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ネパール共産党毛沢東主義派とは、ネパールの共産党の一派 ニュース系 サーチエンジン(マオイスト|毛沢東主義|毛派 ネパール) <米国務省>「ネパール毛派」テロ組織リストから除外(2012/09/07) 米国務省は6日、ネパールの最大政党「ネパール共産党毛沢東主義派(毛派)」をテロ組織リストから除外したと発表した。「毛派の平和と国民和解の過程に対する信頼に足る関与」(同省)を評価した措置で、米国管理下の毛派の資産凍結は解除され、米国の組織・個人と毛派の交流は自由化される。毛派は王制打倒を掲げて96~06年まで武装闘争を展開し、王制支持の米国からテロ組織に指定されていた。ネパールは08年に立憲君主制から共和制に移行し、最大政党に生まれ変わった毛派は現在、今秋から来春の間に実施予定の選挙に向け準備を進めている。【ワシントン】 <ネパール>政府軍への編入進まず 毛派司令官が不満表明(2012/05/27) 毎日新聞 5月27日(日)19時47分配信 【カトマンズ杉尾直哉】ネパール共産党毛沢東主義派(毛派)の「人民解放軍」第2師団司令官のシュク・バハドゥル・ロカ氏(43)が毎日新聞の取材に応じた。主要政党は昨年11月、人民解放軍の政府軍編入で合意したが、ロカ氏は「政府軍側は我々を対等に扱おうとせず、編入作業が全く進んでいない」と不満を訴えた。 毛派は王制打倒を訴えて96年から武装闘争を展開、06年の包括和平協定調印に伴い10年間に及ぶ武装闘争の終結を宣言した。昨年11月の政党間合意では、人民解放軍の兵士約1万9000人のうち、6500人を政府軍に編入し、残りは最高約80万円の支援金を与えて社会復帰させることになった。 しかし、ロカ氏によると、人民解放軍兵は政府軍内で低い階級しか与えられず、実際に編入を望んでいるのは約3000人に過ぎないという。「最低でも大佐」を要求しているロカ氏自身も、政府軍側が要求を認めないため、編入を留保している。人民解放軍は現在も解散しておらず、ロカ氏は解放軍内のコードネーム「サラド司令官」を名乗り続けている。 ロカ氏は「主要政党が憲法を巡る政治ゲームに終始し、解放軍問題を置き去りにしている」と批判する一方、「王制が廃止され、毛派が制憲議会で第1党となった今、我々はある程度満足している」と述べ、政治に不満があっても武力に訴える活動は再開しない考えを示した。 ロカ氏はネパール中西部ロルパ郡出身。警察から兄弟が拷問され、親戚の女性2人が強姦(ごうかん)されたのをきっかけに96年から武装闘争を開始した。ネパール中部を管轄する第2師団司令官として最大3200人の解放軍兵を指揮下に置いていた。 <ネパール>マオイストが武装革命の方針を正式に棄てる(2013/02/08) ネパールの最大与党である統一ネパール共産党毛沢東主義派こと"マオイスト"は、2月2日から8日にかけて、マクワンプル郡ヘタウダで第7回総会を開催した。 21年ぶりに開かれた党総会で、マオイストは"人民戦争"と呼ばれる武装闘争の政治路線を放棄し、議会政党となることを正式に決めた。さらに、"プラチャンダ"ことプスパ・カマル・ダハル議長を議長に再選した。ダハル議長は7日の総会で、今後10年間は党を率いる意欲を明らかにしている。 マオイストは1996年2月13日に王制の廃止や平等社会の実現を掲げて人民戦争を開始した。2006年11月21日にネパール政府との間で包括和平協定に調印して、正式に内戦を終わらせた。 2008年4月に開かれた制憲議会選挙では、全議席の3分の1を超える議席を獲得して第一政党となった。その後、マオイストは2度政権を掌握し、現在、同党の副議長であるバブラム・バッタライ首相が連立政府を率いている。 約4,000人の代表が集まって開かれた今回の総会で、ダハル議長は毛沢東思想に従った武装革命の路線を離れて、資本主義・民主主義革命の政治方針を打ち出した。将来、社会主義革命へと転換するために、"生産部隊"を組織して農業や工業の生産力を上げ、国民の生活向上を目指すという方針である。 総会代表の1人であるリラ・シャルマさんによると、生産部隊はマオイストの元武装勢力である人民解放軍のメンバーらが中核となって結成される。若者に雇用を与えることも生産部隊を作る目的である。 総会では、バッタライ首相が率いる政府に対する批判が噴出した。親インドのマオイストとして知られるバッタライ首相が、インド政府と二国間投資促進保護協定に調印したことについて、発言した大半の代表が国益にならない協定を成立させてネパールの国家主権を侵害したと批判した。和平プロセスに関連しても、人民解放軍に統合させるという党方針を実施せずに、これを解体する形で武装解除したという批判を受けた。 毛派キャンプから元少年兵ら200人解放 ネパール(2010/01/08) (CNN) ネパール当局者らによると、同国南東部シンドゥリにあるネパール共産党毛沢東主義派キャンプから7日、少年を含む200人の元同派兵士が解放された。同派と政府側が2006年に署名した和平協定に基づく措置で、約1カ月以内に履行が完了する見通しだ。 毛派は協定で武装解除に同意し、同派兵士は国内数カ所のキャンプで国連ネパール支援団(UNMIN)の監視下に置かれた。UNMINは2007年、キャンプ収容者のうち、18才未満の約3000人や、協定成立後に入隊した兵士ら計約4000人は収容対象外との判断を下し、毛派側に解放を求めていた。毛派は10年間に及んだ政府軍との戦闘で少年を徴兵していたとして、国際社会から非難を浴びてきた。 シンドゥリでCNNとの電話インタビューに応じた毛派軍司令官は、「解放されたメンバーはもはやわが軍の兵士ではない」と宣言した。 UNMINは元少年兵らの社会復帰に向け、希望者に職業訓練や高等教育を提供するプログラムを提案しているが、毛派側は受け入れを検討中と述べるにとどまっている。 少年兵らを除く2万人近くの元兵士については、毛派側が政府軍への統合を希望する一方、政府軍がこれに難色を示し、和平プロセスの進行を妨げる課題となっている。 関連項目 名前 コメント
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話に絡めない少女、地図の読めない女 ◆OQfaQnysJI 午前九時。時計がその時刻を示したその瞬間に、一つの区画が進入を禁止された。 島の中心より、やや南寄り。百貨店を擁するエリア、E-4である。 そして時を同じくして、禁止エリアのすぐそばの路上に倒れ込む人影があった。 長い金髪が麗しい彼女は、名を黒井ななこという。 「ギ……ギリギリセーフやったみたいやな……」 「そうみたいね……。まったく、しなくてもいい苦労を……」 息も絶え絶えに吐き出されたななこの言葉に、ミニ・サスペリアの言葉が重なる。 その表情からは、主に対する呆れの感情がありありと見て取れた。 いったいなぜ、彼女たちはこのような状況に陥っているのか。それを説明するには、数時間前まで時間を巻き戻さなければならない。 ◇ ◇ ◇ 放送直後、いさじ及び村雨と決別したななこは、かがみ(と当人は思いこんでいるロリスキー)を背負ってすぐさま移動を開始した。 移動を急いだ理由は二つ。一つはむろん、追ってくる可能性があるいさじと村雨から逃れるため。 もう一つは、ぐずぐずしていれば自分のいる場所が禁止エリアに指定されてしまうためだ。 彼女が目指したのは、南。G-6にある教会だ。島の端に位置するこの施設なら、かがみをかくまうのにふさわしいと考えたためである。 ところがここで、彼女に思わぬ誤算が発生した。 「……ねえ。私たち、進む方向間違えてない?」 「は? 何言うてんねん。うちはちゃんとまっすぐ南に……」 「じゃあなんで、進行方向に湖が見えるのよ!」 「ああっ! 言われてみれば!」 あまり知られてはいないが、黒井ななこという人間には方向音痴の気がある。 かつて教え子たちを連れて海に行った時、道を間違えに間違え結局到着が夕方になってしまったのがその実例である。 「あんたそれでも社会科の教師かー! 地図ぐらいちゃんと見なさいよ!」 「やかましい! うちは地理やのうて世界史が専門やっちゅうねん! だいたい、ちょっと道間違えたところでたいしたデメリットも……」 「大いにあるわよ! いい? 今私たちがいるのは、おそらくE-4! そしてここは、二つ目の禁止エリア! 九時になってもこのエリアの中にいたら、首輪爆破でジ・エンドよ!」 「……マジか?」 「嘘言ってもしょうがないでしょ、こんな状況で」 ななこの顔から、血の気がひいていく。自分だけならまだしも、大切な教え子であるかがみをおのれの不注意で死なせてしまっては、それこそ死んでも死にきれない。 「それはさすがにまずいわ……。早いところここから出えへんと……」 言うが早いが、ななこはいきなりスロットル全開で走り出す。 「ちょ、ちょっと! だから、ちゃんと方角を確かめなさいって! これじゃまた同じ事に……」 「余計なお世話や! 要するに来た方向に戻らなかったらええんやから、なんとかなるわい!」 結論から言おう。なんとかなりませんでした。すごくギリギリでした。 ◇ ◇ ◇ ここで、時間軸は冒頭に戻る。 「だいたいねえ……。なんで急いでるってのにあっち行ったりこっち行ったりするのよ! 二点間の最短距離は直線だっつーの!」 「いやー、そっちの方が近道な気がして……」 「そんなんだからますます方角がわからなくなるんでしょうが! というか、方位磁石を使え! せっかく支給されてるんだから!」 「せやかて、こんなちゃちなもんどうも信用できんし……」 「おのれの方向感覚の方がよっぽど信用ならんわー!!」 ななことミニ・サスペリアの両名は、図らずも漫才のような会話を繰り広げていた。 ちなみにこの後もしばらく彼女たちのやりとりは続くのだが、内容はほとんど同じ事の繰り返しなのでここでは割愛する。 「そういえば……」 会話を断ち切ったのは、何かに気づいた様子のななこだった。彼女の視線は、傍らに寝かせてあるロリスキーに注がれている。 「もうだいぶ時間が経っとるはずやのに……。柊のやつ、目ぇ覚まさへんな?」 「いや、目を覚まさないというか……」 ななこの言葉に反応し、ミニ・サスペリアはロリスキーに駆け寄った。 そして小さな体から力を振り絞り、うつぶせになっていた彼女の体をひっくり返す。 「また別の理由で気絶したんじゃないかと思うんだけど……」 「柊ーっ!」 顔面は蒼白。白目を剥き時折小刻みに痙攣する少女の姿を見て、ななこは悲鳴を上げる。 「な、なんでこんな事に……」 「いや、あんたこの子背負ったまま全力疾走してたじゃん。そりゃ背負われてる方はちゃんと固定されてるわけじゃないんだから揺れまくるって。 要は軽い乗り物酔いね。でまあ、軽いって言ってももともとダメージ受けてたところにそれだけのショックを与えられたわけだからこの惨状、と……」 「ああ、何やってんねん、うち……。目の前の問題だけに気を取られて、教え子への配慮を忘れるやなんて……。 こんなんじゃ教師失格やないか……」 「まあ、そこまで自分を責めなくてもいいんじゃないの? これぐらいの失敗なら、誰にでもあるでしょ」 「というか、お前も気付や!」 「いや、正直言って私、その子がどうなろうとあんまり興味ないし」 ななこに八つ当たり気味の怒りをぶつけられるミニ・サスペリアだが、それをあっさりと受け流す。 「ああもう、こんな事言うとる場合やないな! とにかく、どこでもええから建物の中かなんかで休ませてやらんと。 うちもさんざん走り回って、けっこう疲れとるしなあ」 「まあ、いいんじゃないの? 本当はこれ以上時間を無駄にはしたくないんだけど、そんなよれよれの状態で何かしろって言っても無理でしょうしね」 「そんなら……そうやな、あそこにしとこうか」 たまたま視界に入った雑居ビルを目的地に定めると、ななこは再びロリスキーを担ぎゆっくりと歩き出した。 ◇ ◇ ◇ そんなこんなで、雑居ビルの中。都合よくベッドのある部屋を見つけたななこは、そこにロリスキーの体を横たわらせていた。 「さてと……」 「あら? どこか行くの? 休むためにここに入ったのに……」 何やら思案する素振りを見せながら、部屋を出ようとするななこ。その行動に疑問を持ったミニ・サスペリアは、たまらず疑問の声を投げかける。 「すでに危険人物が入り込んでました、じゃ洒落にならんからな。軽く見回りしてくる。 すぐに戻ってくるつもりやから、休むのはそれからでもええやろ」 「ああ、そういうこと」 「ええか、もしもうちがおらん間に柊の身に危険が迫るようなことがあれば……。 あんたが何を捨て置いてでも柊を守るんやで?」 「いや、そんなこと言われても……。私、単独じゃ戦闘力ほぼゼロ……」 「え・え・な?」 「りょ、了解……」 鬼の形相でエクスカリバーを喉元に突きつけられては、ミニ・サスペリアは首を縦に振るしかなかった。 ◇ ◇ ◇ ロリスキーは、はっきりと意識を保っていた。もともとが気絶した振りだったのだから当然といえば当然である。 とは言っても、ななこの背で激しく揺さぶられたことでグロッキーになっていたのは事実なのだが。 (どうする……?) 未だ強い不快感を訴える頭を無理に働かせ、ロリスキーは考える。このままななこと行動していても、メリットは薄い。 自分のことをかがみだと思いこんでいるななこは、身を挺して自分を守ってくれるだろう。 だが、いつまでもばれずにいられるはずがない。 いずれ正体がばれた時、ななこがどんな反応をするのか。ロリスキーには見当も付かない。だからこそ怖いのだ。 (やっぱり、逃げ出すしかないよね……。先生が目を離した、今がチャンスなんだけど……) うっすらと目を開け、ロリスキーは室内の様子をうかがう。その視界に映るのは、自分を凝視しているミニ・サスペリアの姿だ。 (うわー、ものすごいこっち見てる……。これじゃ隙をうかがうこともできないじゃない……。 いや、でも相手はたかがちっちゃい意思持ち支給品一体。力ずくでいけばどうにでも……。 いやいや、でもなあ……) 心の内に巣くう、弱気の虫。それが彼女の行動を妨げる。 ロリスキーはまたしても、何もすることができなかった。 ◇ ◇ ◇ (うーん……) ミニ・サスペリアは、ある疑念を抱いていた。彼女が目の前の「柊かがみ」をじっと見つめているのは、何も主の言いつけを忠実に守っているからではない。 おのれの疑念を晴らすために、「柊かがみ」を観察していたのだ。 (なーんか……違う気がするのよねえ……) ミニ・サスペリアとはアニロワ2ndの書き手・エロスの鐘の煩悩寺の分身であり、同時に書き手ロワ主催者であるwiki管理人の分身である。 よって知識としては、柊かがみという存在を知っている。 目の前にいる少女は、たしかにどう見ても「柊かがみ」そのものだ。それは否定しない。 だが、何か違和感がある。具体的にそれが何かと言われれば、上手く答えられないが……。 強いて言うならば、自分と同じような気配がする、といったところだろうか。 (ひょっとして、本物じゃなくて書き手ロワの参加者の一人? 私の本来の主人だって、外見がティアナになってたわけだし……。 だとしたら、管理人からちゃんと参加者のデータもらっておくべきだったかもね……。 まあ、偽物だったところで私にはたいして関係のない話なんだけど……。 あー、でも気になるなあ……) 考えることに意味があるのかすらわからないが、かといって他にすることもない。 ミニ・サスペリアは、その小さな瞳で「柊かがみ」を観察し続ける。 時計の針は、ちょうど十時を指す。ななこはまだ戻らない。 【E-3/雑居ビル内/1日目-昼】 【黒井ななこ@らき☆すた(原作)】 [状態]:疲労(中)、魔力不足 [装備]:エクスカリバー@オールロワ、エロスの鐘(ミニ・サスペリア)@書き手2 [持物]:デイパック×2、支給品一式×2、チェーンソー@やる夫ロワ、不明支給品×0-3(キョン/ルイズ) [方針/行動] 基本方針-1:こなた、つかさ、かがみ、ゆたか、みなみのいずれかを優勝させる。 基本方針-2:このピチピチボディを維持するんや。その為に男の精気を吸う! 1:『かがみ』をかくまう。 2:少し休憩する 3:男漁りや! 4:女とか対象外は普通に殺すわ☆ ※魔力が不足してエクスカリバーの力を出せませんが、デザイア・ベル時には何の問題もないかと思います 【クールなロリスキー@書き手2】 [状態]:不死者、吸血鬼、体調不良 [装備]:綾崎ハヤテの女装時の服@漫画ロワ [持物]:デイパック、支給品一式、大量のポケットティッシュ@カオスロワ、不明支給品×0-2 [方針/行動] 基本方針:地球破壊爆弾No.V-7を探し出して合流する。 1:どうすればいいの…… [備考] ※登場時期は「238:trigger」の冒頭辺り。ウッカリデスが死亡するより前です。 111 こくまろみるく 投下順に読む 113 俺の占いは当たる。 次の話でホテルは乱戦になる 111 こくまろみるく 時系列順に読む 113 俺の占いは当たる。 次の話でホテルは乱戦になる 097 Pray ~それぞれの想い~ 黒井ななこ 119 mind crash 097 Pray ~それぞれの想い~ クールなロリスキー
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311 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/09(金) 08 42 36.07 ID qrWH3QJQ0 まぁ、親や上司でも他の人と話すときは敬称を省くのが礼儀とはいえ、 このスレ的には至極どうでもいい話な訳で…… 誰か空気換えの報告はよ 314 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/09(金) 09 33 06.40 ID q9Kq/XxyO [2/3] 311 突っ込んでおくと、敬承を省くのはマナーであって礼儀じゃないからな 外部の人を優先する行為は礼儀で、そこでの紹介で敬承略してるから礼儀に感じるけど そして関係ない話題を続けるのは困行為だよねと、セッション中に私語が止まなかったことを思い出す 某原作あるシステムに参加させてもらったときのことだが、 GMと参加者の2名が新作の話題で盛り上がって、シナリオが進まない 声かけると空気読まねーなーみたいな発言と舌打ちされて、ようやく進む と思ったら原作に関係してるイベントがあって、再度盛り上がる 2~3回似たことがあって、ようやくラスボスだと思ったら、 「こいつって○○(原作の何か)」 「そうそう」「あちゃー、最強キャラじゃん」 「いや、これがあいつなら『×××』(原作にあったイベント?)を黙っていてほしければ、立ち去れて脅迫できね?」 「うわ、そう来たかー」 とか訳の分からないやり取りがあり、ボスは退場 シナリオ終了 反省会で原作知ってるやつ曰わく 「シナリオは面白かったんですけどー、空気読まないやつがいたのが残念だったよなー」 「原作読んでないだけに、空気も読めないってことか」 「上手い!」 とかね。俺、その原作に興味あったけど、読む以前から嫌いになりそうだよ…… 315 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/09(金) 09 36 04.53 ID Z0CScxfM0 [2/2] 乙 卓紹介で原作知らない人お断り、とか言ってない限りそいつらが困で間違いないな 316 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/09(金) 09 44 33.61 ID dIP1fYcH0 [1/5] 312 性癖はともかく、そこまで完璧に失敗すると満足できない人もいて当然ではあるかなw プレイ自体は楽しめても爽やかな達成感は多分得られないわ俺w 314 厨房の内輪ノリみたいな排他的性格だなあ。よくリアルでそういうことできるよ。 まあ気にしない方が良い。つか何の原作かちょっと気になるんだけどw 319 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/09(金) 10 22 37.85 ID q9Kq/XxyO [3/3] とりあえず原作は何かってのは必要情報じゃないから黙っとく そういうつもりではないし、関係ないと分かってても、その原作好きなやつが嫌な思いする可能性もあるし スレ357
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名も無き庶民◆aXQeA7twhIさんが今度は共産党、国民新党に電凸を行ったようです。 動画版はこちら 共産党 国民新党 自民編 公明編 民主・社民編 共産・国民新党編 再び自民編 40 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 29 45 ID ???0 2009年6月26日、日本共産党本部/中央委員会政策委員会、国民新党本部/政策審議会へ 電話取材してきました。 今日は仕事で外をぐるぐる廻っていたので、営業車の中で電話をしています。 直射日光を避けるため、天井付きの駐車場に止めたんですが、他の車には結構サラリーマン らしき人たちがエンジンかけっぱなしでサボってました。 まあ、今日は暑かったからねぇ。 ただ自分は、地球温暖化とか信じていないけど、アイドリングはしませんでした。 スーパーだったんですけど、ああいうところって子供が多いんですよね。 子供の健康を害したらダメでしょ。 さすがに暑いので窓を少し開けていたんですが、テープを聞くとブ~~~ンとかって音が かすかに何度も聞こえてきます。 アレは奴らのエンジン音で、涼しそうな連中を横目に「ちきしょー」とか恨めしげに見てたり してたんですけどw。 そんなわけで、うだる暑さの中、インタビューが始ります。 41 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 30 26 ID ???0 ~日本共産党本部 中央委員会政策委員会~ 【俺】 大変お忙しいところ、お手間をお掛けして申し訳ありません。 現在、自民党や公明党から提出されている児童ポルノ禁止法改正案では、単純所持規制の 法制化の動きがありますが、児童ポルノの定義が曖昧で、規制範囲が広すぎる点を問題視 する識者もおります。 「児童買春・児童ポルノ禁止法改正案」に関するご感想をお聞かせ下さい。 【共産党担当者】 近々それについて、我が党の考えを発表する予定だ。 今、その最後の作業をしている。 この法案には様々な意見があることを、我々は知っている。 もうしばらくしたら、外へ向かって発言する予定だ。 一言でいえば検討中。 【俺】 被害者が存在しない創作物に対してまでも規制を仕掛けようとする与党の姿勢に、 多くの国民から疑問の声が出ています。 国家が人間の頭の中を管理することを危惧しているのでしょうが、この件に対して、 共産党のコメントをお聞かせ下さい。 【共産党担当者】 ミスリードしてしまうので、現段階ではコメントできない。 42 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 31 02 ID ???0 【俺】 現在、2ちゃんねるやミクシィ、ブログなどのインターネットで、現在の政府や与党に 対する不満がかつてないほど高まっています。 そうした状況はご存知ですか? 【共産党担当者】 もちろん知っている。 【俺】 大勢の国民が各政党の動きに関心を持っているのですが、彼らに何かメッセージがあれば 私が伝えますので、遠慮なさらずにおっしゃって下さい。 【共産党担当者】 自分はこの件の担当ではないので、コメントはできない。 (国会の法務関係の議員が担当しているらしい) 【俺】 ありがとうございました。 43 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 31 41 ID ???0 文章化すると、共産党の担当者(男性)は冷たい感じがするのですが、実際は笑い声を 交えながら穏やかに話してくれていたので、嫌な感じはしませんでしたね。 上の意思を順守するので自分は勝手をしない、といった鉄の意志を持っていました。 組織重視の政党だから、そこら辺は仕方がないのかなあ、と個人的には思います。 あと外部からの人間をちょっと警戒している風でしたので、なおさら発言には慎重に なっていたような気がします。(対応は優しかったです) ちなみに自分が政策関係のところへ取材しているのは、以前電凸した公明党相談室 (投稿したのは、衆議院の政務調査会だか政策事務局だかの会話ですが)のおじさん (いい人でした)のアドバイスと、最初に凸した自民党のおじさんの対応の悪さ (バイト?)から考えてのことです。 専門の窓口だと、煙に巻くマニュアルがありそうなので、政策を作っている当人に 直接質問をぶつけたほうがいいだろうと思ったわけです。 共産党はこの法案に対して、独自の行動をするようです。 詳しくはサイトか、機関紙あたりで把握するしかないですね。 共産党は 子どもの人権と表現の自由を考える会からの公開質問状に対して、党としての回答を発表しているようです。 http //www.jcp.or.jp/seisaku/2009/20081210_jidou_porno_kaitou.html 個人的には嫌いだが、法で取り締まる問題ではないというスタンスのようです。 44 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 32 17 ID ???0 次は国民新党。 共産党と国民新党は衆議院には控室以外の専用部屋はなく、自民の政調会に当たるものが ないので、直接本部へ電凸しています。 国民新党で政策を作っている部署は政策審議会というらしく、そこの担当者を呼び出したら 来客中だったので、「むむ、さすが児ポ法関連で、色々な人と打合せしながら対策を練って いるのか!」と高揚感を覚えつつ、一時間後にまた電話する旨を伝えて少し中断。 ていうか、暑すぎて朦朧としてきたので、車から緊急脱出する俺でした。 アクエリアスをクピクピと飲みながら、親がパチンコやるために、車内に捨て置かれて 死んでしまう子どもたちのことを想う。 こりゃ死んじゃうでしょ、マジでこの温度はヤバいって。 ロリ漫画とか読んでいる俺なのに、リアルでは女性や子供に優しい俺なのでした。 オタクって、けっこう物静かな人(草食系)が多いんですよね。 現実ではだらしのない大人や、野獣のような男たちが犯罪を犯しているのに、なぜオタクが そのツケを払わなければならないのだ!と憤慨しつつも、その後本屋へ寄り、「ガンダム」と 「ガンツ」の最新刊を買ってしまう俺なのでした。 パラパラと読みながら、「戦いは数だよ、兄貴!」というセリフに「その通りです、閣下」と 合いの手を入れ、タエちゃんが美少女キャラになっていることを嘆きつつ、仕事を一件片づける 頃には、すでに一時間半以上も経過。 再びスーパーの駐車場へ戻って、電話をかける準備をします。 周囲の車がうるさかったので窓を閉めたのですが、さっきまでキンキンに冷えていた車内は、 わずか一分程度でサウナ状態に。 誰か助けてー! >< 45 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 32 55 ID ???0 ~国民新党 政策審議会~ 【俺】 大変お忙しいところ、お手間をお掛けして申し訳ありません。 現在、自民党や公明党から提出されている児童ポルノ禁止法改正案では、単純所持規制の 法制化の動きがありますが、児童ポルノの定義が曖昧で、規制範囲が広すぎる点を問題視する 識者もおります。 「児童買春・児童ポルノ禁止法改正案」に関するご感想をお聞かせ下さい。 【国民新党担当者】 政策審議会で軽く触れたことはあったが、今マニフェストを作ることに集中しているため、 その件に関しては議論を深めてはいない。 【俺】 国民新党では、「真に国民の国民による国民のための政治」をキャッチフレーズにしています。 独裁的な強権政治を憂い、権力の暴走を止めようとなさっていますが、実際の性犯罪に繋がるもの ならともかく、被害者が存在しない創作物、いわゆるマンガやアニメ、ゲームといったバーチャルな ものにまで…… 【国民新党担当者】 自公はもうその法案を出したのか?出そうとしているのか? 【俺】 あー、今、今日26日付でですね、自民党と公明党が「児童買春・児童ポルノ禁止法改正案」を ですね、提出している最中なんですよ。 それで民主党が…… 46 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 33 28 ID ???0 【国民新党担当者】 お宅様は、それに対して否定的な考えで宜しいのか? 【俺】 ……え、私ですか?(オタク様?) 現状の児童ポルノ禁止法に関しては、とくに問題はないと考えておりますが、(予想外の展開と 暑さでだんだん混乱してくる)さらに厳罰化ということで、現在与党が進めている単純所持 規制は…… 【国民新党担当者】 ちょっとだけ議論した記憶があるが、お宅様から考えて、処罰規制が厳しくなる方向において、 一番懸念されることは何だと思うのか? 【俺】 (うわ、俺がインタビューされとるwww) えーとですね、民主党案は現行の法を厳罰化していくといったものなんですが、与党案では マンガやアニメ、ゲームまでも規制の対象に入ることを検討するといったものがありまして、 被害者のいないバーチャルな作品まで範囲を広げるのは如何なものかと。 また単純規制という話も、拡大解釈できてしまうので誰でも逮捕されてしまうわけでして、 どうなのかなあ、と…… 今審議されている最中ですが、この件に関して各政党がどのようなスタンスをお持ちなのかと 聞いて廻っているんですけれども…… 【国民新党担当者】 まだ議論していないので、現段階ではコメントできない。 47 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 33 57 ID ???0 【俺】 現在、ソフ倫などで自主規制という形で、アダルトゲームの製造・販売禁止をしているのですが、 これに関して国民新党として、は……よく分らないですよねぇ?(エヘヘ) 【国民新党担当者】 議論していないからねぇ…… 検討中としか言えないなぁ…… 【俺】 ああ、そうなんですか…… ……まあ、コレは素人考えなのですが、一連の与党の動きが速いので、アメリカからの 圧力でもあったのかなあ~、なんて思っちゃったりしてるんですけどもぉ~(エヘヘ) 国民新党は、元々自民党にいた方々が基になって作られた政党ですから、そういったお話とか 聞いてるのかなあ~、みたいな風に思ったんですけどもぉ~(フヘヘ) 【国民新党担当者】 う~ん、児童ポルノに関しては、議論を深めたことはないねぇ…… 【俺】 そうですか…… 現在、2ちゃんねるやミクシィ、ブログなどのインターネットで、現在の政府や与党に対する不満が かつてないほど高まっています。 そうした状況はご存知ですか? 【国民新党担当者】 それはそうだろうねぇ(笑) 48 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 34 43 ID ???0 【俺】 ネット規制にまで話が及ぶのではないか、とも危惧されているんですが。 【国民新党担当者】 お宅様は、ブロガーの方?インターネット関係の方? 【俺】 ……え?いや、違います。あっ、インターネットは普通に利用したりしますけど、サイトを持って どうこうとかはしてないんですが……(何か焦っている俺です。暑いし) 政治家や政党は何を考えているのか知りたがっている人がネットに多いので、私が代わりに 聞いてきてあげる、ということで、こうして電話で聞いて廻っているのですけれども…… 【国民新党担当者】 う~ん、児童ポルノについて語るほどの議論はしていないからねぇ。 【俺】 とくにしていない、ということですね。 【国民新党担当者】 うん、もう選挙も近いしね。 【俺】 そうですね。 49 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 35 16 ID ???0 【国民新党担当者】 マニフェストを完成させなきゃいけないし。 児童ポルノとか個別なことはまだ詰めていない。 【俺】 今詰めていない、ということは、現在提出中の児童ポルノ法にはあまり関心がなかった、と いうことなんですかね? 【国民新党担当者】 関心がなかった、というわけではない。 社民党さんとのお付き合いで、アレは受け入れられないというお話は出てきたけども、 電話で国民新党のスタンスを問われても、すぐには回答できない。 【俺】( 出たよ、社民党w) マニフェストの中には、児童ポルノに関して盛り込まれる予定はありますか? 【国民新党担当者】 入る予定はない。 【俺】 ありがとうございました。 50 :名も無き庶民 ◆aXQeA7twhI:2009/06/27(土) 03 35 44 ID ???0 暑かったせいもあるんですが、途中で腰砕けになっているのは、相手の方が児ポ法に関して 関心がなかったからなんですよね。 まあ、政治家っていうのは毎日たくさんの法案とか作ったり検討したり提出していくわけで、 児ポ法はその中のごくひとつに過ぎないんですよ。 だから国民新党の担当者にしてみれば、何を騒いでいるのかよく理解できなかったんじゃ ないかと思い、俺はちょっとあきらめモードになっていたのです。 別にダメだとかそういうことではなくて、オタク文化とか全然知らないんだと思います。 そういう人に対して、いくら熱心に語っても無意味なんですよね。 互いの土壌が違いすぎるからです。 俺は、昔のことを想い出しました。 平成時代からオタクに興味を持った人には分からないかもしれませんが、昭和に青春を 送ったオタクたちの周りは、ああいう大人が多かったんですよね。 興味がないから敵意もない、と。 オタク文化が勃興してきた当初、そういうのが世間一般の風潮だったので、両者が 敵対することもなく、わりと穏やかに共存できたんですよ。 風向きが変わったのが、宮崎事件以降からですね。 あの頃からマスコミは、オタクをネタにすることを覚えてしまった。 それとともにオタクに敵意を持つ人が、水面下でどんどん増えていったように感じます。 国民新党の担当者の物腰は、あの古き良き時代の大人たちを想い出させてくれました。 分らないけど何とか答えてあげようとして、でもやっぱりよく分らないから戸惑ってしまう 感じが、とても懐かしかったですね。 いつの間にか、オタクを喰い物のネタにしようとする、悪意を持った不純な大人たちが 増えてしまったような気がします。 こういうのがこれからも続くのかって考えると、本当に嫌になりますね。 自民党は来週です。 関連動画 電凸報告動画版一覧 ◆QUDKivgGR2さんの電凸 産経新聞 名前 コメント
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ウクレレ初心者楽譜も読めない ウクレレをやってみたい ウクレレを練習しているが一向に上達しない ウクレレ教室に行くお金が厳しい とにかく ウクレレを上手に弾きたい こんな方へ 朗報です やっぱり ウクレレのプロや熟練者のコツや技を知りたい その前に コードなんかの押さえ方の基礎知識も大切です 特に 初心者の方は、友達に聞くのもいいけど 基礎知識と全体像が大切です しかしウクレレのプロに知り合いはいない そこで ウクレレのプロ中のぷろが自由自在に癒しの音色を奏でられる方法を 自宅でゆっくりできる 大公開です 続きを読む
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3 見えない悪魔、読めない表情 なにやら爽快な目覚めだった。なんだろう?風が吹いているからかな? 窓が開いている。その下に半裸の男が――平民で、使い魔だ――座っている。俯いていて表情はわからない。 寝起きに合わせて窓を開けてくれたのだろうか?なかなか気が利く奴だ。名前はなんだっけ…。 いや、まだ名前も聞いていない。朝の第一声が「あんた誰?」はマヌケっぽいけど、まあいいや。 「ねえ」 声を掛けても反応は無い。寝ているのだろうか? 「ねえったら」 ようやくこちらを向く。何か思いつめたような顔をしている。「あのさ、あんた 「ここはどこだ」 発言をさえぎられてルイズは不愉快になる。せっかくの使い魔に対する評価もすぐ地に落ちた。 切羽詰っているのが声から分かる。 どうせ教養の無い平民だ。この建物を見ても自分がどこにいるか分からず、不安で眠れぬ一夜を過ごしたのだろう。 「平民が、貴族にそんな口利いていいと思ってるの?」 そうだ、昨夜寝る前に言ったはずだ。「色々教え込む」と。まずは互いの立場というものをたっぷりと―― 「ここは、どこだ」 低く濁った声が部屋に響く。にわかに部屋が薄暗くなったような。雲一つない青空だというのに。 生まれて初めて本能で危険を感じる。目に見えない何物かに首筋に短剣を押しあてられているような感覚。 目の前の男は座ったままだ。何もしていない…ように見える。自分を試すような目つき。明確な敵意は無い、多分。 どうする。折れるべきか、平民相手に。自らの勘のみを頼りに? 「トリステイン魔法学院よ」 結局ルイズは折れた。自らのふがいなさに憤りを覚える。しかし使い魔を見れば、彼もまたルイズの言葉に打ちのめされているようだ。 貴族の学舎へ迷いこんだ、わが身の運命に衝撃を受けているのか?いつの間にかさっきまでの違和感も消えている。 機制を先することができそうだ。なんといっても自分は貴族でありメイジなのだから、使い魔の一匹も使いこなせなくてどうする。 「服」 できるだけ自然に、何気なく命じる。男は一秒ほど経ってから自分に言われた言葉であると理解したようだ。頭の回転は速くはないようだ 。 椅子に掛かっていた制服を取り、自らの主人に手渡した。 「下着、一番下の引き出しに入ってる」 のろのろとクローゼットに向かい、適当に掴んでよこす。 「服」 男がこっちを見る。 「着せて」 溜息をつきながら、男はしぶしぶブラウスを手に取った。 使い魔と共に部屋を出ると同時に、斜向かいにあるドアが開き、中から赤毛の少女が出てきた。 「おはよう。ルイズ」 無闇に豊満な胸の下に腕を組み、にやにや笑いながら挨拶する少女。対するルイズは顔をしかめる。 「おはよう。キュルケ」 男は無表情のままだった。視線はキュルケと呼ばれた少女に向けられていたが、すぐに興味を失ったかのように逸らされる。 「あなたの使い魔って、それ? 生きてたのね」 キュルケは男を指差し、バカにした口調で言った。男はなおも無表情のまま、辺りを見回している。 ルイズとキュルケは小競り合いを始める。 キュルケは己が使い魔を自慢するように、室内に向かって呼びかける。重い足音と熱気を伴い、虎ほどもある巨大なトカゲが現れた。 男は眉根を寄せた。その燃え盛る尻尾を嫌悪と諦めの入り混じった表情で眺める。 と、場の雰囲気がまた変わる。嫌なイメージが(殺気?)廊下に充満する。 変化に気づいたルイズは男の方を。気づかなかったキュルケは、使い魔のトカゲに向かって振りむく。 燃える火トカゲ――種族名はサラマンダー、固体名はフレイム――は、男の背後の空間に向かい、しきりと威嚇の動作を繰り返していた。 ルイズの使い魔は鼻を鳴らす。何事もなかったかのように朝の光が廊下に差し込む。いや、最初から差し込んでいたはずなのだが。 大人しくなりキュルキュルと鳴くフレイムに手を添えて、キュルケは使い魔と己の自慢を続ける。 召喚呪文が一度で成功したこと、このフレイムは命令に忠実なこと、この鮮やかな尾はブランドものであり、 好事家に見せたなら値段などつかないこと、そして自らの属性「火」にぴったりの素敵な使い魔であること。 ルイズはいちいち「ふーん」とか「あっそ」とか「よかったわね」などと相槌を打っていたが 話題が自分達の仇名に及んだところでた。 「私は『微熱』のキュルケですもの。ささやかに燃える情熱は微熱。でも、男の子はそれでイチコロなのですわ。 『ゼロ』のあなたと違ってね?」 そう言って得意げに胸を張る。ルイズも負けじと張り返すが、体格差を際立たせるだけの結果に終わった。 キュルケは余裕の笑みを浮かべ、フレイムを連れて去っていった。 取り残されたかのように佇む二人。 ああもう、なんであのバカ女がサラマンダーで、わたしが平民なのよ。ルイズは拳を握り締める。そんな彼女の気持ちを知ってか知らずか 、男が問いかける。 「さっきの――」「なによ」 「あの女も貴族か」「そうよ。この学院の生徒はみんなそう」 そうか。そう呟いたきり黙り込む男の顔をルイズは覗きこむ。何を考えているのか見当もつかない。自分の使い魔だというのに。 「ああ、そうだ」 男は何かを思い出したように顔をあげる。 「ゼロって、何がだ?」 ルイズを見下ろし、そう問いかける。悪意はなく、純粋な疑問だったが、 「知らなくていいことよ」 にべもなく切り捨てられる。 そうか、ふん。男は呟く。金もゼロ、コネもゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロ。 それは自らの境遇を端的に表した言葉だったが、今朝からの出来事で気分を悪くしていた主人にはそうは聞こえなかったらしく、 ゴツッと音がして、先ほどから握りっぱなしだった拳が、男の顎に当たる。 無言の気まずい空気のまま、二人は食堂へ向かう。足音だけが石畳に響く。
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ゆっくり編まれた存在理由 12KB 虐待 現代 虐待人間 独自設定 ※触発あき ※餡庫では相変わらずアク禁なのでこちらに投下 ※独自設定垂れ流し ※特に何かに触発されたというわけでもないのですが、なんとなくゆるっと思いついたの で書いてみました きっと暑いせいです さて、と私は出来上がった作品を見上げた。 裁縫が得意でもないのに、刺繍に挑戦してみた。慣れないことと、素材が少々特殊なこと もあって、お世辞にも上手いとは言えない歪な出来栄え。 でも、描きたいものはそれなりに表現できているのではないかと自負している。 刺繍糸で描かれたそれは、おうちの中でゆっくりするゆっくりの一家だ。 黒の三角、黒の丸で描かれたのは、ゆっくりまりさ。この一家の大黒柱だ。その自慢のお 帽子を得意の狩りの成果でいっぱいにし、いつでも家族をゆっくりさせる力強く心優しい ゆっくりだ。 その近く。小さな肌色の丸に、赤い三角の刺繍。一家の長女の子れいむだ。モミアゲをい つもピコピコさせている、元気いっぱいの子ゆっくりだ。 隣には小さな黒三角に黒丸。一家の次女、子まりさだ。ちょっとやんちゃでかわいく元気 な一家の人気者だ。 そんなゆっくりたちが、おうちの中でのんびりとしている。生地から滲み出る色も相まっ て、ゆっくりのおうち特有の暖かみみたいなものが感じられるように思える。 子ゆっくりたちを産んだおかあさんのれいむは描かれていない。物足りなく思えるかも知 れないが、実際にこの刺繍を見てそう思う者はきっといないだろう。これはそういうもの なのだ。 素朴で歪な刺繍だけれど、ゆっくり特有の「ゆっくりした雰囲気」みたいなものは十分に 描けているのではないかと思う。それだけはちょっと自信がある。だからどんなに稚拙で 歪な出来栄えでも、これは絶対に失敗作ではない。傑作と言ってもいいだろう。 「……なんて思うんだけど、どう思う?」 問いかけると、刺繍の生地がぐねりと歪んだ。それとともに、刺繍糸の間から漏れでた生 地が、刺繍を餡子色に滲ませる。それは刺繍に深みを加えた。 絵や彫刻は一般に一瞬の美しさを永遠にとどめることを目的にする。しかし、これはそれ とは真逆で、時と共に変化する。いずれは劣化し生ごみとなる。実に趣深い。 刻一刻と変化するこの一瞬一瞬を、しかしずっととどめておきたくて、製作過程からずっ と撮影を続けている。USBのカメラで写した映像は、ノートパソコンの画面でリアルタ イムに変換され、動画として保存されている。 その様を見せ、問いかける。 「テーマは、『しあわせなゆっくり一家』。じつにゆっくりしてるでしょ?」 刺繍はうねり、またしても違った趣を生み出した。 さすがおかあさん。生むのは大の得意なんだね。 刺繍の生地……あんよの持ち主であるゆっくりれいむの様子に満足し、私は微笑んだ。 ゆっくり編まれた存在理由 ゆっくりのあんよに刺繍をしよう、というのはほんの思いつきだった。 あんよを潰すには、焼くのが一般的。紙やすりで削ったり、刃物で切れ目を入れるなんて 言う方法もある。 たまには変わったやり方でやってみようと思い、刺繍を思い立ったのだ。それはよかった のけれど、これがなかなか難しい。 なにしろゆっくりは生きているナマモノだ。当然動く。針が刺されば悲鳴を上げ、糸が通 れば痛みに震える。あんよはゆっくりの身体の中でも特によく動く部分だから、いくらゆ っくりが鈍いと言っても刺繍は大変だ。 あんよって波打つように動くのだ。縫いづらいばかりでなく、ずっと見てると少し気分が 悪くなる。 動かないように焼くことも考えたが、それでは生地が真っ黒で面白みに欠ける。刃物で切 れ目というのも仕上がりが汚くなりそうだ。第一ただでさえもろいゆっくり、あんよが刺 繍に耐えられなくなっては意味が無い。 仕方ないのであんよをハエたたきでしこたま叩いて一時的に麻痺させた。それでも針を刺 し刺繍糸をくぐらすたびに震えるので実に難しい。だけど、それはほどよい難易度。困難 にかえって燃えて熱中し、かくしてこの傑作は出来上がったわけである。 「こんなにしあわせな家族だったのにねぇ……」 ノートパソコンの録画画面の静止画を保存。それを表示させたまま、れいむを正常位置に 立ち上がらせてやった。 せっかくの傑作が下敷きになってしまうわけだが、まあこれはそういうものだ。別に構わ ない。 「ほら、あなたのダーリンのまりさ。よく描けてるでしょう?」 そう言って画面の中、刺繍で描かれたまりさを指す。 黒三角に、黒丸。まりさは金髪だから、この配色はふさわしくないと思えるか知れない。 でも、そんなことはないのだ。 あんよの動かないれいむをまりさの方に向けてやる。 そこには刺繍と変わらない色のまりさがいた。 綺麗だったおはだは真っ黒けっけ。煌く金髪は跡形も無い。 ガスバーナーで全身あぶられ黒焦げになったまりさだった。 ゆっくりまりさは一般におぼうしをなによりも大切にするものだが、このまりさも例外で はなかった。 よけるとおぼうしが燃える、と脅してやったら自分の身を呈して守ろうとした。それでも おぼうしが燃えてしまうことはあったが、それは私が消火してやった。おぼうしを飾るリ ボンも焼け焦げ煤け、元の白などわからないぐらい黒く染まった。 結果、刺繍と同じく黒三角で黒丸のまりさの出来上がりというわけだ。 「子れいむも実にいい感じでしょう?」 次に指し示すのは肌色の丸に、赤い三角の子れいむ。 この子には、生ごみをおなかいっぱい食べさせてあげた。すると当然うんうんをしたくな る。 うんうんをした瞬間を見計らい、まな板などの平たいもので一気に押しつぶす。 タイミングと力加減がうまくいくと、体中の餡子があにゃるから放出される。そして、内 圧に押されて髪の毛がごっそり全部抜ける。残るのはゆっくりの皮とおりぼんだけ。ぺし ゃんこに潰れたそれらは、さながらゆっくりの押し花と言ったところだ。 元々ある穴から餡子を排出するので皮もほとんど傷つかない。ゆっくりの剥製を作るのに にもおすすめの方法だ。 「子まりさだって、ずいぶん苦労したんだよ」 親のまりさと同様に、黒三角に、黒丸で描かれた子まりさ。親まりさと同じ配色だが、使 ったのはちょっと凝った手法だ。 用意するのはピンクローターにアカスリ。 まず、ピンクローターでゆっくりを発情させる。そしてすっきりーしそうになったところ で、アカスリでもみしだく。この手順を繰り返すのだ。サイズは今回のような子ゆっくり ぐらい、アカスリは手袋タイプがやりやすいだろう。 ゆっくりは発情すると全身から粘液を出す。このぬるぬるした状態のゆっくりをアカスリ でこすると、薄く皮が剥げる。どの程度皮を剥ぐか、その調整は簡単で、上手くやると葛 菓子のように餡子が透けて見える半透明ゆっくりが出来上がる。制作過程で痛みで餡子を 吐き出して絶命することがあるため、穴という穴を事前に焼き潰しておくのも重要なポイ ントだ。そこさえ注意すれば意外と簡単。 ゆっくりが死ぬ条件は、一定量以上の餡子を失うことか、中枢餡が破壊されること。この 半透明ゆっくりはその条件を満たさないから死なないと思いきや、ちょっと違う。 皮があまりにも薄くなったため、徐々に体中の餡子が「身体の外に排出された」と認識し 始める。つまり、思い込みで餡子が勝手に死に始めるのだ。それが中枢餡にまで達すると 、ゆっくりは死ぬ。個体差が大きいが、だいたい死ぬまで三時間ぐらいかかるらしい。こ の子まりさも震えが止まるまでだいたいそのくらいだったように思う。 徐々に死んでいく自分の身体。削られた皮から伝わる痛みに微動だにできず、震えるだけ のその時間はどれほど恐ろしいものだろうか。 見た目は地味だけれど、なかなか味わい深い手法なのだ。 「ねえ、どう思う?」 「………」 刺繍に描かれた通りになった家族の有様を全部見せてやったが、れいむはひとことも答え てくれない。 自分としては、刺繍の出来栄えも家族の仕上がりも満足のいくものなのに、一番の観客で あるれいむがなにも言ってくれないのはとてもとても寂しく残念だ。 と思いきや。れいむはしゃべることが出来ない状態だった。 刺繍の最中に餡子を吐き始めたものだから、口をホッチキスで厳重にふさいだのだった。 さっそく外してやる。すると、 「ゆっぎゃああああああああ!」 れいむは絶叫した。まあこれは仕方ない。今の今まで溜め込んだあんよを刺繍される苦し み、痛み。そして家族になされた様々な惨事。それがゆっくりの扱う言語で表現できるは ずもなく、結果叫ぶしかなくなるのはすごくよくわかる。 口を全開にして叫び、身体をどれだけじたばた揺らしても、れいむの身体はどの方向にも 進まない。刺繍であんよを潰すという当初の目的は見事達成された。 「ゆぎゃああ! ゆぎゃああああ! ゆぎゃああああああああああああ!」 まるで全身スピーカーになったみたいなれいむの絶叫はなかなか止まらない。 オッケー、落ち着いて。悲鳴は十分楽しんだ。私は感想が聞きたいんだ。 かるくオレンジジュースを霧吹きで吹きかけてやる。しばらくすると、れいむはようやく 悲鳴をやめ、荒く呼吸するようになった。人間で言うなら、「肩で息をする」ってところ だろうか。 落ち着いたようなので、訊ねてみる。 「それで、どう? いい出来でしょ?」 「どぼじで……」 「ん?」 「どぼじでごんなごどするのおおおおおお!?」 おや、これは困った。質問を質問で返されてしまった。 これは明らかに会話のルールを違反している。でも、相手が違反してもこっちはきちんと ルールを守ろう。 「どうしてって……楽しいから」 「たのじっ……!? ごんなっ! ごんなひどいごどがだのじいいのおおおお!?」 「うん。心底楽しい。れいむだって聞いてたでしょ? 刺繍してるとき私が鼻歌歌ってた の。楽しそうだった……あんた達流に言えば、『ゆっくりしてた』でしょ?」 「ごんなっ! ひどいっ! ごんなゆっぐじなんでっ……なにがっ……! ゆっぐじ…… !」 「ええ、ゆっくりよ。ゆっくりでゆっくりしてたの」 私が根気よく、ゆっくりでもわかるように言葉を選んで答えてやる。 れいむは私の言葉がいちいち信じられない、理解出来ないといった態度で顔を歪めて問い 続けたが、逐一答えてやった。 まあ、れいむには納得がいかないのだろう。なにしろこのゆっくり一家は特に人間に迷惑 をかけることなく穏やかに暮らしていたのだ。それを私が、純粋に楽しみのためだけに捕 獲して、この上なく楽しんだのだ。向こうからすれば理不尽に思えることだろう。 そんなことを数分続けたころだろうか。質問はいつまでも続くように思えたが、いきなり 止まった。 さきほどまでの狂騒が嘘のように、れいむはぴたりと静かになった。表情を無くし、妙に 達観した目で私を見つめ、口を開いた。 「れいむたちだっていきてるんだよ。ゆっくりしたいだけなんだよ。どうしてこんなこと するの?」 来た。ゆっくりの悟り状態。ゆっくりの相手をしていれば何度か出会うことだ。妙にゆっ くりが賢くなり、自分の生を主張してくるのだ。 「どうしてって、だから楽しいから……」 「おねえさん、こんなことされたらいやでしょう?」 「そうね。まっぴらごめんだわ」 「れいむたちだって、おねえさんとおなじようにいきているんだよ。こんなことしちゃい けないんだよ」 「へえ?」 「ゆっくりは、おいしいごはんたべてむーしゃむーしゃしたり、いっしょにすーりすーり したりぺーろぺーろしたり、みんなでいっしょにゆっくりしたいだけなんだよ。ゆっくり だって、いきているんだよ。それなのに、こんなことしたらいけないんだよ」 「いけなくないわ。だって、ゆっくりは生きているから不幸になるのよ。存在するから虐 待されるのよ」 私の回答に、れいむはかっと目を見開いた。おそらく悟り状態のゆっくりでも今の言葉は 理解できなかったのだろう。過去出会ったゆっくりもみんなそうだった。 「ねえ、知ってる? ただ生きるのにも何かの犠牲が必要なのよ」 「ぎせい……?」 「ゆっくりだって、ごはんを食べるために他の生き物を殺すでしょう? 知らないかも知 れないけど、あなたたちの食べている虫も草も木の実も、みんなみんな生きてるのよ。あ なたたちはそれを犠牲にして生きている。何かの犠牲なくして、何者も存在できないのよ 」 「だから、おねえさんはれいむたちにひどいことするの? れいむたちをぎせいにして、 ゆっくりするの? そんなのへんだよ、おかしいよ……!」 「おかしくないわ。そもそも変なのはあんたたちの方なの。あんたたちは私たち人間の世 界に降って湧いた異物。本来はいてはいけない存在。いるだけでおかしい。だから、あん たたちゆっくりは『自分がこの世界に存在するために、自分のもっとも大切なものを犠牲 にしている』のよ」 「たいせつなことを、ぎせい……?」 「そう。一番大切なこと……つまり、『ゆっくりすることを犠牲に、ゆっくりはこの世界 に存在している」 の」 「!? お、おかしいよ!」 「なにが?」 「ゆっくりはゆっくりしたいだけなんだよ! そのためにいきてるんだよ!」 「そうね。あんたたちはいつもそう言うわよね」 「ゆっくりは、ゆっくりしちゃいけないの!?」 「ゆっくりしようとすることはいいわ。でもゆっくりはできない。私みたいな人間や厳し い自然があんたたちから『ゆっくりすること』を奪うから。個人的な感覚だけど、ゆっく りが存在するためにゆっくりの九割ぐらいがこのくらいひどいめに遭ってるんじゃないか な?」 「そんな! そんな! そんなあ! じゃあれいむたち、なんのためにうまれるの!? いきてるの!?」 「私たち人間にとっては、『ゆっくりは虐待されるために存在してる』。あんたたちゆっ くりにとっては、『ゆっくりは存在するために虐待される』。まとめて言うと、まあ、そ んな感じ」 「ぞんなああああああ!?」 れいむは恐慌状態に陥った。意味のない言葉をさけぶばかり、先程までの達観した様子が 嘘のよう。ようやくゆっくりの「悟り状態」が壊れた、というわけだ。 こうなるまでの過程はどのゆっくりでもだいたい同じパターンだ。なんども経験している 。それでも、毎回この瞬間は楽しくてたまらない。 ああ、もう今日は十分楽しんだ。続きは明日にでもしよう。 「それじゃあれいむ、ゆっくりしていってね!」 絶望に身を震わし意味のないことばをわめき散らすれいむを残し、私は虐待部屋を後にし た。 れいむに言ったこと。ゆっくりは虐待されるために存在し、ゆっくりは存在するために虐 待される。 これは実のところ、私が勝手に思っているだけのことだ。でも、当たらずとも遠からず、 と思っている。 だって虐待を通じてあいつらのことを知れば知るほど確信が深まるのだから。壊されるこ と前提の、薄氷の上のようなゆっくりの生き様にだってうまく説明がつく。 そう考えると、今のれいむの状態は面白い。 あのゆっくりは今、幸せだった家族の光景をあんよの下にして存在している。しあわせに 自らのあんよを縛られ、動くことも出来ない。まさにゆっくりの在り方の縮図ではないだ ろうか。 思いつきにしてはなかなかいい虐待だった。明日もこんな風に楽しみたい。 そんなことを考えながら、私は明日にそなえて早く床に就くことを心に決めるのだった。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKI - 触発あきの作品集 http //www21.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/32.html 感想はこちらにいただけるとありがたいです 触発あき - ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278666597/l50
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あなたの存在は認めない/許さない ◆Z9iNYeY9a2 炎が草原を真っ赤に染め上げる中、銃声と粉砕音が響き渡る。 その中心にいるのは巨大な二脚の戦車のような乗り物、そこに乗っているのは長い黒髪の少女。暁美ほむら。 そしてその周辺を走るのは白いドレスのような衣装を纏った少女・美国織莉子、そして紫色の怪獣・ニドキング。 二脚の戦車・サイドバッシャーの右腕がバルカン砲を放つもそれは対象にはなかなか当たることはない。 織莉子は銃の射線から逸れるかのように動き、牽制するように宙に浮く水晶をほむらに向けて放つ。 操縦席に座るほむらへと放ったそれは一直線に彼女の元に向かい飛翔。 しかしいくら速くとも直線故に軌道を読むのは容易い。 サイドバッシャーを動かし回避、水晶はほむらのいる場所の遥か横を通り過ぎる。 そのまま左腕部のミサイルを構え射出態勢に入り。 が、その時避けられた水晶はほむらの背後で軌道を変えてその後ろから強襲するかのようにと飛びかかる。 勢いよく飛びかかるそれの存在に気付くことができるはずもない。 それが織莉子の思惑。 しかしその瞬間、サイドバッシャーに騎乗したほむらが機関銃を構えて背後へと振り返った。 サイドバッシャーがミサイルを噴くと同時、立ち上がった状態のほむらが背後の水晶を撃ち落とす。 地から吹き上がる炎と水晶の爆発が轟くのはほぼ同時。 避けられたことに動揺することもなく再度水晶を向ける織莉子。 しかしサイドバッシャーは既に宙へと飛び上がり、その頭上から両腕部を振り下ろすかのように地面に叩きつけた。 水晶射出を断念した織莉子はその場を飛び退り回避。空振った一撃は地面を抉りクレーターを作る。 反撃に転じようと再度水晶の動きを念じ。 その時織莉子の脳裏に一つの未来が見えた。 サイドバッシャーから目を外し、視界の外、自分の2メートルほど横に逸れた場所を水晶で狙い撃つ。 その攻撃自体は空振りに終わり、代わりに目の前に拳銃を構えたほむらが現れる。 織莉子は頭に突き付けられた拳銃に対抗するかのようにほむらの頭上数十センチの辺りに水晶を構える。 互いに武器を構えたまま睨み合うほむらと織莉子。 3秒ほど動きのない時間が続いた後、その静寂は横から飛びかかった紫の影によって破られた。 ニドキングの影を纏った爪がほむらへと襲いかかる。 咄嗟に腕を構えてその一撃を受け止めるほむら。 殺しきれなかった衝撃で後ろに下がりつつも、拳銃を放って牽制、追撃を防ぐ。 地に手を付きつつも態勢を立て直したほむらは、忌々しそうにニドキングへと目を向ける。 「…なるほど、私と既に戦っているというのは嘘ではないようね」 一方で織莉子も自身のソウルジェムを見ながら呟く。 そうでなければ未来視や水晶の動きを意識しているかのように動くことはできないだろう。 「ええ、さっきからそう言ってるわ」 「不思議ね。あなたには一度会ってみたいとは思っていたけど。 私はあなたのことをほとんど知らないのに、あなたは私のことと知っている」 「………」 「ググググググ…」 殺意をむき出しにするニドキングを制しながら、織莉子はほむらに問いかける。 「鹿目まどかの守護者、暁美ほむら。 あなたはそうやってたくさんの世界を巡って、多くの鹿目まどかの屍を見てきたのでしょうね」 その織莉子の目には、ほむらを憐れむかのような色が混じっている。 「あなたは何度繰り返したの? あと何度繰り返すの? あなたが歩いた昏い道に、望んだものに似た景色はあった?」 問いかけられたほむらの脳裏に過ぎる光景。 多くのまどかを救えなかった風景。 先にマオに見せられたあの幻覚。 それこそがきっと最も望んでいたものなのかもしれない。 ギリ、と歯を食いしばるほむら。 その様子に気付いた織莉子は隙をつくかのようにほむらの背後に落ちていた水晶を動かし。 「違う道に逃げ続けるあなたに、自ら陽を灯す私が負けるわけにはいかない――――」 それをその背に打ち付けんと放つ。 が、それがほむらに命中することはなかった。 ほむらの姿が掻き消えたと思った途端、横から大口径のバルカン砲が織莉子に向けて放たれていた。 ニドキングを押し出しながら避けようと走るが、避けきれなかった数発が織莉子の体を掠める。 「―――――っう!!」 「そうね。私の望む景色はどこにもなかった。いいえ、きっとあの景色にはもう永遠にたどり着くことはできないのでしょうね。 だとしても私は、ただまどかのためだけに戦っている。そこに私の望む景色がなかったとしても。 それに何より――――――」 と、サイドバッシャーの両腕のミサイルを、そしてバルカン砲を、さらに操縦席で機関銃をも構えるほむら。 「あなたが陽を灯す?私をそんな言葉で憐れむ? まどかの命を奪ったあなたに、そんな資格なんてない!!!」 言うと同時、時間を停止させ一斉に砲門を解放。 ミサイルが、バルカン砲が、そして機関銃が爆音と共に弾薬をぶち撒ける。 しかし時間停止空間において放たれた弾丸は目標に着弾する前に静止。 だがほむらはすかさず立ち上がり、放ったミサイルに向けて飛び跳ねて移動。 ミサイルに触れたのは一瞬。しかしその一瞬ずつでほんの僅かにだがミサイルは前進。 5発のミサイルに触れた後、さらに別の一つのミサイルを掴み上げる。 ほむらに握りしめられたミサイルはそのまま織莉子の眼前まで前進し。 着弾一秒前とでもいう辺りで時間停止が解除される。 突如目の前に現れたミサイルに反応することも叶わぬまま。 しかしほむらは既に爆風の届かない辺りまで離脱。 そしてそれは爆発し、さらに追うようにミサイルや大口径の弾丸が、エネルギー弾が着弾し。 トドメを刺すかのように、多数のミサイルが一斉に爆発した。 吹きすさぶ爆風。 熱や土埃が宙を舞う。 「………」 その光景をサイドバッシャーの上でじっと見つめていたほむら。 しかしミサイルの爆発する様子を見て。 「……ちっ」 思わず舌打ちする。 爆風の晴れた先には地面に散らばる大量の砕けた石。 それは今、同時に着弾するはずだったミサイルを空中にて迎撃した何かであることはすぐに分かった。 「グルルルルルル」 ドレスは黒焦げになり、避けきれなかった銃弾が当たったのだろう、血の流れる肩や頭を抑える織莉子。 その横に直立したニドキングが周囲に少数の岩を浮遊させながら唸っている。 今の一撃、最初のミサイルはおそらく魔力を防御に回すことで対処したのだろう。 そこから追撃をかけるように降り注いだ5発は直撃を避ける程度には回避したのだろう。 機関銃やバルカン砲は魔力や水晶で威力を逸らしたのだろう。 そして、トドメのはずのミサイル群は、ニドキングのステルスロックにより迎撃された。 「…はぁ……はぁ……」 しかし織莉子のダメージもまた少なくはない。 防ぎきれなかった爆風、そして避けきれなかった銃弾は確実に彼女の体を焼き、貫き、その身の魔力も削り取っていた。 「運がよかったわね、便利なペットを連れていて」 「…はぁ、…彼は、あなたが殺した人の相棒よ」 「そう」 責めるような口調で告げる織莉子に、ほむらは静かにそう返答する。 そこに特に感情を込めるようなこともなく。 「ええ、確かに私が光を照らすことはできないのかもしれない。世界のために少数とはいえ人の命を奪い、奪うつもりの私には。 だけど、あなたはどうなの?鹿目まどかを守ることでただ悪戯に多くの世界を滅ぼしてきただけじゃないの?そうやって切り捨ててきただけじゃないの? このニドキングの主、サカキさんのように」 「私はあなたとは違うわ。世界を救うために戦うつもりも、そのための犠牲の責任を他のものに擦り付けるつもりもない。 全ての罪は私が背負ってる。その上で、まどか一人救うことができない世界なんて滅んでしまえばいい」 そして鋭く織莉子を睨みつけてそう断言するほむら。 その言葉を聞き、織莉子は一つの意志をはっきりと決める。 「そう。なら―――――」 「だから―――――」 「私は」 「あなたの存在を」 「認めない」 「許さない」 その瞬間、美国織莉子の暁美ほむらに対する敵意が、はっきりと明確に殺意へと変異した。 その存在に対するものに。彼女の在り方を否定するために。 こいつとは分かり合えないと。何があったも殺さねばならない相手であると。 サイドバッシャーが前進しニドキングの体へとぶつかりあう。 振り下ろされた両腕をガシッと受け止めるニドキング。 しかしそのサイドバッシャーの上にはほむらはいない。 サイドバッシャーの操作を魔法に任せてニドキングを取り押さえたのだ。 織莉子にトドメを刺す際に邪魔とならないよう、足止めのために。 咄嗟にほむらの姿が掻き消え、目の前で爆発音と共に何かが弾ける。 そんな未来が見えた瞬間、織莉子は全面に水晶を防壁のように並べる。 そして予知通りに彼女の姿は消え、眼前に何かが現れ。 ――――――パァン 爆発。 熱、あるいは鉛の破片といった殺傷力を持つ何かを警戒していた織莉子。 しかし自身に降りかかったのは水しぶきのみ。 「―――!」 ほむらが織莉子の目の前に投げたのはドライアイスが入っただけのただのペットボトル。 それがブラフだった、と気付いた時には横から殴りかかるような衝撃が襲いかかってきた。 よろける織莉子の体に、追撃の銃口が向けられる様子が映る。 霞む視界の中で水晶を再度繰り直してほむらの手にぶつけ銃口をそらす。 「…っ」 距離をとるように地を蹴りながら、ほむらの頭上から高速で水晶を振り下ろし。 しかしほむらはそれを前に進むことで回避。 そんなほむらに向けて残った数発の水晶を放ち。 しかしもう一方の手に持たれた機関銃の掃射で全てが爆散する。 爆風で生じた魔力の煙を切るように、織莉子の眼前に突き付けられる拳銃。 反射的に顔を逸らしたものの、頬をかすめた衝撃で血が垂れ流れる。 「ぐ、ぁっ…」 だがそこまでが限界だった。 蓄積された疲労とダメージ、そして元々の織莉子の身体的能力の対処可能域を既に超えていた。 地面に倒れこんだ織莉子に向けられた、黒い銃身。 「終わりよ」 意識を水晶に向けるが銃弾の方が早いだろう。 が、ほむらの銃口が火を噴くことはなかった。 引いた引き金はカチリ、という音をたてるのみ。 (…弾切れ……。間が悪いわ) 弾切れになったグロッグを捨て、ニューナンブを取り出し織莉子に再度向けるほむら。 しかし次の瞬間、ほむらの意識外から殴り飛ばされるような衝撃が走る。 体に打ち付けられる、紫の影を纏った腕。 ニドキングのシャドークローだ。 引き金の引かれた銃はあらぬ方向に飛んでいく。 さらにそこで織莉子が僅かにできた隙の間に繰っていた水晶が迫る。 思わぬ反撃に咄嗟に手をかざしてその一撃を防ぐほむら。 倒れそうになる体をどうにか支え、ニドキングにけしかけていたサイドバッシャーに目をやる。 そこにあったのは関節のあちこちに岩の破片を挟ませ、ギチギチと音を立てながら動きあぐねている2脚の戦車の姿。 さらに手元の拳銃に目をやると、今宝石を防いだ衝撃で銃身が歪んでしまっている。 「くっ」 織莉子に向けて機関銃を発射するもその行動は予測済みかのように回避。 3秒ほど続いた発砲音の後で、カチ、カチという音を立てて弾の撃ち出しが止まる。 「こっちも…!こんな時に…!」 忌々しそうに織莉子と、その傍にいるニドキングに目をやる。 そもそも今のニドキングの攻撃がなければ武器の一つを損失することも織莉子を仕留め損ねることもなかった。 ここにきてほむらはニドキングを織莉子を抹殺する上での排除すべき障害として認めた。 「なら」 と、ほむらはサイドバッシャーへと飛び乗った。 一瞬魔力が機体の全身を包んだと同時、全身の関節に挟まったステルスロックが砕け散る。 元の万全の状態を取り戻したバッシャー。 その上でほむらは一つのボールを取り出す。 「こいつを使わせてもらおうかしら」 開かれたボールから出てきた、ニドキングよりも一回り大きい灰色の巨体。 ほむらが持っていたポケモン、サイドンだった。 「目には目を、と言ったところかしらね」 ポケモンの相手はポケモンに任せればいい。 織莉子を殺すまでの時間稼ぎはしてくれるだろう。 そう考えていたほむらの目に入ってきたのは、小さく嘲笑を浮かべた織莉子の姿。 「……?何がおかしい――――」 その笑みの意味を問いかけようとしたその時だった。 彼女の頭上を謎の黒い影が覆ったのは。 ほむらの戦い方、戦略そのものには理屈の上では何の問題もなかっただろう。 ニドキングを放置すればまたステルスロックで攻撃を妨害される可能性は大きいのだから、それを別の存在で足止めする考えは悪くない。 別に彼女自身に慢心があったというわけでもない。 問題があったとすれば、いや、不運があったとすれば。 彼女の連れていたポケモン、サイドンの本来のトレーナーがサカキであったこと。 そう、ほむらがサイドンの目の前で殺したあのトレーナーであったということ。 その事実を知らずに、ポケモンに指示を出さずに織莉子に気を取られ指示を送ることを一瞬でも遅らせてしまったこと。 サイドンははっきりと見ていた。 その目の前で己のトレーナーの姿が消し飛んでいく光景を。 そして、それを成したほむらに対する怒りも決して忘れてはいなかった。 それらの事実は知らなかったことではある。 しかし織莉子は未来視ではっきり見ていた。サイドンに反逆されるほむらの姿を。 それ故の笑み。 そんな織莉子の目の前で、無防備なほむらの頭上から突如顕現した岩雪崩が降り注いだ。 「なっ――――――!」 機動性と火力を備えたサイドバッシャーの弱点。 それは搭乗者本人の姿は無防備になるということ。 2メートルを超える巨体を上から攻める相手、すなわち機動性を備え飛行可能な者にはサイドバッシャーによる対処は難しいのだ。 そんなサイドバッシャー、そしてほむらの頭上から降り注ぐ岩雪崩。 咄嗟に時間を止めてサイドバッシャーから飛び降りる。 動揺から時間停止期間はそう取ることができぬまま着地し。 そんな彼女に織莉子の放った水晶が飛来するのと、サイドバッシャーに向けて雪崩のように岩が降り注ぐのはほぼ同時であった。。 左腕部から操縦席にかけてを押しつぶし、衝撃で爆発を発生させるサイドバッシャーの車体。 「かはっ……!」 そしてほむらもまた胸部を、腹部を打ち据える衝撃で喉の奥からせり上がる血を吐く。 しかしそれでも意識ははっきりと保たせ遠隔操作でサイドバッシャーを動かしバルカン砲を構えさせる。 かろうじて残った右腕部のフォトンバルカンを放とうとした、その瞬間。 織莉子の傍に立っていたニドキングが、咆哮と同時に飛び上がった。 その腕を濃厚な闇色に染めた状態で。 「グルァァァァァァァァ!!!!!!!!」 主を殺された武器に対する怒りをぶつけるかのように、それを力いっぱい、バルカン砲を発射せんと構えた右腕部へと叩きつけ。 「…ニドキング!!」 織莉子がニドキングの名を呼ぶと同時、発射直前段階であった腕部は爆発。 漏れだした爆風は、熱はサイドバッシャーを包み込み、そして一撃を加えたニドキングをも巻き込んだ。 「……っ!」 織莉子は爆風の中で消え去るニドキングに息を呑みつつも。 サイドバッシャーをも破壊され大きく動揺するほむらへと向く。 「…これがあなたの戦い方の結果よ。 呪いを、悪を背負ったあなたは、その罪自身に敗れ去るのよ」 「っ!美国織莉子…っ!!あなたは―――ッ!!」 ギリッ、と歯ぎしりをしながら、背後から角を突き出し突撃をかけてきたサイドンの一撃を時間を止めて避けたほむらは。 そのまま織莉子の真横に姿を現し、怒りと憎しみに包まれたままもはや弾を放たぬ鉄塊と化した機関銃を振り上げ。 「そして、その闇すらも私の光で照らしてあげるわ。暁美ほむら」 もう一つ。 もしサイドンのことを除いてほむらに戦略上の落ち度があったとするならば。 かつてのループにおいて一度戦ったことで、美国織莉子の戦い方はほぼ把握していたつもりになっていたことだろう。 彼女の戦法は未来予知と水晶を飛ばしての攻撃。もし他に攻撃があったとしてもその応用。 だがそう考えるのも無理からぬこと。かつてほむらと戦った時の織莉子は、友を犠牲にした上での後がない状態、背水の陣での死闘だったのだ。 その状況で隠し球を持っていることなどまず考えない。 それでも現状においてもその思考に凝り固まった状態であったことはある意味では慢心といえるのかもしれない。 装備がある程度充実していた現状において、織莉子側に何か自分の知らないイレギュラーが起こっている可能性を考慮しきれていなかった。 怒りに支配され冷静さを失っていた彼女にそこまでのことを考える余裕はなかっただろうが。 そう、それは魔法少女としての能力とは別に、この殺し合いの中で偶然織莉子が得た力。 「――――?!」 機関銃の銃身を振り下ろそうとしたほむらの目の前で、織莉子の体が閃光する。 魔力と共に放たれるその光は、周囲に輝きをもたらしほむらの体を焼きつくさんと照射された。 それは妖精のごとき神秘性を感じさせる明るく、しかし鋭く激しい光。 魔法の輝き。 「――――――マジカルシャイン!!」 魔力の閃光は、周囲に暖かさをも感じさせる輝きを、そしてなおかつ敵対者に身を焼くほどの衝撃を与える。 その光は一瞬。 しかし至近距離でそれを受けたほむらは対処する術もなく。 全身を焼かれたように、その衣装を焦げさせ地に伏せていた。 「ぐ…、はぁ…はぁ……」 どうにか命を繋ぐことはできているが、そのソウルジェムの濁りはもはや限界に近いようにも見える。 最も、織莉子も人のことを言える状態ではなかったが。 その消耗を忘れるほどに戦いに費やした魔力は、既に限界に近付いていた。 後で考えてしまえば後悔してしまいそうだが、それほどに暁美ほむらには負けたくなかったのだ。 と、ほむらが倒れたまま手探りで自分のバッグを探すように手を動かす。 しかしそれが落ちている場所は織莉子の足元。 静かにそれを拾い上げた織莉子は、その中身を弄る。 「ニャア」 黒猫がピョコリと飛び出すも気にせずに漁り。 見つかった。 グリーフシード。 既に使用してあるせいかかなりの濁りを吸収しているが、それでも無いよりは遥かにマシだ。 さらにもう少し探ってみるも、今グリーフシード以上に有用そうなものは入ってはいない。 ポン、と。 おそらくそれを命綱にするために探しているだろうほむらに、グリーフシードだけを抜き取ったバッグを投げ渡す。 「……お前は…!」 「返すわ、欲しいんでしょ?」 睨みつけるほむらの目の前で、グリーフシードを使用。 自身のソウルジェムの濁りはかなり残っているものの、命の繋ぎにはなった。 さらに倒れたほむらに詰め寄り、腕を掴みあげその盾に手を差し込む。 そこから出てきたのは空になったモンスターボール。サイドンの入っていたものだ。 「…ありがとう。そしてサカキさんのことはごめんなさい。後は私が終わらせるから、あなたは休んでいなさい」 織莉子の後ろに控えていたサイドンはその言葉にコクリと頷いてボールに戻っていく。 あと残っているのは、この生命を繋ぐこともままならぬ状態の暁美ほむらだけ。 せめてもの慈悲だ。すぐに楽にしてやろう。 「何か言い残すことがあれば聞いてあげるわ」 「……………」 「無いのね。それじゃあ、さようなら」 と、織莉子は小さな、しかしソウルジェムを砕くには足る威力を出せるだろう水晶をその手の甲のソウルジェムへと放ち。 ―――――――――バシン しかしその意識を止め、咄嗟に背後へ振り向き庇うように手をかざす。 その瞬間、周囲に気配のなかったはずの場所から何者かの足が織莉子へと迫っていた。 不意の一撃はどうにか防いだものの、そこからさらに回し蹴りが織莉子へと降りかかり、ほむらからの距離を離される。 「ほむら、大丈夫?!」 目の前に現れた存在を見やる織莉子。 金髪をツインテールにまとめた、どこかの学校の制服を纏った少女。年齢は自分たちとそう変わらないだろう。 「…ア、リス……」 「あんたが美国織莉子ね」 ほむらを庇いながらも織莉子から視線を離さない少女、アリス。 邪魔が入ったことに内心舌打ちしつつも、未来視を僅かに発動させる。 が。 「え?」 数秒後のアリスは走りだすでもなくほむらに注意をやるでもなく。 自分の背後で銃を構えていた。 そして、その過程が見えない。 まさかほむらのような時間操作を行える者か、という可能性に至った時には既に遅く。 「無駄よ」 たった今見た未来通りに背後で銃を構えていた。 掻き消えるように見えなくなったアリスに反応するどころか目で追うことすらできぬままに。 「あなたが未来視を使えることは聞いているわ。だけど今の私ならその未来も越えてあなたを捉えられるわ」 「…なるほど、加速能力か何かということね」 キリカという、他者の速度減衰能力を持っていた存在と共に行動をしていた織莉子はすぐに察することができた。 しかもほむらと違って肉弾戦もある程度立つ様子。 今の魔力で対処できる相手ではないだろう。 一方で彼女はこちらの命を一瞬で奪える力を持っているにも関わらず生かしているところから、殺し合いに乗っているわけではないと判断する。 大方暁美ほむらに騙されでもしていたのだろう、と。 ならば、今はそれを利用させてもらおう。 「言っておくけど私はあなたと戦う意志はないわ。あなたが殺し合いに乗っていない、というなら殺し合いに乗っていない者同士戦う理由はないでしょ?」 「なら何故ほむらを殺そうとしたのよ」 「先に仕掛けてきたのは彼女よ。おかげで私の同行者が命を落としたわ」 「……本当なのほむら?」 織莉子の返答に問いかけるアリス、しかしほむらは答えない。 確かに物事をあまり語りたがらない子だが、そういうところに口を噤むことはないはずだと、そうアリスは評していた。 織莉子の言ったことが事実でもない限りは。 「………」 「警戒しなくても背中から攻撃したりはしないわよ。引き取るっていうのならば暁美ほむらを連れて行ってくれればこちらも手を出さないわ。 ただあなたがこっちに手を出すなら、私も相応の抵抗をさせてもらうことになるけど」 織莉子の言うことを一先ず信じることにしたアリスは、彼女に向けた銃口を下ろす。 そのまま、動けぬほむらの体に肩を貸して抱え上げ、織莉子に背を向ける。 殺気はない。 もし攻撃があったとしても殺気さえ気を配れば対応は可能、とはいえ安心できるわけではない。 しかしほむらの状態があまりにも危険そうに見える以上、織莉子に時間を取られるわけにはいかない。 「そういえば言い忘れていたわ」 と、そんな時思い出したかのように織莉子がそんなアリスの背中に声をかける。 「暁美ほむら、助けたいというのなら早いうちにそのソウルジェムを砕いてあげることね」 「何を言ってるの?」 「私たち魔法少女はそのソウルジェムに魂を、命を収められている。だからそれを砕かれれば死に至る。 だけどもう一つ。ソウルジェムの輝きは魔力を使えば使うほど濁っていく。私たちの命を繋ぎ止めておくだけでも魔力は消費されていくの。 もしそれが完全に濁りきった時、そこからは極大の絶望の化身、魔女が生まれる」 「……!」 「今暁美ほむらのソウルジェムを浄化する手段はない。そして今彼女はそこにいるだけで魔力を消耗し続けている。その傷を修復するためにね。 もし彼女を化け物ではなくヒトとして死なせてあげたいなら、ソウルジェムが濁り切る前にそれを砕いてあげなさい」 それだけを伝え、織莉子は静かに立ち去って行った。 「ほむら、今あいつが言ったことは本当?」 「………」 未だところどころに煙の燻る空間から、織莉子とは反対の方向に離れながら問いかけるアリス。 できることならば否定して欲しかった。 今言われたことは嘘だと。まだ助かる手段はある、と。 しかし。 「ええ、本当よ」 その願いは敵わなかった。 ◇ 織莉子は知っている。 この場ではソウルジェムが濁りきった場合も魔女が生まれることはなく、ただソウルジェムが砕けるだけだということを。 そうして死んでいったキリカを目の前で見ていたのだ。暁美ほむらが、あるいはキリカだけが特別だった、ということはないだろう。 ならば何故あんなことを言ったのか。 深い理由があったわけではない。 ただのちょっとした意趣返しのようなものだ。 暁美ほむら。 決して相容れない、考え方において対局に位置する天敵のような存在。 その因縁を終わらせようとした時に横槍を入れてきたことにはほんの僅かではあるが苛立つものがあったから。 だが、どちらにしても暁美ほむらの死は揺るがないだろう。 あのアリスという少女がグリーフシードを持っている可能性は低い。 見たところ彼女は魔法少女とは別の存在の様子。グリーフシードを必要とはしないはずだ。ならば彼女がグリーフシードを持っていることはまずないだろう。 使えぬ石を持っているくらいならば、むしろ有意義に使えるほむらに渡しているはずだ。 無論、暁美ほむらに勝ったとは言っても、今の自分の状態も芳しいものではない。 しばらくは戦いを避け、グリーフシードの探索に専念せねばならないだろう。 放送で鹿目まどかの生存が確認されてしまえば、また話は変わってしまうが。 「………」 もし鹿目まどかの名が呼ばれたならばそれでいい。 だがもしも呼ばれなかった場合は。 その時はまた彼女を探し出し、今度こそトドメを刺す。 グリーフシードの探索と鹿目まどかの抹殺、どちらを優先すべきかも考えねばならない。 グリーフシードの探索を優先した場合は彼女がキュゥべえとの接触をする可能性が高まってしまうし。 鹿目まどかの抹殺を優先した場合はおそらくいるであろう、美遊のような彼女の守護者を魔力を温存した上で突破する術を編み出さねばならない。 「体は一つしかないのに、忙しいものね本当……」 そう思った瞬間、今の自分が一人ぼっちであることに気付いてしまった。 キリカはもういない。 連れて来られて以来ずっと共に行動していたサカキもついさっき命を落とした。 それを意識した瞬間、急に寂しさを感じ始めている自分がいた。 「少し前の、一人孤独の時の私に戻っただけだというのに、ね……」 取り出した、かつて友だったものの破片を握りしめながら。 「キリカ……」 その名を呟いていた。 あの時は持っていなかった、しかし今は得られてしまった温もりの喪失、そして孤独感に身を任せたまま。 【D-6/草原部/一日目 夕方】 【美国織莉子@魔法少女おりこ☆マギカ】 [状態]:ソウルジェムの穢れ(6割)、魔法少女姿、疲労(大)、ダメージ(中)、前進に火傷、肩や脇腹に傷 [装備]:グリーフシード×2(濁り 満タン)、砕けたソウルジェム(キリカ、まどかの血に染まっている)、モンスターボール(サカキのサイドンwith進化の輝石・ダメージ(大))@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:共通支給品一式、ひでんマシン3(なみのり)@ポケットモンスター(ゲーム) [思考・状況] 基本:何としても生き残り、自分の使命を果たす。 1:グリーフシードを探す。それまでは可能な限り戦闘は避ける。 2:鹿目まどかの抹殺を優先するのはその生存が確定されるまで保留。最遅でも次の放送。 3:優先するのは自分の使命。そのために必要な手は選ばない。しかし使命を果たした後のことも考えておく 4:キリカを殺した者(セイバー)を必ず討つ。そのために必要となる力を集める。 5:ポケモン、オルフェノクに詳しい人物から詳しく情報を聞き出す。 6:積極的に殺し合いに乗るつもりはない。ただし、邪魔をする者は排除する 7:美遊・エーデルフェルトの在り方に憤り。もし次にあったら―――――? [備考] ※参加時期は第4話終了直後。キリカの傷を治す前 ※ポケモン、オルフェノクについて少し知りました。 ※ポケモン城の一階と地下の入り口付近を調査しました。 ※キュゥべえが協力していることはないと考えていましたが、少し懐疑的になっています。 ※鹿目まどかに小さくない傷を負わせたことは確信していますがその生死までは確信できていません。 未来視を以ってしても確認できない様子です。 ※マジカルシャインを習得しました。技の使用には魔力を消費します。 ◇ 「………」 「もう、無理なのね?」 「ええ」 燃え盛る草原部から少し離れ森へと入ったところで、アリスはほむらの体を地面に横たえてそう問うた。 「ポッチャマ…」 アリスの脇に立つポッチャマは、そんなほむらを悲しそうな瞳で見ている。 腹部の打傷は甚大、そして全身の火傷や目では判断できない場所にもダメージがある様子。 それらは人間であれば放置すると死に至るほどのものであり。 しかし今のほむらにはそれを回復させる術がないという。 命を繋ぎ止めておくだけでも多くの魔力を消費してしまうらしい。 そして、ソウルジェムが濁りきれば、ただの化け物――魔女へと成り果てるという。 「だから、その前にこれを砕いて」 それがほむらの願いだった。 そんなほむらを静かに見つめながら、しかし諦めきれないような顔でアリスはほむらに話しかける。 「その前にいくつか聞かせて。 まず最初に一つ。あの美国織莉子が言っていた、あんたが先に仕掛けて人を死なせたってのは本当?」 「…ええ」 「何でそんな真似したのよ…?!」 例え相手がほむらにとって許せない相手であったとしても、倒さねばならない相手だったとしても。 そこに関係のない人間を巻き込んでしまってはただの人殺しだ。 自分が気にかけた相手がそんなものになってしまうことはアリスにも許容できなかった。 「……、言い訳はしないわ。あいつを見てたら、どうしても我慢できなかったのよ」 「…分かったわよ。じゃあ次に一つ。 あんた、まどかって子はどうするつもりなのよ。大事な友達なんでしょ?」 「まどか……」 その名を出した途端、ほむらの目に諦めとは別の色が見えたような気がした。 それが生への渇望なのか、それとも悔いなのか、あるいは別の何かなのかの判断はつかなかったが。 「そうね、私にとってのただ一人の、私の大切な友達……だったわ」 「…だった?」 「私の魔法はね、時間を越えられるの。 私がかつて守れなかったまどかの力になれる私になりたい、そう願って魔法少女になって。 あの時は魔法少女がどんなものかなんて知らなかった」 「………」 人でなくなり、いずれ魔女になる運命を背負い。 それでも鹿目まどかを救うために戦い、繰り返し続け、その度に鹿目まどかの死を見せられ。 己がかけた願いそのものは呪いのような希望へと形を変えて、それだけがほむらにとって生きる道標になっていたのだという。 「だからもしこの殺し合いの中で手段が得られるなら、それまで救えなかったまどか達も助けたい、なんて。そんなもの過ぎた願いだったのかもしれないわね…」 「あんた、そんなことまで……」 幾度も大切な友達の死を見ることを繰り返し続ける心境など、アリスには想像もつかなかった。 もし自分が同じことになったらどうなっただろうか。 そう仮定しても、きっとどこかで心が壊れる自分の姿しか思い浮かばなかった。 そしてその言葉で思い至る。 巴マミ、美樹さやかといったほむらと同じらしい魔法少女。 殺し合いに乗ることはないだろうと言いながらも、しかしあるいはと煮え切らないような答えを返していたあの時。 きっと、繰り返す中で仲間であるはずの彼女達のそんな一面を見せられ。 信用できる相手もいない状況で一人全てを背負って戦ってきたのだろう、と。 「だけど、それももう終わりね。私は自分の願いもまどかとの約束も果たせずに死んでいくだけの存在でしかなかった」 「なら、何でそれを私に話したのよ?」 「……さあね。聞くことはそれで最後かしら?」 「そのつもりだったけど、じゃあ最後に聞かせて」 と、ほむらと向き合い、地面におかれたソウルジェムに真っ直ぐに銃口を向ける。 真っ黒に染まったその宝石からはもう光は見えない。飽和するのも時間の問題だろう。 だから、その前に最後に聞いておきたかった。 きっと誰にも話したことのないようなことを最期に話したこの自分は。 「私は、あんたにとっての何だった?」 出会ってから一日も経っていない相手。 しかし殺し合いが始まって以来ずっと共に行動して、時には助け、時には助けられてきた相手。 気に食わないと思いつつも、自分とどことなく似た者なんじゃないかと思うこともあった。 そんな私は、ほむらから見れば何だったのだろうか、と。 「……そうね、いい、友達だったんじゃないかって思ってるわ」 「まどかって子と比べた場合は?」 「比べられると思う?」 「でしょうね」 まだ軽口を軽口で返せるくらいはできたようだった。 別に特別な付き合い方をしたわけでもない。 ただ殺し合いから抜け出すという共通の目的のためだけに手を組んだだけの関係。 だけど色んな死線を見て、その度に手を貸したり貸されたりして。 友情、というよりは信頼関係のようなものは芽生えていたのかもしれない。 だから、最期とはいえこんなことを口走ってしまったのだろうとほむらは思った。 アリスは、そんなほむらの命――ソウルジェムに向けた銃の引き金に指をかける。 「そういえば、顔を合わせたばっかりの時、あなたに向けて発砲したりもしたわね。 あの時は、悪かったわ」 「ポチャ……」 「――――」 覚悟は決めたはずだったのに、いざこの手で命を奪うとなると躊躇いは拭い切れない。 震える手を抑えて、しっかりと狙いを定めて。 「もし違う場所で、違う形で会えてたなら、案外―――――」 指に引き金を引く。 パキン 【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ 死亡】 ◇ 民家の中に眠るように横たえられた少女の姿。 ベッドの上で手を組んで横たえられたその死体の頭にはまるで死化粧のように赤いリボンが結ばれている。 ボロボロの体で放置することに強い抵抗を覚えたアリスがほむらのバッグから取り出したせめてもの気遣いだった。 「墓は作ってあげられないわ、ごめん」 穴を一人で掘ることができるほどの力はない。 時間をかければ可能ではあるだろうが、しかしこの殺し合いの場でそれだけのために体力と時間を取られるのは自殺行為だろう。 ナナリーの時には手伝ってもらったというのに、ほむら自身には何もできない、そんな選択を選ばざるを得ない自分が嫌だった。 「…何でみんな私の目の前でなんだろうなぁ」 「ポチャ…」 物言わぬ躯となったほむらの死体の前で静かに鳴き声を漏らすポッチャマ。 出会いこそ最悪だったものの、そこからの色んな出来事をほむらと共に過ごしたポッチャマにも思うところは多いのだろう。 アリスはバッグから一本のあなぬけのヒモを取り出し、ほむらの傍に備える。 花代わり、とするにはあまりに粗末ではあるが、それは出会ったばかりの頃にほむらに渡しそのまま使う機会に恵まれなかったものの一つだ。 2本あるうちの片方をほむらに残していく。 そしてアリスは握りしめた手の内にあるものに目をやる。 割れた宝石の破片。 ほむらの命の形を示していた宝石の成れの果てだ。 あの瞬間、結局自分はほむらのソウルジェムを撃てなかった。 なのにソウルジェムは自然に自壊し砕け散ったのだ。 ほむらが死にかけのあの瞬間にまで嘘を言うとは思えない。第一嘘とするにはあまりにも不自然な類のものだ。 少なくともほむらが言っていたことは事実ではあるのだろう。 だが、それは少なくともこの殺し合いの場で適応されるものではなかった。ただそれだけのことなのだろう。 かつて自分がギアス使用に強い制限を感じた時のようなことがほむらにも適応されていた。そう考えるのが自然だ。 問題は美国織莉子だ。 彼女はこの事実を果たして知っていたのだろうか。 知らなかったのならばいい。しかし知っていたのならば、ほむらの命をこの手で終わらせるように仕向けたということになる。 確かめるために追う必要はあるだろう。 そしてもう一つ。 ほむらがその身を賭して守ろうとした少女、鹿目まどかのこと。 放送で名前は呼ばれていない。まだ生きていると信じたい。 「いいわ、守ってやるわよ、あんたの守りたかったものも」 ほむらの想いがどれほどのものだったのか想像もつかない。 しかしそれほどまでの強い想いを持った友達の守りたかったもの。 それくらいは自分にも守れるはずだ。 「だから、あんたは安心して休みなさい」 それだけを言い残して、部屋の出口へと体を向け。 「ニャア」 その時、それまでどこにいたのかほむらの連れていた黒猫が姿を現した。 猫はほむらの傍に擦り寄り、ゴロゴロと喉を鳴らしている。 ほむらが死んでいることに気付いていないかのような仕草を見せて。 「…ほむらはもう動かないのよ、だから行くわよ」 胸を締め付けられるような感覚に囚われながらもそう黒猫に言い放つアリス。 しかし猫は動こうとはしない。 ただただいつか動くことを待っているかのように身動ぎし続けるだけだ。 「………先に行くわ。後で追い付いて来なさい」 時間が経てばやがて気付くだろう。それから迎えにくるなりすればいい。 無理にほむらから引き離すことにも抵抗がある。 「行くわよポッチャマ」 「ポ、ポチャ」 当面の目的は織莉子を探すこと。 新たに生まれたもう一つの目的は鹿目まどかを守ること。 この場において二度目の友の喪失。 しかしアリスは決して折れない。 大切な友との約束―――彼女の騎士であり続けるために。 もう一人の友の想い―――彼女の守りたかった友。 その二つを背負っているのだから。 そうしてアリスは瞳に流れた一筋の雫に気づかぬふりをして、ほむらの元を立ち去った。 【D-6/一日目 夕方】 【アリス@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(小)、ネモと一体化、喪失感 [服装]:アッシュフォード学園中等部の女子制服、銃は内ポケット [装備]:グロック19(9+1発)@現実、ポッチャマ@ポケットモンスター(アニメ)、双眼鏡、 あなぬけのヒモ@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:共通支給品一式、 [思考・状況] 基本:脱出手段と仲間を捜す。 1:ナナリーの騎士としてあり続ける 2:情報を集める(特にアカギに関する情報を優先) 3:鹿目まどかは守る。 4:ほむら…… 5:美国織莉子を追う。 最終目的:『儀式』からの脱出、その後可能であるならアカギから願いを叶えるという力を奪ってナナリーを生き返らせる [備考] ※参戦時期はCODE14・スザクと知り合った後、ナリタ戦前 ※アリスのギアスにかかった制限はネモと同化したことである程度緩和されています。 魔導器『コードギアス』が呼び出せるかどうかは現状不明です。 ※サイドバッシャーは完全に破壊されました ※ニドキングは死亡しました ※ほむらの死体の傍にはあなぬけのヒモ@ポケットモンスター(ゲーム)、まどかのリボン@魔法少女まどか☆マギカが供えられています。 →
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『その存在を証明せよ』 「最近、記憶がトぶんですよね。」 第四総務部事務室ーーソファに身を預け、赤い液体で満たされたアンプルを弄びながら、鳳龍は呟いた。 「仕事が終わった時とか、朝目が覚めた時とかにふと…自分が誰だか分からなくなるんです。…変な話、昔の名前なんて口走りそうになってしまうんですよ。」 貴方ならあるのでしょう?そんな経験が。 部屋の主ーー無を見やれば、彼はいつの間にか仕事の手を止め、こちらをじっと見つめていた。 自分の身体はツギハギだ。それは鳳龍自身が一番理解している。 暁龍に拾われ、その後もたらされた様々なサイバーウェアは、正常な思考能力を、視力を、自由を鳳龍に授けてくれたが、元の身体が健常者には程遠い欠陥品では、無理をすればする程に軋轢が生じてしまうのも無理はない話で。おそらくは記憶障害もそれのしわ寄せだろうと、まるで他人事のように、ぼんやりと考えていた。 はぁ、とため息がひとつ。 「仕事熱心なお得意さんだから忠告してやるがよ、お前最近働きすぎなんじゃねぇか?」 「まぁ仕事以外にこれと言ってすることもないですからね」 「違ぇよ馬鹿。…あのハッカーだろ」 無意識にアンプルを弄る手が止まった。ハッカー。ブランカ・張。あの時逃がした男。 無はなおも言葉を続ける。 「分からねぇな。何故追い続ける?ありゃもう三合会の中だけで収まる話じゃねぇ。世界中の人間が血眼になって探してやがるもんだ……なぁ、何故そうまでして…ーーッ!」 一投。言葉を遮るようにしてアンプルを無めがけて放つ。咄嗟に掌で受け止めた無はこちらをギロリと睨めつけ低く唸った。 「危ねぇな馬鹿野郎。もっと丁寧に扱え。貴重なN◎VA軍秘蔵のヒルコ組織だぞ。」 「採ってきたのは私です」 「屁理屈こねんな。餓鬼かよ」 しばしの睨み合い。ややあって口を開いたのは鳳龍だった。 「何故?ーそんなの単純な話ですよ。それがお仕事、だからです。それが私に求められていること。私を私たらしめる存在意義だからです。」 ーーー組織に身を賭し、その身を尽くすと誓え 今でも鮮明に思い出せる。無力な××は死に、鳳龍が鳳龍となった日。 殺すことをこそ己が存在理由としたならば、それを全うするまでのこと。 誰を欺き、敵に回そうと、何千何百人何万人を踏みつけようともそれは変わらない。変えられない。 「俺は本物なんだ」縋るような八代弦八の声を思い出す。存在意義を失うことは酷く恐ろしく思えた。 「…そんな風じゃあお前、さぞ多方面から恨まれてることだろうな」 恨み、辛み、そんなもの知ったことか。 だって自分は『悪人』なのだから ーー本当に? 〝鳳龍は優しいよ〟 「さぁ?よく分かりません…踏み潰した蟻の数を覚えている人間なんていないでしょう?」 頭の隅に引っかかったその言葉は、 わざと知らないフリをした。 トーキョーN◎VA ヘイロンケミカル 小説 鳳龍