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登録日:2012/09/28 Fri 13 28 11 更新日:2024/05/03 Fri 01 59 18NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 AB型 A型 B型 O(オー)型ではなくO(ゼロ)型 O型 Rh因子 そうだ!献血に行こう シスAB型 ボンベイ型 メンデルの法則 占い 占いを信じるか信じないかはアナタしだいです ←信じてるのは日本と韓国だけ 当てにならない母子手帳の血液型 性格 献血 編集条件が厳し過ぎる項目 血 血液 血液型 輸血 血液型(けつえきがた)とは、血液内にある血球の持つ抗原の違いをもとに決めた血液の分類……簡単に言えば血の形である。 ◇血液型の種類◇ 一般に言われているA型・B型・O型・AB型の4種類は「ABO式血液型」に分類されるが、血液型の種類はこの4種類だけではない。 抗原は、赤血球・血小板・白血球・血漿等に存在し、抗原の種類も数百種類は存在する。 そして、その組み合せによって決まる血液型は数兆通り存在すると言われている。 SNKの対戦格闘ゲームのキャラクターには、毒手を使うから毒・猛毒となっている人物や魔界A型となっている人物がいる。 それ以外にも、日本のフィクション作品においてはキャラの血液型が設定されている例が多く、海外のファンからは不思議に思われることがある。中には、登場人物ほぼ全員がAB型という悪ふざけとしか思えない設定を出してくる作者も存在する。 ◇主な血液型◇ ここでは前述の「ABO式血液型」と呼ばれるA型・B型・O型・AB型について説明していこう。 ◇A型◇ 赤血球の表面にA抗原があり、血漿中に抗B抗体がある血液型のこと。 A型は同じA型以外にもAB型にも輸血でき、逆にA型やO型から血を貰える。 日本では1番、世界で2番目に多い血液型。 ◇B型◇ B抗原を持ち、抗A抗体を持つ。 B型とAB型に輸血でき、B型やO型から血を貰うことができる。 日本・世界ともに3番目に多い血液型。 ◇O型◇ A抗原・B抗原どちらも持たず、抗A抗体・抗B抗体どちらも持つ血液型。 抗体を持たないことから0(ゼロ)型と呼ばれ、後にO(オー)型になったとされる。 A型・B型・O型・AB型全てに輸血することができるが、自身はO型からしか血を貰えない。 日本では2番目、世界で1番多い血液型。 ◇AB型◇ A抗原・B抗原どちらも持ち、抗A抗体・抗B抗体どちらも持たない血液型。 A型・B型・O型・AB型全てから血を貰うことが出来るが、自身はAB型にしか輸血出来ない。 日本・世界ともに最も少ない血液型。 ◇Rh因子◇ 赤血球膜の抗原の形のこと。 医療ドラマで聞いたことがある人も多いだろう。 40種以上の抗原が存在するが、D抗原・C/c抗原・E/e抗原で判定する場合が多い。 日本人の99%はRh+型でD抗原を持つが、D抗原を持たないRh-型の人にRh+型を輸血すると拒絶反応が起こる為、同じRh-型から輸血するしかない。 (C抗原とE抗原に対する抗体は免疫反応が弱く、大きな問題にはならない) 極稀にRh null(アールエイチ・ナル)というものがあり、それを持つ日本人はたったの6人前後であり、両親どちらもRh nullでなければRh nullの子供は生まれない。 ◇血液型と性格◇ 血液型と性格の関係性は医学的に存在しないとされており、迷信や疑似科学の類。 当初は新しい学説の候補として提案されたが、学会で議論が起き、色々あって否定された。 それでも雑誌やマスコミがこの説を肯定するような発言をした為、日本・韓国・台湾などでこの説を信じる人が増加した。 血液型ブームの所為で偏見や誤った血液型差別が増加し、社会問題にもなっている。 例えばA型は独自研究厨で持論ばかり述べる、O型は大雑把などと血液型だけで人間性が決めつけられりもする。 時々「アタシB型とは付き合えないんだよねー」とか言う女がいるが、そういう人には医学の本でも投げつけてやろう。 ただ、あくまで血液自体と性格の因果関係は完全解明されたわけではない。 そのため「血液が性格などに何らかの影響を与えているかも」と考えている研究者もいる。 その場合は4つしかない血液型という大きなくくりではなく、血液にあるもっとミクロな何かが性格に影響を与えているのだろうというのが定説である。 また、輸血には一刻一秒を争う、緊急性を要する場合もある。そんな時に、もし、その場にいる誰もが自分の血液型を知らなかったら…… そう考えると「血液型占いなんて無意味だろwwwwwwww」と思っている人は多くいるが、普段の生活では取り沙汰されない事柄を日常生活に取り入れた占いというのは、意外と馬鹿にできないのかもしれない。 が、近年では血液型で他人の人格を決めつけるような行為はブラッドタイプ・ハラスメント(ブラハラ)と呼ばれ、社会問題化されるようにもなっている。 軽い気持ちで話題に出したりすると問題になることもあり得るので気を付けよう。 前述した「緊急性を要する輸血」についても、緊急時だからこそ患者の自己申告とかいう最もアテにならないものを真に受けて何かあったらシャレにならない。 そのため、病院にデータが残っている時以外は簡易検査で血液型を確かめてから輸血を行い、その余裕すらない場合は理論上拒絶反応が起きないO型の赤血球とAB型の血漿をブチ込むことで対応しており、本当に占い以外で自分の血液型を知る必要があるかはちょっと怪しいところがある。 なお、出生時に受ける血液型検査は、母親の抗体によって検査結果が歪むことがあってこれまたアテにならないとされており、「献血に行ったら血液型が変わったwww」といった話も後を絶たない。 「万能鑑定士Qの事件簿」「探偵の探偵」等で知られるミステリー作家の松岡圭祐氏は血液型性格診断に懐疑的で、果ては血液型性格診断とついでに安っぽい闘病ドラマを、当時展開していたシリーズ主人公総動員でボロクソに貶しまくる怪作「千里眼ブラッドタイプ」を一本書くまでに至っている。 その際、松岡氏は小説との連動企画として、自身のサイトで思考や反射神経を併せて吟味することで従来の血液型性格診断よりも詳細な診断結果を叩き出す「究極の血液型心理検査」を公開し、約350万人が検査を受けた。 しかし、実はこの「究極の血液型心理検査」はバーナム効果に基づいて作ったそれっぽい診断結果をランダム表示するだけのサイトであり、血液型性格診断への信仰が打ち砕かれる小説のクライマックスを現実世界でも味わえるという、文字通りの連動企画となっている。 「ノーゲーム・ノーライフ」の作者である榎宮祐氏は独自の解釈で血液型性格診断を否定したがその後痛い信者に絡まれたらしく、「私が悪かったです。もうSNS上で宗教の話はしません(意訳)」と謝罪(?)に追い込まれた。 なお、世界のほとんどの国では血液型と性格の関連性は信じられていない。 日本と韓国がABO血液型において妙に均等に分かれている国なのだが、例えばアメリカの黒人は80%がA型、19%がO型、残りが他の血液型で、オーストラリアのアボリジニなどは95%くらいがO型である。 グローバル化が進み人々の交流が盛んになると血液型の割合も変動するとはいえ、国家の半分近くの人口が同じ血液型というのもまだまだ珍しくはなく、人口の8割がA型の国で「A型の性格は〜」という主張をしてもまともに受け入れられないのは想像できるだろう。 そのため、他人に血液型を聞く事自体が異様な質問と捉えられ、怪訝な顔をされかねない行為である。 また、場合によっては例えば親子の血縁関係に疑問を抱いているなどと誤解され、トラブルの元になる可能性もある。 くれぐれも外国人に気安く血液型を聞いたりしないように。 また、ABO血液型と性格の関連性を信じている人間の多い国が、日本とその旧植民地に集中していることについて、別の理由を唱える人もいる。 あくまでも俗説ではあるが、これには旧日本軍が絡んでいるというのだ。 血液型と性格や能力に相関があるなら、効率的な部隊編成に生かせないかと調査を行ったという。 結果は「血液型には、能力や性格との有意な相関は見いだせなかった」というものだったらしいが。 また、その大日本帝国と同盟関係にあったナチス・ドイツが起源という説もある。 ナチス・ドイツでも同じく能力と血液型の関係を調査しており論文もあるのだが、これによると「A型の人間は優秀」という。 しかし実はこの結果には大日本帝国とは別の理由がある。 これは「白人はA型が多い」→「A型は優秀」→「白人は優秀」という三段論法のため意図的に導き出したものなのだ。 このように血液型が差別の肯定のため用いられたという歴史があることも胸に留めておきたい。 ◇なぜ血液型性格占いが当たると感じる人が多い?◇ これまで多数の研究者が様々な方法で調査してきたものの、科学的には血液型と性格の関連性が証明されたことは無い。 もちろん悪魔の証明なので、絶対に血液型と性格の関連性が皆無とは言い切れないが、少なくとも一般的に流布されているようなシンプルな相関がないことは確かだろう。 にもかかわらず血液型性格占いは当たるという日本人はけっこう多い。 これについては「バーナム効果」と「正常性バイアス」で説明できると考えられている。 バーナム効果とは、人間が心理テストや性格占いを行うとき、誰にでも当てはまる曖昧な内容を特定のタイプの人間にだけ当てはまると錯覚してしまう現象である。 一般的な血液型性格占いでは、A型は神経質、B型はわがまま、O型はおおらか、AB型は冷静、といった説明がなされることが多い。 しかしながら実際の人間の性格には幅があり、特定の物事には神経質だがそれ以外のことにはおおらかだとか、仕事の場では冷静だがプライベートだとわがままだったり、というように誰でもすべての血液型の性格っぽい部分を程度の差はあれど持ち合わせているものである。 そのため血液型性格占いを信じている人は、相手の性格の中から特定の血液型っぽい側面を強く意識してしまいがちになってしまう。 例えば金勘定には神経質だが私物の整理整頓についてはおおらかという人物に対して、その人物の血液型がA型だと聞くと金勘定に対して神経質という部分を強く認識して「あの人は神経質だから典型的なA型の性格をしてる!やっぱり血液型性格占いは当たるんだ!」と錯覚してしまうのである。 一方で人間には個人差があるので、どう考えてもその血液型の性格に合わないという人と出会うこともあるだろう。 例えばありとあらゆることにおおざっぱで神経質さが全く感じられないA型の人物に出会ってしまった場合などである。その場合、血液型性格占いを信じている人間はそういう人間を「きわめて特殊な例外的存在であり、考慮する必要はない」と考えてしまいがちなのだ。 これは正常性バイアスの一種である。正常性バイアスとは、自分の常識や信念とは相反する出来事に出会ったときに、それをごく稀な特殊事例だとか例外や何かの間違いという風に思い込んで否定しようとする心理特性である。 そのために血液型占いと一致した人物のことだけを強く記憶し、血液型占いは正しいという信念をさらに強めていくのである。 ◇血液型の遺伝形式◇ ABO血液型は上記のA・B・Oの3つの要素を両親から1つずつ遺伝されることによって決定する。 Oの要素は潜性形質といい、例えるとウォッカを水で割ってもウォッカのままであるように、Oの要素だけにならないとO型として表に現れない。 これにより、両親の血液型で子供の血液型がある程度絞り込める。 例えば両親ともにA型(AO)である場合、子供はA型(AA)・A型(AO)・O型(OO)の組み合わせが考えられる。 両親がA型(AO)とB型(BO)である場合は、子供はA型(AO)・B型(BO)・AB型(AB)・O型(OO)のどの血液型になる可能性も考えられる。 一方で、両親ともにO型(OO)である場合は、子供はO型(OO)しか考えられない。 そのため家族と血液型が違っても心配する必要は無い。 しかし、ごくまれに例外もあり得るのでこれらの遺伝法則は絶対ではない。 両親の血液型と生まれる血液型の早見表 A B AB O AA AO BB BO AB OO A AA AA AA, AO AB AO, AB AA, AB AO AO AA, AO AA, AO, OO BO, AB AO, BO, AB, OO AA, AO, BO, AB AO, OO B BB AB BO, AB BB BB, BO BB, AB BO BO AO, AB AO, BO, AB, OO BB, BO BB, BO, OO AA, AO, BO, AB BO, OO AB AB AA, AB AA, BO, AO BB, AB BO, AB AA, BB, AB AO, BO O OO AO AO, OO BO BO, OO AO, BO OO 追記・修正はRh nullの人がよろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 父親がO型なのにオレAB型なんだけど… -- 名無しさん (2013-10-28 08 33 26) この間コナンを見て末期がんになると血液型が変わることを初めて知った。(A→AB B→O) -- 名無しさん (2013-10-28 09 08 08) 骨髄移植で血液型が変わるとスーパードクターKで知った -- 名無しさん (2013-10-28 09 14 33) ↑×2 複数の血液型が出てきたりするのな。 -- 名無しさん (2013-10-28 09 21 37) マーダーライセンス牙で「違う血液型を同時に持つ『モザイック』という現象」を知った。 -- 名無しさん (2013-10-28 09 38 28) ちなみに、日韓で血液型と性格の関連性が信じられているのは、どうも旧日本軍の仕業らしい。「血液型と性格に関連性があるなら、効率的な部隊編成に使えないか?」という理由で調査をしたんだそうな。結局、関連性は見つからなかったそうだが。 -- 名無しさん (2013-10-28 09 53 08) そういえば「キメラ」いう別々の血液型の血を体に持つ人がまれにいるんだとか。 -- 名無しさん (2013-10-28 11 27 15) ↑キメラは二卵性双生児になるはずが混ざってひとつになったから 血液型どころか身体の部位によってDNAが違うらしい -- 名無しさん (2013-10-28 11 39 31) ↑輸血どうやるんだろう。 -- 名無しさん (2013-10-28 11 49 17) ↑部位によってなのかな… とりあえず自分の大まかな血液型ぐらいは知っておいた方がいいだろうね -- 名無しさん (2013-10-28 11 52 25) ↑あくまで部位によって違うのはDNAで前に生活保護受けようとした女性とその子供のDNAが合わなくて裁判になった事があり 頭から足の先まで細かく調べたら一ヶ所だけ子供と一致したとか あと血液型と言えば最近 相性の良い悪い食品出たね -- 名無しさん (2013-10-28 14 53 37) O型なのに絶対A型と言われ続けて18年… -- 名無しさん (2013-10-28 15 05 38) 血液型何型?←クワガタ←もういいわ っていうよくあるやりとり… -- 名無しさん (2013-10-28 15 57 31) ホグワーツの組分けみたい -- 名無しさん (2013-10-28 16 17 04) AOだがABとよく言われる -- 名無しさん (2014-02-11 13 21 41) トリビアの泉で「ゴリラの血液型はすべてB型」というのがあるが「こち亀」の両さんの血液型もB型・・・・。作者は知っていたのか? -- 名無しさん (2014-02-11 13 49 51) ↑そしてゴリラの真似が得意なサザエさんもB型。 -- 名無しさん (2014-02-11 23 06 57) ちなみにA型同士じゃB型は生まれないというのはよくある話だったけど今は極めて希に例外があるというのも証明されてます -- 名無しさん (2014-02-11 23 46 54) 天皇家みたいにRHnullの血筋も保存しよう!(暴論) -- 名無しさん (2014-02-11 23 48 07) 血液型を見つけた人、ABOやRh以外にも見つけてるんだよね。結構すげえ人だぜ -- 名無しさん (2014-02-12 00 03 57) Jra-っていうのも聞いたことあるな。日本人だと0.3%くらいだとか -- 名無しさん (2014-02-12 00 09 47) 旧日本軍の話が出てるが、元はナチスの優生学に起因してるらしい。第二次大戦時同盟だったため、ナチスのもとに日本の学者もいたそうだ。 -- 名無しさん (2014-05-01 20 48 42) B型という理由で面接落ちた俺が通りますよっと -- 名無しさん (2014-06-09 15 30 46) 血液型で性格は測れないというが意外とあたっているんだよな。 -- 名無しさん (2014-06-09 17 15 04) ↑3倫理無視してでも研究したい奴にとってはナチスは夢の場所だったんだろうな。 -- 名無しさん (2015-04-03 10 59 00) 確か妊婦の出産か何かに役立つ発見をした学者もナチスで研究してたんだっけ? -- 名無しさん (2015-04-03 11 02 46) 毒劇物の半数致死量の設定もナチスの人体実験データが基礎になってるところがあるしな。 -- 名無しさん (2015-04-03 11 21 39) 輸血したら性格変わるの? -- 名無しさん (2016-05-05 22 07 11) そういや『プリズンホテル』で、「ホテルの従業員」及び「その日の宿泊客」の殆どがB型「 -- 名無しさん (2016-09-02 14 44 35) ↑ってのがあって「つまり皆無茶だった」ってギャグがあったな。客が瀕死状態で献血求む!って状況なのに客にいた医師や看護婦もBという…。 -- 名無しさん (2016-09-02 14 49 03) AB型のワイ将、記事の「AB型にしか輸血出来ない」の一文で献血に行っても需要は少ないのかと疑問に思ったがどうなん? -- 名無しさん (2016-09-02 21 09 58) ↑実際問題、日本で一番多いA型と一番少ないAB型は必要な輸血の量がよく不足してるさ。 -- 名無しさん (2016-09-02 21 42 58) 病弱キャラはRh-とかシスAB型とか珍しい血液型に設定されていることが多いよね。 -- 名無しさん (2017-09-18 22 19 05) 16になった時献血いって検査血液で弾かれたんだけど、その後来たハガキは血液型が空欄だった。だから未だに血液型を知らない。 -- 名無しさん (2018-12-05 18 16 10) 血液型性格診断の基礎になるデータは、東農大の近藤教授が巣鴨プリズンで集めたデータらしい。 -- 名無しさん (2019-07-26 10 43 31) ↑5 極力同じ血液型同士で輸血する方針らしいから、そうそう無駄にはならない。 -- 名無しさん (2019-07-27 22 17 39) O型が蚊に刺されやすいのは何故だろう。 -- 名無しさん (2021-05-17 22 27 31) どうせ、血液型性格診断の信奉者には、何を話しても通じねえよ。 -- 名無しさん (2021-05-17 22 42 20) 血液型の話をする相手には「Rhの有無は考慮するのか、ボンベイ型のような通常のABO型分類が当てはまらない特殊な血液型はどう考えているのか」聞いてみたい -- 名無しさん (2021-05-18 00 14 25) 最近劣性形質から潜性形質に用語が変わったけどRh+なので修正できない -- 名無しさん (2022-02-13 17 13 14) 本文中に「両親どちらもRh nullでなければRh nullの子供は生まれない」とあるけど、メンデルの法則を考えると父方の先祖と母方の先祖の双方にいれば生まれる可能性があるんじゃあないの? -- 名無しさん (2022-08-31 23 05 49) 血液型性格診断って今でもかなり人気あるけど珍しい血液型の性格診断が未だに無いのは何故だろう? -- 名無しさん (2022-09-13 17 53 08) ↑需要が無いから -- 名無しさん (2022-10-07 21 58 14) 検査しようとしたら「必要になったら大抵その場ですぐ調べるから、用もないのに検査しとく意味あんまないよ?」みたいな事医者に言われたって聞いた事あるけどどうなんだろ -- 名無しさん (2023-02-20 18 58 29) ↑実は自分の血液型を知ってる必要性は全くない。言ってる通り必要ならすぐ調べるし、何よりどういう根拠(キチンと調査した結果なのか、両親が〇型だから○型って言ってる程度なのか、非常時にちゃんとしたことを言えているか)が分からない素人の申告なんかを信じて医療行為なんてしない。結局、自分の血液型は知ってても使いでがないのさ。 -- 名無しさん (2023-02-20 19 18 24) 輸血が必要だけど血液型が不明な患者が病院に担ぎ込まれても30分足らずの検査で確実な結果が出て、本人や家族が間違って覚えてる血液型を輸血して死亡事故を出す(実例あり)より確実なんだとさ。30分が待てない緊急時って滅多にないけどその場合は一番拒絶反応が起きにくいo型を少量輸血して凌ぐんだと -- 名無しさん (2023-06-26 15 12 11) 創作で血液型から彼らは本当の親子じゃない!からの実は本当の親は○○だった!とか、血液型が同じとわかってる相手が怪我したので輸血に立候補するとかあるあるなシーンも欲しい -- 名無しさん (2023-06-26 15 44 32) ボンベイ型とシスAB型についての記述もっと欲しいな。シスAB/Bの遺伝子をもつ場合血液型はどうなるの? -- 名無しさん (2024-02-18 13 30 45) 名前 コメント
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■天神仙木イベント限定アイテム「眞天界の箱」導入 こちらにて開催している「天神仙木イベント」限定アイテムとして 『眞天界の箱』を期間限定で導入させて頂きます。 『眞天界の箱』は『天界の箱』から入手することが可能です。 『眞天界の箱』をF7にて使用した際に 下記の当選リストからいずれか一つのアイテムが入手できます。 ■導入期間 2014年7月30日(水)定期メンテナンス後~2014年8月20日(水)定期メンテナンス開始迄 ■『眞天界の箱』当選リスト No アイテム名 個数 効果/機能 1 龍の素材袋 1 天上碑の最強の防具の製作素材 15種 鷹龍の卵100個、鷹龍の羽毛100個、 破龍の太鼓100個、破龍の卵100個、 海龍の卵200個、 地龍の卵100個、地龍の鱗100個、 黄龍の卵100個、黄龍の玉牌100個、 石龍の卵100個、石龍の心臓100個、 緑龍の卵100個、緑龍の爪100個、 沙漠龍の卵100個、沙漠龍の宝珠100個が手に入る 2 龍の髭 1 四次封龍武器を制作するために必要な素材 3 護法神の冠 1 三次奇縁防具の頭部位 4 強化達石 1 必ず強化が成功する石 5 修練達石 1 修練達石 6 五行球セット 1 属性球250の火、水、木、金、土鈴球を1個ずつ獲得 7 極上宝石箱 1 天上宝石(極上品)がランダムで1つ当選するアイテム。 8 龍の血 4 好きなステータスの経験値を上昇させる 9 五行改造護符 5 付与値の改造失敗のデメリットを軽減する。 10 白穴功 5 經脈を解放することが出来るアイテム 11 残昏虚虚丹 10 気力を+500上昇させるアイテム ■備考 仕様につきましては、予告無く変更・取り消しが 行われる可能性が御座いますので、予めご了承下さい。 ■更新履歴 2014年7月30日 導入
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血液 血液(けつえき)は動物の主要な体液で、全身の細胞に栄養分や酸素を運搬したり二酸化炭素や老廃物を運び出すための媒体である。 機能から見ると、臓器の一種と言ってもよい。構造的には結合組織の一つと見なす。 ヒトの血液量は体重のおよそ 1/13(男性で約8%、女性で約7%)であり、体重 70 kg の場合は、約 5kg が血液の重さとなる。 動物一般について言えば、血液は体液とほぼ同意である。血液が管状の構造の中を流れている動物においては、この管を血管という。体液を体内で流通させるしくみがある場合、これを血管系・あるいは循環器系という。血管系には開放血管系と閉鎖血管系がある。 ヒトをはじめとする脊椎動物は閉鎖血管系であり、特に外傷などが無い限り、血液は血管の内部のみを流れる。血管の外には組織液があり、液体成分と一部の血球は血管の壁を越えて出入りする。血管の周囲にある細胞は、組織液に浸っていると考えてよい。 開放血管系の動物および循環器系のない動物においては血液は血管外にも流れ出すので、血液と組織液の区別はなく、体液はすべて血液と見なして良い。
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Blood type 血液型【けつえきがた】 正式には言えば「ABO式血液型」。 ちなみに日本人の血液型は、A型が約36%、O型が約32%、B型が約23%、AB型が約9%(2021年時点)となっている。 概要 ときメモシリーズ(を含む恋愛ゲーム全体)ではA型のキャラクターが一番多く(理由は上記のせいかと思われる)、更にときメモシリーズにおいては、依怙贔屓と言っていいほどA型が優遇されており、『1』では登場人物の大半がA型で占められている。 尤も、自分の血液型に合わせてプレイする人も多いと思われるので、『1』と『2』ではA型のプレイヤーにとっては不利な設定になっていると言えるが、逆に言えば攻略のやりがいがあるとも捉えられる。 作品別の設定 『1』と『2』では、血液型で主人公と女性キャラクターの相性が決まるため、『1』で藤崎詩織を攻略する際は、彼女の血液型は主人公と相性の良い血液型に設定した方が良い。(具体的に一番良いのは、主人公=O型、詩織=A型である) 『1』は特にA型のキャラが多いためか、主人公がO型だと好感度が上がりやすいので、A型キャラが本命でなければ無駄に好感度が上がらないよう、敢えて相性を度外視した設定にする方法もある。 ただ、キャラによっては評価が普通以下の場合だと、若干デートの誘い易さにも影響してくるので、攻略キャラに合わせて設定するのが一番無難であろう。 並のキャラであれば、例え相性が悪くてもクリア自体は普通に可能なので、難易度が突然上がるという事は無く、『2』の八重花桜梨のイベントコンプリートのために、逆にわざと相性を悪くした方が好都合という例もある。 しかし、詩織や華澄のような難関キャラは、相性が悪いと初めのうちはかなり好感度が上がりにくく、行事で親睦を深めるのを他キャラに邪魔されたりしやすくなり、慣れないプレイヤーは手こずるかもしれない。 コツを掴むまでは試行錯誤を強いられるだろう。 『3』では、血液型と相性の関連性は確認できていないが、おそらく無関係かと思われる。 女性キャラクターの血液型は、追加デートで直接本人から教えてもらうしか無い。 GSシリーズでは、星座占いの運勢に影響してくる。 『4』では、主人公の成長係数及びやる気の変動に関わっており、下記の表の通り、序盤こそ成長係数が高いO型が一番有利だが、段々と数値が減っていき、2年目秋以降は一番不利となっている。 逆に、序盤で一番不利だったB型が2年目春から一番有利となり、緩やかな成長型であるAB型も、2年目秋以降はB型に次いで第2位の成長となっている。 A型は3年間通して成長係数が全く変化しないため、良くも悪くも安定した血液型と言えるだろう。 しかし、皐月優を狙うために1年次から生徒会入りを狙う場合や、龍光寺カイを早めに登場させ攻略する場合などはO型のほうが有利であるし、パラメータの成長率及びやる気の変動は特技で補正できるので、一概にO型が不利とは言い難いのもまた事実である。 ちなみに、メインキャラでは血液型がプレイヤー任意入力である詩織を除くと、 A型:『2』の陽ノ下光と麻生華澄、『4』の星川真希と皐月優、『GS1』の葉月珪、『GS3』の桜井琥一、『GS4』の風真玲太 O型:『3』の牧原優紀子と『GS3』の桜井琉夏 B型:『GS2』の佐伯瑛 となっている。 『1』と『2』での相性表 女性キャラの血液型 主人公の血液型 A型 B型 O型 AB型 A型 × △ ○ △ B型 ○ ○ △ ◎ O型 ◎ ○ × △ AB型 △ ○ ○ × ※『1』の1年目文化祭には血液型相性占いがあるが、その結果はあまりあてにならないようである。 ※『2』では、△の相性を基準にすると、◎でときめき度+5 友好度+5、〇で友好度+5、×でときめき度-5 友好度-5 傷心度+10、初期好感度に加算される。 『4』の成長係数 血液型 1年目 2年目 3年目 春 夏 秋 冬 春 夏 秋 冬 春 夏 秋 冬 A型 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 B型 0.90 0.90 0.94 0.96 1.04 1.06 1.10 1.10 1.10 1.10 1.10 1.10 O型 1.08 1.06 1.04 1.02 1.00 1.00 0.95 0.95 0.90 0.90 0.90 0.90 AB型 0.96 0.96 0.98 1.00 1.00 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 ※春は4~6月、夏は7~9月、秋は10~12月、冬は1~3月となっている。 関連項目 システム
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閑雲野鶴>メルマガ>バックナンバ>基本・心得>血液型 血液型 04/11/13 外見が余りにも似ている場合、内面で差別したくなる。 血液型で性格を診断するあたり、人種的見分けのつかない日本に於いて開花したのも無理はない。これが遠く遺伝子級の差別に繋がるなどと騒ぐつもりはないし、積極的に肯定するわけでもない。 ただし無視出来ない要因がある。これまでずっと血液型による性格分類を繰り返し刷り込まれてきたから、長い時間をかけて各自の血液型に沿った性格が序々に形成されてゆき、そこから更に性格分類を引き出すから血液型診断の循環が完成する。これは少なくとも血液型分類による性格の偏向が完全に出鱈目と言い切れない程に根付いている信仰のの産物であり、占いと結合しているから始末に終えない。 それは余りに長い間繰り返された洗脳であり、各々の血液型を確認した上で性格を断定することを日々実行しているならば効果がないとは言い切れない。この循環を断ち切る為の方法として血液型を偽る他に有効な手段が見出せないから難しい。くだらない妄言だから無視しておればよいのにいつしか洗脳されて、時折持ち上がる血液型性向問題に直面するのだ。馬鹿もいい加減しろ。 手前は自らの血液型を知らないからこそ冷静に眺めることが出来ると信じているが、それでも「お前はB型」と「お前はO型」を繰り返し植え付けられたから、少なくともA型の人間ではないらしいと信じてしまいそうになる。あからさまな差異があれば属性として区別出来るところを、同じモンゴロイドとして訛を聞くまで出身が不明である程の似た顔つきだから、内面の性格へ切り込むことを避けて安易な分類に頼ってしまう。 「大事故で血液を大幅に入れ替えたら性格が変わった」などと抜かす奴も居るのだが、死ぬほどの経験をしておいて性格に何の変化も見られないような奴が居るならば、それ以前に死ぬほどの経験を既にしているか、底の抜けた馬鹿に違いない。底抜けの馬鹿が死ぬほどの経験をすればどうなるのかという疑問には答えられない。幸い手前の周辺には底抜けの馬鹿が居ないからだ。 なあおい、それほどまでに自分の判断が信じられないのか。他人の判断を基準にして、また妄言を基準にして、また大本営発表を基準にして生きてゆくのか。確かにそれは楽だろう。しかしそれならば最後まで他人を妄言を大本営発表を信じて信じて信じ抜く覚悟が必要になるぜ。最後の最後に騙されていた等と口走る醜態は、身包み剥がれてようやく結婚詐欺師を罵る姿と何ら変わりないものだ。そしてそれを底抜けと呼ぶのだ。 ※手前の血液型は父がO型・母がA型で、可能性はA型かO型、母曰く「あんたはA型の筈」 TOTAL ACCESS - Today - Yesterday - LAST UPDATED 2021-12-03 05 14 52 (Fri)
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前ページ次ページ眠りの地龍 国王の財力、エルフの先住魔法、そして異世界人の知謀が結集し造り果せた、冷たき2体の巨人。 ガリア王国の何処かにある、広く薄暗い室内で、その巨人達は眠っていた。 ぴたりと並んいるその2体は、血を分け与えた双子の兄弟にも見える。 それほど、よく似ていた。 2体を外見がら個別化する為に用意された、蒼きを染めし鎧と、紅を司る鎧。 その彩色が、後に偶然ながら、彼等に付けられる名称の由来となり、 そしてさる事毎に因果な按排を弾き出すとは、ガリア王国の長とて現段階では予知すら叶わない。 彼等は光という存在を知らずにいる。 未だ1度たりとも、起き上がるのを赦されていないから。 仄暗い無の世界を漂う先に見つけるものは、果たしてガリア王が望する正しき事なのか、 はたまた、2体の誕生に携わった異世界人の危惧する、過ちの繰り返しなのか。 その運命を委ねるはガリア王、そして蘇りし神の頭脳次第。 遠くない未来、神の頭脳が灯す光は、彼等を何処へ導くのだろうか。 子は親を選べないとは、先人とてよくも適切な言葉を残したものだ。 何れにせよこの2体の巨人が、まだ目覚めてはならぬが故に彼等を固く束縛する、 強靭な紐から解き放たれる為には、暫時の経過を必要とした。 眠りの地龍 第3話 「あしなが姉さん」 ゴモちゃんで良いじゃない、とけんもほろろ気味に言うのはキュルケ。 生き物、よりも置き物、として認識され始めた感すらある、動かざる眠りの地龍ゴモラの名称について、 毎日散々思考する挙句、結局は決まらない事を悪循環的にひどく悩むルイズが、 少々プライドを捨て、この日授業の直前、キュルケに相談した処、前記の答えが返ってきた次第である。 やっぱこのゲルマニア女なんかに聞くんじゃなかった、とルイズは溜息をつく。 だが、キュルケとの雑談は続いた。それもわりと和気藹藹に、だ。 学院1年生の頃の彼女達は、犬猿の仲を具体的に表した仲の悪さであった。 同じ机に、それも隣同士で座るなど、例え天地が引っ繰り返りようとも考えられなかった程に。 ルイズは魔法が不得意とするが、それは周知の事実にも程があるので、敢てその詳細は省くとして、 爆発乃至、発光しか能がない彼女を嘲弄していたのは、何もキュルケに限った事ではない。 2人の仲が悪かった原因として、そこだけを指摘するのは見当違いではなかろうかと思える。 また、ゴモラたる大層な使い魔を召喚したから、2人は仲良くなったと捉えるのもまた然り。 確かに魔法劣等者ではあるが、ルイズは努力を怠ってはいない。ただ何故だか報われないだけだ。 それに早い段階で感ずいた者もいたのに、当のルイズは性分からか強がってしまい、 理解しようとしてくれた者達を、これまで遠ざけてしまったきらいは大いにあると言える。 そう、孤独の巌窟に片足を突っ込んだのは、他ならぬルイズであり、 召喚されたゴモラは、その巌窟から脱出するチャンスを、無意識がら与えてくれたのに過ぎないのである。 ルイズ自身にその気がなければ、何を召喚しようが、キュルケ達との距離は今も遠かったであろう。 「あの、さ。マウンテンガリバー、なんてどうかな?」 さて、そんな2人の少女の会話に、唐突に顔を突っ込むは、後の座席から乗り出す膨よかなる少年マリコルヌ。 その丸っこい顔に備え付けられた口から放ったのは、どうやらゴモラの名前についての発言らしい。 ルイズとキュルケは、彼の弾力のありそうな事実柔らかい頬を目の当たりにし、軽く怯む。 そして、ルイズはマリコルヌの案を即座に却下した。 ガリバーだなんて、いかにも男っぽい名前じゃ駄目よ、長いし。 と。 ゴモラの性別は未だ不明である。 昏睡状態なのではと疑ってしまう程に深く眠り、なかなか目覚めないため、 通常使い主と使い魔が可能とする、意思の疎通が儘ならないからなのも原因の1つだが、 最大の理由は、単純明快に生殖器による雄雌の判断がつかないからである。 竜の生殖器は、大抵他種の生物と同じ様に尻尾の付け根にある。 これに倣いゴモラの尻尾の付け根を調べた処、所謂突起物の類は見受けられなかった。 だが、まだ雌だとは断定をしかねる。何故なら、ゴモラはその巨体をうつ伏せにさせ眠っているため、 或いは案外小さな生殖器が、巨体と大地の合間に埋もれている可能性が高いからだ。 依然未確認のままのルーンと同じく、性別の方も曖昧模糊なのが暗黙の了解となっている (半陰陽、という単語も浮かび上がるが、生物学的にそれはあり得るのだろうか)。 目覚めてくれれば、そう事が有耶無耶に縺れる必然性も消えうせるのだが、 起き上がらない巨体を目の前に、ほとほと待ち惚けを喰らっているのが現状だ。 そんな良く言えばミステリアス、悪く言えば真偽があやふやではっきりとしない、 物言わぬゴモラは、今は如何な夢を見ているのだろうか。 マリコルヌの方に視線を戻してみると、絶対的な命名決定権を握るルイズからの冷たい即答を受け、 軽く残念がっているのだが、そんな彼を煽るが如く、 そうそう、君にはセンスがないよ。とさらに横入りする、頬に真新しい火傷の痕を負ったギムリの姿がある。 キュルケはギムリをルイズ越しに目にすると、少しげんなりとした表情を見せた。 大方昨晩あたり、その火傷に繋がる、何かしらの関わり合いがあったのは間違いない。 センスがないだなんて、君に言われたくないぞと指差し反論するマリコルヌに、 少なくとも君よりも高貴な名を考える自信はあるね、と胸張って言う妙に自信ありげなギムリ。 2人のやり取りを封切りに、他の生徒達もゴモラの名称について各々語り始めた。 たとえその正体が地龍であると知らずとも、ゴモラの存在に憧れを抱く者は少なくなく、 その名付け親になれるのならばなってみたい、と衝動にかられたのかもしれない。 最初はほんの雑談程度だったのだが、次第に誰が名をつけるか、どんな名をつけるかの口論に発展した。 何故に使い主である私の意志は無視なのよ、と当然至極なルイズの主張をも掠れ消してしまう程に。 その議論は、ギトーの風魔法の授業が始まっても尚継続するほど白熱し、 授業中だぞ、厳粛にできんのか、と怒鳴るギトーを誰もが無視した、というか気づいていない。 痺れを切らしたギトーが、いい加減にしゃぁがれこの糞餓鬼どもが! と教師らしかぬ暴言を吐こうとした直前であった。 「グノーム」 囂然たる場をまるでサイレントの魔法の如く沈め、そしてギトーのモラル崩壊を未然に防いだのは、 それまでキュルケの隣で、普段通り淡々と本を読んでいたタバサである。 彼女の声は極めて小さく、鶴の一声と例えるのも怪しいものだったが、まさか想定外の参入に人目を引かせた。 何かしら魔法の呪文でも詠唱したのかと勘違いした者もいるが、 それは普段から勉学を疎かにしている証拠である。 実技の結果はともかく、毎日の勉強を欠かさないルイズは、すぐにタバサの放った言葉の意味を理解した。 「土の精?」 以前何かの本で読んだか、或いは1年生の時授業で学んだ覚えがある。 四系統魔法と呼ばれる、火、水、風、土には、それぞれ系統の名を冠とする精霊が存在する。 火の精はサラマンダー、水の精はウンディーネ。 風の精はシルフィード。そして、土の精はグノーム。 そう、タバサの使い魔の名シルフィードは、ここからの因由なのである。 蒼い体色で、空を自由に飛び回る韻竜(表沙汰では風竜)には秀逸な命名と言えよう。 妥当、いやこれは秀逸かもしれない、とルイズは断案に達した。 グノーム、であれば、後々雄か雌か判別した際に、それに沿った名前に変える必要も無い。 土の精という意味ならば、地龍への命名由来としては十二分である。 それに、ゴモちゃんやらマウンテンガリバーやらなんかよりも、よっぽど響きが良く、程よく短いし、 何よりタバサの使い魔と共通点のある名というのも気に入った。 他の生徒達も概ね納得したらしく、感嘆や反論の声が僅かに漏れるのを除き、教室内は治まりを見せる。 なんかよく解らんがこれで授業が再開できる、とギトーもタバサに心の中で感謝の意を表したのであった。 その後、ゴモラを嫌うシルフィードが「んな、なんじゃとてなのねぇぇぇぇ!?」 と悲観に打ちひしがれて叫んだのは、敢えて記するまでもない。 それ自体が、巨大な風石の塊であるという説がある。 始祖ブリミルの力が時節「ナンデモアリ」的な意味合いで取られる謂れの1つに、 その始祖の息子が作り上げたという、ここ浮遊大陸アルビオンが挙げられる場合が多い。 常に地上から3000メイルの位置にて、巨大な1つの大陸が浮かぶ光景は圧巻である。 そこでは、人々や動物達が、地上と然程変わらぬ生活を送っており、 高度3000メイルだからと、高山病の類、酸素欠病症等に苦悶する例は殆ど無い。 森林などの自然環境が調っているから、と言えるが、 その自然環境も何故、雲の上なぞで、地上と大差無しに成り立っているのだろうか。 それもまた、ブリミルの「ナンデモアリ」が干渉しているのかもしれないが、だとすれば、 本当に「ナンデモアリ」である。 そのアルビオンのサウスゴータ地方、何かを隠すのに適する程深い森に囲まれた、ウエストウッド村は、 住人の平均年齢が一桁という、端から‘活気ある村’を志していない、小さな村である。 しかし活気はなくとも元気は溢れており、常に笑い声が絶えないのがこの村の特徴で、 収入源の皆無による貧困の対策は、とある1人の女怪盗によって成されている。 村から10メイル程森の中を突き進んだ場所に、せいぜい雑草が生い茂る程度の、広場とも言える更地がある。 木々の中にぽかんと開いたその空間に、さらに場違いと言わざるを得ない異様な物体が、ずんと身を置いていた。 岩山である。 いや、岩山と記述するのも怪しい。 何故ならそれは、少なく見積っても3つの色彩が塗りたくられているからだ。 「悪い事は言わない。今すぐこの化物と、なんとかしてでも絶縁するんだよ」 カラフルなる岩山を見据えそう言う、緑色の髪を生やす麗人は、 数日前まではトリステイン学院に身を置いていた、ロングビルであった。 髪を下ろし、眼鏡を外したその姿は、身に纏う黒い衣類と相俟って、 御淑やかな学院長秘書とはかけ離れた雰囲気を醸し出している。 前述の1人の女怪盗とは彼女の事であるが、なるほどその目付きたるは、がめつい盗人に相応しくもある。 「縁を切れって、何を言い出すの? マチルダ姉さん。ティルは私達の大切な家族なのよ?」 ロングビルのすぐ隣に、これまた麗人と言わざるを得ない少女の姿がある。 その少女の特異点たるは、1つや2つ指摘するだけでは済まない。 まず長い耳は明らかに人間の備える類ではないく、それは彼女が混血なる身であるのを示している。 しかし長いブロンドヘアーは、宝石と見違えんばかりの鮮麗さを放ち、端正な顔立ちを際立たせている。 さらに胸部は布地からはみ出さんばかりに豊満でいて、 対照的にすらりとした細い肢体が、彼女の女性としての外見的魅力を、必要以上に見せつけている。 身に着る服は、肩と腋を惜しげなく露出させ(透明の衣は被っている)、腰を纏うスカート部分の両腰側面には、 大きな切れ目があるため、足の付け根に程近い肌白き太ももが、ありありと眼に飛び込んでくる。 その肌の魅せ具合は、健全なる青少年の海綿体を刺激為兼ねず、周りの目を気にしないからこその服装である。 彼女こそが、ロングビルがこのウエストウッド村に投資を重ねる起因である、ティファニアだ。 (因みにマチルダとは、ロングビルの本名であり、以降彼女の事はマチルダと記す。 何故マチルダは、身を呈してウエストウッド村に尽くしているかの経由は、またいずれに) 化け物、そして大切な家族とは、2人の目の前にある岩山であるらしい。 カラフルな岩山の正体は、竜であった。 以前、冬の終わりかけだったか、このウエストウッドに立ち寄った際、初めてマチルダはこの竜を目にした。 これまでティファニアは、魔法を扱えるながらも、使い魔を召喚する運びには至らなかったのだが、 「呼んで欲しい、と願われたから」というよく解らない理由で召喚していた巨大なドラゴンが、これだった。 当時は、こりゃまた面倒なものを呼び出しちまったねぇ、と飼育資金面に関しての懸念は抱いたが、 あくまでサイズの大きい、えらく長く眠る竜とだけ認識し、マチルダはそのまま学院へと戻った。 しかしその後、学院での召喚儀式によって出現したゴモラを目にするや、 ‘地龍の生き残り’という聞き捨てならない単語が脳裏を過り、もしやと思い‘地龍録’を読んでみた処、 あのサウスゴータの森で眠る竜と、瓜二つな地龍の解説項目を発見した時は、青ざめたものである。 「十数メイルもある大きな竜」ではなく、「十数メイルしかない小さな地龍」だったのだ。 直後にオスマンから、休暇の許可をすんなり得られたのは僥倖であった。 逸早くアルビオンへのフネに乗り、一息足りとも休む事無く、ついぞ先ほどティファニアと再会した次第だ。 紅い色の頭部から発せられる低音の唸りは、恐らく竜の鼾と考定される。 額にあたる個所が、角の様に前にのめり出す形で突起しており、 図太い首元には、まるで人工物の装甲ではないのかと見違えんばかりの、 段々に構造された硬い皮膚が覆われている。この皮膚が、3色の内の灰色をなしていた。 太い前脚と後ろ脚は、濃い青色に染め、所々に数は僅かだか小さな斑点も見られる。 大凡に見計らって、尻尾も合わせ大きさ15メイル弱程だろうか。学院のゴモラの半分以下である。 まだ成体にまでは成長し切っていないのか、さもなくば生まれて間もないのかもしれない。 しかし、1匹の生物の大きさとしては、やはり非常識であると評するに差当り支障は無い。 「いいかい? ティファニア。何故この古代の竜が、おまえに呼ばれたのかは解らない。 だけどね、このままじゃ碌な結果を生まないよ。 幸い、こいつはまだ夢の中。今の内にここから離れる支度をするんだ」 ハーフエルフと、絶滅したはずの地龍。嫌でも目立ってしまうこの組み合わせは、非常に芳しくない。 万が一にも使い魔の儀式が失敗していて、目覚めたと同時に暴れ狂ってしまえば、太刀打ちできる道理もあらず。 マチルダは、これまでの悪行もとい窃盗(それ自体はティファニアには伏せている)で得た資金で、 ウエストウッド村の子供達と共々、少しでもこの地龍から逃れようと算段していた。 今この瞬間にでも、巨大土ゴーレムを造り、ゴルザを不意打ちし葬ってやりたいが、 いくらなんでも妹や村の子供達の目前で、それを実行するには危険が伴う上良心も痛むし、 第一、戦闘能力が未知数の地龍を相手に、果たして自分の戦法が通じるのか、という不安要素もある。 一旦ここから身を離した後、この地龍の存在をアルビオンの政府だかアカデミーだかに匿名で知らせばいい。 危険な存在と看做され、軍に退治されるもよし、アカデミーの研究材料として捕獲されるもよし。 場合によっては、此処ウエストウッド村に戻ってこれなくなるかもしれないが、致し方なかろう。 新たなる安住の地を見つけるには、どれほどの時間を費やさねばならぬか、苦悶を余儀無くされない。 「聞いて姉さん、ティルは――」 そんな風に1人で悶々と、今後についての不安を胸に廻らせているマチルダに、 ティファニアが複雑そうな表情で、心境を伝えようとした、その瞬間。 岩山が、ピクリと動いた。 さらに、岩山から重い轟音が迸る。 それは鼾ではなく、その地龍が眠りから覚めた事を示す、欠伸の咆哮であった。 岩の様に固定されていた身体が縦に震え、地表が軋む音が、辺りに佇んでいた鳥や小動物の逃走を促した。 ゆっくりと上半身を持ち上げると、その岩のような身体の先端、紅い顔面から、2つの微光が放たれる。 その光の正体が眼球であるのが判った刹那、日光が思いの外刺激を与えたのか、すぐさま眼を閉じた。 そして、眼の下部がばっくりと穴開き、その穴から鋭い牙と長い舌を見せると同時に、 断続的な唸り声が放たられた。低く、重たい音程を轟かせるその唸りは、 大型の獣の咆哮、というよりも寧ろ男性の荒い鼾を彷彿とさせる。 眠りから自為的に目覚め、豪快な欠伸を無意識に披露している、その地龍。 「――ゴルザ!」 マチルダは再度、あの日『地龍録』で目にし記憶に刻んだ竜の名を反芻した。 忘れもしない、地龍「ゴルザ」。 立ち上がった事により、その外見の全貌が、より鮮明と肉眼で確認できる。 やはり、挿絵として描かれていたものと酷似しているし、第一「起立する竜」は、地龍以外に考えられない。 現在既存する殆どの竜は、余程の事態でも舞い降りない限り、 前脚は常時地面に付け、後ろ脚は屈折させ、爬虫類と同様4足で佇む。 求愛行動などに限り、2足で歩行する場合もあるらしいが、あくまで稀でしかない。 だが地龍は、太い後ろ脚をぴんと伸ばし、尻尾をぐでんと垂らして重心を調整することにより、 人間や猿が直立した体制と似た姿勢を、難なく常にとることを可能としている。 また、直立するにより、必然的に地面から離れる前脚は、もはや『腕』であると断言して良く、 その腕で大小様々な物を掴み、持ち上げる事ができるなど、竜としてはありえない動作をやってのける。 地龍の体の構造は、その種類によりけりだが、竜でありながら哺乳類と非常に似ているのだ (故か、そもそも地龍は実は竜族で無く、皮膚等が特異なだけの哺乳類なのでは、という極端説が存在する)。 長い欠伸を終えると同時に、ゴルザは瞼を再び開かせ、ぎょろりとした漆黒の眼をティファニア達に向けた。 まさか目覚めてしまうとは夢にも思わなかったマチルダは、血相を変え、咄嗟に杖を構えようとするが、 慌てて落してしまい、素早く拾おうと身を屈ませた寸前、ゴルザの鼻息が彼女の身を強張らせた。 マチルダにとって、その鼻息が醸す恐怖は、大砲による砲丸発射の爆音にも等しい。 杖に構うのは諦めた。先ずは、ティファニアの身を護らなければ……と、 マチルダは妹のいる方へ身を翻したが、そこに見えたティファニアの様子は、なんともはや落ち着いていた。 事の状況に驚愕としている面構えではないのは、見るに明らか。 どうやら、ゴルザが起床する現場に居合わせたのは、これが初めてではないらしい。 ティファニアは、おはようティル、と10メイル程上空にあるゴルザの顔を見上げながら、明るく声をかける。 そんな彼女と対照的に、マチルダは冷汗を垂らし、その場から1歩後退りした。 ゴルザ――基、ティルという名のそれは、見慣れない客人、マチルダを視野に入れると、 警戒心からか鋭い目つきで彼女を睨み、短く唸る。 思わず腰が抜けそうになったマチルダを、ティファニアは守る様に寄り付き、その姿勢でティルに一喝した。 「ティル! 駄目よ、この人はマチルダ姉さんよ! 前に話したでしょう!」 明らかに動揺した仕草を見せる、ティル。 鋭く光らせていた威嚇の目付きを、何度か瞬くことで緩んだ表情へと変え、 少しばかり気の弱く感じる唸り声を上げると、その巨体を数歩後退させた。 もう大丈夫よ、とティファニアがマチルダに言う。 一瞬の出来事に、マチルダの脳内が、数秒の合間真っ白な世界に染まったのも束の間、 ティファニアがこの地龍を、こうまで忠実に手懐けていた事に驚き、目を丸くした。 ゴモラがそうであるように、地龍は長期間床に伏せ、そうは起きない性質だと想定していたのだが、 このゴルザはとっくに長い眠りから覚めていた。 マチルダが地上で出稼ぎをしている合間、目覚めてしまった裂帛なる風貌を相手に、 名を付け従わせる情景を想像してみると、それに如何な勇気を注げなければならなかったか、考えるに難しくない。 ティファニアは、少なくともメンタルの部分では、マチルダの思っていた以上に逞しく成長していたのだ。 危ない喰われる近づくな、と警告するだけ無駄な気配りであろう。 しかし『地龍録』によると、ゴルザの生態的特徴は、火山地帯を住処とし、 地龍の中でも随一に好戦的で凶暴な性質だった、とある。 一説によれば、溶岩を好んで食し、栄養源に変換してしまうという、 地龍においてもかなりの常識はずれな特殊種生物であるらしいが、果たして、本当なのだろうか? ティファニアの説教に大人しく耳を傾けている姿からは、凶暴性に関してはその名残すらも喪失している。 寧ろ滑稽さすら感じたが、火山生息で溶岩摂取を可能とする生物と同一のものとは到底思えない。 火山の、それもサラマンダーすらめったに近寄らない、溶岩を容易に口にできる程の灼熱地帯となると、 ウエストウッドの森のような緑が鬱葱と青茂る森林との環境の差は、そこに生息する生物の生態を及ぼす。 簡単且極端に例えるなら、人間は海中で呼吸できないし、魚も地上での鰓呼吸は不可能。のようなものだ。 二酸化炭素を吸収した植物達が放つ酸素濃度が、召喚されたゴルザの物質代謝に、 多かれ少なかれの悪影響を及しているとは考えられないだろうか。 百歩譲って、森の中でも生息できる理由は高い適応能力を備えているからだとしても、 ティルと名付けられたこのゴルザは、ここで何を食べているのだろうか? 森で採れる食物が、溶岩を喰らう奇想天外龍の口に合うの否かは甚だ疑わしい。 若しくはこの個体が、ゴルザそのものでなく、ゴルザと外見酷似した亜種目である可能性もありうる。 そうであってくれれば、草食であったり小食だとしても、さして疑問を抱く面倒も回避できるのだが。 ふとその時、幼い、奇声ともとれる荒ただしい声が、村から聞こえたかと思うと、 小さな影が続々とマチルダ達のいる元へ集まってきた。 それは、ティルの欠伸の咆哮を聞いて、そら起きたぞとばかりに駆け付けた子供達の姿だった。 禍々しい地龍の風貌に臆しもせず、その脚部に豪快に飛びつくと、純粋無垢なる楽しげな声を挙げ、 まるで父親だかに甘えるかのように、じゃれ惚けている。 当のティルは、さも関心を示していないかの様な、感情の読み取れない双眸で眼下を見据えてるが、 うっかり踏みつぶしてしまわないようにか足を微動だにさせない辺り、子供達を考慮しているのが窺えた。 この日何度目かの「呆気に取られている」のはマチルダである。 子供達との仲もここまで進展し、直に触れ合うとは、 俄かに信じがたい光景だが、トリステイン学院でのゴモラの人気ぶりを思い出してみると、 さりとて違和感は覚えなかった、と自分に言い聞かせたい処だが、 すぐにこの状況を受け入れるのには、やはり無理があった。 この地龍の生き残りが危険極まりないのに変わりはない。 確かによく懐いているかもしれないが、その巨体を地表に晒すだけで、 巡邏中のアルビオン竜騎兵だかに発見されてしまう可能性は大いにある。 そうなってしまうと、今まで大切に守り続けてきたこの村の秩序が崩壊するのは、瞬く間であろう。 何よりハーフエルフであるティファニアが、世間に知られた挙句忌み嫌われ、虐げられるのを一番恐れていた。 だがそのティファニア曰く、今日はたまたま地上で昼寝をしていただけで、 普段は地面に浅く身を潜らせており、大人しくしているという。 何より、この森の木々が姿を晦ましてくれるから、絶対に見つからない、とも。 「お願い姉さん、私達はちゃんとやっていけている。だから、ティルを屠るだなんて、言わないで」 マチルダの肩をぎゅっと掴んで訴えるその瞳は、いつの間にか潤んでいた。 こうまで感情移入されると、「いいえ」とは即答できない。 それに彼女達の絆は、たかが怪盗如きが盗めやしない程に、既に固く結ばれていたようだ。 「……あぁ、わかった。誰にもゴルザ……ティルのことは言出しないよ。だから、泣くのはおよし」 我が意思を捻じ曲げない、そんな妹の屈強な精神に、ついにマチルダは折れた。 金色の長髪に手を触れ、優しく告げると、彼女も内心で決意した。 こうなれば、どんな運命にだって一緒に立ち向かってやろう。何も今に始まったことではない、と。 やや興奮していたが、落着きを取り戻したティファニアは、持ってくる物があると言い、1人村へと戻った。 マチルダは、これまでの緊張を解し、ティルの足元に群がる子供達の姿を見た後、先程落とした杖を広う。 そして、地表から約10メイルにある、ティルの顔を恐る恐る見上げてみる。 眼が合ったが、その眼光から悟れるは、先の威勢は去勢し、マチルダを味方として迎え受ける感情だった。 素直に喜んでいいんだか、少し複雑な気分になったマチルダは、暫く空虚に立ち尽くしていると、 背後でティファニアの呼ぶ声が聞こえた。 いつの間にかその手には、何やら赤い果実が詰められた籠が抱えられている。 ティルとのアイコンタクトを試みている間に、取りに戻った物とはこれであるらしい。 今朝摘んだばかりの新鮮な木イチゴを、おやつに食べようとのこと。 そう言えば、昨日から不安の余り、何も口にしなかったのを思い出したマチルダは、 途端に湧いて出てきた食欲を抑えきれず、座るのに頃合いな岩を見つけると、そこに座る。 隣に腰を下ろしたティファニアが、愛くるしい笑顔で先程の籠を差し出した。 好意を受け、マチルダは籠に山盛りにされた木イチゴを1粒掴み、口に入れる。 小さな果肉を噛むごとに、甘酸っぱい香りが口内に広がり、鼻孔にも酸味が伝わった。 久し振りに食べた、懐かしい味に余韻に浸っているさ最中、 子供達の内の1人、エマが、ひょこひょことマチルダ達の元へ近寄った。 するとエマは、ティファニアに許容を得てから、籠から木イチゴを1粒手にする。 それを頬張るのかと思いきや 「いっくよー、ティル!」 と、後ろに振り向き、ティルの口元目掛け、思い切り木イチゴを放り投げた。 しかし、年端もいかない女の子が放った弾道は頼りなく、 大して高く上がらないまま、落下の一途を辿ろうとしていた。 その時だった、立ち尽くしたままで1歩たりとも動かなかったティルが、 顎を大きく開き、上半身を素早く前のめりにさせたかと思うや否や、その木イチゴをパクリと口に入れたのは。 人間と同じような味覚器官を備えているのかも疑わしい地龍だが、木イチゴなぞ口に合うのだろうか。 吐き出す行為は見て取られない処を見ると、少なくとも毒になりはしない様だ。 それどころか、再び口を開き低く短く唸った。2つめをねだっているのか? きゃっきゃと笑うエマを撫でるティファニアが、 「姉さん、仲直りの印に」 と、木イチゴをマチルダに渡す。 仲直り? それはつまり、こう、木イチゴを、ゴルザあいやティルの口元に投げてやれということか? マチルダは、ままよ、と果実を放る。さすがにエマが投げたのと比べて、真っ直ぐ正確に飛んだ木イチゴを、 ティルは難なくとらえ、咀嚼を開始した。 やったぁ、と笑うエマが、マチルダに対しガッツポーズを示している。 気づいた時、マチルダも心の底から、声に出して朗らかに笑っていた。 これだけ笑ったのは、何時だかぶりだろうか。 笑い合うマチルダとエマに自然とつられたか、ティファニアも眼福たる笑顔を振舞う。 よくよく鑑みてみれば、ティファニアや子供達の笑顔に、以前よりも純粋さが増した気がしないでもない。 威嚇や警戒の意思が感じられない、呑気な呻きを鳴らしている新しい家族、ティルが、 この笑顔を齎しているのだとしたら、自分が勝手に遂行しようとした事は、愚行だったのかもしれない。 しばしマチルダは、この穏やかなひと時を、大切な人々と1匹の地龍と共に噛み締めることにした。 前ページ次ページ眠りの地龍
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血液(けつえき) ここでは操兵のものを指す。 動物の全身を巡る血液と同様、操兵の全身を循環している液体。 心肺器から送り出され、全身に張り巡らされている筋肉筒に 送り込まれ、酸素交換などを行っている。 凝固作用も動物の血液同様で、多少の出血はこの作用が止めてくれるが、 古くなった血液は血管内部でも凝固してしまい、これが〈血詰まり〉現象を 起こして操兵の能力低下を招いてしまう。 その為年単位ではあるが、血液の交換も定期的に行わなければならない。
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前ページ次ページ眠りの地龍 風が心地良い月夜。 1人と1匹の使い魔が、丘でその2つの月を見ていた。 1人は、端整な顔立ちの青年だった。 オッドアイ、つまり左右非相称の色をした眼が、彼の外見的な魅力を際立たせている。 平らな1枚岩に座り、持参した赤ワインの瓶を片手に 月見を楽しむその笑顔からは、純粋な自然鑑賞の感動と共に、何処か悲哀の感情も窺えなくは無い。 彼の隣には、小山が聳えていた。 それは文字通りの小山ではなく、1匹のあまりにも巨大な龍だった。 青年は、その龍に言った。 どうだい? こうやってただ、ぼぅっと酒でも飲みながら月を眺めるってのも、なかなかオツなものだろう、と。 龍は、唸った。 月の光に照らされたその龍は、客観的に見れば邪悪な風貌であった。 大きさは、尻尾の先まで測って約50メイル程。 薄い茶色の大きな鱗が、1枚1枚と並べるように体中を覆っており、 頭部に生えた複数の角が、人間で言う処の髪型の如く、その龍に個性を与えていた。 この特徴に該当する生物は、現在ハルケギニア地上において地龍以外にありえない。 普段は人の目から逃れる為に地底深くに潜伏し、 人気の無い夜に、この月見青年に呼ばれて地上に顔を出す。 龍が、爬虫類の多くに見られる長く突き出た顎を開き、青年に近付けた。 鋭い牙が生え揃う生きた洞窟が、青年の眼前に迫る。 青年は、味を覚えたのかい、と呟きながら、瓶を洞窟の中に掲げ、瓶が空になるまでワインを流し込んだ。 龍は、そのワインを時間をかけて飲み込むと、強風と間違える勢いの大きな噯をした。 要するにげっぷである。 青年は呆れ、もう少しマナーを弁えて欲しいんだがね、と思いつつ、龍の下顎をぽんぽんと叩き、言った。 まぁ、同じ使い魔同士、これからも仲良くやってこうぜ、と。 龍がそれに相槌を打ったのだろうか、歌うように低く鳴いた。 眠りの地龍 第2話 「食うな! シルフィ」 誰が呼んだかは知らないが、きゅいきゅいことシルフィードは憤慨していた。 タバサの使い魔である彼女(敢えてそう言い表そう)の怒りのとばっちりを喰らっていたのは、 トリステイン魔法学院の料理長であるマルトーだ。 「まいったなぁ。だからよ、この肉はあのドデカドラゴンに用意したもんなんだ。食わせるわけにゃいかんのよ」 なにやら彼は、厨房前の広場で、3つの大掛かりな竈で何かしらを燻っている様だ。 その姿を見て、シルフィードは きゅい! きゅきゅいきゅきゅい! きゅっきゅっきゅいっきゅいっ! と喚いている。人語に訳すれば、 そんなケチなこと言ってないで、1つくらい食べさせやがれこんにゃろめなのね! と。 マルトーが何をしているのかと言えば、それは彼の言うドデカドラゴンに深く関係していた。 何時目覚めるか判らないドデカドラゴン、基ゴモラに食糧を用意する場合、それが保存食である事が必然となる。 ゴモラが目を覚まし、そして空腹を訴えた際、差し出すのが腐った肉では逆鱗に触れてしまうであろうから。 即席に用意しても、僅かな量だとこれまた然り。見た目からして肉食であろう。 沢山あるからと野菜を出したら、喧嘩を売ってるのかと勘違いされるかもしれない。 そこで求められるのが、量を多く確保でき、且つ保存に長け、如何なる時でも提供可能な肉である。 これに該当するのは、マルトー曰く「錬金とやらで味を誤魔化し肉の風味を再現したなんかよくわからん物体」か、 「昔ながらの技法でこさえる燻製肉」だそうだ。 予算の面で、当初学院は前者を重視していたのだが、 職人気質のマルトーが、やっぱ魔法でなんやかんやした紛いもんなんかで あのドデカドラゴンの腹を満たせるってのもアレだろ、と大量の牛肉豚肉馬肉を用意し(自費)、 それらを全てせっせと燻製にする作業を初めたのが今日から4日前。 燻製作業は先ず肉の塩漬けから始めるのだが、量が量である。 通常の鍋ではとても間に合わないし、普段の料理にまで支障を来す訳にもいかない。 そこでマルトーは、先ずジャイアントモールのヴェルダンデに、使い主であるギーシュを通して、 学院厨房前広場の隅に穴掘りを要請した。その掘られた穴に、大釜を埋める。 そして、大釜に塩水と幾種かのスパイスを混ぜた液体を注ぎ、そこに肉を一杯に漬け込む。 それと同じモノを3つ作成。因みに、大釜は1つしか無かったので、もう2つは急遽購入した(自腹)。 味がよく染み込めば、続いては塩出しとなる。 先ず、一端大釜穴から肉とスパイス液を取り出し、今度は真水を穴に注いだ後、再び肉を入れ、長時間浸す。 これにより、肉から血や脂などの成分が抽出され、保存性がより一層高まるのだ。 頃合を見計らい、今度は風乾、肉を乾かす作業へと移る。 風通しの心地良い日、アウストリの広場一面に布をひき、さらに簡易的な天幕を張り(他のコック達と割勘)、 布一面に肉を並べる。その肉だらけの光景は、ある種一見の価値すらある (吊るして干す方がより効率が良いのだが、如何せん吊るせる場所となると、僅かに限られてしまう)。 天幕を張る理由は、外で干すとは言え、なるべく直射日光に当てないようにするためだ。 保存の為に干しているのに、日射で傷んでしまうのでは元も子も無い。 さて、無事に1晩干せれば、次は燻製作りの過程において、肝心要となる燻煙作業である。 先ず、塩漬けで使用した穴に埋った大釜を、また外に掘り出す。 その大釜で、今度は厨房前広場に3つの大きな竈を作った。 無論、竈のためのその他の材料費は自費である。 ここで少々脱線するが、トリステイン学院は貴族学校なので、 料理への経費はかなり多く与えられるのだが、やはり限度はある。 特に使い魔への餌となれば、常時は魚の粗やら野菜の切れ端で済ます。 でなければ、いくら金があってもとても足りないからだ。 しかし今回、このゴモラの為の燻製肉作りにマルトーは燃えていた。 「本当に美味い食い物ってぇのは、高ぇ食材さえありゃ作れるってもんじゃねぇ」 とは、マルトーのポリシーである。この学院に勤め始めてからというものの、 毎日貴族向けのちまちまとした高級料理ばかりを作り、いい加減ストレスを溜めていた彼にとって、 汗水垂らして豪快に作る燻製作業は、久し振りに料理人としての熱き血が滾ったのだろう。 それに関する金は一切惜しまなかった (場合によっては、ヴァリエール公爵家に代金を請求する選択肢もある。マルトー自身にはあまり意識は無いが)。 作業の続きに目を向けよう。 ナッツやサクラ亜属等の木材を大釜に入れ、その下の竈を炭火で摂氏90度までに焚き、煙を立たせる。 大釜から良い香りが漂う。この高温の煙で肉を燻す事で、煙に含まれる成分で殺菌を行い、さらに味に深みを出す。 これが、現段階の状態だ。香りに釣られ、シルフィードはこの場にふらふらやって来た次第なのである。 その香りは、喩え食いしん坊万歳のシルフィードでなくとも、大いに食欲をそそる匂いだ。 少々古い言い回しをすれば、匂いだけでご飯3杯はいけるだろう。 しかし、何度粘っても、マルトーは蒼い竜に肉を分け与える気配は無かった。 彼の頑固な構えに諦めを感じたシルフィードは、渋々と別の広場へ足を運んだ。 今や学院の風景の一部と化している鼾をかき熟睡中のゴモラは、 生徒達が授業時間の間は、使い魔達の憩いの場、というか棲家となっている。 例えばサラマンダーのフレイムは、ゴモラの丸みを帯びて屈折している角の上で 気持ち良さそうに日向ぼっこに勤しんでいる程で、 顎と胴体をぐでんと角の側面に乗せ、尻尾や手足をだらんと垂らし、気持ち良さそうに眠っている。 そんな彼の安眠を妨害したのは、ばっさばっさと翼を鳴らし、そこに飛来したシルフィードだ。 彼女は着地せずに浮遊を続けながら、フレイムに文句を垂らした。 きゅい、地龍なんて野蛮で乱暴で残虐でこんちきしょうめな種族と仲良くなる必要なんて無いのね、と。 目蓋を重そうに開いたフレイムは大きな欠伸を1つすると、面倒臭そうに言った。 青いの、そう言うなよ。確かに地龍は嘗てぼく達火竜の一族にも被害を及ぼしたそうだけど、 それももう大昔の話さ。そこまでして嫌う必要もないじゃないか、と。 それだけ言うと、もう起こさないでくれよ、と言い残し、再び目を閉じた。 ゴモラが地龍である事は、既に使い魔達の間では完全に認識されている。 地上最強の竜族と謳われる地龍を前に、当初は本能的に平伏せていた使い魔が殆どだったのだが、 延々と眠るゴモラと毎日を共に過ごす内、次第に服従心よりも安心感が芽生え、 今ではこうして皆に慣れ親しまれている。 韻竜であるシルフィードを除いて。 シルフィードは溜息を漏らし、辺りを見渡す。 フレイムと同様、ゴモラと直に触れ合ってる使い魔ばかりが目に付く。 長い尻尾の上でころころ転がるバグベアー、鼾のリズムに合わせ合唱の様に喉を鳴らすバジリクスとカエル、 その他諸々。蒼い韻竜は、もう1度深い溜息を吐くと、そろそろ授業が終わったであろう主人の下へと向かった。 みんな地龍なんかの味方をしちゃってからに。シルフィは肩身が狭いのね。きゅいきゅいきゅいきゅい。 午後の温かい日光が窓から差し込む学院長室で、オスマンが茶を啜り、何時もの様にコルベールと雑談している。 しかし、今日は少しばかり部屋が寂しい。 学院長室御馴染みのメンバー(と言うべきか)が1人欠けているのが、その起因となっている。 「ミス・ロングビルが有休を?」 「そうじゃよ。はて、聞いてなかったかね」 トリステインの首都トリスタニアに、演技力が高いと評判のとある劇団が期間限定で訪れ、 トリスタニアの劇場にて特別公演が催される事を知ったコルベールは、 学院教師としてのコネを駆使し、その切符をなんとか2枚入手したのは3日前の事。 予てから異性として若干の興味を抱いていたロングビルを、 所謂デートに誘える切っ掛けを手に入れたコルベールは、歓喜したものだった。 そして彼は、これまで3日3晩と脳内シュミレーションを行っていた。 ここに、2枚の芝居の切符があります。私の親友が、急用で観に行けなくなったとの事で譲ってくれたんです。 私はこの切符を使用し芝居を観に行くのですが、至極当然1枚切符が余る計算となります。 その残りの1枚を誰に託しましょう? 捨てるだなんて勿体無い。 オールド・オスマンは、最近疲労が溜まりやすくなったと聞きます。 さすれば、数時間もの間、劇場の狭い座席に留まらせるのは酷な話でしょう。 では、ミスタ・ギトーやミセス・シュヴルーズは? ミスタ・ギトーは、我々貴族たるもの、庶民の道楽に一緒くたになって興じるべきでは無い、という思考の持ち主。 ミセス・シュヴルーズは、騒がしいのは好みでは無いとの事。残念ながら、この芝居は賑やかな喜劇です。 まさか、生徒達に切符が1枚あると公言する訳にもいかないでしょう。 たった1枚の切符を巡って、醜い争奪戦をおっぱじめる情景は、安易に脳内に浮びます。 私の友人、コック長のマルトーを誘う選択肢もあるのですが、彼は休日を寝て過ごします。 劇場の座席で夢の世界に旅立ってしまう様では、芝居の切符の役目を果たした事にはなりません。 これらの点を照合し、相応しい人物を捜し求めた結果、貴女がそうだと確信したのです。 と言うことで、今度の休日に私と芝居を観に行きませんか? てな具合に、シミュレーションの結果は完璧だった。 後はタイミングを見計らい、ロングビル本人に1対1で会話する機会さえあれば、念願の―― と思っていた矢先であった。 「あの、オールド・オスマン、彼女は何日間の休暇を?」 「あー、10日間と言っとったの。親戚の元へ帰るそうじゃ」 芝居の公演は、5日後である。 その晩コルベールは、自棄食いをした。 ガリアに向け、主人を乗せて空高くを飛ぶシルフィード曰く。 韻竜が絶滅した原因が、かの天敵地龍にあるのは間違いないと言う。 お頭の悪い地龍が聡明なる私達韻竜の存在を嫉み、 ついには暴虐の限りを尽したのね、と彼女は不満げに洩らす。 彼女の背中に跨り、それらの止め処も無く流し続けられる愚痴の数々を無言でスルー、基受け流すタバサだが、 韻竜と地龍の両種族が同時期に絶滅したという考えには興味があった。 地龍の体長は平均数値でも40メイルはあったとされる。 現に学院に召喚されたゴモラの大きさは、教員達が測った処、約42メイルの大きさであるらしい。 それ程の巨体を維持するためには、喰らう食糧とて結構な量が必要となるだろう。 ならば、その主な食糧となるのは何であろうか。 一応燻製肉等は用意しているそうだが、果たしてそれで正解なのだろうか。 地龍が何を主食にしていたのかには、実は諸説ある。 雑食と言う学者もいれば、実は草食ではないかと語る者もいる。 確かに、地龍は外見からすれば肉を骨ごとばりばり貪ってそうなイメージはあるが、 あまりにも体が大きいので、逃げ回る動物を追って場合によっては逃してしまうよりも、 寧ろ植物を確実に食べる方が効率が良いのでは、という説が存在する。 しかし、それらの説を唱える学者達をあざ笑うかのように、 地龍は肉食であると断定できる、決定的なとある記録が存在した。 以前も記したが、地龍書物の殆どは、適当に書下ろされ、図鑑や資料としての利用価値がほぼ皆無な代物である。 が、それらの書物にも、ほぼ例外なく唯1つだけ、地龍の食性一連の重要な証拠となる、 とある真実の記録が残されているのだ。 「グドンはツインテールを喰らう」と。 『地龍録』、つまり数少ない信頼できる文献によると、 嘗てゲルマニアのある海沿いの地方にて、グドンという鞭の様な長い腕を持つ凶暴な地龍が、 何の因果なのか頻繁に人里に出現し始め、人々が暮らす村を順に襲撃して廻っていたらしい。 人を捕食する気配は無かったのだが、地龍独特の習性なのか本能からなのか、家や建物を破壊し尽していたそうだ。 それによる被害は甚大なもので、過去最大の地龍災害だと記録されている。 村の住民達が眠れぬ夜を過ごしていた最中、ある日海岸で巨大な卵が発見された。 グドン騒ぎの影響で漁や農作業が儘ならず、食べ物が不足していた中、 その卵は村人達にとって、例えそれが不気味な大きさや色であったとしても、貴重な食糧となりえた。 しかし、卵をなんとか調理しようとした寸前、突然卵が膨張、そして孵化し、中から不気味な怪物が現れた。 その芋虫に似た怪物は、『地龍録』によればツインテール(髪型にあらず)という学名だそうだが、 それを当事者の村人達が判断できる理由も無く、人々は怪物から逃げ回った。 割れた卵から這い出たその怪物は、当初百足の如く地を這いずり回っていたのだが、 唐突に尻尾の部分を上の方に仰け反り、頭部を人間で言う足元に、そして2本の尻尾を人間で言う頭の部分に、 言ってしまえば、手足の無い逆立ち形態へと体勢を変えた。 不気味を越えて不可思議な怪物は、村に侵入。避難が済んでいない村人達を次々に襲った。 その時、地底より突如グドンが出現し、求めていたかのようにツインテールに挑み掛かった。 決して村人達を救う為ではない。 それが目的なのであれば、その場から逃げ遅れた何人かの村人を、気にもせず踏み潰してしまう筈が無い。 その後数時間に渡って繰り広げられたグドンとツインテールの死闘は、 戦場となった農村をほぼ廃墟へと変貌させてしまう程に凄まじかったと言う。 勝負はグドン優勢の運びとなり、遂にツインテール最期の時が訪れた。 体力を消耗させたツインテールは、その眼球をグドンに無残にも足で潰され悶え苦しんだ挙句、 有無を言わさず胴体を噛み千切ぎられた。内臓を露わにし、大量出血でツインテールは呆気なく絶命。 そして、ピクリとも動かなくなった対戦相手の屍をグドンは喰らい始めた。 その死体を貪るグドンの姿は、目撃者達に吐き気を催したと『地龍録』に詳しく書かれている (このグドン騒ぎ、『地龍録』の中でもかなり具体的に事の場景が記録されているので、 余程衝撃的な出来事だったのだろう。或いは、その場に『地龍録』の筆者が居合わせていたのかもしれない)。 結局、腹を満たしたグドンは満足気に地底へと身を沈め、 以来、この地龍の出没はピタリと止んだそうだ。 静けさを取り戻した戦場に残ったのは、瓦礫や汚い木材と化した民家、 2体の激戦に巻き込まれた人々の死体。そして、グドンの食べ残し、詰まる所ツインテールの残骸であった。 勇気のある、というか普段からモノガワリと影で呼ばれていた青年がその肉片を食した処、 「海老の味に似てて、そこそこ美味かった」と感想を漏らしたらしい。 この青年はその後、不謹慎の塊だと他人から以前以上に煙たがられたそうだが、 青年の証言や卵が海岸で発見された点から、このツインテールは海洋生物、 それも水陸両生の特殊体質な種族であると生物学術的に記録され、 そして、謎の多かった地龍学に1つの説が確立された。 地龍グドンは、海洋生物ツインテールを食物連鎖の過程で食していたのだ。 地龍は、他種の生物を喰らう肉食性動物である。 こうした過去を辿る限り、地龍は肉食だと断言できるが、新たな疑問も発生する。 ハルケギニア全ての地龍が、海洋生物であるツインテールを喰らえる筈が無いとも言える。 火山脈などに棲息した地龍は、一体何を食べていたのだろうか。 その体格差故、逆に捕まえ難い人間を数人捕食した処で、彼等の胃袋が納まるとは到底思えない。 また、意外な事に、地龍種族同士の共食いは殆ど無かったらしい。 地龍同士の争い自体は頻繁にあったが、それはあくまで闘争本能や縄張り争いから起こるものであって、 パワーバランスの面を考えれば、食事の度に食うか食われるかの死闘を繰り広げるワケにもいかなかったのだろう。 種族の継続の為にも、共食いは彼等にとって不適切な行為であったと考えられる (ツインテールは地龍と完全に別の生物だと捉える)。 すると、消去法で餌の候補として予想されるのが、別種の竜や幻獣達である。 韻竜、風竜、また火竜の体長は、特に大きいもので6メイルを超える。 成長した韻竜達は、巨大な地龍達にとって格好の獲物と言えよう。 なにせ彼等からすれば、6メイルサイズの肉の体積は、食うに関して少なくも無ければ多すぎもしないし、 さらに韻竜や火竜なら、ただ受身となって無抵抗に突っ立っているのではなく、 風魔法や火炎ブレス等で地龍に戦いを挑んでくるであろうから、スリルあるハンティングの趣すらある。 戦闘能力の高い地龍の事。抵抗する獲物をその持ち前の豪腕で弄んだ挙句、腹を満たしていたに違いない。 地龍が残虐だと言い伝えられている所以は、そこから来ているのかもしれない。 やはり、シルフィードの先祖達は、ゴモラの先祖達に粗方喰い尽くされてしまったと言う可能性も否定できない。 そう考えれば、シルフィードの地龍に対しての態度も納得はいく。 が、だとしても、韻竜が絶滅したのはともかく、地龍までもが歴史上から消えた原因は何なのだろうか。 韻竜の数が暴食の結果減少し、それによって地龍も食糧難に陥った、とは考え難い。 他に餌となる火竜やグリフォン等の幻獣達は、現在も数を残しているからだ (因みに、『地龍録』においても、地龍絶滅については 何故か殆ど書かれていない。実は記する事さえ憚れる事柄なのか?)。 タバサは、独自に1つの仮説を立てた。 嘗て韻竜と地龍との間に、両種族の行く末を決定付けさせた大規模な戦いがあったのではないだろうか。 三人寄れば文殊の知恵が如く、大勢が協力し頭脳戦に持ち込めば、韻竜にも勝算はあったのかもしれない。 両種族の大戦争は、甚大な傷み分けを結果として残し、そして韻竜も地龍も朽ち果てた。 自身のシルフィードやルイズのゴモラのように、現在も韻竜と地龍が僅かながら生き延びている理由も、 大戦争の戦火を両種族の内何匹かが逃れたと考えれば、難解な話では無い。 そう考えたタバサは、早速、シルフィードにその事を問うた。 シルフィードの答えは、 「わかんないのね。 おとうさまもおかあさまも、シルフィが物心付く前に死んじゃったから、何も聞いて無いのね」 だった。 あと、任務が終わったらお肉食べさせてなのねー、とおねだりもした。 却下した。 この日、プチ・トロワの宮殿は何時に無く緊張感に包まれていた。 ガリア王の来訪、しかもアポ無しとくれば、慌てざるを得ない。 普段は誰が来ようと適当にあしらっている王女イザベラも、この時ばかりは比較的真剣な面構えで、 宮殿内の客間にて、ガリアを治める王であり実の父でもあるジョゼフに来駕の言葉を送っていた。 「しかし父上、何分急だった故、歓待の用意が」 出来ていない、とイザベラが阿吽の呼吸で、椅子で寛ぐジョゼフに伝える。 ジョゼフの気紛れ癖は今に始まった事では無いが、 祝い事や緊急事態でもあるまいに、城を離れ自らが娘の下へ赴くなど、誰もが予想だにしていなかった。 王としての職務を安易に怠業する辺り、無能王と呼ばれるには、いよいよ相応しくはあるのだが。 「なに、ほんの少し顔を覗きに来ただけだ。後ろの彼奴に、我が国を巡歴させてやっているんでな」 流石の無能王も、イザベラの対応に気は咎めなかった様だ (唐突にのこのこと現れ、満足に歓迎しろと言う方が人間として問題がある)。 ジョゼフはイザベラと眼を合わせたまま、自身の背後に佇む男を親指で差す。 どうも、その男にガリア王国の要所を直接出向いて紹介して廻り、その一環でプチ・トロワにも訪れたらしい。 服装や、王と王女を目の前にしても全く遠慮を感じさせない態度からして、護衛の兵には見えない。 ガリア王自らが国の巡歴、つまり案内をしていると言うのだから、それ相応の身分には違いないであろう。 イザベラは、男を見据えた。 年齢は、二十代の中頃。或いは、三十台を超えているのかもしれない。 老けて見えるのでは無く、その整った顔立ちから放たれる鋭い目付きが若年を感じさせず、 往年の戦士であるかの様な雰囲気を漂わせている。 そして、若くありながら髪の随所から生えた幾つかの白髪の束が、 彼のミステリアスな雰囲気をさらに増幅させていた。 それ故あって、正確な年齢を窺う事が出来ない。 また、見慣れない服装を身に纏っている。 紺色をした長袖の上着は、貴族が着る衣装の様な派手さや鮮麗さの要素は無い。 かと言って、庶民が着ている安い生地で拵えられた服の様な、貧乏臭さも感じられない。 貴族か庶民かの位すら判らない、謎に満ちた着物である。 イザベラは、ジョゼフに男の事を問うた。 「父上の旧友、ですの?」 「そんな処だ。さて、そろそろ御暇させてもらおうか」 極々短い返答、そして滞在だった。 ジョゼフと男が客間から出ようとした時、イザベラは最後に男に名を名乗らせた。 それは、聞いた事も無い奇妙な響きの名であった。 「可愛い娘さん、だな」 プチ・トロワの宮殿を後にし、門に停まらせている馬車へと向かう途中、若白髪の男がジョゼフに言った。 父親にヨイショする魂胆では無い。イザベラは間違いなく魅力的な美貌を備えている。 それでいて、その年齢に相応した幼さも秘めており、可愛いと言う男の発言に嘘は微塵も無い。 が、男はそれと同時に、イザベラの本性をも見抜いていた。 恐らく、今頃宮殿内では、なんで早く準備しなかったんだ馬鹿たれ共が、 と彼女が部下や侍女達にきつい罰を与えているであろう。 ジョゼフが無能王と呼ばれるなら、イザベラには鬼畜王女とでも名付けようか。 だが男は、決して彼女を批難しよう等とは思っていなかった。 人の所為にするな、なる言葉はあるが、あの年齢の少女の性格や心境を不安定な状態にさせてしまったのは、 まず間違いなく、父親であるジョゼフにも原因があると言わざるを得ないからだ。 そのジョゼフが、得意そうな顔で男に言った。 「そうだろう? まぁ、親馬鹿発言とでも捉えておけ」 「いや、親とはそう然る可きだと思う」 ただ、馬鹿は結構だが、娘の将来を閉ざす様な無能ぶりは改善したらどうだ、 と男は付け加えようとしたが、流石に冗談交じりにしてもデリカシーに欠けるし、 何より今ジョゼフを挑発した処で何のメリットも得られないので、既の所で止めた。 そして、いい加減にこの悪い癖を治さねば、と内省する。 「なんだ、貴様も子供がいるのか?」 ジョゼフの問い掛けに、男は微笑を洩らしながら頭を横に振った。 その仕草を横目で見たジョゼフも、そうか、と呟きながら鼻で笑った。 ふと、男が足を停め、西の空を見遣った。 男の足音が途切れた事に気付いたジョゼフは男の方に振り返り、彼の視線が指す方向に眼を遣った。 雲が幾つか蒼い空を優雅に漂っている以外に、特に何も見えない。 男が足を停めた理由は、まさか雲を眺める為だったのか。 そんな筈はあるまいと、今一度ジョゼフは双眸を細くして西を凝視したが、やはり変わった点は発見出来ない。 ジョゼフは男に対し癪の感情を僅かに抱き、穏便でありつつ不機嫌さが伝わる程度の口調で言った。 「何を阿呆の様に突っ立っている? 戻るぞ」 男は、遥か西の彼方から真っ直ぐこの宮殿に向かってくる、人を乗せた蒼い風竜の存在を捉えていたのだが、 ジョゼフの心境が芳しく無くなった事を悟り、再び歩き始めた。 前ページ次ページ眠りの地龍
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血液 酸素や栄養分を運びまわる 赤血球、白血球、血小板などで構成される 何故赤いのか 人間の場合は酸素をヘモグロビンが運んでいる ヘモグロビンの主要成分が鉄分で、鉄が赤っぽくみえるので、血も赤く見える おまけ 植物の葉が緑なのはクロロフィルがあるから 秋に紅葉するのは、クロロフィルが抜けるから・・・らしい イカ・タコ、昆虫の血液中心成分は銅なんで、血液は青く見える
https://w.atwiki.jp/reina5001/pages/102.html
1. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 22 33.55 0 2011/04/01 20 42 血液型 http //gree.jp/c_ute/blog/entry/564908538 http //st84.storage.gree.jp/album/38/81/30393881/72bb1044_640.jpg いきなりですがそいえばこの前、私、血液検査をしたらB型じゃなくてO型でした まさかのーっ!!トホホ…O型として生きております。 そんな衝撃があったなか、今日は、なっきぃとモーニング娘。さんの新垣さんと一緒に 「Mac People」というiPod touchやiphoneのアプリなどMacの商品を紹介する雑誌の取材をしました (以降略) 2. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 23 23.90 0 顔見ればわかるよ この子はO型顔だよ 3. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 23 39.89 0 B型はもっと憎たらしい顔してるからな 9. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 25 02.18 0 おい愛理はB型だから〜とか言ってた奴出てこいよ 10. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 25 26.53 0 マ、マジでか〜〜〜〜! 11. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 25 30.54 0 この性格はOだと思った 14. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 25 44.90 0 性格と血液型って関係あるん? 16. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 25 57.98 0 O型は普段ズボラなくせに気になりだすとA型より細かいイメージ 20. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 26 27.56 0 これで℃がさらにバランスの良いグループになった 22. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 26 54.63 0 Bじゃなくて良かったな 25. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 27 17.67 0 ℃はO型率60%、ボノに至っては100%になったってことか 26. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 27 32.46 0 たまにこういう子いるけど こんな歳まで血液検査せずにいれるもんなの? 32. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 28 13.15 O ……ということで 4月1日、エイプリルフールの 日記でした? 今日 だれかに嘘ついた人いますか?? はい? ここにいます?? 最初の血液型の話は嘘だよ?? はははは?? これからもB型マイペースな 鈴木愛理でいきます? では! 明日もがんばろっ!? 36. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 28 42.87 0 32 おまえ馬鹿か 出すの早すぎだろ 38. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 29 14.72 0 32 せっかく大勢をだましているのにすぐに正解を出すなよ 40. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 30 10.37 0 32 39. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 29 52.96 0 ちょ、素でだまされてた 愛理はやすすかw 42. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 30 40.17 0 みんなだまされていてワロタw 43. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 31 04.54 0 愛理圧勝の展開だな 50. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 33 16.96 0 鈴木は典型的なB型顔だな 56. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 34 46.21 0 wikiがO型に書き換えられてるのだが...w 67. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 40 13.49 0 時期が時期だけに今年はブログで嘘をつく芸能人はいないと思ったが いたか 77. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 48 50.82 0 愛理と同じ血液型だーってぬか喜びしたわ 81. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 50 31.33 0 スレめくりながら新たな血液型相性を思いめぐらせた俺のワクワク返せよ 87. 名無し募集中。。。 2011/04/01(金) 23 55 23.86 O 堂本剛みたいに出始めの頃はB型と公称しといて 後で調べたら本当はABでしたなんてパターンもマジであったからな 91. 名無し募集中。。。 2011/04/02(土) 00 00 44.77 0 俺の母親五十位になって初めてB型とわかったぞ それまではA型と言ってたのに これで家族全員B型になってしまった 100. 名無し募集中。。。 2011/04/02(土) 01 39 47.65 0 親から聞いていた血液型が思いっきり間違いだったことに献血した時に初めて知ったなあ 108. 名無し募集中。。。 2011/04/02(土) 03 08 19.34 O そういやJLは最初に発表された血液型が間違いだったみたいだな 110. 名無し募集中。。。 2011/04/02(土) 03 27 53.31 0 真野ちゃんはなんか嘘つかなかったのかね 名前 コメント