約 17,961 件
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/4085.html
ガーゴイルの肉は包丁でもさばけますが、岩のように固い皮膚の方は……。 ――地獄料理書、アスモラノマルディカダイスティナカルダカール "A gargoyle s meat can be carved with an ordinary cleaver, but for its petrous hide . . ." ――Asmoranomardicadaistinaculdacar,The Underworld Cookbook 時のらせん ダブルマスターズ 時のらせんリマスター グール呼びに眠りを妨げられた霊は、安息なき怒りに駆られて亡霊となる。 Spirits disturbed by ghoulcallers become geists driven by restless anger. イニストラードを覆う影 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/10623.html
この毛皮の厚い狼はステンシアの嵐に適応し、嵐のエネルギーを操って超自然的な瞬発力を得た。 These thick-furred wolves have adapted to Stensia s storms, channeling their energy into bursts of supernatural speed. イニストラード:真紅の契り 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/11437.html
imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Puncture Bolt.jpg) 燃えがらの紅蓮術士は、敵の身体にあいた煙を吹く穴を数えて、どれだけうまくやったかを計る。 Cinder pyromancers measure their success by counting their enemies' smoking holes. シャドウムーア 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/bunmenrap/pages/220.html
ラッパー。
https://w.atwiki.jp/fhs-orestra/pages/24.html
9月から準備を進めてきましたこのジョイントコンサートも、 インフルエンザの影響などで紆余曲折(?)を経てのコンサートでした。 関係者の皆様に感謝いたしますm(__)m ポスター チケット 吾妻印刷さんにご協力いただきました 1月8日(金) 福高は授業、橘高は実力テストをお互い終え、県文化センターに集合しました。 本番当日は13:00開演のため、前日に準備しちゃおうという作戦です。 しかし、文化センターの予約の関係で大ホールの準備は17:30からできないはずだったのですが、職員の方のご厚意でその時間の前に楽器搬入や山台の準備をさせていただきました。 そして… 準備完了! とりあえずこの日は梅響のピアコンと打楽器アンサンブルのリハーサルを行い解散しました。 1月9日(土) いよいよ本番です! 橘響のリハーサル風景 梅響のリハーサル風景 ロビーの準備も整いました そしていよいよ開演 第1部は各校の単独ステージです。 まずは橘響の『英雄行進曲』 指揮は深瀬幸一先生。 深瀬先生の熱い指揮のもと橘響の息の合った演奏でした。 次に梅響で『死の舞踏』、『ピアノ協奏曲第1番より3楽章』。 指揮は石川千穂先生。ピアノは加藤夢生さんにお願いしました。 リハの段階ででもピアノと合わなくて、不安要素だったピアコンも本番は何とか合って、演奏後石川先生から「練習からそうしてよ~!!」と言われちゃいました(笑) ここで15分の休憩。 第2部は合同ステージです。 まずは打楽器アンサンブル。 梅響からは2人参加しました。 そして合同オケによる演奏。 こうやってみるとだいぶ迫力ありますね! 130人オケです!! 宗形健一先生(橘)の指揮のもと、ジブリから2曲とくるみ割り人形から2曲、そしてアッピア街道の松を演奏しました。 前述したとおり、このコンサートがこうしてできるまでには、いろんな苦労がありました。一番は新型インフルエンザで、お互いの学校で流行するたびに予定していた合同練習は消え、はじめて全体合奏ができたのは12月に入ってからでした。 しかし、冬休みになるとみんなの強い気持ちが打ち勝ったのか、インフル感染者はほぼ0でどうにか乗り切ることができました。 このコンサートを実施するにあたっては多くの関係者の皆様にお世話になりました。そして、会場に足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。この経験を多いに生かして、8月の定期演奏会に向け練習に励んでまいります。
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/8959.html
最も抜けやすい道は、しばしば敵の中を突っ切る。 The path of least resistance is often through your enemies. フィフス・ドーン 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/kk0201kk0714/pages/2385.html
(歌詞は著作権に触れるため省略) アーティスト:SUPER EIGHT 予想レベル:9 予想歌唱範囲:落ちサビ〜ラスサビ 生田斗真が主演を務める映画『土竜の唄 FINAL』の主題歌。同シリーズの主題歌をSUPER EIGHTが務めるのは、「キング オブ 男!」「NOROSHI」に続く3作目となる。 全体を通してブレスを吸うタイミングが少ないが目立った高音が無いため歌う前のブレスをしっかりしたらクリアは容易かもしれない。 そしてラストにロングトーンが訪れるためそこまで体力を残しておこう。 追記・訂正をする場合は土竜の唄に出演してからしてください
https://w.atwiki.jp/yukihuruhakoniwa/pages/34.html
Case2/稲妻―Lightning Punisher― 先日デュエルギャングの残党に勝利した後、葉鐘は暇を持て余していた。 いつものようにチャンドラーのロング・グッドバイに手をかけ――はて、これを読むのは今週だけで何度目だったか。等と考えていた所、カタン、とポストに何かが落とし込まれる音がした。 戸口の看板には相変わらずいい加減なたてつけと掠れたペンキで書かれた「天原探偵事務所 デュエルモンスターズ絡みの事件歓迎します」 と言う文字が、虚しく風に晒されていた。 遊戯王Parallel Case2 稲妻―Lightning Punisher― 「さて、と…。」 本を閉じ、先程音がしたポストに向かう。 ――今回は一体何の催促状だろうか。あるいは、依頼の手紙であれば最高なのだが。 中に入っていたモノは果たして、そのどちらでもなかった。 「何だ、チラシか…。」 ポストに投函されていたのは、近くにオープンしたらしいピザ屋の宣伝チラシだった。 催促状で無かった安堵と、依頼でなかった落胆が入り混じった微妙な心持ちでその文面に目を通す。 「何々…?『ピザパニッシュ、オープンしました!チェーン1・注文、2・調理、3・配送で効果を発動します☆』…って…。」 チラシにはピザを持った「ライトニングパニッシャー」の姿が描かれていた。そしてこの文面である。 「どこからつっこめば良いのやら。とりあえず、客に来てもらわなきゃなんない店が何でパニッシュしてんだよ…それに。」 「ライトニングパニッシャー」は3つ以上のチェーンが組まれた時に相手の場のカード1枚を破壊するモンスターである。と、言う事は…。 「注文したら破壊されちまうじゃねェか!」 ――独りでツッコんでいても仕方が無い。そう言い聞かせて我に帰り、真剣な面持ちで考える。問題は一つだ。そう―― 「ここのピザが美味いかどうか、だな。」 先日の件では子供たちから報酬は取らないつもりだったが、既に顔見知りの孤児院のマザーがせめて形だけでも、と言う事でいくらか報酬を貰っていた。 そこで葉鐘は、折角なので「ピザパニッシュ」のピザをその日の昼食にする事に決めたのだった。 「あ、もしもし。『ピリ辛ラヴァルシーフードピザ』のMサイズを一つの…コーラのセットを。あ、それからチーズ増量で。住所は――。」 手早く注文を済ませると、ソファに腰掛けてデュエルディスクからデッキを抜き、調整しながらピザを待つことにした。 「 真紅眼の飛竜 …この間は機械族って情報があったから火力増強の目的で 真紅眼の闇竜 のサポートに投入したが…。」 デッキは先日、デュエルギャングの残党と闘った時のままになっていた。 普段の葉鐘は真紅眼シリーズをデッキに投入していなかったが、機械族の攻撃力を考慮して墓地のドラゴン族の数によって攻撃力を上昇させる 真紅眼の闇竜 を投入していた――尤も、活躍する事は無かったのだが。 「やっぱ、攻撃力に関しては メタル化・魔法反射装甲 のお陰でそこまで心配は要らなかったな。」 デッキを普段の形に調整し終えると、ふと時計を見やった。注文を受けてから調理するとしても、遅い。 何かあったのだろうか?そう思った時、一つ重大なミスを犯していたことに気が付いた。 「しまった…部屋番号伝え忘れた…!」 慌ててアパートの外へ飛び出すと、配送用のボックスのついたバイク――配送用と言うにはやや"尖り過ぎている"フォルムを見るに、D-ホイールに配送ボックスをつけたものだろうか――と、立ち尽くす女性の姿が見えた。 やれやれ、俺としたことがとんだミスだ。 そう独り語ちて近づいた葉鐘だったが、この時葉鐘は2つ目のミスを犯していることに気付いていなかった。 「あー、君、ひょっとして『ピザパニッシュ』の?」 「はい、そうですが…あっ、注文された方ですか?」 「良かった。いや、済まないな。部屋番号を告げ忘れちまって…。」 「いえいえ、ご注文は『ピリ辛ラヴァルシーフード』のMサイズ、コーラセットでお間違いないですか?」 「ああ。1100円だったな。すぐに――」 そこでハッと気が付く。――2つ目のミスに。 「あー…重ね重ね済まないんだが…。」 「…?」 葉鐘は今日は災難だ、と言わんばかりに肩を竦めてこう言った。 「部屋に…財布を忘れた。」 その40秒後、天原探偵事務所に二人は居た。 すぐに取って来ると伝えたのだが、それなら部屋まで、と言う事であった。 「いやあ、本当に済まない。全く暇が続くと気が抜けちまって仕方ねェ…。」 ピザの代金1100円を渡しながらぼやく。 「いえ、お気になさらずに~。それよりあれって――」 ピザの配達員が指差した先には、今しがた調整していたデッキがあった。 「デュエル、するんですか?」 「ん、ああ…。」 そういえば、配達に使われていたバイクにはどう見ても配達用の為とは思えない装備が搭載されていた。 と、言う事は。 「あのバイク…と言うよりはD-ホイールか。配送用のボックスこそ付いていたが…君のD-ホイールか?」 「あ、分かります?流石探偵さんですね~。」 嬉しそうにそう答える。成る程、この態度を見るに中々デュエルが好きなようだ。 「まあね。見た所整備も良く行き届いているようだし…良いマシンだ。名前は?」 「デスアミー号です。」 「…え?」 思わず聞き返した。デス…なんだ?今何と言った? 配達員はにっこりと微笑んで、再びこう返した。 「だから、デスアミー号、ですっ。」 とてもハイセンスなネーミングだった。 少なくとも、葉鐘が理解できない程度には。 「で、デスアミー号、か・・・いいんじゃないかな、うん。凄く…独創的で。」 「でしょう?毎日磨いてあげてるんですよ~。」 「そ、そうか…。」 「あっ、所でここのアパートにもD-ホイールが停めてありましたけど…。」 「ああ、俺の『クローム・ハウンド』だ。因みに便利なサイドカー付き。」 「へぇ~…クローム・ハウンドかあ…ん?どこかで聞いたような、聞いてないような…。」 「ん?ああ…最近仕事でよく乗っているからな…その所為じゃないか?」 「そうですかね?ま、いっか。」 葉鐘は内心ドキリとした。 ――そうだ。嘗て俺はいつもこのクローム・ハウンドと共にデュエルを行い、そしてあの日――。 昔の事を思い出していた矢先、ふと疑問が浮かんだ。 「ところで君…、戻らなくていいのか?店に?」 「あっ…。」 その数時間後、葉鐘はクローム・ハウンドからサイドカーを外し、調整を行っていた。 帰り際に、あの配達員と仕事の後ライディング・デュエルを行う約束をしていた為である。 「ココの所スタンディングばかりだったからな…しかし久々にこいつでデュエルする事になるとはな。腕が落ちていなければいいが…。」 昔こそ毎日のように愛車と共にデュエルを繰り広げていたが、最近はライディング・デュエルとはすっかりご無沙汰である。 気まぐれとは言え、久々のライディング・デュエルだ。昔の事は気にせず、今日はデュエルを楽しむとしよう。 「これでよし、と。」 最後の調整を終えると、ライディング用ジャケットスーツのファスナーを閉め、市民サーキットへと愛車を走らせた。 暫くしてサーキットに着いたが、あの店員の姿は見えない。 どれくらいで着いたのか、と時計を見やる――少々早すぎたようだ。 「葉鐘、か。」 不意に声をかけられ振り向くと、長髪の男が立っている。 ――失敗った。葉鐘はそう思った。 できれば昔の知り合いには会いたくなかったのだが、会ってしまった以上仕方がない。 「お久し振りです、リョウさん。」 「ああ。また――走る気に?」 「いや、今回は…只の気まぐれですよ。」 「フ…そうか。まあ、楽しみにしている。お前のデュエルは見ていて飽きないからな。その内気が向いたら…俺の所にも顔を出してくれ。」 そういうと男は踵を返して去っていった。 正直な話、顔など出せるわけが無い。 ――今は、まだ。 5分後。店員のデスアミー号が姿を現した。 改めてハイセンスだ。 「遅くなりました、店の片づけが残ってて。」 「いや、まだ予定の10分前だし十分だ。早速だがルールを確認するぞ――。」 今回のルールはスピード・ワールドを使用しないハーフ・スタンダード形式。 先行は通常のライディング・デュエルと同じく第1コーナーを制したものに与えられ、ライフが0になった場合、特殊条件を満たした場合、ドローすべきタイミングでドローできなかった場合に加え、3週遅れとなった場合に敗北となる。またD-ホイールのトラブルでデュエルの続行が不可能となった場合も含まれる。これに加えて大会指定のゴールを先に抜けた方が勝ち、と言うオプションが設けられる事もあったが、今回は見送られた。 このルールはライディング・デュエルの黎明期から主に使用され、現在のスピード・ワールドを使用するルールが制定される以前は公式ルールとして採用されていた。 葉鐘にとっては馴染み深いルールであると同時に――過去のデュエルを思い出させるものであった。 「そう言えば名前を聞いていなかったな。俺は天原葉鐘―まあ、注文の時に聞いているとは思うが。」 「あ、リラ・バーネットです。宜しくお願いしますっ!」 「リラか、宜しくな。では…行くぞ!」 「ライディング・デュエル、アクセラレーション!」 「ライディング・デュエル、アクセラレーション!」 2台のマシンが唸りを上げて疾り出す。 コースは典型的な楕円形サーキット。 ならばファーストコーナーもトップスピードのままアウトからアウトへ抜ける事は容易い――! 「先行は貰ったぞ、俺のターン!ドロー!」 相手のデッキが分からない以上、迂闊な攻めはする訳には行くまい。ならば。 「俺はモンスターをセットし、リバースカードを1枚伏せてターンエンド!」 「私のターン、ドロー! 魔道戦士ブレイカー を召喚! 魔道戦士ブレイカー の誘発効果、このモンスターに魔力カウンターを1つ置きます。」 「 魔道戦士ブレイカー …伏せカードキラーか…。」 伏せていたカードは トラップ・スタン 、罠を無効化する以外には何の効果もない。このモンスターを止める手立てはない。 「 魔道戦士ブレイカー の効果発動、伏せカードを破壊します!」 「いいだろう、 トラップ・スタン は破壊だ。」 「バトル、 魔道戦士ブレイカー で守備モンスターを攻撃!」 「守備モンスターは ミンゲイドラゴン だ…撃破される。」 守備モンスター、 ミンゲイドラゴン 撃破。 LP変化なし。 「メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンド!」 「俺のターン!ドロー!」 ミンゲイドラゴン はスタンバイフェイズにモンスターが居ない場合墓地から特殊召喚でき、ドラゴン族をアドバンス召喚する場合に限り2体分のリリースにできるモンスターだが、蘇生した場合ゲームから除外されてしまう。 手札に最上級ドラゴンが存在しない今、ここは温存しておくべきか。 それよりも、相手の出鼻を挫く…! 「メインフェイズ、手札から コアキメイル・ドラゴ を召喚。このカードが存在する限り、お互いに光、または闇属性モンスターの特殊召喚は許されない!」 罠の発動はなし、か。攻撃反応型の可能性もあるが…ここは臆さず攻める! 「バトル、 コアキメイル・ドラゴ で 魔道戦士ブレイカー を攻撃!」 「永続罠発動、 デモンズ・チェーン !このカードの対象となったモンスターは攻撃と表示形式の変更が出来ず、効果を無効化されます!」 「何だと…!」 失敗った…単に攻撃を封じるだけなら兎も角、これでは特殊召喚封じの効果も発揮されない…! 「クッ、ターンエンドだ。」 「私のターン、ドロー! 魔道戦士ブレイカー を手札に戻し、<A・ジェネクス・バードマン>を特殊召喚!」 「チューナーモンスター…不味い、な…!」 コアキメイル・ドラゴによって本来光・闇属性のモンスターの特殊召喚はできないが、 デモンズ・チェーン で無効化されていてはその効果も無意味だ。更に呼び出した<A・ジェネクス・バードマン>はチューナーモンスター。強力なシンクロモンスターを呼び出されることになる…先ほどの無理な攻めでペースを握られてしまったか…? 「更に手札から 霞の谷のファルコン を召喚!バトルフェイズ、 霞の谷のファルコン は攻撃宣言時、手札にカードを戻す必要があります。 デモンズ・チェーン を手札に戻し、 コアキメイル・ドラゴ を攻撃!」 コアキメイル・ドラゴ 撃破。 葉鐘LP 8000→7900 「クッ…!」 「更に<A・ジェネクス・バードマン>でダイレクトアタック!」 <A・ジェネクス・バードマン>攻撃力1400 葉鐘LP 7900→6500 車体がガタガタと揺れる。だが、この程度では幸い走行に問題はない。 「レベル4 霞の谷のファルコン に、レベル3<A・ジェネクス・バードマン>をチューニング!」 「来るか…シンクロモンスター…!」 「疾風を纏いし雷よ、嵐となりて敵を穿て!シンクロ召喚!来て、 霞の谷の雷神鬼 !」 霞の谷の雷神鬼 。2600の攻撃力を、好きなタイミングで1枚カードを手札に戻すことで更に500上昇させると言うトリッキーなモンスターだ。ここまで早くエース級を出されるとは…力量を測り損ねた――と言うよりは単純に侮っていたか。 「カードを1枚伏せてターンエンドです。」 「…面白ぇ、行くぜ!俺のターン、ドロー!」 …来たか、俺のエースモンスター…! 「スタンバイフェイズ、 ミンゲイドラゴン を墓地から復活させる。但し、このカードがフィールドを離れた場合、ゲームから除外される!」 「そうは行きませんよ!永続罠 デモンズ・チェーン !ダブルコスト能力を無効化です!」 「甘い!速攻魔法、 月の書 を発動! ミンゲイドラゴン は裏側守備表示となる!これにより デモンズ・チェーン の効果を受けず、更に完全蘇生となる為に除外もされない!」 「そんな…読まれた…!?」 相手は雷であり、風である。即ち嵐の化身。 良いだろう。嵐の終わりを告げるのは――陽光である。 「行くぞ、 ミンゲイドラゴン を2体分のリリースとし…現れろ! フェルグラントドラゴン !更に永続魔法、 一族の結束 を発動!墓地のモンスターがすべて同じ種族の場合、フィールド上の同属モンスターの攻撃力は800ポイントアップする!」 フェルグラントドラゴン 攻撃力2800→3600 「バトル、 フェルグラントドラゴン で 霞の谷の雷神鬼 を攻撃!」 「くうっ、 霞の谷の雷神鬼 の効果発動! デモンズ・チェーン を回収して攻撃力を500ポイントアップ!」 霞の谷の雷神鬼 攻撃力2600→3100 霞の谷の雷神鬼 撃破。 リラLP 8000→7500 「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」 「私のターン、ドロー!」 攻撃力3600のフェルグラントドラゴン、更に墓地のミンゲイドラゴンは容易に蘇生が可能…そう簡単に突破は出来まい。 守備を重ねてきた所で俺のデッキには貫通効果を持つ ランス・リンドブルム が3枚…決まったか。 「私は手札から 闇の誘惑 を発動!デッキから2枚ドローし、その後手札の闇属性モンスター1体をゲームから除外します!私は2枚ドローし… 魔道戦士ブレイカー を除外!」 ここで手札を増強だと…?一体何をする心算だ。 「行きます…手札から 終末の騎士 を召喚!召喚に成功した時、デッキから ライトニングパニッシャー を墓地へ送ります!」 「デッキから墓地へ…?まさか…!」 「魔法カード、 死者蘇生 !墓地の ライトニングパニッシャー を特殊召喚!」 ライトニングパニッシャー …同名カードを含まないチェーンが3つ以上組まれた場合にカード1枚を破壊するモンスター…。だが伏せカードは1枚、チェーンが組めなければ フェルグラントドラゴン はやはり突破できない。 "組めなければ"。 「終末の騎士を手札に戻し、<A・ジェネクス・バードマン>を特殊召喚!更に、永続罠 血の代償 !ライフを500払い、手札の 終末の騎士 を通常召喚します!」 リラLP 7500→7000 これで2チェーン。――まさか、な。 「そして手札から<D.D.クロウ>の効果発動!墓地の ミンゲイドラゴン を除外!」 「何…!?」 「そしてこれによってチェーンが3つ詰まれました… ライトニングパニッシャー のモンスター効果! フェルグラントドラゴン を破壊します!」 「クッ・・・読みが甘かったか…済まない、 フェルグラントドラゴン ・・・!」 「バトルフェイズ!<A・ジェネクス・バードマン>の攻撃!」 <A・ジェネクス・バードマン>攻撃力1400 葉鐘LP6500→5100 「更に 終末の騎士 の攻撃!」 「クウッ・・・!」 終末の騎士 攻撃力1400 葉鐘LP5100→3700 「 ライトニングパニッシャー の攻撃!」 「うおおおおっ!?」 ライトニングパニッシャー 攻撃力2600 葉鐘LP3700→1100 大きく煽られ、車体が衝撃で揺らぐ。 流石にダメージを受けすぎたか。タイヤが一瞬ロックし、スピンしそうになる。 「チッ…アクセルを10%カット、スタイビライザーを手動制御…!」 手早くコンソールを操作し、何とか持ちこたえた。 ――久々だった。ライディングデュエルで、こんなに熱くなれたのは。 「カードを1枚伏せてターンエンドです。」 「――ありがとう。」 「え?」 「こんなに楽しいライディング・デュエルは…久しぶりだ。正直、忘れてたぜ。」 「そんな、大袈裟ですって…それに、葉鐘さん、負けそうなんですよ?」 「あァ。だからこそ――勝ちたくなる性分でな!」 万感を込めて、最後のカードに賭ける。 伏せカードはほぼ間違いなく デモンズ・チェーン …打開して勝つためには、あのカードしかない…! 「俺の…ターン…!」 ――引き当てた…最後のパーツを…! 「相手フィールド上にのみモンスターが存在する場合、 バイス・ドラゴン はステータスを半分にして手札から特殊召喚できる!現れろ、 バイス・ドラゴン !」 バイス・ドラゴン 最終攻撃力 攻撃力2000/2+800=1800 守備力2400/2=1200 「そして、手札から スタンピング・クラッシュ を発動!ドラゴン族モンスターが存在する場合、相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊し、500ポイントのダメージを与える!伏せカードを粉砕!」 「くうっ、 デモンズ・チェーン が…!」 スタンピング・クラッシュ 効果により500ダメージ。 リラLP 7000→6500 「更に罠カード発動! バーストブレス !フィールド上のドラゴン族モンスターをリリースし、その攻撃力以下の守備力の表側表示モンスターを一掃する!」 「なっ…!?」 「今、リリースした バイス・ドラゴン の攻撃力は1800…従って! バーストブレス はフィールド上のモンスターを遍く焼き尽くす!」 「 ライトニングパニッシャー がこうも簡単に…!」 「そして手札から ランス・リンドブルム を召喚! 一族の結束 により、攻撃力を800ポイントアップさせる!」 ランス・リンドブルム 最終攻撃力 攻撃力1800→2600 「コイツがジョーカーだ…!魔法カード、 死者蘇生 !甦れ、 フェルグラントドラゴン !更に フェルグラントドラゴン は死の淵から蘇った時、墓地のドラゴン族1体のレベルの200倍、攻撃力をアップさせる!よってその攻撃力を バイス・ドラゴン のレベルの200倍、即ち1000ポイントアップさせる!」 「1000…ポイント…!?」 フェルグラントドラゴン 最終攻撃力 2800+800+1000=4600 「バトルフェイズ! ランス・リンドブルム でダイレクトアタック!」 「ううっ…!」 ランス・リンドブルム 攻撃力2600 リラLP6500→3900 「これが最後だ… フェルグラントドラゴン でダイレクトアタック!」 フェルグラントドラゴン 攻撃力4600 リラLP3900→0 ――数分後。市民サーキット入り口。 「はー、やられました…。」 「いや、先に雷神鬼を倒せていなかったら危なかったぜ?」 「まあ、そうなんですけど… 終末の騎士 を手元に残しておけば攻撃も防げましたし…。」 「ま、俺も最後に スタンピング・クラッシュ を引けなかったら手詰まりだったしな。」 「ん~…。」 リラは何かしら考え込んでいるようだった。先のデュエルで改善点でも上がったのだろうか? 「どうした?」 「あ、あの…迷惑じゃなかったらなんですけど、これから時々デュエルしてもらってもいいですか?」 「それは構わんが…周りに居ないのか?」 「仕事の時間とか有りますから…。」 「そうか…。」 それは構わなかった。しかし、今日のようにサーキットに顔を出せば昔の知り合いに会う事も少なくあるまい。 そうなると少しばかり面倒だが――これだけ面白いデュエルができる機会を減らす事に比べれば、大したリスクではなかった。 「よし、分かった。いつも居るとは限らないが…事務所に連絡をくれ。」 「はい、ありがとうございますっ。…あ、もうこんな時間…そろそろ帰りますね、またよろしくお願いします!」 「ああ。宜しくな。」 去っていくデスアミー号を見送ると、葉鐘はゆっくりと振り返った。 「――オフィシャルな場に戻るって訳じゃないんですがね…。」 其処にはサーキットに着いた時に話した長髪の男が立っていた。 「気付いていたか。流石は探偵だな?」 「まァ…あれから結構経ちますからね…。」 「俺としては何時になっても構わんが…少なくとも俺が生きている内に来て貰わないと、困るだろう。お前も――お前の"アーキタイプデッキ"、そして"ノクターン・ドラゴン"も…。」 「――いずれ、行きますよ。」 「そうか。…引き止める形になって済まなかったな。また会おう。」 そういい残すと男は去っていった。 その背中を見つめながら、葉鐘は内心穏やかではなかった。 ――分かっている。何時までも放って置く訳には行かない。だが…。 だが今は、その時ではなかった。 葉鐘にとっては。 Case2・END 前回:Case1/探偵―Detective― 次回:Case3/盗賊―Ghost thief― 目次へ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/majokkoxheroine/pages/178.html
第二話『ジャンヌ、リングに稲妻走らせる!』 地球を覆った電磁の網は、いつしか消えてなくなり、世界は…新たな姿を見せる。 アリス・ブロウニングがキッカーケ星人を全滅させたあの日。奴らの作ったという爆弾を 誤って起動させちゃったアリス。大爆発というレベルじゃねーぞと、みるみるうちに 爆風は地球上に広がった。地球終了と言う感じなぐらいに。 しかし、地球はもとより、間近で爆発を受けたアリスにも傷一つつかずに、爆発は収束していった。 だが、代わりに…アリスたちのいた世界は、並行世界がいくつも融合したカオスなせ界へと 変わっていたのだ!ただ、意外なまでに大きな混乱は起こらず、他の世界の組織である、 地球統一政府と地球防衛軍が協力し合い、混乱を防ぎ、治安維持に当たっていた。 「……ということらしいですわ」 説明は地の文に任せて、アリスはソファーの上で寝転びながら、ジャンヌに伝えた。 「ということって…ねえ、アリスちゃん。これってものすごくヤバいことをアリスちゃんは してしまったんじゃ…?そもそももっと段階を追って説明すべきなんじゃ…」 「もうジャンヌったら。いいじゃないですの。世界がどうなろうと、わたくしとあなたの間の 愛には何にも変わることはないのですから」 「あ、愛って……」 「とにかく、ほら、ここで一緒に眠りましょう?」 アリスの強引な誘いに、ジャンヌは結局断れず、一夜を供に…性的な意味ではない。 「それでは、今回のお話の始まりですわぁ~」 とにかく、なんやかんやで世界が大きく変化しているなか、地球の外から 招かれざるお客様が現れていた。 彼らの母艦内の中心にある大きな大きなルーム。よくある地球の様子を 簡単に見ることが出来る巨大モニターと、それをよく見ることが出来る玉座っぽいの。 その玉座に座っているウェーブのかかった金髪ロングヘアーの赤い瞳の女を中心に その両隣には活発そうな顔をした緑色のショートヘアの髪をした女、 そして大人しそうな紺色の同じくショートヘアの髪をした女が立っている。 「ついに地球に到着したのね…長かったこと」 「オハミル様、何故このような辺境の星にやってきたんです?遠くて侵略価値も無さそうですが…」 と、紺色髪の女が中央の金髪女の名を呼びながら聞こうとする。 「そんなの決まっていましてよ。地球の文化って素晴らしいけど、地球人如きには もったいないでしょう?私たちで独り占めして差し上げますのよ!分かったかしら、ヒユロカさん?」 「は、はぁ……」 前回のキッカーケ星人と同じく、やはり理由としてはくだらないのであった。 「イチリユさん、進路を地球のアメリカという国に向けなさい」 「はぁい、了解!でもアメリカに何があるんです?」 イチリユと呼ばれた活発な緑髪の少女が聞くと、オハミルは手を顎に当てる。 「おーほっほっほ!!私たち、自慢の生物兵器……それのテストにちょうどいい場所を 見つけましてね……今から殴りこみをしますのよ」 彼女たちの乗った母艦はアメリカ・サンフランシスコへと向かって大気圏突入を始めた。 さてさて、そんなことを知るよしもないアリスたち。ある日、ジャンヌがアリスの屋敷へと やってきた。その表情はやけににこやかだ。 「こんにちは、アリスちゃん!」 「あら、いらっしゃいジャンヌ。あなたから来るなんて珍しいですわね?」 「えへへ。あのね、アリスちゃん。今度、これ見に来てほしいんだけど…」 と、アリスにジャンヌは一枚のチケットを手渡す。 「こ、これは…!」 「そう、あたしの試合のチケットだよ。先輩とタッグ組むことになったの!」 ジャンヌが渡したチケット、それは自分のレスリングの観戦券。 「久々に試合ですのね。だけど…大丈夫ですの?」 「大丈夫って何が?」 「何がって…あなた今までの試合でもいつも泣かされてるじゃないですの」 ジャンヌ・シャルパンティエ。プロレスをやってるくせに本人の性格は至って 気が弱く、暴れることは好まない。なんでプロレス選手になったのかが不思議なのである。 ───試合前日。愛しの彼女が心配なアリスはジャンヌの所属しているプロレス団体の 練習を見に行くことに。 ジムの中に入ると、先輩の指導を受けながら、練習をしているジャンヌの姿が。 「こんにちはですわ」 「おう、アリスのお譲ちゃん。元気してるか?」 呼びかけるとジャンヌを指導していた先輩であるダイアナが返事をする。 「ええ、おかげさまで。ダイアナさん、ジャンヌはどうなんですの?」 とにかくアリスはジャンヌが心配でしょうがない。こんなことを聞いたのも 心配なのはもちろん、ジャンヌはデビュー戦からほとんど黒星続きで、 専らアイドルレスラー状態だからだ。 あまりにいいヤラれっぷりに逆にファンはついているが。 「いや、あいつは素質はあるんだよ。技の飲み込みも早いし、腕力も強い。ただ……」 「ふえぇぇ~~~~んっ!!!」 と、視線を移した直後にジャンヌは突然、泣き出した。 「ジャンヌ、どうしたんですの!?」 「痛いよぉぉ~~っ!!」 サンドバックを殴った際に変な打ち方をしたのか、手をブラブラさせて痛みから逃れようとしていた。 「……根性が足りない上に、優しすぎるんだよなぁ」 「ひぐぅ…ごめんなさい……ダイアナさん、ジャンヌちゃん…」 涙を拳で拭いながら上目使いで二人を見つめる。 「ああ!ジャンヌッ!大丈夫大丈夫…この可愛ささえあれば、あなたは私にとっては最強よ!!」 泣いてるジャンヌに寄り添うと頭をなでながら彼女を抱きしめるアリス。 速攻で別の世界に行ったアリスをダイアナは、そっと別の方へと動かすと、ジャンヌの 頭を撫で始める。 「ひっく、えぐぅ……ダイアナさん、あたしどうしたら強くなれるのかな…?」 「ジャンヌ、リングには神様がいるんだ。その神様に強くなりたい…!って願いながら 練習をしてごらん。そうすれば強い漢女にもなれる、頑張れジャンヌ」 「……う、うん!ありがとうダイアナさん!」 慰めになっているのかどうか怪しいが、ジャンヌは何故か納得して、泣き止むと再び練習を再開した。 ちなみにアリスは未だに別世界にワープしたままである。 その夜。ジャンヌは夕食代わりに、帰り道の途中にあった牛丼屋『すきなんや』で 大好きな牛丼を食べることにした。 「牛丼♪牛丼♪おじさん、牛丼の大盛りをください!」 「あいよ!」 ジャンヌの注文に元気よく返事をした店のおじさんは、すぐに大盛り牛丼を用意する。 「ジャンヌちゃん、明日は試合なんだって?頑張ってな!」 「うん、そうなんだ。ありがとうおじさん!」 牛丼を受け取ると、すぐに食べ始める。五分と経たずに、あっという間に完食したジャンヌ。 その口の周りには米粒が二、三粒ついたままである。 「ふう~おいしかった!ご馳走様、おじさん!えーと…380円だっけ」 「ああ、今日はおじさんの驕りでいいよ!明日の試合で頑張って勝ってくれよ!」 「ええ、いいの?……ありがとう、また食べに来るよ」 気前のいいおっさんに、ジャンヌは申し訳なさを感じさせずに敢えて元気に お礼をして店から出て行った。 「うん、みんな応援してくれてるんだもん。明日の試合は絶対泣かないように頑張ろう!」 帰り道で明日に向けて気合を入れなおすジャンヌ。と、その時であった。 突然、目の前に黄金に輝く光が現れ、ジャンヌの目を眩ませる。 「きゃあっ!!な、なに…なんなの!?」 怯えて、今さっきの誓いをすぐに忘れたかのように涙目になるジャンヌ。 ただ、光は優しげに、温かみのある声で彼女に話しかけてきた。 「怖がらせてすまない、少女よ」 「ふえぇぇ……あ、あなた誰なんですかぁ?」 「私は、そうリングの神様…!」 「ええ!?もしかしてダイアナさんの言ってた神様ってあなたなんですかぁ?」 涙目だったジャンヌは、一気に尊敬の眼差しへと変わり、神様を見つめだす。 「そう、私こそリングの神様である。君のヘタレながらもプロレスに掛ける思いと 牛丼が好きなところに心打たれた。だから私は、君に強くなれるおまじないを 掛けてあげようと思ってね」 多少、馬鹿にしたニュアンスがありながらも、神様は光を纏った手をジャンヌに 向かって伸ばし始める。そしてその腕が彼女の頭の上まで来ると、黄金の光は そのままジャンヌに向かって流れ始めた。 「あ、あのう……これは?」 「強くなるための力を授けているのだ。これで屁のツッパリはいらなくなる!」 言葉の意味はわからないがすごい自信で語る神様の腕から光の流出が止まると腕を引っ込めた。 「これでよし。よいか、少女よ。強くなるために立ち向かう勇気を持てよ。そして牛丼を 食べることを忘れるな。私のオススメは大盛りよりも1、5盛り丼だ。それでは、さらばだ!」 聞いてもいないのにオススメを紹介した神様は、そのまま背景に溶け込むように消え去った。 「バイバイ、神様……それにしても強くなったのかなぁ?」 消えてく光に手を振って見送ると、すぐさま両手を見つめ首を傾げた。 「いや!自信を持たなきゃ!明日試合なんだし、速く帰って今日は寝なきゃ!」 パンパンと両頬を叩くと、早々に家路へと急ぐのであった。 ―――翌日 ついに迎えた試合当日。ジャンヌは体調こそ万全だが、やはり試合の時間が近づくに連れ 緊張が高まり、深呼吸をして落ち着こうとしていた。 「ジャンヌ、大丈夫だ。お前はちゃんと成長している、今回の相手なら勝てる!」 リンコス姿に着替えたダイアナがジャンヌの頭を撫でた。 「う、うん。あたし頑張るよダイアナさん!」 会場の客席はすでに埋め尽くされており、その中にはアリスも特等席でリングを見つめている。 そして、ようやく試合開始の時間となり、リング中央に司会の男が上がった。 「レディースエ~ンドジェントルメーン!!ただいまより、60分三本勝負のタッグマッチを行います! 赤コォーナァァーッ!!ダイアナ・モーガン&ジャンヌ・シャルパンティエ!!」 司会の紹介と同時に入場してくるダイアナ、そしてジャンヌ。彼女のリングコスチュームは ヒラヒラのついた桃色の可愛らしい水着である。その姿に会場は熱気に包まれ、歓声が飛び交う。 「きゃああーーー!!ジャンヌ~!!頑張ってぇぇぇ!!!」 アリスも周りに負けないほどの大声でジャンヌに歓声を浴びせた。それに気づいてか ジャンヌもアリスの方に向かって軽く手を振る。 「続きまして…青コォーナァァァーッ!!ソフィア・アンマリー&エレナ・ヒューイット!!」 ジャンヌたちの対戦相手がテーマ曲に合わせて入場してくる……そう思われて、会場も また新たな歓声を響き渡らせようとしている。 と、思われたその時、突然会場の照明が消え失せ、周りは騒然となる。 「ん?こんなことは聞いてないぞ…おーい、どうしたんだ?」 司会が暗闇の中から声を発し、どうしたのか確認しようとする。 だが、その答えが出る前に、照明は再び輝きを取り戻した。 「なんだ、ただの故障か何かだったのか……うわぁっ!?」 光が灯され、再び仕事に戻ろうとする司会の目に飛び込んできたのは… ジャンヌたちの対戦相手であるソフィアとエレナが血塗れでリングに倒れている光景であった。 それを会場中が確認すると、一瞬にして悲鳴が巻き起こる。 同時に、本来彼女たちが入ってくる方の花道から甲高い笑い声を上げながら 三人の女が入場してくる。 「地球の格闘技選手の実力とはこの程度なのかしら?期待外れですわね」 「なんなんだあんたら?殴りこみでも掛けにきたのかい?」 会場がどよめく中、ダイアナはあくまで冷静に片割れの金髪の女に向かって切り出した。 「あら、違いますわ。私、プロレスなどには興味はございませんもの」 「じゃ、じゃあなんでこんな酷いことを!」 いつもなら泣き出しそうな状況でもジャンヌは勇気を出して聞き出す。 「地球の文化を根こそぎ奪うか、私流に塗り替える…それが私の目的ですわ。 私たちは別の銀河系からやってきたイーロエ・クジツマ・オトラース。 そう、この国風にIKOとでも略してくださいな。私は女王であるオハミル」 「あたしはイチリユだ」 「私はヒユロカと申します。地球の皆さんには申し訳ありませんがただいまより、 このプロレスも私たち流に変えさせていただきます」 そう言うと紺色髪の少女は指をパチンと鳴らした。 すると煙を纏いながら、ブルドックのような顔をし、体型はゴリラのように たくましい女が現れた!ただ、女と判断する材料は見た目の通り少ない。 一応、ここでは女性と明言しておこう。彼女はリングに上がり、血塗れ二人組みを場外へ投げ捨てる。 「ブルコング!あの向こう側の二人組みを倒してしまいなさい!」 「へっ!少しは楽しませてくれよ?さっき血祭りに挙げたのは1分持たなかったからよ」 ブルコングと呼ばれた怪人女はダイアナとジャンヌの方へと向く。 「さっきから聞いてりゃ勝手なことばかり言いやがって!ここはあたしらプロレスラーが 戦い、お客さんを楽しませる場所。エイリアンだかなんだか知らないが、すぐに土下座させてやる!」 ダイアナは勇ましく、ブルコングに向かってファイティングポーズを取る。 一方のジャンヌはと言うと…。 「ジャンヌ、ビビるな。向こうの好き勝手させていいのか?」 「うう…ダイアナさん……あんな恐い人と戦うなんてあたしには無理だよぉ……」 相も変わらずヘタレな発言をして、ダイアナの影に隠れるようにして震えている。 そんなジャンヌを尻目に、ため息を吐くダイアナ。 「仕方ない……行くよ、ゴリラ女!あたしがあんたの相手をしてやる!」 ダイアナは素早く回し蹴りを放ち、ブルコングのわき腹を狙う! ヒットから間もなく、逆水平チョップを連続で当てていく。だが、相手は退屈そうに欠伸をかいた。 「ふぁぁ……つまんないねぇ、もっとすごい攻撃を見せてくれよ」 「くっ、なめるなぁ!!」 挑発に血を上らせ、ダイアナはハイキックを放ち、続いてドロップキックを浴びせていく! 打撃と飛び技なら、団体内でも右に出るものはいないダイアナの猛攻が続く。 並みのレスラーならもう立ち上がれないほどの……だが、ブルコングは相変わらず 余裕奈表情のままであり、ダイアナの息が切れ始める。 「く……なんだ、こいつは…!?」 「もう終わりかい?それじゃあ、今度はこっちの番だな」 「ぐはぁ!?」 ダイアナを掴むとニーリフトを叩き込み、続いて彼女を高く抱え上げ、ジャンヌに 向かって投げ飛ばした! 「きゃああっ!!だ、ダイアナさん!!」 「じゃ、ジャンヌ……ひ、ぐあ……」 一瞬にしてゴリラ女の攻撃でダイアナはダウンしてしまった。ジャンヌも、ダイアナの 身体をぶつけられた衝撃が全身に走る。 「さて、今度はお前だな、可愛いお嬢ちゃん」 「あ…あ……!」 「ジャンヌ!!変……身っ!!」 腰が抜けて、どうしようもないジャンヌのピンチを見ていられなくなったアリスは リング上に飛び上がりながらバトルスーツ姿に変身した! 「アリスちゃん!」 「な、なんですのあなた!」 オハミルが思わず声を上げる。 「わたくしはアリス・ブロウニング。よくもわたくしの可愛いジャンヌに手を挙げましたわね。 IKOだかなんだか知りませんけど、あなた方はわたくしが始末しますわ!」 「ふん、来るなら来な!どうなっても知らないぜ」 ディメンジョンメーザーを取り出し、レーザーソードにすると、果敢に斬りかかって行く。 だが、アリスの放つ斬撃をブルコングは意外なまでに軽やかに回避してしまう。 「プロレスは反則なんえようあることらしいと聞いたからな、武器でもなんでも 結構だけどよ……これじゃ武器があってもなくてもかわらないぜ!!」 「なにっ!?ああああ!!」 ブルコングが延髄蹴りを繰り出し、アリスに直撃!その衝撃でディメンジョンメーザーが 吹き飛ばされてしまう。 「いいですわよブルコング!潰してしまいなさい!」 「はい、オハミル様。それじゃあ遊びは終わりだぁぁ!!」 「ぐっ……うあああぁぁぁぁっ!!!」 隙を逃さず、ブルコングはアリスを抱くようにして掴むと、そのまま凄まじい腕力を 利用し、押し潰そうとする。いわゆるベアハッグだ!これには堪らずアリスも悲鳴を上げた。 「アリスちゃん!!……リングの神様!あたしに力を授けるって言ったよね!?だったら今ください!」 苦しむアリスを見て、ジャンヌは心から強く願う。その時だった…! 突然、ジャンヌの周りから光が放たれそれは彼女を包み込んでいく。 その光は一瞬、周りに衝撃を走らせ掴み挙げられてたアリスを解放させる。 「じゃ、ジャンヌ…?」 光に飲まれていくジャンヌの姿を、アリスは不思議そうに見つめていた。 「ここはいったい…」 周りを見渡すジャンヌの頭に声が響き渡ってくる。いわゆるテレパシーという奴だ。 『ジャンヌよ……今こそ、お前に与えた私の力を発動する時だ!』 「ふぇ!?この声は…神様?でも、どうやって?」 『強くなりたい、誰かを助けたい、そうもっと心に強く念じろ』 「は、はい!」 目を瞑り、先ほどまで以上に強く念じ始める。すると、ジャンヌ自身から、新たに光が 解き放たれていく!水着のようなリンコスは消し飛び、一度、その抜群のスタイルの 裸体を披露すると、すぐに纏われた光が新たなコスチュームを形成していく。 首辺りから股までくっきりとボディラインを見せつけるようにレオタードが纏われる。 色は寒色系の青。背中は開いており、さらにリストバンドとプロレスシューズが 装着された。アイドルレスラーな格好から、本格派女子レスラーの姿へと変身を遂げたのだ! 「こ、これが、あたし……?」 「うむ、見事な変身だったぞ、ジャンヌよ!」 「あ、ありがとう神様……って、あぁぁ~~!!」 ジャンヌは突然悲鳴を上げた。というのも、神様が鼻血を垂らしていたからだ。顔よく見えないけど。 「こ、このエッチ!スケベ!!変態!!!」 「うっ…ぎゃあああぁぁ!!」 思わずジャンヌは神様を殴り飛ばしてしまった。少し間を置いてハッとなった ジャンヌは申し訳無さそうな表情になる。 「あ…ご、ごめんなさい神様。やりすぎちゃった…」 「い、いや、いい……私の見込みは間違いではなかったようだ。さあ行け!ジャンヌ! 君の友達や先輩、お客さんを助けにいくのだ!」 「はい!!」 光は消え失せ、変身したジャンヌは会場へと瞬時に戻った。 「ジャンヌ!!どうしたんですの、その格好は?」 「リングの神様があたしにくれたの……アリスちゃん、あたしも頑張って戦うよ!」 「ふん、生意気な!あたしの力を受けきれるものか!」 ジャンヌは勇ましく立ち向かおうとする……かと思われた。 しかし、ブルコングに威嚇された瞬間、すぐに顔面蒼白になってしまう。 「ひぃぃっ!?いやぁぁ~~~!!恐いよぉぉぉぉぉぉ!!!」 変身してもなんのその、ビビり症が治るわけじゃなかった。すぐに後ろを向いて 逃げ出そうとしてしまう。 「こ、こらジャンヌ!逃げないで戦わないと!」 倒れていたダイアナが叱咤するが、滝のように涙を流しながら逃げ惑うジャンヌには聞こえない。 「へっ!所詮は弱虫か!潰れちまいな!!」 ブルコングはラリアットをジャンヌに向かって放つ。角度といいスピードといいジャンヌが 逃れられるものではない。完璧に決まってしまったと誰もが思った…。 「な、なに!?」 「うぇぇ~~ん!!こっちこないでくださぁぁぁ~~~~いっ!!!!」 ラリアットしてきた腕をジャンヌは無意識のうちに掴み投げ飛ばした。 周りが呆然とするなか、続いてジャンヌはやはり泣きながら相手を掴み、抱え挙げた。 見た目の可愛さからは想像も出来ないほどの怪力でブルコングは軽々と持ち上げられる。 「あっちいってぇぇぇぇーーーーーっ!!!」 勢いをつけてパワーボムを繰り出し、ブルコングをマットに向かって強烈に叩きつけた。 さらによろよろと立ち上がろうとするブルコングの膝の上に足をかけ、回し蹴りを放つ。 いわゆるシャイニングウィザードだ。 「うわぁぁぁん!!」 「ぐ……がはっ!」 堪らず、ブルコングはリングにうつ伏せでダウンした。 「ジャンヌ!すごいじゃないですのあなた!」 「あ、あれ……アリスちゃん?…ふぇ!こ、これどうしたの!?」 「どうしたのって、あなたがやったんじゃないですの」 「あ、あたしが……?無我夢中で何が何だかわからないよ」 だが、まだ戦いは終わらない。ブルコングはしつこく再び立ち上がる。 「くっそ……こんなガキに倒されてたまるかってんだ!」 「いやぁぁ!!まだ来るのぉっ!?」 突撃してくるブルコングに、顔を背けるジャンヌ。 「ジャンヌ!!フランケンシュタイナーだ!!」 「…!?は、はい!!」 体当たりが決まるかと思われた瞬間、ジャンヌは背後からのダイアナの指示を受け 飛び上がり、足でブルコングの頭を挟み込む!そしてそのまま反り返りながら 勢いを利用してブルコングを投げ飛ばした! 「ぐあああぁぁっ!!」 マットに叩きつけられ今度こそ完全にダウンするブルコング。 すると、その身体が発光しだし、醜い顔や肌がドロドロに溶けた姿へと変わっていく。 「まさか、ブルコングをここまで叩きのめすとは驚きですわ…でしたが、真の姿を 現した彼女には勝てませんわよ!」 なおも、ジャンヌたちに襲い掛かる元ブルコングのモンスター。 その光景にジャンヌはおろか、会場中が悲鳴を上げる。 「ふぇぇ…!もうやだよぉ……!」 なおも襲い掛かる相手に、嫌気が差して、泣き言を言い出すジャンヌ。 しかし、そんな彼女の頭にまたリングの神様の声が響き出す。 『ジャンヌよ!私の与えた力はそんなものではない!真の力を発揮するのだ!』 「い、いったい、何があるの?」 『よいか……これを使え!!』 「ええ?これを使うの?」 「何をゴチャゴチャ言ってますの!ブルコング!やってしまいなさい!!」 ブツブツ呟いているジャンヌに向かって怪物が腕を振り上げ突撃してくる。 「もう!!今度こそ冥土に行ってくださぁぁい!!!!」 叫ぶジャンヌの腕に光を纏って現れたそれは―――超巨大ハンマーである。 1000万tとか書いてあり、それを勢いをつけ振り降ろした! 「グギャ!!!」 短くも痛々しい悲鳴を上げ、ハンマーの下敷きとなったブルコングは今度こそ倒され ―――ミンチより酷くなった。あまりに凄惨な光景に会場中も、IKOも、ダイアナも、 アリスも、そして殺った本人であるジャンヌも絶句していた。 「ぷ、プロレスじゃ…ない」 ダイアナがぼそりと呟いた。しばしの沈黙が流れた後、ようやく我に帰ったIKOのオハミルは 悔しそうにハンカチを噛みだす。 「きぃぃぃぃ!!よくも私たち自慢のブルコングを!!お、覚えてなさぁぁぁぁいっ!!」 「ああ!オハミル様待ってください!!」 「そ、それでは地球の皆様、今後ともよろしくお願いします」 オハミルが走って会場から逃げていくと、その後をイチリユが追い、ヒユロカは 会場中に一言挨拶してから去っていった。 会場中が今の連中はいったい…といった雰囲気に包まれていた。 だがその直後、一斉に大歓声が沸き起こり、ジャンヌはダイアナに頭を撫でられた。 「すごかったじゃないか、ジャンヌ!」 「あ、ありがとうダイアナさん!あたし、リングの神様からこの力をもらったの!」 「昨日の話してやったあれか……まさか本当にいるとは…冗談だったのに」 「あれ?ダイアナさん、なんか言った?」 「い、いやぁ、なんでもない」 ボソっと呟くダイアナだが、すぐに咳払いをして再びジャンヌの方を向く。 「でもな、ジャンヌ。今回はエイリアンが相手だったからともかく、実際の試合の時は 変身は無しだぞ、明らかにズルだからな」 「はぁい!ベビーフェイスだもん!そんなことはしないよ!」 ジャンヌの言葉を聞き、うんうんと頷くダイアナ。 「ジャンヌッ!本当に良い戦いでしたわ!あなたの変身記念に今日はわたくしの屋敷で パーティーをしましょう!」 「そ、そんなぁ、悪いよアリスちゃん」 「いいからいいから。すぐに手配しますわ。ダイアナさんもいかがです?」 「おっ、あたしもいいのかい?それじゃ、ジャンヌ、せっかくだからお言葉に甘えないか」 「う~ん…じゃ、じゃあ、アリスちゃんご馳走になるね!」 「はぁーい!ああもう、なんて可愛い笑顔…!」 存分にジャンヌの笑顔に惚れ惚れすると、アリスは携帯を取り出しすぐに屋敷に連絡をした。 正式な試合はしてないのに、会場中はとにかく盛り上がっていたその一方で……。 花道に倒れていたソフィアとエレナがそのまま、口を開いた。 「エレナ、生きている?」 「ええ、なんとかね……」 「完全に忘れ去られているわね、私たち……誰も救急車も何も呼んでないみたいだし」 「くっ……次こそ、あたしらが、せっかくだから赤い血の雨降らせてみせるわよ…」 二人が乾いた笑いをすると、同時にまたバタリと寝た。とりあえず、台詞がないまま退場より マシだと、少しでも気持ちを妥協させてから。 解説コーナー 「はぁい、解説お姉さんです。今回は冒頭でいきなりいろんな世界が融合しちゃったわ。 でもそんなことが起きても特に誰もあまり気にしていないみたいね。と、言うより その辺の描写が面倒なだけなのかも…ううん、なんでもないわ! でもスパ○ボZとかディ○イドとかナ○カプの影響は間違いなく受けているわね。 さてさて、キャラクターはジャンヌ・シャルパンティエちゃんね。彼女の国籍はフランス。 名前はジャンヌ・ダルクにあやかって付けられたんだけど、本人は気弱でビビりでヘタレという どうしようもない有り様よ。それなのに格闘技好きでプロレスやってるんだから不思議よね。 戦うときはやはりプロレス技全般が格闘スタイル。パワー技、投げ技、関節技、飛び技と だいたいの技は使えるみたい。あと、どこから10000万tハンマーを呼び出して相手を 叩き潰すことも出来る…ってプロレスじゃないわね、これ」 次回予告 「ジャンヌ・シャルパンティエですぅ!あわわ…あのブルコングさん、ミンチより 酷いことになっちゃいました……まあ、そんなことよりも、あたし、最近誰かの 視線を強く感じるんです。でも、アリスちゃんじゃないみたいなの。そもそもアリスちゃんなら あたしを見るなりハグしてくるし…。 次回『鈴音、メリケン修行の旅!』って、鈴音誰ですかぁ!?」 .
https://w.atwiki.jp/hachinai_nanj/pages/3443.html
おつかれ - 名無しさん (2024-09-06 21 06 20)