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――「先代巫女」。 それは博麗霊夢のアバターを使用する者なら、その存在を知らぬ者は多くないだろう。 しかし、その姿を見たことがある者もまた多くないだろう。 今回博麗の道士の耳に飛び込んで来たのは、そんな「先代巫女」の噂である。 なんでも、その「先代巫女」に認められ、直々に修行をつけて貰える好機(チャンス)があると言う事らしい。 その話を聞いた博麗の道士は―― 「先代巫女に直々に修行…ふむ…強くなりたいし気になるわね…【詳しく話を聞いてみましょう】か」
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 姫千歌の絆   「大神さん?」 「うん、千歌音ちゃんって大神君と・・・」 昼休みの薔薇の園にて。 千歌音は小さく息をつく、自分が大神ソウマと付き合ってるのかどうか疑っているのだろう 「ち、千歌音ちゃん。その・・・ち、違うんだよ!!別に嫉妬してるってわけじゃ・・。」 千歌音はふふっと鼻先で笑うと口を開いた 「違うわ」 「え?」 「大神さんとはそんな関係じゃないわ・・・そうね。確かに彼とは付き合いも多いし仲は良いけれど・・・そういう関係じゃないの」 姫子はほっと胸を撫で下ろした、でも質問は続く。 「で、でも皆言ってるよ『宮様とジン様はゴールデンカップル』だって・・・私心配で・・・」 誰がそんな噂をしてるのかしらね。。。千歌音はふっと息を吐くとはっきりと口にした 「姫子、全部ただの噂よ、私は・・・貴女とそういう関係だと思ってるわ、好きよ・・・・・・姫子」 「本当に?」 「ええ、本当よ・・・私がほんとに好きなのは・・・姫子、貴女だけよ」 「千歌音ちゃん・・・良かった、私。。。千歌音ちゃんのこと大好きだから、その・・・」 もぞもぞとしている姫子 まさか姫子からそういう話しをされるとは思わなかったが 姫子から嫉妬されるのは少し嬉しい気分になった。 「だって私と千歌音ちゃんの心は1つなんだもん、千歌音ちゃんは世界でたった一人私のことだけを待ってくれた人、その人だから、だからもう離れたくないの」 二枚貝のネックレスを見せ合うと見つめ合う2人。 姫子は勢いそのままお弁当を置くと千歌音の胸に飛び込む 「・・・姫子・・・」 「どこにも行っちゃやだよ・・・私、千歌音ちゃんのこと大好きだから、その・・・ずっと一緒にいたいから」 姫子の温もりを感じ微笑む。。。貴女を置いて私が何処に行こうというの?変な子ね。 「どこにも行かないわ、姫子・・・私はずっと貴女の傍にいるわ」 「うん・・・大好き」 お互いの気持ちを確かめ合うと・・・見つめ合い・・・どちらからともかく唇を重ねあう 「ん・・・ちゅ・・・はあっ」 舌と舌を絡めあう、そして姫子の舌の感触にうっとりして そして舌を再び絡めていって激しく舐めあう ぴちゃっ・・・ちゃぷっ・・・ん・・・ちゅ 唇を少し離すと唾液の糸が引いていく そしてお互いの唾液を飲み込む 小さな沈黙の後・・・千歌音が口を開いた 「姫子、お昼休みもうすぐ終わりよ、お弁当食べましょ、午後からの授業もあることだし」 「う、うん、あ・・・じゃあ千歌音ちゃん、もう一度だけキスして」 「え?姫子・・・」 「千歌音お願い、キスしたいの」 と姫子は千歌音を見上げそっと目を閉じる。 「・・・わかったわ」 言葉と同時に姫子を抱き締めるとキスした、強くキスした、心から強く・・・。 今度は舌は入れない、普通のキス。。。姫子と心からキスすると千歌音はふっと微笑みそっと姫子を離す 「これでいいかしら?さ、お弁当を食べましょ」 しかし姫子は離れようとしない 「姫子?」 「あ、あの・・・私我慢できない、やろ!!」 「え・・・?姫子・・・」 しかし千歌音の言葉を遮ると制服のスカートから見える千歌音の生足、それに触る 「姫子!?」 千歌音の声を無視しそのまま足から移動しお尻を触る。 「やっ・・・ひ、ひめ」 「千歌音ちゃん、少しだけでいいの、じっとしてて、お願い・・・」 姫子の口調からは強いものを感じる。 「っ・・・」 千歌音に素早くキスするとそのまま、薔薇の園の・・・綺麗なお花畑にゆっくりと千歌音を押し倒す。 そのまま千歌音に覆いかぶさる 「千歌音ちゃん・・・」 千歌音の制服をゆっくりと脱がし始める。 皆の憧れである宮様を押し倒し服を脱がしている、異様な光景だった 「ひ、ひめ・・・」 千歌音の声など無視し脱がし始める・・・すると下着が見え始めた 姫子の目に飛び込んできたのは、まさに美貌だった・・・ 白い肌、誰もが憧れる大きく整えられた胸、そして腰のライン 流石は宮様だ、いい美貌をしている、モデルのように引き締まっている 「綺麗だよ・・・千歌音ちゃん」 「・・・」 千歌音はされるがままになっていた、可愛い姫子に手出しは出来ない 千歌音の胸に顔を寄せる姫子、そして下着を外すと胸を優しく揉み始めた 「はあ・・・っひ、姫子・・・っ!!」 「千歌音ちゃんの胸大っきいね、じゃあ・・・舐めるね」 「ひ、姫子・・・私貴女にそんなこと・・・はあっ!!」 獲物に食い入るように千歌音の胸の顔を埋め続ける姫子 「やっ・・・姫子、や、やめ・・・っ!!」 千歌音の乳首は何度も舐められ少し赤くなっている 「千歌音ちゃん・・・噛むね」 と乳首を噛む姫子。しかしその痛みは尋常ではない 「んん!!・・・ああっ・・・そ、そんなに強く・・・!!わ、わかったわ、続きは屋敷でしま・・・はあっ!!」 「・・・はあ・・・ごめんね千歌音ちゃん、もうキスだけでいいから」 と顔を上げると千歌音に被りつくようにキスした そのまま素早く舌を入れる、抵抗気味の千歌音の舌に無理矢理絡ませた 「んんっ!?」 千歌音の両腕を押さえつけ、押し倒す 千歌音の唇がべとべとに濡れるまでキスした。 ちゅ・・・はあ・・・んん・・・ちゅちゅっ・・・!! 唇の位置を変えるなど色んなキスを楽しみ続けた 「おかしいよね、以前は千歌音ちゃんからばっかりだったのに」 「姫子・・・」 「それにしても、千歌音ちゃん・・・千歌音ちゃんの唇って柔らかいね、ふふ・・・」 「姫子、もうやめましょ?人に見られたら・・・」 「大丈夫だよ、ここには誰も来ないよ、ふふ・・・もう少しキスしよ」 嫌がり気味の千歌音と押し倒すと強引にキスする。 千歌音が自分に手を出してはこないことを利用しているのだ 本来姫子より千歌音の方が断然力は強いのに。。。 んん。。。っ・・・はあ・・・ちゅるる・・・ぴちゃ 唇の端と端までガッチリと塞ぐほど完全なキスだった・・・。 そして満足したのか千歌音をキスから解放する姫子。 「私の唇って甘いんだよね?美味しかった?」 「え、ええ・・・とても甘かったわ、だからね、もうお弁当食べましょ」 「うん、いいよ♪」 下着を着け制服を着るとお弁当を再び食べ始める その時姫子が口を開く 「千歌音ちゃん・・・あーんして」 と玉子焼きを箸で千歌音の口に差し出す 「は、恥ずかしいわ・・・」 「駄目だよ、食べて」 「わかったわ」 姫子から差し出された玉子焼きを渋々口に入れる千歌音。
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 千歌マコ いただきます   「ひめ・・・あっ・・・」 ・・・いつも通りの乙橘学園のなんでもない場所 その通りで来栖川姫子に声を掛けようとしていた早乙女マコトは発そうとしていた言葉を途中やめた 「来栖川さん・・・薔薇の園で今日もお待ちしてるわ・・・」 そこには学園のアイドル、容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群と完璧で清楚正しきお嬢様・・・宮様こと・・・姫宮千歌音が居たからだ 私も憧れてはいた宮様信者の1人だから、はっきり勝てる要素がない、胸の大きさなど全てにおいて宮様が上だった 姫子が私より宮様も慕うのも無理ないだろう、宮様は強くて綺麗で優しいから・・・ 私なんかが宮様に敵うはずなんかないのに、私なに期待してるんだろ 「・・・・・・・・・っ!」 なぜこんなに気持ちが昂ぶるのだろうか、これは嫉妬?妬み?分からない・・・ 私は姫子と宮様の楽しそうな会話を見て唇をぎゅと噛み締める 姫子に声をかけられない、ここで声をかけたりしたら姫子と宮様の楽しそうな会話を引き裂いてしまうかもしれない 私は口に手をやるとその場を離れた あれからどのくらいの時間が経過したのだろう 授業を全て終えた私はいつのまにか姫宮邸門前に居た 「ああ・・・もう今頃部活始まってるよ・・・私なにしてんだろ・・・」 それにしても宮様のお邸はいつみてもほんと大きい、宮殿みたいな超豪華なお邸だ ここで毎日宮様は寝泊りしているのか・・・なんだか羨ましくなる もう帰ろう・・・ここにずっといてなんになるわけでもない あまり居ると邸の使用人に注意されるかもしれない 私が邸門前から離れようとした 「あら・・・我がお邸に何か御用かしら・・・お客様、いえ・・・早乙女マコトさん?」 その声は背後から聞こえた、見覚えのある声 だってその声は私が憧れて尊敬しているお方・・・ つい腰が抜ける 長い髪の美少女が弓矢の器具を片手に持ち無表情で立っていた つい私はその美少女の名前を呼んだ 「み・・・・・・宮様」 「それで・・・?我がお邸に何か御用かしら?」 宮様を目の前にして私は言葉が出ない 「え・・・いえ、私はその・・・」 マコトの気持ちを察したのか千歌音は少し考えた素振りを見せていたあと声をかけてきた 「何か事情が御ありのようね・・・いいわ、ここで話していても寒いだけよね・・・邸にご案内させていただくわ」 千歌音は髪に手をやるとマコトを手招きした こ・・・ここが宮様のお邸・・・ 姫宮邸内に案内され戸惑った なんて広い玄関・・・になるのかな? 「お嬢様、お帰りなさいませ!」 大人数の使用人に囲まれ千歌音が邸内に入っていく 1人のメイドが私の方に目をやり宮様に聞いた 「お嬢様、お客様でいらっしゃいますか?」 「ええ・・・乙羽さん、その方を私の部屋までお通しして頂戴」 メイド長だろうか 宮様に乙羽さんと呼ばれたメイド・・・随分綺麗な人だなと関心を示していたのも束の間 乙羽さんに招かれたまま宮様のお部屋らしき場所に案内された 「それで・・・何か御用かしら・・・早乙女マコトさん?」 唐突だった、鋭く威嚇されると声をかけてきた 「貴女が私に用があるということは・・・来栖川さんに関することかしら?」 唐突に聞かれ戸惑った、別に宮様に特別な用があったわけでもない・・・どうしよう・・・ 「どういうおつもりなのかしらね・・・どちらにしろ事情が分からないと私としても話しようがないわ、それとも・・・別の用かしら?」 別の用・・・?なんのことだろう・・・考えた暇もなく千歌音から声が飛んだ 「早乙女さん・・・私のこと好き?」 突然の質問に戸惑いつつも当然のごとく答えた 「宮様は尊敬してますし・・・私の憧れです・・・好きです」 マコトの制服のスカートの中からははみ出した生足をじっと見つめていた千歌音が手招きする 「そう・・・嬉しいわ、早乙女さん、貴女・・・可愛い子ね、いらっしゃい・・・」 (貴女は姫子と違った可愛さがあるのよ早乙女さん) 実を言うと千歌音は早乙女マコトが姫宮邸に向かいのを下校途中で知っていた だから彼女の後を付けたのだった 「な・・・なんでしょうか宮様?」 マコトがベッドに近くに寄ったときだった 千歌音の行動は素早い、マコトがベッド付近に近寄った瞬間両手を伸ばしマコトを捕まえるとベッドに押し倒した 「なっ!・・・や!ちょっと!宮様!?」 「迷い込んだ子猫ちゃん・・・遠慮なく頂くわ・・・!」 戸惑うマコトの唇に食い入るように自分のを強く押し付け唇を塞いだ 「んっ!・・・」 キスから逃れようと唇を少し離したマコトの顎を捕まえると千歌音は再び唇を重ねた マコトが状況に驚き目を大きく明け足をばたばた暴れるが千歌音の細い体はびくともしない 唇を塞がれており声を発することが出来ずにいた 「ふふ・・・早乙女さん、私を軽蔑したかしら?貴女方はほんとの私を知らなさ過ぎるのよ・・・!外からいつも宮様、宮様・・・」 マコトの頭に千歌音の言葉が痛烈に響きわたる 「人にはね・・・知ってはいけないことばあるってご存知かしら?」 「んんっ・・・」 「早乙女さん・・・貴女の唇も柔らかくて美味しくてよ?遠慮なく堪能させてね?ほんと女同士ってスリルあるわよね・・・」 唇を解放した千歌音はマコトの制服をゆっくり脱がし始める 「宮様・・・そんな・・・」 本来姫子より力の強いマコト、でも相手は武術にも長けている、その上目の前にいるのは学園全生徒が憧れ溺愛している宮様 この人には逆らいたくない・・・私は声を発せずにいた マコトが下着姿になるのを確認すると千歌音は容赦なくブラなど下着を全て脱がし体全体を嘗め回す 「ああっ!」 「ふふ・・・貴女いい声出すじゃない・・・」 胸に手をやると揉みだしマコトの唇に軽くキスする もうその頃にはマコトは抵抗する気力すら失っていた 「今日のことは2人だけの秘密よ・・・当然来栖川さんにも・・・ねもし誰かに話したら・・・ふふ」 下着がどろどろに脱げ体全体がぼろぼろになっていたマコトは千歌音の言葉に耳を傾けながら服を着ていた 「はい・・・宮様」 学園に帰った私は陸上部活動が終わっていることを確認すると姫子の居る寮に向かった 「マコちゃん?遅いから私心配しちゃった・・・」 「ご、ごめん・・・つい部活が長引いちゃって・・・あはは」 「あれ・・・髪乱れてるよ?大丈夫?」 「え・・・?こ、こら!姫子が気にすることないの!それより風呂入るぞ風呂!」 早乙女マコトの後日談 宮様は次の日からも別に変わったことなく接してきたけれど・・・ 私さ、宮様の裏の顔を見た気がしたよ・・・ ちゃんと宮様との約束は守ってるんだよ、あ・・・神さま?ええ・・・出番はないです、はい
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【グループ名】エジプト解放戦線 【活動地域】アフリカ 【神話体系】エジプト神話など 現在は世界から断絶した状態となっているエジプトの奪還を目標に掲げる団体。 所属する巫女は主にエジプト神話の神性を宿している。 彼女たちは彼らの「帰りたい」という声がよく聞こえるらしい。 メンバー ザヘリ ビスビス レアム=クレンペラー スィン ケセナ=テテシュメリ サフラン=ハルマッタン ヘゼナトゥトゥ ユミナ=マトムール ダムラ・アルビール ムラド 協力者 ネフェルティア=イチイタウイ サヌラ 一部メンバー同士・関連人物間のコメント Case:ケセナ=テテシュメリ ザヘリ うむ、あまり他人の話を聞かないメンバーの中ではダントツで素直な性格なので非常に助かっている。機会こそ少ないが水中戦において無類の強さを発揮してくれる。来たるヘリオポリス奪還作戦の際は是非ともナイル川北上ルート班の中心に据えたい。 ビスビス 言うことを聞いてくれない猫。やはりいつも話題に挙げるダムラがいないと御し切れんな。いっそのこと好きにやらせるくらいが丁度いいのか?とりあえずマタタビをやるから落ち着いてくれ。 レアム=クレンペラー 宿す神性に恥じない優れた戦士だ。単独行動が多く、やや協調性に欠けるが権能によって見た結果に従ってのことなのだろう。まったく、どこまでも掴みどころのない気ままに吹く風の如き女よ。 スィン 真面目で忠実だがよく吠える犬。規律を重んじ、自他を律しようとするが融通の効かないところが偶に傷だな。ビスビスとはお互いにもう少し柔らかく接するように。獣でなく人間ならまず先に話し合いだろう。 サフラン=ハルマッタン グループにおける問題人物筆頭。正直、ずっと『イリーガル・パニッシャーズ』に繋がれていてほしかったが殊勲を上げて戻って来てしまうとは。お互いの神性からして相性は良くないことはわかっている。命を狙うのは結構だが、迂闊に背中を曝す気は無い。 ヘゼナトゥトゥ 一番付き合いの古いメンバーだな。平時は余裕ぶった態度を取るくせに、怒らせるとあらゆる手段を用いて報復を行うから割と面倒臭い。敵なら恐ろしく味方ならば心強い。「魔女」とはそういう生き物だからまーじょーがない。……今のは中々面白かったんじゃないか? 番外 ネフェルティア=イチイタウイ 我々の前に時折姿を現すネフティスの巫女。『モノリス』に属することと私と同じ『臨界者』であることを残して素性は不明だが、エジプト奪還に協力する気はあるらしい。しかし、所詮は巫女狩りの巫女。信用せず利用できるだけ利用させてもらう。 ザヘリ 何なんだコイツは?我々を援護するかと思えば、何も言わずに去っていく。一時期『イリーガル・パニッシャーズ』にて共に行動していたサフランなら何か知っているのか?……いや、期待はできないか。うーむ、全てが謎である。 CASE:ザヘリ ケセナ=テテシュメリ リーダーが存在シナイ『エジプト解放戦線』にオイテ暫定的な纏メ役。合理的カツ自分を含メテメンバー全員を「駒」トシテ扱ッテイル所が少シ苦手。戦闘が絡マナイ場面ではオカシナジョークを飛バシタリスル面白イ人ナンダケレドネ。 ビスビス 己のヤリタイコトに従ッテ自由に振ル舞ウ姿はアル意味で誰にも靡カナイ気高サを感ジサセル。ダケドザヘリは知ッテイル。一見自分勝手に行動シテイルヨウで、実際は自分と同ジ境遇の子供達を生マナイタメに戦ッテイルコトを。言ッタラ照レ隠シで引ッカレソウダカラ言ワナイケド。 レアム=クレンペラー 心に壁を作ッテモスリ抜ケルヨウに距離を詰メテキテ、誰とデモスグに打チ解ケテシマウ人。コノ前背中に乗セテモラウ形で遊覧飛行サセテモラッタ。鳥にナッタヨウで中々に楽シカッタ。今度は一緒に水中散歩デモドウ? スィン 空回ルコトも多イケド、巫女トシテの使命感の強サはグループの誰ヨリも強イ。ザヘリは村に仕送リをスル、イワバオ金のタメに巫女をヤッテイルカラ眩シク映ル。報ワレルベキナノは彼女のヨウな人間。 サフラン=ハルマッタン 何トモ難シイ人。イツモ何カを渇望シテイル様子は剥キ出シの刃物か飢エタジャッカルミタイ。ソノハングリーサは見習ウ所が有ルトハイエ、触レレバ切リ裂クヨウナ在リ方はアマリにも危ウイ。満タサレル日は来ルノダロウカ? へゼナトゥトゥ 享楽主義で謎ダラケの魔女。イツモ笑ッテイルクセに何を考エテイルノカヨクワカラナイ。ザヘリの村では「魔女」は恐レラレル存在ダッタ。ヒョットシテ怖イ人?デモコノ前オ菓子クレタシナ……。今の所は白寄リのグレーとイウコトにシテオク。 CASE:レアム=クレンペラー ケセナ=テテシュメリ 合理的で容赦無い軍人みたいな奴。私の地元では軍が幅を利かせて威張り散らしていたから、似た匂いがして最初は正直苦手だったんだよ。まぁ、実際に付き合ってみたら周囲がイメージする程お固くはないが、かといって優しくも甘くもない。そんでもってユーモアセンスは壊滅的。そんな感じの評価で落ち着いたな。うん。 ザヘリ お互いに気になったことにのめり込むタイプだから気が合う。いつかヨーロッパの大学に進学して離れちまうのは寂しいけど、夢の為なら仕方がない。精々残された時間でたっぷり思い出作ろうZE☆ ビスビス 素直じゃないにゃんこ。反抗期ってヤツ?まぁ、あれくらいの年頃なら多少斜に構えてた方が健全ってもんよ。私もそうだったし。でも寂しさ拗らせて撫でてほしくなったらいつでも来な。地元の野良達で鍛え上げたゴッドハンドがアンタを天国へ導いてしんぜよう。 スィン からかえばからかう程ムキになるから、ついつい面白くってちょっかいかけちまう。悪いとは思ってはいるんだよ?いや、ほんと。それはそれとしてほれほれー、フリスビーだー取ってこーい!………………マジで取りに行くのか。なんかゴメン……。 サフラン=ハルマッタン 「気に入らない」とは言っても、何だかんだ決して「嫌い」とは言わないんだよな。本当に嫌いだったら無関心を装って見ないふりをしてしまえばいいのに。でもそんな行儀の良いマネなんてできず、ついつい感情を燃やしてケンカを売ってしまうアンタの生き様、私は結構「好き」だぜ? へゼナトゥトゥ いっつも何か企んでるっつうツラしてるが、まぁ私達を何らかの危険から遠ざけるためなんだろうな。本質的には心配性で自分の近くにあるものが失われることを恐れてると見た。だとしたらもう少し信頼してほしいモンだが。強いんだぜ私達?アンタが思っている以上に。 CASE:サフラン=ハルマッタン ケセナ=テテシュメリ 気に入らねぇ!気に入らねぇ!気に入らねぇ!お前は特に気に入らねぇ!その面構え!自信!態度!全部が気に入らねぇ!だからテメェをぶっ◯す為に地獄から戻って来たぜぇ……!オレ様に怯えろ!慄いて震えやがれ! ザヘリ お前はいいよなぁ……。オレ様と違って。向上心を持って努力をするのが人として正しく当たり前のことですって信じて疑ってねぇからなぁ……。だが世間にはオレ様みたいに他人の足を引っ張って自分と同じレベルまで落とさなきゃ自尊心を守れねぇクズが山程いやがる。精々気を付けな。 ビスビス 可愛げの無ぇ猫だ。ま、こんなあからさまに辛気臭ぇ女に近づこうとしねぇのは賢明だな。オレ様は少しでも自分よりも優れているヤツを見ると嫉妬せずにはいられねぇ……。どれだけ深い仲だったとしてもな。だから今くらいの距離感が適当だ。これ以上は、寄るな……。 レアム=クレンペラー 人のパーソナルスペースに土足で入り込むんじゃねぇ馴れ馴れしい……。見透かしたような目をしやがってよぉ……。オレ様はただ気に入らねぇ輩が気に入らねぇままでいるのが我慢ならねぇだけだ。だから、わかった気でふざけた講釈垂れてんじゃねぇ。ケセナの次はテメェってことを忘れんな害鳥野郎。 スィン 青臭い正義感を振りかざす犬っころ。だが「正義」ってのはまず強くなきゃいけねぇ。勝てそうな相手だけを選り好みして噛みつくような去勢済みで終わりたくねぇだろ?だったら鍛えろ。オレ様のようなクズ共をまとめてぶっ飛ばせるくらいにな。 へゼナトゥトゥ ある意味でわかりやすいオレ様よりも、身内の為ならば良かれと思って平気で手を汚すテメェの方がよっぽどドス黒くておっかねぜぇ魔女がよぉ……。軋轢の火種だというのに今の所排除されてないのを見るにオレ様もその「身内判定」に含まれているってかぁ?けっ、つくづく気に入らねぇ……。『エジプト解放戦線』はテメェのくだらねぇお人形遊びの箱庭じゃねぇんだよ。 CASE:へゼナトゥトゥ ケセナ=テテシュメリ いつからかは教えられないけれど、ずっと昔からのお友達。懐かしいわね。故郷を奪われて散り散りとなってしまったエジプト神話の神々達の名残を追い求めていた日々が。そしてようやくここに集った。さぁ、喪われた2000年の空白を取り戻しに行きましょう。あなたと妾、メンバーのみんながいればきっと成し遂げられるわ。 ザヘリ 妾の玉座が気になる?いやね、全く歩けないというわけではないのよ。昔負った傷のせいで少しばかりぎこちないだけで。でも、心配しないで。陸海空の移動はおろか、リクライニング及びマッサージ、突撃装甲モード、音楽再生・録音、その他便利な機能がてんこ盛りなんだから!是非座ってみてちょうだい!病みつきになるから! ビスビス 猫は好き。古来から魔女のお供だもの。みんなは我儘具合に振り回されているけれど、慣れると意外と扱いは簡単よ。向こうから何かアクションを仕掛けてきたら全力で撫で回す!喉ゴロゴロ!尾骶骨トントン!この連続コンボでイチコロよ! レアム=クレンペラー どこまでも自由でありなさい。あなたの未知への踏破を諦めないその生き方こそが妾達『エジプト解放戦線』の理念であり象徴よ。……っと、イシスのせいかしら?ついついこの子に対しては母親目線で接してしまうのよね。イケナイイケナイ。 スィン 素直で真っ直ぐな女の子は好きよ。魔女として導き甲斐があるもの。チチンプイプイで着飾ってあげたくなっちゃう。……それにしてもワニに猫に犬にハヤブサ。うちのグループ、まるで動物園みたいね。野性味溢れるアフリカらしいっちゃらしいけれど。 サフラン=ハルマッタン 不器用な子。刑期を満了したら他のグループに移籍するなりソロ活動するなりすればよかったのに、態々戻ってきたのはつまり「そういうこと」でしょ?どう言おうと『エジプト解放戦線』であるうちは誰であろうと身内よ♥あなたはイヤでも妾にとってはそうなの。だから世話を焼かせてちょうだいな。
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Wild mummys人物紹介 ヒエロ•プトレマイス トートの巫女。気の強い脳筋少女 アザリー 別名、死者の書。楽園へ導く者 テレサ•メロディ カルキノスの神装巫女。厨二病気味のカニ娘。 ニキアス•グリフ 『Wild mummys』のマネージャー兼リーダー。何かと器用なギャンブラー。 前回までのあらすじ 巫女連盟から許してもらえた アザリーとテレサは、 ヒエロと合流するために動き始めた。 一方、ヒエロは時の書物庫という空間に 意識を閉じ込められていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー とある夜、エジプトに世にも奇妙な雨が降った。その雨は光り輝いていて、まるで夜空に浮かぶイルミネーションかのような景色を見せていた。 死者の書と呼ばれる少女が、全身から特殊な成分を持つ煙を生成し、雲を作り出した。 光る雨とは対照的に、雨雲は緑と黒をかき混ぜたかのような混沌の色をしていた。 雨に打たれた虫は、みるみる体が溶けていき、蒸発する。そして、また異様な煙が噴き出して、雨雲を作る。そのループが、雨の領土をみるみる拡大していった。 雨に打たれた人々は、安らかに眠り、肉体と魂を隔て、魂のみが空に飛び立つ。 石造りの遺跡の祭壇で、トートの巫女であるシファは、死者の書と呼ばれる少女を抱き抱えていた。 「シファ様!!今、エジプト全土に渡って光り輝く雨が降り続いております!!それどころか、このまま煙が出続けると、エジプト外にも被害を巻き込む恐れがあります!!」 雨は、霧となって空気に紛れ込み、屋内にもやってくる。どこにも逃げ場はない。 「起動せよ、」 130人ほどの信者が覚悟を決めた。 シファの手の中の少女アザリーを中心に、ヒエログリフで描かれた魔法陣が浮かび上がる。 シファはタイムリープの魔法を起動させた。 発動条件は、"エジプト人の魂を生け贄に捧げる"事であった。 捧げた魂の寿命分、移動する時間が伸びる。 手の中の少女が、目を覚まし、何をしているの?と聞きたそうな顔をしていた。 「アザリー…これをお守りに持っておくと良い」 シファは掌サイズの宝石を手渡した。 トート神の力を残したものだった。 「エジプトはもう救えない、自ら滅びへの道を歩んだ、救いようがない、でも君だけは、救って見せるぞ。」 彼女は周りの人達と心を繋ぎ、呪文を詠唱し始めた。そして、光に包まれる。 「アザリー、君は生きるんだ、未来の世界でな」 新キャラ君 時の書物庫と呼ばれる、本棚が螺旋を描くドーム状の空間の中。 白いセーラー服を着た少女、 ヒエロ・プトレマイスが唸っていた。 「…えーっと、ちょっと理解出来なかったんだけど、もう一回言ってもらっていい?」 ヒエロは右手を後ろに回して、 えへへ〜と頭をポリポリとかく。 その向かいにいる、トキと猿を融合させたかのような神、トートは言う 「耳をかっぽじってよく聞けよ? エジプトを滅ぼしたのは、アザリーじゃ。」 ヒエロは、口をあんぐりさせ 「はぁ?」 「お主のようなアホには理解できんと思うがの、エジプトの奴らは、アザリーを死者の書として改造し、 自ら滅ぼす事を選んだのじゃ!!」 ヒエロは、呆れた。 「いや、アホなのはどっちよ。 何で集団自殺を国ごとやるのよ。」 トートは、やれやれとポーズをとった。 「勘違いしてもらっては困る。 奴らが全員死んだなら、エジプトの神は全員ドラゴンになっとるわ。 奴らはアザリーの力で、魂だけの存在となり。 冥界をこえ、楽園アアルで平穏な日々を過ごしているのじゃ!」 この目の前の鳥もどきは、テレサに匹敵するくらいの厨二病かもしれない…。 ヒエロはそう思った。 「アアルゥ?それって、天国ってやつ?」 「まぁ、似たようなもんじゃな。」 「ふぅ〜ん」 「そこで、提案があるんじゃが」 「何よ?」 トートが間を開け、一瞬の静寂 そして 「ワシはギリシャの人間全員を、楽園アアルに送りたいんじゃ。 ヒエロ、協力してくれぬか?」 ヒエロは、もう一度口をあんぐりさせ 「はぁ?」 トートは、目を輝かせながら、空を見上げ、羽を大きく開いた。 「ワシはな、より多くの人間に、幸せになってほしいんじゃよ。」 その時、ヒエロに猛烈に嫌な予感が、 閃光のように頭を駆け抜けた。 「…待ってよ。という事は ギリシャ中で虫を発生させたのって、 まさか…、」 「ワシじゃよヒエロ。 正確にはワシの巫女。」 ヒエロは頭を抱えた。 なんて事をしてくれたんだ、この神は。 と思った。 「あ、あんた、一体なんでそんな事を」 トートは、まるで通り過ぎる台風のように、ペラペラと喋る。 「アアルは素晴らしい世界なんじゃよ。 襲い来るドラゴンの脅威もない。他国との戦争や、略奪の心配もない。 喜びだけが溢れる日々。 永遠の安寧を得られる唯一の場所なんじゃ! ヒエロ!ワシと一緒に、アザリーを説得し、ギリシャ中の人々を楽園へと誘おう!」 「ま、まぁ、平和なのは悪くないけど」 「…頼むよ、ヒエロ。 ワシにはお主の力が必要なんじゃ。」 「でも、断る」 トートの必死なプレゼンを、 ヒエロはぴしゃりと跳ね除けた。 「…なぜ?」 ヒエロは若干引き攣った顔で答えた。 「時代と価値観の違いってやつかな。 永遠の安寧なんて、100年くらいしたら、飽きてそうだもん。」 むしろ、アアルという場所に今も人がいるなら、それこそ可哀想だ。 「…肉体さえ無事なら好きな時に戻ってこれるんじゃぞ?」 「関係ない」 と、答えたその時、 異常は起きた。 ヒエロは、ソレを目の当たりにして、警戒態勢をとる。 正面にいたトートの肉体が、 溶け始めていた。 なかなかグロテスクで、内部にある臓器が音を立ててうごめいているのが見えた。 異常な光景だった。 「トート、あんた…! そんなに悲しむなんて…!」 トートは、苦しみながら ぐちゃぐちゃになった口で嗚咽する。 「あぁ、本当に、本当に残念じゃよ。 ヒエロ、お主となら、分かり合えると思っておったのに」 「嘘つけ!」 いや、違う。そんな事をツッコんでいる場合ではない。 「時の書物庫」と呼ばれるこの空間も、歪み始めていた。 まるで、所有者では無い者を、追い出そうとしているような。 ヒエロは、何か気づいた表情をして。 冷や汗をかきながら、にっと笑った。 「不思議に思ってたのよね。 あんたの権能なんか変だなって。 あたしが聞いてたトートの権能と、大きく異なるような力だったからさ。」 トートの権能は 知恵に関するもので、多種多様な魔法を使いこなせるような能力であると聞いていた。 だけど、目の前にいるソレは、肉弾戦や、呪いの力に特化していた。 ヒエロは、自分に合わせたスタイルなのかな〜くらいに思っていたが、 「あぁ、ワシの名はトートではない…。」 やっぱりか… トート?は観念したように告げた。 懺悔と後悔が混じったかのような、芝居がかった声で。 ぐちゃぐちゃになった体が、 次第に形を成してきた。 ソレは、ハヤブサの面をかぶった。 包帯をぐるぐるまきにした図体のでかい 男になった。 ソレは、ドス黒い感情を込めた声で言った。 「それでは、私の歩んできた軌跡について、おはなししようか?」 「いや、いらない。 あんたをぶっ倒せばいいんだ、 多分それで全部解決する気がする。」 ヒエロはソレに飛びかかり、 拳を放った。 ソレは、ヒエロの拳をかわし、腕を掴む。 見下したかのように、クスクスと笑った ギシィ 「ぎっ」 掴まれたヒエロの腕が、とてつもない力でぐしゃりと曲げられた。 その手を決して離さず、わざとゆっくり喋りかける。 「まぁそう言わずに」 ソレが指を鳴らすと。 頭上にスクリーンのモニターのような物が映し出された。 そこには、古き日のエジプトの民が。 神に祈り、ミイラを作り、ピラミッドを作る映像が流れていた。 「この時代は酷いものだった。 奴隷、拷問、虐殺。 しかし、人々には心の支えがあった。」 スクリーンに、三角州の土地のような、葦原が永遠に続く平原が映し出された。 楽園アアルに、そこで動物と暮らす人々。 彼らは、いつしか自分が死んだ後、その魂はアアルへ行き、救済してくれると信じていた。 ヒエロは、自分の体を宙でひっくり返して、ソレの体に回し蹴りを入れた。 ソレは画面を見つめながら、ヒエロを放り投げた。 ヒエロはとてつもない速さで壁と衝突し、空間全体に衝撃を与えた。 スクリーンの画面が切り替わる。 石造りの遺跡の中、祈りを捧げる人々の前に、 ハヤブサの仮面をつけた男が姿を現した。 オシリスの使いと騙ったその男は、ある一族に不思議な力を与えた。 魂に関する力を。 そこから、その一族の、長年にわたる人体実験の日々が始まった。 激痛に苛まれ、無数の子を産まされ、絶え間なく増え続ける犠牲者。 ハヤブサの男は、度々人々の前に現れては、知恵を吹き込んだ。 「こうして、1000年以上の実験を重ねて、ようやく完成したのが死者の書というわけだ。」 運命の日、空から光る雨が降り。 人々は安らかに眠った。 あぁ、これで永遠の安寧を得られる。 だが、人々は楽園へとたどり着くどころか、 元の肉体を使って現世に戻る事もできなくなっていた。 彼らの魂は薄暗い冥界の奥深くに幽閉されたのだ。 二度と、そこから出る事はできない 「あぁ、なんと美しい…」 「何が美しいって?」 「楽園と冥界の違いはわかるか? 言うなれば天国と地獄のようなものだ 私は、アザリーとその先祖代々に、呪いをかけたんだ。 人々の魂を冥界へ連れて行く呪いをね。 そして、もう二度とそこから戻る事も死ぬ事もできない。」 人々はアザリーの一族が楽園アアルに連れて行ってくれると信じていた。 アザリーの一族は救済を信じて自らを犠牲にし続けてきた。 死者の書が完成し、救済を待ち望んでいた人々は、ある日自分達が騙された事に気づく。 そして、これからの自分の人生を悟り、嘆き、苦しみ、恐怖する。 その絶望は、とても新鮮で、上質だった。 「ギリシャの人達にも、 この絶望を味わせてやりたいのだ。 私の名はセケル。 しがない冥界の神であり、芸術家だ。」 仮面を被っているので、ソレの顔は見えなかったが。 邪悪な存在だと、はっきりわかった。 「ギリシャは、あんたなんかにゃ滅ぼさせないよ」 ヒエロは、全身がボロボロになりながらも、バッと立ち上がった。 「そうか、ならば契約をしようじゃないか」 「契約なんぞいらんわ!」 セケルは、スクリーンを指差した。 そこにはこう書かれていた。 「両者で決闘を行う。 ヒエロが勝てばセケルはギリシャを諦める セケルが勝てばヒエロの体を奪う。」 「了承するか?」 ヒエロは戦闘の構えを取り、 足を大きく踏み込んだ。 「なんでもいいよ。あんたはあたしが倒すからね」 セケルは、ハヤブサの目を光らせた。 「認めたな」 「あれ?」 ヒエロは、足に思ったように力が入らず 体勢を崩しコケた。 自分の拳を握りしめて確認する。 おかしい、霊力がない。 「あっ」 セケルと名乗る神は、 指をチッチッと振った。 「ははは、自分の神に挑むという事が どういう事か、理解したかな?」 ヒエロは権能を奪われていた そして、自分の力が目の前にいる神から貰い受けたものだという事を思い出した。 ヒエロは普通の女子高生と大差ない力に戻っていた 「あ」 「あ」 「あんたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」 ヒエロの悲痛な叫びはこだまして、 闇に消えた。
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 迷い猫 爆弾投下予告 注意 1.しつこくまた前世です 2.日常のお話。ほのぼの系 3.エロなし 4.ほんのちょっとだけイズミさん登場 5.注意書きが少ないことが要注意 それではいってみよー 学校を終え、姫子は真琴と2人で並んで帰っていた 笑い声をあげ楽しそうに談笑しながら、日の暮れた道を歩き屋敷の入り口が見えてきた 「あ…」 「どうされました、姫様?」 屋敷の入り口でピタリと歩くのを止め、振り返りじっと一点を見つめている姫子に真琴は問いかけた すると姫子はにっこりと真琴を見た 「真琴、すぐに屋敷に入るから先に戻っててもらえる?」 「え?あっ分かりました」 少し不思議そうな表情のまま頷き、言われたとおり屋敷へと入っていった 真琴の姿が見えなくなったのを確認した後、姫子は踵を返し入り口の近くに生えている大きな木に近寄りしゃがみ込んだ 「おいで」 「……」 手を差し伸べ言うその視線の先には草むらに隠れるように小さくなっている黒い仔猫がいた 姫子は一目見た瞬間どうしてもこの猫が気になって仕方がなかったのだ しかしその仔猫は姫子が優しく声掛けるも警戒心が強いのか、姫子から視線を離さずにピクリとも動かない 近くに生えてた猫じゃらしを振って気を惹こうもビクともしない 恐いのか時折「みゃあー」と鳴いている。座ったまま一歩近づくと、仔猫も素早く一歩下がってしまう 「お前、親と逸れてしまったの?」 言葉など通じないのに怯えているようなその仔猫に笑顔で言い続ける 一人立ちするには少し早すぎる猫のサイズ。姫子はどうしても放っておけなかった 優しく声を掛けても、おもちゃで誘惑しても真っ直ぐ自分を見据える不安そうな仔猫の目 その仔猫の目には見覚えがある 初めて出会ったときのあの子もこんな風に怯えていたっけ… 姫子は懐かしそうに目を細めた 「大丈夫、怖がらなくてもいいのよ」 愛情をこめ呼びかける。すると、ずっと縮こまっていた仔猫が立ち上がりゆっくりと恐る恐る姫子に近づいてきた そして差し伸べられた姫子の手の平に甘えるように頭をすりすりと擦り付ける 姫子は自分を信用してくれたその仔猫を抱き上げその小さな顔をじっと見つめた 「少し小さいけど美人だね、お前も」 「にゃあーん」 可愛い声で鳴く仔猫。姫子は仔猫に似ている遠い昔ここに来たばかりのときの彼女を被らせていた 「ただいまー」 仔猫を抱いたまま屋敷へと入り、草鞋を脱いで玄関に上がった 「あ…姫さ…」 「ん?」 自室に戻ろうと足を向けた時ふと誰かに呼ばれた気がして振り向いた 「お帰りなさいませ姫様ぁ~っw!」 「あら、イズミ達」 姫子の帰宅に下女のイズミ、ミサキ、キョウコの3人が大きな声をあげパタパタと姫子に向かって駆けて来た 途中「きゃっ…!」と小さな悲鳴が聞こえたがイズミはそのまま姫子の前に立った 「お帰りが遅いのでどうしたのかと皆で心配しておりましたわっ」 「ごめんなさいね」 いつもと変わらず大袈裟過ぎとも思えるイズミらの出迎えに姫子は苦笑しながら応えた 「あら?どうされたのです、その仔猫」 「ん?ああこの子?表にいたのよ。親猫と逸れてしまって迷い猫のようなの」 姫子の抱く仔猫の存在に気づいたイズミに姫子は腕に抱く仔猫の背を撫でながら答えた 「ま~可愛いですわねぇ」 イズミが仔猫に顔を近付けると姫子の腕の中に隠れるようにしていた仔猫が突然「ウゥ~~ッ!」と低い声で唸り声をあげた 爪を立て恐いのか怒っているのか毛が逆立っている 「ほらほら、イズミ達が大きな声出すから恐がってしまったじゃない」 「えぇ!?そ、そんなぁ~っ」 姫子の言葉にぱっと猫から離れ困ったようにイズミは慌てた 仔猫を落ち着かせようと背を優しく撫で、おろおろと困っているイズミ達に姫子は微笑み 「そうだ、腹を空かしてるみたいだから魚でも用意してもらえる?」と頼んだ するとイズミは表情をぱあっと明るくさせ「はい!分かりましたわ!」と台所の方へと嬉しそうに消えていった 走って廊下を曲がっていくイズミ達がいなくなったのを確認し、静かになった廊下で姫子は振り返った 「千歌音、大丈夫?」 「はい…」 先ほどイズミとぶつかったあとずっと物陰に隠れていた千歌音が腕をおさえながら出てきた 「私を迎えに来てくれたの?」 気が小さく控えめな性格の千歌音に近寄り微笑むと、千歌音は顔をあげほんのりと頬を染める 「え?…あ、姫様が中々屋敷に戻られないから様子見てきてって真琴さんに頼まれて」 「そう、ごめんね。わざわざありがとう」 思い出したかのように答えた千歌音に礼を述べると千歌音もほっと笑顔を浮かべた 姫子の抱える仔猫に目をやり、「その仔猫どうされるんですか?」と訊ねた 「ん?あぁここで飼ってあげたいのだけど、お父様猫は好きじゃないのよね…」 少し残念そうな表情で仔猫を見ると、姫子を見つめていた仔猫が不安を読み取ったのか「みゃあー」と小さく鳴いた 安心させるように姫子は笑って仔猫の額をこりこりと指で撫でてやった 「明日村を回って飼ってくれそうな者を探すわ、この村のものは皆優しいし」 気持ち良さそうに目を閉じる仔猫を姫子は母親のような優しい目で見つめる 微笑ましいその姿に千歌音は心が温まっていく 「お優しいのですね、姫様は」 見るもの全てを惹きつけるその美しい横顔をうっとりと見つめながら言う かつて自分がここに連れられて来た時からもずっと変わらぬ姫子の優しさに胸の奥がきゅんと熱くなる 「弱いものは放っておけない性質なだけよ?」 千歌音の問いに顔をあげ笑みを浮かべながらさらっとそう答える そう当たり前のように言えるところもまた姫子の魅力なのだと千歌音は思う 見詰め合う2人は互いに微笑んだ すると姫子の腕に抱かれた仔猫が起き上がって「にゃあーん」と千歌音に向かって鳴いた 「お前、千歌音は恐くないのね」 「え?」 イズミの時とは違い興味津々で身を乗り出す仔猫を見つめ嬉しそうに言う そして何か思いついたのか「じゃあ、千歌音に仕事をあげる」と千歌音を見た 「は、はいっ」と姿勢を正す千歌音にひょいと仔猫を渡した 「え?あ、あのー…」 仔猫を渡され目を丸くする千歌音ににっこりと微笑み 「あとで私の部屋でご飯食べさせるから、千歌音がこの子に餌を与えてやって」 「えっ…?わ、私がですか?」 驚く千歌音。姫子の部屋へは普段用が無い限り真琴以外は入ってはならない その誰もが憧れ行きたがる姫子の部屋へと招かれ、胸の鼓動が早まる 頬を染める千歌音に姫子はゆっくりと頷いた 「だから、後で私の部屋にその子を連れて来てね?」 「…はいっ!」 姫子の誘いに千歌音は嬉しそうに頷いた 嬉しそうな千歌音に姫子も微笑み仔猫の頭を撫で「じゃ、ご飯もらってくるから」と言って台所へと歩いていった その後姿を見送ったあと、じっと自分を見つめる仔猫に目を落とした 「良かったね、お前も姫子に拾われて」 「にゃあーん」 優しくそう呟いて自分と似た境遇の仔猫の頭を撫でてやった そしてその後、仔猫に餌を与えながら仲良く遊ぶ2人の姿があったそうな END
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 千乙 宮様の願望 ◆VDZWYc4Mmg氏   姫宮邸深夜、こっそりと乙羽の部屋に侵入する千歌音 眠りについてる侍女のベッドに音を立てずに駆け寄る 「ごめんなさい・・・乙羽さん」 しかし言葉とは裏腹にピンク色のネグリジェを脱ぎ捨てるとそのまま下着を脱ぎ始めた 一度は犯したかった、侍女を・・・姫子と結ばれたいまでもその想いが強く残っていた いつもお嬢様、お嬢様とお世話をしてくれる乙羽、美人でメイド長である彼女・・・ いつか・・・いつか犯したい、ものにしてみたい、そんな願望が強くあったのだ 自分の体を洗ってくれる彼女、夕食を毎晩用意してくれる彼女、自分のことを一番親身になって考えてくれる彼女が・・・欲しいわ そっと乙羽に覆いかぶさり、そっと顔を近づけ自分に長い黒髪を掻き上げ唇を差し出すと・・・乙羽の乾いた唇に・・・瞳を閉じ強く唇を押し付けた 何度も強く押し付ける、美味しいわ、千歌音の感想はその一言だった 姫子ほどではないが甘い唇を持っている・・・その感触の誘惑に負けなんどもキスする 「・・・?」 その時、目の前が騒がしく感じたのかぼんやりと目を明ける乙羽。。。。 よく見えないが・・・目の前に居たのは侍女として仕えている相手。 「え、お嬢さ・・・んん!?」 乙羽の次の声を遮るように舌を押し込んだ 振り払おうとしてきた侍女の両腕を掴むとシーツに押さえつける 弓道によって鍛えられた千歌音の腕はリーチが長く力がある メイド長を押さえる程度は造作もない 目を大きく見開きこちらを凝視している乙羽を睨みつけ告げた 「乙羽さん、じっとしてらして・・・」 いまの状況を理解できてない乙羽を嘲笑うように、唇を塞ぐ。 今度は普通のキスではない、舌を入れるほうだ 閉じ込めておいた乙羽のそれに無理矢理絡める、なんて柔らかい舌なのだろうか 一瞬姫子の舌かと疑ったほどだ、そのまま口内を嘗め回した 歯茎、上顎などあらゆる物に当てまくる 乙羽自身戸惑っている様子だ、千歌音は鼻先でくすっと笑った。 当然だろう、今しがた『おやすみなさいませお嬢様』と言った相手 そして毎日仕えている相手にこういった行為をされているのだから 押さえつけた乙羽の手首が力んでいる、そして両足をばらばらとばらつかせる 逃げようと必死の抵抗を見せているが、それが可愛らしく感じる 「!?」 乙羽の鋭い瞳にはっとする千歌音。 その瞳は千歌音をまじまじと見つめていた ゆっくりとキスから解放すると乙羽が口を開く前に威圧するように囁く 「乙羽さん、無意味な抵抗はやめて頂戴ね、わかってると思うけれど・・・少しでも叫んだり抵抗すれば・・・どうなるか」 「お嬢様・・・」 「乙羽さん、ずっと欲しかったの、貴女との永遠の夜が、私がこうして貴女を奏でる夜が・・・うふふ」 「おやめください・・・」 「いくら叫んでも誰も気付かないし聞く者はいないわ、無駄なことはやめて頂戴ね」 乙羽の両腕を右手1つで押さえると自由になった左腕で乙羽のネグリジェを剥ぎ取る 顔を歪める乙羽を冷たく見下ろすと露になった下着をまじまじと見つめ相手の胸に顔を埋めた 「やっ・・・お嬢様、おやめくだ・・・さっ・・・い」 「誰に意見してるのかしら」 そういうと下着を剥ぎ取り露になった胸を舐め始めた 「うふふ、ここ・・・感じるかしら?」 と乙羽の乳首をつつく 「やっ!!」 普段では想像もつかない侍女の声に満足感を得られる 「貴女も大きいわね・・・」 「やっ・・・こ、こんなこと・・・」 「うふふ・・・」 乙羽の首筋を舐めるとそのまま左手で胸を強く揉み始めた 姫子より大きいため揉み合いがある。 むにゅ・・・むにゅ・・・と音がするのを感じる 胸でこれほどまでに感じるとは。。。姫子とは違うわ 首筋から唇へ移動する、キスから逃れようと唇を避けてきたため 左手で相手の顎を掴み強引にこちらを向かせ押し付ける 幾度となくキスしたかった、ただ立場上できなかった しかし今夜は襲う覚悟を決めていた 学校で生徒会のお仕事を早めに切り上げたのもそのためだ。 乙羽の唇の感触を何度も味わうと別の位置に目標を定める 「お・・・や・・・めっ・・くださ・・・はうっ!!」 もう乙羽の悲鳴は声すらならないが無視した。 胸元に顔を埋めると自然と唇は乳首へ食いつく ちゅっ・・・ぴちゃ・・・いい音を立てながら嘗め回していく 「あん・・・やだっ・・・・・・お嬢様・・・やっ」 なにしろ両腕を千歌音の右手1つでガッチリ押さえられているのだ、抵抗は不可能だった 「あら、感じてきたのかしら?」 「やっ・・・」 乙羽の下半身に目をつけた千歌音は乳首をそのままに移動する 慌てて隠そうと股を閉じようとする両膝を強引に膝でこじ明け覗き込む 「お嬢様・・・もうおやめくだ・・・さ・・・いっ・・・」 必死に声を張り裂け出そうとしてる乙羽に千歌音の冷たい言葉が加わる 「黙ってなさいと言ってるでしょう、わからないのかしら?」 言葉だけで威嚇すると乙羽の下着を微笑みながら見つめた。 「うふふ・・・乙羽さん、下着が染みてるわ、早朝取り替えるべきね」 そう言うと指先で乙羽の下着に触れる。 そして顔を埋めると漏れた液を舐め始める。 「乙羽さん、とても甘いわね、ふふ、とても美味しいわ」 「うう・・・っ!!や、やめてくだ・・・っ!!」 「それが主人に対する言葉なのかしらね、教育が必要ね貴女には・・・うふふ」 抵抗を続ける乙羽の腰を起こすと、最後の一枚を取り覗く 「いやぁ!!お嬢様、お願いですからもうおやめください・・・」 「これ以上口答えすると屋敷から出て行ってもらうしかないわね」 全裸の乙羽を見下ろすと・・・微笑し股間を舐めた 「あら、ここも神秘的に輝いてるわ」 お尻から漏れる乙羽の液を千歌音の舌が這いずる 「やっ・・・お嬢様・・・もうおやめくださいっ・・・!!!」 「はあっ・・・ふう・・・もう我慢できないわ」 お尻から向きなおすと乙羽のアソコの穴を目指す そして穴の周りを優しく触るようにかぐ・・・するとアソコの穴から乙羽の液が滝にようにシーツになだれ込んできた 舌でそれを味わいながら頬釣りする。 「いやぁぁぁぁあああ・・・あああ!!」 悲鳴を張り上げた乙羽は、我慢の限界とばかりに・・・ベッドから倒れこむ 「ふう・・・楽しませて頂いたわ」 「くう・・・うう・・・」 泣き崩れる侍女を見下ろすと下着を付けながら声をかける。 「乙羽さん、私は誰かしら?」 「ぐすっ・・・うう・・・ひっく・・・ち、千歌音お嬢様でございます」 「私の紹介をして頂戴」 「は、はい、お嬢様は強いお方、頭もよく綺麗で優しくて運動神経も素晴らしくピアノの腕も弓道の腕も乗馬の腕も天才の如くだと伺っております・・・ううっ・・・」 「そう、ありがとう・・・わかってるわね?貴女は私の侍女の前に使用人よ」 「うう・・・こ、心得てお出でです」 「そう、よかったわ、またいつかよろしくおねがいするわね」 「か、かしこまりました・・・」 ベッド上で泣き崩れる乙羽をそのままにネグリジェを着ながら侍女の部屋を後にした。 END
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 姫千歌至上主義 その3 投下予告。 姫千歌至上主義 その3 注意書き ・タイトルの通り姫千歌がメインですが、今回は完璧なイズミ×真琴です。 ・エロがない(いつかは・・ ・文才がない。不自然な文章が多々ある。 ・相変わらず妄想がひどい ・キャラ崩壊 「はっ…はぁ…」 早乙女真琴は早朝のランニングを欠かさない。今日も寮周辺の道を走る。 それというのも間もなく陸上部の引退をひかえており高校生活最後の大会のためだ。 この習慣は姫子が寮からいなくなってから始めた。 姫子と同じ部屋で暮らしていた時には朝は寝坊がちな姫子を起こし学校の支度を整えさせるという役目があったので 現在のようにランニングをする時間はなかった。 毎朝、同じ時間に通り過ぎる村人に挨拶をするのもランニング中の日課になってきた。 このようにランニングの習慣が当たり前になったことに気付く度に姫子が部屋からいなくなってから随分経ったのだなと寂しくなる。 真琴の部屋は姫子が出てから誰も新たに入居することはなく今は真琴が一人で使っている。 時々、姫子が寮に顔を出すこともあるが基本的には真琴一人なので寂しいと思うのは無理もない。 そもそもこうなったのは真琴の入院がきっかけだ。 ある日、部活中、事故(何故か真琴はなんの事故だったかは覚えてない)の古傷が開き、急遽入院することになったことがあった。 退院し、寮に帰ってみると姫子はいなかった。真琴の机に手紙だけを残して。 手紙の内容はこうだった。 「真琴ちゃんへ 私は姫宮家でお世話になってるから心配しないで。」 ただそれだけ・・・。 (姫子…) 入院中は誰かが頻繁にお見舞いに来てくれていたので何とも思わなかったが手紙を呼んだ時は本当に寂しかった。 するとまず”姫子は戻ってきてくれるのか” 真琴はそう考えた。 入院していた間だけだと思っていたが、自分が退院しても姫子が戻ることはなかった。 毎朝待ち合わせて学校まで行ったり、同じクラスで一緒にいてもそれだけは姫子に尋ねることはできなかった。 何故ならば、自分が入院している間は姫子もまた寂しい思いをしたのだろうから。 しかし今思えば、自分の入院をきっかけに姫子と宮様の同棲生活が始まったのだと思うとなんともいえない複雑な気持ちになる。 真琴には姫子が宮様にとられたようで悔しかったのだ。 真琴はランニングを終えると寮に戻り制服に着替えると学園に向かって走りだした。 学園に向かう途中、いつものことだがやたら生徒集団が多くなることがある。 その大体の原因はその取り巻きの生徒の中心に宮様(と姫子)が歩いているからだとわかっていた。 走り疲れてなのか生徒が多いからなのかはわからないがじんわりと体全体が汗っぽくなるのを感じた。 真琴は道を塞ぐ生徒の群れを少し苛立ちながらかきわけて進む。 ようやく生徒の集団の中心が見えてきた。 やはり千歌音と姫子だ。 思い切って「姫子!」と呼んでみる。千歌音と姫子の両方が振り返る。 「真琴ちゃんおはよう」 「早乙女さんごきげんよう」 「宮様、今日もきれいですね~」 「ありがとう」 真琴は誰かと話すのにいちいち気を遣う性格ではないのだが千歌音と話すのには緊張する。 「姫子ぉ、宮様が恋人だなんてこの幸せ者め~」 真琴は姫子をこづく。 「へへへ…」 照れる姫子。 (こういう姫子…可愛いよなぁ) ふと千歌音の方を見ると気のせいかむっとしているように見えた (もしかして…宮様……嫉妬してる…?) 気のせいではなかった。 真琴が姫子とじゃれている間、千歌音は前を向いて黙って歩いている (なんだか割り込んだみたいになって二人に悪いかも) 姫子との会話に区切りがつくと「じゃあ、姫子、先に行って待ってるからな」と言って、一人全力で学園へ走った。 姫子が千歌音という想い人と居られるようになったのは友人として喜んであげるべきなのだろうが、 以前は自分が姫子と学校に通っていたのに、と思ってしまう。 (寂しいよ姫子…) ひとり教室に着く。やたら静かだ。教室には真琴だけで、どうやら1番に着いてしまったようだ。 席に座り教室の入口をちらちら見て誰かが来るのを待つ。 数分後、最初に教室に入ってきたのはイズミだった。 「おはよう、イズミ」 「あら、早乙女さん、今日は早いのね?」 イズミは自らの机に鞄を置いて用意を始める。 「うん。イズミはいつもこんなに早いのか?」 「ええ。早乙女さんは?」 「いや今日だけ」 (そういえば、最後に早乙女さんと話したのはあの時でしたわね…) 普段、事務的な用事で少し話すくらいはあったが二人きりで会話するのはこの前…イズミが真琴にぶつかった時以来だった。 真琴と話しながらイズミはあの時のことを思い出していた。 . . . あの日・・・。 話してごらんよ その言葉を聞いて、イズミは洗いざらい真琴に先ほどの出来事と、千歌音への思いを話した。 イズミが話している間、真琴は何も言わず黙ってただ聞いていた。 「ほう、そんな事が・・・」 話を終えるとしばし沈黙が流れた。 イズミは一瞬こんなみっともない自分を真琴に見せてしまった事を後悔したが、その後悔はすぐに消えることになる。 「イズミも・・・悩むんだね」 「な、悩みますわよ」 「なんかさ、意外だったよ。いつも強気に見えるイズミが・・・って」 「・・・っ・・」 イズミは恥ずかしさで真っ赤になる。 真琴になんて言われるだろうか?嫌われるだろうか?そして何故真琴に嫌われたくないのかわからなかった。 そんなイズミを知ってか知らずか真琴はイズミの肩にぽん、と手を置いて言った。 「でもイズミが話してくれて嬉しかったよ。だからさ、また何かあったらいいなよ。」 「え?」 「いつでも聞くよ。待ってるよ。」 ”待ってる” 自分のために。真琴が言ってくれた言葉。 ミサキやキョウコも気の合う良い友人だが、ここまでみっともない自分を見せたことがあっただろうか。 「早乙女さん・・・」 真琴は、ばん、と自分の胸を叩いて言った。 「はは、この真琴様に頼りなさい!」 「あの、あまり調子にのらないでくださる?」 イズミはようやく初めて微笑むことが出来た。 イズミらしい強気な発言、、、元のイズミに戻ってきたようで、真琴は安心した。 「イズミ、可愛かったぞ」 「・・・・」 そんな感じで、あの日、二人一緒に教室に帰ったのだった。 . . . あの日のことを思い出したらイズミはまたあの時のように嬉しいような恥ずかしいような気持ちになった。 「ところで、早乙女さん、この間は・・・その・・ありがとう。」 伏せ目がちに言った。 「あぁ、うん。」 (早乙女さん・・・?) 真琴の顔が曇る。姫子と千歌音のことを思い出して少し憂鬱になってしまったからだ。 イズミはその一瞬の微妙な表情の変化を読み取った。 「あの・・・早乙女さん・・・」 イズミはあの日、真琴が自分に言ってくれたことと同じことを言った。 「何かあるなら、私に話してくださっても構いませんのよ?いつでも待ってますから。」
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神無月の巫女 ハアハアスレ投下もの 「千歌音ちゃんの日記」その1~5 「千歌音ちゃんの日記」より その1 12月●日 姫子と暮らし始めてもうひと月が経とうとしている 楽しくて幸せな充実した日々… でも最近心配ごとがある とても心配なこと それは…姫子が通勤に使っているバスで痴漢にあってるらしい…相手を殺したくなる 姫子はあんな性格だからきっと我慢してしまっているのだろう…相手、次やったら本当に命の保障はしないわよ 私が毎朝会社まで車で送る、と言ったら「迷惑かけられないよ」と断られた 迷惑どころか大歓迎なのに…少し悲しいわ 「自転車を買って自転車通勤もいいかな ダイエットにもなるし」…却下、危なっかしくて見ていられないわ 「運転免許はあるけど車での通勤は無理だと思う 私運転ヘタだし」…当然よ、姫子 あなたを死なせるわけにはいかないわ リバースとドライブを間違えるなんて…信じられ… いいえ、あなたが悪いのではないわ姫子 きっと教習所での教え方が悪かったのよ そうねきっと 姫子を魔の手から守る最善の方法を考え中… とりあえずは変装して毎朝、同じバスに乗り込もうかしら? 相手を確認したら、身元を調べ上げて軽く制裁でも加えましょか 矢で撃ち抜くのもいいし、サンジュストで蹴り倒すのもいいわね 姫宮家所有の山に埋めてしまうのも有りね 姫子…あなたの事は私が守るわ 絶対に… 「千歌音ちゃんの日記」より その2 12月●日 今日は変装して姫子と同じバスに乗り込む 鈍い姫子は全然気がついてないらしい 良かったわ 朝のバスなんて乗ったことがなかったから少し驚いた こんなにも混み合ってるものだったのね なんだか酔いそう… 私は姫子から少し離れた場所に立ち、様子を伺う 途中から乗ってきたやけに馬鹿デカい男が姫子の側に立った いかにも粗野で乱暴そうな男 姫子の動きがおかしい そう、その男なのね姫子…今、助けるわ (この下衆めっ)私は男に近づき、腕を捻り上げた 「痴漢!!痴漢よ!!」声をあげる 男は悪態をつきながら取り押さえようとする周囲の人間を突き飛ばして、次の停留所で慌てて降りていったわ とりあえず私の仕事は終わったわ 後は連絡を受けた姫宮家お抱えの精鋭部隊が身元を調べてくれるはず… あの男の処分は帰ってからゆっくりと考えることにするわ さて、帰りましょうか 「あの、千歌音ちゃん…何で同じバスに乗ってるの?」 「………」 私の完璧な変装を見破るなんて…さすが姫子ね 愛してるわ 「千歌音ちゃんの日記」より その3 12月●日 痴漢男の身元が早々にわかった さすが精鋭部隊ね 侮れないわ その男は街にある教会のシスターの弟らしい 私はさっそくカチこみをかけ…いえ、話し合いに行った 保護者がわりだという姉に事の詳細をチクってやったわ 弟の卑劣な行為に聖職者である姉は静かに怒り「懺悔なさい」と一喝した この「懺悔なさい」のひと言で、馬鹿デカい大男が震えて反省している姿には笑えたわ 姉凄いわ姉… 姫子のことを「ちっこくて、柔らかくて、胸も小さくて」ですって…ふざけるんじゃないよ こいつ…貧乳嗜好家だったのね でもね、私と暮らし始めてから確実に姫子の胸は大きくなってるわ これは間違いなく事実よ…残念だったわね、馬鹿男 ともかく私は二度と姫子には近づかないと馬鹿男に一筆書かせたわ もし破ったら今度こそ「懺悔」ね…でも何をするのかしら、姉??…興味があるわ さぁ、今夜も頑張りましょうね 姫子を貧乳なんて言わせはしない為に… 「千歌音ちゃんの日記」より その4 12月●日 今日は乙羽さんが姫子に料理を教えにやって来た 乙羽さん…あなた凄く生き生きとしてるわね 姫子…おぼつかない手つきだけど、一生懸命なところが可愛いわ エプロン姿も可愛いわ…あぁ、イケない妄想が始まる…鼻血が出そう それにしても乙羽さんの指導は厳しいわ 乙羽さん…もう少し姫子に優しく教えてあげて あなたまるで姑のようよ 姫子はやれば出来る子なの ただ…少しだけ味覚がおかしいだけなのよ 乙羽さん、あなた今が12月って事忘れてなくて? そろそろボーナスの時期…査定に響くわよ 今日はシチューに挑戦したのね おいしいわよ、姫子 乙羽さんは何だか顔をしかめてるけど、私には姫子の作る料理は何でもご馳走だわ 例え、甘いたこ焼きだって全然平気…たぶん… 「そういえば千歌音ちゃんって…何の料理が一番好きなの?次は頑張ってそれに挑戦するよ」 ついうっかりと口から出た私の言葉に、姫子と乙羽さんは固まっていた… 「裸にエプロン」 「千歌音ちゃんの日記」より その5 12月●日 早乙女さんが遊びに来た 約一名、邪魔なお供を連れて… 今日は晴れて駅伝のレギュラーメンバーを獲得した早乙女さんの慰労会と予選会に向けての壮行会を兼ねた食事会 何故そんな席にあなたがいるの…大神ソウマ 「あの…千歌音ちゃん…何で弓を持ってるの?」 あら…イケない これって条件反射ってヤツかしら テーブルを囲んで食事を摂る四人…あら、姫子は楽しそうね 姫子にはこの飛び交っている火花が見えないようね… 大神ソウマ、鼻の下を伸ばしてヘラヘラ笑ってんじゃないわよ 姫子に少しでもちょっかい出そうものなら、すぐに矢が飛んでく事を忘れないでね それにあなた、教職は失いたくはないでしょう?ふふふ、理事長は誰かしら? 早乙女さん、あなたも少し姫子に触りすぎ 大体、私が許可したのは一回だけのチュウよ あなたどさくさに紛れて二回してたわよね いくら頬でも許し難いわ 大会のスポンサーが姫宮なのを知らないのかしら? 姫子の周りには日々危険がいっぱいね あの変態馬鹿男の始末がついたら、今度はこの二人…何かいい策はないかしら? ピコーン!!あら、閃いちゃった 伊達にアメリカの大学を首席で卒業したわけじゃないわ この二人をくっつけるのよ くっつけて結婚させてしまえ…そう、我ながらなんてナイスな考え 「千歌音ちゃん、凄く楽しそう…良かった」 ええ、姫子楽しいわ 今後の展開を考えたら…笑いが止まらないの
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 修羅場と嫉妬   「いつもありがとう」 学園帰りの放課後、病院前の光景に唇を噛み苛立ちを見せる千歌音 今日は生徒会の仕事や弓道部が早く終わったので姫子を探していた、といっても姫子に声をかけるわけにはいかない 千歌音は容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群という目をつけどころのないお嬢様 学園内では宮様と呼ばれるほどのアイドル、姫子に簡単に声をかけると姫子が女生徒から確実に嫉妬の目で見られる、それだけは避けたかった そういうわけで後を着けた姫子がいつものように近くの病院に入るのを目撃して後を追った 毎日・・・毎日だ、早乙女真琴を看病する姫子を見る、病室前で2人の声に耳を傾けた 早乙女真琴は松葉杖片手に頭に軽く包帯を巻いている、その姿が妙に可愛く思えてしまう 「わ・・・私の責任だから」そう言うと顔を暗くする 「ううん、もういいんだ・・・もういい」 その光景を見ているだけで苛立ちを明らかに覚えるのが千歌音には分かった 「それじゃあ・・・そろそろ行くね」 病室から立ち去ろうとする「あ・・・姫子、いつものおまじない」 その一言で病室の影に隠れた私は拳を握り締めた いつものように姫子がベッドに腰を掛けているマコトに顔を近づけると姫子の頬に軽くマコトが唇を触れる 「あ・・・姫子、もう一度いい?」 「え・・・う・・・うん」 姫子が目を軽く閉じると一瞬の出来事が起きた、マコトが姫子の頬ではなく唇に自分の唇を軽く触れるた、姫子が気がついた頃にはもうマコトはベッドにいた 「え・・・マコちゃん!?」唇を慌てたように手で押さえた姫子が頬を真っ赤に染める 「ご・・・ごめんね・・・間違えちゃった・・・あはは・・・私何考えてんだろ」 2人が病室で触れ合っていた一方、病室の影で女の子同士の接吻を目撃した千歌音の怒りの形相が渦巻いていた 私の大事な陽の巫女・・・いえ、私の大事な姫子の唇が他の女に奪われた・・・・・・!!! まるで見せ付けられた格好で腹立たしくなる ファーストキスの相手が私だなんて覚えてないだろう・・・そう、姫子にあの時私はキスした、でも・・・姫子にとってみればこれがファーストキス・・・ 外から病室の様子を伺っていた私はその場を離れ病院を後にすると姫宮邸にすぐさま戻る 「お嬢様、お帰りなさいませ」と乙羽に迎えられるが一言話すと部屋に篭った 気分を紛らすようにピアノを弾きまくった、邸全体に響き渡るほどに弾いた・・・! 乙羽が訪ねてきたのは数分後だった「失礼します、お嬢様・・・来栖川様がお戻りになられました」 「そう・・・分かったわ」 色んな思いがよぎったが乙羽や使用人の前で恥を晒すわけにはいかないだろう 私は心を落ち着かせると優しく微笑み姫子に駆け寄ると声を掛けた 「来栖川さん、お帰りなさい」 「千歌音ちゃん・・・ただいま」 姫子はいまの私の気持ちなど察してはいないだろう、どんなに気を紛らそうとしてもあの行為がどうしても頭をよぎる 早乙女真琴がふいと姫子の唇を奪った行為・・・考えただけでもおぞましいばかりの憎悪が湧いてくる・・・ 「来栖川様お着替えになられては?」 乙羽の言葉を私は止めた「来栖川さん、いまから大事な話があるから私の部屋にいらして」 「だ・・・大事な話?」 姫子が戸惑う、それを見た私は乙羽に目を向ける 「乙羽さん、2人だけでお話したいの、部屋に来るのを控えていただけないかしら?あと貴女に仕事を頼みたいのだけれど・・・」 「か・・・かしこまりました」 乙羽は千歌音を占領される嫉妬心からか不服そうだったが主人の言うことは絶対服従、意義を唱えることなどあってはならない 仕事内容を聞かされた乙羽は静かに目を閉じると千歌音に頭を下げた 「さ・・・来栖川さん遠慮することないわ、部屋にいらして」 天女のような優しい笑顔で姫子に微笑んだ、その表情に安心したのか姫子が自然と笑顔になる 「う・・・うん、それじゃあ・・・」 乙羽の横目を気にしない素振りでゆっくりと階段を上ってきた 「さ、来栖川さん・・・どうぞ」 「千歌音ちゃん・・・は、入るね」 姫子が部屋に入るのを見届けると静かにドアを閉める 2人になったのを改めて確認した千歌音は優しい宮様から一変し冷たい瞳の姫宮 千歌音になった 明らかな千歌音の変化に姫子が動揺する「ち・・・千歌音ちゃん・・・?あの・・・大事な話って?」 「姫子・・・今日いつもより遅かったけど・・・どこで何をしていたの?」 私は無表情のまま静かに告げた 「え・・・今日?」 「そう・・・どこで寄り道していたの?」 千歌音が冷たい瞳で見つめる もうその表情は先程の優しい宮様とは別人のようだった 「あ・・・あの、マコちゃんと」 「マコちゃん?」その名前に嫌悪感を示すが顔には出さない 「あのね、早乙女真琴さんって言うんだけど、私が寮生だった頃に同じ部屋でお世話になってた子なの」 「そうなの・・・」私の知らない姫子を知ってるのね・・・ 「マコちゃん千歌音ちゃんのこと憧れてるんだよ、宮様に凄く尊敬してるって・・・」 それについて特に驚くことはない、全生徒が私を慕ってることは知ってる 「話を誤魔化すのはやめなさい、それで?その早乙女さんがどうかしたの?」 「う・・・うん、マコちゃんね・・・私のせいで入院してるの、だから毎日お見舞いに行ってあげてるの、今日はいつもより長居しちゃって、千歌音ちゃん遅くなってごめんね」 「それだけじゃないでしょ・・・」 「え・・・?」明らかに姫子が戸惑う 私は力の篭った声で静かに呟いた 「早乙女さんと・・・キスしたこと・・・なんで黙ってるの?」 その言葉に姫子の表情が強張り凍りつくと慌てて唇に手を触れる 「千歌音ちゃんなんで・・・?どうしてそのこと知ってるの?そんなまさか・・・私のこと着けてたの・・・?ずっと見てたの?」 「私見てたのよ・・・生徒会の仕事が早く終わったのよ、だから姫子の後をこっそり着けたの・・・」 姫子が千歌音にずっと見られていることを想像し怯えた表情をする 「なんで・・・?なんで千歌音ちゃんそんなこと・・・」 姫子にぐいっと距離を詰めると腕を取り真正面から見下ろすと優しく微笑み呟いた 「姫子が心配だからに決まってるでしょ・・・」 「だ、だからって・・・!後を着けるな・・・んん・・・」 姫子の言葉を遮るように唇を乱暴気味に塞いだ 「ん・・・や・・・やだぁ!」 突然のキスに目を大きく開けると慌てて突き放す 「やめて・・・!はあ・・・千歌音ちゃんどうして・・・?」 「ふふ・・・姫子・・・貴女は誰にも渡さないわ・・・私のもの・・・それをいまから証明してあげる」 そう呟きながら妖しく微笑み再び姫子にゆっくりと距離を詰めた (怖い・・・なんだか今日の千歌音ちゃん怖い・・・こんなの私が知ってる千歌音ちゃんじゃない) 姫子は部屋を出ようとドアに向かった しかし普通に考えると姫子より千歌音が足は速い、簡単に追いつき掴まえると背後から抱き締めた 「あ・・・」 そのまま姫子を足から持ち上げる、姫子の体は軽い、千歌音には簡単に持ち上げられた 「きゃ!?やだやだ!やだよう!離して!」 暴れる姫子を抱えたままベッドに近づきそのまま放り込む 「あ・・・!千歌音ちゃんどうしたの?さっきから何を言ってるの?」 勢いそのまま姫子に覆いかぶさると両手で姫子の腕をがっちり押さえつけた 姫子が逃れようと必死に抵抗するが弓道で鍛え上げた千歌音と体が弱い姫子では腕の力の差は歴然だった 「ち・・・千歌音ちゃん・・・」 「ふふ・・・可愛いわよ、姫子・・・私の姫子」 「千歌音ちゃん変だよ、おかしいよ・・・いつもはあんなに優しいのに」 「そうかしら?私は私よ・・・」 今日も優しい宮様で姫子に接するつもりでいた、あのキスを目撃するまでは 姫子は苦悩した、いつも優しく微笑みかけてくれる千歌音ちゃん・・・ 何があっても私を護ってくれた・・・どんなときでも・・・ オロチが襲ってきたときでも真っ先に私を護って戦ってくれた アメノムラクモの儀式に失敗したときも、私が足を引っ張ったせいで失敗したのに千歌音ちゃんが庇ってくれて それなのに・・・今日の千歌音ちゃん変、なんだか怖い・・・だいたい女同士なのにこんな・・・ 「好き・・・好きよ姫子・・・」千歌音の呟く言葉が姫子の頭にぐさっと突き刺さる 抵抗しようにも千歌音の長い腕で両手をがっちり押さえつけられているため身動きが取れない 手に力を入れて必死に突き放そうとするがたんに千歌音の体が揺れるだけでびくともしない 「千歌音ちゃん・・・どうしてこんなこと・・・」 「どうして・・・?どうしてかしらね・・・姫子・・・早乙女さんとのキスの味を忘れさせてあげるわ」 静かにそう呟くと千歌音は瞬時に姫子の唇に自分のを重ね強く押し付けた 「ん・・・」 唇を完全に塞がれ満足に声を出すことができない その上両手をがっちり押さえつけられているため身動き1つ取れなかった これは夢だろうか? 姫子の親友であり憧れで月のように眩しく輝く綺麗な黒髪・・・成績優秀で運動神経抜群で絶世の美少女・・・宮様こと姫宮千歌音・・・ その千歌音に無理矢理唇を奪われている・・・姫子は現実を逃避したかった 女同士のキス・・・それは姫子が感じたことのないキスの味だった・・・同じ女でもマコトとは違う味がした・・・ 「ん・・・や!」 一度は隙を見て千歌音を突き放しキスから解放されるが ベッドから逃げようと考える暇すらなく千歌音の上体が覆いかぶる・・・ そして両手をがっちり押さえられしばらく見つめられると再び唇を塞がれた 「ん・・・・・・・!」 少し唇を離し妖しく微笑むと千歌音が呟く 「ふふ・・・姫子・・・姫子の唇・・・柔らかくて甘いわね・・・」 今度は足も絡まれる、もう姫子の体は完全に抑えつけられてしまった、もうびくともしない ふいだった・・・千歌音にぎゅっと唇を強く押し付けられていたがそのままゆっくりと姫子の口内に舌を入れてきた 「ん・・・・・・!!」 もう姫子の頭は混乱しもう抵抗する気力すら失っていた、もう私このまま千歌音ちゃんに・・・ そう思った時だった、千歌音が突然唇を解放すると姫子を押さえつけていた手足も外しベッドから降り乱れていた黒髪を直す 「ち・・・千歌音ちゃん・・・?」 「ごめんなさいね・・・怖かったかしら?」 そこには先程まで姫子を襲っていた千歌音とは別人のような優しい瞳をした千歌音がいた 何事もなかったかのように長い黒髪に手をやりながら静かに微笑んでいる   それはいつも姫子に優しくしてくれる千歌音そのものだった 「あ・・・あの千歌音ちゃん」 「ん・・・?どうしたの」 優しく微笑んでくれる、姫子がいつも慕っていた・・・ 「あら・・・そろそろ夕食の時間かしらね・・・」 時計を見た千歌音がそう告げる 「姫子、行きましょうか、そろそろ乙羽さんもお戻りになられる頃だわ」 「千歌音ちゃん・・・!うん!」 つい笑顔になる、先程までの光景が嘘のようだった・・・ すっかり元気を取り戻した姫子が部屋を出ようとする 「・・・・・・」 ふいに近づいた私は声をかけた 「姫子・・・」 「え?なに千歌音ちゃ・・・!」 振り向いた姫子を抱き寄せると戸惑う姫子の唇を強引に奪った 「ん・・・・・・!」 数条後・・・キスから姫子を解放すると一度突き放し姫子の頬を平手ではった 「きゃ・・・!」 あまりの痛さに勢いあまって姫子が倒れる、それを助け起こすと真っ赤になった頬を手で押さえた姫子に冷たく告げる 「姫子・・・もう・・・私を怒らせたらだめよ・・・今度私の前であんなことしたらお仕置きだけじゃ済まさないわ・・・!」 「千歌音ちゃん・・・」 私は姫子を鋭く睨みつけると部屋から突き放すように追い出した 「・・・・・・」 「・・・・・・」 千歌音と姫子は食事中まったくの無言だった 姫子は時より千歌音の様子を伺う 逆に千歌音は静かに目を閉じゆっくりと食事を口に運んでいるだけ 姫子に目を向けようともしない、姫子には分かる、いま千歌音はあまり機嫌がよろしくない ただ千歌音の隣に乙羽が立っており姫子の隣に使用人数人がいるのには少し心が和らぎほっとした もし2人だけなら姫子にとってこの状態は耐えられないだろう (今日の千歌音ちゃんなんだか凄く怖い・・・) 先程、千歌音に何度も無理矢理唇を奪われたこと、ベッドに押し倒されたこと、頬を強く叩かれたこと・・・ 姫子は全てを振り返り苦悩した、なんで・・・千歌音ちゃんなんであんなこと・・・ 目の前にいるのは乙橘学園の生徒の皆が憧れている美少女・・・その千歌音にあんなことをされた・・・ まだ先程はたかれた頬が少し痛む・・・ 鈍感な姫子には早乙女真琴とのことに対してなぜそこまで千歌音が怒っているのか理解できずにいた ふと姫子は思うつく、千歌音ちゃんに謝ろう・・・そうだ、謝らなきゃ・・・ 「あ・・・あの」 「ごちそうさま・・・」 姫子が考えていた間に千歌音は食事を済ませていた所だった ナフキンで口を丁寧に拭くと目を閉じゆっくりと手を合わせ立ち上がる 「え・・・?あの千歌音ちゃん?」 それに対して姫子の方はまったく箸が進まずにいた 千歌音がテーブルから立ち上がると姫子に目を移し食事が進んでないことに少し首を傾げる 「来栖川さん、箸が進んでないみたいだけど・・・どうかしたの?」 「え・・・ううん!なんでもないよ、美味しい・・・」 「そう・・・なら・・・ゆっくり食べるといいわ、私は部屋に戻るから」 「あ・・・私のことなら気にしないで千歌音ちゃん」 「それじゃ乙羽さん、来栖川さんのことおねがいするわ」 乙羽に丁寧な口調で伝えるとその場を去って行った 「あの・・・千歌音ちゃん?少しいい?」 部屋で想いにふけっていた所に姫子が訪ねてくる 「なにかしら?」 「あの・・・あのね?」 鏡の前で・・・乙橘学園全生徒が憧れる黒長い髪を整えると姫子の下までやってくる 「姫子・・・黙ってちゃ分からないわ、ゆっくりと話して」 「あのね・・・マコちゃんとのことなんだけど・・・あれは違うの・・・あれはマコちゃんから急に・・・!」 「そう・・・で、それを私に話してどうするつもりなのかしら?」 驚くかずに冷静に聞いてきた千歌音に少し戸惑う 「だ・・・だから、そのことで千歌音が怒ってるのなら謝ろうかなって・・・」 それまで無表情だった千歌音の顔が優しく微笑む 姫子に近寄ると優しく抱き締めた「いいわ・・・信じてあげる」 「それよりさっきは叩いたりしてごめんなさい、痛かったかしら・・・?」 「え・・・?あ、ううん!もう痛くなんてないよ」 と頬をさすって笑う姫子、その表情が物凄く可愛い 「姫子・・・さっきはびっくりしたでしょ・・・?」 そう・・・千歌音はこの部屋で姫子に対して自分がした行為について言っているのだった 「私が姫子を好きってのは友達とかじゃなくて・・・ああいうことなのよ・・・」 「千歌音ちゃん・・・」 「軽蔑したかしら?女同士で気持ち悪いって思うでしょ・・・?でも姫子を想う気持ちはほんとなの、それだけは分かってほしいの・・・」 「・・・・・・」姫子はもうどう言えばいいか戸惑っていて口には出せずにいた あの宮様が・・・私に対して愛の言葉を囁いている・・・それは信じられないことだった 「姫子・・・今日のことは全て忘れて、またいつも通り・・・今まで通りの関係でいましょう・・・」 その言葉は偽りだった、本当ならいますぐにでも姫子を押し倒し抱きたい、姫子の服を力ずくで引き裂き強引に犯したい・・・ 「うん・・・そうだね」 でもそこまでするともう完全に終わってしまう気がする・・・私は気持ちを完全に抑えた 私は月の巫女、姫子は陽の巫女・・・私達にはやらなければならない使命がある 私達は一心同体でなければならない・・・心も体も・・・でも私の想いはそれ以上・・・ 運命なんて塗り替えたいものだ・・・前世のことなんてもうどうでもいいじゃない、そうよね姫子・・・ ただ、いまの状態の姫子だとアメノムラクモ復活の儀式には厳しいだろう・・・なんとかしないと そんな思いにふけながらも私は姫子を優しく送り出すと入浴するように進んだのだった そして長い長い色んなことがあった1日が終わった   翌日の放課後、乙橘学園が終わり姫子はいつも通りに早乙女真琴のいる病院に向かった あの事故でマコトを傷つけたのは私のせい・・・だからこうして毎日お見舞いに行ってる それにマコトとこうして毎日話していると楽しい嫌なことを何もかも忘れそうで・・・ オロチのこととか巫女のこととか運命や使命のこととか・・・ 学園内では千歌音から監視されているかのように何度も見られていて気になったが 千歌音とはできるだけ視線を合わせないようにしてきたつもりだ そもそも学園内では赤の他人で接している、学園内では千歌音のことは普通に宮様と呼んでいる 他の生徒から白い目で見られないためだ、学園内で千歌音ちゃんなどと口にすると大変なことになるだろう・・・ 「昨日のようなことはないよね・・・」 昨日の出来事が頭をついよぎる・・・女友達であるマコトからの突然のキス・・・ 姫子にとってはそれだけでも衝撃だがあろうことかその現場を着けられていた千歌音に見られていた・・・ その後姫宮邸で当然のごとく千歌音に詰め寄られ責められるのだった、千歌音の嫉妬の怒りは相当なものであった 唇を何度も無理矢理奪われ、ベッドに押し倒され、頬を叩かれ・・・姫子にとっては恐怖の連続だった そして深夜、姫子が千歌音の部屋を出る寸前に言われた一言 「姫子・・・これだけは覚えておいてね・・・姫子の唇、姫子の心と体・・・貴女の全ては私のものよ・・・誰にも・・・誰にも渡さないわ」 その言葉が今日も残っていた、まるで束縛されてるみたいで嫌な気分になる・・・ 千歌音のことは大好き、それだけは確か、月の巫女と陽の巫女という関係だけではなく大切なお友達 ほんとに乙橘学園で出会ってから心身ともに大切にしてもらってるしまるで我が身のように気遣ってくれてる、姫子も千歌音のことが大好きだ 千歌音は大変なお立場なのに・・・姫子にとってはこの世で一番の友達、でも最近千歌音が怖く感じるのだ・・・いつも監視されてるような・・・ 姫子は気分を取り直すように病院に向かった「あ・・・ち・・・千歌音ちゃん?」 姫子の行く先に千歌音が冷たい表情で立っている、その表情は明らかに怒っている 昼間の優しい宮様とは完全に別人だ・・・昨日のあの怖い千歌音だった 「姫子・・・どこに行くつもりなの?」 「え・・・?あ、あの・・・マコちゃんのお見舞いに行こうかなって・・・」 千歌音がずしりと近づいて来ると乱暴気味に姫子の腕を掴む 「姫子、帰るわよ」 「え・・・千歌音ちゃん?生徒会のお仕事は?」 「途中で抜け出して来たわ、いいから帰るわよ!」 「え・・・?や!ちょっと千歌音ちゃん!?」 抵抗気味の姫子を強引気味に姫宮邸に連れ帰った 「や!やだ!やだよう!離して!離してよ千歌音ちゃん!」 「駄目よ、絶対に離さないわ」 姫宮邸に帰る途中、逃げようと必死にもがく姫子の腕を私は決して離なかった はっきり姫子を引っ張った状態のまま姫宮邸まで登るのは苦労した つい自分の大きな胸や長い黒髪が邪魔に覚えてしまう・・・やっぱり女なのね私・・・ 姫宮邸に入り真っ直ぐに姫子の部屋まで連れて行く 途中で使用人に「お嬢様・・・お帰りなさいませ!・・・あの・・・そんなに息を乱されてどうなされました?」 と激しく息を乱した2人の状態に呆気に取られ聞かれてしまった 「はあ・・・はあ・・・突然どうしたの千歌音ちゃん!?」 体の弱い姫子はまだ少し息が上がっているようだった 「姫子・・・貴女のプライベートについてとやかく言うつもりはないのだけれど・・・今日も早乙女さんにお会いになるつもりだったの?」 「え・・・うん、マコちゃんがああなったのは私の責任だから・・・毎日お見舞いに行ってあげてるの、それにマコちゃん寮にいた頃からよくしてくれてる友達だから」 姫子が言ってるのは初めてこの村のオロチが攻めてきたときのことだろう・・・姫子はほんと友達思いなのね・・・ 私には友達なんて存在しないから分からないのだけれど・・・ 「そう・・・でも友達にキスなんかされるかしら・・・?」 その言葉に姫子が慌てふためく「だ、だからあれは違うの!マコちゃんほんの冗談のつもりだったんだと思う・・・」 冗談・・・?冗談ですって・・・!!!冗談ですまされるはずはない・・・あの子は・・・早乙女さんは私の大事な姫子の唇を奪った!それだけは事実なのよ・・・! あまりの怒りに私の中のオロチが目覚める・・・なんてことは当然なかったけれど私の中で嫉妬の憎悪が渦巻いていたことは確かだった 「だいたい女の子同士だし・・・冗談でなきゃおかしいよ・・・」 「あら・・・おかしくなんかないわ・・・私と姫子は昨日私の部屋でキスしたわよ?それも何度も・・・私・・・姫子の唇の味今でもはっきり覚えてるもの・・・」 そう言うと私は舌で口を嘗め回す、昨日の姫子の唇の味をまるで思い出すかのように 千歌音の言葉に昨日の光景を思い出した姫子が顔を真っ赤に染めると必死に首を振り否定した 「あ!あれは千歌音ちゃんが無理矢理!」 「そうね・・・でも私と姫子がキスしたことには変わりないでしょ・・・?」 「そ・・・それはそうだけど・・・」 姫子のスカートが少し捲れ生足が少し見えている・・・それに気付いた私は・・・食い入るようにじっと目で追っていた・・・ 「・・・・・・!」私の視線に気付いた姫子が慌ててスカートを隠す・・・ 姫子の下半身から目を逸らすと乙橘学園全校生徒が憧れる黒い長髪に軽く触れながら千歌音は告げた 「そうよ・・・たとえばこんなふうに・・・」 姫子に自然と顔を近づける・・・しかし唇が重ねられる寸前、姫子が突然嫌がり距離を離すとはっきり拒絶した 「千歌音ちゃんやめて・・・!いまそんな気分じゃないよ・・・」 「そう・・・ごめんなさい、あ・・・私一度学園に帰らないといけないのよ・・・」 そうだった、私・・・生徒会の仕事をそのままにして姫子を追っていたのだった、それに弓道部にも顔出さないといけないし 「うん、千歌音ちゃん私なんかと違って大変が立場なんだもん・・・仕方ないよ」 「それじゃあ行ってくるけれど・・・邸内のものは姫子が好きに使っていいから・・・なにかあったら乙羽さんに言ってね」 「で・・・でもいいのかな、私なんて居候の身分だし、千歌音ちゃんがいないのに1人だけここにいるなんて図々しくないかな?」 姫子の顔が沈む・・・そんなことを気にしてるなんてバカな子・・・ 姫子を優しく抱き締めると微笑みながら呟いた 「姫子ってほんと優しいのね・・・そんなこと気にする必要なんてないわ、ごゆっくりなさい」 「あ・・・あの乙羽さん」 外出したいと乙羽に申し出る、いまは千歌音が邸にいない 病院にいるマコトに会いに行きたい、いま彼女は姫子が来ないので不安になってるかもしれない 「申し訳ありませんが・・・お嬢様から来栖川様は邸から出さないようにきつく言われておりますので」 乙羽は目を閉じると頭を下げ申し訳なさそうにしていた 「え・・・?千歌音ちゃんが・・・?」 「お気持ちは充分分かりますが邸内に留まりますようお願いします、来栖川様を外出させた場合お嬢様からお叱りを受けるのは私ですので・・・」 でも実際は乙羽以上にお叱りを受けるのは姫子だろう。。。。あんなに優しい千歌音が乙羽にそこまできつく言うとは思えない でも・・・千歌音が怒ると怖いのはあの日お仕置きを受けた姫子が一番分かっている 特に姫子のことになると千歌音はいつもの清楚なお嬢様から完全に豹変する・・・ 「そうですか・・・分かりました」 はあ・・・仕方ないかな、私なんて居候の身分だもん、乙羽さんに意見なんて言える立場じゃないよ、それに千歌音ちゃんはこのお邸で一番偉いし・・・ 私は大人しく部屋に戻ることにした 「はあ・・・」1人部屋のベッドの中で大きなため息をつく、千歌音ちゃんなんであんなことしたんだろう・・・ 昨日のことを思い出すと自然と唇に手をやる、何度もキスをされた、ベッドに押し倒され力ずくで無理矢理唇を奪われた ああなったら非力な姫子には抵抗しようとしても逃れることはできない力はない。。。。 武術にも長けてる千歌音に体が弱い姫子ではされるがままになるのは自然だろう 怖い・・・怖いよ・・・昨日の千歌音ちゃん怖かったよ・・・千歌音ちゃん・・・ もしあのまま続けていたら・・・私完全に千歌音ちゃんに体を奪われていたよね 「千歌音ちゃんどうしちゃったのかな・・・」 「姫子・・・私がどうかしたの?」 「え!千歌音ちゃん!?」 突然千歌音の声が聞こえたものだから心臓が止まりそうになる 黒長い髪で清楚で学園のアイドルでもあるこの世のものとは思いえないほどの美少女はベッドの隣で微笑み姫子を見守っていた 実は姫子が思いにふけっていた頃にはもう千歌音は姫宮邸に戻ってきていたのだった 確かに長い時間ぼうっとしていた気はするけど・・・こんなに早く戻ってくるなんて思いもしなかった 「あら・・・少し驚かせてしまったかしら?」 千歌音が微笑みかけてくる 「だ、だって!突然声かけてくるんだもん!私びっくりしちゃった」 「そう・・・ごめんなさいね」 「ううん、そんな、別にいいんだけどね・・・」 「私ね・・・姫子に聞きたいことあるんだけど」 「な、なにかな?」 「昨日の早乙女さんとのキスの味教えて・・・早乙女さんの唇・・・どんな味がしたの?」 その言葉に姫子はベッドから飛び起きた 「キスの味・・・・・・?そ、そんなこと言えないよ!!それにマコちゃんとのことはほんと一瞬の出来事だったし・・・」 「いいから教えて頂戴、あの時のこと聞きたいのよ・・・」 姫子が顔を朱に染めると観念したかのように丸くり思い出すと小さく呟いた 「そ、そんなにはっきり覚えてないんだけどね!・・・れ・・・レモンのようなすっぱい味・・・」 「そう・・・」 いまでも覚えているの・・・まだ早乙女さんとのキスの味が忘れられないみたいね 「なら・・・なら私とは?私とのキスの味はどんな感じだった?」 突然の問いに姫子は戸惑った・・・ええ!?あれは・・・ 「千歌音ちゃん!?だ、だってあれは・・・無理矢理気味だったしあまり覚えてないかな~」 姫子が思い出しながら言う、千歌音はその言葉を聞いて目を静かに閉じ少し考えると、鋭い形相で顔を明けると姫子を威嚇するように睨みつけた 宮様からこの目で威嚇された女生徒は完全に怯えて誰も逆らえない(といってもこの表情はイズミと姫子とオロチ相手にしか見せたことはないが) 「・・・・・・!!」(こ、怖い・・・怖いよ千歌音ちゃん) 「そう・・・つまり姫子にとっては私より早乙女さん・・・あの小娘とのキスのほうが姫子にとっては大事ってことなのかしら・・・!」   千歌音がずいっと迫ってきたので恐怖で怯えた姫子は慌てて後退した 「な!?ちょ!ちょっと違うってば千歌音ちゃん!」 「私とのキスを忘れたのなら思い出させてあげるわ・・・!早乙女真琴のことを忘れさせるくたいにね!」 ち・・・千歌音ちゃん・・・ 逃げるように後退する姫子 しかし距離を詰め迫り来る千歌音の方が動きは速かった 口を大きく明けた千歌音は姫子の言葉を遮るように・・・ いや、姫子の口に唇を無理矢理重ねまるでそれを食べるように大きく押し付けた 「・・・ん!嫌ぁ!」 大きく目を明けた姫子は慌てて突き放し千歌音の唇から一瞬逃れようとする しかし千歌音は姫子の唇を・・・まるで獲物を逃がさないように完全に素早く捕まえると、両腕で姫子の体全体を抱き締め再び強引気味に唇を塞いだ まるで食後のデザートを楽しむかのように目を閉じながら姫子の唇の感触を楽しむ (ふふ・・・姫子の唇・・・何度吸っても柔らかくて甘いわ・・・ほんととても美味くてよ姫子) 一方、千歌音に唇を完全に塞がれているために声を出せないでいる姫子 それでなくとも姫子の小さな体全体を、弓道で鍛えられた千歌音の長い両腕でがっちり固められているため身動き1つできないでいた そのまま身動き取れない姫子を床に押し倒す (姫子・・・貴女の処女・・・今日で終わりね、姫子の初体験の相手は私よ・・・ 姫子が他の誰かのものになるなんて耐えられないわ!) 「ん・・・・・・」 叫ぼうにも唇を塞がれているため声が出せない 足をばたばたとするが千歌音の体はびくともしなかった (姫子・・・これからは大人のキスよ、もう普通のキスでは満足できないわ) 姫子は口内に生暖かいものが・・・千歌音の舌が入ってくるのを感じた そのまま姫子の口内を容赦なく嘗め回す 「んん・・・・・・!」 口の中でそれか絡んできた 姫子はもういま何が起きているのか把握できていなかった つい千歌音が口の中の位置を変えようと腕の力を抜いたときだった 「ん・・・嫌ぁ!!!」 油断した千歌音を突き倒す 千歌音が床に転んでいる隙を付き立ち上がると千歌音の唾液でべたべたになった唇を何度も手で拭った 「く・・・!姫子!」 部屋の奥まで逃げようと走り出すが千歌音に簡単に追いつかれてしまう 姫子の腕を優しく掴む 「や!・・・離して!・・・うう」 部屋の壁に追い詰め両腕で姫子の体を押さえつけると私は微笑んだ 「もう逃げられないわよ・・・姫子」 「やめて!千歌音ちゃんなんでこんなこと!こんなことするの!?」 「姫子、言ったでしょ?貴女の全てが好きなのよ・・・他の子に貴女が汚されるなんて耐えられない・・・!貴女を手に入れるためなら私・・・何でもするわよ、だから静かに・・・してね?」 姫子の首筋に軽くキスし姫子の香りを何度も嗅いだ、早乙女さんにはこの温もり渡さないわ・・・絶対に! もうやだ・・・あ・・・あれ? 「あの・・・千歌音ちゃん、私・・・」 「何かしら・・・どうかしたの?」 姫子の体を少し引き離すと静かに問う 「千歌音ちゃん、私・・・トイレに」 「ふふ・・・ムードのない子ね・・・姫子は」 はっと私は考えた 「そ・・・それじゃあ千歌音ちゃん私行ってくるね」 私の体は自然と動いていた、部屋を出ようとした姫子の腕を捕まえ背後から優しく抱き締めた 「きゃ!ち、千歌音ちゃん!?」 「駄目・・・行っちゃ駄目よ姫子・・・」 「や!やだ!やだ!ちょっと!何するの千歌音ちゃん!?」 暴れる姫子を床に押し倒しす 「千歌音ちゃん!離して!私早くいかないと!」 千歌音をどかそうと両手で引き離そうとするが姫子の細い腕は力が弱く千歌音の体はびくりともしない、 「あら・・・そうやって姫子・・・私から逃げようとしてるんじゃないかしら?」 「ち!違うよ!ほんとだってば!」 姫子の下半身がばたばたしている・・・どうやら本当みたいね・・・ 「そう・・・ならここでなさい・・・」 姫子は耳を疑った「え・・・?ここで!?」 「ええ・・・そうよ、ここで・・・ここで用を足しなさい、私が見ててあげるわ」 姫子の顔から血の気が引いた・・・そんな、千歌音ちゃんの口からそんな言葉が飛び出すなんて・・・ 「な・・・!千歌音ちゃん・・・自分が何言ってるか分かってるの!?」 ええ・・・分かってるわよ姫子・・・私は妖しく微笑んだ 目の前にいる黒髪の美少女、姫宮千歌音の言葉に対して姫子は・・・この人は気が狂ったのかと思った 千歌音はいま自分が何を言ってるのか分かってるのだろうか? ここで・・・姫子の部屋で・・・下着を着たまま用を足せと言っているのだ 「どれくらい出そう?」 その言葉に姫子は恥で頬を赤く染め消え去りそうなくらい小さな声を放った 「え・・・?えと、その・・・す・・・少しだけ・・・」 「そう、よかった・・・着替えは使用人に用意させるから心配ないわ、さあ・・・姫子・・・出して?」 姫子は耳を何度も疑った、あの学園のアイドルである宮様の口から出た言葉とはとれも思えない 「千歌音ちゃん本気で言ってるの!?」 「なにを言ってるのかしら?私は本気よ・・・」 「そんな・・・千歌音ちゃんは皆から宮様って慕われていて、綺麗で清楚な千歌音ちゃんに私も憧れてるのに・・・こんなっ!」 必死に声を出して叫んでいる姫子に目を静かに目を閉じると冷たく告げた 「それは・・・外から見た私でしょ?」 「・・・・・・」 「さ・・・もうそろそろ我慢できないんじゃないかしら?私が見ていてあげるから・・・姫子」 「で・・・でも!私出来ない!」 「あら・・・それなら私の腕をどかして行けばいいわ・・・姫子に出来るかしら?それにこの部屋を例え出れたとしても・・・それとも乙羽さんの前で・・・」 姫子はいまの状況を確認してみた、千歌音の長い両腕で体全体をがっちり押さえつけられている、女同士といっても姫子と千歌音の腕の力は歴然の差だろう、つまりは・・・ まず脱出不可能だよね・・・千歌音ちゃん・・・うう・・・考えているうちにも苦しくなってきたよ・・・うう~ 「うう・・・私もう最近の千歌音ちゃんの考え理解できないよ・・・」 小さくため息をついた姫子はその場所に力を入れた 「さ、見ててあげるわ・・・姫子の・・・見せてね・・・」 姫子の制服のスカートを捲っている千歌音の声が聞こえた ポタ・・・ポタっと音がすると同時に・・・姫子の下着が青く染まっていくのが千歌音の目にはしっかり見えていた うう・・・なんでこんなことに・・・目に微かに涙を滲ませながら姫子は用を足して行く 千歌音ちゃん軽蔑してるよね・・・上を見上げた姫子の目に映っていたのは・・・ 姫子のそれを見ながら微笑む・・・まるで我が子に対する千歌音の瞳だった 「あっ・・・・ああ!」 ああ・・・気持ち悪いや・・・下着が肌がぬるぬると塗れて行くのを感じる・・・暫くするとそれは止まった 「もう・・・終わりかしら?」 「う・・・うん」 「そう・・・」 千歌音が姫子に下半身を見下ろすと下着に顔を近づけ瞳を閉じそれを感じていた 「な・・・何をしてるの千歌音ちゃん?」 「姫子の・・・それの・・・匂いを嗅いでるの・・・」 微笑み嫣然と言う千歌音に姫子は血の気が引く思いだった 「や・・・やだ!やめて!」 「いい香りね・・・」 現実を逃避したかった、信じがたい光景だった あの宮様が姫子が足した用の匂いを嗅いでいる それもまるで楽しんでるかのように 姫子はその行為を直視できないでいた 外から見た宮様との別の一面とはこのことだろうか、それにしてもこれはさすがに・・・ 「千歌音ちゃん汚いからもうやめて!私恥ずかしいよ!」 千歌音はその言葉に反応するかのように捲り上げていた姫子のスカートを直すと顔を上げた 「そう・・・?姫子がそう言うなら分かったわ」 もう私は姫子のものならなんでも欲しいの・・・だって私、もう貴女しか見えないもの・・・好きよ姫子、貴女はほんとに可愛くてよ?私の大事な姫子・・・ 「うう・・・千歌音ちゃん、私下着着替えてもいいかな?出来ればシャワーも浴びたいんだけど・・・」 「そう・・・なんなら私が洗ってあげてもいいわよ?」 千歌音はまるで姫子を子供扱いだ 千歌音から体を洗ってもらう・・・当然千歌音も全裸の状態で・・・想像しただけで顔が真っ赤に染まった 「な・・・!いいよ!いい!いいです!自分でそれくらいできます~!」 「そう?それは残念ね・・・」 シャワーを浴び下着も使用人に用意してもらいすっきりした表情の姫子は自分の部屋で思いにふけった ベッドの横にゆっくりと座る うーん・・・今日はもうマコちゃんに会えないのかな・・・ ほんと最近の千歌音ちゃんなんだか凄く怖い・・・ 「あら・・・すっきりしたみたいね・・・可愛いわよ姫子」 「あ、千歌音ちゃん」 千歌音が様子を見に入ってくる、その表情は優しい千歌音だった そう・・・それはまさしく皆がいう宮様だった 姫子の側まで近寄ると優しく抱き締めた 「あ・・・千歌音ちゃん・・・」 「好き、好きよ姫子・・・」 「え・・・?あ・・・あの・・・」 千歌音に好きと言われ顔を赤く染めた さっきも言われた言葉だがこう真っ直ぐに好きと言われると照れてしまう うーん・・・どうしよう・・・姫子が言葉に戸惑っていたときだった、ノックが聞こえたのは 「来栖川様、乙羽ですが失礼します」 姫子とのひと時を邪魔された、ドアの方向を睨んだが・・・千歌音は心を少し落ち着かせると主人の顔になり応答した 「乙羽さん?なにかしら?」 「え・・・?お嬢様!?こちらにいらしたんですか!?」 「ええ、来栖川さんの気分が悪いようなので付き添ってたのけれど・・・」 乙羽は腹が立った(きーーーー!!!お嬢様に少し可愛がられてるからって!どうせお嬢様を色仕掛けでたぶらかして部屋に上げてるんだわ・・・どこまでも図々しい小娘・・・私のお嬢様に・・・私のお嬢様に・・・!!! あの小娘の料理の中には毎日キノコを仕込んでやろうかしら・・・!) 「乙羽さん?黙ってちゃ分からないわ、どうかしたの・・・?」 妄想にふけっていた乙羽は慌てて主人に応対した 「え・・・?い、いえ!なんでも!なんでもございません!!!」 「それより・・・来栖川さんになにかご用かしら?」 「あ、はい・・・あの来栖川様」 部屋に入ると姫子に駆け寄り「あの・・・来栖川様にお・・・」 次の言葉を睨んだ千歌音に遮られた「まさか・・・個人的なご用なの?」 乙羽に姫子との時間を取られた上 乙羽が姫子に馴れ馴れしく接してきたのを見て嫉妬心で千歌音は一瞬我を忘れた 「え・・・?いえ、あの私は」 「まだ貴女の仕事は終わってないはずよ?」 姫子を護るように前に立った千歌音が怖ろしい形相で睨んできたので乙羽は明らかに動揺し驚いた 何より自分に対してこんな表情を見せた千歌音は初めて・・・いやこんな怒った表情をした千歌音を見るのは初めてだ 「乙羽さん・・・仕事をさぼろうだなんて貴女も随分と偉くなったものね・・・!」 「いえ、お嬢様私は!」 「そんなに邸の仕事が楽しくなかったのならここを出て行ってもらって結構よ・・・!私としても曖昧な態度でメイドとしていたれるのは迷惑だわ・・・!」 (あわわ・・・どうしよう!!!) 姫子は大変な場面に遭遇してしまった 16歳の女の子とは思えない千歌音の邸主人としての風貌に驚かされた (千歌音ちゃんが乙羽さんのこと叱るなんて・・・始めてみたよ) といって居候である姫子が口を挟める立場ではない。。。。 「いえ、私は来栖川様にお電話がありましたのでお伝えしようと・・・」 その言葉に千歌音は我に返った 「え・・・?」 「あの・・・はい」 千歌音は自分がいま言った言葉に恥を覚え頬を赤く染めた 「あら・・・そうだったの・・・私勘違いして貴女に酷いこと・・・ごめんなさい乙羽さん、言い過ぎたわ・・・」 「とんでもないお言葉です、こちらこそ誤解を招く行動を取ったりして申し訳ありませんでした」 乙羽が深く頭を下げた、それをやめさせると私は優しく微笑んだ 「いいの・・・さっきの言葉は全て忘れて・・・乙羽さん、これからも姫宮邸をよろしくおねがいするわ」 「お嬢様・・・・・・も・・・もったいないお言葉にございます・・・あ、来栖川様、早乙女様というお方からお電話が入っております・・・ 来栖川様にご用があると伺っておりますが・・・」 姫子は驚いた「マコちゃ、いえ早乙女さんからですね?分かりました」 彼女は松葉杖があるから電話先まで歩くことくらいはできる おそらく今日姫子がお見舞いに来ないので心配して掛けてきたのね・・・ 私にとっては彼女はライバルってことになるのかしら・・・? 「それでは失礼します」 乙羽が去ったあと・・・「そ、それじゃあ千歌音ちゃん私行ってくるね・・・」 姫子が私の様子を気にしている、機嫌でも確認しているのかしら 私は姫子に背中を向け小さく呟いた 「姫子、怪我人の早乙女さんを電話先でいつまでも待たせるわけにはいかないわ、早く電話に出てあげなさい・・・」 「うん・・・明日?明日は行けるかな・・・え?ううん、心配ないよ、宮様良くしてくれてるよ、うん、それじゃお大事にね」 「・・・・・・・・・」 姫子の会話を隅でこっそり聞き終わると私は足音を立てることなく髪に手をやりながら部屋に戻って行った   夕食や入浴も済ませネグリジェに着替えた私は夜、姫子を部屋に呼んだ もう乙羽さんも使用人も全て寝ているほど深夜・・・ 「千歌音ちゃんあの・・・何か用かな?」 姫子のパジャマ姿似合っててとても可愛らしく感じた その上姫子は下着の上からパジャマだけを着た状態 姫子にとってはその姿は普通なのだが千歌音にとっては無防備状態以外の何者でもなかった 「姫子、今日は一緒に寝ましょう」 そう言って姫子を手招きした 「え・・・?でも私・・・」 姫子が頬を赤く染め照れながら迷っている 眠いのかときより目に手をやる姫子、その仕草があまりにも可愛いので少し見惚れる 「心配ないわ姫子・・・貴女は私が・・・私が守るわ、この命の代えても・・・だから一緒に寝ましょ、それとも私と寝るの嫌かしら?」 「え・・・?ううん、そんなことないよ!千歌音ちゃんがそこまで言うのなら・・・私甘えちゃう!」 「なら・・・着て・・・」 そういえば最近ピアノを弾いてない気がするわね・・・私の腕落ちてないかしら・・・ そんなことを考えながら姫子がシーツの中に入ってくるのを待った 「千歌音ちゃんのベッドって大っきくてとても広いけど・・・女の子二人じゃ少し狭くないかな?」 「平気よ・・・さ、いらっしゃい姫子・・・」 姫子はベッドに居る千歌音に見惚れた・・・ 千歌音ちゃんやっぱり綺麗だな・・・私自身なくしちゃうよ 千歌音の美貌に色っぽいネグリジェ姿がまっちしている 正しく清楚で綺麗なお嬢様という言葉にぴったりだった 「姫子?どうしたの・・・?」 ベッドに突っ立ったままの姫子を気にしたのか声を掛けてきた 「う、ううん!それじゃあ・・・失礼します、あ!窮屈になったらいつでも言ってね、私自分の部屋に戻るから」 貴女と2人きりなのにそんなこと言うわけないでしょ・・・私は姫子に微笑んだ 姫子は戸惑いながらも・・・いそいそとベッドの中に入った 「千歌音ちゃんの体・・・とっても温かいや・・・」 「あらそう・・・?」 「う・・・うん」 千歌音との腕が触れ合う度に姫子は赤面した たまに千歌音の大きな胸が腕に当たることもある 千歌音は巨乳なので接近していると腕に当たったりする 「姫子・・・姫子はその・・・いつもその格好で寝てるの?」 「え・・・?うん、そうだよ、これ私のお気に入り、寮にいる頃から愛用してるの・・・」 「そう・・・」 下着の上からパジャマだけを着た状態、時より見える姫子の生肌・・・そして露出度の高さ・・・生足に生腕・・・ 姫子は気付いてないかもしれないけど・・・その格好 はっきり私に・・・襲ってくださいって言っているようなものよ姫子・・・ 姫子は天然だから気付かないかもしれないけど・・・ そう・・・もう乙羽さんも眠っている、邪魔するものは誰もいない・・・ これからは姫子と2人だけの時間 「あ・・・千歌音ちゃん、私そろそろ寝るね・・・」 「夜はまだこれからよ姫子・・・」 寝ている位置を変えた私は姫子に急接近すると後ろから優しく抱き締めた 「・・・え?な、なに?」 「姫子・・・まだ寝るには少し早いんじゃないかしら・・・?」 「や・・・ちょっと・・・」 突然抱き締められたので驚いた姫子は慌てて離れようとしたが強く抱き締められていて逃れられなかった 「・・・きゃ!?」 生暖かいような感触が姫子の体全体を痺れさせる・・・ 姫子の首筋に千歌音が背後から唇を当て息を吹きかけながら優しく舐め始めた 「ち・・・千歌音ちゃん・・・」 姫子の小さく発した声を無視するかのように千歌音の行為は続けられた 「だ・・・だめだよ・・・千歌音ちゃん・・・やめ・・・」 体を揺らして必死に逃れようとするが両腕で抱き締められ 足も絡まれているため身動きが取れない・・・ まるで姫子を見透かすように千歌音の行為はエスカレートしていく 私はふいと姫子のパジャマの胸元から中に手を入れると姫子の胸を自然と揉みはじめる ピアノによって鍛えられた・・・スラリと伸びた指が・・・姫子の胸に絡まる 「やっ!ちょ・・・ちょっと・・・」 「ふふ・・・姫子の・・・ちっちゃくて可愛いわ」 「ち・・・千歌音ちゃんの胸が大きすぎるんだよ」 手は姫子の胸に・・・そして唇は首筋に 千歌音の行為は休まることなく続けられた 「好き・・・・・・好きよ姫子・・・」 耳元に囁きかけられる言葉が心に強く突き刺さる 姫子の体を力任せに振り向かせると・・・顎を掴み覆いかぶさると姫子の唇に自分のを重ねた 「んっ・・・・!」 不意打ち気味のキスに目を大きく明け驚いた 目の前にいる学園のアイドル、そして超が付くほどの美少女・・・宮様こと姫宮千歌音の行為に困惑した なにか言うにも唇を千歌音に塞がれ声を発することが出来ない それでなくとも体全体を千歌音のリーチの長い両腕、スラリと長い両足に絡まれ身動きすら取れない・・・ 自然と姫子の体は固まった (姫子の唇・・・蜜のように甘くて柔らかくて・・・なんどキスしても飽きないくらい美味しいわ・・・) 唇から姫子を解放した千歌音の手は自然に・・・姫子のパジャマのボタンに向けられた 「や・・・ちょっと・・・こんなことされたのマコちゃん以来だよ・・・」 姫子のパジャマを脱がそうとした私は姫子の言葉にはっとして慌てて起き上がる 「姫子・・・いまなんて言ったのかしら??早乙女さんとも・・・こういうことしてたの・・・?」 「え・・・・?ああ!違うよ!マコちゃんとは寮の部屋が同じだったから・・・その・・・たまに一緒に寝たりしてたから・・・」 「一緒に・・・早乙女さんと寝たりしてたの?」 「う・・・うん、あのねマコちゃん部活してて疲れてるからいつもはすぐ寝るんだけれど・・・寒いときにね・・・『姫子、風邪引くから私のとこおいで!』 ってマコちゃんがベッドから手招きしてくれたりしてく・・・」 私は愕然とした・・・姫子が私以外の子と・・・ 早乙女さんは姫子の温もりを感じていたのね・・・ 何より姫子が他の子の近くで寝息を立てていたなんて それもこの無防備な状態で早乙女さんと1人の部屋で2人きり・・・ 早乙女真琴は一瞬とはいえ姫子の唇を奪った子だ・・・ 随分長い期間、寮で一緒だった2人・・・あの子が姫子と2人きりで寝ているのに一切手を出してないとは考えづらい・・・ 私は早乙女真琴に対して完全に女として嫉妬した・・・ 「・・・・・・・・・・」 姫子を離したくない・・・そういう想いが強くなっていく 「千歌音ちゃん?」 姫子がきょとんとした表情で千歌音の表情を伺う 千歌音の行動は素早かった 今までの優しい宮様とは打って変わったような顔色になると姫子に覆いかぶさりパジャマのボタンを強く外し始めた 「私もう我慢できないわ、姫子・・・貴女は私のものよ・・・どんなことがあってもね・・・!!」 ボタンを全て外すとパジャマを乱暴気味に脱がしベッドの外に放り投げた 姫子の下着が露になる・・・ブラジャーもくっきり見えている・・・上から姫子の下着を見下ろし食い入るように見つめつい・・・鼻息が荒くなる 千歌音の視線に気付いた姫子は頬を真っ赤に染めると慌てて胸元を両手で隠した 「やだ!やめて千歌音ちゃん!おねがいだから・・・」 胸元を隠そうと必死になる姫子の両手に優しく触れる 「姫子・・・お願いだから手をどけて頂戴・・・」 「嫌!恥ずかしいもん・・・千歌音ちゃんはいいよ!綺麗だし胸も大きくてスタイルもいいし・・・!それに比べて私なんて・・・」 「姫子・・・恥ずかしがらないで・・・自分に自身を持ちなさい・・・それにもう抵抗なんてやめて、それにもう私達もう普通の友達なんかじゃないわ、分かるでしょ・・・?」 そう・・・もう千歌音には何度も唇を奪われてる・・・そして今日も・・・もう普通の友達とは言えないだろう 千歌音とのキスが頭に何度も過ぎる 「あ・・・あれはでも!全部千歌音ちゃんが・・・無理矢理私を・・・!!」 姫子が目に涙を浮かべながら必死に訴えた 「やだ!いまの・・・いまの千歌音ちゃんには見られたくない!」 姫子が胸元を隠しながら訴え 「いまの私ってどういうことかしら?」 「私の好きな千歌音ちゃんは・・・薔薇の園で私の話を聞いてくれる存在・・・私の悩みを黙って微笑みながら聞いてくれて、ほんと清楚で落ち着きがあって月が似合いそうな綺麗なお嬢様だった・・・薔薇の園が千歌音ちゃんのイメージにぴったりはまってた あれが私の好きな千歌音ちゃん、でもいまの千歌音ちゃんは私の知ってる千歌音ちゃんじゃない!!私が知ってる千歌音ちゃんはこんなこしないもん!」 私は小さくため息をつくと口を開いた 「その私は・・・ほんとの私じゃないわ・・・感情を閉ざした・・・いえ、心を閉ざしてる姫宮千歌音よ」 「そんなこと・・・!そんな・・・」 私は二の口を言わせないように言葉を切ると静かに微笑み、再び姫子の両手に優しく触れた 「ねえ姫子、手をどけて頂戴、貴女が好きなの・・・姫子の全てを私に見せて・・・」 「嫌!絶対嫌!・・・いやだよ・・・」 「そう・・・」 必死の訴えを聞き流すと姫子の首筋を舐めるように位置を変えながら何度もキスを続ける 「や・・・やだ・・・やめてよ千歌音ちゃん!女の子同士なのにこんな・・・」 「そんなの関係ないわ、私・・・姫子のこと好きだもの・・・」 好きという言葉に姫子の脳裏にぐさっと突き刺さる 姫子が固まって抵抗できないのをいいことに千歌音の行動は続く 「さっき・・・私じゃないって言ったけれど・・・私変わってなんかないわよ、ただ・・・」 「んっ・・・やっ!・・・た、ただなに?」 「姫子と早乙女さんのキスを見てから・・・私の中で眠っていた感情が目覚めたの、姫子に対する気持ち・・・」 「んっ!や!ちょっと・・・!」 「なんでかしらね・・・金も名誉もいつでも手にあるのに姫子はいつも私の手の中から逃げようとするわ・・・」 「あ・・・!んん・・・」 「私ね・・・姫子のためならこの邸なんて要らないわ・・・全てを捨ててもいいの・・・」 その言葉に姫子が大きく反応した「え・・・?」 千歌音ちゃんそこまで私のこと・・・私の憧れの存在だった千歌音ちゃん・・・私、私ね千歌音ちゃん・・・貴女となら・・・ 「分かってくれないかしら・・・?姫子と暮らせるならどこにでも行くわ、姫子がどこに行っても私は付いていくわよ」 姫子が千歌音の想いを確認したあと、小さなため息をつき・・・ゆっくりと手を動かした 「千歌音ちゃん、私・・・」 「姫子?」 両手をゆっくりと胸元から取り外すと、先程まで隠していた胸元を露に千歌音の前に見せた その行動を不審に思った私は名前を呼ぶ 「姫子・・・?」 両手を下の位置に戻すと姫子が千歌音に向けて静かに目を閉じた 「姫子・・・?抵抗しないの・・・?」 姫子がその言葉に頭をゆっくりと傾け頷いた 「う・・・うん、千歌音ちゃんが相手だったら・・・私は・・・いいよ・・・?」 私はその言葉に驚き一瞬耳を疑った 「姫子、いいの?私・・・・・・姫子と同じ女の子よ・・・」 「ち・・・千歌音ちゃんが言ったんじゃない、そんなの関係ないって」 私は姫子の言葉に驚きながら、少し微笑むと小さく息を吐きベッドから降りる 「そう・・・わかったわ・・・」 自然と自分のネグリジェを脱ぎ始めた 入浴時でもないの人前であの宮様が服を脱いでいる・・・ 姫子は直視できないでいた それもまったく恥じらいを見せない 少しも表情を変えずに下着姿になる黒髪の美少女に対して口に手を上げながら声を掛けた 「千歌音ちゃん・・・は、恥ずかしくないの?」 恥・・・?貴女の前よ、姫子・・・私ね・・・貴女に私の全てを見てほしいの・・・ 「姫子が相手ですもの・・・恥じらいなんて少しもないわ」 やはり千歌音は下着姿だろうがどんな姿も絵になる 胸の大きさが半端ではなく体付きのスタイルも抜群でモデルのような美貌だ 姫子は完全に見とれる 千歌音ちゃんやっぱり綺麗・・・はあ・・・私いつも自信なくしちゃうな 千歌音が下着に手を掛けたときだった 「千歌音ちゃんやめて!」 「姫子・・・どうしたの?」 「いい・・・千歌音ちゃんはそのままで・・・そのままでいいよ・・・」 ふっと驚いた千歌音は微笑むとブラを外そうとしていた手を止めて頷いた 「そう・・・分かったわ」 ベッドの中に入ると姫子に覆いかぶさると上から姫子を抱き締めた 「姫子、怖がらないでね・・・優しくするわ」 「私・・・千歌音ちゃんが側にいるから・・・怖くなんか・・・ないよ」 私はその言葉に胸がどきどきして頬が赤く染まるのが分かった 腕が胸が・・・姫子の体と絡まる それから姫子の唇に自分のを重ねた 「んっ・・・んん・・・」 それも普通のキスではない姫子の口内に舌を入れる 同時に姫子が付けてるブラのホックを外すと生で胸を強く揉み始めた 「や!・・・千歌音ちゃん!」 胸を揉まれ叫び声を上げる姫子にキスをやめた千歌音が胸の乳首を舐めながら呟く 「好き・・・好きよ姫子・・・」 千歌音の言葉が姫子の脳裏に・・・頭の中に電気のように痺れながら伝わってきた まるでデザートを楽しむかのように姫子の乳首を嘗め回し左手でもう1つの胸を揉み回す 姫子も逆らわない、されるがままになっていた 「千歌音ちゃん!ああっ!!」 姫子はたまらず悲鳴を上げ続ける 「好き・・・好きよ姫子」 乙橘学園全生徒の憧れの宮様こと姫宮千歌音に何度も愛の言葉を囁かれている そのうえ自分の体を踊るように舐めまわす千歌音に姫子はつい快感まで覚えた 「ん・・・気持ちいいよ千歌音ちゃん・・・」 私は実感した・・・いま私・・・千歌音ちゃんに抱かれてるんだね・・・ 千歌音ちゃんの暖かさを肌で感じるよ もう私ね・・・女の子同士とか全然気にしないよ ふと千歌音が胸から顔を上げ姫子の顎を掴む 「姫子の唇・・・柔らかくて好きよ・・・頂いてもいいかしら・・・?」 「うん、千歌音ちゃんとなら私・・・いいよ」 獲物を食い入るような千歌音の熱い口付けが姫子に襲いかかった いままで千歌音と何度もしてきたがそれまでのキスとはまったく違う情熱的なキス 姫子にとってはマコトとのキスとは比べものにならないくらい美味しい快感だった 寮通いの頃にもマコトとはキスを一度だけしたことがある 部活など色んなストレスが溜まっていたマコトは 寮部屋で帰りを待っていた姫子にぶつけるように突然抱きつくとそのまま・・・ マコトのキスの味はすっぱいレモンの味がした・・・ しかし千歌音の唇の味は言葉では言い表せない・・・ 濃厚的なキスで千歌音の唾液が姫子の唇からはみ出しているほど激しい 「んっ・・・んん・・・」 両手両足が姫子の体全体に絡み千歌音の胸が姫子の体にギュっと押し付けられるのが分かる そして姫子は・・・上の覆いかぶさりキスいている千歌音の背中に自然と両手を回していた 「姫子起きて、もう朝よ姫子」 あれ・・・?私・・・私は 「う・・・うーんと、あ!」 私は飛び起きた 「あ、あれ?千歌音ちゃん・・・あっ!!」 私は自分の姿を確認して絶句した 下着も全てベッドの外に放り出され全裸になっている つまりいまは全裸状態、その事に気付いた私は慌ててシーツで体を隠す 「千歌音ちゃん・・・私・・・?」 千歌音はすっかりネグリジェを着ていた 「姫子・・・覚えてないの?」 「え・・・?なんとなく記憶はあるんだけどね、思い出せないの・・・でも千歌音ちゃん・・・私この格好ってやっぱり・・・その・・・私は千歌音ちゃんとしたんだよね?」 千歌音が目を閉じると静かに頷いた「ええ・・・そうよ・・・ごめんなさい・・・」 「ううん・・・いいの・・・そうなんだ・・・私の初めての相手は千歌音ちゃんなんだ・・・」 「私も始めてよ・・・キスも初めてだし・・・初体験の相手も始めての相手が・・・姫子よ」 「そうなんだ、千歌音ちゃん綺麗で人気あってモテるからそんなのしてるのかなって・・・あ、ごめんね千歌音ちゃん」 「いえ、いいの・・・いいのよ姫子」 「ねえ千歌音ちゃん・・・私の下着は全部・・・その、千歌音ちゃんが・・・?」 千歌音が小さく頷く「そうよ、姫子の下着を全てはがしたのは私、ごめんなさいね姫子」 「ううん、いいの・・・私も千歌音ちゃんのこと好きだし・・・したかったから」 千歌音の頬が染まるのがはっきり姫子の目に見えた 「それで・・・これからはどうするの?」 パジャマに着替えた姫子に千歌音が問いかけてきた 「これからって?」 「これからの私と姫子についてに決まってるでしょ・・・」 「え?私と千歌音ちゃんはいつも通り友達の関係でいようよ?学園内では赤の他人として・・・」 「姫子、そういうわけにもいかないのよ・・・私達昨日何したか分かるでしょ・・・?私達もう普通の関係じゃないわ」 「え・・・っとそれは・・・せ・・・せ・・・!い、言えないよ!!」 「ふふ・・・でしょ、私の口からも言えないわね」 はっとする、そうなのだ・・・姫子は千歌音に抱かれた・・・千歌音と・・・寝たのだ 言葉に詰まる姫子を見透かし嘲笑うように千歌音の言葉は続く 「だから・・・そうね、恋人ってことになるのかしら・・・?」 姫子は耳を疑った 「こ・・・恋人!?で・・・でも私と千歌音ちゃんは女同士だし・・・恋人って表現楽しいのかな?」 「さあ、どうなのかしらね・・・」 千歌音は姫子の慌てふためく態度が可愛いのか微笑みながら見守っていた これで・・・これで身も心も姫子は私のものだわ・・・ あの一夜で私は確信した、これからは姫子がいつでも側にいる 姫子が私に好きだと言ってくれた・・・ 「姫子、アメノムラクモ復活の儀式は成功するわ・・・」 乙橘学園の下校途中、千歌音はそう呟いた つい思っていた言葉が口に出る 「え・・・?千歌音ちゃんなに?」 「え・・・?ううん、なんでもないわ・・・」 全ての気持ちを振り切ったからもう大丈夫よ姫子・・・私は心の中でそう呟いた アメノムラクモには私が乗るわよ姫子・・・姫子は私が護るわ 「大神と三の首を真っ先に血祭りに上げてやるわ・・・」 姫子に聞こえないように私は静かに呟いた 「姫子~遅いぞ!」 「ご・・・ごめんねマコちゃん・・・」 「はあ・・・しょうがない子だね、あんたは・・・って!?」 早乙女真琴は病室内で見舞いに来た姫子の背後に居る綺麗なお嬢様風の美少女を見て絶句した 姫子を手招きすると耳元で静かに呟いた(姫子!な・・・なんで宮様がいるわけ・・・!?私聞いてないって!) (し・・・知らないよ!わ・・・私だって止めただけどね、どうしてもついてくるって聞かないから・・・) 「何を2人でこそこそしてるの・・・?」 宮様こと姫宮千歌音に声を掛けられぎょっとするマコト 「早乙女さんだったわよね?来栖川さんのお友達だそうね・・・お礼を言わせていただくわ」 つい言葉に戸惑うがそこはマコトの性格!笑顔になると大きく声を発した 「お~これは宮様!こちらこそ私の姫子がお世話になってるそうで、迷惑なんてかけてないかと心配で心配で!」 「わ・・・私の姫子ですって・・・?」 「はい・・・私の姫子です!」 宮様に負けずと笑顔でマコトが言葉を返した 火花を散らしている女の子2人の前で姫子が1人心の中で呟く (マコちゃん・・・千歌音ちゃんはね・・・色々あったけど私の永遠の恋人だよ、好きだよ千歌音ちゃん、月の巫女・・・ううん私の月のお姫様) 後日談 早乙女さん、貴女には感謝しなくてはいけないわね、貴女のあのキスが私の沈んだ心を目覚めさせたのかもしれないわね アメノムラクモ復活が成功したのも姫子と貴女のお陰よ、前世を吹っ切ったから被害は大神さん1人で足りたわ・・・   ~END~