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ネ:…… ジ:…… ネクリアたちは林を歩いていた。が… ネ:ねぇジャング。さっきから後ろから妙な視線を感じるのよね~。 ジ:俺も感じていますよ。 その視線の正体は… ア:(あいつらは絶対に僕の研究の成果を見せつけてやるんだ!) ネ:あれで尾行でもしてるつもりなのかしら? ジ:丸見えですね。 ネ:そもそも林なんて隠れる場所もそうないのにねぇ。 ジ:ただの阿呆ですね。 ア:聞こえてんだよぉぉ!! ネ:アラキコエテタノネー。イツノマニカオオゴエデシャベッテタワー。 ア:あからさますぎるだろ!! ネ:で?なんで私たちをつけてんのよ? ジ:ストーカーですね。 ネ:わぁ、変態。 ア:違う違う!偵察だ偵察!! ネ:何を? ア:お前達を。 ネ:どうして? ア:今度こそ倒せるように。 ネ:何度やっても無理よ。以上。さぁ行くわよ。 ジ:はい。 ア:ってちょっとまてぇーい!然は問屋が卸さないぞ! ネ:うるさい奴ね~。 ア:もう怒ったぞ!僕をここまで侮辱しやがってー! ジ:別に侮辱はしてませんけどね。 ア:今度こそ後悔させてやるからな!覚悟しろ! ネ:勝てないから偵察してたってことは、今は勝てないってことを自覚してるのよね?だったら挑んでも無駄だってこともわからないのかしら? ジ:今こいつは竹屋の火事。何を言っても挑んできますよ。 アンプはいつも通り試験管を取り出した。そしてもう一つ、ペットボトルを取り出した。 ネ:今日はペットボトル怪物かしら? ア:そんな安易なものではない! アンプはペットボトルのふたをあけ、中に入っていた液体を地面に零した。そこに試験管の液体を注いだ。 ア:さぁ!あいつらを溺れさせろ!水の怪物! 液体はこれまたいつも通り変化し、ネクリアたちに襲いかかった。 ジ:水は斬れませんね。だとしたら… ネ:相剋…よりも相生の方が効き目がありそうだから、『木の根操縦!』 地面から木の根が現れ、水の怪物を貫いた。 ネ:今回は早めに済みそうね。 ア:ふふふ…まだだよな! 水の怪物は体を貫かれても平気で進んできた。 ネ:あーそう、それじゃ効かないってことね。じゃあ相剋よ!『土の城壁!』 地面から土の壁が現れ、水の怪物の行く手を阻んだ。 ア:そんなものが通用するもんか!全部沈めてしまえ! ばしゃぁぁ 水の怪物は土の壁に激突し、はじけたが、隙間を潜りぬけて再び水の怪物の形へとなった。 ネ:げげっ!面倒な奴ね! ジ:(中々危険な相手…ならば…) スッ ジャングは懐の赤いナイフを手に持った。 ネ:待ちなさいジャング。 ジ:え? ネクリアはそれを悟り、止めた。 ネ:きっとあいつは刻んでも今みたいに復活するわ。倒す術は、完全に消し去ることのみ。 ジ:完全に消し去る?…まさか、"禁忌"を使うつもりじゃないですよね? ネ:いいえ、"禁忌"を使うまでもないわ。この陽の力ならね。 ジ:(陽の力…五行陰陽最後の力、「日」か…) 五行。それは中国等の古来思想で、万物を構成し、支配する5つの元素と呼ばれた。 木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)の総称である。 木火土金水の流れを相生といい、木は火を生成し、火は土を生成し、土は金を生成し、金は水を生成し、水は木を生成するというものである。 図に表すのならば円。この循環によって万物は成り立つとされる。 木土水火金の流れは相剋といい、木は土の上に立ち、土は水を吸い、水は火を消し、火は金を溶かし、金は木を斬るという打ち消しである。 図に表すのならば星。相生の円を星型に結ぶと出来上がるのが相剋である。 相生は和合、幸福。相剋は不和、災難。これによって相生は陰陽で表すと陽、相剋は陰となる。 現在の日本における「曜日」。それは日(太陽)と月と、火水木金土の五星からなる。 それを五行と照らし合わせると、陰が月、陽が日となる。 曜日と五行陰陽には関係性はあまりないが、まとめて表記される場合もある。 ネクリアの力は五行陰陽であり曜日の力でもある。つまり両方。 ネクリア自身は大して気にしていないからこそ「月」の力を多用するが、本来は「日」と「月」は他とは異なる力。 「日」だけは別格として見てはいる。だからこそここぞという時にしか使用しない。 というよりもネクリアは、「世界征服」を悪として見ているため、陽の力…つまり善、光である日を使うことを躊躇っている。 ジ:(俺も初めて見るな。日の力…) ア:そんなハッタリが通用するものか! ネ:まるで鬼の首を取ったようね。でも、あなたは今から肌に栗を生ずことになるわよ。 ア:何をわけのわからないことを… ネ:だったらご覧なさい。『日輪草開花!』 ・・・・・・ ア:なんだ?何をした? ジ:(何も起こっていない?不発か?) ネ:あんたたち、どこ見てるのかしら?そこよ、ほら。 ネクリアは水の怪物の足元を指差した。 ジ:え?…向日葵? 続く 前の話 次の話 2011年3月3日作成
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高齢者を配慮した生活空間 手すり 高齢者を配慮した生活空間 床材 高齢者を配慮した生活空間 アプローチ・玄関 高齢者を配慮した生活空間 建具 高齢者を配慮した生活空間 階段・廊下 高齢者を配慮した生活空間 浴室 高齢者を配慮した生活空間 洗面所 高齢者を配慮した生活空間 トイレ
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CPUアーキテクチャ MPUの命令サイクル 命令フェッチ(読み出し:IF)・命令デコード(解読:ID)・アドレス計算(A)・オペランドフェッチ(読み出し:OF)・命令実行(EX)・結果書き出し(WB) パイプライン方式 MPUが複数の命令ストリームを1ステージずつずらして連続処理を行う スループット向上 スーパスカラ MPU内部に複数のパイプラインを備え、同時に複数のステージを実行 スーパパイブライン方式 パイプラインのステージを細分化して、ステージ毎のロジックを簡単にすることで高速化 CPI(Clock Per Instruction) 一つの命令を平均何クロックサイクルで実行できるかを示す単位 RISC(Reduced Instruction Set Computer) 命令を単純な体系で固定長のものに絞り、高速化 レジスタ−レジスタ形式 ワイヤードロジックを使用 水平型マイクロプログラム 命令中の1ビットに制御信号を割り当てる 命令解読を必要としない デュプレックスシステム MPUシステムを2セット用意、主従関係があり、主が故障時に従が稼動 疎結合マルチプロセッサシステム 複数のMPUがそれぞれ主記憶を有するシステム 密結合マルチプロセッサシステム 複数のMPUが主記憶装置を共有するシステム アレイプロセッサシステム 配列データ処理専用プロセッサシステム メモリアーキテクチャ ライトスルー方式 キャッシュメモリの書き換えと同時に主記憶も書き換え ライトバック方式 最初にキャッシュメモリだけを書き換え、このブロックが追い出されるときに主記憶を書き換え ダイレクトマッピング法 主記憶中のブロックがキャッシュメモリ上に直接割り付けられる方式 ハードウェア化が簡単で、キャッシュアクセス時にオーバヘッドがない ただし、同一キャッシュブロックに割付される複数のメモリブロックへのアクセス競合によりキャッシュヒット率が激減 フルアソシアティブ方式 主記憶中のブロックをキャッシュメモリ中の任意のブロックに配置できる方式 入出力アーキテクチャ シングル転送モード 1バイト転送ごとにMPUにバス使用権を返す バースト転送モード 1バイト転送ごとにDMA要求信号をチェック、要求あればDMA転送、なければMPUにバス使用権を返す ブロック転送モード 指定されたバイト数転送までMPUにバス使用権を返さない デマンド転送モード DMAコントローラがバス使用権の獲得と放棄を繰り返しながら大量データを転送 DRQ(データ転送要求信号)により制御 連続転送モード 設定した回数のデータ転送が完了するまでバスを占有 メモリマップドI/O メモリのアドレス空間にI/Oアドレスを割り当てる DMA転送が可能 I/OマップドI/O I/Oアドレスとメモリアドレスを分離して割り当てる A/D変換方式 フラッシュ方式・デルタシグマ方式・2重積分方式・逐次積分方式 フラッシュ方式 最も高速 デルタシグマ方式 mimetex型変調器で1ビット量子化 エンベデッドシステム ファジー制御 あいまいな度合いを定量化して数値的に取り扱い制御する シーケンス制御 あらかじめ定められた順序、又は、あらかじめ定められた条件による手順に従う フィードフォアード制御 外乱に弱いフィードバック制御の欠点を補い、外乱による偏差を事前に想定して制御 サーボ制御 物体の位置、方位、姿勢などを制御量とし、目標値の任意の変化に追従するようにさせる DSP(Digital Signal Processor) 音声や画像などのデータ処理をリアルタイムで行わせるためのプロセッサ フィルタリングなどの畳み込み演算と呼ばれる積和演算処理に適している エンコーダ 回転角度をディジタル値で出力する回転角度検出センサ インクリメンタルエンコーダ 軸の回転に応じて位相のずれた2層のパルス波を出力 アブソリュートエンコーダ エンコーダの軸の回転角度に応じて位相のずれた多層のパルス波を出力 圧力センサ 加えられた圧力に応じた電圧を発生する圧電素子など 温度センサ 温度変化で抵抗値が変化するサーミスタなど 光量センサ 光量に応じた電流が流れるフォトトランジスタなど MPUの動作確認作業 電源電圧 → クロック信号波形 → リセット信号波形 → 制御信号 → ROM内の命令コード マイコンのノイズ対策 筐体外側の表面の伝導性を良くして外来ノイズを防止する 信号線にノイズが入らないようにシールドケーブルを使用する ロジックアナライザ 測定する信号線の信号が設定条件に一致した時点前後の測定信号線の状態を記憶する プローブに多くの信号線(アドレスバス・データバス・コントロールバス)を接続し、MPUにプログラムを実行させる バスに対するリードライトサイクルのタイミングを測定し、H/Wのデバグに使用する OSの機能 マイクロカーネルアーキテクチャのOS H/W依存のサービスやコマンドを出来るだけカーネル外部に置くことでカーネルのサイズを小さくしたOS セマフォ 「信号機」 共有資源の排他制御、タスク間の同期に利用される非負変数 P操作とV操作 複数タスクの同期待ちを同時に解除することには向かない P操作 セマフォSが0でないならSをデクリメント、0ならば正になるまでウェイト状態 V操作 セマフォSを待っているタスクがあればその一つを実行可能状態とする、なければSをインクリメント バイナリセマフォ セマフォが0か1かしか取らないもの 同期制御に使用できる イベントフラグ タスク間での事象の通知を行うためのフラグ ランデブ 二つのタスク間の同期型メッセージ通信方式 タスク間の同期と通信を同時に行う メールボックス キューを用いて二つのタスク間のメッセージを行う方式 デッカーズアルゴリズム 2つの資源の排他制御を実現できる リアルタイムシステムには不向き タスクがタイムスライスなどで平等に実行されるシステム向け
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『観自在力 大宇宙の時空間を超えて』 国会図書館データベースによる書籍情報 http //iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001993066-00 タイトル 観自在力 大宇宙の時空間を超えて 著者 大川隆法 著 著者標目 大川, 隆法, 1956- シリーズ名 心霊ブックス 出版地(国名コード) JP 出版地東京 出版社土屋書店 出版年 1988 大きさ、容量等 174p ; 19cm ISBN 4806905852 価格 1030円 (税込) JP番号 89049716 出版年月日等 1988.11 NDC(8版) 169.1 対象利用者 一般 資料の種別 図書 言語(ISO639-2形式) jpn 日本語 名前 コメント このページを編集
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有限次元K線形空間VのK線形部分空間Wに対して余次元 $$codim_K W = dim_K V - dim_K W = dim_K V/W$$ が定義される。 直交補空間 K線形空間Vとその部分集合Wを考える。双対線形部分空間V*の線形部分空間 $$W =\{f\in V^*|w\in W \to f(w) = 0\}$$ をWの直交補空間と呼ぶ。 直交補空間の次元は $$dim_K W = dim_K V - dim_K W$$ が成り立つ。 なぜならば、dimV = dimKer(f)+dimIm(f)より。
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岐阜県,可児市 住所岐阜県可児市下恵土5670 最寄駅 料金1クレジット50円 設置タイトルエスプガルーダII 営業時間 駐車場あり TEL0574-63-7903 URL 地図Mapion Google 備考2023年1月29日 閉店 最終更新日2012/05/10 2023/08/21
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2004-12-09 (木) 12 09 33 - 整形済み/技術情報/Oracle/パフォーマンスチューニング 2004-12-09 (木) 11 51 49 - 整形済み/技術情報 2004-12-09 (木) 11 49 40 - 削除履歴 2004-12-09 (木) 11 48 28 - 整形済み/技術情報/Oracle/サーバ基礎 2004-12-09 (木) 11 47 32 - 整形済み/技術情報/Oracle/PLSQL 2004-12-09 (木) 11 46 34 - 整形済み/技術情報/Java/J2EEパターン 2004-12-09 (木) 11 45 19 - 整形済み/技術情報/Java/JSP 2004-12-09 (木) 11 44 49 - 整形済み/技術情報/Java/サーブレット 2004-12-09 (木) 11 44 12 - 整形済み/技術情報/Java/セキュリティ 2004-12-09 (木) 11 43 40 - 整形済み/技術情報/Java/データと演算子 2004-12-09 (木) 11 42 50 - 整形済み/技術情報/Java/Javaプログラム 2004-12-09 (木) 11 40 02 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/インターネット 2004-12-09 (木) 11 39 58 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/XML 2004-12-09 (木) 11 31 55 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/ネットワーク運用 2004-12-09 (木) 11 30 58 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/ネットワーク関連知識 2004-12-09 (木) 11 30 08 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/ネットワークアーキテクチャとLAN 2004-12-09 (木) 11 29 10 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/ネットワーク仕様 2004-12-09 (木) 11 28 24 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/待ち行列理論 2004-12-09 (木) 11 25 50 - 整形済み/技術情報/ネットワーク/ネットワーク理論 2004-12-09 (木) 11 24 45 - 整形済み/技術情報/エンベデッドシステム/コンピュータシステム 2004-12-09 (木) 10 42 00 - 整形済み/ビジネス 2004-12-09 (木) 10 41 35 - 整形済み 2004-12-09 (木) 10 20 26 - トップ 2004-12-06 (月) 20 49 03 - 英文法 2004-11-30 (火) 23 55 37 - 書庫 2004-11-13 (土) 17 25 31 - 言語 2004-11-13 (土) 14 12 04 - 現代思想 2004-11-13 (土) 14 12 04 - 現代科学 2004-11-13 (土) 14 12 04 - 貿易 2004-11-13 (土) 14 12 03 - 経理・会計 2004-11-13 (土) 14 12 03 - 経済学 2004-11-13 (土) 14 11 58 - 流通 2004-11-13 (土) 14 11 57 - 天体系 2004-11-13 (土) 14 11 57 - 脳空間 2004-11-13 (土) 14 11 57 - 販売管理 2004-11-13 (土) 14 11 57 - 東洋思想 2004-11-13 (土) 14 11 57 - 法律 2004-11-13 (土) 14 11 56 - 村落と都市 2004-11-13 (土) 14 11 56 - 組織の形成 2004-11-13 (土) 14 11 56 - 地球内部 2004-11-13 (土) 14 11 56 - 哲学 2004-11-13 (土) 14 11 56 - 地表 2004-11-13 (土) 14 11 55 - 政治 2004-11-13 (土) 14 11 55 - 生態系 2004-11-13 (土) 14 11 55 - 製造業 2004-11-13 (土) 14 11 55 - 循環 2004-11-13 (土) 14 11 54 - 社会 2004-11-13 (土) 14 11 54 - 実存主義 2004-11-13 (土) 14 11 54 - 社会の規則 2004-11-13 (土) 14 11 54 - 社会心理学 2004-11-13 (土) 14 11 54 - 社会集団 2004-11-13 (土) 14 11 53 - 鉱物 2004-11-13 (土) 14 11 53 - 構成物質 2004-11-13 (土) 14 11 53 - 産業革命以後の科学 2004-11-13 (土) 14 11 53 - 財政 2004-11-13 (土) 14 11 52 - 現代物理学 2004-11-13 (土) 14 11 51 - 源流思想 2004-11-13 (土) 14 11 50 - 金融業 2004-11-13 (土) 14 11 50 - 啓蒙思想 2004-11-13 (土) 14 11 49 - 企業心理学 #norelated
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大生板で劇空間ペナントレース制覇!! 高学歴イケメンリア充劇ペナ廃人どもの社交場 現行スレ 大生板で劇空間ペナントレース制覇!!~第23期~ http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/campus/1316014548/ 避難所 大生板で劇空間ペナントレース制覇!!~第2期~@避難所 http //www.milkcafe.net/test/read.cgi/campus/1295371942/ 新規参加者の増加・定着を目的としています 過去スレからタメになりそうなレスを抽出・まとめていくつもりです 戦績の記録もできれば どなたでも勝手に編集しちゃってください(アカウント daisei-gekipena、パスワード daisei) 諸君 私は連勝が好きだ 諸君 私は連勝が好きだ 諸君 私は連勝が大好きだ 打撃戦が好きだ 投手戦が好きだ 開幕戦が好きだ 最終戦が好きだ 交流戦が好きだ 攻防戦が好きだ 消化戦が好きだ 延長戦が好きだ 総力戦が好きだ 東京で 埼玉で 仙台で 広島で 福岡で 大阪で 千葉で 横浜で 名古屋で 北海道で この球場で行われる ありとあらゆる連勝行動が大好きだ クリーンナップにならべられた主砲の一斉射撃が 轟音と共に敵投手陣を吹き飛ばすのが好きだ 2アウトからの四球で出たランナーが 次の打者のホームランで帰ってきた時など心がおどる 四番の一振りで敵先発を粉砕するのが好きだ 悲鳴を上げて 火消しのマウンドに飛び出してきた中継ぎ陣を 怒涛の連打でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった 走力を7にそろえた打線の内野安打が 敵の守備陣を翻弄するのが好きだ 恐慌状態の容赦なし持ちが 既に息絶えた敵投手から 何度も何度も打ちまくる様など感動すら覚える 敗北主義の先発陣を好調の中継ぎと入れ替えていく様などはもうたまらない 泣き叫ぶ相手野手陣が 私の降り下ろした手の平とともに 金切り声を上げるバットに エラーを重ねていくのも最高だ 哀れな敗戦処理達が残念な能力で健気にも立ち上がってきたのを 超重量打線の打者一巡の猛攻で木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える 打撃型に投手陣を滅茶苦茶にされるのが好きだ 必死に積み上げてきた貯金が巻き戻しで消えていく様は とてもとても悲しいものだ 守備型の投手力に押し潰されて殲滅されるのが好きだ カモにしていた新規チームに追い越され 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ 諸君 私は連勝を 地獄の様な連勝を望んでいる 諸君 私に付き従うチームメイト諸君 君達は一体 何を望んでいる? 更なる連勝を望むか? 情け容赦のない 糞の様な連勝を望むか? 鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様な連勝を望むか? 「連勝!! 連勝!! 連勝!!」 よろしい ならば連勝だ 我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ だが全試合消化後4日間もの間 堪え続けてきた我々に ただの連勝では もはや足りない!! 大連勝を!! 一心不乱の大連勝を!! 我らはわずかに1チーム 30人に満たぬ敗残兵にすぎない だが諸君は 一騎当千の古強者だと私は信仰している ならば我らは 諸君と私で総兵力440ptと得能50ptの野球チームとなる 我々を二部の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう 髪の毛をつかんで二部へと引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう 連中に連敗の味を思い出させてやる 連中に我々のバットの音を思い出させてやる 天と地のはざまには 奴らのパラでは思いもよらない事があることを思い出させてやる 22人の戦闘団で 一部を燃やし尽くしてやる 征くぞ 諸君 アクセスカウンタ 今日 - 合計 -
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桃色空間での得体の知れないライブを終了し、超能力者みんなが各々帰宅した後 僕はなぜかステージやら機材やらの後片付けをしていた(させられていた)。 なんで僕がこんな事を… だれにも聞こえないように愚痴を呟く。 ふと森さんを見ると、なにやら憂鬱そうな顔をしていた。 「どうかしたんですか?」 「え?ああ、ちょっとね…」 森さんが何か考え込んでるなんて珍しいこともあるものだ。 「ちょっと前にさ、ハルキョンのアンソロ本出たじゃない?」 ああ、七夕の日に出ましたね。 「あたしさ、アレ発売日当日にとらの○なに買いにいったのよ。秋葉本店に。」 森さん。ハルキョン信者ですもんね。 「それでさ、店に到着した時、まだ入荷してなかったのか知らないけど棚に置いてなかったの。」 はぁ… 「んで、ずっと一般と18禁のブースを行ったり来たりして、商品が並ぶのを待ってたのね。」 ずっとってどのくらいですか? 「午前11時に到着して、それから1時ぐらいまでそうしてたわね。」 さ、3時間も?! 「もう空腹ガマンして入荷してくるのを待ってたわけ。」 すごい執念ですね。 「でさ、さすがにおかしいと思い始めて。」 ちょっと気付くの遅くないですか? 「まさかと思って女性向けの同人誌売り場に行ったのよ。そしたら…」 普通に置いてあった。と。 「…そういや企画した人女性だったっけ。ってその時気付いて…」 はぁ… 「もう、あたしの3時間なんだったんだってムカついちゃってね。」 それは、災難でしたね…。 「それが違うの。ほんとの災難はこの後起こったの。」 それは? 「その後ね。まぁ、でも買えたんだしいいか。って思って、はやる気持ちを抑えて帰宅したわけよ。」 はい。 「んで、早速読んだわけ。」 はい。 「そしたらさ、なんだかあたしが思ってたほど甘くなかったのよ。」 …。 「いや、結構内容は充実してるし甘いっちゃ甘いのよ? ただ、もうあたしぐらいになると、ちょっとやそっとのラブラブじゃ満足出来ないのよね。」 は、はぁ… 「なんでここまで偏った趣向を極めてしまったのだろう。って思うと、なんだか切なくなってきちゃって…。」 ……森さん。 「なに?」 なんで急にそんな…極めて個人的な話題を持ち出してきたんですか? 「……だって仕方ないじゃない。身の上話ぐらいしか、他に書くネタがないんだもん。 ……カラッカラなの。…もうカラッカラなのよ…!」 …SSなんて、無理して書くものじゃないと思いますが…。 すると森さんは目をカッと見開いて 「あたしだってそうしたかったわ!実際、第1話を書いた時はそうだった! なんとなく浮かんだ妄想を、気軽に文章化してスレに投下しただけだったのよ!」 そ、それなら… 「でも、でも続けていくうちに、雑談室とかで思ったより嬉しい感想をもらっちゃって…」 いいことじゃないですか。執筆者としてはそれほど光栄なことはないと思いますけど…。 「馬鹿ね!そんな期待に応えれるほど、こちとら強靭な精神力を持っちゃいないのよ!」 ええ?! 「こりゃイカン!て思って前回のはかなりパロディ色の濃い、それこそ読者を突き放すような アホな脳汁全開の内容を書いたのよ。“これでいっそのこと嫌いになってくれれば”って思って。」 その行為の時点で、かなり嫌われるような人間性を発揮してますよね。 「そしたらアンタ。読んでる連中がよっぽどアレな脳味噌をしてるのか(注:森さんの考えです) これまたそこそこ好評な感想をもらっちゃってね。」 は、はぁ… 「もうこうなっちゃうと“如何なる手段を用いてでも期待に応えねば!”って考えがドコドコ出てきちゃって…」 それで空回りして、結果つまんないSSになるのが一番怖いのでは? 「そうなのよ…そうなんだけどさぁ…」 たかだか素人の二次創作なんですから、そんなプレッシャーを感じることはないと思うんですが… 「でも、せっかく読んでくれてる人がいるんだし、なるべく速く投下したいじゃない。」 それはそうかもしれませんが… 「いっそ完璧に嫌われるような事をスレに書いちゃおうかしら。」 それはそれですっごく悲しい気持ちになりそうな気がするんですが… 「うーん、なんて書けば一番効果的かしら…。」 … ……“もう『微笑』は原作の最終回でいいんじゃね?”とかはどうですか? 「うわぁ、ヤダ最悪。それは叩かれるわね。あたしもやだもんソレ。 でもねぇ、確かに効果はありそうなんだけど…」 ありそうなんだけど? 「…やっぱり叩かれたり嫌われたりするのは怖いわ。」 なんですかソレ。 「…そうよね。嫌われるのはイヤだわ。あたし間違ってた…。」 そうですよ。なんだかんだ言って自分が一番楽しむ為に書いてるんじゃないですか。 周りの意見なんて、あくまで参考程度に留めておけばいいんですよ。 「うん、そうよね!やっぱり、あたし逃げない! 読んでくれる人たちの為に、なにより自分のために最後まで書ききってみせるわ!」 そうですよ森さん!嫌われるような事わざわざ書き込む必要なんてないんです! 「ありがとう!目が覚めたわ!」 桃色空間奮闘記 第5章「もう『微笑』は原作の最終回でいいんじゃね?」の巻き 森さんとの色々アレな会話に3レス以上使ったことに若干後悔しつつ、僕は帰宅した。 ……もうほんとこういうのは自重します。調子こいてすいませんほんと。 ――――――――― 翌日、放課後SOS団部室。 相変わらず団員全員が各々好き勝手に過ごす中 僕と彼は昨日のパーティーで彼からもらったゲームを開け、早速対戦していた。 「しかし昨日は焦ったな。まさかお前があんなに号泣するとは…。」 恥ずかしい。もうその話は忘れてほしい。 「キョン、ちょっとこっち来なさい。」 彼とのゲームがとりあえず一段落ついたところで、今まで団長机で何かのプリントと にらめっこしていた涼宮さんが急に声をかけてきた。 「なんだよ。人使いの荒い団長様だな…」 ちっとも嫌そうな顔をせず席を立つ彼。そのまま涼宮さんの机に向かう。 「あんたこの問題の公式、この間教えてあげたばっかりじゃない! なんで間違えてんのよ、このバカ!」 これまたそこまで不機嫌そうな表情をしないまま涼宮さんが彼に愚痴をこぼす。 どうやら彼女が持ってるプリントは彼のテスト用紙らしい。 「ん?ああ、ここがそうだったか…」 「もう、せっかく教えてあげたってのに。全然役に立ってないじゃない! ほら、ここもこの前復習したところ間違ってるし、ここも違う。 まったく、なんでこんなに覚えないのかしら。 ……ひょっとしてあたしの教え方がよくないのかな。」 最後のほうは小声で、どこか自身なさげに呟いていた。 彼と付き合い始める前の彼女からはとても考えられない言葉だな。 涼宮さんが小さくアヒル口をつくる。すると彼は涼宮さんの頭に手を乗せて 「そんなことねぇよ。」 やさしく呟く。 「実際お前から勉強教えてもらうようになって平均点は格段に上がったし… ホラ、この数学だって、75点だぜ?75点。昔の俺からは考えられないね。」 「でも…。」 「それでも間違ってるってことは、それはもう俺の物覚えが悪いってことだろ。 お前が気にすることはない。あれだけ教えてもらっといてこのザマだ。むしろ 反省するべきは俺のほうなんだろうよ。」 「…キョン。」 しばらく見つめ合う2人。そしてその2人を見つめる僕、長門さん、顔を赤くした朝比奈さん。 「…今日、あんたン家行くから。」 無理やり強気の顔を作りぶっきらぼうに涼宮さんが言った。 「ああ?今日もかよ。」 「そうよ。あんたの言うとおり、あんたのその物覚えの悪さはどうにかして矯正する必要があるわ。 仕方ないから、今日も勉強見てあげる。あたしにも家庭教師としてのプライドがあるからね。 次回のテストではなんとしてもアンタに平均80点オーバーを取らせてみせるんだから!」 顔を少し赤くしながら一気に言い放つ涼宮さん。 彼はやれやれ、といった笑みを浮かべ 「ああ分かったよ。よろしくな、家庭教師さん。」 「…ふん。」 めちゃくちゃ嬉しそうに顔を背ける涼宮さん。その表情に満足げに笑顔を作り、席に戻る彼。 「…まったく、お熱いですね。」 「ああ?」 「いえ、羨ましい限りですよ。」 「バカ言うな。今のやり取りのどこにそんな要素があった。」 ゲゲゲ、ホントに気付いていないのか、この人は。 ちらりと横目で周りを確認する。 朝比奈さんは困ったような笑顔で彼を見ており、 長門さんに至っては『バッカだな~』といった表情を浮かべ、ハードカバーの本を読んでいた。 ああ、分かりますよお2人とも。その気持ち。 「なにボケッとしてんだ。お前の番だぞ、古泉。」 「え?ああ、すいません。」 気を取り直してゲームに戻る。 …しかし、この人の鈍感さにはまったく目を見張るものがあるな。悪い意味で。 昔からこの様子だったとしたら、それは彼女も出来なくて当然だろう。 涼宮さんと両想いでほんとに良かった。これでもし彼が涼宮さんに気がなかったとしたら、 冗談ではなく本当に世界崩壊していたかもしれない。 …ひょっとして、この鈍感さに泣いた女性も少なくはないのだろうか。 彼の中学時代のガールフレンド…佐々木さんといったか…も、ひょっとしたらこの鈍感さに 枕を涙で濡らした事があったのかもしれない。 まぁ、それで結果的に彼が佐々木さんと付き合うことにならなかったことに関しては 僕の立場からしてみればありがたい。佐々木さんには悪いが。 ゲームをしながら、頭の隅っこでそんなことを考える。 なにげない、僕の妄想 だがそれが それこそが今回起こる事件に少なからず関係していることとは、当然僕には知る由もなかった。 「お、なんだか話のプロローグみたいな文章ですね。」 「…急に何言ってんだ?お前。」 ―――――――― 「じゃあ、まったねー!」 「それじゃあ、失礼しますぅ。」 「…」 「じゃあな。」 団活も終わり、それぞれバラバラに帰宅する。 もっとも、涼宮さんと彼は連れ添うように同じ方向に向かっていったが。 (涼宮さんが今日彼の家に行くということは、例の桃色空間も十中八九発生するということか…) それなら、今日はなるべく早めに家に帰って、少しでも体を休めておこう。 ただでさえ最近は連日の出勤で、寝不足と疲れが溜まってるからな…。 確か洗濯物も溜まってたな…ゆっくりするためにも、そういった家事も早く片付けなければ… そう思い、歩く速度をあげる。 すると… 「古泉一樹さん。」 後ろから急にさん付けで名前を呼ばれ、立ち止まる。 (誰だ?) 条件反射的に後ろを振り向く。 そこには… 「お久しぶりですね。古泉さん。」 パッと見かわいいツインテールの女の子。 だが… (この人は確か…あちらの機関の…) 「橘 強固さん?」 「京子です。」 一体…なんの用なんだ…。 彼が涼宮さんと付き合い始めてから、さっぱり動きがなくなったと思っていたのに… 「…これはこれは。今日は一体僕に何の御用でしょうか。」 僕が笑顔ながらバリバリ警戒心を出しまくっていると 「そう構えないで下さい。」 橘さんが声をかけてくる。 構えないで下さいと言われてもそれはアンタ無理な話だろう。 なにしろ敵対している組織の中の1人なのだから。 こちとら事によってはこの場で戦闘も辞さない覚悟なのだ。 「まぁ急に目の前に現れて、そんなこと言われても信用出来ないですよね。」 あくまで無邪気な笑顔を浮かべて彼女は接してくる。 「ええ、残念ながら…。」 そう言うと彼女はクスクスと笑って 「でも、信じてください。 …実は今日は、機関の1人としてではなく、橘京子個人としてあなたにあるお願いがあるんです。」 「…あなた個人の?」 そこまで言って僕は、彼女の顔に浮かぶある違和感に気付いた。 笑みを浮かべ僕に接する彼女から、どこか疲れや、憂いといった感情を感じたのだ。 「…どうやら少しお疲れのようですが…それと何か関係が?」 すると彼女は少し驚いたような表情を見せ 「…鋭いですね。必死に笑顔で隠そうと努力していたのに。」 「まぁ、人間の内面に関することについては、そこそこ自身があるもので。」 「ふふふ、では遠慮することはなさそうですね。」 そこまで言うと彼女は露骨に笑顔を崩し、肩をガクーッとさせて 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」 お腹の底から大量にしまいこんでいたのであろう特大の溜息をついた。 「だ、だいじょうぶですか?」 そのあまりの疲労困憊ぶりについつい心配してしまう。 「ええ、すみません。ついつい…はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」 なんだかこっちまで気落ちしてきそうな溜息。 確かに、この様子だと敵意はなさそうだな… 「とりあえず、ここではなんですから… 駅前の喫茶店で、お話だけでも聞きましょう。」 「ああ、すみません。気を遣わせてしまっ…はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」 …なんなんだ…一体…。 ――――――― 「実は、なにを隠そう私達にとっての神、つまり佐々木さんの事についてなんですが…」 ここは駅前の喫茶店。 彼女は疲れた顔のまま、コーヒーに砂糖を入れながら喋りだした。 「最近、涼宮ハルヒさんと鍵の彼。付き合い始めましたよね?」 ええ、最近というか、もう2,3ヶ月前の話ですけど。それが何か? 「実はこの間、佐々木さんとデートもとい一緒にお買い物に言ったときの話なんですが…」 はぁ… 「買い物中、偶然デート中のあの2人に遭遇したんです。」 …その時点でなにか嫌な予感がしますね。 「いえ、その時は佐々木さんも彼も涼宮さんも、普通に挨拶して、 少しだけ話しただけだったんです。だいたい3分ぐらいだったかしら?」 … 「そこで彼から涼宮さんと付き合い始めたっていう話を聞いて… 私は佐々木さんが彼のことを好きだと思っていたので、少なからず佐々木さんの ことを心配していたんですが、その後彼らと別れた後も彼女は特にショックを 受けた様子も無く、普通に買い物して、私にもいつも通り接してくれたんです。」 ほう。 「で、まぁ私としては佐々木さんが落ち込んでいないようだったので、その時は とりあえず安心していたのですが…」 …その後、なにか問題が? 「ええ、その後佐々木さんと別れて、私も家に帰ったんです。それから夜 しばらくして、私の日課である『佐々木さんの閉鎖空間内で自慰行為』をしようと、 自前のナスとキュウリを持参していざ彼女の閉鎖空間内へと突入を試みたのですが…」 ち、ちょっと待ってください。佐々木さんの閉鎖空間内で…なんですって? 「自慰行為です。それが何か?」 ………………いえ。 「話を戻しますね。…とにかくそんなわけで私は佐々木さんの閉鎖空間の中に入ったんです。」 …はい。 「すると、そこにはあんなに暖かくて、心地よくてわたしを興奮させてくれるいつもの 佐々木空間ではなく、灰色に染まった、冷たくてそれはそれで興奮する荒れ果てた雰囲気の 閉鎖空間があったんです。」 はぁ…。 「どうやら佐々木さん、やっぱり少しショックだったみたいで… それで閉鎖空間もそんな風になっちゃったみたいなんです。」 なるほど。 「でもそれは僕に言われてもなんとも…こちらとしては彼が涼宮さんと無事付き合い始めて 安心しているところなんです。佐々木さんやあなたには悪いですが…」 「それは分かってます。彼と涼宮さんが付き合い始めたことについてはやっぱり少し悔しいですが、 もうそれは仕方ないことだと思ってますし、今更別れさせるために嫌がらせするつもりもありません。」 「それならば…僕に頼みたいこととは?」 「ええ、実は問題はここからなんです。」 そう言うと彼女はコーヒーを口に運び、飲んだ後再び深い溜息をついた。 「荒れ果てた閉鎖空間。これはこれで趣があって興奮するぜ!と思って、私が 1人スカートの中に手を伸ばしたその時、アレはやってきました…。」 「もう、その時点でいろいろおかしいのですけど…アレとは?」 「今まで佐々木空間の中では一度も出てこなかった脅威。『神人』です。」 「ええ?!」 そんなバカな。確か彼から聞いた話では佐々木さんの閉鎖空間内では神人は出現しないはずでは? 「ええそうなんです。ただ、やっぱり失恋から来る痛みというのは相当のものだったのか。 そういった事態になってしまったようなんです。」 ははぁ、なるほど… 「その時私もうパニくっちゃって、急いで閉鎖空間の中から脱出したんです。」 確かに、1人で神人相手に太刀打ちできるとは思いませんね。 「それに、今まで神人と戦ったことなんてなかったものですから… 私は急いで、仲間に連絡したんです。『どうにかできないか』って。」 ふむ。 「でも、仲間からの返事は、それはそれは冷たいものでした。」 と、言いますと? 「『佐々木の神人がどれだけ暴れようと世界は崩壊しないのだから放っておけ』と…。」 …なるほど。 「彼らの言うことも分かるんです。ほっといても世界に害はない。命を懸けて戦う必要はない。 だけど、だけど私は佐々木さんのイライラを解消してあげたい。佐々木さんの神人をやっつけたいんです!」 …なんだかすごい嫌な予感がする。確信に近い予感が…。 「私は仲間に食い下がりました。『貴様らそれでも佐々木組か!彼女の為に戦おうと思わんのか!』って…。」 …それで? 「でも、彼らはそんな私の意見にものすごい反論を、“もう『微笑』が最終回でいいんじゃね?”って 言っちゃった人に対してぐらい痛烈な反論を、私に浴びせたんです。」 それはそれは、よっぽど激しい反論を受けたんですね。 「ええ、だからもう私決めました。仲間には頼らない。私の力でなんとしてでも佐々木さんの 神人を倒してみせる。って!」 …もうなんとなく何が言いたいのか分かってしまったんですが…。 「さんざんあなた達にちょっかい出してこんな事言うのも厚かましいですけど… 古泉さんお願いです!佐々木空間の神人退治、手伝ってください!!」 「ちょ、ちょっと待ってください!困りますよ!急にそんな事言われても… 第一、僕は佐々木さんの閉鎖空間には入れないはずでは?」 「大丈夫です。」 「なにが大丈夫なんですか?」 「二次創作なんで、その辺はどうにでもなります。」 …それを言われるとグゥの音も出ないですね。 「でもですねぇ…」 「お願いします!手伝ってくれたら私、なんだってしちゃいますから!」 そんなこと言われても…僕、橘さん属性皆無なんで…。 「そんなこと言わずにお願いします!」 うーん。でもなぁ… 「手伝ってくれたらきっと『えれべーたー☆あくしょん』の作者さんが、続編書いてくれますから!」 やりましょう! 極上の会長×喜緑さんSSの続編を(勝手に)約束して、僕は彼女に協力することになった。 だがここでひとつ問題が。 「その佐々木空間の神人は、一体どれくらいの数なんでしょうか?」 「そうですね…確か前に確認したときは3体でした。」 「3体…それでは僕と橘さんの2人ではちょっと荷が重いですね…。」 「やっぱりそうかしら…。」 「最低でも5人…いや、1体を2人ずつで相手にすると考えて、6人は必要ですね。」 「6人…。」 「あと4人…いつも僕と一緒に行動している機関の仲間なら、ちょうど4人いますが…」 「それってもしかして、あの森さんとかいう…」 そうそう、ソレです。ああ、そういえば会ったことあるんでしたっけ。 「ええ、あの時はただ睨まれただけでしたけど。」 ただ…彼女達が果たして協力してくれるかどうか… 「恐らく駄目でしょうが、一応連絡してみます。」 「お願いします。」 ポケットから携帯を取り出し、森さんにかける。 トゥルルルル トゥルルルル トゥルル『ガチャ!』 『ほぁい…もひもひ…』 寝てたな… 「もしもし森さんですか?古泉です。」 『んん…なによ。人がゆっくり寝てるときに…なんか用?』 「ええ、実は…」 かくかくしかじか。僕は経緯を森さんに話した。 『…あんた、ソレ本気で言ってんの?』 ええ、まぁ… 『だいたいその橘ってのアレでしょ?前に朝比奈みくるを拉致った連中の1人でしょ?』 そうなんですけど… 『あんたもねぇ、お人よしはいい加減にしときなさいよ。 何が悲しくて敵の組織の人間の手伝いしなきゃなんないのよ。』 案の定、森さんはぷりぷり怒っている。そりゃそうか。 どうしたもんか…と僕が1人考えていると 「やっぱり駄目そうですか?」 橘さんが声をかけてきた。 受話器から顔を離して返事をする。 「ええ、ちょっとこれは…別の方法を考えたほうがいいかもしれません。」 「ちょっと携帯貸してもらえますか?」 え? 「私から直接お願いしてみます。」 それって逆効果では? 「いいからいいから。」 橘さんは僕から携帯を取り上げ、耳にあてた。 「もしもし、私、橘 京子といいます。…ハイ…ハイ、その節はどうも…」 無駄だと思うんだけどなぁ… 「そんなこと言わず…お願いします。ええ、ええ、……わかりました。」 ?何がわかったのだろう。 「『夏の○の』と『ぽにってハ○ヒ』ですね。ええ、わかりました。用意します。」 !! ど、同人誌(しかもハルキョン好きのバイブル)で買収してる! 「はい、はい、では、よろしくお願いします。古泉さんにかわりますね。」 僕が唖然としている間にどうやら話が終わったらしい。 「はい、説得成功です。快く引き受けてくれました。」 …そうですか。 「もしもし、森さん。」 『もしもし古泉?そういうわけだから。時間になったら迎えにきてよね。 いやぁ、話がわかる子じゃない、彼女。敵ながらアッパレって感じ?』 って感じ?じゃねぇよ。 『新川と多丸兄弟にはあたしから話しつけとくから。よろしくねー。』 「あ、あの森さ『ガチャ!ツー、ツー』…。」 他所のSSではなんだか彼の友達とちょっぴりビターな大人の恋を繰り広げているというのに… …それでいいのか(うちの)森 園生…。 ―――――――― 現在午後7時。 僕は森さん達を迎えに、1人で森さんの住むマンションに向かっていた。 新川さんと多丸兄弟もそこに集められてるはずだ。 (今日の夜8時にそこの駅で待ち合わせしましょう。) 森さんとの電話が終わった後、そう言い残し橘さんは一度家に帰っていった。 なんでもご飯を食べてくるという。なんてマイペースな人なんだ…。 森さんの部屋の前まで来た。 インターホンを押すと『鍵あいてるから、入ってきていいわよー』と、返事が返ってきた。 扉を開けて、靴をぬぐ。なにやら奥が騒がしい。 「おじゃましまーす。」 玄関を抜けて奥にあるリビングまで歩く。 するとそこには 「あたしのターン!ドロー!ハルキョンSS『やすらぎ』を攻撃表示で召喚! さらに『雪けむりラヴァー』と『A Jewel Snow 』を守備表示で召喚し、ターンエンドよ!」 …森さん。またなんの悪ふざけを…。 僕が突っ込む間もなく、森さんの向かいに立っていた多丸(圭)さんが叫びだす。 「俺のターン!ドロー!……(ニヤリ) 『花嫁修業危機一髪』と『箱入り娘』を攻撃表示で召喚!『箱入り娘』で『やすらぎ』を攻撃!」 ドカーン! 「さらに、『花嫁修業危機一髪』で『雪けむりラヴァー』を攻撃!滅びのバースト長古ストリーム!」 新川「よっしゃあ!」 多丸(裕)「これで決まりだぜ!」 「(にやり)甘い!ここで『やすらぎ』の特殊効果発動! このカードが墓地(まとめwiki)にあげられて読んだ時、なんだか幸せな気持ちになれる!」 森さん! 「ってなによ古泉。来てたの?」 さっきインターホン押したじゃないですか。…なにやってるんですか。 「あたしが考えたカードゲーム。好きなカップリングSSをぶつけあって戦うの。あんたもやる?」 結構です。 「ああ、でも会長×喜緑さんのSSってあんまりないから、対戦するには弱いかもねー。」 (カチン!)馬鹿いっちゃいけませんよ。数が少なくったって、その内容の濃さたるやハルキョンにも ひけをとらないんですから…! 「へぇ、なら証明してみせてよ。」 いいですとも! 「「決闘(デュエル!!)」」 森さんと一通り対戦し終えて待ち合わせ場所へ行くと、既に橘さんは到着していた。 「で、どうやってその佐々木さんとやらの閉鎖空間に入れるわけ?」 「みなさん。私の体どこでもいいので触れてください。」 「なんかエロいわね。ソレ。」 言われたとおりに5人で橘さんの体に触れる。 傍からみたらどんな光景に見えるのだろうか。 「じゃあ、全員目を瞑ってください。」 ――――――― 「…着きました。もう目を開けてけっこうです。」 ゆっくりと目蓋を開ける。 「なるほどねー。」 「かなり荒れてますな。」 森さんと新川さんが佐々木空間の感想をもらす。 確かに空は灰色で、空気も冷たい。彼から聞いていた佐々木空間とは大分違うようだ。 「思ったんですけど、神人を退治したところで、佐々木さんの機嫌は良くなるのでしょうか?」 「わかりません。でも神人がいる限り、佐々木さんがストレスを感じてるのは確かなんです。 彼らを倒せば、少しは佐々木さんの気持ちも楽になれると思うんです。」 んんーなるほど。 「まぁいいじゃない古泉。あたし達はあくまで神人退治を頼まれてるだけなんだから その先のことなんてどうでもいいのよ。」 身も蓋もない森さんの意見。それはそうですけど… 「いいんです。古泉さん。森さんの言うとおり、そこから先は未来的に恋人候補である私の役目ですから!」 …恋人って…。 「そう、恋人であるわた…あっ…はぁああああん!!」 ゾクゾクゾクゾクゾク……!! 「!!」 急に身を震わせ、悶え始める橘さん。何事だ?! 「た、橘さん?!どうしかしたんですか?」 「あ、ご、ごめんなさい。ちょっと癖で…私、佐々木さんの閉鎖空間の中にいると、 なんだか体が熱くなって…ああ、はあぁああ…!!」 この場にいる橘さんを除く5人がいっせいに凍りつく。 「ま、まぁ人の性癖にとやかく言うつもりはないわ。さっさと片付けましょう。」 「そ、そうですね。」 完璧に橘さんから5mは距離を取っている僕ら。 一刻も早く帰りたい…と思っていると… 『ヴォォォォォォォォォ……!!』 地を這うような低い声。いつも聞いてる、ぼくら超能力者にはおなじみの声だ。 「来たわね…」 森さんが舌なめずりをする。 多丸兄弟も軽く準備運動をし始めている。 神人の姿が見えてきた。 「数は…情報どおり3体ね。」 『ヴォオオオオオオオオオオ!!』 不機嫌な声を上げ周りの建物を破壊しにかかる神人達。 任務開始だ。 「じゃあ、チーム分けるわよ。1チーム2人組みで、それぞれ1体ずつ相手するの。」 「「「「了解。」」」」 「まず多丸兄弟。」 「「応!」」 「それから新川。あんたはあたしとペアよ。」 「御意。」 え、ちょっと待って森さん。ってことは… 「あんたはあの橘って子とペアね。」 えええええええええ… 「なによその顔。」 「大丈夫です古泉さん。佐々木さんのため、たとえ四肢が吹き飛んでもやつらを倒してみせますから!!」 そういう問題ではないのだが… 「じゃ、まかせたわよ!!」 あ、ちょっと森さ…駄目だ。飛んでいっちゃった。 橘さんと2人、この場に残される。 正直、不安で仕方ない。 「とりあえず、どうしましょうか。橘さんは戦闘をしたことないんでしょう?」 「ええ、だから正直、攻撃とかは自信がないんです。」 ますます不安が強まる。なにか作戦を考えたほうがよさそうだな…。 迫り来る1体の神人を前に、僕はあごに手をやり作戦を練る。すると… 「古泉さん。余計な策は無用です。」 橘さんが自信たっぷりに言う。 「と、いいますと?」 「私が囮になって神人の気をひくんで、古泉さんは隙をみてヤツを仕留めてください。」 ええ?!そ、そんな危ないですよ! 「いいんです。さっきも言ったとおり、私攻撃には全然自信がありません。 これぐらいしか、役に立てないんです。」 橘さん…。 「心配しないで下さい。私逃げるのは得意なんで。」 しかし… 「私、佐々木さんの為に自分が傷つくのは全然かまわないんです! だけど…だけど佐々木さん本人が傷ついたままでいるのは、私…耐えられない…。」 … …橘さん。そこまでの決意を…。 「わかりました。橘さん。」 「古泉くん?」 「でも、決して無茶はしないでくださいね。」 「は、はい!」 橘さんとがっちり握手する。 これは早めに決着をつけないとな…。 作戦決行 「じゃあ、行ってきます!」 「ええ、気をつけて。」 橘さんの周りを淡い光が包み込む。 球体化した橘さんはふらふらと不安定に、神人の所まで飛んでいった。 …ホントに大丈夫かな… 僕は神人の後ろにこっそり回りこむ。 そして橘さんが気をひきつけている間に、後ろからヤツの頭を攻撃し一発で仕留める。という寸法だ。 よし、配置についた…。 橘さんを確認する。ふらふらと神人の前を浮遊している。 (危険だ…!あれじゃ攻撃してくれって言ってるようなもんじゃないか…!) ぼくがそう思い、実際彼女に忠告しようとした、その時! 『ヴォオオオオオオオオオオ!!』 神人のパンチ。速い! 「橘さん!あぶない!!」 『ドギャッ!!』 「キャアッッ!!!」 鈍い音と鋭い悲鳴。 モロに攻撃を食らった橘さんは吹き飛ばされ、近くにあったビルに激突した。 衝撃で起きた煙が少しずつ晴れていく。 「う…ううう…。」 低い呻き声。橘さんはDIOに吹き飛ばされた花京院のように、ビルの壁に埋まっていた。 「橘さん!」 これは作戦どころじゃない。僕が急いで彼女の傍に飛んでいこうとすると 「はぁはぁはぁ…なんて攻撃力なの…これが閉鎖空間の神人のパワー…」 橘さんが口と鼻から血を垂らしながら呟いている。早く手当てを… 「はぁはぁ…閉鎖空間の神人のパンチ… 閉鎖空間の神人のパンチ… 佐々木さんの閉鎖空間の神人のパンチ… 佐々木さんの神人のパンチ… 佐々木さんのパンチ……」 ゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾク……!! 「はぁ、あっはぁああああん♡♡佐々木さんのぉぉおパンチィィィィ♡♡♡!!!!」 たたたたたたたたたたたたた橘さん?! クネクネと気持ち悪い動きで身悶える橘さん。助けに行こうとするのを止める。 「はぁはぁ…って感じてる場合じゃないわ、私。佐々木さんのために頑張らなきゃ!!」 じゅるり、と垂れたよだれを拭いて、再び球体化して神人に突っ込む橘さん。 「だ、だからそんな単純な動きじゃ…」 『バキッ!!』 「ぎゃあッ!!」 再び神人の攻撃を食らい、今度は地面に叩きつけられる橘さん。 「…はぁぁああん♡、…ま、まだまだぁ…!!」 三度飛び立つ橘さん。 『ズギャッ!!』 「ギャッ!!」 『ドゴッ!!』 「グエッ!!」 『ボギャ!!』 「あああ!!」 『グキッ!!』 「ああああん♡!!」 『バギィーン!!』 「ふあああああああああああああん♡♡♡!!!」 顔をぼこぼこに腫らしながら快感に身悶える橘さん。 ハッキリ言って、神人より彼女のほうがよっぽど怖い。 「はぁ、はぁ、まだまだぁ♡」 気持ちよがってる(?)とはいえこのままじゃほんとに死んでしまう。 (隙を見つけろ……………………今だ!!) 神人が今まさに橘さんに攻撃を加えようとしたその瞬間を狙い、僕はヤツの頭めがけ突っ込んだ。 ハンター×ハンターで「獲物が攻撃をするその瞬間こそ攻撃のチャンス」って言ってたのを思い出したのだ。 「くらえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 神人が僕の存在に気付いた。だが、もう遅い!! 『『ズッガーーーーーーン!!』』 半端な効果音を奏でながら、僕は神人の頭を貫いた。 『ヴォォォォォ…』 体の機能を失い、足元から崩れていく神人。 「…やったか…って橘さん!!」 コンクリートの地面にまるでボロ雑巾のように横たわっている橘さんにあわてて駆け寄る。 大丈夫ですか橘さん!!しっかりして下さい!! 「うう、ううう…」 まさに虫の息といった様子。早く手当てしないと… 「ちょっと、大丈夫?!」 向こうの神人退治も終わったらしく、森さんと新川さん、さらに反対方向から多丸兄弟が近づいてくる。 「まだ、息はあります。けど…」 「早めに手当てをしないと危険ですな…。」 「新川、救急箱を。」 「はっ。」 森さんに支持され救急箱を取りに走る新川さん。念の為持ってきていたのだ。 「はぁはぁはぁ…こ、古泉さん…。」 な、なんですか橘さん。 神人ならやっつけました。橘さんのおかげですよ。 「うん、そうじゃないの古泉さん。涼宮ハルヒを…」 涼宮さんがなにか? 「涼宮ハルヒと彼を、絶対別れさせないで…」 ええ?そ、それはもちろんそのつもりですけど… なんで急に? 「これからも佐々木さんには、定期的に不機嫌になってもらわなきゃ…」 …は? 「佐々木さんのパンチ…はぁあああん…♡…クセになっちゃった…♡」 ……。 僕の腕の中で小刻みに震える橘さんを見ながら再び凍りつく僕ら超能力者一同 「これは…壮絶ですな。」 新川さんが一言感想をもらす。 多丸兄弟は絶句している。 森さんは橘さんの最早原型を留めていない顔を見ながら 「こういう愛もあるのかしら。」 と、呟いた。 いや、ないでしょ。 ――――――― 当初予定していた神人退治を終え、僕らは現実の世界に戻ってきた。 橘さんだけはどうしようもなかったので、素直に救急車を呼んで(機関の)病院へ送った。 「ふぅ、とりあえず一件落着ね。早く帰って読まないと♪」 橘さんからもらった例のブツを両手に抱え、嬉しそうに鼻歌を歌う森さん。 「…残念ですけど森さん。それを読めるのはしばらく後になりそうですよ。」 「へ?なん『『『イッツァブラッグフラッグマザーファッカァァァァー!!!』』』」 森さんの携帯が派手な着信音を奏でる。…ていうかその着信音って…。 「げ、これってもしかして…」 「桃色空間ですね。」 僕もすっかり忘れてた。そういえば涼宮さん、今日彼の家に泊まりにいくんだったな。 「えええええもう、勘弁してよ~」 口を尖らせクネクネと嫌がる森さん。ちっとも可愛くない。 結局桃色空間での勤務を終え帰宅できたのは結局、夜中の12時をまわった頃だった。 「…今回は一段と内容とオチが弱いわね。」 「もうカラッカラなんです。カラッカラなんですよ!!」 カラッカラなのでおしまい。