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ナカノ=ヒト世界でいう【天使】。 この世界での【天使】は「ごーれむ」を意味する為、区別するためにメタ的にこう呼ぶ。 翼の折れた天使などの表現は、頑張って頂きたい。
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登録日:2021/04/30 Fri 00 59 11 更新日:2023/09/08 Fri 17 36 15NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 たま出版 オカルト トンデモ本 ムー大陸 外道主人公 大地からの最終警告 小説(?) 山下弘道 著者は多分真面目 遥かなる大地 『大地からの最終警告』とは、1999年にたま出版から出された書籍。 著者は山下弘道。 概要 出版社のたま出版は一般にはあまり知名度がないが、一部界隈ではかなりよく知られている出版社である。 その界隈は何かといえば、ズバリ精神世界・オカルトの分野。 ありていに言えば、トンデモ本の宝庫のような出版社である。 要するに本書もそういう本である 。 で、著者の山下弘道という人は、実は大阪のちゃんとしたお医者さんである。 ただし、経歴を見ると「オステオパシー」「アトラスオーソゴナル」「気功」などのよくわからないがなんとも怪しげな健康法が並んでいる。 また前著のタイトルは『遥かなる大地・ムーからの予言』とこれまた怪しい。 要するに著者もそういうお医者さんである 。 ……まぁ別に「お医者さんがムー大陸の本を書いてはいけない」と法律で決まっているわけではないし、別にそれだけならわざわざ話題にするような書籍でもないのだが、 本書には 凡百のオカルト本とは一線を画する、ある意味で非常に面白い 箇所があったりするので、そこをメインに紹介したい。 大まかな内容 ありていに言えば、ユダヤ陰謀論やノストラダムスの大予言なんかを信じてしまっている典型的な陰謀論の本である。 アメリカ・中国・北朝鮮なんかが絡む陰謀系の話は、あまり独創性もないし、検証不可能なアレコレに触れられていて深く突っつくと面倒そうな話題が多いので割愛する。 以下、客観的に見て明らかに変な箇所を中心に取り上げる。 日本は世界の雛形? 「日本列島雛形論」というやつで、これ自体はオカルトの界隈では割とよく見られる話であり、「日本は世界の原型であるため、日本で起こることは世界でも再現される」…というような論調で使われることが多い。 が、南極大陸を除いても世界には5大陸がある一方で、日本の主要な島は4つしかないので、どう辻褄を合わせるかは人によって手腕が問われる箇所である。 概ね、北海道が北アメリカ大陸、本州がユーラシア大陸、四国がオーストラリア大陸、九州がアフリカ大陸に相当する、というところまでは大体固定なのだが、では南アメリカ大陸がどこに当てはまるか…というところで皆行き詰まるようである(*1)。 で、本書で南アメリカ大陸にあてはめられているのはなんと 淡路島 。淡路島、っすか……。北アメリカ大陸(北海道)との位置関係が明らかに不自然な気がするが…。 ついでに、本書ではさらに重ねて「日本列島は人間の雛形でもある」と主張しており、北海道が頭部、能登半島が右腕、房総半島が左腕……に相当する、ともされている。 で、淡路島がどこに相当するかというと 男性器 らしい。いいのか、淡路島と南アメリカ大陸の人々? どうでもいいが、このページに掲載されたなんともゆるい擬人化された日本列島のイラストは気が抜ける(多分著者の直筆)。 モアイで日本が沈む? 著者は「ムー大陸が沈んだのはモアイパワーのせいである」と主張している(*2)。 どうやら近年(1990年代)に、日本中でモアイ像が作られているのも 「日本よ、沈め!」 という波動を放射させるプロジェクトの一環……らしい。 このことについて著者は 「誰が、誰の許しを得て、何のためにこんなことをしているのでしょうか」 と激しい怒りを覚えている。 細かいが、奈良の亀石(西を向くと奈良が沈むという伝承がある)について、「こんな変な伝説があるのは、世界中でも、この石だけではないでしょうか」とも述べているが、 例えばイタリアの「卵城」とか、ロンドン塔のカラスのように「〇〇したら滅びる」系の伝説は割と世界中でありふれているのだが……。 「戸」が付く土地が危ない? もちろん出版年からわかる通り阪神淡路大震災にも触れている。 今後地震のリスクが高い土地として、「神戸」に続き、「水戸」「瀬戸」「江戸」が危ない、と主張しているのだがその根拠が実に薄弱。 「戸」が付く土地にはいまだ発見されていない地底湖の出口がある……というのはまぁ検証不能なのでお話は伺っておきましょう、レベルのものだが、 「ほら実際戸のつく土地で地震が!」として筆者が提示しているのが、「1995年1月7日、水戸で震度4」とか「1995年1月11日、水戸で 震度1 」とか……。 「1997年3月16日に震度5強!」というのはいい線行ってそうだが、この地震の震源は豊橋で、瀬戸は震度3ぐらいのエリアにかかっているだけである……。 これってどう見ても「偶然」の域は出ないのでは……? サンタクロースが赤い服を着ているのはムー大陸の名残? 「アレはコカ・コーラの宣伝で赤い服になったのが広まっただけで、それより前は緑や青の服のサンタもいた」……なんてツッコミはもはや野暮だろう(*3)。 空飛ぶトナカイもムー大陸の超技術 などと言われてもはぁそうですかとしか言いようがない。 恐竜はハゲだから滅んだ? ……というと変な学説に聞こえるが、「恐竜は細菌に対する防御機構を持っていなかったから滅んだ、一方哺乳類は毛皮で防御できたから生き延びた」という話なので ここだけ取り上げれば そう変な話ではない(*4)。 ただ、その論旨がどうにも変であり、 中生代以前は腐敗菌はおらず、発酵菌しかいなかった。中生代以降に突如現れた腐敗菌により恐竜は滅んだ ということらしい。 どうも、腐敗と発酵が科学的に全く同じ現象であり、人間の都合だけで区別されている という科学の基礎がわかっていない節がひしひしとするのだが……(高校生物の範疇のはずだが、医師免許を取るときに勉強しなかったのだろうか?) クロマニヨン人はアダムのクローン? 創世記の記述を元に、「アダムは自分のコピーを作った」……と主張するのはまぁいいとして、その根拠が クローン(マニヨン)人だからクローンなんだ というのはあまりにしょうもないとしか言いようがない。 そもそもクロマニヨンというのは発見された場所の地名で、別に歴史の最初からそういう名前だったわけじゃないんだが…… 他にも、「カゴメカゴメは阪神淡路大震災を予言していた」とか、「世界の裏側の支配者は映画を使ってメッセージをやり取りしている(*5)」とか、「リウマチの原因は腸内環境だった」とか色々と珍妙な説が唱えられているが、そう独創性はない部分である(あくまでこの界隈では)。 本書のとびっきりユニークな部分、それは概ね第3章に集約されているのだ。 第3章 「痛快小説 遥かなる大地」 第3章は「ムーからのメッセージを小説化」と題して、このような中編小説(間に解説が挟まっているとはいえ、370ページほどの本文中の100ページ弱ぐらいを占めている)が掲載されている。 これが色々な意味でシュールかつツッコミどころ満載 な内容になっているのである。そもそも自分でタイトルに「痛快」と付けている時点で…… 著者曰く、「フィクション」だが、「事実に基づいている」らしいが……。 『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 超常心理分析書』や、ハリー・ポッターシリーズの内容が大変に危険で不道徳であると主張する『邪悪の石 本当は恐ろしいハリー・ポッター』のように小説(に近いもの)が含まれているトンデモ本は無いわけではない。 だが、これらはサブカルチャー方面の本(一応)であり、陰謀論系の本で小説が掲載されているのは珍しい。 ちなみに世界観はすさまじくぶっ飛んでおり、 草薙の剣=エクスカリバー=ムーの超兵器「カリブ・リンポチェ」 であるとか、 ムー大陸には天空城ラピタがあり、ラピタが作られた土地が後のラピタ文明になり、スウィフトのガリバー旅行記にも取り上げられた (*6)とか、 ラピタ城には天から降る雷撃インドラの矢という超兵器が搭載されていた (*7)とか頭がくらくらする様な記述が盛りだくさん。 なお、あらすじとしては「ユリアが邪馬台国征伐を命じられる→邪馬台国の素晴らしさに感銘を受ける→その間にムー大陸で反乱が起きる→ムー大陸が沈む→なんやかんやでアトランティスにたどり着く→アトランティスを支配するテスカトリポカを倒すが結局アトランティスも沈む」というような流れ。 あとは大体「ムー=正義」、「アトランティス=悪」ぐらいの認識があれば概ね読める。 ユリア 名前は女性にも聞こえるが男。どう見ても名前が北斗の拳の影響を受けている 主人公でありムーの王族だが、 とにかくバカでアホで考えなし としか言いようがない。 そもそも事の発端が 調子に乗ってペガサスでブイブイ言わせていたらうっかりミスで秘宝をぶち壊した ことだし……。 その責任を取ろうとするのはまあいいとしても、その後奴隷階級の女と結婚するために「 王族しか引き抜けない国の守りの要となる超兵器を渡せ 」と悪徳議長に要求されて何も考えずにホイホイ渡すなど、全く思考している様子が見られない(ちなみに1ページ前で「俺はカリブ・リンポチェを預かる軍神であるから言うことを聞け」と要求した直後の話である)。 スフィンクスに乗ってヤマタノオロチ退治をするという一大スペクタクルでのセリフが 「くたばりやがれ、コノヤロー!!」 で、ヤマタノオロチを倒して草薙の剣を手にして 「まあいいや、ラッキー!!」 と言ったり、怒ると 「じゃかましいわい!」 と怒鳴るなど、ヒーローらしさがとことん欠如している人物。 主人公補正効きまくりで、ヤマタノオロチだけでなくゴーレム(「一つ目の巨人」らしくどう見てもサイクロプスっぽい)やメドゥーサもわずか1~2行で仕留める強者。 が、個人戦闘はともかく、大規模な戦争においては大抵仲間がひたすら超兵器を持ち出してくれては深く考えずに 「ま、いいや」 というノリでグイグイ突っ込んでいっては無双するばかりで、どうも「軍神」とか呼ばれるイメージとはかけ離れている…。 ペガサスに乗ったり、スフィンクスに乗ったり、ガルーダに乗ったり、乗り物が頻繁に変わる忙しい人。 その正体は、のちのスサノオノミコトであり、ジュリアス・シーザー 時代全然合わなくね?と突っ込んではいけない イリーナ 元奴隷階級のヒロイン……ヒロインのはずだが、基本さらわれているだけで活躍のシーンはほぼなし。まぁベタっちゃベタだが 一応ユリアと結婚するシーンもあるが、くだらない策略に引っかかって喧嘩するだけであり、仲睦まじいシーンはほぼない。本当にヒロインか? ラストで死亡したが普通に蘇生した。 トキ ヒミコの息子。当初はユリアと敵対していたが、 「なかなかやるな!」「お前の方こそ!」 という1999年当時でも明らかに古臭いやり取りを経て親友になる。ユリアと同じく、どう見ても名前が北斗の拳の影響を受けている気がするのは気にしないように 活躍シーンはあまりなく、ほとんどユリアにくっついているだけ。活躍と呼べるのは、せいぜい名医のカダを連れてきたぐらいである。何のためにいるキャラなんだろう? 火見子 要は卑弥呼のことだが、本書ではこの名前になっている。 なぜかいろは歌のことを知っており、それが予言の歌であるとユリアに伝える (1万4000年前の話である)。 アポロ アトランティスの王だったゼウスの息子。 ちなみに王家の名前はロイヤル王朝、つまり直訳すると王家の王朝 (ここまで読み進めるともはやこの程度ではツッコミを入れる気にもならなくなる)。 ユリアに協力するが、ことあるごとに逃げるように勧めるヘタレ。敵の強さを示しているのだろうが、数行後にはユリアがワンパンで蹴散らすので緊迫感も何もあったものではない テスカトリポカ アトランティスを支配するラスボス。「なんでアステカの神様がムー大陸とスサノオノミコトとアポロに敵対しているの?」という事情については、超複雑な出自があるが、長いので省略。ぶっちゃけ読んでもよくわからない箇所である ラスボスだが、逃げる際のセリフが 「覚えておけ!」 だったり、捨て台詞が 「人がこの世にある限り、悪と欲は滅びぬぞ」 だったりと、とにかくすべての言動が超小物。 「ラストバタリオン」なる不死身の軍勢を率いていたが、 文字通り煮え湯を飲まされて 退治された。 また、「どんな強敵も必ず倒せる」アトランティスの秘宝、「ロンジェヌスの槍」を奪っていた。ユリアとの戦いで使っていなかったので信ぴょう性は限りなく怪しい 余談 ちなみに本書の中では、 人類の夢、常温核融合装置について「つい先日完成した」 という衝撃の事実が記されている。 ……本書の発行より20年以上が過ぎたわけだが、この大阪のお医者さんが作った常温核融合装置について、何かしら情報を持っておられる方がいたら是非追記をお願いしたい。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 中学生の頃書いた黒歴史ノートを一般的に権威ある人が出版したらどう捉えられるかの実験か何かか? -- 名無しさん (2021-05-01 10 14 07) ↑日本列島雛形論で行くと枡谷タケシ『人類の黙示録』も相当笑える。世界を征服した2代目豊臣秀吉が、わざわざ男鹿半島に攻め込むとか…。 -- 名無しさん (2021-05-01 17 04 11) 川尻博士かな? -- 名無しさん (2021-05-01 22 50 36) 名前 コメント
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あ
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前作も登場した指輪。 名前 コメント
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天国からのコンサート ボクサー(慎吾)/妻(横山めぐみ)/トレーナー(吾郎) ※ダウンする度に歌声(由紀さおり・安田祥子)が聞こえてくる 2002.12.16