約 31,975 件
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/32.html
|剣道称号・段位審査規則 |審査細則|実施要領| ■前文 称号・段位の見直しについて ■第1章 総則 ■第2章 称号の審査 ■第3章 段位の審査 ■第4章 称号および段位の返上等 ■第5章 雑則 ■附則 ※平成20年06月11日一部改正、平成21年04月01日より施行 前文 称号・段位の見直しについて 平成11年03月24日 全日本剣道連盟 剣道における称号・段位制度の歴史は明治時代にさかのぼるが、戦前・戦後を通じて、剣道の普及・発展に重要な役割を果たしてきた。全日本剣道連盟(全剣連)は今後とも、この制度を重視・活用して、剣道の奨励と発展に役立たせて行くこととしたい。 第二次大戦による混乱期を経て、剣道が再発足してから、称号・段位について全剣連は、戦前の制度を引継ぎ、全国的に統一された形で運営に当たってきた。そして戦後の情勢の変化に対応し、所要の改定を加えつつ運用し今日に至っている。しかし、その間の対応において、万全を期し得なかった点もあり、 全剣連発足50年を迎えようとしている現在、基本的目的と性格を明確にし、これに基づく運用を適正、合理的に行うことが求められている。 そこでこの際、これまでの称号・段位の制度及び連用について全般的な見直しを行い、今後、長期にわたっての剣道の奨励、発展を図り、社会よりの理解を深め得る望ましい安定した制度と、適正な運用を確立しようとするものである。 [見直し方策の大綱] 1. 称号と段位の性格を明確にする これまで常に問題とされてきた、称号と段位の関連性については、それぞれの性格を明確にした上で並立させる。 段位は「剣道の技術的力量(精神的要素を含む)」、称号は「これに加える指導力や、識見などを備えた剣道人としての完成度」を示すものとして、審査を経て授与されるものとする。この際それぞれについて、具備すべき条件、基準を明らかにするよう努める。 2. 審査の運用の充実と改善を進める 前号に基づく条件、基準に準拠して、審査方法の改善と合理化を進める。特に審査員の選考制度を確立し、全般的に審査員の質の向上を図る。 3. 審査と教育の連動を図る 教育、講習と審査の連動を図り、真の実力と質の向上を望み得る制度とその適正な運用を進める。 4. 受審者の立場への配慮を深める 受審者をふるいにかけるための審査にせず、審査を実力向上のための手段として効果あらしめるものとする。このため審査に関する情報の開示、受審者への伝達、指導などを進める。また英才、高齢者に対し、修業年限の短縮など、受審資格の優遇措置を講ずる。 5. 改定実施の時期など 本大綱の決定を受けて、規則自体の改定を本年度中に行い、実行面の具体的事項、基準の細目などの検討、作業を別途平行して進め、成案を得たものから実行し、必要と認められる経過措置を講じつつ、平成12年度より実施に入ることを目途とする。 なお、現行制度で取得した称号・段位については、従来通りとする。 6. その他 居合道・杖道についても別途、本大綱に準じた改定を行う。 [具体的改善策] 1. 段位の基準を明確化 現規程では、段位の基準が設けられておらず、審査員の経験則のみに頼っていた。公正かつ妥当な審査を行うためには、何らかの具体的基準が必要と思われる。段位の基準を明確にすることにより、審査員と受審者の双方に通じる、段位の客観的な価値判断が可能になる。 海外の段位については、それぞれの国の運用に任せている関係上、基準統一の必要性はより大である。 2. 九段、十段について 範士が剣道界の最高峰という伝統的な立場を再確立するものとする。 九段、十段は、新しい審査規則には記載しない。 3. 昇段のための修業年限の改善 現行の修業年限は概ね踏襲するが、五段以下については英才を抜擢するために、また、六段以上については高齢者対策として、それぞれ受審資格の短縮等の優遇的措置を盛り込む。 4. 審査員選考委員会の設置 現在の「審査員の選考に関する規程」は、称号及び六段以上の審査に適用することとしているが、その機能が十分果たされていない憾みがある。また、各都道府県剣道連盟(加盟団体)には当該制度が確立されていないので、これを新規則に盛り込み、全剣連と加盟団体それぞれに審査員選考委員会を設け、審査員の適正な選考を進めると同時に、審査員の責任を明確にする。 5. 審査員構成等の見直し 審査員の人数、合否の判定ついての方法は、概ね現行を踏襲する。但し、範士及び八段審査については見直しを行う。 6. 称号の資格及び審査の見直し (1)範士の審査 範士は、剣道界の最高の位であるにもかかわらず、主として八段の年功序列によって授与しているのが現状である。また、現在、加盟団体会長の推薦のみを必要条件としているが、今後は、加盟団体会長の推薦を勘案の上、全国的視点で候補者名簿を作成し、その中から適格者を審査員が厳選するという審査方法をとることとする。 なお、資格や条件については見直しを行う。 (2)教士、錬士の審査 教士及び錬士の資格等を見直すとともに審査を厳しく行い、称号を権威あるものとして位置づける。また審査は、単なる合否の判定だけでなく、しかるべき試験や講習を実施した後に行うとともに、社会体育指導員資格等を審査に活用することを考える。 教士の審査の実務は全剣連が行うものとし、錬士の審査の実務は、全剣連の定める基準により、主たる部分を加盟団体に委任する方法で行う。 7. 認定審査及び追授の廃止 称号を権威あらしめるため、功績による認定審査を原則として廃止し、称号と段位の昇格順位の跛行状態を改善する。また称号、段位とも追授を廃止し、それらに代わる措置として表彰制度を充実する。 8. 段位の審査 六段及び七段の審査は慨ね現行を踏襲する。八段については、実技試験の内容を充実させる。形と学科については後日認定講習を行い、最終決定する。 五段以下については、加盟団体に委任するという現行の制度を今後も維持するが、段位の付与基準を定めて、全国的に整合性のある審査が行われるようにする。 9. 規則体系の整備 現行の「称号審査規程」と「段位審査規程」を一本にまとめ「称号・段位審査規則」と名称を変更する。また、現行の規程では、称号、段位審査制度の目的が明確にされていないので新規則では、「奨励及びその向上に資する目的で剣道の称号及び段位を定め、その審査を行う」と定めた。規則の整備に伴う細則については、別途に作業部会を編成して作成する。 第1章 総則 [目的] 第1条 財団法人全日本剣道連盟(以下「全剣連」という。)は剣道の理念および全剣連寄附行為第31条に基づき、剣道の奨励および、その向上に資する目的で、剣道の称号および段位を定め、この規則の定めるところにより、その審査を行う。 [最高位] 第2条 称号、段位を通じ、範士を最高位とする。 [審査員選考委員会] 第3条 全剣連および全剣連の加盟団体(以下「加盟団体」という。)は、それぞれ審査員選考委員会(以下「全剣連選考委員会」または「加盟団体選考委員会」という。)を設置し、同委員会は、称号または段位を審査する審査員を選考するほか、第13条および第19条に定める会長の諮問に答える。 ② 全剣連選考委員会は、全剣連会長のほか、同会長が任命する理事2名、範士3名、および学識経験者2名の委員をもって構成する。 ③ 全剣連選考委員会を構成する委員の任期は2年とし、再任を妨げない。 ④ 全剣連選考委員会の運営に関しては、全剣連寄附行為第27条を準用する。 ⑤ 全剣連選考委員会は、必要の都度全剣連会長が招集し、これを主宰する。 ⑥ 加盟団体選考委員会は、加盟団体会長が第2項に準じ任命する5名の委員をもって構成する。その任期は2年とし、再任を妨げない。 ⑦ 加盟団体会長は、委員の氏名等を全剣連会長に報告しなければならない。 ⑧ 加盟団体選考委員会の運営については、全剣連選考委員会に関する規定を準用する。 [審査委員長] 第4条 段位の審査会に、審査委員長を置く。 ② 六段ないし八段の審査会の審査委員長は、全剣連の理事の中から全剣連会長が任命する。 ③ 初段ないし五段の審査会の審査委員長は、加盟団体理事の中から加盟団体会長が任命する。 ④ 審査委員長は、審査会を掌理し、審査事務に係る成員を指揮監督する。 [審査員の選考・任命] 第4条の2 称号の審査員は、全剣連選考委員会の選考に基づき、全剣連会長が任命する。 ② 初段ないし五段の段位の審査員は、加盟団体選考委員会の選考に基づき、加盟団体会長が任命し、その氏名等を全剣連会長に報告しなければならない。 ③ 六段ないし八段の段位の審査員は、全剣連選考委員会の選考に基づき、全剣連会長が任命する。 ④ 前3項の審査員は、審査の都度それぞれ任命する。 [審査員の選考基準および審査員の数] 第5条 称号の審査員を選考する基準および審査員の数は、次のとおりとする。 審査対象 選考基準 審査員の数 錬士 範士または教士で年齢71歳未満の者 6名 教士 範士で年齢71歳未満の者 4名 6名 学識経験者 2名 範士 範士 7名 10名 学識経験者 3名 ② 段位の審査員を選考する基準および審査員の数は、次のとおりとする。 審査対象 選考基準 審査科目 審査員の数 初段ないし三段 錬士六段以上の者 実技・形・学科 5名 四段および五段 教士七段以上の者 実技・形・学科 6名 六段および七段 範士または教士八段で年齢71歳未満の者 実技 6名 範士 形 3名 八段 範士で年齢76歳未満の者 第一次実技 6名 範士で年齢76歳未満の者 第二次実技 9名 範士 形 3名 [審査会] 第6条 第4条の2の規定により任命された審査員をもって、それぞれ称号または段位の審査会を構成する。 ② 段位審査会の審査場に審査主任1名を置く。 ③ 審査主任は、審査委員長の指揮を受けて、当該審査場の審査を運営するほか、審査員を掌握する。 [審査員の責務] 第7条 審査員は、審査に当たり、いかなる称号、段位においても、常に厳正、適正、かつ、公平であらねばならない。 ② 審査員は、その任務の重要性を自覚し、審査の信用を傷つけ、また不名誉となる行為をしてはならない。 ページ上へ 第2章 称号の審査 [付与基準] 第8条 称号は、錬士、教士、および範士とし、それぞれ次の各号の基準に該当する者に与えられる。 1 錬士は、剣理に錬達し、識見優良なる者 2 教士は、剣理に熟達し、識見優秀なる者 3 範士は、剣理に通暁、成熟し、識見卓越、かつ、人格徳操高潔なる者 [受審資格] 第9条 称号を受審しようとする者は、加盟団体の登録会員であって、次の各号の条件を満たさなければならない。 1 錬士 六段受有者で、六段受有後、別に定める年限を経過し、 加盟団体の選考を経て、加盟団体会長より推薦された者。 2 教士 錬士七段受有者で、七段受有後、別に定める年限を経過し、 加盟団体の選考を経て、加盟団体会長より推薦された者。 3 範士 教士八段受有者で、八段受有後、8年以上経過し、 加盟団体の選考を経て、加盟団体会長より推薦された者、 ならびに全剣連会長が適格と認めた者。 ② 五段受有者で、加盟団体の選考において、第8条第1号の基準に達していると認められ、特に加盟団体会長より推薦された者は、前項第1号の規定にかかわらず、錬士の称号を受審することができる。 [審査の方法] 第10条 錬士の審査は、別に定める実施要領による。 ② 教士の審査は筆記試験を経て行う。 筆記試験の不合格者は別に定める実施要領により再受審することができる。 ③ 範士の審査は、前条第1項第3号に定める資格者の中から選出して行う。 ④ 前3項に規定するほか、審査の方法および運営の細目については別に定める。 [審査の合否] 第11条 錬士および教士の審査は、審査員4名以上の合意により合格とする。 ② 範士の審査は、審査員8名以上の合意により合格とする。 [範士授与の特例] 第12条 全剣連会長は、教士七段受有者で、年齢70歳以上の者のうち、第8条第3号の基準に達していると認められる者については、範士審査会の意見を聴いて、特に範士の称号を与えることができる。 [特別措置] 第13条 全剣連会長は、称号の審査に関し、合格の決定を不当と認めたときは、全剣連選考委員会の意見を聴いてこれを取り消すことができる。 ② 全剣連会長は、称号の審査に関し、特段の事由があると認められる受審者については、審査会の評決を斟酌したうえ、全剣連選考委員会の意見を聴いて、これを合格とすることができる。 ③ 全剣連会長は、不正の手段によって審査を受け、または受けようとした者に対しては、合格を取り消し、またはその審査を停止することができる。 ページ上へ 第3章 段位の審査 [付与基準] 第14条 段位は、初段ないし八段とし、それぞれ次の各号の基準に該当する者に与えられる。 1 初段は、剣道の基本を修習し、技倆良なる者 2 二段は、剣道の基本を修得し、技倆良好なる者 3 三段は、剣道の基本を修錬し、技倆優なる者 4 四段は、剣道の基本と応用を修熟し、技倆優良なる者 5 五段は、剣道の基本と応用に錬熟し、技倆秀なる者 6 六段は、剣道の精義に錬達し、技倆優秀なる者 7 七段は、剣道の精義に熟達し、技倆秀逸なる者 8 八段は、剣道の奥義に通暁、成熟し、技倆円熟なる者 [加盟団体の審査] 第15条 初段ないし五段の審査は、全剣連会長が加盟団体に委任して行う。 ② 前項の審査は、本規則によるほか、別に定めるところによりこれを行う。 [受審資格] 第16条 段位を受審しようとする者は、加盟団体の登録会員であって、次の各号の 条件を満たさなければならない。 1 初段 一級受有者で、中学校2年生以上の者 2 二段 初段受有後1年以上修業した者 3 三段 二段受有後2年以上修業した者 4 四段 三段受有後3年以上修業した者 5 五段 四段受有後4年以上修業した者 6 六段 五段受有後5年以上修業した者 7 七段 六段受有後6年以上修業した者 8 八段 七段受有後10年以上修業し、年齢46歳以上の者 ② 次の各号のいずれかに該当し、加盟団体会長が特段の事由があると認めて許可し た者は、前項の規定にかかわらず当該段位を受審することができる。 1 二段ないし五段の受審を希望し、次の年齢に達した者 受審段位 年齢 二 段 35歳 三 段 40歳 四 段 45歳 五 段 50歳 2 初段ないし五段の受審を希望し、次の修業年限を経て、特に優秀と認められる者 受審段位 修業年限 初 段 一級受有者 二 段 初段受有後3か月 三 段 二段受有後1年 四 段 三段受有後2年 五 段 四段受有後3年 [審査の方法] 第17条 初段ないし五段の審査は、実技、日本剣道形(以下「形」という。第5条第2項の「形」も同じ)および学科について行い、六段ないし八段の審査は、実技および形について行う。 ② 学科の審査は、筆記試験により行う。 ③ 八段の実技審査は、第一次と第二次を行い、第一次に合格した者が第二次を受審することができる。 ④ 初段ないし八段の審査において、形または学科審査の不合格者は、その科目を再受審することができる。 ⑤ 前4項に規定するもののほか、審査の方法および運営については別に定める。 [審査の合否] 第18条 初段ないし三段の審査は、審査員3名以上の合意により合格とする。 ② 四段ないし七段の審査は、審査員4名以上の合意により合格とする。 ③ 八段の第一次実技審査は、審査員4名以上の合意により合格とし、第二次実技審査は、審査員6名以上の合意により合格とする。 ④ 六段ないし八段の形審査は、審査員2名以上の合意により合格とする。 [特別措置] 第19条 全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、合格の決定を不当と認めたときは、全剣連選考委員会の意見を聴いて、これを取り消すことができる。 ② 全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、特段の事由があると認める受審者については、審査会の評決を斟酌したうえ、全剣連選考委員会の意見を聴いて、これを合格とすることができる。 ③ 全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、不正の手段によって審査を受け、または受けようとした者に対しては、合格を取り消し、またはその審査を停止することができる。 ④ 前項の規定は、加盟団体が行う初段ないし五段の審査において準用する。 ページ上へ 第4章 称号および段位の返上等 [称号および段位の返上・剥奪] 第20条 全剣連会長は、称号、段位の受有者が刑罰法令に触れるような行為をし、その他称号、段位を辱めるような非行があったと認めるときは、加盟団体会長の申し立てにより、または職権で、別に定める綱紀委員会に諮ってその称号、段位の返上を命じ、あるいは、これを剥奪することができる。ただし、情状により、処分の告知の日から1年以上5年以下の期間、その執行を猶予することができる。 ② 前項に関する事実調査は、綱紀委員会において行う。 ③ 綱紀委員会の長は、事実調査のため加盟団体会長に所要事項を照会し、その報告を求めることができる。 ④ 前項の照会を受けた加盟団体会長は、速やかに報告をしなければならない。 [称号および段位の復活] 第21条 全剣連会長は、前条の規定により称号、段位を返上し、または剥奪された者に対し、本人または加盟団体会長の申し立てにより、相当の事由があると認めるときは、綱紀委員会に諮って称号、段位の復活を認めることができる。ただし、情状により、復活申し立てをすることができない期間を定めることができる。この期間は1年以上無期限とする。 ページ上へ 第5章 雑則 [情報の提供] 第22条 全剣連会長または加盟団体会長は、必要に応じ、審査に関する情報を受審者に提供することができる。 [審査料等] 第23条 称号および六段以上の段位の審査料、並びに称号および段位の合格にともなう登録料については、別に定めるところにより、加盟団体を経て全剣連に納入しなければならない。 ② 第16条第2項第1号に規定する登録料は、初段より累計した額とする。 [証書の授与] 第24条 全剣連会長は、称号または段位の審査に合格した者に対し、証書を授与する。 [外国人の取扱い] 第25条 外国人の称号および段位の審査に関する諸手続その他については、本規則の規定を準用するほか、諸手続については別に定める。 ページ上へ 附則(平成16年3月18日一部改正) [施行期日等] ① この規則は、平成12年4月1日から施行する。 ② 昭和44年4月1日制定の称号審査規程、段位審査規程および昭和40年4月1日制定の審査員の選考に関する規程は、これを廃止する。ただし、上記の規程によって授与された称号または段位については、本規則により授与される相当の称号または段位として資格あるものとする。九段については従前の規程による。 ③ 居合道および杖道の称号および段位の審査に関しては、新たな規則が制定されるまでの間、なお従前の規程による。 附則(平成13年03月23日一部改正) この一部を改正した規則は、平成13年04月01日から施行する。 附則(平成14年03月19日一部改正) この一部を改正した規則は、平成14年04月01日から施行する。 附則(平成15年03月19日一部改正) この一部を改正した規則は、平成15年05月01日から施行する。 ただし、第20条、第21条は、平成15年04月01日から施行する。 附則(平成16年03月18日一部改正) この一部を改正した規則は、平成16年04月01日から施行する。 附則(平成17年03月23日一部改正) この一部を改正した規則は、平成17年04月01日から施行する。 附則(平成20年06月11日一部改正) この一部を改正した規則は、平成21年04月01日から施行する。 参照:「全日本剣道連盟|行事予定」より http //www.kendo.or.jp/event/judgment/rule1.html 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/64.html
1.神話としての武神 「古事記」によると、天孫降臨(テンソンコウリン)に先立ち,出雲の国を治めていた大己貴命 (オオクニヌシノミコト)と国譲りの交渉をした「経津主命(フツヌシノミコト:香取神宮)」と 「武甕槌命(タケミカヅチノミコト:鹿島神宮)」のニ神が、十握剣(トツカノツルギ)を地に 刺して談判したことが武道の始まりといわれ、このニ神が「武神」といわれている。 2.歴史としての武神 源氏の氏神「八幡大菩薩(ハチマンダイボサツ)」を鎌倉幕府以降の武士達が崇敬した。 3.剣道の誕生 (1) 紀元700年代:撃刀(タチガキ)、撃剣(タチウチ)と称した。 鎬(シノギ)と反(ソリ)のある刀剣(世界で唯一)を以って自分の身を守る方法が生まれた。 (2) 紀元1300年代:兵法(ヒョウホウ)と称した。 各流派の元祖が現れ、一般庶民も帯刀するようになり、真剣から刃引き、そして木刀での 「形稽古」を行った。 (3) 紀元1700年代:剣術(ケンジュツ)、剣法(ケンポウ)、刀法(トウホウ)と称した。 防具を着け、竹刀で打合う稽古が主流になった。 (4) 江戸時代:江戸中期に、一部の者が剣道と称した。 武士道が生まれた。 ◎武士道:武士が必ず実践しなければならない倫理の綱要 ◎武士道の徳目:正義、勇気、仁愛、礼儀、至誠、名誉、忠節、克己 など (5) 明治時代以降:剣道と称した。 (6) 明治9年に「廃刀令」が発令され、剣道の影が薄くなった。 帯刀は,「軍人」、「警察官」、「大礼服着用の者」のみしか許されなくなった。 (7) 明治28年:剣道の精神的効果が見直され、「大日本武徳会」が誕生した。 各流派を統合し、「打突の部位」「打突の方法」等が統一された。 (8) 明治44年:中等学校の正科となり、翌年に武道専門教員養成所の「武道専門学校」が誕生した。 (9) 大正元年:「大日本帝国剣道形」が制定され、以後2回加註され現在に至っている。 (10) 大正2年:高等師範学校(現 筑波大)にて武道専門教員養成が始まった。 《参考》 「面紐の結び方」が2種類あるが,これは次の流れによるものである。 ◎「面金の最上部」から付ける:北辰一刀流の結び方 千葉周作が流祖である北辰一刀流が水戸東武館に伝えられ、高弟の内藤高治が「武道専門学校」 の主任教授となった関係で、関西地方に伝えられた。 ◎「面金の下部4・5段目」から付ける:神道無念流の結び方 斉藤弥九郎から根岸信五郎に伝えられた神道無念流の高弟 高野佐三郎が「高等師範学校」の教授 だった関係で、関東地方に伝えられた。 (11) 昭和16年:国民学校の必修科目となり、戦局に伴って、武技の面が極端に強調された。 (12) 昭和20年:敗戦により占領軍に差止められ、大日本武徳会も解散させられた。 (13) 昭和25年:愛好者の強い要望で「しない競技(スポーツ)」として復活した。 (14) 昭和27年:全日本剣道連盟が結成された。 (15) 昭和28年:剣道試合・審判規則が制定された。 (16) 昭和32年:称号段位審査規定が施行された。 (17) 昭和37年:中学校の正科体育の1単元に入り、翌38年に高等学校にも入った。 (18) 昭和38年:全日本剣道道場連盟が結成された。 (19) 昭和41年:第1回全日本少年剣道練成大会が日本武道館で開催された。 (20) 昭和50年:「剣道の理念」を制定し、武道としての剣道を明記した。 (21) 平成 元年:学校の格技場を「道場」と称する法案が成立した。 (22) 平成 7年:現在の剣道試合・審判規則が施行された。 (23) 平成12年:現在の剣道称号・段位審査規則が施行された。 参照: http //www.net1.jway.ne.jp/ibadoren/rekishi.htm 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/74.html
相抜け(あいぬけ) これは針ヶ谷夕雲が剣道の極所を説いたものとして古来貴ばれてきた言葉であるがその真意を的確に表現することはむずかしい。 相抜けは相打ちではない。相打ちはどちらも傷つくが、相抜けは双方共に空を打たせて、いずれも無事であり、太刀の勝負より心の勝負を教えたもので、聖人の太刀合いとも言われている。 いずれかを勝ちと定めんいずれをか 負けと申さん合いの相抜け 足軽稽古下郎技(あしがるけいこげろうわざ) 稽古にも理合いにも風格もなく、最も卑しい稽古のやり方をいう。百姓稽古木引(ひゃくしょうげいここび)き技も同じ意味である。 一眼二足三胆四力(いちがんにそくさんたんしりき) これは剣道修行の大事な要素をその重要度に応じて示したものである。 一眼―剣道で一番大事なことは相手の思考動作を見破る眼力であり洞察力である。二足―初心者は手先で打って足がこれに伴わない。むかしから見学の心得に「技を見ないで足を見よ」ということがあるが、技の根元は足であり、足の踏み方使い方は剣道で最も重要視されるものである。三胆―胆は胆力であり度胸である。ものに動ぜぬ胆力と決断力であり不動の意味である。四力―力は体力でなくて技術の力であり、わざ前のことである。剣道はすべて技術を最後にもって来たところにこの教えの尊さがある。 一源三流(いちげんさんりゅう) 家のためには汗を流す。友のためには涙を流す。国のためには血を流すという武士の魂を伝えた源流館の教えだといわれている。 一国一允可(いんが) 昔の流祖はその流派の秘剣が乱用されるのを恐れ、その流派の「極意剣」の伝授は一国のうちで最高のもの唯一人にしか授けなかった。 又、「唯授(ゆいじゅ)一人」ともいわれ、日本中唯一にしか与えなかった宝山流のような厳しい流儀もあった。昔はそのくらい流儀流派の極意剣は大事にされたものである。 イメージトレーニング、メンタルリハーサル これは最近のスポーツ界で非常に重要視されている訓練法で、常に頭の中にさまざまの状態を描いてそれに対応するトレーニングをやる。 或は精神的訓練をやることで剣道で言えば思念工夫であり、昔から伝わる静思黙考の独り稽古である。他のスポーツでもイメージトレーニングの重要さを教えているが、剣道こそはこれが最も大事であり、昔の剣聖流祖が神社仏閣に参籠し、あるいは岩窟に籠って修行して悟りをひらき、さらに難行苦行の夢寐(むび)の間に開眼するなどはすべてこれ現代流に言えばイメージトレーニングでありメンタルリハーサルの成果である。 最近剣道をやる者はただ道場の打合いだけを剣道修業と心得ているが、本当の修行はイメージトレーニングやメンタルリハーサルによって得た剣理剣法を道場で実際に試みてその正否をただし、さらに演練(えんれん)を重ねて行くのが本当の意味の剣道の稽古である。その大事なイメージトレーニングを忘れては道の修行にもならないし剣道の上達も覚束もない。剣道修行の最も心すべき一条だろう。 居付く(いつく) 稽古中に足が床板について、軽快自由に動けない状態。あるいは試合中に精神的機能が一時止って瞬間的動作の出来ない状態。したがってこれは大きな隙であり、相手にとっては逃してはならぬ打突の好機である。 一寸の見切り、二寸のひらき 一寸の見切りは宮元武蔵の有名な言葉で、相手の太刀がまさにあたらんとする一寸のところで体をかわすこと。 太刀風三寸にして身をかわすということと同じ原理である。二寸のひらめきとは柳生流の教えで、人の頭の幅は四、五寸であるからわずかに二寸ひらけばその太刀をかわすことができる。その体のひらきを教えたもので心理的には一寸の見切りと同じである。 一刀三礼 仏像師が仏像を彫るとき、一刀を振るう前に三度の祈りを捧げて彫る如く、剣道も一刀を振るう度に真摯の祈りを込めて指導せよという心の持ち方を教えたものである。 一刀流 伊藤一刀斎の創始にかかる。 一刀流は二刀流に対しての呼称ではなく、一心一刀で信念の一刀に生命をかける精神であり、更に一刀万刀に変じ、万刀一刀に帰すという根本理念に基づいて命名されたもので流祖一刀斎の名前をとったものではない。 一拍子の打ち 現代剣道における一拍子の打ちとは動作が二挙動にならぬように打つこと。 例えば、すり上げ面の場合に「すり上げ」と「打ち」が二つにならぬように一挙動で打つ。結局「打つ途中においてすり上げる」心がけが大事であり、太刀も心も一連のものとならなければならない。兵法三十五ヶ条の「一拍子の打ち」とは表現的に若干ニュアンスの違いがある。上泉勢守は「いかなる事態からもまっすぐに一拍子の太刀の出せること」を最高至極の剣として、これを転(まろばし)と読んでいた。 異能力士に三役なし 相撲の言葉であるが基本的な正しいことをやらずに特異なやり方で勝つ力士は決して三役まで上ることはできないということで剣道でも変剣難剣で勝っても正道を踏まなければ決してそれは大成しないということである。 いわおの構え(巖の身) 心身共に巖の如くいささかも動ぜぬ寂然不動の構え。 剣道の基本である。(宮本武蔵) 陰陽の足 剣道の打突には片足ばかり動かしてはいけない。 いかなる場合も右足が出たら左足が必ずこれにつき、両足が同じように動いて体の安定を保ち、打突を正確にしなければならない。それが陰陽の足である。 有構、無構(うこう、むこう) 構えはあれども無きが如きもので、心の構えがあれば太刀の構えは不要であり、構えにこだわってはならないという武蔵の教えであるが、これはでき上がった人にして初めていえることで始めのうちは「構えの極りは中段と心得るべし、中段の構え本意なり」と武蔵自信もいっているように初心者のうちは構えを堅確にすることは最も大事なことである。 右轉左轉出身の剣(うてんさてんでみのけん) これは溝口一刀流の秘剣といわれているが相手の攻撃に対してひいてはいけないということである。 右にひらくか左に転ずるか、さもなくば前に出ろということである。柳生流に右旋左転の言葉があるが、結局は「たんだ踏みこめ神妙の剣」がその極意剣である。真剣勝負の心の持ち方を教えている。 縁のあたり(えんのあたり) 相手のた太刀を払っても叩いてもあるいは受けても相手の竹刀にあたったら、そらは相手を打つ縁であって、それを合図に必ず打ち込まなければならない。そこは逃してはならない勝機であり、それを縁のあたりというのである。 円明流(えんめいりゅう) 武蔵流のことである。武蔵は幼にして父より十手を習い、それを土台にして剣法を工夫して円明流と称した。「心月円明」をとったものといわれている。 お止め流(おとめりゅう) 柳生流と小野派一刀流は将軍家指南の流儀であり、これは他流との仕合を禁止された。それは将軍家ご指南が他流との仕合で負けでもしたら、それこそ面目を失墜し、将軍家の権威にもかかわるということで、他流との仕合は一切禁止されたので、これをお止め流と呼んだ。 面を刺す(おもてをさす) 相対した時は絶えず相手の心を制し、相手が動いたら剣先でその面を刺す心で前に出よ。 これは真剣勝負のコツでいかなる場合も退いてはいけないという宮本武蔵の教えである。 参照:剣道用語辞典 より http //www.budogu.jp/column/kotoba.html 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/76.html
ささら踊り 剣理を弁えず、ただ竹刀を持って打突するだけに専念する剣道を「ささらを持った踊りなのだ」と比喩したものであり、「所作くらべ」「奴踊り」も同じ蔑視の表現である。いずれも真剣味のない、なり振りかまわぬ剣道を忌み嫌う精神である。 悟り 悟りとは仏教でいう「迷いからさめる」ことであり、剣道的にいえば剣の四戒を脱却して超然たる心境に達し。生死を以って二つにせぬ剣の極所を極めることである。「一瞬の悟りに半生の夢あり」といわれるように多年に亘る難行苦行の結果到達できる境地である。 三ウン一味 「先」「断」「残」の三つを三ウンという。 断は一刀両断であり、残は残心である。すなわち先の気と一刀両断の信念とさらに残心の心構えとが一体となり、一元的に機能して始めて完全なる「一本」となるもので、気剣体一致などと表現は異なるがその内容に於いては大同小異である。 山海の替り 相手が山と思えば海と変わり、海と思えば山とでて常に相手の意表をつくことであり、又三回の変わりとも言い二回は是非なし三回は悪しで、同じ攻め口を何度もやってはいけないという教えである。(宮本武蔵) 三磨の位(さんまのくらい) 剣道には「習い」「稽古」「工夫」の三つの要素が大事であり、」これを一体的に練り磨かなければならない。 これを三磨の位という。(柳生蓮也斎) 三位の格(さんみのかく) 「露の位」「石火の位」「梵鐘の位」を古来三位の格として貴んでいるが、「露の位」とは木の葉に落ちた水滴が静かに凝集して機満つればポタリと落ちるように決して無理な打ちを出さず静かに気の至るを待つことであり、「石火の位」とは火打石を打てば火が出るように機至れば間髪を入れず鋭い打ちを出すことである。 さらに「梵鐘の位」とは打てば即ち梵鐘のように余韻嫋々たる気の残心を漂わすことである。一本の打ちに理想的内容を示したものであるが、実に麗しい適切な表現である。 三無の剣 「無理なく、無駄なく、無法なし。これを三無の剣といい剣の至高なるものなり。音なしの剣はこの境地より出るものなり」 (桃井春蔵) 残心(ざんしん) 打突した後も、油断することなく、相手の反撃に対応できる身構え、心構えをいう。一般的には、打突後に間合いをとって、中段の構えになって相手に正対する。剣道のルールでは、残心のあることが有効打突の条件になっている。 四戒(四病) 正しい剣を使う上に精神的障害をなすものが四つある。それは恐、驚、疑、惑の迷妄である。 これを剣の四戒といい惑は四病ともいう。 恐(おそ)れる(懼)―相手の体躯態度あるいは風聞等に恐怖心を抱くこと。恐るれば我が全機能を発揮することができない。 驚(おどろ)く―相手の構え、あるいは技前(わざまえ)に於て全然予知しないことが起き、その異常さに驚いて平常心を失うこと。平常心を失えば事の正かつを誤る。 疑(うたが)う―相手がどう出るであろうか。何をしかけるであろうかなど疑心暗鬼を生ずることで、疑えば決断ができない。 惑(まど)う―相手に対してどう仕かけようか、どう応じようかといろいろと思い惑うこと、惑えば適切なる判断ができず果敢なる攻撃ができない。 只管打座(しかんだざ) ひたすら打座れということで、あれこれ雑音に惑わされることなく只一向に念仏を唱えて打ち座っているうちに道は自然にひらけると言う法然(ほうねん)の教えである。 剣道もこの精神で、あれこれ思い煩うことなく只一向に稽古にはげめば道は自らひらけ、理も明らかになり、稽古も必ず上達するという教訓である。 直心是道場(じきしんこれどうじょう) これは唯摩居士(ゆいまこじ)と光厳童子(こうごんどうじ)とのやりとりの言葉だそうであるが「直心」すなわち素直な心をもって精進修行すれば天地到るところが道場であり修行の場所ならざるはないという唯摩居士の教えそのままとったものである。 止心(ししん) 止心とはある一つのことを心に留め、そのため肝心のことがすべておろそかになって、失敗することで、剣道で最も嫌うことである。 例えば面を打とうと面にばかり執心すれば他の部位がおろそかになってそこを打たれる。相手が小手がうまいからと小手ばかり用心すれば面を打たれる。すべて止心のなせる罪である。よく例に出される千手観音の話であるが千の手を持っていても一本の手に心が留まればあとの九百九十九本の手は皆死に手となって何の役にも立たない。一本の手に心を止めなければ千本の手はそれこそ千手観音の用をなして全機能を発揮できるということである。 地蔵肩に不動腰(じぞうがたにふどうごし) 地蔵さんの肩はまるく無駄力が入っていない。不動さんの腰は頑丈で堅確である。 剣道でも肩は地蔵さんのように脱力したなで肩であり、腰は不動さんのように強く重厚であれという剣の理想の姿を説いている。 撓競技(しないきょうぎ) 昭和二十年終戦と同時に剣道は禁止されたが、剣道を愛好する人々は何とかして剣道を復活させたいと種々内容を検討改変したが、どうしてもGHQの許可をえられなかった。 その理由は占領軍極東理事会の決議により剣道という字はいっさい使えなかったからである。そこで先ず名称を撓競技と改称し、形態は異なってもそのないように剣道的要素を織りこんで作ったものが撓競技である。しないも現在のような四つ割りではなく、竹を四つ割りから八つ割り、先端は十六割りと先に行く程こまかく割り、それを布袋に包んだものである。競技方式も一定時間にポイントを多く取った者が勝ちであり、かけ声はいっさい禁止された。戦争中の突貫のイメージがあるからである。 それもこれも剣道を発展させるための一時的カムフラージュであれば仕方がないと、多くの人の理解と強力をえて次第に普及し、体協加盟も許され、昭和二十七年からは中学校以上の学校教育に採用されるまでに充実した。 その後講和条約が締結されて元の剣道も自由にできるようになったので、両者合体してその長所を採り、始めは剣道撓競技連盟と称したが、やがて現在のような剣道という名称のもとに統一されて今日に及んでいる。 師なきは外道(げどう) 禅家の教えであるが、良師なきものは外道に落ち、いつまでたっても本物にはならない。 剣道も初めから良い師について学ばなければ外道に堕ち邪剣になり変剣に堕する恐れがある。最初から良師について正しきを学べという教えである。 師はローソク ローソクは身を焼き尽くして周囲を明るくするものであり、世の指導者も又身を犠牲にして世のため人のために挺身せよという垂訓である。 守・破・離 仏教では習。絶・真ともいい、あらゆる道の修行における順序段階を教えている。 守―教えを守り私意をさしはさむことなく、ひたすら基本を身につける段階である。書道の楷書にあたるもので、一点一画をゆるがせにしない心配りが大切である。 破(は)―守の殻を破り躍進する時代である。いままでの教えを基礎とし、中核として、自己の知能や個性を発揮して次第に自己の剣道を創造する時代で書道の行書にあたる領域である。 離(り)―孔子の七十にして矩(のり)を超えずの境地であり、あらゆる修行の結果我が思いのままに行動して、いささかも規矩にはずれることなく、一つの形や流儀流派にとらわれることもなく、自由闊達に自己の剣風を発揮できる時代である。 書道の草書の位である。 上丹田(じょうたんでん) 寸田(すんでん) 丹田に対する言葉で、これは目と目の間(小鼻)又は眉と眉の間(眉間)(みけん)のことで一刀流では寸田と呼んでいる。 ここは小さいけれども人間の急所である。丹田は胆力精気の無限に生じるところ、上丹田は智力判断力等の英智の沸き出ずるところと解すべきだろう。 序・破・急 物の動きの順序を教えたもので、初めは静かに次第に早く、最後は最も急にやれということで、居合いの刀の抜き方がこの方式である。先ず鯉口を切り、静かに抜き初め、次第に速度を増し、そして最後は抜きつけの鞘ばなれであり、この瞬間が最も早く、最も鋭い。 剣道の打突もまさにこの通りであり、初めは心静かに始動し、最後の打突のところが一番強く一番鋭くなければばらない。 随所に主となる これは臨済宗の教是であるが、どこに行ってもそこを支配するだけの器量人になれということで、剣道的に言えば宮本武蔵の「将卒の訓え」であり、相手の自由に引き廻す将となるべしという心の位を教えたものである。 捨て身 文字通り身を捨てることであり剣道の極意でもある。「身を捨てて又身をすくう貝勺子」という一刀流の歌は身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれという究極の心境を教えている。 宮本武蔵も真剣勝負は「我が身切られに行くと思え」といっているが、これも捨て身であり、針谷夕雲の「相抜け」も又捨て身である。 上杉謙信は「生を必すれば必ず死し、死を必すれば必ず生く」と死を必する捨て身の精神を説いているが、これが剣の心であり戦いに臨む精神である。 素振りと素打ち 素振りと称して空間の連続正面打ちをやっているが、これは素振りでなく素打ちである。振るということは棒の一端を持って他の一端を動かすことで打つのではない。自分の力を意識的に作用させてはならない。 剣道で一番嫌うことは空間打突であり、空間で打突すれば必ず無駄な力でこれを空間でとめなければならない。その無駄力のブレーキが剣道上達の障害をなすものであり、それがいけないのである。素振りはどんなに早く激しくやってもよいが素打ちはいけない。 今でも正面打ちを分解して一、二、三と掛声をかけながら昔式の空間打突をやらせているところがあるがこれは即日改めるべきであろう。その場連続正面打ちもやり方によっては同様の意味で弊害がある。重心の上下動は剣道では禁物であり、正面打ちや上下振りも重心を落着けてすり足でやることが望ましい。 西江水(せいこうずい) 西江水とは碧巌録(へきがんろく)に出る言葉でそれを柳生流の秘伝書に取り入れられたものだと伝えられている。 柳生流の秘歌に、「兵法の数の習いを打ち捨てて、西江水を一口に呑む」というのがあるが西江水を一口に呑むとは揚子江の水を一口に呑むことであり、宇宙を呑吐し自然と一体になれということであろう。 剣の極致はいかなる流儀流派も皆「無」であり自然に帰することである。柳生流においても「西江水」をもってその真髄を表現したもののようである。 施無畏(せむい) 無畏を施すこと。種々の畏怖を取り去って救うことで剣道的にいえば恐れを知らぬ不動心を教えること。 普段はあまり聞きなれない言葉であるが剣道ではその心境を説く時によく使われる言葉である。浅草の観音様に「施無畏」の字が大書してあるのは観世音菩薩を施無畏長者と呼び、この菩薩が無畏を施す威力を持つためであるといわれている。 禅(ぜん) 禅とは梵語のジュハーナ(禅那)ということで沈思黙考のことだそうであるが、今では「無」の境地に入る修行法をさしている。 私共は禅といえば座禅であり、何日間も結跏趺座(けつかふざ)して行ずるものと思っていたが、禅には久米平内がいうように座禅、掛け禅、仁王禅があり、椅子にかけても仁王様のように立ち上がってもその中に禅があると教えられている。さらに普家(ふけ)禅、吹(すい)禅というような尺八禅もある。 宮本武蔵は、「見よいかに加茂の競馬の駒くらべ、駈けつ返すも座禅なりけり」とよんで馬に乗って駈け廻るのも禅だといっているが、これ言うなれば一種の動禅であり、何をやってもいかなる方法を以ってしても「無」の境地になり切ればそれは皆禅である。 剣道も結局一生懸命にやっても「無」の境地に達すれば武蔵流にいえばあきらかに動禅である。座禅も公案もなくても剣によって生死超越の妙境に達すれば、それは明らかに禅であり剣禅一致の妙境というべきであろう。 争心あれば壮心なし 剣道で攻撃精神や闘争心は最も必要なことであるが、それが勝敗を争う功名心となり争心となれば本当に道を修める壮大なる心を失うものである。「争い碁に名句なし」といわれるように争いの心があれば名句は生まれない。剣道も勝敗にこだわる卑怯な争心あれば壮大なる名試合は生まれない。 参照:「剣道用語辞典」より http //www.budogu.jp/column/kotoba.html#ka 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/22.html
財団法人全日本剣道連盟(ぜんにほんけんどうれんめい)は、日本剣道を主体とし、居合道・杖道などの日本武道を統制する団体。当初は薙刀も傘下に収めていた。 文部科学省スポーツ青少年局競技スポーツ課所管の財団法人であり、全国47の都道府県剣道連盟を加盟団体として構成している。日本体育協会、日本オリンピック委員会、国際剣道連盟にも加盟している。 事業 [編集] 剣道・居合道・杖道の講習会の開催、指導者の養成、称号や段級の審査及び授与、古武道の伝承及び資料収集、広報誌「月刊 剣窓」及び関係図書の発行などを行なっている。 歴史 [編集] * 1945年(昭和20年)11月6日、連合国軍最高司令官総司令部が剣道を禁止した(GHQ武道禁止策)。 * 1950年(昭和25年)3月5日、全日本剣道競技連盟設立。改称し、全日本撓(しない)競技連盟となる。 * 1952年(昭和27年)10月14日、全日本剣道連盟が結成される。 * 1954年(昭和29年)3月14日、全日本撓競技連盟と全日本剣道連盟が合併。 * 1955年(昭和30年)、薙刀が全日本剣道連盟から独立し、全日本薙刀連盟を結成。 関連団体 [編集] * 全日本実業団 * 全日本学校剣道連盟 * 全日本官公庁剣道連盟 * 全日本学生剣道連盟 * 全国高等学校体育連盟剣道部 * 全国高等学校体育連盟定時制通信制剣道部 * 日本中学校体育連盟剣道部 * 全日本剣道道場連盟 主催大会 [編集] * 全日本剣道選手権大会 * 全日本選抜剣道八段優勝大会 * 全日本東西対抗剣道大会 * 全日本女子剣道選手権大会 * 全国家庭婦人剣道大会 * 全日本都道府県対抗剣道優勝大会 * 全日本居合道大会 * 全日本杖道大会 * 全日本剣道演武大会 関連項目 [編集] * 木村篤太郎 * 笹森順造 * 石田和外 * 石川嘉延 * 国際剣道連盟 * ヨーロッパ剣道連盟 外部リンク [編集] * 全日本剣道連盟 * 国際剣道連盟 参照:ウィキペディア「全日本剣道連盟」より http //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%89%A3%E9%81%93%E9%80%A3%E7%9B%9F 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/36.html
@スーパーバイオで 剣道の防具を洗濯する ユーザーさんからメールをいただきました。 剣道の防具、ニオイませんか? 剣道の防具、洗濯してますか? 剣道の防具をスーパーバイオで洗うとよいそうで、有難いことで詳しい洗濯方法までご紹介していただきました。 剣道の防具が臭くてお困りの方は参考にご覧ください。 ●新座剣友会様のホームページに掲載されております「防具を洗濯してみよう」がとても分かりやすいので参考にご覧ください。 剣道の防具、洗濯してきれいになりました! 子供の剣道防具。使い始めて3年ほど(週2,3回使用)ですが、剣道の防具はとても汗臭く、汗が抜けない独特の重さがあり、カビ臭もしていました。 子供が汗に弱い体質ということもあり、特に夏場の暑さの中、剣道防具が蒸れた状態で汗まみれで使うので、とても気がかりでした。 今までは、剣道の防具は家で洗うことができなかったので、熱い湯で絞ったタオルで拭き、陰干ししか方法がありませんでした。ところが、気休め程度であまり効果がないのが実情でした。剣道防具の洗濯は諦めていました。 そんな時に東北のあるクリーニング屋さんでは、剣道の防具をスーパーバイオで洗濯しているということを耳にしました。 自宅でスーパーバイオは衣替えやカーテン、スニーカーなど洗う時に以前から使っていましたので、ものは試しと思い、他の衣類を洗うついでにスーパーバイオで洗ってみました。 剣道防具の洗濯方法 参考にしてください。 <洗ったもの> 剣道の防具 : 面・篭手・胴(小学生が使う基本タイプ) 竹刀袋・防具袋(素材は化学繊維) <使ったもの> 二層式洗濯機 風呂(浴槽) スーパーバイオ たらい <洗剤液> お風呂の残り湯を洗濯機に入れ、お湯を足して40度位にする スーパーバイオを適量入れよくかき混ぜる 途中、お湯を足した時は洗剤も足す。 夏の白い服→カーテン→衣替えした冬物を順に漬け込み、残りの洗剤液を使いました <洗い方> まず面と篭手を一緒に漬け込みました。 面は型が崩れないように、そのまま逆さに漬けました。 篭手紐はほどこうと思いましたが、後で組み上げることができそうもないので、そのまま漬け込みました。・・・約3時間 胴は予想外で、洗濯機に入らなかったので(二槽式は小さい)改めてお風呂で漬け込みました。・・・やはり3時間位 このとき、竹刀袋と防具袋も一緒に漬け込みました。 これだったら、洗濯機でなく初めからお風呂でまとめて漬け込めばよかったのですが、当初はカーテンを漬け込むのが第一目的でしたので・・・ ※ 漬け込み後の洗濯液は〝真っ黒〟防具の素材から出る「藍色」もありますが、それとは違う汚さにビックリしました。 <すすぎ> 洗剤液から出し、脱水槽で20秒ほど脱水。 胴は脱水機に入らないので1時間ほど、風呂場に放置し、洗濯液が抜けてからすすぎました。 ある程度、液が抜けたのでたっぷりの水につけ数回上下に揺する。 水を抜いて、ホースで全体に仕上げのすすぎ水をかける。 <干す> 脱水機で20秒ほど水を飛ばす。 面は、形を整え、水抜きがいいようにたらいで浮かせて干す。 胴は脱水せずに、水を抜いてから風通しの良い外に陰干し。 篭手は初めたらいに立てて干していましたが、充分水が抜けたのでハンガーに干しました。 予想以上に、乾きは早いのに驚きました。夏の晴天日で、2日ほどで乾きました <仕上がり> 素材の臭いはありますが、防具の汗臭さやかび臭さはまったくなくなりました。 防具を触った感じも、さらっとして、今までの触って重い感じがなくなりました。 (私は柔軟剤が好きでないので使いませんでした。一瞬考えましたが、柔軟剤の匂いと素材の匂いが混ざると・・・と考えると・・・やはりやめました) 今まで、剣道防具は家で洗えなかったし、クリーニング店でも防具は特殊な店しか扱ってくれなかったので、こんなに簡単にさっぱり、すっきりできるとはおもいませんでした。洗い後の防具の爽やかさにびっくりです。 洗剤のスーパーバイオも、衣替え等漬け込みの後の物を使えるので、とても効果的かつ経済的です。 この方法なら数ヶ月に一度、防具を洗うことができ、子供も喜んでいますし私も安心です。 参照:「剣道の防具を洗濯する方法」より http //www.barjp.com/kinuya/shop/rams/sbio/koebio2.html 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/31.html
◆昇段審査◆ 段位の審査、受審資格について簡単にまとめてみました。 参考にさせて頂いたのは全日本剣道連盟により発表されているものです。 詳しくは全日本剣道連盟のホームページに掲載されていますので、こちらもご覧下さい。 段位は、初段ないし八段とし、それぞれ次の各号の基準に該当する者に与えられる。 (1)初段は、剣道の基本を修習し、技倆良なる者 (2)二段は、剣道の基本を修得し、技倆良好なる者 (3)三段は、剣道の基本を修錬し、技倆優なる者 (4)四段は、剣道の基本と応用を修熟し、技倆優良なる者 (5)五段は、剣道の基本と応用に錬熟し、技倆秀なる者 (6)六段は、剣道の精義に錬達し、技倆優秀なる者 (7)七段は、剣道の精義に熟達し、技倆秀逸なる者 (8)八段は、剣道の奥義に通暁、成熟し、技倆円熟なる者 加盟団体の審査 (1)初段ないし五段の審査は、全剣連会長が加盟団体に委任して行う。 (2)前項の審査は、本規則によるほか、別に定めるところによりこれを行う。 受審資格 1.段位を受審しようとする者は、加盟団体の登録会員であって、次の各号の条件を満たさな ければならない。 (1)初段・・・一級受有者で、中学校2年生以上の者 (2)二段・・・初段受有後1年以上修業した者 (3)三段・・・二段受有後2年以上修業した者 (4)四段・・・三段受有後3年以上修業した者 (5)五段・・・四段受有後4年以上修業した者 (6)六段・・・五段受有後5年以上修業した者 (7)七段・・・六段受有後6年以上修業した者 (8)八段・・・七段受有後10年以上修業し、年齢46歳以上の者 2.次の各号のいずれかに該当し、加盟団体会長が特段の事由があると認めて許可した者は、 前項の規定にかかわらず当該段位を受審することができる。 (1)二段ないし五段の受審を希望し、次の年齢に達した者 二段・・・35歳 三段・・・40歳 四段・・・45歳 五段・・・50歳 (2)初段ないし五段の受審を希望し、次の修業年限を経て、特に優秀と認められる者 初段・・・一級受有者 二段・・・初段受有後3か月 三段・・・二段受有後1年 四段・・・三段受有後2年 五段・・・四段受有後3年 (3)六段ないし八段の受審を希望し、年齢60歳以上で、次の修業年限を経た者 六段・・・五段受有後2年 七段・・・六段受有後3年 八段・・・七段受有後5年 審査の方法 1.段位の審査は、実技、日本剣道形(以下「形」という。)および学科について行う。 2.学科の審査は、筆記試験により行う。 3.初段ないし七段の審査において、形または学科審査の不合格者は、その科目を再受審する ことができる。 4.八段の実技審査は、第一次と第二次を行い、第一次に合格した者が、第二次を受審するこ とができる。 5.八段の形および学科審査は、実技審査合格者について講習を行ったうえで実施する。 6.前5項に規定するもののほか、審査の方法および運営については別に定める。 審査の合否 1.初段ないし三段の審査は、審査員3名以上の合意により合格とする。 2.四段ないし七段の審査は、審査員5名以上の合意により合格とする。 3.八段の第一次実技審査は、審査員5名以上の合意により合格とし、第二次実技審査は、審 査員7名以上の合意により合格とする。 4.六段および七段の学科審査は、2名以上の合意により合格とする。 5.八段の形および学科審査は、2名以上の合意により合格とする。 特別措置 1.全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、合格の決定を不当と認めたときは、全剣連 選考委員会の意見を聴いてこれを取り消すことができる。 2.全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、特段の事由があると認める受審者について は、審査会の評決を斟酌したうえ、全剣連選考委員会の意見を聴いて、これを合格とする ことができる。 3.全剣連会長は、六段ないし八段の審査に関し、不正の手段によって審査を受け、または受 けようとした者に対しては、合格を取り消し、またはその審査を停止することができる。 4.前項の規定は、加盟団体が行う初段ないし五段の審査において準用する。 参照:昇段審査より http //www.nava21.ne.jp/~susaty/kendo/syoudan.htm 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/78.html
◆ナ行の部 二天一流(にてんいちりゅう) 二刀流は宮本武蔵の創始にかかるものであり、これは武蔵が春日神社の巫女の打つ太鼓のバチさばきを見てそれにヒントをえて工夫したものといわれ、又百姓の水喧嘩に巻きこまれ両手に棍棒を持って振り廻しその利をさとったともいろいろ伝えられているが、本当は武蔵自身が「太刀を片手にて取り習わせんが為なり」といってるように、まさかの時に左右両手が自由に使えるために工夫修練したものだろう。 したがって真剣勝負において二刀を使ったことは絶無であり、巌流との試合も勿論一刀であった。而てニ天一立(りゅう)であり、両刀を一刀に使いこなすところに二刀の至極があり、それを生命としてかく命名されたと伝えられている。 上り兵法下り音曲(のぼりへいほうくだりおんきょく) 昔は京都が日本の中心であり京都に行くのが上りである。 したがって上り兵法とは関東から京都に行くことで、兵法は鹿島の剣を中心に関東が盛んであったから、兵法は関東から京都に伝えられ、逆に音曲は京都が本場であったから京都から関東に流れたのである。文化武芸び交流経路を伝えている。 乗るか返るか(のるかそるか) 日常の用語にも「勝つか負けるか」という時に「乗るか返るか」ということがよくいわれているが、これは武術からきた言葉で、剣道で相手の攻めに対してさっと出て乗るか、はっと驚いて返るかが勝負の岐れ目である。 昔から「三つ乗り」といわれているように「気で乗れ、身で乗れ、太刀で乗れ」というのが対応の原則であり、これを忘れては勝機はない。最も心すべき「先」の気位である。 参照:「剣道用語辞典」より http //www.budogu.jp/column/kotoba.html#na 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/75.html
介者剣法(かいしゃけんぽう) 素肌剣法に対して、鎧兜(よろいかぶと)をつけた重装備の剣法を介者剣法と呼んだ。 勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし(常静子剣談) 道を貴び術を知れば心勇ならずと雖(いえど)も必ず勝つ。 道に背き術に違えば必ず負く。 道を守れば不思議に勝ち、道に背けば必ず負けるという心理術理の妙を教えている。 活人剣・殺人刀(かつじんけん・さつじんとう) 活人剣も殺人刀もただその生命を絶つかどうかの問題ではなくて、人を生かすか殺すかに心の持ちよう、刀の使い方の問題である。柳生流には「一殺多生の剣」というのがあるが、一人の悪を断ち一人を殺しても多くの衆生を生かすのが活人剣であり、いわれなき殺生をするのが殺人刀である。 勝而後戦う(かってしかるのちにたたかう) 戦って結果として勝つのではなく、戦う前に気で勝ち、心で勝って而後(しかるのち)に戦えという教えである。 「気で攻めて理で打て」というのも同義である。 勝つに法あり負けるに理あり 勝っても負けてもその理法に合ったやり方をせよということで、無理無法の盲目剣はいけないという戒めである。 香取・鹿島(かとり・かしま) 香取神社には経津主神(ふつぬしのかみ)を祭り、鹿島神社に武甕槌命(たけみかづちのみこと)をお祭りして、ともに武神を祭る神社として尊崇され、武の発祥地とされている。 飯篠長威斎家直はこの地に天真正伝神道流興し日本剣道の源流として知られてる。全国の道場には香取・鹿島の御神霊を武神として移祭しているところが多い。 気海(きかい) 気海の気は形なくして多いなる力を発するもの、海は広く無限に漲るもの。 すなわち気力精気の無限に生ずるところを気海という。白隠禅師は「気海、丹田各々臍下に屈す」といっているように気海と丹田はとは表現の違いであって同じ部位をさしているものである。 気は大納言の如く身は足軽の如し 気品は大納言の如く高く豊かに持ち、身は足軽小物にも比して忠実細心に働けという教えであり、剣道人の気構えと平素の修行の心構えを教えたものである。 虚実 うそとまことであり、剣道的にいえば隙や油断のあるのが虚であり、その反対に隙も油断もなく精神の緊張した姿が実である。 居の打ち、色(いろ)の打ち フェイントをかけて打つ技で相手の気の迷いを打つのである。 虚の剣の使い手であるとか、色の稽古であるとかいわれるのは、いささか蔑視された表現であり、奨励すべき技ではない。 切紙、目録(きりがみ、もくろく) 昔は段位がなくて、修行した技前によって階級をつけたが、その一番初歩のランクが切紙であり、これは紙の切れはしなど簡単なものに修行修得した技前が書いてあった。だから切紙と言ったのである。それから目録、印可、免許、皆伝、口決(こうけつ)(口伝)(くでん)と進んで行き、最後が口伝でこれがその流の極意剣の伝授である。 したがってこれは四方の襖を立て切り、周囲の人払いをして深夜ひそかに師匠が直接手をとってその秘術を授けたものである。 披剣中の秘剣を「書きもの」にせず口から直接伝授したのは他にもれることを恐れたものであり、師匠の口から直接伝えられたために口伝と言われたのである。 もちろん前述のようなランクは流儀流派によって異なり、千葉周作は一刀流にあった五つのランクを初伝、中伝、奥伝の三種に絞ったため却って入門者がふえ、入門希望者が門前市をなしたと伝えられている。 きまり合い 気合い、理合い、間合いのことで切る間合いだけをさすのではない。剣道でも最も大事な三要素を教えている。 驚擢疑惑(きょうくぎわく) 相手と対峙したときにおこる心の動揺や心の動揺を抑えきれない状態をあらわしたことば。驚いたり、擢(恐)れたり、疑ったり、惑ったりする心の状態。四戒、四病ともいい、これをいかに制御するかが重要であるという教え。 楠杉の訓え 楠の木は根を一寸張れば上に一寸伸びるように、根と幹とが常に相和して成長するが、杉は根を張らず上へ上へと伸びていく。したがって楠は大風にも倒れないが、杉は少しの強風にあえばすぐに吹き倒れてしまう。 これは剣道心と技との関係を教えたもので、心の修養を積みながら枝を伸ばせば決して誤りはないが、いたずらに枝だけを伸して、心の修養を怠ればわずかの困難にもすぐに挫けて失敗することを戒めている。 組太刀(くみだち) 組太刀は一般には形と同義語に取扱われているが勿論形には違いないが、その成立にはいささか異なった意味も存している。形は剣の理合いと実践の経験をもとにして作られた自流独特のものであり、組太刀は他流の技の長所に対して、それに勝つ技を仕組んだものである。 例えば柳剛(りゅうごう)流は臑(すね)を切るからこれに対してはこの技で行く。 示現(じげん)流は袈裟(けさ)がけに着るからこう応ずるといちいちその流儀の長所に対応する技を考案していくのである。 稽古(けいこ) 古(いにしえ)を稽(かんが)えるという意味で、日本古来の伝統的な武道や芸道の修行、練習をいう。このことばは単にくり返しを意味するのではなく、技や芸に対する自己の確立や心の問題を理念、工夫していくところに特性がみられる。 下部の三所(げぶのさんしょ)(常静子) 剣道では一眼二足といわれるくらい足は大事にされているが心形刀流では腰と足とひかがみとを下部の三所として最も重要視されている。何をやるにも足腰といわれるが、足腰に十分の機能を発揮させるのはひかがみである。 したがってここを硬直させたり、曲げすぎたりしてはいけない。余り目立たない所にあって下部の三所として最も貴ばれるゆんである。 剣心一如(けんしんいちにょ) 剣は人なり、剣は心なりといわれるように剣は心によって動くものであり、剣と心は一元的のものである。 したがって正しい剣の修行をすれば正しい心を磨く結果になる。 剣禅一致(けんぜんいっち)(一如) 剣は生死の間に於て修行し、大死一番の境地に大活するものであり、禅は静思黙考の裡に大悟するものである。 あずれも生死を超越するところに、窮極においては剣禅全く相共通する一脈があることを教えている。 剣の五徳(けんのごとく) 正義、廉恥、勇武、礼節、謙譲を剣の五徳といい、この徳目を身につけるために剣の修行をするものである。 攻防一如(こうぼういちにょ) 懸待一致と同意語である。 交剣知愛(こうけんちあい) 「剣を交えて"おしむ"を知る」を読まれ、剣道を通じて互いに理解しあい人間的な向上をはかることを教えたことばである。愛はおしむ(惜別)、大切にして手離さないということを意味しており、あの人とはもう一度稽古や試合をしてみたいという気持ちになること、また、そうした気分になれるように稽古や試合をしなさいという教えを説いたことば。 五加 神道無念流の形。五加は技よりも気力を重んじる形で、五加五流がその真髄とされている。 互角稽古(ごかくげいこ) 技能的に差のない者同士の稽古。また、たとえ差があっても、同等の気持ちになって行う稽古。 呼吸 人間の呼吸は複式、胸式、肺尖呼吸の三通りに大別されるが普通は胸式呼吸である。 肺尖呼吸は病人がやるような肺尖でやる最も浅い呼吸で一番不健康な呼吸法である。剣道人のやる呼吸は複式呼吸であり、横隔膜を下げてやる最も深い健康的な呼吸である。座禅や静座をやるのもそのためである。剣道は吐く息で打つので吸う時は隙であり打たれ易い。昔から「呼吸をはかる」ということはそのことをいうので相手が息を吐き終わった時は隙であり、そこを打てというのである。 九重の位(ここのえのくらい)、大納言(大納言)の剣 最高の気位を持ち、至高の剣風を持てということで剣道至極の風格を教えたものである。 (足軽稽古下郎技の対比語である) 牛頭馬頭(ごづめづ) 牛の頭は大きく馬の頭は小さい。 したがって牛頭馬頭とは大技小技のことで剣道では大技だけでもいけないし、小技ばかりに偏しても駄目である。大技小技を織りまぜてやれという教えである。 参照:剣道用語辞典 より http //www.budogu.jp/column/kotoba.html#ka 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道具 通販 / 竹刀 通販
https://w.atwiki.jp/asparagusbisque/pages/30.html
■なにごとも基本から まずは基本を覚えましょう。基本が出来ていないのにいきなり高度な技はできません。 まずは基本動作を丁寧に憶えるところから入ります。 ■構え ●まずは竹刀を持つ 竹刀の弦を下にして右手に持ちます。相手と向き合う時は竹刀を左手に持ち替えますが、体の正面で竹刀を立てて握り替えます。左手で竹刀を持つ時も、右手の時と同様に弦を下にして刀身を軽く握ります。 ●立礼 竹刀を下げた状態から相手に注目し上体を腰から約15度前後前に倒します。首だけを曲げたりしないようにしましょう。 ●正座 座る時は左足を引いて左膝から座ります。背筋を伸ばして両膝を少し開き、両手は軽く太ももの上に置きます。 立つ時は腰を上げて両足の爪先を立て、右足から静かに踏み出して立ちます。 左足から座って右足から立つ。この「左座右起」が正座の基本です。 ●座礼 正座の状態から左手、右手の順に前に出し、八の字になるように床につきます。そして静かに頭を腰から下げます。 ●中段の構え(正眼の構え) 中段の構えは基礎の構えであり、剣道の構えの中で一番大切な構えです。 左手で竹刀の柄の端を持ち、右手で柄の先を持ちます。左のこぶしはヘソの前から握りこぶし1つ分程度のところにつけ、竹刀の先端は相手の喉元あたりにつけます。 両足は右足が前、左足を後ろにし、平行に後ろに開き、間隔は一握り程度にします。右足のかかとの線が左足の爪先くらいになります。左のかかとを少し浮かし、右のかかとは紙一枚分程度浮くか浮かないかくらいです。体重は両足に平均にかけ、両膝は張らず曲げず弾力を持たせます。 手は左手の小指に一番力を入れ、親指や人差し指は軽く添える程度にし、右手はやんわりと小指に少しだけ力を入れた状態にします。「左手に傘をさし、右手に小鳥を掴んでいる」ような気持ちで竹刀を持ちます。 目は基本的に相手の目を見て相手の動きを掴みます。 ●上段の構え 中段から右足を大きく踏み出して振りかぶると右諸手上段となります。 左足を大きく踏み出して振りかぶると左諸手上段となります。 他に、片手で構える右片手上段と左片手上段があります。 上段の構えは攻撃の構えで、気位を高くし堂々としなければなりません。相手の隙があればすぐに竹刀を振り下ろして一気に攻撃をかけます。気持ちで負けていては上段の意味はありません。 ●下段の構え 中段から剣先を相手の腰下あたりにつけます。これが下段の構えです。 下段の構えは守りの構えで、相手が出られないように自分を守りながら相手に隙ができたらすぐに攻撃の姿勢に移します。 ●八相の構え 中段から左足を踏み出して体を右斜めに開き、右こぶしを右肩につけて竹刀を少し後ろに倒します。 ●脇構え 中段から右足を引いて体を右斜めに開き、竹刀を立てながら右脇に下ろします。左こぶしを腹の下につけ、右こぶしは右腰にきます。 以上が構えの基本ですが、八相の構えと脇構えはほとんど使われません。基本は中段であり、最も有効な構えが中段であることを覚えておきましょう。 ■足さばき 足さばきに関しては「剣道理論」で詳細を見て下さい ■素振り ●上下素振り 竹刀を振りかぶって右足を出しながらそのまま真っ直ぐ膝の位置まで振り下ろし、左足を引きつけます。次に、同じように振りかぶって左足から下がりながら振り下ろし、右足を引きつけます。 ●前後正面素振り 竹刀をゆっくり振りかぶって、右足を出すと同時に素早く打ち下ろし、すぐさま左足を引きつけます。打ち終わった竹刀の位置は面の位置になり、振りかぶった時は手の内に力を入れず、打ち下ろした瞬間に手の内を絞り込みます。これを前進後退1回ずつ繰り返します。 ●斜め素振り 上下素振りと同じ動作に、振りかぶった時の手の内の返しを付け加えます。左こぶしは常に正中線を通り、斜め右または左から打ち下ろして、打ち下ろした位置は膝のあたりで正中線上に剣先がくるようにします。 ●前後左右面素振り 前後正面素振りに手の内の返しを加えたものです。打ち下ろした位置は右面もしくは左面の位置になります。 ●開き足での左右面素振り 前後左右面素振りの足運びを開き足にします。左右交互に足を開いて打ちます。 ●三挙動素振り 1中段構えから竹刀を振りかぶる。2前へ踏み出しながら竹刀を振り下ろす。3下がって中段の構えに戻る。 という3動作を一つ一つ動きを止めてしっかりと行うものです。 ●一挙動素振り 三挙動素振りの動きを、つなげて一連の動きにします。 ●跳躍素振り 初心者にとってはこれが一番難しいと思われます。 中段から竹刀を振り上げ、左足で床を蹴って右足を前に出しながら跳躍し、竹刀を素早く振り下ろします。着地と同時に竹刀が振り下ろしきった状態になり、手の内を絞り込みます。右足で床を蹴って後ろへ跳躍しながら竹刀を振り上げます。着地と同時に振りかぶりきった状態になります。これを繰り返します。 最初はゆっくりやりながらコツを掴み、だんだん速くしていきましょう。 参照:「剣道の練習法」より http //www.cyber.kbu.ac.jp/club/kendo/kendology6.htm 榎本劍修堂 / 劒人倶楽部 埼玉県さいたま市見沼区大谷399 剣道 通販 / 竹刀 通販