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+ 目次 1.0〜1.9 / 24000〜46000 2.0〜2.9 / 27000〜70000 3.0〜3.9 / 71000〜94000 4.0〜4.9 / 95000〜11.8000 5.0〜5.9 / 11.9000〜14.2000 6.0〜6.9 / 14.3000〜16.6000 7.0〜7.9 / 16.7000〜19.0000 8.0〜9.9 / 19.3000〜23.8000 10.0〜 / 24.0000〜 400/m (四百字一分換算) 読む時の参考にしなされ ブンゴウサーチの★(PV数)が基準となっています。 ページ内検索を使うと良いと思います。 1.0〜1.9 / 24000〜46000 【1.0 24-5000】0.1〜0.2 ★3 1.0 白痴 {坂口安吾} 24000 1.0 心理試験 {江戸川乱歩} 1.0 かのように {森鴎外} 1.0 私の個人主義 {夏目漱石} 25000 1.0 恩讐の彼方に {菊池寛} 1.0 山椒大夫 {森鴎外} 1.0 如是我聞 {太宰治} 1.0 天守物語 {泉鏡花} 1.0 キチガイ地獄 {夢野久作} 1.0 赤毛連盟c {アーサー・コナン・ドイル} 1.0 少年 {谷崎潤一郎} 1.0 ウィリアム・ウィルスン {エドガー・アラン・ポー} ★2 死の淵より {高見順} 24000 護持院原の敵討 {森鴎外} 雨あがる {山本周五郎} 金色の死 {谷崎潤一郎} 明治開化 安吾捕物 04 その三 魔教の怪 {坂口安吾} 星より来れる者 {室生犀星} つばくろ {山本周五郎} 別れ霜 {樋口一葉} 25000 エタ源流考 {喜田貞吉} 念珠集 {斎藤茂吉} 恐ろしき錯誤 {江戸川乱歩} 肝臓先生 {坂口安吾} 狼疾記 {中島敦} 入院患者 {アーサー・コナン・ドイル} 自転車嬢の危難 {アーサー・コナン・ドイル} 明治開化 安吾捕物 05 その四 ああ無情 {坂口安吾} あの世の入口 ――いわゆる地獄穴について―― {知里真志保} 名字の話 {柳田国男} 道鏡 {坂口安吾} おばな沢 {山本周五郎} のんしやらん記録 {佐藤春夫} おれの女房 {山本周五郎} 【1.1 26-7000】 ★3 1.1 いのちの初夜 {北条民雄} 26000 1.1 赤いカブトムシ {江戸川乱歩} 1.1 空家の冒険 {アーサー・コナン・ドイル} 1.1 白銀の失踪 {アーサー・コナン・ドイル} 1.1 「平家物語」ぬきほ(言文一致訳) {作者不詳} 1.1 グスコーブドリの伝記 {宮沢賢治} 27000 1.1 原爆詩集 {峠三吉} 1.1 弟子 {中島敦} ★2 忠直卿行状記 {菊池寛} 26000 明治開化 安吾捕物 02 その一 舞踏会殺人事件 {坂口安吾} 「天に積む宝」のふやし方、へらし方c {富田倫生} 源氏物語 13 明石 {紫式部} 明治開化 安吾捕物 03 その二 密室大犯罪 {坂口安吾} 明治開化 安吾捕物 06 その五 万引家族 {坂口安吾} 五百句 {高浜虚子} 虎狩 {中島敦} 断腸亭日乗 04 断腸亭日記巻之三大正八年歳次己未 {永井荷風} 春と修羅 第三集 {宮沢賢治} 天空の魔人 {江戸川乱歩} ママ先生とその夫 {岸田国士} オシャベリ姫 {かぐつちみどり} 27000 盗聴者c {アルジャーノン・ブラックウッド} 【1.2 28-9000】 ★3 1.2 地獄変 {芥川龍之介} 28000 1.2 歯車 {芥川竜之介} 1.2 若菜集 {島崎藤村} 1.2 暗号舞踏人の謎 {アーサー・コナン・ドイル} 1.2 貧乏物語 {河上肇} 1.2 源氏物語 02 帚木 {紫式部} 1.2 六百句 {高浜虚子} 29000 ★2 源氏物語 12 須磨 {紫式部} 28000 海神別荘 {泉鏡花} 世界怪談名作集 09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 {アーサー・コナン・ドイル} 闇をさまようものc {ハワード・フィリップス・ラヴクラフト} 悪魔の弟子 {浜尾四郎} 鼻 {ニコライ・ゴーゴリ} 29000 明治開化 安吾捕物 10 その九 覆面屋敷 {坂口安吾} 赤ひげ診療譚 03 むじな長屋 {山本周五郎} 【1.3 30-2000】1.3〜1.7 ★3 1.3 たけくらべ {樋口一葉} 30000 1.3 夜長姫と耳男 {坂口安吾} 1.3 阿部一族 {森鴎外} 1.3 ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 {宮沢賢治} 銀河まつり {吉川英治} 1.3 イワンの馬鹿 {レオ・トルストイ} 31000 1.3 人魚のひいさま {ハンス・クリスチャン・アンデルセン} 1.3 屋根裏の散歩者 {江戸川乱歩} 1.3 源氏物語 04 夕顔 {紫式部} 1.3 源氏物語 09 葵 {紫式部} 乳房 {宮本百合子} 1.3 陰翳礼讃 {谷崎潤一郎} 32000 1.3 十八時の音楽浴 {海野十三} 1.3 俳人蕪村 {正岡子規} ★2 世界怪談名作集 03 スペードの女王 {アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン} 30000 法句経 {作者不詳} UVc {石塚浩之} 彼は昔の彼ならず {太宰治} 31000 キャラコさん 01 社交室 {久生十蘭} 瞼の母 {長谷川伸} 倭女王卑弥呼考 {白鳥庫吉} ハムレット {久生十蘭} 天地有情 {土井晩翠} 32000 人魚の姫 {ハンス・クリスチャン・アンデルセン} 鎮魂歌 {原民喜} 病院横町の殺人犯 {エドガー・アラン・ポー} 歌う白骨 {リチャード オースティン・フリーマン} 盗まれた手紙の話 {坂口安吾} 【1.4 33-4000】 ★3 1.4 風の又三郎 {宮沢賢治} 1.4 月に吠える {萩原朔太郎} 33000 1.4 夫婦善哉 {織田作之助} 1.4 夜叉ヶ池 {泉鏡花} 1.4 源氏物語 05 若紫 {紫式部} 1.4 思ひ出 {太宰治} 1.4 女生徒 {太宰治} 34000 1.4 海潮音 {上田敏} 1.4 まざあ・ぐうす {作者不詳} 34000 1.4 詩ノート {宮沢賢治} 1.4 二百十日 {夏目漱石} 1.4 スリーピー・ホローの伝説 故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より {ワシントン・アーヴィング} 1.4 こがね丸 {巌谷小波} ★2 世界怪談名作集 08 ラッパチーニの娘 アウペパンの作から {ナサニエル・ホーソーン} 33000 思い出の記 {小泉節子} 柳生月影抄 {吉川英治} 流刑地で {フランツ・カフカ} 鬼 {江戸川乱歩} 国語音韻の変遷 {橋本進吉} ビジテリアン大祭 {宮沢賢治} 34000 風野又三郎 {宮沢賢治} 神社合祀に関する意見 {南方熊楠} 幾度目かの最期 {久坂葉子} 万葉集研究 {折口信夫} 【1.5 35-7000】 ★3 1.5 藍色の蟇 {大手拓次} 35000 1.5 野菊の墓 {伊藤左千夫} 36000 1.5 カインの末裔 {有島武郎} 1.5 フランダースの犬 {マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー} 1.5 風流仏 {幸田露伴} 1.5 モルグ街の殺人事件 {エドガー・アラン・ポー} 37000 1.5 金魚撩乱 {岡本かの子} ★2 民芸とは何か {柳宗悦} 35000 散文詩・詩的散文 {萩原朔太郎} 幼年時代 {室生犀星} 東京の風俗 {木村荘八} 木曽義仲論 {芥川竜之介} 人生は擬似体験ゲームc {太田健一} 悪霊 {江戸川乱歩} 36000 知られざる漱石 {小宮豊隆} ちるちる・みちる {山村暮鳥} 人魚謎お岩殺し {小栗虫太郎} 青春論 {坂口安吾} 37000 私の履歴書 ――放浪の末、段ボールを思いつく {井上貞治郎} 秘密礼拝式 {アルジャーノン・ブラックウッド} 【1.6 38-9000】 ★3 1.6 智恵子抄 {高村光太郎} 1.6 李陵 中島敦} 38000 1.6 上海游記 {芥川竜之介} 1.6 外套 {ニコライ・ゴーゴリ} 1.6 すみだ川 {永井荷風} 1.6 共産党宣言 {フリードリッヒ・エンゲルス} 1.6 阿Q正伝 {魯迅} 39000 1.6 道化の華 {太宰治} 1.6 海豹と雲 {北原白秋} 1.6 吉野葛 {谷崎潤一郎} ★2 芥川竜之介論 ――芸術家としての彼を論ず―― {堀辰雄} 38000 天馬 {金史良} 十二支考 11 鼠に関する民俗と信念 {南方熊楠} 義血侠血 {泉鏡花} 39000 菊屋敷 {山本周五郎} 親鸞 {三木清} 妖婆 {芥川竜之介} 予謀殺人 {リチャード オースティン・フリーマン} 【1.7 40-1000】 ★3 1.7 河童 {芥川龍之介} 1.7 高野聖 {泉鏡花} 40000 1.7 後世への最大遺物 {内村鑑三} 41000 1.7 歌行灯 {泉鏡花} ★2 蘆刈 {谷崎潤一郎} 40000 女の決闘 {太宰治} ろまん灯籠 {太宰治} 能とは何か {夢野久作} 嵐 {島崎藤村} 雲霧閻魔帳 {吉川英治} 環礁 ――ミクロネシヤ巡島記抄―― {中島敦} 火の鳥 {太宰治} 41000 怪人と少年探偵 {江戸川乱歩} 桜島 {梅崎春生} コロボックル風俗考 {坪井正五郎} いさましい話 {山本周五郎} オスカー・ブロズキー事件 {リチャード オースティン・フリーマン} ボロ家の春秋 {梅崎春生} 【1.8 42-4000】1.8〜2.0 ★3 1.8 銀河鉄道の夜 42000 1.8 遠野物語 {柳田国男} 42000 1.8 雪の女王 {ハンス・クリスチャン・アンデルセン} 1.8 侏儒の言葉 {芥川竜之介} 1.8 愛の詩集 03 {室生犀星} 1.8 黄金虫 {エドガー・アラン・ポー} 1.8 いなか、の、じけん {夢野久作} 43000 1.8 青鬼の褌を洗う女 {坂口安吾} 1.8 邪宗門 {芥川竜之介} 1.8 大嘗祭の本義 {折口信夫} 1.8 ランボオ詩集 {ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー} 44000 1.8 宿命 {萩原朔太郎} 1.8 絵のない絵本 01 {ハンス・クリスチャン・アンデルセン} ★2 虫喰い算大会 {海野十三} 42000 大菩薩峠 05 龍神の巻 {中里介山} 趣味の遺伝 {夏目漱石} 平将門 {幸田露伴} 何者 {江戸川乱歩} あやかしの鼓 {夢野久作} 43000 性に眼覚める頃 {室生犀星} 月と手袋 {江戸川乱歩} その一年 {山川方夫} 十二支考 10 猪に関する民俗と伝説 {南方熊楠} 郷愁の詩人 与謝蕪村 {萩原朔太郎} 44000 鱷 {フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー} 人外魔境 01 有尾人 {小栗虫太郎} 桑の木物語 {山本周五郎} 【1.9 45-6000】 ★2 魔女の家で見た夢c {ハワード・フィリップス・ラヴクラフト} 45000 美しい村 {堀辰雄} 46000 活人形 {泉鏡花} 新世帯 {徳田秋声} 2.0〜2.9 / 27000〜70000 【2.0 47-9000】 ★3 2.0 春琴抄 {谷崎潤一郎} 49000 2.0 茶の本 04 茶の本 {岡倉覚三} ★2 支那人間に於ける食人肉の風習 {桑原隲蔵} 47000 剣の四君子 02 柳生石舟斎 {吉川英治} 重右衛門の最後 {田山花袋} 或る少女の死まで {室生犀星} 48000 博物誌 {ジュール・ルナール} 探偵少年 {江戸川乱歩} 植物知識 {牧野富太郎} 夜明けの辻 {山本周五郎} 受験生の手記 {久米正雄} 49000 こども風土記 {柳田国男} 日本改造法案大綱 {北一輝} ベーシック英語 {高田力} 【2.1 50-1000】 ★3 2.1 蒲団 {田山花袋} 50000 2.1 青猫 {萩原朔太郎} 2.1 邪宗門 {北原白秋} 51000 2.1 俳句の作りよう {高浜虚子} ★2 ふしぎな人 {江戸川乱歩} 50000 殺意(ストリップショウ){三好十郎} 51000 迷信解 {井上円了} 【2.2 52-3000 ★3 2.2 大塩平八郎 {森鴎外} 52000 2.2 「いき」の構造 {九鬼周造} 53000 2.2 絶対矛盾的自己同一 {西田幾多郎} 2.2 桐の花 {北原白秋} ★2 華々しき一族 {森本薫} 52000 一九二八年三月十五日 {小林多喜二} 文芸の哲学的基礎 {夏目漱石} 夢日記c {アンナ・キングスフォード} ひかげの花 {永井荷風} 政治学入門 {矢部貞治} 六号室 {アントン・チェーホフ} 53000 子規居士と余 {高浜虚子} 【2.3 54-6000 ★3 2.3 文芸的な、余りに文芸的な {芥川竜之介} 2.3 偸盗 {芥川竜之介} 54000 2.3 日和下駄 一名 東京散策記 {永井荷風} 2.3 生まれいずる悩み {有島武郎} 55000 2.3 藤村詩抄 島崎藤村自選 {島崎藤村} 2.3 永日小品 {夏目漱石} 56000 2.3 俳句とはどんなものか {高浜虚子} ★2 糞尿譚 {火野葦平} 54000 滝口入道 {高山樗牛} マリー・ロジェエの怪事件 {エドガー・アラン・ポー} 日輪 {横光利一} 55000 虚構の春 {太宰治} 56000 【2.4 57-8000 ★3 2.4 最終戦争論 {石原莞爾} 58000 2.4 硝子戸の中 {夏目漱石} 2.4 十二支考 01 虎に関する史話と伝説民俗 {南方熊楠} ベートーヴェンの生涯 02 ベートーヴェンの生涯 {ロマン・ロラン} ★2 白蟻 {小栗虫太郎} 57000 おれは二十面相だ {江戸川乱歩} 58000 【2.5 59-61000 ★3 2.5 春と修羅 2.5 あのときの王子くんc 59000 2.5 変身 {フランツ・カフカ} 59000 2.5 五重塔 {幸田露伴} 2.5 風立ちぬ {堀辰雄} 60000 2.5 かもめ ――喜劇 四幕―― {アントン・チェーホフ} 2.5 二流の人 {坂口安吾} 60000 2.5 春と修羅 第二集 {宮沢賢治} 61000 2.5 大宇宙遠征隊 {海野十三} 2.5 桜の園 {アントン・チェーホフ} ★2 福沢諭吉 ペンは剣よりも強し {高山毅} 59000 牧野富太郎自叙伝 01 第一部 牧野富太郎自叙伝 {牧野富太郎} 60000 【2.6 62-3000 ★3 2.6 アーサー王物語 {アルフレッド・テニソン} 62000 2.6 思い出す事など {夏目漱石} 63000 2.6 濹東綺譚 {永井荷風} 2.6 奇巌城 アルセーヌ・ルパン {モーリス・ルブラン} 2.6 妖怪学 {井上円了} 63000 2.6 押絵の奇蹟 {夢野久作} ★2 大和路・信濃路 {堀辰雄} 62000 二千六百年史抄 {菊池寛} 貧民倶楽部 {泉鏡花} 古代国語の音韻に就いて {橋本進吉} 63000 十二支考 04 蛇に関する民俗と伝説 {南方熊楠} 随筆 私本太平記 {吉川英治} 源氏物語 34 若菜(上) {紫式部} 【2.7 64-5000 ★2 【2.8 66-8000 ★3 2.8 ヰタ・セクスアリス {森鴎外} 66000 2.8 老人と海c {アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ} 67000 2.8 思ひ出 抒情小曲集 {北原白秋} 68000 ★2 RUR ――ロッサム世界ロボット製作所c {カレル・チャペック} 66000 幽霊島c {ホワイトフレッド・M} 野草雑記・野鳥雑記 01 野草雑記 {柳田国男} 水晶の栓 {モーリス・ルブラン} 68000 トニオ・クレエゲル {パウル・トーマス・マン} 【2.9 69-70000 ★3 2.9 蟹工船 2.9 大菩薩峠 01 甲源一刀流の巻 {中里介山} 70000 ★2 妾の半生涯 {福田英子} 69000 薄紅梅 {泉鏡花} 蒲生氏郷 {幸田露伴} 70000 愛と認識との出発 {倉田百三} 二重心臓 {夢野久作} 十二支考 08 鶏に関する伝説 {南方熊楠} 3.0〜3.9 / 71000〜94000 【3.0 71-3000 ★3 3.0 長崎の鐘 {永井隆} 71000 3.0 党生活者 {小林多喜二} 3.0 死者の書 {折口信夫} 73000 ★2 二十歳のエチュード {原口統三} 71000 法然行伝 {中里介山} 72000 猫と庄造と二人のをんな {谷崎潤一郎} 73000 【3.1 74-5000 ★3 3.1 雨の玉川心中 01 太宰治との愛と死のノート {山崎富栄} 75000 ★2 時間からの影c {ハワード・フィリップス・ラヴクラフト} 74000 鳴門秘帖 05 剣山の巻 {吉川英治} 湖畔亭事件 {江戸川乱歩} 75000 【3.2 76-7000 ★3 3.2 お伽草紙 {太宰治} 76000 3.2 人形の家 {ヘンリック・イプセン} 77000 ★2 盲目物語 {谷崎潤一郎} 76000 ちくしょう谷 {山本周五郎} 【3.3 78-80000 ★3 3.3 ジーキル博士とハイド氏の怪事件 {ロバート・ルイス・スティーブンソン} 78000 3.3 人生論ノート {三木清} 3.3 人間失格 79000 3.3 はつ恋 {イワン・ツルゲーネフ} 80000 ★2 新・水滸伝 {吉川英治} 78000 鼻の表現 {夢野久作} 神鑿 {泉鏡花} 79000 道徳の観念 {戸坂潤} つゆのあとさき {永井荷風} 80000 孔子 {和辻哲郎} おばけの正体 {井上円了} 魔法人形 {江戸川乱歩} 【3.4 81-2000 ★3 3.4 雁 {森鴎外} 81000 3.4 草迷宮 {泉鏡花} 82000 3.4 柿の種 {寺田寅彦} ★2 聞書抄 第二盲目物語 {谷崎潤一郎} 81000 3.4 雪 {中谷宇吉郎} 82000 満韓ところどころ {夏目漱石} オリンポスの果実 {田中英光} 愛ちやんの夢物語 {ルイス・キャロル} 【3.5 83-5000 ★3 3.5 蜜のあわれ {室生犀星} 83000 3.5 パノラマ島綺譚 {江戸川乱歩} 84000 3.5 アリスはふしぎの国でc {ルイス・キャロル} 3.5 アイヌ神謡集 {作者不詳} 85000 ★2 透明人間 {ハーバート・ジョージ・ウェルズ} 83000 塔上の奇術師 {江戸川乱歩} 油絵新技法 {小出楢重} 奇面城の秘密 {江戸川乱歩} 夜光人間 {江戸川乱歩} アリスはふしぎの国で アーサー・ラッカム挿絵版c {ルイス・キャロル} おせん {邦枝完二} 84000 運命 {幸田露伴} サーカスの怪人 {江戸川乱歩} 海底の魔術師 {江戸川乱歩} 仮面の恐怖王 {江戸川乱歩} 妖人ゴング {江戸川乱歩} 春泥 {久保田万太郎} 黄金豹 {江戸川乱歩} 85000 【3.6 86-7000 ★3 3.6 惜みなく愛は奪う {有島武郎} 86000 3.6 墨汁一滴 {正岡子規} 3.6 ファラデーの伝 電気学の泰斗 {愛知敬一} 3.6 省察 神の存在、及び人間の霊魂と肉体との区別を論証する、第一哲学についての {ルネ・デカルト} 3.6 ロミオとヂュリエット 03 {ウィリアム・シェークスピア} 87000 3.6 行乞記 01 (一) {種田山頭火} ★2 魔法博士 {江戸川乱歩} 85000 田園の憂欝 或は病める薔薇 {佐藤春夫} 86000 鉄人Q {江戸川乱歩} 灰色の巨人 {江戸川乱歩} 冒した者 {三好十郎} 87000 電人M {江戸川乱歩} 【3.7 88-9000 ★3 3.7 光と風と夢 {中島敦} 88000 ★2 ヴェニスに死す {パウル・トーマス・マン} 88000 死刑囚最後の日 {ヴィクトル・ユゴー} 89000 青銅の魔人 {江戸川乱歩} 美学入門 {中井正一} 【3.8 90-2000 ★3 3.8 千曲川のスケッチ {島崎藤村} 92000 ★2 少将滋幹の母 {谷崎潤一郎} 90000 超人ニコラ {江戸川乱歩} 平凡 {二葉亭四迷} 鉄塔の怪人 {江戸川乱歩} 91000 【3.9 93-4000 ★3 3.9 学問のすゝめ 3.9 パンドラの匣 {太宰治} 93000 3.9 クリスマス・カロル {チャールズ・ディケンズ} 94000 ★2 海野十三敗戦日記 {海野十三} 94000 4.0〜4.9 / 95000〜11.8000 【4.0 ★3 4.0 草枕 4.0 菜穂子 {堀辰雄} 95000 4.0 こころ 96000 4.0 病牀六尺 {正岡子規} 4.0 惜別 {太宰治} ★2 三太郎の日記 第一 {阿部次郎} 金狼 {久生十蘭} 97000 ★1 我が家の楽園 {久生十蘭} 97000 【4.1 ★3 4.1 新釈諸国噺 {太宰治} 99000 4.1 新ハムレット {太宰治} ★2 宇宙怪人 {江戸川乱歩} 98000 十二支考 05 馬に関する民俗と伝説 {南方熊楠} 夏と少年の短篇c {片岡義男} 99000 私本太平記 11 筑紫帖 {吉川英治} ★1 街頭から見た新東京の裏面 {杉山萠円} 98000 【4.2 ★3 4.2 斜陽 {太宰治} 4.2 緋のエチュードc {アーサー・コナン・ドイル} 101000 ★2 桃の雫 {島崎藤村} 100000 怪奇四十面相 {江戸川乱歩} 炎の人――ゴッホ小伝―― {三好十郎} 海底大陸 {海野十三} 【4.3 ★3 4.3 銀の匙 {中勘助} 102000 ★2 鳥影 {石川啄木} 102000 大金塊 {江戸川乱歩} 浮標 {三好十郎} 103000 日本橋 {泉鏡花} 虎の牙 {江戸川乱歩} 104000 【4.4 ★3 4.4 野分 {夏目漱石} 105000 4.4 一寸法師 {江戸川乱歩} 4.4 鍵 {谷崎潤一郎} 106000 ★2 かんかん虫は唄う {吉川英治} 105000 透明怪人 {江戸川乱歩} 106000 わが町 {織田作之助} 復員殺人事件 {坂口安吾} ★1 地震なまず {武者金吉} 106000 【4.5 ★3 4.5 古事記物語 {鈴木三重吉} 107000 4.5 宮本武蔵 02 地の巻 {吉川英治} 4.5 古事記 03 現代語訳 {太安万侶} 108000 ★2 瘋癲老人日記 {谷崎潤一郎} 108000 戦争史大観 {石原莞爾} 小坂部姫 {岡本綺堂} 【4.6 ★3 4.6 この子を残して {永井隆} 111000 4.6 少年探偵団 {江戸川乱歩} ★1 古川ロッパ昭和日記 01 昭和九年 {古川緑波} 110000 【4.7 ★3 4.7 日本の伝説 {柳田国男} 112000 4.7 無人島に生きる十六人 {須川邦彦} 4.7 地獄少女 {夢野久作} 113000 ★2 恐竜島 {海野十三} 113000 ★1 満蒙遊記 附 満蒙の歌 {与謝野晶子} 112000 良寛物語 手毬と鉢の子 {新美南吉} 113000 【4.8 ★3 4.8 般若心経講義 {高神覚昇} 116000 4.8 哲学入門 {三木清} ★2 にんじん {ジュール・ルナール} 115000 武州公秘話 01 武州公秘話 {谷崎潤一郎} 116000 夢は呼び交す ――黙子覚書―― {蒲原有明} 【4.9 ★3 4.9 津軽 {太宰治} 118000 4.9 黒蜥蜴 {江戸川乱歩} ★2 ロザリオの鎖 {永井隆} 117000 飛騨の怪談 {岡本綺堂} 昭和遊撃隊 {平田晋策} 5.0〜5.9 / 11.9000〜14.2000 【5.0 ★3 5.0 右大臣実朝 {太宰治} 119000 5.0 怪人二十面相 {江戸川乱歩} 120000 5.0 正義と微笑 {太宰治} 121000 5.0 晶子詩篇全集 {与謝野晶子} 5.0 単独行 {加藤文太郎} ★2 蓼喰う虫 {谷崎潤一郎} 119000 大和古寺風物誌 {亀井勝一郎} 古川ロッパ昭和日記 05 昭和十四年 {古川緑波} 空中征服 {賀川豊彦} 120000 ★1 古川ロッパ昭和日記 04 昭和十三年 {古川緑波} 119000 【5.1 ★3 5.1 放浪記(初出){林芙美子} 122000 5.1 山の人生 {柳田国男} 123000 ★1 古川ロッパ昭和日記 02 昭和十一年 {古川緑波} 122000 落葉日記 {岸田国士} ウニデス潮流の彼方 {橘外男} 123000 【5.2 ★2 私本太平記 06 八荒帖 {吉川英治} 125000 黴 {徳田秋声} 【5.3 ★3 5.3 狂気の山脈にてc {ハワード・フィリップス・ラヴクラフト} 126000 5.3 二十四の瞳 {壺井栄} 5.3 探偵小説の「謎」 {江戸川乱歩} 5.3 浮雲 {二葉亭四迷} 127000 5.3 小公女 {フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット} 128000 ★2 明日は天気になれ {坂口安吾} 126000 私本太平記 05 世の辻の帖 {吉川英治} 樅ノ木は残った 02 第二部 {山本周五郎} 自叙伝 {大杉栄} 127000 陰獣トリステサ {橘外男} 狂い凧 {梅崎春生} 手仕事の日本 {柳宗悦} 128000 【5.4 ★2 星座 {有島武郎} 129000 私本太平記 04 帝獄帖 {吉川英治} 130000 ★1 次郎物語 03 第三部 {下村湖人} 129000 【5.5 ★3 5.5 ガリバー旅行記 {ジョナサン・スウィフト} 131000 5.5 怪談牡丹灯籠 04 {三遊亭円朝} 132000 ★2 私本太平記 13 黒白帖 {吉川英治} 131000 如何なる星の下に {高見順} お蝶夫人 {三浦環} 132000 ★1 現代日本の思想対立 {戸坂潤} 132000 【5.6 ★3 5.6 善の研究 {西田幾多郎} 134000 ★2 あらくれ {徳田秋声} 134000 斬られの仙太 {三好十郎} 135000 【5.7 ★3 5.7 古事記 02 校註 {太安万侶} 136000 5.7 卍 谷崎潤一郎 137000 ★2 仏教人生読本 {岡本かの子} 136000 私本太平記 12 湊川帖 {吉川英治} 私本太平記 07 千早帖 {吉川英治} 137000 【5.8 ★3 5.8 若草物語 {ルイーザ・メイ・オルコット} 138000 5.8 青年 {森鴎外} 5.8 東京人の堕落時代 {杉山萠円} ★2 胡堂百話 {野村胡堂} 138000 明治世相百話 {山本笑月} 139000 鳴門秘帖 01 上方の巻 {吉川英治} 140000 妖怪博士 {江戸川乱歩} 私本太平記 02 婆娑羅帖 {吉川英治} 私本太平記 10 風花帖 {吉川英治} 【5.9 ★3 5.9 私本太平記 01 あしかが帖 {吉川英治} 141000 5.9 小説 不如帰 {徳冨蘆花} 142000 5.9 ああ玉杯に花うけて {佐藤紅緑} 5.9 出家とその弟子 {倉田百三} ★2 私本太平記 08 新田帖 {吉川英治} 141000 家 01 (上){島崎藤村} 142000 6.0〜6.9 / 14.3000〜16.6000 【6.0 ★3 6.0 年中行事覚書 {柳田国男} 145000 ★2 玉藻の前 {岡本綺堂} 143000 時と永遠 {波多野精一} 145000 私本太平記 03 みなかみ帖 {吉川英治} 雪国の春 {柳田国男} ★1 恐怖の季節 {三好十郎} 143000 【6.1 ★3 6.1 地下生活者の手記 {フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー} 146000 ★2 縮図 {徳田秋声} 146000 上杉謙信 {吉川英治} 147000 法窓夜話 02 法窓夜話 {穂積陳重} 論語物語 {下村湖人} 私本太平記 09 建武らくがき帖 {吉川英治} 折々の記 {吉川英治} 【6.2 ★3 6.2 現代訳論語 {下村湖人} 149000 ★2 彼のオートバイ、彼女の島c {片岡義男} 148000 【6.3 ★2 探偵夜話 {岡本綺堂} 150000 松のや露八 {吉川英治} 吉田松陰 {徳富蘇峰} 151000 ★1 北越雪譜 03 北越雪譜初編 {山東京山} 152000 【6.4 ★3 6.4 門 {夏目漱石} 154000 6.4 古寺巡礼 {和辻哲郎} 6.4 小桜姫物語 03 小桜姫物語 {浅野和三郎} ★2 家なき子 01 (上){エクトール・アンリ・マロ} 154000 【6.5 ★3 6.5 坑夫 {夏目漱石} 156000 ★2 古川ロッパ昭和日記 06 昭和十五年 {古川緑波} 156000 ワンダ・ブック――少年・少女のために―― {ナサニエル・ホーソーン} 157000 ★1 死せる魂 01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 {ニコライ・ゴーゴリ} 155000 【6.6 ★3 6.6 即興詩人 {ハンス・クリスチャン・アンデルセン} 158000 ★2 随筆 宮本武蔵 {吉川英治} 156000 ★1 鳴門秘帖 02 江戸の巻 {吉川英治} 158000 【6.7 ★3 6.7 或る女 1(前編){有島武郎} 161000 ★2 宮本武蔵 03 水の巻 {吉川英治} 160000 上海 {横光利一} 迷信と宗教 {井上円了} 161000 【6.8 ★3 6.8 細雪 01 上巻 {谷崎潤一郎} 163000 6.8 詩の原理 {萩原朔太郎} 164000 ★2 五瓣の椿 {山本周五郎} 164000 ★1 東京青年c {片岡義男} 164000 【6.9 ★3 6.9 悪魔の紋章 {江戸川乱歩} 165000 6.9 道草 {夏目漱石} 166000 ★2 本の未来c {富田倫生} 165000 茶話 02 大正五(一九一六)年 {薄田泣菫} 166000 7.0〜7.9 / 16.7000〜19.0000 【7.0 ★3 7.0 植物一日一題 {牧野富太郎} 167000 7.0 田舎教師 {田山花袋} 169000 ★2 影男 {江戸川乱歩} 167000 だいこん {久生十蘭} 168000 樅ノ木は残った 01 第一部 {山本周五郎} 169000 食道楽 春の巻 {村井弦斎} 【7.1 ★3 7.1 二都物語 01 上巻 {チャールズ・ディケンズ} 170000 ★2 フレップ・トリップ {北原白秋} 171000 【7.2 ★2 努力論(現代訳)c {幸田露伴} 172000 【7.3 ★3 7.3 不連続殺人事件 {坂口安吾} 174000 7.3 青べか物語 {山本周五郎} 7.3 三国志 04 草莽の巻 {吉川英治} 176000 ★2 人間豹 {江戸川乱歩} 174000 食道楽 秋の巻 {村井弦斎} 175000 波乗りの島c {片岡義男} 海に生くる人々 {葉山嘉樹} 176000 【7.4 ★3 7.4 努力論 {幸田露伴} 177000 7.4 こころ 178000 7.4 次郎物語 01 第一部 {下村湖人} 7.4 三国志 03 群星の巻 {吉川英治} ★2 青春の逆説 {織田作之助} 177000 植物記 {牧野富太郎} 178000 【7.5 ★3 7.5 三国志 02 桃園の巻 {吉川英治} 179000 7.5 宇宙の始まり {スヴァンテ・アレニウス}180000 ★2 三国志 05 臣道の巻 {吉川英治} 180000 【7.6 ★2 三国志 08 望蜀の巻 {吉川英治} 182000 【7.7 ★3 7.7 黒田如水 {吉川英治} 184000 7.7 三国志 06 孔明の巻 {吉川英治} 7.7 宮本武蔵 07 二天の巻 {吉川英治} 7.7 三国志 07 赤壁の巻 {吉川英治} 185000 【7.8 ★3 7.8 渋江抽斎 {森鴎外} 186000 7.8 フランケンシュタイン 02 {メアリー・ウォルストンクラフト・シェリー} 188000 ★2 青空のリスタートc {富田倫生} 187000 獄中への手紙 11 一九四四年(昭和十九年) {宮本百合子} 比較神話学 {高木敏雄} 牢獄の花嫁 {吉川英治} 188000 ★1 双面神 {岸田国士} 186000 樅ノ木は残った 03 第三部 {山本周五郎} 187000 【7.9 ★3 7.9 神曲 01 地獄 {アリギエリ・ダンテ} 190000 ★2 7.9 地名の研究 {柳田国男} 189000 地上 地に潜むもの {島田清次郎} 8.0〜9.9 / 19.3000〜23.8000 8.0 三四郎 {夏目漱石} 8.0 それから {夏目漱石} 193000 8.1 海上の道 {柳田国男} 195000 8.2 痴人の愛 {谷崎潤一郎} 197000 8.2 婦系図 {泉鏡花} 198000 8.6 宝島 02 {ロバート・ルイス・スティーブンソン} 206000 8.8 彼岸過迄 {夏目漱石} 212000 9.3 夜明け前 01 第一部上 {島崎藤村} 224000 9.5 福翁自伝 02 {福沢諭吉} 227000 9.5 破戒 {島崎藤村} 229000 9.5 虞美人草 {夏目漱石} 229000 9.8 万葉秀歌 {斎藤茂吉} 234000 9.9 審判 {フランツ・カフカ} 238000 ★2 7.9 木綿以前の事 {柳田国男} 190000 8.2 孤島の鬼 {江戸川乱歩} 196000 8.2 三国志 11 五丈原の巻 {吉川英治} 197000 8.3 三国志 09 図南の巻 {吉川英治} 200000 神曲 02 浄火 {アリギエリ・ダンテ} 新書太閤記 10 第十分冊 {吉川英治} 8.4 エルヴィスから始まったc {片岡義男} 201000 永遠の夫 {フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー} 楽聖物語 {野村あらえびす} 8.6 新書太閤記 11 第十一分冊 {吉川英治} 210000 8.8 細雪 02 中巻 {谷崎潤一郎} 211000 8.8 新書太閤記 01 第一分冊 {吉川英治} 212000 8.9 吸血鬼 {江戸川乱歩} 213000 9.0 宮本武蔵 04 火の巻 {吉川英治} 215000 二つの庭 {宮本百合子} 9.0 新書太閤記 09 第九分冊 {吉川英治} 216000 9.0 三国志 10 出師の巻 {吉川英治} 217000 新書太閤記 04 第四分冊 {吉川英治} 季節のない街 {山本周五郎} 9.1 新書太閤記 08 第八分冊 {吉川英治} 218000 9.2 神州纐纈城 {国枝史郎} 220000 或る女 2(後編) {有島武郎} 220000 9.3 貞操問答 {菊池寛} 222000 9.5 新書太閤記 05 第五分冊 {吉川英治} 227000 9.5 宮本武蔵 08 円明の巻 {吉川英治} 228000 新書太閤記 07 第七分冊 {吉川英治} さぶ {山本周五郎} 9.5 新書太閤記 06 第六分冊 {吉川英治} 228000 9.5 真景累ヶ淵 {三遊亭円朝} 229000 9.7 暗黒公使 {夢野久作} 232000 9.7 科学の不思議 {ジャン・アンリ・ファーブル} 233000 9.8 随筆 新平家 {吉川英治} 234000 9.8 思想と風俗 {戸坂潤} 235000 ★1 8.1 忘れ残りの記 ――四半自叙伝―― {吉川英治} 194000 8.2 苦心の学友 {佐々木邦} 198000 9.0 新書太閤記 03 第三分冊 {吉川英治} 215000 猫の蚤とり武士 {国枝史郎} 9.0 剣侠受難 {国枝史郎} 216000 9.3 文明と病気c {シゲリストヘンリー・E} 222000 10.0〜 / 24.0000〜 ★3 10.5 行人 {夏目漱石} 251000 11.1 幽霊塔 {黒岩涙香} 266000 11.6 新版 放浪記 {林芙美子} 282000 11.9 土 {長塚節} 286000 12.4 金色夜叉 {尾崎紅葉} 298000 12.6 みみずのたはこと {徳冨健次郎} 302000 13.2 黒死館殺人事件 {小栗虫太郎} 317000 13.6 真珠夫人 {菊池寛} 328000 13.5 レ・ミゼラブル 04 第一部 ファンテーヌ {ヴィクトル・ユゴー} 324000 14.2 ファウスト {ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ} 341000 14.3 吾輩は猫である 343000 15.0 明暗 {夏目漱石} 362000 15.3 新生 {島崎藤村} 367000 15.8 城 {フランツ・カフカ} 380000 17.6 カラマゾフの兄弟 01 上 {フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー} 426000 19.0 ドグラ・マグラ 455000 19.0 イーリアス 03 {ホーマー} 22.6 伊沢蘭軒 {森鴎外} 543000 23.5 チベット旅行記 {河口慧海} 564000 23.7 南国太平記 {直木三十五} 569000 24.8 パソコン創世記c {富田倫生} 596000 ★2 10.0 神曲 03 天堂 {アリギエリ・ダンテ} 241000 10.1 折々の記 {吉川英治} 242000 10.3 大岡越前 {吉川英治} 246000 10.3 獄中への手紙 08 一九四一年(昭和十六年) {宮本百合子} 248000 10.5 浮雲 {林芙美子} 252000 10.6 レ・ミゼラブル 06 第三部 マリユス {ヴィクトル・ユゴー} 255000 10.8 平の将門 {吉川英治} 260000 11.2 宮本武蔵 06 空の巻 {吉川英治} 268000 11.3 人間本性論(人性論) 実験的研究方法を精神上の主題に導入する一つの企てc {デイヴィッド・ヒューム} 270000 11.5 故郷七十年 {柳田国男} 276000 11.5 剣難女難 {吉川英治} 12.0 レ・ミゼラブル 05 第二部 コゼット {ヴィクトル・ユゴー} 288000 12.4 吹雪物語 ――夢と知性―― {坂口安吾} 297000 12.5 森の生活――ウォールデン―― 02 森の生活――ウォールデン―― {ヘンリー・デイビッド・ソロー} 300000 12.6 ゴリオ爺さんc {オノレ・ド・バルザック} 302000 13.0 レ・ミゼラブル 08 第五部 ジャン・ヴァルジャン {ヴィクトル・ユゴー} 311000 13.1 魔都 {久生十蘭} 315000 13.4 いやな感じ {高見順} 322000 13.5 宮本武蔵 05 風の巻 {吉川英治} 323000 14.4 火星兵団 {海野十三} 346000 14.9 源頼朝 {吉川英治} 357000 15.0 レ・ミゼラブル 07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌 {ヴィクトル・ユゴー} 361000 15.8 蔦葛木曽棧 {国枝史郎} 379000 16.0 新編忠臣蔵 {吉川英治} 385000 ▲ 19.3 花と龍 {火野葦平} 464000 23.4 ジエィン・エア 02 ジエィン・エア {シャーロット・ブロンテ} 561000 25.3 神州天馬侠 {吉川英治} 582000 25.8 旅愁 {横光利一} 620000 27.3 江戸三国志 {吉川英治} 654000 29.2 大岡政談 {作者不詳} 700000 ★1 10.0 梅里先生行状記 {吉川英治} 240000 ニールスのふしぎな旅 {セルマ・ラーゲル10.0 レーヴ} 241000 10.4 任侠二刀流 {国枝史郎} 249000 11.7 あさひの鎧 {国枝史郎} 280000 12.0 石狩川 {本庄陸男} 287000 16.0 雪之丞変化 {三上於菟吉} 383000
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法師川八景 山本周五郎 ------------------------------------------------------- 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)肚《はら》 |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)鬼|覗《のぞ》 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (例)[#6字下げ] ------------------------------------------------------- [#6字下げ]一[#「一」は中見出し] ――法師峡は城下の北、二里三十二町にある。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は豊四郎の顔を見ていた。 久野豊四郎の顔には、決意と当惑の色とが、交互に、あらわれたり消えたりした。よし、肚《はら》をきめよう、という表情と、困ったことになった、どうしよう、という当惑の色とが、木漏れ日の斑点が明滅するように、不安定にあらわれたり消えたりした。つぢ[#「つぢ」に傍点]はおちついた静かな眼で、それを見まもりながら、待っていた。うちあけるまでの不安やおそれはもうなかったし、豊四郎がどう答えるかも、殆んどわかっていた。 ――城下の北口から、御領ざかいの地蔵嶽に向って延びる野道が、笈川村を左折すると、まもなく勾配《こうばい》のゆるい坂にかかる。 やがて豊四郎が云った、「それにまちがいないことなんだね」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は頷《うなず》いた。 「思い違いではなく、はっきりしているんだね」 「ええ、はっきりしております」 「それならもう問題はない」と豊四郎は微笑した、「こころ祝いに酒をもらってもいいだろうね」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「どうぞ」と答えた。豊四郎の微笑は人をひきつける。きれいな澄んだ眼にあたたかさが湛えられ、眼尻が少しさがる。そして、ふしぎなほど純潔な感じのする赤くて薄い唇を、ひき緊めて上へもちあげるのだが、その眼と唇のあらわす魅力は際立っていた。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「どうぞ」と答えながら、その眼に頬笑み返した。すると彼は衝動的に伸びあがり、つぢ[#「つぢ」に傍点]の肩へ腕をまわしてひきよせ、暴あらしく唇を吸った。非常にすばやい動作だったし、その腕には力がこもっていたので、つぢ[#「つぢ」に傍点]は避けることができなかった。 ――あのときもこうだった。 いつもこうなのだ。そう思いながらつぢ[#「つぢ」に傍点]は眼をつむった。しかし、彼が次の動作に移ろうとすると、激しくかぶりを振って、「いけません」と拒み、両手で彼を押しのけた。豊四郎はうらめしそうにつぢ[#「つぢ」に傍点]を見た。 「どうして、どうしていけないんだ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は手を鳴らしながら云った、「お酒の支度をさせますわ」 「どうしていけないんだ」 「おわかりになる筈です」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が云った。 豊四郎はしょんぼりと坐り、つぢ[#「つぢ」に傍点]は立っていって障子をあけた。その座敷は谷に面していて、狭い庭の向うに、法師川の対岸の断崖《きりぎし》が、眼近に迫って見える。深い谷間には谿流《けいりゅう》の音があふれている、断崖のところ斑《まだら》に生えている小松や灌木《かんぼく》の茂みが、まるでその水音に煽《あお》られるかのように、さわさわと絶えまなしに揺れていた。 ――坂道にかかって十五町あまり登ると王子ノ滝があり、道はそこから二た曲りにして、法師川に沿った断崖の上に出る。 うしろで豊四郎が女中に酒肴《しゅこう》の支度を命じていた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は向うの断崖の中腹にある、小松の茂みに眼をとめ、去年のあのときは、そこに桜の若木があって、まばらに白い花を咲かせていたことを思いだした。谷間の風が荒いためだろう、その若木は上へ伸びることができず、横へ枝をひろげており、その枝にぱらぱらと、数えるほど僅かな花をつけていた。初めて豊四郎とそうなったあとのことだ。この座敷には屏風《びょうぶ》がまわしてあり、彼はその屏風の中で眠っていた。つぢ[#「つぢ」に傍点]はそこをぬけだして来て、障子をそっとあけ、汗ばんだ熱い肌に風をいれながら、ぼんやりと対岸を眺め、そうして、その小松の茂みの中に、若木の桜の咲いているのをみつけたのであった。 「なにを見ている」 うしろから豊四郎がつぢ[#「つぢ」に傍点]を抱いた。両手でつかの肩を抱き、頬ずりをした。つぢ[#「つぢ」に傍点]は頬ずりにこたえながら、向うを指さした。 「あの断崖の大きく裂けているところに、小松がひとかたまり茂っていますわね」 豊四郎は「どこに」と云いながら、片手をつぢ[#「つぢ」に傍点]の胸へすべらせた。つぢ[#「つぢ」に傍点]はその手を除《よ》けようとしたが、豊四郎は左手でそれをきつく押え、右手で胸のふくらみを包んだ。 「あの小松がどうかしたのか」 「去年あの小松の中に、桜が咲いていたんですの、まだほんの若木で、花もまばらにしか付いていませんでしたけれど」つぢ[#「つぢ」に傍点]は身をもがいた、「いけませんわ」 「ではその桜は初咲きだったんだな」 「どうぞおやめになって」 「その桜がいまはないというのか」彼はつよく頬ずりをし、指をこまかく動かした、「去年はじめて咲いて、今年はもう枯れたか、人に抜かれたかしたんだな」 「あんな断崖にあるのを抜きにおりる者があるでしょうか」つぢ[#「つぢ」に傍点]は自分の胸にある彼の手を押えた、「そんなふうになすってはいや、痛うございますからおやめになって」 「どうして、痛い筈はないじゃないか」 「からだのせいでしょうか、痛いんですのよ」 「ああそうか」と彼は手を平らにした、「それは気がつかなかった、ごめんよ、でもこうしているだけならいいだろう」 「もう坐りましょう、女中がまいりますわ」 「まだ大丈夫だ」彼はつぢ[#「つぢ」に傍点]の躯《からだ》をやわらかく左右に揺った、「――そのときつぢ[#「つぢ」に傍点]は、独りでその桜を眺めていたのか」 「あなたは眠っていらっしゃいましたわ」 豊四郎はつぢ[#「つぢ」に傍点]をやさしく抱き緊め、そのときのことを回想するように、やや暫く黙っていた。 ――道が断崖へ出た処から、奥の地蔵堂までのあいだ二十五町を法師峡といい、御領内随一の奇勝である。両岸は相接してそそり立ち、低いところで七十尺に余り、高きは百尺を越える。 豊四郎が溜息《ためいき》をついて云った。 「ここへ来たのはこれで五たびめだね」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はゆっくりと頷いた。 「初めて来たのが三月、次が六月」 「五月でございましたわ」 「その次が十月、十月から暫く折がなくて、今年の正月、そしてこんどだ、つぢ[#「つぢ」に傍点]はよく私のたのみをきいてくれたね」 「でももうそれも終りですわね」 「うん終りだ」と彼は云った、「人眼を忍んで逢うのも楽しかったが、今日でそれもおしまいにしよう、私は母にそう云うよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は黙って頷いた。 「母はうすうす勘づいているらしい、父だってむずかしいことは云わないと思う、だが、つぢ[#「つぢ」に傍点]のほうはいいのか、佐藤のことで面倒が起こるんじゃないのか」 「それは一年まえに申上げましたわ」 「しかしまだ断わってはいないのだろう」 「わたくしの事はわたくしが致します」と云ってつぢ[#「つぢ」に傍点]は声をひそめた、「女中が来たようですわ」 豊四郎はつぢ[#「つぢ」に傍点]からはなれた。 酒肴をはこんで来た女中たちは、二人の前に膳《ぜん》を直すと、茶道具を片づけて去った。膳の上の物は鳥の煎煮《いりに》と、小鮎《こあゆ》の煮浸しを除いて、皿も鉢も昆布、わかめ、山路、芽うど、自然薯《じねんじょ》、茸《きのこ》、豆腐、湯葉、牛蒡《ごぼう》、栗などを、蒸したり、胡麻《ごま》で和えたり、焼いたり煮たりしたもので、腕も一が白豆腐、二が梅干に木芽というぐあいだった。 ――右岸は嶮《けわ》しい山つづきで道もないが、左岸には、鬼|覗《のぞ》き、七曲り、猿渡し、美代ヶ淵などの勝景があり、地蔵ノ湯には料亭を兼ねた湯治宿が五軒ある。「観峡楼」はその一で、光樹院さま御代よりしばしば藩侯のお渡りがあり、精進料理を自慢にしている。 豊四郎はつぢ[#「つぢ」に傍点]より酒が弱く、たちまち酔ってしまい、すると、いつもの癖であまえだした。「ちょっと向うへゆこう。ちょっとだ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はかぶりを振った。 「たのむよ」と彼はしめっぽい声で云った、「ここで逢うのはこれっきりだからね、はなしがきまれば二人は看視されるし、式をあげるまでは逢えなくなるよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はまた静かに首を振った。 「逢えなくなってもつぢ[#「つぢ」に傍点]は平気なのか」 「ほんの暫くの辛抱ですわ」 「私はだめだ、私は淋しくってがまんできそうもないよ」 「十月のあとは六十日もあいだがございましたわ」 「それとこれとは違うよ、いまはこうして逢っているんじゃないか、こうしてつぢ[#「つぢ」に傍点]を見ていて、これから逢えなくなるというのに、このままで別れるなんてひどいよ、ねえ」と彼はすり寄ってつぢ[#「つぢ」に傍点]の手をつかんだ、「長くとはいわない、ほんのちょっとでいいから向うへゆこう、ちょっとでいいんだ、たのむよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は、躯が萎《な》えるように感じた。つかまれた手から痺《しび》れるような感覚が伝わってゆき、それが躯ぜんたいにひろがったうえ、芯《しん》のところで熱く凝固するように思えた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は眼をつむり、豊四郎はすばやく立って、彼女をかかえ起こした。 ――この家は名物は初茸《はつたけ》、しめじ、手作りの白豆腐、湯葉、芽うど、若鮎の煮浸しなどであるが、「松ノ間」からの眺めは、これらの珍味にもまして、絶景というにふさわしい。谷間から湧《わき》上って来る谿流《けいりゅう》の音がつぢ[#「つぢ」に傍点]の耳には、雨でも降っているかのように聞えた。 「どうしたんだ」と彼が囁《ささや》いた、「ねえ、なんでもないのか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は答えなかった。 「まるで冴《さ》えているようじゃないか、つぢ[#「つぢ」に傍点]、こっちまで冴えてしまうよ、平気なのか」 「水の音が雨のように聞えますわ」 「あのことを気にしているんだな、それでいけないんだ、忘れてしまわなくちゃだめだよ、これがこうして逢う最後じゃないか――さあ」 [#6字下げ]二[#「二」は中見出し] ――伊田勘右衛門は書院番の頭《かしら》、家禄《かろく》八百七十石、給人|扶持《ぶち》七十五石。妻ちよ[#「ちよ」に傍点]」に傍点]のほか、長男良一郎、その姉つぢ[#「つぢ」に傍点]の二子あり。屋敷は烏御門外の辻の西側にある。 観峡楼で豊四郎と別れたつぢ[#「つぢ」に傍点]は、いちど笈川村の万兵衛の家へ寄り、それから城下の屋敷へ帰った。そうして、中二日おいて、久野豊四郎の急死したことを知った。 明日は谷菅斎の稽古日で、題詠五首の宿題があった。菅斎は藩の和学の師範であり、西畑町に家塾をひらいていた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は門中でも成績がよく、初級の者には代稽古をするくらいであるが、歌を詠むことは不得手で、そのときも宿題の五首に手をやいていた。すると午後の三時ころ、厩《うまや》のほうで馬を入れる物音がし、弟の良一郎の声が聞えた。――彼は十五歳になるが、去年の春から馬術の稽古を始め、ようやく面白くなったのだろう、今年になってからは稽古のあとでも、ひどく降りさえしなければ、毎日桜の馬場へでかけて、飽きずに馬を乗りまわすのであった。 良一郎は話しながらこっちへ来た。相手は家士の国利大作らしい、良一郎の声はせかせかして高く、言葉つきも昂奮《こうふん》していた。 「速駆けをしていたんだ、いっぱいに速駆けをしていて、急に手綱をしぼったんだ、どうしてあんなことをしたかわからない、私はこっちから見ていたんだけれど、まるでなにか眼の前へとびだしたように、いきなりぐっと、うしろへ反りながら手綱をしぼった、こんなふうにだ」彼は身ぶりをしたらしい、「――馬銜《はみ》が舌を断ち切ったかと思うくらいだった、それで、馬は棒立ちに三度はね、三度めに久野さんは放《ほう》りだされた、そこへ岡野さんの馬が突っかけたんだよ」 「馬は決して人を踏まない筈ですがね」 「前|肢《あし》と後肢で二度踏みつけたんだ、私は見ていたんだ、頭と胸をね、岡野さんは手綱をしぼったけれど、近すぎてどうにもならなかったらしい、頭もひどくやられたし、胸は肋骨《ろっこつ》を二本踏み砕かれたそうだよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は筆を置いて立ち、窓の障子をあけた。そこは裏庭で、すぐ向うに竹藪《たけやぶ》があり、まだ黄ばんでいる竹藪の中に、咲き残った山椿《やまつばき》の花が点々と赤く見えた。障子をあけたとき、つぢ[#「つぢ」に傍点]の眼にはいったのはその椿の花で、「ああ、まだ花が残っているのだな」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は思った。厩は竹藪のうしろにあるが、良一郎と国利大作は、藪の脇の井戸端で話していた。 窓があいたのに気づいて、良一郎が振返り、姉の顔を見るとすぐに、鞭《むち》を持ったまま走って来た。 「お姉さま、馬場で大変なことがあったんですよ」と彼はまだ荒い息をしながら云った、「久野さんが手綱さばきを誤って落馬して」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は静かに遮《さえぎ》った、「もう少しゆっくり仰しゃいな、久野さんとはどの久野さんですか」 「御一門の久野さんです、久野の豊四郎さんですよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]の胸にぎゅっと拳《こぶし》ほどのかたまりができ、それが喉へつきあげてきて、呼吸が止るように感じられた。 「おけが[#「けが」に傍点]は、――」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は吃った、「ひどいおけが[#「けが」に傍点]をなすったんですか」 「ひどいどころですか、落馬したところをあとから来た馬に踏まれたんです、頭と胸と、すぐに医者を呼んだんですけれど、医者にも手がつけられなかったそうですよ」 「あなた側で見ていらしったの」 「医者が来てからのことは人に聞いたんです、戸板で家へはこんでゆきましたよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は障子を閉めた。障子を閉めると、机の前へ戻る力もないように、そのまま窓際に坐った。 ――伊田家の庭には古い紅梅が二株ある。池の畔《ほとり》にあるほうが親で樹齢三百年といわれ、勘右衛門の居間の外にあるほうはその子だと伝えられるが、これも樹齢は二百年あまりといわれる。 つぢ[#「つぢ」に傍点]はこみあげてくる吐きけを抑えるために、片手を畳について前屈みになった。呼吸は浅く、早く、とぎれがちになり、全身がふるふるとふるえた。春の午後の日光が、斜めにさすので、窓の障子が眩《まばゆ》いほど明るく、俯向《うつむ》いたつぢ[#「つぢ」に傍点]の血のけを失った横顔が、蒼白《あおじろ》くそうけ立ってみえた。――だが、心をきめるまでにさして刻《とき》はかからなかった。ほどなくつぢ[#「つぢ」に傍点]は立ちあがり、足音を忍ばせて中廊下を納戸へはいると、しっかりした手つきで着替えをした。居間へ戻って髪へ手をやり、それから弟の部屋をぬけて裏庭へ出た。 辻の裏道を烏御門とは反対のほうへゆき、蔵人町から大手筋へ出て、またその裏道をお城のほうへいそいだ。宮町、馬場外、そこを右へ折れると大手二番町で、久野家の屋敷はその角地を占めており、表門は閉っていた。まだそんな時刻ではないので、ぴったりと閉めてある門扉は、そのまま凶事のあったことを示しているように思えた。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は門の番士に名を告げ、くぐり門を通って内玄関へいった。すぐ脇の供侍《ともざむらい》に、来客の供とみえる者が五六人おり、つぢ[#「つぢ」に傍点]が一人で来たのを訝《いぶか》るように見た。つぢ[#「つぢ」に傍点]は案内を乞い、夫人に会いたいと云って自分の名を告げた。すると、若い家士に代って、老女が出て来、丁寧ではあるが冷やかな態度で、「どういう用であろうか」と訊《き》いた。 「おめにかからなければ申上げられません」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は答えた、「また、ぜひともおめにかからなければならないのです」 老女はさがってゆき、戻って来ると「どうぞ」と云った。通された客間は夫人専用であろう、襖《ふすま》の模様も華やかな色の千草で、床間には南画ふうの山水を掛け、水盤に松と山桜が活けてあった。縁側のほうは障子があけてあり、泉池を囲んで樹立の多い庭の一部が、傾いた陽をあびて明るく見えていた。 久野夫人がはいって来たとき、つぢ[#「つぢ」に傍点]は床間を見まもっていた。水盤に活けてある松と山桜とが、三日まえのことを思いださせたのである。久野夫人がそこへ坐るまで、憑《つ》かれたような眼で床間をみつめていたつぢ[#「つぢ」に傍点]は、夫人の坐るけはいで気がつき、赤くなりながら座をすべった。――久野きや[#「きや」に傍点]女は、侍女に茶を持たせて来、侍女はすぐに去らせて、自分でつぢ[#「つぢ」に傍点]に茶をすすめた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は茶には手を出さず、夫人の眼をみつめながら、豊四郎の奇禍にみまいを述べ、容態を訊いた。 夫人は「死にました」と答えた。 つぢ[#「つぢ」に傍点]はしっかりしていた。硬ばって、白く粉をふいたようにそうけ立った顔は、殆んど生きている人間のようにはみえなかったし、大きくみひらかれた眼は、まるで二つの暗い空洞のようであったが、それでも彼女はしっかりしていた。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は静かに云った、「香をあげさせて頂けますでしょうか」 「まだその支度がしてありませんから」と云って、夫人は不審そうに訊いた、「失礼ですが、豊四郎となにか御縁があるのですか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]の眼にとりすがるような色があらわれた、「あの方からお聞きになりませんでしたでしょうか」 夫人は黙ってゆっくりとかぶりを振った。 「つい三日まえ、――」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は云った、「あの方はお母さまに話すと仰《おっ》しゃっていました」。 夫人は黙ってつぢ[#「つぢ」に傍点]を見ていた。吟味するようにではなく、珍しい物でも見るような眼つきであった。 「あの方は、豊四郎さまは、申上げた筈です」つぢ[#「つぢ」に傍点]はけんめいな口ぶりで云った、「まえからお母さまに話すと仰しゃっていましたし、こんどはお話し申さなければならないわけがあったのですから」 「わたくしはなにも聞いていませんけれど、そのわけというのはどういうことでしょうか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は唇をふるわせた。舌がつるようで、すぐには言葉が出なかった。しかしつぢ[#「つぢ」に傍点]は勇気をふるい起こした。自分の一生が左右される瞬間だと思い、少しも恥ずる必要はないと信じていたから、――さすがに顔はあげられなかったし、声も高くはなかったが、つぢ[#「つぢ」に傍点]は紛れのない調子で、「自分が豊四郎の子を身ごもって、いま三月になる」と云った。夫人はかなり長いこと黙っていて、それから、念を押すように訊き返した。 「それは本当のことですか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「はい」と頷いた。 「わたくしにはとても、本当だとは思えませんね」と夫人が云った、「――あなたがお一人ここへみえ、御自分のお口からそう仰しゃる勇気には感心いたしますけれど、わたくしにはとうてい本当だとは信じられません」 「ええ、豊四郎さまから聞いていらっしゃらないとすれば、お信じになれないのが道理かもしれません、でも本当なのですから信じて頂かなければなりませんわ」 「ただ信じろと云われても困ります。なにか証拠になるような物でもお持ちですか」 「あの方に愛して頂いたということのほかには、なにもございません」 「それではただあなたのお言葉だけで、その子が豊四郎の胤《たね》だと、信じなければならないのですね」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「はい」と頷いた。 「あなたの御両親は知っておいでですか」 「いいえ」 「ではほかに誰か、豊四郎とあなたのことを知っている方がいますか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「いいえ」とかぶりを振った。夫人はつぢ[#「つぢ」に傍点]を見まもっていたが、やがて、どこでどうして豊四郎と知りあったのか、と訊いた。 「御側小姓《おそばこしょう》の佐藤又兵衛という者を御存じでしょうか」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が反問した。 「外三番町の佐藤どのなら、豊四郎のお友達だそうで、両三度ここへもみえた筈です」 「わたくしの母の縁辺に当りますので、小さいときからゆき来をしておりましたが、あの方とも佐藤でおめにかかったのが初めでございます」 「それで、――その佐藤どのでも、あなた方のことを知らないのですか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「はい」と云った。 [#6字下げ]三[#「三」は中見出し] 「おかしゅうございますね、豊四郎とは友達、あなたとは御|親戚《しんせき》に当るというのに、それほど深くなっている仲を知らせないとは、――なにかわけでもあるのですか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は眼を伏せて「はい」と低く頷いた。 「聞かせて下さいますか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]ふなは少し考えていて云った、「いいえ、それは申上げられません」 夫人は溜息をついた。 「むりですね、いかにもむりです」と夫人は首を振りながら云った、「わたくしはあなたを存じあげないし、死んでしまった豊四郎に実否を糺《ただ》すこともできず、証人も、証拠になる物もなしでは、どうしようもないと思います」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は眼を伏せたままで、顔をまっすぐにあげた。眼は伏せているが、その顔には恥じているようすもなく、もちろん臆した色もみえなかった。 「むだでしょうけれどいちおう主人に話してみますから、ちょっとお待ちになっていて下さい」 そう云って、久野夫人は立ちあがった。 ――久野は先代の掃部源之《かもんもとゆき》から永代御一門にあげられている。家禄は千二百石。家臣から一門にあげられたのは久野だけで、それは掃部の父の修理亮《しゅりのすけ》が、先代の主君美濃守則発のため、二十八歳で諫死《かんし》した功によるものである。一門に列したから、仕置の席には就けないが、当代の摂津|源継《もとつぐ》はにらみのきく人物で、藩侯さえ一目おくと評されている。妻きや[#「きや」に傍点]とのあいだに、豊四郎、秀之丞の二子があり、秀之丞は十九歳になっている。 つぢ[#「つぢ」に傍点]はしっかりと自分を支えていた。正坐した肩も胸も張っており、蒼白く硬ばった顔には、なにかに挑みかかるような色があらわれていた。膝《ひざ》の上に重ねてある手は、絶えずおそってくる震えを抑えるために力をこめているので、指の爪尖《つまさき》が白くなっていた。――久野摂津が妻といっしょにはいって来、上座へ坐ってつぢ[#「つぢ」に傍点]を見た。彼は五十三歳であるが、髪も眉もつやつやと濃く、肥えた重おもしい躯に、血色のいい膚をしていた。 「いや、名のるには及ばない」 つぢ[#「つぢ」に傍点]が挨拶しようとすると、摂津は首を振ってそう云った、「話は妻から聞いた、豊四郎はしまりのないばか者で、これまでも幾たびか不始末があった、したがってそなたの云うことは事実かもしれぬ、たとえば事実だとして、そなたはどうせよというのか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は答えに困った。どうしてもらおうという気持があって来たのではない、そんなことは考えてもいなかったので、ちょっと言葉に詰ったが、摂津が「なにが望みだ」とたたみかけると、しっかりした声で云った。 「おなかの子が無事に生れましたら、豊四郎さまのお子として、引取って頂きたいと存じます」 「ばかなことを」と摂津が云った、「たとえそれが事実だったにせよ、親に隠れて密通するような者の子を、孫だなどと認めることができるか、そんなばかなことは考えるだけむだだ、ほかのことで望みがあったら聞こう」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は頭を垂れた。 「金が入用であろう、金は入用なだけ申すがいい」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は黙っていて、やがて顔をあげ、摂津の眼をみつめながら云った。 「いいえ、そのほかにお頼み申すことはございません」 「意地を張ると後悔するぞ」 「ほかに望みはございません」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は云った、「ただひとこと申上げたいことがございます、――いま豊四郎さまのことを、しまりのないばか者と仰しゃいました」 「そのうえに臆病者だ」 「あの方はしまりのないばか者でもなし、臆病者でもございません、そうみえたとすれば、あの方の御性分をよく理解していらっしゃらなかっただけです」 「彼の性分がどうだというのだ」 「また、――」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は構わずに続けた、「密通という言葉をお使いになりましたが、これもお返し申します、言葉ぐらいと仰せかもしれませんが、使いようによっては言葉だけで人を殺す場合もございます」つぢ[#「つぢ」に傍点]の声はふるえた、「――豊四郎さまとわたくしは密通などは致しません。決して、密通などというものではございませんでした、これだけははっきり申上げておきます」 そこでつぢ[#「つぢ」に傍点]は口をつぐみ、静かに辞儀をして、「これで失礼いたします」と云った。 摂津は黙って坐ってい、久野夫人が内玄関まで送って来た。夫人は低い声で、なにか自分にしてあげられることはないかと訊いた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は声が出なかったので、そっとかぶりを振った。夫人は気遣わしそうな眼でみつめながら、これからどうするつもりかと云った。 「わかりません」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が答えた。 「でもまさか、無分別なことをなさりはしないでしょうね」 「いまわかることは」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が云った、「――このお子を無事に産み、丈夫な、いいお子に育てるということだけです」 そして、会釈をして外へ出ていった。 つぢ[#「つぢ」に傍点]はまだしっかりしていた。躯はぐんなりと力がぬけるように感じたが、気持はこれまでにないほどしっかりと、充実し緊張していた。陽はもう沈んだが、空には残照で明るい雲があり、それがつぢ[#「つぢ」に傍点]の緊張した顔へ、まるで生気をとり戻しでもしたような、赤い反映を投げかけた。 家ではつぢ[#「つぢ」に傍点]を捜していたようで、すぐ母に呼ばれ、「どこへいっていたのか」と訊かれた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は無断で外出したことをあやまったが、どこへいったかは答えなかった。そうして夕餉《ゆうげ》が済み、父や弟が寝間へ去ってから、母に向って「自分が身ごもっている」ということをうちあけた。母親のちよ[#「ちよ」に傍点]」に傍点]は訊き返し、笑いだしそうな眼で娘の顔をみつめたが、娘が冗談を云っているのではないと気づくなり、「あ」と口をあけ、その口を手で押えながら立ちあがると、うろたえたようすでその部屋から出ていった。――父の寝間へゆくのであろう、つぢ[#「つぢ」に傍点]は呼びとめようとした。父に話すまえに母と相談したかったのであるが、良人《おっと》の癇癖《かんぺき》を極端におそれているちよ[#「ちよ」に傍点]は、娘の相談にのるより、まず良人の怒りを想像し、のぼせあがってしまったのである。 「いまに始まったことではない」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は眼をつむって呟《つぶや》いた、「お母さまはいつもこうなのだ、お父さまの機嫌に障らないように、怒らせないようにと、絶えずはらはらしている、昼も夜も、お父さまを怒らせまいとするだけで精いっぱいなのだ」 「つぢ[#「つぢ」に傍点]さん、大丈夫、――」と眼をつむったままつぢ[#「つぢ」に傍点]は自分に問い、自分に答えた、「大丈夫よ、あたし母になるんですもの」 母が戻って来て、恐怖におそわれたような表情で、「お父さまがお呼びです」と云った。起きて居間にいるというので、つぢ[#「つぢ」に傍点]は立ちあがって廊下へ出たが、母はついて来ようとしなかった。 勘右衛門は火のない手焙《てあぶり》を脇に、白けた顔で坐っていた。彼は四十三歳になる、書院番頭という役を誇りにし、役目に失態がないようにと努めるほかには、微塵《みじん》も気持にゆとりのない人であった。 「仔細《しさい》を聞こう」と彼は静かに云った、「おちついて、よくわかるように話せ」 いきなり喚きだすと思ったので、つぢ[#「つぢ」に傍点]はちょっと戸惑いをした。勘右衛門はやはり静かに訊いた。 「身ごもったことはわかった、相手は誰だ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は答えなかった。 「相手の名を聞こう、誰だ」 「申せません」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が云った。 「なぜ云えない、名も云えないような男か」 「その方が亡くなったからです」 勘右衛門の手が膝の上でふるえた。 「嘘ではないだろうな」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「はい」と頷いた。助右衛門は五拍子ほど黙っていて、やがてまた訊いた。 「おまえには佐藤又兵衛という許婚者《いいなずけ》がある、佐藤のほうはどうするのだ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は俯向いて、もしよければ自分からあやまる、と答えた。 「親はないも同然だな」と彼は云った、「親に隠れて男をつくり、許婚者への詫《わ》びも自分でする、おまえには親など有ってなきも同然らしい、――それもよかろう、だが、自分をどうする、自分の始末をどうするつもりだ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は答えなかった。そこで初めて、勘右衛門がどなりだした。 ――伊田家の親子紅梅には、毎年どこよりも早く鶯《うぐいす》が来るといわれ、その季節には観梅を兼ねて鶯を聞きに来る客が多い。春のなかばになると、鶯は裏の竹藪に移り、そこに巣でもかけるのか、初夏のころまで鳴いているのであった。 勘右衛門は娘に短刀をつきつけて、「自害しろ」と喚いた。 「世間にも御先祖にも申し訳が立たぬ。おれは御役を辞して頭をまるめる、おまえも武士の娘なら生きてはいられまい」と彼はふるえながら叫んだ、「――これで自害しろ、おれが見届けてやるからここで自害しろ」 勘右衛門は自分の膝を打った。 「そんなみだらな者を生かしてはおけぬ、自害しなければおれが手にかけるぞ」 「自害は致しません」とつぢ[#「つぢ」に傍点]が云った、「わたくしはみだらなことをしたのではありません。その方との仲はしんじつだったのです、その方が亡くなりさえしなければ、しんじつだということがわかって頂けたのです」 「黙れ、そんなことは申し訳にならぬ、自害するかおれが手にかけるか、道は二つだ、おれが手にかけようか」 そこへ母が来た。襖《ふすま》の向うで聞いていたのだろう、泣きながらはいって来て、おろおろと二人のあいだに坐った。 [#6字下げ]四[#「四」は中見出し] つぢ[#「つぢ」に傍点]は笈川村の万兵衛の家に預けられた。 そこは勘右衛門の乳母の里で、乳母のおたつ[#「たつ」に傍点]はもう亡くなっていたが、その孫に当る太助が伊田家で下男をしており、律義な当主の万兵衛は、伊田家を二代相恩の主人、と思っているようであった。――つぢ[#「つぢ」に傍点]も弟の良一郎も、幼いころからよく訪《たず》ねてゆき、山狩り、摘草、水泳ぎなどをして遊んだものだ。万兵衛はもう四十五歳になり、妻のおこと[#「こと」に傍点]は一つ年上で、太助、丈吉、おきみ[#「きみ」に傍点]、と三人の子がある。二十一になる太助は伊田家に奉公してい、十九になる丈吉と、十七歳のおきみ[#「きみ」に傍点]とが、親たちと共に一町歩あまりの田畠を耕していた。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は亡くなった乳母の隠居所へはいった。それは別棟になった六帖と二帖の建物で、少し高くなっている敷地の、端のほうにあり、田圃《たんぼ》や雑木林の向うに、法師峡へゆく道と、法師川の流れが見えた。川は少し上のところで、東から流れて来る枝川と合流しており、法師川は北へのびて、地蔵嶽の谷間へと消えている。これらの景色は、隠居所の六帖に坐っていて眺めることができた。 家族の人たちはつぢ[#「つぢ」に傍点]に冷淡であった。 勘右衛門からも「構うな」ときびしく云われたようだが、親の許さない者の子を身ごもっている、ということで、律義な万兵衛はすっかり肚を立て、つぢ[#「つぢ」に傍点]のために自分で恥じていた。三度の食事と風呂のとき以外は、誰も隠居所へ近よろうとしないし、特に丈吉とおきみ[#「きみ」に傍点]とは口もきかなかった。――食事や風呂の世話はおこと[#「こと」に傍点]がしてくれるのだが、これも万兵衛に云い含められたとみえて、必要なことだけするとすぐに去り、こちらから話しかける隙も与えなかった。 つぢ[#「つぢ」に傍点]にはそのほうがよかった。なまじ同情されたり、諄《くど》くわけを訊かれたりするよりも、独りでそっとしておかれるほうがおちつくし、気持も紊《みだ》されずに済むからである、笈川村へ移って半月ほど経ったとき、つぢ[#「つぢ」に傍点]は「昌福寺までいって来たい」と万兵衛に告げた。万兵衛はいい顔をしなかったが、「お祖母さまの戒名をもらってくるのだ」と云うと、しぶしぶ承知をし、おこと[#「こと」に傍点]を供に付けてくれた。 昌福寺は浪江村にある菩提寺[#「ぼだいじ」に傍点]で、つぢ[#「つぢ」に傍点]は住職に会い、祖母の位牌《いはい》を作ってもらった。そして帰って来ると、半紙に豊四郎の俗名と年を書き、その位牌の裏に貼付《はりつ》けた。三尺のひらきを片づけ、おこと[#「こと」に傍点]の持って来てくれた、古い仏具を並べて位牌を安置すると、どうやら仏壇らしくなった。つぢ[#「つぢ」に傍点]はそれから朝と夕方には、欠かさず燈明と線香をあげ、四|半刻《はんとき》ほど経を読むのを日課にした。 「人に訊かれると嘘は云えませんから、あまり外へ出ないようにして下さい」 万兵衛にそう云われたが、おなかの子のためにも、動かずにいては悪いと思うし、つぢ[#「つぢ」に傍点]自身は少しも恥じる気持がないので、日に一度は歩きにでかけた。恥じる気持はなかった、つぢ[#「つぢ」に傍点]はいつも額をあげていたし、はっきりとものを云った。それで万兵衛はますます肚を立てるようだったが、つぢ[#「つぢ」に傍点]は少しもめげなかった。 七月になった或る日、――つぢ[#「つぢ」に傍点]が縫い物をしていると、縁先に静かに近よって来る者があった。見ると、それは佐藤又兵衛であった。 「十日ほどまえに江戸から帰りました」と又兵衛が云った、「ぐあいはどうです」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はしっかりと彼を見あげた、「失礼ですけれど、あがって頂くわけにはまいりませんのよ」 「なに、此処で充分です」 又兵衛は濡縁に腰を掛けた。笠を脇に置き、手拭を出して汗を拭き、そうして向うの景色を眺めながら、「これはいいところだ」と呟いた。彼の役は側小姓で、一昨年の夏、藩主の供をして江戸へいった。それからまる二年経っているが、まるで昨日別れた人のように、姿にも態度にも、変ったところはみえなかった。 「ここなら城下にいるよりずっとましだ、からだのためにもいいでしょう」と彼は向うを見たままで云った、「――ずっと順調ですか」 「どうぞ、その話はなさらないで下さい」 「その話をしに来たんですよ」と彼は穏やかに云った、「五年まえから許婚者だったことはべつとして、幼な馴染というだけでもいい、おつう[#「つう」に傍点]さんはまえには、私のことをこんなときの相談相手と思っていたのではなかったかな」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は縫い物を置いてうなだれた。 「じつを云うと、こんどのことについては、私も責任を感じているんです」 「あなたが、――」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は眼をあげた。 又兵衛が云った、「相手は久野豊四郎、そうでしょう」 「お名前は申せません」 「そう云いとおしたそうですね、お父上には理解できなかったようだし、誰にもできることではないだろうが、私はいかにもおつう[#「つう」に傍点]さんらしいと思った、しかし」と彼は静かに振返った、「――あんなだらしのない甘ったれを、どうしておつう[#「つう」に傍点]さんが好きになったか、それが私にはわからない、いったいどうしたんです、どんなきっかけでそんなことになったんですか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はまたうなだれて、そのまえに訊くが、あなたはどうしてあの方だとわかったのか、と反問した。又兵衛は片手をあげて、その手をまた膝へおろしながら、「責任を感じるというのはそこなのだ」と云った。 「家でおつう[#「つう」に傍点]さんと会うたびに、彼の態度や言葉つきが違ってくる、おつう[#「つう」に傍点]さんのことを私に話す口ぶりまで、がまんのならぬほど甘ったるくなり、それを隠そうという神経さえなくなってきた、私はよほど出入りを断わろうと思ったのだが、おつう[#「つう」に傍点]さんの気性を知っていたから、そんな必要もあるまいと、放っておいたのです」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はうなだれていた顔をあげ、向うの法師川のほうへ眼をやりながら、「あの方は可哀そうな方でした」と呟くように云った。 「あなたは黙って坐っていらっしゃるだけで、みんなに注目され、みんなを惹《ひ》きつける力をもっていらっしゃる」 又兵衛は「おう」と首を振り、つぢは静かに続けた、「けれどもあの方は違います、いっしょ懸命に座興をつとめたり、機嫌をとったりしなければ、誰にも認めてもらえませんし、認めてもらってもすぐに忘れられてしまいます、――わたくしは外三番町のお家で、それをずいぶんたびたび見ておりました、あの方が人の注意を集めるために、汗をかいて座興をつとめる姿も、せっかく注意を集めたのにすぐ忘れられて、しょんぼりと坐っている姿も、……お気の毒で、可哀そうで、だんだんとそのままに見すごすことができなくなったのです」 又兵衛はつぢの顔を見たが、なにも云わずつぢ[#「つぢ」に傍点]はなお続けた、「――あなたがずっと友達づきあいをなすっていたのも、おそらくわたくしと同じ気持だったでしょう。友達づきあいをなすっているあなたも、だらしのない甘ったれなどと仰しゃるし、あの方のお父さまでさえ、しまりのないばか者だと仰しゃいました」 「あの親は子の才分を知っていましたよ」 「わたくしは可哀そうで見ていられなくなりました」 「彼はそこへつけこんだのだ」と又兵衛が云った。 「いいえ違います、わたくしのほうであの方のお力になってあげたかったのです」とつぢ[#「つぢ」に傍点]は云い返した、「わたくしが側にいれば、あの方に自信をもたせてあげ、力も付けてあげられると思ったのです、それで」 又兵衛は手をあげた、「わかりました、もう結構です」 「誤ったとすればわたくし自身で、あの方にはなんの責任もございません、これだけは申上げておきます」 「なまいきなことを云いますね」と又兵衛が云った、「――しかしまあいい、その話はもう充分です」 そして彼は立ちあがり、裏のほうへ去っていった。裏の崖《がけ》に泉がある、そこで顔を洗ったのだろう、ほどなく、濡れ手拭で衿《えり》を拭きながら戻って来た。 「さてそこで、――」と彼はまた濡縁に腰をかけて云った、「これからの問題だが、このさきいったいどうするつもりです」 「はっきり申上げることはできませんけれど、お産が済みましたら、ここで寺子屋のようなことでもして、子供を育ててゆきたいと思います」 又兵衛は頷いた。それから、ふとつぢ[#「つぢ」に傍点]の顔をみつめながら、「当ててみようかな」と云った。 「おつうさんの気持の中には、もう彼の姿など残ってはいないでしょう」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はあっけにとられたような眼で、又兵衛を見あげた。又兵衛は唇に微笑をうかべ、笠を取って立ちあがった。 「その返辞は聞くには及びません」と彼は云った、「今日はこれで帰ります」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は慌てたように云った、「どうぞお願いですから、もうここへはおいでにならないで下さいまし」 「いや、ときどき来ますよ」 そう云って、又兵衛は会釈をし、もういちど景色を褒めてから、静かに去っていった。 ――この土地は冬が早く、十月にはいると山に雪が積り、それが一日ごとに里のほうへのびて来て、十一月には見る限り白一色に掩《おお》われてしまう。そうして法師川の流れだけがあるときは紺青《こんじょう》に、あるときは黒く、また鋼《はがね》色にきらめきながら、決して凍ることなく、せせらぎの音をひびかせるのであった。 つぢ[#「つぢ」に傍点]は十一月の初めに男の子を産んだ。 予定より十日ほどおくれたが、初産《ういざん》にしては軽かったし、子供もよく肥えていて大きく、目方の重いのに産婆をおどろかせた。――おそらく又兵衛の好意であろう、七夜にはみごとな鯛《たい》と酒が届いたので、子供の枕もとに祝いの膳《ぜん》を据え、つぢ[#「つぢ」に傍点]が自分で「吉松《よしまつ》」と名を付けた。それは豊四郎の幼名であった。 [#6字下げ]五[#「五」は中見出し] 又兵衛は月に一度ぐらいの割で訊ねて来、いつも濡縁にかけたまま、半刻ほど話して帰った、断わっても相手にしないし、又兵衛が来はじめてから、万兵衛の態度も少しずつなごやかになるようすなので、しいて「来てくれるな」とも云わなかったが、十月に来たあと、年があけるまで姿をみせなかった。 実家からは毎月の仕送りをして来るだけで、母はもちろん、弟の良一郎も訪ねては来なかった。もちろん父に厳禁されているのだろうし、つぢ[#「つぢ」に傍点]も来てもらいたいとは思わなかったが、正月の七草が過ぎてから、久方ぶりに又兵衛があらわれ、いっしょに良一郎が来たのを見ると、口をきくより先に涙がこぼれた。――一年足らずのあいだに、驚くほど良一郎は背丈が伸び、顔つきもずっと大人びてみえた。 「今日は良さんがいっしょだから、上へあがらせてもらいますよ」と又兵衛が云った。 二人は雪沓《ゆきぐつ》をぬいであがり、炉端へ坐るまえに、寝かしてある子供を、覗きにいった。 「大きな若旦那だ、お手柄ですね」と又兵衛が手を伸ばしながら云った、「――ひとつ抱かせてもらいますかな」 「どうぞあとで」とつぢ[#「つぢ」に傍点]がいそいでとめた、「いま起こすとむずかって困りますから、どうぞ、――良さんもこちらへ来ておあたりなさいな」二人は炉端へ来て坐った。 「おみまいにも来なく申し訳ありません」と良一郎は手をついて辞儀をした、「――隠れて来ようと思ったんですけれど、お母さまがあんまり心配なさるものだから」 「わかっています、良さんの来られないことはよくわかっていましたよ、それよりもわたくしのことで、お友達などにいやなおもいをさせられはしませんでしたか」 「いいえ」と良一郎は首を振った。 「そんな話はやめだ」と又兵衛が遮った、「じつは今日はお別れに来たんですよ」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はどきっとしたようであった。 「殿さまの参覲《さんきん》が繰りあがりましてね、二月はじめに出府ときまったんです、そうなると多忙で出られなくなりますからね、良さんをさそってやって来たわけです」 「王子八幡へ参詣《さんけい》すると云って来たんです」と良一郎が云った、「私もそうだと思ったものだから、浪江村をこっちへ曲ったときは吃驚《びっくり》してしまいました」 「そういうわけで長居はできないんです、若旦那を抱いたらすぐに帰りたいんだが」と云って、又兵衛は枕屏風のほうを伸びあがって見た、「まだ起きそうもありませんな」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は二人から眼をそむけ、なにも御馳走ができないから餅でも焼きましょう、と云って立とうとしたが、そのときふと思いだして、「お七夜には結構なものを――」と又兵衛に礼を述べた。又兵衛は「いや」と云いかけたが、そのままあいまいに口を濁した。 つぢ[#「つぢ」に傍点]の焼く餅を、健啖《けんたん》に喰《た》べながら、又兵衛と良一郎は半刻あまり話していった。なにを話していたか、つぢ[#「つぢ」に傍点]は殆んど覚えていない。又兵衛が江戸へいってしまうこと、一年の余も会えなくなるということで胸がいっぱいになり、いくら気持を引立てようとしても、寒ざむとした心ぼそさから、どうしてもぬけ出ることができなかった。 「ではまた来年の夏、――」と雪沓をはいてから、又兵衛が云った、「坊やを抱けなかった事は残念だったと、よくそう云っておいて下さい」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「はい」と云って深くうなだれた。 「お母さんになってからやさしくなりましたね」と又兵衛が云った、「そのほうがおつう[#「つう」に傍点]さんに似あわしい、別れにはこのうえもない餞別《せんべつ》です、ではこれで」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は黙って低頭した。良一郎の挨拶にも答えられなかった。喉《のど》が詰ったようになって声が出ず、涙がこぼれそうで、顔をあげることもできなかったのである。それから、六帖の端へ出てゆき、丘を下って遠ざかる二人を見送りながら、つぢ[#「つぢ」に傍点]は歯をくいしばって嗚咽《おえつ》した。 二月の下旬になって、江戸から又兵衛の手紙が来た。無事に着いたことと、こちらの消息を問うだけの、ごく短いものだったが、つぢ[#「つぢ」に傍点]には胸のときめくほど嬉しかった。幾たびも読み返したのち、じっとしていられなくなり、吉松を抱いて法師川まで歩きに出た。 法師川は雪解の水でふくらみ、水際にはびっしりと、みずみずしく芹《せり》が伸びていた。朝の陽を浴びた河原は暖たかく、猫柳はもう葉になっていた。つぢ[#「つぢ」に傍点]はあやされるような気分になり、少女のころを思いだしながら、吉松を河原に坐らせて、芹を摘み、蓬《よもぎ》を摘んだ。 ――一刻ちかくも遊んだであろう。吉松がむずかり始め、眠る時刻だと気づいたので、つぢ[#「つぢ」に傍点]は芹と蓬を持って家へ帰った。 母屋へ寄って、摘んだ物をおこと[#「こと」に傍点]に渡すとおこと[#「こと」に傍点]が声をひそめて、「お客さまです」と囁いた。つぢ[#「つぢ」に傍点]はけげんそうな眼をし、おこと[#「こと」に傍点]はさらに「久野さまという方です」と告げた。つぢ[#「つぢ」に傍点]は反射的に吉松を抱き緊めた。 「うちの人がお相手に出ています。お待ちかねのようですからすぐいらしって下さい」 つぢ[#「つぢ」に傍点]の顔は蒼ざめたが、しっかりした歩きぶりで隠居所へゆき、濡縁の所で立停った。 六帖に久野摂津と夫人のきや[#「きや」に傍点]女がおり、万兵衛は二帖のほうにかしこまっていたが、つぢ[#「つぢ」に傍点]が来たのを見ると、すぐに立って出ていった。つぢ[#「つぢ」に傍点]は黙って立っていた。 「お留守に邪魔をしていました」と夫人が云った、「こちらへあがって下さい」「孫を見に来たのだ、それが吉松か」と摂津が云った。 孫という言葉が、つぢ[#「つぢ」に傍点]の胸を刺し貫くようにひびいた。その率直なひと言は、どんな弁明よりはっきりと、夫妻の気持をあらわしていたし、つぢ[#「つぢ」に傍点]の気負いを挫《くじ》けさせた。つぢ[#「つぢ」に傍点]が六帖へあがると、夫人がすぐに吉松へ手を出した。吉松はふしぎそうな顔をしたが、泣かずにおとなしく抱かれた。 「こっちへよこせ」と摂津が云った。 こらえ性もなくせきたて、奪うように抱き取ると、「これは重いこれは重い」と云いながら、乱暴に揺りあげ揺りあげし、吉松はびっくりして泣きだした。つぢ[#「つぢ」に傍点]は「もう眠る時刻なのです」と云い、自分のほうへ受取って、二人に会釈しながら乳を含ませた。 「今日は孫に会うかたがた、おまえを迎えに来た」と摂津が云った、「おれは先に帰るから、詳しいことはこれに聞いてくれ、おまえは久野の嫁だ、久野の嫁として恥ずかしくないことを、おまえは自分で証明した、――おれの口からはこれだけしか云えない、肚の立つこともあるだろうが、こっちにも仔細があったのだ、よくわけを聞いて、納得したら久野へ来てくれ、そのとき改めて謝罪をしよう」 そして「待っているぞ」と云うと、さっさと立って出ていった。夫人が「そのまま」という手まねをしたので、つぢ[#「つぢ」に傍点]は送りには立たなかった。 「つぢ[#「つぢ」に傍点]さん、堪忍して下さい、あのときはあのような挨拶しかできなかったのです」と夫人は静かに云いだした、「――いまだからうちあけますが、わたくしはあなたのことを聞いていました」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は屹《きっ》と夫人を見た。 「あなたと法師峡へいって帰った晩に、初めてあれが話したのです、わたくしは主人に相談しましたが、主人はうけつけませんでした、――豊四郎のような人間にろくな女がみつかる筈はない、おそらく金でもめあてだろう」夫人はちょっと頭を垂れた、「――ごめんなさい、これは主人だけでなく、わたくしもそう思ったことなのです、ですからあなたがいらしったとき、お人柄があまりに違うので、主人にそう話したのです」 摂津も自分で会ってみて、つぢ[#「つぢ」に傍点]が想像したような女でないことを認めた。しかし、それだけで嫁と認めるわけにはいかなかった。生れて来る子が男なら、久野の跡継ぎになる。その子の母としての資格があるかないかは、慥《たし》かめてみなければならない。そう考えた結果、あのように無情なあしらいをしたのだ、と夫人は云った。 「人間が人間をためすなどとは、まことに卑しいふるまいですけれど、豊四郎があのような性分であり、あなたという方を少しも存じあげなかったのですから、やむを得なかったと思って堪忍して下さい」夫人はそこで頭を垂れ、両手の指で眼を押えた、「――あなたが家へいらしって、主人に言葉返しをなすった、豊四郎がしまりのないばか者でもなし、臆病者でもない、いまでも覚えています、あのときわたくしは嬉しくって、……それから、その仏壇にある位牌、俗名久野豊四郎と書いてあるのを見て、主人もわたくしも」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はそっと立ちあがった。吉松が眠ったのである、納戸をあけて夜具を出し、枕屏風をまわして、子供を寐《ね》かしつけながら、つぢ[#「つぢ」に傍点]はじっと眼をつむった。 「わたくし共があなたのことを知ったのは、ある方のおかげです」と夫人は湿った声で続けた、「あなたに許婚者がいらしったことも、豊四郎とそういう仲になったお気持ち、御両親に責められながら、とうとう久野の名を出さなかったことも、そうして、こちらへ来てからの少しも悪びれない、凛《りん》としたお暮しぶりも、みんなその方からうかがいました」 つぢ[#「つぢ」に傍点]はぎゅっと、つむった眼に力をいれた、そうだ、とつぢ[#「つぢ」に傍点]は思った。 ――この子が生れたことも、お七夜がいつだということもその人が知らせたのだ、あの祝いの鯛と酒は、その人の知らせで久野から届けて来たのだ。 つぢ[#「つぢ」に傍点]はそう気づいて、眼の裏にその人の顔を思い描いた。 「久野へ来て下さい、来てくれますね、つぢ[#「つぢ」に傍点]さん」と夫人がまた云った、「乳母も雇ってあります、久野へ来て、久野のむすめになって下さい、長くとは云いません、一年もいて下さればいい、――そのあとを云いましょうか」 つぢ[#「つぢ」に傍点]は「いいえ」と云った。自分に向って頬笑みかける人の顔が、見えるように思えたからだ。夫人は立っていって、三尺のひらきをあけ、燧石《ひうち》を打って燈明と線香をあげた。 「豊四郎は運の悪い生れつきだったけれど、あなたという方にめぐりあえて仕合せでした」と夫人が云った、「これからはあなたが仕合せになる番ですよ」 底本:「山本周五郎全集第二十七巻 将監さまの細みち・並木河岸」新潮社 1982(昭和57)年8月25日 発行 底本の親本:「オール読物」 1957(昭和32)年3月号 初出:「オール読物」 1957(昭和32)年3月号 ※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。 入力:特定非営利活動法人はるかぜ
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概要 一覧 コメント 概要 本編シナリオでは語られることのなかった、それぞれのサーヴァントの新たな一面が垣間見える「幕間の物語」。 各サーヴァントにスポットライトを当てた物語を楽しめるだけでなく、サーヴァントによっては クリア報酬にスキル・宝具の強化が実装 されており、サーヴァントの貴重な強化手段ともなる。 クエストは「カルデアゲート」→「幕間の物語」から確認可能。 ※本項に関する注意 サーヴァントによっては「『幕間の物語』によるスキル・宝具強化は未実装だが、『サーヴァント強化クエスト』による強化が実装されている」という場合がある。 本項では強化クエストによる強化の記載は割愛 しているので、単に「強化手段の有無」を確認したい場合は強化クエストを含めた一覧の項目を参照されたい。 章クリアの項目で使用する略語は以下の通り。 F:特異点Fクリア 1~7:第一~第七特異点クリア 終:終局特異点クリア 亜Ⅰ~亜Ⅳ:亜種特異点Ⅰ~Ⅳクリア 序:第2部プロローグ「序」クリア L1~L4、L6:Lostbelt No.1~No.4、No.6クリア L3p:Lostbelt No.3プロローグクリア L5A:Lostbelt No.5アトランティスクリア L5O:Lostbelt No.5オリュンポスクリア 平:地獄界曼荼羅 平安京クリア 一覧 [幕間の物語のみ][強化クエストを含める] No. レアリティ 真名 クラス クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章クリア 霊基再臨 絆Lv. 1 3 マシュ・キリエライト 盾 2 5 アルトリア・ペンドラゴン 剣 1 戦う理由 F 未確認座標X-A F 1 3 聖晶石x2 2 聖剣覚醒 幕間の物語 2 2 5 宝具強化 3 4 アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 剣 1 オルタの系譜 F 変動座標点0号 1 1 2 聖晶石x2 2 似て非なるもの F 変動座標点0号 2 2 3 聖晶石x2 4 4 アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕 剣 1 花の少女剣士 1 マルセイユ F 1 1 聖晶石x2 5 4 ネロ・クラウディウス 剣 1 処女航海、再び 2 ローマ 2 1 2 聖晶石x2 2 黄金の大事業 2 ローマ 2 2 2 宝具強化 3 幾たび、終幕を迎えても 2 アッピア街道 4 3 5 スキル解放 八連双晶[2]/剣M[1] 6 4 ジークフリート 剣 1 ドラゴンスレイヤー 1 リヨン 1 1 2 聖晶石x2 2 ラインの黄金を求めて 1 ヴォークルール 1 2 4 聖晶石x2 7 3 ガイウス・ユリウス・カエサル 剣 1 懐かしの勲 2 ガリア 2 1 1 聖晶石x2 8 5 アルテラ 剣 1 私の中の獣 幕間の物語 2 1 3 聖晶石x2 2 私の記憶 2 ガリア 2 2 4 宝具強化 剣M[1]/槍M[1]/狂M[1] 3 私の、軍神の剣 幕間の物語 5 3 5 スキル強化 虚影の塵[1]/剣M[1]/槍M[1] 9 3 ジル・ド・レェ 剣 1 聖女の剣 1 オルレアン 1 1 2 聖晶石x2 10 4 シュヴァリエ・デオン 剣 1 白百合の名の下に 1 パリ 1 1 1 聖晶石x2 11 4 エミヤ 弓 1 マスターの条件 F 未確認座標X-B F 1 2 聖晶石x2 2 無限の剣製 F 変動座標点0号 F 2 4 宝具強化 12 5 ギルガメッシュ 弓 1 値するもの F 変動座標点0号 F 1 1 聖晶石x2 2 開闢の理 4 ウェストミンスター 4 2 3 宝具強化 3 天の理 3 翼竜の島 5 3 5 スキル強化 世界樹の種[1]/八連双晶[1]/竜の逆鱗[1] 13 3 ロビンフッド 弓 1 森の狩人 1 ティエール F 1 3 聖晶石x2 14 4 アタランテ 弓 1 女神の微笑み 3 郡島 3 1 3 スキル強化 2 ロンドン・チャイルド 4 ウェストミンスター 4 2 4 宝具強化 虚栄の塵[12]/殺M[1] 15 3 エウリュアレ 弓 1 私から姉妹へ 2 形ある島 2 1 2 宝具強化 16 1 アーラシュ 弓 1 孤独な戦士、獅子の如く勇敢な彼 幕間の物語 6* 1 5 宝具強化 *第17節 レプリカ(3/5)をクリアで開放智慧のスカラベ[1] 17 3 クー・フーリン 槍 1 ゲッシュ 2 ブリタニア 2 1 1 聖晶石x2 18 4 エリザベート・バートリー 槍 1 エリザ・新生 2 メディオラヌム 2 1 1 聖晶石x2 19 2 武蔵坊弁慶 槍 1 破壊僧 2 エトナ火山 2 1 1 聖晶石x2 20 3 クー・フーリン〔プロトタイプ〕 槍 1 名も無き戦場にて 幕間の物語 F 1 2 聖晶石x2 21 2 レオニダス一世 槍 1 レオニダス・ブートキャンプ 2 ローマ 2 1 1 聖晶石x2 22 3 ロムルス 槍 1 セプテムの守護者、此処に 2 ローマ 2 1 5 聖晶石x2 23 3 メドゥーサ 騎 1 ゴルゴンの花嫁 1 ボルドー F 1 4 聖晶石x2 24 2 ゲオルギウス 騎 1 聖・ジョージ 幕間の物語 1 1 2 聖晶石x2 25 2 エドワード・ティーチ 騎 1 男の戦い 3 海賊島 3 1 1 聖晶石x2 禁断の頁[10] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 26 3 ブーディカ 騎 1 ある日、森で…… 2 ブリタニア 2 1 1 聖晶石x2 27 3 牛若丸 騎 1 無償の愛などなく 幕間の物語 F 1 2 宝具強化 28 3 アレキサンダー 騎 1 駆け抜ける、始まりの蹂躙制覇 3 地図に記された島 3 2 4 宝具強化 29 4 マリー・アントワネット 騎 1 白百合の王妃と薔薇の皇帝 2 ローマ 2 1 1 聖晶石x2 2 硝子の白百合 幕間の物語 2 2 3 聖晶石x2 30 4 マルタ 騎 1 竜の聖女、海辺の聖女 1 マルセイユ 1 1 2 聖晶石x2 2 望まれた聖女 2 マッシリア 2 2 3 聖晶石x2 31 3 メディア 術 1 魔女の箱庭 幕間の物語 3 2 4 宝具強化 32 3 ジル・ド・レェ 術 1 神への供物 1 ラ・シャリテ 1 1 3 聖晶石x2 33 2 ハンス・クリスチャン・アンデルセン 術 1 人間観察 幕間の物語 4 2 3 聖晶石x2 宝具強化 34 2 ウィリアム・シェイクスピア 術 1 カーテンコール 幕間の物語 F 1 1 聖晶石x2 35 3 メフィストフェレス 術 1 チクタク・バン! 4 シティ・オブ・ロンドン 4 2 4 宝具強化 36 1 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 術 1 英霊交響曲 1 ティエール 1 1 2 聖晶石x2 37 5 諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕 術 1 英霊憑依 2 メディオラヌム 2 1 3 聖晶石x2 2 見果てぬ海 3 王の住まう島 3 2 4 ルーンストーン聖晶石x2 3 再臨の真実 2 形ある島 3 4 5 宝具強化 38 3 クー・フーリン 術 1 森の賢者 2 ブリタニア 2 1 2 聖晶石x2 39 1 佐々木小次郎 殺 1 LEGEND・OF・THE・SAMURAI 2 ローマ 2 1 2 聖晶石x2 40 2 呪腕のハサン 殺 1 山の翁 2 フロレンティア 2 1 3 聖晶石x2 41 4 ステンノ 殺 1 無理難題ではないのよ? 2 形ある島 2 1 2 聖晶石x2 2 本当に、無理難題ではないのよ? 2 形ある島 2 2 3 聖晶石x2 42 3 荊軻 殺 1 風蕭蕭として易水寒し 幕間の物語 F 1 1 聖晶石x2 43 2 シャルル=アンリ・サンソン 殺 1 ギロチン・ボーイ 幕間の物語 1 1 1 聖晶石x2 44 2 ファントム・オブ・ジ・オペラ 殺 1 クリスティーヌの呼び声 1 パリ F 1 3 宝具強化 45 1 マタ・ハリ 殺 1 メルトダウン・ラヴァー 1 マルセイユ F 1 1 聖晶石x2 46 4 カーミラ 殺 1 アローン・アゲイン 幕間の物語 1 1 4 聖晶石x2 47 4 ヘラクレス 狂 1 ヘラクレスの誓い 1 リヨン F 1 2 聖晶石x2 2 十三番目の試練 F 変動座標点0号 F 2 3 聖晶石x2 48 4 ランスロット 狂 1 騎士は徒手にて死せず 1 ボルドー 1 1 3 聖晶石x2 2 己が栄光の為でなく 1 幕間の物語 1 2 4 聖晶石x2 49 3 呂布奉先 狂 1 虎狼 2 ガリア 2 1 1 聖晶石x2 50 1 スパルタクス 狂 1 グラディエーター・サーカス 2 ローマ 2 1 1 聖晶石x2 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 51 5 坂田金時 狂 1 足柄の山、金時の熊退治 2 ブリタニア 4 2 3 聖晶石x2 竜の牙[7]/竜の逆鱗[3]/混沌の爪[1] 2 大江の山、金時の鬼退治 7 エビフ山 終 3 5 聖晶石x2 凶骨[6]/世界樹の種[9]/原初の産毛[3]/殺M[1]/狂M[1] 52 5 ヴラド三世 狂 1 レジェンド・オブ・ドラキュリア Ⅰ 4 シティ・オブ・ロンドン 4 2 2 宝具強化 2 レジェンド・オブ・ドラキュリア Ⅱ 4 シティ・オブ・ロンドン - 3 4 スキル強化 竜の逆鱗[1] 53 1 アステリオス 狂 1 その手を、君に 幕間の物語 3 1 3 宝具強化 54 2 カリギュラ 狂 1 月翳りし我が麗しの 2 ローマ 2 1 3 聖晶石x2 55 3 ダレイオス三世 狂 1 破壊の暴風王 2 ガリア 2 1 3 聖晶石x2 2 両雄、荒野の果てに 2 ガリア 2 2 3 宝具強化 騎M[2] 56 3 清姫 狂 1 虚ろな唇を重ねて 1 マルセイユ 1 1 1 聖晶石x2 57 2 エイリーク・ブラッドアクス 狂 1 吸血戦斧の恐怖 1 ヴォークルール 1 1 3 聖晶石x2 58 4 タマモキャット 狂 1 みなぎる野生 2 形ある島 3 1 3 聖晶石x2 混沌の爪[4] 2 修羅肉輪 4 シティ・オブ・ロンドン 4 2 3 宝具強化 59 5 ジャンヌ・ダルク 裁 1 我が神はここにありて Ⅰ 幕間の物語 1 1 2 聖晶石x2 2 我が神はここにありて Ⅱ 幕間の物語 4 3 4 宝具強化 虚栄の塵[2]/術M[1] 3 我が神はここにありて Ⅲ 幕間の物語 4 3 5 聖晶石x2 虚影の塵[5]/蛮神の心臓[1]/竜の逆鱗[1]/封魔のランプ[3]/術P[1] 60 5 オリオン 弓 1 アンスイート・ハネムーン 1 パリ 3 1 2 聖晶石x2 蛇の宝玉[7] 2 或る愛のうた 5 ラボック 5 3 5 宝具強化 3 ゴールデン・ウェディング! 幕間の物語 - - - 聖晶石x2 八連双晶[6]/鳳凰の羽根[3]/蛮神の心臓[2] 61 4 エリザベート・バートリー〔ハロウィン〕 術 62 5 玉藻の前 術 1 メル友戦争 2 エトナ火山 2 1 2 宝具強化 2 九尾の狐 2 ガリア 4 1 3 スキル強化 蛮神の心臓[3] 63 3 ダビデ 弓 1 ダビデとゴリアテ 6 東の村 終 2 2 聖晶石x2 ゴーストランタン[1]/八連双晶[6]/竜の逆鱗[1]/呪獣胆石[1] 64 3 ヘクトール 槍 1 トロージャン・ガーディアン 幕間の物語 3 1 3 宝具強化 65 5 フランシス・ドレイク 騎 1 財宝の島 2 ローマ 3 1 1 宝具強化 2 『星の開拓者』 幕間の物語 4 3 5 聖晶石x2 英雄の証[9]/虚影の塵[5] 66 4 アン・ボニー&メアリー・リード 騎 1 キャプテン・キッドの財宝を奪取せよ 3 カルデラの島 3 1 2 宝具強化 2 テンプル騎士団の秘宝を追え! 1 ボルドー 6 2 4 10,000,000QP聖晶石x2 八連双晶[1]/ホムンクルスベビー[1]/竜の逆鱗[1] 67 4 メディア〔リリィ〕 術 1 仲良しの魔女 3 翼竜の島 3 1 2 宝具強化 叡智の猛火(全)[1]/騎M[1] 2 幸せのパンケーキ 3 群島 6 2 4 スキル強化 虚影の塵[1]/蛮神の心臓[1] 68 5 沖田総司 剣 1 ここに 幕間の物語 F 3 5 スキル強化 励振火薬[2] 69 4 織田信長 弓 70 5 スカサハ 槍 1 キル・ミー・イフ・ユー・キャン 2 ブリタニア 4 2 3 宝具強化 竜の牙[5]/竜の逆鱗[1]/混沌の爪[6]/槍M[1] 2 影の国にていざなうもの 幕間の物語 6 2 5 聖晶石x2 ゴーストランタン[8]/大騎士勲章[5]/槍M[1] 71 3 ディルムッド・オディナ 槍 1 薔薇の双槍 幕間の物語 4 1 2 宝具強化 槍M[1]/狂M[1] 72 3 フェルグス・マック・ロイ 剣 1 プリティ・イリュージョン 幕間の物語 4 2 3 宝具強化 槍M[1]/狂M[2] 73 4 アルトリア・ペンドラゴン〔サンタオルタ〕 騎 74 4 ナーサリー・ライム 術 1 本の群れ、わたしたちの群れ 4 ソーホー 4 3 4 宝具強化 75 5 ジャック・ザ・リッパー 殺 1 ジャック・キルズ・ジャック 4 ホワイトチャペル 4 2 3 宝具強化 2 微睡みにトロイメライ 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 宵哭きの鉄杭[5]/禁断の頁[3]/ホムンクルスベビー[3] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 76 5 モードレッド 剣 1 キング・オブ・キングス 4 ハイドパーク 4 1 3 宝具強化 2 かつての夢、これからの夢 幕間の物語 終 4 5 聖晶石x2 英雄の証[6]/大騎士勲章[6]/殺P[1]/槍M[1] 77 5 ニコラ・テスラ 弓 1 ライトニング 4 リージェントパーク 4 2 3 宝具強化 2 人類神話・雷電降臨 幕間の物語 L3p 3 5 スキル強化 術M[1] 78 4 アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 槍 1 醒めぬ夢、終わらぬ戦 幕間の物語 4 3 4 宝具強化 79 3 ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス 術 1 デビルズ・クエスト 4 リージェントパーク 4 2 4 宝具強化 80 3 チャールズ・バベッジ 術 1 鋼鐵機動戦記C・バベッジ 幕間の物語 4 2 4 宝具強化 81 3 ヘンリー・ジキル&ハイド 殺 1 ハイド氏とジキル博士 4 シティ・オブ・ロンドン 4 3 4 宝具強化 82 4 フランケンシュタイン 狂 1 11月の物寂しい夜の出来事 Ⅰ 4 クラーケンウェル 4 2 2 宝具強化 2 11月の物寂しい夜の出来事 Ⅱ 4 サザーク 4 2 3 スキル強化 狂M[2] 84 5 アルジュナ 弓 1 神弓の真価 2 ゲルマニア 3 1 2 宝具強化 虚影の塵[5]/竜の逆鱗[2]/混沌の爪[2]/蛮神の心臓[1] 2 問い掛け続けることにこそ 幕間の物語 5 2 4 スキル強化 凶骨[1]/剣M[1]/弓M[3]/槍M[1] 85 5 カルナ 槍 1 施しの英霊 1 ボルドー 3 1 2 聖晶石x2 英雄の証[9] 86 5 謎のヒロインX 殺 1 セイバースレイヤー 黎明編 2 ローマ 4 1 3 聖晶石x2 英雄の証[4]/剣M[2] 2 セイバースレイヤー 激闘編 2 ローマ 4 2 4 聖晶石x2 英雄の証[4]/剣M[2] 3 セイバースレイヤー 覚醒編 4 サザーク 4 3 5 宝具強化 英雄の証[4]/剣M[2] 4 遭難者Xの帰還 幕間の物語 - - - スキル強化 剣M[3]/騎M[3]/狂M[1] 87 4 フィン・マックール 槍 1 フィン・マックール、神を斃した英雄 2 ガリア 4 1 3 宝具強化 叡智の猛火(槍)[2] 88 5 ブリュンヒルデ 槍 1 けれど私は、炎でありたい 幕間の物語 終 3 5 宝具強化 槍M[1] 2 ディア・マイ・リトル・シスター 幕間の物語 亜Ⅰ 3 5 スキル強化 八連双晶[2]/槍M[1] 89 4 ベオウルフ 狂 1 グレンデルの再臨 2 ブリタニア 4 2 4 宝具強化 剣M[1]/騎M[1] 90 5 ネロ・クラウディウス〔ブライド〕 剣 1 出会いの花束 F 未確認座標X-E 4 1 2 聖晶石x2 虚影の塵[21] 2 決意の花束 F 変動座標点0号 - 2 4 宝具強化 竜の逆鱗[1] 91 5 両儀式 剣 92 4 両儀式 殺 93 5 天草四郎 裁 1 世界の救済について話をしよう 幕間の物語 5 2 4 宝具強化 ゴーストランタン[1]/隕蹄鉄[1]/蛮神の心臓[1] 2 それからも邪悪の話をしよう 幕間の物語 * 3 5 聖晶石x2 *亜種特異点Ⅲクリア&Lostbelt No.3プロローグクリアで開放虚影の塵[5]/八連双晶[3]/枯淡勾玉[3] 94 4 アストルフォ 騎 1 ローランを待ちながら 幕間の物語 1 3 3 スキル強化 ゴーストランタン[1] 95 3 子ギル 弓 1 野に咲く花の愛でかた 3 地図に記された島 4 3 5 宝具強化 蛇の宝玉[1]/追憶の貝殻[1] 96 5 巌窟王 讐 1 悪夢、或いは恩讐の呼び声 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 500,000QP[5]/ゴーストランタン[5]/黒獣脂[1]/原初の産毛[3] 97 5 ナイチンゲール 狂 1 天使とは、花を播く者でなく 幕間の物語 終 3 5 宝具強化 槍M[1]/術M[2] 2 誰かのために戦う者 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 世界樹の種[8]/黒獣脂[3] 98 5 クー・フーリン〔オルタ〕 狂 1 たった二人の戦争 幕間の物語 5 2 2 聖晶石x2 竜の牙[4]/蛇の宝玉[1]/混沌の爪[1]/戦馬の幼角[1]/血の涙石[1]/黒獣脂[1]/封魔のランプ[1]/呪獣胆石[1] 2 獣の如く殺し、修羅の如く戦わん 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 竜の牙[3]/八連双晶[3]/鳳凰の羽根[3]/混沌の爪[1]/精霊根[1]/剣M[1]/弓M[1]/槍M[1]/騎M[1]/殺M[1]/狂M[1] 99 5 女王メイヴ 騎 1 女王の躾 5 ブラックヒルズ 5 2 2 スキル強化 騎M[1] 2 愛しき私の――― 幕間の物語 5 4 5 スキル強化 弓M[1]/術M[1]/殺M[1] 100 4 エレナ・ブラヴァツキー 術 1 彼女の見る世界 幕間の物語 6 2 3 宝具強化 騎M[1]/術M[1]/狂M[1] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 101 4 ラーマ 剣 1 ヴィシュヌの試練 5 アルカトラズ 5 3 5 聖晶石x2 凶骨[4]/世界樹の種[3]/ゴーストランタン[2]/八連双晶[3]/弓M[2]/槍M[1] 102 4 李書文 槍 1 六合大槍 幕間の物語 亜Ⅰ 2 3 聖晶石x2 英雄の証[12]/騎M[1]/術M[1]/殺M[1] 103 4 トーマス・エジソン 術 1 できるかな? 幕間の物語 5 2 3 スキル解放 弓M[1] 104 3 ジェロニモ 術 1 ジェロニモ・イン・ロンドン 4 シティ・オブ・ロンドン 5 2 2 宝具強化 世界樹の種[1]/ゴーストランタン[1]/呪獣胆石[1] 105 3 ビリー・ザ・キッド 弓 1 荒野の七騎 5 ラボック 5 3 4 聖晶石x2 英雄の証[8]/ゴーストランタン[1]/混沌の爪[1]/精霊根[1] 106 5 ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕 讐 1 正さねばならないもの 幕間の物語 7 2 2 聖晶石x2 凶骨[3]/ゴーストランタン[9] 107 0 アンリマユ 讐 1 アンリミテッド・レイズ/デッド F 未確認座標X-B 6 3 10 スキル強化 虚影の塵[3] 108 5 イスカンダル 騎 1 人生の征服者 1 ラ・シャリテ 1 - - 聖晶石x2 虚影の塵[5] 2 遠征は終わらず 6 聖都市街 6 1 2 宝具強化 蛮神の心臓[3] 109 4 エミヤ〔アサシン〕 殺 1 微笑む花が如き、君を 幕間の物語 終 3 5 宝具強化 虚影の塵[1] 110 3 百貌のハサン 殺 1 百貌さんのさがしもの 幕間の物語 6 3 5 宝具強化 剣M[1]/騎M[1]/術M[1] 111 4 アイリスフィール〔天の衣〕 術 112 5 酒呑童子 殺 1 酒に酔い、酔に狂い、狂に滾って 幕間の物語 5 2 2 聖晶石x2 虚影の塵[6]/混沌の爪[4]/黒獣脂[3]/狂M[2] 2 酔うも我、狂うも我、滾り嗤うも我なれば 幕間の物語 F 3 5 スキル強化 奇奇神酒[2]/殺M[2] 113 5 玄奘三蔵 術 1 それは、迷子じゃなくて 幕間の物語 終 2 5 聖晶石x2 愚者の鎖[8]/黒獣脂[3] 114 5 源頼光 狂 1 丑御前の御本地、異説 幕間の物語 5 2 4 聖晶石x2 黒獣脂[1]/狂M[1] 2 母ならず、女ならず、けれど私は 幕間の物語 亜Ⅲ 3 5 スキル強化 九十九鏡[1] 115 4 坂田金時 騎 116 4 茨木童子 狂 1 渡る世間はオニばかり 7 北壁 7 2 3 聖晶石x2 万死の毒針[4]/ゴーストランタン[1]/鳳凰の羽根[3]/禁断の頁[3]/黒獣脂[1] 117 3 風魔小太郎 殺 1 刃にてその心を断つ 亜Ⅲ 裏山 亜Ⅲ 3 5 宝具強化 枯淡勾玉[1]/殺M[1] 118 5 オジマンディアス 騎 1 ファラオよりの光悦 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 智慧のスカラベ[6] 2 沈まぬ太陽、その名は 幕間の物語 亜Ⅰ 3 5 聖晶石x2 魔術髄液[3]/無間の歯車[1]/精霊根[1]/封魔のランプ[1]/智慧のスカラベ[4]/騎M[1] 119 5 アルトリア・ペンドラゴン 槍 1 聖槍の騎士王 幕間の物語 6 2 2 聖晶石x2 虚影の塵[3]/弓M[1]/槍M[3]/騎M[1] 120 4 ニトクリス 術 1 ファラオ・ニトクリス 幕間の物語 6 2 4 宝具強化 智慧のスカラベ[2]/騎M[2] 121 4 ランスロット 剣 1 終焉の騎士 4 シティ・オブ・ロンドン 6 2 4 聖晶石x2 ゴーストランタン[9]/騎P[1]/槍M[1] 122 4 トリスタン 弓 1 失うことから始まるもの 6 聖都市街 終 2 4 宝具強化 精霊根[1]/剣M[1]/弓M[2] 123 4 ガウェイン 剣 1 善き営みを守りたまえ 幕間の物語 6 2 1 聖晶石x2 2,000QP[4]/凶骨[2]/竜の牙[5]/世界樹の種[4]/八連双晶[2]/禁断の頁[1]/大騎士勲章[1] 124 3 静謐のハサン 殺 1 だから私は、私として此処で死ぬ 幕間の物語 終 3 5 スキル強化 鳳凰の羽根[1] 125 3 俵藤太 弓 1 大百足退治 幕間の物語 6 - 2 宝具強化 奇奇神酒[1]/騎P[2]/狂M[1] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 126 3 ベディヴィエール 剣 1 ───たとえ、この命に代えても 幕間の物語 終 3 5 宝具強化 127 5 レオナルド・ダ・ヴィンチ 術 1 其処には、万能の手でも届かない 幕間の物語 終 - - 聖晶石x2 ゴーストランタン[4]/禁断の頁[7] 2 小悪魔からの贈り物 幕間の物語 序 2 5 宝具強化 蛮神の心臓[2] 128 5 玉藻の前 槍 129 5 アルトリア・ペンドラゴン 弓 130 4 マリー・アントワネット 術 131 4 アン・ボニー&メアリー・リード 弓 132 4 モードレッド 騎 133 4 スカサハ 殺 134 4 清姫 槍 135 4 マルタ 裁 136 5 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 術 1 その輝きは誰が為に 幕間の物語 7 3 4 宝具強化 弓M[3]/騎M[1] 137 4 クロエ・フォン・アインツベルン 弓 1 クロエのおやつ 幕間の物語 5 3 4 スキル強化 45,000QPまたは135,000QP[3]/叡智の猛火(術)[3]/術M[1]/狂M[2] 138 4 エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕 剣 139 5 クレオパトラ 殺 1 美の在処 幕間の物語 終 - 3 聖晶石x2 鳳凰の羽根[6]/追憶の貝殻[3]/騎M[1]/殺M[1] 2 心の在処 幕間の物語 終 4 5 宝具強化 無間の歯車[1]/枯淡勾玉[1]/智慧のスカラベ[1]/剣M[1] 140 4 ヴラド三世〔EXTRA〕 槍 1 焦土の記憶 F 未確認座標X-B 6 2 4 聖晶石x2 凶骨[12]/狂M[1] 141 4 ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ 槍 142 5 イシュタル 弓 1 イシュタルズ・イレブン 7 廃都バビロン 7 2 - 聖晶石x2 1,000QP[6]/凶骨[6]/大騎士勲章[3]/原初の産毛[3]/術M[1] 2 リターン・オブ・イシュタル 幕間の物語 終 3 3 宝具強化 智慧のスカラベ[1]/弓M[1]/槍M[1] 143 5 エルキドゥ 槍 1 神が造り、人が紡ぎ、土に還る Ⅰ 7 黒い杉の森 亜Ⅰ 2 4 聖晶石x2 凶骨[6]/虚影の塵[8]/ゴーストランタン[1]/弓M[1] 2 神が造り、人が紡ぎ、土に還る Ⅱ 幕間の物語 序 2 5 宝具強化 愚者の鎖[3]/原初の産毛[1]/九十九鏡[1] 144 5 ケツァル・コアトル 騎 1 炎のルチャドーラ デスマッチ三番勝負 幕間の物語 終 - 4 聖晶石x2 竜の牙[1]/愚者の鎖[12]/竜の逆鱗[1] 145 4 ギルガメッシュ 術 1 王の休息 幕間の物語 7 2 - 聖晶石x2 虚影の塵[2]/八連双晶[3]/ホムンクルスベビー[3]/蛮神の心臓[1]/術M[1] 146 4 メドゥーサ 槍 1 なかよしゴルゴン三姉妹 幕間の物語 7 2 4 宝具強化 竜の逆鱗[1]/殺M[1] 147 4 ゴルゴーン 讐 1 汝は怪物なりや 幕間の物語 7 3 5 宝具強化 蛮神の心臓[1]/原初の産毛[1] 148 3 ジャガーマン 槍 1 夜回り! ジャガ村先生! 幕間の物語 終 - 3 聖晶石x2 ゴーストランタン[7]/混沌の爪[2]/槍P[1]/狂P[1] 150 5 マーリン 術 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 153 5 宮本武蔵 剣 154 5 “山の翁” 殺 155 5 謎のヒロインX〔オルタ〕 狂 1 XXXX.謎のヒロインズ 幕間の物語 F 3 5 スキル強化 弓M[1]/槍M[1]/四騎からいずれかのM[1] 156 5 新宿のアーチャー 弓 1 静かなる時を求めて 幕間の物語 * 3 3 聖晶石x2 *亜種特異点Ⅰクリア&Lostbelt No.3プロローグクリアで開放無間の歯車[9]/弓M[1] 157 4 エミヤ〔オルタ〕 弓 1 ロスト・バレット 幕間の物語 亜Ⅰ 3 5 聖晶石x2 虚影の塵[4]/ゴーストランタン[3]/蛇の宝玉[3]/鳳凰の羽根[3] 158 4 新宿のアヴェンジャー 讐 1 吼えろ、生きろ、噛み砕け、滅びろ 幕間の物語 亜Ⅰ 3 5 宝具強化 魔術髄液[1]/世界樹の種[1]/混沌の爪[2] 159 4 新宿のアサシン 殺 1 ある侠客の死 亜Ⅰ 歌舞伎町 亜Ⅰ 3 5 スキル強化 魔術髄液[2]/ゴーストランタン[1] 160 5 アーサー・ペンドラゴン〔プロトタイプ〕 剣 1 今も、追い続けるもの 幕間の物語 L3p 3 5 スキル強化 剣M[1]/槍M[1] 161 5 土方歳三 狂 1 あの人の事 幕間の物語 F 3 3 宝具強化 ゴーストランタン[1]/枯淡勾玉[1] 162 4 茶々 狂 163 5 メルトリリス 分 164 4 パッションリップ 分 1 サクラ迷宮/M 幕間の物語 終 2 4 スキル強化 精霊根[1]/血の涙石[1]/剣M[1]/騎M[1]/殺M[1]/狂M[1] 165 4 鈴鹿御前 剣 1 『JK散歩inカルデア』 幕間の物語 終 2 3 聖晶石x2 愚者の鎖[5]/八連双晶[3]/蛇の宝玉[3]/剣M[2]/殺M[1] 2 ミミ思う故にミミあり 幕間の物語 F 2 5 スキル強化 弓M[1]/槍M[1]/術M[1] 166 4 BB 月 167 5 殺生院キアラ 分 169 5 不夜城のキャスター 術 1 千と一の夜を越えても 幕間の物語 亜Ⅱ 3 3 スキル強化 虚影の塵[8] 170 4 不夜城のアサシン 殺 1 女帝VS 幕間の物語 亜Ⅱ 3 5 聖晶石x2 虚影の塵[1]/ゴーストランタン[10]/禁断の頁[1]/剣M[1]/術M[2] 2 女帝+ 幕間の物語 亜Ⅱ 3 5 宝具強化 弓M[1]/術M[1]/殺M[1]/狂M[1] 171 4 エルドラドのバーサーカー 狂 1 トロイアの幻影 幕間の物語 亜Ⅱ* 2 3 聖晶石x2 *第11節 前進の火をクリアで開放英雄の証[9]/鳳凰の羽根[3]/騎M[1]/狂M[1] 172 3 レジスタンスのライダー 騎 1 彼 幕間の物語 亜Ⅱ 2 3 宝具強化 剣P[1]/騎P[1]/術P[1]/弓M[1]/騎M[1]/術M[1] 173 5 シャーロック・ホームズ 裁 1 失われた時を想って 幕間の物語 L3p 3 3 スキル強化 混沌の爪[1]/黒獣脂[1]/奇奇神酒[1]/剣M[1]/弓M[1]/術M[1]/狂M[2] 174 1 ポール・バニヤン 狂 175 5 ネロ・クラウディウス 術 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 176 4 フランケンシュタイン 剣 177 4 ニトクリス 殺 178 4 織田信長 狂 179 5 アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 騎 180 4 エレナ・ブラヴァツキー 弓 181 4 源頼光 槍 182 4 イシュタル 騎 183 4 パールヴァティー 槍 1 神妃が見守るものたち 幕間の物語 F - 4 聖晶石x2 2,000,000QP[1]/真理の卵[3]/剣P[1]/弓P[2]/槍P[1]/殺P[2]/狂P[1]/殺M[1] 184 4 アーチャー・インフェルノ 弓 1 わが心、あの旭を忘れじ 幕間の物語 亜Ⅲ 3 5 宝具強化 九十九鏡[1] 185 4 アサシン・パライソ 殺 1 蛇───我が身を這い回るものよ 幕間の物語 亜Ⅲ 2 3 聖晶石x2 蛇の宝玉[6]/奇奇神酒[3]/殺M[1]/狂M[1] 186 3 宝蔵院胤舜 槍 1 自己との戦い(比喩でなく) 幕間の物語 亜Ⅲ 2 3 聖晶石x2 凶骨[9]/世界樹の種[3]/ゴーストランタン[2]/枯淡勾玉[1]/槍P[2] 187 4 柳生但馬守宗矩 剣 1 剣術無双・剣禅一如 幕間の物語 * 3 5 聖晶石x2 *亜種特異点Ⅲクリア&Lostbelt No.3プロローグクリアで開放ゴーストランタン[7]/枯淡勾玉[3] 188 4 加藤段蔵 殺 1 その心、人に似て 幕間の物語 亜Ⅲ 4 5 聖晶石x2 ゴーストランタン[5]/枯淡勾玉[5] 189 5 刑部姫 殺 1 引き籠もりミルキーウェイ 幕間の物語 F 2 5 スキル強化 殺M[1] 190 4 メカエリチャン 分 191 4 メカエリチャンⅡ号機 分 192 4 オケアノスのキャスター 術 1 アルゴー号の呪い 幕間の物語 亜Ⅳ 3 5 聖晶石x2 凶骨[2]/蛇の宝玉[3]/追憶の貝殻[6]/術P[1]/術M[1] 193 4 哪吒 槍 1 物騒な人々 幕間の物語 終 - 3 聖晶石x2 虚影の塵[2]/禁断の頁[4]/ホムンクルスベビー[4]/槍M[1]/術M[3] 194 4 ミドラーシュのキャスター 術 1 針の穴を通るより難しい 幕間の物語 亜Ⅳ - - 聖晶石x2 鳳凰の羽根[4]/追憶の貝殻[4]/弓M[1]/槍M[1]/術M[1] 195 5 アビゲイル・ウィリアムズ 降 1 千の星と百の夜の夢 幕間の物語 亜Ⅳ 1 5 聖晶石x2 宵哭きの鉄杭[8]/蛇の宝玉[1]/鳳凰の羽根[1]/蛮神の心臓[1] 196 5 エレシュキガル 槍 197 4 アルテラ・ザ・サン〔タ〕 弓 198 5 葛飾北斎 降 1 鬼灯の朱夏 NEW! 幕間の物語 F 2 5 聖晶石x2 八連双晶[4]/鬼炎鬼灯[4] 199 5 セミラミス 殺 1 例えばの話でしかないけれど 幕間の物語 F 1 5 聖晶石x2 ゴーストランタン[9] 200 4 浅上藤乃 弓 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 201 5 アナスタシア 術 1 絶望性の過去と希望性の未来 幕間の物語 * 2 4 聖晶石x2 *Lostbelt No.1プロローグクリアで開放永遠結氷[9]/剣M[1]/術M[1]/殺M[1]/狂M[3] 2 極氷封印/漂着する魂は 幕間の物語 L3p 3 5 聖晶石x2 万死の毒針[5]/永遠結氷[7]/術M[1] 202 4 アタランテ〔オルタ〕 狂 1 疼く獣心と封じる倫理 幕間の物語 F 2 3 スキル強化 精霊根[3]/奇奇神酒[1] 203 3 アヴィケブロン 術 1 ギッチギチ第一回史上最強ロボコンテスト 幕間の物語 L3p 2 3 宝具強化 騎P[2]/術P[1]/四騎からいずれかのP[1] 204 3 アントニオ・サリエリ 讐 1 至高の神よ、彼を憐れみたまえ 幕間の物語 L3p 4 5 スキル強化 虚影の塵[3]/ゴーストランタン[2] 205 5 イヴァン雷帝 騎 1 嗚呼、偉大なるアレクサンドリア恐るべきイヴァン… 幕間の物語 L3p 2 4 宝具強化 ゴーストランタン[1] 206 5 アキレウス 騎 207 4 ケイローン 弓 1 かくて勝者は獅子となり敗者は虎となる NEW! 幕間の物語 F 2 3 宝具強化 禁断の頁[2] 208 4 ジーク 術 209 5 沖田総司〔オルタ〕 分 1 いつかの空で 幕間の物語 終 4 5 スキル強化 虚影の塵[2] 210 3 岡田以蔵 殺 211 4 坂本龍馬 騎 212 5 ナポレオン 弓 1 夢のあとさき 幕間の物語 L3p 3 5 宝具強化 虚影の塵[1] 213 5 シグルド 剣 1 質量もなく、形もなく、けれど在るもの 幕間の物語 1 3 4 聖晶石x2 竜の逆鱗[4または5] 214 4 ワルキューレ 槍 1 Die Walküre 幕間の物語 L3p 3 5 聖晶石x2 巨人の指輪[9]/剣M[1] 215 5 スカサハ=スカディ 術 216 5 ジャンヌ・ダルク 弓 217 4 茨木童子 槍 218 4 牛若丸 殺 219 4 ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕 狂 220 5 BB 月 221 4 女王メイヴ 剣 222 4 謎のヒロインXX 降 223 4 ディルムッド・オディナ 剣 1 双剣、来たる 幕間の物語 亜Ⅲ 2 - 聖晶石x2 ゴーストランタン[8]/枯淡勾玉[1]/剣M[2]/弓M[1]/槍M[6]/狂M[3] 224 5 シトナイ 分 225 4 酒呑童子 術 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 226 5 項羽 狂 1 時の先導者 幕間の物語 L3 2 3 スキル強化 狂M[1] 227 4 蘭陵王 剣 1 画竜点睛を欠くべしと人は言う 幕間の物語 F 2 3 聖晶石x2 英雄の証[6]/禁断の頁[5] 228 4 秦良玉 槍 1 大熊猫大作戦 幕間の物語 F 2 3 聖晶石x2 混沌の爪[4]/黒獣脂[4]/弓P[3]/弓M[1] 229 5 始皇帝 裁 1 裁定者の憂鬱 幕間の物語 L3 3 3 聖晶石x2 ゴーストランタン[9] 230 4 虞美人 殺 1 午後はカルデアおもいッきり虞美人 幕間の物語 L3 2 3 聖晶石x2 閑古鈴[9]/剣M[1]/騎M[1]/殺M[2] 231 3 赤兎馬 騎 1 もう一人の呂布の正体、それは… 幕間の物語 F 2 5 聖晶石x2 虚影の塵[2]/禁断の頁[8] 232 5 ブラダマンテ 槍 1 拝啓、御先祖様! 幕間の物語 L3p 3 5 聖晶石x2 英雄の証[5]/大騎士勲章[5] 233 4 ケツァル・コアトル〔サンバ/サンタ〕 裁 234 5 紅閻魔 剣 1 閻魔帳の秘密 幕間の物語 L3 2 4 聖晶石x2 1,000,000QP[2]/閑古鈴[6] 235 5 李書文 殺 1 繩鋸木斷、水滴石穿 幕間の物語 F 2 5 聖晶石x2 英雄の証[4]/世界樹の種[1]/閑古鈴[6] 2 受け継がれるもの 幕間の物語 F 3 5 宝具強化 閑古鈴[2]/剣M[2]/殺M[1] 236 4 美遊・エーデルフェルト 術 237 5 紫式部 術 238 5 キングプロテア 分 239 5 カーマ 殺 1 愛/堕落はいつでもあなたの側に 幕間の物語 F 3 4 聖晶石x2 魔術髄液[12]/剣M[1]/弓M[1]/槍M[1]/殺M[1]/狂M[1] 2 愛神様は働かない NEW! 幕間の物語 L6 3 5 聖晶石x2 虚影の塵[6]/九十九鏡[3] 241 5 司馬懿〔ライネス〕 騎 1 レディ・ライネスの追憶 幕間の物語 L3p 4 3 スキル強化 魔術髄液[3] 242 4 アストライア 裁 1 裁くもの 裁かれるもの 幕間の物語 L3p 2 4 宝具強化 無間の歯車[1]/悠久の実[1]/剣M[1]/狂M[1] 243 4 グレイ 殺 244 5 ジナコ=カリギリ 月 245 4 ラクシュミー・バーイー 剣 1 王妃の○○な日々 幕間の物語 L5A 2 4 聖晶石x2 蛇の宝玉[9]/槍M[1]/術M[1] 246 3 ウィリアム・テル 弓 1 伝説の狩人 幕間の物語 F 2 4 聖晶石x2 鳳凰の羽根[6]/戦馬の幼角[3]/弓P[2] 247 5 アルジュナ〔オルタ〕 狂 248 4 アシュヴァッターマン 弓 1 アフターレイジ 幕間の物語 F 2 3 聖晶石x2 禁断の頁[5]/封魔のランプ[3]/弓M[1] 249 3 アスクレピオス 術 1 医の記憶 幕間の物語 L3p 3 5 聖晶石x2 無間の歯車[9]/剣M[1]/弓M[1]/殺M[1]/狂M[1] 250 5 魔王信長 讐 No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 251 3 森長可 狂 252 4 長尾景虎 槍 253 5 レオナルド・ダ・ヴィンチ 騎 254 1 イアソン 剣 255 2 パリス 弓 1 英雄かくあるべし、と少年は思う 幕間の物語 F 2 3 聖晶石x2 真理の卵[5] 256 2 ガレス 槍 1 それでも、少女狼は NEW! 幕間の物語 F 2 5 聖晶石x2 大騎士勲章[4]/奇奇神酒[4] 257 1 バーソロミュー・ロバーツ 騎 1 ドリーム・トレジャー 幕間の物語 F 2 3 聖晶石x2 ゴーストランタン[9] 258 2 陳宮 術 259 1 シャルロット・コルデー 殺 1 万感の想いは楔のように 幕間の物語 L5A 2 3 聖晶石x2 黒獣脂[7] 260 2 サロメ 狂 1 耐え難きを耐えた果て 幕間の物語 終 4 5 聖晶石x2 ゴーストランタン[8]/鳳凰の羽根[3]/殺の魔石[1] 261 5 宮本武蔵 狂 262 4 刑部姫 弓 263 4 カーミラ 騎 264 4 葛飾北斎 剣 265 5 アルトリア・ペンドラゴン 裁 266 4 謎のアルターエゴ・Λ 槍 267 4 オキタ・J・ソウジ 殺 268 5 スペース・イシュタル 讐 269 4 カラミティ・ジェーン 弓 270 5 アストルフォ 剣 1 新月にて、浮かれ浮かれてなんやかんや 幕間の物語 F 2 3 スキル強化 弓M[2]/騎M[1] 271 4 ナイチンゲール〔サンタ〕 弓 272 5 超人オリオン 弓 273 3 マンドリカルド 騎 1 君を想うということ 幕間の物語 L5A 3 3 聖晶石x2 虚影の塵[9]/世界樹の種[5]/狂P[1] 274 5 エウロペ 騎 275 5 楊貴妃 降 1 紅梅と牡丹 幕間の物語 F - 5 聖晶石x2 凶骨[6]/世界樹の種[2]/鬼炎鬼灯[4] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 276 5 清少納言 弓 1 エモーショナルな私達 幕間の物語 F 3 4 聖晶石x2 虚影の塵[12] 2 白い月を仰いで NEW! 幕間の物語 平 3 4 聖晶石x2 虹の糸玉[6]/鬼炎鬼灯[3] 277 5 オデュッセウス 騎 278 5 ディオスクロイ 剣 1 導きの星をさがして 幕間の物語 F 2 5 聖晶石x2 虚影の塵[5]/ゴーストランタン[4]/巨人の指輪[6] 279 4 カイニス 槍 1 垣間見えた過去、その欠片を 幕間の物語 L5O 4 5 スキル強化 真理の卵[2]/煌星のカケラ[2] 280 5 ロムルス=クィリヌス 槍 1 我が手のもたらす罪 幕間の物語 終 3 5 聖晶石x2 ゴーストランタン[3]/鳳凰の羽根[7] 281 5 ボイジャー 降 282 4 鬼女紅葉 狂 283 4 宇津見エリセ 槍 284 5 アルトリア・キャスター 術 285 5 殺生院キアラ 月 286 4 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 弓 287 4 ブリュンヒルデ 狂 288 4 虞美人 槍 289 5 アビゲイル・ウィリアムズ〔夏〕 降 290 4 巴御前 剣 291 4 紫式部 騎 292 5 卑弥呼 裁 293 4 斎藤一 剣 294 1 織田信勝 弓 295 5 ヴァン・ゴッホ 降 1 インタビュー・ウィズ・マイスター 幕間の物語 L3p 3 4 聖晶石x2 虚影の塵[1]/禁断の頁[9]/煌星のカケラ[1]/悠久の実[1]/剣M[1]/騎M[1] 296 5 ネモ 騎 297 5 蘆屋道満 分 298 4 渡辺綱 剣 299 5 伊吹童子 剣 1 我が身、憶えはなかれども… 幕間の物語 平 3 5 聖晶石x2 蛇の宝玉[2]/奇奇神酒[3]/鬼炎鬼灯[3]/剣M[1]/術M[1] 300 5 ヴリトラ 槍 1 邪竜さん、ストレス解消する 幕間の物語 L3p 2 3 聖晶石x2 虚影の塵[5]/万死の毒針[7]/大騎士勲章[4]/槍M[1] No. R 真名 CL クエスト名 座標名 開放条件 報酬 備考 章 再 絆 301 4 カルナ〔サンタ〕 剣 302 5 千子村正 剣 303 5 平景清 讐 304 4 鬼一法眼 殺 305 5 アムール〔カレン〕 裁 306 5 ガラテア 狂 1 いずれ完成する物語 NEW! 幕間の物語 F 3 3 スキル強化 オーロラ鋼[3] 307 5 ミス・クレーン 術 308 4 謎のアイドルX〔オルタ〕 降 309 5 モルガン 狂 310 4 妖精騎士ガウェイン 剣 311 4 妖精騎士トリスタン 弓 312 5 妖精騎士ランスロット 槍 313 4 パーシヴァル 槍 314 5 光のコヤンスカヤ 殺 315 4 ハベトロット 騎 316 5 オベロン 詐 317 5 沖田総司〔オルタ〕 剣 318 4 アナスタシア&ヴィイ 弓 319 4 シャルロット・コルデー 術 320 4 レオナルド・ダ・ヴィンチ 裁 321 5 カーマ 讐 322 4 カイニス 騎 323 4 清少納言 狂 [編集] コメント 中々このページ更新されないな - 名無しさん 2016-10-27 21 12 53 開放条件にクリアが必要な特異点を追加していろいろと更新 - 名無しさん 2016-11-07 21 05 25 更新ありがとう。最近実装された鯖のが知りたかったから助かる - 名無しさん 2016-11-08 13 39 10 新年で幕間が追加されたのはイスカンダルと金時だけですかね? - 名無しさん 2017-01-01 17 20 41 ランサーのスカサハも来てる - 名無しさん 2017-01-01 17 22 11 ここに書いてあるクエスト報酬素材は確定でいいの?それとも確立が高いだけ? - 名無しさん 2017-01-09 18 12 09 確定だと思うよ - 名無しさん 2017-01-15 18 13 34 孔明の報酬欄に”ルーンストーン”などという謎のアイテムがあったので修正 - 名無しさん 2017-01-16 21 26 03 善良な人が聖晶石の間違いと勘違いしないように修正 - 名無しさん 2017-01-16 21 31 53 星3礼装のルーンストーンもらえるぞ - 名無しさん 2017-01-28 14 25 06 謎のアイテム扱いに草w - 名無しさん 2017-03-03 09 19 48 クエスト開放条件を特異点→再臨→絆Lv.の順番に変更。亜種特異点はとりあえずローマ数字で表記 - 名無しさん 2017-07-06 22 29 50 カルデアゲートの幕間一覧にビリーでないんだけどバグ? - 名無しさん 2017-07-09 04 32 03 ちな再臨が足りてないんだけど他のエドモンとかはグレースケールで載ってた。最新で手が回ってないだけとか? - 名無しさん 2017-07-09 04 34 45 俺の方で確認したら絆再臨無しでも表示されてるんだがまさか第五特異点まで進めてないとかじゃないよな?まぁ2ヶ月前だから普通にバグだったのかもしれんが - 名無しさん 2017-09-18 14 02 12 これの条件の再臨ってデフォは1として数えていいんだよね?絆はクリアしてるけどLvあげてない藤太と黒ひげで藤太だけ解放されてるというのは黒ひげは再臨2ってことなのかな - 名無しさん 2017-11-13 01 40 55 藤太とパトラは公式のお知らせだと第一再臨が必要になってるけど、解析によると再臨条件なしなんだよねえ。まあ修正しといた - 名無しさん 2017-11-23 20 28 52 ここ並び替えできるようにならない? - 名無しさん 2018-01-21 10 47 28 セルの結合を多用してるから難しいんでないの、知らんけど - 名無しさん 2018-01-27 23 16 30 名前 すべてのコメントを見る
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「こっそりPOG大戦3」出走情報 出走馬情報登録フォーム POG登録馬が出走する際、または出走後でも結構ですので、下記フォームにて出走レースの情報を入力いただけると幸いです。 尚、これはあくまで集計の都合によるものですので、入力がなかったからといって成績を無効とするようなことはございません。 以上につきご協力をお願いいたします。 馬主 出走馬、出走レース、コメント ナイトオーキッド引退しました。 -- あきら (2008-04-19 11 10 29) レグルスデイ 引退しました。 -- するるん (2008-04-18 20 16 28) レグルスデイ 12月3週(土)11Rに出走します(’-’)これで引退かな -- するるん (2008-04-17 18 32 14) モコナサラキル 12月2週(日)優駿12R3歳上1600下芝1600に出走します -- ファイ (2008-04-16 17 01 52) ウルフスピード本日引退しました。 -- 狼智 (2008-04-16 06 07 39) カブエボラトゥール 12月1週 貴船S(事後報告) 2着で賞金732万円加算ですw -- 株エボ (2008-04-16 00 53 14) タッカンヴァーリン12月3週土秋華5Rダ1900に登録しました。 -- タッカン (2008-04-15 17 52 06) レグルスデイ12月1週東京(日)10RジャパンCに出走します(゚д゚) -- するるん (2008-04-15 14 59 21) ヒカリノアスラ12/5阪神(日)11R六甲アイランドS芝1200m ラストランで出走します。ご声援ありがとうございました (_ _) -- 関口善行 (2008-04-15 09 41 21) ヒカリノアスラ11/4東京(日)11Rダート1400m霜月S出走します。 -- 関口善行 (2008-04-14 09 28 53) グランドサターン11/4京都(日)10R芝2200m古都Sに出走します -- ぬまじろ (2008-04-14 08 25 51) 11月4週土優駿3Rダ1200に登録しました。 -- タッカンヴァーリン (2008-04-13 10 06 35) モコナサラキル11月3週(土)京都11R清水Sに出走します -- ファイ (2008-04-13 08 19 39) 記入忘れてました。ナイトオーキッド10月4週(日)12R愛宕特別にて3着になり 賞金370万獲得しました。 -- あきら (2008-04-13 00 59 49) ピーク落ちのため引退します。。。 -- フレンチ (2008-04-12 06 41 37) ウルフスピード本日京都(土)11RスワンSに出走します -- 狼智 (2008-04-11 06 19 11) フレンチバトラー 本日優駿(土)11R3歳上OPダ2100mに出走します -- フレンチ (2008-04-10 06 59 08) ヒカリノアスラ11月2週(土)東京11RブラジルCダ1400m出走します。 -- 関口善行 (2008-04-09 10 35 12) フレンチバトラー 本日菊花(土)11R白山大賞典に出走します -- フレンチ (2008-04-08 07 29 40) トラヴェリンオン 10月3週京都(日)11R秋華賞に出走します。 -- UHC (2008-04-08 00 45 06) ウルフスピード 本日スプリンタ-ズSに出走します。 -- 狼智 (2008-04-07 06 49 49) レグルスデイ9月4週オールカマーに出してました^^忘れてた -- するるん (2008-04-06 20 24 50) ミナミキイン ピーク落ち 引退します;; -- 南 (2008-04-06 01 03 20) グランドサターン 9月5週神戸新聞杯だめもとで出走しますw -- ぬまじろう (2008-04-05 16 41 10) 9月4週(日)札幌11RエルムSに出走します -- フレンチ (2008-04-05 08 40 44) モコナサラキル9月4週(日)阪神11R大阪スポーツ杯に出走します -- ファイ (2008-04-05 06 46 15) ナイトオーキッド 9月3週(土)札幌11R tvh賞に出走します -- あきら (2008-04-04 22 18 30) ピーチカムトゥルー ピク落ちなので引退しました。さっそく種付けww -- 桃園日向 (2008-04-04 15 28 15) グランドサターン 9月3日札幌11Rtvh賞に出走します(’-’) -- ぬまじろう (2008-04-04 08 10 08) モコナサラキル 9月2週(土)新潟10R弥彦特別に出走します -- ファイ (2008-04-03 21 17 30) レグルスデイ9月3週(日)優駿11Rに出走します(’-’) -- するるん (2008-04-03 20 58 36) タッカンヴァーリン優駿9月4週土曜日2Rダート2400に登録しました。今度こそ! -- タッカン (2008-04-03 19 38 08) ヒカリノアスラ9月4週秋分特別ダ1400mに出走します。 -- 関口善行 (2008-04-02 09 37 55) 虎の巻ピークアウトの為、終了させていただきますw -- ネヴァーランド (2008-04-01 18 18 07) タッカンヴァーリン 新潟9月1週日曜日2R3歳未勝利1800ダに 登録しました。未勝利脱出したいです^^; -- タッカン (2008-04-01 17 15 26) 本日の小倉日経OPに出走です。P落ちのためこれがラストランになります。(不利枠…orz) 応援して下さった馬主さん、ありがとうございましたぁ(*^ー^*)♪ -- ソリッドゴールド (2008-04-01 13 27 57) グランドサターン 9月1日新潟2200m阿賀野川特別に出走します(^0^)/ -- ぬまじろ (2008-04-01 07 53 47) ウルフスピード 本日8/4新潟(日)11R NSTオープン出走します -- 狼智 (2008-04-01 06 43 10) ブースリラー 無念のP落ちです。という訳で引退っす(┯_┯) -- ブーブー (2008-03-31 20 24 08) グラフストーム 1回札幌1日目 11R 羊ヶ丘特別に出走します^^ まぐれないかな~^^; -- なみ (2008-03-31 12 04 55) ウルフスピード 8/2(土)11R サマーチャンピオンに出走します -- 狼智 (2008-03-30 18 57 51) ロサフロウウェン引退しました。 -- ショコラ (2008-03-30 07 18 05) トラヴェリンオン 8月4週札幌記念に出走します。 -- UHC (2008-03-29 23 43 15) 虎の巻 8月1週(土)菊花11R 3歳上オープンに出走します(・A ・) -- ネヴァーランド (2008-03-29 19 31 12) フレンチバトラー 本日優駿(土)11R ダ2100オープン出走します -- フレンチ (2008-03-29 14 14 47) ブースリラー 8月1週(日)函館9RUHB杯に出走します( ´∀`) -- ブーブー (2008-03-29 00 41 34) ソプラノエース引退しました。 -- ザリオ (2008-03-28 23 39 37) ウルフスピード 本日、小倉(日)10R 北九州短距離Sに出走します -- 狼智 (2008-03-28 20 00 32) ロサフロウウェン 7月4週(日)優駿11R3歳オープンに出走します。 -- ショコラ (2008-03-28 16 37 57) ヒカリノアスラ8月4週(土)小倉9R大濠特別ダート1000mに出走します -- 関口善行 (2008-03-28 09 24 23) ブースリラー7月3週(日)優駿11R3歳オープン出走しまっす(’-’) -- ブーブー (2008-03-26 23 25 39) ミナミキイン 7月3週(日)10R3歳上1000万下ダ1200に出走予定。 -- 南 (2008-03-26 22 50 44) 報告遅れました。 ロサフロウウェン 7月2週(土)菊花11R3歳オープン 9着惨敗でした。 -- ショコラ (2008-03-26 21 58 30) 7月2週(日)皐月11R 七夕賞 出走します -- 桃園日向 (2008-03-26 21 19 36) アニマラプソディ 7月2週優駿11R 出走します。 -- はいぱーおれんじ (2008-03-26 21 14 13) 7月2週8レース 7回菊花3歳以上500万下 グラフストーム出走です^^; また登録忘れてた^^;; -- なみ (2008-03-26 20 14 49) フレンチバトラー 7月2週(土)皐月7日目11R JDD出走します -- フレンチ (2008-03-26 06 34 22) カブエボラトゥール 事後報告すんません^^;; 7月1週TUF杯3着で賞金457万円増えます~。 -- 株エボ (2008-03-26 01 16 47) 本日の阪神日曜11R『米子S』に出走どぇす(- _- ) -- ソリッドゴールド (2008-03-25 08 47 51) 7月1週函館(土)11R函館日刊スポーツ杯に出走します(・Å・) -- ブーブー (2008-03-25 06 40 01) ↓ナイトオーキッドですΣ(゚△゚;) -- あきら (2008-03-24 22 42 14) 7月1週(土)阪神12R3歳上500万下ダ1800に出走します -- あきら (2008-03-24 22 41 21) エクスパシオン 6月5週 阪神4日目 12R ダ1400m 御影特別に出走します。 せめてもう1勝くらいして欲しいです^^; -- 馬王 (2008-03-24 16 24 15) グランドサターン 7月1日函館芝2000m3歳500万下に出走します -- ぬまじろう (2008-03-24 07 56 38) ミナミキイン 7月1週(土)11R函館日刊スポーツ杯に出走予定。 -- 南 (2008-03-24 07 04 56) 6月2週 優駿3R 3歳未勝利と6月4週 福島 3歳未勝利 出走いたしました^-^ -- オケアノス (2008-03-24 01 11 51) ピーチカムトゥルー 本日6月4週(日)阪神11R マーメイドS 出走させてました(T_T) 遅くなってすみません・・ -- 桃園日向 (2008-03-23 22 18 35) ブースリラー 本日6月4週(土)福島11Rさくらんぼ特別に出走しています(・◇・) -- ブーブー (2008-03-23 15 00 22) テラブラック 本日のバーデンバーデンCに出走です 不利枠+ピーク落ち\(^o^)/オワタ -- トム (2008-03-23 12 35 19) レグルスデイ 宝塚は負けそうなんで6月5週菊花土曜11Rに出走します(’-’)ノ -- するるん (2008-03-23 11 12 04) ウルフスピード 今日CBC賞に出走します -- 狼智 (2008-03-22 17 07 26) モコナサラキル6月3週(日)東京9RエーデルワイスSに出走します。相変わらず人気無いなぁ(汗) -- ファイ (2008-03-22 08 49 38) グランドサターン 6月4週阪神2200m500万下に登録しました -- ぬまじろう (2008-03-21 17 18 17) テラブラック 本日の安田記念に出走でつ -- トム (2008-03-21 11 36 49) 6月2週(土)何とか除外にならなかったので登録いたします。(フリワクも回避^^) ヒカリノアスラ北海道スプリントGⅢ出走します。3歳勢には負けたくないなあ~ -- 関口善行 (2008-03-21 10 02 58) 虎の巻 6月2週(土) ユニコーンS出走(・A ・) -- ネヴァーランド (2008-03-21 07 43 12) トラヴェリンオン 6月2週(日)仏オークスに挑戦します。 -- UHC (2008-03-20 23 35 15) レグルスデイ 6月1週東京優駿に出しますo(^/^)o -- するるん (2008-03-20 21 26 43) アニマラプソディ 6月1週(土)東京9R牡丹賞に出走します -- はいぱーおれんじ (2008-03-20 19 37 19) ナイトオーキッド 6月3週(日)優駿4R3歳未勝利ダ1800に出走します -- あきら (2008-03-20 10 48 20) モコナサラキル 5月4週(日)中京9R白藤賞に出走します -- ファイ (2008-03-19 15 30 15) テラブラック 5月4週(日)優駿11R3歳OPに出走です^^ -- トム (2008-03-19 01 51 14) フレンチバトラー 5月4週(日)中京2日目11R東海Sに挑戦します 強豪馬主さんの胸を借りる気持ちで。 -- フレンチ (2008-03-19 01 15 02) 本日の葵Sに出走しまーす(- _- ) -- ソリッドゴールド (2008-03-18 14 33 59) ウルフスピード5月4週優駿(土)11Rさいたま杯(GⅢ)に出走登録しました。 -- 狼智 (2008-03-18 06 43 29) ロサフロウウェン 5月3週(日)優駿11R3歳上オープンに出走します。 -- ショコラ (2008-03-18 00 44 26) ヒカリノアスラ5月4週(日)優駿11Rダ1200mOPに出走します。早め早めの登録です。 ダート短は得意なんですブレンディーщ(゚▽゚щ)この距離の賞金で果たしてTOPまで追いつくのだろうか? ここを目標に仕上げています。乗込み・調教は万全仕上がりAですwwww -- 関口善行 (2008-03-17 10 50 58) モコナサラキル 5月2週(土)菊花2R3歳500万芝1600 懲りずにポイントレースに出走します(汗) -- ファイ (2008-03-17 09 03 38) ソプラノエース、5月3週葵Sに出走します。 -- ザリオ (2008-03-17 08 58 07) フレンチバトラー 京都3日京都3日目10R 端午S出走します 除外続きの鬱憤を -- フレンチ (2008-03-16 09 33 21) 本日のスイートピーSに出走します。相変わらず人気ね~T-T -- ソリッドゴールド (2008-03-16 08 52 45) グラフストーム 5回菊花2日目1R 3歳500万下 3着です^^; 事後報告です^^;; -- なみ (2008-03-15 22 23 24) エクスパシオン 上に同じ 京都(日)10Rの橘Sです。 印もすっかりつかなくなりましたw もう終わっているかも^^; せめて掲示板に載って欲しいっす♪ -- 馬王 (2008-03-15 11 24 27) ミナミキイン 同じく、京都(日)10R橘Sに出走予定ですが・・・同じく^^; -- 南 (2008-03-14 23 19 26) ブースリラー、京都(日)10R橘Sに出走予定ですが・・・ 除外の予感w -- ブーブー (2008-03-14 23 11 21) 出走報告さぼっててすいませんカイチョ>< ソプラノエース、今度は4月4週の橘Sに出走します。 -- ザリオ (2008-03-14 12 57 24) グランドサターン 4月4日優駿500万芝2000mに変更します。 -- ぬまじろう (2008-03-14 10 24 46) テラブラック 4月4週(日)10R橘Sに出走です^^ -- トム (2008-03-14 09 08 56) ピーチカムトゥルー 皐月賞出走します。不利枠だけは避けたい・・^^;;; -- 桃園日向 (2008-03-14 02 07 28) トラヴェリンオン、皐月賞に出走です。当たって砕け...ないでね -- UHC (2008-03-14 00 55 35) ミナミキイン 同じく4月2週優駿(日)11Rダ1200 3歳上OP 出走です。 -- 南 (2008-03-13 22 12 42) エクスパシオン 4月2週(日)優駿11R 3歳上オープン (ダート1200m)です。 また、株たんとガチですw うちは大外なので入着も無理でしょうな>< -- 馬王 (2008-03-13 18 50 36) カブエボラトゥール 4月2週(日)優駿11R 3歳上オープン (゚ー゚) -- 株エボ (2008-03-13 17 53 50) POG4月2週菊花(日)3R3歳500万出走^^;;; -- しみゅ (2008-03-13 06 16 43) ↓テラブラックです^^ -- トム (2008-03-13 00 54 23) 4月2週(土)中山11RニュージーランドTに出走です^^ -- トム (2008-03-13 00 53 55) 4月2週福島4日目 雪うさぎ賞500万下に出走します^^ -- なみ (2008-03-13 00 36 06) ロサフロウウェン 4月2週(土)優駿11R3歳オープンに出走します。 -- ショコラ (2008-03-13 00 15 44) アニマラプソディ 4月1週(日)福島10Rひめさゆり賞 芝1800登録しました。 -- はいぱーおれんじ (2008-03-12 20 05 25) グランドサターン 4月4日皐月3歳500万芝2000m登録しました(。・_・。)ノ -- ぬまじろう (2008-03-12 19 07 03) 引っ越し作業の為に報告が遅くなりましたが シュライアー 3月5週 皐月土曜1R 3歳未勝利ダ1600出走しました -- 及川刹那 (2008-03-12 16 56 33) 虎の巻 4月2週(土) 優駿11Rダ1600 3歳オープン ♂と気付かず桜花賞に合わせて調整してしまって・・・びっくりした(゚Д゚) -- ネヴァーランド (2008-03-12 14 01 16) お手数かけてスマソ 協力してくださいませ(^^ゞ -- 運営 (2008-03-12 12 14 36) トラヴェリンオン、ミモザ賞に出走です 自己条件だし勝ってほしいな -- UHC (2008-03-12 09 11 30) タッカンヴァーリン号、4月2週皐月1R1600ダに登録しました。 ダート馬と宣告を受けましたので、ここで未勝利脱出に期待です^^; -- タッカン (2008-03-11 19 47 09) ウルフスピード4月1週(日)10RマーガレットSに出走登録しました。 出走情報書いてなくてすみません。今後書いていきます。 -- 狼智 (2008-03-11 17 02 40) テラブラック 本日の優駿(日)11R3歳OPに出走です^^ -- トム (2008-03-11 11 40 12) POG勝負馬だ3月5週中山(土)9R山桜賞参戦^^w -- しみゅれーしょん (2008-03-11 06 20 14) 入力がなかったからといって成績を無効とするようなことはございません といいつつ、やっぱり書いといてくれないと時間かかってしまって... 眠いっす -- 運営です (2008-03-11 00 57 24) リベリアンガール 3月4週(土)優駿2R3歳未勝利芝1600m -- 紅SS(紅RH) (2008-03-10 22 33 10) アニマラプソディ 3月4週(日)皐月1R3歳未勝利芝1600(´・ω・`) -- はいぱーおれんじ (2008-03-10 22 19 50) 本日のフラワーカップに出走します。 全く人気ないっす^^; -- ソリッドゴールド (2008-03-10 17 00 38) タッカンヴァーリン号 3月4週(日)中山5R芝2200未勝利に登録しました^^ -- タッカン (2008-03-09 13 32 47) テラブラック 本日のファルコンSに出走です^^ -- トム (2008-03-09 12 01 54) フレンチバトラー 3月3週(日)阪神4R3歳500万ダ1800に出走しますノ -- フレンチ (2008-03-09 08 11 10) ナイトオーキッド 3月3週(日)中京4R3歳未勝利芝1800に出走します -- あきら (2008-03-08 11 49 44) アニマラプソディ 3月2週(日)中京3R芝1800未勝利戦に出走します -- はいぱーおれんじ (2008-03-07 20 28 39) レグルスデイ 3月1週(日)9RすみれSに出走だす(・Å・) -- するるん (2008-03-07 17 40 32) 3/2週(土)皐月7Rダ1000mヒカリノアスラ連続出走します。 ダートの短なら負けたくないのニャ~! -- 関口善行 (2008-03-07 09 27 50) POG勝負馬3月2週土10R中京あざみ賞登録。勝てない><;;; -- しみゅ (2008-03-07 06 25 16) モコナサラキル 2月4週(日)東京5R3歳500万に出走します -- ファイ (2008-03-06 21 10 11) 2月4週(日)京都2R未勝利戦ダ1200m対抗戦では勝てなかったですが ここはグリグリ早く皆に追いつきたい壁]ω・)ニャ -- 関口善行 (2008-03-06 09 20 51) トラヴェリンオン 2月4週(日)京都9Rつばき賞に出走します^^ 馬主会対抗戦対象レースでもあるので、頑張ってほしいです。 -- UHC (2008-03-06 00 52 23) ロサフロウウェン 2月4週(日)東京9RヒヤシンスSに出走します。 -- ショコラ (2008-03-06 00 29 18) 2月3週(日)優駿7R ダ1600 3歳500万下 虎の巻出走(゚Д゚)ノ -- ネヴァーランド (2008-03-05 17 58 16) 2回菊花6日目1R芝1200 3歳未勝利出走します!そろそろ勝ちたい^^; -- なみ (2008-03-05 10 38 36) グランドサターン 2月4週京都芝2000mつばき賞に出走します -- ぬまじろう (2008-03-05 06 56 01) ミナミキイン 2月3週京都(日)4R芝1200 3歳500下 出走です。 -- 南 (2008-03-05 00 36 47) ナイトオーキッド 2月4週(土)皐月2R3歳未勝利芝2000に出走します -- あきら (2008-03-04 19 42 28) テラブラック 本日のエルフィンSに出走です^^ -- トム (2008-03-04 14 55 11) ソウルファズ 本日の共同通信杯に出走しまっす。 -- ソリッドゴールド (2008-03-04 07 09 24) あっ。芝1600です(汗) -- ファイ (2008-03-04 06 45 59) モコナサラキル 2月2週(日)菊花7R3歳500万D1600に出走します -- ファイ (2008-03-04 06 44 37) ロサフロウウェン 2月1週(日)京都9RバイオレットSに出走します。 -- ショコラ (2008-03-03 18 48 44) 2月2週 東京2R馬主会対抗指定レースダ1300mヒカリノアスラ出走します。 前回負けたことでこの馬短に変化していることが分かりましたのでここは勝ちます^^ -- 関口善行 (2008-03-03 15 49 49) 【バイオエルメス】2月2週(日)京都6R3歳500万下芝2400に出走します。 -- 毒を持つ蛙 (2008-03-03 09 51 16) グランドサターン 2月2週 小倉4R新馬戦2000mに出走します^^ -- ぬまじろう (2008-03-03 08 56 00) カブエボラトゥール 2月1週 京都9R バイオレットS また馬王さんとガチですねw ちなみに、うちは自信ないっす^^;;とりあえず入着狙いで(゚ー゚) -- 株エボ (2008-03-03 01 33 10) リベリアンガール 1月4週(日)4R3歳未勝利芝1600m -- 紅SS(紅RH) (2008-03-02 23 38 04) エクスパシオン 2月1週 京都バイオレットSです。 やけに強豪馬主さんが登録していると思ったら「指定レース」なんですね^^; 他に適レースがあれば問答無用で回避しているところです(笑 -- 馬王 (2008-03-02 17 02 15) ミントチョコ 2/1皐月日7R3歳500万下に出走しますー -- うはファーム (2008-03-02 14 28 09) 本日中山6R馬主回対抗指定レースに出走します。ちなみに不利枠>< -- 関口善行 (2008-03-02 11 39 10) 本日の菜の花賞に出走です^^ -- トム (2008-03-02 08 56 57) ↓馬名がないですね^^; ミナミキインです。 -- 南 (2008-03-02 07 14 01) 2/1小倉日10R萌黄賞出走です。 -- 南 (2008-03-02 07 12 56) モコナサラキル 1月4週(日)中山9R若竹賞に出走します。 -- ファイ (2008-03-02 07 08 10) 【バイオエルメス】1月4週(土)優駿7R3歳500万下芝3000に出走します。 -- 毒を持つ蛙 (2008-03-02 06 46 11) 本日の紅梅Sに出走です(’-’) -- ソリッドゴールド (2008-03-01 19 49 35) 1/2発送除外;; → 1/3小倉日10Rかささぎ賞へ -- 南 (2008-02-29 06 59 53) 虎の巻、無念の除外ですたorz 虎の巻を除外するなんて、いい根性してるじゃあ~ありませんか(*゚Д゚) -- ネヴァーランド (2008-02-28 18 11 56) リベリアンガール 1月2週京都(日)6R3歳新馬芝1600m -- 紅SS(紅RH) (2008-02-28 13 38 18) ピオジショウブバダ:1月2週菊花(日)3R3歳未勝利出走 -- シミュレーション (2008-02-28 06 45 48) アニマラプソディ 1月1週(土)菊花7R芝1600新馬戦デビューします。 -- はいぱーおれんじ (2008-02-28 06 21 03) ミナミキイン 1月2週菊花(土)7R芝1200 500下でます。 -- 南 (2008-02-27 22 52 40) カブエボラトゥール 12月5週(土)中山9RクリスマスローズS 不利枠&調子落ちてますOrz -- 株エボ (2008-02-27 16 47 42) 12月5週(日)菊花11R 2歳OP2000 ピーチカムトゥルー出走します。不利枠じゃなくて良かった・・・^^;;; -- 桃園日向 (2008-02-27 10 18 52) 虎の巻 15S1月1週(日) 優駿7R 3歳500万下 ダ1600 ようやくピークになりました^^ ガンガン行くお~(・∀・) -- ネヴァーランド (2008-02-27 07 25 00) ブースリラー 12月5週(土)10レース2歳OP1200出走します。なんとか入着を・・ -- ブーブー (2008-02-27 00 35 00) トータルハウジング 12月5週(土)優駿7R2歳500万下(ダ2100) このレースが引退レースとなります。頑張ってくれ~^^; -- テツワン (2008-02-27 00 23 50) 12月5週(日)阪神1R2歳未勝利ダ1800に登録しました。よろしくお願いします。 -- タッカン (2008-02-26 10 43 54) ↓訂正 12月4週(日)中山7R2歳500万下ダ1800不利枠ワッショイヽ(゚∀゚)メ -- フレンチ (2008-02-26 07 18 41) 12月4週(日)中山7R2歳500万下不利枠ワッショイヽ(゚∀゚)メ -- フレンチ (2008-02-26 07 17 54) ピオジショウブバダ 12月5週阪神(日)3R2歳未勝利芝20リベンジ ;;; -- シミュレーション (2008-02-26 06 15 51) テラブラック12月4週(日)中山11RフェアリーSに出走です。 あ、あと推薦馬一覧とかにうちの馬の賞金が加算されていませんよ~^^; -- トム (2008-02-26 00 17 19) トータルハウジング 12月3週(土)皐月7Rダ2300m ピーク落ちでどこまで・・? -- テツワン (2008-02-25 10 48 31) ロサフロウウェン 12月3週(日)菊花11R2歳オープンに出走します。 -- ショコラ (2008-02-25 00 43 14) ミントチョコ 12月1週(日)優駿9Rに出走しました^^; -- うはファーム (2008-02-24 17 18 18) ソリさんと同じく阪神JFに出走です^^ -- トム (2008-02-24 16 11 18) 本日の阪神JFに出走します^^。 -- ソリッドゴールド (2008-02-24 13 39 20) ↓ピオジショウブバダ -- しみゅれーしょん (2008-02-24 06 59 19) 12月3週中京(土)4R2歳未勝利芝18出走^0^ -- しみゅれーしょん (2008-02-24 06 58 35) 3回中京 2日目 2歳未勝利 1200芝に出走します! こんどこそ! カイチョー今まで登録忘れでごめんなさい^^; -- なみ (2008-02-23 22 44 49) 12月3週(日)中京4R2歳新馬1800芝に出走します^^ よろしくお願いします^^ -- タッカン (2008-02-23 19 58 29) 12月2週(土)皐月11R 2歳OPに出走します♪ヾ(´・∀・`*)ノ ♪ -- するるん (2008-02-23 09 22 24) フレンチバトラー 12月1週(日)東京5R2歳500万下・・・ ショコラさんと被り凹み気味。。。 -- フレンチ (2008-02-23 07 05 43) カブエボラトゥール 12月1週(土)皐月10R 2歳オープン 良馬場&良枠祈願(゚*゚) -- 株エボ (2008-02-23 01 53 25) ロサフロウウェン 12月1週(日)東京5R2歳500万下に出走します。 -- ショコラ (2008-02-23 01 27 41) モコナサラキル 12月1週(土)9R東京ベコニア賞に出走します。 -- ファイ (2008-02-23 00 17 14) エクスパシオン 12月1週 皐月2歳OPダート1200mに出走します。 強敵揃いですが善戦して欲しいです♪ -- 馬王 (2008-02-23 00 10 40) 【バイオエルメス】12月1週(日)菊花8R2歳OP芝2400に出走します。3着以内目標でw -- 毒を持つ蛙 (2008-02-22 15 37 43) トータルハウジング 11月4週(土)優駿7R 2歳500万下ダ2100出します。 蹄鉄つけるの忘れてた~(TT) -- テツワン (2008-02-22 10 24 37) 本日土曜の東スポ杯に挑戦しまっす。 僅かに疲労が残ってるので入着狙いになるかと(’-’) -- ソリッドゴールド (2008-02-22 09 00 30) テラブラック 11月3週東京(土)11R京王杯2歳Sに出走です。 -- トム (2008-02-21 01 15 44) トータルハウジング 11月2週(土)皐月7R 2歳500万下ダ2300出してました・・^^; -- テツワン (2008-02-21 00 09 18) エクスパシオン 11月3週 東京(土)6R 2歳500万下ダート1300Mに出走します。 ここを叩いて12月1週の皐月OPを狙います!! -- 馬王 (2008-02-20 19 23 53) カブエボラトゥール 11月2週 菊花(日)11R 2歳オープン (゚ー゚) -- 株エボ (2008-02-20 13 22 33) 【バイオエルメス】11月3週(日)菊花8R2歳新馬芝3000に出走します。 -- 毒を持つ蛙 (2008-02-20 10 10 36) 11月2週(日)京都6R2歳新馬芝2000mに出走します。 -- あきら (2008-02-19 20 16 30) 11月1週(日)菊花8R 2歳新馬芝1800出走させます。 -- 桃園日向 (2008-02-19 19 36 19) 虎の巻 11月2週(日)優駿9R 2歳新馬ダ1600 いざ出陣( ゚Д゚) -- ネヴァーランド (2008-02-19 19 26 14) ソプラノエース、11月2週の福島2歳ステークスに出走します。 周りのレベルが高くて苦戦中です>< -- ザリオ (2008-02-19 15 25 08) レグルスデイ11月1週(土)皐月OPに出走しま~す(’-’) -- するるん (2008-02-18 23 19 44) ウルフスピード10月4週(土)優駿9R2歳新馬に出走します -- 狼智 (2008-02-17 06 18 06) ミナミキイン 10月4週菊花(土)8R芝1200デビューです。 -- 南 (2008-02-17 00 37 53) ブースリラー 10月2週皐月(土)7R2歳500万芝1200出走しまっす(・Å・) -- ブーブー (2008-02-16 01 31 17) ロサフロウウェン 10月1週(日)菊花11R2歳オープンに出走します。 -- ショコラ (2008-02-15 17 09 40) 10月1週(土)中山9R芙蓉Sにソウルファズ出走、不利枠です♪ -- ソリッドゴールド (2008-02-15 11 11 07) エクスパシオン 9月5週 阪神6日目 1R2歳未勝利ダート1400Mです♪ -- 馬王 (2008-02-14 17 44 58) フレンチバトラー 優駿9R新馬ダ1800mに出走します。 -- フレンチ (2008-02-14 08 38 58) POG勝負馬ダ~10月1週中山(土)4R2歳新馬芝1800m始動 -- しみゅれーしょん (2008-02-14 06 36 20) トラヴェリンオン、9月5週(日)阪神2R連闘いきまふ -- UHC (2008-02-13 23 43 58) ↓あ、ソウルファズっす…。 -- ソリッドゴールド (2008-02-13 11 15 40) 9月4週(日)優駿7R2歳500万下に出走します(゜-゜) -- ソリッドゴールド (2008-02-13 11 13 05) テラブラック 9月4週(日)中山5R2歳新馬に出走です^^ -- トム (2008-02-12 21 57 19) グラフストーム 9月4週(土)菊花8R新馬戦に挑戦です! -- なみ (2008-02-12 17 00 53) ロサフロウウェン 9月3週(日)優駿9R2歳新馬に出走します。 -- ショコラ (2008-02-12 02 00 53) エクスパシオン、9月3週(土)菊花8Rの2歳新馬戦に出ます。 アルシーネさんがいるけど胸を借りるつもりで登録しました♪ -- 馬王 (2008-02-11 23 31 02) トラヴェリンオン、9月3週(土)菊花9Rの2歳新馬戦に出陣します。\(*⌒0⌒)b -- UHC (2008-02-11 22 37 04) レグルスデイ 9月3週 皐月(土)11R2歳OP出します ♪ヾ(´・∀・`*)ノ ♪ -- するるん (2008-02-11 08 11 29) カブエボラトゥール 9月1週 菊花(日)11R 2歳オープン (゚ー゚) -- 株エボ (2008-02-10 02 05 09) モコナサラキル 9月1週 菊花(土)9R2歳新馬に出走します。 -- ファイ (2008-02-10 00 17 29) レグルスデイ 9月1週 優駿(日)6R500万下 中長にスライドしてレースないよ(’-’) -- するるん (2008-02-09 07 01 45) ソプラノエース号 8月4週 菊花2歳芝OPに出走します^^ -- ザリオ (2008-02-09 00 27 12) トータルハウジング 8月3週(日)菊花第11R2歳オープン 出走します^^ -- テツワン (2008-02-07 22 56 15) 今大会初の直接対決(^-^)b 注目の一戦ですねぇ -- 運営 (2008-02-07 17 03 08) カブエボラトゥール 8月2週(日)函館2歳S 結構期待してましたが不利枠です・・・Orz -- 株エボ (2008-02-07 11 58 19) ブースリラー 8月2週(日)9R函館2歳S出走します(’-’) -- ブーブー (2008-02-07 01 44 40) トータルハウジング、8月1週(土)菊花8R2歳新馬戦 デビューします( ゜∀゜)ノ -- テツワン (2008-02-06 00 14 27) 7月4週(土)マリーゴールド賞にファズ出走します(゚д゚) -- ソリッドゴールド (2008-02-05 15 50 17) 7月3週(日)函館4Rブースリラー出走しまっす(´∀`) -- ブーブー (2008-02-03 23 57 47) 7月2週土 菊花6R新馬 カブエボラトゥールいっきま~すε=ε=ε=┌( ゚ー゚)┘ -- 株エボ (2008-02-03 02 00 49) ソウルファズ━7月1週(日)菊花7Rの2歳新馬に出走します(’-’) -- ソリッドゴールド (2008-02-02 16 38 20) レグルスデイ、7月1週(日)優駿の6R 2歳新馬、ァハハハハハハ( ゚∀゚)八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \ -- するるん (2008-02-01 18 57 04) (例)トラヴェリンオン、6月4週(土)福島5Rの2歳新馬、まずは1勝目指して出走しま~す^^ノ -- UHC (2008-01-30 23 37 03)
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月食の古記録 (げっしょくし) ■享保十年(1725) ●九月十六日 月触皆既(阿部家) ■享保十三年(1728) ●正月十六日 月触五分(阿部家) ■享保十四年己酉(1729) ●正月十七日 晨月入帯食此時未在渾儀一所レ見皆既五更五点東方微白?中シ北斗建ス二丁方ニ一(仙台実測志) 享保十五年(1730) ●同十五日月蝕三分(阿部家) ●同年六月十五日夜月食二分半 初起二於東北ニ一甚二於正北一此時八半時計雲中見レ食二分半至テ二于七時計ニ一復二於西北一此夜大ニ曇且雨 是レ今野氏所レ見尤不レ可レ為二実測一也(仙台実測志) ■享保十六年辛亥(1731) ●十一月十五日 夜月食五分 太概験ムニレ之ヲ従リ二五時前至レリ二四時過ニ一也食甚宿次在二畢ノ末一觜ノ初ニ一 此ノ時尚未レ在二渾天儀一故ニ目カノ所レ及如レ此而已(仙台実測志) ■享保十七年(1732) ●五月閏 同十六日月蝕皆既 十月十四日月蝕皆既(阿部家) ●享保十七年壬子五月十六日夜月食昏前与二青木長由先生一徃テ二于伊勢山一而自二月出一窺レ之不レ見至二五時一?雲不レ見(仙台実測志) ●同年十月十四日夜七半時初虧至十五日晨而食既而在乾方山上圓象黒赤色日出而月入自レ是以後仙台始置渾天儀(仙台実測志) ■享保十八年癸丑(1733) ●四月十五日夜七時測レ月赤南二十二度一十二分至翌晨而月食不レ見日出而測レ日赤赤道以北在二十二度一十二分蓋他邦之食(仙台実測志) ●同年十月十五日節小雪之日夜月食七分 初虧戌正三刻一十九分 起於東北 食甚亥正一刻一十四分 甚於正北 復円子初三刻二十六分 復於西北 食甚定分九千二百八十一分 食甚月離赤道昴五度〇五分月在赤道之北一十九度一十二分此日午前測太陽亦 赤南二十度令二十分 昼四十九刻八十七分 夜五十刻令十三分 自昏至初一十一刻五十八分八五 定用分六刻二十八分二五 昏中星虚七度三十二分四二 晨中星張一度三十七分七八(仙台実測志) ■同十九年甲寅(1734) ●日月共無食(仙台実測志) ■享保二十年乙卯(1735) ●三月十五日清明之日夜月食六分半 昏前与青木長由先生往于伊勢山而欲レ窺月出然東海上有横雲不レ得レ見レ之月升及六七尺円月始見而升至於丈餘初虧此時大星既見西方未昏黒也 先生曰知レ不帯食当レ帰レ家於レ是不肖亦帰観渾儀食甚乃西方暗黒之後此時狼星在午西三十七度一十分月在狼東九十七度八十八分月赤道以南八度零九分昼測太陽赤北六度六十六分 自レ甚至レ復七刻四十九分是則定用分 右定用之数ハ不レ測初甚之間則未必実測也 先生ハ固ヨリ有レ志於改暦故与不肖数往于野上于山或ハ正レ数或ハ改レ術至于死不レ措其ノ書以伝之ヲ不肖於呼先生ハ実守敬カ之徒也(仙台実測志) ■同二十一年丙辰(1736) ●日月共無食(仙台実測志) ■元文二年丁巳(1737) ●二月十六日夜月食雨不レ見(仙台実測志) ■元文三年戊午(1738) ●十二月十六日晨曇月入帯 食不見(仙台実測志) ■元文四年(1739) ●六月十五日月蝕八分(阿部家) ●十二月十五日 月蝕皆既(阿部家) ●巳未六月十五日夜月食九分計 夜八時見五分余之食ヲ此時月在午西四度余又在牽牛中大星之東ニ四度六十一分後月至午西十度〇七十分此時蓋シ食甚九分計月在赤南二十一度六十四分又験此ノ夜九時未レ食蓋自九半時ノ頃而食東方ヲ始西雲復巽雲互来復初之刻不レ詳(仙台実測志) ●同年十二月十六日晨月食月與軒轅大星 同レ度月南星北相去一寸許初虧五更五点雖 城鼓既打未東方微白夜明而後(?)月弓光入レ山晨中星角六度九十九分此斗建正南自虧初至東方微白之時而天左旋スルコト僅カニ二度三十三分 按弓光入レ山蓋七八分之食而巳自晨入レ山ニ之間常ニ六七刻則可知食分不レ少也(仙台実測志) ■元文五年(1740) ●六月十五日 月帯蝕皆つきて入(阿部家) ●元文五年庚申六月十六日昏前月帯食 陰雲不見海上高大余ニメ月見此時乾方漸暗蓋此ノ食在黄昏之間乎 ■元文六年辛酉(1741) 日月共無食(仙台実測志) ■寛保二年(1742) ●壬戌四月十五日夜月食油雲甚曇不レ見或云及深更而少間月見所レ食四分計未レ詳始終也 ●同年十月十六日夜月食六分 昏午東三十九度在壁其東四十六度六十一分ニ 在月而赤北一十五度八十四分 初虧昏後八刻三十三分是五半時前也 食甚昏後一十一刻二十八分室月相距六十五 度二十七分 昼測太陽ヲ赤南一十八度 復円昏後一十八刻七十五分是四半時過也 月赤北一十七度零三分 自レ初至レ甚少間 自レ甚至レハ復大ニ長シ是非妄言違測也中交ニメ而交前ノ陽暦初メ起於丑甚於亥以復於酉方即従午地所レ察焉 ■寛保三年(1743) ●四月閏 同月十五日月蝕皆つくる(阿部家) ●寛保三年癸亥四月十五日夜月食皆既 初虧亥正四刻一十分〇一九 起(四)於東南(時二分) 食既子正初刻五十三分四三 九時少後 食甚子正三刻九十三分九二 生光丑初三刻一十七分七四 生於(八時)正東(四分) 復円丑正三刻七十七分六四 復於(七時)西南(三分) 夜三十二刻 昼六十八刻 在前日(乃前日) 月食十七分一厘 古人以十五分勺限甚誤也 定用分八百一十七分〇六 既外分四百七十六分五七 既内分三百四十分〇四九 食甚定分三百九十三分九二 生光之時月在大角東一十四度六十五分 復円之時月在大角東一十四度七十四分 昏大角午東四十三度七十五分五二 晨大角午西七十三度二十四分二四 食甚月当在南赤一十七度九十分ニ 推算而知レ之 昼測太陽赤北一十七度零七分 乃得二食分一術曰列二定用分一以二既外分一 除レ之得二十七分一厘四毛余一也 ■延享元年(1744) ●三月十四日月帯食あり(備忘録) ●寛保四年甲子三月十四日夜月帯食至十 五日ノ晨ニ一不レ食夜明而後西山起レ雲大計 月入二于其中ニ一不二再出一也 十四日昼太陽赤北一十三度六十五分 十五日昼太陽赤北一十三度八十九分 十五日晨月赤南一十五度七十分計 此月帯食有無不レ知レ之当レ問二於西方ノ人ニ一也 ●同月十六日霜降之日夜月食五分 初虧戌正三刻七十五分 起於乙方 食甚亥正初刻九十四分 甚於丙方 復円子初二刻五十五分 復於丁方 食甚月在室東四十四度一十分 同赤北一十一度三十一分 前定用分五百五十二分 後定用分五百七十八分 食甚定分九千二百六十一分 昼測太陽赤南一十度〇九十三分 夜四十四刻五十三分 昼五十五刻四十七分 晨中星井一十二度三十七分 昏室在午東三十九度 ■延享三年(1746) ●正月十六日月蝕六分二月朔日日蝕七分(阿部家) ●延享三年丙寅正月十六日夜月食七分四十秒 初虧子初二刻九十九分 初起於巳方 食甚丑初々刻一十三分 甚於午丁間 復円丑正二刻四十七分 復於庚方 前定用分五百四十七分 後定用分六百五十一分 食甚月離在角西三十度〇一十五分 在赤道之北五度五十二分 昼五十六刻二十五分 夜四十三刻七十五分(実測志) ●正月十六日 月食(芦東山日記) ■延享四年(1747) ●同月十五日月帯触八分(阿部家) ●延享四年丁卯七月朔日日帯食 此日以二渾天儀一考レハ二日入一則大率戌初刻 以二貞享暦法一考レ之則日入酉正三刻於レ是 仙台与二暦法一凡差一刻計予此ノ日至於 酉ノ正二刻一窺二日入一未レ食而入二黒雲一故与二 飯沢子往于伊勢山窺之竟不見植按 交食近年午後ハ即後レ午前ハ即先ツ ●同年七月十五日昏月出帯食所見七分半計 或曰於二宮城野一窺レ之月出八分半計 ●七月二十三日月帯食あり 同十五日月帯食一ヶ月に二度あり(備忘録) ※23日の月食はありえない ■寛延元年(1748) ●正月十六日月蝕五分(阿部家) 延享五年戊辰正月十六日夜月食四分半余 初虧戌正初刻四十五分 起於東北 食甚亥初々刻四十四分 甚於正北 復円亥正初刻九十八分 復於西方 前定用分四百一十六分 後定用分四百七十一分 食甚月在軒轅大星少西之側 昼五十三刻一十九分 夜四十六刻八十一分 植曰此書或略記多シ其詳ナルコトハ以二測量志ヲ一 参二考ハ之ヲ一則可也 ●正月15日日(月)食5分あり(備忘録) ■寛延二年(1749) ●十一月十四日月食五分かけあり(備忘録) 寛延二年巳己十一月十四日 夜月食五分弱 初虧寅正二刻一十一分 復円翌十五日晨卯正三刻三十四分 定用分四百七十八分二五 食甚卯初二刻七十三分 食甚定分二千三百五十六 初虧於正南甚於南西復於正西 昼四十八刻四十五分夜五十一刻五十五分 此食自貞享暦法初虧後二刻復円合 ■寛延三年(1750) ●五月十六日月帯食あり(備忘録) ●寛延三年庚午五月十七日晨月入帯食 至二於寅正二刻不レ食又黒雲在二山上一入テ而 不レ見 同年十一月十五日月出帯食所レ見七分計 月在二赤道之北一南方食メ而見ル ●五月十六日月帯触五分(阿部家) ●十一月十五日月蝕五分かけながら出(阿部家) ■宝暦元年(1751) ●十月十五日月帯触五分ばかりかけ乍ら入る(阿部家記録) ●寛延四年辛未五月朔日日食二分半 初虧巳初々刻 復円巳正初刻 初起二於辛方一甚於亥方一復二於正北一 食甚巳初二刻〇八分 折二半メ中数ヲ一求レ之 食甚定分三千九百五十八 ■宝暦三年(1753) ●三月十四日月蝕四分(阿部家記録) ●九月十六日月帯触かけ乍ら出る(阿部家記録) 自二宝暦三年癸酉一予在二京師ニ一至テ二于 宝暦八年戊寅ノ春ニ一帰レリ二于仙台ニ一 同年九月十六日昏月帯食 上二于清水東南之山窺レ之ヲ月出二于甲方ヨリ一 雲中半食之象見ハル而後以二窺管一所レ測レ之 月高二十四度復二於乙卯之間一 同年九月十一日晨在草津ノ宿出立旋行ノ 南極老人星予於二馬上一始見レ之自二地平一高キコト 三尺計在二参井之間野難南方大サ如シ二狼星一也 又曰織女仙台在レ頂京都ハ去二於頭上之北ニ一凡 一尺計其余星之広狭南北所レ見不レ同 ■宝暦四年(1754) ●二月閏 同十五日月帯触六分かけ乍ら出る(阿部家記録) ●八月十五日月帯触八分かけ乍ら出る(阿部家記録) ●閏2月15日月帯食あり(備忘録) 宝暦四年甲戌閏二月十四日清明彼岸桜始 開キ紅梅花盛蕪花始開ク 同年閏二月十五日月帯食高メ而所レ見二分計 月出蓋三分余復円以二于漏一験レ之酉正三 刻余昏即酉正四刻 同年五月二日夏至昏凡戌正初刻晨寅 初二刻 同年十一月八日冬至昏凡酉初三刻晨卯 正初刻半 ■宝暦五年(1755) ●八月十五日月蝕六分(阿部家記録) ●八月十五日月食六分あり(備忘録) ●八月十五日 月食(芦東山日記) ●宝暦五年乙亥八月十五日月食 雲大ニ多メ初甚之刻不レ詳蓋七分之食 初虧在月出甚於壬復於正西 復円凡亥初一刻 同年十一月二十日冬至 夜半中星井初度 以二自鳴鐘一測二夜半一尤 大略也 老人星在井三度六分 去極百四十二度 半 依二渾儀之制一加一度三分一勺二去極一百 四十三度八十分一也 ■宝暦六年(1756) ●十二月十六日月帯触三分かけながら出る(阿部家記録) ●宝暦六年丙子十二月十六日昏前 月帯食於二江戸一所レ見四分弱復円之後 昏鐘皆聞ト云京都ハ復メ而出ツ自二梅ヶ小路一所レ見 月出ノ方角ハ寅卯之間自二将軍塚少北之山一而 出ツ惟月ニ有二烟気一而巳江戸ト与二京都一里差 可レ考此食於二江戸一所レ見四分蓋見者ノ之 誤也疑ラクハ二分ノ余也ンカ? 又乙亥年十二月十三日大経師降屋 内匠曰一条ノ院万寿年中清明卒 去之後六七十年七曜暦有レ之此ノ言 之実否未レ知レ之(仙台実測志) ■宝暦七年(1757) ●十二月十五日月帯触六分かけながら出る(阿部家記録) ●十二月十五日月帯食あり(備忘録) ■宝暦八年 ●六月十六日月蝕(阿部家記録) ●十二月十五日月帯触二分かけ乍ら出る(阿部家記録) ●今夜月食暦ノ通無相違由山路伯専伝候事(芦東山日記) ●宝暦八年戊寅六月十六日夜月食十四分余 初虧自レ昏一十六刻二十分 月虚西二十一度二十六分 月赤南二十二度一十二分 十八日大暑之昼夜之刻及昏時等依レ之当 考二知之一昏中星心在二正南一 皆既即食既自二初虧一相距四百一十分 是即既外分也 既内分一百六十五分 生光自レ昏二十三刻六十分 定用分五百七十五分 復円 明六時 初起二於東北ニ一食既在二西南一後曇測量不レ正矣又定用分如二甚少カ一皆不レ可レ勺二実測ト一也(仙台実測志) ●同年十二月十五日月帯食 月出所見五分計 食甚七分半計 月出申正四刻在二赤道北一 初起二於正東一甚二於正南復二於西南一 復円凡酉正三刻 定用分凡四刻八十分計(仙台実測志) ●月帯食申正四二分欠酉初四南方甚戌正三畢 姉歯氏云暦云二分欠然所見六七分欠也 予怠(忘ヵ)而不見(高野家記録) ■宝暦十年(1760) ●十月十五日月帯触五分かけ乍ら入(阿部家記録) ●十月十五日月帯食あり(備忘録) ●宝暦十年庚辰十月十五日夜 月食凡五分計初虧七半時過起於東北甚於正北月在二赤道北一 此夜風雨甚(仙台実測志) ■宝暦十二年(1762) ●九月十六日月帯食七分かけあり(備忘録) ■明和二年(1765) ●正月十六日月蝕皆既(阿部家記録) ●正月十六日月食皆既あり(備忘録) ●明和二年乙酉正月十六日夜月食陰雲小雨アリ不レ見以二暗黒時一考レ之則当二五時少前初虧而食甚蓋四時復円九時一然則従二暦法一先早凡五六刻也乎(ナランカ) ●七月十四日月蝕皆既(阿部家記録) ●七月十四日月食皆既あり(備忘録) ●七月十四日 月食皆既 今朝月食皆既朝四鼓半?虧始七曜暦三更二点とあり一刻半位違九鼓小半過皆既七曜暦三更五点とあり二刻位違八鼓三寸位前食甚七曜暦四更二点とあり二刻位違八鼓半四寸位前生光七曜暦四更三点とあり密合也復円?催眠??此所?翌々日手便を以戸板氏江問訊 ●七月二十七日 月食の問、戸板返答 去十四日之月食之事戸板氏より問??返書に戸板氏所湯長申列時刻考たく去年之日食大違今秋月食積考た???改暦の時?不伺有?物触考??を以及改暦?仕??所秘而如??不??可??新法もい???と不仕事御時物と???更点??儀如来示朝を五に割一更二更を仕 更を又五に割一点二点と仕て又一点半に??一点????二点と仕二点半???三点と申候更??以問言の?申来 ※明和2年7月の月食について、高野倫兼が戸板に送った手紙の内容と、その返答が記されています。戸板は藩の天文学者として、天変があるとこのように藩の重臣から質問を受けていたのでしょう。戸板の記録としても「天変を報告するたびに賞された」とあります。 ●同年七月十四日夜月食皆既 夜三十八刻九十一分 昼六十一刻〇九分 既外分四刻八十五分 既内分三刻二十八分 定用分八刻一十三分 初虧子初一刻一十七分 月離赤道 危十度〇三三 食既子正一刻八十五分 食甚丑初々刻九十六分 月離赤道 危十度〇九四 生光丑正初刻〇八分 復円寅初々刻七十六分 月離赤道 危十一度六一 初起二於東北一復二於西南一 食甚赤道宿度危十一度月南九度六十五分 昼太陽赤道以北九度一十三分 食甚定分五百一十三分 中交之食交前陽暦復円之後再測レ月亦赤南九度一十三分与昼所レ測ル太陽之度正相望 月食分十六分七六 略術曰列二既内分一以二既外分一除レ之得二六分七六一加二之十分一勺二食分一乃此術月行二地影正中ヲ一則可也故勺二略術一也寛保三年癸亥四月十五日月食亦十七分九也授時暦等之月食定二於十五分ニ一者ハ甚誤也(仙台実測志) ■明和三年(1766) ●正月十六日月食五分かけあり(備忘録) ●明和三年丙戌正月十六日夜月食分凡四分半余 夜四十六刻八十五分 昼五十三刻一十五分 初虧寅初四刻〇二分半 食甚凡卯初々刻二十四分 初起二於東北一甚二於正北一而後月入二于黒雲一 而不レ見 復円亦不レ得見レ之 月入推レ之凡卯正二刻九十一分 月食甚赤道宿次張十一度六十四分 月赤道以北八度一十八分 食甚定分二千一百七分 若以二時鼓一言レ之則初虧凡七時復円当レ在二明六時之後一也(仙台実測志) ■明和四年(1767) ●六月十六日月食510夜あり(備忘録) ●六月十六日月蝕五十秒此年より日蝕月食三分以下迄印(阿部家記録) ●同年六月十六日夜月食不験此夜雖二薄雲星不一レ見然目或明又雖二湿雲大ニ来テ隠見不一レ定然月希レ不レ見也自二夜半一窺レ之到二于月入ニ一而竟ニ不レ食夜明(アケ)月入二于西山ノ之雲間一也雖レ然八半時此以二小遠鏡一窺二雲中ノ月ヲ一則如二烟之掛タルカ一月ノ西北不レ明到二於七半時此一月雖レ在二雲中ニ一月輪見明然則八半時過月近二於地影一可レ知レ之(仙台実測志) ■明和五年(1768) ●十(ママ)月十五日月蝕皆既(皆既月食が起きたのは、11月のことです。)(阿部家記録) ●明和五年戊子十一月十五日 夜月食雨不一レ見唯皆既之刻勺二暗夜一而己(仙台実測志) ■明和六年(1769) ●十一月十六日月帯食あり(備忘録) ●明和六年己丑十一月十六日昏前月出帯食所レ見三分半即入二于黒雲一復円不レ見昏後円月見ハル此日日未レ入之前往テ二于釈迦堂ノ東松木壇ニ一而所レ窺如レ此日入而月見二于艮方一食ハル二月之上辺ヲ一者也依レ之考レ之則自レ暦先ツコト一亦凡三刻計リ(仙台実測志) ■明和八年(1771) ●九月十六日月蝕五分(阿部家記録) ●九月十六日日食五分かけあり(備忘録) ●明和八年辛卯九月十六日夜月食四分半 初虧子正四刻〇〇 食甚丑正初刻三十三分 太抵所レ測レ之 復円寅初一刻七十一分 初起於東南甚於正南復於西南 交前陰暦正交之食 食甚赤道月離婁一度七十一分 月在赤道之北十一度七十五分 定用分五百一十一分 初復之間折半所求之 初復時差四十五分加 依食甚時刻推求之 定望分八百六十六分 定初虧四百〇〇分 定復末千四百二十二分 昼午中太陽赤道以南十一度六十三分 夜四十六刻〇一分 昼五十三刻九十九分(仙台実測志) ■明和九年(1772) 壬辰三月十五日夜 月食皆既十九分六厘 初虧子初三刻四十二分 起於正東 食既子正三刻〇四分 食甚丑初二刻四十九分 生光丑正一刻九十五分 復円寅初一刻五十七分 定用分七百四十〇分八八 既外分三刻七十八分九〇 既内分三刻六十一分九八 食甚赤道月離角七度四十七分 在赤道之南十一度六十分 昼午中太陽赤道以北十度〇四十六分 夜三十六刻二十四分 昼六十三刻七十六分 昏時戌初二刻七十一分(仙台実測志) ●夜九時月食致シ陰ル(芦東山日記) ●同年九月十五日夜 月食皆既十八分七厘 初虧子正三刻八十〇分 起於東北 此夜白雲蔭覆而月体衆星共不レ見食九分許此時測得丑四刻又食既凡在二丑正初刻後暫メ勺二暗夜一又生光之後目象小見所見二分余此ノ時寅正初刻四十五分即又雲蔽而不レ見復円ノ時刻亦不レ見依レ之考二得大数一如レ左 食既丑正初刻許 食甚丑正三刻九十五分計 生光寅初三刻七十三分計 復円寅正四刻一十分計 定用分凡八百四十八分 既外分四百五十三分 既内分三百九十五分 食甚赤道月離奎四度七十分計 夜四十四刻一十四分計(仙台実測志) ■安永元年(1772) ●三月十五日(ママ)月蝕皆既(阿部家記録) ●三月十五日月食皆既アリ(備忘録) ●九月十五日月食皆既(備忘録) ■安永二年(1773) ●同十六日月帯触四分かけながら出る(阿部家記録) ●八月十四日月蝕八分(阿部家記録) ●同十六日月帯食もあり(備忘録) ●三月十六日 月食候事(高野家記録) ●同年同月十六日昏月帯食 月出酉正一刻食所見七分計 復円戌初二刻四十〇分 甚於南方復於西南 復円月離赤道軫十七度五十七分 在赤道之南七度三十二分 夜三十八刻三十七分 昼六十一刻六十三分 此ノ書記ス二昼夜之刻一者皆自レ昏至二於晨一之数或ハ北極ノ尾ノ旋或ハ斗建之測量也如二晨昏分一則二十四気各異也(仙台実測志) ●同年八月十四日夜月食八分半 初虧丑初三刻六十八分 起於東北 食甚寅初一刻一十六分 甚於正北 復円寅正二刻八十〇分 定用分凡五百八十一分 食甚月離赤道壁四度二十六分 月在赤道之北二度四十三分 昼五十七刻六十五分 夜四十二刻三十五分 此夜甚陰雲不レ得二実測一也故基イテ二於舊測量一推二求之ヲ一如レ右(仙台実測志) ■安永四年(1775) ●正月十六日月蝕七分(阿部家記録) ●同月十五日月蝕皆既(阿部家記録) ●正月十六日日(月)食七分かけあり(月食の誤り)(備忘録) ●同十五日日(月)食皆既あり(備忘録) ●安永四年乙未正月十六日月食六分 初虧亥正一刻八十五分 食甚子正初刻二十二分 復円丑正初刻〇四分 定用分凡七百四十二分半 初起二於艮方一甚二於正北一復二於乾方一 食甚月赤北十二度〇三分 昼五十三刻一十八分 夜四十六刻八十二分 昏酉南正一刻五十九分 此夜曇衆星不レ見以二旧測一所下参二考一之得ルレ也(仙台実測志) ●同月十五日夜月食皆既凡十八分二厘 初虧亥初二刻六十六分六〃 食既亥正三刻一十三分〇〇 食甚子初二刻七十四分三〃 生光子正二刻三十五分六〃 復円丑初二刻八十二分〇〇 既外分四百六十三分 既内分三百七十八分 定用分八百四十一分 初起二於乙方一復二於庚方一以二窺穴一所レ窺レ之 食甚月離赤道柳十一度六十三分 食甚月赤北一十六度〇八分四十八秒 午中太陽赤南一十六度四十一分 右安永四年ニ交食四タビ尤希也(仙台実測志) ■安永五年(1776) ●十二月十四日月蝕六分半(阿部家記録) ●十二月十四日月食六分半(備忘録) 安永五年丙申十二月十四日夜 月食六分半 初虧子正初刻七十二分 起於東南 食甚丑初三刻二十四分 甚於正南 復円寅初々刻三十三分 復於西南 定用分六百〇五分四十七秒 食甚月離赤道鬼一度四十九分 食甚月赤北一九度五十〇分 午中太陽赤南十九度五十九分 夜四十九刻六十二分 昼五十刻〇三十八分 昏酉正初刻一十九分(仙台実測志) ■安永六年(1777) ●六月十六日月食3分(備忘録) ●安永六年丁酉六月十六日 月食不レ験アラ与往二于釈迦堂ノ土手ニ一而窺フ二 月出ヲ一則円月見テ而無シレ食スルコト(仙台実測志) ※この食は、3分と予報されていたが、実際には1分程度の軽微な食だった。戸板は、月帯食と予報していたのだろうか?月の出には、食はまだ起きていない。1時間半ほどの誤差がある。 ■安永七年(1778) 戊戌日月食共ニ不レ食(仙台実測志) ■安永八年(1779) ●十月十六日月そく皆既(阿部家記録) ●十月十六日月食皆既あり(備忘録) ●安永八年巳亥十月十六日夜 月食皆既凡十七分一厘五毛 初虧寅初二刻四十七分 食既寅正二刻九十〇分 食甚卯初二刻〇三分 生光卯正一刻一十五分 此時即十七日明六時 復円辰初一刻五十八分 復円月入二于西山一而不レ見 故以算術所推求之 既外分四百六十〇分 既内分三百二十九分 定用分七百八十九分 初起於申方復於庚方 食甚月離赤道昴五度三十三分 食甚月赤北二十度〇四十五分 午中太陽赤道以南二十度〇五十六分 昼四十八刻九十四分 夜五十一刻〇六分 日出月入分三千〇四十三分 即辰初一刻 二十六分 晨分即半夜分而明六時也復円之刻在二月入之後一則是帯食也晨昏分ハ用二旧測四刻九十分ヲ一所レ推二求之ヲ一也又云自二此年一藤ノ広則始テ勤ム二測量ヲ一也(仙台実測志) ■安永九年(1780) ●四月十五日月帯そく九分(阿部家記録) ●四月十五日月帯食九分(備忘録) ●安永九年庚子四月十五日昏 月帯食月出所レ見三分計後迎二于皆既ニ一 凡九分八十秒之食也 昼六十七刻二十五分 夜三十二刻七十五分 月出分七千八百五十五分 即酉正三刻 五十五分 食甚戌正初刻八十〇分 復円亥正初刻五十二分 定用分八百〇五分 所推求初虧酉正一刻〇八分 食甚月離赤道?十六度七十〇分 同月在赤道之南二十〇度九十三分 日入前太陽赤道以北二十〇度一十四分 月出所レ見虧二於寅方一甚二於丑方一復於亥方ニ一此時予在二刈田郡鎌崎ノ温泉一昏前上テ二于山ニ一窺フレ之ヲ於テ二仙台一門人等所レ測如シレ此ノ(仙台実測志) ■天明二年(1782) ●二月十六日月帯そく二分半かけ乍出る(阿部家記録) ●八月十五日月そく(阿部家記録) ●二月十六日月帯食(備忘録) ●八月十五日日食四分半(備忘録) ■天明三年(1783) ●二月十六日月帯そく皆既で入り(阿部家記録) ●二月十六日月帯食皆既(備忘録) ■天明四年(1784) ●同月十五日は月そく六分(阿部家記録) ●同十五日月食六分(備忘録) ●今夜月食六分,二更四点初起東南,三更二点甚於正南,三更五点復於西南,食甚月離危十度五十四分 右之通暦ニ相見得候処,雲懸り候而月食不相見得(玉虫十蔵日記) ■天明五年(1785) ●同(十二月)十五日月そく五分(阿部家記録) ●十二月十五日月食五分(備忘録) ■天明六年 ●六月十六日月そく九分(阿部家記録) ●十一月十五日月帯そく一分半かけながら入(阿部家記録) ●六月十六日月帯食(備忘録) ■天明七年 ●五月十五日月そく皆既(阿部家記録) ●十一月十五日月そく七分(阿部家記録) ●五月十五日月食皆既(備忘録) ●十月十五日月食七分(備忘録) ■天明八年(1788) ●同十五日月そく二分(阿部家記録) ●同十五日月食二分(備忘録) ■寛政元年1789 ●四月十五日月食(備忘録) ■寛政三年(1791) ●三月十六日月食七分半(備忘録) ■寛政五年(1793) ●正月十六日月帯食(備忘録) ●七月十五日月食六分半(備忘録) ●去る正月十六日月帯そく一分かけ乍入(阿部家記録) ●七月十五日月そく(阿部家記録) ■寛政六年 ●正月十六日月帯そく七分かけながら入(阿部家記録) ■寛政七年(1795) ●六月十六日月帯食四分(備忘録) ●十二月1日日帯食(備忘録) ■寛政八年(1796) ●五月十五日月帯食(備忘録) ●六月朔日日食七分余(備忘録) ●十一月十六日月食四分半(備忘録) ■寛政十年(1798) ●四月十四日月食皆既(備忘録) ■享和元年(1801) ●八月十五日月帯食(備忘録) ■享和二年(1802) ●二月十六日月食4分半(備忘録) ■享和三年(1803) ●十二月十四日月帯食4分(備忘録) ■文化四年(1807) ●四月十四日月食1分(備忘録) ●十月十六日月食帯2分半(備忘録) ■文化六年(1809) ●九月十五日月帯食8分半(備忘録) ■文化十年(1813) ●正月十五日月帯6分半、酉の二刻六分余欠けながら出、程なく右の下に甚しく、戌の初刻右の上に終る(備忘録) ■文化十二年(1815) ●五月十四日月そく皆既(阿部家記録) ■文化十三年(1816) ●十月十六日月そく七分(阿部家記録) ■文政元年(1818) ●此年四月1日日帯食、4分酉の2刻右と下の間よりかけはじめ、酉の亥刻右の上に甚しく、酉の7刻2分余かけながら入る(備忘録) ■文政二年(1819) ●八月十五日月食皆既、亥の7刻左の方よりかけはじめ、子の6刻甚しく、丑の5刻下の右に終る(備忘録) ■文政四年(1821) ●此年二月朔日に日食六分、申の一刻下の左よりかけはじめ、申の五刻左の方に甚しく、酉の一刻上の左に終る(備忘録) ■文政九年(1826) ●此年十月十五日月食、子の初刻左と下の間よりかけ初めて、子の八刻甚しく、丑の八刻下の右に了る(備忘録) ■天保二年(1831) ●此年正月十四日月食、子の五刻左の下の間よりかけ初め、丑の三刻下の左に甚しく、寅の一刻下の右に了る(備忘録) ■天保三年(1832) ●閏十一月十六日月食四分半申の八刻、四分余欠けながら出、ほどなく上と左の間に甚しく、酉の四刻上の左に終る(備忘録) ■天保五年(1834) ●五月十五日月帯食、京都にては見えず、東国にては戌の一刻一分余かけながら出、ほどなく上の右に了る(備忘録) ■天保八年(1837) ●三月十七日月帯食(草刈) ●九月月帯食、京都にては見えず、西国にては卯の六刻、上の方よりかけ初め、程なく欠けながら入、見へかたかるべし(備忘録) ■天保九年(1838) ●此年八月十五日月帯食九分半、亥の6刻左と下の間よりかけはじめ、子の四刻下の左に甚しく、卯の二刻下の方に了る(備忘録) ■天保十三年(1842) ●六月十五日月帯食三分戌の初刻二分はかりかけながら出、戌の二刻下の右に甚しく、戌の七刻右の下に了る(備忘録) ■弘化元年(1844) ●十月十六日月帯食、京都にては見へず、西国にては明六時二分上と左の間よりかけ初め、六時三分二分斗りかけながら入る(備忘録) ■弘化二年(1845) ●四月十六日月食皆既、4時6分左と下の間よりかけはじめ、九時七分甚しく、八時八分右と下の間に了る(備忘録) ■弘化四年(1847) ●二月十六日月帯食、明六つ時上の方よりかけはじめ、六時二分二分はかりかけながら入、食分東国にては浅く、西国にては深かるべし(備忘録) ●八月十五日日食四分半、四時二分下の左よりかけはじめ、四時九分甚しく、九時五分下の方に了る(備忘録) ■嘉永元年(1848) ●此年二月十六日月帯食、今暁七時三分上と左の間よりかけはじめ、明六時三分皆既を入る(備忘録) ■嘉永二年(1849) ●七月十六日月食六分、九時五分上の左よりかけはじめ八時三分上と右の間に甚しく七時二分右の下に了る(備忘録) ■嘉永三年(1850) ●正月朔日日帯食三分半、七時一分下の左より欠けはじめ、七時六分左の下に甚しく七時七分三分かけながら入、西国にては二分斗りかけながら入るべし(備忘録) ■嘉永四年(1851) ●十二月十六日月帯食、京都にては見へず、東国にては夕七時七分二分余かけながら出、七時八分上の右に終る(備忘録) ■嘉永五年(1852) ●五月十四日月食皆既、夜四時左の方より欠けはじめ、九時三分甚しく、八時六分右の下に了る(備忘録) ■安政元年(1854) ●四月十六日月食二分半、夜九時下の方よりかけはじめ九時六分甚しく、八時二分下の右に終る(備忘録) ●此月十四日月帯食、翌朝六時右の上より欠け初め、六時二分甚しく、六時三分欠けながら入(備忘録) ■安政二年(1855) ●九月十五日月帯食皆既、夕七時七分皆つきて出、暮六時三分上と右の間に了る、西国にては六分余欠けながら〆る(備忘録) ■安政三年(1856) ●三月十六日月帯食、夕七時八分六分余欠けながら出、暮六時三分上の左に了る、東国にては深く、西国にては浅かるべし(備忘録) ■安政五年(1858) ●正月十五日月帯食、明六時一分左の下より欠けはじめ、六時三分二分斗り欠けながら入る、東国にては浅く、西国にては深かるへし(備忘録) ●七月十六日月食五分、夜五時八分上と左の間よりかけはじめ、四時六分上の右に甚しく、九時四分右の上に了る(備忘録) ■安政六年(1859) ●此年正月十五日月食皆既夕七時八分下の方よりかけはしめ、暮六時七分甚しく、夜五時六分上の方に終る、西国にては欠けながら入るへし(備忘録) ●七月十五日月食皆既、夜四時七分左の上よりかけはじめ、八時甚しく、七時三分下の方に了る(備忘録) 出 典 暦面裡書:南方町史 阿部家記録:迫町史 備忘録:中新田町史 草刈玄水暦書書込日誌:(中新田町史) 高野家記録:個人蔵/宮城県図書館にマイクロフィルム(蔵王町) 仙台実測志:国立国会図書館デジタルコレクション 「芦東山日記」:平凡社 1998
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19 名前:Only,Lonely,Glory! 1/20:2007/04/08(日) 01 38 30 ?2BP(125) カサリカサリと枯葉を踏み、彼らは深い森を行く。 周囲に咲き乱れる白い花。そういえば白は葬送の色だ、と森を歩きながら凌統は思う。 淡い桃や薄青は混じれども、どの花も基調は白。献帝の嫌がらせだろうか。 付きまとう嫌な感覚を打ち消そうと、足元の石を蹴っ飛ばそうとしたその時。 母犬が唸り声を上げ、身を低くした。 ――誰か居る!? 馬謖の袖を引き、探知機を覗き込む。 犬の視線の先に該当する光点はない……ように感じられるが。 まさか、察知できない……首輪が壊れている? 武器を構え、来訪者に備える。 がさがさと大きい音を立て、鼻息も荒く現れたのは―― 「……おい、あれ何に見える?」 「…………牛?」 「まごうことなき牛ですね」 「あぁ、全くの牛だな……」 「鼻息荒いな。牛」 「どうします? 牛」 「こっちに突進して来そうなの気のせいか? 牛」 牛ではなんかどうしようもない。牛だし。 凌統、馬謖、陸遜の3名はじりじりと後ずさった。 「たぶん気のせいではないかと。牛」 「でしとかにょとかに続け。新ジャンル『語尾が牛』」 「なんでもいいから……取り合えず、逃げろー!!」 20 名前:Only,Lonely,Glory! 2/20:2007/04/08(日) 01 42 02 脱兎の如く回れ右、全速力で奔る彼らの後ろにぴったりと追随する牛! 牛、奔る!! 「が、街亭から無傷で帰還した私の逃げ足を舐めるなあぁぁ!」 「それ自慢になりませんよ馬謖さん!!」 「壊滅状態の合肥から生還した俺の逃げ足も舐めるなあぁぁ!」 「凌統それ割と自虐的ですよ!? えええと、僕の逃げぎゃふっ!?」 足元の小石に足を取られて転倒する陸遜。 その尻の上を軽やかに走り抜ける牛! 「ううっ、陸遜殿あなたの尊い犠牲はしばらくは忘れないぞー!」 「いや俺らも遠からず同じ道を! 軍師なら何とかしろ馬謖ー!!」 「無茶言うな! 兵法は牛を対象としてない!!」 そして、しばらく後。 ぜーぜーと大の字に転がって荒い息の凌統と馬謖、そして暴れ牛の死骸がそこにあった。 凌統の渾身の銃撃で何とか『牛に突き殺される』という将として最悪の死に方は免れたが、 精神的な疲労は結構なものである。 牛追い祭りならぬ牛に追われ祭りだ。 「お疲れ様でした」 「解せない、なんで、陸遜殿、だけ、元気なんだ、ぜぇぜぇ」 「や、だって僕早々にリタイアしましたんで、体力が温存されてますし」 「……とりあえず、今日の飯は、焼肉だな、豪華だぞ、感謝しろ…… つーか、良く考えたらお前がそんなド派手な赤い服なんて着てるからだろ馬謖!」 「赤じゃないぞ紅梅色だ!」 「似たようなもんだろ!?」 ミョルニルではたかれた馬謖の頭から、スコーンと実にいい音がした。 21 名前:Only,Lonely,Glory! 3/20:2007/04/08(日) 01 43 42 不毛な口喧嘩を繰り広げつつ、馬謖がぼてっと寝転がったまま探知機に手を伸ばす。 眠っていない時はほぼ常時それを確認するのが、既に彼の癖になっているらしい。 姜維たちの無事、そして自分たち一行の周囲の安全を確認する―― 決まりきったパターンになりつつあるその行為。 だがちらりと陸遜が横目で見た馬謖の顔は、常と違って青ざめていた。 鞄から探知機の説明書を取り出し、猛烈な勢いでめくり始める。 「馬謖さん、どうかしたんですか?」 「……や、……え、いや、あ」 何か言いたいのだが言葉にならないらしい。 焦れた陸遜は馬謖から探知機を引ったくり、絶句した。 「……え、ちょっと、嘘でしょう」 荊州に残してきたはずの姜維と関興の光点が、消滅していた。 すなわち死亡。洞窟周囲に残る光点は、司馬懿を示すひとつだけ―― 陸遜の脳裏に黒の書物が過ぎる。 太史慈に聞いたその効能、洞窟周囲に外敵は無し。暴れ牛でも出なければだが。 ならばこれは、呪いの書による司馬懿の暴走? 22 名前:Only,Lonely,Glory! 4/20:2007/04/08(日) 01 45 25 ふぅーっと母犬が唸り声を上げた。森の一点を見据え、ぐるるると低く喉を鳴らす。 なんだ、また牛か!?と悲鳴を上げる馬謖を他所に、凌統も同じ方向を見据えて銃剣を構える。 「おい馬謖、探知機見てるんじゃなかったのか? お前の目玉はうずらたまごか?」 軽口を叩きながらも、凌統の頬を汗が伝う。冷や汗。 数秒後に馬謖たちも感じとったのは、圧倒的なまでに吹き付けてくる殺気だった。 探知機に目を落とす。人間の規格外の速度で突進してくる光点がひとつ。 「……くそっ」 失われた光点に気をとられ、自らの周囲を見落としたらしい。 まだ主の姿も見えないのに、冷たい烈風の如き闘気が叩きつけられる。 ガチガチと妙な音がする。 震える自身の奥歯が立てている音だと彼らが気付くまでには、数秒の時間を要した。 ヒュオンッ、と風を切る音。 「…………ッ!」 視認すら難しい速度で飛来したそれを凌統が避け得たのは、ほとんど奇跡と言って良かった。 直接触れてもいないのに、その衝撃波のみで凌統の右袖を切り裂いたそれ。 一振りの青龍偃月刀が地に突き立っていた。 「――逃げろ!」 「でもっ、凌統」 「いいから行け! 邪魔だ!」 「行きますよ、馬謖さん……!」 なかなか動こうとしない馬謖の袖を掴み、逆の腕に仔犬を抱えて陸遜が身を翻す。 ここに居ても自分たちに出来ることはない。 ならば一旦退き、策を考えるのが軍師の仕事。 23 名前:Only,Lonely,Glory! 5/20:2007/04/08(日) 01 47 49 【side 呂布】 俺の中には獣が棲んでいる。 呂布は常々そう感じていた。ほんの幼い頃から、ずっと。 そいつは時々癇癪を起こしたように荒れ狂い、俺の周りの人間を傷付けた。 その獣のエサは闘いだ。俺が闘えば獣は満足し、大人しくなる。だから闘う。 子供の頃は、近所のガキ大将をシメた。 すこし大きくなって、村を襲った盗賊を倒した。 その次は軍に入り、敵軍の兵士を殺した。 敵軍の将を殺した。 たくさん殺した。 もう、長い長い付き合いだ。 ……だから、分かる。 今、自分の中で暴れているコレは、あいつじゃない。 殺セ殺セ。聞こえる声はあいつと同じ。とてもよく似ている。 でもあいつは何を殺すかなんて指定しない。その選択権は常に俺にあった、だから上手くやってこれた。 これは異物だ。俺を操ろうとする異物だ。 俺は誰の言いなりにもならない。 貂蝉が望めば養父も殺した。陳宮が請えば戦に出た。 だがそれは、あくまで俺が選んだことだ。 (劉備ヲ殺セ)(関羽ヲ殺セ)(張飛ヲ殺セ) 五月蝿い。俺に指図するな。 (殺セ、セセセ) 五月蝿い! 闘えば静かになると思った。俺の獣と同じように。 その相手が劉備でなくても関羽でなくても、張飛でなくても。 寧ろその3人は嫌だった。異物如きの言いなりになるのは業腹だ。 (殺セ殺セ殺セ) 黙れ黙れ黙れ! 24 名前:Only,Lonely,Glory! 6/20:2007/04/08(日) 01 53 02 付近を探れば、3つの気配が感じられた。 2つは問題にならないほど弱そうでがっかりする。道端のねこじゃらし程の価値もない。 だが、1つはそこそこ骨がありそうだった。 ――よし、闘おう。 だがすぐに殺しては、獣は満足しない。『闘い』でなければいけないのだ。 この異物もそうだろう、俺の獣と似ているのだから。 自分の手を見る。立派な刀。 駄目だ、と思った。武器を使うと、すぐに雑魚は死んでしまう。 そこでそれを思い切り投げた。その気配の主めがけて。 避けられないなら、闘いとして成立しない程度の相手でしかないだろう。 ……手応えはなかった。呂布は満足し、口角を少し上げる。 すぐには殺せない。この獣もどきが鎮まるまでは、死んでもらっては困る。 ※ ※ ※ 去る仲間たちを背に、凌統は青龍偃月刀を引き抜いた。 ――重い。だが銃剣よりも確実に頑丈だ。 がさりと音がして、血走った目の大男が現れる。 「りょ、呂布……」 この遊戯の開始直後。 呂範を一刀で真っ二つに切り裂いたその姿に怯え、全力で逃げたことが否応無く思い出される。 生物としての本能が足を竦ませる。立っていられるのが不思議なほどの震え。 今すぐにでも逃げ出したい。たとえ背から斬り殺されても、この場から立ち去りたい! 圧倒的な力の差。抗うことなど、出来ようはずも無い。 忠実な犬だけが、彼の傍らに寄り添う。その暖かさにほんの僅か勇気付けられる。 ――ここですぐに俺が逃げたら。馬謖も陸遜殿も死ぬ。 せめて時間を、彼らが逃げ切れるだけの時間を! 25 名前:Only,Lonely,Glory! 7/20:2007/04/08(日) 01 55 38 【side 馬謖&陸遜】 「りっ、くそん殿っ、りょ、凌統が」 「息切れてるんなら走りながら喋らない! 舌噛みますよ」 しばらく駆け通し、殺気が追ってこないことを確認してようやく彼らはその場にへたり込んだ。 「な、なんだ、なんなんだあれ、人間か?」 「相当名のある武人には違いないでしょうね。 趙雲か夏侯惇か、あるいは――呂布か」 「ちょ、それじゃ凌統が危険じゃないか……!」 「分かっています! だからといって僕たちがあそこにいて何の役に立つんですか!」 馬謖にも勿論、分かってはいるのだ。自分たちが居た所で足手纏いにしかならないと。 何が出来る。今自分たちに何が出来る? はっと思い出し、馬謖はごそごそ鞄を漁って師に渡された書付を取り出す。 困った時に開けろ、と渡されたそれ。正に今がその時だ。 壱の数を振られた包みをそっと開く。 『助けを借りよ』 ごくごく簡潔な一文。誰の助けかも書かれていない。 誰の。きっと陸遜ではない。諸葛亮自身でもないだろう。 誰の。誰の! 縋るような心地で探知機を覗き込む。 ……居た。自分たちのほど近くに、正体不明の光点がひとつ。 常であれば決して近付かないだろう。 しかし今の馬謖には、何かの啓示の様に感じられた。 「あっ、馬謖さん、どこへ」 探知機を手に駆け出す。仲間を救う鍵がそこにあると信じて。 26 名前:Only,Lonely,Glory! 8/20:2007/04/08(日) 02 04 14 【side 凌統】 気のせいか、初めて見たときよりも呂布の腕力は増しているように思えた。 呂布に武器はない。拳と脚だけの攻撃なのに、凌統は全身に細かい傷を負う。最高まで鍛え抜かれた肉体は、時に刃物より鋭い。 「くっ」 シャッ! 人間の動きが発するには、あまりにも鋭い音。胸元ギリギリに岩より硬い拳が振りぬかれる。 一度でもまともに喰らえば、それはきっと致命傷だ。 だが腕力と引き換えに、呂布の目からは知性の光が失われていた。 ゆえに攻撃は単調。ある程度の武人なら、見切るのは難しくない……しかし避け続けるには限界がある。 「ぬぅ……」 それでも再び、ギリギリで鉄拳をかわす。代わりにそれは木の幹に吸い込まれた。めきめきめきぃ、と音を立て幹が軋む。 辛うじて倒壊は免れた木は、しかしもはや生き返ることは無いだろう。幹の半分以上が折れてしまっている。 「くっ、そ! どんな馬鹿力だよ!」 こんなものを直接喰らえば、人間の内臓など一瞬で挽き肉だ。 巨体は面倒くさそうに手足を振り回しているだけなのに、凌統の体力はどんどん削られていく。 手にした青龍偃月刀で受け流し、またはギリギリで回避し、受ける傷を最小限に抑える。 「くっそぉ! 何で切れねーんだよ!? 呂布も人間だろ、人間のはずだろ!?」 青龍偃月刀の重い一撃も、呂布の皮膚に赤い線を残す程度。 呂布だって人間だ。その身体は肉のはずだ。鋭い刃物を生身の肉にぶつけているのに、なんで切れない! 筋肉ではじく? 筋肉も肉だろ、有りえねぇ! なんだよ、鎧の方がまだ柔らけぇよ、どんな化け物だよ! 凌統が流す血はどんどんその量を増し、いつの間にか全身は朱に染まっていた。 対して刀による僅かな切り傷を除けばほぼ無傷の呂布。 それはあまりにも絶望的な状況だ。 ―――だが。 凌統は守りにおいてだけ、背中に庇うものがあるときだけ、限界以上の力を発揮する。 半数の兵が抜けた江陵の本陣を、二十歳にも満たない若さで曹仁軍の手から守りきった南郡攻略戦。 雷撃の如き張遼の怒涛の攻勢を、旗下三百騎で食い止め主君を生還させた合肥の戦。 「はっ、畜生! 化け物退治は俺の守備範囲じゃねーってのになぁ……!」 そして今も―――不思議ともう、足は震えない。 27 名前:Only,Lonely,Glory! 9/20:2007/04/08(日) 02 06 03 【side 馬謖&陸遜】 それに殺気は無かった。 「助けてくれえぇぇぇぇ」 と鼻水と涙を撒き散らしながら走ってくる奴に殺気も何もあったもんじゃないか、と甘寧は思う。 さてここで問題なのは、その変な奴がまっしぐらに突進してくるのがどう考えても自分に向かってだということだ。 なんでだ。なんで俺のほう来るの。やめれマジやめれ。鼻水拭け。 もし甘寧が数日前の諸葛瑾を目撃していたら、その様子にさぞ既視感を覚えたことだろう。 戸惑いながらシグ・ザウエルを取り上げ、一応狙いを付ける。 だが危機感やその類のものはあまり感じない。というか、これは引く。関わりたくない。 「だーずーげー……でひゃひゅっ!?」 奇怪な声と共に木の根に蹴つまづいてすっころび、ずざざざざーと痛そうな音を顔面で立てながらスライディング。 甘寧の足元を通り抜ける。繰り返すが顔面からスライディングしながらだ。惨状が予測される。 ごくり、と甘寧は唾を飲んだ。 これはイヤだ。なんだかよくわからんが、本格的に関わりたくない。関わったら運の尽きだと直感が告げている。 関わったら負けだ。そろりと甘寧は一歩後退した。 ……右足が動かない。 足首をがっちりとうつ伏せたままの不審人物に掴まれていた。 ぶんぶんと足を振る。とれない。 ぶんぶんぶんとさらに振る。とれない。 文官くさい風情のくせに意外と握力が強い。 「……あーもう、なんなんだ! なんなんだお前、離せ!!」 「いやだ! 助けてくれ!」 「何からだ!? 熊でも出たのか?」 「熊じゃなくて牛……ではなく!」 甘寧の右足首を掴んだまま、それはがばっと顔を上げた。 うっわひでぇ、と甘寧は顔をしかめた。 涙と鼻水といま擦りむいた血、詳細を描写するのが憚られるほどのどろどろっぷりだ。 「仲間がすごい強そうな男に襲われているんだ、頼む、助けてくれ」 すごい強そうな男。 強い奴と戦いたい、という欲求がややくすぐられるが、殿の仇を取るのが最優先だ。 悪いが今は関わっている余裕が無い。 28 名前:Only,Lonely,Glory! 10/20:2007/04/08(日) 02 07 23 「知らねーよ。自分でなんとかしろ、離せ」 「しかしその服、孔明先生のだろう! これは天啓なんだ、間違いない! 助けろ!」 「孔明先生ィ? ……お前諸葛亮の縁者か何かか?」 「弟子だ!」 なるほど諸葛亮には世話になった。働かされたが。 しかしその弟子にまで恩があるかといえば、否だ。 「……やっぱ知らね。離せ。俺は荀イクの糞野郎を殺りに行くんだ」 そう吐き捨てた瞬間、その諸葛亮の弟子の声が一段低くなった。 「荀イク? 詳しく話せ。なんなら力になってやる」 「や、お前に何か出来るとも思えねーんだけど。お前弱そうだし」 それ以上にあんまりお前に関わりたくない。顔ぐちゃぐちゃだし。鼻水拭え。いや、俺の服の裾でじゃなくて! 「ふっ、こっちが1人だと誰が言った! 他にも仲間は居るし、私より」 甘寧の、というか自分の師匠の服でずびびーっと鼻をかみながら偉そうに何か言いかけたとき、 「甘将軍!」 甘寧にとっても聞き覚えの有る声がそれを遮った。 「……陸家の都督殿じゃねーか」 新たに現れた人物、陸遜とはさして親しかったわけではないが、面識はもちろん有る。 そして油断ならない相手であろう事も分かる。 シグ・ザウエルの狙いを、鬱陶しいだけで特に害はなさそうな足元の変な文官から陸遜へと移した。 「甘将軍。凌統が……おそらく呂布、か夏侯惇。もしくは趙雲。 誰であるにしろ間違いなく名のある猛将に、ひとりで立ち向かっています」 「凌統ゥ? 公績がなんでそんな奴らに喧嘩売ってんだ? 負けるだろ、それ」 「凌統が売ったわけではありません、突然襲われて、僕たちを庇うために迎撃するしかなかったんです。 筋違いな願いかもしれませんが、どうか彼を助けてあげてください。お願いします。……お願いします」 陸家の坊っちゃんはこの変な奴のツレか。 深々と頭を下げる陸遜に、どうしたものかと甘寧は手に持つ銃をいじる。 まぁかつてはいろいろあったが、凌統は自分の身内であると今は思っている。 それに猛将というのにも興味がある。武人の血が騒ぐのだ。だが、 「公績には悪ぃが、俺には用事があるんでね。俺は――」 「凌統はお前を尊敬していると言っていた」 ずずーっと鼻をすする音と共に、足元から声がした。 29 名前:Only,Lonely,Glory! 11/20:2007/04/08(日) 02 08 17 「甘興覇は強くて格好良いだけでなく、器の大きい素晴らしい男だと凌統は言っていた」 「ああん?」 「ガキみたいに親の仇親の仇と因縁を付けていた自分を許し、さらに弟分とまで呼んでくれた、 まさに英雄と呼ぶに相応しい大きな男だと言っていた。自分もあんなふうになりたいと、憧れていると」 「……」 「頼む。助けてくれ。甘将軍、貴方だけが頼りなのだ」 瞬きもせずに見上げ、じーっと視線を合わせてくる。 そんなにらめっこに負けたのは……甘寧だった。 「ちっ。仕方ねぇなあ! そこまで慕われては仕方ねぇ! おい、公績はどっちだ!」 「このまま真っ直ぐ北だ。私たちが通った跡を辿ればいい」 「わーった。待ってろ、公績!」 軽々とした身のこなしで駆けていく甘寧の背を見送り、陸遜が呟いた。 「……馬謖さん、凌統は本当にあんなこと言ってたんですか?」 視線を宙にさまよわせ、微妙な笑みを貼り付かせて馬謖が答える。 「……まぁ、有名な美談だからな」 「つまり、言ってないんですね。あとで凌統に殴られるんじゃないですか、貴方」 「ひとり分の命が私のコブくらいで贖えるなら、それは安いものだろう?」 30 名前:Only,Lonely,Glory! 12/20:2007/04/08(日) 02 11 57 【side 凌統】 幹を折られた木の数を数えるのを、凌統はとっくに止めていた。 殴られる、受ける、蹴られる、かわす、延々とそれを繰り返す。 かわすたびに森の木が傷付けられるが、それを申し訳なく思う余裕など何処にもない。 呂布の手や足がかすった全身の傷から、真っ赤な雫が滴り続ける。 果てしなくも思える回避運動は、いずれ終焉を迎えるだろう。凌統には容赦なく疲労が蓄積されていくのだ。 そうなる前に、その均衡を自分から崩さなければならない。どうやって? 自問自答。右に逃げても左に逃げても、呂布の拳は迫ってくる。 襲い来る拳を避けて右へ、次をかわす為に左へ、左、後ろ、右、望まぬ剣舞を何処かで断ち切らねば未来は無い。 いまや身軽さだけが命綱。それだけが凌統がまだ生きていられる理由。 身の軽さ…… 非常時にも関わらず、いやだからこその走馬灯だろうか。 幼い自分が故郷の大木を軽々とよじのぼる。根元には笑う父の姿。そんな光景が頭を過ぎる。 父には登れないような高さまで行けるのを、とても誇らしく思っていた。 ――呂布の巨躯を見る。 (大人の父には登れないような――) それはいわゆる、いちかばちかの賭けだった。 凌統は飛び退り呂布との間を開け、青龍偃月刀を近くの木に立てかけてそれを足場に駆け登る! さすがに意表をつかれた呂布が躊躇した。 その隙に、葉の揺れる音を立てながら隣の枝へと飛び移る。 不満そうな唸り声がし、青龍偃月刀が勢い良く凌統目掛けて投げられた。 飛来するより先に偶然、隣の木の枝へ移ろうとしていた凌統は僥倖を得る。 「避ケルナ!」 しかし当たらなかった偃月刀は地に落ちるし、落ちたそれを呂布は拾える。 いや、そのような手間をかけるより、凌統の居る木を殴り折ったほうが早いかもしれない。 樹上の凌統に再び、青龍偃月刀が襲い掛かる。 だが風を切って飛ぶ刃は、不思議なほどに命中しない。 まるでそれ自身が凌統を傷付けることを拒んでいるように。 31 名前:Only,Lonely,Glory! 13/20:2007/04/08(日) 02 13 44 幼い頃を思い出しながら、凌統はわざと枝を揺らす。 自分の居場所を僅かずらして教えるためだ。 何故だか落ち着きを失っている呂布は、平素なら気付くであろうその小細工に気付けない。 そんなささやかな罠を仕掛けつつ、凌統は木から木へと飛び移る。 幼い頃ほど上手くは行かないが、決して捨てたものでもない。 俺ってもしかして先祖が猿なんじゃね?と進歩論的に実は正しい事を考えつつ、凌統は苦笑いを浮かべた。 ※ ※ ※ 木の根に足を取られる、木と木が密すぎて通れないという現状に焦れ地上の呂布は顔をしかめる。 これでは闘いにならない。エサを与えなければ、身の内で獣が暴れだす。 手綱を離れて暴れだせば、俺の全てが乗っ取られてしまう。 こんなとき、いつも思い出す光景がある。 初めて殺した人間の姿だ。よく一緒に遊んだ少女の死体。血にまみれた自分の剣。 何が原因だったのかはもう思い出せない。ただ、真っ赤なその姿だけが瞼に焼きついている。 劉備だの関羽だのを殺すのは構わない。 だがそれが自分の意思でないことが怖い。自分が望まずに人間を殺してしまうのが怖い。 助けてくれ。貂蝉、厳氏、陳宮、母上……誰か……。 32 名前:Only,Lonely,Glory! 14/20:2007/04/08(日) 02 15 51 ※ ※ ※ 呂布はどこまでも追ってきた。 命懸けの高鬼だ。鬼に捕まるか、諦めて鬼が立ち去るか、どちらかしか終わりはない。 ふと親犬の姿が消えていることに気付く。 たしか呂布の足に噛み付いたり、体当たりで拳を逸らしてくれたりしていたのだが…… 到底敵わぬ事を悟り、逃げたのだろうか。ならばそれでいい。自分のために、むざむざ死なせるのは嫌だった。 合肥で麾下三百を失った悪夢が頭を過ぎる。 ピ。 突然奇妙な音がした。空耳かと凌統は思う。 ピ。……ピ。 違う。空耳ではない。確かに聞こえる。どこから? ピ。…ピ……ピ…… 自分の首元から。 どことなく聞き覚えがある気がする。 (「な、なんじゃ、儂のこの首輪が鳴っておる?」) (「ああ、周りの人は一応離れておいた方がいいですよ、危ないから」) (「陛下、何をなさ……!!!!」) 一瞬で顔から血の気が引いた。 ここはどこだ。益州の北。禁止区域のすぐ傍。……踏み込んでしまった!! 戻らなきゃ。戻る。戻るんだ! 禁止区域と呂布。問答無用の爆死より、抗う余地のある呂布の方がまだマシだ! 枝を揺らして南へ駆ける。そして気付く。帰る道が、樹上に無い! へし折られた幹。足場には到底出来ない。そして足元には、呂布が間もなく追いつく。 飛び降りる? どう降りても、体勢を整える前に呂布の拳が自分に突き刺さる様が見えた。 ……ならば。 腰の銃剣を抜き、凌統は呂布目掛けて飛び降りる! 33 名前:Only,Lonely,Glory! 15/20:2007/04/08(日) 02 17 54 ※ ※ ※ 逃げる一方だった獲物がこちらへ向かってくる。 祈りが天に通じたか。すぐにエサを与えてやるからしばし待て、と体内の異物に呟く。 恐怖で頭がおかしくなったか、自棄を起こしたのか、あろう事か自分目掛けて降ってくる。 もちろんその程度で、この呂布をどうにか出来るはずも無い。 振りかざされる妙な形の剣の軌跡を、呂布は軽々回避する。 ぱん、と軽い音がした。 左耳が一瞬で熱を持つ。 自分の耳が吹き飛ばされたと、呂布はすぐには気付かなかった。 左の音が聞こえない。 たかが。 たかがエサごときに。道端のぺんぺん草と変わらぬ雑魚ごときに! 視界が怒りで赤くなる。 すぐには殺さないと思っていたことなど、既に思考に無かった。 微塵の容赦も無い拳が体勢の崩れている凌統に突き刺さる。 吹き飛ばされた凌統の体が木の幹に打ち付けられ、そのままずるずると崩れ落ちた。 34 名前:Only,Lonely,Glory! 16/20:2007/04/08(日) 02 20 29 ※ ※ ※ ……もうダメだ、と凌統はついに自覚した。 額から垂れた血とそれが流れこんだ目を、ぐいっと拭う。世界の赤さが少しだけ薄れるが、それだけだ。 手の届く所に青龍偃月刀が転がっていた。呂布が近くに置いていたのだろう。 掴んで引き寄せた。重い。酷く重い。 それでも戦士としての本能が凌統を足掻かせた。 青龍偃月刀を杖にして、震える足で弱々しくも立ち上がる。 自らの血でぬるぬると滑る手。失血で視界は霞み揺れる。 酷く冷たい目で、薄赤い呂布が自分を見ていた。 素手の相手に対し刃物を持つ、それだけのアドバンテージを与えられてなお、力の差はかくも圧倒的だった。 「雑魚メ……死ネ」 振り上げられた呂布の拳が逆光と相まって、奇妙に神々しく見えた。 膝が折れそうになる。この場に崩れ落ちることが出来れば……楽だ。 もういいじゃないか。俺は十分頑張った。敵う訳も無い相手に、十分抗った。 そしてあれが振り下ろされれば、俺はもう楽になれる。 十分時間は稼いだはずだ。馬謖も陸遜殿も、後は自分でどうにか―― 『凌統殿~、諦め良すぎますよー』 苦笑をはらんだ明るい声が耳を掠めた、気がした。 ――凌統が握るのは、関羽の青龍偃月刀。 『ほら、せっかくの武器、杖にしてないで』 声につられて、重い重いそれを持ち上げる。 ――この名刀は関羽の死後、息子である関興に受け継がれた。 『右手はもうちょっと上です。そうすると支点がずれるから……ほら、結構持ちやすいでしょ?』 ――そしてそれを持つ関興は死した父の霊に導かれ、 『さぁ、ちゃんと前を見て。敵も疲れてますよね?』 獅子奮迅の活躍をしたと三国志演義には記されている―― 正当な持ち主が使い手を認めた時、青龍偃月刀は真の力を発揮する。 凌統が再び闘志を取り戻したのは、二代目の主である死した友、関興の守護を得たが故だろうか? 35 名前:Only,Lonely,Glory! 17/20:2007/04/08(日) 02 21 55 冷艶鋸とも呼ばれる刀を握る手に、暖かい何かが添えられた気がした。 もう少し。もう少しだけ、頑張ってみよう。 僅かながら生気を取り戻した凌統を呂布が訝しげに眺めたのは束の間、直ぐに鉄より硬い手刀が飛来する! ぶつかり合う金属音こそしない。だが異様に硬い呂布の筋肉は刃物さえ受け付けない。 既に人間ではない何かの高みに達した呂布に、凌統は防戦を強いられつつも隙を伺う事を諦めない。 立つのもやっとの状態で、それでも闘う凌統を、戦の女神が哀れんだのだろうか。 呂布の背後、左側から、赤い塊がごそりと現れた。 それが何なのか、凌統にもすぐには分からなかった。 凌統に付き従っていた大きな犬。 樹上を逃げる主人のために、懸命に地上でそれを助けていた忠犬の姿だった。 シロという名の由来であった体毛は、もはやその面影も残さぬほど血に塗れ。 それでもなお、主人の為に―― 飛び掛る犬。 左の音が聞こえぬが故に気付かず、大きく体勢を崩す呂布。 崩れた体勢からも翻る拳。吹き飛ぶ犬。 しかし勇敢な犬の命と引き換えに、僅か一瞬の死角が生まれる――! 36 名前:Only,Lonely,Glory! 18/20:2007/04/08(日) 02 25 42 『行けええぇぇっ!!』 「うおおおぉぉッ!!」 一切の防御を顧みず、凌統は全身を弾丸と変えて飛び込みその刃を振り下ろす! びしゃああぁぁ、と血の雨が降り注いだ。 左肩から右脇腹にかけて袈裟懸けに斬り裂かれ、さすがにたまらず呂布がよろける。 ……深い。だが致命傷ではない。 ぐおおぉ、と呂布が咆哮し、怒りのままに岩より硬く重い拳を振り下ろす。 体勢の崩れた凌統に抗う術は無く、ぱん、と赤い血の花が弾ける。 ……それが自分のものでないと気付くのに、凌統は数秒の時間を要した。 「おいアンタ、俺の身内に何してんだよ?」 血の流れる肩を押さえた呂布の懐に、矢のように飛び込む影。凌統を庇って立ちふさがる。 飛びのきながら、血走った目で呂布が呻く。 「…………興、覇?」 「よう公績。生きてっか? ……俺の弟分をよーくも、痛い目にあわせてくれたな、おっさん!」 かつて親の仇と憎み、そして後に生死の交わりを結ぶに至った男の背を認め。 凌統はその場に崩れ落ちた。 37 名前:Only,Lonely,Glory! 19/20:2007/04/08(日) 02 27 57 ※ ※ ※ 信じられなかった。 耳を吹き飛ばされた。 体を切り裂かれた。 肩を撃たれた。 常に最強であった自分が、いかに油断していたとは言えこんなに傷を受けた。 その事実に自分自身の芯が揺らぐ。 信じられず、信じたくもなかった。 有り得ない。有り得ない! だから頭に『それ』が染み込んできたとき、諾々と従ってしまったのだ。 獣もどきが猛るのは変わらない。だがそれに似た、またさらに別の何か。 (――そっちにいるのは私の獲物だ。お前は東に行け――) 文章にすらならないその意思の塊を、あえて言葉に変えるならこのような感じだろうか。 呆然としたまま呂布は身を翻し、ふらふらと東へ歩き始める。 「お、おい、ちょっと! おいコラ、闘えよ!」 甘寧の声は呂布に届かない。 その背を追おうとした甘寧を、足元に倒れた友人の姿が押しとどめる。 「っだー! 闘わせろよ、コラー!!」 ひとしきり吼えた後、不満げに息を漏らし、甘寧は倒れている凌統をつついた。 一応生きているようなので、なんとか弟分を救うという目的には間に合ったか。 「公績、大丈夫か? うっお、ひどい怪我だな……」 気を失った友人を担ぎ上げ、木陰の草地へ寝かせる。 呂布が去ったことを察知したらしい陸遜と馬謖が、辺りを窺いながら駆け寄ってきた。 38 名前:Only,Lonely,Glory! 20/20:2007/04/08(日) 02 32 39 既視感を追う遊撃隊/3名 凌統 [満身創痍、気絶]【関羽の青龍偃月刀、銃剣、魔法のステッキミョルニル】 馬謖【探知機、諸葛亮の書き付け(未開封美品)×2】 陸遜【真紅の花飾り、P90(弾倉残り×2)、ジッポライター、仔犬(チビ)】 ※益州北部。洛陽城の観察を試みる予定でしたが、姜維と関興の首輪反応の消滅を確認したため行動方針を再検討します ※司馬懿がDEATH NOTEの影響下にある可能性を把握しています ※探知機で近づく人間を察知可能。馬謖が直接認識した相手は以後も場所の特定が可能。 ※関興の声が本当に関興の霊だったか、失血で朦朧とした凌統が見た幻だったかは不明です ※馬謖の軽症は時間経過により自然治癒しました ※母犬(シロ)は死亡しました @甘寧【シグ・ザウエルP228、天叢雲剣、コルト・ガバメント、点穴針、諸葛亮の衣装】 ※荀イク討伐が目的ですが、弱った凌統を非武官しか居ない所に放置していくわけにもいかないと思っています。 ※ 既視感を追う遊撃隊 と一緒に居ます。 @呂布[洗脳、身体能力上昇、左肩から右脇腹にかけて深めの傷、右肩被弾、左耳破損]【DEATH NOTE】 ※DEATH NOTEの影響下にあります。DEATH NOTEには劉備、関羽、張飛の名前が書かれています。 ※DEATH NOTEの効果で上記三人の居場所が漠然と解りますが、今のところDEATH NOTEの影響に抵抗しているようです ※益州北部から東へ移動中。 @劉備【李典棍、塩胡椒入り麻袋×5】 ※荊州北部。 親子の面影+水鏡門下生 を探して彷徨っています @司馬懿 [洗脳、身体能力上昇]【赤外線ゴーグル、付け髭、RPG-7(あと4発)香水、DEATH NOTE、陳宮の鞄、阿会喃の鞄】 ※基本的にDEATH NOTEに記名された生存者3名を狙いに行きますが、邪魔をする者は排除しようとします。 ※現在地は荊州北部。劉備が近くに居ることを感じています。 もうひとりのノートの持ち主に対し、漠然とした意思を伝える事ができるようです
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幽々子9 新ろだ448 満開の桜の下、男二人が酒を酌み交わしていた。 見た目は親と子、見方によっては祖父と孫ほども離れている。 が、互いにそれを気にした様子もなく、楽しそうに桜を愛でていた。 「時に○○……」 「なんでしょう? 妖忌さん」 少々酒精の回った様子の妖忌が、空になった○○の盃に酒を注いだ。 ○○も妖忌に返盃する。 「お前、桜、桜と言っておるが、どんな状態の桜が好きだね?」 「う~ん。そうですねぇ……」 人を楽しませる桜にも色々ある。 ○○はどの桜が一番好きなのか何となく考えてみることにした。 満開。 木一本すべてが薄く色づくが、派手ではないし、香りだってあまりしない。 控えめ。 そう、控えめでありながら、数が揃ったときの艶やかさは、筆舌に尽くしがたいものがある。 散り際。 牡丹のようなボタッとした散り際ではない。潔さというか。 風に舞う姿は白い雪のように美しい。 葉桜。 青々とした葉が空に向かって生い茂る。 夏へと移り変わる季節感。そして塩漬けにするといい香り。 枯れ木。 手を空に向けたかのように、カクカクとした不気味な枝ぶり。 けれどもそれは春に向かって蕾を固めてじっと待つ姿でもある。健気だ。 ……うん、正直、どれも捨てがたい。 『散る桜 残る桜も 散る桜』というやつだろうと○○は思った。 「難しいなぁ。どれもいいものだし……」 と、その時―― 盃の中にひらりと花びらが舞い降りてきた。 ふわりと白く濁った酒の上に浮かぶ薄紅梅の花一つ。 手の中の盃を見ていた○○の口の端が、かすかに笑みの形に崩れる。 見上げると満開の桜が風に舞い、抜けるような青空が花と枝の向こうに覗いていた。 「うん、やっぱり散り際の桜が好きだなぁ」 盃にそっと口をつける。 ○○の回答を聞いて、妖忌はフンと鼻を鳴らした。 「いいかい、○○。散り際が一番だという奴は、俄かだぜ」 「む……」 自分の桜好きが俄かだと言われた○○は、憮然とした。 「だったら葉桜」 「半可通め」 酒を注ぐ。 返盃される。 そこで銚子の中の酒がなくなったので、妖忌はその辺で動き回っていた幽霊に代わりを持ってくるよう命じた。 「じゃあ、枯れ木で」 「この、ひねくれ者め」 何を言ってもいい答えを返すつもりがないのかと、○○は妖忌を見つめた。 木で鼻をくくったような態度で妖忌は盃を傾ける。 否、盃の向こう側で○○が困った顔をするのを見て、堪えきれず笑っていた。 ○○はそれを見て、困った爺さんだと思った。 しばらくして、館の方から両手で銚子を支えた白玉楼の主がやってきた。 「はい、妖忌、お酒のお代わりよ」 「おや、お嬢様。これはすみませんな」 幽々子は妖忌に向かって銚子の口を近づけた。 恐縮しきりで妖忌は差し出された銚子に盃を寄せ、酒を注いでもらう。 「なぁに? 妖忌ったら、また○○を苛めていたの?」 なにやら難しい顔をしている○○を見て、幽々子はこのちょっとお茶目で気難しい庭師を窘めた。 「苛めるなどとはとんでもない。こやつについては、たっぷり可愛がっておるだけにございます」 「あら、そうだったの?」 「あー、まあ。可愛がられるちゃあ可愛がられてますね」 ○○は苦笑しつつ、妖忌の発言を肯定した。 人を悩ませるようなことを言っては、その困った顔をみて喜んでいる爺さんだが、不思議と○○は彼が嫌いではなかった。 「はい、○○も」 「ありがとうございます」 幽々子が○○の隣に腰を下ろす。互いの肩が触れんばかりの距離だった。 ふわりと甘い香りが○○の鼻腔をくすぐった。 酔いが回っていた○○は、この距離感について特に気にすることなく、素直に盃を差し出した。 幽々子に酒を注いでもらっている内に、桜のどこが好きなのかというパターンが残っているに気づいた。 「あ――。だったら一年通して好きだ、というと?」 「ほう。お嬢様をか?」 「……え?」 「……はい?」 突拍子もないことを言われて、○○と幽々子はキョトンとした。 「な……なっ、なっ、何を言ってるのよ、妖忌ったら」 「そーですよー。滅多なことを言っちゃあ、幽々子様にご迷惑でしょう」 何を言われたのかを理解した瞬間、かあっと顔を真っ赤にする幽々子。 一方の○○は幽々子の変化にはさっぱり気づかずに、彼女の発言にのみ追従した。 すると何故かムッとした表情で○○は幽々子に睨まれた。 「私は迷惑だなんて……」 「はい? 何か?」 「……なんでもないわ」 「そーですか」 何か言いたそうにしていた幽々子を見て、○○は聞き直したがはぐらかされた。 ここで突っ込んでしまうと訳の分からない話になりそうだったので、○○は話を戻すことにした。 「んで、妖忌さん。一年を通して桜好きな男への返答は?」 弁当箱から鰻の肝をひょいと摘まむ。 妖忌もう巻き卵を一箸摘まむ。 「ふむ……。では言ってやろう。 この中途半端者めが!」 「えーっ。だったら妖忌さんはどの桜が一番いいって言うんですか」 降参だと白旗を振りつつ、銚子を差し出す。 ぐいっと盃の中身を飲み干し、酒を受け取る。 「そんなこと決まっておろう。 仮令他人からどんな風に言われようと、自分は自分だって言える奴が粋な桜の見方というもんだよ」 にやりと男臭く笑う妖忌。 だぁぁっ! と○○はひっくり返った。 「はっはっは。○○、桜はいいものだのぉ」 「うーがー」 ○○が寝転がって唸っているのを傍目に、妖忌は笑いながら席を立った。 「あれ? どこへ行かれるんです?」 「さて、な。酔い覚ましに、ちと歩いてくるわい」 「気をつけて行ってらっしゃい」 「うむ。それではお嬢様、○○の相手をお頼みいたします」 「ええ。任しといてちょうだい」 にっこりと笑って幽々子は手を振った。 さっさと行けといわんばかりに。 妖忌は○○の傍から動こうとしない幽々子の心情を理解していたので、好々爺然とした笑みを浮かべていた。 彼には主の意向を真っ向から否定する気はさらさらなかった。 「○○よ」 「はい?」 「酔った勢いというのはあまり褒められたことではないからな、気をつけるように」 ただし、搦め手から釘を刺すことは忘れてはいなかった。 「ちょっと、妖忌!?」 「はっはっは。然らば御免」 酔っ払いとは思えないようなしっかりした足取りで、向こうへ逃げるように歩いていく妖忌。 しばらくして遠くの方で、 『妖夢、お前に桜の見方というものを教えてやろう』 『はい。宜しくお願いします!』 『ではついて参れ』 『はい!』 だのという掛け合いが聞こえてきた。 元気な師弟である。 幽々子は○○を起こすと、耳元で囁いた。 「ねぇ、○○。私にもお酌していただけるかしら?」 幽々子は○○の使っていた盃を取り上げ、両手でもって差し出した。 ○○は一瞬、何故自分のを使うのだろうかと首を捻ったが、すぐに彼女の分の盃がここにないのだということに思い至った。 であるならば、断る理由は○○にはなかった。 「ええ、勿論です」 頷き、銚子を持ち上げた。 酒を注ぐと、幽々子は数回に分けて酒を嚥下した。 ちらりと覗いた幽々子の白い喉が妙に艶かしい。 ○○の視線に気づいた幽々子は、恥ずかしそうに頬を桜色に染め、はにかんだ。 うん、可愛いなぁ。 釣られて○○も微笑んだ。 「……ねえ、○○。 桜と私、どっちが好き?」 「桜は好きですが、幽々子様は大好きです」 「そう。私も貴方が大好きよ」 「ありがとうございます」 「どういたしまして」 優しい雰囲気が二人をそっと包んでいた。 春の暖かな風が、満開の桜を揺らした。 後ろのNG 『応えよ、妖夢!』 『はい! 師匠!』 『流派、魂魄妖剣は――』 『王者の剣よ!』 『楼観』 『覆滅!』 『白楼』 『成仏!』 『見よ! 西行妖は未だ咲かず――!』 あの師弟は、一体何をやってるんだろうか。 参考/出典:2ちゃんねる『日本人の桜好きは異常』より 新ろだ450 幻想郷が桜に包まれた季節。 俺は白玉楼の一角で一人花見に興じていた。 「ん~、たまには一人もいいかもなぁ」 騒がしいのは好きとはいえ、流石に毎度毎度は疲れる。 一人で酒を呑み、一人で桜を楽しむ。 これもまた一興だ。 「あらあら、お一人かしら? 寂しいわねえ」 声の方に振り向くと、白玉楼の主、西行寺幽々子さんが立っていた。 「誘ってくれればいいのに」 隣に座り、顔を膨らませるこの屋敷の主。 「たまには一人もいいかなって思いまして」 「あなたが良くても私が良くないのよぅ」 プイっとそっぽ向いてしまう。 「ははは、すいません」 「全然謝ってないわ」 機嫌は損ねたまま。 さて、どうするか。 「お詫びにお酌しますから」 「いらないわ」 そっぽを向いたまま答える。 まずい、万策尽きた……。 「お酌も食べ物もいらない。そのかわり……」 「そのかわり?」 何を要求されるのだろう。 あ、まさか俺を食べるつもりか……? いや、でも食べ物はいらないって言ったし。 ……少しなら食べられてもいいかも……? い、いかん!! そんな邪な考えは!! そうだ! 邪考えは捨てろ!! 楽園の向こうに存在する純白の布地の如く心を白くするんだ……!!! 「膝枕して頂戴」 「は?」 返ってきたのは想定外の、というより想定不可能な単語。 「何を言って……って!?」 「お邪魔するわ~」 返答を待たずに倒れこむ幽々子さん。 フワリと倒れこんできた感触は心地よい。 普通なら膝枕されている側の方が気持ち良いべきだが、今回ばかりは逆だ。 幽々子さんの温もりが、感触が、型にはまる様に心地よい。 これじゃ、まどろみに沈むのは俺の方だ……。 「ほら、ボーっとしてないで、これ!」 「……これ?」 差し出されたのは……耳掻き? 先っちょが曲がっていて、白い毛玉がくっついているスタンダードタイプ。 紛れも無い耳掻きだ……。 「それで、耳掻きして頂戴な」 「は、はあ」 急な展開に付いていけずなし崩し的に耳掻きをするハメに。 ……普通逆じゃないか。これ。こう、性別的に。 「じゃ、じゃあ失礼して……」 「どうぞ~」 落ち着け、俺。 お前ならできる。 幾多の戦場を乗り越えてきたお前なら。 この戦場だって乗り越えることが出来る! いいぜ、だったらやってやる……。 目の前の相手は強敵。 桜の花弁を飛ばす、弱いとは言えない風。 コンディションは決して万全とは言えない。 だが、それは無意味だ。 そんなペナルティに意味など無い。 たとえ、どんな悪条件下だとしても、俺は、この試練を乗り越える……!! 日の光を反射する木製の宝刀。 いけ、○○! 勝利をその手に手繰り寄せるんだ!! 「まぁだ~?」 「あ、今いきまーす」 ゆっくりと、静かに、そして優しく、 「……ん、っぁ、あっ、はいって、る……あ」 「……」 時には強く、潜伏するクリーチャーを殲滅する。 「んぁ……、ん、気持ち……いい、んっ」 「…………」 落ち着け。 いかがわしい事は何もしてない。 「っぅ、ちょっと……痛い……かも」 「………………」 そうだ。 幽々子さんに膝枕して耳掻きしてるだけじゃないか。 「ぁっ、んっ、っくぅ……はぁ……そんな、動かさないで……ぁ」 「……………………」 やばい、何かちらついてきた。 なんだ、パチュリーさんが見えるぞ……。 「……今日はここまでです」 「えー、どうしてよぅ」 わかりやすく頬を膨らませる。 可愛いんだけど、これ以上は色々と……な? 「とにかく、今日はこれまでです」 「むぅ~、○○のけーちー」 「また今度してあげますから」 「本当!?」 わぁお、すごい笑顔。 わかりやすいなあ、この人。 でも、ま、悪くないかな。 「じゃあ、これはお礼よ」 「へ」 何ですか、と言う前に視界は暗転した。 正確に何かが俺の視界を塞ぎ、世界を暗くしている。 そして、もう一つ。 口元から伝わるやらかな感触。 覚えのある香りは多分……、 「……幽々子さん?」 顔を離し、問いかける。 何を問うているのかはわからないが。 「お礼よ。また今度お願いね」 片目を瞑りウィンクをとばす。 そのまま立ち上がり、唖然としている俺を置いて屋敷の方へ消えていった。 幻想郷一の、いや、世界一の笑顔を置いて。 ……まあ、二人ってのも悪くないかな。 うん。今度からは二人で花見をしよう。 残されてのは俺一人。 先ほどの余韻に浸りながら、散り行く桜を楽しんだ。 あとがき 何がやりたかったんだろうか。 後悔はしてないが反省はしている。 糖分が足りないという方は各自脳内補完をいうことで。 今度は、今度こそは誤字が無いはず……!! 新ろだ576 唐突だが風邪を引いた。 ちょうど今の時期、季節の変わり目だからと言うのもあるんだと思う。 そんな訳で俺は現在、高熱+頭痛+喉の痛みでダウン中。 布団から離れられない状態だ。 …うう、久々に風邪引いたけど、やっぱり辛いな…… 因みに、ここは幻想郷の冥界。 白王楼と呼ばれる大きな屋敷。 いわゆる『外の世界』からやってきたらしい俺は、何故か迷い込んだ先がここだった。 そこで紆余曲折を経て、ここで厄介になっている。 当然、俺は生身の人間だ。 死んでないのに冥界にいるのはどう言う事だ?どうして僕はここに?テルミホワイ?と最初は何がなんだか分からなかったが… 人間の適応力ってのは恐ろしい物で、ここへ来て2ヶ月過ぎた辺りで、すっかり慣れてしまった。 …まぁ、それでも風邪は引くんだけど。 「○○、調子はどう?」 部屋の襖が開き、ここの主である幽々子さんが見舞い(?)に来てくれた。 「…しんどいです」 擦れた声で答える俺。 実際しんどいんだから仕方ない。 今も頭がボーッとするし。 「人間って不便よねえ…。生きている内はケガも病気もする……でも、亡霊になればそんな苦しみとは無縁になるわよ?」 「あの、幽々子さん…何気に怖い事言わんでください。…と言うか、まだまだ人間でいたいですから俺」 「えー…」 残念そうな声出してるよ、この人……もしかして本気で殺る気だった? でも、亡霊なのに飯は食うんだよなぁ…どうなってんだ、この世界。 常識にとらわれてはいけない、って奴か? 「あ、そうそう。薬をちょうど切らしててね…さっき妖夢をお使いに出したから、もう暫く待っててね」 「何から何まで…いや、ホント申し訳ないです」 正直、なんでこんなに待遇がいいのか分からないが…好意は素直に受け止めておく事にしよう。 ここに来る前、一人で風邪と戦ってた時はホント地獄だったもんなぁ…。 「くすくす…気にしなくていいのよ?」 あー…可愛い笑顔だなぁ……今、二人きりなんだよなあ…って、俺は何を考えてんだ。 頭がボーッとしすぎて変な事考えすぎだろ、俺。 「…あ、そうだ」 ふと、何かを思い出したように幽々子さんが言う。 「薬を飲む前に、何か口にしないといけなかったわよね?…ちょっと何か作ってくるわね」 それだけ言うと、襖を閉めて部屋を出る。 …え、ちょっと待てよ?何か作ってくる、と言ったのか? 幽々子さんが?俺に? いつもならそう言う事は妖夢がするのに? って言うか、幽々子さん料理出来るのか? ……って、こんな事口にしたら恐ろしい事になりそうだ。 おお、こわいこわい。 うん、ちょっと横になろう。 まだ頭がボーッとするし、幽々子さんの方は時間かかるだろうし。 妖夢、早く薬買って戻ってこないかな。 そんな事を考えながら、意識が薄れていく…… 「……○○、出来たわよー」 ゆさゆさと揺さぶられる感覚に意識が少しずつ戻る。 あ、そうか……確か何か作ってくるって言ってたっけ。 でも、何を作ったんだろう? 「出来、た?…何が、ですか?」 まだ覚醒しきってない頭で尋ねる。 あ、その前に体を起こさないとな…。 「薬を飲む前に、何か口にしないとでしょう?消化のいい物を持ってきたわよ」 お盆の上には水差し、それに白米を茹でて作ったと思われるお粥。 それもご丁寧に梅干が上に乗っていた。 うん?ちょっと待てよ…これ、幽々子さんが作ったのか? いつも食べてばっかりなのに? 「○○……今、何か失礼な事考えたでしょ?」 言ってないのに何で分かるんですか! アンタはエスパーですか!! とは言え、黙っている訳にもいかないので返答する。 「いや、幽々子さん料理出来たんですねって……」 「出来ない訳じゃないわよ?いつも妖夢に任せっきりにしてて、普段はやらないだけだし」 あれ、そうだったのか。 出来るイメージが全く浮かばなかったんだけど…っと、これ以上考えない方がいいな。 ともかくお粥を食べよう、うん。 「えーと、それじゃ早速お粥を…」 「はい、あーん」 早ッ!? 俺が食べようとしたら、もうスプーンですくってるし!? しかも食べさせようとしてるし!? 「あ、あの…幽々子さん。俺一人で食えますから」 (にこにこ) ぐ、そんな顔されたら一人で食べるどこじゃなくなっちまう… だが、俺にも男のプライドって物がある。 「お粥作ってきてくれたのは嬉しいですけど、その…風邪引いてても、それくらい自分で出来ますから、ね?」 (にこにこ) 心が動かされそうになる笑顔。 くそう、可愛すぎる…し、しかし! 「だから、その……えっと…」 (にこにこ) ……俺、TKO負け。 幽々子さん、その笑顔は反則ですから。 うう、これも男のサガ、か。 観念して、運んできたスプーンを口の中へ。 恥ずかしいったらないが、もう知った事か。 「どうかしら?」 「とても美味しゅうございます…」 味は非常に薄い塩味だったが、むしろ今の状態ではそれくらいが丁度いい。 シンプルだからこそ美味しいと言うべきか。 「ふふ、それは良かったわ。…○○が美味しいって言うなら、私もちょっと味見しちゃおうかしら?」 そう言うと、幽々子さんはスプーンを口に。 あ、あの?これってまさか…… 「あら、間接キス?…んー、味が薄すぎるわねえ」 だから人の考えてる事を読まんでつかぁさい…… つーか、そんな能力あったのか、この人? 「でも、風邪引きさんにはこれくらいがいいのかしらね。…ささ、まだまだあるわよ。はい、あーん…」 また!?またなのか!? この人、絶対楽しんでやってるに違いない。 もうこうなったら覚悟決めるか……。 「…ところで○○、熱の方は下がった?」 一通りお粥を食べさせられた後、体の調子を聞かれる。 「なんとも言えないですね…自分じゃ分からないですし」 「じゃ、ちょっと診てみるわね」 そう言うと、幽々子さんは俺の額に手を当てる。 ひんやりしてて心地よい手…亡霊だからか? 「んー、いまいち分からないわねえ。…あ、そうだ」 手を離すと、今度は…え、なんか急接近してる!? ちょ、幽々子さん!一体何をするんですか!? 「えいっ♪」 「!?」 幽々子さんがぴたっ、と額をくっつけてきた事を瞬時に理解した。 顔が密着するまで、あと僅か。 多分、ちょっと唇を突き出せばこのまま…… そんな事を考えてた途端、部屋の襖が開く。 「幽々子様ー、頼まれた風邪薬を買ってきま、し……た…?」 …ああ、妖夢。 君はなんてタイミングの悪い時に帰ってくるんだ。 こりゃ怒られるかなあ。 「あ、えっと、その…薬、ここに置いておきます…ね。…し、失礼しましたーっ!」 薬を置いて、妖夢は逃げるように部屋を出てしまった。 …もしかして、こーゆーのに耐性ないのか? 「んー、やっぱりまだ熱っぽいわねー」 幽々子さん、あなたどこまでマイペースなんですか。 さっき妖夢が戻って来た事はスルーですか。 「妖夢の買ってきた薬も届いたし、早くこれを飲んでゆっくり休みなさいな」 あ、そこは忘れてなかったんですね…って、そりゃそうか。 俺は水差しを受け取ると、薬を飲む事にした。 これで明日は良くなってるといいけど…。 「さて、それじゃ私は行くわね」 やる事を済ませ幽々子さんが部屋を出ようとする。 そうだ、どうしても気になってた事があった。 せっかくの機会だし、今聞いてしまうとしよう。 「あの、幽々子さん…」 「何かしら?」 「外の世界から突然やってきた俺に、なんでここまで良くしてくれるんですか?」 迷い込んで早々、居候させてもらってる上、幽々子さんに看病までしてもらったのだ。 何か意図でもあるんじゃないかと、つい勘繰ってしまう。 「んー、そうねえ…外の世界から迷い込んだ人間がここに来た事自体、初めてだから物珍しいのもあるけど…」 まぁ、そりゃそうだ。 冥界は普通死んだ人間が行く所だし。 「あなたに興味を持った、と言う理由じゃダメかしら?」 え?俺に、興味を? それは一体どう言う…… 「ここ暫く、暇していた所へやってきたのが外の世界の人間だもの。興味を持たない訳がないでしょう?」 「…そーゆーモンなんですか?」 「そう言う物なの。……ふふ、○○の風邪が治ったら、もっとあなたの事を聞かせてもらうからね?」 だから、早く風邪を治しなさい。 そう言って、幽々子さんは部屋を出た。 ……ひょっとして、これは脈アリと考えていいのだろうか? 俺に興味を持ってくれたって事なんだから、好意的と捉えていいんだよな? なんだかまだ頭の中が悶々としているが、今はさっさと寝て風邪を治す事に集中しよう。 でも幽々子さんに看病してもらいたいが為に、もう暫く風邪引いていたいなあ…。 新ろだ707 段々と肌寒くなってきた季節。徐々にではあるが、布団から出るのが辛くなってくる。 そんな時期。長月――九月の終盤。 俺は、ある烏天狗の声で夢の世界から現の世界に引き戻された。 「号外でーす! ごうがーいでーす!!」 言いながら、烏天狗――射命丸文は新聞をここ――白玉楼にばら撒いている。 ああ、妖夢が激怒しそうだなあ。 そんなことを考えながら、開け放たれた窓から飛び込んで来た新聞を一部、手に取った。 『神無月外界旅行ツアーが今年もやって来る!』 『恋人との仲を深めるチャンスです!』 『気になるあの人を誘ってみるのも良いかも!』 大きな太い字で、そんなことが書かれていた。 概要としては、まあ簡単。 外界と幻想郷の結界を緩めて、一時的に外界へと旅行するという企画。 主催者は言わずもがな。 非常に面白そうな企画ではある。 ただ問題が―― 「恋人なんていねえよ……」 そうだ。 幻想郷に来てから数ヶ月。 知人友人は着々と増えているのだが、いかんせん甘い関係になるような間柄のやつは一人もいない。 第一、その友人知人のほとんどが既に恋人持ちなのだ。 必然的に、俺に関する色恋の話は少なくなる。畜生、悔しくなんかないぞ! 「あら、その心配は無用でしょう?」 「あん!?」 部屋の中から声が聞こえた。 部屋には俺以外誰もいない。 ってことは…… 「紫さんか!」 「はあい、紫さんよー」 空間が裂け、顔だけが飛び出してきた。 「あなた、問題ないでしょう? 妖夢か幽々子と行けばいいじゃない?」 「妖夢は既に恋人がいて、幽々子様は俺なんか相手にしないですよ」 「それは早計すぎないかしら? 特に……幽々子とか」 「はっはっは、冗談は止して…くだ……さ……い?」 「あら、おはよう○○、紫。随分と楽しそうね?」 部屋の入り口。 空色の着物を纏った幽々子様が立っていた。 「……二人ってそういう仲だったかしら……?」 「あら、誤解ですわ。私には心に決めた人がいるもの」 そういって扇子で口元を隠す紫さん。 「ふぅん……? まあ、いいわ。○○、朝御飯よ。紫も食べてく?」 「そうねえ……ご一緒しましょうか」 「そう。じゃあ、○○、急いでね」 「はい」 そうして二人は部屋から消えていった。 朝から美人を二人も見れて眼福、眼福。 今日は良い一日になれそうだ。 誰だ、良い一日になりそうだって言った奴。 出て来い、修正してやんよ。 「……」 「……」 「……」 「……妖夢、お代わり」 「……はい」 ……。 重い。空気が。 幽々子様から発せられる正体不明の重圧が、この場を、とても、重くしていらっしゃる。 紫さんは何かを知ってるのか、とても楽しそうな表情で箸を進めていた。 俺はというと、 「……」 「……」 時折、突き刺さる冷たい視線――それに耐えながらする食事というのは楽しいとは程遠い。 他ならぬ御本人に、食事は楽しいモノって教えられたのにねえ。 「時に幽々子」 「何かしら紫」 沈黙を破ったのは紫さんだ。 一層に眼を冷たくし、けれども口元だけには微笑を浮かべ、幽々子様はテーブルの食品から眼を逸らし、紫さんの方へと向き直る。 「これ」 「?」 空間が裂け、幽々子様への手元に、一枚の紙が舞い落ちた。 チラッと見えた。今朝の紙だ。外界旅行の紙。 驚いたように眼を丸くして、幽々子様は紫さんと紙を交互に見比べていた。 「……何かしら、これ?」 「見ての通りよ。貴女は参加しないのかしら?」 「したいけど、できないのよね」 「貴女達は似たもの同士ね」 扇子で口元を覆い、紫さんはハアっと溜息。 「問題ないわよ。そこの彼と参加すればいいじゃない」 パチンと閉じた扇子で俺を指す。 同時に、顔を見合わせる幽々子様と俺。 「「え」」 後から聞いた話だと、大層間抜けな声だったとか。 「これはどうかしら?」 「そんな格好で出歩いていたら明らかに白い眼で見られますよ」 香霖堂の一室。 更衣室からは、やたらと布の薄い水着を纏った幽々子様が出てきた。 「それは困るわねえ……あ、アレとか」 それだけ言って、幽々子様は『男子禁制』と書かれた暖簾の向こう側に消えていった。 ――朝のことだ。 俺と幽々子様は紫さんの発言に眼を丸くした。 「問題ないでしょう? だって、貴女……」 「ゆかり」 「ごめんなさい」 凍るような一声で、紫さんは押し黙る。 また、重たい空気に逆戻りだ。 さて、どうしたものか。 このままの空気で食事を続けるのは非常に良くない。 聞いていれば、外界旅行の話が問題なのだと思う。 幽々子様が外界旅行に参加するか否かが論旨なのだろう。 見れば紫さんも、不機嫌な顔をしている。 埒が明かない。 ならば、と。 こんな空気が続くくらないならと。 「だったら、俺と行きましょうよ、幽々子様。紫さんや妖夢は先約が居て、俺と幽々子様には居ない。丁度いいでしょう?」 一瞬、本当に一瞬だけ。 場は、これ以上無いくらい、冷えた空気に変貌した。 「やあ、○○君」 「あ、霖之助さん」 背後から声をかけられた。 ここ――香霖堂の店主、森近霖之助さんだ。 「大変だね、君も」 「霖之助さんこそ。お店は大丈夫なんですか?」 「ハハハ、いらぬ心配だね。この次期は稼ぎ時なんだ」 「そうですか」 ツケられなければ良いけど…… 「○○~これはどうかしら~」 出てきた幽々子様が身に着けていたのは、 「おぉ、中々に妖艶だ」 「……いやぁ…」 大きく胸が肌蹴た、ミニスカ看護師の服だった。 人前に出ることを想定してないと容易に考えられるほど、胸元と太ももが露出している。おそらく、そういう趣味の方御用達の代物なのだろう。 まあ、鑑賞する分には問題無い。 露出は少ないほうが良い、とは言っても、俺も男だ。胸や太ももが見せられたら、嫌でも、視線はそちらに釘付けになってしまう。 ――ただ、忘れないで欲しいのは、 「そんな格好で、外に出るつもりですか、貴女は!!」 目的は鑑賞じゃなくて――外界に旅行に行くことってことだ! 限界だ。 これ以上は、先に進まない。この人の服は俺が決めてやる。 「きゃー、放してー」 「静かにしてください! ほら、こっち来て!」 「おーそーわーれーるー」 「人聞きの悪いこと言うんじゃありません!」 幽々子様の手を引きずって歩くのは表の、呉服スペース。 なんでも、こっちは裏のヴぃっぷスペースなんだとか。 「ほら、この服、こっちのが断然良いですよ!」 「面白くないじゃない」 「そういう問題じゃないです。って、こら! 逃げないでください!」 「だって○○の選ぶ服、センスが無いじゃないの。何でデカデカと蝶の絵が描かれているの」 「えっ、だって幽々子様、蝶っぽくて……」 「はぁ……」 ため息をつく幽々子様。 「来なさい○○。乙女の選ぶ服というのを見せてあげるわ」 「……そう言って、また、あの部屋に入ってふざけた服を選ぶんでしょう?」 「あら、心外ね。今度は真面目に選ぶわよ」 「……………………解りました、信用します」 「何かしら、今の間は?」 「気のせいです」 そう、と一言。 そのまま腕を引かれ、普通の服が置いてある、表スペースまで連れられた。 置いてある服は、どれも外界の標準的な物ばかり。 ここなら、間違わなくてすみそうだ。 ――これとかどうですかね ――こっちの方が好みねえ、私は ――えー、でも、これの方が似合いますって ――風情がなってないわねぇ。良い? 衣服って言うのは…… ――そりゃ、そうですけど。あ、これとか…… ――うん、それは良いかもしれないわね…… ああでもない…… こうでもない…… 「ふむ。仲睦まじくて良いことじゃないか」 何か聞こえたが幻聴だろう。 その日は、夕方近くまで服を決めていた。 さあ、帰ろうの段階になって、幽々子様が駄々をこねたから、結局帰るのは夜中になってしまったが。 妖夢にこってり怒らられたのは言うまでもない。 夕飯にありつけたのは、帰ってから二時間後のことだった。 俺と幽々子様は、閻魔もびっくりの説教を妖夢から受けた。 まあ、俺は良い。日ごろの行いが功を奏したのだろう。 初犯ということもあって、直に解放された。 幽々子様は……推して知るべしというやつだろう。 兎にも角にも、忙しい一日は終わった。 幽々子様の外界用の服も選んだし、必要な物資も粗方揃えた。 後は神無月を待つばかり。 そうだ。今日はもうゆっくり休もう。 捲り、布団の中に入ると、心地良い気分になる。 目を閉じればまどろみが直そこまで。 寝よう……。 そう思い、更に深く、意識を落としていく―― ガラッ 襖の開く音がした。 この時期、冷たい空気が部屋へと入り込む。 けど、それは一瞬のことで、襖は直に閉じられた。 「起きてるかしら……?」 「……何ですか、幽々子様。夜更かしするとまた怒られますよ?」 「いいわよ、別に……それより、」 布団が開けた。 冷たい空気が。 暖かい、柔らかい感触が。 「……妖夢が激怒しますよ?」 「大丈夫よ~。それとも、何、○○は嫌なのかしら?」 「いや、そういうわけじゃないですけど……」 「じゃあ、いいじゃない」 背中を向けてるから相手の顔は解らない。 「寒いのよ……暖めて頂戴」 腰に手を回される。 同時に、体が先程よりも密着した。 「……どうしたんですか、今日……」 「別に? どうもしてないわよ」 「嘘でしょう」 「嘘じゃないわ」 「だっていつもなら、こんな事しないじゃないですか」 「気のせいよ。私はいつも通り」 「うっそだぁ」 「本当よ」 クスクスと笑みが零れる。 「ねぇ、こっちを向いてはくれないかしら?」 躊躇う。 身の程を弁える。 でも―― 「あらあら、顔が赤いわよー」 「……誰のせいですか、誰の」 「りんご病かしらね。診てもらう?」 「結構です」 クスクスと今度は幽々子様。 何となく鼻についたので、両手を背中に回し、思いっきり抱きしめてやった。 桜の匂いが香る。 多分、驚いたような顔をしていた。 「……いきなりね」 「そういう性分なんです」 「……暖かいわ」 「……俺もです」 幸せな気分だ。 確かに、俺は幸せだ。 「ねぇ、○○……」 言葉は出さず、顔を向ける。 「外界旅行……楽しみにしてるわね」 「はい……」 とても、暖かくて幸せな気分。 多分、俺は―― 「お休みなさい、○○」 「お休みなさい、幽々子様」 目を瞑る直前。 唇だったか、頬だったか。 何か柔らかい感触が触れた。 気のせいだろうと。 俺は眼を閉じた。 九月後半の夜は暖かい。 神無月はもうすぐだ。
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一 きのう一日、江戸中のあらゆる雑音を掻き消していた近年稀れな大雪が、東叡山の九つの鐘を別れに止んで行った、その明けの日の七草の朝は、風もなく、空はびいどろ[#「びいどろ」に傍点]鏡のように澄んで、正月とは思われない暖かさが、万年青《おもと》の鉢の土にまで吸い込まれていた。 戯作者《ぎさくしゃ》山東庵京伝《さんとうあんきょうでん》は、旧臘《くれ》の中《うち》から筆を染め始めた黄表紙「心学早染草」の草稿が、まだ予定の半数も書けないために、扇屋から根引した新妻のお菊《きく》と、箱根の湯治場廻りに出かける腹を極めていたにも拘らず、二日が三日、三日が五日と延び延びになって、きょうもまだその目的を達することが出来ない始末。それに、正月といえば必ず吉原にとぐろ[#「とぐろ」に傍点]を巻いている筈の京伝が、幾年振りかで家にいると聞いた善友悪友が、われもわれもと押しかけて来る接待に悩まされ続けては、流石《さすが》に夜を日に換えて筆を執る根気も尽き果てたのであろう。「松の内ア仕様がねえ」と、お菊にも因果を含めるより外に、何んとする術もなかった。 が、松が取《とら》れたきょうとなっては、もはや来るべき友達も来尽してしまった肩脱けから、やがて版元に重ねての催促を受けぬうち、一気呵成に脱稿してしまおうと、七草|粥《がゆ》を祝うとそのまゝ、壁に「菊軒」の額を懸けた四畳半の書斎に納まって、今しも硯《すずり》に水を移したところだった。 「ぬしさん」 障子の外から、まだ廓《さと》言葉をそのまゝの、お菊の声が聞えた。 「ほい」 細目に開けた障子の隙間から、顔だけ出したお菊の声は、矢鱈《やたら》に低かった。 「お人が来いしたよ」 「え」 京伝は、うんざりしたように硯の側へ墨を置いた。 「誰だい。この雪道に御苦労様な。――」 「伺うのは初めてだといいしたが、二十四五の、みすぼらしいお人でありんす」 「どッから来たといった」 「深川とかいいなんした」 「なに、深川。そいつア呆れた。――仕方がねえ。そんな遠方から来たんじゃ、会わねえ訳にもゆくめえ。直ぐに行くから、客間へ通しときな」 「会いなんすか」 「面倒臭えが、いやだともいえめえわな」 それでも京伝は、一行も書き始めないうちでよかった、というような気がしながら、お菊が去ると間もなく、袢纏《はんてん》を羽織に換えて、茶の間兼用になっている客間へ顔を出した。 客間の敷居際には、お菊がいった通り、無精髯を伸した、二十四五の如何にも風采の上がらない骨張った男が、襞《ひだ》切れのした袴《はかま》を胸高に履いて、つつましやかに控えていた。 「お前さんかね。わたしに用があるといいなさるなア」 京伝の言葉は、如何にもぶっきら棒だった。 「はい、左様でございます。わたくしは、深川仲町裏に住んで居りまする、馬琴《ばきん》と申します若輩でございますが、少々先生にお願いの筋がございまして、無躾《ぶしつけ》ながら、斯様《かよう》に早朝からお邪魔に伺いました」 「どんな話か知らないが、そこじゃ遠くていけねえ。遠慮はいらないから、もっとこっちへ這入《はい》ンなさるがいい」 相手が、風采に似気なく慇懃《いんぎん》なのを見ると、京伝もどうやら好意が湧いて来たのであろう。心もち火桶を相手の方へ押しやって、もっと近くへ寄るように勧めた。 「ではお言葉に甘えまして、お座敷へ入れさせて頂きます」 馬琴と名乗る若者は、ここで一膝敷居の内へ這入ると、また更《あらた》めて頭を下げた。 「その頼みの筋というなア、一体どんなことだの」 「外でもございませんが、この馬琴を、先生の御門下に、お加え下さる訳にはまいりますまいか」 「やっぱりそんなことだったのか」 何か期待していた京伝は、これを聞くと、吐き出すように失望の言葉を浴びせた。 「はい」 「はいじゃアねえよ。改まって、願いの筋があるといいなさるから、また何か、読本《よみほん》の種にでもなるような珍らしい相談でもすることかと思ったら、何んのこたアねえ、すっかり当が外れちゃった――そりゃアまア、弟子にしてくれというんなら、しねえこともないが、第一お前さん、そんな野暮な恰好をして、これまでに、黄表紙か洒落本の一冊でも、読んだことがおあんなさるのかい」 「ございます」 馬琴は、飽くまで、石のように真面目だった。 「どんな物を読みなすった」 「まず先生のお作なら、安永七年にお書卸しの黄表紙お花半七を始め、翌年御開板の遊人三幅対、夏祭其翌年、小野篁伝、天明に移りましては、久知満免登里《くちまめどり》、七笑顔当世姿、御存商売物、客人女郎不案配即席料理、悪七変目景清、江戸春一夜千両、吉原楊枝、夜半の茶漬。なおまた昨年中の御出版は、一百三升芋地獄から、読本の通俗大聖伝まで、何ひとつ落した物のないまでに、拝読いたしてまいりました」 「うむ、そうかい」 聞いているうちに、いつか京伝の膝は、火桶を脇へ突きのけて、座布団の上から滑り落ちていた。 「よく読んだの」 「はいおかげさまで。……」 「しかし、現在お前さんは、何をして暮しているんだの」 「只今は、これぞと申すこともいたしては居りませぬが、曾てはお旗本の屋敷に奉公いたしましたり山本宗英《やまもとそうえい》先生の許に御厄介になって、医術を学んだこともございます」 「ほうお医者さんの崩れかい。それじゃその道で、おまんまは食べられるという訳合《わけあい》か」 「さア、そうまいれば、不足はないのでございますが、宗仙《そうせん》という名前は貰いましたものゝ、まだまだ生きた人間を診察いたしますことなどは、怖くて、容易に手出しは出来ませぬ」 「あッはッはッ」と、京伝は初めて屈托なさそうに笑った。「こいつアいい。医者の名前まで貰いながら、生きた人間が診《み》られねえとは、変った人だ。――だが、何んだぜ。生きた人間を診察出来ねえようじゃ、到底戯作の筆は把《と》れアしねえぜ」 「そりゃまたなぜでございます」 「積っても見るがいゝ。この世間の、ありとある幸不幸を、背負《しょ》って生れて来た人間を、筆一本で自由自在に、生かしたり殺したりしようというのが、戯作者の仕事じゃねえか。それだのにお前さん、生きた人間は怖いなんぞと、胆ッ玉の小さなことをいってたんじゃ、これア見世の出しようがねえやな」 「ど、どういたしまして」馬琴はあわてて遮った。「そんなんじゃございません。生きた人間と申しましても、患者、つまり病人を診るのがいやだと申しましたんで。……なアに、筆でやりますことならば、二日や三日寝ずに通しましても、決して辛いとは思やアしません。どうかこの上は、人間一人を助けると思し召して、先生の御門下にお加え下さいますよう、お願い申上げます」 「ふゝゝ」京伝は安親《やすちか》の蘭彫のある煙管《きせる》を無雑作に掴んで、火鉢の枠をはたいた。「人間一人といいなさるが、読本書きになったからッて、何も救われるたア限るまい。それどころじゃねえ。戯作なんてもなア、ほかに生計《たつき》の道のある者が、楽しみ半分にやるなアいいが、こいつで暮しを立てようッたって、そううまくは問屋で卸しちゃくれねえわな」 「お言葉じゃございますが、この馬琴は、戯作を、楽しみ半分ということではなしに、背水の陣を布《し》いて、やって見たいと思って居りますんで。……」 「折角だが駄目だ」 「駄目だと仰しゃいますと」 「人間、食わずにゃいられねえからの」 「ところが先生、わたくしは、食わずにいられるのでございます」 「何んだって」 「もとより生身を抱えて居ります体、まるきり食べずにいる訳にはまいりませぬが、一日に米一碗に大根一切さえありますれば、そのほかには水だけで結構でございます。――どのような下手な作者になりましても、米一碗ずつの稼ぎは、出来ないことはありますまい」 馬琴の、底光のする眼を見詰めていた京伝は、その木像のような面に彫《きざ》まれている決意の色を、感じないわけには行かなかった。 「本当にやる気かの」 「三日三晩、一睡もしずに考え抜いた揚句、お願いに参上いたしましたやつがれ、毛頭嘘偽りは申上げませぬ」 「よかろう。それ程までの覚悟があるなら、やって見なさるがいゝ。しかし断っておくが、わたしゃついぞこれまでにも、弟子と名の付く者は、只の一人も取ったことはないのだから、新らたにお前さんを、弟子にする訳にゃア行かねえよ」 「じゃアやっぱり、御門下には加えて頂けませんので。……」 「元来絵師と違って、作者の方にゃ、師匠も弟子もある訳のもんじゃねえのだ。己が頭で苦心をして己が腕で書いてゆくうちに、おのずと発明するのが、文章の道だろう。だからお前さんが、ひとかどの作者になりたいと思ったら、何も人を頼るこたアねえから、おのが力で苦心を刻んでゆくことだ。そいつが世間に容れられるようなら、お前さんに腕があるという訳だし、こんなもなア読めねえと、悪評判を立てられるようなら、腕のたりねえ証拠になる。――どっちにしても、師匠に縋《すが》るとか、師匠の真似で売出そうとか考えたら、それア飛んだ履き違いだぜ。――いくたりの知己ある世かは知らねども、死んで動かす棺桶はなし。つまり戯作者の立場はこれだ。判ったかの」 「はい」 馬琴は力強く頷《うなず》いて、嬉しそうに京伝の顔を見上げた。 「その換《かわ》り、弟子にはしねえその換り、お前さんが何か書き物をしたら、見てくれろというんなら、必ず見てもあげるし、遠慮のない愚見も述べて進ぜる。が、これはどこまでも師弟の立場からではなくて、友達としてのつきあいだ。それでよかったら、気の向いた時は、いつでも遊びに来なさるがいゝ」 「何んとも恐れ入りました。では今後は、御迷惑でも、屡々《しばしば》御厄介になることゝ存じます。――そのお言葉で、馬琴、世の中が急に明るくなったような気がいたします」 「昔ッから、盲目の蟋蟀《こおろぎ》という話がある。あんまり調子付いて水瓶《みずがめ》の中へ落ちねえように気をつけねえよ」 「うふふ。――その御教訓は、いつまでも忘れることじゃございません」 馬琴は、それでも初めて、固い顔に微笑《ほほえみ》を見せた。 漸く風が出たのであろう。軒に窺《のぞ》いた紅梅の空高く、凧《たこ》の唸《うな》りが簫《ふえ》のように裕《ゆたか》に聞えていた。 二 「兄さん」 お菊が馬琴を送り出して、まだ戻って来ないうちから、そこへ這入って来たのは、弟の京山だった。 「おゝ、お前どこにいたんだ」 京伝は、自分より七つ下の、やりて婆のようにひねくれた京山を、温かい眼で見上げた。 「あっしゃア縁側にいやしたのさ」 「じゃア今の、馬琴という男を見ただろう」 「見たどころじゃござんせん。あいつのせりふ[#「せりふ」に傍点]も実アみんな聞きやしたよ」 「ほう、そうか。しかしおれもこれまで、弟子にしてくれといって来た男にゃ、勘定の出来ねえくらい会ったが、今の馬琴のような一徹な男にゃ、まだ会ったことがなかった。書いた物を見た訳じゃねえから、どうともはっきりゃアいえねえが、ありゃアおめえ、うまく壺にはまったら、いゝ作者になるだろうぜ」 「ふん、馬鹿らしい」 京山はてんから、鼻の先で消し飛した。 「何が馬鹿らしいんだ」 「だってそうじゃげえせんか。あんな鰯《いわし》の干物のような奴が、どう足掻《あが》いたって、洒落本はおろか、初午の茶番狂言ひとつ、書ける訳はありますまい。――あっしにゃ、あんな男につまらね愛想を云われて、喜んでる兄さんの気組が、いくら考えても判らねえから、そいつを聞かせて貰いにめえりやしたのさ」 「慶三郎《けいざぶろう》」 京伝はたしなめるように、弟を見守った。 「ふん」 上戸の京山は、大方縁側でゆうべの残りを、二三本空けていたのであろう。酔えば必ずする癖の上唇を頻《しき》りに舐《な》めずりながら、京伝の方へ顎を突出した。 「おめえまた、正月早々、いつもの癖が始まったな」 「癖はござんすまい。あんな干物の草稿を見てやろうなんて、つまらねえ料簡が、どこを押しやア兄さんの肚《はら》から出るんだか、あっしゃアそいつが訊きてえだけの話さ」 「人のことを、矢鱈にくさしたがる、その癖の止まねえうちは、おめえにゃいつんなっても、ろくな物ア書けねえだろう。――なる程、あの馬琴という男ア、干物のような風采にゃ違えねえ。おいらも初手に一目見た時にゃ、つまらねえ奴が舞い込んで来たもんだと、内心腹が立ったくれえだった。だが、一言喋るのを聞いてからは、なかなかの偉物だということが、直ぐにおれの胸へ、ぴたりとやって来た。そういっちゃア可哀想だが、おめなんざ、足許へもおッ付く相手じゃねえ。この二三年面倒を見てやったら、きっと、あッと驚くような大物を、書き始めるに相違なかろう。その時になって、眼が利かなかったと、いくら悔んでも、もう間に合わねえぜ」 「冗、冗談じゃアねえや。あんな唐変木に、黄表紙が一冊でも書けたら、あっしゃア無え首を二つやりやす。――鹿爪《しかつめ》らしく袴なんぞ履きゃアがって、なんて恰好だい。そいつもまだいいが、兄さんが、何か読んだかと訊いた時の、あの高慢ちきの返事と来たら、あっしゃア向うで聞いてて、へど[#「へど」に傍点]が出そうになりやしたぜ。まず先生のお作ならから始めやがって、安永七年のお書卸しの黄表紙お花半七、翌年御出版の遊人三幅対」 「止しねえ」 「だって、この通りじゃげえせんか。天下に手前程の学者はなしと云わぬばかりの、小面の憎い納り様が、兄さんの腹の虫にゃ、まるッきり触らなかったとなると、こいつア平賀源内のえれきてる[#「えれきてる」に傍点]じゃアねえが、奇妙不思議というより外にゃ、どう考えても、考えられねえ代物でげすぜ」 「もういゝから、あっちへ行きねえ」 京伝は、危く振り上げようとした煙管を、ぐっと握りしめたまま、睨《にら》み付けるように京山を見詰めた。 「聞かねえうちア、滅多にゃこゝア動きませんよ。――あんな干物野郎が、あっしよりもずんと上の作者だといわれたんじゃ、猶更立つ瀬がありませんや。――もし嫂《ねえ》さん。使いだてしてお気の毒だが御輿を据えて、聞かざならねえことが出来やした。ここへ一合、付けて来ておくんなせえやし」 「慶さん、何んざます」 馬琴を戸口まで送ったまゝ、今までわざと避けていたお菊は、京山に名を呼ばれて、ぬッと丸髷《まるまげ》の顔を窺かせた。 「一合お願い申しやす」 「おほゝ、御酒でありんすか」 「左様」 「御酒なら、わたしがお酌しいす。向うのお座敷で飲みなんし」 「そうだ」と、直ぐに京伝は相槌を打った。「馬琴の座ってた後じゃ、酒を飲んでもうまくなかろう。それにおいらは、蔦屋が催促に来ねえうちに、心学早染草の、続きを書かざならねえんだ。飲みたかったら、お菊に酌をさせて、いつまででも飲んでるがいいわな」 そういって立上ろうとした京伝の袂を、京山はしっかり掴んだ。 「兄さん。ちょいと待ってゝおくんなせえ。たった一つ、訊かしてもらいたいことがありやす」 「おめえの酔が醒めた時に、聞かしてやる」 「冗談じゃねえ。あっしゃア酔っちゃ居りやせんよ。――あの馬琴という男より、たしかにあっしの方が、作者は下でげすかい。そいつをここで、はっきり聞かして貰いてえんで。……」 「腹は一つだが、おめえはこの京伝の、義理のある弟だ、出来ることなら、嘘にも下だたアいいたかねえ。が、書いた物を見るまでもなく、おめえと馬琴とじゃ、第一心構えに、大きな違いがありゃアしねえか。これアおいらがいうよりも、おめえの肚に聞いて見たら、いっそ判りが速かろう」 いらいらした京伝の言葉の中には、それでも皮肉に生れ付いた弟を憐れむ気持が、如何にもよく現れていた。 が、これを聞くと同時に、京山の顔には、見る見る不快な色が濃くなって行った。 「よく判りやした。あっしゃアこれから先、あの干物の出入するこの家にゃ、我慢にもいられやせんから、あいつが来る間は、ここの敷居は跨《また》ぎますまい」 「もし、慶さん。――」 お菊の止めるのも聞かずに、そういい切った京山は、いきなり自分の居間へ取って返して、硯と筆とを風呂敷へまるめ込むと、後をも見ずに、小庭口から、雪のおもてへと突ッ走ってしまった。 「ぬしさん。――」 しかし京伝は、お菊の声も耳に入らぬらしく、じっと腕組したまま、おのが膝の上を凝視していた。 「ぬしさん。――」 「うむ」 「慶さんは、どこへ行きなんす」 「どこへも行きゃアしめえ」 「でも、あゝして出て行きいしたからは、滅多に帰っては来いすまい。わたしが傍に附いていながら飛んだ粗相、面目次第もありいせん」 「来たばかりのおめえが、心配するこたアありゃアしねえや。負け嫌いのくせに、本を漁ろう考えもなく、ただ酒ばかり飲んで、月日を後へ送ってる。同じくらいの年恰好でも、馬琴とは天地の相違だ。可哀想だが、ちと腹を立てさせた方が、後々の為めにもなるだろう。つまらねえ心配はやめにして、鬢《びん》の乱れでも直すがいいわな」 京伝はことさら弱気を見せまいと、何気なくお菊にいいおいて、独り四畳半の書斎へ這入って行った。 (理太郎《りたろう》はわるきたましいにいざなはれ、よしはらへ来り、すけんぶつにてかへらんと思ひしが、仲の町のタけしきをみてより、いよ/\わるたましいに気をうばはれ、とある茶屋をたのみて三浦屋のあやし野といふ女郎をあげてあそびけるが、たちまちたましいてんじやうへとんで、かへることをわすれ、さらに正気はなかりけり) 草稿は、ここで筆が止っていた。 机の前へ坐った京伝は、いきなり筆を把って、直ぐその先の文句を綴ろうとしたが、前の二三行を読み返しているうちに、雨雲のように、あとからあとからと頭に湧いて来るのは、黄表紙の文句ではなくて、今し方、腹立ちまぎれに出て行った、弟京山の身の上だった。 いつとはなしに、曲りくねった根性に育って来た京山を思う時、常に京伝の胸に浮ぶのは、はじめて父母と共に、この銀座一丁目に移った、その翌年の正月の出来事に外ならなかった。 京伝が十四、京山は七つだった。父の伝左衛門《でんざえもん》は、家主になった最初の新年とて、町内を回礼せねばならなかったが、従者を雇う銭がなく、それが為めに京伝は挟箱《はさみばこ》を肩にして父の後に従い、弟はまたその後について、白扇を年玉に配って歩いた。 「兄ちゃん。おいらアお腹《なか》が痛いから、もういやだ」 十軒ばかり歩いた頃、こういって京伝を顧みた京山の眼には、涙さえ浮んでいた。 「辛抱しな。もうあと半分だ。その換り家へ帰ったら、おいらがおっかあに凧を買って貰って、揚げてやる」 「凧なんか見たかねえから、早く帰りてえ」 「おめえがいまやめると、お父っあんが困る。いい子だから、もう少し配ってくんな」 それでもなんでも、腹が痛いといい出して京山は、何んとなだめすかしても承知する様子がなくそのうち次第に顔色が蒼ざめた京山は、もはや口を听《き》く元気もなくなって、遂に道端の天水桶の下へ屈んでしまったのだった。 回礼は中途で止めにして、京山はそのまま家に連れ戻された。 火鉢の抽斗《ひきだし》の竹の皮から、母の手でまっ黒な「熊の胃」が取出されると、耳掻の先程、いやがる京山の口中へ投げ込まれた。京山は顔を紙屑のようにして、水と一緒に咽《のど》の奥へ飲み下した。 「にがい。――」 「我慢しろ。おめえが腹痛《はらいた》を起したのが悪いんだ」 頑固な父は、年賀を中途で止めにした腹立たしさも手伝ったのであろう。笑顔ひとつ見せずに、こういって額へ八の字を寄せた。 それでも京山の腹痛は二時《ふたとき》ばかりのうちに次第におさまって、午少し過ぎには、普段通りの元気に返っていた。が、父は要心のためだといって、今度は茶碗へ解《とか》した「熊の胃」を、京山の枕許へ持って来ていた。 「苦くても、我慢してもう一度飲むんだ」 京山は怨《うら》めしそうに父を見上げたが、叱られるのを知って、拒むことも出来ず、ただ黙って頷いた。 「兄ちゃん」 父が去ってしまうと、京山は京伝と熊の胃とを見くらべながら、小声で訴えた。 「おいら、苦いから、もういやだ」 「いけない。飲まないと、あとでお父っあんに叱られるよ」 「もうお腹は癒《なお》ったから、飲まない」 そこへ次の間から父の咳《せき》払いが聞えた。と、その刹那、突如として京伝の指は茶碗を掴んだ。そして苦い熊の胃は、忽ち一滴も余すところなく、京伝自身の喉《のど》を通って、胃の腑へ納まったのだった。 次の瞬間、果して父は障子を開けていた。が、茶碗の中に薬のないのを見ると、再び黙って頷いたまま、部屋の方へ戻って行った。 「兄さん」 固く手を握りしめた弟の眼には、熱い涙が溢《あふ》れていた。同時に京伝の胸にも、深く迫る何物かが感じられた。 いま筆硯をふところに飛出して行った弟の身の上に、十七年の歳月は夢と過ぎたが、しかも夢というには、余りに切実な思い出ではなかったか。 「あいつの心に、おれの半分でも、あの時のことが蘇《よみがえ》ってくれたら。……」 京伝は、ひそかにこう呟《つぶや》きながら、十日近くも手にしなかった、堅い筆の穂先を噛んでいた。 三 「ふふ、京伝という男、もうちっと気障《きざ》気たっぷりかと思ったら、それ程でもなかった。あの按配《あんばい》じゃ、少しは面倒を見てくれるだろう。こいつを機《しお》に、戯作で飯が食えるように漕《こ》ぎ着けざアなるまい――まず正月早々、今年ア恵方《えほう》が当ったぞ。――」 深川仲町の、六畳一間の棟割長屋に、雪解に汚れた足を洗って、机というのも名ばかりの、寺子屋机の前に端然と坐った馬琴は、独りこう呟きながら、痩馬のようにニヤリと笑った。 「だが京伝は、うまいことをいやアがったな。あんまり調子付いて、盲目の蟋蟀のように、水瓶へ落ちねえようにするがいい。――あれにゃア、猫を被《かぶ》って出かけたおれも、ちっとばかりぎょッとしたぞ。これで二三ン日経ったら、また出掛けてって、井戸水の一つも汲んでやるんだ。そうすりゃア深川あたりに、独りで暮していてもつまるめえ。なんなら遠慮なしに、家へ来ていたらどうだと、そういうに極っている。何しろ、飯は一ン日に一碗でいいといっといたんだから、一月食っても三十杯だ。他の居候の三日半の食扶持《くいぶち》で、おれくらいの学者が一月飼っておけるとなりゃア損得ずくから考えても、損にゃなるまい。それでも、置いてさえくれりゃア、こっちは大助りだ。第一、これから先食わずにいるような心配は、金輪際なくなるし、その上当世流行の、黄表紙書きのこつ[#「こつ」に傍点]は覚えられるという一挙両得。どっちへ転んだって損はねえ大仕合か。待てば海路の日和とは、昔の人間にも、悧巧者《りこうもの》はあったと見える。――」 三日三晩、眠らずに考え抜いた揚句出かけて来たと、もっともらしいことを、京伝の前ではいったものゝ、実は馬琴はゆうべし方、痛い足を引摺って、二た月余りの、売卜者《ばいぼくしゃ》の旅から帰って来たばかりであった。 品川を振り出しに、川崎、保土ヶ谷、大磯、箱根。あれから伊豆を一廻りして、沼津へ出たのが師走の三日。どうせこゝまで来たことだからと、筮竹《ぜいちく》と天眼鏡を荷厄介にしながら、駿府《すんぷ》まで伸《の》して見たのだったが、これが少しも商売にならず。漸く旅籠《はたご》と草鞋《わらじ》銭だけを、どうやら一杯に稼いで、当るも八卦当らぬも八卦を、腹の中で唄に唄って、再びこの長屋へ舞戻った時には、穴銭がたった二枚、財布の底にこびり附いていただけだった。 ゆうべは、疲れ果てた足を、煎餅布団に伸した、久し振りの我が家の寝心地が、どこにも増してよかったせいか、枕に就くとそのまゝ眠りに落ちたので、実をいえば今朝方|厠《かわや》へ起きるまでは、これから先の暮し方など、とやこう考えていた訳ではなかった。 それを、誰れが貼ったのやら、ふと、長屋の厠の壁押えに、京伝作の「江戸生艶気樺焼《えどうまれうわきのかばやき》」の二三枚が貼り附けてあったところから、急に思い付いたのが、京伝へ弟子入の一件であった。 もとよりきらいな道ではなかった。が、戯作で身を立てようとは、きょうがきょうまで考えてはいなかった。 行けばきっと、こっちの風体を見て、この男に戯作の筆は把れやアしめえ、と考えた挙句、京伝はこれまで黄表紙の一つも読んだことがあるかと、訊くに相違あるまいと思った馬琴は、まだ夜の明けないうちに、あわてて長屋を飛び出すと、雪の中を跣足《はだし》のまゝ、まず通油町の耕書堂と鶴仙堂へ飛んで行った。こゝの主人《あるじ》重三郎《じゅうざぶろう》と喜右衛門《きえもん》の丹念は、必ずや開板《かいはん》目録を拵《こし》らえてあることを、考えたからであった。 果せるかな、両軒共に、己が見世の開板目録を備えて、田舎への土産の客を待っていた。 家へ取って返す道々にも、馬琴はその目録を、眼から離さなかった。おかげで危うく、魚河岸帰りの武蔵屋の荷に、突当りそうになったのを避けは避けたが、一張羅の着物は、腰のあたりを泥だらけにされてしまった。――京伝を訪れた時、襞切れの袴を着けていたのは、まさしくそれがためだった。 それ程熱心に読んで来たせいであろう。長屋の敷居を跨いだ時には、馬琴は両目録中の京伝の著作は、年代順に暗記してしまっていた。 だから京伝が「洒落本の一つも読みなすったか」と訊いた、あの時の馬琴は、内心しめたと、ひそかに腹の中で手を拍《う》っていたに相違なかろう。 「この長屋中の人達にも、当分会えなかろう。だが、厄介者が一人減るんだ。喜んでくれるかも知れねえ」 時々はお医者の代りもしてくれる、調法な人だとは思っていながら、半月も一月も家を空けたりいるかと思えば、夜夜中でも本を読むか、字を書いている変り者の馬琴には、流石に金棒引の連中も、嫁一人世話しようという者がいなかった。が、男世帯の不自由には、いずれも同情していたのであろう。時々は芋が煮えた、目刺が焼けたと、気はこゝろの少しばかりでも、持って来てくれる世話焼は二人や三人ないでもなかった。 寺子屋机の前に、袴も取らずに坐っていた馬琴は、何んと思ったか、急にその場へごろりと横になると、如何にも屈托なさそうな欠伸《あくび》をした。 「何かうまい物が、腹一杯食って見てえな。二三日して、京伝の家の居候になりゃア、盗み食いをしない限り、腹一杯は食えねえことになってるんだ。――だが、銭はなし。米はあるが虫ころげだし、せめて久し振りで鰯の顔ぐらい、見せてくれる親切な人ア、長屋中にゃアねえものかなア」 「もし、瀧沢さん。お客様がお見えなさいましたよ」 「えッ」 馬琴はこの声を聞くと、起き上り小法師のように、古畳の上へ起き直った。 「どうもこりゃアお上さん、お世話様でげした」 そういう声に、馬琴は聞き覚えがなかった。が、そのまゝではいられなかったと見えて、土間から油障子の外へ首を伸した。 「おいでなさいまし」 入口に立っていた男は、「ふん」と鼻の先で顎を掬《しゃく》った。 「お前さんは、さっき山東庵へおいでなすった、馬琴さんでげしょうね」 「はい、わたくしが、お尋ねの馬琴でございます」 「あっしゃア京伝の弟の、京山という者さ」 「あゝ左様でございましたか。存じませぬことゝて、これはどうも御無礼いたしました。――御覧の通りの漏屋《ろうおく》ではございますが、どうか、こちらへお上んなすって下さいまし」 横柄な態度から察しても、これはてっきり、京伝の使いとして、きょうからでも山東庵へ来るようにと、その言伝《ことづ》てに来たのだと、馬琴は早合点した。 「折角だが、上って話をする程の、大事な用じゃアねえんで。……」 「どのような御用でございましょう」 「おめえさんに、もう二度と再び、銀座へは来て貰いたくねえと、その断りに来やしたのさ」 「えッ」 「どうだ。こいつアちったア身に沁みたろう。――ふゝゝ。おめえのような、そんな高慢ちきな男ア大嫌えなんだ」 吐き出すようにこういった京山は、仲蔵《なかぞう》もどきで、突袖の見得を切った。 馬琴は、薄気味悪くニヤリと笑った。 「そりゃアどうも、わざわざ御苦労様でございました」 「なんだって」 「御苦労様でございましたと、お礼を申して居りますんで。……この雪道を、わざわざおいで下さいませんでも、それだけの御用でしたら、今度伺いました時に、そう仰しゃって頂きさえすりゃ、それで用は足りましたのに、却って恐縮で、お詫の申しようもございません」 「そんな気永に、待っていられるかい。それに第一、おめえを嫌いなゝア、兄貴じゃなくっておいらなんだ」 「これは面白い。では京伝先生は、別に何も仰しゃったという訳じゃございませんので。……」 「兄貴がいおうがいうめえが、おいらがいやならおんなじこった」 「どういたしまし。それア飛んだ御料簡違いでございましょう。わたくしは、何もお前さんの門弟になりたいとは、夢にもお願いした覚えはありアしません。京伝先生のお弟子にして頂きたいのがかねてからの心願でございました。こりゃアいくらお屠蘇の加減でも、つまらない見当違いの矢を、向けておいでなさいましたな。まったくそんな御用なら、上って頂くにも及びますまい。どうかさっさとお帰んなすっておくんなさいまし」 「帰れといわれなくっても、誰がこんな薄汚ねえ家に、いつまでいられるかい。――土産のしるしだ取ってきねえ」 京山はこういって、蜜柑箱に一杯詰めた馬糞を馬琴の膝許へ叩き付けるが否や、如何にもさばさばしたように笑いながら、一目散に、路地の入口へ走って行った。 座敷一杯に散らばった馬糞を、暫し黙って見詰めていた馬琴は、突然、今までにないような愉快な声を揚げて、わッはッはと笑いこけた。 「あいつ、延喜《えんぎ》のいゝことをしてくれたもんだ。新年早々黄金饅頭を撒き込んでくれるなんざ、ふだん女郎の尻を撫でてるだけのことアある。――よし、今度京伝を訪ねる時にゃ、これをこのまゝ土産に持ってッてやるとしよう。だがあいつ、京伝の文句じゃねえが、下手な戯作の一つや二つ書いたからって、あんまり調子付くと、今に水瓶の中へ飛び込むぜ」 若い馬琴はもう一度、盲目の蟋蟀のたとえを思い出して、大の字なりに寝ころんだまゝ、大きな笑い声を天井へ浴せかけた。) 次の本で校正しました:「昭和のエンタテインメント50篇(上)」文春文庫、文芸春秋 1989年6月10日第1刷
https://w.atwiki.jp/niigata_event/pages/28.html
所有馬の出走結果を書き込んでください^^ 報告のタイミングは出走後に行うか、できればゲーム内月1程度で報告するかでお願いします。 出走から1週間経っても報告が無い場合そのレースで得た賞金はは無効となります。 「出走レースと着順もしくは集計した週」と「そのレース(週)終了時点の総賞金額」と「可能であれば何か一言」付け加えて書き込んで下さい。 6月4週新馬1着 500万 なんとかデビュー勝ちできました^^ -- ナントカ (2010-06-29 02 20 03) 6月5週阪神4R新馬芝14002着 280万 残念( _ )次頑張ります^^ -- ガレージエンブレム (2010-07-04 23 03 05) 6月5週新馬1着 700万 無難にスタートできました^^ -- ヒヌマイベント (2010-07-04 23 16 14) 6月5週新馬3着 175万 登録の父名が違ってます。誤)ケイトハナサキ 正)シオキントキ -- チカカウアイ (2010-07-04 23 43 29) 6月5週新馬2着 280万 まっ、こんなもんでしょw -- オールウェイズ (2010-07-05 00 54 54) 7月2週未勝利1着 780万 なんとか1勝目^^ -- オールウェイズ (2010-07-06 21 25 32) 7月2週未勝利1着 675万 ここから先はもう無理か??? -- チカカウアイ (2010-07-07 00 11 50) 7月2週新馬1着 700万 これから先は入着狙いで頑張りますw -- ボンバヘッド (2010-07-07 02 59 30) 8月1週 新潟5R新馬1着700万 滑り出し順調です^^OP勝てるかな? -- ヴァイパーキッス (2010-07-09 22 50 40) 7月4週ラベンダー賞3着 1100万 ☆彡流れ星…! (-人-;) 「これからも入着出来ますように」×3回 -- ボンバヘッド (2010-07-09 23 04 55) 8月3週オープン1着 1600万 次も頑張るよう馬に言っておきます -- ヒヌマイベント (2010-07-11 22 04 52) 8月3週オープン2着 1420万 そろそろ・・・。 -- オールウェイズ (2010-07-11 23 56 00) 8月3週オープン4着 1340万 そろそろ入着するのも限界かも?w -- ボンバヘッド (2010-07-12 23 32 09) 8月4週新馬1着 700万 よしよし>< -- ルクルート (2010-07-13 00 05 03) 8月3週札幌1R未勝利1着 500万 -- ガレージ (2010-07-13 20 50 58) 8月3週札幌1R未勝利1着 500万 馬名を書き忘れました^_^; -- ガレージエンブレム (2010-07-13 20 56 52) 9月1週オープン1着 3020万 やったーw -- オールウェイズ (2010-07-13 22 46 49) 8月3週皐月10R2歳オープン3着1100万 次はOPで1着とりたーい^^; -- ヴァイパーキッス (2010-07-13 23 27 34) 8月3週新馬1着 700万 絶対、大駆けは使う機会がないですねw -- サテライトムーン (2010-07-15 00 17 53) 9月2週2歳500万下4着 780万 そろそろ限界、、、 いつPOするかな? -- チカカウアイ (2010-07-15 07 23 06) 9月2週小倉2歳 2着 総賞金3580万 次も頑張るよう馬に言っておきます -- ヒヌマイベント (2010-07-15 15 27 17) 9月1週札幌オープン1着 総賞金2380万 勝てた~^^次何処出そうかな~? -- ガレージエンブレム (2010-07-15 21 30 39) 9月3週オープン4着 3260万 もう頭打ちw -- オールウェイズ (2010-07-15 23 52 51) 9月4週菊花9R新馬 1着 総賞金700万 そこそこの馬だと思うが、長距離ダートって言うのが・・・ -- サスケドルチェ (2010-07-16 21 51 47) 9月4週新馬1着 700万 勝てて良かった^^ できればもっと上を目指したい。 -- ハレタライイネ (2010-07-17 09 57 46) 9月1週優駿新馬3着 175万 すっかり忘れるところでした ^^; -- マシンガンスネーク (2010-07-17 15 46 07) 9月4週秋華新馬4着 105万 不良馬場に大敗でした -- しじみ (2010-07-17 18 37 54) 8月3週 優駿新馬2着 280万 投稿遅れて大変申し訳御座いませんでした>< -- キングダムソウル (2010-07-17 19 05 13) 10月1週 中山2歳未勝利芝1800 3着 125万 勝てる気がしないw -- ヘヴィフォワード (2010-07-19 07 26 41) 10月2週 菊花2歳未勝利1着 500万 無事初陣を飾れました^^ -- フライトゥスカイ (2010-07-19 21 23 13) 10月1週2歳500万下4着 1445万 なんとか入着する事が出来ましたw -- ボンバヘッド (2010-07-19 22 09 51) 10月2週 エーデルワイス賞2着 640万 総賞金4220万 また2着か・・・・w -- ヒヌマイベント (2010-07-20 11 58 42) 10月3週 京都2歳未勝利1着 500万 勝てて良かった^^ -- ゴールドエンパイア (2010-07-20 21 42 41) 10月2週 東京未勝利2着 480万 仕上がるまで小銭稼ぎw -- キングダムソウル (2010-07-21 01 21 45) 10月3週土 京都3R 2歳未勝利 2着200万 次こそは・・・w -- ヘヴィフォワード (2010-07-22 07 54 39) 11月1週萩S1着 4860万 OP2勝目w -- オールウェイズ (2010-07-23 00 56 50) 11月1週土 東京2歳新馬芝1400 2着 280万 予想通りダメダメです。 -- オシリンゼラーナ (2010-07-23 11 39 39) 11月1週 500万下 770万 あー・・・もうやばいです^^; -- ルクルート (2010-07-23 17 11 23) 11月1週2歳500万下4着 1550万 ・・・現在の4着の確立50%w -- ボンバヘッド (2010-07-23 19 32 02) 10月3週デイリー杯5着 2760万 ここまでかな~^_^; -- ガレージエンブレム (2010-07-23 21 35 58) 11月2週優駿2歳新馬2着 280万 上に行くと勝てる気しないので良い結果です -- アルセウス (2010-07-24 05 28 10) 11月2週土 京都3R 2歳未勝利 2着 200万 このままずっと2着でOK -- ヘヴィフォワード (2010-07-24 09 34 00) 10月2週500万 2着 10月4週500万 4着 合計獲得賞金 1205万です。 なんとか500万突破したいです。 -- チェリーウォーズ (2010-07-24 19 51 57) 11月3週新馬2着 280万 次も2着狙うぞー -- スレイスセンス (2010-07-25 19 16 15) 11月3週京王杯2歳S4着 3330万 あ~限界か~^_^; -- ガレージエンブレム (2010-07-25 19 50 15) 11月4週兵庫JGP1着 2400万 総賞金6620万 次も頑張るよう馬に言っておきますww -- ヒヌマイベント (2010-07-26 00 07 12) 11月4週土 東京2歳未勝利芝1400 1着 780万 何とか1勝 -- オシリンゼラーナ (2010-07-26 13 36 21) 12月2週。 未勝利戦1着及び新馬戦3着。計 675万です。 -- カガミネライズ (2010-07-27 20 51 01) 12月1週菊花2歳新馬 1着 700万 新馬勝つことできました^^ -- アルファバーン (2010-07-27 23 15 34) 12月2週土 皐月2歳500万芝1600 3着 955万 何とか500万は勝ってほしいです。 -- オシリンゼラーナ (2010-07-28 08 08 35) 12月1週未勝利1着 780万 勝ってしまった・・・ -- スレイスセンス (2010-07-28 12 26 09) 12月3週皐月2歳新馬 5着 70万 あー早くも限界気味w 赤茄子 -- カンタービレ (2010-07-29 20 23 26) 12月4週2歳500万下5着 1620万 そろそろ限界かな~;; -- ボンバヘッド (2010-07-30 22 39 49) 12月5週 2歳新馬 1着 700万 やや早なのに、2歳でピーク・・・大丈夫かw -- ジェイシルバニア (2010-07-31 17 38 16) 12月4週2歳新馬 1着&1月1週3歳500万 1着・・・1400万 出来過ぎの、感有り。だが、経験上ここまで^^;さらりま -- ビートアップ (2010-08-01 00 14 49) 11月4週500万以下 2着 総賞金980万 自分のイベコメ書くのをすっかり(;´▽`A`` -- サテライトムーン (2010-08-01 01 42 08) 1月1週3歳OP1着 1900万 総賞金8520万 次も頑張るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-08-01 01 46 03) 1月1週3歳未勝利 2着 480万 狙い通りの2着です -- アルセウス (2010-08-01 07 37 19) 1月1週土 京都5R 3歳未勝利 1着500万 2着でいいのに・・ -- ヘヴィフォワード (2010-08-01 09 12 50) 1月1週 優駿4R 3歳未勝利 1着 570万 馬の感じが変わったかな? 赤茄子 -- カンタービレ (2010-08-01 11 00 34) 1月1週3歳500万下1着(他、着外2回) 総賞金1400万 ここが限界か・・・ -- ハレタライイネ (2010-08-01 11 08 22) 1月2週 3歳500万下 2着 総賞金 980万 何とか500万は・・・ たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-02 08 06 51) 1月2週秋華3歳500万下 1着 700万 総賞金1400万 OPで入着できるよう頑張ります^^; -- アルファバーン (2010-08-02 12 15 29) 1月2週 3歳500万以下 1着 総賞金1680万 現時点でインディさん,どーもくん(さん)と好勝負(^^♪ -- サテライト (2010-08-02 16 02 32) 1月3週 紅梅S1着 1900万 総賞金10420万 次も頑張るよう彼女に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-08-02 23 55 32) 1月2週 3歳未勝利 1着 総賞金 780万円 コツコツ楽しみます ♪ -- ガールズバー (2010-08-03 22 00 06) 1月4週 3歳未勝利 2着 680万 ずっと2着でいいや! -- アルセウス (2010-08-04 06 38 06) 1月4週 3歳 新馬 1着 2人気ながら1着取れました^^ -- ナカジレッシーサー (2010-08-04 07 09 40) 1月4週 3歳500万下 5着 総賞金850万円 もう限界っす。PO目前! -- チカカウアイ (2010-08-04 10 28 53) ちょっと、スパルタ教育を・・・ たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-04 17 39 42) 1月4週 菜の花賞 2着 総賞金 1380万 すいません、書き忘れました >< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-04 17 40 52) 1月4週3歳500万下3着 総賞金1795万 そろそろ2勝目が欲しいです^^; -- ボンバヘッド (2010-08-04 19 58 15) 1月3週 3歳未勝利 1着 総賞金500万 ここからは除外との戦いが・・・ -- レインズコロシアム (2010-08-04 21 36 04) 1月4週 3歳 新馬 1着 700万 賞金額書き忘れました 再度記載すみません -- ナカジレッシーサー (2010-08-04 22 49 55) 2月1週 菊花 3歳未勝利 1着 総賞金500万 少頭数だったので何とか勝利^^; 次はどうでしょうか? -- スターカイドー (2010-08-05 12 59 40) 2月1週 3歳500万下 3着 総賞金675万 次走も除外されません様に^^; -- レインズコロシアム (2010-08-05 18 43 52) 1月4週菊花7R3歳500万下 4着 総賞金805万 もう、頭打ちか!? -- サスケドルチェ (2010-08-05 22 57 48) 2月3週時点 黒竹賞1着により、総賞金 1675万です -- カガミネライズ (2010-08-06 06 20 37) 1月3週 未勝利 1着 総賞金675万 すみません、投稿忘れていました>< -- 魂のルフラン (2010-08-06 12 15 52) 2月2週 3歳未勝利 1着 総賞金 1180万 勝っちゃ駄目って言ってたのに... -- アルセウス (2010-08-07 06 41 06) 2月3週 寒桜賞 4着 総賞金930万 +アビが欲しい・・・ -- スレイスセンス (2010-08-07 10 48 47) 2月2週エルフィンS4着&2月4週クイーンカップ5着 総賞金2065万 掲示板をなんとか死守^^;大化けしないかなぁ?? -- ビートアップ (2010-08-07 22 17 07) 2月4週菊花7R3歳500万下 3着 総賞金805万 なんとか飼葉代を稼いできました・・・ -- サスケドルチェ (2010-08-08 01 58 36) 2月4週セントポーリア賞 1着 総賞金1500万 勝てて良かった -- ゴールドエンパイア (2010-08-08 09 36 52) 2月4週セントポーリア賞 3着 総賞金1205万 足踏み中 -- オシリンゼラーナ (2010-08-08 12 17 39) 2月3週 京都未勝利 2着 総賞金680万 ピーク来るまで小銭稼ぎwww -- キングダムソウル (2010-08-08 23 13 29) 3/1週すみれS 3着 総賞金1875万 こんなもんかな。 -- ハレタライイネ (2010-08-09 09 32 37) 2月3週くすのき賞1着 総賞金1850万 何か知らんけど500万特別を勝ってしまった -- チカカウアイ (2010-08-09 12 02 42) 引退です。 ガンバったね、お疲れ様。 -- オールウェイズ (2010-08-09 14 51 06) 3月1週 3歳500万下 3着 総賞金1105万 この調子で。 -- スレイスセンス (2010-08-09 19 07 11) 3月2週 3歳500万下 1着 総賞金 1375万 そろそろかな。 -- レインズコロシアム (2010-08-10 22 08 18) 3月3週 フィリーズレビュー 4着 総賞金 2160万 そろそろ、頑張ってほしいが・・・>< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-11 17 25 49) 3月3週3歳500万下3着 総賞金1970万 この調子で頑張ります^^ -- ボンバヘッド (2010-08-11 21 02 19) 3月3週 フィリーズレビュー 3着 総賞金11720万 次も頑張るよう馬に言っておきます -- ヒヌマイベント (2010-08-12 00 11 17) 3月4週阪神6R3歳500万下 1着 総賞金 1905万 ここらへんが精一杯 -- オシリンゼラーナ (2010-08-12 13 45 39) 3月5週 引退 総賞金1850万 超早熟だったので予想通りPOしました。 -- チカカウアイ (2010-08-12 17 37 04) 3/5 優駿 3歳OP 2着 総賞金2260万 惜しかった。 -- ゴールドエンパイア (2010-08-13 05 08 38) 3月5週3歳500万下2着 総賞金2250万 11戦目にして初の2着w -- ボンバヘッド (2010-08-13 20 33 31) 4月1週 3歳500万下 3着 総賞金 945万 もう1勝・・・したいですね>< -- ルクルート (2010-08-13 21 57 30) 4月2週時点、フラワーカップ4着、3歳OP2着で総賞金3005万です。海外いかせたかった・・・。 -- カガミネライズ (2010-08-14 08 19 05) 4/2 G2 NZT 2着 総賞金4420万 まぁこんなもんです^^; -- ゴールドエンパイア (2010-08-15 05 46 56) 4/2週忘れな草賞1着(他 着外1回) 総賞金3775万 OP勝てた~♪ 上位入賞も夢じゃないかも^^ -- ハレタライイネ (2010-08-15 09 03 06) 4月2週3歳500万下2着 総賞金2530万 3戦連続不利枠>< -- ボンバヘッド (2010-08-15 12 27 27) 4月3週 優駿 4R に出走した.1 着に入賞しました.やっと出走できました。これからです。 -- タケブレイカー (2010-08-15 23 11 38) 4月3週 3歳未勝利1着 総賞金500万 調教が嫌いな仔なんで、デビュー遅れました^^; -- キューウインク (2010-08-15 23 41 24) 4月3週 3歳500万下 2着 総賞金2440万 いつも頑張れとは、言ってるんですが・・・ ;; たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-16 11 36 22) 3月1週 阪神3歳未勝利 2着 4月3週 中山3歳未勝利 4着 総賞金955万 またまた遅くなりました^^; -- キングダムソウル (2010-08-17 01 21 13) 4月4週 皐月3歳未勝利1着 総賞金500万 これからがんばってもらいます。 -- サーイシロツメ (2010-08-17 07 27 59) 4/4週フローラS1着 総賞金8975万 16Sでついに重賞初制覇!永かった~。この勢いでイベントも1位ゲットだぜ! -- ハレタライイネ (2010-08-17 10 09 22) 4月1週中山9R山吹賞 4着 4月3週菊花5R3歳500万下 4着 総賞金1235万 遅くなりました。 -- サスケドルチェ (2010-08-17 21 30 24) 4月2週桜花賞 8着 5月1週スイートピーS3着 総賞金2540万 入着の喜びを知りました^^ -- ビートアップ (2010-08-18 00 18 42) 5月1週英1000ギニー 3着 総賞金12845万 次も頑張るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-08-18 20 12 30) 5月1週 優駿3歳500万下 4着 総賞金605 厩舎に【遊びたいので、当分レースでません☆ミ】と置手紙を残して、勝手に牧場帰ってました;; 次の出走は馬次第・・・>< -- キューウインク (2010-08-19 00 07 34) 5月 端午S 1着。総賞金4905万 まだまだー!2週 -- カガミネライズ (2010-08-19 00 39 38) 5月1週 3歳500万下 2着 もう、入着は無理だろうな -- アルセウス (2010-08-19 02 21 49) 5月1週 3歳500万下 2着 1460万 総賞金書くの忘れてた^^ -- アルセウス (2010-08-19 02 23 25) 5月2週 3歳500万下 1着 総賞金 3140万 やっと頑張ってくれました^^ もうちょっと・・・ たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-19 10 38 35) 5月1週 京都 3歳 未勝利 1着 1455万 ここから勝負^^ -- キングダムソウル (2010-08-20 00 54 16) 5月1週 菊花 3歳500万下 4着 総賞金675万 馬の様子が変わりすぎましたw -- カンタービレ (2010-08-20 01 58 05) 5月3週 京都 3歳未勝利 1着 総賞金 500万 ようやくデビューです。次も勝てるかな・・・。 -- ネイト (2010-08-20 10 11 47) 4月4週3歳500万下 5着 5月3週3歳500万下 1着 総賞金1875万 報告遅くなりました。申し訳ありません。 -- スレイスセンス (2010-08-20 12 24 01) 5/3 優駿 3歳OP 3着 総賞金4895万 上野クリニックで馬主と共に剥いてきます -- ゴールドエンパイア (2010-08-20 16 42 09) 5月3週3歳500万下5着 6月1週3歳500万下4着 総賞金675万 何とか掲示板確保です^^; -- フライトゥスカイ (2010-08-21 20 28 34) 5月2週菊花2R3歳500万下 5着 総賞金1305万 相変わらず、小金稼ぎで頑張ってます^^ -- サスケドルチェ (2010-08-21 23 39 03) 6月1週3歳500万下3着 総賞金2705万 4戦連続不利枠;; -- ボンバヘッド (2010-08-22 10 27 06) 6月1週優駿3歳OP 5着 240万 総賞金1640万 しばらく北海道の牧場で涼んできます^^ -- アルファバーン (2010-08-22 21 18 00) 5月2週 3歳 500万下 1着 700万 6月2週 あじさいS 2着 560万 総賞金 1260万 PO間近? -- ナカジレッシーサー (2010-08-22 23 35 49) 5月2週 3歳 500万下 1着 700万 6月2週 あじさいS 2着 560万 総賞金 1260万 すいません トータルは1960万になります。 -- ナカジレッシーサー (2010-08-22 23 39 44) 6月2週マリーンC 1着 総賞金15845万 次も頑張るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-08-23 02 43 53) 6/2週仏オークス3着 総賞金10725万 賞金1億突破! もう少しがんばろう。 -- ハレタライイネ (2010-08-23 09 46 29) 6月2週 3歳オープン 5着 総賞金 3330万 F鉄をそろそろ取らなければ・・・>< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-23 11 23 36) 6月3週 3歳500万下 2着 総賞金955万 まだ飛べないようです… -- フライトゥスカイ (2010-08-23 21 59 32) 5月4週 3歳500万下 4着 105万 6月2週 3歳500万下 2着 280万 総賞金 1060万 あと1勝出来るまで頑張ります^^ -- ルフランスパイラル (2010-08-23 22 12 00) 6月3週3歳500万下2着 総賞金2985万 そろそろ勝ちたい>< -- ボンバヘッド (2010-08-24 22 08 38) 6月4週 三宮特別 3着 総賞金 3700万 F鉄は取れないのか、取られないのかw たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-25 13 16 33) 6月4週 3歳オープン 4着 総賞金1660万 微増 -- レインズコロシアム (2010-08-26 00 04 10) 6月5週3歳上1600万下 4着 総賞金1730万 まぁまぁかな -- アルセウス (2010-08-26 06 38 48) 6月4週 3歳上1000万下 3着 262万 総賞金1902万 虚弱体質なので北海道の牧場で涼んできます^^ -- アルファバーン (2010-08-26 06 46 18) 6月5週3歳上500万下4着 総賞金3096万 う~ん、やっぱり古馬が相手だとキツイです^^; -- ボンバヘッド (2010-08-26 18 13 35) 6月5週3歳未勝利1着 総賞金500万 やっとデビュー出来ました^^ -- シュガーエコーズ (2010-08-26 19 03 30) 7月1週 3歳500万下4着 総賞金611万 もう厳しそう・・・ -- サーイシロツメ (2010-08-27 08 07 54) 7月1週 潮騒特別 4着 総賞金2097万 何とか入賞できました。 -- スレイスセンス (2010-08-27 18 19 55) 6月3週-6着・6月5週-1000万5着・7月2週-3歳OP5着 総賞金 2835万 せめて、OPは勝ってみたいなぁ・・ -- ビートアップ (2010-08-28 00 44 11) 7月2週 小豆島特別 1着 総賞金 5180万 まだまだ頑張れるはず・・・ たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-08-28 09 43 10) 7月2週 陸奥湾特別 1着 総賞金 1550万 なんとか2勝目です。次は勝てるのかな・・・。 -- ネイト (2010-08-28 18 19 38) 7月2週 織姫賞 3着 総賞金 867万 夏の間は走るらしいです・・・>< -- キューウインク (2010-08-29 23 51 02) 7月2週 3歳上500万下ダート1400 3着 総賞金1640万円 -- キングダムソウル (2010-08-31 01 37 27) 8月1週 引退 総賞金1305万 掲示板にも程遠くなってしまったので、引退します。 -- サスケドルチェ (2010-08-31 02 04 26) 7月4週日本海ステークス 3着 総賞金2187万 少数頭レースで入着狙い -- アルセウス (2010-08-31 06 24 43) 7月3週 3歳OP 2着 760万 8月1週 UHB杯 3着 600万 総賞金3320万 もう1走条件戦出すつもりが上にいた馬と間違って併せする始末・・・ -- ナカジレッシーサー (2010-08-31 06 41 58) 7月3週 長万部特別 4着 総賞金2319万 POしました。もう入賞は無理ダナ -- スレイスセンス (2010-08-31 10 27 50) 8月1週3歳OP1着 17745万 まだまだ頑張るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-08-31 11 09 49) 7月4週 函館記念 2着 総賞金 3270万 あぁ~残念・・・。 -- ネイト (2010-08-31 13 18 50) 7月4週優駿未勝利1着500万 やっと出走&賞金GETです^^;権利は取れた^^ -- ヒカルサンキッド (2010-08-31 19 16 59) 7月4週 関越S 1着 総賞金3267万 フム、フム^^ -- キューウインク (2010-08-31 19 21 32) 8月2週 関屋記念 4着 総賞金 5795万 やっぱ多数で走ると、遅いな >< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-09-01 17 34 43) 8月2週菊花500万2着総賞金796万 連勝狙ったのに早くも挫折>< -- ヒカルサンキッド (2010-09-01 20 53 17) 8月3週 サマーC 1着 総賞金20745万 秋まで走るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-09-02 01 52 27) 8月3週3歳上500万下3着 総賞金3281万 まだまだ走ります?w -- ボンバヘッド (2010-09-02 20 45 00) 8/4 NST OP 3着 総賞金5495万 おめめに対抗してオヨヨ>< -- ゴールドエンパイア (2010-09-03 07 38 47) 8月4週 NSTオープン 1着 総賞金 8195万 少頭数だったので、勝てた!? たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-09-03 08 34 26) 8月4週 3歳500万下4着 総賞金722万 -- サーイシロツメ (2010-09-03 10 10 32) 8月4週 レパードステークス 2着 総賞金2300万 次は・・・!? -- スターカイドー (2010-09-03 12 09 13) 8月3週皐月11R3歳以上1000万下芝1600 4着総賞金2062万 どこまで入着できるか -- オシリンゼラーナ (2010-09-03 12 20 54) 8月3週 羊ヶ丘特別 3着 総賞金2689万 少頭数最高! -- スレイスセンス (2010-09-04 15 14 29) 8月4週 3歳上500万下 3着 総賞金1140万 羽はまだ… -- フライトゥスカイ (2010-09-04 19 54 48) 9月1週出雲崎特別2着 総賞金3701万 まだまだ走るつもりですw -- ボンバヘッド (2010-09-04 21 27 12) 8月4週 菊花 3歳以上1000万下 4着 総賞金1817万 このレースが最終獲得賞金なりました。 イベント楽しませてもらいました、ありがとうございました^^ -- レインズコロシアム (2010-09-05 08 59 09) 9月3週 3歳上500万下 2着 総賞金1436万 羽は… -- フライトゥスカイ (2010-09-05 22 39 34) 9月3週 紫苑S 2着 総賞金 4030万 うーん・・・残念。 -- ネイト (2010-09-06 08 51 21) 9月3週中山白井特別芝1800 5着総賞金2210万 どうにもなりません -- オシリンゼラーナ (2010-09-06 14 26 38) 9月3週3歳上500万下4着 総賞金3812万 2勝目が欲しいよ~;; -- ボンバヘッド (2010-09-06 21 02 39) 9月2週 3歳上1000万下 3着 262万 9月4週 葛飾特別 1着 1480万 総賞金 5062万 -- ナカジレッシーサー (2010-09-07 07 51 12) 9月2週 英セントレジャー 5着 総3867万 フム、フム>< -- キューウインク (2010-09-07 08 31 10) 9月4週ローズS4着 総賞金11505万 ついにPO。これが最後の報告になりそうです。 イベントありがとうございました。 -- ハレタライイネ (2010-09-07 10 32 14) 9月3週 優駿3歳オープン 5着 総賞金2490万 入着まで・・・^^; -- スターカイドー (2010-09-07 15 25 58) 10月1週 東京盃 1着 総賞金24745万 次も頑張るよう馬に言っておきます^^ -- ヒヌマイベント (2010-09-09 00 32 24) 9月5週 3歳上500万下 1着 総賞金2176万 まだ羽ばたく力は残っていたようです^^ -- フライトゥスカイ (2010-09-09 16 33 16) ■10月1週 3歳上1000万下 1着 1050万 総賞金2952万 最後までイベント楽しんで頑張ってみます^^ -- アルファバーン (2010-09-09 22 25 18) 9月5週 札幌アカシヤ特別 4着 総賞金2712万 オープン戦で、ひと華咲かせたい所ですが・・・>< -- スターカイドー (2010-09-10 17 15 10) 2月1週クロッカス2着3月4週ファルコン4着総賞金4690万 投稿遅れてすみません。ルール勘違いしてましたm(__)m そしてPOです。おつでした^^ -- ガレージエンブレム (2010-09-10 21 59 13) 8月4週菊花500万4着総賞金907万 自分で報告忘れてた><ピークINしてません^^;; -- ヒカルサンキッド (2010-09-11 15 25 40) 10月3週 秋華賞 5着 総賞金 4920万 あともう少し走ります。 -- ネイト (2010-09-11 21 30 47) 10月4週 BCクラッシック 3着 総賞金 1億5695万 飛行機酔いしたみたいです・・・>< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-09-12 10 24 42) すいません、 BCクラシックでした >< 馬主も酔っ払ってるのか >< たつぴんず -- 名無しさん (2010-09-12 11 54 43) 10月4週 古都S 5着 183万 総賞金3135万 どこまで頑張れるかしら…^^; -- アルファバーン (2010-09-12 19 52 45) 11月1週皐月500万下2着296万総賞金796万 キリ番目指しもう少し上積みを頑張ってみます^^ -- シュガーエコーズ (2010-09-13 20 01 08) 11月1週3歳上500万下2着 総賞金4108万 あと1or2回入着しますw -- ボンバヘッド (2010-09-13 21 38 14) 10月4週菊花500万 3着総賞金1092万 最後まで頑張ってもらいます^^ -- ヒカルサンキッド (2010-09-13 21 51 31) 11月1週JBCスプリント 2着 総賞金27945万 最後まで頑張ると馬が言っています^^ -- ヒヌマイベント (2010-09-13 22 25 11) 10月4週 BCクラシック 5着 総賞金 6867万 フム・・・>< -- キューウインク (2010-09-13 23 29 30) 京都3才以上500万下 ダート1400 1着 総賞金2787万円 -- キングダムソウル (2010-09-14 01 54 56) 10月4週 神無月S 3着 457万 11月2週 3歳上1600万下 1着 1800万 総賞金 7319万 -- ナカジレッシーサー (2010-09-14 06 30 10) 10月4週 3歳上1600万下 3着 450万 総賞金3585万 馬主のエゴで最後まで走らせますw -- アルファバーン (2010-09-14 21 39 45) 11月2週 3歳オープン 4着 総賞金2472万 あと1走出せるかな? -- アルセウス (2010-09-14 22 38 51) 11月2週3歳500万下3着 759万 もう一走できるかな?武麿 -- タケブレイカー (2010-09-14 23 18 07) 11月3週3歳上500万下2着 総賞金4404万 イベント期間中1勝しか出来ませんでしたwww -- ボンバヘッド (2010-09-15 21 21 32) 11月2週菊花500万4着総賞金1203万 もう1勝させてあげたい>< -- ヒカルサンキッド (2010-09-16 19 21 30) 12月1週セレブレイション賞3着 総賞金2580万 あと1回走って終わりです。 -- オシリンゼラーナ (2010-09-17 08 57 24) 3月3週新馬2着、 5月2週3歳未勝利3着 5月4週3歳未勝利2着 6月2週3歳未勝利1着 9月1週3歳上500万下5着 11月1週3歳上500万下3着 トータル総賞金1364万 報告遅れてすいません>< -- マクールビルギス (2010-09-17 09 48 35) 12月1週3歳上500万下 3着 総賞金907万 これが最終出走です、ありがとうございました。 -- サーイシロツメ (2010-09-17 13 19 04) ■11月4週 貴船S 4着 274万 総賞金3859万 馬主のエゴで最後まで走らせますw -- アルファバーン (2010-09-17 20 00 33) 8月4週小倉未勝利3着 9月2週小倉未勝利5着 総賞金175万 結果報告遅れて申し訳ありません^^; -- オハヨウニッポン (2010-09-18 02 00 28) 12/2 優駿 3歳OP 1着 総賞金7395万 自分から言うのも何ですが「お・め・め」 年内あと1走予定です -- ゴールドエンパイア (2010-09-18 07 03 45) 12月2週 香港マイル 4着 総賞金 1億7270万 また酔ったみたい・・・>< たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-09-18 09 15 31) 12月2週 香港スプリント 4着 総賞金29070万 ラストランです^^ -- ヒヌマイベント (2010-09-18 16 33 49) 12月2週 3歳上OP 4着 360万 総賞金4219万 馬主のエゴで最後の最後まで走らせますw -- アルファバーン (2010-09-19 09 21 47) 12月2週 市川S 2着 12月4週 3歳上1000万下 4着 総賞金3065万 これが限界ですかね… -- フライトゥスカイ (2010-09-19 23 40 16) 12月4週 3歳上1600万下 3着 450万 総賞金4669万 馬主のエゴで最後の最後まで走らせましたwラストランです^^ありがとうございました^^ -- アルファバーン (2010-09-20 17 16 30) 12月3週(日)阪神7R3歳上1000万下4着 総賞金2737万 次がラストランです -- オシリンゼラーナ (2010-09-20 21 44 01) 12月3週 カペラステークス 5着 390万 12月5週 ギャラクシーS 5着 240万 総賞金 7949万 運営お疲れ様でした^^無事完走出来ました~ -- ナカジレッシーサー (2010-09-20 22 27 39) 12月5週菊花日曜5R500万1着合計2239万 3着で22位狙いだったのに><運営お疲れ様でした~ -- ヒカルサンキッド (2010-09-21 05 42 29) 12月5週 ファイナルS 6着 増減なしw 総賞金 1億7270万でした^^ どうもありがとうございました^^ 運営お疲れ様でした^^ たつぴんず -- ジェイシルバニア (2010-09-21 07 35 35) 12月5週中山香取特別2着総賞金3329万 引退です。 楽しかったです、ありがとうございました。 -- オシリンゼラーナ (2010-09-21 14 09 03) 12月5週優駿1600万下4着270万 総賞金1066万 運営お疲れ様でした^^ -- シュガー (2010-09-21 14 46 52) 12月4週 6着 総賞金1018万 有難うございました -- タケブレイカー (2010-09-21 23 14 43)
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412 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 02 18 ID BU7cXAmv 湯屋を出て、今度は山側に渡り廊下を抜け、最後に十数段の石段をあがって、「飛涙閣」と額 のかかった離れ屋に入った。 促されて奥の座敷に入ったが、竹内はいなかった。なまめかしい緋の縁取りのある絹地の布団 が座敷いっぱいに伸べてある。 布団の上で竹内を待つなど、娼婦のようで嫌だったが、仕方なく浪乃進は、その布団の上に 座った。布団としては薄いものだったが、ぬめぬめとした光沢がある絹地は、肌に触れると滑り 逃れるような、それでいて絡みつくような不思議な感触をもっている。それ自体だれかに触れ られることをじっと伏せて待っている雌のようだった。 「しばらくのうち、ご隠居もまいりやす、お支度なさいませ、お手伝いいたしやしょう」 そう言って、三次は浪乃進の洗い髪に櫛を入れほんの少し髪油を含ませ、薄化粧を施し、、紅 を唇にさした。 それが終わると、三次がてきぱきと部屋の奥に立って行き、そこにあった大きな屏風を畳ん だ。その時、浪乃進はどきりとした。向こうの壁に大きな鏡が造りつけてあったのだ。 浪乃進は、座ったまままじまじとその鏡を見た。行灯のぼんやりとした明かりの中で、鏡の 中の浪乃進がじっと見返している。白い薄い襦袢のみを着て、洗い髪を肩に垂らし、膝に手を置 き、湯の火照りも消えた青ざめた頬、暗い憂愁を湛えた目、今さした唇の紅のが鮮やかな彩り となっている。このたとえようもなく美しい寄る辺の無い表情をした女は誰なのか。ふと、そう 思った。 昨日までの浪乃進なら、そんな着想を一瞬でも受け容れはしなかったろう。しかし、今夜は、 こうして自分を、浪乃進を、見知らぬ女として見、目を逸らさずに見つめていた。 413 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 03 16 ID BU7cXAmv 「待たしたな」 そういって竹内が入ってきた。 「まったく、中坪の野郎、さっき隣の座敷に居やがったらしい。浪殿が脱糞するところを覗きな がらせんずりかいてやがったとは、いやはや大した親分だぜ。そのうえ、浪殿の糞を盛った桶な んか抱え込んで、今頃どこにしけ込んでやがるのか。」 浪乃進の意識は、急にまた先ほど披露してしまった自分の脱糞を思い出し、燃えるような赤 い恥の炎が心を焼くのを感じた。 「さあ、浪殿。泣き疲れちまったかな。今夜はつらい目ばっかり見せちまったな。ここじゃあちっ と気持ちいいことをしようぜ。ここにおいで、横になりな」 浪乃進は、おびえてはいたが逆らわず、ひじをつき、身体を老人の膝元に横たえたる。 「つくづく美しいお人だ。」 竹内のしわの寄った手が浪乃進の顔にのびる。高い額からすっと細く伸びて優雅に鼻孔を収 めた鼻に指を触れてみる。戯れに繊細なはなの先をぐいとゆがめてみると、浪乃進はわずかに 眉をしかめ、目を伏せる。その睫毛の影が濃い。 「お前さんに、変なことを仕掛けるような者はご家中にいなかったのかい?、いくらお武家でも こう罪なほどに美しく可愛らしいんじゃ、怖い目にあいそうなもんだがな」 浪乃進は少し首をかしげて、 「怖い目など…」 そう言って、すぐ、数え年九つで若衆舞に出た日の叔父の視線、後日の叔父の振る舞いを思っ た。 あるとき、「中庸」の素読を浪乃進に教えながら叔父は、うまく読めないのはお前の頭がぼお っとしておるからだろうといって、着物を脱がせ下帯ひとつで正座させ素読をさせたことがあ る。叔父は後ろに回って、浪乃進の肩越しに書を指差して素読をさせる。首筋に叔父の息がか かると浪乃進の体の奥に深い怯えが走った。間違うと指で頬を突かれる。うまく読むと、「よし よし」と言って、浪乃進の裸の尻を叔父は湿った手のひらで撫ぜた。 幼い小さな尻たぶを掴んできた生暖かい感触を、浪乃進はいまでも覚えている。 414 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 04 22 ID BU7cXAmv 竹内の手がのび、腰紐をするりとぬきとった。 「さあ、前を開いて、このじじいに浪殿のお道具をじっくり見せてくんな」 浪乃進は横たわったまま一瞬固まり、竹内の顎の辺りを見、一つ小さな息をしてから、襦袢 の前を自分の手で開いた。 「座敷で舞のときに、お前さんの脚の間でぶらりぶらり揺れてる風景もよかったが、やっぱりこ う間近で見ると、ただのおもちゃじゃねえみっしり実ってるなあ」 そういって竹内は、浪乃進の股間に手を入れ、睾丸のふくろを手のひらにすくいとった。老人 の骨ばった骸骨のような手の感触、浪乃進はその部分が死人の乾いた両手に包まれるように 感じた。 「金玉ぶら下げる袋までこんなに白くてすべすべして、よくできてるぜ。三次どうだい。」 「へえ、あっしも先ほど湯屋で浪殿のお体を洗わしていただきやして。役得で、体中お触りし放 題で。暗かったのが残念無念でやしたが、へへ、体中どこもかしこも素晴らしい感触で。今を盛 りの花魁だって、意外に膝の裏にあざがあったり、背中ががさついてたり、一日中肌を磨いてま すってな面してててもどこか抜けがあるもんでやすが…、浪殿はどこを触ってもすべすべで、あ っしは役目を忘れて、ぞくぞくしてきちまって自分の妙なところをおっ立てる始末で。」 「三次が、とんだ三助ってわけだ」 415 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 05 02 ID BU7cXAmv 「まったくで」 「さあ、浪殿ちいと腰を浮かしてくんな、お前さんの綺麗な身体を三次にもしっかり見せとき てえんだ。こいつも下司だが、絵の腕は確かなんでな、絵巻の先が楽しみだな。 腰の下にこう枕を入れりゃあ楽ちんだ。浪殿のな、金玉の袋の裏側から尻の穴に通じる裏道 をよ、お前もよく見といたほうがいいぜ、そら」 羞恥の地獄、恥ずかしさの煩悩車はまだまだ回って尽きなかった。浪乃進自身ですら見たこ とがない身体の奥まった部分を老人とその絵師が覗き込む。顔を襦袢の袖で覆って、腰を浮か し、腰の下に枕を受け入れた。竹内と三次の息が腿の内側にかかるのを浪乃進は感じた。 浪乃進は思った。見られている、自分の尻の穴に続く裏道?、いやだひどい、そんなところを どうして見せなければならないのか…、心臓がどきどきした。男が、いや人として見られていい ようなところではない。 「ほれこう玉袋を裏に返すとな、見ろよ尻の穴までの細道だ、象牙でつくって磨き上げたよう な通路じゃねえか、」 「すげえ、こりゃ驚いた。ずいぶんお高いところの女だって黒ずんだ筋が通ったようなのが相場 ですぜ。安い女郎なんかほとんど獣道で。それに、この玉袋の白い肌に青い血の道がうっすらと 透けて、ああ、…天国みてえに綺麗だ、こんな綺麗な金玉があったなんて、ご、ご隠居すまねえ ちょっとの間でいいから、…」 「わかってるさ、描きな、浪殿よ動きなさんな、手を膝の裏に当てて支えておいてくれ、尻のあ いだまでよーく絵師の三次に描いてもらうんだ」 こうなっては、顔を手で隠すこともできない。浪乃進は歯を食いしばって膝をささえ、まるで おむつを換えて貰うような姿勢で、睾丸の袋と肛門を晒して耐えた。そのうえ、竹内は小型の 行灯をひきつけて、浪乃進の股間をあかあかと照らし出した。 416 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 05 44 ID BU7cXAmv 三次の写生がひと段落しても、浪乃進は腰の枕を入れた恥ずかしい姿勢から開放されなかっ た。竹内は、浪乃進の玉袋をじわじわとにぎり、ゆるゆると揉んだ。 「ああ、ううぅぅ、もうそこはぁ…」 「声が出始めたかい、浪殿。みっしりと張った玉の感触は実にいい、すこぉしいじめたくなっちま うぜ」 そう言って、もう一度浪乃進を玉袋を握りこむと、むにむにと揉み、じりじりを握りを強く していった。 浪乃進は恐怖を感じた。睾丸は老人の手の中でじりじり、じりじりと握りこまれている、ゆ っくりと、確実に、無情に、 「あっ、あああ、い、いや、もう…」 握りは万力のようになり、しかも、玉袋自体を強く引き伸ばし、ねじりとってしまうかのよう に絞り始めた。 「くぅっ、堪忍、堪忍でござりますっ、はあっ、いやぁぁ、こわいぃぃぃ、ご隠居さまっ、」 「何が怖い、何を堪忍じゃ」 「あはっ、浪乃進の玉が、ああ、痛い、つぶれまするっ、つぶれてしまいまするっ」 その直後、ぎりぎりっと玉袋はさらに雑巾のように絞り上げられた。 「そうさ、玉を潰して切り取っちまうってのはどうだ?」 「ひーっ、ああああぁぁぁっ、いやぁぁぁっ、たまを、おたすけくださいっ」 417 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 06 27 ID BU7cXAmv 急に絞りを解かれた浪乃進の玉袋はぶるんとゴムのように反発して股間で踊った。 「あひーっ、」 と笛のような悲鳴をあげて浪乃進は布団の上で全身を震わせた。陰茎の付け根からじんじ んする痛みが燃え上がる。 心臓が飛び出すほどにどきどきし、冷たい汗が背を伝っていた。ひどい、ひどい、ひどい、あま りにひどい、浪乃進を、浪乃進の性器をなんだと思っているのか…、おもちゃにして、泣かせて 面白がって…ひどい、ひどいっ、 しかし、恨みごとを口に出す間もなかった。ようやく浪乃進が自分の睾丸が潰されてないと 確かめる間もあらばこそ、また、その部分へのいたずらが始まる。 「三次、おさえろっ」 三次に浪乃進の脚を抑えさせておいて、竹内はまた浪乃進の玉袋を掴んだ、じりじりと掴み、 ぎりぎりぎりと引き絞る、限界までねじったところで、ぱっと放す。ぎりぎりぎりと引き絞り、 つぶれる寸前でぱっと放す。 恐怖、痛み、解放、恥辱そしてまた恐怖、痛み、解放、耐え難い恥辱、… 浪乃進は背を反り返らせて、玉袋の絞りを堪え、一瞬開放されて床の上でのた打ち回る。何 度も繰り返すうち、竹内は男根も玉と一緒に握りこんで絞り上げ始めた。 最後に開放されたときは、浪乃進は全身汗みずくで床にうつ伏せ、顔を絹の中に埋めてわあ わあと泣いていた。奇妙なことに、あれほど痛めつけられた浪乃進の股間のものは、充血して 真っ赤になったうえ、非常な硬さに勃起していた。 418 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 07 05 ID BU7cXAmv 「三次の薬こっちの方への効果も出てきたな。すっかり、血が男のものに集まっちまったようだ ぜ、さあ、このじじいが今度はやさしくこすってやるからな、」 竹内はそう言って、うつぶせた浪乃進を後ろから抱いて、半身に起こし、後ろから手を伸ばし て、股間の男根を握った。浪乃進は、老人に後ろから抱えられるようにして男根を握られ床に 股を開いて座っている姿勢になった。 そのうえ、老人の位置取りは意図的なのだろう。抱かれた浪乃進の正面には、あの大きな鏡 がある。老人に抱かれた浪乃進が、向こうから切ない目をして見返してくるのだ。 「ほれほれ、こうして、揉んでやろう、震えなくてもいい、もう痛くしないからな。すっかり道具 が熱くなって、皮もすっかり剥けてきたぜ、じじいの手の中でいい気持ちになんなさい」 老人の腕の中で、浪乃進は、ゆれていた。ずんずん、ずんずん、浪乃進の身体の中をそのリズ ムが繰り返し響いていった。 「ほれほれ、よいしょよいしょ」 こすりあげられるたびに、浪乃進の熱くなった陰茎は、老人の手の動きに合わせて、ぬちぬ ち、ぬちぬち、と粘ったいやらしい音をあげる。 「ああ、ああ、ひぃぃぃぃー、ああ、」 むくむく、もりもりと浪乃進の男根は、いや増しに勃起していった。 「ほれほれ、浪殿、ぬらぬらした液がじじいの指に垂れてきおったぜ」 「いやいや、ああ、もう、もうお放しくだされ、もうお放し…っあぁぁ」 「浪殿の先っちょは、えらくぬらぬらしてきたじゃねえか。なあ。もうひとこき、もうひとこき、 おうおうまだ棹のほうも硬くなるじゃねえか。我慢せんでいいんだぜ、」 浪乃進は自分の男根がいまだかつて無いほどに勃起していることを感じていた。際限のないほ どに勃起の感じが盛り上がり、目の前に赤みがかった霧がかかったような気がし、恐ろしいほど の射精感にぎりぎりで堪えていた。 「だめ、で、ござりまする、ああ、もう、だめぇーっ、ご隠居さまぁ、はああっ」 「いいぜ、出しな、そらっ」 ぼしゅっ、と強弓で矢を弾き飛ばしたような音さえ出たような気がした。老人の腕の中で浪 乃進は、強烈に精を放った。白い塊が二間ばかりも飛び、正面の鏡に当たって、人を袈裟斬りに した時の血潮のように鏡面を模様となって垂れ落ちた。 419 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 07 44 ID BU7cXAmv じいんと、浪乃進の頭の芯はしびれ、腰が意思とは関係なくがくがくと前後に激震した。射 精の発作は異様に長かった。収まったかのように見えて、まだ、びくんびくんと腰が突き上げ てしまう。 「んっ、んっ」 と呻きが洩れる。恥ずかしさで肌にぞっと寒気が走る。 射精してしまった?老人に抱かれて、こすりあげられて、浪乃進は、どんな顔をして?まさ か嬉しそうな顔なんかしていないはず?そう思って浪乃進は鏡を見た。 鏡の中の浪乃進はすっかり上気した赤い顔をいやいやと打ち振っているくせに、白蛇のように 身体をくねらせて老人に腰を擦り付けるようにしている。涙を流しているくせに、媚びるよう にうなじを反らせて、背後の老人のほうに口元を突き出している。まるで、浪乃進のお口を吸 って、とねだっているかのように。その口元はゆるんで唾液とも汗とも涙ともわからないもので 濡れている。身体を震わせて、細い哀れっぽい泣き声をあげている。いやらしい奴、乳房の無い 扁平な胸のくせに、しぐさは女のように身をよじって。浅ましい姿だ。ああ、鏡の中にいる浪乃 進を見たくない、涙で媚を売るような浪乃進など見たくない。 420 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 08 19 ID BU7cXAmv 「三次、引き継ぐぜ」 「へいっ、ごめんなさいよ。握らしていただきやす」 今度は三次が浪乃進を引き受けざま、横から抱いた。 ぐいぐいと浪乃進の男根が握られ、こすり上げられていく、瞬く間に、浪乃進の股間の男根 は、再び硬さを増す。三次のしごきは、竹内より性急で、せわしない調子で追い上げてくる。ま た覆いかぶさってくる若い体の張りが、浪乃進に老人とは違った熱っぽい感覚を送ってくる。 浪乃進が頬を引きつらせるようにして盛り上がってくる射精感に堪えているその横顔に三次 はたまらなくなった。 「ごめんなせいっ、ああ浪殿、なんてお可愛らしい」 三次は、横抱きの姿勢のまま浪乃進の頬から首筋に唇をつけて激しくむさぼった。 三次の唾液で顔をべとべとにされながら、浪乃進は 「だめ、だめ、よして、よしてくだされ、ああ、よしてと頼んでおるのにっ、ああ、いくぅぅ、さん じーっ、浪は、また、はずかしいせいを、出してしまいまする、せいが、せいがっああ出る」 自分の悲鳴を聴き、自分の泣き声にいやらしい甘さが混じっているのを、浪乃進は心から恥 じた。襦袢のそでを噛んで、嗚咽を殺そうとした。 また繰り返しだ。何度も何度も何度も、浪乃進は射精した、こすられ悲鳴をあげ、射精して 泣き崩れる、すべてを鏡の中に見ていた。竹内と三次がなんど交替したかわからない。 421 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 08 59 ID BU7cXAmv 気がつくと浪乃進はひとりで床に転がって悶え続けている。浪乃進は自分の陰茎を握り締め ぷるぶると震えながら、 「あっ、あっ、止めて、痛くてもういやぁ、浪乃進が行くのを止めてぇ、あっあっあーっ、つらいつ ろうござりますっ」 男根が硬いまま元に戻らないのだ、硬く硬く痛いほどに硬くなり、「射精発作」が起こって水 のような液が噴射する、もう白い液は出なくなっていた。それでも身体は勝手に腰をがくがく と振動させて、短い周期で射精の発作が起きる。 「もう、いや、いや、いやあ」 「あんっ、あんっ、いくぅぅぅ」 息が止まりそうになる。苦痛なのか快楽なのか、浪乃進自身にも、もう判らなかった。 射精衝動が繰り返し襲う。男根は硬いままで、行きっぱなしの状態で、身体は緊張したまま 絹の床の中を転げまわる。絹地のいたるところに、精液や透明な粘液のようなもの、唾液や涙 の混じり合ったものがこぼれていた。そういう妖しげな液が、ナメクジが這った跡のように、ね とねとうす闇の中で光っている。 422 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 09 41 ID BU7cXAmv 「浪殿、いいかお前さんは女になっちまったんだ。男とは違って、女は高まると降りてこられね えのよ。降りてくるには、男にとどめを刺してもらって、本当のうれし涙を流すしかねえんだ。 」 苦しい息の下から、浪乃進は答えた。 「はいっ、ああ浪は苦しゅうて、ああ、おちんちんが硬いあああまたくるっ。ああ、ご隠居様、浪 乃進の体は、いったいどうなって、しまったのぁっ」 「いいな、浪殿、俺と三次でお前に入るぞ、お前の尻に入って、お前を救ってやろう」 息が切迫し、一種の過呼吸の状態に陥りかけている浪乃進は 「はいっ、浪のお尻に、ああ、お尻に来てくだされっ、お尻に突っ込んでぇ、を助けてくだされ」 「よしよし、よく言えたぞ。」 再びがっしりと後ろから老人に抱かれて、浪乃進はとうとう救いがくるのかと感じていた。 身体が苦しくて声が途切れる。 「あっ、ご、隠居様ぁっ、浪、は、お尻をお尻を精一杯、開いて、ああ、入れていただきまするっ」 423 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 10 18 ID BU7cXAmv 老人の腕が前に回り、浪乃進の平らな胸を抱いてぐっとひきつける。同時に、老人のしわの寄 った指が、硬い乳首をぐいと的確に捉える。 「はんっ、あ、おちちっ、おちちが、い、いい、いえ、痛うっ」 乳首が、じんじんと硬くなっていく。ぷくりと赤く充血し、むずむずするような感覚を生み 出しながら、浪乃進の胸で花咲き始めた。向こうの鏡をちらりと見て、浪乃進は、白い胸をつ かまれ紅梅のような乳首を突き出している自分を見た。可憐で淫らで、いやらしい浪乃進。ど うしようもない浪乃進。 やがて、大きな圧力が浪乃進の尻を押し分け始めた。 「おおっ、ああ、」 「よしよし、入るぞ、そら」 「ああ、あうっ、ああぁぁぁ、む、ああ痛い、ち、ちとお待ち…、待ってくだされっ、ああそんな ぁ」 浪乃進の尻は開かれてゆく、ぐんぐんと恐ろしいほどに開かれる。老人は非常にゆっくりと 自分のものを推し進めた。しかし、ゆっくりでも確実に浪乃進の肛門は開く。すぼまっていた 菊の花びらは残り無く花びらを一杯に広げて展開し、それでも足りずに、中心の花弁をばっ くりと開け始める。 しかし老人の陰茎のえらは強靭で広い張り出しを持っている。浪乃進の肛門はまだ広げられ ていく、張り裂けそうになりながら内側に押し開けられた。老練な太い蛇はむりむりと菊襞を 押し分け、ずぶずぶ、ずぶずぶと湿った暗い穴に鼻先をねじ込んでいった。いったん鎌首がその きつい戸口を通過すると、身をくねらせて内部におどりこんだ。 424 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 10 57 ID BU7cXAmv 「ああ、おぁぁぁぁ…」 浪乃進は深い深い息をついた。まだ彼の陰茎の硬直と痛みは続いているが、肛門深くに老人の 男を受け入れたことで、思いもよらない開放がやってこようとしている。肛門の奥深くで老練 な蛇はぐるっぐるっと鎌首をめぐらせた。 それは何と言う感覚だったろう。内臓の内奥を何か自分でない生き物が占有し、動き回り、 容赦なく支配を広げていくような。それは浪乃進の心の(または体の)核心をかき乱し、破裂 させたようだった。浪乃進の感覚と体の支配は、老人の陰茎のものになった。浪乃進はそれに 奉仕するただの穴、貫かれて痙攣するただの腸腔にすぎないようだ。 もうこれでいいのだ、と浪乃進は感じた。肛門の奥まで踏み込まれて、浪乃進に秘められた 天空が開かれた。浪乃進の陰茎の突端は透明な液を際限もなく、噴射した。 もう、何を出しても、いいのだろう。もう一度大便を漏らしたってかまうまい。ねとねとの液 も、臭い汚物も、ぬるぬるの精汁も、出るものをすべて噴射し、涙も、鼻汁も垂らし快感に震 えてしまっていいのだ。快楽に声をはりあげてもいいのだ。それが浪乃進の今の姿、哀しいけれ ど切なく美しく醜い姿。ほうら、向こうの鏡に映っている、尻を貫かれた歓喜の浪乃進が、淫ら な踊りを踊っているのが見える。 もっと、もっとこの硬い男根に屈服すればよいのだ、体の奥の奥まで明け渡すしかないのだ。 しかし老練な蛇は、ふっと後戻りした。 「ええっ!、いや、いや、ああ後生だから、…」 「後生だから、なんだい。浪殿?」 浪乃進は身を揉む。思わず出てしまった言葉を恥じ、その続きを飲み込んだ。『抜かないで !』と叫びそうになった。 引き下がろうとする老人の陰茎を、無意識に浪乃進の肛門はみずから食い締めて離すまいと する。しかし、引きは素早かった。蛇は狡猾に肛門から退いた。 快楽の天空に突入しようとしていた浪乃進の体は、その空虚に堪えられない。彼の尻から脳 髄までが狼狽し、去っていく男根に肛門は追いすがろうとする。 (注1)精液の白いにごりはすでに残っていない。純粋で透明な快楽の液とでも言うべきもので、 男性がこんな液を大量に出す例は稀であるが。浪乃進は女性型の持続的な絶頂を迎えている と考えるべきであろう。 425 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 11 39 ID BU7cXAmv 老人は、絶妙な呼吸で陰茎を肛門の入り口まで引き、ぐりぐりと菊の花弁を亀頭でこすり ながら、じらしている。 来て、来てよ、なぜ来てくれない、浪乃進は心の中で悶えた。もう屈服したのだから 「三次、前から来い、いっしょに浪殿を寝かしつけてやろう」 「へい」 いままで、浪乃進は床に座り込んだような姿勢で抱かれていたが、今度、浪乃進は褥に横た わり、後ろから老人に抱かれ、前から三次に抱かれる状況になった。それでも、大鏡は浪乃進 が向いたほうにある。いつでも、そこにこちらを向いた浪乃進を見ることができる。泣いている 美しい浪乃進を見ることができる。もはや、あからさまに腰を振って老人の男根をおねだりし ている浪乃進が見える。 三次が前から来る。浪乃進の男根を掴んで三次の男根と股の間に挟み込む。浪乃進の男根は ぬるぬるの液の断続的放出をとめることができない。ぬるぬるの液がたちまち三次の男根を もぬるぬるにする。三次が腰を動かすと三次の陰茎が浪乃進の陰茎と絡みあい、こすれあう。 浪乃進の亀頭と三次の睾丸、三次の亀頭と浪乃進の亀頭が交差し、ぶつかり、ぬめりあって絡 んだ。 浪乃進の右の乳首は老人の手がつまんだまま離さず。左の乳首は、今三次が口をつけて強烈 に吸い上げている。 「あっ、あっ、さんじもっ、さんじっ、あっ、浪乃進を揉んでっ、浪乃進を吸ってっ、浪乃進を…可 愛がってくだされぇ、あっ、また、液がでまするぅ」 「何でもかんでも、お出しなせい。お出しなせい。俺の金玉にぶっかけてくだせい。ああ、浪殿の ちんちんから熱い汁が出るたびに、香りが、不思議な香りが広がるような…まさか、 まさか、」 「ああ、また、でるでる、ああ」 またあたたかい汁が浪乃進の陰茎から噴出し、三次の下半身を熱い温泉のように浸した。 「三次この香りわかるか。浪殿の愛液だぜこりゃあ、浪殿が出す汁の匂いだってわかるか? こいつは青臭い男の精じゃねえ。精を吐きつくしたあとで、白い濁りなんかとっくに消えちまっ て、でもこんこんと温泉みてえに浪殿から湧いて来るんだ。そんで、浪殿のちんちんがぴくぴく する度に、がぼりがぼりと吹き出てくるんだ。おお、しかも天国みてえな香りをふり撒くじゃ ねえか」 426 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 12 19 ID BU7cXAmv 「やっぱりこれあ浪殿の匂いか!てっきり、あっしは頭がへんになったのかと、ああ、やっぱりこ れは浪殿のこの汁の匂いなんでやすか。 ああ白蓮華の香り。本当に浪殿のちんちんがこの香りを出してるなんざ、。す、すげえ。…あ あ、我慢できねえ、浪殿、お口を吸わしてくれ、あんたの口、あんたのよだれ、飲ましてくれぇ …」 浪乃進は顔面を真っ赤に染めて、しかし、もう何も拒まなかった。ふっくりとばら色の唇を半 開きにして、三次の渇いた口を迎えた。 はあはあ、と息が荒い。言葉もなく三次は浪乃進の唇をむさぼる。舌を差し込んで、唇の裏、 歯ぐきの根元まで嘗め回し、おどおどと退く浪乃進の舌を口の奥まで追いかけ、三次の舌がか らめ取る。むせた浪乃進は涙を流して、激しく咳き込むが、三次は口を離そうとしない。 浪乃進の唾液が泉のように湧くと、三次はその唾液を啜り込み、喉を鳴らして飲んでいった。 ひとまず満足して三次が口を離すと、浪乃進は海面に上がった海女のように深い息を吐いた。 「ああ、はぁぁぁ…」 三次もやはり息が荒い。 「や、やっぱり、浪殿、あ、あんたのよだれもうまい。甘露のようだ。天女みてえな男だぜ」 427 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 12 58 ID BU7cXAmv そして、浪乃進の肛門でも異変が起こっていた。じらされて菊門の入り口ばかりをぐりぐり と刺激されていたが、この肛門がふと内側から盛り上がり自ら広がるように見えた。そして菊 門付近に待機していた老人の亀頭には明らかに熱い液が潮のように浴びせられた。直後にはつ んとやや刺激的な香りが立ち込めた。 「おおっ、こりゃ!、浪殿あんた、肛門から今何をお出しだい。」 「ええっ、わたくし、いえわかりませぬ、まさか粗相を!」 「ああ、すげえ、すげえぜ、三次。こんだあ、浪殿が肛門から男を迎える液を出しやがった。あ つくて、ぬらぬらして。あんた、いったいこんな技をどこで見につけなさった 俺が知る限り…、」(注1) こんなときでも老人の悪い癖で、性のうんちくを披露しようとした瞬間、しかし、さすがの 老人もその直後にどきもを抜かれることになった。 熱い液を放った後、浪乃進の肛門はがばっと、鯨のように口を開け、次の瞬間老人の陰茎を強 烈な吸引力で飲み込みにかかったのである。 「あっ、こ、こら、あああっ。い、痛えっ、うおおおおっ」 今度は浪乃進の肛門がうわばみになって、老人の陰茎を引きずりこんでいた。例の肛門分泌液 が、滝のように老人の陰茎を伝って流れ出る。その陰茎は浪乃進の肛門が万力のように食い締 めているから、潤滑は十分なのに抜くことは不可能だ。 (注1)肛門内部の歯状線の上部に、実は内分泌腺が存在している。しかし、この内分泌腺が肛 門性交の際に大量の液を出すという医学的事実は確認されていない。 428 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 13 36 ID BU7cXAmv このような肛門の急激な動作はしかし、浪乃進の意思とは無関係に起こっていた。浪乃進自 身は、肛門からの粗相を怖れ、肛門の淫らな動きに狼狽し、自分の肛門から出た液の匂いを羞 恥した。 そして何故か習性のように、向こうの鏡に映る、自分の泣き顔を確認するように見てしまう。 恥じらって泣く自分がいとおしいなんて変だ、変だ。見てはいけない、そんな恥ずかしい自分な んて、と浪乃進は思う。 もう自分の体が、何かに向かって暴走を始めていることは拒みようがない、浪乃進はそれを感 じていた。抑え切れない渇望が肛門と腸を支配していた。ぎりぎりじりじりと老人の陰茎に腸 は絡み付こうとする。 ここに来て竹内も腹を決めた。ままよ、引けぬとあらば、進むしかあるまい。しかも、浪乃進 の分泌する液の香りは霧のように部屋に立ち込め、嗅げば嗅ぐほどに男の欲望をそそり立て る作用をしていた。第一の進入時よりさらに、老人の男根も硬さを増していた。 絡み付く浪乃進の腸壁に向かって、老人の蛇は再び決然と突入を始めた。潤滑は理想的だ。 骨ばっているが信じられない力をもった竹内の腰が浪乃進の腰に向かって、打ち付けられる。 「そらっ、そらっ、どうだこいつ。ああ、この奥が熱いな。おお、締めてくるぜ。いいぞ浪殿、そう だそうやって締めてこい」 締め付けを踏み破ってぐりっと突き入れ、ずるっと引く、中で腸がひくひくと震えるのを老 人は亀頭で感じている。わざと意外な間合いで、またずずずずっと押し込む。そのたびにあが る浪乃進のかん高い泣き声が老人の耳には心地よい。 突くたびに浪乃進の腸内に激しい嵐が起こり、そこから電気のように痙攣が浪乃進の全身に 走った。また浪乃進は陰茎から大量の「愛液」を噴射する。 429 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/03(土) 18 14 55 ID BU7cXAmv 前からは三次が、浪乃進と男根を絡ませるように股をこすりつけている。何度も何度も唇を 合わせ、唾を飲みあう。しゃぶられつくした浪乃進の乳首は、紅に発色し、指の先ほどにも勃 起してかちんかちんに硬直し、突き出していた。 竹内が後ろから羽交い絞めにしながら、浪乃進の腕を万歳の形にあげさせて、三次をそその かす。 「三次、腋の下も味見してみな」 「へいっ」 三次が顔から浪乃進の腕の下に潜り、わき腹から舐めあげるように、つやつやとした腋の下 にしゃぶりついた。 「あっ、はあああぁぁぁぁっーーっ」 ひときわ高い、震えるような嬌声を、浪乃進は張り上げてしまった。もはや、快感は限界を超 えていた、陰茎を食い締めた肛門から、腸の奥から、唇から、絡み合った陰茎から、そして腋の 下から、際限のない快感がこみ上げてきた。 「さんじっ、さんじっ、抱いて強く抱いて、ああ、ああ、いく、浪、いきたいっ ごいんきょさまっ、突いてっ、浪を、もっと突いてぇ、ああ、突き殺してぇーっ」 前からくる三次を硬く抱きしめたまま浪乃進は、後ろから深く深く貫かれて、すべての動き を止めた。息が止まり、体中の筋肉が痙攣し麻痺した。声さえ、呻き声さえ出せない。 細い息がやっと出たのは随分時間がたってからだった。向こうの鏡の中に、浪乃進がいる。あ んなに泣いたあとで、あらゆる液が飛び散った中で、乱れに乱れた髪に巻きつかれ、二人の男 の手足に絡みつかれたまま、でも、浪乃進はかすかに微笑んでいた。