは・・・。 2016年7月16日、亜種聖杯において記念すべき初の完結を迎える。 参加者 No. マスター サーヴァント 名前 出展作 クラス 真名 出展作 No.01 ひで 淫夢 セイバー 虐待おじさん 淫夢 No.02 いつもの浮浪者のおっさん 淫夢 アーチャー 変態糞土方 淫夢 No.03 わからん ランサー AKYS 淫夢 No.04 TDN 淫夢 ライダー TNOK 淫夢 No.05 平野源五郎 淫夢 キャスター KBTIT BLEACH No.06 MUR 淫夢 アサシン 閉廷おじさん(閉廷おじさん) 淫夢 No.07 しんだ バーサーカー オランウータン 淫夢 No.08 ALISON兄貴 淫夢 定義不能 野獣先輩 淫夢 外部リンク うせやろ? 下北沢聖杯戦争@wiki スレッド 下北沢聖杯戦争 part114514 「 い ち ま ん え ん く れ た ら し ゃ ぶ っ て あ げ る よ 」
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/127.html
予算の少ない聖杯戦争 ◆NIKUcB1AGw 男は、真面目で誠実だった。 だが同時に、バカで好色だった。 ふとしたきっかけで女遊びを覚えた男は瞬く間にのめり込み、多額の借金を抱えることになってしまった。 ◆ ◆ ◆ その朝、彼は自宅である狭いアパートで寝ていた。 彼を眠りから呼び覚ましたのは、ドアをけたたましくノックする音だった。 飛び起きた彼は、すぐに何が起きているのか理解する。 逃げ出したい、という気持ちはある。 だがなまじ性根が真面目であるがゆえに、それができない。 男はノロノロと玄関に移動し、扉を開ける。 「おう、素直に出てきたか。そこは褒めてやるよ」 「ブルアイランドさん……」 そこに立っていたのは、彼が金を借りている金融会社の社長だった。 「それじゃあ貸した金、さっさと返してもらおうか」 「もう少し、もう少し待ってください。 明後日になれば給料が入るんです!」 「先月もそう言ってたよなあ。だから俺も待ってやったんだ。 だがてめえは、入った給料を全部女に貢いじまったじゃねえか。 同じ言い訳が二度通用すると思ってるのか?」 「先月は仕方なかったんです! あの子を指名してあげないと、店をクビになるかもしれなくて……」 「やかましいわ!」 男を突き飛ばし、社長はずけずけと部屋の中へ足を踏み入れる。 「現金がないなら、少しでも金になりそうなものをもらっていくぞ。 ん? なんだこりゃ……」 社長が見つけたのは、部屋の隅で埃をかぶっていた棒状の物体だった。 よく見ればそれは、この安アパートにはまるで似合わない刀剣だった。 (なんだ、あの剣は……。あんなもの、私の部屋にあるはずが……。 いや、違う。あれは私が、ずっと愛用してきた……) 男の脳裏に、今まで失っていた何かがよみがえってくる。 「美術品か? まあ、こいつの持ち物にしちゃ上等……」 「うおおおおお!!」 「なっ!」 突如雄叫びを上げながら突進してきた男に、社長は一瞬ひるむ。 その隙に男は剣を奪い取り、鞘から抜き取る。 そして驚愕の表情を浮かべる社長に向かって、刃を振り下ろした。 ◆ ◆ ◆ (思い出した……。私は、勇者ヨシヒコ!) 男……ヨシヒコは、裏路地を走っていた。 (社長が目覚めれば、血眼になって私を探すだろう……。 もうあの家には戻れんな……) ヨシヒコに斬られた社長だが、彼は死んだわけではない。 ヨシヒコが用いる剣は、「いざないの剣」。 斬った相手を眠らせ、命を奪うことなく制する剣である。 (それはそうと、私はいったいなぜこんなところで平凡な労働者として働いていたのだ……。 いや、私の頭の中に流れ込んできた情報で「聖杯戦争」とやらに巻き込まれたというのはわかるのだが……。 あまりに情報量が多すぎて、すぐには理解できん……) 改めて言うが、ヨシヒコはバカである。 与えられた膨大な知識を、即座に理解することなど不可能であった。 ましてや、走りながらなのだからなおさらである。 そうこうしていると、彼の眼前に突然白いトランプが降ってきた。 それはまばゆい光を放ち、人の形に変化していく。 「な、なんだ!?」 敵襲の可能性も考え、剣に手をかけるヨシヒコ。 やがて光が消えたとき、そこには一人の青年が立っていた。 「サーヴァント、キャスター。召喚に応じて参上した。 君の力になろう」 「あ、あなたは……」 「ん?」 召喚されたキャスターの姿を見たとき、ヨシヒコの警戒心は驚愕に吹き飛ばされていた。 とはいえ、キャスター自身に見覚えがあったわけではない。 彼が反応したのは、その服装だ。 「その格好、普段の私にそっくりだ……。 もしや、あなたも勇者なのですか!」 そう、紫のターバンにマントというキャスターの姿は、元の世界で冒険していたときのヨシヒコとほとんど同じものだった。 ちなみに、今のヨシヒコの服装はよれよれのTシャツに短パンというものである。 何せ寝起きの状態で家を飛び出してきたので仕方ない。 「いやあ、勇者は僕じゃないよ。僕の息子さ」 ヨシヒコの問いかけに対し、キャスターは柔和な笑みを浮かべながら答える。 「息子……? つまりあなたは、勇者の父親ということですか」 「そう、僕は勇者の父親。グランバニア王で、モンスター使い。 でも一番気に入ってる肩書きは、ただのさすらいの旅人。 僕はリュカ。よろしくね」 リュカが仲間になった!(ファンファーレ) 【クラス】キャスター 【真名】リュカ(主人公) 【出典】ドラゴンクエストV 天空の花嫁 【性別】男 【属性】中立・善 【パラメーター】筋力:D 耐久:C 敏捷:C 魔力:A 幸運:E 宝具:A 【クラススキル】 陣地作成:― 魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。 リュカは全盛期を流浪の旅人として過ごしたため、このスキルは機能していない。 道具作成:E 魔力を帯びた器具を作成可能。 リュカは本来そういった能力を持たないが、クラス補正により薬草や毒消し草などの安価な消耗品なら作ることができる。 【保有スキル】 カリスマ:B 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘に置いて自軍の能力を向上させる稀有な才能。 Bランクであれば国を率いるに十分な度量。 魔術:B 基礎的な魔術を一通り修得していることを表す。 リュカは真空系の攻撃呪文と、回復呪文を主に用いる。 友誼の証明:C 敵対サーヴァントが精神汚染スキルを保有していない場合、相手の戦意をある程度抑制し、話し合いに持ち込むことができる。 聖杯戦争においては、一時的な同盟を組む際に有利な判定を得る。 【宝具】 『ドラゴンの杖』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1-100 最大捕捉:100人 龍の力が込められた杖。 打撃武器として振るえば、破格の破壊力となる。 また真名を解放すれば、一定時間自らの姿を龍に変えることができる。 ただしその間は「狂化」に近い状態となり、「敵を攻撃する」以外の行動が取れなくなる。 いちおう、マスターが令呪を使えば、それ以外の行動も可能になると思われる。 『集え、愛を知る魔物よ(リュカズ・ワンダーランド)』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1-75 最大捕捉:80人 固有結界。 広大な草原に生前に仲間にしたモンスターたちを召喚し、一斉攻撃を仕掛ける。 なおキラーパンサーのみ、固有結界を発動しなくても単独で召喚が可能である。 【weapon】 本来なら伝説級の装備をいくつも持つが、今回はクラス制限もあってドラゴンの杖しか持ち込めていない。 【人物背景】 グランバニア国の王子として生を受けた男。 しかし生まれた直後に母・マーサがさらわれ、それを探す旅に出た父・パパスと共に各地を放浪していたため自分が王子だということは知らずに育った。 成長した後、グランバニアの王位を継ぎ、母をさらった魔王ミルドラースを討ち取った。 目の前で父を殺され、その仇に拉致され10年以上の間奴隷として過酷な労働を強いられる、 呪いにより8年間を石像として過ごす、ようやく再会できた母をその直後に殺されるなど、 その人生はあまりに不幸続きなことで知られている。 【サーヴァントとしての願い】 一人でも多くの人を助けたい 【基本戦術、方針、運用法】 クラススキルがほぼ死んでいるため、典型的なキャスターとしての運用は事実上不可能。 前線でバリバリ戦っていくことになるだろう。 幸い強力な宝具を二つも持ち、本人の戦闘力も悪くないため真っ向勝負に不都合はない。 またそのスキル構成から、仲間を集めての集団戦に向いているといえる。 【マスター】ヨシヒコ 【出典】勇者ヨシヒコシリーズ 【性別】男 【令呪】スライムのシルエット(とんがり、右半分、左半分でそれぞれ一画) 【マスターとしての願い】 巨乳のお姉ちゃ……ゲフンゲフン 特になし 【ロール】 多額の借金を抱えた、肉体労働者 【weapon】 「いざないの剣」 勇者の証である剣。 斬った相手を傷つけず、深く眠らせる。 【能力・技能】 幾度も魔王を倒した勇者であり、戦闘力は相応に高い。 ……はずなのだが、雑魚モンスターに苦戦することもあり、その戦闘力は変動が激しい。 根が単純であるため、デバフ系の魔法・技にはほぼ100%かかる。 しかしバカが幸いして、相手が一般常識を持っていることを前提とした催眠術にかからなかったこともある。 【人物背景】 カボイの村で生活していた、正直者で素直な青年。 岩に刺さっていた「いざないの剣」を抜いた(というか勝手に抜けた)ことで勇者とされ、魔王打倒のために旅立つことになる。 紛れもない善人ではあるのだが「バカすぎて空気が読めない」「目の前の問題に気を取られすぎて、最終目標を放り出す」「巨乳に弱い」など 数々の問題点も抱えている。 今回は第2作「悪霊の鍵」終了後からの参戦。 【方針】 異世界だろうと、勇者のやるべきことは変わらない。 悪を倒し、平和を取り戻す。 (まだ聖杯戦争については、4割くらいしか理解していない)
https://w.atwiki.jp/222seihaisensou/pages/164.html
「それでね、やっぱりこれかなって。」 「でもお昼にも食べたでしょ。」 「ほら、家で作るのと違うし。」 「焼きそば家で作ったことないからわかんないわ。」 しれっとNPCに暗示をかけしれっと鍵を受け取りしれっと衛宮切嗣達が拠点にしたのは、家主が勝手知ったる衛宮邸。そこで竜堂ルナはやけに馴れた手つきで切嗣に監視されたバーサーカーに監視されたアーチャーに監視されながら夕飯の焼きそばを炒めていた。 話は四時間ほど前にさかのぼる。バッティングセンターで衛宮切嗣は、この聖杯戦争で始めてと言えるまともな魔術師と出会った。出会ったといってもNPCなので結局切嗣はルナ達以外の他の参加者とは出会っていないも同然なのだがそれはともかく、彼はそこで魔術師としてNPCから聖杯戦争の情報を聞き出すことに成功していた。 曰く、冬木の聖杯は遠坂家当主の遠坂凛らにより数年前に破壊されたはずなのにどういうわけかまた聖杯戦争が行われている。 曰く、その遠坂凛は今はロンドンにいるはずだが行方不明になっていて聖杯戦争の監督役を務められる人間が誰も冬木にいない。 曰く、そのために神秘の秘匿が行われていないとして魔術教会や聖堂教会が明日にでも介入してくる。 曰く、それに先立って警察や自衛隊が冬木に入り表向きの事態の収拾を図る。 自衛隊が出張る時点でもはや事態の収拾どころの話ではないと日本の事情に通じた魔術師ならばわかるだろうが、それでも動かさなくてはならないレベルで深刻な影響があるのだろうと切嗣は察した。この時切嗣は始めてカルナの姿がインターネットを通じて全世界に目撃されたことを知ったのだ。彼としては確かにカルナの姿はそれこそ千人単位で見られたと想定していたが、それは第四次聖杯戦争の海魔等も同じである。あの時も相当事後処理に手間取ったというがそれはあくまで日本の一部で話題になる程度のものでありまさか世界規模で注目されることになるなどとはさすがに考えていなかった。聞けば、既に十カ国以上のマスメディアと、十や二十では済まない数の外交官が冬木に入っているという。いわんや日本のテレビ局などドラマの再放送を潰してまで冬木市を生中継し続け、テレビ東京さえもヘリを飛ばしている。二十年の間に進んだ情報化は聖杯戦争のあり方を大きく変えていたことに、切嗣はようやく気づいたのだ。 さて、ここで切嗣が抱いた感情は、まずは安堵である。幸か不幸か自分達は開戦からずっとあの色んな意味でバーサーカーな主従に振り回されたせいで全く聖杯戦争らしきことはしていない。どこの世界にサーヴァントを実体化させて連れ歩いたり一緒に食事したりバッティングセンターでバットを振るうマスターがいようか。だがそのおかげと言ってはなんだが、四人中二人がサーヴァントであるにも関わらず魔術師のNPC相手にすら聖杯戦争の参加者とは思われていなかった。あのバッティングセンターでのことも、神秘の秘匿に無頓着な子供が遊びに魔術を使ったからNPCが隠ぺいしていたというだけで、ようは子供の火遊びぐらいにしか認証されていなかったのだ。実際、アーチャーもバーサーカーも表に出ている魔力だけならば魔術師といっても通じるレベルではあるので誤認されるのもそう不思議ではないのだが嬉しい誤算ではあった。 そして次に、切嗣はあるプランを思いついた。この聖杯戦争に参戦以来何度か考えはしたが非現実的だとして頭の中で却下し、本選が始まってからはバーサーカー主従のせいで諦めていたそれだが、現実の方が大きく変わってくれたおかげで目処が立ったのだ。即ち。 「おい、もっと離れ……いや、近づけ。少しでも銃に触れればお前の首を飛ばすぞ。」 「安心して、それより早く私がアンタの首をはねる。」 「……こっちも、食事の前に血生臭いことはしたくないさ。」 「ご飯の時ぐらいなかよくしませんか……あ、切嗣さんそこのソース取ってください。」 衛宮切嗣がコートの下に提げるのは自動小銃。彼は自衛隊から装備を奪取することに成功していた。 「ほんとだ、けっこう簡単。」 話は三時間ほど前にさかのぼる。アーチャー(クロエ・フォン・アインツベルン)は自衛隊の集結地である穂群原学園のに赴いていた。バッティングセンターを後にして、切嗣がルナ達を情報収集の名目で丸め込んで避難所も兼ねたそこに向かうと、彼女は転移を繰り返して自衛隊装備の万引き、もとい奪取に勤めていたのだ――ようやく念話以外で魔術を使ったと思ったらただの泥棒だったりそのせいで知らぬ間に翠屋の同盟とも間桐邸の同盟ともホテルの同盟とも彼女の妹であるイリヤとも出会う機会をまたも逸してしまったのだが、銃とか手に入れるためだし仕方ないね――。 レンタルしたekスペースの後部座席を倒して荷台を広げると、アーチャーの不在についてバーサーカーから問い詰められる切嗣に足止めを任せて軍事物資を詰め込んでいく。そして素早く切嗣の元に戻り、バーサーカー(ヒロ)をなだめてから再び転移で泥棒し、詰め込み、なだめに戻る。この三拍子をぐるぐる繰り返しながら彼女は荷台に武器を詰め込めるだけ詰め込んでいた。はっきり言ってやっていることは相当地味である。ただ監視の目を掻い潜って実体化して手に持てるだけ物を持って車までワープしているだけだ。だが車に戻って他の場所で情報収集をしようという段になってバーサーカー主従が武器庫と化したそれに驚いたり席が二つしかなくなったのでサーヴァント二人は霊体化して屋根の上に乗るはめになったり自衛隊員が青い顔をしながら血眼になってたりともろもろあったが、こうしてアーチャー主従は大量の武器をついに入手することに成功したのであった。 ところで転移というのはそれなりに魔力を消費する魔術である。彼女はマスターである切嗣がイメージする、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンのイメージに引きずられている為に小聖杯としてのイリヤが強く出ているので燃費の軽いサーヴァントとなっていて、更にマスターの切嗣も魔力を持っている上に主従の相性も良いので、普通ならば魔力切れなどという事態は起こりにくいのだが、やはり何事にも例外はあるのだ。さしものアーチャーも何度も何度も転移を繰り返せばガス欠になるのは避けられなかった。 アーチャー主従がバーサーカーと縁を切らずに衛宮邸を陣地に選んだのはそこにある。幸運にも、バーサーカー主従はアーチャーの消耗には気づいていなかった。ならば拮抗状態を維持しながら有事の際の盾にできると踏んだのだ。彼等が魔力供給をするまでの。要するに衛宮邸はヤリ部屋である。 アーチャーとしては、魔力供給は必要とあらば吝かではなかった。魔力補給のスキルでルナとバーサーカーからは魔力を効率良く収奪できる。できるし吝かではないのだが、だからといってやりたくはないのだ。彼女にだって誰とキスするか選ぶ権利がある。 ルナとキスすればイリヤ程とは言わずとも相当の魔力を獲られるだろうが、申し訳無いがルナへの好感度の点でノーサンキューである。吸い殺して良いのなら苦渋の決断もしなくはないが、さすがにキスで人を殺すのはアーチャー本人としても如何なものかと思っていた。 バーサーカーなど論外だ。というかそんなことをしようとすれば確実に殺しに向かってくるだろう。このアーチャーの考えは正しく、もしそんなことを提案すればバーサーカーは己とマスターの貞操のために割りと真剣に同盟の破棄も考え出すので縁を切りたいアーチャーとしてはある意味正解ではあるのだが、それはバーサーカーの狂化スキルを作動させかねない諸刃の剣でもあるので自重しておくのがベターである。 というわけでこうなると残っているのは一人だ。つまり切嗣だ。同性ではないため本来は魔力供給の効率はそこまで高くはないのだが、父娘であるために相性はバツグンであるのが大きなメリットである。と同時に大きなデメリットでもあった。さすがに彼女としても実の父親とキスするのには若干の抵抗がある。一等親はまずいだろ一等親は。 どうするにしてもとりあえずシャワーを浴びてから考えたい。略奪した武器を自衛隊に見つからぬように素早く学校から離脱すると、クロエ主従は早急に拠点を探していったん落ち着くことを選んだ。いつまでも根無し草というわけにはいかないからだ。そうして切嗣が拠点と決めたのが、ここの冬木でも変わらずにあった衛宮邸であった。 「焼きそば!」 ずるずる。 「うん、おいしいっ!」 「改めて考えるとサーヴァントは食べる必要は無いのではないか……あ、美味しい。」 「なんだろう……無駄に美味しくてイラッとくる。」 (悪くない。) そうこうあって衛宮邸、順に入浴を終えた一同は互いに間合いの一歩外に座りテーブルを囲んでいた。 元の家主が丁寧だったのか屋敷を管理していた人間が気配りのできる人間だったのかは不明だが、衛宮邸には拠点として生活を送る上で欲しい物は一通り揃っている。さすがに細々とした日用品は買いたさざるをえなかったが、彼が生前誂えた鳴子もそのままあり、懐が寂しい切嗣にとってはこれ以上ないものと言えよう。もっともあまりに自分の知るその家とそっくりなそれになにか居心地の悪いものを感じるのも確かだが。 何はともあれ念願の拠点が手に入ったことは全員にとってプラスであるのは間違いなかった。食事と休息でそれぞれの魔力もある程度は回復している。この時時刻は八時過ぎであった。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ そして現在、時刻は零時五分前。 「さてさて……」 クロはいつもの赤いアレではなく、いくらか落ち着いた感じのパジャマに身を包み布団の上で正座していた。 バーサーカー達ははなれで既に就寝に入りつつある。丸一日近く続いた冷戦は、多少の距離をとって睨み合う程度には落ち着いていた。そしてバーサーカー達は知らないことだが、彼女達が仮にクロ達を襲おうとすればその時点で鳴子が鳴り危機を知らせる。あのわかりやすい二人ならば確実に引っ掛かるであろう。誰にも邪魔させない―― 「――スキン付けないほうが良いかな。」 切嗣は襖一枚隔てた隣室で盗んできた銃の手入れを行っている。かすかに油の匂いが漏れ出るそれをクロは小悪魔の眼光で見つめた。 父娘共にいくらか休んで魔力を回復しているが、やはり未だ本調子とは言えない。今夜中に戦闘が無いのなら急ぐ必要もないが、今日一日を振り返るとそれに期待するのは些か虫が良すぎるだろう。そしてなにより、あのバーサーカー達というイレギュラーが存在することをこれまでで散々に痛感している。彼女達がいなければ本日のクロ達の動きは全く違ったものであっただろう。ならば不測の事態の備えとして手っ取り早くパスを拡げて魔力供給するのも戦略の一つである。別にクロがエッチしたいが為にこんなことを考えているわけではないということだけはハッキリとさせておこう。 さて、ここでクロには三つの選択肢がある。つまり、Aか、Bか、あるいはCかだ。 Aの場合は、普段彼女がやっている通りの魔力供給であるため非常に安定して行えるのがメリットだ。同性でないためいくらか勝手は違うが、親子ならば効率良いはずである。もしやるのであればこれが望ましいであろう。なにより健全だ。 Bの場合は、手続き的にはぺろぺろからのちゅーちゅーからのごっくんである。厳密に言えばぺろぺろは省けるしなんならちゅーちゅーもオミットできるが、しかし間違って顔に掛けられる可能性を考えればここは安定を取るべきであろう。ゴムに出したものを啜って飲むという手もあるが、さすがにそんな痴女みたいな変態っぽいことはしたくない。粘膜の接触により精神の同調を図れることもあり、基本に忠実に行くのが望ましいと言える。ただ一つ問題があるとすれば、クロ個人としてはキスしたこともない相手とそういうことをするのは存外憚られるということだ。 Cの場合は、まず物理的な問題が立ちはだかる。クロは確認したことがないのでわからないが、果たして挿入るのか不透明だ。これは大きなリスクである。聖杯としての力を使えば多少の困難も無理でこじ開けられるが、そもそも魔力目的でやるのに魔力消費をしてしまえば本末転倒甚だしい。そこでマリモクの観点からすると妥協案として浮かび上がってくるのが、彼女の鶴翼三連が如く後ろを使うという方法である。こちらならある程度の冗長性があるので諸々のリスクを軽減できる。しかし、どうだろう。前より先に後ろというのはアブノーマルが過ぎるのではないだろうか。だいたい近くのコンビニにイチジク浣腸を買いに行くなど恥ずかしすぎる。また根本的な問題としてどの程度魔力供給できるのかがブラックボックスだ。どうせ使わないところに生命力を貯めるくらいなら少しでもクロに還元するのは悪いアイデアではないのだが、体内の深部での接触が効率的とはいえどあいにく彼女の知識を持ってしても前と後ろのどちらの方が効率が良いかはわからないのである。なんだかエロゲみたいな話だが実際そうなんだからしかたない。人体はそれそのものが神秘なのだ。 むふー、と息を吐くと枕元のティッシュの位置を微調整する。やるんなら早い方が良い。しかし、そうやすやす決断を下して良いものでもないのだ。今後に大きく関わってくる。ちらっとクロは時計を見た。まもなく零時。残り数十秒で決断できないのなら、やめておくのが良いだろう。確かに聖杯戦争が激化すると予想される夜を今のコンディションで迎えるのは怖いものがあるが、だが同時に魔力供給後のコンディションに不安があるのも間違いない。万が一痔などで遅れを取りでもすれば目も当てられない。初めては血が出るという伝承を考えればやらないのもあるのだ。だいたいローションもないしそれに―― 『――マイ――スト――なさ――すか――』 『――!?念話っ!』 突如頭の中に響いた声でクロは意識を己の内から外へと向けた。目の端に見えた時計の短針と長針は重なり、秒針のみが機械的に動いている。いつの間にか日付は変わっていた。 するりと襖も開く。切嗣は口に指を当てて耳を済ませているようで、クロもそれにならった。 『―なさん―一目は――しょうか―こんばんは、私―ルーラ――達を開始―します。』 なおも念話は続く。その内容から、これがルーラーの通達だと理解した。聖杯戦争の進捗、それによる被害、そして唐突な期間の短縮。話し手のあどけない口調に対してあまりにも重要な情報が次々に伝えられていく。そして念話からイリヤの名前が出てきてクロと切嗣が目を合わせた次の瞬間、念話がイリヤのサーヴァントの真名を告げた途中でいきなり終わり、一泊置いて轟音と地鳴りが響いた。 (残り十六組――七騎じゃなくて十六騎、ううん、それ以上、クラスのダブりもある――) (NPC――そう言うからには管理してるはず。じゃあバグ?それともわざと――) (討伐令――生死問わずで、五組、五画の令呪、一組一画?――) (通達の中断――ルーラーが殺された、ないし襲われた……ルーラーも恐れない、違う、恐れてるからこそ邪魔な存在を消しに動いた――) (イリヤ――ランサー・カルナのマスター……ハメられたの、それとも、どうして――) 「アーチャーさん!切嗣さん!大丈――」 「――!いつの間にっ!」 混乱するクロのすぐ後ろから聞こえたのはルナの声。転移かと見まごうようなステップで背後に現れた彼女に、クロは反射的に投影を行うと両手に持ったそれを振り抜いた。それをルナは「うわっ!」と一つ叫び声を上げると共に裏拳で弾き飛ばす。左右に飛んでいった双剣が襖の前で一瞬止まり、逆回しのように戻ってくる。鳴子が鳴る。挟み撃ちする形でルナに迫る白と黒のそれを髑髏の左于が掴むとその双眸から睨むように炎が上がった。 「説明してもらおうか……色々と、な。」 ヒロの目が怪しく憎悪に揺らめく。その手から立ち上る熱気にクロの頬を汗が伝った。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 「転移に暗示とは、弓兵とは思えない器用さだな。」 「ありがと。鎌仕舞ってくれる?」 検問を暗示でやり過ごすと切嗣は車の南下を再開する。目標は、深山町の端、南部の森。そこに人知れず存在するアインツベルン城である。 「ランサー・カルナの居場所に心当たりがある。」 衛宮切嗣がそう切りだしたのは、アーチャー・クロエの喉にバーサーカー・ヒロの大鎌が突きつけられている時のことであった。急に後ろから声をかけて驚かせた、とルナが謝罪するもサーヴァント同士が睨み合う一触即発の状況で、その口から発せられたのは、この状況とは何ら関係のないことである。 舐めているのか?そうヒロは疑心と反感を強めるも、鎌を努めて抑えクロの頸を撥ねぬようにする。先のアーチャーの振る舞いは非礼の極みでありこちらにも一里の非はあれど今ここでその魂を冥界に送ってもなんら問題はないが、彼らにはまだ利用価値がある。もっとも、魔力を消耗しているこの二人を切り捨てたところで痛手ではないが、だがだからこそ殺す価値がない。その気になれば何時でも殺せるのだ、ボロ雑巾のようになるまで利用するのが賢い選択であろう。 「話せ。」 故にここは切嗣の誘いに乗る、そうヒロは選んだ。 「さっきルーラーに呼ばれたカルナのマスター、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは僕の娘だ。」 「……なんだと?」 クロが思わず切嗣を振り向く。その動きに思わず撥ねそうになるも、ヒロは堪えて切嗣に問い掛けた。 「正しくは、僕の娘と同姓同名に聞こえた。確かめるためにも行きたい場所がある。」 「娘か……父娘で揃って聖杯戦争のマスターになる、か。偶然にしては出来過ぎだと思うが?」 「そうだな。だから偶然じゃないと思う。僕が聖杯戦争に参戦したから巻き込まれたのかもしれない。それを確かめたいんだ。」 切嗣は、イリヤとの関係について嘘をつかず正直に答えた。それがもっともこの状況を切り抜け次に繋がると考えたからだ。 普通に考えれば、こんな話は誰も信じない。どう言い繕うと無理がある。故にバーサーカーは乗ってくると、切嗣は信じていた。こんな見え透いた嘘であるが故に、バーサーカーは切嗣に言い訳を続けさせる猶予を与える、と。 「で、場所は?」 「南部の森だ。そこには城がある。魔術で隠蔽されているがね。」 「――フフフ、バカバカしくていっそ笑えてくる。随分とこの街について詳しいな。」 「ああ、元となった街に五年間住んでたことがあるからな。」 「たいがいにしろ。随分とお前は聖杯戦争に縁があるな?」 ここだ。切嗣は見つけた。 「僕はリピーターなんだ。1994年。今から二十年前に行われた、第四次聖杯戦争の参加者だ。」 「どんどん話が大きくなるな。続けろ。」 「そして1999年に死んだ、はずだ。気づいたら15年後になっててこの聖杯戦争、第六次聖杯戦争のマスターになっていた。」 「……待て、聖杯戦争は十年置きに行われるのか?」 「そもそも聖杯というのは元を正せば魔力の塊だ。サーヴァントを生贄に魔力を増幅させるが、そのサーヴァントを喚ぶ為に元手となる魔力が必要となる。普通は時間経過で魔力を少しずつ蓄積するが、前回の聖杯戦争の魔力がプールされるなりして残っていれば、時期を早めるのは可能だろう。」 「その……聖杯ってどんな形してるんですか?」 「僕も詳しいことは知らないが、赤と黒の泥状の魔力をしている。色の通り、触れればろくでもないことになる。」 「……2004年……赤と黒の泥……」 この時、切嗣も想定外であるが、ルナとヒロは切嗣の与太話を一気に信じることとなった。全くの偶然であるが、彼のその言葉はルナの経験と重なる部分があったのだ。彼女は2004年も暮れの冬、魔力の塊である聖杯同様に妖力の塊と言える『悠久の玉』と呼ばれる一種の願望器を自分の弟と争っている。玉と杯という違いはあれど、その力の見た目は色といい形といい類似している。そしてなにより、ルナも切嗣と同様に死んでここに来たのだ。実はルナはあの時死んでいなかったのだが、ルナ本人としてはその違いに気づく手はない。そしてそんなことはルナにとってどうでも良かった。『死んだ人間が聖杯戦争に招かれ』て、『家族で聖杯戦争に巻き込まれる』のならば、自分の弟であり目の前で死んでいったタイを救えるかもしれない、会えるかもしれない。そう思うと、もうなにもかも耳に入らなかった。 「案内してください、切嗣さん。」 「ルナ!」 「その森って、さっきの学校の近くにあった森ですよね。そこにお城があるんですね?」 「ああ、前回僕が拠点とした場所なんでね。仮に彼女がいるなら、まずそこを拠点とするはずだ。」 「くだらん!城一つ隠蔽するだと?それを行うためにどれほどの手間暇が掛かるかわからず言っているのか!」 「そのアドバンテージがあるから僕は聖杯戦争に乗ったのさ。信用できない気持ちもわかるが、なんなら令呪を切ろう。」 「バーサーカーさん。」 「『令呪を持って命ず、アーチャー、バーサーカーとそのマスターの竜堂ルナに攻撃するな。』」 「!!お前……」 「バーサーカーさんっ!」 「さあ、どうする?」 「世迷い事を!ここで死「バーサーカーさんごめんなさい!『切嗣さんとアーチャーさんに攻撃しないで!!』」――なんだとっ!?」 「……君のマスターは、乗り気のようだが?」 クロの頸からぶるぶると震えながら、ヒロはゲート・オブ・ヘブンを離す。忌々しい、と顔に書いてあるかのような表情で切嗣を睨むと、座布団の一つにどっかと腰を下ろして、「いつ出発する」と言う。賭けに勝った。切嗣は心中で安堵しながらも「一時間後だ、さっきから事態が動いている。最低限の情報収集をしたい」と告げる。縁側に出ると新都の方で煙が上がっていた。 ルナが反応してきた辺りでバーサーカーから標的を移したが、その切嗣の狙いは思いの外うまくいった。先に虎の子の令呪を切ってみせれば落ちるとまでは読んでいたが、あちらも令呪を切ってくるとは嬉しい誤算である。期せずしてこれで後顧の憂いがなくなった。縁を切ることは難しくなったが、肉壁としては使えるだろう。 『念話で聞いてたのと違うんだけど?』 『すまない。それに令呪も……』 『ま、いいけど。後ろからバッサリやられることはなくなったわけだし。それにさっきの令呪で少しは魔力の足しになったしね。』 付け加えるならば、ヒロに拘束された時点で、切嗣はクロへ転移により拘束から逃れてバーサーカー主従を殺すように指示していたのだが、そんなリスキーな方法を取らずに場を収められたのもラッキーだ。彼としても娘に同年代の子供を殺させたくない。 情報収集とアインツベルン城へ出発するために動き始めた一同を見て、切嗣は懐からガムを取り出すと奥歯で噛み締めた。 「見えた。あの森だ。」 そして現在、検問を抜けた切嗣達は森の中へと車を走らせようとしていた。近づき難い雰囲気のそこは魔術師ならばある種の結界が張られていると察することができるだろう。鬱蒼とした下草が生える一見道なき道を往くと、少しして小道が出てきてひたすら一本道を進む。 「明らかに人の手の入った道か。」 「嘘じゃないとわかったかい。」 「ふん。」 「……まあ、気になることがないわけじゃない。そろそろ出てきてもいいはずなんだが。」 「城か?迎撃か?」 「迎撃だ。森に入った段階でこっちの動きは筒抜けのはずなのに、全く動きがない。アサシンのクラスか?」 拍子抜けするほどなにもなく車は進む。少しして全員の前にいかにもな城が現れた。 「……小さいが、確かに、城だな。」 「すっごい大っきい……」 「轍が残っている。ということは……」 小雨がパラつくなかそこに鎮座するアインツベルン城は、その威容と相まってホラー映画にでも出てきそうな存在感がある。周囲を捜索していたクロが戻ってくると、切嗣は玄関に車を横付けにした。 「どうする。」 「正面から行く。あの城はどこから攻め込もうと同じだ。」 「小細工の一つでもするのかと思ったがな。」 「無駄だよ。それに中の人間を刺激したくない。」 切嗣はクロに目配せすると銃のセーフティを確かめた。誘い込まれているのか違うのかはわからないが、城の内部からはハッキリとサーヴァントの気配がする。この距離だと隠蔽の魔術でも抑えられぬプレッシャーがある。 「行こうか。」 一呼吸置いて言うと、まずヒロとクロがその扉の前に現れる。その大きさを感じさせぬ軽さで扉が開くのを見ながら、切嗣とルナは車から降りた。こちらにいるということは、つまりは切嗣の方のイリヤなのであろう。そう考え、サーヴァント達に続いて城へと足を踏み入れると―― 「……色々と聞きたいことあるんだけど、あ~、何から聞けばいいかな…そのムキムキのサーヴァントってカルナ?」 「……私のバーサーカーがあの金ピカと同じに見える?こっちも聞きたいんだけど……あなた、サーヴァント?」 「どういうわけかね。で……そのボロボロの銀髪のオッサンは?」 「アサシンよ。ハサンじゃないみたいだけどね。」 ――そこにはアサシン・千手扉間がバーサーカー・ヘラクレスにのしかかられ五体投地していた。 さて、千手扉間には飛雷針の術という自らが開発した術がある。これは事前にどこかにマーキングしておくことでそこにワープできるという類の忍術だ。そしてこれは彼しか知らないことだし知ってたとしても忘れていたと思うが、彼はヘラクレスの石斧、アレにこれまた彼の開発した術である影分身でマーキングしてたのだ。 さて、千手扉間にはホテルの同盟のサーヴァントとしてカルナと戦う役目があった。だが常識的に考えてほしい、マスターの九重りんはパンピーのJSだし穢土転生に起爆札に水の無い所で水遁など扉間はチャクラを使いまくっていたのだ。このコンディションでは、悔しいが足手まといにしかならないと扉間は明晰な頭脳で客観視していた。 「飛雷針の術!」 「■■■■■■■■■■!!!」 「グハアッ!!?」 「バーサーカー?どうし――え?」 というわけで他のサーヴァントを囮に残し、カルナの宝具で死んだと見せかけられるタイミングでバーサーカーの元へ逃げたのであった。ちょっとバーサーカーは狂化してるはずなのに心眼スキルで素早い反応してきたりマスターのりんが自殺したりというアクシデントはあったが、彼はなんとか生き残っていたのだ。 「アーチャーさんが、二人!?」 「どういうことだ切嗣!説明しろ!」 「ここに来るってことはもしかしたらって思ったけど、やっぱりそうなんだ……」 「あとお前は誰だよ。」 一方のイリヤとしては突然銀髪のオッサンが現れてヘラクレスにのされたりそもそも自分の名前が何故かカルナのマスターとして呼ばれたりと困惑を深めていた。その上雑魚サーヴァントが接近してきたと思って招き入れてみれば何故か自分の父親が自分と良く似た少女をサーヴァントにして現れた。もう一人の方のマスターらしき少女も銀髪で赤目とホムンクルスらしき特徴がある。何よりその魔力は自分程ではないが相当のものだろう。バーサーカーはよく分かんないからいいや。 そんな混乱する一同の声を、ヘラクレスによって床にめり込まされながら扉間は聞く。扉間自身もよく状況がわからないが、まだ運の目がありそうだ。このままでは確実に消滅するが、また足掻ける。全員の気配に気を配りながら、口を挟めるタイミングを伺うのであった。 【アインツベルン城/2014年8月2日(土)0201】 【衛宮切嗣@Fate/zero】 [スタンス] 対聖杯 [状態] 五年間のブランク(精神面は復調傾向)、魔力消費(小)、精神的疲労(中・消耗中)。 [装備] 89式自動小銃(弾丸20×6)@現実、防弾チョッキ2型(改)@現実、個人用暗視装置JGVS-V8@現実 [道具] 89式自動小銃数丁@現実、弾丸数千発@現実、00式個人用防護装備数個@現実 [残存霊呪] 二画 [思考・状況] 基本行動方針 聖杯戦争を止め、なおかつクロエを元の世界に返す。 1 イリヤと話す。 2 アーチャーに色々と申し訳ない。 3 アサシンを警戒。 4 ルーラーの動きに疑問。 5 バーサーカー主従と縁を切りたい。 [備考] ●所持金は3万円ほど。 ●五年間のブランクとその間影響を受けていた聖杯の泥によって、体の基本的なスペックが下がったりキレがなくなったり魔術の腕が落ちたりしてます。無理をすれば全盛期の動きも不可能ではありませんが全体的に本調子ではありません。 ●バーサーカーとそのマスター・ルナの外見特徴を知り、同盟(?)を組みました。可能ならば同盟を解消したいと考えています。 ●コンビニで雑貨を買いました。またカバンにアーチャー(クロエ)の私服等があります。 ●セイバー(アルトリア)への好感度が上がりました。 ●eKスペース(三菱)のレンタカーを借りました。 ●『令呪を持って命ず、アーチャー、バーサーカーとそのマスターの竜堂ルナに攻撃するな。』の令呪を使用しました。 【アーチャー(クロエ・フォン・アインツベルン)@Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ】 [スタンス] 奉仕(切嗣) [状態] 筋力(10)/E、 耐久(20)/D、 敏捷(30)/C、 魔力(40)/B、 幸運(40)/B、 宝具(0)/- 魔力消費(小)、精神的疲労(中・消耗中)。 [思考・状況] 基本行動方針 衛宮切嗣を守り抜きたい。あと聖杯戦争を止めたい。 1 イリヤと話す。 2 アサシンを警戒。 3 魔力供給をしたい。 4 ルーラーの動きに疑問。 [備考] ●ルナをホムンクルスではないかと思っています。また忌避感を持ちました。 ●バーサーカーと同盟(?)を組みました。 可能ならば同盟を解消したいと考えています。 ●『令呪を持って命ず、アーチャー、バーサーカーとそのマスターの竜堂ルナに攻撃するな。』の令呪の影響下にあります。 【竜堂ルナ@妖界ナビ・ルナ】 [スタンス] 聖杯狙い [状態] 封印解除、妖力消費(中)、靴がボロボロ、服に傷み、精神的疲労(小)。 [残存令呪] 二画 [思考・状況] 基本行動方針 みんなを生き返らせて、元の世界に帰る。バーサーカーさんを失いたくない。 1 アサシンを見張る。 2 アーチャーさんが二人!? [備考] ●約一ヶ月の予選期間でバーサーカーを信頼(依存)したようです。 ●修行して回避能力が上がりました。ステータスは変わりませんが経験は積んだようです。 ●第三の目の封印を解除したため、令呪の反応がおきやすくなります。また動物などに警戒されるようになり、魔力探知にもかかりやすくなります。この状態で休息をとっている間妖力は回復しにくいです。 ●身分証明書の類いは何も持っていません。また彼女の記録は、行方不明者や死亡者といった扱いを受けている可能性があります。 ●バーサーカーの【カリスマ D-】の影響下に入りました。本来の彼女は直接的な攻撃を通常しませんが、バーサーカーの指示があった場合それに従う可能性があります。 ●『切嗣さんとアーチャーさんに攻撃しないで!!』の令呪を使用しました。 【バーサーカー(ヒロ)@スペクトラルフォースシリーズ】 [スタンス] 聖杯狙い [状態] 筋力(20)/D+、 耐久(30)/C+、 敏捷(20)/D+、 魔力(40)/B++、 幸運(20)/D、 宝具(40)/B+ 実体化、最低限の変装、精神的疲労(小)。 [思考・状況] 基本行動方針 拠点を構築し、最大三組の主従と同盟を結んで安全を確保。その後に漁夫の利狙いで出撃。 1 アサシンを見張る。 2 衛宮達を利用しながら好機を待つ。 3 ルナがいろいろ心配。他の奴等に利用されないようにしないと。 4 ルーラーの動きに疑問。 [備考] ●新都を偵察しましたが、拠点になりそうな場所は見つからなかったようです。 ●同盟の優先順位はキャスター セイバー アーチャー アサシン バーサーカー ライダー ランサーです。とりあえず不可侵結んだら衣食住を提供させるつもりですが、そんなことはおくびにも出しません。 ●衛宮切嗣 アーチャーと同盟を組みました。切嗣への好感度が下がりました。 ●衛宮切嗣が更に苦手になりつつあります。 ●神を相手にした場合は神性が高いほど凶化しずらくなります。 ●『切嗣さんとアーチャーさんに攻撃しないで!!』の令呪の影響下にあります。 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】 [スタンス] 聖杯狙い [状態] 程度不明の命に別状はない怪我(全て治癒中)。 [装備] 特別製令呪、黒のワンピースとソックス、私服(陰干し中)。 [残存令呪] 3画 [思考・状況] 基本行動方針 全員倒して優勝する。 1 切嗣と話す。 2 アサシンを警戒。 3 明日の朝九時に間桐邸に向かう。 4 別行動しているキョウスケが気にならない訳ではない。 5 ルーラーの放送に疑問。 [備考] ●第五次聖杯戦争途中からの参戦です。 ●ランサー(幸村)、ランサー(アリシア)、アサシン(扉間)のステータス、一部スキルを視認しました。 ●少なくともバーサーカー(サイト)とは遭遇しなかったようです。 ●自宅はアインツベルン城に設定されています。 ●アサシン(千手扉間)がハサンではないことに気づきました。 ●アーチャー(赤城)、キャスター(パピヨン)、キャスター(フドウ)、ルーラー(イチゴ)、セイバー(アルトリア)、セイバー(テレサ)、ライダー(五代)のステータスを確認しました。 ●間桐慎二と色丞狂介に疑念を抱きました。 ●セイバー(アルトリア)の真名を看破しました。 ●ランサー(カルナ)の情報を入手しました。 ●柳洞寺で会談した結果、色丞狂介&キャスター(パピヨン)、ルーラー以外の情報並びにそれぞれの連絡先を共有しました。主に当事者以外のサーヴァントの情報でありこれには一部の聖杯戦争に関する情報も含まれます。またルーラーに大して言及を避ける暗黙の空気も共有されました。 ●ルナをホムンクルスではないかと 思っています。 【バーサーカー(ヘラクレス)@Fate/stay night】 [スタンス] 奉仕(イリヤ) [状態] 筋力(50)/A+、 耐久(50)/A、 敏捷(50)/A、 魔力(50)/A、 幸運(40)/B、 宝具(50)/A、 実体化、狂化スキル低下中。 [思考・状況] 基本行動方針 イリヤを守り抜く、敵は屠る。 [備考] ●石斧に飛雷針の術のマーキングがあります。 【アサシン(千手扉間)@NARUTO】 [状態] 筋力(15)/C、 耐久(15)/C、 敏捷(25)/A+、 魔力(10)/B、 幸運(5)/E、 宝具(0)/EX 気配感知、魔力不足(極大)、魔力不足により宝具使用不可、魔力不足によりスキルに支障、魔力不足により全パラメーター半減、飛雷針の術の発動不可のため敏捷が+分アップしない。 [思考・状況] 基本行動方針 聖杯を用いて木の葉に恒久的な発展と平和を。 1 りんの死に疑問。 2 消滅するまでの間に日野茜らの聖杯を悪用しなさそうな人間の情報とイリヤスフィール バーサーカー主従が聖杯戦争に乗っていることを他の二組に伝える。 3 茜らを任せられないと判断した場合はアーチャーかバーサーカー(ヒロ)を殺しそのマスターに再契約を持ちかける。 4 上記のサーヴァント暗殺に失敗した場合、自爆して聖杯を悪用しようとする人間を一人でも多く殺す。 [備考] ●予選期間中に他の組の情報を入手していたかもしれません。 ただし情報を持っていてもサーヴァントの真名は含まれません。 ●影分身が魂喰いを行ないましたが、戦闘でほぼ使いきりました。その罪はバーサーカー(サイト)に擦り付けられるものと判断しています。 ●ランサー(アリシア)の真名を悟ったかどうかは後の書き手さんにお任せします。 ●バーサーカー(ヘラクレス)に半端な攻撃(Bランク以下?)は通用しないことを悟りました。 ●バーサーカーの石斧に飛雷針の術のマーキングをしました。 ●聖杯戦争への認識を改めました。普段より方針が変更しやすくなっています。 ●九重りん、ワイルド・ドッグ、アーチャー(安藤まほろ)、色丞狂介&キャスター(パピヨン)への印象が悪化しました。 ●ランサー(カルナ)の戦闘を目撃しました。 ●イリヤ(kl)の髪の毛を入手しました。日野茜の病室に保管されています。 ●ルナをサーヴァントと、うず目を万華鏡写輪眼と、妖力を九尾のチャクラと誤認しました。 ●ホテルの上から三階までを陣地化しました。 ●ホテルマンの一部を幻術の影響下に置きました。 ●美遊・エーデルフェルトからサファイアを介して得られた魔力はスキルと宝具の使用で全て使い果たしました。魔力供給がなされない場合数分以内に消滅します。
https://w.atwiki.jp/chaosworldnew/pages/362.html
アイテムは 1.使い捨て礼装アイテム 2.イベントアイテム の2種類に分けられます 1.使い捨て礼装アイテム ターンの行動により作成できる使い捨てアイテム 効果は重複する。 1.魔法石 MPを30回復する 2.使い魔 情報収集成功率+25% (3回の使用で壊れる) 3.身替り札 ダイスの振り直し 4.強化符 選択したステータス+5 5.結界符 敵陣の勝率-5% 2.イベントアイテム 聖杯戦争の進行により発生するアイテム。 マスターの装備、サーヴァントの聖遺物や、譲渡型の宝具などがこれにあたります。 聖杯戦争の進め方に戻る 聖杯戦争一覧に戻る
https://w.atwiki.jp/chaosworldnew/pages/370.html
好感度一覧表 Y軸.主 X軸.相手 初期好感度ダイス表 1.ころちゅ(-80) 2.面識なし(0) 3.面識なし(0) 4.ビジネス故(20) 5.面識あり(良)(50) 6.面識なし(0) 7.因縁(1D10.4) 8.面識あり(悪)(-20) 9.殺し愛(±50) 10.熱烈歓迎(???) 聖杯戦争の進め方に戻る 聖杯戦争一覧に戻る
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/407.html
書き手聖杯戦争 どこかのロワスレの書き手と似たような名前を持つマスターとサーヴァントによる聖杯戦争。 つまるところ書き手ロワイアルの聖杯戦争版であり、これまでの書き手ロワ同様、みんなのしたらば(みんなで無念)で進行中。 ルールは大体以下のとおりだが、お祭り企画なため基本かなりアバウト。なんとなくで書いてOK。 ただしパロロワファンによるお祭企画に相応しくない内容だけは厳禁である。(例:書き手ではなく元ロワのキャラを出すなどはダメ) マスター、サーヴァントは書き手 通常の聖杯戦争と同じく、普通の街(冬木の街っぽいけど各ロワらしい施設増設可)で殺し合い サーヴァントのステータス、宝具は登場話を書いた人が決める ステータスだけ投下したい人はそれでもいいし、SS書きたいって人はそのステシを元にSS投下してもいい。 もちろんこの書き手はこうでないとと自分で考えたステータスに直してもいい。 ステシは登場話として投下されたものを本採用。 敢えてステの方をぼかして後付の余地を残すとかもあり。(例:検閲済み@東京聖杯) その辺は登場話の人やリレーの人任せでもよいかも? クラスごとの上限人数はとりあえずナシ 聖杯戦争形式なので支給品はなし。自ロワの有名武器などを初期装備として持ち込もう。 第一話を読んでいただけたならノリや書き方は分かるかと。 ステータスやスキルや宝具、書き手の容姿はその書き手の書き手としての印象や得意キャラを元に設定されている。 投下ペースはゆっくり目だが作中テンポ自体は割と早く、既にクライマックスバトル及び死亡話も投下されている。 二次二次聖杯のようにきちんとした聖杯戦争というよりも、そのあたりも書き手ロワのノリである。 登場話の締め切りなども特に設定されておらず基本全採用なので、空気を読んで自由に投下し自ロワを宣伝したりしよう。 外部リンク 支援サイト 書き手聖杯戦争@ウィキ スレッド 書き手聖杯戦争
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/22.html
作品名 隣町での聖杯戦争 作者名 ◆ftNZyoxtKM 連載開始 選択形式で進めるスレIN型月板part07 157 あらすじ 冬木の近くの町で、新たな聖杯戦争が行われている。 その情報を聞いてS市にやってきた衛宮士郎たちは、そこで余りに異常な聖杯戦争が始まっているのを知る。 数十人も出現したサーヴァント。 魔術師でもないのに選ばれるマスター。 一般人をも巻き込む闘争。 事の重大さを知った衛宮士郎たちは、この戦いを終らせるために、再び自分たちも聖杯戦争に身を投じていく―― 本文 隣町での聖杯戦争 第0話 隣町での聖杯戦争 第1話 隣町での聖杯戦争 第2話 隣町での聖杯戦争 第3話 隣町での聖杯戦争 第4話 隣町での聖杯戦争 第5話 隣町での聖杯戦争 第6話 隣町での聖杯戦争 第7話 隣町での聖杯戦争 第8話 隣町での聖杯戦争 第9話 隣町での聖杯戦争 第10話 隣町での聖杯戦争 第11話 隣町での聖杯戦争 第12話 隣町での聖杯戦争 第13話 隣町での聖杯戦争 第14話 隣町での聖杯戦争 第15話 隣町での聖杯戦争 第16話 隣町での聖杯戦争 第17話 隣町での聖杯戦争 第18話 隣町での聖杯戦争 第19話 隣町での聖杯戦争 第20話 隣町での聖杯戦争 第21話 隣町での聖杯戦争 第22話 隣町での聖杯戦争 今までの設定のまとめ 隣町での聖杯戦争 第23話 隣町での聖杯戦争 第24話 隣町での聖杯戦争 第25話 隣町での聖杯戦争 第26話 隣町での聖杯戦争 第27話 隣町での聖杯戦争 第28話 隣町での聖杯戦争 第29話 隣町での聖杯戦争 第30話 隣町での聖杯戦争 第31話 隣町での聖杯戦争 第32話 隣町での聖杯戦争 第33話 隣町での聖杯戦争 第34話 隣町での聖杯戦争 第35話 隣町での聖杯戦争 第36話 隣町での聖杯戦争 第37話 隣町での聖杯戦争 第38話 隣町での聖杯戦争 第39話 隣町での聖杯戦争 第40話 隣町での聖杯戦争 第41話 隣町での聖杯戦争 第42話 隣町での聖杯戦争 第43話 隣町での聖杯戦争 第44話 隣町での聖杯戦争 第45話 隣町での聖杯戦争 第46話 隣町での聖杯戦争 第47話 隣町での聖杯戦争 第48話 隣町での聖杯戦争 第49話 隣町での聖杯戦争 第50話 隣町での聖杯戦争 第51話 隣町での聖杯戦争 第52話 隣町での聖杯戦争 第53話 隣町での聖杯戦争 第54話 隣町での聖杯戦争 第55話 隣町での聖杯戦争 第56話 隣町での聖杯戦争 第57話 隣町での聖杯戦争 第58話 隣町での聖杯戦争 第59話 隣町での聖杯戦争 第60話 隣町での聖杯戦争 第61話 隣町での聖杯戦争 第62話 隣町での聖杯戦争 第63話 隣町での聖杯戦争 第64話 隣町での聖杯戦争 第65話 隣町での聖杯戦争 第66話 隣町での聖杯戦争 第67話 隣町での聖杯戦争 第68話 隣町での聖杯戦争 第69話 隣町での聖杯戦争 第70話 隣町での聖杯戦争 第71話 隣町での聖杯戦争 第72話 隣町での聖杯戦争 第73話 隣町での聖杯戦争 第74話 隣町での聖杯戦争 第75話 隣町での聖杯戦争 第76話 隣町での聖杯戦争 第77話 隣町での聖杯戦争 第78話 隣町での聖杯戦争 第79話 隣町での聖杯戦争 第80話 隣町での聖杯戦争 第81話 隣町での聖杯戦争 第82話 隣町での聖杯戦争 第83話 隣町での聖杯戦争 第84話 隣町での聖杯戦争 第85話 隣町での聖杯戦争 第86話 隣町での聖杯戦争 第87話 隣町での聖杯戦争 第88話 隣町での聖杯戦争 第89話 隣町での聖杯戦争 第90話 隣町での聖杯戦争 第91話 隣町での聖杯戦争 第92話 隣町での聖杯戦争 第93話 隣町での聖杯戦争 第94話 隣町での聖杯戦争 第95話 隣町での聖杯戦争 第96話 隣町での聖杯戦争 第97話 隣町での聖杯戦争 第98話 隣町での聖杯戦争 第99話 隣町での聖杯戦争 第100話 隣町での聖杯戦争 第101話 隣町での聖杯戦争 第102話 隣町での聖杯戦争 第103話 隣町での聖杯戦争 第104話 隣町での聖杯戦争 第105話 隣町での聖杯戦争 第106話 隣町での聖杯戦争 第107話 隣町での聖杯戦争 第108話 隣町での聖杯戦争 第109話 隣町での聖杯戦争 第110話 隣町での聖杯戦争 第111話 隣町での聖杯戦争 第112話 隣町での聖杯戦争 第113話 隣町での聖杯戦争 第114話 隣町での聖杯戦争 第115話 隣町での聖杯戦争 第116話 隣町での聖杯戦争 第117話 隣町での聖杯戦争 第118話 隣町での聖杯戦争 第119話 隣町での聖杯戦争 第120話 隣町での聖杯戦争 第121話 隣町での聖杯戦争 第122話 隣町での聖杯戦争 第123話 隣町での聖杯戦争 第124話 隣町での聖杯戦争 第125話 隣町での聖杯戦争 第126話 隣町での聖杯戦争 第127話 隣町での聖杯戦争 第128話 隣町での聖杯戦争 第129話 隣町での聖杯戦争 第130話 隣町での聖杯戦争 第131話 隣町での聖杯戦争 第132話 隣町での聖杯戦争 第133話 隣町での聖杯戦争 第134話 隣町での聖杯戦争 第135話 隣町での聖杯戦争 第136話 隣町での聖杯戦争 第137話 隣町での聖杯戦争 第138話 隣町での聖杯戦争 第139話 隣町での聖杯戦争 第140話 隣町での聖杯戦争 第141話 隣町での聖杯戦争 第142話 隣町での聖杯戦争 第143話 隣町での聖杯戦争 第144話 隣町での聖杯戦争 第145話 隣町での聖杯戦争 第146話 隣町での聖杯戦争 第147話 隣町での聖杯戦争 第148話 隣町での聖杯戦争 第149話 隣町での聖杯戦争 第150話 隣町での聖杯戦争 第151話 隣町での聖杯戦争 第152話 隣町での聖杯戦争 第153話 隣町での聖杯戦争 第154話 隣町での聖杯戦争 第155話 隣町での聖杯戦争 第156話 隣町での聖杯戦争 第157話 隣町での聖杯戦争 第158話 隣町での聖杯戦争 第159話 隣町での聖杯戦争 第160話 隣町での聖杯戦争 第161話 隣町での聖杯戦争 第162話 隣町での聖杯戦争 第163話 隣町での聖杯戦争 第164話 隣町での聖杯戦争 第165話 隣町での聖杯戦争 第166話 隣町での聖杯戦争 第167話 隣町での聖杯戦争 第168話 隣町での聖杯戦争 第169話 隣町での聖杯戦争 第170話 隣町での聖杯戦争 第171話 隣町での聖杯戦争 第172話 隣町での聖杯戦争 第173話 隣町での聖杯戦争 第174話 隣町での聖杯戦争 第175話 隣町での聖杯戦争 第176話 隣町での聖杯戦争 第177話 隣町での聖杯戦争 第178話 隣町での聖杯戦争 第179話 隣町での聖杯戦争 第180話 隣町での聖杯戦争 第181話 隣町での聖杯戦争 第182話 隣町での聖杯戦争 第183話 隣町での聖杯戦争 第184話 隣町での聖杯戦争 第185話 隣町での聖杯戦争 第186話 隣町での聖杯戦争 第187話 隣町での聖杯戦争 第188話 隣町での聖杯戦争 第189話 隣町での聖杯戦争 第190話 隣町での聖杯戦争 第191話 隣町での聖杯戦争 第192話 隣町での聖杯戦争 第193話 隣町での聖杯戦争 第194話 隣町での聖杯戦争 第195話 隣町での聖杯戦争 第196話 隣町での聖杯戦争 第197話 隣町での聖杯戦争 第198話 隣町での聖杯戦争 第199話 隣町での聖杯戦争 第200話 隣町での聖杯戦争 第201話 隣町での聖杯戦争 第202話 隣町での聖杯戦争 第203話 隣町での聖杯戦争 第204話 隣町での聖杯戦争 第205話 隣町での聖杯戦争 第206話 隣町での聖杯戦争 第207話 隣町での聖杯戦争 第208話 隣町での聖杯戦争 第209話 隣町での聖杯戦争 第210話 隣町での聖杯戦争 第211話 隣町での聖杯戦争 第212話 隣町での聖杯戦争 第213話 隣町での聖杯戦争 第214話 隣町での聖杯戦争 第215話 隣町での聖杯戦争 第216話 隣町での聖杯戦争 第217話 隣町での聖杯戦争 第218話 隣町での聖杯戦争 第219話 隣町での聖杯戦争 第220話 隣町での聖杯戦争 第221話 隣町での聖杯戦争 第222話 隣町での聖杯戦争 第223話 隣町での聖杯戦争 第224話 隣町での聖杯戦争 第225話 隣町での聖杯戦争 第226話 隣町での聖杯戦争 第227話 隣町での聖杯戦争 第228話 隣町での聖杯戦争 第229話 隣町での聖杯戦争 第230話 隣町での聖杯戦争 第231話 隣町での聖杯戦争 第232話 隣町での聖杯戦争 第233話 隣町での聖杯戦争 第234話 隣町での聖杯戦争 第235話 隣町での聖杯戦争 第236話 隣町での聖杯戦争 第237話 隣町での聖杯戦争 第238話 隣町での聖杯戦争 第239話 隣町での聖杯戦争 第240話 隣町での聖杯戦争 第241話 隣町での聖杯戦争 第242話 隣町での聖杯戦争 第243話 隣町での聖杯戦争 第244話 隣町での聖杯戦争 第245話 隣町での聖杯戦争 第246話 隣町での聖杯戦争 第247話 隣町での聖杯戦争 第248話 隣町での聖杯戦争 第249話 隣町での聖杯戦争 第250話? 隣町での聖杯戦争 第251話? 隣町での聖杯戦争 第252話? 隣町での聖杯戦争 第253話? 隣町での聖杯戦争 第254話? 隣町での聖杯戦争 第255話? 隣町での聖杯戦争 第256話? 隣町での聖杯戦争 第257話? 隣町での聖杯戦争 第258話? 隣町での聖杯戦争 第259話? 隣町での聖杯戦争 第260話? 隣町での聖杯戦争 第261話? 隣町での聖杯戦争 第262話? 隣町での聖杯戦争 第263話? 隣町での聖杯戦争 第264話? 隣町での聖杯戦争 第265話? 隣町での聖杯戦争 第266話? 隣町での聖杯戦争 第267話? 隣町での聖杯戦争 第268話? 隣町での聖杯戦争 第269話? 番外編 促選択肢のために書かれた番外編、性的描写ありにつき18禁です 隣町-interlude9 コメントフォーム コメント すべてのコメントを見る -
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/585.html
「名探偵れんちょん/迷宮の聖杯戦争」 ◆IbPU6nWySo ルリたちはようやく新都と呼べる都会の地に足を踏み入れる事ができた。 そして、ここからアキトのいる教会へ――…… その時、ルリの携帯端末が鳴る。 アキトの存在が脳裏に過るが、仕方なしに電話を取った。 「はい……」 案の定、現場放置した一件を指摘された電話である。 仕方ない事とは言え、やはり度過ぎた行動だったのかもしれない。 お叱りの言葉を受けルリの頭も少々冷えた。 さすがに酷いお咎めは受けなかったものの、これからは注意をするようにと告げられた。 穏便な表現を使ってはいたが、やはり異常事態が続く中。 一人でも貴重な人手が欲しいのが警察としての本音だろう。 連絡を切り、一息をついた。 ふと見上げればすでに夜空が広がっている。 純粋無垢な瞳で、れんげが問う。 「るりりん、またお仕事なん?」 「はい。これから忙しくなりそうです。れんちょんさんは春紀さんと合流したら、彼女と行動してくれますか?」 「分かったん。ウチ、はるるんたちと一緒にかっちゃんたち探すのん」 「ありがとうございます」 さすがに、夜が近くなってはルリとはいえ子供を連れて歩くのは不自然だ。 たとえルリに警察の身分があったとしてもである。 ルリは改めて計画を立てた。 冷静になった事で、自分がアキトの存在により熱くなっていたことを知る。 アキトが教会にいたのは昼。 もう現在の時刻は夜に近い。 数時間も、よっぽどの事態がない限り、アキトが教会に居続けるとは思えなかった。 ならばあの食堂に帰宅するアキトを待ち構えた方がいいかもしれない。 ただ、アキトが食堂に帰るかも定かではない。 むしろ彼に関して、春紀に協力を求めるのも悪くはないのでは? あの様子からアキトと春紀はNPC時代からの交流がある。 彼女もいれば心強い。 春紀との合流は必須かもしれない。そして、夜は彼女にれんげを任せるべきだろう。 ルリは一息ついた。 「では、少し仕事に戻りましょう」 ◆ ◆ ◆ ◆ 仕事に戻る。とは言ったが、警察署や現場へ向かうのではなく。 彼女はれんげと共に近くの喫茶店で、紅茶とケーキを食しながら端末機器で情報を仕入れていた。 例の食堂にも近い場所をキープして置きたい事もある。 午後に発生した事件及び通報内容を簡易的にまとめたものを送って欲しい。 ルリの要望に是非ともお願いしますと、あっさり情報が送られた。 こういうのは機密情報が云々と口うるさくなるものかと思えば、そうでもないようだ。 むしろ、皆出払っていて、情報の整理をして欲しいと感謝されたほど。 微妙ないい加減具合がNPCらしい。 とにかく、発生した事件・通報のあった事件の概要に意識を集中させることにした。 ◇ ◇ ◇ ◇ 1、B-3で発生した爆発及び銃撃事件。 時間帯としては大体、ジナコ(カッツェ)の暴動事件と同時刻に発生している。 午前中。 それも白昼の最中、炸裂音と煙があったことから周辺住民が警察に通報。 現場に駆け付けた時には、すでに事は終わり、経口の異なる弾痕が発見された。 現段階においてはヤクザ同士の抗争ではないかと処理されている。 こういう場合、線条痕の特定をするはず。 ――特定できない線条痕ならば 重火器の類……『アーチャー』のサーヴァントによる戦闘だろう。 しかし、ルリは現場に居合わせていない為、それ以上の特定は不可能であった。 別の視点、とある副会長と戦争狂は噂話から『赤い車』の目撃情報を入手していたものの。 それは警察が信憑性のある情報として受け止められておらず、ルリに送られたデータにはなかったのだ。 残念ながら考察はここまでに止まった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 2、B-4の住宅街で発生した暴動。 一種の小さな暴動。 昼過ぎの頃、小さな住宅街で主婦が起こした悪質なイタズラがあったのが始まり。 容疑者は野原みさえ。 数名のNPCが口を揃え、犯行を目撃しているのだ。逃れようがない。 それと現場付近で彼女の夫・野原ひろしが呆けていたという。 また、息子・野原しんのすけが行方不明。 平凡な一家が壊滅するという奇妙な事件。 ただ、第三者のルリにとってはデジャヴを感じた。 ジナコが起こした暴動事件と犯行手口が酷似している。 人を煽る様にして悪意を振りまき、容赦なく被害をもたらす。 ほんの些細で、小悪な手口。現場を見たルリだからこそ、状況が酷似していると感じたのだ。 ジナコの件もそうだが、聖杯戦争のマスターが関わっている可能性を考慮すると その野原一家に注目する必要性があった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 3、図書館での怪奇事件……? 次は通報の一つである。 図書館の周辺で化物を見た。変に艶めかしい男がいたのだが、その男が化物に変貌した。 体の原型がなくなり、蝙蝠やら犬やらムカデといった不気味なものを出現させ…… 正直、信憑性のない馬鹿げた通報だ。 一般常識の、NPCの認識としては。 何より通報はその一つだけで、通報者は名前を告げる事もなく、わざとらしいくらいに錯乱しており。 まともに取り扱う事案ではないとイラズラ扱いの処理を受けていた。 しかし、聖杯戦争においては重大な目撃情報である。 これならもう少し事情を聞いて欲しいかったとルリも不満を抱くが 所詮はNPCの行動だ。仕方がない。 間違いなくサーヴァント同士の戦闘だ。しかし、情報が情報なだけあって何一つ考察できない。 一応、現場の調査もしてみるべきか……? ◇ ◇ ◇ ◇ 4、B-4の高層マンション倒壊。 原因不明。欠陥が見られなかったというマンションが跡片もなく倒壊。 マンション住人の所在や被害規模は現在調査中。 地盤沈下の恐れもあるため、周辺住人の避難などが行われているらしい。 何より重要な大魔王バーンの姿の情報。 現地の警察がそれを確認しているらしいが、情報が信憑性にかけており ひっそりと、流し読みをしていたら見逃してしまいそうな一文だった。 それと、マンションに住む一人の刑事の存在を知る事ができた。 キャスターのマスターであった、そして現在はアサシンのマスター・足立。 本日、有休を取っており、未だ連絡がつかないらしい。 マンションにいたならば巻き込まれた可能性が十分あった。 ルリとしては、何故か今日有休を取り、違反が行われたとされるB-4に住む人物として。 足立が聖杯戦争に関与していると推測する。 念の為、足立の情報依頼のメールを送信した。 ◇ ◇ ◇ ◇ 5、月海原学園爆発事件 これも現在進行形の調査が行われている最中のもの。 事件の発生時間から推測するに、恐らく春紀は巻き込まれてはいないだろうとルリは判断した。 現場に向かった彼女から詳しい話を聞けるだろうが、念には念を。 ルリは文面に目を通す。 通報は学園職員からだった。その他、周辺住民からの通報も多々ある。 学園内で原因不明の爆発が発生した。具体的な被害報告はまだハッキリとしない。 教室が爆発し、壁に穴が開いているといった見ただけの情報だけだった。 これもまた聖杯戦争の一つ。 しかし、学園内で戦闘を起こすとは大胆不敵とも言える行為だ。 学園内にいる主従をおびき寄せる為だろう。 小中高一貫の学園だ。敵が複数いると踏んだ行動なのかもしれない。 事実として、春紀もその一人。 そして、この戦闘により何組の陣営が揃ったのだろうか。 全ては春紀の情報、あるいは警察NPCの情報次第だ。 ◇ ◇ ◇ ◇ 6、新都暴動事件 最後はジナコが起こしたとされている暴動事件だ。 れんげのサーヴァントが容疑者と挙げられている以上、無関係でありたいながらも目を通すしかなかった。 サーヴァントが犯人である以上、NPCに期待以上の成果を求めるのは無駄。 ……かのように思われたが、意外なことに一時、ジナコ宅で張り込みをしていたNPCが 彼女を確保したとの報告があったのである。 信じられないことにジナコは自宅に戻っていたのだ。 ――そんな訳がない。 『本物の』ジナコが自宅に引きこもっていたと訂正するべきだろう。 自宅を出たところを確保したものの、突如現れた男により妨害を受け、そのまま逃亡を許した。 男。 それはジナコのサーヴァントの可能性が高い。 ルリも一応、この事件の途中経過を確認することにした。 ◇ ◇ ◇ ◇ 以上がルリが注目した事件。 些細な通報を一々目に通すのは苦労がかかるし、重要なところをピックアップしたつもりである。 「確かにこれは大変ですね……」 深見町から新都まで、立て続けに発生する事件に方舟の警察は右往左往だ。 猫の手も借りたい状況だからこそ、ルリに対してのお咎めの電話が来るのも頷ける。 こんな事態で私用の行動を取るのは自分勝手にもほどがあった。 携帯に電話が入る。 それはルリが依頼したもう一つの情報についてだ。 彼女が依頼したのは――方舟におけるれんげの調査。 れんげにはNPCとしての立場がないと、証言から聞き取れるが。 それは、れんげが聖杯戦争を理解していないように、NPCの立場を理解しておらず 本来の村にいる自分自身の事を述べているだけかもしれない。 決して、れんげを疑っているのではなく。 れんげが子供であるからこそ、正直さによる情報の誤差の可能性を考慮したのだ。 調査の結果、少なくともデータベース上に『宮内れんげ』という少女は存在しなかった。 とはいえ、まさか無戸籍の浮浪少女なんて立場を、NPC時代から与えられていたとは考えられない。 むしろ、少女のれんげにとっては不利極まりない状況ではないか。 いささか『不平等』である。 彼女がいくら聖杯によって選出された少女とはいえ。 右も左も分からない土地に、宿なし金なしの状態で放り込むとは理解できなかった。 何せ、方舟にハッキングし、強制的な形でマスターとさせられたルリですら警視という立場を与えられたのだ。 れんげの対応とはまるで違う。 『やはり、れんちょんさんについてルーラーさんに確認してみるべきですね』 『裁定者が教会にいるとは聞いたが、場所までは告げてられていない。探すことになるな』 『そうでした……』 何より――アキトはどうする? どうにかして、何としてでも彼と接触したいのに。 方舟が与えた使命が、彼女とアキトの出会いを妨害するように感じる。 方舟がルリを嘲笑するように与えた罰なのか。 しかし。 警察としての信頼を失ってはこのように情報を提供してくれる事がなくなりかねない。 こういった情報は、やはりルリも有難味を感じた。 ただただ迷う。 ルリは再び携帯を見つめる。 教会のことはアンデルセンに尋ねるのが良い。向こうにアキトがいるか、事のついでに確かめてくれそうだ。 春紀とアキトについて話し合いたい。そして、これからの行動も――…… 「るりりん! 大変なん!!」 唐突にれんげが叫んだのでルリもビックリしてしまう。 「れんちょんさん……? どうしたのですか??」 「あっちゃんが死んじゃうかもしれないん!」 「……え?」 ◆ ◆ ◆ ◆ れんげは悩んでいた。 ある意味、名探偵の如く推理をしているのかもしれない。 彼女が挑んでいる謎解きとは――アーカードとアンデルセンがどうして不仲であるのか。 本当に喧嘩をするつもりなのか。 ハッキリ言って不仲なのは間違いない。 アンデルセンがアーカードの事を真っ先に問いただした際、明らかに声色が違った。 わずかな悪意。 この場合は殺意と言うべきか。 とにかく、悪意のある感情を抱いているのは明白だ。 しんぷはあっちゃんと仲が悪い。 アーカードの方はどうだろう? それは分からない。 喧嘩をするつもりなのか? れんげはアンデルセンの言いまわしではなく、雰囲気だけで推察する。 何となく、あの感じは村でもよくあったのだ。 ――れんげちゃんには関係ないよ 村の人間は最近よく口にする。 誰かの悪口を呟いている時もそう。 ――れんげちゃんの事じゃないからね アンデルセンが喧嘩を否定した際も、どことなく似たような雰囲気を感じた。 なら喧嘩をするつもり………? いや、この場合はアーカード以外の誰かと喧嘩をするつもりでは。 ならばジョンスのことか? それも違う気がする。 しんぷもあっちゃんも悪い人じゃないん。 なのに、なんで喧嘩するん? 何故、喧嘩をするのか。れんげには理解できなかった。 こればっかりは、悪意に充満した村に住んでいたれんげも知らない。 犯行の動機。 カッツェならば何と答えるか。 実はれんげがこの質問をカッツェにした事がある。 『えwwwwwwww喧嘩する理由ッスかwwwwwwwそんなのありませぇんwwwwwww』 そして、これが回答。 いくられんげとはいえ納得できる答えではなかったのだ。 親友の言葉だが、唯一納得しなかった言葉。 『そんなのおかしいん。みんな、きっと何かあるん』 『れんちょんwwwwそんなことないっすぅwwwwおかしな現象はありまぁすwwwww』 面白可笑しく、笑みを浮かべながら述べる悪意の体現者。 『なんかさぁwwwwwあwwwwコイツむかつくwwwwwマジ死ねばいいのにwww って思っちゃうこと、結構あるんすよwwwwwwみぃんなwwwwwww』 『ウチ、そんなこと思った事ないん』 『れんちょんも、大人になれば分かる様になるっすよぉwwwwwwww』 ……ウチ、かっちゃんの話。嘘じゃないと思うん。 でも、しんぷもあっちゃんも『いい人』なん。 喧嘩なんて簡単にするはずないん。 ならば――動機とはなにか。 れんげがうんうんと悩んでいると、先ほどまで口にしていたケーキがあった空皿に注目した。 春紀たちが食事したように、アーカードたちも食事をしているのだろうか。 「あ……!」 れんげは重大な問題に気づいてしまった。 それは――――アーカードが吸血鬼であることだった。 重大なのはアーカードが化物である事ではなく、アーカードは血を食べなければならない事。 そう、人の血を。 人の血を吸うなど普通にできる事ではない。 コンビニやレストランで人の血が提供される訳がない。 一度れんげがそれを問うた時、彼は本当は腹が減って血を食べたかったのかもしれない。 アーカードが人を襲って血を吸う? そんな訳ない。アーカードは『いい吸血鬼』だからそんな事は絶対にしない。 きっと飢えに耐えているのだ。 その程度の常識、れんげも承知していた。 だが、アーカードがサーヴァントである為、食事を必要としない常識は知らなかった。 「るりりん! 大変なん!!」 一刻の猶予はない。 れんげはルリに対して必死の説得を決行した。 「れんちょんさん……? どうしたのですか??」 「あっちゃんが死んじゃうかもしれないん!」 「……え?」 ルリは突如としてれんげの主張に、アンデルセンとアーカードが争うことを不安にしていた事かと こう返答する。 「アーカードさんたちは喧嘩しないと思います」 「違うん! あっちゃん、血を食べないといけないん!! お腹すいて死んじゃうん!!」 「………????」 どうして重要な事に気付かなかったのだろうと、れんげは慌てていた。 しかし、ルリにはさっぱりである。 血を食べる? ルリはれんげに問う。 「アーカードさんは……吸血鬼、なんでしょうか」 「うん……」 初歩的な質問だが、ルリはその初歩的なことを知らなかった。 実はアンデルセンからも告げられていない。 彼女が聞いたのはアンデルセンの因縁のある存在であるという事実のみ。 吸血鬼であるならば話さなかった理由も分かる。 れんげの為だ。 少なからずアーカードを好意的に受け止めているれんげにとって、彼が化物である事はショックな真実だろう。 しかし、れんげはすでに知っていた。 『サーヴァントは食事を必要としないんですよね』 『多少の魔力の回復を促す程度だ』 恐らくアーカードにも吸血は不要のはず。 ……それをどうれんげに伝えるべきなのかが問題だ。 「かっちゃんさんは食事を取っていましたか?」 「? ……駄菓子屋のおかし、一緒に食べたりしてたん」 「そう、ですか……」 かっちゃんと同じで食事は要らないと教えるつもりが、出来ない。 何をどう伝えればいいのだろう。ルリは悩んだ末に口を開く。 「毎日、血を食べる必要はないんです。だからアーカードさんは大丈夫です」 「でも今日、ウチの血を食べたかったみたいなん」 「それは……」 「今日、食べないとあっちゃん死んじゃうん…………」 「……八極拳さんが食べさせてあげていると思います」 「八極拳が?」 「だから安心して下さい」 「本当なん……?」 「はい」 何とか言い訳をした。 あまり表情の少ないれんげから心情を察するのは難しいだろうが、どうにかなった。 ルリは、そう判断してしまった。 一方。 ルリの曖昧な口調、話す雰囲気から嘘をついているのでは、とれんげは感じてしまった。 積み重なる不安・不信感。 子供のれんげですら耐えられず、疑心を抱く。 どうして、るりりんは嘘つくん……? アーカードが血を食らう化物だと知ったからか? そんな事はない。 アーカードは『いい吸血鬼』だとれんげは思う。 同時に彼女は一つの考えに辿りついた。 だから、しんぷもあっちゃんの事……嫌いなん? 化物だから。 アーカードが化物だから敵意を見せているのか。 違う、違うのだ。 そんなことはない。 アーカードは『いい吸血鬼』なのだ。 二人とも勘違いをしている。 ルリたちがアーカードに敵意があるならば、血を与えるのを妨害しているのかもしれない。 やっぱり、あっちゃん。お腹すかせているん……… お腹がすくと力が出ないし、とても苦しい。アーカードは辛い思いをしているはずだ。 れんげにとってはいてもいられない。 ここにいる人間は素直にアーカードに血を提供してくれるか分からないのだ。 八極拳が本当に血をあげているかも分からないのだから。 かっちゃん……かっちゃん、どこにいるん…… カッツェは消えたり現れたりできる。すぐにアーカードのところへ連れて行ってくれるはず。 だけど、その親友はどこにもいない。親友を探さなくてはならない。 その親友に頼んで今すぐにでもアーカードのところへ向かいたい。 アーカードは無事か。 腹が減っているなら自分の血でいいから飲ませてあげたい。 だけどもルリという監視がついている以上、れんげは自由に身動きができなかった。 まるで『籠の中の鳥(ガッチャマン)』のように。 かっちゃん………たすけて……… 果たして彼女の想いは伝わったのか、まだ誰も知らない――…… 【B-9/喫茶店/夜間】 【ホシノ・ルリ@機動戦艦ナデシコ~The prince of darkness】 [状態]:魔力消費(中) [令呪]:残り三画 [装備]:警官の制服 [道具]:ペイカード、地図、ゼリー食料・栄養ドリンクを複数、携帯電話、カッツェ・アーカード・ジョンスの人物画コピー [所持金]:富豪レベル(カード払いのみ) [思考・状況] 基本行動方針:『方舟』の調査。 1.アキトを探す為に……? 2.寒河江春紀の定時制高校終了後、携帯で連絡を取り合流する。 3.『方舟』から外へ情報を発する方法が無いかを調査 4.優勝以外で脱出する方法の調査 5.聖杯戦争の調査 6.聖杯戦争の現状の調査 7.B-4にはできるだけ近づかないでおく。 8.れんげの存在についてルーラーに確認したい。 [備考] ※ランサー(佐倉杏子)のパラメーターを確認済。寒河江春紀をマスターだと認識しました。 ※NPC時代の職は警察官でした。階級は警視。 ※ジナコ・カリギリ(ベルク・カッツェの変装)の容姿を確認済み。ただしカッツェの変装を疑っています。 ※美遊陣営の容姿、バーサーカーのパラメータを確認し、危険人物と認識しました。 ※宮内れんげをマスターだと認識しました。カッツェの変身能力をある程度把握しました。 ※寒河江春紀・ランサー組と共闘関係を結び、携帯電話番号を交換しました。 ※ジョンス・アーカード・カッツェの外見を宮内れんげの絵によって確認しています。 ※アンデルセン・ランサー組と情報交換した上で休戦しました。早苗やアキトのこともある程度聞いています。 ※警視としての職務に戻った為、警察からの不信感が和らぎましたが 再度、不信な行動を取った場合、ルリの警視としての立場が危うくなるかもしれません。 【ライダー(キリコ・キュービィー)@装甲騎兵ボトムズ】 [状態]:負傷回復済 [装備]:アーマーマグナム [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:フィアナと再会したいが、基本的にはホシノ・ルリの命令に従う。 1.ホシノ・ルリの護衛。 2.子供、か。 [備考] ※無し。 [共通備考] ※一日目・午後以降に発生した事件をある程度把握しました。 ※B-3で発生した事件にはアーチャーのサーヴァントが関与していると推測しています。 ※B-4で発生した暴動の渦中にいる野原一家が聖杯戦争に関係あると見て注目しています。 ※図書館周辺でサーヴァントによる戦闘が行われたことを把握しました。 ※行方不明とされている足立がマスターではないかと推測しています。警察に足立の情報を依頼しています。 ※刑事たちを襲撃したのはジナコのサーヴァントであると推測しています。 【宮内れんげ@のんのんびより】 [状態]魔力消費(回復)ルリへの不信感 左膝に擦り傷(治療済み) [令呪]残り3画 [装備]包帯(右手の甲の令呪隠し) [道具]なし [所持金]十円 [思考・状況] 基本行動方針:かっちゃんたちどこにいるん……? 0.かっちゃん、たすけて…… 1.このままだとあっちゃん、おなかすいて死んじゃうん…… 2.るりりん、どうして嘘つくん? 3.はるるんにもあいたい、けど――― [備考] ※聖杯戦争のシステムを理解していません。 ※カッツェにキスで魔力を供給しましたが、本人は気付いていません。 ※昼寝したので今日の夜は少し眠れないかもしれません。 ※ジナコを危険人物と判断しています。 ※アンデルセンはいい人だと思っていますが、同時に薄々ながらアーカードへの敵意を感じ取っています。 ※ルリとアンデルセンはアーカードが吸血鬼であることに嫌悪していると思っています。 ※れんげの想いが念話としてカッツェに通じたのかは不明です。後続の書き手様にお任せします。 BACK NEXT 131 悪意の所在 投下順 133 クラスメイト 131 悪意の所在 時系列順 129 犯行(反攻) BACK 登場キャラ:追跡表 NEXT 103 大人と子供 ホシノ・ルリ&ライダー(キリコ・キュービィー) 141-a we are not alone 宮内れんげ